現在テレビで放送中、プリキュアの最新シリーズ『ひろがるスカイ!プリキュア』で、主人公・キュアスカイ/ソラ・ハレワタールを演じているのが、関根明良さん。その役名の通り、澄み切った青空のような凛々しさを感じる素敵な声の持ち主です。「以前の話ですが、ある日曜日の朝、たまたまテレビをつけたら、女の子が戦っているアニメが流れていて、出かけなきゃいけないのについつい見入ってしまい、遅刻をしかけた、という経験があります(笑)。その後お仕事をいただくようになり、プリキュアのオーディションを受けさせていただいた際に改めて作品をみたのですが、私があの朝見入った作品は、『スマイルプリキュア!』の第46話、バッドエンドプリキュアが登場する回だったんです。たった1回しか見ていないのにこんなに胸に残る作品なのか…と驚いたことを、今でもよく覚えています」プリキュアを演じるということはさまざまな意味で責任を感じる、と関根さんは言います。「小さい子に見てもらえるということに加え、大人になってからも〝このキャラクター、好きだった〞と思い出してもらえる。心の奥底にずっと存在できるということは素敵で幸せなことだと思います」とはいえ、プレッシャーは相当で、収録が始まるまではドキドキの毎日だったとか。「いろんな方から〝頑張ってね〞〝見るよ!〞と声をかけてもらうようになってからは嬉しく前向きに頑張ろうと思っていたのですが、しばらく時間が経つと妙に冷静になってしまい、〝20周年だって、どうしよう〞とか、〝1年間、私、できるのかな〞など、どんどんネガティブな自分が出てきてしまい…。そんな中、いただいたソラちゃんに関する資料を読んでいるとき、なんだかふとソラちゃんが私に、〝一緒に頑張りましょう!〞と言ってくれた気がする瞬間があって。ソラちゃんは〝ヒーローを目指す女の子〞だから、未完成。だから私もソラちゃんと一緒に目標に向かって頑張ればいいんだと思ったんです。それからはソラちゃんに背中を押されながら、一緒に頑張っています」真っすぐな心を持ち、人との出会いや起こる出来事をすべて素直に受け止め、学びながら前に進む。ソラはそんな女の子。「今作の映画でも、ソラちゃんのいいところが存分に発揮されています。ソラちゃんは、『デリシャスパーティプリキュア』のキュアプレシャス、『トロピカル〜ジュ!プリキュア』のキュアサマーと同じチームで行動するのですが、初めて出会う先輩方から色々なことを学び、成長していきます。また映画オリジナルキャラのキュアシュプリームが加わり、どんな化学変化があるのか、そこもぜひ観ていただきたいです」プリキュアの映画に欠かせないものといえば、ミラクルライト!重要なシーンでライトを振って、プリキュアたちを応援するアイテムですが、今年はめでたく復活。加えて声を出しての応援もできるようになるそう!「私自身もプリキュアを応援したいので、絶対に劇場に行こう、と思っています。プリキュアへの愛とエールが溢れる空間で、みんなと一緒に作品を観られるのは、映画の楽しみのひとつですよね!」Cure Sky / Sora Harewata-ruソラ・ハレワタールはスカイランドに住む運動神経抜群の女の子で、ヒーローになるのが夢。ソラシド市のましろの家にエルと共に居候中。空のプリキュア〈キュアスカイ〉に変身する。Akira Sekine代表作に『プリンセス・プリンシパル』のプリンセス、『アイカツ!』の藤原みやびなど。今秋アニメは『ミギとダリ』に出演予定。趣味は城や寺巡り、特技はオーボエ演奏。プリキュア2004年より放送されているアニメシリーズで、普通の女の子がプリキュアに変身し、激しいアクションで敵と戦う物語。プリキュアはプリティとキュアを合わせた造語で、開始当初のキャッチフレーズは“女の子だって暴れたい!”。第1作の『ふたりはプリキュア』に始まり、20 作目が現在放送中の『ひろがるスカイ!プリキュア』。『映画プリキュアオールスターズF』声の出演/関根明良、加隈亜衣、村瀬歩、七瀬彩夏、古賀葵ほか映画主題歌/「うれしくて」いきものがかり原作/東堂いづみ監督/田中裕太脚本/田中仁全国で公開中。©2023 映画プリキュアオールスターズF製作委員会※『anan』2023年9月27日号より。(by anan編集部)
2023年09月24日世田谷パブリックシアターではこれまでに『炎 アンサンディ』(2014年初演、17年再演)、『岸 リトラル』(17年戯曲リーディング公演、18年本公演)と、気鋭の劇作家ワジディ・ムワワド作“「約束の血」4部作”シリーズを上演。宗教・戦争・歴史といった、日本人にとっては一筋縄には伝わらない題材ながらも、難解さを超越する作家の世界観、構成力、魅了する台詞、そしてなによりも普遍性を見つめた視点が高く評価され、数々の演劇賞を受賞。続く第3弾の上演を心待ちにする声を多数頂いておりましたが、2018年の『岸 リトラル』以来、3年の歳月を経て、ようやく待望の『森 フォレ』の上演が、シアタートラムから世田谷パブリックシアターへ劇場を移して、決定した。演出を手掛けるのは、『炎 アンサンディ』、『岸 リトラル』を数多くの演劇賞受賞へと導いた上村聡史。役の心情のみならず、社会・政治背景まで正確に分析して表現する緻密な演出力を生かし、同シリーズの中でも集大成と言える大作『森 フォレ』に挑む。またスタッフ陣も『炎 アンサンディ』以来、全員同じ布陣が今作でもまた顔を合せ、最高のスタッフワークで臨む。出演には、『岸 リトラル』で読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞した岡本健一、『炎 アンサンディ』で菊田一夫演劇賞大賞を受賞した麻実れいほか、栗田桃子、亀田佳明、小柳友といった前2作でその研ぎ澄まされた演技をいかんなく発揮した顔ぶれが並ぶ。更に、成河、瀧本美織、岡本玲、松岡依都美、前田亜季、大鷹明良といった、近年の演劇界を牽引するメンバーが加わり、総勢11名の実力派俳優が集結。世界の歴史の背景に翻弄された人間たちの宿命的な生きざまを一大叙事詩として、2021年の日本にて表出る。『 森 フォレ』【日程】2021年7月【会場】世田谷パブリックシアター【作】ワジディ・ムワワド【翻訳】藤井慎太郎【演出】上村聡史【美術】長田佳代子【照明】沢田祐二【音楽】国広和毅【音響】加藤温【衣裳】半田悦子【ヘアメイク】川端富生【アクション】渥美博【演出助手】生田みゆき【舞台監督】大垣敏朗【出演】成河瀧本美織/ 栗田桃子前田亜季岡本玲松岡依都美/亀田佳明小柳友大鷹明良/岡本健一麻実れい【主催】公益財団法人せたがや文化財団【企画制作】世田谷パブリックシアター【後援】世田谷区
2021年03月30日今年7月、東京・世田谷パブリックシアターにて舞台『森 フォレ』が上演されることが決定した。本公演は、気鋭の劇作家ワジディ・ムワワドによる「約束の血」4部作シリーズの第3弾。世田谷パブリックシアターでは、これまでに『炎 アンサンディ』(2014年初演、17年再演)、『岸 リトラル』(17年戯曲リーディング公演、18年本公演)を上村聡史演出で上演してきた。全二作を数多くの演劇賞受賞へと導いた上村は、『森 フォレ』で役の心情のみならず、社会・政治背景まで正確に分析して表現する緻密な演出力を生かし、シリーズの中でも集大成と言える大作『森 フォレ』に挑む。本作を生み出したムワワドはレバノン生まれで、内戦を経験。カナダに亡命後にフランスへ渡り精力的な演劇活動を続ける中で、自己の体験から戦争を背景に自らのルーツを辿る作品を多く発表してきた。代表作である「約束の血」4部作は“家族”をテーマに扱った作品で、その中の一作が2006年に創られた『森 フォレ』だ。母の死により自らのルーツを辿ることになる少女の成長が、人々が繋げる「血の創生」に着目しながら、6世代と2大陸にまたがる壮大な時空間の中に立ち上がる構成を取っている。舞台は現代からベルリンの崩壊、第二次世界大戦、第一次世界大戦、普仏戦争、産業革命後のヨーロッパまでさかのぼり、娘から母へ、母から祖母へ、祖母からまたその母へと、戦争の世紀に押しつぶされた声なき人たちの声を現代に届かせる『森 フォレ』。出演には、『岸 リトラル』で読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞した岡本健一、『炎 アンサンディ』で菊田一夫演劇賞大賞を受賞した麻実れいをはじめ、栗田桃子、亀田佳明、小柳友といった前二作でその研ぎ澄まされた演技をいかんなく発揮した顔ぶれが並ぶ。さらに、成河、瀧本美織、岡本玲、松岡依都美、前田亜季、大鷹明良といった、近年の演劇界を牽引するメンバーが加わり、総勢11名の実力派俳優が集結。スタッフ陣も『炎 アンサンディ』以来、全員同じ布陣が今作でもまた顔を合せ、世界の歴史の背景に翻弄された人間たちの宿命的な生きざまを描く。詳しい日程やチケットなどの情報は、随時劇場の公式HPにて発表されるので、引き続き注目してほしい。■演出家・上村聡史再びワジディの台詞に出会えることを大変嬉しく、改めて、想像力というものが、いかに人生にとってかけがえのない産物かということを思わせてくれる氏の世界観に、表現の可能性を感じ、演出できる喜びを噛みしめています。いつもながらの、個人の小文字の物語と歴史の大文字の物語が交差する作劇は、深遠な想像を喚起することはさることながら、今作は、前二作の中東をイメージした舞台設定から、ヨーロッパへと舞台を移します。時間軸も、産業革命後の資本社会が台頭する1870年から、第一次・第二次世界大戦という戦争の世紀を潜り抜けて、閉塞感漂う神なき現代までの約150年が描かれます。とりわけ、『森 フォレ』は“女性の身体”が重要なキーワードとなっていて、愛や憎しみ、不安や渇望といった普遍的な感情が、脳、血、顎、腹、肌、性器、心臓といった身体のパーツへと反映され、それら身体の神秘と可能性が物語を大きく突き動かしていきます。その純然たる身体と感情の迸りを、“約束の継承”とも言うべきテーマへと繋げ、熱量と詩的な奥行きを感じる、歴史と個人の一大叙事詩として、今の時代に仕立てたいと思います。これまでの『炎 アンサンディ』『岸 リトラル』を共に創りあげた心強いスタッフ・キャストと、今回が初参加になるキャストとの刺激的かつ鮮度ある組み合わせで、本シリーズの集大成となるべく醍醐味に、どうぞご期待ください。【公園概要】『森 フォレ』作:ワジディ・ムワワド / 翻訳:藤井慎太郎演出:上村聡史出演:成河 瀧本美織栗田桃子 前田亜季 岡本玲 松岡依都美 / 亀田佳明 小柳友 大鷹明良岡本健一 麻実れい日程:2021年7月 / 会場:世田谷パブリックシアター主催:公益財団法人せたがや文化財団 / 企画制作:世田谷パブリックシアター / 後援:世田谷区
2021年03月26日井上ひさしが、戦後日本のラジオ番組を題材に紡いだ『私はだれでしょう』が、本日10月9日(金)から上演される。2017年の上演時に好評を博した、キャストとスタッフが集結しての公演だ。2010年4月に井上ひさしが逝ってから、ちょうど10年。コロナ禍においても、彼の作品を丁寧に観客に届け続けるこまつ座が、次回公演に選んだ作品は『私はだれでしょう』だ。舞台は敗戦直後の昭和21年7月、日本放送協会の一室。15分間のラジオ番組「尋ね人」を制作する人々の物語だ。番組制作にひたむきに取り組むのは、脚本班分室長である元アナウンサー川北京子をはじめとする3人の女性分室員。事前検閲を執り行うCIE(民間情報教育局)からは、ラジオ担当官としてフランク馬場が着任した。そんなある日、「山田太郎」を名乗る男が「ラジオで私を探してほしい」との要望を持って現れる——。川北京子を演じるのは、前回公演で、向かい来る現実に敢然と立ち向かう姿が好評を得た朝海ひかる。フランク馬場役には、二兎社やミュージカル『ローマの休日』(初演~2017年公演まで出演)など、舞台でも活躍の幅を広げる吉田栄作があたる。他にも、好評を博した2017年上演版のスタッフ・キャストが集結。次々と襲いくる騒動に翻弄されるラジオ局の一室を、きめ細やかに描き出す。演出にあたるのは、栗山民也。こまつ座作品に多く登板するほか、地に足のついた活躍ぶりを見せる百戦錬磨の演出家だ。栗山は「今のこの自粛生活の、のっぺりとした時間のなかで、再びこの熱く必死な力を持つ台本を前に、パンデミックとやらの後にやって来るものとは何かを考えます。そして、空気のように当たり前に素通りしていた“普通の生活”が、どんなに大事であったかを強く噛み締めています」とコメント。「世界の新しい価値観と出会うため、“必死だった人間たちの声”を何度も聴くことから、始めていこうと思います」との言葉に、この作品に対峙する者の決意が浮かび上がる。「真実」にひたむきに向き合い、向き合うことから逃げなかった、誇り高き人々の物語だ。公演は10月22日(木)まで、紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて。こまつ座第134回公演『私はだれでしょう』作:井上ひさし演出:栗山民也会場:東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA【スペシャルトークショー開催】・10月11日(日)13:00公演終了後登壇:朝海ひかる、枝元萌、大鷹明良、吉田栄作・10月20日(火)13:00公演終了後登壇:朝海ひかる、尾上寛之、平埜生成、八幡みゆき、吉田栄作※登壇者は都合により変更の可能性あり文:小川志津子
2020年10月09日1983年に作家・劇作家の井上ひさしが立ち上げ、以降、井上作品を専門に上演し続けている制作集団・こまつ座が、井上が戦争前後の庶民の営みを描いた“昭和庶民伝三部作”の第1作となった音楽劇『きらめく星座』を、3月10日(火)から15日(日)まで東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで上演する。物語の舞台は昭和15年の東京・浅草。小さなレコード店・オデオン堂では、家族4人とふたりの間借り人が仲良く暮らしている。ある日、陸軍に入隊していた長男の正一が脱走し、すぐさま憲兵伍長“蝮の権藤”が乗り込んでくる。さらに、長女みさをが“ハガキの束から選んだ”という夫・源次郎が家族に加わるが、堅物の愛国主義者で傷痍軍人の源次郎は、音楽好きでジャズを流す家族たちが許しがたい。こうしてオデオン堂には大嵐が吹き荒れることになり……。本作は1985年に初演され、井上自身が演出した数少ない作品のひとつ。太平洋戦争前夜の昭和16年12月7日までの1年間を描く物語で、その時代は決して明るくはなく、戦争の愚かさを痛切に浮かび上がらせる。一方で、ピアノの生演奏にのせて『青空』や『一杯のコーヒーから』などの昭和初期の流行歌の軽快なメロディと数々の名セリフが劇空間を弾ませる。生前、井上はこの物語を「涙と笑いに満ちた懐かしい香りのするもの」とし、私戯曲的と位置付けている。これまで多彩な顔ぶれにより上演され、既に延べ500回の公演回数に達している舞台。演出は井上が絶大な信頼を寄せ、本作を手がけるのは4度目となる栗山民也。そしてキャストには久保酎吉、松岡依都美、高橋光臣、粟野史浩、瀬戸さおり、後藤浩明、高倉直人、村岡哲至、木村靖司、大鷹明良が揃い、上質なアンサンブルを紡ぐ。文:伊藤由紀子
2020年03月04日アイドルグループ・Sexy Zoneの菊池風磨が、舞台『HAMLET ―ハムレット―』で単独初主演を務めることが17日、明らかになった。同作はシェイクスピア四大悲劇の一つで、デンマーク王・ハムレットが父王の死に復讐を誓い、狂気を装って、王座を継いだ叔父・クローディアスに迫る。演出は『クレシダ』『The Silver Tassie 銀杯』『プラトーノフ』等、卓越した演出力で高い評価を得ている気鋭の演出家森新太郎が務める。菊池にとっては、2015年9月に上演された「DREAM BOYS」以来約4年ぶりとなる舞台出演で、CDデビューから8年目となるSexy Zoneメンバー初の、外部舞台への挑戦となる。ハムレットの婚約者・オフィーリア役には南沢奈央、オフィーリアの父・ボローニアス役には大鷹明良、ハムレットの叔父・クローディアス役には大谷亮介、ハムレットの母・ガートルード役には安蘭けいと、豪華な面々が顔を揃える。更に、宮崎秋人、章平、風間由次郎、小柳心、味方良介、末原拓馬、福原冠、冨永竜、森田甘路、駒井健介、天野勝仁、新垣ケビン、花王おさむと、若手からベテランまで個性あふれる役者がそろった。東京公演は東京グローブ座にて9月8日~10月6日、大阪公演は森ノ宮ピロティホールにて10月9日~15日。○菊池風磨 コメント今回出演が決まって、まさか自分がハムレット役をやらせて頂く事になるとは思ってもみなかったので、とにかく驚いた次第でございます。もちろん、喜びもありましたが、何より驚きが大きかったです。『ハムレット』は、作品自体に歴史と伝統があり、国内外においても、様々な方々が演じられてきた由緒正しき役であることは私でも百も承知ですので、かなりのプレッシャーを感じていることは否めません。ですが、やりたいと思ってやらせて頂ける役ではないからこそ、この機会に全身全霊で向き合いたいと強く思っております。ストレートプレイに対する意識は強く、恐縮ながら役者としても活動させて頂く以上、一度はストレートプレイの舞台に立ちたいと思っていたので、これ以上光栄なことはございません。Sexy Zoneの可能性を広げるきっかけになれればと思っております。ハムレットという大役を、歴史と伝統に則り、真摯に演じて参りたいと思っております。その表現の中で現れる新たな菊池風磨をお見せすることを約束致しますので、是非ご覧ください。○森新太郎 コメントそこに活劇としての魅力があるとはいえ、『ハムレット』が相当血なまぐさい復讐劇であることは確かです。主要人物のほとんどが残酷な死を遂げます。「復讐せよ」とハムレットに命じた父の亡霊もまさかこれほどの事態になるとは想像していなかったのでは。人間の理性を信じ “正義”や“名誉”というものを希求して止まなかったハムレット。そんな彼による凄惨な復讐劇だからこそ、この物語はいま上演する意義があり、現代にも通じる問題作として我々の前に立ちはだかるはずです。古典戯曲の金字塔に真っ向勝負で挑んでいけたらと思います。
2019年05月17日映画『パラダイス・ネクスト』が、2019年7月27日(土)より、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー。妻夫木聡×豊川悦司のW主演となる。“台湾”を舞台に繰り広げる、孤独な男たちのノワール・サスペンス主演に、妻夫木聡×豊川悦司映画『パラダイス・ネクスト』は、異国の地・台湾を舞台に、孤独な男たちの運命が交わるノワール・サスペンス。互いに闇を抱えながら生きる主人公の男たちを、『怒り』や『愚行録』に出演した妻夫木聡と、『ラプラスの魔女』の豊川悦司が演じる。世間から身を隠すように台北で生きる男・島(シマ)を豊川悦司、お調子者で馴れ馴れしい男・牧野(マキノ)を妻夫木聡がそれぞれ担当する。全編台湾で撮影したという本作の現場では、1日18時間以上も共にすごしたという妻夫木と豊川。到着したメイキング映像の中には、撮影中の合間に、難しい中国語のイントネーションに奮闘したり、談笑したりと、仲の良い2人の微笑ましい姿映し出されている。“運命の女性”にニッキー・シエそしてそんな2人の前に現れるのは、台湾の人気女優・ニッキー・シエ演じる“運命の女性”シャオエン。この数奇な巡りあわせによって、2人の男の閉ざされていた過去が明らかになっていくーー。坂本龍一ら豪華クリエイター勢音楽を担当したのは、日本が誇る世界的作曲家・坂本龍一。美しく、芳醇なメロディが、ミステリアスな作品の世界観を盛り上げる。また監督は、ホウ・シャオシェンやジャ・ジャンクーなど名匠たちの映画音楽で知られる半野喜弘が務める。監督に半野喜弘【詳細】映画『パラダイス・ネクスト』公開日:2019年7月27日(土)出演:妻夫木聡、豊川悦司、ニッキー・シエ、カイザー・チュゕン、マイケル・ホァン、大鷹明良監督・脚本・音楽:半野喜弘音楽:坂本龍一プロデューサー:劉嘉明、小坂史子原題:PARADISE NEXT
2019年04月26日映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』が、2016年12月17日(土)より全国の劇場で公開される。原作は、2014年8月に文庫書き下ろしで刊行され、累計発行部数100万部を突破した七月隆文による同名の小説。京都の美大に通う20歳の学生・南山高寿と、ある大きな秘密を抱えた女性・福寿愛美の純愛を描くラブストーリーだ。主人公の南山高寿役には、ドラマ「きょうは会社休みます。」、映画『ストロボ・エッジ』などの作品で世の女性を魅了してきた福士蒼汰。ヒロインの福寿愛美役は、映画『バクマン。』をはじめとする多数の作品でヒロインを演じてきた小松菜奈。今乗りに乗った若手俳優2人が、切ない運命を背負うカップルを演じる。そして監督・脚本を務めるのは、『僕等がいた前後篇』、『ホットロード』、『アオハライド』など、多くの恋愛青春映画をヒットに導いた三木孝浩監督と吉田智子コンビ。物語の舞台である京都の風光明媚な景色の中で、2人のかけがえのない一瞬一瞬をみずみずしく映し出す。【作品情報】映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』公開日:2016年12月17日(土)出演:福士蒼汰、小松菜奈、山田裕貴、清原果耶、東出昌大、大鷹明良、宮崎美子原作:七月隆文「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」(宝島社)監督:三木孝浩脚本:吉田智子©2016「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」製作委員会【ストーリー】京都の美大に通う20歳の学生・南山高寿(福士蒼汰)は、大学まで向かう電車の中で出会った女性・福寿愛美(小松菜奈)を一目見た瞬間、恋に落ちた。勇気を振り絞って声をかけ、「また会える?」と約束を取り付けたようとした高寿だったが、それを聞いた彼女は、なぜか、突然涙してしまう―。彼女のこの時の涙の理由を知る由もない高寿だったが、2人は意気投合し、その後、すぐに交際をスタート。高寿と愛美の関係は誰もがうらやむ程に順調で、すべてがうまくいくものだと信じていた。しかし、高寿はある日、愛美から想像もできなかった大きな秘密を明かされる…。
2016年08月15日俳優・福士蒼汰と女優・小松菜奈が初共演する映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(12月17日公開)のポスタービジュアルと予告映像が12日、公開された。原作は、100万部を突破した七月隆文氏による同名小説。京都を舞台に、美大に通う20歳の学生・南山高寿(福士)と、大きな秘密を抱える福寿愛美(小松)のかけがえのない一瞬と恋愛模様を描く。メガホンを取るのは『僕等がいた前・後篇』(12年)、『アオハライド』(14年)など多くの恋愛青春映画を手がけてきた三木孝浩監督で、脚本は吉田智子氏が担当。2人のほか、高寿の親友役として東出昌大も出演する。予告は、通学の電車内で高寿が愛美に一目ぼれし、それを告白する場面から始まる。冬の京都の風景をバックに付き合い始めのデートの描写が続くと、2人の初々しいキスシーンも。しかし、次の場面になると、愛美は泣き出してしまい、電話越しに「私、あなたに隠していたことがある。あなたの未来が分かるって言ったらどうする?」と高寿に問いかける。「これから少しずつあなたと恋人じゃなくなっていくんだね……」との愛美の言葉に困惑を隠せない高寿。幸せな時間はいつまでも続くことはなく、駅のホームでタイムリミットであるかのように、愛美の姿が消えると、思わず高寿は号泣してしまう。さらに、山田裕貴、清原果耶、大鷹明良、宮崎美子の出演も発表。なお、予告映像は20日より全国の劇場で流れる予定となっている。(C)2016「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」
2016年08月12日福士蒼汰と小松菜奈が初共演を果たし、『僕等がいた 前篇/後編』『アオハライド』など、多くの恋愛青春映画をヒットに導いた三木孝浩監督×吉田智子のコンビが監督・脚本を務める『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』。このほど、待望の予告編映像とともに、ポスタービジュアルが解禁となった。京都の美大に通う20歳の学生・南山高寿(福士さん)は、大学まで向かう電車の中で出会った女性・福寿愛美(小松さん)をひと目見た瞬間、恋に落ちた。勇気を振り絞って声をかけ、「また会える?」と約束を取り付けたようとした高寿だったが、それを聞いた彼女は、なぜか、突然涙してしまう――。彼女のこのときの涙の理由を知る由もない高寿だったが、2人は意気投合し、その後すぐに交際をスタート。高寿と愛美の関係は誰もがうらやむほどに順調で、すべてがうまくいくものだと信じていた。しかし、高寿はある日、愛美から想像もできなかった大きな秘密を明かされる…。原作は、2014年8月に文庫書き下ろしで刊行されて以来、WEBサイト「読書メーター」の「恋愛小説のおすすめランキング」で1位をキープし続け、100万部を突破した七月隆文による同名小説。福士さん、小松さんを筆頭に、先日発表された東出昌大に加え、新たに山田裕貴、清原果耶、大鷹明良、宮崎美子の出演も明らかとなった。このたび届いた予告編は、8月20日(土)から全国の劇場にて流れる予定の映像。物語の舞台である京都各所で撮影された、福士さんが小松さんにひと目ぼれするシーンから、2人のデートシーンや、「やばい、抱きしめたい…」と福士さんがつぶやく初々しいラブシーン、そして今後の2人の切ない運命を予感させる号泣シーンが収められたものとなっている。また、ポスタービジュアルにも、福士さん、小松さんの間に「たった30日 恋するために ぼくたちは 出会った」とのキャッチコピーが配され、かけがえのない一瞬一瞬で恋をする2人の純愛を伝えている。『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』は12月17日(土)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年08月12日女優の仲里依紗が、WOWOWの連続ドラマ『テミスの求刑』(5月10日スタート 毎週日曜 22:00~)に主演することが18日、明らかになった。父親が殺された冤罪(えんざい)事件の真相を追う検察事務官を演じる。大門剛明原作の同名小説をドラマ化した今作は、警官だった父親を殺された過去を持つ女性検察事務官(仲)が、その犯人が冤罪かもしれないという疑惑が浮上したことで、次々と新たな事件に巻き込まれていくサスペンス。仲は、弁護士殺害事件の容疑者となった検事とともに、父親が殺された事件の真相と、検事の殺人容疑の真相を暴くため、冤罪事件の闇に身を投じるという難しい役どころに挑む。初めてWOWOWの連続ドラマに出演する仲は「このような社会派ドラマに出演させていただくのも初めてで、すごくワクワクしています。ポスター撮影では、パンツスーツを着て、自分でもすごく新鮮でした」と興奮の様子。自身の役について「深い過去を背負って日々生きています。そのつらさを乗り越えて前向きに生きる姿を、少しでもリアルに表現できるよう、丁寧に演じたいと思っています」と意気込みを語っている。出演は、仲のほか、杉本哲太、高岡奏輔、袴田吉彦、遠藤雄弥、東根作寿英、音月桂、螢雪次朗、大鷹明良、モロ師岡、佐藤二朗、世良公則、岸谷五朗ほか。多くのベテラン勢を擁するキャスト陣に、仲は「楽しみでもあり、すごく緊張しますが、力をお借りしながらすてきな作品になるよう一生懸命頑張ります」とコメントしている。監督は、WOWOWの連続ドラマで『悪貨』、『震える牛』といった作品を撮ってきた権野元。脚本は、同局ドラマ『再生巨流』や、映画『64 ロクヨン』の久松真一という、社会派サスペンスを手掛けてきた2人がタッグを組む。
2015年03月18日小栗旬が来年5月、『髑髏城の七人』以来2年ぶりに舞台出演する。作品は、山田風太郎の異色の歴史小説『魔群の通過』を原作に、長塚圭史が書き下ろす新作『あかいくらやみ~天狗党幻譚~』。小栗と長塚は今回初顔合わせとなる。小日向文世など『あかいくらやみ~天狗党幻譚~』出演者の写真維新前夜、尊王攘夷の志を胸に決起し、京を目指した水戸藩天狗党の過酷な行軍を描いたのが原作。舞台では天狗党の残党による復讐集団、さいみ党にスポットを当て、目的も志も見失い復讐の幽鬼と化しながらも尚、正義を求める男たちの姿を描いていく。共演に小日向文世、白石加代子、小野武彦ら実力派を揃え、来年5月、東京・Bunkamuraシアターコクーンで上演。■「あかいくらやみ~天狗党幻譚~」日程:2013年5月5日(日)~26日(日)予定※その後、大阪公演も予定。会場:東京・Bunkamuraシアターコクーン出演:小栗旬、小日向文世、白石加代子、原田夏希、小松和重、古舘寛治、横田栄司、福田転球、中山祐一朗、伊達暁、長塚圭史、中村まこと、大鷹明良、小野武彦他チケット発売:2013年2月24日(日)
2012年12月14日劇作家・故井上ひさしの喜寿を記念し、その代表的な8作品を年頭から連続上演している「井上ひさし生誕77フェスティバル2012」。その第4弾『藪原検校』が6月12日に東京・世田谷パブリックシアターで幕を開けた。『藪原検校』チケット情報今作は、盲人として生まれたハンディを悪に徹することで乗り越え、若くして権力の頂点を極めながら破滅する男・杉の市(二代目藪原検校)の一代記。井上戯曲を数多く手がけながら今作は初演出となる栗山民也、これが初の井上作品出演であり、杉の市を演じる野村萬斎の強力かつ新鮮なタッグも注目されていた。約3時間の舞台は戯曲を深く読み込んだ演出家の創意と、それに応える俳優陣のエネルギッシュな演技ではち切れんばかり。語り手役・盲太夫の浅野和之は膨大な台詞を操りつつ劇世界に遊ぶ余力を見せ、秋山菜津子演じる杉の市の運命の女・お市は凄まじいまでの色香と生命力で女の業を体現する。杉の市の父・七兵衛や、学問で検校の座まで上り詰める杉の市のライバル塙保己市など、善悪硬軟を自在に演じる小日向文世からも目が離せない。また、熊谷真実、山内圭哉、たかお鷹、大鷹明良、津田真澄、山崎薫らも複数役を演じながら、盲人が主人公ゆえ“音”にこだわる戯曲を体現すべく鐘の音、犬の遠吠え、物売りの声までをその声と身体で舞台に乗せていく。だが、やはり圧巻なのは萬斎・杉の市だ。欲望のままに殺し、奪い、盲人を差別する世間に復讐するかのように出世の階段を駆け上がる。子供の純粋と残酷を併せ持つ“異形の殺人者”役に、狂言師の強い身体性や独自の発声がピタリとハマり、これまでのパブリック・イメージを刷新する野太く猥雑な役者の姿がそこにあった。劇中、千葉伸彦によるギター演奏ともつれあうように歌い、舞台を疾駆する杉の市は徹底的に悪を成すことで、観客の誰もが同様に身の内に悪を潜ませていることを告発する。その告発は断罪が目的ではなく、自身の悪を飼い慣らし生きざるを得ない人間という生き物の滑稽さを代弁するもの。潔く破滅する杉の市は、市井の人間が世間と折り合いをつけて生きるために捧げられた生贄なのだ。そんな世界の真実を喝破する作家の視線が、観る者に鋭く迫る稀有な舞台が誕生した。公演は7月1日(日)まで同劇場にて上演。その後、7月6日(金)から8日(日)に兵庫県立芸術文化センター、7月14日(土)・15日(日)に新潟市民芸術文化会館にて開催。チケットは一部を除き発売中。なお、「井上ひさし生誕77フェスティバル2012」第5弾の『しみじみ日本・乃木大将』と第6弾の『芭蕉通夜舟』のチケットも現在発売中。取材・文:尾上そら
2012年06月14日作・演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)と、女優・広岡由里子との演劇ユニット「オリガト・プラスティコ」。その第5弾となる『龍を撫でた男』が、2月3日(金)、東京・本多劇場にて初日の幕を開ける。初日前日の2日、通し稽古が行われた。『龍を撫でた男』チケット情報精神病医の佐田家則は、妻の和子とその弟・秀夫、義母との4人暮らし。かつて事故でふたりの子供を亡くしており、そのショックから義母は精神に異常をきたしてしまっている。正月、そんな佐田家を訪れた、家則夫婦の知人で劇作家の綱夫と舞台女優の蘭子兄妹。綱夫は和子に、秀夫は蘭子に気があり、また蘭子と家則はちょっとワケありの様子だ。5人の思惑が交錯する中、「異常心理学会創立準備委員」と名乗る男たちまでもが現れて……。作・福田恆存、演出・KERAという、なんとも意外かつ、ワクワクする組み合わせが実現した。福田は評論家としても著名なだけに、硬い文章を想起する人も多いかもしれない。だが『龍を撫でた男』というタイトルからも分かるように、その文体はどこかユーモラス。さらに人間という愚かな生き物に対する優しい眼差しが、セリフの端々から感じることができる。恐らくKERAが本作に惹かれたのも、そんな点にあったのではないだろうか。そしてKERAは、その福田の世界観を過度に現出させることなく、それでいて行間には彼らしい過剰さもしっかり忍ばせる。もちろんそれを体現できる、KERA作品おなじみの役者陣が担ったものの大きさは言うまでもない。夫として、そして精神病医として妻を見守り、そして苦悩を募らせていく家則を演じるのは、山崎一。彼の中に積み重ねられていった、佐田家の負の要素。それゆえの微妙な変化を見せられるのは、やはり山崎の高い演技力あってこそだろう。和子役の広岡由里子、綱夫役の大鷹明良、蘭子役の緒川たまきは、感情の起伏、間合い、話し方など、正気と狂気の境界線上にいる人間ならではの見せ方が絶妙。狂気をさまよう人間の、切なさまでもが伝わってくるようだ。また秀夫演じる赤堀雅秋は、いい意味での気持ち悪さを醸し出し、その存在を強く印象づけた。本作の登場人物たちは、山崎演じる家則以外、何かしら皆精神を病んでいる。ゴーリキーの『どん底』の歌詞のように、暗い牢屋の中で、鉄の鎖に捕らえられてしまっているのだ。だが果たして牢屋にいるのは自分なのか、相手なのか。そして人生で真に望むべきものは、新しい冒険なのか、日々の繰り返しなのか。狂気と正気の差はまさに紙一重。辛辣なラストに、その答えを見た気がした。公演は同劇場にて2月12日(日)まで。チケットは発売中。文・野上瑠美子
2012年02月03日