一般社団法人アジア家具フォーラム代表理事、株式会社東洋ファニチャーリサーチ代表取締役社長 阿部野 育三氏のインタビュー記事を『人民日報海外版日本月刊』にて公開
阿部野 東洋ファニチャーリサーチは、私の父が広島で創業した会社です。創業当初から家具・インテリア業界に特化していたことが大きな強みでした。当時、日本経済は急速に発展し、消費者の家具需要も非常に高まり、わずかに流通していたヨーロッパ製品を除けば、日本製の家具が国内市場をほぼ独占していました。
父の事業を引き継いだ私は、次にアジア市場に目を向けました。競技スポーツに例えるなら、「国内での成果に満足せず、オリンピックに出られなくてもアジア大会に出場できるレベルを目指すべきだ」という考えです。これが東洋ファニチャーリサーチの今日の経営理念となっています。この理念を基に日本を飛び出し、アジア各国との交流を深める中で、視野や考え方が大きく広がり、多くの恩恵を受けました。
2003年から2007年にかけて、私はマレーシア家具産業促進局(MFPC)から日本首席顧問に任命され、これを機にアジア市場に本格的に注目するようになったのです。
―― 紙媒体が衰退している現在でも、東洋ファニチャーリサーチが発行する『ルームファニシング』や『全国主要家具企業要覧』は、依然として高い影響力を保っていますね。阿部野 おっしゃる通りです。