『罪と罰』は、まさにデスノート×ギャルゲー!?③【ラブホの上野さんの「オタクにモテてもしょーがない」第6回】
いずれにしても借主からしたらたまったものではないケチ。
唯一の美徳は、ウシジマくんと違って担保を取るので取り立てがないこと。
かくいうラスコーリニコフもそんな老婆に金を借りた人間の1人。そんな状況で彼は「あのババアは殺した方が社会的に良いんじゃないか?」という思想にたどり着きます。
しかし、こんなクズっぽいことを考えている彼が今日もこうして食事にありつけるのは妹のドゥーニャのお陰なのです。一応家庭教師っぽいこともしていたラスコーリニコフでしたが、そのメインの収入は親からの仕送り。そしてこの仕送りの出所は妹ドゥーニャが身を削って稼いでいるお金なのです。
ここがドゥーニャの金持ちから愛されるポイント。
いざとなったら身を削る、で御座います。一応言っておきますが、私はクズな兄のために身を削れと言っているわけでは御座いませんし、自己犠牲が素晴らしいと言っているわけでも御座いません。
しかし、特に自分で一から会社を立ち上げたタイプの金持ちというのは、いつ自分が一文無しになるかという恐怖を常に抱えております。そして万が一そんな日が来てしまったら、自分と一緒に貧乏を耐えてくれる女性を求めているのです。