「注文住宅で理想のマイホームを建てたい」と思ったときに、設計事務所にお願いするのか、工務店にお願いするのか、ハウスメーカーにお願いするのか――。さまざまな選択肢があるため、どこにお願いしようかとても悩みますよね。その中でも、ハウスメーカーで建てたいという方は多いのではないでしょうか?メーカーによってはたくさん広告で保証やアフターサービスを謳っているため、なんだか安心できそうな気がしますよね?ですから、逆にハウスメーカーで建てることのデメリットも気になると思います。そこで今回はハウスメーカーにしぼって、ハウスメーカーで建てることの「メリット」「デメリット」をご紹介していきたいと思います。ハウスメーカーで家を建てるメリットメリット1. 相談したいことをほとんど1社にまとめられるcba / PIXTA(ピクスタ)家を建てるには、いろいろなことを検討する必要があります。建物の間取りやインテリアだけでなく、資金計画や土地を所有していない人は土地探し、なかには相続税対策など、ひとりではなかなか解決できないものばかりです。なので、専門家に相談しなければいけませんよね。ハウスメーカーであれば、資金計画は、そのメーカーの付き合いのあるファイナンシャルプランナーに相談したり、土地探しだったら不動産部門など、トータルで相談できます。建てると決めたメーカー1社で、さまざまな相談ができるのは、手間がかからずとても便利ですよね。メリット2. ZEHなどの最新の家を建てやすいpixelcat / PIXTA(ピクスタ)最新の技術や設備を積極的に取り入れているため、ZEHなどの家に比較的簡単にすることができます。さらにメーカーによっては、最新の家にすることによって補助金をもらえることがあるので、お得に取り付けられます。エコや最新設備などに興味のある人は、ハウスメーカーで建てることにメリットがあります。メリット3. 将来的に売却しやすいTATSU / PIXTA(ピクスタ)最近では空き家問題がニュースなどでもたびたび取り上げられていますよね。空き家問題にはさまざまな要因や時代背景がありますが、中古住宅として売れないため、解体する費用と更地にしてしまうと固定資産税が上がることを懸念して、結果的に放置されてしまっていることも大きな要因のひとつです。その中古住宅の流通を活発にするために発足されたのが「スムストック」です。スムストックに加入することで、将来転勤やライフスタイルの変化などで自宅を売却する必要が出た際に、住宅の価値をしっかりと審査してくれます。これはスムストックに加入しているハウスメーカーに限りますが、保証の長さなどから、住宅の価値を保つことができるのです。ハウスメーカーで家を建てるデメリットデメリット1. 自由設計も言いつつ、間取りに制約がある場合もふじよ / PIXTA(ピクスタ)一概には言えませんが、ハウスメーカーの場合、1階と2階の壁がしっかり乗っているか、耐震性的にこの壁を外して大丈夫か、といったことを特に重要視しているので、間取りの制限が出てきてしまう場合もあります。デメリット2. 担当者との相性が重要になってくるcba / PIXTA(ピクスタ)ハウスメーカーはたくさんの営業マンや設計士がいます。ですから、会社の良し悪しというよりは、担当するスタッフによって良い家づくりができるかどうか左右されてしまいます。どうしてもそのメーカーで建てたいけれど、担当するスタッフと合わないと感じたら、担当者を変えてもらうことも可能です。その会社の商品も大切ですが、良い家づくりするには、自分たちの要望を理解してくれた上で提案してくれるスタッフとつくっていくことが大切です。デメリット3.しっかり保証内容を確認しないと損をするかも?TATSU / PIXTA(ピクスタ)ハウスメーカーの良さは、独自の保証体制をとっていること。だから、何かあったときも安心できるようにと、高い金額をかけてでも購入される人もいるかと思います。よくある「耐久性〇〇年」などの文言に惑わされてしまい、長持ちする家だと勘違いしてしまう方が多いようです。大切なのは「〇〇年保ちます」や「耐久性が〇〇年」ではなく、メンテナンス費用などが具体的に載っている資料でしっかりと説明してもらうことです。それを知らずに建ててしまうと、後悔するケースもあるかもしれません。まとめSIBOK18 / PIXTA(ピクスタ)ハウスメーカーで建てるメリットとデメリットをご紹介しましたが、いかがでしたか?何を選ぶにも良し悪しは当然あります。ハウスメーカーを選ぶ理由はさまざまですが、やはり安心感や信頼感で選ぶ方が多いのではないでしょうか?ですのから、デメリットをしっかりと考慮しつつ、検討されることをオススメします。【参考】※SumStockスムストックのメリット
2018年09月15日こんにちは。新宿に注文住宅を建てて暮らしている鳥と申します。建築条件付きの家の設計にはまったく満足できないのに、土地は手に入れたいという気持ちに変わってしまい、より苦しくなってしまった鳥夫婦です。■ 上物はいらない、土地だけ欲しい不良(ワル)な四ツ谷くん(※土地)に熱を上げ、大人しい新宿くん(※土地)に対しては、「いざとなったら白紙解除すればいいしぃ」というヤリ逃……ごほん、遊びのつもりで関わっていた鳥。それが新宿くんと関わっているうちに、新宿くんに本気になってしまいました。そうなると急に執着が出てきます。「この人を手放したくない」と……。しかし二人の恋路を、姑(R社)が阻みます。(妄想族なため、設定がコロコロ変わっていきますが、気にしないでください)今回のR社の設計にまったく満足できていない。あんな外観の家で暮らすなんてムリ。じゃあ建築条件を外してもらうしかないが、これ以上土地にお金をかけられないし(すでに予算を400万超えている)、建築条件を外してくれない可能性もある。この土地を諦めて別の土地を探すか?でもこんな好条件の土地、もう二度と手に入らないのでは?やはり土地を手に入れるためだけに家は妥協するか……。いや、でもあんな外観の家……。ぐるぐるぐるぐる。そうこう言っているうちに、どんどん建築条件の白紙解除の期限が迫ってきます。やはりコンサルさんの言う通り、期限までは最大限検討するしかありません。■ 概算見積書は出てきたけれど…さあ、とりあえず見積書の件です。コンサルさんから「とにかく早く詳細見積書を出させてください。期限が非常に短いので、先に先に検討しないといけないので。先方は別に検討する時間を与えるつもりはないでしょうから、こちらが引っ張っていかないといけません!」とのアドバイス。しかしアドバイス通りに「一式見積りではなく、詳細見積りを下さい」と頼んでも、姑はお茶ばかり飲んで、なかなか出してくれません。諦めず(鳥夫が)保奈美さん(40代半ばだと思われる女性設計士さん)にしつこく頼み、さらに施工T社の営業くんにも伝えたりなどしてがんばったところ、やっとこさ以下の「概算見積書」が出てきました。「一式見積書」の段階では「本体工事」という名でまとめられていた以下の赤枠部分が、分割されて記載されているのものです。ちなみに、以下のオマケ資料付き。まあ、本来であれば一式見積書しか出さないところを、 なんとかここまで出してくれただけでも「私達のために動いてくれた」と言えますが……。■ でもこれじゃ減額調整ができない!でもこちらがやりたいことは、「このWICのドアをやめることで、いくらコストダウンできるか?」「この寝室の窓をワンサイズ小さくすることで、いくらコストダウンできるか?」という「見積調整」「減額調整」なのです。最小限の予算で、満足のゆく家が欲しいのですから。この概算見積書では、相変わらず「減額調整」などできないまま。だってドアも窓も「建材工事」っていう一項目にまとめられちゃっているのですもの。でも窓は鳥のこだわりポイントです。他の部分はもうしょうがないので我慢するとしても、どうしても窓は……窓だけは……!鳥の好みに少しでも近づけてくれないか……!!気力を振り絞り、保奈美さんに伝えました。「見積書ありがとうございます。でもすみません、この見積書ではそれぞれの窓の値段がわからなくて、この窓をやめるとか、違う窓に取り替えるとかの意思決定ができないです……」すると次回の打合せで、保奈美さんがサッシメーカーのカタログを手に「どういう変更がしたいですか?」と聞いてきました……。ポツリポツリと場当り的に伝えるたびに、保奈美さんはカタログをペラペラとめくり、「あった!」とつぶやいてはその窓の価格を教えてくれます……。でも、そもそもカタログに掲載されているのは定価で、実際の価格でもないですし……。一生懸命対応してくれる保奈美さんに申し訳ないと思いながらも、もう本当にR社との家づくりに気持ちが萎え萎え……。(鳥)■この連載の一覧を見る■
2018年09月03日古いものや質感のあるものが好きだったことから、リノベーションを計画した渡邉さん夫妻。友人の建築家、野﨑亮一さんに設計を依頼し、DIYでコストを抑えながら880万円でリノベーションしました(設計料、消費税、施主支給品別)。完成したのは雑貨やレコードなど、夫妻の好きなものがいつも近くにある住まいです。■ ライフスタイルに合わせて3フロアをゾーン分け物件探しは野崎さんサポートのもと、当初からリノベーション前提で検討。そして出会ったのが、名古屋市内に立つ築21年、鉄骨造3階建ての物件でした。立地や広さ、価格などが希望どおりで構造的にもしっかりとしていたこと、そして空間がシンプルでリノベーションがしやすそうだったことから購入を決意。購入時はリフォームが行われていなかった分、購入費を抑えられたのだそう。箱のようにシンプルな形が気に入ったこともあり、外観はほぼ既存のままいかしています。各フロアはそれぞれ約10坪。1階と2階は間取りを大きく変更し、1階にショップのディスプレイなどを手掛ける妻のアトリエ、2階に広いLDKをレイアウトしました。3階はコストバランスを考えて間取りをそのまま生かし、寝室や書斎を配置しましたが、「床をクルミの無垢材、壁を新たなクロスに貼り替えただけで雰囲気がずいぶん良くなりました」と夫。夫妻とは10年来の付き合いである建築家の野﨑さん。好きなものを熟知してくれているという信頼があったのに加え、野﨑さんの提案で好みの空間を雑誌からスクラップしたり、好きなカフェや雑貨ショップの雰囲気を写真で伝えたりしてイメージを共有しました。そして出てきたキーワードは、「素材感」や「経年変化による味わい」。床に杉足場板、1・2階の壁に漆喰を使うことを決め、さらにアトリエの漆喰塗りや床、建具などの塗装はコストダウンも兼ねて夫妻がDIYで行うことに。■ 間仕切り壁を取り払ってかなえた、広いアトリエとLDK細かく区切られていた1階は間仕切り壁を取り払って明るいアトリエに一新。妻のアイデアで鉄骨の間にガラス戸を設置し、緩やかに区切りました。将来、ドライフラワーなどのワークショップを開くことも考えているそう。アトリエ手前には、引越し後にDIYで製作した下駄箱を置いています。2階も廊下にあった壁を撤去し、広々としたLDKを実現しました。中央にアイランドキッチンを設けることで、ダイニング、キッチン、リビングを緩やかに区切っています。杉足場板で造作したアイランドキッチンは、簡単な食事やPC作業に便利なカウンターや収納も一体に。以前の2階の様子はこちら。以前のキッチンはシンプルなI型で、現在と反対側の壁に設置されていました。キッチンだけでなく、趣味のレコードや雑誌の収納棚や雑貨を飾る窓の木枠など、さまざまな造作家具を杉足場板で造作してイメージを統一。夫妻の希望だった「好きなモノに囲まれながらも、統一感のある空間」をかなえました。■ イメージを統一し、好きなもので埋めつくした住まいにくつろぎのリビングはキッチン奥の窓辺にレイアウト。「以前、旅先のホテルで座面が広く背もたれの低いソファを見かけてから、ずっと探していたんです。これは名古屋の家具ショップで見つけました」と夫妻。朝食はカウンターでとる一方、夕食はキッチン手前に置いたダイニングテーブルでゆっくりと過ごしています。2階の洗面台も造作し、実験用のボウルを採用しました。窓の前面は木枠で統一。小物などを飾るスペースとしても活躍します。ベイ杉の大きな玄関扉は、野﨑さんが設計したオーダーメイド。エントランスには夫妻共通の趣味である自転車をディスプレイ。壁を取り払って鉄骨の構造のみにすることで、奥のアトリエまで伸びやかに見渡せます。アトリエの手前までコンクリートの土間とし、内と外をつなぐ空間に。エントランス横には大容量のウォークインクロゼット。棚はDIYで設置し、下段にアウトドアの道具類を収納しています。1階にもトイレを配置。「DIYで塗った漆喰のコテ跡が味わい深く、気に入っています」と妻。好きなものを生かしながらDIYで手を加えることで、いっそう思い入れが深い住まいとなりました。もっと詳しく見たい方は、ぜひ『住まいの設計2018年5.6月号』も参考にしてみてくださいね。設計/のざき設計撮影/飯貝拓司【巻頭特集】自分らしいキッチン&くつろぎのバスルーム北欧スタイル、アジアンリゾート、モダンテイスト…理想のキッチンやバスルームスタイルは、十人十色。今号は、住まい手の希望に設計者を叶えた、4つのキッチンと4つのバスルームをご紹介します。「使い勝手にこだわったプロ仕様の土間キッチン」や「開放感と非日常感を味わう至高のリラックス空間のバスルーム」など、きっとあなたの好きなスタイルが見つかるはずです。
2018年08月16日建築家・石井秀樹さんの自邸は、2年半かけて探し求めたという鎌倉の丘陵地の一角に建っています。建物は正方形の総2階。古都の落ち着いた雰囲気と緑を丸ごと味わえるようにと、LDKを配した2階は4面すべてガラス張りに。一方でバスルームや寝室などプライベート空間を集めた1階は外部に対して閉じていて、その対比が豊かな空間を生んでいます。■ 緑の眺望をぐるりと楽しむ4mのキッチンカウンター視線を遮る柱も壁もない、大空間の2階LDK。開口高は1.6mと低く抑え、建物を覆うように屋根がかかっているので、開放的でありながら屋根に包まれているような安心感も味わえます。最も美しい景色が広がる東側に向けて配置された家具のようなキッチン。その主役は、冷蔵庫やレンジフードなどをすべて下部に収容した長さ4mのカウンターです。食器をはじめ炊飯器や電子レンジなどの家電製品は背部の収納に収め、スッキリとした空間を保っています。キッチンとオープンにつながるリビングダイニングは、くつろげる畳敷きにローテーブルや低座椅子を組み合わせて。蓄熱床暖房のおかげで畳に座るとほんのり温かく、発熱ガラスを使った窓は結露に悩まされる心配もないそう。コンクリートのようなカウンタートップは、ベルギーの左官材「モールテックス」で継ぎ目のない仕上げに。オープンなキッチンで極力隠したいレンジフードは、イタリア製の昇降タイプを採用。カウンター内部に格納でき、使用時はスイッチを押すとせり上がってくるスグレモノです。■ 壁も扉もない!露天風呂のような十和田石のバスルーム緑が迫り来るような開放感あふれるガラス張りの2階から一転、寝室などプライベートな空間を配した1階は、外部に対しては閉じた箱。窓も極力小さくし、ほの暗い中で落ち着いた雰囲気を楽しめるようにしています。そんな1階で印象的なのが、テラスに面した壁も扉もない十和田石のバススペース。窓をフルオープンにすれば、まるで露天風呂のように気持ちのいい空間が生まれます。テラスからバススペースを見た様子。洗面カウンター左側の両開き戸で隠れた部分に、洗濯機を収納しています。玄関から通路を進んでいくと、左奥の白いカーテンの向こうに十和田石の浴槽が現れるドラマチックな間取りです。「バスルームは1日の中で使う時間は短いのに決まったスペースを取られてしまい、そのぶんほかの部屋が狭くなります。オープンな空間にすれば視線が抜けて空間全体に広がりが与えられるので、限られたスペースも有効に生かせると考えました」と石井さん。視線が気になる場合は、入浴時のみシャワーカーテンを閉めればOK。湿気もこもらず、掃除も簡単です。■ 黒いボックスを中心に回遊する機能的な動線1階の中心には、外壁の黒い焼杉板と呼応するように黒い壁で囲われた大きなボックスが配置されています。ボックスの周りに玄関や寝室、テラスに面したオープンなバスなどが配され、シームレスにつながる設計。床の高さや仕上げを替えることで、つながりつつ緩やかに空間に変化をつけています。中央の黒いボックスを囲んで右側に玄関、奥に寝室があり、左手に行くとバスルーム。さらにボックス内部にはトイレや洗面、靴収納なども備えられていて、ぐるぐる回りながら身支度ができます。床にはしっとりとした質感の敷瓦を採用。「住宅を設計する際は、いつも回遊性を念頭に置いています。外階段も設けてどこも行き止まりなく、ぐるりと動けるので、機能的で快適性も高まります」と石井さん。中央のボックス内部はウォークスルークロゼットで、ここも行き止まりなし。ボックスの玄関側には大容量の靴収納も設けています。ほの暗い1階と、開放的な2階。豊かな表情を楽しみながら、快適に暮らせる住まいです。もっと詳しく見たい方は、ぜひ『住まいの設計2017年05.06月号』も参考にしてみてくださいね。設計/石井秀樹建築設計事務所撮影/飯貝拓司【巻頭特集】自分らしいキッチン&くつろぎのバスルーム北欧スタイル、アジアンリゾート、モダンテイスト…理想のキッチンやバスルームスタイルは、十人十色。今号は、住まい手の希望に設計者を叶えた、4つのキッチンと4つのバスルームをご紹介します。「使い勝手にこだわったプロ仕様の土間キッチン」や「開放感と非日常感を味わう至高のリラックス空間のバスルーム」など、きっとあなたの好きなスタイルが見つかるはずです。
2018年08月13日こんにちは。新宿に注文住宅を建てて暮らしている鳥と申します。R社との建築条件付きでの設計が始まりましたが、勝手に耐震等級や窓の枚数が決められており、「標準」を外れると「オプション」とされる家づくりに違和感ありまくりの鳥夫婦です。■ ローン仮申請のために作った外観図外観図といえば、ローン仮申請のために作った仮プランの際にもいただいていました。でも、あの頃はまだ建築条件付きの家づくりについて無知で、ネット上で見ていたようなスタイリッシュな家ができると思っていた頃。「この外観図って、設計ソフトで自動的に出力されるやつだよね?ローン仮申請のためのイメージ図だよね?」と本当に当たり前に思い込んでしまっていたのです。「まさか私達の家がこのようなデザインであるはずがないでしょ。あはは」って……。そして無事ローンの仮申請が通り、R社と契約を結び、保奈美さんとの家づくりが始まりました。1か月半もすると、鳥の言いなりの間取り・標準枚数に収められた窓・7枚以上の耐力壁などが加味された平面図(間取図)ができあがってきました。そしてそれと同時に外観図(パース図)も渡されたのですが……「えっ……まさか……本当に……この外観……なの……?」あまりの衝撃に、鳥は言葉を発することができませんでした。■ 鳥夫婦の希望する外観イメージ時は少しさかのぼり、保奈美(40代半ばだと思われる女性設計士さん)さんと初めてお会いした日。実は鳥夫婦からマイホームの「希望イメージ集」なるものをお渡ししてあったのです。それは、鳥が「素敵だな」と感じたネット上の画像を貼って、特徴を明記したもの。以下が外観についてのページでした。ここに記載されている通り、外観における鳥の希望はシンプルモダン四角いでした。白いシンプルな壁に、シンボルのように配置された窓……。今宵もその窓から、家人が今・ここで生きている証の灯がもれ……。道往く人々の心まで点すような、計算された美しさ……。ここまでは語ってはいませんが、「四角くてシンプルな外観にしてほしい」とは保奈美さんに伝えてありました。チンク / PIXTA(ピクスタ)設計部長さんとメールだけで設計したローン仮申請とは違い、今回は正式に保奈美さんと相談しながらの本設計です。住設機器などは決められた既製品で仕方がないにしろ、デザイン的な面は(既製品などないのだから)希望通りにしてもらえるものと思い込んでいました。そんな無邪気でバカだった鳥が、保奈美さんから外観図を渡されたときの衝撃をご想像いただけるでしょうか?さあ……、保奈美さんから渡された外観図は……、こちらです!何?この三流音楽家の髪型のような屋根……。何?この乳みたいにうつむいた正面の双璧……。また見るたび脱力したのは、「鳥さんが、四角い外観がご希望とのことなので……」と付けてくれたというこの立ち上がり壁……。(古い商店街に行くと、この立ち上がり壁のある建物をよく見かける)建築家物件を見て憧れてつけてもらった「横長の地窓」が、皮肉にも鳥の儚い憧れを思い出させるシンボル窓となってしまいました……。想像していたイメージとのあまりのギャップに、その日は落ち込みのあまり食欲をなくしてしまいました。(鳥)
2018年08月02日女性は男性よりも、将来に対して夢見がちです。何歳までに結婚して、何歳までに子供産んで、何歳までにマイホーム建てて…など、そんな人生設計を考えています。ですが、思い通りにいかないのも人生です。自分の思い描いた人生が送れていれば満足でしょうか?想像していた人生と違う人生を送ったとしても、それは自分の人生で、満足を得られるよう考え直すことが大切です。自分の人生、今後どうすればいいのかを見直してみましょう。1. 勝ち組・負け組女性にとって世間で言われる勝ち組・負け組。一般的に結婚すると勝ち組、結婚しないと負け組、高収入の男性と結婚出来たら勝ち組などと言われています。しかし、人生は勝ち負けで判断できることではないですよね。高収入の男性と結婚したからと言っても、出費がそれ以上に大きかったり、働けなくなってしまっては収入がなくなってしまいます。結婚したから勝ち組と言っても、離婚する人の多さを考えると結婚がゴールではないことがわかりますよね。結婚するもしないも、自分の努力や考え方で素敵な人生をおくれます。結婚したい人生20代の頃は自分にも若さがあるので、出会いもたくさんあります。しかし年齢と共に出会いの確率はぐんっと減ってしまいます。20代のうちに相手を見つけておかないと、焦ってきてしまいますよね。30代になると、仕事が多忙になり職場と家の行き来だけで出会いの場もなくなってくるという人が多いです。結婚願望はあっても、そのまま独身生活になってしまうということも多いようです。これは女性に限らず男性も同じです。男性は出産のリミットがないので、女性より焦る気持ちはありませんが、30歳過ぎると出会いが少なくなるのは女性同様です。男女とも独身の人はたくさんいます。しかし、自分で努力して動かない限り、出会いはありません。一人でもいいかなとあきらめず、早めにアクションを起こして、素敵な出会いを見つけましょう。結婚しない人生最初から結婚する気のない人、そのうち自然と結婚するだろうと思っていたけど婚期を逃してしまった人、いろんな理由で結婚しない人、出来ない人が年々増えています。時代と共に女性も男性と同じように働いて稼ぐ時代ですから、昔と違って女性も一人で生きていけます。結婚しないで働くことに人生をかけている女性もいます。結婚したから幸せ、結婚しないから不幸せということではなく、自分の人生がどうすれば輝けるか、結婚もその選択肢の一つだと思います。結婚をしない人生でも、やりがいを感じる仕事や夢中になれる趣味があったり、ともに笑いあえる友達がいて、楽しく過ごせたらそれは幸せな人生ですよね。決して負け組ではありません。子供が欲しい人生結婚は何歳でも出来ますが、出産は年齢を考慮しなければなりません。歳を増すにつれて出産のリスクは上がります。そのため何歳までには産みたいと期限をつけている女性も多いようです。たとえば遅くても30歳までには産みたいとなれば、29歳の時には妊娠していなければなりません。妊娠するにはその前に結婚。結婚の前には交際期間が必要です。それを考えると出産までに5年くらいさかのぼって、25歳頃には相手がいないとならないという計算になります。結婚できないから焦っているのではなく、子供を産める適齢期を過ぎてしまうのではないかという女性特有の焦りがあります。女性にとって人生設計は必要なのです。子供がいない人生もともと子供は欲しくないと考えている方もいます。そんな人は仕事や趣味に全力で取り組む人が多いです。そんな女性も結婚すると変わります。お互いを高め合える相手と一緒にいることで、仕事の相談が出来たり、心を休める場所が出来るのです。子供はいらないから結婚もしないという人もいるかと思いますが、結婚と出産は別物です。結婚したから子供を作らなければいけないというわけではありません。二人だけの生活でも、一人のときより幸せを得ることが出来ます。子供がいなくても夫を支えるという気持ちで、働きがいや生きがいも出てきます。結婚して子どもを作るということが絶対的ではありませんし、それは選択肢のひとつなのです。2. 自分の幸せを見つけよう女性は群れを作る習性があるので、人と同じ事を好みます。そのため彼氏がいなかったり、結婚していなかったり、子供がいないことで焦ってしまう場面がいくつかあるのです。しかし、幸せはこうあるべきだという決まりはないのです。結婚することが幸せと思う人もいれば、一人でいた方が幸せと思う人もいます。幸せは人によって感じ方も受け止め方も違うので、人と比べる必要はありません。自分が幸せと思える、幸せな道を切り開いていきましょう。世間を気にしている人周りの目を気にしすぎていませんか?歳を取っても結婚しないと、周りから「まだ結婚はしないの?」と言われたり、結婚しても子供がいないと「まだ子供が出来ないの?」と言われることがあります。相手の考えや環境も気にせずそんな風に言ってくる無神経な人の言葉を真剣に受けとめることはありません。気にしないことです。気にしすぎてしまうと、自分を追い込んでストレスになってしまいます。人は人、自分は自分です。周りと同じように人生を送ることが幸せではありません。個性を出して生きいける人生はとても輝いています。逃げ出さないこと「人生設計を失敗した」そんな風に思っていても、過ぎてしまったことを後悔しても遅いのです。現実逃避したい気持ちがあるかもしれませんが、現実を受け止めて、これからのことを考えましょう。人生80歳と言われている中で、30代や40代はまだ人生の半分です。まだ折り返し地点に来たばかりなのに、諦めてしまってはもったいないです。これからまた新しく人生設計を考え直せばいいことです。残りの人生を暗く過ごすより、明るく楽しく過ごした方がいいですよね。自分にとっても生きがいを見つけましょう。人生は、思い描いていたようにはいきませんよね。小さい頃の夢も大人になると変わっていくのと同じように、周りの人間関係や環境が変われば、考え方や感じ方も変わっていきます。臨機応変という言葉があるように、そのときそとのき対応していけばいいのです。「人生はこうあるべき」と思い込まないで、こうなったからこっちの選択肢もある、と選択肢が一つじゃないということを考えて、これからの人生楽しく過ごしていきましょう。
2018年07月28日自然豊かな雑木林を見下ろす約106坪の傾斜地に建てられた、建築家・平真知子さんとドッグトレーナーの夫の家。玄関・室内間は床がフラットにつながり、イヌも夫妻も移動しやすい仕様です。夫妻とワンコ、さらに2羽のインコが仲良く暮らす憩いの空間をご紹介します。■ 時間帯に合わせ、1日中快適でいられる六角形の住まいそれまで集合住宅住まいだった夫妻が見つけた物件は、雑木林が眼下に広がる傾斜地。ドッグランもOKの余裕ある敷地に、地上2階&地下1階の家を建築しました。設計はもちろん建築家である妻。「採光と眺めを最大限得られるよう、六角形の家をプラン。1階は吹き抜けのダイニングを中心に配置し、その周りを生活空間やイヌのスペースが取り囲むデザインです」と妻。平さん夫婦の愛犬は、ピークという名のゴールデンレトリーバー(オス・2歳)。新居完成のタイミングで迎えた、念願の大型犬です。ピークの基本的な居場所は日当たりのいい南側。掃除のしやすいタイル敷きで、扉は必要に応じて開閉します。開口部は引き違い窓で、直接外に出られて便利!ダイニングと周囲の部屋との間には扉がなく、ピークは移動が自在。「イヌができるだけ広い空間で過ごせるよう配慮しました」(妻)。ピークの居場所からダイニングを横切ると玄関です。東側の玄関にはお散歩グッズを置き、こちらからも出入りOK。置き家具は最小限とし、ピークが動き回ってもぶつからないようにしています。タイル敷きの床はひんやりとして、暑い季節は「避暑地」として活躍!ピークの居場所の隣の窪みを利用したのがキッチン。壁に沿った扇型で、手が届きやすく使いやすそう。「ピークのご飯をつくり始めると、ピークが一歩ずつにじり寄ってきて、よだれをポトッと垂らします(笑)」(妻)。■ リビングにはインコが!空間に放つ「放鳥」が日課!南西側の部屋はリビング。キッチン、ダイニングとひとつながりで動線が快適そう。そのリビングの主が、セキセイインコのプルプル(5歳)とポン(3歳)。インコたちは夫妻が以前から飼っていた、いわばピークの先輩です。「インコも家族の近くが好きなので、鳥カゴをリビングに置くようにしました」(妻)。インコは1羽1つずつのカゴですが、カゴの手前部分で連結させ、自由に行き来できる工夫をしています。「DIYでつなぎました。運動量も増えていいようです」(夫)。地震対策のロープも止まり木として活躍!インコの適度な運動のため、1日1~2時間「放鳥」を行っています。「ピークの部屋や眺めの部屋などのスクリーンを下げ、目の届く範囲で放ちます。スクリーンはピークのちょっかい防止の目的も」と妻は話します。一方、北側は階段室で、壁面に沿って大容量の書棚を設置。踏み板に腰かけながら読書でき、書斎としても機能します。「ピークは大型犬なので隙間から落下しませんが、転げ落ちないよう踊り場を広く取り、さらに安全策として途中で折れ曲がる設計にしました」(妻)。■ 2階はドーナツ状のワンルーム。愛犬と楽しくかくれんぼも!2階は、中央の吹き抜け部分を囲むドーナツ状のワンルーム空間。寝室、水回り、室内物干し、休憩室兼ゲストルームで成り立っています。「ワンルームでぐるりと1周できる間取り。吹き抜けとの間は3面が壁なので、ピークが退屈気味のときはかくれんぼのように遊び、いい刺激になっているようです」(妻)。外観はこのとおり。地上1~2階は木造、地下1階はRC造の混構造で、地下部分は夫の仕事場になっています。大開口の前の広いデッキスペースは、ピークと体を使って遊ぶのにぴったりな場所。ここから雑木林を下り、1日2回、それぞれ1時間程度の散歩をするのが日課です。大型犬の足腰を鍛えるには坂道が最適で、勾配のきつい斜面のロケーションが大いに役立っています。散歩は、体力のある夫が担当しています。「ピークには恵まれた住まいなどの環境のもと、気持ちよく過ごしてほしいですね」(夫)。自然に囲まれたロケーションに多角形を配置し、間仕切りを最小限とすることで、ハッピーで健康的な暮らしを獲得した平さん夫妻とペットたちです。もっと詳しく見たい方は、ぜひ「住まいの設計2017年5.6月号」を参考にしてみてくださいね。設計/平真知子一級建築事務所撮影/飯貝拓司【巻頭特集】「美キッチン and 極楽バスルーム」/「“ネコと暮らす”ということ、“イヌと暮らす”ということ」豊富な実例ときめ細やかな情報で快適・便利な住スタイルを提案。家作りの夢が広がる!住まいのお役立ちマガジン
2018年07月16日7月21日発売の『住まいの設計9月号』より、家好き芸人、アンガールズ・田中さんが建築家の自邸を突撃取材する新連載がスタートします。アンガールズ・田中さんは広島大学工学部第四類建築学部卒業。大学では建築の構造を研究し、得意分野は日本建築だそうです。今回は東京・渋谷区で築40年、158.8㎡(48.12坪)、鉄骨造3階建ての建物をリノベーションしたPuddleの加藤匡毅さん宅を取材しました。■ 音楽を奏でるキッチン?渋谷の奥= “奥渋” と呼ばれるおしゃれエリアに、建築家・加藤匡毅さんの事務所兼自宅があります。「築40年ほどの鉄骨3階建ての空き家をリノベーションしました。改修前は壁がピンク色だったんですよ」と聞いて、「ピンク!?それはローセンスだわ~」と驚く田中さん。グレーに塗り替えられた外壁に緑が映える、モダンな外観に生まれ変わっています。1階が事務所で2・3階が住居になっており、2階LDKの中心には存在感のあるアイランドキッチンが配されています。キッチンの天板には、妻・奈香さんの要望により銅板を採用。「銅板は病院などでも使われていて、衛生的で用途にも合っています。味噌やレモンなどをこぼすと、すぐシミになりますけど(笑)」と奈香さん。下部は収納で、なんとスピーカーまで内蔵されています。■ 光と風がめぐるオープンなテラス2階への外階段を上がるとテラスがあります。緑いっぱいのテラスは「本当にカフェのテラスみたい。気持ちいいわ~」と田中さん。友人の引っ越しの際にもらってきたというテーブル& ベンチも絶妙にマッチしています。上の写真はキッチンからの眺め。「テラスにいると外を感じられるけど、一歩中に入ると、外からの視線はまったく気にせずにくつろげるところもいいですね」と田中さん。■ まるでリゾート?のようなサニタリー階段で緩やかに仕切られたリビング北側は、長男ソラくんの遊び場。「ここは、以前はキッチンでした。日本の家は北側に水回りを配置して南側で過ごすというのが一般的だったので。トップライトを設けて光を取り込んでいます」と加藤さん。その奥には、トイレ、洗面、バスルームが一体化した水回りを配置。トイレにもトップライトが設けられ、ブルーの壁が爽やかです。■ ガレージだった1階は街に開かれたオープンな設計事務所に「街に開いた設計事務所をつくり。同時にお店の奥で家族がちゃぶ台を囲む昔の商店のような暮らしを実験的にやってみたかった」と加藤さん。オフィスのキッチンスペースにはシアトルのメーカーにセミオーダーしたいとうエスプレッソマシンも。もっと詳しく見たい方は、「住まいの設計2018年9月号」をご覧ください!【取材協力】Puddle代表の加藤匡毅さんが、隈研吾建築都市設計事務所、IDÉE などを経て2012年に設立。「%Arabicaコーヒー」や「DANDELION CHOCOLATE」など、世界各地で話題のショップの設計を手掛ける。巻頭特集は「木の家、自然素材の家は居心地がいいんです。」。第二特集「わんこと暮らすなら、こんな家!」では犬も人も暮らしやすい家をたっぷりとご紹介します。また、家好き芸人、アンガールズ・田中さんが建築家の自邸を突撃取材する新連載「アンガールズ・田中が行く!建築家の自邸探訪」がスタートします。
2018年07月13日岡山県倉敷市。約270坪の広大な敷地に建つO邸。建築家でありペット共生住宅の専門家として海外でも知られている、廣瀬慶二さんに設計を依頼しました。内部は贅沢なワンルームのようで、ネコが駆け回る場所と進入禁止空間とのメリハリもつけられています。大きな開口部の先にはネコが過ごせるパティオ、すなわちキャティオが。室内に張り巡らされたキャットウォークや棚に隠された迷路を、アビシニアンのココとマーシャンが優雅に歩き、瀕死状態で保護したルルも今では元気に走り回っています。■ ネコの家に人間が住まわせてもらっている家夏は日の出とともに起こしにくる彼女たちのトイレを片付け、朝食を食べさせたら出勤前にひと遊び。帰宅すると車の音に反応し、ドア前に整列してお出迎え。寝るときはもちろん一緒。足元、腕枕、お腹や背中に3匹が文字どおりOさんに寄り添って眠るのが至福の時なのです。20代の頃からいずれは猫と暮らしたいと考え、ペット共生住宅にも住んだものの、中途半端さは否めなかったといいます。以前から設計を担当した廣瀬慶二さんの著書を読んでいて、その中の「若い猫と暮らす際、年を取った猫がプライドを持って暮らせる家をつくりたい」という一文に惹かれたそう。廣瀬さんに伝えたのも「ネコ中心の家にしてほしい」とだけでした。棚からキャットウォーク、猫寝天井と縦横無尽に遊べる構成に昨年6月に入居し、キャティオでは短い秋を過ごしました。まもなく訪れる春のうららかな日のもと、彼女たちはここを駆け巡ったり、のんびりとひなたぼっこしたり、季節を告げる鳥や芽吹き始めた自然に包まれ、思い思いの時間を過ごします。それを眺めるOさんの幸せな笑顔まで目に浮かぶようです。■ 潜在能力を存分に発揮できるような猫のための設備キャティオをはじめ、爪研ぎ柱、キャットウォーク、猫寝天井、猫地窓。この家のネコのための設備は、数えあげたらキリがありません。なのに、わざとらしくないのです。廣瀬さんの言葉を借りるなら「家が猫々しくない」。でも機能はぎっしり。最近よくある既製品の家に付け足すようなやり方ではなく、そぎ落とすという方法論で構成されたO邸。自然素材が多用され、住宅の性能もよく考えらています。例えば棚の最下部に設けられたケージの窓を開け放つと、植栽のある庭から冷えた風が部屋を通り、東側の窓に抜けていきます。そして、キャティオに面した東向きの開口部は、切妻屋根が直射日光を遮りながら、心地よい光だけを運んでいます。さらに「動物行動学」の観点から、ペットとの共生のあり方を考え続けてきた建築家の廣瀬さんが目指したのは、ネコの潜在能力を引き出す家。「ネコには飼い主の知らない能力がまだまだ隠されている。それを発揮できる家をつくるのが、飼い主の義務です」。それはネコが全力で遊べる家。全力でジャンプして、全力で直線距離を走ることができて、全力で爪研ぎに立ち向かえる。それは土地面積に関係なく、縦方向に伸ばせば狭小住宅であっても可能だといいます。また室内飼いだとネコに悪いという気持ちが働いてしまいますが、それも間違いです。交通事故や病気の感染を避けるためにも、ネコは「完全室内飼育」にするべきだと廣瀬さんは語ります。「室内で引き起こす爪研ぎやマーキングといった問題行動も、こうした退屈させない空間を与えることで解消するのです」。■ 設計者が考える猫と楽しく暮らす工夫Point1. キャットウォークと爪研ぎ柱飛びつき背を伸ばして爪を研げる、サイザル麻を巻いた爪研ぎ柱。若いルルは勢いよくいちばん上まで登り、ガガガと爪を研ぎながら下りてきます。キャットウォークでは、歩いたり昼寝をしたり、隙間から下をのぞいたり。下からは人間が見上げてネコの姿を楽しみます。「キャットウォークは若いネコにとっては駆け巡る道、成猫の場合は居場所をつくるという考え方。それによって、成猫でも自然と動くようになります」(廣瀬さん)Point2. ネコ階段~吹き抜けの動線内部に猫用階段が仕込まれた棚。最下部の格子框開き戸は2か所だけガラス框の開き戸になっています。ここから風を取り入れられるようになっており、それが室内を通りロフトに設置された窓から抜ける風の流れを設計しています。こちらは、猫寝天井から3Dソフトを使って設計した棚内部。難解なルートも、スマートに移動できるのです。Point3. ロフトからの眺めとネコ穴キャットツリーやキャットウォークともつながるロフト。ルートの途中に何か所か穴を開けており、ショートカットも可能です。ネコは高いところに登って、外を眺めるのが好きなので、ロフト本棚上部の窓からも外の景色眺められるようにしています。こちらは物音がしたらのぞける、ロフトの玄関側に設置した猫地窓です。Point4. トレイの処理猫トイレと猫ダイニングを上下に重ねてコンパクトにしました。トイレのそばにはゴミシューターを設置、においがついたものを流すように捨てられ、上がってくるにおいはそばに設置された換気扇でかき消すことができます。■ いつだって好きな場所に行ける幸せバスルームはバリのリゾートホテルバスルームは、憧れだったバリのリゾートホテルのイメージで。シャワーブースとバスタブをセパレートして、タイルの一部に自然石を混ぜたり、仕上げまでリッチ。晴れた休日の昼下がりには、お湯につかりながらキャティオでまどろむネコたちと、坪庭から豊かな緑が同時に眺められ、贅沢なバスタイムに身も心も癒やされます。プライベートスペースはネコたちでも侵入禁止ウォークインクロゼット兼ワークスペースはキッチン、ホールとともにネコたちは進入禁止の場所。また、寝室とリビングもシフォンのカーテンで緩やかに仕切っています。「バリは好きだけどコテコテのリゾートというより、アンティークが似合うような洗練された感じに」というイメージ設計したそう。大きな敷地だからかなえられた平屋造り約45平米の広々キャティオ、大きな屋根部分はくり抜かれ、日光と雨が存分に入るように。細かい縦格子が目隠しの役目を果たし、風は通しても外からは見えず、ネコもキャティオからは出られない構造になっています。これだけ大きな敷地だからかなえられた平屋の造りになっています。いかがでしたか?気がすむまで散歩したり、高いところへ登ったり。室内で暮らすネコには楽しく過ごしてもらいたい。そんな姿を眺めることで、飼い主も幸せになれるO邸なのです。もっと詳しく見たい方は、ぜひ『住まいの設計2017年5-6月』も参考にしてみてくださいね。設計/ファウナプラス・デザイン撮影西岡潔住まいの設計2017年5-6月号美キッチンand 極楽バスルーム【巻頭大特集】は、美キッチンand 極楽バスルーム。家づくりでもっともこだわりたいキッチン&バス。理想とする暮らしの美しいキッチンとうっとりするようなバスルームを紹介。【第2特集】は、ネコと暮らす”ということ、イヌと暮らす”ということ。ペットも人もしあわせに暮らしている家を紹介。その他にもリノベーション連載や地元で評判の工務店など、気になる情報がま満載です!
2018年06月25日私たち設計者の仕事は、大きく分けると2つあります。ひとつは施主の要望を形にするために建物の図面を描く「設計」という業務。そしてもうひとつは、図面の指示どおりに現場が進んでいるかを確認する「監理」という業務です。それらを行ったうえで、私たちがいただく報酬、いわゆる設計料というものがあります。今回は、設計と監理の仕事についてと、その報酬についてご説明いたします。■ 意外と知られていない!設計者の仕事の「設計」「」って?監理「設計業務」は一般的にイメージしやすいと思います。さわだゆたか / PIXTA(ピクスタ)施主の要望を聞き、それを設計図に起こし、さらに詳細に見積りをとれる図面、役所に提出できる図面として精度を上げて制作する仕事です。「監理業務」はわかりにくい部分もあるかもしれません。簡単にお伝えすると設計図と現場とを照らし合わせる仕事です。YUMIK / PIXTA(ピクスタ)そして図面をもとに、どうつくっていくかを現場で考える仕事でもあります。よくドラマなどで、以下のような場面を見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。設計者「こうしたいんです!」現場監督「ばっきゃろー!できるかい!!」ここまでわかりやすい会話は実際ないですが(笑)、かなり近いやりとりを行っていることは確かです。設計者は設計図をもとに図面で詳細に見えてこない部分を現場と検討します。そのなかで、こうしたいと思うことを現場に伝えます。それはお施主様の思いを技術的に代弁することにもなります。現場は、それをどうやって実現しようかを考えます。そのなかで私たち設計者もアイデアを出し合い、最終的に形となります。kou / PIXTA(ピクスタ)この連携を円滑にするのは、現場監督さんの工事管理、そして設計者の監理の仕事の一部なわけです。設計者は図面を描いて終わりではないということがご理解いただけたら幸いです。■ 「設計料」って、どのような形で支払われるものなの?上記の業務にあたって、私たち設計者は報酬をお施主様からいただいています。いわゆる「設計料」というものです。sakura / PIXTA(ピクスタ)設計事務所で家を建てることを考えたとき、設計料分を高いと考える人がいます。私たち日本人は、商品とならない知的財産へお金をかけることに躊躇しがちです。なかには設計はお金が発生するものでなく、営業としてのサービス行為と考える人もいるのです。皆さんは設計という仕事の対価について、どのくらい理解をしているでしょうか。例えば設計事務所以外の住宅会社で注文住宅のプランをサービス、つまり無料で行ってもらったとしましょう。それは施主であるあなたにとっては無料に感じるかもしれません。では、反対にプランを作成した人は無報酬でやっているのかというと、それは違います。その人も給料をもらわないと生活ができません。どこからそれを捻出しているのでしょうか。それは施主が支払う工事金額の中です。smile / PIXTA(ピクスタ)経費なのか、営業費なのか、それは会社によって違うでしょう。つまり全体としての金額は、決して設計が無料で組み込まれているというわけでなく、サービスの見せ方という点で異なるだけなのです。一生着ていたいと思うお気に入りの服を量販店で買うか、オーダーメイドで注文するかという例えで考えるとわかりやすいかと思います。家づくりにあたって、設計事務所、工務店(設計施工会社を含んだ)、ハウスメーカーで、家をつくるプロセスや、提示金額の表現が異なります。でも、家が建つ以上、設計図は存在しますし、それを作ることを仕事とし生活している人が社会にいるということは共通しています。Komaer / PIXTA(ピクスタ)その人をみつめることで、設計という仕事の意義や価値を家づくりのなかで理解していただけるとうれしいです。
2018年06月24日不動産検索サイトや不動産販売の広告などでよく目にする「建築条件付き土地」。その意味についてなんとなく知っている人は多いと思いますが、その中身をしっかりと理解している人は少ないのでは?建築条件付き土地の中身を理解するために、少し変わった角度から建築条件付き売地を考えてみます。実は「売主のタイプ」の違いによって、その建築条件付き土地の性質や「メリット・デメリット」に違いが出る場合があるのです。以下ではその「売主のタイプ」を大きく2種類に分け、その違いを解説します。■ 売主タイプ1.昔ながらの不動産業者HAKU / PIXTA(ピクスタ)このタイプの売主はその多くが、建築条件付き土地の販売を建売住宅販売の一形態と考えている傾向があります。宅地建物取引業法では、建築確認(許可)等を取得していなければ土地建物一体での売買契約は禁止されています。しかし、土地の販売期間短縮や販売経費削減をしたい、さらに土地売却益だけでなく建設工事でも利益を得たい売主が、建築確認等を取得したり現実に建設工事に着手しなくても土地建物をセットで販売(請負)したいと考えた場合に、土地の売買契約に建物請負契約締結の条件を付した「建築条件付き土地」という方法を選択するのです。つまり、本来は土地建物一体での販売をしたいのに法の制限によりそれができないため、やむを得ず建築条件付き土地売買という形態をとっている場合が多いのです(もちろん違うケースもあります)。■ 売主タイプ2.ハウスメーカーなどの建設業者HAKU / PIXTA(ピクスタ)このタイプの売主はその多くが、土地売買契約より建設工事請負契約にその比重を置いています。つまり土地を販売する目的自体が「建物を売るため」なのです。そのため、このタイプの売主は土地販売時にかなり踏み込んだ建物の打ち合わせを行います。土地の販売自体が主たる目的ではないため、購入希望者の建物ニーズが自社商品と合わない場合はその時点で土地購入を積極的に勧めません。建設工事請負契約が円滑に進まない可能性がある顧客と土地売買契約を結ぶメリットがないのです。■ 売主タイプ1のメリット・デメリット売主タイプ1の建築条件付き土地の場合、先述のようにその売主は土地売却益だけではなく建設工事請負による利益を期待している場合がほとんどです。そのため、見込んでいた利益が土地売却だけで得られるなら、この建築条件を外せるケースも多く見受けられます。「土地は気に入ったけど、建物ニーズが合わない」「この土地にどうしても別のハウスメーカーで建てたい」などの場合、その交渉を受け付けてくれやすいのはこのタイプの売主なのです。また、不動産業者が売主のため、上下水道などの供給施設がすでに整備されている土地も多く、権利関係(差し押さえ等)や隣地境界トラブルも整理されている土地が多いのもメリットといえるでしょう。Graphs / PIXTA(ピクスタ)ただ、もちろんデメリットもあります。上記のように建築条件を外す交渉がうまくいっても、その売買条件変更にともなう価格のアップを要求される場合が多いのです。それで結局予算オーバーとなるケースも見られます。だからといってその価格が割高であるという意味ではありません。建築条件付き土地の場合、その価格設定は条件なしの土地と比べ若干低めに設定している場合も多いのです。■ 売主タイプ2のメリット・デメリット売主タイプ2の建築条件付き土地のメリットですが、この売主はそもそも建物を売るのが主たる目的なので、土地の検討当初からその土地に最適な参考プランや推奨仕様など、かなり充実したものを用意している場合が多くみられます。そのため、自分で建設業者を見つけて別々に発注するよりも割安で良質な住宅が手に入る場合があります。タカス / PIXTA(ピクスタ)デメリットは、このタイプの建築条件を外すことはほぼできないということです。建物を売るのが目的なので条件外しの交渉さえ受け付けてもらえないでしょう。どうしてもその土地を購入したい場合はその指定された建物を購入(請負契約)するしか選択肢は無いのです。ただし、土地売買契約後の打ち合わせによって請負契約が不調に終わる場合は土地売買契約も解除されます。いかがでしたか?ここで取り上げた以外にも様々な売主さんはいますが、建築条件付き土地を検討される場合は「売主のタイプ」を知り、そのメリット・デメリットを知ったうえで購入を判断する材料のひとつにしてください!【参考】※東京都都市整備局不動産取引の手引き
2018年06月15日施主であるあなたは設計の依頼をして、提案プランが目の前に出されたとしましょう。それを見たとき、おそらくあなたは、ぱっと見て気に入れば「わ~い」と舞い上がってしまうでしょうし、そうでなければ「う~ん」と悩んでずっとそのプランをみつめてしまったりするでしょう。何がよくて何がだめだと感じたのでしょうか。客観的に提案されたプランのどこを見ればいいのか。今回は設計者がプランを発想する視点から追っていき、そのポイントを解説します。設計者はどのようにプランを生みだしているのか!私が建築プランをどのように発想しているのか。それは、「建物をどう配置すればいいか」「リビングからそれぞれの個室へどうつなげるか」「敷地から見える美しい風景をどう生かすか」「敷地建てることができる法的面積を有効活用できる方法から探ってみる」など、どういうアプローチがしっくりくるかを確認しながら検討しています。そして、実際にイメージをかたちにするとき、できるだけ頭の中だけでつくりこまないようにしながら手描きでスケッチを書き、さらに施主の希望や法規、構造等とどう折り合いがつくのかを捉えなおします。このとき私は「手に脳みそがある」意識をもって手を走らせています。施主様が提案をみて「いいな!」と思うのは頭だけでない感覚的な部分でもあります。それが私たちの手先によって生み出され、心地よさにもつながると考えています。■ プランは「いいな!」に対するロジック!私たちは、上記で施主様が感じた「いいな!」にきちんと意味と理由があることをお伝えし、「そうなんだ!」と理解をしてもらえるようにこころがけています。そういう案は、プランが成立しています。KY / PIXTA(ピクスタ)プランというものは、設計者が「これはいける!」と思ったイメージを論理的に施主様に説明するものでもあります。そのバランスがきちんと紙を見て、模型を見て、表現されているかということを私は大切にしています。いいなに対するロジックをプランで展開しているのです。現在、提案中のスケッチ例をひとつあげてみましょう。旦那さん奥さんと子ども1人の3人家族に提案しました。リビング・ダイニングに家族が集まってくる家がほしいと要望されて私が提案したのが、以下の案です。「いいな」をいただきました!プランでは、個室や水周りなどの空間をコア状にもうけ、そして、その他の空間をリビング、ダイニングなどのメインの空間としています。南側には要望にあった畳コーナーをもうけ、縁側から庭にアクセスできるように計画しています。施主様からは、限られた予算のなかで、家族が集まるリビング・ダイニング空間を可能な限り大きくとりたいという要望がありました。なので、彼らが「いいな」と思った部分は、メイン空間がひとつながりに大きく確保できていることであったそうです。そしてさらにプランを見てみると、無駄な廊下もなく、水回りや個室、階段などが合理的に区分され解決できているので、ご自身のなかでも整理ができたとのことでした。施主様が求める豊かな空間をつくりだすためには、解決しなければならない課題が必ず出てきます。それをプランに落とし込みます。「いいな」と感じる理由が、なんなのか。それを頭の中に入れながらプランを眺めると、建物を見るのがさらに面白くなるはずですよ!
2018年06月05日設計者・建築士は、設計提案を施主様に行うため、まずヒアリングを行います。私の設計事務所では、そのお施主様の思いを形に結びつけるため、独自にヒアリングシートを作成してお話を伺っています。今回はいかにヒアリングが大事かについてご紹介。ヒアリングでは、施主様が要望を設計者にお伝えしたいと思っているでしょうし、私たちはそれを聞いて十分に理解しようと考えているのです。■ 施主はヒアリングにどんなふうに臨めばいい?ヒアリングシート私たち設計者にとってヒアリングという機会は、提案をよりよくするためのものであります。もっと言うと、プレゼンのなかに、提案、そしてヒアリングが含まれていると言っても過言ではないです。そのくらい私は、ヒアリングを大事に考えています。では、お施主様としては、ヒアリングにどんなふうにのぞめばいいのか。どう伝えるのがいいのか。あまりかまえる必要はありませんが、こうしたほうがコミュニケーションを取りやすいですよということを簡単に2つほどご紹介したいと思います。■ 1.あるだけ要望をすべて吐き出してみよう!これはまず、お願いしていますし、できるだけお施主様が考えていることすべてを吐き出していただくように、私も努力しています。そして、施主様には何でも言っていただいています。Rina / PIXTA(ピクスタ)そのなかで私たちは、要望と、その奥にかくされた、施主様の欲している本質を読み解き、それらから形にするヒントを得ようとしています。このようにする理由は、要望の組み合わせ次第でこれは無理だろうと思えた矛盾が、実現する可能性がでてきたりもするからです。それは提案において核になる可能性を多く秘めていたりもします。いろいろな要望が出たあと、私はお施主様にそのなかで優先順位をつけてもらい、要望の整理をします。そうすると、フィルターにかかるように、提案へむけた方針が見えてきます。■ 2.イメージや好きの共有をするために施主様がどんなイメージをもっているのか、そして何が好きなのか。これらを共有することが設計提案をするうえで私は大切にしています。ではその共有をどのように行えばいいのか。node / PIXTA(ピクスタ)例えば、雑誌の切り抜きなどでもいいでしょう。ネットで集めた画像をスマホで見せてもいいかもしれません。言葉のほかに視覚的な情報を相互で確認できることは、要望と提案のずれを少なくします。以前までは、住宅雑誌やその一部をコピーしたファイリングなどを持ってきた方が多かったです。しかし現在では、スマホから、ダウンロードした画像データを見せてくれたり、SNSツールを活用したサイトから収集した画像を見せていただいたりなど、情報共有の手段がより多彩になってきています。イメージをわかりやすく伝達する手段ができたことで、よりお施主のイメージが私たち設計者に伝わるようになりました。これはとても便利ですね!これらのやりとりは、家づくりに対し、設計者と施主様が同じ方向を見て進んでいくためのものでもあります。お互いの信頼感にもつながりますし、意志の疎通がよりスムーズになることは間違いないです。shimi / PIXTA(ピクスタ)それは、家という完成形をともに描くための大事な関係性の構築となっていくことでしょう。このプロセスを経て、私は設計者として、施主様の求めていることや敷地、法規など様々な情報を体のなかに染み渡らせて設計提案へと望みます。あとはおまかせください!と言った感じです!!
2018年05月28日最新号の住まいの設計2018年7-8号の巻頭特集は、「私たちがハウスメーカーで家を建てたワケ」。日本のハウスメーカーの建てる住宅が優秀なことは、もう皆さんご存じですよね。でも、ハウスメーカーで家を建てる人が、それを決めるポイントってなんだと思いますか?意外に、そのポイントって知らなかったりしますよね。そこで今号ではそのポイント・ワケを解明すべく、ハウスメーカーで家を建てた人にお聞きしました。その答えには、あなたの「そこが知りたかった」が全部あります!また、第二特集では、いろんなカタチの二世帯住宅についてご紹介。その一部をのぞき見してみましょう。■ 【巻頭特集】私たちがハウスメーカーで家を建てたワケハウスメーカーで家を建てた人の声をここでちょっとだけ紹介します。三井ホーム木の温もりを感じながら高性能でいつも快適な家埼玉県・入間市のM夫妻が求めたのは、木の温もりが感じられ、インテリアも満足のいく高性能の家。そこで設計を依頼したのは、三井ホーム。選んだポイントは「引き出しが豊富」、「インテリアが高感度」……(ほかの3つは誌面で!)と教えてくれた。キッチンを中心に据え、家族がコミュニケートしやすい家が実現したと語るM夫妻のこだわりとは?キッチンセンタープランの1階。キッチンは、妻がイメージ をつかみ、三井ホームのインテリアコーディネーターに相談して製作を進めました。水晶を主素材とした硬質なワークトップは、広々として使いやすそうですリビングは木の温もりを生かしつつ、アクセントウォールが空間を引き締めています。塗装は友人なども参加し、DIYで行ったそう(撮影:中村風詩人)セキスイハイムソーラー発電+蓄電池で家事ラクの賢い暮らし夫の実家の敷地内に住まいを新築した茨城・つくば市Aさん一家。複数のハウスメーカーを検討する中で、夫妻の心を射止めたのはセキスイハイムの「スマートパワーステーション」でした。「スマートパワーステーション」とは、屋根一体型のソーラーパネルで大容量の発電が可能なうえ、蓄電池も完備したエネルギー自給自足ができる家のこと。当然セキスイハイムを選んだポイントには、「エネルギーの自給」を筆頭にあげていました。「8割を工場で生産」、他3つ・・・。共働きで忙しい夫妻の家事を、電気代を気にせず家電でサポートすることで、家事ラクの賢い暮らしを実現したというAさん。そのほか、セキスハイムにしたかったポイントを5つ伺いました。白ベースのシンプルな内装にアート作品が映えるLDKには、ポップでカラフルな家具を選んだというAさん。多忙な毎日の中でも、家電の助けを借りて家事を効率よくこなし、笑顔にあふれる家族の時間が育まれているとか(撮影:飯貝拓司)■ 【第二特集】みんなの希望を叶えましたいろんなカタチの二世帯住宅第二特集では、「みんなの希望を叶えましたいろんなカタチの二世帯住宅」。四世代が一緒に暮らす家など、現代の大家族が暮らす家をちょっとだけ見てみましょう。四世代が住む二世帯住宅家族をつなぐ街路のような路地空間神奈川・横浜市K・Nさんの家は、四世帯が住む二世帯住宅。この家の敷地の中央を走るのは、階段状の石貼りの路地(以下の写真中央部分)。この路地を囲むように小さな棟が計6棟建ち、空中の随所にブリッジがかかっている斬新な構成の二世帯住宅になっています。家族の自然な行き来を促す知恵が結集された家だというK・Nさん。四世代6人が暮らす分棟型ハウスの魅力をご紹介していきます。祖母のスペースから路地越 しに子世帯のLDKを見たところ(撮影:川辺明伸)その他にも、読み応えのある情報が満載!日本のハウスメーカーの「今」を大解剖!「知っているようで、実はよく知らない?日本のハウスメーカー大解剖」では、構造・工法はもちろん、工業化住宅の特徴、大企業ならではのメリットや住宅事業で培われたノウハウを生かした、住宅事業以外の取り組みなどもあわせて紹介します。先月号からスタートした、「住まいのあれこれ見聞録」。「住まいの設計」編集長が今気になったコトやモノを突撃取材しています。今号は、外国人も激賞する日本のトイレについて。日本のトイレの使い心地やトレンドなど、一体どこがそんなにスゴイのか?【家づくりに役立つ様々な情報が満載の住宅雑誌】「地元で評判の工務店を探せ!」では、あなたの地元にもきっとある実力派工務店の実例を紹介。ほかにも「LIVING UP」では最新のインテリア情報を「Sumaiの設備NAVI」ではデザインと機能性に優れた窓の数々を紹介。家づくりの役立つ盛りだくさんの内容をお届けします。もっと詳しく見たい方は、「住まいの設計2018年7-8月号」をご覧ください!住まいの設計2018年7-8月号私たちがハウスメーカーで家を建てたワケ日本のハウスメーカーの建てる住宅が優秀なことは、もう皆さんご存知ですよね。でも人はなぜ、ハウスメーカーで家を建てることを決意するのでしょうか。そこで今号ではその理由を解明すべく、ハウスメーカーで家を建てた人の声を聞きに行ってきました。あなたの「そこが知りたかった」にお答えします。ちょっと試し読みする【お詫びと訂正】現在発売中の「住まいの設計7.8月号」で誤りがありました。P36「住友林業」記事の中のデータ部分で仕上げの素材を「外壁/ガルバリウム鋼板」と表記しましたが、正しくは「外壁/モルタル」です。訂正してお詫び申し上げます。
2018年05月22日加瀬亮(43)が所属事務所から独立していたことが4月12日に分かった。先月いっぱいで前事務所・アノレとの契約を終了したという加瀬は、個人事務所「RYO KASE OFFICE」を設立。4月からすでに活動を始めている。 数年前から独立に向けて、アノレとの話し合いを重ねてきたという加瀬。大学を中退し、憧れていた浅野忠信(44)の付き人として芸能界に足を踏み入れた。浅野の所属する同事務所には、98年に入所。以後、活躍してきたが“所属20年目”という節目のタイミングでの決断となった。 浅野の実父でもある、アノレの前社長・佐藤幸久は覚醒剤取締法違反により昨年12月に逮捕されている。同事務所は「独立と逮捕は無関係」とし、あくまで加瀬の意思を尊重した「円満退社」とコメントしている。 いっぽうで、加瀬の「個人事務所設立」は思わぬ反響を呼んでいる。「RYO KASE OFFICEに就職したい!」という熱烈な“就職希望”の声が、女性ファンから上がっているのだ。 《加瀬亮が独立して立ち上げた個人事務所、何だかわからないがめちゃくちゃ入りたい!》《個人ということで、無償無給で何でもするマジでお願い……》《加瀬亮が独立事務所… 会計とか勉強しようかな…》 スタッフには事欠かないようだが――。加瀬のこれからの活躍に期待したい!
2018年04月13日モデルの蛯原友里(38)が4月7日、所属事務所・パールから独立したことを発表した。今後は個人事務所・kiharat(キハラ)の所属となる。 蛯原はこの日、自身のブログやインスタグラムを更新。「いつも応援してくださってありがとうございます。皆さまのお陰で充実した日々を送らせていただいております」と挨拶。「このような日々を過ごしている中、子どもがすくすくと成長していく喜びを実感するとともに、これからはより家族との時間を大切にしながら、じっくりお仕事と向き合って行きたいと考えるようになりました」と退社と決意した経緯を説明した。 「そこで、所属事務所・パールとの話し合いを経て、長年お世話になった事務所を円満に退社させていただくこととなりました。このたび快く送り出していただいた事務所には、心から感謝しています」と報告。 今後は、新規の仕事は個人事務所・kiharatで受けるといい、「今までたくさんの方との出会い、そして素晴らしい経験をさせて頂いた皆さまへ、心より感謝いたします。これからも温かく見守っていただけると幸いです」と呼びかけた。 ファンからは「これからも応援します!」「ずっと憧れの存在です」「家族との時間を大切にしてくださいね」といった応援のコメントが寄せられている。
2018年04月07日モデルの蛯原友里(38)が、所属事務所・パールから独立し、新たに立ち上げた個人事務所・Kiharat(キハラ)で活動していくことを、公式ホームページやブログなどで発表した。蛯原友里蛯原は「いつも応援してくださってありがとうございます。皆さまのお陰で、充実した日々を送らせていただいております」と書き出し、「このような日々を過ごしている中、子どもがすくすくと成長していく喜びを実感するとともにこれからはより家族との時間を大切にしながらじっくりお仕事と向き合って行きたいと考えるようになりました」と心境の変化を説明。続けて、「そこで、所属事務所・パールとの話し合いを経て、長年お世話になった事務所を円満に退社させていただくこととなりました。このたび快く送り出していただいた事務所には心から感謝しています」と退社を報告し、「今後、新規のお仕事に関しましては、個人事務所・Kiharat(キハラ)でお受けいたします」と伝えた。さらに、「今までたくさんの方との出会い、そして素晴らしい経験をさせて頂いた皆さまへ心より感謝いたします」と感謝。「これからも温かく見守っていただけると幸いです。今後ともどうぞ宜しくお願いいたします」と呼びかけた。
2018年04月07日昨年11月、所属事務所社長への“ビンタ事件”が発覚した西内まりや(24)。 今年2月の本誌取材では、レコード会社関係者が「所属事務所との契約も3月末日に終了する予定ですが、彼女は弁護士を通じて、契約を更新しない旨を伝えています」と証言。また西内自身も本誌の直撃取材に答えていた。 巷で流れる引退説については「……引退ですか?少なくともいまは、引退は考えていないですね」と否定。「所属事務所とは4月以降は契約更新しないと伺いましたが?」との問いに対しては、こう答えていた。 「それは弁護士さんと相談して進めている件ですので、私がいまこの場所で語ることはできません(中略)ただ一つ言えるのは、事務所に対しては恩もありますし、感謝もしているということです。でも、3月いっぱいは契約も残っていますので、(活動再開時期など)具体的なことは今後考えていきたいと思っています」 しかし3月をすぎても、西内や所属事務所から今後の活動についての発表はなかった。 そんななか4月3日現在、所属事務所のHPの所属タレント一覧から西内の名前は削除されている。そこで所属事務所に問い合わせたところ、担当者はこう答えた。 「3月31日をもって、契約は終了しました」 更新はされていないものの、西内のブログやSNSアカウントはまだ残されたまま。今後、本人コメントとして何らかの発表がされるのだろうか。
2018年04月03日/ランニングコストって?ランニングコストとは、経営学用語の1つで一般的に企業などにおいて設備や建物、機会を維持するために必要となるコストのことをいいます。「建物」にかかるランニングコストには、保全費、管理費、修繕費、水道光熱費、冷暖房にかかる費用などがあります。また上記でいうところの「建物」のほかに、イニシャルコストというものがあります。イニシャルコストは建築時費用のことを指し、ランニングコストは建築後費用を指します。2種類のランニングコスト建物を建てるときをイニシャルコストといい、建てた後をランニングコストといいました。ランニングコストはつまるところ維持費や管理費ともいえます。不動産を得る不動産投資の世界では、このランニングコストを2つに分けることができます。固定資産税・都市計画税建物は建てた後の方がコスト面に負担が掛かります。この2つは不動産を所有しているだけでも掛かる税金で、毎年発生します。管理修繕費不動産投資物件(主にアパートやマンション)の運用を行うには、当然に「管理」が必要です。空室率の低い投資物件は、この管理面がしっかりと行き届いています。管理費用には以下の2種類(その他を除く)があります。これらを行う業者が「不動産管理会社」です。PM(プロパティマネジメント)費PM費とは、入居者管理費のことをいいます。主な仕事内容に、賃料の集金、滞納の催促、入退去手続、募集、苦情の受付・対処、リフォームの手配などがあります。BM(ビルマネジメント・ビルメンテナンス)費BM費とは、建物管理費のことをいいます。主な仕事内容に、共用部の清掃(エントランス・ゴミ置き場・廊下など)、エレベーターの維持管理、法定消防点検、受水槽の点検などがあります。その他また上記2つ以外にも、以下のような管理費用があります。入居者募集費用入居者を募集するのに掛かる費用としては、仲介手数料や宣伝広告費などが考えられます。共用部の水道光熱費共用廊下やエントランスホールの電気などの費用もかかります。リフォーム費建物は人間と同じく歳を取ります。老築化が進めば室内をリフォームし、空室率を上げる必要があります。税金(不動産所得)不動産によって得た所得を「不動産所得」といい、これにも税金が課せられます。不動産所得は【総収入-諸経費】なので、最後に掛かるコストと考えてよいでしょう。まとめ不動産投資で掛かるランニングコストは、まとめると以下3つです。固定資産税・都市計画税管理費用等(PMフィー、BMフィー)不動産所得税など建築時にも膨大な費用は要しますが、実はそれよりもランニングコストの費用の方が掛かります。しっかりと計画を立てる必要がありそうです。
2018年03月11日建築模型に特化した国内唯一のミュージアム、天王洲アイルの建築倉庫ミュージアムにて、リニューアル後初の企画展「ル・コルビュジエ / チャンディガール展 -創造とコンテクスト-」が、5月26日から7月16日まで開催。ル・コルビュジエ、キャピタル全体図のスケッチ、平面図と遠近法図、説明文つき、チャンディガール1950~1965年 1951年7月24日 所蔵 ル・コルビュジエ財団近代を代表する巨匠建築家として知られる、ル・コルビュジエ。そしてその活動は、彼が提唱した「近代建築5原則」が示す通り、合理主義的な考えと技術革新を伴って発展していく世界のイメージに根ざし、一つの普遍的論理が広く世界で通用するという信念に基づくと考えられてきた。しかし、彼が場所の環境や風景、また風土や文化など、計画にかかわるコンテクストに多くの注意や関心を払っていたことはあまり知られていない。特に、インドのチャンディガールをはじめとする晩年の作品群では、こうした関心が、彼の建築・都市デザインの直接的なインスピレーションの源となって、より複雑な全体の生成に寄与している。本展は、ル・コルビュジエの手によるチャンディガールでの作品群を例にとり、ヨーロッパから遠く離れたインドという異質の環境下における、彼のクリエイションとその土地ならではのエレメントとの関係を考察する。展示では、貴重な建築資料や模型、建築家自身の手によるオリジナルスケッチや油彩画、リトグラフなどの美術作品に加えて、写真家ホンマタカシがチャンディガールで撮影した写真や映像作品を紹介する。ル・コルビュジエ「牡牛 XVIII」1959年、所蔵 大成建設株式会社チャンディガールで、民主主義とインドの気候とを総合的にモニュメント化する言語を模索していったコルビュジエ。その結果、とりわけキャピトル・コンプレックスは、初期のデザインを支配していた一元的に普遍を志向する堅苦しい幾何学から解放され、幾何学的要素とピクチャレスクな要素が混在することより複雑な総体として結実した。今回は、その主要な構成要素の一部をなす議事堂内部を巨大模型で再現する。また、絵画を中心とした芸術作品を多く残した芸術家としても知られるコルビュジエの油彩画「牡牛 XVIII」(1959年)を展示。最晩年に制作され、彼の創作活動を対立概念間の運動として総括するリトグラフの詩画集「二つの間に」(1964年)も展示し、併せて本展のために新たに翻訳されたル・コルビュジエの詩文(田中未来訳)を紹介する。Takashi Homma「High Court 1」2013 Lambda print © Takashi Homma Courtesy of TARO NASUチャンディガールでの計画最初期から、キャピトル・コンプレックスの建物群の配置と全体のスケール感は、後背に広がるヒマラヤ山脈との関係性と共にコルビュジエが特に注意を払って検討したとされる。今回100分の1のスケールで新たに製作されたキャピトル・コンプレックスの三つの建物である「高等裁判所」、「議事堂」、「合同庁舎」が、実際の位置間隔と同様に展示室床に配置される。来館者はその中を自由に歩き回り、コルビュジエが意図したキャピトル・コンプレックスの密度感や建築物同士の距離感を体感することができる。また、写真家ホンマタカシがインドに足を運び撮影した「チャンディガール」シリーズより、初公開作品を含む写真と映像作品を展示。本作はチャンディガールを通り抜ける風や匂い、空間へ差し込む光を念頭において構成される。チャンディガールという計画都市全体がある意味一つの構造物であり、それぞれの建築が都市に包み込まれているスケール感がさりげなく示され、そこに暮らす人々の生活やそこに流れる時間が切り取られており、チャンディガールが現在も生き続ける都市であることを実感することができる。それはまさしくコルビュジエが注目した、建築とそれを取り囲む気候との関係を写しとろうとするものであり、本作によって、模型だけでは伝えきれないチャンディガールという都市のリアリティを補う。建築模型を広く一般に公開する“ミュージアム”であるだけでなく、模型専門の“保存”機能をもつ、新しいかたちの本ミュージアムならではの7部構成の本展。多種にわたる展示によって、コルビュジエがそこで見聞きし、感じ、考え、そして表現しようとしたものを感じ取ることができると同時に、それらを通して、コルビュジエ作品に宿る、近代思想をも超えようとする精神を垣間見る機会を提供する。【展覧会概要】ル・コルビュジエ / チャンディガール展 –創造とコンテクスト-(Le Corbusier / Chandigarh -Creation and Context-)会期:2018年5月26日(土)〜7月16日(月・祝)会場:建築倉庫ミュージアム住所:東京都品川区東品川2-6-10時間:11:00~19:00(最終入館18時)休館日:月曜日(祝日の場合、翌火曜休館)入場料:一般 3,000円、大学生/専門学校生 2,000円、高校生以下 1,000円
2018年03月08日女優の満島ひかり(32)が、所属事務所から独立し、フリーとして活動していくことが1日、わかった。所属事務所・ユマニテの公式サイトで発表された。満島ひかりサイトでは「このたび、満島ひかりが弊社の所属を離れ、フリーとして活動をしてゆくことになりましたことをお知らせいたします」と発表。「映画、ドラマ、舞台など素晴らしい作品に恵まれ、またそれらの作品に真剣に取り組み続け、走り続けてきた満島ひかりですが、ここにきて一度立ち止まりこれからを考えてゆこうと話し合う過程で双方誠実に向き合い生まれた結論です」と伝えた。続けて、「プロダクションという枠に守られる形ではなく、すべて自分の責任のもと自由に独りでやってみたいという本人の意思を尊重することにいたしました」と説明。「と同時にこれまでとは全くちがう環境の中で満島ひかりは未知の壁に直面するでしょう。また様々な経験を重ねることになると思います。 そのことが、更に素晴らしい表現者としての満島ひかりの成長につながることを期待しています」と記した。さらに、「所属という形ではなくなりますが、今後ともできるかぎりのサポートを続ける所存です。満島ひかりの今後をどうぞよろしくお願いいたします」と呼びかけている。
2018年03月01日3月1日、女優の満島ひかり(32)が所属事務所『ユマニテ』から独立したことがわかった。同日、所属事務所が発表した。 《このたび、満島ひかりが弊社の所属を離れ、フリーとして活動をしてゆくことになりましたことを、お知らせいたします》 所属事務所のHPでは「満島ひかりについてのお知らせ」と題し、こう発表。《映画、ドラマ、舞台など素晴らしい作品に恵まれ、またそれらの作品に真剣に取り組み続け、走り続けてきた満島ひかりですが、ここに来て、一度立ち止まりこれからを考えてゆこうと話し合う過程で双方誠実に向き合い生まれた結論です》と、話し合った末に結論を出したことを明かした。 また《プロダクションという枠に守られる形ではなく、すべて自分の責任のもと、自由に独りでやってみたいという本人の意思を尊重することにいたしました》と、今後はフリーとして活動していくことも明らかに。 《と同時にこれまでとは全くちがう環境の中で満島ひかりは未知の壁に直面するでしょう。また様々な経験を重ねることになると思います。そのことが更に素晴らしい表現者としての満島ひかりの成長につながることを期待しています》としたうえで、最後にこう締めくくっている。 《所属という形ではなくなりますが、今後ともできる限りのサポートを続ける所存です。満島ひかりの今後をどうぞよろしくお願いいたします》
2018年03月01日華やかな一方で多忙なイメージがある建築の世界。その第一線で働くママ・パパたちは、子育てと仕事をどうやって両立しているのか。そのリアルな実態がわかるエッセイ集『子育てしながら建築を仕事にする(学芸出版社)』が刊行されました。そこで、編著者で「キュープラザ二子玉川」の商環境デザインを手がけた3歳児ママ・成瀬友梨さんをはじめ、建築家パパの三井祐介さんと豊田啓介さんも参加したトークイベントに潜入! さらに後日、成瀬さんにインタビューし、両立するための工夫や職場の環境づくり、働くママにとって過ごしやすい家づくりなどのアドバイスをいただきました。 ■「あきらめること」から始まる仕事と育児本でもトークイベントでも、多くのママ・パパが語っているのが「あきらめる」ことの大切さ。建築家は自分ですべての事柄を決定し、ディテールにとことんこだわる仕事ですが、育児が始まるとそうはいきません。「仕事をしていると子どもが気になるし、子どもといると仕事が気になる。葛藤もありますが、最近は鈍感力が身についてきました。例えば、忙しくても早く帰って家族と夕飯を食べたり、ビールを飲んですぐに寝ちゃったり。やってみると、結果はそう変わらなかったりするんですよね。すべてを自分がコントロールすることをあきらめることで、人が育つという面もあります(豊田さん)」。「私は、建築家の仕事と並行して7年間続けてきた大学助教の仕事を、辞める決断をしました。学生に対応する時間が足りなくなり、子どもと過ごす時間もボーッとすることが多く、体力気力の限界になってしまったんです。今やっている仕事も、細かいところには目をつぶってスタッフに任せている部分が多い。歯がゆい気持ちもありますが、今は我慢の時だと思っています(成瀬さん)」。育児も同様で、すべてを夫婦だけでやろうとするのではなく、あきらめが肝心。ベビーシッターや病児保育を利用したり、近所の知り合いやママ友に保育園の送迎を頼んだりと、周囲に頼ることが大切だと話してくれました。■「スケジュール管理」と「得意分野」で分担 本に登場する夫婦は、育児・家事の協力体制が完璧! それぞれの仕事や家族の行事など、あらゆる予定をスケジュール管理アプリで共有し、互いに助け合っています。「妻も仕事がかなり忙しいうえ、高齢の両親のサポートもある。だから、掃除や料理は僕がやることが多いんですが、家事は得意なので全然苦ではありません。妻は、買うと高いからと夜中に教材を自作したり、科学の実験装置を作ったりと、子どもの自発的な学習を促すための時間を惜しまない。お互いが得意なことを、自然と分担している感じです(三井さん)」「私は保育園への送り迎えや食事の用意、夫は掃除・洗濯・ゴミ出しなどを担当しています。私が出張の場合、夫は子どもにごはんを作って食べさせ、寝かしつけまでこなしてくれるので、本当にありがたい。2歳くらいまでまでは熱を出すことも多かったので、区の病児保育にはずいぶんお世話になりました(成瀬さん)」ほかにも、ルンバや食洗機・食材宅配サービスを活用したり、ファミリーサポートやベビーシッターを頼んだりと、両立するための方法は家族によってさまざま。試行錯誤しながら、自分たちに合ったスタイルを模索しているようです。■「クリエイティブな時間=1人時間」を確保する方法子どもが生まれるまでは1日中建築のことを考えていた建築家たちにとって、クリエイティブな時間をどう確保するかも重要な課題。仕事と子育てに追われる日々の中で、それぞれ工夫をしているようです。「子どもを寝かしつけた後で夜中まで本を読んだり考えごとをしたり、もう一度事務所に戻って作業をすることもあります。また、他業種の人に会ったり、面白そうなイベントに参加したりと、自分の世界を広げることも大事。どうしても夜の外出が多くなってしまうんですが、夫は快く送り出してくれます(成瀬さん)」「夕食はできるだけ家族そろって食べたいので、子どもを寝かしつけた後に1人で外出して、時間を確保することが多いですね、近所に3、4軒ある行きつけのバーで、ビールを飲みながら思考をめぐらせたり図面をチェックしたり。深夜1時ごろに帰宅して就寝、翌朝7時に起きるというサイクルです(豊田さん)」何かと忙しい子育て期に「自分だけの時間」を確保するのは難しいもの。お互いの仕事を尊重し合うこと、そして夫婦が同等に子育てスキルを身につけることが大切だと感じました。 ■ママ建築家・成瀬友梨さんにインタビュー! 働くママが子育てしやすい家とは?――まず、この本を出版しようと思ったきっかけを教えてください。成瀬さん:私は東京大学工学部建築学科の助教として学生の指導をしていたんですが、女子学生から「子育てと建築の仕事を両立する将来が想像できない。大変そうで、とても真似できない」と言われることが多かったんです。才能ある若者たちが「仕事か、子育てか、どちらかを選ばないといけない」と考えているとしたら、本当にもったいない。そこで、実際に両立している人々を紹介することで「自分にもできる!」ということを伝え、背中を押したいと考えたのがきっかけです。実際に、本が出来上がってみると、建築家に限らず、これから子どもを持とうとしている方や子育て中の方、会社のマネジメント層にも役立つ本になったと実感しています。――確かに建築家に限らず、子育てしながら働くことは「大変」というイメージが強いですよね。成瀬さん:実際に経験してみると、自分の時間が減ってしまうのは大変なのですが、豊かになったことの方がずっと多いんですよ。以前は、仕事に夢中で休日も常にインプットの時間でしたが、子どもがいると強制的にペースダウンするので、季節による太陽の光や緑の変化に敏感になりました。週末には公園で思いっきり遊んだり、保育園の友達家族と昼間からお酒を飲んだりと、世界が広がっていくのも楽しい。子どもができてからバリアフリーの大切さに気づくことができ、世の中には本当に多様な人がいることも知りました。――この本に出てくる建築家の皆さんは、会社の理解のもとで周囲と協力しながら仕事をしている印象を受けました。働くママが職場で協力を得るためのコツを、ぜひ教えてください。成瀬さん:子育てだけが大変なのではなく、それぞれにさまざまな事情があると認識することが、大前提だと思います。そのうえで、ほかの人が困っていたらいつでも相談にのる、協力する、というスタンスでいることが一番大事なのではないでしょうか。――子どもがいると、家に対する考え方も変わってきます。建築家の目線から見て、子育てしやすい家とはどんな家だと思われますか?成瀬さん:子どもが元気に動き回れるように、広くてのびのびした家がいいでしょうね。実利的には、玄関が広いのが一番。子どもが小さいうちは、ベビーカーや三輪車などいろいろと置くものがありますし、宅配便の荷物をちょっと置いておくのにも便利です。玄関で子どもの支度をすることも多いので、狭いと苦労するかもしれませんね。また、玄関が広いと全体の印象として余裕があるように見える、という効果もあります。――最後に、働くママ・パパへのメッセージをお願いします。成瀬さん:子育てを終えた方からは「子育ては大変だけど、さみしいくらいあっという間に過ぎてしまうもの」とよく言われます。その言葉を信じて、楽しんでいけたら素敵ですよね。私も怪獣のような子どもを抱えていますが、仕事も家庭も欲張りに生きていきたい。完璧じゃなくていいから毎日を大切にしていきたいと思っています。参考図書: 「子育てしながら建築を仕事にする」 (学芸出版社)著・編集 成瀬友梨ゼネコン、アトリエ、組織事務所、ハウスメーカー、個人事務所等、異なる立場で子育て中の現役男女各8名の体験談を集めたエッセイ集。仕事と子育ての両立に奮闘しながら、欲張りに楽しむリアルな姿が見えてくる。成瀬友梨 プロフィール1979年愛知県生まれ。2007年東京大学大学院博士課程単位取得退学。同年に成瀬・猪熊建築設計事務所共同設立。と2010年〜2017年東京大学助教。地域・ライフスタイル・コミュニケーションという観点から建築を考え、シェアをキーワードに設計を行う。主な編著書に『シェアをデザインする』『シェア空間の設計手法』等。
2018年02月27日日本でも、ディズニーランドで大人気のアトラクション「スペース・マウンテン」。1977年にアメリカのディズニーランドでこのアトラクションを設計し、一番最初に搭乗したというビル・ワトキンスさんが、87歳にして最後の搭乗を楽しんだそうだ。「The Orange Country Register」紙が伝えている。ディズニーの設計師から引退し、のんびりと毎日を過ごしていたビルさんだが、最近29歳のカイル・キングさんという新しい友だちができた。小さい頃から「スペース・マウンテン」の大ファンだったカイルさんは、地元の新聞の記事でビルさんが同アトラクションの設計師だと知り、ビルさんの元を訪れ“ジェットコースター愛”を語り合って意気投合。カイルさんはビルさんがここ13年間「スペース・マウンテン」に乗っていないことを知ると、「乗りに行こう」と提案。ビルさんは快諾し、「これが多分最後だろうね。お別れになるな」としんみりしながらもディズニーランドへ向かった。園内では杖と車いすを使いながら「スペース・マウンテン」へ。スタッフたちのはからいでビルさんが設計した細部まで見られるようにと特別に明りをつけて搭乗してもらった。搭乗後、ビルさんに感想を聞いてみると、「まぁまぁだね」と一言。そして、最後の搭乗だったはずなのに、「もう一回乗ってもいい?」とリクエストをして周りを驚かせたという。今度は明りを消し、通常通り暗闇で「スペース・マウンテン」を楽しんだビルさん。過去41年間、数百万人の人が楽しんだのと同じ方法で「スペース・マウンテン」に乗りたかったのだそうだ。「暗い方が、いいね!」と最後は満足気であった。(Hiromi Kaku)
2018年02月13日女優の真木よう子(35)が、1月中旬に所属事務所・フライングボックスとのマネージメント契約が満了となっていたことが30日、わかった。事務所の公式サイトで発表された。真木よう子独立理由について一部で「待遇面・金銭トラブル」と報じられたが、サイトでは「事実に反する部分が多く大変困惑しております」と否定。「弊社としては、今日まで誠心誠意マネージメント業務を行ってきたと考えております」とし、「契約更新にあたり、今後の活動について、真木よう子本人との考え、方向性の相違から協議の末、契約満了という結論に至りました」と経緯を伝えた。そして、「これまでパートナーという関係の中で長年を過ごしたうえで、双方とも納得しこの日を迎えました」と続け、今後について「現在契約中の広告および出演予定の映画の仕事については、引き続き弊社が責任を持ってマネージメントを担当させていただきます。期間満了以降の活動につきましては、本人より未定との報告を受けておりますので、改めてご報告させていただく事になるかと存じます」と説明。さらに、「関係者及び応援してくださっている皆様には多大なご心配をおかけし、また、ご報告が遅くなってしまったことを心よりお詫び申し上げます。今後も真木よう子へのご支援、ご声援の程よろしくお願い申し上げます」と呼びかけた。
2018年01月30日「かねてより独立のうわさがささやかれていた真木さんですが、じつはすでに所属事務所『フライングボックス』を辞めているんです。もともと事務所との契約は昨年12月23日で満了することになっていました。真木さんはそのまま契約を更新しなかったんです」(テレビ局関係者) 昨夏からトラブル続きで何かと世間を騒がせてきた、女優の真木よう子(35)。順風満帆な女優人生を送っていた彼女に“変調”が訪れたのは、昨年7月だった。ドラマ『セシルのもくろみ』(フジテレビ系)の主演に起用されたが、最終回までの平均視聴率は4%台と低迷が続いた。真木はツイッターに“土下座動画”を投稿するなど必死のドラマPRに励んだものの、ドラマはあえなく第9話で打ち切りに――。 そんなさなかに「コミックマーケットでフォトマガジンを販売する」と宣言して製作資金をクラウドファンディングで集め始めたのだが、これにも批判が殺到。さらに11月には、出演予定だった映画『SUNNY強い気持ち・強い愛』から、撮影直前での異例の降板も発表された。事務所側は「体調不良のため」と説明したが――。 「心ないバッシングに、たしかに真木さんは弱っていました。一時は激やせして、顔面蒼白。心身共に相当なダメージを受けている様子でしたが、仕事への意欲だけは失っていませんでした。体調も戻りつつあったんです。ところが、いつの間にか映画を降板することになってしまいました」(真木の知人) だが、世間から見れば、相次ぐトラブル直後の映画降板だけあって、「本当は、真木本人が“ドタキャン”したのでは?」と疑う声が噴出する結果になった。いったい、女優・真木よう子に何が起きているのか――。 一連の騒動の背景にあったのが、前所属事務所となった『フライングボックス』との長年に渡る“泥沼”契約トラブルだった。中学卒業後の98年、両親の反対を押し切り、俳優養成所『無名塾』に入塾した真木。00年に退塾した後、彼女は『フライングボックス』を新たな所属事務所に選ぶ。以降、両者は二人三脚で歩んできたはずだったが……。 「じつは、真木さんは10年以上前から、所属事務所との関係に悩んでいました。いちばんは待遇面での不満。事務所を信頼して、彼女は契約を更新する際も、言われるままにサインして、すべて任せてきたそうです。ところが、あるときあらためて自分の契約を見返してみたら、『えっ、これだけ?』となって……。真木さんからすれば、ギャラの額そのものではなく、信頼してすべて任せていたことを“騙された”と感じてしまったのでしょうね」(前出の知人) この数年は、契約更改のたびに真木と事務所の間でもめる状態になっていたという。そして昨年、前述のトラブルが続発したことで、真木は追い詰められることとなった。このことも、事務所との関係をさらに悪化させたという。 「“コミケ騒動”の際には、真木さんはツイッターなどで批判的な人たちから直接叩かれることになりました。こういうときに女優を守ることこそ所属事務所の役割なのに……。ただでさえ、これまでの待遇が腑に落ちなかった真木さんは、一気に事務所への不信感が募ってしまったようです」(前出の知人) 10年間たまりにたまった“怒り”が爆発し、ついに事務所を離れる決断を下すことになった――。 「昨年9月ごろから、事務所との話し合いが何度も行われました。真木さんの退社の意志は固かったとはいえ、最終的に事務所を辞める手続きが完了したのは年明けにずれこみました。まだ3社ほどCM契約が残っているようですから、それがすべて終わる今年7月以降に、名実ともに“独立”することになるでしょう」(事務所関係者) 今回の真木の独立と“契約トラブル”について、前所属事務所に確認を求めると、電話口で「えっ……」と絶句したきり、期日までに回答はなかった。真木の代理人を務める弁護士にも連絡を取ったが、「取材にはお答えできません」とのことだった。 「今後のことはまだ決まっていないようですが、独立後は事務所を通さず、個人として女優活動をしていくことになりそうです。彼女の演技力は誰もが認めるところ。独立は仕事の幅を広げるチャンスと、本人も前向きに考えているはずです」(前出の知人) 一皮むけた“新生・真木よう子”として、ふたたび輝くことはできるか――。
2018年01月30日ピロティとはピロティとは、2階建以上の建物で1階部分が柱のみの外構空間となっている建築物のことをいいます。この建築様式は、フランスで活躍した建築家ル・コルビュジエによって広められたとされています。その代表的な作品が「サヴォア邸」です。実はこの建築物、一度大学の授業で模擬演習として設計したことがあります(筆者は建築家専攻出身)。当時の設計技術では到底なしえない神業であったと、教授から学びました。余談が過ぎましたが、そんな神業は長い時を経て、近代住宅のひとつの様式として日本でも認知されるようになりました。その有効な活用方法についてみてみましょう。ピロティの有効活用(メリット)ピロティはかなり優れた建築様式で、そのメリットには以下のようなものが挙げられます。駐車場や遊戯スペースとしての利用津波災害から家を守る!(耐津波災害性能)ピロティは容積率に影響しない!一般的に多くみられるのが駐車場としての利用ですね。複数台駐車することができ、家自体が軒となるので、雨風を心配する必要がないですね。また遊戯スペースとして利用している住宅も見受けられます。のびのびと遊ぶことができるので、子どもの発育を手助けしてくれる様式です。物件を探していらっしゃる方は、参考にしてみるのも良いかもしれませんね!(ご近所の友人を招いてBBQもできちゃいますね!)そして、なんといっても津波災害から家を守ってくれるのが最大の特徴といえます。東日本大震災時でさえもピロティ建築が残ったことから、水害に強いといった認識が高まりました。また風通しも良いので、台風にも強いといえるでしょう。災害から家族を守ってくれる家は、教育環境としても安全といえますね!最後になりますが、実はピロティは容積率算定に関係しません。室内型のガレージなんかだと、延べ床面積の1/5までは容積率算定には入れなくて良いのですが、広いガレージを作る場合だと1/5を超えてしまい、容積率算定の基準となってしまいます。しかし先述したように、ピロティは面積に関わらず建築できるので、住居部分(部屋)の容積率を目一杯使うことができます(つまり部屋を広く設けられる)。この点もメリットといえます。まとめピロティは災害にも強く、子どもの発育にも適した建築様式であることが分かりました。物件探しをお考えのお母さんは、ぜひピロティ建築を提案してみてください!
2018年01月06日家づくりのプロである建築家さんが、テーマに沿って、過去に手掛けた住まいの事例とノウハウを解説するシリーズです。今回のテーマは「家族がくつろげるリビング」!今回は、荒木毅建築事務所(東京都杉並区)の荒木毅さんに、事例をご紹介いただきます。荒木毅建築事務所建築家・荒木毅◆作品名:CH13◆依頼者について:4人家族旦那様(40代後半)/奥様(40代後半)/お子様(13歳/10歳)※すべて建物完成時の情報◆所在地:東京都中庭で、家族のため空間をひとつながりに「家族で暮らすリビングは、広く明るくのびやかな空間でありたい……」依頼者のご要望のひとつに「中庭」がありました。以前住んでいた家に中庭があり、親しみを感じていたそうです。そこで中庭を中心に、リビング・ダイニングや書斎コーナーなど、家族のための空間が一体となり広く確保されるよう考えました。家族のための空間は、それぞれ使いやすい位置にありながらもひとつながりとなり、家族の気配を感じながらものびのびとした生活ができる空間構成となっています。家族一緒に暮らす生活が、より楽しくなるキッチンキッチンは家族の暮らす空間のなかに配置。奥様の使い方をそのまま形にした、機能的で丈夫なスチール製のキッチンは、家族と目の合う位置に設け、親子や夫婦のつながりを生んでいます。すぐ近くに杉板で作られた小上がりのダイニングでは、ちゃぶ台でお食事を。中庭に面したこんもりと盛り上がった、黒い人研ぎの土間にはダイニングテーブルも似合います。生活スタイルに合わせ、変化を楽しめると思います。外部との一体感も大切にした、土間や2階ホール1階の床のほとんどを、コンクリートの土間に。とはいえ、家族が長い時間くつろぐスペースなので、熱容量が大きいコンクリートを活用して蓄熱式床暖房を入れました。土間は泥のついた植木や自転車を入れても、食事を作る際に水などを飛ばしても大丈夫。気を使うことのない、丈夫な床です。2階にも家族のためのホールを作り、広い外部デッキとつながる空間としました。吹抜けで中庭ともつながっています。室内だけの「ひとつながり」でなく、外部空間とも一体感の味わえ、生活の仕方に極端に気を使わなくても良い包容力のある空間が広がります。合理的な採光がそのまま形になった外観建物南側の平屋部分は日差しをハイサイドライトより採り入れ、建物北側の2階建て部分は、中庭を介して日差しを取り入れています。中庭は木製縦格子で外部と、2階デッキは南棟のナナメの屋根で隣家と隔てられているので、中庭や2階デッキがワンクッションとなり、家族のプライバシーを守っています。中庭を介して1年中日差しが1階北側奥まで届くよう工夫しました。そんな合理的な採光がそのまま形になった外観も特徴です。建築家情報事務所名:荒木毅建築事務所建築家名:荒木毅HP:事務所所在地:東京都杉並区対応エリア:全国
2017年12月25日竣工とは竣工とは、建築工事が完了したことを意味します。また同じような意味に「竣成(しゅんせい)」といったものがあります。工事が完了した次には、確認の検査が行われます(竣工検査)。竣工検査からその後の流れについて、確認してみましょう。竣工検査後の流れ竣工検査工事施行者と工事の監理者である建築士による、最終チェックが入ります。完了検査の立ち会い竣工検査と同様、工事施行者・建築士と立ち会います。完了検査の立ち会いが無事に終えたら(工事完了後)、4日以内に地方公共団体などに「完了検査申請書」を提出する必要があります。しかしこの手続きについては、建築士が代行してくれます。完了検査にも立ち会います。建主検査工事施行者・建築士立ち会いのもと、建主(依頼者)による目視確認を行います。理想通りの設計となっているかを、今一度確認するわけですね。もし、計画的に言っていない点があった場合には、その箇所を指摘してするようにしましょう。引き渡し不具合がないかを確認する工事に不具合がないか、実際に立ち会って確認を行います。工事担当者や営業責任者とともに、不備がないかをチェックします。たとえば、床や壁などに傷や汚れはないか、建具の開け閉めはスムーズか、設備は正常に動くかといったことを、担当者に説明してもらいながら確認していきます。もし、この竣工検査後の立ち会いで不具合が見つかった場合には、引き渡しまでに修理してもらうか、入居後に修理するかを取り決めます。この場合の注意点としては、業者とその旨を約束する書類を控えることを忘れないようにしましょう。後々のトラブルを防止します。保証書をもらう立ち会いによる工事の修正などが済んだら、次は施行会社から以下のものを受け取りましょう。施行会社の押印のある「工事完了書」「鍵」と「保証書」「検査済証」(確認検査機関が発行)保証書には定期点検とアフターメンテナンスの内容や時期、設備などが故障した場合の連絡先などが書かれているので、大切に保管しておきましょう。竣工図が提出される追加工事なども含めた引き渡し時の図面を、建築士より渡される。瑕疵検査の立ち会い建主と工事施行者との間で、1年後に改めて竣工における瑕疵がないかを確認する約束をします。工事施行は、施工主と建築士とのこまめな連携が重要です。納得のいくよう、建築士を中心に相談を重ねていくのが良いでしょう。
2017年12月04日建築基準法とは建物を建てる際の敷地や構造、設備及び用途に関する守るべき最低基準を定めている法律のことをいいます。1950年に制定された建築基準法は、国民の生命、健康および財産を保護すべく、都市計画法、宅地造成等規正法、消防法などさまざまな法律の規制を受けます。このことから、建築基準法は建物を建築するうえで最も基本となる法律とされています。そのため、着工前の「建築確認」や工事中の「中間検査」、工事完成後の「完了検査」、違法建築物の「是正勧告」などについての規定も定められています。また建築基準法は以下の2種類に大別することができます。建物自体の安全性や構造・防災・衛生などについて定めた「単体規定」都市の防災や環境向上などの観点から定めた「集団規定」1の単体規定では、具体的には居室の採光(床面積の7分の1以上)や換気(20分の1以上の開口部を設ける)、トイレ、電気設備など、個々の建物を建築する際の基準がまとめられており、全国一律に規定されます。一方、2の集団規定では、敷地と道路に関する基準(接道義務など)、建物の用途や形態に関する基準(建ぺい率や容積率、高さ制限、各種斜線制限など)、都市再生特別地区等、防火地域、景観地区などが集団規定に当たります。また集団規定は、都市計画区域及び準都市計画区域に限ってその規定が適用されます。建築前に確認したい代表的な法令とは建物の建築には、実に多くの法令が絡んでいます。その代表例が、上記で述べた「建築基準法」といえます。建物建築時の基準となるこの法律ですが、そもそもほかの法令も理解していないと、これを理解することは難しいといえるでしょう。数ある法令の中でも、建築基準法と密接に絡んでいる都市計画法について確認してみましょう。都市計画法都市計画法とは、都市の将来あるべき姿(人口、土地の利用方法、主要施設等)を想定する都市計画に基づき、必要な事項を定めている法律のことをいいます。都市計画法では、計画的に街づくりを行う「都市計画区域」と、都市計画区域外の区域で放置すれば、将来、都市としての整備や開発、保全に支障が生じるおそれのある区域であるとして指定される「準都市計画区域」があります。また都市計画区域内では、積極的に市街化する「市街化区域」と、市街化を抑制する「市街化調整区域」とに線引きします。この市街化区域内では、異なる地域が混在しないよう、その地域ごとの用途や使用目的に合った建築物が建つよう、地域ごとに細かく分けられます(例:住宅地と工業地を分ける、など)。これを「用途規制」といいます。建物を建てるには、建築基準法に適しているかどうかを確認する前に、まず都市計画法に適しているかどうかを確認しなければならないといえるでしょう。
2017年11月30日