『トップリーグ』初優勝の可能性を計るひとつの試金石と言える。トヨタ自動車ヴェルブリッツにとって『ジャパンラグビー トップリーグ 2021』第2節は重要な戦いと言える。NTTコミュニケーションズシャイニングアークスとの一戦は、レッドカンファレンスの勢力図を見る絶好のカードである。オーストラリア代表100キャップを超える超大物フランカー(FL)マイケル・フーバーが加入し、優勝をターゲットにするトヨタ自動車だが、日本一は1998年度までさかのぼらなければならない。前身の『全国社会人ラグビーフットボール大会』の時の話である。『トップリーグ』では2007年度の3位が最高位。2017-2018・2018-2019シーズンはともに4位。4位はじつに6回とトップ4の壁をなかなか超えられずにいる。シーズン不成立となった昨季は3勝3敗……。黒星を喫したのはヤマハ発動機ジュビロ、パナソニック ワイルドナイツ、サントリーサンゴリアスといずれも強豪だが、不本意な成績に終わっている。グレイグ・レイドロー(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス)(C)スエイシナオヨシ一方、NTTコムも元スコットランド代表主将だった世界的スクラムハーフ(SH)グレイグ・レイドローを獲得し、悲願のトップ4入りへ向けて虎視眈々。昨季はサントリーとクボタスピアーズに敗れて、4勝2敗。2016-2017・2018-2019季は5位と4強入りまであと一歩に迫ってきた。ここ3試合のリーグ戦での直接対決を見ても、2018-2019第6節・Nコム36-38トヨタ、2017-2018第12節・トヨタ22-15Nコム、2016-2017第7節・Nコム19-13トヨタといずれも熱戦を繰り広げている。そう、トヨタ自動車としてはNTTコムに勝利しない限りトップ4の先は夢のまた夢、Nコムとしてもトヨタを超えない限りトップ4は見えてこないのだ。ライオネル・クロニエ(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)(C)JRFUここでそれぞれの開幕戦を振り返りたい。2月20日『トップリーグ 2021』開幕戦でトヨタ自動車はホームにサントリーとともに最多優勝5回を誇る東芝ブレイブルーパスを迎え撃った。4分、ラインアウトからのサインプレーでウイング(WTB)ヘンリー ジェイミーが抜け出すとそのままトライ。12分には東芝に22mラインを超えたところまで攻められるも、密集でのこぼれ球を南アフリカ代表61キャップをマークするフルバック(FB)ウィリー・ルルーが拾い、70m超の独走トライを披露。26分は鮮やかなパスワークからFLフェツアニ ラウタイミが右隅へトライ。スタンドオフ(SO)ライオネル・クロニエはこの難しい角度からのコンバージョンゴール(CG)を含め3本とも成功し、21-0と早々に試合を決めにかかる。キアラン・リード(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)(C)JRFUしかし2分後、インゴールまで10mと迫った東芝にラインアウトからドライビングモールで1本返されたが、34分にはクロニエのペナルティゴール(PG)が成功し24-7、接点で優位に立ちポゼッションをコントロールしたトヨタ自動車はしてやったりの展開で前半を終えた。だが、後半は試合内容とスコアが一変。44分にPGで27-7とするも、その後2本東芝にトライを決められたのだ。8点差に迫られたトヨタだが、慌てず騒がず。すぐさまWTB高橋汰地がトライを奪い返し、CGも決めて34-21。残り20分、どのように試合を締めるか注目される中、東芝の勢いは止まらなかった。69・75分と立て続けにトライを決められてわずか1点差に詰め寄られたのだ。だが、最後はトヨタ自動車が時間を効果的に使い、ノーサイド。34-33の薄氷を踏む勝利で白星発進した。茂野海人(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)(C)F.SANO試合後、指揮官も共同主将も反省の弁を口にした。サイモン・クロンヘッドコーチ(HC)が「前半はかなりいい形で試合を進められた。アタックもポゼッションもよかった。後半はスキルエラーもあり、簡単に攻められてしまった」と振り返れば、SH茂野海人も「前半は自分たちのラグビーができたが、後半はポゼッションのところのミスで自分たちのラグビーはできなかった」と課題を挙げた。50分からピッチへ投入され、日本デビューを果たしたフーパーは「ハードワークだった。疲れた。とてもフィジカルで、ボールの動きも速い。スコアも最後までわからない激しいゲームだった」と口にしつつ、元ニュージーランド代表ナンバーエイト(NO8)キアラン・リードとのコンビに「リードとはたくさん試合をしてきたが、まさか一緒にプレーするとは思わなかった」と感慨深げに話した。ウィリー・ルルー(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)(C)F.SANOまた、スプリングボクスのエースとして君臨したルルーはオールブラックス前主将リード、ワラビーズ現主将フーパーと同じチームでプレーすることについて「今までニュージーランド、オーストラリア、南アフリカと異なるチームで対戦してきたが、同じジャージを着てトレーニングしていて、彼らから学ぶことはとても多い。敵ではないことが本当にうれしい。NZ代表や豪州代表でキャプテンをしてきた彼らは、どんな状況でも冷静にチームメイトに話している」と歓迎した。フレッチャー・スミス(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス)(C)スエイシナオヨシ対するNTTコムは2月20日にHonda HEATと激突。NTTコムはSHレイドロー、SOフレッチャー・スミスの新しいハーフ団がアタックをリードし、自らも1本ずつトライを奪いながらも風下に苦しみ、Hondaを突き離せずに19-13で前半を折り返す。後半に入り、風上に立つとNTTコムが完全にゲームを支配する。50分にレイドローのPGで先にスコアを動かしながら、57分にロック(LO)ジミー・トゥポウがシンビンで10分間の退場……。一気にスコアを縮められるピンチに陥るも、3分後にはFLリアム・ギルが逆にトライをゲット。さらに集中力切れた相手のミスや隙を逃さずに33・40分ときっちりトライに結びつけ、終わってみれば41-13の快勝スタートとなった。金正奎(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス)(C)F.SANO試合後、ヒュー・リース・エドワードHCが「例年、初戦は苦しい展開になりがちだが、勝点5を得られ、この結果に満足している。ボーナスポイントを取りつつ、課題をたくさん見つけられた。チームにとっていい勝利となった」と喜べば、金正奎共同主将も「勝って反省できるのはいいこと。伝統的にファーストゲームを落とす、またはギリギリの状態で勝つ試合が多かったので、例年と違ったシャイニングアークスを見せることができた」と胸を張った。さらにHCは日本デビューで13点をマークしたレイドローを「彼は、誰もが認めるワールドクラスの選手であり人間。今日も球出しをうまくコントロールしていた。味方がシンビンの時は、10番としてもプレーした。すぐに求められるポジションをこなせるワールドクラスの実力があることを証明してくれた」と評価した。続いて第2節の試合登録メンバーを見てみたい。キックオフ48時間前に登録選手は以下の通り。【NTTコミュニケーションズシャイニングアークス】1上田竜太郎、2三浦嶺、3三宮累、4中島進護、5ジミー・トゥポウ、6リアム・ギル、7金正奎、8ヴィリー・ブリッツ、9グレイグ・レイドロー、10フレッチャー・スミス、11張容興、12池田悠希、13シルヴィアン・マフーザ、14石井魁、15安田卓平、16セコナイア・ポレ、17齊藤剣、18平井将太郎、19佐藤大樹、20目崎啓志、21湯本睦、22石橋拓也、23トロケ マイケル【トヨタ自動車ヴェルブリッツ】1三浦昌悟、2彦坂圭克、3淺岡俊亮、4秋山大地、5マイケル・アラダイス、6フェツアニ ラウタイミ、7佐藤穣司、8キアラン・リード、9茂野海人、10ライオネル・クロニエ、11ヘンリー ジェイミー、12マレ・サウ、13ロブ・トンプソン、14高橋汰地、15ウィリー・ルルー、16加藤竜聖、17吉田康平、18崔凌也、19タウファ オリヴェ、20マイケル・フーパー、21滑川剛人、22岡田優輝、23チャーリー・ローレンス三浦昌悟(トヨタ自動車ヴェルブリッツ/中央右手前)(C)JRFUトヨタ自動車は2月23日のオンライン記者会見を実施。指揮官、ルルー、プロップ(PR)三浦昌悟がNTTコム戦へ向けて、次のように意気込みを語った。「ポゼッションとテリトリーのコントロールをしたい。ワールドクラスのコーチがいて、パワフルなプレーが強み。相手の弱みがどこにあるか探り、自分たちの強みを出せるようプレーしたい」(クロンHC)「開幕戦でハーフがいいプレーをしていた。9・10番はキック、ラン、パスすべてでよかった。彼らのオプションにうまく対応しないといけない」(ルルー)「NTTコムはHonda戦でスクラムを修正していた。僕らも第1節はいい形で組めたが、まだ個々の強さに頼ったスクラム。8名で組んだ方向性が次の課題。もっともっと成長できるように貪欲に戦っていきたい」(三浦)果たして、トヨタ自動車が初優勝への階段を一歩ずつ進んでいくのか、NTTコムが4強入りをしっかりと視界にとらえるのか。『トップリーグ2021』第2節・NTTコム×トヨタ自動車は2月28日(日)・ユアテックスタジアム仙台にてキックオフ。チケット発売中。チケット情報トヨタ自動車ヴェルブリッツコミュニケーションズシャイニングアークストップリーグ特集ページ
2021年02月27日ザック・スナイダー監督が、3月18日にHBO Maxで配信されるスナイダー版『ジャスティス・リーグ』について、「Vanity Fair」誌に語った。スナイダー監督は撮り直しや再編集に与えられた予算は7000万ドル(約74億円)だったと明かし、「私はギャラを受け取っていない」と話している。(もちろん、降板前に撮った映画についてはギャラが支払われている)。その理由を、「だれにも借りを作りたくなかったから。また、ギャラをもらわないことで彼ら(ワーナーやHBO Max)に対して強くものを言える交渉権を保つことができた」と赤裸々に語っている。2017年に公開された『ジャスティス・リーグ』は、スナイダー監督が家庭の事情で途中降板したため、バトンタッチを受けたジョス・ウェドンが完成させた作品。これが残念ながら不評で、「スナイダー監督が最後まで手掛けた『ジャスティス・リーグ』が観たい!」という声が、ファンの間で何年も上がっていた。ベン・アフレックやガル・ガドットらキャストも「#リリース・ザ・スナイダー・カット」というハッシュタグでスナイダー版の製作を応援し、製作にこぎつけた。スナイダー版にはオリジナルのキャストに加え、『スーサイド・スクワッド』でジョーカーを演じたジャレッド・レトもジョーカー役で出演している。(Hiromi Kaku)■関連作品:ジャスティス・リーグ (原題) 2009年、全国にて公開ジャスティス・リーグ 2017年11月23日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2021年02月24日おうち時間が増え、動画配信サービスにハマる人が続出。そこで、配信で観られるハートフルなヒューマンドラマを6つ紹介します。教えてくれたのは映画ライターの山縣みどりさんです。『Lの世界 ジェネレーションQ』(2020年/Huluにて独占配信中/全8話)LGBTQ+への理解が深まる傑作。女性同士の恋愛にフォーカスした革新的な人気ドラマの続編。LGBTQ+にフレンドリーな街として知られるシルバーレイクを舞台に、セクシュアル・マイノリティの恋愛や家族問題、さらにはジェンダー・アイデンティティを切り口にした物語が展開する。知識として理解したつもりの“性の多様化”を可視化し、マジョリティな人々と何ら変わらないと実感させてくれる傑作。シーズン2の製作も決定した。©2019 “The L Word: Generation Q” ShowtimeNetworks Inc. All Rights Reserved.『トゥループ・ゼロ~夜空に恋したガールスカウト』(2020年/Amazon Prime Videoにて独占配信中/97分)自分らしさと多様性を大事にしよう!宇宙オタクな少女クリスマスと、はみ出し者の仲間が、ガールスカウト大会優勝を目指して奮闘する姿を追う友情の物語。女の子らしいのが美徳とされた時代に、ブレずに自分らしくあり続ける子供たちがキラキラと輝いている!スカウト活動をしながら友情を培い、それぞれの特技で自信を深め、互いを思いやる姿には大人も学ぶ点が多数。キッズの物語だが、多様性を認めることの重要性も教えてくれる。『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』(2020年/Apple TV+で配信中/全10話)思いやり&ウィットが人心をつなぐ!ひょんなことからイギリスのプレミアリーグの監督に就任した大学アメフトのコーチが、チーム立て直しに奮闘!サッカーのサの字も知らない新米監督は、思いやり&ウィットという強力な武器を持ったポジティブな男性で、人心に訴えかけるコーチングを披露する。人間同士は結局、腹と腹を割って話すことが重要と思わせる心温まるコメディだ。部下とのコミュニケーションに悩む上司必見かも。『これからの人生』(2020年/Netflixにて独占配信中/95分)寛容と愛の大事さが伝わってくる。元娼婦のマダム・ローザは、知り合いから頼まれ、セネガル移民の孤児モモを預かる。二人は徐々に絆を深めていくが、老いたマダムが病に倒れ…。ホロコーストのトラウマを抱えながら、寛容と愛を持って不良少年を受け入れるマダムの人間性が素晴らしい。毒舌マダムに「約束を守る子だ」と言われたモモが彼女の信頼を支えに、人間として成長していくクライマックスは涙なしには見られない。『この茫漠たる荒野で』(2021年/Netflixにて独占配信中/119分)分断された社会に希望を示す物語。南北戦争後、退役軍人キッドは各地でニュースを読み聞かせている。ある土地でネイティブ・アメリカンに育てられた白人少女と出会った彼は、彼女を親戚宅に送り届ける旅に出る。トム・ハンクスが演じる主人公は、戦争で疲弊し、分断に困惑する人々に真実の重要性を伝える存在だ。そこに家族と引き離された少女が絡む図式は現代アメリカと重なり、物語が示してくれる癒しと希望が胸に響く。『パーマー』(2021年/Apple TV+で配信中/110分)偏見に負けず、自分らしく生きる。窃盗で有罪となり、プロになる夢を断念した元アメフト選手と、母に捨てられた少年の絆を描く人間ドラマ。保守的な田舎町で偏見に晒される青年が、ジェンダー規範にとらわれない少年の強さにインスパイアされる展開を情緒的に描いている。ドラマの核となる少年を演じるライダー・アレンはこれが初めての映画出演だが、彼のエモーショナルな熱演と、主役J・ティンバーレイクの相性が素晴らしい!やまがた・みどり映画ライター、セレブ・ウォッチャー。レビューやインタビューなどを中心に、弊誌をはじめ、数多くの女性誌や映画雑誌、ウェブサイトなどで幅広く執筆。※『anan』2021年2月17日号より。(by anan編集部)
2021年02月16日ザック・スナイダー監督が、スナイダーカット版『ジャスティス・リーグ』よりジャレッド・レトが演じるジョーカーのファーストルックを公開した。ツイッターにジョーカーの画像を投稿するとともに、「きみは本当に素晴らしいキャラクターを作り上げてくれました」とジャレッドにメッセージを送っている。昨年10月、ジャレッドはスナイダー監督と配信元のHBO Maxに、ジョーカー役での出演オファーを受けたと報じられていた。ジャレッド演じるジョーカーは、デヴィッド・エアー監督の『スーサイド・スクワッド』に登場したキャラクター。スナイダー監督は、「2つの世界をぶつけ合わせることができて光栄です」とエアー監督にも感謝の意を表している。スナイダー監督のツイート後、「Variety」誌がジャレッドにインタビュー。ジャレッドは「秘密厳守を誓っているから」と前置きし、「スナイダー監督と仕事ができる機会をもらえて最高です。彼はみんなが影響されてしまうようなクレイジーなエネルギーを持っています。彼の作品にかける情熱と献身ぶりはすごいんです」とスナイダー監督を称えた。「だからファンも監督や監督の作品に、情熱的・徹底的に応えるんでしょうね」と、語った。今回のスナイダーカット版『ジャスティス・リーグ』は、ファンが何年にもわたって「製作してほしい!」と声を上げ続けたことで実現したともいえる。(Hiromi Kaku)■関連作品:ジャスティス・リーグ (原題) 2009年、全国にて公開ジャスティス・リーグ 2017年11月23日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2021年02月04日日本サッカー協会(JFA)の松田薫二グラスルーツ推進グループ長が、賛同パートナーを訪問し、現在の取り組みや今後の展望について話を聞くこの連載。今回は千葉県木更津市に拠点を置く、房総ローヴァーズ木更津FCです。クラブの代表を務めるのは、ジュビロ磐田などで活躍した、カレン・ロバートさん。木更津に素晴らしいグラウンドを建設したカレンさんと松田部長の対談後編では「ローヴァーズドリームフィールド」(人工芝グラウンド)設立の経緯に迫っていきます。(取材・文鈴木智之)カレンさんが廃校を再利用してフルピッチのサッカーグラウンドを持つことになったきっかけとは<<前編:元Jリーガー、カレン・ロバートさんが野球人気の地、木更津にサッカークラブを作ったワケ<グラスルーツ推進6つのテーマ>■廃校を再利用してグラウンドを確保松田:「ローヴァーズドリームフィールド」を見せてもらいましたが、素晴らしい施設ですね。クラブカラーの赤が鮮やかで、目に飛び込んできます。カレン・ロバート(以下カレン):ドリームフィールドはミズノさんが作ってくれたのですが、チームカラーの赤を入れるところはこだわりました。ほかにもヨーロッパでよくある、立ち見席も設置しています。松田:この施設を作るきっかけは、イオンモール木更津にフットサルコートを作るところから始まったのですか?カレン:サッカークラブを運営する以上、フルピッチのサッカーグラウンドを所有することは、誰もが抱く夢だと思います。「フルピッチのコートがほしいけど、場所もないし、どうしようか」とクラブスタッフと話をしていたら、たまたま木更津市の行政の方と話をする機会があり、廃校になった中学校の再利用の話が出ていました。松田:廃校は放置しておくと、老朽化して危険ですし、治安の悪化につながります。まさにグラスルーツ推進賛同パートナーの「社会課題への取り組み」ですね。カレン:当時僕は海外でプレーしていたので、行政への提案は松川(耕平/ローヴァーズ株式会社取締役)がやってくれました。それで公募が通って、木更津市立中郷中学校のグラウンドと体育館を改修し、人工芝の「ローヴァーズドリームフィールド」と「中郷アリーナ」が完成しました。後者だった建物は宿舎として改築中で、2021年度の完成を目指しています。2020年10月にオープンしたローヴァーズドリームフィールド赤い人口芝が鮮やか■サッカーだけでなくバスケ、バレーなど他競技への貸し出しも松田:廃校を利用してグラウンドを作る動きは増えてきていますが、ローヴァーズさんもその形だったのですね。施設の建設費用はどうやって捻出したのですか?カレン:銀行に借りました。フットサルコート運営の実績があったので、グラウンドに関しては比較的スムーズに話がまとまりました。松田:グラウンドは貸し出しもしているそうですが、どのエリアをターゲットにしているのですか?カレン: 東京、神奈川、千葉のスポーツ団体です。サッカーは当然のこと、アリーナではフットサル、バスケット、バレーボールなどもできます。都心からアクアラインを使えば、車で40分ほどで来ることができます。袖ヶ浦ICからも車で5分の距離なので、アクセスはかなり良いと思います。松田:東京や神奈川はチームの数に比べて、グラウンドの数が圧倒的に足りていません。東京都リーグの試合をするために、千葉のグラウンドまで行くこともあります。カレン:東京もそうですし、横浜や川崎からも、アクアラインを通ればかなり近いので、たくさんの方に利用してもらえるのではないかと思っています。中郷アリーナはバスケやバレーなど様々な競技団体に貸し出しも行っている■障がい、経済格差に関わらず一緒にサッカーができるように松田:障がい者サッカーの活動はどうしていますか?カレン:ローヴァーズのビジョンに「障がいや経済格差などに関わらず、みんなで一緒にサッカーができるように、地域をスポーツでつなぐ」というものがあります。最初は船橋市の生涯スポーツ課さんから委託されて、健常者の子ども向けと知的障がいの子ども向けにサッカー教室をさせてもらうところから始まりました。それがきっかけでローヴァーズのコーチが、知的障がい者の指導者ライセンスを取得したり、講習会をローヴァーズの施設で行うなどして、関わりが深まっていきました。松田:どのような年代の子たちを教えているのですか?カレン:小学生の特別支援学校の子たちです。そういう子の親御さんはサッカーに対するハードルが高いみたいで「本当に大丈夫かな?」と思いながら参加されるのですが、来てみたらすごく楽しんでくれて、「来て良かったです」と泣いて喜んでもらうこともあるので、そういう姿を見ると、もっと活動を増やしたいと思います。松田:障がいがある子達が運動する場が少なく、親御さんも「迷惑をかけてはいけない」という思いが強く、外に出さないこともあるようです。日本障がい者サッカー連盟では、年に1回「JIFFインクルーシブフットボールフェスタ」というものをやっていて、障がいの種別を問わず、健常者と障がい者をミックスして試合をしています。子どもの頃から交流を持つことで、大人になるまでに偏見や差別が植え付けられなくなるのではないかと思っているんです。カレン:障がい者に対する専門的な指導の知識も必要なので、学ぶことができる環境も作っていきたいです。松田: JFA では指導者ライセンス保有者のためのリフレッシュ研修で、障がい者サッカーコースを設けています。障がいがあっても、こうすれば一緒にサッカーが楽しめるということを学んでもらっています。千葉県でも開催を予定していますので多くの方に参加してもらえたらと思います。■近隣クラブとの協力で女子の育成、房総エリアを盛り上げたい松田:ローヴァーズは女子チームもありますが、なぜ女子も作ろうと思ったのですか?カレン:サッカーをやりたい女の子が多かったので、ジュニアのチームを立ち上げました。近隣に「オルカ鴨川」という女子のクラブがあるので、そこと協力して、選手を橋渡ししていければと思っています。木更津は内房、鴨川は外房と呼ばれる地域です。ローヴァーズにはチーム名に「房総」と入っているので、お互い協力して、房総を盛り上げていきましょうという話をしています。松田:サッカーをやりたい女の子が多いのは良いですね。カレン:この辺りは、習い事の数がそれほど多くないことも関係しているのかもしれません。夫婦共働きも多く、子どもたちの送迎をおじいちゃん、おばあちゃんがしてくれている家庭もあります。松田:子どもたちは、どの辺りから通っているのですか?カレン:木更津、袖ヶ浦、君津、富津の上総(かずさ)四市と呼ばれる地域の子達が多いです。遠いところは鴨川や市原、千葉市から来ている子もいます。松田:ぜひ、房総地域のサッカーを盛り上げていただけたらと思います。グラウンドづくりにしても、いろいろな人の参考になると思います。■子どもたちには失敗したからとすぐ諦めず、成功するまで頑張ってほしい松田:最後に教えて下さい。なぜクラブのカラーを赤にしたんですか?カレン:マンチェスター・ユナイテッド(イングランドプレミアリーグ)が好きなのと、強いチームは赤か青だろうというところから始まりました。チームカラーを青にすると「市船でしょう?」と茶化されそうだったので、赤にしました(笑)。ちなみに「ローヴァーズ」はヨーロッパのクラブでよく使われる名前で「成功を求めてさすらう人」という意味があります。子どもたちには「失敗したからといって諦めずに、成功するまで頑張ってほしい」という意味も込めて、名付けました。松田:素敵な名前ですね。グラウンドだけでなく、来年には宿舎もできるということで、楽しみにしています。カレン:はい。ありがとうございました。
2020年12月08日サッカー人口は年々に増加し、身近なスポーツとして多くの人が触れてきました。幼い頃からボールを蹴ってきた子どもたちも増え、1993年に開幕したJリーグの発展によって競技の裾野が広がったと言えます。「プロサッカー選手」になりたいと口にする小中学生も少なくなくありません。多くの親御さんたちが子どもたちの夢を応援しています。では、プロサッカー選手になるために何が求められるのでしょうか。今回はU-19日本代表監督を務める影山雅永監督にお話をお伺いしました。(C)松尾祐希■個人技=足元の技術、ではない昨年のFIFA U-20ワールドカップでは日本を2大会連続でベスト16に導いた影山監督。2年半の月日をかけてU-18世代からチームを強化し、その中で多くの選手と接してきました。大人の入り口に立つ高校生、初々しさが残るプロ1年目の選手や飛躍を遂げようとする若手です。彼らと幾度となく膝を付き合わせ、成長を見守ってきました。各年代のトレセンスタッフやアジア諸国で育成年代の指導に携わってきた過去の経験を踏まえ、プロサッカー選手になるためには技術面とメンタル面に必要な資質があると言います。まず、技術面では何が重要なのでしょうか。影山監督は言います。「日本サッカー協会の基本的な考えとして、個人の能力を磨く指針を持っています。そう提唱すると、『個人技ばかりを磨いてどうするんだ』と言われる場合も少なくありません。ただ、私たちは個人の能力を技術だけだと思っていません。状況の認知や技術を発揮する術も含めて個人の能力だと考えているからです。スペインでは『チーム戦術を小学校年代からやっている』という方がいらっしゃるかもしれませんが、(国として)別の指標も持っています。(ジュニア年代の)試合も7対7で行なっていて日本とは異なりますし、リーグ戦のレギュレーションも違います。僕らも勝たせたいのでチーム戦術を取り入れるべきなのかもしれませんが、それよりも小学生や中学生に対しては大人になってから役立つような、個人として持っている力をもっと引き立てるような指導をしていくべきだと思います。もちろん、チーム戦術も将来的には大事。だけど、個人の力を伸ばすためにも早い段階から個人戦術を磨いてほしいのです。個人と戦術で比べるわけではありません。状況を判断する。技術を出す。点を取る。ボールを奪う。個人戦術を将来につながるように磨いて欲しいですね」■日本の指導において、技術よりも意識させるべきこと個人技という言葉に踊らされず、1人で戦う術を身に付ける。ただ、個人戦術を含めた個の力を伸ばす作業は子どもたちのメンタリティーにも影響されます。だからこそ、影山監督は指導者のスタンスが重要だと言います。「子どもたちが意識するだけではなく、指導者が意識させることが大事です。社会性なども含めてこれまでの日本には、自分で意見を出して議論して考えて言葉を発する日常があまりありませんでした。海外では自分の考えを持つことをすごく重要視されていて、何か物事に対して自分の意見を言うのは当たり前。逆に持っていないことが恥ずかしいことですらある。それが日常の会話の中にあって成り立っています。海外では自分としての考えを述べることを日常からトレーニングしているので、日常からそのような会話が自然と生まれます。ですが、日本ではあまり見られません。子どもたちが指導者の顔を見ながらプレーすることがよくあると思います。『何をしたらいいの?』と選手が訴えれば、指導者が解決策を教える。それで止められると『次はどうしたらいいの?』と選手が聞けば、指導者は『次はこうしよう』と伝えます。どんどんそうやって教えて行く。でも、サッカーは得点を取って、得点を取られないようにするスポーツです。サッカーの原理原則を考えながら、指導者が子どもたちに考えさせるように投げ掛けるべきで、他の国以上に意識させなければいけないと私は思います。」■子どもたちの心を焚きつけて本気にさせることが大事手取り足取り教えるのではなく、意見を自ら出し、自分で解決をする。そうした能力を習得するのは簡単ではありません。では、影山監督は子どもたちとどのようにして向き合うべきだと考えているのでしょうか。「トレーニングで自主性を育めれば良いですが、簡単ではありません。そのためには『ゴールを奪う』『ゴールを守る』といったサッカーの原理原則を踏まえ、子どもたちの心を焚きつけるべきではないでしょうか。日本では黙っていると、グラウンドに来た子どもたちはボール回しを始めてしまいます。また、遊びの中でミニゲームしても簡単にはシュートを打ちません。なぜならば、周りからひんしゅくを買うからです。そういうスタンスを子どもたちに伝えていくのは時間を要するので、指導者として導いてあげる必要があるかもしれません。勝利至上主義とは違います。得点を取る。得点を取られたくない。相手からボールを取りたい。相手からボールを取られたくない。本質の部分を焚きつけて、子どもたちをもっと本気になってやらせるべきだと考えています」このように藤枝東は人間的成長を促しながら、かつてのような高校トップを目指しています。同じ高体連で2019年プレミアリーグ王者の青森山田高校らとはまだまだ実力差があると小林監督は感じているそうですが、藤枝東らしく文武両道を貫き、自主性や自立心を生かしながら進化を遂げていければ理想的。そうなるように今後も高いレベルに突き進んでいくつもりです。■指導者が教えるから闘争心が失われる子どもたち本来が持つ本能をいかに引き出し、闘争心を焚き付けられるか--。長年、育成年代の指導に携わってきた影山監督は歳を重ねるに連れて薄れていくと感じているそう。しかし、これはサッカーを教え過ぎることで生まれる弊害でもあると感じています。「闘争心は持っておかないといけません。幼稚園や小学校の低学年の子を集めてサッカーをやると、ゴールを目指して必死にプレーします。倒れてもまた立ち上がってシュートを打ちますし、一生懸命ボールを追いかけます。それは生まれた国が関わっているわけではなく、子どもが本来思っているやりたいことなんです。逆に指導者が教えることで失われる部分かもしれません。特に守備に関してはボールを奪いに行く子どもに対して、『相手に外されてはいけない』と言う時があります。ボールを取りに行くポイントを理解しないといけませんが、ボールが取れるのに飛び込まないで我慢する大人のサッカーを教え込んでしまう場合も少なくありません。闘争心を持ってボールを奪う。自然とやっていれば学べることを学べなくしているのは指導者の責任かもしれません」■内田篤人さんが感じた日本とドイツのサッカーの違い現在、日本を飛び出し、欧州のトップリーグでプレーする選手が増えてきました。海外で活躍する選手が成功している理由の1つはプレーの強度やコミュニケーション能力に長けていたからでもあります。現在U-19日本代表でロールモデルコーチを務める内田篤人氏もその1人です。影山監督は言います。「僕らのチームでコーチをしてくれている内田篤人氏はドイツで初めてプレーした時に『別のスポーツかと思った』と言っていました。身体の大きさも違うし、スピードも含めて能力が高い選手が集まっているから感じた違いかもしれませんが、ボールを取る部分に関してはプレーのインテンシティがまるで違います。外国人の指導者は日本に来ると必ず言及しますし、過去に日本代表監督を務めた外国人監督も『そこを高めなければいけない』と言っていました。ぶつかることを否定して、サッカーはもっと綺麗にやるもの。日本は世界で言われているサッカーとは少し異なる育ち方をしてきたのかもしれません。コミュニケーションもそうです。海外では自分の意見を言います。一歩間違えると日本では生意気に取られてしまうかもしれませんが、意見を言うのは当然で言わないことが罪となる場合もあります。海外でプレーしている日本の選手はそういう環境に身を置いているので意見を言えます。意見を聞いて、ディスカッションする。2018年のFIFAワールドカップ・ロシア大会の時も西野朗監督(現・タイ代表監督)が発信しなくても、要求し合うことが日常になっていたと聞きます。なので、子どもたちに思っていることを言うことは大事だと思いますし、指導者は自然とそれができる環境を整えることが大事だと感じています」■久保建英や齊藤未月が持つ、自ら発信する力はどうやって身に付いたのか今まで影山監督が接した選手の中にも自発的に行動する選手がいたそうです。それが久保建英選手や齊藤未月選手です。「久保建英選手は練習で周りと同じ形でメニューを消化しませんでした。違う発想を持っているので、『それをやらなきゃダメですか?』と聞いてきます。他の選手がトレーニングの意図や方法を理解していない場合もあるので、『最初は周りと同じようにやって、手本を示してくれ』と言っていました。彼はスペインで過ごしていたので、相手が考えていないことをやろうという思考を持っているのかもしれません。また、前回のU-20ワールドカップでキャプテンを務めた齊藤未月選手は自分の意見を持っていましたね。チームに対してもこうしたいというのをハーフタイムや試合前に必ず言っている。子どもたちが自発的に発信できることはそうそうないので、周りにそれを求めていた大人がいたのかなと感じます」本来持っている本能を呼び起こしながら、いかにサッカー選手として成長して大人になっていくのか。指導者はその手助けをするために子どもたちと向き合っていくべきなのかもしれません。影山雅永(かげやま・まさなが)福島県の磐城高校を経て筑波大学に入学。同期の井原正巳氏(現・柏レイソルヘッドコーチ)、中山雅史選手(アスルクラロ沼津)らとプレーし、卒業後は古河電工(現・ジェフユナイテッド市原・千葉)に入団。Jリーグでも活躍し、1995年は浦和レッズ、翌年はブランメル仙台(現・ベガルタ仙台)に籍を置いた。引退後は筑波大学の大学院で学び、1998年にはワールドカップに初出場した日本代表で対戦国のスカウティングを担当。その後はケルン体育大学などで学び、2001年からはサンフレッチェ広島でコーチを務めた。以降はアジア各国でA代表や育成年代の監督を歴任。2009年からはファジアーノ岡山のヘッドコーチに就任し、翌年からは監督として指揮を執った。2017年からはU-18日本代表監督(U-20ワールドカップを目指すチーム)となり、昨年5月のFIFA U-20ワールドカップ・ポーランド大会ではチームを2大会連続となるベスト16入りに貢献。現在はU-19日本代表監督として、来年開催予定のFIFA U-20ワールドカップ・インドネシア大会を目指している。(取材・文・写真:松尾祐希、JFA)
2020年12月02日17日(現地時間)、ザック・スナイダー版『ジャスティス・リーグ』の白黒版・カラー版2パターンの最新予告動画が公開された。同日は、スナイダー監督が降板し、ジョス・ウェドン監督が引き継いだ『ジャスティス・リーグ』が公開されてから3年という記念日でもある。最新予告動画は8月に「DCファンドーム」で披露された予告動画とほぼ同じではあるものの、ヴィランのダークサイド、スーパーマン(ヘンリー・カヴィル)、サイボーグ(レイ・フィッシャー)、ヒッポリタ(コニー・ニールセン)の新しいシーンなどが追加されている。これらのシーンに関しては、インスタグラムの「ザック・スナイダーのジャスティス・リーグ」(@zacksnydersjusticeleague)で静止画が公開されている。スナイダー版『ジャスティス・リーグ』は1話1時間、全4話構成で2021年にHBO Maxで配信を予定している。つい先日、スナイダー監督がフラッシュ役のエズラ・ミラーの追加シーンを「Zoom」で行ったと明らかにし話題になった。エズラは『ファンタスティック・ビースト』第3弾の撮影中でロンドンにいるため、同作のスタッフに手伝ってもらい、遠隔撮影を成功させたという。どちらもワーナー・ブラザースの作品だからこそ実現できたようだ。(Hiromi Kaku)■関連作品:ジャスティス・リーグ (原題) 2009年、全国にて公開ジャスティス・リーグ 2017年11月23日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2020年11月18日東京五輪の正式種目でもある3人制バスケットボールのグローバルプロリーグ「3x3. EXE PREMIER」(以下プレミア)の大会が10月から開催されている。3人制バスケのプロリーグの大会をCG映像のライブ配信で楽しもう!プレミアは世界初の3×3のプロリーグとして2014年に日本で誕生。7チームから始まり、現在は5か国・1地域で102チームまで拡大。今シーズンは新型コロナの影響で全日程中止となり、その代替としてワンデイトーナメントの今大会が開催されることに。非公開で行われる大会はコートの背景にCG映像を合成してライブ配信。「駅前ターミナルや商業施設など非日常空間での公式戦が魅力だったプレミアならではの試みとして、CGを取り入れました」と、プレミア広報の山田めぐみさん。「さらに試合時間が10分、攻撃は12秒以内という競技特性から、攻守の切り替えがスピーディ。シュートシーンなどが凝縮されるので、初めて観る方でも飽きずに盛り上がれます」。もう一つ注目なのが選手の7~8割が兼業ということ。「例えば平日は銀行員や教師をしています。プロアスリートですが、すごく身近な存在として応援しやすいと思いますよ」山田さんに注目の選手も教えていただいたので、11月、12月の2大会をぜひ観戦してみて!落合知也 TOKYO DIME.EXE3×3日本ランキング1 位。強靭なフィジカルでゴール下の攻防を制す、東京五輪代表候補。スペンサー・ジェニングス TOKYO CRAYON.EXE10月11日の大会の優勝メンバー。勝負どころで決める、2ポイントシュートに注目。池田千尋 TACHIKAWA DICE.EXE2018 シーズン優勝メンバー。中学校教師と3×3プロ選手のデュアルキャリアプレーヤー。コラン陽介 SIMON.EXE10月11日の大会で得点ランキング3位。得点力に長けた若手で注目のオールラウンダー。3×3. EXE PREMIER JAPAN 2020 CUP 11月22日(日)・12月20日(日)男子13:30~19:30、女子11:00~13:00(共に予定)。オフィシャルYouTubeチャンネルでライブ配信。大会後もアーカイブ視聴が可能。コートの背景にCGを使った斬新な映像も話題。※『anan』2020年11月11日号より。写真提供・3×3.EXE PREMIER(by anan編集部)
2020年11月10日元日本代表のキャプテン長谷部誠選手の出身校、藤枝東高校は、高いレベルで勉強とサッカーを両立している学校としても知られています。県内トップクラスの進学校がどのようにして文武両道を行っているのか、同校出身の小林公平監督にお話を伺いました。選手自身が映像を編集してプレー分析も行うなど、自分たちで課題改善を行う取り組みなども伺ったのでご覧ください。(取材、文:本川悦子)藤枝東高校サッカー部の部員たち。練習後にチームメイトと談笑する姿■選手自身が映像を編集してプレー分析も名門・藤枝東がオンラインミーティングやサッカーノートのアプリを駆使して選手との意思疎通を図ってきたというのは前編でお伝えしました。彼らはそれ以外にもテクノロジーを使った活動を積極的に行っています。その1つが練習・試合の動画分析です。選手数人が公式戦や練習試合、紅白戦を撮影し、編集したものを共有ファイルにアップ。それを全員が帰宅途中や帰宅後に映像確認し、感想をサッカーノート(アプリ)に書いたり、ミーティングで議論し合ってフィードバックする形を取っているのです。今年から使っているソフトでは、個人のシュートシーンやゴールシーン、被ゴールシーンに特化した映像編集ができるほか、セットプレー時の好守も確認が可能です。さらには時間帯ごとのパス・シュート数などのデータも出てくるので、チーム全体が自分たちの課題や収穫を明確に捉えられます。こうした科学的アプローチの有効性を小林公平監督も実感しているといいます。「現場で見ている感覚と後から映像で振り返る感覚は全然違います。実際にプレーしていた選手も自分の一挙手一投足を映像で客観視すれば、何が課題でどう改善すればいいのかハッキリします。試合前に対戦相手の映像分析をするチームはよくありますけど、日常的に映像を使って可視化する作業に慣れておけば、将来的にそういう仕事に携わることも可能だと思います。ツエーゲン金沢入りが内定している稲葉楽選手もJクラブの練習に参加した時『藤枝東ではプロ同等の分析やスカウティングをしていることが分かって大きな自信になった』と話していました。藤枝東は社会のリーダーになるべき人材を育てている部分も大きいので、これからも可能な限り多くの情報を入手して、有効活用していくように、選手たちには働きかけていきたいと考えています」■加圧トレーニングの定期計測でフィジカル管理データ管理という意味では、2018年から取り入れている加圧トレーニングの定期的計測を行い、練習や試合に生かしています。今年のコロナ禍で3か月間活動休止になったこともあり、選手たちの太もも周りの筋肉が落ち、体脂肪率が増えてしまったといいます。そこで再び加圧トレーニングに注力し、フィジカル強化を図って、最大の目標である高校サッカー選手権に備えているのです。「6月時点ではそこまで数字的な変化は見られなかったのですが、夏場になって計測したら平均4~5㎝ダウンという状況が鮮明になりました。『これは大変だ』と危機感を抱き、意識的に取り組みました。日本ユース年代のSランクである高円宮杯プレミアリーグ参加チームと我々の一番の差はやはりフィジカル。僕が藤枝東の監督に就任した6年前も技術・戦術面の違いはほとんど感じませんでしたが、身長体重を筆頭に当たりの強さや激しさ、走力の部分が劣っていると痛感させられたんです。その差を縮めるべく、サッカーノートのアプリを導入したり、管理栄養士さんに食育の話をしてもらったりとさまざまな試みをスタートしましたが、短時間で筋量を増やせる加圧はかなり効果がありました。10月に計測したところようやくコロナ前の状態に戻った印象ですが、継続しないと意味がない。選手も自覚を持って取り組んでくれています」■高2まで目立った選手でなかった長谷部誠が急激に伸びたキッカケ小林監督が自ら行動を起こす重要性を繰り返し強調するのも、1学年上の長谷部誠選手(フランクフルト)という偉大な存在を目の当たりにしているから。長谷部選手は高2まではそこまで目立った選手ではなかったものの、高2の終わりに静岡県選抜に選ばれ、高いレベルに目覚めてからはグングンと成長していったそうです。練習から100%でやるように意識も変わり、意欲的にサッカーと向き合うようになって、浦和レッズ入りというチャンスをつかみました。2008年にドイツに渡り、日本代表に定着し、8年間もキャプテンを務めるといった飛躍的成長には小林監督も驚きを禁じ得なかったといいます。「高校生は何らかのきっかけをつかめば長谷部さんのようになれる可能性を秘めている」と今も自らに言い聞かせているのです。「県選抜に入ってからの長谷部さんは『自分は十分やれる』という自信と手ごたえをつかんだのか目の色が変わっていきました。浦和入りした後、長谷部さんのいるサテライトと練習試合をしたことがあるのですが、もう手が付けられないレベルになっていた。『17~19歳の2年間でここまで変わるのか』と本当にビックリしましたね。当時は服部(康雄=静岡県サッカー協会副会長)先生が指導されていましたけど、サッカーの楽しさを面白さを追求する姿勢を重んじていましたし、主体性や自主性も大事にしていました。そういう環境だったから長谷部さんは伸び伸びとやれたし、自分で気付いて成長できたんだと思います。僕自身も『ここでもう1回サッカーをやりたい』と感じたのが指導者になったきっかけです。そういう藤枝東の文化を引き継ぎ、発展させていくことが自分の大きな仕事。入ってくる選手も『長谷部さんみたいになりたい』という子が年々増えています。つねに誠実で多くの人に愛されるのが長谷部さん。今の選手にも『愛される選手になりなさい』とことあるごとに声をかけています」このように藤枝東は人間的成長を促しながら、かつてのような高校トップを目指しています。同じ高体連で2019年プレミアリーグ王者の青森山田高校らとはまだまだ実力差があると小林監督は感じているそうですが、藤枝東らしく文武両道を貫き、自主性や自立心を生かしながら進化を遂げていければ理想的。そうなるように今後も高いレベルに突き進んでいくつもりです。小林公平(こばやし・こうへい)藤枝東高校出身。高校時代は県を代表する左サイドバックで、全国総体準Vや国体制覇などに貢献。国士舘大卒業後、藤枝東高非常勤講師、湖西高監督を経て2015年に藤枝東高校サッカー部監督に就任。
2020年11月09日ザック・スナイダー版の『ジャスティス・リーグ』で、ジャレッド・レトがジョーカーを再演することが明らかになった。2016年にジャレッドが『スーサイド・スクワッド』で演じたジョーカー役はファンに不評で、その後のスピンオフ作品『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』や、ジェームズ・ガン監督が手掛ける新『スーサイド・スクワッド』で再演する機会がなかったため、ちょっとしたサプライズだ。しかし、意外にもジャレッドは2019年に「間違いなくまたジョーカーを演じるよ」と「Variety」誌に宣言していたこともあった。“新しい”ジョーカーことホアキン・フェニックスが『ジョーカー』でオスカーを手にする前のことであり、「脚本と状況次第だけど」という条件付きであったが。『ジャスティス・リーグ』スナイダーカットは、HBO Maxで1話1時間、全4話で2021年に配信されることが決定している。ファンの熱望により、製作が決まった当初は新たな撮影は行わず、手元に残っている映像を使うことが発表されたが、その後7000万ドル(約73億円)をかけての再撮影が決定。「The Wrap」によるとベン・アフレック(バットマン)、アンバー・ハード(メラ)、レイ・フィッシャー(サイボーグ)、そしてジャレッドの新しいシーンが撮影されるという。(Hiromi Kaku)■関連作品:ジャスティス・リーグ (原題) 2009年、全国にて公開ジャスティス・リーグ 2017年11月23日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2020年10月22日サカイクには、読者のみなさんからの声がたくさんの寄せられます。その中で多かったのが「Jクラブのセレクションについて知りたい!」というもの。いろんなチームでセレクションやスカウト活動がありますが、実際Jリーグの育成組織ではどんなポイントに注目しているのか気になる方は多いようです。そこで今回は川崎フロンターレのアカデミースカウト担当の大田和直哉さんに協力していただき、フロンターレのセレクション事情について伺いました。前編では、コロナの影響で始まった、オンラインスカウト『F活』や、セレクションでの評価ポイントなどをお伝えします。(取材・文:鈴木智之)日本独自の制度「トレセン」の意義とは(写真は少年サッカーのイメージ)■リモートスカウト活動「F活」とは――大田和さんの肩書は「アカデミー スカウト担当」とありますが、普段はどのような活動をしているのでしょうか?川崎フロンターレアカデミーのスカウト担当として、Jrユースに入る選手、ユースに入る選手に対するスカウト活動をしています。小学6年生と中学3年生をターゲットとしていますが、小学生は2年生から、中学生は1年生の大会から視察に行っています。クラブには、アカデミー担当のスカウトが私ひとりしかいないので、コロナの前は、土日は一日3、4会場回って、試合を見ていました。――コロナで選手を見る機会が減ってきていることもあり、『F活』というリモートスカウト活動を始めたそうですね。はい。今年の6月末から、『F活』というリモートスカウトをしています。企画当初、8月末までは小学5年生を対象にしていたのですが、9月中旬から小学4年生、5年生に広げています。内容としては、最大5分の自己紹介を含めた、自由な動画と、編集していない試合の動画を送ってもらっています。――『F活』で対象としているのは、現小学4、5年生なので、2022年にJrユースに入る選手ですね。はい。2021年に入学する選手(現小学校6年生)のスカウトとセレクションは、9月に実施しましたので、その次の学年の選手を対象にしています。――『F活』の応募条件に「エリートクラスに通うことができる範囲に住んでいること」とありますが、遠方から通っている子は、どのあたりから来ているのでしょうか?クラブとして1番は川崎市の選手がたくさん来てくれる事を願っていますが、実際には神奈川県内各地や東京の多摩川沿いの地域の選手も多く在籍していて、アカデミーの選手では千葉や埼玉から通っている子もいます。川崎は交通の便が良いので、遠方からも通いやすいと思います。――フロンターレのトップチームは、2017、18シーズンを連覇していますし、アカデミーからトップに昇格して活躍する選手も増えてきているので、子どもたちからの反応も良いのではないですか?トップチームは素晴らしいサッカーをしていて、スカウト活動に行くと、たくさんの指導者様にそう言ってもらえます。ですが、アカデミー組織を見ると、FC東京さんや(横浜F・)マリノスさんは、ユース年代でプレミアリーグに所属しています。我々はひとつ下のプリンスリーグなので、追いつき、追い越せを目標に活動しています。――フロンターレジュニアには、U-10とU-12のカテゴリーがあります。U-10に入るのにも、セレクションがありますよね。はい。U-10は小学4年生を中心に、3年生も数名いるので、セレクション自体はU-8、U-9の子が受けるもので、毎年9月中旬に行われます。6年生が受ける、Jrユース(U-13)のセレクションは、夏休み明けの9月初旬から始まります。セレクションは1次、2次とあり、それ以降は3次や練習参加といった形になります。――何人ぐらい受けに来るのですが?U-10の場合、今年は2日間、3部に分けて行ったのですが、1回60人なので、全部で180人ほどになります。その中で合格するのは、学年によって違うのですが、1学年10人程度で運営しているので、3年生の場合、現U-10カテゴリーに3年生が4人いるので、セレクションで合格する子は4~6名程になります。■U-10とU-12では評価ポイントが変わる!?――セレクションでは、どのようなことをするのですか?走力テスト(30m走)をして、一次セレクションはミニゲーム。二次セレクションから8人制に近づいていきます。一次セレクションは参加者が多いので、見逃しがないように、アカデミースタッフだけではなく、スクールコーチの力を借り多くのスタッフでチェックをしています。――評価ポイントはどこでしょうか?U-10に関しては、抽象的になってしまうのですが「何かを持っている選手」です。それが技術、スピード、身体的な特徴、声を出して指示が出せる(リーダーシップ)など、こうでなければいけないと型にはめるのではなく、その選手を見ていて「この部分がいいな」と感じるものがあるかどうかですね。――U-12になると、評価のポイントが変わってくるのですか?フロンターレではジュニアやエリートクラスなどの内部選手を1番に考えているので、Jrユースに向けて、足りないポジション、強化したいポジションの選手を選ぶこともあります。また、Jrユースは11人制になるので、身体能力の高さなどもチェックしています。――U-12は何人所属しているのですか?今年の6年生は16人います。その中からU-13に上がるのは16人中10人、昨年は13人中12人、上がりました。この数字からもジュニアで預かった選手を大事に育成し、上のカテゴリーにつなげる指導が出来ていると思っています。エリートクラスにも選手がたくさんいるので、そこからU-13に入る子もいますし、スカウトで入る子もいます。――12歳の時点で、将来を見極めるのは非常に難しいですよね。うちのクラブでJrユースに上がれなかった子が、別のJクラブに行って、1学年上のカテゴリーで試合に出て、活躍したケースもあります。Jrユースからユースに上がれなかったけど、高校サッカー選手権で活躍した、浅倉廉(静岡学園→拓殖大学)のような選手もいます。横浜FCさんでプロになった安永玲央は、フロンターレのJrユースからユースに上がれず、横浜FCユースに入ってプロになりました。セレクションでは全てを見ることが出来ないので非常に難しい決断をしなくてはいけません。先に述べたように選手の成長時期は人それぞれで、セレクションで合格しなかったり昇格できなかった選手が活躍している例もたくさんあります。「セレクションに落ちた=サッカー選手になれない」と思うような認識にならないで欲しいです。■昇格できなかった子たちの「その後」も追っている――ジュニアからJrユース、Jrユースからユースと、上のカテゴリーに昇格できなかった選手を継続してチェックしているのですか?はい。チェックしています。これまではいませんが、ジュニアからJrユースに昇格できなかった選手が他のクラブに行って、ユースに上がるときに戻ってくるケースも考えられます。ただし、Jクラブに行きたい子が多いので、別のJクラブのJrユースに入ると、そこからうちのユースに戻ってくるのは現実的ではないのですが......。最近はジュニアからJrユースに上がれなかった子に、近隣の街クラブを紹介して、そこで成長して、ユースの段階でフロンターレに戻ってくればいいなという考えも持っています。エリートクラスに入っている子でも、Jrユースに入れない場合もあるので、進路先をサポートしてあげて、Jrユースは街クラブでプレーして、ユースからうちに来るという流れも少しずつでき始めています。――リソース的にすべてを自分のクラブで賄うのではなく、近隣に良い育成をするクラブがあれば、そこと協力しながら選手を育てるのは、理にかなっていますね。中学生年代で試合に出ることはすごく大切です。親御さんが、お子さんをJクラブに入れたい気持ちもわかりますが、僕としては、その子がチームの中心としてプレーできる環境にいた方が、今後の成長につながると思っているので、クラブとしてもそのような取り組みをしていますし、より多くの選手を育成できる方法を検討しております。大田和直哉(おおたわ・なおや)神奈川県出身。少年時代には川崎フロンターレ U-15に所属。2008年から2016年まで川崎フロンターレスクール・普及コーチを務め、2009年には3種神奈川県トレセン川崎北地区コーチも兼務。2017年広州富力足球倶楽部U-10監督に就任。2018年からアカデミー部門のスカウト兼コーチを務めている。所有ライセンス:日本サッカー協会公認B級ライセンス
2020年10月19日株式会社 フィーゴは、イタリアのスニーカーブランド「HIDE & JACK」と元ドイツ代表のサッカー選手メスト・エジルによるコラボスニーカー「THE CAGE」を阪急メンズ東京・阪急メンズ大阪にて発売いたします。ご購入者にはメスト・エジル直筆のサインを両会場5名、計10名様にプレゼントさせていただきます。「THE CAGE」のデザインコンセプトは、メスト・エジルが貧しかった幼少期にサッカーを始めた、金網で囲まれたサッカー場「Monkey Cage」に由来しています。かかと部分のゴールドの箔はその金網、そしてダークブルーとホワイトレザーのカラーコンビネーションは、彼のルーツであるドイツ・ゲルゼンキルヒェンの街を表現しています。このスニーカーはすべてイタリアの職人の手により1点1点作られています。オリジナルのクロコ型押しレザーや柔らかなカーフレザーもすべてイタリアンレザーを使用しており、100%メイド・イン・イタリーにこだわっています。「THE CAGE」の詳細■品番OZLHBLUWHT/M■価格6万8,000円(税抜)■サイズ40、41、42、43、44■発売日と売り場10月14日(水)より、阪急メンズ東京5F スニーカーワールド10月21日(水)より、阪急メンズ大阪1F 紳士靴売場HIDE & JACK2014年、イタリア・ヴェネト州の中央に位置するトレヴィーゾにて、AlbertoとNicolaによるFranceschi兄弟によって創業したシューズブランド。ブランド名である、HIDE & JACKは、R.L.Stevensonの小説「ジキル博士とハイド氏」に由来。Instagram: Özilメスト・エジルは、ドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州ゲルゼンキルヒェン出身の元ドイツ代表のサッカー選手。シャルケ04、ブレーメン、レアルマドリードなど数々のチームを渡り歩き、現在はプレミアリーグのアーセナルFC所属。Istagram : & JACK日本公式サイト: & JACK日本公式インスタグラム:企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年10月15日10月2日、「Bリーグ」の2020‐21シーズンが開幕する。昨シーズンは、新型コロナウイルスの影響でシーズン途中で打ち切られた。それもあり、B1から降格はなくB2から2チームが昇格、今シーズンB1は2チーム増の20チームに。総合情報サイト「バスケット・カウント」編集長の鈴木健一郎さんに、今シーズンの見どころを伺った。「財政的に厳しいチームが増えて、年俸の高い外国籍選手を手放さざるを得ないのでは、と予想していたのですが、実は逆転現象が起きています。感染が酷かった欧州より安全で、チームやリーグも安定しているからと、欧州各国でプレーしていた代表クラスの選手が日本に来て、全体のレベルが上がっています。また、ちょうど今シーズンから、ベンチ入りできる外国籍選手枠が3人に増えます(これまでは登録3人中2人だけ。同時にプレーできるのは2人のまま)。なので、2人だけだと大きさが求められるセンター(C)やパワーフォワード(PF)に起用していましたが、ガードなど他でも使う可能性が広がった。または、これまで代えが利かなかったCとPFを3人でローテーションできることで、終盤に運動量が落ちることもなく、プレーの強度が上がるはず。そこら辺りはちょっと面白くなりそうです」B1からの降格がないことと外国籍選手枠が増えたことは、B2にもいい影響が出そうだ。「昨年度より2チーム少ない16チームで、来年度B1に昇格できる2枠を争うので、ものすごいチャンス。そして外国籍枠増であぶれた、レベルの高い日本人選手がB2でプレーするので、盛り上がるはずですよ」東京五輪が延期になったことも大きい。代表争いがリセット。ヘッドコーチも発言しているように、若い選手も含めた全選手に可能性があり、モチベーションが上がっている。「いまの若手は、NBAで活躍している八村塁や渡邊雄太世代で、高校時代に彼らと対戦して上のレベルを痛感、プロを目指して大学でも努力を重ねて成長した選手がBリーグに入ってきています。アメリカの大学出身やハーフの選手にも注目ですし、今季、若い世代がリーグの勢力図をひっくり返すかもしれません!」今シーズン注目の若手選手名古屋ダイヤモンドドルフィンズ齋藤拓実A(アルバルク)東京では出場機会に恵まれなかったが、昨シーズン滋賀で活躍し、今季名古屋に移籍。「大学時代、同世代No.1ポイントガード(PG)といわれた逸材。今季次第で、日本を代表するPGになれるかも」大阪エヴェッサ駒水大雅ジャックエリエット・ドンリー角野亮伍「ドンリーはアメリカで、駒水はオーストラリアで育ち、角野はアメリカの大学出身。彼らは日本人登録なので、外国籍選手含めてコート上に海外経験者5人という状況もあり得ます」広島ドラゴンフライズアイザイア・マーフィーB2から昇格した広島に新加入。「彼も大学時代をアメリカで過ごしています。PGですが196cmあり、3年前のU19ワールドカップ代表で、八村と共に活躍しています」Bリーグ 2020‐21シーズンB1・B2ともに10月2日~4日に第1節が行われる。B1は2021年5月2日まで、B2は4月25日まで(調整中)で、共に各チーム60試合を戦う。チャンピオンシップ決勝は5月29日から横浜アリーナで行われる。※『anan』2020年10月7日号より。写真協力・名古屋ダイヤモンドドルフィンズ大阪エヴェッサ広島ドラゴンフライズ(by anan編集部)
2020年10月01日高く刈り上げたスタイルは外国人のように思い切って!ハメス・ロドリゲス風 サイドバックヘアースペインのレアル・マドリードに所属し、コロンビア代表にも選出されているハメス・ロドリゲスをイメージしてカットしていきました。外国人スタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルをとても得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さい。ハメス・ロドリゲス風 サイドバックヘアーを見るデビット・ベッカム風オールバックポンパイングランド出身の元サッカー選手、モデルのデビット・ベッカムのポンパヘアーをイメージして作りました。長さはありますが、清潔感もあります。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルもとても得意としてます。デビット・ベッカム風オールバックポンパを見るゼイン・マリク風 刈上げショートワン・ダイレクションの元メンバーゼイン・マリクをイメージしたデコ出しショートスタイルです。周りは2mmから12mmのグラデーションかりあげていきました。外国人スタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルをとても得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さい。ゼイン・マリク風 刈上げショートを見るショートにつなげる刈上げは大人な雰囲気を演出!スティーヴン・ジェラード風ショートリヴァプール、イングランド代表で活躍したスティーヴン・ジェラードをイメージしてカットしていきました。外国人のようなスタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルをとても得意としてます。スティーヴン・ジェラード風ショートを見るチアゴモッタ風ベリーショートイタリア代表でパリサンジェルマンに所属するチアゴ・モッタ選手をイメージしています。ベリーショートで3㎜からのグラデーションをかけたベリーショートです。外国人のようなスタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルをとても得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さい。チアゴモッタ風ベリーショートを見るルーク・エヴァンズ風ショート『美女と野獣』で悪役ガストン役で出演したルーク・エヴァンズをイメージしてカットしていきました。サイドバックは刈り上げてトップには長さを残しました。ルーク・エヴァンズ風ショートを見るクセを活かす高めの刈上げで個性を出す!サミ・ケディラ風刈上げツーブロックユヴェントスに所属するサミ・ケディラ選手の髪型をイメージしました。サイドバックをグラデーションで刈り上げてトップを残したスタイルです。サミ・ケディラ風刈上げツーブロックを見る外国人風ショートバック&サイド海外で人気のショートバック&サイドを切っていきました。サイドとバックはグラデーションにみじかくしています。またjijiでは外国人のようなスタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルをとても得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さい。外国人風ショートバック&サイドを見るTimofei Rudenko風パーマメンズファッジモデルのTimofei Rudenkoをイメージしたツーブロック外国人クセ毛スタイルです。外国人のようなスタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルをとても得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さい。Timofei Rudenko風パーマを見る外国人風くせ毛2ブロック大人ショートメンズファッジをイメージして作りました!ピンパーマで細かく動きをつけるのでオシャレ感があるのとサイドとバックはしっかり刈り込んでいるのでメリハリがあり大人の方でも出来きます。外国人のスタイルが得意です!外国人風くせ毛2ブロック大人ショートを見るハイエンドなスキンフェード!外国人風スキンフェードカットスキンフェードカットを外国人風にアレンジしました!刈り上げがエッジの効いたスタイルなので男らしくかっこよく決まります!お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルをとても得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さい。外国人風スキンフェードカットを見るトム・ハーディー風くせ毛風ショートトム・ハーディーのベリーショートをイメージして作りました。外国人のような柔らかいくせ毛のようなスタイルが得意です。刈上げも絶妙な刈上げラインで外国人感を出すことができます。トム・ハーディー風くせ毛風ショートを見るフレンチフェード0.8㎜からのグラデーションでかりこんでいます。短くてもできる外国人スタイルです。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルをとても得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さいフレンチフェードを見るエムバペ風スキンフェードカットフランス代表。リーグ・アン、パリ・サンジェルマンFC所属 キリアン・エムバペをイメージして作りました!お好みで分け目にラインを入れるのもかっこいいです!お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルをとても得意としてます。エムバペ風スキンフェードカットを見るナチュラルなソフト刈上げジェイク・ギレンホール風 サイドバック『ブロークバック・マウンテン』で英国アカデミー賞 助演男優賞を受賞したジェイク・ギレンホールをイメージして作りました!刈り上げは低い位置でそれより上は後ろに流せるようにしているのでサイドのふくらみをカバーできます!お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルを得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さい。ジェイク・ギレンホール風 サイドバックを見るニック・べイトマン風 アップバング愛犬家としても有名な俳優ニックべイトマンをイメージして作りました!前髪を上げているので爽やかな印象とサイドとの長さの長短をつける事でメリハリのあるスタイルに仕上げています!お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルを得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さい。ニック・べイトマン風 アップバングを見るルベン・ネヴェス風 ショートポルトガル代表。ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ所属のルベン・ネヴェスをイメージしてカットしていきました。周りは刈り上げてトップに長さをもたせています。外国人のようなスタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルもとても得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さい。ルベン・ネヴェス風 ショートを見るアリソン風サイドバックプレミアリーグ・リヴァプール所属。ブラジル代表GKアリソン・ベッカー(Alisson Becker)選手をイメージしてカットしていきました。周りはグラデーションで刈り上げていきました。このスタイルをすればどんなシュートでも止められるかもしれません。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルもとても得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さい。アリソン風サイドバックを見る外国人風ツイストパーマヘアーこめかみラインまで刈上げてトップはツイストパーマをかけめりはりをつけた遊びのあるスタイルです。クセ毛の方でもクセを活かしてできるパーマになります。外国人風ツイストパーマヘアーを見るクリス・エヴァンス風サイドバック『キャプテン・アメリカ』『アベンジャーズ』で主人公として活躍したクリス・エヴァンスをイメージしてカットしていきました。周りは刈上げ外国人風なサイドバック仕上げとなっております。外国人のようなスタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルもとても得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さい。クリス・エヴァンス風サイドバックを見るウーゴ・ロリス風アップバングショートサッカーフランス代表でイングランドプレミアリーグのトッテナムで活躍中のゴールキーパーのウーゴ・ロリスをイメージしたスタイルです。サイドバックは短く刈上げ、前髪はアップしやすいようにカットしています。ウーゴ・ロリス風アップバングショートを見る是非刈上げにトライしてみましょう。好みの刈上げスタイルはありましたか?やりたいけど怖い方は是非一度ご相談を! この投稿をInstagramで見る jiji by WORTH WHILE (@jiji_byworthwhile.jp)がシェアした投稿 - 2020年 8月月28日午後8時22分PDT
2020年09月25日西川美和監督の『すばらしき世界』が、トロント映画祭で世界プレミアを迎えた。これまでオリジナルの脚本を書き下ろしてきた西川監督にとって、他人が書いた小説を映画化するのは初めてのこと。しかし、今作は、佐木隆三の『身分帳』をベースにしながらも、舞台を現代に置き換え、ストーリーにも変更を加えて、今の日本社会に訴えかける映画となっている。物語は、殺人罪で刑務所入りをした主人公の三上正夫(役所広司)が出所するところからスタート。元ヤクザで、13年も実社会から離れていた上、病気ももつ彼は、仕事を探そうと思ってもうまくいかない。しかたなく生活保護を申請することにし、失効した免許の取り直しにも挑むのだが、そこでもまた困難にぶつかった。そんな中、身分帳と呼ばれる、彼の刑務所内での詳細な記録を入手したテレビ局のプロデューサーは、前科者の彼が世の中に適応していく姿を番組にできないかと思いつく。しかし、短気で、すぐ熱くなり、喧嘩っ早い三上は、若いディレクター(仲野太賀)の手に追えなかった。一度レールをはずれると、本人がどんなにやり直したいと思っても、なかなか受け入れてもらえないのが、世の中の現実。だから多くは挫折をし、また悪い方向に戻ってしまう。一方で、レールの上をきちんと走っている人たちも、決して幸せではない。自分も苦しいから、自分より困っている人たちに厳しいのだ。それでも、ひとりひとりと接してみると、思いやりのある人は、たくさんいる。社会は冷たくても、人は温かい。三上がそう発見していく様子を描く今作は、たっぷりの感動と、ヒューマニティに満ちている。私たちはみんな、もっと他人に優しくするべきではないか。世の中は、もっと人にセカンドチャンスを与えてあげるべきではないか。泣かせてくれた後、そんなことを考えさせてくれる傑作である。文=猿渡由紀日本公開は来年2月11日。
2020年09月11日今冬の高校サッカー選手権で初の8強入りを果たした埼玉の強豪・昌平高校サッカー部。この10年ほどで一気に力をつけ、今や埼玉県内だけでなく全国でもその名を轟かせる強豪校に飛躍しました。そんな昌平高校サッカー部を躍進させた藤島崇之監督に、指導理念や選手を伸ばすための取り組みについて考えを伺いました。(取材・文:元川悦子)取材当日練習に参加していた昌平高校の選手たち■恩師、本田裕一郎氏から送られた言葉「できない理由を探さない」2020年1月の全国高校サッカー選手権大会で初のベスト8入りを果たした埼玉県の昌平高校。チームを率いる藤島崇之監督(40)は2007年の就任からわずか13年で同校を全国屈指の強豪校へと引き上げました。近年は東京五輪代表候補のボランチ・松本泰志(福岡)、彼と同期のテクニシャン・針谷岳晃(磐田)らJリーガーを続々と輩出。急激な躍進ぶりは全国からも注目を集めています。日本鋼管で活躍した元日本代表の信雄氏を父に持つ藤島監督は、習志野高校時代に玉田圭司(長崎)や吉野智行(鳥取強化部長)ら同学年のタレントとともにプレーしていました。順天堂大学卒業後は青森山田中学校で教員になり、柴崎岳(ラコルーニャ)らを指導。4年後に昌平へと赴いています。転職の際、習志野高校時代の恩師である本田裕一郎監督(国士舘高校テクニカルアドバイザー)から送られてきたハガキにしたためられていた「できない理由を探さない」という言葉が琴線に触れ、それを肝に銘じながら現チームの指導に当たっているという藤島監督。「僕が赴任して最初に掲げたのは『日本一』。当時は部員も20人程度しかいなくて、東部支部予選敗退くらいのレベルでしたが、日本一に相応しいチームになるために何ができるかを第一に考えました。学校や先生、仲間や地域に愛され、応援されるのがいいチーム。『挨拶や礼儀正しい言動や振る舞いといった基本的なことをしっかりやって、サッカーしかできない人間にならないようにしよう』と選手には伝えました」■社会に出ればすべてが自分の判断になる。高校時代はその準備期間同時に高校生の本分である学習面も重視しており、文武両道も目指す姿勢も明確にしました。「勉強とサッカーの2つをやろうとすれば、効率よく物事を進めたり、時間を管理する力が求められます。課外学習や趣味などやるべきことが3つ4つと増えていけば、自分をマネージメントする能力がより一層、問われます。そのために自分なりに工夫し、的確な判断をしていくことが非常に重要。学生時代は学校側がカリキュラムを決めてくれるし、練習メニューも監督が与えてくれますけど、社会に出れば全てが自分の判断になる。高校時代をその準備期間を捉えてもらえるように、僕はアプローチをしてきたつもりです」こういった方針の下、チーム強化に取り組み始めましたが、藤島監督は選手に口うるさく指示することはせず、できるだけ自主性や自律心に任せるスタンスを取っています。試合ではあえて戦い方を決めずに入り、選手自身の状況判断に委ね、積極的なトライやチャレンジを力強く後押ししたと教えてくれました。「ユース年代はチャレンジの場。ジュニアユース時代の所属先で『なぜパスをしないんだ』と怒られてウチに来たというドリブラーの選手がいましたが、僕は長所を生かそうとするチャレンジは大いに歓迎。むしろ『なぜ積極的に仕掛けないんだ』と言いますし、失敗しても大丈夫だと思わせる環境を作ろうと心掛けてやってきました。習志野時代に玉田のスーパーな左足のドリブル突破を見て『ファウルして止めるしかない』と思いましたけど、ああいう尖ったストロングを持つ選手の集合体がサッカー。『昌平の選手はうまい』とよく言ってもらいますが、みんなで助け合い、サポートし合うから、そう見えるんだと思います。やはり長所を伸ばしてあげる方が選手は大きく成長する。僕はそう確信しています」■考える習慣を身に着けてもらうことがピッチ上の一挙手一投足にもプラスになる遠征や大会での行動についても、起床時間・消灯時間などを事細かく定めず、自らの判断に任せているといいます。その方が選手のベストパフォーマンス発揮につながるという藤島監督の考えがあるからです。「2年前の選手権埼玉県準決勝の時、2時間半前に会場入りしたら、ミーティングが始まるまで教科書を開いて勉強をしていた選手がいましたね。それも彼のルーティン。一番いい状態になれるサイクルを自ら見つけてくれればいいと僕は思っています。寮も外出時間や門限など多少の規律は作っていますが、オフの日にモラルの範囲内でどこへ行くのも自由。ガールフレンドを作ることも規制していません。それでパフォーマンスが下がるなら苦言を呈しますが、自分の行動に責任を持ってもらえるなら問題ない。何事も判断ですから、考える習慣を身に着けてもらうことがピッチ上の一挙手一投足にもプラスに働く。それが僕の目指すところなんです」藤島監督は今回のコロナ禍でよりそういう気持ちが強くなったといいます。3月2日から全国一斉休校になってから、昌平高校は部活動を全面的に休止。6月15日の再開まで3か月以上を要することになりました。その間、オンライントレーニングなども実施したそうですが、基本的な練習は選手自身に任せざるを得なかったと振り返ります。「『自覚ある行動を取りなさい』と声掛けはしましたが、指導者としてやれることに限界がある。だからこそ、より選手たちの自律心や判断力を伸ばすように仕向けなければいけないと痛感しました」と藤島監督は語ります。■口に出すことで考えを整理する力がつく「この3か月間で選手たちは社会人になったような感覚を持ったと思います。彼らなりに勉強やサッカー、将来の進路などいろんなことに思いを巡らせて、グラウンドに戻ってきたはず。以降は通常通りの活動をしていますし、僕からは『どうだった?』『何してた?』くらいしか聞きませんけど、意識の変化は少なからず感じ取れます。こうした中で再認識したのは、選手は大人と話すことで人間的に成長するということ。口に出すことで考えを整理することもできます。選手権などの大会の際、取材に来られた記者のみなさんに『選手の考えを引き出してください』とよく声をかけていますが、短期間で彼らの自己表現力はグングン上がります。実際にそういう選手を数多く見てきました。言葉での説明は社会に出てからもつねに求められる。その重要性も踏まえながら、選手と向き合っていこうと思います。彼らをサッカー選手として、高校生としてさらに一段階飛躍させられるように頑張ります」2020年前半戦の公式戦がなくなった彼らにとって、ここからが本当の戦いです。9月から始まる高円宮杯JFA・Uー18サッカープレミアリーグ2020関東、その後の選手権に向けて、彼らのチャレンジは続いていくのです。藤島崇之(ふじしま・たかゆき)昌平中学・高等学校サッカー部監督習志野高校時代は世代を代表する名選手として活躍。元日本代表FW玉田圭司と同期で、高校3年生時の選手権では全国大会まで勝ち進んだ。順天堂大卒業後は青森山田中学で指導者としてのキャリアをスタートさせ柴崎岳らを指導。2007年に昌平高校に着任。14年に選手権に初出場。第98回(2019年度)大会では準々決勝まで勝ち進んだ。16年には18年にはインターハイで全国ベスト4入りなど昌平高校を強豪校に成長させた。
2020年09月04日株式会社サザビーリーグはこのたび、健康を求めるすべての方に向けた新たな食のブランド「CHARBY BONE BROTH(チャービーボーンブロス)」をスタート、9月10日より先行でロンハーマン カフェ千駄ヶ谷店にてポップアップ展開いたします。日本では古来より煮干しや昆布から出汁を取り、身体と心に栄養を与えてきました。時は流れ、多くの食文化が混雑し、また多忙な日常を過ごす現代では、簡単に健康を手に入れることが難しい時代へと変化しています。日本の食文化に新たな革命を起こすため「CHARBY BONE BROTH」は誕生しました。About CHARBY Bone Broth. チャービーボーンブロスとは自然の恵みから生まれた健康スープ自分にとって良いもので身体を健康にすること、安心して食べられること。チャービーボーンブロスは皆様の健康に貢献していくべく、日本においてボーンブロスを広めていきます。岩手県の大自然で健康的に育った国産鶏を使用し、一番美味しい味を求めて研究を重ねキッチンで丁寧に長時間煮込み作っています。一杯の温かいコーヒーよりも満足感があり、毎日飲んでも飽きが来ないボーンブロススープを飲んで健康になってもらいたい。そんな想いが込められています。(左)飲むボーンブロス 455円(税抜)/(右)食べるボーンブロス 910円(税抜)What is Bone Broth? ボーンブロス(骨だしスープ)とは?鶏や牛、魚などを骨付きで煮込んだスープです。食材にはビタミン、ミネラル、アミノ酸、コラーゲンなどの豊富な栄養素を含んでおり身体も心も満たすことができます。鶏ガラスープや牛骨スープなど、スープ自体は日本でも馴染みがありますが、ボーンブロスの大きな違いは限りなく骨の部分だけを煮込む事で圧倒的に脂肪分が少ないということ。健康意識が高まっている現代社会において、ボーンブロスは“食”が身体に与える影響や腸内環境の問題を改めて見直すきっかけとなり、人々をより健康的な生活へと導いてくれるでしょう。Bone Broth History... ボーンブロスの歴史ボーンブロスは20世紀半頃まで、欧米の家庭で料理のベースとなる出汁として作られてきました。時代とともに、使用する具材の多さや長時間煮込み続ける工程から徐々に家庭では作られなくなります。時は流れ21世紀、NYのとあるイタリアンレストランのオーナーシェフが自分の母親がよく作ってくれたボーンブロスを再現しスープ専門店を開き、ニューヨーカーの間で手軽で健康的になれるスープとして愛され続けています。栄養のたっぷり入ったシンプルなスープ、お母さんの味、そこからヒントを得、独自のレシピに改良を重ね、今日のチャービーボーンブロスが誕生しました。Main nutrients ボーンブロスに含まれる主な栄養素コラーゲン・・ハリや潤いのある肌をつくり、シミ・シワ・たるみなどの予防に役立ちます。カルシウム・・体内の機能を調整するミネラルも豊富に含まれています。血糖や血圧を調整する働きによりイライラ防止にもつながります。グルコサミン・・軟骨などの強度、柔軟性、弾力性に役立ちしっかりとした身体づくりをサポートします。アミノ酸・・運動時に大切なたんぱく質を作り出し、睡眠や免疫力アップなど様々な機能をサポートします。ビタミン・・体内の代謝を助ける働きをし病気の予防や疲労回復など身体の活力となります。チャービーボーンブロスはいまの時代だからこそ、人々の「健康」に対しての意識を変え健康維持、更には長く働ける身体と社会をつくることを目指しています。その為にも多くの皆様にボーンブロスの存在を知って頂くこと、お届けすることが、我々の未来への大きな一歩です。SHOP INFORMATION 9月10日(木)~ 先行ポップアップ開催Ron Herman Cafe 千駄ヶ谷店住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷2-11-1営業時間:10:00ー20:00 LO 19:00企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年08月26日日本時間8月23日、「DCファンドーム」にて2017年公開『ジャスティス・リーグ』で幻となっていた“スナイダーカット版『ジャスティス・リーグ』”について、ザック・スナイダー監督本人が登場。バットマン役ベン・アフレックをはじめ、ジャスティス・リーグのキャストたちや事の発端となったファンたちと交流した。DCのヒーローたちが大集合した『ジャスティス・リーグ』は、撮影終盤にスナイダー監督が娘の急死により降板、その後『アベンジャーズ』のジョス・ウェドン監督が引き継ぎ、劇場公開となったが、長らくスナイダーカット版のリリースが待ち望まれていた。にこやかな表情で登場したスナイダー監督は、まずベン・アフレックを“マイ・バットマン”と紹介。その後、出演者の中で誰よりも“スナイダーカット版”公開を支持していたサイボーグ/ビクター・ストーン役のレイ・フィッシャー、フラッシュ/バリー・アレン役のエズラ・ミラーも『バットマン vs スーパーマンジャスティスの誕生』の頃と同じ?長髪姿で登場。スナイダー監督によって「人生が変わった」というワンダーウーマン/ダイアナ・プリンス役のガル・ガドッド、そして『ワンダーウーマン』監督のパティ・ジェンキンスも次々に姿を見せた。そして初映像を公開する前にスナイダー監督は、「HBO Max」にて2021年に配信される“スナイダーカット版『ジャスティス・リーグ』”は、まず各1時間・全4話、4時間にわたるシリーズになるとコメント。いずれは1本の映画にまとめるとし、日本を含め「HBO Max」が展開されていない国でも公開することを考えていると明かした。映画版『ウォッチメン』にも使用されていた「ハレルヤ」が流れる映像は、確かに『マン・オブ・スティール』『バットマン vs スーパーマンジャスティスの誕生』に連なるようなトーンとなっており、スナイダー監督が「映画の中心的存在になる」と語ったサイボーグの新たなシーンや、エズラ演じるバリー・アレンがアイリス・ウェスト(カーシー・クレモンズ)と出会うシーンなども盛り込まれ、幻といわれる悪役ダークサイドも登場している。また、監督は“スナイダーカット版”を公開するよう求めていた「#ReleaseTheSnyderCut」運動の立ち上げメンバーという中国在住のフィオナさんと、アメリカ在住のデクスターさんといったファンとも感謝を込めながら交流していた。スナイダーカット版『ジャスティス・リーグ』は「HBO Max」にて2021年、配信予定(日本公開は未定)。(text:Reiko Uehara)■関連作品:ジャスティス・リーグ (原題) 2009年、全国にて公開ジャスティス・リーグ 2017年11月23日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2020年08月23日海外では、全体練習の前に個々の選手の状態に合わせて行うケガ予防プログラムがあります。いったいどんな事を行っているのでしょうか。イングランドプレミアリーグ、クリスタルパレスFCのトップチームのコーチ、デイブ・レディントン氏に、日本の少年サッカーの現場ではまだ根付いていないその「ケガ予防プログラム」について伺いましたのでご覧ください。(取材・文・写真:末弘健太/BAREFOOT)子どもがケガをした時、保護者が知っておくべきこととは......(写真は少年サッカーのイメージ)<<前編:疲労を可視化してケガを回避、プレミアリーグのトップチームが行うケガ予防とは■個人の状態に合わせたケガ予防プログラム――プロの選手はメイントレーニング前にインジャリー・プリベンション(外傷予防)といって、各自それぞれのケガ予防プログラムを終えてからグランドに出てきますが、これはどのようなものですか?基本的にはストレッチポールやゴムバンド(チューブ)を使ったストレッチやトレーニング、腰や股関節の可動域を広げる運動をします。ハードルを使って腰部を刺激してあげたり、ゴムバンドを使った運動を通して体を温めていきます。また、ゴルフボールを足の裏で転がし、足裏のストレッチにも使いますね。マッサージも受けることができるので、必要な選手はインジャリー・プリベンション中でもマッサージを受けます。――そのメニューは彼らが必要としているものをベースにしているということですよね?そうですね、それぞれの選手によって取り組むメニューは変わってきます。若手の選手はすでにチームで用意されているケガ予防のルーティーンメニューをこなしていくことが多いですが、年齢を重ねるにつれて、より個人に合わせたものになります。そしてそれを習慣化させていき、プレーヤーが無意識でもこれらのメニューに取組めるようになることも実は大切です。プレーヤーは試合前に「これをしろ、あれをしろ」と指示されることを嫌います。このインジャリー・プリベンションが習慣化していれば、細かいプログラムも自分のペースで行うことができます。これらのメニューはスタッフによってアドバイスを受けたりモニタリングはされますが、基本的には個人で行う傾向が強いです。■個人プログラムをこなしてから全体練習――ということは、選手は個人でケガ予防メニューをこなしてから、外に出てチームでのウォームアップをしてボールトレーニングに移るということですよね?ロックダウン前と解除後の今とではウォーミングアップに違いはあるのでしょうか?解除後のウォームアップは非常に軽めでした。というのも、再開後はフィジカルレベルを戻すために多くのサーキットトレーニングや非対人トレーニングを取り入れていたため、ウォームアップがメインセッションの一部に付け足されたというイメージです。ウォームアップからサーキットトレーニングまでずっと対人トレーニングが入らなければ選手にとって刺激が足りず、ただ練習時間を延ばすだけのためになってしまいますからね。従って、やっていること(ウォームアップ内容)自体には大きな変化はなく、時間が短くなったということくらいでしょうか。――チーム再始動後の選手たちの様子はどうでしたか?プレーヤーたちはもちろん新型コロナウイルスを意識しているし、それがもたらすものも認識していますが、とにかく早くプレーを再開したい、自分たちの生活を元のものに戻したいと強く願っていました。以前の彼らはフットボールにコントロールされた環境の中で生活してきました。決められた時間に食事をし、決められた時間に休息していました。それが突然、彼らのルーティーンが取り上げられてしまったのです。もちろんサッカー選手に限らず、多くの人が同じような状況でしょうが、サッカー選手にとっては、それはかなり難しいことです。明らかに普段よりも家で過ごす時間が長かったですが、その期間を楽しめた人もいれば、難しいと感じた人もいました。誰もが同じような経験をしていると思いますが、とにかく全員プレーできることを楽しみにしていました。■子どもがケガをした時親が知っておくべきこと――最後の質問です。U-13の選手がケガをした際に、親が家で選手をサポートするために何かできることはあると思いますか?その質問はアカデミーレベルの視点で聞いているのか、グラスルーツ的な視点で聞いているのかどちらですか?――主にグラスルーツ的な視点で聞いています。難しいですね。はっきり言って専門家の診断次第で、どの様なケガなのか分かっているのであれば、与えられたリハビリプログラムに沿って子どもを(リハビリする上で)サポートしてあげることが重要です。診断されていない場合は、サポートする上で非常に難しいです。 言えることとしては、筋肉の損傷であれば、アイシングをしてあげること、あとは十分に休ませてあげる必要があります。その後に、ケガをして使わなかった期間に強張ってしまった筋肉をストレッチさせ始める必要があります。靭帯のケガであればストレッチではなく周辺の筋肉を強化する必要がありますよね。とはいえ、やはり診断されていない場合は、家庭でのサポートというのはとても難しいです。日本は比較的病院に行きやすい国のようなので、可能であれば子どもがケガをした際には速やかにドクターに診断をしてもらった方が良いと思います。医師の診断を受けるのがむずかしいとしても、少なくとも親は子どもが何をして、どの様にそのケガが起きたのかを知っておく必要はあります。子どものころは痛くても早くプレーに戻りたいと考えてしまうので、保護者としてできることとしては、子どもの様子をしっかりと観察し、無理してプレーしていないか、ということに気づいてあげることです。あとはコーチとしっかりとコミュニケーションをとってケガの治り具合を共有することも大切です。今回は、全体練習の前に個々に合わせて組まれたケガ予防プログラム「インジャリー・プリベンション」というトップレベルの選手の一部の活動をご紹介しました。前編で、低年齢の選手の方が関節が柔らかくて可動域が広くケガのリスクが低いとお伝えしましたが、ケガをせずサッカーを続けるためにも成長期に入ったら身体のケアをし始める必要があります。すぐに完全に同じものを導入するのは難しくても、ケガでサッカーを楽しめない子を増やさないためにも日本も参考にしたいものではないでしょうか。Dave Reddington(デイブ・レディントン)イングランドプレミアリーグ一部、クリスタルパレスのトップチームコーチ。クリスタルパレス、ワトフォードのアカデミーでコーチとしてのキャリアを積みジュニア~ユース年代まで指導。クリスタルパレスU23チームの監督からトップチームのコーチに就任した。BAREFOOT(ベアーフット)はロンドンに本社があるイングランドサッカー留学会社。選手や指導者、サッカービジネス留学などの個人プログラムも充実している一方、チームでのイングランド遠征も手配可能。長くイングランドのサッカー界に携わっていることから、サッカー関連の情報やノウハウ、クラブとの強い繋がりがある。BAREFOOTのホームページはこちら>>個人の状態に合わせたケガ予防プログラム
2020年08月18日『ジャスティス・リーグ』でサイボーグ役を演じたレイ・フィッシャーが、先月初め、同作を監督したジョス・ウェドンや撮影当時のDCエンターテイメントの重役ジェフ・ジョンズを自身のツイッターで批判。13日、今度はジョンズのみに対する批判をツイートした。「ロサンゼルスで『ジャスティス・リーグ』の撮り直しを行っているとき、ジェフ・ジョンズのオフィスに呼び出された。私やエージェントが、正しい指揮命令者に苦情を入れようとすることをけなし、注意した。そして、私のキャリアについて事実上の脅迫をしてきた。こんな振る舞いを続けさせてはならない」。レイの言っている「『ジャスティス・リーグ』の撮り直し」とは、2021年に「HBO Max」で配信されるザック・スナイダー・カットのことではなく、2017年にスナイダー監督が降板し、ウェドンが監督に就任した際に行われた撮り直しのこととみられる。レイのツイートのコメント欄には、彼に同情する声や今後のキャリアを心配する声が寄せられている。ジョンズは「The Flash/フラッシュ」や映画『ワンダーウーマン1984』など数々のDC作品の脚本を手掛けてきたことから、「ジョンズは良い人間であると言えないかもしれない。でも、最高の脚本家であることは確か」という複雑な感情を表す声も。(Hiromi Kaku)■関連作品:ジャスティス・リーグ (原題) 2009年、全国にて公開ジャスティス・リーグ 2017年11月23日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2020年08月14日EXILE HIROが12日、都内で行われた日本発のプロダンスリーグ「D.LEAGUE」発足プレスカンファレンスに出席した。2008年にダンスが義務教育化され、最近でもダンスエクササイズコンテンツが流行するなど、ダンス人口は年々増加。ダンス市場の成長性が今後期待される中、日本のストリートダンスの発展と普及を図るとともに、ストリートダンスのプロフェッショナルを生み出し、アートとスポーツ、そしてビジネス面での新たな価値を創造するべく、「D.LEAGUE」発足が決定した。カンファレンスには、「D.LEAGUE」を運営するDリーグの代表取締役CEOの平野岳史氏、代表取締役COOの神田勘太朗氏、そして、チーフクリエイティブアドバイザーに就任したEXILE HIROが出席。リーグの発足宣言とともに、日本のダンス市場やリーグについてのプレゼンテーションを行った。EXILE HIROは「D.LEAGUEをしっかりとしたエンターテインメントとして成立させ、最高のエンターテインメントとして世の中に送り出したい。ダンスが大好きな子供たちや若い世代の夢を叶える場所に成長させていきたいと思いますし、ダンスの素晴らしさを日本中、世界中に発信して、日本中、世界中を元気にしていきたい」と意気込み、「ダンサーとしては夢のまた夢、そういうプロジェクトだと思うので、長く継続できるように。世界に通用する日本発のエンターテインメントとして盛り上げていきたい」と語った。また、「D.LEAGUEの中からスターを発掘したい」と期待。そして、「ダンサーが飛躍できるような場所を考えて作っていきたい」との考えを示し、「D.LEAGUEに出ること自体が親孝行になるような場所にしていきたいですし、プロリーグを作ることでいろんな出口につながって、ダンスで社会的地位も認められてダンスで生活を成り立たせることにつながっていくと思う。ダンサーの夢が叶う場所にしたい」と熱い思いを述べた。同リーグは、エイベックス、コーセー、サイバーエージェント、セガサミーホールディングス、セプテーニ・ホールディングス、フルキャストホールディングス、ベネフィット・ワン、USEN-NEXT HOLDINGS(50音順)の計8社がチームオーナーとして参画し、総勢8チームが2021年1月10日から開幕する全12ラウンドのレギュラーシーズンを戦う。計12ラウンドの各チームのパフォーマンスは、D.LEAGUE競技規則に従い採点、上位4チームを選出。レギュラーシーズン後、上位4チームによるチャンピオンシップを行い、6月末に初代シーズンチャンピオンを決定する。
2020年08月12日日本のストリートダンスの発展と普及などを目的に今年2月に設立されたDリーグは12日、日本発のプロダンスリーグ「D.LEAGUE」の発足を発表した。同日、都内で「D.LEAGUE」発足プレスカンファレンスが開催され、発足宣言が行われた。2008年にダンスが義務教育化され、最近でもダンスエクササイズコンテンツが流行するなど、ダンス人口は年々増加。ダンス市場の成長性が今後期待される中、日本のストリートダンスの発展と普及を図るとともに、ストリートダンスのプロフェッショナルを生み出し、アートとスポーツ、そしてビジネス面での新たな価値を創造するべく、「D.LEAGUE」発足が決定した。同リーグは、エイベックス、コーセー、サイバーエージェント、セガサミーホールディングス、セプテーニ・ホールディングス、フルキャストホールディングス、ベネフィット・ワン、USEN-NEXT HOLDINGS(50音順)の計8社がチームオーナーとして参画し、総勢8チームが2021年1月10日から開幕する全12ラウンドのレギュラーシーズンを戦う。計12ラウンドの各チームのパフォーマンスは、D.LEAGUE競技規則に従い採点、上位4チームを選出。レギュラーシーズン後、上位4チームによるチャンピオンシップを行い、6月末に初代シーズンチャンピオンを決定する。チームは、年間で出演する「レギュラーダンサー」、期間限定で出演する「SPダンサー」、チームの監督的な役割となる「ディレクター」で構成。毎回のラウンドに出演するのは8人、「レギュラーダンサー」と「SPダンサー」が出演する(ディレクターがレギュラーダンサーとして出演する場合もあり)。この日開催された「D.LEAGUE」発足カンファレンスには、Dリーグ代表取締役CEOの平野岳史氏、チーフクリエイティブアドバイザーのEXILE HIRO、Dリーグ代表取締役COOの神田勘太朗氏が出席。リーグの発足宣言をするとともに、日本のダンス市場やリーグについてのプレゼンテーションを行った。
2020年08月12日子どものサッカーでの心配事の一つがケガ。特に今年は新型コロナウイルスの影響で休校、チーム活動停止が長引いたこともあり、活動再開をしている今もケガの心配をしている保護者は多いでしょう。海外では全体練習の前に個別のケガ予防策をとっているチームもあります。イングランドプレミアリーグ、クリスタルパレスFCのトップチームのコーチ、デイブ・レディントン氏にお話を伺いました。前編では、長期休暇明けの練習のポイントや、選手の疲労チェックなどをお送りします。(取材・文・写真:末弘健太/BAREFOOT)子どもたちには形だけ整えたトレーニングでなく飽きないような工夫をしてあげる方が良いとデイブ氏は言います(写真は少年サッカーのイメージ)■疲労を可視化してケガ予防対策を取っている――日本ではイギリスより早くサッカーが再開され始めましたが、イギリスではどうやって活動が再開されていったのか、他国の施策に興味を持っています。クリスタルパレスのトップチームはどのようにトレーニング強度を高めていったのでしょうか?まず、ロックダウン中は、選手各自にトレーニングプログラムが配られ、そのプログラムを消化していきました。GPSでトラッキングできるようになっていたので、データが毎日アップロードされ、週の終わりには大きなスプレッドシートが送られてきて、選手が何をしたか、どのような状態だったかが把握することができました。チームとして活動を再開する際は、政府のガイドラインに沿って練習を再開していく必要がありました。1ピッチに4人の選手まで入ることができ、3つのグループに分かれていたのですが、 各グループごとに練習時間帯が違うので、2ピッチ、3グループで練習時間帯を変えて練習しました。トレーニング中もソーシャルディスタンシング(2m)を保つ必要があり、最初の3つまたは4つのセッションでは、有酸素運動を多く取り入れて、心肺持久力を高めていく作業となりました。そして、おそらく6回ほどのセッションを経て、ステージ2に移行し、ボディコンタクトを伴うトレーニングが可能になりました。もちろんステージ2に移行する前に政府からその旨の発表がなされています。この時点からトレーニング強度を上げていきました。このような流れは各国同じではないでしょうか。――トレーニング強度を上げる際に、何か基準はあったのでしょうか?決まった基準というものはなく、その選手のケガ歴やロックダウン中の様子などを考慮して決めていきました。なので、チーム全員をそれぞれ見ていく必要があります。トレーニング中、例えばある選手がケガのリスクが高いと判断されます。そうしたらトレーニング中だとしてもその選手をトレーニングから外し、若い選手を入れます。毎朝、プレーヤーはスクイーズテスト(筋肉を圧迫して状態を確かめるテスト)を行い、疲労がどの部分に溜まっているか視覚的に見ることができます。スクイーズテストの結果が低いと、その選手はケガのリスクが高いということになります。その結果を毎朝のミーティングで各スタッフと話し合い、トレーニングプログラムを修正する必要がある場合は都度見直していきます。■形だけのトレーニングより子どもたちの心を刺激するような工夫を――ロックダウン解除後にケガをした選手はいますか?いませんでした。元々ケガをしていた選手がリハビリから何人か戻ってきました。ロックダウン中にケガをしてしまった選手が1名いて、リハビリ用に設定されていたプログラムをしていました。この辺りはこちら側にもコントロールできないので仕方ありません。今のところロックダウン解除後のケガ人は出ていませんが、リーグが再開されると週に3試合あるので、できるだけ多くの選手が試合に出られるような状態にしておくことが大切になります。そのため、それぞれの選手のプレー時間の管理などもしっかりとおこなう必要がありますね。――では、ローカルクラブでも徐々に強度を高めていく必要がありますか?年代によりますね。低年齢の選手の方が関節が柔らかくて可動域が広く、筋肉量も少ないので、いきなり動き始めてもケガをするリスクが低いため、低年齢であればあるほど、通常と同じようなトレーニングをしても問題ないかと思います。カテゴリーが上がるにつれてボールを使ったサーキットトレーニング(俊敏性、アジリティ、技術系トレーニングを組み合わせて短時間で行うメニュー)などを取り入れるなどして、トレーニング強度に気を付けながらフィジカルレベルを元に戻していく必要があります。私が現在指導している選手は全員プロ選手ですのでトレーニングの意図を理解できるし、自分のフィジカルレベルをどこまで引き上げなければいけないかわかっています。低年齢の子どもにサーキットトレーニングをしてもすぐに飽きてしまうと思うので、コーチが工夫をしなければいけません。しかもソーシャルディスタンシングを保つことも忘れてはいけませんからね。私が低年齢のプレーヤーを指導していた頃は、できるだけゴールを設置してシュートを打てるようなトレーニングにしていました。なので、低年齢のプレーヤーには、サーキットトレーニングなどをしてフィジカルレベルを戻すような作業は必要ないかと私は思います。サーキットトレーニング本来の意味も持たせることができないし、子どもも刺激が足りなくなってしまうからです。もちろん低年齢のプレーヤーもサーキットトレーニングをやっても全然良いとは思いますが、私だったら対人トレーニングでないクロスからのシュート練習などから始めます。ただ、ここでも気を付けなければいけないポイントがあります。彼らは長い間サッカーから離れていたので、クロスやシュートなどの筋肉への負荷が一瞬で大きくかかる動作をしていたかどうか、また、その反復回数を見ていく必要がありますよね。同じ選手がずっとクロスを上げていないか、右足でも左足でもやっているか、この辺りはよく見ていく必要があります。こんな時はペアを作らせて、交互に役割を変えていくといいですね。コーチは選手を守るためにこれらのようなことを考えていかなければいけません。日本でもJクラブのドクターが急激に高負荷をかけるとケガのリスクが高まると忠告していますが、プレミアリーグのトップクラブのコーチであるデイブ氏も同様の指摘をしています。休んでいた分を取り返そうとするよりは、飽きずにできるようやる気を刺激してあげるようにしましょう。Dave Reddington(デイブ・レディントン)イングランドプレミアリーグ一部、クリスタルパレスのトップチームコーチ。クリスタルパレス、ワトフォードのアカデミーでコーチとしてのキャリアを積みジュニア~ユース年代まで指導。クリスタルパレスU23チームの監督からトップチームのコーチに就任した。BAREFOOT(ベアーフット)はロンドンに本社があるイングランドサッカー留学会社。選手や指導者、サッカービジネス留学などの個人プログラムも充実している一方、チームでのイングランド遠征も手配可能。長くイングランドのサッカー界に携わっていることから、サッカー関連の情報やノウハウ、クラブとの強い繋がりがある。BAREFOOTのホームページはこちら>>
2020年08月04日スカウトが見るポイントは技術だけではない。早熟、晩熟傾向などの成長スピードや、何より人間性を含めたポテンシャルであることを前編でお送りしました。プレミアリーグのトッテナムやイングランドサッカー協会のスカウト責任者を歴任するなどたくさんの育成年代の選手を発掘してきたベテランスカウト、リチャード・アレン氏に、後編では成功している選手の保護者が行っているサポートの具体例などを伺いました。(取材・文・写真:末弘健太/BAREFOOT)ベテランスカウト、リチャード・アレン氏が語る、スカウトの際に技術以外でチェックすることとは■プレーしている時には見えない部分も大事――スカウティングをする際に社会性や精神面にもフォーカスを当てるとおっしゃっていましたが、ピッチ外で選手が自分を高めるために何かできることはありますか?スカウトは試合会場に行き、ピッチ上で起きる事象を見ることになります。ただ試合が始まる前や終わった後の選手の言動も見ることができます。良いスカウトというのはただ試合を見に行くわけではなく、試合前後に起こることも全て見に行きます。そして彼らはできるだけ多くの情報を集めます。特に目では見られない情報ですね。例えばその選手はどんな性格なのかなどです。やはり、いつでも少しでも今の自分より良い選手になりたいという気持ちを常に持つことは大切ですよね。クリスティアーノ・ロナウドやリオネル・メッシなどの素晴らしい選手は常にこの気持ちを持ち続けています。その気持ちがあればチーム練習以外の時間で、もしフィジカル能力が足りなければそのトレーニングをするし、技術的に劣っていればそれを補うようにするはずです。もちろん選手がこのようなことをしているかはスカウトには見えにくいところなので、彼らがどのような人間なのか探るために、彼らをよく知る人に話を聞くことも非常に重要です。しっかり毎回の練習にコミットしているか、毎日自分をよくしようとしているか、必要があれば何かを犠牲にしてまでトレーニングができるか、などのメンタリティがあるかを確認します。私はそれをGood Characterと呼んでいますが、それはただの「いい子ちゃん」というわけではなく、トレーニングや試合の時に全身全霊でそれに取組めるメンタリティのことです。今の話が質問の答えになっているかわかりませんが、プレーをしている時だけ見える事象だけではなく、そこでは見えないことも、良い選手になるには非常に重要です。あとは選手のバックグランドも重要な要素ですね。両親が過去にアスリートだったかどうか、保護者が選手をしっかりとサポートしてくれているか、こういった細かいこともスカウトをする上で一つの判断材料にはなります。ある論文の中で、「適切な程度」のサポートを受けているアスリートは、過度にサポートを受けていたり、受けているサポートレベルが低いアスリートよりも成功しやすいというデータが出ています。――では保護者からのサポートというのは非常に大切ということですよね。そうです。ただ、ここは非常に気を付けなければいけません。もちろん過干渉はいけません。選手をサポートしてくれている周りの人にしっかりと責任を与え、モチベーションを高めてあげることは大切です。選手はそれぞれ家庭によって受けられるサポートのレベルが違い、トレーニングに行くのに車で送ってもらえる選手もいればバスなどの公共交通機関で向かう選手もいます。では保護者に活動場所まで送ってもらえる選手の方が成功するかと言うと、もちろんそうではなく、逆にバスで自分で通う経験が選手を成長させることもあります。ほとんどの成功している選手の保護者は、それが母子家庭だろうと父子家庭だろうと関係なく、親から、過干渉でもなく、放置されすぎているわけでもなく、適切な程度のサポートを受けています。親が子どもに自分の夢を押し付けるのではなく、選手の夢をサポートすることが大切です。■子どものモチベーションを下げないために気を付けること――具体的には保護者からはどのようなサポートが必要ですか?選手の年代によってサポートの種類は変わってくるかと思いますが、今お話したように、選手を支え続ける姿勢を貫くことがどの年代でも鍵になります。時に保護者は、親ではなく、コーチになりたがります。でも本来は、指導はコーチに任せ、サポートに徹するべきです。選手がうまくプレーできない時など、話を聞いてあげたり、寄り添ってあげたり、場合によっては背中を押してあげることも必要です。なので、特段「このサポートが必要」というのはなく、通常の親としての役割を普通にこなすということが大切だと思います。やはり選手がやりたくないと思っていることを、無理矢理やらせ始めたりすると問題が起こります。各家庭での子どもへのサポートは違っても当たり前ですが、うまくいかない時は励まし続けてあげましょう。物事を大きくとらえさせ、長期的に考えさせましょう。指導したり、やることを指示したり、プレーに口出ししたりしないようにしましょう。これをしてしまうと選手は混乱してしまいます。コーチの指示と親の指示も聞かなければいけなくなり、一貫性が無くなってしまいます。上手くプレー出来ていても出来ていなくても、何が起ころうともピッチサイドで笑顔で見届けてあげる。それが大切です。あなたが子どもの成長の願っても、全ての子どもが目指しているゴールまで辿り着けるわけではありません。もちろん全ての子どもにポテンシャルはあり、確実に成長しますし、自分のポテンシャルを超える子どももいます。ただし現実は、プロ選手になれる数はそこまで多くありません。トッププロ選手になるにはさらに数が限られます。それはどのスポーツにも当てはまります。さらには人生にも当てはまります。エリートとは限られた人にしかなれないからエリートと呼ばれるのです。色々な要素が相互的に作用しその選手を形成しますが、両親のサポートというのはその要素の一つにすぎません。ただその中で気を付けなければいけないのは、サッカーを強要したりすると選手はモチベーションを下げ、場合によってはサッカーをやめてしまいます。いかがでしょうか。サッカーが好きで頑張っているお子さんをサポートしたいのはどの親御さんも一緒だと思いますが、それが「無理やり」「強要」になってしまうとお子さんはサッカーを楽しめなくなってしまうのです。成長過程において常に右肩上がりで成長するものでもありません。停滞するとき、上手くいかない時もおおらかな気持ちで見守ってあげることが大事なのだとリチャード氏の言葉から気づかされます。Ricard Allen(リチャード・アレン)トッテナム・ホットスパーで6年間アカデミーのスカウティング部門の最高責任者を任され、ヨーロッパサッカー協会連合 (UEFA) やイングランドサッカー協会 (The FA) が開催するジュニアユースとユースのすべての大会で様々な国のトップクラブを視察。the FA Talent Identification in Footballコース (才能あるサッカー選手の選考) を欧州各国のプロフェッショナルクラブで開催し、スカウティングについての講義も開催。現在はラフバラ大学サッカー部門 ダイレクターを務めている。BAREFOOT(ベアーフット)はロンドンに本社があるイングランドサッカー留学会社。選手や指導者、サッカービジネス留学などの個人プログラムも充実している一方、チームでのイングランド遠征も手配可能。長くイングランドのサッカー界に携わっていることから、サッカー関連の情報やノウハウ、クラブとの強い繋がりがある。BAREFOOTのホームページはこちら>>
2020年07月15日スカウトの人って選手のどこを見ているの?身体が大きくて速いと有利なんでしょう?など、スカウトの人が何を見て判断するのか気になる親御さんも多いのでは。今回は、世界最高峰のリーグ、イングランドプレミアリーグのトッテナム・ホットスパーFCやイングランドサッカー協会でスカウト部門のトップとして育成年代の発掘に関わってきたベテランスカウト、リチャード・アレン氏に「U-13世代をスカウトする時に見るポイント」を伺いました。(取材・文・写真:末弘健太)技術以外にスカウトが見ているのは......(写真は少年サッカーのイメージ)■「成長速度の違い」も見ている――U‐13世代をスカウティングする際に何を見ますか?スカウティングといってもファンデーション・フェーズ(5~11歳)とU‐13では少し見るものが変わってきます。U‐12、U‐13からは少しずつ、その選手が攻撃的な選手なのか守備的な選手なのかわかってきます。最終的にどこのポジションがその選手にとってベストかはその時点ではわかりませんが、どこが強みでどこが改善点なのかわかってきます。ただし、この年代の選手を見る上で気を付けなければいけないことは、選手それぞれで成長の速度が違うということです。思春期が訪れる頃に、身体的な機能は一気に発達していきます。12、13歳の選手でも15、16歳に見える選手もいますし、9歳くらいにしか見えない選手もいます。これによってもちろん身体能力に差が出てきてしまいます。なので、その場のパフォーマンスの出来で評価するのではなく、選手のポテンシャルを見てあげることが大切です。チームの中で非常に速くて強い選手がいたとしても、もしかしたらそれは彼がチーム内で月齢が一番高いだけかもしれません。この年代の選手をスカウティングをする上で、この点は必ず気を付けなければいけない点です。――では、その一時のパフォーマンスの良し悪しよりも、ポテンシャルを秘めていることの方が大切ということですよね?そうですね。私はその選手のプレーの意図を見るようにしています。例えばある選手がパスを出したとします。その判断は良いものでしたが、身体能力的にパスが通らないことがあるかと思います。30mのパスを出したかったとしても、15mもしくは20mにしか届かなかったということです。そのような時、指導者の方は選手にしっかりと自信を持たせてあげることが必要ですね。パスは届かなかったけど、プレーの意図は良かったと。たとえその場面でのプレーがうまくいかなくても、その選手が正しいプレーをしようとしていれば、私はそれを評価します。■技術面だけではない、スカウトが見る「ポテンシャル」の内容――ポテンシャルがある選手というのはどのように見分けていますか?良い意図のあるプレーをしている選手がポテンシャルがある選手ということでしょうか?もちろん良い意図のあるプレーをすることは大切ですが、最終的には全ての要素が揃わなければ良い選手とは言えません。技術的な能力が高いことも大切です。ゴールデンエイジと言われる時期には技術的な能力が一気に向上します。そしてそれは11vs11の中でゲームの理解度を向上させなければいけない年代になっても伸び続けます。ただし、最終的には技術的の能力に加え、ゲーム理解度と身体能力がうまく相互的に作用してプレーすることになります。そしてそれが自動的に(自然と)できないといけません。あなたが技術的に素晴らしいとしても、身体の成長が追い付いていなくてうまくプレーできないということもありますし、反対にとてもうまくプレーできても、それは身体の成長が周りの選手より早いからということもあり得ます。もちろん、そういう選手は技術的にも優れていて、身体能力も高いという可能性もありますが。この辺りの判断は難しく、スカウトの人間も時々見落とすことがあります。プロの世界では19、20、21歳で素晴らしいプレーをする選手がいますが、彼らが必ずしもU‐13の時に素晴らしい選手だったとは限りません。だから今チームの中でベストイレブンに入っていなくても、将来的にベストイレブンに入ってくる可能性は大いにあります。多くのことは変わっていくのです。――あなたはプレミアリーグ・トッテナム・ホットスパーなどのプロクラブで指導者としての長いご経験がありますが、U‐13の選手をスカウトをする上で大切にしていることはありますか?上記の通り、やはりまずはポテンシャルがあるかどうか、成長の余地があるかどうかが大きなポイントとなります。クラブが求める能力まで伸びる可能性があるのか。スカウトによっては、身体能力などの特徴がある選手を見る人もいます。例えば、思春期に入る前でもずば抜けて素早い選手がいるとして、おそらくその選手は思春期後もずば抜けて素早いのは変わらないだろうと思います。私個人的には技術的な能力を重要視します。もちろん現時点で技術的にパーフェクトである必要はなく、技術的に伸びる要素があることが大切です。私はとにかく1に技術2に技術3に技術です。もちろん最終的にはゲーム理解度や戦術理解度も高める必要があり、身体的な特徴も少なくとも1つ2つは最低ないとプロの世界では戦っていけませんが。あと、この年代を見るうえで大事にしていることといえば、人/選手としての言動や人間性です。社会性や精神的な部分ですね。選手はU‐13の時期でもこのような能力を培います。もちろんこの時点で精神的に成熟しきっている必要はありません。ただし、良いメンタリティを持っているとスカウトに感じさせることは大切です。「もっとうまくなりたい」「もっと学びたい」というような強い気持ちをもち、集中して一生懸命練習している選手は、やはり目にとまります。もちろんまだ若く発展途上なので、先ほど話したようにU‐13時点でパーフェクトである必要はなく、例えば感情のコントロールをうまくできない選手もよくいます。でもこれは技術的な要素と同じで、例えばヘディングの技術がそこまで高くない選手がいます。でもそれは、ヘディングの方法を教わってしっかり練習すれば改善されるのと同様に、精神的な部分も経験を積めば成長していきます。とても強いウィニング・メンタリティを持っている選手で、時に感情のコントロールをうまくできずレッドカードを貰って退場することがあります。イングランドの選手ではベッカムだってW杯で退場したし、ルーニーだって退場しました。多くの選手がやってしまいます。でも彼らが成長するにつれて、その課題に対して上手く向き合えるようになりました。■クラブごとに「良い選手」は異なる各クラブにクラブ哲学があるかと思いますが、それはスカウトする際に影響を与えますか?全てのクラブにクラブ哲学があるかと思います。スカウトをする上で、クラブのニーズと選手のクオリティをマッチングさせることは非常に重要です。あるクラブは1on1に強く、ボールをうまく扱える選手を好むとします。ファーストタッチの質、オンザボール、オフザボールでの色々な動き方ができるという技術的な要素ですね。反対に、あるクラブはとにかく身体能力が大切だと考えていて、たくさん走れてロングボールをバシバシ蹴れる能力などにフォーカスしていて、技術的な側面はあまり必要ないと感じています。このようなクラブ哲学を基に、クラブがどのような選手を求めているか明確にすることはスカウトをする上で非常に重要です。どのクラブも同じようなタイプの選手を探しているわけではありません。ロンドンの中でも、トットナムが求めている選手はチェルシーが求めている選手とは異なります。どのクラブも良い選手を探していることには間違いありませんが、その「良い選手」のニュアンスがそれぞれによって異なり、チェルシー、ウェストハム、フルハム、アーセナル、トットナムが求めている選手というのは全て異なります。リチャード氏の言うように、クラブの哲学、その時志向するスタイルなどによって「良い選手」が異なるのです。セレクションなどを受けて合格できなかったとしても、それは良い選手ではなかったからではないのです。そのクラブがその時求める条件に合ってなかっただけなので、結果に一喜一憂せず技術やメンタルを磨くことで選手として成長することができるということを心に刻んでお子さんをサポートしてあげてください。後編では、子どもの夢をサポートするために親はどうすればいいかをお送りします。Ricard Allen(リチャード・アレン)トッテナム・ホットスパーで6年間アカデミーのスカウティング部門の最高責任者を任され、ヨーロッパサッカー協会連合 (UEFA) やイングランドサッカー協会 (The FA) が開催するジュニアユースとユースのすべての大会で様々な国のトップクラブを視察。the FA Talent Identification in Footballコース (才能あるサッカー選手の選考) を欧州各国のプロフェッショナルクラブで開催し、スカウティングについての講義も開催。現在はラフバラ大学サッカー部門 ダイレクターを務めている。
2020年07月06日『ジャスティス・リーグ』でサイボーグ役を演じたレイ・フィッシャーが、同作を監督したジョス・ウェドンを批判している。6月30日(現地時間)、レイはツイッターに過去のコミコンで「ジョスはすごくいい人。(降板した)ザック・スナイダー監督はいい人を選んだ。うまく作品をまとめて仕上げてくれた」とウェドン監督を褒めた動画を投稿し、「完全撤回したい」と表明。7月1日に、「『ジャスティス・リーグ』の撮影現場での、ジョス・ウェドンのキャストやスタッフに対する扱いは下劣で、口汚く罵ったり、プロ意識に欠けていたりと、到底受け入れられるものではなかった」とツイートした。ウェドン監督のそうした態度を可能にしたのは、当時ワーナー・ブラザースの重役を務めていたジョン・バーグと、当時DCエンターテイメントの重役を務めていたジョフ・ジョンズのせいという指摘もした。ウェドン監督はこの報道に反応を示していないが、彼のツイッターの最新投稿には「なにか話すことは?」とレイのツイートを引用してプレッシャーを与えるようなコメントが目立つ。バーグは「Variety」誌に「私たちがプロ失格の態度を可能にしただなんて、断固としてありえません。レイのことで覚えているのは、アニメではサイボーグがよく『ブーヤー!』と言うので、それをレイに言ってもらおうとしたら、すごく嫌がったということです」と語っている。(Hiromi Kaku)■関連作品:ジャスティス・リーグ (原題) 2009年、全国にて公開ジャスティス・リーグ 2017年11月23日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2020年07月02日パラマウント・アニメーションが贈るアニメーション映画『モンスターズ・リーグ』(原題:RUMBLE)が、2021年春に公開されることが決定し、特報映像が18日、公開された。本作の舞台は、モンスターと人間が仲良く共存するユニークな世界。モンスター同士が強さを競う格闘技「モンスターズ・リーグ」が開催され、それぞれの街には、代表するモンスターがいる。人々はこの「モンスターズ・リーグ」に熱中し、まるで地元の野球やサッカーチームのように、おらが街のモンスターを心の底から応援する、言わば誇りを共有し”共に戦う”存在。なかでも伝説と称されるほどに大人から子どもまで大人気なのが、圧倒的強さとカリスマ性を誇るトップスターの“テンタキュラー”。超満員の会場で大歓声とスポットライトを浴びるそのカッコよさに、人間もモンスターも種族の垣根を越えて大興奮する。そんなか、大都市にテンタキュラーを引き抜かれてしまった小さな街“ストーカー”では、16歳の少女ウィニーが、のんびり屋で愛すべきモンスター“スティーブ”の恵まれた体格とダンスの才能を活かし、彼自身も想像していなかったような最強のチャンピオンを目指し特訓をつけはじめる。街のみんなからはまったく期待されず、今は橋での懸垂すらクリアできない負け犬のスティーブは、ウィニーが連れてきた謎の助っ人モンスターとの懸命なトレーニングでメキメキとその素質を開花させていく。大きさも性格もすべてにおいてデコボコな彼らが新星タッグを組み、多くの手ごわいライバルモンスターたちを蹴散らし、テンタキュラーに匹敵するような大スターに上り詰めることができるのか!? ハツラツ少女と怠けものモンスターの、友情と再生の物語が描かれる。監督は、『シュレック』シリーズのアニメーション・パートを務める実力派であり、本作が監督2作目となるハーミッシュ・グリーブ。そして、ブラッド・ピット主演『マネーボール』(11)、『ワールド・ウォーZ』(13)などの実写作品に定評のあるプロデューサーのマーク・バクシが、ジョニー・デップが吹替を担当した『ランゴ』(11)以来となるアニメーション映画に帰ってきた。彼らが創り出した、見た目も性格も個性豊かなモンスターたちが、レスリングをはじめ、テコンドー、相撲など様々な格闘スタイルで魅せる、変幻自在のエキサイティングな異種格闘技戦さながらのモンスターバトルが大きな見どころ。世界中の少年少女たちが憧れる強くてカッコイイモンスターたちの熱きバトルには、モンスターたちの入場テーマや、懐かしい映画パロディなど、大人も思わずニヤリとさせられる演出が彩りを加える。(C)2020 PARAMOUNT ANIMATION, A DIVISION OF PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
2020年06月18日編集部:学研キッズネット編集部株式会社ジュピターテレコムは、新番組『みんなで夢体験!きらめき★先生』を全国1,393万世帯で視聴可能なJ:COMのコミュニティチャンネル「J:テレ」で、2020年6月1日(月)から放送を開始します。またJ:COMが提供する地域情報アプリ「ど・ろーかる」でも配信を行いますのでスマートフォンやタブレットで全国どこでも視聴できます。番組制作の背景「新しい生活様式」の実践が進む中、子どもたちの学習環境、校外学習、遊びの場など生活環境も変化し、日々の生活の中で子どもたちは夢や希望を持ちにくい状況が続いております。また、J:COMでは番組制作において、3密を避けるために様々な制限がある中、オンラインビデオ会議システムを使い、場所を選ばずに人と会うことができるという利点を生かした番組作りを進めてきました。このオンラインビデオ会議システムを使うことで、子どもたちが普段の生活では会うことが難しい憧れの人と、直接触れ合う夢のような体験が実現可能であると考え制作したのが、新番組『みんなで夢体験!きらめき★先生』です。番組では、アスリートや著名人に「先生」として登場していただき、全国の子どもたちとオンラインビデオ通話システムをつなぎ、「先生」自身の夢に向けたエピソード紹介や、子どもたちの夢の実現に向けてアドバイスをするなど、先生から子どもたちに特別授業が行われます。初回放送ではJ1浦和レッドダイヤモンズの槙野智章選手が先生として登場し、子どもたちに夢や具体的な目標を持つことの大切さなどを教えます。目標を見失わないためのアドバイスなど、子どもたちにわかりやすい言葉で伝え、子どもたちが真剣に授業を受ける様子が放送されます。今回の授業に参加した子どもたちからは、「雲の上の人と話せて感動した!」や「槙野先生は話が分かりやすく、とてもやさしい人だった」、「槙野先生は常に目標をもって、それを実現してきたことがすごい」などの感想があがり、授業が終わった後の子どもたちは目を輝かせて明るい表情が印象的でした。J:COMでは、今回の番組を通じて、登場するゲストから、子どもたちがさまざまな学びから刺激を受け、夢や目標を見つけ充実した毎日を送ることに貢献できればと考えております。オンラインビデオ会議システムを使っての授業の様子次回以降のゲストは、空手選手の植草 歩さん、野球解説者の荒波翔さん(元横浜DeNAベイスターズ)を予定。J:COMでは今後も、「新しい生活様式」の中でもさまざまな取り組みを実施し、子どもたちの未来・地域社会の発展に貢献します。番組概要番組タイトル:『みんなで夢体験!きらめき★先生』放送開始日時:2020年6月1日(月) 17時※再放送あり放送チャンネル:「J :テレ」札幌・仙台・関東エリア:10ch、関西・福岡エリア:12ch、下関エリア:111ch、熊本エリア:11ch視聴可能世帯数:1,393万世帯※J:COMの有料サービスの加入・未加入を問わず、J:COMのネットワークが接続されている建物にお住まいであれば無料でご視聴いただけます。なお、サービスエリア内でもご覧になれない地域が一部あります。放送内容:子どもたちが憧れの人からさまざまなことを学び、夢や目標を見つけることができるように、特別授業を行います。1人の先生が前編・後編で2週にわたり登場します。初回ゲスト先生:浦和レッドダイヤモンズ所属槙野智章 選手特設ホームページ:※放送スケジュールおよび内容は予告なく変更になる場合があります。<配信概要>アプリ名:地域情報アプリ「ど・ろーかる」配信タイトル:『みんなで夢体験!きらめき★先生』配信開始日時:2020年6月1日(月) 17時※毎週月曜17時に最新放送をアップデート※配信スケジュールおよび内容は予告なく変更になる場合があります。▼インストール方法《アプリ詳細、インストールはこちら》アプリ価格:無料※通信料はお客さまのご負担となります。<次回以降のゲスト先生>第2回ゲスト空手選手 植草 歩さん生年月日:1992年7月25日出身地:千葉県八街市所属:JAL実績:全日本空手道連盟ナショナルチーム選手空手女子組手68kg超級世界ランク1位2017年~2019年プレミアリーグ年間チャンピオン空手選手 植草 歩さん第3回ゲスト(予定)野球解説者 荒波翔さん(元横浜DeNAベイスターズ)神奈川フューチャードリームドリームス アドバイザー生年月日:1986年1月25日出身地:神奈川県横浜市略歴:横浜高校~東海大学~トヨタ自動車を経て、2010年にドラフト3位で横浜ベイスターズ(現 横浜DeNAベイスターズ)に入団、2012年,2013年と2年連続でゴールデングラブ賞を連続受賞、2018年シーズン限り退団、2019年メキシカンリーグモンテレイ・サルタンズ入団2019年現役引退野球解説者 荒波翔さん■J:テレ(J:COM テレビ)についてチャンネル番号:【札幌・仙台・関東エリア】10ch 【関西・福岡エリア】12ch 【下関エリア】111ch 【熊本エリア】11ch ※全て地上波放送 ※大分ケーブルテレコムのエリアではご視聴になれません。全国各地のご当地情報や、音楽ライブ、スポーツなどの大型コンテンツはもちろん、アニメや映画、ドラマなどを放送しているチャンネルです。J:COM の有料サービスの加入・未加入を問わず、J:COM のネットワークが接続されている建物にお住まいであれば無料でご視聴いただけます。なお、サービスエリア内でもご覧になれない地域が一部あります。※J:テレ視聴可能世帯数:1,393 万世帯 2020 年 3 月末現在■地域情報アプリ「ど・ろーかる」について「ど・ろーかる」は、地域の“今”をお届けする地域情報アプリです。コミュニティチャンネルで放送している地域のニュースや、特別番組をライブ配信しますので、お住まいのエリアに限らず、外出先からでもスマホやタブレットでJ:COM 全サービスエリアの番組をお楽しみいただくことができます。また「地震」「津波」「火山」「気象」の防災情報の確認もできます。アプリを起動していなくても、プッシュ配信で登録した地点の防災情報を受信できます。■ジュピターテレコムについて株式会社ジュピターテレコム(本社:東京都千代田区)は、1995 年に設立された国内最大手のケーブルテレビ事業・番組供給事業統括運営会社です。ケーブルテレビ事業は、札幌、仙台、関東、関西、九州・山口エリアの 11社 70 局を通じて約 554 万世帯のお客さまにケーブルテレビ、高速インターネット接続、電話、モバイル、電力、ホーム IoT 等のサービスを提供しています。ホームパス世帯(敷設工事が済み、いつでも加入いただける世帯)は約 2,173 万世帯です。番組供給事業においては、17 の専門チャンネルに出資及び運営を行い、ケーブルテレビ、衛星放送、IP マルチキャスト放送等への番組供給を中心としたコンテンツ事業を統括しています。※世帯数は 2020 年 3 月末現在の数字です。企業サイト:■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年05月28日ファンが願い続けてきた、スナイダーカット版『ジャスティス・リーグ』がついにリリースされる。2017年に公開された『ジャスティス・リーグ』は、製作当初はザック・スナイダーが監督と脚本を担当していたものの、娘が亡くなるという悲劇に見舞われ降板することに。その後、『アベンジャーズ』のジョス・ウェドンが引き継ぎ、公開へとこぎつけた。しかし、ファンたちは「スナイダー監督が最後まで手掛けていたらもっとダークかつ良い作品だったはず…」という望みを捨てきれず、この3年間、事あるごとに「スナイダーカット版の『ジャスティス・リーグ』を作って!」と声を上げてきた。昨年は、出演者のベン・アフレック(バットマン)、ガル・ガドット(ワンダーウーマン)、ジェイソン・モモア(アクアマン)らも彼らを応援していた。20日(現地時間)、スーパーマン役のヘンリー・カヴィルとともに『マン・オブ・スティール』の鑑賞パーティーを生配信したスナイダー監督が、スナイダーカット版のリリース実現を発表。2021年にHBO Maxで配信するとのこと。スナイダー監督が「The Hollywood Reporter」に語ったところによると、スナイダー版は「まったく新しいものになる。特に、(2017年に)公開されたものを見た人に語りかけるようなものになるし、新しい体験ができると思う」という。(Hiromi Kaku)■関連作品:ジャスティス・リーグ (原題) 2009年、全国にて公開ジャスティス・リーグ 2017年11月23日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLCマン・オブ・スティール 2013年8月30日より新宿ピカデリーほか全国にて公開TM &© 2013 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED. TM &© DC COMICSワンダーウーマン 2017年8月25日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNEENTERTAINMENT LLCアクアマン 2019年2月8日より全国にて公開© 2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved” “TM & © DC Comics”
2020年05月21日令和最初の全国高校サッカー選手権で優勝を果たした静岡学園高校。足元の技術やドリブルなどの個人技で観客を魅了するスタイルのチームでしたが、連覇をかけた青森山田高校に先制点を許しながらも逆転劇は印象的でした。試合をご覧になった方はご存知かと思いますが、前半は劣勢だった静岡学園のプレーが後半にガラッと変わり、チームが勢いにのって逆転勝利につながったのです。劣勢を跳ね返すことができた理由の一つが、試合後の川口修監督のインタビューで語られた「選手たちに整理する力があった」こと。サッカーでも勉強でも役に立つ「整理する力」とはどんなスキルで、静岡学園ではどう身につけさせているのか、川口修監督にお話を伺いました。(取材・文:元川悦子写真:森田将義)<<齊藤興龍コーチに聞いたタイムマネジメント術近年は東大合格者も生んだ静岡学園が取り組む1日、1週間の効率的な時間の使い方状況をよく見て頭の中を整理できたからこそ、後半戦い方をガラッと変えることができたのです■劣勢でもブレずにスタイルを貫けた理由1月13日に行われた第98回高校サッカー選手権大会決勝で、2019年高円宮杯プレミアリーグ王者・青森山田に前半から2点のリードを許しながら、3点を奪って逆転勝利し、初の単独優勝を飾った静岡学園。彼らのアグレッシブな戦いぶりは多くの高校サッカーファンを大いに勇気づけました。劣勢で折り返したハーフタイム。指揮を執る川口修監督は「ブレるな」と語気を強めたといいます。「青森山田はフィジカル的に強く、強固な守備をベースにセットプレーやロングスローで点を取ってくるチームです。彼らに勝ちたいと思うなら徹底的に相手を分析して、ストロングポイントを消すのが早い。しかし学園は勝利よりも個人の力を伸ばすことに主眼を置いていますから『1対1で負けるな』『個々の力を押し出せ』というベースをあえて曲げずに戦いました。自由度の高いサッカーをするのは選手たちにとっては難しいものです。あの大舞台ですからなおさらでしょう。でも僕らは高い目標を持ち、時間をかけてコツコツと技術と戦術眼を磨いてきた。そういう自信があったから、最後の最後で勝ち切れた。選手権決勝は『静学スタイル』を貫いた1つの成果ですし、埼玉スタジアムに集まった人々や全国のファンが喜んでくれたのも、その姿を目の当たりにしたからだと思います」■指導者の言葉を何でもかんでも鵜呑みにしない、情報取捨選択も必要川口監督が井田勝通前監督(限総合監督)の下でプレーしていた頃から、静学の哲学は変わっていません。96年末に藤枝明誠から母校に戻ってコーチになり、2009年に監督に昇格してからも「自分で考えて行動する力」をつけさせようと意識的にアプローチしてきたといいます。「『選手に教えすぎてはいけない』というのは、井田さんが指導現場に立っていた頃から言い続けていたこと。戦術を1~10まで事細かに教えなくてもサッカーができるようになると僕は考えています。実際、選手権で優勝したチームもこの1年間は課題の改善というのを重要テーマに掲げ、つねに取り組んできました。試合後は必ずミーティングを行って、何が問題だったのか、どうしてうまくいかなかったかをフィードバックし、それを選手たちに考えてもらうように仕向けたんです。それを踏まえて、彼らは選手同士のミーティングもよくやっていましたね。今回のチームはインテリジェンスとアンテナの感度が高く、それぞれ意見を言い合える自主性とコミュニケーション力があった。僕たち指導者が何か言わなくても、『自分たちで変えていこう』と決断してチーム全体に発信することもできましたね。課題改善のサイクルを通じて、状況に応じた良いプレー、良くないプレーの判断基準を身につけることが頭の中を整理することにつながります。監督やコーチの指示も、何でもかんでも鵜呑みにせず、ピッチ内の状況を考え、その時の状況に合わせて取捨選択できるのもスキルの一つで、このスキルは年々高まっていると感じます。実際今回のチームでも、青森山田戦の時も僕が『ブレるな』と言った後、キャプテンの阿部健人が中心となって『前半は自分たちのサッカーができてない。ここからは普通にやろう』と声を掛け合っていました。その姿を見て大丈夫だと感じました。自立心の高い選手たちに恵まれて本当に感謝しています」と川口監督はしみじみと語っていました。■指導者に言われたことを理解し、課題を克服してピッチで実現できることが大事課題の改善に関しては、試合やビッグトーナメントの時だけに行っていたわけではありません。日々の練習の時から地道に取り組んでいたのです。思ったようなパフォーマンスが出せなかったり、技術・戦術面で足りない部分があったり、メンタル的な問題を抱えている選手がいたら、川口監督や齊藤興龍コーチはその選手を呼んで意思疎通を図ることを忘れませんでした。「気になる選手がいれば練習前後に声をかけて『何か不安なことがあるのか』と聞いたり、『もっとこうした方がいいんじゃないか』とアドバイスするようなことは日常的にやっていました。練習の中で意識させるのが選手を伸ばす一番のポイント。指導者に言われたことを理解し、自分なりに努力して課題を克服し、ピッチ上で表現できる選手が最終的に選手権でメンバー入りし、大舞台で活躍するんです。そうやって目覚ましい成長を遂げる選手は『アドリブ力』も高まりますね。サッカーは止める蹴るの基本が最も重要ですけど、余裕が出てきたらもう一段階レベルの高いプレーをやっていい。それこそが個性だと僕は思います。思考力のベースがあって初めてアドリブができるようになる。そこまで行けば、静学の育成としては一応の成功かなと感じます」■高校以降も「伸び続ける力」のベースを身につけさせるのが静学のモットーそんな川口監督が口癖のように言っているのは「武器を大きくしろ」ということ。静学は技術・戦術・フィジカル・メンタルが全て平均点の選手を育てるチームではないという強い自負があるからなのです。「選手の特徴は千差万別。いろんな選手がいていいんです。例えば、今年川崎フロンターレに入った東京五輪代表候補の旗手怜央なんかは1対1とスピードには絶対的な自信を持っていました。本人は順天堂大学に進んでから『守備のプレスのかけ方が分からない』と苦労したようですが、そういうことは自分で考えて判断していけばいい。それによってプレーの幅と思考力が伸びていく。高校年代は個人のベースとなる技術とストロングポイントをしっかりと身に着けていくことが大事、それが伸び続ける力の原動力になる。それを身に着けさせるのが静学のモットーなんです」川口監督が強調する哲学に魅了され、入学希望者は年々増加しています。2020年春にはサッカー部員が280人体制になる見通し。その大所帯で個の力を磨くことは難しいですが、それにあえて取り組んでいくことで、彼らはさらなる高みを目指すつもりなのです。<<齊藤興龍コーチに聞いたタイムマネジメント術近年は東大合格者も生んだ静岡学園が取り組む1日、1週間の効率的な時間の使い方川口修(かわぐち・おさむ)1973年6月生まれ、沼津市出身。92年春に静岡学園を卒業後、プロを目指しレブラジルに渡る。95年4月から藤枝明誠高校でコーチになり、96年12月に母校・静学のコーチに。2009年から監督となり、2020年正月の第98回高校選手権で全国制覇。
2020年03月09日