働く妊婦さんにとってはとてもつらい職場でのマタハラ。私は職場でマタハラにあい、とても悩んでつらい思いをしました。私が実際に経験したマタハラと、その時にとった対処法をご紹介します。 マタハラってなんだろう…?私は、職場で妊娠をきっかけに嫌な思いをした経験があります。悩み考えていた私は、「これはマタハラに該当するのかな?」と疑問に思いました。マタハラについて調べてみると、「職場におけるマタハラとは、妊娠・出産・子育てを理由に、職場で執拗な嫌がらせをされたり、不利益な取り扱いを受けたりすること」とありましたが、具体的にどのような行為がマタハラかという明確な定義はないようでした。 しかし、私がいろいろ調べた結果、はっきりとした定義はなくても、妊娠・出産・子育てを理由に不快な思いをさせられ、本人が「嫌だ」と感じたら、それはマタハラだと言っていいのだという結論に至りました。 実際にあった私のマタハラ体験談私はパートとして病院に就職し、職場環境に馴染んできたころに妊娠が判明。つわりで休みがちにはなりましたが、産休まで働き続けるつもりでいました。そのため、早めに出勤して仕事の準備をしたり、掃除をしたり、体調不良などで同僚に迷惑をかけてしまう分を補うように努力したつもりでした。 しかし、ある日突然、人事部長から退職するようすすめられたのです。理由は、「就職して間もないのに、つわりでしょっちゅう休まれては困るから」というものでした。 周りに迷惑がかかっていることは申し訳なく思っていた私ですが、金銭面の都合上すぐに辞めるわけにはいかず……。ストレスでおなかの赤ちゃんに影響が出てしまわないかと非常に不安でした。 私がとったマタハラ対処法まず私は、職場のハラスメント対策の窓口に相談しようと思いました。しかし、窓口の担当はなんと人事部長だったのであきらめ、労働基準監督署に相談することにしました。職場からの退職勧告の詳細を伝え、自分が退職する必要はないことを確認し、人事部長を説得するための資料を郵送してもらいました。 さらに、弁護士に相談。万が一裁判になったときのことを考え、職場での話し合いの際には、スマホのボイスメモで証拠を取りました。職場と話し合いを重ね、何とか産休に入るギリギリまで働けることになった私。産休に入る時期については、同僚の意見も取り入れて決定することで、できるだけ迷惑がかからないよう、そして次の人材確保がスムーズに進むようにしました。非常にストレスのかかる状況でしたが、職場の同僚や友人に話すことで、できる限りストレスを溜めないよう心がけました。 産院の先生から聞いた話では、ストレスはおなかの赤ちゃんにとって良くない影響を及ぼすことがあるそうです。私はマタハラを解決するには時間がかかってしまいましたが、できるだけ早期解決をし、おなかの赤ちゃんを第一に考えて、なるべくストレスを溜めないことが大切であると感じました。 監修/助産師REIKO著者:猪俣ミホコ0歳の女の子の母。はじめての子育てに日々奮闘中。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を執筆している。
2020年09月05日2020年6月15日にTwitterに投稿された、ある女性のエピソードに反響が上がっています。妊婦に傷付く発言をしたり、舌打ちをしたりするなど、妊娠中の女性を傷つけるような行為をするマタニティハラスメント(以下、マタハラ)。酷い場合は、お腹に赤ちゃんがいるにもかかわらず、身体を蹴るなどの行為をする人もいます。当時、妊娠中だった女性も毎日通勤途中にマタハラにあっていました。駅で泣いているところに現れたのは…ある時、連日のマタハラに耐えられなくなり、駅のホームで泣いていた女性。すると、そこに5歳の男の子が何もいわずにスッとハンカチを差し出してくれたといいます。男の子のそばにいた母親は、女性にこのように話したそうです。「この子には話ができないなどの障害があります。それでも毎日ポケットをハンカチでいっぱいにして、困ってる人やお友達がいるとハンカチを渡しているんです。だからもらってください」男の子は障害で話すことはできませんが、誰よりも優しい心を持っているのです。優しい気遣いに心打たれ、涙を流す女性。別れ際、男の子は妊娠している女性のお腹を優しくなでて、お腹にバイバイと手を振ったといいます。女性はこのエピソードをTwitterに投稿し、多くの人に向けて「障害や見た目で人の価値は決まらない。見た目から分かることだけで他人を判断しないで」ということを強く伝えていました。また、女性は「マタハラなんて軽い言葉では済まされないほどの経験をしたけど、優しく手を差し伸べてくれる人はきっといる」とコメント。投稿には男の子を称賛する声がたくさん寄せられていました。・涙なしには読めないエピソード。優しい男の子ですね。・なんという天使なんでしょう!自分の子供も優しい子になってほしい。・見た目だけで判断したらダメですよね。男の子は小さな紳士ですね。「差別やいじめ、ハラスメントなど悲しい不必要な暴力がなくなればと強く思う」と語った女性。見た目だけで価値観を決めるような偏見がなくなってほしいですね。※掲載許可はいただいておりますが、投稿者様のご意向で匿名にしております。[文・構成/grape編集部]
2020年06月17日妊娠をきっかけに受ける嫌がらせのことを『マタニティーハラスメント』といい、女性なら誰でもその被害に遭う可能性があります。マタニティーハラスメントを受けてしまった場合の対処法や、相談をスムーズに進めるポイントを紹介します。■そもそもマタニティーハラスメントとはマタニティーハラスメントとは、妊娠だけでなく出産や育児に関連した不利な扱いを受けることを指し、『マタハラ』と略して呼ばれることもあります。働きながら子どもを育てたいと思っている女性にとって、マタニティーハラスメントは大きな悩みの種となるので、まずはその定義について理解しておきましょう。▼マタニティーハラスメントの定義近年、結婚や出産を経ても仕事を続ける女性が増えています。企業側は、妊娠中や育児中の従業員に対して、体調への配慮や育児休暇制度・時短勤務制度などを設けて仕事と子育ての両立をサポートする必要があります。しかし、妊娠や出産・育児で利用できるこれらの制度を快く思わない人もいて、悪口を言われたり不当に扱われたりすることがあるのです。さらに、マタニティーハラスメントの被害は正社員だけでなく、派遣社員や契約社員、パート社員にも及ぶことがあります。男女雇用機会均等法第9条第3項では、「女性労働者の妊娠・出産を理由とした解雇は違法」とされています。厚生労働省では次のように記しています。【妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いに関する解釈通達について】雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(男女雇用機会均等法)第9条第3項や育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(育児・介護休業法)第10条等では、妊娠・出産、育児休業等を「理由として」解雇等の不利益取扱いを行うことを禁止している。出典:厚生労働省 「妊娠したから解雇」は違法です『解釈通達の概要』 [PDF形式:673KB]具体的にどのようなことが「マタハラ」が存在するのでしょうか。<マタハラとは>・産休や育休を認めてもらえなかった・妊娠を報告したら、退職または契約を打ち切られた・育休を取得しようとしたら、正社員からパートに変更させられた・妊婦検診のための休暇申請が認められなかった上記のように、妊娠・出産・育休などを理由に、労働者に不利益な取り扱いを会社が行うことを禁じています。【妊娠・出産等を機に不利益な取扱いを受けたときは】<例えばこんなことを理由として>■妊娠した、出産した■妊婦健診を受けに行くため仕事を休んだ■つわりや切迫流産で仕事を休んだ■産前・産後休業をとった■育児休業をとった■子どもが病気になり看護休暇をとった■育児のため残業や夜勤の免除を申し出たなど<こんな取扱いを受けたら法違反です>■解雇された■退職を強要された■契約更新がされなかった■正社員からパートになれと強要された■減給された■普通ありえないような配置転換をされたなど出典:厚生労働省: 「妊娠したから解雇」は違法です ▼マタハラが起こる理由:妊娠・子育てへの無理解自分が同じ立場に立たないと、相手の気持ちはくみ取りにくいものです。妊娠や出産の経験がない場合、身近にそういった存在がいない場合には、その大変さを理解することは難しいことかもしれません。妊娠は病気ではないといった考えから、「がんばれば何とかなるもの」「自分の母(妻)は大丈夫だったから、あなたが具合が悪いのは怠けているせい」などと思ってしまう人もいます。しかし妊娠での体調は個人差があり、つわりが始まると体調の悪い日々が長く続いたり、重症となる人もいます。妊娠中でも以前のように働こうと思っていても、体調の悪さから思うように仕事ができず、欠勤や早退・遅刻が増えがちになることがあります。さらに体調状況では入院することもあり、その分の作業がほかの社員に回ってしまうことも起こりえるでしょう。十分な人員確保ができていなかったり、同じ部署のある特定の人だけがその分の仕事を回されてしまうと、不満が起こりやすくなります。▼マタハラが起こる理由:社会・会社が働く女性に対応できていない昔からの習慣や考えが、子育てしながら働く女性のサポートを妨げてしまっている場合もあります。現在、働く女性が当たり前になってきていますが、古い体質や考えが根強く残っている職場は少なからずあります。さらに『男性が外で働き、女性は家庭を守る』といった考えにとらわれている人からすると、妊娠や出産をしても働く女性の気持ちへの理解は進みません。また、従来の日本の会社ではびこっている『残業することは、仕事をがんばっている証拠』と認識している人もいます。そのため、妊娠や育児を理由に早く仕事を切り上げて帰宅することを、悪いことだと受け止めてしまいやすいのです。実際に会社では制度があってもそれをきちんと認識していない人、運用がされていないといった会社もまだ存在しています。■マタハラをされたときはどうすればよい?妊娠や出産・育児を理由に嫌がらせを受けると、仕事に行くことがつらくなり、産休や育休を取ることに罪悪感を抱く人もいるかもしれません。そういったストレスは、妊婦の体に良いはずがなく、場合によっては早産や流産を引き起こしてしまうおそれもあります。誰もがマタハラを受ける可能性はあるので、1人で悩むだけではなく、対処法を知っておくと安心です。▼もしマタハラを受けたら1、社内の相談窓口に相談しよう会社によってはセクハラやパワハラ・いじめなど被害を受けた社員の相談に乗ってくれる窓口を設けています。そういった部署に相談してみましょう。本来は、マタニティーハラスメントの被害を受けたら、その相手に向かって「やめてください」とキッパリ言えるとそれ以上の悪化を防げかもしれません。しかし、実際にはそう言えるのは、難しいというのが本音でしょう。妊娠や出産・育児に関する嫌がらせは法律で禁止されているので、会社には速やかな解決が求められます。社内で相談窓口がないときは、信頼できる上司や人事部に相談するのも手段の1つです。▼もしマタハラを受けたら2、労働局に相談するのもおすすめ人事部の責任者などから情報が漏れてしまうのが不安だったり、会社の人に相談しづらかったりするときは、労働局にマタハラ被害を相談できます。『紛争解決援助制度』があり、労働局が会社とマタハラ被害者の仲介に入ってトラブル解決のために対策を考えてくれます。マタハラ被害について会社に訴えても、会社が何の対策も取ってくれないときは、労働局に相談してみましょう。労働局では、相談内容に応じて、会社への法律や制度の説明を実施してくれたり、会社に働きかけを行ってくれます。<相談をしたい場合のホットライン>●厚生労働省: 都道府県労働局(労働基準監督署、公共職業安定所)所在地一覧 ●厚生労働省: 『職場でつらい思いしていませんか?』 ●日本労働組合総連合会: 労働相談ホットライン フリーダイヤル0120-154-052■マタハラの相談をスムーズにさせるポイントマタニティーハラスメントの被害で悩んだときは、被害状況を適切に説明できるとスムーズに話が進みます。精神的にはつらい作業かもしれませんが、できるだけ相談が円滑に進むように対応を検討しましょう。▼証拠をきちんと取っておくことマタハラ被害に遭ったことを訴えるためには、その事実を証明する必要があります。マタハラ被害を受けたときの話の内容を証拠にするためには、可能ならスマホやボイスレコーダーに録音します。ほかにも、マタハラ被害を受けたときの日時や状況をノートに書きとめておくことで有効な証拠にできる可能性もあります。▼マタハラは違法、拒否の姿勢を崩さない嫌がらせや不当な扱いを受けると気持ちが沈んでしまって、会社や労働局などに相談する気力もなくなることがあります。悪いことをしているのは、あなたではなくマタハラをしている人です。妊娠や出産・育児に関する労働者の権利は、男女雇用機会均等法や育児・介護休業法によって守られています。マタハラはそれらの法律に違反する行為なので、毅然とした態度を取り続けることが大切です。■我慢はNG、マタハラにあったら相談をマタハラ被害を受けたとき、最初のうちは少しくらい我慢しようと思うかもしれません。しかし、被害がエスカレートしてくるとストレスもたまり、会社に行くのが嫌になり、会社を辞めることさえ考えるようになります。マタハラは法律違反となる行為です。ぜひ一人で悩まずに、解決に向けて各所に相談していきましょう。そのためにもまずは正しい知識を持つことも大切です。安心して赤ちゃんを産み、育て、そして働くことの権利を失わない社会でありたいものです。<参考サイト>厚生労働省: 「妊娠したから解雇」は違法です ※本記事は、公開時点の情報となります。
2019年09月29日自分に不利な条件をのまされてはいけない。自分の主張は通さなければならない。どんな場面でも瞬時に損得を勘定し、議論では絶対に勝たなければならない…。確かにビジネスの場では、そうした姿勢も必要です。けれども、そんな態度をそのまま夫婦関係にまで持ち込むと、2人の関係にひずみが生じ始めます。■「夫婦は対等ってなに?」夫と妻は運命共同体上司や同僚、顧客などは、特定の目的のためだけに限られた時間だけ行動を共にする相手です。夫とは、根本的に存在意味が異なります。上司はあなたが病に倒れた時、心配して看病してくれますか? 数十年後、あなたがこの世を去る時、手をにぎって泣いてくれますか? その点を理解せずに「夫婦は対等」と言い出すから、夫と妻の関係がおかしなことになるのです。夫婦は対等というのは、絶対的な真理のように聞こえて、いざ実践となると難しく、実に曖昧(あいまい)なもの。完全なフィフティ・フィフティなど不可能ですし、そもそも夫婦間の「フィフティ」など、どのように判定しろというのでしょう。そこをはき違えると、夫婦関係はこじれるばかりです。「私が○○してあげたんだから、あなたも同じだけのものを返してちょうだい」「あなたが△△してるんだから、私だってしていいわよね」などと、お互いが勝手な論理を展開をし始めてしまう結果に。夫婦間のやり取りが一から十までこんな調子では、当然息がつまります。けれども、働く現代女性は、たえず競争や利害の攻防戦にさらされているケースもしばしば。妊娠出産に関して嫌味を言われるケースもまだまだあります。自宅でも、その流れのまま、攻防する勢いで夫婦間の会話をしてしまうわけです。 前回 ご紹介したのは、誰にも負けられないとバリバリ仕事を頑張るうちに、闘争心と自己防衛力がどんどん強くなっていった茉莉さんのエピソードでした。会社で自分のポジションを守るのに必死で、さらに会社だけではなく義母まで「女性なんだから、仕事よりも出産・育児」という考え方で、心底ウンザリしています。これでは自分の立場や利益は自分で守らなければ…という考え方になっても、無理もないかもしれません。けれど、茉莉さんは「運命共同体」であるはずの自分の夫を「敵」、「障害物」と見なし始めてしまいました。「敵」だから、意見が異なる場合には「話し合う」のではなく「論破する」。譲歩という選択肢はありません。「夫婦は対等」という基本を踏まえたうえで、お互いの言い分に耳を傾け、納得できる落としどころをみつけていく。それが夫婦本来の姿です。それを忘れてしまった妻が、モンスターワイフになっていくのです。モンスター化した妻たちは「対等、対等」とわめきながら、自分の譲歩や犠牲にばかり敏感で、夫の譲歩・犠牲は目に入らなくなっていることがほとんどです。茉莉さんの場合も、夫の亮平さんは夫婦で過ごせる時間がけずられていっても、嫌な顔をせず茉莉さんを応援。亮平さんも仕事で疲れていましたが、食事の支度を買って出てくれていました。けれども、茉莉さんはそんな亮平さんに感謝することができません。いえ、気づくことさえできませんでした。そして逆に、自分が犠牲を求められる状況になると、過敏に反応して戦い始めています。あなたもビジネスシーンで自分を守るのに必死になるあまり、家庭でも私利死守魔になっていませんか?■「バリキャリ系モンスター 私利死守魔」度チェックここでは、あなたの「バリキャリ系モンスター 私利死守魔」度をチェックしてみましょう。以下の質問で、〇はいくつありますか?1. 仕事に最も高い優先順位をつけている。2. 職場も家庭も男女平等は当たり前だと思う。3. 負けず嫌いな性格で、物言いもキツいほうだと思う。4. 雑誌などで「オス化」という言葉を目にすると、ギクッとする。5. やると決めたことは、徹底的にやらなければ気がすまない。6. 同僚や友人に「すごい」と一目置かれると幸せを感じる。7. どんな状況でも損得勘定を忘れない。8. 仕事も趣味も、熱中している時にそれ以外のものは躊躇(ちゅうちょ)なく切り捨てるタイプだ。9. なにごとも完全に白黒つけなければ気持ち悪い。10.ステイタス、経済力は結婚相手に左右されず、自分で勝ち取るものだ。 ■あなたの「私利死守魔」度は何レベル? 「モンスターワイフ」判定結果「バリキャリ系モンスター 私利死守魔」度をチェックする質問に、あなたはいくつ〇がありましたか? 下の判定結果と照らし合わせて、自分のモンスターワイフ度を確認しましょう。○の数が3個以上6個未満は、私利死守魔度「C」(闘争心・自己防衛力がムクムクふくらみ始めています)○の数が6個以上8個未満は、私利死守魔度「B」(目標達成の障害となりうるものは、バッサバッサ切り捨てるクセがついてきていませんか?)○の数が8個以上は、私利死守魔度「A」(自分の成功のためにパートナーや家庭を犠牲にすることを、もはや何とも思わなくなっているはず)その後、茉莉さんと亮平さんは、どうなったのでしょうか?仕事のことしか考えられない茉莉さんと、子どものいる幸せな家庭を築きたかった亮平さん。亮平さんはとうとう、自分の言い分や権利の主張ばかりに終始する茉莉さんとは建設的な話し合いを望めないと判断しました。亮平さんの帰国を待たずして、2人は離婚することになったのです。亮平さんは帰国後に再婚し、今ではお子さんに恵まれて幸せに暮らしているそうです。茉莉さんはといえば、離婚後それまで以上に仕事に没頭し、昇進を果たしたそうです。「夫のことが嫌いになったわけじゃなかったから、やっぱり離婚はこたえましたよ。それに子どもについても、いつかは…という気がなかったわけでもないのですが…。でも、離婚をした時には、もう30代半ばでした。その頃も仕事、仕事の毎日でしたから、再婚なんて考えられる状況じゃなくて。欲しいものを全部手に入れるなんて、きっと無理なんですよね」茉莉さんはそう振り返ります。しかし、果たして本当にそうでしょうか?バリキャリの社会生活で、私利死守魔と化してしまった妻。それでも一度立ち止まって、ガチガチの武装を解除し、夫と素直に話し合うことができていたなら状況は変わっていたはずです。何しろ夫婦は「運命共同体」なのですから、相手を論破して黙らせたり打ち負かしたりしても、何の得にもなりません。互いに思いやりを持って話し合い、譲歩もしながら、ともに納得できる状態で一緒に進んでいくことを選択するのが花丸です。家から一歩外に出れば、男性にも女性にも、シビアな現実が待ち受けている世の中です。そんな現代社会に生きる私たちだからこそ、せめて家庭ではいやし合いたいもの。夫婦でそこに気づけば「家庭」がこのご時世を生き抜くための、心強いよりどころとなります。まさに「二人には帰る家がある!」です。
2018年08月05日夫の愛が冷めてゆく…それは、妻にモンスターワイフの影が見えるから…。過去、「企業戦士」という言葉がありました。ワークライフバランスが高らかにうたわれる現代、その言葉は消滅したかと思いきや、そうでもない現状を皆さんもご存じでしょう。今では、最前線で男性と肩を並べて闘う「女性企業戦士」も珍しくありません。ビジネスシーンで自分の立場や利益を守るためには、シビアな損得勘定やドライな割り切りも不可欠。確かに社会で上を目指していくには、そうした「武装」も必要でしょう。けれども、そんな企業戦士の鎧(よろい)が完全に肌に張りついて、もはやプライベートでも脱ぎ去ることができなくなってしまったら…それは考えものです。今回は、家庭でもドライな理論武装を解除できなくなってしまった妻のエピソードをご紹介します。■パワハラ、セクハラに歯ぎしり「家でも企業戦士」の妻「バリキャリ系モンスター 私利死守魔」代表:茉莉(仮名)32歳の場合「茉莉、おかえりー。夕飯もうすぐできるよ」都心にほど近いスタイリッシュな新築マンション。家具は少なく、ホテルの部屋のようなすっきりした家だ。明るく出迎えた夫の亮平に、茉莉は「ただいま」と一言素っ気なくこたえ、そのまま自分の部屋に消える。オーダーメイドのスーツを脱ぎ捨てると、バッチリメイクをふき取りシートでゴシゴシ落とす。その間、茉莉はずっと、奥歯をかみしめていた。「冗談じゃないわよ…パワハラの原点はまさにこれだわ」茉莉は大手商社で海外営業を担当している。同期の女性社員の間で、彼女は出世頭ともてはやされていた。けれど、明らかに自分よりも能力が劣るとしか思えない男性同期たちが、次々と昇進していく。そんな現実に直面するたび、茉莉は死ぬほどくやしい思いをしていた。それでも「男の何倍も努力して、実績で勝負してやる」と、自分をふるい立たせてきたのだ。睡眠不足だろうが、熱があろうが、生理痛がひどかろうが、常に背筋を伸ばして仕事に向かっている。接待のため、嫌いなお酒も“訓練”して強くなった。「営業は見た目も実力のうち。デブは体調管理もできない意思が弱い人間と思われる」と自分を鼓舞し、時間さえあればジム通い。人脈を広げようと、朝は早起きして異業種交流の朝活にいそしんでいる。SNSは仕事関係のビジネスパーソンばかりとつながっている。英語で書き込むこともしばしば。ビジネス用語を調べながら投稿したりすると、時間がたつのを忘れるほどだ。残業、人脈作りのSNS、パワーブレックファースト…。朝食も夕食も夫婦そろって取れない日が続くこともある。そんなことに構ってはいられない。「誰にも負けたくない」茉莉は全力で努力していた。それなのに…残業中に上司から、国内のマイナー部署への異動を打診された。目の前が真っ暗になった。あわてて上司に食ってかかると、彼は気まずそうに茉莉に言った。「稲田さんって結婚して、えーっと、3年目? あ、セクハラとかって思わないでくれよ。やっぱり年齢的にも、子どものこととか考えるでしょ? となると、海外営業って激務だからさ…。国内担当の部署のほうが、育休からの復帰後も、何かと融通が利くし。ほら、うちは育休制度ばっちりフルサポートだからさ」「もっと仕事で結果を出すまで、妊娠・出産など一切考えるつもりはありません!」茉莉は上司をにらみつけ、そう言い残してオフィスを飛び出してきたのだ。■「くやしくないわけ?」家でも仕事モードの妻にうんざり食卓についても、茉莉の頭の中では上司の言葉が際限なくリプレイされていた。メイク落としの時に使ったヘアバンドがそのままで、眉間に寄ったシワが丸見えだ。イラつく茉莉には、夫が用意してくれマーボーナスの味すらわからない。亮平は大手電気機器メーカーに勤務している。帰宅時間は茉莉よりも早いことが多く、そうした日には夕飯を用意して妻の帰宅を待っている。食卓の重苦しい沈黙を破るように、亮平は明るい声を出して言った。「あ、そう言えばさ、俺の後輩の小宮。あいつ今度、フランスに赴任だって。すごいよなー」「栄転ね」茉莉のトゲを含んだ口調に、亮平はビクリとする。「後輩に先越されて、くやしくないわけ? 私だったらそんなの絶対に嫌。後輩に出し抜かれて、よくヘラヘラしてられるわね」まただ、と亮平は思った。先を越されるとか、出し抜かれるとか。茉莉はいつから、こんな闘争心の塊のような人間になってしまったんだろう。茉莉が頑張っているのは、よく分かる。それは分かるが、このギスギスした空気は耐えがたいものがある。ここは会社ではなく、2人の家なのに…。亮平はもう楽しい雰囲気を作ろうとするのをあきらめて、自分が用意した夕飯をひたすらかき込んだ。 ■「私のキャリアを犠牲にしろ?」夫に海外単身赴任を強いる妻茉莉の猛抵抗で、国内部署への異動の危機が過ぎ去りつつあったある日。帰宅すると、亮平がいつになく興奮した様子で出迎えた。「茉莉、俺、アメリカ赴任になった! でかいプロジェクトに参加できそうなんだ」茉莉は表情を変えない。「それは、おめでとう」あーあ、やっぱり、男ってだけで得よね…。そんな本音が顔に出ないよう注意しながら、茉莉はどうにか口角を上げて見せた。「頑張ってね。私は行けないけど」うれしそうだった亮平の顔が、一瞬にして暗くなった。「茉莉だって、アメリカに住んでみたいって言ってたじゃないか。だから俺、いつも部長に『海外赴任するならアメリカに』って言ってあって…」「それは私の実力が認められて、自分がアメリカに派遣されたらの話よ。駐在員の妻として、夫にくっついて行くなんてゴメンだわ」亮平はしばらく黙り込んでしまったが、やがて言葉を選ぶようにして言った。「向こうに行ったら、少なくとも3年は戻って来られないんだ。結婚する前、子どもは2人欲しいって話し合ったよね。となると、そろそろ…」「じゃあ、子どもはあきらめましょ」あまりにキッパリとした、まるで相手を切り捨てるかのような茉莉の物言いに、亮平は絶句した。対する茉莉の頭の中は、自分の夫と上司が結託して、自分のキャリアをブチ壊そうとしているイメージでいっぱいになっている。「つまりあなたのキャリアのために、私のキャリアを犠牲にしろって言ってるんでしょ? どうして私が、あなたの犠牲にならなきゃいけないの? 男女は平等、夫婦は対等でしょ。あなたについて行くために、私が仕事をやめる? あなたの子どもを生んで育てるために、私が仕事をあきらめる? どう考えたって不公平じゃない」一言の反論も許さないような、バッサリとした茉莉の口調。どこまでも冷たくドライな妻の態度に、亮平は反論する気力が消え失せるのを感じた。結局亮平は、一人で渡米する決心をした。亮平の出発までの3カ月間、もともとギクシャクしていた夫婦仲は一層冷え切ったものになっていった。■「子どもを作る気はありません」義母への言葉に夫は…亮平が忙しく引越し準備を進めていた、ある日曜日。自宅の電話が鳴ったので茉莉が出ると、相手は亮平の母親だった。茉莉はこの昔気質な義母が、昔から苦手だ。義母は、結婚したら女性は家庭を最優先すべきで、子どもを生み育てることこそ女性の最高の幸福だと信じて疑わないタイプ。案の定、義母は単身で渡米する息子を案じる小言を並べ始めた。「亮平はああ見えて、昔から寂しがり屋なところがあるから。しっかり者の茉莉さんがついて行ってくれたら、本当に心強いのにねぇ。それに、亮平のお給料で十分食べていけるでしょ? 何もそんなに必死になって、共働きしなくたって…。妊娠や出産だって、早ければ早いほどラクよ。体力的にね」「子どもを作る気はありませんから」茉莉はピシャリと言った。もうウンザリだった。誰もかれも、子ども、子どもって。私は“生む機械”じゃない。「私の仕事は、育児をしながら片手間にできるような仕事じゃないんです。産休・育休なんて言いますけど、一度、戦線離脱したら元いた場所には戻れませんから。それにお給料のことをいうなら、私のほうが稼いでるんですよ。亮平さんもお義母さんもそんなに子どもをご希望なら、亮平さんが生めたらよかったのに。残念」電話の向こうで、義母が息をのむのが分かる。ふと気配を感じて振り向くと、亮平が背後から茉莉を見つめている。その目は何だか、他人を見るような目だった…。プライベートなどそっちのけ。全力で仕事に邁進(まいしん)する茉莉さん。けれども、その「頑張り」は、いつしか「突っ張り」に。社会で自分を守るために理論武装をしてきたのでしょう。これを夫と将来について率直に話し合うべき場にまで、そのまま持ち込んでしまうようになりました。自分のキャリア、自分の立場、自分の利益…損得勘定や自分の意見の主張ばかりに固執するようになってしまった茉莉さんは、その後どうなったのでしょうか? そして、シビアな現代社会で頑張るあなたも、茉莉さんほどはいかないまでも、「私利死守モンスター」の卵を抱えていませんか?次回ご紹介するチェックテストで確認してみてくださいね。
2018年08月04日篠原涼子主演の月9ドラマ『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』が、衆院選や台風報道で日本中が大騒ぎしたその次の日というタイミングの10月23日にスタートしました。篠原が演じるのは、夫も自分も無職になってしまった崖っぷち主婦・佐藤智子役。彼女は子どものために一心発起し、高額報酬を得られるという目的で、市議会議員選挙に立候補しました! その結果、間一髪セーフで繰り上げ当選。次週からはママの市議会議員として奮闘していくことに。■生まれた時点で自分の人生は決まっているのか?智子は、夫の公平(田中圭)とひとり息子の駿平(鳥越壮真)と、お金はないけど慎ましやかな日常を楽しく過ごしていました。公平も智子も曲がったことができないまっすぐで熱い性格が災いし、ふたりとも仕事をクビになってしまいます。これは大変!子どもが卵焼きをステーキに見立てて食べる姿がなんとも切ない。ある日、智子は市議会議員の報酬が年収950万だと知ると、無謀にも立候補を決め、夫婦二人三脚で選挙戦を開始します。智子は街頭演説で、自分の父親がギャンブルに狂い、母親も男にだらしなく、自分は17歳から中卒で必死に働いてきたという過去を激白。そんな彼女が「生まれた時点で自分の人生が決まるのっておかしくないですか?」と訴える問いかけが、次第に人々の心を動かしていきます。■待機児童問題やマタハラ問題に物申す「幸せなふりはやめよう」という智子の心意気に共感し、彼女を応援したいと最初に提案したのが、石田ゆり子演じるシングルマザーの平田和美です。彼女は新聞社の記者でしたが、産休明けに社史編さん室に左遷されたそう。いわゆる「マタハラ」でしたが、シングルマザーとして働く彼女は、激務の仕事に就くのは厳しく、その異動を「仕方ない」と受け入れながら、釈然としない日々を送っていました。和美が智子に待機児童問題について不満をもらすシーンもかなりリアルです。和美いわく「政治家は待機児童を保留児童と言い換えてマニフェストを実践したって言ってるだけ。何も解決していない」とのこと。たしかに!■子育て中のママの人生は二の次!?智子も無職なのに保育園に息子を通わせているとネットなどでバッシングを受け、大ピンチ。しかし智子は子どもを保育園から辞めさせたうえで、「そんなのおかしくないですか!」と訴える。無職になったとたん、保育園を辞めさせられたら、就職活動もできない。就職ができなければ保育園が決まらない、保育園が決まらなければ就職ができない、このジレンマにママたちは悔し涙を流しながら、戦っているんだろうと思います。しかも子どもにだって、子どもの世界がある。ママと離れることに泣きながら登園して、ようやく毎日を楽しく過ごせることになったとたん、親の都合によって辞めさせられてしまうのだから。「子育てを優先したら自分の人生二の次なんておかしくないですか!」という言葉には、世のママから拍手が起こったのではないでしょうか。子どもが生まれると、良い母であることを第一に求められてしまい、自分のことを優先することに罪悪感を覚えてしまうママたち。だからこそこのルールこそ変えたいという訴えに和美が声をかけたママ友のネットワークが団結し、智子に追い風が吹いていき、最終的にはラッキーな繰り上げ当選を果たします。■高橋一生や千葉雄大と『わろてんか』の二大イケメンも出演祖父も父親も政治家というサラブレッド議員の藤堂誠役に高橋一生、智子と同じく初当選をした28歳の新人議員・岡本遼役に千葉雄大と、朝ドラ『わろてんか』の2人も出演。とくに準主役というポジションの高橋のシーンは、いきなりシャワーシーンからベッドシーンへというサービスショットから始まりました(笑)。選挙中も智子を応援していたし、今後も不慣れな現場で苦戦が強いられるであろう彼女をサポートするというおいしい役どころとなりそうです。「本当に幸せになりましょう」と力強く訴えかける智子。『働くゴン!』や『ハケンの品格』などと同様に、弱き者の立場に立ち、「世の中、おかしくないですか!?」と声を挙げてくれる男前な篠原にほれそうです!でも働くママの問題にしても課題は山積み。ママさん議員として、どう戦っていくのか。どうルールを変えていってくれるのか。智子に期待しましょう。
2017年10月28日マタニティハラスメントとは、職場において妊娠を理由に精神的、肉体的苦痛を行うことを言います。実際にマタハラを受けたことがあるかをママたちに調査してみました。すると、おどろくことに女性からの嫌がらせの数々が浮き彫りに……。Q.妊娠中にマタハラ…経験ある?1.ある 20.1%2.ない 67.5%3.わからない、どちらとも言えない 12.5%あると回答した人は20.1%と少数派。とは言え、妊娠中という体も心も不安定な時期に受けた心の傷はかなり深いようです。職場では正社員からパートにさせられた、解雇されたなども実際にあるらしく、マタハラという言葉が注目されるのにも納得。■女の敵は女! 言われた一言は忘れません実際に解雇などはされなくても、言葉の暴力を受けた人もいました。女性の敵はやっぱり女性だったのかと思い知るような回答がたくさん。経験者ならばもう少し配慮をしてほしいものです。「初めての妊娠で切迫流産で仕事を休んだあと、職場へ行ったら『妊娠は病気じゃないのよ!どれだけみんなに迷惑かけたかわかってる?』と経産婦に言われた心の傷は一生消えないわ」(東京都 30代女性)「私の場合、女の敵は女でした。女だけのアパレルの職場は嫉妬と妬みがはいってひどかった〜」(佐賀県 30代女性) 「嫌がらせをされたことはありませんが、電車やバスで席を譲ってくれるのは若い男性ばかりでした。母親世代の方は下を向いて寝たふりや知らん顔でした」(千葉県 40代女性)■マタハラなんて無縁な職場&環境マタハラなんて無縁な職場もありました。そういう職場だからこそ女性たちもずっと働き続けたいと思うもの。そんな会社でも妊婦さんにやさしくあってほしいですね。「私の働く職場は、妊婦さんや育児中のママにとてもやさしい職場です。忙しいときに残業ができない私に『お母さんは一人しかいないから、早く帰りなさい。いつか子どもが成長したら、今度はあなたが助けてあげなさい』と上司から言われて涙が出ました」(鹿児島県 40代女性)「ありがたいことにマタハラ経験はなく、子ども3人とも産休育休をいただいて1歳半までたっぷり一緒にいられました。企業によってさまざまな事情があるとは思いますが、全企業が妊娠した方、子育て中の方、介護されている方のバックアップをしてくれるような世の中になることを願います」(東京都 30代女性)■マタハラだけじゃない! 復帰後の嫌がらせ実は大変なのが復帰後の仕事と育児の両立。職場が協力的ではないときには、保育園や祖父母など甘えられるところには上手に甘えて乗り切りましょう!「育児休暇明けに女性の上司から『子どもが熱を出しても簡単に早退とか欠勤できると思わないでね』と言われました。0歳からの6年間、保育園の多大な協力があったから仕事を続けられました」(神奈川県 40代女性)Q.妊娠中にマタハラ…経験ある?アンケート回答数:6358件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2016年11月29日女性から労働相談を受けることも多いという、アディーレ法律事務所の島田さくら先生に、今回は「スポイル上司」について解説してもらいました。初耳の人もいるかもしれませんが、女性のキャリアアップをはばむ、困った存在なのだそうです。 働く女性が妊娠、出産、育児を理由に不利益を受けるマタニティハラスメント、略してマタハラについては、メディアで取り上げられることも多く、認知度も上がってきました。しかし、最近では職場で嫌がらせを受けたり、降格や退職強要をされたりといった、悪意をもってなされるある意味わかりやすいマタハラだけでなく、やりがいのある仕事をさせてもらえず出世コースから外されてしまうというようなマタハラも問題になってきました。皆さん、「マミー・トラック」、「スポイル上司」という言葉はご存じでしょうか。最近言われている「マミー・トラック」現象、スポイル上司が原因!? 「マミー・トラック」とは、昇進・昇給や仕事のやりがいから隔離されたママ向けキャリアコースのこと。責任ある仕事を任され、残業や出張もバリバリとこなし、昇給・昇格のチャンスもある女性のキャリアアップコースとは異なり、時短勤務や残業のない部署で働ける代わりに、与えられる仕事が補助的なものだったり、昇進・昇給が伴わないものだったりというのが特徴です。妊娠・出産を経て職場に復帰する際、「フルタイムの仕事ではきつい」「子どもとの時間を持ちたい」「子どもに何かあったとき、すぐ帰れるようにしたい」など、ママの希望があれば、時短勤務や仕事内容の変更ももちろんOKです。問題となるのは、女性が望んでいないのに、会社側が子育てママをキャリアアップコースから遠ざけ、マミー・トラックに縛りつけてしまうこと。そして、女性が勝手に「マミー・トラック」に乗せられてしまうのは、妊娠しているから責任の重い仕事は与えない、子育てと両立できるように時短勤務にするなど、間違った配慮で女性の活躍の機会を奪ってしまう「スポイル上司」が大きな原因となっています。「スポイル上司」と「マタハラ上司」はどう違う? 「スポイル(spoil)上司」とは、良かれと思って(あるいは、表面上は女性のためという姿勢を押し出して)女性を特別扱いし、女性のキャリアを潰してしまう上司のことです(spoilとは、甘やかして台無しにするといったような意味)。たとえば、上司が、「何かあったときにすぐ帰れるよう、誰でもできる仕事、代わりがいる部署に配属したほうがよいだろう」「残業になったら困るだろうから、この重大なプロジェクトからは外そう」など、子育てママに配慮をしたつもりになって、本人が望まない方向に進めてしまう。産前と変わらず働くことを望んでいたママは、時間的なゆとりと引き換えに、やりがいや昇進・昇給のチャンスを失い、結局仕事自体へのモチベーションが下がって…ということもあります。この「スポイル上司」は、嫌がらせをしたり降格したりといった今までの「マタハラ上司」と違い、自分は女性に対する配慮をしているつもりになっており、悪気がないのが厄介なところです。ただ、妊娠・出産・育児を理由に女性を不利益に扱うことに変わりはないので、スポイル上司もマタハラ上司の一種と言えるでしょう。まとめ妊娠、出産、育休を理由に解雇等の不利益な処分をすることは、男女雇用機会均等法9条3項により禁止されています。嫌がらせを受けた場合は、慰謝料等の損害賠償を請求することができます(民法710条)。また、妊娠、出産、育休を理由に給料を下げられた場合、一方的な労働条件の切下げは無効ですから(労働契約法3条、8条)、もともと支払われていた賃金との差額を請求することができます。実際、平成27年11月17日広島高等裁判所判決では、妊娠中軽易な業務を希望して役職を外れた女性を職場復帰後元の役職に戻さなかったことを違法とし、使用者に約175万円の支払を命じました。会社側に勘違いが生じないようにするためにも、妊娠中や育児休暇後の復帰については、予め上司や責任者としっかり話し合い、自分がどうしたいのか考え、希望を伝えることが大切です。あとがき育休後の働き方について、「時短勤務を求めたら、契約社員になれと言われた」「あとで正社員に戻すからと言われて、有期社員になるという契約書にサインさせられた」という相談を受けることがあります。しかし、育休後に女性の労働条件を切り下げようとする会社は、後々簡単にクビを切りますし、正社員に戻すという口約束もなかったことにしてしまいます。提案された契約内容に納得していないのであれば、サインをしてはいけません。その日その場でサインしなければならない理由なんてないので、「いったん持ち帰らせてください。」と言って書類を持ち帰り、家族や専門家に相談しましょう。親になったら、子どものためにも稼がなければなりません。よくわからないから、そういう雰囲気だったから、ではなく、自分でしっかりと考えて賢いママになりましょう!・協力: アディーレ法律事務所 (島田さくら<アディーレ法律事務所>)
2016年01月19日前編では、マタニティー・ハラスメント(マタハラ)に関する国の調査結果を受けて、労働問題を専門とする旬報法律事務所の新村響子弁護士から現状と対策を伺った。後編となる今回は、違法とされるマタハラの具体的な事例やマタハラを受けたと感じた際にできることをご紹介する。○職場復帰後のトラブルが増えているマタハラが違法と認められた事案として記憶に新しいのが、妊娠を理由に降格されたとして、理学療法士の女性が勤務先の病院を訴えた裁判だ。2014年10月、最高裁は「妊娠や出産を理由とした降格は、自由な意思に基づく明確な同意か業務上必要な特別な事情がなければ違法」との初めての判断を示した。さらに11月17日には、差し戻し審となる広島高裁で降格が違法と認められ、病院側に賠償命令が出されている。これらの裁判の影響について新村弁護士は、「マタハラに対する関心が高まり、弁護士などへの相談や裁判の数が増えたと感じる」と述べた。さらに最高裁判決のあと、国は「妊娠や出産、育児休業等から1年以内に事業主が行った不利益な取り扱いは原則違法となる」という内容の通達を全国の労働局に出している。「裁判所に加えて行政の意識も高まっている」と、その影響の大きさを語った。一方で、最近増えていると感じているのが「職場復帰後」のトラブルだという。新村弁護士によれば、退職や契約社員への切り替えを勧められたり、本人にとって不利益な配置転換を迫られたりしたという内容の相談が多いとのこと。このうち配置転換に関しては「職場復帰後、必ず元の配置に戻さなければいけないという明確な法律はないため、違法かどうかが争いになりやすい」と課題を述べた。○マタハラにあっていると感じたら「録音」を厚生労働省は法律で禁止されている行為として、「解雇」や「雇い止め」のほかにも、「人事考課で不利益な評価を行う」「仕事をさせない」などをあげている。しかし、自分が受けたものがマタハラにあたるのか、あたるとしてもどう解決したらいいのか分からないケースが多いのではないだろうか。これについては、労働局の雇用均等室に相談することを勧めた上で、「雇用均等室で解決が得られなかった場合にも諦めずに、弁護士を頼ってほしい」と語った。さらに、紛争解決の場で大事になってくるのが「証拠」だという。「マタハラとわかるような言葉の内容が、証拠として具体的にわかる"録音"が有効」として、「マタハラは繰り返し行われることが多いので、様子がおかしいと思ったらボイスレコーダーや録音アプリを起動したスマホをポケットにしのばせて」とアドバイスしてくれた。マタハラへの関心は高まっているものの、国の調査結果からもわかるようにトラブルはなくなっていないのが現状だ。妊娠・出産・育児を迎える女性たちが知識を持つことに加え、職場を中心とした周囲の理解が広がっていくことを期待したい。※写真と本文は関係ありません
2015年12月18日厚生労働省はこのほど、妊娠や出産を理由にした職場での嫌がらせ、「マタニティー・ハラスメント」(マタハラ)に関する実態調査の結果を発表した。調査の中では、派遣労働者のうち約半数がマタハラを受けたことがあると回答。マタハラの種類も、解雇や不利益な配置転換など多岐にわたった。この結果について、どう考えるべきか。そして、法律上の対策としてどのようなことができるのか。労働問題を専門としている旬報法律事務所の新村響子弁護士に聞いた。○派遣労働者も産休・育休は取れる同調査は9月14日~10月4日にインターネット上で行われ、25~44歳の女性雇用労働者(雇用された経験がある人も含む)5,000人から回答を得たもの。調査の中では、回答者のうちそれぞれ約2割の人が「解雇」や「雇い止め」にあっていると回答。マタハラの行為者としては男性の上司に限らず、女性の直属上司(11.1%)や「女性の同僚・部下」(9.5%)も上位にあがった。中でも注目すべきは、派遣労働者の48.7%がマタハラの経験があると回答したことだ。これについて新村弁護士は、「同じ仕事をしていても正社員に比べて低待遇で、"よそもの"として扱われがちな職場環境に根本的な原因がある」と指摘。その上で、「派遣社員であっても妊娠・出産を理由とする不利益取り扱いは禁止されているし、育休・産休も取ることができる」とアドバイスした。ただし育児休業を取得するためには、「(1)一の事業主に引き続き1年以上雇用されていること」「(2)子の1歳の誕生日以降も引き続き雇用されることが見込まれること」「(3)子の2歳の誕生日の前々日までに、労働契約の期間が満了しており、かつ、契約が更新されないことが明らかでないこと」の3つの条件を満たすことが必要だという。このうち問題となりやすいのは(2)の条件とのこと。「3カ月など短期の契約の場合、契約書に『更新の可能性あり』(引き続き雇用されることが見込まれる)と書かれていても、(2)の条件を満たすかどうかが不確定」と指摘。契約期間によって、育休の取得可否が変わってきてしまうという。しかし、この3条件を満たすかはっきりしなくても、取得できたケースもある。「事業主と交渉することによって、休みを取得できたという人も多いので諦めないでほしい」として、労働局の雇用均等室や労働組合、弁護士への相談を呼びかけた。○働き続けることを諦めないでさらにマタハラの内容を調査したデータでは、「『迷惑』『辞めたら? 』等、権利を主張しづらくする発言」(47.3%)という回答が最も多くなっている。「解雇」や「雇い止め」とは異なり明確な対処がしづらいケースのように思えるが、新村弁護士は「繰り返し言われた場合や職場いじめのような場合には、不法行為として損害賠償請求ができることもある」と指摘した。「『辞めたら? 』などの提案型の発言は、『迷惑をかけて悪い』と思って受け入れがちだ」としながらも、「働きながら子どもを育てるのは権利。泣き寝入りして自ら辞職を申し出るというのはやめて、働き続けることを諦めないでほしい」と訴えた。これらの現状を踏まえたうえで、マタハラを受けたと感じたときに私たちができることはなんなのだろうか。後編では、増加傾向にあるマタハラの事例や対策についてお伝えする。※写真と本文は関係ありません
2015年12月17日マタニティハラスメント、通称マタハラ。働く女性が妊娠・出産を理由として解雇・雇止めされることや、職場で受ける精神的・肉体的ハラスメントのことです。日本労働組合総連合会の調査では、2013年時点ではこの言葉の認知度はたったの6.1%だったそうです。2014年度は62.3%、今年になってようやく93.6%にまで上がってきましたが、「状況の変化を感じない」人はいまだに63.5%もいます。実際にマタハラを受けたことのある人は全体の28.6%にあたり、働きながら妊娠がわかり、うれしくて素直に喜べた女性は全体の44.2%だそうです。男女雇用機会均等法をはじめ、労働基準法、育児・介護休業法などの法律によって、働きながら妊娠・出産する権利は守られています。にも関わらずマタハラがなくならない背景には、職場を含む社会全体の成熟が追いついていないことが考えられます。できれば実際の被害に遭う前に防ぎたいものですが、遭った後でも、自分から状況を改善していける方法を一緒に考えていきたいと思います。■1: 自覚を持つことなんでもそうですが、まず「自分が被害を受けている」という自覚を持つことが大事です。「自分さえ我慢すれば」とか、「たいしたことではない」と、自分で判断を下すのは避けましょう。自分ひとりの問題ではなく、これから同じ境遇に陥るかもしれない他の女性のことも含め、女性全体の問題として捉えることで、マタハラを減らすことができるかもしれないのです。もし妊娠し、職場などで周囲の人からいわれた何気ないひとことを看過できなかったら、立ち止まって、「これはマタハラかな?」と考えてみる必要があります。妊娠中の女性の体は、よりリラックスすることを求めます。余計な緊張やストレスは早いうちに取り除くことが大切です。■2:相談先をいくつか持つことマタハラを受けていると自覚したら、早いうちに社内で相談先をいくつか確保しておきましょう。たとえば、社内で子どものいる女性社員がいたら、何人かに声をかけて、ランチ会を開催してみるのはいかがでしょうか。話も弾んで、思わぬ情報が手に入ることもあるでしょう。また、あえて違う部署の人に聞いてみることで、部署間での待遇の違いがわかるかもしれません。さらに社内での意外な理解者として、「働く妻を持つ、子持ちの男性社員」の存在があります。彼らは自分の妻が苦労して復職した姿を身近で見ているため、妊娠女性社員の立場がわかるのです。■3:制度についてはとことん調べること忙しさにかまけたり、周囲に遠慮したりすることなく、制度についてはきっちりと納得いくまで調べましょう。法律についてはネットでも調べられますが、より詳しい相談に乗ってほしい場合は、行政や労働組合が運営する電話窓口があります。各都道府県に設置されている労働局雇用均等室や、連合なんでも労働相談窓口がそれにあたります。会社の就業規則については、これを機会にすみからすみまで目を通しておくのもいいかもしれません。そして不明点は人事に問い合わせることです。「自分の会社の常識は社会の非常識かもしれない」くらいの気持ちも、ときには必要です。たとえば、妊婦検診に行く際に有給休暇を使う必要がないことをご存知ですか? 男女雇用機会均等法第12条で定められている通院休暇の制度があるからです。*妊娠中は気持ちも不安定になることも多いかもしれませんが、たとえ被害にあっても、大切なのは勇気です。大丈夫、あなたはひとりではないのですから!(文/Kinkiii)【参考】※第2回 マタニティハラスメント(マタハラ)に関する意識調査-日本労働組合総連合会
2015年10月22日ディップとSTRIDEはこのほど、「職場でのマタハラ・イクハラの実態」に関する調査結果を発表した。調査は9月18日~10月8日、「はたらこねっと」ユーザーの未婚女性400名と、「Woman&Crowd」ユーザーの既婚女性400名を対象にインターネットで実施された。○「マタハラ・イクハラ」経験者、既婚4割・未婚2割調査ではまず、「マタハラ・イクハラ」の経験について尋ねたところ、既婚女性の4割が「実際にマタハラ・イクハラを受けたことがある(40%)」と回答。また、39%が「周囲の方が受けているのを見たことがある」ことがわかった。一方、「マタハラ・イクハラ」の経験がある未婚女性は19%だったが、将来マタハラやイクハラを受けるのではないかと不安を抱いている未婚女性は、実に7割にのぼった。○未婚者は「いじめ型」、既婚者は「追い出し型」マタハラやイクハラの種類には、大きく分けて4種類あると言われているが、「ご自身、周囲のマタハラ・イクハラは、どの型にあてはまりますか?」と質問したところ、未婚女性は「こっちの仕事が増えて迷惑」「休めていいよね」と言われてしまう『いじめ型(37%)』、一方、既婚女性は「妊婦を雇う余裕はない」「周りの人に迷惑だ」などの『追い出し型(37%)』がそれぞれトップとなった。○マタハラ・イクハラを解決するには?次に、「マタハラ・イクハラの解決には、どのような対処が必要だと思いますか?」と質問したところ、未婚女性は「男性社員への妊娠・出産に関する理解・協力の促進(47%)」が最多、既婚女性は「企業側でのフォロー制度の拡充(54%)」と「企業側でのサポート制度の運用体制を強化(54%)」が同率でトップとなった。○「育休・産休」以外にもある"働く女性の権利"最後に、法律で認められている権利で「知っていた」ものを選んでもらった結果、「育休」や「産休」に関する法律の認知度は高いものの、「勤務時間内でも健診に行くことができる」、「産前産後休業中とその後30日間は女性労働者を解雇することはできない」などは、既婚女性、未婚女性共に30%程度と低いことが明らかとなった。
2015年10月16日セクハラやパワハラ、最近ではマタハラ(マタニティハラスメント)といった言葉をよく耳にしますが、あなたの職場ではどうですか。女性が働きやすい環境が整っていますか。もしかすると職場に関する悩みを抱えている人もいるかもしれません。依然としてセクハラやパワハラに関する相談の割合は、女性からの相談内容の約2割を占め、マタハラを含めて女性を取り巻く 3 大ハラスメントとして多の女性が悩んでいるのだとか。もしかすると身近にもそういう問題はあるかも。 今の日本では、女性が妊娠・出産後も働き続けることができる環境の整備、社会の理解は、ますます重要になっています。一方、昨年5月に労働組合の「連合(日本労働組合総連合会)」が実施した「働く女性の労働相談」では、マタハラに関する相談が多く寄せられたそうです。 5月29日に厚生労働省が発表したデータによれば、平成25年度における結婚や妊娠、出産を理由にした仕事上の不利な扱いの相談が約15%増加(前年度比)、妊娠中の健康に関わるようなマネジメントのトラブルなど(母性健康管理)に関わる相談は約19%増加(前年度比)したそうです。さらに、行政による「母性健康管理」の是正指導件数は前年度の1,957件に比べ4,101件と2倍強に増加したとのこと。まずは、相談するという一歩を踏み出すことが、大きな前進につながるんですね。 とはいっても、これらのハラスメントはセンシティブな問題で、職場の同僚はもとより、家族や友人にも相談しづらい内容であることも多く、ひとりで悩みを抱えている女性が多くいます。昨年は、労働組合の「連合」としては初となる「働く女性」をメインターゲットとした全国一斉労働相談ダイヤルを行ったところ、大きな反響がありました。 そして、今年も6月10日、11日の2日間、「連合 女性のための全国一斉労働相談ダイヤル(0120-154-052)フリーダイヤル行こうよ連合に」を実施。ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。専門の相談員が秘密厳守で悩みの相談に乗ってくれます。ひとりで悩みを抱えていないで、まずは打ち明けてみることが大切ですね。 特にマタハラでは、妊娠中の正社員の30代女性に対して、つわりのために遅刻をすると「届けを出さないと懲戒にするぞ」、年休を申請すると「妊娠してしんどいというのは許さない。年休も半休も認めない」「俺は男だからわからない」と言って暴言を吐く上司がいたりといったひどいケースもあるそう。また、切迫流産の恐れがあるので医師から入院を勧められたにも関わらず、会社から退職勧奨や嫌がらせを受けているパートの30代女性や、妊娠を告げると上司から「立ち仕事であり販売接客業務はみっともないので早めに休んでくれ」と言われた小売業で働く30代の正社員女性など、さまざまなケースがあるようです。妊娠・出産できるよう、法律では産休など様々な権利が定められています。このようなマタハラを受けたり、マタハラを受けている女性が身近にいたりするときには、ひとりで抱え込んだり、泣き寝入りせず、きちんと対処することを考えましょう。会社に労働組合や専任窓口がない、パート・アルバイトなのでどこへ相談していいのかわからない、という声も多く聞きますが、まずは毎年 16,000件強の労働相談対応の実績をもつ連合に、気軽に相談してみては?今回の「連合 女性のための全国一斉労働相談ダイヤル(0120-154-052)フリーダイヤル行こうよ連合に」は、労働組合の有無や雇用形態によらず、全ての「働く女性」が相談することができるので、派遣社員やパートやアルバイトといった人も、ぜひ活用してみることをオススメします。この番号は、連合なんでも労働相談ダイヤルとして常設されていますが、期間中は「受付時間の拡大」、「女性相談員の増員」など、女性の労働相談の受付態勢を強化しています。女性が少しでも働きやすい環境のため、お気軽にご相談してみてはいかがですか。「連合 女性のための全国一斉労働相談ダイヤル」特設サイトは こちら ・日本労働組合総連合会 公式サイト
2014年06月09日