篠原涼子主演の刑事ドラマ『アンフェア the answer』の公開記念イベントが14日に都内で開催され、篠原と本作の主題歌を手がけた中島美嘉が登場した。イベントの模様“女子会トーク&ライブ”と題して行なわれた今回のイベントには約400人の女性が浴衣を着て来場。篠原も「クールな雪平のイメージで、黒を交えて粋な感じで整えてみました」と和服姿で登壇すると、会場からは「キレイ」「可愛い」と歓声が上がった。先日、第2子妊娠を発表した篠原は第1子も前作『アンフェア the movie』(2007年公開)の後に授かったことで「『アンフェア』をやると幸せが訪れるようで嬉しい」と笑顔を見せた。観客から「“アンフェア”な人は誰ですか?」と質問された篠原は「共演者の中には見当たらないですが、今回は佐藤監督が“アンフェア”でした。撮影中は地味な格好をしていたのに、映画のキャンペーン中は、見違えるほどキレイな姿で、私よりも目立っていて、この人が一番“アンフェア”だと思った」と、TVドラマで脚本を担当し、“雪平夏見”の生みの親とも言える本作の佐藤嗣麻子監督の名を上げた。最後に『アンフェア』のファンだという中島が「主人公・雪平夏見の気持ちを出来るだけ歌に込めた」という主題歌『LOVE IS ECSTACY』を熱唱し、イベントは終了した。映画『アンフェア…』は、篠原が敏腕刑事の雪平夏見を演じたTVドラマ、2007年に公開された『アンフェア the movie』に続くシリーズの完結編。連続猟奇殺人の容疑をかけられてしまった雪平の孤高の逃走劇を描き、警視庁内部、東京地検を巻き込んだ緊迫の攻防が繰り広げられる。『アンフェア the answer』9月17日(土)より全国東宝系にて公開(C)2011「アンフェア」製作委員会
2011年09月15日まもなく公開の『アンフェア the answer』主演の篠原涼子と主題歌を担当した中島美嘉が9月14日(水)、都内で行われた“女子会”試写会に和装で登壇。中島さんは主題歌「LOVE IS ECSTASY」を熱唱した。TVドラマとして人気を博した「アンフェア」の劇場版第2弾。ネイルガンを使用した連続殺人事件の捜査線上に、北海道に赴任中の雪平(篠原さん)の名前が…。これまでに示唆されてきた様々な謎の答えが明らかになる。「雪平をイメージした」という大人の色気ムンムンの篠原さんと「髪も短いので、かわいめのポピー柄を選んだ」という中島さん。この日は事前に寄せられた質問に2人が回答してくれた。最初に「美貌を保持する秘訣」を尋ねられた篠原さんは「年齢を重ねると体脂肪がドンドン上がってきますからね(苦笑)。食事に気を付けて運動を心がけています」。一方、「色気を出すにはどうしたらいい?」という質問に中島さんは「私ですか!?私もほしいです」と困惑した表情。劇中の篠原さんを「メチャクチャ色っぽいけどイヤらしくなくて、かっこいいんですよ」と絶賛した。その篠原さんが司会者に促され、チラリと客席に向かってふり返りセクシーなうなじをのぞかせると、女子で埋まった客席からは歓声がわき上がった。「男に生まれ変わったらしてみたいこと」で篠原さんが挙げたのは「立ちション」。「どういう感じなのか?壮大な気持ちになるのか?やってみたい」と興味津々の様子だった。さらに「ドキッとする男性のしぐさ」を尋ねると、篠原さんは「新聞を難しい顔で読んでいたり、仕事しているときの難しい眼差し」に思わずドキッとすることを告白。ダンナさま(市村正親)は眉間にしわを寄せて新聞を読む姿が似合いそうだが…。一方の中島さんは「足を組んだときの太もも」にドキッ!とするそう。「脚フェチ?」と突っ込まれると「そうだと思います」と笑顔で語っていた。最後の質問は先日、第二子の懐妊(3か月)を発表したばかりの篠原さんに。第一子は男の子だったが「次はどちらがいいですか?」。篠原さんは「授かったことが一番嬉しいので、元気に生まれてきてくれたらどちらでもいいです」と幸せいっぱいの笑み。中島さんも「おめでとうございます」と笑顔で祝福の言葉をかけた。この後のライヴでは、中島さんは和装から一転、先ほどの「私も色気がほしい」などという言葉が嘘のような、美脚をギリギリまで露出したセクシー衣裳で再登場。この日リリースされたばかりの「LOVE IS ECSTASY」を力の限り熱唱し、力強い歌声に会場は酔いしれた。『アンフェア the answer』は9月17日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:アンフェア the answer 2011年9月17日より全国東宝系にて公開© 2011 アンフェア製作委員会■関連記事:篠原涼子インタビュー弱さを全力で体現、凛々しくも守ってあげたい女性像篠原涼子、初のベッドシーンを前に監督と“練習”!新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設劇場版『アンフェア』続編に佐藤浩市、山田孝之、大森南朋が新たに参戦!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第14回)頼りになる“アネゴ”女優は?
2011年09月14日映画やドラマのシリーズものは数多あるが、作を重ねるごとに素敵になっていくヒロインなんて、どれだけいただろう?篠原涼子は『アンフェア the answer』でそんな否定的な思い込みを覆す。2006年放映のドラマ「アンフェア」、間にスペシャルドラマを挟んで映画版『アンフェア the movie』が公開されてから4年あまりが過ぎ、再びスクリーンに戻ってきた刑事・雪平夏見は、より美しく、より複雑な女性となっていた。トレンドマークのロングコートが、不安を払拭させた4年ぶりに雪平を演じてみて、どんな心境だったのだろうか。「やる気満々で撮影に挑みました。とても楽しみにしていたので。雪平は本当に好きなキャラクターだし、ずっとみんなで作り上げてきた作品が第2弾として映画化されるのはすごく嬉しかったんです」。彼女にとって何度も演じてきた当たり役だが、それゆえのプレッシャーもあるという。「やっぱり4年間というブランクが空いていましたから。作り手側の私たちよりも、見ているお客様たちの方が『アンフェア』のイメージを作ってたり、雪平夏見像をしっかりと持っているんです。その方たちに『なんか全然違う、変わっちゃったな』と思われるんじゃないかと、不安感はあったんです。でもやっぱり、大好きな作品ですから。そのプレッシャーに逆に背中を押してもらって乗り越えました」。不安を消し去ってくれたものはほかにもある。「やっぱりコートですね。あのコート」。雪平のトレードマークであるロングコートだ。「最初の衣装合わせのときに4年ぶりに着たんです。着た瞬間に『あ、これで大丈夫かも』っていう気持ちになれました」。『アンフェア the answer』で監督を務めたのは連続ドラマからずっと脚本を手がけてきた佐藤嗣麻子。映像作品における雪平夏見を創造し、雪平を知り尽くした存在でもある。「嗣麻子さんとは、個人的にお仕事を一緒にしたいとずっと思っていたんです。『アンフェア』がきっかけで、プライベートでもお会いしていたので。でも、それにも関わらず、私、知らなかったんですよね。今回、嗣麻子さんが監督になられるってことを(笑)」。製作側から映画化の話を聞いたとき、「誰が監督なんですか?」と尋ねて初めて、佐藤さんだと知らされたというエピソードを笑いながら明かしてくれた。「すぐに嗣麻子さんに『監督なんだって?』とメールしたら、『そうなの。いつ言ったらいいか分からなくて言えなかったんだけど』と返ってきました(笑)。今回ご一緒できたのはすごく嬉しかったです。やっぱり嗣麻子さんは雪平夏見を誰よりも知ってるんですよ。だから『雪平はこういう仕草をする』とか『こういう目をする』とか、細かく演出しくださって、すごく助かりました」。監督がこだわりぬいた雪平の“弱さ”今回、一番アンフェアなのは作風がガラッと変わったところ、と作品資料にあるが、その言葉に偽りはない。篠原さんも「いままでとはすごく雰囲気が変わっています。いままではアクション作の雰囲気だったけど、今回は心理的な物語になっている」と語る。「ある意味マニアックかもしれないけど、かっこよくてハイセンスな感じが、私はすごく素敵だと思っています」。雪平像も、これまでとは大きく変化した側面がある。「最初の打ち合わせで監督から『涼子ちゃん、今回は夏見はすごく弱いイメージでいきたいの』と言われました。でも『それはお客様たちへの裏切りになる』と私は言ったんです。だけど監督は『いや、それがいいの。私のこだわりだから。弱さの中に強さをちゃんと作るから』と。本当に全面的に弱さを出してるんですよね。追いつめられて震えたり。撮影中も『もっと震えて、もっと臆病になって』と指示がいっぱい来ました。監督がそう決めて脚本を作って、演出している。もう絵がしっかり決まってるんだから、信じて演じました」。雪平が強いことは誰もが知っている。でも、人間はそんな一面的なものではない。だから、いままでの作品で表面に出てこなかった彼女の隠された素顔がまた1つ現われる。互いをよく知る女優と監督の間にある信頼が、いままで以上に魅力的な雪平像を作り出した。篠原さんは佐藤監督と雪平のあり方について徹底的に話し合い、挙げ句にホテルの一室で佐藤浩市扮する一条とのラブシーンの自主練習まで行ったのは、いまや有名な話だ。「監督自ら浩市さん役になったり、ヘアメイクさんに雪平役をやってもらったりして、私は第3者的な感覚で『うーん、もうちょっとこっちかな』と監督に指示しちゃったりして(笑)」。こういう風に演じたい、というイメージがあったという。「単純にラブラブな雰囲気はちょっと嫌だったんです。お客さんを驚かせる裏切り的な要素のあるものにしたかった。台本では、じゃれあう2人が見つめあって、うふって笑うみたいな感じでした。それだと、ちょっと女っぽくなり過ぎちゃう。キスも露出もするんだから、ちょっと男っぽくというか、上から目線な感じを出したかったんです」。改めて雪平夏見と向き合った篠原さんは、雪平について「すごい芯が強いんだけど、今回初めて『守ってあげたい』って気持ちになる女性になったんじゃないかなと思います」と言う。「いままでは、この人ひとりでも生きていけそうって感じがしたんだけど」と語るとき、自然と笑みが広がり、優しい表情になる。最後に、これから映画を観る人にこれだけは伝えたい、と彼女から託されたのは「すべてを見逃さずしっくりじっくりと観て下さい」というメッセージ。「ちゃんと目を離さず観てもらいたいです。本当に一人一人の表情に謎が隠されてるんで、その表情ひとつ見逃しちゃうと、ミスリードされますから。それを見逃さなければ、より一層『アンフェア』な世界感に浸れるんじゃないかと思います」。(photo:Toru Hiraiwa/text:Yuki Tominaga)■関連作品:アンフェア the answer 2011年9月17日より全国東宝系にて公開© 2011 アンフェア製作委員会■関連記事:篠原涼子、初のベッドシーンを前に監督と“練習”!新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設劇場版『アンフェア』続編に佐藤浩市、山田孝之、大森南朋が新たに参戦!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第14回)頼りになる“アネゴ”女優は?
2011年09月13日デミタスコーヒーシリーズのCMキャラクターに起用先日妊娠発表をおこない、それ以来公の場には姿を見せていなかった、女優の篠原涼子が8日、ダイドードリンコ「デミタスコーヒー」シリーズのCMキャラクターに起用され、都内で行われたCM発表会に出席した。新CMのイメージに合わせたという、黒のワンピースにジャケット、アクセントベルトにハイヒールという凛とした美しさのある元気な姿で登場。いつもと変わらぬ姿を見せてくれた。報道陣の祝福の声にも「ありがとうございます」と応じていたという。幸せいっぱいこれからの彼女にも注目&新CMも第2子の妊娠発表後、初めての公の場ということで、質疑応答の時間はとくに設けられてはいなかったものの、写真撮影時には報道陣から妊娠に関する質問が相次いで飛んだそうだ。彼女はそのまま笑顔でうなずいたり、首を振ったりしつつ、軽い受け答えで流したという。幸せいっぱいでさらに輝いている彼女。これからの子育てスタイルやさらなる活躍も注目される。今回の新CMにも注目だ。9月19日から全国オンエアされるそうで、“あなたを、満たす。デミタス”がコンセプト。彼女の魅力の深みにもハマって満たされそう?!元の記事を読む
2011年09月09日篠原涼子主演の人気ドラマの4年ぶりとなる劇場版第2弾『アンフェア the answer』の完成披露試写会が8月25日(木)、東京・豊洲の「ららぽーと豊洲」および同所内の映画館で開催。篠原さんをはじめ、佐藤浩市、香川照之、山田孝之、加藤雅也、寺島進に佐藤嗣麻子監督が来場し、レッドカーペットを歩いた。ネイルガンによる連続殺人事件が勃発し、雪平(篠原さん)の元夫の佐藤(香川さん)が容疑者に浮上。さらに、警察の捜査は北海道に赴任中の雪平にまで及ぶが、その裏には国家の秘密を蔵したUSBの存在が…。連続TVドラマにスペシャルドラマ、劇場版第1弾を経て全ての謎が明かされる。黒いドレスに身を包んだ篠原さんは、ボディガードよろしく黒のスーツ姿の共演男優陣5人を従えてレッドカーペットを闊歩し、ファンのサインや握手の求めに気軽に応じた。篠原さんはイケメンの男優陣に囲まれての撮影を「毎日現場に行くのが楽しみだった」と笑顔でふり返るが、本作で佐藤さんを相手に初のベッドシーンにも挑戦!「初めてで迷惑をかけたり、自分ができないと思われるのが恥ずかしいので、監督を相手に練習した」と明かす。佐藤監督によると「私が浩市さんの役で、服を脱いでアングルをチェックしたりした」とのこと。栄えあるお相手を務めた佐藤さんはこれまでにラブシーンを「200回くらいやった」(佐藤さん)という歴戦の強者だが、「照れるので実はラブシーンが嫌い(苦笑)」と明かし、「篠原さんにすごく気を遣っていただいて、リラックスさせてもらいました」と語った。TVシリーズからの付き合いである加藤さんは「今回は雪平が非常にエロい!この4年でいったい何があったの?」と“セクシー”雪平を強調。監督も「エロく撮った自信があります。いじめがいがありました」とニンマリ。香川さんは「僕は元夫なのに、一度もラブシーンがなかった」と“アンフェア”を訴え、寺島さんも「おれはラブシーン大好きなのに。歯磨いてるんだけどな…」と不満を漏らし、会場は笑いに包まれた。写真撮影では、一行は海上のクルーザーへ。合図とともに盛大な花火が打ち上げられ、篠原さんは「今年初めての花火でした」と満面の笑みを浮かべていた。『アンフェア the answer』は9月17日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:アンフェア the answer 2011年9月17日より全国東宝系にて公開© 2011 アンフェア製作委員会■関連記事:新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設劇場版『アンフェア』続編に佐藤浩市、山田孝之、大森南朋が新たに参戦!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第14回)頼りになる“アネゴ”女優は?
2011年08月25日去る6月11日(土)、ユニークなイベントに行ってきました。それは、第一回「キタコレ世音堂(ぜのんどう)」という朗読ライブ。単なる朗読劇なら、珍しくありませんが、3人の俳優たちによって朗読される物語は、3人の小説家たちがそれぞれ創作した短編作品で、その元になっているのが3枚のお題写真。つまり、別々の人間が“(自宅から1分以内の場所にある)新しい世界”というテーマに沿って撮影した3枚の写真すべてをインスピレーション源として、3人の小説家がそれぞれ自分なりに物語を創作していくのです。小説家に課せられたルールは3つ。1)お題写真3枚すべてを使って、物語を創作すること。2)文量は4,000字(原稿用紙10枚)以内のこと。3)最後の一行を、タイトルにすること。お題を与えられてから、小説家に与えられたのは3週間という短い時間。ほとんど“大喜利”状態です。このアイディアの源について、主宰者で作家の柴崎竜人さん(左下写真)はこう話しています。「落語の世界には、“三題噺”という催しがあります。寄席に集まった客のなかから3人を選び、それぞれにお題を出させ、その3つのお題をすべて使って即興落語を創作するイベントです。これを小説でもやってみたいと何年も前から思っていました。写真をお題にするというのは伝わりやすいし、同じお題を使うことで、作家の個性が出るのではないかと思ったんです」。確かに、3枚の写真から発想された3つの物語は、展開も、主人公たちも実に様々。同じ種(写真)から、全く違う花(物語)が咲くという有機性も素敵でした。写真を撮影したのは、「GyaO!」の取締役社長・川邊健太郎氏、タイの国民的作家でデザイナーのプラープダー・ユン氏、プロの専業主婦・保科和賀子さん。作家は、柴崎氏に加え、脚本家で作家の狗飼恭子さん、作家で女優の藤谷文子さん。それぞれの作品を読んだ俳優陣は、篠原ともえさん(柴崎作品)、宮本一粋さん(狗飼作品)、木下ほうかさん(藤谷作品)。俳優たちは作家たち自身が選んだそうで、狗飼さんによると「全員が、それぞれの第一希望だったんですよ」。聞いている者としては、目の前で、声によって立体的に浮き上がっていく文学を前に、こんな人が朗読したらどうだろう、この物語を男性が(もしくは女性が)朗読したらどんなだろうと、様々な可能性を考えずにはいられず、とても心躍るものでした。イベントで披露されたものは、よくある“綿密に練られた末に生まれたもの”の対極にある、“素敵な思いつきの結晶”であり、とても新鮮。目の前で展開する世界には、クリエイティブな世界にしばしば起こる素晴らしい偶然性のようなものがひしめいていました。写真を撮影した人物のひとり、川邊健太郎さんはライブ会場を訪れていて、終了後、「制約をつけて申し訳ない気持ちです。もう使わなくて結構ですという感じでした」とコメント。でも、イベントの第二部として、トークショーのために登場した3人の作家の満足気な表情を見ていて、彼らがその制約をとても楽しんでいるように感じました。制約があるからこそ生まれる、いままでにはなかった自由な発想を。以前、ある人気作詞家に話を伺ったことがありましたが、「制約があると、燃えますね。制限の中で、どれだけ自分らしさを出せるかが面白いし、挑戦しがいがある」と話してくれました。クリエイティブな才能とは、好き勝手に創造できるだけではなく、制限の中ですら、世界を無限に広げていけるチカラのことを言うのでしょう。そんなことも、実感できた一夜でした。この素敵な公演の収益は、「心のとしょかんプロジェクト」に全額寄付されるとか。3月11日以降、様々なチャリティイベントが開催されていますが、このイベントの目指すものをご紹介するために、最後に柴崎氏の言葉を引用しておきます。「なんでもかんでも311を引き合いに出して悲嘆に暮れるのはそろそろいいんじゃないか。と僕も思うけれど、もはや僕たちはあの日以前の世界に戻ることはできないし、いま日本に生きている人々の意識は、あの3月11日14時46分に、ひとつ残らず紐付けされてしまっている。世界は変わってしまった。それも決定的に。もはやシーベルトやらベクレルやらという単位を知らなかった頃の自分には戻れない。でも、僕らは結局こうして生きているわけだし、残る数十年を落ち込んだまま過ごせるほど、お人好しじゃないはずです。未来はテレビのなかの悲観論者やデマゴーグたちだけのものではありません。僕らだって未来を想像したいと思う。できれば楽しいことや、色っぽいことで満ちているような。その力が、あるいは新しい社会を作る創造力になるかもしれません。『あのコの隣に座りたい!』。そんな超個人的な想像だって、誰かを救う原動力になりえるはずです。この『キタコレ世音堂』は以前、作家仲間のあいだで試したことのある遊びでした。同じ写真を使っているのに、できあがってくる物語はまったく別。SF、ラブストーリー、サスペンス。その違いが面白かった。それは『同じ景色を見ているのに、受けとる美しさは人それぞれ』という世界の成り立ちそのものを、追体験しているような感覚でした。初回のキタコレ世音堂には、この遊びを面白いと感じ、共有してくれる友人たちに協力していただいています。いま僕らの目の前に広がっている景色は同じ。でも未来は好きなように想像できる。このイベントに触れた方々にとって、希望ある新しい世界を想像できるきっかけになれば幸いです」。第一回「キタコレ世音堂」の公演の模様は、7月には、Ustreamで放送予定。詳しくは、世音堂サイトへ。(text:June Makiguchi)「世音堂」公式サイト「心のとしょかんプロジェクト」公式サイト
2011年06月22日東日本大震災の復興支援コンサートのためにフランスより来日している、女優で歌手のジェーン・バーキンが4月7日(木)、震災被災者の避難所となっている東京・足立区の東京武道館を慰問に訪れた。同所には現在、福島県などから避難してきた94世帯191人が生活しており、ジェーンは職員に案内され避難所の現状を見て回り、被災者一人一人に声を掛けていた。特に子供たちに積極的に話しかけ、ジェーン自らハンディカムを手に「フランスの人々に紹介したい」と少女の姿をカメラに収める一幕も。また、被災者のみならずここで働く職員に対しても深々と頭を下げ、「アリガトウゴザイマシタ」と日本語で感謝を伝える姿も。ジェーンがフランスから持参したチョコレートや栄養ドリンクといった支援物資は、福島県に届けられるという。震災およびその後の原発問題もあり、海外の俳優やミュージシャンの来日の予定が次々とキャンセルとなる中、家族の反対を押し切って、被災者支援のために自費で来日したジェーン。一昨日の6日には昼間に記者会見を行い、夕方には渋谷のPARCOにて自ら募金箱を持って店頭に立ち募金を呼びかけ、夜にはチャリティコンサートに出席した。クラブクアトロで行われたこちらのコンサート「Together for Japan」には、インターネットで4,000を超える応募が集まり、うち約500人が招待された。ライヴはジェーンのひとりでも多くの人に見てほしいとの希望に沿って、USTREAMで配信され、3万2,000アクセスを記録し、Twitterのコメントは6,000にものぼった。彼女に賛同した日本人ミュージシャンや、女優の寺島しのぶ、タレントの篠原ともえらも参加。「キヲツケテ!」など日本語で呼びかけながら7曲を熱唱した。会場に設置された募金箱には総額110万円が寄せられた。これらの義援金は「世界の医療団」を通じて被災地に寄付される。※ジェーンの東京武道館来訪の映像は以下のMOVIE GALLERYでご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュデジタル・リマスター 2010年6月5日より新宿武蔵野館にてレイトショー公開■関連記事:ジェーン・バーキンが復興支援のため仏より緊急来日桜を手に日本にエール!
2011年04月08日