2021年5月18日 18:30
相次ぐボイコット…ハリウッドを震憾させたゴールデングローブ賞の内部事情
《文:Akemi Kozu Tosto/神津トスト明美》
アカデミー賞の次に人気がある映画賞、といっても過言ではないゴールデングローブ賞。しかし、賞の権限を司る「ハリウッド外国プレス協会」ことHFPA(=Hollywood Foreign Press Association)の大スキャンダルがゴールデングローブ賞の存続を危うくしている。いったい何が起きているのか?
ハリウッド外国プレス協会(HFPA):小グループからハリウッドを牛耳る存在へ
そもそもHFPAというのはどういう団体なのだろう?あんなに有名なゴールデングローブ賞を司っているのだから、さぞや大きな団体かと思いきや、実際は全く異なる。
ことの始めは1943年。ハリウッドに住む8人の外国人映画ジャーナリストたちが、大スターへの取材権利がもらえず苛立っていた。そこで考え出したのが、独自の映画賞をスタートさせるという案。それがゴールデングローブ賞の誕生だった。長いこと弱小映画大賞と言われていたが、83年に入りアメリカTV界の巨匠、故ディック・クラークが関わり始めてから、出演者たちの質が格段に飛躍。
95年にメジャーネットワークNBCで放映されることになってから、「アカデミー賞の数週間前に放映される大切な映画賞」