こんにちは、佐原チハルです。ブラックバイトの就業形態として有名になった“ワンオペ”という言葉。こうしたニュースに対しては、「こんな働き方させられてるなんて酷い!」「倒れても当然」などの声が寄せられることも多いです。その一方で、なかなか理解されずにいるのが“ワンオペ育児”。今回は“ワンオペ育児”の苦労と、その解決方法について紹介してみたいと思います。●“ワンオペ育児”って?ワンオペは、ワンオペレーションの略。ワンオペレーションとは、たった一人で、あらゆる工程で必要な作業を行うことです。“ブラックバイト”の問題では、たとえば深夜などの時間帯に一人でシフトに入り、全ての作業をその一人が行なう というような状況を示す言葉として使われています。その育児バージョンが“ワンオペ育児”という言葉。育児にまつわるさまざまなタスクを、(多くの場合はママが)一人で行わなければいけない環境に陥っているという状態を示した言葉です。●ワンオペ育児に苦しむママたちの声『夫も仕事が大変なのはわかってるけど、「夫には睡眠時間がある」「夫には休日に休む時間がある」と思うと、なんで私ばっかりこんなに大変なんだろうって思う。寝てないのも、休日に家事育児してるのも私だけ。おかしい』(1歳の子のママ)『共働きなのに、何かあってお迎えに行くのも、仕事を休むのも私。夫は休日遊んでいるだけ。本当に腹が立つ』(1歳と3歳の子のママ)『もういろいろ無理。平日は睡眠時間削って、休日も平日のための準備とかたまった家事とかで潰れることが多くて、休む暇がない。時短とかいろいろしても追いつかない。夫に「少しは手伝って」って言っても、言ったときだけやってすぐやらなくなる。お金以外の意味で夫がいる必要性がない』(2歳の子のママ)「自分にはパートナーとしての夫がいるはずなのに、その役割を果たしてくれない」ことへのストレスはやはり高いですよね。またワンオペ育児の苦労は、「もっと頑張る」というような方向では解決しない ということもよく伝わってきます。もうすでに、十分すぎるほどに、ママたちは頑張っているのです。●ワンオペ育児、どうやって解決する?ワンオペ育児を解決するには、ワンオペ状態をなくす以外に方法はありません。「できてりゃ苦労しないよ!」と思うでしょうが、「するしかない」と腹をくくる必要に、私たちはもう迫られているのではないでしょうか。もちろんワンオペ育児は“ママの意識”の問題ではありません。ママが腹をくくってみたところで、それで解決する話でもありません。けれど、ママ以外のみんなが腹をくくったとしたら どうでしょうか。『牛丼屋だってワンオペじゃ無理って、もうみんな知ってる。それなのに、仕事して家事して育児して……ってママがワンオペをできて当たり前って思われてるのはおかしい。無理に決まってるって、なんでみんなわからないんだろう』(3歳の子のママ)ワンオペ育児について「それくらいどこの母親もやってる」「ママなら普通にやるでしょ」というパパは近くにいませんか?上司や会社の人たちはどうでしょうか。●“夫の協力をすぐには得られないママ”は、結局どうしたらいいの?あらゆる手段を使って、一人でまわす状態を回避しましょう。●人手を増やす私たちが“頼っていい”のは、夫や実家だけではありません。家事代行 や家事援助サービス を頼んでみましょう。行政によっては、ホームページでそうしたサービス情報について載せていることもあります。チェックしてみましょう。●道具で解決するロボット掃除機や食器洗い乾燥機、乾燥機付き洗濯機などを導入しましょう。これらの道具を導入しても、手間が完全になくなるわけではありません。けれど、「作業がこれだけで済む」というだけでずいぶんと楽になれますよ。●家事をやめる人手も時間もないのですから、仕事量を減らすしかありません。ワンオペが問題視されていた飲食店では、深夜営業をやめた店舗もあったそうです。育児タスクにはやめることが難しいものも多いですから、まずは削れる家事を削りましょう。掃除の頻度を減らす、レトルトや冷凍食品を取り入れるなどさまざまありますが、“削っても罪悪感が募らない”ものを探してください。ワンオペ状態を回避することで、必要経費が増えたり、一時的に家の中が荒れたように思われたりすることもあるでしょう。そのことで夫婦間でもトラブルが起きる かもしれません。けれど、これはきっと必要なこと。ママだけが我慢して負担している状態よりもマシなはずです。夫婦間でのトラブルは、話し合いのチャンス。乗り越えていきましょう。●ライター/佐原チハル(フリーライター)●モデル/神山みき(れんくん)
2017年01月07日このところ「おむつなし育児」という育児法が話題になっています。多くのママは、「おむつなし」と聞くと、まった全くおむつをしないの? 床や部屋が汚れはしないのかな? などと疑問に思うかもしれません。そこで今回は話題の育児法、「おむつなし育児」について解説、検証してみます。■「おむつなし育児」は、かつては日本でもやっていた「おむつなし育児」は、決して目新しいものではなく、布おむつも紙おむつもなかった時代、当たり前にやっていた方法です。いつのまにか日本では途切れてしまいましたが、今再び注目されています。簡単に言えば、「おむつの中でおしっこやうんちをすることを当たり前にせず、なるべくおむつの外でさせることで、赤ちゃんのうちに排せつの気持ちよさを伝えてあげる方法」です。言い換えれば、「おむつでうんちやおしっこをすると気持ち悪い」という感覚を当たり前にすることだといえます。■おむつをまったくしないわけではありません「おむつなし」とは言っても、普段はおむつをしています。赤ちゃんをよく観察して、おしっこやうんちが出そうかな? というタイミングでおむつを外し、なるべくおまる・トイレなどでさせてあげるのが、おむつなし育児の基本です。とはいえ、何がなんでもおむつなしで! と気合いを入れ過ぎる必要はありません。家ではおまるでしていても、外出時は紙おむつでしてOK! くらいの緩やかな気持ちで取り組むことがポイントです。「おむつを外す」ことが目的ではなく、赤ちゃんの頃から排せつの仕組みや楽しさを親子で共有することが最も大切な目的。そこが、いわゆるトイレトレーニングとは違うところでもあります。歌を歌ったり、掛け声をかけたり、時には遊んでみたりと、コミュニケーションしながら行うのもおすすめです。■ママにとって子育ての自信につながります! 出産してすぐは、赤ちゃんがどうして泣いているのか、何を求めているのかがわからなくて戸惑うママがほとんどです。でも、時間を重ねて赤ちゃんに向き合っていくうちに、だんだんと赤ちゃんの欲求に気付きやすくなっていきます。これと同じように、おむつなし育児を続けていくと、徐々に子ども自身のサインやタイミングが、自然にわかってくるようになるそうです。しかも赤ちゃんは自分の欲求がすぐに満たされるとご機嫌な時間が長くなります。それは、ママにとって育てやすさを感じることにも繋がります。また、排せつ以外の欲求も気付きやすくなることが多く、結果的に子育ての自信に繋がることにもなります。とある国では、生後数ヵ月間は、家の床に赤ちゃんを置いてはいけないという風習があり、赤ちゃんはずっと、スリングのような布の中でママに抱っこされて過ごすそうです。すると、赤ちゃんとママがずっと密着しているため、五感で感じ合うようになり、排せつのタイミングがわかるようになる、という話を聞いたことがあります。おむつなし育児とは、まさにこうした感覚なのでしょうね。■おむつなし育児を実践しているママに聞いてみました!「いつの間にか子どもの排せつのタイミングがわかるようになって、親として自信が持てたような気がします!」(6ヵ月の子のママ)「ずっと便秘がちでしたが、おむつの外に出すほうがたくさん出るようで、便秘も自然に解消できました!」(7ヵ月の子のママ)「以前は布おむつを使っていましたが、だんだんおしっこの量が増え、洗濯が大変になってきたので、おむつなし育児に切り替えました。今では助かっています」(5ヵ月の子のママ)「オムツ代が節約できます! しかもエコですよね」(8ヵ月の子のママ)「トイレでうんちやおしっこをすることに抵抗を感じることがなかったので、トイレトレーニングに苦労せずに済みました」(1歳6ヵ月の子のママ)おむつオムツなし育児とはつまり、赤ちゃんとじっくり丁寧に向き合うこと、そして、親子のコミュニケーションを豊かにするためのひとつの方法だと感じました。軽い気持ちで構わないので、興味がある人はぜひ実践してみてはいかがでしょうか。
2014年09月19日