熊川哲也率いるKバレエカンパニーが、新作『マダム・バタフライ』を初演する。原作は、ジョン・ルーサー・ロングの小説に基づくプッチーニのオペラ。長崎の元芸者バタフライ(蝶々さん)がアメリカ人海兵ピンカートンの現地妻となって一子を設けるが、アメリカに帰国し本妻ケイトを伴って再び現れたピンカートンに子供を渡し、自害するという物語だ。この題材を熊川は独自のバレエとして生まれ変わらせる。公演を前に、リハーサルのもようが公開された。【チケット情報はこちら】初めに報道陣に対し、熊川が作品への思いを説明。「『マダム・バタフライ』は、米兵と日本女性とのわずか1か月の出来事を描いたピエール・ロティの小説『お菊さん』に、ルーサー・ロングがロマンを加え、美しいストーリーに仕立てたものだと言われていますが、僕は長崎へ行き、これはフィクションではなくノンフィクションだと考えるようになりました。当時の芸者の女性が笑顔も作らずアメリカ人と写っている写真を見た時、“悲しい、ではなく、信念をもって生き抜いたんだと思わないといけないんだな”“日本女性は素晴らしい”と思ったのです」そしてまず公開されたのは、バタフライ(矢内千夏)とピンカートン(堀内將平)が初夜を迎えるパ・ド・ドゥ。直前には、バタフライの改宗に怒った伯父ボンゾウが乗り込んできて、結婚式を台無しにしたところだ。哀しみや不安を湛えて正座するバタフライを、ピンカートンはいたわるように後ろからそっと抱きしめる。その優しい求愛に、バタフライの表情も徐々にほぐれていく。ピンカートンにリフトされ、ひらひらと手を羽ばたかせるバタフライ。やがて愛の喜びの中、バタフライはピンカートンに肩を抱かれ、奥へと消えていく。15歳のバタフライの可憐さと心の繊細な移ろいを、余すところなく踊る矢内。堀内演じるピンカートンの紳士ぶりも印象的だ。続いて披露されたのは、花魁道中。熊川は、ピンカートンとバタフライの出会いの場として遊郭の場面を作った。色とりどりの扇を立体的にひらめかせる女性達。その中央に立つのが、山田蘭演じる花魁だ。笑顔を見せない彼女の表情は憂いを帯び、冒頭で熊川が語った写真を思い起こさせる。女性達の艶やかな色香にすっかり当てられてしまった様子のピンカートン。ダメ押しのように、花魁は彼に流し目をするのだった。日本的な所作を学ぶため、日本舞踊や歌舞伎の映像を参考にしたという矢内はパ・ド・ドゥについて「心の中では色々な感情が渦巻いているのですが、感情をぐっとこらえることで伝えられるものもあるのではないかと思って演じています」。プッチーニの音楽を聴いて今回、余計な振りは要らないのではないかと感じたという熊川は「愛国心とはなかなか言いづらい時代ですが、この作品を観て、同じ日本人として、心を豊かにする清い水のような感覚を味わってほしいと思います」と語った。公演は、9月27日(金)~29日(日)までBunkamuraオーチャードホールにて、10月10日(木)~14日(月・祝)まで東京文化会館大ホールにて上演。チケット発売中。取材・文:高橋彩子
2019年09月19日人気声優・神谷浩史が、江戸川乱歩の「少年探偵団」シリーズを原案にした新感覚学園ミステリー『超・少年探偵団NEO -Beginning-』で怪人二十面相の声を担当していることが明らかになった。高杉真宙、佐野岳、堀田真由、板垣瑞生ら若手俳優が出演する本作。今回明らかになったのは、「君が欲しいよ、芳狼くん」と、妖しく不気味、そして妖艶な声で本作の重要な役割を担っている怪人二十面相役。その声の正体は、「進撃の巨人」のリヴァイ役や「しろくまカフェ」のペンギンさん役、「おそ松さん」のチョロ松役、「斉木楠雄のΨ難」の斉木楠雄役など、数々の人気アニメ作品に出演する神谷さんだ。現在公開中の映像では、怪人二十面相も登場しており、「怪人二十面相の声がどう聞いても神谷さんで見たい」「怪人二十面相、ほんと神谷さんの声っぽいなあ」「怪人二十面相の声がどう聞いても神谷浩史にしか聞こえなくて辛い」などと映像を見た人たちからすでに正解が飛び出していた。今回神谷さんは、この非現実的なキャラクターを見事に演じ、彼の存在により本作を本格的なミステリー作品として押し上げている。神谷さんは「少年探偵団の中で、とりわけ妖しい魅力を放っている二十面相の声をこの僕に任せていただけるとは!そして個人的には高杉真宙くんや佐野岳くんと共演できてとても嬉しい!」と出演を喜び、「芦塚監督が生み出したNEOの名に相応しい、新しい二十面相にお力添いできるよう精一杯アフレコさせていただいたので、劇場に足を運んでいただけると有り難いです!」とコメントしている。さらに今回の発表に合わせて、「久しぶりだね…」と怪人二十面相が怪しげに登場する第2弾となる予告編も到着。怪人二十面相と芳狼との関係性によりフォーカスした映像となっている。『超・少年探偵団NEO -Beginning-』は10月25日(金)より新宿バルト9、渋谷TOEIほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:超・少年探偵団NEO −Beginning− 2019年10月25日より全国にて公開©2019 PROJECT SBD‐NEO
2019年09月05日9月に初来日する、ヨーロッパで今最も注目を集めるバレエカンパニー、「バレエ・アム・ライン」。芸術監督を務めるマーティン・シュレップァー氏に、『バレエ・アム・ライン』、また公演する『白鳥の湖』の魅力について聞いた。【チケット情報はこちら】2009年より同バレエ団の芸術監督を務めるシュレップァー氏。すでに名のあるバレエ団ではあったが、氏の改革以来、大きく飛躍してきた。氏が芸術監督となってから変わったことは「アーティスティックな状況の変化」と語る。「新しく5つのスタジオがある”バレエハウス”を作ったこと、そしてカンパニーの名前が変わりました。美徳の部分を変えたと言えるのではないでしょうか。純粋なダンスに目を向けたというのは、決してストーリー性があるバレエをしないとか、嫌いとかではなく、アーティスティックな観点からの変革を続けてきたことで、我々のカンパニーに対する外からの評判や印象が変わったのではないでしょうか」また『白鳥の湖』は日本でも良く知られる古典だが、今作は2018年の同バレエ団の新作。氏が制作する中で一番のインスピレーションとなったのは、小澤征爾のチャイコフスキーだという。「私個人として大型の古典的な作品を取り扱うことを長くテーマにしていたのですが、その準備に3、4年は必要だと思っていました。『白鳥の湖』と『眠れる森の美女』で迷っていたとき、小澤征爾のチャイコフスキー原典版の録音を聞き、倒れてしまうぐらいの衝撃を受け、それが最後の決め手になりました」と話す。また優雅な踊りをイメージするバレエとは違い、同バレエ団の『白鳥の湖』はスピーディな動きも特徴だ。「私のレッスンというのはとても独特ですが、常識外れではない。音楽的なダイナミックさに合わせてすばやく激しく動くことを求めています。私のカンパニーのダンサーは、体格も違うし年齢も国籍も多種多様。日本人では加藤優子さんという素晴らしいダンサーがいて、彼女は47歳ですが偉大なアーティストです。私の作品は身体への要求は高いと思いますが、振付はいつもハーモニー(調和)なものではなく、私自身ヨーロッパ人なのでレジスタント(抵抗性)も好きですし、舞台上でのフリクション(衝突)を大事に思います。舞台上ではハーモニーたっぷりな作品よりドラマがあるほうが面白いものになりますね」公演は9月20日(金)・21日(土)、東京・Bunkamura オーチャードホールにて、9月28日(土)兵庫・兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホールにて。
2019年09月04日ドイツのバレエ団“バレエ・アム・ライン”が、昨年初演した芸術監督マーティン・シュレップァー振付の話題作『白鳥の湖』を引っさげて初来日する。この有名作が1877年に世界初演された際の台本および音楽の構成に立ち返りつつ、物語よりも人間の心理に焦点を当てて送る、現代的、独創的な作品だ。9月の公演を前に、カンパニー所属の日本人ダンサー、中ノ目知章の取材会が行われた。【チケット情報はこちら】「この『白鳥の湖』の見どころは、音楽の美しさが前面に出ていて、その音とダンスが合っていること、そしてキャラクターそれぞれの個性が出ていることだと思います」と中ノ目は言う。「マーティンが重視したのは、クラシカルな美だけでなく、陰と陽両方の美しさ。この作品ではオデットの継母が悪役として登場し、僕はその継母の側近役を初演から踊っているのですが、演じるにあたっては、悪く見せるのではなく、自分の中に存在する悪い部分をエネルギーとして出すよう努めました」2015年に入団し、現在27歳。シュレップァー監督下で着実に成長してきた。「芸術監督が直々にレッスンを指導することは珍しいと思うのですが、マーティンは週1回ほど見てくれるので、皆、気合が入りますね。彼のレッスンは、ただのウォーミングアップではなく、常に自分の肉体の限界まで行き、そこからさらに高めていくことを求められる。僕は“せっかく良い脚を持っているんだから、もっときちんと使って欲しい”と、毎回のように彼から骨盤の引き上げ方、付け根からの伸ばし方を指導してもらってきました。脚が伸ばせるようになるとしっかり立てるし、上半身もより使えます。マーティン自身、フィギュアスケートの経験があり、ダンスの訓練だけをしてきた人より筋肉が強く素晴らしい踊り手で、ダンサーにもそれを求めるので大変ですが、彼とリハーサルする時は彼より上手に踊るよう心がけています(笑)」せっかくの日本公演だけに「やはり王子を踊りたかった」との思いも口にした中ノ目。「シュレップァー版の王子は、強さだけでなく弱さや、心の変化といったものが、従来版以上に描かれていて、とても人間味があるんです」。とはいえ、2020年よりマニュエル・ルグリの後任としてウィーン国立バレエ団の芸術監督に就任するシュレップァーに誘われ、中ノ目もウィーンへの移籍が決まっているのは、その実力が評価され、期待されている証だ。「マーティンに『良いダンサーだから』と評価してもらえたことは、僕の力になっています。彼はウィーンのバレエ団をヨーロッパ一、世界一のカンパニーにすると言っていて、それはきっとバレエ・アム・ラインでも彼が目指していたこと。なので僕は、彼のもとで世界一のダンサーになるのが目標です」まずは、シュレップァーと中ノ目のバレエ・アム・ラインでの集大成と呼べそうな日本公演、見逃せそうにない。公演は9月20日(金)・21日(土)、東京・Bunkamura オーチャードホールにて、9月28日(土)兵庫・兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホールにて。取材・文:高橋彩子
2019年08月22日女優・門脇麦が、8月24日(土)放送の「ノンフィクションW パリ・オペラ座バレエ団 オニール八菜 夢の中で踊る」でナレーションを務めることが分かった。本番組では、日本人として初めてバレエ界の頂点である“オペラ座バレエ団”エトワールに挑戦するバレエダンサー、オニール八菜に密着した模様を放送。彼女の原点である、3歳の頃から通い始めた東京・成城の岸辺バレエスタジオから、パリ・オペラ座の心臓部である内部稽古場、歴史を誇るオペラ・ガルニエでの世界で最も華やかな舞台の模様まで、独自の長期取材を敢行。夢を実現し舞台で踊る現在の日々を追いながらも、伝統に向かい合い、さらなる高みを目指す姿を映し出す。今回、同番組のナレーションを務めるのは、連続テレビ小説「まれ」や「トドメの接吻」、『さよならくちびる』などに出演、オニールさんと同時期に岸辺バレエスタジオに通っていた門脇さん。ナレーションの担当が決定し「すごくうれしかった」という門脇さんは、「普段のナレーションの仕事はもう少し、専門用語が出てきたり、解説的な文章が多かったりしますが、今回はいわゆるナレーション、というよりはもう少しカジュアルな感じで、八菜に寄り添うように喋れたら良いなと思ってやらせていただきました」とコメント。また、岸辺バレエスタジオで過ごした日々をふり返り、「打たれ強くなったんじゃないかなと思います。それは今の仕事にかかわらず、わたしの人格というか、すべてにつながっていると思います」と自身にとっても原点であるようだ。さらに、オニールさんとは幼少の頃から仲良しだったそうで、「小さい頃の彼女は、快活で明るい子でした。あのおてんばだった八菜が本当に立派になられて…!感慨深いです」と笑顔。「海外に行ってからも、たまに帰ってきて、何ヶ月か一緒にレッスンをする機会があったのですが、帰ってくるたびに成長のスピードがすさまじくて。こういう人がプロになれるんだろうと肌で感じました」と一緒に教室に通っていた頃をふり返っている。番組については「バレエに限らずどのスポーツでも、頂点を極めて、プロで活動するのは言うまでもありませんが本当に大変なこと。でもこの番組ではそれを感じさせないというか。それは八菜の性格的なものもあると思う。明るくて飄々としているというか、なんだか軽やかなんです。そんな八菜の魅力が詰まった、新しいタイプのバレエダンサーのドキュメンタリーだと思います」と説明し、「バレエ初心者の方にも敷居が高くない番組になっていますので、ぜひ八菜とバレエの魅力を堪能してください」と呼びかけている。「ノンフィクションW パリ・オペラ座バレエ団 オニール八菜 夢の中で踊る」は8月24日(土)16時30分~WOWOWライブにて放送。(cinemacafe.net)
2019年08月21日ヨーロッパで今最も注目の高いバレエカンパニー、「バレエ・アム・ライン」による初来日公演が、今年9月20日(金)・21日(土)に東京、9月28日(土)には兵庫にて開催される。【チケット情報はこちら】その演目はバレエを見たことがない人でも知っている有名な演目《白鳥の湖》だ。マニュエル・ルグリの後任として2020年シーズンよりウィーン国立バレエの芸術監督就任が決まっている鬼才マーティン・シュレップァーが世界初演時の原典譜と台本を用いてチャイコフスキーが理想とする《白鳥の湖》を新演出。ファンタジーよりリアリティを追求した物語性豊かな作品は、見慣れた≪白鳥≫のイメージをガラっと変える。日本公演のアンバサダーに就任したのは、元宝塚歌劇団花組男役トップスターで、現在は女優として活躍する真飛聖。真飛は公演の見どころについて、「セットがシンプルで、衣装もチュチュや白タイツは登場しない。人間がシンプルな姿で表現することで、観る者の想像力を掻き立てる演出になっている」と語る。また、ドイツ・デュッセルドルフを訪れ現地でバレエ・アム・ラインのレッスンを見学した真飛。「バレエダンサーは華奢なイメージだけど、バレエ・アム・ラインのダンサーたちは裸足で踊ったり、アクロバティックな振付が多いので、筋肉がすごい!女性ダンサーも肉体がバレリーナというよりアスリートという感じで、バレリーナであんなに筋肉質なダンサーは初めて見ました」とダンサーたちの肉体美を絶賛。自身も小さな頃からバレエをやっていたというが、新しい世界観での《白鳥の湖》に驚きを感じたと言い、「ちょっと敷居が高いなと思う人でも、彼らのスタイリッシュで力強いパフォーマンスを観たら衝撃を受け、その肉体表現にさらに興味が湧いて、もっとバレエを観たいと思ってもらえると思う。これまでバレエを観たことがなくても、気軽に劇場に来ていただけたら」とメッセージを送った。公演は9月20日(金)・21日(土)、東京・Bunkamura オーチャードホールにて、9月28日(土)兵庫・兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホールにて。またアンバサダーの真飛がドイツ・デュッセルドルフを訪れ、同公演を紹介する特別番組「恋するバレエ~真飛聖魅惑のドイツ旅~」が、8月4日(日)朝5時15分より関西テレビ放送にて、8月25日(日)15時30分よりBS日テレにて放送される。チケットはいずれも発売中。
2019年08月02日熊川哲也が英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルとして活躍後、Kバレエ カンパニーを設立したのは1999年のこと。古典作品を独自の視点で演出した作品群のほか、稀有なダンサーである熊川の審美眼によって創り出される意欲作も、Kバレエの魅力だ。2014年にはオペラ原作の『カルメン』、2017年には台本や音楽などすべての構成を担当した『クレオパトラ』を世界初演。毎日芸術賞特別賞を受賞するなど、高い評価を得ている。そして今年、カンパニー創立20周年を迎えた熊川が次に挑戦するのは、オペラ『蝶々夫人』の全幕バレエ化だ。都内で行われた制作発表に足を運んだ。【チケット情報はこちら】物語は明治時代、開国間もない頃の日本で展開する。長崎の武家に生まれたバタフライ〔蝶々〕(矢内千夏、中村祥子、成田紗弥のトリプルキャスト)は、家が没落したことで、今では遊女見習いとして遊郭にいた。その頃、海軍士官としてアメリカから赴任してきたピンカートン(宮尾俊太郎、山本雅也、堀内將平のトリプルキャスト)は、たまたま訪れた遊郭でバタフライと出会う。可憐な一輪の花を思わせるバタフライに惹かれ、ピンカートンは港を見下ろす邸宅に彼女を住まわせることにする。ピンカートンに一生を捧げるものと信じて、嫁入り道具や父の形見の短刀を携えやってきたバタフライだったが……。会見では熊川と矢内、中村、成田、そしてピンカートン役のほか本作では振付補佐も務める宮尾が登壇。 和と洋が融合する新たなバレエの舞台を、今まさに制作中という熊川は、「自分自身に“必ず成功する!”と言い聞かせているところ」と笑わせながらも、「非常に悩みましたね」とクリエイティブの苦労を明かす。「我々ダンサーは“アウト”(身体や脚を常に開くバレエの基本)にするという西洋の伝統を受け継いできたわけで、対照的な日本の“イン”の動きを同時にするのは、やはり難しい。なので、日本的な要素はスピリットなものに込めようと思っています」と熊川は語る。その“イン”の象徴ともいえるバタフライ役の矢内は、昨年プリンシパルに昇格したばかり。「日本人だからこそ感じ取れる心情はあると思うので、そこを大切に演じたいです」と真剣な面持ちだ。一方、同じバタフライ役でも、ベルリン国立バレエ団やハンガリー国立バレエ団でプリンシパルの経験を持ち、スケールの大きさが魅力の中村。「自分と一致する部分があまりないので大変ですね」と笑いつつ、熊川の振付には「いつも感銘を受けています」と新たな挑戦を楽しんでいる様子だ。また注目のホープ、成田は「国籍や身分の違いも超える愛を、ステップや音楽に乗せて演じられたら」と初々しく語った。「バタフライが物語でどう見えるかを考え、客席からブーイングが起きるほどのピンカートンにできれば」と話す宮尾ともども、意気込みは充分。Kバレエならではの『マダム・バタフライ』の誕生を、今から楽しみに待ちたい。9月27日(金)から29日(日)までオーチャードホール、10月10日(木)から14日(月・祝)まで東京文化会館大ホールにて上演。取材・文/佐藤さくら
2019年08月01日現代のバレエ界において“レジェンド”という言葉がもっとも相応しいダンサー、アレッサンドラ・フェリとロベルト・ボッレ。彼らが9人のゲストたちと展開する〈フェリ、ボッレ&フレンズ〉。その開幕を前に、ふたりに公演の見どころを聞いた。【チケット情報はこちら】ふたりは今回、Aプロで上演されるアシュトン振付『マルグリットとアルマン』で共演。オペラ「椿姫」と同じ、デュマ・フィスの小説を原作とした35分ほどの作品だ。「私の大好きなバレエなの。これより先に、ジョン・ノイマイヤーが振付けた『椿姫』でもマルグリットを踊っているけれど、おかげでアシュトンのマルグリットでも、そのキャラクターの陰影を心の底から理解して演じることができているわ」と話すフェリ。ボッレは、彼女が演じる高級娼婦マルグリットに恋する純粋な青年、アルマンを踊る。「非常に密度の濃いバレエです。この作品を核に、いくつもの宝石をちりばめるようにしてプログラムを組みました」と話す。その美しい容姿から、イタリアの貴公子と呼ばれてきた彼だが、長く芸術監督を務める〈ボッレ&フレンズ〉の初の日本公演となる今回、実に対照的なふたつのプログラムを組んできた。「いっぽうのBプロは、(ジョン・ノイマイヤーが芸術監督を務める)ハンブルク・バレエ団のダンサーたちも参加して、敬愛するジョンにオマージュを捧げるプログラムに。僕が踊る『オルフェウス』は彼が僕に振付けてくれた作品だし、アレクサンドル・リアブコとは、ジョンが振付家ベジャールの70歳の誕生日に捧げた『作品100~モーリスのために』を踊ります」(ボッレ)。フェリも、「今回は私たちが80歳を迎えたジョンへのお祝いと、感謝の気持ちを込めたいわ。私も『バーンスタイン組曲』でハンブルクの彼らと共演し、また、私にとって極めて特別な作品、『フラトレス』を踊ります」。イタリアの伝説的女優、エレオノーラ・ドゥーゼを題材とし、フェリのために創作されたバレエ『ドゥーゼ』、その第2幕に配された場面だ。「瞑想的で、スピリチュアルな作品です。それは死後の世界であり、すべてがゆるやかに進む、まるで禅の庭のような美しさです」(フェリ)『ロミオとジュリエット』や『マノン』などのドラマティックな役柄で一世を風靡したフェリ。44歳で1度引退するも50歳で見事に復帰、多くの人々を魅了し続ける彼女の、まさに新境地だ。ボッレも、「Aプロ、Bプロと全く違う世界をお見せすることになるから、両プログラムとも観ていただかなきゃ、損ですよ!」と笑顔を見せた。公演は7月31日(水)~8月4日(日)、東京・文京シビックホールにて。チケットは発売中。取材・文;加藤智子
2019年07月26日他の追随を許さぬエレガンスで世界のバレエシーンの最高峰であり続けるパリ・オペラ座バレエ団より、エトワール(最高位ダンサー)のドロテ・ジルベールやマチュー・ガニオら、トップダンサー5名が来日して日本初演の2作を披露した『ル・グラン・ガラ』から1年半。新たに3名のオペラ座ダンサーが加わるなど、さらにパワーアップした『ル・グラン・ガラ2019』が、7月23日(火)に文京シビックホール 大ホールで開幕する。まず上演されるAプロは、昨年にはなかったクラシック作品を中心としたガラ公演。ヌレエフ版の『白鳥の湖』『眠れる森の美女』『ライモンダ』に加え、フォーサイスからローラン・プティ、マクミラン、バランシン、プレルジョカージュまでの名作が並ぶ、バレエ初心者でも楽しめること間違いなしのバラエティ豊かなラインナップだ。そしてBプロは、昨年の2作が好評を博した振付家、ジョルジオ・マンチーニが出演ダンサー8名とともに目下創作中の『マリア・カラスへのオマージュ』と、バランシンの『ジュエルズ』より“エメラルド”と“ダイヤモンド”。世界初演の新作と、すでに定評ある作品を続けて観ることができる、こちらも魅力的なプログラムとなっている。日本にいながらにして、世界最高峰のバレエ団の“今”を心ゆくまで堪能できる公演となりそうだ。文:町田麻子
2019年07月23日ロシア・バレエ界の巨匠振付家ボリス・エイフマン率いるエイフマン・バレエが21年ぶりに来日。東京公演を控えた7月17日、在日ロシア大使館にて記者会見が行われ、エイフマンをはじめ、ダンサーのリュボーフィ・アンドレーエワ、オレグ・ガブィシェフ、リリア・リシュクが出席した。【チケット情報はこちら】この日、日本に到着したばかりだというエイフマンは「成田からここに来るまで、車窓を眺めながら昔のことを思い出していました」と感慨深げ。1990年代初頭、祖国が困難に見舞われる中、日本からの招聘に応じ来日を果たしたが「日本での公演は、私たちの選んだ道が間違っていない、正しい道を進んでいるという自信を授かった大切なツアーとなりました」と振り返る。そして、最後の来日公演から20年もの時を経て、再び日本での公演を迎えるがエイフマンは「日本に“戻ってきた”のは私エイフマンだけであり、バレエ団はみなさんがまだ知らない、新たなエイフマン・バレエです」と過去とは切り離された新たなバレエ団であることを強調。「私たちが世界中で受け入れられるその秘密は、肉体を言葉として、人間の心理を表現することができるからです」と語り、“古典”と“モダン”という言葉で比較されがちなエイフマン・バレエのスタイルについても「感じてほしいのは私たちの芸術。モダンでも古典でもなく、すべてを含んだ新しい、私たちのスタイルです」と唯一無二のオリジナリティへの強烈な自負をのぞかせた。今回、トルストイの傑作小説をチャイコフスキーの音楽に乗せて描く『アンナ・カレーニナ』と“考える人”で知られる彫刻家ロダンと彼が愛した女たちの物語『ロダン ~魂を捧げた幻想』が上演される。既に滋賀、静岡での公演が行われたが、ロダンを演じるガブィシェフは「ロダンを踊りながら、聴衆が集中し、ロダンの苦悩を共に受け止めてくれているのを感じました」と嬉しそうに語る。既に8年にわたりこの演目に向き合ってきたが「日本で踊るロダンは、日本人似のロダンになる気がしています(笑)」と語っていた。今回、初来日となるアンドレーエワは、ロダンの弟子であり恋人でもあったカミーユを演じるが、静岡での公演での日本の観客の反応に「温かく受け入れ、理解していただけたことに安堵を覚えました」と笑顔を見せる。改めて、ダンサーとしてエイフマン作品に参加する醍醐味を尋ねると、「新たな演目、役柄に出会うたびにワクワクし、役柄を通して自分さえも気づかなかった自分を発見しています」と力強く語った。そして、ロダンの内縁の妻・ローズを演じるリシュクは作品について「ありふれた伝記ではなく愛憎劇です。いまの時代、CGで何でも作ることができますが、私たちは肉体で素晴らしい彫刻を作ることができ、それは人々の心を動かすのではないかと思います」と語った。東京公演は7月18日(木)~21日(日)まで東京文化会館にて開催。取材・文・撮影:黒豆直樹
2019年07月18日今年7月、21年ぶりの来日公演が行われるエイフマン・バレエ。その公演を控えた6月2日、上演作品の『アンナ・カレーニナ』『ロダン~魂を捧げた幻想』について、文学、美術の専門家を講師に招いた「エイフマン・バレエ来日記念講演会」が開催された。【チケット情報はこちら】『アンナ・カレーニナ』についての講師は、東京外国語大学教授でロシア文学研究者の沼野恭子。まず小説に登場する3組の家庭の関係性の解説から始まり、冒頭の有名な一文「幸福な家庭はどれもみな似たものだが、不幸な家庭はいずれもそれぞれに不幸なものである」を引用。小説では「幸福と不幸」「都会と田舎」「生と死」など対比のコントラストが効いていることを紹介した。また機械文明の象徴として「鉄道」が物語の伏線となっている点など、小説を読み解くヒントを提示し「当時のロシア社会がリアリスティックに、端整な文体で描かれている。読書の快楽を味わうことができる名著」とその魅力を語る。さらに小説とバレエでは描かれ方が違うことに触れ「小説がどのように“アダプテーション”(原作を映画や舞台に脚色、翻案すること)されているかを観るのがもっとも楽しい。バレエという身体言語で文学をどのように表現しているのかも見どころ」と締めくくった。続いて、彫刻家オーギュスト・ロダンの創作魂に迫る『ロダン~魂を捧げた幻想』にちなみ、ロダン・コレクションで知られる静岡県立美術館の上席学芸員、南美幸が登壇。ロダンが一躍有名になった作品「青銅時代」について、そのリアルさが物議を醸したことや、代表作「地獄の門」「カレーの市民」の制作過程について、写真を交えながら解説した。またバレエでも描かれている、妻ローズと助手で恋人のカミーユとの三角関係に言及し、カミーユがロダンとローズを揶揄して描いたデッサンや、3人の関係を表現した彫刻「分別盛り」など、愛憎うごめく作品も紹介。晩年のロダンがニジンスキーの『牧神の午後』を賞賛し、彼をモデルにした彫刻を作っているという話もバレエファンにとって興味深い内容だった。最後にサンクトペテルブルクで『ロダン』を鑑賞し、バレエ団の稽古も見学した舞踊評論家の桜井多佳子が登壇。長身の美しいダンサーたち(ダンサーの採用基準は男性が184cm、女性は173cm以上)がアクロバティックな動きを繰り広げる興奮と、音楽の効果的な使われ方の面白さについて臨場感たっぷりに語った。文学、美術講座としても知識欲を刺激する贅沢な内容の2時間で、バレエファンはもちろん、文学、アート好きにとっても楽しめる公演になることを確信する講演会だった。公演は7月13日(土)に滋賀・滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール、7月15日(月)に静岡・グランシップ(静岡)中ホール・大地、7月18日(木)~21日(日)まで東京・東京文化会館にて行われる。取材・文:郡司真紀
2019年06月12日バレエ、カッターシューズの新作が発売2019年5月31日、株式会社チヨダよりオリジナルブランド「cloverleaf(クローバーリーフ)」の新作が3タイプ発売される。定番デザインのフラットバレーシューズである品番CL-1001は、ブラック、ブラック/エナメル、レッド/エナメル、シルバー、ブルー/パイソン、ピンク/パイソンの6色展開。サイズは22.0~25.0cm(ブルー/パイソン、ピンク/パイソンは23.0~24.0cm)となっており、本体価格は3490円。ヒールの高さが3cm、美しく足を演出するバレーシューズである品番CL-1002は、ブラック、ブラック/エナメル、レッド/エナメル、ベージュ/シルバー、グレー/シルバーの5色展開。サイズは22.0~25.0cmとなっており、本体価格は3490円。かかと部分にパットが備わった、フィット感が心地よいカッターシューズの品番CL-1003は、ブラック、ブラック/パイソン、ゴールド/パイソン、シルバー、サックス/スエード、ピンク/スエードの6色展開。サイズは22.0~25.0cm(サックス/スエード、ピンク/スエードは23.0~24.0cm)となっており、本体価格は2890円。全国のシュープラザ、東京靴流通センター、靴チヨダ、CHIYODA HAKI-GOKOCHI、クローバーリーフ、公式オンラインショップにて販売される。嬉しい機能が備わった万能アイテム今回発売される品番CL-1001、品番CL-1002、品番CL-1003には抗菌防臭加工クッションインソールが備わっており、衛生面が気になる女性には嬉しい仕様となっている。また、バレエシューズタイプの品番CL-1001、品番CL-1002には足にフィットするよう、つま先部分のリボンに工夫が施されている。キャッチコピーである「ふらっとふんわりちょうどいい」を再現したバレエ、カッターシューズは、コーディネートに合わせて何足もそろえたくなる万能アイテムだ。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社チヨダのニュースリリース
2019年05月30日熊川哲也のKバレエがおくる『シンデレラ』は2012年に初演された。誰もが知るシンデレラの物語を、美しさと上質なユーモア溢れる演出で見せる今舞台が5月24日(金)から上演される。その公開リハーサルでは、今シーズンにプリンシパル・ソリストとして入団し、初主演に抜擢されたふたりの稽古シーンがお披露目された。【チケット情報はこちら】シンデレラを演じる成田紗弥は、韓国のユニバーサル・バレエ団から移籍。芯の通った身体と儚げな表情の、健気なシンデレラだ。1幕より『シンデレラと継母たち』の場面では義姉妹(杉山桃子、高橋怜衣)と義母(ルーク・ヘイドン)にこき使われ、働かされる。布、ほうき、鞄、ドレスなど小道具の多いシーンで、段取りが難しい。指導の浅川紫織が「火を焚く時はオーバーに全身を使って小道具を見せて」と示すと、とたんに客席からも見やすくなる。自然な動きを心がけ、物語を繋いでいく浅川の指導を受け、成田は「振付を覚えるのと、表現力をつけるのが大変」とくらいついていく。働かされ耐え忍ぶシンデレラだが、ひとりになると亡き母親の形見を取り出し、幸せだった思い出に浸る。その時間だけは、愛された少女のように軽やかだ。成田の持つ儚さとあいまって、幸せと寂しさを同時に表現する。2幕より披露されたのは『シンデレラと王子のパ・ド・ドゥ』。矢内千夏の明るいシンデレラに対し、高橋裕哉の王子は少し控えめで初々しい。指導する遅沢佑介が高橋に「相手の体重が右肩に乗るまで待って」「ここはシンデレラの動きに自分の動きを重ねて」と、身体の状態を具体的に示していく。ハンガリー国立バレエ団から移籍したばかりの高橋は「的確にステップを押さえていかないと綺麗に見えない」と、演技よりもまずひとつひとつの振りを身体に落とし込んでいく。高橋の身体が安定感を増せば、矢内が輝いて見える。そのシンデレラを見つめて嬉しそうに笑う王子。ふたりの表現がなめらかに重なり合い、恋人たちのうっとりとした場面ができあがっていく。本番にはほかプリンシパルの宮尾俊太郎、中村祥子らが出演。4人のシンデレラと4人の王子によるKバレエ『シンデレラ』は、5月26日(日)まで東京・東京文化会館、5月31日(金)から6月2日(日)まで東京・Bunkamura オーチャードホール、6月4日(火)に静岡・アクトシティ浜松、6月6日(木)に大阪・フェスティバルホールにて上演。熊川独自のアイデアが光る夢のような『シンデレラ』の世界へ誘う。取材・文:河野桃子
2019年05月20日デュッセルドルフとデュースブルグの2か所に本拠地を置くライン・ドイツ・オペラのバレエカンパニー、バレエ・アム・ラインの初来日公演が決定!演目は作曲家・チャイコフスキーの中でも特に有名なバレエ作品である『白鳥の湖』で、9月20日(金)・21日(土)東京・オーチャードホール、9月28日(土)兵庫県立芸術文化センター KOBELCO 大ホールにて上演される。バレエ・アム・ライン「白鳥の湖」チケット情報バレエ・アム・ラインでは、スイス出身の振付家であるマーティン・シュレップァーがチャイコフスキーの原典版音楽(通常バレエに使用されているのは変更、削除、他曲が挿入され、ほぼ30%が原典版と異なる)を使用し、台本は世界中で上演されている“プティパ・イワーノフ改訂版”ではなく改変前のオリジナルを使用。『白鳥の湖』おなじみの白タイツやチュチュを衣装に取り入れず、陰影を際立たせる演劇的要素の強い照明や多国籍なダンサーたちの個性を生かした振付で、これまでにないスタイリッシュで力強くスピード感のある新しい『白鳥の湖』を創り出した。このシュレップァー版『白鳥の湖』は2018年6月、ドイツで世界初演を迎え、その個性的なダンスをはじめ、衣装や照明、美術、そして“古典”と“モダン”を融合させた斬新な演出が話題を呼び、チケットは即日完売、連日観客を熱狂させ大成功を収めた。ヨーロッパで強烈なインパクトを与え続け、いま最も注目されているバレエの革命集団のが創り出す“究極のアート”の世界をぜひ体感してほしい。チケットは5月25日(土)10:00より一般発売開始。一般発売に先駆け、東京公演は5月24日(金)23:59まで、兵庫公演は5月23日(木)23:59まで先行先着プリセール実施中。
2019年05月17日女性らしさと快適な履き心地を同時に実現するバレエシューズ。高さがないのに華やかで、ガーリーなスタイルはもちろん、ハンサムなきれい目コーデにもお似合い。長時間ヒールを履いた後、足をいたわるサブシューズとしても活躍してくれます。かさばらないので、持ち歩いて履き替えてもいいですね。 定番のブラックで、気分はパリジェンヌADAM ET ROPE’ FEMME - メタリックバレエ ¥12,960(税込)まずは定番、エレガントなブラックのバレエシューズ。内側には「保温性・吸汗性・防汚性・速乾性」に優れたやわらかな素材を用い、履き込むほど足になじんでフィット。ベーシックなデザインに甲浅のシルエットが、まるでフランス女優のような飾らない美しさを叶えてくれます。 とにかく使える、スタイリッシュなシルバーPORSELLI - NORMAL VAMP シューズ ¥33,480(税込)毎シーズン即完売、イタリア老舗ブランド『PORSELLI』のバレーシューズ。新色のシルバーは、スタイリングのポイントに最適。シボの入った革素材が大人っぽい一足です。履いていることを忘れてしまいそうな軽い履き心地で、重たくなりがちな今時期の着こなしから重宝します。 ありそうでなかった配色に夢中!Le Talon GRISE × 竹下玲奈さんコラボ - ポインテッドバレエ ¥10,584(税込)ヘルシーかつ個性的なファッションと、小粋なライフスタイルで注目を集めるモデル・竹下玲奈さんとのスペシャルコラボ。パイピングのパープルが効いたイエローは、ありそうでなかったアートな配色。パッと視線を集める、春らしい足もとをつくってくれます。トレンドのポインテッド・トウに、華奢で女性らしい極細のリボンもこだわりのポイント。 フェミニンな透け感を楽しんでSPELTA - メッシュバレエシューズ ¥23,760(税込)大胆なメッシュ使いが新鮮なバレエシューズは、エアリーな素材感がシーズンムードたっぷり。小さなリボンと、かかとのレザー使いも印象的です。素足にペディキュアでセンシャルな雰囲気を演出したり、カラータイツやソックスで遊ぶのもまた乙。涼しげな印象で、夏まで大活躍の予感! 赤エナメルのツヤでいっそう華やかにLe Talon - ポインテッドエナメルバレエ ¥8,424(税込)華やかさのあるエナメル素材で、大人の女性に似合う上品な一足。深みのあるレッドは、エレガントな差し色として、シーズンレスに使える便利なカラーです。ブランド定番のやや甲浅シルエットで、指のまたがのぞく感じが絶妙。インソールに低反発クッションを使用し、足あたりやわらかなのも嬉しいですね。 長時間にわたって足を酷使する1日に、ヒール靴は現実的ではありませんね。そんな時バレエシューズなら、リラックス感のある履き心地に加え、程よい「きちんと感」が付いてきます。幅広い相手に好印象を与えてくれる便利なアイテムです。 text : FACY LADY 編集部 【関連記事】 ※ 買い逃せない!人気ショップの売れ筋「春コート&リネンアイテム」 ※ ロング丈がトレンド。春ムードを盛り上げる「大人の花柄スカート」 ※ ミリタリー初心者にも◎ 大人っぽく着られる「ショートモッズコート」
2019年04月24日バレエイベント「上野の森バレエホリデイ2019」の一環として、クイーンのフレディ・マーキュリーに捧げられたバレエ作品「バレエ・フォー・ライフ」の特別野外上映を、東京国立博物館にて、2019年4月26日(金)・27日(土)の2日間で行う。同演目は、クイーンを代表する17の名曲に20世紀最大の振付家モーリス・ベジャールが振付けたダンス・パフォーマンスで、ダンサーたちがお馴染みのヒット曲に合わせてエネルギーに満ち溢れた踊りを披露する。1997年に名門モーリス・ベジャール・バレエ団によって初演された際には、カーテンコールにブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、エルトン・ジョンが登場。「ショウ・マスト・ゴー・オン」をライヴ演奏したという、クイーンお墨付きの作品だ。実はクイーンのフレディ・マーキュリーは、当時バレエタイツを衣裳として着用していたり、英国のバレエ団の舞台に立ったこともあるというエピソードが残っている。作品中にはレザージャケットやバレエタイツを身に着けた“フレディ”も登場するほか、「クイーン・ライヴ!! ウェンブリー1986」や「ライヴ・キラーズ」といった伝説のライヴの音源も交えるなど、さながらコンサート会場と劇場を行き来するような感覚が楽しめる。この作品は90年代に一度映像化されたものの、その後絶版となった「バレエ・フォー・ライフ」は、現在モーリス・ベジャール・バレエ団の公演でしか接する機会のない幻の作品。この機会に、重要文化財である表慶館の前に設置された特別スクリーンで、『ボヘミアン・ラプソディ』のヒットで沸くクイーンとバレエの魅力に触れてみてはいかがだろう。【開催概要】上野の森バレエホリデイ2019 野外シネマ「バレエ・フォー・ライフ」開催日:2019年4月26日(金)・4月27日(土)時間:19:00〜上映開始(20:45 終了見込み)※雨天中止。※18:50〜19:00まで、小田島久恵(音楽ライター)によるプレトークあり。会場:東京国立博物館 表慶館前(東京都台東区上野公園)料金:無料※東京国立博物館の入館料が別途必要※高校生以下、および満18歳未満、満70歳以上は無料。座席:250名※座席が満席となった場合は、芝生や周辺に座る事が可能。【問い合わせ先】NBSチケットセンターTEL:03-3791-8888(平日10:00-18:00/土曜10:00-13:00/日祝休)
2019年04月19日数々の古典バレエ改訂において高い評価を得ている熊川哲也が、2014年に上演したグランド・バレエ『カルメン』。情熱のままに生きるカルメンと彼女に翻弄されて堕ちてゆくドン・ホセの、体温を感じさせるようなドラマチックなステージが絶賛を博した。3度目の上演となる今回は、カルメンに中村祥子と荒井祐子、矢内千夏というプリンシパルのほか、フレッシュなたたずまいのファーストソリスト毛利実沙子を抜擢。対するドン・ホセも熊川、宮尾俊太郎というプリンシパルに加えて、異なる魅力をもつ堀内將平と杉野慧が選ばれた。2月22日、Kバレエカンパニーのスタジオで行われたリハーサルに足を運んだ。【チケット情報はこちら】まずはカルメンとドン・ホセのパドドゥ(男女ふたりの踊り)を、毛利と杉野で。ふたりが酒場で再会するシーンで、指導する遅沢佑介(プリンシパル)が「演者としては気持ちが1番盛り上がる」と言う名場面だ。ドン・ホセは町の竜騎兵の伍長で、本来は真面目な性格。杉野はそんな男がカルメンに抗いがたく惹かれてゆく心情を表現し、毛利もキュートなルックスと安定感のあるテクニックでカルメンを演じる。一方で、遅沢が杉野にある振付のところで脚をしっかりと伸ばすように言うと、たちまちドン・ホセの弾む気持ちがしっかり伝わるように。また毛利には手先の動きを指摘し、カルメンにエレガントさも備えるよう留意。改めて芝居心とそれを形作る踊りの技術が、Kバレエカンパニーの魅力となっていることを実感した。続いてカルメンが荒井に替わり、「リリアス・バスティアの酒場」のシーン。カルメンに酔って絡む隊長スニガ役は、プリンシパル・キャラクターのスチュアート・キャシディだ。カルメンを当たり役のひとつとしている荒井はさすがの華やかさで、アゴをツンと上げた表情と情熱的な踊りがなんとも魅力的。指導を担当する前田真由子(バレエ・ミストレス)は、徐々にクライマックスへと上り詰めてゆく25名ほどの群舞を隅々までチェック。スニガをはじめ周囲の闘牛士やジプシー、衛兵らの踊りの1つひとつがスペインの酒場の空気を醸し出し、その熱気がカルメンとドン・ホセの運命を惑わせていくことがはっきりと伝わるリハーサルとなった。リハーサル後は、それぞれに意気込みを。杉野が「真面目なドン・ホセがどんどん堕ちてゆく、その間(の感情)を埋めるのが難しい」と吐露すると、毛利も「カルメンの性格をしっかり理解して演じたい」とコメント。遅沢の「カルメンやドン・ホセ(のような恋愛)は、ありえること。考えるより感じることで人間性を出していけばいい」との助言に、真剣な表情でうなずいていた。また荒井が「カルメンは“愛している”と“嫌い”がはっきりしていて、それは人が普段押し殺している感情。だから彼女の人生を演じるのは面白いですね」と話すと、キャシディも「僕らダンサーはつい綺麗に立ってしまいがちだけど、スニガ役は酔っ払いをナチュラルに演じなければならない。そこが難しいけどやりがいがあるね」と笑顔。本作ならではの醍醐味を語ってくれた。公演は3月6日(水)より。チケットは発売中。取材・文:佐藤さくら
2019年03月01日数々の古典をレパートリーに持ち、多くの観客の心を掴んでいる東京バレエ団が、いま、新たな全幕古典作品『海賊』に取り組んでいる。ダイナミックな技や華やかな群舞にあふれた、見応えあるバレエだ。本番まで約1か月となった2月7日に開催された、公開リハーサル、記者懇親会の模様をレポートする。【チケット情報はこちら】この日は前半の主役を初日キャストの上野水香と柄本弾が、後半を2日目に登場する沖香菜子と秋元康臣が踊り、その他ソリスト役では今回大抜擢を受けた若手団員も大いに存在感をアピール。新作ならではの緊張感と意欲がみなぎる、熱い稽古が展開された。19世紀半ばにパリで誕生した『海賊』はその後、ロシアでマリウス・プティパが手がけた改訂版をもとにした様々なヴァージョンが上演されている。とくに、大スターたちの競演で知られるアメリカン・バレエ・シアター(ABT)の舞台は、映像化されて広く人気を得ているが、今回上演されるのはこれと同じアンナ=マリー・ホームズ振付の『海賊』だ。懇親会には、東京バレエ団で指導中のホームズも出席。ボストン・バレエの芸術監督時代に、ロシアの恩師ナタリア・ドゥジンスカヤから『海賊』の上演機会が少ないことを憂えていると聞かされ、「この作品の権利を買い、ボストン・バレエで上演、その後、世界中で『海賊』を指導しています。当初はもっと長い作品でしたが、ドゥジンスカヤに許しをもらい、少しカットしたり変更を加えたりもしています」と話した。ロシアの偉大なバレエ教師に学んだという共通のバックグラウンドを持ち、ホームズに親しみを感じるという斎藤友佳理芸術監督も、「彼女の『海賊』はシンプルでわかりやすく、ユーモアもあり、私が大切と思うキャラクターの踊りも残している。やるならこれしかないと思いました」と明かす。「それぞれの個性を活かしきる」ことができるかどうかも、作品選びの重要な条件という斎藤。ヒロイン、メドーラ役の上野水香は、「表現の余地のある役。自分なりのメドーラ像を作りたい」、ギュルナーラ役の川島麻実子も「どう捉えて踊るか、先生に意見を伺いながら取り組んできます」。また「男性ダンサーにとって憧れの全幕バレエ!皆で鼓舞し合いながらいい舞台に」と話すのはコンラッド役の柄本弾。その手下のアリ、奴隷商人ランケデムの2役を踊る宮川新大も、「ABTの映像の衝撃は大きかった。2役踊れるのはありがたいこと」と語った。多彩なキャラクターとコール・ド・バレエが活躍する、パワフルで疾走感たっぷりの舞台に期待したい。公演は3月15日(金)から17日(日)まで、東京・東京文化会館にて。チケットは発売中。取材・文:加藤智子
2019年02月13日英国ロイヤル・バレエ団が、2019年6月21日(金)から26日(水)まで東京文化会館、29日(土)と30日(日)に神奈川県民ホールにて公演を行う。世界屈指の規模と名声を誇る英国ロイヤル・バレエ団。ロシアの古典バレエをいち早く取り入れた伝統と気品はもちろん、“ロイヤル・スタイル”と言われる様式や演劇的なレパートリーなど、独自のスタイルを育み、世界中の人々を魅了してきた。3年ぶりとなる今回の来日公演では、東京で「ドン・キホーテ」、神奈川で「ロイヤル・ガラ」を上演する。スペインの田舎貴族ドン・キホーテの旅を描いた「ドン・キホーテ」は、パワフルなダンスシーンが満載で、旬のスターたちの実力を楽しむのにうってつけのエンタテインメント作品。そして「ロイヤル・ガラ」は、英国ロイヤル・バレエ団の魅力の源泉となっているレパートリーの抜粋を、総出演のプリンシパルとダンサーが一挙に披露する贅沢な演目だ。来日が予定されるダンサーには、旬のスターたちが勢ぞろい。日本人のバレエダンサーとしてプリンシパルに就任し、注目を集めている平野亮一や高田茜も出演する予定だ。【詳細】英国ロイヤル・バレエ団 2019年日本公演■東京文化会館開催日時:2019年6月21日(金) 18:30、22日(土) 13:00、22日(土) 18:00、23日(日) 18:30、25日(火) 18:30、26日(水) 18:30演目:ドン・キホーテ会場住所:東京都台東区上野公園5-45■神奈川県民ホール開催日時:6月29日(土) 14:00、30日(日) 14:00演目:ロイヤル・ガラ会場住所:神奈川県横浜市中区山下町3-1・チケット情報発売日:2月9日(土) 10:00〜入場料:S 25,000円、A 22,000円、B 19,000円、C 15,000円、D 11,000円、E 8,000円、U-25 シート 4,000円※全て税込み※両演目共通【チケット問い合わせ】NBS チケットセンターTEL:03-3791-8888(平日 10:00〜18:00、土曜 10:00〜13:00)
2019年02月08日現在ウィーン国立バレエ団芸術監督を務めるマニュエル・ルグリら世界的エトワールと、日本を代表する演奏家が競演する極上のバレエ&音楽コンサート『Stars in Blue』が全国4都市で上演される。ピアニストの田村響と共に演奏を担うのがNHK大河ドラマ『真田丸』(2016年)のテーマ曲も務めたヴァイオリニストの三浦文彰。史上最年少の16歳で世界最難関の呼び声高いハノーファー国際コンクールで優勝して以来10年間、国際的な活躍を続ける若き俊英だ。ダンスとの競演は、2016年の『月夜に煌めくエトワール』以来2度目となる。マニュエル・ルグリ「Stars in Blue」 Ballet&Musicチケット情報「アンサンブルは演奏家同士でもそうですが、言葉に頼らず互いの気配や目配せで合わせるのが理想だと思います。前回ご一緒した方々も最低限の打ち合わせだけで本番を迎えたので演奏中は即興的な瞬間も楽しく、さすがトップの方たちは違うなと思いました。今回もルグリさんとの共演を楽しみにしています」。2017年にはマリー・アントワネット王妃もその音色を耳にしたとされるアントニウス・ストラディヴァリウス1704年製作 「Viotti(ヴィオッティ)」を貸与され、演奏を聴きなれた身内からも「全然違う」と指摘されるほど、格段に演奏力が増したと実感する。「ヴァイオリンは楽器が人を選ぶというか、相性がある。それまで使っていたものも素晴らしかったので、このまま良い奥さんになってくれたらと思っていましたけど、ヴィオッティを弾いたらすぐ好きになって一瞬で浮気しちゃった(笑)。どんな小さい音も大劇場の奥まで届いて返ってくる実感がありますし、一番は今まで知らなかった音が鳴ります。より自分のやりたい表現の幅を広げてくれました」。今回、上演時間は約2時間。演目はマニュエル・ルグリとボリショイ・バレエの若き舞姫オルガ・スミルノワのパ・ド・ドゥによる世界初演の新作『OCHIBA~When leaves are falling~』を始め、新作『(仮)鏡の中の鏡』など選りすぐりのダンス6作品と、演奏家のみによる3曲で構成する。「ダンスも演奏も一石二鳥で楽しめます(笑)。有名な『瀕死の白鳥』は演出次第でガラリと印象が変わるので、今回オルガさんがどんな風に踊るのか楽しみ。オケの曲である『白鳥の湖』をヴァイオリンとピアノだけで演奏できるのも興味深い。僕にとって挑戦的なのは『ネル・コル・ピウ変奏曲』。その当時、信じられないくらいの超絶技巧で女性なら誰もが好きになるという映画にもなったパガニーニというヴァイオリニストが書いた一番の超難曲。アンコールなどで抜粋して演奏することはありますが、フルバージョンで演奏する機会は多くありませんので、ぜひ楽しみにしていただければと思います」。公演は3月8日(金)・9日(土)東京芸術劇場 コンサートホール、11日(月)大阪・ザ・シンフォニーホール、14日(木)宮崎・メディキット県民文化センター演劇ホール、17日(日)愛知県芸術劇場 コンサートホールにて上演。チケットは発売中。取材・文:石橋法子
2019年02月05日オリジナルの歌と踊りで紡ぐ「東京ゲゲゲイ歌劇団」公演第3弾『黒猫ホテル』が開幕。公演の前には通し稽古が公開された。【チケット情報はこちら】※下記、ネタバレ注意しばらく活動を休止していたYUYUが復帰し、BOW、MIKU、MARIEと、久々に東京ゲゲゲイのフルメンバーが揃った稽古場は、活気にあふれていた。メンバー達が猫耳のついた黒いキャップにウェイトレス風衣裳に身を包んでスタンバイ。〈Black〉〈Red〉〈White〉の三部からなる今回のショー。最初のナンバー、『黒猫ホテル』の「ようこそ 我らが黒猫ホテルへ 終わりなき旅の途中 ごゆっくりおくつろぎください」という歌詞は、そのはじまりにぴったりだ。メンバーたちがホテルのメイド風衣装を一瞬でチェンジする。昨年リリースしたアルバムからの楽曲が続き、MIKEY独特の透明感ある歌声が稽古場に響き渡る。日替わり曲のひとつとしてこの日披露された『ズットスキナヒト』では、しっとりと歌うMIKEYの周囲で、ほかのメンバーは座ったまま、曲の世界をジェスチャーで表現。そして〈Black〉最後は東京ゲゲゲイのテーマ曲とも言うべき『TG』。『TG We Are TG』『TOKY俺達ゲゲゲイ』の歌詞に胸が躍る。続いて〈Red〉。メンバーたちは赤いブーツとシースルーの衣裳を身に着け、MIKEYも赤いハットをかぶる。『さみしい×1000』では孤独の中でもがき苦しむ心をMIKUが激しいダンスで表現するなど、ここではメンバーそれぞれの見せ場があるのも特長だ。さらに、武田真治がサックスとして参加している『愛のフルコース』の、どこか倒錯めいた妖艶な世界も見逃せない。最後は〈WHITE〉。MIKEY、メンバーの衣装も白・銀色に変わる。『ゲゲゲイメドレー』などアップテンポの曲が続き、ボルテージは最高潮に。今回は、東京ゲゲゲイ歌劇団で初めて、生バンドが参加。園畑貴之のファンタジックなキーボードと、松原“マツキチ”寛のパッションあふれるドラムを得て、ひときわ濃密な色を帯びるゲゲゲイの歌と踊りの世界を、お見逃しなく。東京は本日より1月31日(木)までEXシアター六本木にて上演。大阪ほか地方公演もあり。チケットは好評発売中。取材・文:高橋彩子
2019年01月29日東京ゲゲゲイ歌劇団 Vol.Ⅲ『黒猫ホテル』が1月29日(火)から31日(木)までEX THEATER ROPPONGIにて上演される。東京ゲゲゲイ歌劇団は、シンガーソングライター、パフォーマー、映像作家と多彩に活躍するMIKEYのもと、アーティスト集団・東京ゲゲゲイが2016年11月から続けるシリーズで、『黒猫ホテル』が第3弾となる。最新アルバム『黒猫ホテル』の楽曲をフィーチャーした全国ツアーで、“キテレツメンタルワールド”と称する唯一無二の世界観で繰り広げられるグランドレビューは、スタイリッシュな美しさと退廃的な妖しさで観る者を包み込む。異世界にまぎれ込んだような感覚は、鑑賞を超えて“体感”に近い。まさに五感に届く表現だからこそ、昨秋からフランス、スイス、中国と世界各地でライブパフォーマンスを成功させてきた実績にも納得がいく。そんな彼らのステージを支えるのが、バンドの生演奏だ。音楽監督に安宅秀紀、キーボード/シンセサイザー・オペレーターに須藤豪、キーボードに園畑貴之、ドラム・パーカッションに松原"マツキチ"寛を配し、東京ゲゲゲイのパフォーマンスを音楽面でバックアップする。なお東京公演のスペシャルゲストとして、武田真治が出演する。武田は、2017年のミュージカル『ロッキー・ホラー・ショー』で彼らと共演し、アルバム『黒猫ホテル』に収められた「愛のフルコース」にサックスプレイヤーとして参加するなど、交流が深い。東京ゲゲゲイ歌劇団 Vol.Ⅲ『黒猫ホテル』は、東京公演に続き、高知、愛知、宮城、大阪、福岡、広島、富山でも公演を予定している。
2019年01月29日新国立劇場の2019/2020シーズンラインアップ発表記者会見が1月17日に行われ、大原永子舞踊芸術監督が任期最終年を迎える【バレエ&ダンス】部門は『ロメオとジュリエット』『くるみ割り人形』などバレエ6演目、中村恩恵の振付による『ベートーヴェン・ソナタ』などダンス計3演目が上演されることが発表された。【チケット情報はこちら】1999年から新国立劇場バレエ団のバレエ・ミストレスを11年務め、その後、芸術監督補を経て、2014年に芸術監督に就任した大原は、バレエ文化を日本により根付かせるため、従来より「観客動員」「公演内容」「ダンサーの強化」の3項目をテーマに掲げてきた。「“演じる”ということを大事にしてきて、この6シーズン目はその集大成」と語るが、その最終シーズンのオープニングを飾るのは『ロミオとジュリエット』(振付:ケネス・マクミラン)。続いて「海外ではクリスマスの定番となっている」という『くるみ割り人形』がクリスマスシーズンに上演されるが「クラシカルな従来のものと違って、モダンな要素が入って技術的にも難しくなっており、ダンサーとしても挑戦的な“ネオクラシック”となっている」と語る。年が明けて1月の『ニューイヤー・バレエ』に続けて、2月から3月にかけては若き男女の破滅的な恋を描く『マノン』を上演。「純真な『ロメオとジュリエット』と違って悲惨な恋であり、そういうドラマチックな部分をダンサーがどう表現するか?」と期待を寄せる。さらに5月、6月には『ドン・キホーテ』、新国立劇場初演時に大好評を博した『不思議の国のアリス』を上演する。ダンス部門では、中村恩恵×新国立劇場バレエ団による『ベートーヴェン・ソナタ』の再演で幕開け。年が明けて3月の「DANCE to the Future 2020」は遠藤康行をアドヴァイザーに招き「ダンサーだけでなく振付をやりたい人を育てるためのプロジェクトになっている」と語る。そして6月には小野寺修二の構成・演出・振付による『ふしぎの国のアリス』が上演される。さらに「こどものためのバレエ劇場」として2020年8月には、森山開次が振付を務め、日本を題材にしたバレエが制作されることも明らかになった。大原は「(新国立劇場に携わった」この20年、(日本のバレエは)少しずつ成長していると思います。これだけの組織と条件がそろっているのはダンサーにとって、幸せなこと。このまま止まらず成長を続けていける状況になることを望んでいます)と語った。取材・文・撮影:黒豆直樹
2019年01月25日リーダーMIKEYのキテレツメンタルワールドを表現するアーティスト集団・東京ゲゲゲイが歌とダンスを送る「東京ゲゲゲイ歌劇団」公演の第3弾『黒猫ホテル』。1月の本番を前に、稽古場へ潜入した。【チケット情報はこちら】先ごろ、日中平和友好条約締結40周年記念事業として、上海と北京で『黒猫ホテル』を上演した東京ゲゲゲイ。生演奏となる日本公演とは違って録音での公演だった代わりに、中国人ダンサーのAlgger、Derek、Ocean、そして日本人ダンサーのTUKIの、計4名が加わる特別版で、中国の観客から喝采を浴びた。この日は中国公演の稽古を兼ねて、TUKIが自身のソロパートと、演出席から全体を見るMIKEYの代役を踊った。Introの音楽と共に、厚底ブーツを履き、白いレースのエプロンに黒いロング丈のワンピースというウェイトレス風の出で立ちのBOW、MARIE、MIKUが登場。肩を激しく振り、身をくねらせ、見えない何かをノックし……。かと思えば『黒猫ホテル』ではTUKIが、猫が顔を洗うような仕草をしたり、顎に手を当ててしどけないポーズを取ったり。ゲゲゲイ独特の挑発的でセクシーな動きに引き込まれる。MIKEYによれば、「私にとって振付に重要なのは音楽とのシンクロ性。そして、歌詞をどう表現するか」。鏡を見ながら作る振付家が多い中、MIKEYは鏡は一切見ず、目を閉じて、頭の中で作っていくという。やがて、ゲゲゲイメンバー達が着ていた衣裳を脱ぎ捨てて、『Egoist』のナンバーへ。日常のあらゆる場面で曲を着想するというMIKEYだが、この曲は「個人的にすごく悲しい事があって、誰にも会いたくなかった時、心配したお友達が高級ステーキを買ってきてくれて。『食べられない』とは言えなくて頑張って食べたんですけど、これ、友達のエゴなんじゃないかと思った」のがきっかけでできたのだとか。ゲゲゲイメンバーが赤いピンヒールを履いて現れる。曲は『ブスの遠吠え』だ。銀のポールを、ある時はマイクスタンドのように、あるいは竹刀のように使うなど、ちょっぴりハードなテイスト。かと思えば『さみしい×1000』では、TUKIがマイクに手を絡ませたり、顔を手で撫でたりと、エロティックな雰囲気を漂わせる……。本作の世界観をMIKEYはこう語る。「最初にタイトルができて、そこからは後づけですが、猫って色々なところにいて、陰からこっちを見ていたりしますよね。このアルバムは、曲によって色々な人の事情を描いているので、猫がホテルの幾つもの部屋を行ったり来たりしてそれぞれのドラマを見ている、というイメージにしました」様々な人間模様や恋情、満たされない思いなどを綴っていく『黒猫ホテル』。万華鏡のようなその世界に溺れてみてはいかがだろうか?公演は1月19日(土)東京・大田区民ホール・アプリコ大ホールを皮切りに全国で上演。取材・文:高橋彩子
2019年01月17日“ニュー・イヤー・バレエ”と聞くと、お馴染みのクラシック演目が並ぶ華やかなガラ公演を思い浮かべがちだが、今年の新国立劇場バレエ団はひと味違う。20世紀初頭に革新的なバレエでヨーロッパを席巻したバレエ・リュスの傑作が2作と、現代の舞踊界をリードする中村恩恵が振付ける新作という、一歩踏み込んだラインナップだ。バレエ・リュスの傑作、『レ・シルフィード』と『ペトルーシュカ』はともにミハイル・フォーキンの振付だが、趣は大きく異なる。前者は森の中で詩人とシルフィード(空気の精)たちが幻想的な情景を繰り広げる、ショパンの名曲の数々をそのまま視覚化したような美しい作品。一方の後者では、見世物小屋にかけられた人形ペトルーシュカの哀しい恋物語が、ストラヴィンスキーの一種不気味な音楽に乗せて描かれる。そして、そのストラヴィンスキーの組曲『火の鳥』に今回挑むのが中村恩恵だ。新国立劇場バレエ団に振付けるのは、2017年に好評を博した全幕ダンス作品『ベートーヴェン・ソナタ』以来。『火の鳥』といえばフォーキンやモーリス・ベジャール振付版がよく知られるなか、果たして中村版はどのような作品になるのだろうか。バレエの多彩な魅力に触れられそうなトリプル・ビル、新国立劇場バレエ団『ニューイヤー・バレエ』は、本日1月12日(土)から14日(月・祝)まで新国立劇場 オペラパレスにて上演される。文:町田麻子
2019年01月12日ダンサー、振付家、歌手のMIKEY率いるアーティスト集団・東京ゲゲゲイが、3枚目のアルバムリリースに合わせて、「東京ゲゲゲイ歌劇団」公演第3弾『黒猫ホテル』を上演する。【チケット情報はこちら】これまで、日本とアジアをストリートダンスで繋ぐ国際企画「ダンス・ダンス・アジア」シリーズやダンスエンターテインメント「ASTERISK」シリーズなど、主にダンスのフィールドで活躍してきた彼らだが、2016年に「東京ゲゲゲイ歌劇団」がスタートしてからは、音楽に力点を置いた活動が増えている。MIKEYはその理由を「ここ2~3年で、ダンスより歌メインでやりたくなっちゃったんです」と語る。「子供の頃から、何よりも耳からの感動に、感受性が揺れるタイプでした。私にとってダンスは、必要なものだけれど、音楽の魅力があってこそのもの。音楽を視覚化するのがダンスだと思っています。最初はダンスの世界で評価していただいたけれど、今、私の音楽を聴いてくれ、待ってくれる人がいる。だから、“歌劇団”という、歌が最初に来るネーミングの公演をやるんです」去る9月に東京ゲゲゲイは『Dance Dance Dance@YOKOHAMA 2018』に参加し、横浜で『東京ゲゲゲイ女学院』を上演。同企画の一環として2か月のフランスツアーも経験した。その記者会見でもMIKEYは「踊りたくない」「フランスに行きたくない」と発言!この人は天の邪鬼なのか素直なのかどちらなのだろう?と思ったのだが……。「両方だと思います(笑)。今みたいに音楽中心の活動になる前からの企画だったので、趣旨が違ってしまうからお断りしようとしたのですが、それでもいいと言われて。フランスでは、若い子達から受けが良かったですね。学生ばかりの回はみんな立ち上がって一緒に盛り上がったり。私達の動画を観ていた現地のファンに道で“どうしてフランスにいるの??”と声をかけられ、公演を観に来てもらったこともありました。私自身は、海外だと歌詞が伝わらないのが気になるし、それでも観たいなら日本に来て、という感じなんですけど(笑)」どこまでもマイペースに、音楽を中心とする世界を作ろうとしているMIKEY。では、その音楽はどのように生まれるのだろうか?「曲によって違いますが、例えばテーマが“寂しい”だとしたら、音楽制作ソフトでそれに相応しいリズム体を考え、まずドラムから作ります。そこにコード進行などを加え、歌詞をつけていくんです。そうやってできた曲に、振りをつけます。来てくださる方にはぜひ、アルバムの曲が、生バンドでどう演奏され、どんな世界が広がるのか、期待していただきたいですね」公演は1月19日(土)東京・大田区民ホール・アプリコ大ホールを皮切りに全国で上演。取材・文:高橋彩子
2018年12月27日シャネル(CHANEL)のビューティ アンバサダーに、バレエダンサー飯島望未が2019年1月より就任することが発表された。飯島望未 / © CHANEL大阪出身の飯島望未は、1991年生まれ。6歳からバレエをスタートし、13歳でNYのバレエコンクール「ユース・アメリカ・グランプリ」へ3位入賞し、15歳で単身渡米。その翌年に、アメリカの5大バレエ団の一つである名門、ヒューストン・バレエ団とプロ契約を果たす。2014年に、同バレエ団のソリストに昇格をし、現在もファースト ソリストとして米国を拠点に挑戦し続けている。2016年には「シャネル N°5 ロー」グローバルプロジェクトに参加し香りの世界観をダンスで表現し、多くの人々を魅了した。2018年にはウォッチ コレクション「コード ココ」のアンバサダーに抜擢されたり、「ルージュ アリュール」「ヴィタルミエール グロウ」 のデジタルキャンペーンにも起用されたりと、これまでにもメディアに多く取り上げられてきた、今シャネルが注目するイットな存在。今後のさらなる活躍に期待したい。
2018年12月19日スターダンサーズ・バレエ団による公演「緑のテーブル」が、2019年3月30日(土)・31日(日)に東京・池袋の東京芸術劇場にて行われる。本公演は、2005年以来の再演となる。天才舞踏家ピナ・バウシュの師匠として知られるクルト・ヨースが振付を手がけた不朽の名作「緑のテーブル」は、“緑のテーブル”が置かれた架空の国の国際会議を舞台に、戦争について話し合う身勝手な指導者たちの衝突と、戦争を利用する者の暗躍、そしてそれに振り回される兵士やその家族の葛藤を描く風刺劇。シンプルなステージながら、2台のピアノによる迫力の生演奏と、細部までこだわり抜いた構成が見どころだ。1979年にクルト・ヨースがこの世を去って以来、アンナ・マーカードによって語り継がれてきた本作だが、上演条件が非常に厳しいことでも知られ、世界中で名作と評されながらも、その上演回数は決して多くない。スターダンサーズ・バレエ団も、戦後70年を迎えた2015年に開催を目指していたものの条件が折り合わず、ようやく今回の再演実現にこぎつけたという。【開催概要】スターダンサーズ・バレエ団 公演「緑のテーブル」公演日:2019年3月30日(土)・31日(日)会場:東京芸術劇場プレイハウス台本&振付:クルト・ヨース作曲:フリッツ.A.コーヘン美術:ハイン・ヘックロスマスク&照明:ハーマン・マーカード舞台指導:ジャネット・ヴォンデルサール舞台指導助手:クラウディオ・シェリーノ照明再構成:ベリー・クラーセンピアノ:小池ちとせ、山内佑太<チケット情報>価格:S席 8,000円、A席 5,000円、学生(A席) 2,000円※学生券は25歳までの学生対象(要学生証)/スターダンサーズ・バレエ団のみ取り扱い。※価格は全て税込。全席指定。一般発売:2018年12月18日(火)10:00SDBフレンズ先行販売:2018年12月11日(火)〜13日(木)<同時上演>「ウェスタン・シンフォニー」振付:ジョージ・バランシン音楽:ハーシー・ケイ振付指導:ベン・ヒューズ
2018年12月13日フラットのシューズは一見ラクそうに見えるのですが、長時間履いていると意外と疲れると感じている人も多いのではないでしょうか。その要因は靴底。靴底が薄いフラットシューズは衝撃吸収力が弱く、足裏に負担がかかりやすくなっています。フラットタイプで女性らしい足元を作ってくれるバレエシューズも、ポインテッドヒールよりは断然ラクだけどモノによっては痛くなったりすることも。そんなお悩みを解消しながら、フレンチなムードもキープしたバレエシューズが、遠くモロッコのブランドにありました。 2つの文化が出会う場所、カサブランカのシューズブランド 『REVE D’UN JOUR(レーヴ ダン ジュール)』は、モロッコ・カサブランカのシューズブランド。かつてフランス領だったカサブランカは、今もフランス文化の影響が色濃く残っている都市で、本来のエキゾチックなムードとフレンチシックのミックスしたスタイルが新たな魅力です。レーヴ ダン ジュールもそうした背景を感じる、“カサブランカに漂うリラックスしたフレンチスタイル”をコンセプトに。 自社工場でオールハンドメイドのバレエシューズ ブランドのシグネチャーである、バレエシューズは一足一足すべて自社工場でのハンドメイド。伝統的なサケット製法が、疲れやすさを解消するカギとなっています。サケット製法では歩行時の衝撃をやわらげるクッション入りの中敷とアッパーを縫い合わせ、袋状にして木型に合わせて固定。ソールの反りがよく、歩いたときに足の動きにしなやかにフィットしてくれます。 アッパー素材にはソフトなゴートレザーを使用し、アウトソールはラバーソルで補強されているので履き心地も快適です。 先端が丸みを帯びたスクエア型なので、大人っぽいシルエットがスタイリングをリラックスしすぎず仕上げてくれます。足元もすっきりと見せてくれるので、甲の幅が広めな日本人にはうれしいかぎり! レーヴ ダン ジュールはフランス語で“夢がかなう日”という意味するそう。あなたの夢をかなえる一足をこの冬にぜひ。 バレーシューズ¥17,000/レーヴ ダン ジュール(ビームス ウィメン 原宿) ビームス ウィメン 原宿03-5413-6415:kimyongduckstyling:Mari Nagasakahair&make:Daisuke Yamada(Cake)model:Rio Kajiyamatext : Momoko Yokomizo
2018年12月01日『美女と野獣』『シンデレラ』など、名作の実写化を次々と成功させているディズニー。『くるみ割り人形と秘密の王国』は、チャイコフスキーのバレエ組曲である『くるみ割り人形』の原作『くるみ割り人形とねずみの王様』に着想を得たファンタジー大作です。ディズニーが贈る、新たな『くるみ割り人形』主人公は、愛する母を亡くし、心を閉ざした美少女クララ。彼女は父から、母が遺したものとして、鍵のかかった卵型の入れ物をプレゼントされます。箱の中には、「あなたに必要なものはすべてこの中にある」という謎めいた言葉が。クリスマス・イヴの夜、クララは母の言葉に隠された真実を突き止めようとするうちに、不思議な世界へ迷い込みます。そこには、色とりどりの花と緑に満ちた“花の国”、キャンディやマシュマロで飾られた“お菓子の国”、雪と氷が輝く“雪の国”、そしてかつて“遊びの国”だった荒地“第4の国”からなる〈秘密の王国〉が。やがて、この世界を創り上げたのが亡き母であることを知ったクララは、母が愛した王国を救うため、自ら行動を起こします。あらすじからも読み取れるように、この映画はバレエや原作の『くるみ割り人形』を忠実に再現したものではありません。随所に『くるみ割り人形』へのオマージュをちりばめながら、ディズニー独自の解釈が加わった新たな物語を楽しむことができます。本作を語るうえで欠かせない要素は、音楽とバレエ。ウォルト・ディズニーは、チャイコフスキーの大ファン。クラシック音楽とアニメを融合させた『ファンタジア』(1940年)では、バレエ組曲「くるみ割り人形」を使用。『眠れる森の美女』(1959年)ではチャイコフスキーが手掛けた同名タイトルのバレエ組曲から「ガーランド・ワルツ」のメロディを引用し、「いつか夢で」を生み出しました。本作に、『ファンタジア』へオマージュを捧げたシーンが登場するのも頷ける、深いつながりを感じます。劇中のバレエ・シーンでは、超一流のダンサー、ミスティ・コープランドとセルゲイ・ポルーニンが豪華共演。卓越した表現力で観客を圧倒します。さらに、エンドクレジットで流れるのは、世界最高峰のテノール歌手アンドレア・ボチェッリが、息子マッテオとコラボした新曲「フォール・オン・ミー」。親子の普遍的な関係を表現した歌詞はクララと母に重なり、深い余韻を残します。衣装を手掛けたのは、アカデミー賞衣装部門に2度輝いたジェニー・ビーヴァン。クララの衣装は彼女の心情によって変化し、ヴィクトリア朝時代のドレスや軍服にインスパイアされた華麗な衣装の数々に目を奪われます。また、キーラ・ナイトレイ演じるシュガー・プラムは、クララが受けた忠告「見た目に惑わされるな」を体現したキャラクター。綿菓子のようなふんわりヘアにメタリック・オーガンザのドレスをまとった彼女は見た目も喋り方もキュートなのに、性格はとってもエキセントリック。これまでのイメージを覆すキーラの怪演は必見です。近年、こういった役柄はシャーリーズ・セロンの独壇場でしたが、今後はキーラがその座を脅かす存在になるかも!?煌びやかな映像に加え、音楽、バレエなど、超一流の娯楽が詰まった本作。一足早く届いたクリスマス・プレゼントのような映画です。『くるみ割り人形と秘密の王国』『くるみ割り人形』を原作に、美少女クララの冒険を描くファンタジー大作。監督/ラッセ・ハルストレム、ジョー・ジョンストン出演/マッケンジー・フォイ、キーラ・ナイトレイほか11月30日(金)より全国公開。©2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.※『anan』2018年12月5日号より。文・田嶋真理(by anan編集部)
2018年11月30日