バレても不倫を続ける夫「…今日は帰って」キスをねだる不倫相手に放った言葉の真意は?
宗太「はい」
新任女性上司の山田について1カ月。見事に仕事と育児を両立させていた。
山田「で、今日息子が熱で呼び出し。今から早退するんだけど、諸々のミーティングはビデオで参加します」
宗太「え!?」
山田「病児シッターさん呼んで家でどうにかするから」
宗太「大丈夫ですか?」
宗太が声をかけると、山田が笑う。
山田「大丈夫なわけないじゃない!でも、どうにかするしかない。悩むひまもないんだもん」
荷物をまとめて山田が立ち上がる。
山田「じゃ、また後で」
宗太の中で、山田とさらさの姿が重なる瞬間があった。
宗太「悩むひまないか…」
子育てしながら悩む暇もなく、仕事や家事に追われる。
山田のように完璧に仕事もされては、言い訳がいかない自分に気が付いた。
今、奮闘しているさらさのことが気になる。
(…俺、なにやってんだろ)
資料に目を通しながら、ぐるぐると頭の中が回った。
夕方……
宗太はいつものように家に帰ると、お隣の林さんと話している沙彩に遭遇する。
林「あら、木部さん」
宗太「!?」
目を見開く宗太に、林さんが続ける。
林「妹さんなんですって?お嫁さんが大変で手伝いにきてくれるなんて良い兄妹ね」