クリープハイプが歌う、人気コメディショートアニメ NHK Eテレ『あはれ!名作くん』の主題歌『およそさん』の配信がスタートした。『あはれ!名作くん』は、桃太郎からYouTuberまで、新旧の「名作」を大胆にパロディしたショートアニメ。名作物語の主人公をめざす名作くんとその仲間たちがおりなす、学園コメディとなっている。シーズン5の主題歌『およそさん』は、60秒という短い時間の中でコロコロと表情を変え、先が見えない展開の中にしっかりと身が詰まった楽曲に。配信と同時に公開されたMVはイラストレーターの植草航が監督を務めており、番組のエンディング映像とMVに書き下ろされたアニメーションで構成されている。また、本日6月5日(金)から14日(日)23:59まで「#あはれクリープくん キャンペーン」がスタート。『およそさん』特設ページ内にある、ジャケット写真、メンバーソロのビックリ○○風シール画像のどれか1つをダウンロードし「#あはれクリープくん」を付けてツイートすると、ビックリ○○風キラシール画像が200名にプレゼントされる。クリープハイプ 『およそさん』特設ページ: 配信URL: ※その他、楽曲の感想などもSNSへの投稿は「#あはれクリープくん」【「#あはれクリープくん」キャンペーン】期間:6月5日(金)0:00〜6月14日(日)23:59当選者:200名(1日20名ずつ)<応募方法>(1)『およそさん』特設ページ内で画像のダウンロード(2)クリープハイプ公式Twitterをフォローして、「#あはれクリープくん」を付けてツイート※すでにフォローして頂いている方はそのままで問題ありません。(3)当選者の方はクリープハイプ公式TwitterからDMにて画像を送らさせて頂きます。
2020年06月05日文豪作品の空気感を踏襲しつつ、画の魅力を加味した世界へようこそ。マンガで文豪に親しもう!マンガやアニメの人気が追い風になり、若い世代を中心に、文豪や文豪の作品のブームが続いている。だがこれまでスポットが当たってきたのは、主に明治から戦後すぐぐらいまでの日本の小説だった。しかし、いよいよ世界文学にもマンガ化の波が起きてきた様子。今回は、原作の色を大切にコミック化した3冊をピックアップしてご紹介。村上春樹の短編「螢」とディストピア小説として有名なG・オーウェルの『1984年』を手がけたのは、これまでも世界文学のマンガ化に積的に挑んできた森泉岳土。フランスの文豪マルグリット・デュラスの作品の中でも特に有名な『愛人(ラマン)』に挑んだのはフランスのマンガ「バンドデシネ」の影響を感じる高浜寛だ。物語のエッセンスを自身の解釈で抽出しているので、原作とはまた違った感想を持つだろう。著名な海外文学作品のあらすじと読みどころを、面白おかしくまとめてくれている久世番子のコミックエッセイは、原著を読むハードルをぐっと下げてくれる。文豪の世界にアプローチするきっかけになりそう。水と墨と楊枝で描かれる、繊細なモノクロームの魅力。『村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」』マンガ:森泉岳土原作:村上春樹、G・オーウェル河出書房新社1100円©森泉岳土/河出書房新社人の心情をわかったふりをして腑分けすることを避け、それゆえにいかようにも想像が広がる村上春樹の世界。歴史や過去が修正され続ける徹底した監視社会下でささやかな抵抗を試みるウィンストンの変化が怖くなる世紀の傑作。マンガで読んでも最高だ。原作の雰囲気を見事に再現。ずっと眺めていたくなる。『愛人 ‐ラマン‐』マンガ:高浜寛原作:マルグリット・デュラスリイド社(トーチ comics)1500円©高浜寛/リイド社原作は、1984年にフランスの名誉ある文学賞「ゴンクール賞」を受賞した、M・デュラスの自伝的小説。貧しいフランス人少女と裕福な華僑の青年との切なすぎる初恋物語は感涙必至だ。オールカラーで描かれたひとコマひとコマがうっとりするほど美しい。有名すぎる文豪作品にも本書なら気軽に触れられる。『よちよち文藝部 世界文學篇』久世番子文藝春秋1000円©久世番子/『よちよち文藝部 世界文學篇』文藝春秋『高慢と偏見』『風と共に去りぬ』『百年の孤独』などタイトルもあらすじも知っているが、実はちゃんと読んだことがないという人率が高そうな名作たち。本書ではそれらを読破するための面白注目ポイントをガイドしてくれているので、今度こそ制覇できるかも。※『anan』2020年5月20日号より。写真・中島慶子文・三浦天紗子(by anan編集部)
2020年05月14日ハミルトン(HAMILTON)の世界初LED式デジタルウォッチ「ハミルトン パルサー」が復刻。2020年6月より、全国のハミルトン正規販売店にて発売される。世界初のLED式デジタルウォッチ「ハミルトン パルサー」1970年5月6日、当時のニューヨークにおけるアイコニックなレストランの一つであったフォーシーズンズレストランで開いた記者会見で、史上初のLED式デジタルウォッチを披露したハミルトン。超高精度の周波数でパルス状の電波を放射する中性子星の名前に因んで「ハミルトン パルサー」と名付けられたこの時計は、その革新的なデザインと性能をもって、まるでSFの世界の空想を現実にしたかのようなインパクトを人々に与えたという。「ハミルトンPSR」として現代に復刻今回は、その初期モデルで1972年に発売された「P1」の誕生50周年を記念し、当時のデザインを踏襲しながら現代のテクノロジーで進化を遂げた「ハミルトンPSR」として復刻。ステンレススチールモデルと、世界1970本限定となるイエローゴールドPVDモデルの2つのモデルで展開される。デザインのベースは「P2」そのデザインは、いずれのモデルも1973年に発売された「P2」※1がベースとなっている。ケースはアイコニックな幅広のクッション型ケース、サイズは当時と同じW40.8xH34.7mmでオリジナルを再現。風防の素材をルビーからサファイアクリスタルへとアップデートしながらも、オリジナルモデルと同じ立体的なフォルムとレトロフューチャーなルックスは健在だ。※1 初代モデル「P1」の翌年、1973年に発売されたモデル。本格的な一般販売モデルとして市場に登場し、商業的な成功と共にデジタルウォッチ市場を開拓。キース・リチャーズ、エルトン・ジョン、ジョー・フレージャー、ジョヴァンニ・アニェッリ、アメリカ合衆国大統領ジェラルド・フォードも「P2」を愛用していた。ディスプレイは現代的に進化オリジナルモデルから大きく進化しているのは、時刻表示のスタイル。液晶ディスプレイと有機EL(OLED)テクノロジーを組み合わせたハイブリッドディスプレイを搭載しており、液晶ディスプレイの常時点灯を実現したほか、バックライトのない設計によりエネルギー消費量を抑えることに成功。有機ELを組み合わせることで実現した、ケース右横のボタン操作によって赤い7セグメントLEDが発光するギミックもある。1970年代の革新的なスタイルとテクノロジーのアイコンであり、当時の時計の概念を変えた名作モデル。現代にも通じるその洗練された存在感は、是非一度その手首に巻いて確かめてみてはいかがだろう。商品情報「ハミルトンPSR」発売時期:2020年6月より全国のハミルトン正規販売店にて一般販売開始※2020年5月初旬より都内のハミルトン直営店舗及びハミルトンオンラインブティック、ビームス直営店舗及びビームス公式オンラインショップにて先行予約受付開始価格:90,000円+税(H52414130)/120,000円+税(H52424130)※世界1970本限定。※H52424130のみ限定BOXが付属。<仕様>ケース:ステンレススチール/ステンレススチール(イエローゴールドPVD)ケースサイズ:W40.8xH34.7mmディスプレイ:LCD&OLEDハイブリッドディスプレイムーブメント:デジタルクォーツベルト:ステンレススチールブレスレット/ステンレススチールブレスレット(イエローゴールドPVD)風防:サファイアクリスタル防水性:10気圧(100m)防水
2020年03月29日新国立劇場の2020/2021シーズンラインアップ発表会見が1月8日に行われ、演劇部門の芸術監督の小川絵梨子、新たにバレエ・ダンス部門の芸術監督に就任する吉田都らが出席した。英国のロイヤルバレエ団で長年にわたりプリンシパルとして活躍してきた吉田監督は「(新国立劇場の)20年以上の積み重ねを大切にしつつ、新たなチャレンジをしていきたい」と意気込みを語る。就任1年目は『白鳥の湖』(新制作)で幕を開け、『くるみ割り人形』など古典作品が続くが「古典をすることで基礎の大切さ、テクニックの向上、スタミナ・筋力の強化ができる」とベース部分の底上げを図る。一方で「世界的にコンテンポラリーの比重が大きくなっていて、(古典とコンテンポラリー)両方、踊れることが求められる」とも。また「振付家の育成・発掘」も大きな課題とし「なぜロイヤルバレエ団が世界3大バレエ団と呼ばれるようになったか? 優秀な振付家を育てて素晴らしい作品を作ったから。新国立劇場から世界に発信できる作品を作りたい」と“世界”を見据えての育成を掲げる。「吉田都セレクション」と銘打った公演では、世界的に活躍する振付家デヴィッド・ドウソンがバッハのピアノコンチェルトに振り付けた『A Million Kisses to my Skin』、ピアソラのタンゴとバレエを融合させた『ファイヴ・タンゴ』などを上演する。演劇は、パリのオデオン劇場からの招聘作品で、世界的演出家イヴォ・ヴァン・ホーヴェ、主演に仏の国民的女優イザベル・ユペールを迎えての『ガラスの動物園』で幕を開ける。また、2009年より続いてきたシェイクスピアの歴史劇シリーズは『リチャード二世』で遂に完結を迎える。「人を思うちから」と銘打って日本で愛されてきた名作3作を届けるシリーズでは、第1弾で三好十郎作の『斬られの仙太』を上村聡史の演出によりフルオーディションで、第2弾では世界的人気を誇る故・今敏監督によるアニメーション映画を新国立劇場初登場の藤田俊太郎の演出で舞台化する『東京ゴッドファーザーズ』を、そして第3弾では小川監督自身の演出で井上ひさしの名作『キネマの天地』が上演される。小川監督は同企画について「損得とか正しいとか政治的に合っているとかじゃなく、根本に“人を思うちから”をみんなが持っているはず。それを改めて感じてもらえたら。人の“情”のお話であり、3作とも欧米では絶対に書かれない作品だと思います」と言葉に力を込めた。取材・文/黒豆直樹
2020年01月09日世界の一流オペラハウスを舞台に活躍中のソプラノ大村博美のリサイタルが開催される。その彼女の価値を世界に知らしめた演目がプッチーニの名作オペラ『蝶々夫人』だ。オペラ史上に残るヒロイン“蝶々夫人”を演じた回数はすでに100回を超え、昨年はついにプッチーニの生地イタリア・トスカーナ州トッレ・デル・ラーゴで毎年開催されている「プッチーニ・フェスティヴァル」において、この大役を歌ったというのだから本物だ。もちろん当たり役の“蝶々夫人”以外にも、ヴェルディ作品における数々の熱唱ぶりは注目の的。世界に通用する数少ない歌手の1人としてその存在感は高まるばかりだ。今回のリサイタルでは、イタリア有数のマエストロにしてプッチーニ・フェスティヴァルの理事を務めるアルベルト・ヴェロネ−ジがピアノを担当し、プッチーニを始め、リストやグノーにトスティなどなど、大村の魅力を引き出す素敵なプログラムがずらりと並ぶ。まさに今が旬のソプラノ大村博美を聴き逃がすことなかれ。●大村博美さんインタビュー(今回の公演に寄せて)
2019年11月28日『この世界の片隅に』に新たなエピソードを盛り込み描き出す新作劇場アニメーション映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の【特別先行版】ワールドプレミア上映が、昨日11月4日に第32回東京国際映画祭特別招待部門にて行われ、のん、岩井七世、片渕須直監督、そしてコトリンゴが登壇した。国内外で70以上の賞を受賞したアニメーション映画『この世界の片隅に』。新作となる本作では、250カットを超える新たなエピソードを追加。ただの長尺版ではなく、新エピソードによってこれまで目にしていたシーンや人物像が、全く異なる印象で息づきはじめる。2016年の同映画祭で『この世界の片隅に』が上映されたが、今回の上映イベントで片渕監督は「3年ぶりに帰ってきた気分」と凱旋を喜び「実はまだ途中です。あと数分長くなります。もっと長いすずさんの人生をこの映画を通して感じていただければ」と劇場公開時のさらなるシーンの追加を予告。今作では、すず役ののんさん、リン役の岩井さん、周作役の細谷佳正ら、前作のキャストが再集結している。のんさんは「期間を置いてから同じ役に挑むのは初めての経験。緊張したけれど、前作や原作を読み直して、すずという役柄や新しいシーンに対してどう解釈するかを考えていくうちに、すずさんの皮膚感が蘇ってきました」と明かし、岩井さんは「自分で舞台である呉を訪れたり、前作を10回くらい映画館で観たり。作品のファンでもあるのでアフレコ収録は緊張しましたが、気張らず、監督の演出に耳を傾けていました」と作品愛を語った。そして、音楽担当のコトリンゴさんは新たな楽曲提供のほか、エンディング曲「たんぽぽ」もアレンジ。「再録にあたり『たんぽぽ』は聴いたイメージを変えないように意識しつつ、完結という名残惜しい重厚感を出したかった」と言いつつ、「これで本当に完結…なんですよね!?」と片渕監督に確認し笑わせる一幕も。また今回の新たなシーン追加で“リンと周作の秘密”が描かれることに。これにのんさんは「複雑な気持ちになりました」と話し、「すずさんにとって、リンさんの存在はとても大きいことがわかるシーンが沢山あります。突然嫁いだ呉でリンさんはすずさんに、『絵を描いてほしい』と言ってくれたはじめての人で、すずさんはもともと自分の中にあるものを認めてもらえたということを心の拠り所にしていました。なのでリンさんと周作さんの秘密は、すずさんにとってどこに感情を置けばいいのか、戸惑っている気がしました。リンさんが大切だからこその戸惑いですね」とすずの心境を代弁した。一方で「複雑な部分で難しいと思ったけれど、スタジオに入って監督に演出してもらって理解していきました」と言い、「自分自身も気づけることもあって、再び役に挑むことができました」と徐々に役をつかんでいったそうだ。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は12月20日(金)よりテアトル新宿・ユーロスペースほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:この世界の(さらにいくつもの)片隅に 2019年12月20日より全国にて公開© 2018こうの史代・双葉社 /「この世界の片隅に」製作委員会
2019年11月05日新国立劇場バレエ団がケネス・マクミラン振付『ロメオとジュリエット』を上演する。シェイクスピアの悲劇のバレエ化で、1965年の初演以来、世界中で愛されている名作だ。新国立劇場では2001年以来レパートリーに加わり、今回で5演め。押しも押されもせぬ人気演目となっている。主演3キャストのうち木村優里・井澤駿組の、舞台上での衣裳付きリハーサルに潜入した。【チケット情報はこちら】ジュリエットの木村は初役、ロメオの井澤も前回(2016年)は怪我で降板したため、共に観客には初お目見えのフレッシュなコンビとなるふたり。スラリとした容姿が実に舞台映えする。見学した3幕は、ロメオとジュリエットが初めて一夜を過ごしたあとから始まる。ロメオはその前の2幕でジュリエットの従兄ティボルトを殺害してヴェローナの町を追放となり、ジュリエットと離れなければならない。指揮者が振るタクトに合わせ、オーケストラではなくピアノがプロコフィエフの音楽を奏でるという、リハーサルならではの光景の中で展開するのは、愛と嘆きがない交ぜになった切ないパ・ド・ドゥだ。去ろうとするロメオのマントを脱がせ、別れを惜しむ木村ジュリエット。そのジュリエットを切なげに抱きしめ、抱き上げる井澤ロメオ。マクミランの振付は、演劇のように自然かつドラマティックで、ジュリエットの踊りにも両手で手を覆って嘆くなどの仕草が組み込まれるのだが、そうした動きと共に木村の悲しげな息遣いが聞こえてきて、真に迫る。別れの時が来てロメオが去ると、入れ替わりにジュリエットの両親、乳母、そして、婚約者パリスが入ってくる。意に沿わない結婚に抵抗し、懇願するジュリエットだが、両親も乳母も取りつく島がない。そのことを悟ったジュリエットがベッドの上で身じろぎせず何秒間も座り続ける場面があるのだが、彼女が覚悟を決め、結果的に悲劇へと向かう前のこの姿には、心打たれずにはいられない。教会へ出向き、ロレンス神父から仮死状態になる薬を渡されたジュリエットが自室に戻ると、再び両親やパリスが現れる。ここでパリスと踊るジュリエットは、うつろな、まるで魂の入っていない人形のよう。さらに必見なのは、薬を相手に彼女が繰り広げる、怯えや恐怖、決意の表現。木村の瑞々しい表現力が光る。こうしてドラマは、ジュリエットが死んだと思い込んだロメオの自殺、そのロメオを見たジュリエットの慟哭、そして自害まで一気に駆け抜けていく。愛し合いながらすれ違い、それでも互いを想いながら果てる恋人たちの姿を、悲しく美しく描き上げたマクミランの傑作の開幕は間もなくだ。取材・文:高橋彩子
2019年10月17日ジャーナルスタンダード(JOURNAL STANDARD)から「ファン ゴッホ ミュージアム(Van Gogh Museum)」カプセルコレクションが登場。ゴッホ名作モチーフのスウェット「ファン ゴッホ ミュージアム」カプセルコレクション第3弾は、秋冬シーズンに活躍してくれるスウェットトップスやパーカーなどを展開する。これまで同様、膨大な作品群を抱えるオランダ・アムステルダムの「ゴッホ美術館」からアートピースを厳選。《ひまわり》に加えて、自身の寝室を描いた《The Bedroom》などの名作を温かみのあるスエット地に落とし込んだ。フーディには、ファン・ゴッホの作品をバックスタイルに大胆にプリントした。クールなカーキ、柔らかなベージュのスウェット地にのった名作は、優しい印象を放っている。クルーネックトップスには、中央に作品をあしらった。パンツにもスカートにもマッチするシンプルなデザインとなっている。バックスタイルには、オランダ・アムステルダムの「ゴッホ美術館」を意味する英字をプリントした。【詳細】「ファン ゴッホ ミュージアム(Van Gogh Museum)」カプセルコレクション第3弾※2019年10月上旬現在発売中取扱店舗:ジャーナルスタンダード全店及び公式通販ベイクルーズストア・フーディ 14,000円+税カラー:ベージュ、カーキ・クルーネックトップス 12,000円+税カラー:ベージュ、カーキ【問い合わせ先】ジャーナルスタンダード 表参道・メンズTEL:03-6418-7958・レディースTEL:03-6418-7961
2019年10月10日だいすけお兄さんで親しまれる横山だいすけが、世界の名作をユーモアたっぷりに届けるミュージカル・コンサート『だいすけお兄さんの世界迷作劇場パート3 2019-20』の全国ツアーが幕を開けた。「横山だいすけ」チケット情報「皆と一緒に名作を旅したいと思うんだ。おいらの名前は孫悟空!」と、横山の元気のいい掛け声で、1部のミュージカル『西遊記』が始まった。他人の肉まんまで食べてしまうお調子者の孫悟空(横山)が、お猿のポーズを決めながら歌い、所狭しと舞台を駆け回り、客席を盛り上げる。いたずらが過ぎて、修行の旅にお供することになった孫悟空は、三蔵法師や豚の猪八戒、カッパの沙悟浄とともに珍道中を繰り広げる。驚かされるのは、横山をはじめとするキャスト全員の歌のうまさだ。横山の澄み切った伸びのある歌声は一段と会場に響き渡る。それに加え、大作ミュージカルに出演経験があるというのもうなずける、ほかのキャストも負けてはいない。特に孫悟空、三蔵法師、猪八戒、沙悟浄がアカペラで歌う「トルコ行進曲」のハーモニーは迫力満点だった。「世界迷作劇場の3回目になる今作は、歌のシャワーで音楽があふれています。セリフの量よりも歌のほうが多く、ミュージカルのイメージが強い。子どもたちが西遊記を知らなくても、僕らの表情や動きを見たら伝わると思いますし、音楽があるので、そのエッセンスが必ず届くはずです」と、横山も自信を見せる。孫悟空がにょい棒をマイクスタンドにしてロックンローラーのように歌う童謡「アイアイ」では、客席が大いに盛り上がった。「ロック調の歌は、今回、振り切った大きなチャレンジですね。会場中の子どもたちや大人に声を出してもらう。あの曲だけバーンと出たら、たぶん、子どもたちはびっくりしちゃう。でも、物語が積み重なっていく上での必然性のある曲なので、受け入れてもらえたと思います」自由気ままで、失敗ばかりしていた孫悟空が、人を助けるために奮闘していく。「歌の随所に『どんなことでも失敗を恐れずやってみよう』という言葉が入っているんです。僕だけではなく、色んなキャストがそれを歌っている。終演後、皆さんが『何かにチャレンジしてみようかな』と、前向きな気持ちになってもらえればうれしいですね」第2部のコンサートでは「地球ぴょんぴょん」「ぼよよん行進曲」などおなじみの曲に会場中が飛び跳ね、大きくジャンプする。その一体感に皆の笑顔があふれた。休憩なしで全速力のノンストップの公演に、横山は最後に舞台上で倒れ「もう思い残すことはありません」とおどける。「迷作劇場は、歌や舞台セット、照明、何もかもがパワーアップしすぎていて、手ごたえを十二分に感じた」という。この夏、ぜひ、体感してほしい。取材・文:米満ゆうこ
2019年08月06日女優・のんが声優を務め2016年に公開されると国内外で70以上の賞に輝いた劇場アニメ『この世界の片隅に』が8月3日(土)今夜、NHK総合テレビで地上波初放送される。日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、仏・アヌシー国際アニメーション映画祭長編部門審査員賞をはじめ国内外70以上の賞を受賞。ファンと劇場の熱い支持で2016年11月の公開以来現在まで上映が続けられている本作が、ついに地上波に登場する。広島市江波で生まれた絵が得意な少女・すずは昭和19年(1944年)、20キロほど離れた町・呉に嫁ぎ、18歳で一家の主婦となる。太平洋戦争の戦況が悪化し物資が欠乏していくなかでも、日々の食卓を作り出し、衣装を作り直すなど工夫を凝らして生活していくすずだが、海軍の基地があった呉は幾度もの空襲に襲われる。軍艦たちが炎を上げ、街が燃え、すずが大事に思っていた身近なものが奪われていくなかでも毎日を築くすずの営みは終わらない。そして、昭和20年(1945年)の夏がやってきた――という物語。主人公・すずの声優には女優として様々な作品に出演してきたのんさん。『心が叫びたがってるんだ。』「黒子のバスケ」シリーズの細谷佳正や、「おそ松さん」「斉木楠雄のΨ難」の小野大輔、「プリキュア」シリーズや「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の潘めぐみらも声優を担当する。また本作放送の翌週8月10日(土)21時からはNHKスペシャル「#(ハッシュタグ)あちこちのすずさん~戦争中の暮らしの記憶~(仮)」が放送。本作の片渕須直監督をはじめ「Hey! Say! JUMP」八乙女光・伊野尾慧、千原ジュニアがスタジオゲストとして出演するほか、本作を制作したスタジオ「MAPPA」と片渕監督が新たに制作したアニメーション映像も流されるという。さらに片渕監督が原作の魅力的なエピソードを描き加え、30分もの新規映像を追加した『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』も12月20日(金)より全国にて公開。同作ではすずと嫁ぎ先の町で初めて出逢う同世代の女性リンとの交流を描いた、昭和19年秋と昭和20年冬から春にかけてのエピソードや、妹・すみを案じて過ごす中で迎える20年9月の枕崎台風のシーンなどが追加されるという。劇場アニメ『この世界の片隅に』は8月3日(土)今夜21時~、NHK総合テレビで地上波初放送。(笠緒)■関連作品:この世界の片隅に 2016年11月12日より全国にて公開© こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
2019年08月03日文学座の公演『ガラスの動物園』が6月28日(金)、東京芸術劇場 シアターウエストにて開幕する。アメリカ演劇を代表する劇作家テネシー・ウィリアムズによるこの名作を、文学座が上演するのは5回目で、1990年の前回から実に29年ぶりとなる。「『ガラスの動物園』は、文学座の人間にとっては馴染みの深い作品です」と語るのは、その大切な演目を自ら選び、演出に名乗りを上げた高橋正徳だ。「名作なのでプレッシャーはあるけれど……、よくプレッシャーに対して“肩肘張らずにやろう”とか言いますが、座組の皆とは、むしろ“肩肘張って、やっていこう”と話しています。ちゃんとプレッシャーを受け止めて、そういう作品をやるチャンスを得たことを、肝に銘じてやっていこうと」文学座の俳優養成機関である附属演劇研究所において、森本薫『女の一生』、ソーントン・ワイルダー『わが町』に次いで、長きに渡り教本として扱われてきた戯曲が『ガラスの動物園』だ。高橋も、研究所時代にこの戯曲と初めて出会ったという。「僕が研究所に入ったのは20年近く前です。それ以前の学生時代は主に小劇場演劇を観ていたので、いわゆる演劇の名作戯曲を読んだのは研究所からでした。とても読みやすいし、当時の僕自身にも身につまされる内容ではあったんですが、やってみたいとまでは思わなかった。その頃はやっぱり、新しいものをどう取り入れるかということばかり考えていたんですね。20年経って、当然ながら歳を取るごとに戯曲の見え方も変わってきます。新しい作品、作家との出会いで刺激を受けることも大事だけど、過去の文学座の作品を先輩方から受け継いで、あらためて検証し、リニューアルというか、更新することも大事だと考えるようになりました」父親不在の家庭で、現実に心を閉ざして生きる母アマンダと娘ローラ。トムはそんな母と姉にいら立ちながら、見捨てることもできずにいる。そこに青年ジムが現れ、一家の生活に変化が訪れる——。アマンダ役の塩田朋子、ローラ役の永宝千晶、トム役の亀田佳明、ジム役の池田倫太朗と、高橋の望む最強の布陣が整った。とくに29年前の劇団公演でローラを演じた塩田には、「ぜひアマンダを演じていただきたかった」と強調する。「29年前の塩田さんのローラは残念ながら観ていないけれど、芝居に対する熱量や力強さが素敵だなと感じる女優さんです。アマンダは、家庭の中で母としての役割を全うしようといろんな表情を見せる役なので、今回は塩田さんの多彩な表情が見られると思います。亀田君は同い年で、演劇的な言葉のやりとりができる俳優です。すごく信頼しているので、二人三脚で作品作りをしているような感覚でいますね。永宝さんも実力のある女優さんで、舞台より先に声の仕事で……、『スター・ウォーズ』のレイ役とかで忙しくなったんですが、本来は舞台がやりたい、文学座の作品に出たいと。ローラは相当内面が屈折した、闇を抱えた女性なので、深く掘り下げる力のある女優を考えた時に、永宝さんが思い浮かびました。池田君は元サッカー少年で、怪我でサッカーから離れる時に、ふと思い立って文学座を受けたら受かっちゃった人(笑)。だから当初は演劇のエの字も知らなかったけど、やっぱり身体性が優れている。役者はどこかナルシスティックなところがあるから、自分の役ばかりに集中しがちなところを、彼は無意識に周りを見られるタイプなんですね。また、演劇って初舞台から数年は楽しいけど、徐々に成長曲線が落ちてきて、未来に対するぼんやりとした不安を抱える人は多いと思うんです。でも長年スポーツに取り組んできた彼みたいな人は、2、3年で結果は出ないということを知っているから頭でっかちにならない。つねに前向きに、じゃあ今何が必要かということを具体的に考えられる人間なので、すごく面白いです」後列左からジム役の池田倫太朗、トム役の亀田佳明、前列左からローラ役の永宝千晶、アマンダ役の塩田朋子過去の公演はすべて鳴海四郎訳での上演だが、今回は小田島恒志に新訳を依頼。その狙いを「とても現代劇な問題を孕んだ家族劇なので、よりアクチュアルな関係を観客に提示したい」と語る。「描かれているのは1930年代のアメリカです。金融恐慌から立ち直ろうとする社会状況の中、トムは仕事の単純作業に日々明け暮れ、生きている実感を得られずにいる。若者たちが未来を想像できない状況という点は、とても今の日本に通じるものがあります。また、父親不在による問題、母と娘の関係など、観る人によって、“他人事じゃない”といった共感ポイントはたくさんあると思うんですよね。“あんな母親がいたら、逃げ出すよ”って人もいれば、“いや、母親とはそういうものだ”と、トムを責める人もいるかもしれない。客席からどんなリアクションが聞こえてくるのか、楽しみです」文学座での初演は1969年。劇団力で引き継いできた至宝の舞台が、清々しく頼もしい精鋭たちの力で、さらに太い幹となって立ち上がろうとしている。「それぞれのキャラクターが持つ寂しさ、悲しみがちゃんと浮き出てくるよう、丁寧に作り上げたいと思います」7月7日(日)まで。取材・文:上野紀子
2019年06月21日『アベンジャーズ』シリーズ完結編『アベンジャーズ/エンドゲーム』が、6月27日(木)をもって全国劇場での上映を終了することが分かった。名作『タイタニック』(’97)を超え、全世界歴代興収ランキング1位の『アバター』(’09)にも迫っている『アベンジャーズ/エンドゲーム』。4月26日より日本で封切られ、ディズニー史上最速となる7日間で30億円を突破、前作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の興行収入をわずか10日間という脅威のスピードで超える大ヒットを記録。また、公開から1か月以上が経ったいまもなおその勢いはとどまることを知らず、6月4日時点で興行収入は58億754万円、動員は396万9485人を記録した。本作は“マーベルの集大成”となり、アベンジャーズ最後の勇姿、キャプテン・アメリカとアイアンマンの共闘、圧巻のラストシーン、感動のラストなど見どころ満載。SNSでは、観客から「はちゃめちゃに号泣した…」「最高だ。最高の終わり方」「本当にこれまでの集大成って感じ」「見終わったあと、しばらく動けなかった…感無量」と絶賛の声が飛び交っており、リピーターやこれまで全くマーベル作品を観たことがない人たちまで、いまもなお盛り上がりをみせている。劇場の大スクリーンだからこそ味わえる興奮と感動を体感できるのもあと3週間!史上最大のクライマックスをぜひその目で確かめてみて。『アベンジャーズ/エンドゲーム』は6月27日(木)まで全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:アベンジャーズ/エンドゲーム 2019年4月26日より全国にて公開©Marvel Studios 2019
2019年06月06日アニメシリーズ「世界名作劇場」が好き、と聞いて納得した。時代や国がまったく異なる物語なのに、どこか懐かしい気持ちになるのも、そのことと関係あるのかもしれない。小さな世界を優しさという花で満たした子どもたち。「『アルプスの少女ハイジ』や『フランダースの犬』みたいに少年少女の日常が見えてくるような物語を、自分でも描いてみたかったんです」小日向まるこさんが新作『アルティストは花を踏まない』で舞台に選んだのは、第二次世界大戦前のフランスの小さな町。ひとつの大きな戦争が終わったあとに生まれ、さらに大きな戦争が起こることをまだ知らない少年少女たちの暮らしが、オムニバス形式で生き生きと描かれていく。「子どもたちが当たり前のように働いていた時代でもあるのですが、具体的な職業名があってもなくても、誰かのために小さな何かができる人のことをアルティスト(芸術家)と呼びたいと思いました」たとえばモモという少年は、職を失った父や、閉鎖に追い込まれたボウリング場の支配人のことを、得意な歌などで励ます。孤児院で育ち、郵便配達をしている少女リルは、処分するしかない差出人不明の手紙を、とある方法で救い出す。子どもらしい発想から生まれる、ささやかで純粋な優しさと、それを受け取る人たちに起こる変化を丁寧に描いた物語は、まるで一本の映画を観たあとのような味わい深い余韻を残す。「映画っぽい雰囲気というのは、実はかなり意識していて、背景を細かく描き込んだり、人物の立ち位置や光の当たる方向などもすべて決めているんです。音やにおいがしそうなくらい、すべてを絵で表現したい!と意気込んで描きました」心の声を表すモノローグや、説明的なナレーションは一切入れず、セリフも削れるところは1文字でも削るという徹底ぶり。さらにいうと、画材や画法を数話ごとに変えて、見せ方にこだわっている。「初めての雑誌連載だったこともあり、錚々たる先生方の作品に埋もれないよう、工夫した結果でした」試行錯誤を通して目指したのは、自身がマンガや映像作品からもらった元気や勇気を、物語を通して誰かに与えること。小日向さんもまた、現代のアルティストなのだろう。「大きな感動っていうのはそこまで目標にしていなくて、読んでくれた人の気分が少しでも上向いたり、背中を撫でてもらえたような感覚になったらいいなと思っています。小さな一歩が踏み出せるよう、その一歩をとても大切に描いたつもりです」『アルティストは花を踏まない』「やがて悲劇を迎える時代」に生まれた少年少女の友情や成長を、温かな眼差しと高い画力で描く。優しさに影を落とす差別や分断など、現代に通じるテーマも。小学館770円こひなた・まるこマンガ家。「もの」にまつわる物語を綴ったフルカラー短編集『ぼくの忘れ物』が電子書籍にて発売中。『ビッグコミック』で連載された本作が紙媒体デビューとなる。※『anan』2019年5月29日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2019年05月25日大型連休の最終日となった5月6日、ついに大千秋楽を迎えた『だいすけお兄さんの世界迷作劇場 2018-19』。その2日前、千葉・習志野文化ホールでの2回目の公演後、あるお祝いのために特別なアンコールが用意されていた。その模様をレポートする。「横山だいすけ」チケット情報『だいすけお兄さんの世界迷作劇場』とは、NHK『おかあさんといっしょ』の歌のお兄さんを歴代最長の9年間務めた横山だいすけが、「子供たちに生の歌を、踊りを、ドキドキを、ワクワクを届けたい!」という思いから、2017年7月に始動させたステージ。この日の迷作劇場は、ゴールデンウィーク真っ只中ということもあり、最後まで多くの家族連れで大盛り上がりを見せた。割れんばかりの拍手が鳴り響き、そのまま幕が下りるかと思いきや…。横山の「あれ?」という声とともに再び幕が上がると、そこに聞こえてきたのは「だいすけお兄さーん」というちょっと聞き慣れない声。と同時に舞台上に現れたのは、昨年開催された『横山だいすけFamily Live 2018 in 大阪城ホール』にもゲスト出演した鈴木福だ。横山が「福くん!声変わりしているから誰かと思ったよ(笑)」と声をかけると、「今日はお祝いにやって来ました」と鈴木。「えっ、令和記念?」と横山が返すと、鈴木は「いやいや」と笑いつつ、「『だいすけお兄さんの世界迷作劇場 パート2』、10万人突破おめでとうございます!」と声を張り上げる。舞台上には演出の岸本功喜なども登場し、客席からも大きな拍手が。実は迷作劇場の来場者数が2年連続で10万人を突破し、そのお祝いのために鈴木が駆けつけたのだ。横山は「わー、ありがとうございます!これも来てくださる皆さんのおかげであり、今この場にいる皆さんも10万人の中のおひとりです。本当にありがとうございます!」と満面の笑みを浮かべつつ、目には光るものも見られた。さらに歴代最長コンビで臨む、『Family Live 2019@舞浜アンフィシアター 横山だいすけ×小林よしひさ』に鈴木がゲスト出演することも発表。鈴木は「バリバリ世代なので、おふたりとの共演に今からワクワクしています」と目を輝かせる。横山は「『世代です』って言われるとプレッシャーだけど…」と苦笑いしつつ、「いやいや、本当に嬉しいです!」と声を弾ませる。さらにすでに発表されている迷作劇場パート3にも触れ、「どちらも大いに盛り上がっていきたいと思います!また遊びに来てくださいねー!」と呼びかけ、この日一番の笑顔とともに閉幕となった。取材・文:野上瑠美子
2019年05月10日男女の恋愛の深淵、奥ゆかしくも逞しい女性の美しさ、インモラルな官能の世界…。時代を超えて読み継がれる文学の名作には、今学ぶべき“色気”のエッセンスが詰まっている。文学作品の色気は、知性の中にこそ漂う。「色気の形はさまざまあると思いますが、文学に描かれる色気に漂っているものは“知性”。決してストレートな描写ではなく、美しい文体で綴られた表現のひとつひとつに、真の色気や美しさが宿るものなのです」(宇都宮大学教育学部教授・鈴木啓子さん)文学に慣れ親しんでいない人でも手を出しやすい作品から、一見難解な文章で描かれた名著まで。それぞれの作家が描きたかった色気の正体を、象徴的な一文から感じ取って。「現代に通じる感覚もあれば、その時代だからこそ感じられる色気もあり、違いを肌で感じてみるのも面白いはず。また、作品が描かれた時代背景や、作家自身の人生に思いを馳せて読んでみると、さらに味わい深く楽しめます」(書評家、ブックライター・石井千湖さん)お二人に色気があふれる本を選んでもらいました。画家の目を通して描かれる“色気論”。(鈴木さん選書)『草枕』夏目漱石「美しい見た目ながら、薄幸というアンバランスな魅力を持つ女性・那美は、戦争に行く従兄弟を見送る場面で、野武士のように落ちぶれた元夫に再会します。その顔に浮かんだ“憐れ”の表情こそが、彼女の美を完成させる要素だったと、その様子をそばで見ていた画家は思うのです。つまり、色気とは“憐れ”。弱者へ共感を抱いた時にこそ発揮されるものだという、漱石独自の色気論ではないでしょうか」(鈴木さん)住みにくい人の世を芸術の力で打破できぬかと思案する青年画家。温泉場の出戻り娘・那美に惹かれ、絵に描きたいと思うが何か物足りなさを感じていて…。新潮文庫430円決して触れ合えない、淡く切ない恋心。(石井さん選書)『たけくらべ』樋口一葉「ある雨の日に、家の前で鼻緒が切れて困っている信如を美登利が見かける、という場面。今ではあまり考えられないことですが、物語の背景は男女が簡単に触れ合えない明治時代。二人が戸惑う姿は微笑ましく、また“触れたくても触れられない”ギリギリのところで、美登利が格子の隙間から端切れを“投げ入れる”という情景も味わい深い。初々しさの中にこの時代ならではの色っぽさを感じる一文です」(石井さん)吉原の遊郭に住み、遊女を姉に持つ14歳の美登利と、ゆくゆくは僧侶になる定めの信如との思春期の淡く密かな恋を描く短編。『にごりえ・たけくらべ』新潮文庫370円“清潔”という言葉で色気を表現する奥深さ。(鈴木さん選書)『雪国』川端康成「蛭の輪のようになめらかに伸び縮みする美しい唇を持つ芸者、駒子。その若々しい美しさを、この小説ではたびたび“清潔”という言葉で表現します。清潔と色気は一見、相反するものにも思えますが、それはまさに、穢れのない、生命体としての美しさに他なりません。“色気=奔放なもの”と捉えられがちな中で、“真面目で、心根の純な清らかさこそが真の色気である”と教えてくれる作品です」(鈴木さん)無為徒食の男・島村は、芸者の駒子に会うため雪国の温泉場を再訪する。駒子から一途な情熱を注がれる一方、島村は汽車で出会った女・葉子にも興味を抱いていて…。角川文庫362円鈴木啓子さん宇都宮大学教育学部教授。泉鏡花を中心に、日本近現代の小説を研究。一般学生に向けた「近代文学史」も開講している。監修した書籍『マンガで楽しむ名作 日本の文学』(ナツメ社)が好評。石井千湖さん書評家、ブックライター。書店員を経て、現在は書評とインタビューを中心に幅広く活動。著書に『文豪たちの友情』(立東舎)がある。また『週刊文春』にて、「名著のツボ」を連載中。※『anan』2019年4月3日号より。写真・中島慶子取材、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2019年04月01日村上春樹の傑作小説を原作に、蜷川幸雄が演出を手がけた舞台『海辺のカフカ』。世界に誇る最強タッグによって生まれた本作は、2012年に初演、2014年に再演を迎え、2015年には世界5都市を巡るツアーを敢行して大きな話題を呼んだ。今年実現した再々演は2月のパリ招聘公演からスタートし、現地の観客から熱い賞賛を獲得。この5月には東京で、“ラストステージ”と謳う凱旋公演が行われる。「僕にとっても、カンパニーの皆にとっても特別な作品」と語るのは、主人公の少年カフカの分身のような存在で、彼を見守り、助言を与える謎の少年カラス役の柿澤勇人だ。初演から同役を演じ続けてきた柿澤に、作品への思いを聞いた。【チケット情報はこちら】「再演と今回のパリ公演で、海外の5か国を回る経験ができました。蜷川さんがつねに“世界に目を向けろ”とおっしゃっていたことが、ある意味実現できたように思います」。初演時の取材で、蜷川が柿澤について「整然とした芝居をするから、尖ったガラスの上を転がしてやりたい」と楽しげに語っていたことを思い出した。その話を向けると「その通りですね」と苦笑いが返ってきた。「初演の稽古は地獄でしかなかったです。よく生きてたなってくらい叩きのめされて。でも僕に限らず、蜷川さんの舞台を経験した役者は、埼玉の稽古場のあの独特の匂いを嗅ぐと、ああ~嫌だな~って思い起こすことがあるんですよ(笑)。今回ご一緒している岡本健一さんも僕の比じゃないほどボコボコにされたそうです。辛くて辞めたいと思うのに、なぜか蜷川演出を経験した人たちは芝居を続けていますよね。演劇の魔力に惹きつけられるようにして…」“地獄”の余韻が拭えぬまま、再演時は「もし“柿澤、いつまで経ってもヘタクソだな”って言われたら降板するつもりで」稽古場に入ったという。ところが…。「褒めてもらうばかりで、逆に恥ずかしい気持ちになって(笑)。でも“成長したな”と言ってもらえて、ホッとしたのを覚えていますね。心も自由になり、試したいことにも挑めました」そして巨匠亡き後、再々演の機会が訪れた。岡本や寺島しのぶなど蜷川演出を十分に体感してきた新メンバーも加わり、まずはパリの地で上々の評価を得ることができた。「パリのお客さんは細かいところまでじっくりと見てくれている印象で、本当に芝居が好きなんだろうなと感じました。千秋楽では、この作品をこのカンパニーで、海外で公演できるのは最後だろうな…と思ったり、原作者の村上春樹さんもスタンディング・オベーションしている姿を見たら、胸に来るものがありましたね。でもまだ東京公演があるので、最後まできっちりとやり遂げたいと思います」少年カフカの成長物語は、俳優・柿澤勇人のステップアップにつねに寄り添ってきた物語でもある。「ターニングポイントになった作品。終わった時に何を思うのかな」。彼が表すカラスに込められたメタファー、その集大成を見届けたい。公演は5月21日(火)から6月9日(日)まで、東京・TBS赤坂ACTシアターにて。取材・文:上野紀子
2019年03月25日インテリアスタイリスト・作原文子さんが名作アイテムを使った、部屋の新しい“ととのえ術”をご紹介します。「シンプルでコンパクトなのに、ひとつ取り入れるだけで空間を上質に変える。巨匠たちの名作にはそういう力がありますよね」そして20世紀の名作家具には、無駄な機能やデザインを削ぎ落としつつも多目的に使えるアイテムが多い。たとえばイームズのワイヤーテーブルは、サイドテーブルにもなるし積み重ねれば飾り棚として使うこともできる。ル・コルビュジエやマックス・ビルのスツールは、置き方も自由なうえに持ち運びもしやすい。「部屋を“整理する/ととのえる”というと無機質な方向に行きがちですが、多目的に使える名作を取り入れれば、すっきりと美しく、温かみもあるととのえ方ができるんじゃないかと思います」[チャールズ&レイ・イームズ]ワイヤーベーステーブル、ハングイットオールハーマンミラー ストアミッドセンチュリーモダンの巨匠、チャールズ&レイ・イームズ。夫妻がチャップリンを“茶の湯”でもてなすのに使った「ワイヤーベーステーブル」は、積み重ねることもできる。木製ボールとワイヤーを合わせたラック「ハングイットオール」は遊び心と実用性を備えた傑作。テーブル(W39.4×D33.7×H25.4cm)各¥33,000ラック(W50×D17×H38cm)¥40,000[ル・コルビュジエ]LC14 MAISON DU BRESILカッシーナ・イクスシー近代建築の巨匠、ル・コルビュジエによる、水平にも垂直にも使えるスツール。2面に設けた取っ手穴と、ダヴテールと呼ばれる細かい台形型のほぞ継ぎが特徴。1959年にパリのブラジル学生会館用につくられている。デザインには、ル・コルビュジエが人体の寸法との黄金比から考えた建造物の基準寸法「モデュロール」が採用された。オーク(W33×D25×H43cm)¥90,000[マックス・ビル]ウルムスツールメトロクス画家で彫刻家で建築家のマックス・ビルによる1954年の作。バウハウスの理念を受け継ぐ旧西ドイツの教育機関「ウルム造形大学」の学生のための道具で、スツールにもサイドテーブルにもマガジンラックにもなる優れモノ。横棒を持ち手にして持ち運ぶこともでき、スタッキングすれば収納棚に。金具を使わない指物技術でつくられている。W39×D29×H44cm ¥37,000マックス・ビル 額入りのアート¥45,500(イデーショップ)イームズ ハウスバード ウォールナット¥20,520*税込み(VITRA/SEMPRE)ラジカセ Mywayオレンジ¥15,000※今夏発売予定(デザインアンダーグラウンド)作原文子さん日本のインテリアスタイリストの草分けだった岩立通子さんに師事。心地よく・楽しく・自分らしい空間をつくるスタイリングで、男女問わず根強いファンをもつ。『FIGARO Japon』『Casa BRUTUS』など雑誌のほか、ショップや企画展示会のディスプレイ、自身のプロジェクト「マウンテンモーニング」でも活躍。※『anan』2019年3月6日号より。スタイリスト・作原文子写真・馬場晶子、山口聡文・輪湖雅江ディレクション・柴田隆寛(by anan編集部)
2019年02月28日「午前十時の映画祭 10-FINAL- デジタルで甦る永遠の名作」が、2019年4月5日(金)から2020年3月26日(木)までの期間、毎朝10:00に全国58劇場で開催される。10回目を迎える「午前十時の映画祭」は、今回の開催がラストとなる。全国の映画ファンから大きな支持を集め、開催初回からこれまでに、436万1,515人(2019年2月10日 時点)を動員している。上映されるのは、外国映画と日本映画を織り交ぜた全27本。ファンから募ったリクエストを多く反映させたラインナップには、スピルバーグ監督作品『未知との遭遇 ファイナル・カット版』に始まり、『ベニスに死す』『時計じかけのオレンジ』『JAWS/ジョーズ』『レオン 完全版』『日本のいちばん長い日』といった名作を新たにセレクト。アンコール作品は、『風と共に去りぬ』『ローマの休日』『アラビアのロレンス』 『ゴッドファーザー』『七人の侍』『砂の器』といった名作映画を上映。クロージングには、大好評を得た『バック・トゥ・ザ・フューチャー』3部作が3週連続で一挙に上映される。【詳細】「午前十時の映画祭 10-FINAL- デジタルで甦る永遠の名作」開催期間:2019年4月5日(金)~2020年3月26日(木) 51週間開映時間:毎朝10:00開映(※劇場によっては複数回上映もあり)上映期間:1作品につき2週間上映※『バック・トゥ・ザ・フューチャー』3部作のみ1週間上映開催劇場:全国58劇場入場料金:一般 1,100円/学生 500円上映作品:全27本(外国映画 23本、日本映画 4本)上映方式:デジタル上映※開催劇場は公式HPを参照。■上映期間/作品 ※上映作品は前者がグループA、後者がグループB4/5(金)~4/18(木) 未知との遭遇 ファイナル・カット版(グループ AB共通)4/19(金)~5/2(木) JAWS/ジョーズ/E.T.5/3(金)~5/16(木) E.T./JAWS/ジョーズ5/17(金)~5/30(木) ゴッドファーザー/風と共に去りぬ5/31(金)~6/13(木) 風と共に去りぬ/ゴッドファーザー6/14(金)~6/27(木) 八甲田山/日本のいちばん長い日6/28(金)~7/11(木) 日本のいちばん長い日/八甲田山7/12(金)~7/25(木) ブルース・ブラザース/愛と青春の旅だち7/26(金)~8/8(木) 愛と青春の旅だち/ブルース・ブラザース8/9(金)~8/22(木) ニュー・シネマ・パラダイス/ローマの休日8/23(金)~9/5(木) ローマの休日/ニュー・シネマ・パラダイス9/6(金)~9/19(木) 砂の器/ベニスに死す9/20(金)~10/3(木) ベニスに死す/砂の器10/4(金)~10/17(木) 時計じかけのオレンジ/スティング10/18(金)~10/31(木) スティング/時計じかけのオレンジ11/1(金)~11/14(木) レオン 完全版/テルマ&ルイーズ11/15(金)~11/28(木) テルマ&ルイーズ/レオン 完全版11/29(金)~12/12(木) サウンド・オブ・ミュージック/ウエスト・サイド物語12/13(金)~12/26(木) ウエスト・サイド物語/サウンド・オブ・ミュージック12/27(金)~20,1/9(木) ショーシャンクの空に(グループ AB共通)1/10(金)~1/23(木) ダンス・ウィズ・ウルブズ/アラビアのロレンス/完全版1/24(金)~2/6(木) アラビアのロレンス/完全版/ダンス・ウィズ・ウルブズ2/7(金)~2/20(木) 七人の侍/大脱走2/21(金)~3/5(木) 大脱走/七人の侍3/6(金)~3/12(木) バック・トゥ・ザ・フューチャー(グループ AB共通)3/13(金)~3/19(木) バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2(グループ AB共通)3/20(金)~3/26(木) バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3(グループ AB共通)
2019年02月28日劇場版『えいがのおそ松さん』が、2019年3月15日(金)に公開される。「おそ松さん」完全新作となる劇場版アニメーション本作は、赤塚不二夫の名作ギャグ漫画「おそ松くん」を原作に、大人になってもクズでニート、でもどこか憎めない6つ子を描いたTVアニメ「おそ松さん」の完全新作となる劇場版アニメーション。あらすじ二十歳を過ぎてもクズでニートの松野家6兄弟にある日訪れた、高校の同窓会。再開した同級生たちは、社会人として生活する、ちゃんとした大人になっていた。ごまかしきれず、冴えない自分たちの現状を曝されてしまった6つ子たちは、そっと家路に着く。すっかりやさぐれて酒をあおり、眠ってしまったおそ松たち。翌朝、目覚めた彼らが目にした光景とは?中村悠一、神谷浩史、櫻井孝宏ら豪華声優陣が再集結声優陣にはもちろん、おそ松役の櫻井孝宏、カラ松役の中村悠一、チョロ松役の神谷浩史、一松役の福山潤、十四松役の小野大輔、トド松役の入野自由ら、TVアニメ版のキャストが再集結する。主題歌はDream Ami「Good Goodbye」主題歌は、Dream Amiの書き下ろした新曲「Good Goodbye」。Ami自らが作詞を担当した。学生時代を象徴するかのような、少しの切なさと、背中を押してくれる力強さを感じさせるミディアム・バラードに仕上がっている。「Good Goodbye」は、2019年1月30日(水)から先行配信される予定だ。作品情報劇場版『えいがのおそ松さん』公開日:2019年3月15日(金)原作:『おそ松くん』赤塚不二夫監督:藤田陽一脚本:松原 秀キャラクターデザイン:浅野直之キャスト:おそ松役:櫻井孝宏、カラ松役:中村悠一、チョロ松役:神谷浩史、一松役:福山潤、十四松役:小野大輔、トド松役:入野自由ほか■前売券(ムビチケカード)第3弾発売日:2019年1月11日(金)販売場所:全国の上映予定劇場 ※なくなり次第終了。※舞台挨拶など、特別興行には利用できない場合あり。価格:一般 1,500円(税込)、小人 900円(税込)※一般券は全6種から絵柄を選択可。小人券は1種のみ。
2018年11月04日『だいすけお兄さんの世界迷作劇場2018-19』は、7月21日の大阪・エブノ泉の森ホールを皮切りにサマーツアーがスタート。近畿・中国・四国・九州・北陸・東北と日本各地で公演をし、8月23日に東海ブロックの愛知公演にて入場者数が累計5万人を達成。「だいすけお兄さんの世界迷作劇場2018-19」チケット情報当日12:30の公演のカーテンコールでは横山だいすけによるくす玉割りの後に、金太郎に扮したよしもと芸人、堀川絵美が登場し横山に花束贈呈。また、横山より11月に福井・岐阜公演の開催決定などもあらたに発表され会場を沸かせた。サマーツアーはこの後、8月28日(火)から9月1日(土)まで茨城・新宿・鎌倉・群馬・八王子の5会場を周り一旦終了。夏以降は9月30日(日)の富山公演、11月24日(土)の福井公演、11月25日(日)の岐阜公演が発表されている。それ以降も2019年6月まで全国各地で開催予定。
2018年08月24日チャールズ・ディケンズの不朽の名作「クリスマス・キャロル」が生まれる過程を描いた「The Man Who Invented Christmas」が、『Merry Christmas!~ロンドンに奇跡を起こした男~』の邦題で11月30日(金)より全国公開されることが決定。併せて、ティザービジュアルと特報も公開された。■ストーリー1843年10月、家族や家の維持費で金欠状態だった小説家チャールズ・ディケンズは、どうにかヒット作を生み出そうと奮闘していた。新作の執筆に没頭しているうちに小説の世界に入り込んでいったディケンズは、やがて現実と幻想の境目が曖昧になっていく…。そこで「クリスマス・キャロル」の登場人物スクルージらと出会い、幼少期の隠された記憶や実父との確執といった自分の問題と対峙していく――。■『美女と野獣』ダン・スティーヴンス×『人生はビギナーズ』クリストファー・プラマー共演!新作の執筆に挑む若き日のチャールズ・ディケンズを演じるのは、ディズニー映画『美女と野獣』で脚光を浴び、ドラマ「ダウントン・アビー」「レギオン」などでも絶大な人気を誇るダン・スティーヴンス。また、彼の前に分身のように現われてインスピレーションを与えるスクルージを『人生はビギナーズ』『ゲティ家の身代金』のオスカー俳優クリストファー・プラマーが、息子の名声に頼ってばかりいるが、どこか憎めないチャールズの父を『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのジョナサン・プライスがそれぞれ演じている。イギリスの実力派俳優たちの個性豊かな芝居を見事にまとめ上げたのは、ドラマ界でも活躍するバハラット・ナルルーリ監督。■期待が高まるティザー&特報公開!この度公開されたティザービジュアルは、テーブルの上にある開かれた本がファンタジー感たっぷりに煌めく印象的なデザインとなっており、物語の始まりを予感させる。また、「あなたは、本当の『クリスマス』を知っていますか?」というキャッチコピーが、知られざるクリスマスのルーツへの興味をそそる。同時に解禁された特報では、ダン・スティーヴンス演じるチャールズ・ディケンズが、「クリスマス・キャロル」の主人公スクルージを生み出す瞬間を予感させるシーンをはじめ、過去、現在、未来を司る3人の幽霊などお馴染みのキャラクターも登場。ダークかつユーモアたっぷりなテイストで楽しめる本作は、クリスマス映画の新定番になりそう。■新感覚吹き替え版の公開が決定!さらに本作では、事前知識なしで楽しめる、鑑賞者にとって分かりやすい意訳を心掛けた吹き替え版も公開される。19世紀のイギリスの情勢、「クリスマス・キャロル」の内容なども、本編を観るだけで全て習得できるという、“わかりやすい”を極めた新感覚の吹き替え版だ。「クリスマス・キャロル」を読んだことのない人も、時代背景を知らない人でも楽しむことができる。吹き替えの豪華声優のキャスティングも決定しており、こちらも続報に注目したい。170年以上に渡って愛され続け、幾度も映画化されてきた英文学の傑作「クリスマス・キャロル」。その物語がいかにして誕生したのか、その創作過程とディケンズの心の旅を、お馴染みのキャラクター・スクルージとの出会いを交えながら、ユニークかつファンタジー感たっぷりに描いた本作をお見逃しなく。『Merry Christmas!~ロンドンに奇跡を起こした男~』は11月30日(金)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年08月21日NHK「おかあさんといっしょ」のうたのおにいさんで知られる、横山だいすけの新作ツアー『だいすけお兄さんの世界迷作劇場2018-19』が、7月21日、泉佐野市のエブノ泉の森ホールで幕を開けた。「だいすけお兄さんの世界迷作劇場2018-19」チケット情報ミュージカルとコンサートで構成された『世界迷作劇場』は、昨年、横山が、うたのおにいさん卒業後に初上演し、来場者数10万人以上を集めた。シリーズ第2弾となる今回も、会場には親子連れの観客が続々と詰め掛けている。舞台には映像で桃が映し出され、その桃から、元気よく横山が飛び出す。第1部のミュージカル『桃太郎』の始まりだ。『迷作劇場はじまるよ』などのオリジナル曲を、横山がのびやかにさわやかに歌い、観客を惹きつける。ここでは、誰もが知る『桃太郎』とはちょっと違い、横山扮する桃太郎は、育ての親のおじいさんとおばあさんに「いつまでも家でゴロゴロしていて情けない。早く独り立ちしなさい」とたしなめられる。かなりグウタラな桃太郎のようだ。また、猿や鳥のほか、格言をとなえる一風変わった犬のおじいさんも登場し、大人も楽しめる。キャストがボケたりずっこけたりして笑いを取るシーンも多い。「世界の名作を不思議に面白おかしくしたいので、今年は笑いの要素を強くしました。こけ方やツッコミ方をキャストそれぞれが、お笑いの映像を見て学んだりしたんです。僕らお笑いの集団だったかなと思うくらい、稽古を重ねました(笑)」と、横山が話していた通りだ。ほかにも『鬼のパンツ』で横山がオペラ調の歌い方で美声を響かせたり、『犬のおまわりさん』で会場中が大合唱になったりと盛り上がりを見せた。第2部はコンサート形式で展開。横山が「僕のフリートークも迷うかも知れませんが(笑)、温かく見守って下さい」と観客に語りかけ、『あつまれ!笑顔』『まほうのとびら』などの楽曲を安定した歌声で披露する。「おかあさんといっしょ」でおなじみの『ぼよよん行進曲』では、横山をはじめ、キャストも客席の子どもたちも皆、一緒になって大ジャンプ。小さな赤ちゃんは、親に“高い高い”され、その場で行進し始める子どもたちも。会場が大きく揺れ、大いに沸いた。終演が近づくと、子どもたちは「だいすけお兄さーん」と名残惜しそうに叫んでいる。「お客さんの目がキラキラすることが何よりもうれしい」と、横山。子どもたちは純粋に音楽や物語、舞台の楽しさに触れ、大人はそんな子ども時代のキラキラを懐かしく思い出すような時間だった。夏休みツアーでは9月1日(土)まで全国28会場で全58公演を実施。チケットは発売中。取材・文:米満ゆうこ
2018年07月23日デザイナーたちの過去の名作がそろう渋谷のショップ、Archive Storeにて、エディ・スリマンの作品を集めたエキシビション「Hedi Slimane since 2001」が、6月2日から開催される。2001年から2007年にはディオール オム(Dior Homme)、2012年から2016年にはサンローラン パリ(SAINT LAURENT PARIS)にてクリエイティブ・ディレクターを務めたエディ・スリマン(Hedi Slimane)。確かなメゾンの技術に裏打ちされたエレガントなテーラリングに、“ROCK”や“STREET”からの影響を色濃く反映させた彼のコレクションは、世界中の人々を熱狂させてきた。大きな特徴でもあるスキニーシルエットは、エディの代名詞にもなっている。男性的でありながら、どこか繊細で女性らしさも感じさせる独自のスタイルは、ビッグシルエットが台頭している現在においても色褪せることはない。トレンドがどんなに移ろいでも、自身の哲学とスタイルを貫き通す彼の精神は、人々を魅了し続けている。今回のエキシビションでは、ディオール オム、サンローラン パリの両メゾンより、エディの手掛けた名作たちを集めた。セリーヌ(CÉLINE)の初コレクションが間もなく発表されようとしている今、メゾンの垣根を超えてアーカイブを目にする貴重な機会となる。【イベント情報】EXHIBITION「Hedi Slimane since 2001」会期:6月2日〜30日会場:Archive Store住所:東京都渋谷区神南1-12-16 和光ビルB1F
2018年05月28日NHK「おかあさんといっしょ」うたのおにいさん歴代最長在任記録をもつ横山だいすけが、2017年7月から開始した全国ツアー『だいすけお兄さんの世界迷作劇場2017-18』。ラストを飾る北海道・東北ツアーがゴールデンウイークの4月28日(土)~5月6日(日)まで行われた。その最終日前日、5日(土)の仙台サンプラザホールでの12:30公演において、述べ10万人の動員を達成し、カーテンコールではそれをお祝いするコメントが鈴木福くんより届いた。映像が映し出された会場はお祝いの拍手や歓声で埋め尽くされた。第2弾ツアーである『だいすけお兄さんの世界迷作劇場2018-19』も今年7月より開催することが決定!西日本ツアーのチケットは5月27日(日)10:00より一般発売開始。東日本ツアーも予定している。■『だいすけお兄さんの世界迷作劇場2018-19』5月27日(日)一般発売Pコード:639-119(※全公演共通)【大阪公演】▼7月21日(土)・22日(日)エブノ泉の森ホール 大ホール(泉佐野市立文化会館)【兵庫公演】▼7月23日(月)神戸国際会館 こくさいホール【岡山公演】▼7月25日(水)岡山市民会館 大ホール【広島公演】▼7月26日(木)上野学園ホール【愛媛公演】▼7月27日(金)ひめぎんホール メインホール【高知公演】▼7月30日(月)高知県立県民文化ホール オレンジホール【香川公演】▼8月1日(水)レクザムホール(香川県県民ホール) 大ホール【福岡公演】▼8月2日(木)北九州芸術劇場 大ホール【宮崎公演】▼8月4日(土)都城市総合文化ホール 大ホール【熊本公演】▼8月5日(日)荒尾総合文化センター 大ホール【鹿児島公演】▼8月6日(月)鹿児島市民文化ホール 第1ホール【大分公演】▼8月8日(水)iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ【佐賀公演】▼8月9日(木)佐賀市文化会館 大ホール【長崎公演】▼8月10日(金)長崎ブリックホール 大ホール3000円(全席指定・税込)[脚本・演出・振付]岸本功喜[音楽]小島良太[出演]横山だいすけ/他※1歳以上のお子様よりチケットが必要です。※1歳未満のお子様でもお席が必要な場合はチケットをお買い求め下さい。[問]アークスインターナショナル■0798-34-5377
2018年05月07日デザイナーたちの過去の名作がそろうショップ、Archive Storeにて、コム デ ギャルソン(COMME des GARCONS)の隠れた名作が並ぶ展示会「Collection of Comme des Garçons since 1980s」が4月14日から5月31日まで開催。コム デ ギャルソンが「黒の衝撃」や「BodyMeetsDress-DressMeetsBody」で国際的な注目を集め続けた80年代から90年代。「穴あきニット」や「コブドレス」などそれまでの美の規範に抗うかのような前衛的・革新的デザインは、様々なメディアで取り上げられた。2017年、ニューヨーク・メトロポリタン美術館での特別展「Rei Kawakubo / Comme des Garçons. Art of the In-Between」を始めとして、アートの文脈でも多く語られるようになった。しかしその一方で、そうした文脈には属さずとも、現在でも異彩を放つ隠れた名作たちが多く存在している。本展では、これまで取り上げられることの少なかった80年代から90年代のアーカイブを中心に、同ブランドの隠れた名作たちをそろえる。西洋モードにセンセーションを巻き起こした時代のアーカイブが一堂に会すると共に、後世に語り継がれるであろう近年のコレクションピースもお目見えする貴重な機会となる。【展示会情報】EXHIBITION「Collection of Comme des Garçons since 1980s」会期:4月14日〜5月31日会場:Archive Store住所:東京都渋谷区神南1-12-16 和光ビルB2F
2018年04月16日「午前十時の映画祭 9 デジタルで甦る永遠の名作」が、2018年4月13日(金)より全国58の劇場で開催される。2010年に始まり9回目を迎える「午前十時の映画祭」では、この映画祭のために新たにデジタル化された世界の名作映画、全27本を約1年に渡って上映。上映される映画は1970年代半ばから90年代にかけての作品からピックアップし、20世紀最大のヒット作『タイタニック』から、『地獄の黙示録』『トップガン』など大作がずらりと名を連ねる。さらに、日本劇場のオープニング作品だった『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』の4時間越えのディレクターズ・カットを劇場初公開。こちらも見逃せない貴重なフィルムだ。また、『七人の侍』『用心棒』『椿三十郎』の黒澤明による3作品の4Kデジタルリマスター版も上映作品にラインナップ。最新の技術によって鮮明に甦った名作を、劇場のスクリーンで楽しむことが出来る。【詳細】午前十時の映画祭 9 デジタルで甦る永遠の名作開催期間:2018年4月13日(金)~2019年3月28日(木)開映時間:期間中毎朝10時※劇場によっては複数回上映もあり。上映期間:1作品2週間もしくは1週間上映開催劇場:全国58の劇場入場料金:一般 1,100円、学生 500円上映作品:全27作品(新規外国映画18本、新規日本映画4本、アンコール上映5本)上映方式:デジタル上映※開催劇場は公式HPを参照。■上映作品、期間 ※上映作品は前者がグループA、後者がグループB4/13(金)~4/26(木)タイタニック(グループAB共通)4/27(金)~5/3(木)太陽がいっぱい/シェーン5/4(金)~5/10(木) シェーン/太陽がいっぱい5/11(金)~5/24(木)地獄の黙示録/オール・ザット・ジャズ5/25(金)~6/7(木)オール・ザット・ジャズ 地獄の黙示録6/8(金)~6/21(木)七人の侍/用心棒6/22(金)~7/5(木)用心棒/椿三十郎7/6(金)~7/19(木)椿三十郎/七人の侍7/20(金)~7/26(木)雨に唄えば/メリー・ポピンズ7/27(金)~8/2(木)メリー・ポピンズ/雨に唄えば8/3(金)~8/16(木)ボディガード/グリース8/17(金)~8/30(木)グリース/ボディガード8/31(金)~9/13(木)プラトーン/トップガン9/14(金)~9/27(木)トップガン/プラトーン9/28(金)~10/11(木)灰とダイヤモンド/マイライフ・アズ・ア・ドッグ10/12(金)~10/25(木)マイライフ・アズ・ア・ドッグ/灰とダイヤモンド10/26(金)~11/8(木)ソフィーの選択/近松物語11/9(金)~11/22(木)近松物語/ソフィーの選択11/23(金)~12/6(木)ジャイアンツ/裸の島12/7(金)~12/20(木)裸の島/ジャイアンツ12/21(金)~1/3(木)パリの恋人(グループAB共通)1/4(金)~1/17(木)日の名残り/チャンス1/18(金)~1/31(木)チャンス/日の名残り2/1(金)~2/14(木)パルプ・フィクション/ワンス・アポン~アメリカ2/15(金)~2/28(木)ワンス・アポン~アメリカ パルプ・フィクション3/1(金)~3/14(木)狼たちの午後/大統領の陰謀3/15(金)~3/28(木)大統領の陰謀/狼たちの午後
2018年03月04日テレビ朝日では、“アガサ・クリスティ 二夜連続ドラマスペシャル”と銘打ち、世界No.1のミステリーの女王、アガサ・クリスティの名作を、2夜連続で放送することが決定。今回は「パディントン発4時50分」と「鏡は横にひび割れて」を、天海祐希と沢村一樹をそれぞれ主演に迎えドラマ化する。■天海祐希主演「パディントン発4時50分~寝台特急殺人事件~」まず天海さん主演でドラマ化する名作は、車窓から並走する列車の殺人現場を目撃する…というドラマチックな幕開けが読者に鮮烈な印象を与えた「パディントン発4時50分」。原作では、鋭い洞察力により難事件を解決に導く老婦人“ミス・マープル”が主人公となっているが、今回は日本版に大胆アレンジし、“元敏腕刑事にして危機管理のプロ”という華麗な経歴を持つデキる女、天乃瞳子を主人公に描く。ドラマはある夕方、瞳子の義母が「特急オリオン」に乗っていたところ、並走していた「寝台特急朝霧」内で男が女性の首を絞めているのを目撃。すぐさま通報したものの、寝ぼけていたとして車掌も警察も取り合あってくれない。そんな義母の汚名を返上するため、真相究明に立ちあがった瞳子は犯人が車内から死体を投棄したものと推理。そして、遺体が投げ込まれたのは沿線に広がる豪邸の敷地内だと考え、ある人物をその屋敷に潜入させる。しかし、その豪邸には一筋縄ではいかない曲者の社長一族が顔を揃えていた。さらに、なんと屋敷内でさらなる殺人事件も発生!果たして、“消えた死体”の行方は?複雑に絡み合う一連の事件の真相とは…というあらすじ。瞳子を演じるのは、クリスティ作品初挑戦となる天海さん。「列車を舞台にしたミステリーはいまとなっては定番に思えるかも知れませんが、この『パディントン発4時50分』の発表当時はとても衝撃的な内容だったのではと思います。登場人物のキャラクターも個性豊かで、さまざまな人間が絡み合うミステリーなので最後まで楽しんでいただけると思います」とコメントしている。■沢村一樹主演「大女優殺人事件~鏡は横にひび割れて~」沢村さん主演でドラマ化するのは、エリザベス・テイラー主演でハリウッドでも『クリスタル殺人事件』として映画化もされた「鏡は横にひび割れて」。大女優が開いた豪華絢爛なパーティーで起きたひとつの殺人事件。犯人の標的は、その大女優だったのではないかと見られる中、第2、第3の殺人が起きていく――という謎多き連続殺人を、スリリングに描いていく。何者かに脅迫を受けていた大女優、彼女を取り巻く一癖も二癖もある怪しい人物たち…と容疑者だらけで捜査難航する中この謎に挑むのは、警視庁捜査一課・特別捜査係の警部・相国寺竜也。昨年3月、日本で初めて映像化され大きな話題を呼んだ「そして誰もいなくなった」にて、八丈島沖の孤島・兵隊島で起きた不可解な連続殺人事件の謎を鮮やかに解き明かしたのが、沢村さん演じる相国寺。視聴者に強烈な印象を残したそんな相国寺が、今回再びクリスティの世界に登場する!沢村さんは、「孤島の屋敷に張り巡らされた巧妙なトリックの数々を解き明かしていくに値する天才的な刑事とは、どんな人だろうということを想像しながら作り上げた少し濃いめのキャラクターでした」と相国寺というキャラの役作りについて明かし、「描かれる人々のストーリーと、殺人事件に紐づく推理モノの両方が楽しめる作品となっており、そこを分けて見ていただくとより物語が引き立つのではないかと思います。物語の全体を通して人間の“情念”というものも感じられるドラマで、登場人物たちも激しい感情を持つ人ばかり。その中に入った相国寺との対比もまた、楽しんでいただける要素のひとつとなっています」とドラマをアピール。■お互いの作品についてそれぞれコメント!また今回は2作品を2夜連続で放送するということで、お互いの作品についてそれぞれコメント。天海さんは、「どんなストーリーなのかとても興味がありますし、沢村さん主演の作品を見るのはすごく楽しみ!皆さんもぜひ二夜連続でご覧いただけるとうれしいです」と話し、沢村さんは「セリフが少ないなんて話をしていたんですけど、実際、最後の謎解きのシーン、10ページを1カットの長回しで撮ったんです!『楽なんですよ、天海さんより♪』と言っていた自分がバカだった!と後悔しています(笑)『パディントン発4時50分~寝台特急殺人事件~』で天海さんが演じる探偵役も楽しみにしています!」と語っている。アガサ・クリスティ 二夜連続ドラマスペシャル「パディントン発4時50分~寝台特急殺人事件~」「大女優殺人事件~鏡は横にひび割れて~」は3月、テレビ朝日系にて2夜連続放送。(cinemacafe.net)
2018年02月01日『レオン』『フィフス・エレメント』など、数々の名作を世に送り出してきた世界的巨匠リュック・ベッソン監督によるSF超大作『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』。この度、本邦初公開となる本作の特報映像が到着した。本作は、大人気作『スター・ウォーズ』にも多大な影響を与えたSFコミックの金字塔「ヴァレリアン」(作:ピエール・クリスタン/画:ジャン=クロード・メジエール)を原作に、ベッソン監督が脚本も兼任した最新作。到着した特報映像では、最新鋭のVFXにより、規格外の映像美が垣間見れる。また、映画の予告編では初使用となるビートルズの楽曲「Because」が流れている。さらに、広大な銀河を守る任務を帯びたエージェントのヴァレリアン役のデイン・デハーンや、頼れる相棒にしてクールビューティーのローレリーヌ役のカーラ・デルヴィーニュらの姿も。そして、ほんの数秒だけ世界の歌姫・リアーナも登場!果たして、彼女は敵か、味方か。人間か、化け物か…?『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』は2018年3月、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2017年11月08日映画・ドラマ・CMと幅広く活躍し、2017年上半期大ブレイクを果たした吉岡里帆が、映画ナレーションに初挑戦した『劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩きコトラ家族と世界のいいコたち』。10月21日(土)からの劇場公開を控え、愛猫家とも知られる吉岡さんと世界的動物写真家・岩合光昭の2ショット写真と共に、本編ナレーションや作品へ込めた想いを綴った2人の最新コメントが到着した。ファンの間でも人気の、津軽のリンゴ農家で暮らす“コトラ家族”の現在を追う、岩合さんによる追撮も終了した本作。このたび、まさに「ネコも歩けば、地球が幸せ?」の作品キャッチにふさわしい、優しい笑みを浮かべた2人の2ショット写真が到着。また、「ネコを愛する、すべてのヒトたちへ」向け、「ネコ愛」あふれる言霊を珠玉の映像に丹念に吹き込んだ2人からも温かいコメントが届いている。本編ナレーション撮りを終え、岩合さんは「吉岡里帆さんがとても落ちついてナレーションに臨んでいたのが印象的でした。そして、吉岡さんの声を聞いて感じたのは、とにかく“ネコに合っているなぁ”ということです」とコメント、「そんな吉岡さんの声も聴きながら、僕もより自然体でナレーションに臨むことができました」とふり返っている。また、久々に訪れた津軽のリンゴ農園では「今回も、何も包み込まないありのままのリッキーやハナの姿を撮影することができました。母ネコになったハナの子育てに、逞しく成長したリッキーの表情に、母コトラの姿を感じます。追撮前、(何が起きているか判らないので)彼らに会いに行って良いのか?という想いもありました…」と言う。「でも、やはり、会いに行って良かった。(オオトラからコトラへ)コトラからリッキー、ハナたち、そしてまたその子たちへ、そんな命の引き継ぎがずっと続いているあのリンゴ農園は、いまの時代、本当に貴重な場所です。“命の大切さ”をこの作品を通じて皆さんに感じていただけたら嬉しいです」と万感の思いを明かす。また、吉岡さんはまず「撮影現場での話を聞きながらナレーションのまだ入っていない素の映像を拝見しました。岩合光昭さんが長い時間をかけて丁寧に丁寧に猫と向かい合ってこられたんだと、ひしひしと伝わってきました。この愛らしい猫ちゃんたちの邪魔にならないよう、より魅力が伝わるよう音入れしたいと心から思いました」と、岩合さんたちの「ネコ愛」に心打たれた様子。そして「本番当日は、コトラの赤ちゃんたちに寄り添いたく思い、優しく繊細な空気感で挑みました」という吉岡さん。「できるだけ柔らかく家族の在り方やニュアンスが伝わるようにスタッフさんと話し合いながらアフレコしました。岩合さんの撮った猫ちゃんたちはスクリーンの中でちゃんと生きています。必ずその姿に心動かされると思います」と、思いを込めている。『劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き コトラ家族と世界のいいコたち』は10月21日(土)より全国のユナイテッド・シネマほかにて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年10月06日この秋で20周年を迎える新国立劇場のシーズン最初を飾るのは、フランス近代演劇の巨匠、ジャン・ジロドウの『トロイ戦争は起こらない』。1935年に書かれて以来、世界中で上演が続く不朽の名作だ。歴史に名高いトロイ戦争の直前、戦争を止めたいトロイの英雄エクトールは、開戦派の父や弟の説得に奔走、ギリシャの知将オデュッセウスとの会談に臨む。古代の物語に題材を借りて、戦争を起こす人間の愚かさや、避けられない運命を描く。7月29日に行なわれた制作発表会見では、鈴木亮平、一路真輝、鈴木杏、谷田歩、三田和代が出席、それぞれの想いを語った。新国立劇場演劇『トロイ戦争は起こらない』チケット情報トロイの王子で、国一番の英雄であるエクトールを演じる鈴木亮平は「僕は世界遺産が大好きで、トロイ遺跡も世界遺産です。大好きな分野の物語だ!と思っていましたが、台本を読むと、とても現代的で、戦争を起こす人間の愚かさが深く描かれています。ジロドウは外交官でもあり、情報局長官も務めた人で、戦争の裏側も知っていたはず。どんな思いを込めたのか稽古の中から見つけていきたい」と抱負を語る。エクトールの弟パリスに誘拐されて、戦争の原因ともなるギリシャの王妃エレーヌには一路真輝。「初めてのフランス戯曲で、新しい挑戦ができるのはうれしいことです。エレーヌは絶世の美女と言われていて、私でいいのかしらと思いましたが、三田和代さんが、スタートラインはみんな一緒と言ってくださったので、勇気をもらいました」と笑顔を見せた。エクトールの妻で、平和を望んでいるアンドロマックには鈴木杏。「台本を読んだときは、戦争が題材で、胸が苦しくなるように感じましたが、クスッと笑えるような部分もあって、ウィットに富んだ面白い作品だと思いました。言葉が詩のように美しく素晴らしいので、みなさんの声で作品が立ち上がってくるのが楽しみです」まずは、名前を覚えなきゃと、笑いを誘った。トロイの王妃でエクトールとパリスの母、エキューブを演じるのは三田和代。「皮肉やエスプリのきいたことばかり言う女性。戦争にはもちろん反対で、エレーヌに魅了されてしまっているトロイの男たちには辛辣だし、戦争の悲惨さをちゃんとわかっている人物。いわゆる“お母さん”らしくはないですが、初めてのキャラクターでとても新鮮に感じています」と、取り組みがいを語った。ギリシャ一の知将オデュッセウスを演じるのは谷田歩。「戦争が始まると策を弄するのですが、本当は戦争をしたくなかったのではないかと思います。エクトールとの話し合いでは、その思いが読み取れますね。どちらも戦争を望んでいなくて、開戦の運命に挑戦しようとするところが、醍醐味だと思っています」戦争と平和というシリアスな物語でありながら、夫婦や恋人、家族といった日常につながるような要素もたくさんある。演出の栗山民也は、丁寧に細部を掘り起こし、頼もしいキャストと共にヴィヴィッドなドラマを見せてくれるに違いない。公演は10月5日(木)に東京・新国立劇場 中劇場にて開幕。取材・文:沢 美也子
2017年07月31日