握力が弱く、クレヨンがうまく持てない。創造性が弱く、特にお絵描きが苦手だった時期今思えば、赤ちゃんの頃から物をつかむことがあまりなかった息子。手のひらに感覚過敏があり、何かをつかむときもよく指先だけでつかもうとしていました。握る力も弱く、1歳半でスプーンを握るのがやっとな状態でした。そんな息子でしたが、私自身が絵を描くのが好きだったこともあり、積極的に遊びに取り入れていました。握りやすい大きめのクレヨンを買ったり、当時息子が好きだったキャラクターの塗り絵を買ってみたり、電車の絵を私がお手本に描いてみたりしましたが、効果は今ひとつ……。握力の弱い息子はどんなに濃い色のクレヨンでも、消えてしまいそうなか弱い線を2~3本描くだけでした。そもそも息子は創造性を育むような遊びもあまり好きではなく、お絵描きはもちろん、粘土遊びや砂遊び、ブロック遊びもすぐに飽きて5分と続かなかったように思います。お絵描きも、すぐにクレヨンを転がして遊んでいることがほとんどでした。Upload By 海乃けだまお絵描きは苦手だけど色に興味が出てきた時期お絵描きを好きになってもらえたら……と思いながらも、息子が苦手なら仕方ないとあまりお絵描き遊びをやらなくなっていった2歳頃、喃語ではあるものの単語を少しずつ話し始めていた息子は色に興味が出てきたようでした。同じ色のおもちゃを集めて同じ色のカップに入れたりして遊ぶ姿が多くなったので、ものは試しに、色と数字と動物が一緒になっているおもちゃを導入しました。しばらくは数字を無視して色のみを合わせて遊んでいましたが、そこから徐々に数字にも興味を持つようになりました。2歳半から通い始めた療育でも、毎日数字を目にしていたので(視覚支援で朝のお集まりの際に1~6くらいまでの数字を振ったおおまかなスケジュールを一緒に聞いたり、手遊びでも数字を取り入れたりしていました)、療育での影響も大きかったと思います。数字大好き炸裂期療育の活動の際に、絵本の時間の前に数字を数える手遊びがありました。もともと歌や音楽が好きだった息子はその手遊びも大好きになり、3歳になる頃には一緒に歌って手遊びをしていました。その手遊びから、数字の1が指1本、数字の2が指2本と、数字の概念も少しずつ分かるようになっていき、3歳半になる頃には物の数を数えることもできるようになっていました。数字が読めるようになると、数字大好き炸裂期が到来したようで、毎日毎日数字のパズルで遊んでいました。この時の息子は「分かる=楽しい」に結びついたような瞬間だったのかな、と今では思います。数字が大好きになったことで、視覚支援もしやすくなりました。スケジュールを数字で順番に説明すると、その順序を覚えてその通りに動いてくれたり……こんなにスムーズに事が進むのかと感動したほどです(笑)。お絵描き遊びが苦手なのは変わらずでしたが、この頃には色好きが高じて7色で虹を描くようになっていました(それ以外の絵は全く描きませんでしたが……(笑)。そんな虹ばかり書いていた息子ですが、4歳を過ぎたある時、数字らしき文字を書き始めたのです!!ここぞとばかりに褒めちぎり、書くこと、それが誰かに伝わることの楽しさを感じてもらいました。そこでいい気分になったのか、お絵描きの時には必ず数字を書いてくれるようになり……この機会を逃すものかと私もパパもおじいちゃんもおばあちゃんもやたらめったら褒めちぎりました(笑)。Upload By 海乃けだま数字からひらがなへ。これなんて書いてあるの?期襲来数字が読めるようになると、街中の看板や公園の注意書きをよく見て質問してくるようになりました。「ママ、これなんて書いてある?」1日に何十回と繰り返される質問に、私は読み聞かせロボットと化して答え続けました。5歳で療育園から幼稚園に転園する頃には、ひらがなの半数くらいは読めるようになっていました。幼稚園転入後は先生やお友達の影響もあり、半年ほどでひらがなもカタカナも(濁点がついているものも)読めるようになりました。数字を書いていたことで、絵を描くことへの苦手意識も低くなり、この頃には車の絵やパパやママの顔をよく描いてくれるようになっていました。ひらがなは初めは大きくなぞり書き、次に小さくなぞり書き、そして見本を見ながら書く、見本を見ながら枠内に書く……と療育でも練習していました。現在は見本の字を見ながらではありますが、自分の考えた文章を自ら紙と鉛筆を出してきて書いています。絵を描くことで指先を動かす練習になり、物の形をじっくり見るようになり、その結果がひらがなを描く土台となったように思います。字を書くことに自信がついた今では、お友達や先生に「お手紙書くね!」とうれしそうに話しています。Upload By 海乃けだま執筆/海乃けだま(監修:新美先生より)お絵描きにも興味がなかった息子さんが、成長に伴い興味が移り変わると共に、書くことに取り組めるようになった経緯を詳しく教えてくださりありがとうございます。どのような活動でも、興味を持ち始める時期や、興味の対象は人によってまちまちなので、お子さんによっては、適齢と言われる時期になっても興味を示さず乗ってこないことはありますね。海乃さんは、興味を示さない時にはそれほど無理強いすることなく、息子さんが興味を持ったものにしっかりつきあい、ここぞとばかりに褒めて、反応していかれたことがとても素敵だと思いました。そうした関わりの中で、息子さんの興味が少しずつ広がり、文字を書くことにつながっていったのですね。筆圧が弱い、不器用といったことが気になる時、普段の遊びのなかで、本人が興味を持ったことを足掛かりに手先を使う活動を増やしていくのはとても良いと思います。家庭の中だけでは興味が広がりにくい時、療育やリハビリは興味の幅を広げるきっかけを意図的に提供してくれる場になるかもしれません。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年04月15日これが「小1の壁」!?通学や放課後の過ごし方が不安にしのくんは発達障害グレーゾーンの男の子です。現在保育園の年長で、4月からいよいよ小学生になります。保育園に通っている間は親が送り迎えをしていましたが、小学校へ就学するにあたって、通学や放課後の過ごし方をどうしたらいいのか?という問題にぶつかりました。しのくんは小さい頃からじっとするのが苦手で、お出かけの時には手をつないでいないとすぐに脱走してしまうような男の子でした。4歳を過ぎてからは、脱走することは少なくなりましたが、今でもまだ完全に安心することはできないので、外を歩くときは必ず誰かが手をつないで一緒に歩いています。しのくんが通う予定の小学校は集団登校なのですが、いくら上級生が見守っていてくれるとはいえ、ちゃんと無事に小学校へ行けるのか心配で心配でしかたありません。本人も不安そう……しばらくは付き添いが必要?仕事はどうする!?しのくん自身も、小学校へ私と離れて道路を歩くのが不安なようで……。「しのくん、ママがいなくても皆と一緒に歩いて学校行けるかな?」と聞いてみると、とても不安そうに「えー?しのくん無理よ、ママも一緒についてきてよ」と言います。Upload By keikoUpload By keikoやはり少なくとも通学に慣れるまでは、登校時の付き添いが必要そうな様子です。朝しのくんを小学校へ送っていくとなると、私の出勤時間に間に合わないので、会社にも事情を説明して、勤務開始時間を調節してもらわないといけません……。放課後の過ごし方も心配……放課後等デイサービスを探し始めたけれどまた、放課後の過ごし方も考えないといけないなと思いました。義母が「しのくんが学童で過ごすことができるか心配なので、放課後は預かる」と言ってくれたのですが……。夏休みなどの長期休暇を考えると、ずっと見てもらうわけにはいかないと思い、預かり型の放課後等デイサービスを探すことにしました。10月頃動き出したのですが、市役所でもらった施設のリストに電話したところ、なんとどこの施設もいっぱいでした……。Upload By keiko療育センターの先生に相談したところ、「施設を必要とする子どもの数がどんどん増えていて、施設や職員の数が追いつかないから、見つけるのは難しいかもしれません」と言われてしまいました。Upload By keiko諦めきれなかった私……探し続けたら奇跡が!?しかし、あきらめきれなかった私はLITALICO発達ナビのWebサイトで、施設の検索ができることを思い出しました。調べてみると、市役所からもらったリストに載っていない、できたばかりの施設を見つけたのです!すぐにその施設へ問い合わせの電話をしたところ、「小学校に入学してから通う場合には枠を確保するお約束はできませんが、うちは児童発達支援もやっているので、今から児童発達支援を利用するならそのまま優先的に放課後等デイサービスを利用できます」と言われたので、すぐに申し込みました!今まで通所受給者証を持っていなかったので、取得からサポートしてもらい、あれよあれよという間に、12月から通い始めることができました。こちらの施設は小学校まで迎えに行ってくれて、利用後は自宅まで送り届けてくれるので、とりあえず学校からの帰り道と放課後の居場所の心配は解消されました。しかし、通常学級に入ると決めたからか、小学校の先生とこれまできちんと話す機会がないまま来てしまい、小学校の過ごし方がどうなるのか心配な部分もあります。通級指導教室に通えたらいいなと思っているけれど、いつから、どうやって利用するのか?など、分からないことだらけです。まだまだ不安をたくさん抱えていますが、一つひとつ解決していきたいと思います。執筆/keiko(監修:室伏先生より)keikoさん、就学にあたって、登校時や放課後の準備についてご共有いただき、ありがとうございます。お子さんが支援を受けられる場所として、児童発達支援、放課後等デイサービス、特別支援学級や通級指導教室などの学校でのサポートなどがありますが、ニーズが供給を上回ってしまっていて、本当に親御さんの苦労が尽きません。送迎付きの放課後等デイサービスを見つけられたとのこと、安心いたしました。本当によかったですね。学校での支援について、特別支援学校、特別支援学級、通級指導教室などでの支援を希望される場合には、教育委員会の就学相談を受ける必要があります。就学時健康診断のように通知が来ないので、親御さんが直接申し込みをすることになります(自治体によっては園を通して行われることもあります)。申し込みの後、面談や検査、見学などを経て、親御さんのご希望と、教育委員会での審議の結果をあわせて、どこで支援を受けるかを相談することになります。時間も労力もかかるので、小学1年生の4月から支援を受けたい場合には、年長の春~夏頃までには申し込みをされると安心だと思います(もちろんこれを過ぎてしまったから4月から受けられないということではありません)。療育を受けられている場合には、担当の支援者とも相談をしてみてください。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年02月13日幼少期からの他害。小学校低学年くらいの頃に対策できることは?Q:子どもに重度のASD(自閉スペクトラム症)があり、幼少期から他害があります。このまま成長し、思春期を迎えたら親も他害を止められないかもしれません。小学校低学年くらいの頃に対策できることなどはありますか?A:まず他害が起こりやすい状況を振り返ってみましょう。そして、その子に合った環境調整をすることが大切です。Upload By 発達障害のキホン単に叱責したり注意するだけでは他害が改善しない場合、まず他害が起こりやすい状況を振り返ってみましょう。そして、指示や予定を視覚的に伝えたり、苦手な刺激を遠ざけたり、すべきことを具体的に伝えたりする環境調整を行ってみましょう。それでも改善しない場合、他害行動の代わりになる望ましい行動をスモールステップで教えていくことになります。特別支援担当の先生、もしくは発達障害者支援センター、医療機関などの専門機関に相談しながら対応していくとよいと思います。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年01月22日星河ばよさんの長男・タロくんが3歳だったころのこと。ばよさんは保育園の先生から「療育相談センターに行ってみますか?」と告げられます。保育園でのタロくんは、ほかの園児と同じ行動ができず、自分の興味のあることしかやらない、すぐに自分の世界に浸ってしまい、集中力が続かないというのです。それは暗に、タロくんが発達障害であることを示すような内容でした。戸惑いながらも療育センターで発達検査を受けると、「発達障害の特性をお持ちです」との結果に。その後、年長さんになったタロくんは、小学校入学を見据えた療育教室に通い始めます。そして、卒園を数カ月後に控えた夏。教育委員会との就学面談が行われ、特別支援学級の見学を提案されました。通常学級を望むばよさんの心は揺れ動きます。普段のタロくんの様子を知るために保育園に見学に行ったところ、そこにはひとり絵本を読む息子の姿が……。ばよさんは肩を落としますが、保育園の先生の「タロくんが頑張れるのは、お母さんという心のよりどころがあるから」という言葉に、救われたような気持ちになったのです。保育園の先生の言葉を受け、ばよさんはタロくんの発達障害を受け入れるきっかけをつかみ始めていました。 そして、教育委員会との就学面談から数カ月後、ばよさん親子は就学相談会の日を迎えます。 ついに迎えた就学相談会の日… 就学相談会から1カ月後に届いた書類に目を通し、ばよさんは、そこに書かれた報告の数々に納得します。そして、肝心の通常学級か、それとも特別支援学級かについての結果は「特別支援学級への就学が望ましい」だったのでした。 ちなみに、ばよさん親子が参加した就学相談会は「行動観察」に当たるようです。これは就学先を決定するための判断材料として、専門家が文字どおり、子どもの行動を観察する機会ですが、ばよさん親子のように参加者が1つの場所に集まっておこなわれるケースのほか、専門家が保育園や幼稚園を訪れておこなわれるケースもあるようです。 就学相談とはそもそも、障害のある子どもや発達に心配のある子どもの就学先を決めるためにおこなわれる、相談の機会のこと。行動観察だけでなく、面談や相談、専門家による診察・診断、就学検討先の見学・体験も就学相談のプロセスの1つです。ただし、就学相談の流れや方法は自治体によって異なり、一概には言えないようです。 いずれにしても、就学相談は保護者による申し込みが基本だとか。気になる方は、各自治体に問い合わせてみてください。 >>次の話 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。著者:マンガ家・イラストレーター 星河ばよ 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター 産婦人科 松井 潔 先生
2023年12月20日NPO法人 和水会(所在地:熊本県玉名郡和水町、代表:神崎 昌二)は、和水町の就学前児童(来年度から入学するこども達)全員が無料でアレルギー検査を受けられるよう、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE for Social Good」にて2023年11月15日(水)よりクラウドファンディングを実施しております。「CAMPFIRE for Social Good」プロジェクトページ メイン画像■プロジェクト実施背景アレルギー疾患は、時にはアナフィラキシーショックを起こし、死に至ることもある恐ろしい疾患です。和水町の三加和地区は2022年12月に、地区内唯一の診療所が閉院し、無医地域となってしまいました。給食が始まる&外食が増えるこどもたちに無料でアレルギー検査を提供することにより、命の危険を回避することを目的としクラウドファンディングを開始しました。和水町の田園風景■特徴*家族との食事では分からないアレルギー疾患の発見こどもたちが口にするものはご家庭の食生活によっても異なり、保護者の好き嫌いやアレルギー疾患等により、食卓に上らない食材があったりします。そのため、検査しない限り、気付かないアレルギー疾患を持っている可能性を否定することはできません。*郵送タイプの検査キットを選択検査キットは日本ゲノム歯科医療研究所様が提供している41種類の検査キット(アレサポ41)を使用する予定です。郵送タイプの検査キットを使用することで、遠方の医療機関を受診したり、検査実施と結果の受け取りで2度病院へ行くために保護者の方が仕事を休んで収入を減らしたりすることなく、実施することができます。*学校側のリスク管理にもこども自身や、保護者でも把握できていないアレルギーを見つけることにより、こどもを預かる学校側のリスクを軽減することにも繋がります。保護者と学校で共通の認識を持ってこどもの安全管理に役立てることができます。■リターンについて基本的には、ご寄付、募金とお考え頂けますと幸いです。法人の場合は、一定の限度額まで損金に算入されます。詳しくは、顧問の税理士さんとご相談ください。・3,000円~5,000円:お礼のお手紙、寄付金領収書の発行・10,000円~50,000円:お礼のお手紙、和水会Facebookページにお名前記載(希望者)、寄付金領収書の発行・100,000円~1,000,000円:お礼のお手紙、寄付金領収書の発行、和水町全戸へ送付するハガキと、和水会のFacebookページにお名前記載■プロジェクト概要プロジェクト名: 【こどもたちの食事に安全を】和水町の未就学児童全員にアレルギー検査を実施したい。期間 : 2023年11月15日(水)~12月15日(金)URL : <使用する検査キット>検査キット名 :アレサポ41販売元 :日本ゲノム歯科医療研究所キット説明 :指先からの微量採血を実施したらポストインで完結します。結果はLINEで送られるため受け取りに行く手間がかかりません。食物系、吸入系、その他の41項目のアレルゲンを0~6クラスに分類します。■プロジェクト案内和水町以外のプロジェクトとして、南関町、玉東町、長洲町のクラウドファンディングも実施しております。【南関町】: 【玉東町】: 【長洲町】: 現在、審査中(congrantにて公開予定)■団体概要NPO法人 和水会法人番号: 9330005008897代表者 : 代表 神崎 昌二所在地 : 〒861-0921 熊本県玉名郡和水町津田1563番地7設立 : 2014年1月28日事業内容: 心身の健康増進、スポーツ振興に関する情報の発信、啓発、相談、教育及び資格認定事業URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年11月28日特別支援学級?通常学級?悩んだ就学問題現在6歳の息子は、4歳でADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けました。幼稚園へは楽しく通っていたものの、切り替えの苦手さ、こだわり、癇癪、見通し不安など問題が盛りだくさんだった息子。小学校入学にあたっては進学先に頭を悩ませていました。最初は小人数で指導してもらえる特別支援学級の方が息子も落ち着いて過ごせるのでは?と思っていましたが、住んでいる自治体には情緒学級がなかったため療育の先生、かかりつけ医の先生に相談しました。すると、息子は新しいことを学ぶのに喜びを感じるタイプであること、学校でみんなと学びたいという気持ちが強いことから、通常学級が好ましいとみなさん同意見でした。そこで通常学級に席を置きつつ通級指導教室で感情のコントロール方法を学ぶほうが合っているのではないかということになり、わが家の希望は通常学級+通級指導教室に決定しました。そして、年長の9月就学相談へ臨んだのですが……。Upload By ユーザー体験談「通級指導教室は必要ない」就学相談でこちらの希望は聞いてもらえず就学相談は自治体の就学科の担当者1名と私(母)、2名で行いました。最初に私が通常学級に所属しながら通級指導教室に通いたいと希望したところ、以前受けた知能検査結果を見ながら「知的な問題がないので、通級指導教室は必要ないと思います」とバッサリ。そして今では通常学級でもある程度配慮が受けられるからと熱く説明されました。・声かけ・座席配慮・答案用紙にバツをつけない・癇癪の時に別室などで対応するその他の要望もできる範囲で聞いてもらえるとのこと。私が圧倒されていると、さらに続けて特別支援学級や通級指導教室には予算に限りがあると説明され、あまり人数を増やしたくない……という雰囲気をひしひしと感じてしまった私。その後も「まだ入学まで半年あるから成長するかもしれませんよ?」「就学前健診で学校側から言われたら通級指導教室を考えればいいのでは?」などと言われたため、こちらの話す時間もほぼ取れず終了してしまいました。これで通常学級に通うことが決定してしまったのです。Upload By ユーザー体験談本当にこれでよかったの?悩んだ母は電話をとった!本当にこれでよかったのか……とても悩みました。就学前健診の時に再度学校側に相談することも考えましたが、今回の就学相談で療育の先生、かかりつけ医の先生から勧められていたことがちゃんと伝わっていたのかも自信がありませんでした。このままモヤモヤしていても仕方がありません。やっぱりもう一度伝えなければと思った私は、勇気を出して電話をすることにしました。緊張しながら「先日の就学相談では通常学級を進められたのですが、やはり通級指導教室にも入りたいと思っておりまして……。就学相談をもう一度お願いしたいのですが」と話したところ、「では二次面接をしましょう」とあっさり二次面接を受けられることになりました。今度はきちんと自分の思っていることを伝えようと面接に行くと、前回とは別の方が担当でした。面接ではすでに通級指導教室に行くことを決めていたかのように話がスムーズに進み、通級指導教室が無事決定。力んでいたので拍子抜けしましたが、電話をしてよかったと本当にほっとしました。楽しみにしていた小学校。でも入学式では奇声と大癇癪を起こしてしまい……入学までは学校生活に関する絵本を読み聞かせたり、幼稚園と学校の違いを話したり、小学校がどういうところかイメージがつくようにしていました。幼稚園のようにいつも先生がついてくれるわけではないこと、自分で自分のことをしたり、みんなと同じように行動することが増えること、遊べるのは休み時間だけ、授業中は席に座って話を聞くなど息子には難しいことが多い状況だと話していましたが、その時は「できるよ」「勉強楽しみ」など前向きな発言が多くありました。また学校を見学し、学校内の雰囲気も味わってもらいました。そして迎えた入学式当日。学校を楽しみにしていた息子でしたが、初めてのことへの不安から学校に着いた途端に不機嫌になってしまいました。受付が終わると親はホールへ、子どもは教室へと離れ離れになったためその後どうしていたかはわかりませんが、入場は泣きながら先生につき添われて入場、席に着きしばらくすると奇声を上げて癇癪を起こしてしまいました。初めて見るくらいの癇癪と奇声で、私もビックリするほどでした。Upload By ユーザー体験談先生がホールの外へ連れ出してくれたので私も外に出てつき添いましたが、癇癪は全くおさまりません。支援コーディネーターの方が居たので一緒に校内を散歩させてもらい、式が終わる頃ようやく落ち着きました。この時の私は疲労困憊。もう疲れと悲しみでいっぱいでした。不安にならないようにといろいろ準備をしましたが、息子には事前の対策は効果なかったようです。もし今就学前に戻れるなら、入学式のイメージや大勢の人の中に入るということをもっともっと具体的に本人に伝えてあげたりイメージできるように考えてあげればよかった……と思っています。困りごとが多い息子が楽しく過ごせる居場所へ入学後、通常学級で実際に受けられた配慮は、座席を1番前にしてもらうこと、支援員にほぼ専属でついてもらうこと、見通しを立てられるよう予定を伝えてもらうなどでした。それでも息子は勝敗や順番にこだわって泣きわめいたり、プリントを破いたり、ときには全く関係のない子を叩いてしまうことも……。そんな息子の行動のため、授業も度々止まってしまっていたようです。Upload By ユーザー体験談学ぶことは好きだけれど、息子に集団行動は難しかったようでした。本人はみんなと勉強したいと頑張ってはいましたが、それ以上の配慮を求められる状況ではなかったため、1年生の2学期から情緒学級のある学校へ転校しました。問題行動はまだありますが、幸いにも癇癪の頻度は減り、癇癪になっても自分で切り替えができるようになってきています。勉強はゆっくりになってしまい不満もあるようですが、一方で楽しいことも増えたようで、母としてはホッとしています。就学前は就学先について悩みましたが、入った後も引き続き試行錯誤中です。今は息子が楽しいと思うことが少しでも増えていってくれればと思い、これからも息子の学校生活をサポートしていけたらと思っています。イラスト/taeko※エピソード参考者のお名前はご希望により非公開とさせていただきます。(監修:鈴木先生より)残念なことに、自治体や教育委員会は子どもファーストではなく定員・予算ファーストとなってしまう場合があるようです。神経発達症を診断できる小児科医が増えてきたためか、診断が増えると特別支援学級のニーズが高まり、受け皿が限られていることからこういう事例が増えています。しかし、あくまでも子どもファーストで教育する必要があるのではないでしょうか。理解のある市町村では特別支援学級の教室を増室して対応しています。残念ながら、その市町村の教育に関わる予算次第ということです。教員数も含めて市議会で議論する必要があります。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2023年11月17日子どもが小学生ぐらいになるまでは、一人で留守番させるのは危険と感じる方もいるでしょう。もしあなたなら、未就学にもかかわらず一人で留守番する近所の子に何かしてあげますか?今回はライコミ(@ricomichan)さんの実際にあった体験談を元に描いた大人気漫画『うちはあなたのカフェでも託児所でもない!』からワンシーンをご紹介します。こちらの記事には一部虐待のシーンが含まれております。作者の方の意図を尊重し、掲載させていただいております。虐待を助長する意図はございません。全てのこどもは、「児童の権利に関する条約」の精神にのっとり、適切な養育を受け、健やかな成長・発達や自立が図られることなどを保障される権利があります。食事を与えない等のネグレクトだけでなく、言葉による脅しも虐待です。虐待かもと思ったら、児童相談所虐待対応ダイヤル「189(いちはやく)」へお電話下さい。※通話料無料子どもが一人で我が家にやってきて……朝早く我が家に現れ、お菓子を欲しがる瀬古母の娘。瀬古母は昨日の夜から留守のようで、ライコミちゃんが心配して瀬古母に電話をすると……。瀬古母は……はっきり断って……瀬古母の返答は……謝れよ!とまくしたてる瀬古娘の預かりを断った途端、態度を急変させた瀬古母。ライコミちゃんは、電話の向こうの瀬古母の様子に恐怖を感じ、警察へ相談します。その後、瀬古母の両親が謝りに来ますが、玄関先で土下座したり騒いだりして迷惑行為を繰り返すのでした。この漫画に読者からは『自分の予定を優先して、その予定に子どもが入っておらず置いて行くということに母親としてはありえない行動だと感じました。了承も得ずに子供を置いていき、無理だと伝えると話が通じないことを言い続けるということに恐怖を感じます。警察に相談する以外に方法はないと感じますが、警察に対しても動じない子どもの姿が気になりました。』『非常識で何を言っても通じない方には、警察などプロにお任せするのが1番だと思います。』『絶対こんなのと関わりたくないです。泣いてるとか決めつけているし、そしてこの瀬古母の口の悪さはひどいです。旅行の計画があるのにキャンセルしろというのもふざけ過ぎです。本当に警察を呼んでしまいましょう。』と実にさまざまな声が寄せられました。逆ギレする瀬古母……ライコミちゃんも家族の予定があり、このままにしてはおけないため、瀬古娘を警察で保護してもらうことにします。子どもを強引に預けようとする非常識ママ……、あなただったらこんなときどう対処しますか?(MOREDOOR編集部)(イラスト/@ricomichan)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2023年11月16日発達グレーゾーン息子の就学問題。発達検査を受けてみたけれどしのくんは発達障害グレーゾーンの男の子です。現在は年長クラスで、来年から小学生になります。しのくんは言葉が遅く、集団行動が苦手だったこともあり、ことばの教室や療育に通っています。来年小学生になるにあたって、就学先の参考にするために、発達検査を受けることにしました。そして検査の結果……。Upload By keikoUpload By keiko「通常学級でやっていけるのか、それとも特別支援学級のほうが良いのか」については、療育の先生方も判断がつかないようで……。どちらがしのくんにとって良いのかが分からないので、集団生活の様子を一番よく見ている保育園の先生に相談して決めましょう!ということになりました。保育園での面談日。思いがけない先生の言葉に固まってしまい…保育園での面談の日がやってきました。就学先希望の提出期限は7月末、そして面談も7月末……ということで、「いよいよしのくんの就学先が決まる!」と私はドキドキしていました。発達検査の結果を見せて、ことばの教室の先生と療育センターの先生から言われたことを保育園の担任の先生へ伝えました。すると担任の先生から……Upload By keikoUpload By keiko「お母さんはどうしたいですか?」と聞かれ、私は思わず固まってしまいました……。私はその時まで、わが子の進路を親が決めるとは思っていませんでした。先生に特別支援学級と言われたら、その通りにしようと当然のように思っていたのです。私の願いは、しのくんにとって一番良い道に進むことです。だからこそ、専門家に判断してもらいたくて、病院で発達検査したり、療育や保育園の先生に相談したりしていたのですが……急に私の意見を求められて「プロが判断できないことを私が判断できるわけがない」と思ってしまいました。なので、私は正直に「分かりません……。先生の答えに従います!」と担任の先生に丸投げしてしまいました。担任の先生は、そんな私の気持ちを受け取ってくださり、園長先生と話し合って答えを出してみると言ってくれました。面談を終えた日の夜、「ある事実」に気づいた私そして、担任の先生との面談を終えた日の夜、私はふと気づきました。しのくんの就学先について、夫の気持ちを一度も聞いていないということに……!!保育園の先生に決めてもらおうとばかり思っていたので、夫の意見を聞くという発想がなかったのです。Upload By keikoもうすでにウトウトと眠りかけている夫に急いで「通常学級と特別支援学級選べるならどっちを選ぶ!?」と聞いてみると「通常学級」と返事が返ってきました。(その選択の理由については語らないまま、夫は眠りに落ちていきました(笑))そして、ついに就学先決定!翌日、「通常学級が良い」という夫の意見をないがしろにしないためにも、私は朝一番に保育園へ電話しました。すると、もうすでに担任の先生と園長先生との話合いは終わっており、保育園の先生方の意見は「しのくんは通常学級がいいと思います」ということでした。図らずも夫の意見と先生方の意見が一致したので、私の心も決まりました。小学校に入学するまであと数ヶ月あるし、低学年には補助の先生もいるし、まずは通常学級に入ってみて、しんどそうだったら2年生から変更しようということで話がまとまりました!「子どもの就学先」という責任重大な決断をどうするか、とても悩んだ数ヶ月間でしたが、周りの先生方に恵まれたこともあり、また一つ大きな壁を乗り越えることができました!悩みや心配事はつきないけれど、これからも支援者の方々に(そして夫にも……)その都度相談しながら、しのくんにとって一番良いと思える道を進んでいこうと思います。執筆/keiko(監修:新美先生より)就学についてのエピソードをきかせてくださりありがとうございます。検査を受けたり、療育の先生へ相談に行ったりして、就学後の学びの場について検討されたのですね。学びの場については、誰が決めるというのではなく、保護者の方の希望をなにより優先しながら、関わる人たちの意見を参考に総合的に判断されることが多いと思います。とはいえ、いきなり保護者の希望と言われても、未経験なだけに迷ってしまうこともありますよね。お話を伺うと、関わっている先生方も、みんな迷っていたようなので、誰もが迷う微妙なゾーンだったのかもしれません。こうだったらこっちというような、絶対の基準があるわけでもなく、実際先生やクラスメイトの相性などもあり、どっちがいいか迷うことはしばしばあるものです。しのくんについては、ふだんの集団生活を支えて下さっている園の先生のご意見と、お父さんの意見が一致したということもあって、Keikoさんの心も決まったのですね。どちらに決めても、実際入ってみての試行錯誤や先々の変更はあるかもしれませんが、その都度相談しながら進んでいくと決めたKeikoさんとしのくんを、心から応援したい気持ちです。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2023年11月13日自閉スペクトラム症の息子、日常生活の中の不器用とはスバルは幼稚園での生活の中で、明らかに飛び抜けて不器用でした。特に道具を使うことが苦手で、筆、はさみ、縄跳び、楽器はもちろん、日常生活の中でも服のボタンやファスナー、お弁当包みなど、あらゆることにサポートが必要でした。この頃インターネットで「発達性協調運動障害(発達性協調運動症/DCD)」という言葉を知り、本を探して読みました。ダンスや縄跳びなどの協調的運動、ボール投げなどの全身運動、ボタンやファスナーなどの微細運動がとても苦手……。読めば読むほどスバルのことが書いてあるようで一人で納得しました。実際に「発達性協調運動障害」と診断されるのはもう少しあとになりますが、私はこの時からスバルには「発達性協調運動障害」があると思って接し、幼稚園にも配慮をお願いしていました。微細運動ではボタン、ファスナー、お弁当包みなどの身の回りのことは小学校入学までにどうにかマスターしましたが、道具の上達は非常にゆっくりです。全身運動ではブランコなどの遊具で遊ぶ姿はそれなりにサマになっていましたが、ダンスや体操は先生の個別指導がつくほど苦手でした。ちなみに両足ジャンプは4歳、片足立ちは7歳、ケンケンは8歳でマスターしたので年齢と比べてかなりゆっくり成長しているように感じています。※編集部注:発達性協調運動障害は現在、「発達性協調運動症」という診断名となっていますが、最新版『DSM-5-TR』以前の診断名である「発達性協調運動障害」といわれることも多くあります。この記事では、一般的にも使われることが多い「発達性協調運動障害」の名称も合わせて使っています。参考:発達障害(はったつしょうがい)|e-ヘルスネットもう一つの困り事年長になり「小学校」が目前に迫ってくる頃、もう一つ気になることがありました。それはひらがなが書けないことです。このくらいの年齢だと書けない子もたくさんいるのですが、「い」「こ」「つ」くらいの簡単な文字なら見本を見ながら書けると思います。でも、スバルにはそれができませんでした。ひらがなに興味がないわけではなく、むしろ文字が好きで1歳半からひらがなを読み始め、2歳の誕生日の頃には十数個、3歳の誕生日の頃にはひらがなの読みはマスターしていました。年長の春にはひらがな、カタカナ、アルファベット、小学1年生程度の漢字は読めるようになっていました。大人向けの自動車雑誌を愛読していたので「輸入車」「燃費」のような車関係の難しい漢字も読めました。しかし「い」と書かれた見本の真横に「い」を書くことができないのです。Upload By 星あかりこの「読み」と「書き」で、できることの大きな開きが私を不安にさせました。スーパー不器用BOYとして小学校入学。特別支援学級へひらがなに関しては入学直前の春休み中、とあるゲームにどハマりし「登場するキャラクターの名前やアイテムの名前をリスト化したい」という欲求が限界まで高まり、ぼんやりとですが模倣できるようになりました。そして読めるか読めないかギリギリラインではあるものの自分の名前が書けるようになりました。この時は綺麗な丸や三角はまだ書けないくらいの不器用さだったので、自分の名前もしっちゃかめっちゃかなラインではあったものの、人類が月に降り立ったレベルの感動でした。数日前の入学前の面談では「まだ自分の名前も書けません」と相談したばかりだったので、まさか入学までに自分の名前が書けるようになるとは思いませんでした。Upload By 星あかりこの時のスバルは、作業療法士さんの検査で「とても不器用」と言われたものの診断は受けていなかったので、学校にどのように配慮をお願いして良いのか少し悩んでいました。しかしスバルの就学先の特別支援学級では、診断名があろうがなかろうが困り事に向き合った配慮をしてもらえました。例えば、文字を書くのが苦手なスバルなら、マスからはみ出ていてもトメやハネがむちゃくちゃでも、丁寧に書いていれば丸をもらえました。そしてスバルの成長レベルに合わせて少しずつ正しい字が書けるように導いてくれました。成長と言っても「読めるか読めないか」から「ギリギリ読める」そして「だいたい読める」レベルのゆっくりとした成長ですが、難しい漢字でも「だいたい読める」字が書けるようになったのは本当にものすごい成長です。さまざまな教科で不器用による困り事がありましたが、先生がいろいろな方法を試してくださったり、私がインターネットで調べた便利グッズを使ってみたり、ときにはスバルから代替案を提案したり、過ごしやすいように工夫していました。それがごく普通に行われる環境でした。さまざまな苦手を抱えたほかのクラスメイトたちも、それぞれが学びやすいように工夫していました。苦手なことに対して配慮してもらえ、自分で提案した工夫が採用されて、クラスメイトもそれぞれ苦手なことを工夫しながら学んでいる環境は、スバルにとってとても過ごしやすそうに感じました。「小学校に入学するまでにひらがなが書けるように」と、気負う必要はなかったなと安堵しました。得意なはずの算数で、まさかのつまずきが……!特別支援学級の中で、得意分野を伸ばしつつ苦手分野を少しずつ底上げしながらのびのびと学んでいたスバルでしたが、特に算数は不器用が影響しないので気に入っているようでした。しかしそんな算数の授業にそれは突然現れたのです。そう、定規です。スバルは定規で直線を引くことが難しかったのです。左手で定規を押さえて右手で線を引くことがなかなかできませんでした。最初は左手で押さえた定規が鉛筆に押されて動いてしまい、まっすぐな線が引けませんでした。そこで左手で定規をしっかり抑えるようにアドバイスすると、マックスパワーの左手で定規を押さえ、同じくマックスパワーの右手で線を引くものだからプリントやノートはビリビリに破けてしまいました。どうやら左手は強く、右手は優しくというような使い分けが難しかったみたいです。これには工夫の達人である先生も悩んでしまいました。結局、裏に滑り止めのついた定規を何本も買い、何度も練習しているうちに「ギリギリ直線……?」が引けるようになりました。スバルはのちに「かけ算よりも直線を引くほうが難しかった」と語っています。そんな苦手だった定規も、いつの間にか使えるようになりました。算数だけでもコンパス、分度器、そろばんと次々と大きな壁が現れますが、アイデアを出し合いながらコツコツと地道に向き合っていると、案外知らぬ間にできるようになっていたりしました。できるようになったと言っても、上手になったわけではないし年相応とは言えないのですが、この日々を通して私とスバルは技術的にも精神的にも苦手との向き合い方を学んでいます。ときにはクラスメイトとの差を目の当たりにし悲しむ日もありますが、アイデアと地道な努力でゆっくりゆっくり進んでいます。執筆/星あかり(監修:初川先生より)スバルくんの著しい不器用さ(発達性協調運動症)に関する育ちと手立ての歴史のシェアをありがとうございます。自閉スペクトラム症、ADHD(注意欠如多動症)、SLD(限局性学習症)の3つの発達障害にくらべると、発達性協調運動症(DCD)は知名度もいまひとつであったり、手立ての方策も詳しい人は詳しいけれど、なかなか詳しい人に出会いづらいという面が残念ながらあります。特別にトレーニングや練習を重ねる方向性ももちろんありますが、日常生活や学校生活の中でできることもあり、そうした面について今回のこちらのコラムでご紹介いただいたように思います。苦手なことを「どうしてできないのだ、練習が足りない!」と無理にやらせてもできるようにはならず、今できることを着実に熟達させていくと共に、少しずつ上手なやり方へと寄せてゆくような関わりが大切です。あかりさんや学校の先生方(スバルくんは自閉症・情緒障害の特別支援学級に在籍されていますね)が一緒に工夫されてきたような、手立て・工夫を施しながら本人の成長を待つ方法、とても素晴らしいと感じました。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2023年11月07日幼稚園では理解が得られなかった息子。就学へ向けて少しでも過ごしやすくなるよう「練習」をしました!現在は7歳の息子は3歳で聴覚過敏気味、視覚優位の自閉スペクトラム症、ADHDの診断を受けました。現在は通常学級在籍、特別支援教室に通っていて、粗大運動がぎこちないところがあるのですが、発達性協調運動症(DCD)の診断名まではつかないと言われています。幼稚園の頃は、無理解な先生が多く、「息子にほかのお子さん方と同じことを求めるのは難しいと思うんです。頑張って頑張っても頑張っても、ほかのお子さんの足元くらいにしか到達しない。ほかのお子さんの6~7割いけば十分だと思っています」とお伝えしても、「子どもはみんな同じ。特別扱いはできません。発表会等の行事も経験させたいので疲れていても幼稚園を休ませないで下さい、甘やかさないで下さい。こんなんじゃ小学校上がってからが心配です」と言われ続け、お迎えの時には、あれができないこれができないと、できないことばかり報告される日々……。できないことは息子や親の努力不足といわれつらい思いを抱えていました。Upload By ユーザー体験談そんな状態だったので、小学校では息子ができることも増やして自信をもって過ごせるように、学校側と連携がとれるように、就学へ向けて家や療育でいろいろと練習をしてきました。今回は、わが家が行ったことと、小学校入学前の校長先生との面談から1年生になった今の様子をご紹介します。就学までに一歩一歩!わが家で取り組んだ3つのこと就学までを目標に取り組んだことは大きく3つあります。トイレと着替え、そして連絡帳の書き方です。息子は年長になっても用を足すときは洋式トイレに座ってしていました。立って用を足すと、おしっこが飛び散ってしまい、濡れることに過敏な息子はパニックになってしまうからです。そこで絵を使いました。1.どの位置に足を置くかを示す2.ズボンとパンツは膝下まで下ろす(おしっこが飛んで濡れてパニックになるので)3.膝を少し曲げるこれらを毎日見せて教えてました。幼稚園では、子ども用の立ってするトイレに抵抗があったようで、大人用を特別に使用させてもらっていました。回数を重ねるごとに飛び散ることも減っていきました。Upload By ユーザー体験談年少の頃から、「自分で脱いで自分で着替え自分でたたむ」ことを毎日幼稚園で実施していたので、家庭でもそうしました。うまくできないところは手伝う、頑張ったら褒める、を繰り返しました。ただ、息子に疲れが見える時は、家庭では無理にさせませんでした。たたみ方は、幼稚園の先生が絵に描いてくれていたので、家庭でもそのやり方に合わせました。また、年長の頃からタイマーを使って着替えトライアルを開始!成功するごとにじょじょに時間を短くしていきました(例えば10分→5分)。時間内に一人で着替えができたらご褒美シールをつけ、たまったらご褒美をあげるを繰り返し、今では、一声かけたら2分で着替えられるようになっています。ただ、気分が乗らないと時間がかかりますが……。年長の冬頃からは連絡帳の練習も始めました。通っていた療育の小集団で連絡帳を書く練習をさせていただくのと、自宅でも「学校ごっこ」として、ホワイトボードに時間割を書き、それを写す、できたらご褒美ポイントをつけるといったことを遊びを通して行っていました。小学生になった今は、しっかり連絡帳を書いてこられるようになっています。就学前の面談で、校長先生に息子のことをしっかり説明そして就学前健康診断の際には、息子と私と校長先生とで面談をしました。私は準スーツのような動きやすく落ち着いた服装で参加。気合いが入って体がガチガチに固まっていました。面談には診断名が書いてある診断書と発達検査の結果を持って行き、子どもの性格、幼稚園や家庭ではこんなことに困っている、でも、こうしたらスムーズに行く、というような内容を説明しました。面談中の息子は、目を輝かせてウロチョロしながら、目新しい教室で好奇心をかき立てられて「これは何?」と質問攻めでした。そんな様子も校長先生に見て頂くことができたので、なぜ息子がこのような動きをしているのかを説明し、このようなときはこういう声かけをして頂けたら望ましい行動に移れますと、たまたまですが先生の前で普段の対応の仕方を実践でき、よかったと思います。校長先生は、うんうんと穏やかににこやかに返答してくださり、ほっと安堵しました。Upload By ユーザー体験談また、良い機会だと学校のトイレを使用させてもらいました。1度でも経験があると違うので、ありがたかったです。無事小学校へ入学。担任の先生は?支援員の先生は?校長先生には理解していただけたはずと安心していたのですが、担任の先生はどういう方なんだろうと不安でした。ドキドキしていましたが、担任の先生は息子と似たような特性がある生徒さんを受け持ったことがある方でした!先生ご自身もイヤイヤ期のお子さんを子育て中で、してはいけないことは叱るけど、なぜそれをしてはいけなかったのか、どうしてそれをしたのか、今度からどうするか、を会話するような形で息子と向き合って頂けました。フランクな会話の仕方が息子にはよかったようです。先生のおかげで、息子は、嫌なことがあっても教室を飛び出さず、先生がパッと見てすぐに見つけられる範囲内に留まるようになりました。信頼関係が構築されていたのだと思います。また、望ましい行動を楽しく行えるように、『今日のミッション』という形で導いていただけました。苦手だった運動も、楽しめるようなコツを教えて頂き、周りのお友達の動きも見て覚えられるまでに成長しました。また、支援員の先生にも恵まれました。こだわり行動でなかなか教室にスムーズに行くことができない息子を見て、「これはルーティーンだから」と発達障害に詳しくないほかの先生方にも伝えて頂き、「ルーティーンやったら行こうね!できたね!」と、毎日息子に寄り添っていただけました。Upload By ユーザー体験談たった一学期の間に急成長を遂げ、周りも驚くほどでした。やっぱり環境調整が大事だと痛感しました。先生方に恵まれた1年生。発達障害に詳しくない先生にはどう伝えればいいか模索中です校長先生も1年生の時の担任の先生も、特別支援の経験があり理解していただける方だったのでこちらの希望が伝わりやすかったですが、経験が浅い先生や、教員歴が長くても発達障害に無理解な対応をされる先生にどのように伝えていけばいいかは現在も模索中です。息子は学校で嫌な出来事があっても「仕方ない」と言い、目の前の楽しいことに切り替えて、不登校になることもなく毎日楽しいと学校に通っています。息子の子育てをしてまだ7年ですが、いろいろと嫌なことを言われ嫌なことをされ、胸がえぐられるようなつらい思いを何度もしてきました。でも、つらいことがあっても楽しいことに夢中になる息子です。これからはつらい思いより楽しい思いを増やしてほしい、失敗して責められる経験より成功体験『できた!』を多く積んでほしい、わくわくする気持ちを忘れないでほしい……いつもそう願っています。イラスト/吉田いらこエピソード参考/七転八起(監修:藤井先生)「できた」を多く積むことができるように、息子さんにあったペース、スモールステップで「できた」を積み重ねる工夫に溢れるコラムをありがとうございます。合理的配慮を求めることができるようになったとはいえ、小学校や園によっては、環境調整が難しいと言われる場面もあるのかもしれません。環境調整の大切さを息子さん自身の成長が示していると思います。ときには、療育先や医療機関などからの情報提供書なども用いて、環境調整について学校や園と模索されると良いと思います。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2023年10月28日2人兄弟を育てるゆーとぴあさん。2歳児健診で長男は言葉が遅いと発達相談を受けます。次男は言葉の遅さに加えて多動傾向があるものの、健診で問題なしとの診断に納得がいかず、保育センターの親子教室やほかの施設の教室にも自主的に参加して幼稚園に備えました。入園式こそ、制服を嫌がりじっとしていられない次男でしたが予想に反してすぐに幼稚園に慣れます。しかし、先生から問題行動の報告を受け、発達医療センターに行くように言われ、ほぼ同時期に長男も発達医療をすすめられ、就学のため特別支援級の見学をすることになりーー。7月のある日、小学校へ支援学級の見学に訪れたゆーとぴあさん。情緒クラスは落ち着いていて、知的クラスは元気で自由な印象でした。1年生の普通級も見学すると、算数にほかの科目要素も含まれている複雑な内容に驚きます。また、全員着席をしている様子を見て長男が通えるか不安を覚え、支援級よりむしろ普通級にショックを受けたのでしたーー。 「ドッドッドッ」これで決まる! 緊張の一瞬 ※「ウィスク(WISC)検査」とは、世界各地で使用されている児童用の知能検査。「言語理解」「知覚推理」「処理速度」「ワーキングメモリー」の4つの指標とIQ(知能指数)を数値化する検査で、子どもの特性や得意なもの・不得意なものなどがわかります。 学校見学をしてみて、個人のペースに合わせてくれる支援級もいいかもと思い始めたゆーとぴあさん。次はウィスク検査を受け、2週間後に結果を聞きに幼稚園へ。長男の就学先はこの結果次第でほぼ決まると言います。 心理士より、テスト中は座っていられた伝えられ、平均点100点のところ長男は90点。処理速度と知覚推理は得意、言語理解が苦手で、得意と苦手の差が激しい凸凹があると報告を受けました。 このテスト結果を踏まえた長男の就学先は?緊張が走ります。「この結果では逆に支援級から断られますよ」ーーこの場に腹を括って臨んでいたので、一気に力が抜けるゆーとぴあさん。ん?え?いろんな疑問符が駆け巡りました。 ◇◇◇ 幼稚園の先生からの報告や、義家族、実母。いろいろなところからわが子の特性、発達障害についての無理解やプレッシャーをかけられ、さらに子どもの発達障害はゆーとぴあさんが原因ではないかと一方的に決めつけられてきました。自分でも調べて落ち込んだりもしていたため、この結果に様々な疑問が沸いてきます。幼稚園側はどんな反応をするのでしょうか。次の話ゆーとぴあさんの連載は、以下のサイトからもご確認いただけます。ぜひチェックしてみてくださいね。 著者:マンガ家・イラストレーター ゆーとぴあ
2023年10月13日小学校入学まであと1年!加配の先生なしでやっていける?しのくんは発達障害グレーゾーンの男の子です。現在5歳で、保育園の年長クラスに通っています。しのくんは言葉が遅く、集団行動も苦手だったこともあり、年少から加配の先生がついていてくれました。しかし今年の4月、年長クラスに上がったタイミングで、しのくんに加配の先生がつかないことになりました。Upload By keikoUpload By keiko加配の先生なしで大丈夫か心配でしたが、加配の先生がつかなくても集団行動ができるようになったという先生の言葉を聞いて、しのくんの成長を感じてとてもうれしかったです‼︎来年の春からは、いよいよ小学生になるしのくん。加配の先生がつかなくても集団行動ができるようになったとはいえ、まだまだ不安な私です。就学先をどうすればいいのか分からなかったので、定期的に発達相談や療育のために通院している病院の先生に、就学に向けて発達検査の予約をお願いしたところ……。Upload By keiko「保育園で集団行動ができているんだったら、大丈夫じゃない?もう発達検査もいらないんじゃない?」と言われて「そうなの!?」と驚きました。そして先生は続けて、「もし発達検査を受けたとして、結果の数値が低くても、集団行動ができていれば大丈夫」だとも……。病院と保育園の意見が真っ二つ!途方に暮れた私は…ところが、病院で言われたことを、後日保育園の先生にも相談したところ、「保育園としては発達検査を受けてみてほしい」と言われてしまいました。病院と保育園から違う意見を言われて、どうしたらいいんだろう?と悩んでしまった私は、今度はしのくんが通っていることばの教室の先生にも相談してみました。すると、「2歳4ヶ月から検査を受けてないし、どれだけ伸びたか検査は受けてみたら?」と言われたので、就学先の参考にするために、検査を受けることになりました。約3年ぶりの発達検査。しのくんの様子は?Upload By keiko発達検査の日、しのくんは検査を担当する先生と2人っきりで教室に入りましたが、検査中2回出てきてしまいました。戻るよう促すとすぐに教室へ戻りましたが、この行動も検査対象かと思うと気が気じゃありませんでした。そして発達検査の結果、「総合指数は通常といえる範囲内だけれど、言語・社会性の面で発達に遅れが見られるので、声かけなどの支援は必要になりそう」と言われました。発達検査の結果を見て、支援者の先生たちの意見は?ただ、この結果を受けて「通常学級でやっていけるのか、それとも特別支援学級のほうが良いのか」については、ことばの教室の先生も、療育の先生も、なんとも言えないということでした。そのため、ちょうど保育園の面談を7月末に控えていたのもあって、集団生活の様子を一番よく見ている保育園の先生に相談して決めましょう!ということになりました。就学先の希望提出の締め切りは7月末、面談も7月末……。悶々としながら保育園の面談の日を迎えたのでした……。Upload By keiko執筆/keiko(監修:新美先生より)現在進行形のお話をご提供くださりありがとうございます。一般的な考え方として、保育園・幼稚園という環境の中で、年少から年中、年長と学年が上がるにつれて、環境に慣れてくることで入園当初よりも集団生活の中で落ち着いて生活できるようになり、年長頃には加配保育士の支援ニーズが下がってくることはよくあることです。これはもちろんお子さんの成長という側面もありますが、もう一方で「園生活の枠組みに慣れてきた」という面が大きい場合もあります。環境に慣れるのに時間がかかるタイプの場合、年長で落ち着いて過ごせているようでも、保育園から小学校という大きい環境の変化に直面し、小学校入学後に不安や落ち着きのなさ警戒心が悪化して、集団生活に苦労するようになるということは、決して珍しいことではありません。これを踏まえると、年長で加配保育士がつかなくなった=就学にあたっての支援ニーズが軽減したとは言い切れないと思います。このため、多角的な観点で就学に備えてアセスメントして、準備していくのがよいと思います。keikoさんが、病院の先生に「発達検査もいらないんじゃない?」と言われたのにもかかわらず、あえて発達検査を受けて、就学に向けた相談を多方面にしていったことはよかったのではないかと思います。検査の結果だけで決められるわけではないですが、いろんな観点から考えていくことで、就学に向けてどう準備していったらよいか見えてくるのではないでしょうか。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2023年10月13日9月30日、岐阜県の小学校で行われた運動会の最後に、小学校の50周年を記念し、大量の風船を飛ばすバルーンリリースが行われることに。当日の様子について岐阜市議会の佐藤幸太議員(33)はX(旧Twitter)に《快晴で何より!》とポストし、青空を舞うたくさんの風船の写真をアップしている。その3日後、栃木に住む男性がXで風船の一つが自身の元に届いたと報告。男性は写真もアップしており、そこでは風船とヒモ、そしてそれに括り付けられていた用紙の姿を確認することができる。用紙には小学校の名前と児童の書いた「スポーツカーにのってレースにかちたい」という夢が綴られており、男性は「夢を叶えてほしい!」と投稿している。するとリプライ欄には、《すごい感動 本当に届くものなんだなぁ》《こういうの素敵ですね》《少年よ!将来の活躍を期待してます♪》との声が。また前述の佐藤議員も《バルーン飛ばしの風船が栃木まで!ご紹介ありがとうございます》と大喜びだ。いっぽう、称賛一辺倒かというとそうではない。というのも、写真で紹介されている用紙には「この用紙はカモミールの種入りです。土に還ります」と書かれている。しかしカモミールは外来種であり、定着すると生態系に影響を与える可能性があるのだ。そのため、Xでは生態系破壊を危惧する声がこう上がっている。《素敵ツイートっぽいけど、このイベント良くないんじゃ?カモミールの種入りって言うから調べたら繁殖力高いみたいじゃん。生態系破壊に繋がらないの?》《カモミールは外来種なのでもし各地で定着してしまうと各地の生態系が狂います》《生態系を崩すよね》《実際、外来種の種を広範囲に飛ばす環境テロを子供たちにやらせてるの夢も希望もないのよね…》■「“環境に何も影響がない”ということがベスト」今回は風船が人の元に届いたが、人の目の届かない場所に到着した風船もあるはず。それは結果的に、生態系の破壊に繋がるのか。そこで本誌が環境省に見解を問い合わせたところ、中部地方環境事務所を紹介され、同所の担当者は「予防策や安全面に立った上での考え方をお伝えします」とした上で、こう答えた。「今回のカモミールが“生態系の破壊に繋がるかどうか”の確証はわかりません。ただ、自生していない場所に他の種類が人為的に運ばれるということはあまり好ましい状況ではありません。在来の植物が生えるべきところを外来種が占拠してしまうと、在来の植物が生え辛くなってしまう。そうなると在来の植物に依存していた他の動物たちにも影響がある。それが巡り巡って、生態系への影響に繋がります。ただ花壇や植木鉢など、人の管理が行き届くところで栽培していただく分には全然問題はないと思います」(以下、カッコ内は中部地方環境事務所の担当者)しかし、もう一つ気がかりな点が。それは、風船についてだ。栃木県の男性は風船とそれに付随していたヒモについて「土に還るものだそうです」と説明しているが、それでも「誤って食べた野生動物に影響を与える可能性もあるのでは?」と危惧する声もネット上に上がっている。そこで、このことについても尋ねてみた。「どうしても風船を飛ばさなくちゃいけない事情があるのなら、生分解性という土に還る素材でできた風船を使うのは一般常識になりつつあります。ただ、それを動物が誤って食べた場合、どうなるのかまでは私にはわかりかねます。動物にも、色んな種類がいますから。判断材料がないので害があるともないとも言い切れません。しかし、どういったケースにしても“環境に何も影響がない”ということがベストです」華やかなイベント、バルーンリリース。しかし関わった人全てに、自然に配慮した行動が必要となりそうだ。
2023年10月06日就学し支援を受けられるようにするためにはどこで誰に相談すれば良い?わが家の次男Pには重い知的障害があるので、私はほとんど進路に悩むこともなく、特別支援学校へ通わせたいと考えていましたが、それでも就学前はバタバタとさまざまな手続きがあり、とても忙しかったです。特別支援学校や特別支援学級は、急に「行きたい!」と言っても誰でも行けるわけではなく、「支援を受ける」ということになるので、そのためには各種手続きや、教育委員会の審査と判定が必要となってきます。さらに、就学先を決めるにあたり、就学相談や学校見学なども行われています。そのため、特別支援学校や特別支援学級が少しでも気になるのであれば、子どもが就学する前にまずは動いて何事も早めに調べておくほうが良いと思います。たとえば、私たちの住む自治体では、子どもの学校生活に対して何らかの不安がある人のために、子どもが年長(6歳)になった年の7月頃に「就学相談会」というものが開催されます(開催時期や名称は各自治体で異なりますので、お住まいの自治体にご確認ください)。その相談をするには、前もって予約しなければならないのですが、現在通っている園側から案内される場合もあれば、されない場合もあり、「相談会へ行きたかったのに知らない間に申し込み期限が過ぎていた……」ということにもなりかねません。私の場合、園から就学相談会の案内を受けていたので、相談会に参加することができましたが、もし知らなければ相談の機会を逃してしまうので、早めの情報収集は大事だな……と感じました。Upload By みん就学相談会では何を話せば良いの?私が参加した就学相談会では、まず面談で子どもの成育歴を詳しく確認されました。この時、子どもの成育歴や受けてきた支援内容をまとめたサポートブックを持参しました。とっさに思い出せない部分もあるかもしれないので、就学の相談をする際には、このようなサポートブックをあらかじめつくっておくか、なければ母子手帳だけでも持って行くとスムーズに話せて役に立つかもしれません。また、現在の家庭や園での状況なども聞かれることがあるので、子どもの特性や困りごと、就学を前に不安に思っていること、学校への希望なども伝えられたら良いと思います。なお、就学相談会での個人情報、相談内容などは厳正に管理され、就学決定に関する基礎情報となるということでした。Upload By みんそれから、相談会では現時点での希望を話せたとしても、希望する学校を実際に見学してみないとどんな学校なのか?どんな支援が受けられるのか?分からないことが多いと思います。たとえば特別支援学校と特別支援学級で悩んでいるのなら、両方の学校を見学しないと比較もできませんし、できればお子さんも一緒に見学や体験へ連れて行くほうが、どちらが6年間楽しく通えそうなのか?をより具体的にイメージできると思います 。Upload By みん子どもの目線に立ち、より良い環境を考え進路を決断するその後は子どもが所属している施設へ相談員が訪問し、普段の子どもの様子を見た上で、保護者と園の先生から聞き取りをする「訪問面談」や、就学する前に行われる健康診断で、身体の疾患や知的発達の度合いが検査される「就学前健診」などを経て、特別支援学校、特別支援学級、通常学級のどこで学ぶことが望ましいのか?教育委員会から総合的に判断された結果の連絡があり、その上で就学先をどこにするか?親へ最終確認がありました。わが家の場合は、当初の希望通り特別支援学校に就学することになりましたが、就学相談会や学校見学を通じて、学校生活についてより具体的なイメージを持つことができたと感じています。今まさにお子さんが就学前で進路に悩んでいる方もいるかもしれませんが、子どもは日々成長しているので、悩んで当然だと思います。また、地域や学校、その年度によって担当の先生も支援の内容も変わってくるので、希望通りにはいかないことや不安も出てくるかもしれません。実際に小学校へ6年間通うのは子どもなので、1番は子ども自身の希望、そして親は子どもの成長、様子を見ながら、小学校生活をどうサポートしていくか?を考え、進路の選択ができると良いと思います。Upload By みん実際にわが家の次男Pが特別支援学校に進学してどうだったのか?については、また別の機会にご紹介したいと思います。執筆/みん(監修:新美先生より)就学に向けてどのように動いていくとよいかについて、具体的に詳しく教えて下さりありがとうございました。就学についての相談が始まるのは、地域差もあるかもしれませんが年中の終わりから年長にかけてかと思います。ですから情報収集や見学などは、可能ならそれより前の年中の年ぐらいから動き始めるとゆとりがあるかと思います。就学の相談を始めると、通っている園、療育の先生、病院、就学担当の先生など、それぞれ意見が異なることも珍しくありません。それぞれの意見も参考にしながら、保護者の方が主体的に動かれて、ご本人にも見学、体験の機会を持ったうえで、本人らしく楽しく通える場所がどこなのかを考えて、相談していくと、保護者の方も選択していきやすいかもしれません。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2023年09月21日2人兄弟を育てるゆーとぴあさん。2歳児健診で長男は言葉が遅いと発達相談を受けます。次男は言葉の遅さに加えて多動傾向があるにも関わらず、健診で問題なしと言われたことに疑問を抱き、後日保育センターに相談して親子教室に通うことに。同時にほかの施設の教室にも参加させ幼稚園に備えました。入園式で次男は制服を身につけるのを嫌がり、じっとしていられない状態で通園に不安を覚えます。予想に反して次男はすぐに幼稚園に慣れたものの、先生から次男の問題行動の報告を受け、発達医療センターへ行くように言われます。さらになんと長男まで発達医療で診てもらうように言われ、就学のため特別支援級の見学に参加するように言われてボーゼンとするのでした。夫に報告すると、義理の叔母にまで伝わってしまい、兄弟の発達障害は母親のゆーとぴあさんに問題があるように一方的に決めつけられるのでした。義理の叔母からの心ない言葉をきっかけに、発達障害について書かれた本で遺伝するという記述を見つけます。自分が発達障害なら両親も?と思い母親に自分のことを聞いてみると、そうかもねとにこやかに答えていたのですが、亡くなった父親もそうだったのかなと言うと一転して憤慨してしまい、それ以上聞くことができませんでした。 家族に相談できないので、勇気を出してママ友に話したら ※児発とは、「児童発達支援」のこと。障害児通所支援の1つで、主に小学校就学前の6歳までの子どもが通い、支援を受けるための制度。日常生活の自立支援や機能訓練をおこない、保育園や幼稚園のように遊びや学びの場を提供するなど障害児への支援を目的としています。 義家族からは母親が原因と決めつけられ、実の母親からも非難され誰にも相談できない状態でしたが、勇気を出してママ友に幼稚園から長男の支援級をすすめられたことを伝えてみました。 すると、そのママも去年同じことを言われて悩んだと言います。どうやら園長が発達に遅れがあると感じた園児に対して、すぐ支援級をすすめるということは有名な話とのこと。 ママ友は普通のクラスを希望していたので、習い事などできることをおこなって現在は普通のクラスに通っており、結局は親の判断が大きいと話してくれました。 普通のクラスから途中で支援級に入れるそうなのですが、「最初から支援級だとなかなか戻れないよ」その言葉に現実を突きつけられたのでした。 ◇◇◇ 義家族はもちろん、実の母親からも発達障害に対する考え方が合わず、相談を拒絶されたゆーとぴあさんでしたが、勇気を出しママ友に話してみると同じことを言われたと明かしてくれました。同じ幼稚園や学校に通うママ友の情報は有益だと言うゆーとぴあさん。同じ悩みを持つもの同士で気持ちを共有できることは大事ですよね。 ゆーとぴあさんの連載は、以下のサイトからもご確認いただけます。ぜひチェックしてみてくださいね。 著者:マンガ家・イラストレーター ゆーとぴあ
2023年09月16日自閉スペクトラム症のスバル、幼稚園年少の困りごと息子のスバルは3歳で自閉スペクトラム症と診断されました。2歳から通園していたプレ幼稚園は、診断を受けたと同時に退園になりました。その後、新たに幼稚園を探しはじめ、スバルを受け入れてくれる幼稚園に出合い、無事に年少から幼稚園に入園することができました。しかし、入園できたからといって全てがうまくいくわけではなく、入園当初はプレ幼稚園に通園していたときと同じように教室の中をふらふら歩いたり、教室を出て廊下の窓から車を眺めたりしていました。ところが6月のある日からピタッと歩き回らなくなり、座るべき時間に座り、話を聞くべき時間に話を聞くようになりました。話は聞いているだけで右から左へ抜けてしまっているみたいでしたが、それでもスバルの中で点と点が繋がるような何かがあったのだと思います。それをきっかけにスバルは集団生活のコツをつかんだようで、少しずつ社会のルールを学習しクラスへ馴染んで行きました。スバル一人と向き合うとたくさんの困りごとがあるのですが、3歳になったばかりや4歳の子どもが一緒に活動する「年少クラス」という空間では個人個人の成長の差が激しく、スバルの困りごとは飛び抜けて目立つものではなくなりました。この時は「スバルはこのまま『ちょっと変わったクラスメイト』として小学校では通常学級で過ごして行くのかな」と思っていました。年中のスバルの困りごと年中になり、周りの子どもたちの成長に置いていかれる形でスバルの困りごとが目立つようになりました。細かいことはたくさんあるのですが、大きく気になる部分は3つ。1つめはコミュニケーション能力。人が好きでグイグイと距離を詰めるわりには、一方的でズレた会話をするのです。その様子はまるで一人だけ別に撮影した動画を合成しているようなチグハグなものでした。いわゆる「空気が読めない」立ち振る舞いなのですが、よく観察すると人の顔色なんかはしっかり読んだ上で空回りし続けている感じもしました。また自分の得意な分野に関しては大人のような言葉を使いまくし立てるように話すのに、そのほかのことは2~3歳年下のような語彙力でたどたどしく話しました。2つめは運動能力。のちに「発達性協調運動症(発達性協調運動障害)」と診断されるのですが、年中の時点では両足ジャンプがかろうじてできるくらいで、ケンケンはもちろん片足立ちすらできませんでした。ダンスは踊れないし、あらゆる道具は使えないし……。運動面で苦手なことに関しては幼稚園の先生がマンツーマンに近い形で手伝ってくれていました。3つめは集団の中では集中して話が聞けないこと。プレ幼稚園の頃から、一対一で話すと理解ができるのに先生が集団に呼びかけた「おかたづけの時間ですよ」と言った一斉指示が通らないという悩みがありました。幼稚園に入園してからのスバルは日に日に成長し、簡単な指示は通るようになりました。しかし、工程が複数あるような複雑な指示になると最初と最後くらいしか覚えていないようでした。Upload By 星あかりそれらのことを踏まえ、年中の冬に療育の先生から「就学相談」の資料をもらった時には少人数で学べる「特別支援学級」を進路の候補として考えるようになりました。家や公園など少人数で過ごすときと比べて、集団の中に入ると爆発的に困りごとが増えるスバルをずっと見てきたのでぼんやりと「少人数が合っているのだろうな」と思いました。ただ自分自身が経験したことがない「特別支援学級」に少なからず不安はありました。特別支援学級ってどんなところ?いざ学校見学へ!年長の夏にある就学相談がスタートする前に、わが家の希望を固めておく必要がありました。特別支援学級を第一候補と考えてはいましたが、特別支援学級のことを私は何も知らないのです。そうと決まれば見学です。いろいろと調べた結果、学区の小学校の特別支援学級(知的クラス)、学区外の小学校の特別支援学級(情緒・自閉クラス)へ見学に行くことになりました。私たちの住んでいる地域は情緒・自閉クラスがある学校の数が少なく、情緒・自閉クラスへは学区外から越境して通学する人もたくさんいます。(※就学に関する制度は自治体により異なります)逆に情緒・自閉クラスを希望していても距離的に越境通学が難しい場合は、学区の小学校の知的クラスを選択する人もいます。当時同じ療育に通っていた仲間たちの中に特別支援学級(情緒・自閉クラス)を希望しながらも距離的な理由から知的クラスや通常学級を選択する人もたくさんいました。わが家は学区・学区外どちらの特別支援学級も候補に入れ、見学することにしました。どちらの学校も「納得するまで何度でも見学に来てください」と言ってくださったので、本当に何度も足を運びました。通常授業の日、イベントの日、穏やかな日、荒れている日。夫婦で行ったり、一人で行ったり、スバルを連れて行ったり、義母を巻き込んだりもしました。その結果、学区外の情緒・自閉クラスをわが家の希望として就学相談に挑むことに決めました。情緒・自閉クラスの特別支援学級の中で活動し成長するスバルの姿が一番ハッキリと想像できたからです。見学に行く前は、閉ざされた印象を持っていた特別支援学級でしたが、そこは明るくのびのびと過ごせる「ホーム」のような場所でした。見学に行くたびにニコニコと迎え入れてくれる子どもたちにスバルを重ね、特別支援学級での生活に明るい未来を感じました。知らないがゆえの漠然とした不安はなくなっていました。この時すでに、季節は年長の夏になっていました。年長の夏、就学相談がスタート就学相談がスタートしました。春に就学前検査(発達検査)があり、夏から説明会などがいくつかと面談の日がありました。面談の日は私と夫とスバルで行きました。療育ママ友の口コミで「母親だけで行くよりもスーツを着た父親を同行させると話し合いがスムーズ」と聞いていたので、夫にはスーツを着せました。まずは呼ばれた子どもが数人ずつ部屋に入り、係の人の指示に従って行動する様子を、数人の大人がファイルに何か書き込みながら観察する……そんな緊張感のあるオーディションみたいな部屋をいくつか回って、最後に面談がありました。面談では学区の知的クラスではなく、わざわざ学区外の情緒・自閉クラスを希望していることについて聞かれました。どうやら数の少ない情緒・自閉クラスは狭き門のようでした。私は用意して来たありったけの志望動機を伝えました。渾身のスピーチだったと思いますが、面接官には学区の小学校の知的クラスを薦められました。「情緒・自閉クラスの希望者が多すぎて全員の希望は聞けない」という意味の話を遠回しに言われました。しかし今まで真剣に悩んで決めた私たちの希望を、簡単には諦めることができません。結果的に希望通りにいかなかったとしても、この場では「何と言われても情緒・自閉クラス希望」である意志を伝えました。Upload By 星あかりそして秋の終わり「学区外の小学校の特別支援学級(情緒・自閉クラス)」に就学が決定した通知が届きました。小学1年生から始まった特別支援学級での生活フタを開けてみると、見学時には1クラスしかなかった情緒・自閉クラスは3クラスになっていました。新1年生だけではなく、ほかの学年にも新しく入って来た子どもたちが増えていました。多くの子どもが門前払いされてきた扉が、少し開いたのだと思いました。現在スバルは、先生やクラスメイトに恵まれて毎日楽しく通学しています。苦手なことも多いスバルですが、特性に配慮した学習方法で得意を伸ばし、苦手をちょっと底上げしながら学んでいます。さんざん見学して悩んで悩んで決めただけあって、スバルにはこのクラスが合っていたと思います。願わくば、一人ひとりの子どもに合った学びの場がいつでも開かれていますように。執筆/星あかり(監修:初川先生より)就学にまつわる幼稚園年中時からの経緯と思いのシェアをありがとうございます。入念な情報収集、スバルくんの課題を見取ること、それをふまえた就学先の希望。あかりさんがスバルくんの小学校生活に向けて、かなり周到にご準備されたことがよく伝わってきます。あかりさんは年中の頃から就学について・就学相談についての準備を始めたとのことですが、自治体によっては、年長の4月以降でないと就学相談の問い合わせ自体受付されない場合もあります。そのあたりはお住まいの自治体にご確認してください。ただ、特別支援学級や通常学級に関して、学校公開など広く公開されている際に見学することは年中時でもそれ未満でも可能です(※コロナ禍によって地域住民に公開されていない場合もあるので事前に学校に確認した方が安全です)。未就学児を連れていくとなかなか落ち着いて見学できないと思いますので、可能ならまず保護者だけで見学に行くのをおすすめします。特別支援学級がどんな場所なのかということは、あまり知られていないことも多いと思います。見学をしたうえで、わが子に合いそうかどうか検討することはとても大事です。また、あかりさんがされたように、特別支援学級のさまざまな場面(教科学習、自立活動、行事の練習など)を見に行く、一人で、あるいは家族と見に行くなど何度か足を運ぶことは素晴らしいことです。一度見た印象で決めてしまうのはあまりおすすめしません。年長になり、就学相談に正式に申し込むことで、特別支援学級の見学を就学相談担当が仲介してくれることもあります。そのあたりも自治体によりなので、ご確認ください。スバルくんは、あかりさんの入念なリサーチと「情緒・自閉クラスの特別支援学級の中で活動し成長するスバルの姿が一番ハッキリと想像でき」、それを就学相談の場で熱くお伝えになり、また、就学相談担当による行動観察や検査の結果など総合的に判断されて、その通りの提案が出て、情緒・自閉クラスの特別支援学級に就学されたのですね。現在楽しく通学できているとのこと、何よりです。このコラムを読んで、こんなに早く準備に動き出さなければならないのか等焦りや不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、就学相談にエントリーすること自体は、年長の春夏ごろでも十分に間に合います。また、秋には各学校で就学時健康診断が行われますが、そこで就学相談を勧められて申し込まれる方もいるのでそれ以降でも間に合います(ただ、締め切りもあるので、悩んでいる方は秋のはじめごろにはエントリーすることをおすすめします)。就学相談はさまざまなプロによってお子さんが小学校で充実した生活を送るためにはどのような環境で、また周りの大人がどのようなことに気をつけて(どのような合理的配慮をして)過ごしたらよさそうかを検討し、提案という形で保護者にフィードバックするものです。お子さんの今の様子をもとに、少し先の未来について一緒に検討してくれる場ともいえます。どこに就学するかは提案が出てから家庭でまた考えてみることができます。そして、お子さんが最終的にどこに就学するのであれ、就学相談でのお子さんの行動観察や発達検査の結果などをふまえた見立ては入学する学校に共有してもらえるので、学校がお子さんを受け入れる準備を整えた形で入学式を迎えることができます。そういう意味で、就学相談に申し込むこと自体に葛藤を感じる方は、ぜひ前向きに検討していただければと思います。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2023年09月14日ほんのわずかな期待長男は年長になってから療育センターに通う日数が月1回から月2回になり、小学校入学のためのトレーニングがプラスされました(発達が同程度の子どもたちが10人ほど集まって、2時間くらい遊んだり工作したりして過ごす)。長男は自分の興味が乗らない活動を拒否したり、私の膝の上で丸くなったりしていましたが、療育センターに通い始めてから1年半ほど経っていたので、私はもしかしたら小学校では通常学級でいけるのではとほんのわずかな期待をしていました。Upload By 星河ばよ市の教育委員会による就学相談は年長の秋ごろにありました。私たち夫婦と長男を含め、集まった保護者とその子どもたちは15~20組ほど。そのうち子どもたちだけが別の部屋に移動し、保護者はそのまま待機しました。教育委員会の人たちは集められた子どもたちがおのおの過ごす様子を見て、それぞれの子どもにどのような支援が必要なのか、特別支援学級が望ましいのかそうでないかを判断するようです。子どもたちがその間どんなふうに過ごしていたのか私には分かりませんでしたが、賑やかな声はずっと聞こえていました。就学相談は小1時間ほどで終了しました。就学相談といっても何も相談はしていません。保護者はただ子どもの様子を見てもらっただけでした(※就学相談の内容や時期は自治体によって異なります)。Upload By 星河ばよ淡々と記された報告書……母の心は揺さぶられてそれから教育委員会より結果が届いたのは1ヶ月後のことでした。私は読み進めるのが怖い気持ちでした。第一、あんなに大勢の子どもたちを一斉に見て教育委員会の人たちは分かるんだろうかとも思いました。ところが報告書を読み進めると、長男のことが驚くほど見抜かれていました。(一部編集して抜粋)・身の回りのことは、ほぼ自立している・体の動きは良好である・気分や相手によって態度が変化したり、呼びかけに応じないことがある・興味・関心のある話は集中して聞くことができるが、興味のないことに対しての指示・理解は難しい・片づけや集合の声かけに対しては即座に行動できないため、個別の対応が必要である報告書に記された活字が、淡々と事実を伝えてきます。最後に書かれたこの文章が、まだ長男の発達特性を完全には受け入れられていなかった私にとどめを刺したように感じられました。「特別支援学級の就学が望ましい」Upload By 星河ばよおわりに私は、長男がいつか定型発達の子どもに追いつくと思っていました。長男の「今」を見ようとしていませんでした。発達障害グレーゾーンということが当時どうしても受け入れられなかったのです。だけど「特別支援学級の就学が望ましい」という教育委員会の言葉は、この現実を受け入れる1つのきっかけになりました。就学相談がなければ、私はもしかしたら長男を通常学級に入れていたかもしれません。今では長男にとって特別支援学級は落ち着いて過ごすことのできる、大切な居場所になっています。通常学級のみの在籍だったら、登校渋りがもっと強く出ていたかもしれません。教育委員会の客観的な視点とアドバイスがあったのは、私にとって本当に幸いなことでした。執筆/星河ばよ(監修:初川先生より)就学にあたっての逡巡する思いについてシェアしてくださりありがとうございます。就学相談で何をするかも自治体によって異なりますが、お子さんたちを複数名いっしょに集めて行う場合には、ミニ授業のようなことをしたり(着席する、先生の指示を聞く、指示に従って何らか作業をする)、担当の方が声かけしてそれへの反応を見たり、運動へと誘い、その際の身体の使い方を見たり……と内容(観察すべき観点)が決まっていることもあります。また、そうした集団での観察より前に、保護者の方から生育歴を聞いたり、お子さんに知能検査を実施したりといったことを行う場合もあるでしょう。療育機関や医療機関にかかっている場合は、そちらからの情報提供書を提出していただくこともあります。さまざまな情報を集めて、総合的にどのような就学形態がよさそうかという判断をし、「提案」という形でお伝えするものです。通常学級か、特別支援学級かに関して言えば、まずは1クラスあたりの子どもの数が違うこと、対応できる大人の数も違うこと(特別支援学級の場合、担任のほかに支援にあたる先生が複数入る場合もあります)が大きな違いです。また、学習内容についても、通常学級だと大半の子が理解できるペースで一斉に進んでいくことが基本なのに対し、特別支援学級だと個に合わせた学習内容を設定しやすかったり、着席して机上で行うものと活動を伴うものとの配分がより活動的なものであったりという違いもあります。知的にゆっくりなお子さん向けの特別支援学級だと学習そのものがじっくり進みます。情緒障害・自閉スペクトラム症のお子さん向けの特別支援学級ですと、学習の進みはそこまでゆっくりではないですが、環境調整や本人の興味関心に合わせることを少人数ゆえに重点的に行うことができます。星河さんの長男くんは、特別支援学級に就学され、さまざま葛藤はあったとのことですが、今となっては、長男くん本人が学級に安心感を感じて通うことができているとのこと、何よりです。就学にあたって、通常学級で大丈夫かなと信じたい気持ちの保護者の方にとっては、こうした教育委員会からの提案はなかなかに抵抗や葛藤を生むものかもしれません。ただ、就学前相談会では地域の専門家や長く就学相談を務めている方など、その道のプロがさまざま検討した結果としてお伝えしている場合が多いです。その提案は提案として聞いてみて、まだ入学まで時間もあると思うので、特別支援学級や通常学級の見学に行ったり、特別支援学級の先生とお話をしてみたり、あるいは療育の先生、園の先生などのお話も聞いて、家庭で検討していただければと思います。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2023年09月12日AMR臨床リファレンスセンターでは、2023年6月に、全国の20歳-59歳の未就学児の親を対象とした「抗菌薬(抗生物質)に関する調査」を行いました。今回は、かぜ症状で医療機関を受診する場合の対処方法や処方された薬について、抗菌薬を中心に調査しました。小さい子どもはすぐに熱を出したり、保育園などの集団生活の中で、かぜなどの感染症をもらってきます。それだけに医療機関にかかる回数は多く、自ずと処方薬をもらう機会が大人に比べて多くなります。では、その親御さんたちはどれほど薬に対して関心を持っているのでしょうか。特にかぜをひいた子どもの具合が悪い時には、どのようにしたいと思っているのでしょうか。昨今、話題となっている抗菌薬が効かない「薬剤耐性(AMR)」が起こる要因の一つに、抗菌薬の不適切な使用があげられています。抗菌薬を正しく使用するための第一歩として、子どもにのませる薬を正しく理解することが重要です。▼調査概要1. 調査方法 :インターネット調査2. 調査機関 :国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンター3. 調査対象者:全国の20歳-59歳の小学生未満(0歳-5歳)の子どもの親4. 有効回答数:500サンプル5. 調査実施日:2023年6月16日-6月19日*本調査では小数点第2位を四捨五入しています。そのため数字の合計が100%とならない場合があります。子どもが薬をのむイメージ図▼調査結果のポイント●夜間、子どものかぜ症状が悪化した場合、8割以上の人が様子を見た上で受診を検討また、受診した診療科は約7割の人が「小児科」であった●余った抗菌薬を取っておいたことがある人は半数近くいることが判明そのうち、6割以上が別の機会に子どもに服用させていた●7割近くの人が「抗菌薬はウイルスをやっつける」と誤った認識をしている■子どもがかぜをひいた時の対応方法についてQ 子どもに下記症状がある際に、病院に行くタイミングを教えてください。また、受診する診療科を教えてください。(それぞれ単数回答、n=500)日曜日の昼頃に初期症状として「鼻水のみ」があり、午後8時頃、「鼻水、咳、体温が38.0℃」と悪化していた。図1受診するタイミングは、翌朝の「一般外来」が42.8%、次いで、「様子を見て症状が長引いた・少し悪化した場合」30.2%と続く受診する診療科は「小児科」が最も多く、69.0%となっています子どもがかぜをひいた時の対応を聞いたところ、受診するタイミングは、「翌朝、一般外来が開いた時に」が最も多く、42.8%という結果に。また、「様子を見て、症状が長引いた・少し悪化した場合」30.2%、「様子を見て、症状がひどく悪化した場合」10.8%と続き、「様子を見た上で行動する人」が合計41.0%いることがわかりました。■受診するタイミング・診療科を決める理由(自由回答)受診するタイミングや診療科を決める際、どのような理由で決めているのかを具体的に聞きました。★深夜・休日外来を調べてすぐに・熱が高いので何かあったら心配だから診てくれるところがあればみてもらいたい。(女性/30代/北海道)★翌朝、一般外来が開いたタイミングですぐに・ぐったりして、飲み物すらも飲まないなら行くと思うが、意識がはっきりして元気なら行かない。(女性/30代/兵庫県)・急を要することではないため、明日小児科でいいと思えるから。(男性/30代/神奈川県)★様子を見て、症状が長引いた・少し悪化した場合・咳とか酷くなったら受診の目安にしているので。(女性/30代/兵庫県)●小児科・かかりつけ病院では小児科しか行った事がなく、小児科の専門医であれば流行っている感染症にも詳しそうだから。(女性/30代/長崎県)・小児科なら子どもの体調に合わせた診療をしてくれて、もし、別の科を受診した方がいいならアドバイスをくれるから。(女性/30代/岡山県)●内科・熱があるから、とりあえずかかりつけ医の内科。(男性/30代/山口県)●耳鼻咽喉科・鼻水があるときは耳鼻咽喉科に行きます。(女性/30代/埼玉県)Q 子どもがかぜをひいたら、抗菌薬をのませたいと思いますか(単数回答、n=500)子どもがかぜをひいた時、抗菌薬をのませたいかどうかを聞いたところ、44.4%の方がのませたいと思っていることが判明しました。子どもがかぜの時に抗菌薬をのませたい理由(自由回答、n=222)のませたいと答えた人に、その理由を聞いたところ、“早く治りそう”、“症状が治まる”や“治してあげたいから”といった回答が多く見られました。図2・早く治りそうだから。(女性/20代/茨城県)・症状が緩和されるから。(男性/30代/香川県)・短期的に飲む分には効果がありそうなため(男性/40代/埼玉県)・長引く辛い症状を早く治してあげたい(女性/40代/兵庫県)・悪化することを防ぐことができると思うから。これまで抗生物質を飲ませたら症状が改善されたことが多かったから。(女性/30代/東京都)・すぐに効果が出ると思うから。(男性/40代/三重県)・高熱がでているときなど効果が高いから。(女性/40代/東京都)■抗菌薬の効能についてQ あなたが抗菌薬ついて当てはまると思うことをお答えください(それぞれ単数回答、n=500)図3「抗菌薬はウイルスをやっつける」と誤った認識の人が7割近く上記の質問項目は、抗菌薬に対してすべてあてはまりません。抗菌薬の知識に関して、「抗菌薬・抗生物質はウイルスをやっつける」と間違えている人が最も多く66.8%、次いで、「抗菌薬・抗生物質はかぜに効く」55.8%、「抗菌薬・抗生物質は治ったら早くやめる方がよい」53.4%と続きます。すべての項目において、半数近くの人が誤って認識しており、誤った認識はかぜの時に抗菌薬を求めたり、服用することにつながる可能性があります。ウイルスが原因となるかぜには抗菌薬は効きません。それどころか、不必要な服用により副作用が出現したり、薬剤耐性菌が出現することがあります。■家庭での抗菌薬の管理についてQ 家に抗菌薬を取っておいたことがありますか(単数回答、n=500)図4Q 取っておいた抗菌薬を子どもに使ったことがありますか(単数回答、n=207)図541.4%の人が家に抗菌薬を取っておいたことがあるそのうち、6割以上が別の機会に使っていることが判明余った抗菌薬を取っておいたことがあるかどうかを聞いたところ、「子どもの抗菌薬を取っておいたことがある」25.8%、また、「子ども以外の抗菌薬を取っておいたことがある」10.6%、「子どものものおよび子ども以外の抗菌薬両方を取っておいたことがある」5.0%となっており、合計で41.4%が抗菌薬を取っている実態が判明しました。また、抗菌薬を取っておいたことがあると回答した人に、その抗菌薬を子どもに使用したことがあるかどうかを聞いたところ、64.3%の人が使用したことがあると回答しました。「本人が以前処方された抗菌薬」の使用は45.4%、「本人以外の家族に処方された抗菌薬」を使用した人は13.0%、「本人に処方された抗菌薬および本人以外の家族に処方された抗菌薬の両方」を使用した人は5.8%で、抗菌薬が不適切に使われていました。抗菌薬は自分に処方された分を指示通りに最後までのみきることで効果が発揮されます。勝手な判断で服用したり止めたりしてはいけません。<総括>国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンター 情報・教育支援室長藤友 結実子藤友 結実子今回の調査では約6割の人が「抗菌薬・抗生物質はかぜに効く」と誤って考えていることがわかりました。抗菌薬に関する正しい知識はまだまだ普及していないといえます。小さい子どもはよく熱を出したりかぜをひいたりします。子どもの体調が悪いのを見ると、早く治してあげたい、なんとかしてあげたいという気持ちになります。また親御さん自身にも、仕事を休みにくかったり、子どもをみてくれる人がいない、といったさまざまな状況があると思います。しかし、よかれ、と思ってのませている抗菌薬が実はかぜには効果がなく、かえって下痢や発疹などの副作用の原因となること、不要な抗菌薬をのむことがひいては薬剤耐性菌の出現につながる可能性があり、本当に抗菌薬が必要な病気の時に、使える抗菌薬がないという事態が将来起こり得ることを、子どもを持つ親御さんにぜひ知っていただきたいです。かぜの原因はほとんどがウイルスです。普段健康で免疫に問題ない子どもであれば、かぜは自分の免疫力で自然に治っていきます。かぜをひいた時の対処方法はこちらに詳しくありますのでご覧ください。 「抗菌薬(抗生物質)はかぜを治す薬ではない」「かぜをひいた時に抗菌薬をのんでも早く治ることはないし、症状は緩和されない」という知識が当たり前の世の中になることを目指して、当センターでは今後も広報・教育活動を続けていきたいと思います。■「抗菌薬(抗生物質)」感染症を引き起こす原因は、細菌やウイルスなどの微生物です。「抗菌薬」は細菌が原因となる感染症の治療に用いられる薬です。ウイルスが原因となる感染症には効果がありません。細菌とウイルスは、目に見えないくらい小さいという点では同じですが、大きさや仕組みがまったく違う生き物です。一般的な「かぜ」や「インフルエンザ」などは、ウイルスが原因ですので、抗菌薬をのんでも効果はありません。・抗菌薬は細菌をやっつける薬で、ウイルスには効きません・抗菌薬は処方された日数、用量を守ってのみ切りましょう・抗菌薬をのんでもかぜは早く治りません・抗菌薬はかぜやインフルエンザの熱を下げる効果はありません・抗菌薬はのどの痛みに効果はありません・抗菌薬をのんでもかぜの鼻水は止まりません■「薬剤耐性(AMR:Antimicrobial Resistance)」「薬剤耐性」とは、感染症の原因となる細菌に、抗菌薬が効かなくなることです。細菌が体に入り、病気を引き起こした時には、抗菌薬を使用して治療しますが、抗菌薬を使用しているうちに、「薬剤耐性菌」が出現することがあります。また、抗菌薬は病原菌だけでなく健康バランスを保っている細菌(常在菌)も排除して、ヒトの体の中にいる細菌同士のバランスを崩し、薬剤耐性菌が増えやすい環境を作ってしまうことがあります。自己判断で抗菌薬を服用したり、医師の処方指示を守らなかったり、といった不適切な使用は、病気が治らないばかりか、副作用や薬剤耐性菌の出現する機会を増やしてしまいます。「薬剤耐性」は感染症の治療ができなくなるだけでなく、ひいては手術や抗がん剤治療などさまざまな医療の妨げになる大きな問題です。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年08月28日無料の参加登録受付中!発達が気になるお子さんやご家族へ届けたい、オンラインセミナーが9/2(土)に開催決定Upload By 発達ナビアライアンス プログラム癇癪が激しい。幼稚園・保育園へ行きたがらない。発語が遅れているのが気になる。どのように関わればいいのだろう……。お困りが増えてきたお子さまへどう向き合ったらいいのか、ご不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。発達ナビではお子さまとそのご家族に、ご自宅で情報を得られる機会をお届けするために、未就学児を育てる保護者の方に向けたセミナーを開催します。・日時:2023年9月2日(土)9:30~11:55(予定)・参加費:無料・形式:Zoomウェビナー配信・参加方法:事前申込必須。下記ボタンよりお申し込みください。・内容:専門家講演、未就学のお子さまを応援する企業によるセミナー※企画調整中のため、今後変更となる場合もございますオンラインセミナーの内容をご紹介Upload By 発達ナビアライアンス プログラムお子さまが自分らしく自信を持ち、社会参加ができるようになるためには、幼少期からその基礎をつくることが大切です。しかし、癇癪やパニックが起こりやすい、こだわりが強い、園へ行き渋る……お子さまにとっても保護者の方にとっても、いま直面しているお困りやお悩みも多くあるのではないでしょうか。本セミナーでは、未就学児に起こりやすいあるあるのお困りとその要因や対応、そして将来に向けて大切なことについて解説します。当日は視聴者のみなさまからの質疑応答タイムもご用意しています。ぜひご参加ください!講師:新美 妙美先生信州大学医学部子どものこころの発達医学教室特任助教2003年信州大学医学部卒業。小児科医師として、小児神経、発達分野を中心に県内の病院で勤務。2010年信州大学精神科・子どものこころ診療部で研修。以降は発達障害、心身症、不登校支援の診療を大学病院及び一般病院専門外来で行っている。グループSST、ペアレントトレーニング、視覚支援を学ぶ保護者向けグループ講座を主催し、特に発達障害・不登校の親支援に力を入れている。 多様な子育てを応援するアプリ「TOIRO」の制作スタッフ。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム児童発達支援スクール「コペルプラス」代表講師、有元真紀が「子どもの『できない!』を減らすカギは、"できること"への注目?発達とかんしゃくの関係性について学ぼう!」をテーマにお話しします。未就学児の癇癪の原因についてを解明し、癇癪のお悩みやその対処法について具体的な事例や体験談を踏まえてご説明します。また、発達障害と癇癪の関係性、癇癪を減らすために大切な感情コントロールのはぐくみ方、子どもの"できる"を認識する重要性などについてもお話しします。お子さまの行動の背景から対処法まで解説するだけでなく、保護者の方のお気持ちも軽くなるような情報を提供します。Upload By 発達ナビアライアンス プログラムお子さまにあった学習環境の選択肢について、通級指導教室・特別支援学級・特別支援学校などの選択肢と特長を、利用していた方々の声と共にご紹介します。また、・就学相談/就学先決定までの流れ就学先が決まるまでのタイムスケジュールや各自治体が行っている就学相談に向けた準備・教育にまつわる準備進路進級にまつわる教育費用の、現実的な準備についても解説します。たくさんの方のご参加を、心よりお待ちしております。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2023年08月22日学習障害・限局性学習症(LD・SLD)とは?学習障害・限局性学習症(LD・SLD)は、学習において困難さがみられる発達障害の一つです。学校教育が始まる就学期になって診断されることがほとんどですが、就学前の段階で言語の遅れや数えることの困難、書くことに必要である微細運動の困難などがあることでその兆候に気づかれることもあります。主な特徴・症状として・読むことやその内容を理解することの困難さ(読字障害/ディスレクシア)・書くことの困難さ(書字表出障害/ディスグラフィア)・数の理解や計算をすることの困難さなど(算数障害/ディスカリキュリア)の3つに分けることができます。医学的な診断基準とされるDSMでは「学習障害(LD)」とされていましたが、最新版のDSM-5では、名称が変更され、現在は「限局性学習障害/限局性学習症(SLD(Specific Learning Disorders))」と定義されています。限局性学習障害の症状は医学的には「読み」「書き」「計算」の3つの困難さと定義されていますが、文部科学省では知的発達に遅れがないものの「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」能力の習得・使用に著しい困難を示す発達障害のことと定義されています。参考:学習障害(限局性学習症)|e-ヘルスネット参考:学習障害(LD)、注意欠陥/多動性障害(ADHD)及び高機能自閉症について|文部科学省学習障害・限局性学習症(LD・SLD)の原因は中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されています。しかし、全般的な知的発達に問題はなく、その他視覚障害、聴覚障害、情緒障害などや環境的な要因が直接的な原因ではありません。保護者の育て方や勉強の教え方などで子どもが学習障害・限局性学習症(LD・SLD)になることなどもありません。読むことやその内容を理解することの困難さ、書くことの困難さ、数の理解や計算をすることの困難さなどの、学習における困難さが、知的障害(知的発達症)によるものでないこと、経済的・環境的な要因によるものでないこと、神経疾患や視覚・聴覚の障害によるものではないこと、学習における面のみでの困難であること、という場合に限り診断されます。現在、学習障害・限局性学習症(LD・SLD)の根本的な治療法はありませんが、環境調整や療育などにより困難さが軽減されることがありますので、一人ひとりの症状や特性に応じた対処法が必要です。また、併存症としてADHD(注意欠如・多動症)や自閉スペクトラム症(ASD)を伴う場合も多く見られます。それらの要因を考慮した学習支援が必要となり、家庭・学校・医療関係者の連携が重要となります。学習障害・限局性学習症(LD・SLD)タイプ別特徴チェックリスト、支援方法、接し方など学習障害・限局性学習症(LD・SLD)は読字障害(ディスレクシア)、書字障害(ディスグラフィア)、算数障害(ディスカリキュリア)の3つに分けられます。それぞれの症状には個人差があります。読字障害(ディスレクシア)とは、文字を「読む」ことに困難がある状態のことを指します。読字障害、識字障害、読み書き障害、難読症などと呼ばれることもあります。文章を正確に読むことが難しい、すらすら読むことが難しい、読むことができても内容を理解することが難しいなどの困難を抱えることがあります。書字障害(ディスグラフィア)とは、文字を「書く」ことに困難がある状態のことを指します。文字をマスや行から大きくはみ出して書いたり、鏡文字になってしまうなどの症状が見られることがあります。算数障害(ディスカリキュリア)とは、算数や数式など「数字に関する能力」に困難がある状態のことを指します。数字や数式の扱いや、考えて答えにたどり着く推論が苦手などの症状が見られることがあります。数字に関する能力にのみ障害がある人が多いため、算数の学習を始めてから発見される場合が多いと言われています。学習障害・限局性学習症(LD・SLD)のある子ども一人ひとりの特性に応じて、UDフォント(Universal Design Font:ユニバーサルデザインフォント )や音声ツールの使用、使いやすい文房具の工夫、ICTの活用など、さまざまな支援方法があります。学習障害・限局性学習症(LD・SLD)のある子どもは知的発達に遅れがないため、自分自身に障害があると認識するのに時間がかかることがあります。また、本人の「できるようになりたいのにできない」という気持ちはとてもデリケートです。何気なくかけた言葉や行動が本人を傷つけてしまう場合もあるので、接し方には注意が必要です。学習障害・限局性学習症(LD・SLD)と併存しやすい症状学習障害・限局性学習症(LD・SLD)に多い併存症としてADHD(注意欠如・多動症)や自閉スペクトラム症(ASD)が挙げられます。ADHD(注意欠如・多動症)は、話を集中して聞けない、作業が不正確、なくしものが多いといった「不注意」、体を絶えず動かす、離席する、おしゃべり、順番を待てないなどの「多動性」「衝動性」の特性があり、日常生活に困難を生じる発達障害の一つです。自閉スペクトラム症(ASD)は、「対人関係や社会的コミュニケーションの困難」と「特定のものや行動における反復性やこだわり、感覚の過敏さまたは鈍麻さ」などの特性が幼少期から見られ、日常生活に困難を生じる発達障害の一つです。知的障害(知的発達症)を伴うこともあります。学習障害・限局性学習症(LD・SLD)のある子どもとの生活の様子は?特選連載コラム学習障害・限局性学習症のあるお子さんをもつ発達ナビの連載ライターさんのコラムを厳選してご紹介。「あるある」と共感したり、今の悩みを解決するヒントが見つかるかも…?大人の学習障害・限局性学習症(LD・SLD)関連コラム発達障害に関する情報が広く知られるようになったことで、大人になってから学習障害・限局性学習症(LD・SLD)と診断される方も増えてきました。症状には個人差も大きいので、その人の特性に合った仕事を探すことが重要になってきます。そのほかの学習障害・限局性学習症(LD・SLD)関連コラム。マンガで学習障害を解説/ビジョントレーニングとの関係/関わり方ポイントなどコラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年05月31日年中のときに行った放課後等デイの説明会、唖然とした「新年度募集人数」Upload By べっこうあめアマミ息子が年中のとき、通っていた発達支援施設の主催で、地域の放課後等デイを行っている施設の合同説明会がありました。当時の私は「就学先もまだ決まっていないし、まだ年中なのに少し早いかな」と思いましたが、一応情報収集しておこう、くらいの軽い気持ちで参加しました。しかし、そんな軽い気持ちで参加したのも束の間、配られた各施設の紹介と、新年度の募集人数などが記載された冊子を見て、気持ちがガラリと変わったのです。比較的施設の数が多い地域だったので、「これだけあるならどこかには入れそう」と思っていました。しかし、冊子を見てみると、どの施設も募集人数が「若干名」「1、2名」。「なし」という施設もいくつも見られました。そして会場を見渡すと、広いホールにザッと見て100人以上はいそうな保護者の数。周囲から「これだけの人たちが放課後等デイに入れたいと思っているのに、こんなに募集が少ないの・・・?」「みんなが入るって無理じゃない?」「とにかくひたすら申し込み続けるしかない?」といった声が聞こえ、明らかにざわついていました。そして私も全く同じ感想を持ち、あまりの放課後等デイの施設探しの激戦ぶりに、唖然としたことをよく覚えています。もちろん地域差は大きいと思います。しかし、SNSなどでさまざまな地域に住む人の投稿を見ても、そういった厳しい現実に直面している地域が多いのだと知りました。放課後等デイに空きが出づらい理由、児童発達支援より激戦なのでは?Upload By べっこうあめアマミでは、どうしてそんなに激戦になってしまうのでしょう?放課後等デイは、発達に課題があったり障害があったりする子どもの就学後の通所施設です(※)。施設によって規定はさまざまですが、基本的には小学生から高校生まで、6歳から18歳までのお子さんが通うことができます。とはいえ、障害の程度が比較的軽度なお子さんや、診断がつかないグレーくらいのお子さんであれば、本人の成長と共に放課後の時間を1人で過ごせるようになるでしょう。もしくは習いごとや塾などに通うようになり、自然と放課後等デイを辞めて、小学生のうちに療育から卒業していくお子さんも多いと思います。しかし、障害の程度が重度のお子さんだと、なかなかそうはいきません。私の息子もそうですが、1人で楽しみを見つけて遊ぶことが難しく、常に大人の見守りも必要です。そういうお子さんが多い施設だと、9年、もしくは12年、お子さんが辞めることなく通い続けることになります。児童発達支援もなかなか空きが出ませんが、児童発達支援であれば、長くて5年か、多くの場合3年くらいしか通わないお子さんが多いのではないでしょうか。そう考えると、放課後等デイは在籍する年数が長くなりやすく、さらに児童発達支援から持ち上がりでそのまま通うお子さんがいる場合もあるため、より空きが出づらいのではないかと思います。(※)児童発達支援や放課後等デイサービスなどの「障害児通所支援」の利用には、「通所受給者証」が必要となります。受給者証の取得申請については、お住まいの自治体の福祉担当窓口などにご相談ください。就学先選びと並行して放課後等デイ選び、できることから早めに動くUpload By べっこうあめアマミ話は戻りますが、放課後等デイ探しの厳しい現実を知った私は、説明会の後すぐに動き出しました。息子は重度の知的障害があり、何か習い事に通うことは難しく、学童などを利用するのも難しいだろうと思いました。そして私は在宅ですが、仕事もしています。場合によっては打ち合わせや、外に出かけることもありました。どうしても、学校から帰ったあとに息子が行く場所がどこもないという状況は厳しいと感じたのです。しかし、実際に年中から動き始めても、多くの施設から「見学に来るのはいいけれど、就学先が決まってからでないと待機の順番待ちには入れない」と言われました。それでも、折れずに何ヶ所も問い合わせをしていると、中には見学のあと、気に入ったら待機の順番待ちに入れてくれる施設もありました。このようにいろいろな方針の施設があるので、見学だけでも、さらに踏み込んで申し込みもできるのならそこまでもしていきながら、放課後等デイ探しをしていきました。放課後等デイとひとことでいっても、さまざまなスタイルの施設があります。預かりメインだったり、療育に力を入れていたり、在籍する子どもの障害の程度にも、施設によってある程度の傾向がありました。そのため、早くから見学しておいたことで、息子にとってどこの施設が一番良いか、比較検討できてよかったです。さらに、結果として息子は就学後、小学1年生から週5日という高頻度で放課後等デイに通えることになったのですが、早くから動いたことが幸いしたと思っています。どこの施設も募集枠が少ない中、最終的に「お母さん、早くから来てくれていたので」と優先的に声をかけていただけたからです。「早すぎる」と言われることもありますが、私としては、できることから早めに動いていくことが、放課後等デイ探しにおいては有利ではないかと思っています。放課後等デイは放課後だけではない、長期休みこそ助けられている事実Upload By べっこうあめアマミ放課後等デイは、「放課後」とついていることから放課後の居場所とだけ認識されがちですが、多くの場合、夏休みなどの長期休みにも利用できます。普段は毎日学校に通っている子どもが、ずっと家で過ごし続ける長期休み。時間を持て余してしまったり、親子共に息が詰まってしまうことがあるかもしれません。特に私の息子は特性上、毎日のルーティーンを非常に大切にしていました。そのため、毎日決まった時間に決まった場所に行く、という生活スタイルが崩れると大きく荒れます。長期休みは学校の代わりに朝から放課後等デイに通えるので、息子の生活スタイルが崩れにくく、非常に助かっています。施設によっては長期休みの決まった曜日だけ、スポット利用などができることもありますが、在籍していないとそういうものも使えません。「長期休みの過ごし方」という面からも、放課後等デイの必要性は大きいなと、息子が就学してから強く感じました。「学校に入ってから考えよう」では難しい、学校+放課後等デイで成り立つ私たち家族の生活時々、放課後等デイについてあまりよく知らない親御さんとお話すると、「いつから探したんですか?とりあえず学校に入ってからすぐ?」と聞かれたりすることがあります。しかし、正直なところ放課後等デイは、「学校に入ってから考えよう」では、希望するところにすんなり入るのはかなり難しいと思います。進路が決まってからでないと決めかねる部分はありますし、利用の決定も年長の2月以降くらいになるとは思いますが、年中、年長のときに親がどれだけ動けるかによって、希望するところに入れる可能性は高まると思います。今、息子は学校の後に放課後等デイに通い、私と夫は仕事を続け、娘は保育園に通い、娘が保育園から帰ったら息子が放課後等デイの送迎車に乗って帰ってくる、という生活が順調に続いています。このように、わが家の家族それぞれの生活が成り立っているのは、学校と放課後等デイの組み合わせのおかげです。このコラムを読んで、少しでも放課後等デイに興味を持った方がいたら、ぜひ、早めに行動してみることをおすすめします。執筆/べっこうあめアマミ(監修:藤井先生より)べっこうあめアマミさんが仕事・育児をしながら放課後等デイサービス施設を見学するのは、とても大変だったと思います。もっと効率よく、保護者・利用者と施設側が相談しやすい仕組みがあると良いと思いますが、個別に相談しなくてはならないのが現状です。特にコロナ禍のときは、見学も制限があったりした時期もあり、年中からの相談を受け付けていない施設もあったようです。2023年5月になり行動制限は緩んできたので、放課後等デイの利用の相談がしやすくなると良いなと思っています。早めに情報収集され、必要なタイミングで見学などをされることをおすすめしています。コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年05月25日こんにちは!miharuです❤︎5月に入ってGWも終わり、息子が小学校へ入学してから1ヶ月以上が経ちました✨びっくりすることに、息子はGW中も、「早く学校に行きたい」と言うくらい小学校生活をenjoyしております、、もちろん入学前は少し弱気になったり、同じ幼稚園のお友達はかなり少なかったため、私も不安でしたが、入学前から&入学後やってよかったな!と思ったことがあったので、今回はそのことをテーマにブログを書こうと思います見守りGPSがお守りがわりに。いつでも自分の居場所を把握してくれる安心感があった!GPSについては以前書いたblogに詳しく載せています☺️GPSについての過去blogはコチラからはじめは1人でエレベーターにも乗れなかった息子。もちろん最初の何日かは付き添いましたが、このGPSをランドセルに入れておくだけで、ママがいつでも自分の居場所をわかってくれているという安心感があったみたいです。また、このGPSには何かあったときに押せる「お知らせボタン」という機能があり、なにか困ったことや事件に巻き込まれたときなどに押すと、すぐに私に連絡がいくようになっています。まだボタンを押されたことはありませんが、「いつでも、何かあったらそうすればいいんだ」という安心感が持てるお守りのような存在になっているなと思います✨入学前から行った学童保育でお友達ができる&学校に慣れる私が仕事をしているため、息子を学童保育に入れることは前から決まっていました。私は入学してすぐは少し仕事も休んで、息子が学校に慣れてきたら仕事を再開して、学童保育に行かせようかなと思っていたのですが、パパの意向で入学式の3日前から学童に行くことに!なぜかというと、うちのパパは昔学童の先生をやっていたこともあって、「学童ってすごく楽しいよ!クラスのお友達以外にも沢山友達もできるし、パパみたいな大人も一緒に遊んでくれるんだよ!」と息子に学童がどんなところかを丁寧に説明してくれました!最初は少し不安がっていましたが、結果、入学前に少しお友達もできて、入学後には学童で会ったお友達が同じクラスだったりして喜んでいました!今では学校も楽しいけどそれ以上に学童のほうが楽しいと言うくらい、大好きみたいです学校内でやっている習い事に通い始めたことで多学年との関わりも増えた!息子は年中になってからバスケットを始めて、今もバスケが大好きなのですが、入学した小学校にミニバスがあったので1年生になってすぐに加入しました!同じ学校の先輩たちもたくさんいるので、毎週一緒にバスケをすることで先輩にも顔と名前を覚えてもらい、より安心感が湧きました学童や習い事は、ご家庭それぞれの事情がありますが、我が家はこんな感じで小学校生活を今のところenjoyできております!!それでも親的にはいろいろ心配ごとは絶えないですが、1年生の時期は特に、決して無理させずに子供を第一に考えて学校生活が楽しめるよう協力してあげたいと思います❤︎最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
2023年05月19日自閉症息子の就学相談。通級指導教室、特別支援学級どっちがいい?わが家の小3の息子は5歳で自閉スペクトラム症(ASD)、小2でADHD(注意欠如・多動症)の診断を受けました。今は通常学級に在籍しながら通級指導教室に通っています。息子は小さなころから基本的にはおとなしい性格でしたが、こだわりが強く、一旦こだわりが出てしまうと癇癪に繋がってしまうタイプです。幼稚園に通っていたころは、友達からからかわれることもありましたが、当時はからかわれていること自体に気づいてなかったのか、本人的には楽しく通っていました。そして年長になり就学相談の時期に…。すでに自閉スペクトラム症の診断を受け、療育には通っていたので私は息子の就学先を「通常学級在籍で通級指導教室に通う」と「特別支援学級在籍」で悩んでいました。Upload By ユーザー体験談特別支援学級のほうが手厚い支援を受けられる?通常学級在籍は周りの友達に影響されて成長できるかも…。私の中でどちらにしたら良いのか希望はなかなか決まらないまま、就学相談で息子は発達検査、行動観察、グループ観察などを受け、11月になり教育委員会からの結果は…。通級指導教室と判定されて。母の気持ちは…教育委員会からの結果は「通級指導教室判定」でした。息子の場合は「知的障害特別支援学級は、IQが入級基準以上のため対象外」「集団観察のときにおとなしく、問題がないと思われた」ようですが「自閉スペクトラム症の診断はあり、療育に通っている」という部分で、通級判定につながったようです。その判定を聞いて、母である私はホッとしました。私だけでは、息子にはどんな支援が必要なのかが判断しきれず、悩むばかりで息子の進学先を決められなかったからです。子どもの発達に詳しい職員や、専門家の方々がそう判断してくれる進路ならと、心強いものがありました。夫や親戚たちにも伝えたところみんな口を揃えて「良かった!」と言っており、「4月から通級指導教室で頑張っていこう」という気持ちで息子の就学問題は一旦解決をしました。Upload By ユーザー体験談入学後、うれしい配慮を感じながらも問題も出てきて…そして入学後、通常学級在籍ですが担任の先生が配慮をしてくださり、息子の席は一番前、周りには息子がよそ見をしていたら声をかけてくれそうなしっかりしている子どもたちを配置してくれました。しかし、新たな悩みも…。通級指導教室へは毎週2コマ授業を途中で抜けていくのでクラスメイトから「なんでいなくなるの?」「どこに行っているの?」と聞かれることがしばしばありました。しかしまだ小1ということもあり息子自身もなぜ行くのかよく分かっていないので「なんでだろうね~」とうまく答えられなかったようです。Upload By ユーザー体験談その様子を見ていた先生がある日私に「こんなことが多くなってきたので、ちゃんとクラスのみんなに伝えたほうが良いかもしれません」と相談をしてくれました。みんなに説明して変な風に思われないかな?と正直怖い気持ちもありました。ですが、息子のことを理解もしてほしい…悩みましたが先生とも話し合い、朝の会のときにクラスのみんなに伝えよう、という話になりました。クラスメイトに通級指導教室へ通っている理由を説明。みんなの反応は?そして朝の会の当日…息子は自分で通級指導教室に通っている理由を言いました…が、まだ幼いということもあり、なぜ自分が通っているのかよく分かっていない息子。私と先生が渡したメモをそのまま読んでいましたが、本人の口から言うことが重要だと思ったので、そこは良かったと思います。そのあと先生が「みんなはガヤガヤしてるところで疲れちゃうことはない?」「〇〇くん(息子)はみんなよりそういう部分を感じやすいから少し離れて違う場所で勉強をしているんだよ。」とフォローしてくださったことで、クラスメイトたちも理解をしてくれたようです。その後は通級指導教室に行くときも「なんで?」と聞く子どももいなくなり、「いってらっしゃい!」と明るく送ってくれるようになりました。小3になった今は通級仲間もできて「自分だけじゃない」と安心して学校生活を楽しんでいるようです。Upload By ユーザー体験談しかし、また別の問題も出てきて…友達関係はうまくいっていますが、小3になるとどんどん勉強も難しくなり、通級で支援を受けていてもついていけなくなることが増えてきました。宿題の量も増え、終わらず癇癪を起こしてしまい、私も息子もイライラ…これでは良くないと特別支援学級への在籍移動を担任に相談しましたが、「特別支援学級は今これ以上人数を増やせない」「空きができても、息子さん以上に支援の必要な子どもが優先になってしまう」と断られてしまいました。もちろんその部分の優先順位は理解しています。ですが、それが息子が特別支援学級に入れない理由になってしまうのはまた違う問題になってきます。小学生のうちに、改めて在籍級について悩むことになるとは…通級指導教室に通えば一安心という訳ではありませんでした。今も担任や校長先生たちを交えてどのような形が一番息子に良いのかを話し合っています。これからもたくさん悩むこともあるだろうけど、先生方や息子の意見も聞きながら息子に合った環境を模索していければと思っています。イラスト/keikoエピソード提供/かけうどん(監修:鈴木先生より)「指導」と言う言葉はどうしても上から目線になってしまいがちなのでやはり「支援」という言葉にした方が私はいいと常々思っております。どちらにしても支援が必要なお子さんなので、ご本人や親御さんの意見を伺いつつ学期ごとにあるいは日ごとに変えられるような柔軟性が必要だと思います。今の制度では年度初めに決めたら1年間はそのままで行くことが多いようです。通級か在籍かを議論する特別支援教育委員会では有識者も含めて個人個人について話し合いますが、あくまでも紙の上での話だけであり、みんなが実際に本人の姿を見ているわけではありません。主治医の意見書などはなく、IQテスト中心に話が進んでいることが多く、実際に通ってみないと分からないのが現状です。どちらにするかは親御さんが決めることで、教育委員会の指示に従う義務はないのです。事務的な手続き優先ではなく、子どもファーストの考えを持って対応できる学校環境が望ましいのです。また、通級などで途中退席する子どももいることを事前に担任がみんなに分かりやすく説明して周知しておく必要があります。そうすれば「なんでいなくなるの?」ではなく、「頑張ってね」という言葉が必然的に同級生から出るはずです。隠さずにみんなで支援していく空気が必要なのではないでしょうか。毎年同じようなお子さんはいるので教員は先のことを見据えて早めにみんなと共有すべきだったのです。コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年04月23日ねこじまさんの長女・わっちちゃんが小学校へ入学したときのお話です。新しいランドセルを背負ってドキドキワクワクしながら、順調な学校生活をスタートさせたわっちちゃん。しかし、2週間ほど経ったころから、家を出る直前に腹痛が始まるように。これはたまたま? それとも……。お気に入りのランドセルを背負って小学校に行くのがとても楽しみだったわっちちゃん。ドキドキワクワクしながら、最初のころは順調に登校していました。 しかし、2週間ほど経ったある朝から、なにやら様子がおかしくなって……。 家を出る直前に「なんかおなか痛くなってきた…」 最初は偶然かと思っていたものの、次の日も腹痛に。しかもトイレから出てきたわっちちゃんは、大泣きしています。 少し繊細なところがあるわっちゃん。楽しみにしていた小学校生活ですが、いざお母さんと離れて長時間過ごすとなると、不安が大きかったのかもしれませんね。 わっちちゃんは、現在、小学校高学年。当時のことを「あー!そんなこともあったねぇー」と振り返り、今では当時よりも気持ちを表に出せるようになって、成長しているそうですよ。 新年度がスタートする時期、大きく環境が変わる方もいらっしゃるのではないでしょうか。大人でも不安になってしまうことがあるこの季節、子どもたちは想像以上に気を張っているのかも……。 子どもが保育園や幼稚園、小学校から帰ってきたら、思いきりギューッと抱き締めてあげると、緊張がほぐれて安心できるかもしれませんね。 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ2012年生まれ長女、2014年生まれ長男、2020年生まれ次男。年の差きょうだいのワンオペ育児に慣れすぎた3児の母。育児を通して気づいたこと、学んだこと、何気ない日常を描いたマンガをSNSやブログに投稿しています。
2023年04月10日中学校になったので、小学校の体操着をどうするか考えた話です。■お下がり?パジャマ?使えるものなら、使ってほしいなと思うけども。娘たち……家で体操着は着なさそう~。お下がりで下の子たちにあげたほうが、体操着も喜んでくれそうだなって思ってるけど、ほかに使い道があったりするのかな?
2023年04月08日発達ナビ大賞へのご応募ありがとうございました!新学期が始まり、環境の変化で不安定になっているお子さんもいらっしゃる時期かと思います。特にこの春、小学校に入学した新1年生の保護者の方々は、これまでお子さんの就学先についてたくさん悩み、いまも不安を感じていらっしゃるのではないでしょうか。就学先選びについて、多くの方からお寄せいただいたエピソードの中から、印象的だった5つのエピソードを発達ナビ編集部が選びました。どんな就学先を選んだのか、気になるアンケート結果も発表いたします。また、あわせてお読みいただきたいコラムもご紹介します!※LITALICO発達ナビ「みんなのアンケート」にてご応募をいただいたエピソードについては上記より遷移し、ご覧いただけます通常学級、通級利用、特別支援学級…進学先はどこを選んでいる?今回発達ナビでは、お子さんの就学先として選んだ進路についてアンケートを取りました。Upload By 発達ナビ編集部結果は通常学級(通級含む)が50%、特別支援学級が40%、特別支援学校が5%、フリースクール2%、その他2%となりました。以前発達ナビニュースでも取り上げましたが、「通常学級在籍の小中学生の8.8%に発達の特性がある」という2022年の文部科学省の調査結果が示す通り、発達に特性がある多くの子どもたちが、通常学級(通級含む)に在籍している状況が分かりました。続いて、お子さんの就学先選びについてお寄せいただいたエピソードをご紹介していきます。違和感を感じるも、学区の小学校に特別支援学級がなく通常学級に進学…現在中1の息子のことです。幼稚園での様子を見ていて「ちょっとほかの子どもと違う?」と感じるところがありましたが、幼稚園の先生に何も言われなかったのと、学区の小学校に特別支援学級がなかったので、学区の小学校の通常学級に入りました。小2の冬に不登校になったことから、小3のときにWISCを受けました。その結果から通級を勧められて週1回通級を利用するようになりました。小5になるときに弟が入学し、学校には特別支援学級ができました。その年のコロナ休校明けに再び不登校になりました。弟も兄を追うように不登校になったのでメンタルクリニックを受診。二人とも「診断をつけるならASD」とのことでした。その後、特別支援学級に抵抗のなかった弟を校内で転籍させました。兄は特別支援学級ができた当初「あそこは保育園」と言っていましたが、卒業間際、弟が過ごす特別支援学級を見て「おれも初めからこのクラスならよかった」と言いました。違和感を無視しないで、学区を越えてでも入学のときから特別支援学級に入れた方がよかったのかな、と考えさせられる出来事でした。(ひろとしさん、通常学級)ご長男・ご次男共に不登校を経験し、ご長男については「就学時から学区を越えて特別支援学級に入れたほうが良かったのかも…」と思っていらっしゃるひろとしさん。特別支援学級の設置状況は地域によって大きく異なり、特別支援学級がないという学校も多く存在しています。そして、たとえ就学予定の学校に特別支援学級があったとしても、ひろとしさんのお子さんのように、子ども自身が途中からの転籍を拒む場合もあり、在籍クラスをどうするか決断するのは難しいものです。発達ナビに寄せられた会員のみなさんの体験談コラムから、学校の環境が合わず、発達障害のある息子さんがストレスから体調を崩してしまったことがきっかけで、息子さんの特性を受け止め、しっかりと向き合うようになったというエピソードをご紹介します。誰にも正解は分からないものですが、問題にしっかりと向き合い前へ進んでいらっしゃる様子に、励まされる方も多いのではないでしょうか。おとなしい子は「通常学級」判定!?入学後登校渋りに長男…通常学級入学、1ヵ月で登校渋り。通級に行きはじめて、小3まで順調に見えたものの、小4になってすぐ不登校。特別支援学級に移って、登校できるようになり、表情も良くなってきました。次男…入学時から特別支援学級で、課題はあるものの順調に成長しているようです。大人があまり困らないおとなしい子は、通常学級判定になってしまう。通常学級で一度傷ついてしまうと、その後まっすぐ成長するのが難しい。学校と支援の話をするのにも、幼少期から、医療福祉その他繋がりを持つことが大切だと思いました。いろいろあった長男は、今もいろいろありますが、本当にたくさんの方に支えられて、今は特別支援学級で頑張っています。(ゆみこさん、特別支援学級)大人にとって手のかからない子どもは、困っていることに気づかれにくいという話をよく耳にします。今は医療や福祉の支援に繋がり、特別支援学級で頑張っているというゆみこさんの息子さん。発達ナビライター・吉田いらこさんの娘ゆいちゃんも、おとなしいタイプで、小学5年生になるまで障害に気づかなかったそうです。吉田さんの「療育に早く繋げられなかった」という後悔、そして周囲の「どうして気づかなかったの?」という何気ない声に傷ついたというエピソードに寄せられた、臨床心理士の初川先生からの温かなアドバイスも、ぜひご覧ください。多動ありの新1年生。情緒学級がなく通常学級(通級)に就学で不安…4月から小1です。多動です。情緒学級のない地域。就学相談では、知的障害なしという事で通常学級を勧められましたが、なんとか通級をお願いしました。就学校の校長先生からは、子どもの様子を見て保護者付き添いをと言われました。4月から私も一緒に通います。今年に入ってから内服も始めましたが余計に酷くなる一方で、行きしぶりもあり…特別支援学級を強く希望すれば良かったです(療育の先生や医師からは通級を勧められて、それで何とかなると思ってしまって)。不安しかありません。不登校になる気しかしません。(AAAさん、通常学級(通級))今まさに大きな不安を抱えていらっしゃるAAAさん。ついこの前まで保育園・幼稚園に通っていた子どもが、小学校の通常学級でやっていけるのか…とても心配になりますね。発達ナビライターの荒木まち子さんも、発達障害のある娘さんの小学校入学と引越し・妊娠の時期が重なり、思うように身動きが取れない状況になってしまったと言います。当時のことを振り返り、つらいこと、大変なことがさまざま重なった中、23年の子育てのご経験から今感じることをコラムに書いてくださいました。また、つらいとき心の支えになった仲間の存在も大きかったと言います。荒木さんの「いま子育てに悩み苦しんでいる保護者さんにも、ぜひまず『動いてみてほしい』」というメッセージが、心に沁みます!就学準備は年中から。入学までほぼ月一回小学校に!年中から通い始めた児童福祉センターの療育(併行通園)で、動くなら早い方が良いと言われ、講演会などに積極的に参加しましたね。年長に上がる前の2月には、通う予定の小学校へ連絡を入れ、行事などが落ち着く6月くらいから校長先生にお会いして面談しました。幸い、特別支援に力を入れている小学校なのもあり、参観日の見学や行事の参加など積極的に声をかけていただき、入学までにほぼ月イチで息子も連れて小学校へ行ってました。言葉が遅いなどがあり、当初から特別支援学級希望ではあったのですが、授業参観の時にとりあえず通常学級も…と思ったのですが、教室に近づくにつれ息子の拒否が凄かったので、あぁ、やっぱりね…と思ったものです。そんな息子も、4年生から増えた交流授業(理科と時々体育)に楽しんで参加するようになっています。そろそろ、中学をどうするか頭を抱える時期になってきました…。(あきっちさん、特別支援学級)お子さんが年中のころから、綿密な準備を進められたあきっちさん。就学予定だった小学校が、特別支援教育に力を入れている学校ということで、とても協力的だったのですね。学校での息子さんの様子を実際に確認できたことも、就学先決定のポイントだったのではと思います。また、そろそろ中学校の進学先について考える時期とのこと。連載ライターSAKURAさんの娘さんは、小学校では特別支援学級に在籍していましたが、中学校でも特別支援学級に…とは、当初あまり考えていなかったそうです。しかし、娘さん本人に中学校から在籍クラスをどうするか聞いてみると、意外な答えが…?ぜひご参考になさってみてください。将来は「特別支援学級の先生」になりたい!小学校は、通常学級に在籍しての入学。入学してから、皆と動きが同じにできず…。先生の勧めで検査し、アスペルガーと診断。さらには聴覚過敏症や偏食も。低学年のころは言葉で伝えるのが難しく、教室のガヤガヤ感が耐えられず暴れると先生2人がかりで連れ出される始末。イヤーマフが本当に役に立ちました。特別支援学級の先生の勧めで2学期から特別支援学級に通級すると、少人数で静かな環境が本人には合っていたのか、授業も集中できるし、分からない部分は少人数の良いところで、細かく教えてもらうことができ、通常学級よりも進んで教わっていました。あまりにも進行速度が違うと、調節するためにご褒美時間(内緒のお茶会やDVD鑑賞)がありました。特別支援学級の先生は、発達障害児がどこにつまづきやすいのかを分かっていて、掛け算九九をパソコンやCDで目と耳を使って早めに教えてくれたり、コンパスの使い方を早めに教えてくれたりと、至れり尽くせりでした。おかげさまで、小、中と不登校もなく来れました。高校も無事に合格し、将来は特別支援学級の先生になりたいって言ってます。(しのっぺさん、通常学級(通級))しのっぺさん、息子さんの高校合格おめでとうございます!自分に合った少人数の落ち着いた環境で学べたことで、不登校もなく学校に通うことができ、将来の夢は『特別支援学級の先生』とのこと、素晴らしいですね!すべての子どもたちがしのっぺさんの息子さんのように、自分に合った環境でのびのびと学んでいける世の中になることを願ってやみません。発達ナビライター鈴木希望さんの息子さんは、不登校を経験した後、特別支援学級に転籍したことで、再び学校に楽しく通うことができるようになりました。改めて自分に合った環境で学ぶことの重要さを感じます。おわりに発達の気になる子どもの就学先については、就学時には子ども自身の意思が確認できない場合も多く、保護者が決断しなくてはならないことから、誰しも大いに悩むことだと思います。たくさん調べ、悩んだ末に選んだ道が果たして正しかったのか?正解は分かりませんが、大切なのは、学校や医療機関、支援者と連携する体制を作ること、そして状況の変化に臨機応変に対応できるようにしておくことではないでしょうか。大賞に選ばれた5人の方々には、人気エッセイ本をプレゼントいたします。どうぞお楽しみに!発達ナビでは、これからもさまざまな企画をしていきたいと思っています。次回の発達ナビ大賞もどうぞご期待ください!コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年04月08日3人の子どもを育てているサチさん。3人とも初めての発熱は突発性発疹が原因でした。なので、1番下の子が発熱したときも安易に考えていたら、まさかの事態になってしまい……?「支援学校」や「支援学級」にあまりいいイメージがない、サチさんのお母さんはヒカリちゃんに普通(通常)学級へ進学してほしい様子です。 ヒカリちゃんの進学先に悩んだサチさんは、市が主催する就学前相談会に参加することに。そこでは、親子面談やヒカリちゃんの行動の確認、質疑応答などがありました。 その際、頭の片隅にあった普通(通常)学級の進学について、質問してみると……。 「支援学級が最適?」わが子にぴったりの進学先はどこ? 参加した市主催の就学前相談会で、悩みや不安なことやを親身になって聞いてもらえたサチさん。学習レベルに応じた勉強の進め方など、教えてもらい心配事は消えていきました。 しかし、ふと頭によぎったのはお母さんの「特殊な学校へ行く必要はない。普通のクラスへ通うのよ!」の言葉でした。そこで、意を決したサチさんはヒカリちゃんが普通(通常)学級へ進学できるのか聞きました。相談員から返ってきたのは、「難しいわけではないけど、支援級のほうが目が行き届きやすい」という回答。この言葉を聞いた、サチさんは「支援級」への進学を希望しました。 そこで問題になってくるのが、「支援学校」や「支援学級」への進学を反対するお母さんの存在。数日後、お母さん家に訪れた際に「普通の学級で希望を出した」とウソをついてしまったのです。 ◇ ◇ ◇ ヒカリちゃんのことを考えたうえでの選択であれば、支援学級でも普通(通常)学級でも問題ないはずです。2人のヒカリちゃんを愛する気持ちが、結果的に溝を作ってしまったのかもしれません。 著者:マンガ家・イラストレーター つきママワーママで3児の母。子育て、仕事、マンガを描くこと。どれも全力投球しています!
2023年04月02日~未就学児向けオンラインプラネタリウム「オンラインKid’sプラネタリウム」の提供を開始~株式会社アストロコネクト(本社:神奈川県川崎市多摩区代表取締役:荒井大作、以下、アストロコネクト)は、未就学児に向けたオンラインプラネタリウム「オンラインKid’sプラネタリウム」の提供を開始いたします。参加申込はこちら【申込期日:3月24日(金曜日)】ルクミー体験パーク : 「オンラインKid’sプラネタリウム」企画の背景星空を楽しむためには、良く晴れた夜に、屋外に出る必要があります。また、天気が悪くても夜遅くなくても、星空を楽しめる場所がプラネタリウムです。日本には世界で2番目に多くのプラネタリウムがあります。しかし、小さなお子さまがいる場合、夜遅く屋外に出て星空を楽しむ事や、とても暗くなるプラネタリウムに行って楽しむ事は、とても敷居が高いと思います。そこで、ご自宅に居ながら、少しでも星空を楽しむきかっけを提供出来ないかと企画したのが「オンラインKid’sプラネタリウム」です。オンライン開催とすることで、大きな声を出しながら楽しむ事も出来ますし、お子さまとご家族の皆様で一緒に、気兼ねなく楽しむ事ができます。未就学児が楽しめるように、プラネタリウムの星空の中から星座を探すクイズにチャレンジしたり、宇宙や星空に関するクイズにチャレンジしながら楽しむことができます。「オンラインKid’sプラネタリウム」を通して、星空にふれることで、楽しんだり、驚いたり、感動したり、そして宇宙に興味・感心を持って頂きたく企画いたしました。「オンラインKid’sプラネタリウム」開催概要実施期間:2023年3月25日(土曜日)10:00~/15:00~(各回約35分)実施場所:Zoomミーティング(オンライン)参加人数:定員25名限定参加費:525円(税込)申込方法:下記申込フォームよりお申込みできます ※申込期日:3月24日(金曜日)解説者紹介★解説者荒井大作(あらいだいさく)株式会社アストロコネクト代表取締役オンラインプラネタリウム代表「オンラインプラネタリウム」や「オンラインジュニア宇宙クラブ」などを通して、多くの子どもたちや人々方に、宇宙や星空の楽しさを届けるための事業を生み出しています。★受賞履歴・ストリートアカデミー:子育て・キッズ部門優秀講座賞2020、2021年受賞・キッズウィークエンド:2021スクール賞グランプリ、2022年先生部門準グランプリ株式会社アストロコネクト人は情報認識の8割を視覚に頼っていると言われています。そのため、「映像」というコンテンツはこれまでの間に飛躍的な進化を遂げました。その中でも「宇宙・天文」の分野は、多くの人に驚きと感動を与えるものだと考えております。多くの方に驚きと感動を与える「宇宙・天文」ですが、この分野に触れる機会は他の映像コンテンツと比べて少ないのが現状です。当社はこの現状を変えるために立ち上がり、「宇宙・天文」と「人」をつなぐことを使命としております。大人はもちろん、夢や希望にあふれた子どもたちのために、小さなことから一歩ずつ、「宇宙・天文」に関する事業を進めてまいります。会社概要社名:株式会社アストロコネクト所在地:神奈川県川崎市多摩区菅北浦2-17-8 ESPOIR21 503代表取締役:荒井大作創業:2019年9月公式URL: オンラインプラネタリウム公式URL: 事業内容1)宇宙・天文・星空に関するイベント等の企画・運営・コンサルティング2)「オンラインプラネタリウム」「SpaceShowroom」の企画・運営・配信3)出張「天井プラネタリウム」企画・運営4)宇宙に関する子供向け教室の企画・教材開発・運営5)オンラインライブ配信支援サービス事業 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年03月08日小学校の卒業式前、親たちにはこんな格闘がありました……!■試着はお早めに卒業式に着るスーツを準備してたときの話です。保育園の卒業式に着たスーツはもう着れないだろうなってあきらめてて、新しいのを買う方向で考えてたんだけど、「一応試着してみるか~」って奥底に眠ってたスーツを引っ張り出してきました。スカートはもうウエストがキツイだろうな……買い替えるか……って覚悟してたけど、ワンピースがあるならいけるのでは!?ってなったの!ワンピース+ジャケットでなんとかいける!スーツ代、浮いてよかったよぉおお。しかしまさかの夫のスーツがだめだった!!!全然体型変わってないように見えてたんだけど、だいぶお腹が出ていたらしい。頼みの綱の「し〇むら」さんは、フォーマル服男性用となると全然置いてなくて(店舗にもよるのかもしれませんが)、何店舗かハシゴして買いに行きましたよ~。女性より男性のほうが、早めに試着していたほうがいいかもしれませんね(汗)。てかどっちも、もっと早くから準備しとけばよかったのか(汗)。
2023年03月04日夫はいつもゲームをしたり本を読んでいたりするのに裸眼で、今まで目が悪くなったことはないそう。一方、私は就学前の健診であまり見えていないことがわかり、そのころからメガネをかけ始めました。子どもを産んで、自分の子どもも私と同じように視力が悪くならないか心配でした……。 心配していた子どもの視力私は幼いころから視力が悪く、就学前からメガネをかけていました。今でもお化粧するのに鏡を近づけないと見えないのでひと苦労です。学生のころはコンタクトを使っていましたが、今はメガネがラクなのであたりまえのようにつけています。 ただ、結婚して子どもが生まれると、もしかして私のように目が悪い子になるのではないかと不安でした。けれど、子どもの視力は9歳までに発達していくと言われているそうなので、生まれてすぐにはよくわかりません。 視力は問題なかったけれど…3歳児健診ぐらいから目の検査が始まります。上の子2人は3歳児健診、就学前健診では大丈夫でした。ですが、3番目の次女は自分でまだはっきりと伝えられないこともあり、再検査を眼科に行くようにすすめられ紹介状を書いてもらいました。 そのとき行った眼科では、発達段階で視力は問題なし。ですが、就学前健診で、共同性斜視ということが判明し、それから眼科へ定期的に通うことになったのです。そして、両目でしっかりと見るようにするため、メガネをかけたほうがよいということになりました。 メガネはうれしい?長男と長女は中学生くらいから視力が落ち始め、2人とも授業中はメガネをかけるようになりました。そして、小学生になった次女もかけることになり、すぐにメガネ屋さんへ。メガネをかけ始めた次女はなぜだかうれしそう。 私はメガネのせいで苦労したことがあったので、子どもも私と同じように嫌な思いをするのかなと、心配していました。でも、次女はおしゃれとしてメガネがかけられると思っているようで、みんなに自慢するようにかけています。 自分が苦労したころのメガネのイメージで、子どもたちに申し訳ないと思っていた私。ですが、上の子たちもメガネをかけていたこともあり、次女もうれしそうにメガネをかけてくれるのでなんだか救われました。末っ子の次男はまだ3歳でこの先どうなるかわかりませんが、できれば視力が悪くならないでほしいと願うばかりです。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:松田みさと長男と次男が15歳差の2男2女の母。仕事をしながら子育てに奮闘中。現在はライターとして、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年02月21日