タレントの所ジョージと予備校講師の林修が11日、都内のスタジオでABC・テレビ朝日系の新バラエティ番組『人生で大事なことは〇〇から学んだ』(15日スタート、毎週日曜19:58~ ※初回は18:57~2時間SP)の初回収録後に取材に応じ、視聴率への正反対のスタンスを見せた。この番組は、さまざまなジャンルで活躍する各界の"達人"たちをゲストに招き、その波乱万丈の人生の中で得た人生訓・人生哲学を学ぶトークバラエティ。放送枠の日曜20時台は、NHK大河ドラマのほか、日本テレビの『世界の果てまでイッテQ!』をはじめとして各局がバラエティを編成する激戦区となっている。こうした環境でも、所はマイペース。「他の番組と比べてここ頑張らなきゃっていう気がさらさら無い」「視聴率良かろうが悪かろうがいいんじゃないですかね」と、特別数字にはこだわらない姿勢を示した。対する林は「僕は視聴率の表を、毎日通知表のように見てます」と、自らの成績と受け止めていることを告白。所が「数字が悪いときは『質のいい人が見てるんだよな』って、自分で解釈しません?」と聞いても、「結果はそのまま受け止めます。(予備校の)生徒が模試で悪かったときに『この問題合わなかったんです』って言うのがいるんですけど、そういうの僕、大嫌いなんです」とキッパリで、「もう1回見直して、ちょっとでも改善できるポイントは無かったかという風に考えます」と、マメな性格が表れていた。それでも所は「(テレビに)出てきた時から、ずーっと気にしてないですね。終わるものは終わるし、いい番組やってる自信があるから、それでいいんじゃないのかなと思うんですけどね」とブレない様子。今回の新番組で、視聴率へのスタンスが正反対の2人がタッグを組むことに「ちょうどいいかもしれないですね」と捉えた。そんな2人だが、所は林の印象について「面白いんですよ、なんか。すぐに分析したりするから(笑)」と言い、林は所を「なんでここでこういう言葉が出てくるんだろうということの連続」と感心。ABCの井口毅チーフプロデューサーは「全く生き方の違う2人のコンビも、非常に楽しみにしています」と期待を寄せている。
2017年01月12日予備校講師の林修が11日、都内のスタジオでABC・テレビ朝日系の新バラエティ番組『人生で大事なことは〇〇から学んだ』(15日スタート、毎週日曜19:58~ ※初回は18:57~2時間SP)の初回収録後に、所ジョージとともに取材に応じ、「無関心が一番の敵ですから」と生きる上での心構えを語った。この番組は、さまざまなジャンルで活躍する各界の"達人"たちをゲストに招き、その波乱万丈の人生の中で得た人生訓・人生哲学を学ぶトークバラエティ。初回は、ゲストの森山良子が「音楽一家」「歌詞」、コロッケが「モノマネ」「一流」、風間トオルが「貧乏」「おばあちゃん」と、それぞれ「◯◯から学んだ」ことを紹介する。そんな中で林は、自らは「悪口」から学んでいると告白。「最近でも『テレビで見たくない芸能人・第9位』に見事ランクインしました」と、自虐的に切り出しながら、「そういう風に言っていただけるだけありがたいんですよ。『あいつテレビに出てたっけ?』って思われる"無関心"が一番の敵ですから、関心を持ってもらえる時点で、悪い評価でも注目してもらってるということですから」と考えを披露すると、所も「『お父さん邪魔』って言ってもらえるうちは良いけど、またがれちゃうとね」と同意していた。林は自らの座右の銘を「世間の方が持っていると思っているので、2~3年前から急きょ用意しました」というが、それは、長岡藩の藩是である、戦場での心構えを持つという意味の「常在戦場」。しかし、リクエストされて書いてみても、いまいちのリアクションをされることから、「仕方なくもう1枚に『いつやるの? 今でしょ』って書くと、『あーそれそれ!』って喜ばれるんです」と複雑な心境を明かした。また、今年の目標を聞かれ、中性脂肪の数値がどうしても下がらないという悩みを吐露し、ダイエットすることを宣言。「今一番気になる四字熟語は『中性脂肪』です」と発表していた。
2017年01月11日タレントの所ジョージと、予備校講師の林修が初タッグを組むABC・テレビ朝日系の新バラエティ番組『人生で大事なことは〇〇から学んだ』(毎週日曜19:58~)が、来年1月15日からスタートすることが19日、明らかになった(初回は18:57~2時間SP)。この番組は、さまざまなジャンルで活躍する各界の"達人"たちをゲストに招き、その波乱万丈の人生の中で得た人生訓・人生哲学を学ぶトークバラエティ。今年11月に特番として放送されたが、所が司会を務めていた『大改造!!劇的ビフォーアフター SEASON II』の終了に伴い、同番組が後番組としてレギュラーに昇格する。所は、初共演の林について「僕なんかは、そうなってしまったことは、なってしまったんだから『ま、いいか!』って考えるんだけど、林さんは『なぜそうなってしまったんだ』ということを常に考えている人」と、真逆の性格であると分析。それゆえに「見ていてすごく面白いですよ。印象は"大変な人"ですね(笑)」と語る。その林は「軽やかというか、軽妙というか、とにかく僕には絶対に不可能なテンポで、僕には絶対に思い浮かばないような言葉がポンポンと出てくるさまに、圧倒されました」と言い、「テレビに出していただくようになって、まだ4年足らずで、自分の至らなさを日々痛感していますが、これから横で見せていただいて、少しでも自分も成長できれば」と謙虚に語っている。
2016年12月19日レプロエンタテインメント創立25周年プロジェクト「浅草九劇(あさくさきゅうげき)」製作発表会見が行われ、こけら落とし公演に出演する羽田美智子、川島海荷、内田理央、「ベッド&メイキングス」の福原充則と富岡晃一朗、「カンパニーデラシネラ」の小野寺修二、「ONEOR8」の田村孝裕、「劇団子供鉅人」の益山貴司が登壇した。「浅草九劇」とは、ホテルと飲食店などの複合施設として来春オープンする「浅草九倶楽部(あさくさここのくらぶ)」の核となる新劇場。【チケット情報はこちら】こけら落とし公演・第一弾で川島が出演するベッド&メイキングスの『あたらしいエクスプロージョン』について脚本・演出の福原は「この国にキスの文化を広めた人間たちを描いた作品です。この劇場が新しく文化の出発点になり広がっていくイメージを持って、キスがここまで一般的になって、キスから始まって結婚して子供が生まれて…と広がることをテーマに創りました」と解説。富岡が「毎回違うメンバーを集めてはいますが、劇団という形をとって公演しているので、劇団員として働いてもらいます。海荷ちゃんにも劇団員としてやってもらいたい」と話すと、川島は「私もがんばって劇団員として働きたい」と笑顔。「舞台は直で伝わるものが大きいので、パワーも声も出してがんばります!」と話した。こけら落とし公演・第二弾を担うカンパニーデラシネラの小野寺は「浅草は外国の方もいらっしゃいますが、僕は言葉を少なめにした身体の表現(パントマイム)をやっているので、観てご理解いただけるのではないかと思います。がんばります」と話した。来年11月に内田出演で公演を行う劇団子供鉅人の益山は「血に飢えた演劇集団の我々にとって、こけら落としというのはかっこうの餌食ですので、全力でしとめにいきたい。一番若い劇団として積極的に汗をかく芝居をしていけたら」。この場で“女子プロレス”の作品になると聞いた内田は「想定外です。運動が苦手なので身体を鍛えるところから始めたいです!」と驚きながらも気合を入れていた。来年12月に羽田出演で公演を行うONEOR8の田村は「うちの劇団員が子役の頃に羽田さんと共演し、待ち時間1時間ずっとじゃんけんをし続けたというエピソードがあって(笑)。そういう羽田さんにあて書きしていく作品になると思います」。舞台出演は12年ぶりの羽田は「今から恐れてはいるんですけど(笑)、ずっと『映像の人』だと言われ続けてきたその殻を破りたい」と熱く語った。『あたらしいエクスプロージョン』は2017年3月3日(金)から21日(火)まで、カンパニーデラシネラの公演は3月24日(金)から31日(金)まで東京・浅草九劇にて上演。取材・文:中川實穗
2016年12月01日女優の吉田羊が、きょう31日に放送されるフジテレビ系バラエティ番組『ネプリーグ』(毎週月曜19:00~19:57)に出演。予備校講師・林修に「参った」と言わせる漢字力を見せる。今回吉田は、関西テレビ・同局系の主演ドラマ『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』に出演する伊藤蘭、相武紗季、吉岡里帆を率いて登場。吉田は、漢字クイズに一番手で挑み、問題を厳選した林修が思わず「参った」と発言する。対するのは、陣内孝則、風間トオルらの「ダンディチーム」。トレンディドラマで一世風靡した2人だが、老化が進行してしまったのか、ゲーム操作に悪戦苦闘してしまう。
2016年10月31日2014年に日本初演され、高い評価を得た韓国発のミュージカル『ブラック メリーポピンズ』が、新ヒロインに中川翔子を迎えて再演される。登場人物は、かつて心理学者グラチェン博士の豪邸に住んでいた4人の養子たちと、家庭教師メリー・シュミットの5人だけ。豪邸の火事から12年後、当時の記憶を失くしている4兄妹が久々に再会し、事件の真相を探るうちに衝撃の事実に辿り着く心理スリラーだ。初日を約3週間後に控えた稽古場を訪れると、演出の鈴木裕美と振付の小野寺修二のもと、再演とは思えないほど丁寧な稽古が繰り広げられていた。ミュージカル『ブラック メリーポピンズ』チケット情報中川と兄役の小西遼生、良知真次、上山竜治が取り組んでいたのは、クライマックスとも言えるシーンの振付稽古。小野寺によって、“ミュージカルのダンスシーン”と聞いて通常思い浮かべるような華やかなダンスとは一味も二味も異なる、役の心理と密接に結び付いた繊細な振付が施されていく。それだけに、体の動かし方とその意図については、小野寺だけでなく鈴木からも細かい指示が。「この時点で4人は大人だが魂は子どもで」(鈴木)、「“他者との戦い”をイメージして」(小野寺)といったハイレベルな要求に、小西は頻繁に質問を投げかけて都度確認しながら、良知は黙々と繰り返しながら、上山は失敗を恐れず様々な動きを試してみながら応えていく。小西が思わず「前回より相当キツい!」と苦笑いするほど、初演から続投の3人にとっても難しい振付に、初参加で、しかも初ミュージカルとなる中川も必死に食らいつく。小野寺と鈴木の説明に、こぼれ落ちそうに大きな瞳を見開いて真剣に耳を傾ける一方で、「どのぐらいのテンションでいたらいいんですか?」などと積極的に尋ねる姿が印象的。また、このシーンで主に歌っているのが中川演じるアンナであることから、時には中川のアカペラの歌声に合わせて稽古が進む一幕も。軽く歌っているだけでもきれいにビブラートが効いたその歌声は、新たなミュージカル女優誕生を予感させるに十分だ。そうして稽古すること約2時間、台本にして4ページ弱のシーンがようやく形になり、いよいよ通してみることに。本番さながらのピアノ伴奏がついて回転舞台が廻ると、キャストにもスイッチが入り、和やかだった稽古場に緊迫感が満ちる。兄妹のなかに封印されていた過去の記憶が蘇ると同時に、見ていたこちらのなかにも初演でこのシーンを観た時の衝撃が生々しく蘇り、胸が苦しくなった。この衝撃が、力強い一篇のミュージカルに昇華された舞台に再び会える日まで、あとわずかだ。東京公演は5月14日(土)から29日(日)まで。その後、兵庫、福岡、愛知でも公演。取材・文:町田麻子
2016年05月06日“心理スリラー・ミュージカル”という異色の魅力を持った舞台『ブラック メリーポピンズ』、その再演が5月、東京・世田谷パブリックシアターにて開幕する。韓国創作ミュージカルをもとに2014年に上演された日本版初演は、原作により深みを加えてシャープに仕上げた田村孝裕の上演台本、ミステリーの興奮を引き出す小野寺修二の振付などを演出の鈴木裕美が巧みにまとめ上げ、高い評価を得た注目の舞台。14年前に起った火事の記憶を失った4人の養子たち、失踪した家庭教師メリーの衝撃の事実が明かされていく物語だ。今回、再び総指揮をとる鈴木、メリー役の一路真輝、養子の兄弟を演じる小西遼生、上山竜治、良知真次ら初演メンバーが再集結するなかで、新加入となる妹アンナ役の中川翔子に熱い視線が集まっている。ミュージカル『ブラック メリーポピンズ』チケット情報「チームワークでひとつの作品を作り上げる、その役として生きるということ自体が初めての世界で、とても新鮮です。ミュージカルは明るく楽しいというイメージがあったけど、これは孤独や哀しみ、心に負った傷とどう向き合うかといった作品。でもそれだけじゃなく、子供時代のシーンでは兄弟たちが笑顔で、幸せを噛み締める瞬間もあります。そのギャップがまた面白く、より哀しみが深まる繊細な舞台。すべてが学びの時間になりそうで、脳が『吸収したい!ゴクゴク飲みたい!』と言ってます(笑)!」(中川)長兄のハンス役を演じる小西遼生は「中川さんが入ることで、またゼロから作り上げようという新鮮な気持ちになれる。新たな原動力ですね」と妹に期待を寄せる。鈴木は「役は人と人との関係性からできてくるもの。“初演はこうだった”は禁止するところから始めます」と朗らかにひと言。それらの言葉を受けた中川からは「コミュニケーションが大事なんですね。脱・コミュニケーション下手!」と熱い誓いが飛び出した。「兄弟3人にとってはアンナを必死で助けようとする気持ちが大事なので、中川さんは“守ってあげたい妹”として気持ちが作りやすい。僕の想像ですが、中川さんはたぶん、とても自由に羽ばたく気がします。楽しみなのは、ほかのふたりの兄弟(上山、良知)がどういう変化を起こすのか。きっとすごく変わるんじゃないかな(笑)」(小西)「ソ・ユンミさんという才能ある作家が書いた、若いエネルギーにあふれたお話です。5人が演じるどの役も俳優の持つすべてを使わないとこなせない舞台。とにかく俳優を観ていただきたいですね」(鈴木)盤石のキャスト陣に迎えられる緊張はあれど、中川は「急にイケメン兄弟に囲まれて、まるで今の女子向けゲームでいきなりフィーバーモードみたいな感じですよね!?(笑)。素直に『お兄さん、教えて!』とぶつかっていきます!」と、持ち前の元気パワーで前進宣言。新たなアンサンブルで再生する心理スリラー・ミュージカル、期待の全容がまもなくお目見えする。東京公演は5月14日(土)から29日(日)まで。その後、兵庫、福岡、愛知でも公演。取材・文上野紀子
2016年04月20日データ・アプリケーション(DAL)は4月1日、同日付けで武田好修氏が代表取締役社長に就任したと発表した。1999年4月から代表取締役社長を務めた橋本 慶太氏は代表取締役会長に就任する。武田氏は、兵庫県出身で1952年生まれの62歳。1976年に同志社大学 工学部を卒業し、ディジタルコンピュータ(現・ワイ・ディ・シー)に入社。1988年よりデータ・アプリケーションに入社し、2005年より同社専務、2010年より同社取締役常務執行役員を務め上げた。DALは、1982年にディジタルコンピュータ(現 ワイ・ディ・シー株式会社)の100%出資子会社として設立。1992年よりUNIX向けソフトウェアパッケージを販売し、以後EDI(電子データ交換)を中心としたデータ交換、システム連携分野のパッケージソフトウェアの開発に取り組んでいる。2007年4月にJASDAQ市場に上場した。主力製品は「ACMS(Advanced Communication Management System)シリーズ」で、基幹システムと連携したB2B環境を構築できるB2Bサーバー「ACMS B2B」や企業内外のデータ連携を行うB2Bインテグレーション・サーバ「ACMS E2X」などをラインアップ。シリーズ累計で1600社/7000サイトで運用されているという。また、システム連携で不可欠なデータのフォーマットや文字コードの変換・加工を行うデータ・ハンドリング・プラットフォーム「RACCOON」を2014年から提供している。次の構想として、EDI、EAI、ETLのニーズを一元的に担うことのできるデータインテグレーション製品の提供を計画しているという。
2015年04月02日向井理と片桐はいりという異色の顔合わせが話題を呼んだ昨年公開の映画『小野寺の弟・小野寺の姉』。本編に加えて80分に及ぶ特典映像と豪華特典を収録したブルーレイ&DVD(特別版2枚組 ブルーレイ 5,800円税別 / DVD 4,800円税別 発売元:ポニーキャニオン)がリリースされた。監督・脚本・原作は映画『怪物くん』やアニメ『TIGER & BUNNY』など、数多くのヒット作を手がけている西田征史。西田はこの作品で第39回報知映画賞の新人賞を受賞するなど、その手腕を存分に発揮。今後さらなる活躍が期待されるクリエイターの一人でもある。物語は早くに両親を亡くして以来、一つ屋根の下で二人暮らしをしているより子(片桐)と進(向井)の姉弟が主人公。過去の失恋が原因となり恋愛に臆病になってしまった33歳の進と、他人よりもこだわりが強すぎ、おまけに生命力も異常なまでに強すぎる40歳のより子。互いにクセがありながらも、ほどよい距離感を保ちながら暮らしていた2人だが、ある日、誤って配達されてきた一通の手紙をきっかけに、それぞれの人生が意外な方向へ転がっていく……。2012年の単行本出版、2013年の舞台版(向井、片桐主演)を経て映画化された、"日本一不器用な姉弟"の恋愛と家族愛を描いたハートウォーミング・ストーリーだ。撮影を振り返っての思い出や作品への思い入れについて、向井は「舞台版の時に3カ月くらい、毎日ずっと稽古で、もちろん片桐さんも一緒で、地方に1週間っていうのもありましたし。舞台の演出も幕が開くと二人芝居から始まる形だったので、幕開け前は二人で必ず握手をしてました。映画は、そういうのがあっての集大成な感じもしますね」とコメント。また、「オーディオコメンタリーはかなり裏話をしているのでおすすめです。また、色々な質問にも答えているので楽しめると思います」と、今回のパッケージ化のオススメポイントをアピールしている。向井のコメントにもあるように、今回リリースされた特別版と通常版には映像特典として向井理と片桐はいり、西田監督によるオーディオコメンタリーとメイキング映像、予告編集を収録。加えて特別版は劇中に出て来るキャラクター・犬のペロ君のポストカード、そして全24ページオールカラーブックレット付と実に盛りだくさんとなっており、作品を見た人はもちろん、初めてこの作品に触れる人にも楽しめる内容となっている。ブルーレイだと特別版と通常版の値段の差は1,100円だが、その分かなり充実したボリュームとなっている。
2015年03月17日前編に引き続き、電子黒板機能付きプロジェクター"CP-TW3003J"の開発を担当した小野寺氏と、プロトラブズ社長トーマス・パン氏との対談をお届けする。後編では、実際の利用シーンと将来の活用方法について話が発展した。○これ一つですべての授業が可能にトーマス・パン氏(以下パン氏):電子黒板機能付きプロジェクターを使いこなせば、これだけで学校の授業を完結させることができますね。単に補佐するものではなく、こうした製品であるのは、どのような理由からでしょうか。小野寺信二氏(以下小野寺氏):黒板に書くような手書きと、デジタル機器として教材を呼び出したり書いたものを保存したりといったことの両方を、画面内の操作だけでシームレスかつ直観的に行えることをめざしたいと思い、開発しました。パン氏:それは学校への導入に際して、従来の考え方では難しい点があったということでしょうか。小野寺氏:機能を増やすと、先生方が使いこなすにはどうしてもトレーニングが必要になります。PCが動かないというだけで混乱してしまう。とはいえ、そのハードルは2年前と比べるとだいぶ下がってきました。スマホやタブレットが普及したおかげで、フラットパネル上での指やペンでの操作が身近になりました。パン氏:確かに、触って操作することに多くの人が慣れてきましたね。そうした教育の現場以外で、注目されている分野はどこでしょうか。小野寺氏:まずはビジネスユースです。書いた画像を保存できるので、会議の情報を容易に共有できますから。企業のお客さまからは、マーカーに近い書き心地や小さい字を書きたいという要望もあります。また、そのほかに美術館や展示会での利用も考えられると思います。双方向性を活かして絵画の関連情報を知ることができる、そんな利用方法も面白いのではないでしょうか。○双方向が創る未来パン氏:ハードウェアとアプリケーションが複雑に関係し合っているこのプロジェクターですが、新しいマーケットを見据えて、ソフトウェアを飛躍させることによりハードを売るという流れも見えてきますね。小野寺氏:一つお伝えできるのは、デジタル教科書です。今、教科書業界で次世代デジタル教科書の共通プラットフォーム開発に取り組んでいるという話もあります。例えば歴史の時間には「関ヶ原の戦い」が動画で見られるなど、電子黒板の上に教科書の内容に関連した動画などのデジタル教材が出せるようになります。このとき、操作やインタフェースがある程度共通化されると、先生方にとっても使い勝手が向上するのではないでしょうか。そのような環境が整い、先生方がアナログ・デジタルを意識せず、双方向のツールとして電子黒板を使い、子どもたちと向き合える、そんな授業のお手伝いができればと思っていますし、こういった進化に、プロジェクターもどんどん対応していきたいと思っています。パン氏:なるほど。教材を共有すれば、どんな先生であっても教え方を標準化することができますね。ここには非常に大きな夢があるように感じます。ものづくりの会社をやっている身としては、社内のトレーニングに使いたいですね。適切なガイドをすることで、誰が作っても高い品質のものができるようになる。そういった教育が、インタラクティブ機能を持ったこのスクリーン上で可能になりますね。小野寺氏:「表示するだけ」のプロジェクターにとどまらず、「双方向」というキーワードのもと、より広い用途で使っていただきたいですね。○アナログとデジタルをなめらかにつなぐパン氏:こちらの製品は2014年7月に発売されたばかりですが、反響はいかがですか?小野寺氏:主に教育関係の方に使っていただき、おおむね好評を得ています。しかし、課題もあります。今までマーカーでホワイトボードに書かれていたというお客さまからは、応答性をもっとあげてほしいという声がありました。人は字を書くとき、書いた軌跡を瞬時に判断し、次に書き始める位置を決めていきますが、電子黒板への指や電子ペンでの入力は、どうしても遅延が発生してしまうので、自分がいつも書いている文字と少し違ってきます。センサーのレスポンスやセンシティビティをさらに上げるのが今後の課題です。パン氏:もっと細かく、素早く反応してほしいというわけですね。ただ、解像度も処理速度も上げるとなると、コストとの兼ね合いが難しくなるのではないでしょうか。小野寺氏:確かにそうですが、お客さまからの要望でもあり、理想としては、アナログペンと同じような感覚でデジタルを使えるというところまで持っていきたいと考えています。また、今は平らな面に限られていますが、将来的には曲面や凹凸面など、さまざまな場所で操作可能な「投写する表示装置ならではの機能」を開発したいと思っています。○製品づくりで忘れないことパン氏:お話をうかがっていく中で、この電子黒板機能付きプロジェクターは単なるツールではなく、一つの文化になっていく可能性を秘めた製品だと感じました。また、ものづくりをしている者として品質へのこだわりと苦労にはとても共感できます。日立さんはパートナーさんとの関係をきちんと構築し、最後までやり抜いて日立の高品質な商品として市場に送り出している。この点はとても印象的でした。小野寺氏:ありがとうございます。「品質を守る」は、入社以来ずっと言われてきたことです。今後も品質を守りながら、パートナーの皆さんと一緒にものづくりを進めていきたいと思っています。「製品はお客さまのためにある」のだとわれわれは考えています。
2014年12月24日元プロ野球選手の東尾修氏と娘でプロゴルファーの東尾理子が19日、都内で行われたクリストファー・ノーラン監督最新作『インターステラー』(11月22日公開)の公開直前イベントに出席し、父娘の愛と絆を描いた本作にちなんで父娘トークを繰り広げ、2人とも理子の夫で俳優の石田純一の父親ぶりをたたえた。本作は、地球滅亡のカウントダウンが迫る中、人類の存亡を懸け、そして愛する家族の未来を守るため、居住可能な新しい惑星を探すという重大な使命を任された人間たちのドラマを描く感動作。マシュー・マコノヒー演じる主人公クーパーが、愛するわが子を残して宇宙に旅立つ際、娘マーフに「必ず、帰ってくる」と約束する。イベント直前に一緒に本作を鑑賞したという2人は、感動して大号泣したという。今まで娘の前で涙を見せたことがないという修氏は、「我慢してたんですけど、ばれちゃって」と恥ずかしそうに話し、理子も「目を開けるのが大変なくらい涙しました」と語った。修氏は「もう少し早く、10年、20年前に見たかった。もっと娘に対して違った形というか…」と、野球選手時代に娘と会う機会が少なかった過去への後悔も見せた。そして、2010年度の第4回ベスト・ファーザー in 関西で、修氏が特別賞のベスト・ファーザー オブ ザ ブライド(花嫁の父)に輝いたという話題から、理子の夫である石田の話に移り、修氏は「今の石田は全国区のベストファーザーにおすすめ。太鼓判を押します」と父親ぶりを絶賛。理子も「お願いすることはないくらい。今の主人は、私と理汰郎にとっては、ベストファーザーです」と力強くコメントした。また、父・修氏がすごい点について、理子が「デッドボールの数!」と日本記録を持つデッドボール数を挙げ、笑いが沸き起こる場面も。「私にとっては、父の誇りなんで。頑張って働いた証ですから」と理子が説明し、修氏も「外国人選手が乱闘で来ますよー! 怖がらずに我慢して、家族のために」と続けると、さらに盛り上がった。その後、理子から修氏へ、手紙をサプライズ披露。本作の"宇宙を超えた父娘の固い約束"にちなんで、守ってほしい約束を伝えた。「子供のころにできなかった旅行に行けるように、長生きしてください。そして、いつか一緒に宇宙旅行に行きましょう」という理子からのお願いに、修氏は「ありがたい」と感激し、「長生きして、娘の後押しも孫の後押しもしたいし、石田頑張れよと肩もたたきたい。旅行は早速行きます」と誓った。(C) 2014 Warner Bros. Entertainment, Inc. and Paramount Pictures. All Rights Reserved.
2014年11月19日古味直志氏による漫画で、2014年1月~5月に放送されたTVアニメ『ニセコイ』に登場する「小野寺小咲」と「鶫誠士郎」が、2.5頭身のデフォルメフィギュア「ねんどろいど」シリーズで立体化され、「GOOD SMILE ONLINESHOP」にて予約受注がスタートしている。価格は3,704円(税抜)。2015年2月に発売される『ねんどろいど 小野寺小咲』は、特徴的な凡矢理高校の制服を丁寧に作り込んで立体化。表情パーツには、優しい「笑顔」に加え、ちょっと困ったような表情が小咲らしい「恥ずかし顔」やコミカルな「慌て顔」を用意している。さらに「通学かばん」や物語の鍵となる「約束の鍵」などオプションパーツも豊富に用意しており、ドキドキの告白シーンや登校シーンなど、劇中のさまざまなシチュエーションを再現できる。そして、2015年4月に発売される『ねんどろいど 鶫誠士郎』は、「ビーハイブ」の腕利きヒットマンを立体化。動きやすさ重視のブレザー系男子制服はもちろん、トレードマークでもある大きなリボンや銃もデフォルメながらも細部まで細かく造形されている。表情パーツにはクールな「通常顔」、コミカルな「慌て顔」や女の子らしい「恥ずかし顔」を用意。そのほか銃や劇中で登場したYシャツ姿の上半身が付属し、『ねんどろいど 小野寺小咲』と合わせて、劇中シーンを楽しめる。原型制作は、ともに七兵衛が担当。商品価格は3,704円(税抜)で、「GOOD SMILE ONLINESHOP」の受注締切はともに、11月26日21:00。商品の発売および発送は、『ねんどろいど 小野寺小咲』が2015年2月、『ねんどろいど 鶫誠士郎』が2015年4月を予定している。(C)古味直志/集英社・アニプレックス・シャフト・MBS
2014年11月03日俳優の向井理と女優の片桐はいりが30日、都内で行われた映画『小野寺の弟・小野寺の姉』(公開中)の大ヒット御礼舞台あいさつに出席した。『小野寺の弟・小野寺の姉』は、両親を亡くしてから、一軒家で暮らす不器用な姉弟の恋を描く、温かい人間ドラマ。向井、片桐の他、山本美月、及川光博、ムロツヨシ、寿美菜子、麻生久美子、大森南朋ら豪華キャストが出演。実写映画『怪物くん』(2011年)や、アニメ「TIGER&BUNNY」などの脚本を手掛けた西田征史監督がメガホンをとった。ぴあの出口調査で満足度ナンバー1になったことについて向井は「すごくうれしいです。満足度ってバロメーターなので」と大喜び。姉弟役ということで、似ている部分を尋ねられると、片桐は「体温が同じでした。体温というか、作品に対するモチベーションの温度が、同じでした。それは奇跡的なこと」と言うと、向井もうなずき「気負いがなかった。だらけているわけじゃないけど、西田さんがメガホンをとっていたからだと思います。一軒家で撮影していて、昭和のノスタルジーみたいな感じ。今回は脱力系のお芝居が必要とされていたので、そこの調節が似ていたかなと思います」と、撮影を振り返った。続いて、向井と片桐の仲良しぶりがわかるエピソードを、西田監督が披露。「一軒家に控室があり、呼びに行ったら、ふたりが横で寝てるんです。男と女じゃないですか!主演女優と、主演男優でしょ!?2人が無防備に寝てるのを見て、姉弟みたいだなと思いました」と感心。2人は覚えてないようだったが、片桐は「でも、これだけいっしょにいて、何の噂もなかった(苦笑)。悔しいな」と恨み節を口にし、会場は爆笑の渦に。3人とも続編についても前向きで、向井が「何でもできると思うんです。西田さん次第で」と言うと、片桐も「寅さん映画みたいに46作!」と西田監督にラブコールし、会場からも拍手が上がる。また、クロストークの後、向井たちから、感謝の気持ちを込めて、スペシャル映画グッズが当たる抽選も行われ、大盛況のまま、幕を閉じた。
2014年10月31日飛ぶ鳥を落とす勢い、とはまさにこのこと。向井理さんがすごい勢いで活躍しまくっているのはご存じの通り。先日、あるお仕事でインタビューをしましたが、あのちっちゃなお顔を目の前にして、「確かに、カッコいい」と認めざるを得ませんでした。そして、取材の際に撮影した写真がまたカッコいい。映画でも、TVでも、CMでも、グラビアでも文句なし。でも、“何をやってもカッコいい”という評判は、もしかすると、俳優にとってはちょっとやっかいなものなのかもしれません。美しすぎた若き日のブラピが、デビューからしばらくは奇妙な役ばかりやっていましたが、やはり真剣に演技へと向かっていこうとすると、外見がイカし過ぎなのは考えもの。そこばかりに目が行き、正当な評価がされにくい。贅沢な話ではありますが、本人たちにとっては深刻な事態。あえて、個性的な役に挑むのは当然の流れといえます。そこで映画『小野寺の弟・小野寺の姉』。ここで向井さんが演じるのは、早くに両親を亡くしてから、姉・より子(40歳)と一軒家で共に暮らし続けている小野寺進(33歳)。不器用で内気、恋に奥手な進と、弟の幸せを願い続け自分の幸せを後回しにしてきた姉の、互いを思いやる心が何とも胸に染み入る物語です。進は、いつも髪に寝ぐせをつけ、ファッションにもそれほどこだわらない黒縁眼鏡男。“崩れた”というには、まだまだ“向井理”の原型を残し過ぎですが、決してイケメンではない役で、ぼそぼそと喋る完全な理系。ご自身も、わりと“暗い”らしく(本人談)、さらに親しくしている西田征史監督が彼のために書いた役だそうで、本人に近い部分も多いとか。この世界に入っていなかったら、彼はこんな感じで生きていたのかな…という“もうひとつの可能性”を探ってみるのも、本作の面白い見方かもしれません。とはいえ、向井さんじゃなく小野寺進だって、現実に近くに居たら十分に“射程圏内”という人は多いはず。姉の優しさにより育まれた彼の思いやり溢れる性格は、人によっては物足りなかったり、分かりにくかったりするかもしれません。ちゃんと好きなら好きだと言って欲しいし、自分からデートに誘って欲しいし、二人の関係がなかなか進められない理由があるならそれもきちんと説明して欲しい。そう思うのが女性でしょう。でも、日本人は昔から、察する文化を共有してきたのだから、こんな風に不器用な人の気持ちを察することは比較的得意なはず。みなまで言わない、そういう奥ゆかしさがカップルの中にあってもいいし、それができる間柄も素敵だと思うのです。親しい仲にも、距離はあっていい。実は、進とより子の関係も、親しいばかりでなく距離があります。それは、冷めているからではなく、思いやりや敬意があるからこそ生まれる距離。それを大切にできる人たちは、人を慮ることができるし、誰にでも優しくて調子ばかり良い器用な人よりは、ずっと誠実な感じがするのです。外見ばかり気にしていておしゃれ過ぎる男性も、ちょっと浅い気がしますし。進の寝ぐせだけはどうにかしてほしいですが、これは女性が毎朝何とかしてあげられそうですからね。つまり、私は好きなんです。不器用でちょっと距離感がある進のような人が。そういう人が徐々に距離を詰めてきたとき、さらに喜びを感じたりして。明け透けでない相手の心をさぐるのも楽しいもの。向井理≒小野寺進の魅力から、イカしすぎない男性の魅力に目覚めてみては?(text:June Makiguchi)■関連作品:小野寺の弟・小野寺の姉 2014年10月25日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014『小野寺の弟・小野寺の姉』製作委員会
2014年10月27日「ぴあ」調査による2014年10月24日、25日のぴあ映画初日満足度ランキングは、向井理と片桐はいりが主演した『小野寺の弟・小野寺の姉』がトップに輝いた。2位にデンゼル・ワシントンが『トレーニング・デイ』の監督と再タッグを組んだ主演最新作『イコライザー』が、3位にヨガを通して変わっていく女性の姿を描いた『シャンティ デイズ365日、幸せな呼吸』が入った。その他の写真1位の『小野寺の弟・小野寺の姉』は、生真面目な姉と引っ込み思案で奥手な弟の恋と人生を描いた作品。監督は『TIGER&BUNNY』の脚本家、西田征史。出口調査では「ほのぼのと心温まる姉弟の物語で、片桐はいりの素朴で味のある演技がよかった」「姉弟ふたりの掛け合いが本当におもしろかった。笑えて、ラストはうるっとくる締め方で泣きそうになった」「のんびりとした映画だったが、自分のことを振り返り、改めて身近にいる人たちの大切を感じた」「思いやりの心、ありがとうの気持ちが描かれているので心に余裕がない人に観てほしい」など、10代から60代までの観客から支持を集めた。2位の『イコライザー』は、ワシントンが仕事請負人として夜な夜な世の不正を抹消していく男を演じたアクション映画。観客からは「寡黙だがやるときはやるという主人公のキャラと、デンゼル・ワシントンの落ち着きがあってタフで強いという雰囲気がマッチしていてよかった」「デンゼル・ワシントンの力強いアクションが観られて大満足! 伏線をしっかり回収したストーリー構成もよい」「観終わったあとに余韻を残す“静”のあるアクション映画。本で主人公の心理を表現するなど、いろいろな工夫があっておもしろかった」「身の回りの物を使って敵を倒すなど、映画的におもしろい要素が多くある作品」などのコメントが寄せられた。(本ランキングは、10月24日(金)、25日(土)に公開された新作映画7本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2014年10月27日「今回ほど、自分自身と役の境目がなかったことはないですね」。映画『小野寺の弟・小野寺の姉』で演じた進という役柄について、向井理はそう語る。朝ドラから漫画原作の映画までタイプの異なる幅広い役をこなし、自然に役に溶け込むがゆえ、どの役からもなかなか彼自身の“素”が見えないが、本人の言葉を信じるなら、本作で見せている姿が、まさにプライベートでの向井理そのものということになる。その他の写真両親の死後、2人で生きてきた姉のより子と弟の進が反発し合いながらも互いの幸せを願い奔走する姿、各々の不器用な恋愛模様を絡めつつ描き出す本作。向井にとって特別な作品となったようだ。原作は本作で長編初監督を務めた西田征史自身による小説。映画に先立ち昨年、映画と同じく向井と片桐はいり主演、西田演出による舞台版が上演されたが、5年ほど前から映画化を含めた企画が決定していたとあって「やっと来た、という思いだった」と明かす。舞台版が姉弟に降りかかる非日常的な事件を描いたのに対し、映画で描かれるのは他愛のない日常。それを踏まえ、向井が意識したのは「より子との距離感」だった。「2人が一緒にいて話しているシーンはもちろんですが、セリフなしでより子を見ている進の表情からより子の人物像が見えてきたり、一人でいる時でも何となく互いへの愛情が見えてくる、そんな雰囲気を出せればと思ってました」。とはいえ冒頭の発言でも分かるように、役を作りこむといった作業は一切なく、西田からも細かい注文も片桐と姉弟関係について話し込むということも全くなかった。「何も考えてなかったというのが正直なところです(笑)。舞台の上で少し緊張してスタンバイしている僕らの姿や、撮影の合間にベラベラと話している様子を見て、西田さんには僕らが本当に姉弟に見えたそうです。作りこんで役に寄せるのではなく、自然に築いてきた関係をそのまま映像に乗せたという感じでした」。2010年の『ゲゲゲの女房』への出演と前後して巻き起こった“熱狂”から数年。いまなお人気は衰えることを知らないが、周囲の喧騒をよそに当人は「僕自身はデビューしてから何も変わってないというのが正直な思い」と冷静そのもの。ただ、本作の西田然り、同じ監督・演出家と2度目、3度目となる仕事が増えてきたことに喜びと責任を感じている。「一度呼ばれて、次もまたその次の作品でも呼ばれるものを常に提示していきたいです」。『小野寺の弟・小野寺の姉』10月25日(土)新宿ピカデリーほか全国公開取材・文・写真:黒豆直樹
2014年10月23日JR西日本は17日、持続的なSL(蒸気機関車)動態保存に向けた取組みとして、「SL専用検修庫の新設」「D51(デゴイチ)の本線運転の復活」について発表した。同社管内には、国鉄時代の1979(昭和54)年から運行開始された「SLやまぐち号」や、全国から選りすぐりのSLを集めた梅小路蒸気機関車館をはじめ、北陸本線米原~木ノ本間で「SL北びわこ号」の季節運行を実施するなど、SL動態保存に取り組んできた。これらの歴史的経緯に加え、多くの利用者から好評を得ていることも考慮し、「今後少なくとも数十年程度は安定的にSL動態保存が継続できる体制」を整備することとした。SL専用検修庫は解体検査に特化した専用検修庫として、「京都鉄道博物館」(2016年春オープン予定)に隣接する梅小路運転区内に新設される。ボイラー検修場を設置し、天井クレーンなどの大型装置を一新して車両整備の作業性向上を図るほか、ペデストリアンデッキで「京都鉄道博物館」との一体化を図り、SL検修の作業風景も見学可能になるという。SL専用検修庫の使用開始は2015年度秋以降を予定している。「デゴイチ」の愛称を持つ蒸気機関車D51形の本線運転復活も発表された。現在、おもに梅小路蒸気機関車館で「SLスチーム号」に使用されるD51形200号機(1938年、国鉄浜松工場で製造)の大規模修繕と本線運転用の改造を実施し、C56形に置き換えて「SLやまぐち号」「SL北びわこ号」の牽引機関車として使用するとのこと。使用開始は2017年度以降とされた。なお、JR西日本はSL動態保存のための設備投資を行うとともに、SL独特の技術を備える社員の中長期的な人材確保と実務能力の維持向上も推進するとしている。
2014年10月18日映画『小野寺の弟・小野寺の姉』の試写会が10月14日(火)に開催され、主演の向井理と片桐はいりが揃って舞台挨拶に登壇した。不器用ながらも互いを思いやる姉弟の姿を描いたハートウォーミングコメディ。親を亡くして以来、2人で暮らしてきた小野寺姉弟のなかなか進まない恋模様などを描き出す。公開前に映画をアピールする絶好の機会ながら、向井さんも片桐さんも劇中のテンションそのまま自然体ののんびりしたムード。片桐さんが「眠くなるような…いや、家でくつろいでいるような感じで観ていられる映画が出来ました」と言えば、向井さんも「何もない…いや、ストレスなく観られる映画です!」とまさかのネガティブPRかという失言まじりで映画を紹介し笑いを誘う。ダメ男気味の進を演じる上で、向井さんには意外な苦労があったそう。役柄的にどちらかと言えばヒョロッと弱々しいイメージの進だが、ちょうど本作の撮影の時期は、向井さんが元プロボクサーの警官を演じたドラマ「S -最後の警官-」の撮影と重なっていたそうで当時、向井さんの肉体はムキムキ!「大変でしたよ。緩い服を着ないと(筋肉が)浮いちゃう…」と苦笑交じりにふり返ったが、“姉”からすかさず「筋肉自慢?」と茶々が入る。さらに片桐さんは「シャワーシーンもありますので!」と向井さんの隠れマッチョ(?)ぶりを発見するチャンスとばかりにファンの期待を煽る。片桐さんは、改めて向井さんについて「みんなが弟にしたいキャラ。いつもこっちが勝手なこと言ってても微笑んで受け止めてくれる」とその度量の広さ、懐の深さを絶賛。向井さんは片桐さんについて「自然体でいられるのがすごい。作っているわけでも天然でもなく、素でそこにいられる強さを持っている」と評する。初共演の時から現場で自然に仲良く言葉を交わしていたそうで、その時には舞台や本作の企画もすでに動き出しており「常にこの作品のことが頭の隅にあった」と向井さん。片桐さんは「その間に“ゲゲゲ(=向井さん出演の朝ドラ『ゲゲゲの女房』)”も“じぇじぇじぇ(片桐さん出演の朝ドラ『あまちゃん』)”もあり、向井理の成長を見てきました。ずいぶん変わりましたよ」と“弟”の成長に目を細めていた。『小野寺の弟・小野寺の姉』は10月25日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:小野寺の弟・小野寺の姉 2014年10月25日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014『小野寺の弟・小野寺の姉』製作委員会
2014年10月15日東武鉄道は11月16日、森林公園検修区(埼玉県滑川町)にて、「東上線森林公園ファミリーイベント2014」を開催する。東上線の秋の恒例イベントとして、2009年から毎年開催しているもので、普段では立ち入れない車両検修区を一般公開し、各種見学や体験、車両撮影会などを行う。今年は東上線開業100周年記念として、東上線を代表する8000系車両の歴代カラー3種類が初めて勢ぞろいする車両撮影会を実施。現行(3代目)のカラーリングに加え、導入当初のツートンカラー塗装を再現した8111号編成、2代目のセイジクリーム塗装を再現した81111号編成が撮影できる。車両の間近で撮影できる時間帯と、全車両を遠景から撮影できる時間帯をそれぞれ設けるという。その他、車庫見学(事前応募制)、鉄道施設保守車両の作業実演、車両洗浄線の体験乗車、子供制服着用体験、鉄道グッズや埼玉県B級ご当地グルメなどの販売、東武博物館の名誉館長によるトークショーなどを実施する。イベント開催時間は10~15時、入場は14時30分まで(雨天決行、荒天中止)。来場者プレゼントとして、8000系セイジクリーム塗装車両デザインの東上線オリジナルリフレクターを配布する(なくなり次第終了)。イベント開催を記念し、車両撮影会で展示するツートンカラー車両(8111号編成6両)とセイジクリーム塗装車両(81111号編成4両)を連結し、2種類のリバイバルカラー車両による特別編成として営業運転を行う企画も実施。この特別編成列車は今年5月1日の東上線開業100周年記念セレモニーで運転したもので、それ以来の登場となる。運転区間ならびに運転時刻は、志木駅6時47分発・池袋駅7時14分着、池袋駅7時19分発・森林公園駅8時31分着。全行程とも一般営業列車として、普通運賃で乗車できる。森林公園駅到着後は連結を解除し、8111号編成・81111号編成ともにイベント会場にて車両撮影会に登場する。
2014年10月10日『レオン(LEON)』表紙モデルのパンツェッタ・ジローラモ、武田修宏、槙野智章、LEON編集長・前田陽一郎がメンズファッションについて語るトークショー「ISETAN MEN’S×LEONスペシャルトークショー Supported by KDDI」が1月13日、伊勢丹新宿店メンズ館で行われた。このトークショーは、14日まで同店で開催された「ピッティ・イマジネ・ウォモ・アット・イセタンメンズ(PITTI IMAGINE UOMO 84 at ISETAN MEN’S)」にあわせて行われたイベント。同館では期間中、イタリアの世界最大の紳士服見本市「ピッティ・イマジネ・ウォモ(Pitti Immagine Uomo)」(以下、ピッティ)を再現し、14SSのトレンドアイテム販売や、来店客のファッションスナップ撮影などを敢行した。トークショーでは、ジローラモは「タリアトーレ(TGLIATORE)」のカモフラージュ柄ジャケット、武田は「ラルディー二(LARDINI)」のマドラスチェック柄ジャケットと「ジー・ティー・アー(G.T.A)」のサーモンピンクのパンツ、槙野はタリアトーレのネイビージャケットとジー・ティー・アーの白パンツ、前田は「エムズ ブラック(m’s braque)」のネイビースーツに白スニーカーという出で立ちで登場。トーク中、同館来店客のスナップがスクリーンに映し出され、登壇者がコメント。ベストスナップ賞には、オフホワイトのムートンコートに細身のデニムを合わせた男性が選ばれ、サイン色紙が贈られた。4人はスナップの感想として、大人のオフのスタイリングのヒントになるコーディネートが多々あった。どこかに明るく色でアクセントをつけたりと、自分のキャラクターと遊び心を組み合わせたファッションを楽しんで欲しいとコメント。ピッティのスナップは今やイベント名物。実は『レオン』がパイオニアだという。「12年前に『レオン』がピッティの来場者を取り始めたのが最初。モデルのような体型ではないリアルな体型を生かしたスタイリングが見られ、とても参考になる。その後世界中の媒体が撮影しに来るようになり、現在では場所取りが大変で、ランウエイのようになっている」と前田氏。最後は抽選会が行われ、参加者との撮影会が行われてイベントは締めくくられた。
2014年01月16日気になるあの人の名前の裏側に隠された秘密は?開運アドバイザーの安斎勝洋先生が、話題のあの人の姓名を鑑定します。テレビ、ラジオでも大人気の予備校講師・林修さん「いつやるか?今でしょ!」のフレーズで知られる彼の今後の展望は?CMで用いられた「いつやるか?今でしょ!」のフレーズでブレイクし、流行語大賞の有力候補となった予備校講師・林修さん。数年前のCMがにわかに話題となり、今年に入ってからテレビ露出が急増しましたね。一時は業界関係者に「テレビ業界No.1の視聴率男」と言わせ、冠番組まで持った彼。「今でしょ先生」と呼ばれるカリスマ講師の林さんは、今後どのような展開を見せていくのでしょうか。林修(人18地10外18総18)1965年9月2日生まれ~節目・転機について~48歳のお誕生日を節目に良い時期に入りました。「人運」「外運」「総運」が「18」なので、端数の「8」の特徴が顕著に表れています。冷静な判断力と行動力を併せ持つ画数のお名前です。「人運の18」は分別があり、何事も自分でやらないと気が済まない、積極的なキャラクターを示しています。「地運の10」を持っているので興味のあることにはとことん粘る探究心や、ドスンとした度胸の持ち主でもあります。性格的に見ると「外運の18」は自己主張が強く、敵を作りやすいのですが、心の中では相手の立場や気持ちを理解することができます。相手に貢献することで喜びを感じるタイプなので、講師の仕事は適職と言えるでしょう。パワフルで働き者。人の上に立って采配を振るうことが得意なタイプです。「総運の18」の影響で、若い頃は態度が大きいと言われたりして苦労したかもしれませんが、強い意志で乗り切れるお名前でもあります。---------------公私にわたってパワフルで、目的を持ったら前へ前へと突き進むことができる方ですね。計画を立てるよりも行動が先、という傾向があるので、「今でしょ!」というフレーズとお名前の傾向が一致していると考えられます。何事も他人に任せることができず、自分でやらなければ気が済まないタイプ。一見穏やかそうに見えますが、意志が強く親分肌です。面倒見がよく、場を仕切るのが得意。おしゃべりが好き、趣味が仕事につながっている、などの傾向もお名前に表れています。多くの人に接することで成功を収めるお名前なので、個人指導ではなく、大勢の生徒の前で教鞭を取る今の仕事は理想的と言えます。若い頃は苦労が多かったかと思いますが、年齢を重ねると飛躍する画数をお持ちなので、現在のブレイクは、お名前から見ても充分に納得できます。アドバイス人気が出たことにより、進学校などからお声がかかるかもしれませんが、学校の先生よりも予備校講師のほうが適職です。考えるよりも先に行動するというキャラクターを表す画数があり、計画性を持って何かをしたり、細々したことに捉われたりするのは苦手なので、管理されると本来の才能を発揮できなくなってしまいます。ですから、予備校講師という立場は変えず、我が道を進んでいくほうが認められるでしょう。>>安斎勝洋のワイドショー姓名鑑定 目次ページへ姓名は総運・天運・人運・地運、外運の5つで構成されています。・総運…すべての画数の合計⇒一生を司る総合的な運勢・天運…苗字だけの画数の合計⇒先祖代々から受け継がれてきた、一族が共有する宿命・人運…苗字の最後と名前の頭文字の画数の合計⇒思春期(13歳頃)から、さまざまな影響を受けて形成される性格・地運…名前だけの画数の合計⇒生まれてからの後天的な基本運勢・外運…苗字の頭文字と名前の最後の1文字、または2文字の合計⇒周りから受ける影響。自分を中心とした周囲の吉凶ただし、姓名判断では、天運を除く四運で運勢を判断します。天運は天から授かった先祖代々の宿命を表すものであるため、その人自身の判断には用いません。監修者紹介開運アドバイザー安斎勝洋(あんざいかつひろ)昭和20年東京生まれ古くから伝わる「姓名学」「風水学」「九星占術」等を学び、開運アドバイザーとしての仕事をスタート。 30年以上に及ぶ数々の個人鑑定などで、多くの人間と接することにより、姓名・生年月日・住環境と、その人間の運勢との関係を独自の統計データとしてファイル。時代に沿ったかたちで数のもっているより細やかで深い意味を分析した“安斎流 姓名判断”と中国風水をもとに、日本の風土や生活様式に合ったかたちで日常生活に活用できる“安斎流 風水”を確立。メディアではTBS系「悪魔のささやき」フジテレビ系「笑っていいとも!」のレギュラーを経て、ワイドショーやバラエティ番組内での出演、番組名の鑑定、雑誌「an・an」の人気占い特集など、テレビ・雑誌・新聞・ラジオと多方面で活躍中。インターネットサイト「安斎流 姓名判断」や手軽に活用できる携帯サイト「安斎流 開運鑑定」を監修。モバイルサイト「安斎流 開運鑑定」「笑っていいとも!」をはじめTV出演多数!芸能人の鑑定や著書も多く『開運アドバイザー』として有名な安斎勝洋(あんざいかつひろ)先生の本格姓名鑑定サイトです。名前で分かる恋愛、結婚、仕事のこと、安斎流でアドバイスいたします。子育てに役立つ子どもの姓名鑑定、お部屋の開運度チェックなど新コーナーも続々公開中!
2013年11月14日片桐はいりと向井理が姉弟役で共演する舞台、『小野寺の弟・小野寺の姉』が7月に開幕。そこで小野寺の姉・より子役の片桐はいりと、小野寺の弟・進役の向井理にそれぞれ話を訊いた。舞台『小野寺の弟・小野寺の姉』チケット情報すでに『ママさんバレーでつかまえて』『ハングリー!』でも共演を果たしている片桐と向井。向井は片桐について、「本当にすごい人」と切り出し、「僕が心から尊敬していることを、はいりさんは全然感じていないと思いますけど(笑)。そんなはいりさんと、特に舞台でご一緒出来るのは本当に楽しみですし、同じくらい怖くもあります」と明かす。それについて片桐は、「向井さんは私と真逆の人。不器用な私と違って、何でもサラリとこなせてしまう。自分とは全然違うタイプだからそう思うのではないでしょうか…」と、遠慮がちに語る。今回作・演出を手がけるのは、『ママさん~』でもそのふた役を担った西田征史。実は片桐にとって西田作品は、「最大公約数をつかむような、かなり難易度の高いもの」らしい。「私が考えつかないような角度から、西田さんの笑いは生まれていく。どちらかと言うと私は、ピンポイントを狙うような芝居に慣れているので、そこはもうちょっと間口を広げていかないと難しいかなと思います」と、現段階での課題を挙げる。さらにあまりやったことのない、物語の主軸を担う人物だけに、「そういう“わきまえのある主役”というのを(笑)、向井さんに教えてもらいたいです」と続ける。その向井にとって西田は「兄貴みたいな存在」であり、「ちゃんと笑えて、意外に泣ける。すごく緻密で愛のある作品を作られる方。そんな西田さんが長年温めていた作品に参加できるのは、すごく嬉しい」と目を輝かせる。また舞台では初のコメディということで、「そこは今まで全部はいりさんに持っていかれたところなので、今回はぜひ僕も取りにいきたい」と意欲を見せる。向井が演じる進は、姉に翻弄されながらも能天気で自由な、ちょっと内気な男性。自らのことを「あまり快活ではない」と語る向井だけに、「あまり違和感なくできるのでは」と笑う。片桐演じるより子は、本人いわく「思いの分量が多過ぎる人」。また足し算ではなく引き算していく役だと考えており、「今回はちょっと薄味にチャレンジしてみようかなと。『私の出汁、どれくらい出てますか?』ってことをはかられる場所になると思います」と話し、ベテラン女優のさらなる飛躍を予感させた。公演は7月12日(金)から8月11日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場、8月22日(木)から28日(水)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて。東京公演のチケットは発売中。大阪公演は5月18日(土)午前10時より一般発売開始。なお、チケットぴあでは大阪公演のインターネット先行抽選を5月1日(水)午前11時より受付。取材・文:野上瑠美子
2013年04月26日奇才・中島らもが1990年に書き上げ、その後幾度かの再演を重ねてきた『こどもの一生』が、11月4日、東京・PARCO劇場にて開幕する。同劇場では14年前にも上演されており、生瀬勝久、古田新太らが出演。現在まで語り継がれるほど、大きな話題を呼んだ伝説的舞台でもある。「こどもの一生」チケット情報物語は瀬戸内海の孤島に建つ医療クリニックを舞台に展開する。そこではある意外な精神療法が行われていた。さまざまな理由からストレスに悩み、島を訪れた患者たち。携帯電話もインターネットも繋がらない隔離された状況下で、治療は順調に進んでいるかのように見えた。しかし患者たちが遊びのつもりで始めたあるいたずらが、思いがけない恐怖を呼ぶことになる。前半では笑顔だったはずの観客の表情が、後半では一気に恐怖でひきつる。そのギャップの大きさこそ、『こどもの一生』という作品が多くの観客を惹きつけてきた理由のひとつといえるだろう。さらに演出のG2は、作品全体のテンポ感を重視。コミカルな前半から怒涛のラストへ。極力無駄をそぎ落とし、ストーリーのおもしろさを際立たせる。またダンス(振付=小野寺修二)や映像(=上田大樹)を効果的に使用し、作品に疾走感とある種の違和感を与えていた。G2が「みんなキャラクターが豊富で、いい意味で“不良”が集まりました」と語るキャストには、演劇人を中心とした実力派がズラリ。6年ぶりの舞台出演となったのは、柿沼役の谷原章介。「超がつく真面目」とG2が評するように、役への深い洞察力が感じられ、谷原らしい実直でユニークな柿沼像を生み出す。その谷原が「とても自由で、本当に刺激的」と言うのは、柿沼の上司・三友役の吉田鋼太郎。傲慢で嫌味な男という役どころを、まさに体を張った熱演で見せる。ほかに中越典子、笹本玲奈、山内圭哉、戸次重幸、玉置玲央、鈴木砂羽が出演。初演時にG2は、「今という時代を切り取ったような舞台を書いて欲しい」と中島に依頼した。今回の上演に当たっても新たにリメイクされ、現代を意識させる部分はある。だが多くの人がワクワク感を抱くホラーというジャンル、さらにG2が「とにかく“お話し”がおもしろい」と言い切っていることからも、すでにこの作品はある普遍性を帯びているように感じる。それはつまり、“名作”が持つ絶対的なおもしろさ。G2は最後にこうつけ加えた。「これを見逃すと、ほんの少しですが人生の損失になりますよ」と。その言葉に偽りがないことは、必ずや劇場で証明されるだろう。公演は11月25日(日)まで東京・PARCO劇場にて上演。その後、大阪、福岡、愛知ほか各地を巡演する。チケットは一部を除き発売中。取材・文:野上瑠美子
2012年11月05日作家・中島らもの代表作のひとつに数えられる舞台『こどもの一生』、その14年ぶりの上演が目前に迫った。演出家として作品の誕生に関わり、2度の再演を手がけたG2が、今この芝居とどのように向き合っているのか。稽古場で話を訊いた。G2演出のもと、関西の演劇ユニット〈売名行為〉が『こどもの一生』を初演したのは、1990年のこと。自らの劇団〈リリパット・アーミー〉では中華時代活劇を得意としていた中島に対し、G2は対極ともいうべき台本を発注する。「今という時代を切り取ったような舞台を書いてほしい。来年には古くなってしまうぐらいの」。確かに、コピーライター、エッセイストとしても腕をふるう中島は、時代の空気への反応が鋭い。結果、“ストレス”をモチーフにしたきわめて同時代性の強い物語で、中島は演出家のオーダーを鮮やかに打ち返した。「読んで驚きました。普段らもさんと飲んでいるときの話まで、絶妙に盛り込まれていたんです」。孤島のクリニックを舞台に、心の健康を回復するため、精神年齢を子供へと戻していく患者たちの様子が、遊びごころたっぷりに描かれる。といって、のんびり観てなどいられない。子供らしい無邪気さが客席に笑いを巻き起こす一方、子供ならではの残酷さが観客を恐怖に突き落とすのだ。「初演の大阪公演は仮設の客席だったんですけど、お客さんが“ビクッ”とするのが振動で伝わってきて。らもさんも僕もその様子にニヤリとしてました」。「中島らも作品の魅力をもう一度伝える責任があると思ったから」決めたという今回の再演。「あらためてわかったのは、この作品の骨格がいかに強じんであるかということ。リメイクを施しても元の魅力が揺るがない。何より、理屈じゃないところがいいですね。“偉そうな奴の鼻をへし折ってやりたい”という率直な思いで書かれた作品だからかもしれない」。演じるのは、谷原章介、中越典子、笹本玲奈、山内圭哉、戸次重幸、玉置玲央、鈴木砂羽、吉田鋼太郎の8人。「“具体的な舞台装置がないなら、その分まで演じてしまえ”という、80年代演劇に近いエネルギーが求められる作品なので、得も言われぬパワーを持ち込んでくれそうな人ばかりで頼もしいです」と期待を寄せる。振付に小野寺修二、映像に上田大樹を迎えた万全の布陣。誰よりもこの作品と縁の深いG2が仕上げる決定版に注目したい。11月4日(日)から25日(日)まで東京・PARCO劇場で上演された後、大阪、福岡、岡山、広島、愛知、福井にて上演。なお東京公演では、11月15日(木)14:00、22日(木)19:00に追加公演が決定。チケット発売中。
2012年10月25日南果歩が主演する舞台『日々の暮し方』が、10月18日(木)より東京・池袋のあうるすぽっとで上演される。演出は、パフォーマンスシアター「水と油」で世界的に注目され、現在はカンパニーデラシネラを主宰する小野寺修二。パントマイムを表現の主軸とする小野寺が、別役実の同名エッセイを素材に、南を主演女優に迎え、何を企むのか。開幕を目前に控えた小野寺と南に話を訊いた。原作は「正しい退屈の仕方」「正しい風邪のひき方」等のテーマ45編からなるエッセイ。エッセイの舞台化というものも珍しいが、さらにその内容は、日本の不条理演劇の第一人者である別役実らしい不条理さとブラックユーモアに満ちたものとなっている。この作品をピックアップした理由を小野寺は「パントマイムではピースを繋げる作業をやっています。それがエッセイというものに上手く合うんじゃないかなと思ったし、もともと別役さんには尊敬も含め興味を持っていました」とまずは語る。確かに、日常的動作から非日常へ踏み越える感覚は、パントマイムという表現方法が得意とするところ。ただし「自分が今までやってきた不条理さと、別役さんが仰る不条理がどれくらい違うのかということに恐怖があった」という本音も。しかしあえて「そこに改めてチャレンジしたいと思いました。実際やってみるとやはり、苦戦しています。バラバラ感が出ないように、大きな流れの中にエッセイ要素を入れていこうという作戦でやっていますが、手ごたえは…どうでしょうか。歯ごたえはあるんですけどね(笑)」。控えめに語る小野寺に対し、しかし南は「かなり不思議な感覚の作品になっています。今までに経験したことのない稽古場でした」と充実の表情。「小野寺さんの演出は、キャストが思いついたことを素直に口に出せるし、ひらめいたことをどんどん形にできる。そしてそれを捨てる潔さもある。でもそれは捨ててしまっても、積み重ねた時間は確実にこちらの身体に染み付いているんです。捨てたものがあってこそ、新しいものが作られていく。その積み重ね方が面白い」。身体だけで構築する舞台を作ってきた小野寺が、セリフを使うのは今回が初。だが“身体”を武器にしてきた彼だからこそ、“言葉”の重みも感じているようだ。「マイムだと、自分はこうと決めてやっても受け取る側の自由で100種の見え方がしてもいい。でも言葉の場合はドンと置いてしまうとそれ以外のイメージが伝わらなくなる。そこをずらしたいですね。“笑いながら怒る”とか。ですから南さんにも今回は、普通なら“お芝居をしてください”ってところを、“そこは変に感情を入れずにフラットに”とか随分言いました。言葉って、もっと違う在り方があるだろうなというのを今、探しているところなのですが、今回は“不条理”なので、その実験としては説明しやすいです」と小野寺。私たちの生活に切り離せない言葉と身体を改めて感じる、少し奇妙な演劇が味わえそうだ。公演は10月28日(日)まで。出演はほかに中山祐一朗、山田悠介、川合ロン、藤田桃子、矢沢誠、吉村和顕。チケットは発売中。
2012年10月18日西武鉄道は6月10日開催の「西武・電車フェスタ2012 in 武蔵丘車両検修場」にて、「101系抱きまくら”すやすやくん+(プラス)”」など鉄道グッズ3点を販売する。「101系抱きまくら”すやすやくん+”」は、昨年8月に発売された「2000系抱きまくら”すやすやくん”」に次ぐ抱きまくらの第2弾。触り心地などを改良したことから、商品名にも「プラス」を加えたという。側地と詰め物の素材はともにポリエステル。幅約20cm、高さ約20cm、奥行約80cm。販売個数は1,000個で、価格は1個3,500円。その他の2商品は、夏の時期にぴったりな「10000系特急ビーチタオル」と、「新2000系黄色い電車お着替えタオル」。それぞれタオル地に10000系列車と新2000系列車がプリントされている。ビーチタオルは縦約76cm、横約152cmと大判で、日よけや昼寝時のタオルケット代わりにも使える大きさ。発売個数は2,000個で、価格は2,000円。新2000系のタオルは海水浴などの着替えに用いる巻きタオルで、着丈は60cm。学校等での使用も想定し、名前を記入するためのネームタグが付いている。発売個数は1,000個で、価格は1,500円。なお、各商品とも購入は1人5点まで。イベント当日に完売しなかった場合にのみ、イベント後も販売を行う。後日販売の有無や販売方法については6月13日、西武鉄道公式サイトにて発表する。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月30日あのフセイン大統領の息子・ウダイの影武者の物語を描いた映画『デビルズ・ダブル』の公開を記念して、サッカー解説者の武田修宏が1月6日(金)にトークイベントに出席。映画のオリジナルポスターと同じように、全身に金粉を塗りたくり、主演のドミニク・クーパーと同じポーズで撮影されたスペシャルポスターを公開した。実際にウダイの影武者を務めたラティフ・ヤヒアが著した本を原作にした本作。ウダイと同級生で顔が似ていたという理由で強制的に影武者にさせられ、運命を狂わされた男の苦悩や人生を取り戻すための闘いを描く。武田さんは、1993年にカタールで行われたワールドカップ最終予選のイラク戦に途中出場しており、いわゆる“ドーハの悲劇”を体験したひとり。そのとき、イラクのサッカー協会の会長を務めていたのがウダイ。前半が日本のリードで終わると、ウダイはイラクチームのロッカールームを訪れて選手たちを“激励”し、イラクにとっては消化試合に過ぎなかったはずが、後半から目の色を変えてプレイし始めたとも言われている。武田さんはその後、日本を訪れたイラクの選手と食事を共にすることがあったそうで「実際に彼らから本当に大変だったという話を聞きました」と明かし、「日本ではドーハの悲劇と言われてますが、イラクにもドラマがあったんだなと思います」としみじみと語った。実際に映画を観ても「想像もつかないようなそんなことがあったのかという思いです。いまの時代に影武者なんて本当にいるのかと」と感じたそう。また「(ウダイの)ファッションがすごいオシャレで勉強させてもらいました」とも。さらに「僕もかつてはポルシェに乗ってホテルオークラのスイートで生活してたこともあったし、南米のパラグアイで一人で暮らしてたこともあった。(ウダイと影武者の)天国と地獄、華やかなときと大変なときが描かれていて共感を持てましたね」と自らの人生をふり返りつつ語った。金箔を前身に塗って撮影されたポスターについては「うまくできてますね。もう少し痩せたら似てますよね(笑)」とご満悦。さらに今年の目標を尋ねられると、絵馬に「健康、貯金、結婚」と書き込んだ。華やかな独身生活を楽しんでいるようにも見えるが「もう45歳ですからね。人生のロスタイムに入っているので早くシュートを決めたい。今年中に決められるように積極的にアクションを起こしていきたい。期待しててください!」と力強く宣言。報道陣からの「候補者は?」という問いに「最近、道端アンジェリカさんと食事する機会があったんですが、事務所の社長がいましたし、安田美沙子さんと食事したときも和田明子さんがいたし…。同席が多いですね。厳しいマークを外さないと」と往年の名ストライカーも苦戦気味のようだった。『デビルズ・ダブル』は1月13日(金)より公開。■関連作品:デビルズ・ダブル―ある影武者の物語― 2012年1月13日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© Filmfinance VI 2011 - All Rights Reserved■関連記事:悪魔の影武者を生きた男の実話『デビルズ・ダブル』試写会に20組40名様をご招待
2012年01月06日