プレゼンになると緊張してしどろもどろ。結局相手に伝えたいことを伝え切れず、そのまま終了。そんな経験はありませんか? 企画職として、週3~4ペースでプレゼンをこなし、周囲からもプレゼン上手と認められている深山雅文さん(仮名・38歳)に、今回お話を聞いてきました。■プレゼン資料は、相手によって切り口を変えるべし深山さんのプレゼン資料を見せていただくと、パワーポイント60枚超えの大ボリューム。しかしその中身は文字も少なめですっきりしています。相手に必要な資料だけ抜き取って使っているため、枚数が多いことは問題ではないとのこと。社内上層部へのプレゼンであれば、数字を最も気にすると想定し、市場のリサーチ結果など、数字の根拠となる資料を多く入れたものを用意します。他社へのプレゼン時には競合との違いを強調するなど、相手が求めるものをピックアップしてプレゼンに臨みます。最初に膨大な量のプレゼン資料をつくるのは一見手間に思えますが、結果的には時短になっているそうです。■相手をひきつける、ちょっとした仕掛けプレゼン資料を読み上げるだけでは、相手の心に響きません。そこで、相手を楽しませるための仕掛けを入れると成功率が高い、と深山さんは言います。かたくなりがちなプレゼンの場ですが、共感や笑いの要素を入れることでその場が和みます。たとえば誰もが知っているキャラクターを、シート内に入れることがその方法です。プレゼン中に緊張もほぐれ、自分のペースに引き込みやすい環境に持っていくことがポイントです。初対面でのプレゼンは、相手に疑問を抱かせるページを用意します。冒頭で現状の問題提起を見せ、次のシートでその解決法を大きく取り上げます。問題提起から解決法を同じシートで見せず、あえて分ける点が重要です。疑問を膨らませてから次のステップで解決法を提示すると、相手の興味を引きやすくなります。■想定外の質問に頭が真っ白! プレゼン中のピンチはどう乗り切る?どんなに準備万端で臨んだプレゼンでも、想定外の質問をされることがあります。そこで手元の資料の隅に絶対に言わなければいけないことを、箇条書きにしておくことをおすすめします。緊張して内容が頭から飛んでしまった場合でも、手元の資料を見ればフォローができます。質問に回答できないということは絶対に避けたいため、その場で類推できそうな内容であれば、断定はせずにお茶を濁しましょう。全く想定していない点を追及された場合は、追加調査をするなどの今後の対応を伝えます。こうすることでネガティブにとられることなく、前向きな取り組み姿勢を印象づけることもできます。今回ご紹介したテクニックを取り入れてみて、自分流にプレゼンを極めていってください!
2015年11月16日『心理学的に正しいプレゼン』(スーザン・ワインチェンク著、壁谷さくら訳、イースト・プレス)の著者は、心理学の最先端研究をデザインに応用する方法を30年以上にわたって研究し続けているという人物。これまで数え切れないほどのプレゼンテーションを行い、成功させてきたそうです。そんな著者は、「プレゼンテーションがうまくできない」というタイプの人に対して、次のようなメッセージを投げかけています。「偉大な芸術家と同じように、一流のプレゼンターは、技術を磨き、いっそう成果を上げるため、常に努力しています」そこで本書では、心理学を活用してすぐれたプレゼンターになるための「努力の方法」を説いているわけです。紹介されている99種のアプローチのなかから、数字に関連した項目を引き出してみましょう。■人が一度に記憶できることは4つまでアメリカの心理学者であるジョージ・A・ミラーが1956年に提唱した「マジカルナンバー7±2」とは、人は一度に5から8(7±2)個のことを記憶でき、その情報を処理できるという考え方。しかし、下の世代に当たる心理学者、ネルソン・カウアンが2001年に行った研究によれば、真のマジカルナンバーは4なのだそうです。気を散らさず、情報の処理を妨げられない限り、人はワーキングメモリに3つか4つのものごとを留めることが可能。そして失われやすい記憶を支えるために、情報をグループに「まとめる」手法があるといいます。ここで例として引き合いに出されているのが電話番号。アメリカの電話番号は「712-569-4532」というように、それぞれ4個以下の数字からなる、3つのまとまりに分かれています。だから、10個の数字を個別におぼえることはないわけです。初めの3つの数字のエリアコード(712と569)を記憶していれば(長期記憶にとどめておけば)、その番号をおぼえる必要はないので、ひとつのまとまりをまるごと無視できるということ。そして「4個の原則」はワーキングメモリだけでなく、長期記憶にも当てはまるのだそうです。認知心理学者のジョージ・マンドラーによる1969年の研究によると、ひとつのカテゴリーの項目が1から3個であれば、人はカテゴリー内の情報を記憶し、完璧に記憶から呼び起こせるのだとか。逆にいえば、項目が3個以上に増えていくにつれ、思い出せる項目の数もだんだん減っていくということ。■プレゼンでは「まとまり」を活かそう大多数のプレゼンテーションでは、3~4個を上回るアイデアやコンセプトが用意されているもの。でも、ここでマンドラーの研究を思い出すべき。それは、12~15個のさまざまなテーマを並べた長いリストをつくるのではなく、項目をまとめ、3~4個の大まかなテーマにした方が効果的だということです。そのことについて説明するため、ここでは「成功する中小企業経営」というテーマのプレゼンテーションのために用意された、項目のリストが例として用いられています。1. 提供する製品とサービスの内容を決める2. 製品とサービスの値段を決める3. 自社にとってどんなオンラインマーケティングが重要か4. どんな対面マーケティングが重要か5. 株式会社にする日強はあるか6. 税金について知らなくてはならないことはなにか7. 従業員を雇うか、請負業者を使うか8. 送り状作成にはどんなソフトウェアを使うか9. 連絡用とマーケティング用の電子メールにはどんなソフトウェアを使うか10. 中小企業にとって効果的な販売方法とは11. ターゲット層を確認する12. ウェブサイトのデザインと実装これらの項目を最初に見せて話を始めるとしたら、聴衆は項目の多さに躊躇してしまう可能性があります。プレゼンターにとっても、精神的負担は大きくなることでしょう。しかし、それらを次のように3つのカテゴリーにまとめるとどうでしょうか?1. 製品とサービスの販売(a, b, j, k)2. マーケティング計画の促進(c, d, I, l)3. 経営の形式(e, f, g, h)これらの大きなカテゴリーは、それぞれ4つの項目を含んでいます。さらに各項目は、3~4個のポイントに細分化することができます。こうしてスッキリさせれば、聴衆をひるませることなくプレゼンテーションを進め、消化しやすくまとめた内容をすべて提供できるというわけです。*この項目がそうであるように、紹介されているアプローチはどれも実践的。しかも著者の実体験によって導き出されたものなので、強い説得力があります。そういう意味で、プレゼンテーション能力を高めたい人には必読の内容だといえるでしょう。(文/書評家・印南敦史)【参考】※スーザン・ワインチェンク(2015)『心理学的に正しいプレゼン』イースト・プレス
2015年11月08日グラフの使い分けにも配慮し、いよいよ資料は完成!安心する主人公に、菩薩様から「最後の教え」が伝えられました。○プレゼンの最後の「仕上げ」プレゼン資料が「文字だらけになる」ことを悩んでいた主人公。こむぎこ寺では「初対面の人々に、短時間で共感してもらえるようなスライドを作る」という姿勢を学び、相手が心地よく感じる色・かたちの使い方や、グラフの適切な使い分けについても学んできました。こうして伝わりやすいプレゼン資料を作った主人公ですが、「本番」では自分の口で発表をしなくてはなりません。分かりやすいプレゼン資料はきっとその場を助けてくれますが、自分自身の言葉で発表してはじめて「プレゼン」が完成するのです。大企業のトップが「プレゼン」の練習を行って立ち居振る舞いや声の出し方、伝える内容まで磨き上げるのは、生の声で伝えることにとてつもない力があることを知っているからです。とはいえ、ふつうのサラリーマンが練習のためだけに長い時間をかけるのは、なかなか難しいのが現状。ですが、「完璧な資料作りのためだけに時間を使い切り、発表はぶっつけ本番」とするのではなく、「心地よい資料づくりのポイントを押さえて、残った時間で少しでも発表の練習をしてみる」など、配分に変えてみるのがよいかと思います。資料作りのヒントについては、この連載のバックナンバーが一助になるかもしれません。資料づくりのみならず、ついつい日本のビジネスマンは「完璧」を目指して行き詰まりがちです。プレゼンの場にはいろいろな立場、意見の人がいるもので、全員を心の底から説得しつくす、というのはあまり現実的ではありません。本連載の監修・首藤さんは、「聴衆の3/4が発表者に共感できる結果」がひとつの目標として挙げています。もっと詳しく知りたい人は、首藤さんへのインタビュー記事も併せて読んでみてください。またどこかで「こむぎこ寺」にみなさまを誘う機会が得られますように。全5回と短い間でしたが、ご愛読ありがとうございました!(文・編集部)首藤智之1990年~2013年までソニーに在籍中、会社の対外プレゼンテーションのデザインディレクションを行う。現在はプレゼンテーションに使用するスライドをデザインする「ゲッコープロダクション」を設立。本連載では監修を行う。Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。本連載では漫画を担当。
2015年09月14日○円グラフばかり使っていませんか?菩薩様の導きでプレゼン資料を「整えた」主人公。すっかり満足してしまっていましたが、円グラフばかり使っていたことを指摘されてしまいます。円グラフは確かに情報伝達の際によく使われるグラフの種類のひとつですが、ついついクセで選んでいる人も多いのではないでしょうか。使いやすいから、親しみがあるから円グラフを使うというのではなく、プレゼン対象へ「伝えたいこと」を中心に据えて、グラフの種類を選ぶことが大切です。伝えたいことに合わせてかたちを選ぶ例えば、「A社の売り上げ」という項目があったとします。「ここ10年の売り上げ推移で今年が一番売り上げが多かった」という内容が主題であれば、棒グラフを使った方が相手に伝わりやすいでしょう。過去数年の棒グラフより、今年の棒グラフを色で強調することで、よりいっそう伝えたいことが明確になります。一方、「売り上げにおける、商品の種類ごとの比率」を伝えたいのであれば、項目ごとの比率を伝えられる円グラフが適切でしょう。その場合、第3回で菩薩様が教えたように、真ん中はくりぬいてしまったほうが、心理的に伝わりやすくなります。「商品の種類別」、「事業別」など異なるカテゴリ分けの比率を表示する際は、中央にその内容を記載することで、それぞれの違いもすぐに識別でき、スムーズに理解してもらえる資料になります。次回は、いよいよ最終回。プレゼンの最後の「仕上げ」のお話です。首藤智之1990年~2013年までソニーに在籍中、会社の対外プレゼンテーションのデザインディレクションを行う。現在はプレゼンテーションに使用するスライドをデザインする「ゲッコープロダクション」を設立。本連載では監修を行う。Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。本連載では漫画を担当。
2015年08月28日ビジネスにおいて商談や会議、プレゼンなど今後の行方を左右しかねない正念場。駆け引きを有利に進めるには、いったいどうすればいいのでしょうか?そのヒントは心理学にありました!心理カウンセラーの小高千枝さんに教えてもらいましょう。■商談の席では、最初に難しいことを要求して、断られるべし。次に小さな要求を投げると、通る可能性大。「金額の交渉など、こっちが譲ってあげたと思わせておき、要求を相手にのませることができるテクニックが、ドア・イン・ザ・フェイス。「譲歩的要請法といって、人は、最初の提案を断った後ろめたさを解消したくなり、次の提案を受け入れがち。断られることを前提に無理な要求を提示しておき、拒否されて初めて本当に通したい要求を出すと、思い通りの成果が得られます」■会議や交渉事のときは硬い椅子、初めましてのときは柔らかいソファで。「人と環境の相互作用を明らかにする環境心理学では、知らず知らずのうちに心は物理的なものから影響を受けていると捉える。その一例として、柔らかいソファに座ると物腰は柔らかくなり、硬い椅子では強硬な態度に出やすいことが挙げられる。「和やかに進めたい最初の顔合わせは柔らかいソファ、議論を戦わせるような会議や交渉事には硬い椅子などと使い分けるといいですね」■説得したいときは、「1分間に380文字前後」の速さで話す。「意見を聞いてほしいとき、つい気が急いて早口になってしまうもの。これでは逆効果。「説得に適しているスピードは、1分間に380文字前後といわれています。これは、NHKのアナウンサーが話す速度とほぼ同じ。やや遅いと感じるくらいでちょうどいいんです。ただし、女性がゆっくり話すと甘えているように聞こえる場合も。相手を諭すように、語尾まで明確に言葉にしましょう」◇おだか・ちえ幼稚園教諭や一般企業勤務を経て、心理カウンセラーに。自らの経験を活かしたカウンセリングが好評。メンタルケアサロン『pureral』の代表。※『anan』2015年8月26日号より。イラスト・小迎裕美子文・小泉咲子
2015年08月23日○相手に「共感」してもらえるプレゼンのために「こむぎ寺」でお菩薩様とこむぎこをこねたものから、プレゼンの極意を教わっている主人公。プレゼン資料を「整える」ことが大切と言われていますが、いったいどういうことなのでしょうか?プレゼンの目的である「相手の共感」を得るには、理詰めの正しさではなく、納得できる内容であることが重要。そうした心の動きには、人間の脳の古い層の働き、動物的な脳の機能に訴えかけるのが効果的です。とはいえ、何も難しいことではなく、聞いている人が不安になったり、違和感を覚えたりしない、心地よく見られるものを提示すればいいのです。もちろん、実際のプレゼンの場では語り口や語る内容も大切になりますが、プレゼン資料ではビジュアル面でも相手への共感を妨げないような作り方をするのが大切です。補色は使わない目がちかちかするような色遣いを見ると不安になるのは、動物的な脳の働きによるもの。毒キノコや毒蛇など、危ない動植物の色はそうした意味でも補色関係になっていることが多いです。目立たせようとするあまり派手さを追求すると、補色関係になったり、多くの色を使いすぎてごちゃごちゃしてしまうので、気をつけましょう。先端は強い印象を与える人を指さす行為はある種とても威圧的ですが、逆に注目を集める効果も高いもの。先のとがった図形をプレゼンで効果的に使えば印象的な演出になりますが、そうでない場合、無用な不安感を煽ることになります。ありがちなのが、円グラフの中央にできる三角形。特に効果を狙ったものでないのなら、中央を抜いてドーナツ型にするだけで、安定感があり見やすいものになります。次回は、プレゼン資料によく使う「グラフ」の基本のお話です。首藤智之1990年~2013年までソニーに在籍中、会社の対外プレゼンテーションのデザインディレクションを行う。現在はプレゼンテーションに使用するスライドをデザインする「ゲッコープロダクション」を設立。本連載では監修を行う。Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。本連載では漫画を担当。
2015年08月10日『プレゼンをキメる30秒のつくり方』(高橋晋平著、日経BP社)の著者は、国内外で累計335万個も売れたという『∞プチプチ』をはじめ、数多くのヒット商品開発に携わってきた人物。現在はアイデア・コークリエイターとして、多くの企業とともにさまざまな新商品・新サービスの企画開発を行っているそうです。■プレゼン嫌い人間が大変身そんな経歴を確認すれば、さぞプレゼンがうまいのだろうなと思うことでしょう。しかし実際には、幼いころから人前で話すのが大の苦手。いざ玩具メーカーに入社して念願の企画の仕事についても、社内での新企画プレゼンでは声が震え、顔が引きつってばかりいたのだとか。だから企画もまったく通らなかったといいますが、そんなことを繰り返すなかでひとつのプレゼンを通したことから、「プレゼンと次々と通せる人間」へと変身することができたのだといいます。■プレゼンは「オチ」が9割!そしていま、「プレゼンは『オチ』が9割」だと断言してもいます。「オチ」のひとことがしっかりとつくられていて、それさえプレゼンのなかで伝えられれば、提案がおもしろいように通るのだというのです。でも、「オチ」ってなんなのでしょうか?たとえば『∞プチプチ』のプレゼンをつくったとき、最重要ポイントとして考えたのが、「営業担当が『∞プチプチ』の注文を取りに行くとき、セールストークでなんといったらいいか」だったのだとか。裏を返せば、どんな提案でも、実際に営業担当が現場で使える「セールストーク」さえあれば商談に困ることはないということです。■セールストークの方向性もちろん、セールストークにはさまざまな方向性があります。「競合品より◯◯円安いです!」「従来品より品質がいいです!」「いま◯◯個売れている商品より、スペックが高いです!」などなど。ところが問題は、これまでにないコンセプトの『∞プチプチ』がそうであるように、比較しやすい要素や数字データがない場合。そんな場合に必要なのは、(1)受け手が「そのとおりだね」と納得し、(2)人にいいたくなる、(3)セールストークだと著者はいいます。つまり、それこそが「オチ」。ちなみに、『∞プチプチ』のプレゼンで「オチ」として使ったフレーズは次のようなものだったそうです。「心理学上、プチプチを見ると、本能的に誰もがつぶしたくなってしまいます。『∞プチプチ』を触れない透明パッケージに入れて店頭に陳列したら、誰もが触りたくなって買ってしまうはずです。全国の店頭でそれを仕掛けませんか?」裏づけはないけれど、なんとなく人を納得させてしまうものがここにあるわけです。■オチづくりの3つの基本そして本書ではこのあと、「オチづくりの基本」が紹介されています。それは、次の3つ。(1)「人はみな、◯◯したい」で納得させる(2)人にいいたくてたまらないネタを入れる(3)「受け手」のメリットを必ず入れる「たしかに◯◯したくなるよな」と納得させ、しかもそれを「人に伝えたい」と思わせ、「この提案が実現すれば、いままでなかったよりよい未来が見られる」ということを示す。それが、効果的なオチを実現するポイントだということ。*この基本を軸として、本書では他にもさまざまなメソッドが紹介されています。そして、それらはきっと、プレゼンをする際の力になってくれるはずです。(文/印南敦史)【参考】※高橋晋平(2015)『プレゼンをキメる30秒のつくり方』日経BP社
2015年07月26日『プレゼンは「目線」で決まるNo.1プレゼン講師の 人を動かす全77メソッド』(西脇資哲著、ダイヤモンド社)の著者は、日本マイクソフトのエバンジェリスト。ちなみにエバンジェリストとは、ビジネスについてのメソッドなどを多くの人々に伝える役割を果たす人のこと。実際のところ、これまでに数多くのプレゼンや研修をしてきたのだそうです。クライアントは、三井住友海上、日立製作所、JT、富士通などなど大手ばかり。著者の技量がいかに信頼されているかは、そんなところからも推測できます。つまり本書ではそんな実績に基づき、プレゼンで人を動かすためのメソッドを解説しているわけです。注目すべきは、タイトルにもあるとおり「目線」が主軸になっていること。でも、それはどういうことなのでしょうか?ユニークで、しかも核心をついた考え方。それは本書の根幹をなすものでもあるので、その点について明らかにしてみましょう。■話し上手じゃなくても「伝わる」人の秘密「相手の目が見ていないもの」について伝えても、99.9%理解されない。これが、「伝える」ということの本質なのだそうです。なぜなら人間の脳は、「いま目で見ている情報」だけを理解しようとし、それ以外を「ノイズ」として無視するものだから。だとすれば、もしもなにかを伝えたいなら、まずはそれを「見てもらう」ことが大前提だというわけです。いわば、「話し上手というわけでもないのに、なぜか伝わる」タイプの人は、「視線誘導」ができているということ。本人が意識しているかどうかは別としても、「自分が伝えたいこと」と「相手が見ていること」を一致させることができているのです。■プレゼンの目的は伝えることではない?そして、もうひとつユニークなのが、「プレゼンの目的」についての考え方。「プレゼンの目的は?」と問われた場合、「すらすら話す」とか「わかりやすく伝える」と考えがちですが、それらはプレゼンのゴールではないというのです。だとすれば、なんのためにプレゼンするのか?それは「相手を動かす」ため。スマートな資料を使って滑らかに話したり、わかりやすいことばで自分の考えを理解させることは、すべて通過点。なぜなら、プレゼンするのは「ビジネスの現場」であり、ビジネスとは、「相手を動かして、お金をいただくこと」だから。つまり、どれだけうまく話せたとしても、その目的が達成できなかったとしたら、そのプレゼンは「失敗」。大切なのは、話をしたあとに、どれだけの「アクション」が起きたかということ。緊張しすぎて声が震えたとしても、スライド機材のトラブルで発表がグダグダになったとしても、聞いた人が「動かずにいられなくなった」のなら、そのプレゼンは成功したことになるという考え方です。*このような基本的な考え方を軸とした上で、「目線」を生かしたプレゼンを成功させるためのメソッドが具体的に解説されています。それらはきっと、プレゼンへの恐怖感を和らげてくれるはず。ぜひとも手にとっていただきたい一冊です。(文/印南敦史)【参考】※西脇資哲(2015)『プレゼンは「目線」で決まるNo.1プレゼン講師の 人を動かす全77メソッド』ダイヤモンド社
2015年07月21日○プレゼンは「はじめて」の人のためにオフィスでプレゼン資料を作っていたはずが、「こむぎこをこねたもの」(以下「こむぎ」)たちが住んでいる「こむぎ寺」へ呼び寄せられてしまった主人公。彼女が一生懸命作ったプレゼン資料を見るなり、何とこむぎたちはすやすや眠りはじめ、菩薩様には悟りをうながされてしまいました。それもそのはず、主人公は無意識のうちに、自分が知っていることは「相手も分かっているはず」という前提に立ってスライドを作っていたので、こむぎたちには理解できなかったのです。「プレゼン頑張ってるのに、みんな、なんだか眠たそう」……こんな経験がある人も少なくないかもしれません。また、1話の主人公のように、スライドを作った制作者自身も、作業中に睡魔に襲われてしまうことだってあります。こうした「眠いプレゼン」の原因のひとつは、「相手が知識を持っている」前提の資料にあります。仮に、聴き手が社内で同じ仕事をしているひとたちで、話し合いの目的が議論を深めることにあるのなら、詳細な資料を作るのは何も間違ったことではありません。ですが、今回彼女が臨む「プレゼンテーション」は、基本的に「何も知らない初対面の相手」、すなわちこむぎたちのような相手の共感を得ることが目的です。プレゼンターがコメントしなくても、画面を読むだけで事足りてしまうような文字だらけのスライドは、予備知識のない聴き手にとって理解しにくいものです。そのため、訴えたいことを理解してもらえないどころか、悪い印象を与えてしまうことにもなりかねません。また、プレゼンの持ち時間は多くの場合30分程度か、それ未満であることもしばしば。伝えたいことのすべてを詰め込むには短い時間です。だからこそ、初対面の人々に、短時間で共感してもらえるようなスライドを作ることが大切なのです。次回は、聴き手の目をひくためには不可欠な、スライド上で用いる「色」や「形」のお話です。首藤智之1990年~2013年までソニーに在籍中、会社の対外プレゼンテーションのデザインディレクションを行う。現在はプレゼンテーションに使用するスライドをデザインする「ゲッコープロダクション」を設立。本連載では監修を行う。Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。本連載では漫画を担当。
2015年07月13日『仕事の速い人は150字で資料を作り3分でプレゼンする。 「計って」「数えて」「記録する」業務分析術』(坂口孝則著、幻冬舎)は、テレビでもおなじみのコンサルタントが、効率よく仕事を進めるためのメソッドを明かした書籍。「プレゼンやレポート」「文章」「交渉や人間関係」「スピーチや講演」とテーマ別に、それぞれ「計る」「数える」「記録する」という観点から解説しています。きょうはそのなかから、プレゼンテーション時にすぐ役立たせることができそうなポイントを、いくつかご紹介しましょう。■プレゼンシートの枚数は4の倍数がいいプレゼンテーションシートをつくるには、時間と手間がかかるもの。いかに効果的なものにするかについても、頭を悩ませなければなりません。しかし意外なのは、著者がプレゼンシートについて、「時間があれば、パワーポイントのページ数を4の倍数にしておこう」と主張している点です。ページ数など関係なさそうですが、これは聴衆に配る資料を印刷するときに有効なのだとか。なぜなら、昨今はコピー用紙削減のあおりから、2画面を1枚に印刷することが多いから。それどころか、両面コピーされることも少なくありません。つまりそんなとき、4の倍数で資料を作成しておけば、余白を残さずにピッタリ納めることができるということ。些細な配慮が大切なわけです。■プレゼンシート1枚あたりの説明時間なお、プレゼンシートを4の倍数にした場合、1枚あたりの説明時間は次のようになります。[30分の場合]・・・12枚(10枚+最後に補足資料、連絡先など)[60分の場合]・・・20枚[90分の場合]・・・32枚(30枚+同じく最後に補足資料、連絡先など)こうすれば、与えられた時間で何枚のスライドを用意すべきかが明確になるということ。ちなみに著者の知人の某コンサルタントは、会場に到着すると最初に、聴衆に配布されている資料を確認するのだそうです。上記のように、片側2面印刷の両面コピーの場合は、1枚に4面が印刷された状態。彼は講演の冒頭で資料を掲げ、「この1枚を10分で説明します」と宣言するのだとか。1画面を2.5分で説明するということです。つまり、そうすることによって、聴衆に自分のことを「時間を守るプレゼンターだ」と印象づけることが可能。また聴衆は、残り時間を直感的に理解できるわけです。そこまで緻密に考えるべきだということに驚かされますが、「道筋が明確に示されたプレゼンテーションほど聴きやすいものはない」と著者は記しています。■印刷してくれる人への指示を忘れずにとはいえ、せっかく4の倍数で資料を作成しても、表紙だけまるまる1枚で印刷されてしまい、台無しになったこともあるのだとか。そんなことにならないように、印刷してくれる人に事前に指示を出しておくなどの配慮は必要となるようです。このように、なかなか思いつかないようなことについても、微に入り細に入り解説してくれているところが本書の魅力。プレゼンテーションに関することのみならず、「文章」「交渉や人間関係」「スピーチや講演」についても、すぐに使えるアイデアやメソッド満載です。(文/印南敦史)【参考】※坂口孝則(2015)『仕事の速い人は150字で資料を作り3分でプレゼンする。』幻冬舎
2015年07月01日○プレゼンの「準備」、できてますか?発表の前日の夜、スライドの準備でてんてこまいになっている主人公。プレゼンテーションをしたことがある人であれば、同じような思いをした人も多いのではないでしょうか?いまやビジネスマンから学生まで、多くの人が行う機会のある「プレゼンテーション(プレゼン)」。Apple創設者のスティーブ・ジョブズのように、聴衆のほうを向いて堂々と語るスタイルが「お手本」とされる風潮はあります。ですが、実際のところ、プレゼンをする側は資料を作るのに精一杯で、本番のトークはぶっつけ本番。聴く側はスライドと同じ内容が朗読されるのを聞いているうちに途中で眠くなる……という状況に陥りがちです。プレゼンの天才とされるジョブズですが、実際は"プレゼンのプロ"のサポートを仰ぎ、何度もリハーサルを重ねて本番に臨んでいました。つまり、ジョブズのような人でも、プレゼンの前にはそれだけの備えをしていたのです。逆に言えば、「見やすい工夫」「分かりやすくする工夫」をちりばめることで、プレゼンの完成度はぐっと高くなります。そもそも、プレゼンは聴き手に語り手のアイデアや企画を伝達する場所。お互いの理解度が高まることで、発表する人も聴く人も、両方がハッピーになるはずです。この連載では、「仕事や勉強」の場で個人がつくるプレゼン資料に焦点を当てて、「いつものプレゼンがちょっと楽しく、わかりやすくなる」Tipsを、LINEスタンプで人気のキャラクター「こむぎこをこねたもの」と一緒に、ゆるりと、だけどまじめに学んでいきましょう!(文・編集部)首藤智之1990年~2013年までソニーに在籍中、会社の対外プレゼンテーションのデザインディレクションを行う。現在はプレゼンテーションに使用するスライドをデザインする「ゲッコープロダクション」を設立。本連載では監修を行う。Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。本連載では漫画を担当。
2015年06月25日3月15日(日)にマイナビが秋葉原で開催する「PCを本当に快適にするセキュリティ講座」(参加費無料)には、そのプレゼンを見るだけでも価値があると言われる "プレゼンの達人" 西脇資哲氏(日本マイクロソフト 業務執行役員・エバンジェリスト)が基調講演に登壇。BYODを前提としたワークスタイル変革と、BYODを支えるスマートデバイスやITインフラのポイント、これに加えて、開催会場が秋葉原ということもあり、ガジェットへの愛(!?)が語られる予定だ。○「このデバイスはダメ」のBYODでは生産性低下もBYODの話題というと、タブレットやモバイルPC、スマートフォンといったデバイスの話に偏りがちだ。だが、日本マイクロソフトの業務執行役員・エバンジェリストの西脇資哲氏は、「企業にとって、BYODで本当に着目すべきはそこではありません」と指摘する。「BYODのポイントは、ハードウェアやハードウェアの機能でもありません。どのようなデバイスにも対応できる情報システム基盤づくりにこそ、最大限に目を向けるべきなのです」(西脇氏)会社支給のPCだけが業務で使われていたこれまでのITインフラであれば、情報システム部門は、ある程度標準化された環境だけを管理すればよかった。しかし、BYODの普及に伴い、CPUもOSも画面サイズも使われ方も異なる多様なデバイスの管理が求められることになる。かといって管理を強化すると、特定のデバイスではアクセスできないようなサービスが提供されるなど、逆に生産性の低下引き起こす可能性もある。そのためBYODの環境で業務を安全かつ安定して継続できるようにするには、まず「デバイスの種類にとらわれずにサービスを提供できるような情報システム基盤とはどのようなものなのか」を考えねばならない。○SurfaceもiPadもWelcome! 徹底した「Any Dvice」思想を貫くOffice365このような課題に対して西脇氏が示す答えの1つが、同社のクラウド型グループウェアサービス「Office365」である。「『Any Dvice』の思想のもとで開発されているOffice365であれば、タブレットやスマートフォンからも利用できるのは当然のこととして、そのタブレットが例えばSurface Pro 3とiPadが混在している環境であってもシームレスにオフィスワークを完結することができます。会社の業務というのは、デバイスに左右されてはいけないのです」──このように西脇氏は強調する。BYODという観点からも、「これからの仕事のかたち」を考えると、情報システム基盤としてクラウドが必須となることがわかる。ただし一部のサービスだけがクラウド……ということではあまり意味がない。西脇氏が示すように、様々なオフィスワークがシームレスに遂行できるようなクラウドサービスでなければならないのだ。だからこそ、メールやカレンダー、ドキュメント保存、ビデオ会議など、業務遂行に必要なサービスがオールインワンで提供されるOffice365に圧倒的なアドバンテージがあるというのである。利便性の一方で、個人所有のデバイスを会社の業務に使用するBYODでは、これまで以上にセキュリティに配慮する必要がある。この点についても、Office365はデバイスのコントロール機能を備えるなど、十分な配慮がなされているのが特徴だ。さらに、様々なパートナーから二要素認証などのソリューションが低価格で提供されているため、それらを活用することでさらにもう一段セキュリティ・レベルに引き上げることも可能だ。○ガジェットを趣味で終わらせず、仕事にも積極的に活用を!来る3月15日(日)に秋葉原UDXで開催される「PCを本当に快適にするセキュリティ講座」において西脇氏は、「BYOD実現!! ワークスタイル革新とセキュリティ上のポイント」と題する基調講演を行う予定だ。そこでは、実際にOffice365を使いながら、どうすればBYODで生産性を上げることができるかを示すデモも披露される。さらに、BYODで事業継続性を担保す他のソリューションについてもいくつか紹介される予定だ。今回のイベントは、次の西脇氏からのメッセージを受け止めて、当日の講演内容に期待をふくらませていただきたい。「イベントに訪れる皆さんも数多くのガジェットを持っているはずです。でもその手の中にあるガジェットが、例えばニュースを見たり映画を見たりゲームをしたり……だけで終わってしまうのはもったいないのではないでしょうか。そうしたガジェットでも、仕事で使えて自らの生産性を高める道具になるということをぜひ知っていただきたいですね。そして、そのような意識を抱けるようになれば、BYODなど環境に応じて最適なセキュリティレベルについて考えるようになるでしょう。私の講演では、ガジェットを単に趣味のモノに終わらせず、さらに仕事に生かすためのヒントを示せればと思っています」
2015年03月03日デジミホは、東京都千代田区の同社本社でEC、CRMでビジネス支援する事業者16社共催で、無料セミナー『プレゼンバトル 2015』を2月27日に開催すると発表した。「プレゼンバトル2015」では、ITでビジネスを支援する16社が、1コマ15分の持ち時間で、聴講者にとって重要かつメリットのある情報のみを“いかにシンプルで印象深くプレゼンテーションができるか”を競う。聴講者がプレゼンテーションの審査をする今回は「CRM」と「EC」の2大テーマで開催。対象はマーケティング部門、広報・宣伝部門、Web担当部門、EC・通販サイトの運営部門、販売促進部門の人。会費は無料だ。【日時】:2015年2月27日(金)14:00-16:55 (受付開始 13:30)【会場】:株式会社デジミホ本社セミナールーム東京都千代田区四番町6東急番町ビル5Fアクセス【会費】:無料【セミナー詳細・申し込み】:こちらのサイトから行える。
2015年02月13日●日本のプレゼン用スクリーンが「文字ばかり」になる理由新製品の発表や企画会議、コンペなどの場で披露される「プレゼンテーション(以下、プレゼン)」。この単語を聞いてワクワクと心おどらせる人は正直なところ、少ないのではないだろうか。薄暗い会場の中、スクリーンに映し出された「PowerPoint(パワポ)」の資料には、テキストがびっしりと並んだページ、"お決まりの色"のグラフ、空いたスペースに入れ込まれたデフォルト収録のイラスト。プレゼンターはうつむいて原稿を淡々と読み上げ、聴衆の中には夢の世界に旅立ってしまった人もちらほら……。日本のビジネスシーンでたびたび遭遇する「プレゼン」は、こんな印象が強いといえよう。今回は、"プレゼンのデザイン"専門のデザイナーであるゲッコープロダクション 首藤智之氏に、プレゼンにおける日本人の「雑」な部分、そして魅力的なプレゼンのために必要な事柄に関してお話を伺った。○スライド専門のデザイナー首藤氏は元ソニーのデザイナーで、在籍中は当時の取締役社長のプレゼンを担当して以降、プレゼンテーション周辺の業務に携わってキャリアを積んできた。そんな同氏がなぜ独立し、「プレゼン」専門のデザイン事務所を立ち上げたのか、その起業の理由を尋ねた。すると、「Googleの画像検索の結果を見ていただけると分かりやすいかもしれません」と意外な提案が。「presentation design USA」、「presentation design UK」、「プレゼンテーション デザイン 日本」でと3パターンの検索結果を比較した画面を提示された。「USやUKは明らかに色彩を取り入れており、ビジュアル面に配慮しているが、日本はスクリーンに用いる文字の量が多い。これが日本と欧米のギャップだと思います」と語る首藤氏。この「ギャップ」にビジネスチャンスを見いだして、ソニーを飛び出したのだと語った。○日本のプレゼンに「ビジュアル」を取り入れにくい理由プレゼン用のスクリーンに関して、首藤氏は「ビジュアルを活用することで、印象的なものになる」と語り、自身が作成した架空の食肉普及団体のプレゼン用ビジュアルを披露してくれた。2枚のスクリーン用画像の見た目は大きく異なるが、表す情報の内容は同じ。確かに、シズル感のある写真を用いたスクリーンは、一般的な日本のビジネスの文法にのっとった物よりも魅力的に見える。しかし、「ビジュアルを重視したスクリーンを、日本の現場で採用するのはなかなか難しい」と首藤氏。その理由は、「プレゼンの本番前に練習する時間がない」ためだ。基本的に日本のビジネス現場では「プレゼンの練習」をする習慣がなく、口頭で補う部分が多いビジュアルメインのスクリーンは採用しづらい。また、原稿が頭に入っていないために、表やグラフに書かれているキーワードを見ないと発話のきっかけをつかめない人も多い。そのため、どうしても「表やグラフをメインとしたスクリーン」になってしまうという。デザイナーとして、首藤氏はここにジレンマを抱えている。「文化的背景の違いだと思っています。海外(欧米)では、プレゼンテーションに対し、練習時間など、多くのコストを払うのが一般的です。こうした認識が国内でも広がれば」と語り、その例として、日本でもよく知られているAppleの創始者・スティーブ・ジョブズ氏の製品発表プレゼンを挙げた。ジョブズ氏のプレゼンは、自然なふるまいとサプライズ(One more thing)が印象的で、実際、国内のビジネスマンの中には、彼の「まね」をして、思いつきで話そうとする人もいたそうだ。しかし、同氏のプレゼンは「演出家がつき、(ジョブズ氏自身が)何度も練習した結果」であり、決して「思いつきで話しているのではない」と強調した。首藤氏は、クライアントに対して、スクリーンのデザインだけでなく、「スピーチの練習」を提案するようにしていると語った。●「日本のプレゼン道」は海外に通用するか○日本の「プレゼン道」話は変わり、首藤氏は日本式のプレゼンを、歴史上の出来事「元寇」になぞらえた。まず名乗りを上げてから相まみえる日本人の戦のスタイルをモンゴル軍相手に行ったら、名乗りの途中で矢を射られてしまったというエピソードが、日本のプレゼンの現状に近い、と語る。日本企業のプレゼンの多くが、創業の歴史や事業説明、売り上げ報告などから始まるが、確かに「名乗り」に近いかもしれない。首藤氏はこうした日本国内で暗黙の了解として守られている形式、いわば「プレゼン道」とでも呼べるようなしきたりは、「国際競争力の面では弱い」と語る。海外では、企業紹介ひとつ取っても、「この間会社が爆発したんですよ」など、「ツカミ」の部分を設けてから、「商品開発をしていまして、実は爆発したのは3回目です。でも、4回目は絶対成功します」と続け、聴衆の注意をひきつける。それから創業の歴史を語れば、耳を傾ける人も多くなるだろうと、その「作法」の違いを解説した。○「プレゼン」と「会議」の違いそして、日本の「プレゼン道」が編み出された原因のひとつとして、「社内会議とプレゼンの同一視」があるのではないかと語った。社内会議は関係者同士の会話になるため、例えるなら「98%の知識がある人と96%の知識がある人とのすり合わせ」が実施される。非常に細かな部分に話が及ぶため、膨大な資料が必要になることもある。しかし、プレゼンとなると、聴衆の知識はゼロと考えるのが基本だ。何も知らない人に、どれだけ早く70%程度の知識をつけてもらうかというのがプレゼンの役割だが、そこで日本企業は「社内会議」用の緻密な資料を出すために、ミスマッチが起こるというのだ。また、首藤氏によれば、プレゼンを聞いているのは「4種類の人間」という。具体的には、「(プレゼンターのことが)好きな人」、次に「好きと嫌いの比率が半々の人」、「明らかなアンチ派」、最後には「特に意見を持たない人」。1回30分程度のプレゼンで、これらすべての立場の人をひっくるめて、少なくとも70%の聴衆に好印象を持たせなくてはならない。そんな場面では、緻密で詳細な資料を延々と提示するのではなく、わかりやすい話をまず「好きな人」向けに出して、次に反対派を納得させるような情報を出し、攻略を進めていくのがコツだと話した。「日本には欧米式のプレゼンをせずとも、「事実を話していけばいつかはわかってもらえる」という方も多いです。実際にそのようなこともあるかもしれませんが、それは(一般的なプレゼンの持ち時間である)30分では絶対に達成できなません」。この点において、首藤氏は国内外の感覚の大きな差を感じたそうだ。○理解と共感の違い「わかってもらえる」という言葉ひとつ取っても、そこには「理解」と「共感」という異なる意味が含まれてしまう。おそらく、日本企業のビジネスマンの多くは、「理解」を目標にプレゼンしていることだろう。しかし、「共感できないプレゼンはダメなんです」と首藤氏はきっぱりと断言する。首藤氏自身も、過去に「言っていることは正しいけれど、合意したくない」という反応を受けたことがあり、こうなるとプレゼンの結果としては「負け」なのだと指摘。その逆の例として、「言っていることは穴だらけだけど、面白そうだからやろう」という展開になったこともあるという。後者のように、相手に「共感」を覚えさせるためには、主張する事柄の面白さをどう伝えたら良いかという部分がキモとなり、それには写真などのビジュアルの活用が不可欠だと語った。そして、対外的に行うプレゼンでは、ゲッティ イメージズのような有料の商用素材を使うのが「かえって安上がり」になる可能性もあるとのこと。というのも、フリーの写真素材の場合、モデルリリース(被写体の人物から取得する写真の利用許可)をとっているかどうかはカメラマンのリテラシーに依拠するのが現状で、海外では訴訟問題にも発展した例もあるという。信用のおける素材を使うことも、ビジネスを円滑に進める上では大切になるということだ。○プレゼンの目的は「好きになってもらうこと」「日本人は几帳面」……国民性を語る際、よく挙げられるポイントである。実際、工業製品やサービス業などにみられるこだわりには肯定的な声も多い。しかし、首藤氏はこの「細かさ」が、プレゼンにおいてあだになり、逆の効果をもたらしているパターン、聴き手に「雑なプレゼン」という印象を与えることもあると指摘する。「日本人には、ディティールにこだわりすぎる傾向があるようです。売り上げなどの数値を端数まで正確に読み上げたり、グラフの配置を1ミリずつずらしたり、そういった部分にフォーカスしてしまいがちです。しかし、プレゼンテーションの目的というのは、聴衆の心をつかみ、プレゼンター自身のことを好きになってもらうことです」。首藤氏は力強く語った。同氏は、古巣であるソニーの創業者・盛田昭夫氏の「プレゼンをするときに、原稿を絶対読むな」という印象的なフレーズを挙げた。これに続けて、「女性を口説く時、原稿を読み上げるわけがない。プレゼンも相手の心をつかみに行くのだから。相手の目を見て話すべきだ」と語ったそうだが、確かに、人の心を動かす場面で、視線をそらすというのは致命的と言える。視線をあげるために、首藤氏はスクリーンに映された原稿を読み上げるにしても、プレゼンターの視線の先にプロンプター(原稿を表示するモニター)を設置すべきとコメントした。そして、本番前には必ず近くにいる人に依頼して、話している様子を見てもらうことが重要とも指摘。資料を作っている段階では分からないが、声に出してみると読みづらい部分などが明確になり、ブラッシュアップされる。練習できる時間がたとえ10分~20分でも効果はあるため、まったくやらないより、短くても練習はぜひ取り入れてほしいと話した。そして、最終的には不完全な部分を「個性として割り切ったほうがよい」という。例えば、プレゼンの最初に「私は噛みやすいです」と宣言すれば、たとえつかえて話すことになっても、致命的なミスにはなりにくいそうだ。日本国内の傾向として、「プレゼン」という機会に対して完璧を目指し、技巧を凝らした演出やよどみない読み上げにこだわる向きが強く、プレゼンの「テクニック」を知りたいという声も多いという。しかし、首藤氏は「まずは一生懸命伝えようとすることが大前提で、最も大切なことです。たとえその結果、プレゼンの作法にのっとっていない部分があったとしても、聴衆には思いが伝わります」と強く語り、話を締めくくった。122609607, Datacraft Co Ltd/ imagenavi(c)iStock.com/szefei, 24712984(c)iStock.com/annamoskvina, 27402407(c)iStock.com/Wiktor Rze?uchowski, 42153708(c)iStock.com/Kemter, 42605232
2014年11月06日58万部突破のべストセラー『伝え方が9割』の著者、佐々木圭一さんに、読者の皆様からのお悩みに解答していただくこのシリーズ。第21回目は、プレゼンに関して悩んでいる女性からの相談にお答えいただきます。 【相談】 プレゼンをする機会が多いのですが、緩急をつけることが苦手で、要点をまとめて伝えられないことが悩みです。(31歳/会社員) 【回答】 プレゼンで実力を発揮できない人達に共通しているミスは、練習に時間を割かないこと。もしかしたら相談者さんも、ほとんど練習をせず本番直前までプランニングをして、企画書を時間ギリギリにプリントアウトして本番に挑んでいるのではないでしょうか。 私自身もプレゼンをする機会が多いのですが、いつも本番2日前までには企画書を完成させ、あとは練習に時間を費やしています。練習するかしないかで、伝わり方に大きな差が出ることを実感しているからです。 練習をする時の最大のポイントは、シチュエーションをできるだけ当日に近づけて行うことです。席の並びやライトの位置も、当日と同じにして練習してみて下さい。これだけで当日、緊張してミスをする可能性を減らすことができます。 同時に、ご自分がしゃべっている姿をスマホなどで録画してチェックすることもオススメです。最初は上手く伝えることができていないご自分に愕然とするかもしれませんが、それを練習への意欲と精度の向上につなげることができます。また、無意識のうちに出ていた身振り手振りも修正することができます。 もちろん、練習に入る前にプレゼンする内容のクオリティーを高めておくことも重要です。企画書を作る際、内容をみっちり詰めたがる人が多いですが、項目が多すぎるとクライアントからはどれも印象に残らず、結局、伝えたいことが伝えられない事態に陥ってしまいます。ピントをしぼって企画書を作ることに主眼を置いてみて下さい。これで、要点はまとまるはずです。 緩急をつけて話をしたいのであれば、『伝え方が9割』(ダイヤモンド社刊)の第3章「強いコトバ」を作る5つの技術のうちの1つ、「クライマックス法」を活用してみて下さい。これは、 「本日のポイントは3つあります」 「ここからが重要なのですが~」 など、事前に「大切な話がある」とカウントダウンすることで、自分の伝えたいことを集中力を持って相手に聞いてもらう方法です。 話すことを職業としているプロの方達でさえ練習に時間を費やすので、相談者さんもぜひ、実行してみて下さい。 次回は、「つい話が長くなってしまう」という女性からの相談に回答していただきます。 ・「伝え方」のお悩みにアドバイスしてほしい方募集! ・『伝え方が9割』の佐々木圭一氏に聞く、心に響く伝え方
2014年06月26日会社でのプレゼン前。原稿を何度も何度も暗唱する。とにかく人前が恐ろしくて、のどがカラカラになって、じんわりイヤな汗がでる、なんていうことありますよね。「けど、これってもうどうしようもないことだよね」とあきらめているそこのあなた!そんな失敗への恐怖を克服する方法があります。それは「インプロ」です。■社内研修で使われはじめている「インプロ」の正体「インプロ」とは、設定も脚本も何も決まっていない即興演劇のことです。20世紀半ばにイギリスやアメリカでさかんになり、現在では世界中で上演され、多くの人が参加しています。僕は普段、芸人として活動しており、舞台に立つ身としてインプロを学びはじめました。実はインプロは、演劇の訓練として利用されることはもちろんのこと、最近では企業研修としても利用されています。■百聞は一見にしかず。インプロに挑戦!インプロにはさまざまなゲームが存在します。その中でも、恐怖を克服するためにやっていただきたいのは「サ行禁止ゲーム」です。二人一組であるシチュエーションを演じてもらいます。シチュエーションはカップルでも兄弟でもなんでもOKです。その演じた場面のなかで「サ行」を言ってしまった人が負けです。ここで大事なのは、サ行を言わないようにするために、必死にならないこと。その姿は、相手にもいい印象を与えません。自然体でしゃべり、かつ、サ行をしゃべってしまった、失敗してしまったときにポジティブでいる。それを見ている人は、その姿に好感をもちます。見ている人に対して目、体を開き、オープンでいるのです。失敗をしないことは難しいですが、これを知ることで失敗の恐怖を軽減することができます。わからないことないけど、実際のところどうなのよ!というわけで、普段、人前が苦手とおっしゃっているEさんIさんに経験していただきました。指導するのはもちろん僕、インプロ芸人・野村真之介です。実演中のEさんとIさん。設定はなぜか「夫婦」です。お二人に感想をうかがってみました。「これを一回やったからといって、完全に人前の恐怖を克服できるわけじゃないとは思います。しかし、話を事前にうかがっても、サ行を頑なに言わない自分がいることに気づきました。それだけ失敗の恐怖が体に染みついていることを実感できました」(Eさん)「ポジティブに失敗するということを体で理解するのに、時間がかかりました。自然体で失敗を見せればいいということがわかってからは、だいぶ楽になった気がします。体を使って学ぶということが新鮮でした」(Iさん)インプロの醍醐味(だいごみ)は、自分の体で実感できるところにあります。いくら文面で読んだって、実感しにくいもの。ぜひ、友人を誘って試してみるのもいいですし、お近くのインプロワークショップに足を運んでみるのもオススメですよ!(OFFICE-SANGA 野村真之介)
2012年05月04日歌唱力、計算力、超能力など、「○○力」と言われるものは数多くありますが、このごろ、世の中に不足していると思う力はありますか?アンケート調査を行い、皆さんに伺いました。調査期間:2012/02/10~2012/02/15アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 874件(ウェブログイン式)■満員電車では高確率で舌打ちが聞こえる「最近世の中にどんな『○○力』が足りないと思いますか?」と質問したところ、あらゆる分野で不足している「力」について、何十種類もの回答が得られました。その中でも票が多く集まった上位5位をご紹介しましょう。1位会話・コミュニケーション力……57票(6.5%)2位想像力……42票(4.8%)3位忍耐力……37票(4.2%)4位思いやり力……33票(3.8%)5位行動力……27票(3.1%)1位は、「携帯のメールばかり使ってしまう」(25歳/女性)、「ネットが普及しすぎた」(26歳/女性) などを理由とした「会話力・コミュニケーション力」。会話をせずとも連絡が取り合える通信手段の発達により、本来の会話能力がなくなってしまっていると感じている人が多いようで、「近所付き合いが希薄だからこそ、家庭内の事件が多いように思う」(29歳/女性)という視点の人もいます。2位の「想像力」は、「相手を思いやる余裕がなく、せかせかしている人が多い」(27歳/女性)、「想像力があればいろいろな事が解決できる」(32歳/女性)ほか、「想像力があれば世の中悪い方には向かわない」(27歳/女性)という意見もあります。3位は「忍耐力」。「不景気の影響もあるが、定職につかない人や、自殺者などが増えているので」(30歳/女性)、「満員電車に乗っていると高確率で舌打ちが聞こえてくる」(28歳/女性)と、世の中の人が「権利ばかり主張して、自分の義務を果たさない」(24歳/女性)という傾向に向かっていることを危惧(きぐ)する人も。■思いやり力、行動力、犠牲力、献身力、革命力、生命力4位は「思いやり力」。「先が見えず、不安から、自分さえ良ければよい!と豪語せんばかりの人が多い」(25歳/女性)、「みんな自分のことが優先でギスギスしている」(30歳/女性)というのが主な理由。「相手がこうしたら仕事がしやすいだろうと、相手のことを思いやる力」(27歳/女性)があると、職場の空気も変わることでしょう。5位は「行動力」。「不景気だからなのか、『草食』の言葉が生まれたように、行動力が足りないように思う」(31歳/女性)それは、「行動力かつ決断力を持ち、リーダーシップを取れる人間が少ないと思う。人に言われたことをするだけの人間が多い」(28歳/女性)ということにつながりそうです。ほかにも「犠牲力、献身力。自分が損することを極端に避ける」(23歳/女性)、「革命力。革命的な事業を成し遂げる人物がいない」(37歳/女性)、「生命力、強く生きようと思っていない」(27歳/男性)など、さまざまな力の不足が指摘されました。■取り戻したい政治力国を引っ張るべき政治家に対する力不足の声も目立ちました。政治力が足りないという方からは、「考えれば意味がないことが分かると思うのに、人気取りだけのために無意味な政策をしていること」(34歳/男性) 、「政治家が頼りなく、物事が全く進んでいないことはもちろん、選ぶ側の国民にもきちんと監視する力が足りていない」 (32歳/男性)また「政治家の答弁を聞いていると説明力がないと感じる」(25歳/男性)、「未来貢献力が足りない。将来的によくしていこうという姿勢が政治的にあまりないから」(24歳/男性)など、日本の政治の未来に対する不安の声が漏れ聞こえてきました。多くの人が自覚しているこれらの力を養うことができれば、明るく活動的な社会が開けるのかもしれません。(蘭景×ユンブル)
2012年04月19日性別で優劣をつけるのはナンセンスですが、プレゼンでは女性の方が有利な場合もあります。たとえば、細かな気遣いができるので資料はカンペキ。ちょっと強気な発言をしても、男性よりも物腰が柔らかいのでカドが立たず、うまく話がまとまることも。20代男性のプレゼン失敗談では、数々のエピソードが飛び出しましたが、果たして20代女性は?1位プレゼン資料をシッカリ読み返す 57%2位イメージトレーニングをする54%3位予行練習をする 50%4位深呼吸をする 32%5位同行者に内容の再確認をする24%・「緊張しすぎて……」自爆派直前に資料のデータをパソコンから消してしまった(27歳/情報/SE)緊張のあまり笑ってしまったら、みんな笑ってくれた(28歳/金融/金融系専門職)予定の時間をかなりオーバーしてしまった(23歳/IT/エンジニア)手汗をかいてしまい、配る資料が湿ってしまった(27歳/金融/秘書・アシスタント)プレゼン先に向かう移動の電車で、乗り物酔いをした(27歳/損保/その他)声が震えて、今にも泣きそうな声になってしまった(24歳/金融/金融系専門職)・準備不足で失敗派プロジェクターの使い方がわからなかった(27歳/食品/研究開発)議題の漢字を書き間違えた(30歳/医療/研究開発)前日、資料を会社に忘れた。家で下調べができず、ひどい発表になってしまった(24歳/小売/販売)当日、資料を自宅に忘れた。お昼休みに慌てて取りに帰ってことなきを得た(28歳/教育関連/販売)手を抜いたときに限って突っ込んだ質問をされ、勉強不足がばれた(22歳/運輸/企画開発)イメトレをしたところは成功、そうでないところは失敗。準備がいかに大切か分かった(23歳/運輸/経営・コンサルタント)・つい口が滑った派話さなくていいことまでべらべら話してしまった(28歳/運輸/営業)前の人がガンガン突っ込まれているのを見てパニックになり、ボケをかました(27歳/医療/サービス)自分の名前を噛んだ(22歳/商社/営業)・その他資料を丸読みして良いと言われたのでその通りにしたら、案の定、評価が悪かった(25歳/IT/SE)失敗するたび「元演劇部員のクセに」と突っ込まれるが、芝居とプレゼンは違うんだよ!(23歳/商社/マーケティング)会議室の照明が白熱色だったため和みすぎて、プレゼンの待ち時間に気絶するように居眠りしてしまった(27歳/建築/設計)大事なプレゼン中に突然スクリーンが倒れてしまい、相手にあたってしまった。不可抗力ではあったが、当然プレゼンは大失敗だった(26歳/医薬品/営業)前日に練習しすぎて声が出なくなり、かすれ声でプレゼン(25歳/損保/財務)完全版(画像などあり)を見る
2009年07月09日ここ一番のプレゼンはビシっと決めたいもの。しかしそんなときに限って、緊張のせいで失敗してしまいがち。緊張が緊張を呼び、“魔のループ”から抜け出せない人も多いのでは?20代ビジネスパーソンは、スマートにプレゼンをこなすために、どんなことをしているのでしょうか?封印していた失敗談も一緒に聞いてみました。1位プレゼン資料をシッカリ読み返す53%2位イメージトレーニングをする46%3位予行練習をする45%4位深呼吸をする21%5位同行者に内容の再確認をする16%・「緊張しすぎて……」自爆派声が震えた(23歳/金融/営業)頭が真っ白になって、黙ってしまった(26歳/運輸/設計)支離滅裂なことを口走ってしまった(25歳/紙パルプ/営業)突然のプレゼンだったので、意図をうまく伝えられなかった(23歳/自動車関連/財務)何度も噛んだり、どもったりして、「あなたの言いたいことが分からない」と言われた(23歳/IT/SE)話した内容はバッチリだったのに、手元がおろそかになり挙動不審になってしまった(24歳/IT/エンジニア)当日の朝、突然体調を崩してしまった(26歳/機械/設計)プレゼンの会場を間違えてしまった(31歳以上/旅行/営業)プレゼンの日程を間違えてしまった(30歳/教育関連/サービス)・準備不足で失敗派スムーズな段取りができなかった(29歳/ITプログラマー)発表した数字に間違いが発覚。慌てて電卓をたたいた(27歳/卸/営業)資料がまとまっていなかった(26歳/IT/SE)持ち時間15分だったのに、10分で終了してしまった(26歳/精密機器/マーケティング)下読みをしていなかったため、分からない項目があってフリーズした(24歳/ソフトウェア/SE)・つい口が滑った派取引先へのプレゼンで競合商品を褒めてしまった(31歳以上/団体/営業)経営について質問してきた上司に対し、逆に経営方針が間違っていると指摘してしまった(24歳/IT/システム)「予算がない中で……」、「限りある予算を……」と連発したら、終了後、営業担当に怒られた(29歳/広告/クリエイティブ)・その他資料を上下逆にホッチキスでとめてしまった(30歳/精密機器/営業)パワーポイントが文字化けを起こし使い物にならなかった(26歳/医薬品/研究開発)緊張してトイレに何度も行った(31歳以上/精密機器/営業)完全版(画像などあり)を見る
2009年07月09日