いくら注意をしていても、絶対に起こらないとはいい切れない、交通事故。警視庁の発表では2022年には2610人が交通事故で命を落としています。常に気を付けるべきですが、より意識して注意をすべき時間帯があるのをご存じですか。警視庁によると2017年から2021年までの5年間では、日が沈み始める17時台、18時台、19時台に死亡事故が多く発生しているとのこと。そのため警察庁では、日の入り前後の1時間を『薄暮時間帯』と呼んでいるそうです。さらに『薄暮時間帯』での死亡事故は7月から増加する傾向にあり、10~12月に最も多く発生しています。内閣府大臣官房政府広報室(以下、政府広報室)は、夕暮れ時の交通事故を防ぐために気を付けるポイントをウェブサイトで紹介していました。夕暮れ時に歩行者が気を付けることは?政府広報室は夕暮れ時に、歩行者が気を付けるポイントとして次の3つを挙げています。・道路横断に関する交通ルールの遵守夕暮れ時における横断中の事故に遭わないよう、歩行者は次のような道路を横断するときの交通ルールを守らなければいけません。・横断歩道が近くにあるところでは、横断歩道を横断する。・道路を斜めに横断しない(横断距離、時間が長くなり危険)。※交差点において道路標識等により、斜めに道路を横断できる場合を除きます。・進行中や停車中の自動車等車両の直前または直後を横断しない(左右の見通しがきかず危険)。・歩行者横断禁止(下図参照)の標識により、横断が禁止されている道路を横断しない。・明るい服装で出かけましょう。夕暮れ時の交通事故に巻き込まれないためには、歩行者自身がドライバーから見えやすくする工夫が大切です。夕暮れ時や夜間は、歩行者から自動車は見えても、反対にドライバーからは歩行者が見えにくいことがあります。また、黒など暗い色の服装は、ドライバーから見えにくいので、事故を防ぐためには、ドライバーから見えやすいように、歩行者は明るい色の服を着るなど工夫をすることが重要です。・反射材用品・ライトを活用しましょう反射材は、受けた光を、光が来た方向に強く反射する素材をいいます。反射材用品には、靴や杖、カートにつけるシールやキーホルダーのほか、足首・手首のバンド、たすきなど様々なものがあります。このほか、あらかじめ反射材が組み込まれた靴、衣類、バッグなどもあります。また、歩行者がライトを活用することも効果的です。反射材用品・ライトは、ドライバーなどに早めに自分の存在を知らせることができますので、自分の生活スタイルに合わせて活用しましょう。政府広報オンラインーより引用歩行者の法令違反によって起こる事故は珍しくないとのこと。基本的なことですが、自分の命を守るために交通ルールの順守はとても重要です。気を付けすぎて損をすることは決してありません。被害者にも加害者にもならないよう、常に注意をしながら生活をしましょう。[文・構成/grape編集部]
2023年06月19日『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』など数々のヒット作を手がけてきた西浦正記監督が、Netflixのオリジナルドラマシリーズ『THE DAYS』でメガホンをとった。これまで多くの作品を演出してきた西浦監督は、本作でこれまでの手法やセオリーをあえて封印した。「この題材と向き合うには、挑戦しなければならないと思った」と振り返る西浦監督と制作チームが本作で目指したものとは?本作が描くのは、2011年3月11日に起こった東日本大震災によって未曾有の被害を受けた東日本一帯と、福島第一原子力発電所の人々の物語だ。大きな揺れと津波によって全電源を喪失した福島第一原発は、原子炉の制御ができなくなり、作業員たちは暗闇の中で対応を迫られる。計器類は機能せず、放射能がどれだけ漏れているのかも分からない中で、作業員、そして彼らを束ねる所長たち、電力会社の本社の社員、そして総理官邸は終始、緊迫した状況に置かれる。あのとき、現場や官邸はどのような状況だったのか?膨大な資料を集め、あの日々=THE DAYSを全8話で克明に描き出している。本シリーズでは中田秀夫監督が2つのエピソードを、西浦監督が6つのエピソードを担当。西浦監督は前述の『コード・ブルー』をはじめ、『救命病棟24時』や『連続ドラマW フィクサー』などヒット作を多数演出しており、本作の企画、脚本、プロデュースを手がけた増本淳氏とはこれまでも繰り返しタッグを組んできた。しかし、本作は“これまでどおり”が通用しない作品だったようだ。「撮影をするなどの実質的な意味でも、スタッフ・キャストの精神的な意味でも“暗闇と瓦礫の中を延々といく感覚”になるだろうから、本当に大変な撮影になるだろうし、相当な覚悟が必要だと思いました。それに私はテレビの地上波のドラマを多く監督してきましたから、どうしても観ている方にサービスしたくなる。でも、この作品ではそれはできないし、やってはいけない。この作品とどう向き合うのか……考えました」この作品は実話を基にしており、何よりも“あの日、あの場所で何があったのかを可能な限り忠実に伝えたい”という明確な願いがある。エンターテイメント的なサービスが入る余地はまったくない。監督が語るとおり、撮影は“暗闇と瓦礫の中をいく”ものになることが予想できる。「そうなんです。だから、そう思ったときに、地震や津波によって起こった不幸な出来事を描くよりも先に、あの日、あの場所にいた方が何を感じたのか?どう行動したのかを自分自身が感じないことには何もできないと思ったんです。つまり、この作品では徹底して“当事者の目線”になってつくっていくしかないと考えました」通常の映画やドラマでは監督や演出家が作品全体のバランスを見てプランを立て、カメラ位置なども含めた“語りの位置や視点”を構成していく。しかし、本作で西浦監督はキャスト、スタッフと共に“当事者の視点”になることを選んだ。「通常の作品であれば、台本のこのポイントで“フリ”があって、ここで盛り上がって……と考えますよね。でも、この作品ではそのやり方を捨てました。撮影現場で自分も“当事者の目線”になって、そこで自分が何を感じ、何を思うのか?それをいかにしてキャストとスタッフに伝えていくか?その方法しかないと思ったんです。今回集まってくださったキャスト、スタッフは本当にすごい方ばかりなので、私の想いをすぐに理解してくださいましたし、撮影をする中ではいつも台本に書かれている先の展開よりも“いま感じていること”を大事にしようと話し合いました」役者には“キャラクター”というより“時間”を演じてもらった監督が指示を出して演出をするのではなく、そこにいる全員で一緒に暗闇と瓦礫の中を進み、そこで得た感情や表情、光景を記録していく。そのためにスタッフは徹底して“全電源を喪失したあの場所”を描くことに力を注いだ。「通常のドラマや映画では、暗闇のシーンであっても照明をあてて、暗闇として撮らないことが多いんです。もちろん照明部はそこにセットがあれば照明をあてるでしょうし、今回のセットは背景として魅力的です。でも、この作品では暗闇にいるときの見えない恐怖、名づけようのないもの、得体の知れない怖さを描きたかった。だからシーンによっては役者さんが持っている懐中電灯しか光のない場面もあります。それができたのも俳優さんの理解あってのことですし、増本プロデューサーも、スタッフもこれまでに一緒にドラマをやってきた人たちなので。このチームだからできたと思っています」闇の中で自分がどこにいるのかも分からず、原子炉がどのような状態にあるのかも把握できない。ひとつ判断を間違えば、対応が数分遅れてしまえば原子炉が爆発するかもしれない。そんな圧倒的な緊迫感と混乱、そこに置かれた人間の表情。本作ではその“瞬間”を容赦なく描き出していく。「俳優さんに“お願いする”というよりは“一緒に歩く”という感覚ですから、必要な道具を置いて、役者さんに説明して、カメラを回して“その時”を待つ、という感じでした。ただ、待つことの意味のある撮影だったと思います。無駄に待っている感覚がまったくなかったですし、ここまで時間をかけてその一瞬を待つことができたのも、Netflixさんとワーナーブラザースさんがタッグを組む、規模の大きな現場だったからだと思います」『THE DAYS』にはもちろん、物語はある。最初のエピソードの冒頭で事故が発生し、次から次へと予想外の事態が起こり、人々の想いや行動は闇の中ですれ違い、時に衝突する。その緊張感は最後のエピソードのラストシーンまで途切れることはないが、すべて観終わったときに本作が“物語”や“キャラクター描写”ではなく、極限状態に置かれた人間の“一瞬の表情”の積み重ねで出来上がっていることに衝撃を受けるはずだ。「役者さんには“キャラクター”を演じるというよりは、“時間”を演じていただいたように感じています。そこにいた時間に何を感じ、何をしたのか?を演じてもらう。キャラクターを演じたのであれば、そこには時代性や、演じた俳優の固有の名前が残ってしまうかもしれません。でも、これからずっと先になって、演じている俳優の名前を知らない人が観ても、ここにある時間や、そこで俳優が発したエネルギーは感じてもらえるものになったと思います」自分の中にある“定型”や“成功のパターン”をあえて捨て、作品世界に自らを浸してカメラを回した西浦監督は「かなりの決断だったし、これまでにはなかった作品でした」と振り返る。「でも、この題材と向き合うには、挑戦しなければならないと思ったんです。原案になった本や資料、脚本を読むと、どんどん苦しい気持ちになってくるし、そんな中で“何とかしなければならない”と行動する人たちの気持ちに自分もなってくるんです。そうなったら、物語の展開の強弱みたいなことは考えずに、一緒に“暗闇と瓦礫の中をいく”、それしかないと思いました」撮影:源賀津己<作品情報>『THE DAYS』Netflixにて世界独占配信中
2023年06月16日「福島第一原発1号機の圧力容器が、地震で落下・倒壊する可能性があります。そうなれば大量の放射性物質が飛散し、周辺地域の方々は避難する事態になりかねません」そう懸念を示すのは、原子力資料情報室で原発事故問題の究明に取り組んでいる上澤千尋さん。じつは、福島原発事故でメルトダウンした1号機で、原子炉の圧力容器を支える“ペデスタル”という鉄筋コンクリート製の円筒形の土台(直径約6メートル、厚さ約1.2メートル)が、大幅に損傷し、鉄筋が露出していることが、今年3月の東京電力による水中カメラでの内部調査で明らかになった。今後、原子炉が地震に耐えうるかどうかが問題になっている。これに対し、4月、東電は特定原子力施設監視・評価検討会で次のように簡易な見解を示した。〈1号機の圧力容器の周りには“周辺構造部材(支え)”があるため、900ガル(震度7以上)の揺れでも倒壊する恐れはない〉しかし、5月24日に開かれた原子力規制委員会では、委員たちから、「(東電の評価は)非常に楽観的。大丈夫とは言えない」といった厳しい意見が相次いだ。「東電は、〈’22年3月に福島沖で起きたマグニチュード7.4の地震などにも耐えたから〉というだけで、こうした評価を出しているんです。つまり、“臆測”にすぎません」(前出・上澤さん)要するに、次に起きる地震に耐えられる保証は一切ないのだ。元三菱重工の技術者で、伊方原発3号機の建設機器班長を務めた森重晴雄さんも東電の評価は次のような“噓”があると指摘する。「東電は、〈“周辺構造部材”があるから圧力容器が倒壊することはない〉と言っていますが、周辺構造部材は、作業員が定期点検などに使用する足場にすぎず、重さ440トンもの圧力容器が寄り掛かれば外側の格納容器を突き破り、放射性物質が放出されてしまいます」■圧力容器が使用済み燃料プールに……さらに、東電は〈圧力容器が落下する可能性はあるが、インナースカートという鉄骨に阻まれ30センチほどの落下で留まる。圧力容器に大きな破損は生じず、周辺の公衆に著しい被ばくのリスクは与えない〉と主張しているが、森重さんは「ごまかしだ」と続けた。「30センチも落下したら大惨事になる可能性があります。圧力容器は真っすぐ落ちるわけではなく、支えているペデスタルのコンクリートの欠損が大きい側に傾いて落ちる可能性が高い。ちょうどその方向には、いまだ取り出せていない392体の使用済み燃料が入ったプールがある。傾いて倒れた圧力容器の上部がプールを直撃する恐れは拭えません」使用済み燃料が破壊されたら、周辺は致死線量になって近づけなくなる可能性が高いという。「その結果、今現在も継続的な注水によって安定を保っている燃料デブリも冷やせなくなります。2号機にも615体の使用済み燃料が残っていますから、冷やし続けられなくなれば次々と放射性ダストが空気中に出てしまうでしょう」(森重さん)そうなると、12年前の福島原発事故より、さらにひどい結果に。「福島県内はもちろん、首都圏全体が避難エリアになってしまう可能性も拭えません」(森重さん)燃料プールの直撃を免れたとしても、被害は大きいと前出の上澤さんも続ける。「かりに圧力容器が落下するだけだとしても、地震の揺れによって、土台のペデスタルには上下左右から大きな力がかかり、ぐしゃっと崩れるはず。そうなれば、30センチの落下では済まないどころか、圧力容器の破損が大きくなり、大量の放射性物質のチリが放出される危険があります」■周辺住民に危険の周知を!東電に、こうした専門家らの意見をぶつけたところ、次のような回答があった。「格納容器の内部調査において、ペデスタル内外の詳細目視調査を行っており、インナースカート(ペデスタルの約1メートルの高さまで埋め込まれている鉄筋)に有意な変形は確認されておらず、露出している鉄筋についてもたわみ・変形は確認されておりません。かりにペデスタルの支持機能が失われたとしても、圧力容器の水平移動(傾き・倒壊など)は周辺構造部材に制限され、限定的に留まると考察しており、使用済み燃料プールに直撃することはないと考えています」「考察」に「考え」。根拠の薄い楽観論だが、事故が起きてからでは遅い。ペデスタルを補強するなど、なにか打つ手があればよいが、炉心周辺は人が近づけば死に至るほど放射線量が高い。そのため原子力規制委員会では、「万が一のことが起こった場合、いかに放射性物質の放出を抑えるか」という対処法を講じるよう東電に求めている。「心配なのは、倒壊した場合の作業員や周辺住民の被ばくです。住民らにこうしたリスクがあることを伝え、ハザードマップなどを作成して、適切な避難計画を立てるべきです」(上澤さん)3.11のときのように、“想定外だった”ではもう済まされない。
2023年06月08日歯ブラシ事故の再現映像歯ブラシ事故の衝撃がどのくらい強力かご存知でしょうか?毎年6月4日~10日の「歯と口の健康週間」にあわせ、東京消防庁の公式Twitterアカウントが、歯ブラシ事故の再現実験映像を公開し、注意を促しています。※動画を閲覧できない場合はこちらからご覧ください毎年30件以上の事故が発生東京消防庁管内では平成30年~令和4年までの5年間において、5歳以下の乳幼児182人が、歯みがき中に歯ブラシで受傷した事故によって救急搬送されたと公表しています。[*1]なお、この人数(下図)は東京消防庁管内での集計となるため、日本全国ではもっと多くの事故が発生していることが予想されます。1〜2歳はとくに注意事故がおこった年齢では、1歳が最も多く73人、次いで2歳が54人となっています。[*1]1〜2歳の子どもに歯磨きをする際はとくに注意が必要だと考えられます。75%以上が「歩いたり、走ったりして転倒」事故の原因では、「歩いたり、走ったりして転倒」が75.8%で、最も多くなっています。[*1]その他の理由は「人や物とぶつかる」「踏み台等から転落」など。子どもの歯磨き中に保護者が付き添って見守ってあげることで、多くの歯ブラシ事故は防ぐことができます。「入院の必要あり」が15%以上歯ブラシ事故による受傷では、入院の必要がある中等症以上が29人(15.9%)を占めています。[*1]歯ブラシという身近なアイテムの危険性を改めて考えさせる結果となっています。事故を未然に防ぐ3つの対策多くの歯ブラシ事故は未然に防ぐことができます。以下の3つの対策を心がけることにとって身近な歯ブラシ事故からお子様を守ってあげましょう。---------------------------✅床にすわって歯みがきをする✅保護者の目が届く範囲で歯磨きをする✅いす、踏み台等に乗って歯みがきをしない---------------------------(マイナビ子育て編集部)参考[*1] 東京消防庁HP「乳幼児の歯みがき中の事故に注意!」
2023年06月06日皆さんは、交通事故に遭ったことはありますか?今回は「事故で大金を手に入れた男」を紹介します。イラスト:あしたのLaw「事故で大金を手に入れた男」主人公は大学4年生で、就活の真っ只中。しかしなかなか内定をもらうことができず、焦っていました。そんなある日、自転車に乗ってバイト先へと向かっていると、タクシーに轢かれてしまいます。運転手は大焦り出典:あしたのLaw運転手は慌ててタクシーを降り「大丈夫ですか?」と心配しますが、主人公は激怒。しかしとっさに悪知恵が働いた主人公は、画面が割れていたスマホを事故のせいで割れたことにし、運転手から30万円の示談金をもらったのです。味を占めた主人公は、この後も同様の手口で車に当たるふりをし、示談金を稼ぎました。ところがある日、弁護士が乗った車をターゲットにしてしまったことで事態は一変。警察沙汰に発展したのでした…。当たり屋行為をした結果…身の危険を冒してまで、違法な手口でお金を稼ごうとした主人公。警察沙汰に発展したことで、きちんと反省してほしいものですね。※YouTube動画 法律監修:ベリーベスト法律事務所※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2023年06月01日福島第一原発事故を題材にしたNetflixシリーズ『THE DAYS』の完成披露ワールドプレミアが5月30日、都内で行われ、主演の役所広司が出席。福島第一原発の吉田昌郎所長を演じ「お亡くなりなった方やご遺族、故郷をなくした皆さんがいる中で、実際に起きた原発事故をドラマにしていいんだろうかと躊躇した」と葛藤を明かし、「プロデューサー(増本淳)とお話し、あの日、何が起こっていたのか、伝えるべきだと。廃炉に向けて、伝えることがたくさんあるはずだという思いを聞いて、参加したいと決断した」と振り返った。役所広司全8話からなる本作は、入念なリサーチに基づき、3つの異なる視点から事故を克明にとらえた重層的なドラマ。「あの日、あの場所で何があったのか」を、政府、会社組織、そして原発所内で事故に対峙する者たち、それぞれの視点から描いた。改めて「全員で力を合わせて、志をもって作った作品」だとアピールする役所は、「当時の記憶や恐怖心が忘れられつつあるんですけど、こういう時代だからこそ、エネルギーのことを考えていかなければいけないし、一人ひとりが考えて投票もしないといけない」と本作が投げかけるメッセージの重要性を強調。「もう一度、あそこに立ち返って考えていただければ」と訴えかけた。役所といえば、第76回カンヌ国際映画祭に出品された映画『Perfect Days』(ヴィム・ヴェンダース監督)で、日本人2人目となる男優賞に輝き、現地から“凱旋帰国”したばかり。「昨日、帰ってきました。皆さんの応援、カンヌにも届いていました」と感謝を示し、「ちょっと、名前(映画のタイトル)が似ていますけど」と照れ笑いを浮かべていた。この日、行われたワールドプレミアには役所をはじめ、事故発生現場に最も近い1・2号機当直長を演じた竹野内豊、福島第一原発から225キロ離れた首都・東京から陣頭指揮する総理大臣を演じた小日向文世、真っ先にベントを実行するベテラン運転員に扮した小林薫、夫婦役で共演する遠藤憲一と石田ゆり子、増本淳プロデューサー、西浦正記監督、中田秀夫監督が勢ぞろいし、渾身作の世界配信をアピールした。小林薫遠藤憲一石田ゆり子竹野内は「役所さんと直接ご一緒するのは、1シーンだけでしたが、声ひとつだけで、何か引っ張られるものがあり、助けていただいた」と感謝の意。小日向は「世界の皆さんに観ていただけるのは、初めての経験でワクワクしている。役所さんが(男優賞を)とってくださり、たくさんの人に興味を持ってもらえるのが、良かった」と役所の快挙を祝福していた。竹野内豊小日向文世取材・文・撮影=内田涼<作品情報>Netflixシリーズ『THE DAYS』(全8話)6月1日(木) よりNetflixで独占配信詳細はこちら:
2023年05月30日Netflixオリジナルドラマシリーズ『THE DAYS』が6月1日(木) から全世界で配信になる。本作が描くのは、2011年3月11日から始まる福島第一原発事故の真実。竹野内豊はあの日、中央制御室にいた当直長を演じたが、「精神的に“役者”という気持ちでこの作品に挑むのは失礼だと思った」と言い切る。2011年3月11日、三陸沖を震源とする巨大な地震が日本を襲い、津波の直撃を受けた福島第一原子力発電所は甚大な被害を受ける。全電源を喪失し、全6基のうち4基もの原子炉が制御不能になる中、現場の作業員は決死の対応に挑み、発電所の外では電力会社、政府、そして国際社会を巻き込んだ事件になっていく。対応を間違えれば、日本は壊滅してしまうかもしれない。その時、あの場所で対応にあたった者たちは何を想い、どう行動したのか? 本作は資料や証言を丁寧に集め、再構成し、緊迫するドラマに仕上げた。本作では、実際には複数いた人物を統合してひとりの人物にするなどの脚色はあるが、そこで起こった出来事、その顛末を徹底的に描き出していく。竹野内はキャリアの中で幅広いジャンルの作品に出演し、そこで見せる顔もシリアスなものから、コミカルなものまで様々だが、本作の出演については「正直に言うと戸惑いはありました」と振り返る。「この作品が扱っている題材は、世界的な大惨事で、被害に遭われた方々の気持ちを思うと、安易な気持ちで受けることはできないですし、何よりも大きな責任が伴う作品だと感じました。しかし、本作がNetflixを通じて全世界に配信されると知り、日本だけでなく世界の多くの方々にこの物語を知っていただける、何よりもこの物語を多くの方々に知ってもらいたいと思いました。ですから、ある想いを持ってお引き受けしました」竹野内がこう語るのは、東日本大震災の発生時に自身が感じたことを今も忘れていないからだ。「震災の時は毎日、ニュースを見ていましたから、そこで見た映像から感じることも多かったですし、“自分に何かできることはないのか?”と思っては自分自身の無力さに打ちひしがれると言いますか……当時は自分だけではなく日本中の方が同じような想いで過ごされていたんじゃないかと思うんです。ですから、安易な気持ちで引き受けてはいけない、と思いながらも、このような作品に参加できることの意義をしっかりと感じてお引き受けしました」竹野内にとって本作は数多くある出演オファーのひとつではない。最大の目的は“役を演じる”ことではなく、“この物語を伝えるメンバーの一員になること”だからだ。「そうなんです。この作品の骨格の一部になれたら本当に光栄だという気持ちで挑ませていただきました。ですから、自分以外の出演者の方の演技を観ても本当に考えさせられますし、みなさんの演技ひとつ見ても、そこから感じるものがあります」目の前で起こる状況や瞬間ほんの一瞬にわきあがる真実を逃さぬようにその想いは実際にセットに入り、撮影を重ねていく中でより強くなっていったようだ。もちろん、竹野内は事前の準備やリサーチをしっかりと行っている。彼が演じた当直長は、中央制御室にいる作業員を束ねる管理職のような立場でありながら、自身も技術者で、極限状態にあっても自分の身をかけて事態を解決しようとする強い意志を持つ人物だ。『THE DAYS』で1・2号機の当直長を演じる竹野内豊「当直長のモデルになった方に実際にお会いすることはできなかったのですが、当時、中央制御室にいらっしゃって対応にあたられた遠藤さんが監修として撮影現場にはいらっしゃったので、実際に福島原発でどのような状況下で作業にあたっていたのか、分からないことがあればすぐに質問をして、遠藤さんの話してくださる言葉の中から心理描写の手がかりになるものはないか、ずっと模索していたような気がします」しかし、当直長たちが置かれた状況、その緊張感、混乱は、人間の想像の及ぶ範囲を遥かに超えている。電気が落ちた暗闇の中で、正確な数値も状況も分からぬまま、彼らは“判断をひとつ誤れば爆発”という状況で選択を迫られるのだ。中でも当直長は、電力会社や所長からの要望を受けて、作業員を束ねなければならない。劇中、原子炉内の圧力が上がる中、彼らは手動で圧力を減じるべく作業員を格納容器ベント(排出口)に送り出す。その決断をする人間がどんな精神状態なのか、どのような決意でベントに向かうのか……誰が正確に想像できるだろうか?『THE DAYS』で1・2号機の当直長を演じる竹野内豊「事実に基づく作品ですから、撮影現場は独特の緊張感がありましたし、私だけでなく共演者のみなさんも個々に責任感を感じていたと思います。それぞれが演技について話し合うような時間はなかったのですが、ひとりひとりが役者以上に“人として”この作品に挑む覚悟ですとか想いがあって、それが撮影現場の独特の空気感、良い意味での緊張感につながっていた気がします。この作品で描かれることは、誰もが経験することではないですし、自分の過去の引き出しから使えるものは何もない。ですから、あの制御室にいた役者さんたちの誰もが“自分の演技”というものではない部分で挑まれていた気がしますし、誰もが本番中に真実の瞬間を逃さないように取り組まれていたのではないかと思います。撮影現場は中央制御室の細部に至るまで、ものすごく忠実にリアルに再現されていたので、そういう状況の中に自然とスッと入り込むことができましたし、だからこそなおさら“演じる”とかそういうことではなく、もっと別のものでアプローチしていけたら、という理想はありました」竹野内が語るとおり、極限状態に追い込まれた人間の心の内を完全に想像することも、完全に演じることもできない。しかし、極限状態を可能な限り忠実に体験し、その反応を嘘をつくことなくカメラの前で見せることはできる。『THE DAYS』が描き出す緊迫感や迫力、説得力は、俳優たちの“すべてを包み隠さずカメラの前にさらす覚悟”と“すべての瞬間を逃さずにとらえようとする強い意志”から生まれたのではないだろうか。「(自身が演じた)当直長としては、ベントに作業員を向かわせるわけですけど、それは二度と戻ってこられないかもしれないと分かった上で指示を出すわけです。もちろん、頭では“今すぐにベントに向かわせないと、日本中に被害が広がってしまう”と分かっているのですが、それでも決断を下すことは心情的にとても苦しい。撮影していく中では、とても厳しい瞬間は何度もありましたが、この作品に参加できたことはとても意義のあることだったと思っています」本作は単なる事故の再現や物語化ではない、あの時、あの場所にいた人たちが見た、体験した“真実”が本作には映りこんでいる。それは時に観ているだけで苦しいものかもしれない。しかし、彼らの決断や行動の上に、現在の我々の日常は成り立っているのではないだろうか。「当時、あの場所にあの方々がいたからこそ、今私たちはこうして東京で生活することができるわけです。そのことを考えると、精神的に“役者”という気持ちでこの作品に挑むのは失礼だと思ったんです。だから、この作品での自分の役割は“演じる”ことではないと思いましたし、私だけでなく出演者の方々それぞれがきっと自分と同じような想いで作品に挑まれていたのではないかと思います。だから……うまく言葉にできないのですが、目の前で起こる状況ですとか瞬間、ほんの一瞬にわきあがる真実を逃さぬようにする。それしかできないと思って挑みました」撮影:源賀津己ヘアメイク:須田理恵スタイリスト:下田梨来<作品情報>『THE DAYS』6月1日(木) よりNetflixにて世界独占配信
2023年05月26日Netflixのオリジナルドラマシリーズ『THE DAYS』が6月1日(木) から全世界で配信になる。本作は、2011年に起こった福島第一原発事故の真実を描く作品で、本作の企画・脚本・プロデュースを手がけた増本淳はこう力説する。「あの場所で起こったことは、終わったことではありません。まだ“続いている”話なんです」。『THE DAYS』の企画・脚本・プロデュースを手掛けた増本淳氏2011年の3月11日に起こった大地震と津波は、東日本一帯に甚大な被害をもたらし、福島第一原発は全電源を喪失。全6基ある原子炉のうち、4基が制御不能になった。あの日、あの場所にいた人たちは何を目撃し、何に立ち向かったのか?本作はあの日々=THE DAYSの物語を克明に描き出していく。『THE DAYS』本予告企画・脚本・プロデュースを手がけた増本は、かつてフジテレビに所属し、ドラマ『コード・ブルー ドクター・ヘリ緊急救命』や『はだしのゲン』『リッチマン、プアウーマン』など数多くのドラマを手がけてきた。そして、2019年にフジテレビを退社し、最初に向き合ったのが、本作『THE DAYS』だ。「自分はいつもドキュメンタリーとエンターテインメントの交差点にいたいと思ってやってきました。テレビ局にいるとドキュメンタリーの企画はまず通らないんです。“それ、視聴率取れないだろ”って言われてしまいます。スポンサーは宣伝のために高い広告料を払っているわけですから、それは仕方がないことです。そこで例えばですけど“救急医療”というテーマがあったとします。救急医療では場合によっては運ばれてきた方の6割から7割の方が亡くなってしまう。この現実をどうやって伝えようかと考えたときに、ドキュメンタリーにすると“視聴率がとれない”って言われますし、ドラマにすると人が助かる場面ばかり描いて、感動的な音楽をかけて盛り上げろって言われてしまいます(笑)。でも僕が伝えたいのは“運ばれてきた患者の3人に2人は助からない。しかし最後の1人は助けられた。果たしてそれは喜べることなのか”という現実です。そこで、この話をエンターテインメントにしたらどうなるのか考えるわけです。それまでの医療ドラマでは毎週、難病奇病の患者がやってきて、医師たちは力を合わせ成功率2パーセントの手術を毎週必ず成功させます(笑)。でも、自分の考えたドラマでは、運ばれてくる人のほとんどを救うことができない。それでも、医師たちは前を向いて頑張っていく。それがドラマ『コード・ブルー』の始まりでした」結果として2008年7月に始まった『コード・ブルー』は大人気を獲得。シリーズ化され、2018年には劇場版も公開された。「そのときから、そのままでは多くの人に観てもらえない問題を多くの人に観てもらえるようにする“橋渡し”をするのが自分の役目かもしれない、と思うようになりました。そして当時から向き合いたい題材として“3.11”がありました。3.11は、多くの人にとって振り返ることがつらく、余暇の時間を割いて映像を観よう、文章を読もうと思ってもらうことが困難な題材です。だからこそ、この物語を多くの人が観たい、観てもいいと思ってもらえるものにして世の中に送り出したい、その可能性があるし、挑戦してみたい……それが『THE DAYS』の始まりでした」当事者たちが置かれた状況まで含めてできるだけ忠実に伝えたいそこで増本は、門田隆将が事故の関係者に徹底的に取材して書き上げたノンフィクション『死の淵を見た男―吉田昌郎と福島第一原発』を原案に、事故調査報告書や当時の福島第一原発の所長だった吉田昌郎氏への聴取記録(吉田調書)をベースにしながら、脚本作りを開始した。いつもと変わらない3月のある金曜日。福島第一原発で勤務にあたっていた人々は強烈な揺れに襲われる。その後、津波が発電所を襲い、4基の原子炉の冷却装置は機能を失う。全電源を喪失し、暗闇に放り込まれた作業員たちは自分たちがどのような状況に置かれているのか正確に把握することもできないまま対応を迫られる。一方、電力会社もまた事態の全容を把握することができず右往左往し、マスコミの報道が加熱していく中で政府も対応に苦心する。刻一刻と状況は悪化し、次から次へと難局が訪れる中で、彼らはどう行動したのか?その根底にはどのような想いがあったのか?本作の概要はこれまでも繰り返し報道されており、過去にはこの事件を扱った映画や番組も制作された。しかし、本作はそれらの作品とはまったく異なるコンセプト、スケール、そして作り手の想いで制作が進められた。増本が本作にあたる上でまずあったのは、“事件後の報道や検証への違和感”だったようだ。「福島第一原発の事故を検証する番組はこれまでに山ほど作られており、そこでは“こうすればもっと被害は小さかった”“このようにしておけば事故は起こらなかった”という話がたくさん出てくるのですが、当時の様子をちゃんと捉えているかというと、そうではないと思いました。それらの番組で語られていたことの多くは“机上の空論”と言いますか、冷静にテーブルで考えれば、そのような結論になりますよね、というものがほとんどでした。だからこそ、僕たちの作品では、当事者の方たちが置かれた状況まで含めて、できる限り忠実に伝えたいと思ったんです」あの場にいなくてよかったと思わせるくらいでないと、この物語は伝えられないもちろん、ここで起こった出来事は多くの人が関わっており、残された資料も膨大だ。そのすべてを映像化することはできない。しかし、増本は丁寧に資料を読み込み、“事実”をベースに脚本を書き進めた。ポイントは全8話、約8時間のドラマが常に緊張感を持って進んでいくことだ。物語の視点は発電所内、電力会社の対策室、政府と切り替わっていくが、第1話の冒頭で地震が発生し、その後は最後の最後までまったく緊張感が途切れることはなく、登場する人々は常に“極限状態”に置かれ続ける。通常のドラマであれば、全話を視聴した後に冷静に振り返ると“このシーンは本当に必要だったのか?”と思うことがあるかもしれない。しかし、本作では物語を構成する要素、そこにいる登場人物たちの描写を徹底的に厳選し、本当に必要なシーンだけで全8話が構成されている。すべてを観終わって振り返っても“無駄なシーンや展開”がないことに驚くはずだ。「通常のドラマですと“箸休め”的なシーンがありますよね。先ほど名前の出た『コード・ブルー』では、必ず食事をするシーンがありました。みんなで食事をしながら、少しトーンを変えて、それまでに起こった出来事や人物名を整理、おさらいするんです。でも、『THE DAYS』で観ている方に体感していただきたかったのは、あの場にいた人たちの精神状態なんです。ずっと明かりのない暗い場所にいて、常に生命の危機にある状況でした。後になって振り返れば、圧力が上がっているなら弁から抜けばいいし、温度が上がっているなら水を入れればいいんだと分かりますけど、あの段階では圧力が上がっているのかいないのかも分からない、温度が上がっているのか下がっているのかも分からないのはもちろん、そもそも目の前の原子炉が今どうなってるのか皆目分からず、ひとつ間違えると爆発するかもしれない。そんな状況下だったわけで、そこにいる人がまともな精神状態で正しい判断を下すのは相当に厳しい要求です。ですから、この作品では、あの場所にいた人たちにそれだけの負荷がかかっていたんだということを視聴者にまず伝えたいと思いました。この状況を正しく伝えることができれば、検証番組や検証本に書かれているようなことが、かなり現実と乖離していると視聴者の方たちに感じていただけるのではないかと。検証番組で語られたことは、安全な明るい場所で集められるだけの資料を集め、それらをゆっくり読んで考えたこと。でも、実際の彼らは暗闇の中で、圧倒的にストレスフルな状況の中で判断しなければなりませんでした。このことを伝えるためには、“箸休め”はない方がいい、観ている方が張り詰めた緊張で疲れを感じるような展開にすべきだと思いました。これだけ重い題材を、これだけの密度で描くと、観ている人が離脱してしまうのではないか?という恐れはもちろんありました。でも、手頃な重さ、観やすさでこの物語をくくってしまうと、伝えるべきことが伝えられなくなってしまう。観続けるのにエネルギーがいる、あの場にいなくてよかったと思わせるぐらいの表現でないと、この物語は伝えられないと思ったんです」すべての登場人物の“外での顔”は作品の中では見せない増本が語るとおり、本作の観客は劇中の登場人物たちと同じように混乱の中に放り込まれる。自分がどのような状況にいるのかも正確に把握できず、危機や新たな問題が容赦なく舞い込み、決死の覚悟で行動するも、各所の思惑は時にすれ違い、ストレスは増していく。あの時期、私たちは発電所の“外側”から事態を見守っていた。しかし、本作で観客は発電所内の闇の中に足を踏み入れることになる。出口はまったく見えない。「脚本を書く上で、もうひとつこだわったのは、すべての登場人物の“外での顔”は作品の中では見せない、ということでした。通常であれば、家族との回想シーンを入れたりします。でも、この作品では“あの場所で起きたこと”がすべてですし、他のシーンを入れてしまうとホッとしてしまうというか、緊張感を途切れさせてしまいます。ですから登場人物を説明するためにエピソードを追加するのではなく、人物のちょっとした動きだったり、何か言われたときの言い返し方だったり、そういう動きと反応の積み重ねでキャラクターを伝えていきたいと思いました」確かに未曾有の危機が訪れている状況で、日常的な話をしている時間や余裕はない。そのため、本作ではちょっとした仕草や動き、相手のセリフを受けたときの表情の微細な変化で“登場人物の内面”が表現できる俳優が集うことになった。役所広司、竹野内豊、小日向文世、小林薫、音尾琢真、光石研、遠藤憲一、石田ゆり子ら、本作では名優たちの何か言った“後”、何かを聞いた“後”の表情までしっかりと描きだされる。「通常、演技のうまさって“上手にセリフを言うこと”を指して言われることが多い気がするんですが、今回、集まってくださった方々は“何も言わなくても伝わる”うまさのある方ばかりです。『THE DAYS』はいわゆるドラマチックなセリフはほぼ皆無で、業務上のやり取りばかりです。確かな演技力のある方にご出演いただいたことで、セリフがない部分で感情や物語を伝えることが可能になったと思います」これは12年前の事故の話ではなくまだ“続いている”話なんですこの作品はワーナー・ブラザース映画が製作を手がけ、Netflixが全世界に配信する。つまり、テレビのようにある日に放送されて終わりではなく、配信やブルーレイでいつでも観られる状態にある。本作は数年後にも観客を獲得することになるだろう。いつか“あの震災を知らない子どもたち”が大人になって本作を観るかもしれない。「確かにそう思います。(スティーヴン・ソダーバーグ監督がパンデミックを題材にした)『コンテイジョン』は、公開された当時はそれほど大きな話題にはなりませんでした。でも、2020年に新型コロナが流行するとともに、すべてを予見していたんじゃないかと思えるような映画として配信で注目を集めました。だから『THE DAYS』も何年も先にまた注目されることがあるかもしれないですよね。ここで描かれている話は、日本であっても、ある地域の人にとっては“もう終わったこと”なのかもしれません。実際、10年以上前にあんなことあったよねぇ、あのときどうしてた?という思い出話になっていたりしますし、記者の方たちにもなぜ今さらと尋ねられたりします。でも、本当にこの話はこれまでにちゃんと語られてきたのでしょうか?今日も福島第一原発では廃炉作業が行われていますが、そこで何人の方が働いているのか知っている方がどれだけいるでしょうか?多いときには7000人ぐらいの方が働いていたそうですが、現在でも約3000から4000人の方が働いています。そして、それはいつ終わるのか分からず、まだ何万人もの方が自分の家に帰ることができないままでいます。これは12年前の事故の話ではなく、まだ“続いている”話なんです。それを配信やブルーレイ/DVDというかたちでドラマとして置いておけば、ときどき考えてもらえる。そうなれば、この物語を作った意義はあるんじゃないかなと思います」本作は、口当たりのいい作品ではない。冒頭から最終話のラストまで緊迫した時間が切れ目なく続く。しかし、これこそがかつて日本のある場所で起こり、現在も続いていることなのだ。そこにいた人々の行動と想いは本作を通じて、これからも世界中の観客が知り、考えることになるだろう。<作品情報>『THE DAYS』6月1日(木) よりNetflixにて世界独占配信
2023年05月24日福島第一原発事故を題材にしたNetflixシリーズ『THE DAYS』で主演を務める役所広司のコメントが到着した。全8話からなる本作は、入念なリサーチに基づき、3つの異なる視点から事故を克明にとらえた重層的なドラマ。「あの日、あの場所で何があったのか」を、政府、会社組織、そして原発所内で事故に対峙する者たち、それぞれの視点から描いた実話に基づく物語だ。事故当時の福島第一原発所長をモデルにした主人公・吉田所長を演じた役所は、全電源喪失、4基の原子炉の暴走というチェルノブイリさえ経験しなかった未曾有の危機に対峙する現場リーダーの信念、焦燥感、責任の重さを、多面的かつ人間味豊かに体現。「実際に起こった大事故で、けがをした方、亡くなった方、故郷をなくした方がいらっしゃる中、しかも、事故の収束の目処も立っていない中でドラマ化して大丈夫だろうかという不安はありました」とオファーを受けたときにはためらったと率直に語っている。しかし、「脚本も手掛けたプロデューサー(増本淳)から“あの日、あの時、何が起きていたのかを丁寧に描いて、世界中の人に伝えるべきではないか”“これからも廃炉に向けて世界中が注目するだろうから、描き続けたい”との思いを伺って、是非、参加したいと思いました」と、この事故は終わったわけではなく、今も続いている事実を忠実に伝えたいというプロデューサーたちの思いに共感し、出演を決めたという。今回の役を演じるにあたって、「原作を始め、いろんな本、資料を頂き、吉田所長の実際の映像、声を見聞きしながら、あの状況下でどんな心の状態だったのかを感じることから始めました。描かれるのは1週間くらいの話ですが、その間、吉田所長たちはちゃんとした食事もできなかっただろうと思い、ラストに向けて徐々に体重を落としました。俳優にできることといったらそれくらいですから」と準備を進めた。また「撮影しながら、おそらく吉田所長は常に社員たちの無事と、恐ろしい状況の中で自分がもう駄目だといった振る舞いや表情は見せてはいけないということを意識していたんじゃないか、吉田所長が諦めた雰囲気を出したらみんなの士気がさがる、ということを考え、ドラマの中のリーダーとしてそういう部分は意識しようと思いました」と、どんな困難に直面しても揺るぐことのないリーダーとしての役割を果たし、同時に「座長」という役割も全うした。併せて、現場の緊迫感が伝わる場面写真5枚が公開された。対策本部で携帯電話からの報告を受けとめ、吉田が深刻な表情で考え込んでいるカットや、スタッフたちが集まる中で「本部長」というゼッケンを着けた吉田の姿、また緊急対策室の窓越しに“原子炉建屋爆発”を目にした吉田の驚愕の表情などを見ることができる。<配信情報>Netflixシリーズ『THE DAYS』6月1日(木) よりNetflixで独占配信作品ページ:
2023年05月20日役所広司が主演を務め、福島第一原発事故を題材にしたNetflixシリーズ『THE DAYS』のメイン予告とメインポスターが公開された。全8話からなる本作は、入念なリサーチに基づき、3つの異なる視点から事故を克明にとらえた重層的なドラマ。「あの日、あの場所で何があったのか」を、政府、会社組織、そして原発所内で事故に対峙する者たち、それぞれの視点から描いた実話に基づく物語。企画・脚本・プロデュースは、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』シリーズなどのヒット作を手がける一方、『白い巨塔』『はだしのゲン』といった骨太な社会派ドラマを世に送り出してきた増本淳。『コード・ブルー』シリーズの監督として増本と長年タッグを組んできた西浦正記と、『リング』シリーズの中田秀夫がダブル監督を務める。公開されたメイン予告は、凄まじい勢いで迫る津波が福島第一原子力発電所に襲いかかる衝撃的な映像で始まる。役所が演じる福島第一原発の吉田昌郎所長、事故発生現場に最も近い1・2号機当直長の竹野内豊、国家的な危機に福島第一原発から225キロ離れた首都・東京から陣頭指揮する総理大臣を演じた小日向文世、真っ先にベントを実行するベテラン運転員に扮した小林薫ら、未曾有の危機に対峙した人々の苦渋の表情が連射される。猛烈に押し寄せた津波は構内へと流れ込み、施設全体に大きな衝撃を与え、大きな揺れに襲われた職員たちの緊迫した姿に吉田所長からの痛切な緊急報告が重ねられていく。「福島第一原発は地震と津波により全電源を喪失しました。原子炉建屋がある海抜10メートル地点は全域が水没、非常用ディーゼル発電機も海水を被り故障、中央制御室の全ての計器が作動していません。原子炉が今どうなっているのか、確かめる術がありません」――福島第一原子力発電所はかつて誰も体験したことのない危機的な状況に追い込まれる。4基の原子炉が暴走を始める。総理大臣は「冷却装置は動いていると言っていただろう」と狼狽する。電源を失い「弁が開いている状態か分からない状態」だという中央制御室当直長からの報告に吉田は声を荒げる。追い打ちをかけるように「数時間以内に核納容器が破損する」との報告。状況は更に悪化の一途を辿っていく。このままでは第二の「チェルノブイリになる」――事態を打開するために吉田の右腕となる5号機副長役の音尾琢真ら運転員たちが懸命に奮闘を続ける。もはや一刻の猶予もない状況下で、光石研が演じる電力会社副社長が「すぐにベントをやれ。核納容器が壊れたらマズい」と指示を飛ばすと、吉田が「そんな事は知ってます」と応戦する激烈な一幕も。あの場所で何があったのか。「私たちは何かを間違ってしまったのか。それとも避けられない運命だったのか」――事故に対峙した吉田は、遂に究極の決断を迫られる。「全電源を喪失している今、方法はひとつしかありません」とベント決行を告げると、総理大臣から「誰が行くのか」という問いに「中央制御室の運転員たちです。被爆は避けられないでしょう」とこたえる。その映像に遠藤憲一と石田ゆり子が演じる、行方不明となった息子の身を案じる両親の沈痛な表情が重ねられ、心を締めつけられるような内容となっている。併せて公開されたメインポスターは、未曾有の事故に向き合った9人のID写真とともに、問題提起となるコピーが配されている。Netflixシリーズ『THE DAYS』予告映像<配信情報>Netflixシリーズ『THE DAYS』6月1日(木) よりNetflixで独占配信作品ページ:
2023年05月12日2005年度以降、学校管理下で命を落とした子どもの数は1,614人。安全なはずの学校でそっくりな事故=「コピペ事故」が繰り返し発生しています。いのちを守る学校にするために私たちが行えることを考えます。SNSとテクノロジーで社会課題の発見・解決をサポートするICTスタートアップのPolimill株式会社(ポリミル、本社:東京都港区、代表取締役:横田えり、以下Polimill社)は当社が運営するSNS、Surfvoteで「【コピペ事故】いのちを守る学校にするために私たちが行えることは何だろうか?」について、ユーザーの意見投票を開始しました。■背景「学校等事故事例検索データベース」には、2005年度以降、学校管理下で命を落とした子どもたちの数が1,614人、障害を負った子どもたちの数が7,115人と記録されています。この合計の8,729人のうち、大半は運動中や運動後、登下校時に発生しています。多くの事故では、第一報は報じられるものの、続報はほぼありません。次の事故を起こさないために、不幸にも起きてしまった事故の情報を共有し、そこから私たちは学んでいく必要があります。これらの背景を踏まえSurfvote編集部は、学校がいのちを守る場になるために私たちは何ができるのか?という問題提起をしました。ユーザーに対し、皆さんが最初に行えることや行いたいことを選択肢から選んでいただき、そっくりな事故=「コピペ事故」が起きていることに対してどのように思うかコメントで書ける場を設けました。今回の意見投票はみんなの意見としてSurfvote編集部で取り纏め、文部科学省や法務省など、関係省庁や国会議員などに提出させていただきます。 ■Surfvoteとは?当社が提供するSNS「Surfvote」は社会にあるさまざまな課題を問題提起し、それについて誰もが簡単に意見を投票できるサービスです。Surfvoteでは「イシュー」と呼ばれる各テーマ(課題)に対して複数の選択肢から自分の意見を投票できます。また他のユーザーのコメントを見たり、評価(いいね)したりすることもできます。イシューは当社編集部だけでなく大学の先生やさまざまな分野の専門家にも執筆のご協力をいただき発行しています。投票結果は適宜、関係省庁や政治家へ提出し報告を行なっています。 ■Polimill 株式会社Polimill株式会社は目的特化型SNS【Surfvote】を運営・提供するITCスタートアップ企業です。Surfvoteは社会課題に特化し、ユーザーがあらゆるテーマについて自分の意見を投票できるだけでなく、他のユーザーの意見を傾聴できるサービスです。地方公共団体版のSurfvoteも拡充中で自治体と連携し住民による住みやすい街づくりを促進します。あらゆる人がルール作りに参加し、価値観の変化やテクノロジーの進化に合わせた柔軟でスピーディーな制度改革ができるような社会を、SNSとテクノロジーで実現させます。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年05月09日俳優で活動家のテオ・ウィルソンが歴史的に重大な出来事を徹底解明するドキュメンタリーシリーズ「アイ・ワズ・ゼア その時何が起こったか?」より、本編映像が解禁された。本作は、リンカーン暗殺から原発事故まで、歴史上に残る未曽有の事故や事件を、圧倒的なCG映像で徹底再現し、当事者の目線から出来事の真実を明らかにするドキュメンタリー作品。米軍史上初のアフリカ系アメリカ人の航空部隊“タスキギー・エアメン”部員の孫であり、歴史に情熱を持った俳優で活動家のテオ・ウィルソンが、世界で最も衝撃的な出来事をテーマに据えて、オリジナルのアーカイブ資料、専門家の証言、そしてCGI技術を駆使し、それらが実際にどのように展開したのかを解き明かし、過去へいざなう。この度解禁となったのは、新予告編映像とチェルノブイリ原発事故の緊迫の様子をとらえた本編映像。本編映像は、1986年のチョルノービリ(チェルノブイリ)原子力発電所が爆発した直後の施設内から始まる。爆発の影響で漏れ出た放射性物質がコンクリートを突き破りながら流れ出し、貯水槽に到達すると大規模な水蒸気爆発が起こってしまう。もし爆発するとヨーロッパ全土に放射能汚染が広がり100年は居住不可能になるという地球規模の危機的場面だ。そこに貯水槽の水を抜くために集まった有志の作業員3名が、汚染されつくされている建物内の排水弁を捜索している様子が映し出される。これがパニック映画ではなく実際に当時起こったことだとはとても信じがたい。再現映像では番組ホストであるテオ・ウィルソンが本当にその場にいるかのような演出がされており、視聴者はまさに現場に居合わせた当事者のような感覚となる。この手法こそが当番組の最大の特徴。さらに映像が進んでいくと、時はさかのぼり、1957年のソ連のマヤーク核施設での爆発事故が紹介される。なんとチェルノブイリの事故から約30年も前にも、甚大な被害を及ぼした放射能漏れ事故をソ連は経験していたのだ。しかし政府がこれを隠蔽し、長らくその情報は世界に知られることは無かった、と有識者は言及する。もしこの事故を公表し、教訓としてより安全な対策マニュアルを採用していたら、チェルノブイリの事故は起こりえなかったかもしれない…。テオ・ウィルソンとともに、歴史の目撃者となったような緊迫感のある本編映像となっている。「アイ・ワズ・ゼア その時何が起こったか?」は4月1日(土)よりU-NEXT、4月7日(金)よりAmazonプライムビデオ、4月14日(金)よりHulu、Rakuten TVにて配信開始(全12話)。(text:cinemacafe.net)
2023年04月01日新年早々、除雪作業中の事故で重傷を負ったジェレミー・レナーが、来月、事故から初めて公の場に登場することが分かった。4月11日(現地時間)に行われる、自身が出演する廃車のリノベーション番組「レナベーション」のワールドプレミアイベントに出席するのだという。場所は、ロサンゼルスのリージェンシー・ヴィレッジ・シアター。甥を助けようとして、6トン以上の大型除雪車にひかれて下敷きになり、「胸部鈍的外傷と整形外科外傷」を負ったジェレミー。身体の30か所以上を骨折したというが、この3か月間で回復過程やリハビリの模様をたびたびSNSで発信しており、驚異的な回復力を見せてきた。今月27日にはリハビリ用の特殊なトレッドミルでウォーキングしている姿を投稿。しっかりとした足取りを披露したジェレミーに「本当に奇跡」「歩いている姿を見られて感激した」「あの事故から3か月でこの進歩。すごすぎる!」「そのマシンはトニー・スタークから送られたの?」などのコメントがファンから寄せられている。「レナベーション」は4月12日(水)よりディズニープラスにて独占配信開始(全4話)。マーベル仲間のアンソニー・マッキーやヴァネッサ・ハジェンズらも出演している。(賀来比呂美)
2023年03月29日車を運転している人であれば誰しも、安全運転に努めているもの。しかしどんなに注意を払っていても、ちょっとした見落としや疲れなどが原因で、事故に遭ってしまうこともあるのです。2023年2月1日、お笑いタレントの楽しんごさんは、交通事故に巻き込まれたことを報告しました。楽しんごさんが乗っていた車とぶつかったのは、タクシー。「右折車の陰から飛び出して来てとても怖かった」「プロのドライバーでも避けられない」と、楽しんごさんは事故当時の状況を説明しています。楽しんごさんの車が右折しようとしていたところ、対向車線にいた右折車が死角となり、その後ろから直進していたタクシーとぶつかったということなのでしょう。※動画はクリックすると、Twitter上でご覧いただけます。昨日の朝交通事故に巻き込まれました。お相手はタクシーさんなんですけど右折車の影から飛び出して来られたのでとても怖かったです、あれはプロのドライバーでも避けれない!避けようとすれば逆に危なかったと思うお互いにゆっくり走っててよかったです。皆さんも安全運転でいきましょう! pic.twitter.com/KpL9JUkNMf — 楽しんご♪全ての出逢いに顔射! (@teyan_dei) February 1, 2023 Twitterに投稿された写真からは、タクシーと楽しんごさんが乗っていた車のどちらもへこんでいるのが分かります。また、この事故で楽しんごさんは足をケガしたようで、ネット包帯を着けている様子も投稿していました。「お互いにゆっくり走っていてよかった」と、大きな事故ではなかったそうですが、「みなさんも安全運転に努めましょう」と呼び掛けた、楽しんごさん。ファンから、「お大事になさってください」「気を付けてください」といったコメントが上がっています。車を運転していると、いつ交通事故に巻き込まれるかが分かりません。事故の大きさによっては、大切な誰かの命を奪うことも。「自分は大丈夫」と思わず、常に安全運転に努めることが、大切ですね。[文・構成/grape編集部]
2023年02月02日保育士の中田馨さんが、子ども転落事故について教えてくれました。最近ニュースでも子どもの転落に関するものをよく見かけます。室内や屋外で転落事故が起こりやすい状況を確認しておくとともに、予防策なども改めて見直してみましょう!こんにちは。保育士の中田馨です。子どもの成長発達とともに気をつけなくてはいけないことに、高さのある所から落ちる「転落」があります。そこで今回は、転落事故を防ぐために保育所で行っている防止策とともに、家庭で子どもの安全な環境を考えていきたいと思います。 室内で起きやすい転落に関するヒヤリハット子どもの転落事故の特徴(消費者庁)には下記のようなものがあります。 ●子どもの発達段階によって事故が起こりやすい場所や状況が変わる ●頭部から落下しやすい(小さな子どもは体の大きさに比べて頭が大きく重心の位置が高い) ●思わぬところに登ろうとしたり、いろいろな遊び方をする 子どもが生活する環境は、その時の子どもの発達状況によってその都度変えていく必要があります。「高いところから落ちる」というと、ハイハイや歩くことなどができ、活発に動き始めた子どものようなイメージがありますが決してそうではありません。例えば、ねんねの時期の赤ちゃんの場合、「まだ動かない」と思い、ソファーや大人用のベッドに寝かしていたらクルリと寝返りをして落ちそうになった(落ちた)。ベビーベッドの柵をしていなくて落ちそうになった(落ちた)。ということもあります。また、安全と思われがちな柵をしているベッドですが、つかまり立ちするようになるとベッドの中にある物を踏み台にしたり、ベッドの柵に足をかけてよじ登ろうとする子もいます。更に動くようになると、子どもの探索心はますます成長し、階段、玄関の段差、湯船、トイレ、本棚、椅子、机などを上ったり、のぞき込んだりして、ヒヤリとする場面が増えてきます。保育所で聞いた事例では、テレビ台に登ってテレビにつかまり立ちして、そのままテレビと一緒に後ろにひっくり返った!というお話もありました。 屋外で起きやすい転落に関するヒヤリハット乳児の場合、抱っこをしていて落としてしまう場合もあります。「え?どういうこと?」と思いますよね。私の保育所で過去あった事例です。お休みの日にお父さんが3カ月の赤ちゃんを抱っこしてスーパーに行きました。赤ちゃん、機嫌が悪かったようでのけぞりました。お父さん支えきれずに落としてしまいました。幸い、落ちたところが段ボールの上で、かすり傷ひとつなく無事だったのですが…。また、「少しなら大丈夫だろう」と自転車に座らせたままそばを離れたら、自転車ごと倒れてしまったという話は、いまだに時々聞きます。その他にも、活動の幅が広がり、公園の遊具で遊べるようになってくると、遊具から落ちそうになる(落ちる)こともあります。 転落事故を防ぐベランダ対策「ベランダなどからの子どもの転落事故」。ニュースで見るたびに、何ともいえない気持ちになってしまいます。年齢の低い子どもは、「ここから落ちたらどうなる」というところまで考えることができません。目の前にある、興味や関心事に必死なのです。では、ベランダや窓からの子どもの転落事故を無くすためにはどうすればよいでしょう?まずは、子ども一人でベランダに出られないように、窓から顔を出せないようにすることが大切です。そのためには、子どもが今何をしているかの確認が必要です。そのうえで、下記のような予防策をとるとよいでしょう。 家庭でできる具体的な予防対策●窓のカギをかける。(私は自分の子育ての時は、必ずカギのロックをして更に補助錠をつけました) ●風通しするときは、子どもがでられない程度に開けて補助錠で窓が開かないようにする。 ●窓を開けている部屋に子どもだけ遊ばせない。 ●部屋を離れる時は、一時的な時間であっても窓を閉める。 ●窓のそばに、踏み台になるようなものを置かない。 ●ベランダには、踏み台になるようなものを置かない。 また、「網戸をしているから安心」ではありません。網戸を押して網戸が外れて転落する恐れもあります。保育園で行っている転落予防策保育園では、「まさかそんなこと!」をするのが子どもだと思って、部屋や外遊びの環境づくりをするように心がけています。一例を紹介します。 ●トイレのドアに外カギをつける。(子どもの手が届かない場所) ●階段の前にベビーフェンスを設置する。 ●お風呂/洗面台のドアの前にベビーフェンスを設置する。 ●窓の前にベビーフェンスを設置する。 ●子どもが中に入っているときは、ベビーベッドの柵を必ず上まで上げる。 ●「机の上には乗らない、椅子の上に立たない、棚に登らない」などのルールを明確にし、子どもに伝え実践する。 ●ベビーカーのベルトは子どもの体格に合わせて取り付ける。 ●ベビーカーのベルトをすり抜けて立つ子はおんぶ紐でおんぶする。 ●遊具で遊ぶときは、年齢にあった遊具で遊ばせる。必ず遊具のそばで保育者が見守る。 ●遊具で遊ぶときは、前で遊んでいる子が安定した場所に行くまで待たせる。 ●道路を歩いているときは保育者と手をつなぐ。階段などの高い段差がある場合ももちろん手をつなぐが、合わせて手すりを持つように促す。 保育園で行っている転落に関する予防策もお家で参考にできるものがあれば、実践してみてくださいね。 子どもが安全に生活するためには、「もしかすると、こうなるかもしれない」という、先を見据えた大人のちょっとした配慮が大切になります。今一度、子どもの生活環境を見直してみてくださいね。 参考資料:消費者庁「子どもの転落事故に注意! - 落ちるまではあっという間です。事前の対策で事故防止を -」 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2023年01月06日住んでいる建物が”事故物件”だと知ったら……?今回はライコミちゃんの『【#11】新居は超絶事故物件』を紹介します。前回のあらすじ衝撃の恐怖体験から一夜明け、気付くと自室のベッドで寝ていたライコミちゃん。一連の出来事は夢だったのかと考えるも、彼女の右手には……?その後ライコミちゃんは……すると帰宅中に……ふと思い立ち……?志田さんからは、坂下さん宅は「子どもを不慮の事故で亡くし、実家に帰った」と聞かされた。偶然遭遇した志田さんの夫に”例の住人たち”について尋ね、その真相を知ったライコミちゃん。隣人ユウちゃんの言っていた”事故物件”とは、これらのことなのでしょうか……?(MOREDOOR編集部)(イラスト/@ライコミちゃん)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2023年01月05日住んでいる建物が”事故物件”だと知ったら……?今回はライコミちゃんの『【#4】新居は超絶事故物件』を紹介します。前回のあらすじ深夜に聞こえたお経について、大家に真相を知らされたライコミちゃん。あのお経は階下の住人によるもので……?その日は……ライコミちゃんが知る住人達それから……自分の知っているアパートの住人を思い返したライコミちゃん。あらためて考えると変な住人が多いようですが、これは偶然……?(MOREDOOR編集部)(イラスト/@ライコミちゃん)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2022年12月31日鍛え上げた筋肉を披露し、外見の美しさを競い合うボディビル。自身の経験から、「身体を鍛えたい!」という人に筋力トレーニングの指導を行うトレーナーという仕事も一般的になっています。そんなボディビルダーを描いた、ウエダマサヒロ(@marchin0415)さんの創作漫画を紹介します。事故物件に住み始めたボディビルダーが…とある不動産店を訪れた1人のボディビルダー。個人事業主としての開業を目指しているため、家賃の高い物件に住むことはできません。そのため、格安の家賃で住むことができる『事故物件』を選んだのですが…。いきなり幽霊とボディビルダーが対面!筋トレをやり切った幽霊に…ボディビルダーの新たな道が開ける?(7/7) pic.twitter.com/M0KGQR4u6Z — ウエダマサヒロ (@marchin0415) October 25, 2021 入居初日に、自殺をした女性の幽霊と対面してしまったボディビルダー。通常であれば、恐れおののき、引越しを考えてしまいそうなシチュエーションですが、ボディビルダーの思考は我々の斜め上を行くようです。幽霊の華奢すぎる身体に驚き、トレーニングを促したのです!トレーニングをやり切った幽霊を褒めまくるボディビルダー。「誰かに褒めてもらいたかった」ということに気付いた女性は、この世に未練がなくなり無事に成仏したのでした。この結果、男性は『幽霊の成仏』に取り組むことを決心!ボディビルダー×霊媒師かなりトリッキーな職種が誕生したのでした…。この斬新すぎる結末に、クスッとした人もいるのではないでしょうか。筋トレを始めると、「性格が明るくなった」といった声がSNSでは見られます。そのポジティブ思考は、周囲の人にもよい影響を与えるといえそうですね。この漫画に、「すごい設定。続きを読みたくなりました」「新しいジャンルみたいで、今年一番笑いました」と多くの人が爆笑しました。筋肉は、人だけでなく幽霊も救う…効果は抜群ですね!grape HIT(グレイプ ヒット)ウェブメディア『grape』で、過去に多くの共感を得た記事や反響の大きかった投稿を再構成してお届けしています。[文・構成/grape編集部]
2022年11月13日福島第一原発事故を機に制定された原発運転期間を原則40年・最長60年とするルール。そのわずか11年後の今、規制の撤廃が行われようとしているーー。「再生可能エネルギーと原子力はGX(グリーントランスフォーメーション)を進めるうえで不可欠だ」今年8月、GX実行会議で、電力不足への対応や脱炭素社会の実現にむけて原発の必要性をこう力説した岸田文雄首相(65)。会議で岸田首相は、次世代革新炉の開発・建設の推進に加え、現在「原則40年・最長60年」とされている原発の“運転期間の延長”を検討することを指示した。それを受け経済産業省は、10月5日、60年を超えて原発の運転を可能にする法整備を行うと表明。原発の稼働期限を事実上“撤廃”するとした。この方針には、政府から独立し、原発を規制する立場にある原子力規制委員会の山中伸介委員長までもが、容認する姿勢を見せている。■年数を経るとともに原子炉は劣化する「そもそも、『原則40年・最長60年』というルールは、福島第一原発事故のあと、同じような事故を繰り返さないために、安全規制の一環として原子炉等規制法を改正して定められたものです」そう解説するのは、原子力規制を監視する市民の会代表の阪上武さん。「ところが、規制する立場である規制委員会の山中委員長は、資源エネルギー庁が60年を超える原発の運転を可能にするよう要求したのに対し『運転期間については、利用政策側である経産省の判断だ』として、原子炉等規制法から、この条文を削除する形で容認してしまった。これは非常に問題です」原発を推進する側の経済産業省がルールを定めるとなると、安全性よりも電力会社に都合のよいものになりかねない。現在国内で建設済みの原発は33基。それらのすべてが、’50年までに稼働40年を迎える。条文が削除されることで、老朽化した原発が日本中で当たり前に稼働するリスクは、いかほどか。元三菱重工の技術者で、伊方原発3号機の建設機器班長を務めた森重晴雄さんは、こう指摘する。「第一に挙げられるのは、中性子線が照射することによる原子炉の脆化です。原子炉は、炭素鋼という200mm厚の鉄板で作られているのですが、炭素鋼は中性子線に弱い。そのため長年、照射され続けることで金属が脆くなるのです」加えて、ホウ酸水による腐食のリスクもあるという。「西日本の原発に多い加圧水型という原子炉は、中性子線を吸収しやすいホウ酸水で原子炉を冷やしています。しかし、炭素鋼はホウ酸水に弱いので炭素鋼の表面にステンレスを肉盛り溶接してコーティングしていますが、どうしても隙間からホウ酸水が染みこみ、経年腐食しやくなるのです」このほかにも、原子炉内を毛細血管のように張り巡らされている膨大な数の電子ケーブルなども経年脆化していくが、すべて取り替えることは困難だという。「原子炉には蓋と胴部があり、いずれも劣化が進みます。三菱製の原子炉の蓋は劣化を理由にどの発電所も一度取り替えているのですが、原子炉胴部は即死レベルの放射線量なので取り替えが困難。現行法では40年ルールになっていますが、本来、原発の寿命と言われているのは30年くらい。炉を交換できないなら、この程度で廃炉にするのが合理的なのです」実際に、製造から30年を超えたころから発電所内のトラブルが急増している、というデータもある。「圧力容器の鉄板にわずかでも腐食が生じれば、そこから一気に亀裂が広がって冷却水が漏れ、原子炉が冷やせなくなってしまいます。そうなると炉心溶融が進み、最悪の場合は原子炉が爆発して、福島第一原発事故とは比べものにならないほど大きな事故になる可能性もあるのです」これまでも、原発内に脆くなった部分がないかの検査は行われてきた。しかし「その検査にも限界と問題がある」と指摘するのは、「老朽原発40年廃炉・名古屋訴訟」を闘う弁護士の小島寛司さん。「原子炉の中に、いくつか試験片を入れておいて、10年ごとくらいにそれを取り出し、圧力をかけるなどして金属の脆性を検査し、安全性を確認しています。しかし、そのデータが圧倒的に少ないのです。すでに40年を超えて運転を続けている美浜原発3号機の場合、稼働後約40年間で得られている破壊靱性試験のデータは、わずか12回分。それも、直近の検査では溶接金属部分のみチェックし、原子炉本体の母材については検査していないなど、極めて不十分なものでした」本来、データを適切に提出させて審査すべき規制委員会も、それをせずに稼働を許可しているという……。加えて、現存する原発にはそもそも“型が古い”という根本的な問題もある。「’11年に事故を起こした福島第一原発は、当時、稼働から間もなく40年を迎える老朽原発でした。そのため型が古く、原子炉を冷却できなくなったときに作動する非常用配電盤の設置場所が、ほかの電源とすべて同じフロアに設置される設計だった。そのため津波でいっせいに機能を失ってしまったのです」■甘い耐震基準で作られた原発たち加えて、前出の森重さんは、「型が古い原発は、耐震に関しても致命的な欠陥がある」と指摘する。「日本は近年、地震の活動期に入っています。40~50年前に原発が製造され始めたころは、いまほど大きな地震もなかったので、そもそも耐震基準が甘いのです」なかでも、東日本に多い“沸騰水型”の原発は要注意だという。「沸騰水型は、ペデスタルと呼ばれる不安定な脚立のようなものの上に大きな原子炉を乗せているので、とくに揺れに弱い。福島原発事故のあと耐震基準が引き上げられ、新基準に合格した原発のみ再稼働されていますが、それでも加圧水型の高浜原発で、550ガルから700ガルに引き上げられたにすぎません」ガルとは、地震の大きさを表す単位のひとつ。最大震度6強を記録した新潟の中越沖地震では、柏崎刈羽原発3号機で設計時の想定834ガルをはるかに上回る2千58ガルの揺れを観測し、建設時の地震想定の甘さが露呈した。これらを考慮すると、700ガルというのは心もとない数字に思える。「さらに耐震評価では、原子炉の上部で原子炉の横ブレを止めるスタビライザーという部分についての耐震評価が公開されていません。この評価を行うと耐震基準に満たないことが明らかになってしまい、再稼働できないからです」つまり、極めてずさんな耐震構造のまま、放射性物質が漏れ出す可能性のある老朽原発を動かそうとしているのだ。岸田首相は、40年ルールを取り払う理由のひとつとして「イギリスやフランスなど諸外国では運転期限がない」ことなどを挙げている。しかし、原子力規制委員会の前委員長・更田豊志氏は「地震ひとつとっても海外とは置かれている状況がまったく違う。あまり海外の状況にひきずられるべきではない」と言及していた。日本における原発稼働のリスクについて、結論ありきではない、真摯な議論が求められている。
2022年11月04日夏はイベントの季節。2022年7月、アメリカのルイジアナ州では恒例のスイカ祭りが開催されました。ところが、スイカ祭りの会場にスイカを運んでいた車が、事故を起こしてしまいます。ウェブメディア『The Dodo』によると、ちょうど雨が降った後の路面は濡れていて、滑りやすくなっていたそうです。そこでタイヤがスリップして、スイカを積んだトラックと別の車が衝突。幸い、ケガ人はいませんでしたが、荷台に積んでいた大量のスイカとメロンが道路に落ちて割れてしまいました。事故現場のそばを、スイカ祭りに参加したレスリー・グリーンさんが車で通りかかります。彼女は停車して、「何かお手伝いできることはありますか?」と声をかけました。その場にいた全員の無事を確認したレスリーさんは、道路に散乱したスイカを見て、あることを思い付きます。「このスイカを動物たちにあげたら喜ぶだろうな」野生動物の保護活動をしている彼女は、トラックの運転手に「割れたスイカとメロンを捨てるなら、野生動物たちのために分けていただけませんか?」と聞いてみました。数分後、スイカを運んでいた農産物会社のオーナーであるアンソニーさんがやってきて、快くフルーツを譲ってくれたのです。レスリーさんはその場にいた人たちと協力して、割れたフルーツを車に積み込み、急いで帰宅。そして早速、動物たちに新鮮なフルーツを配りました。みずみずしいスイカを夢中でほおばるビーバーたち。見ているだけで幸せな気持ちになりますね。ほかにもアライグマやキツネ、ロバなども、おいしいスイカやメロンを楽しみました。レスリーさんがFacebookに投稿した動画には「みんな嬉しそう!」「事故は残念だけど、動物たちにとっては天国だね」などの声が上がっています。今回の出来事をきっかけに、アンソニーさんは将来、もっとおいしい果物を動物たちに寄付してくれることになったのだとか!これで動物たちはまた、新鮮なフルーツを満喫できそうです。不運な事故で割れてしまったスイカが無駄にならず、動物たちに喜んでもらえてよかったですね![文・構成/grape編集部]
2022年09月17日8月24日、岸田文雄首相は「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」にリモートで出席。これまで最長60年とされていた原発の稼働延長や、停止中の原発の再稼働、さらには“次世代型原発”の新設も検討する、とぶち上げたのだ。「原発の依存度を可能な限り低減する」としていた従来のエネルギー政策からの方針転換。先の参議院選挙ではまったく争点にされていなかっただけに、戸惑っている人も多いのではないだろうか。元経産省官僚でエネルギー問題に詳しい古賀茂明さんはこう語る。「原発メーカーや経産省など、いわゆる“原子力ムラ”の人たちは、以前から原発復活の時期を虎視眈々と狙っていました。本気になれば、原発事故から11年の間に全国の送電線を整備したり蓄電池を充実させたりして、再生エネルギーの割合を欧州なみの4割まで上げることは可能でした。しかし、それをせずに夏や冬の電力需給が増える時期になると、電力逼迫を強調して、原発再稼働の必要性を強調してきたのです」■支持率急落にばらまきで対応福島第一原発の事故も収束していないなか、国民の間には原発への根強い抵抗感があった。「ところが、ウクライナ戦争による電力価格の高騰などを受け、世論も〈安全な原発なら稼働もやむなし〉という空気になってきた。原子力ムラの人々は、今がチャンスと思って、専門知識に乏しい岸田首相に働きかけたのでしょう」(古賀さん)一方で、「旧統一教会問題から目をそらさせるためにぶち上げた奇策では」という声も永田町で上がっている。「岸田政権の支持率は急降下していますから、予算をまんべんなくばらまくことで、政権を盤石にしたいという狙いもあるでしょう。また、核武装を夢見る右派におもねる意図もあるのでは。いわば政権の延命策ということです」(政治部記者)岸田首相が新設を検討するという次世代型原発にはいくつか種類がある。大きな特徴は出力ワット数が100万キロワットを超える従来の原発に比べて、30万キロワット程度と小型な点だ。元三菱重工の技術者で伊方原発3号機の建設機器班長も務めた森重晴雄さんはこう語る。「資源エネルギー庁がイメージ図などで示しているのですが、どの種類の原発も絵に描いたモチ。定期的にメンテナンスが必要なのに、そのスペースやクレーンが設置されていない。それらを入れると、実際の設計では建屋はイメージ図よりかなり広がるでしょう」■小型にすることで発電コストがアップまた政府が喧伝する“次世代型原発”にも疑問符がつく。その一種である「小型モジュール炉」うは〈従来の原発と比べて出力が小さいから安全だ〉と言われているが……。「小型にした分、燃料を入れる格納容器が非常に小さく設計されています。通常運転時でさえ格納容器から放出される放射性物質の量は、出力のわりに多く放出される可能性があります」(森重さん)小型でも、炉心溶融する懸念もあるし、核のゴミが出る点も従来の原発と変わらない。コストの問題もある。「出力ワットが小さければ、それだけ建設費用に対する1キロワットあたりの発電コストが割高になる。通常、原発の建設費は数千億円かかりますが、耐震設計を向上させる必要もあるため、発電コストは従来型より小型のほうが10倍ほど高くなる可能性があります」もっとも実現性が高いとされているのが「革新軽水炉」と呼ばれる原発だ。しかし、古賀さんは、「“革新”とは名ばかり」と言う。「本来なら、新規制基準のもとで装備が義務付けられるはずだった安全装置の“コアキャッチャー(炉心溶融の際に溶けた炉を受け止める装置)”を設置するとか、航空機の衝突に対して耐えられるように強化するとか、その程度で“革新”と言っているんです」つまり、現在稼働している原発にも本来は搭載されるべきなのに放置されてきた機能ばかりなのだ。さらに、“高速炉”も案に挙がっているが、日本では「もんじゅ(福井県)」の失敗が記憶に新しい。「高速炉は水の代わりにナトリウムで炉を冷やすのですが、少しでもナトリウムが水に触れると爆発を起こします。もんじゅも1995年にナトリウム漏れ事故を起こし、結局、運転できないまま2016年に廃炉になりました」(森重さん)■やれば予算が付く。公共事業と同じ「経産省の役人もメーカーの技術者も、本気で完成するとは思っていないはず。公共事業と同じで、やると言えば予算がつくし、天下り先も確保できる」(古賀さん)実際に、8月末に発表された令和5年度の経産省の概算要求には、次世代原子炉の開発費用として、112億4千万円が計上された。「この規模の予算が毎年消費されていくということです。経産省の資料に〈米仏と協力〉して開発を進めるとあるが、防衛費などと同様に、技術力に勝る米企業にお金を吸い取られていくだけでは」(前出・政治部記者)被災自治体の受け止めは深刻だ。福島県伊達市の市議、島明美さんは、こう憤る。「いきなりの方向転換は国民への裏切りです。福島第一原発の廃炉費用は10年間で、すでに13兆円もかかっているのに、ほとんど進んでいない。まずは廃炉作業を見直し、廃炉に全力を傾けるべき」岸田政権の延命のために、血税をムダに使うことは許されない。
2022年09月08日風を全身で感じながら愛車に乗るのは、バイクのライダーにとってたまらないひと時。しかし、同じ道路を走る車と比べるとバイクは防御性が低いため、危険も伴ってしまいます。バイクで事故に遭ったライダーに、警察官が『神対応』バイクでツーリングをしていたところ、同行していた知人が事故に遭ってしまったという、たたまる(@cbr600rr_nc23k)さん。幸い、事故の規模が小さかったため、知人は腕をケガする程度の軽症で済みました。そのため、知人はやって来た警察官に、自ら事故について事情を説明していたのです。そんな中、知人の靴紐が片方だけ、なくなってしまったことが発覚。事故の際に、靴紐がバイクに巻き込まれ、ちぎれてしまったのかもしれません。すると警察官は、そんな知人のために、自らの靴から靴紐を外し、差し出したのです!ちょっと事故って靴紐どっか行っちゃったからなんか紐持ってないですか?ってお巡りさんに聞いたら、自分の靴から靴紐とってあげてた pic.twitter.com/b9woCwll2z — たたまる (@cbr600rr_nc23k) August 3, 2022 いうまでもなく、靴紐をあげるのは警察の仕事の範囲内ではありません。自分が歩きにくくなってしまうにもかかわらず、警察官は厚意から、ライダーに靴紐をあげたのでしょう。その後、無事に帰宅した知人は、警察官とのやり取りを振り返り、「警察の人がいい人すぎて、本当に感謝しかない」と思いを明かしています。人の優しさが詰まったエピソードは拡散され、警察官に対する称賛の声や、8万件を超える『いいね』が寄せられました。・なんという優しい世界。こういう素敵な話は心が温まる。・自分の靴紐をあげるって、すごい発想!まさに『神対応』だ。・この警察官、かっこいい!困っている人を助ける正義のヒーローのよう。犯罪や事故を防ぎ、有事の際は急ぎ駆け付けてくれる、警察官たち。靴紐を渡した彼のような人を、まさに『正義のヒーロー』と呼ぶのでしょう![文・構成/grape編集部]
2022年08月05日「この冬、最大で原発9基の再稼働を進めます」7月14日、岸田文雄首相はこう語った。現在、休止中の原発も順次再稼働させ、9基が同時に稼働している状態を作るという。だが、前日の13日には、東電の旧経営陣4人に対し、東京地裁が合計13兆円超の損害賠償を命じる判決を下したばかりだった。その理由は、「国の地震予測に基づき、15.7メートルを超える津波を予測できていたのに対策を怠った」ためだという。つまり、経営者らの怠慢が福島の過酷事故を招いたと裁判所は判断したのだ。再稼働を急ぐあまり、対策がいい加減になり、同じ過ちを繰り返すことにならないのか。9基の問題点を専門家と検証した(表参照)。■平均値超えは“想定外”「すべての原発に言えることですが、原発がどれくらいの地震に耐えられるかを示す“基準地震動”の設定が非常に甘い。大飯原発(福井県)3・4号機の場合、関西電力が算出している地震動は856ガル。しかし、揺れの“ばらつき”(平均値を超える値)を考慮すると、1150ガルに跳ね上がる可能性もあるのです」そう指摘するのは、数々の原発関連訴訟の弁護団長を務める井戸謙一弁護士だ。原子力規制委員会(以下、規制委)の「地震動審査ガイド」にも〈揺れのばらつきを考慮すべき〉と記されていた。しかし、関西電力はばらつきを考慮していなかったとして、2020年12月、大阪地裁は大飯原発3・4号機の設置許可取消の判決を下している。「ところが、この判決のあと規制委は、『わかりやすくするため』と言って、設置取消の根拠となった地震動審査ガイドの文言から、ばらつきを考慮するという記述を削除してしまったのです」ばらつきを考慮せず耐震対策を行った場合、平均値を超える揺れは“想定外”とされてしまう。懸念されるのが活断層の存在だ。「大飯原発の非常用取水路の下には、活断層の疑いがあるF6破砕帯が走っています。専門家の間でも活断層か否かの判断が分かれていて、地層を3次元的に捉える“3次元の反射法地震探査”で調査すれば、すぐ判別できると専門家も指摘しているのに、関電は調査しないまま再稼働しようとしています」■老朽化が懸念される稼働40年以上の原発さらなる懸念が老朽化だ。「福島原発事故を教訓に、原発の稼働年数は原則40年というルールが設けられました。しかし、新規制基準に合格すれば、一度だけ20年延長できるという“例外”が設けられた。この例外が初めて適用されたのが、8月12日に再稼働を控える美浜3号機です」(井戸さん)元東芝原発設計技術者で川内原発(鹿児島県)の特別点検を検証する委員のひとりである後藤政志さんは、こう指摘する。「40年も運転すれば、圧力容器や炉内構造物などに中性子線が当たり続けて割れてしまったり、また、配管等の腐食が進んだりする場合もあります」実際に2004年、美浜原発3号機で老朽化による配管の腐食を放置したことで蒸気噴出事故が起き、作業員11人が死傷する惨事が起きた。「点検できるのは膨大な数ある部品のうち、代表的な一部分に過ぎません。点検できない場所で劣化が進んでいる可能性は十分ありえます」(後藤さん)再稼働に不安を抱いた近隣住民たちは、美浜3号機の再稼働差し止めを求める仮処分裁判を起こしている。その審理は7月に終了し、再稼働後の9月に決定が下る。■ウクライナの戦争で露わになったテロリスク世界有数の火山国である日本は、噴火のリスクもつきまとう。先日噴火した桜島の約50メートル先には、前出の川内原発が立地。また、伊方原発(愛媛県)や、玄海原発(福岡県)から約160メートルの距離には、阿蘇山カルデラがあり、“破局的噴火”が起これば、これらの原発への影響も計り知れない。「川内原発では、非常用発電機に火山灰対策用フィルターを設置したりして対応していますが、大噴火が起きて灰が降り注ぐなか、常にフィルターを交換し続けるなど現実的ではありません。そもそも、火砕流が発生すれば原発の対応どころではなくなります。それこそ安全神話ではないか」(後藤さん)ウクライナでは原発がロシア軍の攻撃を受け、占拠され、放射能が漏れる事態が起きた。テロへの備えも懸念点だ。「新規制基準では、大型航空機の衝突やテロなどにより原発が被害を受けた場合、離れた施設(特定重大事故等対処施設)から原発を冷却し続けることになっています」だが、一部原発では設置期限を過ぎても、施設は未完成。だが、それでも再稼働は行われた。「そもそも、ウクライナのような事態は想定していない。原子力規制委員会の更田豊志委員長も、『武力攻撃に耐えるようにという要求をしているわけではない。検討も議論もしていない』と述べています。つまり原発が攻撃を受けたり占拠されたら、敵に核兵器を渡すのと同じです」(後藤さん)東電管轄の柏崎刈羽原発(新潟県)では、社員が同僚のIDカードを使って中央制御室に不正侵入するなど、極めてずさんな管理実態が明るみに出ている。少数の武装集団でも、原発が占拠されてしまう危険性をはらんでいるのだ。再稼働を目指す9基のうち5基を管轄する関西電力は、もろもろのリスクをどう受け止めているのか。「原子力事故は二度と起こさないという強い決意のもと、国の新規制基準に適合することはもとより、規制の枠を超えて自主的に徹底した安全対策を講じています」岸田首相には、ぜひ客観的な目で問題点を再検討してほしい。
2022年08月04日「この冬、最大で原発9基の再稼働を進めます」7月14日、岸田文雄首相はこう語った。現在、休止中の原発も順次再稼働させ、9基が同時に稼働している状態を作るという。だが、前日の13日には、東電の旧経営陣4人に対し、東京地裁が合計13兆円超の損害賠償を命じる判決を下したばかりだった。その理由は、「国の地震予測に基づき、15.7メートルを超える津波を予測できていたのに対策を怠った」ためだという。つまり、経営者らの怠慢が福島の過酷事故を招いたと裁判所は判断したのだ。ひとたび大事故が起きれば、多くの人の生活が壊され、広大な国土が立ち入り不能になってしまう原子力発電所。こうしたリスクがありつつも岸田首相が再稼働を急ぐのは、この猛暑で起きた電力ひっ迫が、電力消費量が多い冬に、より深刻な形で起こることが懸念されているためだ。■電力自由化で火力発電所の廃止が簡単に「いまの電力不足は、原発が止まっているせいではない。政府の計画の失敗で、原発22基分の火力発電所が、休廃止したからです」そう指摘するのは、経済ジャーナリストの荻原博子さんだ。「2016年は1億3486万kWだった火力発電所の供給力は、2022年には1億1272万kWに減少しています。この主な原因は、2016年に電力が自由化され、発電所の休廃止が“事前届出”から“事後届出”に変わったためです」つまり事業者は、政府の許可なく、採算の合わない火力発電所を休廃止できるようになったわけだ。「この背景には、原発再稼働という大きな目的があったからではないか」(荻原さん)電力ひっ迫を旗印に政府が急がせる原発再稼働。だが、現在の電力事情の責任は政府の失策にあるという。
2022年08月04日車を運転していると、いつなんどき、事故の加害者となるかは分かりません。運転中、どこに危険性が潜んでいるかを、常に意識しておきたいものです。栃木県那須烏山市にある鳥山自動車学校は、交差点を運転する際に気を付けてもらいたいことをTwitterに投稿。「ここが怖いと思える運転者を育てることが教習所の役目」と説明した、交差点の状況とは…。ここが怖いと思える運転者を育てることが教習所の役目 pic.twitter.com/2g4pf61f7Q — 烏山自動車学校 (@KarasuyamaDS) July 21, 2022 事故が起きるかもしれない危険性がどこにあるかが、分かったでしょうか。対向車であるトラックの背後に、横断歩道を歩いている歩行者がいるかもしれないこと、交差点から車が出てくるかもしれないこと。事故の原因となる2つの可能性が、この状況に存在しているのです。常に「危険かもしれない」と予測しながら、運転する大切さを感じますね。「日頃から意識しておきたいこと」「大丈夫だろう、と油断することの危険さが分かった」と反響を呼んだ、自動車学校の同投稿。事故を起こしてしまうと、被害者はもちろん、その家族など多くの人がつらい目に遭います。当事者となってしまわないように、日頃から「危険かもしれない」と予測した運転を心掛けたいですね。[文・構成/grape編集部]
2022年07月22日新型コロナウイルス感染症の流行で、大多数がマスクを着用している昨今。顔の下半分が見えないため、人や状況によっては、相手を見分けることが困難になっています。書店員である鈴代(suzushiro_ido)さんは、書店で起こっていることを漫画化しました。相手を見分けづらくなっているのは、店員も客側も同じ。違う相手に声をかけてしまうことは、お互いにあるようです!体験したことがある人たちから、「あるあるすぎて!」「お互いに、難易度が高い日々を頑張っていきましょう」などの声が寄せられたエピソード。別人と間違えられた時、ムッとしてしまうこともあるかもしれませんが、状況的に仕方がない面もあると改めて感じられますね。心を広く持ち、「お互いさま」と思って過ごしていきたいものです。[文・構成/grape編集部]
2022年05月04日進学や進級は、子どもの成長を感じられる機会のひとつ。5月に入ると少しずつ新生活にも慣れてきて、ホッとする保護者の方も多いのではないでしょうか。しかし、じつは春先は子どもが巻き込まれる交通事故が多い時期でもあるのです。小学校への入学で「親の目が届かない時間」が増える小学生になり、行動範囲がぐんと広がるのが「7歳」ごろ。登下校や遊びに出かけたりなど、親の目が届かないタイミングも増える時期です。歩行中の交通事故による死傷者数を年齢別にしたグラフを見ると、7歳の子どもが一番交通事故に遭いやすいということがわかります。この事実を踏まえ、こくみん共済 coopでは、「7才の交通安全プロジェクト」を始動。みんなで子どもたちを事故から守るため、交通事故を減らすためのさまざまな研究をしています。子どもの「とびだし」はなぜおこる?子どもが事故に遭う原因を詳しくみてみると、きっかけの多くが「とびだし」なのだそう。確かに保育園に通う子どもと一緒に道路を歩いていると、急に走り出したり、かと思えば止まったり。保護者が注意しないと止まるそぶりを見せないこともあってヒヤヒヤします。横断歩道でも左右確認せずにとびだすこともあります…。小学校に入学して、子どもだけで登下校ができるのでしょうか。成長につれて注意力も養われていくはずだとわかっていても、目が届かない時間のことが不安になってしまいます。じつは、子どもが「とびだし」をしてしまうのには理由があるんです。「7才の交通安全プロジェクト」の研究によると、大きく分けてふたつ。□子どもの視界は大人より狭いため、周りが見渡せていない□標識が目に入りづらく、危険を知らせるサインに気が付いていないこれらの子どもの特性から、小学校になる前から交通安全教育を繰り返し行うことが大切だと言われています。ハザードマップを使って交通安全への意識を育もうそこで「7才の交通安全プロジェクト」では、金沢大学 藤生慎准教授と共同で「 私のまちの7才の交通安全ハザードマップ 」を開発。 これは過去に交通事故のあった場所が表示されるマップで、住所や建物名を入力するだけで、通学路などのよく通る道を確認することができます。お出かけ前に確認しておくことで、事故の起こりやすい場所を知ることができ、子どもたちと道路の危険性について話し合う時にも便利です。 実際の道路の様子をストリートビューで見られるので、子どもも大人も、気をつけるべき箇所が分かりやすいですね。他にも、交通ルールをクイズ形式で学べる「7才の交通安全マップ」など、子どものためのコンテンツをサイトで無料公開しています。 交通安全教育は、マップを使用した場合とそうでない場合とで、子どもの理解度に差が出ることもわかっています。より具体的に、子どもに交通安全に興味を持ってもらう工夫がされているので、家庭でも活用しない手はありません。交通安全の意識は、子どもに繰り返し伝えることで育まれていきます。大人も一緒に、交通事故のない暮らしを目指して学び続けたいですね。 \7才の交通安全プロジェクト/はこちらからチェック 未来ある子どもをみんなで守る7才の交通安全プロジェクト「未来ある子どもたちを交通事故から守りたい」そんな思いから取り組みが始まった、こくみん共済 coopの「7才の交通安全プロジェクト」。金沢大学と共同研究し、どびだしの原因やデジタル標識で子どもたちの行動は変わるのか?などの実験結果を公開しています。交通安全について子どもたちへの充分な教育の場が必要という研究結果から、間違い探し形式で楽しく交通安全ルールを学ぶことができる「 7才の交通安全マップ 」や、家の近くや通学路で事故に遭いやすい場所がどこなのか、ひと目でわかる「 私のまちの7才の交通安全ハザードマップ 」も公開しています。 \7才の交通安全プロジェクト/はこちらからチェック PR:こくみん共済 coop文:いずみかな
2022年05月02日2022年4月23日に北海道の知床(しれとこ)半島沖で発生した、観光船『KAZU Ⅰ(カズワン)』の浸水事故。同観光船には子供2人を含む24人の乗客と2人の乗員が乗っていたとされ、同月27日18時現在、11人の死亡が確認されています。事故が起こった同月23日は、地元漁師が出航しないほどの強風で、波も高かったといいます。ネットでは『KAZU Ⅰ』が昨年も何度か事故を起こしていたことが話題になり、事故後、経営姿勢や危機管理の甘さが以前から指摘されていた点が明らかになりました。知床観光船事故、社長が会見を実施今回の事件を受け、観光船を運営する運航会社『知床遊覧船』は、同月27日に会見を実施。説明会後に行われた記者会見で、社長は「この度は、大変申し訳ありませんでした」と床に頭を付けて土下座をしました。同月24日午後に開かれた被害者の家族への説明会で、社長は荒天の中で出航した理由について「私は行けると思った」と述べたといいます。記者会見前に再度行われた、被害者の家族に向けた説明会について尋ねられると、社長はこのようにコメントしました。今のところ、私としては正直なところ、謝罪をするしかございません。内容としては、大切な家族を失ったわけですし、まだ捜索中の方もいらっしゃいます。ただ、もう見つかった方もいらっしゃいます。謝罪しても、謝罪のしようがございませんでした。「私ができる限りのことをやってあげたい」、それしか私には今、考えることはできないと思いました。過去の事故で船尾を擦ったものの、修理を行い、その後の検査を合格したという『KAZU Ⅰ』。社長によると、整備やテスト走行、安全確認なども行っていたといいます。報じられている「ほかは出ているのに、なぜうちの船は出さないんだ」といった過去の発言について、社長は「記憶にございません」とコメント。また、これまでの出航の判断については、「最終的に判断はすべて私にある」と述べると同時に、「基本的に、船の出航の判断は船長に任せていた」と発言しています。続いて、事故当日にほかの船が出なかったにもかかわらず出航した理由については、このように述べました。その(出航した)時点で海を見ても荒れてはいないですし、天気予報を見ても問題ないということで。あの、お客様もですね、やっぱり一番このような(北海道の)先端まで来てですね、「できればちょっとでも走ってほしい」というご要望がすごいあります。ですので(波の高さを)体感していただければ、揺れて「(元の場所に)帰ってくれ」みたいな気持ちになって、納得していただく方向をなるたけとってました。捜索活動を行う漁船今も現地では、多くの人による懸命な行方不明者の捜索活動が行われています。少しでも早く、行方不明者が見つかること。そして、今回の事故の原因を突き止めた上で、二度と同じ惨劇が起こらないことを願うばかりです。[文・構成/grape編集部]
2022年04月27日2018年に新築の一軒家を建て、家族で暮らしているスノー(@snow10krn10)さん。きれいなマイホームで元気な子供たちと日常生活を送っていたスノーさんですが、ある日、衝撃が走ります。2022年になって「まさか、こんなことが起こるなんて…!」と驚愕するような出来事が、我が家で起こったのです。予想外の展開に、スノーさんが動揺してしまった『事故』をご覧ください…。写真を見ると、『何か』が収納スペースのドアに突き刺さっているのが分かります。そう、ドアが壁のコンセントに刺さっていた充電器に勢いよくぶつかり、その衝撃で充電コードがドアにのめり込んでしまったのです!ん?え?????おぉぉぇぇぇぇ!?!?!?!? pic.twitter.com/bIVob5hI77 — スノー (@snow10krn10) February 7, 2022 スノーさんによると、この収納スペースにはお菓子などが入っており、子供たちが開けっ放しにすることがあったのだとか。開きっぱなしになっていたドアに誰かがぶつかるなどした結果、壁の充電器に勢いよく接触してしまったのでしょう。あまりの事態に、スノーさんはドアに穴が開いてショックを受けるのではなく、「きれいに刺さってるなあ~」と笑ってしまったといいます。誰もが最初は理解できず目をこすってしまうであろう光景は拡散され、多くの人から驚く声が上がりました。・状況を理解した瞬間「ヒエッ…」って声が出た。そんなことある!?・ごめん笑ったわ。酔っぱらってドアにコードを差し込んだのかと思った…。・何が起こったのかが分からなくて5度見した!自分も家を建てる時は気を付けます。元々、このコンセントは掃除機を使う時を想定して設置したそうで、建築前に何度も図面を見ても、こういったケースが起こることに気付かなかったとのこと。スノーさんが「家は実際に住んでみないと分からない」と実感した今回の出来事。みなさんも、家を建てたりリフォームをしたりする際はお気を付けください…。[文・構成/grape編集部]
2022年02月08日チェルノブイリ原子力発電所で起きた人類史上最悪の原発事故を、当事国だったロシア映画界が映像化した映画『チェルノブイリ1986』。「その日、世界が変わった」驚愕の予告編が解禁された。1986年4月26日、ウクライナ・ソビエト連邦プリピャチのチェルノブイリ原子力発電所で起きた爆発事故。この未曾有の大惨事は、のちにソ連が崩壊した一因になったともいわれ、数多くのドキュメンタリーや劇映画、海外ドラマなどが作られた。本作は、ロシア映画界が政府や国営原子力企業の協力を得て、ほかとは全く違った視点で描いた作品。人々の日常生活や生命をどれほど脅かし、彼らの人生に壊滅的な影響を与えたのか。事故発生当時、現地で撮影した経験を持つプロデューサーが、爆発直後に現場に急行した消防士たちの苦闘や避難民たちの混乱ぶりなどを、一般市民の視点から映し出したヒューマン・スペクタクル巨編。解禁となった予告編は、1986年4月26日午前1時23分にチェルノブイリ原子力発電所が事故を起こした瞬間からはじまる。かつてこの町は原発の恩恵を受け人々は豊かに暮らしていた。若き消防士のアレクセイは、元恋人のオリガと10年繰りに再会し「家族になろう」と誓う。しかし、原子炉が爆発したという知らせを受け事故現場に駆けつけると、そこは地獄のような惨劇だった。地元の消防隊員だったアレクセイは、事故対策本部の会議に出席するが、「このままだと水蒸気爆発が起きて、放射能物質が噴き出す。そうなればこの国はおろか、ヨーロッパが終わる」という危機的状況を教えられる。その時オリガは、何が起きているか知らされぬまま、被爆してしまった息子を抱えバスに乗っていた。やっとアレクセイと会うことができたが、不安な気持ちが爆発し激しく責めてしまう。そんなオリガを優しく抱きしめるアレクセイ。再び「帰ってきたら海の見える家で暮らそう」と約束すると、2次爆発を阻止するため発電所に向かってしまう…。その後の彼らの行く末を予感させる驚愕の予告編となっている。『チェルノブイリ1986』は5月6日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:チェルノブイリ1986 2022年5月6日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C)«Non-stop Production» LLC, (C)«Central Partnership» LLC, (C)«GPM KIT» LLC, 2020. All Rights Reserved.
2022年02月02日