4月29日から東南アジアとヨーロッパを外遊した岸田首相は、5月5日にイギリスで講演し「インベスト・イン・キシダ(岸田に投資を)」と訴えた。最近は株も円も“日本売り”状態で、株価は低迷し円安が続く。日本の国際的信用度が低下するなか、なんとか日本に投資を呼び戻そうと先の発言になったのだろう。とはいえ、お願いだけで投資は戻らない。そこで飛び出したのが「資産所得倍増プラン」だ。その中身について、経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれたーー。■給与低迷のなかでの投資はリスクが高い資産所得とは、投資商品や不動産などから得られる利益のこと。現在、日本には2,000兆円もの個人金融資産があるといわれますが、その多くが預貯金です。岸田首相は「これこそが日本のポテンシャル」として、個人の預貯金を投資に振り向け、日本市場を活性化し、投資からの所得を倍増させると大風呂敷を広げたのです。これから株価が上昇する魅力的な日本市場に、どんどん投資してほしいと。ただ貯蓄から投資への誘導はこれまでと同じなのに「倍増」というには、’24年に改定される「NISA(小額投資非課税制度)」が根拠ではないかと思います。NISAは、投資の利益にかかる20.315%の税金が不要になる制度です。おもに一般NISAとつみたてNISAがあり、一般NISAは年間120万円までの投資が5年間、最大600万円の投資が非課税で行えます。いっぽう、つみたてNISAは年間40万円までの積立投資が20年間、最大800万円の投資が非課税になります。このうち一般NISAが’24年に改定され、2階建て構造に変わります。1階部分はつみたてNISAと同様の積立投資を年間20万円まで。2階部分は株式投資も可能で年間102万円まで。なお、投資初心者は1階の積立投資を行わないと、2階を利用できません。国としては、1階は金融庁の基準を満たす積立投資信託から選ぶので、初心者も安心して一歩を踏み出し、少し慣れてから2階で本格的な投資にチャレンジできる構造にして、投資のすそ野を広げたいのでしょう。ですが、思惑どおりに進むとは思えません。というのも新NISAは複雑で、投資が不安な初心者はますます手が出しづらい。これでは、資産所得倍増はおろか、投資人口を増やすこともむずかしいでしょう。そもそも、日本は給料が上がっていません。公的年金も2年連続の減額です。生活に余裕がないのに、リスクのある投資に手を出す人は限られているでしょう。なにより今は給料が上がることが肝心。自民党総裁選で岸田首相が公約した「令和の所得倍増計画」に、今こそ取り組むべきです。最近の株式市場は乱高下を繰り返し、初心者にはきびしい相場です。また、不景気なのに物価が上がる「スタグフレーション」も進行中。こんなときは“借金減らして現金増やせ”。コツコツ貯金で家計を守りましょう。【PROFILE】荻原博子身近な視点からお金について解説してくれる経済ジャーナリスト。著書に『「コツコツ投資」が貯金を食いつぶす』(大和書房)、『50代で決める!最強の「お金」戦略』(NHK出版)などがある
2022年05月20日ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERMÉ PARIS)が、サカナクション山口一郎主宰の「NF」と藤原ヒロシ率いる「フラグメント(fragment design)」のコラボレーションライン「NFRGMT」とタッグ。2022年5月26日(木)から6月28日(火)まで、ピエール・エルメ・パリ 青山にて、ピエール・エルメ・パリ 青山にて、限定マカロンセットなどを販売する。音楽×ファッション×デザイン×スイーツが織りなす世界サカナクション山口一郎主宰の「NF」は、2016年よりピエール・エルメ・パリ 青山、2018年よりMade in ピエール・エルメ 丸の内&グランスタ東京のサウンドディレクションを担当。今回は、これまでの「音楽」「スイーツ」のコラボレーションだけに留まらず、「デザイン」「ファッション」の計4つのジャンルでプロジェクトを展開する。ボードゲーム着想の“モノトーン”マカロン注目は、黒×白の石を裏返して遊ぶボードゲーム「リバーシ」から着想を得た限定マカロンセット「FNP REVERSI BOX」。カラメル風味ガナッシュショコラにフルールドセル入りショコラ片が入った「プレニチュード」、ティムットペッパーを効かせたガナッシュとイチゴのコンフィを合わせた「エモーション」、マロングラッセ入りマロンクリームとマンダリンコンフィをコンビネーションした「アンタレス」の3フレーバーを詰め込んだ。2F「Heaven」で限定デザートピエール・エルメ・パリ 青山 2F「Heaven」には、限定デザートも登場。コラボレーションならではの出来立てスイーツを、その場で味わうことができる。九谷焼ワークショップも6月17日(金)・18日(土)には、上出惠悟による「自分だけの九谷焼が気軽に作れる」クタニシール(KUTANI SEAL)のワークショップを開催。「NF × PIERRE HERMÉ PARIS × KUTANI SEAL」のコラボレーションならではのオリジナルシールも用意する。グッズ類も販売グッズ類にも注目。クタニシールとコラボレーションした九谷焼プレートやスプーンを発売するほか、「NFRGMT」のTシャツやコットントートバッグなどを先行販売する。【詳細】「NFRGMT ✕ PIERRE HERMÉ PARIS」開催期間:2022年5月26日(木)~6月28日(火)開催場所:ピエール・エルメ・パリ 青山住所:東京都渋谷区神宮前5-51-8 ラ・ポルト青山1・2FTEL:03-5485-7766■限定マカロンセット「FNP REVERSI BOX」2,160円予約:5月20日 (金)12:00~ピエール・エルメ・パリ 公式サイトで予約開始。限定数に達し次第受付終了。引き渡し:ピエール・エルメ・パリ 青山にて5月26日(木)~6月28日(火)営業時間内■「クタニシールワークショップ」日程:6月17日(金)、18日(土)場所:2F SALON DE THÉ Heaven申し込み:5月23日(月)12:00~公式サイトで受付開始。■グッズ「NF × PIERRE HERMÉ PARIS × KUTANI SEAL Goods」アイテム例:・SPOON (2items ) 1,800円・PLATE 3,600円※販売制限/一人各1点まで。■グッズ「NFRGMT Goods」先行発売アイテム例:・UNIFORM 2PACK T (M/L/XL) 10,000円・COTTON BAG 2,000円※整理券発行時は販売制限をする。<グッズ注意事項>※並びが出た場合、整理券を配布。-開店前から並びの場合は11:00より配布開始。-整理券に記載の時間にのみ購入可能。-整理券は在庫を保証するものではなく、当日予定数完売の場合もある。-整理券持参者以外も入店は可能だが、グッズの購入は不可。また、サンプルの確認等は整理券持参者を優先。-当日分の整理券配布終了後、翌日以降分の並びは受け付けない。※商品の取り置きや事前の予約は無し。※商品は毎日限定数販売。売り切れの場合もある。※年内にサカナクションECサイトでも販売予定。【問い合わせ先】ピエール・エルメ・パリ 青山TEL:03-5485-7766
2022年05月14日5月13日、岸田文雄首相(64)は衆院内閣委員会で、新型コロナウイルス対策のマスク着用について「子どもを含め感染の基本的予防策として大変重要だ」と考えを述べた。子どものマスク着用に関しては、東京都医師会の尾崎治夫会長が10日、マスクで顔が見えないために上手くコミュニケーションを取れない子どもがいることを指摘。子どもの発達に「5年、10年先に影響が出るのではないか」との懸念を示していた。11日には山際大志郎経済再生担当相(53)も、全国知事会とのビデオ会議で「社会を守るために、子どもたちにも我慢してもらうということではない」と発言。科学的な知見に基づき、子どものマスク着用の見直しを検討するとの考えを表明した。子どものマスク着用を見直す動きが広がるなか、マスクの必要性をたびたび力説してきた岸田首相だが……。「岸田首相は12日にも『今の段階でマスクの着用を緩和するのは現実的ではない』と述べるなど、原則的には大人も子どももマスクを着用すべきという考え。しかし、GW中、岸田首相は東南アジアとヨーロッパの各国を訪問。その様子は首相官邸のホームページやTwitterで写真とともに発信されていますが、マスクをせず至近距離で会話している場面も多かったのです。9日の記者会見で松野博一官房長官は『首相の海外出張時の首脳会談におけるマスク着用は、相手国の防疫措置を踏まえて決定されている』と説明していましたが……」(前出・全国紙記者)外遊先ではノーマスクだった岸田首相がマスクの必要性を力説したことに、インターネット上ではツッコミが続出している。《いやあんた海外でさんざんノーマスクで談笑してたやん》《なんで、この人は日本に帰ってくるとマスクする?ねー、なんで?》《岸田さん、先日海外へ対談に行かれた時、マスク外してましたよね?なぜ、国民にはマスク推奨なのですか?》《海外の会談で外してた人の説得力のないコメント》
2022年05月13日「岸田首相が『新しい資本主義』を掲げ、金融資産の運用益に対し一律20%だった課税率を引き上げる考えを示したことなどにより、自民党総裁選出時に3万円だった日経平均株価は、直近で2万5,000円台まで下落しました。リーマンショックならぬ“岸田ショック”といわれる動きを、一部の投資家だけに影響があると考える人も多いでしょう。しかし、岸田ショックに加え、コロナ禍やウクライナ情勢など、直近の株価のマイナスは、私たちの年金資金にも深く関係してくるのです」こう指摘するのは、1級FP技能士の古田拓也さんだ。古田さんは、実は誰もが“間接的な投資家”だと説明する。「たとえば銀行は、一般の人から預金を集め、その資金を運用に回して利益を出しています。運用で利益が出なければ、振り込みやATM利用時の手数料が高くなるなど影響が出ることも。私たちの年金の原資の一つである積立金も、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)によって国内外の株式や債券で運用されているため、残高は株価の影響を受けやすいのです」(古田さん)『2020X金融資産消滅』の著書がある、野村投信(現野村アセットマネジメント)の元ファンドマネージャー・近藤駿介さんは、次のように試算している。「GPIFが運用している年金積立金は、昨年末までに総額約200兆円ありましたが、米国の利上げなどのあおりを受け、あくまで概算ですが、現在までに9兆円ほど減っている可能性があります」この年金積立金は、高齢社会を迎える前に、年金受給者へ支払う以上の保険料が集まったことから将来のために積み立てられ、’06年度からGPIFが運用することに。「アメリカでは、年金の“2階部分”の資金が株式で運用されているケースはありますが、“1階部分”の基礎年金に関しては、非市場性の国債で運用。リスクは極めて低いです」(近藤さん)GPIFもかつては積立金の60%はリスクの低い国内債券を中心に運用していたが、安倍政権時の’14年に、リスクのある株式運用の割合を24%から50%へと倍増させた。その結果、’15年度の中国の景気後退では約5兆3,000億円、’18年度の米中貿易戦争時は約14兆8,000億円の損失を出すこともあった。それでも「株価は変動するもの。一喜一憂せず、長期的視野でみるべき」と楽観視されてきたがーー。「現役世代の保険料や国庫だけでは年金を維持できず、GPIFの資金を取り崩す時期も迫っています。長期的な運用ができる状況ではなくなりつつある」(近藤さん)現在、コロナ禍による業績悪化で国民の賃金が下がり、それに伴い集まる年金保険料が減少しているとみられている。そのしわ寄せはすでに受給額にも表れており、厚労省は、4月からの年金支給額を、昨年より0.4%引き下げると発表。厚生年金のモデル世帯の受給額は、月額22万496円から903円減額となる。年間では1万836円のマイナスだ。■この先20年で年金の積立金が枯渇する可能性もこのように、年金財政は待ったなしの状況。近藤さんは、GPIFの資金は早ければ年内にも取り崩されると予想する。「年間の年金支給額は55兆円ほどですが、そのうちの5兆円前後をGPIFの積立金でカバーすることになりそうです」しかし、コロナ禍やウクライナ情勢など、先行きが不透明な状況が続くなかで5兆円分の株を売却すれば、さらなる株価下落を招くことにもつながってしまうという。「海外株式に関しては、売却時に円に換金するため、株安を招く円高を誘発します。株価が下落し、企業の業績が悪化すれば、私たちの賃金はさらに下がることになります」(近藤さん)すると年金保険料がいっそう集まりにくくなり、それを補填するためにGPIFがさらに株を売却し年金積立金を取り崩し、株安を招く--。こうした負のスパイラルに陥りかねないのだ。「年金を『100年安心』にするため、GPIFの資金は30年、40年かけて少しずつ取り崩していくことを目標としているはずですが、早ければ20年ほどで枯渇すると考えています」(近藤さん)20年後といえば、いま50代の人が年金生活に入るタイミングと重なる。仮に積立金が枯渇した場合、私たちの年金受給額はどれほど減額されるのか--。’19年に厚生労働省が年金の未来予想をした「財政検証」を発表して以来、本誌でもたびたび警鐘を鳴らしてきた経済評論家の平野和之さんが言う。「財政検証では、厚生年金に40年間加入した、平均月収35万7,000円の会社員夫と専業主婦がモデル世帯となっています。将来、モデル世帯の夫婦が平均月収に対し、いくら年金を受給できるのか、その割合が『所得代替率』です」現在、所得代替率は61.7%。月収35万7,000円の夫婦であれば、2人の年金受給額は約22万円だ。「現状の所得代替率を維持することは困難だと予想されており、積立金が枯渇した“最悪のシナリオ”では、将来的には所得代替率が36~38%になると算出されています。現在のモデル世帯で所得代替率が36%だとすると、年金受給額は月12万8,000円ほど。じつに9万円以上も減額される計算。最悪のシナリオとはいえ、財政検証はもともとコロナや自然災害などが考慮されておらず、想定が甘いため、現実味のあるシナリオだと思います」株価低迷が続くなか、岸田政権から明るい兆しをもたらすような施策やメッセージは届いてこない。今後、年金受給開始年齢の引き上げ、さらなる減額が予想されるなか、私たちは老後を安心して迎えられるのだろうかーー。
2022年03月10日12月6日、岸田文雄首相(64)が、現在住んでいる東京都・赤坂の衆院議員宿舎から、11日にも首相公邸に引っ越すことが明らかになった。首相が公邸に入居するのは、民主党政権の野田佳彦首相以来、およそ9年ぶりとなる。「安倍晋三元首相は都内の自宅から、菅義偉前首相は、議員宿舎から首相官邸に通勤していました。野党は長らくこの通勤スタイルを『緊急時に対応できない』と批判し続けてきました」(全国紙政治部デスク)岸田首相が就任したばかりの10月7日午後、千葉県北西部を震源とする最大震度5強の地震が発生。真夜中の揺れに、首都圏の住民は恐れおののいたが――。「このとき、首相は発生から11分後に自身のツイッターで政府の速報を引用し、国民に呼びかけました。この直後に官邸に入ったのは、発生から35分後。ただ、菅前首相と比べると『官邸入りが15分遅い』と報じられたりもしました。菅前首相は官房長官時代から危機管理にあたっていた経験があったからか、緊急時の動きが非常にスピーディーでした。官房長官時代に、走って危機管理室に向かう菅氏を、若い番記者が追いかけてもまったく追いつけなかったという逸話もあるくらいで、首相になってからも健康管理や緊急時対応に気を配っていました。かたや岸田首相は、衆院選の公示日に北朝鮮が弾道ミサイルを発射した際、遊説で東京を離れていて、しかも松野博一官房長官も遊説に出かけていたということが『危機管理対応に隙があったのでは』と批判を浴びました。そうしたこともあったために、岸田首相は公邸への引っ越しを考えていたそうで、“危機管理対応を重視している”という姿勢を改めてアピールする狙いがあるのでしょう」(官邸担当記者)現在の公邸は2005年に改修を施されている。もともと、1929年に首相官邸として建設された建物だったが、この改修で茶室や和室のダイニングなど外国からの賓客をもてなす部屋が新たに作られ、燃料電池による発電・熱供給システムなどの設備が導入された。しかし、この公邸には“幽霊が出る”として、永田町でまことしやかに囁かれてきた。「森喜朗さんが総理だったとき、『寝入りばなに足音がして目が覚めて、寝室のドアを開けたら音が遠ざかっていった』という体験をしたそうです。あと、鳩山由紀夫さんの奥さんの幸さんは、実際に『幽霊を見た』とか……。“公邸の幽霊”については、ずいぶん昔から話題にこと欠きません。小泉純一郎さんは『幽霊に出会ったことはない、一度会ってみたかったけど』なんて冗談を飛ばしていましたし、入居しなかった安倍さんは、『幽霊が出るから嫌なんです、一緒に住んでくださいよ』と会食相手に話していたそうです。2013年に、野党が『幽霊が出るとの噂があるが事実か。安倍首相が公邸に引っ越さないのはそのためか』と政府に対して質問主意書を出し、安倍政権は幽霊の噂について、閣議決定をしたうえで『承知していない』と回答しました。その後の記者会見で、官房長官だった菅さんは“幽霊の気配を感じたことはあるか”と問われて、『言われてみればそうかな……』と笑っていました。かつては『五・一五事件』や『二・二六事件』の現場として、血が流れたこともある古い建物で、銃撃を受けた痕も残っていたほどです。不気味さを感じてしまうのは無理もないのかもしれません」(自民党ベテラン秘書)だが、そんな“いわくつき”の公邸にわざわざ岸田首相が入居するのには、危機管理上望ましいということのほかにも理由があるというのだ。■そもそも議員宿舎に入居資格がなかった“疑惑”が11月29日、岸田内閣閣僚の保有資産が公開された。首相の資産は2億868万円だったが、その内訳を巡って、波紋が広がった。「岸田首相は、東京都渋谷区、静岡県伊東市、広島市内に土地や建物を合わせて1億7595万円に上る不動産を所有し、定期預金は1千万円と申告しています。妻の裕子さんは、広島県三次市の不動産2273万円と乗用車1台となっています。一部のメディアから問題視されているのは、渋谷区のマンションの存在です。東京23区内に自宅がある場合、議員宿舎に入居できないと議院運営委員会が定められているためです。規則違反を追及されないように公邸への引っ越しを進めたのではないか、という指摘もあるのです」(与党担当記者)この渋谷区内のマンションは、首相が外相を務めていた2013年5月にも問題視されていた。岸田首相が保有している物件は、原宿駅からほど近い閑静な住宅地の6階建てマンションの一室。その広さは、約92平方メートルもある。「2013年5月27日付の『読売新聞』夕刊で、『23区に住居なら都心宿舎ダメ24議員入居規制骨抜き』と報じられています。読売の取材に、岸田事務所は『相続した共有不動産で母親が住んでいる。赤坂の議員宿舎には所定の手続きを経て入居している』と回答しています。議運が定めている『入居基準』には、『都内住居に家族が住んでいて議員本人が住めない』といった理由で、議員宿舎への入居が認められるケースがあります。ただ、議員たちが都心の一等地に、3LDKで月額10万円台という相場よりも低い家賃で住めることは、昔から“好待遇すぎる”と指摘する声は根強いものがあります。しかも、『日刊ゲンダイ』は11月26日に、岸田首相の母親は昨年5月に亡くなっていて、現在『母親が住んでいる』という理由は通じないと報じています。同紙の取材に岸田事務所は、『入居許可を得て居住しています』と回答しただけでした」(前出・全国紙政治部デスク)ウェブ上にも、こうした“疑惑”に首を傾げる声が上がっていた。《都内に億ションをお持ちと、報道されていましたからね。遅かったけど》《本来なら岸田総理は赤坂議員宿舎には入居資格はなかったはず。野党からの追求を交わす狙いかな》ある自民党関係者もこう話す。「一部では“分譲価格は1億円以上”と報じられています。タイミングが悪いことに、いま月額100万円の文書通信交通滞在費についての法改正が議論されている最中です。総理は公邸に引っ越してしまうとはいえ、“億ション”を所有しながら“特権”を甘受していたという批判は免れません。説明責任を果たさなければ、来年の参院選にも悪影響が出かねません」新居で引っ越しの荷解きをしながら、岸田首相は旧居について説明を求められるのか――。
2021年12月10日“公的価格の抜本的見直し”を掲げていた岸田文雄首相(64)。しかし実際に閣議決定されたのは“雀の涙”ほどの賃上げで、「期待はずれ」などと怒りの声があがっている。政府は19日、保育職・介護職は平均で月9,000円、看護職は平均で月4,000円の賃金の引き上げを決定した。来年2月から実施される。看護師については、地域でコロナ医療など一定の役割を担う医療機関の看護職員に対象が絞られる。また、将来的には収入の3%程度の賃上げを目指しているとはいうが、財源に令和3年度補正予算を充てる来年2月から9月までは、収入の1%程度(月4,000円)の賃上げにすぎない。来年10月以降の措置は今後検討されるという。このわずかばかりの賃上げに、Twitter上では不満の声が続出している。《コロナ禍でこれだけ世のために貢献してくれた看護師にたった4000円の値上げしかしない岸田政権!?こんなのが経済対策!?国会議員は1日でも100万円貰えるのに国民はどーでもいいのか!?》《岸田政権の言っていた所得倍増とはこういうことですか??与野党でまともに働いていない議員の給与を全額看護師や保育士、介護士に回してもバチは当たりませんよ。》自民党総裁選で勝利した際の記者会見でも、「看護師、介護士、保育士の方々の給料は、仕事の大変さに比べて低いのではないかという指摘がある」と言及していた岸田首相。9月末に都内の特別養護老人ホームを訪れたときには、「処遇を改善してほしい」と訴える介護士の声に、「介護士や看護師などの処遇の水準は国が決めるので、思い切って引き上げ、社会全体の給与を上げる仕掛けを考えている」と寄り添う姿勢を見せていた。そうしたことから看護、保育、介護に携わる人々の所得向上が期待されていたが、岸田首相の「聞く力」は果たして発揮されているのだろうか。
2021年11月24日“選挙の顔になり得ない”と辞職に追い込まれた菅義偉前総理に代わり、捲土重来で新総理の座についた岸田文雄氏。所信表明演説での力強い話ぶりは、今月行われる衆議院選挙の自民党勝利をいくらか手繰り寄せたようにも感じられた。しかし、自民党の中では国民的知名度の高い河野太郎氏、小泉進次郎氏、石破茂氏といった面々のいない新閣僚の顔ぶれは、あまりに心許ない。今回本誌では、女性読者に対して岸田内閣の大臣に関するアンケートを実施。(10月8日~10月11日)。その知名度と期待する政策について聞いてみた。【岸田内閣の大臣の名前を見て、顔が思い浮かぶ議員はだれ?】という質問で、総理以上に票を集めたのが、内閣府特命担当大臣(地方創生少子化対策男女共同参画)の野田聖子氏。実に74%もの読者が「顔が浮かぶ」と答えた。続いては岸田文雄内閣総理大臣。総理としては残念な第2位という成績で、67%の読者が顔と名前が一致すると答えた。第3位は意外にも萩生田光一経済産業大臣。岸田総理と大差のない59%となった。その後は、岸信夫防衛大臣(39%)、茂木敏充外務大臣(33%)、牧島かれんデジタル大臣(31%)と続く。しかし内閣が発足したばかりとは言え、認知度50%を超える大臣が3人しかいないというのは、寂しすぎる結果ではないだろうか。岸田内閣に政策で期待することとしては、「消費税減税」「コロナ対策の現金給付」「申し込んだ人だけが恩恵を受けられるような対策ではなく、国民全員平等に受けられる対策を打ち出してほしい」といった、新型コロナで打撃を受けた人たちからの給付に関するコメントが多く寄せられた。“選挙の顔”を立てるために行われたはずだった自民党総裁選だが、結果誕生した岸田内閣は、安倍内閣、菅内閣と比べてもまるで“顔なし”。有権者にとっては、ますます誰を選べばいいのかわからなくなった!?【岸田内閣の大臣の名前を見て、顔が思い浮かぶ議員全員をチェックしてください】1位:野田聖子内閣府特命担当大臣(74%)2位:岸田文雄総理大臣(7%)3位:萩生田光一経済産業大臣(59%)4位:岸信夫防衛大臣(39%)5位:茂木敏充外務大臣(33%)6位:牧島かれんデジタル大臣(31%)7位:堀内詔子東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当(19%)8位:鈴木俊一財務大臣(17%)9位:松野博一官房長官(11%)10位:西銘恒三郎復興大臣(7%)
2021年10月18日「今回の新内閣を幕の内弁当にたとえると、岸田首相が掲げた『老壮青』のバランスを取って、うまく盛り付けたように見えます。ところが、肝心の中身と味はどうかというと、そのおかずは何?というものがたくさんあって、しかも薄味(笑)。そんなイメージです」こう語るのは、政治情勢に詳しい共同通信の編集委員兼論説委員の久江雅彦さん。岸田内閣では、初入閣が20人中13人と、6割超を占めた。最年長は77歳、最年少が44歳。女性は3人だけだが、中堅、若手議員を多く登用したことで、見た目だけはたしかに「老壮青」のバランスが取れているようにも思える。だが、安倍元首相の実弟・岸信夫防衛相が留任したほか、麻生太郎副総裁の義弟・鈴木俊一財務・金融相が、義兄と入れ代わりで就任するなど、相変わらず世襲議員が内閣のほぼ半数を占めている。さらに、“顔と名前が一致しない小粒が多すぎる”といった声も少なくない。「組閣では、各派閥から順送りの名簿が作られて、基本的にそこから閣僚を選んでいきます。つまり、すべての閣僚を適材適所で選んでいるわけではありません。今回はとくに目玉もいなかったことから、“こんな人いたんだ”と、口にする与野党関係者が何人もいました。なかには、“出がらし内閣”“あなた誰?内閣”と言っている人も(笑)」(政治部記者)この閣僚の人事の裏では、3Aと呼ばれる安倍晋三元首相、麻生太郎副総裁、甘利明幹事長の意向が大きく働いているとされる。内閣発足直後、報道各社が行った世論調査では、岸田内閣の支持率はいずれも50%前後。歴代内閣と比べると、発足時としては低水準のスタートとなった。「その理由は、岸田内閣は安倍氏、麻生氏の操り人形という印象が強いこと。さらに、政治とカネの問題を引きずっている甘利氏が、党の幹事長に就いたことが支持率に大きく影響したのだと思います。岸田首相は、“生まれ変わった自民党をしっかり国民に示す”と力強く言いましたが、国民の目には、“何も変わってない”と、映ったのでしょう」(自民党関係者)さらに前出・久江さんは、新しく任命された閣僚にも問題があると指摘する。「たとえば、ワクチン担当大臣になった堀内詔子氏。彼女は任命直後のインタビューで、“浅学非才の身ですので大変驚いた”と言ったんです。国民はこの発言にドン引きしたのではないでしょうか。ワクチン担当大臣は、今のコロナ有事の中で重要な一角を担うポストです。これから勉強します的な人物が、そのトップに立つわけですから、国民は安心できる内閣とは、とても思えないでしょう」ワクチン未接種者の存在、ブースター接種の実施、そして第6波の感染拡大が懸念されているなか、新内閣はコロナ関連の3つのポスト(厚生労働、経済再生、ワクチン)のトップを総入れ替えした。本来であれば、どういう理由でトップを代えるのか。岸田首相が国民にしっかり説明しなければいけないはずだが……。「今はコロナ有事です。各派閥のバランスにこだわって、人事を決めている場合ではなかったはず。もっと国民に対して安心、納得できる人物を閣僚に選ぶべきだった、そう思います」(久江さん)そんな国民の不安をよそに、3Aの1人、安倍元首相は今回の閣僚・党役員人事には、不満を漏らしていると言われている。「安倍氏は党内への影響力維持を狙う目的で、内閣の要である官房長官に萩生田光一氏、党の幹事長には高市早苗氏を置きたかった。ところが、岸田首相はそうしなかった。あまりにも安倍カラーが強いと、森友、加計学園の問題や、『桜を見る会』をめぐる疑惑が、今後の政権運営に支障をきたす可能性が出てくる。だからできるだけ安倍カラーを排除したかったのでしょう」(政治部デスク)しかし、そのもくろみむなしく支持率は低調なスタートになった。岸田“出がらし”内閣の船出は前途多難?
2021年10月14日岸田新内閣では、初入閣が20人中13人と、6割超を占めた。最年長は77歳、最年少が44歳。女性は3人だけだが、中堅、若手議員を多く登用したことで、見た目だけは「老壮青」のバランスが取れているようにも思える。だが、安倍元首相の実弟・岸信夫防衛相が留任したほか、麻生太郎副総裁の義弟・鈴木俊一財務・金融相が、義兄と入れ代わりで就任するなど、相変わらず世襲議員が内閣のほぼ半数を占めている。さらに、“顔と名前が一致しない小粒が多すぎる”といった声も少なくない。そこで、本誌は取材をもとに、岸田首相を含む新閣僚21人のプロフィールを紹介。【総理】岸田文雄(64)/衆院広島1区、当選9回あだ名は“キッシー”。人柄は温厚でマジメで、政界きっての酒豪として有名だが、発信力不足との指摘も。外相を4年半務めた。【総務】金子恭之(60)※初/衆院熊本4区、当選7回無所属を経て自民党入り、当選7回で初入閣の苦労人。水俣病やハンセン病などの問題に取り組んできた。趣味はウオーキング。【財務・金融】鈴木俊一(68)/衆院岩手2区、当選9回父は鈴木善幸元首相、義兄は麻生前財務相という政界のサラブレッド。温和な人柄で趣味は料理。エプロン姿を披露したことも。【外務】茂木敏充(66)/衆院栃木5区、当選9回英語が堪能。趣味は海外ドラマの観賞で、ワインに詳しい。“タフネゴシエーター”として、安倍政権で経産相などを歴任。【法務】古川禎久(56)※初/衆院宮崎3区、当選6回東大法学部卒。代議士になる前、焼き鳥店を営んでいた。郵政民営化に反対し、自民党を一時離党。総裁選では河野候補を応援。【文部科学】末松信介(65)※初/参院兵庫、当選3回座右の銘は「あるがまま」。兵庫県議を20年務め、国政に進出。参議院のバリアフリー化を議員運営委員長として推進した。【厚生労働】後藤茂之(65)※初/衆院長野4区、当選6回大蔵省出身。ニューヨークに留学中、メトロポリタンオペラに80回近く通ったという。民主党から初当選するも離党し、自民党に。【農林水産】金子原二郎(77)※初/参院長崎、当選2回(衆院当選5回)長崎県議→衆院議員→長崎県知事→参院議員と、46年の長いキャリアを持つ。好きな女優は栗原小巻。父の岩三氏も元農水相。【経済産業】萩生田光一(58)/衆院東京24区、当選5回八王子市議、東京都議を経て衆院議員となった「たたきあげ」。安倍元首相の側近で、加計学園の問題では “キーマン”といわれる。【国土交通】斉藤鉄夫(69)/衆院比例中国ブロック、当選9回名前のごとく、自他ともに認める大の鉄道マニア。愛読書は時刻表。自民党と連立を組む公明党からの入閣で、元環境相。【環境】山口 壯(67)※初/衆院兵庫12区、当選6回元外交官。民主党の期待の若手だった。野田政権では外務副大臣などを務めたが、野党転落後に離党。自民党に。二階氏の側近。【防衛】岸 信夫(62)/衆院山口2区、当選3回(参院当選2回)安倍元首相の実弟。実父は安倍晋太郎元外相、祖父は岸信介元首相、大叔父は佐藤栄作元首相。母方の伯父に養子入りし岸姓に。【官房・拉致問題】松野博一(59)/衆院千葉3区、当選7回松下政経塾出身。酒豪で交友関係が広く、永田町では“いちばん人柄のいい政治家”という評判も。これまでに文科相などを歴任。【復興・沖縄・北方】西銘恒三郎(67)※初/衆院沖縄4区、当選5回父親は元沖縄県知事。県議を経て’03年に初当選。初入閣を果たしたが、“ガールズスナック”への政治活動費の支出が報じられた。【国家公安】二之湯智(77)※初/参院京都、当選3回京都市議を17年務め、全国市議会議長会の会長も経験。’04年に参院議員に。来年に“引退”予定で、“思い出作り入閣”と指摘も。【少子化・地方創生】野田聖子(61)/衆院岐阜1区、当選9回今回の総裁選では岸田首相と戦う。森友問題の再調査にも言及し、3Aとの距離も見せた。「夫は元暴力団員」との報道が出た。【経済再生】山際大志郎(53)※初/衆院神奈川18区、当選5回獣医師。東大大学院時代にクジラを研究。捕鯨問題についての著書も。自民党神奈川県連の公募を経て政界入り。甘利氏に近い。【デジタル・行政改革】牧島かれん(44)※初/衆院神奈川17区、当選3回わな猟の狩猟免許を持つ。河野洋平元衆院議長の選挙区を引き継ぎ、’12年に初当選。NTTから豪華接待を受けていたことが発覚。【経済安全保障】小林鷹之(46)※初/衆院千葉2区、当選3回身長186センチ。岸田首相の母校・開成高校を卒業し、東大を経て、大蔵省に。甘利氏の右腕といわれる。趣味はマラソン。【ワクチン・五輪】堀内詔子(55)※初/衆院山梨2区、当選3回夫は富士急行社長、義父は堀内光雄元通産相。親類に大久保利通や吉田茂などがおり、天皇陛下の“お妃候補”と報じられたことも。【万博・消費者】若宮健嗣(60)※初/衆院東京5区、当選4回セゾングループの代表だった堤清二氏の秘書を6年務め、その後政界入り。外交、安全保障の分野に精通。趣味は森林浴。「組閣では、各派閥から順送りの名簿が作られて、基本的にそこから閣僚を選んでいきます。つまり、すべての閣僚を適材適所で選んでいるわけではありません。今回はとくに目玉もいなかったことから、“こんな人いたんだ”と、口にする与野党関係者が何人もいました。なかには、“出がらし内閣”“あなた誰?内閣”と言っている人も(笑)」(政治部記者)
2021年10月14日先の自民党総裁選で、立候補した4人の筆跡から、いち早く「岸田氏勝利」を自身のブログで事前予想。見事的中させた筆跡仕事人・芳田マサヒロさん。今回は、岸田氏の書いた色紙の筆跡から“首相の器”について診断。まずは、首相に求められる「リーダーシップ力」から。「ポイントは文字の中の横線の上に突き出た縦線の長さ。名前の『雄』が特徴的です。ほとんど上に突き出ていない(写真の(1)参照)。これはカリスマ性のあるリーダーというより、周りの空気を読みながら指揮を執るタイプに多い。さらに押しにも弱く、押しの強い人に押し切られてしまうことも」(芳田さん・以下同)3A(安倍晋三元首相、麻生太郎副総裁、甘利明幹事長)は押しが強そうだが、大丈夫だろうか?次は「コミュニケーション力」。これもリーダーに必要不可欠だ。「漢字のへんとつくりの間の広さから、周りの意見やアドバイスを受け入れる“聞く耳”を診断できます。『縫』、『雄』のへんとつくりの間は、ビッチリ閉まっていて、見るからに極狭です(写真の(2)参照)。こういう字を書く人は、話を聞くといいながら、実は話半分で聞いているタイプに多い。コミュニケーション力はあまり高くないかも」岸田首相の特技は「人の話をしっかり聞くこと」だったはずだが……。最後は一国の首相としての「責任感」。「責任感の強さは、はねの強さで見ます。『衣』のはねの強さはハンパなく、責任感に関しては申し分ない(写真の(3)参照)。粘り強さや忍耐強さがありますが、あきらめの悪さも兼ね備えている。一人で背負いすぎてしまうところがあるので、ストレスを抱え込むことも。その他、気になる特徴としては『天』『衣』『無』『文』など、文字の横線の右上がり度が強いことです(写真の(4)参照)。これは慣習や伝統を重んじるタイプで、組織主義的で保守性が強い。機転がきかない」責任感はあるが、リーダーシップ、コミュニケーション力にやや難あり。はたして岸田内閣の運命はいかに!
2021年10月14日9月29日の自民党総裁選を勝ち抜き、岸田文雄新総裁(64)が誕生した。10月4日の国会での首相指名選挙を経て、第100代の首相に選出される。岸田氏は、総裁選への出馬を表明してから、総裁を除く自民党役員の任期を「1期1年、連続3期まで」とする党改革案を掲げ、中堅・若手を大胆に起用し、権力の集中を避けると主張し、じりじりと世論の支持を高めた。総裁に選出され、壇上にあいさつに立った岸田氏は「私たちは、生まれ変わった自民党をしっかりと国民の皆さんに示し、支持を訴えていかなければなりません」と宣言。直後の記者会見でも、「自民党改革への思いは1ミリたりとも後退していない」と述べた。注目されていたのは、幹事長という選挙活動の指揮や候補者に対する公認権、党財政を管理する重要ポストに誰がつくか。絶大な権力を振るってきた二階俊博氏(82)の後任とあって、党改革を掲げる岸田新総裁にとっては最初の重要な人事だった。だが9月30日、甘利明党税調会長(72)が内定したと報じられるやいなや、SNSやネット上には、岸田氏への失望の声が広がった。《生まれ変わった自民党とやらも結局3A支配か》《自民党を変えると言った翌日にこれか》《幹事長の甘利氏…政治とカネの問題など大丈夫か》《これじゃ変わってないのと一緒だ》《誰が総裁選を勝ち抜いても何も変わらないから期待しない》甘利氏といえば、2016年に「政治とカネ」の問題で経済再生担当相を辞任している。千葉県の建設会社が、都市再生機構(UR)に対する“口利き”を甘利氏側に依頼し、当時の秘書が現金500万円を受領、甘利氏本人も大臣室などで現金100万円を受け取ったという報道が発端だった。「現金を受け取ったその元秘書は、建設会社側に高級車の『レクサスを買って』と“おねだり”していたという疑惑も浮上し、甘利氏も国会でも相当な追及を受けました。甘利氏と秘書は、あっせん利得処罰法違反と政治資金規正法違反の疑いで刑事告発され、一時は東京地検特捜部が捜査に動きましたが、結局不起訴となりました。甘利氏は、疑惑が浮上した後に『睡眠障害』を理由にして国会を1カ月欠席。捜査の終了を待ち構えていたかのように、国会に復帰していました」(政治部記者)10月1日、幹事長就任後の共同記者会見で、甘利氏は改めて自らの関与を否定。「改めて、お騒がせしたことをおわびいたします」とし、「一番の問題は、私が事件に関して事情をまったく知らされていないんです。寝耳に水」と述べ、説明責任は果たしているという認識を示した。■「麻生副総裁」就任にも反発広がる――だが、こうした甘利氏の姿勢に、反発する声が広がっている。《そういう人物を幹事長に起用する意味がわからない》《誰も再調査しない加計問題、森友問題、桜を見る会と同じ》《もう元気に出てきたのならもう一回ちゃんと解明した方が良いのでは?》《あなたが幹事長ポスト?国民の方が寝耳に水だよ》こうした意見がネット上を覆うなか、自民党内からも疑問の声が上がっているという。「甘利さんは経済再生相を辞任表明した時、『しかるべきタイミングで公表する機会を』と述べ、復帰した後に弁護士の“調査”を発表し、『捜査と異なる結論を導く事実は見当たらなかった』と説明しましたが、弁護士の名前を明かしませんでした。選挙に勝つことで“禊は済ませた”という理屈は立つかもしれませんが、大臣室で現金を受け取ったと報じられたのに、これで説明が十分だったとは思えません」(自民党関係者)甘利氏の幹事長就任につづき、麻生太郎副総理兼財務相(81)が副総裁に就任することとなった。これにも多くの批判の声が上がっている。《岸田さん言ってることとやってることが違う》《なんだこの人事は、まったく期待外れの組閣だわ》《この人事ではとても選挙対策にならないでしょ》永田町では、甘利氏と麻生氏に、安倍晋三元首相(59)の3人は「3A」と呼ばれる。「3人は古くから懇意で、第2次安倍政権発足後から甘利氏の辞任までは菅義偉前首相を加えて『3A+S』と呼ばれ、政権を維持するうえで中心となっていました」(官邸関係者)といい、岸田新政権では、再び「3A」の影響力が大きくなっているのだ。■首相側近は“安倍人脈”で固められ――党役員が正式決定した後は、閣僚の人事が注目を集める。なかでも、首相の“右腕”とされる官房長官には、松野博一元文科相(59)が起用されると見られている。この人事の裏には、安倍晋三元首相(67)の陰がちらつく。「当初から、安倍氏が事実上率いる細田派が官房長官ポストを要求していました。官房長官は首相の“右腕”として政権中枢を取り仕切るので、自民党政権では、同じ派閥に所属するなど、首相と近い立場の議員から選ばれることが多いんです。松野氏は安倍元首相が『細田派四天王』と持ち上げたことがある同派の幹部。政権のど真ん中に“安倍カラー”の強い人物を選んだということに、岸田氏が安倍氏に相当配慮していることがよくわかる人事といえます。安倍元首相は総裁選で高市早苗氏を支援していましたが、水面下で岸田さんにも手を回していました。首相だったときの最側近である今井尚哉元首相秘書官兼補佐官(61)に“岸田四本柱”の策定に協力させていたし、“岸田首相”になった際の政策のすり合わせを、岸田・高市両陣営で済ませていました。また、安倍政権で内閣情報官を務めていた北村滋元国家安全保障局長は、岸田氏と同じ開成高校のOB。岸田氏が立候補を表明する前から陣営と接触し、安倍氏と岸田氏のパイプ役を担っていたとも報じられています。その論功行賞とばかりに、官僚組織のトップとなる事務担当の官房副長官への起用される見込みです。いまの杉田和博官房副長官は北村氏と同じ、公安部門を担当してきた警察官僚。北村氏が就任すれば、副長官は二代続けて警察庁出身となり、これは初めてのことです」(全国紙政治部デスク)新政権が発足し、岸田氏の独自性が期待されていたのにも関わらず、強まる“安倍カラー”。野党・立憲民主党の安住淳国対委員長も、「岸田さんの顔をした安倍内閣」と、国会内で記者団に語っている。さらに――。「9月30日午後、安倍事務所に今井元秘書官、佐伯耕三元首相秘書官、長谷川榮一元内閣広報官と、安倍官邸から霞が関を支配した経産省出身の“官邸官僚”が参集。今後の“振り付け”を協議したとみられています。しかも、政務担当の首相秘書官に、嶋田隆元経産事務次官(61)が就任します。嶋田氏は、今井氏の同期入省組。安倍氏や今井氏の“お目付け役”が官邸に送り込まれているようなものです」(与党担当記者)“キングメーカー”安倍元首相の高笑いが聞こえるかのようだ――。
2021年10月02日9月29日に自民党総裁選で勝利し、自民党総裁に就任した岸田文雄氏(64)。10月4日に臨時国会で行われる内閣総理大臣指名選挙を経て、第100代首相に選出される見込みだ。そんな岸田氏だが、早くもインターネット民から“徹底マーク”されているーー。総裁選に勝利した日の夜、岸田氏は自身のTwitterを更新。お好み焼きとソースが映った写真とともに、このように投稿した。《帰宅すると、妻の裕子がお好み焼きを作ってくれていました。インスタライブで私が、「妻の作ってくれるお好み焼きが大好きです」と言っていたからです。いつも最高に美味しいけど、今日は、一生忘れられない美味しさでした。ありがとう》総裁選で勝利した喜びと、妻・裕子(57)さんへの感謝を表した感動的な内容。多数のフォロワーが「当選おめでとうございます」「最高の奥様ですね」といった反応を示していた。だが、一方で“意外な指摘”が入り始めた。「一部のネットユーザーが、ソースのメーカーを特定し始めました。さらには画像を拡大し、ラベル部分に記載されていた賞味期限に注目。“2021.07.03”と書かれていたことを受け、『賞味期限が切れている!』と指摘し始めたのです。ソースの賞味期限が切れるなんて、どこの家庭にもあることです。しかし多くは親近感が湧くという声だったものの、『“お好み焼き大好き”でよく食べていれば、ソースの賞味期限が切れることはない』などと言い出す人も出てきました。またその後もお箸の製造元を特定する人や、使われているお皿が20年以上前の景品であると指摘する人まで……。次々と、特定合戦が繰り広げられました。いずれも、普通に見ているだけではまず気がつきません。それだけ、つぶさに”監視”をしているということでしょう」(ITジャーナリスト)岸田氏といえば、昨年9月にも家Twitterの投稿が話題になっていた。当時の岸田氏は安倍元首相(67)辞任後の総裁選に立候補し、多忙な日々を送っていた。そんななかで夕食が置かれたテーブルに座る岸田氏と、その姿を立って見守る妻・裕子(57)さんの映った画像とともに《夜のテレビ出演の合間に、地元から上京してきてくれた妻が食事を作ってくれました。ありがたいです。#岸田文雄 #自民党総裁選 #束の間のひととき #妻の手料理》と投稿。すると《素敵な夫婦》と好意的な意見が多く寄せられたいっぽうで、《関係が対等ではない》《亭主関白》と意見する人が出てきたのだ。「その後、岸田さんは『私は妻に対してそんなに強い立場にない』とわざわざ釈明することになりました。当時でさえ、それだけ大きな騒動に発展したわけです。ましてや総裁になってからは、さらに一部のネット民からの監視が強まることでしょう。今後は画像を投稿する際にも、細心の注意を払う必要がありそうです」(前出・ITジャーナリスト)
2021年10月02日「再調査をするとか、そういうことを申し上げているものではない」こう発言したのは、自民党の岸田文雄前政調会長(64)。これは6日放送のインターネット番組内で、学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる公文書改ざん問題について語ったもの。菅義偉首相(72)の総裁任期満了に伴い、自民党総裁選への立候補を表明した岸田氏だが、“一貫性のない”態度に批判が集まっている。9月2日に出演した報道番組で森友学園問題の再調査について問われた際、「国民が納得するまで努力をすることは大事だ」と力強く語っていた岸田氏。菅政権では、コロナ対応や、政治とカネ問題に関する「説明不足」が国民の不信感を高めていただけに、説明責任を果たそうとする岸田氏の姿勢には好感を寄せる視聴者が少なくなかった。しかし、その4日後に冒頭のようにまさかの“前言撤回”。岸田氏の一貫しない主張の陰には、安倍晋三元首相(66)が潜んでいるとある全国紙の記者は言う。「岸田氏はもともと優柔不断で、総理としては不適格ではと言われていました。しかし今回の立候補にあたっては、菅首相と真っ向から反対する動きを見せていて、“変わった”と、期待が高まっていた。しかし、再調査発言の2日後に安倍前首相が高市早苗氏(60)を支援する考えを表明します。これは、森友学園問題に踏み込んだ岸田氏に対する“牽制”の側面もあると言われています。結局、安倍氏を敵に回すことはできなかったようです。岸田政権が誕生しても安倍前首相の傀儡政権になる可能性もあります」岸田氏にとっては、国民の声よりも安倍氏の動きの方が重要ということなのか。早速ブレブレの岸田氏に対し、ネット上では呆れの声が相次いでいる。《やはり岸田文雄氏は安倍前首相の傀儡でしかない。》《安倍に擦り寄る岸田。期待できない。》《多少まともに見えてもやっぱり同じ穴のムジナ》《安倍前首相が怒ったから、前言撤回ですか。やっぱりチキンですな。》相変わらずの優柔不断さを見せた岸田氏。安倍氏の支持を取り付けたとして、朝令暮改をする首相に、国民がついていくことはあるだろうか――。
2021年09月07日『音楽の力で日本を元気に!』という願いを込めて2011年から始まったTBSの音楽特番『音楽の日』が、2021年も放送されることが決定しました。11年目となる今年のテーマは、人を笑顔にする『Wa!』。繋がる『輪』、笑うの『ワ』、ワクワクの『ワ』と、こんな時だからこそ、日本中を元気にするさまざまな『Wa!』を音楽を通して届けるとのことです。また、『音楽の日2021』の総合司会は、11年連続となる中居正広さんと安住紳一郎アナウンサーが務めることも発表されました。『音楽の日2021』は、2021年7月17日、午後2時から約8時間にわたって生放送予定。中居正広さんと安住紳一郎アナの息の合った司会はもちろん、どんな形で『Wa!』を届けるのか、今から期待が高まります。[文・構成/grape編集部]
2021年06月18日5人組のロックバンド・サカナクションの山口一郎が6月1日、都内で行われた「サンテFX×サカナクション」TVCM発表会に出席した。参天製薬は、今年で発売から30周年を迎える一般用点眼薬「サンテFX」シリーズのブランドアーティストとしてサカナクションのボーカリスト兼ギタリストを務める山口一郎を起用。彼が出演した新CM「そうだ、その目だ」篇を6月2日から全国で放映がスタートし、山口が仕事で思い悩む状況の中、同商品を点眼することをきっかけに、「キタ。」と目と気持ちが冴えわたって前向きに取り組んでいく姿を描く。昨年、オンラインライブを実施した際に参天製薬が協賛してくれたという山口は「そういう関係があったので非常にうれしかったですね」と同社のブランドアーティストに起用されたことを喜んだ。出演した新CMでは自宅で使用している家具やスピーカーを持ち込んでの撮影だったといい、「生まれて初めてワイヤーアクションをさせていただきました。映画とかで見るとキレイにくるくる回っていますが、めちゃくちゃ難しかったですよ。思い通り行かないし、ハーネスがめちゃくちゃ食い込んで痛かったです。噂には聞いていたんですが(笑)」と初めてのワイヤーアクションに戸惑ったようだが、「仲の良い監督さんだったので色々とディスカッションしてみんなで作り上げました」とCMの出来には自信を見せた。また、イベント中にも披露したCM楽曲「プラトー」についても言及し、「参天製薬さんの名前を調べていくと文化と繋がっている感じがしました。過去のCMの曲や出演した方のことも調べたり今回のテーマに合うようにメンバー5人と一丸になって作りました。今日も自信を持って演奏できたし楽しかったです」と8カ月ぶりとなる5人揃っての演奏にも満足そうだった。目薬のCM発表会ということで、「目が覚めたニュースは?」という質問に「僕は北海道出身で両親から実家の隣の隣の隣が空いたので『いっちゃん買ってくれない?』と言われて買いました。そしたら固定資産税を生まれて初めて払ったんですが、こんなにするとは思いませんでしたね。目が覚めるぐらいビックリでした(笑)」と苦笑い。また、会見を拒否した全仏オープンテニスを棄権するなど報道が加熱している大坂なおみ選手にも触れて「誰かが不倫したとか事件が起きたとか表面的なことはすぐ入ってくる時代ですが、なぜそれが起きたのか、その人がどういう状況なのかとか、奥行きみたいなものが中々見えない時代だと思います。大坂なおみさんがうつ病気味だったということをSNSで発表したと思うんですが、知るまでと知ってからだとみんなの意見がガラッと変わったりしたので、大坂さんのこと以外でも奥行きを知ることの方が重要なんじゃないのかなと思います」と持論を述べていた。
2021年06月02日今年中に合計64回も公用車でホテル通いをしていたことが、「日刊ゲンダイ」で報じられた大阪市の松井一郎市長 (56)。記事によると市役所本庁舎(大阪市北区中之島)からほど近い、最上階にサウナ付き天然温泉があるホテルに公用車で通っていたというのだ。具体的には緊急事態宣言中の4月をのぞき、1月から11月まで継続して訪れていたことが判明。ときには公務の合間をぬって訪れることもあったようで、11月は8回通ったという。情報公開請求による「自動車運行日誌」で判明したというが、大阪市公式サイトにある「市長日程」にはホテル名や目的などは記載されていない。大阪市は同紙の取材に対して、「公務終了後の移動であり、ホテルがご自宅より近くにあるということも勘案すれば、公用車の使用に問題はない」と容認しているという。今年11月にも大阪府池田市の冨田裕樹市長(44)が、庁舎内に私物の簡易サウナなどを持ち込んだとして批判が殺到。「公私混同と思われる行動だった」と謝罪し、電気使用料690円を返還した。各紙によると、大阪維新の会で顧問を務めていた冨田市長は、“党に迷惑をかけないため”として11月26日付けで離党届を提出。だが松井市長は、「合間で運動するというのであれば、辞職まではいかないのでは」と寛容だったという。大阪府では緊急事態宣言以降、7月から新規陽性者が増加。同月29日には200人を越えた。“第3波”のさなかである11月23日は、過去最多の490人を記録。各紙によると大阪市内の高齢者施設でクラスターも続発しており、保健所では濃厚接触者の調査が難航しているという。重症患者の急増によって医療体制がひっ迫していることから、吉村洋文知事(45)は12月3日に「医療非常事態宣言」を発表。15日には自衛隊を含む看護師を各地から募った、「コロナ重症センター」を稼働させたばかりだ。府民にはしきりに、“不要不急の外出”を控えるよう呼びかけている。そういった状況で報じられた松井市長の行動に、批判が殺到している。《保健所が悲鳴を上げている中、松井一郎大阪市長は、公用車を使って、ホテルの豪華なスパで、至福のとき味わっている》《それにしても池田市の市長といい大阪市の松井市長といい、維新の方はスパやサウナがお好きなようで。アカンとは言わないが、政治家なら、特に「身を切る改革」が謳い文句の政治家なら公私混同が疑われる行為はご法度だろうに》《これのどこが身を切る改革ですか?松井さん?》“身を切る改革”をスローガンに掲げている日本維新の会。その代表者でもある松井市長は、どのように釈明するのだろうか。
2020年12月19日「初めて会った瞬間、『私、この人と結婚するんじゃないかな』と思ったんです」そう語るのは、岸田文雄政調会長(63)の妻・裕子さん(56)だ。衆議院議員だった父・文武さん(享年65)の跡を継ぎ、広島県広島市を地盤とする岸田政調会長。いっぽう裕子さんの実家は、かつて広島県三次市で造酒業や銀行業を営んでいた旧家。2人の出会いはお見合いだったが、当初から“縁”に恵まれていた。「まず祖母同士が同級生で、友人同士だったのです。主人の祖父や父のこともとても人柄の良い人だと聞いていました。だから、不安はありませんでした」さらに岸田政調会長は、故・宮澤喜一元首相(享年87)と親戚関係にある。父・文武さんの妹が宮澤元首相の弟と結婚していたためだ。実は、ここにも“奇縁”があったという。裕子さんが続ける。「まだ中選挙区制だったころ、私の実家のある所が宮澤喜一元首相の選挙区でした。そのため実家の一角に、元首相の事務所があったんです」結婚後、3人の息子に恵まれた岸田夫妻。夫は、東京で単身赴任生活。その間、裕子さんが地盤を守りながら3児の子育てにも奔走してきたという。「やはり、たいへんでした(笑)。ふだんは父親が家にいない分、厳しく育ててきたつもりです。幼いころはまだ言えばちゃんと理解してくれていましたが、成長するにつれて息子たちも反抗期をむかえますからね。中学や高校になると、だんだん力ではかなわなくなってきます。それでも『ここで引いてはいけない!』と思い、育ててきました」また岸田政調会長といえば、Twitterの投稿が炎上したことでも話題になった。《妻が食事を作ってくれました》として夫婦写真をアップしたところ、“妻を立たせて夫が食事する構図”に批判が殺到したのだ。だが、裕子さんはこう語る。「あの日は夜遅く、主人から『テレビ出演中に、20分だけ時間ができた。家に帰ると何か食べるものがあるか』と連絡がきたんです。ただ私たちはすでに食事を済ませていたので、さっと作って出しただけです。家でマスクをしていたのも、テレビ局のスタッフさんが10人くらいいたためです。ふだんの主人は料理こそしませんが、お風呂掃除などは手際よくやってくれます。忙しい毎日の主人ですが、家では家族への気づかいもしてくれますよ」結婚から32年。これまでどおり夫婦は“あうんの呼吸”で総裁選に臨む――。「女性自身」2020年9月22日号 掲載
2020年09月09日自店をオープンして14年たっても変わらない価値観――白金台時代から14年。自店を営業してきて思うことはありますか?岸田周三(以下、岸田):14年間、店をやりながら、スタッフと話し、反省も重ねどんどん変化してきました。常に試行錯誤し、向上を日々のテーマとしているので、オープン当時よりはるかにいい店になった自信はあります。――オープン当初からの、〝素材〟〝火の入れ方〟〝味付け〟の追求というテーマは変わらないですか。岸田:はい。流行を追いかける人も多いけれど、僕が大切だと思っている価値観は変わらない。外部からインプットしたものでなく、自分の中から湧き出るものを料理していますから。『山羊乳のババロア』開業当時からのスペシャリテ。――『山羊乳のババロア』などのスペシャリテも長く愛されていますね。岸田:あれは、フランスでの修業時代に生まれた料理です。当時、佐藤伸一さん(元【パッサージュ53シェフ)とよくホームパーティをしながら、自店を開店する時のために、いろんな料理の試作をしました。200以上はあったんじゃないかな。。山羊乳とオリーブオイルってあうなと感じていて、さらに乳脂肪と植物性油の組み合わせがいいなと思って。最初は少し違うスタイルでしたが、そこからブラッシュアップをして今の形に落ち着きました。この料理は、塩とオリーブオイルを主役にしたもの。オリーブオイルを搾汁する11月頃に、各社から取り寄せ、試食を繰り返し、ブレンドする三種類のオイルを決めます。自分の味のイメージに近づけるため、オイルの銘柄は決めていません。そしてそこで三種類のブレンドを決めたら、一年間その組み合わせで通す。塩は天日干しのフルール・ド・セルです。ユリ根とマカデミアナッツは食感を作るため。強烈な個性は放たない、縁の下の力持ちになる食材を選んでいます。『山羊乳のババロア』は〝料理に使われる、うちのベースはこれですよ〟という、いわば名刺代わりの料理としてお出ししています。今、振り返っても完成度が高いと思います。――パリでは【アストランス】のパスカル・バルボシェフのもとで働かれました。きっかけはなんですか?岸田:パリに行った時に食べ歩いて衝撃を受けた店が【アストランス】でした。彼の料理は素材を尊重し、ソースの必要性に疑問を呈するような、非常に新しいものでした。クラシックフレンチをやってきた僕にとっては衝撃的で。海外の食材も良いと思えば使う。日本人の僕をスーシェフにしてくれたのにも驚きました。〝おいしさ至上主義〟で、偏見が一切ない柔軟な人でした。スーシェフになった時に、パスカルさんに恩返しがしたい、とその年の「ゴ・エ・ミヨ」で絶対に最高点をプレゼントしたいと思ったんです。チームみんなで一致団結して、19点(満点)を取ったときは嬉しかったですね。同じ年に、ミシュランでも一つ星から二つ星になりました。2005年、パリで【アストランス】スーシェフになった年に「ゴ・エ・ミヨ」で満点を獲得その時フランスで購入した本は、今でも大切に手元に置いてある――パスカルさんとの出会いは大きいものだったんですね。岸田:はい。特別なものです。当時、彼のような素材を重視し、素材へのアプローチを積み重ねながら料理をしていくシェフはほとんどいませんでした。固定概念を崩し、フランス料理はこんなに自由なんだと教えてくれました。〝おいしいさ至上主義〟の彼に感銘を受けました。おいしくなければ、皿の上で語る哲学や、技術さえも意味がない。たとえば熱いものは熱く、冷たいものは冷たく提供し、卓上で漂う料理の香りについては非常に大切にしていることの一つです。僕の料理は、写真映えはしませんが、食べた人にしかわからない”何か違う”と感じるおいしさを伝えられたらと思っています。――先ほど、ミシュランのお話が出ましたが、【カンテサンス】は現在、14年連続ミシュラン三つ星です。星の維持は意識しますか?岸田:そこまで強くは意識していません。評価を追いかけるとおかしな方向に行ってしまいます。日々の生活を崩してしまうことはしないです。――でも、フランス料理人にとってミシュランは特別なものでは?岸田:そうですね。料理人を目指した頃から憧れていたものではあります。フランスから認められているということは非常に大事。自店をやるからには、三つ星という価値のある店をつくりたいとは思っていました。世界に誇れる店をつくりたい。それは最初から思っていたことです。『ホワイトアスパラガスのグラチネ』。ゆでずに焼いて味と香りをしっかり残す。未来に向けてできることを料理人として考えて実行する――ミシュランといえば、去年はドラマ『グランメゾン東京』の料理監修もされましたね。岸田:あれはお話をいただいたときに、すぐにお受けしたわけではなかったんです。「どうしても、岸田さんに監修をしていただかないと駄目なんです」と話してくださったプロデューサーの真剣な思いに心を動かされ、また、料理界のお役に立てられればと思い、一旦は承諾しました。けれど、いざ第一話の台本をいただいた時に想像以上に大変なことが判明して。これは営業に支障が出てしまうと「申し訳ないですが、やはり受けられない」と断ったんです。――え!?そうなんですか?岸田:はい。でも、プロデューサーの方が、〝こうしてくれないとできない〟と言ったことをすべてクリアし、再度依頼に来てくれた。この調整は、大勢の人を動かさなければならず、簡単なことではないものでした。けれどそれをやってのけた。そこに、彼のプロとしての仕事を見た気がしました。この人の仕事を間近で見てみたい。自分もきっと何か学びがあるのではと思い直し、継続してお引き受けしました。この仕事で、ドラマの撮影がこんなに多くの人が関わり、時間と情熱をかけてつくっているんだ、ということを知りましたね。もうドラマを見るときは、正座してテレビに向かうような気持ちで見ています。『石鯛のロースト』。大きな塊で焼き、中をほんのりレアに仕上げて切り分ける魚料理はスペシャリテの一つ。――劇中の、鈴木京香さんが演じる早見倫子シェフの店、【グランメゾン東京】の料理を岸田さんが考案したんですよね。岸田:そうですね。台本の大まかな流れにあわせ、旬の食材を、マニアックすぎず、オリジナリティある料理にしました。脚本は大まかなところしか決まっていないんです。第一話の、倫子さんが、木村拓哉さん演じる尾花夏樹の料理を食べるシーンありましたよね。制作サイドからは”カフェのような簡単な調理場でさっとできる料理”とだけ伝えられます。そこで、料理を考えるのが僕の仕事です。このシーンでは複雑ではないけれど、この一皿で倫子さんが尾花さんの料理に心を動かされるようなものでなければならない。色々考えて、料理方法は食材の持つ水分で軽く蒸すように火を通す”エチュべ”にしました。フライパンひとつでできますから。それから、例えば10話の「リードヴォーとクスクスのサラダ」。山から戻ってくる途中、アクシデントがあって食材が店に時間どうり到着しない。それで料理ができないわけですが、ライバルが食材を分けてくれて、危機を乗り越える……という流れは決まっています。けれど、その食材をどういうものにして、どんな料理にして、というのは決まっていません。ですから、”マタギの人がとってくる食材だから、山のもの。しかも冬に採れるものと考えると、セリにしよう”となるわけです。そこで、じゃあ、その素晴らしいセリをどういう調理しようか。そのようにして、ドラマの内容から食材が決まり、組み立てながら料理を生み出しました。――放映のたびに、料理が話題になりましたね。見ていても、知っている食材だけれど、この料理はどんな味がするのだろう?と想像も楽しく、臨場感があり、食べたくなりました。岸田:一度登場した食材、調理法は重ねて使えないので、後半にメニューを一新します、と言われた時には大変でした。過去のレシピもひっくり返して、全力で考えました。2ヶ月に1回はメニューを変更する。スペシャリテの2品を残して、基本的に他は一新料理は岸田シェフが仕上げてゲストへ――最後、尾花夏樹がマグロの料理を悩んで、悩んで、悩んで完成させていたシーンが思い浮かびます。岸田:僕も、尾花夏樹さん以上に悩みましたよ(笑)。実は、あのマグロの料理には裏話があるんです。僕の中で、マグロをいかに料理にするか、というのはずっと取り組んでいた課題だったんです。マグロというのはフランス料理では難しい、いわば禁断の食材。10年前、NHKの「プロフェッショナル」という番組で、このマグロの料理にチャレンジをしているところを取材されたことがありました。ところが4ヶ月間の密着取材期間中に、思いつく限りのアイデアに納得することができずに、料理は完成しなかったんです。当時のプロデューサーさんに「どうしても、これ以上アイデアが出ないです。撮影期間中に料理ができなくてすみません」と謝リました。ドキュメンタリーだから、結局”できない”という結果が真実で、そのままの放送となりました。その「プロフェッショナル」を見て、マグロ料理が完成しなかったことを覚えていてくれた今回のドラマのプロデューサーの方が、”10年たって、あの時の答えが料理できたらいいですね。マグロでいきましょう!”と言ってくださったんです。僕にとって、マグロというのは相変わらず難しい食材で、未だ自分のお店でも出していません。マグロの最大の問題点「加熱すると良さが出ない」ということをいかにクリアし、納得のいくものをどう作るか。本当にギリギリまで悩みました。結局納得がいくか、というと自分の中では100%イエスとは言い切れない部分もあります。けれど、今、マグロを代表する海洋資源の問題にも視聴者の方に知っていただきたくて、そうしたことも含めて”マグロ”という食材をあえて出しました――岸田さんは『Chefs for the Blue』の理事として海洋資源の問題にも取り組んでいらっしゃいます。ドラマでそうしたことに触れるシーンがあって、視聴者の方に現状を伝えるいい機会になったのではないでしょうか。岸田:海洋資源は今、本当に危機的な状況です。太平洋黒マグロが乱獲されていなくなってしまった。ドラマでもマグロの状況を説明するシーンを加えていただきました。自分が表に立って話す機会がある場所ではできるだけその問題についてお話ししています。白紙のメニューは ”すべておまかせください“というメッセージ。――あのドラマで、料理人になりたいと思う若い方が増えたのでは?岸田:料理人に光が当たるというのも引き受けた理由の一つでした。実は料理人志望者の減少には前から危機感を覚えていました。労働時間が長い料理人は、他の業種と比べると優秀な人の確保が難しい。そんな時代がまさに来ていると思っています。――レストランの働き方改革。みなさん悩まれている部分だと思います。去年、【カンテサンス】は営業時間を変更しましたね。岸田:ランチとディナーをやっていた時、僕の労働時間は一日16時間でした。自分のことを考えても、この働き方をいつまでやるのかと疑問も感じていた。従業員の給料を払うには、一日にお迎えするゲストの数は減らせない。そこで、17時からと20時半からの1.5回転にし、労働時間を減らして売り上げとのバランスをとりました。ビジネスシーンでの利用などを考えると、悩みましたが結果うまくシフトできたと思います。―― 何が起こるかわからない時代。残るために必要はことは何でしょう。岸田:今、できることをやりぬくこと。やっていることの目的を忘れないこと。それは、どんな仕事においても言えることではないでしょうか。BGMは客のさざめき。ゆったりと間隔を取った店内は、肩ひじ張らずにくつろげる編集後記予約が取れないレストランになって長くたった今も岸田氏は自身の熱量を内に秘め、何かを声高に語ることはない。自分がいいと思うものを信じ、考え、つくって、誰よりも深く積み重ねて生まれる純度の高いダイヤモンドのような料理が、唯一無二の輝きを放ち、自然と人々を魅了し続けているのだと感じた。どんな時代もブレずに鍛錬して信念を貫く。その姿勢は、こうした不安定な時代にこそ必要なのではと感じた。Quintessence(カンテサンス)【エリア】品川【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】10000円【ディナー平均予算】30000円【アクセス】品川駅 徒歩13分
2020年06月23日NHK Eテレ『みいつけた!』のエンディングテーマとして、岸田繁(くるり)が書き下ろした楽曲「ドンじゅらりん」のセルフカバーが、6月3日(水)より配信されることが分かった。「ドンじゅらりん」は、3月9日より放送されている番組『みいつけた!』のエンディングテーマ。幼児向け番組の楽曲を初めて手がけたという岸田が、“恐竜”をモチーフに、子どもの想像力が膨らんだ楽しい世界を表現している。同番組では、メインキャラクターのスイちゃんが歌詞を歌い、同じくキャラクターのコッシーとともに岸田がコーラスを担当しているが、今回配信されるのは、そのセルフカバー。岸田は、「朝の楽しみ『みいつけた!』に、こういった形で関わることができて幸せです。楽しく作ることができました。子どもたちのワクワク、ドキドキのこと……時間の感じ方、身近な存在のこと、知り得ぬ存在のことを、ひとつの世界の中で表現してみました。みんなで歌ってみてください!」とコメントしている。岸田繁「ドンじゅらりん」セルフカバー6月3日(水)より配信開始
2020年06月02日日本維新の会の代表でもある松井一郎大阪市長(56)が5月5日、Twitterに「共産党に批判されているから大阪モデルは正解」という投稿をした。ネットではツイートを疑問視する声が上がっている。大阪モデルとは、新型コロナウイルス特措法に基づく外出自粛要請や休業要請などを段階的に解除するための3指標のこと。大阪府独自のもので、その動向に注目が集まっている。同日、共産党の大野たかし氏がTwitterで《トレンドに「大阪モデル」と入っていました》と言及。そして《首長はテレビやSNSで目立つが公務日数・時間は少なく、防護服がなくなったら雨合羽を集め、陽性の看護師を勤務させ、現場に話さずに「専門病院」指定をし、その結果、感染者数が増えているという「絶対に真似してはいけないモデル」の事なのでしょうね》とつづった。すると松井市長は、大野氏の投稿を引用しこうつづった。《共産党に批判されるという事は、大阪モデルは正解という事ですね》すると大野氏は松井市長の投稿に対して《大阪モデルが間違っているかそうでないかを、まさか市長さんが私のツイートによって判断されるとは思いませんでした》とし、《政策の検証は、さすがにもっと慎重かつ論理的にやったほうがいいのではないでしょうか。「大阪モデル」によほど自信がないのだな、と思いました》と指摘した。「共産党に批判されているから正解」という松井市長。しかしネットでは投稿を疑問視し、非難する声が上がっている。《なぜ共産党に批判されると正解なのか具体的な説明をして下さい。これでは只のレッテル張り、分断、差別を煽るだけ》《自治体の首長アカウントであからさまな党派争いをするのやめてほしい。しかも批判内容に根拠がなく、単なる嫌がらせ》《私は共産党支持者では無いですが、相手を攻撃する事で勝ちを見出すような言動には、市長としての品格に欠けてると思います》《公人がこの言い回しをリアルでつぶやくとは思わなかった》松井市長は先月23日の会見でスーパーマーケットが混み合っていることに触れ、女性の買い物の仕方について「『これはいい』『あれはいい』とか時間がかかる」とコメント。そして男性について「ぱっぱっぱって買うて帰る」といい、「男性が接触を避けて買い物に行くのがいい」などと発言した。「性別は関係ないのでは」と記者に指摘されたことで「それはそうやね」「わが家では僕の方が早い」と言ったが、その発言はCNNを筆頭に海外メディアでも報じられていた。
2020年05月07日文学座アトリエの70周年記念公演として、岸田國士作『歳月』『動員挿話』を文学座アトリエの会が2本立てで上演。問題作『ジョー・エッグ』(2018年)を手がけた西本由香と、『いずれおとらぬトトントトン』(2019年)で怪作を世に送り出した所泰がそれぞれ演出し、文学座の創設者のひとりである岸田の作品を現代に甦らせる。『歳月』の舞台となるのは、大正8年、東京・山の手にある浜野家。隠居生活をおくる元知事・浜野計蔵のひとり娘・八州子は、信じる男の子どもを身ごもるが、相手が結婚を拒んでいることから自殺未遂にまで追い込まれる。妹のために兄・計一と弟・紳二は結束し、厳格な父の耳に入る前に最善策を探る。それから7年、さらに10年と歳月は過ぎ……。演出の西本は「岸田國士が、これが私の“戯曲を書くために何かしら云う”最後の作品となった、と記しているのが本作『歳月』です。活動の初期から創作の上で意識的に様々な実験を行ってきた彼にとってひとつの到達点ともいうべきこの作品に、同じだけの実験精神をもって臨みたい」と意気込む。もう1本『動員挿話』の舞台は、明治37年の夏、日露戦争真っ只中の東京。陸軍少佐・宇治の師団に動員令が下り、宇治は馬丁の友吉を連れて行こうと声を掛ける。だが、友吉の妻・数代は断固拒否。宇治夫人・鈴子の説得にも応じず、主従関係の断絶を言い渡されてしまう。まもなく宇治は戦地へ。その時、友吉と数代が選んだ道は……。こちらを演出する所いわく「戦争という狂気に巻き込まれた人たちのおはなし。短編らしいあっと驚く結末。そのボルテージの高さは岸田戯曲の中でも別格だと思います。ただ後味が良くありません。その後味の悪さを、2020年の観客はどう捉えるのでしょうか」。3月17日(火)から29日(日)まで東京・信濃町の文学座アトリエにて上演。なお今公演は、鵜山仁の監修のもと、昨年12月から今年12月まで1年にわたり、さまざまな演出家が岸田戯曲を連続上演する「岸田國士フェスティバル」の一環として行われる。文:伊藤由紀子
2020年03月16日《麗子像》などで知られる岸田劉生の没後90年を記念した大回顧展『岸田劉生展』が開幕。10月20日(日)まで東京ステーションギャラリーで開催された後、山口県立美術館(11月2日〜12月22日)、名古屋市美術館(2020年1月8日〜3月1日)に巡回する。日本の近代美術を代表する画家、岸田劉生(1891〜1929)。没後90年を迎えて開催される同展では、初期から最晩年までの厳選された名品が一堂に会する。監修の山田諭氏(京都市美術館学芸員)によると、「日本の近代美術が常にフランスの近代美術を後追いしていた時代に、劉生はただひとり、自己の価値判断によって、自己の歩む道を選択し、自己の絵画を展開していった」と言う。劉生のほとんどの作品は、画面に残されたサインや日記から制作年月日が明らかになっており、同展ではほぼ制作年代順に作品を展示。そうすることで、劉生がどの時期に、どのような刺激を受けて、自身の画風を意識的に変転していったのか、その歩みを理解できるようになっている。第1章では、独学で水彩画を制作していた劉生が、黒田清輝が主催する研究所で本格的に油彩を学び、雑誌『白樺』からゴッホやゴーギャン、マチスら後期印象派の画家たちから衝撃を受けた時代の作品を紹介する。東京ステーションギャラリー()
2019年09月04日ロックバンド・サカナクションの山口一郎が5日、東京・銀座の複合商業施設「GINZA SIX」で行われた「ROOF TOP ORCHESTRA -音を奏でる庭園-」メディア先行内覧会に出席した。同イベントは、山口が2016年に立ち上げたプロジェクト「NF」がプロデュースを手掛け、同所の屋上庭園「GINZA SIX ガーデン」に音と光とテクノロジーをミックスさせた空間を演出。「オーケストラの演奏台」をイメージした6つの6面体のモニュメントには、オーケストラが囲うように光の柱を設置。 来場者がモニュメントを打楽器のように叩くことで、 音と光が連動していく。また30分に1回、 約30秒間の特別演出を実施され、オーケストラが演奏前に一斉に調律をするように音と光が会場全体が包まれる。山口は空間を演出するに至った経緯について「僕の職業はミュージシャンですが、ミュージシャンってライブと音源を作ることしか表現する場所がない。時代は、どんどんアップデートするのにミュージシャンが表現する場所が増えないのは違和感でした」と明かし、「こういう取り組みをきっかけで、いろんなミュージシャンの表現する場所が増えていくといい」と展望を語った。また同所でのライブイベントを開催する予定があることを明かすと、「聞いたところによるとここは音量制限がないらしい」と不敵に微笑んだ山口は、「10月までの間に何度かできたら」と銀座屋上ライブを宣言していた。同イベントは、8月6日から10月31日まで開催される。入場料は無料。
2019年08月06日サカナクションの山口一郎率いる「NF」がプロデュースするサウンドインスタレーション「ROOF TOP ORCHESTRA -音を奏でる庭園-」が、2019年8月6日(火)から10月31日(木)まで、東京・銀座の複合商業施設「ギンザ シックス(GINZA SIX)」の屋上庭園で開催される。ギンザ シックス屋上庭園に「NF」のサウンドインスタレーションが出現音楽のみならず、ファッションやアート、テクノロジーなど様々な分野をつなぎ合わせることで新しい“音の可能性”を追求するプロジェクト「NF」。今回彼らは、地上約56mに位置する銀座最大の屋上庭園を舞台に、音と光とテクノロジーが融合した参加型のサウンドインスタレーションを制作した。連動する音と光が空間を包み込む庭園の水盤エリアと芝生エリアには「オーケストラの演奏台」をイメージした6つの6面体モニュメントと、それを小編成のオーケストラが囲っているような構図で光の柱を設置。来場者がモミュメントを打楽器のように叩くと、合計36種類の音と光が連動するインタラクティブな演出がスタートする。各モミュメントは独立しており、複数の来場者がそれぞれ異なるモミュメントに触れることで、まるでモミュメント同士が共鳴し合うように、空間全体を音楽と光で包み込む。30分に1度だけの特別演出もまた、30分に1度だけ全ての光と音がコントロールされ、「NF」が作り出した音と光が空間を“調律”する特別演出も用意されている。サウンドクリエイションを手掛けたのは、「NF」の発起人である山口一郎と、音楽家の黒瀧節也。36種類の音色は、会場となる屋上庭園からインスピレーションを得て作られたものだという。開催概要「ROOF TOP ORCHESTRA -音を奏でる庭園-」開催期間:2019年8月6日(火)〜10月31日(木)※8月26日(月)のギンザシックス休館日も入場可能。※招待制イベントの開催や天候により中止となる場合あり。時間:日没〜23:00会場:ギンザシックス屋上「ギンザシックス ガーデン」入場料:無料主催:ギンザシックスサウンドプロデュース:NF空間演出・制作:博展
2019年07月21日隈研吾×サカナクション山口一郎×アンリアレイジ森永邦彦による「クリエイションの未来展 _ more than Reason」を7月20日から9月24日まで、LIXILギャラリーにて開催する。LIXILギャラリーでは、2014年9月より日本の建築・美術界を牽引する4人のクリエイター、清水敏男(アートディレクター)、宮田亮平(金工作家)、伊東豊雄(建築家)、隈研吾(建築家)を監修者に迎え、それぞれ3ケ月ごとの会期に独自のテーマで現在進行形の考えを具現化した展覧会企画「クリエイションの未来展」を開催している。今回はその一環として「クリエイションの未来展 _ more than Reason」を建築家の隈研吾、ミュージシャンの山口一郎(NF/サカナクション)、アンリアレイジデザイナーの森永邦彦が、建築とファッションと音楽の境界を越境したコラボレーション作品を発表する。意味や解釈、理屈を超えた体験を作ることを目指した作品が展示される。【展示会情報】more than Reason 隈研吾+山口一郎(NF/サカナクション)+森永邦彦(ANREALAGE)展会 期:2019年7月20日〜9月24日会 場:LIXILギャラリー場所:東京都中央区京橋3-6-18 東京建物京橋ビルLIXIL:GINZA 2F時間:10:00〜18:00休館日:水曜日、8月10日〜15日、25日入場無料
2019年07月18日企画展「クリエイションの未来展 more than reason 隈研吾+山口一郎(NF/サカナクション)+森永邦彦(ANREALAGE)展」が、2019年7月20日(土)から9月24日(火)までの期間、東京・銀座のLIXILギャラリーにて開催される。「クリエイションの未来展」は、建築家の隈研吾、伊藤豊雄、アートディレクターの清水敏男、金工作家の宮田亮平の4人のクリエイターが展開する企画展。3ヵ月の会期ごとにそれぞれ独自のテーマを設け、現在進行形のアイデアを具現化した作品の展示を行っている。今回は、そんな「クリエイションの未来展」を、建築家の隈研吾、サカナクションのボーカル・山口一郎、アンリアレイジ(ANREALAGE)のデザイナー・森永邦彦の3者のコラボレーションで実施する。今後も継続的に展開していく3者によるコラボレーションのプロローグという位置付けで開催し、“建築とファッションと音楽の境界を越境する”作品を展示予定だ。【詳細】クリエイションの未来展 more than reason 隈研吾+山口一郎(NF/サカナクション)+森永邦彦(ANREALAGE)展開催期間:2019年7月20日(土)~9月24日(火)開館時間:10:00~18:00会場:LIXILギャラリー住所:東京都中央区京橋3-6-18 東京建物京橋ビルLIXIL:GINZA 2階入場料:無料休館日:水曜日、8月10日(土)~15日(木)、25日(日)
2019年07月13日ロックバンド・サカナクションの山口一郎が、14日と21日に放送されるニッポン放送『三代目 J SOUL BROTHERS 山下健二郎のZERO BASE』(毎週金曜 24:00~)にゲスト出演することが決定した。これは、パーソナリティを務める山下健二郎が、4月にサカナクションのライブを観に行ったことがきっかけとなり、実現したもの。山下は番組を通じ、「せっかくの機会なので、釣りの話に限らずいろいろな話を聞いてみたい。聞いてみたいことはたくさんある」とコメントした。番組では3日まで、2人への質問やメッセージなどを受け付けている。
2019年06月01日福沢一郎という画家をご存じだろうか?1930年代の日本に初めてシュルレアリスムを紹介し、前衛美術運動のリーダーとして活躍した人物だ。彼は生涯を通じて社会批評をテーマとしたが、その表現方法も独特だった。3月12日から回顧展「福沢一郎展このどうしようもない世界を笑いとばせ」が始まる。謎めいたイメージの中に社会批評が!前衛画家の回顧展。例えば《Poissond’Avril(四月の魚)》という絵画。これはフランスの科学雑誌の図版をコラージュした作品。「何だ、これ?」と思う図案は、科学という尊大な権威を冷やかした彼ならではのカリカチュアだ。ちなみに仏語で「四月の魚」はエイプリルフールのこと。画中の魚モチーフに目を付けた彼は、これを絵のタイトルにしてしまうなど、洒落も利いている。他にも、世論を煽る人物、空虚な動物など、一見滑稽な画風の中には、彼ならではのドライな批判精神が。こんなふうに現代をシニカルに笑いとばした福沢の画業を、約100点の作品で紹介した本展。会場では鑑賞ワークシートが用意される。「なぜここに魚が?」「なぜ科学の実験中にスーツなの?」など様々な「なぜ?」を会場で見つけながら、謎解き気分で鑑賞できる趣向も新鮮だ。1.《埋葬》1957年 東京国立近代美術館蔵ラテンアメリカの埋葬を意味した作品。鮮やかな色面部分と荒々しい筆致が目立つ部分の対比に謎が隠されている。2.《煽動者》1931年 一般財団法人福沢一郎記念美術財団蔵1931年にパリから帰国した福沢が、日本社会にシニカルな視線を向けた作品。3.《Poisson d’Avril(四月馬鹿)》1930年 東京国立近代美術館蔵フランスで刊行された子供向けの本『楽しい科学』に掲載された図版を組み合わせた作品。4.《牛》1936年 東京国立近代美術館蔵画面中央の牛には所々穴があき背景が透けて見え、画面の力強さとは裏腹に空虚さをも感じさせ…。ここにも独特の謎が秘められている。「福沢一郎展このどうしようもない世界を笑いとばせ」東京国立近代美術館1F 企画展ギャラリー東京都千代田区北の丸公園3-13月12日(火)~5月26日(日)10:00~17:00(金・土曜~20:00。入館は閉館の30分前まで)月曜(3/25、4/1、4/29、5/6は開館)、5/7休一般1200円ほかTEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)※『anan』2019年3月13日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2019年03月12日展覧会「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」が、東京国立近代美術館で、2019年3月12日(火)から5月26日(日)まで開催される。福沢一郎の作品約100点が集結福沢一郎は、1930年代の日本にシュルレアリスムを紹介し、前衛美術運動のリーダーとして活躍した作家。時代の変化と共に様々に主題と作風を変え、「謎めいたイメージ」の中に込めた知的なユーモアによって、同時代の社会や人々を諷刺的に描いた。戦時中は弾圧を受けるが、戦後は再び社会批評的な視点から人間群像の大作に取り組み、晩年は文化勲章を受章するなど波乱の人生を歩んだ。「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」では、油彩・素描・写真など約100点の作品が集結。福沢が時代の中でどのように社会と向き合い表現したのかを、現代の視点から見直し、再評価していく。会場には鑑賞ワークシートも用意され、福沢一郎のシュールでユーモアに溢れたイメージを謎解き気分で鑑賞できる。パリ留学時代の初期作品から時代順に紹介展覧会では、福沢一郎の作品を時代順に10章に分け、福沢一郎が社会や人間に対してどのような批評の眼を向け、そして持ち前のユーモアのセンスで作品化していったかを紹介する。福沢一郎は、パリ留学時代の初期作品から、既に社会に目を向けて描いた。シュルレアリスムの画家マックス・エルンストの作品に影響を受け、古い雑誌の挿絵を奇妙に組み合わせ、不条理なユーモアに満ちた作品を数多く制作。展覧会には、1931年の独立美術協会展で発表され注目を浴びた《Poisson d’Avril(四月馬鹿)》といった作品も展示される。戦争を経た代表作も戦前、ファシズムに抗して人間精神の自由を守ろうとする“行動主義”の思想に、福沢一郎は美術家として共鳴。所々穴が開けられて背景が透けて見える《牛》のように、力強さと裏腹に空虚さをも感じさせる作品を世に送り出した。戦後、福沢一郎は混乱する世相をダンテ「神曲」に託して連作を描き、その中で代表作《敗戦群像》(1948年)を発表する。戦前から追求していたヒューマニズムの姿勢が、戦時下に経験した作家活動への弾圧を経て、新たな段階へ達したことを表している。また、展覧会では、その後の中南米やアメリカの旅で目にした人や造形物のエネルギーに刺激を受けた作品、古代神話や旧約聖書に基づく晩年の作品まで、福沢一郎の多彩な画業を振り返る。詳細「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」会期:2019年3月12日(火)~5月26日(日)時間:10:00~17:00(金・土曜は20:00まで)会場:東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー住所:東京都千代田区北の丸公園3-1TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)休館日:月曜日(3/25、4/1、4/29、5/6は開館)、5/7(火)料金:一般1,200(900)円、大学生800(500)円※()内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。※高校生以下および18歳未満、障害者手帳持参者とその付添者(1名)は無料。※本展の観覧料で入館当日に限り、同時開催の所蔵作品展「MOMATコレクション」(4-2F)、「イメージコレクター・杉浦非水展」(2Fギャラリー4)も入場可。
2019年01月13日岸田哲平によるHi-STANDARD初の写真集「SUNNY DAYS」の刊行を記念して、全国7都市を巡回する写真展を3月より開催。同展の開催に先がけて、「“SUNNY DAYS” POP-UP STORE -渋谷で3日間限定の写真集最速先行販売-」と題し、東京・渋谷 GALLERY XBY PARCOで3日間限定のプレミアイベントを開催する事が決定した。【チケット情報はこちら】また、このたび写真展の全会期と会場が発表された。3月16日(金)から26日(月)まで、広島・広島パルコ本館6FPARCO FACTORYを皮切りに、全国7都市で開催される。渋谷での同イベントでは写真集の先行販売が行われるほか、池袋パルコ本館7FPARCO MUSEUMで6月29日(金)から7月16日(月・祝)まで行われる写真展東京会場の入場チケットも販売される。■“SUNNY DAYS” POP-UP STORE -渋谷で3日間限定の写真集最速先行販売-日時:3月9日(金)~3月11日(日)11:00-20:00会場:GALLERY X BY PARCO(渋谷区宇田川町13-17)料金:無料■TEPPEI KISHIDA × Hi-STANDARD 写真展 “SUNNY DAYS”3月16日(金)~3月26日(月)広島パルコ本館6FPARCO FACTORY(広島県)4月13日(金)~4月22日(日)万代シテイビルボードプレイス3Fイベントスペース(新潟県)4月27日(金)~5月7日(月)心斎橋オーパ9Fhmv museum特設会場(大阪府)5月11日(金)~5月20日(日)仙台パルコ本館5FPARCO SPACE 5(宮城県)5月24日(木)~6月3日(日)名古屋パルコ南館8F特設会場(愛知県)6月8日(金)~6月24日(日)福岡パルコ本館8FPARCO FACTORY(福岡県)6月29日(金)~7月16日(月・祝)池袋パルコ本館7FPARCO MUSEUM(東京都)料金:1,000円 (特典付き:展覧会オリジナルパス)※新潟のみ500円※未就学児無料■“SUNNY DAYS” Hi-STANDARDPhotographsof TEPPEI KISHIDA判型:A4(297×210mm)製本:上製本頁数:224P予価:4000円(税別)
2018年03月01日