履歴書1枚で、人間性を判断することはできません。会って話してみなければ、どういう人なのか、どんな思想の持ち主なのか分からないでしょう。そういう意味で、転職するにあたって、面接がもっとも重要なポイントであるというのは納得のいくところです。そこで、面接を受けるにあたっての注意点などを、引き続きキャリアコンサルタントの坂本徳子さんに伺いたいと思います。――面接において、アピールするべき点はどこでしょうか。「入社する際はもちろん即戦力として働かなければならないわけですから、やはり経験やスキルなど、自分の持つ能力を上手にプレゼンする必要があります。過去の実績はもちろん、これから自分がこの会社でどんな仕事ができるのか、しっかりと明確にアピールすることが肝心です」――そうなるとやはり、転職回数が多い方の場合はマイナスなイメージを与えてしまいますよね?「確かに、転職が多い方は、この会社でも長く続くとは限らないわけですから、落とされる可能性は高いですね。ただ一概に、マイナスイメージばかりとは限りません。『やっと自分を生かせる職場に巡りあえた』と、強い気持ちをアピールすればいいのです。マイナスをプラスに転じるのも、転職においては大事な手段のひとつです」――もし未経験の職種への転職を試みる場合、アピールするポイントが難しいと思うのですが、どうすればいいでしょう。「35歳以上で、未経験の職種への転職は現実的にかなり厳しいものがあります。面接では、今までの仕事における自分の経験を話しても、さほど意味はありません。アピールすべきは実績でしょう。正確な数字に表して、自分が携わったことで、どれだけ変化があったのかを伝えるべきです。それは、自分がこの会社に入ることで、これだけの利益を生むということにもつながります。また、転職先で役立つ資格など取得しておくと、アピールの場が広がるでしょう」――面接時にアピールすべきは、経験とスキルと実績。ほかに求められる能力があれば教えてください。「転職の際に要求されるもう1つ重要なポイントがあります。それは、コミュニケーション能力です。35歳以上の中堅のポジションで、中途採用で入社となると、上司や部下との関係をこれから築き上げていかなければなりません。ある意味、コミュニケーション能力は、転職の際に最も求められる能力かもしれません。ですから、これまで自分が経験した、上司や部下とのコミュニケーションにおける具体例などを、面接時にアピールできたらいいかもしれませんね」面接をするといっても、それは限られたわずかな時間。自分のことを知ってもらうのに十分な時間とは言えません。その限られた時間で自分をアピールするためには、それなりに準備が必要です。大事なのは具体的に話すこと。実績であれば数字、経験であれば具体例。頭の中でしっかりとシミュレーションして、強い気持ちで本番に臨むべきでしょうね。(OFFICE-SANGA 川島光明)監修:坂本徳子パフォーマンスコンサルタント、CMCA認定キャリアカウンセラー、日本交流分析学会正会員。これまで多くの大手企業の新人研修やCAコンサルティング、学生のキャリアデザインなどを手掛けてきている。社会人としてのビジネスマナーなどにも詳しい。監修書籍として『「君、こんなことも知らんのか」と言われる前に読む本』(洋泉社)がある。
2012年04月26日履歴書を書くときに、趣味・特技の欄に何を書いたらいいか分からなくなるという方、結構いるんじゃないでしょうか。変わった趣味・特技は自分の強みにもなるので、個人的にはそういった強みを持っている方がうらやましい!なんて思うこともあります。マイナビニュース読者に、自分が経験した「珍しい習い事」をアンケート調査しました。調査期間:2011/8/1~2011/8/4アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 781件(ウェブログイン式)■和モノ部門香道(35歳/女性/埼玉県)なぎなた(29歳/女性/兵庫県)水墨画(29歳/女性/大分県)おはやし(27歳/女性/東京都)取りあえず、「和モノ」としてまとめてみました。「和モノ」はおそらく面接受けもいいし、取りあえずやっておいて損はなさそうです。■楽器部門お琴(26歳/男性/北海道)トランペット(22歳/男性/大阪府)フルート(24歳/男性/神奈川県)ほかお琴をやっていたという北海道の男性は、「就職活動でも話が盛り上がる。大人になってからやってて良かったと思えることが多い」とコメント。楽器を演奏していたという方は多いだけに、ほかと差をつけるには珍しい楽器に挑戦するのも一つの手ですね。■スポーツ部門一輪車(29歳/男性/茨城県)カヌー(26歳/女性/静岡県)トランポリン(26歳/女性/北海道)ユニホッケー(30歳/女性/東京都)一輪車をやっていたという男性は、「学校まで一輪車で行ってた。周りは一輪車に乗れない人がほとんどだったので、周囲の関心を集めた」とコメント。一輪車に乗れない人が多かったというよりは、一輪車で登校する姿が目立っていただけのような気もしますが……。■お勉強・特殊スキル部門実験教室(28歳/女性/埼玉県)知能教室(30歳/女性/千葉県)裁縫(29歳/女性/埼玉県)実験教室に通ってたという28歳の女性は、「理系に目覚め、そのまま理系に進み、今がある」とのこと。いいお話です。知能教室は、未就学児の段階でパズルなどを解かせて、IQを上げる教室。お受験対策として通わせるお母さんが多いと聞きます。思った以上に一風変わった習い事の経験者は多いよう。このほかにも「太鼓」「乗馬」など、レアモノの習い事が多数見受けられました。ちなみに筆者は「日本舞踊」を数年だけやったことがあります。でも、振り付けは覚えられないし、上達の早い後輩たちに追い抜かれるわで、へそを曲げてレッスンに行かなくなってしまいました。さて、皆さんはどんな「習い事」を経験したことがありますか?(朝井麻由美+プレスラボ)【関連リンク】【コラム】子どもに習わせたい習い事。1位はダントツで○○!?【コラム】女性に聞く!「この男性はモテる」と思うのはどんな人?【コラム】卵1個分ほどの空間をつくる。キレイ字を簡単に書くコツとは?
2011年11月16日先日アウトロー経営者の履歴書―時代を作った社長たちの物語という本を読んだ。ディズニーランドを作ったウォルト・ディズニー、現在もケンタッキーフライドチキンの店頭で笑いかけるカーネル・サンダース、世界初の本格的なパソコンであるマッキントッシュを世に送り出したスティーブ・ジョブズ、芥川賞・直木賞を創設し作家としても名高い文藝春秋社の菊池寛など東西の経営者の人生にフォーカスをあてている。ここに登場する偉人たちは皆、若い時は無能な社員だったり、失敗続きであったりと、最初から大成功を収めている人間は居ない。簡単に言えば、ダメ人間である。(本書ではアウトローと表現しているが)これを読んでいる若い会社員のなかでは、仕事の不手際で上司からさんざん雷を落とされたり、同僚から嫌われたりしている人間も多いに違いない(僕もその一人だ)。しかし一方で、世の中で偉人と呼ばれている会社の長である経営者もダメな人間が多い。仕事に自信をなくしかけている人はぜひ読んでほしい一冊だ。勇気をもらった僕は著者の山口智司さんに新宿の喫茶店でお話を聞いた。――「アウトロー経営者の履歴書」は経営者の人生に迫った本ですが、例えばカーネル・サンダースは65歳にしてようやくケンタッキーを創業することになったそうですが、思った以上になかなか成功にいたりませんよね?「そうなんですよ。65歳って定年の年ですからね。僕は大学を卒業してから、希望していた企業にうまく就職できなくて腐っていたのですが、そんなのカーネル・サンダースの挫折に比べたら小さなものだと思います。逆に言えば、65歳から突然世界中が認める偉人に上り詰めることだってあるというわけです」――なるほど。ダメ社員の僕には染みる言葉ですね。山口さんはこのような経営者の人生を調べるのが好きだったんですか?「経営者と言うより偉人と呼ばれている人全般ですね。やはり就活で挫折したときに偉人の人生や発せられる名言に興味を持ちまして。偉人の人生に興味を持つと、偉人といえど最初から偉人だった人はほとんど居ないんですよ。例えば発明王で有名なエジソンは学校で『落ちこぼれ』と言われたりと、さんざんののしられていますよね。そこに共感を覚えました。今は時代が寛容ではなくなっている気がして、本書に取り上げているような偉人は出にくい環境にあるのかもしれません」――確かに自分の部下が本書に登場する経営者のようなアクの強い人物だったらすごいイヤです。ちなみに、山口さんは本書で紹介されている偉人のなかでも特に誰が好きですか?「甲乙つけがたいですね。いくつか選ばせてもらえれば、65歳にして成功をつかんだカーネル・サンダースは日本ではあまりメジャーではありませんが、アメリカではまさにアメリカンドリームと呼ばれています。そして作家として同業である菊池寛さんあたりはすごく好きです。現在の週刊誌のフォーマットを作ったのはこの人ですからね。この人は将棋をやるな、と社員に注意しながら、自らはそのおきてを破って将棋を差すことがあったりと、決して優秀な人間じゃなかった。だからこそ、面白い雑誌が作れたのかもしれません」ここでふと気になった。数々の偉人の人生を調べてきた山口さんなら、偉人になる人に多い傾向や条件のようなものが分かるのかもしれない。無理を承知で、山口さんに偉人になりうる人の条件を提示してもらった。☆他人のアドバイスを聞かないこれは山口さんいわく、真っ先に思いつく条件だという。ヘンリー・フォードは何があっても自分の意見を優先し周囲の助言を決して聞き入れることはなかったという。経営者と言えば社交力が問われそうなモノだが、意外に時代を切り開いた偉人はわがままな偏屈モノばかりだったのだ。これは意外だ。☆自分のやりたいことがはっきりしている本田宗一郎は一貫して技術者であり続けた。このように、偉人となる人物には自分がやりたいことがはっきりしている人が多いという。なるほど。これはよく分かる気がします。☆抜群の行動力阪急電鉄の創始者である小林一三は、電鉄会社を起こすときの資本金をさまざまな人物を相手に、時には土下座して集めた。いざとなったら抜群の行動力を示す。これも偉人の条件だ。☆人を巻き込んでいく力例えば経済学者のマルクスには、エンゲルスという経済的な意味で彼を応援する人物が居たそうだ。このように、成功者になる人間にはなぜか周囲に強力な理解者が居ることが多い。それはその偉人の人を巻き込んでいく力によるものではないか、と山口さんは分析する。☆不器用である何かを成し遂げる人間は、意外なほど不器用な人間が多い。偉人にもさまざまなタイプがあるが、経営者に限って言えばさまざまな人の協力は不可欠。不器用な人物は不器用であるがゆえに、なぜか助けてしまうような力をもっているのではないか、と分析する。☆不屈の根性そしてどんな困難に巻き込まれても決してくじけない。スティーブ・ジョブズは自分がスカウトしてきた社員に会社を追い出される羽目にあったが、それでもあきらめなかった。我々凡人にはもっとも難しいハードルだと思うが、あきらめなければ必ず道は開かれる。著者である山口さんは第一志望である大手出版社の勤務をあきらめ、現在にいたっている。しかし結果的には自分の名前で著書を出すし、出版の道をあきらめずに幸運を掴んだ。教科書に載るような偉人は無理だとしても、自分のやりたいことを実現させるぐらいのことは、ひょっとするとこの本を読めば成し遂げられるかもしれない。しかしまあ、険しい道だ。「人の意見を聞かない」という条件だけであれば、僕も当てはまるんだがな~。(梅田カズヒコ/プレスラボ)【関連リンク】ゴルフ選手は格言が大好き!?タメになる世界の格言集ゴルフ界の偉人によるお言葉。「練習が必要な人ほど、練習をしない」アウトロー経営者の履歴書―時代を作った社長たちの物語今回取り上げた本です。あきらめるな!(65歳までは)山口智司の『快筆乱麻』今回お話をお伺いした著述家・偉人研究家の山口さんのブログ
2009年10月28日