(Photo by Wunderland Kalkar)脱原発を目指すドイツに、毎年60万人以上が訪れる原子力発電所を再利用した遊園地が存在する。1994年に建てられた「ワンダーランド・カルカー」だ。なぜ原発が人々に愛される遊園地になったのかワンダーランド・カルカーのスタッフ、タマラ氏に聞いてみた。Be inspired!(以下Bi):なぜワンダーランド・カルカーは建てられたの?タマラ:この遊園地を作ったのはオランダ人のビジネスマンHennie van der Most。彼は廃墟の土地を買収し、再利用するのが好きなのよ。今までに病院、じゃがいも工場、軍の基地などを違う建物に変身させた。そして彼は、ドイツのカルカー原子力発電所を買い取り、家族や友達と休日に楽しめる遊園地ワンダーランド・カルカーに生まれ変わらせた。Bi:今までにこの原子力発電所を稼働したことはないの?タマラ:ないわ。最後まで稼働許可が出なかったから。Bi:どのアトラクションに原子力発電所が使われてるの?タマラ:原子力発電所は使用されてなくて、58メートルの高さの冷却塔がメインアトラクションで使われているわ。Bi:原子力発電所を使ったことに何か“特別な意味”は隠されているの?タマラ:ないわ。笑特に政治的なステートメントを掲げていないの。なぜなら、遊園地やホテルはレクリエーション施設だから。しかし、多くの人に安全で楽しい環境を提供できることに感謝している。そして、私たちは原子力発電所というとても珍しい場所で安全に遊べる事実に誇りに思うわ。だって朝から夜まで原子力発電所で遊ぶことができるなんて誰が想像できたの?笑「原発」を「笑顔が生まれる場所」へ。2022年末までに原子力発電を廃止することを決めたドイツ。「脱原発」を掲げる前の話だが、未使用の原子力発電所は人々を楽しませる遊園地へと変貌を遂げている。脱原発への動きは、台湾が2025年までに「原発ゼロ」にする決断を下したように、欧州だけでなくアジアでも起こっている。しかし日本には、もんじゅ・常陽も含めると、全国に59基の原子力発電所が存在。しかもJCASTニュースによると、建築中の原子力発電所も存在する。東日本大震災で日本が経験した悲惨な原発事故を二度と繰り返さぬよう、いち早く「脱原発」へ進むこと。そして現在建築中の未稼働の原子力発電所は、ワンダーランド・カルカーのような多くの人の笑顔が生まれる場所に生まれ変わってくれることを望む。———-All photos by Wunderland KalkarText by Be inspired!ーBe inspired!
2017年02月19日5~6時間の睡眠しか取らなかった運転者は交通事故のリスクが約2倍に、睡眠時間4~5時間の運転者は交通事故リスクが4倍以上にも上ることが、米自動車協会交通安全財団(本部・米ワシントンD.C.)の研究で明らかになりました。同財団が2016年12月6日、研究レポート「睡眠不足と交通事故の関係」として発表しました。 睡眠不足は飲酒運転による事故リスクと同程度研究は、2005~2007年に発生した交通事故4,571件に関与した運転者7,234人と睡眠時間の関係を分析。睡眠時間が過去24時間で6~7時間だと、睡眠時間7時間以上の運転者と比べて事故リスクは1.3倍、5~6時間だと1.9倍、4~5時間だと4.3倍、4時間以下だと11.5倍にもなりました。このリスクのレベルは、米幹線道路交通安全局(NHTSA)が公表している飲酒運転が引き起こす交通事故のリスクと同程度だということです。 死亡交通事故の21%は眠気運転が関係睡眠不足は、刺激に対する反応を遅らせ、反応の正確さも減少させる結果、運転すれば交通事故の危険をもたらします。同財団によるこれまでの研究で、死亡交通事故の21%が運転者の眠気と関係していることが分かっていましたが、睡眠時間と交通事故リスクの数量的な関係を突き止めたのは今回が初めてです。 7時間以上の睡眠を取らずに運転するのは危険米疾病対策センター(CDC)の調査によると、米国の自動車ドライバーの35%が、7時間の睡眠を取れていませんでした。同財団によれば、運転者の97%が、眠気のある状態で運転する人はほかのドライバーの安全を脅かしており、許せないと考えている一方、運転者3人のうち1人は、過去1か月以内に非常に疲れて目を開けているのがつらい状態でも運転したことがあると答えたそうです。同財団では、7時間以上の睡眠を取らずに運転すれば、死亡事故に結びつく危険があると、ドライバーたちに警告しています。 出典:米自動車協会交通安全財団プレスリリース米自動車協会交通安全財団研究報告書 by Gary Knight
2016年12月18日道交法72条では、人身事故・物損事故問わず、交通事故全般について、速やかな警察への報告義務が課されています。したがって、軽微な事故や当事者双方にケガがなく、話し合いで解決したり、そもそもお互いに賠償請求するつもりがない場合であっても、道交法上は、必ず警察への報告をしなければなりません。*画像はイメージです:■警察への報告義務を怠ると罰則がこれは、交通事故直後には、お互い怪我がなく、車両損害もたいしたことがないと思って、そのままにしておいても、後日、当事者の一方が予期していなかった後遺症を発症したり、車両の損害が判明した場合に、警察に捜査を求める可能性があり、事後的な現場検証が難しいことと、軽微な事故も含めて警察で把握することで、交通事故の予防政策にも活用する必要があるためです。また、人身事故の場合には、自動車運転過失致傷罪等に問われる可能性がありますが、当事者の判断だけで、報告がなされないと、適切な治安維持、交通取り締まりも実現できません。そのため、道交法では、交通事故全般について、報告義務が課されており、交通事故の報告義務に違反した場合は、3月以下の懲役又は5万円以下の罰金となります。 ■「ひき逃げ」により刑が加重される道交法72条では、交通事故時の報告義務とともに、救護義務定めています。したがって、交通事故を起こした運転者は、負傷者(被害者)の救護をする義務があります。交通事故を起こしたにもかかわらず、負傷者の救護もせずに、現場から逃亡する(ひき逃げ)行為は、救護義務違反として、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金となります。 ■「殺人罪」が適用されるケースもさらに、交通事故によって被害者に重傷を負わせたにもかかわらず、救護もせずに被害者の身体を匿うなどして救護を困難にし、結果、すぐに救護すれば助かったのに被害者が死亡まで至った場合には、(不作為の)殺人罪が適用されるケースもあるとされています。交通事故の直後は、気が動転し、会社や家族のことが頭をよぎって逃亡する誘惑にかられるかもしれませんが、ひき逃げや報告義務違反は、さらに悪い結果しかもたらしません。不幸にも交通事故を起こした場合は、速やかな警察への報告と救護をしましょう。 *この記事は2015年11月に掲載されたものを再編集しています*著者:弁護士 星野宏明(星野法律事務所。不貞による慰謝料請求、外国人の離婚事件、国際案件、中国法務、中小企業の法律相談、ペット訴訟等が専門。)【画像】イメージです*photoman / PIXTA(ピクスタ)
2016年12月05日休日や大型連休になると、交通事故の件数がぐっと増えるといわれています。やはり、普段運転し慣れていない方が運転すると事故につながりやすいようです。休日は、車の量自体も増えますし、お休みで気分が浮かれていますので、ちょっとした油断が、交通事故につながりやすいともいえるでしょう。とくに、高速道路での交通事故は重大事故に発展しますし、何台もの車が巻き込まれる可能性が高いです。どんなに気をつけて運転していても、もらい事故に遭ってしまう可能性は常にありますので、交通事故に関する知識は知っていて損はありません。■万が一、事故に遭ってしまったら?交通事故に遭った場合、必ず、警察に連絡をしましょう。怪我をしている場合は、「人身事故」として届け出ることが大事です。仮に、相手から懇願されて「物損事故」扱いにしてしまった場合、過失割合の判断に必要な「実況見分調書(警察立会いの下事故の状況を記録した調書)」がもらえなくなってしまうなど、リスクが生じてしまいます。また、「物損事故だから」ということで、治療費や慰謝料などの面で不利益になる可能性もあります。必ず「人身事故」として届け出をするようにしましょう。事故の現場で、「示談金を受け取っておしまいにしてしまう」ケースがまれにあるようですが、その後の治療費や慰謝料が受け取れなくなる可能性もあるので、その場で示談してしまうことはお勧めしません。■保険会社に示談をすすめられたら従うべき?通院や治療が終わって、最終の段階となると、保険会社から「示談金として●●円支払います」と口頭や書面で提示があると思いますが、その示談は「ちょっと待った!」です。保険会社から「弊社で提示できる最大の金額です」といわれても、示談書にすぐにサインするのはお勧めしません。交通事故の示談金については、「休業損害」や「慰謝料」など、様々な項目がありますが、法的には「●●円が妥当」といういわゆる「裁判所基準」が存在します。しかし、保険会社の提示する金額は、この裁判所基準と比べて、圧倒的に低いのが現状です。まずは、その示談金額が法的に妥当なのか(妥当でないことがほとんどなので)吟味する必要があります。■弁護士はお金がかかりそう…誰に相談すればいいの?交通事故被害について、「弁護士に相談する」となると、「おおげさな(裁判はしたくない)」とか「お金がかかる」というイメージの方が多いようです。そもそも、「保険会社に任せておけば安心」という方がいまだほとんどなのではないでしょうか。しかし結論として、交通事故被害に遭った場合には、なるべく早い段階で、弁護士に相談することをお勧めします。最近は、相談料無料で法律相談を行っている事務所も増えましたし、弁護士費用特約(保険会社が弁護士費用を負担してくれる特約)に加入している方は、通常、費用の負担なく弁護士に依頼することができます。仮に弁護士に相談しても、ほとんどの場合が話し合いで決着するので、通常は、長期間かけて裁判まではしなくてもいいのが現状です。「治療に際して必要な検査が何か」や「示談金としてどのような主張をすべきなのか」は、やはり、その道に精通した弁護士のアドバイスを得ていただきたいと思います。■事故に遭っても泣き寝入りしないために交通事故の被害者は、まだまだ「泣き寝入りさせられている」現状があります。交通事故で怪我をしただけでも辛いのに、しっかり補償も受けられないのであれば、二次被害といっても過言ではありません。交通事故に遭った場合に、経済的にも労力的にも、精神的にもお役にたてるのが「弁護士」の存在です。「近寄りがたい」などといわず、気軽に頼っていただきたいですね。 監修協力:弁護士法人アディーレ法律事務所 (東京弁護士会所属)
2016年09月21日俳優のスコット・イーストウッド(30)が、元恋人を交通事故で亡くした過去により、別の人とデートすることがつらいと明かした。スコットは、豪版GQ誌のインタビューの中で、そのつらい経験についてこう語っている。「2、3年前に付き合っていた女の子を交通事故で亡くしたんだ。一番やるせないのは、フェンダーがへこむ程度の衝突事故だったのに、エアバッグがリコール対象だったんだ。彼女のエアバッグは破裂したんだよ。それで飛び出したものが彼女の体を突き破り、脊髄を分裂させたんだ。この話は誰にもしたことがなかったんだけどね」「その前にも良い友達を何人か失ったことはあったんだ。でもここまで近い人を失ったことはなかったね。だから余計に誰かとデートするのを難しくしているのかもしれないな」そんなスコットは恋の難しさについても語っており、「若い時は恋に落ちやすいもんだろ?」「それで愛とか情熱、強い欲望っていう気持ちは生まれやすいと同時になくなりやすいものでもあると気づくんだ」と続けた。しかしスコットは以前、運命の相手のためなら俳優人生をあきらめることさえすると発言していた。愛のために仕事をあきらめることがあるかと尋ねられた際、「そうするだろうね。究極の代償になるけど、その女性なしでの人生が考えられないなら、もちろんそうするさ。でもまさに『運命の相手』じゃないとだめだけどね」と答えていた。(C)BANG Media International
2016年08月29日レオナルド・ディカプリオ(41)と恋人ニーナ・アグダル(24)が米ハンプトンズで20日、追突事故に巻き込まれたようだ。2人の乗った車にミニ・クーパーが追突する事故が起きたものの、2人にケガはないという。ある関係者はニューヨーク・ポスト紙ページ・シックス欄に対し「レオとニーナは追突事故にあいましたが、みんな無事です。レオの友人の車だったようです」とコメントしている。ディカプリオはみんなの安全を確認し、事故現場へは念のため救急車が呼ばれたようだ。一方で先月、ニーナの祖母ローナさんがディカプリオとニーナさんの交際を認める発言をしたことが話題になっていた。祖母のローナさんは、「私たちはまだレオナルドと挨拶はしてないの。だけど、レオナルドがニーナによくしてくれることを願うわ。さもなければ、私が出てくるわよ」「2人が初めて出会ってから6年が経っているってことはお伝えできるわ。明らかに関係は発展していってるわね」と話していた。(C)BANG Media International
2016年08月23日(Photo by ajdemma)20年前、原発の危険性に迫るドキュメンタリー映像が撮影された。 映像を見ると、被爆による後遺症に苦しむ元原発労働者や家族の多さを目の当たりにする。 しかしながら、これを日本のメディアが放映したことは一度もない。 重要な内容のものほどメディアが扱わないのはなぜなのだろうか? 止まらない原発建設(Photo by James Marvin Phelps)中国電力が上関原発の建設に必要な土地の埋め立て免許の延長を山口県に請願し、それが条件付きで認められる方針となった。 これによって、新たな原発の建設に向けた動きが本格化する恐れがある。 日本での原発問題は、2011年に起きた東日本大震災後の福島第一原子力発電所の事故後に世間を賑わせたが、それまでは反原発運動があったのにも関わらず日本政府は“原発安全神話”を突き通していたのだ。 NHKで放送されなかった「原発の危険性」(Photo by Barak Kassar)日本の原発の闇に迫った短いドキュメンタリー映像がある。 日本の公害・原発問題を追い続けてきた報道写真家の樋口健二が、原発労働者や原発の内部を実態に迫り、原発労働に付随する問題を全国に訴えようとしたものだ。 1995年に制作されたこのドキュメンタリーは、NHKで放送されるはずだったものの中止され、現在も日本のテレビで放映されたことはない。 日本は「民主主義」国家ではなかった ※動画が見られない方はこちら<隠された被爆労働〜日本の原発労働者〜①>こんなことが日本の企業で起きているなんて、世間の人たちは考えつきもしない。※動画が見られない方はこちら<隠された被爆労働〜日本の原発労働者〜②>僕はね、国がやっていることだからと安心していた。※動画が見られない方はこちら<隠された被爆労働〜日本の原発労働者〜③>差別はまた差別を生む。同じことが原爆被害者にも起きていた。原爆を落とされた唯一の国が、自国の原発で同じ被害を作り出しているなんて。我々はこんな国に住んでいるんだ。(全て映画より引用) 放射性物質の危険性を教わる教育が行なわれないだけでなく、自分の被爆量も知らされず、危険な状態で原発労働者たちは働かされていた。 そして、十分な教育を受けていなかった被差別部落出身者たちなどの立場の弱い者を多く働かせるなど、横暴なやり方で原発を維持していたのだ。 この事実を認めず、「国民の目にさらさないように隠す」ということもまた、ドキュメンタリーのなかで言われているように、民主主義をさらに「破壊」している。 日本の民主主義はやはり危機的状況にあるのだ。 「公共放送」の持つ意味(Photo by Free Press/ Free Press Action Fund)「隠された被爆労働」を制作したのはイギリスの公共放送局「チャンネル4」だ。 若者やマイノリティに視点を当てた番組などを多く放映している。 具体的に見てみると、セルフィー文化やゲイバーを訪れる人を取材したもの、ネットいじめを描く社会派ドラマなど現代社会を知るのに役立つものばかりだ。 こういう放送局があることで、国民にとってどんなインパクトがあるのだろうか。 ・世間の多数派の考え方が全てではないこと ・若者やマイノリティーの視点も社会の一端だということ ・賛否両論ある問題からも目をそらしてはいけないこと 以上のようなことを視聴者に認識させられるのではないかと考えられる。 このように多様な視点を提供できるメディアは健全な民主主義を国民のなかで育むために必要不可欠である。 多くの国民はメディアを通して物事を知るのだから、メディアが報道する内容の人々への影響は計り知れないほど大きい。 メディアは自らの責任を自覚し、務めに徹しなければならない。 via. TOKYO Web, Seesaaブログ, Sott.net, Rolling Stone日本版, DIAMOND online, Channel 4, Channel 4 この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!“『Yahoo!』から見る「日本」の「異常さ」” 私たちが日々追っている様々なニュース。しかし、日本のニュースは他国に比べて明らかに「異様」であったのだ。... ーBe inspired!
2016年08月10日大阪府では今年7月から、自転車に乗るすべての人に対して事故の損害賠償をする保険への加入を義務づけるようになりました。2015年、大阪府内で起きた自転車事故件数は1万2,222件で全国ワースト1位、死者は前年から16人増え50人になったからです。以前なら、「手軽に安く誰でも乗れる自転車に保険なんて不要」という考えが当たり前だったかもしれません。しかし2000年を境に、自転車に乗る人が一気に増加……。それに伴い事故も多発しています。最悪の場合、自転車事故で自己破産ということにもなりかねません。なぜそんな時代になってしまったのか?実例をもとにご説明していきましょう。■自転車事故に「私だけは大丈夫」は通用しない従来、移動の際の保険は「自動車にかかるもの」であって、「自転車にかかるもの」ではありませんでした。しかし自転車人気が高まっていくにつれ、近年は自転車に関する事故も多発するようになりました。『ガベージニュース』の「交通事故発生件数と自転車交通事故件数、およびその比率」データとこれからの時代背景を考えると、今後もさらに増加していくものと思われます。この15~16年間、交通死亡事故における自転車死亡事故の占める割合が増加しています。「えっ?でも、自転車の死亡事故の絶対数は減っているじゃない!」死者数だけを見れば、そう感じても仕方ないでしょう。しかしこの背景には、少子高齢化や車に乗る人が減少してきたことなどがあるのです。次に同サイトの「2005年-2015年における自転車乗用中の年齢層別死者数比率」データの年齢構成を見てみると、圧倒的に高齢者が多いことがわかります。40~50代を含めれば、中高年世代が死者の8割を占めているのです。少子高齢化が進むにつれ、今後もこの比率は続くものと思われます。それどころか、最近は元気な高齢者がロードサイクルを運転している姿もよく見かけますから、さらに事故は増加するのかもしれません。■なんと自転車事故で自己破産しているケースも自転車人気がピークを迎えた2008年9月、神戸である自転車事故が発生しました。当時11歳の少年がマウンテンバイクで走行中、散歩をしていた60代女性に正面衝突してしまったのです。これにより、女性は頭を強く打って意識不明に陥り、以後、寝たきりの生活を余儀なくされました。2013年、神戸地裁は、少年の母親の監督不行き届きを理由に、加害者側に9,500万円の損害賠償金の支払いを命じました。しかし加害者少年の母親は、事故による損害賠償を補てんする保険に未加入だったため、賠償金を負担しきれず、判決翌年には自己破産。結果、被害者側は慰謝料などの支払いを受けることができないまま、家族全員が苦しみ続ける結果となりました。さらにこの判決を受け、全国のあちこちで自転車事故に関連する損害賠償金の請求訴訟が行われるようになりました。結果、前述の加害者側と同じく、自転車事故の保険に入っていなかったばかりに、自己破産を申請する人も増加したのです。「手軽で安価な自転車」は、もはやそのリスクを考えると手軽でも安価でもない移動手段となっているといえるかもしれません。■自己破産をすれば損害賠償は免れられるのか?では、多額の損害賠償金を請求され、返済しきれない場合でも、自己破産の申し立てをすれば損害賠償は免れられるのでしょうか?実は、可能な場合とそうでない場合があります。また仮に、損害賠償の支払い義務が免除されたとしても、それでも免除されないものもあります。自己破産を申し立てても損害賠償などの債務が帳消しにならないケースは、「財産隠し」や「破産申し立ての直前にクレジットカードで目いっぱい買い物して換金する」など、悪意があるとみられる場合です。また、自己破産の申し立てが通っても、税金や社会保険料などは払い続けなくてはなりません。さらに、事故そのものが破産者の故意または重過失によって行われた場合、損害賠償は免責になりません。故意とは、破産者がわざと被害者を傷つける目的で事故を起こした場合、重過失とは「危険運転致死傷」などのように、わざとではなくても、危険と知りながら飲酒運転をし、結果事故になってしまった場合などを指します。つまり、「自己破産をすれば必ず責任から逃れられる」わけではないのです。■自転車運転もリスキーなので保険に加入しよう自己破産すればある程度は損害賠償責任から免れられますが、それでもすべてというわけにはいきません。なにより「破産者」という事実は、本人の以後の生活の自由をかなり奪うことになります。いろいろチャレンジしてみたい、あるいはアクティブに活動したい20~30代にとって、大きな痛手となることは間違いありません。では、どうしたらよいのでしょうか。いちばんの対策は、「自転車保険に入ること」。大阪府では加入義務が条例で定められましたが、やはり一般的には自転車保険はあくまでも任意であり、クルマのように強制加入ではありません。つまり、自転車に乗る人自らが、保険を意識しなければいざというときに備えられないのです。最近では、自転車事故多発の現状を視野に入れ、あちこちの保険会社が自転車事故保険を金融商品として扱うようになりました。保険の掛け金も安価で、年間3,000円から高くて7,000円の商品があります。賠償額の上限は1億円が一般的ですが、なかには3億円の保険商品もあります。年間の保険料は月に換算したら300円未満から500円台です。これで日常的に発生するリスクの高い自転車事故に備えられるなら、安いものだといえるでしょう。手軽で安価で身近な自転車ですが、道路交通法上は「軽車両」として取り扱われます。つまり、自転車であってもクルマやバイクと同じく、交通ルールを守らなくてはならないのです。さらに、ルールを守らず事故を起こせば自動車事故と同じように罰せられますし、損害賠償も免れることはできません。場合によっては、自己破産に追い込まれてしまいます。*些細な事故で明るい将来を台なしにしてしまうことのないよう、「手軽で安価」という自転車へのイメージを払拭して、クルマと同じように対策をとっておくことが望ましいでしょう。(文/税理士・鈴木まゆ子) 【参考】※自転車事故の交通事故全体比は2割を切りさらに減少中(2016年)(最新)-ガベージニュース
2016年07月18日自転車はエコで安全な乗り物、運動にもいい……そんなイメージをもっている人も多いことでしょう。一方で、意外とこわいのが事故。自動車との接触事故など「被害者」としての側面もありますが、対歩行者となると「加害者」側になってしまう危険性があるのです。昨年6月には改正道路交通法が施行され、自転車に対する規制が高まっています。施行された前後はニュースなどでも取り上げられ関心が高まりましたが、1年経ってやや意識が薄れてきているのが現状です。そこで今回は「自転車が加害者となる事故」の傾向と対策について、公益財団法人 ・交通事故総合分析センターの主任研究員、柴崎宏武さんにお話をおうかがいしました。■中学生・高校生の加害者が多い平成26年のデータによると、自転車事故は年間約11万件起きています。10年前と比較すると40%ほど減少していますが、そのうち対歩行者事故の減少率は2.5%。つまり、自転車が加害者となる事故はあまり減っていません。では、どのような年齢層が事故を起こしやすいのでしょうか?対歩行者事故・自転車相互事故を起こした運転者(人口10万人当たり)で見ると、16~18歳がもっとも多くなっています。理由としては、通学等で自転車を利用する頻度が高くなることと、それ以上の年齢になるとバイクや自動車へ移行していくからだろう、と考えられます。つまり、事故を起こすのは中高生が圧倒的に多いのです。■通勤・通学の時間帯が要注意!つぎに、対歩行者事故の発生時間帯を見てみましょう。おおむね朝と夕方にピークがあり、通勤・通学時間帯に多く発生していることがわかります。12歳以下は下校時間後、65歳以上では10~11時台に多くなっており、各年齢層の生活パターンを反映した結果となっています。■考えごとしながら運転が事故に違反内容はどのような傾向があるのか見てみましょう。第一当事者(事故の過失が重いほう)の安全運転義務違反の内訳をみると、安全不確認(前、左右)がもっとも多く、ついで動静不注視となっています。動静不注視とは、たとえば「相手が譲ってくれるだろうと思い、歩行者などの危険対象を注視しなかった」といったケースです。13~18歳に限定してみると、ほかの年齢にくらべ漫然運転・脇見運転が多くなっています。漫然運転とは、なにか考えごとをしながらなんとなく運転している状態。最近はヘッドホンで音楽を聞きながら走っている人もよく見かけますが、「まわりの音が聞こえないという状況はとても危険ですね」と柴崎さんは言います。■ヘルメットで死亡率が1/4に自転車事故を防ぐために、どういった対策が必要なのでしょうか?柴崎さんによると、「ヨーロッパでは、小学校から自転車に対する教育を徹底している国も多い」とのこと。それにより事故率も少ないそうです。日本でも警察の交通関係や各種交通安全に関わる団体関係者が学校へ来て講習会をおこなっていますが、せいぜい年1回程度。教育として身についていないのが現状でしょう。乗る側としては安全運転が第一ですが「個人の防御策でいえば、ヘルメットを着用することが、万が一事故に遭ったときに傷害を軽減できる有効な手段ですね」と柴崎さん。わざわざ自転車にヘルメット?と思うかもしれませんが、自転車による死者の割合はヘルメット着用により1/4に低減する、というデータも出ています。また、これもあまり知られていませんが、13歳未満の幼児・児童期は「ヘルメット着用の努力義務化」が施行されています。お子さんを乗せて二人乗りをしている主婦もよく見かけますが、大人も含めてヘルメットの着用を習慣化することが被害を軽減するために極めて有効な手段です。*自転車とぶつかりそうになってヒヤリとした、なんてことは日常歩いていてもよくある話です。一歩間違えれば、重大な事故につながる可能性もあります。特に小さいお子さんがいる主婦の方はヘルメット着用を習慣化させ、事故を防ぎましょう。(文/村中貴士) 【取材協力】※柴崎宏武・・・ 公益財団法人 交通事故総合分析センター/研究部主任研究員 【参考】※公益財団法人 交通事故総合分析センター※交通事故総合分析センター Facebookページ
2016年06月13日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する、雑誌『anan』で連載中の「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「原発再稼働」についてです。***政府が原子力発電所を稼働させたい理由について今回は解説しましょう。まず第一は、日本に資源がないということ。日本は過去に外交に失敗し、石油の供給を海外から絶たれるという経済封鎖をされて、戦争に突入した苦い経験があります。なので、エネルギーを輸入に頼るリスクをよくわかっているんですね。原発は、ウランを手に入れれば国内でエネルギーを作れる。しかも、使用済みの核燃料を再処理し、再びエネルギーとして半永久的に使える技術を開発しました。原発事故が起こらなければ日本は、原子力の平和利用の最先端をいくはずだったんです。2つ目の理由は、COP21の回で取り上げましたが、世界的なCO2の削減義務化です。原子力はCO2を排出しないで済むエネルギーです。現段階では、太陽光や風力発電などの自然エネルギーですべての電力をまかなえるほど、技術も制度も追いついていません。原発事故の後、54ある原発がすべてストップして、日本のCO2の排出量は増えてしまいました。原発を動かせたら、削減ノルマをこなせるんだけど…という歯がゆい状態なんですね。3つ目は国際事情。実は安全性が高く、核のゴミの排出も減らす「次世代型原発」の開発が世界中で進められています。ロシアや中国では2020年には商業化という話も。日本は2014年にフランスと協定を結び、次世代型原発の研究施設として「もんじゅ」を使うことを約束しました。この開発競争、もしも欧米諸国がロシアや中国に負けると、安全保障面でも不安が生じます。核物質を管理しているというのは、その気になれば核爆弾を作ることができるということ。外交上の抑止力にも実はなっているんです。政府は原子力をメインに使うのではなく、エネルギーのベースとして最低限確保したい考え。とはいえ、安全面の不安は拭えません。火山活動が活発な今、活断層の上の原発は大丈夫なのか。福島原発以外にも「もんじゅ」や浜岡原発などで過去にトラブルが隠蔽されていました。電力会社、管理行政への不信感もありますね。原発は持っている地域だけでなく国全体の問題。夏の選挙でも注視したい課題です。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2016年3月30日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2016年03月29日8歳の少年が交通事故で死んだ。事故加害者の夫と不倫中の派遣社員・千恵子、パン工場で働きながら少年を育てていたシングルマザーの吉乃、加害者の夫で編集者の健二、加害者で人気スタイリストの美里。事故によって、それぞれが抱えることになった喪失とかすかな光を描いた連作短編集『一瞬の雲の切れ間に』。ドキュメンタリー映画の俊英、砂田麻美さんが初めて挑戦した完全なるフィクションだ。「最初に決めたのはタイトルでした。たまたま仕事で長崎の原爆資料館に行ったとき、原爆投下の状況を説明した文章の中に<一瞬の雲の切れ間に>という言葉があって、それがすごく印象に残ったんです。ほんの一瞬の出来事で、一生背負わなければいけない罪を犯してしまったり、運命がまるきり変わってしまうような事柄に遭遇したりするんだ、と。それを軸に据えたら、語り手としてどんな人を据えたらいいのかのイメージが一気に湧いてきました」事故から数えて2年ほどの年月。その間に起きたことや、それ以前の過去を、語り手それぞれが回想する形で物語が進む。そのときに浮かび上がるのは、人間というものの善悪入り交じる複雑な多面性だ。「映像は人物に確たるキャラクターを持たせないと伝わりにくいので、多くを語らせずに観客にゆだねる表現をします。だからよけいに、“書く”ことでしかできない表現を意識しました。できるだけ裏の裏までえぐって、その人のいいところも悪いところも余すところなく書こうと」執筆は主にスタバで。1日10枚とノルマを決めてコツコツ書いた。「5枚しか書けなかったら、翌日巻き返して15枚書く。スイッチが入れば周りが見えないほど集中できる方なので、そこまでいくと、脳裏に浮かんでいるイメージを文章に変換させることができるのですが」ちなみに本作には、5人の語り手がいるのだが、そのラストに登場するのは、意外な人物だ。「事件をめぐる人間関係の枠から、少し距離がある人物を1人出そうというのは最初に決めていて、その人物が、この物語を束ねる存在になるだろうという予感はありました」サスペンスフルに展開するエンディングと、その先に見える一条の光。その完成度を、ぜひご覧あれ。◇少年の死亡事故に直接的、間接的に関わった人々の胸の内が語られる連作短編形式。後悔、懺悔、赦し、希望など千々に心乱れる人々を描く。ポプラ社1400円◇すなだ・まみ映画監督。1978年生まれ。是枝裕和監督らの監督助手を務め、初監督作品『エンディングノート』で日本映画監督協会新人賞等を受賞。それをもとに小説『音のない花火』を発表。※『anan』2016年3月23日号より。写真・岡本あゆみ(砂田さん)森山祐子(本)インタビュー、文・三浦天紗子
2016年03月22日東邦銀行は4月21日、東京電力福島第一原発事故の影響で休業していた楢葉支店の営業を再開する。○原発事故により休業中の6支店で初の再開楢葉支店は、2011年3月11日の東日本大震災による原発事故の影響で、同年3月14日より臨時休業となった。その後は、移動ATM車及び移動店舗車を導入し避難先の顧客の利便性向上に努めてきた。この度の営業再開は、2015年9月に楢葉町の避難指示が解除され、住民の帰還が進んでいることを踏まえたもの。営業再開は、原発事故の影響で休業している6支店のうち初めてとなる。残りの5支店については、避難指示の解除、住民の帰町などの状況を鑑みて、随時対応していく予定だという。同行によると、営業再開にあわせて、ロビーなど顧客が利用する部分の全面リニューアルを実施し、新たにコンサルティングブースを設置するなど、従来の店舗よりも顧客の利便性向上を図っているという。また、東日本大震災から5年を迎えたが、今後も復興支援を継続していくとコメントしている。楢葉支店の住所は、福島県双葉郡楢葉町大字大谷字鐘突堂9-14で臨時休業前と同じ。営業時間は窓口が平日9時~15時、ATMが7時~22時。
2016年03月15日韓国の鬼才キム・ギドクが2月28日、福島の原発事故をテーマに描いた問題作『STOP』を引っさげ、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2016」に来場!上映後に観客との質疑応答に応じ、作品への思いを口にした。当初、ギドク監督の来場は予定されていなかったが、日本を舞台にした本作が初めて日本で上映される機会ということもあって急遽、来日が決定。本作のプロデューサーを務め、出演もしているアレン・アイと共に上映後の舞台挨拶に登壇した。ちなみに、ギドク監督のゆうばり映画祭参加は、2005年の『サマリア』上映以来11年ぶりとなる。映画『STOP』は、おそらく日本では公開自体が難しいのでは?と思われるほどの“問題作”。原発5キロ圏内に暮らしていた夫婦が、東日本大震災の発生で避難を余儀なくされるが、地震発生時、妻はちょうど妊娠初期だったことから、奇形児が生まれるのでは?という恐怖が彼らを蝕んでいき、やがて予想外の展開を迎えることに…。福島と東京を舞台にし、東日本大震災やその後の原発に関することを題材としつつも、フィクションを織り交ぜており、政府関係者と思しき人間が夫婦の前に突然現れて人工中絶を迫ったり、福島の立ち入り禁止区域に忍び込んだ夫が、そこで生活する妊婦と出会い、彼女の出産を目撃するなど、過激な描写が多数、盛り込まれている。ギドク監督は「韓国の監督が福島の映画を撮って申し訳ありません」と頭を下げるが、一方で「原発や福島の問題は日本だけでなく世界中、地球の問題。いま、原発が増えており、現在は500基に満たないくらいですが、10年後には1,000基を超えると言われている。特に中国の東海岸で建設が進んでおり、ここで事故があれば韓国や日本にも影響がある」と警告を発する。今回、日本人の俳優20名ほどを起用する一方で、撮影、録音、照明などをギドク監督一人でこなしている。この点について「福島の原発事故を扱うのは難しい作業になるとは思ってましたが、実際に、日本人の俳優さんを何人かキャスティングしようとして断られてしまいました。これは、スタッフ探しも難航すると思い、ひとりでやることに決めました」と経緯を明かした。その上で、アレン・アイをはじめ、出演を決断した日本人俳優たちに対し「その情熱と賢明な姿に感激を覚えました」と感謝を口にした。あと十数日であの「3.11」からちょうど5年を迎えるが、監督は「こういう映画を見せることで、薄まっていた悲しみや痛みを引っ張り出して、傷に塩をすり込んでしまったのではないか…?」と日本人の前での上映への葛藤、不安を口にする。だが「人間には神が与えた“忘却”という恵みがあります。肉親の死を忘れることなどよくない記憶を忘れるという忘却もありますが、一方で、問題があることを知りながら忘れるという危険な忘却もあります。忘れることで楽になるのではなく、苦しくても環境を変えていく努力が必要なのではないでしょうか?」と訴えた。本作の脚本は、原発事故の発生後2か月ほどの段階で執筆を始めたそうで、2014年の秋に撮影が行われた。そのプロセスでチェルノブイリの原発事故の資料を集めたとのこと。「センシティブな問題であるとはわかっていますが、これは我々の世代だけでなく次の世代にかかわる問題であり、未来に残してはいけない。そんな思いで妊婦を主題に置くことを決めました」と明かした。映画の中には、震災から7年後という設定で、通常の人間の何千倍も聴覚が発達した人間が登場するが、ここにも監督のメッセージが。「原発に関しては賛成、反対どちらの意見も存在しますが、政府は反対派の声を聞きません。聞かないといけないものを聞こうとしない――それこそが障害ではないのか?というメッセージです」と語った。日本での配給会社や劇場探しは難航しそうだが、韓国でも同じよう。「韓国政府は原発推進派であり、輸出さえしています。そんな国にとって、この作品は好ましくありません」と苦笑する。日本の主要ないくつかの映画祭に出品を打診したものの、断られたようで「このゆうばり映画祭で上映できたことを驚きをもって受け止めていると同時に感謝します」と語り、会場は温かい拍手に包まれた。日本で今後、いつ見られるかわからない貴重な上映の機会とあって、日曜の夜の上映にもかかわらず、多くの観客が会場に足を運び、質疑応答でも次々と手があがっていた。(text:cinemacafe.net)
2016年02月29日日立、英国での原発建設プロジェクト推進に向けて子会社を設立日立製作所(日立)は1月19日、子会社である英ホライズン・ニュークリア・パワー(ホライズン)が同国ウィルヴィア・ニューウィッドに原子力発電所を新設するプロジェクトにおける設計・調達・建設(EPC)に関して新たに新会社「日立ニュークリア・エナジー・ヨーロッパ(HNE)」を設立したと発表した。設立日は2015年7月30日、資本金は5000ポンドで日立が100%出資している。HNEはベクテル・マネジメント・カンパニーおよび日揮と1次サプライヤーコンソーシアム(Tier1コンソーシアム)の設立に関する最終合意に向けた協議に入るためのMOUを締結。Tier1コンソーシアムではHNEが取りまとめとなり、ホライズンに対する1次サプライヤーとして同プロジェクトにおけるEPCを担当する予定。HNEなど3社は来年度のTier1コンソーシアム設立を目指している。ウィルヴィア・ニューウィッドの原子力発電所には、日立GEニュークリア・エナジー製の改良型沸騰水型原子炉が2基建設される予定で、2019年に建設を開始し、2020年代前半に初号機の運転を開始する計画となっている。
2016年01月19日●ハリウッドのシナリオ構造を意識東野圭吾原作、堤幸彦監督の映画『天空の蜂』。テロリストの遠隔操作により原発の真上にホバリングする巨大ヘリコプター、墜落すれば未曾有の事故となる状況において、日本を救うために現場を奔走する技術者たちを江口洋介、本木雅弘など豪華キャストが演じる。1995年に発表された原作は文庫にして600ページを超えるボリュームであり、社会的な問題意識とサスペンス要素を両立する。このエッセンスをぎゅっと濃縮させつつ、映画ならではの迫力を追加する役割を担ったのが、脚本家の楠野一郎氏だ。放送作家として活躍しながら、40代後半で映画脚本に携わるようになった楠野氏のキャリアについて、そして映画の脚本づくりについて話を伺った。○脚本の三幕構造を大切に――楠野さんが、この作品に携わるきっかけは何だったんですか?2011年くらいにも松竹で別の脚本のお仕事をしていて、そのときのプロデューサーの吉田繁暁さんが本作にも携わっているということで声をかけてもらいました。それまで、『電車男』など、6~7本くらい脚本協力をしていて、2013年に竹中直人さん主演の『ケンとメリー 雨あがりの夜空に』と言う映画のときに一人で脚本を担当して、今回が二本目なんです。――今回のように、大きなバジェットの映画を担当するというのはかなりの大抜擢ではないかと思いますがこの企画自体のスケールも大きいのですが、題材も原発を扱っていたりするし、実績のない脚本家に、最初から最後まで任せてくれるとは、正直、度胸があるなって思いましたね(笑)。どうしてまかせてくれたかは、自分ではわからないんですけど、プロデューサーの吉田さんと福島さんもエンターテイメント志向が強くて、お客さんにちゃんと届くエンターテイメントを書きたいっていう僕の感覚を受け止めてくれたのかなと思いますね。――楠野さん自身は、シナリオの構造などは、どんなふうに学んだのでしょうか?書店にあるハリウッド式の脚本の書き方の本を読んだり、ハリウッド映画を見たりというくらいですね。一回目はどんな映画も、構造を見てるわけではないんですよ。でも、二度目以降は意識して見てますね。脚本には、三幕構造というのがあって、一幕目はだいたい30分、二幕目が60分、三幕目が30分で、二幕目には、だいたい転換点があるんですよ。ハリウッド映画がそれを守っているというよりは、良い映画が三幕構造になっているという方が正しいかもしれません。僕が最近はまっていた『マッドマックス 怒りのデス・ロード』でも、二幕目でマックスとフュリオサたちが、ひとつのチームになった瞬間がありますよね。そして、三幕目には、来た道を引き返すことになります。そういう構造を意識してみますけど、でも『マッドマックス』は、何度見ても、途中で夢中になって構造のことを忘れて毎回泣いてしまいますね(笑)。○40代後半で憧れの仕事に――楠野さんは、現在は脚本家のほかに、構成作家もされていますが、もともとは映画に携わりたいという気持ちがあったんですか?大元としては、70年代に『スターウォーズ』を見て、すごいな、映画の仕事をしてみたいなという気持ちはあったんですが、この世界に入るきっかけは、関根勤さんと小堺一機さんのラジオ番組『コサキン』で16歳くらいからハガキ職人をしていたからで、そこで名前を覚えてもらい、作家になったんです。今もベースは構成作家ですが、両方ともやれるようになったし、これからもやっていければいいなと。――幼いときに憧れだった映画の仕事を、40代後半で取り組まれているのは、決して早いスタートとは言えないけれど、いつからでも、好きな仕事に就けるんだという希望にも思えますそれは本当に個人のタイミングですね。40代後半でよかったと思うのは、何かあったときに、必要以上に悲しむことも、必要以上に喜ぶこともなくなったということでしょうか(笑)。昔だったら、ちょっとのことで「わー」ってなったりしていたけれど、今はどんなことがあっても、6割くらいの感情で、いいことも悪いこともあるさって思えるのは非常にこの仕事に向いているなと思います。映画って、自分が出来ることを一生懸命やってても、いろんな事情で完成しないこともある。だから、『天空の蜂』の登場人物たちと一緒で、そのとき自分にやれることをやるしかないと、ずっと思いながら脚本を書いていました。●メッセージとエンタテインメントは両立できる○メッセージ性とエンターテインメントの両立――この映画は、メッセージ性もあって、その上に、エンターテインメントをうまく結びつけるとなると難しくなかったですか?過去のハリウッド作品などを見ていて、よくできてる映画って、無理せずそれが並列できてるんですよね。『マッドマックス』にしても、大前提は、エンタ―テインメントで、過去のシリーズのこととか、マックスやフュリオサの裏にはらんでいるものを知らなくても、面白く見られると思います。でも、2回、3回と見ると、いろんなものが刺さってくるし、エンターテイメントとメッセージ性って両立してますよね。今回、僕の中では、『ジョーズ』『タワーリング・インフェルノ』『新幹線大爆破』という三本が目標としてありました。三本とも70年代の作品なんですけど、エンタメとしてもおもしろいのにメッセージ性もあったんです。例えば、『タワーリング・インフェルノ』だと、「いくら技術があるからといって、高層ビルをただ建てるだけではいけないよと、そこに人間の過信があると、大惨事になってしまう」というような。『天空の蜂』も、技術が進んで巨大なヘリも原発も作れるようになった。でも、それを使う側の人間がちゃんとしていないと……というものなので、非常に似ているんですよね。でも、70年代の映画を見ても、良い映画にエンターテインメントとメッセージ性は両方あって当然だと思うんです。――私なんかは、『マッドマックス』を見て、こんなことが両立するんだ!と新鮮に驚いてたんですけど、昔からそういう作品はあったんですね。見返してみたいです映画には、間口と奥行きがあると思うんですよ。よくできたものは、間口が広くて奥行きも深い。どうしても、間口が狭い方が「一見さんお断り」みたいな感じで、かっこよく見えたりするんですけど、間口も広くて、奥に入ったら意外と変わったつくりだったり、こんなものもあるんだっていう作品を作りたいと思っていて。『天空の蜂』は、テーマが重めなので、普通の中高生にも視野に入るようにするには、やっぱり間口を広げたいなと思ったんです。――ということは、本作は、もともと好きな映画の世界とつながっていたということでしょうかたまたまだけど、つながってましたね。僕は1967年生まれで、70年代半ばに見た映画が原体験として強烈だったんです。『スターウォーズ』や、さっきも言った『ジョーズ』など。そういう原体験と近い題材だったのは、偶然でしたけど、よかったかもしれないですね。――この映画のプレスでは、『天空の蜂』を怪獣映画にも例えられていましたね原発と巨大ヘリって、両方とも人間が生みだしたもので、そのふたつが人間の手に負えなくなったと考えると、メカゴジラ対メカゴジラだと考えることもできると思うんですよね。そして、人間が作った巨大なものが対峙しているのを、人間もただ手をこまねいて見ているわけにはいかないから、どう動くかと言う話であると思うんです。●原作を生かした実写映画の脚本とは○原作を「畳む」作業が必要になってくる――映画には、原作にはない、ハラハラするアクションシーンもたくさんありましたね原作のシーンをもとに、ハラハラを盛ってるシーンはかなりありますね。東野さんの原作が、もともと600ページで、それを二時間にしないといけなかったわけです。原作から削っていく作業を「畳む」というんですけど、畳んだ上で、映像を見たときに、「すげー」とか「ハラハラする」というシーンは必要じゃないですか。そのハラハラする部分が、さっきも言ったように間口の広さやエンターテインメントにつながると思うので、そういう映画の醍醐味の部分は盛っていきたいなと思いました。――アクションの部分を見ていると、ハリウッド作品のような感覚も覚えるなと思いましたそれはうれしいです。さくさくと展開するといいなと思いながら脚本を書きました。登場人物も多いですし、同時に4つくらいの場面が進行していくお話なんですね。その中に、じっくり芝居を見せる場面ももちろんほしいけれど、そのためにも無駄な部分はできるだけ作りたくない。ハリウッド映画は、テンポ良く、「畳む」べきところは畳んで、情報を手短に、かつ鮮烈に伝えるということが良くできていて、そこは参考にしていました。例えば『マッドマックス』は、最小限までセリフを削っていたけれど、伝えるべき情報も感情もきちんと描かれていましたよね。やっぱり、ハリウッドは脚本にかける手間も時間もすごいんですよね。――さきほど、原作にハラハラするシーンが追加されているという話になりましたが、セリフにも、綾野剛さん演じる雑賀の「蜂は巣を守るために囮役を飛ばす」というものなど、原作にはないものがあると聞きました脚本は全部で17稿で完成したんですけど、そのセリフは、7稿か8稿あたりで思いつきました。蜂の生態を調べていたら、ニホンミツバチは自分の巣に敵を誘い込んで敵を殺した上で…ということがあるのを知って、雑賀のやっていることとつながっているのかなと思ったんです。原作では、雑賀というキャラクターは、過去に何があって、現在何をしているのかが細かく描かれてるんですが、映画では、雑賀の過去や、今何をしているのかを伏せた謎の存在になっているんです。でも、雑賀の行動を裏付ける彼のネガティブな感情を観客に伝えないといけない。もちろんセリフも少ないので、原作に何十ページもかけて語られたものを、短いセリフに凝縮しないといけないんです。だから、雑賀の性質が詰まったセリフをオリジナルで作ることになりました。本来なら、セリフに力みが入るといいことはないんだけど、雑賀に関しては、ひとつひとつのセリフを濃いものにしないといけないので、そこは意識しましたね。――『天空の蜂』は、楠野さん自身はどんなところを見てほしいですか?そうですね。主人公の湯原を演じる江口さんにしても、最後にヘリコプターにのるアクションシーンを演じられていますが、それも無理やりアクションシーンがあるわけではなく、湯原が技術者であり、ビッグBのことをわかっているから、ヘリに乗るわけなんです。湯原は決してスーパーマンではないけど、そこに「やるしかない」状況があるんですよ。湯原以外のキャラクターにしても、技術者、自衛官、警察など、おじさんたちが、それぞれの領分を犯さないで、それぞれの仕事をしているんです。だから、男性も女性も、このおじさんの働き方に共感するとか、このおじさんいいなとかという、「推し」のおじさんを見つけると、より楽しめるのではないかと思います。『天空の蜂』9月12日(土)全国ロードショー(C)2015「天空の蜂」製作委員会監督:堤幸彦原作:東野圭吾「天空の蜂」講談社文庫主題歌:秦 基博「Q & A」(オーガスタレコード/アリオラジャパン)脚本:楠野一郎音楽:リチャード・プリン制作:オフィスクレッシェンド企画/配給:松竹西森路代ライター。地方のOLを経て上京。派遣社員、編集プロダクション勤務を経てフリーに。香港、台湾、韓国、日本などアジアのエンターテイメントと、女性の生き方について執筆中。現在、TBS RADIO「文化系トーラジオLIFE」にも出演中。著書に『K-POPがアジアを制覇する』(原書房)、共著に『女子会2.0』(NHK出版)などがある。
2015年09月10日海洋研究開発機構(JAMSTEC)は8月18日、東京電力福島第一原子力発電所(東電福島原発)南東沖の大陸斜面において、放射性セシウムが付着した東電福島原発沖の海底堆積物が沖合に向かって移動している様子を捉えることに成功したと発表した。同成果はJAMSTECと米ウッズホール海洋研究所(WHOI)の研究によるもので、8月18日付けで米国化学会の学術誌「Environmental Science and Technology」に掲載された。JAMSTECとWHOIは、2011年7月より、東電福島原発から南東へ約100km離れた大陸斜面の1点の水深500mと1000mに海中を沈降してくる粒状物を捕集する装置を設置し、同地点同水深の粒状物を継続的に捕集することで、2011年の東電福島原発事故により放出された放射性セシウムの量を測定してきた。その結果、粒状物からは事故から約3年が経過した2014年7月においても事故由来の放射性セシウムが検出された。放射性セシウムの沈降量と濃度は2011年9-10月に最大となり、その後、2012年9-10月と2013年9-10月に小規模な増加が観測された。特に、2013年9-10月の場合は、東電福島原発から100km圏内を複数の台風が通過しており、浅海域の海底堆積物が巻き上がり、海流によって沖合の観測点まで輸送されやすい状況にあったと考えられる。また、通常の海洋生物活動に伴う沈降量の季節変動では、9-10月に沈降量と濃度の増加が起こる可能性は低いという。JAMSTECは今回の成果について「今後の東電福島原発沖の海洋環境やその生態系への影響を評価するためには、海底堆積物に付着した放射性セシウムが今後どれぐらいの速さで減少していくのかを明らかにすることが重要です。そのため放射性セシウム濃度が低下するメカニズムである、海水への再溶解、底生生物による堆積物の攪乱による希釈効果に加え、本観測研究による海底堆積物の再懸濁と流れによる外洋域への水平輸送量をより定量的に明らかにしていきます。」とコメントしている。
2015年08月18日元ライブドア社長で実業家の堀江貴文氏ら各界の著名人が、原発テロを描いた映画『天空の蜂』(9月12日公開)に関してコメントを寄せた。同作は堤幸彦監督がメガホンを取り、俳優の江口洋介と本木雅弘が初共演する映画。作家・東野圭吾氏が1995年に発表した同名小説を原作に、原発テロ事件とその危機に立ち向かう人々の"8時間の攻防"が描かれる。映画の舞台は1995年8月8日の日本。最新鋭の巨大ヘリ「ビッグB」が一人の小学生を乗せたまま、福井県内の原子力発電所「新陽」の真上に静止する。遠隔操作によるハイジャックを実行した犯人は"天空の蜂"と名乗り、「日本全土の原発破棄」を要求。従わない場合は大量の爆発物を搭載したビッグBを原子炉に墜落させると予告する。原発の恩恵と危険性、翻弄されるマスコミ、人々の心理状態など、劇中で描かれるシーンの数々は現実とも重なり合う。2011年に発生した東日本大震災とその後を予見したような内容であるため公開前から注目を集め、試写室の連日の混雑ぶりにもそのことが表れている。一足早く作品を観た著名人から、その感想が届いた。堀江氏は、本作を「原発推進派は原発がゼロリスクでなく時には事故が起きることを正直に告白した上で有用性を主張すべきだし、反対派は感情論で何でも反対、どんな手段を用いても阻止すべき的な短絡的な動きをしてはならないよ、という戒めの映画」と説明。「その裏には感情を表に出さず黙々と働く、しかし時には非難を恐れて自分の意見を言わない卑怯な大衆が隠れている。言い訳を許さない映画」とも評している。「経済や強い力に依存する国民性や、そこに潜む『沈黙の怖さ』を、20年前に原子力の問題と絡めた物語をこの時代に映画化したことが画期的です」というのは音楽プロデューサーの小林武史氏。「フクシマ以前だからこそ、逆に伝わってくるエソラゴトの怖さは、人間を置き去りにして進みかねない科学や経済や政治の怖さでもあります。時代は懲りずに繰り返します。必見」と呼びかける。俳優陣からは「安易な臭いがしない映画である 安易な褒め言葉が似合わない映画である。 映画屋が作った、本物の映画である」(坂上忍)、「最後まで真相が分からず、ハラハラドキドキしました。親子・家族・同僚などさまざまな人間関係のなかで、いろいろな感情が切なかった」(福士蒼汰)、「壮大なテーマの中に激しいアクションシーンがあり、ハラハラしながらも親子の絆、同僚への信頼、大切な人への愛が描かれており、お互いへの思いが深まるすてきな作品です」(前田敦子)、「信じられないほど美しい緊張感と緊迫感。物語の幕が開いてすぐに、涙が止まらなくなり、後半は一時も目が離せない。いろいろなことがおかしい今の日本…たくさんのことが悲しい"今"に、観るべき…渾身の一作」(広末涼子)など。また、木下優樹菜が「手に汗握るだけではなく、体中から汗が湧き出るうえに涙無しでは見られないのでバスタオルを用意してください! フジモンには湯原(江口さん)と三島(本木さん)のように、仕事においても人生においても自分がこう!と思った信念を貫き通してほしいと思います!」、藤本美貴が「日本が直面している問題を描いた作品。今を生きる私たちにとって重要なテーマで、未来を作っていく子供たちにも伝えなければいけないと思いました。家族のために頑張っているお父さんたちをもっと応援したい気持ちになりました」とコメントを寄せるなど、ママタレントにも話題は広がっている。(C)2015「天空の蜂」製作委員会
2015年08月07日ジェイアイ傷害火災保険はこのたび、2014年度の海外旅行保険契約者の事故発生状況についてまとめた調査結果を発表した。それによると、補償項目別の事故件数は、ケガや疾病の治療費用や医療搬送費用等を補償する「治療・救援費用」が最も多く、次いで手荷物を補償する「携行品損害」、偶然な事故を補償する「旅行事故緊急費用」が続いた。また、ヨーロッパやアフリカでは「携行品損害」、アジアやオセアニアでは「治療・救援費用」の割合が多くなっているなど、地域により事故の状況が大きく異なっていることがわかった。○日本人はスリなどに狙われやすい地域別に補償項目別事故件数を集計した結果、前年度に引き続き、地域による特徴が顕著となった。ヨーロッパは、行き先により乗り換えによる荷物の積み替えが増えることから、スーツケースの破損が相次いでいるという。また、多額の現金を持ち歩き、周囲に対する警戒心が乏しい傾向のある日本人は、外国の犯罪者の目には「容易な標的」としてスリなどに狙われやすいといわれているという。このような理由から、盗難被害も多数発生し、「携行品損害」の割合が多くなっているとしている。アジアは、地域により衛生環境が良好とはいえず、気候も日本とは異なる。このため、腹痛・風邪等の疾病が発生しやすく、「治療・救援費用」の割合が多くなっているという。グアム・サイパンは、航空機の遅延や欠航時の費用を補償する「旅行事故緊急費用」の割合が多い結果となった。○2014年度の海外旅行中、28人に1人が何らかの事故に遭っている2014年度の海外旅行中の事故発生率は3.53%。これは28人に1人が何らかの事故に遭っている計算だという。海外では、気温や衛生環境、食事や水質などが異なること、また長時間の移動や時差などにより体調を崩しやすく、併せて犯罪率が日本と比較して全般的に高いことから事故に遭いやすい状況にあるといえるという。また、航空便の欠航や遅延時の食事代やホテル代など、旅行行程上の偶然な事故を補償する「旅行事故緊急費用」に代表されるように、海外旅行保険の役割が重大事故だけでなく、海外旅行中によく発生するトラブルを包括的に補償する傾向になっていること、併せて従来対象外であった慢性疾患(持病)の治療費用等も所定の条件のもとで補償の対象とする等、カバーの範囲が広がっている傾向にあるとしている。
2015年07月22日東芝と国際廃炉研究開発機構(IRID)は6月30日、福島第一原子力発電所(福島第一原発)2号機の原子炉格納容器内の状況を把握する調査のための小型ロボットを開発したと発表した。福島第一原発 2号機は、燃料デブリの取り出し手順や工法の検討に向けた燃料デブリの分布状況の確認が必要となっており、同ロボットは、今後の原子炉格納容器底部付近の調査に向けた容器内のプラットホーム上の落下物や損傷の有無、状態などの確認のほか、原子炉格納容器底部付近へのアクセスルートの状態を確認することを目的として開発された。機体サイズは長さ約54cm、幅約9cm、高さ約9cmながら、CCDカメラを2台、LEDライト(カメラ内蔵用12灯×2台+単体1台)、放射線量計を1台、温度計を1台搭載。有線ケーブルによる遠隔操作に対応し、直径約10cm程度のパイプの中を通り抜けて格納容器内に進入する予定だという。また、走行中に倒れた場合でも、自力で復帰することが可能な機構も取り入れられているという。なお、同ロボットは操作訓練が7月に実施され、8月中の現場投入が計画されている。
2015年07月01日警視庁によると、2014年における自転車乗車時の事故で24時間以内に死亡した人は全国で540人だったという。また、自転車乗車時の事故で64%が頭部に損傷を受けており、ヘルメットを着用すれば死亡率は4分の1に減るというデータもある(※)。しかし、実際にヘルメットを着用して自転車に乗っている人は1割もいないのが現状だ。そんな中、自転車乗車時のヘルメット着用を推進すべく、6月10日に「自転車ヘルメット委員会」が発足された。○頭部の損傷で60%超が死亡自転車死亡事故による損傷部位の割合を見ると最も多いのが頭部の64%で、続く胸部の13%を引き離し、圧倒的多数を占めている。これは、転倒の際に路面や縁石で強打する、あるいは自動車などとの衝突で車輪に巻き込まれたり、車体に強打したりする場合が多いことが原因と言われている。さらに、頭部に損傷を負うと60%超が死亡に至る重大事故につながるとされている(※)。車やバイクに比べると、自転車は子どもの頃から親しんだ"手軽な乗り物"と認識している人も多いだろうが、その一方で、死亡に至る重大事故を起こしうるというところまで理解している人は少ないかもしれない。道路交通法では基本的に車道を通行することが定められているが、現状、日本の道路は自転車が安心して走行できる環境が十分に整っていないこともあり、一人ひとりが安全に対して十分に備えることが必要と言えるだろう。○「同じ笑顔で帰ってきてくれるとは限らない」こうした現状を受けて発足された「自転車ヘルメット委員会」は、自転車愛好家として知られている著名人7人が発足メンバーとなっている。メンバーのリサ・ステッグマイヤーさん(タレント)、鶴見辰吾さん(俳優)、疋田智さん(テレビプロデューサー)、まことさん(ミュージシャン)と富永美樹さん(フリーアナウンサー)夫妻、増田寛也さん(元総務大臣)、三浦雄一郎さん(プロスキーヤー)の7人は、自転車乗車時は常にヘルメットを着用しているという。そうした姿を示すことでヘルメット無関心層に気づきを与え、意識改善につなげていければと語っている。都内で行われた発足記者発表会にはメンバーのまことさんと富永さん夫妻も登壇し、自身の体験を語った。まことさんはマウンテンバイクに乗車中にバランスを崩して落車した際、「パキン」と割れる音を聞いたという。「その瞬間、自分の頭蓋骨が割れたと思い、『ここで死んでしまうのか』と思ったんですが、それはヘルメットが割れる音だったんです。かすり傷程度で済んだのはヘルメットのおかげでした」(まことさん)。そんなまことさんと一緒に自転車に乗り、今年で10年目になる富永さんはというと、現在の日本の道路事情を考えると、バスやトラックなどと同じ車道を走ることに今でも不安を感じるという。「自転車での痛ましい事故が報道される度に、主婦という立場からすると、元気に出掛けていった人が同じ笑顔で帰ってきてくれるとは限らないと実感させられます。私にとってはヘルメットはお守りのようなもの。自分の大切な人にヘルメットを、同じように自分が大切にされていると思うならその人のためにも自分にヘルメットを、そうした心がけが必要だと思います」(富永さん)。○ヘルメットをかぶりたくなる方法ヘルメットをかぶらない理由のひとつとして、ファッションを理由にする人も多いだろう。しかし、まことさんはヘルメットにひっくり返したサングラスをかけることで、「プロのサイクリストのようにカッコつけることができる」と話しており、富永さんも一見するとオシャレな帽子に見えるヘルメットで「トータルコーディネイトを楽しむことができる」などと言うように、ヘルメットをオシャレのポイントにすることも可能だ。また、同委員会は現在、ヘルメットをかぶる人を増やすアイデアコンテストを実施している。このコンテストでは、自転車ヘルメットをかぶる人をもっと増やすにはどうしたらいいのか幅広いアイデアを募集し、採用された人には最優秀賞としてスポーツサイクル専門店Y’s Road(ワイズロード)の取扱商品30万円分(税別)や、優秀賞7万円分(税別)などの特典を用意している。このコンテストを通じて、ヘルメットを自然とかぶりたくなる方法を一人ひとりが考えてみるのもいいだろう。コンテストは7月10日23時まで実施している。詳細はホームページを参照。同委員会はコンテスト以外にも啓発冊子の路上配布などを予定しており、今後開催していく委員会を経て、順次活動を追加し実施していくという。※出典: 交通事故総合分析センター「交通事故分析レポートVol.97」(2012年11月)、オージーケーカブト「OGK KABUTO Fact Book」(2014年4月)
2015年06月10日フジテレビは、東日本大震災からちょうど4年を迎える3月11日(水曜 14:00~16:50)に、原子力発電に焦点を当てる報道特番『震災と原発と日本の覚悟』を、福島から生放送する。キャスターは安藤優子と、福島テレビアナウンサーの坂井有生。番組では、原発事故での避難から帰還に揺れる福島県楢葉町や、廃炉作業を妨げる汚染水など、原発の現状や原発を巡る問題を様々な角度から取材。さらに、動物や昆虫におきた異変や、原発事故による甲状腺がんへの影響といった問題について、複数の専門家や研究者の見解を聞いていく。当日は、原発の廃炉作業と福島復興の拠点でもあるJヴィレッジ内の特設スタジオから生放送し、政府主催の追悼式典や、14時46分の被災3県の表情を中継。ゲストに福島県出身の西田敏行などを迎える。フジテレビの吉澤建一プロデューサーは「問題を未来へ先送りしたまま、原子力のエネルギーを享受するのか。『そうだ』との考えもあるでしょうし、反対の意見もあるでしょう。番組に求められるのは、人々の判断材料のよりどころとなる正確かつ幅広い情報、多様な視点を提供することかと考えています」とコメントしており、原発を含む今後のエネルギーについて、番組で問題提起していく考えだ。
2015年03月10日日本損害保険協会発表の「2014年度版 自動車保険データにみる交通事故の経済的損失の状況(2012年4月~2013年3月)」によると、交通事故による経済的損失額は3兆2,406億円とのこと。3兆円といわれても実感がわきませんが、これは横浜市の年間予算とほぼ同額です。交通事故により、大都市の1年間の予算と同じ金額が失われているということに驚きます。それでは、自動車事故による経済的損失の内容を詳しくみていきましょう。そもそも自動車事故による経済的損失ってなに?2012年4月~2013年3月の自動車事故による経済的損失額3兆2,406億円の内訳を詳しくみてみると、「物的損失額」は1兆7,958億円で全体の55.4%、「人身損失額」は1兆4,448億円で全体の44.6%となっています。そもそも、経済的損失とはどういうものなのでしょうか。経済的損失とは、一般的には「そのことが起こったことにより発生した費用」と「そのことが起こらなければ得られたであろう利益」の合計額のことです。今回参考にした日本損害保険協会の資料では、自動車事故による経済的損失を下記のように定義しており、救急搬送費、警察の事故処理費用、交通渋滞による損失額などは含まれていません。・自動車事故による経済的損失の定義 人身損失額…自賠責保険および対人賠償保険に係るデータによる被害者の治療関係費、慰謝料、休業損害、逸失利益等の合計です。 物的損失額…車両保険および対物賠償保険に係るデータによる車両(自車両、相手車両)、家屋、ガードレール等の損傷復旧費用等の合計で、物損事故のみで済んだケースのほか、人身事故に至ったケースにおける物損部分のデータも含みます。※人身損失額、物的損失額ともに、過失等による減額を考慮する前の損害認定実額で、保険金の支払額とは必ずしも一致しません。自動車事故による後遺障害の経済的損失は、人身損失の約36%!2012年4月~2013年3月に発生した自動車事故により死亡された方の人数は4,385人で被害者全体の0.4%、後遺障害を負った方の人数は59,797人で被害者全体の4.9%です。一方、死亡された方の人身損失額は1,208億円で全体の10.0%、後遺障害を負った方の人身損害額は4,387億円となり、全体の36.2%です(図1)。死亡した方と後遺障害を負った方を合わせると、人数的には約5%ですが、人身損失額では約46%を占めます。このことから、死亡と後遺障害は、人数に比して損失額が大きいことがわかります。図1 被害者数と人身損失額の割合資料:日本損害保険協会「2014年度版 自動車保険データにみる交通事故の経済的損失の状況(2012年4月~2013年3月)」をもとに執筆者作成意外な年齢層の被害が大きい!2012年度から過去10年分の自動車事故データを年齢別でみてみると、後遺障害を負った方の人数は、29歳以下と50~69歳は減少傾向にあるものの、30~49歳は増加傾向に、70歳以上は微増傾向にあります(図2)。人身損失額では、同じく29歳以下と50~69歳は減少傾向にありますが、30~49歳と70歳以上は減少傾向とはいえない状態が続いています(図3)。図2 被害者年齢別の後遺障害人数資料:日本損害保険協会「自動車保険データ(支払保険金関連)」をもとに執筆者作成図3 被害者年齢別の後遺障害による人身損失額資料:日本損害保険協会「自動車保険データ(支払保険金関連)」をもとに執筆者作成高齢者については、アクセルとブレーキの踏み間違いで建物に衝突したり、高速道路を逆走したりといったニュースを耳にすることも多くあります。運転技術に少しでも不安を感じたら、運転免許の返納手続きを考えましょう。しかし、中には自動車がないと生活に支障をきたす方がいらっしゃることも事実です。高齢者が運転をしなくても生活できる仕組みが、早急にできることを願います。今回は、自動車事故による経済的損失を数字でみてきました。後遺障害を負わせてしまうことは、経済社会に多大な影響があることがわかりました。しかし、実際に被害に遭われた方とそのご家族の「心」や「気持ち」は数字で計ることはできません。後遺障害はご本人やご家族の、その後の生活を大きく変えてしまいます。金額では表せないご苦労も多いことと思います。ほんの一瞬の歯車の狂いで、いつ自分が、家族が、自動車事故に巻き込まれるかわかりません。自動車を運転するということは、そのような危険を伴うということを、常に意識したいものですね。コラム執筆者プロフィール 中垣 香代子(なかがき かよこ)CFP(R)/2級ファイナンシャルプランニング技能士損害保険会社に約10年勤務後、子育てに専念。約20年間の専業主婦の後、ファイナンシャルプランナーとなる。「老後のお金サポーター」として、相談業務の他、40~50歳代女性にお金の知識をわかりやすく伝える活動をしている。また、自身の経験から、経済的理由で進学をあきらめるお子さんが一人でも減ることを願い、就学支援の情報発信にも力を入れている。老後のお金を一緒に考える事務所 所長。コラム監修者プロフィール 柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき)CFP(R)/1級ファイナンシャルプランニング技能士関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。家計アイデア工房 代表※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年03月10日いまや赤ちゃんとのお出かけに欠かせない存在の抱っこひも。しかし今、抱っこひも着用時の赤ちゃんの転落事故が問題になっています。東京都が保護者向けに実施したアンケートによると、抱っこひもを使っている時、「実際に転落した」「ヒヤリ・ハットを経験した」と答えたのは34.9%。実に3人に1人以上のママが、抱っこひもによる事故や危険を経験しています。こうした事故は、誰にでも起こりうるもの。事故を防ぐには、母親として何ができるのでしょうか?■抱っこひもの転落事故の9割が、1歳未満の赤ちゃんに起きている東京都によると、2009年から5年間に発生した抱っこひもからの転落事故のうち、都が把握している事故件数は116件。転落した子どもの9割が1歳未満の乳児で、死亡事故はないものの、頭がい骨の骨折といった頭部のケガで入院したケースが26件ありました。日本小児科学会のInjury Alert(傷害速報)では、70~80cm程度の高さの台に置いた鞄から財布を出そうと前かがみになったときに、抱っこひもの右脇から赤ちゃんがすり抜けて、コンクリートの地面に落ちてしまった重症事故事例が紹介されています。■実際に試着をしてから購入を! 体型に合った抱っこひもを選ぼう最近は機能性、デザイン性に優れた抱っこひもが多数販売されています。しかし、「デザインが気に入ったから」とインターネットで試着もせずに購入してしまうと、実は安全性の確保されていない偽造品だったというケースもあります。そのため、購入する時はお店で実際に試着し、赤ちゃんを抱っこしてみることをおすすめします。試着することで、自分の体型に合っているかどうか、前かがみになったときの赤ちゃんの様子はどうかなどを実際に確認することができ、店員さんから正しい使い方を教えてもらえます。■赤ちゃんの成長や衣服に合わせて抱っこひものベルト調節を! 赤ちゃんは日々成長します。赤ちゃんの体の成長に合わせて、抱っこひものベルトを調節しましょう。寒い季節には外出時、上着を着せて抱っこをすることも多いでしょう。着ている服に合わせてその都度、ママと赤ちゃんが密着できるようにベルトの長さを確認したほうが安心ですね。■抱っこ、おんぶ共に立ったままの抱っこひもの着脱は避けよう! ママが立ちあがった状態での抱っこひもの着脱はとても危険です。特に抱っこからおんぶに変える場合は、布団や座布団など、柔らかいものを下に敷き、そこに赤ちゃんを一旦下ろしてから行うようにしましょう。不慣れな場合は、家で何度か練習してみるのもよいですね。「私は大丈夫」と思っていても油断は禁物です。東京都商品等安全対策協議会はメーカーに製品の改善を求めていますが、消費者である私たちも今一度、抱っこひもの正しい使用方法を確認してみてはいかがでしょうか。
2014年12月13日アンジェリーナ・ジョリーが乗っていた車がスリップ、タイヤ2つがパンクする事故を起こしたことが明らかになった。事故は先月30日(現地時間)午後6時45分頃、ビヴァリーヒルズで発生。アンジェリーナの最新監督作『Unbroken』(原題)のロサンゼルス・プレミアが行なわれた後のことだ。アンジェリーナが乗っていたのは運転手付きの黒のSUV車。道が濡れていてスリップして縁石に激突、タイヤ2つがパンクした。アンジェリーナは急いでいたのか、車はかなりのスピードを出していたようで、目撃者はゴシップサイト「X17」の取材に「アンジェリーナはほかの車と衝突したと思ったんじゃないでしょうか」「(アンジェリーナの乗った車が)大事に至らなかったなんて奇跡的です。彼女がムチウチ症になってもおかしくないくらいでした」と事故の様子を生々しく語った。アンジェリーナは、事故が起きた車と同じカー・サービスの会社が差配した別の車で無事に帰宅したそうだ。(text:Yuki Tominaga)
2014年12月03日サッカー選手のデビッド・ベッカムと15才の息子ブルックリンが11月29日(現地時間)に英国にて車の衝突事故に巻き込まれた。事故はデビッドがブルックリンのサッカー試合後に迎えに行った後に起こったようだ。幸運なことに2人に事故による大きな怪我はなかったが、精神的にかなり不安を感じているという。ある情報筋は「Telegraph」に事故について「彼らは動揺しています」「かなりスピードが上がっている時の衝突でしたからね。でもみんな怪我はしていません。みんな無事です。ありがたいことにエアバッグ(安全装置)があったのです」と語っている。しかしデビッドの方は、チームメイトによると肩を多少負傷している可能性があるとのことだ。ブルックリンは事故の前にサッカーの試合をしていたというが、試合の相手チームのメンバーの一人はTwitterにて「さっきまでブルックリン・ベッカムと試合してたなんてヘンな感じだ。それにいまデビッド・ベッカムが事故を起こしたなんてもっとヘンな感じ」と呟いている。ちなみにデビッドとブルックリンは過去にも2度事故を起こしており今回で3度目だという。いずれにせよ、2人が無事でファンは安心していることだろう。(text:cinemacafe.net)
2014年12月02日主演映画『舞妓はレディ』(2014年)で山路ふみ子映画賞・新人女優賞を受賞した上白石萌音が、12月10日から東京・シアタートラムで上演される『みえない雲』で舞台初主演を務めることが22日、明らかになった。同作は、チェコ出身のグードルン・パウゼヴァングによる青少年向け小説『みえない雲』が原作。世界13カ国で翻訳され、2006年にはドイツで映画化された。今回、日本で初めて舞台化されることになり、上演台本・演出を劇団「ミナモザ」主宰の瀬戸山美咲氏が担当する。上白石が演じるのは、ドイツの田舎町シュリッツで原発事故に巻き込まれて家族や住む場所を失い、混乱の中を力強く生きる14歳の女の子。シアタートラムにて、16歳で主演を務めるのは上白石が初めてとなる。そのほか、陽月華、塩顕治、中田顕史郎、大原研二(DULL-COLORED POP)、浅倉洋介、橘花梨、石田迪子、つついきえ、佐藤真子、間瀬英正、大森美紀子(演劇集団キャラメルボックス)が出演する。上白石は「この作品にはたくさんのテーマが詰まっていると思います。命の尊さ、生きるということの意味、家族の大切さ。これからお稽古をしていく中で、また新しいテーマにも出会うことになると思います」と同作の魅力を伝え、「それがお客様に伝わるように、大切にお芝居をしたいです。私は、舞台を観ていて感じる、劇場の一体感が大好きなので、その一体感を味わっていただけるようなお芝居ができるように頑張ります!」と意気込みを表した。瀬戸山氏は「とても可憐で、守ってあげたくなるようなはかなげな雰囲気もある彼女ですが、一方で彼女のまっすぐな瞳は、全てを丸裸にする力があると思います。私たち大人は、彼女の前で嘘をつけない。少女と大人の狭間にいる、今の彼女にしか出来ない役です。彼女には、劇場という空間に集まったお客さんを一緒に旅に連れて行ってほしいです。そのためには、その瞬間瞬間を一生懸命感じて、受け止めて、生き抜いてくれたらと思います」とその才能に期待を寄せ、「彼女の新しい魅力を皆さんにお見せしていきたいです」と負けじと意欲を燃やしている。
2014年10月22日交通事故で被害者となった場合、治療費・関連する交通費の他に相手側に請求出来る範囲に決まりはあるのでしょうか?(Willy)交通事故に遭い、けがをした場合にはさまざまな出費がかかります。被害者としてはこれらの出費を加害者である相手側に請求する必要があります。例えば、治療費や通院のための交通費、診断書などの文書代、入院した場合の入院費・諸雑費などがかかってきますね。付添が必要になった場合には「付添介護費」も請求する必要があります。さらには、けがのために会社を休まねばならなかった場合には「休業損害」として休んだ給与分を請求したいですね。当然、けがをしたら「痛いし辛い。病院に通うのも大変」という意味で精神的苦痛も味わいますので、慰謝料というかたちで補償してもらう必要があります。また、「治療は終わったけど痛みが消えない」というように、後遺障害が残ってしまった場合、別途、後遺障害に基づく賠償請求もする必要があります。後遺障害が残ってしまった場合には「後遺障害が残ったことに関する慰謝料」を請求することになります。一番低い14級の等級でも裁判上は110万円という金額が相当と考えられています。また、将来の仕事や収入に影響が出るという意味での「後遺障害に基づく逸失利益」も請求できます。この逸失利益については、後遺障害の等級に応じて、将来の減収分を計算するのですが、例えば12級であれば、「年収×14%×就労可能年数×将来利息の清算」という計算をするのが通常です。これも年収の考え方や補償してもらう年数などについて争点になることが多いです。不幸にも死亡するに至ってしまった事故では、さらに損害項目が複雑になりますが、これらの計算をしたうえで、相続人が事故による賠償金を受け取ることになります。このように交通事故被害に遭った場合には、相手方に対し、さまざまな賠償項目を請求することになりますが、法律上の説明としては、民法709条の不法行為に基づく請求ということになります。民法709条では、「故意又は過失によって他人に損害を与えた者はその賠償責任を負う」と書かれています。要は「自動車運転に際し、不注意で人にけがをさせたことになるので、それにより被害者に発生した損害はしっかり弁償しなさい」ということになっているのです。ただ、自動車の運転手は任意保険に加入していることが多いので、結論としては加害者側の任意保険会社が全額負担することが多いですね。ここで、みなさんに知っておいていただきたいことは、「保険会社から提示される示談金は極めて低い」ということです。不法行為に基づく損害賠償請求は「被害者に生じた損害は法律上の計算方法によって全額賠償されるべきもの」と考えられますが、保険会社の提示はこれをはるかに下回ることが多いのです。例えば、通院6カ月程度のけがをした場合の慰謝料は法律上の考え方だと89万~116万円程度ですが、保険会社からの提示は半額以下にとどまることも少なくありません。また、後遺障害14級の場合の慰謝料も本来は別途110万円を補償してもらうのが相当ですが、保険会社から提示される金額は40~50万円程度にとどまることも多いのです。専業主婦の場合も「収入がないから休業損害は出ない」と言われることが多いのですが、主婦であっても「家事」という立派な仕事がある以上、家事に支障が生じたのであれば休業損害は請求すべきですね。実際に認めてもらえることもままありますので初めから諦めてしまうのはもったいないです。相手方に請求できる金額の範囲は、事故の態様、けがの程度や通院状況、お仕事の内容や収入、残ってしまった後遺障害の内容等により異なってきますが、法律上「相当」と考えられる金額はおよそ算定が可能です。保険会社の提示をそのまま受け入れるのではなく、遭遇した事故の態様やけがの程度によって、自身が請求できる項目や金額を把握し、妥当と考えられる示談金を受領することが大切です。不安に感じた場合は、やはり弁護士に相談いただくことをお勧めします。ご自身の車両保険や火災保険に弁護士費用特約というものが付いていれば弁護士費用の負担もなく弁護士に依頼ができます。厄介な手続きも全て弁護士にお任せしてしまえば、気持ちの上でも労力の上でも負担が軽くなりますよね。アディーレ法律事務所篠田恵里香弁護士(東京弁護士会所属)債務整理、交通事故被害、離婚問題、刑事事件など幅広い案件を扱うアディーレ法律事務所に所属する弁護士。男女トラブル、交通事故問題などを得意分野として多く扱う。また、離婚等に関する豊富な知識を持つことを証明する夫婦カウンセラー(JADP認定)の資格も保有している。外資系ホテル勤務を経て、新司法試験に合格した経験から、独自に考案した勉強法をまとめた「ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた夢がかなう勉強法」(あさ出版)が発売中。また、公式ブログ「弁護士篠田恵里香の弁護道」も更新中。●ブログ篠田恵里香の弁護道●弁護士が教えるパーフェクト離婚ガイド●アディーレ法律事務所HP
2013年11月07日1986年4月26日、世界でも最も悲惨な事件が起きた。チェルノブイリ原発事故、その現場近郊の立入制限区域で撮影された初の映画『故郷よ』が先日公開を迎えた。現在もその過去は消え去ることなく、人々の教訓として、そして傷として爪痕を残す。本作でその舞台となったその事故現場からわずか3キロの場所にあるウクライナ北部のプリピチャ。同じウクライナを“故郷”とし、そこに生きた女性を演じた女優、オルガ・キュリレンコにその胸の内を語ってもらった。オルガが本作で演じたのは、結婚式当日にチェルノブイリ原発事故で夫を失った女性・アーニャ。主人公とはいえ、本作は女性監督ミハル・ボガニムの長編デビュー作。これまで『007』シリーズでボンド・ガールを務めたこともあり、そして世界的なトップ・モデルとして活躍する彼女が、なぜ無名監督の処女作にオーディションを受けてまで出演したのだろうか?オルガ自身、女優としての自負はもちろんあっただろう。だからこそ「正直ビックリしたわ(笑)」とオーディション当時をふり返る。「最初、脚本を読んで非常に詩的な脚本で魅了されたし、役に惚れこんだの。ミハルは芸術家だと思うわ。それにウクライナで起こった大惨事を扱っていたから。その事件当時、私はすでに生まれていて、小さかったけどニュースになっていたことは覚えていたの。だから、とても親近感を抱いたのよ。でも、製作側からオファーが来ることに慣れてしまっていたから、オーディションをすると言われたときは戸惑ったの(笑)。でも、私が抱いている思いを、役を通して作品に投影できると思ったの」。そんなボガニム監督のこだわりもあってか、「この役を演じなければいけないと強く感じたの」とオルガは作品への、役への思いがさらに強くなったと語る。実際に、資金集めに苦労していることを知ると、自らが製作費を集めるために奔走したほどだ。「この作品は、私にとって特別なプロジェクトで、赤ん坊のようなものなの。悲劇ではあるけど、私の国で起きた出来事がテーマになってるからね。このストーリーは語り継がれるべきなの。『このテーマは話し合われるべき?』、『この作品は上映するべきか?』と地元の人々によく聞かれたけど、毎回『もちろん』と答えていたわ。何か悪いことがあって、怖かったり後悔するようなことが起こると、話し合わずに何も起こらなかったかのように振る舞う人もいるけど、私はそれには反対なの。話し合って、実際に起きたことを人々に伝えなきゃダメなの。同じ過ちや問題を将来繰り返さないためにもね」。女優として、ウクライナ人として、ひとりの女性として、使命を胸に本作を育てたというオルガ。しかし、彼女が「惚れ込んだ」と語るその役柄は、悲劇に飲み込まれ葛藤や恐怖に苛まれる続ける女性だ。そこには“事件の傷”そのものとしての意味も孕んだ難役だった。「こういった悲劇的な大きな出来事を経験したという人を、私たち経験しなかった者が“自分だったらどうだっただろう”と考えるのは非常に難しかったわ。何故かというと、彼らの悲しみや苦しみやそのほかにも沢山の伺い知れないことによって選択肢が決まってくるからなんだと思うの。でも、私が思うにアーニャは未知のことを恐れていたんじゃないかと思うの。彼女は何かいろいろ精神的な問題を抱えていたのは明らかで、例えば人生を恐れていたりそういったことがあったのではないかと思うの。また同じようなこと(大きな悲劇)が起こるんじゃないかと恐れてしまうんだと思うわ」。そして、“ゾーン”と呼ばれる立ち入り禁止地域での撮影を敢行するなど、オルガの言葉の通り「語り継がれるべき」物語であるべく、可能な限りリアルな状況で行われた。その一つに、被爆したために髪の毛が大量に抜け落ちるというシーンがあるが、“美”を追求するモデルでもある彼女にとってはかなりの恐怖体験だったのだとか。「とってもリアルに撮影しようと、髪の毛の中にニセの毛を入れておいて、自然に髪の毛が落ちるように撮ったの。だから、手の中に抜けた毛がいっぱい落ちたりして本当にかなり恐ろしいシーンだったわ…。でも、それはスーパーモデルでも銀行員でも教師でも誰でも、非常にこのシーンというのはかなり恐ろしい瞬間だと思う」。そして、この問題は2011年に起きた東日本大震災をきっかけに、教科書に載っている海の向こうの悲劇ではなく、ここ日本でも“起こり得る”事件なのだと思い知らされた。今回の日本での公開を受けて、オルガは最後にこんな言葉でインタビューを締めくくった。「人間というのは、最後には“生きる”ことしかできないんだと思います。人生というのは先に進んでいくものなので、希望を失わずに、どうにかなる、うまくいくと信じていくしかないと思います。ただ、私に言えることと言えば、このようなことが起こらないように祈りましょう」。(text:cinemacafe.net)■関連作品:故郷よ 2013年春よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開
2013年02月09日航空事故に遭遇する確率は、自動車に乗って事故に遭う確率よりも断然低く、現代の航空機は非常に安全性の高い乗り物だ。しかし、過去には教訓とすべき重大アクシデント(インシデント)も起きている。ここでは航空ジャーナリストで、数々のテレビ番組で航空機の解説を行っている筆者が過去の航空事故の原因を紐解き、その後さまざまな安全対策が講じられた実話を紹介しよう。ロンドンをたったブリティッシュ・エアウェイズ9便(BA9)は、乗員15名、乗客248名を乗せてパース(オーストラリア)に向かう長距離フライトだった。機材はボーイング747、通称「ジャンボ」。経由地のクアラルンプール(マレーシア)を離陸した約1時間半後、突然4つのエンジンが全て停止した――。1982年6月24日に発生した、重大な航空インシデントである。インドネシア上空1万1,300mを順調に夜間飛行していたBA9は、24日21時半すぎ(現地時間)、コクピットの窓から奇妙な閃光が見えた。レーダーには何も映っておらず、雷雲ではないことは明らかだった。機長が機内の空調ダクトから煙が出ていることを確認し、機内での火災発生も疑われた。するとエンジンが点滅するように白く光っていたのだ。コクピットクルーは最初、何が起こっているのか分からなかった。直後、第4エンジンの出力が低下したため、エンジン消火の手順により停止させた。機長はすぐに残りのエンジンで、近くの空港に緊急着陸する決心をした。しかし、続いて第2エンジン、第1エンジン、第3エンジンの順に全てが停止してしまった。安全性を考慮して4つもエンジンを装備しているジャンボが、その全ての出力を失うという事例は、今までにほとんどない。機長はエンジン再始動を何度も試みたが、出力を失ったBA9の高度は下がる一方だった。洋上への不時着も、機長は覚悟していた。全エンジン停止から12分経過、高度3,400mまで降下した時、第4エンジンが再始動したのである。その後、エンジンは次々とよみがえった。第2エンジンは相変わらず不調だったため3つのエンジンで高度と速度を保ち、機長はジャカルタ国際空港まで引き返し、22時25分、緊急着陸に成功した。エンジン停止の原因は、火山灰を吸い込んだことだった。ジャカルタ南東160kmにあるカグングン山が噴火し、その噴煙がインド洋まで達していたのだ。幸い降下して低高度に達すると、噴煙から抜け出すことができ、エンジン内部に詰まっていた火山灰が剝がれ落ちたと見られる。そして再始動が可能になった。まさに危機一髪だった。暴風雨や積乱雲といった目に見えやすい自然現象であれば、早期に発見し、それを回避することが可能だ。しかし、火山灰は大気中に浮遊する細かいちりで、レーダーに映らない。そのため、気象観測データをもとに、噴煙が舞い上がっている高度と風向から飛散区域を予測しなければいけない。パイロットは、お客さんを乗せている以上、定刻通りのフライトを望んでいるため、可能な限り迂回するルートは避けるが、安全のためには早めに飛行ルート変更の決断が不可欠となる。BA9便の教訓は、「夜間は特に危険」ということだ。気象条件がよければ、舞い上がる噴煙を昼間ならコクピットの窓から「障害物」としてパイロットが視認し、事前に避けられる。しかし夜間の場合、特に月の光もない洋上ではまったく見えなくなる。気象データは、リアルタイムではない場合も多く、刻々と変わる状況は現場でないと分からない難しさがある。2010年4月14日にはアイスランドで大規模な火山噴火が発生し、ヨーロッパ大陸上空に広く噴煙が滞留した結果、多数の航空便が欠航、「空の交通」が麻痺する事態となった。この時の火山灰は上空1万6,000kmに達し、ほとんどの航空路の高度と重なる。影響は1週間~1カ月以上続き、どのようなルートを飛行してもヨーロッパの空港を発着する便は火山灰を避けられず、安全のためには「欠航」以外の方策はなかった。前記のブリティッシュ・エアウェイズ以外にも、火山灰を吸い込み、エンジンが不調になった事例は過去に存在する。航空機メーカーでは可能な限りエンジンの信頼性を高めているが、空気を取り込んで燃焼させるというジェットエンジンの基本構造は変えられなく、技術面での対策は難しい。大規模な欠航を余儀なくされると、観光、物流など、経済への影響が深刻だ。しかし、「安全」が優先であることは言うまでもない。現代はグローバルな気象観測ネットワークが構築されており、火山情報および火山灰の飛散区域を把握するシステムがある。パイロットはフライト前に、航空路にそうした危険な区域がないかどうかを常に調査し、飛行計画を立てている。また、パイロットが航空路の状況を報告し、次に同じ範囲を飛行する便に対して情報提供する仕組みもある。安全対策としては、噴煙が広がっている危険な区域を避けて飛行ルートを設定するか、それが無理なら「飛ばない」選択肢を講じるしかない。立ちはだかる大自然の壁には、どんなハイテク旅客機であっても、「早期に逃げる」という手段しかないのだ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月14日タイムシェアのレンタカーが流行(はや)っています。安価により簡単にクルマを借りられるのは大変にいいことですが、事故には気をつけたいところです。レンタカーで事故を起こした経験があるかを聞いてみました。調査期間:2012/8/28~2012/8/30アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 1000件(ウェブログイン式)■レンタカーで事故を起こした経験がありますか?はい252人25.2%いいえ748人74.8%事故ったことのある人が約25%。4人に1人がレンタカーで事故を起こしたことがあります。これは率としては高い方でしょう。■どんな事故を起こした?レンタカーでどんな事故を起こしたかを聞きましたのでご紹介します。●擦った擦った!がれきに擦ってしまいました。でも高い保険をかけていたので、弁償はなし!で済みました。(東京都/女性/23歳)こういう時、本当に保険は助かりますよね。ただ、事故を起こすと、保険代が上がってしまうことになりますが。●クルマに傷……人身事故ではないが、車をぶつけて傷をつけてしまった。(徳島県/男性/27歳)さらっと書いていますが人身事故であれば大変でしたよ。レンタカーで人身事故を起こすというのは相当なもんですけれども……。●ミラーが……!?狭い道でミラーをふっ飛ばした。(東京都/女性/27歳)これも車幅感覚に関する事故でしょう。飛ばしたのは左のミラーでしょうね(右ハンドル車であれば)。●追突した!運転していたのは自分ではないが、前の車に追突してしまった。(富山県/女性/32歳)大事に至らないで良かったですね。運転手の前方不注意でしょうか。●山道は車幅が危ない山の中でガードレールにぶつかる。(京都府/女性/29歳)山道は気をつけないと、幅員が減少している場合があります。慣れている人でも危ないですから。●曲がり角で……狭い道の曲がり角で当ててしまった。(愛媛県/男性/31歳)慣れないクルマだと車幅感覚が問題ですよね。左側を擦りがちです。●高速道路でスピン!高速道路の本線に入る前にスピンして側壁に衝突。(東京都/女性/32歳)これも相当危ないです。スピンするほどスピードを出していたのでしょうか?●踏切に進入!?信号待ちで踏切に入ってしまい、遮断機で屋根が少しへこんだ。(東京都/男性/40歳)少しへこんだで済んで良かったですよ。もし電車と何らかの接触事故でも起こしていたら大事でしたよ!●給油に失敗してレッカー移動事故でないのですが、誤って軽油をレギュラー車に入れ、レッカーされました……。(東京都/女性/27歳)すみません、ちょっと笑ってしまいました。借りたのが軽自動車だったので「軽油」だと思ったのでしょうか……。レンタカーは運転に慣れた自分のクルマではありません。より慎重に運転したいものですね。(高橋モータース@dcp)
2012年12月01日