自然妊娠で赤ちゃんをと考えているのなら、排卵日を予測する方法を知っておくようにしましょう。自分の排卵日が予測できれば、妊娠しやすいタイミングがわかります。ここではどうして排卵日を知ると妊娠しやすいのか、排卵日を知る方法についてお伝えします。正しく知って、自然に妊娠できる可能性を上げてみませんか? 排卵日とは排卵とは、卵巣の中にある卵胞から成熟した卵子が排出されることをいいます。卵子は排卵されると卵管に入り、受精するために卵管の端に部分にある 卵管膨大部(らんかんぼうだいぶ)で一時的に精子を待ちます。その後、精子に出会わなくても、卵子は卵管を通って子宮へ運ばれていきます。この流れが起こる日が「排卵日」です。 排卵日までに女性の体は妊娠のために準備をし、排卵日には、女性の体は女性ホルモンの働きによって受精卵を出迎える準備、つまり妊娠をするための準備が整っている状態になります。 卵管の中で受精した受精卵が子宮に運ばれて無事に子宮に着床すれば妊娠成立となります。排卵時期の子宮は、妊娠するために内膜の厚みが増して受精卵のためのベッドのようにふわふわになり、受精卵が着床しやすくなっています。 もしも、受精卵が着床しなかった場合や妊娠が起こらなかった場合は、子宮の内膜は月経のときに血液とともに体外に排出されます。月経とは、次の受精卵を迎えるために新しくベッドメイキングをするシーツ交換のイメージです。 妊娠しやすいタイミングとは?妊娠するための条件として、 ・卵子が排卵されて卵管内に入ること・精子が卵管で待機していること・卵管で受精した受精卵が子宮内膜に着床すること が必要です。この条件から考えると、排卵日当日が1番妊娠しやすいと考える人が多いかもしれませんが、排卵日は1番妊娠しやすいタイミングとはかぎりません。 精子は射精後、膣から子宮頸管、子宮内、卵管へと難関を突破して、数万匹いた精子は難関を突破することができた、ほんの数匹になります。卵管までたどり着いた精子は、卵管膨大部で卵子が来るのを成熟しながら待ちます。この成熟には数時間必要で、成熟後に卵子の殻を破って受精するための酵素が完成します。 ここで大切なのは、精子と卵子それぞれの寿命です。 精子の寿命は、腟内に射精されてから72時間から120時間(3~5日間)卵子の寿命は、排卵されてから24時間 です。卵子より精子の方が、寿命が長いということがポイントです。卵子はたった24時間しか寿命はありませんが、精子は3〜5日間という寿命があり、この時間差を考えてタイミングを取ることで妊娠しやすくなります。 排卵日を予測して、妊娠する確率を上げる方法として「タイミング法」というものがあります。タイミング法は、産婦人科の不妊治療にも使われている一般的な方法です。タイミング法は、排卵日を予測して性行為を行う日を決める方法です。排卵日の4日前頃から排卵日までの間に、1~2日おきの性行為をすることで妊娠の可能性が上がります。 排卵日を特定したからといって1回のみの性行為では妊娠する確率は少ないです。先ほどお伝えしたように、排卵日では精子の成熟度が低く受精の可能性がやや低くなってしまうこと、また排卵日が特定できてもホルモンバランスのちょっとした変化で簡単に排卵日がずれてしまうことを考えて、できれば生理開始日から数えて10日目くらいから1〜2日おきに性行為をすることで、さらに妊娠する確率が高くなります。 排卵日はわかっていても、何時に排卵するかまではわかりません。朝、基礎体温を測定することで排卵日とわかっても、前日の朝から当日の朝まで24時間経ってしまうので、すでに排卵から24時間が経過していることもあるのです。そのため、排卵予定日の数日前からタイミングを取ることが大切なのです。 予測した排卵日よりも後に妊娠することもあります。それは、女性のホルモンバランスは、ちょっとしたことで変化し、ホルモンバランスによって起こる排卵が早くなったり、遅くなったりすることがあるからです。つまり、予測した排卵日よりも後に妊娠した場合、排卵日が予想よりも遅れたということになります。 排卵日はいつ?排卵日を知る方法排卵日を予測するためには、いくつか方法があります。自分でできる方法から病院で検査してもらう方法まで、自分に合った方法を選ぶことになりますが、運よく1回で妊娠できるとは限らないので、負担なく続けられる方法を選ぶと良いです。 排卵日を予測する方法1:基礎体温を見る基礎体温での予測は、排卵日を予測する方法として、最も簡単な方法のひとつです。基礎体温は体が目覚めて動き始める前に測る必要があるので、朝、目が覚めたらすぐ寝返りなどをする前(ベッドから出る前)に体温を測定し、体温の変動を記録します。この体温の変化で排卵日を予測します。 基礎体温を毎日記録すると、低温期と高温期に分かれます。体温が急激に落ちる日が排卵日である確率は28%程度ですが、低温期の最終日が排卵日である確率は60%以上とされています。基礎体温法での排卵日の特定率はやや低いですが、生理周期の管理や排卵日のおよその予測ができるので、タイミング法をはじめるには簡単で続けやすい方法です。 基礎体温で排卵日を予測するためには、小数第2位まで計測できる婦人体温計を使って、毎日起床時の体温記録をつける必要があります。毎日のことなので慣れるまでは少し大変かもしれませんが、体温計によってはメモリー機能が付いていて記録してくれるので、購入する際に確認すると良いでしょう。また、アプリと連動してスマホで管理できる体温計もあります。 排卵日を予測する方法2:尿検査(排卵検査薬を使う)排卵検査薬というものがあり、ドラッグストアなどで購入できます。これは尿中のホルモンを検査するもので、以前は病院でしかできませんでしたが、最近では自宅でも簡単に尿中の排卵ホルモンを測定することができます。 この排卵検査薬は排卵期になると増加する、尿中のホルモンの検査で、陽性になった場合、90%以上が2日以内に排卵するという研究報告がされているので確実性があります。排卵時期に尿検査をするだけなので、手間はかからず簡単ですが、排卵予定日の数日前から検査を始め、できれば朝夜2回検査することが望ましいので、検査が数回かかり、コストがかかります。 排卵日を予測する方法3:経膣超音波検査産婦人科で行う検査で、卵巣の中にある卵胞の大きさをチェックします。卵胞の中には卵子が入っていて、卵子が成熟して排卵が近くなると卵胞は大きく成長します。排卵日の数日前から超音波検査を使って、卵胞の大きさを計測することで排卵日を特定することができます。詳しい検査方法やコストについては、産婦人科に確認しましょう。 まとめ計画的に自然妊娠をするためには、排卵日について正しく知ることが第一歩です。自分の生理周期を知ると妊娠しやすいタイミングも自然とわかってきます。排卵日を予測する方法を実際にやってみて、それでもうまくいかないときは、医療機関に相談してください。 監修者:医師 産科婦人科福岡医院院長 福岡 正恒 先生京都大学医学部卒。同大学院修了後、京都大学助手、講師を経て、平成11年より産科婦人科福岡医院院長。京都大学在職中は、婦人科病棟や産科病棟などを担当。またこの間、英国エジンバラ大学・生殖生物学研究所に留学。日本産科婦人科学会・産婦人科専門医,京都大学医学博士
2019年04月11日2018年2月生まれの男の子を育てる母であり、内科医として働くめぐさん。ブログ「なんちゃって女医の育児日記」のなかから、妊活日記をお届けします! 6話目の今回は、妊活で産婦人科に通い始めためぐさんが、処方された排卵誘発剤を飲むことになりました。 ということで、排卵誘発です。D5(月経開始から5日目)から「クロミッド」というお薬を使いました。 飲むことによる副作用はほとんどなく、まったく問題なかったのですが、その先のことを考えて不安になる私……(泣)。 幸いにも卵胞はすくすく成長していましたが、左右2個とも排卵準備OKの大きさにびっくり。クロミッドによる多胎妊娠(双子ちゃん以上)の可能性は、通常の人の4〜5倍のようです。(自然妊娠だと1%、内服していれば4〜5%) あとは排卵する信号がちゃんと出てくれるかという問題になりました。著者:イラストレーター めぐ2018年2月生まれの男児育児中の一児の母。内科医として日々働きつつ、Instagram・ブログで育児絵日記を掲載中。
2019年04月06日2018年2月生まれの男の子を育てる母であり、内科医として働くめぐさん。ブログ「なんちゃって女医の育児日記」のなかから、妊活日記をお届けします! 4話目の今回は、排卵をしているかどうか不安だっためぐさんは、排卵チェッカーを購入しましたが、突如、体にある変化が……? この時点で妊活を始めて9カ月です。通常であれば月経周期は28〜30日であることが多く、高温期(高温相)は10日以上です。 私は月経周期がとにかく長かったので、タイミングもなかなかとれず、産婦人科受診をする前にと排卵チェッカーを買ったところで、月経周期が極端に短くなりました……。 とはいえ、ひと月だけであれば、ストレスなどの外的要因のためかもしれないと思い、この時点ではまだ産婦人科受診しておりません。 ただ、排卵してないのは確実だろうなぁと思っていました。妊娠ってしたいと思ったときに、すぐできるものじゃないんだなぁと、このときにつくづく実感しました。 著者:イラストレーター めぐ2018年2月生まれの男児育児中の一児の母。内科医として日々働きつつ、Instagram・ブログで育児絵日記を掲載中。
2019年04月04日10年ほど前、知人の勧めにより精神科を受診しました。そのとき明確な診断名はつきませんでしたが、いくつかの向精神薬を処方されました。「飲んだら気持ちが楽になる」。そう思って飲み続け、だんだん薬の種類や量が増えていきました。そんな私ですが、今は減薬を頑張っています。なぜ減薬しようと思ったのか。減薬している時はどのような状態なのか。少しでも多くの方に知ってほしく、この文をしたためています。文・七海向精神薬を飲み始めたときから、量が増えていくまで当時の私は、自分がうつ病だと認めたくありませんでした。だけど、心身の不調は数年間続いていました。そんな時、身近な人に精神科を紹介してもらったのです。「優しい医師で、私の親戚も通っているから」と、そう言っていました。精神科は思ったよりも“普通”でした。待合室にはさまざまな人がいました。保護者に付き添われている制服姿の学生、スーツ姿の男性、子どもを連れた女性、私の祖父母くらいの年齢の人。街中ですれ違うような人がたくさん座っていて、なんだか“安心”したのを覚えています。診察室で何を喋ったのかはあまり覚えていません。心身のしんどさを具体的に伝えた記憶はなく、うつ病といった診断も特におりませんでした。「気分が楽になるから」と、数種類の薬を処方されました。それが、初めて向精神薬を手にしたときです。飲んでみると、ふわふわと浮かぶような感覚になりました。私の場合は、全能感があふれるような感じで、ひどく落ち込んだ気分のときも楽になりました。それからその薬を飲み続けました。しかし、だんだん効いている感覚がなくなってきました。飲まないと焦燥感に駆られるようになり、冷や汗が出ました。薬の量が増え、手もとの薬がなくなったら病院に駆け込みました。そして追加の薬を出してもらい、新しい種類の薬も処方されました。こうして薬の量も種類も徐々に増えていきました。私が減薬をしようと思ったきっかけ精神科以外ではほとんど病院に行っていませんでしたが、お腹に激痛が走り動けなくなったときや、片目の視野が真っ暗になったとき。検査をしたほうが良いのではないかと思ったときに、病院に行ったのです。問診票には飲んでいる薬を書かなければなりませんでした。診察では、薬や精神状態について詳しく聞かれました。すると「薬の副作用だろう」「その症状は気のせいだ」と言われ、検査をしてもらえませんでした。腹痛を訴えたときは「気のせいだから痛み止めも必要ない」と言われました。それまで私は、薬についてほとんど何も調べていませんでした。向精神薬を飲んでいると、精神疾患を持っていると、まともに取り合ってもらえないのかと疑問を抱きました。そして自分なりに薬について調べてみたのです。すると、私が飲んでいる薬のうちのいくつかは、依存性が非常に高く、海外では強く規制されているという情報が出てきたのです。添付文書を読むと、「連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与する」「漫然とした継続投与による長期使用を避ける」などとありました。背筋が凍るような思いがしました。それほどまでに依存性が高いと説明されただろうか。手もとの薬がなくなったとき、いつもすぐに新しく処方されたのはなぜだろうか。私は既にかなり依存しているのではないか。漫然と飲んでいる状態なのではないか。書かれている副作用はさまざまでした。10年ほど飲み続けている私に、どんな副作用があってもおかしくありません。内科などで薬の副作用を疑われるのも、気のせいだと言われるのも、そんなにおかしくない話なのかもしれないと思いました。定期的に血液検査しなければならない薬も飲んでいたのですが、私は一度も検査をしたことがありませんでした。検査が必要だということも知らされていなかったので、当時の主治医に聞きました。なぜ血液検査をしないのか、そして私は漫然と服薬している状態ではないのか、と。医師はほとんど無言で、血液検査については「忘れていた」のひと言でした。「人間だから忘れることもある」と。私は減薬を決意しました。何かの症状で困った時、薬を飲んでいると真っ先に副作用を疑われてしまうこと。そして、単純にその薬の依存性が怖かったこと。一生この薬を飲み続けないと、私は生きていけないのか。薬に生かされているようだと思ったのです。減薬のつらさは想像以上だった精神科は変えました。薬物療法ばかりに頼らない病院を探しました。そうした病院であれば、減薬も理解してもらえると思ったからです。新しい病院では「減薬したほうが良い」とはっきり伝えられました。そして、「こんなに無茶な飲み方をしている患者は珍しい」とも。私が飲んでいる薬には、離脱症状が現れることもあります。依存性のある薬を減量する際に出る症状です。人それぞれですが、幻覚や不眠、痙攣発作などは添付文書に記載されています。私の場合は、何よりも不安感が大きいです。そして、眠れない日もあります。依存してしまっている薬を少しずつ減らし、より依存性の低い薬に置換していくという減薬方法を提案されました。数週間ほど新しい薬に置き換えてみたのですが、強い眠気に襲われました。1日のうち20時間ほど寝続けていることもあります。起きている間は始終ボーッとしていて、頭が働きません。思うように喋れず、ふらついて真っ直ぐ歩けません。しかし、長時間寝ているので、ほとんど薬を飲まない日が続きました。薬を飲まないリズムが強制的にできあがったようです。ただ、新しい薬はあまりにもボーッとして、行動できません。このボーッとする感覚がなくなったとき、新しい薬にもまた依存するのではないかという恐怖心も抱きました。主治医に相談して、減薬方法が固まりました。新しい薬は減薬の導入に使うことにしたのです。薬は徐々に減らしていかなければならないので、減らす段階の初期のみにその薬を飲みます。減らしたリズムができあがったら、その新しい薬は飲みません。この減薬方法は私が主治医と話し合って決めたものなので、イレギュラーかもしれません。しかし、少しずつではあるものの、確実に減薬できています。私に合った減薬方法を見つけてくれる医師にかかれているので、いつかは必要な薬しか飲まないで良い生活ができるのだと希望を抱いています。今まで私は、自分が健康でなくても良いと考えていました。だけど、前向きに生きたい。そう思えるようになったのです。向精神薬を否定するつもりはありません。私自身、服用して助けられた部分があるのですから。しかし、漫然と飲み続けることには疑問を抱くようになりました。症状を良くしたいから、薬を飲んでいます。でも、不必要な量や種類を飲むことで依存性を高めるのはどうなんだろう。副作用の危険性を高めるのはどうなんだろう。他の症状で病院に行った時、門前払いされてしまうのはどうなんだろう。薬とはうまく付き合いたいというのが今の気持ちです。無理な減薬・断薬は、心身に悪影響を与えます。自分の心や体と向き合いながら、不必要な薬を減らしていきたいと考えているところです。薬を減らしていくたびにしんどい思いをします。だけど、前向きに生きるために、私は減薬という道を選びました。その先に本当の幸せがあるのか分からないけれど、今は、選んだ道をゆっくり歩いていこうと思っています。©Anatoliy Sizov/Gettyimages©SARINYAPINNGAM/Gettyimages©KatarzynaBialasiewicz/Gettyimages©Tzido/Gettyimages
2019年04月02日毎日の生活に薬膳やハーブを薬膳料理の食材、ハーブ、スパイスなどのネット販売事業を展開する株式会社PLANTAGE(プランタージュ)は、ネットショップ『薬膳とハーブのお店プランタージュ』を2019年2月にオープンした。薬膳や食養生という表現は、一般的に古風なイメージだが、同店は、あざやかでおしゃれな明るい印象のネットショップを目指している。季節のおすすめ商品にも注目『薬膳とハーブのお店プランタージュ』では、薬膳料理の食材、ハーブ、スパイスなど、彩りと香り豊かな自然の恵みを提供する。毎日の食事を通して、健康の維持・増進に役立つ商品を取りそろえた。そして、薬剤師・国際中医師が考案した薬膳鍋、薬膳茶、ハーブティー等のオリジナル商品も提供する。同店では、漢方生薬やハーブ等天産物の品質管理を徹底している医薬品総合卸メーカーから原料を仕入れている。同店では、「薬膳鍋・スープ」「ブレンド薬膳茶」「薬膳食材」「ハーブブレンドティー」「スパイスティー」「ハーブ・スパイス」等、カテゴリーごとに商品を紹介し、注意事項や利用方法も掲載している。また、“美味しいハーブティーの淹れ方”、“本格マサラチャイの煮出し方”などを画像つきで説明するトピックスがある。購入した商品を美味しく味わえるように案内されており、初心者でも気軽にマサラチャイなどにチャレンジできそうである。(画像はプレスリリースより)【参考】※プレスリリース 株式会社PLANTAGE※薬膳とハーブのお店プランタージュ
2019年03月31日がん検診といったら、なんでも受ければよしというものではない。がん検査にも「適齢期」があり、高齢になるとがんを早期発見する利益より、検査を受けることの不利益が大きくなってしまうことも――。「自治体の検診は無意味ではありません。ただ、そもそも検診は『スクリーニング検査』といって健康な人のなかから、がんが疑われる人を一定数すくいあげ、ふるいにかけるというのが本来の狙い。ですから100%もれなく拾い上げるわけではありません。それを承知したうえで、がん検診を受けることの利益と不利益を確認しておくこと。体への負担といった不利益のほうが大きくなる検査は、あえて受けない選択肢もあります」そう語るのは国立がん研究センター検診研究部部長・中山富雄氏。では、私たちは何を目安に検査を選択すればよいのだろう?そこで参考になるのが、厚労省が取りまとめた「受けたほうがいい」「受けなくていい」検診のガイドラインである。がん検診に適すると評価されている胃がん、大腸がん、肺がん、子宮頸がん、乳がんについて、中山氏を代表とする厚労省の「有効性評価に基づくがん検診ガイドライン」作成チームが、慎重に検討を重ねたうえで、対象者の適正年齢、推奨グレード(A~D、科学的根拠を検討中のI)、そして、受けることによる利益と不利益を定めたものである。「このガイドラインはなんでもかんでも受ければよし、とする風潮のがん検診にブレーキをかける意義もあります」(中山氏)A、Bはおおむね同じ評価で、有効性が高い。Cは受ける利益もあるがそれと同程度の不利益もある。Dは受ける利益がないと評価された検査。Iの評価となっている検査については科学的評価が定まっておらず、今後ランクアップしてAになる可能性もありえるものだ。中山氏とともに、ここでは「胃がん」「大腸がん」の検査を見ていこう。【胃がん】X線検査は、おおむね効果があると認められている。日本では胃がん罹患者じたいが減少しており、家族に胃がんの罹患者がいない人は2年に1度を推奨。対象年齢は、かつては40歳以上を対象としていたが、ピロリ菌感染者の減少により罹患者が急に減っていることから、50歳以上に引き上げられている。ただ、高齢者になると話は変わってくる。「内視鏡はやめておきませんか?」「年をとったら受けられないのか!」昨今、医師と80歳以上の高齢者との間でこんな侃々諤々の問答が繰り広げられているという。実は、がん検査にも「適齢期」があり、高齢になるとがんを早期発見する利益より、検査を受けることの不利益が大きくなってしまうのだ。具体的に高齢になるとどんな不利益があるのか。「まずX線検査は、事前にバリウムを大量に飲むことで、便秘や腸閉塞などのリスクが高くなります。誤嚥や腸閉塞、腸に穴が開くといった合併症が起こる可能性があります。内視鏡検査については、80歳以上になると、胃の粘膜が薄くなり、そこに空気で無理やりに膨らませると、胃壁に穴が開いて、緊急手術という例もあります」(中山氏)そのことから、最近は独自に上限について定める自治体も登場。長野県伊那市では’14年度から、愛知県田原市では’16年から、胃がんのX検査の対象年齢を79歳までと定めた。実は年齢の上限がないのは、先進国では日本とドイツだけ。日本でもガイドライン作成チームが、がん検診を受ける年齢に上限を設ける方向で検討中だという。【大腸がん】便潜血検査は、すべてのがん検査のなかで、唯一推奨グレードAだ。いわゆる「検便」で、採取するだけで済む、極めて体への負担が少ない検査で、年1回の検査が推奨されている。だが、内視鏡検査などは、「やはり80歳を超えると、検査のダメージも懸念されます」(中山氏)。「腸壁が薄くなっていることから内視鏡検査で腸に穴が開いたり、傷ができたりすることのリスクがあります。また下剤を2リットル飲むのは若い人でも負担が大きい。さらに、下剤を飲むことは高齢の方にはかなり危険を伴います。下剤が利きすぎて、脱水症を起こして倒れたり、脳梗塞を引き起こして、健康だった人が寝たきりになってしまうケースもあります」唯一推奨Aの検便も、高齢になると考えてほしいと中山氏は語る。「受けて異常が見つかってしまうと、次のステップに進むか否かが問題になりますので、この年代であれば、急いでがんを発見して治療をせずとも、症状が出てから治療を検討するほうが賢明だと思います。大腸ポリープで命を落とす可能性は5年先、10年先といわれます。ですから、仮に85歳で発見しても、5年間でほかの不調の出る可能性もあるので、急いでポリープを見つける有効性はないという考え方もできます。便潜血検査も、慎重に検討すべきかもしれません」アメリカでは大腸内視鏡検査は10年に1度を推奨しており、高齢になっても毎年人間ドックで受けているという人は、見直してもいいかもしれない。
2019年03月27日中国伝統医学に基づく「聘珍薬膳茶」シリーズ横浜中華街に本店を構える老舗中国料理店「聘珍樓(ヘイチンロウ)」では、中国伝統医学に基づいて美容と健康を叶える「聘珍薬膳茶」シリーズを展開している。そんな「聘珍薬膳茶」シリーズに、新たにノンカフェインの「花緑博士茶(カロクルイボスチャ)」が新登場。2019年4月6日(土)より、聘珍樓レストランや聘珍樓公式オンラインストア「聘珍ショッパーズ」を中心に、販売を開始する。薬膳茶の力で健康をサポート「聘珍薬膳茶」シリーズは、中国で古くから伝わるお茶やハーブ、スパイスなどを独自ブレンド。国際中医師大田ゆう子氏監修の元、中国伝統医学の考えに基づき体内の健康力を向上させる養生茶だ。今回ラインナップに加わるのは、ノンカフェイン薬膳茶の「花緑博士茶(カロクルイボスチャ)」(税込648円)。ジャスミンやベルガモットなど春の花の香りで、この時期特有の気のゆらぎを和らげ、心身を整えてくれる。アンチエイジングにも効果的「花緑博士茶」のベースとなるのは非発酵のグリーンルイボスティー。ポリフェノールを豊富に含み、抗酸化作用が高いという特徴がある。これによりアンチエイジング効果やストレスの軽減、安眠などの効果が期待できるなど、女性に嬉しいお茶だ。さらにサンザシのドライ果肉で優しい酸味をプラス。薬膳では消化の促進や血液の巡りをよくする働きがあるとされるサンザシは、ストレスによる緊張や不安、食欲減退などに有効だ。1日一杯の薬膳茶で、心と身体を整えてみては。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社聘珍樓のプレスリリース
2019年03月15日自宅用の常備薬、いざという時のためにみなさんも自宅で保管されていると思います。薬にはいくつかの「保管条件」がありますし、普段から「探しやすく」「取り出しやすい」状態にしておきたいですよね。引き出しの中にカインズの「Skitto(スキット)」を入れて空間を区切ると「しっかり」「ぴったり」「すっきり」と保管できますよ。■ 薬の保管「高温・多湿・直射日光」を避けられる場所とは?薬の保管といえば、このような収納ボックスにしまっておくのが一般的ですよね。薬は高温・多湿を避け、直射日光が当たらない場所に置かなければなりません。こちらは数年前まで使っていた我が家の薬箱です。持ち手があって、フタがある。そして深さがある。この深さがあるのが難点で、底にある小さい薬瓶が取りづらかったり、スペースが足りなくて重ね置きしたせいで、必要な時に薬が探しづらくなることがありました。子どもができてからは大人用と子ども用を準備することもあるため、薬であふれかえることも。そこで我が家では、この薬箱を卒業しました。食品パントリーの引き出しに、薬たちを引越しさせたのです。■ カインズの「Skitto(スキット)」は省スペースで組み合わせも自由自在わが家のパントリーの引き出しに、ピッタリとシンデレラフィットした、カインズの「Skitto(スキット)」たち。「Skitto(スキット)」の魅力はその名の通り、すっきりと隙間なく空間を有効利用してくれるところ。「Skitto(スキット)」には「深型」と「浅型」がありますが、今回使ったのはすべて「浅型」のハーフサイズです。(高さ7.7センチ・短辺は約7センチ/14センチ)SS/S/Mを自由に組み合わせて、引き出しの空間に敷き詰めてみました。お手持ちの薬に合わせてセレクトすると、使い勝手もよくなりますよ。SSサイズ(ハーフ)は数が多くて小さなモノ向けSSサイズ(ハーフ)は、小さく数が多い物の収納にオススメ。わが家では頭痛薬が手放せません。買いだめしているため、箱から出して保管しています(使用期限を記入)。絆創膏も一枚ずつ切り離して保管しておくと、使いたい時に1枚だけサッと取り出せます。目薬にもちょうど良いサイズ。テーピングや包帯など、小巻テープのサイズにぴったりです。Sサイズ(ハーフ)は小瓶がたくさん入る「Skitto(スキット)」Sサイズ(ハーフ)は 幅14cm×奥行き14.2cm。小瓶収納や、マキロンなどの消毒薬、点鼻薬など、あらゆる円柱型の薬を、ぎゅぎゅっと隙間なく詰め込めるので便利です。Mサイズはマスクやシップ収納にMサイズ(ハーフ)はマスクの収納に最適です。標準のマスクがちょうどよくピッタリと収まります。風邪が流行する時期や、花粉の季節に大量に備えておきたい時にも十分にストックしておける容量です。医薬品をすべてを1つの引き出しに「まとめ収納」しておくと、いざと言う時あれこれ家中を探し回らなくて便利ですよね。引き出し収納は、浅く広い面積を有効的に使えるのがメリットです。医薬品は高さがないものが多いので、このようなパントリーの引き出しに置いても、上の引き出しにぶつかることなく収納できます。高温・多湿・直射日光を避けられるパントリーは、医薬品の収納にもぴったり。整理整頓したい時も、引き出しごと取り出せるのでとっても便利です。「Skitto(スキット)」についているジョイントを使えば、引き出しの中がぐらつきにくくなります。引き出しのインナーケースとしてもオススメのカインズ「Skitto(スキット)」。わが家の健康管理にも役立っています。ぜひお試しください。
2019年03月09日■息子から主治医の先生に直談判赤ちゃんのころから薬に苦戦した記憶がない息子。先生の判断でシロップから粉薬になるときも難なくクリアしていました。「小学校高学年になるまではずっと粉薬かな」と疑いもしなかったら、ある日、息子が自ら「錠剤にしてください!」と先生に直談判! びっくりしました。私が錠剤を飲んでるの見て、やってみたくなったのかな?■薬を飲んで、誇らしげな姿がかわいい!私的には「まだ錠剤なんて早いんじゃ…」と思っていたのですが、子どもが言い出したコトだからやらせてみようと思い、出してもらいました。私の心配をよそに錠剤も楽々クリア! 「すごいでしょ!?」なんて誇らしげでした(かわいい)その姿を見てうれしいのと同時になんだか一抹の寂しさが。こうやって微々たるものですが、成長した感動と親の手元から離れていくさみしさ。親って本当に面倒くさい生き物だなってつくづく思います(笑)
2019年02月01日「すこし頭が痛い……」と思うと、すぐに頭痛薬を飲んでしまっていませんか?その頭痛から解放されるには、薬に頼るのをやめて、習慣から見直す必要があるのです!「子育て、職場での人間関係、ホルモンバランスの変化……複雑な環境で生活する女性はストレスがかかりやすく、慢性頭痛がひどくなる人が増えているんです」そう語るのは、慢性痛に詳しい横浜市立大学附属市民総合医療センター・ペインクリニック診療教授で、『慢性痛は治ります!』(さくら舎)などの著書もある北原雅樹先生。3人に1人の日本人が、悩まされているという慢性頭痛。とくに、頭がズキズキと痛む「片頭痛」を持つ人の80%は女性だというが、北原先生はこう警鐘を鳴らす。「『片頭痛にいつも悩まされて……』という患者さんのなかには、じつは片頭痛に当てはまらない方も少なくありません。死につながるような脳の病いが隠れていたり、市販の頭痛薬を飲み続けて、症状が悪化したりしている方もいます。一口に“頭痛”といっても、じつはその種類はさまざま。正しい原因を知らなければ、痛みを和らげることはできません」(北原先生・以下同)そもそも片頭痛とは、何らかの理由で脳の血管をとりまく神経が刺激され、炎症が広がるために起こる頭痛のことだ。そこでまず、北原先生の解説をもとに、あなたを悩ます頭痛の種類の見分け方を知ろう。「まず、頭痛には大きく分けて、“一次性頭痛”と“二次性頭痛”があります。とくに疾患がないのに起きるのが、一次性頭痛。片頭痛もこれに当てはまります。いっぽう、二次性頭痛とは、脳腫瘍や、くも膜下出血など、何か疾患があって起きる頭痛のことをいいます」多くの女性が抱えていても、なんとか我慢しているのが一次性頭痛だが、ときには何もできなくなるほど痛むことも……。このような慢性頭痛を、セルフケアで緩和する方法はあるのか。「一次性頭痛は、社会的、心理的ストレスや、体のゆがみやコリなど、いくつかの原因が絡み合って起きている場合が多い。日常生活では、それらを緩和するための、次の4つを実行してみましょう。多くのケア法に、『血管性頭痛(片頭痛)』、『緊張性頭痛』どちらのタイプにも効き目があると思います。月に10回以上、頭痛薬を服用している『薬物乱用性頭痛』の人は薬を1カ月断ってから試してみてください」【1】頭痛の原因となる筋肉をマッサージしよう「トリガーポイントとは、痛みを引き起こす原因となっている部位のこと。とくに緊張性頭痛の場合は、胸鎖乳突筋や肩甲挙筋、僧帽筋などのコリが一因となっている場合があります。このポイントを指でほぐしていきます」【2】週末の“寝だめ”はNG「睡眠は、心身のメンテナンスをする時間です。睡眠不足だと、体の緊張もストレスほぐれませんから、頭痛も和らぎません。最低でも6時間半~7時間半の睡眠を確保しましょう。また、週末に寝だめをすると、かえって生活のリズムを崩し、頭痛の一因となるので注意が必要です」【3】タンパク質をしっかりとる「女性や高齢者のなかには、肉や魚を控えた結果、極端なタンパク質不足に陥っている人がいます。全身の細胞はタンパク質でできているので、タンパク質をとらないと慢性頭痛は解消できないのです。1日に必要なタンパク質は、体重1キログラムあたり1グラム。牛肉100グラムに含まれるタンパク質は約20グラムですから、肉や卵、大豆、乳製品からバランスよく補うこと」【4】たばこ、寝酒はやめる「ニコチンの作用で脳の血管が収縮し、頭痛の原因になります。また、主婦の方に意外と多いのが“寝酒”。寝付けないから、お酒を飲んで寝るというのはやめましょう。体内でアルコールを分解するとアセトアルデヒドになり、交感神経が活発になるので、結果的によい睡眠が得られません。肥満気味の方は、就寝中に呼吸が止まる“睡眠時無呼吸症候群”を悪化させる一因にもなります」市販の頭痛薬に頼らず、セルフケアで頭痛を緩和していこう!
2019年01月24日「あれ?前と同じ薬を同じ日数分もらったのに、金額が違う……」きっかけは薬局で高脂血症の薬を毎月処方してもらっている本誌記者のこんな疑問からだった。先月はクリニック近くのA薬局で、今月は自宅近くのB薬局に処方箋を持っていったところ、B薬局の会計のほうが160円高いことに気づいた。計算間違いかとB薬局で聞いてみると、薬剤師から、「ここは『地域支援体制加算』と『後発医薬品調剤体制加算』の適用薬局なので、その差額です」と説明を受けた。まったく同じ処方箋なのに、薬局によって支払額が違うの?「みなさん、薬をもらうと、必ず『調剤明細書』を受け取ります。薬価はどこの薬局も同じですが、差が出るのは、『調剤技術料』と『薬学管理料』の項目。ここが立地や窓口でのやりとりなどによって異なり、調剤にかかる点数、すなわち支払額の差となっているのです」医療保険に詳しいファイナンシャルプランナーの内藤眞弓さんはそう解説する。この調剤明細書をよく見ると、じつは気づかないうちに加算されている点数が多々あるという。そこで内藤さんが調剤明細書でわかる、損しないための「薬局選び」のポイントを教えてくれた。■病院の前にある薬局は安い!「ふだん、クリニックも総合病院もひとまとめに病院と呼びますが、健康保険上では、ベッド数20床以上の病院とそれ未満の診療所に分かれます。『調剤基本料2』となっていれば、病院の前にある薬局(門前薬局)。『調剤基本料1』は町の薬局。クリニックの前にあっても町の薬局扱いです。『1』のほうが『2』より50円以上割増しに(以下、金額はすべて3割負担の患者が支払う実費)。厚労省は、患者が身近な薬局で気軽に相談できることを目指しています。門前薬局は常に病院の患者が来るため、報酬が抑えられているのです」(内藤さん・以下同)■ジェネリック薬をたくさん処方している薬局は高い!「『後発医薬品調剤体制加算』の項目がある薬局は、取り扱い薬のうち、ジェネリック薬を75%以上処方していることを指します。割合に応じて、ほかの薬局より50円以上高くなります」医療費負担を抑えたい厚労省が、安価なジェネリック薬を多く販売する薬局へ与えるご褒美ということだろうか……。■おくすり手帳を忘れると加算!毎回おくすり手帳を持たずに薬局に行き「大丈夫です。次は持参してください」と、薬剤師に言われた経験がある人も多いだろう。「『大丈夫』というのは、持参しなくても処方はできますという意味。調剤明細書に『手帳なし』と書かれ、40円が請求されています」以前はおくすり手帳を作るのに費用負担があったが、いまはタダ。毎回持参しなくては損するばかり。■夜間・休日対応の薬局は高い!「明細に『地域支援体制加算』という記載がある薬局は、ほかより110円高くなります。これは夜間や休日にも薬剤師が調剤してくれる薬局などに適用されます」土日に処方してもらえるのは助かるが、その薬局に平日昼間にしか行かないというのなら、毎回110円はもったいないかも。薬局によって異なる負担額。手元にある調剤明細書を一度じっくり見直してみては?
2019年01月19日忘年会シーズンには薬膳の鍋をフードサービス事業を展開する株式会社コンフィデンスは、同社が運営する薬膳スープ春雨専門店「頂マーラータン(イタダキマーラータン)」で、薬膳海老トマト鍋の提供を12月8日から開始した。同店では、漢方薬として使われている薬膳を主に使用して、デトックス効果や整腸作用を高めたメニューを提供している。薬膳海老トマト鍋は、同店の冬の定番となるトマト系の薬膳スープ。トマトにガーリックシュリンプをあわせ辛さもないため、老若男女問わず食べられるスープである。もちろん、辛さの調節は可能だ。鍋のシメには、ご飯を加えて“リゾット風”や、中華麺を加えた“トマトラーメン”を楽しむことができる。タンパク質、リコピンたっぷりの海老トマト鍋海老は脂質が少なくタンパク質を摂取しやすいため、免疫力の向上や疲労回復効果などが期待できる。また海老には、ビタミンEが多く含まれており、抗酸化作用や血管を広げる作用があるとされている。トマトの赤い色素には、抗酸化作用が高いリコピンが多く含まれており、美肌に高い効能があるとされている。ビタミンやミネラルもバランス良く含んでおり、美容のためにも積極的に摂取したい野菜だ。海老とトマトの鍋は、味の相性が良いことだけではなく、美容と健康にも良い組み合わせだ。忘年会で疲れた胃・腸・肌を癒やしたい人に、オススメの一品である。同メニューは、2019年2月末までの提供を予定している。(画像はプレスリリースより)【参考】※プレスリリース株式会社コンフィデンス※東京の春雨・火鍋なら“頂マーラータン”
2018年12月11日和漢素材などがおしゃれにディスプレイされた明るい店内品川駅高輪口より徒歩4分の場所にある「10ZEN」。薬膳レストランということもあり、さまざまな和漢素材がディスプレイされているインテリアが特徴です。一人でも楽しむことができるカウンターや、女子会、家族との会食などにおすすめの半個室を完備。店内も広々しており、気兼ねすることなく薬膳料理の香りに包まれながら、食事をゆっくり楽しむことができます。ニホンドウ漢方ミュージアムに「10ZEN」がオープン2003年に品川に「ニホンドウ漢方ミュージアム」がオープン。さらに翌年2004年に「10ZEN」が同施設内にオープンした事で、「見て・食べて・学んで楽しむ」というミュージアムのテーマが完成し、漢方を五感で体験できる施設になりました。平日のランチタイムでは近隣で働くOLでいっぱい。美活男子にも人気。ランチ時は、ご飯とサラダバーはおかわり自由。特にサラダバーは、ナッツやスーパーフードのくこの実など様々な働きのある和漢素材がたくさん置いてあるので、自分好みのトッピングができるのも魅力です。スッキリしたい方には「薬膳鍋 デトックスセット」看板メニューの「薬膳鍋 デトックスセット」は、烏骨鶏塩スープと、これをベースにシナモンや花椒などの和漢素材を合わせ、少しピリッとした辛みをつけた烏骨鶏赤辛スープの2種類が楽しめる、「10ZEN」ならではの薬膳鍋。デトックスしたい人はもちろん、季節の変わり目で疲労がたまりがちな方、元気をつけたい方にもぴったり。その時期ならではの旬野菜もたっぷり味わえるので、日頃野菜不足が気になる方にもおすすめです。和漢素材たっぷりの薬膳鍋で、日頃の疲れをスッキリさせましょう。潤いが欲しい方におすすめの「薬膳鍋 美肌セット」「薬膳鍋 美肌セット」は、最高級ランクの活すっぽんをじっくり時間をかけて煮込んだすっぽん塩スープと、黒胡麻豆乳スープ(暖かい時期は白味噌豆乳)、2種類のスープが楽しめます。肌に嬉しいコラーゲンたっぷりの鶏手羽、体力を付け胃腸を元気にする名古屋コーチンなどが使われており、肌荒れや肌の乾燥をケアしたい方などにおすすめです。何度訪れても満足して楽しめる薬膳レストラン10ZENは定番のメニューに加え、季節によってメニューを変更しています。夏は冷房による冷えや夏バテを解消するメニューを展開、秋や冬は美容と温活に着目したメニューを展開するなど、さまざまな飽きのこないメニューを楽しむことができるのもうれしい。10ZENでは「食べ物は命の情報」の考えから「食=巡る、満る、美と健康」をコンセプトに食材と和漢素材の力を融合させて、美と健康を届けています。JR京浜東北線また京浜急行「品川駅」高輪口(西口)から 徒歩4分ほどの場所にあります。駅からすぐなので、仕事などで体が疲れた時などぶらりと立ち寄れるのも◎。スポット情報スポット名:薬膳レストラン10ZEN 品川店住所:東京都港区高輪3-25-29 ニホンドウ漢方ミュージアム 1F電話番号:03-6277-0146
2018年11月12日子どもの体調が悪いときは、機嫌も悪いことが多いです。そんなときに子どもに薬を飲ませるのは、親にとって負担なことの1つ。でも、薬を飲んでくれないことには、なかなか良くならないし…。そこで、パパママ世代に子どもの薬について聞いてみました。Q.お子さまに薬を飲ませる時、困った経験ある?1.ある 77.5%2.ない 22.5%困った経験がある人が80%近くということで、ほとんどのパパママが子どもに薬を飲ませることに手を焼いているようです。困ったときにどんなワザで乗り切ったのかを聞いてみましょう。■苦い薬を飲むときの対処法は?やはり苦い薬が嫌いな子どもが多いようです。苦い薬への対処法は甘いものと一緒に飲むこと。飲むものによっては、より薬が苦くなってしまう、効果が薄れしまうなど、相性の良いものと良くないものがあるので、事前に薬剤師に相談してみるのもおすすめです。「子どもが保育園のときに、粉末状のお薬が飲み込めず苦労しました。粒の薬は抵抗ないようです。『ラムネだよ』という一言が効果アリでした」(栃木県 40代男性)「薬局で処方箋をもらったあと、子どもが一緒にいるときにはゼリーオブラートの味を選ばせて購入しました。もも、ぶどう、りんご、いちご、チョコレートなどいろいろな種類を使いました。それでも実際に飲むときには苦しそうでしたが、飲んでくれないということはなく、大変助かりました」(東京都 40代女性)「粉薬を飲ませるとき。苦いし、飲んだあとも口に残っているし、とにかく苦手みたいでした。カプセルの中に入れても、飲むタイミングがわからないみたいで、結局ゼリーでごまかして飲ませていました」(千葉県 30代女性)「ものすごく苦い薬がありました。薬剤師さんから、『ハーゲンダッツのような高い濃厚なアイスクリームに混ぜて飲ませるといいですよ』と言われました」(福島県 40代女性)「子どもは、クラリスという抗生剤が苦くて大嫌いです。何かと混ぜたり、口の中に少しでも何かが残っていたりすると強い苦味を感じるそうです。飲む前に歯磨きとうがいを念入りにさせてから飲ませるようにしています」(神奈川県 40代女性)「気管支炎でアトピー持ちの長男は、日頃から薬のお世話になっているせいか、上手に飲みます。一方、元気な次男はごっくんができず…。ゼリーやアイスに混ぜてもダメでした。でも、カレーに混ぜたら気づかず食べました! 薬との相性は悪そうですが…」(滋賀県 30代女性)「小さい頃はスプーンに薬を乗せて、練乳に隠して舐めさせていました」(長崎県 40代女性)■薬嫌いの子どもに悩んだ人たちの体験談苦い味だけでなく、甘いシロップが苦手な子どももいます。また粉が飲めても錠剤が飲めない子も…。ひとりひとり苦手なものは違うからこそ、親の苦労もそれだけ多くなるようです。「子ども3人が苦手な薬や飲み方もそれぞれ違ったので大変でした。こんなところにも個性が出るから、子育ては薬ひとつとっても苦労します」(神奈川県 40代女性)「シロップの甘さが嫌いみたいで、粉の苦いのもダメ。ゼリーで包むのも苦手で困りました」(岩手県 30代女性)「液体も粉も錠剤もすべて苦労しました。いまは錠剤を使っているのですが、なかなか飲み込めず舌の上にずっと残っている状態。そのうち気持ち悪くなるのかオェオェ言っています」(千葉県 40代女性)「粉薬が苦手で、いつもシロップがあるかどうか聞くのが習慣でした」(山梨県 40代女性)■生後3ヶ月から始まった毎日の薬との戦い子どもが嫌がる姿は親にとってもつらいもの。でも、どうしても飲ませなければいけない時もあります。そんな親子でがんばった日々を振り返ってくれた人もいました。「難治性てんかんで生後3ヶ月から粉薬とシロップを飲ませてます。シロップはスポイトで流し込むのですが、0.1g単位で調整するので少しもこぼせないし、飲んでくれないと大変なことになるしで、毎晩本人も私も泣きながらでした。本当に薬の時間が憂鬱(ゆううつ)で仕方なかったです。いまは2歳8ヶ月になり、シロップは牛乳に混ぜて飲んでいます。ものすごく苦いですが、がんばって飲んでくれています」(神奈川県 30代女性)Q.お子さまに薬を飲ませる時、困った経験ある?アンケート回答数:6151件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ ※この体験記に記載された飲ませ方は、あくまでもアンケートに寄せられた体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。
2018年09月25日呼吸する壁は必見!身体に優しい食に徹底的にこだわったオーナーがオープンしたお店は、随所にこだわりがつまっています。緑が配されたナチュラルな外観に、手書きの白い店名が目印。店内の壁は、呼吸をする壁と呼ばれています。珪藻土とわらスサを混ぜて作った壁が呼吸する、天然の空気清浄機のような壁。湿度によっては、色が変わってみえることもある不思議な壁です。現代人に、薬膳を通して食のあり方を問いかける店名にある3つの漢字には、オーナーの思いが込められています。スパイスやハーブを表す「香」、おいしく食べるの「食」、もっと楽しく元気にの「楽」が合わさったオリジナルの名前。お店で提供されるカレーには、化学調味料や小麦粉を一切使わず、当帰の葉を贅沢に使用しています。独自に研究を続け、無農薬当帰の葉のパウダーを開発。並々ならぬこだわりが伺えます。つやつや野菜が食欲をそそる! 大人気カレーお店を代表するメニューが、「かくらカレー揚げ野菜トッピング」です。中国で古来より発展した中医学の考え方に基づき、胃の機能を補う食材と生薬が使用されています。つやつやに揚げられたブロッコリーやパプリカたちが美しく、食欲をそそる逸品。栄養満点のカレールーを雑穀米とともに味わえば、心も体も満たされるおいしさです。〆まで美味しい! 薬膳カレーでいただくラムしゃぶ効能だけでなく、味にもこだわった薬膳料理のなかでも人気なのが「薬膳カレー鍋ラム厚しゃぶしゃぶ」です。濃厚なブイヨンに生薬が溶け込んだ薬膳スープで、新鮮なラム肉をしゃぶしゃぶし、3種の特製タレでいただきます。お肉を楽しんだ後は、〆のチーズたっぷりドリア。肉や野菜の旨みが加わった秘伝スープでいただくドリアは、ここでしか食べられない格別な味です。栄養士と国際薬膳師のオーナーが生み出す薬膳料理現代の医学に基づく栄養士の資格を持ちながら、国際中医学薬膳師でもあるオーナーシェフ。完成するのに10年以上の年月を要したこだわりの薬膳カレーは、様々なメディアに取り上げられ話題となりました。カレーは無添加・完全手作りのため、その日に仕入れた野菜や果物の味によって日々変化します。香食楽が提案するおいしく身体にいいメニューを通して、身体に蓄積された毒素をデトックス。おいしいだけじゃない食体験ができるスポットとして注目です。中目黒駅より徒歩6分、祐天寺駅より徒歩8分のところにお店はあります。中目黒駅目黒銀座商店街内にあり、月曜日と火曜日が定休日です。1階16席、2階18席で、webでも予約が可能。おいしい薬膳に心身ともに元気をもらえます。スポット情報スポット名:香食楽住所:東京都目黒区上目黒2-42-13電話番号:03-3710-0299
2018年09月12日女性の健康と美容を薬膳で10月13日、東京都千代田区有楽町にある東京交通会館において、株式会社誠心堂薬局が「薬膳セミナー」を開催する。参加費は無料で、現在、申し込みを受け付けている。講師は中医師の辰巳洋氏。また、参加者には食に関するおみやげがプレゼントされることになっている。このセミナーは女性の健康と美容を、中国の伝統医学である中医学からの視点で考えるもので、生理痛や生理不順、冷え性、不妊症などの悩みに対する薬膳の基本が講義される。普段の食事に薬膳を取り入れよう少なくとも3000年の歴史がある中医学では、「薬食同源」の考えが重んじられ、身体の元となる食事「薬膳」で、病気の予防、または病気の治療が行われている。現代人にとっても活用すべき薬膳は、生理痛や生理不順、肌トラブルなどの対策にもなる。この日の講師の辰巳洋氏は、北京中医薬大学を卒業し、順天堂大学医学研究科で医学博士でもある。辰巳氏は「心身ともに元気な女性は綺麗」だと語り、この日は薬膳とはどういうものなのか、普段の食事での活用法、現在と未来の悩み対策などが講義される。日時: 10月13日(土) 10:00~12:00(開場9:40)場所: 東京交通会館 8階イセ食品株式会社内イベントスペース東京都千代田区有楽町2-10-1費用: 無料定員: 50名申込: 受付中(株式会社誠心堂薬局のサイトより引用)申し込み方法など、詳しい情報は以下リンク先の誠心堂薬局のサイトで確認を。(画像は株式会社誠心堂薬局のサイトより)【参考】※薬膳セミナー
2018年09月12日高血圧と診断されてから薬を飲んでいるけれど、なんだか体調がすぐれない……。それ、薬の副作用のせいかもしれません。「多くの患者さん、そして医師までもが、すべての薬には人体にとって“毒”である側面があることを見過ごしています。その結果、薬が原因で体調不良が生じる、という事例が増えているのです」こう話すのは、’12年に日本で初めて「薬やめる科」を開設した松田医院和漢堂院長の松田史彦先生。私たちが飲んでいる薬が、健康を害するきっかけになっている!?「やみくもにすべての薬を否定するつもりはありません。当然、緊急時の治療や短期間で痛みや苦痛を取り除くために必要な薬もあります。問題なのは、“長期間にわたって薬を飲み続ける”こと。このように処方されている薬の9割は、実際は必要のないものだと私は考えます」(松田先生・以下同)松田先生がまず問題視するのは、健康診断で基準値外となったことで要治療となり、薬が処方されるケースだという。「血圧、コレステロール、中性脂肪などがそうですが、基準値が頻繁に変わるため、それまで健康だった人がある日突然、基準値外とされ“異常”と診断されるケースが多くあります。たとえば、50年ほど前まで血圧は『年齢+90mmHg』までが正常とされていました。70歳で160mmHgは正常だったのです。ところが、’99年に正常値は『139/89mmHg以下』とされ、日本高血圧学会は理想値をほぼ年齢に関係なく『120/80mmHg未満』としたのです。コレステロール値も同様で、’97年に日本動脈硬化学会が『総コレステロール値220mg/dl』と正常値をそれまでのものから変更しました。しかし、更年期以降の女性はエストロゲンの減少した体が免疫力を上げるためにコレステロールを増やす必要があり、ある程度は数値が高くて当然なのです」これらの結果異常と診断されたことで薬の長期服用・多剤服用につながり、新たな弊害が生じるのだと松田先生は話す。「薬は症状に対して、たしかに作用はします。しかし、その作用を必要とするのは体の細胞の一部。それなのに薬は血液をめぐりながら全身で吸収されていきます。つまり、薬の成分がその働きを必要としない健康な細胞にも作用してしまうのです。長期間にわたってこれを続けていれば、体に異変が現れるのは当然です」
2018年07月26日「やみくもにすべての薬を否定するつもりはありません。当然、緊急時の治療や短期間で痛みや苦痛を取り除くために必要な薬もあります。問題なのは、“長期間にわたって薬を飲み続ける”こと。このように処方されている薬の9割は、実際は必要のないものだと私は考えます」そう語るのは、’12年に日本で初めて「薬やめる科」を開設した松田医院和漢堂院長の松田史彦先生。薬の長期服用・多剤服用が原因で体調不良が生じる、という事例が増えているという。「薬は症状に対して、たしかに作用はします。しかし、その作用を必要とするのは体の細胞の一部。それなのに薬は血液をめぐりながら全身で吸収されていきます。つまり、薬の成分がその働きを必要としない健康な細胞にも作用してしまうのです。長期間にわたってこれを続けていれば、体に異変が現れるのは当然です」(松田先生・以下同)松田先生の「薬やめる科」では、患者さんが減薬・断薬によって体調不良の悩みから解放されている。「何年もせきが止まらないと来院された高齢の女性で、血圧の薬として長期服用していたACE阻害薬(降圧剤)をやめたところ、せきが止まった例があります。ほかにも、足がつると来院された女性がカルシウム拮抗薬(降圧剤)をやめたらけいれんの症状が治まりました」薬の多剤服用は、それだけ体に副作用をおよぼすリスクが高まる。「多剤服用で特に深刻なのが、この20年間で患者数が約2.6倍に増えているうつ病です。抗うつ剤や睡眠薬は依存性が高く、減薬・断薬が非常に難しいので、悪循環に陥りかねないのです。パニック障害と神経症を併発していた40代の女性患者さんは、抗うつ薬をはじめ7種類の薬を常飲していました。代替療法、漢方などを利用して約1年かけて断薬し、健康な日常を取り戻せましたが、カウンセリングなど精神的サポートも不可欠でした」薬の9割はいらないと断言する松田先生だが、残りの1割、薬がどうしても必要とされるケースも当然ある。不用意にやめると禁断症状が出る薬もあれば、薬に精神的に依存している人の場合は、断薬でかえって不安が増して逆効果になることもある。あくまで本人が希望する場合に、徐々に薬を減らすことから始めていくことが大事だという。松田先生が提案する減薬・断薬へのステップは次のとおり。【1】薬について警鐘を鳴らしている本を読んでみる「まずは自分の飲んでいる薬に関心を持ってみましょう」【2】患者の不安、主張を受け止めてくれる医師を探す「薬をやめたいと伝えたとき、投薬治療以外の具体的な提案をしてくれるかどうかが、医師を見極めるうえでの目安となるでしょう」【3】薬の代わりにできることを探す「運動療法や栄養療法のほか“おばあちゃんの知恵袋”的な民間療法も有効なことがあります。自分に合った方法を継続することで、薬をやめても十分元気に暮らせます」現在何らかの薬を服用中という人は、まず自分の飲んでいる薬に関心を持つことから始めてみては。
2018年07月26日こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。妊活に最も適した日をご存知でしょうか?実は「排卵日の1~2日前 」だといわれています。「確実に妊活したいから排卵日を知りたい。でも、基礎体温を測るだけだとよくわからないみたい…」そんな悩みを抱えている方も多いですよね。そんな方に役立つのが、排卵検査薬 です。妊活のベストタイミングである「排卵日の1~2日前」を確実に見つけ出してくれます。今回は、排卵検査薬を初めて使う人に、気になる使い方やおすすめ製品をご紹介します。妊娠に一番適した日っていつ?「妊活にもっとも適した日は?」との問いに、「排卵日当日!」だと思っていた人も多いはず。でも、排卵日当日より1~2日前が、妊活のベストタイミング だといわれています。排卵当日が妊活だと勘違いしていると、妊娠のチャンスを逃しているかもしれません。妊娠は、排卵日の5日前から排卵後の12時間以内に起こりやすいです。のんびり妊活をするなら、基礎体温を測ってこの期間を狙えばいい。でも、ピンポイントできっちりと攻めたいときには、排卵検査薬の出番 です。排卵検査薬が教えてくれることって?では具体的に排卵検査薬について説明します。排卵のサインは、尿として排出されるLHというホルモン値です。LHとは黄体形成ホルモン です。卵子の元である卵胞が発育したときに、分泌されるエストロゲンという女性ホルモンがあります。このエストロゲンが一定の濃度を超えると、LHが大量に分泌されて排卵を促す仕組みです。すなわち、LHの値が上がると「排卵がもうすぐ始まるよ! 」というサインなのです。排卵検査薬は、このLHを検出するセンサーの役割を果たしています。使い方は、スティック状の排卵検査薬に尿をかけて数分待つだけ。LHが検出されると判定窓にラインが現れます。簡単ですね。排卵検査薬のLH値センサー感度が重要排卵検査薬は、製品によってセンサーの感度が異なります。感度が良くない製品だと、排卵日前日にならないと反応しないので気をつけてください。感度の良い排卵検査薬だと、排卵日の3~5日前からセンサーがキャッチしてくれます。安心しての妊活ベストタイミングの計画を立てられます。ちなみにオススメな排卵検査薬は、「ワンステップ排卵検査薬クリア 」という製品です。その正確性は99%ともいわれ、1回あたり69円~とお手軽な値段もうれしいところ。検査のタイミングを守り、反応を記録して妊活力アップ1つ注意なのが、LHの値は短時間で変化してしまいます。検査のタイミングは、24時間に一度よりも12時間に一度の方がより早めに正確な排卵日を知ることができてオススメ です。1日2回、朝イチの最初の尿と夕食後最初の尿で測ってみましょう。具体的な排卵の様子を知ることができ、排卵日の1~2日前を見極めやすくなりますので、ぜひご活用ください。まとめとして排卵検査薬を使って妊活をするなら、次の3ステップが大切です。①排卵検査薬の陽性反応の色の濃さと基礎体温を記録する②排卵日を見つけると、排卵1~2日前がわかる③計画的に妊活ができ、妊娠の確率を上げられる。妊活は夫婦にとって、とても大切なことです。ネガティブに考えすぎず、ポジティブに楽しんでください。●ライター/さとうあきこ
2018年06月13日こんにちは。元添乗員ママライターのゆかりんごです。赤ちゃんや小さな子どもにお薬を飲ませることに苦労した経験 はありますか。筆者も子ども達が小さい頃に苦労した記憶があります。どんなに笑顔で対応しても、素早く飲ませようとしても、褒めておだてても、全身で「飲まない! 」とばかりに拒否されました。そこで、今回は赤ちゃんや小さな子どもへの薬の飲ませ方 についてご紹介します。乳幼児へ処方される主な飲み薬の種類・水薬(シロップ剤)赤ちゃんや小さい子どもに処方される機会の多い水薬ですが、甘い味がつけられています。服用前に軽く振って薬の成分を均一にします。スプーンやスポイトを使って服用させます。哺乳瓶を使っている場合は、哺乳瓶の乳首に薬を入れて飲ませても良いです。・粉薬(ドライシロップ剤、細粒薬、顆粒薬)子どもの体重によって量が調整できる粉薬は、乳幼児によく処方される薬です。苦みのある抗生物質に甘いコーティングがされているドライシロップもあります。また、溶かして飲んでも良い粉薬の場合、薬とは別にシロップを処方してもらうこともできます。しかし、苦かったり舌触りが嫌であったりで、苦戦しているママも多いようです。・錠剤一般的に5歳くらいから飲めるようになりますが、小さい子どもでも処方されることもあります。水なしで口の中で溶けるタイプや、少量の水で飲めるタイプ、普通の錠剤タイプなどがあります。筆者の娘も2歳になる前でしたが、処方されたことがあります。このときは錠剤が初めてでしたので、薬剤師に相談しました。砕いて粉状にもできるが、ラムネのようにボリボリ噛んで飲んで良いのとのことでした。試してみると、薬嫌いの娘が珍しくすんなりと飲んでくれました。また、粉薬が苦手な子どもの場合、年齢と種類によっては錠剤に変更してもらえることもあるようです。次に、実際、ママ達がどのような方法で飲ませていたか、成功談と失敗談をご紹介 します。赤ちゃん期と幼児期ではそれぞれに工夫があります。赤ちゃん期赤ちゃん期は比較的騙し騙しなんとか飲ませているママが多いようです。粉薬の場合は、数滴の水を混ぜて練って、小さなお団子状にすると良い です。与えるときは、清潔な指で頬の内側や上顎にこすりつけて飲ませます。「まだ授乳期だった頃は、授乳させるふりをしながら胸の横でお団子状にした薬を準備。頬の内側奥に指で素早く入れた瞬間に授乳させた。」(40代、2児の男の子ママ)離乳食が始まると、薬の種類によっては何かに混ぜて飲ませることもできるようになります。しかし、主食に混ぜてしまうと、失敗したときにしばらく離乳食を食べてくれなくなる可能性 もあります。「上の子の時は離乳食をもりもり食べていたので、薬もおかゆに混ぜて食べさせても平気だった。下の子にも同じようにしたら、吐き出してしまい、その後、しばらく離乳食全てを食べてくれなくなってしまった」(30代、男の子と女の子ママ)同じように、育児用ミルクに混ぜると、ミルク嫌いになってしまう危険性もある のでやめておきましょう。幼児期舌触りや味に好みが出て、さらに自己主張が激しくなってくると、騙し騙し飲ませていた方法が通用しなくなってきます。口に入れた瞬間に吐き出された経験 をしたママも多いと思います。また、粉薬の場合、子どもの体重に合わせるので、成長するに従って量が増えてきます。そこで、何かに混ぜてなんとか飲ませたという話もよく耳にします。「アイスに混ぜて飲ませても良いか薬剤師に尋ねたら、チョコアイスを勧めてくれた。冷たいと苦みも感じにくいと言われた。」(30代、2児のママ)ただ、一度に全ての薬を混ぜて飲ませようとすると、薬の味が強くなり嫌がられることも。また、失敗したときに、どのくらい 飲めたか分からなくなってしまい ます。混ぜるときは、少量ずつにしたほうが良い かもしれません。2歳くらいまで苦戦していても、そのまま粉薬を飲むようになったという声も聞かれます。説明すれば分かる年齢になってきていることも影響しているようです。「しっかり薬を飲んで治さないと、楽しみにしているお出かけに行けなくなる、と説明したら、嫌々ながらも飲んでくれるようになった」(30代、2児のママ)しかし、どんなに薬を飲まないといけないと説得しても、絶対に飲もうとしない こともあります。そんなとき、ママ達は強硬手段に出ることもあるようです。「何をどうしても飲まなかった。溶連菌の薬をなんとか飲ませたくて、仕方なく『鬼からの電話』を使ったらなんとか飲んでくれた」(30代、2児の女の子ママ)このように、心を鬼にしてなんとか飲ませようと苦戦 しているママもいました。混ぜてはいけないものもあるので要注意薬によっては混ぜて飲むと薬の吸収や効果に影響を与える こともあります。また、甘くコーティングされている薬と一緒に柑橘系のジュースを飲むと、コーティングが取れて余計に苦みを感じさせるものもあります。<特に気をつける飲み物>炭酸飲料スポーツドリンク酸味のある飲み物(オレンジジュースなど)牛乳(混ぜても良い場合と不可の場合とあり)「処方されるとき、何かに混ぜて飲ませても良いか尋ねた。オレンジジュースなどの酸味のあるものに混ぜると余計に苦く感じるので注意するように言われた」(30代、男の子と女の子ママ)何かに混ぜて飲ませる場合は、混ぜても良いものと不可なものを必ず薬剤師に確認 するようにして下さい。----------以上、いかがでしたか?薬は水でそのまま飲ませるのが一番良いですが、なかなか思うように飲んでくれないことがあります。無理矢理飲ませていて、薬嫌いになってしまう子どももいます。薬剤師と相談 しながら、子どもの負担を少なく薬を飲ませる方法を探してみて下さい。早く元気になりますよう に、私たち親の願いはその一つです。【参考リンク】・公益財団法人母子衛生研究会赤ちゃん&子育てインフォ「薬の上手な使い方・飲ませ方」()・朝日デジタル「子どもの薬の飲ませ方」(2017年10月23日)()・倉敷成人病センター薬剤科からのお知らせ記事「子どもへの薬の飲ませ方」()●ライター/ゆかりんご(元添乗員ママライター)●モデル/いちご姫
2018年05月16日発達障害への薬物療法は向き合い方がポイント!出典 : 発達障害の特性によって、家庭生活、学業、友人関係に支障をきたしてしまう…そんな子どもに対しては、さまざまな支援や医療的なケアを利用することができます。その中で、親として最も判断に迷うものに、薬物療法が挙げられるのではないでしょうか。薬物療法を始めても、「薬物療法が本当に良い決断なのか、子どものためになるのか」「副作用などでかえって子どもを苦しめてしまわないか」など、迷いや不安があるのは当然だと思います。薬物療法に対しては、さまざまな考え方や意見があります。中には判断に迷う情報もあるでしょう。そんな中大切なのは、不安な気持ちのまま薬物療法を進めるのではなく、疑問を解消して自分なりに「薬との向き合い方」を考えていくことです。そこで今回、「薬との向き合い方」を考えるうえで感じることの多い不安や疑問を、発達障害や子どもの薬物療法に詳しい、名古屋大学医学部親と子どもの心療科准教授の岡田俊先生にお聞きしました。その答えを一問一答形式でご紹介していきます。【Q.1】薬を飲むメリット・デメリットって?出典 : 前提として、発達障害を根治したり、その特性を消失させるような薬物療法はありません。薬物療法では、発達障害の特性の一部・発達障害のある子どもに伴うことの多い症状を軽減させることができます。例えば、注意欠如・多動性障害(ADHD)の子どもに見られる、不注意や多動性-衝動性が薬によって緩和されたり、自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもに多く見られる、かんしゃくやこだわりをやわらげたりすることに効果があります。これらの薬物療法の効果によって、その子の生きづらさが軽減されるだけでなく、親や教師がより適切なかかわりをしやすくなることもあるでしょう。薬に関する副作用や、それに伴う安全性への懸念は、多くの方が感じていると思います。ですが副作用は、どの薬にもあるものです。例えば、ADHD治療薬によって、いらだちが強まったり、こだわりが増強したりするほか、食欲の低下などの副作用が見られる子も少なくありません。また、ASDに対する抗精神病薬の使用で、眠気が増す、そわそわとした感じが出現する、月経不順、体重増加といった副作用が現れる子どももいます。あらかじめ子どもが飲む薬の副作用にはどんな症状が考えられ、万が一起きた時はどう対処すればよいのかを把握しておくことが大切です。以上のことを踏まえ、薬物療法においては、常にメリットとデメリットを天秤にかけて検討することが大切です。何を目標として薬物療法を受けるのかを、明確にしておく必要があります。発達障害の治療に関して、薬物療法が唯一の治療法ではありませんし、薬物療法によって改善しうる症状は、その子の抱える問題のほんのわずかな部分に過ぎません。・他の治療に比べて薬物療法を実施するメリットがあるのか・その他の治療と組み合わせることで相乗効果が得られるのか・薬物療法をいつまで続けるのかこの3点を中心に考えながら、薬物療法を進めることが重要です。【Q.2】薬物療法って、途中でやめられるの?出典 : 精神科の病気に用いられる薬には、一度服用すると、再発を予防するために薬物療法を続ける必要があることがあります。そのイメージが強いためか、発達障害の薬物療法でも「一度始めたらやめることができないのでは?」と考えている親御さんが少なくありません。確かに、子どもの様子を見て、薬の力が継続的に必要であれば薬物療法を続ければよいでしょう。しかし、薬物療法の標的となっていた症状がすでに改善しており、薬物療法を中止しても、概ねその状態が維持できるのであれば、薬物療法を続ける理由はありません。そのためにも、どんな症状を標的として薬物療法を開始したのかを明確にしておくことが、不要な薬物療法を漫然と継続しないためにも大切なのです。服薬を継続することのメリットやデメリットは、子どもであっても感じ取っているものです。親御さんの意見だけでなく、その子の服用感を大切にしながら、継続を検討していくとよいでしょう。【Q.3】薬物療法に対する意見が周囲と合わない時、どうすればいい?出典 : 薬物療法を巡って、子ども本人、親御さんにも迷いがある場合も少なくないのですから、ご家族の意見が一致しないことがあるのも当然のことです。自分の中でようやく決心に至ったのに、家族の意見で、また気持ちが揺れ動いてしまい、煩わしいと感じることもあるかもしれません。賛否を議論していても、何も決まりません。それよりも、現在の状況について、どのように考えているのか、服薬に際して何を期待し、何を心配しているのかを明確にすると、意外に対立点はないはずです。また、家族は薬物療法を開始したいという気持ちで一致しても、当の子ども自身が納得しないことがあります。あなたや周囲の大人がいかに困っているかを話して薬物療法の同意を取り付けようとする前に、子どもが薬に抵抗する理由を聞いてみると、「薬を飲むと自分が変わってしまうように感じる」「薬をのむと自分が病気であることを認め、どこか負けたように感じる」「とにかく特別なことはいやだ」など、その子ならではの理由があるものです。その背景には、発達障害をどのように受け止めているか、発達障害とともに育ちゆくことにどのような経験や思いを重ねているかなど、さまざまな認識が影響しています。薬を飲む・飲まない、ということから離れて、そういう思いの一つひとつを時間をかけて扱うことが大切でしょう。【Q.4】セカンドオピニオンを受けることも有効?出典 : セカンドオピニオンは、かつては「主治医の診断や治療方針に納得がいかないときに受ける」というような印象があり、患者の側も遠慮しがちに希望を申し出ていたところがありました。しかし、今日では、セカンドオピニオンは、安心して医療を受けてもらうため、医療側から見ても歓迎すべきプロセスとなっており、大学病院などでは重要な役割となっています。発達障害の診断は、その特性の程度により、どこから診断閾値を超えていると考えているか、医師によって若干異なることも考えられます。また、発達障害の場合、薬物療法を行うか否かは、診断の有無よりも、現在の状況を改善するためにどのような工夫が可能かという見立てによることが多いです。そのため、これまでの子どもの経過を最も知る主治医が適切な提案をできるとは思いますが、セカンドオピニオンで別の医師の意見を求めることも有益なことがあります。いずれにしても、発達障害の診療にあたる医療機関は限られています。そのため、通院中の医療機関に安心してかかるための工夫の一つとして、セカンドオピニオンも位置づけるとよいでしょう。【Q.5】子どもに対して、服薬をどう伝えればよい?出典 : まず、前提として、服薬の説明にしても、障害の告知にしても、親御さんのみで進めるのは避けましょう。障害の告知は、本来、その子の得意なところや苦手なところなど、子ども自身がさまざまな特性について自己理解を進めるうえで行われます。また、障害告知に関しては、単に障害名が伝えられるだけでは不十分です。その障害特性を踏まえて、直面している問題について可能な工夫を考えたり、新たな問題が生じても、そのことについて医師や学校の先生、家族と一緒に取り組んでいってもらえる安心感のある状況の中で行われたりする必要があります。薬物療法の提案も、その工夫の一つの方法として提案されることが大切です。服薬を説得するために告知をする、というのは、大きなマイナスの結果をもたらす可能性があります。もし、子どもへの伝え方が、1. その子どもが抱えている問題が現状では解決できない2. 解決できない理由はその子のもつ発達障害にある3. そのために薬物療法が必要であるこのような順序になると、「薬物療法を受け入れる=周囲とさまざまな問題を抱える発達障害特性がある」ということを、子どもに受け入れるように迫るということになり得ます。発達障害だから問題と直面せざるを得ないわけでも、発達障害だから服薬をしないといけないわけでもないのです。ですので、服薬のために障害を告知するというタイミングはよくありません。このノウハウは、医師がさまざまな経験のもと蓄積していますので、医師に任せて、親はどのようにそのプロセスに参加すべきか相談していくのがよいでしょう。出典 : その子どもの年齢や能力などを踏まえ、その子に応じた説明を行い、同意を得る必要があります。未成年の場合には、薬物療法の実施にあたり、保護者の同意(インフォームド・コンセント)が必要になりますが、親だけが納得していても子どもは服薬してくれませんし、同時に子どもの思いや決断も尊重する必要があります。そのために、その子の理解力に応じた説明を行い、同意(アセント)を得る必要があります。しかし、アセントを取得するにあたって、どのような説明を行うかは、医師の裁量に委ねられており、そこはその子の理解力を踏まえた医師としての力の見せ所ともいえる一方、そのような説明のもとに行われたアセントが本当に同意といえるかは悩ましいところでもあります。そのような説明と同意の現実をまず踏まえておくことが大切でしょう。その子の困りごとを整理し、その解決に薬物療法がどのように役立ちうるかと、薬物によって生じうる副作用を伝え、薬物療法を希望するかどうかについて子どもと話し合うことになります。その子の困りごとは、その子の視点からみた困りごとでなければなりません。「友達と仲良くなりたいと思っているのに、ちょっとしたことでキレてしまい、けんかになってしまう」「お母さんのことは好きなのに、早くしなさい、といわれるとかっとしてしまい、思わず物を投げてしまう」…これらのことに対して、本人ができる工夫、周囲ができる工夫など、いろいろあると思います。それらを行ってもうまくいかない時に、薬にも助けてもらうかどうかが話題になるわけです。薬には助けてもらうだけで、結局大切なのは本人の努力や工夫です。もし、薬物療法がとても有効であっても、薬ではなく、その子どもの頑張りを褒めてあげることが大切です。【Q.6】子どもの成長につれて、薬を拒否するようになったらどうする?出典 : 薬は対症療法にすぎませんから、その標的とした問題が解決すれば、中止を試みることになります。このような試みは、必ずしも医療主導とは限りません。ご本人やご家族の判断で、週末はやめてみた、長期休みなので飲まなかった、飲み忘れた日があったが問題なかった、など、いろいろなパターンがあります。一度、中止をしてみて、服薬を続けることのメリット、デメリットを再確認するのはよい方法です。服薬開始時点で、「何歳になったら卒業、薬に頼るのをやめよう」などという提案をされたという親御さんの話も聞きますが、このような表現は、薬を使用することが何かよくないことのような響きを持ってしまいます。本当に必要な薬であれば続けたらよいですし、現実には、そのような限界を設定しなくても、その年齢の前にやめてみようという試みが、ご本人やご家族からあることの方が多いものです。子どもが急に薬を飲むのを嫌だと言い出した、というケースもあります。その時には、なぜと問い詰めるより、その思いになったきっかけを確認することが大切でしょう。自意識が高まって「人と違うことはいやだ」と思うようになったのかもしれませんし、「何に対して自分は薬を飲んでいるんだろう」と思い、障害の受容をめぐって揺れ動いていることもあります。その場合、薬の服用については、本人の思いを尊重していったんやめてみることが多いです。ですがそのことよりも、そのような子どもの心の揺れ動きについて、診察のなかで扱うことが大切です。最後に、大切なことは、医師が服薬を薦め、子どもがそれに従う、という関係ではなく、薬物療法を含め、さまざまな話題を医師・親・子どもで一緒に考えていけるような関係性です。そのような関係性のもとでは、服薬をやめたいと思う、といったこともオープンに話し合えます。医師の処方通りに服用していないことがあるのは、医療全体にいえることです。しかし、抗うつ薬のように自己中断が離脱症状をもたらす薬もあります。「医者に通うこと=薬をもらうこと」ではない治療関係であれば、薬をめぐるオープンな話し合いができ、服薬の中止についても医師との相談のうえで、計画的にすすめていくことができるでしょう。まとめ出典 : 親としては、自分の子どもが一定期間にわたって薬を服用することに対し、どうしても不安やためらいを感じずにはいられないと思います。薬物療法の開始を決定した後でも、子ども本人にどう伝えるか、周囲とどのように意見をすりあわせていくかなど、さまざまな悩みが生まれることでしょう。あくまでも薬は対症療法の1つであり、メリットだけでなくデメリットもあります。薬を飲むことがどのような意味をもつのかを基準に考えることが重要です。また、薬を使うことは他の支援方法を諦めるということではなく、常に並行して考えていく必要があります。その子が発達障害とともに育つ、そして発達障害のある子を育むという歩みの中で、医療とどう付き合い、利用していくのか、こういった視点の中で、自分なりの薬に対する向き合い方を考えていきましょう。
2018年04月09日薬ってそもそも何だろう?出典 : 私たちは、誰もが心や体のバランスを崩すことがあり、そのためにつらい体験をすることがあります。病気やけがを治したり、心や体のバランスを取り戻したりするために「薬」が用いられることがあります。薬の歴史は古く、紀元前には、草や木の根、一部の動物や鉱物などが薬として使用されてきました。しかし薬は、適切な状態に対して使用されなければ、利益をもたらすことも害をもたらすこともあります。そこで、薬を使うことは、現在の患者さんの病状を正確に診断し、それに対して処方すること、すなわち医学の専門的領域として発展してきたのです。現代の日本では、主にヒトや動物の病気の診断・治療・予防に使うものを薬機法という法律で定め、医薬品と呼んでいます。今日の医薬品は、漢方薬のように植物や動物などの生薬により生産されているものもありますが、多くは化学的に合成された薬品です。製薬会社はさまざまな候補物質を作成し、薬理学的活性や動物実験などによって、その物質が「薬」の候補となり得るかどうかを調べています。そのなかで有効性と安全性の両面で優れていると考えられる物質が、開発候補となります。これは製薬会社が合成した候補の中のほんの一握りの物質であり、慎重な検討のもと、開発候補(治験薬)が選定されるのです。しかし、実際にヒトで安全であるのか、患者さんで有効であるのかは、明らかではありません。第Ⅰ相試験では、健康人を対象にして治験薬が投与され、その体内での動態や安全性が検証されます。これをクリアした場合に、第Ⅱ相試験が実施されます。この試験では、試験への参加同意の得られた比較的少数の患者さんに対して、治験薬の安全性とともに、投与量と効果の関係が検討されます。第Ⅲ相試験では、第Ⅱ相試験の結果を踏まえ、より大きな規模で有効性と安全性が調べられます。このとき、仮に患者さん100人に治験薬を使用したところ、80人に有効であったということがあっても、この薬が有効であるかどうかは分かりません。第Ⅱ相、第Ⅲ試験では、プラセボ、つまり治験薬とみかけは変わらず薬効成分のない薬との有効性と安全性を比較することが普通です。プラセボは有効成分がないのだから効果も副作用もないだろうと考えるでしょう。しかし、実際にはプラセボでも効果や副作用があるように感じることがあります。人のからだは不思議で、薬と信じて服用すると、その安心感から自然治癒力を引き出すことがあります。このような効果を「プラセボ効果」と言います。この「プラセボ効果」と「薬の候補の効果」を、医者も患者さんも分からないという条件の下で、有効性と安全性を調べ、プラセボに比べて薬の候補が有意な効果を認め、安全性にも問題が無い場合に薬の候補となるのです。最終的には、これらの臨床試験の結果を踏まえて、規制当局が薬として承認することになります。このようなステップを経て開発された新薬には特許があります。新しく合成した化学物質には「物質特許」がありますし、その効能・効果には「用途特許」があります。それ以外に、製造方法に与えられる「製法特許」、製剤上の新しい工夫に関する「製剤特許」です。原則6年間がたつと、物質特許と用途特許は切れて、後発医薬品、つまりジェネリック医薬品の生産が可能になります。ジェネリック医薬品は、先発医薬品と同じ薬効成分を有しており、服用後の血中濃度の変化が同等であることが求められています。しかし、製法特許や製剤特許は切れていないため、ジェネリック医薬品のメーカーにより製法は様々で、薬効成分以外の成分は異なっている場合もあります。したがって、先発医薬品とジェネリック医薬品が全く同じ、というのは事実ではないのですが、国全体としては医療費を抑制していくことが急務ですし、ジェネリック医薬品メーカーも、より質が高いジェネリック医薬品の提供や安全性情報の提供などに努めています。ドラッグストアなどで一般の人が自分の判断で使用することのできる一般用医薬品もあります。このなかには薬剤師からの指導、文書での情報提供の要否や努力義務によって、第1類、第2類、第3類などの指定があります。軽い身体不調に対して自分で手当てするというセルフメディケーションも現在推奨されている方法の一つです。しかし、この記事でこれからご紹介する向精神薬は、医療機関でしか処方できない医薬品がほとんどです。「薬が効く」ってどういうこと?出典 : 風邪を引いたら風邪薬を飲む、熱が出たら解熱剤を飲む、というのは、幼い頃から当たり前のようにやってきたことで、何の疑問も持たないでしょう。しかし、風邪薬を飲んだから病気が治ったのでしょうか?実際のメカニズムは、それほど単純ではありません。初期の風邪には、葛根湯を飲んで体を温めたり、免疫機能を高めたりすることがあります。これは、身体自体に備わっている風邪を治す機能を後押ししているのです。風邪で病院を受診し、抗生物質を処方されることもあるでしょう。最近では風邪に対してお決まりのように抗生剤を処方されることはなくなってきています。これは風邪の多くがウイルスによるもので、抗生物質は無効であるばかりか、抗生物質の効かない耐性菌を作ったり、腸内の細菌叢のバランスを崩してしまうからです。しかし、風邪をこじらせた場合には、細菌感染を合併していることが、採血の結果や咽頭ぬぐい液の培養によって確かめられることがあります。このような場合には、細菌を殺す(殺菌)あるいは細菌の増殖を抑える(静菌)ことを目的として抗生物質が処方されることがあります。これは原因療法といってもよいでしょう。原因療法とは異なり、症状を軽減する目的で薬が処方される場合もあります。それを対症療法といいます。対症療法というと、なにか原因を踏まえないつけ焼き刃の治療法のように聞こえるかもしれません。しかし、症状を緩和することで、日常生活の質が改善したり、別の治療的アプローチが有効に機能することがあるとしたら、対症療法も一つの治療法というべきでしょう。総合感冒薬(いわゆるかぜ薬)をみると、頭痛を軽減したり、鼻づまりを治したり、痰を出しやすくする一方、咳を止めたり、熱を下げたりする成分が入っています。これらは、風邪を治すというよりも対症療法として、その間の苦痛を軽減し、食事がとれたり、睡眠がとれることで体力の消耗を抑えることによって、身体の回復を助けようとする薬です。発達障害における薬の効き方出典 : 発達障害に対して薬物療法はしばしば行われることですが、発達障害自体を完全に治癒させる薬物療法はありません。発達障害における薬物療法は、対症療法であると言えます。注意欠如・多動症(ADHD)の中核的な症状である多動性—衝動性、不注意に対して、メチルフェニデート徐放錠(コンサータ®)、アトモキセチン(ストラテラ®)、グアンファシン徐放錠(インチュニブ®)が使用できます。それぞれの薬剤は、効果が出現するまでの時間や効果の強さ、効果がみられる時間の長さや副作用のプロフィールが異なっており、患者さんの状況や薬物への反応性に応じて使い分けられます。ADHD症状が軽減すると、全体を見渡して判断したり、順序立てた行動ができるようになったり、感情的になることが少なくなったりしますが、そのような思考や感情表出のパターンが本人にとっては新しい体験であったりします。また、保護者の方にとっても、「この子らしくない」とみえ、戸惑うこともあるでしょう。本当のその子らしさは、ADHDの症状が消えてみるとみえてくるものなのですが、それまでの間は戸惑いの方が大きいものです。日本では薬にまつわる否定的な表現も多くあります。薬に頼る、薬漬け、薬から卒業する、といった具合です。薬を使うことがネガティブに感じられ、本人や家族の努力不足であるかのような表現に聞こえる方もいるかもしれませんね。このような背景には、精神医学的な問題は、根性で立ち直るべき、といったような精神主義的な考え方があるのかもしれません。ADHDの治療においても、薬物療法か、薬物療法をしないかといった対比で語られがちです。ですが、これもそのような単純な図式では語れません。その子が行動上の問題を抱えているとき、望ましい行動を増やし、好ましくない行動を減らすためにはどうすればよいか、行動療法の考え方に基づいて最もよい対応を相談することが大切です。また、そのためのスキルを、ペアレント・トレーニングとして学ぶことも可能でしょう。また、学校や家庭で起こった現実的な困りごとについて、現実的な解決や調整を図ることも大切です。しかし、そのような行動変容を期待するとき、本人の動機付けを高めることも大切ですし、何よりも本人や家族が衝突ばかりを経験しており、疲弊しているようでは効果的な介入を期待できません。ADHDの子どもは小さな報酬に対して、脳の中の報酬系(快と感じる行動を選択しようとする脳の働き)が活性化されにくいと言われています。つまり、言葉で褒められただけでは行動が動機づけられにくく、食べ物やゲーム、お小遣いのようなわかりやすい報酬にしか反応しない傾向があるのです。しかし、メチルフェニデート徐放錠(コンサータ®)を服用すると、小さな報酬に対しても報酬系の活性化が見られるという研究結果が報告されています。このことは、行動療法を行う場合にも、これまでには動機づけられなかったような小さなフィードバックに対しても、子どもたちが動機づけられる可能性を示しています。薬物療法は行動療法と相乗的に効果をもたらす可能性があるといえます。また、自閉スペクトラム症(ASD)の易刺激性に対しては、リスペリドン(リスパダール®)やアリピプラゾール(エビリファイ®)といった抗精神病薬が使用されます。易刺激性とは、かんしゃく、人への攻撃的な言動、自傷、気分の変わりやすさとして観察される感情のコントロールの難しさです。しかし、易刺激性の精神医学的な意味は必ずしも明確ではありません。薬剤は、抑うつ症状や気分の波、衝動性、こだわり、感覚過敏などのさまざまな面で効果を示している可能性があります。他方、易刺激性の背後には、相手の気持ちや社会的文脈を読み取りにくい、見通しを持ちにくい、コミュニケーション障害といった認知特性や対処スキルの乏しさがあります。薬物療法の実施がその子の社会適応状況を一時的に改善したとしても、そのうえで認知特性に応じた支援やスキル獲得を目指した援助を実施する必要があります。どういう場合に子どもに薬物治療を行うの?出典 : 発達障害という診断を受けたからと言って薬物療法を受けなければならないわけではありません。発達障害自体を治癒する薬はなく、薬物療法が唯一の治療的アプローチでもありません。そうすると、薬物療法は、どういう子どもの状態が対象になるのか、ということが問題になります。子どもが抱えている問題について、さまざまな治療的アプローチを行った上でなおも残存する問題があり、薬物療法を実施することが、その子の問題の解決を促進すると考えられ、かつ、本人や家族がその治療を望む場合に、薬物療法が開始されることになります。実際に薬物療法を実施し、そのことによって期待される効果が得られるか、効果と副作用のバランスを見て、その治療がポジティブな結果をもたらすと考えられる場合に薬物療法は継続され、その治療が不利益の方が大きいと考えられた場合には、薬物療法は中止されることになります。薬物療法を継続された場合でも、問題が解決し、薬物療法を継続しなければならない理由がなくなってきたならば、薬物療法を中止することになるでしょう。薬物療法を開始する前に大切なことは、いま困っている問題がどのような背景であるのか、ということを見立てることです。たとえば、クラスのなかが騒がしく、いつも話し声が聞こえたり、たちあるく人がいる状況では、その子が不注意になってしまうのは当たり前のことです。その子が不注意だからといってADHD治療薬を使用しても十分な効果があるはずはありません。その状況が、学校や家庭などの複数の場面で発達水準に認められるという診断基準に立ち返り、本当にADHDといえるのかを検討する必要があります。発語がない自閉スペクトラム症の子どもがかんしゃくを起こしているならば、自分の思いが伝えられない状況で起こっているのか、こだわりが崩される状況の中で起こっているのかなどを確認し、コミュニケーション支援や周囲の対応や環境の作り方を考えることが先で、まず抗精神病薬を使えばいい、ということではありません。そのような見立てのためには、その状況について、親御さんや周囲の大人と医師が話し合いを行うことが大切ですし、その見立てを共有する中で、薬物療法の是非についても議論されるはずです。十分な見立てのないまま「問題行動」に対して薬物療法が実施されるとしたら、それはデメリットしかもたらさないでしょうし、漫然とした薬物療法が継続されることとなります。発達障害の治療に使われる代表的な薬出典 : の中核症状である多動性—衝動性、不注意を軽減する薬剤として、メチルフェニデート徐放錠(コンサータ®)、アトモキセチン(ストラテラ®)、グアンファシン徐放錠(インチュニブ®)が使用できます。メチルフェニデート徐放錠、アトモキセチンは、小児のみならず成人に使用可能ですが、現時点ではグアンファシン徐放錠は小児にのみ使用可能です。それぞれの薬剤は、効果が出現するまでの時間や効果の強さ、効果がみられる時間の長さや副作用の現れ方が異なっています。メチルフェニデート塩酸塩|PMDAアトモキセチン塩酸塩|PMDAグアンファシン|PMDA古くから発達障害に適応を有する薬剤として、ピモジド(オーラップ®)があります。添付文書によれば「小児の自閉性障害、精神遅滞に伴う下記の症状:動き、情動、意欲、対人関係等にみられる異常行動、睡眠、食事、排泄、言語等にみられる病的症状、常同症等がみられる精神症状」に有効とされており、これだけをみるとあたかも万能薬のようにみえてしまいます。ですが、当時と現在では適応症の決められ方が異なっており、この薬剤が他の抗精神病薬に比べて広範な効果を特別に示すとは考えられていません。この薬剤は、心電図のQT時間を延長させる作用があり、特に高用量では致死的な不整脈を起こすことがあります。そのため、最近では使用の機会が少なくなっています。自閉スペクトラム症に伴う易刺激性に使われる薬には、前述のとおりリスペリドン、アリピプラゾールがあります。使用する用量は低用量から中用量であり、鎮静を期待する量を使用することは好ましくありません。一般的には、うつ病や強迫症、その他の不安症に対して用いられる薬剤です。自閉スペクトラム症やADHDに抑うつ症状を伴うことがありますし、自閉スペクトラム症に強迫症状や社交不安などの不安症状を伴うこともあります。これらの症状に効果を示す可能性はありますが、逆にいらいらとした気持ちを高めたり、死にたい気持ちが高まることもありますので、注意が必要です。自閉スペクトラム症に伴う強迫症状には、抗精神病薬の方が有効なこともあります。気分の波やいらいら、感覚過敏などを伴う場合に使用されることがあります。気分安定薬の多くは抗てんかん薬としても使用されます。一般的に使用されるベンゾジアゼピン系の抗不安薬や睡眠薬は、脱抑制といって、興奮を強めたりすることがあるので、特に小児では避けられることが多い薬剤です。自閉スペクトラム症に伴う不眠には、メラトニンの有効性を示す報告が多くあります。メラトニンは覚醒と睡眠を切り替えて眠りをうながすホルモンです。日本では、メラトニン受容体に作用するラメルテオン(ロゼレム)が使用可能です。ベンゾジアゼピン系でない薬剤では、オレキシン受容体拮抗薬であるスボレキサント(ベルソムラ)が使用可能ですが、小児における有効性と安全性のデータが報告されていません。リスペリドン|PMDAピモジド|PMDAアリピプラゾール|PMDAラメルテオン|PMDAスボレキサント|PMDA発達障害の子どもへの薬物療法を行う際に気を付けたいこと出典 : 治療決定についての考え方は、昔と大きく変わってきました。以前は医師が専門的知識に従って治療方針を決定し、患者はそれに従うものでした。薬物療法についても、医師の指示通りに患者が薬を飲むかというコンプライアンス(服薬遵守)が問題とされてきました。近年では、医師は専門的知識に基づいて治療決定に必要な情報を提供し、患者がその方針を決定するものに変化し、その方針への積極性もアドヒアランスという言葉で表現されるようになっています。子どもの場合、法的には保護者が意思決定を行うことになりますが、保護者が決めた意思決定に子どもを従わせるというのは現実的にも不可能なことです。最近では、子どもにおいても自己決定を尊重し、子どもには子どもにわかる範囲の最大限の説明を行い、積極的な同意(アセント)を得ることが求められています。その子どもがわかる範囲というのは、その子の年齢だけでなく、知的な水準やそのパターンによっても異なってきます。病名や薬剤名を伝えるというよりも、その薬がどのような影響(効果、副作用、日常生活に期待される変化)をもたらし得るのか、実際にどのような薬剤(色、味、剤型など)なのか、いつまで服用するのか、など、わかりやすく説明し、子どもの意思を最大限尊重する必要があります。副作用のモニタリングも大切です。とはいえ、発達障害の診療に訪れる子どもは、すでに「お注射はされない」「お話だけ」などと説得されていることもありますし、検査が苦手な子も多く、専門医療機関が少ない現状の中で、子どもに嫌われたくないという医療機関側の思いも相まって、本来期待されるよりも少ないモニタリング頻度になっていることが多いでしょう。それらのモニタリングも含めて治療の枠組みとして説明しておくことが大切かもしれません。一方、モニタリングは採血や心電図など、本人の負担のある検査ばかりではなく、体重、脈拍、血圧、日々の様子など、さまざまな観察で行うべきものもあります。その点についても親御さんと医師で話し合っておく必要があります。まとめ発達障害の治療において、薬物療法だけですべてが解決することはありません。解決したい子どもの行動の成り立ちを医師と家族が一緒に見立て、環境調整や行動療法などと組み合わせることが大切です。いま何のために薬を飲んでいるのか、子どもと保護者、主治医が目的を共有し、その後の効果と副作用を見極めながら、薬物療法を継続していくか否か、意志決定していく必要があります。
2018年04月02日“私の兄は、障害者”。見て見ぬ振りして、直視できない現実を避けるように生きてきた、妹目線の連載です。検査入院の結果から、「統合失調症」と診断された兄は大量の薬を服用するようになりました。文・心音(ここね)【兄は障害者】vol. 9飲み始めた “大量の薬”病院で渡された大きな袋と紙の束は、大量の薬と、それぞれの薬に対しての作用と副作用が書かれたものでした。怒りを抑える薬や夜眠りにつくための薬、意欲を出す薬など……。こんなに大量の薬を飲んだこともなければ、いつまで継続するかもわかりません。「とりあえず、様子を見ましょう」という医師の言葉だけが頼りだった両親は、毎食、どのタイミングで飲むのか、指示書を丁寧に読み始めます。飲み忘れがないようにタイマーをかけたり、カレンダーに印をつけるなど、今までしたことがない習慣を作ることからスタート。毎日大量の薬を飲むことは、飲ませる両親も飲み込む兄も大変なことでした。兄は、自分から薬を管理して飲めるような精神状態ではありませんし、ましてや「なんでこんな薬飲まないといけないの?」と時折薬を嫌がることもありました。その気持ちは、家族全員同じ。誰もこんな大量の薬、兄に飲ませたくはなかったですし、これを飲んで良くなる保証はどこにもありません。薬で感情をコントロールする意味私は、自分自身で喜怒哀楽を持つことがもっとも素敵で、健康的だと思っています。そのことを実感するようになったのは、兄がこの大量の薬を飲むことを、目の当たりにするようになってからでした。3年間引きこもりで次第に人とのコミュニケーションが難しくなっていった兄ですが、それでもまだ “自分の意思” で行動したり発言したりすることが微かにあったと記憶しています。大量の薬を飲むことで、“自分の意思” ではない感情になっていった兄の姿は、周りから見ても明らかでした。突然ハイテンションになり笑い出したり大声を上げたりしたら「お兄ちゃん、お薬の時間だよ」と母は丁寧に袋分けした薬を取り出し、兄に飲ませる。そうすると、次第にテンションが下がりじっと椅子に座ることができるようになります。また、急に悲観的な気分になったのか部屋から出なくなった兄を見て、母は「今度はこっちの薬を飲もうね」とお水と薬を差し出します。そうすると、集中力が少し出てテレビを見始めたり顔を洗ったりする “行動” に出ます。これらはすべて、薬が兄の感情をコントロールしているのです。そう、まるでロボットか操り人間のように……。“作用” が強ければ “副作用” も強かったもちろん薬を飲んだおかげで、兄の不規則な生活スタイルは改善し、感情の起伏を制御することはできました。しかし、メリットだけではありません。作用があれば副作用もあるといいますが、まさにその通り。大量の薬を日々飲むことは、いろいろな副作用が伴ったのです。筋肉質でスポーツマンだった兄は、体脂肪も少なく55〜60キロ前後の締まった体でしたが、薬の副作用で25キロも増加。そして、喉が異常に乾くようになり、炭酸ソーダやジュースをがぶ飲みしてしまう癖ができ、トイレの回数も異常に増えました。トイレでしてくれたらまだしも、寝ている間にそのまま自分の布団で……ということも日常茶飯事。成人を迎えようとしている兄が、どんどん幼くなるばかりで何度布団を買い換えたかわかりません。また、薬との相性がどうしても悪い時には嘔吐がひどく、食べては吐いて、食べては吐いて。でも喉が乾くからたくさん水分補給はするけれど、また吐いてしまう。そんな、見るに耐えない状況だったのです。しかし、痩せ細るわけではなく薬の副作用で、どんどん太っていきます。この不思議な現象に薬の怖さを知りました。薬が病気を悪化させている?疑いたくはないけれど、この “大量の薬” がさらに兄の体を痛めつけているのではないか? と感じるほど、薬のパワーは強く現れていました。そのことから母は、1日23錠の薬を自己判断で減らし、医師に内緒で少しずつ調節するようになっていきました。「とりあえず、様子を見ましょう」という言葉通りに飲んでいたら、兄はこのままどうなってしまうかわからない。不安にかられた母が悩んだ末にとった選択でしたーー。©stock_colors/Gettyimages©SvetaZi/Gettyimages©SasinParaksa/Gettyimages©bernie_photo/Gettyimages
2018年04月01日薬膳料理が流行って、お店に行ってみたり、自分でも作ってみたくなったり。でも、そもそも薬膳ってなんなのでしょうか?高麗ニンジンのような高価で手に入りにくい食材がないと成り立たないものなのでしょうか?実はそんなことはありません。薬膳に使われている食材は意外と身近で手に入るものばかり。本格薬膳のようにはいきませんが、自宅でプチ薬膳を楽しんで、健康効果を感じられたら、うれしいですね。「薬膳」というとハードルが高いけど、身近な食材でもOK!薬膳というと薬にもなる料理といったイメージですが、実際は薬というよりは、体に良い影響を与える食材で作った料理といったところです。実際の薬膳料理屋さんででてくるものは、体がポカポカするような効果があるものが多く、風味が独特で少し漢方薬っぽい感じがします 。味付けもとてもおいしく仕上がっているので、素人にはとても無理!!と思いがちですが、薬膳料理の中には、意外と身近な食材が使われているものなのです。味や総合的部分で専門店のようなものをつくるのは難しいですが、自宅でもできる、プチ薬膳、ご紹介していきます。「ショウガ」は薬膳によく使われる代表食材ショウガは非常に身近な食材でありながら、体を温める作用が非常につよく、抗菌作用などもあることから、薬膳に使用される定番の食材となっています。カレーに入れることで、薬膳カレーにすることもできますので、生のショウガはもちろん、乾燥生姜や、粉末状のショウガなど、使用しやすいものを常備しておいて、プチ薬膳を楽しみましょう、「ショウガ」による体温め効果ショウガには「ショウガオール」という体を温めてくれる成分が含まれています。これはショウガを加熱することでショウガに含まれている成分が変化して出来るもので、主に温かい状態で食べる料理にはぴったりです。カレーやスープ、クッキーなどのお菓子に入れてもよいですし、紅茶などの飲み物に入れてもよいでしょう。なんといっても汎用性があり、体を温めたいのであれば、最もおすすめな存在です。「クコの実」もわりと簡単に手に入る薬膳食材クコの実も薬膳の中では代表的な食材です。そして比較的手に入りやすく、最近は「ゴジベリー」などと呼ばれ、スーパーフルーツとして扱われています。クコの実は、そのまま食べることもできますので、中華のデザートなどの上にのってくることも多いです。そして、食べると独特の風味と味わいがあり、少し食べづらいと感じる人もいるかもしれません。そこで、粉末状のものを使用する、甘くしたものを食べる、お酒に入れたものを飲む、などなど、いろいろな方法で食されています。「クコの実」は“不老長寿”の効果があると言われた食材クコの実の健康効果は昔から高く評価されており、実際に多くのビタミンやポリフェノールといった、アンチエイジング効果すらある食材です。日本でも古くから珍重されており、クコの実を食べると不老長寿の効果があるなどと言われたこともあるくらいで、身分の高い人たちに珍重されてきました。近年では普通に手に入るようになってきましたので、少しずつ食卓に取り入れて、美容と健康の効果を摂取しましょう。食べやすい方法を選んで、美味しくいただくようにしましょうね。「にんにく」の健康効果も薬膳の一部にんにくは滋養強壮、疲労回復などといった健康効果があり、薬膳にも多く使用されています。唯一気になるのがその匂いでしょうか。もし、匂いが気になるようでしたら、一緒にリンゴを食べるのがおすすめです。生のリンゴに含まれる成分が、にんにくの臭みを緩和してくれます。さらにリンゴの食物繊維やビタミンCをはじめとしたよい成分を摂取できますので、とってもおすすめな食べ方です。薬膳料理のキットを買ってきても楽しめる最近では、薬膳料理用のキットも販売されています。参鶏湯をつくるためのキットや、薬膳によく使われる食材の乾物などが販売されているので、これを利用して、薬膳料理を気軽に楽しむ方法もあります。自宅で本格的な薬膳料理を楽しめるという魅力がありますので、ぜひ試してみてくださいね。身近な食材で、“プチ薬膳”を楽しもう!身近な食材を利用して、プチ薬膳を楽しみましょう。生姜やクコの実などを毎日の食卓にさりげなく取り入れ、健康的で、ひと味ちがった美味しさを堪能しましょう。おいしくて、健康にもよいとなれば、取り入れなければもったいないですよね。
2018年02月12日ADHDへの新薬インチュニブってどんな薬?出典 : インチュニブは、グアンファシン塩酸塩という薬の商品名で、小児用のADHD治療薬です。グアンファシンという成分が脳の情報伝達機能を助け、ADHDの多動性、不注意、衝動性の症状を改善する効果があります。日本で製造販売が承認され、販売が開始されたのは2017年5月ですが、アメリカ、イギリス、オーストラリアでは以前からADHDの治療薬として、コンサータ、ストラテラと共に使用されてきました。インチュニブは、患者の体重、症状、薬の効き方を踏まえて飲む量を決めるので、医師の処方が必要です。また、処方される年齢は6~17歳までと決められており、6歳未満、18歳以上の患者が使用した場合の安全性、有用性はまだ確認されていません(2017年12月現在)。従来の薬とは違う作用で働くため、ストラテラやコンサータでは効果を感じられなかったり、副作用などにより継続できなかった人への効果が期待されています。次の章からは、インチュニブが働く仕組み、用法・容量・副作用のリスクなど、インチュニブ使用を考える上で知っておきたい情報を解説していきます。インチュニブが働く仕組み出典 : この章では、インチュニブがADHDの症状に作用する仕組みをより詳しく解説します。ADHDの原因は解明されていませんが、脳の前頭前皮質という部分での情報伝達に問題があるとされています。中でも、シナプスという情報の送受信をする部位がうまく働かないことが原因の一つではないかと言われています。そのため、外から入ってきた情報をうまく取り込んだり処理をしたりするのが難しく、自分の注意や行動をコントロールできなくなると考えられています。そして「落ち着きがない」「注意が長続きしない」「衝動的に行動してしまう」といった”多動、不注意、衝動性”の症状としてあらわれます。ADHDのある人の中には、以下の図のように後シナプス(情報を受け取る側)に伝達された情報が漏れ出てしまい、神経伝達量が減少してしまっている場合があると考えられています。Upload By 発達障害のキホンインチュニブの役割は、後シナプスの情報の取りこぼしを減らすことです。インチュニブの主成分であるグアンファシンが、後シナプス中のアドレナリン受容体という物質を活性化させることで、シナプス内のHCNチャネルという穴を塞ぎ、入ってきた情報を漏れにくくさせます。Upload By 発達障害のキホンしたがって、より多くの情報を伝達できるようになり、覚えられる情報の量や、その持続力も高まります。その結果、多動、不注意、衝動性といった症状の改善に繋がるのです。インチュニブの用法・用量出典 : 前の章では、インチュニブがADHDの症状を改善させる仕組みを解説しましたが、その効果が適切に発揮されるためには、決められた用法用量を守ることが必要です。インチュニブは1日1回服用する薬です。飲む量は、医師が体質、症状、薬のきき方などをもとに決めます。飲む時間帯はなるべく決まっていたほうが良いでしょう。インチュニブと併用すると、効果が変わったり、副作用が出たりする薬や食品があります。もともと服用している薬がある場合や、インチュニブを服用しながら他の薬を服用することになった場合は、主治医に相談しましょう。以下がインチュニブとの併用に注意すべき薬などの一例ですので、確認してみてください。・バルプロ酸・中枢神経抑制剤・インチュニブの血中濃度を通常よりも上げる可能性のある薬(イトラコナゾール、リトナビル、クラリスロマイシン など)・インチュニブの血中濃度を通常よりも下げる可能性のある薬(リファンピシン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン など)・血圧を低下又は脈拍数を減少させる作用のある薬・アルコール参考:患者用小冊子│シャイアージャパンインチュニブの対象年齢は6歳~17歳です。6歳未満、18歳以上の年齢における有効性・安全性は確認されていません。インチュニブの副作用のリスクと対処法出典 : インチュニブには、いくつかの副作用が認められています。販売元であるシャイアージャパンによって国内での承認時に行われた臨床検査では74.8%に副作用が認められました。主なものは、傾眠(うとうとする)57.5%、血圧低下15.4%、頭痛 12.2%でした。インチュニブ服用時に特に起こりやすい副作用としては、低血圧、徐脈(心臓の拍動数が異常に減少する)、鎮静、傾眠があります。インチュニブの成分であるグアンファシンはもともと血圧を下げる薬として使われていたこともあり、服薬中の血圧の変化には注意が必要です。重大な副作用としては次のような事例が挙げられます。・低血圧(5%以上)、徐脈(5%以上)血圧の低下や、脈拍の低下により失神につながることがあります。インチュニブ服用中は血圧の変化に気を配りましょう。・房室ブロック(0.5%以上)徐脈の一種で、心臓がリズミカルに血流を送る働きに異変が生じることを言います。房室ブロックが悪化すると失神を起こすことがあります。・失神(頻度不明)低血圧、徐脈が悪化すると失神が起こることがあるので観察を十分に行い、めまいやふらつきなどの異常が認められた場合には主治医に相談しましょう。副作用を抑えるためには、適切な使用方法を継続することが重要です。特に、次の2つに注意しましょう。・毎日飲む毎日欠かさず飲むことで、効果が正しく出るだけでなく、副作用の防止にも関係します。グアンファシンは血圧を下げる働きがあるため、適切な量を安定したペースで飲まないと、前述の副作用が起こるリスクが高まるからです。万が一飲み忘れた場合は、主治医に相談しましょう。・服用を勝手にやめないいきなり服用を中断すると、一時的に血圧が上がったり、脈拍数が増加したりすることがあり、海外においては高血圧性脳症(急激な血圧上昇で頭痛、吐き気、けいれんなどが 生じること)に至った例が報告されています。その他、こまめな経過観察をして、少しでも気になることがあれば主治医に相談しましょう。参考:使用上の注意の解説 P.32│シャイアージャパン参考:『注意欠如・多動症-ADHD-の診断・治療ガイドライン 第4版 』(ADHDの診断・治療指針に関する研究会 齊藤万比古編/株式会社じほう) P.242インチュニブとコンサータ、ストラテラとの違い出典 : ここまで、インチュニブの基本的な情報を紹介してきました。この章では、インチュニブ発売前からADHDの治療薬として使われてきたコンサータ、ストラテラとの違いを説明します。脳内のドーパミンやノルアドレナリンが少ないとADHDの症状が出ると考えられていますが、インチュニブは、後シナプス(情報を受け取る側)に作用し、受け取った情報が流れ出ないように栓をする働きを助けます。一方、ストラテラとコンサータは、前シナプス(情報を送信する側)の働きを助け、前シナプスにこれらの神経伝達物質が再取り込みされてしまうことを防ぐ作用などがあります。つまり、従来のコンサータとストラテラは情報の送信を助け、インチュニブは受信を助けるという違いがあるのです。それぞれの薬は効き方や副作用が異なります。下の表を参考にしてみてください。Upload By 発達障害のキホンこれらの中でどの薬を処方するかは、本人の体質や症状、置かれた環境を総合的に判断して、最適な薬を医師が決めます。なお、一つの薬で効果がみられない場合でも、他の薬で効果がみられる場合もあります。ストラテラの解説記事で詳しく紹介しているのでご参照ください。まとめ出典 : インチュニブは、小児用のADHD治療薬の一つです。脳の情報処理を助け、多動性・不注意・衝動性の症状改善に効果があります。信号を送る側の神経伝達物質に作用していたストラテラ、コンサータとは違う作用機序をとるために、今までの薬物治療で効果を感じられなかった人の選択肢が広がることが期待されています。治療薬の選択肢が広がってきた一方で、薬物治療というのはあくまでも困りごとを解決するための一要素にすぎないということを忘れないでください。本人が自分の力で生きていくスキルを獲得する過程での補助的な役割として治療薬を利用しながら、適切な環境設定やSSTなどの取り組みも並行して行うとよいでしょう。参考:『注意欠如・多動症-ADHD-の診断・治療ガイドライン 第4版 』(ADHDの診断・治療指針に関する研究会 齊藤万比古編/株式会社じほう) P.242参考:患者用小冊子│シャイアージャパン参考:使用上の注意の解説│シャイアージャパン参考:添付文書│シオノギ製薬参考:インタビューフォーム│シャイアージャパン
2017年12月08日アレルギー検査は、どのような流れで、どのような検査をするのでしょうか。ここでは、アレルギー検査について、詳しく見てみましょう。アレルギー検査とはアレルギー検査とはどのようなものなのか解説します。アレルギー検査の目的アレルギー検査には、大きく分けて二つの目的があります。アレルギーの原因になっているアレルゲンと呼ばれる抗原や、特定の疾患が悪化してしまう要因などを特定するための診断目的と、特定の疾病の重症度や病状を評価するための治療管理のうえでの目的です。自分自身が、どのようなアレルギーを持っているのかを知らない人が多いといわれていますが、植物アレルギーペットアレルギー薬物アレルギー金属アレルギーなど、思いもよらぬアレルギーを保有している可能性があります。これらのアレルゲンを特定しておけば、アレルゲンを体内に入れるリスクを回避することができ、症状の発症を予防することができるでしょう。また、他因子性疾患である気管支喘息やアトピー性皮膚炎は、アレルゲンを回避するだけで症状が改善されないことが多いですが、アレルギー反応によって発症や症状の経過に大きな影響を与えていると考えられています。そのため、アレルゲンを特定は他因子性疾患の治療において、重要な要素であるといわれています。このように、アレルギーの検査をしておくことにより、疾病の予防や治療の足掛かりになることが多く、自分自身のアレルギーを知っておくことは非常に大切であることがわかるでしょう。アレルゲンを特定するための、アレルギー検査は非常に多くの種類があります。それらの検査の内容について確認していきましょう。アレルギー検査の内容主なアレルギー検査としては、問診血中抗原特異的IgE抗体検査ヒスタミン遊離試験薬剤リンパ球刺激試験皮膚テスト食物負荷試験などが行われます。また、重症度の判定のためには、一般的な血液検査に加え、血中総IgE抗体血中好酸球数呼吸機能検査気道過敏性検査運動負荷試験などが行われます。血中抗原特異的IgE抗体検査IgE抗体というのは、血中にある外部からの異物を除去するために産生される免疫グロブリンの一種とされています。アレルゲンが体内に取り込まれると、そのIgEがアレルゲンと結合することで、刺激が発せられヒスタミンなどが分泌されアレルギー反応を引き起こします。通常の検査で調べられるアレルゲンは、約200種類にのぼります。問診などを通して、アレルゲンの推定を行って検査を行うのが一般的です。ヒスタミン遊離試験血液中のマスト細胞に代わって、末梢血中の好塩基球を使用して、特定アレルゲンに対する反応を検査してアレルゲンを特定します。薬剤リンパ球刺激試験末梢血中からリンパ球を分離させて、薬剤を投与することによってアレルギーを検査します。リンパ球が反応してから増殖する遅延型のアレルギーに効果が高いとされています。皮膚テスト皮膚テストは、直接肌にアレルギー物質を当てるブリックテストパッチテスト皮内テストでアレルギー反応を調べます。IgE細胞の特定ではなく、実際のアレルギー反応を確認できるため、病状の確認がしやすいといわれています。食物負荷試験食物アレルギー検査の最終段階の検査です。実際にアレルギー物質を食べて、その病状や抗体の反応具合を検査します。患者自身がアレルギー物質を食べることを知っている検査や、知らない状態で食べる検査があります。呼吸機能検査気管支喘息に対しての検査です。気道の過敏性の亢進(こうしん)可逆性の気道閉塞や喘鳴(ぜいめい)呼吸困難などに対する検査をします。気道過敏性検査呼吸機能検査の一つであり、ヒスタミンアセチルコリンメサコリンなどの薬物吸入閾値を測定します。過敏性が高くなると、反応のための最小数値である閾値(いきち)が低くなります。ただ、過敏性は喘息の重症度に関係していますが、必ずしも気管支喘息が発症するともいえないので注意が必要です。運動負荷試験実際に運動を行わせて、運動前後の呼吸機能検査を行います。気管支喘息の病状を調べることができます。検査によって、FEVやPEFの値が一定以上低下した場合には、運動によって誘発される喘息であると判断することができるでしょう。アレルギー検査でわかることアレルギー検査の種類は非常に幅広く、多くの検査が行われます。それぞれの検査によって、アレルゲンを特定することができ、症状の予防や回避を可能とすることや、治療の手助けになる可能性があります。そのため、検査をして満足するのではなく、その検査結果をアレルギー疾患の治療や予防、そしてコントロールすることに活用するべきでしょう。監修:大利昌久
2017年11月19日アレルギーにはどのような薬が効果的なのか、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬の違いなどについて詳しく見てみましょう。アレルギーに効果のある薬とはアレルギーに対して一定の効果のある薬について詳しく解説します。近年増えてきた抗アレルギー薬かつて、アレルギーに対処する薬というのは、抗ヒスタミン薬のことを指すことが多かったようです。しかし、近年ではこれまでなかった抗アレルギー薬が使用されることが増えてきています。ヒスタミンとは、アレルギーによって炎症が発症したときに分泌されるメディエーターと呼ばれる生理活性物質のことをいいます。ヒスタミンは、体内で分泌されると血管が拡張されたり、血管の透過性が亢進(こうしん)されたり、気管支平滑筋の収縮を促したりする作用があるといわれています。これらの、作用を受けることによって末梢知覚神経が刺激され、かゆみや湿疹などを引き起こすとされています。抗アレルギー薬と抗ヒスタミン薬の違い抗アレルギー薬と抗ヒスタミン薬は、一見すると同じアレルギーに対しての対処薬と感じますが、それぞれの役割は違います。抗ヒスタミン薬とは抗ヒスタミン薬というのは、ヒスタミンの分泌によって引き起こされるさまざまな作用を抑制する効果が期待されます。抗ヒスタミン薬は、主にアレルギー性鼻炎アレルギー性結膜炎蕁麻疹(じんましん)などのアレルギーに処方されることが多いとされます。同じ抗ヒスタミン薬であっても、第一世代と第二世代に分類することができます。第一世代の抗ヒスタミン薬の特徴薬効の発現がとてもはやく即効性を期待することができる薬です。しかし、副作用として中枢神経への移行が非常にスムーズであることから、服用すると眠くなりやすいというデメリットがあります。さらに、抗コリン作用が強いことから機関誌の収縮の抑制作用が見られますが。気道分泌を抑制してしまう作用もあり、痰が出にくくなることがあるようです。第二世代の抗ヒスタミン薬の特徴中枢神経への移行性が弱いことから、眠くなりにくいという特徴があります。さらに、そのほかの抗アレルギー作用を持っていることも多く、抗アレルギー薬としても属している薬です。抗アレルギー薬抗アレルギー薬の条件としては、主に次の薬のことをいいます。メディエーター遊離抑制剤ヒスタミンH1受容体拮抗薬(第二世代抗ヒスタミン薬)トロンボキサンA2阻害・拮抗薬ロイコトリエン受容体拮抗薬、Th2サイトカイン阻害薬第二世代抗ヒスタミン薬やロイコトリエン受容体拮抗薬は、小児にも処方することができるアレルギー薬とされていますが、乳児に使用できる薬がないというデメリットがあります。主な抗アレルギー薬の種類と効能主な抗アレルギー薬について詳しく解説していきます。第二世代抗ヒスタミン薬アレロック顆粒クラリチンドライシロップザジテンドライシロップアレグラアレルオフゼスランそれぞれ、アレルギー作用を抑制する効果が期待できます。アレロック顆粒は2歳から、クラリチンドライシロップは3歳から服用が可能です。また、ザジテンドライシロップについては、かゆみを抑える作用が強いですが、眠くなりやすい作用があるとされています。ロイコトリエン受容体拮抗薬キプレス、オノンなどのロイコトリエン受容体拮抗薬は、気管支喘息に対する予防薬として服用されています。また、保険適応がされないものの、アレルギー性鼻炎や難治性の慢性蕁麻疹に効果が期待できるようです。薬の副作用について一般的な、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の副作用として、眠気のどの渇きを感じてしまう副作用が多いといわれています。ただし、ここまでご紹介したように、近年では副作用が少ない薬も多く登場しています。即効性を期待する場合は、どうしても副作用に気をつけなければなりませんが、即効性が必要ない場合は、副作用の少ない薬を処方してもらうようにしましょう。薬の使用時の注意点特に、第一世代の抗ヒスタミン薬などは、即効性があるものの中枢神経への抑制作用が強いため、眠くなりやすいです。眠くなるだけであればいいのですが、時としてまれに脳炎になってしまうことがあるので注意が必要です。アメリカでは、第一世代の抗ヒスタミン薬は、乳幼児への投薬を禁止しています。乳幼児に対して、第一世代の抗ヒスタミン薬を投与する際には、医師への判断を仰ぎ、十分に注意しましょう。監修:大利昌久
2017年11月18日こんにちは。臨床心理士の今井千鶴子です。病院等で薬を処方されても、薬が苦手で嫌がってしまうお子さんもいると思います。「薬を飲ませようとすると泣いて嫌がる」「薬を飲ませても、吐き出してしまった」と困っているママもいるのではないでしょうか。そんな薬が苦手なお子さんの中には、“薬に対するマイナスのイメージ”が強い子もいます。たとえば、過去に薬が口に合わなかった経験、泣きながら無理に飲んだ経験、服用後吐いてしまった経験などによって、薬に対するマイナスイメージをもってしまうことがあります。残念なことに、薬に対するマイナスイメージをもてばもつほど、その後ますます薬が苦手になるという悪循環がうまれてしまいます。逆にいうと、薬のイメージがプラスに変わることで、薬への苦手意識が少なくなるお子さんもいます。そこで今回は、薬に対するイメージを少しでもマイナスからプラスへチェンジできるようなママやパパの関わり方 をご紹介します。●親がモデルを見せるお子さんに口調や行動をマネされ、驚くことはありませんか?子どもはママやパパの行動をよく見ています。ですから、もしママやパパが薬を飲む時は、「この薬を飲んだら元気になれるわ!」「あ〜、この薬、結構おいしい!!」など薬に対するプラスの言葉を意識しましょう(まずくても我慢です笑)。そうすると、お子さんは「薬を飲むと体調がよくなる」ことや「薬はまずいものではない」と思いやすくなります 。ちなみに、わが子は私が薬を飲んでいると「いいな〜、ママだけずるい」と羨ましがります(笑)。また、子ども自身が薬を飲む時も「がんばる!」とはりきっています。●絵本の力を借りる薬にまつわる絵本を読むのもオススメです。ポイントは、風邪の時に慌てて読むよりも、日頃から繰り返し読んでおくことです。たとえば、クレーア・レウェリンらの『くすりのみたくない』では、なぜ薬を飲むのかなどがわかりやすく説明されています。人は、“経験が少ないもの”、“よくわからないもの”に対して、不安を抱く ものです。まして体調がすぐれない時ならなおさらです。日頃から、「薬を飲んだらどうなるのか」「なぜ薬を飲む必要があるのか」が理解 できていれば、きっとお子さんも安心なはずです。また、深見春夫作『にがい おくすり のめるかな』など、薬が苦手な主人公がそれを克服するストーリーなどもオススメです。絵本の中の主人公ががんばる姿をみて、「わたしもがんばる!!」と勇気づけられる子も多いと思います。●飲み終わった後・風邪が治った後の言葉かけ薬が苦手なお子さんに服用させるのはそれだけで骨の折れることです。でも、飲ませて終わりではなく、飲み終わった後には“服用できたことに対してご褒美となるような言葉かけ”を意識しましょう。たとえば、私の場合は「かっこいいね!」「さすがだな〜」「薬が飲めたから、早くよくなるね」「治ったら、公園に遊びに行こうね!」などと声をかけています(お子さんによって嬉しくなる言葉は違うと思うので、アレンジしてくださいね)。さらに、風邪が治った時には、「がんばって薬を飲んだから、早くよくなったね」などと声をかけることも意識しています。このような言葉かけは“薬に対するプラスのイメージ”だけでなく、“薬を飲むことができた”というお子さんの自信にもつながると思います。もし、泣きながら薬を飲んだ時も、「がんばって飲めてすごいね」「これでよくなるね」などと声をかけてあげてくださいね。もちろん、お子さんによってはいくらママが言動を意識してもうまくいかないこともあるかもしれません。ただ、大なり小なりイメージの力は作用すると思いますので、意識してみることは大事だと思います。----------いかがでしたか?今回は、薬に対するイメージを少しでもマイナスからプラスへチェンジできるようなママやパパの関わり方をご紹介しました。悩めるママパパの参考になったら嬉しいです!参考文献クレーア・レウェリン(作)、マイク・ゴードン(絵)・北沢杏子(文)・林 千根(訳)くすり のみたくない深見春夫(作・絵)、小山博史(監)にがい おくすり のめるかな●ライター/今井千鶴子●モデル/藤本順子
2017年11月08日発達障害における薬物療法とは出典 : 発達障害の症状に対する治療法の一つとして、医師の判断によって薬が用いられることがあります。しかし、発達障害を根本治療する薬は現在ありません。そのため、発達障害で薬を処方する時は、発達障害の特性をなくすという目的ではなく、その症状を抑えることや二次障害を治すことが目的になっています。薬を処方することは医師にしかできません。薬によっては、医師の中でも限られた一部の医師にしか処方することが許されていないものもあります。また、発達障害だと診断されたら、必ず薬を服用するというわけではありません。医師の判断によって、必要に応じて薬を服用していくため、薬を処方されるタイミングで医師から薬に関する説明を受けることになります。発達障害のある人への支援で、お薬に期待されることは?出典 : この章では、発達障害のある人が、薬を服用することによってどのような効果が期待されるのかを紹介します。現在では、発達障害のある人への支援方法の一つとして、薬物療法はある程度の効果があると考えられています。しかし、服用する上で気をつけなくてはならないのは、発達障害における薬はすべて対症療法であることです。そのため、薬に期待されることは、発達障害そのものをなくすためのものではなく、発達障害の症状を和らげることになります。主な発達障害を例に、どういった症状に対して薬を服用していくのか見ていきましょう。◇自閉症スペクトラム自閉症スペクトラムを根本的に治療していく薬はありません。また、このあとで紹介するADHDの場合とも異なり、現在、自閉症スペクトラムの特徴である「社会性・対人関係の障害」 「コミュニケーションや言葉の発達の遅れ」「行動と興味の偏り」といった中核症状を直接軽くするような目的で薬が使われることはあまりありません。しかし、自閉症スペクトラムに伴う以下のような関連症状に対しては、薬の効果が期待されています。・かんしゃく・こだわり・不注意・多動性/衝動性・チック・抑うつ気分・睡眠障害など参考書籍:『精神科治療学Vol.30増刊号』(星和書店・2015)◇ADHDADHDでは、不注意・衝動性・多動性といったADHDに特徴的な症状そのものを緩和させることが期待されています。しかし、薬物療法でADHDを根本的に治療できるわけではなく、薬を服用しながら環境調整やソーシャルスキルトレーニングなどの療育を行っていくことで、困りごとを減らしていくことになります。ADHDにおける薬物療法は、「ADHDをなくす」ためではなく、「社会生活や学業での困りごとを解消する」ための手助けをしてくれるものだと考えるといいのかもしれません。発達障害のある人に処方されるお薬の種類出典 : 発達障害の症状に対して効果があるかもしれないと考えられている薬は多くあります。日本では未認可であっても、海外では認可されている薬や、ADHDで用いられる薬が他の精神疾患のある人に対して効果が見られるようなケースがあります。また日々、発達障害の薬は研究が行われており、オキシトシンなどさまざまな物質が薬として利用できないか調べられています。数多くの薬がありますが、人によって合う薬と合わない薬もあり、副作用などもあります。現在のところ、すべての人に必ず効果があるような薬はありません。そのため、薬物療法を進めるときは医師の判断のもと、その人の症状や状態を慎重に見ながら行うことになります。ここでは、自閉症スペクトラムやADHDの治療において認可されており、比較的用いられることの多い薬についてまとめました。◇自閉症スペクトラム小児の自閉症スペクトラムの易刺激性に対しては、リスパダール(リスペリドン)、エビリファイ(アリピプラゾール)といった薬が認可されています。易刺激性とは、自傷行為やかんしゃく、攻撃的になりやすいなどの性質のことです。これらの薬は、脳内の伝達物質のバランスを整える作用があります。◇ADHDADHDに対しては、中枢神経刺激薬であるコンサータ、非中枢神経刺激薬であるストラテラ、インチュニブが認可されています。それぞれの薬の詳細については関連記事を参照ください。参考:リスパダール錠|独立行政法人医薬品医療機器総合機構リスパダール患者向医薬品ガイド|特別行政法人医薬品医療機器総合機構参考:エビリファイ錠|独立行政法人医薬品医療機器総合機構エビリファイ患者向医薬品ガイド|特別行政法人医薬品医療機器総合機構また、コンサータと同じく中枢神経刺激薬であるリタリンは、昔は認可外ではありましたが、ADHDに処方される場合もありました。しかし、今ではADHDに処方されません。リタリンとコンサータの違いについては、以下の関連記事内で詳しくまとめてあります。発達障害のある人がお薬を服用するときの注意点は?出典 : 薬を服用するときには、「副作用があるのではないか」や「本当に効果があるのか」など多くの不安がつきまといます。そのような不安を解消するためにも、精神薬を服用する時には、医師と相談したり協力したりすることが必要不可欠です。薬の服用に関しては、具体的に以下のことに気をつけるといいでしょう。発達障害に処方される薬の多くは、対症療法を目的としたものです。そのため、服用する薬が具体的にどんな行動・症状を抑えるための薬なのかを知っておくことが大切です。主治医や薬剤師の方に薬について説明をしてもらったり、不明なことや不安なことは相談するとよいでしょう。また、副作用と、副作用が起きたときの対処法も事前に理解しておくとよいでしょう。発達障害に処方される薬の副作用として生じる症状のうち、早急に対処しなければいけないものはそれほど多くはありません。そのため、心配しすぎる必要はありませんが、急に発疹がでたり、呼吸が乱れたりしたときにどのような行動をとればいいのかは理解しておきましょう。薬の使い方を誤ると、重大な副作用が生じる可能性もあります。基本的に、医師の指示にしたがって服用するようにしましょう。症状が軽くなったからといって、個人の判断で勝手に量を減らしたり服用を中止したり、逆に薬が思った通りに効かなかったからといって、勝手に量を増やしたりしてはいけません。しかし副作用がひどい場合には、いったん服用を中止して医師に相談するようにしてください。精神薬は、効果に個人差があることも多く、最適な量についてもバラバラのため、様子を見ながらその都度修正していく必要があります。副作用が見られる場合もあります。どんな些細なことであっても、なにか気になることがあれば医師に報告し相談するようにしましょう。副作用として、次のような症状が見られることが多いため、このような症状に気を配っておくとよいかもしれません。・食欲不振/食欲減退・軽度な不眠症・体重減少・頭痛・腹痛など参考書籍:太田昌孝 永井洋子 武藤直子/著者『自閉症治療の到達点第2版』(日本文化科学社・2015)また、薬を服用するときに気になることに、薬をいつやめるべきかということがあります。児童精神科医の吉川徹先生は薬のやめどきについて発達ナビのコラムで以下のように述べています。常にやめることを考えながらお薬を使う、というのがおそらく正解であると思います。減薬や中止のチャンスを常にうかがっていないと漫然とお薬を使うことになってしまいます。・標的となっていた症状が改善してきたとき・環境との不適合が小さくなってきたと感じられるとき・他の支援がうまく回り始めたときなどが、お薬を減らす・やめるチャンスです。薬のやめどきについても、医師と相談しながら決めていくようにしましょう。上記や下記のコラムでは、薬のやめどき以外にも、発達障害と薬について詳しく紹介しているので参考にしてみてください。薬物療法と併せて療育的支援を行うことが大切出典 : 発達障害の症状は薬物療法によって軽減することがありますが、これは決して薬任せにすればいいというわけではありません。発達障害の治療においては、薬物療法のみを行うことはなく、薬物療法で症状が落ち着いている間に並行して教育的・療育的なアプローチをすることが重要です。例えば、ADHDの子どもに対して行われる療育には、ソーシャルスキルトレーニングやペアレントトレーニングなどがあります。ソーシャルスキルトレーニングは様々な特性をもつ本人が社会や生活での適切な行動をうまくできるようにトレーニングするもので、ペアレントトレーニングは保護者の方々が子どもとのより良いかかわり方を学びながら、日常の子育ての困りごとを解消し、楽しく子育てができるよう支援する保護者向けのプログラムです。また、自閉症スペクトラムのある人に対してはTEACCHと呼ばれるアメリカ発祥の当事者とその家族を対象とした生涯支援プログラムなどがあります。ここに挙げた以外にも、本人がより生活しやすいような環境を整備したり、本人にあったやり方を模索していったりすることも大切です。療育的支援の詳しい内容については、それぞれまとめてありますのでそちらを参照ください。医療費の助成について出典 : 発達障害の日々の困りごとを解消する手助けをしてくれる薬ですが、実際に服用するとなるとお金がかかることになります。薬の服用頻度や、薬の種類によって金額は異なるため、薬を服用するにあたって、一概にいくらかかるとは言うことができませんが、家計への負担を少しでも軽くするために、薬にかかる費用も含めた医療費を少しでも減らす方法についてまとめました。日本全国どこにいても、受けられる支援に自立支援医療があります。発達障害や精神疾患が原因で、精神科に通院する時にかかる費用の一部を国が負担する制度です。調剤、往診、デイケア、訪問看護が対象となっており、自己負担額が1割になります。しかし世帯の所得などに応じて、窓口負担額の上限金額が定められています。こちらの支援を受けるためには、区市町村の窓口から申請する必要があります。実際に申請するときの流れなどについては、こちらを参考にしてみてください。各地方団体では、それぞれが独自の支援を行っていることがあります。例えば、乳幼児にかかる医療費への助成であったり、自立支援医療での自己負担額をさらに軽減したりするような制度があります。これらの支援は、各地方自治体で受けられるサービスが異なります。また、申請方法についても異なるため、お住いの地方自治体のホームページを見たり、役所に足を運んだりしてみてください。また、医療費以外にも受けられる支援があります。受けられる支援の内容や申請方法に関する詳細はこちらにまとめられています。まとめ出典 : ここまで、発達障害のある人に処方されるお薬にまつわることをまとめてきました。発達障害の薬に限らず、すべての薬は、正しく利用できれば大きな味方になりますが、使い方を誤ると思わぬ副作用をもたらします。発達障害や精神疾患の薬は、風邪薬などに比べると、副作用のでる確率が高かったりと繊細で扱いにくい一面があります。また、効果が現れるかどうかも人によって差があります。そのため、普段以上に使い方を間違えないように注意したり「こんな些細なことを相談してもいいのかな」と思うようなことを含めて、すべて医師に相談するようにしましょう。薬に頼りっきりになることなく、薬で症状が落ち着いている間に療育を行ったり、少しでも本人が生活しやすいような環境を整えたりすることも大切です。
2017年10月20日災害時に活用された事例などから、その必要性を重要視されているのがお薬手帳。1年半ほど前から制度が変わり、お薬手帳を持参していないと支払い金額が値上がりすることなどから、最近では持参派も増えているようです。そこで、パパママ世代にお薬手帳の活用方法について調査してみました。Q.お薬手帳、毎回持参してる?1.毎回持参している 61.5%2.時々持参している 20.8%3.持参していない 17.7%毎回持参しているという人が61.5%ともっとも多い結果になりました。時々持参している人と、持参していない人はほぼ同じくらいの割合。これから寒い時期になると、風邪などで子どもも薬を飲むことが増えますので、みんなの意見も聞いてみましょう。■病院に行くときには必ず持って行きます薬の飲みあわせだけでなく、色々聞かれる手間も省けたりもするので持参するという人が多数派。忘れないコツは、診察券といっしょに保管しておくことのようです。「母子手帳や診察券といっしょにひとまとめにして病院に持っていくので、忘れることはありません。薬の飲み合わせなど、確認するときに医師に見せるので毎回持ち歩きます」(福島県 30代女性)「必ず持って行きます。いちいち聞かれるより、薬剤師さんにお薬手帳を見てもらった方が確実だし、お互いに手間が省けると思う」(新潟県 30代女性)「子どものは必ず持って行きます。普段かかりつけの病院は、今までの飲み薬や塗り薬はカルテに残っているので、先生も分かっているけど、かかりつけではないところには、必ず持って行って見てもらってます」(広島県 40代女性)■アレルギーや持病がある人にはマストアイテムアレルギーや喘息など、持病でいつも飲んでいる薬がある人にとってはお薬手帳はマストアイテム。また、新しい病院へ行くときや引っ越ししたばかりのときにも大活躍してくれます。「アレルギーとかもあるので、飲んで大丈夫なのかどうか心配になるので。引っ越してから病院も変わったのでなおさら必需品になっています」(神奈川県 30代女性)「子どもが喘息を持っているので、必ず持っているようにしています」(愛媛県 30代女性)「薬局で出すのはもちろんですが、治りにくい症状でセカンドオピニオン的に病院を変えたときなどに医師に見せると、初めから違う薬を試してくれたりするので話が早いですよ」(千葉県 40代女性)■病院に行くときだけでなく常に持ち歩く人も妊婦さんがマタニティマークをしているのと同じように、特殊な病気を持つ人の場合、自分の意識がないときにはお薬手帳が病歴を証明する役割を果たしてくれます。「難病持ちということもあり、、毎日バッグに入れて持ち歩いています。交通事故やいざってときなどに使用していい薬と、使用してはいけない薬の区別や対処が早急な気がします」(千葉県 40代女性)Q.お薬手帳、毎回持参してる?アンケート回答数:10278件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年10月13日