Japan to the World! 世界を舞台に活躍するファッショニスタたち Vol. 2
街の人々を通して見えるもの
現在はドイツ語学校に通いながら制作を続けています。実際に住んでみて感じたベルリンの良いところは他人と知り合いの境界線がはっきりしていないところです。まったく知らない人にも電車の中でいきなり「あなたの服、好きだよ!」と声をかけられ、それをきっかけにちょっとした世間話をすることも。私の育った名古屋ではなかなか起こらないことだったので最初は少しびっくりしましたが、その距離感っていいなと思ったのです。
私自身もそういった環境に慣れてきて、知らない人と喋る時の距離感や自分の中のテンポ感も次第に変わり、オープンマインドになってきたと感じます。そしてオープンな自分が受け入れてもらえるのだということがわかってきて、さらに安心して自分を解放できるようになりました。
私にとって人とのコミュニケーションは欠かせないものだし、いつも制作のインスピレーションとなるのは街の人々の姿です。服装って、その人の個性や気分がとても反映されるものだから見ていて楽しいです。
「こういう格好をしている人はああいう気分なのかな?」とか「あの人はこのあとどこへ行く予定だろう?」といったように、その人の内面と紐づいているストーリーを考えることが好きです。