「月謝を払っているんだから、ちゃんと上手くしてほしい」という保護者への対応、どうしたらいい?とのご相談。すぐ習得できる子もいれば、時間がかかる子もいて、一概にこれを教えればいつまでに上手くなるというものでもないのに、かけているお金と成果(上達)が比例しないといって、すぐに上達することを求めてくる保護者達。じつは、指導者の悩みの中でも多く聞かれる内容です。みなさんならどうしますか?今回もジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、悩めるコーチにアドバイスを送ります。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<「またあの練習?」サッカーには欠かせない反復練習に飽き飽きの子どもたちを楽しませる練習メニューを教えて<お父さんコーチからのご質問>サッカースクールコーチです。はじめまして。私が指導しているのは、チームを持たず試合などは行わないサッカースクールです。当然レベルもバラバラで、「運動体験をさせたくて」と親が連れてきた子や、近隣のチームに所属しつつサッカーの技術を高めたい子、チーム練習がない日の放課後を過ごす場所として通っている子もいます。教えているU-10年代(小3)は全員で12名です。悩みは保護者からの要求です。「月謝を払っているんだから、ちゃんと上手くしてほしい」という声を度々いただくのですが、親御さんの気持ちも分かりますが、子どもによっては練習メニューをすぐ習得できる子もいれば、時間がかかる子もいて、一概にこれを教えればいつまでに上手くなるというものでもないですよね。本人のやる気が大事なので見守ってほしいと思うのですが、かけているお金と成果(上達)をコストパフォーマンスのように捉えている方も少なくありません。池上さんならどのように保護者に理解してもらいま<池上さんのアドバイス>ご相談ありがとうございます。親御さんから「もっと上手くしてほしい」と言われる。指導者の間でよく聞かれる話です。サカイクの読者の皆さんはもうご存知かと思いますが、少し以前からサッカーコーチの皆さんは子どもの自主性、主体性を伸ばす指導を目指しています。■親世代が受けた指導と180度違うので「教えてくれない」と解釈してしまうところが、親御さん世代が受けた教育やスポーツ指導とは180度違う性質のものなので、彼らからすると、「コーチは子どもに何も言ってくれない」「ほったらかしで教えてくれない」と解釈してしまうようです。ここは、指導者自らが親御さんたちに向けて「こんな理由で、こんな方針をたて、このような指導をしている」ときちんと説明しましょう。■トレーニングがアジャストしていない可能性ももうひとつのチェック項目は、トレーニングの質です。トレーニングそのものがアジャストしていなくて子どもたちが上達しない、という側面があることも忘れてはいけません。コーチとして、自らの指導を省みることはなかなか難しいことですが、サッカー経験のない親たちが「上手くなっていない」と言うのであれば、余程のことかもしれません。例えば、私のトレーニングは毎回メニューが変わります。そのうえ、同じメニューを長々とやりません。これができたから次に移る、という考え方ではないのです。同じことを長くやってしまうと、子どもは飽きます。短い時間で目先を変えてどんどんやるほうが、子どもたちは楽しくやれます。■ミニゲームでは練習のテーマを思い出させる声掛けをご存知のように、練習は「マッチ‐トレーニング‐マッチ(М・T・М)」といって、最初にミニゲームをして、そこで足らないものを練習し、最後にまたミニゲームをしてその日練習したことにトライしてもらいます。ミニゲームの質が、最初と最後で変わっていることが目に見えてわかる。それが理想です。例えば、最初のゲームでワンツーをもっと使おうという目標を定めます。それに付随した練習を行った後、最後にミニゲームでワンツーをどんどんやってもらいます。そうすると、ミニゲームでの勝敗などに懸命になってしまい、どんなテーマでその日練習したのかを子どもたちは忘れがちです。そういうときこそコーチの出番です。「今日は何を練習したかな?」「今のところ、サイドでワンツーができたよね」そんなふうに声掛けをします。できているチームや選手をほめたり、できないときに「どうしたらできるかな?」と尋ね、自分で考えてもらいます。このあたりは決して親受けを狙うわけではありません。必要な指導を、必要な場面で行う。これが重要です。このようにいつも質問を投げかけながらトレーニングをする方法は、フィードバックと言われています。この手法は今世界で注目されています。その時その時の状況を認知させることで、自己解決策を見つけさせていく方法です。そういったことがスムーズに行えるようにするには、まずは自分の指導に問題ないのかを考えてみることが肝要です。■能力や動機付けがバラバラの子が一緒にやる重要性を保護者に説明しよう「運動体験をさせたくて」と親が連れてきた子。近隣のチームに所属しつつサッカーの技術を高めたい子。チーム練習がない日の放課後を過ごす場所にしている子。サッカースクールなので、いろいろなレベルがあるのは当然のことです。書いていらっしゃる通りです。だからこそ、練習も当然いろんなことをやらなくてはいけません。そのことを理解したうえで、以下の三つのことに目を向けてみましょう。ひとつめ。能力や動機付けがバラバラの子が一緒にやる重要性を、親御さんたちに説明しましょう。能力がバラバラだけど仕方なく一緒にやってます、という感覚ではなく、バラバラのほうが子どもたちはひとり一人が上手になるということをまずは相談者自身が理解してください。そのうえで、そのことを保護者に伝えます。その際はきちんと理論武装し、どうすれば保護者を納得させられるかをよく考えて臨みましょう。それでも親たちが「お金を払ってるんだからもっと上手くして」と言ってくるのであれば、子どもたちをレベル分けして練習させるのか、もう一度練習の方針を説明するのか考えてみましょう。池上正さんの指導を動画で見る>>■いつも全体で動かす必要はない。習熟度に合わせた練習もできる(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)ふたつめ。ご相談者様が受け持っている12名という人数は、とてもいい規模感です。全体で練習を動かしながらも、子どもたちの「個別性」を追求できる人数と言えます。例えば、みんなでキック練習をしていれば、うまく蹴られない子には手厚く指導してあげられます。12名のなかには必ずできている子、もしくは早くマスターしてしまう子がいますから、その子のプレーを可視化し真似することでほかの子も上達します。メニューによっては「君はこういうことやってみよう」「君たちはあっちでこれをやってみよう」と習熟度別にやることもできます。ひとりのコーチでも、12名全員に声をかけることができます。いつも全体で動かす必要はありません。そんな練習のやり方もあるのです。■ただ漠然と練習しているわけではないことを説明しようみっつめ。練習後の話をぜひ親御さんにも聞いてもらいましょう。どんなテーマでどう取り組んでいたのか。ただ漫然と練習をしているわけでないことを理解してもらいましょう。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2022年03月25日私の娘は、口唇口蓋裂という先天異常を持って生まれてきました。今回は、今まで受けてきた治療と就学後の治療についてお伝えしたいと思います。 これまでの治療と現在の治療口唇口蓋裂の治療におけるメインの診療科は形成外科でした。生後5カ月ごろ、唇を閉じ、鼻の形を整える手術を受け、1歳過ぎに口蓋裂を閉じる手術を受けました。それから6歳の現在まで、半年から1年毎に定期的に受診しています。 歯茎の裂があり、上の歯並びが悪いため、4歳ごろから矯正歯科に毎月通っています。また、鼻にかかった話し方のため、耳鼻科での聴覚検査をしたあとに、毎週近所の学校で開催している言葉の教室に通っています。そして、中耳炎になりやすいため、耳鼻科も定期受診しています。 多くの場合、唇再形成の手術が必要娘の場合、口唇裂手術後、最初は唇が少し引きつっている様子でした。手術した部分はピンク色で、痕が少しわかる状態が2歳ごろまで続いていました。けれども、成長とともにきれいな形になってきており、よく見ると多少違いがわかりますが、周りの人からは「まったくわからない」とよく言われます。 多くの場合は、小学校入学前に唇の形を整える手術が必要になるそうです。ただ、娘の場合は幸い、「見た目に問題がないから手術は必要ない」と主治医の先生からお話がありました。 口蓋裂の状態に応じて、骨移植が必要口蓋裂手術は、両脇の皮を縫い合わせておこなわれるため、手術後に上あごに穴が開いてしまう場合があるそうです。そのような場合、その穴を塞ぐ手術が必要になります。 また、娘は歯茎にも裂があり、当初は「小学校中学年くらいに腰の骨を移植する手術が必要になるかもしれない」とのお話でした。ただ、成長とともに歯茎の裂がどんどん狭くなり、今は歯茎の隙間がなくなりました。そのため、手術は必要ないかもしれないと言われています。 娘の場合、口唇口蓋裂ではあるものの、ありがたいことに経過は順調です。今後も主治医の先生と相談しながら、できるだけ娘に負担がかからないよう治療していけたらと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:石原みどり知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。
2021年07月05日小学生の中学年~高学年くらいになると、女の子は体つきが変化してきます。いよいよもうすぐ初めての生理ですが、子どもは不安がいっぱい。生理を迎える前に、子供にきちんと伝えておきたいことをまとめたので、参考にしてください。小学生が生理になるのはいつ頃から?小学生が生理になるのは10歳頃からと言われています。胸がふくらんできたり、体が丸みを帯びてきたり、身長や体重が急激に増加したら、生理が近づいているサインだと思ってください。下着につくおりものが増えてきたときも、生理が近づいているサインです。といっても生理になる時期は個人差があるので、生理が来ないからと不安になることはありません。生理が始まる前に伝えておきたいこと生理は、出先で突然始まる可能性もあります。いつどこで始まってもいいように、生理を迎える準備をしておきたいもの。はじめは血が出ると言ってもちょっと下着に付く程度なので、突然たくさんの血が出ることはないことを教えてあげるとよいでしょう。生理用品の準備サニタリーショーツやナプキンをポーチに入れて、常備するのが望ましいでしょう。ナプキンは5つくらいを目安に入れておくと安心です。経血量が少ないうちはかさばらないスリムタイプで充分ですが、経血量が多くなってきたら夜・多い日用タイプなども使うとよいでしょう。ナプキンの素材やサイズも様々なので、子供が快適に使えるものを見つけてあげましょう。初めて生理になったら初めて生理になったとき、慌ててしまう子供もいるかもしれません。生理のエチケットや生理周期についてきちんとわかっていない子もいるかもしれないので、小学生のうちに教えておきましょう。大切なエチケット生理のときは、いくつかのエチケットがあります。ナプキンや生理ショーツはポーチにきちんとしまって、他の人に見えないようにしたいもの。そして、トイレでナプキンを捨てるときは、トイレ横にあるエチケットボックスに入れるようにします。その際、小さくたたんで捨てるのがエチケットです。また、ナプキンを交換するときに、血が床や便器についてしまうことがあるので、トイレを出る前に確認しましょう。血がついていたら、きれいにふき取っておいてください。そして生理中は体をいつもより清潔にする必要があるので、温泉やプールは控える方がよいでしょう。生理周期について生理は、ひと月に約1回なので、生理周期は25~38日が平均です。生理が始まった頃は、人によっては半年くらい間隔があいてしまうこともあり、生理のリズムができるまで時間がかかるかもしれません。カレンダーに、生理が始まった日・終わった日をメモしておくとよいでしょう。生理痛がつらいとき生理痛がつらいときは、好きな音楽を聴いたり本を読んだりして、リラックスする時間をつくることをすすめてみてください。それでもしんどい場合は、痛み止めを飲むのも一つの方法です。痛み止めには対象年齢が記載されているので、我が子の年齢に該当しているかきちんと確認しましょう。生理をきちんと理解して不安をなくそう初めての生理には不安がつきものですが、事前にどういうものか理解していれば、子どもの不安を和らげることができます。我が子が小学校生活を楽しく過ごせるように、生理について少しずつ伝えていきましょう。
2021年01月25日不登校は、中学生や高校生だけの問題ではありません。小学生が不登校になる原因には何があるのか、低学年・中学年・高学年に分けて解説します。また、子どもの足が学校から遠のいたとき、親はどんな対応をすればいいのかについても見ていきましょう。不登校の小学生は増えている令和元年度の文部科学省の報告によれば、長期欠席している小学生は90,089人で、このうち不登校の児童は53,350人でした。前年度が44,841人であったことと照らし合わせると、不登校児童が大幅に増えていることが分かるでしょう。不登校の定義不登校とは、さまざまな要因から学校に行きたくても行けない状況で年間30日以上欠席することを指します。ただし、経済的な事情あるいは病気で欠席した場合は、不登校には分類しません。教育相談やカウンセリング等の支援を利用しよう学校によってはスクールカウンセラーを配置し、不登校の児童や保護者が相談できる体制を整えていることがあります。また、教育委員会にて不登校の子どもたちが学校に復帰するための教育支援センターを設置している自治体も少なくありません。まずは学校や教育委員会に問い合わせ、何か支援を受けられるか相談してみましょう。不登校の原因と対応を学年別に紹介不登校の原因は、子どもによってさまざまです。しかし、学年によってある傾向が見られます。低学年・中学年・高学年に分けて不登校の原因と対応方法について見ていきましょう。低学年は環境変化が原因のことがある小学校に入学して親と離れて過ごす時間が長くなったことで、学校に行くのを嫌がったり不登校になったりするケースがあります。このように低学年は環境の変化に左右されやすいため、学校に行くことを無理強いすると逆効果になるかもしれません。気長に子どものペースに合わせ、登下校を一緒にしたり、授業に参加したりするといいでしょう。中学年は人間関係が原因になることも3年生ごろになると、子どもの人間関係は複雑になります。仲の良くない児童がいるから、自分をあまり大切にしない先生がいるからなどの理由で、不登校に発展してしまうケースも少なくありません。親は子どもの話をしっかりと聞き、学校と密接に連絡を取って、子どもが学校に行きやすい環境を整えるようにしましょう。また、子どもの意見だけでなく問題となっている相手の意見も公平に聞くことで、話し合って解決することの大切さも子どもに教えることができます。高学年の原因は多様!学校との連携が不可欠高学年になると、人間関係もさらに複雑になり、不登校の原因も多様になります。児童や先生との関係から不登校になることもありますが、思春期が近づくことで自己嫌悪が激しくなったり、人からどう見られているかが気になったりして学校に行けなくなるケースもあるでしょう。また、なかなか親に心を開いてくれなくなるのも高学年の特徴です。無理に聞き出すのではなく、普段から小さなことでも子どもと共有するなど、子どもが話しやすい環境をつくるようにしましょう。急かすことなく子どもを導こう不登校の子どもの心は揺れています。「早く学校に行けるようにならなきゃ」と急かしてしまうと、子どもが心を閉ざしてしまうこともあるかもしれません。子どもにとって何が大切なのかを冷静に判断し、急かさず気長に子どもを導いていきましょう。
2021年01月24日幼稚園の期間が終わり、これから小学生になる女の子をもつパパさんやママさんは、これからの6年間は期待の他にも不安も様々かと思います。低学年、中学年、高学年での特徴とその育て方についてご紹介していきたいと思います。小学生の女の子の特徴を知ろう育て方を学ぶ前に、まずはそれぞれの期間の特徴をおさえておくことが大切です。小学生には低学年、中学年、高学年と3つの時期に分かれます。低学年期の特徴低学年の女の子の特徴としては、素直という点です。言われたことをそのまま行動しようとするので、融通が利かないというのも特徴的です。ニュアンスで伝わらない時期でもあるので、曖昧に伝えるのではなく、具体的に正確に物事を伝える必要がある時期です。なかでも小学1年生は自己肯定感が一番高い時期とも言えますので、褒めることも忘れないようにしましょう。中学年期の特徴大きく育って、そして少し大人びて来るのが中学年である3~4年生の特徴です。低学年の時期に比べて学校での人間関係が難しくなっていきます。誰かの陰口を言ってしまったり、叱られても反省しなかったりと、素直だった低学年の時期とは大きく異なります。この時期からパパやママに自分のことや学校でのことをあまり話さなくなり、隠しごとも上手くなってきてしまう時期です。この時期は口出しよりもじっくりと観察することが大切です。高学年期の特徴ここからは思春期に突入します。身体にも変化が現れ、知らずのうちに不安が産まれてしまいます。大人から離れたい時期になりますが、当然なんの責任も取れない子供ですので実現ができず、それが反抗期となって現れます。そして小学生6年生にもなれば自覚、責任も求められます。まだ子供と言っても、小学校では一番上の学年なので、そうしたプライドも大切にしてあげましょう。女の子を育てる上でのよくある悩み女の子を持つ親には女の子を持つ親の悩みがあります。それは男の子に比べて口が達者で反発もしてくるのと、交友関係が複雑で把握しきれず、的確にアドバイスが難しいという点です。特に小学生中学年から、こうした傾向はどんどんと強くなっていきます。口が達者で反論してくる多いのが、大人でもカチンと来る反論をしてくるという点です。なぜかというと女の子は大人が思っている以上に大人を見ているので、正論で反発してくることがあるからです。精神年齢も高く、更には語学学習が男の子よりも早いです。そのため大人が使っているような言葉をガンガン使ってきます。大人の言葉を親から学び、学校で友達に話し、他の女の子に影響させるという連鎖です。また、パパとママが話している会話も聞いて覚えていることがあるので、大人同士の会話も気を付けたいところです。友達関係が複雑でアドバイスできない女の子の友達会関係は男の子よりもグループ化していく傾向にあります。まだ小学生低学年あたりなら翌日に忘れてそのまま学校に行くことが出来ますが、高学年になるとグループ関係が上手く築けずに一人になってしまう、仲間外れになっているのではないかという不安も生まれてしまいます。適切な子育て方法とは小学生の女の子を育てていくのに適切な子育て方法とはどんなものでしょうか。低学年から高学年で一気に成長する6年間だからこそ、大事な時期に適切な接し方をしたいところです。それではその適切な接し方はどういったものかご紹介します。適度の距離を保つこと母親がつい取ってしまいがちな行動としては、ついつい自身の幼少期と重ねて過干渉になってしまうことです。低学年から高学年まで自我はしっかりと形成されています。娘の性格や特徴をしっかりと把握した上で自身とは違う、そして子供からはどのように見えているのかというのを意識しましょう。また、自身が母親に感じたわだかまりなども見つめなおすことで、適度な距離を保つことが出来ます。10歳ごろになってきたら、気持ちはしっかり向いているけれどそこまで手をかけ過ぎないというのが大切です。話を聞いてあげる姿勢話を聞く姿勢も大切です。親が一方的に「がんばって」「大丈夫だよ」と言ってしまうと子供は出掛かった言葉を飲み込んでしまいます。反抗的な言葉使いも成長の証です。人間関係が崩れてしまって学校に行きたくないなら、どうして行きたくなくなってしまったのかしっかりと話を聞いてあげましょう。この時、大切なのは、ただ「どうしたの?」「何があったの?」と次々質問する尋問ではなく、心を傾けて聞く傾聴です。子供の気持ちや考えを熱心に聞いてあげるのが大切です。特徴をしっかり知って子育てを楽しもう!小学生低学年の頃は幼稚園から出たばかりの子供のような状態だったのに、一気に大人びてくるのがこの小学校生活の6年間です。それぞれの時期で扱い方や接し方は大きく変わっていきますし、イライラすることもあるかと思います。ですが、成長をしっかりと受け止めて、適切な距離で的確な言葉を投げかけられれば健やかに育ってくれるだけではなく、育てている親にも心の余裕は生まれます。女の子は大変なことも多いですが、その分楽しいことも沢山ありますので、ぜひ子育てに楽しんで取り組んでください。
2021年01月21日私の娘は、口唇口蓋裂という先天異常を持って生まれてきました。今回は、今まで受けてきた治療と就学後の治療についてお伝えしたいと思います。 これまでの治療と現在の治療口唇口蓋裂の治療におけるメインの診療科は形成外科でした。生後5カ月ごろ、唇を閉じ、鼻の形を整える手術を受け、1歳過ぎに口蓋裂を閉じる手術を受けました。それから6歳の現在まで、半年から1年毎に定期的に受診しています。 歯茎の裂があり、上の歯並びが悪いため、4歳ごろから矯正歯科に毎月通っています。また、鼻にかかった話し方のため、耳鼻科での聴覚検査をしたあとに、毎週近所の学校で開催している言葉の教室に通っています。そして、中耳炎になりやすいため、耳鼻科も定期受診しています。 多くの場合、唇再形成の手術が必要娘の場合、口唇裂手術後、最初は唇が少し引きつっている様子でした。手術した部分はピンク色で、痕が少しわかる状態が2歳ごろまで続いていました。けれども、成長とともにきれいな形になってきており、よく見ると多少違いがわかりますが、周りの人からは「まったくわからない」とよく言われます。 多くの場合は、小学校入学前に唇の形を整える手術が必要になるそうです。ただ、娘の場合は幸い、「見た目に問題がないから手術は必要ない」と主治医の先生からお話がありました。 口蓋裂の状態に応じて、骨移植が必要口蓋裂手術は、両脇の皮を縫い合わせておこなわれるため、手術後に上あごに穴が開いてしまう場合があるそうです。そのような場合、その穴を塞ぐ手術が必要になります。 また、娘は歯茎にも裂があり、当初は「小学校中学年くらいに腰の骨を移植する手術が必要になるかもしれない」とのお話でした。ただ、成長とともに歯茎の裂がどんどん狭くなり、今は歯茎の隙間がなくなりました。そのため、手術は必要ないかもしれないと言われています。 娘の場合、口唇口蓋裂ではあるものの、ありがたいことに経過は順調です。今後も主治医の先生と相談しながら、できるだけ娘に負担がかからないよう治療していけたらと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:石原みどり知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。
2020年07月25日身長差やサッカーの理解度の差があって同じ学年でもレベル差が大きい中学年の指導に悩むコーチから、チームの底上げを図れるトレーニングメニューなどはある?とご相談をいただきました。池上さんは、これまで見てきた中で欧州の子どもはそれほどレベル差がついてないといいます。その原因は、日本とは真逆の「指導の順番」なのだそうです。これまでジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが送るアドバイスを参考にして、チームの底上げを図ってください。(取材・文:島沢優子)(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<U-10でどこまで守備戦術を教えて良いもの?指導のコツがあったら教えて<お父さんコーチからの質問>いつも連載拝読しています。私は少年団でU-10 、U-12の指導をしている者です。先日別の記事で、小学校中学年ぐらいは一番デコボコしているとありましたが、まさしく私のチームも同じ状況なので、指導面でのアドバイスが欲しくご相談させていただきました。体の成長速度は個々の成長速度があるので何ともし難いですが、この学年へのトレーニングメニューで、チームの底上げを図れるものであったり、もしくは練習や試合でのチーム分けの工夫などがあれば教えてください。<池上さんのアドバイス>ご相談、ありがとうございます。日本の子どもたちはなぜ、そんなにデコボコが目立つのか。それは、小学校中学年くらいだと、体の大きさや運能能力の違い、サッカーへの理解度の違いがあるから仕方がない――私たち指導者はそんなふうに考えてきました。■欧州の子どもたちは日本ほど同年代でのレベル差がないところが、スペインなど欧州の子どもはそこまでデコボコではありません。よく見ていると、欧州の子どもたちは、相手とぶつからないようにプレーします。日本のように「相手に押し負けるな」とか「コンタクトで負けるな」などという声はコーチから一切出てきません。なぜなら、幼稚園児くらいのころから「どこでボールをもらうといいかな?」とコーチらに導いてもらえるので、相手から離れてボールを受けることが身についています。日本の子どものようにボールを奪いに来る相手を体で押さえてコントロールするのではなく、フリーな状況でパスを受けます。そして、そのことを学んで身に着けるためのトレーニングを、幼稚園児のころからたくさん積むのです。その際、守備をする側は、攻撃をしてくる相手のパスカットを狙います。相手に体をぶつけるようにして足元のボールをガシガシと奪いにきません。つまり、トレーニング全体に、ボディーコンタクトがないのです。それはなぜでしょう。ひとことで言うと、育成する「順番」が日本と違うからです。「認知→判断→行動(プレー)」欧州の子たちは、この順番で育てられます。例えば、3~6歳、もしくは小学校低学年までの間に、まず「認知する力を」養います。自分がボール保持者だとしたら、味方がどこにいるか認知します。例えば、2対1の状況で、自分がドリブルでゴールに向かったほうが点が取れるのか、味方にパスしたほうが得点の可能性が高いのか。そのとき、守備をする相手選手の位置によって、いつパスをしたほうがいいのか。それが認知する力です。どこが空いてる?誰がチャンス?――そういうことを彼らは10歳くらいまでに見極められるようになります。見極められるようになったら、判断してプレーします。相手選手がパスをしたい味方との間に立っているから、ドリブルでボール1個分ずらしてからパスを通す。自分で縦に突破すると見せかけて、相手が自分に近づいた瞬間、相手をあざ笑いようにスルーパスを通す。そういった判断ができるようになります。この1.認知、2.判断ができるようになったら、最後の3.行動(プレー)の指導に入ります。プレーはつまりはスキル、技術です。それは「今の判断は良かったね。あとはコントロールを磨いていこう」というような声掛けです。トラップをミスしたり、パスがそれたりして正確にできなかったとしても、しっかり認知をし、タイミングよく判断ができているのだから、あとは技術を磨けば済むことです。■日本の子どもたちにレベル差が生まれてしまう理由ところが、日本の子どもたちは、これを逆にした順番で指導されています。1.行動、2.判断、3.認知で教えられているのです。サッカーボールに出会ったら、まずインサイドキックを教えます。コーンドリブルをします。リフティングもですね。かなり長い時間、クローズドスキルに割かれています。それらをやってから、小学校中学年くらいになってから、コーチにこう言われたりします。「ただ蹴るだけじゃだめだ」「まわりをよくみて」「スペースを探せ」「ボールをもらえる位置にいないから、いつまでたってももらえないでしょ?」そこで子どもたちは非常に混乱します。そこで格差、つまりデコボコも出てきます。日本のトレーニングは、本来は最後に指導したほうがいい「行動」、技術練習から始めているので、なかなかうまくいかない。ジュニアの世界大会で日本の子どもたちが優勝して「日本の子どもは足元の技術がうまいですね」と欧州のコーチに褒められます。足元の技術から始めているので、うまいのは当然です。ただし、そのあとはどうでしょうか?ユース年代、成人してからと、上に行くほど世界との差が開いていないでしょうか。私の大学の先輩である祖母井秀隆さんは1970年代、すでに「見て、考えて、判断して、プレーする」という段階を踏んで指導すべきだ、とおっしゃっていました。脳科学的にもそれが正しいのだとおっしゃって、私も納得出来ました。それから40年以上経過しましたが、日本はいまだ指導の順番は逆行したままです。■認知、判断力をつける練習メニュー(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)ご相談者様は、ぜひ前述した三つの順番を意識した練習に変えましょう。具体的には、ミニゲームや2対1といったオープンスキルのメニューをたくさん行って、子どもたちの認知・判断の力を鍛えてあげてください。ぶつかれ、負けるな、などと言ってはいけません。スピードやパワーを求めず、ゆったりとした状態でサッカーの成り立ちを伝えてください。「どこを見てた?」「どうしたらいい?」と子どもたちに質問して、考えさせるのです。認知・判断力はそうやって試行錯誤しながら自分で獲得するものです。池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2020年06月12日人数が増えてチーム分けをしたところ、Aチームは試合で優勝するのに息子が入ったBチームは大差で負けるのもざらで、最近は下を向いて走るように。2チーム同時で試合になった時は、キーパーグローブはAチームの子だけがつけて、Bチームでキーパーを任された息子は素手で試合に......。コーチに「Bチームの子たちにも指導してほしい」と言ったけど、「親の機嫌はとらない。指導は全体を優先する」との答え。サッカーを楽しんでプレーしてもらいたいから、移籍も視野に入れるべき?とのご相談をいただきました。皆さんならどうしますか?今回もスポーツと教育のジャーナリストであり、先輩サッカーママでもある島沢優子さんが、取材で得た知見をもとにお母さんへ3つのアドバイスを送りますので参考にしてください。(文:島沢優子)(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)<<献身的で頑張り屋だけど覇気がない息子をどうすればいいか問題<サッカーママからのご相談>長男(9歳)が少年団でサッカーをしています。 楽しくサッカーしてましたが、人数が増えて試合によってはAチームBチームに分けて出場するようになりました。チーム分けがなかった時は勝負所で先発してましたが、AチームBチームで分けられるとき息子はBチームです。 親的にはどちらでもいいし 「やる場所でベストを尽くそう、楽しくやろう」と言ってきました。ですが、 チームメンバーは固定で入れ替わりもなく、少し前の試合でもAチームは優勝してBチームは最下位。10-0で負けるのもざらという状況が続き、息子が下を向いて走るようになりました。さすがに可哀想になりコーチに『チームは固定ですか?Bチームの子どもたちにも足りない部分を教えてあげて下さい』と伝えたのですが、『個人差があるし先をみてください。親の機嫌はとりません。個人も見ますがチーム全体を優先します』という返事でした。その後も状況は変わらず息子は下を向いて走ってます。少し前の試合ではAチームとBチームで同時進行の試合になり、一つしかないキーパーグローブはAチームの子が身につけ、Bチームでキーパーを務めた息子は素手でした。前なら他チームに借りたりしてたのですが......。チーム編成も実力はみな息子と似たり寄ったりのレベルに見えるのですが、このままだとサッカーを楽しめなくなってしまいそうです。息子には「辞めてもいいよ、移籍してもいいよ」と伝えています。どうしたものか悩んでいます。アドバイスをいただけませんでしょうか。<島沢さんのアドバイス>ご相談いただき、ありがとうございます。いただいたメールの文章だけでは詳しいことがわからないため、こちらの想像の域でお話しします。そのことを踏まえたうえで参考にしてみてください。結論から言うと、現時点で移籍する必要はないと思います。■チーム編成は改善した方がいいけれど、コーチの「先を見て」は間違いでもないその理由は、息子さん自ら「チームを替わりたい」とお母さんに相談に来ている形跡がないからです。9歳ということは、小学4年生。もしかしたら3年生でしょうか。コーチの方がおっしゃった「個人差があるし、先を見てください」というのは間違ってはいません。とはいえ、気になるのは、Aチームが優勝でBチームが最下位という点です。Bチームがかなりの大差で負けることもあるようです。ということは、チーム内でかなり実力差がある。それは、おそらくチームの底上げができていないからでしょう。大会や試合によって、同じ実力で2チーム編成したり「今日は名前の五十音順でチームを作ろう」などと実力に関係なく分けるチームは増えているようです。その点からすると、もう少しコーチの方に勉強してほしいとは思います。ただし、このチーム全体の「底上げ」は、指導者にとっても悩みどころです。少なくない数の方が「力の差が大きくて」と話します。それも、3~4年生の中学年くらいの担当者から聴くことが多いです。なぜなら、低学年ならまだそんなに試合も多くないし、ボールを追うのが楽しいばかりで、高学年になると体格や運動能力の差が縮まってきて、力が平たんになっていきます。一番デコボコが目立つのが、中学年という息子さんの年齢グループなのです。しかも、息子さんのチームは急に人数が増えてきた、と書かれています。上手な子、少しまだ遅れている子など、人数が多ければおいほど濃淡ははっきりしてきます。したがって「先を見る」姿勢は、保護者にとっても重要な時期なのです。■お子さんがサッカーを楽しめないのは「チームのせい」だけなのかそこで、お母さんに三つアドバイスします。ひとつめは、「かわいそう」という感情を自分の中でコントロールしてください。「さすがに可哀想になりコーチに『チームは固定ですか?Bチームの子どもたちにも足りない部分を教えてあげて下さい』と伝えた」と書かれていますね。このあたり、お母さんのかわいそうに感じる気持ちはわかるのですが、親のわが子に対する「かわいそう」という感情が子どもにプラスの成長をもたらすことはほぼ皆無です。例えば「0-10で大敗してしまう」このことが「かわいそうだなあ」と一瞬感じるでしょう。血を分けた親ですから、子どもの身の上に起きたネガティブな出来事に対してそう感じてしまうのは仕方がありません。でも、力の差があるのだから、大差がつくのは仕方がないこと。大人はきちんと受け止めなくてはいけません。もっといえば、スポーツに勝敗はつきものです。その残酷さを乗り越えて、「1点決めてやるぞ」とサッカーを楽しむ態度が少年サッカーでもっとも必要なものではないでしょうか。二つめ。息子さんには、スポーツの残酷さを乗り越えて、「1点決めてやるぞ」とサッカーを楽しむ態度が今のところ見えません。これは、息子さんだけの責任ではないし、指導者にも問題はありそうです。しかしながら、親御さんも、劣勢な試合状況であろうBチームの試合で「下を向いて走っている」息子さんに対し、同情しただけで終わってしまってはいけないような気がします。移籍するか、しないか、といった拙速な判断を彼に求める前に、お母さんは「負けているからと言って下を向いて走ってもいいのかな?」とサッカーを楽しむことを求めてみませんか?サッカーを楽しめないのはチームのせいだ。お母さんの考えは一理あるかもしれませんが、まずは何か努力や工夫をしてください。親として、今の状況で息子さんが息子さんらしくサッカーに取り組めるようになる道はあるはずです。いろんなことをして、本人も頑張ってみたけれど、やはりこのチームではやりたくない。息子さんが自らそう言ったら、そこでまた考えればいいことです。■キーパーグローブの件はチームに対して進言しよう(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)最後の三つめ。「AチームとBチームで同時進行の試合になり、一つしかないキーパーグローブはAチームの子が身につけ、Bチームでキーパーを務めた息子は素手だった」とあります。このことを、お母さんはきっと「AチームとBチームの扱われ方の格差」の実情として書かれたのだと思います。しかし、ここでこそ、お母さんはチームに対し、クレームを言うべきです。グローブなしにキーパーを務めることは危険を伴います。4年生くらいであれば、パワーのある子は強いシュートを打ってきます。突き指や骨折などけがをする可能性があります。AとBが同時進行でやるかもしれないことは大人は予測できたことですし、2チームで参加するなら2つ用意して当然です。危機管理のなさを指摘すべきです。どうか、感情的にならず、冷静に息子さんのサッカーを見守ってあげてください。島沢優子(しまざわ・ゆうこ)スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)ブラック部活の問題を提起した『部活があぶない』(講談社現代新書)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てるテニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。最新刊は『世界を獲るノートアスリートのインテリジェンス』(カンゼン)。
2020年05月20日私の娘は、口唇口蓋裂という先天異常を持って生まれてきました。今回は、今まで受けてきた治療のまとめと今後の予定についてお伝えしたいと思います。 これまでの治療と現在の治療口唇口蓋裂の治療におけるメインの診療科は形成外科でした。生後5カ月ごろ、唇を閉じ、鼻の形を整える手術を受け、1歳過ぎに口蓋裂を閉じる手術を受けました。それから6歳の現在まで、半年から1年毎に定期的に受診しています。 歯茎の裂があり、上の歯並びが悪いため、4歳ごろから矯正歯科に毎月通っています。また、鼻にかかった話し方のため、耳鼻科での聴覚検査をしたのちに、毎週近所の学校で開催している言葉の教室に通っています。そして、中耳炎になりやすいため、耳鼻科も定期受診しています。 多くの場合、唇再形成の手術が必要娘の場合、口唇裂手術後、最初は唇が少し引きつっている様子でした。手術した部分はピンク色で、痕が少しわかる状態が2歳ごろまで続いていました。けれども、成長とともにきれいな形になってきており、よく見ると多少違いがわかりますが、周りの人からは「まったくわからない」とよく言われます。 多くの場合は、小学校入学前に唇の形を整える手術が必要になるそうです。ただ、娘の場合は幸い、「見た目に問題がないから手術は必要ない」と主治医の先生からお話がありました。 口蓋裂の状態に応じて、骨移植が必要口蓋裂手術は、両脇の皮を縫い合わせておこなわれるため、手術後に上あごに穴が開いてしまう場合があるそうです。そのような場合、その穴を塞ぐ手術が必要になります。 また、娘は歯茎にも裂があり、当初は「小学校中学年くらいに腰の骨を移植する手術が必要になるかもしれない」とのお話でした。ただ、成長とともに歯茎の裂がどんどん狭くなり、今は歯茎の隙間がなくなりました。そのため、手術は必要ないかもしれないと言われています。 娘の場合、口唇口蓋裂ではあるものの、ありがたいことに経過は順調です。今後も主治医の先生と相談しながら、できるだけ娘に負担がかからないよう治療していけたらと思っています。著者:石原みどり知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年05月10日子どものなかには、中学年の頃までは勉強ができたのに高学年になったら成績が下がってしまう、逆に中学年まではぱっとしなかったのに高学年になったら一気に成績が上がる、いわゆる「後伸び」をする子どももいます。両者にはどんなちがいがあるのでしょうか。ウェブサイト「中学受験情報局『かしこい塾の使い方』」主任相談員の小川大介さんは、「幼い頃の熱中体験」に鍵があるといいます。構成/岩川悟(slipstream)取材・文/清家茂樹(ESS)写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)後伸びする子、そうじゃない子のちがいとは?「幼いときになにかに熱中した経験」があるかどうか――。これが後伸びする子どもとそうなない子どものちがいだとわたしは考えています。後伸びする子どもは、エネルギーにあふれています。体力だけでなく、好奇心や自分の世界を深めていく心のエネルギーも強い。そのエネルギーを生み出すのは、幼いときに好きなことを好きなだけやった経験です。夢中になって遊び続けてパタンと寝てしまうような子どもっていますよね?布団にもたどり着けずに電池が切れたように寝てしまうような(笑)。それは、自分の興味が向いているものに体力と心の限界まで熱中していたということ。つまり、そういう子どもは、なにかを「やりたい」と思ったときに瞬時に動けて限界まで集中し続ける力を持てているということなのです。その「なにか」が勉強になったとしたらどうでしょうか。体と心の強いエネルギーを勉強に向けるわけですから、成績が伸びていくのは当然のことです。つまり、後伸びする子どもにしたければ、幼い頃には好きなことを好きなだけやらせてあげる必要があります。幼い子どもが好きなことというと、たいていは「遊び」になるでしょう。それでいいのです。「なにをするか」ではなく、「なにかに熱中すること」が重要なのですからね。「遊び」と「勉強」をわけて考える必要はないそして、そもそも「遊び」と「勉強」をわけて考える必要もありません。むかしから定番の積み木など「知育玩具」と呼ばれるおもちゃがあるように、程度のちがいこそあれ、勉強には遊びの要素があり、遊びにも勉強の要素があるものだからです。そういった勉強の要素を含む遊びを、わたしは『1日3分! 頭がよくなる子どもとの遊びかた』(大和書房)という本にまとめました。掲載している58種類のなかから、いくつかおすすめのものを紹介しておきましょう。【頭が良くなる遊び】(1)折り紙グシャグシャ遊び親子それぞれが好きな色の折り紙を選び、まず手でグシャグシャと丸めます。それを開いて、折り目がかたちづくる○△□といったかたちを見つけて、ペンでなぞりましょう。そのうち、子どもが乗り物や動物のかたちを発見することもあるかもしれない。図形のかたちをとらえ、想像力を育むことにもなる遊びです。(2)ひたすら直線並べ遊び積み木をひとつの入れ物に入れておき、「○○ちゃんのところからテレビまで積み木いくつかな?」などと声をかけ直線で積み木を並べさせます。自分の手でひとつずつ並べるため、ごく自然に長さや広さを体感することになります。最後は、積み木を一緒に数えながら片づければ、数の学習にもなりますね。(3)言葉パズル遊び50音が書かれている「あいうえおカード」を使って、相手がつくった言葉から抜いた1字を使った言葉をつくるという遊びです。たとえば、子どもが「あひる」とカードを並べたら、親がそのなかから「ひ」を抜いて「ひまわり」とする。今度は子どもが「ひまわり」から1字を抜いて好きな言葉をつくるという要領。どの1字を使うかを考え、それが含まれる言葉を思い浮かべることは、幼い子どもにとってはかなりの知的作業です。わざと子どもがまだ知らない言葉をつくって、それを教えるということもできますね。習い事が成長する感覚、挑戦意欲を育てる子どもが熱中することというと、習い事も挙げられます。習い事には子どもの成長に好影響を与えることがいくつも含まれています。ひとつは「多様性を知る」こと。世代や価値観が異なるさまざまな人に交じって、学校の先生とはちがう先生と習い事に取り組む。子どもは、これまで知らなかった世界を知ることになります。もうひとつが、自らの「成長感覚をつかむ」ということ。習い事は、やったらやっただけ成果が見えるようにできています。スイミングでも書道でも、はじめたからには「○級になりたい、○段になりたい」というふうに思うものでしょう。そのために、教室以外でも練習をするようにもなります。そして、努力を続けることで技能が身についていき、目標を達成したという成功体験を得る。これが、自分が成長していく感覚や挑戦意欲を育ててくれるのです。もちろん、「熱中すること」が重要ですから、習い事も世間一般にいいと言われているものではなく、子どもが興味を示すものでなければなりません。とはいえ、習い事をはじめてもすぐに「もうやめたい」といったり「今度はあれがやりたい」と興味の方向が変わったりする飽きっぽい子どもがいるのも確かです。そういう子どもは、同じように飽きっぽく見えても、その原因は異なる場合があります。赤ちゃんのように瞬間的に別のものに興味が向かってしまう、こらえ性がない本来の意味での飽きっぽさなら、「もう1回頑張ってみようか」と、やはり我慢することを教える必要があります。単に「うちの子は好奇心旺盛だから」で片づけると、成長能力がまったくないまま大きくなってしまう可能性があるからです。もうひとつのケースは、単純に「ビビり」だというもの。面白そうと思って教室に行ってみたものの、先にはじめているまわりの子は自分より上手だった。そこで弱気になって、「やっぱりやめる」と逃れようとしているのなら、そこは親が励ましてあげるべきでしょう。もちろん、家でも子どもと一緒に練習をする。そうして練習すれば、確実に上達するという事実を教えてあげればいいのです。いずれにせよ、飽きっぽく見える子どもの裏になにが潜んでいるのかを見定めてあげて、熱中体験、成功体験をきちんとつくってあげることが大切です。『1日3分! 頭がよくなる子どもとの遊びかた』小川大介 著/大和書房(2017)■ 中学受験のプロ・小川大介さん インタビュー一覧第1回:“国語嫌い”になりやすい子どものタイプと、親がやりがちな間違った教育法第2回:“リビング学習でかしこくなる”は勘違い。東大生がリビングで勉強する本当の理由第3回:子どもは勝手にかしこく育つ。“自ら学ぶ力”を伸ばす辞書・地図・図鑑の活用法第4回:“後伸び”する子としない子の違い。成長後に学力が急伸する幼少期の過ごし方【プロフィール】小川大介(おがわ・だいすけ)1973年生まれ、大阪府出身。ウェブサイト「中学受験情報局『かしこい塾の使い方』」主任相談員。プロ家庭教師集団「名門指導会」副代表。京都大学法学部卒業。関西最大手の進学塾の看板講師として活躍後、個別指導教室「SS-1」を創設。教科指導スキルに、声かけメソッド、逆算思考、習慣化指導を組み合わせ、短期間での成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。家庭をひとつのチームと見立てておこなう独自のカウンセリングは実施数5000回を超え、高い精度でクライアントを成功へ導いている。受験学習はもとより、幼年期からの子どもの能力の伸ばし方、親子関係の築き方といった子ども教育分野でも定評がある。著書に『1日3分! 頭がよくなる子どもとの遊びかた』(大和書房)、『頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』(すばる舎)、『親子で学べる! カピバラさんドリル 小学社会47都道府県』(かんき出版)など多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年03月08日小学校中学年以上のお子さんがいらっしゃるご家庭では、学校での学習の難易度が高くなるにつれ、わが子の成績の善し悪しが気にかかるようになるのではないでしょうか。「うちの子、もしかして頭が良くない?」一抹の不安からこのままではいけないと思いつつ、どうしたらいいか分からない。テストで散々な点数を取ってきたわが子につい厳しく怒ってしまうという話はよく耳にします。●親が怒っても、やる気が出ることはまずないご自身が子どもだった頃を思い出してみてください。親や学校の先生に成績の事で怒られ、嫌な気持ちになった後「よし、勉強やるぞ!」とは思わなかったのではないでしょうか?さらに怒られ続けることによってお子さんが、「どうせ自分はバカだから」と卑屈な考え方になっていく危険性があります。ある有名なプロ家庭教師が書いた本で読んだのですが、「子どものやる気を失わせるような親の関わり方を変える だけで、成績は上向く」とのことでした。では具体的にどう関わるのが正解なのでしょうか?●ポイント①命令形では効果薄!褒めるタイミングを見逃さず、親の気持ちを伝えて学校の成績が悪いわが子に、せめて宿題くらいは毎日きちんとやってほしいと思うママの気持ちはよく分かります。しかし、「宿題しなさい!」と命令口調で言うのはよくありません。子どもには、「承認欲求」があり、自分を認めて欲しいと思っています。ですから、まずは①お子さんの日頃の行動をしっかり見ていく ことから始めましょう。そして自主的に机に向かった時を見逃さず、②「自分から宿題をした」という1点をしっかり褒めて あげてください。その時、③「お母さん、あなたが自分から宿題をやってくれて本当に嬉しい。」と母の気持ちを一緒に伝える ことがポイントです。自分のしたことを認められたことは、嬉しい記憶としてお子さんの中にしっかり残ります。時間は少しかかるかもしれませんが、お子さんは良い行動を繰り返して「また親に認めてもらいたい」という方向に向かうはずです。●ポイント②「勉強のやり方が分からない」という悩みにどう向き合うか株式会社ベネッセホールディングスが2014年に行った「小中学生の学びに関する実態調査」によりますと、小学生の「学習上の悩み」の項目に挙げられた回答に「上手な勉強のやり方が分からない」が39.9%の割合を占めていました。これは全体で2番目に多いものでした。また中学生では、子どもの成績を上位層・中位層・低位層の三段階に分け「上手な勉強のやり方が分からない」と答えた割合を算出しています。上位層:29.9%、中位層:55.3%、低位層:75.0%という結果になり、これにより成績が悪い子どもほど上手な勉強のやり方が分からないという悩みがある ことが明らかになりました。こういうデータがある以上、この悩みにどう親が向き合ってあげるかがポイントになってくると思います。低学年なら・宿題のドリルをやっている間は、隣で見ている(よくできていたら褒める)・字や計算の丁寧さをチェックしておく中学年以降は、・簡単な計算練習を毎日続けていく(市販のドリルやお手製のプリントでOK)・夏休みなどの長期休暇中は、その学期履修した範囲を必ず復習する(全科目)少々手間はかかるものの、こうした地道な作業で学習の習慣化を図っていくことが効果的だと思います。●学びの面白さを伝えよう同調査でもう1点、大変興味深い結果が現れています。それは、「学びの面白さを伝える保護者の子どもはそうでない保護者の子どもより、好奇心や関心を動機として学習をする割合が約10ポイントも高い」というものです。これは子どもの苦手科目の代表選手・算数(数学)に関しての結果です。子どもの学習動機は非常に重要です。今後の人生の中で「どんな動機で勉強がしたいか?」はお子さんの将来の進路にも関わってくるからです。親と子の関わりが深い小学生だからこそ、親は子の学習動機にアプローチできます。「勉強を教える」や「できないことを叱る」視点ではなく、パパやママが「学習の面白さ」を積極的に伝えてみて はいかがでしょうか。例えば筆者は、算数(数学)が大好きです。中学受験を控えている娘には算数という科目の魅力をどうにかして伝えたいと日々奮闘しています。算数は、パズルのピースがピタっとはまったときのような気持ちよさを自分自身で味わうのが醍醐味だと思います。工夫している点は・与えるのはヒントだけ・「自分の考えを式に書く事」をアドバイスする・必ず見直すようにさせるという3点です。これでじっくり問題に向き合い、解決してみる。間違えた問題は数日以内にもう一度解いてみるようにさせています。まだまだ先は長いですが、本人も少し算数の面白さが分かってきたと言っています。これからも続けていこうと思っています。----------いかがでしたか?成績が悪いわが子への向き合い方が分からない、気付けばいつも怒ってしまい他に何も対策が思いつかないという悩めるパパ・ママたちの参考になれば嬉しいです。参照/株式会社ベネッセホールディングス「小中学生の学びに関する実態調査」速報2014年小学館 平成30年2月号ベビーブック別冊「café BB」「子どもに伝わるほめ方・叱り方」●ライター/あしださき●モデル/前田彩
2018年01月22日こんにちは。ママライターのamuです。中学年以降になってくると、ちらほらいじめに繋がるような言動も出てくるな……という印象があります。言われたほうも、それがからかいなのか見極める経験値がなく、なんとなく嫌だなと思いながらも誰にも言えないことが多いそうです。そこで、娘やママ友に、どんな嫌がらせパターンがあるのか聞いてみることにしました。対処法もあわせてご紹介します。●(1)嫌なことを聞こえるように言う『「○○って、服かわいくないよね」「暗いよね」などと聞こえるように言われたらしく、もうその服は断固着なくなった』(30代、小4女の子のママ)『デブとか、巨人とか、嫌なことを言いながら笑われて、泣いていた』(30代、小4女の子のママ)娘もとても細身なため、「骨ゾンビ~」と言われたことがあるそうです。「骨ゾンビだって、ウケる」と笑って流し、言った男の子とも仲良しなので大丈夫だったのですが、繊細な子なら傷つくこともあるかもしれないなとふと思いました。また、ある男の子は、苗字をもじって変なあだ名をつけられて本気で怒っていたそうです。『名前をからかわれたり、バカ、ジジイなどの暴言はあるみたいだけど、男の子だしそこまで気にしてないかな。エスカレートしなければいいなと思う』(30代、小4男の子のママ)というママの意見もありますが、娘には体のことや名前のことなどで、たとえ本人が笑っていてもからかわない よう伝えました。また、もし嫌なことを言われたときは、その場をすぐ去る ように教えています。嫌なことって、言えば言うほどエスカレートすると思うので、本人がその場にいなければいいと思うんです。なかなか難しいけど、すぐに聞こえないふりをしていなくなれば、言う対象がいないのでそれ以上被害を受けずにすみます。追ってきてまで言うならよっぽどなので、そのときは逃げる先を先生のそばにするなど、対策を練る必要があると思います。●(2)バイ菌扱い『触っただけでギャーギャー言うとか、昔もあったと思う』(30代、小4男の子のママ)確かに昔からありますよね。「○○菌~」などと言いながら逃げるというような。これも、笑っていられる範囲というものがあり、やられすぎると悲しいですよね。娘には、みんなでふざけて言い合っている感じだとしても、「やめて」と1度でも真顔で言っていたら本気で嫌がっている証拠 だよ、話を変えたり、やめようと言おうねと教えました。●(3)こそこそ話『笑いながらジロジロ見て、何か言っている。近付くと解散したり、「何してるの?」と聞いても「なんでもない」と言われたり。「見ないで」と隠されたりもしたみたい』(30代、小4女の子のママ)『授業で先生に当てられたとき、複数人からニヤニヤしながら見られる』(30代、小4女の子のママ)これは女子に一番多いタイプの意地悪ですよね。思い切り相手を意識してのことなので、思い切り意識しない ことで回避できます。見ない、気づかないふり、あえて堂々と発表する、「見ないで」と言われたら「わかったー」と何事もなかったかのようにすれば、相手も無駄だと思ってやらなくなるときがきます。悲しいし難しいけど、もし私が相談を受けたら、「そういうことするってことは、どうでもいい人にはしないから、本当は好きだけど何かしちゃったから怒ってるか、もしかしたらヤキモチとかなのかもしれないね。どっちしろ、すごく嫌われているわけじゃないと思うから、しばらく様子をみよう」と言おうと思っています。●(4)仲間はずれ『水を飲みに行くとき、教室移動のとき、4人グループなのに「3人で行こう」と行ってしまうらしい』(30代、小4女の子のママ)『いつも3人で一緒に登校していたのに、置いて行かれるようになり、待ち合わせ時間前に行ってもいなかった。しばらく学校に行きたくないと言っていたけど頑張って一人で通っていた。他の子たちと行くようになった今は、これでよかったと言っている』(30代、小4女の子のママ)『「○○とは口聞いちゃダメだよ」とクラスの女子みんなに言われたり、「あの子嫌いなんだよね」とか、あることないこと言われたり』(20代、小4女の子のママ)『交換日記を娘以外の子たちだけでしていた』(20代、小4女の子のママ)「嫌いな人誰?」など嫌な質問を書くなど、ひどい内容だったそうで、止めるママがいたとのこと。『お前は下手だから無理とサッカーやゲームに入れてもらえない』(30代、小4男の子のママ)仲間はずれは、元々仲良しの友達の間で起きるので、より悲しいですよね。一緒に原因を考えたり、もともと仲間はずれをするのが好きな子もいるのでそれならしばらく他の友達と遊んだりするなど、距離を置くようにアドバイスする といいかもしれません。私なら、「えー!ひどいね……。それはつらかったね。でもそういうことよくあって、今日はこの子だけど明日は違う子とかもあるよ。ママもいるし、幼なじみも習い事の友達もいるし、今はつらいけど頑張ろう。そういうことをしてる子ばかりじゃないし、他の子に声かけてみたら」と言うと思います。でも、そう言われても学校に行きたくないほど悩むなら、1日くらい休ませてしまうかなとも思います。●(5)落書き『トイレの壁に「○○、大嫌い」「ウザイ」などの悪口が書かれていたみたい。先生がポスターを貼って隠したんだって』(30代、小4女の子のママ)陰険すぎる……!これは、もし娘の耳に入ってしまったら、かなりのショックだと思うので、とことん話をします。娘に悪いところがあってケンカをしたなら、仲直りできるようにアドバイスするし、心当たりがないなら、「本当に運が悪かっただけで、普通は嫌いな人がいても書くなんてしないんだよ、そこまで嫌われているから書かれたんじゃなくて、たまたま簡単に書く子に出会っちゃったね 」と言ってなぐさめるしか、思い浮かびません……。●(6)命令される『下校時に、「机の引き出しに鍵忘れたから取ってきて」とか、遊ぶときに、「このジュースとお菓子を持ってきて」とか指定されるなど』(30代、小4女の子のママ)『ランドセルを持たされる』(30代、小4女の子のママ)これは、完全に“パシリ”という名のいじめに繋がると思います。早期発見で注意していきたいことですね。また、子どもの友達と仲良くなったり、親同士筒抜けですよ感を出す だけで回避できることでもあるのでおすすめです。●(7)物を取られる、隠される『宿題のプリントがいつもなくて、「どうしてなくすの?」とか「もらってないの?」と責めていたけど、「ランドセルに入れた」の一点張り。さすがにおかしいと思っていたら、ランドセルから抜かれていた』(30代、小4女の子のママ)遊びに誘ったとき、「宿題があるから遊べない」と断られていた腹いせだったそうです。すぐバレてしまうようなことをして困らせるところが、まだ子どもだなと感じるし、不器用だなとも思いますが、言葉で伝えられたらよかったのになと思います。『あるお友達が家に来たとき、ゲームソフトがなくなった』(30代、小4男の子のママ)これはもう犯罪!本人だけではなく、勇気を出して先生や親御さんに伝えた方が、お互いのため ですよね……。「もしかしたら間違って持って帰っちゃってないかな?」「まぎれてないかな?」と次の日聞いてみるのもいいかもしれません。●(8)暴力『「キモイ!こっち来るな」と蹴られたらしい』(30代、小4男の子のママ)『体の弱い子がいて、少しの引っかき傷もダメなほどだからみんな言いなりになるしかなく。あるとき、その子があまりにもやりたい放題だから、「アホ!」「バカ!」と言ったら、高学年のお兄ちゃんに告げ口され、お兄ちゃんから髪をわしづかみにされて、顔を蹴られた』(30代、小2男の子のママ)これはひどい!保護者同士連絡を取ったようですが、「普段から折り合いが悪く、よく喧嘩するみたいなので、学校を通さずに連絡を取り合いませんか」などと言われ、暴力の件は謝ってもらえなかったそうです。もちろん、友達はその申し出を断ったとのこと。----------こうして見ると、男の子のほうは直接的ですが、女の子のほうは見ていてわかりにくく、意地悪をする子は、表面上は好かれているように見えるけど実は……ということも多いようです。子どもはまだみんなこういったことにどう対応していいかわからないし、自分の意見もうまく言えないので、疑問や不満がありつつ合わせてしまうんだろうと思います。家庭でも、こういう内容を、さもママが子どものころ経験したことのようにサラッと話題に出しながら、「学校どう?」と毎日聞くようにするなど、言い出しやすい環境にしておくことが大切だと思いました。●ライター/amu(ママライター)●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2017年05月03日『互楽亭』のメニュー看板には、真央ちゃんチャーハンの文字が4月10日に引退を発表した浅田真央。名古屋市中区大須には、浅田が小学校中学年から中学卒業まで通い続けた名古屋スポーツセンターがある。同センターの堤孝弘さんは引退会見を見て、「大人になったなぁと思いました。落ち着いて話せるようになったんだな、と(笑)」夕方、「こんにちはー!」と、大きな声で入ってくる子どものひとりが、浅田真央だった。どこにでもいる天真爛漫な少女だが、当時から同世代の子と違う部分があった。「1時間~1時間半に1度、10分ほど整氷係が入ります。その間は、食事や休憩する子がほとんどです」(堤さん)でも、浅田は違った。母・匡子さんや、姉の舞とともに、ひたすらストレッチをした。スケート靴をはいたまま母に補助してもらい、脚を上げたり、腕を伸ばしたりと時間を有効に使っていたのだ。「個人スポーツは自分との戦い。頑張ったぶん力がつきます。お母さんはそれを教えていたんでしょう」(堤さん)■高校に進学すると中京大の『オーロラリンク』中京大学附属中京高等学校に進学後は、練習も大学併設の『オーロラリンク』へと移った。スケートの練習も忙しくなり、昼間は貸し切りで3時間、放課後はスケート部での練習が2時間ほどに。そのうえ、ジムでトレーニングを行っていたため、授業を受けられないこともあった。中京大学附属中京高等学校のスケート部部長・渡辺伸雄先生は、そんな彼女の指導に当たったひとり。「学業面でのバックアップが私たちの仕事。各教科で担当教師を決め、リンクサイドで“出張授業”を行いました。これから世界へ羽ばたいていく人だからこそ、日本のことを知らなくては、と教えた記憶があります」(渡辺先生)先生の担当は日本史。戦国時代に織田信長や豊臣秀吉、徳川家康などの名だたる武将を輩出した県だからこそ、興味を持ってほしかった。「3人の中では信長が好きかな」と、その熱意に浅田も笑った。海外に行く際は課題を与えた。「どれだけ忙しくても、期日までに提出したのはさすが彼女です」(渡辺先生)大須のリンクの近くにある『朝日軒』は、大正10年創業の煎餅の老舗。土日祝限定販売の『やさいかすてら』を目当てにフラッと彼女は現れる。「野菜の形をしたカステラ。本人が来られないときは、舞ちゃんがお土産に買っていかれます」(朝日軒店員)練習前にこのお菓子を買って食べていたという浅田。「これを食べると、ジャンプがうまくいくんだぁ」と漏らしたこともあった。「それから、小さい子たちが“食べたら、真央ちゃんみたいにスケートが上手になる!”って言いながら食べてくれるんです」(前出・店員)■サラリーマンに混じってチャーハンをかき込む姿リンクのすぐそばの『互楽亭』へ初めて来たときは、匡子さんと舞と3人だった。やがてひとりでも足を運ぶようになり、女子中学生が黙々とチャーハンをかき込む姿は、サラリーマンの多い店内でちょっぴり浮いていた。「身体は細いのにペロッとキレイに食べるんですよ。しかも、スピードも早い(笑)。気持ちよかったですね」店主の井上一夫さんは、懐かしそうに目を細める。彼女がチャーハンばかり頼むので、いつしか『真央ちゃんチャーハン』という名前に変わった。東京へ出てからも、この店への愛は変わらない。「名古屋での収録の際“チャーハンが食べたい”と言ってくれたようで、スタッフさんが取りに来ました。うれしい反面、本人に会えずに寂しいなと思っていたら、あとで、真央ちゃんが来たんですよ。“ちゃんとお礼を伝えたくて”って。律義なんです」(井上さん)そして、引退を発表したその日。大会のたびに戦勝祈願をしていた大須観音にお礼参りに訪れた彼女は、互楽亭へも足を運んでいたというのだ。「お客さんから“真央ちゃんが店をのぞいてたよ”と聞いたんです。うちはちょうど発表した日が定休。会いたかったから、残念でした」(井上さん)「あそこは行きました?」「家で作るときは……」などと、常連客と楽しく話していたのは、大須のかき氷店『あんどりゅ。』。気さくに話しかけるので、本人と気づかれないことも多い。1度来店すると、2つのかき氷をペロリと平らげる。店員の金森春菜さんいわく、最近は、ずんだがお気に入り。『あんどりゅ。』のかき氷はどれも大ぶり「生クリームののったかき氷をよく食べていて、多いときは1か月に3回以上、来たこともあります」(金森さん)高校・大学時代に通ったうなぎ店『今勝』では、備長炭で焼いた天然うなぎをペロリ。ときには、コーチのタチアナ・タラソワを連れて訪れた。「店名から選手もゲン担ぎで通っています。五輪のときは店に横断幕を張り、みんなで応援していました」(常連客)彼女を支えた人たちの思い出には、当時の“浅田真央”が笑顔で刻まれていた─。
2017年04月18日