映画『日本のいちばん長い日』の完成報告会見が5月20日(水)に開催され、主演の役所広司に本木雅弘、松坂桃李、堤真一、原田眞人監督が出席。戦後70年を記念して製作された本作への思いを口にした。昭和史研究の第一人者・半藤一利の同名ノンフィクションを映画化。1945年、敗戦が濃厚となりつつも陸軍が本土決戦による徹底抗戦を唱える中で、昭和天皇、総理大臣に就任した鈴木貫太郎、陸相をつとめる阿南惟幾の3名を中心に、国の行く末を案じ、戦争を終わらせるべく戦った者たちのドラマを描き出す。「日本のいちばん長い日」はすでに岡本喜八監督の手で1967年に映画化されており、その時は阿南陸相を三船敏郎が演じている。役所さんは以前、半藤さんが原作と監修を務めた『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』で山本五十六を演じているが、1968年の『連合艦隊司令長官 山本五十六』でも三船さんが同じく山本五十六を演じているという“奇縁”も!役所さんはこの巡り合わせについて「嫌だなと思いました(苦笑)。『またか…』と思いましたしプレッシャーもあったけど、原田さんに言われると断れない(笑)」とオファーを引き受けた経緯を明かす。同じくプレッシャーを背負いつつ、本作に挑んだのが昭和天皇を演じた本木さん。原田監督は昭和天皇を映画で描くということについて「これまで阿南陸相を主人公にした映画は『日本敗れず』(1954年)と岡本喜八監督の『日本のいちばん長い日』の2本だけ」と語り、さらにそこでの天皇陛下の描写が、前者ではカメラ目線のみで、後者では先代の松本幸四郎が演じたが、引きの構図ばかりだったと説明。昭和天皇をきちんと描きたいという思いをずっと抱いていたと明かし、さらに2006年のアレクサンドル・ソクーロフ監督の『太陽』でイッセー尾形が昭和天皇を演じ、何事もなく公開を迎えたことで「これで全てが変わった」と本作の製作したいという思いを強くしたと語る。本木さんはオファーを受けた時の心境と決断について「逃げ出したい気持ちと逃したくない気持ちで揺れました。躊躇している時に義母の樹木希林さんが『私なりにあなたにこの役が来たことの意味が分かる気がする。原田監督は力のある監督だし天皇陛下を演じる機会はめったにないから受けるべき』と背中を押してくださいました」と明かす。撮影中も「畏れ多くもこんな未熟な自分が背負えるのかと不安だった」と漏らすも「監督に全てを任せる気持ちでカメラの前に立っていました」と振り返った。松坂さんは、徹底抗戦を訴える若き陸軍将校を演じたが役柄に関して「純粋で勝つことを信じて疑わずに生き抜いた男」と語る。原田監督は「坊主になるかがポイントだった」と語ったが、本人は全く抵抗がなかったようで「問題ないです。なんて楽なんだろうという感じ。坊主、いいですね」とあっけらかんと笑みを浮かべて語っていた。堤さんは山崎勉演じる鈴木総理を支える内閣書記官長を演じたが「51になりますが、僕が常に一番年下の状態はなかなかない(笑)」と重厚なベテラン俳優陣との緊迫したシーンを楽しんだよう…と思いきや「こんな緊迫感ある現場、もう嫌です!戻しそうになるくらい緊張した」と苦笑交じりに振り返った。改めて原田監督は戦後70年となるいま、本作を送り出すことの意味について「時代がどんどん、キナ臭くなっている。特定秘密保護法など、表現者を圧迫する、当時と似ている姿勢が政治家によって生み出されている。いまこういう作品を送り出す意義を感じています。キーワードは阿南が言う『軍をなくして国を残す』。この精神を継承していかなくてはいけないと思っています」と力強く語った。なお、この日の会見の場で、本作に戸田恵梨香、松山ケンイチが特別出演という形で参加していることが発表された。『日本のいちばん長い日』は8月8日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日本のいちばん長い夏 2010年8月7日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほかにて公開(C) 2010 NHK アマゾンラテルナ
2015年05月20日みなさん、こんにちは。北海道は札幌と東京の麻布十番で鑑定をしている、占い師の羽妙(うたえ)です。今回は離婚騒動で話題になっている、三船美佳さん【1982年9月12日生まれ】に注目!「自分の足で歩きたい」という決意に共感する女性は少なくないはず。気になるこれからの行方をみてみましょう。このたびの離婚騒動は今年の初頭から表面化したようですが、美佳さんの中では2012年頃から夫婦関係に疑問を持ったとお見受けいたしますよ。なぜなら美佳さんは辰巳空亡の生まれで2012年(壬辰)と2013年(癸巳)は辰巳空亡の年回り。空亡の年回りは判断力が鈍りがち。自分とはこういう人間だという思い込みのリミッターが外れることで意外な可能性が広がるときなのです。加えて2013年は干合という出会いの相。価値観を塗り替える何かと出会った。さらに大運という運気のステージの区切りも重なって新たな展開を迎えたのでしょう。ただ、美佳さんは心の支えとなる人がいてこそ能力を発揮できる女性です。今までのびのびと魅力を開花できていたのは高橋さんのおかげ。もしかすると高橋さんとはまた別の支えを見つけられたのかもしれませんね。さて。今年は離婚自体が思うように行きにくい。美佳さんの言い分が通らないまま時間が経ち、疲れきってしまいそうなのが心配です。また、大変忙しく子どもと一緒にいる時間が少ない様子。お子さんの環境に配慮するのはもちろん、なるべくお子さんから目を離さず、気持ちを察してあげることが大切です。しかし離婚のチャンスは2回あります!1度目は強気になれる3月。離婚というよりは暮らしの中に新たな習慣を取り入れるのかもしれません。また、それまでの行いが表に出る7月~8月にかけては美佳さんにとって「一番守りたいものは何か?」を考えさせられるでしょう。物事が思いもよらない方向に進むときでもあるのでゴシップには気をつけてね。2度目のチャンスはみずから区切りをつけられる2015年12月から2016年1月。各種ゴタゴタについても解決の方向にむかう兆しです。再婚の可能性についてですが、今のところはナシ! あるとするなら転趾殺(テンシサツ:生まれた日と同じ干支が年回りに巡ってくること)を迎える2018年前後が考えられます。この時期は美佳さんが心から望むものを手にできる運気がめぐってきますよ。美佳さんだけでなく、どなたにも悩みはあるもの。迷ったり不安になったとき、軽はずみな思いつきで進んでしまうのは危険。さらに、恋愛や結婚が絡むとより一層、悩みや不安は深くなってしまいますよね。そんな人生の岐路に立たされたときに頼りになるのが四柱推命という占いです。私は巷の四柱推命よりもさらに詳しく「身旺身弱」という秘伝を加味しての占いも監修していますよ。もしあなたが今、そんな悩みを抱えているなら、まずはご自身の恋愛傾向について こちら から占ってみてくださいね!■無料占い あなたの恋愛傾向(スマートフォン限定) 的中鑑定に希望が湧く!「北海道の母うたえ」雪をも解かす深愛の占者
2015年03月20日映画『アゲイン 28年目の甲子園』が1月17日(土)に公開を迎え、主演の中井貴一をはじめ、波瑠、工藤阿須加、柳葉敏郎、大森寿美男監督が舞台挨拶に登壇した。重松清の小説を原作に、元高校球児を対象にした「マスターズ甲子園」を題材にした本作。かつて、県大会の決勝まで進みながらも甲子園の土を踏むことが出来なかった中年の主人公をはじめ、オヤジたちが甲子園を目指して奮闘するさま、その過程で家族との関係を見つめ直していく様子を描く。中井さんは「日本で大人が観られる映画が少なくなった」と語り、本作は「大人に向けたいまの思い、青春はまだ終わってないということを伝えられたらと思って作った」と語り、中高年が目立つ客席からは拍手が沸き起こった。中井さんは自身のポリシーとして出演作は公開後に、自分で映画館に足を運んで観るようにしているため、完成した映画を「まだ観てない」という。それでも撮影を述懐し「昨年の11月、12月に撮影したんですが、甲子園球場をお借りできるのはプロ野球がオフシーズンのときだけで、なぜオフシーズンかというと寒すぎるから(笑)。プロでも野球はやっちゃいけないよ、ケガするよ、という時期に撮影しました。練習は8月、9月の39度の炎天下で撮影は12月。筋肉どうなるんだ?と思ったら案の定、50を超えた2人(※中井さん&柳葉さん)は軽い肉離れを起こしまして、野球って大変だなと改めて感じました…。あの野球のスパイクは何なんですか?足袋の下に鋼が付いているようなもので、あれでダッシュしろと言うもんだから、とっさに筋肉が付いていかなかった」と恨みつらみを口にする。柳葉さんも「50を3つ、4つ過ぎると寒さとか体力とかいろいろ過酷(苦笑)。(劇中で)ちょっと足を引きずってるところありますが、前日に(肉離れを)やりました…」と明かす。それでも“聖地”甲子園のマウンドに立ったことについて、柳葉さんは「光栄でした」と顔をほころばせていた。波瑠さんは、中井さんと道の真ん中で言い合いをするシーンがあるが、中井さんはこのシーンについて「(ロケ地の埼玉県の)川越の目抜き通りで撮影したんですが、1カットで撮るので昼からずっと稽古してたんです。その時はカメラがない中で商店街の真ん中で、『この人たち何?』と思われながら相当やってました(笑)」と明かす。その甲斐あって、本番は1発OKだったそうで、波瑠さんは改めて中井さんについて「すごく頼もしい先輩です。(中井さんとの共演は)常に緊張感があるけど、それをほどいてくれるんです。言葉ではなく空気で包んでくださり、ありがたかったです」と語った。この日は、主題歌「夢のつづき」を歌う歌手の浜田省吾からのメッセージも寄せられたが、20年来の知り合いである中井さん、“ハマショー”世代の柳葉さんは感激。同曲を「ずっと家で流している」という工藤さんは、両親が浜田さんのファンだそうで「母に『主題歌誰なの?』と聞かれて『浜田省吾さんらしいよ』と行ったら、それだけで『私、見に行くわ!』と言ってました」と明かした。『アゲイン 28年目の甲子園』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アゲイン28年目の甲子園 2015年1月17日より全国にて公開(C) 重松清/集英社(C) 2015「アゲイン」製作委員会
2015年01月19日映画『アゲイン28年目の甲子園』の初日舞台あいさつが17日、東京・丸の内TOEIで行われ、キャストの中井貴一、波瑠、工藤阿須加、柳葉敏郎と大森寿美男監督が出席した。主演の中井は、「大人の人に向けて、青春は終わってないんだと感じて頂ければと思いながら作った映画です」とあいさつしつつ、「まだ観てないもんですから、どんなシーンがあるのか……。数日のうちに必ず拝見します」と明かして、観客の「ヒドい!」という声に平身低頭。そんな中井に、波瑠は、「本当にすごく頼もしい先輩。撮影中は緊張感もあるけど、それを解いてくれるような空気がある。言葉ではなく空気で包まれているような感覚でした」と尊敬の眼差しを向けていた。本作の撮影では、実際に甲子園球場を使用しており、柳葉は、「お芝居どうこうよりも、甲子園のマウンドに立ったことが印象的。日本人としてこんなに光栄なことはない」と大感激。一方、冬場の撮影だったため、「『ケガをするから、寒い時期はやっちゃいけませんよ』というのがオフシーズンなのに、そこに押し込まれた」とこぼした中井は、「8月に1ヶ月間練習したんですけど、撮影は12月。50歳を超えた2人は案の定、肉離れしました」と柳葉と共にケガに見舞われたことを打ち明けていた。また、本作の主題歌には、浜田省吾の10年ぶりの新曲「夢のつづき」が起用されており、「『この映画は人の思いをつなぐ作品です』とおっしゃっていた中井貴一さんの言葉を思い出します。その思いの連なりが、来場されたみなさまの心を温めることができたら、この作品に参加させて頂いた1人として誠に幸せです」と浜田からの手紙が読まれる場面も。中井は浜田と20年来の知り合いだそうで、柳葉は、「中井くん良いな~。今度、俺を紹介してくんない?」とアピールして笑いを誘っていた。重松清の同名小説を実写化した本作は、元高校球児たちが再び甲子園を目指す実在の大会"マスターズ甲子園"を描いた作品。元高校球児の坂町晴彦(中井)は、亡くなった元チームメイトの娘・美枝(波瑠)と出会う。父親の思い出を追い求める美枝と接するうち、坂町は仲間とともに大会への参加を決意する――というストーリーで、映画は全国公開中。
2015年01月18日女優でタレントの三船美佳が26日、東京・アーバンドック ららぽーと豊洲 センターエントランスで行われた「~こどもたちの未来にやさしい灯りを灯そう。~グリーンエネルギークリスマスセレモニークリスマス点灯式&シンボルミュージックライブ」に、ソノダバンドとともに登場。同イベントは、経済産業省資源エネルギー庁が、再生可能エネルギー普及啓蒙の一環として、10月27日、『第25回東京国際映画祭再生可能エネルギーシンポジウム』において、再生可能エネルギーをテーマに、コマ撮りで製作したストップモーションムービー『ブロックタウン』を上映した。その流れを受け、ダイヤブロックジュニアを15000個使った、全長3メートルのオリジナルXmasツリー、「ブロックツリー点灯式」を開催した。また、ブロックの「piece」と平和を意味する英語の「peace」をかけている。同ツリーは、点灯式前日の11月24日(土)、25日(日)に、“One Piece”サンプリングと称して、親子連れのお子様を対象にダイヤブロックジュニアを1ピースずつ配布。2日間で未来を担う1000人の子どもたちがブロックを手に、ひとつひとつに思いを込めて作りあげた。サンタをイメージしたワインレッドの衣装で登場した三船は、「普通なら、『今日は生憎の雨ですね』というあいさつから始まるじゃないですか。でも、雨はグリーンエネルギーの源です。水力発電の源が雨なので、そう考えると凄くハッピーなものすよね。たとえば、雪もドカッと降って大変な地域もありますが、その雪を活用するというのは素晴らしいことですね」と、グリーンエネルギーを勉強して発想を変えたという。また、できることとして、「LEDもコスト高くて、なかなか手を出しづらかったけど、最近はコストが掛かっても地球にいいこと、お財布にいいことを頑張って、力あわせてやるというのは大事だと思いました」と、訴えた。そして、三船がブロックをツリーに置いて、「ブロックツリー」を完成させて点灯。ブロックツリーについて、「一人ひとり、たくさんの方が、一つ一つ積み上げて完成したツリーは重みがありますよね。一人では成し遂げられないものなんだなぁと、エネルギーを感じます」と、感慨深げに語る。三船・高橋家のクリスマスは、「いつも家族で集まって、ジィジもバァバも迎えて過ごします。旦那様が音楽やっているので、生のクリスマスソングを歌ってくれて、娘もギター弾いたり、歌ったりして過ごします」という。最後に、「今日感じるものがあったら、グリーンエネルギーについて、家族や恋人同士で話し、どんどん声上げて調べていっていただけたらと思います」と、訴えた。また、今回のセレモニーでは資源エネルギー「ブロックタウン」製作委員会が、再生可能エネルギーをテーマに、コマ撮りで製作した“ストップモーションムービー”が放映された。 資源エネルギー庁「ブロックタウン」製作委員会は、日本のエネルギー政策として、今後ますます重要となる、再生可能エネルギー(風力発電、太陽光発電、中小規模水力発電、バイオマス発電、地熱発電)をわかりやすく伝えるため、約10万個のブロックを用いたムービーを製作。 今回の製作には、約10万個のブロックと約2,300回の撮影シャッターを切り、実に500時間を超える製作時間だったという。
2012年11月30日石原裕次郎の没後25年の節目となる今年、『黒部の太陽』『栄光への5,000キロ』の完全版を全国で上映するプロジェクト“裕次郎の夢~全国縦断チャリティ上映会”が発足され、23日に都内で行なわれたプレミア上映会に渡哲也、石原まき子夫人らが登壇した。その他の写真1968年に初公開された『黒部の太陽』は、三船敏郎と石原裕次郎が主演し、世紀の難工事といわれた黒部ダム建設の苦闘を描いた超大作だが、裕次郎氏の「映画は大きなスクリーンで観てほしい」という生前の願いを汲み、これまで特別上映以外に一般公開やビデオ・DVD化されてこなかった幻の作品だ。今回は劇場公開より44年ぶりの上映となり、石原プロモーションとCSエンターテインメントチャンネル「チャンネル銀河」の協賛で行われる本プロジェクトの収益は東日本大震災の被災地に寄付される。実行委員の応援団長を務める渡は「『黒部の太陽』は日本人の魂と勇気がテーマです。そして三船敏郎さんと石原裕次郎さんの勇気と決断がなければ実現しなかった映画でもあり、特に裕次郎さんにとっては思い入れの強い作品でした」とコメント。まき子夫人は「今から44年前、裕次郎さんが33歳だったときに製作した作品をみなさまに拝見していただけてうれしい。東日本とみなさま方の少しでもお役に立ちますよう実行委員会を成功させたい」と話し、会場からは大きな拍手が起こった。記者会見でまき子夫人は「33歳の裕次郎がそこから出てきたようで感慨無量です」と当時を振り返り、“敗戦後の焼け跡の中から文明を築いていく日本人の勇気の記録である”という作品の冒頭部分の言葉に触れ「戦争の体験者として、時間はかかっても立ち直っていただきたい。必ず日本は復興すると信じたい。裕次郎の作品を後世に残し、いまの時代の人たちにわかっていただけるチャンスをいただけたことは幸せ」と語った。“裕次郎の夢~全国縦断チャリティ上映会”は、5月に九州地区からスタートし全国を縦断。被災地では無料上映会を行なう予定。
2012年03月23日映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六 −太平洋戦争70年目の真実−』が日本外国人特派員協会(東京・有楽町)にて12月10日(土)に上映され、主演の役所広司と成島出監督、プロデューサーの小滝祥平が記者会見に臨んだ。戦争に反対する立場でありながら司令長官として日米開戦の口火を切ることになった山本五十六。彼の葛藤や苦悩、そしてブーゲンビル上空に散るまでの半生を描きつつ、新たな視点で太平洋戦争の姿を綴る。「恥ずかしながら山本五十六についてこれまでほとんど知らなかった。子供の頃に、三船敏郎さんが演じている映画を観て、三船さんのイメージでした」と明かす役所さん。今回演じるにあたって「日本が間違った方向に行かないようにと、ずっと考えていた軍人。どういう喋り方をして、どういう顔で部下の話を聞いていたのか?そういうことを1カット1カット注意して演じました」と真摯に語り、「映画の力は下手な外交よりも良いものだと信じています。世界中の人々にこういう戦争があったと知ってもらいたい」と呼びかけた。外国人記者からは日本の戦争における加害責任を問う声もあったが、小滝プロデューサーは「歴史は球体であり、光の当て方によって見方が変わる。いろんな意見があることは分かっていますが、大事なのはお互いに違うということを認識すること」と訴え、成島監督も「話し合い、語り合うことで戦争のない未来に繋げることができれば嬉しい」と語った。同日の早朝、脚本家の市川森一さんが肺がんで逝去したことが発表されたが、役所さんと市川さんは同じ長崎県の諫早市の出身。しかも、役所さんの兄が市川さんと同級生で子供の頃から親交があったという。会見前に訃報を聞いたという役所さんは「作家としても同郷の先輩としても尊敬できる方でした」と沈痛な表情。市川さんは、先ごろNHKで放送されたドラマ「蝶々さん」など、故郷の長崎を舞台にした作品を数多く手掛けおり、役所さんは「お会いして長崎の歴史についてお伺いしたかった…。残念、がっかりです。『親戚たち』で初めて現代劇の連続ドラマに出演させていただき、代表作と言える作品ばかり書いていただきました。東京での兄代わりの存在でした」と静かに語った。『聯合艦隊司令長官山本五十六 ―太平洋戦争70年目の真実―』は12月23日(祝・金)より全国にて公開。■関連作品:聯合艦隊司令長官山本五十六 ―太平洋戦争70年目の真実― 2011年12月23日より全国にて公開© 2011「山本五十六」製作委員会■関連記事:役所広司「魂安らかになれば」五十六の故郷・長岡“冬花火”に感激役所広司、山本五十六を演じ「どうして戦争が起こったのか考えるきっかけになれば」
2011年12月12日一見“犬離れ”したライオンのような出で立ちと、“ブサかわ”な風貌で全国区の人気を集める秋田犬“わさお”。青森県鯵ヶ沢町に実在するわさおの自然な姿を、そのままフィルムに焼き付けた映画『わさお』が誕生した。「いままでの犬映画とは違う」方法で、メガホンを取ったのは『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』で、第二の人生に賭ける男と家族の絆を映し出した、錦織良成監督。初めての犬映画という挑戦に込めた思いを語ってもらった。わさおは“三船敏郎以上の存在感”実は、映画化のオファーを受けるまで「わさおのわの字も知らなかった」と明かす監督だが、監督を引き受ける決意は、わさおに会って確信に変わったよう。「元々この企画は、わさおの顔を見て『三船敏郎以上の存在感』と認めたプロデューサーの伊藤(満)さんが持ち込んだものだったのですが、実際に初めてわさおに会ったときは、“孤高の犬”という印象を受けました。訓練犬ではないので、簡単にしっぽも振らないし、人間に媚びないというのがかっこよかったですね」。訓練犬でもタレント犬でもない、わさお“本人”の大抜擢は、並大抵の挑戦ではなかったはずだが、そこには大の犬愛好家としても知られる主演の薬師丸ひろ子さんの並々ならぬ思いによる支えがあった。「薬師丸さんと初めてお会いしたときに、『わさおは僕たちの言葉も気持ちも汲み取るから、本当に優しい気持ちで撮らなければならない』と約束したんです。わさおの前では、わさおの演技ができてないとか言わない、そう思わないこと。形としてとりあえず動いてもらうのではなく、心からわさおにいい演技をしてもらいたいと思いながら現場で動く、というかなりアナログな体制をとりました。そこには、ペットとして、動くぬいぐるみのように可愛がる人たちに対しての、柔らかい戒めも入っているのですが、人間と犬の対峙、わさおも犬としてそこに存在しているというのを尊重したうえで人間が見てあげるという。もし、わさおの姿がすごく自然体に感じられたら、それは一同がわさおを信じて撮ったおかげかなと思います」。そこで監督が打ち立てたスローガンは「わさおのNGカットはなし」!多い時には一日5、6時間わさおのためにカメラを回し、全く動かない時は2、3時間待ち続ける。わさおの撮影シーンだけで55時間にも及んだ。「お手もお座りも無理なので、我々がわさおに何かをやらせるというのは到底無理で。わさおが寝るシーンでは全部待ってますから。だから、思っていた画が撮れなくても『仕方ないな、明日撮るか』という雰囲気で現場を後にしていたので、苦労したかと言えば本当は苦労だと思わなきゃいけないんだけど、現場でそう思わないようになっていたので、気がついたら一か月で撮れきっていて。動物だからテレパシーみたいなものが伝わるんじゃないでしょうかね、最後の一週間は『台本を読んでたんじゃないの!?』と思わせるくらい、ミラクルショットの連続で、3、4割のシーンは最後の一週間で撮れてるんですよ。諦めずにカメラを回した、無欲の勝利ですね」。犬と人間でも「気持ちは通じる」この“自然体”へのこだわりは、わさおだけでなく、鯵ヶ沢町で暮らす人々を演じる周囲のキャストにも伝播していった。わさおの飼い主、菊谷節子さんを演じた薬師丸さんもそのひとり。スクリーンに映る薬師丸さんの目には、本物の“愛”がこもっている。「実際の節子さんは、多くを語らないけどみんなを見守っている“日本のお母さん”のような方なんです。一日に2時間のわさおの散歩を3回もするのですが、一切不平不満を言わない。わさおがいることで自分も元気になるし、みんなを繋ぐから、そのためにもわさおが元気でいなくてはいけないという姿勢に頭が下がるばかりで。現場で薬師丸さんとも話して、節子さんの思いのところで嘘をついてはいけないと。薬師丸さんには、演技を超えた愛の伝わる演技をしていただけたので、何も言うことはなかったですね」。わさおを撮ることで、「気持ちが通じる」ということを自身で体感したという錦織監督。スクリーンに映る、わさおからはその“気持ち”がきっと伝わってくるはず。特集「『わさお』犬好き女子が証言!“ココが違う”わさおが大好き!」■関連作品:わさお 2011年3月5日より全国にて公開© 2011 映画『わさお』製作委員会■関連記事:国民的人気のブサかわ犬に逢いたい!『わさお』ワンちゃん募集企画実施中“ブサかわ”秋田犬・わさお主演!『わさお』パンフレットを5名様にプレゼント“ブサかわ犬”わさおが青森から上京!東京観光を満喫薬師丸ひろ子、22年ぶりに映画主題歌を歌う!「もう一度新しい挑戦を」
2011年03月04日世界のナベアツの長編初監督作、“5秒に一度笑いがある”ギャグ・エンターテイメント映画『さらば愛しの大統領』。人気芸人、実力派役者が大量投入された本作をグンと盛り上げる立役者がW主演の芸人、ケンドーコバヤシと宮川大輔だ。3人は、宮川さんがNSC大阪校9期生、ナベアツさんが同10期、ケンコバさんが同11期と“同世代”。本作の面白さからは、それぞれのお笑いセンスはもちろん、厚い信頼と友情がにじみ出ている。大阪合衆国初代大統領暗殺犯を追う主人公の大阪府警の凸凹コンビ、美人に弱い番場刑事(ケンコバさん)とキレやすい早川刑事(宮川さん)。キャスティングはプロデューサー、監督からのご指名で脚本はほぼあて書きとあって2人は、“あ・うんの呼吸”で絶妙な掛け合いを繰り広げている。ケンコバ:そのままやることができましたね。僕は役によっては30キロ減量したり、そういうことを平気でやれる役者。歯を抜いたり手を抜いたりとかね(笑)。でも今回はそのままで。ホンマに普段の関係の感じで出ていますからね、役柄的にも。掛け合いも結構普段と変わんないです。宮川:あて書きなんで、何の役作りもしてないですね。それが凄いですね。素と言うたらあれですけど、ナチュラルな感じです。オン・オフ共にじゃれ合うように仲睦まじい2人は、初対面から好相性だったという。ケンコバ:僕、初対面でひと晩中、DDTってプロレス技かけられたんですよ。宮川:(ケンコバさんが)ラグビーやっていてガッチリしていたんで珍しくて、ずっとプロレスやってましたね。大好きやったんで、プロレス。ケンコバ:会った瞬間は、もっと先輩後輩の感じやったんで思わなかったですが、いまは仕事もプライベートもすごく密に一緒にさせてもらっている。ホンマに地域が一緒やったら、ずっと遊んでいたやろなと思いますね、僕は。宮川:一緒の歳なんですよね。僕は2年先輩ですけど、そんなんどうでもよくなってきて。めまぐるしい展開の中で笑い、涙を誘う個性派バディぶりを発揮。参考にしたイメージがあったとかなかったとか…。ケンコバ:『ひとひらの雪』っていう映画を…。宮川:うそつけ!ケンコバ:『君に届け』を参考に。三浦春馬くんの表情の作り方とか参考に…。宮川:どこまででまかせを…。ケンコバ:「あぶない刑事」とかすごい好きでしたよ。今回、仲村トオルさんが出ていらっしゃるけど、もし木の実ナナさんが出演されていたら涙で仕事にならなかった。ベンガルさんとかね。宮川:「あぶない刑事」は僕も!あと、「トミーとマツ」とかも好きでしたね。トミコ、あれ面白かったですね。劇中では、2人が刑事になったきっかけの幼少期の思い出が綴られているが、実際に2人が芸人になったきっかけはというと…。ケンコバ:ツレやったヤツがずっと芸人になりたいって言っていて『一緒にNSC行ってくれへんか?』と言われて、入ったら肌に合ったんでしょうね、こんな簡単な仕事があるのかと当時、思いまして。その気持ち、いまでも多少あります(笑)。養成所っていっぱい人がおるけどホンマにおもろい奴はひと握りやったんで、こんなアバウトで入ってきた俺でも結構上位陣食い込めるんや、と。全く面白くない奴がいまでも残っていたりしますけどね。陣内(智則)、たむけん(たむらけんじ)とか、全くおもろないですね。宮川:やめなさい、面白いよ。ケンコバ:いまは面白いですけど、NSC時代は一回も笑ってないですから。中川家とか最初から面白かったですね。正直、最初から面白かった奴、NSCで一発目からドカンと受けたのは中川家と俺だけちゃいますかね。ちなみに、たむけんと陣内は、もうホントにシーンって…(※3組ともケンコバさんのNSC同期)。宮川:もう、ええって!僕はね、芸人になろうじゃなくて芸能界入りたいなぁ、思っていたんですよ。お笑いは好きやったんですけど、まさか自分がなれるとは思ってなくて。で、知り合いに関西のアナウンサーがいて吉本やったら口きけるぞって感じで紹介してもらったのがNSC。途中入学で入学して、いろんなものを見ていてみんな面白かったんですけど、特に好きやったほっしゃんのコンビが面白いなぁって思いながら見ていた。ほんならほっしゃんの相方が辞める言うて、その後、組んではいなかったですが一緒にやっていたら『卒業公演やってみようか』ということになり、やったのがどっかのTV局に引っ掛かって『オーディション受けに来てくれ』と。そこからでしたね。今回、映画初主演の大役をこなすなど、揃ってここ数年、役者業もノッている。宮川:憧れとか、『誰になりたい、こんな風になりたい』とかないです、やっぱ僕らしくやれれば。役者さんとばっかりやと、お笑い、バラエティで芸人と話したいと思いますし、芸人ばっかりになると飽きるんじゃないですけど、役者さんと飲みに行ったりして面白い、と思ったりします。そうやって広がっていくのが面白いですね。芸人と俳優の仕事は、8:2くらいのバランスですかね。ケンコバ:僕(にとって)は人妻の危険なアルバイト、ですかね、夫に内緒の。バイトでも本気でやっています。相手満足させないと。やっぱりイメージは、三船敏郎さんです。宮川:ホンマ?ケンコバ:僕が死んだときにはどしゃぶりの雨の中で鎧着て泥だらけで立っている写真を使われたいなぁ。それに早く海外でコバヤシと呼ばれたい。それからかなり年とってから娘作って、その娘に未成年で結婚されてみたいなぁ、と。宮川:…。本作のメッセージ、“笑いは大切”には、ナベアツ監督同様、強い思いがある。ケンコバ:笑っていたら気持ちいいですよね、怒っているより、絶対。記念日に、愛する人と手を繋ぎながら観てほしいです。いま、カップルって一緒に悲しい映画観てしまいがちやと思うんですよ。『泣こう』みたいな。一緒に悲しい映画観るより『笑おう』の方がいいと思いますね。宮川:救われていますね、絶対。落ち込んでいたりしたとき、友達とかポソッと言うてくれたりするとこう立ち直れるかもしれない。だからこの映画を観て、元気になってほしいです。で、大阪行ってみようかな、とか。ケンコバ:そう、大阪観光行ってもらいたいですね。ほんまにアホッぽいところなので、用意されたものじゃなくて、自分で面白いものを探す旅とかいいと思います。ヘンなおばはん見にいくとか。宮川:僕、出身が京都やったんですけど、大阪行ったときに通天閣の下の雰囲気ってえげつなかったんですよ、ダンボーラーとかホンマに面白いおばちゃんとかおじちゃんとかいて。みんな結構ホントに面白いんですよ。ケンコバ:拾った靴と、ピカピカに磨いた10円玉を10円で売っていたりしますよ。慈善事業ですよね、ピカピカに磨く手間の分。12円くらいとったらいいのに。■関連作品:さらば愛しの大統領 2010年11月6日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2010「さらば愛しの大統領」製作委員会■関連記事:宮川大輔吹石一恵からは「嫌い」、釈由美子にはセクハラを暴露され散々…“迷”コンビで突撃『さらば愛しの大統領』舞台挨拶付き試写会に10組20名様ご招待ナベアツ政界進出に前向き発言!?「デートしたい芸人ランキング」あの人気コンビとのドライブデート希望者多数!ランキング企画!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5デートしたい芸人といえば?
2010年11月04日無謀、無茶だなどと思う前に“役者の本能”とでも言うべきものがうずくのか?阿部寛にとって、周囲の声など演じることを思いとどまる理由にはならないようだ。黒澤明の傑作『隠し砦の三悪人』のリメイクに、原作の熱烈なファンの多い司馬遼太郎の「坂の上の雲」(NHK)、東野圭吾の人気シリーズの「新参者」(TBS)など、「オリジナルを超えられない」、「映像化不可能」と言われる作品に次々と出演し、存在感を発揮してきた。そして今回、ヌーヴェルバーグの傑作『死刑台のエレベーター』に出演。製作決定の報に対して、おそらく否定派の方が多かったのではないだろうか?もちろん、それでも阿部さんは演じている…しかも楽しみながら。果たして阿部寛を突き動かすのは何なのか――?“エレベーターに閉じ込められる男”はシミュレーション済み?阿部さんが演じた時籐は、吉瀬美智子演じる愛人の夫を殺害し、逃走を図るもエレベーターに閉じ込められてしまう男。ほぼ全編にわたって阿部さんの演技は狭くて四角いハコの中…。「エレベーターに閉じ込められるって、誰でも夢で一度は見たことあるんじゃないかな?僕がよく見るのは、エレベーターが急上昇して止まらなくなって、100階くらいまで行っちゃう夢(苦笑)。だからある種、シミュレーションができてて、初めて演じるという気がしなかった(笑)。楽しく、孤独に(笑)やらせてもらいました」。映画で、ほかの共演者とほとんど絡むことがないというのもかなり珍しい。「たった一人で追い詰められた人間がどうするのか?それも面白かったですね。僕、『ランボー』なんか好きなんですよ(笑)。それが今回はエレベーター。隙間との戦いです。真四角のハコの中で大の男が繰り広げる必死の戦い。オリジナルを観たときに、最後の最後でドアが開いたときに男が見せる表情がすごく印象に残ってた。その“顔”こそが、この男の人生全てなんじゃないか?と。そういう男を演じるのは楽しかったですね」。「楽しい」とは言うものの、時籐という男の憔悴していく様子は“迫真”という言葉がぴったりの熱演である。相手は見えない中でどのようにあのテンションを保ち、役を作り上げていったのだろう?「今回は運よくと言いますか…蜷川(幸雄)さんの10時間もの芝居を終えた翌日にクランクインだったんです(笑)。それこそ(公演期間の)2か月ずっと追い込まれてて放心状態で。緒方監督からは『そのまま来てください』って言われました。だからもう、脱力した状態で現場に行って、それをそのまま役に移行した。時間が経ってから自分の芝居を見たとき、こんな芝居を演じていたことを忘れていたら面白いだろうなと思いました。計算も何もなく演じた。『覚えてない』ってことはそういうことですから。もう一度同じ芝居やれと言われても、変に考えちゃってだめだろうね」。「自分に肉付けできるように考え、楽しんで演じてます」では、改めて冒頭の質問に戻ろう。「この作品をなぜ映像化?」と反対する者の声が決して少なくない作品になぜ挑戦するのか?その裏にはどんな思いがあるのか?「『原作、オリジナルを超えることはできない』と言われることは多々ありますが、そこで役が自分の一部になる、肉付けをできるようにと考えながら楽しんで演じてますね。例えば『隠し砦の三悪人』で、三船敏郎さんが演じた役をやったとき、あの役のどんなところを盗んで自分のものにするか?僕にとっては馬上のシーンがそうで、あそこだけはあのまま表現してやりたかった。あとは自分流に分解して、最終的な到達点が同じ意味になるようにする、ただそれだけです。今回も本当に有名な作品で、この“力のない男”を演じるチャンスだ!と。フランス映画のフッと力を抜いたあの世界観に身を投じて、自分を映像で客観的に見ることができる。自分の中でもすごい経験になるとね」。常に演じる役から何が吸収できるかを考える。そんな阿部さんのスタイルがうかがえるが…。「リメイクの場合は特にそうかな。(オリジナルの)この役者は、自分の発想にないものを持ってる。それを真似して、盗んで、自分の肉にしようとする。あとは、新しい作品に臨む上ではこれまでと同じことをやるのではなく、できるだけ違う方向に引き離していこう、ということは意識してますね。もちろん、自己満足にだけ陥ったら見ている人は醒めてしまうからそこは気をつけていますが」。つかこうへいとの出会いが教えてくれたこと幾度となく口をつく「楽しい」という言葉。演じることに楽しさを覚えるようになったのは、今年亡くなった演出家のつかこうへいさんとの出会いがきっかけだったという。20年近くも前につかさんの「熱海殺人事件 モンテカルロ・イルージョン」に出演。バイセクシャルの刑事役が称賛されると共に、二枚目役の多かった阿部さんのイメージを一新した。「そのころは自分の幅なんて本当に小さかった。イメージとか、くだらないものが邪魔してて。そこをつかさんが、舞台で強制的に壊してくれた。そのときは理解できなかったんだけど、2年、3年と経つうちに、『あのとき、あそこまでできたんだから今回はこれができるんじゃないか?』と自分で考えるようになった。最初に思い切り広げてもらったから、そこで自分なりの選択肢が持てるようになった。すごく演じるという世界の中で“遊ばせて”もらったんだなと思います」。「僕は決して芝居がうまくない。だからこそ越えたい壁がいろいろあるんです。壁を高く感じ続けているうちは大丈夫かな(笑)と思いますが」。演じ続ける、挑戦し続ける理由をこう語り、“不敵”とも言うべき笑みを浮かべる。。少なくとも彼がチャレンジし続ける限り、どんな「映像化不可能」作品もまずは観てみたい――。そう思わせてくれる笑みだった。■関連作品:死刑台のエレベーター 2010年10月9日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2010「死刑台のエレベーター」製作委員会■関連記事:吉瀬美智子「毛穴が分かる顔アップ」に困惑吉瀬美智子&阿部寛、年代物の貴重なワインを壇上でゴクリ!2つの事件が導く衝撃の結末『死刑台のエレベーター』試写会に20組40名様ご招待阿部寛悪女に悩まされる恋「したことある」仏映画の傑作『死刑台のエレベーター』が吉瀬美智子×阿部寛でリメイク!
2010年10月15日全米で初登場1位、7週連続TOP3入りなど、高い評価を受けて、早くも続編の製作が決定したアニメーション映画『ヒックとドラゴン』。本作の夏祭りプレミアイベントが8月2日(月)に開催され、宣伝キャプテンを務めるお笑いコンビ、オードリー(若林正恭&春日俊彰)が登場!春日さんは劇中に登場する傷ついたドラゴンのトゥース、若林さんは気弱なバイキングの少年・ヒックに扮して登場した。イベント冒頭、ヒックに扮した若林さんが、バズーカでトゥース(=春日さん)を撃墜!撃ち落とされた春日さんは、役になりきって制作費100万円、制作日数1か月、重さ5キロの黒いドラゴンのいでたちで姿を見せ、会場をわかせた。さらに、会場の子供たちの掛け声をきっかけに、春日さんの体は宙へフワリ!ビジョンには春日さんが東京スカイツリー、清水寺、金閣寺、都庁など日本各地を飛び回るシーンが映し出され、会場は拍手に包まれた。映画について春日さんは「勇気と仲間の大切さをみんなに感じてもらいたい。男性、女性、家族みんなで楽しめる作品だ!」と自信満々にアピール。若林さんは「3Dメガネをつけて観るのは初めてでしたが、映像は大迫力だった。いままでのアニメにはなかったようなストーリーで感動と勇気をもらった。自分を信じることの大切さを描いた作品です」と笑顔で語った。お客さんの前で大飛行を見せた春日さんだったが「客前で空を飛ぶのは初めてだった。ドラゴンの“トゥース”には運命を感じる。羽を失ったトゥースが友情の力で再び飛べたことと、足を折ったが、芸能界でまた復活した自分がちょうど重なる。監督が自分のニュースを見てこの作品を作ったのだと思う!」と語るも、すかさず若林さんから「それはありませんけどね」とやんわりと否定が。それでも“春日節”はとどまるところを知らず「春日のハリウッド第1回出演作品になりました。まあ、ゆくゆくはお笑い界の三船敏郎になりたい!」とニッコリ。隣りで若林さんは「そこまで言っちゃうと、明日のワイドショーが怖いですけど」と苦笑いを浮かべていた。さらに、作品のテーマでもある“勇気”に絡めて互いのエピソードを尋ねると若林さんは「(春日さんは)基本的に真面目。台本もちゃんと読むしね。今回も隅々まで読んでチェックしてましたよ」と意外な一面を明かし、これには春日さんがお決まりの「それは言わない約束だろ」と突っ込む。一方、春日さんは若林さんの勇気について、仕返しとばかりに「飾らない勇気と言いますでしょうか。部屋着のままでTVに出られる勇気ですね。よくもまあ、この格好で出られるなと」と語り会場の笑いを誘った。最後の写真撮影では、トゥースに変装した春日さんを子供たちが怖がる姿も見られ、報道陣からは「子供からの人気が落ちたのでは?」との問いが投げられたが、春日さんは「それは絶対考えられない。春日のパワーに圧倒されたのでしょう」と最後まで余裕だった。『ヒックとドラゴン』は8月7日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。特集「『ヒックとドラゴン』宣伝体験記」■関連作品:ヒックとドラゴン 2010年8月7日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2009 by PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.■関連記事:『ヒックとドラゴン』に宮崎アニメの影響大!言葉を交わさずに友情が…特別映像公開ベッキー♪#が海上でライヴ!「1時間が限界」の船酔いも、恋人の船なら大丈夫?親子で英語に触れよう!『ヒックとドラゴン』親子試写会に20組40名様ご招待夏休みアニメ大作『ヒックとドラゴン』イベントプロデュースに現役大学生が挑戦これであなたもバイキング!『ヒックとドラゴン』バイキングメットを2名様プレゼント
2010年08月03日女優の三船美佳が4月14日(水)、東京・港区のソニー・ピクチャーズで行われた映画『17歳の肖像』(ロネ・シェルフィグ監督)の試写会イベントに出席。“年の差カップル”のススメを説いた。本作は、イギリスの人気辛口女性ジャーナリスト、リン・バーバーの回想録の映画化で、16歳の優等生の少女が倍以上も年の離れた男性に恋したことから大人の世界を知り、成長する姿を描くビターな青春ドラマ。自身も24歳年上のロックバンド「THE 虎舞竜」のボーカル、高橋ジョージを夫に持つ年の差恋愛の経験者だけに、16歳のときの24歳差婚をふり返り「未知の知らない部分を補い合うことでお互い人生を2倍楽しんでいる」と年の差カップルのメリットを熱弁。年上の男性との恋で学んだことについて「それまではいまを生きていたけど、年上の主人を持ったことで、命の大切さを考えるようになった。『止めて』と言っても、よく『順当にいけば俺が先に死ぬから頼むぞ』という話をされるので、将来を計算して、減塩やコレステロールを意識したりしている。人生のファイナルステージを盛り上げたいなって思う」と健気な妻の顔。年上の男性の魅力を聞かれ「自分が生まれる前の地球を知っているから尊敬できる」と天然発言も。夫妻の間には5歳になる長女がいるが、第2子は?の問いに「ホントに欲しいので、最近いろんなことを調べています。いつコウノトリが来て家族を増やしてくれるのかなって」と子作りに意欲的の様子。「早く家族でバンドをやりたい。ボーカル、ドラム、ギター、ベース、サイドギター、パーカッションも。7人くらいは必要。うちの父(故・三船敏郎)も『七人の侍』をやっていたので」と取材陣を笑わせた。『17歳の肖像』は4月17日(土)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:17歳の肖像 2010年4月17日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開■関連記事:大人の世界の裏側にほろ苦い真実『17歳の肖像』鑑賞券を5組10名様プレゼント本命は誰?女優にモテモテの『ハート・ロッカー』主演男優【アカデミー賞】ファッションチェック!〜レッド&ブラック編〜キャリー・マリガン『17歳の肖像』インタビューオスカー候補24歳の素顔と成長【どちらを観る?】大人への道開く、輝けるヒロイン『17歳の肖像』&『プレシャス』
2010年04月14日最新主演作『イングロリアス・バスターズ』を携えて来日したブラッド・ピットがクエンティン・タランティーノ監督、共演のメラニー・ロラン、ジュリー・ドレフュスと共に11月4日(水)、記者会見に臨んだ。今年の1月末以来、約9か月ぶりの来日となるブラッドはご機嫌!「ハロ〜!またここ日本に、しかもタランティーノ監督作品を携えて来ることが出来て嬉しい。この映画、日本のファンに気に入ってもらえる作品になってると思うよ」と笑顔で語った。タランティーノ監督が10年前から構想を温めてきたという本作について、ブラッドは「タランティーノが第二次大戦の映画を作ろうとしている、といううわさを僕が聞いたのは8年ほど前のこと。ハリウッドではこのうわさは、半ば神話化してたんだ。その話が僕のところに来るなんて思ってもいなかったし、実際オファーが来たときは嬉しかったよ。僕の役は、いわばタランティーノが自身のために書いた役。それを彼が僕に譲ってくれたんだ。だから、シナリオをなるべく変えずに演技を作っていった。話が来て6週間ですぐにクランクインというのも初めての経験だった」とふり返った。タランティーノ監督はそんなブラッドの起用について「決してあて書きしたわけじゃないんだけど、いざ脚本が完成し、俳優について考えたらすぐにブラッドの顔が浮かんだんだ。と同時にほかの選択肢は一切浮かんでこなかった。でも、ブラッドは地球上で最高の映画スターなわけで(※ブラッドは首を横に振りながら苦笑交じり)、『もし断られたら?』という不安が頭をよぎったよ。実際、そうなってたら大変なことになってたね。監督と俳優の間に特別な絆が生まれるというのはとってもワクワクすることだよ、クロサワ(=黒澤明)とミフネ(三船敏郎)のようにね。ウマが合うってのは興奮することだよ」と相性バッチリのブラッドとの関係を明かした。タランティーノのべた褒めはさらに続く。「こんなこと言うのは恥ずかしいけど…」という前置きに、ブラッドからはすかさず「じゃあ言うなよ!」とツッコミが。そしてタランティーノが「ブラッドのキャリアの中でも最高の時期――全ての要素がパーフェクトと言える時期――にこうやって一緒に出来たことが特別だよ」と最大限の賛辞で称えた。フランスから本作に参加したメラニーは「英語がそんなに話せない私にとっては、ハリウッドは決して夢の舞台じゃなかったんです。でも、タランティーノ作品に出るのは夢でした。(5月の)カンヌ国際映画祭の直前に完成して、カンヌでみんなと再会して、今度は日本でこうしてみんなと一緒にいられる…楽しい夢がずっと続いているような気分です」と満面の笑みで語った。もう一人の共演者、ジュリーは日本で長く活動していることもあり日本語はペラペラ。「『キル・ビル』で監督とご一緒させていただき、その経験が素晴らしすぎて…。1年前に監督から電話で『脚本を送るので、よろしければまた出てください』と言われたとき『何でもやります!』って答えました。でも監督は『新たなチャレンジ(の部分が)が入っているので、まず脚本を読んでみてください』と。これで私も、“タランティーノ・ファミリー”に入っているような感じがして、ラッキー!っていう気持ちです」と明るく語った。スターの宿命と言うべきか、ブラッドには「映画について家族(=アンジェリーナ・ジョリー)は何て言ってる?」、「来日中の予定は?」といった質問も。でもブラッドは上機嫌!嫌な顔せず「まあ、この映画はあまり家庭的な映画じゃないよね、(英語の)アクセントも含めて…(笑)。僕にとっては慣れ親しんだ、アパラチア山脈の近くのアクセントで楽しかったんだけどね。来日中の予定は…ここでは言えないよ!みんな付いてきちゃうから」と終始笑顔で答えた。さらに、先頃報じられたバイク事故についても「事故を起こしてしまったよ…。ケガはなかったけど、僕の自尊心だけが傷ついたね(苦笑)。パパラッチから逃げようと思ってたのに、倒れたことで格好のネタを提供することになってしまったんだ」と冗談交じりに説明してくれた。本作の日本公開に関しては、映画を観始めて1時間以内であれば、つまらないと思ったらチケット代の返金に応じるという強気のキャンペーンが実施されるが、これについて監督は「『ぜひやってやろうじゃないか!おれの作品を60分だけ観て映画館から出て行くって?』という気持ちです。そんな人は勝手にすればいいし、残った者だけで楽しくやらせてもらうよ」とここでも強気の態度を隠さず。『イングロリアス・バスターズ』は11月20日(金)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開。■関連作品:イングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:ブラピ&タランティーノが成田到着で一時騒然!アンジー&子供たちはお留守番?ブラピ主演『イングロリアス・バスターズ』劇場鑑賞券を5組10名様にプレゼントハリウッド映画祭最終日に、各賞授賞のガラ・セレモニー開催でスターが勢ぞろいブラピがロサンゼルスでバイク走行中に転倒するも、ケガはなしブラピ&タランティーノ最強タッグ来日決定!アンジーとのツーショットは?
2009年11月04日