ジャポニズム2018! 日仏友好160年を記念し、今年の7月からフランスではたくさんの日本文化を大規模かつ総合的に紹介するイベントが開催されています。この記念すべき年に日本人の一人としてパリに居ることがなんだかとても嬉しく、喜びを実感しています。 先日、その公式企画のひとつ、松竹大歌舞伎を鑑賞してきました。日本に居た頃は、観に行きたいなあと思いながらも忙しさを口実に一度も観に行ったことがなかった歌舞伎。パリに来て、大学の授業の一環でオペラやバレエを鑑賞する機会が多々あり、クラシックの魅力を再確認しました。この地で歌舞伎が観れたらいいなあと長年心の片隅で思っていたこと本当に叶ったので、私としては喜びもひとしおでした! 由緒ある劇場で14年ぶりの公演 公演会場に選ばれたのは、Théâtre National de Chaillot(国立シャイヨー劇場)。場所はトロカデロのすぐ近くで、劇場のカフェから見える夜のエッフェル塔は格別なんです! シャイヨー劇場は、ダンス、またはダンスにまつわる公演をメインにプログラムしている国立の劇場で、現在の施設は1937年のパリ万博に合わせて建設されました。そして約10年後には、劇場の大ホールにて世界人権宣言が発表されるなど、歴史にも名を残す劇場なのです。そんな由緒ある地で、日本の歌舞伎が上演されるのは、14年ぶり2度目! 今回松竹大歌舞伎の主演を務めたのは、中村獅童さんと中村七之助さん。上演された演目は「色彩間苅豆 かさね」そして歌舞伎の十八番「鳴神」。 前者の「かさね」は、男女のすれ違いに深い因果関係が絡んだ物語。台詞ではなくて三味線と唄がメインで進行していくもの。非常にゆったりとしたテンポで、間合いの美学と言いますか、多くを語らず、空気で魅せると言った感じでした。日本人の私でも唄のことばが難しかったので、ストーリーを感じながら、主演のお二人の世界に身を委ねながら鑑賞しました。 もう一方の「鳴神」は、台詞で進行していくので、分かりやすく、またちょっと喜劇の要素もあり楽しめました。後半は特にダイナミックな演出と共に見せ場が続いて、初心者の私にも理解しすくとても面白かったです。フランス人には翻訳のオーディオガイドが提供されており、コミカルな場面では皆さん結構笑われていて、この作品はフランス人にも受けが良かったように見えました。 獅童さんのよくとおる声と立ち回りの美しさ、そして力強い演技。それから、七之助さんの女方の所作は、女性の私から見てもうっとりするほど綺麗で品があって奥ゆかしくて、日頃の自分の動作を恥じたくなるような瞬間が幾度とあり、見ていて勉強になりました。ジェンダーレスと言われる現代に生きていて、性別を超えて人間としての魅力を問う良さがありますが、古典を見ながら、男らしさ女らしさというものもあって良いのだなと思いました。芸に身を一心に捧げてきたお二人の姿は舞台の上でとても輝いていて、多くのフランス人の観客を魅了したことと思います。 日本を離れて生活するようになってから、日本の文化、特に伝統芸能に興味を抱くようになりました。ジャポニスムは約8ヶ月間に渡って行われ、期間中はたくさんの日本文化がパリで紹介されるので、思う存分楽しみたいと思います!
2018年10月20日グッチ(GUCCI)の2019年春夏ウィメンズコレクションが、フランス・パリで発表された。グッチがホームタウンのミラノを飛び出し、パリの歴史あるシアターでランウェイショーを開催。プレフォール、リゾートに続き、フランスへのオマージュを捧げるコレクションがついに完結する。パリの歴史あるシアターでランウェイショー会場がシアターであることから、始まりは一つのムービーから。女性が登場するのはホラームービーさながらのちょっぴり“おぞましい”作品。上映が終わると、1階の客席後ろからモデルが一人また一人と現れ、中央のステージに向かってキャットウォークを披露する。仏文化への敬意はヴィンテージテイストで再現新作コレクションも様々な要素が乱れていて、アレッサンドロ・ミケーレが継続して綴っている「折衷主義」の物語が続いている。フランス文化にオマージュを捧げたという今季は、パリのアンティークショップを覗いたかのような懐かしさとヴィンテージライクであることが特徴。特に、ウィメンズは80年代からの影響を強く受けていて、ビッグショルダーがポイントになっている。色鮮やかラッフルドレスはには丸みのあるパワーショルダーを、カラフルなロングドレスにはたっぷりのフリルをあしらって肩周りに重量感をもたせた。また、デコラティブな要素も共通し、キラキラと輝くラメ入りのフリンジが取り入れられている。空飛ぶピッグが新登場動植物を愛する“グッチファミリー”に新たに加わったのは、フライングピッグ。その名の通り羽をつけた豚さんが、ミケーレならではのアニマルワールドに加わった。ドレスの胸元に刺繍されたり、ブローチ、アクセサリーなどになって登場している。新作シューズは月や貝殻をモチーフにした、ロマンティックな仕上がり。ヴィンテージライクなパンプスの中央にメタルで仕上げたモチーフを飾った。ディズニーコラボ、ミッキーマウスバッグバッグは過去から着想を得て、60年代のアーカイブをベースにしたものを一つ。また、マリナチェーンとロープをミックスして持ち手にした、エンベローブバッグも展開している。さらに、ディズニーとのコラボレーションによりミッキーマウスのフェイスをモチーフにしたハンドバッグも展開された。
2018年09月30日アンティークのような趣きのある、白いセラミックの器は仏ブランド『ASTIER de VILLATTE(アスティエ・ド・ヴィラット)』の代名詞。食卓を彩るプレートから、キュートなアニマルモチーフを用いたオブジェまでバラエティ豊かなラインナップはどこかで目にしたことがある人も多いはず。クラシカルでありながら洗練されたコレクションはインテリアにも溶け込み、ともすると野暮ったさを感じさせてしまう骨董品にはない、現代アイテムだからこその魅力です。シンプルな北欧系のアイテムに比べ、デコラティブなデザインは洋服で言うならばドレスアップしたよう。小さなプレートもテーブルの上になにげなく置くだけで、エレガントなディスプレイに変わります。『アスティエ・ド・ヴィラット』は、家具や陶器デザイナーであるイヴァン・ペリコリとブノワ・アスティエ・ド・ヴィラットが1996年にスタートした、パリの陶器メーカー。星を象ったエトワールコレクションは、ブランドを始める前に学生だった二人が作っていたオブジェにも通じる、装飾的な美しさへのこだわりが感じられます。星型のデザートプレートにゴールドのコーティングを施した華やかな一枚は、特別な日にはもちろん、普段使いして贅沢な気分を堪能するのもよし。玄関やリビングに出しておいても空間のアクセントになってくれます。小さなプレートにはウィットの効いた可愛らしいデザインが多く、できるならコレクションしたいくらい。愛嬌ある表情の猫や、デザイナーのひとりであるイヴァン・ペリーコがモチーフに。(トップ画像)上から時計回りに ミニプレート¥12,600・イヴァンのミニプレート¥10,500・ミニプレート¥11,000・猫のミニプレート¥12,500・星のプレート¥22,000(H.P.DECO店舗限定)・ハートのミニプレート¥10,000/アスティエ・ド・ヴィラット(アッシュ・ペー・フランス)蓋付きのボックスは大切なモノの置き場所に左からボックス¥20,000・¥25,000/アスティエ・ド・ヴィラット(アッシュ・ペー・フランス)2つの人気コレクションからは小物入れとして使えるボックスをご紹介。蓋にバラのレリーフが施されているのは、フランスの画家バルテュスの妻、節子夫人とコラボレーションしたセツココレクションより。慎ましさのあるバラなど、どこか和のエッセンスを感じる雰囲気です。雲のような曲線が特徴的なコルベールシリーズのボックスは、使い勝手も良さそうなフォルムで。華美ではないので、シックな部屋にもマッチしそう。アクセサリーを収納したり、ダイニングや化粧室で飾りながら使用したり。アートピースのような器を普段使いで取り入れ、日常に豊かな彩りをいかがでしょうか。アスティエ・ド・ヴィラット(アッシュ・ペー・フランス)photograph:Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Momoko Yokomizo
2018年09月21日ブティックやインテリアショップに訪れると、そのお店に雰囲気にあった香りがさりげなく漂っていて、洋服やアイテムがより素敵に見えたり、香りの効果で気持ちよくショッピングが楽しめたりすることがありませんか? 香りにはその魅力を加速させ、印象に奥行きを与えるような力があり、また思い出した時にもいい香りと共に記憶がフラッシュバックします。ファッションやメイクアップと同様に印象を決める、その人がまとう香り。好きな、これから似合いたいと思うフレグランスをまとって、記憶に残りたい自分の印象も演出して。フランス生まれの『パルファン・ロジーヌ パリ』エキューム・ド・ローズ¥13,000/パルファン・ロジーヌパリ女性ならではの香りといえば“バラ”。同性にも異性にも好感度が高く、男性のフレグランスにはあまりない甘やかさが魅力です。フランス生まれの『パルファン・ロジーヌ パリ』は世界でも稀なバラ専門のフレグランスメゾンで、さまざまなエッセンスの効いたバラの香りをラインナップ。ほかにはないローズの香りや、大人っぽく美しい佇まいの香水瓶に胸が踊らされます。海辺に咲く野バラの香りを再現した「エキューム・ド・ローズ」は、今年待望の再登場したフローラルタイプのフレグランス。さらに磨きをかけた香りは、トップノートにブラックカラントの葉と海辺のユリが個性を保ちながらマリン フローラルに溶け合う。ミドルノートはローズアブソリュートとローズオットーを用いて、砂丘のバラやローザガリカを表現。持続性のあるマリン調のラストノートは、神秘的なアンバーグリス、ベチバー、ムスクで構成。その爽やかなでデリケートな香りは、みずみずしさや透明感のある女性像を予感させます。多種多様なバラの香りにうっとりバレリーナ NO,1¥13,000/パルファン・ロジーヌパリバレリーナをイメージした乙女心をくすぐる香水瓶に入った「バレリーナ No.1」は、フローラルとフルーティーな香りが組み合わさり可憐な印象へ。スイーツのような甘いトップノートから、ムスクやサンダルウッドのほんのりスモーキーな香りへ変化し、バレエダンサーのような神秘性をアピール。その愛らしいボトルが化粧台にあるだけでも毎朝気分が上がりそうです。ほかにもシトラスの香りがアクセントの「ゼスト・ド・ローズ」、花嫁をイメージしたフェミニンで繊細な香りの「ヴィーヴ・ラ・マリエ」、洋梨のアクセントがフレッシュな「ミュゲ・ド・ロジーヌ」など多種多様なフレグランスが揃います。心ときめくローズを見つけて、新たな自分を発信してみては。トップ画像(左から)ゼスト・ド・ローズ¥12,000・ヴィーヴ・ラ・マリエ¥13,000・ミュゲ・ド・ロジーヌ¥13,000/パルファン・ロジーヌパリパルファン・ロジーヌパリ(フォルテ)photograph:Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Momoko Yokomizo
2018年09月06日(左から)フレグランスキャンドル レリード 220g ¥10,700、オードパルファン サン・ジェルマン大通り34番地 75ml ¥23,000(ともに期間限定発売中)/diptyque 古いフランス語で「二つ折りの絵屏風」の意味を持つ、『diptyque(ディプティック)』。フランス本国では、香りだけに止まらず、ギフトアイテムや文房具など幅広いアイテムでその独自の哲学を伝えています。 日本ではすっかりお馴染みとなった、香りのアイテムの一つ一つにあるストーリーはミステリアスな魅力を感じさせながら、美しいデザインを持たせながら世界観を余すところなく表現。香りそのものはもちろん、パッケージデザインからもブランドのDNAの息遣いを感じさせてくれるアイテムは多くの支持を集めています。 ブランドにとって大切な数字、“34”を付した限定コレクション 2014年から続く「コレクション 34」は、創業者3人の冒険を愛する精神へのオマージュ。毎年、見直されては少しずつ進化し続けるスペシャルな限定アイテムは、今年も8月の終わりに期間限定で発売されました。 キャンドルは、ギリシャ神話に登場する、“ペロポネソス半島で放浪する牧神の午後”から着想を得たフレグランス「オーデリード」を想い起こさせ、神秘的な香りで包み込んでくれます。ビターオレンジの皮に野生のラベンダー、そこにひとつまみのスパイス、ナツメグをプラス。マットな黒のパッケージに投影した香りに、モダンでクールな調和を感じさせてくれるはず。 一方のフレグランスも一貫して、“サン=ジェルマン大通り34番地”がテーマ。ダイナミックさのあるサンダルウッドをベースに、インドの起源するオーストラリア産のサンタルが混じり合った香りは、官能的でオリエンタルな雰囲気。これまでとは違う解釈で、新たな香りに出会わせてくれます。 (左から)オードパルファン テンポ 75ml ¥19,000、オードパルファン フルール ドゥ ポー 75ml ¥19,000/diptyque 切なくも美しい秋の季節を一緒に過ごしたい、2つの香り 幅広い世代で愛されている『diptyque』のフレグランス。レギュラーアイテムの中から、秋という季節にぴったりの、重厚感のある人気の香り2種をご紹介します。 まずは、「オードパルファン テンポ」。パチュリをメインにした香りは情熱的で、滑らか。清冽な湧き水を想像させるほどのパワフルさに、やわらかいシダーノートを与えた香りは、スエードのようなやさしさを重ねさせてくれます。 そして、「オードパルファン フルール ドゥ ポー」は、ウッディさを内包したアイリスの花に存在感のあるムスクの組み合わせが、個性的でユーモラス。それでいて、どこかほっとする優しさを感じさせる人気作です。 オードトワレ ロー 100ml ¥16,000/diptyque 『diptyque』フレグランスのシグネチャー クリエイティブな仲間の3人によって誕生した『diptyque』は、パリのサン・ジェルマン通り34番地でスタートしました。香りのプロダクトは、1963年から。そのフレグランスキャンドルに続いて、1968年には最初のオードトワレ「ロー(L’Eau)」を発表。それらクリエーションの全ては、過去からの豊かな遺産に導かれているといい、他に見ることのない独特のフレグランスが生み出されています。 03-6450-5735(diptyque japan):Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Akira Watanabe
2018年09月01日フランスのエスプリが薫る『ANATOMICA(アナトミカ)』は、伝説のバイヤーであるピエール・フルニエがオープンしたセレクトショップのオリジナルブランド。1994年にパリ4区に誕生して以来、2011年には日本初の路面店『ANATOMICA TOKYO』がオープン。日本でもファンが多いブランドです。 スニーカーにも凛とした気品を。スニーカー ¥17,800/WAKOUWA(アナトミカ 東京)ブランドのアイコン的シューズとなっているのが、「WAKOUWA」と名付けられたスニーカー。何度も木型を調整し、試行錯誤の末に2009年に完成した名品です。細身のシルエットがなんともエレガントなので、レディな装いにもきちんとマッチしてくれます。 その秘密のひとつが、アッパーに使われたキャンバス地。アメリカやフランスのキャンバス素材が採用され、表地と裏地のキャンバスの厚さを変えて製作されるこだわりぶり。この美しいブラック地に優しく馴染むステッチは、白ではなく生成色が選ばれているところがミソ。ソールまでオールブラックて統一されている中で、この生成り色のステッチが主張控えめだけれど、ポイントになってくれます。 快適な履き心地の秘密とは?スニーカー 各¥17,800/WAKOUWA(アナトミカ 東京)長年愛される理由は、デザインだけにあらず。何度も試行錯誤しながら製作されたスニーカーの木型は、土踏まずをしっかり固定してくれる設計。足とフィットするから、1日中歩いても靴の中で足が擦れて痛くなることもありません。それでいて、トゥの部分は余裕があるから、足先が広い日本人でも心地よく履けるのです。オリジナルのインソールも、その快適さを後押ししてくれるポイント。フカフカでクッション性が高いので、疲れにくいと評判。ゴムソールも滑りにくく、アクティブに歩き回りたい日にぴったりのスニーカーです。 アメリカ軍とオランダ軍のウェアをオマージュ。モックネックTシャツ¥8,000/ANATOMICA(アナトミカ 東京)数ある『ANATOMICA』の人気アイテムの中でも、女性から絶大なラブコールを受けているのがこちらのモックネックTシャツ。実はこれ、型はアメリカ軍のモックネックシャツ、素材はオランダ軍のトレーニングウェアを見本に製作されています。伸縮性が高く、また着心地もいいので、シーズン関係なく愛用する人が多いそう。今の時期はこれ1枚で、秋から冬にかけてはインナーとして活躍してくれそうですね。もちろん、素材は運動をするために作られているものだから、レジャーシーンにもおすすめです。 スニーカーとTシャツというワードを聞くと、カジュアルなイメージを連想してしまうけれど、『ANATOMICA』のアイテムはどれをとってもどこか上品。まさに大人の女性にふさわしいアイテムです。 アナトミカ 東京03-5823-6186:Masahiro Arimotostyling:Yumika Asai text:Kisae Nomura
2018年08月25日愛して止まないパリのスイーツ。日々懇々と進化し続けているので、パリ在住者であってもスイーツ巡りは欠かせない日課です。 フランスの人気パティシエとも交友関係を持つパティシエの友人 ビスキュイテリエ・グルマンディーズの結子さんと、毎年恒例のパリ パティスリー巡りを敢行。今回はペルルの取材として、3日間「パティシエが巡るパリのスイーツ店」に密着して参りました。 では、早速研究熱心な結子さんの目線でのパリ スイーツ巡りを覗いてみましょう! 3日目。ランチからスタート。色々胃袋に詰め込んでいるので、ランチも軽めに。 今人気のヘルシー系「MARCELLE(マルセル)」でオープンサンドのランチを頂きます。 お供には冷たいハイビスカスティーで。そういえば、今年は冷たいハイビスカスティーが人気なパリです。至るところで出てきます。 パリジェンヌに大人気な可愛いナチュラルなインテリアのお店です。 店内は英語が聞こえて、パリジェンヌだけでがなく観光客にも人気が広がってるお店なのだと驚きました。SNS効果はすごいですね! ランチ後はバスに乗り、18区のモンマルトル裏へ。 「LA GOUTTE D’OR(ラ・グット・ドーロ)」です。 「金の雫」とでも訳しましょうか。高貴なイメージのネーミングですね。 その名に由来している金の雫ショコラがあります。 地元の人に愛されるきちんとしたパティスリーを提供するお店。テレビ番組でパティシエの巨匠クリストフ・ミシャラクに認められた若きパティシエ、Yann Menguy(ヤン・ムンギ)のお店です。 タルト、生のガトー、クリーム系、バリエーションは幅広いです。 私はバニラのタルトを。さっぱりしてて軽~いお味。 お店の女子は緑のお洋服で統一していて、とても可愛い! ランチの後でも構わず二つ三つとどんどんケーキをお味見をしていく結子さん。どんな胃袋かしら! パティシエの結子さんとフランス伝統菓子を愛する私の「パリ最新スイーツ巡り2018」は、パリのパティスリーの進化を発見し、新たな自分試しのきっかけとなりました。 近年では日本に進出するパティシエも多くいますが、パリで出会って食するのと、日本で食するのとでは空気の違いなのか、同じものには思えないのが不思議だと思っています。その土地で生まれたものはその地で消費することが一番美味しいということでしょうかね。 お知らせですが、そんな私たち二人の企画するイベントを、ありがたいことに今年も執り行う運びとなりました。昨年同様に結子さんのお店にて期間限定で「フランス伝統菓子とアンティークの小さなグラス展」と題して企画しました。 写真はケルシー産の高品質くるみのチョコがけのフランス伝統菓子ですが、特に白いものは希少なものとなっています。 「フランス伝統菓子とアンティークグラス展」期間:7月27日(金)〜8月4日(土)※定休日:日曜、月曜場所:Biscuiterie Gourmandise(ビスキュイテリエ・グルマンディーズ)住所:愛知県名古屋市千種区鹿子殿9-2※店舗専用駐車場はございません。予めご了承ください営業時間:10:30~19:00インスタグラム:※フランスのアンティークものは一点ものになります。数に限りがございますので、コンディション、数量など予めご了承ください。 フランス伝統菓子にも多くお取り扱いすることができす、数量限定でのご提供となります。よろしくお願いいたします。 文・福島 明子(パリ在住コーディネーター)インスタグラム
2018年07月30日愛して止まないパリのスイーツ。日々懇々と進化し続けているので、パリ在住者であってもスイーツ巡りは欠かせない日課です。 フランスの人気パティシエとも交友関係を持つパティシエの友人 ビスキュイテリエ・グルマンディーズの結子さんと、毎年恒例のパリ パティスリー巡りを敢行。今回はペルルの取材として、3日間「パティシエが巡るパリのスイーツ店」に密着して参りました。 では、早速研究熱心な結子さんの目線でのパリ スイーツ巡りを覗いてみましょう! 2日目。気合いいっぱいで左岸に行きましょう。 まずは最近パンが気になると言っている結子さん。サクサクの焼きたてパンを目指して朝いちで訪問。「DES GATEAUX ET DU PAIN(デ・ガトー・エ・デュ・パン)」の本店です。 高級感が漂う店内です。シックなインテリアに凛として自信に溢れた表情のケーキとパンたち。 カンパーニュ祭り。なんとも香ばしい香り。朝のパリはこれでなくっちゃ。街を歩けどどこからかパンの香りが。そんな街パリです。 優等生な感じです。クロワッサン生地などサクサク系は他には負けないパン屋さんです。 朝から既にケーキも整列。朝から多くのパティシエが働いてるのですね。 気になるパンと焼き菓子を購入の結子さん。 そこから6区へ移動。 まずはビオのスーパーへ入ります。ここでパティシエは何を買うのかしら?後ろからこっそり追ってみましょう。製菓食材を確認していますね。 それから小麦粉や栗の粉など。なるほどねー、なんて独り言も聞こえてきたり。 ドライフルーツや海藻なんかも見てますね。 …え?海藻??どう使うのかな? 最近パリではアペリティフ用の塩味を効かせたハーブビスケットがブームでおしゃれなパリジャンを虜にしています。チーズやタプナードをのせて、ルックスも綺麗で美味しくヘルシーなテーブルを作ります。 そういう使い方なのかしら? そのあと、ショコラティエ「CHANPON(シャンポン)」にて。 シャンポンと言えば、ムースオショコラです。数種類の生ムースオショコラを食せるショコラティエとしては、ここがお手軽にテイクアウトできてオススメです。クロシェガラスも可愛い演出です。 内装もこだわっており、シェフがショコラの型を壁一面にデコレーションしています。 あれ? そういえばアラン・デュカスのショコラティエもこんな型がたくさん並んでいたような。型を並べるブームでしょうかね。 小腹が空いた私はショコラのマカロンをテイクアウト。買い物途中に一歩店内に入ってサクッと購入して一瞬で口に入れて頬張ります。エナジーチャージ! シャンポンを出てマカロンがまだ口に残っている状態ですが、すぐ目の先には私も大好きなあの老舗「BOISSIERE(ボワジエール)」が。私は大好きなつぶつぶショコラをおもたせ用に。そして果汁たっぷりのゼリーを自分用に購入。 これ、オススメです! 結子さんも吟味中。 シャンデリアが美しいな。いいインテリアですね。 味見をたくさんさせてくれるので口が幸せ状態です。 店内にはアンティークの缶箱やボンボニエールが飾られています。 まるで夢の中のような甘い雰囲気です。 ショッピングバックも格式あるロイヤルブルーカラーで美しいです。 現在改装中のサロンドテは、一体いつオープンするのでしょうか。工事が進まないと定員さんが困っていました。 ここはフランス、焦らず気長に待ちましょう。と言ったら、「待ってられませんよ!」と真顔で怒っていました。 ランチはアイスクリーム専門店のランチメニューをいただきます。 ここのランチは素晴らしいのです。お花やハーブが添えられており、とても上品で綺麗なお皿の演出。すべての料理にはアイスかソルベが付いてきて、お料理と合わせて頂く新スタイルのお店です。 私はゆるいスクランブルエッグの卵料理にオニオンのアイス添え。結子さんは緑野菜のスープにミントのソルベ添えをチョイス。 野菜のアイスクリーム、とても新しい。感動します。アイスクリームの概念を覆されるが如く、こんなにも心地よいストレートパンチを浴びることは滅多にありませんね。 その付け合わせアイスがあるのとないのではお皿の感動が全く違いました。魅力的なアプローチ。この手があったか!とつい思ってしまいますが、素人ではできないアイス職人の技と味のマリアージュ、完璧です。 お持ち帰りでアイスをお買い上げの方も多くいらっしゃいます。さすが左岸な品格です。 左岸から右岸に入ります。どんどん郊外に向かってバスは進みます。結子さんの今回のお目当てのひとつ「BENOIT CASTEL(ブノワ・カステル)」です。 今パリでは週末友人とブランチを共に過ごすのが人気なのですが、まさにその需要のあるお店です。 こちらはブランチのバイキング用カウンターです。さぞ賑やかなのでしょうね。 ランチの後にもかかわらず、結子さん、イートイン狙ってます。 私はティーでほっこり。 全てのケーキにはトレードマークのプチビスケットが付いています。可愛いですね! 自分のケーキに小さなビスケットを付けるというブランド戦略に脱帽です。マーケティング戦略が上手ですね。 店内はインダストリアル系な感じとオープンキッチンと幾つもの長テーブルが配置されています。週末は活気がある様子が伺えます。 幾つかの古い釜が移設してあり、パンや焼き菓子に対する深い思いが見えるお店です。 結子さん、ご満悦。 この日撮り忘れてしまいましたが、ちゃんとロゼの乾杯で締めました。 明日はいよいよ最終日!「Day3」に続きます。 パティシエの結子さんとフランス伝統菓子を愛する私の「パリ最新スイーツ巡り2018」は、パリのパティスリーの進化を発見し、新たな自分試しのきっかけとなりました。近年では日本に進出するパティシエも多くいますが、パリで出会って食するのと、日本で食するのとでは空気の違いなのか、同じものには思えないのが不思議だと思っています。その土地で生まれたものはその地で消費することが一番美味しいということでしょうかね。お知らせですが、そんな私たち二人の企画するイベントを、ありがたいことに今年も執り行う運びとなりました。昨年同様に結子さんのお店にて期間限定で「フランス伝統菓子とアンティークの小さなグラス展」と題して企画しました。写真はケルシー産の高品質くるみのチョコがけのフランス伝統菓子ですが、特に白いものは希少なものとなっています。 「フランス伝統菓子とアンティークグラス展」期間:7月27日(金)〜8月4日(土)※定休日:日曜、月曜場所:Biscuiterie Gourmandise(ビスキュイテリエ・グルマンディーズ)住所:愛知県名古屋市千種区鹿子殿9-2※店舗専用駐車場はございません。予めご了承ください営業時間:10:30~19:00インスタグラム:※フランスのアンティークものは一点ものになります。数に限りがございますので、コンディション、数量など予めご了承ください。 フランス伝統菓子にも多くお取り扱いすることができす、数量限定でのご提供となります。よろしくお願いいたします。文・福島 明子(パリ在住コーディネーター)インスタグラム
2018年07月28日愛して止まないパリのスイーツ。日々懇々と進化し続けているので、パリ在住者であってもスイーツ巡りは欠かせない日課です。 フランスの人気パティシエとも交友関係を持つパティシエの友人 ビスキュイテリエ・グルマンディーズの結子さんと、毎年恒例のパリ パティスリー巡りを敢行。今回はペルルの取材として、3日間「パティシエが巡るパリのスイーツ店」に密着して参りました。 では、早速研究熱心な結子さんの目線でのパリ スイーツ巡りを覗いてみましょう! 1日目。朝からパティシエ結子さんはマレ地区にあるレバノン菓子のお店「ALEPH(アルフ)」へ。私もパリ在住の友人も頻繁に通う最新パティスリーで絶賛オススメ中のところです。 パイ生地を使った『Nis(「ニ」と読みます。仏語訳「鳥の巣」という意味)』を模した形の台にクリームを流し込んだお菓子を2個3個頬張りました。 ハーブやお花を材料にしているなんとも可愛らしく夢のあるコンテンポラリーなレバノン菓子です。 ここから見出す表現の数々は、彼女に大きな財産になっていたように思います。 ランチを終え、その足でスイーツ巡りは続きます。ランチでもしっかりデザートを平らげる姿勢は、食に纏わる職人の根性であり、同時に素晴らしい胃袋を持っているのだなと感心してしまいます。 さて、最近話題の17区 「KL Pattiserie(カー・エル・パティスリー)」にお邪魔します。 私はランチでお腹がいっぱいになりましたが、さすがパティシエ。フランスのプリン「フラン」をご注文。一口味見させて頂くと、なんとも新鮮なバニラの贅沢なふくよかさ、そしてプリンにもほど近い口どけの良い上品なフランがやって参りました。これは久々の感動。 そしてこちらがパティシエ。ケヴィン・ラコトゥさん。とてもフレンドリーな方。彼からこの繊細なお味が生み出されているのですね。 お腹がいっぱいの私はこれらを購入。夜のお供に。 パティシエのお母様が「止まらないから気をつけて!」とおっしゃっていた通り、と、止まらないではないですか。。。危ないお菓子です。ノワゼットのキャラメリゼ(右)、エピスのビスケット(左)。 ランチ後の店内は、地元のマダムで賑わっておりました。 17区からほど近いピガールへ移動。 こちらがかの有名なムーランルージュ。これを横目にスタスタ。目指すは世界からお客さんが集まるこちらのお店「A L’ETOILE D’OR(ア・レトワール・ドーロ)」。 結子さんは「こういうお店をやりたい。」と昔から話しています。全くブレていません。こちらのマダムの可愛いらしいこと。この世界では彼女を知らない人はいないほどの有名人でございます。 マダム アカボ。三つ編みとキルトスカートがトレードマーク。チャーミングなスタイルです。 いつも行くたびにたくさんのお菓子の話、パリの時代の移り変わりなどを語ってくれます。コミュニケーションが取れるお菓子屋さんって、大事な存在ですね。 ただお菓子を販売するだけがお菓子屋さんの仕事ではないこと、これを教えてくれた貴重な人生の先輩です。ありがたい成熟した社会が、ここパリにはあります。 フランス菓子のセレクトショップですが、ここでしか買えないものが幾つかありますが、なんといっても「Bernachon(ベルナシオン)」のショコラ!これは購入必須です。 マダム アカボの楽しい話があるゆえに、その三つ編みに後ろ髪引かれる思いのまま、こちらのお店を後にします。マダムまたね! 次なるは10区のグルメ街、マルティル通りへ。 2区モントルグイユに引き続き、新たにここに「FOU DE PATISSERIE(フー・ド・パティスリー)」の2号店が誕生しました。この日はまだ出来たて一週間目です。店内はまだ工事の匂いがほんのり残っていました。 パリにある敏腕パティシエのケーキや焼き菓子などのスイーツが日替わりなどで店頭に並びます。 本も出版しています。サイン会なんかも催しており、イベント好きには要チェックの人気店です。 本日はこれでひとまず閉幕です。 ロゼでおつかれさまの乾杯儀式。また明日!「Day2」に続きます。 パティシエの結子さんとフランス伝統菓子を愛する私の「パリ最新スイーツ巡り2018」は、パリのパティスリーの進化を発見し、新たな自分試しのきっかけとなりました。 近年では日本に進出するパティシエも多くいますが、パリで出会って食するのと、日本で食するのとでは空気の違いなのか、同じものには思えないのが不思議だと思っています。その土地で生まれたものはその地で消費することが一番美味しいということでしょうかね。 お知らせですが、そんな私たち二人の企画するイベントを、ありがたいことに今年も執り行う運びとなりました。昨年同様に結子さんのお店にて期間限定で「フランス伝統菓子とアンティークの小さなグラス展」と題して企画しました。 写真はケルシー産の高品質くるみのチョコがけのフランス伝統菓子ですが、特に白いものは希少なものとなっています。日程はお盆明けを予定しています。詳しくはインスタグラムにて情報をご覧いただけるようにしております。 「フランス伝統菓子とアンティークグラス展」期間:7月27日(金)〜8月4日(土)※定休日:日曜、月曜場所:Biscuiterie Gourmandise(ビスキュイテリエ・グルマンディーズ)住所:愛知県名古屋市千種区鹿子殿9-2※店舗専用駐車場はございません。予めご了承ください営業時間:10:30~19:00インスタグラム:※フランスのアンティークものは一点ものになります。数に限りがございますので、コンディション、数量など予めご了承ください。 フランス伝統菓子にも多くお取り扱いすることができす、数量限定でのご提供となります。よろしくお願いいたします。 文・福島 明子(パリ在住コーディネーター)インスタグラム
2018年07月26日初めて来たフランスで、いきなり住み始めた。 6月で、パリに住んで7年。小学校を終えてしまった程の時間が、あっという間に過ぎていきました。初めての1人海外。言葉も喋れず、知り合いも居ない場所で、いきなり住み始めました。さらには、フランスに一度も来たことがありませんでした。いくつか他に候補の海外都市が自分の中であったのですが、なぜか直感がパリだと言っていたので、それで決めたのです。 もちろん、フランスの文化-映画、ファッション、文学などに元々関心が高かったのですが、それはフランスに限らずで、海外のカルチャー全般に関心が高かったんです。 でも、直感で、パリだった。 とにかく、そんな気軽さから私の海外生活はスタートしたのでした。 “ない”という不便さによって、多くのことを培えた日々。 海外に住み始める時、また、慣れない土地での情報ってとっても貴重ですよね。今は、インターネットが生活のスタンダードになっているから、ネットやスマホがない生活なんて、今の私には考えられない。 でもそんな私も、パリ来た当初から2年近くは、節約の為インターネットを繋がず、携帯もプリペイドでした。だから当時は情報を仕入れるだけでも大変で、外に出ても方向音痴なので場所が分からなくなるし(笑)、友人や知り合いが欲しい、誰かと繋がりたいと思っても、今よりSNSが少なかった。 また住居探しにおいても、住宅難のパリではネットを繋げていないどころか、保証人のいない外国人の私が「家を探す」ということはとても大変でした。 でも“ない”というところから、人は創意工夫をし、本来の感が鍛えられたリ、実際の行動力が培われていくのかもしれません。 だから、今となっては良い機会を与えられた貴重な期間だったと思っています。 生活必需品と数着の服が入ったスーツケース1つでやってきて、着いた翌日から何をしたかというと、とにかく歩いた! 街を覚える為に読めない地図を見ながらパリ中を歩き、参考書で覚えた私のフランス語が通じるのか、見知らぬフランス人に声を掛けながら、とにかく毎日たくさん歩きました。多い時で、1日15人くらいに声を掛けたりも(笑)。内容なんてどうでも良くて、とにかく話して言葉を理解できるようにしていきたかった。あと、パリジャンの方々と交流したかったのです。 特にパリの人たちは、喋るスピードが速いと言われていて、パリジャン独特の発音があります。参考書とは違うんですよね。実際、何を話しているのかさっぱり分からなくて、途方に暮れた日々が続きました(笑)。でもここでも、出来ない喋れないということに臆せず、それでも話す、自分の言いたいことを伝えるという、度胸を養っていくことに繋がっていった気がしています。 パリ生活のスタートした思い出の場所、サンマルタン運河! これは大好きなサンマルタン運河。ここから私のパリ生活がスタートしたので、一番思い入れのある場所です。 初めてシャルル・ド・ゴール空港に着いたとき、タクシーでこの近くのホテルに向かったのですが、あまりに体調が悪く、タクシーの中で半ば気を失っている状態でした(笑)。 目が覚めた時に最初に飛び込んできた光景が、きらきらした初夏の日差しを照り返すサンマルタン運河の木々と、パリジャンたちが日向ぼっこしながら談笑したり踊ったりしている自由でのびやかな光景でした。それは今でも目に焼き付いています。 私は毎年、初めてパリにやって来た日付近は、必ずサンマルタン運河へ行くように決めています。初心に戻るじゃないけど、その時期にここへ来ると、ふっと背筋が伸びる気持ちになれるからです。 7年目を迎えて思うことパリに来た時は正直、大きな目標や夢があったわけではありませんでしたが、自ら進んで行動していくうちに少しずつその時やりたいことが現れてきました。そして、その都度立ててきた一つ一つの目標を達成し、困難があっても乗り越えて来れたのは、応援してくれる家族の存在が一番大きかった。 それから、励まし合った日本に居る大切な友達。そして、ここで出会った全ての人たち。たった一人で居るような気がしても、人は本当の意味で一人ではないのかもしれません。そして、自分の見えている世界がすべてではないということをほんの些細な出来事や触れ合いの中から教わった気がしています。 現在はフリーでお仕事をしていますが、この仕事を通して、人との交流や繋がりの大切さというのもひしひしと実感しています。人は財産というけど、本当にそうなんだなあと。 日本とフランスで仕事をする際、働き方に大きな差はありますが、人としての基本はきっと何処に居てもある部分は一緒だと思うのです。 それから、“コミュニケーション”ということの意味。それを日本に居る時は考えもしなかったけど、ただ人と人の言葉の交わし合いだけではなく、何を話したかよりも、心だったり、雰囲気だったり、思いやエネルギーだったり、笑顔だったりetc…何を相手と交換したか、何を自分からその場で提示できたかが大切なのかなと思っています。 コミュニケーションについては、言葉の不自由な日々がずっと続いたからこそ培えた自分なりの哲学みたいなもので、経験に基づいた軸の様なものが自分の中で出来たことをありがたく思っています。 先のことは分からないけれど、でも今は確実に未来に繋がっている。これは、みんな一緒。今出来ること、やりたいことを大切に、そして、パリの情報や魅力を、多くの人たちに伝えていきたいです。 そして、8年目に向けて、また一つ成長していきたいと思います! 今日は、ここで暮らしながら、いろんな人たちに向けて感謝の意味を込めて記事を書かせていただきました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
2018年07月10日1day:スポーツMIXでメリハリを効かせて! スポーツMIXな着こなしが得意なヴァネッサさん。モダンな装いに少しだけスポーティな気分をプラス。ミリタリーディティールがシックな印象のショートジャケットを主役に、タイトスカートに合わせて。全身黒のワントーンながら、メリハリを効かせたバランス感はさすが! ジャケット / BURBERRY、スカート / NIKE 2day:マニッシュなセットアップはタイトヘアでシックに ベルギーのヴィンテージショップで購入したというメンズライクなセットアップが素敵。タイトにまとめたお団子ヘアに眼鏡を合わせて、ギークな雰囲気で着こなすのがバネッサ流。仕事仲間であり、大親友のクララさんと仲良くランチタイム。 セットアップ / vintage 3day:テイストミックスなメリハリのある着こなしがGOOD! ヴィンテージのチェック柄シャツワンピースを腰にくるりと巻いてアクセントにした、ストリートカジュアルなスタイル。レザージャケットを合わせてモードな足し算を。 レザージャケット、シャツワンピース / ともにvintage、キャップ、シューズ / ともにNIKE 4day:得意のストリートスタイルは黒でシックに引き締めて 作業スタジオでスタイリングの中のバネッサさん。「スタイリングするときはお気に入りの音楽をかけて集中するの!」 デニムジャケット / Wangler、Tシャツワンピース / NIKE 5day:休日は日本茶で友人とティータイム アーティスト、画家として活躍するクララさんと彼女の自宅の中庭でのんびりティータイム。ベルギー出身のバネッサさんのパリでの滞在先は、もっぱら仕事仲間でもあるクララさんの自宅。まるで姉妹のように、毎日のおしゃべりは尽きない。 ファージャケット、パンツ、シューズ / ともにvintage 6day:ぱっつん前髪がキュート!ヘアスタイルで個性をアピール! オーバーサイズのニットガウンを羽織って朝食の準備中のバネッサさん。発色の良い真っ赤なパンツをインしてメリハリを効かせたスタイルが新鮮!太めのベルトでウエストマークして、スタイリングにメリハリを。 ニット / DKNY、トップス / TOPSHOP、パンツ / vintage 7day:民族柄のジャケットはボトムスで引き締めて 週末の朝、まずはコインランドリーで溜まった洗濯物と格闘!コインランドリーでお洗濯中をキャッチ。スパンコールを散りばめた民族調のジャケットはベルギーのヴィンテージショップで購入したもの。 ジャケット / vintage、トップス / NIKE、パンツ / vintage FUDGE 2014 August vol.134 より
2018年06月25日大好きなシネマでポップコーン片手に映画鑑賞! モデルとして活躍する傍ら、演技の学校に通うモデルのマルタ。将来の夢は「女優になって活躍すること」なのだとか。モデルの仕事に演技の仕事に、夢に向かって忙しい毎日を送る彼女は、撮影終わりや休日になると、自宅近くの映画館に出かけるのだそう。 シャツ / Band of Outsiders、パンツ / Levi’s、ベルト・バッグ / ともにvintage モデル仲間のお宅のホームパーティーへお出かけ 同じエージェントに所属するモデル仲間は、仕事のことを相談できる大事な存在。ウィークエンドにはよく集まってみんなでわいわい話しをするのが大好き。馴染みのお店「Pralus」でお土産を。日本でも人気のショコラティエは、パリの女性たちの間でも人気のよう。シンプルなクルーネックTシャツにN.Y.で購入したという《スティーブンアラン》のパンツに合わせて、いつもよりもクラシカルなムードが素敵。 Tシャツ / PETIT BATEAU、パンツ / steven alan、スカーフ・バッグ / ともにvintage、シューズ / American Apparel パンダ柄のモチーフデニムもきれいめシャツで引き締め! 自宅のリビングに飾る花束を熱心に物色中!日本をはじめ、中国や台湾などにも仕事で訪れたことのあるというマルタ。この日のデニムは、中国で購入したというなんと“パンダ”の刺繍が施されたデニムパンツ!東京のヴィンテージショップで購入したというベルトにも何やらアニマルモチーフが。「昨年、日本でも仕事で3ヶ月間滞在したわ。東京と大阪で仕事をしたんだけど、日本人はとっても親切だった。今度は家族と旅行で訪れたい。」と語ってくれた。 シャツ、ベルト、バッグ、時計 / 以上すべてvintage、デニム / 中国で購入 パリっ子の定番スタイルは真っ白なフラットシューズが決めて! スイーツの中でも、取り分けアイスクリームが大好物というマルタ。パリで一番のお気に入りがパリ1区にあるパレ・ロワイヤル広場にある「Muscade」のアイスクリーム屋さん。綺麗に刈り込まれた整備されたパレ・ロワイヤル広場の裏庭は、パリの地元っ子も訪れる、のんびりした人気スポット! デニムシャツ / vintage、パンツ / TOPSHOP、バッグ / MARC BY MARC JACOBS レトロな花柄スカートにお気に入りロックTをタックイン カヌーやバスケット、テニス等スポーツ全般が好きと話すマルタ。ヘルシー美人の彼女はサマーカジュアルの定番アイテム“花柄スカート”に「ヴィンテージショップで一目惚れしたの!」というお気に入りの派手なデザインのロックTシャツをタックインしてタイトにまとめるのがGOOD。 Tシャツ、時計 / ともにvintage、スカート / H & M、リュック / American Apparel、シューズ / CONVERSE ショッピングの合間にホッと一息。 モデルという職業柄、トレンドをいち早くキャッチ!「Cafe Kitsune Paris」はお気に入りのスポット。ロンドンのカフェ“Workshop Coffee”の豆の使用したというコーヒーもいいけれど、マルタのお気に入りは、パリで人気の“Bob’s”のコールドジュース。 シャツ / Band Of Outsiders、パンツ / 3.1 Phillip Lim、時計 / vintage、シューズ / CONVERSE FUDGE 2014 August vol.134 よりphotograph:Kojima Yohei
2018年06月15日CHECKED SHIRTS ーチェックシャツー1枚でも羽織りとして使える《チェックシャツ》は便利アイテム1枚で着るのはもちろん、羽織としても、腰に巻いてもアクセントになる《チェックシャツ》。使い方いろいろの万能アイテムはもはや世界中のスタンダードアイテム。1度その便利さを知ったらトリコになること間違いなし。 Gintareさん彼のチェックシャツをパンツインしたボーイッシュな着こなし。パンツをスキニーを選んで女性らしさをプラス。 Mariaさんざっくりとしたシンプルなスウェットトップスに、同系色のチェックシャツでウエストマークを。モノトーン統一した綺麗めカジュアル。 WHITE PANTS ー ホワイトパンツ ースタイリッシュなマリンスタイルに《ホワイトパンツ》はマスト!マリンスタイルの決め手はやっぱりホワイトパンツにあった。オーダートップスや、ネイビートップス、エスパドリーユに合わせて爽やかなコーディネートを楽しんで。レザーアイテムがハードになり過ぎず爽やかに仕上がる。 Andreaさんトレンドのミニ丈トップスとバランスの良いワイドなレングスのマリンパンツ。足下も白スニーカーで旬顔に。 Katieさんハードレザーアイテムにはゆっくりシルエットのホワイトパンツを合わせてリラックス感を忘れずに。 DENIM JACKET ーデニムジャケットー着る人の個性溢れる《デニムジャケット》の着こなしオーバーサイズだったり、ジャストサイズだったり、ショート丈だったり、サイズ感や生地色で印象の異なる《デニムジャケット》。シーズンレスに、どんなスタイルにもハマる使い勝手の良さと、スタイリングの幅の広さで、どの国の子もこぞって着るほどの人気ぶり。お気に入りの一着を手に入れたら、体が馴染むほどに着こなして自分なりのスタイルを楽しんで。 Lauraさんショート丈のデニムジャケットにグリーンパンツを合わせたヘルシーなコーデが可愛らしい。 Shardaさんガーリーフェイスにボーイズスタイルがお似合い。シンプルな着こなしに派手柄Tシャツでまとめたナイスバランス。 DENIM SALOPETTO ーデニムサロペットー《デニムサロペット》はシャツやTシャツをインしてシンプルに着こなす牧歌的な印象の強い《デニムサロペット》がお洒落アイテムとして、再びじわじわと人気上昇中。ただし、着こなしはあくまでもスマートに見えるよう、シャツやTシャツを合わせてシンプルにまとめることが鉄則! AliceさんTシャツにサロペットの楽ちんスタイルをブラックのレースアップシューズで引き締めてきちんと感をプラス。 Isabelさんヴィンテージのミニ丈デニムサロペットに赤×白のボーダーTシャツでマリン気分をミックス。無造作なショートヘアのアップスタイルがロックなアクセント。 COLOR SHIRTS ー カラーシャツ ー《カラーシャツ》1枚あればシンプルスタイルも印象的に!トラッドスタイルに欠かせないシャツ。ひときわ街で目を惹きたのは、カラーシャツを上手に合わせたスタイリング。ベーシックなアイテム同士のコーデもカラーシャツを投入するだけでたちまちお洒落上級者。 Alishaさんチノパンに薄手のカラーシャツをインしたマニッシュな着こなしが好印象。足元にはサンダルでぬけ感をプラス。 Caroleさん夏のトラッドスタイルを華やげな真っ赤なボーイッシュシャツはパリ発《フレンチトロッターズ》。 FUDGE 2014 August vol.134 より
2018年06月12日SCARF ー スカーフ ー《スカーフ》はアクセサリー感覚で使いこなすのがポイント首元に結んだり、ヘアアレンジに加えたり、いつものバッグに結んだり。アレンジ自在の《スカーフ》は人気急上昇中の注目アイテム。レトロ柄が豊富に揃うヴィンテージを手に入れてスタイリングのアクセントに取り入れてみて! Adeさん「母から借りて着たの」とお気に入りのスカーフを襟元のポイントに。無造作にまとめられたヘアや胸のブローチ等コレぞパリのカジュアル。 Aaisyさんカーリーヘアにリボンがガーリーな雰囲気。スタジャンとレースアップシューズでカジュアルにドレスダウン。 CLASSICAL BAG ー クラシカルバッグ ーカジュアルスタイルを《クラシカルバッグ》で格上げ!シンプルなトップスにダメージデニムを合わせたカジュアルなスタイリングにも、小ぶりで上品なクラシカルバッグを持つだけで、レディーライクなスタイリングに昇華してくれる。アクセサリーも上品なものを合わせれば完璧。 Joannaさんダメージデニムに上品なクラシカルバッグを合わせたお洒落上級者。トラッドシューズに黒レザーの腕時計など、マニッシュな着こなしに一点女性らしいアイテムでメリハリを効かせたスタイルは真似したい。 LINE SOX ー ラインソックス ー着こなしのスポーティな味付けに《ラインソックス》をプラス流行のスポーティースタイルを簡単に叶えてくれる、マストアイテム《ラインソックス》。パンツスタイルに合わせてボーイッシュに決めるのはもちろん。女性らしいスカートスタイルの外しアイテムにもオススメ。 Elizaさん短めなラインソックスに《コンバース》のオールスターでスクールガール風な着こなしが新鮮。 CAP ー キャップ ー流行のスポーティスタイルに欠かせない《キャップ》 ラフなTシャツスタイルを合わせるならスタンダードにベースボールキャップが気分。パンツにフラットシューズ、とことんメンズライクなアイテムを合わせて、この夏の楽ちんストリートスタイルの完成。 Mariaさんリボンを施したようなガーリーなデザインのキャップがお似合い。スポーティなワンピースと合わせた好バランスも魅力的。 Oliviaさんオールブラックの着こなしにベースボールキャップとサングラスがニューヨーカーらしい着こなし。 FUDGE 2014 August vol.134 より
2018年06月09日BORDER ITEM ー ボーダーアイテム ートップスからワンピースまで《ボーダー》を着ればお洒落にキマる!フレンチカジュアルに欠かせない《ボーダーアイテム》はピッチやカラーに個性が光る。合わせるアイテムをとことん削ぎ落としてシンプルに着るのがポイント。綺麗めもカジュアルもお任せの万能アイテム! Margotさんオレンジ×オフホワイトが軽快で夏らしいワンピース。リボンシューズでガーリーに仕上げて。 Lilyさん黒×白の太めボーダーのカットソーワンピース。べっ甲サングラスやマニッシュシューズでトラッドなアクセントを。 SWEAT ー スウェット ーTシャツ感覚で着る《スウェット》はヴィンテージ調が人気世界中でなんだかハッピーなイラスト入りの《スウェットトップス》を着こなしていたのは魅力溢れる笑顔の女性達。以外にもちょっぴり大きめのサイズ感を選ぶのが女性らしさを引き出して可愛く見えるポイントみたい。 Elyさんビックシルエットのトップスにはコンパクトなボトムを合わせるのがお約束。足もとはボリュームのあるブーツで決まり! Emmaさん《メゾンキツネ》によるディレクションで、パリっ子にも人気沸騰中のフランス発の《プチバトー》。ヨット模様のロゴプリントが目を引くスウェットを披露! NIKE SNEAKER ー ナイキスニーカー ー大ブームのスニーカーはお洒落3都市揃って《ナイキ》派人気のスニーカースタイル。綺麗めカジュアルが上手なお洒落さんたちが揃って選んでいたのは《ナイキスニーカー》。ベーシックカラーのショート丈のソックスを合わせて上手にスポーツミックスを楽しんで。 Jessieさんそれぞれ主役級の個性的なアイテムをバランス良くまとめる配色センスは是非真似したい。 Jessさん手に持ったたくさんのハット?!が目を惹いたジェスさんは、パンツをロールアップしてスタイルアップ。 ONE PIECE ー ワンピース ーラクチンなのにドレッシーにキマる《ワンピース》はレトロ柄がオススメコーディネートの主役に決定!レトロ柄の《ワンピース》は素肌に1枚でキラリと着るのが気分みたい。上品バッグにフラットシューズを合わせるだけでカンタンにレディーなスタイリングの完成! Alaneさん70’s風なヴィンテージライクなニットワンピがお似合い。 Noarさんスタイルを生かしてサラリと着こなしたオレンジのワンピース。主役にブラックの小物で引き締めて。 FUDGE 2014 August vol.134 より
2018年06月07日①バラとカシスが奏でる、香りのアート作品。 『DIPTYQUE』 "L’Ombre dans L’Eau" - since 19831961年、パリのサンジェルマン大通り34番地に創業。ベストセラーのこの香りは、イギリスの庭園をイメージしたバラとカシスの葉のフレッシュでモダンなハーモニー。美しいイラストが描かれたオーバル形のボトルも、感度の高いパリジェンヌに愛される秘密。 オードパルファン ロンブルダンロー 75ml ¥19,000/diptyque Japan ②日本人女性をイメージした、シプレーノートの傑作。 『GUERLAIN』"MITSOUKO" - since 1919古くから皇室御用達の高級香水ブランドとしての地位を確立した『ゲラン』。創業以来、天然香料へのこだわりを貫き、フレグランス全体の80%を天然香料で構成。シプレーノートの代表として語り継がれる「ミツコ」は、神秘的でありながらも情熱性を秘めた香り。 ミツコ オーデトワレ 50ml ¥9,700/ゲラン ③幸せな気持ちになれる、ジューシーで愛らしい香り。 『ANNICK GOUTAL』"Petite Cherie" - since 1998最高の原料と独創的なひらめきで、ワンランク上の品格のあるフレグランスを追求。創業者アニック・グタールが、娘のカミーユへの想いを表現した「プチシェリー」 は日本でも大人気。フルーティなペアとムスクローズが香る、愛情に満ちた幸せいっぱいのフレッシュな香り。 プチシェリー オードトワレ 50ml ¥15,200/ブルーベル・ジャパン(香水・化粧品事業本部) ④ほんのりセクシーに香りたつ、フィグの甘い誘惑。 『ROGER&GALLET』"FLEUR DE FIGUIER EAU FRAÎCHE PARFUMÉE" - since 2013香りで洗い、うるおし、まとう、という、ユニークなフレグランス ビューティリチュアルを提案。パリジェンヌが大好きなフィグをイメージしたこの香りは、カリスマパフューマー、フランシス・クルジャンが創作。甘美なフィグと可憐な花々が奏でる、麗しい香り。 フィグパフューム ウォーター 100ml ¥6,000/ロジェ・ガレ ⑤香りの科学者が創作した、黒いちごとムスクの美しい香り。 『L’ARTISAN PARFUMEUR』"MÛRE ET MUSC" - since 19781976年、香りの職人と呼ばれる調香師のジャン・ラボルトが創業したフレグランスメゾン。ブランドの独創性を象徴するこちらは、“黒いちごとムスク”という名の通り、ホワイトムスクとブラックベリーの大胆なコントラストが光る、唯一無二の香りとしてヒット。日本でも人気。 ミュール エ ムスク オードトワレ 100ml ¥17,000/ブルーベル・ジャパン(香水・化粧品事業本部) photograph:Masahiro Tamura[freaks]styling:Mina Takauetext:Rie Kuroiwacooperation:AWABEES,TITLES kiitos. vol.8より
2018年05月30日パリ生活で楽しみにしていることといえば、ブロカント。 モードの世界でメゾンの仕事をしていた頃、フランス刺繍やレースの素晴らしさに触れて学ぶ機会がありました。パリ出張に来るたびに、時間があればブロカントへ足を運び、職人技の光ったアンティークのドイリー、ハンカチーフを集めてきたものです。 以前にもこちらでアンティークレースのことについてお話ししましたが、今回はまた少し違う角度でご紹介したいと思います。 繊細で美しい、そんなフランス刺繍のルーツとは? フランス刺繍のルーツは、もともとインドやイタリアからフランスに辿り着いた輸入文化です。 近国の英国やフランドルとの繊維を通じた交流もあり、技術や流行が行ったり来たりして発展してきた経緯があります。私が収集しているドイリーやハンカチーフには主に18世紀末から20世紀前半の時代性に富んでおり、大きくは「ルネサンス」と「リシュリュー」と呼ばれる時代を反映したものを中心に集めてきました。 今回は「ムショワール」と呼ばれるアンティークハンカチコレクションを少しお見せしたいと思います。 ハンカチ刺繍は18世紀に王家や貴族の男性が持つアイテムとして流行り始め、職人は必死で極細糸を紡ぎ、刺繍のデザインを考えました。 時代を経て、19世紀末には庶民に浸透するほどまでに流行となり、広がりを見せました。かつての日本のように針仕事は日常のものであったので、19世紀中頃には自ら刺繍を施したハンカチーフを持っていた習慣があったと考えられています。 ハンカチーフの角に花や草などのモチーフが刺繍されたデザインは、英国から流れてきたデザインルーツであると言われています。 この頃は王家や貴族が競い合うように服の襟や袖、シミーズ(日本訳:現代で言う紳士用シャツ)などに美しい植物モチーフをあしらった刺繍を施す流行がありました。地域によってはすごい襟のものや強い民族思想を反映している帽子などがありますね。 上の写真は18世紀末のもの。その素晴らしい技術には思わずため息。糸を引く技法を用いたステッチ刺繍、葉っぱの中に砂のような点々模様、真珠のような立体ポイントなど…様々な職人技が施されており、糸の始末も分からないほど。とてもリッチな仕上がりな、価値あるコレクションです。 王家や貴族の位の高い人が持っていたハンカチーフには、特徴的な刺繍が施されています。収集家も魅了するその価値は、高品質の極細に依られたリネン糸が使われている事が第一条件として挙げられます。リネンを髪の毛よりも細い糸に紡いで依り、それを薄くて透け感のある平織りの生地へ。 この薄手の生地を用いたハンカチーフは、中でも最も価値があるものだとされています。投げたらふわーっと降りてくるほどの軽さ。 リネン素材だから成し得るこの張り感とオーガンジーのような薄さ。本当に美しいです。ここから物語が始まるわけですね。 王冠の刺繍が施されているものは文字通り「王家」の証。 こちらはブルターニュの王家の末裔から渡されたもの。私の手に渡る前の持ち主、テキスタイル工芸の収集家であるマダムは、直接王家から継承し40年間に渡り大切に保管していました。そして私の手元へ。私の大切な出会いは、3代目という称号ももれなく受け継ぐ運びとなりました。嬉しい出来事です。 英国デザインに影響されていると言われている植物モチーフは、ロワール地方やブルターニュ地方から出てくる事が多いです。18−19世紀にかけて、その地方には権力を持った英国人が移り住み育んだ土地である歴史があります。歴史的つじつまが合いますね。ちなみにロワール地方にはイギリス式庭園も多くあります。イギリスがフランスに与えた文化的な影響は、色々な角度から見えてきます。 そして名入れハンカチーフ。これがあるのと無いのでは価値が違います。 映画のヒロインでも一躍有名になった、フランス名『Amelie(アメリ)』、見つけました。薄いリネンにたくさんの技術が施されています。フリルが可愛いので赤ちゃんの誕生祝いなどでしょうか。これもブルターニュ地方のものです。 時にはキリスト教のミサに使われるハンカチーフとも出会います。お守りのように必ず中央にクロスが施されています。これは珍しい刺繍ですね…Gabrielle(ガブリエル)の名前が入っています。 こちらは「ナポレオンⅢ」と呼ばれる19世紀に人気の刺繍デザイン。葉っぱから雫が落ちてきそうな水滴のようなポンポンが可愛さを引き立てます。そういえば、有名メゾンもこの技法を使ったドレスなど発表していましたね。今では簡単に機械で製作できるようになりましたが、やはり手作業のものは繊細さが違います。 こちらもブルターニュ地方の貴族から出てきた「ナポレオンⅢ」デザインの施されたナプキン。カットワークだけではなくステッチと立体刺繍のデザインが表情豊かです。食後のデザートタイムに使用されたもので、小ぶり。お晩酌にも使える、嬉しい実用的サイズです。 ハンカチーフを探っていくと、このようなモダンな刺繍が流行った時期があり驚いたことがあります。こちらは平織りに織られた生地に針を入れて、引っ張りながら四角い模様を施していくという、気の遠くなるような仕事です。価値のあるものは、生地の小さなスクエアの部分が二重になっているのですぐわかります。また、裏を返したときの始末の仕方によっても価値が違います。 これらは1920−25年の非常に短い期間に作成されたものだと教わりました。すなわちアールデコ(1910-1930年)ですね!ここでもデザインの歴史とぴったり合います。 フランドルや北フランス、ノルマンディーで流行ったボビンレースのコレクション。チュールの技術と立体刺繍とカットワークを合わせたコレクション。リネンなのでパリッパリ。 より新しく、より極めた技術に向かっていく姿。力を感じます。 マルセイユ港が開港され、輸入された様々な外国文化。イタリアから渡ってラングドック地方やプロヴァンス地方に広がり、定着したフランス刺繍のひとつ『ブティ』に良く似たアイディア源の刺繍。 こちらはノルマンディーのもの。光にさらすと浮き出る刺繍。細かな作業は美しいです。非常に薄いコットンが使用されています。 こういう宝探しをしているとひょっこりドイリーに出会ったりします。なんとも細かい仕事!予期せぬ嬉しい出会いにテンションも上がります。 最後に、こんなユニークなピエロ刺繍も見つけたりしてほっこり。ちょっと荒いけど、この表情にやられました。若い方の作品だったのかしら。針から年齢も見えてきたりして、そんな想像も楽しいものです。すごく時間かけて作られてますね。 これだから、ブロカント巡りはやめられない…!さあ、また次の出会いを求めて、行ってきます! 文・福島 明子(パリ在住コーディネーター)インスタグラム
2018年05月30日ストリートで行われるブロカント。 パリに観光でいらっしゃる方々のお目当てのひとつに、蚤の市があると思います。ヴァンヴやクリニャンクールなど、同じ場所で行われる定期的な蚤の市は、ガイドブックやパリ特集の雑誌にもよく取り上げられているので、ヴィンテージものに興味がある人は、名前をご存知かと。私も好きで、ふらーっと一人でもよく行きますし、アテンドの同行でご一緒したりもします。やはり、基本一点ものの世界故に、「これは!」という出会いがたまらないのですよね。ただ上記の蚤の市は観光客も多いので、値段交渉が出来るとはいえ、ちょっと高めです。 そこでおすすめは、毎週、パリのあちこちのストリートで開かれているBrocante (ブロカント)!ブロカントとは、雑貨や古道具などの蚤の市。これは大体、vide-greniers(ヴィッド-グルニエ)と一緒に行われます。後者は、素人の方が、ご家庭の不用品:雑貨、洋服、家具etc.など、不用品処分が目的です。値段設定が低めが多く、運良く素敵な掘り出し物に出会える可能性もあります! この週末は、5区で計3つのブロカントとヴィッド-グルニエが行われていたので、お散歩がてらお宝ハントをしに。パリ5区は、カルチェ・ラタンと言われる学生街です。お店が多く、賑やかな場所が多いのですが、閑静なストリートもあったり、古き良きパリの面影を残すカフェやビストロが並ぶ通りもあったりと、一言では言い尽くせぬ多彩な魅力に満ちています。 フランス人は蚤の市好き?消費に関する日仏の考え方の違い いつもブロカントは人がいっぱいで、この日も若者からご年配の方までたくさんの人が訪れていました。こういうところが、フランス人は蚤の市が好きだとか、または物を長く愛すると言われる所以なのかも。 蚤の市が好きかどうかは人によりますが、長く物を大切にするという点に関してはイエスだと私は思います。日本のように消費者社会じゃないですし、百均もありません。だから「壊れても100円だし、またすぐ買えばいい」という概念がまず無いと思います。質の良いものは、高い値段を出さなければ買えない。(買ったところで、そのクオリティーは日本製品より劣ったりもするけど…。)だから、物を大切にする、不便なら自分で創意工夫!、はたまたちょっとくらい不便でもいいじゃない気にしないわという文化が、フランスの人々の生活の根底にあるのではないかなと私は思います。 それから、歴史を感じさせるものを好む方が多いので、それがヴィンテージ品が好きという傾向になったり、また、上記の消費に関する意見とはまた別ですが、物と自分の間にある“歴史”を堪能しているとも言えるかも。でもそこはフランス人に限らずですけれどね! ブロカントの定番シルバー類。 無造作に並べられた家具たち。 一体いつの年代の箱なのか、木彫りに壁画のような絵。(既に売約済みだった) この日は戦利品ゼロ!でも、例え買わなくても、ジャンク品も多く種類も様々なものの中から自分の好きを探すって、楽しいなと私は思います。ときめきを求めて、暇さえあれば出向いてしまうブロカント、中毒性高しです! ちなみに、日時と場所に関する情報は、ネットで調べることが出来ます。フランス語しかありませんが、"les prochaines dates"で日付を選んで、キーワードが入力出来るところにParisと入れれば、一覧が出てきますよ。 もし、パリに近々いらっしゃるご予定でご興味のある方、ぜひ活用してみてください。
2018年05月26日Aliceさん べっ甲眼鏡ではずしたギークなパリジェンヌ!小花柄トップスにドットパンツの柄ミックスも、色を統一してシックにまとめられたのがアリスさん的お洒落のポイント。デニムのカバーオールで今っぽさも忘れずに。白い肌に似合う茶色いべっ甲フレームの眼鏡も、大き目を選んで、ちょっぴりオタク女子的な雰囲気が愛らしい。 デニムジャケット、バッグ、ブーツ / 以上全てvintageトップス、パンツ / ともにcos Clairさん %3CatariName%3E_87V7991.JPG%3C/atariName%3E%3CajstAnlge%3E-90%3C/ajstAngle%3E%3CatariName%3E_87V8155.JPG%3C/atariName%3E%3CajstAnlge%3E-90%3C/ajstAngle%3Eスタンダードなパリの王道コーデは小物がポイントバックデザイナーとして活躍するクレアさんを、偶然にも2daysキャッチ!ボーダーTシャツやストライプシャツなどベーシックなアイテムに、ちょっぴりトレンド気分をプラスした品の良いパリシックなスタイリングが素敵。無造作にまとめられたヘアアレンジもポイント。 DAY1シャツ / vintageデニムパンツ / A.P.Cスニーカー / CONVERSEDAY2トップス / vintageデニムパンツ / CHAEPMONDYバッグ / CHANELシューズ / Dr.Martens Allisonさん %3CatariName%3E_87V7629.JPG%3C/atariName%3E%3CajstAnlge%3E-90%3C/ajstAngle%3Eノスタルジックなサマードレス1枚で清楚な存在感!フェミニンなワンピースでカフェタイムを楽しむアリソンさんをキャッチ!フロントにフリルをあしらったドット柄のレトロワンピースに、足下のスニーカーでトレンド感をプラス。透け感あるエアリーなワンピースも、今年は彼女のようにちょっぴりカジュアルに気崩すのがパリっ子の主流。 ワンピース、バッグ / ともにvintageカーデイガン / PAUL SMITHスニーカー / PAUL SMITH Charisさん %3CatariName%3E_87V6732.JPG%3C/atariName%3E%3CajstAnlge%3E-90%3C/ajstAngle%3E黒でまとめたパリシックな着こなしあえてオーバーサイズのコートをざっくり着るのがパリっ子の中では主流。そんなスタイルには、インナーをタイトにまとめてスッキリとバランス良く着るのがポイント! ジャケット / TOPSHOPTシャツ、パンツ / ともにH&Mバッグ / 友達からの借り物ブーツ / vintage FUDGE 2014 August vol.134 より
2018年05月20日Lucilleさん %3CatariName%3E_87V8082.JPG%3C/atariName%3E%3CajstAnlge%3E-90%3C/ajstAngle%3E半端丈ズボン×ボーダーTシャツのヌケ感がきになる!オーバーサイズのボーダートップスに、ハーフパンツを合わせたボーイズライクな着こなしがお似合いのルシルさん。ヴィンテージのハンドバックに、足元はトラッドなパンプスを合わせて上品さをプラス。シルバーカラーのメタルフレーム眼鏡でギークな雰囲気がキュート。 トップス / UNIQLOパンツ、シャツ、バッグ、シューズ / 以上全てvintage Leaさん %3CatariName%3EIMG_5096.JPG%3C/atariName%3E%3CajstAnlge%3E90%3C/ajstAngle%3E カジュアルシックなスタイルが素敵!パリの街並みではオーバーサイズのデニムJKを愛用する女の子が急増中。無造作にまとめられたお団子ヘアがパリっぽくてイノセントな雰囲気の彼女は、インナーをタイトにまとめたメリハリある着こなし。ライトグレーの《ドクター・マーチン》に、自身で作ったシューレースでアレンジを効かせてるのがレアさん流! デニムジャケット / vintageTシャツ / MONKIパンツ / Onlyシューズ / Dr.Martens Oliviaさん %3CatariName%3E_87V7567.JPG%3C/atariName%3E%3CajstAnlge%3E-90%3C/ajstAngle%3E 綺麗目シャツをタックインするのがデニムの新法則!いつもは全身ブラックでまとめることの多いオリビアさんは、パリスナップでは常連のお洒落ガール。今年はブルー×ホワイトのストライプシャツをメインに、トラッドなスタイルに挑戦。程よく太めなライトデニムにインして清潔感ある着こなしが好印象。足下は《アディダス》のスタンスミスが今の気分みたい! シャツ / cosデニム、ベルト / ともにvintageスニーカー / adidas Chrystelさん %3CatariName%3E_87V7746.JPG%3C/atariName%3E%3CajstAnlge%3E-90%3C/ajstAngle%3E ガーリーな着こなしを叶えるTシャツルックにトライナチュラル&清潔感あるボブヘアがお似合いのクリステルさん。ふんわり軽いシアーな素材感の膝丈フレアスカートに、クルーネックの白シャツをタックインしたカジュアルシックなパリスタイル。足下はやっぱりスニーカーで決めるのがポイント。キュートな笑顔が注目の的!? Tシャツ / MIRROR OF Shinzoneデニムジャケット / vintageスカート / cos.バッグ / American Apparelスニーカー / adidas FUDGE 2014 August vol.134 より
2018年05月18日『パリ蚤の市散歩』や『パリのヴィンテージファッション散歩』、そして昨年末に刊行された『増補改訂版 パリ蚤の市散歩』の著者で、ファッションジャーナリストの清水友顕による蚤の市イベントが、5月18日より東京・原宿にあるアンティークショップ・ユニック(unikk)でスタートする。ショップいっぱいに並ぶのは、イヤリングやブローチ、グラスや陶器などの食器、ホウロウ製キッチン用品、花瓶、アンティーク缶、レースやブレード、ペーパー類など。希少な一点物のストーリーを買い付けた清水さんから聞きながら、あらゆるジャンルのアイテムに囲まれた不思議空間を楽しんで。また初日18日の18時から21時までは、オープニングレセプションも開催される予定。会場では、アクセサリーデザイナー金井宏眞が手がけるブランド、リルコディット(Rirecodite)の展示受注会も同時開催。【イベント情報】「パリの蚤の市展 - numéro4@unikk -」会期:5月18日〜27日時間:13:00〜20:00会場:アンティークショップunikk住所:東京都渋谷区渋谷1-22-5 1階定休日:5月16日URL:ブログ『友くんのパリ蚤の市散歩』:
2018年05月15日ゆったりとした空気が流れる、アートミュージアム周辺。4月13日、パリ初のデジタルアート・ミュージアム L’Atelier des Lumières(アトリエ・デ・リュミエール)がオープンしました。 11区のSaint Maur (サン・モール)通りにできたこの施設は、もともと100年近く続いた精錬工場の跡地を改装したもの。広さ2000㎡を有し、4年の歳月をかけて現代アートの空間へと変貌を遂げました。このブログを読んでくれている人の中に、もしパリに観光で来たことある人がいらっしゃっても、この辺りを訪れたことがある人はあまりいないのではないかと。それもそのはずで、この周辺に人気の観光スポットはなく(強いて挙げるならペール・ラシェーズの墓地)、庶民的で少しゆったりとした空気が流れています。でも、レストランやバーが多く集まるレピュブリックとバスティーユの間にありますし、人気のマレ地区へも歩いて行けるので、便利なエリアでもあります。近年はこの周辺にもおいしいコーヒーショップやカフェなどがオープンしているので、喧騒を離れてブランチやカフェをしたい方に是非おすすめしたい穴場スポットです! オープニングの作品に選ばれたのはクリムト! さて、このミュージアムの試みは、壁や床など建物全体を駆使したビジュアルアートと音楽のコラボレーションによって観客に新体験をもたらすもの。 今回のオープニングにあたって、3つの作品が上映されています。そして、そのメイン作品に選ばれたのは《クリムト》!クリムトのプロジェクションは、およそ30分の上映。その間、壁と床一面(総面積3300平㎡)をキャンバスに見立てたグラフィック映像が、クラシック音楽—ワーグナーやショパンなど、時に盛大で時に哀愁漂うメロディーと共に進行していきます。 そして、クリムトの影響を受け、オーストリアを代表する画家の一人であるエゴン・シーレの品も《クリムト》中に組み込まれていました。 アート空間に溶け込む感覚。実は私は美術館へ行ったとき、「羅列された作品を順々に鑑賞していく」というスタイルに違和感を感じることが時々あります。しかしながら、主題やアーティストの世界観を見事な展示方法で表現されることに感銘を受けることもありますし、また多くの展示作品の中から好きな作品を直感的に捉え、気になった作品を何度も見直したり、心行くまでじっくり観賞したり、etc…従来の美術館ではそれらが可能で、魅力の一つであるとも思います。しかしこのアトリエ・デ・リュミエールは、美術館でありながらコレクションを持たず、美術作品をデジタルに置き換え、ショーへと変化させました。このスタイルに、最初はいつもとは違った居心地の悪さを感じました。当たり前ですが、なんだかホールは暗いし、人もごちゃごちゃしているし、ショーも始まっていて途中だったし(笑)それに、どこか「見せられている」という感覚が違和感として沸き起こっていました。しかしショーの進行と共に自分の体がその空間に馴染んでくると、肉体がアート空間の中に溶け合わさっていく様な、作品の中へ沈み込んでいく様な錯覚を覚え、それがだんだんと心地よさへ変わっていきました。 直接“絵”に触れるということ 他の2作品ですが、1つはエゴン・シーレと同様、ウイーン分離派を継承した画家で建築家の《フンデルトヴァッサー》。彼の作品の象徴である、渦巻状のものが壁や床一面を旋回しだすと、子供たちがその映像へ駆け寄っていく姿が印象的でした。そう、ここでは“絵”で遊ぶということが可能なんですね! 美術館という場所において、絵はいつも人から守られてきたものでした。しかしながらデジタルによって、ある意味その垣根を越えることが出来たように思えます。 そしてもう一つの作品は、イスタンブール、L.A.、ロンドンを拠点に活動するデジタルクリエーション・スタジオOuchhhによる、コンテンポラリー・ヴィジュアル・アートの《Poetic_Ai》。こちらの作品は、すべてアルゴリズムよって作成されており、まるで、マトリックスの世界を旅している気分になりました。 また、こちらの作品(《Poetic_Ai》)は併設されているバー“Studio”でも8月31日まで連日上映されています。こうやって、座って鑑賞できるのもよかったですよ。大ホールでの上映に疲れたら、ここで喉を潤わせながら座って作品を眺めるのも良いかと。私は、結構ゆったり過ごせました。 今や私たちの生活にデジタルは欠かせないもので、エキシビションにおいても、観客を呼ぶため、そして人々の心をつかむ為のツールの一つとして、今後大きくその役割を担っていくのだろうと思います。 パリの新たな人気スポットの一つとなるのか。そして、今後の上映作品ではどのような仕掛けを組んで、私たちを驚かせてくれるのか、期待しながら今後の行方を見ていきたいと思います。 L’Atelier des Lumièresアドレス:38 rue Saint Maur 75 011 Paris開館時間:月-日10時~18時(金・土~22時)開催期間:《クリムト》《フンデルトヴァッサー》現在~11月11日《Poetic_Ai》現在~8月31日
2018年05月07日Ginevraさんグレートーンでまとめた大人マニッシュ!カラーブロックが印象的なクレリックシャツに、ジャケットを合わせたマニッシュスタイル。足元は、素足にシューズを履いてヌケ感を出すなど、オシャレ上級者ならではの着こなしが素敵!シューズ / Issey Miyake、シューズ / Dr.Martens Hannnahさんロゴニットで主役のスプリングルック!淡いピンクのロゴ入りニットが目を惹くHannnahさん。イギリスで買ったというサッチェルバッグがトラッドなアクセント。バッグ / Cambridge satchel company Marineさんネイビーで統一したガーリートラッドバッグ以外全てネイビーのアイテムでありながら、素材の違うアイテムでニュアンスある着こなしに。ビッグフレームのメガネがチャーミングワンピース / Comptoir des Cotonniers Annaliseさんマニッシュコーデのハズシはスニーカーで街で一際存在感を放っていたAnnaliseさんはジャケットにスニーカーを合わせてマニッシュスタイルを新鮮な表情に。アウター / ZARA、シューズ / Vans Genevieveさんブラックワンピは小物使いでエレガントに。ノーブルな雰囲気漂う着こなしに目が止まったGenevieveさんは華奢なネックレスの重ね付けが素敵。ワンピース / COS、シューズ / andre Elisabethさんシンプルワンピにはハイセンスな小物を“ロマンティックストーリー”がテーマだというElisabethさんはビジューネックレスとメガネでプレーンなワンピースに表情をつけた。ワンピース / COS、メガネ / PRADA Manonさんブルーでまとめた個性派スタイルエッジの効いたユニークなプリントパンツがメインのコーデは小物使いで個性を更に引き立たせて。パンツ / sandro、バック / American Apparel Audeさん超モードな着こなしは潔く!レザーパンツにエッジの効いたブーツなど、モードな着こなしには赤リップで更に磨きかけて!ニット / COS、ボトムス / American Apparel Kathrynさん蛍光イエローのコートが主役!ボーダートップスや蛍光イエローのコートなど、個性的なアイテムを上手くまとめたファッショニスタならではの技に脱帽! Lyorさんカーデから覗かせた白い襟が爽やかなアクセント! ブラックメインの着こなしにはキラリと光るゴールドのネックレスとブローチでアクセントをつけて、女性らしく繊細でニュアンスある着こなしに。アウター / H&M、ボトムス / TOPSHOP、シューズ / Russell & Bromley
2018年05月05日Luisaさんいつものワンピースをハットでスタイリッシュにアップデートカジュアルなプリントワンピースにつばの広いハットを合わせるだけでクラシカルな雰囲気に。べルトでウエストマークしてスタイルアップを実現。ワンピースの胸元に遊び心が伺えるポップなバードブローチもアクセント。 Jessieさん旬のオーバーサイズアウターをメインにキャメルとグレーの2色使いでまとめたカラーコーディネートが好印象。タータンチェックがキュートなオーバーサイズのコートが、着こなしにほどよいアクセントをプラス。 Julirtteさんカラフルなハッピースタイル!色とりどりのアイテムが散りばめられているのにまとまって見えるのには、小物をメインに取り入れているから。こんなスタイル真似してみたい! Alixさんニットキャップでハズした大人コーデ主張しすぎないベーシックな洋服にユニークなデザイン小物のセレクトがファッショニスタの貫禄を漂わせる。バック、シューズ / 共にChloe Susieさんデニムジャケットはこう着る!オーバーサイズのデニムジャケットにスキニーデニム、スニーカーのバランスが絶妙!デニムスタイルのお手本はこれ!エコバックでこなれ感も忘れずに。 Bereniceさん足元はコンバースでカジュアルに!全体をモノトーンでまとめたフレンチシックなコーディネート。ラフにまとめたポニーテールも可愛い!アウターインナー / 共にAmerican Apparel Mathildさんスタイルアップの秘訣は“ゆる”“ピタ”ゆるニットとスキニーデニムは相性抜群。足元はフランスでも人気の《オニツカタイガー》パンツ / April77、バック / MARC BY MARC JACOBS Inesさんオールブラックスタイルは小物を遊んで!さっき買ったばかりのパールの付け襟を早速付けちゃったというInesさん。ラビットファーのキャップが可愛らしい。シューズ / galleries Lafayetteさん Idaさん大人粥あるなリラックススタイルはレイヤードが鍵!マキシ丈のボーダーワンピは一歩間違えると部屋着になりかねない難しいアイテム。そんなワンピを絶妙な丈のオレンジカーディガンが引き締め、ボリュームあるスニーカでストリートスタイルに落とし込んで。ワンピース / MONKI FUDGE:2014 April vol.130より
2018年05月04日パリジェンヌ御用達!あの『ビュリー』のアイテムが、オリジナルの刻印入りで手に入る! 言わずと知れた大人気コスメブランド、『オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー』。昨年、東京・代官山に日本初上陸を果たし、この春京都に2号店をオープンさせることでも話題の同ブランドが、パリ本店でしか対応していなかった櫛の刻印(コーム・エングレーヴィング)サービスを代官山の本店で対応を開始! そのロマンティックなパッケージデザインでギフトとしても人気の高い『オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー』。より特別感を感じられるスペシャルサービスの登場に歓喜。女子とは、なぜこうも「自分だけの特別」アイテムに弱いのでしょうか。思わず自分へのご褒美にしてしまいそう! オリジナルの櫛はイタリア製の植物由来のアセテートを使用。取り扱い製品はなんと100種類以上!メンズ用、折りたたむことの出来るトラベル用、アフロヘア用からプロ仕様のモデルまで…すべての髪質に対応できるモデルを揃えているのがポイント。ギフトにも、もちろん自分用にも、ぴったりのものが見つかるはず。 "Victoire" "Ramdane" "Ryo" "Mina" ... 大切な方の名前や、自分の名前。もちろん両方入れるのも◎!その他“Love””Mon Amour”“Happy Holiday!””Merry Christmas” etc...ロマンティックなメッセージを刻むのも素敵。べっこう調の柄や落ち着いた色味も雰囲気があり、持っているだけで気分が上がることうけあい! 櫛は、ジョーヌ(琥珀色)、ヴェール(深緑色)、ノワール(ブラック)の3色展開。お気に入りのカラーをセレクトして、あなただけのとっておきを作ってみてはいかがでしょうか。*刻印は1文字150円から受け付け可能(デザインによって文字数に制限あり)*刻印サービスには時間を要する場合もあり(当日中にお渡しできない場合は、後日お受け取り、または発送サービスをご利用ください) 【店舗情報】『OFFICINE UNIVERSELLE BULY(オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー)』本店住所:東京都渋谷区恵比寿西1-25-9 B1F営業時間:11:00~20:00Tel: 0120-09-1803 www.buly1803.com
2018年05月02日何でもこだわりを持って自由に楽しむことが大切!パリで一番お洒落と言われているエリアで一人暮らしを始めたというエイミーさん。モデルさんの殆どが事務所の寮に住むけれど、敢えて一人で住むことを決めた理由は、パリの生活を思う存分満喫したかったのだそう。「自分で料理を作っみたり、インテリアにこだわったり、例えば雨の日には、スウェットを着て一日中着てフランス映画を見たり。そんな風に過ごしたくて。」そう言った彼女。きっと周りに流されずこだわりを貫く姿勢が、日々を充実させているのかも。シャツ、パンツ / vintage、バック / CELINE、シューズ / Dr.martine 食事管理はあくまでも楽しみながらモットー!「パリに着いたばかりのときは、何もかも新鮮に感じたわ。」フランス語が飛び交う近所のスーパーマーケットでの買い物も、「故郷のスウェーデンとは違ったものがずらりと並んで楽しい!」とショッピングするエイミーさんに、好きな食べ物は何?と子供じみたことを尋ねてみると、「とにかくお肉!」と返ってきた。モデルという職業柄、食べ物には気をつけているけど、「ストイックになりすぎず、食事を楽しむのも重要なことよ!」とのことです。ニット / H&M、スカート、コート / 共にvintage 通勤はシンプルに動きやすくでもお洒落心は忘れずに!街全体がまるで芸術品みたいなパリが大好きと言うエミーさんの移動手段はもっぱら徒歩!撮影の後も自分のアパートまで歩いて帰ると言っていた彼女のホワイトで合わせたスタイリッシュなスタイルは動きやすさも重視!「ただ単純に歩くのが好きと言うのもあるのだけど、それと同時にモデルとしての意識を高めるためになるべく運動するように心がけているの」。ニット / H&M、パンツ / vintage、シューズ / SUPERGA、バック / CELINE ブラックコーデにデニムジャケットで1マイルのお出かけスタイル 黒タートルネックに黒スカートを合わせた着こなしをデニムジャケットで程よくカジュアルダウンさせたら、友達との約束の日やデートの日にピッタリのパリシックなお出かけスタイルの完成。パリの象徴でもあるオープンテラスのカフェで待ち合わせをする時には、ソイミルクのカフェラテを飲みながらゆっくり気長に待つのが幸せの時間。ニット / H&M、スカート・デニムジャケット / vintage 着心地よいリラックスな着こなしで毎日通うブーランジェリーへモデルという職業柄、色んな洋服を着るようになって、デザインよりも着心地の方が気になってきたというエイミーさん。アイルランドのニットブランド《アテナデザイン》のゆったりニットは暖かいのに重くないし、柔らかい風合いがすごく気持ちよくてお気に入り。「洋服って24時間着るものだから、着心地が良くって更にお洒落なものを見つけられたらベストよね」。ニット / Athena Designs、スカート / vintage、シューズ / reppete、バック / CELINE お気に入りのカンケンバッグとヘッドホンを持ってどこまでも!「長い間使っているカンケンリュックはどこに行くにもいつも持ち歩いている私のトレードマークみたいなもの。とびきりクールってわけでは無いけど、自分にとってはお気に入りなの」。音楽も大好きでいつでも首からピンクのヘッドホンをさげて歩いているエミーさんにとって、このリュックとヘッドホンは外せないアイテム。「お気に入りをいつも身についけるのは、毎日をハッピーにするちょっとしたおまじないみたいなものよ」。コート / MM6、パンツ / vintage、バック / FJALLRAVEN、シューズ / Dr.martins FUDGE:2014 April vol.130よりphotograph:Sannomiya Motofumihair & make-up:Onishi Akemimodel:Emmy
2018年05月01日Marieさんネイビーでまとめたプレッピールックはにかんだ笑顔が可愛いMarieさんは、デニムとニットのシンプルな組み合わせに、プリントシャツをチラ見せさせてアクセントに。 Yealさんちょっぴりギークな個性的なスタイルイヤホンやメガネなど小物使いが得意なYealさん。赤リップで個性を更にアップデート。トップス / Petit Bateau、シューズ / SUPERGA Julietteさんベーシックスタイルは小物使いが鍵!デニムミニ、ニットの定番スタイルを格上げするのはレザーキャップ!色味をまとめてブロガー風に着こなしに。スカート / A.P.C Feryelさんオールブロックの上品コーデエレガントなブラックドレスには、ショルダーバッグでもカジュアルになりすぎないレザー素材をチョイスして。バッグ / lssey Miyake、シューズ / H&M Mayaさん王道ストリートカジュアル!デニムにレースアップシューズに合わせたストリートスタイルのポイントはボーイフレンドの蛍光カラーキャップ!トップ、シューズ / 共にAmerican Apparel Marilouさんこれぞフレンチスクールガール!ニットとシャツの合わせ方、色の落ちたストレートデニム…ザ・スクールガールなコーデに赤のスニーカーが効いている!トップス / ZARA、シューズ / CONVERSE lnesさん差し色には赤いビッグバッグを!ベーシックカラーのコーデは、差し色に赤を効かせればたちまちスタイリッシュに!ぱっつん前髪のヘアスタイルだってファッションスタイルのひとつ。 Alineさんお嬢様風コンサバルック!デニムにジャケットを合わせたコンサバステイルには、ガーリーなトップスでフレッシュな愛らしさをプレス。ジャケット / Etam、トップス / new look Sophieさんハードなアイテムは甘口アイテムでガーリーに昇華スタッズ付きのバックや、エンジニアブーツなどのハードなアイテムをブラウスやスカートで女性らしくノーブルに着こなしたSophieさん。大人っぽい色味でまとめたのも上手に着こなすコツ!トップス / KANZO、バッグ / Alexander Wang
2018年04月30日旅するような展示構成 珠玉のコレクションを所蔵していることで知られているモスクワのプーシキン美術館。古代エジプトから近代までの絵画、版画、彫刻を収蔵し、印象派を中心とするフランス近代絵画コレクションは世界屈指と言われています。本展覧会は、プーシキン美術館より“風景画”をテーマにし、初来日となるモネの《草上の朝食》をはじめ、ルソーの《馬を襲うジャガー》のほか、ロラン、ブーシェ、コロー、ルノワール、セザンヌ、ゴーギャンのフランス近代絵画65点が来日します。初夏の爽やかな風が吹き抜ける上野で、巨匠たちが愛した光と色彩が躍る、美しい風景を楽しめる「旅」をどうぞお楽しみください。 風景画の展開 風景画…現在では美術のジャンルとして確立しており、まるで絵画と同時期に誕生したかのように思えますが、クレタ島の宮殿壁画やポンペイの中のフレスコ画を除けば、17世紀まで確立していませんでした。本展覧会の第一部では、17世紀末の神話や聖書の物語を題材にした風景画にまでさかのぼり、19世紀からヨーロッパでは自然主義が主流となった、自然への賛美が感じられる情景を切り取った風景画に触れています。写真(右)のクロード・ロラン《エウロペの掠奪》は、フェニキアの王女エウロペに一目惚れしたゼウスが白い牡牛に姿を変身し、侍女たちと花を摘んでいたエウロペに近づいて、一瞬にして彼女を連れ去ってしまうシーンを描いた作品。暴力的な場面とは対照的に美しい自然が広がっている背景には、風が波を立てる様子や大きな木々、洋上の船などが丁寧に描かれ、理想的な風景が生み出されていますね。 印象派以降の風景画 クロード・モネ《草上の昼食》 1866年 130×181cm 油彩・カンヴァス本展覧会の第二部では、風景画に描かれている場所に着目した構成になっています。19世紀中頃から「パリ大改造」が行われた忙しない大都市パリの街並みや、鉄道網が発達したことからレジャーを楽しみ郊外に目を向けた作品。さらには南フランスや海辺、そして海を渡ってタヒチまで、果ては想像の世界へと、自然豊かな風景を表現しています。こちらはポスターにも使用されているモネの《草上の朝食》。本作品は、当時26歳のモネがみずみずしい感性で描いたもので、銀杏の木から溢れる木漏れ日の表現方、モネの才能溢れるタッチを感じ取れることでしょう。 風景画から読み解く 数々の風景画が教えてくれるのは、神話や聖書の物語をはじめとし、その時代を生きる人々の暮らしだけではなく、情景を切り取った筆跡から、画家自身の個性が読み取れます。また、それぞれの画家が捉えた世界の見方は、私たちに光と影が織りなす世界の美しさを教えてくれることでしょう。是非、多様なスタイルで表現した風景画の旅に出かけてみてはいかがでしょうか。 【情報】 『プーシキン美術館展――旅するフランス風景画』 会期:2018年4月14日(土)~7月8日(日)会場:東京都美術館 企画展示室(東京・上野公園)時間:9:30~17:30※金曜は20:00まで ※入室は閉室の30分前まで休館:月曜日(ただし、4月30日は開室) 【プレゼント応募】本展覧会の無料鑑賞券をプレゼント致します。件名に【『プーシキン美術館展――旅するフランス風景画』『チケットプレゼント】に加え、下記の情報を記入の上、info@pelulu.jp宛にメールにてご応募下さいませ。名前(漢字/カナ)郵便番号住所電話番号Q1:pelulu.jp内で今までで面白かった記事3つをあげるとしたら?Q2:今後pelulu.jpで取り上げて欲しい記事を3つあげるとしたら?応募締切日:6月24日プレゼント当選者は発送をもって代えさせていただきます。
2018年04月28日Lrisさんブラックメインのコーデに小技が爽やかなマニッシュスタイル!シャツ襟のガーリーなデザイン、少し破けたボトムスの微妙な丈など随所にわたるこだわりで、重くなりすぎないブラックコーデに。トップス / vintage Jeanneさんピンクニットで作るプレッピーガール顔回りを明るくするピンクニットで華やかに。プレッピーな要素をプラスするインナーシャツもポイント!トップス / H&M、パンツ / Acne Studios Nannaさん小物使いで一歩先に行くスタイルシンプルベーシックなコーディネートながらも、ブルーメガネのファニーな演出で個性をプラスした小物使いが◎トップス / Soaked in luxury Maraudさんフレンチブランド《セント ジェームス》でつくるパリスタイル!朝食のバケットを買いに行った帰りにだというMaraudさんはまさにパリジェンヌ!カジュアルなボーダートップスにフレアスカートを品良く合わせたガーリーなフレンチスタイル。トップス / St.James Sofiaさんロック×ボヘミアンのミックスコーデ鮮やかなブルーのワンピースは、黒のカーディガンでトーンダウン。ユニークなタイツで足元のお洒落も抜かりなく。アウター / MONKI、ワンピース / vintage Calypsoさんホワイト×グレーのモードスタイルタイトスカートに淡いトーンのゆるスウェットでまとめたコーディネートは今すぐにでも真似できるスタイル!トップス / Supreme being、スカート / H&M Aimeeさん大人マニッシュスタイル!ショート丈ニットのおじパンツ、レザーシューズの組み合わせがマニッシュながらも、アップにしたヘアはで女性らしく。ニット / ZARA、パンツ / vintage FUDGE:2014 April vol.130より
2018年04月28日ギャラリー・ラファイエット社によって、新しいアートスペースが誕生 3月10日、パリの中心に、新たなコンテンポラリーアート・スペースが誕生しました。 場所は、以前この連載の中でお伝えした『アライア回顧展』の「アズディン・アライア・アソシエーション」からもほど近い、パリ4区のプラートル通り。名前は『Lafayette Anticipation(ラファイエット・アンティシパション)』。あのデパートで有名なギャラリー・ラファイエット社によって設立されました。 同社は、ファッションだけでなく、アートのエキシビジョンやフェアのパートナーとして、積極的に支援しているのです。例えば、毎年10月にパリで開催される国際コンテンポラリーアート・フェア(通称:FIAC=Foire International d’Art Contemporain)など。この時は、パリの街中が現代アートの作品で彩られるので、アートが好きな私としては、とても楽しみな時期の一つです。 アーティストたちの活動を後押しできる全く新しいスポット。 さて、『ラファイエット・アンティシパション』の狙いは、ただエキシビションを開催し、作品を展示するだけのものではありません。実験的で、かつ来場者が何か体験できることを主としたエキシビションを狙いとしています。さらに、企画・運営・展示の他、アーティストと共に作品の制作を行う学際的性質をもった文化施設でもあるのです。なぜこのようなスペースを作るに至ったのか。 同社によると「パリはたくさんの歴史ある素晴らしいコレクションが溢れているけれど、アーティストたちが集まって積極的に創作するための場所がない」ということ。そういった「現代アートの現状で欠けている点」に目を留めたギャラリー・ラファイエット社は、パリのど真ん中でアーティストたちが創作し合ってそのまま発表を行い、彼らの活動を後押しできるような全く新しいスペースを造りたいと思ったのでしょう。 そして、ラファイエット・アンティシパションのビルは、シアトル中央図書館やミラノのプラダ財団の建築で知られるレム・コールハースが、3年の歳月をかけてモダンな建物へと変貌させました。 地下1階から地上4階までのこの建物。地下はアーティストの創作スペースで、私たちが鑑賞できる主な展示スペースは1階から3階までです。そして、この3フロアはなんと、アーティストの意向に合わせて床や壁などを自由に変更できるように設計されています。それもおよそ40通り可能とのこと!展示ごとに、ビル全体が舞台装置のように変化するなんて、大変面白い試みです。 メインのエントランスを入ると、地上階には人気のオーガニック・カフェ「Wild & the Moon」が入っています。 そして、カフェのすぐ隣には、パブリック・スペースが。 カフェ側からこの建物の外、中庭へと一旦出ると、ラファイエット・アンティシパションのブティック「À Rebours」が併設されています。ユニークでデザイン性に富んだ小物や雑貨、アクセサリー、そして写真集などを手にすることができます。 アメリカ人アーティストによる、建物全体を使った展示作品 現在エキシビジョンは、ニューヨーク在住のアメリカ人アーティスト、Lutz Bacherの「The Silence of the Sea」が開催中。 © Lutz Bacher男性名義(ペンネーム)ですが、実は女性アーティスト。フランスでは、今回が初めての展示です。 彼女はさまざまなメディア、ビデオ、音響、フォトグラフィーなどを用いたインスタレーションを行うアーティストで、その表現スタイル通り、この建物全体が彼女の作品へと変化。海、そして海の静寂を連想させる海風の音が、あちこちに置かれた音響装置からビル全体へと響き渡り、訪れる人々を彼女の作品の内部へと誘い、包んでいきます。 最初に訪れた3階の展示スペース、自然光を取り入れた、明るく開放的な空間が広がっていました。 砂浜なのか、海面の反射をイメージしたのか、地面にはたくさんのラメが撒かれていました。撒かれたラメはメインの展示スペースだけではなく、階段や踊り場にも広がっていました。ご覧の通りキラキラ! お次はこちら。今回、1階と2階は吹き抜けになっていて、各フロアの両サイドに、同じ映像が流れるスクリーンが設置されていました。さらに、自分の立つ位置によって1階と2階両フロアの画面が一つに見えるという視覚を欺くマジックも発見。映像はモンタージュされていて、ブレが激しく、時々早送りのように進み、大画面の威力と共に眩暈を覚えるほど…。なので反対側に目をやると、距離があるお陰でだいぶ見やすい。美しい海辺の光景が目に飛び込んできます。 展示スペースの音響は決して穏やかではなく、むしろ雑音の大音量。タイトルのSilenceとはかけ離れているという点に、おそらくこのアーティストの問題提起が隠されているのでしょう。 絶え間なく続く音響と映像が2つのフロアをまたがり、さらに壁と床の垂直と並行のラインがどこか永続的なものを物語り、この空間のテーマの一つとして大きく存在しているような気がしました。 これはスクリーンに近寄った時、そこにいた誰かがふと私の前を通り過ぎようとした時の瞬間。画面の砂浜に映る彼女の影が、まるで登場人物の影のように感じました。観客一人一人が、この作品の一部へと組み込まれる瞬間でもあります。 中庭を囲む形を成したU字型の建築。外の景色を感じることで、街の一部、世界の一部であることも再認識できます。劇場や美術館の多くは、展示物の管理という面からしても、こうして自然光を入れることは不可能なのですが、ここは別。それは、「ここは閉ざされた場所ではなく、人々へ向けて開かれた場所である」という意思さえ感じられる気がします。 写真では見づらいかもしれませんが、こちらは先ほど3階にたくさん撒かれていたラメが落ちてくる様子です。天井を見ても目立った仕掛けがなかったので、私たちが実際に歩いていた3階のラメそのものかもしれません。これも、モバイル式の床がなせる技!日の光を照り返しながら、きらきらと輝き、落ちていく様子に見入ってしまいました。 体験型、参加型のエキシビジョンを通じて、大きな発見と感動を 日本の美術館やギャラリーは、展示されている作品をただ観賞するタイプのエキシビションが大部分だと思います。 しかしパリには、体験型、参加型のエキシビションが多く開催されています。そこでは、見る、聞く、触れるといった知覚を通して、発見と感動を得ることができます。 それは“物や空間”と“自分”であったり、“自分”と“他の誰か”であったり。そして、体験は、経験となって私たちの心に印象深く刻まれます。ただ、キュレーションされたものを眺めるよりも、空間全体を使用した作品の中に自分が身を置くことによって、より自分で何かを考えるという行為が触発される気がします。それが、この“体験する”ことを目的としたインスタレーションの魅力なのかなあ…なんて思ったり。 パリの中心でこのようなアートの発展を推進する文化施設がまたひとつ増えたことがとてもうれしい!これからも新たな文化施設がオープンしていく予定なので、随時ご紹介していきたいと思います。
2018年04月22日