なかなかスムーズにいかないことも多いトイレトレーニング。日中はきちんとトイレに行けるのに、夜だけはおねしょを繰り返してしまう…というケースも多いようです。じつは、夜寝ている間の排尿はしつけだけで改善できるものではありません。おねしょが減らない、夜のオムツを外すことができないという原因のひとつにはパパ、ママの焦りの言葉、祖父母の不用意な発言があるかもしれません。■「夜だけオムツ」になってしまうのはなぜ?昼間はきちんと自分からトイレに行けるのに、夜はおねしょしちゃう…。それには、子どもの体の機能の発達が大きく関わっているそうです。朝まで尿をぼうこうにためておくには、その分ぼうこうがきちんと発達している必要があります。また、夜間の尿をおさえるためには、抗利尿ホルモンの分泌量も影響しているといわれ、これらは本人の気持ちでコントロールできるものではありません。だから日中のトイレトレーニングのように、しつけではなかなか改善することができないのです。■「もう年長さんなのに」はNG抗利尿ホルモンは、精神的な負担やストレスによって分泌が乱されてしまう可能性があります。ママが焦ったり叱ったりすると、子どもにとってはストレスに感じてしまい、かえって夜のオムツがいつまでも外れない…なんてことにも。「またおねしょしちゃったの」「もう年長さんなのに、まだできないの!」といった言葉は使わずに。「夜だけオムツ」は子どもの体の機能の問題であるため、ママも焦らずに成長を待ちましょう。「いつかはオムツが外れる」と、開き直るくらいの気持ちで見守ってあげたいですね。 ■「おねしょしちゃうから起きて」はNG夜のおねしょばかりが気になるところですが、大事なことは普段の生活を見直すことから。まずは健康的な生活の基本、早寝早起きからはじめてみませんか? そして日中は公園で走り回ったり、ボール遊びしたりと、たくさん運動をさせてあげて。いっぱい遊べば、ぐっすり眠ることができるので、熟睡で増加するといわれる抗利尿ホルモンも増えていきます。夕食後は無理のない範囲で水分を控えて、眠る前のトイレを習慣にして。また、おねしょさせないように、夜中に起こしてトイレに連れて行っている家庭もあるかもしれません。じつはこれはNGなんだとか。強制的に起こしてしまうことで、眠っている間に分泌される抗利尿ホルモンが抑制されてしまうから。さらにぼうこうが尿をためるまえに起こしてしまうことで、その成長を遅らせてしまうこともあるそうです。冬は寒くてママもトイレが近くなったりします。それは子どもも同じ。夜眠る前には、お風呂で温まる、湯たんぽなどを使って布団を温めておくなど工夫してあげましょう。■帰省での祖父母の「まだオムツしているの?」はNG年末年始の帰省や旅行のときなどは、「おねしょをしたらどうしよう」と自宅にいるときよりも心配になりますよね。普段布パンツで寝かせている場合も、不安ならそのときだけオムツにしてもOKです。オムツにすることで子どもも安心して、朝まで大丈夫だった、というケースも多いようですよ。気をつけたいのが、「○歳なのにまだオムツなの?」「おねしょなんかしたらダメじゃない」といった不用意な祖父母や親戚からの発言。そんな言葉を子どもが聞いてしまったら、ますますプレッシャーになってしまいます。そのためにパパ、ママが、帰省の前に祖父母に「おねしょは個人差があること、本人のがんばりでは改善できないこと、パパ、ママのしつけの問題ではないこと」を話をしておきましょう。もしわかってくれなさそうなタイプの祖父母だった場合は、だれもみていない間にオムツにはき替えさせてあげる、オムツは持ち帰る、念のためおねしょシーツを持参するなどの配慮をしてあげましょう。年齢があがるほど、おねしょをしてしまうと、子ども本人も自信を失ってしまいがち。ママが落ち込んだり叱ったりすることが、余計子どもを傷つけてしまいます。知人のママは、子どもがおねしょをするたびに、「お布団干せて、気持ちいいねー」と笑っていました。だからその子はおねしょをまったく気にすることなく大きくなり、気がついたらおねしょが治っていました。夜のオムツ外れは個人差がとても大きいものです。ゆったりとした気持ちで、時期を待ってあげてくださいね。
2016年12月04日パパが遅く帰宅すると子どもが寝なくて困る、という悩みが多いようです。「眠くなるのを待つのではなく、寝たくなるような工夫が大事」と言う臨床心理士の帆足暁子さんにお話を聞きましたQ.4歳娘の夜更かしとおねしょに悩んでいます娘の寝かしつけが、4歳になった今でもうまくいきません。仕事でパパの帰りが遅いので子どもたちはどうしても夜更かしになりがちです。おねしょもいつごろになったらしなくなるのか気になっています。[埼玉県・あさりん]illustrationATFT GRAPHICS.A.早く寝たいと子どもが思える方法を工夫してパパが帰ってくるまで起きていたい子どもの気持ちも分かるし、発達の観点から早寝が良いこともよく分かっているからこそ、そのはざまで悩んでいるのでしょう。子どもの気持ちと子どもの発達のどちらも大事にするには、子ども自身が「早く寝たい」と思える方法が一番です。4歳児になるとある程度長いお話も分かるようになり、続きを楽しみにできるようになります。午後8時に布団に入ったらお話を読むと決めて、「エルマーとりゅう」のような少し長いストーリーを毎晩数ページ読んであげるといいですね。お話の続きが聞きたくて早く布団に入るようになるかもしれません。早寝するとちょっとしたご褒美がもらえるとか、早起きするとうれしいことが待っているというのもモチベーションにつながります。パパの帰りを待っていたいけれど、同じくらいいいことがあれば、子どもは早く寝ようと思うはず。いろいろ工夫してみてくださいね。また、午後3時以降にしっかり遊ぶと、夜ぐっすり眠れます。おねしょについては、小学校入学までを目標に考えてみましょう。ぐっすり眠っている間に、夜間のおしっこを抑制する抗利尿ホルモンが分泌されるようになるとおねしょはなくなります。徐々におねしょの回数や量が減っていけば問題ありませんが、心配な場合は育児相談を行っている小児科医に相談してみてください。
2016年10月05日夜尿症とは出典 : 夜尿症とは、5~6歳を過ぎた(あるいは精神年齢がそれと同等の発達水準の)子どものおねしょのことです。有病率は、5歳児で約5~10%、10歳児で約3~5%と、珍しい疾患ではありません。また、成長していくなかで自然となくなっていく場合もあります。目安として、小学校入学時に夜尿の頻度が週1~2回だったら、自然となくなっていく可能性は大きいと言われています。アメリカ精神医学会のDSM-5(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)では、遺尿症という疾患のうちの1つとして、以下のように診断基準を定めています。A.不随意的であろうと意図的であろうと、ベッドまたは衣服の中への反復性の排尿B.その行動は臨床的に意味のあるものであり、週に2回以上の頻度で少なくとも連続して3カ月間起こり、または、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、学業的(職業的)、または他の重要な領域における機能の障害が存在することによって明らかとなるC.歴年齢は少なくとも5歳(または、それと同等の発達水準)であるD.その行動は物質(例:利尿薬、抗精神病薬)または他の医学的疾患(例:糖尿病、二分脊椎、けいれん疾患)の生理学的作用によるものではない夜間のみ:夜間睡眠週のみに排尿がある昼間のみ:覚醒時間中に排尿がある夜間および昼間:上記2つの下位分類の組み合わせ遺尿症には、夜間に生じる場合でけだはなく、昼間に生じる場合もあります。この記事では、夜間の睡眠中に生じる夜尿症について紹介していきます。小児科 夜尿症について|阿南共栄病院夜尿症のタイプと原因出典 : 夜尿症の原因として、主に以下の2つがあります。■夜間の尿量が多い(多尿型)夜間の尿量が多い要因として抗利尿ホルモンの不足があげられます。抗利尿ホルモンは尿量を調整するホルモンで、分泌リズムは成長とともに落ち着いていきます。通常、昼間より夜間に抗利尿ホルモンは多く分泌されるため、夜間の尿量は昼間より少ないです。抗利尿ホルモンの分泌が不足することで夜尿につながります。■膀胱(ぼうこう)が小さい(膀胱型)膀胱容量は成長とともに発達していきます。しかし、膀胱型の場合、膀胱自体の大きさが小さいということではなく、膀胱が硬いことで大きく膨らまないため、尿を溜めることができず、夜尿につながります。これに加え、夜尿症と関連のある疾患・障害の一つとして発達障害があります。■ADHDが関連している場合ADHD(注意欠陥・他動性障害)は、不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(考えずに行動してしまう)の3つの症状がみられる発達障害のことです。ADHDでは約3割で夜尿症との合併があるとされています。中枢神経の発達が未熟な上、夜間の水分制限や排泄習慣を守りにくい、下着が濡れている感覚が鈍いなどのことから夜尿症が治りにくいことも指摘されています。また、6ヶ月から1年以上なかった夜尿が突然始まった場合は、心的ストレスが関わっている場合があります。強いストレスが加わると自律神経が不調になるため、夜尿につながるのです。このように夜尿症は、親の子育て方法、子どもの性格の問題、おむつの着用などが原因ではありません。夜尿法(おねしょ)・尿失禁|桐友クリニック新松戸夜尿症の原因である多尿型と膀胱型のどちらに該当するかは家庭で見分けることができます。睡眠時に使用したおむつと使用前のおむつの重量差が「体重×睡眠時間×0.9」(ml)よりも重かったら多尿型の可能性、昼間の最大1回排尿量(ml)を測り、それを体重(kg)で割った値が5ml/kg以下だったら膀胱型の可能性があります。原因の見分けがつくことで、家庭でもそれに合った方法で対処することができます。『おねしょ』(夜尿症)が治らない|日本泌尿器科学会夜尿症の対処法出典 : 夜尿症の改善には、規則正しい生活習慣も大切になってきます。また、子どもの原因に合った方法で対処をすることで改善できる場合もあるので試してみましょう。■睡眠前の水分制限就寝2~3時間前の水分制限が大切になります。この時間に多く飲ませすぎないことに加え、塩分濃度の高い味噌汁や、尿量を増やす牛乳を夜には避けることも夜尿の対策としておすすめです。■起こさない夜尿を防ぐために夜中にトイレに行かせようと子どもを起こすと、睡眠リズムが乱れてしまいます。それによって、夜間尿量を調整する抗利尿ホルモンの分泌を減らしてしまい、尿量が増え、夜尿につながってしまいます。■体を冷やさない夜尿の原因が膀胱型の場合、体を冷やすことで膀胱がより硬くなってしまい、尿を溜めたまま朝まで保つことが難しくなってしまいます。ゆっくりとお風呂につかり、体を温めてから寝るようにしましょう。夜尿症のある子どもとの向き合い方出典 : 夜尿症は子どもの意思にかかわらず生じてしまう疾患です。無意識におねしょをしてしまうことに不安を感じていたり、外泊行事などでおねしょをしてしまい自信をなくしてしまったりする子どももいます。そこで、子どもと接する上で大切になってくることがあります。■焦らない夜尿の原因は子どもによって異なります。他の子やきょうだいと比較しないようにすることが大切です。また、治すには時間が必要になるので焦らず、夜尿がなかった日などは、子どもの自信にもつながるのでほめてあげましょう。■怒らない夜尿は子どもの意思にかかわらず起きてしまうことです。「夜尿がないのは当たり前」と子どもを責めたり注意しても、解決しません。水分を取りすぎないよう配慮するなど、子どもの成長を見守りながら、その時に合った対応をすることが大切です。子どもが夜尿症に対して不安を抱えていたら、「夜尿症は治るもの」と安心させ、一緒に治していきましょう。医療機関での受診出典 : 夜尿症は、加齢とともに自然治癒していくことが多いと言われていますが、子ども自身が悩んでいる場合や学校行事での外泊などに不安を感じている場合、医療機関での治療を検討してもよいでしょう。小児科や泌尿器科で受診することができます。不安なことや外泊行事などの心配なことがあったら、治療には時間が必要になるため、なるべく早めに相談しにいきましょう。初診時に医師へ現在の状況をわかりやすく伝えるため、おねしょの状態を客観的に記録するために日誌を活用するのもおすすめです。眠りが深くて尿意に気付けないなど、睡眠障害が関わっている場合は睡眠外来を受診するのもよいでしょう。お近くの医療機関はこちら|おねしょ卒業!プロジェクト資料ダウンロードはこちら|おねしょ卒業!プロジェクト夜尿症の治療までの流れ出典 : 初回受診では、現在の状態を確認するために尿検査と問診を行います。尿検査では「臓器そのものの疾患でないこと」と「薬物治療に適応していいるか」を確認し、問診では「生活改善のために現在の生活習慣」と「昼間のおもらしや便を漏らしてしまうといった臓器そのものの疾患がないか」を確認します。この段階で専門的な治療が必要と判断されれば、専門医を紹介される場合があります。その後、生活習慣の改善を行います。期間は2週間~1ヶ月で、夜尿が改善しない場合はアラーム療法や薬物療法を用いた治療を開始します。Upload By 発達障害のキホン夜尿症の治療法出典 : 夜尿症の治療法には、主にアラーム療法と薬物療法の2つがあります。行動療法のうちの1つです。一定時間での覚醒療法、心理療法、排尿訓練などを過去に行ったうえで、効果が不安定だという場合、夜尿アラームを用いて治療が実際される場合があります。夜尿アラームとは、夜尿の水分を感知する装置で、下着や体に直接装着し、尿が漏れ始めたころにアラームで子どもを起こします。アラーム療法は、自分でトイレに行けるように夜中に起こすためではなく、アラームによって、夜尿を子ども自身に自覚をさせることを目的としています。それを繰り返すことで、夜間膀胱容量を増やし、夜尿量や夜尿回数の減少へつながり、朝まで保つことができるようになるのです。睡眠時間中でのアラーム療法なので、家族の理解が大切になってきます。夜間睡眠中の尿の産生を減らす薬や、膀胱の緊張を和らげて尿を溜めることができるようにする薬などが処方されます。薬のタイプも点鼻薬のものや内服薬があり、手軽で速効性がありますが、治療を中止すると再発の可能性があります。効果があったからやめるのではなく、徐々に減らしていくことが大切です。薬物療法は治療期間が2週間~3ヵ月と長かったり、小児への使用に対する安全性も現在はまだ確立していないものもあるため、まずはお近くの医療機関へ相談してみましょう。まとめ出典 : 子どもの意志とは関係なく起こってしまう夜尿症は、珍しい疾患ではありません。無意識におねしょをしてしまうことに対して不安を感じてしまったり、外泊行事などでおねしょをしてしまい自信をなくしてしまう子どももいます。夜尿が治らないからと子どもを叱るのではなく、一緒に生活習慣を改めたりなど、子どもの状態に寄り添った方法とペースで治していくことが大切です。もし、不安や悩みがあったら、お近くの医療機関で相談してみましょう。
2016年09月06日お子さんの夜尿(夜間のおねしょ)がいつまで経っても治らないとお悩みの方は多いと思いますが、子どもはわざとお漏らしをしているわけではなく、それにはちゃんとした原因があります。今回は子どもの夜尿にお悩みの方に向けて、「夜尿症(やにょうしょう)」に関する情報をお伝えします。場合によっては医師に治療をしてもらったほうがいい場合もあるので、ぜひ最後まで読んでみてください。夜尿症とは一体何?夜尿症とは、通常であれば夜尿をしなくなる年齢である5~6歳を過ぎたにもかかわらず、夜におねしょをしてしまう症状のことで、別名「夜間遺尿症」とも呼ばれています。普通の子どもであれば、ある程度の年齢になると脳と膀胱の連携関係が成熟するため、膀胱に尿が溜まってくると自然と眠りが浅くなって漏れる前に目を覚ましトイレに行くことができるようになります。しかし夜尿症の子どもは尿が溜まっても眠りが浅くならないため、睡眠中に膀胱内が尿でいっぱいになって漏らしてしまうのです。夜尿症の種類と重症度夜尿症は「膀胱の容量」と「夜間尿量の多さ」によって、いくつかの種類に分けられます。多尿型夜尿症膀胱容量は正常なのですが、その容量を上回る尿が夜間につくられることで生じてしまうタイプの夜尿症です。多尿型夜尿症の原因としては「起きているときの水分の過剰摂取」と「抗利尿ホルモン(尿をつくる量を抑えるホルモン)の分泌低下」の2つが考えられます。膀胱型夜尿症膀胱の容量が小さいために、正常な夜間尿量でもすぐに容量がいっぱいになってしまう夜尿症です。このタイプの人の膀胱容量については「夜寝ているときだけ小さくなる人」と「常に小さい人」が半々くらいいると推定されています。混合型夜尿症膀胱の容量が小さくて夜間の尿量が多いという、特に夜尿をしやすいタイプの夜尿症です。夜尿症の人のなかには、このタイプが最も多いと考えられています。夜尿症の重症度夜尿症の重症度については、眠り始めてからどのタイミングで夜尿をするかで判断することができます。基本的に夜尿をするタイミングが早いほど症状は重症で、毎日繰り返す可能性も高くなります。就寝してからすぐに夜尿をしてしまうような子どもは、長いと完治するまでに5~6年かかることもあるので、その両親にはしばらくの間、我慢が必要になることでしょう。一方で朝方の起きる直前に夜尿をする子どもは軽症で、1~2年くらいで完治する可能性が高いといえます。夜尿症の重症度は、おねしょをした時間帯で判断するようにしましょう。両親は夜尿症が治るまで待つことが大事今回は子どもの睡眠と関係が深い症状である、夜尿症について紹介しました。基本的に夜尿症は放っておいても治るものですが、医師のなかには夜尿症の治療を専門としている人もいます。治療をすることで、自然治癒よりもずっと短い期間で治せることもあるので、子どもの夜尿症にお悩みの方は医師による治療も選択肢のひとつに入れてみてください。医師の治療を受ける場合も自然治癒に任せる場合も、大事なのは夜尿をしたからといってすぐに子どもを怒らないことです。夜尿症の子どもを持つ親は「叱らず・焦らず」の気持ちで、夜尿症が治るのをじっくりと待つようにしてあげてくださいね。
2016年06月28日トイレトレーニングをして日中はおむつが外れるようになっても、小さな子どもは「おねしょ」をしてしまうことがあります。成長とともになおるものですが、あまりにも長く続くと「小学校入学までになおるの?」と心配になるのではないでしょうか。昔は「親の育て方の問題」などといわれたものですが、これは誤っているのだとか。今回は、おねしょの原因について紹介します。■おねしょと夜尿症の違いまずは、おねしょと夜尿症の違いについて。どちらも寝ている間に尿をしてしまうことですが、年齢によって言い方が異なるようです。未就学児の場合は「おねしょ」、小学生以上は「夜尿症」というのだとか。おねしょをしなくなる年齢には個人差があり、年の近いきょうだいの場合は、上の子がおねしょをしていても、下の子はしないこともあります。「妹はおねしょを卒業したのに!」とママが感情的になると子どもがストレスを感じ、おねしょがなおらなくなることも。年齢にこだわりすぎず、その子に合わせたケアをしてあげましょう。ただし、「夜尿症」といわれる年齢になってもなおらないときには、原因をつきとめて改善へ導いてあげたほうが子どものためにもなります。■おねしょの原因が「ママ」にある場合もおねしょの原因は1つではなく、複数の要素から起きると考えられています。1.夜に抗利尿ホルモンの分泌が少ない尿は通常、昼に多く、夜は抗利尿ホルモンの分泌によって少なくなります。おねしょをしてしまう子は、このホルモンのリズムがまだ整っていないのかもしれません。2.膀胱の容量が小さく、尿をためることができない膀胱の成長の遅れがおねしょを引き起こすことも。年齢とともに成長しますが、おねしょを予防しようと昼間からこまめにトイレへ行くように促していると、膀胱が育たなくなることがあるようです。3.夜に水分や塩分を摂りすぎている寝る前にお茶などの利尿効果の高い飲みものをたくさん飲めば、おねしょをしやすくなるのは当然です。果物やゼリーなどの水分が多い食品にも要注意。また、塩分をとりすぎると体に水分を蓄積しやすくなるので、夕食の献立を見直しましょう。4.季節的な影響水分をたくさんとる夏や、汗をかきにくい冬にはおねしょをしやすくなります。また、体が冷えることでおねしょを誘発することもあるようです。5.ストレスの影響ストレスによって自律神経が乱れてしまうこともおねしょの原因に。いじめなどの悩みを抱えている可能性もあるので、心のケアもお忘れなく。6.膀胱や腎臓機能の異常尿に関する器官に問題がある場合も、おねしょをしやすくなります。小学校入学前になおらなければ、医師に相談してみましょう。食生活やトイレなどの習慣を見直すことで、改善できるケースは少なくないようです。とはいえ、きょうだいがいる場合は、おねしょをする子だけデザートにフルーツを与えないと不公平になります。その子に合わせた献立を考えてあげるといいかもしれませんね。■お泊り対策はどうすればいい?家族旅行のときには親がケアできますが、「お泊り保育」の場合は悩むところですよね。一時的に抑えるには、スプレー状の点鼻薬などもありますので、小児科医で相談してみましょう。ただし、子どもが薬を扱うには危険も伴います。家で練習することもできますが、保育士などにお任せするのが安心です。このとき、ほかの子はもちろん、ママたちにも聞かれないように相談したほうがいいでしょう。周囲の子がおねしょを卒業したと聞くと、焦ってしまうかもしれません。でも、手をかけて育児をできるのは今のうちだけ。「ママにお世話をさせてくれている」と思うだけでも、気が楽になりますよ。
2016年06月05日子供のころ、よくおねしょをして親に怒られた…そんな記憶にありますよね。でもこのおねしょ、大人になっても治らず、悩んでいる人が増えているって知っていましたか?今までおねしょなんでしたことなかったのに、最近になって急におねしょをするようになってきた…そんな悩み、人にはとても言えませんよね。でも最近になって急におねしょをするようになったというのは、なにか原因があるのか、早速調べてみました。5歳未満の幼児がおねしょをするのは、ぼうこうの大きさが小さいことから起こる生理的現象ですが、5歳以上の子供~成人がするおねしょは「夜尿症」といいます。夜尿症の原因として考えられるのは、1:習慣的な多飲や塩分の取り過ぎにより一晩の尿量が多い2:冷え性や習慣性の便秘、または体の発達障害によりぼうこうの容量が小さい3:尿を濃くする抗利尿ホルモン(パソブレシン)の分泌が不充分成人の場合、抗利尿ホルモンの分泌不足が原因であることが多く、その理由として考えられるのは…■ストレス:強いストレスを受けると自律神経が正常に機能しなくなるのだけど、抗利尿ホルモンを作る視床下部(脳の一部)は、自律神経とかかわりが深いのです。そのため、ストレスを受けると抗利尿ホルモンの分泌も低下してしまいます。改善には、ストレスをためないように工夫することが大切。スポーツ・音楽鑑賞・旅行・カラオケなど自分に合ったストレス解消法を見つけましょう。■不規則な生活:不規則な生活により睡眠のリズムが崩れると、ホルモンバランスも崩れます。抗利尿ホルモンの場合も同じで、分泌のバランスを崩すことになります。抗利尿ホルモンの分泌は、健康な体なら日中は少なく夜間(睡眠中)に増える仕組み。でもホルモンバランスが崩れると、睡眠中の分泌量が増えなくなってしまいます。つまり、不規則な生活を続けていると抗利尿ホルモンの分泌量が激減して、夜尿症につながってしまうというわけ。心当たりのコは、規則正しい生活を心がけましょう。また、脳の障害などによって排尿の抑制がきかなくなっているケースも考えられます。上記の改善を心がけても症状が良くならないようなら、泌尿器科や内科を受診してください。(ビューティ&ダイエット編集部)
2013年02月06日