ひときわ目をひく美しい大きな山門の「傳通院」文京区の閑静な住宅街・小石川でひときわ目をひく美しい大きな山門があります。1415年の開山から約200年後に家康の生母である於大の方がこの寺を菩提寺としたことから、その法名「傳通院殿蓉誉光岳智光大禅定尼」にちなんで傳通院と呼ばれるようになりました。政略結婚により家康を産んだ於大の方ですが、その後またもや政治力により離縁され、再婚を余儀なくされます。ですが、終生家康を案じたとされ、その恩を忘れなかった家康は於大の方をとても大事にしたそう。そんな女性の悲劇を今に伝える傳通院には、文豪・佐藤春夫や、柴田錬三郎などの墓もあり、歴女だけでなく、文学ガールなどの参拝が絶えません。春には桜が美しいので、散歩がてらに立ち寄るのもおすすめです。永井荷風がノートルダム寺院と重ねた美しい本堂と山門本堂は戦争で消失しましたが、1988年に昔の姿そのままに再建立されました。その姿の美しさは、永井荷風がエッセイでパリのノートルダム寺院に例えたとも言われています。また、夏目漱石も小説「こころ」で伝通院を描いています。春には桜が美しい境内には、大晦日のみに参拝客がつくことのできる大鐘も。江戸幕府から続く歴史が感じられる名所徳川家ゆかりの方々だけでなく、文豪佐藤春夫や、柴田錬三郎も眠っています。そしてこの地は、のちの新撰組のメンバーとなった沖田総司、近藤勇、土方歳三などが集い、浪士隊を結成した場所としても知られています。歴女ならずとも、イケメン好きには興味の尽きないお寺です。取材・文/伊集院尚子スポット情報スポット名:傳通院住所:東京都文京区小石川3-14-6電話番号:03-3814-3701
2017年01月07日天下を取った歴史上の偉人、徳川家康が亡くなってから約400年が経ちます。徳川幕府を築き、当時にしては非常に長い74年間を生きた徳川家康のライフスタイルは、いったいどのようなものだったのでしょうか。徳川家康の1日のスケジュールって?現代とはまったく異なる生活を送っていた歴史上の人物が、毎日をどのように過ごしていたのか気になりませんか。徳川家康の1日については、筑摩書房「江戸時代図誌〈4〉江戸(1975)」に次のように書かれています。「朝は六時に起床し、小座敷上段の漱(すすぎ)道具で洗面した。……紋服着用後、大奥の仏前で礼拝し、戻って月代(さかやき)・髦(ぼう)をそり、髪をゆった。御典医数名の健康診断ののち、八時頃に朝食をとった。午前中は経書講読(林家)、武術修練(柳生家)があり、正午に大奥にて昼食、終わって休息の間で政務にあたった。夕刻は余暇があれば謡曲・乗馬などを楽しみ、入浴して午後六時に夕食、以後若干の事務処理をおこなったという。午後九時には寝所に退いた……。」このスケジュールを見ると、徳川家康がかなり規則正しい生活をしていたことがわかります。徳川家康の睡眠時間は?徳川家康の1日のスケジュールは、夜9時に就寝、朝6時に起床となっています。つまり、1日に9時間眠っているということ。秋の夜長には、午後9時以降も碁を打ったりすることがあったそうですが、それにしても現代人にくらべると長めです。特に現代との違いが目立つのが、就寝時間でしょう。昔は電気がありませんから、朝も夜も早いというイメージがあります。実際には、徳川家康は午後9時と、日の入りより遅くまで起きていたようですが、それでも、夜9時に寝る成人男性というのは現代ではあまりいないのではないでしょうか。天下を取るには十分な睡眠が大切!?朝起きたあと、日光を浴びることで体が目覚めやすくなり、体内リズムが整えられると言われています。毎日違った時間に寝たり起きたりしていると、体のリズムはどんどん崩れてしまいます。だからこそ寝だめをするのではなく、決まったリズムで生活するのが大切です。もちろん、毎日9時間寝なければ大きな事業は成し遂げられない、というわけではありません。とはいえ、日中に効率よく仕事をするためには、それなりの睡眠時間を確保することも大切です。徳川家康の生活習慣を参考にしながら睡眠環境を整え、効率よく仕事ができるようにしたいですね。photo by pixabay
2015年08月30日城好きのみなさん、お待たせいたしました!8月4日から、両国の江戸東京博物館で『徳川の城~天守と御殿~』が開催中です。関ヶ原合戦で勝利をおさめた徳川家康は、諸国の大名を動員して天下普請を開始。江戸城をはじめ、名古屋城、駿府城、二条城、彦根城など、日本各地に城を築き上げました。本展では、巨大な城絵図や城郭図、屏風や工芸品など、各地の城に関する貴重な資料が多数展示されます。特に注目したいのは、城と町の景色を華やかに描いた図屏風の数々。例えば、《江戸図屏風》では、江戸城と町の景観が詳しく描かれています。江戸城の天守は3度も建てられているのですが、この屏風に描かれている天守は、1657年にあった「明暦の大火」で焼失しました。以来、天守は再建されていないため、《江戸図屏風》は貴重な資料にもなっています。また、大河ドラマでも人気だった幕末のヒロイン、天璋院篤姫や和宮のゴージャスな調度品も見どころのひとつ。華麗な江戸城御殿の世界を堪能できます。さらに、会場では高精細CGで復元された江戸城御殿の映像を上映。忠臣蔵で有名な「松の廊下」や大奥の様子を迫力の画面で見ることができます。本展にあわせて、学芸員や大学の先生による城についての関連講座も企画されています。城好きや歴女必見の展覧会は9月27日まで。どうぞお見逃しなく!イベントデータ:特別展『徳川の城~天守と御殿~』会期:2015年8月4日(火)~9月27日(日)(会期中、展示替えを行います)※休館日は月曜日。ただし8月10日(月)、9月14日(月)・21日(月)は開館時間:9:30~17:30(金曜日は21時まで土曜日は19:30まで)※入館は閉館の30分前まで会場:江戸東京博物館料金:一般 1,350円/大学・専門学校生 1,080円/高校・中学・小学生・65歳以上 680円
2015年08月12日東京都墨田区の江戸東京博物館・1階特別展示室で8月4日~9月27日、徳川時代の城をテーマにした展覧会「徳川の城~天守と御殿~」が開催される。○城好きにはたまらない企画が多数同展では屏風や絵地図、工芸品などの資料を展示するほか、現代の最新技術によって生み出された映像や模型などを駆使し、家康たちが築き上げた「徳川の城」の魅力に迫る。縦3.72m×横4.65mの巨大絵図「江戸城御本丸惣地絵図」や「駿府鳥瞰図」、「大坂市街・淀川堤図屏風」など、約50点におよぶ各地の絵図や城郭図、政治の中心的役割としての「城」を表した「朝鮮通信使図屏風」を展示する。また、幕末のヒロインとしても知られる天璋院篤姫や、和宮の調度品なども並ぶという。さらに、高精細CGで復元された江戸城御殿の映像を上映する。将軍が政治を執り行った「大広間」や、忠臣蔵のシーンでも有名な「松の廊下」、「大奥」などを大きな画面で見ることができるなどの企画が多数用意されている。開館時間は9時30分から17時30分、金曜日は21時、土曜日は19時30分まで、入館は閉館の30分前となる。特別展専用券の前売り券は、一般1,140円、大学生・専門学校生870円、小学生・中学生・高校生・65歳以上470円、当日券は一般1,350円、大学生・専門学校生1,080円、小学生・中学生・高校生・65歳以上680円となる。
2015年07月28日静岡県静岡市に本社を構えているはごろもフーズは、1月16日より静岡県・愛知県限定で「徳川家康公ミートソースセット」(参考小売: 税抜800円)を発売する。同商品は徳川家康公顕彰四百年を記念し、家康公ゆかりの食材である「茄子」と「八丁味噌」を使用したミートソースをセットにしたもの。茄子入りは、いちょう切りした茄子を使用した具材感たっぷりのミートソースに仕上げている。なお、初夢で見ると縁起が良いとされる「一富士、二鷹、三茄子」は、家康が好んだ駿河の名物を順に挙げたものと言われている。 八丁味噌入りは、「まるや八丁味噌」の岡崎名産八丁味噌を使用したコクのあるミートソース。 八丁味噌は家康が幼少期を過ごした愛知県岡崎市の名産で、家康が珍重したとされている。ともに1缶290gで賞味期間3年。1月16日より静岡県・愛知県にて、3,000セット限定で発売する。
2015年01月14日徳川美術館と三井情報(MKI)は1月9日、愛知県・名古屋市の徳川美術館で、無料Wi-Fiを使用した情報配信サービスの実証実験を2月以降に開始すると発表した。三井情報は、アマゾン ウェブ サービス(AWS)のクラウドを活用した独自開発のロケーションデータベースサーバーやコンテンツサーバーなどを提供している。実験は、来館者のスマートフォンやタブレット端末にインストールしたロケーションアプリを通じて、展示物にまつわるガイド、トリビア情報、お勧め情報などを表示するというもの。来館者が展示物の近くを通りかかると、自動的に端末を感知して情報を表示する。利用するには、スマートフォン/タブレット端末に館内用の無料Wi-Fiにサインインし、専用のロケーションアプリをインストールする。無料Wi-Fiの利用には、Facebookアカウントの連携を利用しており、入力にかかる手間を大幅に軽減した。Facebookのアカウントを持っていない場合でも、来館時にコードとパスワードを入力すれば接続し、同様の機能を利用できる。なお、来場者向けの無料Wi-Fiのみ、1月9日より提供を開始している。
2015年01月13日市村正親主演舞台『家康と按針』の製作発表が11月15日、徳川家の菩提寺である東京・増上寺で行われ、市村をはじめ、スティーヴン・ボクサー、古川雄輝の出演者3人が会見に出席した。舞台は12月1日(土)から始まる神奈川・東京公演を経て、来年1月31日(金)から英国ロンドンでも上演される。『家康と按針』公演情報孤独な天下人・徳川家康と、家康と出会いイギリス人ながら侍として生涯を全うした三浦按針の友情と葛藤を描く作品。2009年『ANJINイングリッシュサムライ』と題して東京・大阪で上演され、のべ4万人を動員したヒット作だ。今回は改題して台本を再構成、初演に続き市村正親が家康役で主演する。按針役に実力派英国俳優スティーヴン・ボクサー、物語の鍵を握る宣教師ドメニコ役にバイリンガルの若手俳優・古川雄輝が出演。演出は今秋、英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの新芸術監督に就任したグレゴリー・ドーラン。市村は「家康といえば狸じじいの印象が強かったが、脚本を読むと、夢を持った情熱にあふれる人物で、私にあてて書いたのかなと思えるほどすばらしい役だった」「3年前は日々勉強で楽しくて、山岡荘八の「徳川家康」全26巻もすすーっという感じで読めちゃった。今回は来年のロンドン公演に向けて、神奈川・東京公演と、一生懸命、家康という人物像を演じていきたい」と意気込みを語った。一方、按針役のスティーヴン・ボクサーは「私にとっては冒険。日本の歴史に飛び込んでいかなればならない。僕は2冊しか本を読んでませんが(笑)、でも市村さんと同じくらいの時間をかけて読んだと思います。知識として知らない分は想像力を駆使して的確に役をとらえていきたい」と通訳を介してコメント。英語と日本語を話す宣教師役の古川雄輝は「英語を生かして俳優としての活動をしたい、海外の作品にも携わりたいという思いがあったので、今回の作品は僕の俳優人生の重要なターニングポイントになると思います」と舞台へ期待を寄せた。公演は、12月1日(土)からKAAT 神奈川芸術劇場 ホール、11日(火)から東京・青山劇場にて。チケット発売中。
2012年11月16日徳川家康が晩年を過ごした地であり、東海道沿いの小さな町には歴史の名残が点在する静岡。歴史散歩に海の幸も山の幸も楽しめる静岡グルメを満喫した後は、富士山を拝んでパワーチャージ……。東京から新幹線で約1時間というアクセスのよさもあって、1泊でも盛りだくさんの行程が楽しめる。静岡市観光で、まず訪れたいのが久能山東照宮。徳川家康を祀る神社で、家康の墓もある。家康を祀る神社というと日光東照宮を思い出すが、家康の霊廟があるのが日光で、遺骸が埋葬されているのは久能山東照宮だ。家康が自分の死後、遺骸を久能山に埋葬するように遺言を残し、二代目将軍秀忠によって神社が創建された。東照宮は日本各地にあるが、久能山東照宮は最初に造られたものだ。久能山東照宮、家康の生まれた岡崎城、鳳来寺山東照宮、京都を結ぶと一直線に、また、久能山東照宮、富士山、世良田東照宮、日光東照宮もまた一直線に結ばれる。大規模な測量などできなかったはずの江戸時代にいったいどうやってこの地に神社がつくられたのか。謎に満ちたこの地は現在、パワースポットとして人気が高く、「静岡の聖地」とも呼ばれている。急な斜面が海岸沿いにそびえるように立つ久能山には、東照宮へ通じる直接の道路がなく、日本平の山頂からロープウェイで下るか、久能山の下から徒歩で登るか、どちらかのルートをたどることになる。ロープウェイを使う場合、約5分で山を下ると久能山東照宮の入り口に。下る途中、天気がよければ駿河湾、御前崎、伊豆半島まで見渡せる絶景が楽しめる。楼門をくぐると、権現造りの豪華な社殿が現れる。社殿はほぼ創建当時のままの姿を残しており、平成22年に国宝に指定されたことでも話題になった。細部まで美しい装飾が施され、最近終えたばかりの改修工事によって美しい色彩がよみがえった。境内はパワースポットといわれるだけあり、厳かでありながら清々しさが感じられ、何か不思議なパワーを感じるような……。東照宮が所蔵する宝物を展示する敷地内の博物館も必見だ。家康が愛用していたスペイン製洋時計、徳川歴代将軍の鎧やかぶとなど国宝や重要文化財を多数所蔵、展示している。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年02月09日