現在4歳の息子は、卵白と小麦のアレルギーを持っています。卵はしっかり加熱すれば全卵食べられるものの、小麦はうどん3cmでも症状が出るほど。アレルギーを治すべく、自宅でも小麦を摂取させる日々ですが、症状が出るたびに息子に申し訳ない気持ちがつのっていきました。 生後7カ月でアレルギー判明 息子のアレルギーが判明したのは、生後7カ月のときのこと。初めて食パンを食べさせた日でした。初めてなので小さじ1ほどの食パンを食べさせましたが、食後2時間経ってから急に息子が咳をし始めました。何かにむせたのか、風邪をひいたのかな?と私は思ったのですが、ふと脚を見るとふくらはぎにじんましんが! これは食パンのせいだと疑った私は、すぐにかかりつけの小児科を受診しました。先生に食パンのことも話すと、すぐ血液検査をすることに。その結果、やはり息子には小麦のアレルギーがあるということが判明しました。しかも、一緒に血液検査した卵白までひっかかってしまったのです。 1歳で負荷試験のため入院息子のアレルギーが判明してから、ひとまず小麦と卵白は除去することに。その後1歳になったときに再度血液検査をし、負荷試験を受けるために1日入院することになりました。医師の立会いのもとアレルギーがある食材を食べさせ、どれぐらいの量でどのような症状が出るかを確認するのです。 息子は特に小麦の数値が高かったので、この負荷試験ではうどんを食べさせることになりました。その結果、うどん10gほどでじんましんや咳、くしゃみや体のかゆみが出ることがわかりました。その結果をもとに、先生から自宅でも5gの小麦を摂取するようにとの指示が。ですが、そこから息子に申し訳ないと思う日々が始まりました。 少量ずつ摂取を続けた結果…負荷試験後、自宅では5gの小麦を摂取する日々が始まりました。5gでは症状が出ても軽い咳程度なので、処方された抗アレルギー剤を飲ませば、30分後には症状もおさまります。私の通っている病院の方針では、アレルギーを治すには原因となる食材を除去するのではなく、少量ずつでも摂取することが重要だと先生から聞いていたので、咳などの症状が出つつも、2日に1回は小麦を摂取させるようしていました。 そんな毎日が続き息子が2歳になったころ、再度病院で血液検査をしました。ところがアレルギーの数値は下がるどころか前回よりも高い数値に。親子で頑張ってきたつもりだったのに残念な結果となり、かなり落ち込んだのを今でも覚えています。 まさかの呼吸困難!血液検査の結果が思わしくなかったこともあり、自宅で摂取する量を10gに増やすことに。今までも咳などの症状が出ると息子に申し訳なく思っていたので、これ以上量を増やしたくないというのが正直なところ。でも治療のためと、なんとか気持ちを奮い立たせて息子にうどんなどを食べさせていました。 ですがある日、10gのうどんを食べたあと、息子がいつもより激しい咳をし始めました。その咳はどんどんひどくなり、気管が閉塞して起こる喘鳴も聞こえてくるように。息をするのもつらそうだったので、処方されているステロイド剤を飲ませると、少しずつ症状はおさまり、1時間後には咳や喘鳴も消失。 私はひと安心しましたが、こんなにつらい思いをさせていることに「ごめんね」という気持ちでいっぱいでした。アレルギー治療のためとは言え、呼吸がつらくなるほどの思いを息子にさせてしまったことに、私はとても申し訳ない気持ちになりました。 ただでさえ普段からパンや麺類を食べられず、保育園の給食もお友だちとは違うメニュー。がまんしているのがわかるからこそ、さらにしんどい思いをさせたくない……。かといって除去するわけにはいかないので、主治医の先生と相談し、現在は比較的症状が軽い5gを摂取させる日々。いつかアレルギーが治る日を夢見て、親子で頑張りたいと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ※アレルギーの治療法については、人によって異なります。また、指導の方法も病院によっても大きく異なるので、かかりつけの医師の指導のもと行いましょう。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKO著者:森井さやか小学生と幼稚園児の男児2人を子育て中。育児の経験やアパレル販売員をしていた経験を生かして、子育て体験談やファッション記事を執筆している。 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。
2021年09月01日今回は、0~2歳ころまでの赤ちゃんに起こりやすいアレルギーについてお話しします。 赤ちゃんに起こりやすいアレルギーの原因とは?アレルギーとは人の体には、自分と異物を区別して異物を追い出す仕組みがあり、細菌やウイルスなどの病原体から体を守る免疫システムが備わっています。ところが、花粉や食べ物など病原体ではないものに対しても免疫反応を起こしてしまうことがあります。これがアレルギーです。 アレルギーを起こす物質(アレルゲン)に対してIgE(アイジーイー)という抗体(免疫が使う武器のようなもの)が作られることが、アレルギー反応の始まりです。 初めてアレルゲンが体内に入ったときに、免疫細胞がIgE抗体を作り、次にアレルゲンが体内に入ってきたときに備えます。次にアレルゲンが入ったとき、体内の細胞はヒスタミンなど化学伝達物質などを出して攻撃します。この攻撃が過剰になるとアレルギー症状が起こります。 赤ちゃん(0~2歳)に起こりやすいアレルギー症状0~2歳の赤ちゃんに起こりやすいアレルギー症状は以下の通りです。 ・皮膚や目の周囲の症状皮膚の赤み・湿疹・かゆみ・じんましん目の赤み・かゆみ・充血・目がゴロゴロする・消化管症状気持ちが悪い・吐く腹痛・下痢、血便 ・呼吸器症状水っぽい鼻水・くしゃみ・鼻づまりせき・ゼーゼーやヒューヒューという呼吸(喘鳴)息苦しい 赤ちゃんに起こりやすいアレルギー0~2歳の赤ちゃんに起こりやすいアレルギーは、食物アレルギーとアトピー性皮膚炎です。 ・食物アレルギー赤ちゃんに起こる食物アレルギーの原因は、鶏卵・牛乳・小麦の割合が高いです。離乳食で初めての食材を与えるときに、食物アレルギーを起こすのではないかと心配する親御さんもいるでしょう。食物アレルギーは成長すると多くは治ることが多いので、アレルギーがある食物を与える時期や方法は小児科医へ相談してください。 生後間もない時期から湿疹がある、アトピー性皮膚炎と診断されている、深刻な食物アレルギーをもつご家族がいる場合は、離乳食開始前や新たに与える食品を増やす前にかかりつけの小児科医に相談しましょう。 赤ちゃんの口の周囲だけが赤くなる場合は、食品の成分が肌に付着して炎症を起こしている可能性があります。その場合は口の周りにワセリンを厚めに塗ってから食べるようにすると、肌を守ることができます。 もし、食物アレルギーが起きたら、食べた後2時間以内にアレルギー反応による皮膚症状(湿疹やじんましん、かゆみ、鼻水、くしゃみ、目の充血など)を示すことが多いです。自然に症状が落ち着かず、嘔気や嘔吐、下痢、血便、機嫌が悪い、息苦しさ、ぐったりしているなどの症状があれば、速やかに受診しましょう。 ・アトピー性皮膚炎生後間もない時期は乳児湿疹が起こりやすいため、月齢が小さいうちにアトピーかどうか気にされる親御さんもいると思います。赤ちゃんの皮膚トラブルは清潔と保湿を継続することで改善されるので、日常的にスキンケアに励みましょう。基本的な沐浴や入浴の方法、保湿方法がわからない場合は、保健所や保健センターにいる保健師や助産師へ相談しましょう。 もし、スキンケアを続けているのに湿疹がなかなか治らない、赤ちゃんの皮膚に合う保湿剤がわからないなど気になる症状などで相談したい場合は、小児科あるいは皮膚科を受診しましょう。 赤ちゃんのアレルギーを予防するためにできること生まれて間もない時期から肌を清潔に保つスキンケアを続けることで、アレルギーの発症を予防できないかという研究が世界中で進められています。乳児期から幼児期に、アレルギーの原因物質が食べ物からハウスダストやダニに変化していくとされているので、生活環境を清潔に保つこともアレルギーを予防するために大切です。 皮膚を健康的に保つことで、皮膚から体内にアレルギーの原因物質が侵入するのを防ぎ、喘息の発症を予防できる可能性があります。 赤ちゃんに起こりやすい食物アレルギーやアトピー性皮膚炎について、医療に頼らないで治ると謳う健康法や健康食品などの情報が世間に出回っていますが、科学的根拠のないものも多いです。離乳食の開始を遅らせる、特定の食品だけを食べるあるいは除去する、妊娠中や授乳中の母親が食事制限をするなどの方法はどれも科学的根拠はなく、赤ちゃんのアレルギー症状に対して治療効果があるものではありません。適切な医療から遠ざける情報を鵜呑みにしないように気をつけましょう。 赤ちゃんにアレルギーの検査は必要ありません症状がなければ赤ちゃんにアレルギー検査は必要ありません。どのような食材でもアレルギー症状を起こす可能性があります。保険診療内で調べられる食材といっても何十種類もありますが、アレルギー検査でアレルギーがあるとわかっても、なんの症状も起こらず食べられることもあります。0~2歳児の場合、アレルギー検査の結果と症状が一致しないことがあります。また、多少のアレルギー症状があっても、食べ続けることで症状が出にくくなることもわかっています。 深刻な食物アレルギーをもつご家族がいてアレルギーについて心配な場合は、小児科医あるいは皮膚科医へ相談しましょう。 食物アレルギーの有無を診断するという目的でIgG(アイジージー)抗体を調べることをすすめる医療機関や検査機関がありますが、この検査は日本小児アレルギー学会では推奨していません。海外のアレルギー学会でも、意味のない検査として公式に否定されています。 IgG抗体はアレルギーのない健常な人にも存在します。アレルギーを起こす物質に対して作られるIgE(アイジーイー)抗体とは異なりますので、検査項目や説明に惑わされないように注意してください。 まとめ2歳ごろまでの赤ちゃんに起こりやすいアレルギーは食物アレルギーとアトピー性皮膚炎です。アレルギーを予防するために、生後間もない時期からスキンケアを続けて、皮膚を健やかに保ちましょう。気になる症状があれば、小児科あるいは皮膚科を受診して相談しましょう。 参考:・厚生労働省授乳・離乳の支援ガイド2019年改訂版・日本小児アレルギー学会・日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会作成 食物アレルギー診療ガイドライン2016ダイジェスト版・公益財団法人日本アレルギー協会 原稿監修/松井 潔先生(小児科医・ 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長) 著者:助産師 古谷真紀一般社団法人産前産後ケア推進協会プロジェクトリーダー。大学病院勤務を経て、2015年より現職。妊娠中や産後の女性のココロとカラダの相談、ママパパ&赤ちゃんのちょっと気になるコトに日々応えています。
2021年07月17日息子の卵アレルギーが判明したのは、まだ離乳食を開始していなかった生後5カ月になってすぐのころです。思わぬ私のうっかりで息子の首や腕にたくさんの発疹が出てしまい、大慌てした体験談をお話ししたいと思います。 突然赤いブツブツが!? ある日、生後5カ月の息子をあやしながら昼食を食べていた私。ふと見ると、息子の首もとが赤くなっていることに気がつきました。「あれっ? 何だろう?」と思っていると、胸や腕まで赤いブツブツが広がっていきました。当時の実際の写真がこちらです。 「あせも? それともダニに刺されたのかな?」と焦ったものの、まだ離乳食を開始していなかったので、私の頭の中でその症状と食物アレルギーが結びつきませんでした。 もしかして…これのせい?幸い息子の機嫌はよかったのですが、念のため病院へ連れていくことに。出かける準備をしながら食卓の上に目をやったとき、ドキリとしました。私がお昼に食べていたのは卵かけご飯だったのです。卵を割ったあと、手に白身が付いたのでウェットティッシュで拭いていたものの、しっかりと洗ってはいませんでした。「もしかして、私の手に残っていた卵のせい?」と、ようやく卵アレルギーの可能性に思い至りました。 結果はやはり卵アレルギー診察までの1時間ほどで息子の症状は治まっていましたが、患部を撮った写真を見せたうえで卵に触れてしまった可能性を医師に伝えました。すると、「手に付いた少量の卵でも、アレルギー症状が出ることはありますね。血液検査をしておきましょうか」ということで、後日結果を見てみると、やはり息子は卵アレルギーでした。 医師から「先日の発疹も、卵が原因だった可能性が高いです」と言われ、自分の危機管理の甘さを反省しました。同時にアレルギーに対する意識が強まった出来事でした。 私の手に少し付いた卵によってアレルギー反応が出るなんて予想だにせず、息子には悪いことをしてしまいました。医師によると、数カ月後にアレルギーが治っていることもあるそうなので、再検査をする予定です。それ以来、失敗を繰り返さないよう、卵を扱ったあとは入念に手を洗うようにしています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 著者:粟津愛美一男の母。結婚を機に退職後、半年で妊娠・出産。滋賀県の田舎で初めての子育てを楽しみつつ、自身の体験談を中心に記事を執筆中。
2021年04月30日アレルギーの怖さに対する認識は未だ完全ではなく、軽視する人もいるんだなと実感した出来事をお話しします。私の義母もその1人で、息子の牛乳アレルギーを軽視し、干渉されていました。そんな義母の困った対応から解放されるために、私はある行動に出たのです。義母の干渉から救ってくれたのは、お医者さんからのあるひと言でした……。 息子の牛乳アレルギー私には1歳2カ月の息子がいます。息子が初めて牛乳を口にしたのは1歳になるころでした。初めて牛乳を与えた日に全身に湿疹が出てしまい、病院で血液検査をした結果、牛乳アレルギーだということがわかりました。 病院と相談しひとまず除去をすることになり、身内の理解も必要となってくるため、義母にもアレルギーについてと今後の方針についてしっかりと伝えていたはずなのですが……。 アレルギーは母親のせい?息子がアレルギーであることを伝えた翌日、突然インタホーンが鳴りモニターを見ると、買い物袋を抱えた義母が立っていました。リビングに通すと、買い物袋を広げ始め、そこには大量の乳製品が! 除去する方針であることを再度伝えると、「母親がそんなに神経質だから治るものも治らない! 食べさせていれば治る!」と義母は言うのです。 たしかに、少しずつ食べることでよくなることはあるとお医者さんも言っていたので、食物経口負荷試験後に徐々に始めると義母に伝えると、怒りはさらにヒートアップ。「昔は普通に食べていたんだから、そんなものは必要ない! あなたは神経質すぎる!」と声を荒らげました。 義母を連れて病院へ義母にその場では引き取ってもらい、後日義母に息子の健診に同行してもらい、一緒にアレルギーの怖さについてお医者さんから説明を受けました。 お医者さんは「アレルギーの子にアレルギー物質を他人が食べさせるなんて殺人行為と同じだ」とはっきり言ってくださったので、義母も自分がした事の重大さに気づき、以降アレルギーに関して口出ししてくることはなくなりました。 身内同士だど、私も義母もお互いに感情的になってしまいアレルギーの怖さを理解してもらうのは不可能だと考え、専門的な知識を持つお医者さんから義母に説明してもらいました。間違った知識や偏った考えではなくアレルギーについて正しく理解を深められて、私は義母に健診に同行してもらってよかったと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:伊藤あいり2歳の女の子と0歳の男の子の母。現在は、美容関係の営業職として働きながら、子育てに関する体験談を中心に執筆中。 イラスト制作者:イラストレーター うちここ年子男児を育てる2児の母。家族で過ごす日常や思い出をInstagram(@uchikoko20)やブログ「うちここ日記」で描いてます。
2021年02月19日ウサギのむみすけちゃんと暮らしている、飼い主(@mumisuke36)さんは、ある日イネ科のアレルギーを発症しました。そのため、ウサギのエサである牧草の『オオアワガエリ』(通称・チモシー)を扱う際に、アレルギーの症状に悩まされる羽目に…。病院で、医師に「ウサギの牧草がアレルゲンみたいです」と伝えた飼い主さん。それに対し、医師は「何年くらい飼っているの?」と問いかけます。飼い主さんが「飼ってから8~9年になります」と答えると…。「それは大切なウサギだ…。人間が我慢するしかないね」※写真はイメージイネ科のアレルギーを発症してチモシーの入替えでアレルギー反応がでるようになってしまった。私「どうやらうさぎの牧草がアレルゲンみたいです」医師「うさぎ何年くらい飼ってるの?」私「8~9年になります」医師「それは大切なうさぎだ…人間が我慢するしかないね…」先生ww好きwww— むみすけ (@mumisuke36) January 15, 2021 多くの飼い主にとって、ペットは大切な家族です。飼い主さんの心情に寄り添い、「人間が我慢するしかないね」と結論をくだした先生の発言は、ネット上で話題を呼びました。・なんて素敵な先生!通院が楽しくなりそう。・自分も似たような経験がある。大好きなペットのために、家を引っ越して環境まで変えた!・アレルギーはつらいよね。愛するウサギとの生活は絶対に守りたいし、そう思って耐えてる。ちなみに、飼い主さんは薬で症状を抑えながら、対策をとって変わらずにむみすけちゃんの世話をしているそうです。今回の件で「もともと好感を持っていた先生のことを、ますます好きになった」と語っています。かわいいペットのことをつい優先してしまうのは、飼い主のさがといえるでしょう。飼い主さんには体調に気を付けつつ、引き続き幸せなペット生活を満喫してほしいものです![文・構成/grape編集部]
2021年01月18日今や、アレルギーは現代病といえます。花粉症はよく知られていますが、アレルギーのなかでも怖いのは『食物アレルギー』です。知らないで食べてしまってアナフィキラシーショックが起こると、ひどい時には死に至ることも…。YouTubeチャンネル『平成の雄叫び』では、そんな食物アレルギーを持っている参列者が多かった結婚式の動画を配信しています。まさか…エビが…っ!友人の結婚式に出席した『俺』。この日は、偶然にも甲殻アレルギーの人が多く参列していました。新郎の上司と恩師、新婦の父と友人の4人がアレルギー持ちだったため、新郎新婦は式場のウェディングプランナーに、エビとカニの料理を出さないよう再三念押ししたそうです。ところが、アレルギー対策も万全とのことで、何の疑いもなく出された料理を食べた新婦の友人が、急に床に倒れ込んでしまいました。肉団子にエビが使われていたことがわかり、慌てて救急車を呼びましたが、会場は騒然。急いで確認したところ、幸いにも料理を口にしたのは、新婦の友人だけでした。メイン?!後日、式場の料理長、支配人、ウェディングプランナーと、新郎新婦およびその関係者との間で話し合いが持たれました。結婚式の出来事がショックで寝込んでいた新婦は欠席しましたが、新郎が式場側の人たちに怒りをあらわにすると、料理長から意外な言葉が…。実は、ウェディングプランナーは、料理長にエビとカニを料理の『メイン』にしないようにと連絡していただけでした。おめでたい席にエビがないのはよくないと単独で判断したプランナーは、何度も謝る支配人をよそに途中で開き直り、料理の試食で何もいわなかった新郎新婦にも責任があるといい出す始末。そして…この続きは、YouTubeでご覧ください。この後、新郎の父親が話し合いを仕切り、式場側からは挙式の費用全般だけでなく、膨大な額の払い戻しがありました。ウェディングプランナーは解雇され、支配人は地方へ異動、新郎新婦はより盛大な結婚式をやり直して最終的にはハッピーエンドに…。それにしても、身近で起こったら…と思うと、ゾッとする動画でしたね。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2020年12月15日食物アレルギーのお子さんを持つママが、アレルギーに理解がなく勝手に食べ物をあげてしまうお義母さんに困ってしまったという体験談を紹介しています。体験談のママは、現在もアレルギーを理解してもらおうと頑張っているそうです。現在1歳の息子をとてもかわいがってくれる義母ですが、アレルギーの怖さを理解せず食べさせたことのない食べ物を与えようとするため、私はヒヤヒヤする日々です。少し無神経な義母との食事で困ったエピソードをお伝えします。 義母がアレルギー持ちの息子に…息子は生後9カ月のときに卵アレルギーが判明。義母にもすぐに報告をしました。義実家で食事をする機会も多く、息子の離乳食を作ってもらったこともあったので、「今は卵を食べられないので、少しずつ慣れさせていきます」と伝えました。義母は、私が見ていないときにまだ息子が食べたことのない海老入りのおせんべいや生の桃をあげてしまうこともありました。幸いどちらも息子の具合が悪くなることはなかったのですが、「やめてください」と伝えると、それ以来、義母が息子に食べ物を与えることはなくなりました。しかし……。やはり、義母はアレルギーの怖さをわかっていないと感じたため、すぐに夫に相談。そして「昔は不用意にアレルゲンを与えて亡くなってしまう子もいた」「勝手なことをするなら信用して息子に会わせられない」と義母にやや厳しく言ってもらいました。 義母は反省してくれたようですが、やはり義実家で会うときは子ども用の食べ物を必ず持参し、私や夫抜きで長時間息子と義母を2人にしないようにしています。 義母は息子をつらい目に合わせたいわけではなく、おいしい食べ物を一緒に食べたいのだと思いますが、「ちょっとだけ」が重篤な結果を招くこともあるという意識が欠けているのは事実です。現在は、毎月受診している小児科でもらった食物アレルギーに関する資料を一緒に見たり、3カ月ごとの息子の血液検査の結果を共有することで理解を深めてもらえるようにしています。--------作画/まっふ著者:木下りん0歳男児の母。東京と長野を行き来する生活。お出かけ大好きな息子とのお散歩が日課。
2020年11月16日■前回のあらすじ副作用が少なくてすむことが期待できる方法で抗がん剤投与をしたのに、ひどい吐き気が。その原因は意外にもヨードアレルギーだった…。■なぜヨードアレルギーだと治療に影響があるの?※問診時のアレルギー確認の様子はvol.18をご覧ください。アレルギーという意外な原因…。でも、原因がわかったことで薬をもらうことができ、だいぶ楽になりました!これにて第1回抗がん剤投与終了になります。■そういえば昔からヨードに反応していた私はヨードアレルギーですが、ヨードが含まれる食品を摂っても今まで特に大きな症状がありませんでした。腕のブツブツは一体なんだろう?とは思っていましたが、皮膚科に行っても治らないので、原因はさっぱり分からず…。フィリピンから帰国して再発したのをきっかけに、海藻断ちしてみたら発疹が軽減、私にとってこれは大発見でした。同じような症状がある方は、まずは一度皮膚科で診察を受けてみてください!次回に続きます。※治療は個人差があります。今回のヨードアレルギーについても個人の体調や治療法により出た症状のため、必ずしもすべての方に該当する症状ではありません。※この記事に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。 【同じテーマの連載はこちら】 女性のがんとお金の話 この連載の全話を見る >> 湯本もゆのオドオド育児 この連載の全話を見る >> 長男の川崎病と職場の板挟みで大変だった話 この連載の全話を見る >>
2020年11月14日固ゆでした黄身から食べさせ始めた卵。ところがある日、私の認識の甘さから息子につらい思いをさせることになってしまいました。今回はそのお話をしようと思います。 食パンと卵を使ったパンプティングを食べさせたら息子が生後11カ月(離乳食後期)のときのある祝日。これまで特に食物アレルギーの反応もなく、その日は朝食に食パンと卵を使ったパンプティングを作りました。 しかし、できあがったものをレンジから取り出してみると、白身の塊の部分が少し柔らかいような気が。「大丈夫かな……?」と少し疑ったものの、色も白くなっているから火は通っているだろうとそのまま与えてしまいました。これが、大きな間違いだったのです。 なぜか息子が不機嫌、そして嘔吐!朝食後、しばらくしてから私はいつも通り午前の昼寝をさせるため、ベッドに添い寝をして息子を寝かしつけようとしました。しかし、この日はなぜか息子が不機嫌で、泣いてばかりで寝る気配がありません。 「どうしたんだろう?」と思った次の瞬間。息子がベッドの上にゲボッと嘔吐してしまいました。焦りつつもあと片付けをしていたのですが、息子はその後も嘔吐を繰り返し、かなりつらそうです。私はある予感を胸に、救急病院へ急ぎました。 息子の卵アレルギーが判明 救急病院での先生の診断は、私の予感通り「おそらく卵アレルギーでしょう」とのことでした。後日、改めてかかりつけの小児科を受診して検査をすると、息子は卵の白身にアレルギーを持っていることが判明しました。 今まで気付かなかったのは、白身に含まれるアレルギーの原因(たんぱく質)は、加熱すると変化しアレルギーを起こしにくくなるそうで、息子は完全に加熱した卵の場合は大丈夫だったからです。加熱が不十分な卵を与えてしまったため、アレルギー反応が出てしまい、息子に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。 息子の場合はたまたま卵アレルギー持ちでしたが、加熱が不十分な卵を食べると食中毒になる可能性もあるそうです。私はこの日以降、息子に卵を食べさせるときは、念には念を入れて加熱するようになりました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/マメ美監修/助産師REIKO著者:上杉芽生一男一女の母。結婚を機に小売業の会社を退職。現在は妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2020年11月12日強いかゆみと蕁麻疹など、不快な症状が起こる紫外線アレルギー。とくに日差しが降り注ぐ夏に発症することが多く、紫外線アレルギーは1度発症すると治りにくいといわれています。しかし、毎年辛い症状に苦しんでいるかたは、何とか予防する方法を模索しています。そこで本記事では、紫外線アレルギーの対策について説明します。紫外線アレルギーの対策として、「紫外線から肌を守ること」「皮膚が過敏になる薬剤を避けること」「免疫力を高めること」の3つが重要です。紫外線アレルギーについて出典:byBirth紫外線アレルギーは、日光に肌が過敏に反応して起こるため、別名「日光アレルギー」や「光線過敏症」ともいわれます。ここでは、「紫外線アレルギーの症状」と「紫外線アレルギーが起こる仕組み」について説明します。紫外線アレルギーの症状紫外線アレルギーになると、肌に現れる症状は次のとおりです。蕁麻疹かゆみ水ぶくれ赤み紫外線アレルギーは、日差しが強く紫外線量が多くなる夏によく起こります。強いかゆみを伴う蕁麻疹が肌に現れることから始まり、我慢できず掻くと状態が悪化し、水ぶくれや腫れになります。また、紫外線アレルギーが重症化すると、頭痛、吐き気、発熱など全身症状が現れることがあるため、できる限り早めに対処することが大切です。紫外線アレルギーが起こるメカニズム紫外線アレルギーが起こるメカニズムは、食物アレルギーと同様に体内で紫外線に対する抗体が過剰に分泌されることです。抗体は体を有害な物質から守る働きがあり、非常に重要な役割を担います。しかし、抗体が増えすぎるとかえって体を攻撃するようになり、アレルギー反応として現れるのです。つまり、紫外線アレルギーは、紫外線に対する免疫反応のエラーであるといえます。紫外線アレルギーの処置出典:byBirth紫外線アレルギーが起こったときは、症状が悪化しないよう直ちに処置が必要です。処置の手順は次のとおりです。患部を冷やす皮膚科を受診する紫外線アレルギーの症状は、非常につよいかゆみから始まることが多くあります。そこで、かゆみを我慢できず掻いてしまうと、細菌などが傷口から入ってさらに状態が悪化します。そのため、かゆみが出たら、まずは患部を冷やして抑えましょう。その後、速やかに皮膚科を受診し、抗アレルギー薬やステロイドの塗り薬などで対処すると、2~3日で症状が改善されていきます。不快な症状を抑えて治りを早くするために、処置はできる限り早めに行うようにしましょう。紫外線アレルギーの対策出典:byBirth紫外線アレルギーを起こさないためには、3つの対策法があります。ここでは、それぞれについて詳しく説明します。紫外線から肌を守ること紫外線アレルギーを起こさないためには、紫外線をできる限り浴びないように肌を保護することが大切です。例えば外出時は、紫外線カット加工された日傘やアームカバーなどを身につけると、アレルギーを予防できます。また、紫外線は目から侵入して肌に影響を与えることもあるので、サングラスを装着することもおすすめです。紫外線は、現在1年中降り注いでいるため、朝のスキンケアのときに、日焼け止めクリームを塗ることを習慣にしてもよいでしょう。ただし、紫外線吸収剤、鉱物系の成分、香料などが入った日焼け止めクリームは、肌に刺激となりやすくアレルギーを誘発することがあるため、避けるようにしましょう。刺激物が無添加のノンケミカル処方の日焼け止めの使用をおすすめします。皮膚が過敏になる薬剤を避けること紫外線アレルギーは、服用している薬剤によって肌が過敏となり起こることがあります。紫外線に過敏に反応する薬剤には次のものがあります。ニューキノロン系抗生物質非ステロイド系抗炎症鎮痛剤脂質異常症治療剤抗結核薬サルファ剤利尿剤抗がん剤抗ヒスタミン剤向精神病薬紫外線アレルギーを起こす原因の中で、最も多く盲点となりやすいのが薬剤といわれています。上述した薬剤のなかには、生命を維持するために必要な薬剤もあり、簡単に服用を中止することができない場合もあります。薬剤を中止できないかたは、念入りに紫外線対策を行いましょう。免疫力を高めること紫外線アレルギーを予防するには、免疫力を高めてアレルギーを起こしにくい体質をつくることが重要です。免疫力を高めるために、生活習慣を整えましょう。生活習慣の整え方は次のとおりです。抗酸化作用のある食べ物を摂る抗酸化作用のある食べ物は、紫外線の肌へのダメージを軽減してアレルギーの発生を抑制します。なかでも、緑黄色野菜やビタミンCが豊富な食べ物は、抗酸化作用が強いため積極的に摂るようにしましょう。十分な睡眠をとる十分な睡眠は、体をしっかりと回復させて免疫力を高め、紫外線アレルギーが起こりにくい体をつくります。また、肌の生まれ変わりを促進するため、アレルギーを起こしても治りが早くなります。ストレスを解消するストレスを受けると免疫力が下がり、紫外線アレルギー反応が起こりやすくなります。また、活性酸素が過剰に分泌されて肌の抵抗力も弱くなり、紫外線に過敏に反応するようになります。自分に合うストレス解消法を身につけて、こまめに解消する習慣をもつようにしましょう。まとめ出典:byBirth紫外線アレルギーは、抗体が紫外線に対して過剰反応して起こり、強いかゆみや蕁麻疹などの症状を引き起こします。紫外線アレルギーの症状が起こったときは、患部を冷やし、すぐに皮膚科医を受診して対処しましょう。また、予防する対策として日ごろから「紫外線から肌を守ること」「皮膚が過敏になる薬剤を避けること」「免疫力を高めること」が重要です。紫外線をなるべく避け、アレルギーに負けない体づくりを心がけましょう!
2020年10月06日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「アレルギー」です。ようやく秋めいてきましたが、この夏も酷暑でしたね。照りつける太陽による肌トラブル、それも今年はストレスが関係してか、アレルギー性の湿疹やかゆみなどに悩む声を多く聞きました。今回は、アレルギーについての養生法をお届けしたいと思います。アレルギーを引き起こすアレルゲンは、紫外線のほか、ハウスダストや花粉、最近では香料成分など多岐にわたります。中医学ではこれらはすべて、体に悪影響を及ぼす「邪気」のひとつ。邪気は常に外界に存在しますが、それらが体に入り込まないようにバリアの役割を担うのが「衛気(えき)」です。これは体表にある「気」の層で、地球に例えるならオゾン層のような存在です。アレルギー反応が起きやすい人は、この衛気の働きが弱い可能性が大。汗が止まらない、エアコンの風が苦手というなら要注意です。衛気は毛穴を開け閉めして体を守っているので、衛気が弱いと毛穴が閉じず、いったん汗をかくと止まらないほか、わずかな風なども刺激になりやすいのです。脾(ひ)を養うのは温かい料理。定食スタイルがベスト!邪気=アレルゲンから体を守るには衛気を厚くすることが第一。そのためには衛気が作られる場所、脾=胃腸を健やかに保つことが欠かせません。とりわけ、腸を元気にすることは必須です。西洋医学でも腸を整えることがアレルギー制御に有効であることが知られていますが、中医学でも、腸は必要なものを吸収して不要なものを排除する、体の要となるところ。気を十分に作り出すには、原料となる食べ物を選びつつ、それを胃腸に負担をかけない方法で食べることが大事です。衛気を作り出す食べ物は、米やもち米、栗、さつまいもや山芋、かぼちゃなど。甘みがある、あるいはほくほくした食感の穀類や芋類は、おおむね気を補う効果があります。しいたけやしめじ、ひらたけなどのきのこ類もおすすめ。さばや鮭、かつおも優秀な補気食材です。これらを、温かく、さっぱりとした味付けの料理で摂るのがポイント。生ものは脾を弱らせてしまうので、刺し身や揚げものは控えたほうがいいでしょう。先に挙げた食材は、いずれもこれから旬を迎えるものばかり。例えば栗ご飯と焼き鮭に、きのこたっぷりのお味噌汁。秋らしい定食メニューで脾を健やかに保ち、体のバリア機能を高めましょう。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年10月7日号より。イラスト・momokoharada文・新田草子(by anan編集部)
2020年09月30日2020年1月から世界中で感染拡大し、人々の生活や経済などに大きな変化を与えている新型コロナウイルス感染症。ゴールデンウイークをはじめとする連休に遠出をする人が激減したため、多くの旅行会社や宿泊施設が経済的ダメージを受けています。政府はそれらの企業を支援するため同年7月22日から『GoToトラベルキャンペーン』を行い、該当するサービスを利用した国内旅行者の補助をすることに。しかし、地方への感染拡大を不安視し、あえて地元の宿泊施設を利用する人が相次いでいます。地元のホテルの朝食会場で、従業員がとった対応リリィ(@furukaza_07)さんは地元の宿泊施設を支援するため、熊本市にある『ホテル日航熊本』を利用することにしました。従来よりも広い会場で行われた朝食では、感染防止のためにソーシャルディスタンス(社会的距離)を意識したビュッフェ形式を実施。おいしそうなオムレツを見て、リリィさんは料理人にこういった質問をしました。「このオムレツって、乳製品が入っていますよね?」オムレツにミルクや生クリーム、バターを使用するのは珍しいことではありません。リリィさんは乳製品のアレルギーがあるため、念のため従業員に確認をすることにしました。アレルギーのことを察し、「ちょっとだけお時間をください!」というと、卵が入ったボウルを抱えて戻ってきた料理人。そして、その場でリリィさんのために乳製品を使用しないオムレツを焼いてくれたのです!ホテルの朝食会場で「オムレツって乳製品入ってますよね」と尋ねた私に「ちょっとだけお時間ください!」と消えて行ったオムレツシェフがボウルに卵を入れて戻ってきて、私の為に乳製品フリーのオムレツを目の前で焼いてくれた。10年ぶりに出来たてのオムレツ食べた。ふわふわで美味しくて泣いた。 pic.twitter.com/LuxLpWLSiA — リリィ (@furukaza_07) July 25, 2020 いつものように「乳製品が入っています」と返されるだけだろうと思っていたリリィさん。まさか特注でオムレツを作ってくれるとは思わず、感動で涙してしまったといいます。10年ぶりに口にしたできたてのオムレツは、乳製品が入っておらずとも『ふわふわとろとろ』でとてもおいしかったのだとか。きっと料理人の腕前はもちろんのこと、優しさが詰まっていたからこそ、さらにおいしく感じたのでしょう。素敵なエピソードは拡散され、多くの人からホテルの対応に称賛する声が寄せられました。・まさにホスピタリティ!いいお話をありがとうございます。・投稿を読みながら自分も泣いちゃった。自分もアレルギー持ちなので、この嬉しさがよく分かります。・プロ中のプロだ…!こういう人を真の料理人というのでしょうね。この日食べたオムレツは、リリィさんにとって一生忘れられない食事となったことでしょう。[文・構成/grape編集部]
2020年07月28日■ 前回 のあらすじ動物アレルギーがある息子。しかし義母は犬を飼っているため帰省することにためらいがあり…。夏休みにワンコのサルを溺愛する義母の家へ帰省。息子が動物アレルギーなので「できれば、サルは庭へ」とダメモトでお願いするも、義母は「あかん。熱中症になるやん」と却下。たしかに猛暑の夏だし、無理か…と諦めた私。義母が丁寧に掃除機をかけたというし、リビングにサルの姿はなかったので、息子を家にあげると、さっそくくしゃみが3連発出てしまい…。いったん、夫が息子を公園へ連れ出してくれたので、ほっとした私。次の日の朝、義母が「夏やで洗濯物出しや。一緒に洗といたるで」と親切に私たちが昨日着てきた服を洗ってくれたまでは良かったのですが、私が洗濯物を干そうとした時、そのなかに、サルの服を発見!そう言ったあと、すぐに義母は「ウソやわ。両方大事に決まってるやない。東京の人は冗談が通じへんな」とケラケラ笑うも、私はただワナワナしただけでした。その夜、あらためて夫に文句をぶちまけました。そして一番許されざるは、もっと気を付けて行動すべきだった私。息子への申し訳なさもあり、その夜は寝付くことができませんでした。ところが、次の帰省時に、義母の知られざる一面がわかり、少し義母の見方が変わることになりました。次回(7/16UP!)に続きます。※この漫画は実話をべースにしたフィクションです。\人気作家の動画もぜひご覧ください!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪脚本・ 山崎伸子 /イラスト・ エェコ
2020年07月15日義父が亡くなり、大阪で1人暮らしをしている義母が、ペットのチワワ「サル」を溺愛しています。犬なのに名前は「サル」…。義母いわく「散歩しててな。何て名前?と聞かれて、“サル”って言うとウケんねん」お酒が大好きな義母は、スペイン語の「サルー(=乾杯)」から名付けたそうです。根っからの大阪人気質である義母は、とても朗らかな人。年に3回ほど東京から帰省しますが、義母との嫁姑関係は、普通に良好でした。サルがやってくるまでは…。じつは、息子が、動物アレルギーなんです。以前にもお義母さんにお願いしましたが「サルはペットホテルがあんまり好きやないねん。まー、そのうち慣れるわ」と、あっさり却下。日帰りでの帰省を再度夫に提案しても「サルと勝太が近づかんように、俺も気をつける」「勝太がいる部屋にはサルは入らないように伝えておくから」と押し切られました。義母がペットを可愛がるのを止めたいわけではありません。でも私としては息子のアレルギーが心配だから、本音では行きたくない。しかし夫は息子を義母に会わせたがるし、どんなにペット命の義母も孫には会いたがり、何とか打開策を見つけたいと思いながら、時間だけ経ってしまいました。そして夏休みの帰省時、さらに信じられない出来事が勃発しました!次回(7/15UP!)に続きます。※この漫画は実話をべースにしたフィクションです。\人気作家の動画もぜひご覧ください!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪脚本・ 山崎伸子 /イラスト・ エェコ
2020年07月14日息子の卵アレルギーが判明したのは、まだ離乳食を開始していなかった生後5カ月になってすぐのころです。思わぬ私のうっかりで息子の首や腕にたくさんの発疹が出てしまい、大慌てした体験談をお話ししたいと思います。 突然赤いブツブツが!? ある日、生後5カ月の息子をあやしながら昼食を食べていた私。ふと見ると、息子の首もとが赤くなっていることに気がつきました。「あれっ? 何だろう?」と思っていると、胸や腕まで赤いブツブツが広がっていきました。当時の実際の写真がこちらです。 「あせも? それともダニに刺されたのかな?」と焦ったものの、まだ離乳食を開始していなかったので、私の頭の中でその症状と食物アレルギーが結びつきませんでした。 もしかして…これのせい? 幸い息子の機嫌はよかったのですが、念のため病院へ連れていくことに。出かける準備をしながら食卓の上に目をやったとき、ドキリとしました。私がお昼に食べていたのは卵かけご飯だったのです。卵を割ったあと、手に白身が付いたのでウェットティッシュで拭いていたものの、しっかりと洗ってはいませんでした。「もしかして、私の手に残っていた卵のせい?」と、ようやく卵アレルギーの可能性に思い至りました。 結果はやはり卵アレルギー診察までの1時間ほどで息子の症状は治まっていましたが、患部を撮った写真を見せたうえで卵に触れてしまった可能性を医師に伝えました。すると、「手に付いた少量の卵でも、アレルギー症状が出ることはありますね。血液検査をしておきましょうか」ということで、後日結果を見てみると、やはり息子は卵アレルギーでした。 医師から「先日の発疹も、卵が原因だった可能性が高いです」と言われ、自分の危機管理の甘さを反省しました。同時にアレルギーに対する意識が強まった出来事でした。 私の手に少し付いた卵によってアレルギー反応が出るなんて予想だにせず、息子には悪いことをしてしまいました。医師によると、数カ月後にアレルギーが治っていることもあるそうなので、再検査をする予定です。それ以来、失敗を繰り返さないよう、卵を扱ったあとは入念に手を洗うようにしています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 著者:粟津愛美一男の母。結婚を機に退職後、半年で妊娠・出産。滋賀県の田舎で初めての子育てを楽しみつつ、自身の体験談を中心に記事を執筆中。
2020年04月04日離乳食を始めると心配になるのがアレルギーではないでしょうか? 私自身、食物アレルギーがあるので息子の離乳食には気をつかっていました。しかし、今までは大丈夫だったのに突然アレルギー症状が出てびっくりしたことを覚えています。息子のアレルギー症状が出てから、原因が確定するまでの体験談をお伝えします。 順調に進んでいた離乳食息子の離乳食は生後6カ月に開始しました。離乳食の進め方に従って順調に進んでいきました。生後7カ月のころに卵とヨーグルトをあげましたが、アレルギー症状は出ませんでした。 アレルギーは重症化すると命にかかわることもあるので、アレルギー症状が現れずに離乳食が進んでいてホッとしていました。 今までは大丈夫だったのに…息子が生後9カ月のころ、好みを探すために市販のベビーフードをあげていました。今までアレルギー症状は出ていなかったので、アレルゲンの表示は特に気にせず購入して与えていました。 ある日、グラタンを食べさせてしばらくすると、口の周りと耳の横に赤い発疹ができ、掻きながらグズり始めました。自分自身もアレルギーを持っているので、すぐにアレルギーだとわかりました。含まれていたアレルゲンは「小麦」と「乳」でした。 その後の対処と検査前日にうどんを食べたときには何ともなかったため、しばらく食べていなかった「乳」かもしれないと思いました。かかりつけの小児科で相談したところ、疑わしい食材は避けるように指導を受け、1歳になったら血液検査をすることになりました。 1歳になっておこなった血液検査の結果は、やはり「乳」にアレルギーがあるとのことでした。2歳までは「乳」は与えないように指導され、2歳になったら再度血液検査をしたうえで今後与えるかどうかを決めるとのことでした。 アレルギー症状は突然現れます。調子が悪いと反応することもあるそうです。2歳前後までは「今まで大丈夫だったから」と油断せず、食事の際にはよく観察するようにしたいと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 先輩ママの体験談、いかがでしたか?「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 イラスト:manami.koiso著者:吉井ゆみ子育て中のママ。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2020年03月31日私の息子は卵アレルギーがあります。離乳食開始前から食物アレルギーについて調べ、慎重に進めていたつもりでした。しかし、息子のアレルギー判明後に私の進め方とは正反対な文献を見つけ、間違っていたのかも……と後悔した体験談をお話しします。 離乳食開始前の情報収集アレルギーを起こさないために、息子の離乳食は慎重に進めようと考えていました。そして雑誌や育児書、自治体のパンフレット、インターネットなど複数の媒体から集めた情報を元に、生後6カ月から離乳食を開始することに。10倍がゆ、次はにんじん、さつまいもとアレルギーの起きにくいと言われている食材から始め、大豆や肉、卵などは生後6カ月後半から7カ月にかけて少しずつゆっくり与えることにしようと考えていました。 恐れていた食物アレルギーに離乳食中期までは特に問題なく進み、小麦や乳、卵などを与えても大丈夫だと安心していましたが、当時生後9カ月だった息子に初めて蒸しパンをあげたところ、なんと卵アレルギーが判明したのです。ゆで卵を食べさせたときは問題なかったのでとても驚きましたが、幸い受診してすぐに落ち着き、以降は医師の指示のもと慣れさせる練習をしています。 私の離乳食の進め方が間違っていた?その後、アレルギー児の卵への慣れさせ方についてインターネットで調べていました。そのとき食物アレルギーの予防についての記事があり、そこには「卵は生後5カ月半ごろに極少量を与える」「与える時期を遅らせない」という記述が。息子の卵アレルギーが判明した同時期の2019年3月に、厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」の改定により、卵を与える時期が変更されたのです。卵黄は離乳食初期(生後5カ月後半〜生後6カ月)となったそうです。私が息子に卵を初めて与えたのは、卵黄が生後6カ月の後半、卵白は生後7カ月になってからでした。ガイドラインで卵を与える時期が改定されているのを知り、ショックを受けました。「もしも最新版のガイドライン通り、もっと早めに卵を食べさせていたら、息子のアレルギーを防ぐことができたのかな?」と後悔が残りました。 もちろん食品を与える時期だけがアレルギー発症の有無を決めるわけではありません。けれど、離乳食の進め方が間違っていたのかな? もっと息子のために私にできることがあったのかな? という後悔は心の中に残ることとなってしまいました。今後は息子の卵アレルギー克服のために尽力していきたいと考えています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:木下りん0歳男児の母。東京と長野を行き来する生活。お出かけ大好きな息子とのお散歩が日課。
2019年12月05日肌のかゆみや赤みなど、アレルギーによる肌トラブルは本当につらいですよね。気分が晴れないし、メイクができないほど肌が荒れてしまうことも。「どうすればいいの?」と、対策を求めて情報を探し続けている人は多いのではないでしょうか。そんな、アトピーやアレルギーに悩む人に朗報が!資生堂が、アトピー・アレルギーなどの肌トラブルに悩む人に向けた情報ページ「1000の真実」をオープンしました。医師や研究者のインタビューから「本当に役立つ情報」や「肌の状態を良くする最新の知見」など、信頼できる情報をたくさん発信しています。「1000の真実」アンケート調査でみんなの肌悩みを共有1000の真実資生堂は、アトピー・ アレルギー患者1000人を対象にアンケート調査を行いました。同じ悩みを抱える人はどのくらいいるのだろう、こんなときはみんなどうするのだろうと疑問を持っていた人も多いはず。アンケートの結果をいくつかピックアップしてご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。顔と体、両方の症状に悩むアトピー、5年以上悩んでいる女性が約8割1000の真実肌トラブルが「顔」と「体」どちらに症状が出るかについて尋ねた質問では、「アトピー性皮膚炎」は、「顔」(72.1%)、「からだ」(81.0%)となり、過半数の人は「両方」(53.2%)と回答。「アレルギー性皮膚炎」で「両方」と答えた人は35.2%で、「アトピー性皮膚炎」と比べると少ない結果となりました。 1000の真実さらに、「顔」の症状にフォーカスを当てると、アトピーの女性のほうが「顔」の症状に悩んでいる人が多いことが明らかに。 1000の真実肌トラブルで悩む期間についての質問では、多くの人が「5年以上」と回答。特にアトピー性皮膚炎で5年以上悩んでいる女性の割合は約8割と、とても多いことが分かりました。日常的にメイクをすることが多く、見た目も気になる女性にとって、「5年以上」も「顔」の症状で悩むのは、苦しみでしかありません。半数は1週間以内に皮膚科を受診、4人に1人は1カ月以上放置1000の真実肌の症状が気になったとき、約8割の人が「皮膚科を受診する」と答えていますが、受診するまでの期間はまちまち。半数が1週間以内に受診と回答しましたが、4人に1人は1カ月以上経ってからと回答しました。確かに、「少し様子を見れば治るかな」と思うこともありますし、忙しくてなかなか病院に行けないこともあります。気づいたら1カ月以上経ってしまったということもありそうです。繰り返す症状、季節によって原因が変わる1000の真実肌トラブルの悩みについて聞くと、「一度治ってもまた再発を繰り返している」と答えた人が約9割。かゆみが引いて状態が良くなったと思ったら、ふいにまた症状が出ること、よくありますよね。「繰り返すもの」と諦めてしまう人も多いのではないでしょうか。 1000の真実肌トラブルを感じる季節についての質問では、「夏」と「冬」と答えた人が3割を超えました。確かに、夏は汗をかくし暑いし、紫外線も強くなります。冬の乾燥は、健康な肌の人でもトラブルが起きる原因。季節ごとにトラブルとなる要因がたくさんありますよね。その一方、「1年中変わらない」と回答した人が最も多く、約半数にのぼりました。いつも何かしらトラブルとなる原因がある、何が原因だか分からないくらい通年を通して出る症状に悩んでいる人が多いのです。最も使われているスキンケア用品は「化粧水」、「刺激がない」ことを重視1000の真実そんな肌トラブルに悩む人に対し、スキンケア用品「化粧水」「乳液」「洗顔料」のうちどれを利用しているかの質問では、最も利用率が高いスキンケア製品は「化粧水」で56.4%でした。さらに、スキンケア用品選びで何を重視するかを尋ねると「肌に刺激がない」(80.6%)と回答した人が最も多いという結果になりました。これ以上、症状が出ないよう肌にできるだけ刺激を与えたくない、けれどせめて保湿だけでもしておきたいという思いが感じられます。こうして1000人から聞いたアンケート結果を見て見ると、「この悩み、私だけじゃなかった」「みんな同じなんだなぁ」なんて共感できて、ちょっとほっとしますよね。同じ悩みを抱えている人は、悩み解決に向けて「1000の真実」に目を通してみましょう。患者インタビューでは、アトピーやアレルギーに悩んでいる・悩んでいた著名人からの応援メッセージも掲載されていて、元気づけてもらえます。症状の緩和や肌トラブル解決に役立つ、新たなヒントがきっと見つかるはずです!【参考】:1000の真実
2019年12月04日現在1歳の息子をとてもかわいがってくれる義母ですが、アレルギーの怖さを理解せず食べさせたことのない食べ物を与えようとするため、私はヒヤヒヤする日々です。少し無神経な義母との食事で困ったエピソードをお伝えします。 初めは理解ある様子だった息子が生後9カ月のときに卵アレルギーが判明し、義母にもすぐに報告をしました。義実家で食事をする機会も多く、息子の離乳食を作ってもらったこともあったので、「今は卵を食べられないので、少しずつ慣れさせていきます」と伝えました。 そのときは「卵アレルギーの子は多いと聞くね。食べられるようになると良いね」と言ってくれたので、理解してくれているものと思っていたのですが……。 アレルギーを軽視している?しかし報告から1カ月ほどたって再会したときに、「卵食べられるようになった?」と義母。すぐに治るものではないので、何年かかけてゆっくり慣れさせていくものであることを再度説明しました。すると、「そんなにかかるの?」 とやや不満げな様子。そして別の日に義父母と食事をしたときには、息子用に義母が買ってくれたベビーフードの中に卵が入っていました。「義母はアレルギーを軽く考えているのか? それとも関心がなくて話をちゃんと聞いてないのか?」と私の不安は募るばかりでした。 母から驚きの発言が…義母は、私が見ていないときにまだ息子が食べたことのない海老入りのおせんべいや生の桃をあげてしまうこともありました。幸いどちらも息子の具合が悪くなることはなかったのですが、「やめてください」と伝えると、それ以来義母が息子に食べ物を与えることはなくなりました。しかし、義父母と私でおそばを食べているときに、「そばは食べられる?」 と聞かれ「もう少し大きくなるまではダメです」と伝えると「昔はあげていたけどね」という言葉が。その後も「伯父さん(義母の兄)はぶつぶつが出ても毎日生卵を食べていたよ」などとびっくりするような話が出てきて、息子と会わせるのが怖くなってしまいました。 夫から義母へハッキリ言ってもらうことにやはりアレルギーの怖さをわかっていないと感じたため、すぐに夫に相談。そして「昔は不用意にアレルゲンを与えて亡くなってしまう子もいた」「勝手なことをするなら信用して息子に会わせられない」と義母にやや厳しく言ってもらいました。 義母は反省してくれたようですが、やはり義実家で会うときは子ども用の食べ物を必ず持参し、私や夫抜きで長時間息子と義母を2人にしないようにしています。 義母は息子をつらい目に合わせたいわけではなく、おいしい食べ物を一緒に食べたいのだと思いますが、「ちょっとだけ」が重篤な結果を招くこともあるという意識が欠けているのは事実です。現在は、毎月受診している小児科でもらった食物アレルギーに関する資料を一緒に見たり、3カ月ごとの息子の血液検査の結果を共有することで理解を深めてもらえるようにしています。 著者:木下りん0歳男児の母。東京と長野を行き来する生活。お出かけ大好きな息子とのお散歩が日課。
2019年11月27日家計にやさしい卵は、栄養面でも優秀な食品です。ビタミンCと食物繊維以外の栄養素が卵1個の中にすべて含まれています。ただ、妊娠すると、赤ちゃんの卵アレルギーを心配して卵を食べることを控えている人もいるようです。妊娠中に食べた卵は、赤ちゃんの卵アレルギーの原因になるのでしょうか? 妊娠中、卵を食べても大丈夫?妊娠中に食べた卵と赤ちゃんの卵アレルギーが直接関係していたことを示す明確なデータはありません。別名「完全栄養食品」とも呼ばれる卵は、妊娠中に必要な栄養を卵1個で効率よく摂ることができます。自己判断で、勝手に卵を除去した食事を食べることは避けましょう。 1日にどれぐらいの卵を食べていいの?卵に含まれているコレステロールが気になる人でも、1日1個程度なら問題ありません。栄養をしっかり摂るためにも、卵は1日1個を目安に食べるようにしましょう。なお、妊娠する前からコレステロール値に問題がある場合は、早めに医師と相談してから食べる量を調整しましょう。 卵を食べるときの注意点1:妊娠中は、できるだけ加熱した卵を食べる新鮮な生卵であれば、妊娠中に食べても問題ありません。すき焼きや卵がけごはんを食べても大丈夫です。ただしサルモネラ菌による食中毒を防ぐため、妊娠中はできるだけ加熱した卵を食べるようにしましょう。 2:新鮮なものを選ぶ卵はパックに表示されている賞味期限を確認し、新鮮な卵を選びます。卵の殻に傷やひび割れがないものを選びましょう。また買ってきた卵は、冷蔵庫の中で保存。使うたびに冷蔵庫から卵を取り出し、早めに使い切りましょう。 つわりの時期に食べたいプリンや、暑い季節においしい卵豆腐にも、卵は使われています。どんな料理に卵が使われているのかを知ると、赤ちゃんの離乳食の時期にも役立ちますよ。 著者:管理栄養士 フードライター&コピーライター 富田チヤコ管理栄養士で一男一女の母。大学卒業後、専業主婦時代に離乳食作りから食の重要性に気付き、管理栄養士・フードコーディネーター・消費生活コンサルタントの資格を取得。書籍や女性誌の栄養監修など、主に健康と食のジャンルを中心にフードライターとして活動中。わかりやすく、食の楽しさを伝えます。
2019年11月20日カルシウムやミネラルを効率よく摂取できる牛乳は、離乳食期から赤ちゃんに与えたいものです。しかし、アレルギーの心配があるため、与え方をしっかり確認して少しずつ牛乳に慣らしてあげましょう。赤ちゃんの牛乳アレルギーとは?牛乳は乳製品なのでアレルギーに注意牛乳はアレルギー症状を起こすことが多い食品とされ、卵や小麦と同様、消費者庁が定めるアレルゲンを含む「特定原材料」の7品目に分類されています(※1)。赤ちゃんに初めて牛乳を与えるときは、必ず加熱して少量ずつ与えます。万が一アレルギー症状が出たときにすぐに小児科を受診できるように、牛乳は午前中の離乳食で与えると良いでしょう。牛乳アレルギーの主な症状牛乳アレルギーの人が牛乳を飲んだ場合、30分から2時間程度でアレルギー症状が出るといわれています。牛乳アレルギーの主な症状は以下の通りです。・肌のかゆみ・赤み・じんましん・呼吸困難・腹痛・下痢・嘔吐など牛乳を赤ちゃんに与えた後にアレルギーと思われる症状が出た場合は、すぐにかかりつけの小児科を受診してください。その際に「牛乳を飲ませた時間」「飲んだ後に出た症状」「症状の程度」など、わかる範囲でメモをしたものを持参すると医師の判断材料になります。あわせて保険証や母子手帳も持っていくと良いでしょう。牛乳は乳糖不耐症にも注意牛乳は、牛乳アレルギーでなくても下痢や腹痛などを起こすことがあります。これは「乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)」といい、牛乳に含まれる乳糖を上手く小腸で分解できないことが原因で起こるものです。乳糖不耐症は、牛乳を飲み過ぎたり、牛乳の温度が冷たかったりすると症状が出ることもあります。赤ちゃんに与えるときは、量や温度にも注意しましょう。赤ちゃんの牛乳はいつから飲める?飲ませ方のコツ初めて赤ちゃんに牛乳を飲ませる際に、与える月齢や手順を誤るとアレルギーが出やすくなるケースがあります。赤ちゃんに安心して牛乳を与えるためにも、飲ませ方を確認しておきましょう。離乳食中期から加熱調理したものを与える牛乳は、離乳食中期(モグモグ期)から離乳食に取り入れることができます。牛乳そのものを飲ませるのではなく、ミルク煮やパン粥など食材のひとつとして与えましょう。初めて牛乳を使うときは、50mL程度のごく少量にしましょう。必ず電子レンジや火にかけて加熱してたものを離乳食に使うようにしてくださいね。飲料としては1歳以降から飲ませる厚生労働省が発行する「授乳・離乳の支援ガイド」(※2)によると、牛乳を飲料として与える場合、鉄欠乏性貧血を予防するという観点から1歳過ぎから与えるよう記載があります。1歳より前に牛乳を飲料として与えると、タンパク質やミネラルを過剰に摂取してしまう可能性があることに気を付けましょう。赤ちゃんが1歳を過ぎたら、そのまま牛乳として飲ませることができます。ただし、初めて飲ませるときは少量の牛乳を加熱して与えます。問題がなければ、少しずつ量を増やしていきます。温度についても、初めは人肌程度に加熱したものをあげて、徐々に冷たいまま与えると良いでしょう。牛乳を与える前に乳製品に慣らしておく母乳やミルクを飲んでいる赤ちゃんにとっては、牛乳の味になじみがなく嫌がることがあります。赤ちゃんが牛乳を嫌がる場合は、まずはヨーグルトを与えて乳製品の味に慣れさせてから牛乳をあげると、飲んでくれるかもしれませんよ。牛乳と母乳との栄養や成分の違いは?牛乳と母乳では、含まれている栄養や成分が異なります。たとえば、牛乳はたんぱく質やカルシウムが母乳より多く含まれているのに対し、母乳には乳糖が多く含まれています。これは、牛のほうが身体的な発達が早いことに対し、人間はまず脳の発達が先行されるからといわれています。牛乳と人では、成長するために必要な栄養が異なるため、それぞれの乳に含まれる栄養も異なるのです。赤ちゃんに与える牛乳の量の目安赤ちゃんに初めて牛乳を与えるときは、50mL程度を目安にします。初めは必ず加熱して与えるようにしましょう。離乳食の進み具合にもよりますが、赤ちゃんが牛乳に慣れてきたら1日あたり200mL~400mL程度を目安に与えます。毎日の摂取量には、チーズやヨーグルトなどの乳製品も含めて考えましょう。チーズ10gは牛乳100mLに換算して考え、摂取し過ぎないように気を付けたいですね。また、牛乳を飲ませ過ぎると、それだけで赤ちゃんのお腹が満たされてしまう場合があります。牛乳だけでなく、他の離乳食とのバランスを考えて牛乳を与えるようにしましょう。牛乳を飲まない場合の与え方のコツ栄養満点の牛乳を赤ちゃんや子どもに与えたくても、においや味を嫌がってなかなか飲んでくれない場合があります。飲まないときの対策を知って、楽しく牛乳が飲めるよう促してみましょう。メーカーを変えてみる赤ちゃんが牛乳を嫌がる場合は、無理に飲ませる必要はありません。しかし、メーカーによって微妙に牛乳の味が違うことがあるため、メーカーを変えてみると赤ちゃんが牛乳を飲むことがあります。いつもは買わないメーカーの牛乳を買ってみると良いかもしれませんね。赤ちゃんの好みにアレンジしてみる離乳食の進み具合によっては、牛乳をアレンジして赤ちゃんに飲ませてみると良いかもしれません。1歳を過ぎていれば、風味付け程度に純ココアを混ぜてミルクココアにしたり、イチゴをつぶしてイチゴミルクにしたりしてみましょう。おいしく飲んでくれると良いですね。牛乳のレシピを試してみる牛乳そのものを飲むことを嫌がる場合は、料理に牛乳を混ぜてみましょう。シチューやグラタン、ミルク煮などを試してみると良いですね。少しずつ牛乳の味に慣れさせていきましょう。他の乳製品で栄養を補う離乳食の進み具合によっては、無理に牛乳を飲ませなくてもかまいません。母乳やミルク中心で、いろいろな食材を離乳食に使って栄養を摂りましょう。チーズやヨーグルトなどの乳製品や小魚でもカルシウムは摂取することができます。赤ちゃんのときは牛乳を嫌がっていたのに、大きくなったら牛乳が好きになることもあるので、焦らずに与えると良いですよ。牛乳の栄養と選び方牛乳は栄養が豊富といわれていますが、どのような栄養が摂取できるかご存じでしょうか。あわせて、牛乳の正しい選び方を確認しておきましょう。牛乳はカルシウムが豊富牛乳には、骨の成長に不可欠なカルシウムを多く含んでいます。ミネラルやビタミンなども含んでいる栄養が豊富な食品です。上手く赤ちゃんの食生活に取り入れていきたいですね。赤ちゃんにおすすめの牛乳の選び方牛の乳をしぼった生乳(せいにゅう)100%と表示されているものは、一般的に4種類に分けることができます。さらに、加工乳と乳飲料を含めると下記の6種類に分けることができます。・牛乳・成分調整牛乳・低脂肪牛乳・無脂肪牛乳・加工乳・乳飲料赤ちゃんに牛乳を与えるときは、「牛乳」を与えるようにしましょう。なかでも「成分無調整」と表示があるものは、成分が生乳そのものであるため子どもにおすすめです。牛乳パックのラベルに種類が必ず書かれているので、チェックして買うようにすると良いですね。栄養たっぷりの牛乳を赤ちゃんに与えよう牛乳は、カルシウムを始めとする赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素がたくさん含まれています。下痢や嘔吐などのアレルギーや乳糖不耐症の症状が見られなければ、積極的に離乳食や飲料として取り入れていくと良いでしょう。ただし、赤ちゃんによっては牛乳を嫌がることもあります。赤ちゃんが牛乳を好まない場合は与え方をアレンジしたり、牛乳のメーカーを変えたりして、赤ちゃんが食べやすい工夫をしてみてくださいね。※この記事は2019年9月時点の情報をもとに作成しています。アレルギーに関する詳しい情報は、下記のリンクをご覧ください。
2019年09月28日今回は、0~2歳ころまでの赤ちゃんに起こりやすいアレルギーについてお話しします。 赤ちゃんに起こりやすいアレルギーの原因とは?アレルギーとは人の体には、自分と異物を区別して異物を追い出す仕組みがあり、細菌やウイルスなどの病原体から体を守る免疫システムが備わっています。ところが、花粉や食べ物など病原体ではないものに対しても免疫反応を起こしてしまうことがあります。これがアレルギーです。 アレルギーを起こす物質(アレルゲン)に対してIgE(アイジーイー)という抗体(免疫が使う武器のようなもの)が作られることが、アレルギー反応の始まりです。 初めてアレルゲンが体内に入ったときに、免疫細胞がIgE抗体を作り、次にアレルゲンが体内に入ってきたときに備えます。次にアレルゲンが入ったとき、体内の細胞はヒスタミンなど化学伝達物質などを出して攻撃します。この攻撃が過剰になるとアレルギー症状が起こります。 赤ちゃん(0~2歳)に起こりやすいアレルギー症状0~2歳の赤ちゃんに起こりやすいアレルギー症状は以下の通りです。 ・皮膚や目の周囲の症状皮膚の赤み・湿疹・かゆみ・じんましん目の赤み・かゆみ・充血・目がゴロゴロする・消化管症状気持ちが悪い・吐く腹痛・下痢、血便 ・呼吸器症状水っぽい鼻水・くしゃみ・鼻づまりせき・ゼーゼーやヒューヒューという呼吸(喘鳴)息苦しい 赤ちゃんに起こりやすいアレルギー0~2歳の赤ちゃんに起こりやすいアレルギーは、食物アレルギーとアトピー性皮膚炎です。 ・食物アレルギー赤ちゃんに起こる食物アレルギーの原因は、鶏卵・牛乳・小麦の割合が高いです。離乳食で初めての食材を与えるときに、食物アレルギーを起こすのではないかと心配する親御さんもいるでしょう。食物アレルギーは成長すると多くは治ることが多いので、アレルギーがある食物を与える時期や方法は小児科医へ相談してください。 生後間もない時期から湿疹がある、アトピー性皮膚炎と診断されている、深刻な食物アレルギーをもつご家族がいる場合は、離乳食開始前や新たに与える食品を増やす前にかかりつけの小児科医に相談しましょう。 赤ちゃんの口の周囲だけが赤くなる場合は、食品の成分が肌に付着して炎症を起こしている可能性があります。その場合は口の周りにワセリンを厚めに塗ってから食べるようにすると、肌を守ることができます。 もし、食物アレルギーが起きたら、食べた後2時間以内にアレルギー反応による皮膚症状(湿疹やじんましん、かゆみ、鼻水、くしゃみ、目の充血など)を示すことが多いです。自然に症状が落ち着かず、嘔気や嘔吐、下痢、血便、機嫌が悪い、息苦しさ、ぐったりしているなどの症状があれば、速やかに受診しましょう。 ・アトピー性皮膚炎生後間もない時期は乳児湿疹が起こりやすいため、月齢が小さいうちにアトピーかどうか気にされる親御さんもいると思います。赤ちゃんの皮膚トラブルは清潔と保湿を継続することで改善されるので、日常的にスキンケアに励みましょう。基本的な沐浴や入浴の方法、保湿方法がわからない場合は、保健所や保健センターにいる保健師や助産師へ相談しましょう。 もし、スキンケアを続けているのに湿疹がなかなか治らない、赤ちゃんの皮膚に合う保湿剤がわからないなど気になる症状などで相談したい場合は、小児科あるいは皮膚科を受診しましょう。 赤ちゃんのアレルギーを予防するためにできること生まれて間もない時期から肌を清潔に保つスキンケアを続けることで、アレルギーの発症を予防できないかという研究が世界中で進められています。乳児期から幼児期に、アレルギーの原因物質が食べ物からハウスダストやダニに変化していくとされているので、生活環境を清潔に保つこともアレルギーを予防するために大切です。 皮膚を健康的に保つことで、皮膚から体内にアレルギーの原因物質が侵入するのを防ぎ、喘息の発症を予防できる可能性があります。 赤ちゃんに起こりやすい食物アレルギーやアトピー性皮膚炎について、医療に頼らないで治ると謳う健康法や健康食品などの情報が世間に出回っていますが、科学的根拠のないものも多いです。離乳食の開始を遅らせる、特定の食品だけを食べるあるいは除去する、妊娠中や授乳中の母親が食事制限をするなどの方法はどれも科学的根拠はなく、赤ちゃんのアレルギー症状に対して治療効果があるものではありません。適切な医療から遠ざける情報を鵜呑みにしないように気をつけましょう。 赤ちゃんにアレルギーの検査は必要ありません症状がなければ赤ちゃんにアレルギー検査は必要ありません。どのような食材でもアレルギー症状を起こす可能性があります。保険診療内で調べられる食材といっても何十種類もありますが、アレルギー検査でアレルギーがあるとわかっても、なんの症状も起こらず食べられることもあります。0~2歳児の場合、アレルギー検査の結果と症状が一致しないことがあります。また、多少のアレルギー症状があっても、食べ続けることで症状が出にくくなることもわかっています。 深刻な食物アレルギーをもつご家族がいてアレルギーについて心配な場合は、小児科医あるいは皮膚科医へ相談しましょう。 食物アレルギーの有無を診断するという目的でIgG(アイジージー)抗体を調べることをすすめる医療機関や検査機関がありますが、この検査は日本小児アレルギー学会では推奨していません。海外のアレルギー学会でも、意味のない検査として公式に否定されています。 IgG抗体はアレルギーのない健常な人にも存在します。アレルギーを起こす物質に対して作られるIgE(アイジーイー)抗体とは異なりますので、検査項目や説明に惑わされないように注意してください。 まとめ2歳ごろまでの赤ちゃんに起こりやすいアレルギーは食物アレルギーとアトピー性皮膚炎です。アレルギーを予防するために、生後間もない時期からスキンケアを続けて、皮膚を健やかに保ちましょう。気になる症状があれば、小児科あるいは皮膚科を受診して相談しましょう。 参考:・厚生労働省授乳・離乳の支援ガイド2019年改訂版・日本小児アレルギー学会・日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会作成 食物アレルギー診療ガイドライン2016ダイジェスト版・公益財団法人日本アレルギー協会 原稿監修/松井 潔先生(小児科医・ 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長) 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。著者:助産師 古谷真紀一般社団法人産前産後ケア推進協会プロジェクトリーダー。大学病院勤務を経て、2015年より現職。妊娠中や産後の女性のココロとカラダの相談、ママパパ&赤ちゃんのちょっと気になるコトに日々応えています。
2019年09月20日3回食に慣れた離乳食後期、献立のバリエーションを増やそうと新しいメニューに挑戦したら、初めての食物アレルギーを発症! 受診の流れと、医師から受けた食品の慣れさせ方について教わった体験談です。 順調に進んでいた離乳食当時生後9カ月だった息子は、食欲旺盛で好き嫌いや食べムラがなく、何でもよく食べる子でした。息子にいろいろな物を食べられるようになってほしい、献立のバリエーションを増やしたいと考えていた私は、レシピ本やベビーフードを参考に楽しく離乳食を進めることができていたと思います。 ただ、食物アレルギーを恐れていたので、初めての食材は平日の1回目の食事で与える、と言うルールを設け、必ず守っていました。 卵は食べ慣れていたはずなのに…息子がアレルギーを発症した食材は、卵でした。しかし、卵は以前から食べていた食材。自治体の母親教室で習ったとおりに与え始め、徐々に他の食材と合わせたり、卵ボーロや赤ちゃん用クッキーなど加工品でもアレルギーが出たことはありませんでした。 しかし、その日はレンジで加熱して作るタイプの蒸しパンを朝ごはんに食べ、昼12時過ぎから虫刺されのような発疹が首を中心に出始めたのです。「これがアレルギーか?」とピンと来た私は、すぐにかかりつけ小児科医の午後の診療の予約を取りました。 投薬治療とアレルギー検査朝に食べた蒸しパンのパッケージを持参し診察を受けると、「恐らくアレルゲンは卵だろうね、検査してみましょう」と言われ、その日は血液検査を受け、アレルギーの飲み薬を処方してもらい、帰宅しました。首から背中まで広範囲に出ていた発疹も翌朝にはきれいに消えており、ひと安心。 1週間後に検査結果を聞きに行くと、0〜6段階で示される食物アレルギーにおいて、息子は卵白にレベル3、卵黄にもレベル1の抗体がありました。発疹が出た日は前日までよりかなり気温が上がったことなど、さまざまな要因が重なったことが引き金になったのでは、と医師から言われました。 医師の指導のもと、ゆっくり再開その後は、医師の指導のもと、焦らずゆっくり卵を与えることを再スタートしました。医師には、多くの子は年齢が上がるにつれて食べられるものが増えるので、あまり心配し過ぎないように、治そう治そうと考えなくて良いとアドバイスを受けました。 離乳食で最も恐れていた食物アレルギーが出たとき、「病院が空いている時間でよかった」と強く思いました。正直、卵は食べ慣れていたので油断しており、これが病院の空いていない日曜や夜間だったらと思うと怖くなります。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:木下りん0歳男児の母。東京と長野を行き来する生活。お出かけ大好きな息子とのお散歩が日課。
2019年09月15日卵アレルギーの息子がいるわが家。「自分が疲れないように、手抜きをする」が私のモットーなので、面倒にならない程度に息子の卵アレルギーと日々付き合っています。今回は、卵アレルギーがある子の食事や外食をわが家ではどうしているのか紹介します。 次男が卵アレルギーであることが判明わが家には3歳と1歳の息子がいます。1歳の次男が生後10カ月のころ、初めて卵を食べたら全身に蕁麻疹ができ、その後嘔吐しました。重めの卵アレルギーであることが判明したので、それ以降、次男の食事からは卵を一切除去。 はじめは「朝ごはんのお供といったら卵料理でしょ~。トンカツやハンバーグなど、卵を使う料理はどうしたらいいんだろう。困ったなぁ……」とマイナス思考でしたが、日々生活していると慣れてきて面倒だと思わなくなってきました。 アレルギーの子の食事はどうしている?例えば、朝ごはんがパンの場合。卵不使用のパンだったらあげる、卵不使用かわからなかったら、次男だけご飯にしています。パンのお供にぴったりの目玉焼き。これも、次男だけなし。その代わり、スープにたんぱく質が多い食材を入れて、できるだけ具沢山に。でも、毎回具沢山スープを作るわけではありません。 自分がしんどいときは、炭水化物やバナナ食べ放題でごまかす日もあります。滅多に作らないけれど、トンカツやハンバーグの場合は先に次男のものだけ卵抜きで作っています。 外食のときはどうしている?1歳前後までは、市販のベビーフードを購入していました。次第に、ベビーフードのビッグサイズでも足りないほど食欲旺盛になってきたため、離乳食が完了したあたりからは除去食弁当(といっても、余り物を詰め合わせただけ)を持参するか、卵不使用のメニューを扱っているお店を選ぶようにしています。 わが家の場合、小さな子どもが2人もいると大変なので、実際に外食する機会はあまりないのですが、普段はショッピングモールのフードコートへ行くことが多いです。その際も卵を使用していないかどうかを確認して注文しています。 ごはん作りは私にとっては少し重労働に感じる家事なので、なるべく自分がしんどくならないようにしています。今は、子どもの卵アレルギーが早く治るといいなぁと願う日々です!著者:吉田麻里関西在住。1歳と3歳の兄弟を育児中。夫は激務で、実家は遠方、いわゆるワンオペ育児を遂行中。趣味は、お金をかけずに楽しむ方法を模索すること、街歩き、日本酒のきき酒。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。アレルギーの種類・症状など、必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年06月26日第一子が保育園に入園する直前に食物アレルギーがあることが判明しました。そのため、離乳食はメニューによっては除去など、特別な対応が必要でした。保育園に食物アレルギー持ちのわが子を預けたとき、どのようなことが必要だったのか、わが家の体験談を紹介します。 医師による指示書の提出が必要保育園に入園する子どもが食物アレルギーだった場合、保育園に対し、保護者が口頭や書面で食物アレルギーがあることを伝えればOK、というわけではありません。医師の診断のうえ、自治体指定の指示書に必要事項を医師に記入してもらい、保育園に提出する必要がありました。 かなり細かい項目まで記載が必要なため、病院によっては入手するまでに時間がかかったり、対応自体を受け付けていなかったりするところもあると聞きました。かかりつけであっても、事前に対応してもらえるかどうか確認したほうが確実です。 月1回、栄養士・担任の先生と会議私の子どもが入園した保育園の場合、毎月月末に保育園の栄養士と担任の先生とともに次月の献立と使用材料を見て、医師から指示のあった除去する食材をチェックしていきました。たとえば大豆を除去する場合、大豆そのものから味噌、醤油、きなこなど、原材料に含まれていそうな食品はすべてチェックしていきます。 すべての献立の食材一つひとつを細かく確認していくので、その分時間を割く必要があります。そんなときは、心苦しいですが働いている会社に事情を話し、ほかの社員の方に業務をカバーしてもらうことで、仕事を調整しました。 定期的に通院してチェックする必要がある私の子どもは、成長とともに除去の必要がない食材が増えていきました。指示書は半年に1回提出する必要があったため、半年ごとに受診していました。 健康状態やアレルギーの数値などを知ることができ、医師にいろいろと相談することもできるので通院自体はありがたかったのですが、わが家の主治医のアレルギー外来では診療時間は平日のお昼過ぎのみ。栄養士と担任との会議に加え、かなりの回数、食物アレルギー関連で仕事を早退していたので、通院しにくいことだけが気がかりでした。融通の利く診療時間かどうかも、通院する病院を決める際に確認しておくことをおすすめします。 保育園での給食の様子を見たとき、わが子だけが別の机、別のトレーで給食が用意されていて驚いたことを覚えています。しかし、アレルギーは命に関わること。親の私自身も意識改革をしなければいけないと強く思ったできごとです。著者:東慶子三児の母。育児のかたわら、アンガーマネジメントキッズインストラクターの資格を取得。自身の育児経験に生かすとともに、将来的には子ども向けの講座を開催したいと考えている。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年05月08日前回 は、アレルギーが分かってから今までの振り返りを書かせていただきましたが、今回は現在のアレルギー対応について書かせていただこうと思います。できれば幼稚園に入園する3歳までに卵アレルギーも解除になれば…と淡い期待を抱いていたんですが、残念ながら叶わず、園には事前に先生と面談をし、給食は鶏卵の除去対応をお願いしています。それと同時にもしもの時に備え、食物アレルギーが出た時の対応法が記載された用紙と、処方されているアレルギー用の飲み薬を幼稚園に保管していただき、何かあったらすぐに連絡をもらえるようお願いしています。娘自身にも、お友達と給食やお弁当の交換をしないように伝えていたんですが、入園からしばらくすると自分の給食と他の子の給食が違う事に気づいたようでした。そもそもあまり給食が好きじゃないせいか特に気にした様子は見せず…。メニューがどうこうより、野菜が入ってるかどうかのが気になるみたいです(笑)皆と違う事が嫌になったりしないかなと心配していたんですが、娘のポジティブな発言にこちらが励まされました。そして入園からしばらく経ち、仲良くなったお友達のおうちに遊びに行かせてもらう事になりました。会話の流れでアレルギーの話はしていたんですが、娘だけが食べられないという事がないよう、とても気を使ってくれて泣きそうになりました。気遣ってもらうとつい反射的に謝ってしまうんですが、アレルギーは誰のせいでもないし、このとき以来、気遣いに最大限感謝しようと、まずは「ありがとう」と滅茶苦茶伝えるようにしています。それこそ拝むくらいに…アレルギーがある子にとって「皆と同じものを食べる」というのはとても特別でうれしいことだと思います。我慢させてしまう事も、もちろんこれから先あると思うんですが、なるべく娘が、自分のアレルギーを気に病まないような解決法を見つけていきたいと思っています。
2019年02月26日4歳になる娘は、卵アレルギーがあり、現在除去しています。食べた量としては、15g程度だったのですが、数日間食べさせて、アレルギー症状が出てなかったので油断してしまいました。幸い、かかりつけの先生にすぐ見てもらい、娘の症状を見てすぐ「アレルギーだね」と飲み薬を処方して頂きました。ひどい場合は点滴になるそうですが、処方されたものを飲んでしばらくするとすーっと症状が治りました。離乳食は平日の午前中にというのを守っていたおかげですぐに対処出来たので、本当に良かったと思います。アレルギー症状は一気に悪化する場合もあるので、あれ? と思ったらすぐに病院へ行くことが大事だなと実感しました。元々肌が弱かったのもあり何かしらアレルギーはあるだろう覚悟はしていたんですが、この事がきっかけで後日他の食べ物も含め採血によるアレルギー検査をしました。この検査の結果、小麦だけでなく、卵と牛乳もアレルギーがわかり1歳半の再検査まで卵、小麦、牛乳を完全除去することに。■娘がアレルギーになって困ったこと、初めて知ったこと離乳食期を過ぎ、取り分けができる月齢になっても、小麦が食べられないとかなり外食の選択肢が狭まるので、お弁当を持参するか、食事時を避けて出かけていました。小麦、牛乳が除去解除になった時、最初はやっぱりあげるのが怖かったんですが、今は問題なく食べられています(アレルギー検査をすると今でも牛乳はクラス2と出ますが症状は出ません)。検査が陽性でも症状が出ない場合もあるし、その逆もあるので、自己判断せず信頼できるお医者さんの指示に従うのが一番だと思います。そして最後に、現在も卵を完全除去している我が家の有難い味方な商品を紹介したいと思います。■卵アレルギーっ子のお母さんの味方! 「実は卵不使用」な商品娘は「卵は使用していないけど、同じ製造ラインで卵を扱っている」という商品はセーフなので、ありがたいことに選択肢が少し広がりました。ただ、仕様変更があって卵を使うようになっていた! なんて事がないように、買う都度に必ず成分表はチェックしています。長く付き合う可能性もある子どものアレルギーですが、無理せず使える市販品は活用する為、これからも情報収集していきたいと思います。
2019年02月19日体が受け付けないために特定の食物が摂取できない「食物アレルギー」。この食物アレルギーを、赤ちゃんも抱えている可能性があることをご存知ですか?粉ミルクを飲ませたあとに様子がおかしくなる場合、粉ミルクに対するアレルギーが原因かもしれません。この記事では、粉ミルクアレルギーの症状についてご紹介します。粉ミルクのアレルギー症状とは乳児期のアレルギーは、主に粉ミルクを飲ませることで起こります。ただし、まれに母乳で起こることもあるため、母乳育児なら大丈夫だと言い切れるわけではないことを覚えておきましょう。まずは主な症状についてご紹介します。症状は嘔吐・下痢などアレルギーの症状は、嘔吐や下痢、血便など。粉ミルク(母乳)によって胃や腸がアレルギー反応を起こすことで現れます。粉ミルク(母乳)を飲んですぐ症状が現れるわけではないため、授乳後、時間が経ったあとの症状にも注意が必要です。正式名称は「新生児・乳児消化管アレルギー」粉ミルクや母乳によりアレルギー症状が現れることを、「新生児-乳児消化管アレルギー」と呼びます(新生児-乳児疾患研究会より)。なお、これは暫定的な病名です。日本では1995年頃から症例の増加が見られていますが、まだ確定した指針がなく、医療機関ごとに対応しているのが現状です。 粉ミルクアレルギーの原因食物アレルギーには、アレルギーの原因物質となるIgEを介する即時性のものと非即時性のものとの2種類があります。粉ミルクアレルギーは後者が主体だとされています。非即時性のアレルギーは原因の特定が難しく、新生児-乳児消化管アレルギーも特定の原因が明らかになっているわけではなく、細胞性免疫が主体となって起こるものと考えられています。妊娠中のママの食事が原因ではない生まれてくる赤ちゃんがアレルギーを起こさないために、妊娠中にアレルゲンとなる食品を摂取しないようにする妊婦がいますが、制限をすれば新生児-乳児消化管アレルギーを発症しないとは言い切れないのが現実です。新生児-乳児疾患研究会では、妊娠中にそれらの食品を制限をする必要はないとしています。妊娠中は適切な栄養を摂取する必要がありますので、自己判断で過度な除去をしないようにしましょう。 アレルギー症状が出た際は専用の粉ミルクに切り替えるアレルギー症状が出た場合は、まず小児科を受診し、症状について相談しましょう。受診する際は飲んでいる粉ミルクを持参し、成分を見てもらうとよいですね。風邪など、その他の症状の有無、母乳など粉ミルク以外のものを口にしているのかどうかといった情報も適切に伝えましょう。粉ミルクを飲んだ時間、下痢や嘔吐症状が現れた時間をメモ書きにしておくと伝えやすいですよ。医師の診断によりアレルギーの疑いがあるとされた場合は、粉ミルクをアレルギー専用のものに切り替える対策を行います。どのような粉ミルクを選べばよいかといった点も、医師に相談してみてくださいね。粉ミルクで出た場合は母乳への切り替えで改善する場合も粉ミルクが原因かもしれないとされた場合は、母乳に切り替えることで症状が出なくなることもあります。ただし、なかには母親が食べたものが母乳に分泌されてアレルギー症状が出る場合もあるため、切り替え後も注意が必要です。場合によっては、特定の食品の除去を母親が行うように医師から指導をされることもあります。ただし、どのような場合であっても、勝手な自己判断は禁物です。必ず医師の指示に従いましょう。 アレルギー用粉ミルクの選び方新生児-乳児消化管アレルギーと診断されたら、粉ミルクをアレルギー用のものに切り替える必要があります。ここで注意したいことは、「アレルギー用粉ミルク」は「乳糖除去ミルク」ではないということです。詳しく見ていきましょう。「乳糖除去ミルク」ではなく「アレルギー用ミルク」粉ミルクアレルギーであると判断された場合、選ぶミルクは「アレルギー用ミルク」です。「乳糖除去」と表示されているミルクには乳タンパクが入っているため、アレルギー向けの粉ミルクではないのです。はじめにどのようなミルクを選べばいいのか、必ず小児科医に相談しましょう。医師の勧めたものを購入するのがベストです。店頭にない場合などに別の銘柄のものを購入する際は、必ず販売員に確認を取ってから購入しましょうね。アレルギー用粉ミルクの種類粉ミルクメーカーが「アレルギー用」として販売しているものをご紹介します。くれぐれも購入前に医師の診断を仰ぎ、相談してみてくださいね。明治ミルフィーHP850gミルク・大豆・卵アレルギーの赤ちゃん向けに作られています。メーカー希望小売価格:3,100円(税別)(2018年11月7日時点)内容量:850g[公式サイト]お出かけ時や、ひとまず試してみたいときに便利なスティックタイプも販売されています。メーカー希望小売価格:税別550円(2018年11月7日時点)内容量:14.5g×6本森永ニューMA-1ミルク・大豆・卵・魚・米・小麦のアレルゲンを含まない粉ミルクです。Amazon小売価格:税込3,528円(2018年11月7日時点)内容量:800g[公式サイト]森永MA-miニューMA-1と同程度のアレルゲンに抑えた上で、飲みやすくしたものです。ニューMA-1、MA-miともにアミノ酸特有の臭みがあります。どちらも離乳食に使えるミルクですが、加熱することで、より臭いが強まるのが特徴です。離乳食に活用する際は、粉ミルクを加熱しすぎないよう、調理の最後に加えましょう。Amazon小売価格:税込3,033円(2018年11月7日時点)内容量:800g[公式サイト]ミルクアレルギーの赤ちゃんのためのミルク | 食物アレルギーの赤ちゃんの離乳食 | 森永乳業妊娠・育児情報サイト「はぐくみ」 医師の指示に従い、正しい栄養の摂取をアレルギーを怖がりすぎて過度に除去してしまうと、今度は赤ちゃんの栄養状態が悪くなり、成長に弊害が出る可能性があります。一方で、平気だと考えてあげ続けてしまうのも健康を害する原因に。「どのようなときに」「どのような症状が」出たのかを記録した上で、小児科を受診して今後の対応を相談しましょう。できればアレルギーに詳しい小児科医がベストですね。くれぐれも自己判断をしないようにしましょう。 参考:新生児-乳児アレルギー性胃腸炎 | 新生児乳児アレルギー疾患研究会独立行政法人環境再生保全機構「ぜん息予防のためのよくわかる食物アレルギーの基礎知識」
2018年12月07日赤ちゃんの体は成長していく過程で、さまざまな変化が起こります。そのひとつである食物アレルギーは、赤ちゃんに起こるアレルギーでも特に多いもので、親の立場からすると心配になってしまいますが、アレルギーへの正しい理解をもってコントロールすれば問題はありません。ここでは赤ちゃんに起こる食物アレルギーについて、事前に知っておきたいポイントをまとめました。赤ちゃんと食物アレルギーについて特定の食物の摂取や接触によって体に症状が現れる食物アレルギーは、とても身近な症状のひとつではないでしょうか。卵や牛乳を食べて不調をきたす人は珍しいことではありません。実は、この食物アレルギー最も発症するのが、乳児期の赤ちゃんなのです。アレルギー反応ってなに?私たちの体には「免疫」という機能が備わっています。これは、外部から侵入してくる異物(アレルゲン)から身を守るためのシステムで、食べ物や細菌、ウイルス、花粉、ダニなどのハウスダストが、体内に入ってきたときに異物として認識し、それを排除しようと働きます。しかし、その働きが過剰になってしまい、さまざまな症状をきたしてしまうものを「アレルギー反応」と呼びます。食物アレルギーとは食物アレルギーは、その名のとおり食べ物によって引き起こされるアレルギー反応のことです。食べ物は外部から体内に摂り入れて栄養を得るために必要なため、基本的に異物として認識されることはないのですが、体の免疫のシステムに問題があったり、消化や吸収する機能が未熟な状態だと、食べ物を異物とみなしてアレルギー反応を起こします。また、食物アレルギーというと、口から食べたときに反応が出ると思いがちですが、食べ物に触れたり、吸い込んだりするなど、何らかの経路で体内にアレルゲンが侵入しても起こります。食物アレルギーの症状特に多く見られるが、湿疹やかゆみ、むくみなどの皮膚症状です。その他にも、くしゃみやせき、鼻水や息苦しさなどの呼吸器、目の充血や口腔内が腫れるなどの粘膜、下痢や吐き気、血圧の低下、神経症状など、さまざまな症状が現れます。食物アレルギーの症状は、アレルゲンとなる食物を食べたり、接触後2時間以内に症状が現れます。これを即時型食物アレルギーと呼びます。また、アレルギー反応が出るまで数時間かかる遅発型もありますが、食物アレルギーの多くは即時型のアレルギー反応になります。食物アレルギーにかかるのは赤ちゃんの時期が最も多い食物によるアレルギー反応を起こすのは、食物に含まれるタンパク質です。赤ちゃんや小さい子どもに食物アレルギーが多いのは、体が成長段階にあることが大きく関係していると考えられています。これは、消化機能が未熟であるため、食べ物を分解して消化することができないためで、ちゃんと消化できない食べ物に対し、体が異物だと認識していることが考えられます。食物アレルギーは成長と共に耐性がついていく成長と共に消化機能も発達していくと、これまでアレルギーを発症していた食べ物に反応しなくなっていく「耐性化」が見られます。特に食物アレルギーのなかでも特に多い卵・牛乳・小麦は、小学校の入学前くらいになるとアレルギー反応が起こらなくなるケースがほとんどです。耐性化しにくい食べ物もある食物のなかには、耐性化しにくいものもあります。主にピーナッツ、魚介類、果実、ソバ、種子類などは成長をしても耐性化しにくく、成人になってもアレルギー反応を起こすために避けなければならないケースもあります。食物アレルギーは遺伝することも考えられるアレルギー疾患である食物アレルギー、喘息(ぜんそく)やアトピー性皮膚炎などは遺伝することが考えられています。しかし、親が発症していたからといって、確実に子どもにも発症するというものではありません。アレルギー疾患の発症は、さまざまな要因が複雑に関係しているのです。妊娠時や授乳期にできる予防策はない食物アレルギーを引き起こしやすい食べ物といえば、「卵、乳、小麦」の3つです。自分の子どもがこれらの食物アレルギーにならないよう、妊娠時から食物制限をすること、またアレルゲンが母乳から侵入するのではないかと授乳期に食物制限に意味はなく、子どもへのアレルギー予防になるようなことはありません。離乳食をはじめる時期は遅らせないように食物アレルギーの発症をおそれて、離乳食をはじめる時期になっても母乳だけを続ける人がいます。これは、母乳栄養の有益性を過大評価していることが理由にあるようですが、長い期間母乳を与えることが食物アレルギーを予防するという医学的な根拠はありません。赤ちゃんの食物アレルギーとアトピー性皮膚炎の関係赤ちゃんの頃に発症するアレルギーは、食物だけではありません。複数のアレルギーを発症した場合、一方のアレルギー症状が、もう一方のアレルギー症状を悪化させてしまうことがあります。たとえば、食物アレルギーとアトピー性皮膚炎を発症している場合を見ていきましょう。アトピー性皮膚炎のお子さんは食物の接触にも注意アトピー性皮膚炎があるお子さんは、食物アレルギーの反応によって症状を招いたり、悪化させてしまうことがあります。アレルギー反応を起こす食物の経口摂取に気をつけるのはもちろんですが、食物と皮膚が接触しないようにすることも必要です。アトピー性皮膚炎は、皮膚の角層が乱れ外部からの影響を受けやすい状態です。皮膚の表面にあたる角層は外部からの刺激から守る役割を持っているのですが、アトピー症状による皮膚の乾燥で角層が乱れると、アレルゲン物質が進入しやすい状態になります。そのため、アレルゲンとなる食物が皮膚に触れることでアレルギー症状が起こりやすくなります。これによりアトピー性皮膚炎による皮膚の掻破(そうは)を促進させてしまうおそれがあります。このように、アトピー性皮膚炎を発症しているお子さんは、このような観点からも食物アレルギーに注意をはらう必要があります。食物アレルギーはアトピー性皮膚炎を発症させる原因ではない以前は、食物アレルギーを発症することがアトピー性皮膚炎の発症につながると考えられていました。両者は同じアレルギー疾患で、アトピー性皮膚炎を発症する子どもは、食物アレルギーやその他のアレルギー疾患を持つケースが多いのですが、食物アレルギーがアトピー性皮膚炎発症の原因ではありません。食物アレルギーだからといって悲観せず、ゆとりをもって対応を子どものアレルギーと聞くと不安になってしまうものですが、妊娠時や出産後すぐに心配する必要はありません。また、一部を除いて食物アレルギーの多くは成長と共に耐性化されていきます。そのため、食物アレルギーが出たら、アレルゲンとなる食物に気をつける、というくらい、ゆとりをもって接していくようにしましょう。ちまたでは間違った予防対策なども広まっているので、必ず医師と相談をして適切に対応していきましょう。<参考文献>・食物アレルギー診療ガイドライン 2016ダイジェスト版(日本小児アレルギー学会)・授乳・離乳の支援ガイド(厚生労働省)・小児アトピー性皮膚炎 大矢幸弘(J-Stage)・アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2016年版(日本皮膚科学会)・日本アレルギー学会 アトピー性皮膚炎診療ガイドライン・アレルギー疾患の現状等 厚生労働省 健康局 がん・疾病対策課監修:小暮裕之
2018年06月29日赤ちゃんが発症しやすいアトピー性皮膚炎は、食物アレルギーと密接な関係があり、アトピー性皮膚炎を発症した場合、食物アレルギーによってアトピーの症状が悪化することがあります。アトピー性皮膚炎の適切なケアをするためにも、食物アレルギーによる影響について理解していきましょう。赤ちゃんのアトピー性皮膚炎と食物アレルギーの関係アトピー性皮膚炎は個々で異なる原因を避けながら、適切な治療、スキンケアをすることで、日常に支障がでない程度に症状をコントロールすることを治療目標にします。アトピー性皮膚炎を発症した赤ちゃんは、その他のアレルギー疾患を発症している場合が多く、そのひとつである食物アレルギーにも注意をはらいながら治療を進めていく必要があります。アトピー性皮膚炎が食物アレルギーを招くこともある食物アレルギーは乳児に多いアレルギーですが、湿疹があったりアトピー性皮膚炎を発症している場合、食物アレルギーを発症する可能性が高くなることも考えられています。アトピー性皮膚炎を発症し、乾燥やかゆみによる皮膚のかき壊しによりバリア機能が低下した肌は、アレルゲンが侵入しやすくなり、またIgE抗体が作られやすくなってしまう原因となります。IgE抗体が作られた状態では、再びアレルゲンが体内に侵入した際、 アレルギー反応を引き起こしてしまいます。。アトピー性皮膚炎は肌からの食物アレルゲン侵入にも注意これは食物アレルギーを持つお子さんにも言えることですが、アレルゲンとなる食物が肌に接触しないように注意することも必要です。食物アレルギーは口から食べた食物だけに反応するわけではなく、皮膚の接触や吸い込みによっても反応を起こすためです。特に湿疹やアトピー性皮膚炎のお子さんは、皮膚が荒れているためアレルゲンによる影響を受けやすい状態です。食物アレルギーの反応によるかゆみや湿疹などの皮膚症状は、アトピー性皮膚炎の症状を悪化させてしまいます。離乳食の開始は肌の状況をみて医師と相談のうえ決める離乳食は食物アレルギーになりにくいものからはじめることが基本ですが、アトピー性皮膚炎を持っている赤ちゃんの場合、医師から避けるよう指示された食物を外すようにしましょう。また、離乳食をはじめるタイミングであっても、アトピー性皮膚炎による症状や状態によっては、開始を遅らせる必要も出てきます。そのため、アトピー性皮膚炎のお子さんの離乳食を始めるタイミングは、医師と相談したうえで開始するようにしましょう。赤ちゃんの食物アレルギーは治らないの?食物アレルギーは、消化機能が未熟な赤ちゃんの時期に多く起こるアレルギーです。成長と共に消化機能が整っていくのと同時に耐性化されていく食物があれば、反応を起こす食物によっては成人してからも避けなくてはいけない場合も一部あります。悪化要因となる食物アレルギーとの関係を把握して、じっくりとコントロールしていきましょう。アトピー性皮膚炎の治療において、食物アレルギーにも注意することは重要なことです。もちろん、食物だけでなくダニなどのハウスダストなど、環境全体からコントロールしてあげることが、アトピー性皮膚炎の改善に大きく貢献します。焦らずに、必ず医師と相談をしながらお子さんに合った対策をとっていきましょう。<参考文献>・食物アレルギー診療ガイドライン 2016ダイジェスト版(日本小児アレルギー学会)・厚生労働科学研究班による食物アレルギーの栄養食事指導の手引き2017(国立病院機構 相模原病院 臨床研究センター)・授乳・離乳の支援ガイド(厚生労働省)・小児アトピー性皮膚炎 大矢幸弘(J-Stage)・アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2016年版(日本皮膚科学会)・日本アレルギー学会アトピー性皮膚炎診療ガイドライン監修:小暮裕之
2018年06月29日