昨今話題の一冊、それが金井真紀さんのインタビュー&スケッチ集『パリのすてきなおじさん』だ。「フランスに詳しいわけではなかったんです。でも、前からおじさんには興味がありました」パリ在住40年のジャーナリスト広岡裕児さんを案内&通訳に、2週間の滞在中に街角のおじさんたちに声をかけ、話を聞いたという。「本当に立ち話だけの人もいましたし、お宅にお邪魔して3時間以上話を聞いた人も。全員は載せられず、泣く泣く削りました」パリ人たちとの粋で軽い会話が楽しめる一冊かと思いきや、内容は実に深い。職業や履歴はもちろん民族も宗教もみな違い、その生き方や深い言葉にふと胸を衝かれる。「多様だとは思っていましたが、思っていた以上でした。アルジェリア出身の人といっても、アラブ人とベルベル人がいたり、インドカレー屋さんだと思ったらスリランカ出身の人だったり。世の中は想像以上に込み入っていると感じました」祖国マリを出て妻子と離れ、出稼ぎ生活を36年送るシビーさん、ユダヤ人家族のなかで自分だけが生き残ったロベールさん、「イスラム教徒とイスラム主義は違う」と語るクスクス屋のファイサルさん…。〈静かな心でいれば、強くなれる〉〈ほとんどの問題は、他者を尊重しないから起こる〉など、深い言葉も飛び出してくる。たった2週間でここまでの数の人から、深い話を引き出す金井さんのインタビュー力と記事の構成力に驚くばかりだ。「推測ですが、人生が思い通りに進んでいる人ばかりではないようでした。でも自分はここまで歩んできたと、隠さず話してくれる。それが年を重ねる良さでもあるのかなとも思います。私があまりに何も知らないので“分かってない人来ちゃったなー”と、仕方なくゼロから話してくれたのかもしれませんが(笑)」市井の人が好きという金井さん。「全部を知ることはできないから、断片を拾うしかない。でも断片を集めることで何かが見えてくるかもしれない、という気持ちがあります。だからこうして、街で普通に暮らす人たちを集めてみる、みたいなことが好みなんだと思います」おじさんたちにも惚れるけど、著者にも惚れてしまう!下は自称25歳から上は92歳まで、パリの街角で出会った男性たちに話を聞いたインタビュー&スケッチ集。イラストも金井さんの自筆。柏書房1600円かない・まき1974年生まれ。作家、イラストレーター。著書に『世界はフムフムで満ちている達人観察図鑑』『酒場學校の日々フムフム・グビグビ・たまに文學』『はたらく動物と』。※『anan』2018年1月17日号より。写真・水野昭子インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2018年01月16日マルシェで食材を買って、アパートで料理をして過ごすことが中心だったパリひとり旅。でも、せっかくグルメの国に来たんですもの!カフェやレストランで食事を楽しみたい!女性1人で食事をするなら、ランチやブランチがおすすめ。そこで今回は町歩きや観光の合間に立ち寄ったお店をご紹介します。予約必須!朝食専門店〔クラウス〕でボリューミーなブランチお借りしたアパートのオーナーさんに教えてもらって出かけた、オペラ地区にある〔Claus(クラウス)〕。ヨーロッパ中から美味しい食材を集めて朝食を専門に提供してくれるお店ということで、朝食やブランチを楽しむパリっ子でいつも満席なのだとか。味にうるさいパリジェンヌたちが認めただけあり、そのお味は格別!わたしがオーダーしたのは《Laflance》(€15)という一番シンプルなセットにアラカルトからオーガニック卵で作るスクランブルエッグとベーコンを追加(プラス€13くらい)。卵の調理法は選ぶことができます。パンはクロワッサンとヴィエノワーズリーの盛り合わせ。エシレバター付きです!スクランブルエッグはふわふわとやわらかく、ベーコンは少し塩辛く感じましたが、その分、卵料理は薄味。個人的にイチオシなのが、フレッシュジュースから選ぶことができる《デトックスジュース》。これが本当においしい!体が目覚める感覚に旅の疲れも吹き飛ぶよう。白を基調としたさわやかな空間とおいしい食事は、1日を気持ちよくスタートさせるのにぴったり。ちょっとお高いのですが、行く価値ありです!【Claus】●14rueJean-JacquesRousseau,75001※メトロ7番線ParisRoyalMuseeduLouvre駅から徒歩5分※予約が望ましいようです人気モデル御用達。プティ・ヴァンドームの《カスクルート》を堪能!街のいたるところに公園があるパリ市内。テイクアウトのお惣菜やコーヒーでランチタイムを取っているビジネスマンたちの姿をよく見かけます。パリっ子を気取って公園でのんびりランチというのも素敵ですよね。そんなパリっ子に人気なのが、《カスクルート》という、バゲットに具を挟んだサンドイッチです。こちらもアパートのオーナさんのご紹介で、高級宝飾店が集まるヴァンドーム広場近くに構える老舗のビストロ〔ル・プティ・ヴァンドーム(LePetitVendôme)〕でいただくことができました!こちら、フランス中部のオーヴェルニュ地方料理を出す地元で人気のビストロなのですが、テイクアウトコーナーで持ち帰れるバゲットサンド《カスクルート》も大人気。パンはパリのバゲットコンクール常連の〔ジュリアン〕のものが使われていて、これに生ハムやチーズなど、厳選されたフランスの地方の食材が挟んでいただきます。おすすめは、生ハム、シェーブルチーズにフレッシュなオリーブオイルがかかった《スペシャル》(6ユーロ)。モデルのケイト・モスも常連なんですって!ルーブル美術館に程近く、観光の合間にも立ち寄りやすい立地。お昼を過ぎるとたちまち長蛇の列ができるので、時間に余裕を持ってお出かけを。【LePetitVendôme(ル・プティ・ヴァンドーム)】●8ruedesCapucines75002Paris※メトロ:3・7・8番線Opéra/8・12・14番線Madeleineブルターニュ地方のソウルフード・ガレットは〔プティ・ジョスラン〕で決まりガレットの本場はブルターニュですが、モンパルナス地区でも本場さながらのおいしいガレットをいただくことができました。この界隈はちょっとしたクレープ激戦区になっているそうな。その理由は、モンパルナス駅にはブルターニュ地方への電車が発着するから。数あるクレープリーの中からわたしが選んだのは〔プティ・ジョスラン〕です。ジョスランに到着したのは12時ちょうど。パリのランチのピークは13時頃なので、ランチでレストランやカフェを訪れるなら、まだ空いているこの時間帯が狙い目です。わたしがオーダーしたのは、お店の名前がついた《ジョスラン》(€14)と言うガレット。かなりボリューミーなので、お腹をすかせてからおでかけを。外はカリカリ、なかはモチモチのガレットは家で作るものとは格段に違うおいしさ!ハム、マッシュルーム、チーズなど具もた〜ぷり。シードルと一緒に味わってくださいね。【CrêperieLePetitJosselin】●59,rueduMontparnasse75014Paris※メトロ6号線Edgar-Quinetから徒歩約5分おしゃれなマレ地区にある〔グル〕でタルタルステーキに舌鼓最後にご紹介するのが、スタイリッシュな人たちで賑わうパリのおしゃれエリア・マレ地区にあるビストロ〔Glou(グル)〕です。全体的にシンプルながらもモダンな雰囲気に店内は、テーブル席のほか、カウター席もあるので1人でも気軽に食事を楽しむことができますよ。こちらでいただいたのは、パリのレストランではおなじみの《タルタルステーキ(steakstartars)》です。みじん切りにした生の牛肉にたまねぎ、にんにく、ケッパー、ピクルスなどを同じくみじん切りにして混ぜ、オリーブオイル、塩、胡椒で味付けした料理。韓国料理のユッケより味つけがシンプルな分、牛肉の新鮮さが際立ちます。臭みはまったくなく、さっぱりとしているのが特徴。シャンパンやワインとの相性も抜群!グルはカフェとしても利用することができ、夜はお酒を楽しむことも。おしゃれなマレ地区にお出かけの際はぜひ立ち寄ってみてくださいね。【Glou(グル)】●101rueVieilleduTemple75003Paris※メトロ1番線StPaul、または8番線StSebastienFroissartご紹介したお店は女性1人でも安心して利用できるお店ばかり。お値段も目が飛び出るようなものはなく、スタッフも旅行客にとても親切でした。パリ市内は基本的に英語を話す人が多く、お店によっては英語のメニューを用意してくれることも。パリ旅行のお店選びに迷ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。【ねこりょうこ】雑誌編集を経てフリーランスのライターとして活動中。ライフスタイル提案、料理、旅行記事を中心に執筆。夫と娘の三人暮らし。主婦が総額20万円でパリまで旅をしてみた!【連載・ねこのふらり一人旅】
2017年12月21日フランス・パリ市内にある、創業30年の老舗熟成肉専門ビストロ「Le Severo -PARIS-」(ル・セヴェロ・パリ)の海外初店舗である東京・西麻布「Le Severo -Japon-」(ル・セヴェロ)では、今秋から本店のスペシャリテで、仏Figaro誌「パリ最高のタルタルステーキ (Les meilleurs steaks tartares de Paris 2014)」2位にも選ばれた「タルタルステーキ」の提供をスタート。早くも肉愛好家たちの熱視線を集めている。◆パリ本店のエスプリを伝えるべく、西麻布店リニューアル!東京・西麻布「ル・セヴェロ」は、2016年に“パリでもっともおいしいステーキ店”として海外初上陸を果たした。今回、新たにエグゼクティブシェフとして、パリ店にも4年以上勤務し、世界トップクラスの肉屋 「ユーゴ・デノワイエ」 にて熟成肉の見極め方、調理技術を習得するなどして肉を熟知した齊田武氏を迎え、その他メニューや内装もリニューアル。パリ本店のシンボルカラーと同じレッドを基調とした外観に、大きな窓のある開放的で温かみのある木の色調の店内で、肩ひじを張らずに本格的な肉料理が食せる。◆熟成肉のプロが生む絶品肉料理!同店は、創業者ウィリアムの肉に対する情熱と、“熟成肉は健康に自然に育てられている牛だからこそ赤身に旨みが宿る”というポリシーのもと、熟成に適した牛を見定め、それぞれの持ち味を生かしながら、個々の熟成状態を見極めていく目利き力と経験に裏打ちされた技術力で、熟成肉の美味しさを追求してきた。店では、本場フランスのブランド牛や国産和牛の熟成肉を食べ比べできるコースがあるほか、各種ステーキ、パテ ド カンパーニュやブーダンノワールなど、華麗なる肉料理がラインナップ。中でも注目は、パリ店のスペシャリテで今秋から西麻布店でも提供をスタートした「タルタルステーキ」。注文ごとに新鮮な赤身肉を店内でミンチし、ケイパー、エシャロット、卵黄などでシンプルに味付けされ、赤身の美味しさが際立つ一品だ。同店を訪れたらぜひオーダーしたい。◆プチ肉ランチで大満足!ディナーだけでなく、ランチのメニューにも注目したい。「ハンバーガーランチ」は、熟成牛のハンバーガーに、スープ、サラダ、雪室熟成のフライドポテト、ドリンクが付いて2,500円。「ランチタイム限定プレート」では、熟成牛のハンバーガーの代わりにオードブル、メインディッシュ、が一皿ずつという内容で同じく2,500円。ランチタイムでもディナーと同じメニューを用意してもらえるので、ちょっとこのメニューが気になる!というものだけ、プチ肉ランチとして堪能するのも手だ。また今回のリニューアルとともに、1階には2~4名程度で利用できるシェフズテーブル形式の個室も用意された。「美味しい肉が食べたい!」と思ったときに、カジュアルに肩ひじを張らずに、本格的な熟成肉料理をさまざまなスタイルで楽しめる一軒として重宝するはず。■「Le Severo」(ル・セヴェロ)アクセス:東京メトロ日比谷線 六本木駅・広尾駅から徒歩7分営業時間:月曜日~土曜日ランチ12時~15時(L.O.14時)/ディナー18時~23時半(L.O.22時)席数:2Fメインダイニング(24席)、1F個室2~4名(text:cinemacafe.net)
2017年12月15日ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERMÉ PARIS)は「クリスマスケーキ2017」を、ピエール・エルメ・パリ 青山、他直営ブティック及びオンラインブティックにて2017年12月25日(月)まで販売する。今年は「豊饒なるスイーツ」がテーマのクリスマススイーツコレクション。香りと食感にこだわり、ジューシーな果実、香り豊かなドライフルーツや花々が織りなすハーモニーを味わうことができる。クリスマスケーキは6種類がラインナップ。2017年の新作「ビュッシュ アンフィニマン プラリネ ノワゼット」は、とろりとしたヘーゼルナッツクリームとふんわりとしたシャンティクリームにさくさくとしたプラリネを組み合わせたケーキだ。ピエール・エルメ・パリの代表的なフレーバー「イスパハン」をアレンジした「チーズケーキ イスパハン」は、ローズ風味のチーズケーキにフランボワーズ風味のビスキュイ生地とフランボワーズ&ライチのジュレ、クリームチーズムースを合わせた一品。ケーキや生地、ジュレの異なる食感の中に、「イスパハン」の風味が溶け込む。見た目にも美しい「フロコン アンフィニマン ヴァニーユ」は、バニラ風味のガナッシュにバニラ入りマスカルポーネクリーム、歯ごたえのあるブールシュクレを合わせた、天然バニラの風味を味わい尽くせるケーキとなっている。他にも、スペシャルボックスに入ったマカロンセットやマロングラッセ、サブレ詰め合わせなどクリスマスを彩るに相応しいリッチなスイーツばかりだ。【詳細】ピエール・エルメ・パリ クリスマススイーツコレクション2017「豊饒なるスイーツ」販売期間:~2017年12月25日(月)ケーキ受取期間:2017年12月20日(水)~12月25日(月)取扱店舗:ピエール・エルメ・パリ 青山、他直営ブティック及びオンラインブティック※クリスマスケーキ受取はピエール・エルメ・パリ 青山店のみ価格例:・ビュッシュ アンフィニマン プラリネ ノワゼット(約長17×横9×高さ8cm) 6,210円・チーズケーキ イスパハン(直径約15×高さ4cm) 5,940円・フロコン アンフィニマン ヴァニーユ(直径約14×高さ10cm) 5,940円・アントルメ グラッセ アンフィニマン ショコラ(直径約13×高さ6cm) 6,750円※オンラインブティック限定・モンブラン ド ノエル(直径約15×高さ4cm) 4,860円・プレジール アンタンス(約長18×横22×高さ6cm) 17,280円※青山店限定
2017年12月10日美食の国フランスを訪れたなら、マルシェと並んでぜひ訪れていただきたいのが〔LaGrandeEpiceriedeParis(ラ・グランド・エピスリー・ド・パリ)〕です。世界最初のデパート〔LeBonMarché(ル・ボン・マルシェ)〕に隣接する食品館は、フランスはもとより世界中のおいしいものが集まる食の宝庫!見ているだけで楽しいラ・グランド・エピスリー・ド・パリの魅力を、たっぷり紹介しましょう!とにかく広いラ・グランド・エピスリー・ド・パリ!パリの中心地7区にある高級デパート〔ル・ボン・マルシェ〕。エレガントな雰囲気漂うこの界隈はル・ボン・マルシェを中心にショッピングスポットが点在しています。今回ご紹介する〔ラ・グランド・エピスリー・ド・パリ〕はショッピングの帰りにぜひ立ち寄りたい高級グロッサーリーです。それはまさにグルメ大国フランスを象徴する存在!歴史を感じさせる外観からも高級感がうかがえますね。店内に入るとその広さに圧倒!〔ラ・グランド・エピスリー・ド・パリ〕は約3000㎡の売場面積を有し、3万点に渡る商品を提供しています。売り場はエピスリー、生鮮市場、カーブ、ラボラトリーショップの4つの世界から構成されており、すべて見て回るとなると半日はかかりそう!生鮮市場には毎日市場から届く新鮮な野菜やフルーツがズラリ。海外ならではのおしゃれで迫力のあるディスプレイは見ているだけで楽しい気分に!お惣菜やオリーブ、お肉やお魚、チーズなどは量り売り。チーズはワインに合わせて欲しい分だけカットしてもらいました。スタッフはほとんど英語が話せるので、指差しや片言の英語でも十分に伝わりますよ。パテをはじめとしたお惣菜は、種類によってはおしゃれな保存容器でおなじみのWECKに入って売られています。なんともパリらしいおしゃれな雰囲気!お部屋でワインとともに味わった後は、きれいに洗って再利用を。トリュフ専門店のこちらではイートインコーナーが併設されています。シャンパンを片手に芳醇なトリュフをいただくぜいたくなひととき……。レストランで食べるよりもかなりお得なので、ショッピングの合間にぜひ立ち寄ってみて!生鮮商品からお惣菜、ワインやコーヒー、スイーツまで食のすべてが揃う〔ラ・グランド・エピスリー・ド・パリ〕。紅茶や焼き菓子なども充実しているので、お土産選びにぴったりですよ。個人的におすすめなのが、《ボルディエバター》です。日本で購入するとなると1個2,000円以上するこちら。パリではなんと約250円!種類も豊富で、お魚料理の合うという「yuzu」なんてフレーバーも!アパートに戻ったその日の夕飯は、マルシェで買ったホワイトアスパラを茹で、たっぷりのエシレバターを。メインディッシュは〔グランド・エピスリー・ド・パリ〕の生肉コーナーで一人分を切り分けてもらったラムチョップをグリル。素材そのものがおいしいため、シンプルな味付けでOKというもの嬉しいですね。食の博物館とも言われる〔グランド・エピスリー・ド・パリ〕。お土産選びにはもちろん、ホテルやアパートでの部屋飲みにも重宝すること請け合い!ここでしか味わえないおいしいものに、きっと出会うことができますよ。【ねこりょうこ】雑誌編集を経てフリーランスのライターとして活動中。ライフスタイル提案、料理、旅行記事を中心に執筆。夫と娘の三人暮らし。グランド・エピスリー・ド・パリ主婦が総額20万円でパリまで旅をしてみた!【連載・ねこのふらり一人旅】
2017年12月05日芸術の都・パリ。ルーブル美術館をはじめ、オルセー美術館、ベルサイユ宮殿など、世界に名だたる美術館や歴史歴建造物がいたるところにあります。せっかくパリに行ったからには観ておきたい芸術作品ですが、世界中から観光客が集まるパリ。予定をしっかり立てないと長蛇の列に並ぶことに……。そこで今回は、お得に賢く美術館をめぐるテクニックをご紹介!あの名画をしっかり目に焼き付けましょう!効率よく回るならパリ・ミュージアムパスが断然お得!国内外にかかわらず、美術館や世界遺産を見学する際、ほとんどの場合、入場料がかかりますよね。日本でも人気の企画展では長蛇の列ができますが、海外でもそれは同じこと。なかでも名だたる絵画や美術品を所蔵するルーブル美術館やオルセー美術館、世界遺産のベルサイユ宮殿などは行列ができていない日はないと言われるほど賑わっています。限られた時間の海外旅行。チケットを買うだけで時間を消耗してはもったいない!そこでおすすめなのが、「パリ・ミュージアムパス」です。このパスは、パリの有名な美術館や施設で利用できる共通フリーパスのこと。メリットは入場券をいちいち購入する手間が省け、チケット売場の長い列に並ばずに入場できることです。パリ・ミュージアムパスは期間中であれば何度も再入場ができるのもポイント。ミュージアムパスは、連続して使用することを条件とし、3種類があります。・2日間券:48€・4日間券:62€・6日間券:74€わたしが選んだのは2日間券です。パリは1週間と比較的長い滞在でしたがモンサンミッシェルに丸一日取られること、美術館以外にも行きたいところがあったのがその理由です。購入方法はインターネットで予約購入し、パリ到着後に引換券(バウチャー)と引換えにてパリ・ミュージアムパスをもらうことができます。さらにうれしいことに、このパリ・ミュージアムパス、日本でも購入することができちゃうんです!その名も「パリ観光株式会社」。事前に電話で来社と希望券種を伝えておけば、出発前にミュージアムパスを手元に用意することができますよ。世界遺産の宝庫!とにかく広いルーブル美術館パリ・ミュージアムパスが有効な美術館のなかでも、もっとも効果を感じたのがルーブル美術館です。開館時間を待って朝一番に出向いたのですが、すでにチケットブースは長蛇の列。パリ・ミュージアムパス所有者は専用レーンが設けられており、待ち時間なく入場することができました。また、とにかく広いルーブル。音声ガイドのレンタルは必須です。音声ガイドは3DSになっていて、ビーコンで今いる場所を表示し、それに合わせて作品を解説してくれるスグレモノ。レンタル代は€5。受付時に「ジャパニーズプリーズ」と言えば設定してくれますよ。発券機は日本語にも対応しており、クレジットカードで決済できるので便利。なお、レンタル時はパスポートをあずける必要があるのでお忘れなく。初めてルーブル美術館を訪れる人や、時間があまりないという人は、サモトラケのニケやモナ・リザなど有名どころの作品を1時間かけて巡る、「見学コース」がお勧めです。見学コース終了後、自分が見たい作品を選択すれば、3DSが案内してれ、本当に便利でした。時間も予算も限られた海外旅行。お得なパスを使って、賢くアートな世界を堪能してみては?●パリ・ミュージアムパス公式サイト【ねこりょうこ】雑誌編集を経てフリーランスのライターとして活動中。ライフスタイル提案、料理、旅行記事を中心に執筆。夫と娘の三人暮らし。暮らすように旅をする。連載・ねこのふらり一人旅【まとめ】
2017年11月28日パリ滞在中、絶対に行くと決めていた世界遺産「モンサンミッシェル」。なんと、パリから日帰りで行くことができるんです!パリだけでも見所満載ですが、せっかくの個人旅行。とことんわがままになっちゃえ!ということで、憧れの地に出かけてきました。現地オプショナルツアーを賢く利用しよう!ツアーとは異なり、基本的に全て自分で手配する個人旅行。とはいえ、場合によっては現地オプショナルツアーを利用したほうがお得なこともあり、時間の節約になることがあるんです。今回、わたしが絶対に行くと決めていた「モンサンミッシェル」もそのひとつ。ちょうど東京—名古屋間ほどの距離があり、自力で行く場合は高速鉄道で片道2時間半、バス1時間半というちょっと厄介な交通手段。しかも高速鉄道のお値段は意外とお高い……。これはなかなかハードルが高いと判断し、日本からオプショナルツアーを申し込むことにしました。人気の観光スポットであるモンサンミッシェルは各社、さまざまなプランを用意しているので、価格と内容をよく吟味してから申し込むようにしましょう。憧れのモンサンミッシェル。その魅力とは?モンサンミッシェルはサン・マロ湾に浮かぶ修道院です。1979年にユネスコの世界遺産にも選ばれました。岩の山だったモンサンミッシェルに修道院がなぜ建てられたのか。その歴史は1300年も前に遡ります。言伝えによると、モンサンミッシェルからほど近いアヴランシュの町の司教だったオベールの夢に大天使ミカエルが現れ、「あの岩山に聖堂を建てよ」と命じたということでした。ただの夢だと思っていたオベール司教に業を煮やしたミカエルは、3度目の時にオベールの頭に指を突っ込むという強硬手段でお告げを示しました。翌朝、オベールは自分の頭に穴が開いていることに気づいて愕然とし、ようやくお告げが本物だと確信したそうです。上の写真はその様子を描いたレリーフ。四方が海に囲まれたモンサンミッシェルは、夕日があたったとき、満ち潮のとき、朝日を浴びたき、それぞれに美しく、また違った景色を見せてくれるそうです。パリ市内にあるサントシャペルやノートルダム寺院のような派手さはありませんが、だからこそ「荘厳」と言う言葉がよく似合います。何世紀にも渡って修復が繰り返されているモンサンミッシェルは、それぞれの時代の建築様式が見事に調和していて、建設当時の岩が所々に見えるのも面白いですよ。修道院だけじゃない!まるでおとぎ話のような街並みを散策修道院の下には街があり、お土産屋さんやレストラン、ホテルなどがひしめき合っています。おとぎ話の世界に迷い込んだようなキュートな街並みは、ウィンドーショッピングだけでも十分に楽しむことができます。そうそう、モンサンミッシェルといえば「オムレツ」が名物ということをご存知?一説によると、巡礼でこの地を訪れた人たちに栄養のあるものを食べさせたいという思いから作られたものだそうです。 しかもこのオムレツ、日本で食べるそれとは違い、ふわふわでクリーミー!シードルと一緒においしくいただきました。今回利用した現地ツアーは、「みゅう」という現地でも定評のあるオプショナルツアーです。早割などの特典もあるので日本からの手配がオススメですよ。貸切バスでの移動は、スリや盗難の心配もなく眠ることもでき、何より日本語なので言葉のストレスが軽減されるのも嬉しいポイント。1人旅はどうしても孤独になりがちなので、他の観光客と触れ合う時間も楽しいものです。このように、航空券とホテルは個人手配、現地の観光はオプショナルツアーを組むという工夫もありな個人旅行。全て1人での観光は不安!という方は、まずはこの方法からトライしてみてはいかが?【ねこりょうこ】雑誌編集を経てフリーランスのライターとして活動中。ライフスタイル提案、料理、旅行記事を中心に執筆。夫と娘の三人暮らし。暮らすように旅をする。連載・ねこのふらり一人旅【まとめ】
2017年11月21日貝印が、10月28日~11月1日にフランスのパリで開催される世界最大規模のチョコレートの祭典、「サロン・ドゥ・ショコラ・パリ」に出店するパティシエ柴田武氏と「ショコラナイフ」を共同開発しました。ショコラナイフは、チョコレートの断面を楽しむためのナイフです。本イベントで柴田シェフが発表するチョコレートは、和食材を使用し日本をイメージしているため、ナイフも日本刀をモチーフにし、チョコレートとともに日本の文化を海外へ伝えていくデザインとなっています。※同ナイフは柴田シェフがサロン・ドゥ・ショコラのプレゼンテーションで使用する為に製作されたもので、一般のお客様向けの販売予定はありません。ショコラナイフの特徴ショコラナイフのサヤは、本イベントの「サムライショコラ」をテーマにした柴田シェフのブースカラーの赤色と合わせ、柄にシェ・シバタのゴールドカラーのロゴが入っています。ゴールドカラーは、来場者にチョコレートをお召し上がり頂く際のプレートの色に合わせています。海外の方、男性の方が柄を握りこんだ際に、刃の部分まで指がかかってしまうため、刃体の根元2.5cmはあえて刃付けをしていない仕様に仕上げられ、柄の質感、紐の色・材質・太さは何度もディスカッションが行われ、柴田シェフのこだわりを実現しました。サロン・ドゥ・ショコラの柴田シェフのブースでは、来場者の方に着席式のカウンターでゴールドのプレートに乗ったチョコを、このショコラナイフでご自分でカットして断面を楽しみながらお召し上がり頂くという演出がされます。世界最大級のチョコレートの祭典サロン・ドゥ・ショコラ パリ世界最大規模のチョコレートの祭典として知られる、パリ発祥のサロン・ドゥ・ショコラ(SALOMDUCHOCOLAT)は世界五大陸のチョコレートが味わうことができ、トップショコラティエ、パティシエがブースを展開します。毎年10月下旬、約5日間パリのEXPOPortedeVersailles(ポルトドゥヴェルサイユ)見本市会場にて開催されており、ショコラの試食、販売、ショコラのファッションショー、チョコレートレクチャー、講演、チョコレート世界大会などが会場にて繰り広げられ、2017年は10月28日から11月1日の期間で開催されます。シェ・シバタ オーナーシェフ柴田武氏プロフィール1995年シェ・シバタをオープン。現在国内に4店舗、海外10店舗を展開中。毎年、ヴァレンタインシーズンでは日本一の売り上げを誇るジェイアール名古屋高島屋のイベント会場にて、世界各国から集まる160を越えるブランドと共に出展。地元出身のパティシエとして、世界の名だたるショコラティエやパティシエを押さえ、毎年6位までに入る人気ブランドでもある。また東京新宿の高島屋などにも展開。岐阜県多治見市観光大使、西尾市抹茶大使、フランスチョコレートメーカーCémoiチョコレート大使、専門学校講師、テレビ出演、企業のプロデュースなど各方面でも活躍するオーナーシェフ。貝印HP
2017年10月30日女子的アートナビ番外編、今回はパリで超有名な美術館のひとつ、オルセー美術館の取材レポをお届けします!もとは〇〇だった!【女子的アートナビ】番外編オルセー美術館は、パリ左岸、セーヌ川沿いにあります。もとは駅だった場所を使っているので、建物や内部もちょっと独特。あとで館内の写真もお見せしますが、駅の風情も感じられるステキな空間になっています。こちらは入り口の写真。時刻は開館30分前の9時ですが、すでに人が並び始めています。現在、パリではテロ防止のため、美術館や教会等の施設に入る際、手荷物検査やボディーチェックが行われています。特に人気の美術館では、入場までに30分以上待つこともあるので、朝一番や閉館前など比較的空いている時間帯に行くと入りやすいです。空間がとってもおしゃれ♡それでは、館内に入ります!オルセー美術館はルーヴル美術館、ポンピドゥー・センター(国立近代美術館)と並ぶパリ三大美術館のひとつ。主に1848年から1914年までの西洋美術作品が展示されています。1900年のパリ万博にあわせて建設された駅舎を再利用しているので、丸天井の空間がそのまま残されていて開放感たっぷり。装飾などもおしゃれです!大人気の印象派ギャラリーへ館内は3つのフロアにわかれているので、まずは最上階の5階にある印象派ギャラリーから鑑賞スタート。モネ、マネ、ルノワールやシスレー、セザンヌなどなどの超有名な作品かズラリと並んでいます!オルセー美術館の展覧会は日本でもたびたび開かれているので、何度か目にしたこともある絵画も展示されていますが、やはり現地で見るのは格別。上の写真はエドゥアール・マネの傑作《草上の昼食》です。こんな名画、なかなか日本では見ることができません!この作品は4人の男女が森の中でピクニックをしている場面を描いたものですが、男性たちはスーツにネクタイまでつけているのに、手前にいる女性はヌード。しかも現実世界にいる女性のようです。当時、ヌードは神話世界に出てくる女神を描くのが一般的だったので、この絵は「下品だ!」とかなり批判を浴びたようです。2階にはゴッホの人気作も!2階にあるゴッホとゴーガンの展示室にきました。やはりゴッホの人気は絶大!人が集まり、熱気ムンムンです。こちらはゴッホの《星月夜》。ローヌ川の左岸からガス灯がきらめくアルルの街の夜景を描いたもので、青と黄色のコントラストがとてもきれいです。画家自身も愛着を持っていた作品で、オルセーのなかでも人気作のひとつです。このほか、2階ではスーラやシニャックなど新印象派の絵画やロダンなどの彫刻、アールヌーヴォーの家具なども見ることができます。熊もヌードも見られる地上階へ!地上階に降りてきました。ここには、ロダンの弟子、フランソワ・ポンポンの彫刻《白熊》があります。シンプルな造形なのに、すごい熊っぽくて愛らしさ満点!来館者にも大人気の作品です。こちらはマネの《オランピア》。古典的な絵画の構図をまねていますが、横たわる女性は現実世界の娼婦として描かれています。先ほどご紹介した《草上の昼食》と同じく、この絵も当時は大ブーイングを受けたそう。これらの問題作品も、今では近代絵画の傑作といわれています。私はマネが好きなので、ご紹介作品が偏ってしまいましたが、オルセー美術館にはほかにもクールベやナビ派、ロートレックの絵画などまだまだ多くのすばらしい作品があります。館内にはおしゃれなカフェやレストランもあるので、休憩しながら丸一日滞在するのがおすすめです。ミュージアムショップもすごい!ミュージアムショップは美術館を出たところにあります。オルセー美術館の所蔵作品をモチーフにしたステーショナリーや食器、スカーフなどがいっぱい!思わず買ってしまったのが、ポンポンの《白熊》ミニチュア版。小さくてもかわいい!ゴッホの《星月夜》がプリントされたマイクロファイバーも入手。発色がきれいです。夕刻、美術館を出ると、入り口にはまだ人が並んでいました。ふだんは18時閉館ですが、木曜日だけは21時45分までOK。なので、木曜夜に訪れると入りやすいかもしれません。オルセー美術館は作品だけでなく、駅舎を利用した建物も、レストランのランチもショップのグッズも何もかもがステキでした。パリに行く機会があったら、ぜひぜひ足を運んでみてくださいね!※本記事の写真はオルセー美術館の許可を得て撮影・掲載しています。
2017年09月12日女子的アートナビ番外編、今回はパリで人気のおしゃれ建築スポット3選をご紹介。ウエディングフォトの撮影や映画のロケ地などにも使われているステキな場所も見てきました!ウエディングフォトでも人気!【女子的アートナビ】番外編パリのおしゃれ建築スポット3選、まずはパリのセーヌ川に架かる “アレクサンドル3世橋” からスタート!ロシア皇帝アレクサンドル3世の息子、ニコライ2世によって寄贈されたこの橋は、とにかくゴージャス!パリで最も美しい橋ともいわれています。川の左岸には、ナポレオンの墓所としても有名なアンヴァリッドの金ぴかドームも見えるので、一緒に写真を撮るとさらにゴージャス!アール・ヌーヴォー様式を取り入れた街灯や彫刻などは芸術作品のようです。この橋は、1900年のパリ万博にあわせて建設されたもの。すぐ近くにあるプティ・パレ(パリ市立美術館)とグラン・パレ国立ギャラリーも同じ時期に建てられました。さすが、フランスの威信をかけてつくられているだけありますね。すべてが美しいです!エッフェル塔もすぐ近くに見えるので、記念撮影スポットとしても大人気!私が訪れたときも、純白ウエディングドレス姿の女性と新郎らしき人のカップルを何組か見かけました。この場所なら、ロマンチックな雰囲気の写真が撮れそうです。写真映えするカッコイイ場所!次にご紹介するのは、“パレ・ロワイヤル”。かつてルイ14世が住んでいたこともある王宮で、ルーヴル美術館のすぐ近くにあります。現在、この建物は劇場や役所関係などさまざまな用途に使われ、回廊の部分には商店が並んでいます。ここには庭園もあるので、天気の良い日にはお散歩するのにぴったり。例えばルーヴル美術館でたくさん絵画を見たあとに立ち寄ると、いい気分転換になります。パレ・ロワイヤルは建物の外観もいいのですが、特にステキなのが回廊部分。雰囲気抜群でカッコイイ!ここは映画のロケ地としてもよく利用されているようです。地下鉄の駅もカワイイ♡最後にご紹介するのは、地下鉄の駅入り口。とってもカワイイのです!パリの地下鉄は、1900年のパリ万博にあわせて開通。その入り口設計を依頼されたのは、アール・ヌーヴォーを代表する建築家、エクトル・ギマール(1867-1942)です。アール・ヌーヴォーとはフランス語で「新しい芸術」という意味で、1900年のパリ万博前後にヨーロッパで広まったデザイン運動のことを指します。その特徴は、花や植物のしなやかな曲線を使っている点。ギマールの駅にも美しい曲線が使われているので、ぜひじっくりと観察してみてください。街全体がアート!建物や橋、地下鉄入り口などの優美なデザインが街じゅうにあふれているのですから、やっぱりパリの街は美しい!まさに街全体がアートです。こんな美しい街も、第二次世界大戦中には爆破の危機にさらされていました。ヒトラーが「パリ壊滅作戦」を命じていたのです。2015年に公開された映画『パリよ、永遠に』(監督:フォルカー・シュレンドルフ)では、パリを守った男たちのドラマが描かれています。そんな映画なども見てから街歩きするのもまた楽しいですよ。パリに行ったら、美術館だけでなく街の中にあるアートな景色も味わってみてくださいね!
2017年09月11日時々登場する連載「海外スーパーマーケットチェック」。今回は、ライター田代がパリ中心部のセレブなスーパーマーケットに潜入してきました!はじめて訪れたスーパーで目にしたものは……?高級スーパーに行ってみた!潜入したのは、パリの大手高級スーパー『モノプリ』オペラ店。地下鉄PYRAMIDES駅のすぐ近くにあり、ルーヴル美術館からも歩いて行けるような場所にあります。こちらの店舗はけっこう大きくて、3フロアで展開。食料品だけでなく本や洋服、ランジェリー、雑貨なども並んでいます。フランスワインは高い?!まずは、ワイン売り場をチェック!さすがフランス、スーパーなのにすごい品ぞろえです。ワイン、ほとんど飲めないので自分では買わないのですが、ラベルのデザインを見るのが好きで、売り場があるとちょこちょこ覗きにいってます。このスーパーに並んでいるワインは、ラベルのデザインが上品。パッと見ると高そうな雰囲気なのですが、6ユーロ(約780円、※1ユーロ=約130円で計算)程度の商品もありました。けっこうリーズナブルです。ずるいぞフランス語!続いて、雑貨&食料品コーナーへ。フランスのスーパーに入って何より感激したのは、棚の美しさ。ワイン売り場もそうですが、歯磨き粉や調味料、はては卵に至るまで、どの売り場もなんだかおしゃれなんです。なぜ?私が考えた理由は2つ。1つ目は、デザインが優れているから。芸術の国なんで、きっと日用品のパッケージもアートな感じになってしまうのだと思います。2つ目は、フランス語が書いてあるから。卵のパックに「たまご」と書いてあるより「eggs」と書いてあるより、断然「oeufs」のほうがおしゃれに見えます!ずるいぞフランス語!達人のオススメを食べてみた!今回、渡欧前に、長くパリに住んでいた水彩画の先生に、スーパーのオススメ商品を教えてもらいました。紅茶やチョコレートなどいくつかあったのですが、一番「食べたい!」と思ったのが “マロンクリーム”。その先生のお話によると、フランスは栗が名産なのでマロングラッセなどのお菓子がけっこうあるとのこと。でも、それらは高いので、現地の人たちはスーパーにあるマロンクリームをよく食べているそうなんです。しかもその味が「病みつきになる」おいしさとのこと。これはぜひとも食べなければ!モノプリの地下食品売り場で探してみたら……、ありました!パリ暮らしの達人先生オススメのマロンクリーム “クレマン・フォジェ”。やはり、パッケージのデザインもステキです。このまま食べてもいいそうですが、“フロマージュブラン” と一緒に食べるとさらにおいしいとのこと。フロマージュブランとは “白いチーズ” という意味で、ヨーグルトやマスカルポーネの風味に近いようです。売り場を探してみると、チーズのコーナーにありました。これも購入して、いよいよホテルで試食です!フロマージュブランwithマロンクリームです!盛り付けと写真が下手なので見栄えはイマイチ。でも、そのお味は……おいしい!上品なレストランでいただくコースメニューのデザートに出てくるスイーツにありそうな味。マロンクリームの甘さとフロマージュブランのほどよい酸味の “マリアージュ” が絶妙な味を生み出しています。マロンクリームは小缶4個で3.96ユーロ(約514円)、フロマージュブランは4パックで2.36ユーロ(約307円)。単純に合計して4で割ったら1.58ユーロ。つまり約205円でこのおいしいスイーツが食べられるのです。あー、パリで暮らしたい!『モノプリ』ではほかにもオリジナルデザインのエコバッグなど、お土産に最適のプチプラ商品も置いてあります。パリにお出かけのときは、ぜひスーパーでお気に入りの一品&マロンクリームを探してみてくださいね!
2017年09月11日夏野菜の代表のひとつズッキーニ。色鮮やかな深い緑色に、煮ても焼いても揚げても美味しいという万能さは忙しいママの強い味方ですよね。今回は旬のズッキーニと赤パプリカを使った、見た目にも夏らしいあんかけレシピのご紹介です。揚げた春巻きの皮のパリパリとした食感がまたクセになること間違いなし。もちろん、ごはんにかけても相性抜群です。■ズッキーニのパリパリあんかけ調理時間 25分 1人分 229Kcalレシピ制作:mami daikoku<材料 4人分>ズッキーニ 1~2本赤パプリカ 1個鶏ひき肉 150g ショウガ汁 小さじ2春巻きの皮 10枚<合わせだし> だし汁(※) 400ml 酒 大さじ3 みりん 大さじ4 しょうゆ 大さじ3<水溶き片栗> 片栗粉 大さじ1 水 大さじ3サラダ油 大さじ1揚げ油 適量(※)だし汁の作り方はこちら↓をご参照ください。<下準備>・ズッキーニは両端を切り落とし、1cm角に切る。・赤パプリカはヘタと種を取り、ズッキーニの大きさに合わせて切る。・鶏ひき肉にショウガ汁をからめておく。・春巻きの皮は幅1cmに切る。・<水溶き片栗>の材料を混ぜ合わせる。・揚げ油を180℃に熱する。<作り方>1、180℃の揚げ油で春巻きの皮を色よく揚げ、油をきって器に盛る。2、鍋に<合わせだし>の材料を入れて強火にかけ、煮たったら少し火を弱めて鶏ひき肉を加え混ぜる。アクを取りながら鶏ひき肉の色が変わるまで煮て、<水溶き片栗>を加え、トロミがついたら火を止める。3、フライパンにサラダ油を中火で熱し、赤パプリカ、ズッキーニを炒める。焼き色がついたら(2)に加えて混ぜ、(1)の揚げた春巻きの皮の上にかける。水溶き片栗粉は火を入れすぎるとトロミが流れてしまうので、熱を加えすぎないようにしましょう。
2017年07月31日ここのところパリでは和食材をふんだんに使うレストランが増えています。メニューに「だし」「昆布」「ワカメ」「山椒」などと書かれてありびっくり。行きつけレストランのシェフに訊ねたところ「日本には行ったことがないが勉強した」とのこと。和食材がここまで浸透してきてるんだ、と驚かされます。彼が厨房をのぞかせてくれたのですが、日本語の書かれた段ボール箱が数個積んでありました。「和食材はフレンチにピッタリなんだよ。魚や肉のうま味を殺さないし、健康にもいいから大評判なんだ」と言うじゃありませんか。彼が作った和だしの中に浮かぶフォアグラは超絶品でした。焼きフォアグラをだしと一緒に食べる。懐石料理にありそうな一品でしたが、フォアグラの扱い方を心得ています。フレンチも進化しているなぁ、と思いました。固定観念がない分、大胆な使い方をします。こちらもいい勉強になりますね。さくらの花の塩漬けを白身魚と一緒に蒸した料理も、ちゃんとフレンチに仕上がっているのだから素晴らしい。これはうかうかしてられないと思いました。和食材が大活躍です。もっとも日本人もフレンチの食材を上手に使っているので、おあいこですね。 思えば、人生の4分の1もフランスで生きてしまいました。15年も暮らしていると食べ物にも詳しくなりますね。フランス人の家庭料理というのはとってもシンプルです。フランス人はいつも豪華なフルコース料理を食べていると思われがちですが、実は質素なもの。イタリア人は最初にピザを食べ、次にパスタを、最後にメインと時間をかけ贅沢な食べ方をします(笑)。フランス人の家庭料理は逆にシンプル。確かにクリームを使う料理は多いのですが、メイン一品とバゲットという感じでしょうか。あとワインとチーズですね。どこか日本の家庭料理に通じるものがあるなぁ、と思う今日このごろです。 さて、今日はそんなフレンチの王道。どこのビストロにもたいていある定番メニュー、鶏肉のブランケットをご紹介します。通常フランスでは子牛で作るのが主流ですけど、白肉であれば、チキンでも七面鳥でも、ときには羊でもOK。なんとなくクリームシチューに似ていますが、基本、生クリームは使いません。ブランケット・ドゥ・プーレ(子牛だとブランケット・ドゥ・ボー)ですね。 材料:鶏もも肉500g、にんじん2本、玉ねぎ1個、丁子2個、小玉ねぎ10個(なければ玉ねぎ1個をカット)、マッシュルーム250g、ブーケガルニ適量、小麦粉30g、卵黄1個、牛乳大さじ4、バター30g、塩・こしょう適量、レモン汁2分の1個分。 まず、鶏もも肉を切り分け、鍋に入れ、ひたひたになるまで水を注ぎ沸騰させます。アクを取り除き、輪切りにしたにんじん、丁子を2本刺した玉ねぎ(皮をむいた玉ねぎに丁子をずぼんと突き刺します)、ブーケガルニ、塩大さじ半分を加え、1時間ほど煮込みます。その間に軽く洗って石づきを取り2つに切ったマッシュルームと小玉ねぎをバター(分量外)で炒めます。丁子を刺した玉ねぎとブーケガルニを取り出し、炒めたマッシュルームと玉ねぎを鍋に加え、15分ほど煮たら具を全て取り出し煮汁だけにします。ボウルに溶かしバター、煮汁大さじ4、牛乳、卵黄を混ぜ合わせ、水で溶いた小麦粉も合わせてルーのもとを作ります。それをフツフツと沸騰する煮汁の中に一気に加え、泡立て器でよく混ぜ合わせます。具を鍋に戻し、少しなじませたらレモン汁を加え、最後に塩・こしょうで味を調えて完成です。 付け合わせにはバターライスやタリアテッレなどが合いますよ。これ、フランスの家庭料理の定番です。間違いないおいしさですから、一度お試しください。詳しくは手順の写真付きのウェブ版でご確認を! ボナペティ。 本誌連載の料理をえりすぐったレシピ本『パリのムスコめし世界一小さな家族のための』も絶賛発売中です!
2017年04月25日今年のホワイトデー、何を贈るかもう決まりましたか?パティスリー・サダハル・アオキ・パリでは、「2017 ホワイトデー」と題したオリジナル商品を展開しています。パリ直輸入、高級感あふれるマカロンを贈れば、喜ばれること間違いなし。「2017 ホワイトデー」のラインナップを紹介します。「C.C.C.」3年連続最高位!パティスリー・サダハル・アオキ・パリとはパティスリー・サダハル・アオキ・パリは、青木定治氏がシェフパティシエを務める本格派パティスリー。素材を厳選し、テクニックによってその美味しさを際立たせるのが青木氏の製菓です。2016年にパリで開催された品評会「C.C.C.」(クラブ・デ・クロクール・ドゥ・ショコラ)では、3年連続で最高位「LES INCONTOURNABLES」にかがやきました。これは日本人でただ1人の快挙です。「2017 ホワイトデー」には、そんな青木氏の自信作がそろっています。「2017 ホワイトデー」の詳細はこちら!●「マカロン」2,150円(6個入)、4,200円(12個入)パティスリー・サダハル・アオキ・パリといえば、マカロンです。青木氏はパリで3年間にわたってマカロンを食べ歩き、研究を重ねました。独自の配合比と製法から生まれるマカロンは、豊富にフレーバーがそろっています。ふだん店頭では販売されていないフレーバーも期間限定で登場しますよ。●「ショコロン」3,780円(6個入)カラフルな「ショコロン」は、イタリア製ドモーリ社の濃密なショコラでマカロンをコーティングしたもの。ショコラの原料を使い分けることで、シトロンやフランボワーズといったフレーバーを表現しています。●「ノートル セレクション」1,080円(2個入)ハート型ショコラが目を引く、2017年の新作です。マッチャプラリネには愛知県南山園の抹茶、ハート型ショコラには希少なクリオロ種カカオを使用。2個入りでちょっとしたギフトにもピッタリです。●「AOKI 2017」3,348円(6個入)2016年度の「C.C.C.」に出品したミルティーユ・バンブー・ワサビ・ヴァランシアの4種すべてが、この1箱で味わえます。ガナッシュの口どけ、ピーナッツの香ばしさを堪能しましょう。2017年の新作アソートです。●「ボンボン ショコラ」1,566円(3個入)、2,754円(6個入)、3,996円(9個入)、5,346円(12個入)口どけのよいガナッシュを使った「ボンボンショコラ」は、青木氏の代表作。黒ゴマ、ワサビ、柚子など和の素材を巧みに取り込んでいます。どのフレーバーから食べるか迷うのも楽しいですね。●「ミニ タブレット ゼン」2,376円(9枚入)ミニタブレットは、パリの「サロン・デュ・ショコラ」でも好評だった1品です。フレーバーは愛知県南山園の抹茶、ほうじ茶、玄米茶。奥行きのある和のフレーバーです。●「ミニ タブレット ヴォワイヤージュ」2,376円(9枚入)カカオの産地による味わいの違いを感じられます。エクアドルやマダガスカル産のカカオを堪能してください。●「サブレ ショック ショコラ」2,160円(4枚入)サブレのほろほろ食感、ショコラのなめらかな口どけを1度に楽しめます。フランス産エレシバターを使ったサブレをマイルドなショコラオレでコーティング。香り豊かで贅沢な組み合せに、思わずうっとりします。ご紹介した商品は国内すべての店舗で購入できるほか、公式サイト内のオンラインショッピングでも購入可能です。ぜひチェックしてくださいね。■パティスリー・サダハル・アオキ・パリ 公式サイト■パティスリー・サダハル・アオキ・パリ 公式オンラインショッピングサイト
2017年03月10日Paris Fashion Weekは世界中からファッション業界人が集うおしゃれ激戦期間。オンタイムのトレンドを探る絶好のチャンスでもあります。全10日間の会場スナップで見つけ出した今すぐ取り入れたいトレンドをご紹介!Part1.小物編、Part2.洋服編①に続き、今回も洋服にクローズアップ。10日間見てきて毎日のように見かけた絶対的トレンドアイテムを発表!トレンドを自分らしく自由に楽しむ参考にしてみて!デニムは切らないと始まらないおそらくメイントレンドと言ってもいいのが切りっぱなしデニム!特に「VETEMENTS」の前後で長さが違うリメイクデニムが大量発生。とにかくキーワードは「切りっぱなし」。思い切って今持っているデニムを自分でカットオフ!ストレートで癖ありカットの細身デニムを少し短めで履くのが良いバランス。切りっぱなしで裾の境界線が少しぼやっとするので、ヒールでもフラットシューズでも相性良し。犬に絡まれないかだけが心配?ワイドでストレートですっきり見せるのもいいけど、ちょっぴり脱力しているのも今の気分らしい。重ったるくならないように華奢なヒールでスタイルアップするのがポイント。ボリューミーにフリンジをバサバサと揺らしながらさもギャングのように...とまではいかないけども、存在感抜群なボリューミーなタイプ。ショートブーツと合わせてまるでブーツの装飾のように見せるのも一つの技。タイツで勝負網タイツ旋風、パリに到来。ザ・トレンドというほどではないものの、お!っと目をひくおしゃれスターの足元はNOT素肌NOT靴下!ちょっぴり上級者のコーディネートだけれど、暖かくなってきたしチャレンジしたい。黒でまとめるとちょっと妖艶になってしまうので、インパクトシューズと合わせるのがポイント!袖はゆるっとだらっと手先まで完全に覆うほど長い袖をまくらずだらりと垂らす着こなしが流行中。スリットが入ったタイプのものなら動きやすく生活に支障なし?ガツンと攻めたいレディは、細身アウターから花の如くボリューミーな袖を咲かせましょう。萌え袖なんてもってのほか。自由な着こなしを突き進むなら、垂らすべし。3回にわたってお届けしたパリコレトレンドシリーズ!世界中から集ったファッション業界人の敏感なアンテナで構築されたスタイルに、「自由な女」になるキーワードが隠されていたはず。気に入ったものは取り入れて、ま、いいかなというものは参考程度に。今日もファッションを自由に楽しみましょう!Photo,Text : Azu Satoh
2017年03月04日Paris Fashion Weekは世界中からファッション業界人が集うおしゃれ激戦期間。オンタイムのトレンドを探る絶好のチャンスでもあります。全10日間の会場スナップで見つけ出した今すぐ取り入れたいトレンドをご紹介!Part1.小物編に続き、今回は洋服にクローズアップ。トレンドを自分らしく自由に楽しむ参考にしてみて!愛をまとって、ピンク全身でもさし色でもとしかく目に付いたのがピンク!物騒なことや悲しいことが続く世界で、ファッションが訴えたいものは今、きっと「愛」なんでしょう。アウターでピンクどどんと主役級に持ってくると今っぽい!ペールトーンでもブライトピンクでも、ファーでもウールのコートでも、思い切ってピンクを取り入れてみて。デニムやブラックアイテムとあわせてクールダウンさせたり、同トーンのさし色で遊ばせるのがラブリーになりすぎないポイント。小物でピンク全身はチョット...という方も多いはず。それでもピンクは欠かせない!そんな時はお目立ち小物でピンクを主張。LOEWEのゾウさんバッグ、BAOBAO ISSEY MIYAKEのメタリックピンクがベストピンク小物賞!ヘアまでピンク彗星の如く現れ瞬く間にItモデルとなったフェルナンダ・リーの影響か、髪の毛をピンクに染めるレディが続出!毛先だけピンクにする人もいれば、全頭ピンクにする人も。髪の毛が強烈な分、ファッションは黒が多め。と思いきや、ピンクのライダースで決めている彼女が素敵!プリーツ、プリーズ!メタリックで魅せる時間に追われることも多いファッションウィーク。ショー開始時間に遅れまいと走り抜けるファッショニスタたちがヒラヒラとプリーツスカートを揺らしていたのが印象的。そこに加わるのはこれまたギラギラメタリック。同系色のアイテムやディテールで統一感を出すと派手めでもバランスが取れるはず。ロングコートの下からチラリと覗かせるレイヤードは明日にでも挑戦したい!ひとひねりプリーツの醍醐味と言えば、ひらりと生地を揺らす優雅な動き。風になびき、歩くたびに表情が変わるので動きを加えたときが一番美しい。黒のラインが入った細かなプリーツは立体的にも見える細かな不思議な柄を作り出し、よりプリーツの良さを引き立てています。アシンメトリースカートをなびかせて、プリーツを主張!小物に続いてトレンドが見えてきた洋服の流れ。ピンクかプリーツか、明日はどちらかチャレンジしてみる?次回は洋服編パート2!Photo,Text : Azu Satoh
2017年03月04日シャネル(CHANEL)の2016-17年メティエダールコレクション パリ コスモポライトが、フランスのオテル・リッツ・パリで発表された。オテル・リッツ・パリはガブリエル シャネルにもゆかりの深い地。カール ラガーフェルド自身も「極めて国際的な場所」と絶賛するこのホテルは、古くから様々な国の顧客が集うことで知られている。ショー当日、ロビーやバー、サロンを行き交ったのはリリー=ローズ デップ、アリス デラル、カーラ デルヴィーニュ、そしてファレル ウィリアムスら錚々たるセレブたちだ。“かつてリッツで食事をする女性達が着ていたようなドレス”が、今シーズンの中でカール ラガーフェルドの表現したかったイブニングスタイルだ。シャネルスーツは滑らかな曲線を描き、ゴールドとホワイトの絶妙なバランスで序盤を彩る。ブランドのアイコンであるジャケットもグラスパールやツイード製のバラを象ったブレイドがあしらわれ、女性らしいスタイルを築く。散りばめられた煌めきは驚くほど繊細で、ウエストマークのエレガントなシルエットに軽快と重厚、古典的と革新的といった対極にあるものを一挙に感じさせる。2017年春夏コレクションに引き続き登場した新しいアイコンであるハンドバッグ「ガブリエル ドゥ シャネル」は、メタリックゴールドのレザーや赤いツイード素材で。もうひとつのアイコン「2.55」は、まるでリッツの椅子に張られたテキスタイルのような刺繍が施されている。
2017年03月02日パリ歓楽街のスタイリッシュホテルピガール & ポワッソニエール(Pigalle & Poissonnière)地区かつて風俗街として知られていたピガール地区ですが、近頃はセックスショップに代わって、雰囲気あるカクテルバーが増えてきているほか、世界料理のレストランが次々にオープン。新たなる形で注目度を高めています。オープンしたばかりの「LE PIGALLE PARIS(ル・ピガール・パリ)」は、多様な文化が交差するモンマルトル南部らしい、生粋の地域型ホテル。アーティストやデザイナーをはじめ、このエリアで生活する多様な面々が携わり、客室インテリアはちょっとスキャンダラス。地階の公共スペースは常に賑わっていて、ポールダンスに必要な道具はすべて揃っているという、ユニークなホテルです。スポット情報スポット名:LE PIGALLE PARIS住所:9, rue Frochot, Paris, France9th Arr. (Opéra Garnier/Pigalle)電話番号:03-5772-6284客室それぞれにデザイナーのこだわりがサンティエ & ポルト・サンマルタン(Sentier & Porte Saint-Martin)地区ボンヌ・ヌーヴェル、サンティエ、ストラスブール=サンドニ……。高級感あるシャンゼリゼや、ボヘミアン・シックなサンジェルマンしか知らない観光客にとっては、行ってはいけない地下鉄駅のように思えるかもしれないけれど、すっかりパリの街に溶け込んだ、新たな定番ホテルがここに。リトル・エジプトとして知られるこの近辺。そこで以前、織物工場として使われていた建物を改造して出来たのが「HÔTEL EDGAR(オテル・エドガー)」。ユニークな芸術性を見せつつもシックなこのホテルを完成させるにあたって、オーナーは、デザイナーやディレクター、アーティストといった友達の輪に頼ったのだそう。地階にはシーフードに重点を置いた高級ビストロを用意。テラス席はいつ訪れてもビューティフルな若者でいっぱいです。スポット情報スポット名:HÔTEL EDGAR(オテル・エドガー)住所:31 rue d'Alexandrie, Paris, France2nd Arr. (La Bourse)電話番号:03-5772-6284ナイトクラブを一流ホテルに改装!ル・マレ & ボブール(Le Marais & Beaubourg)地区お洒落なビストロやブーランジェリー、コンセプトショップに並び、近頃マレ地区には素敵なデザイナーズホテルもたくさん集まっています。やっぱり買い物を思い切り楽しむには必要不可欠。パリ市内でも、特に絵になるこの界隈を単純に歩いて楽しむにもやっぱり便利です。1885年以降、浴場として利用されていた建物を使った「LES BAINS PARIS(レ バン パリ)」。1980年代からは、アンディ・ウォーホル、イヴ・サンローラン、カール・ラガーフェルドやケイト・モスといったセレブも訪れる人気ナイトクラブとして栄えた、歴史あるスポット。2010年、遂にクラブとしての幕は閉じ、大型改装を経て今日は、高級デザイナーズホテルとして新たな一章を綴り始めています。スポット情報スポット名:LES BAINS PARIS(レ バン パリ)住所:7 Rue du Bourg-l'Abbé, Paris, France3rd Arr. (Le Marais)電話番号:03-5772-6284まるでニューヨークのモダンアート!サンマルタン運河 & レピュブリック(Canal Saint-Martin & République)地区若いエネルギーで溢れるこのエリア。今日はこの街の人々の命と願い、自由と団結力を象徴する場所ともなりました。ゆっくりと流れる運河は相変わらず、テラス席で味わうアルフレスコ・カクテルや、アート展オープニングへ訪れる人を見守っています。オベルカンフの「HÔTEL FABRIC PARIS(ファブリック)」は、典型的なニューヨークのホテルをヒントにした、パリのホテルにしてはちょっと珍しい一軒。巨大なオスマン様式の建物はあえてパス。このエリアの独特な工業地帯としての歴史を汲んで、織物工場を丁寧に改築して完成しました。赤レンガはこのホテルのプライドです。スポット情報スポット名:HÔTEL FABRIC PARIS住所:31 rue de la Folie Méricourt, Paris, France11th Arr. (Opéra Bastille)電話番号:03-5772-6284シンプルシックな無駄のないデザインが心地よい左岸(Rive Gauche)地区さて、セーヌ川向かいの左岸も忘れてはいけません。右岸ほどの勢いではないものの、カルティエ・ラタンの中心地から、新しく13区に登場したビジネス街、ZACパリ・リヴゴーシュなど、もう少し外れの辺りまで、エリア開発と共に、こちら側にも着実に素敵なホテルは増えています。これから注目度が高まりそうなプラス・ディタリー付近にオープンしたばかりのこのデザイナーズホテル「HÔTEL C.O.Q(C.O.Q ホテル)」。デルフィーヌ・ソーヴァジェ(Delphine Sauvaget)とポーリーヌ・ドゥープ(Pauline d’Hoop)から成るデザイナーデュオ、Agence Favoriteが手がけたインテリアは、とっても新鮮。アメリカのベッド&ブレックファースト的な、シックで居心地良く、寒い季節でもホッと温まりそうな空間が迎えてくれます。スポット情報スポット名:C.O.Q HOTEL PARIS(C.O.Q ホテル)住所:15 rue Edouard Manet, Paris, France13th Arr. (Gare D'Austerlitz)電話番号:03-5772-6284
2017年02月16日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。お久しぶりの気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第22回目になりました。前回はコレクションシステムの変化の話。今回は先日行われたパリコレ取材の1日をご紹介!山あり、谷あり、涙ありのパリコレ追っかけ日記をお届けします。9月27日から10月5日まで開催されたParis Fashion Week 2017SSでは来年の春夏のトレンドを左右するコレクションが次々と発表されました。主要ブランドはみなさんチェック済みですか?私は会場外をひたすら巡っていたのでちっとも確認していません笑前回3月に行われたパリコレでは、主にランウェイ外の会場で見かけたリアルトレンドを小物編、服編1、服編2でお届けしました。これが結構人気でして、じゃあぜひこの9月も!ということでクラウドファンディングの力をお借りしてパリへと飛び立ったわけです。今回も主に会場外スナップを行っていたのですが、いくつかのブランドではショーを見させていただき、展示会にもいかせていただきました。その様子は主にROBEツイッター(@robetokyo)、インスタグラム(@robetokyo #ROBEパリコレ隊 )にて公開しているのでご覧くださいませ〜!朝は10時のショーからパリコレの朝は早い。9日間ぶっ通しで朝の10時から遅い時は夜の21時まで、1時間刻みでショーが開催されています。これは開始時間なのですが、交通渋滞やスナップ合戦でゲストが揃わないことがよく(というか100%)あるので、基本的にショーは10分から長い時は40分ほど遅れることも。私たちスナップ隊は来場者のスナップを撮ることが目的なので開始時間の30分前には会場に到着しなければいけません。宿泊先から会場までの移動時間は大体20分前後、もろもろの準備を考えたら毎朝8時には起きる必要があります。(あれ、普通?)それでも毎日元気にGO!スナップ隊が休める時間はショー中のせいぜい15分だけなので、一息つけるのは少しの間のみ。ショーが終われば会場から一斉に出てくるゲストを見逃さないようにまた全身を使って写真を撮りに走るのです。しかしここで粘って会場に残っても次の会場に間に合わなくなるだけなので、いい頃合いを見計らってまたメトロで移動。これが大変足にきます。パリのメトロにはバリアフリーという概念はないので、とにかく階段の上り下りが激しい。一日7、8会場、9日間続けていると嫌でも太ももがたくましくなります。ショーはSNS勝負ランウェイ外ばかりにいるわけではありません。いくつかのブランドのショーを拝見させていただいたりもします。ROBEではまだまだ撮影などを沢山できるわけではないので(やりたい!ご一緒してくださる方募集!)ショーを見てSNSで発信することしかできませんが、それでも可能性を感じてご招待してくださるブランド様には感謝しかありません。なので個人のSNSでも発信しまくっています。ショーのゲストは世界中からやってきたバイヤーや編集者、スタイリストやインフルエンサーなど。もちろん座席数が限られているので、見たいと思ってもすべてのショーが見られるわけではありません。今回お邪魔させていただいたのは前回に引き続き日本のブランドANREALAGE、注目の若手WANDA NYLON、パリジェンヌといえばのagnès b.などでした。ファッションショーのレポートの方法は媒体によってそれぞれ工夫していると思いますが、個人的にはインスタグラムの新機能であるストーリー機能が良いかなと思っています。サクッと撮ってパパッと投稿、慣れればワンルックごとに動画を投稿できるので視聴者もストレスなくルックを見ることができます。前回の記事でも例としてあげたように、Eva Chenなどデジタルに強い発信者の投稿を追っていれば、どんなに忙しいファッションウィークでもキールックをサラッと確認することができるので、いちいちVOGUE RUNWAYを見て確認する必要はありません。Snapchatと同じ様に24時間で消えてしまうのですが自分で投稿した動画は保存できるので、あげたら即保存、編集して通常投稿もできます。来週のAmazon Fashion Week Tokyoでは私もEva並みに投稿できるよう挑戦してみますので、ぜひインスタグラムのフォローお願いします!→@robetokyo鮮やかなカラーパレット鮮明なプリントと。ストレートなシルエットが洗練されたパリジェンヌスタイルを作り出してます。パジャマシャツにロングガウンの組み合わせ気になります❤️ストーリーでも動画配信中☝️ #agnesbfashionshow #agnesb #アニエスベー #ファッションショー #fashionshow #defile #runway #pfw #pfw17ss #pfw2017 #parisfashionweek #パリコレ #ROBEパリコレ隊 #robetokyo #robe #越境レディ #fashion #mode #tokyoROBEさん(@robetokyo)が投稿した写真 - 2016 10月 4 4:08午前 PDT初めての展示会へ!ショーが終わるとすぐ翌日から展示会(海外ではReSeeと呼ばれます)がスタート。ショーでは見せきれなかったアイテムやコマーシャルライン(ショー映えのする服ではなく、実際に店頭に並ぶ着やすいもの)や見えづらかったアクセサリーなどもたっぷりと手にとって見ることができます。日本では展示会はよく行くのですが(それでも新しいブランドに行く時はど緊張します)パリコレ期間中に展示会に行くのは初めてでした。恐る恐る向かったのは、日本でも大人気のACNE STUDIOSのショールーム。ショーが終わってすでに数日経って来場客も落ち着いたそうで、さっきまでの緊張が一気にゆるむほど落ち着いた空間でした。じっくりと最新コレクションやブランドの話を聞き、どういう風にこの服を着ようか、伝えようか、と妄想を膨らましていきます。右側に並ぶのがショーで披露した春夏のコンセプトがつまった服たち。現代のネット社会にもはや国境なんて存在しない。国境を越えてそれぞれの文化を尊重しよう、という大きなメッセージが軽やかに表現されたコレクションでした。スカーフが繋ぎ合わされたワンピースやトライバルな柄のポンチョ、和装を思わせるデニムのアウターなど、一つのコレクションに多様な要素が盛り込まれています。毎コレクションテーマに合わせて作るという花瓶などの小物やオーガニックのケータリングなど、元はクリエイティブ集団として発足したACNEというブランドの世界観を空間全てを使って表現していました。隣で海外バイヤーさんが真剣に選んでいる横で、春夏の個人的買い物リストを考えていたことはここだけの秘密です。ショールームは光が差し込むモダンな空間。毎シーズンテーマに合わせて作るというこだわりの小物、そしてオーガニックのケータリングも見所なんだとか。 拘りとホスピタリティに感動???? #acnestudios #acne #resee #pfw #pfw17ss #pfw2017 #parisfashionweek #パリコレ #ROBEパリコレ隊 #robetokyo #robe #越境レディ #fashion #mode #tokyoROBEさん(@robetokyo)が投稿した写真 - 2016 10月 4 10:30午後 PDT癒しはワン!朝から晩まで、パリ中を行ったり来たりしてクタクタの私を癒してくれたのは、パリのあまーいスイーツと美味しいカクテル、そしてパリのワンちゃん達!CHANELの会場に同伴していたセレブ犬からムッシュとSHIBA犬、パパラッチ隊にひっついて回るフレンチりぼんのわんちゃんまで、見かければついついパシャり。動物達はいつだって癒しですね。気づけば9日間の総歩行距離は100km以上。フルマラソン2回分歩いたと考えたら鳥肌が立ちました。それでも歩いて回った分、素敵な出会いが必ずあるのがパリコレという世界。これからスナップトレンドなど配信していくので9日間の成果をお楽しみに!Text : Azu Satoh
2017年01月26日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第21回目になりました。前回は夏に巡った島々で感じた思い出の捉え方の話。今回はちょっぴり続き、そして時事ネタ、ファッション業界を騒がすランウェイシステムの進化系 See now, Buy now について考えます。 150年で変わらなかったファッションショーファッションショーって、そもそも何の為に行われているのでしょうか。よっぽどのファッション好き以外その実態をあまり知らないのが本音だと思います。パリコレ(パリコレって何?はこちら)のように、大人数のプレスやバイヤー、インフルエンサーを前にしてモデルが長いランウェイを歩く形式ではなく、かつては顧客や重要なプレスなど限られた関係者のみに見せるこじんまりとした新作発表会でした。ファッションショーは19世紀半ば、オートクチュールのシステムと同時に誕生したと言われています。それから約150年。次の季節に売る服をモデルに着せてバイヤー、プレス、顧客などに発表するというファッションショーのシステムはほぼ変わらず今に至りました。そしてみなさんご存知の通り、ここ数年でブランド・消費者ともにSNSの利用が広まったことで、ショーの様子は世界中リアルタイムで見ることができます。InstagramやSnapchatで有名エディター・インフルエンサーをフォローしておけば彼女たちの目線でPickした最新ルックを見ることができるし、ブランドによっては生中継も行っているので誰でもフロントロウ目線になれる時代。例えばInstagramファッション部門のトップであり、元ファッション誌編集者であるEva Chen(Instagram @evachen212 )のタイムラインを追っておけばとりあえず必要な情報は拾えるでしょう。8月に登場したばかりのInstagramの新機能「ストーリー」を見事に使いこなしていて、一体何本腕があるの?というほどの大量高速ポストは必見。PFW14AWの会場にて。小汚い娘にも笑顔でピースしてくれていつもニコニコのEvaは一児の母でもあり大尊敬する存在。そして美脚。See now, Buy nowとはさて、話をシステムの変革へ戻しましょう。数シーズン前から約150年間続いてきたファッションショーのシステムに変化が起こっています。「See now, Buy now」と呼ばれる新たなシステムは、その文字通りショーで今見た商品をすぐ買うことができるシステム。例えば今までだと9月に発表された春夏の服はだいたい5か月から半年ほど待たないと店頭に並ばなかったのですが、See now, Buy nowでは1週間ほど、早ければその日に買うことができるという、ファッション業界の常識を覆す衝撃的なシステムなのです。つまり、9月に発表するのはすぐ着ることができる秋冬モノということ。今月開幕した2017年春夏ニューヨークコレクションではパリやミラノ、ロンドンなどの他のファッションウィーク都市に先駆けてSee now, Buy nowを導入するブランドが目立っています。通常2017年春夏コレクションを発表するのですがTom FordやTommy Hilfiger、Ralph Laurenなどは今すぐ着られる2016年秋冬コレクションを発表。先シーズン、一足先にSee now, Buy now形式のショーを行いECと店舗で過去最高の売り上げを立てたRebecca Minkoffではお店の前の道路をランウェイにし、見たルックの大半をそのままお店で買うことができました。unforgettable. thank you everyone for your support #myRM #RunwaytoRetailRebecca Minkoffさん(@rebeccaminkoff)が投稿した写真 - 2016 9月 10 6:02午後 PDTこうしたSee now, Buy nowの対象は主にブランド顧客。Rebecca Minkoffのショー会場にもファンが駆けつけ、撮影しようと手を伸ばしてスマホをかざす様子が公式アカウント(@rebeccaminkoff )に投稿されていました。写真からでも伝わってくる熱気!ここで、もしあなたがブランドのファンで現場にいたらどう思うでしょうか?「可愛い!あれ、欲しい!」と直感的に感じるアイテムが幾つかあるはずです。そしてショー後に目と鼻の先のお店へ直行。その場で見た感動と興奮は購買意欲に変換されますが、続くのはほんの一瞬なので、その瞬間を逃さず販売につなげることができるのがSee now, Buy nowの最大の特徴なのです。#streetsquad on point, shop these looks online and in stores now #myRM #RunwaytoRetail ????Rebecca Minkoffさん(@rebeccaminkoff)が投稿した写真 - 2016 9月 12 6:03午後 PDTネット上でショーを見ていた人が「欲しい!!」と思ったらどうするか。答えの一つはInstagramの中にあります。例えばこの投稿の左のルックのバッグが可愛いと思ったら、プロフィールに貼ってあるリンクを踏みます。するとInstagramに投稿されたルックやアイテム写真が並ぶ画面に飛び、タップするとそのままECへジャンプ!お店にすぐ行けなくてもInstagram経由で今見たアイテムを買うことができるのです。その手順はたったの3タップ。待つ時間も大切。それはなぜ?ここまで便利に物が買えてしまう世の中になるとは、150年前は誰が想像したでしょうか。顧客一人一人の要望を聞き採寸縫製を行っていた時代から3タップで最新のコレクションが買える時代になったのです。便利、画期的だな、ともちろん思います。欲しいと思ったものがすぐ手に入るんだから嬉しくないわけがない。私だってファッションショーに招いていただいて生で洋服を見た後は欲しくて欲しくてたまらなくて、あれと合わせよう、こう着ようって妄想ばかりしてますから。この妄想がファッションにおいて大事なのではないでしょうか。半年間待って、欲しかった憧れのものとうとう再会する瞬間。前回のケセラセラの文末でも語ったように、薄れていく記憶から溢れてくる曖昧な記憶こそ、ファッションをよりワクワクさせるトリックなのではないかなと思うのです。現像するまでちゃんと写ってるかわからない。この間の写真を待つドキドキって、ファッションショーで服を見てから実際に袖を通すまでの半年間待つ感覚にちょっと似ているような。鮮明だった記憶がどんどん曖昧になって「あれ、こんな形だったっけ?」「こんな色してたっけ」「やっぱり素敵だなぁ」と、どんどん低くなっていく思い出の解像度が、実物を見た瞬間にふわっと一定値まで戻るあの瞬間。そこには写ルンですには写しきれなかった思い出がじんわりと浮かんでくるような気がするんです。だから、どんなに便利でも、効率が良くても、次の季節まで待つ楽しみ、想像の余白を残す仕掛けを失ってしまっては寂しい。ファッションシステムは変わるべき時期に突入しているのだろうけど、ファンタジーとリアリティの狭間で消費しつくされるだけではない在り方を見つけていけたら良いのかなと思います。ファッションは永遠にファンタジー派。Text. Azu Satoh
2017年01月17日半年に一度、ファッションに燃える一週間がやってきた!9月27日〜10月5日の9日間で開催されたパリコレクション。会場で目撃した2016年秋冬のリアルトレンドをスナップでご紹介!第一弾のトレンドアイテム編に続き、第二弾はトレンドディテール編その1。ストリートで観測されたリアルトレンドを自分らしく取り入れてみて!ウエストマークでメリハリレディベルト使い、怠ってません?アクセサリーまでこだわれば越境レディへの道が拓けるはず。太めでパンチがっつり太いベルトでウエストマークすればインパクトのあるルックがあっという間に完成。アウターの上から重ねて去年のコートもちょっぴり味付け!ベルトもくるりんぱおしゃれ上級者はベルトであろうが普通にはつけません。長めに垂れた先でくるりと輪っかを作って即席アレンジ!黄色か緑が大正解ストリートに溢れたのはこの二色!取り入れるならワンポイントではなくがっつりトップス、ボトムスで纏うのがおすすめ!幸せの黄色秋といえばこっくり色?いいえ、今は明るい黄色の気分!薄いデニムやシルバー、白シャツなど淡い色や無彩色と合わせて黄色のパンチを楽しんで!おとな緑緑の幅は広い。取り入れやすい濃い緑からチャレンジャーな明るい緑まで、大人のトレンドカラーはこれ!透け感がある素材も緑ならいやらしくなくモードに着こなせる。どこにだって丸バックル服のディテール、カバンの取っ手、靴の飾りまで、とにかく丸バックルがあれば安心安全。簡単にDIYも可能だから、 今ある小物を変身させてみる?トレンドアイテムをチェックしたら、自分らしく着こなすにはどう取り入れるか、ワードローブとにらめっこ。明日は浮かんだアイデアをベースにおしゃれを楽しみましょう!次回はトレンドディテール編その2!Photo & Text : Azu Satoh
2017年01月03日2016年2月1日に産声をあげてから早10ヶ月。日頃からROBEをご愛読いただきありがとうございます。今日初めてお目にかかった皆様、はじめまして、ファッションを自由に楽しむ “越境レディ” のためのメディアROBEです!2016年もとうとう最終日。最後はゆるりと、今年更新した記事をランキング形式で振り返っていきましょう!第5位 香港に行くなら必読!『香港で見たファッション。週末弾丸トリップの話 《水曜のケセラセラ》』編集長による水曜連載コラムがランクイン。6月に訪れた香港で感じたファッションの違いや行くべきセレクトショップの案内など、ファッション好きが香港旅行に行く前には必ず読んでおきたい記事です。第4位 パリでファッションを学ぶということ『【 Interview -ファッション業界で働く- 】 パリ・服飾学生 Natsuko Takato』デザイナーを目指しパリで服飾学校に通っているNatsukoさんにインタビュー。パリと日本で学ぶことの違いや実際の授業内容、将来の展望まで、日本ではなかなか聞けない貴重な内容が盛りだくさん。現在は卒業し、世界的に有名なコレクションブランドで働いているそう!第3位 2016年春夏トレンドはコレだ!『パリコレで目撃!今すぐ取り入れたい2016春夏トレンドPart2.洋服編②』ROBEが始まってすぐの3月に行ったパリコレ取材でキャッチしたリアルトレンド。まだまだ見かける切りっぱなしデニムもこのころ一気に火がついたよう。第2位 ブランドを立ち上げたパワフルな女子大生に突撃!『ルワンダ発でエシカルファッションに新たな風を。女子大生が立ち上げたファッションブランド「Alizeti」の挑戦』早稲田大学在学中にファッションブランド「Alizeti」を立ち上げた根津朋子さんのストーリー。SNSでのシェア率の高さが彼女の話題性、注目度の高さを物語っていました。第1位 NEXTトレンドを予測!『そろそろガウチョやめませんか?今気になるのはやんちゃ丈冒険パンツ!』トレンド真っ只中だったガウチョパンツ。流行を越境すべく新たなスタイルとして提案した「やんちゃ丈パンツ」のイラストコーデが本年のNo.1に輝きました!きっと来年の春夏はこのワードを見かけない日はないはず?2016年の人気記事、記憶に残っていたものはありましたでしょうか?一年間ご覧いただきありがとうございました。更新頻度はバラバラながらも、ここまで継続できたのは皆様のご支援のおかげです!2017年も様々な角度からファッションを自由に楽しむことができる情報、発見や驚きが隠された記事を発信していきます。引き続き暖かなワンクリックをいただけると、PCの向こう側でホロリと涙を流します。来年も越境レディを目指して一緒に駆け巡りましょう!Bonnes fêtes de fin d’année! Team ROBE
2016年12月24日鱗のようなジオメトリックな模様に深い赤、青、緑といったシックなベースの色。そこに差し込まれる明るい黄色。上品だけどもどこか大胆なデザインが特徴である FAURÉ LE PAGE(フォレ ル パージュ)のバッグを見たことがある方も多いのではないのでしょうか。12月14日に路面店オープンを控えた前日の12月13日、フランス大使館で開催された記者発表会にお邪魔してきました。フォレ ル パージュの知られざる魅力をご案内いたします。1717年創業の老舗ブランドフォレ ル パージュは来年2017年で創業300年を迎えるフランスの老舗バッグブランド。前身であるメゾン ル パージュは1717年に鉄砲工として始まりました。多彩な技術を持った熟練工を抱えたメゾン ル パージュは瞬く間にフランス王室御用達の鉄砲工としてその名を馳せます。当時、貴族の趣味として親しまれていた狩猟の場面でル パージュの鉄砲は重宝されていました。また、1789年のフランス革命や1830年の7月革命では革命軍に武器を提供し、バルザック、デュマ、プーシキン、シャトーブリアンといった多くの文豪たちが作中でフォレ ル パージュを賞賛しているほど、フランスの歴史にも大きく名を刻んでいるのです。“誘惑するための武器”ブランドのロゴに入れられた《 ARMÉ POUR SÉDUIRE 》という文は直訳すると “誘惑のための武器” という意味。その意味の通り、フォレ ル パージュが作り続けているのは “勝利を約束する” 小物たち。かつては銃がその役割を果たしていましたが、現代では “誘惑のための武器”、つまり女性たちの魅力を引き出してくれるカバンやポーチたちを意味しています。フォレ ル パージュの店舗はいたずらっぽくメゾンでは「武器庫」と呼んでいるそう。鉄砲をモチーフにしたGun ポーチは人気アイテムの一つ。腰から下げればさながら現代の女戦士のようです。現代女性の武器であるパーティーバッグにも鉄砲のようなキュートな影が。隠された鉄砲フォレ ル パージュのバッグには“鉄砲工”にまつわる様々なディテールが隠されています。300年の歴史をちょっぴり覗いていきましょう。うろこの秘密波打つようなフォレ ル パージュの定番柄はフランス語でうろこを意味する “エカイユ” という愛称で親しまれています。メゾン300年の歴史と永遠なるモダン性を体現したこの “うろこ” 柄は戦士たちの象徴である甲冑が由来。ギリシャ神話ではミネルヴァやヴィーナスといった異性を誘惑する女神たちはうろこに包まれていたとされ、うろこは権力と誘惑の両方を主張する柄とされています。6色の秘密大砲に使用されたダマスク鋼のスティール・グレー光の都パリのブルー英雄ナポレオンの叙事詩の炎を現代に伝える色である皇帝のグリーン銃床の深い琥珀色の木目を連想させるくるみのブラウン人の心を奪う陶酔のレッドこの6色がベースとなり軍神であるマルスの黄土色がフォレ ル パージュを象徴する黄土色として輝きます。鉄砲のカートリッジが由来の黄土色はアイテムのいたるところに潜んでいます。モチーフの秘密チャックについている黄色のリボンは戦で使われるフラッグ、丸いバックルは手榴弾のピンがモチーフ。ここにも鉄砲工らしさが隠れています。“7”の秘密7はフォレ ル パージュのラッキーナンバー。創業年1717には二つの7、七世代にわたって注がれた家族経営、エカイユのトワルを製作する際には7つの行程が必要、など。7はメゾンを取り巻く魔法の数字なのです。初の海外直営店が銀座にオープンココ・シャネルが初めての店舗を構えたことでも有名なカンボン通り、パリ最大級の百貨店であるギャラリー ラファイエットといったパリの2店舗に続き、世界で3店舗目となる直営店が12月14日、銀座・並木通りにオープンしました。店内には定番の“エカイユ”をキャンバス地に描いたトートバッグ “Daily Battle” やお財布、カードケースといった革小物からキーホルダー、ベルトなどちょっとしたプレゼントに最適なアイテムまで充実のラインナップ。このキャンバス地は軽量で丈夫であることから、かつては狩猟用の道具を収める入れ物などに使用されてきました。現代ではシルクスクリーン加工、ワックス加工、表面にざらりとした質感を出すグレイン加工が施され、耐久性、しなやかさに優れた実用的ラグジュアリートートバッグとして愛されています。店内で目を引いたのが長細いポーチのようなもの。実はこれ、鉄砲ケースなんです!植物染のカーフスキンを使用したラグジュアリーな一品はインテリアとしても使える存在感です。長細いものを入れるケースをお探しだった方はぜひご検討を。本日銀座の並木通りにオープンしたFAURÉ LE PAGE 銀座店へ????こちらは太ベルト?いえいえ、実は猟銃ケースなんです!本来の使い道はなかなか出来なさそうですが、長細い物を入れるのにちょうど良いですね????手間にあるのはワンちゃんの首輪とリードです???? ROBEさん(@robetokyo)が投稿した写真 - 2016 12月 14 2:19午前 PST他にもハンティング用のフィールドチェアや携帯用の蒸留酒ボトルなど、外のアクティビティにぴったりのアイテムも揃います。どこまでも鉄砲工のアイデアが詰められているフォレ ル パージュのユーモアに魅了されてしまう人も多いはず。本場パリの空気をそのまま詰め込んだ銀座本店では、フォレ ル パージュのラインナップを思う存分堪能することができます。300年の歴史とセンスを肩にかけ、誘惑のための武器を手に取り、日常に少しだけストーリーと勇気を添えてみませんか?FAURÉ LE PAGE 銀座本店Address〒104-0061 東京都中央区銀座 7-6-19Tel03-3572-8300HP / Facebook / Instagramtext. Azu Satoh
2016年12月24日シャネル(CHANEL)が、2016-17年メティエダールコレクション「パリ コスモポライト」を12月6日に発表。発表の場となったのは、ガブリエル シャネルにゆかりの深いパリの高級ホテル、リッツ・パリ(Ritz Paris)。昔から様々な国の顧客が集い、カール ラガーフェルドも「極めて国際的な場所」と絶賛するこのホテルにはこの日、かつての“カフェ ソサエティ”を思い起こさせるセレブリティが集った。ロビーやバー、サロンを行き交う顔ぶれには、リリー=ローズ デップ、アリス デラル、カーラ デルヴィーニュ、 ファレル ウィリアムズ、ボブ ディランの孫のレヴィ ディランなど華やかな面々が一堂に会した。コレクションは、「かつてリッツで食事をする女性達が着ていたようなドレス」とラガーフェルドが表現する、ウェストがマークされたエレガントなシルエットのイブニングスタイルが提案された。ブランドのアイコンであるジャケットにはグラスパールやツイード製のバラを象ったブレイドがあしらわれ、新しいアイコンハンドバッグ「ガブリエル」はメタリックゴールドのレザーや赤いツイード素材で登場した。もうひとつのアイコンハンドバッグ「2.55」には、リッツ・パリの椅子のテキスタイルそのものを彷佛させる刺繍が施されている。
2016年12月12日パリで唯一の陶器メーカー、アスティエ・ド・ヴィラットが今年設立した出版社エディション・アスティエ・ド・ヴィラットによる第一弾書籍『私のパリ生活』の日本語版が出版された。イヴァン・ペリコリとブノワ・アスティエ・ド・ヴィラットという2人のデザイナーが創業したアスティエ・ド・ヴィラットは、現在パリ市内で唯一の手作りによる陶器メーカー。18世紀パリの手工芸技術を継承する工房で、陶器を始め、チタン製のカトラリー、高級硬質耐熱素材を使った手吹きグラス等を製作。その他、フレグランス製品や手帳などのステーショナリーも手掛けるなかで、活版印刷による出版社を新たに立ち上げた。エディション・アスティエ・ド・ヴィラットが初めて世に出した書籍である『私のパリ生活』は、オブジェのような美しさが特徴のパリのガイドブック。三方金の装丁、長編小説を思わせる判型は、まさにパリのテイストを具現化した”作品”のよう。掲載されているのは、タイトルの通りイヴァンとブノワが個人的に通う店など、自分たちが本当に居心地が良いと感じるパリならではの場所ばかり。超有名店から、秘密の隠れ家まで、雰囲気を魅力たっぷりに詳しく紹介している。今年1月に発刊され、10月に英語版が刊行されたのに続き、このたび日本語版も完成。消滅の危機に瀕していた活版印刷にあえてこだわった本国版同様、日本語版でも活版印刷を採用。今年140周年を迎えた大日本印刷が、その長い社歴の中で大切に継承し保存していた活版印刷の技術を13年ぶりに提供している。選ばれた書体は100年以上にわたり大日本印刷が独自に開発とリニューアルを重ねてきた「秀英体」。日本の職人たちの手により、一文字ずつ手作業で組版され完成した。【書籍情報】『マ・ヴィ・ア・パリ 私のパリ生活』出版社:エディション・アスティエ・ド・ヴィラット発刊:2016年11月29日価格:8,000円※フランス語版、英語版も同
2016年12月02日2匹のパリ猫がマークのフランス紅茶「ジャンナッツ」のクリスマス限定商品「ジャンナッツ クリスマス ブレンド2016」が、カルディコーヒーファームとカルディコーヒーファームのオンラインショップ他にて発売中です。A love wish from Paris~パリから愛をこめて~コレクションアイテムとしてファンも多いクリスマスブレンドの2016年のテーマは“A love wish from Paris~パリから愛をこめて~”。クリエイティブ ディレクターであるオード・ド・サン=テグジュペリが選んだテーマカラーは、パリの聖なる夜空をイメージした深いブルー。「紅茶でLOVEをシェアしたい」という願いを込め、クリスマスツリーに見立てたエッフェル塔はハートでデコレーションされており、その塔頂上には、願いを叶える大きな星が輝き、雪降るパリの夜空を明るく照らします。また、2匹の猫に見守られた星座盤がモチーフの缶の蓋は、クリスマスまでのカウントダウンができるアドヴェントカレンダー仕様となっています。フレーバーは、セイロン茶葉をベースとしたストロべリーとシナモンの甘い香りのブレンド。ミルクティーにするとよりまろやかになり、濃厚なコクとスパイスの調和もお楽しみいただけます。大粒のドライストロベリーがたっぷり入った見た目も華やかな紅茶は、クリスマス気分を盛り上げます。【商品名】「ジャンナッツ クリスマス ブレンド2016」【価格】 864円(税込)【内容量】リーフティー 50g【販売箇所】 サロン ド テ ジャンナッツ表参道店、カルディコーヒーファーム、カルディコーヒーファーム オンラインショップ他オンラインショップ
2016年12月01日異国を旅した時、誰しもが恋しくなってしまう故郷の味。日本食とはなんだろう?繊細な味、四季を感じる素材、多彩な表情を見せる盛り付け…私たち日本人ですら何度も恋に落ちてしまう日本食の魅力は、世界でどう響くのか。パリ1区、高級ブティックが並ぶサントノーレ通りから一本入った細い小道、ファッショニスタが集う有名セレクトショップcoletteの近くに店を構える「仁」はパリ中の食通が足繁く通う寿司店。2014年にはミシュラン一つ星を獲得し、パリの中心で本物の日本食文化を発信している貴重な料理店だ。世界中から食にも敏感な業界人が集まるファッションウィークは繁忙期。その合間を縫って、料理長の渡邉卓也さんにパリで日本食の文化・魚の魅力を発信している理由について伺った。伝統に伝統で挑む北海道・ニセコ出身の渡邉さんは地元の新鮮な食材に囲まれて育った。母と一緒に台所に立ち、たわいもない話をしながら料理の手伝いをするのが大好きな少年だった。友人と遊ぶ時も外食ではなく手料理を振る舞い一緒に食卓を囲むことが多かったという。料理人を志したのはそんな生い立ちからみれば、ある意味必然的だった。専門学校では中華を学び、その後札幌の寿司店で料理人としての道を歩み始める。28歳の時に独立し、札幌で「TAKU円山」「田久鮓」など4店舗を展開するが、「人と違うことにチャレンジしたい」という気持ちから海外への挑戦を決める。1月に初めてパリを訪れてからたった10ヶ月後、フランスへ移住したのは2012年11月のことだった。フランス・パリに決めたのは一度も訪れたことがなかった未知の都市、世界一の食の都だから。そして現在、仁のオーナーである仁奈さんとの「出合い」が起点となった。フランス留学の経験があった仁奈さんは「大好きな日本の食文化で日本の誇りを正しく伝えたい」という思いを抱いていた。一念発起しパリの中心で日本食のお店を開こうと物件の契約を結んでいるときに、渡邉さんと「出合う」。日本の食文化を伝えたいという二人の思いがぴったりと合ったことで、パリ随一の寿司屋「仁」が誕生する。「寿司文化を広めるには食の都として名高いこの地から始めるのがストーリーとして面白いと思った。何よりも伝統を大事にするこの国で日本のトラディショナルな食文化を武器に店を開く、高い壁だがこうした挑戦が日本の食文化を広めるためには必要なのでは」と渡邉さんはその時の決意をもう一度表現するかのように力強く語ってくれた。地産地消で異国の文化を伝える渡邉さんが渡仏した当時パリで根付いていた寿司はロスやNYで見たロール寿司とは違い、意外と日本らしくやっているなという印象だったという。しかし、獲れる魚の違いから、こちらの握りの主流はサーモンやカニ、本マグロではなくバチマグロなどだった。彼にとってそれは決してマイナス要素ではない。北海道で店を構えていた時から料理のコンセプトには「地産地消」を掲げている。フランスにいるならば日本の食材を使っては意味がない、と仁ではフランス近郊で獲れる食材をメインに使用。魚が育つ海水自体にコクがあり身の味がしっかりしているので日本とは味も食感も異なるのだそう。パリの食通を唸らせる寿司は、しっかりと現地の食材を尊重して握られている。そうすることで唯一無二の味わいになるのだ。一つ問題があるとすれば、それは魚に対する認識の違いにあった。「魚を下ごしらえするという文化がフランスでは浸透しておらず、切ってそのまま出してしまう寿司店もありました。例えば身がダメにならないように塩を当てたり、酢でしめたり、漬けにしたり、寿司を握るには食材によって様々な技法が用いられています。そうした下ごしらえや細かな調理方法を含めて寿司という食文化なので、まずはパリで魚の扱い方や認識を変えていきたいです。」そう語る渡邉さんの意志は固い。そしてその目標は着々をパリの街に浸透している。「フランスは古くから肉文化なので魚、特に鮮魚の正しい扱い方の認知度が低い気がします。でも元来フランス人は食材に対する意識は高いので、日本の本物のやり方を伝えれば必ずわかってもらえると思っていました。」渡邉さんの言う通り、仁がオープンしてからパリで鮮魚に対する認識が変わった。後に続くように本格的な寿司屋がオープンしたり、スーパーの一角でデモンストレーションをして巻きたてを販売していたり、一般の人でも日本らしい寿司を食べられる環境が徐々に整ってきたのだ。マリアージュは日本酒で「ひと と さかな と さけ」をコンセプトとする仁の魅力は寿司だけではない。パリ随一の品揃えを誇るこだわりの日本酒もパリジャン・パリジェンヌを引きつける要因の一つだ。魚と一緒で、仁がオープンする以前のパリではレストランで提供される日本酒の種類が少なく、どこに行っても同じような銘柄しか置いていなかった。中国系の人が運営する日本食店も多く、中国酒もSAKEと表記している場合があるため日本酒と勘違いする人もいるようで、フランス人の中では「日本酒=度数が高くてウォッカのようなお酒」というイメージがあったそう。仁では魚との食べ合わせを追求することで日本酒に対するイメージを払拭した。日本酒はワインと同じで食べ物との組み合わせが大事。日本酒しかないと聞いて険しい表情をする客にもこの食材、この料理にはこの銘柄が合うと説明をすると、探究心の強いフランス人には寿司と日本酒の奥深さが非常に興味深かったよう。それはまさに寿司と日本酒のマリアージュなのだ。「フランスの食材って味が濃くて余韻が長いので、深みのある日本酒ととてもよく合うんです。地場の食材と日本の酒のマリアージュを感じてくれればお店をやっている甲斐があったかなと思います。」北海道からパリへ。そして世界へ客層は観光客から地元の人までさまざま。地元の人々は記念日や会食で使うことが多いが、観光客は若い人もやってくる。ランチ95ユーロ、夜は145ユーロのコースで決して安いわけではないけれど、ここでしか味わえない地産地消の本物の寿司が食べられるとリピーターも多い。「食の都・パリに根付く食文化を変えるきっかけを作れたのかなと思う。フランス人は古いものを愛し、伝統を重んじ自らのスタイルを頑なに崩さない一方で、ゼロから新しいものを生み出す革新的なクリエイティビティも併せ持つ。そういう人たちに受け入れてもらえたのは自分が寿司職人として日本の食文化を発信していく上で自信に繋がりました。」来年の1月でパリにやってきて丸4年。これからの目標はパリをベースにしながら違う国で店舗を展開していくこと。「地産地消でその土地の食文化を尊重し貢献するというコンセプトはぶらさずに、この4年間で築き上げてきた世界で通用する日本の寿司文化を、もっと多くの人へと広めたい。」北海道からパリへと渡されたバトンはどこへ継がれるのだろう。身近なはずの日本文化の魅力は世界に出てから気づくことも多い。パリへ旅した際は日本の食文化を見つめ直しに仁へ訪れてはいかがだろう。新鮮な魚と味わい深い日本酒、ほっと一息つくあがりをいただけば、懐かしくも出会ったことのない味に驚かされるはずだ。JIN仁Address6 rue de la Sourdière 75001 ParisTel+33(0)1 42 61 60 71Open12:30〜13:30/19:00〜21:00(日月休み)FacebookText. Azu Satoh
2016年11月18日半年に一度、ファッションに燃える一週間がやってきた!9月27日〜10月5日の9日間で開催されたパリコレクション。会場で目撃した2016年秋冬のリアルトレンドをスナップでご紹介!第一弾のトレンドアイテム編、小物やカラーに注目したディテール編その1、柄やヘアを取り上げたディテール編その2!ストリートで観測されたリアルトレンドを自分らしく取り入れてみて!サングラスはカラーレンズで射止める視線もはや夏だけのファッションアイテムではなくなったサングラス。今取り入れるならインパクト大のカラーレンズがクール!いつでもどこでも動物と一緒前回も取り上げたように、ヒョウ柄であふれたパリコレ会場。でも発見したのはヒョウだけではありません。まるでファッションZOOな今シーズン、あなたはどの動物を取り入れた?バッグは小さければ小さいほど良し◎ミニミニバッグ、ウエストポーチが来る?と予言した夏から少し経って、いましたいました小さなバッグを身につけたファッショニスタたち!一体何が入ります?という質問はとりあえず置いておいて、今楽しめる新鮮な可愛さを楽しまない手はありません。実際、小銭や定期券だけでも別のバッグで入っていると便利です。ウエストポーチミニミニバッグ今シーズンのitブランドはコレ!みんながこぞって身につけていたのがこのブランドたち。アイテムどかぶりなんのその、「やっぱりこれ可愛いよね!」という共感から生まれるコミュニケーションもファッションのパワーがもたらす奇跡の一つなのです。GUCCIのバッグ&靴PRADAとmiumiuの靴J.W. ANDERSONのピアスバッグBALENCIAGAとVETEMENTSの靴CHLOEのバッグトレンドをチェックしたら、自分らしく着こなすにはどう取り入れるか、ワードローブとにらめっこ。明日は浮かんだアイデアをベースにおしゃれを楽しみましょう!See You Next Season!Photo & Text : Azu Satoh
2016年11月08日華やかなパリコレの舞台を切り撮っているのは他でもない彼女たち。パリコレ2017春夏スナップ番外編として、可憐なる戦場で戦うカメラ女子たちをスナップ!おしゃれマスターが集まる舞台にはカメラマンだっておしゃれ必須!被写体だってこなしますカメラ女子たるもの、自分も被写体でなければ!パリコレの会場では誰もがスナップスター。ふとした瞬間も美しい彼女たちについついレンズを向けてしまう。プライドを持ってカメラを構える彼女たちは立ち姿まで美しい。ベストショットは撮れた?「いま、いいショット撮れた!」興奮冷めやらぬその瞬間は即確認。日差しが強くて厳しい顔になっちゃうのはご愛嬌。撮りながら写真を整理していかないと、いざという時に困っちゃうからね。Photo & Text : Azu Satoh
2016年11月03日半年に一度、ファッションに燃える一週間がやってきた!9月27日〜10月5日の9日間で開催されたパリコレクション。会場で目撃した2016年秋冬のリアルトレンドをスナップでご紹介!第一弾のトレンドアイテム編、小物やカラーに注目したディテール編その1に続き今回は柄やヘアに注目!ストリートで観測されたリアルトレンドを自分らしく取り入れてみて!ヒョウ柄で攻めたいの秋といえばヒョウ柄。定番柄も今シーズンは大胆に取り入れるのが吉!甘辛ガーリーは卒業して、モードなヒョウに変身してみない?上下でひょう!アウターでもスカートでも大きな面積で身につけてしまえば実は一気にモードな印象へと振り切れる。セクシーでゴージャスなイメージがあるヒョウ柄をカジュアルダウンするために、オーバーサイズのヒョウ柄ジャケット×デニムでさらりと着こなしましょう。小物でひょう!猫柄トレンドが熱いこの秋冬。小物でヒョウ柄を足してみたら、まるで猫ちゃんを抱えているよう?合言葉はB・C・Dこの秋冬、お買い物に迷ったらまずこの呪文を唱えれば一安心。奇抜なシルエットに頼るのではなく柄で遊ぶことができたらおしゃれ上級者!Border夏のイメージがあるボーダーも落ち着いた暖色を選べばほっこり秋テイスト。柄on柄もなんのその、ピッチのあったボーダーとストライプの組み合わせは斬新かつ可愛すぎる!Check秋の定番柄のチェックは細めのラインでマニッシュなイメージに仕上げたい。もしくはギンガムでレトロキュートに持っていく。いずれにしても、コーディネートのメインで活躍させたいのがチェックの魅力。Dots子供っぽくなりがちなドットを取り入れるなら小さめが大人っぽい&今っぽい。濃いめのブルーや深いグリーンを選べば大人ドットの完成。編み込みでお目立ちヘアファッションは服や小物だけでは完成しません。トータルでキメてこそ真の越境レディ!(大変な分、可愛くなれる!)キリッと1本パリコレ会場でひときわ目立ったのが手の込んだ編み込みヘア。頭のてっぺんからまっすぐ1本に編み込んだポニーテールはいい子ちゃんなルックに合わせたい。エッジィに2本オズの魔法使いのドロシーみたく二つのおさげにしても可愛いけど、今の気分はカッコよく!きつく編み込んで、プリンになったカラーもグラデとしておしゃれに見せる。あえて全部編みこまずに流して遊ばせるのも可愛い。トレンドをチェックしたら、自分らしく着こなすにはどう取り入れるか、ワードローブとにらめっこ。明日は浮かんだアイデアをベースにおしゃれを楽しみましょう!次回はトレンド小物編!Photo & Text : Azu Satoh
2016年10月29日