本記事では、松井証券で買える投資信託の中から筆者が「合理的ではないだろうか」と考える投資信託を5つランキング形式でご紹介します。※本記事は特定の金融商品の推奨を意図するものではありません。商品名や各数値は執筆時点の情報です。筆者が考える、松井証券の投資信託おすすめランキング1位~5位それでは最初に松井証券の投資信託ランキング上位1位~5位の発表です。松井証券でのおすすめ投資信託の選定理由【おさらい】選定理由は以下の通りです。信託報酬が0.3%以下であること(コストは運用成績にマイナスにしか作用しないため)市場の平均に連動するだけのインデックス型であること(市場平均が効率的であり、長期で見た場合にアクティブ型をしのぐと考えられるため)株式が主体の投資信託であること(株式はリスクが高く、リスクプレミアムがつくと考えられ、同じ期間投資をするならば債券よりも期待リターンが高く、お金を大きくしやすいと考えられるため)上記は長期分散投資をする際に、非常に重要になるポイントです。松井証券でのおすすめ投資信託は4種類の組み合わせでしかない?上記に挙げたランキング1位~5位までの投資信託は、一見すると複雑な金融商品に見えますが、その内容は割とシンプルです。以下の4つの資産クラス、またはそれらの組み合わせでしかありません。国内株式先進国株式新興国株式米国株式これだけです。先ほどのランキング1位~5位のそれぞれの比率をザックリと見てみましょう(数値はおおよそであり、必ずしも正確なものではありません)。このようになりました。世界に分散投資と言っても、世界的に見るとアメリカがとても巨大なことが透けて見えてきます。【質問】それなら米国株式だけ買えばいいのではないですか?ザックリ言いますと、世界の株式の大きさでいうと米国が半分近くを占めているので、世界に分散投資をするとどうしても米国の比率が高くなる、という一面があります。そこで考え付くのが「じゃあ、米国の株式市場の投資信託一本でいけばいいのではないか?」という考えです。確かに、過去を振り返ってみると、米国株式市場は大きく伸びてきました。しかし、資産運用の世界では過去は未来を予想するのに意味を成しません。過去の情報は未来を予想するのに役に立たない:株価は未来の利益を割り引いたものであり、未来はあやふやなものです。しばしば人は過去の値動き(チャート分析など)で未来を予測しようとしますが、それが当たった気になるのは錯誤相関(勘違い)という人の心が作り出した幻想だと筆者は考えます。過去の分析で未来が分かれば誰でもお金持ちになれますが、現実にはみんなが同じように考え、動きます。その結果としてランダム・ウォーカー(でたらめ)に株価は推移すると考えられます。[adsense_middle]《分散投資》釣り堀が4つあったら、4つの釣り堀に糸を垂らす資産運用において、未来のことはたいへんに「ふわふわ」したものです。そのため期待リターンもあまりあてになりません。期待リターン:国内株式や先進国株式などの各資産の期待されるリターン。正確にはわからないが、長期で見た場合には株式の場合は、『無リスク資産の金利(長期金利など)+投資家の要求リターン5~6%=リスクプレミアム』ではないかと言われることもある。ただ、やはりどこ(景気の谷か山かなど)で買うかによって同じ期待リターンの物を買っても、結果は大きく異なると考えられる。ただ、資産運用では分散が重要ですので(理由は後述)、米国株式のみならず、国内・先進国(日本除く)などに広く分散投資をすることが重要かと思います。一か国などに限定して投資をした場合、長期間にわたってその国の景気が低迷した場合、長期的な期間が経っても、株価が十分に回復しないことが考えられます。一例としては、1989年の国内株式バブルの崩壊が挙げられます。30年経った現時点でも(単純な比較はできませんが)日経平均株価はバブル期の半値程度です。乱暴な言い方をしますと、長期投資と言えども、生きている間に回復しない可能性があります。その可能性を下げるためにも分散投資が重要だと筆者は考えます。複数の資産クラスを組み合わせると、リスクが下がる、だから分散する意味があるまた、値動きの異なる複数の金融資産を保有(分散投資)すると、良いことが起こります。それは何でしょうか?正解は、リスク(値動きの幅)が小さくなる、ということです。これは、一つずつの金融資産の値動きが小さくなるわけではありません。組み合わせて保有した場合に、トータルで値動きの幅が小さくなる、という意味です。※図表は筆者作成例えば国内株式・先進国株式・新興国株式・米国株式の4つの資産クラスは、それぞれ値動きがやや異なります。松井証券でもどこでも、投資信託のおすすめは株式のバランス型になる?上記の理由から、どのようなランキング上位の投資信託であれども、複数組み合わせて自分でバランス型のポートフォリオを組む、あるいは株式だけのバランス型投資信託を選択することが考えられます。ポートフォリオ:金融資産の組み合わせのこと。類義語で資産クラスの組み合わせをアセットアロケーションというが、わかりにくいので本記事ではポートフォリオで統一します。【質問】債券も入れたバランス型投資信託の方が良いのではないですか?確かに債券(国内債券・先進国債券など)を入れると、リスクが下がる傾向にあります。しかし、筆者はおすすめしません。なぜでしょうか。それは、期待リターンも低くなるからです。同じ期間、資産運用を行うのであれば、ある程度分散ができていれば、期待リターンが高い方が効率が良いと筆者は考えています。それを具体的に表したのが、本記事のランキング1位~5位です。もちろんこれは個人投資家の考え方次第です。数十年後にお金が大きくなっているほうが良いか、あまり大きくなっていない方が良いか、人によっては後者を選ぶ人もいるかもしれません。ただ、経済学的には、人はお金は大きい方が満足するもの、と筆者は認識しています。一方、行動経済学的には人はリスクが小さい方を好む、という傾向があります。行動経済学:経済学に心理学を足したような学問。行動経済学では、人は利得に対して損失の方が1.5倍から2.5倍嫌う、と言われている。そのため、買い時のチャンスでしばしば損切りをしたくなる。端的に言うと、人類はお金は大きくしたいけど、リスクはイヤだ、という矛盾した気持ちを併せ持っているのが「普通」なのかもしれません。資産運用で重要なのは、冷静に合理的な投資対象・運用方法を選択して、維持し続けることかもしれません。松井証券で買えるおすすめの投資信託に関するまとめ松井証券でのおすすめ投資信託は国内・先進国・新興国・米国の株式市場に連動する投資信託分散をするとリスクが下がるので、上記の市場に連動するインデックス型を組み合わせるのが現実的分散はするが、債券を入れたバランス型では効率が悪いと考えられる本記事では松井証券でのおすすめ投資信託を考察してみました。未来はどうなるかわかりません。そのため、できるだけ効率よく資産運用を考えることが重要ではないかと思います。本記事が読者の方の合理的な資産運用の一助になれば幸いです。
2019年06月09日本記事では、SBI証券の投資信託で、筆者の考える「理論上合理的だと考えられる投資信託」をランキング形式で5つ挙げます。※本記事は特定の金融商品の勧誘を意図するものではありません。尚、投資信託の基本的な情報は以下記事をご覧ください。SBI証券でおすすめの投資信託ランキングそれでは早速ランキングを発表します。※数値は執筆時点1位:ニッセイ外国株式インデックスファンドランキング1位のニッセイ外国株式インデックスファンドは、日本を除く先進国株式に投資を行う投資信託です。MSCIコクサイインデックスと呼ばれる先進国株式の指標と連動することを目指すインデックス型の投資信託です。インデックス型の投資信託:いわゆる市場平均と連動することを目指す投資信託。4位に米国株式がランクインしていますが、こちらのニッセイ外国株式インデックスファンドにもすでにアメリカ株式が組み込まれている状態です。外国株式の分散投資と言えば、このMSCIコクサイインデックスと呼ばれる先進国株式の指標を指すことが一般的かと思います。2位:eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)こちらは、国内株式市場の市場平均のトピックスと連動することを目指すインデックス型の投資信託です。国内株式と言えば、トピックスと日経平均株価が有名です。組み込み銘柄はトピックスが1部上場全て(およそ二千社)で、日経平均株価は225社です。ただ、200社程度に分散投資をすると、市場平均と同じような値動きになることが知られています。3位:SBI・新興国株式インデックス・ファンドこちらは、FTSEエマージング・インデックスと呼ばれる新興国株式の市場平均と連動することを目指すインデックス型の投資信託です。これは筆者個人の意見ですが「未来のことははっきりとは分からないものの、リターンとリスクのバランス(効率)が先進国株式と比べると劣る」気がします。そのため3位に入れています。4位:楽天・全米株式インデックス・ファンド4位は楽天・全米株式インデックス・ファンドです。こちらは米国株式のインデックス型投資信託です。ただ、すでに1位に出ている先進国株式(MSCIコクサイインデックス)の中には、米国株式が7割近い比率で組み込まれています(記事作成時)。5位:SBI・全世界株式インデックス・ファンドこちらは、日本・米国を含む先進国・新興国の対象指標と連動することを目指すインデックス型の投資信託です。非常に適切な言い方ではありませんが、1~4位の投資対象をまとめたような存在だというとイメージしやすいでしょうか。もちろん指標や比率は異なります。世界全体の株式に広く投資をすることができます。[adsense_middle]SBI証券でおすすめの投資信託ランキングへの質問集【質問①】どれを買うのがおすすめですか?どれを選ぶかは個人投資家の意思によるので筆者には何とも言えません。という前提を踏まえまして、個人的な意見としては「日本を除く先進国株式のMSCIコクサイインデックス」と、「国内株式のトピックス」に連動することを目指すインデックス型の投資信託が効率が良いと思います。また、コストが低ければ、中身(指標・市場平均)が同じ場合、どれでも同じだと思います。リスク(値動きの幅)を下げるには、投資金額全体における安全資産の保有比率(預貯金や個人向け国債)を増やすことがシンプルで良いかと思います。【質問②】ランキング上位が「儲かる投資信託」ということ?このランキングは上位に行くほど「儲かる投資信託」というわけではありません。投資信託は「入れ物」のようなものですので、他の投資信託でも中身が同じなら、同じように値動きが推移します。また、可能性としては、今年購入して、来年には三割下落、あるいはそれ以下にも下がっている可能性もあります。通常の金融商品と同じく、高く買ったものを安い時に売れば、損失が確定します。また、頻繁に売買を繰り返すことで、運用成績が「ほったらかし」にした場合よりも下がることが統計的なデータから知られています。ほったらかし:いわゆる何もしないこと。人は利得に対し、損失を1.5倍~2.5倍嫌がるという性質があることが知られている(損失回避性)。そのため、頻繁に売買すると、無意識にも「高く買って安く売る」を選択してしまいがちになる。結果として全体で見ると、何もしない方が成績が良くなりやすい。SBI証券での投資信託ランキングの選定理由ここで上げているのは、資産運用を考える際に、リスクとリターンから考えて効率が良いと思われる株式の投資信託を中心に挙げています。また、コストは運用成績にプラスに寄与しないので、コストが低いものを考慮しています。さらに、アクティブ型の運用成果の平均が市場平均に酷似し、事前に成績の良いアクティブ型を見分ける術がないので、インデックス型の投資信託を挙げています。アクティブ型:いわゆる市場平均(インデックス)を超えようとする投資信託。しかし、アクティブ型が優れていればいるほどに、市場平均に連動しようとするインデックス型の投資信託が効率的になる、というジレンマがある。また、長期的に見れば、市場平均を連続して上回り続けられるアクティブ型も存在が難しくなる。そのため、インデックス型の投資信託が有利であると考えられる。【質問③】どうして債券主体の投資信託がランキングに入っていないのですか?今回のランキングには債券が主体の投資信託が入っていません。なぜでしょうか?それには理由があります。それはリスクが低く、期待リターンが低いと考えられるからです。期待リターン:国内株式や外国債券といった資産のクラスなどで想定されるリターン。文字通り「期待」であり、あまりあてにならない数値。債券主体の投資信託はおおむねリスクが低いのでランキングに入っていない基本的に、各資産のリスクとリターンはおおむね比例するだろう、と考えられます。つまり、ローリスクならローリターンであり、ハイリスクならハイリターンである、というものです。そして、債券は例外もありますが、基本的にローリスク・ローリターンな存在です。一方、株式は基本的にハイリスク・ハイリターンです。つまり、お金を大きくするという目的においては株式主体の投資信託がランキング上位に入り、債券主体の投資信託はおのずとその下になってしまう、という考え方をここではしています。【質問④】どうしてバランス型の投資信託がおすすめのランキングに入っていないの?バランス型の投資信託とは、国内外の株式だけでなく、国内外の債権も組み入れて、リスクを抑えた値動きを目指します。バランス型でも、基本的に株式比率が高まると、リスクの高いバランス型になっていきます。バランス型をランキングから外した結論を先に言うと、リスクを抑えたがゆえにリターンが平均化されてしまう、つまり、運用の効率が悪くなると考えられるため、今回はバランス型は入れていません。期待リターンの最大化を考えると、バランス型はおすすめのランキングに入れない基本的に資産運用ではリスクを抑えながら、その中で期待リターンの最大化を考えます。しかし、二十年や長期での資産運用ではどうでしょうか。例えば、いま二十歳で七十歳までの資産運用を考えている人がいるとします。運用期間は五十年あります。ということは、その間はお金を引き出さないわけです。この場合、極端な言い方をしますと、『リスクが高くても低くても関係ない。五十年後などにお金が最大限に大きくなっているのが望ましい』と考えることもできます。先に触れた債券主体の投資信託や、バランス型の投資信託を選択すると、自然と期待リターンが下がりますので、五十年後などにお金が最大限大きくなっていない可能性があります。もちろん『五十年後などにお金があまり大きくなっていないのが望ましい』という人がいるのであれば、その人にとっては債券主体やバランス型の投資信託が最適なものになるでしょう。しかし、基本的に伝統的な経済学では人はリターンに関しては(低いよりも)高い方が良い、という考え方をするものだと思います。FPが選ぶSBI証券でおすすめの投資信託に関するまとめランキング上位=いつでも儲かる投資信託というわけではない。債券主体の投資信託はリスクが低いので、ランキング上位に入らない。期待リターンの最大化を考えると、バランス型投資信託はランキング上位に入らない。今回は長期分散投資の視点から見た、SBI証券でのおすすめ投資信託をランキング形式にしました。本記事で重要なのは、何が何位なのかもそうですが、そのほかに「どのようにして考えて、その順位になったのか?」「なぜアクティブ型や債券主体、そしてバランス型が入っていないのか?」ということです。本文内でも記しましたが、損をする方法は「高く買ったものを安く売ってしまうこと」です。そして、長期投資をするとほぼ確実に大きく損をする時期が来ます。いわゆる金融危機です。その時を「安く買って将来の期待収益率を上げるチャンス」にするか、「損切りと称して高く買ったものを安く売ってしまう」かは、考え方次第ではないでしょうか。本記事が読者の方の合理的な資産運用に一助になれば幸いです。
2019年06月01日今回は筆者が考える、楽天証券で投資信託を買うならどれがおすすめなのか?について考察し、ランキング形式で5つ挙げてみたいと思います。※本記事は特定の金融商品の推奨を意図するものではありません。合理的であると考えられるものを理論的に考察したものです。楽天証券で投資信託を買うなら?まず、先に本題のランキングを示します。筆者の考えるベスト5はこちらです。コストの各数値は2019年5月13日時点のものです。楽天証券での投資信託ランキングに共通する理由それでは、おすすめであると考えられる投資信託の共通の理由を見てみましょう。信託報酬が低く(0.3%以下)、かつ、買う時と売る時のコストはゼロ。市場平均に連動することを目標とするインデックス型である。分配金がない。おすすめの投資信託をランキング形式で5つご紹介【楽天証券の投資信託ランキング1位】ニッセイ外国株式インデックスファンドそれでは少し踏み込んで各々の投資信託の内容を見てみましょう。まずは1位のニッセイ外国株式インデックスファンドです。投資信託とは入れ物のようなものです。そのため、中に様々な金融商品や各種指標(インデックス)を入れることができます。指標とは、ここでは市場平均を指しています。市場の平均とは世界中の「賢い専門家たち」が割高なものを売り、割安なものを買った結果です。また、いろいろな情報を織り込んでおり、おおむね適正な株価を反映していると考えられます。そのため、現代の市場においては、市場平均こそが効率が良いと考えられ、機関投資家や専門家であっても、市場平均を連続して上回ることが難しい、と考えられます。このニッセイ外国株式インデックスファンドの対象(入れ物の中身)は、日本を除く先進国株式です。一般的に先進国とは、アメリカ・イギリス・フランスなどの先進国二十数か国の千数百社の株式の平均のようなもの(正確には平均ではありません。以下も同じ)だと思っていただければ分かりやすいかと思います。いわゆるMSCIコクサイインデックス(日本除く)と呼ばれる「指標(インデックス)」と連動することを目指します。MSCIというのは、モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルという企業です。そこが集計・公表している「指標・インデックス」です。また、MSCIコクサイインデックス(日本除く)と連動することを目指す投資信託であれば、基本的にどれを買っても同じように値動きが推移すると考えられます。以下のランキングでも中身が同じであれば、名称が違っても同様だと考えられます。もちろん、コストが高いとその分マイナスにかい離すると考えられます。【質問】外国の株式が凄い儲かるのですよね?一概にそうとは言えませんが、統計的に見ると債券よりも株式の方がリターンが高い傾向にあることが知られています。そのため、将来は不透明ですが、期待されるリターンが株式は高いと考えられます。同時にリスク(値動きの幅)も高いです。また、リスクとリターンはおおむね比例する、と考えられます。年金機構などの想定している期待リターンでも、国内株式よりも外国株式の方が若干高い傾向にあります。ただ、あくまでも期待されるリターンであり、実際にどうなるかは将来にならないと分かりません。期待リターン:過去の平均リターンや状況から、将来はこのくらいが期待できるのではないか、というリターンの数値。ただ、よくわからない未来の数字を元にしているので、投資の世界ではあまりあてにならない存在。【楽天証券の投資信託ランキング2位】eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)第2位はトピックスと連動することを目指す投資信託です。トピックスというのは「東証一部と呼ばれる市場に上場している全ての株式の平均のようなもの」だと思っていただければ分かりやすいでしょうか。いわゆる国内株式の市場平均と言えば、トピックスを指します。その他にも日経平均株価指数というものもありますが、株式市場のおよそ200程度に分散投資をすると、市場平均と酷似します。ちなみに、日経平均株価は225社の平均のようなものですので、二千程度に分散してあるトピックスと基本的に同じような値動きをします。このeMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)は、入れ物の中にトピックスという指標が入ったものです。【質問】日本は元気がないから、国内株式の投資信託は投資対象として不適格ではないですか?外国の方が良くありませんか?上記のような疑問を持たれる読者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、長期的に見ると理論の上では、国内の株式でも外国の株式でもリスクに応じてリターンが決まると考えられます。すなわち、外国の株式市場が魅力的であれば、それはすなわち、それを見越して価格に織り込まれており、やはりリスクに応じたリターンになると考えられます。ここでのリスクとは値動きの幅(標準偏差)を指しています。ということは、国内の株式であっても同様です。仮に国内に勢いがないとすれば、それはやはり価格に織り込まれていると考えられます。つまり、国内株式であっても、リスクに応じたリターンが期待できる、と考えられます。もちろんこれは未来のことですので、そうなるとは限りません。[adsense_middle]【楽天証券の投資信託ランキング3位】SBI・新興国株式インデックス・ファンド第3位はSBI・新興国株式インデックス・ファンドです。こちらはFTSE エマージング・インデックスと連動することを目指す投資信託です。FTSEとは、フィッツィーインターナショナルという企業名です。中国やインドといった新興国の株式市場の平均のようなものに連動することを目指します。【質問】振興国に投資をしたら、かつての日本株のようにすごい儲かりますよね?可能性はありますが、ここまで見てきましたように、リスクとリターンはおおむね比例すると考えられます。また、新興国株式が有利であれば、それは世界中の投資家がすでに知っていて、価格に織り込まれていると考えられます。つまり、新興国株式を買っても、リスクに応じたリターン以上のものは得られない、という風に考えられます。また、投資の世界ではリスクと期待リターンのバランス(効率)が良いか悪いかも重要です。考え方によると思いますが、新興国株式はリスクが大きいわりに期待リターンがそこまで大きくないと考えることもできます。つまり、先進国株式に対して、効率があまりよくない、という見方もできるかもしれません。【楽天証券の投資信託ランキング4位】SBI・全世界株式インデックスファンドおすすめ投資信託の第4位はSBI・新興国株式インデックス・ファンドです。こちらはFTSE グローバル・オールキャップ・インデックスと連動することを目指す投資信託です。FTSE グローバル・オールキャップ・インデックスとは、ざっくり言いますと世界の株式に分散投資をしている状態です。組み合わせ比率にもよりますが、ここまでのおすすめ1位2位3位で見てきたような、先進国、日本、新興国に分散投資をしているのと同じような値動きとなります。【質問】世界に分散投資をすれば絶対に儲かりますよね?これまでの年金機構などの分散投資結果を見てみると、長期的に見ると世界への分散投資は成功しているように感じます。ただ、投資においては、人間の認知的なエラーがつきものです。認知的なエラー:長期分散投資では安く買って高く売ることが、将来の期待収益率を上げる行為。しかし、人は損失回避的な認知エラーが普通の状態なので、長期分散投資にもかかわらず『損切り』をしてしまい、結果として高く買って安く売ってしまうことがよくあると思われる。どのように分散投資をしていても、金融危機時になれば大きく基準価額と呼ばれる値段が減少します。慌ててそこで売却をすれば、何を買っていても損をします。投資信託の売り時・買い時については下記記事にて詳しく考察してあります。ご興味のある方はお読みいただければ幸いです。【楽天証券の投資信託ランキング5位】楽天・全米株式インデックス・ファンド第5位は楽天・全米株式インデックス・ファンドです。こちらはCRSP USトータル・マーケット・インデックスと連動することを目指す投資信託です。平たく言うと、アメリカの株式市場の指標と連動することを目指します。ここまで見てきた1位の先進国株式の投資信託や4位の全世界株式の投資信託などでは、大半がアメリカの株式で占められていることがあります。アメリカ株式市場というのは地球規模で見た場合に非常に規模が大きいのですね。【質問】アメリカはこれまでずっと右肩上がりだから、絶対大丈夫ですよね?一国だけに集中投資をするのは、危険な面が付きまといます。例えば、日本株式で言いますと、1990年前後のバブル期を境に30年が経とうとしていますが、いまだに30年前の水準に戻っていません(もちろん単純に比較はできませんが)。それはアメリカと言えども例外ではないかもしれません。やはり長期分散投資の面で考えると、一国に集中するのは危険な面もあるかもしれません。では分散をする……となると、それは1位や4位の状態がすでにその分散された状態である、と言えるでしょう。楽天証券でおすすめの投資信託ランキングに関するまとめ投資信託のリターンはリスクに応じておおむね比例すると考えられる。ただ、株式市場そのものの歴史が二百年程度と短く、必ず将来も利益が上がるかは不透明。合理的な資産運用を考えると、株式主体の投資信託がおすすめであると考えられる。今回の記事では楽天証券でおすすめの投資信託について考察してみました。長期分散投資で合理的だと考えられる投資信託を選択した後に、もっとも注意をしなければならないのは、認知的なエラーかもしれません。長期分散投資ではほぼ確実に大きな金融危機に遭遇し、大きく資産が目減りする時期が来ると思います。その時に、最後まで信じることのできる投資信託はどのようなものか?なぜそうなのか?それらを理解することが合理的な資産運用に近づく一歩かもしれません。本記事が読者の方の一助になれば幸いです。
2019年05月29日本記事では投資信託の解約手続きと上手な解約方法について考察します。投資信託の解約手続きをわかりやすく解説投資信託は様々な金融商品の入った「入れ物」のようなものです。基本的に安く買ったものを、高い時期に解約・換金することで差額を利益とすることができます。※図解は筆者作成【質問】投資信託の解約とは何のことですか?本記事での解約とは、個人投資家が一度購入した投資信託を「手放す・売却する」ことを指しています。また、解約のことを換金と呼んだりもします。投資信託の解約方法(わかりやすい手続き方法)換金の流れは、一般的に次のような流れです。換金を申し込む(個人投資家がインターネットや電話で取引をしている証券会社などへ連絡をします)換金の申し込みから原則として4営業日目以降に投資家本人の証券口座などに支払われます。営業日とは何のこと?投資信託はすぐに解約できる?どのくらいの期間がかかる?投資信託は基本的にクローズド期間(後述)のないものなら、いつでも解約できます。ただ、上記のように基本的に4営業日後に換金されます。営業日とは、一般的な投資信託の場合、国内の証券取引所で取引が行われている日を指します。つまり、土日や祝祭日は営業日にカウントされない、土日などを挟むとさらに先になる、ということです。インターネット証券ならいつでも解約できますか?換金の「当日」となる受付時間は基本的に、営業時間の午後三時までです。※一部投資信託によって異なることがあります。投資信託の解約ができないなどのトラブルはありますか?投資信託によっては、一定期間解約できないものがあります。この解約できない期間のことを「クローズド期間」と呼びます。クローズド期間とは、一般的に解約による資金の流出を防いで安定的な運用をするために設定されることがある。ただ、現在ではクローズド期間のないオープン型(いつでも解約できる)ものが主流。購入前に「目論見書」などで確認をしておきましょう。解約したけど、いつ値段が確定するの?基本的に、投資信託は解約手続きをした時の金額(基準価額)がいくらなのかが、すぐには、はっきりと分かりません。これは投資信託が「入れ物」のようなものですので、その中にたくさん入っている株式・債券などのお値段を算出するのに時間がかかるからです。基本的に国内に投資している投資信託の場合、解約・換金の申し込みを(営業日の3時までに)した場合、その後計算されます。値段が確定するのは、翌日の朝です。※外国に投資している投資信託の場合は、さらに翌営業日に決まることが一般的です。投資信託の場合、値段が決まるまで少し時間がかかるので、解約した時の値段(基準価額)とは少しずれるのが普通。投資信託の上手な解約方法とは?それでは、投資信託の上手な解約方法について見てみましょう。【質問】投資信託の解約には手数料がかかりますか?投資信託を解約する時に「信託財産留保額」というお金がかかるものがあります。また、「信託財産留保額」がかからないものもあります。信託財産留保額とは:解約時の投資信託の基準価額に対してX%という形で引かれてしまう手数料(コスト)。注意をしていただきたいのは、この「信託財産留保額」という手数料には運用成績を押し上げる効果がない、ということです。つまり、「信託財産留保額」という手数料が高くても、何一つとして良いことが起こらないということです。購入する前に目論見書などで「信託財産留保額」が「かかりません・なし」などの表記のものから選ぶことで無料のものを選ぶことができます。解約に手数料がかかる投資信託があるが、購入前に手数料がかかるものを選択肢から外すだけでゼロにすることができる。投資信託の頻繁な解約・換金にはデメリットがありますか?多くの初心者の方がおかしてしまう間違いに「頻繁に投資信託を解約・換金する」というものが挙げられます。しかし、これは経験則的に運用成績を押し下げることが知られています。つまり、投資信託において頻繁な解約・換金はデメリットと言えます。下の図は、投資信託を売買した場合と、ほぼ何もしなかった場合の運用成績を比較したものの一例です。※図表は日本経済新聞2018/8/2を参考に筆者作成青い線は、投資信託の基準価額の期間10年の平均上昇率です。そして、左のグラフのオレンジの線が頻繁に解約・換金をした投資家の平均利益率です。2%ちょっとというところです。一方、何もしない(ほったらかし)投資家の平均利益率が右のオレンジの線です。確定拠出年金では売却することができますが、多くの人は何もしていないことが知られています。何もしないので、分配金が再投資され、雪だるま式に増えていますので、基準価額の平均上昇率5%を大きく超えています。これは、特定の人に起こるラッキーなことではなく、同じ投資対象を持って「ほったらかし」にしたすべての人に共通して起こった良いことです。じつは投資信託では、なにもしない(ほったらかし)にした方が(統計的に見ると)運用成績が良くなることが経験則的にわかる。短期的に売買をすると、運用成果が押し下げられることが知られている(損切りはデメリットを誘因する)しばしば、人は投資信託の基準価額が買った時の値段を下回ると損切りをしたくなります。しかし損切りをするということは、とりもなおさず、「頻繁に解約・換金をする」ということになります。上記で見ましたが、これはデメリットです。全人類共通のクセとして、利得に対して損失を1.5倍~2.5倍怖がる、という性質があります。そのため、(根拠のない)損得ラインに対して、下回ると損切りをしたくなります。そして、そのほかの好調な投資信託に乗り換えたくなります。しかし、これは単純に「高く買って安く売る」を繰り返すだけです。売り手側にとっては手数料が稼げるので良いかもしれませんが、個人投資家としては損失を招く行為です。投資で利益を得るにはどうしたら良いのかを、もう一度再確認することが必要ではないでしょうか。投資で利益を得る基本:安く買って、高く売る(積み立て投資でも一括投資でも、同じ)。基本的に投資信託を解約する時は「いつでも」ではなく「お金が必要な時」だと考えておく投資信託の上手な解約方法とは、基本的にお金が必要な時に解約する、ということです。もちろん、売買のタイミングが正確に読める人間はこの地球上に存在しません。そのため、上手な解約方法はどのようなものか?と問われると、「老後などのお金が必要な時期に、毎年、X%やX万円という決まった率や金額を機械的に取り崩していく」という無味乾燥な考え方が出てきます。取り崩す:しばしば一気に儲けたい・売りたい、という感情があるが、合理的な資産運用を考えると、一気に解約するよりも、運用を継続しつつ、定期的に「取り崩す」ことが資産を大きくしつつ長く使える可能性がある。これは、定率法や定額法などと呼ばれます。定率法とは、毎年5%と決めたら、資産から5%分の資産を解約・換金し取り崩すもの。景気状況により多く取り崩せる年と少なくなる年が出てくるというデメリットがある。メリットとしては定額法よりも資産が長く存続するという可能性がある。定額法とは、毎年百万円と決めたら、資産から毎年百万円分を解約・換金するもの。景気状況に関係なく定額を取り崩すので生活設計が立てやすいというメリットがある。反面、景気悪化時には資産が大きく目減りしやすい、というデメリットもある。一概にどちらが有利とは言えません。その時の経済状況やご自身の資産状況により、有利になる方を選ぶことが良いと思います。上手な解約方法とは、解約・換金しないと生活ができないときに、取り崩していくことだと考えられる。投資信託の解約手続きまとめ投資信託の解約は申し込み日から基本的に4営業日後に支払われる投資信託の解約・換金には「信託財産留保額」がかかることがあるので、かからないものを事前に選んでおく投資信託を頻繁に解約・換金すると運用成績が悪くなる、というデメリットがついてくる今回は、投資信託の解約手続きや上手な解約方法について見てみました。解約というと、ついつい目先の利益を追いたくなります。しかし本記事で見てきましたように、経験則的には短期的に利益を確定して解約しない方が良いことが分かります。解約においても「長期」という考え方がとても重要だと筆者は考えます。本記事が皆様の合理的な資産形成の一助になればさいわいです。
2019年05月22日彼氏がペットを飼っていると、自分より優先しているように感じてしまうことはありませんか?大好きな彼氏だからこそヤキモチはやきたくないけど、彼女である自分より可愛がっている姿を見ると嫉妬してしまうこともあるのが乙女心。この記事では、彼氏のペットに嫉妬してしまうときの上手な対処法をご紹介します!■そもそも彼氏のペットに嫉妬するのは悪いことじゃない彼氏のペットに嫉妬するのは悪いことのように感じてしまうかもしれませんが、決して悪いことではありません。彼氏に対する嫉妬やヤキモチというのは、対象が違えどよくあることだからです。ましてや、彼氏のペットが自分に懐かない・彼氏のペット自慢がすごいとなると、余計に嫉妬してしまいますよね・・・。彼氏が大切だからこそ、ペットと同じくらい、もしくはそれ以上に愛されたいと思うのは普通です。とはいえ、嫉妬のしすぎで黙ってひねくれてしまったり、ペットに八つ当たりしてしまったりするなんて、もってのほか。多少であればかわいい嫉妬も、彼氏からすると一気に面倒な彼女に感じられてしまいます。では、ペットを溺愛している彼氏とどのように付き合っていけばいいのでしょうか。■彼氏のペットに嫉妬してしまうときの対処法①彼氏にさりげなく寂しく感じているのを伝える彼氏がペットを優先していて寂しいときに1番にやってみてほしいのは、正直に寂しく感じているのを彼氏に伝えること。多くの女性は、不満や寂しさ・怒りを心の中に秘めて「それくらい気づいてよ」という態度をとってしまう傾向にあります。ただ、それでは寂しいという気持ちは解決しないまま。そのうえ、”ペットを可愛がっているだけ”と考えている彼氏からしたら、「どうして不機嫌なんだろう」と不思議でならず、しなくてもいい喧嘩を引き起こしてしまうだけです。彼氏には全く悪気がないはずですから、面と向かって言われるとハッとします。あなたのことが大切ならペットと触れ合う頻度を減らしてくれるなど、何かしらの対策をとってくれるはずなので、ぜひ素直になって「寂しく感じているよ」というのを伝えてみてください。言い過ぎるとしつこいと思われてしまうのでほどほどに!気持ちを伝えるときに注意してほしいのは、言い方と頻度です。「寂しいんだけど!ペットばっかり相手しないでよ!」などのように喧嘩腰に伝えるのはよくありません。あなただって喧嘩がしたいわけではないはず。伝えるときは感情的にならず、「ペットのことを大切にしてるのは分かっているけど、もう少し私とも遊んでほしいな!」といった風にあくまでもポジティブに伝えてみましょう。また、伝える頻度も気をつけておきましょう。デートのたびに言われてしまうと、彼氏の方が疲れてあなたに嫌気がさしてしまう可能性があります。そうなると余計ペットを優先してしまうかもしれないので、注意が必要です。一度伝えたら、あとは彼氏がどれくらい変わってくれるか、様子を見てみるのも大切だといえます。■彼氏のペットに嫉妬してしまうときの対処法②ペットと仲良くなってみる次に試してみてほしいのは、彼氏のペットと仲良くなってみることです。考え方を少し変えると、彼氏にとってペットはかけがえのない存在。彼氏のかけがえのない存在だからこそ、一緒に好きになってみるのです。彼氏からするとペットも彼女であるあなたも、同じくらい大切。であれば、そんな二人が仲良くしていれば、これ以上に嬉しいことはないと思いませんか?ペットも人を見ているので、あなたが敵意をむき出しにしていると「この人は私を嫌っているな」と感じてしまいます。最初からむやみに敵視するのではなく彼氏と一緒に遊んでみたり、ペットが好きなおやつをあげてみたりしてみてください!いまは恋敵と思っているペットも、仲良くなってみると案外かわいく思えてくるかも・・・?動物が苦手・アレルギーがある場合は無理しない中には、動物自体が苦手な方やアレルギーを持っている方もいるかもしれません。その場合は無理せず、その旨をしっかり伝えましょう。動物が苦手な場合は、動物嫌いを克服させようと、ペットと触れ合うのを強要してくる可能性があります。あなたに克服したい気持ちがあれば少しずつ触れ合ってみてもいいかもしれませんが、そうでない場合はきちんと断りましょう。ここで無理をしてしまうと、今後もずっと克服のためといって無理に触れ合わせようとしてしまい、大好きな彼との時間が辛いものになってしまいます。動物が苦手な方がペットと触れ合うときは、大前提として無理をしないことが大切です。そして気持ち的にどうしても触れ合えないときは、その旨彼氏に伝えるようにしましょう!■彼氏のペットに嫉妬してしまうときの対処法③極端にペットを優先するようであれば決まりごとを作ってみる上記2つを試してみても、彼氏がペットを優先してしまう場合もあるかもしれません。その際は、2人の間で決まりごとを作ってみましょう。このとき注意したいのは、「ペットと触れ合うのは一切禁止!」や「電話やラインでペットの話題は一切口にしない!」など彼氏にばかり無理をさせてしまう内容は避けること。決まりごとは、彼氏に対して嫌だなと感じていることの対策になるような内容にしましょう。たとえばですが、ペットに構い過ぎて家から出ないことやおうちデートばかりなのが不満な場合は週に1〜2回は外でデートする、おうちデートはお互いの家を交互にするなどです。これくらいであれば、彼氏もあなたも嫌な気持ちにならずに恋愛を楽しむことができます。決まりごとはあくまでも不安や不満を解決するためのもの繰り返しにはなりますが、決まりごとは「自分が相手に対して嫌だと感じている部分への対策」でなければなりません。先ほど書いたようにむやみに彼氏とペットを引き離すような決まりごとを作ったとしても、喧嘩になってしまう可能性の方が高くなります。忘れてはいけないのは、決まりごとはあくまでも自分の嫉妬心を落ち着かせる、または不安や不満を解決するためのものであるべきということ。変に束縛するような決まりごとを作っても、根本的な解決にはなりません。あなたが彼を大切に思っているように、彼氏もまたペットを大切に思っているのは忘れてはいけませんが、どちらかだけが寂しい思いをするのも、嫌な思いをし続けるのも違います。お互いが嫌な思いをしないよう、彼と向き合って話し合うのも大切ですよ。■まとめ大好きな彼氏がペットばかりかまうのは、やはりいい気持ちはしませんよね。その気持ちは悪いものではないので、上記で解説したような・素直に寂しい気持ちを伝える・ペットと仲良くなってみる・決まりごとを作ってみるなどして、彼との距離を縮めてみてください。ペットとも彼氏とも向き合ってくれようとしているあなたを見たら、彼も惚れ直してくれるかもしれませんよ!
2019年05月20日高齢になると不安になるのが、愛犬、愛猫の病気やケガではないでしょうか。高齢になったペットのためにペット保険に入っておこうかしらと思われる方も多いと思います。今回は高齢のペットにおすすめのペット保険をランキング形式でご紹介するとともに、そのペット保険の評価ポイントについてもわかりやすく説明していきたいと思います。高齢になるほどペット保険は必要?公益社団法人日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査及び飼育者意識調査2017年6月」以上の調査データから、犬猫ともに13歳以上となると、高齢(13歳以上)になるほど動物病院にかかる頻度と1つの病気での治療費が多くなることがわかります。高齢になるほど病気になって治療を受ける頻度は高くなり、合わせて治療費も増える可能性が高まるといえるのです。高齢の猫・犬におすすめのペット保険ランキングこうした高齢にともなうリスクに対してどのようなペット保険があるのでしょうか。ここからは高齢の猫・犬におすすめのペット保険をランキング形式で紹介していきましょう。ランキングの前提今回のランキングは犬と猫の2種類に分けて掲載しています。犬の代表例として高齢の中型犬、そして高齢の猫にわけてランキングにしました。また比較対象のペット保険は、ペット保険を紹介・比較する情報サイト(※)を調査して、総合的な観点から筆者独自の判断をもとにランキングを選定しています。(※)価格.com、ペット保険STATION、みんなのペット保険、ì保険ペット保険比較サイト高齢の犬のランキングそれでは最初のランキングは犬の代表例として中型犬をとりあげました。中型犬(18~20kg)、ミックス、年齢は10歳にかけるペット保険を比較しています。高齢の猫のランキングそれでは次に高齢の猫のランキングを紹介しましょう。保険の対象とした猫は、年齢は12歳にかけるペット保険を比較しました。高齢で加入できるペット保険犬と猫それぞれで高齢のペット保険についてランキングを紹介しました。犬猫ともに10歳以上の年齢となると、新規で加入できるペット保険の数が限られてきます。したがって、高齢期を既に迎えているペットがいるご家庭は、先ほど紹介したランキングを参考にしてご自身のペットに合ったペット保険を選んでいただければと思います。高齢犬・猫におすすめのペット保険まとめ高齢になったペットのためのペット保険について紹介をしてきました。調査データから分かる通り、高齢になるほど病気などで医療費がかかる割合は増加しますし、1回あたりの治療費も増大する可能性が高まります。高齢のペットのためのペット保険のランキングをご紹介しましたが、残念ながら高齢になることで加入できるペット保険の数は限られます。高齢の分保険料も割高になりますが、医療費が高額になるリスクの備えてとして、必要な補償を準備することを検討いただければと思います。ぜひランキングで紹介したペット保険を参考に、ご自身のペットに合うペット保険を選んでください。
2019年05月14日投資信託で資産運用をする際に悩むのが「適切な売り時・買い時がいつなのかわからない」ということではないでしょうか。本記事では、この「適切な売り時・買い時がいつなのか?」について考察します。また、理論上合理的だと考えられる「売り時・買い時」に対する考え方も見てみましょう。投資信託の売り時・買い時のタイミングはいつ?じつは、どのような専門家でもわからない結論から先に申しますと「適切な売り時・買い時がいつなのか?」がわかる人はこの地球上のどこにもいません。残念ですが、どのような専門家・金融機関であっても、適切な売り時・買い時がわからないのが現実です。【質問】チャート分析などであれば投資信託の売り時・買い時のタイミングがわかるのではないですか?チャート分析で売り時・買い時が分かることはありません。チャート分析などで売り時・買い時がわかる、などの解説も巷には溢れていますが、現実にはわかることはありませんのでご注意ください。チャート分析:テクニカル分析とも呼ばれる。株価などの値動きを表にしたものをチャートという。半世紀以上前などでは、チャートを分析することで、未来の値動きを予測できる、という考え方もあったらしい。しかし、現在のようにスーパーコンピューターなどで検証できる世界では、チャート分析で言われていたような「法則性」は値動きにはないと思われる。現在では、値動きなどは不規則であると考えられる。これをランダム・ウォーカーとも言う。株式に限らず、仮想通貨・FX・金など、どの世界においてもチャート分析は通用しないと考えられる。当たっているように見えることもあるがそれは錯誤相関(たまたま当たったことを法則だと勘違い)。※図表は筆者作成投資信託の売り時・買い時のタイミングは誰にもわからない。チャート分析でわかることはない(たまたま当たることはあるが、それは結果論&後知恵バイアス)参加者がおおむね賢い世界だからこそ、売り時・買い時のタイミングは誰にもわからなくなってしまうなぜ誰にも適切な売り時・買い時のタイミングがわからないのでしょうか?これは市場が効率的だと考えられるからです。効率的市場仮説とは:大変乱暴に言うと、市場の参加者がおおむね賢い、という世界。現在の各市場はおおむねプロ(年金機構や金融機関など)が多数を占めているので、有効な情報はあらかじめ株価などに織り込まれていると考えられる。つまり、誰でも入手できる公表された情報に基づいて追加的な利益を得ることができないと考えられる。よくある市場に対するイメージは、下の図表のように、秘密の情報に対してプロや優れた個人投資家が、いち早く入手したりして、売り時・買い時のタイミングを判断する世界ではないでしょうか。しかし、現実の市場は、多数の金融機関などのプロによって占められていると考えられます。そうなると、誰もが賢く売り時・買い時のタイミングを読もうとします。しかしそれにより、より一層ランダム・ウォーカーになっていきます。このように、みんなが賢い現在の市場では、誰にも売り時・買い時のタイミングはわからなくなってしまいます。市場がおおむね賢い(効率的な)からこそ、誰にも売り時・買い時のタイミングはわからない。【質問】ファンダメンタル分析を極めれば、投資信託の売り時・買い時のタイミングがわかりますか?このように、どのような専門家・金融機関であっても未来はわかりません。市場の参加者にできることは、現在の「適正な価格」を推測するくらいだと考えられます。また、ファンダメンタル分析というものは理論上は有効だと考えられます。ファンダメンタル分析とは、各種の公表されている情報(例えば企業の将来の予想利益など)をもとに適正な株価を探るもの。基本的に割高なら売り、割安なら買う。ファンダメンタル分析は有効だからこそ、売り時・買い時のタイミングはわからないしかし、先ほどのように市場の参加者の多数が賢いと考えられる現在の市場では、ファンダメンタル分析は有効なので通用しません。ナゾナゾみたいですが、どういうことでしょうか。つまり、市場がおおむね賢いので、それはすでに市場に情報が反映されている(あらかじめ織り込まれている)ということです。別の言い方をすると、割高なものはすでに売られ、割安なものはすでに買われている、というイメージです。また、世界中のプロたちによって適正な状態の価格にされた状態が「市場平均」と酷似します。この市場平均と連動することを目標とする投資信託をインデックス型投資信託と言います。ファンダメンタル分析は有効だが、有効であるがゆえに、それを極めても市場平均を超える追加的なリターンを得ることはできないと考えられる。【質問】買った時よりも基準価格(価額)がマイナスになってしまいました。このタイミングで売って損切りすべきでしょうか?基準価格(価額):正確には投資信託の値段は基準価額という。投資信託は「入れ物」のようなもの。入れ物の中身の株式や債券の価格変動によって、基準価額は変化する。結論を先に言いますと、長期分散投資では基本的に損切りは「不正解」です。理由は、将来の期待収益率が下がる(儲からない)からです。どういうことでしょうか。詳しく見てみましょう。投資信託による長期分散投資の資産形成・運用においてよくある誤解の一つが「損切り」という考え方です。損切り:投機的な「上がるか・下がるか」「丁か半か」の見通しが外れた場合に行う。これ以上損失が拡大しないように、売る行為。ゲームからいったん降りる行為。投機では正解の行動。図は損切りのイメージです。損切りは長期分散投資ではなく、短期的な投機で用いられます。投資信託での長期分散投資では損切りは「不正解」な売り時投資信託の場合、「損切り」を買った時の基準価格(価額)を下回ったタイミングなどで行う人もいます。しかし、長期分散投資では長期的に「安く買って、高く売ること」で将来の期待収益率が上昇します。そのため、安くなった時に損切りするのは「高く買って、安く売ること」であり、「不正解」です。このように長期分散投資では「損切り」は未来の期待収益率を下げる(損する)行為です。損切りは、投資信託での長期分散投資では「不正解」。損切りが正解なのは一か八かの投機的(丁半博打)な運用ちなみに投機的な運用では、基準価格(価額)が下がった時は売り時であって、買い時ではありません。丁半博打のように、「上か下か」を当てっこするだけだからです。外れた場合はすぐに撤収(損切り)することが重要です。ただ、前述のようにチャート分析は有効ではなく、市場が効率的なので値動きはランダム・ウォーカーですので「当たるか外れるかどうかは不透明」です。初心者の方にもわかりやすい!投資信託の売り時・買い時の考え方一例それでは投資信託初心者の方にもわかりやすい、利益確定や損切り、などの売り時・買い時のタイミングについて具体的な一例を見てみましょう。一例:インデックス型投資信託やリート(不動産投資信託・REIT)の売り時・買い時とは?インデックス型投資信託:市場の平均に連動することを目標とするタイプの投資信託。世界中のプロが分析をした結果が市場平均に酷似していると考えられる。コストも安く、合理的な投資対象と考えられる。リート(不動産投資信託・REIT):投資信託は入れ物のような物。そのため、不動産市場も入れることができる。国内外の不動産市場の投資信託がある。REITとはReal Estate Investment Trustで不動産投資信託のこと。ここでは、投資信託の基準価格(価額)が上がった時と下がった時のケースをそれぞれ見てみましょう。投資信託には、インデックス型投資信託やリートなど多くの種類があります。本数だけ見ると、国内では6千本ほどあるともいわれています。ただ、基本的にすることと考え方は同じです。投資信託の基準価格(価額)が上昇した!利益確定のタイミングはいつ?投資信託の基準価格(価額)が上昇しても、基本的には積み立て投資を継続します。一括投資をしている場合は「ほったらかし」にします。これは、値動きがランダム・ウォーカーで誰にも読めないからです。株式主体の投資信託は将来の期待リターンがプラスだと考えられますので、長期間「ほったらかし」にしておくことは有効だと考えられます(投資対象が適切な場合)。もちろん「高く売って、安い時に買い戻せば良い」と誰でも思いますし、合理的な考えです。しかし、ランダム・ウォーカーですので、世界中のプロでもそのように都合の良いことができないのが現実です。投資信託の基準価格(価額)が下落した!損切り?売り時・買い時?投資信託の基準価格(価額)が下落しても、基本的には積み立て投資を継続します。一括投資をしている場合は「ほったらかし」にします。これもやはり値動きがランダム・ウォーカーだからです。また、基準価格(価額)が下がっている、ということは「安く買うチャンス到来!将来の期待収益率が上がる(儲かる)」ということです。長期分散投資ではいつ投資信託を売るの?基本的に長期分散投資では「お金に困って、いま売らないと生活が成り立たない」時以外は売りません。基本的には、働けなくなったシニア時代に「一気に売る」のではなく「運用を継続しながら定期的に取り崩すことが挙げられます。投資信託の売り時・買い時のタイミングはいつ?まとめ投資信託の売り時・買い時がわかる人はどこにもいない長期分散投資では利益確定の「売り」は基本的に行わない。売る(取り崩す)のは「お金が必要な時」だけ長期分散投資では投資信託の基準価格(価額)が下がった時が比較的「買い時」と言える今回は投資信託の売り時・買い時、利益確定・損切りについて考察してみました。私たち人間共通のクセとして「損をしたときは過度に怖がる」(損失回避性:利得より損失が)1.5倍から2.5倍イヤ)「目先の利益をすぐ欲しがる」(双曲割引:ダイエットの重要性はわかるが、目の前のケーキやビールの誘惑には勝てない)というものがあります。資産運用では、私たちの思考のクセと合理的な投資の理論の二つときちんと向き合うことが重要かもしれません。本記事が皆様の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年05月13日家族の一員として大切にされているワンちゃん。そうしたワンちゃんが病気になる場合などに備えた犬のペット保険について耳にされることがあると思います。こうした犬のペット保険とはどのような内容で、本当に必要なのでしょうか。今回は犬のペット保険の必要性と、おすすめペット保険の人気ランキングをわかりやすく紹介していきたいと思います。ペット保険とはまず最初に犬のペット保険の概要について説明をしていきましょう。普通の保険は人やモノを対象としてかけるものですが、犬のペット保険は犬が病気やケガをした場合に必要となる治療費などの経済的負担を軽減するために加入するものです。犬のペット保険に加入しておくと、一定の条件はありますが給付金を受け取ることができ、基本的な保障内容は以下の通りです。犬が入院した時の保障犬が通院した時の保障犬が手術した時の保障その他の保障(火葬費用、車椅子費用、賠償責任費用など)なお、猫のペット保険については別の記事で詳細にご説明しているのでご関心ある方はご覧ください。犬のペット保険は必要?犬のペット保険は本当に必要なのでしょうか。保険に加入して保障をしてもらうためには、毎月(または毎年)保険料を支払わなければなりません。保険料を支払うくらいなら、貯蓄から取り崩して支払えばいいと思われるのも自然なことです。ここでは犬のペット保険の必要性について説明をしていきたいと思います。1つの病気での治療費の最大金額公益社団法人日本獣医師会の調査(※)によると、1つの病気での治療費の最大金額は下表の通りとなっています。年齢が高くなるとともに治療費の最大金額は上昇していますが、6才まででも平均4.8万円と、1つの病気で相応の治療費がかかっていることがわかります。上記の調査データから判断すると、あくまでも平均で治療費が5万円程度であることを考えると、実際の治療費はそれ以上となる場合も想定されます。急な出費としての備えということで考えると、犬のペット保険に加入をする価値はあるといえるでしょう。犬のペット保険に加入した場合のメリット犬のペット保険に加入した場合のメリットは何でしょうか。それは、高額な治療費になったときに経済的な負担が少なくなる、ということです。犬のペット保険に加入していないと、全額治療費を負担しなければならないため、無意識で動物病院に連れて行くことを躊躇してしまう、ということがあるかもしれません。あるいは実際に動物病院に連れて行ったとしても、治療費が気になって充分な治療方法を選択してあげられない、ということが発生するかもしれません。逆に犬のペット保険に加入していただいていればこうした不安点はなく、安心して速やかに適切な治療を受けさせてやることができるようになるのです。犬のペット保険に加入した場合のデメリット保険料負担今度はペット保険に加入した場合のデメリットを整理しておきましょう。一番のデメリットは、保険料を支払い続けるという保険料負担です。一度も病気やケガで給付金を受け取らなかったとした場合、ペット保険には掛け捨てだったということになります。治療費の全額が保障される保険はほとんどない保険料の次に保障の観点からデメリットを確認していきましょう。まず治療費の全額が保障されるというペット保険はほとんどありません。治療費の50%~80%という割合で給付金が支払われるというものがほとんどです。また、給付金を受け取る回数や金額に制限がついているものがありますので注意してください。「免責」というものが設定されている保険もあり次に犬のペット保険についてですが、もらえる給付金から差し引かれる「免責」というものが設定されているペット保険もあります。一番多いのは15,000円は免責で自己負担としてくださいね、というような免責金額の設定です。犬のペット保険おすすめ人気ランキングそれではここから犬のペット保険の人気ランキングをもとに犬のペット保険を具体的に紹介していきたいと思います。どんな基準で選んだか犬のペット保険の人気ランキングですが、様々な条件での比較が可能です。今回は、犬の飼育頭数が一番多いチワワ(※)の4歳を保障するペット保険で比較を行ないました。(※)参考:一般社団法人ペットフード協会「平成30年全国犬猫飼育実態調査」比較対象としたペット保険ですが、ペット保険を紹介・比較する情報サイト(※)の人気ランキングを調査して、筆者独自の判断をもとに、充実した保障であることを重視した1位~3位、また【低価格】ということを最優先にした1位~3位という2つのランキングを選定しています。(※)価格.com、ペット保険STATION、みんなのペット保険、ì保険ペット保険比較サイト、ペット保険byわんちゃんホンポ【充実保障】犬のペット保険人気ランキング(1位〜3位まで)まず最初に保障が充実しているという点を重視して総合的な観点からのランキング1位~3位のペット保険を以下の通り一覧表にしました。最後の欄には筆者のコメントも記載していますので参考にしていただければと思います。【低価格別】犬のペット保険人気ランキング(1位~3位まで)続いて、保険料が低価格であることを最優先したランキングとして1位から3位までのペット保険を紹介します。こちらも一覧表にまとめましたのでご確認ください。犬のペット保険まとめ犬のペット保険の必要性について確認をしてきました。ちょっとしたケガであれば治療費負担は問題ないと思いますが、高額な治療費となる場合に備えて犬のペット保険の必要性はあるといえます。免責といわれる保障されない範囲はあるので加入時には注意が必要ですが、ペット保険に加入しておくことで安心して治療に専念することができます。充実した保障を重視したランキングと、低価格を追求したランキングのペット保険を参考にして、ご自身の大切なワンちゃんのためのペット保険を選んでください。
2019年05月07日本記事では、投資信託の税金について解説します。税金と聞くと難しい印象をいだきます。ですが、ポイントを抑えればとても簡単です。また、税金がかからないようして、より有利に資産運用を行う方法についても紹介します。本記事では初心者の方にわかりやすいように、極力簡単な表現でお伝えしていきます。投資信託の収益にかかる税金はいくら?まずは、投資信託の税金の基本からです。税金は投資信託から生じる「利益」に対して20.315%かかります。別の言い方にしますと、損をしたときには税金がからない、ということです。税金は基本的に、投資信託で利益が出たときに20.315%かかる。税金がかかる投資信託の利益ってなに?2種類の利益【譲渡益(キャピタルゲイン)と分配金(インカムゲイン)】その投資信託から生じる利益は、大きく二種類に分けられます。投資信託を売って儲かった時投資信託を持っていて普通分配金が入ってきた時少し詳しく見てみましょう。①投資信託を売って儲かるとは?投資信託のキャピタルゲイン(売却差益)に税金がかかる例えば、ある投資信託を1万円で買って、1.5万円に値上がりした時に売ったとします(手数料無視)。このように「安く買って、高く売る」と売却差益が生じます。※図表は筆者作成この場合は、五千円が売却差益、つまり利益です。そのため、この五千円に20.315%の税金がかかります。この売却差益のことをキャピタルゲインや譲渡益とも呼ぶこともあります。先に触れましたが、損をしたときには税金は発生しません。つまり、「高く買って、安く売った」時には税金が発生しません。投資信託を買った時よりも高い値段で売ると、売却差益が生じる。これは利益なので税金が20.315%かかる。②持っていて分配金が入ってきた時とは?インカムゲイン(分配金)に税金がかかる投資信託によっては、分配金が出るものがあります。利益としての普通分配金に対しては、税金がやはり20.315%かかります。この普通分配金のように、持っている間に入ってくる利益をインカムゲインと呼ぶこともあります。投資信託の普通分配金は利益なので税金が20.315%かかる。投資信託から出るお金であっても税金がかからない特別分配金(元本払戻金)とは?ちなみに、投資信託の分配金には特別分配金(元本払戻金)というのもありますが、こちらには税金がかかりません。それは、特別分配金(元本払戻金)とは利益ではないからです。自分の出したお金が返ってくるだけです。そのため税金はかかりません。ただ、持っている間にかかるお金(信託報酬)が発生しているので、実質的にはお金が減っていることになり、運用上は困った存在だと考えられます。図はタコが自分の足を食べて、次第に体が小さくなるイメージです。正式な用語ではありませんが、特別分配金(元本払戻金)はタコ足配当などとも呼ばれます。しばしば「分配金が多い方がお得だろう・毎月または隔月などで分配金が出る方がお得な気がする」というのは、単純に誤解です。なぜそうなのか?につきましては、以下の記事に詳しく解説がしてあります。ご興味のある方はご覧いただければ幸いです。投資信託の特別分配金(元本払戻金)は利益ではないので税金はかからない投資信託にかかる税金の計算式は?どうやって出すの?おさらいです。税金は利益に対して20.315%かかります。ですから、税金を求める基本的な計算式は「利益×20.315%=税金」です。でも、これだけだとちょっと具体的な金額がイメージしにくいですね。一例を交えながら見てみましょう。利益×20.315%=税金投資信託にかかる税金の計算式一例売却差益の場合例えば、投資信託の売却差益が百万円だったとします。この場合の税金はいくらでしょうか?百万円の利益×20.315%=20万3150円つまり、投資信託で百万円の売却差益が出た場合は、20万3150円を税金として納めることになります。普通分配金の場合普通分配金が十万円出たとします。この場合の税金はいくらでしょうか?十万円の利益×20.315%=およそ2万315円となります。つまり、投資信託で十万円の普通分配金が出た場合は、およそ2万315円を税金として納めることになります。あれ?投資信託の収益にかかる税金っていつ引かれているの?とはいえ、投資信託で資産運用をされている方のほとんどは「税金を支払った感覚がない」のではないでしょうか。じつは、証券会社などに投資用の口座を開いた際に、「特定口座源泉徴収あり」を選択しておくと、納税・確定申告を証券会社側が自動的に行ってくれます。源泉徴収とは?:さっくり言うと、「税金を天引きします」ということです。そのため「税金を支払った感覚がない」かと思います。特定口座・一般口座、源泉徴収あり・なしとかって何のこと?証券会社などで口座を開く際に、選択肢は基本的に三つあります。特定口座(源泉徴収あり)特定口座(源泉徴収なし)一般口座一般的には1の特定口座(源泉徴収あり)を選択することが多いかと思います。1の特定口座(源泉徴収あり)を選択すると、基本的に投資家は何もしなくてもかまいません。上記3種類以外にも、iDeCo(イデコ)やつみたてニーサの口座があります。後述します。投資信託の収益にかかる税金、年間ではいくら?40年間やったらどうなる?一例を交えて考察それでは、より具体的に1年間や長期分散投資で40年間など投資をしたら、どのくらいの税金がかかるのか、見てみましょう。投資資金1千万円、平均リターン5%の投資信託の場合、1年間でいくら税金がかかるのか?仮に投資資金1千万円で投資信託を購入し、平均利益が5%だったとします。現実には価格が変動しますが、解説のため、簡略化しています。この場合の税金はいくらでしょうか?(手数料無視)1千万円×5%の利益=50万円の利益50万円の利益×20.315%の税率=10万1575円が税金中々大きな金額です。仮に40年間行ったら、投資信託での税金はいくらかかるのか?上記の条件で、仮に40年間続いた場合の税金は合計でいくらでしょうか?年間で10万1575円の税金×40年間=406万3000円の税金となり、非常に大きな額となります。投資信託に税金がかからないようにする方法できれば、上記のような高額の税金がかからない方が嬉しいのが心情です。現在では、特定口座・一般口座以外にも、税制上優遇されているiDeCo(イデコ)やつみたてニーサの口座などがあります。特に、iDeCo(イデコ)では、利益に対してかかる税金以外にも、所得税控除というものがあり、現状での口座の中では最も節税効果が高いと考えられます。iDeCo(イデコ)と節税に関してご興味のある方は、下記の関連記事をご覧いただければ幸いです。投資信託の利益から収めた税金はどこへ向かう?どうしても効率的な資産運用を考えた場合には、税金が少し邪魔な存在となりがちです。そのため本記事では、税金について、ネガティブな意見が主体となってしまいました。ただ、税金は富の再分配の仕組みとしては必要な存在です。投資で大きく利益を得た人は、より多くの税金を支払います。そしてそのお金は社会に還元されます。誰でも、橋や道路・トンネルを無料で利用できますし。警察や消防も無料で利用できます。学校や病院だって税金で建てられているものがあります。誰しも税金の恩恵を受けています。投資信託の利益にかかる税金の中身は?所得税と住民税と復興特別所得税税金とは、いわばこの社会の利用料金のようなものかもしれません。前述のように投資信託からの利益には20.315%がかかります。その内訳は次のようになっています。投資信託の利益での税金には、復興特別所得税も入っている2011年3月11日に発生した東日本大震災からの復興には膨大なお金がかかります。そのため、現在では、復興特別所得税というものが、投資信託の利益にもかかります。資産運用とは直接的には関係はありませんが、投資で利益を得て、税金を納めるという意義を考えると、投資というものがまた少し違う見方もできるかもしれません。投資信託と税金まとめ投資信託の利益に対する税金は基本的に20.315%がかかる効率の良い投資を考える場合は、税制上優遇されているiDeCo(イデコ)やつみたてニーサを優先的に使う方が良い税金は社会の役に立つものだし、投資家にとっては利益が出ている状態なので基本的に良い本記事では、投資信託にかかる税金について考察しました。長期での資産形成では、いかに税金を非課税にし、そのお金を再投資に回せるかということも重要なポイントです。本記事が皆様の資産運用の一助になれば幸いです。
2019年05月07日最近のペットブームによって、動物と暮らす人が本当に増えてきましたね。「住まいの設計」でも、“ペットのいる家”の実例特集は大変人気があります。しかし、ペットを飼うには苦労も付きものですね。皆さんはペットと暮らしていて、どのような苦労があるのでしょうか?そこで、「日刊Sumai」の読者に、その現状について聞いてみました。■ Q1 あなたはどんなペットを飼っていますか?最近は猫を飼っている人のほうが多いといわれていますが、「日刊Sumai」の読者は犬を飼っている方が40%以上でトップでした。Anurak / PIXTA(ピクスタ)また、ウサギやハムスターなどの小動物を飼っている人も少数ながらいました。gonbe / PIXTA(ピクスタ)そのほかに多かったのが、グッピーなどの熱帯魚や金魚、メダカを飼っている方。kokano / PIXTA(ピクスタ)金魚鉢のような小さなモノから本格的な水槽で飼っている方など、飼い方はさまざま。なかには庭に水槽を置いてメダカを飼っているという方もいました。■ Q2 ペットを飼うきっかけはなんでしたか?「以前、祖母が猫を飼っていた」「自分が子どもの頃犬を飼っていた」「妻が実家でウサギを飼っていたから」など、もともと飼っていたのでペットが家にいることが当たり前と思い、新居に入ったタイミングで飼い始めたという方が多かったようです。skrb88 / PIXTA(ピクスタ)それ以上に多かったのが「子どもが欲しがったから」という方。なかには、ペットと暮らすことが子どもの成長に役立つと思って買い始めたという方もいました。ほかに多い回答としては「野良猫がそのままいついた」「保護猫を譲り受けた」「殺処分にされてしまう保護猫がかわいそうで」なども。はやけん / PIXTA(ピクスタ)また「近所のペットショップでずっと売れ残っている犬がかわいそうで」という変わり種の回答もありました。■ Q3 ペット飼っていて困ったことはなんですか?やはり「床が家具を傷つけてしまうこと」「どこにでも排泄をしてしまうこと」が圧倒的に多かったです。てつ / PIXTA(ピクスタ)それ以外は個別のケースがたくさんあるようで、その他の回答が多くなっていました。具体的には「ウチの猫はすぐに外に出てケンカをしてくる。しかも必ずケガをしてくるから困る」「保護犬のせいか臆病で、散歩に出るとおびえる」「ウチの犬はあまり運動をしたがらないので、どんどん太って困る」とさまざまでした。やはりペットの数だけ悩みがある!?■ Q4 ペットの困りごと対策法を教えてください。Q3で上位の回答になった「床や家具を傷つけてしまう」「どこにでも排泄をしてしまう」に関しては、さまざまな対策を取っているようでした。床や家具対策は、保護シートを付けること、猫用の爪とぎの場所をつくったというのが、いちばん多い回答でした。Graphs / PIXTA(ピクスタ)ちなみに爪とぎの場所は家具から遠ざけることが大事だそう。排泄問題は、「こまめに掃除するしかない!」という半ば諦めの回答が目立ちました。ほかには「何度も注意して言ってきかせる」というものも。こちらは犬にしか通用しないかも!?餌の好き嫌いについては、毎回ペットが食べるように促すしかないという意見が多かったようです。やはりペットを飼うには根気が必要なようですね。■ Q5 ペットのための設備で欲しいものはありますか?1位は「空気清浄機」、2位は「消臭クロス」と、どちらも臭い対策のアイテムが上位にランクイン。y_seki / PIXTA(ピクスタ)「室内飼いなので、部屋が臭ってしまうから」「お客さんが来たときに、ペット臭いと思われないために」という意見が目立ちました。「消臭クロス」も同様の理由が多く、なかには「臭いがキツいので、空気清浄機と消臭クロスとダブルで使っている」という人も。次に多かったのが「ペットドア」。こちらは猫を飼っている人からの回答が多く寄せられました。「階段が危ないから」「臆病な猫なので、お客さんが来たらすぐに逃げられるように」「いたって普通の家なので、猫が楽しんで移動できるかと思って」と、さまざまな理由があった。ほかに「いちいちドアを開けにいくのが面倒」という理由も。よっし / PIXTA(ピクスタ)いかがでしたか?ペットはそれぞれ性格が違うので、飼うときにはさまざまな注意が必要です。こちらの記事を参考してくれたら、嬉しいです。住まいの設計2019年2月号豊富な実例ときめ細やかな情報で快適・便利な住スタイルを提案。家作りの夢が広がる!住まいのお役立ちマガジン【巻頭特集】「猫だってハッピーにしてほしい!猫と一緒に暮らすための家」 【第二特集】「自分らしいインテリアと暮らしています」
2019年05月06日いつかは私も……と憧れる、ペットとの暮らし。賃貸だとなかなか難しいイメージがありますが、最近は「ペット共生型」のマンションも増えてきています。実際にペットを飼うとき、気をつけたいことをまとめました。 「ペット相談」のお部屋は、ルールに注意 「ペット相談」のお部屋は、オーナーさんが動物好きだから、借り手がつかずやむなくペットOKに、など経緯は様々。住んでいるのも、すべてペットを飼っている人ではないので、周囲への配慮や、飼うときのルールも細かく決まっていることが多いです。「相談」とあるように、ペットの種類によって飼えるかどうかも確認が必要です。「ペット相談」だからなんでも大丈夫だろうとは考えず、お部屋探しの段階で、飼っているペットの種類や頭数をはじめにお知らせくださるとスムーズですよ。 新築の物件や、リノベーションしたてでペットも相談可能というお部屋は、オーナーさんの理解がある場合が多いです(このお部屋はこちら) 「新築・ペット可」の部屋を検索 安心して住むなら選びたい「ペット共生型」マンション 「ペット共生型」マンションは、ペットと住むことを前提に作られている建物。オーナーさんも、住んでいる方もペット飼育に理解があり、住みやすい物件です。足洗い場や、ペット用の入り口など、配慮された設備があることもポイント。ペットも飼い主さんも安心して暮らせる、まさに共生型のお部屋なんです。 猫ちゃんが楽しく暮らせる、「キャットウォーク」つきのお部屋、なんていうのも最近は増えてきました(このお部屋はこちら) 「キャットウォーク」の部屋を検索 初期費用、原状回復費が高くなります。長く暮らせる部屋を探しましょう ペット飼育の場合は「敷金1ヶ月~2ヶ月プラス」などの条件がついていることがよくあります。ペットを飼っていると、住んでいる本人はあまり気にならなくても、次の入居者さんが気になる傷や匂いはどうしても防げないですよね。原状回復費として、「クロス張替・カーペット張替・畳替え・ペット用脱臭・消毒・クリーニング」など、追加で費用を払う項目はどうしても増えます。これを減らすために、ペットに我慢を強いるというのは可哀想。ペットを飼う覚悟を決めたなら、将来を見越してなるべく長く住める部屋を探すことが、無駄なお金を減らすためにも、ペットのためにもよいでしょう。 スペースに余裕を持ったお部屋を選ぶのも大切かも(このインテリア実例はこちら) 「リノベーション・ペット可」の部屋を検索 「ペット可」でも、周囲への配慮は忘れずに 「この物件はペット可だから」といって、何をしてもいいわけではありません。ルールで細かく決まっていることもあります。たとえば、こんなことには最低限注意しましょう。 ・ペットの鳴き声など、騒音に配慮すること・共有スペースでは動物が苦手な人にも配慮して行動すること・ベランダやテラスでグルーミングをしないこと(ベランダは基本的に洗濯物を干す場所なので、毛が飛び散って衣類についてしまうことがあります)・バスルームなどで毛がつまらないように注意すること・契約時のペット以外のペットを飼育しないこと ルールを守って、相棒との楽しい暮らしを! (このインテリア実例はこちら) 「ペットと暮らすインテリア」実例をみる 出典: goodroom journal 記事提供元:リノベーション・デザイナーズ賃貸 goodroom(グッドルーム)デザイナーズ、リノベーションなど、おしゃれな賃貸サイト・アプリ「goodroom」を運営しています。インテリアや、ひとり暮らし、ふたり暮らしのアイディアなど、賃貸でも自分らしい暮らしを楽しむためのヒントをお届けします。 おしゃれ賃貸サイト・アプリ goodroom journal journal 暮らしの実例
2019年04月27日「ペット保険って必要かな?」「そもそもペット保険って何?」と、ペット保険について疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。ペット保険は現在、多くの保険会社が様々な補償内容のものを販売しているため、複雑で分かりにくくなっていると感じています。実際、筆者はこれまで2頭のゴールデンレトリバーと暮らしてきましたが、ペット保険の詳細をよく調べずに加入したため、愛犬が手術を受けたときには気絶しそうな自己負担額を支払った経験があります。そこで本記事では、筆者の実体験に基づいてペット保険に加入するメリット・デメリット、選び方など、ペット保険の疑問や不安を解消していくべきポイントをお伝えしていきます。1回目は、筆者の経験をもとに「ペットの治療費は意外と高額」ということについてお話ししたいと思います。■ アレルギー体質のゴールデンレトリバーbee / PIXTA(ピクスタ)先代のゴールデンレトリバーは、小さい頃からアレルギーによる皮膚炎に悩まされていました。とにかく皮膚が弱く、特に喉や顔周り、両手足の先は毎日かゆそうにしていました。最初の頃は簡単にかゆみを止められるステロイド剤を処方してもらっていたので、治療費はそれほど負担に感じる額ではありませんでした。けれども、どんどんアレルギーの症状はひどくなり、週に一度は獣医さんの元へ車を走らせるような生活を送っていましたので、治療費は膨れ上がるばかり……。1回の治療費は15,000円ほどかかっていました。幸い、当時は自己負担額が50%、通院回数の制限がないペット保険に入っていましたので、かなり負担が低く済んでいました。■ 高額な手術を経験doghakusyaku / PIXTA(ピクスタ)その先代が11歳の生涯を閉じたあと、半年後に2代目のゴールデンレトリバーが我が家にやってきました。幸いアレルギー体質ではなかったものの、体はヒョロヒョロと細く、手足が長いという全体的にバランスの悪い犬でした。愛犬が3歳になったある日、ドッグランでボール遊びをしていたとき、急に愛犬が足を引きずりだしました。捻挫でもしたのかと思い、その日は早々にドッグランを後にしたのです。takumy00 / PIXTA(ピクスタ)次の日になっても治るどころか、ますます足を上げて痛そうにしていたため、獣医さんの元へ車を走らせました。診断の結果、後ろ左足の「前十字靭帯断裂」というひどいケガで、すぐに手術が必要だとわかりました。けれども、手術をせずに前十字靭帯断裂を治した知人の犬の話を聞いた筆者は、手術なしで治療することにしたのですがそれが間違いでした。大型犬の場合は、前十字靭帯断裂とわかったら、さらなる損傷を防ぐために、早期に手術をするべきだと後で知ったのです。改善しない民間療法の末、結局手術をして治療することにしました。治療費は手術費用、入院費用すべて込みで40万円を越えていました。筆者は気絶しそうな金額に震えがとまりませんでした。その当時のペット保険は、何も考えずに先代のゴールデンが入っていた同じ保険会社のものに入っていました。通院回数の制限はないものの、1回の手術で保険がおりるのはたった12万円だけ。筆者は30万円近くも治療費を支払ったのです。これが最初に支払った高額治療費でした。■ 不幸は2回やってきたmarcinm111 / PIXTA(ピクスタ)その後、愛犬の足は順調に回復して普通の生活を送っていました。手術をしてから3年が経過した頃、散歩から帰ると今度は後ろの右足を上げています。痛がっている様子を見て血の気が引いていくのがわかりました。「また手術だ……」予感は的中。診断の結果、またもや前十字靭帯断裂だったのです。片方の足の前十字靭帯断裂を経験すると、反対側の足も70%の確率で断裂すると獣医さんに言われていたのを思い出しました。今度は間髪を入れず、すぐに手術の予約をしました。2回目の手術費用は30万円を越えました。毎月の家計の負担額を計算しながら別のペット保険に加入していたため、このときは自己負担が50%で済み、負担額は15万円ほどでした。それでも、我が家には大きな打撃でした。■ まとめ通院回数の多いアレルギー体質の愛犬と、負担額の大きい手術を2回も経験した愛犬。この2頭の治療費の違いを目の当たりにし、「選ぶペット保険の違いでこんなにも負担額が変わってくるのか」ということを学びました。それからというもの、「愛犬の体質や体格によって、入るべきペット保険が変わる」と考えるようになったのです。
2019年04月22日本記事では、投資信託の利回りについて、初心者の方にも直感的にわかりやすい図解を交えながらやさしく解説します。しばしば個人投資家は「分配金の利回りが高い投資信託が欲しい」と考えたり「投資信託の利回りランキングからファンドを選択する」という行為をしがちです。しかし、それらは合理的な投資から遠ざかることになる行為です。なぜでしょうか。詳しく見てみましょう。投資信託の利回りとは?投資信託の利回りとはなんのことでしょうか。それは、「分配金の利回り」を指すことがあります。分配金:平たく言うと、投資信託から受け取れるお金のこと。ただ、自分のお金が返ってくるだけの元本払戻金(特別分配金)も分配金なので注意が必要。そのため、多くの投資家は分配金の利回りが高い(多い)ものが良い投資信託だと誤解をしがちです。ただ、結論から言いますと、分配金の存在は、資産運用において効率が悪い存在だと考えられます。また、値上がりによる売却差益を含めたトータルでの見返りを「リターン」と呼ぶこともあります。この売却差益を含めた利回りが、本質的な利回りであるとも考えられます。ただ、投資信託の場合、利回りと言えば、前述のように分配金利回りを指すことの方が一般的かもしれません。見返り:運用の世界においてはしばしばリターンと呼ばれる。リターンは過去二十年間などの平均リターンを指す場合や、これから期待できる期待リターン(期待収益率)を指す場合などがある。ただ、未来は不透明なのでリターンは「あまりあてにならない」存在だと考えられる。※図解は筆者作成投資信託の分配金利回りとはどんな意味なの?計算方法は?一般的に投資信託の分配金利回りとは、一年間で得られた分配金を現在のお値段(基準価額)で割ったものを指します。一例を挙げましょう。Xファンドから、分配金が年間で600円出た。いまのXファンドの価格が1万円だ。600÷10000=0.060.06×100=6%この場合、Xファンドの過去一年間の分配金利回りは6%だった、ということです(税・手数料無視)。ここだけを見ると「分配金利回りが高いファンドが儲かる・良いファンド」と思い込みがちです。分配金利回りとは、一年間で得られた分配金を現在のお値段で割ったもの。投資信託の利回りとなる利益にはどんな種類があるの?先ほど少し触れましたが、投資信託の利回りを構成しているモノには、インカムゲイン→保有していて得られる分配金などキャピタルゲイン→売却差益があります。ここではひとまず「2種類の利益の得方があるのだな」という認識で構いません。ちなみに、利率と利回りはどう違うの?利率と利回りの違いは以下のような内容です。※図表は筆者作成利回りは、投資信託のように、お値段(基準価額)が変わるものに用いられます。気を付けたいのは、価格変動リスクのある投資信託の利回りとは、あらかじめ確定しているものではなく、未来においては不透明だということです。投資信託の分配金利回りはどのくらいが良いの?見方の目安を教えて!それでは、投資信託での分配金利回りはどのくらいが良いのでしょうか。分配金ランキングなどを見ますと、高いもので利回り40%や30%というものがあります。または、10%台のものもあります。どれが適切でしょうか?見方の目安をズバリ言いますと、「分配金利回りがあるものはすべて無視してかまわない」です。分配金利回りはゼロが効率が良いと考えられる。分配金利回りランキングはすべて無視してかまわない。なぜ分配金の利回りがゼロの方がいいのか?投資信託の利回りの誤解。分配金の仕組みはどうなっているの?分配金の仕組みはどのようになっているのでしょうか?初心者の方イメージしていただきたいのは、「良くも悪くも、分配金は投資信託の中から出る」ということです。図で言うと、袋(基準価額)の中から分配金が出てきています。上段の絵のように、分配金が出ると、投資信託自体のお金が小さくなります、(当然ですが)。ただ、分配金を10万円受け取っているので、総額は100のままです。下段の絵のように、分配金がない場合は、総額が100のままです。つまり、分配金をもらっても、もらわなくても、その時点のお金の総額は、同じです(より正確に言うと、利益である分配金をもらうと税金がかかるので、分配金をもらう方が、より損です)。ここだけを見ても、分配金には意味がないことがわかります。また、分配金の利回りが高い方が良い、というのも誤解であることがわかります。投資信託の利回りが高いということは、それだけたくさん投資信託がしぼみやすい、ということ。また、分配金をもらっても、もらわなくても、お金の総和は変わっていない(税引き後は分配金をもらった方が損になる)。つまり、合理的な複利効果(雪だるま式)が発揮されにくく、不利になりやすい。投資信託の利回り 毎月多くの分配金がもらえる方が良い?また、投資信託利回りランキングなどを見た場合、上位を占めるのは、毎月分配型と呼ばれる投資信託です。こちらは文字通り「毎月」分配金がもらえます。しかし、毎月利益が出る投資信託など存在しません。運用成果は基本的に景気次第だからです。そのため、利益が出ないときは、自分の身を切って分配金を出さないといけません(特別分配金などと呼ばれます)。ザックリ言うと、自分の出したお金を「特別分配金(元本払戻金)」と称して受け取ることになります。もちろんコストがかかりますから、高い手数料を支払いながら、銀行のATMでお金を引き出しているようなものです。非常に効率の悪い行為です。このように、毎月分配型は、タコがおなかを減らして、自分の足を食べてしまうようなタイプの投資信託です。次第に、タコ(お金)は小さくなりやすくなります。利回りの高い毎月分配型は、次第に元本が小さくなっていきやすいので、長期での資産形成において不利になりやすい。※投資信託の分配金について、より詳しくお知りになりたい方はこちらの関連記事をご覧いただければ幸いです。利回りの高い投資信託の注意点利益である分配金には税金がかかるこちらも先ほど少し触れましたが、利益である分配金(普通分配金)には、税金がかかります。そのため、分配金のある投資信託と、分配金のない投資信託(内部で再投資される)ものを比べると、同じ中身であれば、分配金がないほうが有利になります。つまり、分配金の利回りの高い投資信託よりも、分配金がないほうが良い、ということです。再投資による複利効果を最大限に発揮するのにも、分配金を受け取る方が不利になる。そうはいっても、投資信託の分配金は、利回りが高い方がうれしいんですけど・・・?このように説明しても、多くの人は「分配金があるものが欲しい」という「感情」が捨てきれません。それが「普通(ノーマル)」かもしれません。人には双曲割引というクセがあります。双曲割引とは:行動経済学などの用語。遠い未来にもらえる大きなお金より、先にもらえる少ないお金の方がより重いように感じてしまうなどの、人間のクセのようなもの。身近な例で言うと、ダイエットをした方がトータルでは良いのだが、目先のケーキの誘惑には勝てない、というもの。ザックリ言うと、目先の利益が大きく見えて、将来の大きなお金が魅力的に見えない、という人類共通のクセのようなものです。そのため、理論上は無分配型がお金を大きくするのには向いているのですが、しばしば人は自らが不利になるような分配金の高いものを選びがちです。投資信託の利回りに対する合理的な考え方結論を先に言いますと、分配金利回りと売却差益を分けて考えないことが重要です。前述の双曲割引が私たち人間にはありますので、ついつい分配金利回りに目が行きがちです。しかし、大切なのは、いかに合理的にお金を増やせるように考えるか、ではないでしょうか。目先の分配金を受け取らずに、複利効果を活かして、お金を大きくしてから売却し、トータルでお金を大きくすることが重要だと考えられます。投資信託の利回りってどう考えたらいいの?まずそもそも、投資信託の利回りはあてになりません。未来の分配金の利回りもあてになりません。平たく言うと、いくらカタログなどに利回りや期待リターンがX%と書いてあっても「あてにならない」ということです。以下、よくある誤解や質問について、見てみましょう。投資信託利回りが高いおすすめファンドはなんですか?トータルでのリターンが高い投資信託とは、基本的にハイリスクの株式主体の投資信託になると、理論上は考えられます。それは、投資の世界では、リスクとリターンはおおむね比例する、と考えられるからです。つまり、ハイリスク・ハイリターンという関係です。毎月分配型などの利回りの高い投資信託では、債券主体であることが多いです。しかし、債券主体では、一般的に株式よりもローリスクです。そのため、長期間投資を行っても、思うようなリターンがついてこない可能性があります。株式主体の投資信託を保有しても、将来的なリターン(または利回り)がいくらになるかはわかりません。ただ、お金の増やし方においては、できるだけ大きく増える場所に「お金を置く」のが合理的だと考えられます。投資信託って利回りランキング以外の、運用成績ランキング上位を買えばいいですよね?残念ながら、去年運用成績の良かったファンドが、「将来も運用成績が良い」という相関性はありません。大げさなことを言うと、去年運用成績が一位だったファンドが良い、ということがお金の世界ではありません。また反対に、去年運用成績が悪かったファンドが、今年も悪い、ということも言えません。そして、誠に残念ですが、今年運用成績が良いファンドを事前に見つける方法は誰にもわかりません。つまり、過去のランキングや成績は将来を判断するうえで材料にならないのです。私たちができるのは、手数料の安いファンドを選んで保有することくらいです。※手数料について、詳しくお知りになりたい方は、下記の関連記事をご覧いただければ幸いです。投資信託の利回りについてまとめ一般的に投資信託の利回りは分配金利回りを指すことが多い資産形成においては、利回りよりも「期待リターン」が重要投資信託の利回りランキングは無視して良い今回は、投資信託の利回りについて、考察しました。まとめます。分配金の利回りに固執すると、本来の合理的な投資から離れやすくなります。投資信託の分配金は、「ない」方がより効率の良い資産形成になります。また、投資信託の利回りランキングもあてになりません。投資信託での資産形成において重要なのは、(非常に退屈ですが)長期×積み立て×分散投資です。分配金利回りの高い(多い)投資信託は一見すると魅力的です。しかし、資産運用の専門家は誰も自分では買わないのではないか、ということを考えるきっかけになれば幸いです。
2019年04月12日インデックス型投資信託を使えば、低コストで合理的な資産運用をしやすくなります。今回は、初心者の方にも良くわかるようにかみ砕いて、インデックス型投資信託の基本から解説していきます。初心者のためのインデックス投資講座インデックスと聞くと難しい印象を受けますが、ポイントを理解するととても合理的な投資に近づきます。図解を交えながら見てみましょう。投資信託のインデックスファンドって何ですか?投資信託の種類の中に、インデックス型と呼ばれるものがあります。大変乱暴に言いますと、インデックスファンドとは、各種指標に連動することを目的とする投資信託のことです。ファンドと投資信託:本記事内のファンドとは、投資信託を指しています。より広義の意味ではみんなから集めたお金を運用する機関を指すこともあります。投資信託とは、複数の金融商品を入れた「大きな入れ物」のようなものだと直感的にイメージしていただければ、まずは良いかと思います。※図表は筆者作成インデックスってどんな意味?そのインデックスというのは日本語にすると「指標(しひょう)・指数(しすう)」などとも呼ばれます。指標というと、身近ではあまり聞かないので、少しわかりにくいかと思います。指標をイメージ的にとらえると「平均」のような存在が近いかと思います。例えば、株式には株式の市場があります。ということは、その株式市場の値動きの平均のようなものが存在することになります。これが指標です。世の中には様々な投資信託がありますが、多くはこの各種指標を「超えよう」または「連動しよう」という目標を掲げています。そのため、インデックスのことをベンチマークなどとも呼んだりします。ベンチマークとは:測量の世界で使われる「基準」のようなもの。転じて、投資の世界では、「インデックス(指標)」を指すことが一般的。インデックスとは、市場の平均のような存在。投資信託のアクティブ型とインデックス型の違いはなに?先ほど述べましたように、投資信託には、各種指標(インデックス)を「超えよう」または「連動しよう」という目標を掲げているものに大別できます。以下の図のようなイメージです。※図表は筆者作成結論を先に言えば、理論上、投資において合理的だと考えられるものは目標としている指標(インデックス)に連動しようとするインデックス型投資信託だと考えられます。合理的なのはインデックス型投資信託だと考えられる。なぜ平均に連動するインデックスが合理的なの?世界中の人が賢いならどうなるの?なぜ、インデックスに連動するスタイルのインデックス型投資信託が理論上、合理的だと考えられるのでしょうか?例えば、ここにお金の神様がいるとします。神様が「世界中の投資家よ、頭が良くなれー」と魔法をかけたとします。途端にみんなが賢くなりました。するとどうでしょう。世界中の投資家は、世界中の株式市場などで「割安な株式を買って、割高な株式を売る」という賢い行為を行います。そうすると、それぞれの市場の平均であるインデックスが非常に効率的になります。※図解は筆者作成現実の市場もおおむね効率的であると考えられる。インデックス型はアクティブ型が頑張る限り、常に優位になると考えられるこのように「市場の参加者がおおむね賢い」世界においては、平均を超えようとするアクティブ型よりも、平均に連動することを目的とするインデックス型の方が合理的になると考えられます。なぜなら、みんなが賢いから、効率の良い平均点を超えにくいのです。直感的なイメージとしては、みんなが頑張るから、自然と平均が良く(効率的に)なるイメージです。※図表は筆者作成先ほどの神様のお話はあくまでも例えですが、現実の各市場も、世界中の金融機関の賢い人々によって見張られているので、「おおむね効率的であるだろう」と考えられます。このような考え方を効率的市場仮説と呼んだりもします。効率的市場仮説:市場の参加者(機関投資家など)はみな賢いので、割安な株式などを買い、割高なものを売るはず。そして、彼ら機関投資家が優れていればいるほどに、それは市場平均(インデックス)が効率的になる、という考え方。市場の参加者が賢い(あるいは同じような能力)の場合、市場の平均は効率的になる。つまり、アクティブ型が優れていればいるほど、それらの投資手法は通用しない、とも考えられる。つまり、現代の投資における最善策とは市場の平均に連動することではないか。投資信託のインデックスファンドにはどんな種類(指標・指数)があるの?では、そんなインデックスには、どのような種類があるのでしょうか。国内株式市場で代表的な指標と言えば、トピックスと日経平均株価が挙げられます。また、先進国株式のインデックスと言えば、MSCIコクサイインデックスが挙げられます。どのような内容なのでしょうか。見てみましょう。インデックス型の国内株式のトピックスまたは日経平均株価って何のこと?テレビやラジオのニュースの最後の方で「今日のトピックスと日経平均株価の数値」が発表されていますので、耳馴染みもあるかと思います。トピックスも日経平均株価も、いずれも国内株式市場のインデックスの一種です。特徴だけをまとめてみましょう(表現は初心者向けであり、厳密には異なります)。おすすめのインデックスはトピックスと日経平均株価、どっちなの?トピックスがおよそ二千社近い株式の市場平均であるのに対して、日経平均株価は、225社です。しかし、およそ二百社にも分散をすると、理論上は分散投資がされているので、トピックスも日経平均株価も同じように推移することが知られています(もちろん、差はあります)。世界に分散投資ができるインデックス型投資信託種類(一例)もちろん、世界各国の株式市場にもそれぞれの市場平均があります。ということは、それらの各市場にインデックスがあります。また、それらのインデックスに対応する形のインデックス型投資信託もあります。ここでは、重要な先進国株式のインデックスについて見てみましょう。いわゆる外国(先進国)株式の投資信託と言えば、上記のMSCIコクサイインデックスに連動する(または超えようとする)投資信託を指すことが一般的です。株式主体のインデックス型で投資をするメリットとおすすめの組み合わせは?では、インデックス型の投資信託で投資をするメリットとは何でしょうか。また、おすすめの組み合わせ(ポートフォリオ)とはどのようなものだと考えられるでしょうか。ポートフォリオ:金融商品の組み合わせを指すことが一般的。金融資産の組み合わせはアセットアロケーションと呼ぶが、本文内では混乱を防ぐために、ポートフォリオで統一します。インデックス投資と株式投資との違いとメリットはどこなの?インデックス型投資信託での投資と、個別の株式投資の違いは、分散がしやすいかどうかです。前述のように、インデックス型投資信託を選択すれば、多くの株式を保有したのと同じような効果が得られます。もちろん、個別の株式を個人で数百銘柄ほど保有すれば同じような効果が得られるのですが、その場合は、大変に高額な資金が必要になってしまいます。その点、インデックス型投資信託であれば、証券会社によっては数百円から分散投資が容易にできます。インデックス型投資信託を選択すれば、個別の株式にピンポイント投資をするよりは理論上は合理的な分散投資ができていることになる。ところで、インデックス投資で利益を上げるにはどうしたらいいの?基本的な利益の上げ方はシンプルです。安い時に買って、高い時に売ると、その差額が利益になる(数十年積み立てる、積み立て投資であっても同様です)または、利益を内部で再投資する(あるいは非効率でお勧めできないが、分配金を受け取り、課税後の少なくなった利益を再投資する)ちなみに、株式市場の値動きはランダム・ウォーカーですので、残念ながら、機動的に「タイミングを読んで、安く買って高く売る」ことで勝ち続けることは、できないと考えられます。ランダム・ウォーカー:効率的な市場においては、みんながそれぞれに分析をして、効率的に売買を繰り返している。その結果として、通用する分析方法や運用手法があれば、皮肉なことに通用しなくなる。結果として、株式などの金融商品の値動きは「なにもない原っぱを酔っ払いがフラフラ歩く」ように、法則性がないものになってしまう、と考えられる。そのため合理的な資産運用において大切なのは、短期的にタイミングを読んで「丁か半か」のバクチ的な行為をするのではありません。タイミングを読まずに、ひたすらに「長期×分散×積み立て投資」に徹することです。インデックス型投資信託での投資において重要なことは、「長期分散積み立て投資」まだあるメリット!インデックス型のコストはどうなの?インデックス型投資信託の大きなメリットの一つに「アクティブ型と比較するとコストが安い」ということが挙げられます。具体的な数字としては、保有している間にかかる信託報酬と呼ばれるコストがモノにもよりますが、平均的には1%程度違う、と言われています。※図表は筆者作成1%違う:運用において1%というのは、大変に大きな数値です。ここをきちんと下げられるかどうかが、長期では大きな差になると考えられます。ランダム・ウォーカーな市場では個人の頑張りで運用成績を上げることはできないと考えられます。私たち個人投資家にできることは、コストを下げることくらいです。インデックス型を選べば、初心者もプロと同じ成績になるのも大きなメリット前述のように、インデックスというものは、市場平均です。そのためインデックス型投資信託を選ぶということは、世界中の機関投資家の採点の終わったテストをカンニングするようなものです。しかも、それを格安で。インデックス型投資信託を選択すると、世界中のプロの運用成果を安いコストで拝借できるのと同じような効果が得られる。インデックス型投資信託のデメリットはどんなものがあるのか?デメリットとは少し違いますが、インデックス型投資信託は魔法ではないので、経済状態が悪い時はインデックス型投資信託であっても、長期間運用成績が悪くなります。仮に私たちが今日からインデックス型投資信託で投資を初めても、数年間運用成績がマイナスかもしれません。また、長期間行っても、数十年後に大きく株価などが下落した時(金融危機時など)に、慌てて売却をすると、マイナスになったり、それほど大きなリターンが結果として望めないことも十分に予想されます。インデックス型投資信託の筆者おすすめの組み合わせは?インデックス型投資信託でポートフォリオを組む際には、株式主体のインデックス型投資信託を選択することが理論上は重要だと考えられます。一例を挙げると次のような感じです。※図表は筆者作成上記のような組み合わせはいわゆる、「株式が100%」の組み合わせです。そして、この特徴はハイリスク・ハイリターンです。なぜこれがおすすめなのでしょうか。それは、資産形成が目的だからです。長期×分散×積み立て投資でできるだけ「お金を大きくすること」を目指すためです。ただ、あくまでも理論の上でのお話であり、未来は不透明です。そのため、これで絶対儲かる、とは言えません。インデックス型投資信託の株式や債券をバランスよく組んで、リスクを低減することは、理論上、優れているけれど?確かに、債券の入った投資信託を主体にすると、リスクは下がります。また、バランス型と呼ばれる投資信託のように、株式や債券を入れた投資信託の場合、リターンは平均化され、リスクはより低減されます。一見すると良いですし、理論上も優れていま。しかし、果たして本当に良いのでしょうか。考え方によるので正解はありませんが、数十年間という、長期間お金を使う必要がない資産形成期(老後に備える期間)においてはできるだけお金を大きくすることこそが重要ではないでしょうか。この点においては、正解はありません(ちなみにつみたてNISAでは株式主体のインデックス型投資信託がメイン)。ローリスク・ローリターンが良いか、ハイリスク・ハイリターンが良いかを決められるのは、投資家その人しかいないのではないでしょうか。初心者のためのインデックス投資講座:まとめインデックスとは、市場の賢い人々の平均のことインデックス型投資信託のメリットは、世界中のプロの分析結果を低コストで利用できることインデックス型投資信託のおすすめの組み合わせは、株式主体であることインデックス型投資信託を選択すると、自然と合理的な分散投資に近づきます。また、コストも安いので比較的「マシ」な資産運用に近づきます。インデックス型投資信託の中でも、長期×分散×積み立て投資において、より重要なのは国内外の株式のインデックス型投資信託だと考えられます。本記事が皆様の資産形成の一助になれば幸いです。
2019年04月04日本記事では、初心者の方でも簡単にできる、わかりやすい投資信託選びのポイントについて解説します。結論を先に申し上げます。コストは運用成績に寄与しないので、0.3%以下(より低い方が良い)などから選ぶ市場はおおむね効率的だと考えられるので、市場平均に連動するだけのインデックス型投資信託を選ぶ毎月分配型は資産形成に適していないので避けるだけでよいバランス型を選ぶ際は、株式比率が何%なのか理解してから選ぶ本記事では上記4点に焦点を当てます。どういうことでしょうか。それでは見てみましょう。初心者の方でもできる投資信託の銘柄選び方2ポイント!最低限ここをチェック!初心者の方が投資信託選びで迷った際は、まず次の2点を最低限チェックしてみてください。コストは運用成績に寄与しないので、0.3%以下(より低い方が良い)などから選ぶ市場はおおむね効率的だと考えられるので、市場平均に連動するだけのインデックス型投資信託を選ぶ投資信託は国内に5千本とも6千本ともいわれる本数があります。しかし、それらを一つずつチェックしていては大変です。そこで、証券会社のHPや各種カタログなどで迷った時は、上記2つの項目をチェックしてみてください。多くの場合、選択肢は激減し、数本だけに絞られます。それにしても、どうして投資信託を選ぶ際に、上記2点が重要なのでしょうか。投資信託の選び方ポイント①手数料が低い方が良いワケまず、投資信託を保有する時には手数料(コスト)がかかります。この手数料は金融機関などで働く方のお給料などになります。つまり、金融機関は手数料ビジネスの一面も持っているのですね。もちろん悪いことではありません。手数料は金融機関などの売り手側にとっては収益ですが、私たち個人の投資家にとってはただの手数料(コスト)です。そのため、手数料をかければかけるほどに、私たちの利益が減っていきます。損失が出ている場合は、損失がより大きくなるだけです。ちょっと下の図表を見てみましょう。上記は、仮に過去数十年間の平均リターンが2.5%の投資信託が過去に存在していたら、利益を再投資する複利効果(雪だるま式)に増えた場合、何年間でお金が2倍に増えたか?というシミュレーション一例です(税金など無視した場合)。複利効果について:72で実質的な運用成果を割ると、何年間で元本が2倍になるかが、分かります。ご覧のように「まったく同じ運用成績」の投資信託の場合、手数料が高いだけで、元本が大きく増えるまでに数十年間も余計にかかってしまうことが確認できました。ここからも、手数料が成績に寄与しないことが分かります。投資信託では、手数料は純然たるマイナス要因なので0.3%以下などから選ぶだけで良い。それより高いのは無視して良い。投資信託の選び方ポイント②インデックス型投資信託のワケ次に投資信託を選ぶポイントのインデックス型投資信託について、わかりやすく説明します。インデックス型投資信託とは、株式や債券などの市場平均に連動するだけの投資信託のことを指しています(基本的に手数料分だけ市場平均を下回ります)。わかりやすくいうと、「平均」を狙うものです。多くの初心者の方は「プロの運用する、手数料の高い特別な投資信託の方が良い成績を残せるに違いない」という勘違いをしています。残念ながら、現代の市場では正解は次のようなものだと考えられます。「プロの運用する、手数料の高い特別な投資信託の方が良い成績を残せるのなら、市場の平均が効率的になるので、市場平均に連動するだけのインデックス型投資信託がコストの安い分、良いと考えられる」というものです。下の図表をご覧ください。一般的な初心者の方の「賢いプロが運用する投資信託」のイメージは上側のようなイメージだと思います。しかし、現実的には、現代の市場は「賢いプロが運用する投資信託」や機関投資家などのプロだらけのイメージです。このような世界(おおむね効率的な市場)においては、市場の平均が大変に効率的になります。つまり、「賢いプロが運用する投資信託」が優れていればいるほど、平均が良くなります。また、手数料が高いほど、市場平均に劣ることになります。そのため、結論としては、手数料の安い、インデックス型投資信託を選ぶことが、理論上は良いと考えられます。投資信託を選ぶ際に重要なことは、手数料が低いこと&市場平均に連動すること積立投資に向いている投資信託銘柄の選び方は?積立投資に向いている投資信託の選び方も、基本的に上記と同様です。積立投資における投資信託選び方より大事なポイントの一つは、長期でできるかどうか積立投資における投資信託の選び方も、やはりコストは運用成績に寄与しないので、0.3%以下(より低い方が良い)などから選ぶ市場はおおむね効率的だと考えられるので、市場平均に連動するだけのインデックス型投資信託を選ぶということになります。そして、より重要なのは、長期でその「自分の選んだ投資信託」を売らずに買い続けることができるのか?という問題です。なぜここが重要なのでしょうか?投資信託で短期間に売買すると、平均よりも成績が悪くなる?初心者の方がやってしまいがちなミステイクの一つとして、3年以内に投資信託を売買してしまう。つまり、買い替えてしまう、ということが挙げられます。なぜ、頻繁な売買がいけないのでしょうか?下の図をご覧ください。(※図表は筆者作成参考文献:敗者のゲームチャールズ・エリス)図表は、米国の1984年から1998年までの14年間における、ある市場平均の株価の伸びと、投資家の実際の成績を表しています。青い方が市場平均です。オレンジが投資家の実際の成績です。どちらがいいか、と言えば、明らかに市場平均の方が良いですね。もうその理由はお分かりですね。「賢いプロが運用する投資信託」のコストを引く前の成績こそが市場平均と近似していると考えられるからです(別の言い方をすると、賢いプロの運用するコストの高い投資信託は多くの場合、青の成績より劣る)。そして、仮に私たち個人が、彼らより賢くないとした場合、市場平均に劣るのは当然です。それにしても、成績がひどく悪いです。なぜでしょうか。それは、多くの個人投資家が3年以内に投資信託を売却してしまうからです。短期的に売買をするということは、市場の平均ではなく、自分たちで変な運用をすることを意味し、それは市場の平均(賢いプロの平均)より悪い成果になることをこのデータは意味しているのかもしれませんね。市場平均で長期的に積立投資に徹すれば、青い方の成績になるのは統計的なデータからも明らかです。しかし、私たちはついついミステイクをしてしまいます。統計的には、長期で積立投資に徹することが良い結果になることを示している初心者の方でもできる、投資信託のタイプ別選び方。それでは、初心者の方でもできる、投資信託のタイプ別の選び方を見てみましょう。本記事では、毎月分配型投資信託とバランス型投資信託にスポットを当てます。初心者に人気の毎月分配投資信託のメリット・デメリットとは?結論から言うと、毎月分配型投資信託は資産形成に適していないので、無視してかまいません。そもそも手数料が高いので効率が悪いです。人は目先の利益が欲しい、という人類共通のクセのようなものがあります。しかし、資産形成においては、利益を再投資して雪だるま式に資産を増やす(複利効果)が重要です。ただ、これには「長い時間」をかけることも重要です。毎月分配型投資信託は初心者に人気があります。しかし、専門家は買いません(効率が悪いから)。毎月分配型にメリットがあるとしたら、毎月お金がもらえるところです。しかし、長期で見るとデメリットです。なぜでしょうか。整理してみましょう。どうするかは個人の自由ですが、2018年から始まった金融庁管轄の「つみたてNISA」という制度には、運用商品選別の要件として「毎月分配型投資信託ではないこと」というものがしっかりと明記してあります。ですから、「つみたてNISA」には毎月分配型投資信託は入っていません。初心者に人気のバランス型投資信託の選び方は?バランス型投資信託を選ぶポイントは信託報酬と呼ばれる手数料が0.3%程度であること(低い方が良い)バランス型の中身が各種市場平均で構成されていること株式比率が何%か一目でわかること(株式比率が何%かわからないものは無視するだけでよい)この3点です。3つ目が新しいポイントですね。初心者の方がバランス型投資信託を選ぶ際は、株式比率で見分けるバランス型投資信託を選ぶ際は、株式比率が何%入っているのか、チェックして、希望の割合を示しているモノを選びましょう。よくある種類としては次のような割合があります。バランス型投資信託 株式比率40%バランス型投資信託 株式比率60%バランス型投資信託 株式比率80%この中から、希望の株式比率のものを選びます。ちなみに、理論上は株式比率が高い方がハイリスク・ハイリターンです。長期的に見て、数十年後などにお金を大きくしたい(途中でお金が必要にならない)のなら、株式比率が高い方が選択肢になると考えられます。【初心者向け】投資信託でファンドや銘柄の選び方のポイントをFPが解説まとめ初心者の方でもできる投資信託の選び方は①手数料が安い②インデックス型投資信託であること投資信託の選び方がどれだけ適切でも、短期的に売買していると運用成績は悪化しやすい毎月分配型投資信託を選ぶのは避ける。バランス型投資信託は好みの株式比率を選ぶ本記事では、初心者の方でもすぐにわかる投資信託の選び方を見ました。途中で意外な内容もあったかもしれません。ですが、それらのポイントを一つ一つひも解いていくことが、私たち個人の資産形成をより合理的なものにするのかもしれません。
2019年03月27日本記事では投資信託で投資をする際のリスクやデメリットについて解説をします。そして株式投資と投資信託の違いについてもわかりやすく説明します。まず、結論から申します。投資信託のリスクには各種ありますが、投資では基本的に値動きがぶれる幅などのことをリスクと申します。本記事では誰でもできるリスクの対処方法についても考察します。こちらの結論は「なにもしない(ほったらかし)」ということです。投資信託のデメリットは、手数料(コスト)が高いものがある、途中で償還される(運用が終わってその時価で売却される)ことなどがあります。また、株式投資と投資信託の大きな違いは、分散の程度(あまり分散されていないか、すごく分散されているか)という違いが個人投資家にとっては大きなところです。それでは、詳しく・わかりやすく見ていきましょう。投資信託での投資におけるリスクや危険性とはどのようなもの?まず、投資信託には各種のリスクがあります。投資のリスクとは一般的に値動きの幅のことを指します。つまり、投資信託で投資を行った場合、買った時のお値段よりも高くなったり・低くなったりする、という可能性のことをリスク(値動きの幅)と申します。リスク(値動きの幅):一般的にはリスクとはマイナスなイメージで語られることが多い。しかし、投資の世界ではリターンの振れ幅のことなので、プラス(もちろんマイナスも)に大きく値動きがぶれることも「リスクが大きい」と表現される。そのため、投資信託での投資で特に重要なリスクは「価格変動リスク」と呼ばれるものです。ちなみに、リスクとリターンの効率を考えた場合、同じリスクの度合いなら、よりリターンが高い方が「効率が良い」という風に考えることが一般的です。効率が良い:長期的に見て同じような期待リターンなら、値動きの幅が小さい(リスクが低い)方が運用としては安定していることになるので、効率が良い、ということ。そして、その価格変動に影響を与える要因にはさらにいろいろとあります。どのようなものでしょうか。投資信託の各種リスクとは代表的な投資信託でのリスクには次のようなものが挙げられます。このような各種リスクが挙げられます。いずれも、未来のことですので、現時点では、はっきりといつ・どこで・どのくらい影響するのかが、不透明な状況です。投資信託のデメリットは手数料投資信託のデメリットは、先ほどのリスク(値動きの幅)のことではありません。確かに、一般的にはリスクは嫌われる存在です。しかし、投資においてはリスクがなければリターンが補償されないと考えられる世界です。リスクによってリターンが補償されるという考え方:リスク(値動きの幅)があるからこそ、世界中の金融機関などのお金の専門家は、リスク(値動きの幅)の大きさに応じてリターンがつくように現在の株価などの適正価格を求めると考えられます。つまり、預貯金のようにリスク(値動きの幅)がないなら、リターンは大変に低いものになります。また、株式のようにリスク(値動きの幅)が大きいからこそ、リターンが長期的・統計的には高くなる、と考えられます。これが、リスクによってリターンが補償される、という考え方です。つまり、投資信託を含む投資において、リスクは必ずしもデメリットではなく、重要なカギなのですね。それでは、投資信託のデメリットとは何でしょうか?それは手数料です。手数料は運用成果を押し下げるだけの存在です。そのため、手数料の高い投資信託を保有する、ということは資産形成においてデメリットとなります。どういうことでしょうか。下の図をご覧ください。※図表は筆者作成図表左端の運用成績は投資信託で分散投資をしている場合、誰に任せても上げたり下げたりすることが意図的にできません。統計的には「市場平均に連動するタイプのインデックス投資信託」と呼ばれるものが合理的だと考えられます。誰に任せても運用成果は変わらない:運用成果は、これまでに見た各種リスクや景気などによって、価格が変動することによって起こった結果です。勘違い(錯誤相関)してはいけないのが、誰かスゴイプロに高い手数料(コスト)を支払っても、運用成果は向上しない、ということです。一例:読者の方が筆者に年間十万円の手数料で、例えば日経平均株価に連動する投資信託を任せても、株価の動き(上がっても下がっても)は全く無関係であり、単に十万円を損するだけです。このような世界(おおむね効率的な市場)においては、手数料とは、単純に実質的な運用成果を押し下げるだけのものだと考えられます。ところで繰り上げ償還になったり、投資信託を解約するとどうなる?ちなみに、先ほど「繰り上げ償還リスクというものが出てきました。これは一般的には金融機関がその投資信託の運用を途中でやめてしまうことを意味しています。運用を途中でやめる理由としては、投資家の資金があまり集まらず、採算が合わない場合や、運用成績が振るわない、などがあるようです。繰り上げ償還されると、その時の時価で払い戻されることになっています。いわば投資信託を解約したことになるのですね。投資信託を解約すると、その時の時価の値段で損得が決まります。ここまで見てきましたように、価格変動リスクがあります。そのため、自分が買った時よりも高くなっていれば利益になります。反対に値下がりしていれば損失となります。買った時よりも安い値段で売ると、損失となる簡単で初心者の誰にでもできる!投資信託における「わかりやすい」リスクの対処方法の説明ここまでで、投資信託には価格が変動するリスクとその要因などについて理解をしてきました。それでは、投資信託のリスク対処方法について見てみましょう。わかりやすく結論を先に言うと「なにもしない(ほったらかし)」です。投資信託のリスクに対する対処法「なにもしない(ほったらかし)」投資信託のリスクに対する対処方法は「なにもしない(ほったらかし)」です。どういうことでしょうか。じつは、リスクには「中央回帰性」と呼ばれるクセのようなものがあります。※図表は筆者作成参考文献:敗者のゲームチャールズ・エリス上の図はリスクをイメージ化したものだと思ってください。左側の図を見ると、マイナスとプラスの幅(リターンの散らばり・値動きの幅)が同じようになっています。そして、ゼロ付近・中央がもっとも多く発生することが分かります。ここは「なんとなくそうかな」くらいの認識で構いません。また、左の図を値動きのイメージにしますと、右の図のようなイメージです。ゼロ付近がもっと多く発生し、プラスとマイナスの幅も同じようになっています。これは、平均があれば、振れ幅が上下同じようになる、というようなイメージでまずは構いません。これは、リスクには中央回帰性がある、ということを意味しています。ということは、どういうことでしょうか?長期で見ると、リスク(値動きの幅)のプラスとマイナスはほぼ等しいと考えられる。リスクには中央回帰性があるので、投資信託のリスクに対する対処方法は「なにもしない(ほったらかし)」ことで初心者でも自然に対処される可能性がある「中央回帰性がある」をもう少し分かりやすく表現します。次のような感じです。大きく値上がりするほどに、中央に戻る(値下がりする)力が強くなる大きく値下がりするほどに、中央に戻る(値上がりする)力が強くなるちょっと難しいですね。わかりやすく身近な例で例えますと、気温です。平均気温がそれぞれの都市にあります。ですが温度差があります(投資ではこの気温差がリスク(値動きの幅)です)。夏に気温が高く上がるほどに、中央に戻る(平均気温に近づく)冬に気温が低く下がるほどに、中央に戻る(平均気温に近づく)誰でも経験がありますね。また、平均気温(投資では過去の平均リターン)があるからこそ、気温差(リスク(値動きの幅))があります。平均気温は気温差からできています。投資のリスク(値動きの幅)は過去のリターンからできています。リスクには中央回帰性があると考えられる。つまり、なにもしない(ほったらかし)と、元に戻りやすいということ。事実、「なにもしない(ほったらかし)」方が運用成果は良くなりやすいリスクには中央回帰性があるとした場合、どのようにしたら、対処できるでしょうか。一つの答えは「なにもしない(ほったらかし)」です。おさらいですが、リスクとは値動きの幅でした。そしてリスクには中央回帰性があるのですから、どんどん下がっていっても「投資対象が合理的に分散されているなら」長期的に見て・過去からの統計的に見ても、中央に戻ると考えられます。ということは?そうです。なにもしないことで、自然とリスク(値動きの幅)の対処は完了します。これは初心者でもプロでも、どなたにでも簡単にできるリスクの対処方法です。実際になにもしない(ほったらかし)にした場合の運用成績を見てみましょう。※図表は筆者作成参考文献:日本経済新聞2018/8/2上記の図をご覧ください。通常の投資信託(左側)の青い棒が投資信託全体の期間10年の平均上昇率です。4%くらいありますね。つまり、なにもしない(ほったらかし)と、4%くらいの運用成績になるはずです。しかし、通常の投資信託のオレンジの棒が投資家の平均利益率です。なにもしない(ほったらかし)場合の半分の2%くらいしか成果が上がっていません。不思議ですね?なぜでしょうか。これはリスク(値動きの幅)に対処しようと慌てて(しかし多くの場合、賢く考えたつもりで)売買をしたがゆえに、こうなってしまいました。残念ながら、賢いはずの私たちはそれほど運用が上手くないのです。一方、右側がなにもしない(ほったらかし)運用の成果です。正確には確定拠出年金(iDeCo・イデコ)での運用成績です。確定拠出年金(iDeCo・イデコ)では、多くの人(一説にはほぼ99%近くの人)がなにもしない(ほったらかし)のです。これは普通の証券会社の口座で投資信託(ファンド)を保有しても投資対象が同じなら、同じ成績です。その結果は、ご覧のとおり、平均上昇率(右側の青い棒)を投資家の平均利益率(オレンジの棒)が超えています。なぜ同等ではなく、平均を超えているのでしょうか?それは、確定拠出年金(iDeCo・イデコ)では自動的に利益を非課税で再投資してくれるからです。そのため、平均を超えています。つまり、雪だるま式(複利効果が発生)にお金が増えているのですね。ですから、リスク(値動きの幅)に対処して慌てて下がった時に売り、高い時に買うよりも、なにもしない(ほったらかし)の方が「多くの人にとっては」良くなる、ということが見て取れます。これは、初心者の人でも、専門家でも、等しく起こることです。統計的に見ると、リスクに対する対処方法は「なにもしない(ほったらかし)」がベターになりやすい。それは、中央回帰性あることも関係している。投資信託と株式投資との違い、リスクとメリットについて最後に、株式投資と投資信託の違いやメリットそしてリスクについて見てみましょう。投資信託で国内・海外の株式投資を行うことの違いとメリットとは?リスクはどうなる?株式投資とは、一般的に個別の株式数社に投資をすることを指します。そして、投資信託でも株式投資ができます。投資信託はいわば入れ物です。この入れ物に株式を数十~数千社いれたようなものが株式主体の投資信託です。では、投資信託で株式投資をすることの違いとメリットはどのようなものでしょうか。それは分散投資がしやすいことです。個人で株式を数千保有することは、資金的に無理があります。しかし、分散したほうがリスク(値動きの幅)が小さくなります。分散とリスクに対する詳細は下記関連記事をご確認ください。投資信託で株式投資をすることで、リスクは個別の株式投資より小さくなります。これが投資信託で株式投資を行うことのメリットです。投資信託のリスクをFPが解説!株とは何が違う?まとめ投資信託のリスクとは、一般的に各種要因によって「価格が変動する」こと投資信託のデメリットとは、手数料が高いものがあること株式投資と投資信託の違いは、対象が広く分散されているか、そうでないか今回は、投資信託のリスクや対処方法、株式投資との違いを見てみました。リスクの対処方法については、「まさか、なにもしない(ほったらかし)方が良い成績になるなんて」と意外な結果に驚かれた人もいるかもしれません。しかし、ここに人と投資の本質が隠されているように筆者は感じます。この点を突き詰めて、理論的に考察していくと、結論としては「市場平均に連動するインデックス型投資信託を長期×分散×積み立て投資に徹して、なにもしない(ほったらかし)」という、非常に退屈な、しかし、大変に効率の良い答えに行きつくのではないでしょうか。
2019年03月26日本記事では投資信託の基準価格(価額)とは?について記しています。基準価格(価額):正確には投資信託の価格は基準価「額」(格ではなく額)なのですが、本記事では初心者の方にもわかりやすく、読みやすくするために、基準価格(価額)と表記させていただきます。投資信託の基準価格(価額)とは、それぞれの投資信託のお値段のようなものです。しばしば以下のよう誤解もあります。「基準価格(価額)が高い方がいい」「基準価格(価額)が低いのが割安だ」「基準価格(価額)が上がり続けているのが良い投資信託」結論から言いますと、そのようなことはありません。やさしく・詳しく見ていきましょう。投資信託の基準価格(価額)とは?どんな意味?上がる仕組みは?そもそも、投資信託の基準価格(価額)とは、どのような意味なのでしょうか。投資信託の基準価格(価額)とはいわゆるお値段のようなものです。投資信託の基準価格(価額)とは、いわゆるお値段という意味投資信託は「入れ物」のような存在です。国内外の株式や債券などの金融商品を「入れ物」に入れて、みんなでお金を出し合って購入する、というようなイメージです。これによって、個人でも少額で分散投資ができやすくなります。分散投資:投資対象を分散することで、分散していない状態よりもリスク(値動きの幅)を小さくすることが、誰にでも簡単にできる(自然に発生する)。ということは、この「入れ物」に入っている株式や債券などの金融商品の値動きが変動すると、投資信託のお値段である基準価格(価額)も変動する、ということになります。投資信託の基準価格(価額)はどう決まる?純資産総額÷口数=基準価格(価額)投資信託の基準価格(価額)は基本的に純資産総額÷口数で算出されます。純資産総額:投資信託のいまの価値のようなもの。「入れ物」に入っている金融商品の値動きによって変わる。口数:投資信託の受益権の単位。株式でいうと、一株に当たるイメージ。しかし、これは覚えなくても、理解していなくても特に運用や選び方には困りません。むしろ、これを難しく考えすぎて次のような誤解が生まれることの方が困ります。「基準価格(価額)が高い方がいい」「基準価格(価額)が低いのが割安だ」「基準価格(価額)が上がり続けているのが良い投資信託」これらについては、後半で解説します。ちなみに更新時間は当日ではなく、「入れ物」の中のお値段が確定した後日が一般的です。投資信託の基準価格(価額)が上がる仕組み投資信託の基準価格(価額)が上がる仕組みを身近な例で例えましょう。例えば、異なるアイドルユニットのコンサートチケットをカゴ(入れ物)に複数入れて、ネットオークション(市場)に出したとします。このように「入れ物」に複数の商品が入っているのが投資信託のイメージです。ネットオークション(市場)に公開されていますので、カゴ(入れ物)の価格は変動します。価格が上がる仕組みを見てみましょう。カゴ(入れ物)に入っているアイドルユニットの人気が全体的に上がれば値上がります(欲しい人が増えるため)。下がる仕組みも単純です。カゴ(入れ物)に入っているアイドルユニットの人気が全体的に下がれば、お値段は下がります(高いままだと買い手がつかないため)。仮に台風直撃(金融危機)などになればカゴ(入れ物)全体の価格は急落します。このようなイメージで投資信託の基準価格(価額)も中身の金融商品の値動きにより、変動していきます。ただ、前述のように分散してありますので、単品のアイドルユニットのチケットだけの値動きよりはマイルドになります(これが分散によりリスクが下がる、ということです)。投資信託の基準価格(価額)と手数料の関係は?投資信託の基準価格(価額)は、前述のような仕組みで上がったり・下がったりします。では、この基準価格(価額)からいつ手数料が引かれているのでしょうか?手数料:ここでは「持っている間」ずっと引かれていく「信託報酬」と呼ばれる手数料のことです。これは基準価格(価額)が更新されたときにはすでに引かれています。じつは、手数料がすでに引かれた状態が、私たちが目にする基準価格(価額)です。多くの人は「持っている間」ずっとかかる手数料については「お知らせ」が来ないので無頓着です。しかし、手数料は運用成果に直接関わる重要な問題です。投資信託の基準価格(価額)は分配金(株の配当のようなもの)が出るとどうなる?初心者の方に人気のある分配金ですが、これが出ると基準価格(価額)はどうなるのでしょうか?分配金:投資信託から受け取れるお金のこと。普通と特別の2種類がある。分配金が出ると、その分基準価格(価額)は下がります。つまり、その時点だけで見ると、損も得もしていません。非常に乱暴な表現をしますと、次のような感じです。Ⓐ分配金がない投資信:基準価格(価額)が1万円の場合→基準価格(価額)は1万円そのままですね。今度は分配金が百円あった場合です。Ⓑ分配金が百円の投資信託:基準価格(価額)が1万円の場合→分配後の基準価格(価額)は9900円分配金は百円合計は1万円このようになり、分配金「なし・あり」で全体的な金額は、この時点では、どちらも同じです。投資信託は分配金が出ないタイプの方が、長期では基準価格(価額)は大きくなりやすい?ただし、現実にはⒶの方が利益を内部で再投資するので雪だるま式にお金が大きくなりやすく、資産形成上は有利だと考えられます。一方、Ⓑの分配金がある方は、現実には利益としての分配金には税金がおよそ2割かかりますので、現実にはおよそ9980円となります。複利効果も得られず資産形成には不利だと考えられます。分配金が出ると、得をしたような気がするが、価値自体は得も損もしていない。税金と複利効果を考えると、分配金がないほうが有利。投資信託の基準価格(価額)は分配金の利回りの高さに影響する?また、分配金の利回りランキングなどで利回りが高いものが上位に上がることがあります。ただ、それらを見ると、基準価格(価額)が低いものが目立つことがあります。どうしてでしょうか?じつは、分配金の利回りは、基準価格(価額)が下がるほどに大きく「見える」という特徴があります。一例を挙げてみましょう。基準価格(価額)が1万円で分配金が百円→表面的な利回りは1%基準価格(価額)が5千円で分配金が百円→表面的な利回りは2%というように、基準価格(価額)が小さいほど、利回りが大きく「見える」ということになります。ただ、これは現実には、次第に私たちの出したお金が小さくなることを意味しています。資産運用で、ご自分の資産を次第に大きくしたい方にとっては、分配金の利回りが大きく「見える」ものに固執するのはよくありません。基準価格(価額)が小さくなるほど、分配金の利回りは大きく「見える」。しかし、特に意味はありません。投資信託の運用に基準価格(価額)は関係ある?高い方がいい?どう生かす?結論から言いますと、運用や投資信託選びにおいて基準価格(価額)はそれほど重要ではありません。それどころか投資信託の基準価格(価額)にとらわれ過ぎると、投資信託での資産運用が大変に間違った方向に行きやすくなります。わかりやすく見てみましょう。投資信託の基準価格(価額)と運用・選び方には基本的には関係がない下の図表をご覧ください。※図表は筆者作成時系列ごとに、同じ投資対象(例えば国内株式の市場平均に投資をする投資信託)が3種類あるとします。それぞれⒶⒷⒸです。中身は同じですが、それぞれ誕生した(設定された)時期が違います。そして、大切なのは、どれも基本的に1万円からスタートしている、ということです。投資信託の基準価格(価額)は高い方がいいは間違いな理由上記の図を見ると、「基準価格(価額)が高い方がいい」「基準価格(価額)が低いのが割安だ」「基準価格(価額)が上がり続けているのが良い投資信託」という考え方が誤りであることがわかります。わかりやすく解説します。まず、Ⓐは景気・株価が上がり始めてから誕生したので1万円から始まります。その後、Ⓑは景気・株価がかなり良い時期に生まれたのですが、やはり1万円から始まります。このとき、Ⓐは2万円で、Ⓑは1万円です。この時に、「ⒶとⒷどちらがお買い得か?」「どちらが優れているか?」と言われても、スタート時期が違うだけですので、「どっちでも一緒」と答えざるを得ません。しいて言えば手数料が低い方が「マシ」なだけです。投資信託の基準価格(価額)が低いのが割安だ、も間違い上記のような状況では、「いやいや、Ⓑの方が1万円で割安でしょう」と思われる人もいるかもしれません。しかし、そのようなことはありません。同じ種類のリンゴを1個1万円で買うのと、リンゴ2個を2万円で買うのと同じです。どちらを選んでも本質的には同じのと、一緒のようなものです。さらに時間が進み、景気が悪くなった場合に、Ⓒが生まれました。Ⓒはやはり1万円から始まります。このとき、Ⓐは0.7万円でⒷは0.3万円に基準価格(価額)が下がっています。この時に「ⒶとⒷとⒸどれがお買い得か?」「どれが優れているか?」と言われても、やはりスタート時期が異なるだけですので、「どれでも一緒」と答えざるを得ません。やはり、手数料が低い方が「マシ」なだけです。そして、上記のⒸが設定されたような時期になると、「基準価格(価額)が低いのが割安だ」と言っていた人々は「Ⓑは運用成績が悪いからダメだ。損切りだ」「ⒶよりⒷより、Ⓒが良い。乗り換えだ」などと思うかもしれません(先ほどの「低いのが割安」とは矛盾していますが、しばしば人はそう思います)。しかし、同じ中身(この場合は国内株の市場平均)なのですからどちらでも同じです。投資信託の基準価格(価額)が上がり続けることってある?また、ⒶⒷⒸいずれを保有していたにせよ、投資対象の値動きが悪くなってくると、「基準価格(価額)が上がり続けているのが良い投資信託」という勘違いもしがちです。仮にⒹのような値動きをする投資信託(対象が債券など)があったとします。※図表は筆者作成このとき、Ⓓはやはり1万円から始まります。そして、債券価格が上がっている状態などでは2万円になったとします。このとき、多くの人は近視眼的に「ⒶⒷⒸは下がっていてダメだが、Ⓓは上がり続けていて良い投資信託だ」と勘違いをしがちです。その結果、「よし、ⒶⒷⒸを売って、調子の良いⒹに買い替えよう」などと思ってしまいがちです。ただ、このような行動は単純に「高く買って・安く売る」という損をする行動を自ら実現しただけです。このように言語や図表で解説すると誰でも「高く買って・安く売る」のは「変な行動」だと思いますが、実際には「変な行動」に気が付かずに真面目に「変な行動」をしてしまうのが、普通の状態かもしれません。要注意です。投資信託の「基準価格(価額)は高い方がいい」は大間違い:まとめ投資信託の基準価格(価額)とは「入れ物」の中に入っている金融商品のお値段のようなもの投資信託の運用に、基本的に基準価格(価額)は関係ないのでとらわれ過ぎに注意!投資信託の基準価格(価額)が「安いのが割安」で「高いのが割高」ということではまったくない本記事では投資信託の基準価格(価額)について見てまいりました。本記事内で触れましたように、投資信託の基準価格(価額)にはそれほど大きな意味はありません。投資信託の運用で大切なのは、長期×分散×積み立て投資です。安い時ほど、損切りせずに「安く買う」ことが最終的に「高く売る(より現実的には取り崩すというニュアンスになるかと思います)」ことにつながるのではないでしょうか。
2019年03月22日本記事では投資信託の3種類の手数料と、それに対する「得するための初心者の方でもできる1ポイント」についてやさしく解説します。本記事の結論を先に言いますと、まず投資信託の手数料には「買う時・持っている間・売る時」の3種類があります。そして投資信託の手数料のポイントはたった一つ、低い方が良い、ということです。それではわかりやすく見てみましょう。投資信託の手数料3種類を解説します投資信託の手数料には、大きく次の3種類があります。買う時(購入時手数料)持っている間(信託報酬という名の手数料)売る時(信託財産留保額)どのようなものでしょうか。もう少し詳しく見てみましょう。1. 投資信託を購入する時にかかる手数料(購入時手数料)まず、投資信託を買う時には、購入時手数料と呼ばれる手数料がかかることがあります。下の図表は投資信託をわかりやすく図解したものです。左端にいる私たちがお金を出し合って、株式や債券などの入った投資信託(図の黄色い袋)を購入する、という図です。そして、先ほどの購入時手数料は、私たち投資家が投資信託を購入する際に、銀行や郵便局、証券会社の売り手側に支払うお金のことを指しています。これが購入時手数料です。購入時手数料とは、買う時に発生することのある手数料のこと。投資信託を買う時にかかるお金は売っている場所によって異なる?さて、まったく同様・あるいはほぼ同様の投資信託であっても、売っている場所によってこの購入時手数料が異なることがあります。なぜでしょうか?その理由を身近な例で言いますと、百貨店とネットでのお買い物のようなものです。例えば同じ商品であっても、百貨店では少し高いお値段がついていることがあります。また、同じ商品でも、ネットショップで買えば少し安い値段で買えることがあります。同じ、あるいはほぼ同様の投資信託であっても、売っている場所によって購入時手数料が異なることがある。②投資信託を購入後、運用してもらっている間にかかる手数料次に、投資信託を買って持っている間にかかる手数料について解説します。これは信託報酬と呼ばれます。上の図で言いますと黄色い袋の下にいる3人(現実には複数)の人々(機関)に支払うお金です。ザックリと言いますと、「企画する人・運用する人・管理する人」といったイメージの人々です。私たちは彼らに運用を任せているのですから、報酬(私たちにとっては手数料)を支払わなければなりません。それが信託報酬です。投資信託を運用してもらっている間にかかる手数料の平均は?一般的には、年率で0.1%程度から1.7%程度まで、持っている間にかかる手数料には幅があります。例えば、信託報酬が1.5%で、ずっとお値段が百万円の投資信託があった場合(現実には毎日変動する)、年間ではおよそ1万5千円の信託報酬がかかる、というイメージです。それでは平均ではどのくらいの信託報酬がかかるものでしょうか。見てみましょう。※図表は筆者作成参考:QUICK研究所調べ2018年2月末インデックス型投資信託:いわゆる市場平に連動するこ目標とした投資信託アクティブ型投資信託:いわゆる市場平均を超えることを目標とした投資信託③投資信託を売る時にかかる手数料また、売る時に信託財産留保額という手数料がかかることもあります。これは、投資信託を売ると、残っている投資家が不利益を被らないようにするための手数料と言われています。得する1ポイントレッスン!いくらが適切?高いのと無料、どっちが得する?ここまで「買う時・持っている間・売る時」の3種類の手数料について見てきました。それでは手数料で得する1ポイント解説です。結論から言いますと、手数料がいくら高くても、得をすることはありません。ですから、ゼロまたは低い方から選ぶことが得するポイントです。すなわち、投資信託の手数料で得をするためには、高いものを選ばずに「買うときは0・持っている間は0.3%以下・売る時は0」という点を守ることです。手数料で得する:より正確には、手数料は運用成績に寄与しないので得はしません。ここでは、高いものを選ぶより低いほうを選んだ方が計算上得をする、という意味合いです。投資信託の手数料で得する方法は?高いより低い方が良い理由手数料は上記で見ましたように、場所によっても異なりますし、投資信託の種類によっても、大きく違っていました。ただ、結論からいうと、手数料は高いより低い方を選ぶ方が得をしやすい、ということです。次のような観点で見ることが重要です。このようなものです。なぜでしょうか?投資信託の手数料は高いほどリターンを下げて儲からなくしてしまう?投資信託によくある誤解として、各種手数料が高いほどに良いことがありそう、という勘違いをしてしまうことです。しかし、現実には株価などの金融商品の値動きは法則性はありません。専門家の誰にも何を買えば良いのかがわからないのが現実です。また、投資信託は、投資信託という「入れ物」に複数の金融商品がたくさん入っていますので、テーマやジャンル、投資対象が同じようなものであれば、どれも似たような値動きになってきます。そして、手数料と国内外の株価・債券などの値動きは関連性がありません。そのため、投資信託に対して手数料が高いほど、実質的な運用成果を押し下げてしまうことになります。投資信託の手数料で実質リターンが下がる計算例住宅などを建てる場合は「コストをかければかけるほど」良い家ができます。しかし、資産運用(お金を増やす)においては、「手数料をかければかけるほど」私たちの実質的な運用成果は下がります。投資信託の手数料の計算式のイメージは次のようなものです。投資信託の成績 - 手数料=実質的な運用成果ちなみに、上記計算式の運用成果は、投資の世界では誰かが頑張っても意図的に上げることはできません。それは、投資信託を運用する専門家が優れていないのではなく、世界中の専門家が優れているからこそ、差が出せないと考えられます。一例を挙げましょう。投資信託の成績5% - 手数料0.5%=実質的な運用成果4.5%投資信託の成績5% - 手数料1.5%=実質的な運用成果3.5%このように、手数料が高いだけで運用成果が押し下げられます。投資信託の手数料で得するたった1つのポイント、それは手数料が低いものを選ぶこと。銀行や楽天証券・SBI証券などの販売会社で手数料は異なる?先ほども少し触れましたが、投資信託の各種手数料は、銀行・郵便局・楽天証券やSBI証券などの売る場所で異なることがあります。同様の投資信託であっても、異なることがあります。ただ、投資信託という「入れ物」の中身が同様であれば、どこで購入しても運用成績は基本的に同じようなものです。中身が同様:例えば、国内の株式が入っている投資信託なら、基本的に同じように値動きが推移します。手数料分だけ運用成績は押し下げられます。そのため、あくまでも理論上のお話ではありますが、投資の効率を突き詰めると、手数料の比較的高い銀行や郵便局は選択肢から外れます。手数料の安さを考えるなら、オンラインで売買ができるものが有利になると考えられます。投資信託にかかる手数料の目安おさらいでは、投資信託の手数料の目安をもう一度おさらいします。投資信託にかかる3種類の手数料とは?得する1ポイントレッスン:まとめ投資信託の手数料には「買う時・持っている間・売る時」の3種類がある投資信託の手数料の目安は「0・0.3%以下・0」手数料が高いほど、実質的なリターンが下がってしまう、ということを知らないままでは損しやすい本記事では投資信託の3種類の手数料と、それに対する得するための初心者の方でもできる1ポイントについて解説しました。おさらいをしますと、まず投資信託の手数料には「買う時・持っている間・売る時」の3種類がありました。そして投資信託の手数料の目安はたった一つ、低い方が良い、ということでした。初心者の方でも手数料を「0・0.3%・0」から選ぶと、高いものを選ぶよりは得をしやすくなりますので、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
2019年03月19日犬や猫、ハムスターなど、ペットを飼っている人は多いですよね。ペットは飼い主にとって癒しの存在。人間とだけではなく、ペットと過ごすことで得られる嬉しく感じる気持ちも多いのでしょう。では、具体的にペットを飼って嬉しくなる日常とはどのようなものなのでしょうか?1. ブレない「愛」を与えてくれるペットは裏切らない、という言葉をよく聞きますが、その通り。こちらが愛情をもって接する分、ペットからは大きな愛が何倍にもなって返って来るのです。飼い主から見たペットはまさに我が子。そんなペットから感じられる大きな愛は、飼い主にとって幸せと癒し以外の何ものでもないのですね。たまに人間には懐かず、噛んだり引っ掻いたりするペットもいますが、もしかしたらその行為自体が愛情の表れなのかもしれませんよ。2. 言葉を話せなくても通じるものがあるペットと飼い主は一心同体。そんな関係を築けた飼い主には、ペットの気持ちがなんとなくわかるようになるのだと言います。もちろん、完全にわかるわけではないけれど、嬉しい、悲しい、楽しいといった漠然とした気持ちが感じ取れるんだそうです。相手が人間ではなくても気持ちが感じられるなんて、ステキな関係ですね。3. 性格が明るくなったペットを飼ったことで性格が明るくなったという人もいるんだとか。散歩中に話しかけられたり、家の中ではペットに話しかけたりで、言葉を発することが増えるのですね。また、家族同士でペットのことを話し会話が増えたということも多く、家庭全体が明るくなることも多いようです。ペットのおかげで性格が明るくなるなんて、素晴らしい効果ですね。まとめ:デメリットもあるもちろん、ペットを飼うことでデメリットも存在します。・旅行はペット可のホテルを選ばなければいけない・病院代が高い・部屋の中が臭くなる・自分が寝込んだときのペットの世話など…旅行や臭いに関しては、ペットを飼うと決めた段階で覚悟しておけるものですが、自分が寝込んでしまったときの世話は困ってしまいますね。1人暮らしをしている人は、自分に何かあったときのために、ペットの世話をしてくれる人の候補を上げておくのが良いですよ。いかがでしたか?ペットは可愛いというだけで飼うことはできません。きちんとしたしつけをして、トイレ掃除をして清潔を心がけ、責任感を持って育てなければいけないのです。ペットと一緒いられる時間を大切にして、楽しく過ごしてくださいね。
2019年03月15日いつ起こるかわからない災害。避難しなくてはいけない状況になったとき、子どもとペットを守ることはできるのか、不安に思っている人も多いと思います。しつけることが難しく、対策もしなくてはいけない猫は特に大変。そこで出版されたのが『猫と一緒に生き残る 防災BOOK』(日東書院)。この本の監修も手がけた、NPO法人アナイスの代表、平井潤子さんに、子どもと犬や猫を守るため、パパとママが準備しておかなければいけないこと を、たっぷりと伺いました。【概要】1)モノよりも大事なのは「想像力」2)必要なのは「飼い主力」と「防災力」3)ペット防災「準備しておきたいもの」4)猫を飼っている人は、さらに対策を5)ペットと一緒に「逃げてもいい」6)さあ「アクションカード」を作ろう7)猫1匹、子ども1人のわが家の場合平井潤子さん日本におけるペット防災の第一人者。明日の動物の防災を考える市民ネットワーク「NPO法人ANICE(アナイス)」代表として、2002年より活動。「いっしょに逃げてもいいのかな?」展を開催するほか、緊急災害時に飼い主と動物が同行避難し、人と動物がともに調和して避難生活を送れるよう、知識と情報の提供を行っている。公益社団法人東京都獣医師会事務局長、日本獣医生命科学大学 応用生命科学専攻博士後期課程修了。 ■モノよりも大事なのは「想像力」「モノよりも大事なのは想像力」、これは本著の最初に書かれている言葉です。防災というと、避難グッズを揃えることばかりに考えが行きがちですが、災害発生時に外出していたら、家にどれだけグッズを揃えていてもすぐには役立たないし、いざというときにそれほど多くのものは持ち出せず、子どもとペットを抱えて飛び出すだけで精一杯になりそうです。「自宅はマンションなのか一戸建てなのか、家族構成、昼に発生するか夜に発生するか、そのときペットと一緒にいるのかなどによって、避難のスタイルは変わってきます。自分の住環境やライフスタイルに合わせて、まずは想像をしてみることが大切です。お子さんがまだ小さくて比較的一緒にいられるなら、自分がお子さんと一緒に安全に避難するにはどうしたらよいのか、そしてそこにペットのことをプラスして考える。小さなお子さんを連れているだけでハードルは高くなるはずなので、そのためにものの準備をしたり、普段から工夫をしたり、身軽に動ける人以上に考えなくてはいけないです。お子さんが話のわかる年齢であれば、普段から『お母さんが側にいなくても、揺れたらこうしましょう』と話したり、訓練しておく。日にちを決めて避難訓練をする 《シェイクアウト》 なども開催されているので、参加してみるのもよいと思います」実際に災害に遭ったことがないと、なかなかイメージしづらいのですが、「あらゆるケース」を想定することが備えにつながるのだそう。「東日本大震災のときは、発生したのが14時過ぎでした。災害発生時には下校させない対策をとられている学校もありますが、下校時刻を過ぎていた場合、高層マンションに暮らす子どもたちは、学校から帰ってきてエレベーターが使えない、という状況も想定できます。そこで自宅フロアまで階段で登らせるのか、それとも管理人さんがとりあえず安全な場所に避難させてまとめておくか、ということも検討しておかないといけない。全体の対策をどう立てていくかを考えることが大事で、切り分けて考えて万全だと思っていても、同時進行できないと思うんですよね。お子さんは何人か、抱っこしなきゃいけないのかなどを考えつつ、ペットを同行するにはどうしたらいいか、さらには子どもとお母さんが緊急避難しなきゃいけない場合に、家に動物たちを残しても安全な備えがどれだけできているか、そういう風に考えてみましょう。『何日か分のものを備蓄しておく』ということは、あとから出てくるハウツーの話で、まずは自分がどういう行動をするか、自宅避難という方法も選べるのか、動物たちのためのペット用シェルターを家の中に準備できるかなど、そういったことを考えて対策することが大切です」「これから南海トラフ地震や首都直下地震が起こると想定されていますが、支援側が機能しない可能性が高いです。だから環境省も防災対策のガイドラインの中で、“飼い主力と防災力を高める”ことに重点を置いていると思います。まずは個人、家族単位でオーダーメイドの防災対策を作る。その上で、共助(近隣住民同士の協力)や地域の協力に発展させていくのがよいと思います」■必要なのは「飼い主力」と「防災力」災害時に心得ておきたいのは、「人命が最優先」であるということ。飼い主が助からないとペットが生き残ったとしても、その後に面倒を見てくれる人がいるかどうかわかりません。ペット防災と人の防災を切り離して考えないで、と平井さん。「環境省の講演では、“飼い主力と防災力の両方を高めて”と伝えています。まずは人が安全に、ということを目指して防災力を高めていけば、そこにペットの防災がついてきます。防災力を高めたところに飼い主力をつけて、避難の方法やグッズも考えていくとよいでしょう」避難といっても「在宅避難」「人は避難所、ペットは家」「人もペットも避難所」「人もペットも車中泊」「人もペットもテント」「ペットをあずける」…とさまざまな形があります。「基本的な考えとして“人命優先”であれば、自分と子どもが避難するのにペットを同行避難させるのが“危険”だと思ったら、犬や猫たちを家に残しても生き残ってくれるような環境を整備しておく。生存空間を確保、例えば猫ならば、逃げ込めるようなシェルターのようなものを用意するなど、飼い主がやれることはありますよね」散歩もいらないし飼いやすいというイメージもあり、飼う人が増えている猫こそ、いざというときの飼い主力が問われるのだとか。「多頭飼育の人も多いですが、そういう人は避難せずに済む方法も考えたほうがいいです。災害時の状況の把握と判断の難しさはありますが、お子さんがいらっしゃると、支援情報や物資を手に入れやすいのは避難所になってくるので、避難所にいる方が多いですし、在宅避難をしていても避難所には通うことになります。発災後、こういう生活になるというのを想像して準備することが必要ですね」■ペット防災「準備しておきたいもの」では具体的に、どういうものを準備しておかなければいけないのか、備えるための考え方を教えていただきました。「この時点では一体何が必要なのか、そのタイミングを踏まえて準備しましょう。重たいリュックの中に缶詰や水、カンパンを入れておいても、よくよく考えてみれば家の中にさえ入れれば、いろいろな食べものってありますよね。持ち出し品の内容を一生懸命考えるよりは、自宅にどれだけ備蓄してあるか、それが災害時にもちゃんと取り出せるようになっているかが大事。重たいリュックではなく、まずは身を守ってすぐに避難できる準備をすること、その方が現実的ですよね」災害時に持ち出し率が最も高いのは、現金を含む貴重品と、携帯電話なのだそう。「よほど大きな災害でない限り、避難所には充電設備ができます。携帯電話には薬の情報や家族の写真など、必要な情報を入れておきましょう。ただ、連絡手段として使うのは落ち着いてからでないと難しいので、モジュラージャックを差し込むだけで使え、電源が要らない固定電話を自宅に用意しておくと、より安心です。療法食や薬など、これがないと直ちにペットの健康状態や命に関わるものは、必ず用意しておくこと。薬は獣医さんに相談して処方いただき、常にストックを確保しておくようにします。療法食は、現在食べているものが手に入らない可能性があるので、ほかのメーカーのもので食べれるものを把握しておくことも大切です。飼っている動物種によって、用意しておく優先度は違ってきますね。動物は環境が変わっただけでも食べなかったりするので、日頃から好きなフードも入れておくのを忘れずに。猫の場合は、ケージは持っておいた方がいいですね。在宅避難できるなら、飼育用品をローリングストックしておけばいいと思いますが、避難所に行くのであればケージがないと。トイレや水を入れられないキャリーバッグで、とりあえずの1、2日を避難所で過ごすのはとても大変です。その後の預け先を心積もりしておくことは、犬でも猫でも必要です」「そして意外になくて困るのは、犬のうんち袋。ビニール袋をストックしていない人が多く、避難所ではなかなか手に入らないんです。フードの臭いも苦情になることがあるので配慮が必要です。それは赤ちゃんのおむつについても同じなのですが、ゴミを人通りのないところに片付けたり、消臭スプレーを使ったり、コロコロを使って体についた動物の毛を取ったり。それを見ただけで、飼っていない人も『ああ気をつかっているんだな』とわかることが大事だと思います。家族が亡くなったり、財産を失ったりと、みんながピリピリしている環境では、ちょっとしたことが火種となりすぐにトラブルになってしまう。いつも以上に周りへの配慮が必要となります」「何が優先なのかを考えると、必要なものも見えてくるし、その中でどういう行動をとるべきかをお母さんなりに考える。例えば東日本大震災のときには、赤ちゃんの液体ミルクは日本では使えなかったのですが、今は使えるようになっています。そういう情報には日頃から興味を持って、常に調べておくことも大切ですね」 ■猫を飼っている人は、さらに対策を犬と比較すると、猫のほうが「パニック時に速やかに確保して避難する」ことが難しい、と平井さん。「その上、隙間に入り込んだらどこにいるかわからない。キャリーバッグに入れて避難できたとしても、トイレやごはんはキャリーバッグの中だけで完結しないので、課題はいろいろあります。犬ならケージがなくても係留しておく、リードがなくてもひもやロープを使うということができますが、猫はそういったソフト面でのカバーが難しいんです。だからいざというときに逃げ込める場所を作ったり、次の預け場所を考えたり、ハードの方で工夫しなくてはいけない。例えば、生のエサを食べる爬虫類は、支援物資にフードは入ってこないのでもっと大変なんです。自分が飼っている動物が、災害が起こったときにどうなるか、飼い主がそれぞれ具体的にイメージしないと、対策はできないと思います」また災害時、ペットを飼う人にとって心配なのは犬や猫たちが迷子になってしまうこと。特に猫はなかなか見つけるのが難しいそう。「猫は一回逃げると大変で、避難先での場合はさらに難しい。対策として、首輪や迷子札、マイクロチップなどもありますが、それもペットたちが見つからないと読み込むことができません。 『ドコノコ』 などのアプリを使うのもおすすめです。『ドコノコ』は居住エリアの避難所を登録することができ、迷子になったときにはすぐにポスターを作ることができたり、登録済みのユーザーに迷子情報がいって、目撃情報を共有できるもの。災害時にも、共助で迷子対策ができてすごくいいなと思います」■ペットと一緒に「逃げてもいい」長年、被災地に赴き、ペットを飼う被災者たちの話を聞いてきたという平井さん。最近の「ペット防災」に変化を感じているそう。「一番大きな変化は考え方です。ペットを飼っている人は、元気で健康な人ばかりではなく、高齢者や障害者、妊婦もいます。動物たちが受け入れられないからといって放したりすると、群れたり、壊れた家の中に入って排泄をしたりします。地域の衛生環境や財産を守ったり、事故を防ぐ意味でも、ペットは飼い主が管理できるようにしておかなければいけない。動物愛護だけではなく、被災地での混乱をなくすためにも、動物たちを受け入れる対策、避難できる対策が必要、という考え方になってきていますね。飼い主はペットを守る責任もありますが、その子たちが社会に迷惑をかけないように備えるという社会に対する責任もあります。だから、当然飼い主たちも備えなきゃいけないし、行政側も『ペットと一緒に避難できる体制の整備が必要だ』というのが、環境省の取り組みです。人の安全を確保するために、ペットに対する考え方が変わってきていると思います」LEONIMAL(リオニマル)が展開する 『一緒に逃げてもいいのかな?』 プロジェクトより。LEONIMALでは、平井さんが監修したというケージにもなる キャリーバック も販売。避難所にペットと一緒に入れたとしても、飼い主力が問われるといいます。「例えば、西日本豪雨のときは40度近い猛暑のなか、ペットと一緒に屋外にいた方がいたんです。そのままだと健康上危険なので、ブルーシートを買ってきて避難所の教室の床だけでなく脇の壁にまで立ち上げて貼って、『これなら室内の汚損は防げますよね』と見せたら中に入れてもらえた、というケースがあるんです。単に『教室にペットを入れたい』と希望を言うだけだと『汚れるからダメ』となり、交渉するのが難しくなるけれど、飼い主さん同士で協力して “マナーを守ることを示す” と “理解” につながるんですよね。ブルーシートやビニール紐などを避難グッズとして用意しておき、飼い主さん同士が協力して飼育スペースを作り、避難所側に交渉するのが現実的です。『やってほしい』と言っても向こうもパニックで、そこまで丁寧に対応できない状況です。まずは飼い主たちが自主的に提案すること。それがきちんとしていることだったら、やってもらった方が助かるというのが、実際のところだと思います」■さあ「アクションカード」を作ろう被災時は誰もが頭が真っ白になるもの。「慌てないように「アクションカード」を作り、家族それぞれが持っておくとよい」と話す平井さん。「まず、ガスの元栓を締めて、電気のブレーカーを落として、ペットの水とフードを山ほど置いておいて、とりあえず子どもと避難しましょう、と単純なことなのですが “その行動だけをする” ということを書いておく。特に規模の大きな災害のときには、書いておかないと本当に何もできなくなります。ご自宅で家族と一緒に作って、視覚的に見せるとわかりやすいです。お子さんと一緒に話すだけでも意識が変わりますよね。例えば、自宅や旦那さんの携帯電話、会社の電話番号なども、いざとなると言えなくなるので、自分のライフスタイルに合わせてアクションカードに記しておく。連絡の取り方やどこに集まるのかということも決めておいたほうがよいです。平井さんが作る『ペット防災BOOK ~大切な家族のために今できること~』(発行:公共社団法人東京都獣医師会 1,000円 税込)には、アクションカードの作り方も。避難所を決めておけばいいと思いがちなのですが、東日本大震災のときには、同じ避難所にいたお母さんと子どもが会えたのは翌日だったというくらい大混乱していたので、『避難所のこのあたり』と、より具体的な場所を決めておきましょう。『移動する場合は、その旨を記した張り紙を貼る』というルールを決めておくだけでも、再会の可能性はすごく上がるんです。また、自分の住んでいる地域以外にいる親戚を『緊急連絡先』に決めておいて、そこにみんなが安否を知らせる方が、災害伝言ダイヤルよりもわかりやすい。細かく作る必要はなく、まず生き延びて、連絡が取れて、安否が確認できることを、目標に決めればよいと思います」■猫1匹、子ども1人のわが家の場合筆者も本書に沿って、シミュレーションをしてみました。横浜市在住の私は、フリーランス。自宅作業がほとんどですが、ときどき都内や遠方に取材に行くことがあります。夫は都内勤務。子どもは4歳で徒歩圏内にある保育園通い。やや太めの猫1匹と暮らしています。一戸建てに暮らし、水や軍手、懐中電灯、缶詰といった最低限の非常用グッズは用意しています。もし在宅避難する場合。今まで準備していなかった必要なことを書き出してみました。・猫に迷子札とマイクロチップをつける・食器棚に扉をつける・避難グッズの一部を車にも用意しておく家族の食事や猫用フードはストックがあり、カセットコンロもあるため、家が大丈夫であれば、電気やガス、水道などのライフラインが止まってしまったとしても、なんとか過ごせそうです。同行避難する場合。猫をつかまえて避難準備をしますが、一人では猫を抱えて歩くことが難しいので、今あるキャリーでどう運ぶのか、またはほかのものを用意するのか、考え直すことが必要そうです。・猫のための非常用持ち出しグッズを準備する・猫用のケージを購入する・キャリーに慣れさせる・人に慣れさせる・簡易テントの購入を検討する・猫の預け先を考える夜間に発生したときは、家族が揃っているので協力し合えますが、一番心配なのは、昼間の外出時。見守りカメラや、シェルターになるスペースを作っておくことを検討したいと思います。また、以下のことを書いたアクションカードを作り、夫婦で共有しました。・私の携帯番号・夫の会社の連絡先と携帯番号・子どもの保育園の連絡先・近くに暮らす義父母の固定電話の番号・遠くに暮らす両親の固定電話の番号・避難場所の詳細(どの場所で待ち合わせるか)・避難時にすることアプリの『ドコノコ』をこれを機にダウンロードし、愛猫の写真や情報と避難所を登録しました。猫に負担を掛けないように、猫の体重と同じ重さにしたペットボトルを入れたキャリーを持って、実際の避難ルートを一度歩いてみて、さらに必要なものやことについて、家族で話し合ってみたいと思います。子どもとペットを持つ筆者は、特にしっかりとした準備や周りへの配慮などが必要だと思いました。被災時だけでなく、避難所に行くことになったとしても、いろいろと対応しなければいけないことがほかにもありそうです。■“助けてもらえないマイノリティだ” という考えは捨てる最後に、ペットと暮らす子育てママ・パパたちに伝えたいことを平井さんに伺いました。「災害が起こったあと、地域をもとに戻す復興力は、支援の人だけによるものではなく、自分たちも動いていくことなんですよね。ちゃんと自分たちで街を復興していこうという『自立支援』に持っていくことが、災害対策ではすごく大事なポイントだと思っています。だから動物と暮らす飼い主さんは、“助けてもらえないマイノリティだ”という考え方は捨てて、“自分がサバイバルしていく”という気持ちになってもらいたい。公助(行政の支援)がなかなか届かなかったとしても、飼い主同士、親同士が協力し、なんとか乗り越えていけるような力を、飼い主としても、親としても持ってほしいです。それには、公助が来るまで、個人や家族、地域単位で助け合ってしのいでいくことも必要です。動物ならペット仲間、お子さんがいる方なら親御さん同士のネットワークを作っておき、情報を共有しあう。ペットの飼い主とお子さんがいる方では、同じような協力の仕方ができると思うんです」いろいろなケースを示してくれる平井さん監修の『猫と一緒に生き残る 防災BOOK』は、災害に備えて想像力を働かせるきっかけになるはず。被災直後にするべきことや、猫の応急処置などもしっかり書かれていて、とても参考になります。猫を飼っている方はもちろん、他の動物を飼っている人もぜひ一読して、わが家のオーダーメイドの災害対策を考えてみましょう。取材協力: NPO法人アナイス 『猫と一緒に生き残る 防災BOOK』 『ペット防災BOOK ~大切な家族のために今できること』
2019年03月13日本記事では、投資信託のリスクや種類、その対処法についてわかりやすく解説します。結論から言いますと、投資信託のリスクとは、値動きの幅を指すことが一般的です。また、そのリスクの種類には、価格変動リスク・為替リスクなどがあります。それらリスクに対する対処方法は「分散」することです。値動きの異なる投資対象に分散投資をするだけで、初心者の方にも、プロにも、同じくリスクが下がるという「少し良いこと」が起こります。それでは、詳しく見てみましょう。投資におけるリスクとは?まず、リスクとは何でしょうか?日常生活においては、しばしば「危険性」などと表現されます。しかし、投資におけるリスクとは「標準偏差・リターンの散らばり・リターンのバラツキ」のことを意味します。標準偏差≒リスク:ここでの標準偏差とは、リターン(収益率)の散らばりのこと。1標準偏差・2標準偏差・3標準偏差とある(本記事においてはここはまだ理解しなくても構いません)。初心者の方にとって重要なことは、リターン(収益率)の散らばりがリスク(値動きの幅)であるということ。つまり、リスクはリターン(収益率)からできている。また、リターン(収益率)はリスク(値動きの幅)からできている、ということ。標準偏差というと難しい印象を抱きます。どういう内容でしょうか。私たちの日常生活の気温で例えると、リスク(値動きの幅)とは、気温の振れ幅のことです。寒い日・暑い日、色々とありますが、およそ統計的にはしばしばその範囲(振れ幅)に収まります。この温度の散らばりこそが投資で言うところのリスク(値動きの幅)です。そして、リターン(収益率)とは、気温でいうところの平均気温のようなものです。つまり、平均気温(投資でのリターン)は気温の振れ幅(投資でのリスク・値動きの幅)からできています。また、気温の振れ幅(投資でのリスク・値動きの幅)があるので、平均気温(投資でのリターン)が存在します。もちろん、気温と投資の値動きは異なりますが、初心者の方向けの最初の理解としては、このイメージをまずは持っておいていただければ話が分かりやすくなると思います。投資の世界では、リスクが大きいということは、短期的(1年間など)に見た場合、大きく損得する可能性がある、ということを意味しています。リスクとはマイナスだけでなく、プラスの振れ幅も指すことが一般的です。すなわち「リスクが大きい」ということは、「価格の振れ幅が大きい」ことを意味しています。ですから、短期的に見ると、大きく得をしたり、損をしたりすることも意味しています。リスクとは、値動きの振れ幅のこと。プラスになってもマイナスになっても、どちらもリスクと表現されることが一般的。投資信託のリスクの種類それでは、投資信託には、どのようなリスクがあるのかを見ていきましょう。大きくは以下4つございます。順に詳しくみていきましょう。価格変動リスク金利変動リスク為替リスクカントリーリスク1. 価格変動リスク代表的なリスクとして挙げられるものが価格変動リスクです。これは、文字通り基準価額が変動するリスクを指しています。基準価額:いわゆる投資信託の価格のこと。投資信託という入れ物に入っている金融商品の値動きに応じて、基準価額も変動するつまり、投資信託を持つ(投資をする)ということは、元本保証ではなく、常に価格が変動し、元本が割れてしまう(損する)可能性を背負う、ということを意味しています。イヤなことに思えますが、イヤなことを背負うからこそ、リターンという見返りが得られるということです。これがリスクによってリターンが補償(保証ではない)される、という考え方です。そうでなければ、世界中の年金機構や金融機関の誰もリスクを背負わず投資などしないことになります。2. 金利変動リスク金利変動リスクとは、文字通り金利が変動してしまうことにより、価格が変動するリスクを指しています。金利とは、一般的には十年国債利回りを指します。乱暴に言いますと、金利が低いと、住宅ローンなどの借金がしやすいですし、高いと借金がしにくいものです。一例ですが、そんな金利が変化すると投資信託の価格はどうなるでしょうか?一般的には次のようになるだろうと考えられます(現実にはこの通りにならないこともあります)。※近年では、このようにはならず、債券も株式も同時に下がったり、上がったりすることもあります。金利が上昇すると、なぜ債権の価格が下落して、利回りが上昇すると考えられるのか?初心者の方には「なんでそうなるの?逆じゃないの?」という疑問が浮かぶかと思います。しかし、中身は簡単です。日常生活のお買い物で例えます。夕方のスーパーで出来立てのおいしいお惣菜が300円で売っています。その場合、誰でも前日に作られた売れ残りのお惣菜を同じ300円では買おうとしません。古いお惣菜を売るには、価格を下げないといけません。同様に、金利が上昇した世界では、新しい債券は普通のお値段で金利が高い状態です。その世界では、すでにあった債券は金利が低いので、そのままのお値段では売れません。そのため、金利が上がると価格は下落します。また、価格が下落するということは、(少し難しいですが分母が小さくなったので)金利が上がることになります。3. 為替リスク為替変動リスクというものもあります。これはどういうことでしょうか。一例ですが、私たちは日本に住んでいますので、日本円に換金して普段のお買い物をします。しかし、投資信託を通じて、海外の株式・債券などにも投資をすることができます。その際、私たちが投資をしたお金は、現地の通貨で働きます。ザックリ言うと、外貨で運用をしていることになります。ということは、それを円に換算した場合には、為替というものの影響を受けることになります。為替の話をすると、非常に難しくなりますので、話をシンプルにさせていただきます。ザックリ言うと、円安という状況になると有利になりやすく、円高という状況になると不利になりやすくなります。そのため、海外の株式や債券主体の投資信託(ファンド)自体の運用成績が良いとしても、大きく円高になっていると、全体ではマイナスになっていたりもします。これが為替リスクです。この「円安になるか、円高になるか?」というのは、未来のことなので分かりません。為替リスクの性質に関しては、丁半博打のように、「丁か半か」「円安か円高か」というどちらかの状況に賭けている面が強くなります。その為、為替リスクを背負う場合は、その点を理解して行うことが重要です。また、為替リスクを背負うなら、外貨預金などのように、生産に積極的に参加していない資産ではなく、外国株式・外国債券などのように、生産に積極的に参加している資産に投資を行うことも理論上は重要だと考えられます。4. カントリーリスクカントリーリスクとは、その国における出来事に対するリスクです。例えば、ある特定の国の株式や債券に投資をする投資信託があったとします。そうすると、その国の政情や自然災害・景気などの影響を大きく受けてしまいます。株式主体の投資信託のリスクは大きいけどそこが逆に利益(期待収益率)においては魅力的?投資信託においては、株式と債券の2種類がいわゆる「伝統的資産」です。この株式と債券は、どちらがリスク(値動きの幅)が大きいでしょうか。一般的には次のように考えられています。つまり、次のような認識が一般的です。株式主体の投資信託(ファンド)はハイリスク・ハイリターン債券主体の投資信託(ファンド)はローリスク・ローリターンただ、上記はあくまでも、一般的な株式と債券に対するザックリとした認識です。実際には、債券であっても、ハイリスクな投資対象ばかりを組み入れている投資信託もありますので、一概には言えません。国内株式・外国株式・国内債券・外国債券のそれぞれのリスクと利益(期待収益率)のイメージ図それぞれの資産クラスのリスクとリターンを大雑把にイメージ化すると、次の図表のようになります。資産クラス:国内株式・外国株式・国内債券・外国債券などのように、資産を組み分けしたもの。投資信託での投資を考える際は、この資産クラスをどのように組み合わせるかがとても重要だと考えられる。ちなみに、資産クラスの組み合わせにより、運用成果の8割が決まる、とも言われている。※図表はあくまでもイメージです。この図からも見て取れるように、おおむねリスクとリターンは比例すると、考えられています。※必ずいつでも比例するわけではありません。初心者の方でも簡単にできる、投資信託のリスクの対処方法は【リスク分散】このように、魅力的な投資信託であっても、常にリスク(値動きの幅)があります。ただ、できればリスクは小さくしたいものです。どのようにしたらリスクを小さくできて効率の良い投資になるでしょうか。効率の良い投資:一般的に同じリスク(値動きの幅)なら、期待リターン(将来の期待収益率)が大きい方が効率が良い投資と捉えられる。しかし、投資のリターンは未来のことなので、そもそもの数字があまりあてにならないと考えられる。過信は禁物。投資の非市場リスクは、分散することで簡単に初心者でも低減できる【リスク分散】じつは、投資におけるリスク(値動きの幅)は、初心者の方でも簡単に小さくできます。その方法は投資対象を「分散」する「だけ」で良いのです。つまり、分散投資をする「だけ」でリスク(値動きの幅)が小さくなります。なぜでしょうか?例えばコンビニエンスストアです。もしもコンビニで「食パン」しか売っていないと、売り上げはどうなるでしょうか?一般的に夏は食パンが売れませんので、夏には売り上げが小さくなり、冬には上がります。投資でいうところの値動きの幅(リスク)(この場合は売り上げの幅)が大きい状態です。リスク(値動きの幅)を小さくするにはどうしたらいいでしょうか?答えは、「サンドイッチを置けばいい」です。つまり、対象を分散したのですね。こうすることで、夏と冬との売り上げ差が小さくなりました。つまりリスク(値動きの幅)が小さくなりました。※図表は筆者作成さらに小さくするにはどうしたらいいでしょうか?答えは、「文房具・乾電池・肉まん・ジュース・おでん・お茶・ストッキング・ライター・雑誌などなど、とにかく品数を増やせばいい」だけです。こうすることで、年間を通じての売り上げ差、つまりリスク(値動きの幅)を小さくすることができます。すなわち、投資の場合も同様です。投資対象を分散する「だけ」で初心者の方でもリスク(値動きの幅)を小さくできます。そして、投資信託は、それ自体が一軒のコンビニのようにあらかじめ分散されている存在です。ということは、後はカンタンですね。理論上は、国内株式・外国株式・国内債券・外国債券などの資産クラスが異なる4種類程度に分散投資をすると、リスク(値動きの幅)がより小さくなることになります。コンビニでいうと、地域の違う4店舗のコンビニオーナーになるイメージです。ただ、どんなに分散をしても、リスク(値動きの幅)は残ります。台風(金融危機)が来れば、どこのコンビニの売り上げも下がります。こればかりはどうしようもありません。ただ、分散していないよりは被害が小さくなります。リスクに対する対処方法:投資対象を分散するだけでリスク(値動きの幅)は下がる。この点において初心者とプロの差はない。また、プロが運用して効率よく分散投資をしてくれている金融商品、それこそが投資信託。投資信託での投資では初心者でも長期保有が重要このように、投資信託で投資を行えば、初心者の方でも簡単にリスクを小さくすることができます。しかし、どの投資信託でも同様ですが、短期間(1年や5年程度の短期間内)に投資信託を売買した場合には、この分散によるリスク低減効果があまり望めないこともあります。そのため、投資信託では長期保有が重要です。この長期という期間は、20年30年、あるいは一生涯という長い期間です。つまり、長期保有とは短期間のリスク(値動きの幅)で利益を得る投資スタイルではありません。長期的にリスク(値動きの幅)を背負うことで、期待リターン(将来の期待収益率)を追うものです。ただ、それでも確実にうまく行く、という保証はありません。投資信託のリスクまとめ投資信託のリスクとは、値動きの幅のことを指すことが一般的「どうでもいいリスク」は「分散」するだけで、誰でも簡単に打ち消せるから、「どうでもいいリスク」は背負わない方が良い理論上は分散するとリスク(値動きの幅)は低減できるけど、短期では丁半博打になるので「長期×分散×積み立て」が大切本記事では、投資信託のリスクとはどのようなものなのか、種類や対処方法について見てみました。おさらいですが、リスクとは値動きの幅からできています。つまり、リスクはリターンのバラツキ(散らばり)からできています。これを難しく言うと標準偏差と言いました。投資信託のリスクには、いろいろありますが、基本的には諸要因によって価格が変動する幅のことです。債券主体の投資信託よりも株式主体の投資信託の方がリスクは高い傾向にあります。そして、リスクとリターンはおおむね比例すると考えられます。そして、効率の良い投資を求めると、投資対象を分散することが重要でした。それは、分散するとリスク(値動きの幅)が小さくなるからです。初心者の方でも専門家でも、同様のことが起こります。そして、あらかじめある程度分散投資がされている金融商品が投資信託です。リスク(値動きの幅)は普段、頭ごなしに嫌われる存在だと思います。ですが、その中身をよく見てみると、意外な姿だったのではないでしょうか。リスクと仲良くなって、きちんと理解をしてあげると、新しい気づきがあるかもしれません。
2019年03月12日本記事では、「投資信託の分配金とは?」「分配金の種類(普通分配金・特別分配金)」「分配金の受け取り方法(受け取りコース・再投資コース)のメリット・デメリット」そして「受取と再投資、どちらを選ぶのが得?」という点について、わかりやすく解説していきます。先に結論を記します。現役時代の資産形成期には再投資が重要と考えられる毎月分配型は理論上は資産形成において不利と考えられる一体、どういうことでしょうか。なんだか、意外な気もします。その理由をわかりやすく解説します。投資信託(ファンド)の分配金とは?2種類の分配金について、基本をわかりやすく解説します投資信託(ファンド)とは様々な金融商品を入れることができる、入れ物のようなものです。私たちは投資信託を通して、誰でも簡単に少額から分散投資をすることができます。そして、投資信託の中身の金融商品によっては、分配金と呼ばれるお金が受け取れることがあります。投資信託によっては、分配金と呼ばれるお金が受け取れるものがある投資信託(ファンド)の分配金の種類は、普通分配金と特別分配金の2種類。見方をわかりやすく解説この、投資信託(ファンド)の分配金には以下の2種類があります。普通分配金特別分配金(元本払戻金)お金が受け取れるのですから、どちらでもとてもうれしい気がします。それぞれどのようなものでしょうか。詳しく見てみましょう。分配金には「普通」と「特別」の2種類がある投資信託の普通分配金。利益だから基本的に税金がおよそ20%かかりますまず、普通分配金です。これは私たちにとっては「利益」にあたります。どのような時に受け取れるのでしょうか?例えば、投資信託(ファンド)の運用成績が良い時には利益としての普通分配金が受け取れます。利益ですから、基本的に税金がかかります。20.315%かかります。例えば、1万円の普通分配金が出たなら、税金としておよそ2031円引かれるのですね。そして、私たちの手元に受け取れるお金(手数料(コスト)など無視)はおよそ7969円です。これは、利益ですから仕方がありません。ちなみに税制優遇されているiDeCo(イデコ)やつみたてNISAでは基本的に非課税です。iDeCo(イデコ)とは?わかりやすく簡単に解説!知って得する税制優遇制度!投資信託の「特別分配金」は手数料(コスト)の高いATM?では、もう一つの特別分配金とは、どのようなものでしょうか。iDeCo(イデコ)とは?わかりやすく簡単に解説!知って得する税制優遇制度!「特別」とついていますので、なんとなく良いイメージを抱きがちですが、そうではありません。特別分配金は別名「元本払戻金(がんぽんはらいもどしきん)」と呼ばれています。何でしょうか。それはつまり、「私たちの出したお金(元本)が払い戻されるだけ」のお金なのです。利益ではありません。利益ではないのですから、当然ながら税金もかかりません。この特別分配金(元本払戻金)について、以下のように勘違いをすることが良くあります。税金がかからなくてラッキー(毎月分配型などの場合)毎月お金がもらえてお徳だこれは本当にそうでしょうか。例えば、銀行預金なら、税金はもちろん、手数料もかからずに自分のお金を引き出すことができます。しかし、投資信託では、毎日「信託報酬と呼ばれる手数料(コスト)」が発生しています。つまり、高い手数料を支払いながら自分のお金を引き出しているATM状態、によく似ています。とてもお得とは思えません。特別分配金(元本払戻金)は、一見するとお得な気がしますが、意味はありません。むしろ、元本が痩せやすい種類ですので、注意が必要です。投資信託の分配金の受け取り方法2種類(受け取りコース・再投資コース)メリット・デメリットを解説&比較今度は、投資信託の分配金の受け取り方法について見てみましょう。分配金の設定がある投資信託の場合、分配金の受け取り方法を選択できる場合があります。分配金の設定がある投資信託:分配金の設定がない投資信託もあります。本記事では、次の2種類について見てみます。分配金受け取りコース分配金再投資コースなんとなく直感的には「受け取りコース」の方がお得感が感じられるかもしれません。それぞれのメリット・デメリットを見てみましょう。分配金受取コースとは?投資信託の分配金受け取りコースとは、文字通り分配金を受け取る方式です。メリット目先の利益が手に入る(普通分配金の場合)デメリット分配金を受け取るたびに、基準価額が下がる(資産が痩せていき、複利効果を活かした資産形成になりにくい)特別分配金(元本払戻金)の場合、高い手数料を支払って、自分のお金を受け取っただけになる(やはり資産が痩せる)基準価額:いわゆる投資信託の価格のこと。例えば、基準価額1万円の投資信託があり、分配金を100円出したとする。基準価額は9900円になる。投資家のその時点の総額は、分配後の基準価額9900円+普通分配金100円=分配前の基準価額1万円となり、ここだけ見ると、得も損もしていない。しかし、多くの人は分配金を受け取ると「得をしたような気持ち」になりやすい。上記のように、分配金と分配後の基準価額の総額は分配前の基準価額と同様であり、基本的に損得をしていません。しかし、このように、「分配金」というお金の名前がついてしまうと、人は「まるで違うお金・得をした」と感じてしまいやすくなります。行動経済学ではメンタル・アカウンティング(心の会計)などと呼ばれます。メンタル・アカウンティング:例えば、初めてのアルバイトで手にした1万円と、重役になってから手に入れたお給料の中の1万円では、重みが違うように感じる。しかし、両者はあくまで同じ1万円であり、その人がお金に色(想い)を付けただけに過ぎない。分配金再投資コースとは?投資信託の分配金再投資コースについて見てみましょう。こちらは、分配金が出た場合、同じ投資信託に再投資をしてくれるものです。メリット:複利効果が働きやすくなる(お金を大きくしやすくなる効果が見込める)デメリット:普通分配金の場合、利益なので税金がかかる特に重要なのが、複利効果が働きやすくなる、ということです。どういうことでしょうか。これはつまり、お金を雪だるま式に増やす形式ですよ、ということです。20年、40年などの長期での資産形成を行う場合は、とても重要な考え方です。分配金再投資コースを選ぶなら、内部で自動的に再投資してくれる投資信託を選んだ方がお得?上記のように、分配金再投資コースを選ぶということは、複利効果を得やすくする、というものです。しかし、分配金再投資コースでは、一度外部に利益を支払った形になりますので税金がおよそ20%もかかります。合理的に考えるのであれば、税金が2割も引かれた状態で再投資をするのは、効率が悪いことです。それなら、分配金の設定がない投資信託(内部で自動的に再投してくれる)を選択しておけば、2割もの税金を引かれることなく、より効率的に資産形成ができます。ちなみにiDeCo(イデコ)と呼ばれる税制優遇制度で投資信託を買えば、分配金などの利益は自動で再投資してくれます。これが複利効果を発揮するには一番有利です。つまり、理論上はお金をもっとも大きくしやすい、ということです。投資信託の分配金の2種類のメリット・デメリットまとめ少し難しくなってきましたので、まとめておきましょう。分配金の受け取り方法とは異なりますが、分配金のない(内部で再投資をしてくれる)投資信託も比較のため、まとめます。資産運用では、「効率の良い・悪い」「合理的・非合理的」というレベルでの差はありますが、どの方法が良いかというのは、個人が好きなように決められます。ただ、それでも理論上、効率の良いものはどのようなものだと考えられるのか、について知っておくと良いかもしれません。結局、投資信託の分配金は「受取と再投資」どちらを選ぶのが得?それでは、投資信託の分配金に関しては「受け取りと再投資」、理論上はどちらが良いのでしょうか。結論から言いますと、再投資コースが、資産形成においては有利だと考えられます。どうしてでしょうか。投資信託での資産形成の方法は、ニワトリたちを増やすのと同じ?少し、話がそれるように感じるかもしませんが、あなたがニワトリをたくさん買っているとします。あなたは、ニワトリが大好きなので、たくさん増やさないといけません。次のうち、どちらがより効率よくニワトリを増やせるでしょうか?ニワトリが産んだ卵を片っ端から食べるニワトリが産んだ卵を孵化させて、大きく育てる正解は2ですね。話を資産運用に戻します。1は「受け取り」です。そして、2が「再投資」です。資産形成においては「再投資」が効率が良いと考えられる。投資信託の分配金に対しては双曲割引が働くので、分配金を受け取りたくなるのは自然なこと。しかし、お金は増えにくい単純なお話ですが、理論上は、利益を再投資して長期(数十年)でお金を大きくした方が有利になりやすくなります。しかし、私たちはついつい、双曲割引が働き、目先の利益である分配金を受け取りたくなります。双曲割引:近いものは、遠くの魅力的なモノよりも、より魅力的に見えやすい現象。例えば、ダイエットや適度な運動をすれば将来的に健康に過ごせるのは、頭では分かっている。しかし、目の前のお菓子の誘惑には勝てない、のと同じこと。資産運用でも、再投資をした将来の大きなお金よりも、目先の分配金を受け取る誘惑に負けてしまいやすい。毎月分配型投資信託は資産形成においては手数料も高くて不利になる?また、投資信託の中には、毎月分配型投資信託というものもあります。文字通り、毎月、分配金(普通・特別)が受け取れる種類のものです。前述の双曲割引がありますので、多くの人はこのタイプが魅力的に思えます。しかし、ここまで見てきましたように、複利効果がうまく発揮できません。ニワトリで例えると、ニワトリが少なくなるので増えにくい、ということです。金融庁の方からも、以下のように情報を発信しています。分配金を出している投資信託の場合、元本の払戻し(特別分配金の支払い)や運用成果の悪化により基準価額が下がると、分配金利回りが上昇することになる。このように、分配金利回りランキングの上位は、必ずしも運用成果の良い投資信託とは限らない。毎月分配型投資信託は、分配頻度の少ない投資信託よりも、信託報酬が高くなる場合があるほか、毎月分配型投資信託を再投資した場合、分配金にかかる税金の分、複利効果が悪くなる。出典:金融庁 平成27事務年度金融レポート投資信託の分配金の仕組み:まとめ投資信託の分配金には、普通分配金と特別分配金の2種類があるじつは特別分配金はもらうだけ損になりやすい受取と再投資、選ぶなら理論上は再投資の方が合理的今回は、投資信託の分配金の仕組み・受け取り・再投資などについて見てみました。また、直感的に考えた場合と、理論的に考えた場合では、多くの人にとっては正解が異なることになることもしばしばあります。結局のところ、選ぶのは投資家自身です。しかし、ほんの少しの考え方の差が、長期投資では大きな差になることがあります。納得のいくまでじっくりと考えても良いポイントかもしれません。
2019年03月10日本記事では、投資初心者の方に向けた、投資信託の始め方と、おすすめファンドの選び方をわかりやすく解説します。投資信託とファンド:投資信託とは、複数の金融商品が入った分散投資に適した金融商品のこと。投資信託のことをファンドと呼ぶこともある。広義のファンドとは運用する機関などを指すこともあるが、本記事内では、投資信託=ファンドとする。結論を先に言いますと、投資信託初心者の方に気を付けていただきたいおすすめファンドの選び方・見方は以下の4点です。よくわからないものは無視する長期投資では株式主体にするコストが0.3%より高いものは選ばないインデックス型投資信託を選ぶそれでは、詳しく見ていきましょう。そもそも、投資信託とは?わかりやすく簡単に解説しますまず、投資信託とはザックリ言うと「みんなでお金を出し合って、運用は運用者に任せる」という金融商品です。みんなでお金を出し合いますので、投資信託を利用すると、少額でも投資を行うことができます。現在では、百円から世界数十か国の数千の株式や債券に分散投資をすることもできます。投資信託の仕組み:運用者はファンドマネージャーと呼ばれる、個人やチームを指すことが一般的。その他に、販売・企画する機関や財産を分別管理する信託銀行などが投資信託を構成している。投資信託をさらに簡単に言うと「なんでも包める風呂敷」みたいなものさらに投資信託をイメージ的に表現します。投資信託とは、大きな風呂敷の中に複数の金融商品を入れたようなものです。投資信託とは、分散投資に適した金融商品投資信託について、よりわかりやすく詳細に記した記事は、こちらです。ご興味のある方はご一読いただければ幸いです。投資信託に関する大切なメリット・デメリットについてわかりやすく解説しています。投資信託と株式投資との違いをわかりやすく解説します投資信託を行ったことがない初心者の方の頭の中に浮かぶ疑問としては「投資信託は株式投資や債券投資とは別物なの?」という疑問ではないでしょうか。この疑問の答えは、「イエスでもあり、ノーでもある」です。どういうことでしょうか。投資信託は前記の通り、イメージ的には大きな風呂敷の中に複数の金融商品を入れたようなものです。ですので、株式ばっかりをたくさん入れることもできます。もし、個人投資家(私たち)がその「株式ばっかり入った投資信託」を買えば、それは投資信託で株式投資をしていることになります。また、債券ばっかりをたくさん入れることもできます。それを買えば、私たちは投資信託で債券投資をしていることになります。その他にも、不動産投資をすることもできますし、金(ゴールド)投資を行うこともできます。さらにそれ以外にも、海外の株式・債券・不動産などにも誰でも手軽に分散投資が少額からできます。別の言い方をしますと「投資信託という中身の金融商品はなく、投資信託は、いろいろな投資商品を包み込める入れ物」という言い方もできます。投資信託と使うと、株式投資や債券投資ができる。しかも、合理的に分散投資した状態で行える。投資信託の始め方を3ステップで説明それでは、投資信託の始め方をわかりやすく3ステップで見ていきましょう。証券会社に口座を開く自分の口座にお金を入れる投資信託を選んで、買う1. 証券会社に口座を開く最初のステップは、証券会社に投資用のあなた専用の口座を開くことです。証券会社:銀行や郵便局や、対面形式の証券会社もある。しかし、これらは一般的に人件費や家賃が高いため、自然と私たちが負担する手数料(コスト)が高くなりがち。手数料(コスト)が高いと、その分だけ運用成績が押し下げられる。そのため、手数料(コスト)の低い大手のオンライン証券会社を選ぶことが、理論上は望ましいと考えられる。この口座は、投資信託を買うための「お財布」のようなものです。お財布ですから、その口座にお金がないと、基本的に投資信託を買うことができません。現在では、インターネット上で口座開設のための資料請求ができます。届いた資料に記入などして、必要書類とともに返送すると、口座を開設できることが一般的です(証券会社により異なります)。また、残念ながら特定の○○証券で買えばいわゆる「平均」を上回るスゴイ成績が出せる、ということはありません。証券会社はオンライン証券会社が手数料(コスト)が安い傾向にあり、結果としてお得になりやすい。2. 自分の口座にお金を入金する証券会社などの自分専用の口座が開設できたら、お金を入金します。基本的にこの入金したお金の範囲内で取引を行います。現物取引などと呼ばれます。入金額は少額でも問題ありません。投資初心者の方こそ、最初のうちは数百円などの少額で行ってみるのが良いでしょう。金額が高額でも少額でも、金融商品の値動きのパーセンテージ(%)は変わりません。つまり、少額でも高額の投資と同じ経験を積むことができます。これを保有効果と言います。保有効果:行動経済学などでは、自分の持ち物は価値が高い、などと感じてしまう効果を指す用語。しかし、同じ用語で「投資信託などを持っているだけでも、経験がたまり、理解が深まること」などを表すこともある。一例:アイドルの曲を聴いていると、自然と生活の中でもアイドルの情報が入ってきて、いつの間にかメンバーの詳しい情報が頭の中に入っている。投資においても同様で、少額でも投資をしていると、自然と金融知識が増えやすくなる傾向にある。3. 投資信託を選んで買うお金が入金できたら、投資信託を購入することができます。購入したい銘柄(ファンド)を選んで、投資信託を購入します。もちろん売ることもできます。投資全般に言えることですが、基本的に利益を上げるには「安く買って、高く売る」ことが重要です。その差益が売却益となります。投資信託を始めたい、初心者でもできる、投資信託(ファンド)の見方・選び方を説明しますそれでは、初心者の方にもわかりやすい投資信託(ファンド)の見方・選び方を見てみましょう。初心者の方に気を付けていただきたい、投資信託の見方・選び方結論を先に言いますと、以下の4点です。よくわからないものは無視する長期投資では株式主体にするコストが0.3%以下より選ぶインデックス型投資信託を選ぶ1. よくわからないものは選ばない投資信託は国内だけでも五千本とも六千本ともいわれる商品数があります。これだけあると目を通すだけでも一苦労です。しかも、名前もカッコいいものやら、星(☆)がたくさんついているものなどたくさんあり、思わず目移りしてしまいます。しかし、どのように名前がカッコよくても、星がたくさんついていても、ランキングが上位でも、前年(または過去)の運用成績が良くても、それらはじつは、あてになりません。また、どれを買っても、長期的に見れば「ほぼ確実に買った時よりも値下がりする時がくる」のが普通です。その時に慌てて売ると、「高く買ったものを安く売る」という損をする行動に結びつきます。大事なのは中身です。普段の私たちの洋服選びと同じ感覚で良いのです。大切なのは、中身です。誰だって、洋服を買う時に、黒い袋の中に入っているサイズや色、デザインが不明の謎の服を買う人はいませんよね。もし、中身が「よくわからない」ものがあったら、それらは「全て無視」して構いません。まずはこれを覚えておいてください。中身がよくわからないものは選ばなくていい。焦って買う必要はどこにもない。焦って「買いたい」という気持ちが強い場合は、心理的にバイアス(歪み)が生じていて損をしやすい行動をとりやすいので、いったん落ち着きましょう。投資信託のリスクとは?初心者の方にも分かりやすく投資信託は、基本的に「どれを買ってもいつか損する時はきます」という金融商品です。このようにいうと、驚かれるかもしれませんが、そういうものです。損をしている状態、買った時よりも値下がりしている状態を「含み損」と言います。これは、どのような投資信託を買っても、基本的に「いつか必ず含み損」になる時が来ます。これを価格変動リスクと言います。もちろん、値上がりした状態「含み益」にもなります。一般的に、リターンが高い投資信託ほど、この価格変動リスクは大きいです。投資の世界では、基本的にリスクとリターンはおおむね比例する2. 長期でできる人はリスクが高い株式主体にする投資信託を買う目的は何でしょうか?それは、資産形成のためです。そして資産を形成するためには、リターンとリスクの大きな金融商品を長期で保有することが理論上は大切です。リターン:収益率ともいう。未来のことは分からないので、投資の場合は「期待リターン」と呼ばれることも一般的。基本的に「期待リターン」は未来のことなのであまりあてにならない。過信には注意。では、リターンとリスクが大きい金融商品とは何でしょうか。それは株式です。参考文献:「敗者のゲーム原著第6版」チャールズ・エリス著上記の表を見てみますと、およそ86年間での年率リターンでは、リスクの高い株式の方が高くなっています。そのため、ここだけを見ると、長期投資ができる人にとっては、リスクとリターンはおおむね比例すると考えられるので、株式を保有することが重要だ、と考えられます。しかし、現実的には、すべての人が長期投資ができるとは言えません。そのため「近々お金が必要だ」という人は預貯金を重視すべきです。また、「大きく減るのはイヤだし、お金を将来あまり大きくしたくない」という人がいた場合には債券の比率を増やすことも選択肢として挙げられます。しかし、20年間や40年間など、いますぐ使わないお金がある場合は、できるだけ大きくした方が良いのではないか、と合理的な投資では考えることもできます。ちなみに「つみたてNISA」と呼ばれる投資制度では、基本的に株式主体の投資信託しかありません(一部バランス型あり)。この理由をじっくり考えてみることが、長期投資では重要ではないでしょうか。長期間投資ができる人にとっては、ハイリスク・ハイリターンの株式が効率が良いと考えられる。しかし、実際には、人によりやはり異なる。投資信託は貯金代わりになる?ならない?投資信託は価格変動リスクがあります。そのため、投資信託は貯金代わりになりません。投資信託を貯金として使うのは、あまり合理的とは言えないかもしれません。資産が減ると困る人は、安全資産(預貯金・個人向け国債)をメインに考えることが重要です。3. 手数料(コスト)が高いものは選ばない投資信託には、手数料(コスト)がかかります。とりわけ、信託報酬と呼ばれる手数料(コスト)は0.3%以下から選ぶことが重要です。その理由は、手数料(コスト)は、運用成果に寄与しないからです。投資信託は複数の金融商品を入れているものですから、投資初心者の方からすると手数料(コスト)が高いということは、特別な運用をしているのだから、その手数料(コスト)分だけ、運用成績が良いだろうという誤解をしてしまいがちです。しかし、現代の市場では手数料(コスト)をかけると、その分だけマイナスになってしまうだろうと考えられます。その理由は、どの金融機関の運用者も賢いからです。全員が賢い世界では、コストを多くかけた方が不利になってしまいます。信託報酬と呼ばれる手数料(コスト)は0.3%以下から選ぶ投資信託の2つの種類、アクティブ型とインデックス型投資信託には大きく分けて2種類があります。スタイル内容コスト現実の運用成果アクティブ型投資信託市場平均を超えることを目標とする高い傾向連続しては市場平均を上回りにくいインデックス型投資信託市場平均と連動することを目標とする低い傾向コスト分だけ市場平均を下回る非常に乱暴に書きますと、この2種類です。アクティブ型とインデックス型、どちらが良いと思いますか?4. インデックス型を選ぶ初心者・プロ問わず、投資信託を選ぶ際には、インデックス型投資信託を選ぶことが合理的だと考えられます。インデックス型投資信託:大きな風呂敷に「市場の平均」を入れたようなイメージの投資信託。これを選ぶことで、市場平均に投資をしたのと同じような効果が得られる。ただし、手数料(コスト)分だけ市場平均を下回る。投資初心者の方が前記の表を見ると、「アクティブ型投資信託と呼ばれるものが、市場平均を超えるし、手数料(コスト)も高いし、良さそうだ」とやはり誤解をしがちです。しかし、現代の市場では金融機関などのいわゆるプロ(おりこうさん)が9割のお金を運用している、と言われています。結論から言えば、「市場平均」と呼ばれるものは「世界中のお金のプロが知恵を出し尽くした結果」と酷似しています。別の言い方をすれば、「アクティブ型の(効率的な)平均、かつコストが低いもの、それがインデックス型」です。ですから、長期間投資を行い、資産形成を合理的に行うには、コストが安く、アクティブ型の(大変に効率的な)市場平均である、インデックス型投資信託を選ぶことが重要です。理論上合理的だと思われる投資対象はインデックス型投資信託。それはアクティブ型が優れていればいるほどに、効率的になる存在。初心者向けの投資信託の運用のコツは?それでは、投資信託の初心者(そしてプロでも)おすすめの運用のコツをわかりやすく見てみましょう。投資額は毎月、少額でも良い。資産形成のカギは「長期×分散×積み立て」まず、積み立て投資が合理的です。じつは、プロでも投資のタイミングは読めないからです。そして、投資対象を世界中に分散します。これがいまでは数百円から誰でもできます。そして、投資期間は1年や2年ではありません。20年・30年という長期で行うことが重要です。その理由は、1年や2年では、どのように分散投資をしても「丁か半か」のように、値動きが投機的になってしまうからです。木を育てるように、長く大きな目で見守ります。短期的に見れば、木は冬には枯れます。しかし、枯れたときに「この木はダメな木だった」と言って、伐採しては元も子もありません。投資信託も同様です。価格変動リスクや景気の良し悪しがありますので、冬に木が枯れるように、ほぼ確実に元本割れします。その時に「これはダメな投資信託だった」と言って売却すると、含み損が現実の損になります。これでは、いつまでたっても資産運用は合理的になりません。資産形成で重要なのは、長期×分散×積み立て。株価などが低い時にも、積み立て投資に徹することが、「安く買う」ことにつながり、資産形成においては重要。むしろ、株価などが上がっている状態では収益率が下がる要因になるので、イヤな気持ちになってもおかしくないのだが、そのような合理的な人は稀有な存在。多くの人は株価などが下がると(収益率が上がるにも関わらず)イヤな気持ちになって売りたくなる、という不思議な性質が私たち人間には備わっている。心のエラーに要注意。投資信託では、ほったらかしが多くの人にとってはより良い成績になりやすいそして、意外かもしれませんが、統計的なデータを見ますと、「ほったらかし」にした方が運用成績が良くなる傾向にあります。この理由は、先ほども触れましたが「プロでもタイミングが分からない」からです。そうである以上、プロの英知の結晶である市場平均の入ったインデックス型投資信託を「ほったらかし」にすることこそが多くの人にとっては重要です。ほったらかし運用:いわゆる積み立てるだけの投資。買うだけで売らない。売る(取り崩す)のは、老後などの「お金が要る時」だけというもの。投資信託の始め方やおすすめファンドの選び方:まとめ初心者の方の投資信託の始め方:まずは証券会社に口座を開設するおすすめファンドの選び方は4ポイント①良く分からないものは無視②長期では株式型重視③コストが安い④インデックス型であること投資信託の運用のコツは「ほったらかし」でなにもしないこと本記事では、投資信託の始め方やおすすめファンドの選び方について初心者の方にもわかりやすいように解説をしてみました。資産形成や資産運用というと、大変に難しいという印象を抱かれるかもしれません。しかし、ポイントだけを抑えれば、中身は非常にシンプルになっていきます。それは、世界中の金融機関・ファンドマネージャーなどの「お金のプロ」が優秀だからです。私たちは、そんな彼らの知恵を低い手数料(コスト)で拝借することができます。そして、運用方法自体も、彼らが素晴らしいからこそ、シンプルな「ほったらかし」へとなっていくものです。資産運用はポイントをしっかりと押さえておけば、未来のあなたを助ける心強い存在になるかもしれません。
2019年03月09日今度の旅行は「大切なペットと一緒に行きたい」と思ってる方にぜひオススメしたい、ペットと一緒に宿泊できるお宿を5件ご紹介します♪愛犬と一緒に温泉に入ったり、ご飯をいただけたりと魅力たっぷりな所ばかりです!【湯河原】コレドール湯河原Dog&Resortまず最初にご紹介するのは、〔コレドール湯河原Dog&Resort〕。場所は、JR湯河原駅から2km(最寄りバス停あり)ほどの所にあります。車だと、首都圏からは約90分、横浜からは約60分の所です。〔コレドール湯河原Dog&Resort〕は、愛犬と一緒に泊まるために設計されていて、屋外と屋内のドックランや、リードをつけてお散歩できる中央広場などわんちゃんのための施設が充実しています。ホテル内のレストランではご家族の愛犬と一緒に、厳選食材を使った創作フレンチをいただくこともできます♪オプションには愛犬用のメニューもありますよ。気になる客室も清潔感と落ち着きがあってゆっくり休めそうです。コレドール湯河原Dog&Resort宿泊:朝食付き2名で22,000円(税抜)〜住所:神奈川県足柄下郡湯河原町宮上32-8電話:0465-46-8116アクセス:JR湯河原駅から2km〔コレドール湯河原Dog&Resort〕の詳しい情報・宿泊プランはこちら【伊豆高原】伊豆高原わんわんパラダイスホテル次にご紹介するのは、〔伊豆高原わんわんパラダイスホテル〕です。静岡県の伊東市に位置し、首都圏からは車で3時間弱で行くことができます。また、伊豆急行伊豆高原駅からは送迎バスも出ていますよ。〔伊豆高原わんわんパラダイスホテル〕は、ドックランやドックガーデン、わんちゃんと一緒に入れる貸切温泉、わんちゃん専用温水プールなど、施設がとても充実しています。お食事だってわんちゃんと一緒。相模湾で取れたおいしい海の幸をいただくことができます♪相模湾に面しているので、晴れた日には、ドックガーデンから伊豆七島を眺めることができるのだとか!そして、ホテル周辺には季節ごとにさまざまな種類の花が楽しめる〔大室山さくらの里〕や〔伊豆ぐらんぱる公園〕など、わんちゃんと一緒に楽しめるスポットがたくさんあるので、たくさん思い出を作れそうです♪伊豆高原わんわんパラダイスホテル宿泊:食事なし2名で14,000円(税抜)〜住所:静岡県伊東市大室高原8丁目電話:0557-51-6111アクセス:首都圏から車で3時間弱。伊豆急行伊豆高原駅からの送迎バスあり。〔伊豆高原わんわんパラダイスホテル〕の詳しい情報・宿泊プランはこちら【伊豆高原】愛犬お宿伊豆高原3つめにご紹介するのは、〔愛犬お宿伊豆高原〕です。首都圏からは車で3時間弱。電車の場合、伊豆急行伊豆高原駅よりタクシー5分、またはバス利用10分で行くことができます♪飼い主さんがゆっくり過ごしたいときには、わんちゃんのお預かりサービスを利用することも可能で、お宿には伊豆山々を眺めながら入浴できる展望大浴場、大室山を望む貸切露天風呂や貸切内風呂も無料で利用することができます♪雨の日でも安心して利用できる、屋内ドックランや、グルーミングルーム、カラオケ、ビリヤードなど、飼い主さんもわんちゃんも楽しく過ごせる施設がたくさんあります♪愛犬お宿伊豆高原宿泊:夕朝食込み2名で34,814円(税抜)〜住所:静岡県伊東市富戸1038-91電話:0557-33-1123アクセス:首都圏から車で3時間弱。電車の場合、伊豆急行伊豆高原駅よりタクシー5分またはバス利用10分〔愛犬お宿伊豆高原〕の詳しい情報・宿泊プランはこちら【東伊豆】ペットと泊まれる森の宿 ホテル四季の蔵4つ目にご紹介するのは、〔ペットと泊まれる森の宿ホテル四季の蔵〕。南国リゾート風の客室がステキな、愛犬とぜいたくな時間が過ごせるお宿です♪首都圏から車で約3時間の所に位置しています。電車で行く場合は、伊豆急行線河津駅から送迎バスに乗ることができます。小高い丘の上にあるドックランや、海を一望できる屋上ドックランなど4種類のドックランに加えて、ドックサロンや、ドックスパ、ヒーリングエステサロン、温泉など飼い主の方もわんちゃんも楽しめて癒やされる施設がそろっています♡ペットと泊まれる森の宿ホテル四季の蔵宿泊:食事なし2名で25,851円(税抜)〜住所:静岡県賀茂郡河津町峰1169-13電話:0558-32-1272アクセス:首都圏から車で約3時間。または、伊豆急行線河津駅より送迎バス〔ペットと泊まれる森の宿 ホテル四季の蔵〕の詳しい情報・宿泊プランはこちら【南伊豆】ログハウス愛犬かしま最後にご紹介するのは、〔ログハウス愛犬かしま〕。伊豆半島南部にあり、首都圏からは車で4時間弱、弓ヶ浜ビーチまですぐの好立地なのでわんちゃんと海で遊びたい方にとくにオススメの宿泊施設です♪木のぬくもりのあるログハウスには、洗濯機やキッチンなど生活に必要な設備も整っています♪調理道具や食器もそろっているので、自由にお食事を楽しめます。「作るのが面倒」という方も、〔食事処かしま〕隣接しているので安心です。そのほかにも、専用ドックランやバーベキューコンロの貸し出しもあります♪ログハウス愛犬かしま宿泊:キッチン完備、2名で14,000円(税抜)〜住所:静岡県賀茂郡南伊豆町湊898-1電話:0558-62-0750アクセス:首都圏から車で4時間弱。または、踊り子号で伊豆急下田駅、バスで20分「弓ヶ浜国民休暇村」下車〔ログハウス愛犬かしま〕の詳しい情報・宿泊プランはこちら今度のお休みは愛犬とたくさん思い出を作ろう♪愛犬と一緒に過ごせる、施設が整った宿泊施設「湯河原・伊豆編」ご紹介しました。飼い主さんもわんちゃんも至れり尽くせりの時間が過ごせるステキなお宿ばかりです!ぜひ次回の旅行候補にしてみてくださいね♪おでかけ部では今後もおすすめのスポットを随時更新していきますので、どうぞお楽しみに!※掲載している情報は2019年2月下旬時点のものです。臨時休館、施設移転などが発生する場合がありますので、おでかけの前には各施設公式サイトにて、最新情報をご確認の上おでかけください。
2019年03月08日投資信託とは金融商品の一種です。投資信託のことをファンドなどと呼んだりもします。元本は確保されていません。つまり、損をする可能性があります。投資信託とファンド:広い意味では、ファンドとは運用する金融機関などを指す場合にも使われる。本記事ではファンドとは投資信託のことを指す。損をする可能性:基本的にどの投資信託を選んでも、損をする可能性がある。何を選んでも、ずっと運用成績が良い、ということはない。投資信託の大まかな仕組みを言葉で表すと、次のようなものです。投資信託は、多数の投資家から資金を集め、第三者である専門家がその資金を運用・管理し、その運用による利益を出資割合に応じて投資家に還元する仕組みである。出典:金融商品ガイドブック2018年度版投資信託とは何かをかみ砕いて言いますと、「みんなから集めたお金をプロが運用する」わけですね。そして、景気が良かった場合などには、利益をくれることがある、というものです(分配金の設定がない投資信託もあります。この場合は最終的な売却差益が利益となります)。投資信託とは?その意味をもう少しわかりやすく説明しますそれでは、もう少しわかりやすく投資信託とは何か、について見てみましょう。投資信託を大変に乱暴にイメージで表現しますと「大きな風呂敷」のようなものです。投資信託とは「大きな風呂敷」ですから、いろいろなものを包むことができます。日本国内の二千社程度の株式や、日本国内の1万種類程度の債券すらも投資信託という「大きな風呂敷」に入れることができます。一例ですが、日本国内の株式を入れた投資信託なら「国内株式の投資信託」と呼ばれます。また、日本国内の債券を入れた投資信託なら「国内債券の投資信託」と呼ばれます。株式と債券:どちらも私たちが購入することで、いわゆる「会社にお金を働きに出す」ことができる仕組み。一般的に投資の「伝統的資産」とは株式と債券の2種類を指すことが多い。その他の「代替資産」には不動産・金(ゴールド)・商品(石油や大豆)などがある。筆者はしばしば「株式と投資信託とは違うものですよね?」という質問をいただきますが、このように、同じものもありますし、違うものもあります。まだ少しわかりづらいですね。さらにかみ砕いていきましょう。投資信託とは?何でも入れられる便利な風呂敷このように投資信託という「大きな風呂敷」には、たくさんの金融商品を入れられます。そのため、「投資信託とは?」という質問には色々な答え方をすることができます。つまり、投資信託を購入することで、株式投資もできれば、債券投資もできる、さらには金投資や不動産投資できる、ということになります。もちろん、海外の株式・債券・不動産などにも投資ができます。また、種類も様々なモノがあります。ほんの少しですが、一例を挙げてみましょう。※表は筆者作成名称中身・スタイル・特徴インデックス型投資信託市場の平均に連動することを目指すものアクティブ型投資信託市場の平均を超えることを目指すものターゲットイヤー型投資信託退職時期などに合わせて運用が変化するものバランス型投資信託国内外の株式・債券など複数の「資産群」が入っているもの毎月分配型投資信託分配金と呼ばれるお金が毎月受け取れるもの上場投資信託(ETF)株式市場に上場している投資信託不動産投資信託少額から不動産投資ができるものファンド・オブ・ファンズ複数の投資信託を組み入れた投資信託このように、たくさんの種類があり、その他にもたくさんあります。現在国内で流通している投資信託は5千本とも6千本ともいわれています。ただ、これらのたくさんの種類を把握・理解する必要はありません。重要なところだけ押さえておけば十分です。投資信託の仕組みをわかりやすく図解で解説しますそれでは、投資信託の仕組みをわかりやすく図解しましょう。※図解は筆者作成まず、上記の図で左端にいるのが私たちです。私たちは証券会社などを通して、投資信託を購入することができます。電卓を持っているのが証券会社の人です。真ん中の黄色い袋のイメージが投資信託です。投資信託とは風呂敷のようなものですので、中には国内外の株式や債券などを入れることができます。大きな黄色の袋のところにいる人たちが投資信託を管理・運用・販売などする人たちです。そして、前述のように、その種類はたくさんあります。私たちが投資信託を購入するということは、私たちのお金が投資信託という「大きな風呂敷」の中身の株式や債券を通じて、世界中の会社などで働くことも意味しています。投資信託のメリット・デメリットをわかりやすく解説ここまでで、ザックリと投資信託とはなにか?が見えてきました。ここからは、投資信託のメリット・デメリットについてわかりやすく見てみましょう。投資信託のメリット「分散」とその意味をわかりやすく説明します投資信託のメリットをわかりやすく言うと「分散投資がしやすい」ところです。分散投資と言いますと、有名すぎる格言の一つに「卵を一つのカゴに盛るな」というものがあります。どういうことでしょうか。これは、「大切な卵を一つのカゴに盛っていると、卵を落とした場合、多数の卵が割れてしまって大変だから、カゴを分けましょう」という意味合いです。お金に置き換えますと、こうなります。「資産を分散して投資していないと、金融危機時などで暴落した場合には、(慌てて売却した場合)大損してしまって大変だから、投資対象を分散しましょう」ということになります。これが一般的な分散投資のイメージです。投資信託で簡単にできる、分散投資とは?上記のような事態を避けるためには、分散投資が必要です。つまり、投資対象を分けるのです。これは現代ポートフォリオ理論でも重要な考え方です。現代ポートフォリオ理論:1952年ハリー・マーコウィッツ。同氏は1990年「資産運用の安全性を高めるための一般理論形成」においてノーベル経済学賞を受賞。もう少し、踏み込んで説明しますと、投資対象を分散すると、リスク(値動きの幅)が小さくなります。少しむつかしいように感じますが、これは「少し良いこと」を意味しています。これは、特別な分析や経験がなくても、誰にでも起こる現象です。大切なことですので、もう一度言います。誰でも、投資対象を分散することで「少し良いこと」が起こるのです。いくらで買える?投資信託を使えば、2億円かかる株式投資も100円程度からできるつまり、投資をする上では、株式や債券を一種類だけに集中して買うと、「卵を一つのカゴに盛った状態」になるので、あまり合理的とは言えません。そこで、分散投資が必要です。そして、上記のように、分散すると誰でもリスク(値動きの幅)が小さくなる、という「少し良いこと」が起こるので、できるだけ分散投資をした方が良いことになります。ただ、私たち個人が株式を千社・二千社買うとなると、とても大変です。仮に一社平均十万円とした場合、一億円・二億円が必要です。そんな大金はありません。さらに海外にまで分散投資をしようとしてはより大変です。そこで便利なのが投資信託です。風呂敷ですから、千社・二千社など簡単に入れられます。そして、基本的に1万円程度で買えます。証券会社によっては、百円から買えます。今では本当に、数百円あれば、誰でも世界中に合理的な分散投資ができる時代になっているのです。このように便利ですので、「もう一つの年金」とも呼ばれるiDeCo(イデコ)や、つみたてNISAでも、投資信託が運用商品として採用されています(つまり、個別の株式や債券は買えません)。投資信託のメリットは、少額で誰でも分散投資ができること。つまり、リスクを抑えた運用がしやすい、ということ。投資信託のデメリットである手数料(コスト)とその意味を説明しますそんな分散投資に向いている投資信託ですが、当然ながらデメリットがあります。それは、手数料(コスト)が高いものがあるということです。わかりやすく見てみましょう。投資信託のデメリットのコストとは?投資信託のデメリットの手数料(コスト)は、大きく3種類が挙げられます。買う時持っている間売る時基本的にこの3種類の手数料(コスト)がかかります。もう少し詳しく見てみましょう。投資信託を買う時にかかる購入時手数料の意味を説明しますまず、買う時にかかるお金(手数料)です。購入時手数料などと呼ばれます。下の図ですと、電卓を持っている女性(金融機関)に支払うお金です。ただ、この購入時手数料には運用成績との相関性はありません。つまり、どれだけたくさんの購入時手数料を支払っても、運用成績は良くなりません。単純に、その手数料(コスト)の金額分だけ目減りした資産で運用が始まるだけです(ただし、金融機関は儲かります)。例えば、購入時手数料が3%で投資額が100万円なら、3万円が引かれて、97万円から始まる、というイメージです。私たちには何のメリットもありません。まったく同じ中身の投資信託で購入時手数料が無料(ノーロードともいう)のものがあることが一般的ですので、そちらから選ぶ方が賢明です。購入時手数料:現在では無料(ノーロード)の投資信託が販売されている。選ぶ場合は無料の中から選ぶことが重要。投資信託を持っている間にかかる信託報酬の意味を説明します次は投資信託を持っている間にかかる、信託報酬と呼ばれるものです。上の図解で言いますと、風呂敷袋の下の人たちの手間賃のようなものです。投資信託(ファンド)を運用する人たちはボランティア活動ではありませんので、お給料が必要です。そのため、投資信託を持っている間には、この信託報酬と呼ばれるものが毎日かかります。年率1.5%などで表記されていますが、毎日引かれます。例えば(現実には値動きは毎日変わりますが)ずっと元本が100万円の投資信託があるとして、それを持っていれば、年間1.5%の信託報酬なら、1万五千円÷365日=一日あたり40円くらいが引かれるイメージです(現実とは異なります、あくまでも直感的なイメージとしてお考え下さい)。ただ、現実には引かれた後の金額が表示されているので、投資家の中には引かれていることを知らない人もいます。また、「信託報酬を○○円もらいました」という旨のお知らせも来ません。基本的に、「買う時」の選ぶ際にチラッと目にするだけです。そのため、軽く扱われてしまうこともあります。しかし、信託報酬が高いと、それだけ確実に実質運用成果が押し下げられます。長期投資では数百万円も手数料(コスト)だけでかかることが現実にあります。そして、こちらの信託報酬も運用成績との相関性はありません。たくさんの信託報酬を支払っても、特に良いことは起こりません。私たちが損をしやすいだけです。そのため、信託報酬は0.3%以下から選ぶようにしましょう(より低い方が良いです)。信託報酬:単純にマイナスに作用するだけなので、0.3%以下から選ぶ。例えば運用成績が平均・年2%の投資信託があっても、信託報酬が年1.5%なら、2―1.5=0.5%の実質運用成果になるだけ。そして、信託報酬が年0.1%なら、2―0.1=1.9%になるだけ。合理的に考えるなら、低い方が良い。投資信託を手放すときにかかる「信託財産留保額」の意味を説明します最後に、投資信託を手放すときにかかる手数料(コスト)について見てみましょう。それは信託財産留保額と呼ばれます。冒頭で投資信託は「みんなでお金を出し合う仕組み」というお話をしました。ということは、見方を変えれば、途中で抜けられると困るという一面もあることになります。そこで信託財産留保額がかかることがあります。日常生活で例えるなら「職場のみんなで忘年会を予約したけど、当日参加できないメンバーがいるとお店が困る。だから、途中で抜ける場合は、ある程度のキャンセル料を支払わないといけない」そんなイメージが近いかもしれません。ただ、やはりこの信託財産留保額もただの手数料(コスト)です。運用成績向上には寄与しません。また、信託財産留保額の設定がない投資信託がやはり多くあります。飲食店の予約でいうと、キャンセル料金なし、というイメージです。当然ながら、信託財産留保額も「ない」方が良いです。信託財産留保額:信託財産留保額の設定が「ない」方から選ぶ投資信託のメリットの分散投資とデメリットである手数料(コスト)に対する合理的な考え方少しむつかしくなったかもしれませんので、投資信託のメリットの「分散」とデメリットである手数料(コスト)について、おさらいします。※表は筆者作成内容理由メリット分散投資がしやすい分散すると「リスク(値動きの幅)」が下がるというちょっと良いことが誰にでも起こる投資信託なら、数百円で世界中に分散投資が誰にでも可能デメリット手数料(コスト)が高いものがある手数料(コスト)と運用成績(世界の景気など)には相関性がない手数料(コスト)が高いと、その分だけ運用成績が確実に押し下げられるこのような内容でした。ついつい、投資経験が浅いうちは「誰かに高い手数料(コスト)を支払って、運用を任せると良いことが起こりそう」と勘違いを起こしそうになります。しかし、合理的に投資を考えてみますと、そのように「手数料をかければ運用成績が上がる」ということは起こりません。手数料(コスト)は純粋に運用成績を押し下げるだけのもの手数料(コスト)は純粋に「運用成績を押し下げるだけのもの」です。そして、分散投資は理論的に正しいことです。そうである以上、投資信託は分散投資の重要な選択肢です。だからこそ、手数料(コスト)には厳しい目を向けていかなくてはいけないのではないでしょうか。投資信託のデメリットは手数料(コスト)が高いものがあること。手数料(コスト)は、理論上、運用成績を押し下げるだけの存在。投資信託とは?:まとめ投資信託とは、複数の金融商品が入った金融商品投資信託のメリットは分散投資が容易な点投資信託のデメリットはコストが高いものがある点本記事では、投資信託とは?に焦点を当てて記しました。投資信託の本数が国内だけで六千本くらいありますが、途方に暮れることはありません。今回の手数料(コスト)のポイントなど、一つ一つ抑えていけば、本当に驚くほど合理的な投資対象の本数は絞られてきます。大切な資産運用だからこそ、合理的な投資対象がどのようなものなのかを理論的に把握しておくと良いのではないでしょうか。投資信託は分散投資に適しているが、手数料(コスト)の高いものには気を付ける
2019年03月06日今回は、ペットも人も幸せになれるオススメのグッズを4つピックアップしました。ペットは家族の一員として大切な存在。愛犬、愛猫が喜ぶ姿を見ると、ほっこり幸せな気持ちになれますよね。ペットの毎日の暮らしに役立つ最新グッズから「こんな使い方があったの!?」と目からウロコの情報までを、まとめてご紹介します。■ 夜間の犬の散歩は「ライト」で安全対策を!愛犬の散歩のために、夜間、外を歩く飼い主さんは多いでしょう。街灯が少ない道は暗くて先が見通せず、歩きにくさや事故の危険性を感じることがあります。また、急に知らない歩行者と出会うと、相手も犬もびっくりして、転んだりケガをしたりとトラブルの心配もあります。夜間に愛犬の散歩に出るとき、ライトを装着すると、周囲に存在をアピールすることができます。こちらの記事では、点滅して注意を引く「ペット用お散歩ライト」や、自転車や杖に取り付ける「安全ライト」など、犬の散歩に最適なアイテムをご紹介しています。詳しくは記事をチェック!夜の散歩にオススメの犬用100均ライト!飼い主にも安心な使い方■ レンジでチンするだけで10時間も暖かさが持続する「ペット用あんか」ペットの寒さ対策には、「あんか」がオススメです。ストーブや電気カーペットは使用中に目を離せませんが、あんかなら電源をつながずに使えるので、お留守番中も安心して利用できます。「レンジでチンしてぽっかぽか」は、ペット用のあんかで電子レンジで5分ほど暖めるだけで、約10時間も保温時間が持続します。表面はふわふわのボア素材で、内側にアルミがはられた保温カバーも付いています。ボア素材はペットが好む肌触りなので、すぐに気にいって使ってくれそうですね!湯たんぽのようにお湯を変えたり、洗ったりしなくていいので、使うときの手間もかかりません。詳しくは記事をチェック!ペットの防寒に最適!犬・猫用のあんか「レンジでチンしてぽっかぽか」■ 「ペット用ブラシ」でラグのお手入れもできる!ペットのブラッシングは、毛並みをよくするだけでなく、マッサージ効果もあるそうで、ブラッシング好きの犬や猫は、ブラシを見せるだけで嬉しそうに飛んできます。ペット用ブラシは、ペットがいる家庭には必ずと言っていいほどあるアイテムですが、実はラグの手入れにも役立つんですよ。使うのは、ステンレス製の細いピンが並んでいる「スリッカーブラシ」。これでラグをブラッシングすると、踏みつぶされていた毛足が起き上がってふわっとします。ペットをブラッシングするついでに、ラグもブラッシングすると、手間をかけずついでに部屋のお手入れができて一石二鳥です。詳しくは記事をチェック!「猫用ブラシ」で“ラグ”の毛並みがふわっと元通りになる!?
2019年02月24日飼い主が留守にしている間、ペットたちは何をしているのか――。誰もが一度は考えたことがあるペットたちの裏側の日常をユーモラスに描き、個性豊かで愛くるしいペットのキャラクターたちが活躍したシリーズ最新作『ペット2』。本日2月22日の「猫の日」に、永作博美が声を務めるぽっちゃり猫・クロエにフォーカスした最新映像が到着した。先日、主人公マックス役に設楽統(バナナマン)、相棒デューク役に日村勇紀(バナナマン)、さらに2匹の飼い主ケイティ役に佐藤栞里、そしてペット仲間の猫クロエ役に永作博美と、豪華日本語吹き替え声優陣による待望の続投が発表され、大盛り上がりをみせたばかり。この度、そんな永作さんの声が吹き込まれたクロエと、キュートなポメラニアンのギジェットが、飼い主のいない間にペットあるある行動を見せる最新映像が到着。ギジェットの声を務めるのは、前作から続投する人気声優・沢城みゆきだ。今回到着した映像は、美味しいものに目がないちょっぴりおデブな猫・クロエの行動にフォーカスしたもの。眠っている飼い主を起こすため、まずベッドの上に座り込んで可愛い鳴き声を発し、激しく猫パンチ!さらにはその全体重を飼い主にかけ、最終的には大きな毛玉までも…。そして「飼い主がマタタビをちょっぴりくれすぎちゃったかも~」とまるで酔っ払いのようになり、ギジェットに猫なで声で絡むシーンも収められている。猫ならではの行動の数々は愛猫家なら誰もが“あるある!”と思い当たることばかりで、癒されること間違いなし。映像の最後には、あまりにもうるさいクロエに対し、ギジェットが「気が済んだ?」とクールに言い放つが、続編におけるペットたちのお留守番はこれだけでは終わるはずもなく…。■永作博美「想像を超える発言や行動や出来事が沢山起こる」永作さんは、「またクロエを演じられてとても嬉しいです。家族を含めて『ペット2』が公開されることに喜んでいます」と喜びのコメント、「設楽さんと同じく特に子供たちが喜んでるんですけど、前作の時からクロエが私だと信じてもらえてなくて(笑)」と言う。約3年ぶりにクロエを演じる本作の収録については「役者は身体も同じ私なんだけど、声優は声だけでの表現するんだなぁ、って、当たり前だけど(笑)。改めてその領域に面白さと難しさとをしみじみと感じています。特にクロエは可愛らしいふくよかさとキレッキレの頭脳。複雑で沢山の表情があるので、仲間達との会話が楽しいです」と手ごたえを感じながら行っている様子。最新作に向け、「クロエに活躍してほしいのはもちろんありますが、猫ならではのプライドや知識が映画の中で出てくるのか、どのように生活をよりエンジョイしているのか楽しみです!」と期待のコメントを寄せた。最後に本作の公開を待っているファンには「前作からグレードアップしているのは間違いありません。あらゆるペットたちの真意が明らかになるはずだし、想像を超える発言や行動や出来事が沢山起こると思いますので、是非楽しみにしていただければと思います」と語っている。まだまだ物語の全貌がベールに包まれている本作。続編では飼い主がいない間にどのような大騒動が巻き起こるのか、楽しみにしていて。『ペット2』は夏、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ペット2 2019年夏、全国にて公開予定(C)Universal Studios.
2019年02月22日ペットたちの裏側の日常をユーモラスに描いた『ペット』の最新作『ペット2』。この度、本作の吹き替え版のキャストとして「バナナマン」、永作博美、佐藤栞里の続投が決定した。2016年、“飼い主が留守にしている間、ペットたちは何をしているのだろう――”と誰もが考えたことがありそうなペットたちの日常を描いた『ペット』は、全米公開時にはオリジナル・アニメーション映画史上最高の全米オープニング興収、イルミネーション作品史上No.1全米興収を記録。日本でも『ジュラシック・ワールド』を超え、ユニバーサル・ピクチャーズ作品史上No.1初日興収を叩き出した。そして今回、前作吹き替えを務めたキャストの続投が決定。主人公マックス役の設楽統(バナナマン)、相棒デューク役の日村勇紀(バナナマン)、2匹の飼い主ケイティ役の佐藤さん、ペット仲間の太った猫クロエ役の永作さんが続投!続投決定に設楽さんは「2回目はオファー来なかったらどうしようかなって思っていたんですが、本当に嬉しいです」と喜び、これからのアフレコについては「前作では、収録後半からすごくノっていって、ゾーンに入ったみたいな時があったので、今作は前半からゾーンに入れるよう、最初からマックスになりきりたい思います!」と気合十分。さらに「おなじみのキャラクターの他にも新キャラクターもでるみたいなので、夏までちょっと時間がありますが、ぜひ期待して待っていて欲しいです!」と呼びかけている。『ペット2』に邦題が正式決定した今回、あわせて本作の物語のはじまりとなる、マックスがケイティと病院を訪れるシーンが収録された最新映像も到着!映像では、お散歩と言われて外出したマックスだったが、実は行き先は“行動障害”の名医がいる病院…。病院の待合室には、人間のほうがおかしいと話す情緒不安定な猫や、同じ場所を走っているのに同じ場所にいることに疑問を抱くハムスター、思い込み激しい犬、不気味な笑顔の双子猫…とおかしなペットたちばかりが揃っているようだ。まだまだベールに包まれたままの本作。今後の続報にも期待していて。『ペット2』は夏、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:『ペット』最新作(仮) 2019年夏、全国にて公開予定(C)Universal Studios.
2019年02月11日投資を始めるのに代表的な金融商品が、株(株式)と投資信託です。投資信託とは、投資家から集めた資金をファンドマネージャーと呼ばれる運用の専門家が、株式や債券、不動産など複数の資産に分散投資し、その収益を投資家に分配する金融商品です。投資を始めるにあたって、「株式と投資信託どちらから始めたらいいの?」と迷う人もいるかもしれません。そこで、株式と投資信託を比較しながら初心者がどのように投資を始めたらいいのかを解説していきます。まずは、株式と投資信託のそれぞれのメリットを見ていきましょう。株式投資のメリットまずは、株式のメリットから解説します。①リアルタイムで取引できる株式は取引所が開いている時間なら、いつでも好きな値段で売買できます。注文方法も指値注文(値段を指定)、成行注文(値段を指定しない)など複数の方法があります。一方、投資信託は1日1回算出される基準価格での取引になります。いくらの基準価格で買えたかという正確な値段は翌日以降にならないとわかりません。②コストが安い株式の現物株取引の場合のコストは売買手数料だけです。一方、投資信託は購入時の手数料の他に、信託報酬などの保有コストがかかります。信託報酬とは、投資信託を管理・運用してもらうコストとして、保有している間は投資家が毎日支払い続ける費用のことです。信託報酬は年0.5~2.0%程度が一般的です。③自分で銘柄を選べる投資信託は国や地域、テーマなどを選ぶことができますが、どの銘柄を買うかというのは運用のプロであるファンドマネージャーに任せます。一方、株式投資では自分で銘柄を選ぶことができます。どの程度のリスクを取ってリターンを取りたいのかを自分で決めることができる投資家は、株式投資の方が向いているでしょう。うまくいけば短期間で2~3倍になる銘柄を見つけることもできます。ただし、大きく下落するリスクもあります。株式の方がよりハイリスク・ハイリターンであるということを理解しておくようにしましょう。④株主優待を受け取れる株式投資では、株主優待を受け取ることができます。株主優待とは、企業が株主に自社製品や優待券、カタログギフトやお米などのモノやサービスを送るモノです。お中元やお歳暮に近いもので、株式を保有しているだけで毎年もらえます。株主優待を導入している企業数は1,368社(2017年9月現在:大和インベスター・リレーションズ調べ)で、上場企業の約36%が導入しています。投資信託のメリット続いて、投資信託のメリットを見ていきましょう。①少額から購入できる株式の最低購入代金は下がってきているとはいえ、数万円以上の資金が必要になります。銘柄によっては数百万円も必要になることもあります。一方、投資信託はネット証券なら100円から購入することができます。投資信託は、株式に比べて資金的なハードルははるかに低いです。さらに、5,000円など金額指定で購入することができます。毎月、決まった額を投資したい場合も投資信託は便利です。②分散投資が可能ひとつの株式に投資していると、その企業の業績が悪化したり不祥事が起こったりすると、大きな損失になります。そこで、複数の企業に投資しておけば、ひとつの企業の株価が下がっても他の銘柄でカバーすることができます。しかし、株式投資で分散投資しようとすると、複数の銘柄を買う必要があります。特に、少額から投資を始めたい初心者にとっては、銘柄選択の手間もかかり、分散投資のハードルは高くなります。しかし、投資信託を購入すれば、複数の銘柄に投資しているので、簡単に分散投資することができます。③個人では投資しにくい国や地域に投資できる外国株に挑戦しようと思っても、初心者では情報も知識も不足しています。外国株式取引口座が必要になったり、円をドルやユーロなど外貨に交換したりする必要があります。新興国株などは、取り扱っている証券会社も限られます。しかし、投資信託なら先進国や新興国など国や地域に関して特別な知識がなくても簡単に投資することができます。株式投資と投資信託の比較表初心者は投資信託から始めることをオススメ初心者の方には投資信託から始めることをオススメします。その理由は以下の2つです。①運用をプロにまかせることができる株式投資は自分で銘柄を決める必要がありますが、投資信託なら運用のプロであるファンドマネージャーに任せることができます。株式投資についての知識を学ぶには時間がかかります。投資信託ならテーマや国・地域をおおまかに決めるだけで始めることができます。②少額から分散投資することができるネット証券なら100円から購入でき、複数の銘柄に分散投資することができます。また、新興国など自分では手がだせないような国への投資も可能です。ただし、投資信託では株式のように短期間で大きな利益を狙うことは難しいですし、信託報酬などの保有コストもかかるので、投資信託を選ぶ際はしっかり中身を調べるようにしましょう。投資信託の種類をご紹介投資信託は運用方針によって、次の3つに分類されます。公社債投資信託:主として、国債などの公社債を中心に運用され、株式を一切組入れない投資信託です。株式投資信託:株式を組み入れることができる投資信託です。ただし、公社債の組み入れも可能で、債券型投資信託など、株式を組み入れていなくても株式投資信託に分類されるものもあります。不動産投資信託:主に不動産を中心に運用するもの投資信託です。一般に投資信託といえば、「株式投資信託」に分類されることが多くなります。株式投資信託の種類を確認しておきましょう。株式投資信託の種類①国内株式型投資信託国内の株式を中心に運用を行うファンド(投資信託)です。日経平均株価やTOPIXなど株価指数に連動する「インデックスファンド」と、企業の調査を行い、株価指数を上回る運用成果を目指す「アクティブファンド」の2種類があります。②海外株式型投資信託外国の株式に投資するファンドです。米国や欧州などの先進国や中国、ブラジル、インドなど新興国に投資するものや、医療やハイテクなど業種ごとに投資するファンドもあります。③債券型投資信託債券へと投資するファンドです。国内型(国内債券)と海外型(外国債券)に投資するタイプに分類できます。日本は低金利が続いているので、外国債券に投資するタイプが人気です。④バランス型投資信託国内外の株式だけでなく、債券や不動産など幅広い商品に分散投資できるファンドです。国際分散投資を簡単に行うことができるので、初心者の方にもオススメです。⑤テーマ型投資信託「AI」や「フィンテック」など、特定のテーマに関連した株式を買い付けるファンドです。テーマ株は人気がでると大きく上昇することが期待できる反面、銘柄を絞り込んでいるので、下落した時の損失も大きくなるリスクがあります。上場している投資信託「ETF」とは?ETF(上場投資信託)は、日経平均株価やTOIX(東証株価指数)などの特定の指数に連動する運用成果を目指して運用される、インデックス型の投資信託です。投資信託の特徴に加えて、株式のように取引所でリアルタイムに取引することができます。株式と投資信託の特徴をあわせ持った金融商品といえるでしょう。ETFと投資信託の違いは保有コストにもあります。保有コストは信託報酬ですが、ETFは通常の投資信託よりもさらに保有コストが安くなっています。投資信託は、販売会社(証券会社など)、受託会社(信託銀行)、運用会社の3社に対して信託報酬が払う必要があります。ETFは市場で購入するので、販売会社に信託報酬支払う必要はありません。その分、保有コストが安くなるのです。ただ、買付金額に関しては、投資信託が100円から購入できるネット証券もあるのに対し、数万円かかるのが通常です。少額から始めたい投資家は、投資信託からチャレンジしましょう。株式投資/投資信託/ETFの比較表最後に、ETFを加えた比較表を見てみましょう。株式と投資信託の違いまとめ今回は、株式と投資信託の違いについて見てきました。株式のメリットは次の4つです。リアルタイムで取引できるコストが安い自分で銘柄を選べる株主優待を受け取れる投資信託のメリットは以下の3点です。少額から購入できる分散投資が可能投資しにくい国や地域に投資できるといった7つの違いがありました。初心者の方には少額から分散投資できる投資信託から始めることをオススメします。さらに、株式の特徴を持った投資信託であるETF(上場投資信託)もリアルタイムで取引したい投資家にオススメです。自分の投資スタイルに合わせて資産運用を始めるようにしましょう。
2019年02月06日猫の飼育頭数は年々増加しており、2018年では飼育頭数9,649千頭となり、2017年から引き続き、犬の飼育頭数を上回ったという調査結果(※)があります。飼育頭数が増えることで、病気やケガに備える猫のペット保険のラインナップも充実してきました。今回は猫のペット保険の必要性と、おすすめのペット保険ランキングをわかりやすくご紹介していきたいと思います。(※)一般社団法人ペットフード協会「平成30年全国犬猫飼育実態調査」猫のペット保険とは?猫のペット保険とはその名の通り猫のための保険です。飼い主が猫のペット保険に加入していると、家族の一員である大切な猫が病気やケガをした場合に給付金を受け取ることができるという仕組みです。飼い主は受け取った給付金を治療費などの費用に充当することができます。しかし一方で猫のペット保険に加入するということは、そうした場合に給付金を受け取るためには、保険料を毎月(あるいは毎年)支払う必要があります。飼い主:毎月保険料を支払う保険会社:定められた場合に給付金を支払う飼っている愛すべき猫が病気やケガになった場合に、猫のペット保険から給付金というお金が受け取れるのは経済的にとても助かる一方で、毎月保険料を支払うという出費が必要となります。次に猫のペット保険の基本的な保障内容を確認しておきましょう。概ね以下の内容が猫のペット保険の保障となっています。猫が通院した時の保障猫が入院した時の保障猫が手術した時の保障特定の状態になった時の保障(火葬費用、車椅子費用、賠償責任費用など)猫のペット保険は必要?猫のペット保険に入ると毎月の保険料を支払わなければならず、定期的な出費となります。そうであるならば猫のペット保険には入らず、貯蓄しておけばいいのではないか、という考え方もできそうです。そこで、まずは本当に猫のペット保険が必要なのかを検討していきましょう。猫の動物病院にかける1ヶ月あたりの費用公益社団法人日本獣医師会の調査(※)によると、「動物病院にかける1ヶ月あたりの費用」では下表のとおり平均6,991円となっており、猫13才以上が最も高くなっています。上記の結果だけであれば、1ヶ月に1万円程度の出費で済むことになり、猫のペット保険に加入する必要はないだろうと思われるかもしれません。猫の1つの病気での治療費の最大金額しかしながら、同じ調査(下表)において、「1つの病気での治療費の最大金額」をみてみると、猫は平均54,197円となっています。もちろん平均ですから実際の治療費が54,197円を超えることもあり得るわけです。また同じ調査で、「一度も病気にかかったことがない」というのは全体の18.2%というデータもあり、逆に言えば81.8%が何らかの病気にかかっているということになります。これまでみてきたことから判断すると、病気をする可能性が高く、一度の病気での治療費も5万円超えることがあるということから、猫のペット保険には保険料と給付金のバランスを考慮したうえで加入を検討する価値はあるといえるでしょう。(※)公益社団法人日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査及び飼育者意識調査2017年6月」猫のペット保険加入メリット・デメリットそれでは猫のペット保険に加入した場合のメリットを整理しましょう。メリットさきほど猫のペット保険の必要性でも確認いたしましたが、最大のメリットは、治療費が高額になった時に、その高額の治療費に応じた給付金が受け取れるということです。人間であれば、公的医療制度により治療費総額の3割が原則自己負担となりますが、当然に猫には公的医療制度はありません。猫のペット保険に加入する最大のメリットは、この高額な治療費になった場合に経済的な負担を軽くすることができるという点にあります。メリット:高額治療費に備えることが出来るそして付随的なメリットとしては、猫のペット保険に加入していると、動物病院に連れて行くことを躊躇しなくて済むということがあります。どういうことかというと、結果的に大したことないのに病院に連れて行ってしまうと、余計な診察料がかかってしまった、ということがあります。そのため少し様子を見てから連れて行こうと考えがちになり、かえって手遅れになったり、病気の進行を早めてしまったり、ということがあるのです。デメリット次に猫のペット保険に加入した場合のデメリットを整理しましょう。まず最初に毎月(毎年)の保険料支払があります。猫の年齢が高かったり、保障の内容がより充実してくるほど保険料は高くなります。必要な保障と保険料支払のバランスを考えることが重要です。次に保障内容ですが、治療費の全額が保障されるわけではありません。治療費の50%または70%が保障されるという商品がほとんどです。また手術での給付に回数や保障金額の上限があるなどの保障制限がついていますので、あわせて注意が必要です。猫のペット保険免責について最後に、免責に注意してください。免責とは保障されないという意味で、猫のペット保険にはいくつかの免責があります。加入して1ヶ月間の免責です。加入直後の1ヶ月間は保障されない期間がありますので、注意が必要です。既往症や先天性異常の免責です。保険に加入する時や保険を更新する時にこうした既往症や先天性異常に関する入院や手術があったとしても給付金は受け取れないので注意が必要です。デメリット:①保険料負担がある、②保障の制限がある、③免責がある猫のペット保険おすすめ人気ランキングでは、猫のペット保険に加入することを検討しようと考えたときに、どのような保険がおすすめなのか、具体的な商品を取り上げて紹介していきたいと思います。どんな基準で選んだか以下3つの基準で猫のペット保険おすすめ人気ランキングを選びました。ぜひ猫のペット保険を検討される際に参考にしていただければと思います。ペット保険の紹介・比較サイト5社(※1)の人気ランキング上位を調査対象具体的な保障内容と保険料を比較する前提として、猫の飼育頭数のボリュームゾーン(※2)である「血統種以外・年齢5歳」を基準に設定そのうえで筆者独自の判断を加えて、保障と保険料のバランスを考慮した総合的な観点でのおすすめの上位1〜3位と、低価格のおすすめ上位1〜3位の猫のペット保険を選定しました。(※1)個人などで運営されているHPやブログなどの情報は除いています。最終的に「価格.com、ペット保険比較ガイド、口コミランキング、保険スクエアバン!、オリコン顧客満足度ランキング」のWEBサイトにある猫のペット保険ランキング上位を検討商品として、それから筆者の判断で選定しました。(※2)一般社団法人ペットフード協会「平成30年全国犬猫飼育実態調査」より総合的な観点からおすすめランキング1位〜3位まで保障内容と保険料のバランスが取れており、総合的な観点からのおすすめランキングとして1位から3位までの商品を紹介します。低価格別おすすめランキング1位〜3位まで次に、保険料が低価格であることを優先した観点からのおすすめランキングとして1位から3位までの商品を紹介します。猫のペット保険ランキング:まとめ猫のペット保険の仕組みから、その必要性について確認をしてきました。やはり猫のペット保険の必要性、いいかえると最大のメリットは、病気や怪我で治療した際に高額な経済的負担を軽減することができるという点です。その一方で猫のペット保険に加入することで、毎月(毎年)の保険料負担がありますので、よく保障内容を確認して商品を選ぶことが必要です。猫のペット保険の加入を検討する際には、保障と保険料のバランス、保障の制限、免責の内容に注意しましょう。
2019年01月30日