映画『コーダ あいのうた』が公開。本作は第94回アカデミー賞にて、作品賞、脚色賞、助演男優賞の3部門で受賞を果たした。映画祭史上最⾼額で落札“爽快”な感動作映画『コーダ あいのうた』は、2021年に開催されたサンダンス映画祭で、アカデミー賞へつながるとの呼び声が⾼い観客賞をはじめ“史上最多”の4冠に輝いた作品。配給権の争奪戦が勃発し、映画祭史上最⾼額となる約26億円で落札された。第94回アカデミー賞で作品賞、脚色賞、助演男優賞を受賞また、その期待を裏切らず、世界の名立たる映画祭の賞レースを席巻。第94回アカデミー賞では、作品賞、脚色賞、助演男優賞(トロイ・コッツァー)の3部門にノミネートされ、全部門で受賞。耳の聞こえない父親を演じたトロイ・コッツァーは、実際に耳が不自由な俳優で、ろう者の男優が受賞するのはアカデミー賞史上初となる。また、第79回ゴールデン・グローブ賞では作品賞(ドラマ部門)、助演男優賞にノミネートされた。“⼀⼈だけ”健聴者の少⼥は「歌うこと」を夢見た物語の主人公は、家族の中で⼀⼈だけ“健聴者”である少⼥・ルビー。抱き合い⽀え合っていた家族の関係が、ルビーの「歌う」という夢をきっかけに動き始めるが...。それぞれの道を歩き始めることで、さらに⼼の絆を強くする家族の姿を描く。予告動画は、⽿が聞こえない漁師であるルビーの⽗が、漁業組合の横暴な決定に対し⼿話で⻭向い、彼⼥がそれを通訳で応戦する“家族のチームプレイ”シーンからスタート。その後に続くのは、4⼈家族の中で唯⼀の健聴者として⽣まれたルビーが、家族で助け合いながら漁業に励む⽇常⾵景だ。しかし、ある⽇、ルビーが学校の合唱部に⼊ったことをきっかけに、それまで家族が知る由もなかった歌の才能を⾒出され、名⾨“バークリー⾳楽⼤学”の受験を勧められるまでになる。だが、ルビーの歌声を聞くことのできない両親は娘の才能を信じる事が出来ず、家業の⽅が⼤事だと⼤反対。しかも、健聴者であるルビーが⼀緒にいなかったことが原因で海上でのトラブルに巻き込まれてしまうという事件も発⽣し、悩んだルビーは夢よりも家族の助けを続けることを選ぶと決めるがー。⽿の聞こえない家族に⾃分の歌を届けるため、ルビーが⼿話とともにジョニ・ミッチェルの名曲「⻘春の光と影(Both Sides Now)」を歌いあげるシーンにも注目だ。主人公にエミリア・ジョーンズ主人公・ルビーを演じるのは、TVシリーズ「ロック&キー」で“NEXT エマ・ワトソン”と話題を呼んだエミリア・ジョーンズ。共演は、『シング・ストリート 未来へのうた』のフェルディア・ウォルシュ=ピーロ。ルビーの家族を演じるのは、『愛は静けさの中に』のオスカー⼥優マーリー・マトリンなど、全員が実際に⽿の聞こえない俳優たちだ。監督は『タルーラ 〜彼⼥たちの事情〜』のシアン・ヘダーが務めた。"コーダ”の意味とは?タイトルの“コーダ(CODA)”は、Children of Deaf Adults=“⽿の聴こえない両親に育てられた⼦ども”という意味。⾳楽⽤語としては、楽曲や楽章の締めを表す=新たな章の始まりという意味も持つ。また、映画『コーダ あいのうた』は、⽇本でも2015年に公開されたフランス映画『エール!』のハリウッド版リメイクでもある。【詳細】映画『コーダ あいのうた』公開日:2022年1月21日(金)TOHO シネマズ日比谷ほか監督・脚本:シアン・ヘダー出演:エミリア・ジョーンズ、フェルディア・ウォルシュ=ピーロ、マーリー・マトリン原題:CODA|2021年|アメリカ|カラー|ビスタ|5.1chデジタル|112分|字幕翻訳:古⽥由紀⼦|PG12
2021年11月29日ベトナム人女性労働者たちの過酷な現実と闘う姿を描いた『海辺の彼女たち』。第13回TAMA映画賞・最優秀新進監督賞を受賞した藤元明緒監督が、日本インディペンデント映画の先駆者の名を冠した新藤兼人賞・金賞を受賞することが分かった。2021年5月1日よりポレポレ東中野にて公開後、3か月のロングラン上映。現在まで延べ全国60館にて順次上映が続いている本作。長編第2作目となる藤元監督は、在日外国人労働者や移民に目を向け作品を作り国際的な評価を得ている。「新藤兼人賞」は、日本映画の独立プロによって組織される日本映画製作者協会に所属するプロデューサーたちが「この監督と組んで仕事をしてみたい」「今後この監督に映画を作らせてみたい」という観点から、その年の最もすぐれた新人監督を選ぶ映画賞。第26回を迎えた2021年度は、160作品が選考対象となった。授賞式は12月3日(金)に行われる。藤元明緒監督コメント受賞の知らせを聞いた時、全く期待をしていなかったので頭が真っ白になりました。審査していただいた現役のプロデューサーが通常業務の傍ら膨大な数の作品を鑑賞することは、作品づくりだけでも手が回らない僕にとって想像を絶します。その映画愛に溢れた行為のもと、この度の賞を贈っていただいたことに心から感謝を申し上げます。「映画を作りたい」と上京してちょうど10年。これまでの作品づくりを通して痛感するのは「映画監督」とは僕一人がなりたいと言ってなれるものではなく、スタッフ・キャスト、スポンサー、協力者、映画館、観客のみなさんから監督として認識されて初めてなれるものだということです。監督としてのアイデンティティを形成させてくれた全ての方々とこの喜びを共有できることを嬉しく思います。同時に、新藤兼人監督が紡いでくれた大きな文脈からさらに、僕も次につなげなければと背筋が伸びる思いです。これからも藤元組をどうか宜しくお願いします。『海辺の彼女たち』は全国にて順次公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:海辺の彼女たち 2021年5月1日よりポレポレ東中野ほか全国にて順次公開©2020 E.x.N K.K. / ever rolling films
2021年11月22日ダイキン工業株式会社の空気清浄機やエアコンの4製品が、「2021年度グッドデザイン賞」(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。グッドデザイン賞はデザインによって私たちの暮らしや社会をよりよくすることを目的に、製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、さまざまなものごとのデザインの質を評価・顕彰するものです。2021年度は5,835件の審査対象の中から、国内外のデザイナーや建築家、専門家などの審査委員により、1,608件の「グッドデザイン賞」受賞が決定しました。当社は「見えない空気を、愛されるものに」という想いのもと、見た目の美しさに加えて、空気・空間で人々の暮らしを豊かにすることを使命と考え、製品をデザインしています。機能価値を追求するモノづくりから、新しいコンセプトを創出するコトづくりへと、デザインを通じて空調機器の可能性を広げていきます。受賞製品の詳細や当社のデザイン活動については、WEBサイト「DAIKIN design」をご覧ください。DAIKIN design : 受賞製品と審査員コメント1.加湿ストリーマ空気清浄機『MCK70Y』(発売日:2021年10月13日)コロナ禍における空気質への関心の高まりや生活スタイルの変化を受け、より安心で快適な空気を体験してほしいとの想いを込めて、構造から見直した加湿ストリーマ空気清浄機です。ファンをフィルターの下に配置することで人が感じる運転音を低減し、在宅勤務など集中が必要な環境にも応えられる静音性を実現しました。またその佇まいを通してダイキンらしい空気体験を表現するべく、空気清浄機のラインアップ全体でデザイン思想の統一を目指しました。審査員コメントラインアップの統一感が心地良い。外観のみをむやみに揃えるのではなく、まずは製品づくりの思想を揃えて、そこから滲み出すデザインが統一感を生んでいることが窺える。製品の仕上げの良さもそのような思想がこだわりを育んでいるのであろう。受賞製品紹介ページ加湿空気清浄機 [MCK70Y] : 2.東南アジア向け 空気清浄機(発売予定:2022年1月)東南アジアのユーザーに安心で快適な空気を届けることをめざして作られた空気清浄機です。生産体制から見直しを行ったことで、手ごろな価格と迅速な供給を可能にしました。東南アジア諸国では都市化にともない人口が増加する一方で、住宅の狭小化が進んでいます。本製品は小さな居住空間にフィットするサイズでありながら高い空気清浄能力を発揮することが特長です。審査員コメント空気清浄機は住宅環境によって求められる仕様が変わるが、この製品は使われる環境が的確にデザインに落とし込まれている。小さくても安心を感じられるのは、それが丁寧に行われている証拠であろう。形状についても何かを綺麗にするものは綺麗な形であってほしい、それが実現されている。受賞製品紹介ページAir Purifier [MC30] : 3.インド向け天井カセット型エアコン(発売予定:2021年12月)壁掛けエアコンが主流のインドにおいて新たな室内機の選択肢を提供する天井カセット型エアコンです。インドでは壁にエアコンを設置しない洗練された空間が新たなニーズとなっています。その一方で、現行のカセット型エアコンは天井裏の高さに収まりきらず、施工の手戻り作業の発生や、設置外観が損なわれるといった課題がありました。本製品はファンと熱交換機の配列をゼロから見直し、天井裏にすっきり収まるサイズにしたほか、万が一高さが合わない場合にも調整枠を付けるだけで簡単に美しい外観を維持できます。審査員コメントインドにおける住宅用エアコンの施工上の課題に対して、従来製品の単に形状変更や機能向上に終わることなく、解決のために最適構造を再考し天井カセット型を提案している。外観についてもインドの英国様式を源流とする住空間の中での設備としてどうあるべきかを考え、その佇まいを意識したノイズレスで建材のような造形を実現し、現場によって異なる天井懐寸法にも対応する高さ調整枠と組み合わせた点も高く評価しました。受賞製品紹介ページハウジングエアコン [インド向け天井カセット型エアコン] : 4.ルームエアコン『V/VXシリーズ』(発売日:2021年3月30日)高まる換気ニーズに対応し、部屋の快適性を維持しながら新鮮な空気を取り入れられる当社独自の換気機能付きエアコンです。住宅に設置された24時間換気システムは常時適切な換気量を確保できる反面、夏場には暑い空気、冬場には冷たい空気が入り込み、室内の快適性が低下することが課題でした。本製品は冷房や暖房をしながら外気を取り込めるため、室温への影響が抑えられ、お部屋の快適性を損なわずに換気できます。また今まで高価格帯商品に搭載していた換気機能を手ごろな価格帯のシリーズにも広げることで、快適な空気をより多くのユーザーに届けます。審査員コメントコロナ禍で高まった換気というニーズに対して、従来からある自社技術を組み合わせて迅速に対応し、換気に必要な機能を見直すことで低価格化とコンパクト化を実現している。施工においても、冷媒管と吸気用パイプを従来規格サイズに収めるなど、施工現場での対応を容易にして、追加の工事も不要とすることでリニューアル市場の状況にも対応した製品に仕上がっている。受賞製品紹介ページエアーコンディショナー [VXシリーズ] : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年10月20日村上春樹の短編小説を、西島秀俊主演で映画化した現在公開中の『ドライブ・マイ・カー』が、「第94回米国アカデミー賞」国際長編映画賞部門の日本代表に決定した。短編小説集「女のいない男たち」に所収の同名作品を、『寝ても覚めても』『偶然と想像』を手掛けた濱口竜介監督が映像化した本作。「第74回カンヌ国際映画祭」では、日本映画史上初となる脚本賞ほか全4冠を獲得したことが話題に。その後も、トロント、サン・セバスチャン、ニューヨーク、ロンドン、釜山などの国際映画祭への出品が相次ぎ、ポン・ジュノ監督、アルノー・デプレシャン監督ら名匠たちからも絶賛され、現在、47もの国と地域で配給が決定と、世界中から大きな注目を集めている。そして今回、「米国アカデミー賞」へ。今後、各国の代表作品から候補作が絞られ、2022年3月に受賞作品が決定する予定だ。日本では、8月の公開から約2か月、各地でロングラン上映が続く盛況ぶりとなっている本作。10月15日(金)からはTOHOシネマズ 日比谷から、TOHOシネマズ シャンテに劇場を変え、ロングラン上映が決定している。『ドライブ・マイ・カー』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
2021年10月11日俳優の仲代達矢が、「第69回菊池寛賞」に選ばれた。仲代の授賞理由は「1952年の俳優座養成所入所以来、日本を代表する俳優として幾多の演劇・映画に出演、89歳を迎える本年、『役者七十周年』全国公演を開始。また、みずから私塾『無名塾』を主宰し、後進の育成にも尽力してきた」。他にも、作家の小川洋子氏、高知新聞社「追跡・白いダイヤ」取材班、翻訳家の松岡和子氏、医師の吉岡秀人氏が選ばれた。贈呈式は、12月上旬に関係者のみで行われる。
2021年10月11日本日9月16日(木)発表の2021年日本民間放送連盟賞 特別表彰部門「放送と公共性」にて、HTBがエントリーした「ピンクリボン活動の18年 おっぱい2つとってみた その前と後」が優秀賞を受賞しました。日本民間放送連盟賞は、番組、CM、放送技術の向上と、放送活動の発展を図ることを目的に創設された歴史ある賞で、全国の民放各社から応募された番組と事績を対象に年1回実施し、優れた番組、優秀と認められた事績を顕彰しています。「放送と公共性」は、2006年に特別表彰部門に新設され、放送の公共性を強く意識しながら民放各社で取り組んでいる企画や開発の事績に対して贈られます。HTBの同賞受賞は、最優秀賞を受賞した「市民たちを動かした『政務調査費報道』(2008年)、優秀賞を受賞した「詐欺撲滅キャンペーン『今そこにある詐欺』」(2014年)、「シリーズ『老いるショック』」(2016年)に次いで4回目となります。今回、優秀賞を受賞したこの取り組みは、HTBが応援し活動を続けている乳がん早期検診の啓発活動「ピンクリボン運動」について、18年にも及ぶ記録をまとめたものです。2003年、一人の乳がん患者との出会いをきっかけに始まったHTBのピンクリボン活動。活動を通し乳がん検診の大切さを訴える中、先頭に立ってきたディレクターが乳がんに罹患。啓発活動にとどまらず、乳がん患者の現実を伝える為、自らにカメラを向けドキュメンタリー番組を制作(「おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~」)。その後、自社WEBメディアやSNS、YouTubeでローカルに留まらず世界へ番組を発信。ピンクリボン運動の継続、乳がん患者が行う啓発活動への協力、がん教育への取り組みなどを続けています。患者同士の取り組みをつなげる役割を果たすなど、活動は更なる広がりを見せています。また、この取り組みの核となるHTB制作のドキュメンタリー番組「おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~」は、2020年日本民間放送連盟賞 番組部門 テレビ報道番組優秀賞を受賞しています。講評として、「自ら乳がんに罹患したディレクターが、当事者としての問題意識を、冷静な取材者の視点で取り上げており非常に感銘を受ける。他の罹患者とも手を携えて病を乗り越えようとする取り組みは、この活動が公共性を帯びていくプロセスにもなっている」と高い評価を受けました。HTBのピンクリボン活動の先頭に立ち、「おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~」のディレクターであるHTBコンテンツビジネス局ライツビジネス部長兼デジタル編集長の阿久津友紀は、この受賞について、「18年前、『がん患者が生きづらい社会』そう一人の患者さんに言われ、衝撃を受けました。自分自身が患者になったとき、より深くその意味が理解できました。「病になるのが許されない社会」も終わりにしたい。がんに限らずこれからも一人でも多くの人が生きやすい世の中になるように活動を続けたいと思います。」と語りました。18年にも及ぶ活動をまとめた「ピンクリボン活動の18年おっぱい2つとってみた その前と後」は、第58回(2020年度)ギャラクシー賞報道活動部門で選奨を受賞しています。HTBでは、9月24日(金)~9月26日(日)開催の「HTBまつり2021未来へ届け!北海道のチカラ」( で、ピンクリボン活動に関する配信トークイベント「ピンクリボントーク がんになっても慌てない“がん防災”」を行い、更なる啓発に努めます。(9月25日(土)午後6時~配信 URL: 「おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~」(C)HTB 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年09月16日トニー賞、グラミー賞、エミー賞など数々の賞を受賞したブロードウェイミュージカルを映画化した『ディア・エヴァン・ハンセン』から、日本版ポスタービジュアルが解禁。また、現在開催中の第46回トロント国際映画祭でオープニング作品として上映された際には、レッドカーペットに豪華キャスト陣やスタッフが集結した。孤独な日々を過ごしていた主人公・エヴァンはある日、自分宛に書いた手紙を同級生のコナーに持ち去られてしまう。後日、コナーが自ら命を絶ったと聞かされたエヴァンは、コナーの両親を慮りとっさに「彼と親友だった」と嘘をつく。“思いやりの嘘”はSNSを通じ多くの人々へ拡散。次々に共感を呼び、やがて彼の人生を大きく変えていく。エヴァン役ベン・プラット今回解禁となった日本版ポスターは、エヴァンの人生を大きく変えるコナーの追悼式でのスピーチと空を見上げる横顔が描かれ、葛藤や不安を抱えながらも、未来へ進んでいく希望を感じる仕上がり。また、トロント国際映画祭のレッドカーペットには、ミュージカル版にも主演した主人公エヴァン・ハンセン演じるベン・プラット、エヴァンの母ハイディ演じるジュリアン・ムーア、同級生のアラナ演じるアマンドラ・ステンバーグ、同級生のジャレッド演じるニック・ドダニ、同級生のコナー演じるコルトン・ライアン、コナーの父親ラリー演じるダニー・ピノ、そしてスティーヴン・チョボスキー監督らが登場。ベンは「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のスーツ、ジュリアンは「セリーヌ(CELINE)」のドレス、アマンドラはスタイリッシュな「グッチ(GUCCI)」のドレスをまとい、華々しくレッドカーペットを飾った。アマンドラ・ステンバーグメガホンをとったスティーヴン・チョボスキー監督にとって、初のスタジオ作品となった『ウォールフラワー』(13)が上映した特別な場となるトロント国際映画祭で、オープニング作品として本作の上映を迎え、「家に帰ってきたような気分です。無事に映画祭が開催されるかさえわからない状況でしたが、私たちはただ、最初の数百人の観客に(劇場で)見てもらえることを目指しました」とコメント、「(無事に上映できたことに)今でも興奮していますし、(映画祭を)こうして実施できたのは驚くべきことです」と喜びをあらわにし、記念すべき日をキャストとともに分かち合っていた。『ディア・エヴァン・ハンセン』は11月26日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ディア・エヴァン・ハンセン 2021年11月26日より全国にて公開© 2021 Universal Studios. All Rights Reserved.
2021年09月15日映画『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』が、2021年10月1日(金)に劇場公開される。アカデミー賞「音響賞&編集賞」の話題作が劇場公開映画『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』は、第93回アカデミー賞で作品賞・主演男優賞・助演男優賞・脚本賞・編集賞・音響賞の主要6部門にノミネートされ、音響賞・編集賞の2部門を受賞した作品。突如難聴に陥るメタルバンドのドラマーの主人公ルーベンが直面する困難や試練を、観客がまるで彼になったかのごとく没入体験できると話題を呼んだ。<『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』あらすじ>突如難聴になったドラマーのルーベンは、一緒にバンドを組む恋人ルーに難聴者のコミュニティに連れていかれる。難聴であることをハンディとして捉えていなコミュニティの人々と過ごしながらも、その現実を受け入れることの難しさに直面するルーベンは、自分の人生を前に進めるために、ある決断をする・・・。人生の挫折・再生を描きながら、その主人公の人生を疑似体験できる秀逸な感動作。難聴の主人公を取り巻く音環境を再現映画の魅力の1つが、音響デザイナー ニコラス・ベッカーとそのチームによるサウンドデザイン。『ゼロ・グラビティ』や『メッセージ』でも知られるベッカーが、『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』でもあらゆる場面で革新をもたらし、ある日突然難聴になった主人公を取り巻く音環境を、見事に再現している。主人公が聴覚ではなく身体的な振動を経験している様子を通じて、また”音”と”静寂”のシンフォニーによって、人生の切なさ・人間の強さ、そして挫折と再生を描ききった。主演リズ・アーメッドもアカデミー賞ノミネート出演は、キャリア最高の演技と評され、アカデミー賞 主演男優賞にもノミネートされた俳優リズ・アーメッド。また、アカデミー賞 助演男優賞にノミネートされたポール・レイシーによる静かな演技にも注目だ。音にこだわる映画館で劇場公開日本でも配信映画として注目を集めていた『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』だが、10月1日(金)より順次、音にこだわる映画館などで劇場公開。視覚だけでなく、“聴覚”でも味わうことができるこの作品は、音響システムの充実した映画館でこそ鑑賞したいものだ。【詳細】映画『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』公開日:2021年10月1日(金) ヒューマントラストシネマ渋谷ほか原題:Sound Of Metal監督・脚本:ダリウス・マーダー原案:デレク・シアンフランス音楽:ニコラス・ベッカー、エイブラハム・マーダー撮影:ダニエル・ブーケ編集:ミッケル・E・G・ニルソン出演:リズ・アーメッド、オリヴィア・クック、ポール・レイシー、マチュー・アマルリック、ローレン・リドロフ製作国:アメリカ製作年:2019年上映時間:130分
2021年08月14日インディーズ映画の賞、ゴッサム・アワードが、今年から演技部門の男女別をやめると発表した。これまで主演男優賞、主演女優賞、それぞれ5人ずつの候補者がいたが、これからは主演賞にまとめられ、10人の候補者が挙げられる。男女別廃止に関しては、ベルリン映画祭がすでに取り入れている。前回のゴッサム・アワードの主演男優賞は『サウンド・オブ・メタル〜聞こえるということ』のリズ・アーメッド、主演女優賞は『Miss Juneteeth』のニコール・べハーリーが受賞した。次回の授賞式は11月29日に行われる。ノミネーション発表は10月21日。文=猿渡由紀
2021年08月06日ゴッサム・インディペンデント映画賞(通称ゴッサム賞)が、演技部門の性別の区分けを廃止することを発表した。これまでは「男優賞」と「女優賞」に分かれていたが、今年から「主演賞」と「助演賞」になるという。創設した当時から性別で分けていない「ブレイクスルー・アクター賞」に関しては、より、ジェンダーニュートラルな単語を用いた「ブレイクスルー・パフォーマー賞」に名称が変更される。ゴッサム賞を主催する「ゴッサム・フィルム&メディア・インスティチュート」の事務局長ジェフリー・シャープは、「性別を分けることなく演技を称賛するという新しいモデルについて、楽しみにしています。近年、こうした(テーマの)話し合いを始めることを手助けしてくれた方々に感謝します。ゴッサム賞がさらに包括的に、平等に、芸術的な素晴らしさをサポートし続けることも楽しみです」とコメントしている。映画ファンは今回の変更について、「ノミネートを受ける俳優が、より白人男性に偏るのでは?」「結局、女性のチャンスが奪われてしまう」などと、これまで抱えてきた映画業界の問題がさらに悪い方向へ進むと指摘し、心配する声を上げている。今年のゴッサム賞のノミネーションは10月21日に発表され、授賞式は11月29日に開催される。(Hiromi Kaku)
2021年08月06日ピラール・パロメロ監督長編デビュー作にしてスペイン映画界のアカデミー賞とされるゴヤ賞作品賞・脚本賞を受賞した『スクールガールズ』が、9月17日(金)より公開されることが決定。併せて、ポスタービジュアルと予告編が解禁された。舞台は1992年、バルセロナオリンピック開催に湧くスペイン。サラゴサの修道院に通い母親と2人暮らしのセリアは、バルセロナからやってきた大人びた転入生ブリサの影響を受け、新しい音楽や遊びを知り、友人の姉たちとつるむように。しかしいつもの仲間とのゲーム中に発せられたある言葉をきっかけに、セリアは母親が決して話そうとしない真実に向き合うことになる――。修道院に通うセリアが、友人たちとの新たな経験を通して思春期への扉を開け、家族や自分自身を知っていく様子を描いた『スクールガールズ』は、今日までにスペイン国内を中心に26もの映画賞を受賞。2020年のスペインを代表する映画となった。4歳から自身も修道院で学んでいたパロメロ監督は、「極めて保守的なスペイン修道院の教育と、オリンピック開催の熱狂渦巻く外の世界に溢れる刺激には大きなギャップがありました。しかし私たち―1992年当時の教育を受けた女性たちこそが、“勉強をし、独立して、なりたいものになれる”とはっきり感じることができた初めての世代だったのではないかと思います」と語っており、本作はキム・ボラ監督が自身の経験を踏まえ、14歳のウニを主人公に描いた韓国映画『はちどり』と共鳴するような、90年代とそこに生きる少女たちのささやかな前進を描いた作品になっている。今回解禁された予告編では、修道院に通うセリアが転入生のブリサとの交流をきっかけに、新しい世界に足を踏み入れていく様が切り取られている。仲間がゲーム中に発した「親がいなかったことはない」という言葉から、母に聞かされてきた父の話に疑問を持つセリア。「人生はたくさんの真実と、少しの嘘でできている」というコピーは、思春期の入り口に差し掛かった主人公が、大きな秘密に一歩踏み出す前進の物語を予感させる。『スクールガールズ』は9月17日(金)より新宿シネマカリテほかにて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:スクールガールズ 2021年9月17日より新宿シネマカリテほか全国にて公開@2020 Inicia Films, Bteam Prods, Las Niñas Majicas AIE
2021年07月28日第74回カンヌ国際映画祭にて、村上春樹の短編を映画化した濱口竜介監督最新作『ドライブ・マイ・カー』が日本映画初となる脚本賞ほか、国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞という3つの独立賞も受賞し、計4冠。カンヌの歴史を塗り替える偉業を達成した。フランス現地時間7月17日(土)19時30分(日本時間7月18日(日)2時30分)より行われた第74回カンヌ国際映画祭の授賞式。日本映画としては唯一、最高賞を競うコンペティション部門への出品を果たした本作が、レオス・カラックス、ウェス・アンダーソン、ポール・バーホーベン、フランソワ・オゾン、ジャック・オーディアールなど世界的名匠たちの話題作を抑え、24作品から堂々の脚本賞選出。ワールドプレミアとなった公式上映後には、「悲しみと再生について描いた、深い感動の物語」(Variety)、「濱口監督は、この映画で世界的な才能の持ち主であることを証明した」(Little White Lies)、「ラストシーンは、この映画祭で目にした中で最も美しいものの1つだ」(Videodromo)など海外メディアの絶賛レビューが相次ぎ、さらには「Screen International」誌が掲載する各国の批評家たちによる「星取表」では4点満点中3.5という『パラサイト半地下の家族』 以来の断トツのハイスコアで首位。さらには授賞式に先駆けて発表された同映画祭の独立賞である国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞の3つの賞を受けていたことから、主要賞受賞へ期待を寄せる声が世界各国から集まっていた。濱口監督作品としては、商業デビュー作『寝ても覚めても』が2018年に同映画祭コンペティション部門に出品されており、今回、2作品連続・3年ぶりの出品。また、第71回ベルリン国際映画祭で短編集『偶然と想像』が審査員グランプリ(銀熊賞)を受賞。第77回ヴェネチア国際映画祭では共同脚本を務めた『スパイの妻<劇場版>』が銀獅子賞(監督賞)を受賞するなど三大映画祭を席巻し、気鋭監督として世界的に注目を集めていた。この度受賞した脚本賞は、コンペティション部門に出品された全24作のうち最も優れた脚本に贈られる賞で、日本人・日本映画での受賞はカンヌ国際映画祭史上初。濱口監督と共同脚本の大江崇允氏に贈られた。なお、国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞の3つの独立賞と脚本賞の同時受賞も、カンヌ史上初となっている。授賞式を終え、受賞者による記者会見が7月17日(土)22時ごろ(日本時間7月18日(日)5時)に行われ、濱口監督が登壇した。濱口竜介監督 記者会見内容――決して複雑な脚本ではありませんが、登場人物が作用しあっていて複雑な人間関係を描いた演劇のようでもあります。どのようにして流れを作ったのでしょうか?濱口: 重要なのは原作の物語だと思います。村上春樹さんが書かれた「ドライブ・マイ・カー」という物語の登場人物の魅力を決して損なわないようにと考えていました。家福とみさき、この二人がすごく抑制された人間性で、自分のことをあまり喋るわけじゃないんだけれども、それぞれ腹のなかに渦巻いている感情というものはあって。それがあるきっかけて出てきてしまう。内にある物が溢れ出してくるという流れを一つの軸として考えていました。実際“流れ”というものはものすごく意識して書いていたと思います。滞ることがあってしまったら、この長い物語というのは、観客にとってとても負担になってしまう。淀むことなく進んでいくように、ということは考えていました。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
2021年07月18日映画『ドライブ・マイ・カー』(8月20日公開)が、第74回カンヌ国際映画祭で日本映画として初となる脚本賞を受賞したことが18日、明らかになった。同作は村上春樹の同名短編小説に惚れ込んだ濱口竜介監督の最新作。妻を失い、喪失感のなかで生きる舞台俳優・家福と、寡黙な専属ドライバー・みさきという孤独な2人が、愛車サーブを通して出会い、一筋の希望にたどり着くまでを描く。新型コロナウイルスの影響で昨年は中止となり、2年ぶりの開催となったカンヌ国際映画祭で、日本映画としては唯一、最高賞を競うコンペティション部門への出品を果たした同作。授賞式に先駆けて発表された同映画祭の独立賞である国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞の3つの賞を受賞し、主要賞受賞へ期待を寄せる声が世界各国から集まっていた。さらに濱口監督作品としては、商業デビュー作『寝ても覚めても』が2018年に同映画祭コンペティション部門に出品されており、今回、2作品連続・3年ぶりの出品にして見事、脚本賞受賞の快挙を果たした。さらにこれまで濱口監督は、第71回ベルリン国際映画祭で短編集『偶然と想像』が審査員グランプリ(銀熊賞)を受賞、第77回ヴェネチア国際映画祭では共同脚本を務めた『スパイの妻<劇場版>』が銀獅子賞(監督賞)を受賞するなど三大映画祭を席巻し、気鋭監督として世界的に注目を集めていた。この度受賞した脚本賞は、コンペティション部門に出品された全24作のうち最も優れた脚本に贈られる賞で、日本人・日本映画での受賞はカンヌ国際映画祭史上初となる。濱口竜介監督と、共同脚本の大江崇允の2人へ贈られた。また、国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞の3つの独立賞と脚本賞の受賞はカンヌ史上初で、映画祭の歴史を塗り替える偉業を成し遂げた。今回の受賞を受け、濱口監督は「最初にお礼を申し上げなくてはならないのは、この物語を我々に与えてくれた原作者の村上春樹さん。そして、役者のみなさんが、この物語を自分の身体で素晴らしく表現してくれた」と喜びのコメントを発表。また、共同脚本・大江崇允、主演の西島秀俊、共演の三浦透子、岡田将生、霧島れいかからも歓喜のコメントが到着した。○濱口竜介監督 授賞式スピーチありがとうございます。脚本賞、この物語に対していただいた賞ですが、最初にお礼を申し上げなくてはならないのは、この物語を我々に与えてくれた原作者の村上春樹さんです。共同脚本家の大江崇允さんという脚本家がいらっしゃいます。大江さんと僕の関係は奇妙なもので、大江さんは僕にひたすら書かせるタイプの脚本家です。大江さんはいつも読みながら「本当に素晴らしい。このままやりなさいと」彼がいつも言ってくれました。この作品は、3時間近くあり壮大な物語。単純にわかりやすさだけを考えたらそうはいかなかった。彼がずっと励まし続けてくれたから、この物語を最後まで映画として書ききることができたと思っています。脚本賞をいただいたが、脚本は映画には映っていない。それを素晴らしいと思っていただけたのは、表現する役者たちが本当に素晴らしかったと。役者たちこそが物語だという風に思っています。主演の西島秀俊さん、三浦透子さん、岡田将生さん、霧島れいかさん、パク・ユリムさん、ジン・デヨンさん、ソニア・ユアンさん、ペリー・ディゾンさん、アン・フィテさん、安部聡子さん、すべての出演者、役者のみなさんが、この物語を自分の身体で素晴らしく表現してくれた。もしよろしければ、海の向こうにいる役者、それを支えてくれたスタッフの皆さんに大きな拍手を送っていただけたらと思います。○西島秀俊 コメント濱口監督、大江崇允さん、カンヌ国際映画祭脚本賞受賞、心からお祝い申し上げます。監督が村上春樹さんの原作を問いとし、過去と真摯に向き合う事で人は絶望から再生することが出来るという答えを示したこの作品が、世界の人々の共感を呼んだのは本当に素晴らしい事だと思います。監督の、人への深い洞察と愛情の力です。これからも沢山の傑作を作って下さい。楽しみにしています。おめでとうございます!○三浦透子さん コメント濱口監督、作品に関わった全ての皆さん、本当におめでとうございます。皆さんと仕事ができたこと、自信を持って届けられる作品が完成できたこと、カンヌ映画祭で上映できたこと、そしてこれから日本の皆さんに観ていただけること。もう十分嬉しいことばかりなのですが、やはり、こうして賞という形で評価をいただけることは、本当にありがたいです。みんなでお祝いできる時を楽しみにしています!○岡田将生 コメント濱口監督、カンヌ国際映画祭脚本賞受賞、本当におめでとうございます。そしてこの作品に関わった皆さん、本当におめでとうございます。こんな幸せなことがあっていいんでしょうか。監督の作品の現場で過ごさせて頂いた日々は宝物です。この映画が世界の方々に通じた事が何よりも幸せです。早くスタッフキャストとこの気持ちを分かち合いたいです。そして、日本の方々にもこの映画をスクリーンで是非観て頂きたいです。この映画は僕にとって本当に宝物です。○霧島れいか コメント私はこの作品を家族や親友のように大切に想っています。今回その作品が素晴らしい賞を頂けたこと、今、撮影当時のことを振り返りながら感動と感謝で胸がいっぱいです。濱口監督の作品に対する真っ直ぐな心と深い想いが伝わったカンヌでの上映後の拍手は忘れられません。この感動をキャストと関係者の方々と早く共有したいです!濱口監督おめでとうございます!○共同脚本・大江崇允 コメント19世紀末に誕生した『映画』という芸術は今後、何百年先にも残ることが確定したと僕は思っています。21世紀の文明が情報をアーカイブ化し、昨日生まれた映画の隣に色のない名作映画が並ぶ、なんてことが当たり前になりました。時間が失われた感覚すら覚えます。スマホの向こう側にあらゆるエンターテイメントが残り、遠い未来までなくなることはないでしょう。図書館の本棚のように綺麗に整った装いですが、しかし畑の作物のようにそれは同じ顔にも見えます。これが現実だと思います。困難な時代と取るか、新しい世界の種が撒かれたと受け止めるのか、それは自分次第だと思います。『ドライブ・マイ・カー』では、ゴドー(神)を待ちながら、同時にアーストロフの台詞のように、数百年後の未来へと奇跡に似た『祈り』を投げています。それが今の作家にできる、映画という可能性だと僕は考えています。そして、今映画を作ることは百年後にも残ることを想定しなければならないのではないのか、と身が引き締まる思いです。濱口竜介監督、山本晃久プロデューサー。お二人の素敵な企みの仲間になれたことを光栄に思います。ありがとうございました。(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会 (C) Kazuko WAKAYAMA
2021年07月18日女性監督として初めて第92回アカデミー賞国際長編映画賞のモロッコ代表作品に選ばれた『ADAM』(英題)が、邦題『モロッコ、彼女たちの朝』として8月に公開決定。予告編、ポスタービジュアル、場面写真13点が一挙に解禁された。モロッコの異国情緒と甘い香りが包み込む、始まりの物語地中海に面する北アフリカの“魅惑の国”モロッコ。カサブランカのメディナ(旧市街)で、幼い娘とパン屋を営むアブラと、その扉をノックした未婚の妊婦サミア。それぞれに孤独を抱えていた2人だったが、丁寧に捏ね紡ぐ伝統的なパン作りが心を繋ぎ、やがて互いの人生に光をもたらしてゆく。モロッコの伝統的なパンや焼き菓子、幾何学模様が美しいインテリア、軽やかなアラビア音楽…あふれる異国情緒とともに、女性たちの親密なドラマが描き出される。女性監督初のアカデミー賞モロッコ代表!新星マリヤム・トゥザニ監督が、過去に家族で世話をした未婚の妊婦との思い出をもとに作り上げた本作。家父長制の根強いモロッコ社会で女性たちが直面する困難と連帯を、フェルメールやカラヴァッジョといった西洋画家に影響を受けたという質感豊かな色彩と光で描き、「飾り立てず、それでいて芸術的」(The Age)、「心打たれる」(Los Angeles Times)、「繊細な絵画のよう」(World Film Reviews)、「美しさと強さを兼ね備えた映画」(euronews)と、2019年のカンヌを皮切りに世界中の映画祭で喝采を浴びた。現在までにアメリカ、フランス、ドイツなど欧米を中心に公開されてきたが、日本でモロッコの長編劇映画が劇場公開されるのはこれが初めてのこと。さらに女性監督初のアカデミー賞モロッコ代表作品にも選ばれている。解禁された予告編は、アラブ音楽にのせ、2人の女性の出逢いから幕を開ける。行くあてのない妊婦のサミアを家に招き入れた、パン屋を営むアブラ。孤独を抱えた2人は、モロッコの伝統的なパン作りを通して互いに心を通わせていく。「お腹の子は私と居ても幸せになれない」と嘆くサミアに、「後悔する別れだけは選ばないで」と過去の喪失を打ち明けるアブラ。運命に翻弄されながら、2人の女性の人生が再び動き出す、始まりを感じられる予告となっている。併せて解禁されたポスタービジュアルは、陽の光に照らされて微笑むアブラとサミアの傍に「どうか、心のままに――」というコピーが添えられ、カラフルな布やターバン、笑顔でこちらを覗く娘のワルダ、焼きたてのビスコッティなども印象的。また、場面写真では、粉の様子を確かめながらパンを作る姿や、エキゾチックなインテリアの部屋でサミアが赤ちゃんを見下ろす姿、アブラと娘のワルダがキッチンで夕食の準備をするシーンなど、パン屋で起こる人間ドラマを垣間見ることができる。カサブランカの旧市街らしい白壁と細い路地を歩くサミアや、繊細な幾何学模様が素敵な壁紙といった色とりどりのモロッコの景色も写し出されている。『モロッコ、彼女たちの朝』は8月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:モロッコ、彼女たちの朝 2021年8月より全国にて公開©︎ Ali n’ Productions – Les Films du Nouveau Monde – Artémis Productions
2021年06月04日俳優の奥平大兼が、「第30回日本映画批評家大賞」で新人男優賞(南俊子賞)を受賞し31日、都内で行われた授賞式に出席した。演技未経験ながら映画『MOTHER マザー』で初のオーディションに挑み、メインキャストに抜てきされた奥平。同作での演技が評価され、「第44回日本アカデミー賞」新人俳優賞、「第94回キネマ旬報ベスト・テン」新人男優賞、「第63回ブルーリボン賞」新人賞も受賞しており、「第30回日本映画批評家大賞」で新人賞4冠を達成した。奥平は「このような栄誉ある賞をありがとうございます」と感謝。「今年の7月でこの映画の公開から1年が経って、僕の俳優活動も1年が経つことに。この1年間でいろんな人やいろんな作品に出会い、まだ自分のお芝居に自信がなかったりということがあるのですが、現場のスタッフさんに『今のシーンよかったよ』とか、このように栄誉ある賞をいただいて、自分に自信が持てるようになりました」と自身の変化を明かし、「この1年間は自分が勇気をもらう側でしたが、次の1年間は誰かに何かを与えられるような役者になりたいと思います」と決意を語った。なお、奥平のほか、『his』の宮沢氷魚も新人男優賞を受賞した。
2021年05月31日YouTubeで高い効果を獲得した動画広告を表彰する広告賞「YouTube Works Awards Japan 2021」の発表が27日に行われ、YouTuber・フィッシャーズのタイアップ動画広告コンテンツが、YouTubeクリエイター/パートナーコラボレーション部門賞を受賞した。「YouTube Works Awards」はイギリスで始まり、アメリカなど世界各国で開催されている広告賞で、各国で広告界・YouTubeを代表するクリエイターにより審査が行われる。今回、日本では初の開催となった。その「YouTube Works Awards」でフィッシャーズが部門賞を受賞した動画「【1時間】ドローン鬼ごっこを本気でやったらシルクに勝てるのか!?」は、モビリティランド「森の中のモビリティテーマパーク ツインリンクもてぎ」とのタイアップ。フィッシャーズのキラーコンテンツ「鬼ごっこ」と施設の魅力を掛け合わせ、クリエイターを通して施設を認知させることに成功した。受賞理由として、審査員からは「YouTubeクリエイターの創造力が存分に引き出された作品で、さらにクリエイターがやりたいことだけをやるのではなく、企業がやりたいこともしっかりとできている」「届けたい視聴者層との親和性やコラボレーションの必然性が高く、ツインリンクもてぎのステージを1つ引き上げた」と高く評価された。○■フィッシャーズリーダー・シルクロード コメント僕たちフィッシャーズの人気企画、鬼ごっことドローンを組み合せたスケールの大きいコンテンツに、クライアントのツインリンクもてぎさんの広大なフィールドを活かして取り組み、公開当日のプレミア公開時から、たくさんの視聴者の皆さんに楽しんでいただくことができました。僕たち自身も楽しみながら取り組ませていただいた上に、今回日本で初めて開催されたYouTube Works Awardsでの受賞とのこと、とても嬉しく思いますし、これからも楽しいタイアップコンテンツに取り組んでいければと思います。
2021年05月27日トニー賞4冠(作品賞、楽曲賞、振付賞、編曲賞)とグラミー賞ミュージカルアルバム賞を受賞した傑作ミュージカルの映画化『イン・ザ・ハイツ』より、日本版予告映像と日本版ビジュアルが到着した。SNSにて、アリアナ・グランデが「この映画がなぜこんなに美しく完璧なのかが理解できないくらい。驚くほどの出来栄え。とてもとても、美しい」と投稿し、ヒュー・ジャックマンは「舞台のミュージカルは観ていなかったんだけれど、映画を観て圧倒された」と絶賛。Rotten Tomatoesでは驚異の98%フレッシュを記録と、公開を前にして本国ではすでに高評価を得ている本作。そんな中今回公開されたのは、街のシンボル、ジョージ・ワシントン・ブリッジを背景に、ウスナビとヴァネッサ、ベニーとニーナ、主役4人が手を取り踊るシーンが描かれている。また併せて到着した予告編では、ウスナビ(アンソニー・ラモス)の回想からスタート。歌とダンスであふれたワシントンハイツでの日常が展開され、その歌の一つにラップが使用されていることが印象的。後半では、建物の外壁で垂直に踊るシーンや、人々が一斉にプールや路上で踊る躍動感あふれる群舞シーンなど、圧巻のパフォーマンスが盛り込まれ、さらに歌詞には力強いメッセージが込められており、エモーショナルな仕上がりに。そして、ウスナビが意中のヴァネッサに玉砕する場面も登場しており、劇中の恋模様も気になる映像となっている。『イン・ザ・ハイツ』は7月30日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:イン・ザ・ハイツ 2021年7月30日より全国にて公開© 2020 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved
2021年05月27日《文:Akemi Kozu Tosto/神津トスト明美》アカデミー賞の次に人気がある映画賞、といっても過言ではないゴールデングローブ賞。しかし、賞の権限を司る「ハリウッド外国プレス協会」ことHFPA(=Hollywood Foreign Press Association)の大スキャンダルがゴールデングローブ賞の存続を危うくしている。いったい何が起きているのか?ハリウッド外国プレス協会(HFPA):小グループからハリウッドを牛耳る存在へそもそもHFPAというのはどういう団体なのだろう?あんなに有名なゴールデングローブ賞を司っているのだから、さぞや大きな団体かと思いきや、実際は全く異なる。ことの始めは1943年。ハリウッドに住む8人の外国人映画ジャーナリストたちが、大スターへの取材権利がもらえず苛立っていた。そこで考え出したのが、独自の映画賞をスタートさせるという案。それがゴールデングローブ賞の誕生だった。長いこと弱小映画大賞と言われていたが、83年に入りアメリカTV界の巨匠、故ディック・クラークが関わり始めてから、出演者たちの質が格段に飛躍。95年にメジャーネットワークNBCで放映されることになってから、「アカデミー賞の数週間前に放映される大切な映画賞」としての地位を確立した。ゴールデングローブ賞候補になること、そして受賞とあらば、アカデミー賞の前宣伝として絶好の機会だ。アカデミー賞は、全米映画アカデミー会員の投票により決められる。アカデミー会員は映画関係の仕事を持つ人たちばかり。よって、暇なときは一般人が思うほど映画を観ないというのが知られざる実情だ。アカデミー賞投票時期に会員にドッサリ届けられる、候補作品のサンプルは、「人気のある数本を抜かしては、知らない作品ばかり」という話をよく耳にする。だが、そんなアカデミー会員でも、「ゴールデングローブ受賞作品」と聞けば、「試しに見てみるか…」ということになる。これが作品PR陣営の最大の狙いなのだ。よって、映画PR陣営は、陰ではHFPAを疎んじていても、営業上は取り入るしかない、という悪循環ができあがる。作品の宣伝担当者たちは、HFPA協会会員の心証を良くしようと、あの手この手を尽くし始め、担当作品への投票を獲得すべく、HFPA会員たちを豪華な夕食へ接待し、「PRツアー」と称した映画撮影現場を訪ねるエキゾチックな海外旅行(最高級ホテルの滞在含む)、大手新聞社や雑誌社を犠牲にしてまでのセレブ独占インタビュー枠など、上げ膳据え膳のおもてなし作戦を図る。だが、この特権を笠に着始めたHFPA会員の中には、自分たちをないがしろにできない立場のPRスタッフ、挙げ句の果てにはセレブを個人的に誘ったりあるまじき発言や行動を取ったりする人も現れ、水面下での目に余る行動が問題になりはじめた。少人数「エリート・クラブ」の崩壊序曲HFPAは入会すると、その人が亡くなるまで永久会員となり、誰かが亡くなっても補充するという決まりはないので現在の会員数はたったの87名。貧弱なこの会員数を知って驚く読者も多いのではないか。HFPA会員の質の低下も大きな問題となっていた。永久会員制度が仇となっている部分もあり、今やHFPA内で真のジャーナリストとして活躍している会員はほんの一握りであるとロサンゼルス・タイムズ紙も報じている。会員の中には、年老いた廃業寸前のライターをはじめ、不動産業が本職のメンバー、高級車のセールスマン、執筆などしない単なるお金持ちの映画ファンなども多いという。おまけに、本当に実力のある外国ジャーナリストの入会が却下される事態がたびたび指摘され、それは現在の老会員たちが自分たちへの注目を奪われたくないがための入会妨害だと問題視されている。HFPAはアメリカ映画業界に貢献した海外のジャーナリストたちが協会メンバーとなる資格を有する、というのが表向きで、世界中の著名ジャーナリストから申し込みを受け付けているが、入会には不透明なガイドラインと審査があり、ジャーナリストとしての貢献度よりも会員に気に入られた人間でないと入会できない、という暗黙の了解があるのだ。この小さなグループが、授賞式放映関連で手にする収入がなんと27万ドル(約3,000万円)。この巨額な金額をめぐり、協会内での金銭癒着問題も取り沙汰されてきた。トム・クルーズまでもがボイコット!堕ちたHFPAゴールデングローブ授賞式では、飲み放題食べ放題、セレブとも会い放題で映画ファンにとっては天国のような会場だ。その授賞式チケットを、HFPA会員が日本円にして100万円あまりで外部の人間に違法売買しているというスキャンダルも露見した。そして、今年に入って大問題となっているのが、HFPA内の人種が異常に偏っているという事実。「外国人」ジャーナリスト協会という看板を掲げ、南アメリカやアフリカ諸国からのジャーナリストも交えているはずの団体なのに、なぜか黒人ジャーナリストがゼロなのだ。人種問題が大きく取り上げられる近年の世相において、これは致命的だ。ことを悪化させたのが、改善を誓ったHFPAが、1時間で書いたような情けない改定版規約を発表したことだ。これには大手スタジオやセレブまでもが不信感をあらわにした。HFPAの収入源だったNBCネットワークが来年度の放映中止を発表したのに続き、 Netflix社もボイコット声明を発表。続いてトム・クルーズが、受賞したゴールデングローブ像をすべて返還してボイコットを発表し、世界中でニュースになった。そしてとどめがワーナー・ブラザースやHBOの親会社であるワーナー・メディアだ。「HFPAが根底より行いを改め、我々も納得がいく会員規約を公表しない限り、一切関係を断つ」という辛辣な書状を発表した。映画ファンであっても、これまでゴールデングローブ賞の内部事情など聞いたこともないし興味もなかったという人も多いだろう。しかし、毎年楽しみにしている映画賞が、賄賂をはじめ資金横領や人種差別など、「いかさま」の上になりたった賞だとしたら、ファンとしてどういう気分になるだろうか?筆者はライターである前に映画の大ファンだ。ゴールデングローブ賞を楽しみにしているひとりとして、HFPAの改善を願っている。(text:Akemi Kozu Tosto/神津トスト明美)
2021年05月18日第93回アカデミー賞授賞式が4月26日(日本時間)、米ロサンゼルスで開催され、クロエ・ジャオ監督の『ノマドランド』が作品賞をはじめ、監督賞、主演女優賞の最多3部門で栄冠に輝いた。開催時期の延期、ノミネート条件の変更による配信公開作の躍進、授賞式会場の分散、セレモニー当日に実施された出席者へのPCR検査…。コロナ禍の影響を受け、今年のアカデミー賞授賞式がいかに異例であったかは、今更多くの説明は不要かもしれない。さらに“ほぼ真っ白”だった昨年の反省を受け、すべての俳優賞部門に非白人の俳優が名前を連ねる多様なノミネーションも含めて、第93回のアカデミー賞は“ニューノーマル”に向き合う、歴史的祭典だったといえる。そんな今年の授賞式で、『ノマドランド』が頂点を極めたのは、自然な流れだった。リーマンショックの影響で、長年住み慣れた家を失った60代の女性が“現代のノマド(遊牧民)”として、過酷な季節労働の現場を渡り歩く。その姿がコロナ禍で希望を見失い、葛藤と向き合う現代人の心にそっと寄り添ったのは言うまでもない。誇りを胸に、自由に、そして未来を見据えて生きる主人公には、期せずして「再始動」を表明することになった映画界全体の祈りと願いが込められている。一方、最もハリウッド的といえる最多ノミネート作『Mank/マンク』が、最も浮いた存在となった逆転現象は、同作がNetflix作品であるという皮肉も含めて、今の時代を映し出す象徴的な出来事だった。結果的には美術賞、撮影賞に輝き、作品のクオリティの高さを証明している。『シカゴ7裁判』『ジューダス・アンド・ザ・ブラック・メサイア』など、歴史の闇を照らすことで、現代社会の問題を改めて浮き彫りにする秀作の存在は、頼もしいばかりだし、脚本賞1冠に留まったが『プロミシング・ヤング・ウーマン』の多層的な語り口と絶妙なバランス感覚には、映画の新たな可能性が秘められている。重厚なテーマに対し「この手があったか!」とうなる斬新な構造で切り込んだ『ファーザー』にも大いに拍手を送りたい。そしてその『ファーザー』が脚色賞に加えて、なんと主演男優賞にも輝いた。受賞したアンソニー・ホプキンスは『羊たちの沈黙』(第64回)以来の同賞受賞であり、史上最高齢での受賞を果たした。ホプキンスの名演に対する敬意を惜しむつもりはないが、あえて“衝撃的結末”だったと断言したい。おそらく世界中の映画ファンが、同じように感じているのではないだろうか。誰もが昨年8月に43歳の若さで亡くなったチャドウィック・ボーズマンが遺作『マ・レイニーのブラックボトム』で主演男優賞に輝くと予想していたのだから。そもそも作品賞の発表を前倒しに、セレモニーの最後に主演男優賞が発表されたのだから、多くの視聴者は「チャドウィック・ボーズマンへの追悼で、授賞式を締めくくるのだろう」という“ドラマ”を予想していたはず。同時に、予想を覆すどんでん返しこそ、アカデミー賞授賞式の醍醐味であると再確認させられたのも事実だ。史上2人目となる女性監督の栄冠、韓国人俳優初の受賞といった歴史的な瞬間の数々も含め、後世に語り継がれるべき、セレモニーであったことは間違いない。ホント、ビックリした!【第93回アカデミー賞主な受賞結果】作品賞:『ノマドランド』監督賞:クロエ・ジャオ『ノマドランド』主演男優賞:アンソニー・ホプキンス『ファーザー』主演女優賞:フランシス・マクドーマンド『ノマドランド』助演男優賞:ダニエル・カルーヤ『ジューダス・アンド・ザ・ブラック・メサイア』助演女優賞:ユン・ヨジョン『ミナリ』国際長編映画賞:『アナザーラウンド』(デンマーク)脚本賞:『プロミシング・ヤング・ウーマン』脚色賞:『ファーザー』音響賞:『サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ』編集賞:『サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ』撮影賞:『Mank/マンク』美術賞:『Mank/マンク』衣装デザイン賞:『マ・レイニーのブラックボトム』メイク・ヘアスタイリング賞:『マ・レイニーのブラックボトム』作曲賞:『ソウルフル・ワールド』歌曲賞:『ジューダス・アンド・ザ・ブラック・メサイア』“Fight For You”視覚効果賞:『TENET テネット』長編アニメ映画賞:『ソウルフル・ワールド』長編ドキュメンタリー映画賞:『オクトパスの神秘:海の賢者は語る』短編実写映画賞:『隔たる世界の2人』短編アニメ映画賞:『愛してると言っておくね』短編ドキュメンタリー賞:『コレット(原題)』(text:Ryo Uchida)■関連作品:ノマドランド 2021年3月26日より全国にて公開© 2021 20th Century Studios. All rights reserved.ミナリ 2021年3月19日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開©Photo by Melissa Lukenbaugh, Courtesy of A24ファーザー 2021年5月14日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© NEW ZEALAND TRUST CORPORATION AS TRUSTEE FOR ELAROF CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION TRADEMARK FATHER LIMITED F COMME FILM CINÉ-@ ORANGE STUDIO 2020アナザーラウンド 2021年9月3日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷シネクイントほか全国にて公開©2020 Zentropa Entertainments3 ApS, Zentropa Sweden AB, Topkapi Films B.V. & Zentropa Netherlands B.V.
2021年04月26日第93回アカデミー賞授賞式が4月26日(日本時間)、米ロサンゼルスで開催され、クロエ・ジャオ監督の『ノマドランド』が作品賞をはじめ、監督賞、主演女優賞の最多3部門で栄冠に輝いた。ベネチア国際映画祭での金獅子賞受賞を皮切りに、トロント国際映画祭、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞といったオスカー前哨戦で圧倒的な強さを発揮した本作が、アカデミー賞でも大本命としてのポテンシャルを見せつけた。ジャオ監督は監督賞を受賞し、女性監督として『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー(第82回)以来2人目の快挙を達成した(なお、女性監督の作品がアカデミー賞の作品賞に輝くのも、『ハート・ロッカー』以来2作目となる)。主演女優賞も『ノマドランド』からフランシス・マクドーマンドが受賞。こちらも前哨戦での勢いそのままに、彼女にとって『ファーゴ』(第69回)、『スリー・ビルボード』(第90回)に続く3度目の同賞受賞を果たした。これで主演女優賞の受賞回数としては、通算4度輝いたキャサリン・ヘプバーンに次ぎ、歴代2位を誇ることになる。『ノマドランド』はジェシカ・ブルーダーのノンフィクション「ノマド漂流する高齢労働者たち」を映画化したロードムービー。リーマンショックの影響で、長年住み慣れた家を失った60代の女性・ファーン(マクドーマンド)が、“現代のノマド(遊牧民)”として、過酷な季節労働の現場を渡り歩く姿を通して、人間にとっての誇りと尊厳、自由に生きる意義を問いかけた。フィクションとドキュメンタリーの境界を巧みに行き来する芸術性に加えて、主人公のたくましい姿に、コロナ禍を生き抜こうと葛藤する現代人が、自らを重ね合わせたのも旋風の大きな要因。まさに“今年の1本”と呼ぶにふさわしい本作が、激動のアカデミー賞を制する結果となった。中国出身の女性監督が手がけた『ノマドランド』が作品賞と監督賞に輝いた第93回のアカデミー賞で、もう1つ歴史的瞬間が刻まれたのが、助演女優賞。『ミナリ』のユン・ヨジョンが、韓国人俳優として初めてアカデミー賞の俳優部門で受賞する快挙を成し遂げたのだ。1980年代、農業での成功を夢見て、アメリカ南部に移住した韓国出身の一家が、理不尽な境遇にも負けず生きる姿を描くヒューマンドラマで、ヨジョンは毒舌で破天荒な祖母スンジャを好演。前哨戦にあたる全米映画俳優組合(SAG)賞、英国アカデミー賞でも助演女優賞を獲得していた。なお、『ミナリ』は大半が韓国語のセリフだが、ブラッド・ピットの映画製作会社「PLAN B」が製作に関わったアメリカ映画となる。例年と異なり、セレモニーの最後に発表されたのが主演男優賞。受賞したのは『ファーザー』のアンソニー・ホプキンスだった。史上最高齢で2度目の受賞。遺作『マ・レイニーのブラックボトム』で“最期の熱演”を披露し、昨年8月に43歳の若さで亡くなったチャドウィック・ボーズマンさんは受賞を逃した。最後の最後、大方の予想に反する驚きのどんでん返しが待っていた。また、助演男優賞は『ジューダス・アンド・ザ・ブラック・メサイア』のダニエル・カルーヤが初受賞している。新型コロナウイルスの影響により、開催が危ぶまれた中、例年の2月開催から4月に延期された今年のアカデミー賞授賞式。劇場閉鎖が長引く現状を考慮し、NetflixやAmazon Prime Videoといったインターネットを通じて配信された作品も、各部門のノミネート資格を得る異例の条件が加えられた。昨年から一転し、俳優賞全部門に非白人の候補が名を連ねた。異例尽くし、そしてニューノーマルともいえる投票の結果、会員たちは『ノマドランド』を筆頭に、時代や人種、性別や障がいの有無といった枠組みを超えて、逆境にもめけず前を向く人々の力強さと多様な生き方を祝福した。繰り返しになるが、その姿にコロナ禍を生きる私たちが大いに共感を覚えることは言うまでもない。【第93回アカデミー賞主な受賞結果】作品賞:『ノマドランド』監督賞:クロエ・ジャオ『ノマドランド』主演男優賞:アンソニー・ホプキンス『ファーザー』主演女優賞:フランシス・マクドーマンド『ノマドランド』助演男優賞:ダニエル・カルーヤ『ジューダス・アンド・ザ・ブラック・メサイア』助演女優賞:ユン・ヨジョン『ミナリ』国際長編映画賞:『アナザー・ラウンド』(デンマーク)脚本賞:『プロミシング・ヤング・ウーマン』脚色賞:『ファーザー』音響賞:『サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ』編集賞:『サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ』撮影賞:『Mank/マンク』美術賞:『Mank/マンク』衣装デザイン賞:『マ・レイニーのブラックボトム』メイク・ヘアスタイリング賞:『マ・レイニーのブラックボトム』作曲賞:『ソウルフル・ワールド』歌曲賞:『ジューダス・アンド・ザ・ブラック・メサイア』“Fight For You”視覚効果賞:『TENET テネット』長編アニメ映画賞:『ソウルフル・ワールド』長編ドキュメンタリー映画賞:『オクトパスの神秘:海の賢者は語る』短編実写映画賞:『隔たる世界の2人』短編アニメ映画賞:『愛してると言っておくね』短編ドキュメンタリー賞:『コレット(原題)』取材・文=内田涼『ノマドランド』公開中生中継!第93回アカデミー賞授賞式放送日時:4月26日(月)午前8:30 [WOWOWプライム][WOWOWオンデマンド]第93回アカデミー賞授賞式<字幕版>4月26日(月)夜9:00 [WOWOWプライム][WOWOWオンデマンド]番組オフィシャルサイト:
2021年04月26日第93回アカデミー賞授賞式が4月26日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターとユニオン駅の2つの会場で開催され、『ファーザー』のアンソニー・ホプキンスが、2度目となる主演男優賞に輝いた。世界30か国以上で上演された傑作舞台の映画化。先日12月31日に83歳を迎えたホプキンスが自身と同名、同年齢、そして同じ誕生日の認知症の主人公を演じている。この物語を手掛けたのは、ロンドンのタイムズ紙が「現代において最も心躍る劇作家」であると謳う、フランス人のフロリアン・ゼレール。原作である舞台作品は、フランス演劇界最高位のモリエール賞で脚本賞を受賞し、パリ、ロンドン、ニューヨークなど世界30か国以上で上演。ゼレール自身が長編初監督作としてメガホンをとり、『危険な関係』でアカデミー賞を受賞した脚本家クリストファー・ハンプトンが共同脚本を務める。アンソニーが主演男優賞を受賞するのはハンニバル・レクターを演じた『羊たちの沈黙』(1991年)に続き2度目。アンソニーは自身のinstagramを更新し、「おはようございます。故郷のウェールズにいます。83歳でこのような賞を受賞するとは思ってもみませんでした。アカデミーに感謝します。そして、あまりにも早くこの世を去ってしまったチャドウィック・ボーズマンにこの賞を捧げます。ありがとうございます。予想外でした。光栄で名誉なことと思います」とコメントした。本作は、アンソニーの記憶と現実を追体験する迷宮のような世界観で描かれている。5月14日より全国にて公開される。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ファーザー 2021年5月14日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© NEW ZEALAND TRUST CORPORATION AS TRUSTEE FOR ELAROF CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION TRADEMARK FATHER LIMITED F COMME FILM CINÉ-@ ORANGE STUDIO 2020
2021年04月26日第93回アカデミー賞授賞式が4月26日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターとユニオン駅の2つの会場で開催され、『ノマドランド』のフランシス・マクドーマンドが、3度目となる主演女優賞に輝いた。作品にほれ込み、製作にも関わったマクドーマンドが演じるのは主人公・ファーン。企業の破たんと共に、長年住み慣れたネバタ州の住居も失った彼女は、キャンピングカーに亡き夫との思い出を詰め込んで、“現代のノマド(遊牧民)”として、季節労働の現場を渡り歩く。その日、その日を懸命に乗り越えながら、行く先々で出会うノマドたちとの心の交流と共に、誇りを持った自由な放浪を続ける彼女がたどり着くのは?マクドーマンド自身が自身の生き方や考え方、ファッションなどライフスタイルのすべてを投影し、実在のノマドたちと路上や仕事場で交流をしながら、ファーンというキャラクターを作り上げた。シカゴ映画批評家協会賞、全米映画批評家協会賞、英国アカデミー賞などで主演女優賞に輝いており、アカデミー賞も貫禄の受賞を果たした。マクドーマンドが主演女優賞を受賞するのは『ファーゴ』(第69回)、『スリー・ビルボード』(第90回)に続き3度目。これで同賞に通算4度輝いたキャサリン・ヘプバーンに次ぎ、歴代2位の受賞回数を誇ることに(ちなみに、ジョディ・フォスター、ヒラリー・スワンク、メリル・ストリープらは2度受賞している)。受賞コメント言葉で表現できません。私たちは作品を通して戦っています。そのことを知ってもらいたい。感謝しています。(text:cinemacafe.net)
2021年04月26日第93回アカデミー賞授賞式が4月26日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターとユニオン駅の2つの会場で開催され、作品賞にクロエ・ジャオ監督の『ノマドランド』が輝いた。第77回(2020年)ベネチア国際映画祭で最高賞にあたる金獅子賞を皮切りに、第45回トロント国際映画祭で最高賞の観客賞、第78回ゴールデングローブ賞で作品賞と監督賞を受賞。第74回英国アカデミー賞でも、作品賞をはじめ最多4部門に輝いていた。オスカー前哨戦で圧倒的な存在感を示した“大本命”が、今年のアカデミー賞でも順当に作品賞を手にし、コロナ禍に揺れた映画賞レースにおいて有終の美を飾った。なお、女性監督の作品がアカデミー賞の作品賞に輝くのは、キャスリン・ビグロー監督の『ハート・ロッカー』(第82回)以来2度目となる。ジェシカ・ブルーダーのノンフィクション「ノマド漂流する高齢労働者たち」を映画化したロードムービー。リーマンショックの影響で、長年住み慣れた家を失った60代の女性が“現代のノマド(遊牧民)”として、過酷な季節労働の現場を渡り歩く姿を、アメリカ西部の雄大な自然を背景に描いた。誇りを胸に、自由に生きる主人公には、コロナ禍に苦悩する世界中の観客から強い共感が寄せられていた。受賞コメントクロエ・ジャオ監督プロデューサー陣、フランシス・マクドーマンドを代表してご挨拶します。他の候補者の皆さんにもお礼を申し上げます。フォックス・サーチライト・ピクチャーズ、原作者のジェシカ・ブルーダー、そしてノマドの皆さん。多くの人たちのおかげで、この作品が完成しました。皆さんは真実の優しさを示してくれました。プロデューサーも務める主演のフランシス・マクドーマンドぜひ、大きなスクリーンで見てください。仲間を連れて映画館に行き、隣にも観客がいる状況で。ウルフにこの映画を捧げます(オオカミの鳴き声をまねて、雄たけび)(text:cinemacafe.net)■関連作品:ノマドランド 2021年3月26日より全国にて公開© 2021 20th Century Studios. All rights reserved.
2021年04月26日第93回アカデミー賞授賞式が4月26日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターとユニオン駅の2つの会場で開催され、ディズニー&ピクサー作品『ソウルフル・ワールド』が長編アニメーション映画賞を受賞した。人間が生まれる前の「ソウル(魂)」たちの世界を舞台に、そこに迷い込んだジャズミュージシャンを夢見る音楽教師の主人公と、何事にも興味も示さず、生きる目的を見つけられない22番と呼ばれるソウルが冒険を繰り広げる。昨年の『トイ・ストーリー4』に続き、ディズニー&ピクサー作品が同賞に輝くのは2年連続。ピート・ドクター監督の作品が受賞するのは、『カールじいさんの空飛ぶ家』(第82回)、『インサイド・ヘッド』(第88回)に続き3回目となる。『ソウルフル・ワールド』は当初、劇場公開が予定されていたが、度重なる公開延期を経て、現在はディズニー公式動画配信サービス「Disney+ (ディズニープラス)」にて独占配信されている。長編アニメ/ピート・ドクター監督の受賞コメントこの作品は、人生を教えてくれるジャズに対するラブレターです。(スタッフ、キャストの名前を挙げながら)人生の目的を追求したいという私の思いを、支えてくれた。家族もそうです。そして映画の主人公と同じ世界中の音楽教師たちにも感謝を申し上げます。彼らは世界をより良いものにしてくれています。ジャズミュージシャンの模範に従って、これからも美しいものを作っていきましょう。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ソウルフル・ワールド 2020年12月25日よりDisney+(ディズニープラス)にて配信©2020 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2021年04月26日第93回アカデミー賞授賞式が4月26日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターとユニオン駅の2つの会場で開催され、『Judas and the black Messiah』(原題)のダニエル・カルーヤが助演男優賞を初受賞した。1960年代後半から70年代にかけて、アメリカ国内で急進的な黒人解放運動を展開した政治組織「ブラックパンサー党」の指導者だったフレッド・ハンプトン暗殺事件を描いた実録ストーリーで、カルーヤはハンプトンを演じた。前哨戦にあたるゴールデングローブ賞に続き、助演男優賞を受賞。なお、『Judas and the black Messiah』(原題)からは、共演したラキース・スタンフィールドも助演男優賞の候補に挙がっていた。受賞コメント神様ありがとうございます。神の導きがあって、ここに来ることができました。すばらしいサポートをしてくれた共演者、スタッフと出会えてうれしく思います。彼らはわたしを信頼し、インスピレーションを与えてくれた。一緒に仕事ができて光栄でした。我々は、フレッド・ハンプトンという人の人生にインスピレーションをもらいました。22歳で亡くなったけど、子どもたちの教育や無料の医療の提供に尽力した人です。ブラックパンサー党の一員であった彼から多くを学びました。「統合」の力を示したと思います。分断ではなく統合を。結束の力を教えてくれたことに感謝しています。これからも努力を続けなければいけない。明日からも仕事です。そして人生を祝うこと、生きていることはすばらしいことなのです。(text:cinemacafe.net)
2021年04月26日本年度アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた『アイダよ、何処へ?』(原題:Quo Vadis, Aida?)が、この秋、日本公開決定。ティザービジュアルも到着した。1995年夏。セルビア人勢力によって占拠されたボスニア・ヘルツェゴヴィナの町、スレブレニツァ。2万5千人もの住人たちが保護を求めて国連基地に集まっていた。国連平和維持軍で通訳として働くアイダは、交渉の中で極めて重要な情報を得ることに。セルビア人勢力の動きがエスカレートし、基地までも占拠しようとする中、アイダは逃げてきた同胞、その中にいる夫と息子たちを守ることはできるのか――。本作は、長編デビュー作『サラエボの花』が2006年ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞し、注目されたヤスミラ・ジュバニッチ監督による最新作。『サラエボ、希望の街角』をはじめ、一貫して故郷ボスニア・ヘルツェゴヴィナの悲劇、ボスニア紛争の傷跡を描き続けている監督が、オスカー初ノミネートを果たした本作は、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ東部のスレブレニツァで約8000人のイスラム教徒が虐殺された惨劇から25年という節目に、国連平和維持軍で通訳として働く女性アイダが、必死に家族を守ろうとする姿を通して、その真実を描く衝撃のドラマだ。ヴェネチア国際映画祭では無冠だったが、オスカー候補への追い上げで注目されている本作。RottenTomatoesでは、100%フレッシュの高評価を得ている。『アイダよ、何処へ?』は9月17日(金)よりBunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2021年04月25日元SMAPで俳優の草なぎ剛が16日、YouTube公式チャンネル『ユーチューバー 草なぎチャンネル』の動画「日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞&最優秀作品賞を受賞しました!本当にありがとうございます!【ミッドナイトスワン】」に出演。先月19日の第44回日本アカデミー賞授賞式を振り返り、俳優・吉沢亮について語った。『ミッドナイトスワン』が最優秀作品賞に輝き、自身も最優秀主演男優賞を受賞したことを受け、「本当にみなさん、ありがとうございます」と感謝した草なぎ。授賞式に緊張しつつも、「こういうYouTubeの部屋とは違って刺激的な空気を吸うのはすごく大事」と実感したという。また、大河ドラマ『青天を衝け』で共演中の吉沢亮もプレゼンターとして参加していたことから、「会場に吉沢亮くんもいてくれて。すごい安心したの。最近会って、知ってる人がいてくれると思って」「亮くんにも感謝」と心の拠り所となった様子。「亮くんともこれからすごくシーンが増えて来て。今、NHKで撮影していて。合間とかでめちゃくちゃ話すわけではないんですけど、すごいセリフがお互いにどんどんあったりするので、空気がすごく良くできあがってきていると思う」と関係性は作品にも反映されているようで、「お芝居をしていて亮くんからすごく伝わって来るものがある」と称賛の言葉を送っていた。
2021年04月18日英国アカデミー賞が発表された。作品賞に輝いたのは、『ノマドランド』。今作ではさらに、クロエ・ジャオが監督賞、フランシス・マクドーマンドが主演女優賞、ジョシュア・ジェームズ・リチャーズが撮影賞を受賞した。主演男優賞は『ファーザー』のアンソニー・ホプキンス。助演男優賞は『Judas and the Black Messiah』のダニエル・カルーヤ、助演女優賞は『ミナリ』のユン・ヨジュン。イギリス映画賞は『プロミシング・ヤング・ウーマン』。脚本賞は『プロミシング・ヤング・ウーマン』、脚色賞は『ファーザー』だった。文=猿渡由紀『ノマドランド』公開中
2021年04月12日日曜日(現地時間)、英国アカデミー賞(BAFTA賞)がバーチャル開催された。クロエ・ジャオ監督作の『ノマドランド』が作品賞、監督賞を含む4部門を受賞。ジャオ監督は英国アカデミー賞史上、監督賞を受賞した2人目の女性であり、初の有色人種女性という偉業を達成した。なお、監督賞を受賞した初の女性は、2010年のキャスリン・ビグロー(『ハート・ロッカー』)。ジャオ監督は「この賞を、ノマディックコミュニティの人たちに捧げたいです。彼らは、生活の中に私たちを快く受け入れてくれましたから。夢、葛藤、深い尊厳について共有してくれたのです。年を重ねるということの美しさーー私たちが慈しみ、祝福すべき旅路を教えてくれたことに感謝します」とスピーチした。主演男優賞のアンソニー・ホプキンス(83)は、同賞の史上最年長受賞者となった。「テレグラフ」紙によると、本人は受賞するとは全く予想していなかったそうで、オンラインでの授賞式を見ずにウェールズのホテルで絵を描いていたという。主な受賞者・受賞作品は以下の通り。作品賞『ノマドランド』監督賞クロエ・ジャオ『ノマドランド』主演男優賞アンソニー・ホプキンス『ファーザー』主演女優賞フランシス・マクドーマンド『ノマドランド』助演男優賞ダニエル・カルーヤ『Judas and the Black Messiah』助演女優賞ユン・ヨジョン『ミナリ』オリジナル脚本賞『プロミシング・ヤング・ウーマン』エメラルド・フェンネル英国作品賞『プロミシング・ヤング・ウーマン』(Hiromi Kaku)■関連作品:ノマドランド 2021年3月26日より全国にて公開© 2021 20th Century Studios. All rights reserved.
2021年04月12日草なぎ剛主演の映画『ミッドナイトスワン』が、「第44回日本アカデミー賞」で最優秀作品賞、最優秀主演男優賞はじめ、優秀賞8部門、新人俳優賞受賞を受賞したことを記念し、凱旋上映されることが決定した。東京、神奈川、千葉、大阪、福岡の全7劇場で26日より上映される。本作は、都会の片隅で出会った、トランスジェンダーの凪沙(草なぎ)と母親の愛を知らずに生きてきた少女・一果(服部樹咲)が心を寄せ合う姿を描き、凪沙の生き様、無償の愛を届けた。これまで各種SNS、ネット上では、観客や著名人、さらには昨年末12月31日に公開された台湾からも感動の声が続出。文春文庫より発売された小説版も異例の大ヒット、ハワイ国際映画祭、カイロ国際映画祭と、世界での上映も続いた。また、各映画賞でも評価され、数々の賞を受賞している。凱旋上映される7劇場は、TOHOシネマズ日比谷、TOHOシネマズ新宿、池袋HUMAXシネマズ(いずれも東京)、TOHOシネマズららぽーと横浜(神奈川)、TOHOシネマズ流山おおたかの森(千葉)、TOHOシネマズ梅田(大阪)、kino cinema 天神(福岡)。上映時間など詳細については、各種映画館ホームページにて。(C)2020 Midnight Swan Film Partners
2021年03月22日