OL兼漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラムがリニューアルして登場!日常にあふれる様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!第1回アクマの辞典このコラムは「アクマの辞典」と題し、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードを取り上げる、というコーナーだ。今回はさっそく「ん」だと言ったらやる気のねえ、しりとりみたいで面白いが当然「ア行」からだ。お題の方は担当がピックアップしてくれた、まずアがこちらだ愛、愛情、朝、明日、アスパラ、頭、新しい、アップル、熱い、暑い、厚化粧、アクアリウム、悪意、悪妻、悪魔、悪女、後味、天の邪鬼、アラサー、アラフォー、アルコール、慌てる、泡アだけでこれだ、これがオまで続いている、多すぎて逆に全く選べない、むしろ1個しか選ばれないのに、よくこれだけ出してきたと思う、当然来月はカ行に移行し選ばれなかったア行の数十個は藻屑と化す。しかしすでに、トップに避けては通れない、ワードが出て来てしまっているではないか、アスパラではない「愛」だ。【ア】▶「愛」即効性がなく 効果は個人差あり 保険外みんな、誰かを愛しているか、もしくは愛されているか?答えはどうでもいい、何故なら愛は完全に自己申告制だからだ。彼とはラブホどころか、最近は自分の軽自動車の後部座席でしか会わないし、そのたびに財布から2、3枚抜かれるが愛されている、もしくは、俺は働かないし、あいつの為に指一本動かすつもりはないが、愛している、と言われたら、そうかとしか言いようがない、目に見えぬもの故そういう相手を論破するのは難しいし、時間がもったいない。でも、ないよりはあった方がいいだろう「愛」しかし、中高生ならまだしも、大人になると愛だけで相手を選べなくなるのは確かだ。相手の年収や職業を気にするのは、さも悪のように言われるが、良い年して全く気にしていない女は正直、詐欺師の懐に自ら飛び込んで行くカモみたいなものだ。その状況って怖くないだろうか。愛があれば金なんてというか逆だ、自分に金があれば、相手の年収なんて気にしなくていい、そして持っている金が多ければ多いほど、相手が金のかかる趣味を持っていようが、ギャンブル狂だろうが関係なくなる、つまり金があれば愛だけで結婚することができるのである。しかし、愛があれば金なんて、が全くなりたたないわけではない、金はあるが、愛のない相手に一生モラハラを受けて暮らすなら、金はなくても愛がある相手と結婚した方が幸せかもしれない。しかし、金がないのはないのでやはりツライことだ、よって、それが愛でカバーできることなのかちゃんと考えておくべきだろう。しかし、ここで想像する貧乏像を「食うものがない、電気を止められる」等、漠然としたテンプレ貧乏にするのは危険だ。漠然とした貧乏像であるがゆえに、愛という漠然としたもので乗り切れるような気がしてしまうからだ。よって、水や食い物等、万人が必要とするものではなく、自分にとっての必需品が買えない、または節約しなければいけない状態を考えた方が良いだろう。私なら、ロキソニンと便秘薬だ。わかる人にはわかるだろうが、わからない奴には全然わからない物だ。確かに命に別状はない、だがこれがないと、苦痛で不愉快な時間を月に数度確実に耐えなければいけないのである。そして苦痛かつ不愉快な状態で、隣には、その原因の一端を担うパートナーがいる、持続できるだろうか、愛を。しかも自分にとっての必需品なので相手にわかってもらえない可能性も高い「ウンコぐらい根性で出せ」と根性論を持ち出されたら、そこでライフイズオーバーだ。この人と一緒なら、電気水道止められても平気、みたいな極論で考えると逆に想像力が働かなくなってしまうのだ。「この人と一緒ならコンタクトの保存液買えなくても平気」とか、もっと身近なもので考えてみた方が良いだろう。【イ】▶「いい男」顔や年収だけではなく、家事能力も求められる『女がなにもしなくて‘いい男’』のこと【ウ】▶「占い」今の不調を自分以外の何かのせいにしてもらいにいくところ。
2017年08月12日OL兼漫画家として唯一無二の作風で活躍するカレー沢薫さんの連載コラム登場!徹底した猫至上主義の価値観で考える「猫と男」とは?その辺のダメ男に引っかかっている女性陣。出会いがないと嘆いているあなた。猫の前では男なんて無価値かも?■第6回「猫を飼う責任の重さ、男と付き合うカジュアルさ」突然だが今回が最終回である。短い間だったが「猫と男」というテーマで書いてみてわかったことは、まず猫をテーマにするなら引き合いにするのは、宇宙、とかでないとつり合いが取れない、男はバランスが悪すぎたような気がする。つまり、猫は宇宙であり、むしろ猫の中に宇宙があるという話をしたかったのだが、そういう話だったらおそらく6回すら続かなかっただろう、もちろん私は100回ぐらい続けられる自信があるが、周りや病院、警察関係者に許される気がしない。そして、これだけおキャット様のことを賛美しておいて恐縮だが、私は猫を飼っていない。何故かというと、まず家の中に宇宙を飼うのは無理だ、多分宇宙の方が私の家よりでかい。つまりおキャット様という存在がでかすぎて逆に飼えないのだ、おキャット様を飼うことによって得られる5京円の精神的経済効果より、おキャット様を飼うという責任の重さ、そしておキャット様に何かあったら、私の生活と自我が崩壊することが確実なので逆に飼えないのだ。猫カフェなどに行っても、おキャット様に粗相がないようにするにはどうしたらいいか考えるといつも「指一本触れない」「即刻退場する」という結論になってしまい、全く触れないぐらいなのだ。好きすぎて関わりたくないのだ。それに比べたら、男はまず家に入るサイズだし、何かあったらその時考えようと思えるし、無駄に寿命が長いため、死別もリアルに想像できない、死別までいかなくても、別れる可能性はいくらでもあるのに、なぜかつきあう時はその可能性を考えない場合が多い。このように男はおキャット様や宇宙より小さいため、あんまり先のことを考えないどころか、通常よりも知能指数が下がるので、ハッピーな気分でつきあえるという利点はあるような気がする。よって私は、おキャット様を飼わないという選択をしているのだが、重要なのは、猫を飼う飼わない、男と付き合う付き合わない、結婚するしない、ではなく自分でそれを考え、選べるという状態にあることかもしれない、1人でいるのもまた悪いことではない。私も今は猫は飼わないという結論だが、いつか飼うという選択をするかもしれない。その時とは、宇宙を受け入れる覚悟が出来た、とかではなく、おキャット様よりすでに自分が早く死ぬ段階で、さらに自分の死後おキャット様の面倒を見る人間が確保できた時であろう。前者は割と簡単だ、今からでも出来る、しかし後者はなかなか難易度が高い。このようにおキャット様に対しては自分の死後のことまで考えなければいけない、だが相手が男だったら、あとは勝手にやってくれと思える。カジュアル、という点ではやはりおキャット様より男の方が上かもしれない。プロフィールカレー沢薫OLであり漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。最新著作『ブスの本懐』(太田出版)を2016年11月16日に発売。
2017年05月29日オトナのためのビューティーフード2017年5月27日(土)11:30から12:30まで、福井県産業会館で開催される「ふくいオトナ博2017」において、室谷真由美トークショー「いつまでもキレイでいるための食生活~ビューティーフードがキレイと笑顔を作る~」が開催される。モデル、ビューティーフード研究家として活躍する室谷は、福井県出身。トークショーの中では、長年実践しているビューティーフードが披露される。自分の価値観を大切にし、自分らしく過ごすことなどもテーマにしたいと室谷はいう。より豊かに生きることを提案!「ふくいオトナ博2017」2017年5月27日(土)と5月28日(日)の2日間、福井県産業会館において、「ふくいオトナ博2017」が開催される。2016年には2万人が集まったというオトナの祭典は、入場無料。開催時間は、両日とも、10:00から17:00まで。室谷真由美トークショーの他、エンディング・コンサルタント佐々木悦子によるトークショー「終活の始め方~最期まで自分らしく私のために、家族のために~」や、自由なオトナ代表 吉田類によるスペシャルトークショーなどを実施。福井ダイハツ、キリンビール福井支店 、ほけんの窓口 福井二の宮店 ライフ TS、マリージョゼなど、多くの企業が出展を予定している。(画像は室谷真由美オフィシャルブログより)【参考】※室谷真由美オフィシャルブログ※福井テレビ
2017年05月25日4月28日(金)から、横浜の水族館・八景島シーパラダイスの「海の動物たちのショー」が新しくなります!大型LEDビジョンやライブカメラを駆使した新ショーは臨場感たっぷり。フルリニューアルして、いっそう楽しくなった「海の動物たちのショー」の見どころを詳しくご紹介します。アクアスタジアムに大型LEDビジョン&ライブカメラ登場今回のリニューアルでは、ショーの会場「アクアスタジアム」に大型LEDビジョンとライブカメラが設置されました。大型LEDビジョンは457インチ、幅10m、高さ5.8m。遠くの席からもショーの様子がよく見え、臨場感を味わえます。新しくライブカメラも導入し、ライブ感や迫力もアップ。いままでにないエンターテインメント、演出をショーに取り入れています。新しい「海の動物たちのショー」の見どころをチェック●昼は「ぐーちょきSEAぱーてぃー」で盛り上がろう「ももくろちゃんZ ぐーちょきSEAぱーてぃー~うみのどうぶつたちもやっぱノリノリー!~」は、子ども向けの新番組『ぐーちょきぱーてぃー』とのコラボショー。番組に登場するアイドルユニット「ももくろちゃんZ」のメンバーが大型LEDビジョンに映し出され、シーパラダイスの海の動物たちと共演します。「ももくろちゃんZ」と海の動物たちの掛け合い、ダンス、イリュージョン、クイズを楽しめます。観客参加型のショーだから、会場の一体感も味わえますよ。バンドウイルカやオキゴンドウの躍動感あふれるパフォーマンス、シロイルカのダンス、アシカとセイウチのコミカルな動きは必見です。ショーのクライマックスは、番組のメインダンス曲でもある『やっぱノリノリー!』に合わせて踊るダンス。海の動物たち、「ももくろちゃんZ」のメンバーと一緒に盛り上がりましょう。開催期間:4月28日(金)~11月5日(日)時間:1日4〜6回 (各約30分間)会場:アクアミュージアム4階 アクアスタジアム●夜は「The Color of Love 〜幸せを呼ぶイルカ〜」で幻想の世界へ昼の賑やかなショーとは違い、新しいナイトショー「The Color of Love 〜幸せを呼ぶイルカ〜」は幻想的な雰囲気。「愛の色」をテーマに、2人の愛の移ろいを海の動物たちが多彩な色、花、ダンスで表現します。大型LEDビジョンと高輝度プロジェクターを使った壁面マッピングが一体になった映像演出に注目してください。カマイルカ、バンドウイルカ、オキゴンドウのジャンプやシロイルカによるミュージカル仕立てのショーと、映像の融合がとてもロマンチック。デートにもピッタリなナイトショーです。開催期間:4月28日(金)から時間:平日19:00〜、土日祝日 19:30〜 (約20分間)会場:アクアミュージアム4階 アクアスタジアム昼、夜の新ショーともに見逃せませんね。ゴールデンウイークのお出かけに八景島シーパラダイスの「海の動物たちのショー」はいかがですか?スポット詳細八景島シーパラダイス所在地:横浜市金沢区八景島TEL:045-788-8888(テレフォンインフォメーション)URL:
2017年04月22日OL兼漫画家として唯一無二の作風で活躍するカレー沢薫さんの連載コラム登場!徹底した猫至上主義の価値観で考える「猫と男」とは?その辺のダメ男に引っかかっている女性陣。出会いがないと嘆いているあなた。猫の前では男なんて無価値かも?■第4回「男にかかるお金 猫にかかるお金」今回のテーマは「男にかかるお金猫にかかるお金」だ。つまりコスパ比較の話である。とにかく効率性を求める世の中においては避けて通れぬ話だ。まず、おキャット様を我が豚小屋にお迎えし、生涯を共にするにはいくらかかるのだろう。「おキャット様と暮らす」という僥倖を享受するには、まず心臓ぐらい捧げないと釣り合いが取れない気がするが、飼い主という名の下僕が心臓ヌキだと、おキャット様の生活に支障を来たす恐れがあるので、そこは金で解決していこう。いつも通りネット情報鵜呑みでいくと、おキャット様本体の値段は抜きにして、まず健康診断、ワクチン、設備投資など初期費用が3~5万程度、さらに食費、消耗品、また定期的な医療費などで、年間16万ぐらいはかかるという。もちろんそれは最低限の話であり、「この玩具を奉納すれば御キャット様の興を買えるのでは」「この衣服は我が御キャット様に着ていただくため存在するとしか思えぬ」という商品を目にするたびに軽率に買ってしまうだろうから、少なくとも年間20万はおキャット様費という名の玉串料が必要になる。おキャット様を飼う事による利益は年間2京円と言われているので、元は0.1秒ぐらいで取れる。むしろ黒字を出しすぎなので、下僕はSNSに主の写真を頻繁にアップする等、社会への還元が求められる。もちろん「愛猫とツーショット」と言いながら自分の方がでかく写っている写真をアップすると、どんな敏腕弁護士がついても無期懲役ぐらいにはなるので注意した方が良い。おキャット様に異物を混入してはいけないのだ。逆に言うと、年間20万を確実におキャット様のために出せる、という人間以外は飼ってはいけない。「なんとかなるだろう」という希望的観測で飼うのは一番のおキャット様に対する不敬罪である。男が、おキャット様より唯一優れている点は、上記のような絶対的自信や展望がなくてもつきあっていいという点だろう。全然好きじゃなくても、つきあっている内に好きになるかも、でつきあっていいし、相手が無職だろうが、メンバー募集中のバンドマンだろうが「だって好きなんだもん」でつきあっていい。おキャット様を飼うのに比べれは、全然深刻ではない。そのことにより自身が深刻な事態になっても、おキャット様に被害がない時点でどうでもいい。ではコスパ面はどうであろうか「ヒモを飼う」などというのは議論にすら値しないので、普通の定職についている男と同居した場合を考えると、生活費をどれだけ折半するかによるが、コスパ向上をはかれる可能性はある。しかしおキャット様が圧倒的癒しを与えてくれるのに対し、男とのつきあいは、ケンカしたり別れたりと、精神的損害を与えられるリスクがかなり高い。やはりおキャット様を飼うほうがコスパがいいと言いたいが、おキャット様も体調を崩されたりする時がある。そうなるとこちらも心配で涙と血尿が止まらなくなるだろうから、精神的な面でもおキャット様を飼うには覚悟が必要である中には高収入な男を捕まえ、大きな黒字を出しているという女もいるかもしれないが、ハイスペックな男を捕まえるには自分もハイスペックな女でないといけないだろうし、捕まえ続けるためには、それを維持していかなければならない。そのコストは金銭面だけではなくかなりの負担ではないだろうか。その点おキャット様は、最初、可愛かった下僕が、どれだけ腕毛スネ毛の生えたババアになろうとも、食事や寝床さえ与えてくれれば、文句を言わないのだ。むしろ最初からババアでも気にしないのである。さすが、おキャット様。年を取るのは当たり前なのにすぐ「劣化」だのと、あげつらう男とは懐の深さ、度量が違う。避妊手術を受けていても、心のキンタマがでかすぎる。何にしても、他人に頼って生きるというのはリスクが高いことだ。「ハイスペックな男に飼ってもらえる女」より「自分の金でおキャット様を飼う女」を目指すのが何よりのリスク回避だろう。プロフィールカレー沢薫OLであり漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。最新著作『ブスの本懐』(太田出版)を2016年11月16日に発売。
2017年03月26日「稲沢朋子トークショー&ヘアショー」開催概要「髪STORY vol.4」及び「STORY」5月号の発売を記念して、2017年4月2日(日)14:30から、阪急西宮ガーデンズ4階ガーデンズホールにおいて、「稲沢朋子トークショー&ヘアショー」が開催される。同イベントには、3月27日に発売される「髪STORY vol.4」または、関西エリアにおいて3月31日に発売される「STORY」5月号を、ブックファースト 阪急西宮ガーデンズ店で購入した、先着100名が招待される。トークショーでは、STORY専属モデルとして活躍する稲沢朋子が、自身のヘアスタイルや、ファッション、美容などについて、熱く語る。さらに、神戸のヘアサロン「shiomi H」代表 潮海達矢によるヘアショーや、ヘアカット&スタイリング体験などのイベントも用意されている。MCは、STORYの読者モデルでもある、人気TVレポーター坂田陽子が務める。稲沢朋子のプロフィール1974年2月27日生まれの稲沢朋子は、現在43歳。血液型はA型。所属事務所はアミューズ。読者モデルとして活躍した後、2016年5月号から人気ファッション誌「STORY」のレギュラーモデルを務めている。趣味は、ドライブ、格闘技観戦、ゴルフ、マラソンなど。特技はマリンスポーツというアクティブ派だ。storyweb.jpで掲載中のブログ「どんなときもBIG SMILE!」も人気を集めている。(画像は稲沢朋子オフィシャルブログより)【参考】※storyweb.jp※稲沢朋子オフィシャルブログ※アミューズオフィシャルサイト稲沢朋子プロフィール
2017年03月12日OL兼漫画家として唯一無二の作風で活躍するカレー沢薫さんの連載コラム登場!徹底した猫至上主義の価値観で考える「猫と男」とは?その辺のダメ男に引っかかっている女性陣。出会いがないと嘆いているあなた。猫の前では男なんて無価値かも?■第3回「男を捨てよ猫を飼おう」今回のテーマは「男を捨てよ猫を飼おう」だ。完全に「書を捨てよ町へ出よう」のパクりであり、それが言いたかっただけで以降のことを全然考えていないのだが。世間では「猫を飼う」と「男と付き合う」という行為は食い合わせが悪く「猫を飼うと婚期を逃す」とさえ言われているようだ。己の行き遅れをおキャット様のせいにする根性からして結婚できるわけがない、と言いたいところだが、これはもちろん飼っている女がそう言っているわけではない。「何としてでも女の行き遅れは悪いものであり、結婚しない女は、餓死、凍死、孤独死、爆散するものであり、その理由は猫なんか飼っているからだ勢」が言っていることだ。では何故「猫を飼うと婚期を逃す」のか、挙げられている理由を述べよう。・「早く帰って猫の世話をせねば」と誘いを断って帰ってしまう・猫と別れるなら死んだ方がマシ、猫と別れるのが条件の結婚なら男と別れる。・正直、心の充足は全て猫が与えてくれるので男などいらない。徹頭徹尾「どこが悪いのかわからない」話だ。何が「要注意!猫を飼うと婚期を逃す!?」だ、お前が要注意だ(夜道、猫飼い女に後頭部をバールのようなもので殴られると言う意味で)という話である。さて、冒頭の「捨てる」と言う行為だが、悲しいことに世の中には猫などペットを捨てる人間がいる、そういう人間は来世、ヘルニアの人の軟骨に生まれ変わるとして、なんにしても「猫(ペット)を捨てる」という行為は許されるものではない、もしSNSで「ペット捨てちゃいました」などと投稿したらフォロワー数がマイナス8兆ぐらいになる。では「男を捨てる」という行為はどうか、これは場合によっては称賛される。「ヒモ男を捨ててやった」全く無関係な人間でさえ胸が梳く言葉だ。戦国の世で言えば「大将首をとった」ぐらいの手柄である。そもそもおキャット様というのも「衣食住の全てを飼い主に依存している」と言う点のみで言えばヒモ野郎と同じだ。しかし、ヒモを捨てれば褒められるが、おキャット様を捨てて褒められることはまずない、人間的に軽蔑されるだけだ。だったら褒められる方を捨てよう、という話である。部屋が片付く、さらに褒められる、一石二鳥というやつだ。現代の女性に必要なのは「結婚しないと不幸」などという呪いよりも、こういった「合理的な考え」である。プロフィールカレー沢薫OLであり漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。最新著作『ブスの本懐』(太田出版)を2016年11月16日に発売。
2017年02月26日レディー・ガガが5日(現地時間)、NFLスーパーボウルの「ハーフタイムショー」に出演し、観客を魅了。大成功を収めた。13分におよぶショーで、まずはNGRスタジアムの天井で米愛国歌「ゴッド・ブレス・アメリカ」を熱唱。メタリックの煌びやかなボディースーツとマッチしたニーハイブーツを身に着けたガガの背景には、数百台のドローンでかたどられたアメリカ国旗が輝いた。「ゴッド・ブレス・アメリカ」を歌い終えるとワイヤーに吊るされ舞台のタワーに着地。その後、空中回転などのアクロバティックな演出を続けながら「Poker Face」を歌い終えると、やっと舞台の上へ。激しいダンスをしながら「Born This Way」、「Telephone」で会場を盛り上げ、ショルダー部分のスタッズがロックなゴールドのジャケットをはおり、「Just Dance」へ。続く「Million Reasons」ではしっとりと、しかしパワフルな弾き語りで圧倒、舞台の下に降りて観客と握手やハグの大サービスも行った。最後は肌の露出が多めの衣装にチェンジし、「Bad Romance」を歌い上げ、盛大な花火と拍手喝采を浴びながら幕を閉じた。パフォーマンス中は、ガガから政治的な発言があるかに注目が集まっていたが、アメリカの公式行事で暗誦される「忠誠の誓い」の一部「神の下、すべての人に自由と正義が与えられる一つの国家」を冒頭の愛国家の後で暗誦するにとどまった。(Hiromi Kaku)
2017年02月06日OL兼漫画家として唯一無二の作風で活躍するカレー沢薫さんの連載コラム登場!徹底した猫至上主義の価値観で考える「猫と男」とは?その辺のダメ男に引っかかっている女性陣。出会いがないと嘆いているあなた。猫の前では男なんて無価値かも?■第2回「猫を飼っている男性芸能人」さて今回の「猫>>>>>>>(越えられない壁)男」のテーマは「猫を飼っている男性芸能人」である。これは、猫を飼っている男性芸能人をネット情報で見つけ出し、瞬時にファンになろうという企画だ。話は変わるが、皆さんは好きな芸能人は?と聞かれて即答できるだろうか。私はできない。好きな二次元キャラは、と問われたら10人ぐらい言えるし、今の一押しは刀剣乱舞のへし切長谷部だ。誰にも聞かれてないが、言いたいから答えた。そもそも、そこまで人に興味を持たれることがないので、そんな質問されることすらないのだが、備えあれば憂いなしであるし、猫を飼っている芸能人を応援することには大きな意味がある。おキャット様の飼い主が食いっぱぐれるということは、おキャット様もそうなるということなのである、それは由々しき事態だ。おキャット様を飼っている芸能人には恒久的な人気を誇ってもらわなければならない。よって猫を飼ってる芸能人のファンになるというのは、間接的におキャット様を養っているということなのだ。皆、差はあれ、好きな芸能人の熱愛や結婚にはメロスのように敏感だろう。自分がつぎ込んだ金が、得体の知れない女の顔面に注射されるヒアルロン酸になっていたかと思うと、心中穏やかではいられない。しかし、自分の投資がおキャット様が寛ぐ床暖房の板一枚になっていると聞いたら「より励もう」と思えるだろう。さっそく「猫 男性芸能人」でググってみたのだが、猫を飼っている芸能人より「猫顔男性芸能人」という唾棄すべき情報が先に目についた。何度でも言うが、おキャット様は唯一無二の存在であり、他はそれ以下だし、それ以上は存在しない。人間如きの属性に猫を使用するなど恐れ多い。「あたし猫っぽいってよく言われるんです」という自己アピールは、猫好き男子には逆にマイナスだ。気を取り直して「猫好き男性芸能人」で調べて見たが、これが意外なほど出ない。しかしよく考えてみたら、芸能人という不規則かつ、家を何日もあけることがありそうな職業で一人暮らしだった場合、ペットを飼うと言うのはなかなかハードルが高い気もする。むしろ、1人暮らしと言われている男性芸能人がペットを飼い始めたら要注意かもしれない。熱愛のサインというものは意外なところから出ているものである。色々検索してみて一番情報が出てきたのは「爆笑問題の田中裕二」だった。確かに愛猫との写真も多数見つかったのでこれはガチだろう。しかし彼の場合、今更私が応援しなくてもいいぐらいのポジションだ、逆にこっちが応援してもらいたい。あとタモリが猫を飼っているという情報もあったが、さらに応援がいらない、すでにアガリに近い存在だ。できればもっと若手、まだこちらが買い支えねばと思える人材がいい。そこで見つけたのが「栗原類」だ。かなりいい、佇まいや雰囲気も他人事とは思えない。しかも「猫アレルギーなのに猫を飼っている」というのもポイントが高い、その心意気や良しだ。しかし猫アレルギーの症状がどの程度かは知らないが、結構つらいのではないだろうか、鼻が詰まっているというだけで、人は実力の半分も出せなくなる。しかし逆に言えば「だからどうした」とも言える。おキャット様を養えるのであれば、目鼻どころか、耳から謎の液体を出すことすら厭わない、それが猫好きだ。猫アレルギーは人間の都合であり、おキャット様には関係ない、ならば猫アレルギーでも猫を飼うべきと言える。といわけで2017年、好きな芸能人はと言われたら「栗原類」と即答することにした。しかしこういう、おキャット様のために常人ではやらないことをやっている人間がいるため「猫好きは変わっている」というイメージがつくのかもしれない。プロフィールカレー沢薫OLであり漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。最新著作『ブスの本懐』(太田出版)を2016年11月16日に発売。
2017年01月29日OL兼漫画家として唯一無二の作風で活躍するカレー沢薫さんの連載コラム登場!徹底した猫至上主義の価値観で考える「猫と男」とは?その辺のダメ男に引っかかっている女性陣。出会いがないと嘆いているあなた。猫の前では男なんて無価値かも?■第1回「猫を飼っている男の特徴」このコラムのテーマは「猫と男」だ。おそらくこのコラムを読んでいる3人中5億人が「男いらなくね?」と思っただろう。そもそも唯一神である猫(以下おキャット様)と人間如きを同列に語ろうというのが間違っているので正式なタイトルは「猫>>>>>>>>>>>越えられない壁>>男」であり、略して「猫と男」だ。「と」はどこから来た、という話は置いておいて、ならおキャット様の話だけすればいいと思われるかもしれないが、まずはこのサイトの全貌を見て欲しい。「男、女、結婚、恋愛」以外の話は許さないという雰囲気だ。それでもおキャット様の話をするために、男という蛇足を付けざるを得なかったのだ、どうか許して欲しい(今のはおキャット様への謝罪であり貴様らに謝ったわけではない)。まず第一回目のテーマは「猫を飼っている男の特徴」だ。別に、考え得る限りでもっともつまらないテーマを選んだわけではない、やる気はあるのだ。まず猫を飼っている男の特徴だが、例外なく言えるのは「いい奴」である。これは「猫ちゃん好きに悪い人はいないょ」という虫歯になりそうな思想ではない、おキャット様を飼う、という重責を担う男が悪かったら困るからだ、だから例外なくいい奴でなくてはならない、これは義務だ。しかし、ここで言ういい奴、というのは人間的にという意味ではないし間違っても「女にとっていい男」という意味ではない。女を風呂に沈めた金で、おキャット様にカナガンのキャットフードを献上しているとしたらそれは「いい男」である。よって猫を飼っている男は例外なくイイ奴なので、女性は安心してつきあい、どんどん貢いで、おキャット様が三食シーバプレミオを食えるようにしていただきたい。猫を飼っている男がいい奴だということはわかったが、ではその性格はどういったものだろう。さっそく「猫好き男特徴」とインターネットに聞いてみた。もちろん「○○だから●●」と断言できることなどほぼないため、薄らぼんやりとした情報しか得られなかったが、一番多かったのは「猫好き男は性格も猫系」というものだった。勘違いされては困るが、おキャット様の性格というのはおキャット様にしか許されない、人間がまねをしたら万死に値する。そもそも猫系の性格とはなんだというと「自由でマイペース」ということである。確かにそういう性格の人間は男女問わずにいるが、少なくともペットを飼う以上ペットに対してだけはキッチリした性格でないと困る、日頃からおキャット様に対し細やかなケアを行い万が一体調を崩されていたら速やかに病院へ連れて行かなければならない。逆に言えば、それ以外に対してはマイペースで構わない、手作り弁当を持ってきた女を前にドミノピザに電話をかけるぐらい自由でいい、許す。つまり、猫飼い男と付き合うときは、自分よりおキャット様を優先されても「それが当然」と思えなければいけないのである。プロフィールカレー沢薫OLであり漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。最新著作『ブスの本懐』(太田出版)を2016年11月16日に発売。
2016年12月22日レディー・ガガ(30)が、2017年スーパーボウルのハーフタイムショーに出演することになった。2016年度の同NFL決勝戦でアメリカ国歌を斉唱する大役を果していたガガが、来年2月5日にテキサス州ヒューストンのNRG スタジアムで開催される第51回スーパーボウルのハーフタイムショーに出演する契約を結んだとUsウィークリー誌が報じている。これまでに、コールドプレイ、ビヨンセ、ブルーノ・マーズ、ケイティ・ペリーらトップアーティストたちが同ショーのヘッドライナーを務めている。先日には、アデルが来年のハーフタイムショーの出演オファーを受けたものの、断ったと明かしていた。8月に行ったロサンゼルスでのコンサート中にアデルは「まず、スーパーボウルはやんないわよ。つまりは、あのショーは音楽のためのものじゃないでしょってこと。それに、私はダンスみたいなこともできないからね。ありがたいことに先方は私にオファーをしてくれたけど、ノーって言ったわ」と発言していた。スーパーボウル側の幹部陣も、現時点でアデル以上に影響力のあるアーティストはいないと、その出演を実現させるために躍起になっているともいわれていた。出演第1候補ではなかったかもしれないガガだが、今年の決勝戦で国歌斉唱したことが自身のキャリアと個人的な人生のハイライトになったと話していたことから、スーパーボウルに出場することはうれしいことだろう。ガガは国歌斉唱について「これは、私のキャリアにとって最も名誉なことの一つなの。この瞬間のために全てをかけて取り組んできたアスリートたち全員とそのコーチたち、そしてこの瞬間を待ち望んでいたファンたちに対して歌うチャンスを得たの。アメリカ人でいることが一体どういうことなのかを示すものになると思うわ」と話していた。(C)BANG Media International
2016年09月21日フリーアナウンサーの本田朋子が、9月23日に放送されるTBS系バラエティ特番『謝りたい人がいます。』(20:57~)に、これまで同番組でMCを務めてきた小林麻耶アナウンサーの"代打"として出演する。12日、都内で行われた収録に参加し、その後の囲み取材で収録の感想を語った。『謝りたい人がいます。』は、芸能人が本気で謝りたいと思っている人に謝罪するバラエティ番組。2013年の初回放送から4回にわたって放送されてきたが、このたび約2年ぶりに第5弾が放送される。これまでお笑いコンビ・ブラックマヨネーズとフリーアナウンサーの小林麻耶がMCを務めていたが、小林アナが休養中のため、今回は本田アナが務める。収録後、ブラックマヨネーズと共に囲み取材に応じた本田アナは、「この番組のファンだった」と明かし、「芸能人の方々の謝罪したいという気持ちの裏には、苦労や恩人への感謝、恩人からの愛情があり、温かいものをじんわり肌で感じることができる番組だなとあらためて思いました」と語った。そして、これまでMCを務めてきた小林アナについて、「ワイプの中の表情だけでも感情がすごく伝わってくる表現力の豊かさがすごい先輩だなと思っていた」と印象を述べ、「局を越えて尊敬できるアナウンサーや格が違うなと思う方の中でも、麻耶さんはピカイチ。いろんな面をお持ちで、人間的にも魅力的な方」と称賛した。さらに、「麻耶さんの代わりに務めるというのはかなりプレッシャーがありました」と打ち明け、「逆に麻耶さんの代わりはできないので、自分らしい等身大の進行として臨ませていただこうと思いました」と説明。「麻耶さんが元気になって戻ってきたときに安心して座れるように、椅子は温めておきました」と小林アナの復活も願った。なお、第5弾のテーマは「後悔」で、三遊亭円楽は故・立川談志、久本雅美は若かりし頃お世話になった"東京のお父さん"、生稲晃子は"命の恩人"である短大時代の友人に謝罪する。その中で、円楽と談志の知られざるエピソードや、久本の上京時の秘話が明らかになり、乳がんと戦う生稲は命の有限を知って感じた思いなどを語る。
2016年09月16日声優の沢城みゆきが、この秋、完全新作で蘇る『デスノート Light up the NEW world』に新たに登場する真っ白な姿の死神・アーマの声を務めることが決定した。犯罪のない社会を目指し、デスノートで世界を変えようとしたキラこと夜神月。暴走する彼を阻止しようとした世界的名探偵・L。天才VS天才の対決から10年経ったある日、世界中のネット回線がジャックされ、キラによるメッセージが発信された「デスノートを手に入れろ―」。死神により地上にもたらされた6冊のデスノート。同時多発的に発生する大量の殺人事件。そんななか、三島(東出昌大)が率いるデスノート対策本部に、Lの後継者・竜崎(池松壮亮)が加わり、無差別殺人事件の現場で1冊のデスノートを手に入れる。一方、その現場には、キラの信奉者・紫苑(菅田将暉)の姿が。いま、それぞれの譲れない“正義”を懸けた、3人の壮絶な頭脳戦が始まる──!死神・リュークの声を、歌舞伎役者の中村獅童が続投する本作。今回、本作に新たに登場する死神の“1人”となるのが、死神・アーマだ。原作の“シドウ”をベースにデザインされ、漫画原作の小畑健監修のもと、制作が行われた。VFXアドバイザーを務めた土井淳氏は、前作映画から10年を経ていることもあり、リアリティを追求し存在感のある死神を目指したという。「色気と美しさのある死神」という佐藤信介監督からの要望もあり、その要素をどうデザインに落とし込むか、描いては壊しが繰り返された。そうしてでき上がったアーマは、死神の“友達”を持たず、むしろ人間にシンパシーを感じているようなキャラクターで、マスカットが好物。「まあね」が口癖で、仕草や話しぶりもエレガントな、“女性”の死神だ。そんな愛嬌がある死神・アーマに息を吹き込むのは、 「べるぜバブ」(ベル坊)、「HUNTER×HUNTER」(クラピカ)、「テガミバチ」(ラグ・シーイング)、「GO!プリンセスプリキュア」(紅城トワ:キュアスカーレット)ほか、ナレーション、洋画&海外ドラマ吹き替え、舞台でも活躍中の沢城さん。「週刊少年ジャンプ」作品でお馴染みの沢城さんは、「佐藤監督からお声がけいただきまして、なんとも豪華な俳優陣の中に、恐縮ながら参加させていただくことになりました」と真摯にコメント。「死神ってこういうもの、という何か共通項があるのかなと思っていたら、私たち人間同様、本当に三“神”三様だったのが印象的です」とふり返っている。果たして、沢城さんが声を務めるアーマは、誰にデスノートをもたらすのか!?先日解禁となった本予告には、“金色”の新たな死神も映りこんでおり、リュークに関しては獅童さんのフェイシャルキャプチャーが行われ、よりリアリティを追求したという本作の死神たち。フルCGによって誕生する、“演技派”な死神たちの活躍もまた見逃せない。『デスノート Light up the NEW world』は10月29日(土)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年09月12日北海道にある『おたる水族館』で行われたペンギンショーの動画。【動画はこちら→】水族館のショーと聞くと、動物が飼育員さんの指示に従い華麗な動きを見せてくれるものを想像しますよね。しかし、ういろうさん(@1u2i_)がTwitterに投稿した動画には、 ことごとく失敗が続くペンギンショーの様子が映し出されており、ハプニングもあいまって異様な盛り上がりを見せています。----------まずはすべり台に挑戦しますが、ペンギンは滑ってくれず足を使ってトコトコ……。今度は他のペンギンにエサをやるところを見せようとしますが、なぜか一目散に逃げるペンギン(笑)。いったんバケツを台に置いて仕切り直そうとするも……なんとカラスが乱入!そしてバケツの中から魚を奪取!観客席からは悲鳴のような歓声が♪しびれを切らした飼育員さんは、強引にペンギンをお立ち台へ連れていきます。今度こそエサを食べてもらおうとしますが、ここでもペンギンは口をつけようとしません。最後は飛び込みの指示を出す飼育員さんを無視し、早々とご帰宅です。ワザが一切決まることはなく、笑い声に包まれたペンギンショー♪コメントでは、このペンギンショーは以前からこのような脱力スタイルということで、他とは違った楽しみ方を提供しているとのこと。何をやってもうまくいかないペンギンショーの一部始終は、関連記事の『【おもしろアニマル動画】水族館のペンギンショーがグダグダすぎてまるでコント』からご覧ください♪なぜか「次はどんな失敗を見せてくれるの?」と待ち望んでしまう気持ちにもなってしまいますね。●文章/パピマミ編集部
2016年08月12日声優でタレントの金田朋子が、11日に放送されるテレビ東京系バラエティ番組『妻と夫のネホリハホリ~完璧な夫婦はありえない!?~』(11・18日24:12~)に、夫の俳優・森渉とともに出演する。同番組は、スタジオに招いた芸能人夫婦の不満や秘密、絆の強さを分析し、専門家と番組MC・若林正恭(オードリー)&渡辺直美が夫婦の間をトークで掘り下げていく。11日の放送では、第二子の妊娠を発表したばかりの元野球選手・マック鈴木&お笑い芸人・小原正子(クワバタオハラ)夫妻、歳の差が10歳の森&金田夫妻、お笑い芸人・川島章良(はんにゃ)&川島菜月夫妻が登場。独特の高音ボイスが話題となり、バラエティで活躍する金田は、10歳下のイケメン夫との「とんでもない珍ルール」「夜の営み」について告白する。MCを務めた若林は「全体的には、どの夫婦も男が先に折れている事で、上手くいっていたな~という印象でしたね」と3組の夫妻について感想。さらに「マック鈴木さんだけは、器が大きく、芯があります。僕が彼みたいになるには、何十回か生まれ変わらないと無理でしょう。なので早めに折れるのが一番なんだなと思いました(笑)」と番組から得た教訓に触れた。渡辺は「金田朋子さんが1番やばい方と思っていましたが、旦那の森渉さんもかなりやばい人でした(笑)」と驚きの様子。「金田さんだけでなく、森さんも金田さん以外の女性には受け入れられないなと思いました(笑)」と森&金田夫妻に受けた衝撃を語った。
2016年07月08日5月30日、都内某所で、「ドラゴンクエストライブスペクタクルツアー」の説明会&公開稽古が行われた。このショーは日本初の大型ライブエンターテインメントショーで、7月22日(金)の埼玉を皮切りに、全国5都市で計40公演を行う。説明会では、演出家の金谷かほりが模型やイメージ写真を用いて概要を語った。ステージの構成は、「アリーナのセンターステージを囲むように大小8つのステージを設けました」。また、ステージセットについて、「ステージ間を繋ぐブリッジはリフトによって可動。デザインは、北京&ロンドン五輪で開会式を手がけたレイ・ウィンクラーが率いるチームによるものです。また、可動式のロールスクリーンを使い、演者のアクションとシンクロさせながら物語を進める予定です。このスクリーンは中にいる人が透けて見えるようになっており、そこに映像を投映して呪文などを表現します」とのこと。他にも観客も一緒に参加する演出として、物語の展開などにあわせて光るリストバンドを配布していたり、演者が客席に話しかけたりするなど、会場が一体となって楽しめる演出の構想も明かされた。続いて行われた公開稽古には、勇者役の松浦司、剣士テリー役の風間俊介らが参加。「ドラゴンクエスト」歴代シリーズの主人公10人の中から「Ⅲ」の勇者が選ばれ、仲間たちと旅立つシーンで幕を開けた。その後、モンスターに襲われた街での戦闘など、計6つのシーンを公開。殺陣を交えたアクロバティックなアクションが連続し、実に迫力満点だった。その後、松浦、風間、金谷の3人は、報道陣への取材にも対応。松浦は、「観客の皆さんは、勇者の僕に"名前"を託してくださいます。一緒に冒険していると実感していただけるような勇者になりたいです」と力強く意気込んだ。一方、大の「ドラゴンクエスト」好きという風間は、「誰も知らないものを、誰もが知る『ドラクエ』という物語で作るコントラストが毎日刺激的で楽しいです」と満面の笑顔。報道陣から初めて遊んだ「ドラクエ」を質問されると、「一番最初に触れたのは『Ⅲ』と『Ⅳ』でしたが、当時は小さかったので、本当の意味で全部自力でクリアしたのは『V』が初めて。だから、ストーリーは『Ⅴ』、音楽は『Ⅶ』、システムは『Ⅲ』が、それぞれ一番好きなんです。『III』の職業システムは、RPGの歴史において本当に革命的だったんですよ。どなたか取材を申し込んでくだされば、1時間くらい語るんですけれど(笑)」と、「ドラゴンクエスト」愛を炸裂させていた。このように座長的な存在感を発揮する風間は、最後に今回のアリーナショーを「この夏だけの一発花火」と形容。「最高の夏の思い出を作りに来てください!!」と広く来場を呼びかけていた。取材・文:渡辺謙太郎(音楽ジャーナリスト)
2016年06月09日世界中の女性を虜にし、日本でも社会現象を巻き起こしたドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」(以下「SATC」)の主人公、キャリー・ブラッドショー。NYという特別な街でキャリアを築く彼女は、やはり学生時代から普通とは違う、特別な経験や考え方をもっていたのだろうか?「自分の10代をみているようで顔を覆いたくなるエピソードばかりなんです」と、あくまで高校生のキャリーは普通の女の子であり、自身も共感を覚えたと語るのは、サラ・ジェシカ・パーカー演じる主人公キャリーの青春時代をテーマにしたドラマ「マンハッタンに恋をして ~キャリーの日記~2」で、キャリーの声を担当する声優・沢城みゆき。1980年代のNYを舞台に、平凡な女子高生が、お洒落と恋愛が命の“キャリー・ブラッドショー”になるまでを描いた本作。「SATC」の大人になったキャリーは、コラムニストの枠に留まらず、自身の書籍を出版するなど作家としての地位を確立する“働く女性”だが、若き日のキャリーを演じる沢城さんも、アニメ「ルパン三世」シリーズの峰不二子役をはじめアニメや海外ドラマ・洋画の吹き替えで声優として大活躍する働く女性だ。そんな沢城さんが、イマドキの“働き女子”も思わず共感する本ドラマの魅力を語った。NYでインターンをすることになったキャリーは、ファッションの世界に足を踏み入れ、なにもかもが刺激的なマンハッタンで、大人な都会の女性へと成長していく。現在、BSテレビ局・Dlifeにて、毎週月曜日21時より放送中のシーズン2では、失恋のショックからキャリーは居場所を求め、仕事にパーティーにさらにNYのシティライフを満喫!果たしてキャリーはセバスチャンとヨリを戻すのか?それとも、NYの洗練された大人の男性と新たな恋が生まれるのか?また、高校卒業を控え、卒業後の進路はどうするのか…キャリーの人生の選択から目が離せない。沢城さんは「主人公ということもあり、シーズン1の後半からシーズン2にかけては、物語の中のことなのに、まるで自分の人生におきたことのように感じながら演じていました」とふり返る。意外にも、キャリアにおいてこれほど長く海外ドラマで1つ役を演じたことが初めてだそうで、キャリーと“一体化”して声を吹き込んだ熱量が伺える。また、「キャリーはとびっきり可愛いくて、ファッションも華やかだし、マンハッタンでの派手な生活も描かれますが、一転、私も含め、視聴者の皆様も共感できるところばかりだと思います。10代ならではの恥ずかしい思い出…例えば、夜、時たまポエマーになっちゃったりすることとか、元彼のものが捨てられなかったりすることとか、やれた気になっていたこと自体が子どもっぽかったりしたこととか(笑)自分の10代をみているようで」と、自身のエピソードを交えながら、普通の女の子ならではのキャリーの魅力を語った。“等身大”の女の子・キャリーは、劇中で高校卒業を控え将来について悩む。その姿をみた沢城さんは「“何をして生きていくか”は“誰と生きていくか”と直結なんだ」と学んだという。「職種を選ぶことが将来を決める、生き方を決めることだと思っていたのですが、逆で、“どう生きていくか”を決めると“一緒に生きていく人たち”、ひいては携わる仕事が決まっていく。恋愛面でも仕事面でも、キャリーの心境の変化によって、相手や環境が様変わっていくだなと思いました」。将来売れっ子のコラムニストになるキャリー、そして沢城さんも声優という普通とはちょっと違う職種で働く女性のひとりだ。2人のような特殊な職種に関わらず、結婚や出産を考えたときに「仕事をどうしよう…」と思い悩む現代の働く女性たちも少なくないはず。そんなときは、キャリーや沢城さんが体感したように、「いまの環境に捉われず、“どう生きていくか”」を考えることで、貴女らしいワーキングスタイルがみえてくるかもしれない。最後に、沢城さんは等身大の働く女性としてメッセージを送った。「新学期や初めての就職を経験したことがある方なら、どなたでも感情移入できるのではないかと思っています。ファッションの華やかさが目を引きますが、等身大のティーンエイジャーのドラマです。親との関係に悩み、友だちのことに右往左往して、自分の恋の行末がどうなるかは誰も知らない…という時代は、多くの方が経験してきたものではないでしょうか。なにより!このドラマの凄いところは、女性にとっては、観るだけでちょっと可愛いスカートをはきたくなったりするところです(笑)お見逃しなく!」。(text:cinemacafe.net)
2016年05月18日今回のテーマは「飲み会に誘われた際のうまい断り方について」である。正直飲み会の断り方に上手いも下手もない、あるのは心が強いか、弱いか、それだけだ。○誘いを断る時、我々は宇宙の塵にすぎない何故我々は、行きたくもない飲み会の誘いを断れないのか。女子力アピールだけ達者なバランス感覚のない女が取り分けたドレッシングしか入ってないサラダをすすった上、二次会のカラオケまで断れず、全くマイクが回ってこないのに割カン料だけ払い、冷えて粘土のようになったポテトをひたすら口に運ぶマシーンになってしまうのか。それはもう、己の心が弱いからとしか言いようがない。まず「上手く断りたい」などという人間は驕りすぎている。海とか地球とかをテーマにした壮大系のドキュメンタリーを72時間ぐらい見て、「自分は宇宙の塵にすぎない」というところから勉強し直した方がいい。つまり、「自分がこの誘いを断ることにより相手が気分を害すかも」と思う時点で思い上がっているのだ。まず冷静さを保ったまま半裸になり、両手を両乳首に当て、足はがに股、焦点の合わない瞳で相手を見つめ、自分が誘われた理由を考えてみるといい。そうすれば誘ってきた相手は、あなたの返事を待たずにどこかへ行くだろう。それでもなお誘ってきた相手が去らないようであれば、本当にあなたに来てほしいのだろう。それならば参加してもいいし、参加できないようなら相手が気分を害さないよう、両乳首に当てた手を徐々にスライドさせ、胸の前でバッテンを作り、参加不可の意を伝えるぐらいの配慮は必要だろう。だが、上記の半裸メソッドを実行するまでもなく、こういった誘いのうち、九割は断ったところで何も起こらない。つまり多くの場合、相手はあなたが参加しようがしまいが、どうでも良いと思っているのだ。大方、声をかけた理由は「部署の人間を全員誘ってるから」くらいのものなのである。それをイチイチ「上手く断らないと」などと思うのは思考力の無駄であり、逆に相手に失礼でもある。だからと言って、「〇〇へ行かなければいけないから」など、具体的な行けない理由を言うのはさらに下の下だ、相手にとって、興味のない人間の夜の予定を聞かされるなど、もはやハラスメントと言ってもいい。よって、簡潔に「用がある」と言うのがベストなのである。そう言う事で相手がどう思うかなどを考えるのは弱さであり、自意識過剰でもあるのだ。○気乗りしない誘いを断るために要される「勇気」だが「断ることで輪からはずされてしまうかも」と考える、さらに弱者思考の人もいるだろう。しかし、「参加でも不参加でもどうでもいい奴」というのは、参加したとしても、やはり「いてもいなくてもどうでも良い動き」しかしないものなのだ。おそらく、我先にと女子力アピールを試みる女が持ちあげたサラダボウルの裏を見つめているのが関の山だ。やれたとして、机が狭くなってきた際、店員に皿を下げさせるため、ちょっとだけ残っているカッチカチの冷めた鳥軟骨を処理する係ぐらいのものである。つまり、「輪から外されたくなくて参加した飲み会なのに、参加したところで輪に入れていない」ことがほとんどなのだ。参加したところで何の評価も得られないし、むしろ「こいつ全然動かないな」と評価を下げられる場合の方が多い。ならば逆に、参加しない方が良かったとも言えるのだ。しかし、飲み会を断る時に必要な心の強さというのは、行きたくない会の誘いにはっきりNOと言える強さだけではない。真に必要なのは、その後やってくる孤独に耐える強さだ。「断ったら輪から外されるかも」というのはある意味正解で、断り続けていたら誘いというのはこなくなるものである。そこで「行きたくなかったけど、いざ誘われなくなると寂しい」などと思うような惰弱な精神の持ち主は、もう大人しく飲み会に参加して、粘土と化したポテトを氷の溶けきったジンジャーエールで流し込んでおけばいい。私なども、OLの端くれとして、入社当初はランチに誘われることもあった。しかし相手が私を誘う理由は「職場の女性は全員誘ってるから」以外には何もなく、私も「行かなきゃ悪いかも」以外に行く理由はなかった。そんな動機であるため、ランチの間私は何もしゃべらず、話しかけられもせず、ただ他のOLが談笑するのに合わせ愛想笑いをしながら、399円のカルボナーラを胃に流し込むだけであった。当然そのパスタは腐葉土の味であったし、合わせて飲むコーヒーからはドブの臭いがした。そして、ある時開眼した。「なぜ貴重な昼休みに、腐葉土とドブを食わなければいけないのか」と。そう気づいた私は、前述の通り「用があるから」と言って、同僚からの誘いを全部断ることにした。その結果、見事に誘われなくなった。正直言うと、誘われなくなった時は一抹の寂しさを感じ、「私の選択は間違っていたのかもしれない」と思った。しかし、私の昼休みはそれから一変し、片手でクリーム玄米ブランを食いながら、もう一方の手で乙女ソシャゲをし、その合間にTwitterでエゴサをするという、パーフェクトすぎる時間を過ごしている。そして自信を持って「孤独になったのではない、自由になったのだ」と言えるようになった。しかし、社内で孤立しているのも確かであり、故に困ることもある。それが嫌だと思うならやはり多少我慢をして腐葉土を食っていた方がいいだろう。自由には責任が伴うというが、時として孤独もついてくるのだ。とはいえ、私もまだまだ修行中の身であり、ランチぐらいなら断って自由を謳歌できるが、出席しなければまずそうな飲み会などは、ヘコヘコと参加している次第である。もっと鍛錬を重ね、最終的には正月に必ず行われる夫の実家での親戚の集まりを「用がある」と言ってバッくれるところまで到達したいと思っている。<作者プロフィール>カレー沢薫漫画家・コラムニスト。1982年生まれ。会社員として働きながら二足のわらじで執筆活動を行う。デビュー作「クレムリン」(2009年)以降、「国家の猫ムラヤマ」、「バイトのコーメイくん」、「アンモラル・カスタマイズZ」(いずれも2012年)、「ニコニコはんしょくアクマ」(2013年)、「負ける技術」(2014年、文庫版2015年)、Web連載漫画「ヤリへん」(2015年)など切れ味鋭い作品を次々と生み出す。「やわらかい。課長起田総司」単行本は1~3巻まで発売中。「兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃」、次回は2016年4月12日(火)掲載予定です。
2016年04月05日今回のテーマは「ネット上のフレンド」についてである。私のTwitterアカウントをフォローしている人などには「こいつ24時間Twitterやってるな」と思われているかもしれないが、実際は48時間ほどやっている。時間軸が歪むほどTwitterをやる理由は話せば長くなるのだが、簡潔に言うと「イカれた理由を紹介するぜ!売名行為!…以上だ!」である。つまり、Twitterを通じて私の事を知ってもらいたいという気持ちが、理由の5億%を占めているのだ。そして、知ってもらった暁には私の単行本を全部買って、全部燃やして、また全部買ってほしいと思ってやっている。それ以外の理由は特にない。他に理由を探すとすれば、承認欲求を満たすためだろう。前に「漫画を描くのは金と承認欲求のため」と書いたが、Twitterも同じである。むしろ私がそれ以外の理由で動くと激しい下痢嘔吐をしたり、全国的に空からバールのようなものが降ってきたりするので、皆さまのためにも、それ以外の理由では1ミリたりとも行動しないようにしている。○カレー沢薫とインターネットの邂逅このように、現在ネットをコミュニケーションツールとしては使っていないので、実を言うと「ネットフレンド」というのはほぼいない。単行本などの情報は一方的に発信しているし、やりとりするのはリアルの知り合いか仕事の関係者のみである。もちろん、1日48時間Twitterをやっているので、熱心に応援してくれている読者の方などは自ずと覚える。だが、かといって密にやりとりしたり、いつもポケットに直入れしているぼたもちをこっそりあげたり……、などということもほぼない。そもそも「mixi疲れ」とか「Facebook疲れ」とかしてしまうのは、そこで人付き合いをしてしまったせいである。現実世界でも人を一番疲れさせるのは、人付き合いのはずだ。それをネット上でもやってしまったら、「そりゃ疲れるぜ」としか言いようがない。私も今でこそそう思っているが、漫画家としてデビューする以前は、もっぱらネットに出会いを求め、積極的に疲弊していたクチだ。私がネット環境を手に入れたのは、高校生の頃だった。僻地のオタクの惨状は最近書いたばかりだが、当然同志に恵まれているとは言いがたい状況だった。だから、その手の話がわかる数少ない友人にFAXを送りつけてまで自作のイラストや漫画を見せるという、相手が出るところに出れば逮捕されてもおかしくないようなことをしてまで承認欲求を満たしていたのだ(今思い起こせば友人は全く私を承認していなかった)。そのため、ネットで二次創作を載せている個人HPを見つけた時、こんな画期的な方法があったのかと衝撃を受けた。そして、パソコンに触るのすらほぼ初めてだったにも関わらず、「俺の描いた最強の“斜め45度を向いたイケメンのバストアップイラスト”を世界に発信してえ」という一念のみで、クソダサHPをこの世に産み落としたのだ。それだけではなく、他の二次創作サイトの掲示板に「ああああなたの描かれる●●(キャラ名)が超絶好みでドプフォ…!(鼻血)」などと書きこんだり、チャットに参加したりと、積極的に交友関係を広げようとした。もともと同じ作品が好きで、二次創作を趣味としている者同士、さらにネット上のみでのやりとりなので、割とすぐ仲良くなれたし、そういう人たちとの交流はとても楽しかった。それがなぜ疲れに繋がるかと言うと、まず作品に対する飽きがある。これはオタクの宿命であり、ずっと同じテンションで同じ作品を愛し続けられる人間は稀だ。「作品のことは好きだが、そのイラストや漫画を描こうというところまでの情熱がなくなる」日がほぼ確実にやってくる。そうなった時、今まで嬉しかったはずの、ネッ友(ネット上のオタク友達)たちによる「拙者!続きを全裸待機!」が一転して重荷になってくるのである。その結果、実際は暇すぎてあなたのキスや夜の足音の代わりに自分の指毛を数えているような状況でも、サイトのトップページに「多忙ゆえ更新を停止します」と掲げて行方をくらませなければならないこととなる。○オタ友をめぐる「責任」と「人間関係」さらに、ネット上のオタ友との関係も、お互いが「そなたのイラストは大変麗しゅうございますで候!ブヒブヒブヒー!」と褒め合っているうちぐらいは良いのだが、仲良くなりすぎて「二人はプリキュアだよね」というような段階にまで行くと危険信号だ。つまり同人用語で言うところの「相方」と呼び合うようになると、二人で悪と戦う代わりに「合同で同人誌を作ろう」とか「何かネット上で企画をしよう」という話になったりする。もちろんやりとげる奴らも多いが、途中で片割れが「あっこれ、めんどくせえ」と気が変わるパターンも少なくはない。私も去年同人誌を出してみてわかったが、好きな時に好きなキャラの絵を描いてネットにアップしている時は楽しかったのに、それが締め切りのある原稿作りになると、途端にクソ面倒くさくなるのだ。一人でも面倒なのに、相方がいるとなると「責任」という重荷が加わり、さらに関係者が複数人になるとその面倒くささは急増し、「やはり俺に仲間など必要なかったのだ…」と中二っぽいことをつぶやいてどこかに消えたくなるのだ。そこで再び「多忙につき」「体調不良により」「家庭の事情で」などと言って、企画自体をなかったことにしようとするパターンも散見される。だが、締め切りのある原稿を描くのは面倒くさくても、前述の通り好きな時に好きなものを描くのは面倒ではないため、「多忙」「体調不良」「家庭の事情」と言っておきながら、ネットにイラストなどをアップしてしまったりする。そんなことをすると、「お前忙しいんじゃなかったのかよ」と、約束を反故にされた相方は怒りの力によってキュア阿修羅へと変身し、相手が複数であれば「キレすぎて逆にスマイルなキュア某」たちに撲殺される。もちろん責任感のない奴が1番悪いのだが、こういうことが起こるのはネット上で密な人間関係を作ってしまったからだ。そういう相手がいなければ、好きな時に描いて、飽きたらやめれば済んだのだ。ネットのみならず、趣味というのは「責任」「強制」「人間関係」が入ると途端に嫌になってしまうものなので、いかにそれを排するかが重要なのかもしれない。そんなこともあり、私は、Twitterで特定の仲の良い人などを作らず、リプライも気が向いた時にしか返さず、できないことは言わないようにしていたのだが、先日ついうっかり「2月か3月にLINEスタンプを作る」と言ってしまった。正直に言うと全く作っていないのだが、もちろんそれは多忙かつ、体調不良、家庭の事情のためなので、件のツイートを読んでしまったみんなは今持っている武器を置いて、スマイルで待っていてほしい。<作者プロフィール>カレー沢薫漫画家・コラムニスト。1982年生まれ。会社員として働きながら二足のわらじで執筆活動を行う。デビュー作「クレムリン」(2009年)以降、「国家の猫ムラヤマ」、「バイトのコーメイくん」、「アンモラル・カスタマイズZ」(いずれも2012年)、「ニコニコはんしょくアクマ」(2013年)、「負ける技術」(2014年、文庫版2015年)、Web連載漫画「ヤリへん」(2015年)など切れ味鋭い作品を次々と生み出す。「やわらかい。課長起田総司」単行本は1~3巻まで発売中。「兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃」、次回は2016年4月5日(火)掲載予定です。
2016年03月29日3月26日に公開される映画『仮面ライダー1号』で主演を務める俳優の藤岡弘、が21日、Hondaウエルカムプラザ青山にて公開記念トークショーに出演し、45年という歳月を経て再び「主演」として仮面ライダー1号/本郷猛を演じる心境を語った。映画『仮面ライダー1号』のストーリーは次のとおり。45年もの間、悪と戦い続けてきた仮面ライダー1号/本郷猛が、一人の少女を守るため3年ぶりに帰国。悪の秘密結社「ショッカー」に狙われているその少女=立花麻由を探るべく行動を開始していた仮面ライダーゴースト/天空寺タケル、そして仮面ライダースペクター/深海マコトは本郷と力を合わせ、ショッカー、および新世代の組織「ノバショッカー」に戦いを挑んでいく。大人から子どもまで、大勢の仮面ライダーファンが待ち受ける中、ステージに藤岡弘、が登場。まずは客席に向かって深々と一礼した後、映画についてのトークが始まった。テレビシリーズ以来、本郷猛単独で「主演」を務めるにあたって、並々ならぬ覚悟をもって取り組んだという藤岡は、企画段階から参加。シナリオ作りにも自身の意見を盛り込みながら、綿密にアイデアを練り上げていったという。これについて藤岡は「45年前、本郷猛を私が演じた『原点』に戻り、同じ思いで表現したいと思いました。これが仮面ライダーだ、ライダー魂だということ、仮面ライダーは愛と、勇気と、夢と、希望を与えるために存在する、それを強調した映画を作りたいという思いがありました」と、映画の根本の部分を説明した。特に映画の中に込めたメッセージとして、「命」の大切さを挙げた藤岡は、続けて「私は世界100カ国以上を渡って、ボランティアや社会貢献の活動をしてきました。そこで、幼い命が簡単に失われていくという光景を何度も見てきました。今この時にも、世界の各地では尊い命が失われています。全世界の子どもたちは未来を背負っていく。命を大事にしてもらいたい。この思いが、映画に『命』のメッセージを入れようと思わせたのです。命とは、先祖から自分へと、連綿と繋いできたもの。そういうことを感じながら、生きて、生きて、生き抜くんだ、という思いを映画の中に込めているんです」と、真剣な眼差しで訴えた。映画の撮影は昨年末、真冬の寒い時期に行われたが、藤岡の思いを十分に受け止めるだけの熱意が、監督、撮影スタッフ、共演者全員にもあったという。藤岡は「昔、仮面ライダーを応援していた子どもだった人たちが今では撮影スタッフとなり、映画を共に作っている。仮面ライダー愛に満ちた熱気あるスタッフだった。立花麻由を演じた岡本夏美さん、最新ライダーゴーストの西銘駿くんなど、若手の方たちも寒さの中、弱音を吐かず撮影を頑張った。僕がいろいろと話をすると、真剣な眼差しで聴いてくれてね。僕の言葉を自分の中で消化して、演技をしてくれた。そんなふうに彼らが必死で頑張ったところなど、ぜひ楽しんでほしい」と力を込める。藤岡にとって、自分の思いを最大限に込め、しかも45年前と同じようにアクションシーンもこなした主演映画が完成した時は、どんな気持ちだったのだろうか。「実は、これまで3回映画を見ているんですが、見ていて毎回、涙がにじんできます。3回とも、違うところでジーンと来るんですよ。昔の思い出がよみがえるんでしょうね。45年前のあの時はバイクに乗って怖かったなあとか、危険なことにもチャレンジしたのを思い出すと、体が震えてきます」と、自分で変身後のスーツを着てアクションをしたり、バイクに乗って階段を駆け上がったり、まさに体当たりで本郷猛を作り上げていった若き日を懐かしそうに振り返った。ステージに展示されているネオサイクロン号は「HondaゴールドウイングF6C」をベースに、仮面ライダーの愛車・サイクロン号を思わせるカラーリングを施したもので、仮面ライダー(立花レーシングチーム)のエンブレムもしっかりとついている。1800ccエンジンを搭載したモンスターマシンと撮影以来の再会を果たした藤岡は、「今回の仮面ライダーは、45年間の戦いで自らを強化した設定で、昔よりも進化したスタイルに。それに合わせてバイクもバージョンアップしていて、感動しました。熱くて重くて、なんともいえない感動が押し寄せます」とネオサイクロン号を絶賛。もともと子どものころからバイクをはじめ動く機械、乗り物に興味を持っていた藤岡は『仮面ライダー』終了後に、初めて750ccのバイク(ホンダCB750)を購入したという。ステージ中央のスクリーンにはその当時の記念写真が映し出され、興奮した観客のどよめきが響いた。これについて「僕が最初に買ったバイクがこれです。宝物ですよ。これに乗って高速道路を走った時の快感は忘れられない」と語った藤岡は、続けて意外なエピソードを披露。「750ccに乗るために、大型自動二輪の免許を取りにいったんですが、教習所に通わずいきなり試験を受けたら3回も落ちましてね。それでも取れるまであきらめずに何度もチャレンジして、4度目でようやく免許を取りました。こういう性格なんですよ(笑)」と、最高の笑顔をのぞかせた。バイクには人間の感覚を研ぎ澄ます力があると強く主張する藤岡は「今の若者も、自然の中でバイクを駆って、五感を研ぎ澄ませてほしい。便利なものばかりに頼って感覚をさびつかせてしまうと、いざというときに生き残るチャンスを失ってしまう。感覚を鋭敏にして、常に刺激を与えておかないと、たちまち劣化しますから」と、若者にもっと「人生サバイバル」能力を備えよと熱きエールを贈った。今回の映画『仮面ライダー1号』は、かつて45年前の本放送や再放送、映像ソフトなどで仮面ライダー1号/本郷猛に憧れた大人のファンを感動させるシーンが随所に見られる。これについて藤岡は「今日ここにお集まりの方も、かつて『仮面ライダー』を見てくださっていた方なんですね。うれしいなあ。そういう方々が今度の映画を見たら、泣くよ(笑)」と期待をあおりつつ、「今度も『ライダー変身』の変身ポーズを取りますが、今回は、役者生活50年のすべてを内包し、熱くて、重くて、深くて、鋭い気が入っています。昔とは違った、俳優道が濃縮した変身(ポーズ)になっていると思います!」と、45年後の今だからこそ見せられる俳優・藤岡弘、そのものの本郷猛像、仮面ライダー1号像をアピールした。そして「経験を重ね、鍛えてきた今の自分があるから、ネオサイクロンの1800ccにも乗ることができる。昔は1300ccしか乗っていなかった。世界中のバイクに乗りましたが、日本の二輪車は世界一。日本人の技術力は素晴らしいんです。今、世界中でさまざまな問題がありますけれど、世界の人々、日本の人々の英知がある限り、どんな困難でも突破できると信じています。集中力、忍耐力、持久力。これらは日本人の持つ宝です」と、世界を回った者ならではの説得力を含んだ強い言葉を発した。最後に、あらためて映画の見どころをと聞かれた藤岡は、「世界の子どもたちにとって、ヒーローは必要。仮面ライダーは、日本の心ある大人が作った、世界に誇るべきヒーローです。映画『仮面ライダー1号』は当時子どもだった親の世代もそうですが、今の子どもたちにぜひ見てほしいんです。本郷猛の生き様を見せることで、子どもたちの心に愛と、勇気と、夢と、希望、そして正義を伝え、どんな困難にぶちあたっても生きて、生きて、生き抜く子どもになってほしい……という願いを込めています」と、世界の未来を担う子どもたちへの熱いメッセージでトークショーを締めくくった。
2016年03月22日今回のテーマは「親の期待のかわし方」である。誠に残念かつ遺憾、慙愧の念に堪えないのだが、当方、親にこれといって期待をされた記憶がない。この連載では、今まさにゴミ箱に頭を突っ込んでいる最中の人に対し「成功の秘訣は?」と聞くようなテーマがたまに寄せられるのである。○かんぴょうと酢飯からフレンチは生まれるか子どもに大した期待をかけない親のことは後ほど触れるとして、その対極にある「子どもへ過度な期待を寄せる親」というのも、何を考えているのかわからない。もちろん、自分たちが博士や大臣、松坂牛であるというのなら、子どもに同じような将来を望むのもまあわかる。だが、父がかんぴょうで母が酢飯なら、子はかんぴょう巻になることは大体予想できることであり、「シェフの気まぐれフォアグラテリーヌ~季節の野菜を添えて~」になれ、というのは酷なことである。原材料が自分たちであるということを忘れているんじゃないかと思う。もちろん、材料はともかく調理(教育)次第でどうとでもなるという意見もあるだろう。確かに、平凡な両親から偉人が生まれる例もあるが、残念ながらかんぴょうをフォアグラにするより、フォアグラを残飯にする方が簡単なのである。むしろ過度な期待と教育でかんぴょう巻にすらなれなれず、もはや「料理」というより「一般には理解されない系アート」みたいになってしまうこともままある。しかし親バカと言う言葉があるように、可愛さ故に、自分の子どもが実際より優れて見えてしまうのは、ある程度仕方のない事なのかもしれない。その点、私の両親が私に望んだことは一貫して「安定した職につき、豊かでなくていいから食べるに困らない生活をしてほしい」という、実に最低限かつ堅実なものであった。この決して高くないハードルを「売れない漫画家になる」という形で華麗にくぐって見せたものだから、もはやうちの親は私に何も期待していないだろう。おそらく、元々低かったハードルの高さが「逮捕はされるな」もしくは「実刑だけは食らうな」くらいにまで下がっていると思う。親の期待通りに育つことも親孝行かもしれないが、親に期待させすぎないことも立派な孝行であると思う。とはいえ、突然親の期待を裏切ってはいけない。どこに出しても恥ずかしくない自慢の息子がいきなりパンツ泥棒で捕まってニュースに登場するのは、これ以上ない親不孝だ。徐々に、親自身もいつ諦めたかわからないぐらい、自然に諦めさせなければいけない。つまり、何かやってしまった時、親に「まさかうちの子に限って!」などと言わせるようでは親不孝なのだ。無表情で「やはり…」と言わせるのが真の親孝行である。○親孝行はコツコツと、が鉄則正直に言うと、私は中学生の段階では勉強ができた。この「中学生まで」できた、モテた、という実績がいかにその後の人生の足を引っ張る要素であるかはまたの機会に言いたいと思う。とにかく、中学生時点ではまだ親に期待されてもいいぐらいだった。しかし、もうその時点で、親は私に期待というより不安を抱いていたのだ。何故なら、中学に入ってすぐ、担任が抜き打ち家庭訪問に来るという珍事が起こったからだ。それも、「いつも一人でいる」という理由で。一切仕込みナシの訪問だったためもちろん私も家におり、担任が親に「私には友達がいない」と話すのを、隣室からライブで聞いていたのだ。その時、手近なところに金属バッドがなくて本当に良かったと思う。本件、私も痛かったが、親にとっても激痛だっただろう。例え成績が学年1位でも、「こいつはヤバい」と思わせるのに十分な惨事であった。親にとって、自分の子が「勉強ができない」あるいは「運動ができない」と言われるよりも、「友達が作れない」と言われたほうがダメージは大きいのだ。本当に親を期待させたくなかったら、いかに人間的にヤバいか、社会性がないかをアピールすることが肝要なのである。その点、私は齢7歳で、親に「お前は被害妄想が強い」と断じられたエリートである。もちろん7歳であるが故に意味はわからなかったが「おっ! 今何かすごいこと言われた!」という記憶だけはある。他にも、友達がいないことはもちろん、片づけができない、もらった小遣いをすぐ使うなどまともな大人になれない要素満載であり、実際まともにならなかった。成人するころには、「頼むから他人に迷惑をかけないでくれ」くらいにまで親の期待値は下がっていたと思われる。時は流れて現在。私は前科もなく、屋根のあるところに住み、リボ払いやキャッシングはまだしていない(数十年の住宅ローンはある)状態である。つまり今、親は「思ってたよりは良く育った」と思っているはずなのだ。幼少のころからコツコツ親をがっかりさせたおかげで、今では立派な孝行娘というわけである。しかし、世の中には、意識しなくても成績優秀、運動神経抜群、人望も厚く異性にもモテてしまい、親にどうしても期待させてしまうという人もいるだろう。そういう方は、一点だけで良いので、親に不安を抱かせる要素をチラ見せしておけば良いと思う。男性ならお母さんより年上の熟女が登場するDVDを大量に隠し持つとか、女性なら男児用白ブリーフ(未使用)をコレクションしてみるとか、「法には触れてないが、そのうち何かしでかしそう」な雰囲気を出すのだ。つまり、親を安心させきってはいけないということである。いつか悪い意味で新聞に載ってしまう日に備え、平素は孝行者でも「いつ爆発するかわからないニトロを積んでいる」ということだけは、ちょくちょくアピールしておくべきなのだ。<作者プロフィール>カレー沢薫漫画家・コラムニスト。1982年生まれ。会社員として働きながら二足のわらじで執筆活動を行う。デビュー作「クレムリン」(2009年)以降、「国家の猫ムラヤマ」、「バイトのコーメイくん」、「アンモラル・カスタマイズZ」(いずれも2012年)、「ニコニコはんしょくアクマ」(2013年)、「負ける技術」(2014年、文庫版2015年)、Web連載漫画「ヤリへん」(2015年)など切れ味鋭い作品を次々と生み出す。「やわらかい。課長起田総司」単行本は1~2巻まで発売中。「兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃」、次回は2016年3月29日(火)掲載予定です。
2016年03月22日アンリアレイジ(ANREALAGE)のデザイナーを務める森永邦彦と、作家としても活躍するお笑いコンビ・ピースの又吉直樹によるトークセッションが、3月22日の17時30分から18時30分まで伊勢丹新宿店本館2階TOKYO解放区内の期間限定ショップ「ANREALAGE FLOWER SHOP」にて開催される。文学が好きな森永邦彦とファッションが好きな又吉直樹は共に80年生まれと同世代。トークセッションでは、“文学”の魅力をデザイナーとして、作家として語り合う。ANREALAGE FLOWER SHOPでは、通常の花屋とは異なり、“花を贈る様に、花を着る”をコンセプトにファッションアイテムとして身につけることができる花々を展開している。ラインアップは、フラッシュで花が咲くTシャツや、リバティーと協業した再既成反射の花柄アイテム、フラッシュにより色づくコサージュなど。また、“バーチャルお花見”ができる桜の木も出現。肉眼では真っ白な桜が、スマートフォンでフラッシュ撮影することにより色鮮やかな花を咲かせる。なお、トークショーには22日に同ショップで商品を購入した人を先着で優先的に招待する予定だ。
2016年03月22日今回のテーマは「地方でオタクをやることのメリット・デメリット」である。カレー沢は地方のオタクである。ソシャゲに課金し、ピクシブを一日中巡回して暮らした、と、まさかの二回連続メロス引用による開幕である。しかしこれは私の表現力が低いのではなく、太宰がすごすぎるのだ。○地方はオタクにとって「マッドマックス」私は地方の生まれであり、生まれてこの方地元を出たことがない。おそらくこれからも、離婚や家の全焼、あるいはそれに類するようなよほどのことがない限りは出ないだろう。私の地元は住むには良い所だが、オタクとして活動するにはデメリットしかないようなところである。特にネットが普及する以前はひどく、当時坊主頭に麦わら帽子をかぶった中学生だった私はセーラー服の袖口を鼻水でカピカピにしながら、「コミケってどんなところだっぺなー」と、るろうに剣心あたりのキャラを模写しながら夢想したものである。同年代の女子が渋谷や原宿に憧れていたころ、私は一人ビッグサイトを思い描いていたのだ。人生というものは、割と早い段階から勝負がついているという好例である。都会住みでも、中学生から同人活動をしている人間は少ないだろうと思われるかもしれないが、おらが村に関して言えば本屋すらなかった。同人活動をする以前に、漫画等、萌えの燃料の補給場所すらなく、オタクにしてみればマッドマックス級に荒廃した世界観だったのだ。辛うじて、菓子や文房具を併売しているような個人書店で「週刊少年ジャンプ」ぐらいは読めたが、そこには10年前に刊行されていた漫画の単行本がさも最新のタイトルであるかのように並べてあり、それすらも何故か5巻だけ置いてあるという地獄の様相であった。よって最新の単行本を手にいれようとしたら、田舎の小中学生の大半が着用を義務付けられているヘルメットという名の兜に、蛍光色のチョッキという鎧をまとった上、ジープ(自転車)に跨り、「ヒャッハー!」と狸や鹿、果ては老人などが跋扈する荒野を30分ほど走って、緑の都(隣町のやや大きめの本屋)を目指さなければいけないのである。そして「チャリで来た」と宣言しながら店内に入り目当ての漫画を探すも、田舎の本屋には変わりないので、目当ての物はないことの方が多い。その場合は当然また30分かけて撤収だ。そしてその漫画を手に入れるには、静まりかえった店内で欲しい漫画の名を店員に告げて、待つこと数週間。荒野を1時間かけてもう一往復し、目的のブツを強奪しに行かなければならないのだ。○「キンプリはいい」かどうか確かめられない理由このように、ただ漫画を買うのにもエクストリームな行いが必要だった時代に比べると、通販で大体の物が手に入るようになった今、オタクにとっての地方格差はずいぶん解消されたと言える。しかし、イベント事、またはその場でしか手に入らないグッズなどの入手に関しては未だに歴然とした差がある。中学生の頃憧れたコミケは未だに憧れのままであり、21世紀になった今でもビッグサイトの方がこちらに来たということは一度もない。それに、やれ好きな漫画が舞台化するだの、声優がコンサートを開くだの言われても、我が村の公民館でやることはまずなく、大体都心での開催である。また、アニメ映画などもちょっとコアなものになるとこちらでは上映されない。今話題のアニメ映画『KING OF PRISM by PrettyRhythm』(キンプリ)も当然こちらでは未上映だ。しかも「キンプリってどんなの?」と鑑賞済みの他人に聞くと決まって「見ればわかるから、見ろ」と新興宗教に目覚めたブルース・リーみたいな顔で言われるのだ。だがこちとら見たくても見られない。世の中にはスターウォーズとワンピースしか上映せず、ミニシアターでやってるようなマニアックな映画を見て周りに差をつけたいサブカル野郎が憤死するしかない不毛の地があるのだ。悔しいので「キンプリってキングプリムゾンの略か」と100億人ぐらいが考えつきそうなことを言ったら、「キンプリを馬鹿にするな、不思議なプリズムで消すぞ」と怒られた。本当に地方のオタクに良いことはない。そして、オタクはどこ住みでも怖い。○1キロ先のにぎりめしと、ガンジス川のまんじゅうそれでも無理やり、地方でオタクをやることの利点を挙げるとすれば「諦めがつきやすい」という点だと思う。いくら都心住みでも、行きたいイベントに全て行き、買いたいものを根こそぎ買えるわけではないだろう。やはり時間的、経済的理由で断念せざる得ない場合もあると思う。その場合、行ける距離であればあるほど諦めがつかないものである。例えば、1キロ先の路上に握り飯が落ちていると聞けば、ほとんどの人が拾いに行って食うと思う。しかしインドのガンジス川にまんじゅうが浮いていると聞いたら、ちょっとは考えるが「さすがに無理だ」と思うだろう。地方のオタクにとって、都会のイベント事は「ガンジス川のまんじゅう」のようなものであり、最初から食うことを諦める姿勢をとる。たまに一念発起して拾いに行くぐらいのものだ。逆に、都会のオタクにとって、あらゆる都会のイベント事は「拾える距離にある握り飯」といえるだろうが、落ちている量があまりにも多すぎて、全部拾いには行けず、どの握り飯を諦めるかを考えなければいけない。だったら、最初から絶対拾いにいけない場所にあった方が良かったと思うだろう。かといって、「地方のオタクは誘惑が少なく経済的」かと言うとそうでもない。たまに「ガンジス川のまんじゅう」を拾いに行くためにおびただしい額の金を使うからだ。私にとって未だコミケはグランドラインぐらい遠い存在だが、同人デビューは去年果たした。巷では「同人は儲かる」などと言われているらしいが、活動にあたって必要な支出に「同人誌の印刷費」だけでなく、「飛行機代」、「宿泊代」が加算される時点で「お察しください」と言うしかない状態である。結局、都会だろうが地方だろうが「オタクは金がかかる」という点だけは共通している。やはりニコ動で無料アニメを見て、完全無課金プレイヤーなのにソシャゲのメンテ遅延に激怒し、邪智暴虐の運営を除こうとしているぐらいがちょうどいいのかもしれない。<作者プロフィール>カレー沢薫漫画家・コラムニスト。1982年生まれ。会社員として働きながら二足のわらじで執筆活動を行う。デビュー作「クレムリン」(2009年)以降、「国家の猫ムラヤマ」、「バイトのコーメイくん」、「アンモラル・カスタマイズZ」(いずれも2012年)、「ニコニコはんしょくアクマ」(2013年)、「負ける技術」(2014年、文庫版2015年)、Web連載漫画「ヤリへん」(2015年)など切れ味鋭い作品を次々と生み出す。「やわらかい。課長起田総司」単行本は1~2巻まで発売中。「兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃」、次回は2016年3月22日(火)掲載予定です。
2016年03月15日オリジナルミュージカルを作り続けている玉野和紀による新たなショー・ミュージカルが誕生する。若い才能の原石(=GEM)が集うショーハウスを描いた『GEM CLUB』である。10年続いた『CLUB SEVEN』シリーズをも超えようと、稽古場では今、若き俳優たちが切磋琢磨しているようだ。相葉裕樹と矢田悠祐が、現場のその熱い空気を伝えてくれた。『CLUB SEVEN』チケット情報作品の舞台はショーハウス。玉野をはじめとするベテラン勢が店のオーナーや総支配人を演じるなか、9人の若きパフォーマーがショーを作り上げていくこの物語は、相葉によると“青春群像劇”。「“クサい!アツい!”っていう感じなんです(笑)。それがカッコいいって思ってもらえるところまでいけたら、この作品の魅力が出ると思うので。照れずにとことんクサくやりたいなと思っています」。矢田も、「各々が頑張りつつ、みんなで考えを出し合ってショーを作っていくという物語なので、本当に等身大でできるなと。自分たちが今稽古場でやっていることをそのまま反映すれば、すごくいいお芝居になるんじゃないかなと思っています」と意気込む。その稽古場では、それぞれに悪戦苦闘中だという。『CLUB SEVEN』にも出演していた相葉でさえ、「覚えることが多すぎる」と悲鳴を上げているぐらいだから、内容の密度は相当なもの。「毎日新しい振付が入ってきますし、何より、一つひとつのナンバーがハードなので、体力的にヤバい感じなんです。オープニングのM-1でもう息切れがひどいですから、本番で倒れるんじゃないかっていう(笑)」(相葉)。「僕は玉野さんの作品には初参加だし、ダンスもこれまでの舞台で勉強しただけなので、こんなにしんどいのは僕だけだと思ってて。だから、みんなしんどかったんやって安心しました(笑)」(矢田)。今は苦労の日々だが、「その大変さも、お客さんが喜んでくださることで報われる。だから、こんな地獄はもう味わいたくないと思いながら、またやっちゃうんです(笑)」と相葉。「大変そうだなと思われないように頑張りたいですし、全力でやっている姿は、観てて気持ちいいと思います」と矢田も前向きだ。新しい作品ではあるが、『CLUB SEVEN』で大人気だった「ヒットメドレー」も新たに登場する予定だとか。「『CLUB SEVEN』ファンの方も、ショーを観たことがない人も楽しめるはず」との相葉の言葉通り、これぞエンターテインメントという楽しさに満ちた作品になるだろう。公演は3月19日(土)から4月1日(金)まで東京・シアタークリエ 、4月8日(金)から4月10日(日)大阪・サンケイホールブリーゼ、4月11日(月)に愛知県芸術劇場 大ホールにて。取材・文:大内弓子
2016年03月07日オリジナルミュージカルを作り続けている玉野和紀による新たなショー・ミュージカルが誕生する。若い才能の原石(=GEM)が集うショーハウスを描いた『GEM CLUB』である。10年続いた『CLUB SEVEN』シリーズをも超えようと、稽古場では今、若き俳優たちが切磋琢磨しているようだ。相葉裕樹と矢田悠祐が、現場のその熱い空気を伝えてくれた。『CLUB SEVEN』チケット情報作品の舞台はショーハウス。玉野をはじめとするベテラン勢が店のオーナーや総支配人を演じるなか、9人の若きパフォーマーがショーを作り上げていくこの物語は、相葉によると“青春群像劇”。「“クサい!アツい!”っていう感じなんです(笑)。それがカッコいいって思ってもらえるところまでいけたら、この作品の魅力が出ると思うので。照れずにとことんクサくやりたいなと思っています」。矢田も、「各々が頑張りつつ、みんなで考えを出し合ってショーを作っていくという物語なので、本当に等身大でできるなと。自分たちが今稽古場でやっていることをそのまま反映すれば、すごくいいお芝居になるんじゃないかなと思っています」と意気込む。その稽古場では、それぞれに悪戦苦闘中だという。『CLUB SEVEN』にも出演していた相葉でさえ、「覚えることが多すぎる」と悲鳴を上げているぐらいだから、内容の密度は相当なもの。「毎日新しい振付が入ってきますし、何より、一つひとつのナンバーがハードなので、体力的にヤバい感じなんです。オープニングのM-1でもう息切れがひどいですから、本番で倒れるんじゃないかっていう(笑)」(相葉)。「僕は玉野さんの作品には初参加だし、ダンスもこれまでの舞台で勉強しただけなので、こんなにしんどいのは僕だけだと思ってて。だから、みんなしんどかったんやって安心しました(笑)」(矢田)。今は苦労の日々だが、「その大変さも、お客さんが喜んでくださることで報われる。だから、こんな地獄はもう味わいたくないと思いながら、またやっちゃうんです(笑)」と相葉。「大変そうだなと思われないように頑張りたいですし、全力でやっている姿は、観てて気持ちいいと思います」と矢田も前向きだ。新しい作品ではあるが、『CLUB SEVEN』で大人気だった「ヒットメドレー」も新たに登場する予定だとか。「『CLUB SEVEN』ファンの方も、ショーを観たことがない人も楽しめるはず」との相葉の言葉通り、これぞエンターテインメントという楽しさに満ちた作品になるだろう。公演は3月19日(土)から4月1日(金)まで東京・シアタークリエ 、4月8日(金)から4月10日(日)大阪・サンケイホールブリーゼ、4月11日(月)に愛知県芸術劇場 大ホールにて。取材・文:大内弓子
2016年03月07日新進気鋭の美術家・安野谷昌穂によるトークショーが2月22日、代官山 蔦屋書店1号館2階のイベントスペースにて開催される。安野谷昌穂は、“コム デ ギャルソン・シャツ(COMME des GARCONS SHIRT)の16-17AWコレクションにも作品が起用されるなど、今後の活躍が注目されている新進気鋭の美術家。シンガポールの宝”と称されるデザイナー兼アートディレクターのテセウス・チャン(Theseus Chan)によるインディペンデントマガジン『WERK』の第23号『STEIDL-WERK No.23: MASAHO ANOTANI "DEFORMED"』でフィーチャーされた。今回は、日本のロックシーンで最も刺激的なバンドのひとつ下山(GEZAN)のヴォーカリストであり友人のマヒトゥ・ザ・ピーポーとのトークショーを行う。また、2月4日から3月1日まで2号館1階のブックフロアでは関連フェアも開催。安野谷昌穂がフィーチャーされた『STEIDL-WERK No.23』を始め、香港で立ち上がったセレクトショップ・On Pedderとの限定コラボレーションアイテムであるコインウォレットやZINE、原画作品などを展示販売する。【イベント情報】「『STEIDL-WERK No.23』マサホとマヒトゥのおしゃべり のうみそのあちらこちら」会場:代官山 蔦屋書店1号館2階 イベントスペース住所:東京都渋谷区猿楽町17-5会期:2月22日時間:19:30~21:15
2016年02月18日川崎重工は1日、国内最大のモーターサイクルショーである「大阪モーターサイクルショー」および「東京モーターサイクルショー」に、3月15日より発売を開始するスーパーネイキッドモデル「Zシリーズ」の軽量・コンパクトなモデル「Z250SL」を出展すると発表した。今回出展するZ250SLは、2014年にデビューし、東南アジアを中心に若いユーザーに好評を博しているモデル。スーパーネイキッドモデル「Zシリーズ」のイメージを踏襲したアグレッシブかつグラマラスなスタイリングに、「Ninja250SL」譲りの車体構成により、高回転まで吹け上がるエンジンや俊敏なハンドリングなど、スポーティな性能をそのまま引き継いでいる。エンジンは、低中速域で力強いトルクを発揮する水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブエンジン(249cc)を搭載し、単気筒エンジンならではのレスポンスの良さで、スロットルを開ける楽しさを提供。また、エンジン各部を軽量化することで、高速回転域での心地良い吹け上がりと優れた出力特性を発揮する。車体にはトレリスフレームを採用。スリムでコンパクトな設計とすることで、俊敏なハンドリングと取り回しの良さを実現した。フラット形状のワイドハンドルバー採用により、Zシリーズらしいアグレッシブかつアップライトなライディングポジションを可能とする。車両重量は、同クラスの「Z250」と比較して20kg以上も軽量の148kgとした。カラーは、「キャンディライムグリーン×メタリックスパークブラック」と「キャンディプラズマブルー×メタリックスパークブラック」の2色を展開し、価格は43万7,400円(税込)。なお、「大阪モーターサイクルショー」は3月19日~21日の期間にインテックス大阪にて開催、「東京モーターサイクルショー」は3月25日~27日の期間に東京ビッグサイトにて開催される。
2016年02月01日今回のテーマは「暴力からの卒業」である。まるでヤンキーの更生話のようだが、「カレー沢暴力」を名乗ってすでに2カ月、そろそろ面白くもなんともなくなってきているから戻しては、という提案であろう。正直言って、全然卒業したくない。暴力に留年しまくりたいと思っている。○実は多い「二つ名」の作家たち「カレー沢暴力」、やはり惚れ惚れするほどカッコいいペンネームだ。さすが他人が考えたものをパクってきただけのことはある。「カレー沢」というペンネームの唯一の利点は、エゴサーチがしやすいというところだ。確かな情報筋によると、ペンネームにカレー沢という苗字を持つ作家は日本に私一人らしい。自分の名前に「カレー」を入れると言うセンスの奴が2人も3人もいたら、いよいよ日本終わった感が漂うので、ひとまず安堵である。下の名が「薫」でも「暴力」でも、カレー沢である以上、エゴサのしやすさは変わらない。ならばカッコいい方を選ぶのが道理と言える。しかし、前も言ったが、ただでさえ無きに等しい知名度を、「薫」と「暴力」で分散させてしまうリスクを考えると、今のうちに「薫」に戻した方が利口ではあるだろう。だが、ペンネームを複数もっている作家というのは、実はそんなに珍しくない。成年向けやボーイズラブ漫画を描く時は別名義にする、という作家も多くいるのだ。よって、私も上記のような仕事が来た際には「暴力」と名乗れば解決である。しかし、ここで新たな問題が浮上する、私に仕事をよこす成年向けやBL誌がこの世に存在しないのだ。仮にいたとしても、私に仕事をふってくるようなところであれば、すぐにこの世から消滅するであろう。どうやら出版社には、皆既月食の如く数年に1度、編集や編集長の判断力が最も鈍る瞬間があるらしく、そういう時に私にお呼びがかかるのだ。とはいえ、どれだけ編集部全体が集団インフルエンザ状態でも、絵の上手さが特に重視されるだろう成年向けやBL方面からのオファーが来るとは思えない。ハレーすい星ぐらいの周期でならそういう瞬間がやってくるかもしれないが、だとしたら次は2061年ということになり、当方約80歳である。多分寝たきりか恍惚の人状態だろうが、耳元で「カレー沢先生!リブレ出版から依頼です」とでかい声で言ってもらえれば、おもむろにパラマウントベッドから立ち上がり、虚空を見つめていた目に光が宿るであろうから、逆に今から2061年に依頼をしてくれる成年向け、BL出版社を募集したいと思う。○「左のワキ出身のワキ毛」の矜恃しかし、私はよく「私はオタクだがBL好きのいわゆる腐女子ではない」という主張をしている。これは例えるなら、ワキ毛が「私は左のワキ生まれのワキ毛で、断じて右のワキから生えたのではない」と言っているような至極どうでもいい内容だが、「腐女子ではない」と明言している以上、BLの仕事がくるはずないだろうと思われるかもしれない。だが、デビュー前から乙女ゲーの二次創作をし、これだけ乙女ゲーが好きだと言っていても、今まで乙女ゲームの仕事が来たことは1回もない。だったら逆に、思ってもみない依頼が舞い込んできても良いはずだ。それにオタク女界も、BLが好きな女と嫌いな女しかいないわけではない。BLは好きではないが嫌悪感もない者、嫌いじゃないが自分の好きなキャラのBLは受け付けない者など、端から見れば全部ワキ毛であるが、かなり細分化される。メタルやデスメタル、ゴシックメタルを「全部同じ鼻毛じゃないか」と言ったら怒り出す人がいるように、ワキ毛にはワキ毛なりの棲み分けがあるものなのだ。私などは積極的にBLを見ることはないが、何か落ち込むことがあった時などに「ここは一発エグイBLでも読んでみるっぺか!」と景気づけBLを飲る(やる)ワキ毛である。話を戻すと、作家がどれだけ「この雑誌でこういう漫画が描きたい」と思っていても、なかなか実現するものではない。それができるならとっくにジャンプで描いている。結局、需要がないから話が来ないだけなのであるが、これではいつまでたっても「カレー沢暴力」が正式に名乗れない。2061年には名乗れるとしても、すでに鬼籍に入っている恐れもある。暴力を名乗れずに死ぬなんて、地縛霊になること必至だ。そこで、別名義を名乗る定義を持って広くしようと思う。今までいろんな雑誌で漫画を描かせてもらったが、ほぼすべて青年誌だ。なので、もういっそのこと、青年誌以外の依頼があったら「暴力」でいくことにする。というわけで少女漫画誌からなどの依頼を待ちたいと思うが、前に「少女漫画誌で描きたい」とつぶやいた後に連絡をくれたのは漫画ゴラクだったので、はっきり言って望み薄である。それに、よく考えてみたら、本名と違う名前を名乗れるのはペンネームやハンドルネームだけではない。例えば、大好きだと言い続けている乙女ゲーがまさにそれだ。灯台下暗しとはこのこと、青い鳥は割と近くにいたのである。よって、これから乙女ゲーをプレイする時は、ヒロインの名前を一律「カレー沢暴力」とする。2次元のイケメンに「好きだカレー沢…」「愛してる、暴力…」と囁かれながら、青年誌以外のオファーを待ちたいと思うので、何卒お願い申し上げる。―カレー沢暴力拝―<作者プロフィール>カレー沢薫漫画家・コラムニスト。1982年生まれ。会社員として働きながら二足のわらじで執筆活動を行う。デビュー作「クレムリン」(2009年)以降、「国家の猫ムラヤマ」、「バイトのコーメイくん」、「アンモラル・カスタマイズZ」(いずれも2012年)、「ニコニコはんしょくアクマ」(2013年)、「負ける技術」(2014年)、Web連載漫画「ヤリへん」(2015年)など切れ味鋭い作品を次々と生み出す。連載作品「やわらかい。課長起田総司」単行本は1~2巻まで発売中。10月15日にエッセイ「負ける技術」文庫版を発売した。「兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃」、次回は2016年1月5日(火)掲載予定です。
2015年12月29日クリスマスイブとなる本日24日、LINEがトークルームに粋な演出をしている。LINEアプリのトーク画面を開くと、画面上部から雪が降り、画面の傾きにあわせて、雪も左右に動く。雪の降らない地域であっても、ホワイトクリスマスを楽しむことができる。LINEでは、同様の演出を昨年も行っているが、今回はiOS版だけでなく、Android版/PC版でも見られる。Twitter上でも話題となっているようで「今年はAndroidでも降ってる! 綺麗」「カワイイ!」など演出を楽しむツイートが散見される。LINEによると雪の演出は、明日25日のクリスマスまで行われるという。
2015年12月24日今回読者から寄せられたテーマは、「なぜ女は金と時間をかけてまで美人になりたいのか…ブサイクはいやなのか… 哲学的な内容ですが、カレー沢先生に尋ねてみたいです」である。○美しくなりたい=男にモテたいではない深いテーマだ。私も今でこそ体全体で「諦め」という文字を表現してしまっているが、20代の頃は美しくなりたかった。今でも美しくなる努力はしたくないが、神に「美しくしてやろう」と言われれば「まあお前がそう言うなら」と甘んじて受け入れ、美しくなるつもりである。だが、美しくなりたい=男にモテたい、という結論は短絡的だ。男だって、ギターを始めた、などの行為を全部「女とやりたいからだろう」で片づけられたら、手にしたギターを弾くより先に、そいつをぶん殴ることに使うはずである。とはいえ、この手の決めつけには、女のほうがより激しく怒る傾向がある。もしダイエット をしている女に「モテようとして」などと言ったら、「このガール様が男にちやほやされるために痩せようとしていると思っているのかァーーーッ!!」と、ジョジョの岸部露伴並みにキレること請け合いである。そう、美しくなろうとするガール様の志は「男にモテたい」などという些末なものではなく、もっと高く広いものなのだ。つまり、「美しくなれば全部うまくいく」と思って美しくなろうとしているのである。当然、その中には「男にモテる」も含まれている。こう言うと、「美人だからと言って全てが上手くいくわけではない。むしろ美人ゆえの苦労もある」と言われるかもしれないが、こちとら美人になったことがないからわからないのである。石油王に「いや、石油があるのも大変だよ」と言われてもこちらは「石油がある苦労」というが全く想像できないのと同じだ。それに、努力し美を手に入れ、「美しくはなったけど、何も変わらなかった」とわかるならまだいいが、大体の女が途中で挫折し、「美しくなれさえすれば人生変わったのに」と一生言い続けながら死ななければいけないのである。しかし、当然ながらすべての女が美を求めているわけではない。シケモクのごとく燻っている現状を打破する神の一手として美を選んだにすぎず、キャリアアップのために勉強をはじめたり、インドに行ってみたり、とりあえずインテリアを北欧風にしてみたりと、方向性は様々だ。○「ありのまま」が引き寄せる不幸それでは一体何が欲しいのだと問われると、それは「自信」な気がする。もっと端的に言えば「自分を好きになりたい」のだと思う。一生自分として生きていかなければならないのに、自分が嫌いというのは不幸とも言える。とはいえ、超高校級のブスあるいはバカ、ブスバカ界ぶっちぎりのドラフト一位で、全監督が獲得のために生放送の中でも殴り合いを始めるような逸材としてこの世に生を受けたとしても、不幸になるとは限らない。毎朝鏡にうつった自分に「やあ、今日も神がかってブスだね…」と言い、呼吸を止めてうっとり3分ぐらい自分と見つめ合い、最後にキッスしてから出勤するというならブスでも人生明るいと思う。一方、美人でも自分の顔が嫌いで鏡もまともに見られないというなら不幸だろう。つまり、美しくなる=自分を好きになれる=自信がつく=人生が良くなる、という方程式から、女は美を求めるのではと推察される (先述の通り求めるものは必ずしも美ではなく、インド放浪やキャリアアップなどでもいい)。この反動がいわゆる「ありのままの自分を愛せ」という風潮につながるのだと思うが、「美人になれば幸せになれる」という考えが浅はかなら、「ブスでも馬鹿でも自分が自分を好きならオールオーケーハッピー」という考えも疑ってかかるべきだろう。「美人ゆえの不幸」が存在するというなら、「自分が好き故の不幸」もあるはずだ。まず、自分が好きな人間は他人が自分に寄せる好意も疑わないであろうから、だまされやすいとも言える、その点、自分に自信がない人間は慎重である。うまい話は全部罠だと思っているし、話しかけてくる男は全部、キャッチか宗教だと思っている。もしイケメンに名前を尋ねられることでもあれば、まず「私にお金はありません」と中学生英語の直訳みたいな返答をしてしまうのである。また、突発的な不幸に対し、常人なら「なぜ自分がこんな目に…」と自らの不運を嘆いてしまいがちだが、自己評価の低い人間だと「まあ俺ごときの人生!こういうことも起こりますわいな!」と、突然の不幸を「必然」として処理できてしまう。そういう人生が楽しいかと言われれば「否」かもしれないが、そう生きることが一番楽と感じる人間もいるのだ。「美人になって幸せになった」「インドに行って人生変わった」という人がいるのも確かだろうが、「すべてを諦めることにより、人生楽になりました」という人がいるのも事実であり「〇〇して人生良くなった」の〇〇は自分で見つけ出すしかないのである。しかしこの「完全に諦める」という行為こそが一番難しい。私も見た目的には完全に「終わっている人」だが、実はまだ人生逆転できる一打を求めており、今はどの壺を買うのがベストか、模索しているところである。<作者プロフィール>カレー沢暴力漫画家・コラムニスト。1982年生まれ。会社員として働きながら二足のわらじで執筆活動を行う。デビュー作「クレムリン」(2009年)以降、「国家の猫ムラヤマ」、「バイトのコーメイくん」、「アンモラル・カスタマイズZ」(いずれも2012年)、「ニコニコはんしょくアクマ」(2013年)、「負ける技術」(2014年)、Web連載漫画「ヤリへん」(2015年)など切れ味鋭い作品を次々と生み出す。連載作品「やわらかい。課長起田総司」単行本は1~2巻まで発売中。10月15日にエッセイ「負ける技術」文庫版を発売した。「兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃」、次回は12月15日(火)昼掲載予定です。
2015年12月08日