伊藤忠テクノソリューションズ(略称:CTC)は10月14日、オンプレミス環境・プライベートクラウド・パブリッククラウドに共通の運用項目を標準化し、メニュー化したインフラ運用サービス「CUVICAvail」を開始すると発表した。同サービスの特徴は、顧客の環境や使用状況に応じた都度の料金設定ではなく、システム運用に関する作業毎に料金を設定しているため、作業の見直しや他社との比較により、システム運用業務を効率化できる点。同サービスは、24時間365日の運用サポート体制の下、「ベースプラン」「リモート監視」「障害対応(保守一元窓口対応)」「レポーティング」「リモート設定変更」「セキュリティ」など、顧客が必要な運用サービスをシステム単位もしくは機器単位で提供する。障害対応は、障害検知から、障害個所の切り分け、障害部品の交換まで、ワンストップで提供される。仮想化基盤サーバ3台、ストレージ3台、ファイアウォールやロードバランサーなどネットワーク機器6台規模のプライベートクラウド基盤では、月額76万4,000円からの運用費用で24時間365日のシステム監視・リモート障害対応、マルチベンダー製品保守一元窓口、四半期ごとの先定例会を含めた月次レポートを提供する。
2014年10月14日ニフティは11月7日、東京・新宿にてクラウド移行の「勘所」とサービスの選び方がわかるセミナーを開催する。入場料は無料。クラウド化を考えるとき、どのサービスを選んだらいいのか?や、どうやって既存システムを移行するか?はユーザにとって頭が痛い問題である。特に業務利用のシステムの移行は失敗が許されず、一度移行したら簡単には他のサービスへ乗換もできないため、慎重な検討が求めらる。そこで同セミナーでは、ニフティクラウドのインフラエンジニアとマーケターがクラウド移行の「勘所」と、サービスを選定する際のポイントを解説する。詳細は以下の通り。開催日時:2014年11月7日(水)15:00~16:50(14:30受付開始)対象者:ニフティクラウドの導入予定者、クラウド導入の検討者及びクラウドサービス利用者参加費:無料定員:50名会場:ニフティ 新宿本社セミナールーム(新宿区北新宿2-21-1 新宿フロントタワー18F)申し込みはこちら。
2014年10月14日JR東日本メカトロニクスと三菱UFJニコスはこのたび、共同運営のクラウド型決済システム「J-Mups(ジェイマップス)」で、プリペイド型電子マネー「nanaco(ナナコ)」に対応するシステム開発に着手した。なお、「J-Mups」におけるサービス提供開始は2015年初夏を予定しているという。「nanaco」は、セブン・カードサービスが発行するプリペイド方式の電子マネー。発行枚数は累計約3345万枚(8月時点)にのぼり、セブン-イレブンやイトーヨーカドーなどの全国のnanaco加盟店(約15万2500店・8月時点)で利用が可能。「J-Mups」は、クレジットカード、銀聯カード、ジェイデビットといった決済サービスの他、各種規格の電子マネーにも対応可能だという。決済端末、非接触型リーダライターともに従来に比べ低価格を実現、インターネット回線利用により導入加盟店の通信コスト削減も可能となっているという。また、決済端末にセンシティブ情報を残さず、安全性にも配慮した設計になっているとしている。JR東日本メカトロニクス、三菱UFJニコスでは、来年のnanaco取扱いで、「J-Mups」における決済サービスのラインアップを拡充し、加盟店の広範な決済に応えていこうとしている。
2014年10月10日freeeとコイニーは9日、「全自動のクラウド会計ソフト freee」とスマートフォンやタブレット端末を使ったクレジットカード決済サービス「Coiney」における決済データの連携を開始した。両社によると、クレジットカード決済を導入している店舗のほとんどは、クレジットカード決済の売上高や決済手数料を取引毎に会計帳簿へ記帳している。これらのデータをパソコンから直接入力している事業者にとっては、データを打ち込む作業が大きな負担となり、記帳ミスを引き起こす原因ともなっているという。今回の連携により、クレジットカード決済による売上高と決済手数料が、「クラウド会計ソフト freee」に仕訳形式として自動的に反映されるようになる。会計ソフトへの記帳作業が不要になるため、事業者は帳簿管理の効率化が行えるとともに誤入力を防止できるとしている。「全自動のクラウド会計ソフトfreee」は、個人事業主や中小企業のためのクラウド会計ソフト。簿記の知識がなくても簡単に使用でき、銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込んで記帳する。コイニーは、スマートフォンやタブレットを用いた事業者向けのクレジットカード決済サービス「Coiney」を展開している企業。スマートフォンやタブレットのイヤホンジャックに専用のカードリーダーを挿入し、インターネット環境下で専用アプリを利用することで、時間や場所を問わず簡単にクレジットカード決済を行える。会社設立は2012年3月23日。
2014年10月09日はてなは10月8日、IDCフロンティアと業務提携すると発表した。これにより、IDCフロンティアの提供するクラウドサービスが、同社のシステム開発者向けクラウドパフォーマンス管理サービス「Mackerel(マカレル)」に対応。Mackerelは、IDCフロンティアが10月15日に開始するセルフポータル型のクラウドコンピューティングサービスで提供が開始される。「Mackerel」は、クラウドのサーバを1台から数千台まで効率良く管理が可能なほか、各種運用ツールと組み合わせることもできるクラウドパフォーマンス管理サービス。同サービスにより、IDCフロンティアのクラウドサービス利用者は、複数のサーバをアプリケーションやデータベースなどの役割ごとにリソースや稼働状況を把握することが可能になり、システムの負荷に応じた拡張や縮退など、他のクラウドサービスも含めたインフラの統合管理や運用を実現する。同提携では、IDCフロンティアが「Mackerel」対応のクラウドサービスを開発し動作検証を行う一方、はてなは、IDCフロンティアのクラウドサービス用の特別プランを開発・提供する。Mackerelの通常プラン「Free(無料)プラン」では、対応するIDCフロンティアのクラウドサービスを利用することで、サーバ台数を無制限で利用することが可能だ。
2014年10月09日ネットアップは10月7日、米NetAppが9月23日(米国時間)に「NetApp StorageGRID Webscale」オブジェクトストレージ ソフトウェアの提供を開始したことを発表した。同製品は、次世代のクラウドアプリケーション向けに開発され、Amazon S3やCDMIなどの業界の標準的なクラウド環境向けプロトコルに対応しており、アプリケーションをオンプレミスまたはホストされた環境で稼働させることが可能。数十億のモバイル端末やユーザー、アプリケーションなどから日々生み出される大規模なデータを、ハイブリッドクラウド環境で低コストかつ安全に管理できる。また、同社のEシリーズや他社が提供するストレージなど基盤となるストレージ製品を問わず、仮想化されたサーバインフラ上で稼働する。これにより、Amazon S3に対応したクラウドアプリケーションのスムーズな統合のほか、世界中の分散したデータセンターを対象に、最大1000億のオブジェクトの単一かつ弾力性の高いコンテナ内への保存を実現する。同社は、次期NetApp StorageGRID Webscaleの早期導入プログラムを2014年後半に開始する予定。プログラムに参加する顧客は、グローバル規模でのデータ保護を可能とする分散データ抹消コードなどの先進的な機能を利用できるようになるほか、オンプレミス/オフプレミスのレポジトリ向けのクラウド階層化などの機能も利用できる。なお、次期製品は、2015年に一般提供を開始するという。
2014年10月08日freeeは10月6日、給与関連ソフト「クラウド給与計算ソフト freee」を正式リリースした。料金は3ユーザーまでは月額1980円または年額1万9800円。ユーザー1人追加ごとに月額300円が加算される。すべての機能を1カ月無料で使えるお試しプランも用意している。クラウド給与計算ソフト freeeは、2014年5月にβ版の提供を開始したソフトで、給与計算に関する知識がない人でも迷わずに使える直感的なユーザーインタフェースが特徴。給与額や税金、保険料の計算など、給与関連の業務を1クリックで行えるという。従業員専用のアカウントを作成することで、各従業員がfreee上で勤務情報の記録や給与明細の確認が可能。毎月の給与締め日には「給与明細確定ボタン」を押すだけで、給与明細の発行や人件費の算出、会計取引としての記帳が完了する。クラウド型で提供するので、税制や保険料率の改定などにも自動で対応。機能改善や新機能の追加も即座に反映するので、経営者は管理コストを大幅に削減できる。○開始4カ月半で1万3000事業所が登録クラウド給与計算ソフト freeeは、β版開始から4カ月半で、既に1万3000件の事業所が登録しているという。ユーザーは半数以上が設立から2年未満の事業所で、うち9割以上が専任の担当者なしで使用している。導入した企業からは「経営者や経理担当者の目線に立ったサービスで、全体的に使いやすい」「従来の給与計算ソフトは一般の人には難しい仕様になっているが、freeeは使いやすさと必要充分な機能を両立させている」といった声を得ている。
2014年10月06日クラウド型日報サービス「gamba!」を提供するgambaは10月6日、ニフティクラウドとの提携サービス「ハコクラ版gamba!」を家電量販店ヨドバシカメラでも販売開始したと発表した。対象店舗は新宿西口本店とマルチメディアAkibaで、今後店舗数を増やしていく計画だ。ニフティのハコクラはSaaSを箱形のパッケージにして提供するもので、ニフティクラウドのパートナーが提供するSaaSを一定期間試用できるプロダクトキーと利用マニュアルを同梱。購入後すぐに試用を開始することができる。価格は880円(税別)。試用期間終了後に継続を希望する場合は、所定のWebサイトから申し込み、月額または年額料金で正式利用が可能。gamba!は、日報に特化したクラウド型の社内SNSサービス。1日1回の日報で、社内の目標や進捗などの最新情報を共有する。PCに加え、スマートフォン、タブレットに対応。初期費用無料、月額680円/1ID(税別)で利用できる。
2014年10月06日ポラール・エレクトロ・ジャパンは3日、トレーニングをガイドするGPS内蔵の腕時計型ウエアラブルデバイス「Polar M400」を発表した。発売は10月末で、希望小売価格は心拍センサー付モデルが税別27,700円、心拍センサーなしのモデルが税別21,800円となっている。Polar M400は、自分で設定した目標に沿って、トレーニングをガイドしてくれるGPS内蔵型のウエアラブルデバイス。トレーニングを管理する「スマートコーチング」は、心拍ゾーンやトレーニング結果のフィードバックを128×128の液晶に表示する。心拍の計測には、胸に巻くタイプの対応センサー「H7」を使用する。そのほか本体の機能として、スポーツごとの表示項目をカスタマイズできる「スポーツプロファイル」機能、目標にあわせてトレーニング中にアドバイスをくれる「トレーニング目標」機能、ユーザーが長時間活動していない際には運動を促す機能、自己ベストを更新すると通知してくれる機能などのトレーニング機能を充実させた。また、GPSを利用して、ランニングなどのスタート地点までの最短距離を表示する「スタート地点に戻る(BACK TO START)」機能を持たせている。目標設定や計測データの確認は、専用のスマートフォン用アプリ「Polar Flow」から行う。スマートフォンとはBluetooth Smartで接続。付属のmicroUSBケーブルでパソコンと接続すれば、Webサービス「Polar Flow」からもデータを閲覧できる。スマートフォン対応機種はiPhone 4S/5/5c/5s/6/6 Plus、iPad(第3・4世代)、iPad mini、iPod touch(第5世代)。アプリの対応OSはiOS 7.0以上。Webサービス「Polar Flow」を使う場合の対応OSはMac OS X 10.6以上、Windows XP/7/8/8.1。本体部分の厚さは11.5mm、重量は56.6g。30m防水性能を持つ。電源は充電式電池、トレーニングモードで最大8時間、時刻表示モードで最大24日の駆動が可能だ。本体メモリには最長30時間分のデータを記録できる。カラーはブラックとホワイト。なお、心拍センサー「H7」の価格は税別8,900円(心拍センサー付モデルには同梱される)。
2014年10月03日富士通とMidokuraは10月3日、グローバルでの共同展開を視野に、クラウド事業の業務提携を強化すると発表した。両社は2014年5月に、OpenStackを活用したプライベートクラウド基盤ソフトウェア「Software ServerView Resource Orchestrator」と仮想ネットワークソフトウェア「MidoNet」との連携を発表しており、今回の提携強化はその協業をさらに加速させるものとなる。具体的には、上記2製品の連携強化や機能拡張、販売促進を予定。クラウド環境の構築に必要なOpenStackおよびSDN技術の習得を目的とした研修プログラムなども検討していくという。富士通グループは、2006年にベンチャー企業へ出資するコーポレートファンドを設立、積極的な出資を進めている。今回、市場拡大が期待される仮想ネットワーク分野での技術に強みを持つMidokuraに出資することで、OpenStackと仮想ネットワークを軸に、ServerView Resource OrchestratorとMidoNetを連携したソリューションにより、プライベートクラウド事業のグローバル展開を進めていく。Midokuraは今回の提携強化によって経営基盤をより強固なものとし、MidoNetの開発、人材獲得、マーケティングなど、市場導入を加速していく。国内外におけるプライベートクラウド向けの仮想ネットワークソフトウェア事業の成長と、トレーニングなど新事業分野の立ち上げも行っていく計画だ。
2014年10月03日Broadcomは10月2日、クラウド規模のデータセンター向けに最適化されたスイッチ「StrataXGS Tomahawk」シリーズを発表した。同製品は、広く採用されているStrataXGS TridentとStrataDNXを基としたEthernetスイッチで、3.2Tbpsのスイッチング容量、高いポート密度、SDNに最適化されたエンジンを1チップで提供する。また、70億個以上のトランジスタを集積している他、次世代のクラウドファブリックを1レーン当たり25Gbpのインターコネクトに変換し、リンク性能を2.5倍向上させている。さらに、高密度100GEの接続性を提供するとともに、新たに25/50GEプロトコル標準に準拠し、メガデータセンターやHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)環境における帯域幅、拡張性、コスト効率に大きく貢献するとしている。そして、Top-of-Rack(leaf)レベルで10GE、End-of-Row(spine)レベルでは40GEで稼働するデータセンターネットワークをそれぞれ25GE、100GEのインターコネクトにアップグレードすることが可能となる。これにより、ネットワーク機器の設置面積や複雑なケーブル接続を増やすことなく、分散サーバやストレージの作業負荷の拡大に対応する。加えて、小型で設備投資効率の高い標準的なフォームファクタによる同スイッチの3層構成のデータセンターファブリックは、ネットワーク帯域幅を15倍以上に拡大することが可能であるという。また、サーバに25GEで接続する「StrataXGS Tomahawk」ベースのネットワークでは、サーバとスイッチ間の接続を40GEにアップグレードする代わりに、ラック内のケーブルを最大で75%削減しつつ、Leaf-Spineトポロジーで相互接続できるサーバとストレージのノード数を4倍にする。さらに、帯域幅効率とポート密度を既存の40GEソリューションより改善することで、データセンターにおける比類ないネットワークのスケールアウトと高い投資収益率を実現するとしている。なお、「Broadcom StrataXGS BCM56960 Tomahawk」シリーズは現在サンプル出荷中。
2014年10月03日IPAは、コンピュータウイルスや不正プログラムの状況分析から、「今月の呼びかけ」を発表している。今月は、クラウドサービスからの情報漏えいについて取り上げている。○有名女優らのプライベート写真が多数流出すでに多くの報道があったので、覚えている方もいるかと思うが、Appleが運営するクラウドサービスのiCloudから、有名女優らが保存していた写真が流出し、画像掲示板などに不正投稿された。その流れは、図1のようになる。悪意ある第三者は、いずれかの方法にて被害者のIDとパスワードを入手したと推察される。この情報をもとに、iCloudに本人になりすまして不正ログインし、写真データなどを盗み出した。最初の漏えいは9月頭に発生した。それに対し、Appleは、図2のような調査報告をしている。その3週間後に、同様の漏えいが発生し多数の女優の写真データが盗まれた。その際には、犯行予告などが出されるなど、より悪質化もみられた。この攻撃では、IDやパスワードを推察する標的型攻撃も使われたとの分析もある。こうして、安易なパスワード使っていた女優などが被害に遭ったともされる。○狙われたサービス : 自分のフォトストリーム具体的には、どのようなサービスであったのか、簡単に紹介しよう。iCloudのサービスの1つである自分のフォトストリームが狙われた。1台のiPhoneで撮影された写真をiCloud上に保存する。その写真データを所有する複数のデバイスで共有することが可能になる。このようなサービスは、iCloudの自分のフォトストリームに限ったことではない。写真以外でも、文書やスケジュールを保存することもできる。また、iCloud以外にも、同様なサービスは存在している。つまり、同じような被害は、クラウド上ならばどこでも発生する可能性がある。この点を、まずは覚えておきたい。○クラウドサービス利用における注意点まず、IPAではクラウドサービス利用に関して、以下の注意点が存在することを指摘する。写真などのデータをPCに保存する場合、正しい対策が施されていれば、悪意ある第三者が、データを盗み出すことは不可能である(図4)。ところが、クラウド上にデータを保存する場合、IDとパスワードがあれば不正ログインされてしまう。つまり、IDとパスワードが防御のための唯一で、もっとも重要な対抗策となる。IPAでは、以下の対策を推奨する。安易に推察できるパスワードを使用しない同じパスワードを使い回さないIDとパスワードの入力は、確実に本物と判断できるサイト上でのみ行う(フィッシング対策)セキュリティオプション(ログイン通知、二段階認証など)が提供されている場合は積極的に採用するパスワードについては、これまでも同じような注意喚起を行ってきた。改めて、その重要性について再考してほしい。最近は、大規模な情報流出が各所で発生している。本人がいかにセキュリティを高めようとも、防ぎきれないこともある。使い回しをしていると、1つのパスワードが知られることで、不正ログインされる危険性が増大する。そして、図2もあるように、二段階認証なども効果的である。また、クラウド上に保存するデータにも注意を払いたい。個人であれば、撮影した写真くらいならば、流失しても問題ないと思うかもしれない。しかし、今回の事例では女優にとってプライベート写真は、芸能活動にも影響するものだ。もし、仕事で使う文書・資料だとしたらどうだろうか。内容によっては、重大な被害となる可能性もある。クラウド上に保存してもよいデータか、仮に他人に見られても問題がないものか、そういった判断も重要になる。そして、共有設定にも注意が必要である。多くのクラウドサービスなどでは、写真データなどを友人と共有する仕組みがある。友人を招待したり、自分が招待されることもある。ここで問題となるのは、共有の範囲である。クラウドサービスによっては、その範囲が異なることが少なくない。たとえば、デフォルトで「友人」となっていたり、「すべての人」なっていることもある。知らずに不特定多数に、データを公開していたといったこともある。クラウドサービスは、便利なものが多い。その一方で、必ずリスクも存在していることを覚えておきたい。そして、パスワードがもっとも重要な守るべきものであると再確認してほしい。
2014年10月02日米ブロードコムは9月24日(現地時間)、StrataXG TridentとStrataDNXをベースとするクラウド規模のデータセンター向けに最適化された新しいイーサネットスイッチシリーズ「StrataXGS Tomahawk」の提供を開始した。StrataXGS Tomahawkシリーズは、3.2Tbpsのマルチレイヤー・イーサネット・スイッチングを提供し、25Gおよび50Gイーサネットコンソーシアムの仕様に準拠。RoCEやRoCEv2など、高性能ストレージ・RDMAプロトコル、およびBroadcom OF-DPAによりOpenFlow 1.3+に対応する。また、幅広いアプリケーションフローやデバッグ統計、リンクの状態や使用状況の監視、ストリーミングネットワークの輻輳検出やパケット追跡機能を備えている。そのほか、新たにパケット処理エンジンFleXGSを搭載し、フロー処理、セキュリティ、ネットワーク仮想化、測定・監視、輻輳管理、トラフィックエンジニアリングのためのユーザー設定可能な機能により、ワークロードの変化に対応し、ネットワークを制御することが可能となる。
2014年10月02日デジタルステージは2日、同社が提供するオンラインホームページ作成サービス「BiND Cloud(バインド・クラウド、以下BiNDクラウド)」のセールスパートナー制度を開始したと発表した。今回開始されたセールスパートナー制度は、BiNDクラウドを同社に代わって取り次ぎ販売を行い、その販売件数に応じた売り上げの一部を報酬として同社が支払う制度。販売契約数に応じて「プラチナ」「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」の4つのクラスを設け、報酬額は契約数が増えるほど割合がアップし、最大で売上額の30%が支払われる。セールスパートナーになるための初期費用やノルマなどは設けておらず、所定の方法で申し込みを行えば、個人・法人を問わず始めることができる。想定するパートナーイメージは、Web制作会社、Webコンサルティング会社、フリーランスのデザイナー、教育機関など。同社は、BiNDクラウドを活用しながらWeb制作のパフォーマンスをともに高め発展してゆけるパートナーを増やすことで、BiNDクラウドユーザーの拡大を図っていくとしている。
2014年10月02日パイプドビッツは、11月1日にクラウド型青色申告ソフト「ネットde青色申告」の料金体系を刷新する。基本機能はすべて無料化し、決算書の自動作成などのオプション機能を使う場合には年額3000円から。現在は事前登録を受け付けている。ネットde青色申告は、WindowsおよびMac OSに対応したクラウド型青色申告ソフト。伝票入力から電子申告までをワンストップで行える。日計表/出納帳/伝票などの入力機能や、元帳/試算表/分析等の帳票作成機能などの基本機能と電話/メールサポートは無期限で無料で、データの容量や保管期限にも制限はない。会計知識を要するサポートや、決算書自動作成機能などのオプションは、必要な分だけ購入する仕組み。決算書自動作成機能には、青色申告決算書のほか、所得税申告書B、消費税申告書、電子申告用データ(e-Tax連携データ)が含まれる。なお各オプションの料金は現在検討中とのこと。
2014年10月01日KDDIが9月末より提供を開始する「KDDI Wide Area Virtual Switch 2(WVS2)」。これまでのWVSは広域仮想スイッチとして、社内イントラのネットワーク管理のみであったが、WVS2ではSDN技術の導入により、"セキュリティクラウド"機能も付加された一段階上の高機能なネットワークが提供される。SDN技術によって何が変わるのか、そしてWVS2でどのような価値を提供するのか。KDDI サービス企画本部 ネットワークサービス企画部長の中桐功一朗氏と同部 ネットワークサービス企画 4グループ 課長補佐の戸邊 賢史氏、同グループ グループリーダーの内川 亘氏、同グループ 主任の島上 洋一氏に話を伺った。WVS2は第一弾としてセキュリティクラウド機能を9月末より提供し、第二弾のネットワーク仮想化についても2015年春に機能の提供開始を予定している。セキュリティクラウドについては、一部機能を8月より先行提供している。通信キャリアというと、土管(回線)を引いてパケットを流す役割というイメージが一般的であろう。KDDIの社内にも、そうした空気があり「キャリアとして、回線以外を売っておらず、お客さんに関心を持ってもらえるのか」という危惧があったと内川氏は話す。しかし、その心配は杞憂に終わったという。「思っていた以上にこちらとして提案がしやすく、お客様からの反応もいただいています。クロージングにも持って行きやすく、すでに受注も大きな所からいくつかいただいています」(内川氏)○アプライアンスを社外で運用するメリットセキュリティアプライアンスは、どの企業にとっても欠かせない存在だ。昨今のサイバー攻撃は大企業に限った話ではなく、中小企業も大企業を狙う踏み台として狙われつつある。そんな中で広域イントラにセキュリティ機能を付加したことが、大きな関心を集めているようだ。「セキュリティアプライアンスは、どんなお客さんでも使われている。しかし、昨今のネット帯域の使い方は、日々大きく変わっています。その変化に合わせて、オンデマンドで好きなように帯域を変更できるのがこのサービスの特徴。大企業ほど関心が高く、現在提供を予定しているメニュー以上に、さまざまな御要望を頂いています。現時点から、更にどう進化すべきか考えている状況です」(内川氏)セキュリティアプライアンスは、一度納入すると、メーカーとのサポート契約や減価償却などを考慮するとしばらく入れ替えが難しいのが現状だ。しかし、昨今のモバイル活用、クラウド活用といったビジネス環境の変化に追いつくためには、トラフィック増大を受け入れざるを得ず、セキュリティアプライアンスのスループットも柔軟に対応させなければいけない現状がある。「アプライアンスの入れ替えタイミングなどから、反応はある程度落ち着くかと思いましたが、意外に多くの反応、反響を頂いています。交換のタイミングがまだ合わない顧客からの問い合わせも多くいただいています」(戸邊氏)「現時点で大規模にアプライアンスを入れているところは、コストの観点から交換を考えているところが多いようです。特に、SaaSを導入するとなると、ネットワーク負荷が大きく変わる。特にプロキシに負荷がかかるので、アプライアンスでは対処しきれず、WVS2で吸収できないかということで検討されることが多い」(島上氏)「Office 365などを利用されると負荷が変わるため、アプライアンスをまるまる変える必要がある。そのため、"追加"という形でWVS2を検討されるようです。ファイアウォールからIPS、IDSまで利用できる。しかも、導入も敷居が低いという点に反応していただいているのかな思います」(内川氏)SaaSの導入では、決して帯域だけを見ていれば良いわけではない。設計段階で帯域を気にしても「セッション数」を見落としがちだと島上氏は語る。「SaaSの盲点であるセッション数にハマるお客様は多いです。帯域的にファイアウォールは問題ないんだけど、一つのアカウントがログインするだけで、20~30セッションも食ってしまったりして、ボトルネックになってしまうケースもあります」(島上氏)「設計した通りパフォーマンスが出なかったら、だいたいがセッション数の問題。これでオンプレミスだとアプライアンスが使い物にならなかったということになりますが、WVS2ではセッション数のみならず、帯域も自由に変えられる。その辺りの管理に失敗したお客さまが魅力を感じているようです」(内川氏)○経営面でも大きなメリットまた、セキュリティアプライアンスを社内から社外へとアウトソーシングするメリットはほかにもあると内川氏は強調する。「自社の根幹事業が激しい競争の中にあると、任せられるものはできるだけ専任の事業者に任せたいという声があります。立場が上の方であるほど、自社の事業に集中したり、柔軟に情報システム部門のリソースを増やしたり減らしたりしたいという声をいただいています」(内川氏)現時点で話が進んでいるのは大企業がメイン。もちろん、そうした企業が競争環境に身を置く中で「持たなくて良いものは持たなくて良い」という考え方が拡がりつつあり、設備を持つことに執着する企業が減りつつあるという状況もある。一方で、中小企業はどうだろうか。「今まで本当にこういったセキュリティアプライアンスを利用していないお客様も多いと思います。導入の敷居が低い上に、料金体系も比較的安いメニューも用意しています。今まで不安に思いながらも手を出していない企業も居たと思いますが、中小企業向けの営業会社KDDIまとめてオフィス(KMO)という会社もあるので、うまくアプローチしていきたい。本当に小規模な企業に対しては、もっと簡便なパッケージを用意して、もう一工夫が必要かなと思っているので、ノウハウを蓄積した上で、提供していきたいです」(内川氏)「アプライアンスのようなセキュリティを確保する意味で、非常に導入しやすくできたと思っています。そして、ネットの脅威に対して無防備だったお客様の関心の高さも感じています。第二弾として仮想ネットワーク機能も出していきますが、セキュリティとあわせたパッケージングや、複数のクラウドを使いたいお客様に対して、それぞれにポリシーを最適化した形で提供することを考えています」(中桐氏)第一弾のセキュリティ機能に対するニーズの高さは、コメントの端々から見てとれるが、その一方で、「セキュリティクラウド」として提供されるため、個別のメーカー、機種をユーザー側で選択することはできない。その点についてはどのように考えているのだろうか。「実際にお話しさせていただいている中で、法人ユーザー様から細かい要求はかなりいただいています。吸収できない部分はあるが、コストをかなり安く抑えているので、その辺りのバランスを見ていただければ」(戸邊氏)「決して、セキュリティ機能ありき、全ての機能を活用していただく前提でシステムを構築しているわけではない。自社内でアプライアンスを用意していただき、組み合わせられるような接続メニューも用意しています。ネットワーク構築の自由さを奪ってるわけではないのでお客様の使いやすいように使っていただきたい」(内川氏)○SDN技術の意義とはWVS2の提供にあたっては、最新のネットワーク技術であるSDN技術の導入が大きな役割を果たしたという。「WVS2では、ネットワークの各ノードにSDN技術を利用しました。他社などでは、東京など部分的に利用している例はありますが、我々は全国のノードでSDN技術を活用しています。サービスチェイニングにより、必要な処理を目的のネットワーク接続に行き着くまでポリシーに応じて選択できるため、簡単に特定のセキュリティアプライアンスが使えるようになります」(中桐氏)「SDN技術の導入でオペレーションが容易になり、集中管理ができるようになりました。プロトコルフリーやレイヤーフリーが実現できるのが大きい。キャリアのネットワーク網内は監視機能など事細かな設計がなされているので、単純にOpenスタックを持ってきてもうまく行かない。信頼性を上げるために積み上げて技術が使えなくなってしまうので」(内川氏)オペレーションについては、キャリア側だけではなく、法人ユーザーについても管理が容易になる。「カスタマーコントローラ」と呼ばれるオペレーション画面で、帯域などを自由に設定できるため、前日までの帯域利用状況などを鑑みた上で、帯域幅を変更、即時で変更が反映される。これは、SDNの導入のメリットの一つだという。「アプリほど、ユーザーに見えている部分は少ないですが、お客さんにとって使い勝手を更に良くしていければいいなと思っています」(内川氏)「カスタマーコントローラは大きな進歩だと思う。これまでは、帯域を増やそうとした場合、申込用紙に記載いただいてから反映まで2週間程度かかっていた。これがボトルネックとなり、お客様の経営スピードに合わせられなかったが、今回の発表でスピード感に付いていけるようになった」(中桐氏)○どういう付加価値を提供していくか最後に、発表後の手応えと、今後の意気込みについて語ってもらった。「お客様から『ここまできたか』と言っていただいている。そこまで評価していただけるとありがたいと感じると共に、逆にそこまでセキュリティに対して困っていたのかと思うこともある。ネットワークは回線にあわせて進化してきました。トラフィックフリーという機能が出てきた時に、WVSがスタートしました。WVS2も、クラウドやモバイルデバイスなど、お客様の使い方に合わせて進化させていくつもりです」(内川氏)「スタートは良い。東海林(担当執行役員)が発表会で数字の目標を言ってしまいましたが(笑)、滑り出しを見る限り、相当良い形で数字にたどり着けると思います。その滑り出しの要因は、お客様が困っているという点。自分たちでアプライアンスやネットワークの設計を行おうとすると、投資規模や、ネットワーク設計容量、使い方の習得など、読めない部分が多々ある。これを、通信キャリア、ネットワーク側で吸収できることに相当メリットがある。我々が目指しているのは、クラウドやモバイルが伸びていく中で、ネットワーク側でどういった付加価値を提供していくのか。まずはセキュリティ分野で。WVS2は進化させていくプラットフォームなので、どんどん進化させていくことができればなと思っています」(中桐氏)
2014年09月09日富士通マーケティング(以下、FJM)は、クラウド型保育園業務システム「保育ねっと」の提供を6月より開始していると発表した。今回、埼玉県戸田市の市営保育園8施設でシステム構築し、順次運用を開始している。「保育ねっと」は、園児や保育士の入退園管理の自動化と延長保育の集計報告書の自動作成及び独自の指導計画書の自動作成などを提供。メール配信と災害時に特に有効な双方向掲示板を連携させたメッセンジャー機能により、保育園と保護者との双方向コミュニケーションの強化も図る。また、給食・栄養管理機能で、日々の給食の献立の確認とアレルギー対応が受けられる。入退園管理の自動化では、QRコードで園児の入退園管理や保育士の出退勤時間のチェックも行える。記録を集計することにより、自治体向け報告書、家庭向け請求、保育士勤怠結果集計が自動で作成される。メッセンジャー機能では、1回の操作でメール配信と掲示板の立ち上げを同時に行うことが可能となり、保護者向け連絡事項やメッセージを保護者のPCや携帯電話へ配信できる。給食・栄養管理機能では、献立作成から栄養素計算、アレルギーチェック、食材発注、関連書類作成、購入管理までを一連で行え、献立・材料・分量を登録し、メニューを選択するだけで献立表ができ、給食月報が作成できる。なお、「保育ねっと」は、クラウドサービスでの提供のため、インターネットにつながる環境があれば中小規模の施設でも導入できる。価格は、初期導入費用30万円から、標準月額使用料2万円(いずれも税別)、サポート費は別途必要となる。今後、富士通マーケティングでは、「保育ねっと」を公立保育所・幼稚園および民間の保育所・幼稚園・託児施設に加え、幼保連携型認定こども園へも展開し、従来の販売形態と、富士通マーケティングの中小市場向けクラウドマーケットプレイス「azmarche(アズマルシェ)」も活用しビジネス拡充を図っていく。
2014年07月10日クラウド請求書管理サービス「Misoca(みそか)」を提供するスタンドファームは6月25日、クラウド会計ソフト「マネーフォワード」と「Misoca(みそか)」のデータ連携サービスを開始すると発表した。Misocaは、無料で見積・納品・請求書が発行でき、メール配信や郵送まで自動で行えるクラウドサービス。これまで個人事業主や中小企業を中心に1万3000 以上の事業者が利用する実績を持つ。今回の提携により、Misocaで作成した請求書データをマネーフォワードが自動取得できるようになる。取り込んだデータは、会計処理に必要な勘定項目がマネーフォワードによって自動的に付与されるため、利用者はその内容を確認するだけで会計記録を完了することができる。
2014年06月26日多くの人がライフスタイルにあわせて車を気軽に乗り換えられるように、中古車の売買がより魅力的なものになるように、自動車の流通革命を起こそう──。この想いを胸に、当時の画期的なビジネスモデルであった「買取専門店」として、ガリバーインターナショナル(以下、ガリバー)は1994年に創業した。2014年3月現在、全国に約420店舗を展開。さらに、2018年2月末までの中期経営計画のもとで、日本国内800店舗計画とあわせたグローバル戦略を推進。ASEAN加盟国を含めたトータルで、1600店舗に拡大する計画だ。こうした事業の成長に迅速かつ柔軟に対応できるIT基盤を目指して、ガリバーはこれまでオンプレミスで構築・運用してきた既存システムの全面的なクラウド移行を進めている。クラウドに移行した場合であっても重要なデータの保護は必須事項だ。そこでリアルタイムのレプリケーションを実現するサイオステクノロジー(以下、サイオス)の「DataKeeper」を導入した。○店舗の急拡大を支えるIT基盤改革を目指しオンプレミスからクラウドへ全面移行画像による中古車販売システム「ドルフィネット」をはじめ、ガリバーが保有するシステムは、大小あわせると200 ~ 300に及ぶが、その大半は自社データセンター内の物理サーバー上で構築・運用されてきた。グローバル1600店舗への拡大を目指す経営計画の達成を支えるためには、これらのシステムの改革が不可欠だ。ITチームの月島学氏は、このように話す。「ガリバーにとって、ITはビジネスそのものといっても過言ではない経営のコア資源です。店舗の急拡大にスピーディに対応するとともに、機能やサービス面からもビジネスをステップアップさせていく基盤を築かなければなりません」こうして、2011年頃より検討を進めてきたのが、オンプレミスからアマゾンのクラウドサービスであるAWS(アマゾン ウェブ サービス)への全面的なシステム移行である。「サーバーの立ち上げからクローズまで、主な操作をWebから行うことができ、作業が容易です。マスタがあれば数時間で稼働させることができるAWSは、ガリバーにとって最適なIT基盤改革のエンジンになると考えました」(月島氏)○クラウドへの移行で直面した課題は「サーバー冗長構成による可用性をいかに担保するか」ガリバーのシステムの多くは、Windows Serverをはじめ、リレーショナルデータベースのSQL Server、WebサーバーのIIS(Internet Information Services )、アプリケーション開発・実行環境の.NET Frameworkなどのマイクロソフト製品で構築されている。クラウドへの移行にあたりまず直面したのが、これらのプラットフォームをどうやってAWSに実装するのかという課題である。「当初はRDS(Relational Database Service)でサポートされているSQL Server機能を活用することも検討しましたが、重要システムの冗長化(クラスタリング)やユーザー管理(Active Directory連携)など、我々が利用する上で必要な機能がまだ揃っていませんでした。ツール類や運用の工夫で補うことも検討しましたが、その後の運用オペレーションも従来とは違ったものになります。これは、いくつものシステムを同時並行で移行を進めなければならない中で、大きなリスクになってしまいます」そこでガリバーが選択したのが、仮想サーバーのAmazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)をネイティブに利用し、オンプレミスで稼働しているWindows Serverのフェールオーバークラスタリング(WSFC)機能を含めた既存環境を、そのままAWSに移行するという方法だ。これなら、運用オペレーションも現状のままで移行できる。そこで、既存環境のデータをそのまま同期させるために重要な役割を担ったのが、DataKeeperである。「もちろん、Amazon EC2上でもスクリプトを組んで待機側ノードでデータを復旧するなど、いくつか施策はあるのですが、どうしてもある程度の作り込みが必要となります。また、新たに構築した仕組みそのものの信頼性も担保しなければなりません」(月島氏)もっとシンプルで確実な方法はないだろうか──。そんな悩みを抱えていたガリバーのもとにサイオスから提案されたのが、データレプリケーションソフトウェアのDataKeeperである。○共有ストレージを用いることなくリアルタイムのデータ保護を実現DataKeeperは、本番系ノードと待機系ノードの間でデータの複製をリアルタイムに行い、障害が発生した直前までのデータを保護する。一般的なストレージのミラーリング機能に比べ、安価なコストでボリュームミラーリングを実現するのである。ローカル接続構成のほか、1対N構成、N対1構成、WANをまたいだ遠隔地構成をサポート。システム構成やデータの重要度、DR(災害復旧)対策の必要性など、多様なニーズに応じて活用することが可能だ。特に、WSFCのようなフェールオーバークラスタリングで前提となっていた外部共有ストレージを用いることなく、HAクラスターシステム(アプリケーション保護構成)を実現できるのがメリットだ。これこそ、ガリバーがDataKeeperを採用する"決め手"となったポイントである。「WSFCからは、DataKeeperがあたかも共有ストレージであるかのように見えることに驚きました。ミラーリングのスピードも良好です。万が一、HAクラスターの動作に異常が起こった際にも、その原因がフェールオーバークラスタリング(WSFC)側にあるのか、データレプリケーション(DataKeeper)側にあるのか簡単に切り分け、対処できる点に非常に満足しています。この分界点は、物理サーバーでの構成時と同じです。おかげで、既存システムの運用形態をまったく変更することなく、AWSへ移行することが可能となりました」(月島氏)こうしてガリバーのクラウド化プロジェクトは軌道に乗り、すでに約30%(2014年3月現在)の既存システムがAWSへの移行を終えた状況にある。「各店舗のエンドユーザーは、自分が使っているアプリケーションや画像などのデータが、オンプレミスとクラウドのどちらで動いているのか、まったく意識していません」(月島氏)と言うほどの、スムーズな切り替えが進んでいるのである。ガリバーは2014年度内を目標に残りの既存システムの移行を進めていくのだが、同時に新規開発のシステムもAWSに実装を進めている。「ガリバーでは従来からの買い取りだけでなく、車を持つ喜びや生活シーンを想像し、楽しんでもらうための仕掛けを用意した大型展示場『WOW!TOWN(ワオタウン)』をオープンするなど、販売面もさらに強化しようとしています。この動きに対応し、お客様一人ひとりの嗜好やライフスタイルに最適にマッチした車をレコメンドするシステムなども、積極的に開発していきます。こうしたシステムでは、今まで以上に大量で多様なデータを扱っていく必要があり、DataKeeperが活躍する場面もますます拡大していくと考えています」と月島氏は、新たなチャレンジを見据えている。
2014年05月12日経済産業省はこのほど、2011年に公表した「クラウドサービス利用のための情報セキュリティマネジメントガイドライン」を改訂して公開した。同ガイドラインは、情報セキュリティ確保のためにクラウド利用者が行うべきことと、クラウド事業者に対して求めるべきことがまとめられている。改訂版ではクラウドサービスの現状にあわせて、内容の追加などが行われた。また経済産業省は、ガイドラインの利用をサポートする「クラウドセキュリティガイドライン活用ガイドブック」も公開している。活用ガイドブックでは、クラウドサービスの構造やクラウドセキュリティの考え方、ガイドラインを利用したリスク分析手法などが解説されている。改訂版のガイドライン(pdf)と活用ガイドブック(pdf)は、経済産業省のWebサイトで公開されている。
2014年03月17日富士通ネットワークソリューションズ(FNETS)は2月27日、スマートフォン用の観光クラウドサービス「街めぐ」を、一般の利用者向けに提供開始すると発表した。今回は、コンシューマービジネス展開に向けたトライアルとして「街めぐ 鎌倉編」 (源頼朝コース・北条政子コース)を無償で提供する。「街めぐ」は、スマートフォンに内蔵されたGPS(衛星利用測位システム)機能により現在地を確認しながら、あらかじめ地図上に登録されている観光スポットを最適なルートで効率的に散策することができるクラウドサービス。Android、iOSの双方のOSに対応した端末で利用できる。アプリケーションの主な機能として、最適ルートと音声ガイドで効率的に散策できるNavi機能を搭載。端末のGPS機能で、現在位置から観光スポットまでの最適なルートを表示し、各スポットの解説は文字情報に加え、音声ガイド案内を活用できる。また、旅の思い出を記録できる散策記録として、位置情報に基づいて、実際の移動経路(軌跡)の自動作成と、撮影した写真を端末の地図上に自動で表示。これにより、旅の思い出を記録でき、散策を振り返ることができる。目的地との位置関係をARで把握するAR機能を搭載し、端末のカメラを観光スポットの方向にかざし、GPSの位置情報とスポットの位置情報を照らし合わせることで、端末の画面上の吹き出しにスポットの方向と現在地までの距離が表示される。これにより、自分の現在位置と目的地の位置関係がわかる。そのほか、外部リンクとして、トイレマップや津波ハザードマップ、観光協会などの外部情報にリンクしているため、いざという時も必要な情報にアクセスすることが可能となっている。なお、今回提供される「鎌倉編源頼朝コース・北条政子コース」のコースおよびコンテンツ監修は、元鎌倉世界遺産登録推進協議会 広報部会長の内海恒雄氏によるもので、二人の足跡をたどりながらゆかりの地を巡ることができる。
2014年03月04日2013年5月に提供開始された「Illustrator CC」。CCはCreative Cloud(クリエイティブクラウド)の略です。クラウドという言葉が入っていますが、従来通りのアプリケーションです。皆さんはIllustrator CCのことをちゃんと理解しているでしょうか?○Illustrator CCとはIllustrator CCは、2013年5月から提供開始された最新版のIllustratorです。通算バージョンでいうとVersion17となります。Creative Suiteユーザであるなら、CS7だと思ってもらった方がどのようなソフトか想像しやすいでしょう。そしてCCはCreative Cloud(クリエイティブクラウド)の略称です。クラウドという名称が入っているので、Webブラウザで使うアプリになったと思っている読者はいらっしゃいませんか? Illustrator CCは、購入形態が変わりましたが、これまでのIllustratorと同様にMac/PCにインストールして使用します。購入方法が変わった!Illustrator CCで大きく変わったのは、アドビ システムズ社(以下、Adobe)のアプリの提供方法です。従来のパッケージ製品での販売はなくなり、すべてAdobeのWebサイトからアプリをダウンロードしてインストールする形態になりました。インターネットの接続が必須となります。購入方法も使用権を購入するサブスクリプションに一本化されました。すでにCS6でも始まっていたのですが、今回のバージョンから完全にダウンロード販売になったということです。プランにより異なる月額料金Illustrator CCを使用するには、Illustrator CCの単体製品のサブスクリプションを購入するか、Adobeのデザイン系のすべての製品を使用できるCreative Cloud通常版のサブスクリプションを購入するかの、二択となります。どちらにも、年間プランと月々プランがあります。年間プランは1年間の契約で、毎月使用料を払います。単体製品が2,200円/月、Creative Cloud通常版が5,000円/月です。月々プランは、単体製品が3,200円/月、Creative Cloud個人向け通常版が8,000円/月です。価格を見ればわかりますが、Illustrator以外に「Photoshop」や「Acrobat」などのクリエイター御用達の複数のアプリを使うのであれば、単体製品よりもCreative Cloud通常版を選択したほうが割安となります。AdobeIDが必要サブスクリプションの購入と、アプリをインストール後に使用するために、AdobeIDが必要となります。AdobeIDは、AdobeのWebサイトでメールアドレスと任意のパスワードを登録して無償で取得できます。サブスクリプションの購入時に使用したAdobeIDは、Adobeのサーバで管理され、Illustrator CCを起動する際にはAdobeIDとパスワードを入力してサインインする必要があります。常にインターネット接続が必要?インターネットの接続が必要なのは、「アプリのダウンロード」と「初回起動時のサインイン」のときです。あとは、インターネットへの接続は不要です。ただし、30日ごとにソフトウェアライセンスの確認が行われます。年間プランでは最長99日間、月々プランでは最長30日間、インターネットに接続しない状態で使用できます。○Creative Cloudの概要多くのユーザが選択するであろう、Creative Cloudについても、簡単に紹介しましょう。ほぼすべてのアプリを利用できる最大のメリットは、Creative Cloudは、Adobeのクリエイティブ系のアプリがほぼすべて使用できることです。印刷向け、Web向け、映像向けのすべてのアプリをダウンロードして利用可能です。なお、ダウンロードは、使用するアプリだけをダウンロードしてインストールします。アプリは、Creative Cloudデスクトップアプリで管理できます。サブスクリプションの契約中であれば、バージョンアップがあっても、最新のバージョンをダウンロードして利用できます。クロスプラットフォームCreative Cloudアプリは、ひとつのサブスクリプションで、2台まで同時に起動できます。パッケージ製品のように、Mac版、Windows版という区別がないので、Mac+Mac、Mac+Win、Win+Winのどの組み合わせでも利用できます。Web制作においては、プラットフォームによる検証作業も必要になるので、ひとつの契約でMacとWinとどちらも使えるのはメリットでしょう。なお、アプリのインストールは、何台のマシンにでも行えます。ただし、インストールしたアプリを起動するには、AdobeIDでのサインインが必要なので、すでにふたつの環境でサインインしている場合は、3台目のMac/PCではサインインできないため、起動できなくなります。この場合、先にサインインしていたMac/PCでサインアウトすれば、サインインできるようになります。同時にサインインできるのは2台までということなので、サインインとサインアウトを上手に使い分ければ、多くのMac/PCでIllustratorや他のCreative Cloudアプリを利用できます。CS6も使える最新版のCCだけでなく、ひとつ前のバージョンであるCS6もダウンロードして利用できます。ただし、ダウンロードは、Creative Cloudアプリからではなく、製品の説明ページからとなります。製品情報の製品名を「Illustrator CS6」に変更するとダウンロードできるようになります。●Illustrator CCの新機能を紹介○Illustrator CCの新機能ダイジェスト最新版となったIllustrator CCですが、大小合わせてかなりの機能が追加されています。今回は、新機能のうち、主なものをダイジェストで紹介します。Creative Cloudでの設定の共有同じAdobeIDでサインインしたIllustratorの操作環境を、Creative Cloudサーバを使って同期できます。複数のMac/PCでIllustratorを使用するのに便利な機能です。Creative Cloudサーバへのファイル保存20GBのオンラインストレージが利用できます。ファイルの同期機能をオンにすると、MacではFinderウィンドウのサイドバー、WindowsではExplorerウィンドウのお気に入りに「Creative Cloud Files」が追加されます。このフォルダにファイルを保存するとCreative Cloudサーバのオンラインストレージに自動アップロードされて、他のMac/PCとファイルを同期できます。2013年12月現在では、先行アクセスプログラム申込ユーザ限定で、サービスが提供されています。Adobe Typekit DesktopWebで公開されているAdobe Typekitのフォントライブラリから、フォントファミリーをMac/PCにインストールして利用できます。ただしほとんど欧文フォントです。インストールしたフォントは、Creative Cloudデスクトップアプリで管理できます。2013年12月現在では、先行アクセスプログラム申込ユーザ限定で、サービスが提供されています。右図は、Creative Cloudデスクトップアプリに表示された、インストール済みのAdobe Typekitのデスクトップ用フォント。Kuler以前からあったKulerパネルですが、Illustrator CCで使いやすくなりました。Adobe KulerのWebサイト(kuler.adobe.com)で作成したカラーテーマや、他のユーザが公開しているカラーテーマを、同期して表示します。スウォッチパネルと同様に、クリックしてアートワークに適用できます。文字タッチツール文字タッチツールは、テキストオブジェクト内の文字を、ドラッグで移動、拡大・縮小、回転するツールです。オブジェクト内の文字は、元の文字位置のままで変形するので、修正等も通常の文字と同様に行えます。また、文字タッチツールは、タッチ操作デバイスにも対応しています。ポイント文字とエリア内文字の変換テキストオブジェクトのバウンディングボックスに、ポイント文字(アートボード上をクリックして入力した文字)とエリア内文字を識別する新しいハンドルが追加されました。このハンドルをダブルクリックして、ポイント文字からエリア内文字、またはエリア内文字からポイント文字に変換できます。フォント検索機能の強化文字パネルまたはコントロールパネルで、フォントの検索機能が強化されました。Webの検索と同様の検索で、条件として入力した文字がフォント名に含まれるフォントのみが表示されるので、たくさんのフォントを使用するユーザにはうれしい機能です。ブラシでのイメージ画像の利用アートブラシ、散布ブラシ、パターンブラシで、埋め込んだ画像データをブラシソースとして利用できるようになりました。パターンブラシのコーナータイルの自動生成パターンブラシをきれいに作成するには、パターンタイルをコーナータイルやサイドタイルごとに作成してスウォッチに登録する必要がありました。Illustrator CCでは、ベースとなるサイドタイルのオブジェクトから、コーナータイルを自動生成する機能を搭載。簡単なステップでパターンブラシを作成できるようになりました。自由変形ツール自由変形ツールは、オブジェクトを遠近感を保持しながら台形状に変形できるなど、変形には便利なツールです。しかし、Shiftキーやcommandキー(WindowsではCtrlキー)などとの併用が必要で、ちょっと使いづらいツールでもありました。Illustrator CCでは、変形の種類を選択できるウィジェットが用意され、通常のドラッグ操作だけで各種変形が行えるようになりました。複数のファイル配置[ファイル]メニューの[配置]で、複数のファイルを配置できるようになりました。配置時にはサムネールが表示され、ドラッグしてサイズを決めて配置できます。パッケージリンクファイルのあるIllustratorデータを、ひとつのフォルダにまとめるパッケージ機能が追加されました。この機能は、CS6のCreative Cloud版から搭載されています。リンクパネルの改良リンクパネルの下部に、リンクしたデータの詳細情報が表示されるようになりました。この機能は、CS6のCreative Cloud版から搭載されています。埋め込み画像の解除Illustratorファイルに埋め込まれている画像を、PhotoshopファイルまたはTIFFファイルとして取り出すことができるようになりました。ガイド作成の簡便化ルーラー上をダブルクリックするだけで、水平・垂直の定規ガイドを作成できるようになりました。スウォッチの条件検索スウォッチパネルに、検索機能がつきました。新しいスウォッチを登録すると、デフォルトではカラー値がスウォッチ名になるので「C=50」のように検索すれば、「C=50」の名称のスウォッチだけを表示できます。CSS プロパティパネルCSSプロパティパネルには、文字スタイルの書式や、レイヤーパネルで名称を付けたオブジェクトの属性を、CSSプロパティとして表示し、コピー&ペーストやファイルで書き出すことができます。Retinaディスプレイ対応Retinaディスプレイ対応となりました。美しいRetinaディスプレイで、詳細な表示で作業できます。
2013年12月25日GMOクラウドは10月7日、クラウド・ホスティングサービスブランド「GMOクラウド」のイメージキャラクターに、「機動戦士ガンダム」の人気キャラクター「マチルダ中尉」を起用したことを発表した。マチルダ中尉は「機動戦士ガンダム」に登場する地球連邦軍を支援する補給部隊の女性指揮官で、ファンの間で高い人気を誇る。同社は、ITビジネスのインフラを提供する「GMOクラウド」を「ビジネスをサポートする補給部隊」と位置づけてPRしていく上で、マチルダ中尉が適任であることからイメージキャラクターに起用したという。同社は今後、マチルダ中尉をいかして「GMOクラウド」のプロモーションを展開するとしており、その第一弾として「30日間全額返金保証制度」を開始している。30日間全額返金保証制度は、サービスに不満があった場合、申し込みから30日以内に解約すれば、初期費用を含むサーバー利用料金が全額返金される。30日間全額返金保証制度の対象サービスは「GMOクラウド レンタルサーバー」、「GMOクラウド 専用サーバー」の2つとなっている。
2013年10月08日『マトリックス』の監督ら超豪華スタッフ&キャストが集結した超大作『クラウド アトラス』。過去・現在・未来にまたがる500年の間の6つのエピソードが、ランダムに行き来するように見えて、実は完璧に計算された順序で描かれていく。そんな壮大なエモーショナル・エンターテインメントの完成にて生まれた、ジム・スタージェスとぺ・ドゥナの「チャレンジ」「学び」とは!? 共に6役を演じた二人のインタビューをお届けしよう。■現在・過去・未来にまたがる500年間の壮大作品なスケールで描かれる作品に出演してみていかがでしたか? チャレンジはありましたか? ジム・スタージェス:6つの役を演じるなんて、一生に一度の体験だろうと思ったし、そういうチャンスはなかなか巡ってこないから、興味深い経験になることは最初から分かっていたよ。大変だったことのほとんどは特殊メイクだね。それさえ済めば、あとはいつも通りにキャラクターに集中すればいいんだ。ペ・ドゥナ:何より、素晴らしい俳優たちと共演ができたのが本当に素晴らしかったわ!私にとっては全てがチャレンジで、英語を話すことにせよ、顔じゅうの特殊メイクにせよ…でも素晴らしい体験だった。■本作には、トム・ハンクス、ハル・ベリー、スーザン・サランドン、ジム・ブロード・ベントなどオスカー受賞者の共演者がたくさん出演されていますね。彼らから何か学ぶ事はありましたか? ジム・スタージェス:トムと同じシーンに居るだけで勉強になった。僕が、具合が悪くてベッドで寝ている役の時は、半日寝っころがってトムの芝居を観察していた。彼みたいな演技者と同じ空間をシェアしているだけで、学ぶものがたくさんあったよ。ペ・ドゥナ:彼らから学ぶことは、たくさんあったわ。でも、一番印象に残っているのは“ハリウッドスター”と呼ばれている人たちなのに全然スター気取りの無いところ。皆フレンドリーで仲間扱いしてくれたのが嬉しくて印象に残っているの。親切で、言動に余裕があって、変なエゴがなくて、楽しい人たちで、クルーも共演者も分け隔てがないところが凄いなあって思ったの。■最初の顔合わせの時の印象はいかがでしたか? さまざまな時代を通して結ばれる2人を演じることになると知っていたと思いますが、すぐに意気投合しましたか? ジム・スタージェス:彼女に会う前は、僕はかなりシャイなので、どうすれば彼女とうまくやっていけるのか分からなかった。でも、実際に彼女と会って最初の5分ぐらいで、きっとすごくうまくいくだろうと確信が持てた。僕らはふざけ合ったり、ジョークで互いを笑わせたりしていた。はたから見れば、ものすごくプロ意識に欠けて見えたかもしれないけど、バカなことをやっているなかに、関係を築いていくメソッドがあったんだと思う。■それぞれ6役を演じていますが、特にお気に入りのキャラクターを教えてください。ジム・スタージェス:やっぱりお気に入りはいちばん時間を費やしたキャラクターじゃないかな。でも、一日だけ演じた役の中にも楽しいものがあったよ。この映画では、そこに生きる人々は場所や時間が異なり、姿が変わっても惹かれ合うというのがコンセプトなわけだから、異なる時間枠にいる人間でありながら、彼らは1つのものとしてつながっているわけだ。だから、僕はどのキャラクターも大好きだよ。ペ・ドゥナ:私にとってのメインキャラクターであるネオ・ソウルのソンミ451をほんとうに愛してた。それに、撮影中、私はソンミになりきり、彼女と心を通じ合わせていたと思うの。私にとってはすごくリアルなものだった。原作を読み、脚本を読み終えたら、不思議なことに、ソンミとつながっている気がしたの。■ソンミは、純粋な愛のシンボルのような印象を受けました。あなたにとって、愛は人生の中で大切なものですか? ペ・ドゥナ:私ってかなり極端なところがあって、役を演じる時はその役の中に自分が入り込んで、他の事を忘れてしまう程なの。だから、お仕事に没頭してしまうと恋をしている暇がなくなってしまったり・・・でも、愛は大切よ。役に入り込むように愛を見つけたら愛の中に身を投じられたらいいわね。■アクションシーンがありましたが、ご自身でスタントをされたのですか? ジム・スタージェス:僕たちのアクションシーンはスタントと言うよりは、ダンスの振り付けみたいな感じだった。戦うシーンはスタントマンの動きを見て、それから自分でやったんだ。飛び降りるシーンは自分でできなかったけどね。グリーンスクリーンの前での演技も多くて、丸三日間グリーンスクリーンの前だけでやった時もあったんだ。ペ・ドゥナ:私はグリーンスクリーンの経験が今までなかったの。そのスクリーンに何かがあると想像しなければならなかった。私はこの役、この映画を通じて、そういう演技を学んだわ。ときには目を閉じて、映像を思い描いてから演じ始めたりした。簡単ではなかったわね。■ドゥナにとっては、初のハリウッド映画ですね。出演が決まった時はどんな心境でしたか? ペ・ドゥナ:最初、友達から電話があったの。韓国の監督なんだけど「有名なアメリカの監督から脚本を渡してほしいと頼まれた」って言われて、信じられなかった。だって、私は韓国と日本で仕事をしただけなのに「なぜ彼らが私のことを知ってるの? 」って。とにかくオーディションを受け、シカゴでラナとアンディに会って、そして役をもらったの。もうビックリよ(笑)■ウォシャウスキー姉弟(『マトリクス』3部作監督)は、監督としてどのように役割分担をしていたのですか? ラナが対人関係、アンディが技術面担当のように分けていたのですか? ジム・スタージェス:僕らもそういう区別があるのかと探したよ。それぞれ相手より得意なものがあるに違いないと。でも、何も見つからなかった。彼らは本当に1つのビジョンでまとまっているんだ。アンディが何かとても詩的なことを言い、素晴らしいアイデアを注ぎ込んでくれてそのシーンをやってみる。すると、次にラナがやってきて、何か言い、またそのシーンをやってみる。僕は、どちらが何かにより優れているか、見極めることはまったくできなかった。彼らは2人で1人の監督として、完全な形であるような気がするよ。■作品情報『クラウド アトラス』 ・公式サイト 3月15日(金)新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国ロードショーワーナー・ブラザース映画配給(C)2012 Warner Bros. Entertainment. All rights reserved.
2013年03月13日日本ユニシスは仙台中央タクシー(宮城県)で、タクシー配車の仕組みをスマートフォンとクラウドで実現させた、クラウド型タクシー配車システム「smartaxi(スマートタクシー)」の稼働を開始した。このほど「smartaxi」を導入した仙台中央タクシーは、仙台市内で最大の利用者を持つ介護タクシー運行事業者。通院者や要介護者に向けた顧客サービスを提供しているが、さらなるサービス強化のため、介護タクシーと一般タクシーにおいて、予約配車・指定配車・メッセージ送信など多数の機能を持つ「smartaxi」を採用する。同社によると、2016年6月までにタクシー無線が完全デジタル化されることが決定しており、アナログ無線からの移行準備が進められている。「smartaxi」はスマートフォンを車載端末として採用し、携帯電話回線を利用することで初期導入費用を抑え、タクシー配車を行うことができるという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月20日通信システムサービスの提供や電子デバイスの製造・販売を行う富士通は、27日、愛犬歩数計「わんダント」を活用したクラウドサービスの提供を開始したことを発表した。「わんダント」とは、愛犬の歩いた歩数や温度、体を震わせる「ぶるぶる動作」の回数などを計る計測器。大きさは幅46mm×高さ28.4mm×厚み12.5mmと手のひらサイズで、重さは約16gとのこと。同製品を愛犬の首などに装着し、歩数などの数値を自動で計測することができるという。非接触ICカード技術であるFeliCaを搭載しているため、製品をパソコンやスマートフォンに近づけるだけで、計測したデータをクラウド上にアップロードすることが可能。ただし、食事の量や排せつ物の状態などは、手動で入力する必要があるとのこと。アップロードしたデータはクラウドで一元管理されるため、愛犬のデータを永久保存することができ、また、動物病院で獣医師と情報を共有することなどができるという。イベントには、愛犬家として有名なタレントの哀川翔氏が出席し、愛犬のGOCO(ごこ)ちゃんが実際に「わんダント」を使用した結果が発表された。この日の歩数は10,532歩。食事は朝8時と夜19時の2回で、排泄した時間は7時と17時。環境温度はほぼ快適な温度に保たれており、数時間置きに体を震わせる「ぶるぶる動作」が見られた。イベントに出席した成城こばやし動物病院 院長の小林元郎氏は、「わんダント」を使用して得たGOCOちゃんのデータを分析した。「データを見てみると、GOCOちゃんは毎日十分な散歩をしてもらっています。体形もすっきりしていて、肥満の傾向はまったくなく、とても健康的です。しかし、犬は毎日同じ時間の散歩を好みますが、データを見ると毎日の散歩の時間が多少異なっているため、今回の判定は星2つ半としました」(小林氏)判定を受けて哀川氏は、「GOCOに元気に長生きしてもらうためにも、今後も『わんダント』を使い続けていこうと思います」と語った。なお、同製品の価格はオープン。販売価格には1年分のクラウドサービス利用料が含まれており、2年目以降は月額420円が必要とのこと。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月28日『マトリックス』三部作のラナ&アンディ・ウォシャウスキーと、『パフューム ある人殺しの物語』のトム・ティクヴァが共同で監督を務める映画『クラウド アトラス』のLAプレミアが現地時間24日に行われ、3人の監督と、トム・ハンクス、ハル・ベリー、スーザン・サランドン、ジム・ブロードベントらキャスト陣が登場し、会場には『マトリックス』に主演したキアヌ・リーブスもゲストとして姿を見せた。その他の写真本作は、デイヴィッド・ミッチェルの同名小説が原作。過去と現在と未来で起こる様々な物語を交錯・連鎖させながら、人間はなぜ同じ罪を繰り返すのか? その罪は次の時代へどのような影響を与えるのか? を問いかけ、すべて人生は繋がり、連関していることを描き出す作品。本作ではキャストが様々な時代を生きる複数の役を演じ分けているが、ハンクスは「この撮影には本当に長い時間がかかったよ。だって、毎朝5時45分からメイクをしてたんだ。でも、ハル(・ベリー)なんて、4時45分からメイクしてたんだよ!」と笑顔で苦労を語り、ベリーは「朝メイク室で座って目を開けたら全く別人になっているんだもの。大昔からはるか未来まで演じられて、すべてが素晴らしかったわ」とコメントした。本作は壮大なスケールと複雑に絡みあったドラマを扱う近年にない超大作で、プレミアには全世界から総勢500人もの報道陣が集結。監督やキャストはもちろん、リーブスやハンクスの妻のリタ・ウィルソンらも姿を見せ、集まったファンから大きな歓声があがった。『クラウド アトラス』2013年3月15日(金)、全国ロードショー
2012年10月31日サイボウズは23日、ほけんの窓口グループが、大規模向けクラウドグループウェア「Garoon on cybozu.com」(以下、「Garoon」)を4,500名規模で導入し、本社と約320の店舗間を結び、本格稼動したと発表した。「ほけんの窓口グループ」は、1996年の創業以降、保険相談・見直しをアドバイスする来店型店舗という新たな保険流通チャネルを開拓した、店舗型乗合保険代理店。35社の保険の中からライフプランに応じた保険のコンサルテーションを提供している。システム部門では急速に増える店舗と本社の情報共有を強化するため、2006年よりパッケージ版「ガルーン」を導入し、規模拡大に対応。だが、毎月100~150人ほど人員が増えるという状況で、サーバーのリソース確保が追いつかず業務に支障が出るレベルの遅延が頻発していたという。2012年7月、「ほけんの窓口グループ」は、柔軟にスケールアップできる基盤として、クラウド版「Garoon」へ移行することを検討。2012年9月には、2カ月で4,500名規模のシステムリプレースを実現した。クラウド版「Garoon」の採用によって、速度遅延は解消し、バージョンアップ作業やシステムメンテナンスの作業負担を大幅に削減することに成功したという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月23日GMOクラウドは、同社の提供する「GMOクラウド専用サーバー」において、専用サーバーサービスの新シリーズ「スマートシリーズ」を9月26日から提供すると発表した。サービス開始に先がけて、9月5日から予約を受け付けている。スマートシリーズは、Intel社の最新CPU「Xeon E3-1230LV2」を搭載した専用サーバーサービスで、利用料金は月額9800円からで初期設定費用7万9800円が必要となる。ストレージがSATA 500GB×2の「Xeon SATA-S」プランと、SSD 240GB×2の「Xeon SSD-S」プランが用意されている。なお、スマートシリーズも従来シリーズと同じく、同社エンジニアによる運用代行オプション「マネージドサービス」に対応しており、共用型ファイヤーウォールなど、その他のオプションサービスも利用できる。先行予約の受付期間は9月25日までで、同社のWebページから申し込みが可能。予約申込者には、対象オプションサービスの月額料金や初期設定費用が割引・無料になる特典が用意されている。
2012年09月06日サービスビジネスなどを行っている日本ユニシスは、クラウド型タクシー配車システム「smartaxi(スマートタクシー)」に、地方都市のタクシー会社向けに新機能を追加し、東北地方の老舗のタクシー事業者、福島貸切辰巳屋自動車で稼働を開始した。タクシー需要の多い大都市圏では、走りながら利用者を探す「流し営業」が多く、一方、地方都市ではタクシー利用者から依頼を受けてから「配車」をすることが多いという特徴がある。このため、地方都市のタクシー会社は、限られたタクシー台数の中でより効率的な配車を行う必要があったという。同社では、配車の予約や車両の指定などの新機能を追加し、配車における機能をさらに充実させた。主な新機能には、オペレーターが、地図上でタクシーを指定して配車する「指定配車機能」をはじめ、ドライバーがスマートフォン上の「到着が遅れる」、「事故トラブル」といったボタンを押すだけで、配車センターにその旨のメッセージが通知される「連絡機能」がある。また、指定の待機場所で待機しているタクシーに順位をつけて配車する「待機場所機能」、配車の予約設定を行う「予約配車機能」を搭載しているとのこと。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月24日