京都・伏見の「伏見稲荷大社」からほど近い場所にある豆乳スイーツ店「京豆庵(きょうずあん)伏見稲荷店」。ヘルシーフード・大豆を使った豆乳スイーツのこだわりポイントや、おすすめのスイーツメニューをご紹介します。カラダに美味しい豆乳スイーツ「京豆庵 伏見稲荷店」「京豆庵 伏見稲荷店」は、つくり手の顔が見える豆乳スイーツ店です。オープン当初から20年間、“美味しく食べて健康な身体に”をモットーに、国産大豆にこだわった手づくりの豆乳スイーツを提供し続けています。「伏見稲荷大社」のすぐそば「京豆庵 伏見稲荷店」は、京阪「伏見稲荷駅」を降りてすぐ、「伏見稲荷大社」に続く坂道の入り口にあります。日本の観光スポット人気No.1に選ばれた「千本鳥居」が有名な「伏見稲荷大社」から徒歩圏内です。「伏見稲荷大社」は、1300年にわたって人々の信仰を集め続け、「お稲荷さん」と称され親しまれる神社です。そのためお客さまには、ガイドさんや添乗員さんの案内で訪れる観光客やツアー客、修学旅行生も多いのだそう。「京豆庵」の豆乳スイーツができるまで京都に2店舗ある「京豆庵」の豆乳スイーツはどのようにしてできているのでしょうか。品質にこだわった大豆はもちろん、豆乳になる工程にもこだわるからこそ、カラダにやさしい豆乳スイーツが生まれています。低農薬・減化学肥料の「大豆」大豆は、京都近郊の農家さんから仕入れられています。“低農薬・減化学肥料”の環境にこだわった大豆を使用。丁寧に育てられた大豆を使用しているから、安心していただけます。国産大豆を100%使用した「豆乳」大豆を濃い目にすり潰した「生呉(なまご)」を丁寧にじっくり炊き上げ、良質な豆乳をつくりだします。添加物は一切不使用。大豆と水だけを使った“自然に近い”豆乳なのです。3人の匠がつくる「豆乳スイーツ」「京豆庵」の商品は、余計な添加物を加えずに厳選された原材料だけを使って、心を込めてひとつひとつ手づくりされています。大豆をつくる職人・豆乳をつくる職人・豆乳スイーツをつくる職人。3人の匠が最高にこだわって、豆乳スイーツをつくりあげています。逆さにしても落ちない!「お豆腐ソフトクリーム」「京豆庵」の代表商品のお豆腐ソフトクリームはとても濃厚なので、逆さにしても落ちません。お豆腐そのものの風味を感じられるクリームは、もっちり感がありしっとりなめらか。思いきって逆さにして、写真におさめてみてはいかがですか。職人豆腐ミックス大豆丸絞りそのものの「絹ごし豆腐」と茶葉の上品な香りが漂う「京豆庵 伏見稲荷店」限定ソフト「宇治抹茶」の2つの濃厚な味わいを楽しめるソフトクリーム。香気と旨さをぎゅっととじこめた、栄養があるのにヘルシーな店主自慢の一品です。ジェラート+お豆腐ソフトカシス・黒ごまこだわりのお豆腐ソフトクリームをジェラートにのせて、一緒に楽しめる贅沢なコンビ。「むらさきいも」や「杏仁」、「チョコレート」など10種類のフレーバーから、お好みのものをチョイスしてくださいね。最中せんべい豆腐アイスパリパリの渦巻き最中に、もっちり食感のお豆腐ソフトクリームを2種類サンド。「京豆庵 伏見稲荷店」の限定ソフト「宇治抹茶」を「絹ごし豆腐」と合わせた、贅沢なコンビを最中と一緒に楽しめます。こだわりの「プリン」や「ドーナツ」もこだわり豆乳プリン湯葉をつくるように、低温でじっくり時間をかけて大豆のコクと旨みを引き出した「こだわり豆乳プリン」は、とろんとした舌触りがたまらない一品。大切な方への贈りものにもぴったりです。こだわり豆乳ドーナツほおばった瞬間に豆乳の香味が広がる、しっとりふわふわの「こだわり豆乳ドーナツ」。揚げたてそのままの食感が楽しめます。小学生も学校でつくっているのだそう。散策のお供にいかがですか。「畑の肉」といわれる大豆のスイーツを堪能してその小さな一粒に良質なタンパク質が多く含まれる大豆は、「畑の肉」とも呼ばれています。糖質・脂質・カロリー控えめのヘルシーフード・大豆を使った手づくりスイーツを、「京豆庵 伏見稲荷店」で味わってみてくださいね。スポット情報スポット名:京豆庵 伏見稲荷店住所:京都市伏見区深草秡川町16-20電話番号:075-641-1887
2018年11月08日真っ黒な活性炭素がドリンクに京都伏見稲荷のジュースバーに、夏季限定で活性酸素のフローズンドリンクが登場する。株式会社モノリスが提供する「ウルトラチャコール」がジュースバー「Pico(ピコ)」と提携して誕生したもので、暑い夏にぴったりの商品となっている。海外で流行の美容ドリンクこのたび販売されるチャコールドリンクは、活性炭をドリンクに混ぜることによって美容効果を求める「チャコールダイエット」としてニューヨークでも注目されている美容ドリンクだ。伏見稲荷のジュースバーで提供されるのは「ウルトラチャコールレモネード」という商品で、レモネードの味が飲みやすい。真っ黒な見た目とは対照的にさっぱりとして夏らしい味わいとなっている。活性炭のいいところを手軽に摂取フローズンのチャコールドリンクでレモネード仕上げということもあり、暑い夏にはぴったりの商品である「ウルトラチャコールレモネード」。おいしいだけでなく、毒素を吸収して体の外へ出してくれる効果もある活性炭素。手軽においしく飲めて美容にもよい、まさに理想的なドリンクと言える。見た目とのギャップも楽しめ、見てよし、飲んでよしの注目ドリンクとなっている。この夏はぜひ、「ウルトラチャコールレモネード」でおいしく手軽に活性炭を取り入れてみてはいかがだろうか。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社モノリスのプレスリリース
2018年07月01日伏見稲荷大社の近く。趣きあるおしゃれカフェ京都・伏見稲荷大社の近くにあるカフェ「Vermillion - cafe.(バーミリオンカフェ)」は、厳選された挽きたてコーヒーを味わえるコーヒー専門店です。「Vermillion」は“朱”という意味。伏見稲荷の鳥居を連想させる朱色から店名を名付けたそう。店内はオーストラリアのカフェを意識した造りながら、神社の景観を活かしたゆっくりとくつろげる空間となっています。伏見稲荷の自然を感じる。気持ちいいオープンテラス席開放的なオープンテラスからは、伏見稲荷大社境内の八島ヶ池を眺めながら過ごすことができます。涼やかな自然の景色の中で味わうコーヒーはまた格別です。お店のおすすめは、ほどよい酸味を活かしたエスプレッソコーヒーとスチームミルクを合わせた本格カフェラテ。自家製フムスや、地元の食材で作るボリュームたっぷりのバゲットサンドイッチと一緒にどうぞ。参拝後のひと休みにぴったり。「Vermillion - cafe.」は、JR奈良線「稲荷駅」が最寄り。表参道を通り伏見稲荷大社本殿を抜け、階段を上って納札所方向を左折。突き当たりの産場稲荷を右折してすぐのところにあります。お山巡り、稲荷参拝後の休憩に、伏見稲荷の自然を感じながら、ホッとひと息つけるカフェで癒やしのひとときはいかがですか?スポット情報スポット名:Vermillion - cafe.住所:京都府京都市伏見区深草開土口町5-31
2018年06月05日身の回りに祀られている、お稲荷さんとお地蔵さん。しかし、祀られているのが神霊ではないため、お参りする上で少し気をつけるべきことがあります。そこで今回は、お稲荷さん・お地蔵さんの前を通るときの“絶対NG事項”を、占い師の脇田尚揮さんにご紹介いただきます。文・脇田尚揮■お稲荷さんを「必要以上に崇める」のはNGお稲荷さんは、古来から穀物・農業の神様であり、狐を眷属にしています。つまり、狐を祀っているわけではないということですね。きちんと管理されているお稲荷さまなら問題ないのですが、中には管理されていないお稲荷さんもいます。そんなお稲荷さんは、動物霊の巣窟になっていたり、主祭神がいない神社だと“はぐれ狐”が居座っていたりする可能性があります。そのため、信仰すると初めはご利益をもたらしてくれるのですが、信仰をやめた途端に祟られる危険性があるのです。■お稲荷さんの前では「火気厳禁」!上記のように、お稲荷さんは穀物の神であるため、火が出るものを嫌うと言われています。また、その眷属である狐も動物霊であるため、同じく火気を恐れるでしょう。そのため、お稲荷さんの前を通る際にタバコを吸っていてはいけません。他にも、お稲荷さんの近くで花火をするのも避けた方が良いでしょう。もしもそれを破ると、あなたに恐ろしい災いが降りかかってくるかもしれません……。■お地蔵さんは「置かれている場所」に注目赤いよだれかけを首から垂らす姿が可愛らしいお地蔵さん。その地域の鎮魂のために置かれることが多いため、供養を求める霊が集まっています。たいていのお地蔵さんは石でできているため、無形物の寄り代になりやすいのです。そのため、まずは“どんな場所に置かれているか”に注目するようにしましょう。自殺の名所や事故が起きやすい場所にあるお地蔵さんは、危険かもしれません。■お地蔵さんを「スマホ撮影」するのは不敬!?地域の鎮魂のために置かれることも多いお地蔵さん。大事故や子供の死、自然災害の後に置かれたものも多いのです。そんなお地蔵さんをスマホなどで写真撮影するのは、不敬に当たると言われています。撮影する場合は、そのお地蔵さんがなんの目的で作られたかを調べ、きちんと手を合わせてからにしましょう。身近な場所にある、お稲荷さんとお地蔵さん。親しみやすいがゆえに礼儀を欠いた行動をとってしまうと、何かしら不吉なことがあなたに起こるかも……。敬意を持って接することを忘れずに。(C) monjiro / PIXTA(ピクスタ)(C) まゆき / PIXTA(ピクスタ)(C) Shiro_Sanada / PIXTA(ピクスタ)(C) 奥野 路頼 / PIXTA(ピクスタ)(C) Kai / PIXTA(ピクスタ)
2017年10月23日茨城県・常陸国出雲大社のギャラリー桜林では、2017年10月15日(日)から2018年1月28日(日)まで「―アジアの神々― 金子富之展」を開催する。本展は、昨年国立新美術館で開催された「DOMANI・明日展」にて《レッドバナスパティラージャ》(2012年)がメインビジュアルに選ばれ、強烈なインパクトを与えた話題のアート作家・金子富之の個展。幼少より土俗的な精神世界へ興味があった金子富之は、アジアで信仰されている神々や精霊、妖怪など目に見えない精神的な存在を描き、絵画を通して実体化に挑戦している。本展では、インドのヒンドゥー教における三大神であり、破壊、再生、生殖を司る神シヴァを源流とし、その後、仏教に取り入れられ日本に伝わったとされる「摩醯首羅王(まけいしゅらおう)」やインドネシアの虎神「バロン・マチャン」、そして日本神話では常陸国出雲大社のご祭神である大国主神の先祖とされている水を司る龍神「闇罔象神(くらみつは)」、「高龗(たかおかみ)」を展示。アジア各地で生まれ、言い伝えられてきた神々や精霊、妖怪は、精神風土により様々な姿にカタチを変え、また融合し、畏敬の対象として人々に崇められてきた。本展では、風土に根付いた信仰対象を絵画によって実体化してきた金子が、作品を構築する上で生まれたドローイングやスケッチノートも展示される。常陸国出雲大社の地で大国主神と縁のある神々の展示、という側面からも大変意味深く、年末から新年を迎えるに相応しい企画展となっている。【詳細】「―アジアの神々― 金子富之展」会期:2017年10月15日(日)~2018年1月28日(日)休廊日:水曜日、2017年12月25日(月)~2018年1月6日(土)入場料:無料会場:ギャラリー桜林住所:茨城県笠間市福原2081常陸国出雲大社境内 桜林館1F【問い合わせ先】ギャラリー桜林TEL:0296-71-6700 (社務所)
2017年10月13日京都・伏見大手筋商店街にて「伏見の清酒まつり in 大手筋商店街」が2017年11月11日(土)に開催される。「京都の酒どころ」として知られる伏見。2017年で4年目となる当イベントでは、そんな伏見の蔵元の17蔵が伏見大手筋商店街内に特設ブースを設置し、新酒のシーズンに先駆けて日本酒を提供する。「黄桜」や「月桂冠」など伏見発の大手酒造メーカーからローカルな酒造まで、用意する清酒のラインナップは様々。豊富な清酒に合わせて、商店街内の参加店舗全20店では日本酒にマッチするフードも準備。千寿せんべいが人気の「鼓月」や、日本酒にこだわりを持つ鶏料理店「鳥せい 本店」なども出店し、まさに「飲んで」、「食べて」、「味わう」、伏見が一体となった日本酒の祭典になっている。【詳細】「伏見の清酒まつり in 大手筋商店街」開催日:2017年11月11日(土)開催時間:14:00~18:30 ※3部制(1部 14:00~15:20 2部 15:30~16:50 3部 17:00~18:30)参加料金:前売1,800円、当日2,000円 ※3部のみ当日券も1,800円 ※参加費に伏見の清酒が味わえる10枚分のお酒券+ オリジナルお猪口つき会場:伏見大手筋商店街住所:京都市伏見区伯耆町10番地出店酒蔵・団体:[伏見酒造組合]黄桜/北川本家/京姫酒造/キンシ正宗/月桂冠/齊藤酒造/招德酒造/宝酒造/玉乃光酒造/鶴正酒造/豊澤本店/平和酒造/増田德兵衞商店/松本酒造/都鶴酒造/山本勘蔵商店/山本本家(五十音順)出展飲食店:えんり庵/かつくら/ケンタッキーフライドチキン/ジュバンセル/ごん平/京極屋/鼓月/京都宇治とろろ家/agio iichan.Chi/伏見さらしな/セブンイレブン/阿津満寿司/茶寮油長 油長/吟醸酒房 油長/高貝商店/餃子の王将/鳥せい本店/サラダの店 サンチョ/京料理 清和荘/からあげ 縁 伏見大手筋店参加申し込み方法:イープラスにて前売り券を販売※定員に達し次第締め切り。※京極屋酒店、吟醸酒房油長、ごん平、大手筋サービスセンター、伏見夢百衆、キザクラカッパカントリー、おきな屋、月桂冠大倉記念館、月の蔵人、鳥せい本店、伏水酒蔵小路、京都伏見 SAKEZO’S BARの店頭でも販売。※若干数当日券あり。
2017年10月06日神秘的な幻想風景が広がる朱色の世界にうっとり数え切れないほど多くの赤い鳥居が連なる「伏見稲荷大社」は、お稲荷さんと呼ばれる全国の稲荷神社の総本宮。この鳥居は、願いが神様へ通ったことのお礼として参拝に来た人によって奉納されたもの。江戸時代から続くこの習慣は、現代でも続いており、今や奉納された鳥居は一万基を超えるといわれています。どこまでも続くような朱色のトンネルに差し込む日差しが美しいと、観光客が絶えない人気スポットです。感じた重さによって願いが叶う石?!鳥居のトンネルを進むと「奥の院」という場所に到着します。ここではキツネの面の絵馬に願い事を書いて奉納することができます。訪れた人たちが書いたキツネの表情は千差万別。つい見入ってしまう光景です。そして「伏見稲荷大社」に来て忘れてはならないのが「おもかる石」。この石は、叶えたい願いを頭に思い浮かべながら持ち上げ、感じた重さによってその願いが叶うかどうかわかるものと言われています。訪れた際には、ぜひチャレンジしてみてください。「伏見稲荷大社」にはユニークなグルメがいっぱい!「伏見稲荷大社」の参道には、ユニークなグルメがたくさんあります。その中でも有名なのが「すずめの丸焼き」です。稲荷神社は五穀豊穣の神様でもあります。その五穀を食べてしまうすずめを退治するために「すずめの丸焼き」が誕生したと言われているのです。この名物、実はいつ行っても食べられるわけではありません。12月から2月までが収穫時期になるので、食べてみたい人はこのシーズンを狙いましょう。稲荷山からのパワーを浴びながら、珍しいグルメを味わってみてはいかがですか?海外からの観光客にも大人気のスポット、「伏見稲荷大社」へは、JR奈良線の稲荷駅で下車し歩いてすぐ。ぜひ足を運んで、圧巻の千本鳥居を歩いてみてください。スポット情報スポット名:伏見稲荷大社住所:京都市伏見区深草薮之内町68番地電話番号:TEL 075-641-7331 FAX 075-642-2153
2017年07月16日重厚な木の開き戸から酒蔵に足を踏み入れた途端、蒸し上がった米の芳醇な甘い香りに包まれた。国内有数の酒どころとして知られる京都・伏見で、江戸時代から続く老舗の酒蔵である招徳酒造。築300年という薄暗い蔵の中では、杜氏のもと、5人の蔵人たちが忙しく立ち働いていた。 「いま、甘酒づくりに使う米を洗い、蒸しています」。伏見で唯一の女性杜氏である大塚真帆さん(42)が解説してくれる。杜氏とは、その年の酒づくりの方向性を決め、完成まで陣頭指揮を執る最高責任者。酒蔵といえば“女人禁制”で、杜氏も老練な男性の職人が担うイメージが強いが、近年、全国で女性も登場しつつある。とはいえ、まだ数は少なく、招徳酒造でも女性杜氏は大塚さんが初めて。現場で働く蔵人も全員が男性だ。 12年前に女性初の杜氏になったとき、大塚さんはこう公言した。 「守るべき伝統は守りながらも、変えるべきところは変えていきたい」 この言葉どおり、長く伏見でも中断していた伝統的な日本酒製造技法である“キモト造り”を復活させたり、日本酒になじみの少ない女性にアピールするデザインボトルのイラストを自ら手がけるなど、多くのチャレンジを行ってきた。しかし、いちばん変えたかったのは“働き方”なのだと、きっぱり言う。 「昔ながらの休みなしの泊まり込み作業を続けていては、疲労してケガにつながるし、生産効率も落ちて職場としてもよくありません。若い働き手も出てこないと思うんです。もっと現代に合った働き方があるのではないか、とくに子どもをもってからは考え続けてきました……あっ、いけない、もうこんな時間。すみません。これから、5歳の息子の保育園のお迎えです」(大塚さん) そう言うや、頭から白い手拭を取り去ると、蔵を出て、外に止めてあったママチャリにまたがった。大塚さんがママになったのは、杜氏となって5年目のこと。以来、酒づくりと子育てを両立していくなかで、大事なことに気付かされたという--。 社歴では2年先輩になる和田一孝さん(40)は、大塚さんが入社して蔵で働きたいと言うのを最初に聞いたとき、「できるんかいな、と思いました」と笑う。いまは蔵人として杜氏の大塚さんを支える立場の和田さんだが、実はプライベートでは夫である。新商品づくりでチームを組んだことがきっかけで交際が始まり、’08年春に結婚。やがて長女の美雨菜ちゃん(7)と長男の清夏くん(5)が誕生。家庭での妻の素顔について、和田さんはこう語る。 「ひと言でいえば、蔵でも家でも頑張り屋。どんなに疲れて帰ってきても、子どもたちを寝かしつけるときには必ず読み聞かせをしたりしてね」(和田さん) 2人は別性を名乗っているだけではなく、未入籍のままだ。「日本では結婚となると、当たり前のように女性が“嫁に行く”というのはおかしい」との大塚さんの考えに、和田さんも同意したのだ。 「ですから、私がことさらイクメンというのではなく、行けるほうが保育園のお迎えをするし、手が空いているほうが洗濯ものを畳むというのも、うちでは当たり前のこと。彼女が、いつも酒づくりのことを考えているのはわかっています。そのひたむきさに私を含め蔵人たちも引っ張られている感じですね」(和田さん) 大塚さんの杜氏としての覚悟をとりわけ思い知らされたのは、結婚後にしたという最初の選択を、彼女から聞いたときだった。 「うちの子たちは、2人とも計画出産でした。結婚してママになろうというとき、私はすでに杜氏になっていました。子どもは欲しかったですが、同時に、酒づくりのシーズンに抜けたくないということも常に考えていて。杜氏がいないと、蔵や蔵人に多大な負担をかけますから。あと、やっぱり、『女だから』と言われたくないという意地もあったかな」(大塚さん) 酒づくりのシーズンを終える春に産もうとのプランどおり、長女は4月12日、長男は5月17日に出産している。 「逆に、酒の仕込みシーズンの冬には、どんどんおなかが大きくなって、一緒に働く人をヒヤヒヤさせたかも。検診も、仕事を終えてから夜間の産婦人科で受けました。ツワリが始まって醪(もろみ)の匂いに思わずウプッとなったときに初めて、昔から女人禁制だったのはこういう事情もあったんだなと実感しました」(大塚さん) 出産後は、甑倒しを終えて産休へ。長女は生後3カ月、長男は5カ月から保育園に預けて、再び酒づくりの始まる前に復帰した。もっとも忙しい冬場には、夫婦ともに定時には帰れずに、放課後に子どもたちを蔵に連れてきたこともある。 「母親になって、つくづく思いました。酒づくりと子育ては似ていると。思いどおりにいかないのも同じ。むしろ、人間の子どもより麹や微生物のほうが素直かな(笑)」(大塚さん) そうは言いながら、夕方には会えると思うと、以前にも増して蔵で集中できるようになったので、子どもたちには感謝していると打ち明けた。 「酒づくりでは毎年、よりうまい酒を目指して酵母を変えたり試行錯誤を繰り返します。子育ても、悩みながらも手をかけたらかけただけ、あとで結果が返ってくる。まあ、いい結果とは限らないんですけどね」(大塚さん) そして、杜氏として、ママとして、日々の奮闘を続けるなかで、なによりの共通点を見つけた。 「どちらも、すくすく元気に育つとうれしい!」(大塚さん)
2017年05月28日2017年1月17日(火)から3月12日(日)まで、上野・東京国立博物館 平成館で特別展「春日大社千年の至宝」が開催されます。奈良の春日大社の貴重な宝物や名品を東京にいながらにして見られる、またとない機会です。asoview!編集部が取材してきましたので、見どころや詳細についてレポートします!春日大社の貴重な古神宝を、かつてない規模で展示!春日大社は、奈良時代のはじめに国家の平安と国民の繁栄を祈願するために創建された神社で、今年で創建1249年を数えます。時の天皇、貴族、武家など当時の最高権力者が、自分の持っているものの中で最高のものを奉納し、祈りを捧げる場でもありました。京都では応仁の乱の際に貴重な宝物がほとんど失われてしまいましたが、春日大社には平安時代の技法で創られたものが1,000年以上の長きに渡り伝えられてきました。中には春日大社にしか残っていない技法も数十点あると言われています。春日大社では、20年に1度「式年造替(しきねんぞうたい)」と呼ばれる社殿の建て替え・修繕が行われます。平成28年には60回目の式年造替を迎えました。この大きな節目に、社外ではめったに拝観できない春日大社伝来の貴重な古神宝や、神々への祈りが込められた選りすぐりの名品を、かつてない規模で展示するのが今回の特別展です。出展数約250点、そのうち100点近くが国宝または重要文化財に指定されているという、まさにお宝だらけ!気になる内容を早速見ていきましょう。第1章神鹿の森武甕槌命(たけみかづちのみこと)が鹿に乗り、常陸国鹿島(ひたちのくにかしま)から春日の地に降り立ったことが春日大社のはじまりと伝わっています。そのため奈良では鹿は神の使い、「神鹿(しんろく)」と呼ばれ大切にされてきました。この章では、神々しくも親しみにあふれる「神鹿」に関わる美術が展示されています。春日神鹿御正体南北朝時代14世紀京都・細見美術館まず展示室に入ると迎えてくれるのは、かわいらしい鹿。神が春日大社に降り立ったエピソードを伝える「鹿島立神影図」を立体的に表現したもので、平安時代以降さかんに制作されたのだそうです。キリリとした顔はまさに神の使いという言葉がぴったりと当てはまります。鹿島立神影図(かしまだちしんえいず)南北朝~室町時代・14~15世紀春日大社通期展示武甕槌命(たけみかづちのみこと)が鹿に乗り、春日の地に降臨した様子を描いています。後小松天皇が奉納したものと伝わります。背後には御蓋山と月の昇る若草山が描かれています。今の春日大社と変わらない光景です。鹿図屏風(しかずびょうぶ)江戸時代・17世紀春日大社通期展示画面に収まりきらないほどの大きな金屏風です。雌鹿、雄鹿の群れが描かれていて、なかにはかわいい子鹿の姿もあるので、じっくりと見て見つけてみてください。イキイキとした鹿達は、今にも屏風から飛び出してきそうです。●実物大の社殿を再現!第1章の終わりには、なんと実物大で春日大社第二殿が再現されています。左右の絵は実際に春日大社の壁に描かれていたものです。式年造替に伴い、役目を終えた絵画が今回ここに展示されています。通常は一般の参拝者はこの社殿をそばで見ることはできません。貴重なこの機会にじっくりと拝見しましょう。第2章平安の正倉院春日大社には神々の調度品として奉納された古神宝が数多く伝わります。中でも平安時代の貴族文化を伝える品々が数多く、「平安の正倉院」とも呼ばれるほどです。ここでは主に平安時代の雅な品の数々が展示されています。展示室の左側には「本宮御料」、右側には「若宮御料」と呼ばれる奉納品が展示されています。平胡簶(ひらやなぐい)(若宮御料のうち)平安時代・12世紀 春日大社展示期間:1/17(火)~2/12(日)平胡簶とは矢を差し、携帯する用具です。背板両面には貝を用いた螺鈿細工で、尾長鳥や宝相華文が表現されています。左大臣となった藤原頼長(ふじわらのよりなが)の所用品と伝わるものです。日本史を習った人ならこの名前にピンとくる人もいるのでは。金地螺鈿毛抜形太刀(きんじらでんけぬきがたたち)平安時代・12世紀春日大社展示期間:1/17(火)~2/19(日)今回絶対に見るべき一品がこちら!まばゆく輝く黄金の太刀です。柄や鍔などの金具は金メッキではなく、純金を用いています。さらに鞘には金粉を蒔き、貝を使った螺鈿細工で雀を追う竹林の中の猫を表現しています。現代でも再現するのが難しいほどの細かい技法でつくられています。そのほか、銅鏡や鏡台、弓矢など、平安貴族たちの美意識や、大切にしていたものが伺える展示となっています。第3章春日信仰をめぐる美的世界貴族をはじめとする多くの人々が春日の地に参詣し、祈りを捧げてきました。神々の姿は本来目に見えないとされていますが、神と仏が一体であるとする「神仏習合」の思想、もしくは神は仏が仮の姿で現れたとする「本地垂迹(ほんじすいじゃく)」という考え方が広がります。こうして神々はさまざまな造形に現されていきました。文殊菩薩騎獅像(もんじゅぼさつきしぞう)および侍者立像(じしゃりゅうぞう)康円(こうえん)作鎌倉時代・文永10年(1273)東京国立博物館通期展示春日大社の境内南側に鎮座する祭神、若宮。若宮は文殊菩薩と同体と考えられていました。神と仏が一体となったことを表す例のひとつです。春日大社に隣接する興福寺に伝来したものです。春日宮曼荼羅(かすがみやまんだら)鎌倉時代・13世紀東京国立博物館展示期間:1/17(火)~2/12(日)春日大社に日常的に詣でられない人のために編み出された礼拝画が、春日宮曼荼羅です。春日大社の社殿を中心に、画面上部に御蓋山(みかさやま)、春日山、若草山が描かれています。聖地・春日野かすがのを一望にする礼拝画の大作です。曼荼羅はこのほかにも数多くつくられています。ここに描かれている春日の森、社殿、山の様子は今に至るまでほとんど変わっていません。春日権現験記絵(かすがごんげんげんきえ)(春日本)巻十二(部分)江戸時代・文化4年(1807)春日大社通期展示(場面替有)春日の神々の霊験を描く全二十巻の絵巻です。もともと鎌倉時代に制作された絵巻物ですが、多くの写しがつくられています。春日本と呼ばれるこちらは江戸時代、松平定信の指示で制作されました。鹿に囲まれている牛車の中には、春日三宮が化身した地蔵菩薩の姿がチラリとのぞいています。この他にも春日の神に関連した様々なエピソードが描かれています。神様に地獄を案内されるエピソードなど、クスリと笑ってしまうものもありますよ。第4章奉納された武具鎌倉時代以降は武家の社会になり、春日大社には多くの武具が奉納されました。春日大社に伝わる国宝の甲冑や刀剣などが一堂に会す、見ごたえある展示です。赤糸威大鎧(あかいとおどしおおよろい)(梅鶯飾うめうぐいすかざり)鎌倉時代・13世紀春日大社展示期間:1/17(火)~2/19(日)力強くきらびやかで、これぞ甲冑!と言いたくなる日本甲冑の傑作、赤糸威大鎧。なんだか見たことあると思いますよね?こちらはなんと、五月人形の兜のモデルになっているのだそうです。日本一有名な甲冑とも言えます。黒韋威伊予札胴丸(くろかわおどしいよざねどうまる)南北朝~室町時代14世紀春日大社展示期間:1/17(火)~2/19(日)こちらは黒が強い印象を与える甲冑。赤糸威大鎧とならんで国宝に指定されています。春日大社にはこの他に2つの国宝に指定された甲冑があります。こちらの展示は2月14日から。すなわち、2月14日から2月19日の1週間だけ、4体の甲冑が一堂に会します。甲冑ファンならずとも見ておきたい迫力の展示です。甲冑のほか、武士には欠かせないアイテムである刀剣も数多くあります。沃懸地酢漿紋兵庫鎖太刀(いかけじかたばみもんひょうごぐさりたち)鎌倉時代・13世紀春日大社展示期間:1/17(火)~2/12(日)帯取に鎖を用いて太刀を収めた刀装を「兵庫鎖太刀」といいます。公家や武家に好まれ、神社への奉納品としても用いられていました。力強くも優美な刀剣は、鞘、刀身ともにじっくりと見ていたくなる一振です。武具のコーナーを抜けると、春日大社に実際に奉納された灯籠が飾られています。幻想的な雰囲気を醸し出しています。この場所では、毎年2月と8月に春日大社で行われる万燈籠が再現されています。この写真の前に立って、記念撮影もできます!第5章神々に捧げる芸能ここでは祭礼の際に神前に奉納された舞楽や能など、芸能に関わる作品が紹介されています。舞楽面 納曽利なそり(写真左)平安時代・12世紀春日大社通期展示祭りの際に神の前に奉納する舞で用いられるお面です。納曽利は龍が舞い、遊ぶ様を表したとされる舞です。舞の動きに合わせて目や顎が動き、表情に変化が出る仕組みです。春日大社では年間を通して多くの神事や祭りが行われていますが、その中でも12月に行われる「若宮おん祭」は国の重要無形民俗文化財に指定されている重要な祭祀です。若宮と呼ばれる神様を本殿にお呼びする儀式は、平安の昔から途絶えることなく続いているものです。かつては伊勢神宮も、遷宮の際に同様の儀式を行っていたと伝わっています。この巨大な太鼓は「鼉太鼓(だだいこ)」といい、神事の際に音楽を奏でる太鼓です。こちらには龍が描かれていますが、もう1つ、鳳凰が描かれた太鼓と対になっています。この太鼓は複製で、春日大社には源頼朝が寄進したとされるものがあります。第6章春日大社の式年造替春日大社では、社殿の建て替えや修繕が20年に一度行われます。これを式年造替といい、平成28年に迎えた式年造替は60回目を数えました。この章では式年造替に関わる記録とともに、今回の式年造替で徹下、すなわち役目を終えて神殿から降ろされた獅子・狛犬などが展示されています。獅子・狛犬(しし・こまいぬ)鎌倉時代・13世紀春日大社通期展示4対8体の獅子・狛犬は、春日大社の第一殿から第四殿までを守っていたものです。こちらは第一殿を守っていた獅子・狛犬です。こちらは第二殿にいたもの。4対を見比べると、顔も体もだいぶ違います。どの獅子・狛犬が好きかな?と思いながら見るのも面白いですよ。展覧会限定グッズもチェック!ミュージアムショップでは、展覧会限定のグッズが多数販売されています。展覧会オリジナルのゆるキャラ、「ニャデンとチュン」「シカスガさん」「シシコマくん」が描かれたグッズも登場。ちなみに「ニャデンとチュン」は、金地螺鈿毛抜形太刀の「螺鈿」、そして猫が雀を追う姿に着想を得ています。ゆる~い雰囲気がたまらない…。春日大社由来のお神酒や、奈良の銘菓なども販売されています。国宝が描かれたクリアファイル。まばゆい雰囲気に、持っているだけで運気が上がりそう?気になるグッズがたくさんあるので、買いすぎ注意です!今しか見られない、お宝が勢揃いした見応えたっぷりの展示です。展示替えもあるので、前半と後半で2回訪れてみてもいいかもしれません。千年の昔にタイムスリップできますよ!開催概要名称:特別展「春日大社 千年の至宝」会期:2017年1月17日(火)~3月12日(日)会場:東京国立博物館 平成館所在地:東京都台東区上野公園13−9拝観時間: 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜日料金:一般1,600円、大学生1,200円、高校生900円 ※中学生以下は無料電話番号:03-5777-8600公式サイト:取材・撮影・文:藤井みさ
2017年01月17日12月17日(土)公開の映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のレッドカーペットイベントが、京都・伏見稲荷大社で行われ、主演の福士蒼汰とヒロインの小松菜奈が登場した。京都の美大に通う20歳の学生・南山高寿(福士蒼汰)は、いつものように大学まで向かう電車の中で出会った女性・福寿愛美(小松菜奈)を一目見た瞬間、恋に落ちた。勇気を振り絞って声をかけ、「また会える?」と約束を取り付けたようとした高寿だったが、それを聞いた彼女は、なぜか、突然涙してしまう―。彼女のこの時の涙の理由を知る由もない高寿だったが、2人は意気投合し、その後すぐに交際をスタート。初めてのデート、初めて手をつなぎ、初めて名前で呼び合う。そんな初めてのことがあるたびに泣く愛美のことを少し不思議に思いながらも、より愛美への愛情を深めていく高寿。そんな2人の関係は、誰もがうらやむ程に順調で、すべてがうまくいくものだと信じていた…。「わたし、あなたに隠していることがある…」初めてキスをした日、高寿は、愛美から想像もできなかった大きな秘密を明かされる。そして、2人の運命は“すれ違い”始める――。風光明媚な京都ロケも話題となっている本作。福士さんと小松さんが演じる高寿と愛美が訪れる数々のデートスポットは、twitterやInstagramでも数多くアップされ、公開前にも関わらず、すでに撮影地を“聖地巡礼”で訪れるファンの姿も。そんなファンから「京都を舞台とした映画だから、ぜひ2人で京都に来てほしい!」という声に応え、今回ロケ地でもあり、全国に約30,000箇所ある「お稲荷さん」の総本宮「伏見稲荷大社」に2人が再び訪れた。この日は天候にも恵まれ、主題歌である「back number」の「ハッピーエンド」が流れる中、“冬のデートコーディネート”に身を包んだ2人は人力車で登場。会場には、約3,000人のファンが集まり、2人はひとりひとりの声援に応えながら丁寧に手を振り、2人が目の前を通るとファンの割れるような歓声が上がっていた。約1年ぶりに撮影ロケ地に戻ってきた福士さんは、「本当に懐かしいです。ここからすぐ近くの道を登って、予告でも使われているキツネのお面をつけているシーンを撮りました。撮影時も午前中だったので、すごく気持ちよかったです。千本鳥居の間から来る光がとても綺麗だったという印象があります」と撮影をふり返る。劇中のデートシーンについては「細かい設定がなく、アドリブで、自分たちの素の表情が見られる珍しい映画になっていると思います」と明かし、小松さんは「2人で楽しんでと言われて、本当に楽しんでいたところをカメラマンさんに撮っていただきました。鴨川の飛び石を飛び越えるシーンは、何度も色々な方向から撮ったのですが、自然と楽しめたので、デートしている感じが画面にも伝わればいいなと思います」とコメント。高寿の成長ストーリーでもあると本作について語る福士さんは、「最初と最後の高寿の顔が全然違うので、そういう成長のグラデーションを意識しました」と見どころを語る。さらに「この映画は時間を見つめ返す映画です。ぜひ大切な人と、寒い冬にこの暖かい映画を観ていただければと思います」とアピールしていた。『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』は12月17日(土)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ぼくは明日、昨日のきみとデートする 2016年12月17日より全国東宝系にて公開(C) 2016「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」製作委員会
2016年12月07日奈良を拠点に活躍する映画監督・河瀬直美の撮り下ろし作品『輪廻』が、この秋春日大社に奉納された。同作品は河瀬がオーガナイザーを務める「なら国際映画祭」で初上映された。葉からこぼれ落ちる一粒の雫が川を流れ、やがて海に行き着くシーンからはじまる同作品。約10分の映像の中には「人や自然、それを取り巻くあらゆるものは過去から今、今から未来へとつながってゆく。」様が描かれている。同作品の完成にあたり、河瀬は「あなたとの出逢いが私の人生を彩り、そしてその『未来』や『記憶』を紡いでいく。何百年、何千年と雨風を受けながら山々に生きている大木が持つ記憶に比べれば、ひとりの人の記憶などわずかである…が、しかし、つながりの中に「宇宙」が生まれるとき。歴史は刻まれる。」とコメントを寄せている。同作品は、本年の「なら国際映画祭」のスポンサーでもある三越伊勢丹の企業メッセージ「this is japan」をコンセプトに紡がれた作品。同社が「this is japan」を通じて伝えようとする“相手を慮る心”、“日本の精神”“四季の移ろい”という理念に河瀬が共鳴し『輪廻』という作品に行き着いたこともあり、同作品は三越伊勢丹メッセージサイト「this is japan」から見ることが出来る。動画引用元: (YouTube ISETAN 伊勢丹 公式チャンネル:
2016年10月18日2017年1月17日(火)~3月12日(日)の期間中、東京・上野の東京国立博物館 平成館で特別展「春日大社 千年の至宝」展が開催されます。春日大社の古神宝の数々をはじめ、春日大社にまつわる美術作品などが一堂に会する、貴重な特別展をお見逃しなく!春日大社とは?創建は768年。奈良県奈良市にある神社です。全国に約3,000ある春日大社の総本山としても知られています。平安時代を中心に、春日大社には数々の宝物が伝えられました。1998年にはユネスコ世界遺産に「古都奈良の文化財」の1つとして登録。本社 本殿の4棟は国宝でもあります。今回の特別展は、春日大社が20年に1度おこなう社殿の修繕や建て替え「式年造替」が2016年に20回目を迎えた節目に開催されます。かつてない規模の展示に注目が集まっています。●「春日大社 千年の至宝」展のここを要チェック!見どころは大きく分けて次の3つです。●平安の正倉院あまたの至宝を有していることから、春日大社は「平安の正倉院」と称されます。特別展では、その「千年の至宝」を余すところなく大公開。平安貴族の美意識がうかがえる古神宝、平安工芸の最高峰といえる品々をじっくり拝観しましょう。●祈願の造形春日大社には名だたる偉人たちから甲冑や刀剣が奉納され、国宝に指定されています。国宝の武具は間近で見ると迫力満点。偉人たちが込めた願いが伝わってくるような展示内容です。●神鹿の美術春日大社がある奈良公園といえば、鹿。「神様が鹿に乗って奈良の地へおいでになった」という伝説が残る春日大社にとって、鹿は大切な存在です。「神鹿(しんろく)」と呼ばれています。特別展では鹿にちなんだ美術作品を随所に展示しています。イキイキと愛らしい鹿の姿が、心を和ませてくれますよ。●展示の概要特別展は第1章から第6章に分かれています。各章の内容を大まかに紹介します。●第1章神鹿の杜鹿島立神影図 南北朝~室町時代・14~15世紀 所蔵先/春日大社 写真提供/春日大社展示期間:通期展示「武甕槌命(みかつちのみこと)が鹿に乗って春日の地に降り立った」という伝説をもとにした、春日大社の起源にまつわる展示です。歴史的資料や絵画作品を中心に、『鹿図屏風』(17世紀・江戸時代)など神鹿に関する美術も鑑賞できます。●第2章平安の正倉院金地螺鈿毛抜形太刀 平安時代・12世紀 所蔵先/春日大社 写真提供/春日大社展示期間:1月17日(火)~2月19日(日)『蒔絵箏』(12世紀・平安時代)、『金地螺鈿毛抜形太刀(きんじらでんけぬきがたたち)』(12世紀・平安時代)など、国宝がずらりと並びます。神々への調度品としてふさわしい、雅な古神宝は必見。「平安の正倉院」と呼ばれるにふさわしい、貴重な展示です。●第3章春日信仰をめぐる美的世界人々が春日大社に寄せる信仰を表した作品が展示されています。『春日宮曼荼羅』(13世紀・鎌倉時代)などの礼拝画、文殊菩薩騎獅像から神々への祈りが感じられるはず。●第4章奉納された武具赤糸威大鎧(竹虎雀飾) 鎌倉時代・13世紀 所蔵先/春日大社 写真提供/春日大社展示期間:2月14日(火)~3月12日(日)『赤糸威大鎧(竹虎雀飾)』(13世紀・鎌倉時代)をはじめ、国宝の武具がそろいます。豪華な甲冑、優美な刀剣に魅了されますよ。●第5章神々に捧げる芸能舞楽面 納曽利 平安時代・12世紀 所蔵先/春日大社 写真提供/春日大社展示期間:1月17日(火)~2月12日(日)いにしえの時代から現在にいたるまで、春日大社では多くの神事や祭事が受け継がれています。12月におこなわれる「若宮おん祭」は、国の重要無形民俗文化財。『舞楽面 納曽利』(12世紀・平安時代)をはじめ、祭事につきものの奉納舞楽、能にかかわる品々が展示されます。●第6章春日大社の式年造替獅子・狛犬 鎌倉時代・13世紀ほか 所蔵先/春日大社 写真提供/春日大社展示期間:通期展示春日大社で20年に1度おこなわれる修繕や建て替え「式年造替」に関する資料や作品を展示。2016年の式年造替で役目を終え、神殿からおろされた『獅子・狛犬』(13世紀・鎌倉時代)を拝観しましょう。特別展「春日大社 千年の至宝」展は、はじめから終わりまで見どころの連続、充実の展示内容です。拝観すれば、春日大社を訪れたような神々しい気持ちになれそう。2017年の新春は上野の東京国立博物館 平成館へ「春日詣で」に出かけませんか?■イベント概要名称:特別展「春日大社 千年の至宝」会期:2017年1月17日(火)~3月12日(日)会場:東京国立博物館 平成館所在地:東京都台東区上野公園13−9拝観時間: 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜日料金:一般1,600円、大学生1,200円、高校生900円 ※中学生以下は無料電話番号:03-5777-8600公式サイト:
2016年09月15日「春日大社 千年の至宝」展が上野・東京国立博物館で、2017年1月17日(火)から3月12日(日)まで開催される。春日大社は、奈良時代の初めに国家の平安と国民の繁栄を祈願するため、創建された。「式年造替」と呼ばれる社殿の建て替えや修繕が約20年に一度行われ、2016年はその60回目を迎える。「春日大社 千年の至宝」展では、この大きな節目に、春日大社に伝来し、社外ではめったに拝観することのできない貴重な古神宝の数々と共に、選りすぐりの名品をかつてない規模で展示する。期間中は、日本を代表する国宝の武具が勢揃い。歴史上の偉人たちから奉納された、多くの鎧や刀剣類は迫力満点だ。また、奈良と言えば鹿。鹿の群れを描いた屏風や、鹿に乗り春日の地に降臨した武甕槌命(たけみかづちのみこと)の絵画など「神鹿」の美術も豊富に揃う。他にも、「平安の正倉院」と呼ばれ、平安貴族の美意識を反映した国宝の品々が紹介される。なお、音声ナレーターは市川猿之助。また彼が務める音声ガイドに、歌手のさだまさし、春日大社の花山院弘匡宮司の特別出演も決定している。【詳細】「春日大社 千年の至宝」展会期:2017年1月17日(火)〜3月12日(日)会場:東京国立博物館 平成館※会期中に展示替あり場所:東京都台東区上野公園13-9時間:9:30〜17:00 ※入館は閉館の30分前までチケット:一般 1,600円 (1,400円) / 大学生 1,200円(1,000円) / 高校生 900円(700円)※( )内は前売り価格。※団体は20名以上。 -団体券 一般 1,300円 / 大学生 900円 / 高校生600円※中学生以下無料。※障がい者とその介護者1名は無料。(入館の際に障がい者手帳などを提示。)※前売券は、10月1日(土)から2017年1月16日(月)まで、東京国立博物館 正門チケット売場(窓口、開館日のみ)、展覧会公式サイトほか主要プレイガイドにて発売。【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:03-5777-8600
2016年08月21日春日大社の宝物殿が10月1日、「春日大社国宝殿」としてリニューアルオープンする。同日から11月27日までの期間、開館記念展「春日大社の国宝―千年の秘宝と珠玉の甲冑刀剣を一堂に―」が開催される。春日大社の宝物殿は、第六十次式年造替事業として、昭和48年に谷口吉郎の設計により建設されたもの。王朝の美術工芸、日本を代表する甲冑や刀剣など国宝352点、重要文化財971点をはじめ多くの文化財を所蔵している。創建以来20年に一度行われており、今回で第60回目となる式年造替を記念し、改修工事のため閉館していた宝物殿を開館。総監修には、隈研吾建築都市設計事務所に13年間所属し、サントリー美術館、根津美術館をはじめ数多くの物件を手掛けた建築家の弥田俊男を迎え、日本の美術館建築で活躍するメンバーとともに、同館の耐震補強、収蔵環境改修、拡張、内外装を一新した。切妻屋根の2階建てRC造の2棟が雁行したH型の同館の造りを活かし、今回の増改築では切妻屋根の2棟をつなぐ棟の屋根を延長する。既存のファサードの表情に連続させて縦のスチールの格子を正面に並べることで、その内部をエントランスホールを兼ねた展示空間とした。同空間には、高さ6.5m、幅3.2mの「だ太鼓」1対2基が展示される。導入部には春日大社の信仰世界を今までにない手法で表現した空間「神垣」を設置する。宮司・花山院弘匡の発案をもとに、春日の聖域に魅了された展示デザイナーの尾崎文雄がプロデュースを行い、照明デザインとインスタレーションの鬼才、岡安泉が設計を担当した。神様の依代としての榊を造形と照明で表現し、日の光と清流が発する神奈備を設けた他、暗闇の中で聖地春日のエスプリを光と水で表現した。その他にも、春日大社が平安時代から南北朝時代を代表する刀剣を所有する神社として有名なことから、その刀剣類や工芸品をより良く鑑賞してもらえるために照明装置を工夫した展示ケースも設置。さらに、1階には駐車場に面するカフェ・鹿音(KAON)も併設。森をイメージした店内には、樹齢800年の春日杉の切り株をテーブルとして設置した。なお、開館当日の10月1日から11月27日までは開館を記念した展覧展「春日大社の国宝―千年の秘宝と珠玉の甲冑刀剣を一堂に―」を開催。国宝・重要文化財の中から珠玉の名品約50点を厳選し、その魅力を最大限に伝える。【イベント情報】「春日大社の国宝―千年の秘宝と珠玉の甲冑刀剣を一堂に―」会場:春日大社国宝殿住所:奈良県奈良市春日野町160会期:10月1日~11月27日時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)料金:一般500円、高大生300円、小中学生200円会期中無休
2016年07月18日稲荷町に新しいランナーの聖地を発見稲荷町徒歩3分。歴史ある「浅草仏壇通り」のすぐ裏、江戸の終わりから明治の初めに「日の出湯」が誕生したと言われています。2000年、スタイリッシュかつコンパクトなビル型銭湯に生まれ変わり、「古代檜」のお風呂で注目を集めています。店主の田村祐一さんは、12代目(日の出湯としては4代目)。実は、田村さん、廃業寸前だった銭湯を立て直した若手銭湯経営者として、銭湯業界ではちょっとした有名人なんです。その人気は『常連さんが増える会話のコツ』という書籍も出版するほど。取材にお邪魔した日も、まだ平日のお昼だというのに、お客さんが一人また一人と来店。「2日酔いですか?(笑)」「どーも、お気をつけて!」と、お年寄りの方に気さくに話しかける田村さん。ここで生まれる会話を楽しみに、人が集まってくるようです。店内を見渡すと、あちらこちらにパンダグッズがお目見え。さすが上野!と思いきや、田村さんの奥様が趣味で集めているものが、自宅に入りきらなくなってこちらに置いているんだとか。そんなアットホームな雰囲気に、肩の力も抜けていきます。シャンプーも付いた手ぶらセットは100円フロントには、女性でも気軽に立ち寄れるようにと、フェイスタオルにリンスインシャンプー、ボディソープが付いた手ぶらセット(100円)や、スチームクリームなど人気の保湿クリームなどもあるので手ぶらで来てもOKです。ランニングの後は日の出湯で他にも、上野公園や隅田川を走るランナーに嬉しいレンタルロッカーもあります。朝のRUN活がてら、古代檜のお風呂で森林浴気分に浸れば、一日のパフォーマンスがグっとあがりそう。店舗情報店名:日の出湯TEL・予約:03-3841-0969住所:東京都台東区元浅草2丁目10−5アクセス:銀座線 稲荷町駅から徒歩3分営業時間:15:00~24:00定休日:水曜日
2016年05月25日●日本三大稲荷は春もいい! 森公園に広がる"芸術基地"も必見日本三大稲荷の「笠間稲荷神社」や陶器の「笠間焼」で知られる茨城県笠間市は、2014年の観光入込客数は352万人と県内第2位の街。"陶芸の里"として知られているため、やや年配の人向けと思う人もいるかもしれないが、実は笠間は知る人ぞ知るアートな街歩きスポットとなっている。今回はそんな笠間の魅力・楽しみ方を紹介しよう。○GWはつつじに陶芸に藤の花笠間では毎年ゴールデンウィーク前後、約8,500株のつつじが見られる「笠間つつじまつり」(2016年は4月16日~5月8日)や200以上の陶芸家や窯元、地元販売店などが集う陶芸の祭典「笠間の陶炎祭(ひまつり)」(2016年は4月29日~5月5日)などで多くの人を集める。パワースポットして名高い「笠間稲荷神社」は秋の菊祭りが有名だが、5月には樹齢400年を超える藤が花を咲かせ、境内は美しい紫のカーテンに彩られる。県指定の天然記念物の藤のひとつは八重藤で、花がブドウの実のように集合して咲く珍しい種類。境内の君が代に歌われた「さざれ石」、国の重要文化財に登録された権現造の本殿は必見だ。本殿には江戸時代の名工により柱・天井などに見事な飾り彫りがなされている。ぜひ、本殿後部に回り美麗な「蘭亭曲水の図」を拝見してもらいたい。しかし、これだけで帰ってはもったいない。笠間は今、アートな街歩きが楽しめる場所になっており、一日様々な学びや遊び、体験ができる穴場スポットなのだ。「笠間芸術の森公園」には陶芸に関する施設が集積しており、一日いても飽きない。4月からは地方創生の目玉となる「茨城県立笠間陶芸大学校」が開校、体系的に笠間焼を学べる場、人材育成の場となっている。今後、笠間焼はタイやベトナムなどへ輸出、海外の販路拡大にも力を入れていくとしている。○森公園を囲むように広がる窯元やギャラリーたち笠間市中心部の自然豊かな丘陵に広がる「笠間芸術の森公園」は総面積54.6ha。敷地内には陶芸家を養成する大学、美術館、体験工房、200人を超えるアーティストの作品が一堂にそろうギャラリーショップ、カフェなどが集積している。ヒノキの森には29人の陶芸作家の作品が展示されたアートな散策路「陶の森」や、自然の中で子どもが遊べる遊具が充実した「あそびの杜」などもある。さらに周辺には代々続く笠間焼の窯元が並び、本格的な陶芸教室もある「やきもの通り」、工房直結のオリジナルショップが集まる散歩道「陶の小径」、全長2kmに渡りアートギャラリーやレストランやショップ、ホテルなどが点在する「ギャラリーロード」などが連なる「笠間やきもの散歩道」がある。陶芸の里らしく、自然豊かでのどかな田園風景の中、窯元やギャラリーを巡って個性的な数百人の作家の作品を見て歩けば、自分好みの作家や器に出会える。続いては、ギャラリーロードのオススメのショップを紹介しよう。通りにはおいしい立ち寄りができるカフェやレストランもあるので、ギャラリー巡りの休憩スポットにしてみてもいいだろう。●ギャラリーロードを厳選歩き! ランチは最新映画に"触れる"空間で○笠間の芸術は陶芸のみならずギャラリーロードにある「回廊ギャラリー門」は中庭を囲む回廊型のギャラリー。屋外スペースは緑にあふれ、自然光が器をより魅力的に見せる。蔵を利用したギャラリーでは陶芸家の個展が開かれる。和小物のセレクションも充実しており、人気のギャラリーとなっている。笠間というと陶器というイメージだが、実は木工やガラス、民芸などのギャラリーも少なくない。全国のガラス工芸作家の作品を集めたセレクトショップ「glass gallery SUMITO」は、扱う作家の数や作品数は他にないラインナップで、ガラス工芸の体験教室も行っており、カップルや家族連れにも人気だ。工芸の丘のすぐそばにあり、ギャラリーロードのちょうど真ん中辺りに位置するガラス張りの建物で、陶器の小径にもつながる場所なので、散策の目印にもなる。○芸術に触れるカフェに行列ができる豆腐茶屋もまたこのエリアには、ギャラリー巡りの休憩やランチもできるスポットも充実している。ギャラリーロードにある「cafe WASUGAZEN笠間店」は、映画の予告編を制作する会社がプロデュースした店で、店内では最新映画の予告編50本が上映されている。庭に面したテラス席もあり、くつろげる店となっている。隣にはかわいいお稲荷さまのある公園があり、お散歩休憩にほっこりするのにぴったりだ。やきもの通りの奥に進むと、「笠間の家」がある。ここは新国立競技場のコンペでも話題となった伊東豊雄氏の設計で、現在ギャラリーとして活用されており、カフェも併設している。近くには陶芸の里、笠間を一望できる高台があるが、実にのどかで癒やされる場所だ。このほかギャラリーロードには行列ができる豆腐茶屋「佐白山のとうふ屋」がある。ヘルシーな豆腐スイーツも人気だ。お土産にはざる豆腐など、人気の豆腐製品はいかがだろう。笠間へのアクセスはJR上野駅から友部駅まで特急列車で70分、友部駅から笠間駅まで普通列車で10分ほど。秋葉原から笠間までは片道1500円の高速バス「関東やきものライナー」も運行されている。笠間の足としてはレンタサイクルもあるが、笠間駅や友部駅からワンコイン(100円)で利用できる「かさま観光周遊バス」が便利だ。1日8便運行されており、笠間稲荷神社や日動美術館、春風萬里荘など、陶芸の里以外の笠間の観光名所も回れる。※記事中の情報は2016年3月のもの○筆者プロフィール: 水津陽子フォーティR&C代表、経営コンサルタント。地域資源を生かした観光や地域ブランドづくり、地域活性化・まちづくりに関する講演、企画コンサルティング、調査研究、執筆等を行っている。著書に『日本人がだけが知らないニッポンの観光地』(日経BP社)等がある。
2016年04月07日茨城県笠間市の「常陸国 出雲大社」は、境内にリニューアルオープンした「桜林館」内に、現代アートギャラリースペース「ギャラリー桜林(おうりん)」を2月20日にオープンし、記念企画展として会田誠氏、天野喜孝氏、山口晃氏などの現代アート作品を展示・販売する「Impacts! 勢み展」を開催する。会期は2月20日~3月21日 10:00~16:30(水曜休廊、最終日は14:00まで)。入場無料。「ギャラリー桜林」は、茨城県笠間市の「常陸国 出雲大社」(最寄り駅:JR水戸線 福原駅)の境内にリニューアルオープンした「桜林館」の1階に常設される、現代アートギャラリースペース。このたび開催される「Impacts! 勢み展」は、同ギャラリーのオープンを記念した企画展。会田誠氏、天野喜孝氏、宇佐美雅浩氏、O JUN氏、金子富之氏、熊澤未来子氏、棚田康司氏、天明屋尚氏、森淳一氏、山口藍氏、山口晃氏などの現代アート作品が展示・販売されるという。また、初日の2月20日(14:00~)には、レセプションが予定されている。なお、同展は、日本やアジアの作家の作品を国際的なアートシーンに紹介している「三潴アートギャラリー」の全面バックアップにより開催されるもの。同ギャラリーの代表・三潴末雄氏と常陸国 出雲大社の高橋正宣宮司は旧知の仲であり、「日本文化を世界に誇る文化として発信したい」という考えに共感しあい、日本古来の伝統文化である神社にアートスペースを設けたいという想いを「ギャラリー桜林」のオープンによって実現させたという。今後は、ジャパニーズスピリットに溢れた作品を紹介する現代アートの企画展を、年に4回程度計画していくということだ。
2016年02月04日キヤノンマーケティングジャパンは、伏見行介氏の写真展「Old fashioned portrait 先達へのオマージュ」を1月21日から開催する。会場は全国4カ所にあるキヤノンギャラリー。入場は無料だ。1月23日には立木義浩氏をゲストに迎えてギャラリートークを開催。時間は16時半から18時までで、会場はキヤノンギャラリー銀座となる。開催期間は以下の通り。キヤノンギャラリー銀座2016年1月21日~1月27日キヤノンギャラリー仙台2016年2月4日~2月16日キヤノンギャラリー札幌2016年3月10日~3月22日キヤノンギャラリー梅田2016年4月14日~4月20日
2016年01月18日京都府京都市の伏見銘酒協同組合で12月13日の11時~15時、「酒蔵開き」が開催される。○搾りたての新酒を味わえる同イベントは、銘酒として知られる伏見の搾りたての新酒と限定酒を味わえる。試飲は、小カップ2種類(約50mL/各1杯)で200円となる。ほかにも、京都ならではの漬け物や京するめ、京野菜、酒饅頭など物産品の販売、さらに鳥せい特製かす汁を1杯200円、酒粕を800g入り500円で数量限定販売する。
2015年12月08日神々が集う出雲大社の神在祭、縁結大祭で良縁祈願!縁結びで有名な出雲大社。一般的には「いづもたいしゃ」と読まれますが、正式名称は「いづもおおやしろ」。『出雲大社』は、日本最古の歴史書といわれる「古事記」に載っているほど歴史が古い神社です。主祭神は、大黒様の名前でも親しまれている『大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)』です。その出雲大社に参拝したら、参拝の証となる御朱印もぜひ、いただいてきてください。御朱印はお札と同じパワーがありますので、粗末に扱わず大切にしてください。(※画像は見本です)旧暦10月は、全国の八百万(やおよろず)の神々が、出雲の国に集まる月。他の土地では神様が留守になるので「神無月(かんなづき)」といいますが、出雲では神様が集まるので「神在月」と呼びます。神々が集う出雲の各神社では「神迎祭(かみむかえさい)」に始まり、「神在祭(かみありさい)」そして、全国に神々をお見送りする「神等去出祭(からさでさい)」が行われます。今年2015年の出雲大社の神在祭は、11月22日、26日、28日に開催されます。出雲大社・平成27年神在祭について詳しくはこちら出雲に集まって来られた八百万の神様が、人々の縁結びについて話し合われます。その神様たちが宿泊されるのが本殿の両側にある「十九社(じゅうくしゃ)」。たくさんの神様が宿泊されている神在祭の期間に参拝しましょう。ちなみに出雲大社の参拝の仕方は、二拝四拍手一拝です。その神在祭に併せ行われる「縁結大祭」は、11月26日、28日の10時から。参列するためには、出雲大社へ往復はがきによる事前申込が必要です。縁結大祭の申し込み方法はこちらをご覧ください。※申込みは11月16日(月)が締切となっていますのでご注意ください。当日はがきを持って受付を済ますと「幸縁むすび祈年絵馬」が渡されます。願意を記入し祭事中は持っておきます。祝詞奏上→神楽→47都道府県の代表の方が絵馬をご神前に奉納、そのときに自分の都道府県の方と一緒に拝礼。縁結大祭後、境内の奉納所に絵馬を結びつけて終了となります。全国の神様に縁結びの祝詞を奏上し、絵馬を捧げるので、その効果は抜群です。他にも見どころ・ご利益満載の出雲大社本殿向かって左側にある神楽殿には、日本一の大きさと言われている注連縄(しめなわ)があります。縁結びのパワーで結婚が決まったらぜひこの神楽殿で結婚式を挙げてください。銅鳥居を抜けてすぐのところの神馬をなでると子宝・安産に恵まれるとのことです。参拝の後は、縁結びスイーツとして知られる「出雲ぜんざい」を食べましょう。神在祭で神々に振る舞われた「神在(じんざい)餅」が(じんざい→ぜんざい)と呼ばれるようになったと言われています。たくさんの縁結びパワーを、ぜひ出雲大社でいただいて来てください。田中ひろみイラストレーター&文筆家。奈良市観光大使。女子の仏教サークル“丸の内はんにゃ会”の代表。カルチャーセンターで仏像の見方や史跡巡りの講師。毎日新聞旅行で仏像ツアーの同行講師。著書に『会いに行きたい! 日本の仏像』(講談社+α文庫)『高野山へ行こう! 』(JTBパブリッシング)など。11月10日には自身40冊目となる著書「心やすらぐ仏像なぞり描き」(池田書店)が発売。公式HP:usagitv.com
2015年11月13日京都府京都市の伏見大手筋商店街で11月14日、「伏見の清酒まつりin大手筋商店街2015」が開催される。○日本酒に合うフードも同イベントは伏見の魅力を再発見できる日本酒の祭典で、伏見の蔵元17蔵が特設ブースを設置し、新酒のシーズンに先駆けて日本酒を提供する。黄桜、北川本家、京姫酒造、キンシ正宗、月桂冠、齊藤酒造、招徳酒造、宝酒造、玉乃光酒造、鶴正酒造、豊澤本店、平和酒造、増田徳兵衞商店、松本酒造、都鶴酒造、山本勘蔵商店、山本本家が出展予定とのこと。また、地元の飲食店19店舗が参加し、地元のソウルフードや、日本酒に合うメニューも用意される。さらに、鳥せい本店、京料理 清和荘、サラダの店 サンチョが特別出店する。開催時間は3部制で、1部が14時から15時30分、2部15時30分から17時、3部17時から18時30分までとなる。参加費は、伏見の清酒が味わえる100円×10枚のお酒券とオリジナルお猪口つきで、前売り券1,800円、当日券2,000円となる。
2015年11月10日「素敵な人と出逢いたい」「結婚のご縁を授かりたい」「今のご縁を大切に育てたい」そんな幸せの願いを叶える、ベストシーズンがやってきました!島根県の出雲大社は男女のご縁はもちろん、子授け、仕事、お金と、あらゆる幸せとのご縁を結んでくれる場所です。旧暦の10月は、八百万(やおよろず)の神さまが出雲の国に集まり、縁結びのビッグな会議が開かれる「神在月」。今年は11月21日に神さまをお迎えする神事が行われ、28日に神さまはそれぞれの神社へお帰りになります。今日はみなさんを、縁結びのエネルギー高まる出雲へご案内します。出雲大社の神さまとは?出雲大社のご祭神「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)」は、国譲りの神さま。「だいこくさま」として慕われています。背中に大きな袋を背負った姿はまるでサンタクロース。袋の中には何が入っていると思いますか?金銀財宝、お米、幸せ……答えは人それぞれでしょう。実はこの袋の中には、私たちの悲しみや苦しみを楽にしてくれるものが入っているのです。まさに魔法の袋ですね。失恋でつらい思いをしている人も、心やさしき神さまに未来の幸せを願いましょう。【平成の大遷宮】今が絶好のチャンス!昨年、60年ぶりに本殿の大遷宮(だいせんぐう)が行われた出雲大社ですが「平成の大遷宮」は来年の3月まで続きます。通常立ち入ることのできない楼門や御本殿をまじかに見ることができるとあって、全国から多くの参拝客が訪れています(10月以降の予定は出雲大社にお問い合わせください)。しかも遷宮の後は、神さまのパワーもより一層高まると言われています。このタイミングを逃す手はありません。要チェック!出雲大社の参拝方法大鳥居を抜けると、樹齢数百年の松がお出迎え。神社ではあまり見られない下りの参道になっています。少し歩くと、右手に「祓社(はらいのやしろ)」があります。気がつかず通り過ぎる方も多いのですが、清め祓い(きよめはらい)は開運の第一歩。まずはこちらのお社でしっかりと身を清めてから御本殿に向かいましょう。出雲大社の参拝方法は「2拝4拍手1拝」。手を合わせるとき「不幸せ(ふしあわせ)」にならないよう、指の節と節をしっかり合わせましょう。手を合わせた後、瑞垣(みずがき)に沿って摂末社(せつまつしゃ)を参拝するのが正式な参拝法。ここではじめて神さまと向き合うことができるのです。ガイドブックでもあまり紹介されていないので、見逃さないよう注意してくださいね。 見どころいっぱい!観光も楽しもう殿内には、八百万の神さまたちが宿泊する宿もあります。神在月の間であれば、宿に滞在する神さまのお姿を見られるかもしれませんね(笑)本殿裏手は、緑あふれる癒しのスポットです。高円宮家の次女である典子さまとご結婚なさった出雲大社権宮司(ごんぐうじ)の国麿さんがおさめられた、可愛らしいウサギさんが祈りを捧げています。私たちとウサギさんは、向かい合わせで神さまに祈りを捧げているのです。また、出雲大社から歩いて5分ほどの場所にある北島国造館の「亀の尾の瀧(たき)」は、時間と光の加減により美しい虹がかかるパワースポット。出雲大社で手を合わせたら、北島のベンチに腰かけ、のんびりと穏やかな時間を過ごしましょう。時間にゆとりのある方は、国譲りの神話の舞台として「古事記」にも登場する稲佐(いなさ)の浜へ。神在月11月21日の夕刻7時より、こちらの海で、神さまをお迎えする神事が行われます。縁結びの神事は、稲佐の浜から始まります。ぜひ美しい海で手を合わせ、潮風で心身を清めてから出雲大社へ向かいましょう。稲佐の浜は清らかな聖地。雲ひとつない青空のように晴れ晴れとした気持ちになりますよ。夜まで参拝できる!?神社といえば、参拝は夕方ぐらいまでと思っている方も多いでしょうが、出雲大社は夜の8時まで参拝が可能です。月明かり、星明かりに導かれ参道をすすむと、篠笛の音色が境内に響き渡り、闇夜にオレンジ色の光に包まれた社殿が姿をあらわします。それは日中では味わうことのできない幻想的な世界。また早朝は青いもやに包まれ、凛とした空気があたり一面に漂っています。一度で参拝を終えてしまうのはもったいない!ぜひ時間を変えて、さまざまな表情を見せる出雲大社をじっくりと味わいましょう。幸せのご縁は出雲から11月26日と28日に行われる「神在祭」「縁結び大祭」は、事前申し込みをした方が参列可能となります。また、神在月期間中は通常通りご祈祷も行っていますが、1時間以上待つケースもあるようです。時間にゆとりを持って出かけましょう。神在月のみ授与される「神在祭御守」は女性に人気のお守り。忘れずに授与していただきましょう。みなさんの素敵なご縁は、今年の出雲で決まるかも!旅行バッグに夢と希望をつめ込んで、縁結びの神さまに会いに行きましょう。
2015年09月28日京都の酒といえば伏見である。桂川・鴨川・宇治川の3つの川に沿った平野部と桃山丘陵を南端とする東山連峰の山並みから構成された土地で、豊かな自然風土に恵まれ昔から多くの銘酒が作られてきた。太閤秀吉が伏見城を築いて以来、城下町としても発展してきた歴史がある。そんな伏見には、江戸時代・徳川家光の時代に開業した伝統の酒蔵があるのだ。○「月桂冠」は11代目が採用伏見城の外堀、濠川沿いに見える白壁土蔵。柳並木を潜りながら歩くとどこからか、米を蒸す香りが漂う。酒造の地ならではの風情を感じつつ見えてくるのは「月桂冠大倉記念館」。建物は明治42年(1909)建造の実際に使われた酒蔵を改装したものだ。月桂冠が生まれたのは江戸時代の寛永13年(1637)。京都南部の笠置から伏見の地に出て酒屋を開業したことに始まる。屋号を「笠置屋」に酒銘は「玉の泉」と称し、江戸、明治、大正、昭和、平成と怒濤の時代の中、伏見の酒として多くの人の喉を潤してきた。それから明治38年(1905)のこと、11代目の大倉恒吉氏が古代オリンポスの勝利と栄光のシンボル「月桂冠」を酒銘に採用し今の名称になる。同社は酒造りへの研究にも力を入れ、月桂冠総合研究所のもととなる大倉酒造研究所を創設した。科学技術を導入することで、一年を通じて酒造りを行う四季醸造システムの酒蔵を日本で最初に稼働し、商業ベースでの成功をおさめたのが月桂冠なのだとか。○文化財指定の伝統用具に先人達の技を知るそんな伝統を今に伝えるのがここ、月桂冠大倉記念館だ。京都市指定・有形民俗文化財にも指定されている6,120点にもおよぶ貴重な酒造用具類を保管しているほか、江戸時代の酒造りの工程に従って絵図パネルなどで分かりやすく順に紹介しており、酒造りを知らなくても楽しめる。明治時代の笠置屋の帳場を復元した入り口から土間を通って、各展示室をめぐる。展示品の中には明治時代に実際に発売されていた商品や広告販促用品など時代を感じさせる品々もあり、まるでそこだけタイムスリップしたようなノスタルジックな雰囲気が楽しめる。中庭に出るとかつての杜氏宿舎が残されており、耳をすませば往事の職人の声さえ聞こえてきそう。○酒をうまくする名水「さかみづ」体験も展示室入り口横には、伏見の名水のひとつ「さかみづ」がこんこんと湧き出ている。昔から酒造りには地下水が使われており、今も隣接する酒蔵で月桂冠のきめ細かくまろやかな酒質を生み出している。この清水を用意されている猪口で口にすることができるのも蔵見学の醍醐味といえよう。見学の後には利き酒体験が可能。記念館に隣接する白壁土蔵の酒蔵内に設けられた「月桂冠酒香房」は前日までに予約をすれば、実際の酒造りの様子を見学できる。なお、見学時間・受付人数に制限があるため、時期によっては見学できない場合もある。思い立ったらまずは電話で確認を!アクセスは、京阪電鉄「中書島駅」から徒歩5分、または、近鉄京都線「桃山御陵前駅」から徒歩10分。入場料は大人300円/中・高校生100円で、手土産として純米酒(180ML)1本がもらえる(未成年は月桂冠大倉記念館絵はがきをプレゼント)。※記事中の情報・価格は2015年6月取材時のもの。価格は税込○筆者プロフィール: 金関亜紀香川県生まれ。九州や山口で考古学に携わり、民俗学などに関心をもつ。東京の編集プロダクションや出版社勤務を経て、フリーランスに。現在、東京-香川を往復する生活を続ける。一年に地方や離島に出かける回数は30回以上。土地の食材や酒、祭りなどのフィールドワークを行っている。共著に『日本全国うまい焼酎虎の巻』(エイ文庫)がある。無類の酒好き。雑誌やネットなどでお酒のコラムをはじめ、離島の島ネタなどを執筆。現在は各地の居酒屋で旬の食材と地酒を求めて放浪。日本酒蔵、焼酎蔵などと蔵との繋がりあり。個人ブログ「ゴン麹 酔いどれ散歩千鳥足」で紹介中。
2015年07月15日京都・伏見は兵庫・灘と並ぶ酒どころ。豊富な地下水に恵まれ、酒造りに適した地は昔から多くの酒蔵が集い、数万~数十万石の生産量を誇る大手の酒蔵も珍しくない。そんな中、200石の酒造りをしているのが「藤岡酒造」だ。5月~9月酒造期間以外なら、500円(税別)で5代目蔵元・藤岡正章さん自らが酒蔵案内をしてくれる。○青空のように穏やか気持ちにしてくれる酒を藤岡酒造の創業は明治35年(1902)。「万長」の銘柄で最盛期には8,000石もあったという。しかし、日本酒全体の消費量が落ち込む時代の流れの中で一度は廃業してしまう。そんな酒蔵が復活したのは廃業から7年後の2002年である。先代では倉庫として使われた場所を酒蔵に改装し、酒蔵の規模を10分の1にして蔵元の藤岡さんひとりで造ることとなった。この藤岡酒造の復活は、伏見の地を大いに沸かすこととなる。先代から受け継いだ「すべての酒を大吟醸と同じように丁寧につくる、よい酒は必ず天に通じ、人に通じる」という信念のもと、酒米手配から酒の管理、瓶詰めまで自分が納得できる味を追求した。そうして造られた「蒼空(そうくう)」には、"青空はどんな人の心も爽やかに、穏やか気持ちにしてくれる"という願いが込められている。"復活"とは言え、そのスタイルは大きく変化した。銘柄は万長から蒼空へ、製造するメインのお酒の種類は純米酒のみとし、スタッフも従業員多数から家族中心に切り替えた。その一方で、仕込みタンクや搾り機等の酒造道具の一部は先代のものを使用し、酒造に用いる井戸水や酒造技術は現在も生かされている。○ひとりだからこそこだわりの世界が醸せる「もともと酒の流通を学ぼうと東京の酒問屋で働いていました」という藤岡さん。大学、そして就職していた時期を通して、伏見では知らなかった各地の酒蔵との酒に出会い衝撃をうける。都会で飲まれている日本酒のレベルの高さに驚き、自分でもこんな酒が造りたいと時間をみつけては全国の酒蔵を訪ね歩いたそうだ。「廃業した時、酒蔵だった土地は他人に貸しているので2度と酒造りはできないと諦めていたけれど、狭い場所でもクオリティーの高い酒造りをしている酒蔵がいくつもあることに驚き、『自分でもできる! 』と思いました。酒問屋をやめてツテをたどって3年間、全国の酒蔵で修行しながら助言をうけ、唯一残っていた倉庫を改装しました」(藤岡さん)。限られたスペースに新築した酒蔵での酒造りのため、いかに効率よく作業ができるかを考える毎日。仕込みタンクは5本しか置けない狭さが、ひとりで造るという面には適した広さとなる。「ひとりで造るのは大変ですねとよく言われますが、実は全ての工程を自分の目で確かめられるという利点がある。狭いから普通の酒蔵なら毎日のようにする仕込みも、うちは週に1度が限界。その分、酒米にもぜいたくにこだわることができ、酒質のいい酒が造れるようになった。狭さのおかげで『蒼空』が生まれたと言えます」と藤岡さんは言う。○「蒼空」利き酒に酒粕アイスもそんな「蒼空」を醸す酒蔵は予約すれば見学OK。酒蔵見学の予約は藤岡酒造のホームページから受け付けている。なお、予約して訪問した際に「マイナビニュースを見た」と伝えれば、2015年に限り税別500円を税込500円にしてくれる特典も用意している。酒蔵見学には試飲は付いていないが、その分、併設された酒蔵Bar「えん」でできたての「蒼空」を楽しむことができる。酒蔵Barからはガラス越しに仕込み酒蔵を眺めることができ、お酒が一層おいしくなる環境が整えられている。メニューは「蒼空」(純米酒/420円、純米吟醸酒/450円、純米大吟醸酒/500円)や甘酒(490円)のほか、「お茶と酒饅頭のセット」(490円)や「自家製酒粕アイスクリーム」(490円)などもあるので、午後のひとときをここでゆっくり楽しむのもいいだろう(全て税別)。アクセス方法は、京阪電気鉄道京阪本線「丹波橋駅」「伏見桃山駅」より徒歩5分、もしくは、近畿日本鉄道近鉄京都線「桃山御陵前駅」「近鉄丹波橋駅」から徒歩6分となる。※記事中の情報・価格は2015年6月取材時のもの○筆者プロフィール: 金関亜紀香川県生まれ。九州や山口で考古学に携わり、民俗学などに関心をもつ。東京の編集プロダクションや出版社勤務を経て、フリーランスに。現在、東京-香川を往復する生活を続ける。一年に地方や離島に出かける回数は30回以上。土地の食材や酒、祭りなどのフィールドワークを行っている。共著に『日本全国うまい焼酎虎の巻』(エイ文庫)がある。無類の酒好き。雑誌やネットなどでお酒のコラムをはじめ、離島の島ネタなどを執筆。現在は各地の居酒屋で旬の食材と地酒を求めて放浪。日本酒蔵、焼酎蔵などと蔵との繋がりあり。個人ブログ「ゴン麹 酔いどれ散歩千鳥足」で紹介中。
2015年07月10日日本に稲作が伝わった弥生時代にその歴史が始まったとされている京都・伏見の日本酒は、今日でも大いに人々を心地よく酔わせてくれている。そんな日本酒などを多角的に楽しめる場所が、白壁土蔵が連なる塩屋町(京都府京都市)に位置する「キザクラカッパカントリー」である。○日本酒の仕込み水で地ビール造りもこのキザクラカッパカントリーは、カッパのキャラクターで有名な「黄桜」の施設である。黄桜は初代・松本治六郎氏が大正14年(1925)に創業され、"黄桜=カッパ"というイメージをつけたのは2代目松本司朗氏である。司朗氏が黄桜を広く親しみやすい酒になってほしいとそのイメージにふさわしいキャラクターをいろいろと探していた時、某雑誌で連載されていた清水崑さんが描くマンガ『かっぱ天国』が目に留まったのがカッパとの出会いだったそうだ。それ以来、"黄桜=カッパ"というキャラクターは多くの人に浸透し、広く親しまれるようになったのは有名な話だ。黄桜は日本酒業界の中で先駆けて、低アルコール商品の開発や地ビールの製造にも力を入れ、幅広い世代が酒文化を楽しめるようにと努めてきた。例えば土産物屋などで目にする京都の地ビール「京都麦酒」である。京都麦酒は日本酒の仕込み水を使うことで、優雅で華やかな香りをもつさらりとした飲み口を表現している。「ケルシュ」に「アルト」、そして、「山田錦」に「蔵のかほり」と4タイプあり、中でも清酒酵母で造った蔵のかほりは、ビールでありながらどこか日本酒らしい優しさを感じる風味で飲みやすく人気が高い。○季節の移ろいとともに工房や湧水を味わうそんな黄桜が運営するキザクラカッパカントリーは多目的空間で、お土産なら「黄桜商店」、食事なら「黄桜酒場」、黄桜の歴史と酒造りを知りたければ「黄桜記念館」へと、学んで食べて買い物できる。もちろん、清酒と麦酒の「工房」も備えている。加えて、敷地内には伏見の名水11選のひとつ「ふしみ」が湧き出ており、その水をくみに地元の人が毎日訪れているそうだ。黄桜記念館には工程順に江戸時代の酒造りの道具が並ぶほか、昭和30年代からの黄桜CMを視聴できる。また、黄桜記念館内には日本妖怪の河童について紹介した「河童資料館」などもあるのが興味深いところ。そして、キザクラカッパカントリーは季節を選ばない。春は中庭の「黄桜広場」では社名にもなっている黄色い桜「鬱金桜」が咲き誇り、一目その黄色い桜を見ようと花見客が足は運ぶ桜の名所となっている。夏は清水の涼を秋には紅葉を感じ、冬になると「伏見の酒蔵」として「かおり風景100選」にも選ばれたように、清酒工房より漂ってくる新酒の香りを楽しむことができる。造りの時期になると日本酒造りを実際に体験できるコース(5,400円、要申し込み)もある。レストランでは、ここでしか飲むことができない限定酒や、ランチ限定の「酒蔵弁当」(1,500円)、「うこん弁当」(2,000円)、そして、「地ビール飲み比べセット」(ケルシュ・アルト・蔵のかほりの3種で630円)など、酒蔵らしいメニューが豊富にそろう。黄桜商店では100円で吟醸生酒と純米樽酒のショット売り(60ml、10時~18時)をしているので、ぜひとも飲んでおきたいところだ。キザクラカッパカントリーへは、京阪電鉄「中書島」駅より徒歩5分、または「伏見桃山」駅より徒歩10分、近鉄京都線「桃山御陵前」駅より徒歩12分。入場料は無料で、営業時間は各施設で異なり、黄桜記念館は月曜日が休館日となっている。ファミリーももちろんだが、ひとりでふらっと訪れて、黄桜の下で一杯味わうのも素敵なひとときだろう。※記事中の情報・価格は2015年6月取材時のもの。価格は税込○筆者プロフィール: 金関亜紀香川県生まれ。九州や山口で考古学に携わり、民俗学などに関心をもつ。東京の編集プロダクションや出版社勤務を経て、フリーランスに。現在、東京-香川を往復する生活を続ける。一年に地方や離島に出かける回数は30回以上。土地の食材や酒、祭りなどのフィールドワークを行っている。共著に『日本全国うまい焼酎虎の巻』(エイ文庫)がある。無類の酒好き。雑誌やネットなどでお酒のコラムをはじめ、離島の島ネタなどを執筆。現在は各地の居酒屋で旬の食材と地酒を求めて放浪。日本酒蔵、焼酎蔵などと蔵との繋がりあり。個人ブログ「ゴン麹 酔いどれ散歩千鳥足」で紹介中。
2015年06月23日島根県出雲市とJR西日本米子支社は1日、「大社駅はじまりプロジェクト」の一環で、旧大社駅舎(出雲市)のライトアップと企画展示を開始した。このプロジェクトは、「出雲から東京へ向かう列車の『始発駅』であり、東京方面からの参拝客にとって大社参拝の『はじまりの場所』といえる旧大社駅の歴史・文化的価値を再認識し、利活用すること」(JR西日本)を目的に発足。地元や行政、民間企業が一体となり、さまざまな取組みを通して旧大社駅の魅力を発信する。駅舎ライトアップは、出雲に集う神々を迎える「神迎祭(かみむかえさい)」から、全国に神々を見送る「神等去出祭(からさでさい)」までの期間にあたる12月1~7日、毎日17~21時に実施。国の重要文化財指定でもある旧駅舎を幻想的に照らす。企画展示は旧駅舎内展示室の展示を一部リニューアルして実施。「大社駅のはじまりと昭和のにぎわい」をテーマに、かつて多くの参拝客でにぎわった大社駅の創生期と繁栄期を、写真などの貴重に資料で振り返る。展示期間は1月31日まで、毎日9時から17時まで観覧できる。ライトアップ期間中(12月1~7日)は開館時間を21時まで延長するとのこと(入場無料)。
2014年12月02日京都府京都市伏見区丹後町の伏見銘酒協同組合で、同組合の酒蔵の新酒を味わえる「酒蔵開き」が開催される。開催日時は11月30日の11時~15時まで。料金は、新酒・限定酒試飲/200円(小カップ2種類/各1杯50ml)、粕汁/1杯200円。○新酒や京ならではの名産品も販売同イベントは、搾りたての新酒や限定酒を酒蔵で味わえるもの。鳥せい特製粕汁販売や酒粕計り売りも行われるほか、京するめや酒まんじゅう、京野菜、塩昆布、酒器、生花など、伏見や京都の名産品の販売も行われる。なお、今回の限定酒は大吟醸ではないとのこと。
2014年11月28日今年10月、権宮司の千家国麿さんと高円宮妃久子さまの次女・典子さんの結婚で、改めて注目を集めた出雲大社。縁結びのパワースポットとして、年間を通し多くの参拝客が訪れる神社ですが、これからの時期はますますにぎわいを見せるはず。というのも、出雲地方では旧暦10月は「神在月」と呼ばれ、様々な神事や縁結びの行事が行われるのです。そこで今回は神在月の行事や、出雲大社周辺のパワースポットなどをご紹介します。≪神在月の神事って?≫旧暦10月の和名は「神無月」。これは一説によると、全国の神様が出雲に集まり、男女の縁結びについて相談する、との故事に由来しているとか。出雲以外には神様がいなくなるので「神の無い月」=「神無月」なのだそうです。では、神様が集まる出雲は?というと、こちらは逆に「神在月」と呼ばれ、出雲大社のみならず、出雲中の神社で神様を迎える神事が行われます。これらの行事は全て旧暦で行われるため、今年の神事は、旧暦10月10日にあたる西暦12月1日にスタートします。≪縁結び大祭に参加してみよう≫神在月の神事は神聖で、一般人は立ち入り禁止のものもあります。でも、12月6日・8日に開かれる「縁結び大祭」は、事前に申し込みしておけば誰でも参加できるそう。出雲大社の主神である大国主大神だけでなく、全国の神様に縁結びの祝詞を奏上し、絵馬を捧げるので、その効果は抜群です。素敵な人と出会いたい、今の彼ともっと絆を深めたい、などと思っている人は参加してみるといいかもしれません。詳しくは、出雲大社のホームページをご参照ください。≪出雲大社のお守り≫出雲大社では、各種のお神札やお守りを入手できます。良い縁を望む人は、縁結びのお守りに願をかけてみてはいかがでしょうか。◆縁結守一般的なお守り。常に身に付けて良縁を願います。◆縁むすびの糸ご神徳にちなんで奉製された紅白の糸。服に縫いつけて常に身にまとうと縁結び効果が高まると言われています。◆縁むすびストラップ「えんむすび絵馬」をモチーフとし、「縁むすびの糸」で編み込んだ携帯ストラップ。≪出雲地方のパワースポット≫出雲の神社というと、出雲大社ばかりが注目されがちですが、その他にも縁結びにご利益のある所がたくさんあります。その中から、3つの神社をご紹介しましょう。◆八重垣神社ヤマタノオロチ伝説で有名なスサノオノミコトと、その妻クシナダ姫を祀った神社です。境内の「鏡の池」で良縁占いができるほか、貝の形のかわいいお守りも入手できます。◆美保神社出雲大社の主神・大国主大神の妻である三保津姫命と、息子の事代主神を祀った神社。歴史を感じさせる佇まいと海を臨む絶景のコントラストを楽しめます。こちらは銅婚式(結婚7周年)、銀婚式(結婚25周年)といったお祝いのご祈祷をしてくれることでも知られ、カップルで末永い幸せを願うのにぴったりです。◆物部神社巨大な木造の鳥居が珍しい、勝運と財運の神様を祀る神社です。恋のライバルに勝ちたい、という人は境内に置かれた手水石に埋め込まれた勾玉の形の石に触れ、恋の成就を願ってみましょう。年の瀬も迫り、忙しい時期ではありますが、お目当ての彼を今年中に落としたい!来年こそは彼氏が欲しい!なんて場合は、神在月の出雲地方に行ってみてはいかがですか?素敵なご縁を結ぶきっかけにつながるかもしれませんよ。(文=AYAME)良縁にめぐり会うためにあなたが今すべきこと【無料占い】
2014年11月26日京都府京都市伏見区の伏見大手筋商店街で、日本酒飲み歩きイベント「伏見の清酒まつりin大手筋商店街2014」が行われる。開催日は11月9日。時間は、1回目が13時~14時30分、2回目が14時30分~16時、3回目が16時~17時30分。○京都を代表する17の酒蔵が集結同イベントでは「京都の酒処・伏見で楽しむ、清酒の呑み歩き」をテーマに、京都を代表する酒処・伏見の商店街(大手筋商店街のアーケード)にて地元の銘酒を提供するもの。当日は、17の酒蔵が提供する清酒をおちょこ1杯から購入できるほか、商店街内の飲食店20店舗以上が清酒に合わせたおつまみをテイクアウト形式で販売する。参加する酒蔵は、天明元年(1781年)に酒造りを始めた「キンシ正宗」、京都伏見の銘井水「白菊水」を仕込み水に使った「豊澤本店」、純米酒の復活と普及に力を注ぐ「招德酒造」、伏見でも最良の伏水がある地に酒蔵を構える「京姫酒造」、特定名称酒のみを出荷する「平和酒造」、全国新酒鑑評会14年連続金賞受賞を記録した「齊藤酒造」など。また、おつまみを提供店舗として、「えんり庵」「京ホルモン蔵」「鳴海餅本店」「京極屋」「吟醸酒房油長」「からあげ縁」などの出店が予定されている。料金は、イベント専用おちょこ・清酒呑み比べ券(1,000円相当)付きの「きほんの呑み歩きセット」が1,600円。フードは現金制で、参加者に限り「日本酒のおかわり券」(100円~)が当日販売される。
2014年11月07日フォートラベルが運営する旅行のクチコミと比較サイト「フォートラベル」では、特集「出雲大社参拝で寄りたい10のスポット」を開始した。○ぜんざい発祥の地で「縁結びのぜんざい」を出雲大社の周辺には、恋愛をはじめ様々な良縁を引き寄せる縁結びスポットや、美肌のご利益があるというお地蔵様、願いごとが叶うスポット、縁結びスイーツが楽しめる店など、女性にうれしいスポットが数多く点在する。同特集では、その中から出雲大社を含めた10カ所を紹介している。「出雲大社」は神々の世界を治めている"大国主大神"を祀(まつ)る神社。毎年、旧暦の神無月(出雲では神無月)に日本中の神様が出雲に集って男女の縁組の相談をしていたことから、恋愛の神様と言われている。「八重垣神社」も縁結びの神様として信仰を集めている。硬貨を乗せた占い用紙を池に浮かべ、沈むまでの時間や場所で良縁を占う「鏡の池」でのご縁占いが人気で、クチコミでも占いに関するコメントが多く寄せられている。出雲はぜんざい発祥の地であることから、「日本ぜんざい学会(縁結びぜんざい)」もおすすめスポットとしてあげられている。同店は出雲大社のそばにあるぜんざいの専門店で、紅白の仁多(にた)餅が入った「縁結びぜんざい」を味わうことができる。その他特集内では、玉作湯神社、須佐神社、清巌寺、カラコロ工房、カラコロ大黒、湯閼伽の井戸(別称:恋来井戸)、道の駅湯の川(ひかわご縁バーガー)といった寺社や、縁結びにちなんだ施設を紹介している。
2014年10月16日