漫画家、映画監督としても活躍する木内一裕の同名小説を、大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也を迎え三池崇史監督が映画化するアクションサスペンス『藁の楯』のティザーポスター画像が公開された。その他の写真本作は、惨殺事件を繰り返す清丸(藤原)に孫娘を殺害された資産家が、「この男を殺してください。御礼に10億円差し上げます」と、清丸殺害を全国民に促す全面広告を新聞に出したことで、身の危険を感じ出頭してきた清丸を護送することとなった警視庁警備部SP・銘苅(大沢)と、そのパートナーの白岩(松嶋)が味わう人間の欲望、葛藤を描き出した作品。本日解禁となったポスターは、「この男を殺してください」と掲載された新聞広告をもとに、凶悪犯の清丸扮する藤原の写真を全面に使用。手錠をはめられ、移送される清丸の不気味な表情とキャッチコピーが相まって大きなインパクトを与える仕上がりとなっている。警視庁までの1200kmにおよぶ距離を、大型護送車や新幹線、救急車と手段を変え移送するも“キヨマルサイト”と名付けられたサイトに居場所がすぐアップされ、一般市民、警護に当たる警察官や機動隊員までもが清丸の命を狙う。裏切りや欲望が渦巻く緊迫感の中、護送にあたる5人と、国民1億2千万人の戦いが果たしてどんな顛末を迎えるのか、期待が高まる。また、ポスター画像公開とともに新たなキャストが発表され、大沢、松嶋演じるSPと清丸を護送する警察官役を岸谷五朗、伊武雅刀、永山絢斗、そして孫娘を殺害された資産家の蜷川役を山崎努が演じることがわかった。『藁の楯』2013年4月26日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー文:滝島千尋
2012年11月09日前回はヨーロッパ特急を舞台に政府の陰謀を描く『カサンドラ・クロス』を紹介した。ならば次は、『皇帝のいない八月』に決まりだ。同作品は「和製カサンドラ・クロス」と称され、原作を書いた作家の小林久三氏も、『カサンドラ・クロス』を意識していたという。物語の結末は、『カサンドラ・クロス』と同じかそれ以上に不条理だ。当時の日本映画としては珍しい結末といえる。1975年頃から始まったブルートレインブーム。映画『皇帝のいない八月』は盛り上がりが最高潮に達した1978年に公開された。寝台特急「さくら」が舞台とあって、多くの鉄道ファンが映画館に訪れたが、その内容はシリアスで壮絶。自衛隊のクーデターと政治家の陰謀を描いた硬派な物語だった。皮革製品業界紙の記者、石森(山本圭)が、福岡の取材を終えて東京に帰る。最終の新幹線に間に合わず、キャンセル待ちで寝台特急「さくら」のきっぷを買った。その石森に怪しい男たちが近づき、きっぷを譲れと脅す。その態度が気に食わない石森は職業柄、男たちの靴を見て正体を察知。そのとき、かつての恋人、杏子(吉永小百合)の姿を見つけ、彼女を追うように立ち去る。杏子は、ホームで「さくら」の車中にいるはずの夫、藤崎(渡瀬恒彦)を探していた。元自衛官の藤崎が、「危険な旅に出る」と察したからだ。このとき、すでに全国で自衛隊員によるクーデターが実行されており、藤崎たちも東京に向かう作戦行動中であった。石森と杏子は、藤崎たちに「さくら」1号車に囚われてしまう。石森が乗った1号車は、藤崎が率いる自衛隊員ばかり乗っていた。一方、東京では、すでに内閣情報室長の利倉(高橋悦史)が事態を察知していた。利倉は総理に報告。緊急閣議が開催される。彼らの命を受け、利倉と自衛隊幹部の江見為一郎(三國連太郎)は首謀者の割り出しと、日本各地のクーデター鎮圧に向けて指示を出す。しかし、このクーデターの背景には、自衛隊を合憲化し国軍として認めさせようとする与党の黒幕一派と、総理が率いる派閥との対立があった。各地のクーデターが鎮圧に向かうなか、追い詰められた藤崎は、「さくら」に爆弾を仕掛け、乗客を人質に取って目的を達成しようとする。その強い意志を見せつけられた石森は狂気を察し、杏子は愛憎に揺れ動く。360名の乗客を乗せた爆弾列車は、深夜の山陽本線を東京へ走り続ける……。列車での場面はおもに石森の視点で描かれる。石森役の山本圭は、『新幹線大爆破』でテロリストを演じたが、今回は正義の側。じつは彼、この作品の監督を務めた山本薩夫氏のおいとのこと。清純派のイメージが強い吉永小百合は、この作品で影のある大人の女性を演じた。「サユリスト」にとってショッキングな場面もある。藤崎の盟友、東上役に山崎努。東上と藤崎が向かい合うシーンは胸が熱くなる。若手俳優として、藤崎の部下役に風間杜夫や永島敏行もいる。事件に迫る新聞記者には、現千葉県知事の森田健作。さらに、『喜劇 急行列車』で「さくら」の車掌を演じた渥美清が、この作品では乗客として出演し、笑いを誘う。当時は、「寅さんがクーデターに巻き込まれた」と話題になったらしい。乗客のひとりで、恋人といちゃつくかわいい女性を演じたのは泉じゅん。日活ロマンポルノの大人気女優で、現在は”毒舌料理人”こと結城貢氏の奥様だそうだ。石森の妻役の香野百合子さんにも注目。『ウルトラセブン』で美少女宇宙人「マゼラン星人」を演じ、その後、『太陽にほえろ!』で「殿下」こと島刑事の婚約者を演じたことでも知られている。1975年の『新幹線大爆破』と同様、寝台特急「さくら」を爆破させるという内容のため、この作品でも国鉄の協力はなかった。それでも駅や走行シーンのロケは許可したようだ。本州区間で「さくら」を牽引する機関車はEF65形1000番台。このことから、撮影時期は公開直前の1978年頃とみられる。これ以前は前面に扉のないEF65形500番台が使われていた。おそらく、中盤からの列車ジャックで自衛隊員が運転席に乗り込むために、貫通扉付きの機関車のほうが都合が良かったのだろう。客室やラストの戦闘シーンに使われた14系寝台車はセットで撮影された。B寝台や食堂車は精密に作られており、当時「さくら」に乗った経験のある筆者も、セットだと説明されなければ気づかなかった。3段式寝台を座席利用からベッドに変換する場面で、車掌が中段寝台を降ろす。こんな本筋とは関係ないカットを入れたところに、監督なりのリアリティへのこだわりがありそうだ。もっとも、寝台車の外部は粗が目立つ。14系寝台の1号車は床下に発電装置があるはずだけど、セットでは床下に空間がある。台車はなんと3軸で、空気バネではなく板バネのように見える。屋根にクーラーもない。終盤の走行シーンは模型に差し替えられてしまう。しかし、これらは当時の映像技術では許容範囲。むしろ、夕闇をうまく使って本物らしく見せている。おそらく統一されていないはずの機関車の番号も、暗闇ならわからない。鉄道の場面についていえば、『カサンドラ・クロス』より緻密だと思う。ただ……。藤崎の態度を硬化させる厚狭駅のシーン、背景の電車は伊豆急行のようだ。ロケ地は伊豆高原駅だろうか? ロケに提供するなら、せめてあの電車は移動してあげればよかったと思うのだが。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月14日絶対不可能と言われていた、りんごの無農薬栽培。この不可能への挑戦から足掛け11年、不可能を覆したひとりの男の感動の実話「奇跡のリンゴ」(幻冬舎刊)が、阿部サダヲ、菅野美穂を主演に迎え、『ゴールデンスランバー』の中村義洋監督の指揮のもと映画化されることが決定した。学生時代までは機械いじりに夢中で、青森・弘前の一面を覆うリンゴ畑や農業そのものへの興味は皆無だった秋則。しかし、お見合い結婚を機に、秋則はりんご農家・木村家に入ることになる。農業もりんごも初めての秋則にさらなる衝撃が走る。何と農薬の恩恵を受けずして生産不可能な果実、りんごに使用されていた農薬が妻の体を蝕んでいたのだった――。『岳 -ガク-』や『Life 天国で君に逢えたら』の吉田智子と中村監督が共同脚本を手がけた本作。喫茶店で原作本と脚本を読んで号泣したという中村監督は、「あらゆる仕事においてチャレンジを続ける人の普遍的な物語であると感じた」と語る。そんな監督から「劇中の『バカだからなーんもわかんねぇのよ!』というセリフにあるような“底抜けのリンゴバカ”を演じていただくには、この人の持っているワケの分からない力強さしかない」と熱烈ラブコールを受け、主人公・秋則を演じることとなった阿部さん。「あの木村さん(主人公のモデルとなった木村秋則さん)の雰囲気…そう簡単に出せるものではないと思っております。たくさん研究して試して、素敵な『秋則』をつくっていきたいです」と気合十分!また、秋則の妻・美栄子役の菅野さんは、ご両親が岩手県でりんご作りをしているそうで、今回の出演には不思議な“縁”を感じたよう。「津軽魂ではありませんが、東北魂で頑張りたいと思います」と作品への意気込みを語った。2人のほかに山崎努や原田美枝子、池内博之といったベテラン俳優陣の出演もすでに決定している本作は、今月中旬にクランクインし、オール弘前ロケを敢行予定。音楽を担当する久石譲の美しいメロディと、厳しくも美しい青森の大地が奏でるハーモニーにも期待が高まる。最強のスタッフが贈る感動作の公開を楽しみに待ちたい。『奇跡のリンゴ』は2013年、全国東宝系にて公開。■関連作品:奇跡のリンゴ 2013年、全国東宝系にて公開
2012年04月06日映画『はやぶさ 遥かなる帰還』の公開を前に1月8日(日)、本作の原作である「小惑星探査機 はやぶさの大冒険」(マガジンハウス刊)の著者の山根一眞が特別講師を務める獨協大学で講演会が開催。主演の渡辺謙と渡辺さんが演じた山口教授のモデルであるJAXAの川口淳一郎教授が出席した。日本中を感動させた小惑星探査機「はやぶさ」に携わった人々の壮絶なドラマを描いた本作。渡辺さんは、長く海外で仕事をする中で「日本のブランド力に陰りが見えるのを感じていた中で、はやぶさのニュースに励まされた」と述懐。本作への出演について「海外ではなく日本人に向けて、元気を取り戻す材料になるのではと思った」と明かした。川口教授は年末に完成した作品を観たばかり。映画の中では渡辺さん演じる山口が、エンジンのエンジニアたちと激しくやり合うシーンも描かれるが「科学者たちのやり取りはみどころ」とニッコリ。これには「僕は川口先生をすごく嫌な奴として演じていた」という渡辺さんもホッとした様子。吉岡秀隆が演じる森内の口からは「(山口のことが)嫌いです」というセリフも飛び出すが、原作者の山根氏が、森内のモデルとなった実際の研究者の方から「あのときの管制室の熱気が見事に再現されていて感動した」というメールが届いたことを明かすと、講堂内は温かい拍手に包まれた。また坂上順プロデューサーが、本作に出演し、渡辺さんが師と仰ぐ山崎努が「『渡辺謙は本当にうまくなった』と言っていた」と明かすと、渡辺さんは「初めて褒められました」と嬉しそうな表情を見せていた。この日集まった学生たちに向けてのメッセージを求められると、川口教授は「大学を出てすぐに大きなことをすることはできませんが、ここからがスタート。よく、既に山の頂上を過ぎたという“下山思想”が語られますが、そんなことはない。これから大きな山に登る努力を見せてほしい」と呼びかけた。渡辺さんはこれまで幾度も被災地を訪れているが「『最近の若者はどうなってる?』という声をよく聞きますが、若者ががんばって被災地を支える姿を目にして、そんな言葉を吹っ飛ばすエネルギーを感じました。これから社会に出るときもそのエネルギーを世の中にぶつけて活気づけて」とエールを贈った。『はやぶさ 遥かなる帰還』は2月11日(祝・土)より全国にて公開。■関連作品:はやぶさ遥かなる帰還 2012年2月11日より全国にて公開© 2012「はやぶさ」製作委員会■関連記事:海外で活躍してほしい俳優1位は水嶋ヒロ、2位に向井理必須条件は語学力と長身?渡辺謙、映画『はやぶさ』の被災地での試写会実施を約束渡辺謙主演『はやぶさ遥かなる帰還』の最新TVスポット映像が到着!女性の圧倒的支持を集め“ぶちょお”藤木直人が「理想の上司No.1」に君臨!渡辺謙が主催の『はやぶさ』打ち上げパーティで江口洋介ら豪華共演陣が明らかに!
2012年01月10日JR京都駅から東海道本線で5駅。そのJR山崎駅から、10分ほど歩くと現れるのが、日本初のモルトウイスキー蒸溜所「サントリー山崎蒸溜所」だ。1924年の竣工以来、ジャパニーズウイスキーをつくり続けている。タイプの異なる酵母、そして、木桶とステンレスタンクの発酵槽の使い分け、蒸溜時の加熱方法、形状の異なる複数の蒸溜釜を使い分けることなどで、個性豊かな、モルト原酒を生み出す蒸溜所として世界的にも知られている。そして、日本を代表するシングルモルトウイスキー「山崎」がつくられている場所だ。緑豊かな敷地内に足を踏み入れると、森林浴をしているような、すがすがしい気分にさせられる。天王山のふもと、霧が発生しやすい湿潤な気候が、モルトウイスキーの製造に適している。山崎は、桂川、宇治川、木津川の3つの川が合流する場所。ウイスキーの仕込み水として使用するのは、ミネラルバランスがよい軟水。その昔、千利休が茶を点てたことでも知られる名水だ。蒸溜所では、蒸溜設備の見学と、モルトウイスキーがつくられる工程についての知識を深められる、ガイドツアーに無料で参加できる(平日、土・日・祝日の午前中実施。約60分。前日までに要予約)。木桶での発酵工程。温度管理が難しく、手入れも手間がかかるが、保湿性に優れるなど利点も多い。木桶内の乳酸菌や微生物の働きによって、優れたモルト原酒をつくり出す。大小、形状もさまざまな銅製の蒸溜釜(ポットスチル)が並ぶ。これらを使い、加熱方法を変えるなどして、ライトからヘビーなものまで、タイプの異なる原酒をつくりわける。樽に詰めた原酒を熟成させる樽貯蔵庫。オーク樽をメインに、種類、形状、サイズの異なる何万もの樽が、静かに熟成までの時間を過ごす。日本独自のミズナラ樽も使用。ビャクダンやキャラを想わせるオリエンタルな香りが特徴だ。貯蔵庫を巡ると、この地で最初に蒸溜した原酒を詰めた、1924年の樽を見ることもできる。ガイドツアーの最後には、「山崎」の試飲も。手間と時間をかけて育まれた、さまざまな原酒を合わせた琥珀色のしずく。背景を知った後での味わいは格別だ。ウイスキーライブラリーには約7000本もの原酒を展示。テイスティングカウンターでは、モルト原酒の香味の違い、経年によるモルト原酒の香味の比較なども体験できる(有料)。併設のショップでは、限定のウイスキーや貯蔵に使用した樽材を再利用したオリジナルグッズなどを手に入れられる。山崎蒸溜所ならではの日本のウイスキーづくりの歴史やこだわりに触れられ、さらには、味わうこともできる蒸溜所見学ツアー。京都や大阪など、関西方面への旅の計画に加えてみては。お問い合わせ:サントリー山崎蒸溜所 tel.075-962-1423大阪府三島郡島本町山崎5-2-1【工場見学】開館時間:10:00~16:45(最終入館16:00)休館日:年末年始・工場休業日(臨時休業あり)※要予約。 公式サイト 取材/はまだふくこ
2011年12月08日第24回東京国際映画祭のコンペティション部門に唯一出品された日本映画『キツツキと雨』の公式記者会見が23日に東京・六本木ヒルズ内のムービーカフェで行われ、主演を務める役所広司と小栗旬、メガホンを執る沖田修一監督が出席した。その他の情報のどかな山村を舞台に、無骨な木こりの克彦(役所)が、ゾンビ映画撮影のためにやって来た気弱な新人監督・幸一(小栗)と偶然出会い、難航する撮影を手伝わされることから、奇妙な友情が生まれるコメディ仕立てのヒューマンドラマ。高良健吾、伊武雅刀、山崎努らが共演する。「心温まる、ほんわかできる映画」(役所)、「とても面白い映画に仕上がった」(小栗)と来年2月の公開を前に早くも自信満々だ。役所と小栗はともに映画監督の経験を持ち、映画作りがテーマになった本作にも共感しきり。『ガマの油』(2009)で初監督を務めた役所は「多少誇張している部分もあるが、映画に登場する俳優やスタッフたちの姿はかなりリアルに描かれている。『こういう人いるよなあ』って。(映画作りの)裏を知っているだけに、役作りにも役立った」とにんまり。一方、本作で“新人監督”役を演じた小栗は、2010年公開の『シュアリー・サムデイ』で監督デビュー。「幸一が現場から逃げ出したくなる気持ちは、自分にもよくわかる。実際に自分が映画を撮っていたときも毎日感じていた」といい、「明日雨降らないかなあ、とか誰もいない場所に行きたいなんて考えていました」と監督初挑戦の苦悩を振り返った。沖田監督による、つかみどころのないユーモアも見どころのひとつ。中国から来たという記者から「監督のユーモアセンスはどこから来るんですか?」と質問が飛ぶと、「どこから来るんですかね……」と作風同様、飄々とした受け答えだ。それでも「特に笑わせようという意識はなく、必死に生きる人が物語を綴っていくことで、ごくごく自然な人間のおかしさが表現されているのかも」と自己分析。小栗は撮影中、沖田監督から「特に何がダメってわけじゃないけど、もう一回(テイク)いいですか?」と言われたといい、「何か微妙にズレがあったんでしょうね(笑)」と独自な演出法を明かした。「第24回東京国際映画祭」30日(日)まで開催中『キツツキと雨』2012年2月11日、全国公開
2011年10月24日今年で24回目を迎えるアジア最大の国際映画祭「東京国際映画祭」(TIFF)が10月22日(土)より9日間の日程で開催される。錚々たるゲストの面々が来場し、多くの作品が上映されるが、何と言っても注目は、ハイクオリティーの15作品によって争われるコンペティション部門。果たして「東京 サクラ グランプリ」のゆくえは?今年のコンペ部門を楽しむうえでのキーワードは、ずばり「笑い」。全編が笑いにあふれたコメディから、ヒューマンドラマの中に随所に笑いを挟み込むことで現実の世界で起きている問題を描いたものまで、ユーモアによって時代を切り取った作品が目立つ。「年に一度の映画祭を楽しみたいけど作品がいっぱいあり過ぎて…」という方に、“笑い”という側面からコンペ作品の一部をご紹介!まずは邦画から。コンペ唯一の日本映画として、『雪に願うこと』(第18回/2005年)以来となる邦画の「東京 サクラ グランプリ」受賞の期待を背負うのが役所広司と小栗旬の共演作『キツツキと雨』(上写真)。小さな山村で暮らす武骨なきこりの男と、そこにゾンビ映画の撮影にやってきた撮影隊をまとめる気弱な若手映画監督の2人の交流が描かれる。監督は『南極料理人』で観る者を温かい笑いに包んだ沖田修一。出会うはずのなかった2人が、思いもよらない奇妙なコラボレーションを生み出していく。高良健吾、臼田あさ美、山崎努に伊武雅刀、平田満など脇を固める俳優陣にも豪華な顔ぶれが並んでいる。『別世界からの民族たち』(右上写真)は不法移民の流入に揺れる現代のイタリア、ひいてはヨーロッパ全体の共通の課題と言える「移民問題」を捉えた作品。合法的な移民が多数暮らしているイタリア北東部の美しい街。そこでお気楽な資本家たちは「移民はとっとと自分の国に帰れ!」などというメッセージをこめた、極度に人種差別的な内容を含んだショーを毎日楽しんでいたが、ある日、ショーの世界が現実のものとなり、移民たちがショーと同じように振る舞おうと決めたら…?大胆な発想でシニカルな笑いを散りばめたファンタジーとなっている。メキシコ映画『羅針盤は死者の手に』は異色のロードムービー。違法に国境を越えて兄のいるシカゴを目指すメキシコの13歳の少年の姿を描く。ある老いたラバが引く荷馬車に乗せてもらったかと思えば老人がまもなく息を引き取るなど、牧歌的な描写の中で不条理なユーモアが重なっていく。『『キツツキと雨』同様、めぐりあうはずのない2人の姿を笑いと涙を交えて描いたフランス映画『最強のふたり』は、実話に基づいた作品。事故で首から下が麻痺してしまった白人の大富豪が介護役に抜擢したのは、刑務所から出たばかりの若い黒人の青年。好みから話し方、ファッションまで2人の世界はことごとく衝突するが、やがて互いを受け入れたときにバカバカしくも最強の友情が生まれる。噛み合わない2人が繰り出す笑いにご注目!『ガザを飛ぶブタ』(左上写真)は宗教的な対立を背景に、1匹のブタと彼(?)に振り回される男の姿から平和への祈りを描いたコメディ。パレスチナの貧しい漁師がなぜか、ベトナムのブタを釣り上げてしまったところからすったもんだの騒動が始まる。パレスチナではブタは不浄な生き物とされるため、見つかる前に処分しなくてはならないのだが、一方で上手くこの豚を使えば金儲けするチャンスも。イスラエル占領下におけるガザで、葛藤しつつもたくましく生きる人々の姿を笑いと共に描き出す。ブタであることを隠すために羊のフリをさせたり、不浄な生き物に地面を踏ませないためにブタに靴下を履かせるなどユーモアたっぷり。パレスチナ人の漁師を演じるサッソン・ガーベイは、かつてTIFFでグランプリを獲った『迷子の警察音楽隊』にも出演しているが、彼自身はイスラエル人。逆にユダヤ人役の女性を演じるミリアム・テカイア自身はイスラムと、互いに逆の宗教の人物を演じているのも興味深いところ。映画祭期間中、シルヴァン・エスティバル監督とミリアム・テカイアがゲストとして来日する予定。最後に“笑い”とは別枠でお勧めしたい注目作が文豪ガブリエル・ガルシア=マルケスの息子でコロンビア生まれ、メキシコ育ちのロドリゴ・ガルシア監督の手によるアイルランド映画『アルバート・ノッブス』(写真:右)。19世紀のダブリンを舞台に、貧しい生活から逃れるために性別を偽り男性の執事・アルバートとして生きる女性の姿を描く。アルバートを演じているのは、5度のアカデミー賞ノミネートを誇る名女優グレン・クローズ。今回のTIFFでの上映が“アジアン・プレミア”となるが、世界各国ですでに絶賛の声が上がっており、彼女を本年度のアカデミー賞主演女優賞の本命に推す声も。さて栄冠はどの作品に?鑑賞券は1作品1,000円(当日学生割引:500円)。来日ゲストによる舞台挨拶やティーチインあり、観客の投票で決まる「観客賞」ありと楽しみ方もいろいろ。この機会に世界中から厳選されたハイクオリティーの作品が映し出す“時代”を感じてみては?東京国際映画祭は10月22日(土)より10月30日(日)まで六本木ヒルズをメイン会場に、都内各地で開催。特集「東京国際映画祭のススメ2011」「第24回東京国際映画祭」公式サイト■関連作品:第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.キツツキと雨 2012年2月11日より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開© 2011「キツツキと雨」製作委員会■関連記事:第24回TIFF観客賞授賞式&受賞作上映回に15組30名様をご招待北川&芦田が声優で競演『マジック・ツリーハウス』鑑賞券を10組20名様プレゼントミラ・ジョヴォヴィッチ×檀れい胸開きドレスと着物でレッドカーペットで競演!いまなお色褪せない伊丹十三監督作『スーパーの女』上映会に10組20名様ご招待東京国際映画祭を若者にアピール!イケメン3人衆「TIFF BOYS」結成
2011年10月20日5月より撮影が行われてきた映画『はやぶさ遥かなる帰還』がこのほど無事クランクアップ。これを記念して8月22日(月)、本作の主演を務めると共に“プロジェクトマネージャー”を兼任する渡辺謙の企画・主催による打ち上げパーティが東京・代官山のレストラン「XEX DAIKANYAMA」にて開催され、この場で江口洋介、吉岡秀隆、夏川結衣、小澤征悦、石橋蓮司、中村ゆり、藤竜也ら共演陣が正式に発表された。7年間60億キロにわたる長き旅路を経て、奇跡の帰還を果たした小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトに携わった人々のドラマを映画化した本作。渡辺さんの主演はすでに発表されていたが、江口さんをはじめとする豪華共演陣が正式に明らかになり、ダイジェスト映像が報道陣に公開された。渡辺さんはこの日、自ら先頭に立って報道陣や来客の応対を行い、司会まで兼任して共演陣一人一人へのインタビューも行った。江口さんは、渡辺さん演じる山口と時にぶつかり合いながらもイオンエンジン担当としてプロジェクト成功のために奮闘する藤中を演じている。「あきらめない思いが伝わってくる脚本でした。いい映画、壮大なスケールになっています」と力を込めた。民間からプロジェクトに参加している森内を演じた吉岡さんは、渡辺さんとの共演について「緊張しました」とふり返り、「謙さんから差し入れでいただいたヤクルトを飲んだら元気が出ました」と笑顔を見せた。石橋さんはJAXAの幹部・大下に扮したが専門用語が多い作品だけに「謙ちゃんと対立している役ってのは分かるんですが、何を言っているのかは自分でも分かりません!」と苦笑い。研究所の学生・松本役の中村さんは、偉大な先輩俳優たちとの共演に「『すごい映画だな』と緊張してお腹が痛くなりました」とのこと。さらに「本読みのときから謙さんが一人一人とガッチリ握手をしてらして、男くさくて熱くて、その時点で感動してました」と述懐した。カプセル担当の鎌田を演じた小澤さんも渡辺さんの熱さにメロメロになったひとり。「謙さんとのシーンがやりたくてこの映画に参加しました」と感慨深げだった。夏川さんは新聞記者の井上を演じており、普段、取材される側からする側に。撮影には本物の記者が参加していたが、夏川さんは集まった報道陣を見やり「撮影に参加された記者の方を見ながら勉強しました」とニッコリ。藤さんは山口の盟友とも言える存在で、広報担当の丸川を演じているが、この日は丸川のモデルとなった的川泰宣氏も来場。「的川さんを見て、『少年がいる』と思いました。だから少年をやるつもりで演じました」とふり返った。この日は的川さんに加え、本作の原作「小惑星探査機 はやぶさの大冒険」(マガジンハウス刊)を手掛けた山根一眞氏も来場し撮影の終了を祝福。メガホンを握った瀧本智行監督は「監督としてプレッシャーを感じると共に、至福の時間でした」と撮影を述懐。現在は編集およびVFX作業に没頭しているが「“はやぶさ”というこの作品のもうひとりの主役をどう輝かせるか?頭を悩ませています」と明かし、完成に向けての意気込みを語った。この日出席した面々に加え、民間からこのプロジェクトに参加している会社の社長役で山崎努も出演。この日、公開されたダイジェストでは、研究員たちがプロジェクト成功に向けて、喧々諤々の議論を繰り広げるシーンや、山口がマスコミから厳しい追及をされるシーンが映し出された。カプセル回収のシーンの撮影はオーストラリアで敢行。壮大なスケールの作品として完成が待たれる。『はやぶさ遥かなる帰還』は2012年2月11日(土・祝)より全国にて公開。■関連作品:はやぶさ遥かなる帰還 2012年2月11日より全国にて公開。© 2012「はやぶさ」製作委員会■関連記事:竹内結子×堤幸彦監督のタッグで「はやぶさ」映画化!今年は、はやぶさ作品目白押し?
2011年08月23日東野圭吾の人気サスペンスシリーズを昨年のTVドラマに続いて映画化した『麒麟の翼〜劇場版・新参者〜』(仮題)に新垣結衣が被疑者の恋人役として出演!本格ミステリーに初挑戦することが明らかになった。直木賞作家・東野圭吾の数ある作品群の中で、ひと際高い人気を誇るのが、刑事・加賀恭一郎を主人公にしたサスペンスシリーズ。9作品累計で820万部を超える販売部数を誇るが、その8作目にあたる「新参者」が昨年、阿部寛を主演に迎えて連続ドラマ化され、反響を呼んだ。その後、別作品の「赤い指」もスペシャルドラマとして放送。今回、シリーズ最新作の「麒麟の翼」(全て講談社刊)が映画化されることに。ここで言う“麒麟”は、日本橋の上にある翼のある麒麟像のこと。胸を刺された男性の遺体がこの像の前で発見されるが、彼は別の場所で胸を刺され、その状態のまま8分間も歩き続けた末にこの像の前にたどり着いたのだった。なぜ助けを呼ぶでもなくそんな不可解な行動をとったのか?一方、容疑者の男は現場から逃亡する際に車にひかれ、意識不明の重体に。彼もまた、事件の直前に謎めいた行動を。加賀恭一郎が捜査にあたるが、その過程で被疑者、そして容疑者たちの家族や恋人の知られざる一面が明らかになっていく――。新垣さんが演じるのは、意識不明となった容疑者の恋人で、彼の無罪を訴える中原香織役。貧困から脱け出そうと大きな夢を持って恋人と上京し、格差社会の中で苦しむ若者であり、事件の真相に深く関わる人物。現代社会で希薄になりつつある“人間の絆”とは何なのかを改めて問い直す本作の重要なテーマを担う役どころとなる。新垣さんにとって、阿部さんとの共演は連続ドラマ「ドラゴン桜」(TBS)以来、実に6年ぶり。『恋空』に『ハナミズキ』と主演映画が立て続けにヒットを記録し、7月から放送開始となる「全開ガール」(フジテレビ)では月9ドラマのヒロイン役で連ドラ初主演を飾るなど成長著しい彼女が、初めての本格ミステリーでどんな表情を見せてくれるのか?本作のメガホンを握る土井裕泰監督は『ハナミズキ』の監督でもある。監督は「今回は“容疑者の恋人”という複雑な心情の役を演じてもらいましたが、嘘と真実が入り混じる心のかすかな動きさえも自然体に表現してくれたことで、役に深い人間味が与えられたと思います。演出家としては『ハナミズキ』のときより、俳優として、ひとりの女性としてまた一歩成長されたなぁと感じました」と彼女の成長を嬉しそうに語る。新垣さんは、TVの「新参者」も見ていたようで「毎回涙が止まりませんでした。涙が枯れてしまうくらいに…。素直になれないとか、少し歪んでしまうとか人の気持ちは難しいと思いましたが、それでも人が人を想う気持ちの感じられるとても素敵な作品だと思いました。ミステリーは難しいイメージがありましたが、阿部寛さん演じる加賀さんがひとつひとつ謎を丁寧に解いていく、暴いていく感じは見ていて気持ちが良かったです」と絶賛。その劇場版に出演することが決まり「今回、私にとって本格ミステリーは初めてですが、先を予測しても覆される部分はやはり面白いと思いました。加賀さんや松宮(溝端淳平)さんと向かい合っているシーンでは、自分がそんな『新参者』の世界にいるのが不思議な感覚で興奮しました。私の演じる香織は、好きな人がいて、その人のことをずっと信じている。けれど辛い出来事があって気持ち的には沈んでしまう役どころなので演じていて辛い部分はありました。刑事さんたちに問われるシーンでは、役ではない自分の感情が入ってきてしまい、それは初めての感覚でした」とふり返る。さらに「阿部寛さんとの約6年ぶりの共演もすごく嬉しかったです。以前が先生と生徒としての役でしたので、いまでもあの頃のように普段は先生を見ている気持ちでお話させて頂いてます。また、監督やスタッフさんが以前映画でご一緒させて頂いた方々ですので、それもまた嬉しかったですし、とてもリラックスした気持ちでいられる現場で楽しいです」と撮影を楽しんでいるよう。阿部さんも「『ドラゴン桜』のときは、まだあどけなさの残る少女だったけど、いまや、いろんな役をこなせる女優に変身したことを、嬉しく思います」とその成長を認める。なお、阿部さんのほか、TVドラマに続いて溝端淳平、黒木メイサ、田中麗奈に山崎努らの出演が決まっているが、劇場版のキャストは、今回の新垣さん以外はいまだ明かされず。意識不明の容疑者は本当に犯人なのか?それともほかに真犯人が?もちろん、新垣さんが犯人という可能性も…!?現在も日本橋、人形町でのロケを中心に撮影は続いており、まもなく7月上旬にクランクアップの予定。『麒麟の翼〜劇場版・新参者〜』(仮題)は2012年1月、全国東宝系にて公開。■関連作品:麒麟の翼〜劇場版・新参者〜 (仮題) 2012年1月、全国東宝系にて公開© 2012映画「麒麟の翼〜劇場版・新参者〜(仮題)」製作委員会■関連記事:原作・東野圭吾×主演・阿部寛「新参者」が映画に! 加賀シリーズ最高傑作に挑む
2011年06月30日役所広司と小栗旬が、『南極料理人』の沖田修一監督最新作『キツツキと雨』(仮題)で初共演を果たすことが明らかになった。オリジナル脚本による本作の舞台はある山村。ここに突然、映画の撮影隊がやってくる。迷惑を顧みずに我が物顔で撮影を行い、村人を巻き込んでいく撮影隊に村は戸惑い気味…。きこりの克彦は、ひょんなことから無理矢理撮影を手伝わされることに。一方、新人監督の幸一は、気が弱く撮影隊をまとめきれずパニック寸前。そんな中、克彦は徐々に映画の面白さに引きこまれ、生き生きと活躍し始め、幸一は克彦と接する中で成長を遂げていく。60歳のきこりと25歳の新人監督の触れ合いをきっかけに、村と撮影隊の奇妙なコラボレーションを生み出していくのだが…。主人公の克彦を役所さんが、そして気弱な新人監督・幸一に小栗さんが扮する。それぞれの世代を代表する演技派の2人がどのようなコラボレーションを見せるのか?映画の撮影模様が描かれるが、役所さんは一昨年、『ガマの油』で、そして小栗さんは昨年『シュアリー・サムデイ』で、念願の監督デビューを果たしている。特に監督役の小栗さんが実体験をも交えながら(?)どのような監督ぶりを見せてくれるのか、楽しみなところ。今回の発表に際し、役所さんは「大震災の後、日本中が必死になって復興しようとしている中、この映画のスタッフ、キャストはみな、こんなときに映画を作っていてよいのだろうか?という思いでいたと思います。しかし、虚構の世界を作る仕事を持つ我々にできることは、この作品をお客さまに観ていただき、心からこぼれる笑顔を引き出すこと。その日を夢見て沖田監督の下、みなで頑張っています」という力強いメッセージを寄せてくれた。初共演となる小栗さんについては「小栗さんは、キャリアも長いし、舞台でも鍛えた安定感と柔軟性は素晴らしいです。今回は、軟弱な新人監督役をユーモアを交えて演じていてとても魅力的です」と絶賛する。一方の小栗さんは「『南極料理人』がとても好きな作品だったので、その沖田組に参加することができて嬉しいです。素敵な作品をお届けできるよう、スタッフ、キャストと力を合わせて頑張ります」と意気込む。役所さんとの共演については「以前から一度、役所さんのいる現場を見てみたいと思っていましたが、ついに共演することができ、毎日楽しい日々を過ごしています」と喜びを語りつつ、「ですが、自分にとっては新しいチャレンジ、最近いただいていなかったような役なので、毎日試行錯誤の日々です」とも。『南極料理人』で一躍、注目を集めた沖田監督。今回の新作での役所さんの起用については「いつか一緒に仕事をしてみたい俳優さんでしたが、実現したのは夢のようです。武骨な林業家の克彦という役柄に、役所さんはイメージがぴったりだと思います」とコメント。小栗さんについては「映画や舞台、テレビで演技を拝見していて、今回の作品では悩める映画監督という繊細な役柄を演じていただきたいと思った」と起用の理由を語り「役所さんも小栗さんも、映画が大好きなんだな、と感じました。そういう方々と楽しみながら一緒に映画を作っていきたいと思います」と完成に向けて意気込みを語った。共演陣には、『南極料理人』に続いての沖田作品出演となる高良健吾に、臼田あさ美、伊武雅刀、山崎努と個性あふれる面々が名を連ねる。ちなみに、小栗さんと高良さんは、舞台「時計じかけのオレンジ」で共演を果たしたばかり。若き実力派2人のスクリーンでの共演にも期待が集まる。映画の中の“映画”の行方はいかに?3月の終わりに撮影が開始され、岐阜にて撮影中の『キツツキと雨』(仮題)。4月下旬にクランクアップし、7月に完成。年内に全国の劇場にて公開を予定。■関連作品:シュアリー・サムデイ 2010年7月17日より全国にて公開© 2010「シュアリー・サムデイ」製作委員会ガマの油 2009年6月6日より全国にて公開© 2008「ガマの油」製作委員会南極料理人 2009年8月8日よりテアトル新宿にて先行公開、22日より全国にて公開キツツキと雨(仮題) 2011年、全国にて公開予定■関連記事:全国のビデオショップ店員が選ぶ「ビデオ屋さん大賞」創設1位は『サマーウォーズ』堺雅人、未婚にして「家事を積極的に手伝ってくれそう俳優」ランキング1位に君臨!日韓“花沢類”ツーショット実現!小栗旬、韓国でキム・ヒョンジュンと対談小栗旬が初訪韓空港に200人舞台挨拶に650人殺到小出恵介らが突如、“監督”小栗旬を胴上げ!
2011年04月12日映画『SPACE BATTLESHIPヤマト』の公開完成報告会と披露試写会が11月1日(月)、東京・千代田区の東京国際フォーラムで行われ、主演の木村拓哉(SMAP)、ヒロイン役の黒木メイサら主要キャスト10名と山崎貴監督が出席した。1974年に放送をスタートし国民的人気を博したTVアニメの初実写化で、西暦2199年、人類の滅亡まであと1年となった地球を救うため、地球防衛軍が建造した宇宙戦艦ヤマトの古代進(木村さん)ら乗組員が銀河系の彼方にある惑星イスカンダルへの戦いの旅を繰り広げる物語。報告会には10万通の応募から高倍率で選ばれたファンを招待。木村さんが「ついに今日、一般の方々に観ていただくので、船出だなという気持ちでいっぱい。長い船出になるよう、ヤマトをいっぱいいっぱい体感してください。どのように感じてくれるか楽しみです」と言葉をかみしめて挨拶。撮影について「ブルーやグリーンの幕で覆われた中で作業を進めるので、そのとき、外に見える世界にみんなで意識を統一するのは難しくて、『いま、木星です』と言われても難しい」と笑わせる一方、「でもあるとき、艦長役の山崎さんに『どうだ?監督は?』と聞かれ、『やってて面白いです』と答えたら、『あいつ、いいな。俺たち出演者に雰囲気を与えてくれるもんな』と言ってくれた。それまで変にこだわっていたけど、監督から与えられた気分をベースに順応し反応していけばいいんじゃない?と、肩の荷が下りた」とふり返った。木村さんと同じ乗組員・森雪役の黒木さんは初共演。司会者から「どうでした?」と唐突に聞かれた黒木さんは「楽しかったです」とザックリとした回答。続いて聞かれた木村さんは「ヘッ?」と驚きつつ「彼女が黒木メイサであるということが分かりました」。息が合ったということでよろしい?と確かめられ、「よろしいです」と笑顔で答え、好相性をうかがわせた。一方、軍随一の科学者・真田役の柳葉さんは「アニメが放送された三十数年前、13歳、中学一年で部活をさぼって見ていました」と猛烈な原作ファンであることをアピール。「僕の世代が教わった愛、正義、ロマンをしっかり伝えなければ、と変な使命感を持って過ごさせていただきました」と原作愛がタップリ。対照的に、艦長・沖田役の山崎努は「原作(漫画を)実は読んでいない。監督に読んだ方がいいか?と聞いたら読まないでくださいと名台詞を言われた。原作の雰囲気と違っているかもしれませんが、映画は映画です」とプロ意識をにじませていた。ほかに、緒形直人、高島礼子、池内博之、マイコ、波岡一喜、斎藤工が出席。映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』は12月1日(水)より全国東宝系にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:SPACE BATTLESHIP ヤマト 2010年12月1日より全国東宝系にて公開© 2010 SPACE BATTLESHIP ヤマト 製作委員会■関連記事:キムタク『ヤマト』鑑賞後の観客の拍手に「言葉は必要ない高揚感」映画で見たいカップルNo.1は向井理&綾瀬はるか!実生活で夫婦の2人もランクインキャスト陣登壇予定!『SPACE BATTLESHIP ヤマト』完成披露試写会に10組20名様ご招待『ヤマト』主題歌をスティーヴン・タイラーが初のソロプロジェクトで書き下ろすビョンホン、主演ドラマの声優、藤原竜也と初対面「好きな俳優、嬉しい」
2010年11月01日