今年も目前に迫ったテレビ番組のアカデミー賞ことエミー賞授賞式。FOXチャンネルにて9月23日(日本時間)朝9時から生放送される第71回エミー賞は、近年テレビ番組黄金期を迎え各部門ともに良作ひしめく大接戦である。その中でも、最も激戦と言われているのはコメディ部門だ。一部メディアでは“ポストコメディ”とも呼ばれ、従来の面白おかしいコメディではない、ダークな笑いが光る作品が多く輩出されている。その代表格として2年連続受賞を狙うHBO製作、Amazon Prime Videoでシーズン1配信中の人気ダークコメディドラマ「BARRY」に改めて注目したい。敏腕殺し屋が選んだ第二の人生は俳優!?元海兵でありイラク戦争退役軍人の主人公バリー(演:ビル・ヘイダー)は、退役後父親同然のように慕っているフュークス(演:スティーヴン・ルート)の元、アメリカ北部オハイオ州クリーヴランドで雇われの殺し屋として生計を立てていた。殺し屋と言えば、スーツに身を纏い颯爽と任務をこなすダンディな男性を想像するが、バリーは腕は確かだが、見るからにくたびれた中年男性である。そんな彼は中年の危機か、生きる意味をすっかり見出せなくなっていた。ある日休みが必要だとフュークスに告げると、「お前に必要なのは休みではなく変化。ロサンゼルスでいい仕事があるから行ってこい」と話を反らされ、半信半疑のままロサンゼルスへ旅立つバリー。いつも通り死んだ魚の様な眼をしながら、チェチェンマフィアの妻を寝取った男を暗殺する依頼をこなすため尾行を開始。すると事態は急展開!男が通う俳優養成所に辿り着き、なんと、殺さなければならないその男と一緒にレッスンに参加することになってしまう。生きる意味をなくしていたバリーは、俳優の卵たちと交流する中で、自分の第2の人生は俳優だと思い立ち、殺し屋から何とか足を洗おうとし始める。本作の興味深いところは、「殺し屋として生きる男」と「俳優を目指す男」という別々のストーリーとして描かれそうな題材がごちゃ混ぜになっているところだ。しかも、一見コメディではなさそうに思えるが、1話30分弱というコメディ作品でよく使われる形式で描かれている。通常のコメディ作品を連想すると驚くほどシリアスなストーリー展開であることも特徴だ。夢を叶えたい男バリーを描くのは、苦難の末、夢を叶えた男ビル・ヘイダー殺し屋業を辞めて第二の人生、俳優になる夢を叶えたい男バリーを描くクリエーター自身が、苦難の末この作品で夢を叶えたことも作品自体の味わいをより一層深くさせる。主演を務めるビル・ヘイダーは本作の共同クリエーターであり、第1話から第3話の監督も務めている。アメリカで国民的人気を誇る「サタデー・ナイト・ライブ」出身の人気コメディ俳優であるビルは、2018年SXSWでのインタビューで、映画オタクであり、映画監督になりたくて田舎からロサンゼルスに出てきた過去を明かしている。テレビ番組スタッフとしてキャリアをスタート。「サタデー・ナイト・ライブ」抜擢以降は人気コメディ俳優の地位を確固たるものにし、遂に2018年「BARRY」で第二の人生として、見事長年の夢だった監督業デビューを果たしたのだ。「(監督業は)とてもリラックスできたんだ。すごく楽しかったよ!しくじったんだ。撮影初日まで監督としての準備に没頭しすぎて、撮影初日迎えた時にバリーをどう演じるか全く決めてなかったんだ(笑)」と語っていることからも、彼がどれほど監督という仕事に夢中になっているかが分かる。「サタデー・ナイト・ライブ」以降順風満帆に見える彼だが、「サタデー・ナイト・ライブ」時代の特に最初の4年間は「いつかクビを切られるのでは」と常に大きな不安を抱えていたという。幼いころから不安に苛まれることが多かったビルは、人生の大半を不安と隣り合わせて生きてきたそうだ。全米を笑いの渦に巻き込み、コメディ俳優としての仕事を全うしながらも、その裏では強い不安を抱えていたビル。「Indiewire」によると、共同クリエーターのアレック・バーグは「僕たちは、殺しに長けているが殺し屋業が嫌いというアイディアについて話し始めたんだ。つまり彼(バリー)は彼自身の才能の囚人で、それはビル自身の『サタデー・ナイト・ライブ』時代の経験でもある。ビルはコメディアンとして素晴らしいが、そこから楽しみを見出せなかったんだ」と語っている。苦悩の末、夢を叶えたビルは、職種は違えど、人生に苦悩するバリーそのものでもあるのだ。コメディは面白おかしいだけじゃない”ポストコメディ”へそんなビル・ヘイダーの人生経験が大きく影響した「BARRY」は、コメディでありながら、面白おかしい演出で描くことを一切していない。シットコムでもないので拍手の音や笑い声が入ることもない。「Vulture」では近年のコメディ作品を”ポストコメディ”と呼び、その代表作の一つとして「BARRY」を挙げている。既存のコメディ作品の形式をとりながら、ジョークがないコメディ作品を”ポストコメディ”としている。「BARRY」でも笑いがワッと巻き起こるようなジョークはない。バリーが必死に殺し屋から足を洗おうとする中で、思い通りに事が運ばなかったり、勘違いされたり、失敗したり、思わぬ良い結果が出たり…人間関係や人生の微妙なズレを笑いに変えている。特に、いま注目の若手日本人監督ヒロ・ムライが担当した第5話と第6話は、バリーの殺し屋としての顔と、俳優としての顔のバランスを次第に崩していくターニングポイントであり、”ポストコメディ”の作品としてより大きく舵を切るエピソードなので注目頂きたい。今年度エミー賞では9部門にノミネートしている「BARRY」シーズン2、ビル・ヘイダー個人としては、「Documentary Now !」シーズン3(日本未公開)と併せて21部門でノミネートの快挙だ。シーズン2の日本配信が待たれる「BARRY」は果たして2年連続各部門での受賞を狙い撃ちできるか期待がかかる。(キャサリン/Catherine)
2019年09月20日「“あのイ・ムジチ”という存在ですよね。光栄ですし楽しみです」キャリア十分のヴェテランがそう言って目を輝かせるのは素敵なことだ。天羽明惠は日本の声楽界を牽引するトップランナーのひとり。この秋、イタリアの老舗アンサンブル、イ・ムジチ合奏団と共演する(10月2日(水)・サントリーホール)。「イ・ムジチ合奏団 with 天羽明惠」の公演・チケット情報イ・ムジチといえば《四季》。誰もが知る有名曲だが、実は、音楽史で忘れられていたこの作品が再発見されたのはなんと20世紀半ばのこと。そしてそれが世界的な人気を獲得するのに大きな役割を果たしたのが、1952年結成のイ・ムジチなのだ。繰り返し録音した彼らの《四季》は、この曲の定番中の定番。《四季》といえばイ・ムジチ。両者はもはやほとんど同義語といっても過言ではない。「もちろんメンバーが変わっているとはいえ、60年以上もずっと弾き続けている作品なのに、まるでたったいま生まれてきた音楽であるかのように、いつも新鮮に演奏するのは素晴らしいことですよね」指揮者なしのアンサンブルとの共演。大事なのは息づかいだという。「彼らは絶対に私の息を聴いているはず。だから細かいテンポのニュアンスも、息でちょっと仕掛ければわかってくれるし、彼らの音で私の声も変わります。身体中にアンテナを張り巡らせてそのやり取りをするのは刺激的です」天羽が歌うのは、ヘンデルのオペラ《ジュリオ・チェーザレ》のクレオパトラのアリア〈この胸に息のある限り〉や、モーツァルトの《エクスルターテ・ユビラーテ》など3曲。「《ジュリオ・チェーザレ》のアリアは内面的で深い歌。それをイタリア語の音楽劇として、まずはイタリア人の彼らに伝えられるかどうか。丁寧に歌っていこうと思います。そしてモーツァルトは、彼らとの化学反応で、どんなきれいなレガートが生まれて、それをコロラトゥーラでどのように歌えるのか、とても楽しみにしています」ヘンデルやモーツァルトは、歌手にとって、声楽的にも必要不可欠なレパートリーなのだと教えてくれた。「たとえばヴェルディのオペラを歌ったあとでも、すぐに楽屋でモーツァルトを歌って、身体や筋肉がやわらかく使えているか、確認することが大事です。常にどちらも歌える状態、ニュートラルな状態に戻すということを考えながら歌手を続けています」来日を目前にコンサートマスターのアントニオ・アンセルミが急死したため、代役としてマッシモ・スパダーノが出演。公演後半の《四季》のソロも彼が弾く。「驚きました。残念ですが、彼らにとっても毎回が新しい演奏になるわけですから、そこは楽しみですね。私は東京と福井で歌うのですが、その間にもどんな変化が起こるか。彼らに負けずにフレッシュな演奏ができるように、私もしっかりと準備しなければ。なにより、彼らの音は絶対的に明るいでしょうから、その明るさと天羽明惠の明るさで、おおらかでのびやかに羽ばたきたいと思っています!」文・宮本明
2019年09月10日海外ドラマ・エンターテイメント専門チャンネルのFOXでは、9月23日(月・祝)に「第71回エミー賞 授賞式」を日本独占生中継!さらにノミネートされている話題作「POSE」の放送も決定した。今回71回目を迎えるエミー賞は、テレビドラマ界のアカデミー賞とも称され、テレビ業界における優れた業績に贈られる米テレビ界最高の権威を持つ賞。エミー賞の対象となる部門は、コメディ部門、ドラマ部門、バラエティー・トークシリーズ部門など多岐に渡り、それぞれの作品や監督、俳優、脚本などに対して賞が与えられる。授賞式には、超一流のハリウッド俳優たちが集結することでも話題。昨年の第70回授賞式では、ベン・スティラーやマイケル・ダグラス、ベニチオ・デル・トロ、アンジェラ・バセット、タラジ・P・ヘンソンらがプレゼンターを務め、さらに受賞者が壇上で行った公開プロポーズも話題に。なお、FOXチャンネルでは授賞式直前、レッドカーペットの模様も放送する予定。こちらも必見だ。さらに、FOXチャンネルでは今回のエミー賞ノミネート作「POSE」のシーズン1全8話を一挙放送!ドラマ部門の作品賞をはじめ、主演男優賞(ビリー・ポーター)、キャスティング賞、衣装賞(歴史劇部門)、ヘアスタイリング賞(シングルカメラ・シリーズ部門)、メイクアップ賞(シングルカメラ・シリーズ部門)と6ノミネートを果たした。本作の舞台は経済が華やかになってゆく80年代後半のN.Y.。LGBTQの若者たちは、母親代わりの「マザー」の元に集まり、「ハウス」と呼ばれるグループで共同生活を送っていた。そして、毎週ダンスホールに集まっては、ファッションとパフォーマンスを競い合うコンテストに参加する――。この“ボール・カルチャー”を軸に、プライドと純愛、そして夢を追いかける彼女たちの姿を描いていく。文中の「マザー」は、ハウスのリーダーで子どもたちの住む場所や食事なども提供する存在のことで、「ハウス」は、ボールで競い合うグループのこと。そして、「ボール・カルチャー」の“ボール”は、LGBTQの人たちがテーマに沿ったファッションやヴォーギングと呼ばれるダンスの技を競い合うコンテストのことで、N.Y.では 69年ごろから登場したアンダーグラウンドなサブカルチャーだ。ボール・カルチャーを通して、当時のLGBTQコミュニティを映し出す本作は、すでに話題となっており、現在シーズン3の製作も決定している。「第71回エミー賞 授賞式」は9月23日(月・祝)9時~FOXチャンネルにて日本独占生中継。(cinemacafe.net)
2019年07月18日第71回エミー賞のノミネーションが発表された。今年ファイナルシーズンが放送された「ゲーム・オブ・スローンズ」が、ドラマ部門史上最高記録となる計32ノミネーションを獲得。候補入りが確実視されていたジュリア・ロバーツ、ジョージ・クルーニー、リチャード・マッデンらのまさかの落選、ビヨンセの「HOMECOMING:ビヨンセ・ライブ作品」が6ノミネーションを受け、ビヨンセにとって初のエミー賞受賞に期待の声が上がるなど、すでに様々な話題で持ちきりだ。しかし、何と言っても注目すべきは“こんまり”こと片付けコンサルトの近藤麻理恵が、「KonMari 人生がときめく片付けの魔法」で2部門にノミネートされたこと。1つはリアリティー番組部門で「クィア・アイ」などとともに、もう1つはリアリティー番組&コンテスト番組の司会者部門で、ジェームズ・コーデンやエレン・デジェネレスとともに候補に選出されている。Netflixオリジナル番組「KonMari 人生がときめく片付けの魔法」は、今年1月から世界190か国で配信されており、大反響を呼んだ。特にアメリカでは熱狂的なファンが出現し、こんまりの片付け術に欠かせないキーワード「ときめく」を英訳した「Spark Joy」という言葉も流行した。世界での活動の幅を広げているこんまりは、11月5日に子ども向けの絵本「Kiki & Jax the life-changing magic of friendship」(原題)を発売することも発表している。エミー賞授賞式は9月22日(現地時間)に開催される。(Hiromi Kaku)■関連作品:ゲーム・オブ・スローンズ[海外TVドラマ]© 2012 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and all related programs are the property of Home Box Office, Inc.
2019年07月17日昨日(現地時間)、第70回エミー賞授賞式が開催された。出席者たちはそれぞれが旬でファッショナブルなドレスやタキシードに身を包み、「ベストの自分」を演出した。その中でも「Cosmopolitan」誌や「Mirror」紙など様々なメディアで取り上げられたベストドレッサーとワーストドレッサーをご紹介!まずは各社がこぞってベストドレッサーの称号を贈ったジェシカ・ビール。トップからボトムに向かって半月模様が大きくなっている生地とデザインが特徴的な「Ralph & Russo」のドレスを、エレガントに着こなした。ラズベリー色の「Zac Posen」のドレスを選んだ子役出身のジョーイ・キングは、「ため息の出るような美しさ」と評判に。「Zuhair Murad」のドレスを着用したケリー・ラッセルは、ロングスリーブながら胸元、腰から脚にかけての大胆なスリットとウエストにあしらったフェザーが「最高にセクシー」と称えられた。リアリティー番組「クィア・アイ」でお馴染みの「ファブ5」のメンバーは、個々の魅力を最大限に輝かせるアウトフィットで登場。セレブにも人気の彼らは「一緒にセルフィーを撮って!」とあちらこちらで引っ張りだこだったようだ。残念ながらワーストドレッサーと認定されてしまったのは、ダイアナ・ロスの娘で「Black-ish」(原題)に出演しているトレイシー・エリス・ロス。「Valentino」のピンクのドレスは袖もスカートもしわくちゃの風船のようで、「(見ているだけで)食べるのも飲むのもイヤになるかもしれない。生きるのさえも…」と酷評を受けた。(Hiromi Kaku)
2018年09月19日第70回エミー賞の授賞式が日本時間9月18日(現地9月17日)に開催され、米ケーブル局HBOの人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ第七章:氷と炎の歌」が3シーズン連続でドラマシリーズ部門作品賞を受賞。コメディシリーズ部門は「マーベラス・ミセス・メイゼル」が作品賞など計8部門を制した。ロサンゼルスで発表された、米ドラマ界最大のイベントとなる第70回エミー賞。昨年度は放送日の関係でノミネート対象にならなかった「ゲーム・オブ・スローンズ」が、ドラマシリーズ部門で3シーズン連続となる作品賞を受賞する強さを見せ、ティリオン・ラニスター役で知られるピーター・ディンクレイジの3度目の助演男優賞を含む計9部門を獲得。同作はBS10スターチャンネルが昨年7月に本国アメリカと“完全同時放送”を行い、話題となった。また、昨年受賞した「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」は、今回サミラ・ワイリーがゲスト女優賞を受賞したものの主要部門は受賞ならず、主演女優賞はNetflix「ザ・クラウン」でエリザベス女王を演じたクレア・フォイに、助演女優賞は「ウエストワールド シーズン2」で菊地凛子や真田広之らと共演したタンディ・ニュートンが初受賞。同作はそのほか計4部門を獲得した。コメディシリーズ部門は、1950年代にスタンダップ・コメディエンヌを目指す主婦を主人公にした「マーベラス・ミセス・メイゼル」が作品賞、監督賞、主演女優賞(レイチェル・ブロズナハン)など合計8部門と圧倒。ドナルド・グローヴァーの「アトランタ略奪の季節」は受賞を逃した。ベネディクト・カンバーバッチやアントニオ・バンデラスなど人気映画俳優のノミネートが目立ったリミテッドシリーズ部門/テレビ映画部門では、「アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺」が作品賞、ライアン・マーフィの監督賞など計7部門を受賞。「glee/グリー」のブレイン役としても知られるダレン・クリスが主演男優として自身初のエミー賞を獲得、「glee」からの恩人であるライアンに感謝を述べていた。なお、HBOは放送局別受賞数ではNetflixと並んで計23部門とトップに。18年連続となる「エミー賞最多受賞」記録を更新した。主要な受賞者は以下のとおりドラマシリーズ部門作品賞「ゲーム・オブ・スローンズ」主演男優賞マシュー・リス「ジ・アメリカンズ」主演女優賞クレア・フォイ「ザ・クラウン」助演男優賞ピーター・ディンクレイジ「ゲーム・オブ・スローンズ」助演女優賞タンディ・ニュートン「ウエストワールド」監督賞スティーブン・ダルドリー「ザ・クラウン」脚本賞ジョエル・フィールズ、ジョー・ウェイスバーグ「ジ・アメリカンズ」コメディシリーズ部門作品賞「マーベラス・ミセス・メイゼル」主演男優賞ビル・ヘイダー「バリー」主演女優賞レイチェル・ブロズナハン「マーベラス・ミセス・メイゼル」助演男優賞ヘンリー・ウィンクラー「バリー」助演女優賞アレックス・ボースタイン「マーベラス・ミセス・メイゼル」監督賞エイミー・シャーマン・パラディーノ「マーベラス・ミセス・メイゼル」脚本賞エイミー・シャーマン・パラディーノ「マーベラス・ミセス・メイゼル」リミテッドシリーズ/テレビムービー部門リミテッドシリーズ作品賞「アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺」主演男優賞ダレン・クリス「アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺」主演女優賞レジーナ・キング「運命の7秒」助演男優賞ジェフ・ダニエルズ「ゴッドレス-神の消えた町-」助演女優賞メリット・ウェヴァー「ゴッドレス-神の消えた町-」監督賞ライアン・マーフィー「アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺」脚本賞チャーリー・ブルッカー「ブラック・ミラー宇宙船カリスター号」(text:cinemacafe.net)■関連作品:ゲーム・オブ・スローンズ[海外TVドラマ]© 2012 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and all related programs are the property of Home Box Office, Inc.【Netflixオリジナル】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflixオリジナル】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2018年09月18日俳優のダコタ・ファニング(24)が米国時間17日夜に開催された第70回エミー賞授賞式に出席した。ファニングはディオールのグリーンのドレスに合わせ、耳元には巨大なエメラルドのイヤリングを着けてレッドカーペットに登場。このティアドロップ型のイヤリングは世界中のセレブリティを顧客に持つハイジュエラー「ロレイン・シュワルツ」のもので、大きさは何と175カラット。’09年のアカデミー賞授賞式に、アンジェリーナ・ジョリーが選んだ115カラットのエメラルドのイヤリングもロレイン・シュワルツのもので、価格は約250万ドルと言われていた。今回ファニングが着けたものも同じようなデザインだが、石の大きさはジョリーのそれを凌駕している。ファニングが出演しているNetflixオリジナルドラマ『エイリアニスト』はエミー賞で6部門にノミネートされ、補助視覚効果部門を受賞した。
2018年09月18日今年5月にヘンリー王子と結婚し、サセックス公爵夫人となったメーガン妃が、来月ロサンゼルスで開催されるエミー賞授賞式の来賓招待を断ったと報じられている。同式出席は王室メンバーの公務としてふさわしくないという理由で「丁寧に辞退した」という。元ハリウッド女優に、ドラマ『SUIT/スーツ』とハリウッドへのささやかなお別れの場を設けたいという主催者側の想いは叶わなかったようだ。関係者はザ・サン紙に次のように話している。「私たちはメーガンが式に出席し、『スーツ』ファンと共演者にお別れの挨拶をしてくれると期待していました。エミー賞の実行委員会とNBCテレビはヘンリー王子夫妻を招待し、式を祝い、賞の授与をしてもらえないか打診していました。ですがメーガン妃の出席はありません」メーガン妃は、『SUIT/スーツ』のレイチェル・ゼイン役として2011年から主演していたが、2017年の婚約発表とともに役の降板と女優引退を表明した。その際、メーガン妃は次のように語っていた。「これは変化の一つに過ぎないわ。新しい章が始まるの。これからも7年間主演したドラマのことを忘れることはないわ。こんなに長くドラマを続けられて私たちは本当に幸運だったし、個人的にも100話達成したときは、タスクリストにチェックを入れて、これまでやってきたことを本当に誇りに感じた。だから今は、ヘンリー王子と一緒にチームとして働く時が来たと思っているの」そんなメーガン妃が生まれ故郷ロサンゼルスを離れ、ロンドンにあるケンジントン宮殿に住み始めてまだ3カ月ほどだが、すでに王族の一員としてイギリス各地での様々な公務を精力的にこなしている。(C)BANG Media International
2018年08月08日米ドラマ界のアカデミー賞ともいえる祭典「第70回エミー賞」が9月17日(現地時間)に開催される。昨年の「第69回エミー賞」では、米国Huluが製作した「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」が史上初めて、動画配信サービスのオリジナルドラマとして作品賞を受賞する快挙を達成。さらに、今年は常連の米ケーブル局HBOを抜いてNetflixが最多112ノミネートを記録するなど、動画配信サービスのドラマが賞レースを席巻するのはいまや当たり前の光景に。また、昨年から続く「#Me Too」「#TimesUp」など、セクハラ撲滅や性別による格差をなくそうと訴える運動の影響もあり、ドラマでも女性たちが様々な逆境を乗り越えようと戦う作品が次々と話題となっている。今回は、各動画配信サービスで見られる、“戦いののろしをあげた女性たちのドラマ”をご紹介!■「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」女性を“生産性”でしか見ない架空世界Huluにてシーズン1独占配信中、8月29日(水)からシーズン2が独占配信開始昨年のエミー賞で、ドラマ部門作品賞、主演女優賞を含む主要5部門を独占した話題作。今年も同じく作品賞など主要部門を含む15部門20ノミネートを達成している。マーガレット・アトウッドのディストピア小説を原作に、米国Huluがテレビドラマ化。環境汚染が原因で少子化が深刻化した世界を舞台に、妊娠ができる健康な身体を持つ女性たちが、家族、仕事、財産、そして人権をも奪われ、“子どもを産むための道具=侍女”として上流階級の夫妻のもとに送り込まれる姿を描いている。シーズン1は、愛する人たちと引き離され、行動を極限まで制限されて常に監視下にある世界で、侍女たちがどのようにいまを“生き抜く”かを、主人公のオブフレッド/ジューン(エリザベス・モス)の目線を通して描いていた。そしてシーズン2では、そんな世界から脱出するきっかけを掴んだジューンがついに行動を起こす。抑圧された世界から脱出しようとする主人公の戦いを、応援せずにいられない。■「GLOW:ゴージャス・レディ・オブ・レスリング」80年代の空気感も楽しめる!Netflixにてシーズン1~2が独占配信中女子刑務所を舞台にハチャメチャな人間ドラマを描いた「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」の製作陣が贈るコメディ・ドラマ。今年のエミー賞では、コメディ部門の作品賞を含む10部門にノミネートされている。本作の舞台は80年代のロサンゼルス。女優を夢見るも仕事も貯金もなく、“崖っぷち”のルース(アリソン・ブリー)が、「型破りな女性募集」というオーディションをきっかけに女子プロレスラーの道へ!?それぞれに事情を抱えて集まった居場所のない半端者たちが、女子プロレス番組の放送枠を勝ち取るため、素人からプロレスラーになっていく姿を描いたシーズン1。シーズン2では、前シーズンでついに獲得した放送枠が深夜枠に変更され、団体存続の危機に。さらに、セクハラ問題や、育児と仕事の両立など女性を取り巻く問題も盛り込まれ、リングの上だけでない女性たちの戦いが描かれていく。■「マーベラス・ミセス・メイゼル」“笑い”で人生を切り開く姿がまぶしいAmazon Prime Videoにてシーズン1独占配信中「ギルモア・ガールズ」のクリエイター、エイミー・シャーマン=パラディーノが手がける本作は、エミー賞ではコメディ部門作品賞を含む14部門にノミネート。1958年のN.Y.、アッパー・ウェスト・サイドを舞台に、全てを手に入れた上流階級の主婦ミッジ(レイチェル・ブロズナハン)が、夫の浮気をきっかけにスタンダップ・コメディエンヌを目指していくというストーリー。私生活の不幸な出来事も心のモヤモヤも、マイクの前に立てば、たちまち笑いに変えてしまうミッジ。転んでもタダでは起きない彼女の強さに、見ているこちらも勇気づけられる。有名女子大学を卒業してすぐに結婚、良妻賢母に努めてきたミッジが、好きなことを追求し、自らの手でコメディエンヌとして人生を切り開いていく姿から目が離せない。50年代のレトロファッションもキュートで、見る者を楽しませる。いずれの作品も最新シーズンは1~2シーズンまでと、いまから見始めても十分に追いつけるはず。戦う女性たちの話題作をきっちり押さえておけば、より今年のエミー賞を楽しめること間違いなし!授賞式は9月17日(現地時間)に開催される。「第70回エミー賞受賞式」は9月18日(火)9時からHuluのFOXチャンネルにてリアルタイム配信。Huluプレミア「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」シーズン2は8月29 日(水)より独占配信スタート、以降毎週水曜日に1話ずつ追加配信予定(全13話)。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflixオリジナル】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflixオリジナル】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2018年08月06日米テレビ界のアカデミー賞とも称される「第70回プライムタイム・エミー賞」のノミネーションが7月12日(現地時間)に発表され、「ゲーム・オブ・スローンズ 第七章:氷と炎の歌」が最多22ノミネート。また、「#Me Too」「#TimesUp」運動にも大きな影響を与えた「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語 シーズン2」が20ノミネートを達成した。■全米では社会現象にも!「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」昨年のエミー賞では、ドラマシリーズ部門作品賞、主演女優賞、助演女優賞、監督賞、脚本賞の主要部門含む最多8部門を制覇し、動画配信サービスのオリジナルドラマが作品賞を受賞するという史上初の快挙を達成した「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」。特に、女性の人権問題を訴える活動が活発となったアメリカでは、同作に登場する侍女の衣装を身につけた女性が抗議活動に参加するなど、その人気は社会現象となった。さらに、昨年の主演女優賞受賞に続いて、今年も同賞にノミネートされたエリザベス・モスは、作品選びの基準を「私はいつも作品を構成する要素の質をみて出演作を選んでいる。今回私の演じているキャラクターは明らかに重要な役だけど、まず1番大事なのは脚本。すごくいいキャラクターとすごくいい脚本の両方が揃った時は最高だわ。例えば、『MAD MEN マッドメン』や今回の『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』で私が得た役と脚本のように」と語っており、主演女優賞の2年連続受賞にも期待が高まっている。本作はほかにも助演男優賞、助演女優賞など、主要部門を含む全20ノミネートを達成。シーズン2は8月29日(水)からHuluにて独占配信される。■2019年に最終シーズン!「ゲーム・オブ・スローンズ」が最多ノミネートさらに、Huluで第一章から第七章まで全話配信中の「ゲーム・オブ・スローンズ」は、エミー賞歴代最多受賞シリーズとして知られ、今回もドラマシリーズ部門作品賞、助演男優賞、助演女優賞などの主要部門を含む最多の22ノミネート。2019年には最終シーズンとなる第八章が控えているが、昨年は放送時期の関係で選考対象にならなかったこの話題作が、2年ぶりにエミー賞の舞台に戻ってきたことにより、2015年、2016年の2年連続の勝者「ゲーム・オブ・スローンズ」と、2017年の勝者「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」の直接対決が実現。同部門作品賞には、「ジ・アメリカンズ」「ザ・クラウン」「ストレンジャー・シングス未知の世界」「THIS IS US 36歳、これから」、さらに「ウエストワールド」がノミネートされている。■話題の映画に抜擢された注目俳優が続々!「アトランタ」コメディシリーズ部門では、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』『スパイダーマン:ホームカミング』などの超大作に出演し、ラッパー“チャイルディッシュ・ガンビーノ”としても活躍しているドナルド・グローヴァーが脚本・監督・主演を務めた「アトランタ:略奪の季節」が作品賞、主演男優賞などコメディシリーズでは過去最多となる16ノミネートを達成。そのほか、「GLOW:ゴージャス・レディ・オブ・レスリング」や「マーベラス・ミセス・メイゼル」「シリコンバレー」などが作品賞にノミネートされている。奇妙でシュールな世界を生み出しつつ、ヒップホップ文化とともにドラッグや差別問題などのトピックにも切り込んだ「アトランタ」は、ギリギリのラインで繰り出されるブラックジョークも満載のダーク・コメディ。第69回エミー賞では監督賞と主演男優賞、第75回ゴールデン・グローブ賞でも作品賞と男優賞を受賞し、すでにシーズン3の制作も決定。助演女優賞にノミネートされているザジ・ビーツは、『デッドプール2』のドミノ役で一躍注目を集める存在となった。また、今回グローヴァーと共に監督賞にノミネートされ、マーベル初のTVドラマ作品「レギオン」でも監督を務めるなど、ハリウッドで注目されている東京生まれの日本人監督、ヒロ・ムライが制作に参加。場面を照らし出す絶妙な光と闇の効果や、黒澤映画から影響を受けたとされる巧みなカメラワークなどから生まれた映像美も必見。シリーズ2作目となる「アトランタ:略奪の季節」はFOXチャンネルにて、日本最速で9月17日(月)に全話一挙先行放送される。なお、真田広之や菊地凛子ら日本人キャストも登場した「ウエストワールド」シーズン2と人気番組「サタデー・ナイト・ライブ」が、「ゲーム・オブ・スローンズ」に次いでそれぞれ21ノミネート。「グレイズ・アナトミー」のクリスティーナ・ヤン役で知られるサンドラ・オーは、「Killing Eve」(原題)でアジア系女優として初めてドラマシリーズ部門主演女優賞にノミネートされた。Netflixにて配信中、若い女性を中心に支持を集める「クィア・アイ」シーズン2は「構成のあるリアリティ部門」にノミネート。同作で美容担当のジョナサンは「Gay of Thrones」(原題)で「短編ヴァラエティ部門」にもノミネートされ、歓喜のあまり涙する様子がInstagramにアップされている。第70回エミー賞授賞式は9月17日(現地時間)に開催。授賞式の模様は9月18日(火)9時からFOXチャンネルにて生中継。HuluのFOXチャンネルにてリアルタイム配信。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ゲーム・オブ・スローンズ[海外TVドラマ]© 2012 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and all related programs are the property of Home Box Office, Inc.
2018年07月13日9月17日(現地時間)に行われた「第69回エミー賞」授賞式で、ドラマ部門作品賞を含め、主要5部門を制覇した米国Huluオリジナル作品「The Handmaid’s Tale」(原題)が、来年「Hulu」にて独占配信されることが決定した。本作は、1990年に映画化もされた、カナダ文学界の巨匠マーガレット・アトウッドのディストピア小説「侍女の物語」をもとにしたもの。1985年に出版されるやベストセラーとなり、カナダ最高峰の文学賞である総督文学賞をはじめ数々の賞を受賞している。舞台は、環境汚染により少子化問題が深刻化した宗教主義国ギレアド共和国。ここでは、富裕層以外の健康な女性は子作りのために侍女として上位階級の司令官に仕えることが決められていた。そんな恐ろしい世界で、侍女として仕えるオブフレッドの人生を描いていく。今年4月に米国Huluで配信開始された本作は、地上波テレビでは描くことができない、女性を“性奴隷”として扱ったテーマは世界に衝撃を与えるとともに、宗教や圧政で女性の人権が侵害されることへの批判を含み、現代のアメリカで幅広く受け入れられ大ヒット。多くのメディアから「見るべき」(ワシントンポスト紙)、「この春で最高のドラマ」(ハリウッド・リポーター誌)など賞賛を浴びている。そんな本作が、今回エミー賞授賞式にてドラマシリーズ部門「作品賞」のみならず、「主演女優賞」、「助演女優賞」、「監督賞」、「脚本賞」も制覇し、圧倒的な評価を受けた。また侍女として仕えるオブフレッド役は、「マッドメン」「トップ・オブ・ザ・レイク」に続き、本ドラマで8度目のエミー賞ノミネートを果たした、賞レースの常連エリザベス・モスが演じている。「The Handmaid’s Tale」(原題)は2018年、Huluにて独占配信予定。(cinemacafe.net)
2017年09月19日17日(現地時間)に開催されたエミー賞で「People」誌などが取り上げたベストドレッサーをご紹介。「ウエストワールド」のテッサ・トンプソンは、「ロージー・アスリーヌ(Rosie Assoulin)」のメタリックで虹色に光るドレスで登場し、レッドカーペットで輝きを放った。ミニマルなジュエリーとシンプルに後ろに流したヘアスタイルがドレスを主役級に目立たせ、各メディアがこぞってベスト・ドレッサーとして取り上げている。「ビッグ・リトル・ライズ~ママたちの憂うつ~」のゾーイ・クラヴィッツは、およそ1か月前に披露したブルネットのピクシーカットの毛先とリンクするフェザー素材の「ディオール(Dior)」のオートクチュール・ドレスがぴったりマッチ。トップはブラック、腰から下のスカートのフロントはオレンジ、イエロー、レッドのグラデーションが見事だが、バックはブラック、グレー、ブルー、グリーンのカラーで構成されていて360度全方位で目を楽しませる。「カルバン・クライン(Calvin Klein)」の“顔”を務めている「ストレンジャー・シングス」のミリー・ボビー・ブラウンは同社のドレスが「プリンセスのよう」と評判に。13歳という年齢にふさわしく、華美なジュエリーを身に着けなかったのも高評価のポイントのようだ。今年は「ビッグ・リトル・ライズ~ママたちの憂うつ~」で自身初のエミー賞を獲得したニコール・キッドマンは、ミリーと同じく「カルバン・クライン(Calvin Klein)」をセレクト。ホルターネックラインがエレガントな真っ赤なAラインのドレスに、ピンクのサテン地のサンダルを合わせた。「最も衝撃を受けた」との声が上がったのは、ジェーン・フォンダだ。まもなく80歳を迎えるジェーンはいままでショートヘアが定番だったが、アリアナ・グランデ風のポニーテールで現れ、「誰だかわからない」と人々を困惑させた。ホットピンクのドレスも不評であった。(Hiromi Kaku)
2017年09月19日テレビ界のアカデミー賞と呼ばれるエミー賞第69回授賞式が17日(現地時間)ロサンゼルスで開催され、Huluの「The Handmaid’s Tale」(原題)がドラマ部門作品賞をはじめ5部門を受賞。配信サイトの作品として初めてエミー賞作品賞に輝いた。リミテッド・シリーズ「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」も作品賞、監督賞、主演女優賞など5部門を受賞。女性のドラマが強い印象を残した。最多22ノミネートの「ウエストワールド」(ドラマ部門)は無冠に終わり、同じく22ノミネートを受けた「サタデー・ナイト・ライブ」(コメディ部門)は、監督賞、助演男優賞および女優賞など4部門を受賞した。ドナルド・トランプ大統領を、選挙戦の候補の頃から演じてきたアレックは、大統領本人が過去にリアリティ番組「アプレンティス」で何度も候補になりながら受賞を果たせなかったことから、「大統領、ついにエミー賞を獲りましたね」とスピーチした。ヒラリー・クリントンを演じたケイト・マッキノンが助演女優賞を受賞している。コメディ部門主演女優賞に輝いた「Veep/ヴィープ」のジュリア・ルイス=ドレイファスは、同作で演じるセリーナ・メイヤー副大統領役で、なんと6年連続で受賞という前人未到の快挙を成し遂げた。その一方で、今年はエミー賞史上初の授賞も。「ナイト・オブ・キリング失われた記憶」でリミテッドシリーズ/TV映画部門主演男優賞を受賞したリズ・アーメッドはアジア系として初めて、「アトランタ」でコメディ部門監督賞を受賞したドナルド・グローヴァーはアフリカ系男性として初めて、「マスター・オブ・ゼロ」でコメディ部門脚本賞をアジズ・アンサリとともに受賞したリナ・ウェイス はアフリカ系女性として初めての受賞者となった。今年の司会は、トランプ大統領をネタにしたジョークで高視聴率を記録しているスティーブン・コルベア。オープニングから早速大統領をネタにトークを展開。「ツイート楽しみにしていますよ!」と呼びかけたが、授賞式中には大統領のツイートはなかった。オープニングには7月にホワイトハウス報道官を辞任したショーン・スパイサー本人が登場、会場を驚かせた。■主な受賞結果は以下の通りドラマ部門作品賞 :「The Handmaid’s Tale」(原題)ドラマ部門主演男優賞:スターリング・K・ブラウン「THIS IS US 36歳、これから」ドラマ部門主演女優賞:エリザベス・モス 「The Handmaid’s Tale」(原題)助演男優賞:ジョン・リスゴー「ザ・クラウン」助演女優賞:アン・ダウド「The Handmaid’s Tale」(原題)監督賞:リード・モラーノ「The Handmaid’s Tale」(原題)脚本賞:ブルース・ミラー 「The Handmaid’s Tale」(原題)コメディ部門作品賞:「Veep/ヴィープ」コメディ部門主演男優賞:ドナルド・グローヴァー 「アトランタ」コメディ部門主演女優賞:ジュリア・ルイス=ドレイファス「Veep/ヴィープ」助演男優賞:アレック・ボールドウィン 「サタデー・ナイト・ライブ」助演女優賞:ケイト・マッキノン 「サタデー・ナイト・ライブ」監督賞ドナルド・グローヴァー 「アトランタ」脚本賞:アジズ・アンサリ、リナ・ウェイス 「マスター・オブ・ゼロ」リミテッドシリーズ/テレビ映画部門作品賞(リミテッドシリーズ):「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」作品賞(テレビ映画):「ブラック・ミラー」主演男優賞:リズ・アーメッド 「ナイト・オブ・キリング失われた記憶」主演女優賞:ニコール・キッドマン 「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」助演男優賞:アレキサンダー・スカルスガルド 「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」助演女優賞:ローラ・ダーン 「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」監督賞:ジャン=マルク・ヴァレ 「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」脚本賞:チャーリー・ブルッカー 「ブラック・ミラー」(text:Yuki Tominaga)
2017年09月18日テレビ界のアカデミー賞とも称される「エミー賞」。この度、海外ドラマ・エンターテインメント専門チャンネル「FOX」では、9月18日(月)に「第69回エミー賞」の授賞式を日本独占生中継することを決定した。米国テレビ芸術科学アカデミー主催で毎年アメリカのテレビ業界で功績を残した番組に与えられる賞「エミー賞」。今年で第69回目を迎えるこの式典が最初に開かれたのは1949年。米テレビ界最高峰の栄誉とも称され、アワードの行方には世界中から大きな注目が集まる。エミー賞の対象となる部門はコメディ部門、ドラマ部門、バラエティー・トークシリーズ部門など多岐に渡り、それぞれの作品や監督、俳優、脚本などに対して、賞が与えられる。今回「FOX」では、「第69回エミー賞 授賞式&ノミネート作品スペシャル」と題してエミー賞の授賞式を日本独占生中継するほか、エミー賞に6部門でノミネートされ、すでにシーズン2の製作も決定している話題の新作「アトランタ」全10話の字幕版を先行一挙日本初放送。さらに、ジェフリー・ラッシュの主演男優賞を含む10部門でノミネートを果たした、ナショナルジオグラフィックの「ジーニアス:世紀の天才 アインシュタイン」の第1話(字幕版)を特別放送する。今年度のエミー賞には、アンソニー・ホプキンスやエド・ハリスが出演している「ウエストワールド」(ドラマ部門)と「サタデー・ナイト・ライブ」(コメディ部門)が最多22ノミネートを受けるほか、『フュード/確執 ベティvsジョーン』と、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」が18ノミネート。昨年は最多23ノミネートの「ゲーム・オブ・スローンズ」がドラマシリーズ部門の作品賞を2年連続で受賞、監督賞や脚本賞など合わせて最多12部門を獲得したが、果たして今回栄光に輝くのは…?「第69回エミー賞 授賞式&ノミネート作品スペシャル」は9月18日(月)9時~FOX チャンネルにて放送。(cinemacafe.net)
2017年07月31日テレビ界のアカデミー賞と呼ばれるエミー賞のノミネーションが発表された。最多22ノミネートを受けたのは、アンソニー・ホプキンスやエド・ハリスが出演している「ウエストワールド」(ドラマ部門)と「サタデー・ナイト・ライブ」(コメディ部門)。スーザン・サランドンとジェシカ・ラングが火花を散らす「Feud:Bette and Joan」(原題)と、昨年シーズン1でコアなファンを獲得した「ストレンジャー・シングス 未知の世界」が18ノミネートで次点となった。テレビ局別では「ウエストワールド」、「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」などのHBO局が圧倒的な強さを見せつけ110ノミネート、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」、「ザ・クラウン」、「ハウス・オブ・カード 野望の階段」などのNetflixが91ノミネートと続いた。授賞式は9月17日にロサンゼルスのマイクロソフトシアターで開催される。司会はスティーブン・コルベア。主なノミネーションは以下の通り。ドラマ部門作品賞 :「ベター・コール・ソウル」「ザ・クラウン」「The Handmaid’s Tale」(原題)「ハウス・オブ・カード 野望の階段」「ストレンジャー・シングス 未知の世界」「THIS IS US 36歳、これから」「ウエストワールド」ドラマ部門主演男優賞:スターリング・K・ブラウン「THIS IS US 36歳、これから」アンソニー・ホプキンス「ウエストワールド」ボブ・オデンカーク「ベター・コール・ソウル」マシュー・リス 「ジ・アメリカンズ」リーヴ・シュレイバー「レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」ケヴィン・スペイシー 「ハウス・オブ・カード 野望の階段」マイロ・ヴェンティミリア「THIS IS US 36歳、これから」ドラマ部門主演女優賞:ヴィオラ・デイヴィス 「殺人を無罪にする方法」クレア・フォイ「ザ・クラウン」エリザベス・モス 「The Handmaid’s Tale」(原題)ケリー・ラッセル「ジ・アメリカンズ」エヴァン・レイチェル・ウッド「ウエストワールド」ロビン・ライト 「ハウス・オブ・カード 野望の階段」コメディ部門作品賞:「Atlanta」(原題)「Black-ish」(原題)「マスター・オブ・ゼロ」「モダン・ファミリー」「シリコンバレー」「アンブレイカブル・キミー・シュミット」「Veep」コメディ部門主演男優賞:アンソニー・アンダーソン「Black-ish」(原題)アジズ・アンサリ 「マスター・オブ・ゼロ」ザック・ガリフィナーキス「Baskets」(原題)ドナルド・グローヴァー 「Atlanta」(原題)ウィリアム・H・メイシー「シェイムレス 俺たちに恥はない」ジェフリー・タンバー「トランスペアレント」コメディ部門主演女優賞:パメラ・アドロン「Better Things」(原題)トレイシー・エリス・ロス「Black-ish」(原題)ジェーン・フォンダ 「グレイス&フランキー」リリー・トムリン「グレイス&フランキー」アリソン・ジャニー「Mom」(原題)エリー・ケンパー「アンブレイカブル・キミー・シュミット」ジュリア・ルイス=ドレイファス「Veep」(Hiromi Kaku)
2017年07月14日エミー・ロッサムが28日(現地時間)、ドラマ「MR.ROBOT/ミスター・ロボット」のクリエイターであるサム・エスメイル監督と結婚した。30歳のエミーは主演映画『COMET-コメット-』(’14)で脚本と監督を務めた9歳上のサムと2013年から交際、2015年8月に婚約した。「People」によると、2人は28日にニューヨーク市内のシナゴーグで挙式した。エミーは2008年に音楽プロデューサーのジャスティン・シーゲルと結婚したが、2010年に離婚している。式には「MR.ROBOT/ミスター・ロボット」の出演者であるラミ・マレクやクリスチャン・スレイター、カーリー・チャイキン、エミーと『サヨナラの代わりに』で共演したヒラリー・スワンク、TVシリーズ「シェイムレス俺たちに恥はない」で共演したウィリアム・H・メイシー、そしてロバート・ダウニーJr.らが出席した。(text:Yuki Tominaga)
2017年05月30日エミー・ロッサムが、ウエディングドレスをキャロリーナ・ヘレラにデザインしてもらっていることを明かした。エミーは2015年8月に婚約した、TVシリーズ「MR.ROBOT/ミスター・ロボット」のクリエイター、サム・エスマイルとの挙式を準備中だ。彼女は6日(現地時間)、ニューヨークで行なわれたイベント「キャロリーナ・ヘレラを讃える夕べ」に出席し、レッド・カーペットで「彼女に作ってもらうのよ。いま言えるのはそれだけよ」と「E!」に語った。キャロリーナ・ヘレラは、ヴェネズエラ出身で77歳のキャロリーナが1981年にスタートさせたブランド。現在は娘のキャロライナ・ヘレラ・デ・バエスと2人でデザインを手がけ、エイミーは以前からこのブランドを愛用。キャロリーナについて、「ファッション・フェアリー・ゴッドマザーのような人」「エレガントで、とっても面白い人。キャロリーナを友だちと呼べる私はラッキーだわ」とコメントしたこともある。2013年から交際しているサムとの挙式の詳細については多くを語っていないエイミーだが、ドレスのデザインを頼んでいるということは近いうちにゴールインはまちがいなさそうだ。(text:Yuki Tominaga)
2016年12月08日現地時間の9月18日に開催された、テレビ界最大の祭典とも言えるエミー賞授賞式。前回に続き、授賞式の素敵モーメントをふり返りつつ、オススメドラマを紹介していきます。授賞式中、最も存在感を放っていた作品の1つが、リミテッドシリーズ部門作品賞に輝いた「アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件」。このドラマはタイトル通り、1994年のO・J・シンプソン事件を題材にしたもの。アメフトの元スター選手O・J・シンプソンが元妻とその友人を殺害した罪に問われ、全米が注目する“世紀の裁判”が展開していきます。「アメリカン・クライム・ストーリー」自体はシーズンごとに異なる事件を取り上げるアンソロジーとなっており、その第1弾にあたるのが「O・J・シンプソン事件」。製作総指揮は「glee/グリー」のライアン・マーフィーです。作品賞以外にも、裁判で思わぬ苦戦を強いられる検察官マーシャ・クラーク役のサラ・ポールソンが主演女優賞、弁護団の代表となる敏腕弁護士ジョニー・コクラン役のコートニー・B・ヴァンスが主演男優賞、マーシャと共に裁判を担当する検察官クリス・ダーデン役のスターリング・K・ブラウンが助演男優賞を受賞。業界内の人気も非常に高いようで、三者の受賞ではそれぞれスタンディング・オベーションが起きました。そんな中、「アーミー・ワイフ」などでも知られるスターリング・K・ブラウンは受賞スピーチで、ジェイ・Zが妻ビヨンセのことを歌った「Public Service Announcement」の歌詞を引用しながら愛妻に感謝。それに続けと言わんばかりにコートニー・B・ヴァンスも同歌詞をもじって妻アンジェラ・バセットに感謝。さらには、「SHERLOCK/シャーロック忌まわしき花嫁」でテレビムービー部門作品賞を受賞したスティーヴン・モファットや「Last Week Tonight with John Oliver」でバラエティトーク部門を制したジョン・オリバーも同歌詞を引き合いに出したり、引用してみようとしたりする…という楽しい現象が起きました。受賞スピーチにおけるちょっとしたブームを作ってしまったことからも、「アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件」の勢いが感じられます。そして、最後にやはりドラマシリーズ部門作品賞の瞬間を上げないわけにはいきません。「ゲーム・オブ・スローンズ」の2年連続受賞は、授賞式の最後を飾るのに相応しい結果でした。新たなシーズンを迎えるたびに“シリーズ史上最高のシーズン”を生み出している「ゲーム・オブ・スローンズ」ですから、昨年の受賞に続き今年も受賞するのは必然。…と言いたいところですが、不遇の時期が長かったため油断はできませんでしたよね。ただし、過去の「マッドメン」や「モダン・ファミリー」のように、一度受賞できたらその後延々と受賞できてしまうのもエミー賞の傾向の1つ。「ゲーム・オブ・スローンズ」も残すところあと2シーズン、最終章までの連続受賞もあり得る?かもしれません。また、監督賞と脚本賞にも輝いた「ゲーム・オブ・スローンズ」ですが、どちらも対象になったエピソードは第9話「Battle of the Bastards」。ウェスタロス大陸北部奪還の重要な戦いが繰り広げられる第9話は、アクション史劇の映画1本をまるまる観ているかのような迫力!受賞も納得の傑作エピソードとして、ドラマ史に残っていくと思います。(text:Hikaru Watanabe)
2016年10月15日今年も、海外ドラマファンならずとも気になるテレビ界最大の祭典、エミー賞授賞式が開催されました。受賞予想をしながら結果の答え合わせをするのも楽しみ方の1つですが、数々のノミネート作品の中から気になるものをチェックするのも楽しいところ。そこで、今回は授賞式の素敵モーメントをふり返りつつ、オススメドラマを紹介していきます。まずは、スザンネ・ビアがリミテッドシリーズ/TVムービー部門の監督賞を受賞した「ナイト・マネジャー」。このときのプレゼンターは何と「ナイト・マネジャー」の主演俳優トム・ヒドルストンで、受賞結果を開封した瞬間、思わず「フフッ」と笑みを漏らしてしまったトム・ヒドルストンが猛烈にカッコよかったですね。壇上に駆け上がってきたスザンネ・ビアと目いっぱいハグし合う姿も感動的でした。その「ナイト・マネジャー」はジョン・ル・カレのスパイ小説をドラマ化したもの。トム扮する主人公ジョナサン・パインがある復讐心を胸に、悪名高い武器ディーラー、リチャード・ローパーのもとに潜入します。主演男優賞候補のトムと助演男優賞候補のローパー役ヒュー・ローリーは共に受賞を逃しましたが、2人の息詰まる攻防はドラマ最大の見どころ。深遠なテーマをドラマティックに紡ぐスザンネ・ビアらしい作品にもなっています。ちなみに、ヒュー・ローリーは「Dr.HOUSE」時代も6度ノミネートされていますが未だ無冠。そろそろ、名優の功績をきっちり称えてほしい気もします。名優の功績をきっちり称えてほしい一方、前途有望な若手を評価してほしい気持ちも芽生えるのがエミー賞。その点、今年は大満足の結果もありました。ドラマシリーズ部門の主演男女優賞で、「MR.ROBOT/ミスター・ロボット」のラミ・マレックと「オーファン・ブラック暴走遺伝子」のタチアナ・マズラニーがそれぞれ初受賞。どちらかと言えば、若手や新作ドラマなどフレッシュなものをいち早く評価するのはゴールデン・グローブ賞の印象ですが、ラミもタチアナも先にエミー賞ウィナーになったのは嬉しいサプライズ。2人とも、予期せぬ受賞を素直に驚いている姿が印象的でした。「MR.ROBOT/ミスター・ロボット」は、サイバーセキュリティ会社で働く天才プログラマーのエリオットが、謎めいたハッカー集団の大企業壊滅計画に加わるサスペンスドラマ。現在はシーズン2までの全米放送が終わったばかりで、シーズン3にも期待が高まります。一方、「オーファン・ブラック暴走遺伝子」は、シングルマザーで前科者のヒロイン、サラが、自分とそっくりの人物を目撃したことから壮絶な運命に巻き込まれていくSFスリラー。来年放送のシーズン5で、シリーズの完結が予定されています。今回取り上げた「ナイト・マネジャー」「MR.ROBOT/ミスター・ロボット」「オーファン・ブラック暴走遺伝子」は、どれもチェックしていただきたいオススメ作品!次回も、エミー賞の素敵モーメントをふり返ります。(text:Hikaru Watanabe)
2016年10月06日18日(現地時間)に開催されたエミー賞授賞式で人気の高かったベストドレッサーをご紹介。多数のメディアがベストドレッサーとして取り上げているのは「クワンティコ/FBIアカデミーの真実」のプリヤンカー・チョープラー。ミス・ワールドで優勝した美貌を「ジェイソン・ウー(Jason Wu)」のレッドドレスがさらに光らせている。デザイン性の高いワンショルダー部分がポイントで、アクセサリーはピアスのみ、メイクもヘアスタイルもシンプルに徹することで、彼女の本来の美を際立たせた。クリステン・ベルの「ズハイル・ムラド(Zuhair Murad)」のドレスにも熱い視線が注がれた。シャンパン地に花や葉が描かれているシフォン素材のドレスで、ウエストまで深いVラインにカッティングされた胸元が特徴。「ロマンティック、おとぎ話の世界のドレスみたい」と評された。「殺人を無罪にする方法」で主演女優賞にノミネートされていたヴィオラ・デイヴィスの「マルケッサ(Marcheasa)」のドレスも好評。肌の色に映える鮮やかなピンクと胸元にレースをあしらったカッティングが美しい。気合が入り過ぎてファンをびっくりさせたのがクレア・デインズ。「スキャパレリ(Schiaparelli)」のゴールドのドレスに合わせて肌をタンニングスプレーで“ニセ日焼け”して登場。偽物感漂うオレンジ色の肌に、「ドナルド・トランプを目指したの?」という声も。ドレス自体が素晴らしいだけに残念!(Hiromi Kaku)
2016年09月20日第68回エミー賞授賞式が18日(現地時間)、ロサンゼルスのマイクロソフト・シアターで行われ、最多23ノミネートの「ゲーム・オブ・スローンズ」がドラマシリーズ部門の作品賞を2年連続で受賞、監督賞や脚本賞など合わせて最多12部門を獲得した。実は12部門受賞も2年連続という快挙を成し遂げた「ゲーム・オブ・スローンズ」はエミー賞の総受賞数38を記録。1993年から2004年放送の「そりゃないぜ!? フレイジャー」の受賞数37を抜いて、歴代最多受賞トップに躍り出た。コメディシリーズ部門の作品賞は「ヴィープ(原題)/Veep」が昨年に続いて2度目の受賞を果たした。リミテッドシリーズ部門では下馬評通り、「アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件」が作品賞、主演男優賞(コートニー・B・ヴァンス)、主演女優賞(サラ・ポールソン)、助演男優賞(スターリング・K・ブラウン)、脚本賞(D・V・デヴィンセンティス)など主要部門を独占し、圧倒的な強さを見せた。ドラマシリーズ部門の主演男優賞は「MR. ROBOT/ミスター・ロボット」のラミ・マレック、主演女優賞は「オーファン・ブラック暴走遺伝子」のタチアナ・マスラニーが共に初受賞。コメディシリーズ部門の主演男優賞は「トランスペアレント」のジェフリー・タンバーが2年連続、「ヴィープ(原題)/Veep」のジュリア・ルイス=ドレイファスに至っては5年連続で受賞という強さを見せた。ドラマシリーズ部門の助演賞は「ゲーム・オブ・スローンズ」のキット・ハリントンとメイジー・ウィリアムズが有力視されていたが、2人とも受賞はならず。特に助演女優賞は授賞式を欠席した「ダウントン・アビー」のマギー・スミスが受賞。プレゼンターが彼女の名前を読み上げると、司会のジミー・キンメルが歩み寄ってトロフィーを取り上げると、「郵送はしないよ。マギー、もしこれが欲しいなら、落し物コーナーに置いてあるから」と、一度も授賞式に姿を見せたことのないマギーに皮肉まじりのメッセージを送った。ちなみにジミーは「バラエティ・トーク・シリーズ」部門で自身の名を冠した「Jimmy Kimmel Live!」が作品賞受賞を逃すも、粛々と仕事を続行。そこに突然マット・デイモンがサプライズで登場した。実はこの2人、10年以上前からジミーの番組上でネタとして確執を演じ続けている関係。今回は、失意をひた隠すジミーの前にマットがリンゴをかじりながら登場、「さっきのカテゴリーを見逃しちゃった。君、受賞した?」と問いかける。ジミーが受賞者を教えると、マットは「イエス!」とガッツポーズ。そして「気の毒だな。負けたのに、ここに残ってみんなの前に立たなきゃいけないなんて、屈辱的だよね」と言いたい放題の後、会場にジミーへの拍手を促し、ハグして退場した。今年のアカデミー賞では会場でガールスカウトのクッキー販売があったが、エミー賞ではジミーのお母さんが7,000人分のピーナツバター&ジェリーのサンドイッチを作って配るという趣向があり、セレブたちが大喜びでかぶりついていた。第68回エミー賞の主な受賞結果は以下の通り。ドラマシリーズ部門・作品賞:「ゲーム・オブ・スローンズ」・主演男優賞:ラミ・マレック「MR. ROBOT/ミスター・ロボット」・主演女優賞:タチアナ・マスラニー「オーファン・ブラック暴走遺伝子」・助演男優賞:ベン・メンデルソーン「ブラッドライン」・助演女優賞:マギー・スミス「ダウントン・アビー」・監督賞:ミゲル・サポチニク「ゲーム・オブ・スローンズ」・脚本賞:デビッド・ベニオフ、D・B・ワイス「ゲーム・オブ・スローンズ」・コメディシリーズ部門・作品賞:「Veep」(原題)・主演男優賞:ジェフリー・タンバー「トランスペアレント」・主演女優賞:ジュリア・ルイス=ドレイファス「Veep」(原題)・助演男優賞:ルーイ・アンダーソン 「Baskets」(原題)・助演女優賞:ケイト・マッキノン「サタデー・ナイト・ライブ」・監督賞:ジル・ソロウェイ「トランスペアレント」・脚本賞:アジズ・アンサリ、アラン・ヤン「マスター・オブ・ゼロ」リミテッドシリーズ/テレビムービー部門・リミテッドシリーズ作品賞「アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件」・テレビムービー作品賞「SHERLOCK/シャーロック忌まわしき花嫁」・主演男優賞:コートニー・B・ヴァンス「アメリカン・クライム・ストーリー O・J・シンプソン事件」・主演女優賞:サラ・ポールソン「アメリカン・クライム・ストーリー O・J・シンプソン事件」・助演男優賞:スターリング・K・ブラウン「アメリカン・クライム・ストーリー O・J・シンプソン事件」・助演女優賞:レジーナ・キング「アメリカン・クライム」・監督賞:スサンネ・ビア「ナイト・マネジャー」・脚本賞:D・V・デヴィンセンティス「アメリカン・クライム・ストーリー O・J・シンプソン事件」(text:Yuki Tominaga)
2016年09月20日テレビ界のアカデミー賞といわれる第68回エミー賞の候補が発表になった。公式サイトによると、最も多くのノミネートを受けたのは昨年と同じ「ゲーム・オブ・スローンズ」が23ノミネート。続いて「The People v. O.J. Simpson: American Crime Story」(原題)が22、「FARGO/ファーゴ」が18、テレビ局としては「ゲーム・オブ・スローンズ」を製作・放送しているHBOが計94ものノミネートを記録した。昨年、ドラマシリーズ部門作品賞をはじめ、12もの賞を獲得した「ゲーム・オブ・スローンズ」だが、今年はティリオン・ラニスター役のピーター・ディンクレイジとジョン・スノウ役のキット・ハリントンの2人が助演男優賞、サーセイ・ラニスター役のレナ・ヘディ、デナーリス・ターガリエン役のエミリア・クラーク、今年日本に来日を果たし話題になったアリア・スターク役のメイジー・ウィリアムズの3人が助演女優賞にノミネートされる快挙を遂げている。2月に開催された第88回アカデミー賞は、主要俳優部門にノミネートされた20人が全員白人だったことから「アカデミー賞は白すぎる」だとか「白人至上主義」と物議を醸したが、エミー賞の俳優部門には黒人が2人以上ノミネートされている部門もあり、「多様性」を見せている。エミー賞授賞式は9月18日(現地時間)に行われ、ジミー・キンメルが再びホストを務める。ジミーは2012年にもホストに抜擢された経験を持つ。(Hiromi Kaku)
2016年07月15日第68回プライムタイム・エミー賞の司会をジミー・キンメルが務めることになった。2012年にも同賞の司会を務めたことのあるジミーが、9月18日に開催されるアメリカのテレビ関連の業績を称える授賞式の司会として帰ってくることになった。授賞式を進行することに自信を見せるジミーは「エミー賞の司会を再び務めることを本当に楽しみにしています。自分が素晴らしくこなすだろうと感じています」とコメントする。エミー賞の放送は主要4大テレビ局ABC、CBS、フォックス、NBCが交互に担当しており、ジミーは前回司会をした際と同様にABCに向けた式典の司会となる。フォックスが担当した昨年はアンディ・サムバーグを司会にすえ、2014年はNBC局がセス・マイヤーズ、2013年はCBSがニール・パトリック・ハリスを司会に選んでいた。そんなジミーは過去に自身の冠番組『ジミー・キンメル・ライブ』がバラエティ・トーク・シリーズ部門、ミュージック/コメディ・シリーズ部門、バラエティ部門の脚本賞などで5ノミネートを果たした経緯があることから、今年もノミネートが期待される。今年のノミネートリストは7月14日に発表される予定だ。(C)BANG Media International
2016年03月09日『サヨナラの代わりに』でオスカー女優ヒラリー・スワンクと共演し、好演を見せたエミー・ロッサムと、『MR.タスク』で“セイウチ人間”を演じたジャスティン・ロングがパラレルワールドで紡がれる恋人たちを演じる『COMET/コメット』。12月12日(土)に迫った公開を前に、予想外の愛の告白が展開される本編映像の一部が到着した。本作は、ある恋人たちの6年間がパラレルに展開してくラブストーリー。本作が長編デビューとなった新鋭の映像作家サム・エスメイルは、ミシェル・ゴンドリー、スパイク・ジョーンズに継ぐ才能といわれるだけあり、叙情的な映像センスで独特の世界観を描き出す。エスメイルによる「時間」と「空間」を巧みに使った夢か現実か判断できない美しい世界にちりばめられた会話は、2人の結末を読み解くヒントとなるのか…?観る者誰もがこの恋人たちに翻弄される、“新感覚”ラブストーリーとなっている。今回、そんな本作から公開された本編映像は、ラブストーリーに欠かすことのできない“胸キュン”の告白シーン。ひょんなことから墓地でほろ酔いデートをしているキンバリー(エミー・ロッサム)と、彼女にひと目惚れをしたデル(ジャスティン・ロング)。ふと、デルが冗談で誰かに「カネ返せ」と言うのは楽しい、と言い始める。試しにまずキンバリーがデルに向かって「カネ返せ」と言い放つと、2人は次第にヒートアップ、ついにはキンバリーが彼に強烈ビンタを食らわせてしまう!それでも、ふざけてニコニコがとまらないキンバリー。一方、本気で叩かれ、一瞬、訳の分からないデルだが、そのあと発する予想外のひと言に、キンバリーは思わず胸キュン!2人の心の距離は急速に縮まり、墓地デートもよりロマンチックになっていく。なんと本作をきっかけに、キンバリー役のエミーとエスメイル監督は交際をスタートさせ、婚約まで発展したというから、監督のこの恋愛成就テクは必見!?今冬とっておきの幻想的なラブストーリーから、恋のヒントを見つけてみては?『COMET/コメット』は12月12日(土)よりヒューマントランストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年12月08日ヒラリー・スワンクとの共演でも話題の『サヨナラの代わりに』のエミー・ロッサムが、『そんな彼なら捨てちゃえば?』『MR.タスク』のジャスティン・ロングと描く新感覚ラブストーリーを『COMET/コメット』。このほど、『エターナル・サンシャイン』のミシェル・ゴンドリーや『her/世界でひとつの彼女』のスパイク・ジョーンズのような幻想的な世界観を思わせる予告編映像が到着した。彗星の夜に運命的に出逢ったデル(ジャスティン・ロング)とキンバリー(エミー・ロッサム)。それはめまぐるしく変化するふたりの6年間の激しくも儚い恋のはじまりだった。出逢ったL.A.の公園、パリのホテル、再開の列車…別れと再会を繰り返していくうちに、2人の記憶の欠片が、現実とパラレルワールドの境界線を越えていく。二つの太陽が昇る朝、キンバリーが口にしたある告白にデルは衝撃を受けるーー。ある恋人たちの6年間がパラレルに展開していく新感覚ラブストーリー。本作で長編デビューとなった新鋭の映像作家サム・エスメイルが、終始交わされる恋人たちの会話を「時間」と「空間」を巧みに使い、叙情的な映像センスで独特の世界を作りだした。また、エスメイル監督が手掛けた海外ドラマ「ミスター・ロボット」(原題)は続編も決定し、いま、期待の“新星”に注目が集まっている。到着した予告編では、ジャスティン演じるデルとエミー演じるキンバリーの出会いからさまざまな時間が切り取られ、ランダムに展開していく様子が描かれている。“型破りな方法”“類まれな映像美”“独創的で創造的”と称される通り、夢なのか現実なのか判断できない美しい世界で2人の会話が繰り広げられる。そして予告編最後にキンバリーが放つ「もしくは、これも現実じゃなくて、夢の続きかもよ」という言葉の真意とは…?さらに今回は、その美声に翻弄される女性が続出中の声優・小西克幸がナレーションを担当。彗星が降る夜に始まった、恋人たちの甘くも切ない“大人の恋愛”と、幻想的な映像美を、まずはこちらから確かめてみて。『COMET/コメット』は12月12日(土)よりヒューマントランストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年11月02日西島秀俊を主演に迎えたTBSとWOWOWの共同制作ドラマ「MOZU」。11月には『劇場版MOZU』の公開も控えている本作が、この度、「第43回国際エミー賞」の連続ドラマ部門にノミネートされたことが明らかになった。爆発事件で妻を失った公安のエース倉木(西島秀俊)、捜査一課の叩き上げ刑事・大杉(香川照之)、女性公安警官の美希(真木よう子)の3人が反目しつつも次第に信頼関係を築き、繁華街で起こった爆発事件の真相に迫っていく。そこで浮かび上がる殺し屋“百舌”の存在、警察内部で秘密裏に行われている策略や過去の秘密作戦に伴う悲劇、そして、次第に明らかになっていく真実…。逢坂剛のバードボイルド小説「百舌」シリーズを原作とした本作。国内では「ギャラクシー賞2014年7月度月間賞」や「東京ドラマアウォード2014」などの賞を受賞し、海外でも「バンフ・ワールド・メディア・フェスティバル」にノミネートされるなど、国内外で高い評価を得ている。今回ノミネートが決定した「第43回国際エミー賞」とは、北米テレビ番組に与えられる栄誉の世界最高峰といわれ、テレビ界のアカデミー賞と呼ばれる「エミー賞」の国際版で、アメリカ以外の世界各国のテレビ作品や俳優が対象とする賞。過去の日本作品では、『NHKスペシャル「奇跡の生還~スクープチリ鉱山事故の真実~」』が時事問題部門でグランプリを獲得するなどの受賞実績はあるが、圧倒的に欧米や南米の受賞が多く、アジア各国にとって受賞がとても難しいと言われている。この度ノミネートされた「MOZU Season1~百舌の叫ぶ夜~」と「MOZU Season2~幻の翼~」を再編集した「MOZU」レジェンド(前編・後編)の「前編」を本日7日(水)深夜23時58分から放送、14日(水)深夜23時58分から「後編」を放送することも分かっている。そして多くのファンの声援に応え、「MOZU」テレビシリーズと『劇場版MOZU』をつなぐスピンオフドラマ「大杉探偵事務所~美しき標的編」を11月2日(月)夜9時から放送することも決定。世界中から注目を集める「MOZU」を堪能できるのだ。『劇場版MOZU』は11月7日(土)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:劇場版 MOZU 2015年11月7日より全国東宝系にて公開(C) 2015劇場版「MOZU」製作委員会 (C) 逢坂剛/集英社
2015年10月07日『MR.タスク』ジャスティン・ロングと『オペラ座の怪人』エミー・ロッサムが共演する、新感覚ロマンティック・ラブストーリー『COMET/コメット』が12月に公開することが決定。併せて、本作のポスタービジュアルが解禁された。本作は、ある恋人たちの6年間をランダムに切り取りながら展開されるラブストーリー。彗星が振る夜に運命的に出逢ったデルとキンバリー。その日から、2人の6年間の恋がパラレルに交差し描写されていく。舞台は出逢いの公園、再会の列車、パリのホテルと目まぐるしく移り変わるが、キンバリーの告白にデルは衝撃を受ける――。幻想的な夜にヒロイン・キンバリーに一目惚れしてしまう青年モデルを演じるのは、ジャスティン・ロング。『そんな彼なら捨てちゃえば?』『ダイ・ハード4.0』などに出演し、最近では『MR.タスク』で“セイウチ人間”を演じるなど多くのコメディ映画に出演。私生活ではハリウッドの有名女優にモテモテのようだ。そしてヒロインのキンバリーには『オペラ座の怪人』でゴールデン・グローブ賞ノミネート、『サヨナラの代わりに』ではオスカー女優ヒラリー・スワンクと共演も果たすエミー・ロッサムが好演する。今回解禁されたポスタービジュアルでは、ジャスティンとエミーが横になって見つめ合う。そこには“彗星の夜、愛の終わりがはじまった。”という文字が書かれ、どこか幻想的で叙情感を漂わせるビジュアルだ。また、本作で長編デビューとなった新鋭の映像作家サム・エスメイルが監督・脚本を担当。『エターナル・サンシャイン』ミシェル・ゴンドリー監督や『her/世界でひとつの彼女』スパイク・ジョーンズ監督のような作家性を感じさせ、終始交わされる恋人たちの会話を「時間」と「空間」を巧みに使い、新感覚のラブストーリーに仕上げた。さらに、エスメイル監督が手掛けた海外ドラマ「ミスター・ロボット」(原題)も話題となり、期待の“新星”に注目が集まっている。さらに、先日婚約を発表したエスメイル監督とロッサムは、本作をきっかけに交際を開始させたことでも話題に。6年間で移り変わる女性の様々な感情を見事に演じ切ったロッサムの演技にも注目したい。『COMET/コメット』は12月、ヒューマントランストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2015年10月02日前回に続き、エミー賞授賞式をふり返り。今回は、授賞式の感動ポイントをいくつかピックアップしていきます。ドラマシリーズ部門作品賞の受賞結果に大感激だったのは前回も触れましたが、この部門の発表時にはもう1つの感動が。昨年の6月に衝突事故に巻き込まれ、一時は生死の境をさまよったトレイシー・モーガンが同部門のプレゼンターとして登場しました。ティナ・フェイ製作&主演のコメディドラマ「30 ROCK/サーティー・ロック」でハチャメチャなスター俳優をパワフルに演じていたトレイシーですが、重体を脱した後はリハビリの日々だったそうです。そんな彼の登場に、会場はスタンディングオベーション。作品賞候補紹介前のスピーチも、彼らしいユーモアに溢れたものでした。この日はティナ・フェイも自身の新作「アンブレイカブル・キミー・シュミット」などを引っ提げて参加していましたが、何とティナにもトレイシーの登場は知らされていなかったそうです。そのティナがプレゼンターを務めたドラマシリーズ部門主演男優賞も、思わずウルッとさせられるものに。「MAD MEN マッドメン 」で主人公ドン・ドレイパーを演じてきたジョン・ハムが、最終シーズンにしてようやく悲願の受賞を果たしました。常に受賞の近くにいながら、強豪に阻まれてなかなか受賞できなかったジョンにとっては今回がラストチャンス。「ジョン・ハムは受賞できるのか?」が、授賞式前からの注目ポイントにもなっていました。そのことは本人も重々承知で、ティナが結果を発表するや壇上によじ登ってみせるパフォーマンス。「ここまで来るのは長かった!」と言わんばかりの姿を、微笑ましく見守った人も多いかと思います。そして、感極まってのことか、少々緊張した口調のスピーチもいじらしく、18年連れ添った末に破局したパートナー、ジェニファー・ウェストフェルトにもきちんと感謝の意を捧げているのが好感度大でした。また、主演男優賞に負けず劣らず、感動をもたらしたのがドラマシリーズ部門主演女優賞。「殺人を無罪にする方法」のヴィオラ・デイヴィスが受賞しました。「有色人種の女性と他者の違いは、機会(opportunity)があるかないか。役がなければ、賞にいただくこともできません」と語り、番組製作者たちに感謝を示したスピーチは胸を打つと同時に考えさせられるもの。そんな中、ヴィオラの受賞に対する敬意と喜びを体いっぱいに表現していたのが、「Empire成功の代償」のクッキー・ライオン役で同部門にノミネートされていたタラジ・P・ヘンソンでした。自身の受賞は逃したものの、同じ有色人種であるタラジの心に、ヴァイオラのスピーチは何よりも響いた様子。ちなみに、ヴィオラとタラジの2人は2009年、『ダウト~あるカトリックの学校で~』と『ベンジャミン・バトン数奇な人生』でそれぞれアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたこともある間柄。そう考えると、ヴィオラの受賞、そして盟友の受賞を喜ぶタラジの姿が一層感動的に思えてきます。(text:Hikaru Watanabe)
2015年10月01日現地時間の9月20日、海外ドラマ界最大のイベントであるエミー賞の授賞式が今年も開催されました。今回は、その受賞結果を振り返りたいと思います。毎年、受賞結果に喜ばされることもあれば、首をひねらされることもあるエミー賞。ですが、今年は世界中の海外ドラマ視聴者が狂喜乱舞せずにいられない事態が発生!何と、大人気シリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」がドラマシリーズ部門の作品賞、監督賞、脚本賞、そして助演男優賞に輝きました。今回2度目の受賞を果たしたピーター・ディンクレイジがシリーズ開始の年に助演男優賞を受賞しているほか、これまでも技術部門では評価を受けてきた「ゲーム・オブ・スローンズ」ですが、作品賞など主要部門では常にノミネート止まり。今年も“最多ノミネート!”と謳われ、前評判も高いものの、正直なところ受賞が現実になるとは思っていませんでした。今年は何かが違う!と思わされ始めたのは、脚本賞が発表された時。クリエイターのデヴィッド・ベニオフとD・B・ワイスも、少々意外そうに賞を受け取っていました。その後、シーズン最終話を監督したデヴィッド・ナッターが監督賞を、ピーター・ディンクレイジが助演男優賞を次々と受賞し、いよいよ作品賞の発表に。この頃には、受賞を確信する方々も多かったと思います。冬の季節が続く劇中より一足先に、ようやく長い冬に終わりがやってきました。「ブレイキング・バッド」や「ザ・ソプラノズ」が有終の美を飾ってシリーズの幕を閉じたり、「HOMELAND/ホームランド」や「LOST」がシリーズ開始の年に歓迎を受けたり、「MAD MENマッドメン」や「ザ・ホワイトハウス」が4年にわたって圧倒的な強さを見せつけたり、作品賞の受賞傾向は様々ですが、強いて言うなら「ゲーム・オブ・スローンズ」の受賞は5シーズン目に悲願を果たした「24TWENTY FOUR」の受賞時と似ているかもしれません。奇しくも、どちらも5シーズン目にしての受賞なのが面白いところです。もちろん、「ゲーム・オブ・スローンズ第五章:竜との舞踏」が、過去最高のシーズンだという事実も忘れてはいけません。現在日本放送中のため詳しい内容に触れるのは控えますが、第五章はどこを取ってもシリーズ最高のクオリティ。最も衝撃的で、最も壮絶で、最も過酷な展開が待ち受ける中、魅力的過ぎるキャラクターたちが歯をくいしばり、涙を流し、苦痛にあえぎ、強さとたくましさを身につけながら深遠なドラマを織りなしていきます。そう考えると、このシーズンで作品賞をあげなくて、いつあげるの?と、むしろ主張したくもなるところ。評価されるべきものが評価された清々しさも、受賞の感動に拍車をかけているように思います。次回も引き続き、エミー賞を振り返っていきましょう!(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:マッドメン [海外TVドラマ](C) MMVII Lions Gate Television Inc. All Rights Reservedゲーム・オブ・スローンズ[海外TVドラマ](C) 2012 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and all related programs are the property of Home Box Office, Inc.
2015年09月28日テレビ界のアカデミー賞とも言われ、全世界の放送業界において最も権威と歴史あるアワードであるエミー賞。9月20日(現地時間)、アメリカ ロサンゼルスにて「第67回エミー賞」受賞結果が発表された。1948年に設立され、1949年の第1回授賞式以来、世界の放送業界において顕著な実績のあった番組や俳優、プロデューサー、制作技術者に贈られているエミー賞。67回目を迎える今年は、ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」が最多24ノミネートされ注目を集めていた。今回、ドラマシリーズ部門作品賞を受賞したのは、「ゲーム・オブ・スローンズ」。本作はほかにも脚本賞、監督賞、助演男優賞と、合計4部門を獲得。また、「Veep」(原題)がコメディシリーズ部門作品賞、主演女優賞、助演男優賞、脚本賞を受賞。「Olive Kitteridge」(原題)がリミテッドシリーズ作品賞ほか、計6部門を受賞し、結果、ケーブル局HBOの作品が最多14部門を受賞し主要部門を総なめにした。そして、「MAD MEN マッドメン」のジョン・ハムが、8度目のノミネートにして、初のドラマシリーズ部門主演男優賞を受賞。授賞式では、念願の受賞を果たしたジョン・ハムが、会場中が彼を祝福しスタンディングオベーションが起きる中、階段を使わずにステージによじ登り、受賞の喜びをスピーチで語る一幕も。ドラマシリーズ部門の主演女優賞は、「殺人を無罪にする方法」のヴィオラ・デイヴィスが獲得し、エミー賞史上初めてアフリカ系アメリカ人女優の受賞者となった。同じくアフリカ系アメリカ人女優で、「Empire 成功の代償」のタラジ・P・ヘンソンもノミネートされていたが、ヴィオラ・デイヴィスが賞を勝ち取る形となった。「第67回エミー賞 授賞式」の模様は海外ドラマ専門チャンネル AXNにて9月27日(日)18時より字幕版が放送予定。(text:cinemacafe.net)
2015年09月22日