WOWOWの連続ドラマW「罪と罰 A Falsified Romance」の制作発表会見が4月11日(水)、東京・銀座の時事通信ホールで行われ、主演の高良健吾と共演の水川あさみが出席した。文豪・ドストエフスキーの名作をモチーフに、現代社会の闇に切り込む硬派な題材に「大変だった」と口を揃えるが、それでも「この2人だからこその“ぶつかり合い”ができた」(高良さん)、「現場を引っ張ってくれた。私より年下ですが、すごく尊敬している」(水川さん)。深い信頼関係があったからこそ、苦難を乗り越えたと誇らしげな様子だった。ロシア文学の古典を現代の日本に置き換え翻案したコミック「罪と罰 A Falsified Romance」(双葉社刊)を今回、実写ドラマ化した本作。高良さん演じる引きこもりの青年・裁弥勒(たちみろく)が独自の思想にかられ、女子高生殺害を決行するが、事態は思わぬ展開を見せ、弥勒本人も窮地に立たされる。水川さんが事件後、追い詰められる弥勒と出会い、その運命を大きく変える悲運のヒロイン・飴屋英知香を演じる。高良さんにとっては、今回が初の連続ドラマ主演。「こんなに濃い撮影期間はなかった。役柄と同じくらい追い込まれたが、現場が一緒に悩んでくれたし、『これはすごいドラマになるんじゃないか』といういままでにない異様な雰囲気だった」とふり返り、「これが(連ドラ)初主演で本当に良かった」と手応えは十分だ。一方、水川さんは“不幸中毒”とも言える英知香役に「何を考えているか本当に理解できない。決して素敵な女性とは言いがたい」と役づくりに苦心した様子。「体当たりと言えば聞こえはいいですけど(笑)、もう『やるしかないな』って。とにかく、むき出しの感情でしか成立しないと思った」と女優魂をぶつけた。2人はすでに共演経験があり、プライベートでも「何回か仲間内で飲みに行ったことがある」のだとか。撮影前には、高良さんが「これ、どうなるかな」、「不安でしょうがない」といった相談メールを水川さんに送っていたそうで、劇中さながらの“支えあう”関係性が構築されていたことを明かした。いざ撮影が始まると「高良くんの演技に対するエネルギーが、現場に満ち溢れていた」(水川さん)。追い込まれたからこそ、俳優としての本領を発揮した高良さんと水川さんの“新境地”が、「罪と罰 A Falsified Romance」の大きな見せ場となりそうだ。連続ドラマW「罪と罰 A Falsified Romance」は、WOWOWプライムで4月29日(日)より毎週日曜22:00~放送(全6話/第1話は無料放送)。■関連作品:苦役列車 2012年7月14日より全国にて公開© 2012「苦役列車」製作委員会横道世之介 2013年、全国にて公開■関連記事:吉田修一×沖田修一『横道世之介』、綾野剛ら注目俳優の出演決定!『蛇にピアス』コンビ復活!高良健吾&吉高由里子で吉田修一の青春小説を映画化岩井俊二×北川悦吏子によるラブストーリーも東映、多彩なラインナップを発表麻里子さま、前田敦子と大島優子を馬に例えると…?AKB48・前田敦子、芥川賞受賞の文学映画にヒロイン役で参加決定!
2012年04月11日吉田美和、彼の母親は団塊の世代には懐かしい女性「DREAMS COME TRUE」の吉田美和(46)が19歳年下のロックバンド「FUZZY CONTROL」のJUNONこと鎌田樹音(27)との結婚を3月8日にしていたことを発表した。吉田の心を射止めた鎌田は、父親はギタリストで沖縄県出身のミュージシャンの前田達也の甥でもある。さらに、団塊の世代には大変懐かしい歌「私はないています」(1974年)で知られる歌手りりィを母親に持つ。吉田は前夫と死別吉田にとって再婚となるが、吉田と前夫である映像ディレクター、末田健氏とは不倫の末の略奪愛の噂の中結ばれた。しかし末田氏は33歳の若さで胚細胞腫瘍により他界、その際の吉田の落ち込みは激しかったという。二人のコメント吉田のブログには愛するベィビーズのみなみなさま。ニューヨークはあちこちで水仙や木蓮が咲いています。元気ですか?今日はこの場を借りてみんなに報告があります。あのね、ファジーコントロールの樹音くんと3月8日に入籍しました。ふたりで開けるこのドアがどこに通じているかはわからないけれど共に愛する音楽をますます大切にしながら家族や友達、まささん、そしてもちろんみんなから貰った勇気と愛をしっかりたっぷり抱えて一歩踏み出してみます。でも自分のことながら、縁って、ホンット、つくづく不思議なものだよね・・・。20122012年3月21日午後になって急に温度が上がっていきなりみんな半袖になってるnyから吉田美和でした。そして鎌田も「FUZZY CONTROL」の公式サイトで全身全霊を賭けて彼女を守り幸せにします。見ていて下さい。お願いしますと吉田への愛を誓っている。元の記事を読む
2012年03月21日人気小説家・吉田修一著による青春感動巨編を、主演に高良健吾、ヒロインに吉高由里子を迎えて『南極料理人』、『キツツキと雨』の沖田修一監督がメガホンを取り実写映画化する『横道世之介』。このほど新たに、池松壮亮、伊藤歩、綾野剛ら若手実力派俳優3人の本作への出演が明らかとなった。『悪人』や『パレード』の原作者としても知られる吉田修一の同名人気小説を原作にもつ本作。1980年代を舞台に、上京したての大学生・横道世之介の日常と、彼を取り巻く人々の生活を優しいタッチで描く。今回出演が決定したのは、いまがまさに“旬”の3人。世之介の大学の友達・倉持一平を、『ラスト サムライ』でハリウッド・デビューも果たした池松壮亮、世之介が憧れる年上女性・片春千春を、『ソラニン』や『GANTZ』など話題作への出演が相次ぐ伊藤歩が演じる。そして女性に興味がない世之介の同級生・加藤雄介を、現在放送中のNHK連続ドラマ小説「カーネーション」での活躍で脚光を浴びている綾野剛が演じる。徐々に明らかにされていく映画『横道世之介』の世界。心温まる人間模様を独特のユーモアと世界観で描くことに定評のある沖田監督の指揮のもと、若手実力派俳優たちがどのような化学反応を起こしてくれるのか、公開を楽しみに待ちたい。『横道世之介』は2013年、全国にて公開。■関連作品:横道世之介 2013年、全国にて公開■関連記事:『蛇にピアス』コンビ復活!高良健吾&吉高由里子で吉田修一の青春小説を映画化
2012年03月15日3月14日(水)のホワイトデーに映画『僕等がいた』の特別試写会が東京・文京区の跡見学園女子大で行われ、W主演の生田斗真と吉高由里子が舞台挨拶に登壇し、女子大生の質問に答えた。生田さんはこの日、入籍した親友の小栗旬と山田優に対して「幸せな家庭を築いてほしい」と祝福のコメントを贈った。累計1,200万部を突破した小畑友紀の同名人気コミックスを前後篇2部作で映画化した本作。北海道・釧路の高校で出会った矢野と七美の6年に及ぶ運命的な恋のゆくえを描く。女子大を訪れるのは初めてという2人。生田さんは「こういうのは『オレンジデイズ』(TBS)でしか見たことがない(笑)。いい景色ですね」と女子大生で埋まった客席を見やりニンマリ。吉高さんも客席からの「かわいい!」という歓声に気を良くしたのか「みなさん、立派な学校に通っていらっしゃいますね、トイレも多いし(笑)。私もこういう生活送りたかったです」と大ハシャギだった。女子大生からの「(劇中の矢野と七美のような)遠距離恋愛に耐えられるか?」という質問に生田さんは「会えない時間が(相手を)好きにさせるというところがあると思う。距離は関係なく、お互いが信じられるかどうか」と回答。理想の恋愛については「優しい時間が過ごせればいいなと思います」(生田さん)、「何もしてなくてもホッコリして幸せだなと思える環境があれば」(吉高さん)と答え、女子大生たちをキュンキュンさせていた。さらに、話題は高校時代の恋愛エピソードにも及んだが、生田さんは「先輩が好きでしたけど、プレゼントを渡そうと最寄りの駅の改札を出たら電話がかかってきて、『何してるの?』って聞いたら『彼氏と一緒にいる』と言われまして…。プレゼントを捨てて帰った哀しい思い出があります」と失恋の思い出を告白した。吉高さんも、同じ学校の相手に「好きです」と告白したが「『友達にしか見えない』と言われ、放課後に『あぁっ…』ってなりました」とこちらも失恋のエピソードを披露。2人の意外な失恋秘話に観客は一様に驚いた様子だった。イベント後に改めて報道陣の取材に応じた生田さんは「親友の小栗旬が結婚し、僕にとっても嬉しい日になりました。2人が付き合いたての頃から見守ってきた仲間として嬉しい」と祝福した。実は小栗さんからは「かなり前の段階で『結婚することになると思う』と教えられていた」という生田さん。小栗さんとは電話で話したそうだが「お祝いは直接言いたい」と会える日を心待ちにしているよう。「めっちゃ羨ましい!僕もしたいな」と笑みを浮かべていた。『僕等がいた前篇』は3月17日(土)より全国にて公開。『僕等がいた後篇』は4月21日(土)より公開。■関連作品:僕等がいた・後篇 2012年4月21日より全国東宝系にて公開© 2012「僕等がいた」製作委員会 &© 2002小畑友紀/小学館僕等がいた・前篇 2012年3月17日より全国東宝系にて公開© 2012「僕等がいた」製作委員会 &© 2002小畑友紀/小学館■関連記事:ミスチル主題歌で涙必至TV版とは異なる『僕等がいた』ウェブ限定予告編が到着!女子は「安定感」、男子は「隙」?『僕等がいた』を題材にモテの秘訣を伝授!吉高由里子、モノマネ芸人・福田彩乃との禁断の共演に「やりづらい…」恋愛講座付き!『僕等がいた』女性限定試写会に25組50名様をご招待『蛇にピアス』コンビ復活!高良健吾&吉高由里子で吉田修一の青春小説を映画化
2012年03月14日『ソラニン』の三木孝浩が監督のもと、生田斗真と吉高由里子をW主演に迎えた純愛ラブストーリー『僕等がいた』。既に放送開始しているTVスポットとは異なる、ヒロイン・七美の視点で綴られたウェブ限定バージョンが解禁となった。累計発行部数1,200万部を超える小畑友紀の人気コミックスを原作に、高校時代を舞台にした七美(吉高さん)と矢野(生田さん)の出会いから別れまでを描いた前篇、大人へと成長し離れ離れとなった2人が再び巡り会う後篇の2部作で6年にわたる純愛を描く。吉高さん演じる七美の視点から、6年間の“ひたむきな愛”がストレートに綴られているこちらの予告編映像。冒頭では、初恋、告白、そして孤独を抱える矢野との楽しくも切ない恋の模様が映し出される――そして6年が過ぎ、大学を卒業し東京の出版社に勤めながら忙しい日々を送る七美。消息を絶ってしまった矢野を探し、大きく開いてしまった距離を埋めるように七海は思いを強くする。「私の願いは、矢野の願いが叶う事」という七美の言葉からは、その愛の大きさが感じられる。一方で、矢野の親友・竹内(高岡蒼佑)からも想いを寄せられ、矢野への想いとの間で揺れる切ない七美の乙女心に、胸をギュッと掴まれる方も多いのでは?さらに、「Mr.Children」が手がけた前篇の主題歌「祈り ~涙の軌道」が、作品の世界観を一層盛り上げ、落涙必至の映像に仕上がっている。TVでは見ることのできないこちらの映像から、2人の純愛に胸キュンしてみては?『僕等がいた前篇』は3月17日(土)より全国にて公開。『僕等がいた後篇』は4月21日(土)より公開。※こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:僕等がいた・後篇 2012年4月21日より全国東宝系にて公開© 2012「僕等がいた」製作委員会 &© 2002小畑友紀/小学館僕等がいた・前篇 2012年3月17日より全国東宝系にて公開© 2012「僕等がいた」製作委員会 &© 2002小畑友紀/小学館■関連記事:女子は「安定感」、男子は「隙」?『僕等がいた』を題材にモテの秘訣を伝授!吉高由里子、モノマネ芸人・福田彩乃との禁断の共演に「やりづらい…」恋愛講座付き!『僕等がいた』女性限定試写会に25組50名様をご招待『蛇にピアス』コンビ復活!高良健吾&吉高由里子で吉田修一の青春小説を映画化生田斗真、初共演した吉高由里子の第一印象は「賢い人」
2012年03月12日累計1,000万部を突破し、10年にわたり愛されてきた人気恋愛コミックを実写映画化した『僕等がいた』の公開を記念して、シネマカフェの女性読者を集めて試写会を開催。上映後には、恋愛科学研究所所長の荒牧佳代が登壇し、女性読者たちに向けて恋愛講座を行った。本作を鑑賞して「中学時代に戻ったような気持ちになりました」と語る荒牧さん。劇中の恋愛模様には、女性の心をときめかせる要素がふんだんに盛り込まれているが、中でも人気男子の矢野(生田斗真)と真面目男子・竹内(高岡蒼甫)から好意を寄せられる七美(吉高由里子)との三角関係は胸キュンもの。女性にとっては羨ましい状況だが、七美の“モテ”の秘訣について荒牧さんは「自分の魅力をよく知っていて、信じている。自分の心に正直なところが好かれる要素であるし、その安定感や安心感が自分を正してくれるような印象を与えているので、そこに不安定な矢野も惹かれるのでは」と分析した。一方、クラスの女子の3分の2を虜にするモテ男・矢野についてはずばり、「母性本能をくすぐられる」タイプと診断。「女性は誰でもかわいいものを見てかわいいと思う母性本能を持っているので、どこか心が不安定で、かっこいいのに満たされていない矢野に惹かれるのでしょう。女性はその生活に入り込んで刷り込みたいので、そういう居場所を作る“隙”があるんですよね」と“ほっとけない男子”がモテるワケをレクチャー。本作では高校生から社会人にかけて、矢野と七美の6年にも及ぶラブストーリーが2部作で描かれるが、北海道と東京で離れてもなお純愛を貫き通す2人の姿は、切なくも尊い。「女性は、恋人と離れてて寂しくはなるけど、男性を好きでいられる自分や離れても好きな男性を見つけられた自分が好き。七美のように、矢野を好きな自分を信じられる精神力の強さが女性にはあるんです」。さらに「女性の恋愛感情は男性の8倍以上」という荒牧さんは、女性にとって恋愛することの魅力を改めて説明。たとえ「恋することを忘れてしまった…」という女性にとっても、本作を観ると「自分たちの忘れかけていたストレートな感情を呼び起こされるはず」とオススメした。『僕等がいた前篇』は3月17日(土)より全国にて公開。『僕等がいた後篇』は4月21日(土)より公開。■関連作品:僕等がいた・前篇 2012年3月17日より全国東宝系にて公開© 2012「僕等がいた」製作委員会 &© 2002小畑友紀/小学館僕等がいた・後篇 2012年4月21日より全国東宝系にて公開© 2012「僕等がいた」製作委員会 &© 2002小畑友紀/小学館■関連記事:吉高由里子、モノマネ芸人・福田彩乃との禁断の共演に「やりづらい…」恋愛講座付き!『僕等がいた』女性限定試写会に25組50名様をご招待『蛇にピアス』コンビ復活!高良健吾&吉高由里子で吉田修一の青春小説を映画化生田斗真、初共演した吉高由里子の第一印象は「賢い人」ミスチル桜井「真っ直ぐな気持ちで取り組んだ」『僕等がいた』主題歌リリース決定
2012年03月07日映画『僕等がいた』の公開記念トークショーで吉高由里子と、彼女のモノマネで人気を集めている福田彩乃の共演が実現!3月1日(木)に「“恋活”女子限定」と銘打って行われた試写会の舞台挨拶に小松彩夏を加えた3人で登壇し、会場は盛り上がりを見せた。累計発行部数1,000万部を超える小畑友紀の人気漫画を前後篇の2部作で映画化した本作。七美と矢野、高校時代に出会い、思いを通じあわせた2人の恋の行く末が壮大に描き出される。この日はまず、矢野(生田斗真)の元カノ・奈々を演じた小松さんが登場した。その後、司会者がもうひとりのゲストとして「(劇中の吉高さんの役名の)高橋七美さんです!」とコール。観客は吉高さんが登場すると思い、大歓声に包まれたが、現れたのは七美風の衣裳で吉高さんのモノマネをする福田さん。客席は一瞬の静寂ののちに爆笑に包まれた。その後も福田さんは「矢野ぉ、好きだー!」「吉高です」「ハイボールでぇ」と吉高さんのモノマネを連発。すると、舞台袖から「何やってるんですか?」と怒りに満ちた表情で本物の吉高さんが現れ、客席は再び拍手と大歓声に包まれた。人気絶頂の若手女優とそのモノマネ芸人の共演というのは極めて稀なこと。吉高さんは「こんなフェイクのある舞台挨拶は初めてですが、やりづらい」と苦笑い。福田さんは「一緒でしょ?」と笑顔ですり寄るも吉高さんは「一緒じゃない!」と懸命に否定し笑いを誘っていた。この日は事前に観客から集められた恋の相談、悩みに3人が回答。「恋愛を長続きさせるにはどうすればいい?」という悩みに対し、福田さんは今度はタレントのYOUのモノマネで「お互いが思いやりを持てば…」と答え、レパートリーの広さを見せつけた。その後の質問に対し、3人は真面目に回答するも逆にモノマネなしの素の口調で答える福田さんに会場からは笑いが…。「何で笑うの?」と困惑する福田さんのかたわらで吉高さんは「私も真面目に喋ってると笑われるんですよ!」と互いの共通点を語り“元祖”天然ボケの強さを感じさせた。小松さんも、壇上で繰り広げられる福田さんと吉高さんのやり取りに我慢できずにたびたび爆笑。最後まで笑いの絶えない舞台挨拶となった。『僕等がいた』前篇は3月17日(土)より、後篇は4月21日(土)より全国にて公開。■関連作品:僕等がいた・前篇 2012年3月17日より全国東宝系にて公開© 2012「僕等がいた」製作委員会 &© 2002小畑友紀/小学館■関連記事:恋愛講座付き!『僕等がいた』女性限定試写会に25組50名様をご招待『蛇にピアス』コンビ復活!高良健吾&吉高由里子で吉田修一の青春小説を映画化生田斗真、初共演した吉高由里子の第一印象は「賢い人」ミスチル桜井「真っ直ぐな気持ちで取り組んだ」『僕等がいた』主題歌リリース決定壮大な“純愛回想録”!『僕等がいた・前篇』完成披露試写会に10組20名様ご招待
2012年03月01日人里離れた山村を舞台に、そこに暮らす無骨な木こりの男と、映画の撮影のためにやって来た新人監督の交流を描く、心温まるヒューマン・ストーリー『キツツキと雨』。『南極料理人』の沖田修一監督が描き出す異色な2人のふれあいは、ホロリとした空気感を生み出し、心地よい笑いを提供するのだが、実際に本作を鑑賞した人々からは「仕事を頑張ろうと思った」、「仕事って色々あるんだなと思った」と、同じ“働く者”としての共感の声が集まっている。シネマカフェで公開に先立ち行った試写会で寄せられたコメントを参考に、本作がもたらす“癒し”効果について検証!妻に先立たれ、息子と2人で暮らす60歳の木こり・克彦(役所広司)と、自信が持てずいまにも撮影現場から逃げ出したい25歳の映画監督の幸一(小栗旬)。ひょんな成り行きで、克彦はゾンビのエキストラとして映画に出演する羽目になる。やがて一緒に時を過ごしていくうちに、幸一は克彦に父親のような安心感をおぼえ、少しずつ一体感が生まれていく――。本作を鑑賞した人に「どのキャラクターに一番共感したか?」という質問をしたところ、最も多くの共感を集めたのが克彦。親目線で、または子供から見た父親への想いに共感する部分が多かったようで、「子供のように純粋なところ。子を思う親の優しさ、人に対する温かさを感じた」(30代・女性)、「息子とうまくいかない寂しさと、それを埋める新たな喜びを感じられた」(20代・女性)という声があり、同年代の女性からは「人生の中で非日常や非現実に憧れを持ちつつ、日常をこなしていく実感を撮影にのめり込む克彦の中に見た」という共感の声も。一方、僅差で票を集めた幸一に対しては、働く中での苦労や悩みへの共感が多く、「自分に自信がないけど、いいものは作りたい…。目上の役者にダメ出しするシーンは、自分と重ねて『頑張れ』と言いたくなった」(20代・女性)、「仕事に対する不安や投げ出したくなる気持ちに共感できた。でも必死にやり遂げようとするところがすごくかっこいいと思った」(20代・女性)という前向きな意見も。また、幸一と同率で共感を集めたのは、高良健吾が演じる克彦の息子・浩一だ。その共感ポイントは「親に反抗する気持ち」。それでも切れることのない父親との繋がりを感じさせる姿は、観る者の心をとらえる。全体を通して本作を観終わっての気持ちを表してもらったところ、「ほっこり」「前向きな気持ちになれた」という感想が圧倒的に多かったが、その温かい気持ちは「日常の中にある何気ない喜びや繋がり」からもたらされるのだろう。「悩みながらも頑張ろうという気持ちになった」(20代・女性)、「気づいていないだけで、人と人との繋がりが作り出す偶然の連続はきっと自分の周りにもたくさんあるんだろうなと感じた」(20代・女性)、「人の悩みは深いけれど、ちょっとしたことがきっかけで解決することもあると思った」(20代・女性)といった感想が寄せられた。では、この心温まる映画をどんな人にオススメする?と最後に尋ねたところ、「仕事で日々、追われている人」、「進路で迷ってる人」という声が多く集まった。ひょんな出会いがきっかけで、自分の仕事に自信を取り戻していく幸一の姿は、働く人々、さらにこれから社会に出て働く人へのエールとなるに違いない。ちょっぴりお疲れだという方はぜひ、この映画が贈る幸せなひとときで癒されてみては?『キツツキと雨』は全国にて公開中。■関連作品:キツツキと雨 2012年2月11日より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開© 2011「キツツキと雨」製作委員会■関連記事:『キツツキと雨』主演の役所広司、同日公開の『はやぶさ』が気になる…!?役所広司×小栗旬インタビューふたりだから語れる、「映画を撮り続ける」ワケ『蛇にピアス』コンビ復活!高良健吾&吉高由里子で吉田修一の青春小説を映画化高良健吾×沖田修一監督インタビューコメディから解き明かす24歳の魅力と素顔役所広司×小栗旬『キツツキと雨』独占試写会に35組70名様をご招待
2012年02月20日役所広司と小栗旬の初共演が話題を集める『キツツキと雨』の初日舞台挨拶が2月11日(土)、東京・角川シネマ新宿で行われた。『南極料理人』が多くの支持を集めた沖田監督の最新作。ある村にクルーを率いてゾンビ映画の撮影に訪れた気弱な映画監督(小栗さん)と村の武骨な木こり(役所さん)の交流をユーモアたっぷりに描き出す。昨年の第24回東京国際映画祭で、日本映画として唯一、コンペティション部門に出品され、見事審査員特別賞を受賞。さらに、第8回ドバイ国際映画祭で最優秀男優賞・脚本賞・編集賞を受賞し、早くも国際的な評価を得ている本作。この日は両映画祭で獲得した4つのトロフィーが勢ぞろいし、役所さんらは喜びを再確認。台湾での公開が決定し、韓国からの配給オファーも舞い込むなど、さらなる世界進出を予感させるニュースも発表され、「国境を越えて、多くの方が観てくださった。みんなでいただいたもの(賞)ですから、お祝いをしたいですね」と役所さんもニッコリ。そんな役所さんは「今日は『キツツキ』とか『はやぶさ』が公開ですね…。キツツキは小ぶりですけど、記事は大きくして下さい(笑)」と取材陣にアピール。同じ“鳥”がタイトルになっているためか、同日公開された渡辺謙主演の『はやぶさ遥かなる帰還』が気にかかる様子だ。役所さんにとって、木こり役は初めての体験だったが「チェーンソーを使うのは結構得意ですなんですよ(笑)。ゾンビメイクも楽しかった」とふり返る。一方、小栗さんは『シュアリー・サムデイ』(’10)で監督経験があり、「今回、新人監督役を演じたのは不思議な感覚」。1月に行われた本作の完成披露試写会、そして出演作『荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE』の先行上映会に続き、この日は今年3度目となる和装姿。小栗さん自身が掲げた「今年は『あいつ、舞台挨拶ではいつも着物を着てくる』って言われる俳優になろうと思う」という年頭の誓いが、今後いつまで実行されるかも注目したいところだ。ちなみに、この日は『キツツキと雨』というタイトルにちなんで、キツツキをかたどった飴(あめ)細工が3人にプレゼントされ、一足早いバレンタイン気分も味わっていた。『キツツキと雨』は角川シネマ有楽町ほか全国にて公開中。■関連作品:キツツキと雨 2012年2月11日より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開© 2011「キツツキと雨」製作委員会■関連記事:役所広司×小栗旬インタビューふたりだから語れる、「映画を撮り続ける」ワケ『蛇にピアス』コンビ復活!高良健吾&吉高由里子で吉田修一の青春小説を映画化高良健吾×沖田修一監督インタビューコメディから解き明かす24歳の魅力と素顔役所広司×小栗旬『キツツキと雨』独占試写会に35組70名様をご招待小栗旬、心境の変化?凛々しい和装姿も「若だんな」と呼ばれる…
2012年02月12日「メガホンを握る」という言葉で表現される映画監督の仕事だが、どうやらメガホンよりも頭を抱えている時間の方が長そうだ。この2人はどうだったのだろうか?『南極料理人』の沖田修一監督が、ある地方の村を舞台に映画作りの現場のドタバタを描いた最新作『キツツキと雨』。映画のことなど何も知らないままに映画作りを手伝うことになる武骨なきこりを役所広司が、そしてゾンビ映画を撮影する気弱な映画監督を小栗旬が演じる。ご存知の通り、2人は映画監督の経験アリ。さてさて、役所さんと小栗さんの目に沖田組の現場はどのように映ったのか?この2人だから語れる(?)映画監督とは――?まずは役柄について話を聞こう。役所さん演じる克彦は、半生を山で過ごしてきた生粋のきこり。なぜか自分でも分からぬままに、映画作りに入れ込み、定職につかない息子(高良健吾)とはろくにコミュニケーションが取れないのに、小栗さん扮する頼りない新人監督・幸一に対してはなにくれとなく世話を焼く。年齢も育ってきた環境も異なる2人の噛み合ってるんだかないんだかというやり取りが何ともユーモラスで魅力的だが、役所さんは、克彦の胸中をこう分析する。「息子との関係…実の息子に対して愛情表現がうまくできない部分で悔いがあるんでしょうね。逆に幸一に対しては、血は繋がっていないけどストレートにそういう気持ちを出せる。『何かしたい』という気持ちが働いて、この2人の関係性が出来ていったんだなと思います。息子の方は自分の未来がなかなか見えなくて、何をしたらいいか分からない。幸一が好きなことをできているというところに『うちの息子もそうなれば…』という思いはあるんでしょうね」。一方で、幸一にとって克彦は「よく分からないおじさんですよね(笑)」と小栗さん。幸一の視点で受け止めた克彦との関係は?「何だかよく分からないけど時々、現場にやって来て、なぜか絡んでくる(笑)。彼にとってそれがいいものだという認識すらしてないけど、徐々にちょっとしたオアシスのようになっていき、なじんでくる。映画の現場と離れたところにいる人だからこそ、肩ひじ張らずにいられるのかな」。映画監督の幸一と息子の浩一。「やりたいことが見当たらない…」「年の離れた“大人”とどう接していいのか分からない」などなど、いわゆる“イマドキ”の若者の要素を含んでおり、それが克彦をイラつかせることも…。映画作りの現場は、歳の離れた人たちが上司でも部下でもなく、それぞれのプロの領域をもって仕事をする場である。「僕の場合はもうほとんどが自分より若い世代との仕事になりますからね」――。そう言って小栗さんを見る役所さんの目は、なんとも優しい。「みんなしっかりしてるなと思いますよ。小栗くんの場合は舞台から始めてるから、役者としての基礎がしっかりしてますよね。キャリアも長いし、悩みつつもしっかりと考えて役をつかんでいくのは立派だと思う。僕が小栗くんくらいの年には何やってたっけ?って思いますよ(笑)。同世代で競い合う仲間もいるし、相乗効果でやっていけるんじゃないかな」。1977年生まれの沖田監督も当然、役所さんにとっては若い世代の人間だが、そんな監督の現場でそれこそ、監督がまだ小さな子供だった頃から現場を経験してきた役所さんが感じたのはある種の“懐かしさ”だったというから面白い。「最近の映画の作り方として、たくさん素材を撮って、どれが本番だったのか分からないような撮り方が主流になってきているのは感じます。俳優から見て、どう撮っていくのかというのが見えずに流れていくんですね。沖田さんの場合はまずテストをしてみて、そこで修正して、じゃあどう撮るのかとスタッフが監督を囲んで相談するんです。自分が欲しいカットとお芝居のために時間を費やしていく。そうやって成立させようというビジョンを持っている気がする。それは実は、映画監督の中でどんどん少なくなっている部類だと思います。そういったところで『まだこうやって映画を撮っていこうとする人もいるんだな』と思いましたね」。沖田監督も決してビシバシと決断していくタイプではない。劇中の幸一の優柔不断な様子は、沖田監督そのものと言えるかもしれない。だが「違う」と思えば決して安易にOKを出さずに、分からないものが何なのかを突き詰めていく。「不思議な方ですよね」という小栗さんの言葉に頷きつつ、役所さんが続ける。「彼が『分からない』と言うのは、本当に分からないんだと思います。そこでやって試していく。そこは男らしいところですよ。やってみないと分からないのは当然だし、自分がいいと思っても、それが映画としていいかどうかは分からないというのは、正直なところだと思います」。劇中の幸一はその『分からない』という言葉が現場で言えずに苦しむ。「どうですか、監督?」という言葉に対して「分かりません」と言えたらもっと楽なのだろうが…。小栗さんは、そんな幸一に自らを重ねしみじみと言う。「僕も自分が監督したとき、『分からない』って言えずに苦しかったです。沖田さんは『分からない』って言うし、悩み始めたら現場が止まるんですが、『すいません』と言いつつ、それを突き通すのはすごいなと思いました。そういう時間ができると、待っている僕らも監督のためにどうしたらいいんだろう?って考えるんです。役所さんが前に仰っていたんですが、いい意味で自主制作映画のようなノリがある、と。そうやって(映画の)空気感が生まれていったんだなと思います。沖田監督には優秀な助監督が2人ついてるんですが、その人たちも『また監督が悩んじゃったよ』とぶつくさ言うんですが、いざ始まるとそこで監督のためにものすごく必死になったりするのが面白かったです」。本作に登場するエピソードもリアルかつ、クスリと笑ってしまうものが多いが、役所さんと小栗さんは自分が監督をした際の、もっと強烈なエピソードを持っているのでは?そう問うと役所さんは「そりゃありますけど…時間がなくなっちゃいますよ?」とニヤリ。小栗さんは苦笑いを浮かべつつ、こんな思い出を明かしてくれた。「『監督、(時間が)おしてます』と言うのはよく言われましたね。僕が一番つらかったのは、照明のアシスタントに『ドラマ撮ってるんじゃねぇんだよ』と言われたことですかね(笑)。確かに、そんなに照明を凝らずに吊るして撮るだけだったんで、照明的にはつまらなかったんでしょうね。その彼とは結果的にすごく仲良くなって、終わり際には『また呼んでください』って言ってもらえたんですけど。ボソッと言われたときは『帰りてぇな』って思いましたよ(笑)」。それでも映画監督は映画を撮り続ける。なぜか?映画の中の小栗さんの姿がその答えを教えてくれる。(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:キツツキと雨 2012年2月11日より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開© 2011「キツツキと雨」製作委員会■関連記事:『蛇にピアス』コンビ復活!高良健吾&吉高由里子で吉田修一の青春小説を映画化高良健吾×沖田修一監督インタビューコメディから解き明かす24歳の魅力と素顔役所広司×小栗旬『キツツキと雨』独占試写会に35組70名様をご招待小栗旬、心境の変化?凛々しい和装姿も「若だんな」と呼ばれる…ココロの雨を晴らそう!『キツツキと雨』人生相談試写会に25組50名様ご招待
2012年02月09日人気小説家・吉田修一著による青春感動巨編「横道世之介」(毎日新聞社刊)を『南極料理人』、『キツツキと雨』など心温まる人間模様を独特のユーモアと世界観で描いてきた沖田修一監督によって実写映画化されることが決定!主演に高良健吾、ヒロインに吉高由里子が抜擢されたことが明らかとなった。一昨年、国内の映画賞を総なめにした『悪人』や『パレード』などの原作者としても知られるベストセラー作家・吉田修一著で、2010年本屋大賞3位入賞、第23回柴田錬三郎賞を受賞した人気小説を原作にした本作。長崎の港町生まれで大学進学のために上京したばかりの主人公・横道世之介とガールフレンドの与謝野祥子を始め、まわりの人々の青春時代と彼らのその後が描かれる。嫌味のない図々しさが人を呼び、それでいてお人好しの主人公・世之介を演じるのは、『軽蔑』、NHK連続テレビ小説「おひさま」など活躍が目覚しい高良健吾。沖田監督とは『南極料理人』、『キツツキと雨』に続き、3度目のタッグを果たす。そのお相手、ヒロイン・祥子を演じるのは、今年の公開作だけでも『ロボジー』、『ヒミズ』、『僕等がいた』と飛ぶ鳥を落とす勢いの人気女優、吉高由里子。日本映画・ドラマ界で活躍する若手俳優の中でも頭一つ抜け出た2人だが、『蛇にピアス』で共演済みとあって、まさに磐石の布陣?手渡された今回の脚本を読んで「とにかく面白い!」と絶賛する高良さんは、「沖田監督はいつも一緒に悩んでくれる監督なので、今回も一つ一つ悩みながら、楽しみたいです。緊張もしていますが、沖田監督となら『なんとかなる』と思えます」と沖田監督へ全幅の信頼を寄せる。再共演の吉高さんについても「久しぶりに会う友達みたいに再会できたら嬉しいです。吉高さん自身がコメディ映画のように面白い方ですし、しっかりしているので、現場を引っ張ってくれると思います。監督が受け止めてくれて、吉高さんが引っ張ってくれる。だから安心して、僕は前向きな他力本願で頑張ります」と力強い(?)コメント。その吉高さんも「高良さんと共演させていただくのは約5年ぶりで、19歳の頃、ご一緒しました。今回、すごく楽しみでもあり、あの頃から自分が成長してなかったらどうしようと思う不安もあります。高良さんと共演という形で再会するのをとても嬉しく思います。信頼し合えるような関係性を作っていい作品を残したいです」と再会に胸弾ませる。本作のテーマについて、沖田監督は「原作の特徴として、80年代と現代の話が出てきますが、世之介というキャラクターを通していろんな人が過去を思い出したりしています。僕はいま34歳ですが、自分が送ってきた大学生活と彼らの生活はそんなに変わらないと感じています。友達ができて、恋をして、また疎遠になったりして…ということが、どの時代も変わらないんじゃないかな、と思います。そういう“変わらない青春”みたいなものをこの作品で出せたらいいなと思っています」とコメント。これまで映画化されてきた吉田修一作品の持つサスペンスものとはまた一味違う、温かみのある優しい作品が生まれそうだ。撮影は3月下旬にスタートし、長崎でのロケを経て、5月上旬にクランクアップ予定。『横道世之介』は2013年、全国にて公開。■関連作品:キツツキと雨 2012年2月11日より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開© 2011「キツツキと雨」製作委員会僕等がいた・前篇 2012年3月17日より全国東宝系にて公開© 2012「僕等がいた」製作委員会 &© 2002小畑友紀/小学館横道世之介 2013年、全国にて公開■関連記事:役所広司×小栗旬インタビューふたりだから語れる、「映画を撮り続ける」ワケ高良健吾×沖田修一監督インタビューコメディから解き明かす24歳の魅力と素顔生田斗真、初共演した吉高由里子の第一印象は「賢い人」役所広司×小栗旬『キツツキと雨』独占試写会に35組70名様をご招待ミスチル桜井「真っ直ぐな気持ちで取り組んだ」『僕等がいた』主題歌リリース決定
2012年02月09日『悪人』や『パレード』など映画化作品の多い作家・吉田修一の小説『横道世之介(よこみちよのすけ)』が、高良健吾と吉高由里子をキャストに迎えて映画化されることが決定した。その他の写真『横道世之介』は、1980年代を舞台に、大学進学のために長崎から上京したばかりのお人よしで嫌みのない世之介(高良)と、ガールフレンドの祥子(吉高)や周りを取り囲む若者たちがおくる青春の日々とその後を描いた作品。原作は、毎日新聞の夕刊で2008年から約1年にわたり連載され、単行本が昨年の本屋大賞3位、第23回柴田錬三郎賞を受賞している。お人よしの青年・世之介を演じる高良は脚本を読んで「とにかく面白い! 世之介が大好きになりましたし、なにがなんでも世之介役をやりたいと思いました」とコメント。吉高とは『蛇にピアス』で共演しているが「久しぶりに会う友達みたいに再会できたらうれしいです。吉高さん自身がコメディ映画のように面白い方ですし、しっかりしているので、現場をひっぱってくれると思います」と早くも撮影現場での再会を楽しみにしているようだ。また、吉高も高良との共演に「共演という形で再会するのはとてもうれしく思います。信頼しあえるような関係性を作っていい作品を残したいです」と意気込みを語っている。本作の脚本と監督を務めるのは、『南極料理人』『キツツキと雨』など、独特のユーモアと確かな演出力で定評のある沖田修一氏。沖田監督は「世之介を表現するには色んな言葉があると思うのですが、どれもあっているようでどれも違うようで、形容詞をうまくもてなくて、なかなか説明できない」とコメント。そんな世之介を演じる高良とは前2作に続いてのタッグとなるが「本人の感じが世之介に近いなと思っています。これまで一緒に仕事をしているしていないに関らず、高良君がいいいと思っていました」と言い、沖田作品初出演の吉高については「魅力的な女優さんだし、(彼女が演じる)祥子もそんな風に魅力的な人物になったらいいなと思います。まだお会いしていないんで会うのを楽しみにしています」と期待を寄せている。3月下旬から都内や長崎でロケを行い、5月上旬にクランクアップ。2013年の公開を予定している。『横道世之介』2013年、全国ロードショー
2012年02月09日山本裕典、本仮屋ユイカ、原田夏希、竹内寿、福士誠治という、実力を兼ね備えた5人の若手俳優が出演する舞台『パレード』。この作品が1月16日、東京・天王洲 銀河劇場にて開幕した。本作は、『悪人』『パーク・ライフ』などでも知られる吉田修一による2002年山本周五郎賞受賞作の小説が原作。この小説に惚れ込んだ行定勲が2010年に自ら脚本も手がけ映画化、今回の舞台版も演出を担当している。脚本は『世界の中心で、愛をさけぶ』など、映画化された作品の舞台版も手がけているモダンスイマーズの蓬莱竜太。小説と映画版が5人の登場人物それぞれの独白をオムニバスとして構成しているのに対し、舞台版は5人が暮らす2LDKのマンションでの生活を時系列に見せる形をとった。また、小説とも映画版とも全く違ったラストを用意しているのも注目すべき点だ。物語は都内の古びた2LDKのマンションが舞台。ここに年齢も職業も異なる4人の若者がルームシェアしている。先輩の彼女に恋する大学3年の良介(山本)、若手人気俳優と熱愛中らしい無職の琴美(本仮屋)、飲んだくれのイラストレーター兼雑貨屋店長である未来(原田)、映画会社勤務で一番しっかりしていそうな直輝(福士)。細かい生活ルールも喧嘩もなく、他人に踏み込みすぎぬよう一見楽しく日々を送る彼らの前に、ある夏、男娼をするサトル(竹内)が現れ、同居することになる。近所で女性を狙った通り魔事件が頻発していたこの頃、サトルの同居を機に、徐々に4人の住人の心の闇が露わになる。時は過ぎ冬、またも通り魔事件が起こる。それでもサトルを除く4人は表面上当たり障りのない生活を続けていて……。ルームシェアを支える兄貴的な役割を果たす、福士演じる直輝は舞台版のキーマン。一見、コミュニケーション能力に長けていそうなのだが、時おり電話でキレまくり、物語に不穏な空気をもたらす。また周りの雰囲気に流されて、つい盛り上げ役を買って出てしまう良介役には山本が扮する。5人の中では一番素直な性格で、共同生活に波風が立たないよう注意を払っている。酒に飲まれて常に生活に嵐を巻き起こす未来役の原田、一見平穏な共同生活に疑問を投げかける得体の知れないサトル役の竹内は好演。働きもせず一日中熱愛中らしい有名俳優の連絡を待ち続ける琴美役の本仮屋は、後半になるにつれ大人しい佇まいが不気味に感じられた。登場人物の誰かがストーリーを引っ張る芝居ではない。マンションで共同生活を送る5人の若者の生態を通して、彼らの無自覚な残酷さや心の隔たりをあぶり出す舞台だ。東京公演は1月27日(金)まで同劇場にて。2月4日(土)・5日(日)は大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティで上演する。チケットはいずれも発売中。
2012年01月18日吉田修一の人気小説を舞台化した「パレード」の公演初日を前に1月15日(日)、通し稽古の模様が報道陣に公開。一昨年の映画化に続いて本公演でも演出を手掛ける行定勲と山本裕典、福士誠治が取材に応じた。山本さん、福士さん、本仮屋ユイカ、原田夏希、竹内寿を迎えて舞台化された本作。都会でルームシェアをする若者たちの心の闇を暴き出していく。公演初日を翌日に控え、山本さんは「ずっと稽古してきてチームワークもいいし、それぞれが台本を深く読みこんで自分なりの『パレード』を考えてきました」と晴れ晴れとした表情。行定監督は「自分で映画を演出しているのを忘れて全く別物としてやってます。かなりいい仕上がりになっていると思います」と自信をのぞかせる。山本さんは見どころとして「パンツをさらしてます!」とセクシーショットを告白。行定監督から「見せたいんだよね?」とツッコまれると「さらしたいんです」と頷き、「(パンツは)いくつか用意してもらっています。見てのお楽しみで(笑)」と期待をあおった。福士さんは「小説、映画とあって、今回の舞台ではラストが少し変わっています」と見どころを明かすも「一番言いたいけど言っちゃいけないところ(笑)。舞台では珍しく、雨を降らしてもらってびしょ濡れになりますが、それ以上は言うなと言われています」と原作、映画との違いをほのめかした。行定監督も「映画では(原作の)2~3歩先を見せましたが、舞台はかなり先を見せてます。そこをやりたかったんです」と強い思い入れを明かした。ちなみに、山本さんは公演中の1月19日に24歳の誕生日を迎えるが「まだまだ若いと思ってましたが(笑)、大人に近づいてます。良い1年のスタートにしたい」と抱負を語るが、「プレゼントは?」と報道陣から尋ねられた行定監督、福士さんはあっさりと「しないですね」と即答。山本さんは「女性陣には優しいのにメンズにはあたりが厳しいですよね」と苦笑いを浮かべていた。舞台「パレード」は1月16日(月)より29日(日)まで東京・天王洲銀河劇場にて、2月4日(土)、5日(日)に大阪・シアター・ドラマシティにて上演。■関連作品:桜蘭高校ホスト部 2012年3月17日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2012 葉鳥ビスコ・白水社/映画「桜蘭高校ホスト部」製作委員会■関連記事:山本裕典「120%はじけたい」人気ドラマ『桜蘭高校ホスト部』映画化決定!
2012年01月16日2010年に行定勲監督により映画化された『パレード』の、舞台版の制作発表が10月26日に行われ、演出を手掛ける行定と、出演する山本裕典、福士誠治、本仮屋ユイカ、原田夏希、竹内寿が会見に出席した。『パレード』チケット情報舞台作品の原作となる『パレード』は、吉田修一が2002年に山本周五郎賞を受賞し、話題となった小説。都内のマンションでルームシェアをしている4人の若者たち。そこへ男娼をしている男が現れ、なんとなく一緒に住む事になるのだが、同じ頃、近所で女性を狙った連続暴行事件が起こり始める。一方で、お互いを干渉せずに過ごしてきた4人の日常が少しずつ変化していき……。会見で行定は「『パレード』は、僕にとっての集大成になった映画です。これを演劇化するという話を聞いて、他の人にやられたくないな、という気持ちがあって。(原作は)時代を凌駕した若者像を捉えた小説で感銘を受けました。それをまた演劇でやらせていただくのは光栄」と話し、映画は自身でシナリオを書いたが、舞台版では「蓬莱竜太さんという、ずっと一緒に仕事をしたかった若手の作家の方に頼みました。自分で作った映画版を裏切ろうというのがテーマなんで、すごくそこは自分自身楽しみにしています」と映画との違いも明かした。また、演じる側の山本は「舞台ならではの見せ方で、舞台を見に来た人をひとりでも多く魅了したい」と意気込みを語ったかと思えば、ルームシェアをしたら見られたくない姿はと言う質問に、「友達の家に遊びに行った時に、夕飯をご馳走になった後、トイレで大きい方をしたら音が鳴ってしまって。それを友達に聞かれて大爆笑されました」と恥ずかしい話をポロリ。同じ質問に本仮屋も「眠っている時の顔がよくないと友人に言われて。それから寝る時は暗くして見られないようにしてます」とマル秘エピソードを告白。この日が初対面という人もいる中、会見の場ですっかり打ち解けた様子だった。そのやりとりを横で聞いていた福士と原田は苦笑しつつも「(秘密を抱えている役で)映画とは違った裏切りを見せられるんじゃないかなと思います」(福士)。「自分が今までやったことがない役で、(自分とは)違うキャラクターですが楽しみです」(原田)とそれぞれ意欲を語った。この日18歳の誕生日を迎えた竹内は「男娼(という言葉)すらも知らなくて。想像もつかないし、どうやって演じたらいいか解らなくて……」と難しい役どころに悩みながらも、「この先輩方と一緒にできるのが嬉しい」と明るく答えていた。舞台『パレード』は、2012年1月16日(月)から29日(日)まで東京・天王洲銀河劇場、2012年2月4日(土)から5日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演。チケットは、東京公演は現在プリセール(WEB先着先行)実施中、大阪公演は10月27日(木) 21:00より実施。10月29日(土)より一般発売開始。
2011年10月27日今年で3回目を迎える、日本全国の独立系映画館スタッフの投票により、スクリーンで観てほしい映画作品を選出する「映画館大賞」の結果が発表され、松たか子主演の『告白』が1位を獲得した。観客に映画を送り届ける“最前線”である映画館で働くスタッフが選ぶ映画賞として、2年前に設立された映画館大賞。第3回となる今回は、2009年12月から2010年11月末日までの1年間に公開された作品を対象に、全国の130館の独立系の映画館スタッフが、1位に10点、2位に9点…10位に1点という形式で投票し、合計ポイントで順位を決定した。1位に輝いたのは、2009年本屋大賞に輝いた、湊かなえによるベストセラーを鬼才・中島哲也が映画化した『告白』。愛する娘を殺された女教師の復讐劇という、ダークな内容のドラマだったが口コミでの広がりを見せ、ヒットを記録した。書店員が選ぶ賞として2004年にスタートした「本屋大賞」こそが、映画館大賞、ビデオ屋さん大賞など世を席捲する「○○大賞」の元祖とも言うべき存在。その本屋大賞受賞作品が実写化され映画館大賞に!邦画が全体の1位に輝いたのは初めてのことである。また、3回目にして初めて、日本で最も権威ある「日本アカデミー賞」の最優秀作品賞受賞作と、映画館大賞作が重なる結果となった。2位には韓国映画『息もできない』がランクイン。ミニシアター系の小さな作品ながら、こちらも口コミで高い評価を集めたが、やはり独立系映画館のスタッフの間でもその評価は高し!ハリウッド大作を抑えて見事、2位に入った。3位には歴代最多興行収入を更新した『アバタ―』。以下、『トイ・ストーリー3』、『インセプション』と続く。邦画では6位に吉田修一原作の『悪人』、9位に三池崇史監督作『十三人の刺客』が入った。7位の『第9地区』は南アフリカを舞台にした作品で、8位の『オーケストラ!』はフランス映画、10位の『瞳の奥の秘密』はスペイン、アルゼンチン合作。過去2回と比べても、国際色豊かなベスト10となった。また、特別部門として設けられている、著名人が昨年最も印象深かった1作を選ぶ「あの人の1本」には映画監督の黒沢清と女優の夏木マリが参加。黒沢監督は、ベスト10でも7位に入った『第9地区』を、夏木さんは、日系人監督キャリー・ジョージ・フクナガによる『闇の列車、光の旅』を選んだ。昨年のアカデミー作品賞候補作の中でも、ひときわ異彩を放った『第9地区』について、黒沢監督は「難民のような宇宙人が地球に飛来、ゲットーを作って住み着き、人間はたいへん迷惑する…と事前に聞いていた内容は冒頭のほんの5分だった。ここから映画が始まり、見る間にまっとうな活劇としての体裁を整えていく。立派な映画だ。とりわけ宇宙人と人間とが協力して敵の基地に潜入するシーンは、ジョン・カーペンターかと見紛うばかりの感動で泣きそうになった」と絶賛。一方、中南米・ホンジュラスから“夢の国”アメリカを目指して旅をする移民たちの姿を描いた『闇の列車、光の旅』について夏木さんは「私はロードムービーの旅が好きだ。主人公と一緒に知らない世界を見る興奮。しかしながら2010年は過酷な旅を経験した。『闇の列車、光の旅』はこの年、私にとって一番の衝撃作だ。製作は人気俳優ガエル・ガルシア・ベルナル、ディエゴ・ルナ。監督がキャリー・ジョージ・フクナガ。この製作人たちは少女と少年に命がけの危険な旅をさせる。南米、ホンジュラスに住む少女サイラはよりよい生活を求め父とアメリカを目指すが、移民生活の過酷な現実の中で少年と出会い、ある事件をきっかけに2人は強くなっていく。監督は自ら不法移民と旅をしてリサーチしたという。いま、現実にこんな世界があるという事実。結末の感動はどんな旅より私は自由になれた」とのコメントを寄せてくれた。また、今年から新たに新設された「2010年を象徴する作品」という部門では、“3D元年”にふさわしく、『アバタ―』が最も多くの票を集めた。「映画館大賞 2011」の公式サイトでは、全ての投票結果のほか、「2010年 記憶に残った作品、劇場での出来事」と題して、全国の映画館スタッフから寄せられた観客とのエピソードや様々な思い出も紹介。順位と共に、こちらを読んでみると映画館に行く楽しみがさらに増すかも?映画館大賞 2011ベスト101位:『告白』2位:『息もできない』3位:『アバタ―』4位:『トイ・ストーリー3』5位:『インセプション』6位:『悪人』7位:『第9地区』8位:『オーケストラ!』9位:『十三人の刺客』10位:『瞳の奥の秘密』映画館大賞 2011公式サイト■関連作品:告白 2010年6月5日より全国東宝系にて公開© 映画「告白」フィルムパートナーズ息もできない 2011年1月22日よりシネマライズにて期間限定公開アバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reservedトイ・ストーリー3 2010年7月10日より全国にて公開© DISNEY/PIXARインセプション 2010年7月23日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved悪人 2010年9月11日より全国東宝系にて公開© 2010「悪人」製作委員会 十三人の刺客 2010年9月25日より全国東宝系にて公開© 2010「十三人の刺客」製作委員会第9地区 2010年4月10日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 District 9 Ltd All Rights Reserved.オーケストラ! 2010年4月17日よりBunkamuraル・シネマ、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開© 2009 Focus Features LLC. All Rights Reserved瞳の奥の秘密 2010年8月14日よりTOHOネマズ シャンテにて公開© 2009 TORNASOL FILMS - HADDOCK FILMS - 100 BARES PRODUCCIONES - EL SECRETO DE SUS OJOS (AIE)闇の列車、光の旅 2010年6月19日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2008 Focus Features LLC. All Rights Reserved.■関連記事:岡田将生が若き日のブラック・ジャックに!手塚治虫の名作ドラマ化共演に仲里依紗第5回アジア・フィルム・アワード開催。登壇者から日本の被災者にお見舞いのコメント全国のビデオショップ店員が選ぶ「ビデオ屋さん大賞」創設1位は『サマーウォーズ』ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、『バットマン』新作で悪役に挑戦テキサス州で開催のメディア見本市にE・ペイジらが出席。震災への義援金募集も実施
2011年04月05日清純な少女にセクシー&ダークなヒロイン、女子高生から先生まで新たな作品ごとに華麗な…いや、過激な“変身”を遂げる仲里依紗が、行定勲と初タッグ!2月より携帯放送局BeeTVにて配信中のドラマ「パーティーは終わった」で、妄想を暴走させて成宮寛貴、永山絢斗、高岡蒼甫、林遣都に小出恵介という5人のイケメンたちと恋に落ちるヒロインのマンガ家・十朱(とあけ)を演じている。女性キャストを魅力的に描くことにかけては右に出る者はいない行定作品で、錚々たる共演陣を相手に彼女はどのような輝きを見せてくれるのか?早速、仲さん、行定監督に話を聞いた。――“妄想”と“仲里依紗”という組み合わせは絶妙ですが…。仲:妄想と私?やだ、私って妄想してると思われてんのかなぁ(笑)?確かに妄想好きですよ…というか大好きです!映画観て「あれがこうなったら…」とか「あの人が実は」って勝手に想像を膨らませて話したりするのもすごく好きです。そういう意味では十朱に似てるかも。友人に誘われたパーティーに渋々、参加した十朱。会場で偶然目が合ったイケメン男子とのめくるめく恋の物語が彼女の妄想の中で展開していく。――5つの全く異なる“妄想”の物語ということで、尽くすタイプの女から殺される願望を持った女まで、各話で十朱が見せる表情は全く異なります。どういうイメージで十朱を演じられたんですか?仲:私が勝手に、それこそ妄想で考えているマンガ家のイメージでやりました。根がやや暗めで変な人…という(笑)。一見、「このひと、大丈夫かな?」と思われそうな感じでちょっとやさぐれてて…。でも、そう考えると私と結構似てるかも(苦笑)。私もパーティーとか好きじゃないし。――行定監督は前回、吉田修一さんの原作を映像化した「女たちは二度遊ぶ」がBeeTVで大きな反響を呼びましたが、今回はオリジナル脚本ですね。行定:調子に乗ったBeeTVが「今度は“男たち”で行きたいですね」とか言うわけですよ!続編やればいいのに(笑)。じゃあっていう風で、ひとりの女性マンガ家の妄想の中で生かされるいろんなパターンの“彼”で。映画にせよ何にせよ、やっぱりオリジナルが面白いんですよ。友達の外国人の映画監督と話してても「何で日本人はオリジナルでやんないの?」っていつも言われるんですよ。もっと好きに物語を作ればいいじゃないかって。だから今回、もう次はないかもしれないけど(笑)、好き勝手にやってやろうって。――監督はずっと仲さんと仕事をしたかったということですが…。行定:この人は…何でしょうね?前から謎でしたね。いろんな作品見たけど毎回違うんですよね。この顔が好きでしたね、表情が…。仲:ロバみたいな(笑)?行定:…(笑)。すごく綺麗な顔なんだけど、あえて綺麗にしてない感じ。すごく無防備な表情がしっかりと映ってて。『ハルフウェイ』に出てる仲里依紗を見て「何なんだ?彼女のこの自由度は?」って思ったんです。彼女が走るシーンを見て「この姿、無防備すぎるぞ。大丈夫か?仲里依紗」って会ったこともないのに、いち観客として思った。実際やってみたら…監督、共演者が望む女優なんですよ。その意味で天才ですね。それは、今回、共演した男優陣もみんな分かっていると思う。成宮くんは僕よりも仲さんとの付き合い長いけど、同じこと言っていた。「俺を受け止めてくれる」って。――個人的には仲さんが永山さん演じる恋人との関係を一方的に切ろうとする「捨てたい」と記憶喪失の林さんを思い切り束縛する「抱きしめたい」が女の残酷さ、怖さが出ていて強烈でした。仲さんはこの十朱の心理って理解できますか?仲:(即答で)できます!だってすごく楽しかったんですよ、演じてて(笑)。最初は「捨てたい」が一番難しそうだなと思ってました。しかも相手が永山さんと聞いて、「あの永山さんが、泣きながら女にすがる男?」って感じで全く想像できなかったんです。でも、実際やってみたらもう、目の前にいるのは永山さんじゃなくてムサシ(※永山さんの役名)なんですよ。もう、彼の発するひと言、ひと言にイライラして「何だこいつは?」って気持ちがわき出てくるんです。笑顔がまた憎たらしくて!踏みつけてやりたいって思いましたもん。永山さんがすごいですね、この「捨てたい」に関しては。途中のシーンではムカついて、捨てたいって感じなんですけど、いざ別れる瞬間になるとすごく寂しく切なかったです。この恋愛が私の理想かも、と思いました。いなくなると寂しいというのが(笑)。だから、ムサシみたいな仏のような人がいいかな。――その仏のような人に残酷な反応するのが楽しい?仲:楽しいと言うよりもまずイライラするんですよ。相手に対してもそうだし、そこに振り回されてる自分に対しても。でもやっぱり好きで、それを楽しんでるのかな(笑)。――「抱きしめたい」は真逆で相手を何が何でも自分のものにしたいという女性で、これはこれで怖いですが。仲:この十朱は、「怖いな」って思いながら演じてましたね。でも、そういう人って結構いるのかも…一種の母性本能なんですかね?演じながら「こういう女にはなりたくない」て思ってました。自分が追いかけるというのは、負けた気がするんですよね。私は結構、負けず嫌いなのでそういう意味でもこの十朱が一番共感できなかったです。――では、もし仲さんの妄想で「パーティーは終わった」の第6話を作るとしたら…。仲:執事をしてほしいですね、男性に(笑)。行定:尽くしてほしいのね?仲:もう全てにおいて尽くして、尽くして、尽くしまくる男!行定:じゃあ次は「尽くされたい」で(笑)。仲:大満足です(笑)!BeeTV「パーティーは終わった」公式サイト:■関連作品:時をかける少女 (2010) 2010年3月13日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開© 「時をかける少女」製作委員会2010ゼブラーマンゼブラシティの逆襲 2010年5月1日より全国にて公開© 2010「ゼブラーマン2 ゼブラシティの逆襲」製作委員会■関連記事:ドSから尽くす女に束縛女…仲里依紗の過激“妄想”5段階変化の画像が到着!仲里依紗が妄想の中で成宮寛貴、林遣都ら5人のイケメンとヤバい恋に落ちる?『十三人の刺客』にスタンディングオベーション7分!金獅子に三池監督手応えアリ?ゼブラクイーン×『時かけ』仲里依紗、正反対の2役のコラボポスター完成仲里依紗初海外映画祭「カムサハムニダ」に大歓声「サイコーだ」
2011年02月03日第34回モントリオール世界映画祭で深津絵里が最優秀女優賞を受賞した映画『悪人』の初日舞台挨拶が9月11日(土)、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた。深津さんがトロフィーを手に凱旋の挨拶。主演の妻夫木聡は感激の涙をこぼした。同作は、北九州の地方都市を舞台に、携帯電話の出会い系サイトで知り合った女性を殺してしまった孤独な若者(妻夫木さん)が、その後に同じサイトで知り合った女性(深津さん)と愛し合い、罪の意識に苛まれながら逃避行する姿を描く物語。原作は同作は芥川賞作家、吉田修一の同名小説。同映画祭に参加していた深津さん、妻夫木さん、李相日監督は、8日(水)の帰国後、ファンの前に初登場。先にマイクを持った妻夫木さんは「ハァーッ」と5、6回大きなため息をついてから、「この日のために全てを捧げてきた。自分にとって転機になった作品。いろんなことに新しく挑戦し、ありのままの自分でやった」と話し、途中、何度も涙を拭った。トロフィーを握りしめつつ深津さんは「みんなで戦った証で、思いがけないご褒美をいただいたような感じです。出来過ぎたすごい初日で、これ以上何かあったらバチが当たっちゃうんじゃないかと思います」とはにかみ、「妻夫木さんと2人でひとつになり、深く繋がっていた。妻夫木さんが見せる芝居が私に伝わっていたので、妻夫木さんの賞でもあります」と強調。妻夫木さんの涙には「同じ気持ちでしたが、年上なのでグッとこらえないと、と思って我慢しました」と温かい笑顔を向けた。一方、演出について李監督は、「ただひとつ、生身であるということでした。演技のひとつ先、役になってしまっているところまで行ってもらった。役者さんひとりひとりが役を演じるというより、人間としてそこにいるように」と言い、「それが海外の人の胸を突き刺した結果が賞につながった」としみじみ語っていた。挨拶には、ほかに満島ひかり、柄本明、樹木希林ら出席した。『悪人』は全国東宝系にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:悪人 2010年9月11日より全国東宝系にて公開© 2010「悪人」製作委員会■関連記事:深津絵里、モントリオール映画祭で最優秀女優賞!「全てのスタッフにいただいた賞」『悪人』にモントリオール喝采!妻夫木聡&深津絵里も現地の反応に感激『悪人』の李相日監督がハンディカムCMを演出!真夏の大騎馬戦を珠玉のドラマに妻夫木聡は自称“仕事人”「仕事ください」妻夫木聡らが日本代表に声援!…も、樹木希林は「サッカーは頭の細胞に悪そう!」
2010年09月11日モントリオール世界映画祭で『悪人』(李相日監督)に出演している深津絵里が最優秀女優賞を受賞した。本作は吉田修一の同名小説の映画化作品で、ある殺人事件を巡る被疑者、被害者、その遺族、被疑者の家族などの姿を通して、真の“悪人”とは何者かを問いかけるドラマ。深津さんは、妻夫木聡演じる殺人犯・祐一に付き添い、逃避行を繰り広げる女性・光代を演じており、全編にわたって九州の方言での演技で、官能シーンにも果敢に挑戦している。妹と二人暮らしで紳士服量販店に勤め、ほとんど地元の街から出たことのない、どこか垢抜けない女。そんな彼女が出会い系サイトを通じて祐一と出会い胸を躍らせるも、突如、彼から殺人を犯したという告白を受け、彼の逃避行に付き従う。登場からラストまで、揺れ動く心情を繊細に表現。北米の地でも高い評価を受け、見事、最優秀女優賞に輝いた。日本映画の同映画祭における受賞は2008年の『おくりびと』の最優秀作品賞と『誰も守ってくれない』の脚本賞(君塚良一)、2009年の『ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜』の監督賞(根岸吉太郎監督)に続き3年連続。また同最優秀女優賞の日本人受賞は1983年の『天城越え』における田中裕子の受賞以来の快挙となる。授賞式で壇上に上がった深津さんは「ありがとう、メルシーボク。私がここで手にしている賞は『悪人』という作品を作った全てのスタッフにいただいた賞だと思っています。本当に嬉しいです。日本にいるキャスト、スタッフのみんなにこの喜びを伝えたいです。ありがとうございました」と挨拶。授賞式後にコメントを求められた際も「監督の演出がなければあの演技はできなかったと思うし、(相手が)妻夫木さんでなかったら獲れなかった賞だと思います」と謙虚に監督と共演の妻夫木さんへの感謝を口にした。李相日監督は「役者の力を見せつけられた。全員で勝ちとったと思います」と語り、妻夫木さんも「夢のような感じがします。僕らの熱が伝わったと思います。深津さんがいたからこそ、高め合って、支え合って撮影できた。なにか家族が賞を獲ったような気がします」と喜びを語った。『悪人』は9月11日(土)より全国東宝系にて公開。今後、国内の賞レースでも注目を集めそうだ。■関連作品:悪人 2010年9月11日より全国東宝系にて公開© 2010「悪人」製作委員会■関連記事:『悪人』にモントリオール喝采!妻夫木聡&深津絵里も現地の反応に感激『悪人』の李相日監督がハンディカムCMを演出!真夏の大騎馬戦を珠玉のドラマに妻夫木聡は自称“仕事人”「仕事ください」妻夫木聡らが日本代表に声援!…も、樹木希林は「サッカーは頭の細胞に悪そう!」
2010年09月07日8月下旬より開催中のモントリオール世界映画祭のワールド・コンペティション部門に出品されている映画『悪人』の公式記者会見ならびにプレミア上映が9月5日(現地時間)に開催され、妻夫木聡、深津絵里、李相日監督が出席した。トロント国際映画祭と並び、北米最大規模を誇る同映画祭。近年、ここで最高賞を獲得した『おくりびと』がアカデミー賞外国語映画賞を獲得したこともあり、高い注目を集めている。昨年は『ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜』で根岸吉太郎監督が監督賞を受賞しており、日本映画への期待度も高い。本作は吉田修一の同名長編小説を原作に、ある殺人事件とそこに関わる人々を通じて“悪”という存在の本質をあぶりだしていく。朝9時から行われたプレス用の試写会は800を超える席全てが埋まる盛況ぶりで、会見でも脚本や演出面にまつわる質問が次々と飛び出した。また、同日の夜のプレミア上映では、上映後にスタンディング・オベーションがわき起こり、ロビーに残った観客が監督に質問をぶつけるなど大盛況だった。監督は「モントリオールの人々は映画を愛し、映画がないと生きていけない人たちと聞いています。『悪人』が素晴らしい薬になることを祈っています」とコメント。妻夫木さんはモントリオールに来るのは初めてです。こういった機会に恵まれて感謝しています。この『悪人』というのは僕自身、原作を読んで自らやりたいなと思って志願してきた作品で、僕の役者人生の中では特別な作品だと思っています。僕自身、俳優をやり始めて13年目ですが、いま自分にできる全てを出し尽くしたと思います。その想いというのが、日本の方だけでなく、こうやってモントリオールの方々にも触れていただけるということがまたさらに嬉しいことです。この作品は、人としてどうあるべきかということを問いただしている作品だと思います。日本の人たちだけでなく世界の人に対しても同じことだと思うし、僕らが普遍的に考えていかなければいけないことだと思っています。少しでもそういったことを感じてもらい、自分自身自問自答していただければ嬉しいなと思います」と現地の人々の反応に触れた喜び、そして作品への思いを語ってくれた。深津さんも「まさか去年の冬に撮影しているときに、この作品が海を越えると思っていなかったので、いまここでご挨拶していることが夢のような瞬間です。このお話は九州に住む、ごくごく普通の人間たちに起こる物語です。それが、ここ海を渡ったみなさまの胸にどのように届くのか、いまとても不安ですが、少しでも多くの方に観ていただきたいと思える、そんな作品に私自身出会えたので、世界の方々に観ていただける機会ができてとても嬉しいです」と胸の内を明かした。なお、授賞式はまもなく、日本時間7日(火)午前10時から開催される。『悪人』は9月11日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:悪人 2010年9月11日より全国東宝系にて公開© 2010「悪人」製作委員会■関連記事:深津絵里、モントリオール映画祭で最優秀女優賞!「全てのスタッフにいただいた賞」『悪人』の李相日監督がハンディカムCMを演出!真夏の大騎馬戦を珠玉のドラマに妻夫木聡は自称“仕事人”「仕事ください」妻夫木聡らが日本代表に声援!…も、樹木希林は「サッカーは頭の細胞に悪そう!」
2010年09月07日『フラガール』で日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめとする数多くの映画賞を受賞し、芥川賞作家・吉田修一の長編小説を実写化した『悪人』がまもなく公開となる李相日監督が、このほどソニーのデジタルビデオカメラ「ハンディカム」のCMの演出を手がけ、先日よりオンエアされている。李監督といえば、深みのある映像と人間に寄り添い、内面を掘り下げる描写が高い評価を得ており、独特の美を感じさせる映像世界を支持するファンも多い。ぴあフィルムフェスティバルでグランプリをはじめ4部門を受賞し、その後も原作・村上龍×脚本・宮藤官九郎の『69 sixty nine』に『スクラップヘブン』などを経て2006年、『フラガール』でその才能が一般の人々にも知られるところに。まもなく公開となる『悪人』では妻夫木聡、深津絵里ら実力派俳優をキャストに迎え、吉田修一の最高傑作との呼び声の高い長編小説の映像化に挑んでいる。そんな李監督が今回、「一生忘れられない運動会」をテーマに山口県の宇部市とソニーが協力する形で開催された、地元の小学生たちによる「大騎馬戦」の模様をCMに収めた。CMの撮影は8月上旬、2日間にわたって行われ、宇部市内の全21区の小学生たちとその父兄が集結。連日の猛暑というかなり過酷な状況の中でも子供たちは元気いっぱいで、拡声器を使って説明するスタッフを圧倒するほど!李監督は子供たちに優しく語りかけ、じっくりとコミュニケーションをとりながら撮影を進めていく。騎馬戦は各校区対抗で行われ、カメラが回っていようとひとたび“戦い”が始まれば子供たちの表情は真剣そのもの。周囲の応援の声にも思わず力がこもる。そして、2日間にわたる撮影、および大騎馬戦が終わった頃には、校区の違う子供たちもすっかり打ち解けた様子を見せ、子供たちにとってまさに「一生忘れられない」経験になったよう。今回のCMでは、一組の女の子たちの騎馬に焦点を当て、彼女たちが男の子を相手にしてもひるむことなく奮闘する様子、ハンディカムを手に、女の子を懸命に応援する家族の姿が映し出される。残念ながら女の子は、相手の大将騎馬に帽子を取られてしまうが、最後には必死に戦った達成感を伴った爽やかな笑顔を見せる。さらに、この30秒のTVCMに加え、李監督は7分に及ぶ“ディレクターズカット版”を制作。CMにも登場する女の子が弟と交わしたある約束を軸にストーリーは展開。騎馬戦での女の子の躍動、その裏にある、大将の兜をプレゼントするという弟との約束、姉の活躍に心躍らせる弟、そして戦いを終え、喧騒が去ったグラウンドに残された女の子たちの心温まるある“仕掛け”――。セリフらしいセリフを用いることなく、かけがえのない夏の思い出、そして過ぎ行く季節の寂しさを描き出し、これぞ李相日!という珠玉のドラマに仕上げている。子供たちの躍動をつぶさに捉え、その興奮を描き出した美しき映像――『悪人』とはまた違ったテイストの李作品を堪能してみては?TVCMは全国(一部のぞく)にてオンエア中。ディレクターズカット版はWEB限定でソニー“ハンディカム”公式サイトにて公開中。ソニー“ハンディカム”「一生忘れられない運動会」大騎馬戦篇公式サイト■関連作品:悪人 2010年9月11日より全国東宝系にて公開© 2010「悪人」製作委員会■関連記事:妻夫木聡は自称“仕事人”「仕事ください」妻夫木聡らが日本代表に声援!…も、樹木希林は「サッカーは頭の細胞に悪そう!」
2010年09月01日映画『悪人』のジャパン・プレミアが8月2日(月)、東京国際フォーラムで行われ、主演の妻夫木聡、共演の深津絵里、李相日監督らが出席した。芥川賞作家・吉田修一の同名ベストセラー小説を原作に、殺人を犯した土木作業員の男・祐一(妻夫木さん)と、何も知らずに祐一と知り合い、愛し合ってしまった光代(深津さん)の、刹那的な愛と逃避行を通じ、真の悪人とは何者かを問題提起する物語。吉田さんが李監督と共同脚本を務めた。数日前に、8月26日(木)から9月6日(月)までカナダで開催される第34回モントリオール世界映画祭のワールドコンペティション部門への出品決定が発表されたばかりで、妻夫木さんは「結果がどうであれ、世界の人に観てもらえることが単純に嬉しい」。深津さんも「一人でも多くの人に観てもらいたい作品だと思っていたので、海外の人に観ていただける機会をいただけて、おっきな喜びを感じます」と改めてコメント。映画『フラガール』が第79回アカデミー賞外国語映画賞の日本作品代表に選出された経験のある李監督は「賞はみずもの。欲張るとよくないと『フラガール』のときに思った」とシニカルな調子で話した。一方で、タイトルにちなみ、それぞれが自身を「○人」と評するお題が出され、妻夫木さんは「仕事人」と書いたボードを掲げ、「本当は(主演した大河ドラマ)『天地人』と書きたかったんですが、李監督にブッ飛ばされそうなので」とトボケつつ「仕事人だと思っているので、仕事ください。結構、休みが多いんです」と無邪気に“就活”。深津さんは「凡人」と書いて「演じてなければ凡人、役に満たされているようなもの。趣味のないつまらない人間なんです」と照れ笑い。祐一の祖母役の樹木希林は「生辛人(いきづらいひと)」と読み上げ、「見たままです」と自嘲気味。李監督は「極悪人」と書きこみ「この作品でいろんな人にいろんな辛い思いをさせたので」と苦笑いだった。ほかに、祐一に殺されるOL・佳乃役の満島ひかり、佳乃の父親役の柄本明が出席した。『悪人』は9月11日(土)より全国東宝系にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:悪人 2010年9月11日より全国東宝系にて公開© 2010「悪人」製作委員会■関連記事:妻夫木聡らが日本代表に声援!…も、樹木希林は「サッカーは頭の細胞に悪そう!」
2010年08月02日映画『悪人』の完成報告会見が6月24日(木)、都内ホテルで行われ、主演の妻夫木聡をはじめ、深津絵里、岡田将生、満島ひかり、樹木希林、原作者の吉田修一らが出席。李相日監督に対し登壇陣から次々に「しつこい!」とのコメントが浴びせられるひと幕があった。吉田さん自らが「代表作」と語るベストセラー小説の映画化作品で、ある殺人事件を軸に、その犯人と彼を愛した女、被害者、被害者の父に犯人の祖母、事件の鍵を握る大学生など複数の人間のドラマが入り乱れ、人々の内にある“悪意”、真の“悪人”の姿があぶり出される。妻夫木さんは本作への参加について「原作を読んでこの役を『やりたい』と純粋に思えて、映画化の権利がどうなってるか確認してもらった」と明かし、その思い入れの強さをうかがわせた。祐一は土木作業員ということで「実際に作業員のバイトしてみたり、ひとりで(物語の舞台の)長崎に行ったりもした。“良いこと”や“悪いこと”って自分でそう思っていても、実はそうじゃないこともあるし、理屈じゃない。その狭間にいるヤツが(自らが演じた)祐一。役を通じて自分と向き合い、自分を知りたかった」と熱い思いを吐露した。深津さんは「過酷な撮影で、あまり記憶がない(苦笑)」と撮影の凄まじさを感じさせるコメント。3度目の共演となる妻夫木さんについては「演じることにマジメで素直で温かい」と好印象のようで、これには妻夫木さんも「感無量」と笑顔を見せた。岡田さんはこれまでとは毛色の違う、“悪”を感じさせる役柄に「まさかこういう役が来るとは思ってませんでしたが、どこかで待っている自分がいた」と語り、監督の演出について「確かにしつこかった」と明かした。「原作をすんなり読めずに気持ち悪くなって吐いたりした。“素敵な意味で”吐き気がし、心がえぐられるような作品」と語った満島さんも「監督のしつこい演出に悩まされました。毎日、実家に帰りたくなった」と監督への苦情(?)を告白した。音楽を担当した久石譲も「(監督は)そこまでやるか?というほどしつこく粘る」と苦笑交じりに明かし、すっかり“しつこい男”のレッテルを貼られた李監督も「何と言ってよいのか…」と苦笑を浮かべていた。ユーモラスなコメントで会見を盛り上げたのは樹木希林。“日本を代表するキャスト、スタッフ”という宣伝文句に「触れ込みばかりで、どうかな?ということも多いんですが…今回は実際にその通りです」と語ったかと思えば、タイトルと監督名だけを聞いて本作への出演を決めたというエピソードについて尋ねられ「留守電とFAX。いつも、それだけで決めてます」とサラリ。さらに「プロデューサーから『群像劇なので予算がない』って散々言われて、群像劇だから予算がないってどういうこと?と思ってたんですが、(完成した作品の)出来が良かったみたいで、こんな立派なホテルで会見開けて。ギャラも、消費税分もついてきて」と内幕を暴露し会場の笑いを誘った。さらに、本日の深夜にサッカー日本代表がグループリーグ突破を懸けてデンマークと戦うことについて、妻夫木さんらほかのキャスト陣からは激励のメッセージが語られる中、樹木さんだけは「あんな固そうなボールがぶつかって、頭の細胞に悪いんじゃないかと。孫には(サッカーを)させたくない、と思ってます」ととぼけた口調で語り、再び会見場は笑いに包まれた。『悪人』は9月11日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:悪人 2010年9月11日より全国東宝系にて公開© 2010「悪人」製作委員会
2010年06月24日携帯専用放送局BeeTVで3月1日(月)より配信される「女たちは二度遊ぶ」に出演する相武紗季、水川あさみ、小雪、優香、長谷川京子が行定勲監督と共に2月28日(日)に本作の舞台挨拶に登壇し、映画のテーマでもある“忘れられない女”についてトークを繰り広げた。芥川賞作家・吉田修一の同名短編集を原作にした4編と、行定監督のオリジナル脚本による1編の計5編で、相武さんらがそれぞれの1編に主演するオムニバス形式の本作。まずはそれぞれが演じた女性の魅力について質問。「どしゃぶりの女」に主演した相武さんは自身が演じた女性について「一夜限りのつもりが居ついてしまい、それで本気になったかと思うと姿を消すという女性で、現実にありそうでもあり、どこかファンタジーの要素の強い作品になっています」と語った。水川さんは「自己破産の女」で演じた役柄を「男に対して何も求めない女性で、その天真爛漫さが男心を掴みます」とニヤリ。「でもその反面、一人でいられないようなところもあって儚さ、寂しさのあるお話。監督には『(素の水川さん)そのまんまで演じてみろ』と言われました」と少し複雑な表情を見せた。小雪さんが主演したのは「夢の女」。「抽象的な役で、人は夢を見て、目覚めたときに『これは夢なのか?現実か?』という感じのときがあると思いますが、まさにそういう瞬間を描いてます。見えるようで見えない、あるようでないというキャラクターです」と語った。これとは対照的に優香さんは「平日公休の女」で演じた女性を「この中で一番普通。リアリティのある話になっています。監督からは『イタくやってほしい』と言われて…(苦笑)。相手に『嫌なことしてよ!』と言うシーンがあるんですが言ってて気持ちよかったですし、こういうこと言える女性はかっこいいですね」とご満悦だった。長谷川さんは行定監督オリジナル脚本の「つまらない女」に主演したが「“つまらない女”…そう言われたらショックですよね(笑)。一生懸命話すけど、起承転結がつけられず『何が言いたいの?』というタイプの女。彼が小説家で、一見、退屈なこの女性が実は大切な存在で、彼女に彼は支えられてきた、というお話。監督のプライベートが垣間見えますよ」とニッコリ。では、役から離れて「あなたにとって“忘れられない女”とはどういう女?」という問いには一同思案顔。相武さんが「(相手を)振り回しながらも愛嬌があって、どこか憎めない女」と言えば、水川さんは「まだまだ自分は勉強中の身ですが(苦笑)、男性に対して素直で誠実であることが、男性の心に残るのであってほしい」と願望を口にした。小雪さんは「女性的にはぜひ、男性に(答えを)聞かせてほしい」と言いつつ「夢の時間を与えてくれた人…終わらなかった人かな?自分の中で『終わらなかった人』ではないかと思います」と語った。優香さんは、相武さんが演じた女性を挙げ「猫みたいな女性。(相手にとって)どうしていいのか分からない!というタイプ。忠実に横にいるのではなく、ひょいといなくなったりする女性ですかね?」と回答。最後の長谷川さんは「分かってたらラクなんですが」と苦笑いを浮かべ「自立し、自分の世界を持っている女性は男性にとって思い通りにいかず“忘れられない”のでは?」と語り、思い思いの“忘れられない”女性像”を示した。ではここで、小雪さんのリクエストの通り、男性の意見を…と振られた行定監督は予期せぬ展開に慌て気味。行定監督の出した答えは「しつこい女」。曰く「僕はダラダラしているタイプなので…自発性のない男からしたら“しつこい”のが一番忘れられないですね」とのことだが、5人からは「えー?」、「そうなんだー!意外…」など驚きの声が上がっていた。「女たちは二度遊ぶ」はBeeTVにて3月1日(月)より配信開始。BeeTV「女たちは二度遊ぶ」公式サイト■関連作品:パレード 2010年2月20日より渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2010 映画『パレード』製作委員会■関連記事:安室奈美恵のドラマ主題歌PVの特別版で相武紗季、水川あさみ、小雪ら豪華競演日本映画が健闘した第60回ベルリン国際映画祭藤原竜也「自由にさせてくれた監督の力量」ベルリン批評家連盟賞受賞の喜び林遣都藤原竜也の芝居も携帯電話の登録名も「イカ」一緒にこたつでミカンを食べたい俳優第1位は…この冬こたつを買ったばかりの堺雅人!
2010年02月28日相武紗季、水川あさみ、小雪、優香、長谷川京子という豪華女優陣の共演で話題を集めているドラマ「女たちは二度遊ぶ」が、3月1日(月)より携帯専用放送局「BeeTV」にて配信される。このほど、安室奈美恵による主題歌「The Meaning Of Us」のミュージックビデオを本作の監督を務めた行定勲が全面監修した“「女たちは二度遊ぶ」スペシャルバージョン”が完成し、現在BeeTVにて期間限定で配信されている。本作は、芥川賞作家・吉田修一の手による切ないラブストーリーを映像化したもので、『GO』、『世界の中心で、愛をさけぶ』など小説の映像化の名手として知られ、つい先ごろ、同じく吉田さんの人気小説を映画化した『パレード』(公開中)でベルリン国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞した行定監督がメガホンをとった。相武さんら旬の女優5人が、男性の記憶に鮮明に刻まれる“忘れられない女たち”を演じ、5つの印象的なエピソードが紡がれるオムニバス作品になっている。行定監督のラブコールを受け、本作の主題歌として安室さんの起用が決定。そのスペシャルバージョンのミュージックビデオには先述の5人の女優が出演するドラマの映像が使用されている。この「The Meaning Of Us」は、昨年12月に発売され、アジア5か国のCDチャートで1位獲得という、日本人女性アーティスト初の快挙を成し遂げたオリジナルアルバム「PAST<FUTURE」に収録されている楽曲で、久しぶりのバラード曲としてファンの中でも人気の高い一曲。オリジナルのミュージックビデオでは、引っ越し直前の部屋の中で、移りゆく時の流れと共に変化していった2人の想いを安室さんが一人、切なくも力強く歌うという構成になっていた。今回の行定監督の監修によるスペシャルバージョンでは、それぞれのドラマの見どころとなるシーンを繋ぎつつ、女性が愛する人との間に紡ぎだした愛情、哀愁、不安、歓喜、別離など忘れられない記憶を描き出している。“愛されるより、忘れられない女になる”というコピーの通り、「どしゃぶりの女」(相武紗季)、「自己破産の女」(水川あさみ)、「夢の女」(小雪)、「平日公休の女」(優香)、「つまらない女」(長谷川京子)という5人の忘れることのできない、“引力”を持った女たちの物語が綴られるが、不思議に人を惹きつける“引力”を備えているのは安室さんも同様!まずはスペシャルバージョンのミュージックビデオをチェック!「女たちは二度遊ぶ」はBeeTVにて3月1日(月)より配信開始。BeeTV「女たちは二度遊ぶ」公式サイト■関連作品:パレード 2010年2月20日より渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2010 映画『パレード』製作委員会■関連記事:日本映画が健闘した第60回ベルリン国際映画祭藤原竜也「自由にさせてくれた監督の力量」ベルリン批評家連盟賞受賞の喜び林遣都藤原竜也の芝居も携帯電話の登録名も「イカ」一緒にこたつでミカンを食べたい俳優第1位は…この冬こたつを買ったばかりの堺雅人!【どちらを観る?】ベストセラー映画化、何点?『ゴールデンスランバー』『パレード』
2010年02月26日映画を宣伝するにあたって「ベストセラー小説の映画化」という言葉のならびは少なからず注目される要素だろう。けれど原作が面白ければ面白いほど映画化のハードルは当然高くなり、観客にとってがっかりな結果を招くことも多い。まもなく公開される『ゴールデンスランバー』と『パレード』もベストセラーを映画化した話題作。この2作はどうなのか?中村義洋監督、行定勲監督という日本映画界をリードするヒットメイカーの2人が挑んだ作品を比べてみたい。まずは『ゴールデンスランバー』。伊坂幸太郎作品はとにかく映像化の対象になることが多く、中村監督にとっては『アヒルと鴨のコインロッカー』、『フィッシュストーリー』に続く3度目の伊坂作品の映画化。物語は堺雅人演じる宅配ドライバーの青柳が身に覚えのない首相暗殺の犯人にされ、ひたすら逃亡するというサスペンス。原作者が「ハリウッド的なエンターテイメントを目指した」というだけあって、爆破シーンあり逃走劇ありの大作に仕上がっている。けれど、アメリカ映画であれば激しい逃走シーンが見どころとなるところを、なぜ青柳は追われているのか?ではなく、なぜ青柳は逃げられるのか?という人間の純粋さや生きることに焦点をあてているのがこの作品の面白さ。肉体的な強さゆえに生き延びたのではなく、人として純粋だから生き延びた──この描き方は中村監督ならではと言えるだろう。行定勲監督が映画化を望んだのは吉田修一の小説「パレード」。伊坂幸太郎ほどではないが、大沢たかお&中谷美紀主演の『7月24日通りのクリスマス』など映像化は多く、今年は本作のほかに妻夫木聡の主演で『悪人』も公開予定の人気作家だ。本作『パレード』の舞台は、何の接点もない若者たちがルームシェアする2LDKのマンション。先輩の彼女の恋をしてしまった大学生、人気俳優と付き合っているフリーター、酒癖の悪いイラストレーター、映画会社に勤めるジョギングを欠かさない男、謎の金髪の美少年…といった輩がひとつ屋根の下で暮らしている設定とくれば、男女のお気楽な恋愛事情のドラマか?と思われがち。しかし、この映画で描かれるのは人間の本質、人間の孤独、理解と矛盾、そして犯罪──意外にもダークなテーマが潜み、派手な仕掛けはないが、要所要所でドキッ、ゾクッとさせられる。また、行定監督が「キャスティングそのものが演出かもしれない」と言うように、主役級の若手俳優5人の共演も見どころだ。この2本のベストセラー小説の映画化は、あなたを満足させる?それとも落胆させる?(text:Rie Shintani)■関連作品:ゴールデンスランバー 2010年1月30日より全国東宝系にて公開© 2010「ゴールデンスランバー」製作委員会パレード 2010年2月20日より渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2010 映画『パレード』製作委員会■関連記事:現代の若者の内に宿る“モラトリアム”『パレード』試写会に10組20名様ご招待2010年、最も活躍すると思う俳優は?1位は不動のジョニー・デップ!堺雅人があったかコタツに思いを馳せる一方、竹内結子は脚露出の薄着に震える!誰と一緒にこたつでみかん食べたい?「MTV」オリジナルステッカー&「ウサビッチ」グッズを10名様プレゼント堺雅人が語る太宰、そして『人間失格』――。「近代文学と“再会”できました」
2010年01月28日藤原竜也、小出恵介、香里奈、貫地谷しほり、林遣都が12月25日(金)、東京・新宿バルト9で行われた出演映画『パレード』のクリスマス試写会に出席。同作が第60回ベルリン国際映画祭(来年2月開催)のパノラマ部門に出品されることが決定した喜びを語った。同作は、都内の2LDKのマンションで共同生活を送る、様々な背景を持った若者5人の姿を通じ現代の若者像を描く群像劇で、原作は2002年に第15回山本周五郎賞を受賞した、芥川賞作家・吉田修一の同名小説。行定勲監督が7年越しの念願を叶えて映画化した。行定監督作品のベルリン参加は『GO』、『きょうのできごと』に続く3度目。パノラマ部門は、最高賞「金熊賞」を競うコンペティション部門とは別に、インディペンデント系やアート系などの注目作を集めた公式部門のひとつ。カンヌ、ヴェネチアに並ぶ世界三大映画祭のひとつであるベルリンに5人揃って初参加となるが、藤原さんは「国境を越えてどういう評価をいただくのか興味がありますし楽しみ。機会があれば行ってみたい」。香里奈さんも「いまは実感ないですが、海外の人と日本の人の反応がどう違うか知りたい」と控えめ。対照的に、貫地谷さんは「行きたいです」を連発し、林さんも「行きたいですねー。どうしようって感じですが、監督の『GO』、『きょうのできごと』に並んで(ベルリンに)行けるなんて幸せ。感謝したいです」と興奮気味。小出さんは「海外映画祭って行ったことがないので、ベルリンでパレードしてみたい」とダジャレ。沸く客席を見つつ、藤原さんらをチラ見しながら「『言え!』って言われたんです、言わされました…」とキャスト陣の仲の良さ(?)をうかがわせた。一方で、小出さんは「遣都くんが竜也くんにソバをおごっていました」と撮影の合間のエピソードを披露。藤原さんが「そう、おごってくれました。イカ天ソバを…」。すかさず小出さんはまた「それ以来、竜也くんのことを“イカ”って。『おい、イカ!撮影現場戻るぞ』って」と“暴露”しニヤニヤ。爆笑する観客に向かい、林さんは「最後の方は多分、嘘です。でも僕にとっては大きな自慢ですが、藤原竜也さんにソバをおごりました」と堂々と“肯定”し、今度は観客から拍手を送られていた。『パレード』は2010年2月、渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:パレード 2010年2月、渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2010 映画『パレード』製作委員会第60回ベルリン国際映画祭 [映画祭]■関連記事:松田翔太×高良健吾、国境の“壁”壊す!最新主演作がベルリン国際映画祭に出品藤原竜也、大酒での歓迎に笑顔“抑制”効かせた『パレード』を釜山にて披露!林遣都が金髪の男娼に挑戦!吉田修一原作『パレード』画像初公開小出恵介らの姿も
2009年12月25日行定勲の指揮の下、藤原竜也に小出恵介、香里奈ら旬の俳優陣を配し、同じマンションの一室に暮らす男女の日常が少しずつ歪んでゆくさまを描いた『パレード』。日本での公開に先駆けて10月14日(水)、韓国で開催中の釜山国際映画祭にて本作のワールドプレミア上映が行われ、行定監督と主演の藤原さんに加え、原作者の吉田修一が揃って登壇し、一足早く韓国の映画ファンに映画をアピールした。同映画祭の常連でもある行定監督を筆頭に、『デスノート』シリーズなどで熱い支持を受ける藤原さんに、著書のほとんどが韓国で翻訳されている吉田さんと、韓国での知名度と期待値が高い3人ということもあり、12日から3日にわたり行われた本作の上映会では、約500人収容の会場チケットが即完売となる大盛況ぶり。登壇前日に大量のお酒で歓迎されたという藤原さんは、笑顔で「日本で非常に大変な思いをして出来た作品なので、上映できてうれしいです」と挨拶した。映画化の話以前から、8年来の親交があるという行定監督と吉田さん。監督曰く「同じ九州出身で、同じタイミングで上京し、同時代を生きている。同じ東京の捉え方、(東京に対する)皮膚感を持っていた」というのが本作。今回の映画化に関しては吉田さんから一任されたそうで、「吉田さんに言われたのは、原作(小説)を読んでテーマを抽出するのが監督の仕事、という言葉。ある意味、吉田さんからの挑戦状だったと思います」とふり返った。一方、藤原さんは先ほどの「大変な思い」について突っ込まれると、「行定監督は、自分、スタッフが納得するまで1カットも決して妥協しない方です。以前から強烈に行定監督と仕事がしたかったので、光栄でした。一瞬たりとも気を抜かない監督についていけました」とコメント。これに対し、監督は「藤原くんは身体力、演技力がとても優れた俳優。しかし今回は、そのほとんどを抑制したので大変だったと思う。その抑制した演技で何ともない青年を演じることにより、効果的なラストシーンが出来上がった」と称賛の言葉を贈った。また、吉田さんからも「犯罪が絡む映画ではありますが、演者の品格、色気がすごくうまく表現出来ている」との太鼓判が。最後に、行定監督から「一見、青春映画に見えますが、僕は恐怖の映画だと思っている。その恐さが何かをスクリーンで確認してください」と呼びかけ、会場の熱気は最高潮に至った。『パレード』は2010年春、渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開。■関連作品:パレード 2010年春、渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2010 映画『パレード』製作委員会■関連記事:林遣都が金髪の男娼に挑戦!吉田修一原作『パレード』画像初公開小出恵介らの姿も
2009年10月15日芥川賞作家・吉田修一の作品の中でも、ファンの間で特に高い人気を誇る「パレード」(幻冬舎文庫刊)が豪華キャストを揃えて映画化される。このたび、本作の画像が初めて公開され、物語の鍵を握る男娼・サトルを演じる林遣都の金髪姿も初めて明らかになった。原作小説は2002年に発表され、第15回山本周五郎賞を受賞。同じ年に発表された「パーク・ライフ」が第127回芥川賞を受賞し、物語性を重視した作品に贈られる山本周五郎賞と純文学に対して贈られる芥川賞のW受賞ということで大いに話題となった。物語は、上辺だけの付き合いを「ちょうどよい」と感じる現代の若者たちが、都内のマンションでルームシェアをする姿を描いた群像劇。決して重くない空気感の裏に隠された人間心理の恐ろしさが映し出される。映画会社に勤務する直輝に藤原竜也、イラストレーターの未来役を香里奈、フリーターの美女・琴美を貫地谷しほり、そして大学生の良介に小出恵介と人気の若手俳優陣が顔を揃えている。“本当の自分”を装った、この4人の優しくも怠惰な共同生活に新たに加わるのが、林遣都が演じる金髪の男娼・サトル。時を同じくして彼らの住む街では連続暴行事件が発生し、彼らの日常に少しずつ波紋が広がり始める…。いずれのキャストも話題を集めそうだが、特にデビュー作『バッテリー』以来、『DIVE!!ダイブ!!』、『風が強く吹いている』など爽やかなスポーツ映画への出演が続いていた林さんが、男娼という難役に挑戦しているのは注目!監督を務めるのは、『GO』や『クローズド・ノート』、『世界の中心で、愛をさけぶ』など原作ものの映画化に定評のある行定勲。以前より吉田さんとは親交が深く、吉田さん自身「多くの映像化の企画があった中で、最終的に最高のスタッフとキャストで動き出した映画『パレード』に力強さを感じています」と期待のコメントを寄せている。果たして彼らにとって、この2LDKはどのような場所なのか――?『パレード』は2010年春、渋やシネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開。■関連作品:パレード 2010年春、渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2010 映画『パレード』製作委員会
2009年08月08日