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「JFAグラスルーツ宣言」に賛同するチームを認定し、つながりを作ることで、グラスルーツの環境改善を目指すJFAグラスルーツ推進・賛同パートナー制度。引退なし、補欠ゼロ、障がい者サッカー、女子サッカー、施設の確保、社会課題への取り組み、という6つのテーマに、それぞれ賛同するチームが認可を受けています。今回グラスルーツ推進グループの松田薫二さんが訪れたのは、埼玉県桶川市にある桶川クイーンズ少女サッカークラブ。代表の築根英樹(つくねひでき)さんが、娘さんが中学に進学した時に女子サッカーチームがなかったことをきっかけに、裸一貫で立ち上げたチームです。その苦労や信念を聞きました。(構成・文:中村僚)自前の練習グランドの前で記念撮影(写真提供:桶川クイーンズ少女サッカークラブ)<グラスルーツ推進6つのテーマ>■パートナー認定がチームの誇りになった松田:JFAグラスルーツ推進・賛同パートナー制度に応募した動機を教えてください。築根:きっかけは、自分のチームにアピールになればいいと思いました。チームのカラーをどこで出せばいいのか悩んでいた時期があり、例えば大会で結果を出すチームは、それ自体はチームカラーになると思いますが、私はチームに強さを求めていませんでした。地域への貢献や、選手が楽しむことができる環境があることの方が大事だと思っていたのです。そんな矢先にJFAのHPを見て、「こんな素晴らしい活動があるのか」と思って、ダメ元で応募してみました。なぜダメ元だったかというと、企業でもなければスポンサーがついているわけでもなく、同好会に近い状態だったからです。それでも「やってみなければわからない」と思って応募したところ、認定の連絡をいただきました。JFAから承認をもらっていることは本当に大事で、選手の保護者にも説得力を持たせることができますし、何よりチームの誇りになります。認定証は練習グラウンドの倉庫に貼り付けてあります。松田:「誰もがいつでもどこでも楽しめるサッカーの環境を作っていきます」というグラスルーツ宣言のもとに始めた認定制度ですが、スポンサーの有無や企業かどうかは重要視しておらず、その宣言のような活動をされているチームに認定許可証を発行しています。築根:このチームが認定をもらえたことは、まわりのチームにもいい影響があると思っています。そんなに人数がいるわけでもないですし、強いわけでもありませんが、そんなチームでも活動している意味があると示すことができれば良いな、と。松田:まさにそういうことが起きれば良いと思っていました。ひとつのチームだけの活動では、他の地域やチームの活動があまり見えてきません。いろいろなチームやクラブが交流できる場になれると良いと考えています。築根:このクラブのスタートは私と娘の2人だけでした。もちろんそれを威張りたいわけではないのですが、私が苦労した経験は他の方に伝えることで活きることがあると思います。僕と同じように裸一貫でクラブを作り上げてきた人にグラスルーツ推進・賛同パートナーのことを伝えると、「僕もやってみたい」という人は多いです。■「私はサッカーをしに来てるのに」子どもたちの声で我に返ったことも練習風景(写真提供:桶川クイーンズ少女サッカークラブ)松田:娘さんと2人でクラブを始めたということですが、そこからどのようにクラブを大きくしていったのでしょうか。築根:最初は娘の同級生を誘いました。ただみなさん他の習い事をしていて、サッカーの練習があっても送迎ができない、あるいは他の習い事とスケジュールの調整ができない、ということでなかなか集まりませんでした。それでも他の習い事と被らないように練習の日程を調整して、最初のうちは月謝もとらず、まずはとにかく人に来てもらうところから始めました。それと同時に、グラウンド作りもしていました。2013年の4月から作り始めて、完成したのが7月頭です。そして7月20日に活動をスタートさせました。最初は10人くらい集まりましたが、翌週は5人、その翌週は3人と、徐々に減っていきました。厳しかったですね。そんな状況でしたけど、始めてしまった以上は途中で投げ出すわけにもいかないので、地道に活動を続けていました。私は常々娘に「やる前から諦めるな」と言っています。その姿勢はまず自分が示さないといけない。あの時に諦めずに地道に活動を続けることで、娘にそれを見せたかったんです。ただやはり現実は厳しくて、とてもサッカーができる人数は集まらず、フットサルの大会に出ようかと考えたこともありました。それを子どもたちに言ったら、「私はサッカーがやりたくて練習に来ているのになんでフットサルなの?」と言われたんです。私はハッとして、「まだやれることをやりきっていない」と思い知らされました。そこからHPを作ったり、チラシ3000枚を配ったりして、なんとかサッカーができる環境を整えようと動きました。当時の経験は今でも子どもたちに話します。そうやって動いていれば、自然とその姿を見てる人が手伝ってくれるんですよね。当時の子どもたちの親で一緒に人集めに参加してくれた方もいますし、審判資格やコーチングライセンスをとってくれた方もいて、自分の子どもが卒業した後もクラブに関わり続けてくれる人もいます。私も自分がクラブの立ち上げ人になった以上は、娘が卒業した後も関わり続けたいと思っています。
2021年11月24日NPO法人光探索協会(大阪府大阪市、理事長:前田 佳伸)は、光探索システムを開発し、書き換え可能なQRコードを使用した再帰性反射Tシャツの普及を展開しています。この度、さらなる普及を目指し、企画・支援いただけるサポーターを募集しています。この再帰性反射Tシャツは、登録情報(写真やメッセージ)を自由に書き換えることが可能です。街の中においては、スマホでフラッシュ撮影してもらうことによって、自身の情報を他の方にアピールすることができます。さらに、登山情報をTシャツにメッセージとして書き込むことによって、山岳遭難時において捜索のための有効な情報となります。【光探索システムとは】再帰性反射材という入射した光を入射方向に高精度に再反射するマテリアルで印刷されたTシャツなどのグッズに、光を照射して山岳遭難者や迷子を探索するシステムです。一般的に再帰性反射材は高速道路の標識や夜間に目立つテープ状反射材としても使用されています。その再帰性反射材に特別な可変QRコードを付加することによって、個別識別を可能としています。この可変QRコードは登録情報(写真、メッセージや連絡先)を自由に書き換えすることができることから、メッセージとして記入された登山情報などは遭難時に大変有効な情報になります。さらに街の中では、可変QRコード再帰性反射グッズは自己の情報を個性的に発信することができ、アイデア次第で新規な応用が展開可能です。【NPO法人光探索協会】当協会は、再帰性反射QRコードを普及して、主に光探索システムによって山岳遭難救助を目指す社会貢献活動を行っています。この度、登録情報が書き換え可能な可変QRコードシステムを開発しました。本システムは山岳遭難者用以外に、認知症や徘徊老人に着用したり、犬や猫のペットの服に装着して迷子対策に応用することが考えられます。本NPO法人発行のQRコードを広く活用して、例えば緊急時に効果がある認知症の方の衣服、テントのフライシート、雨具やザックの雨蓋、ペットの服などにプリントするような製品を製造する賛助企業のご参加を歓迎いたします。さらに、このようなNPO活動に賛同いただいて、活動を企画・援助していただけるサポーターを広く募集しています(メールでご連絡ください)。URL: 【書き換えが可能なQRコード再帰性反射Tシャツについて】書き換えが可能なQRコード再帰性反射Tシャツ<特徴>1. 登録した情報(写真や連絡先、メッセージ)は何度でも書き換えが可能2. 自分のアピールや店の宣伝に活用可能3. 遭難時にはサーチライト搭載ドローンを用いた光探索システムによって捜索が可能書き換えが可能なQRコード再帰性反射TシャツにプリントされたQRコードは、遭難時にサーチライト搭載ドローンを用いた光探索システムで捜索が可能です。再帰性反射材は、入射した光を入射方向に高精度に反射します。その反射強度は周囲に比べて桁違いに強いので、高感度の望遠カメラと光強度分布をマッピングした光探索専用ソフトで探索することが可能です。サンプル動画 TシャツにはNPO法人発行のオリジナル番号が付与されているため、遭難時には上記光探索システムによって登録されているQRコードが認識できます。個別識別ができれば、ただ単に捨てられている再帰性反射材などによるゴミ信号と区別ができ、捜索活動がスムーズに行われます。また、本アイテムを内側に着用していれば、緊急時にはTシャツをアウターの上に羽織ったり、動画のように石などを包み込んで空の見えるところに設置しておけば、発見される確率が高まります。(電池など不要)例えば、登山した山小屋がWi-Fiやスマホの接続環境であれば、「明日は8時から某山に登頂します。」などメッセージを自由に書き込むことも可能です。この登山情報は、遭難時に大変有効な情報になります。【Tシャツイメージ】Tシャツイメージサイズ一覧価格 :3,000円(税込み)カラー:2カラー(カナリアイエロー、ガンメタル)サイズ:4サイズ(S、M、L、XL)素材 :ポリエステル 100% リバーシブルメッシュTシャツ着用イメージ<街の中では>スマホのフラッシュで撮影すると、登録情報(写真、メッセージや連絡先)は自由に書き換えすることができることから、自己の情報を個性的に発信する光輝くファッショナブルなアイテムとなります。いろいろな分野に可変QRコードを活用<販売先>LIGHT FORCE STORE NPO法人光探索協会商品ページ ■法人概要商号 : NPO法人光探索協会代表者 : 理事長 前田 佳伸所在地 : 〒556-0022 大阪府大阪市浪速区桜川1-2-4 ZEN203設立 : 2019年10月事業内容 : 光探索システムの開発および可変QRコード再帰性反射ウェア&グッツの普及URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年09月24日日本サッカー協会(JFA)グラスルーツ推進グループの松田薫二さんが、賛同パートナーを訪問し、現在の取り組みや今後の展望について話を聞くこの連載。今回は東京を拠点に、全国に活動を広げるストライカー育成プロジェクト『TRE2030』を主催する一般社団法人TREの代表、長谷川太郎さんです。長谷川さんは、かつてヴァンフォーレ甲府などで活躍し、2005年にはJ2日本人得点王を記録したストライカーでもあります。対談後編では、サッカーと学業の両立や引退した選手のセカンドキャリアなどについて、話は進んでいきます。(取材・文:鈴木智之)「朝TRE」が子どもたちにどんないい影響があるのか教えてもらいました(写真提供:一般社団法人TRE)<<前回:元J2得点王、長谷川太郎さんが提案する、現役とセカンドキャリアをつなぐ「1.5キャリア」とは<グラスルーツ推進6つのテーマ>■朝にサッカーすることで勉強との両立も可能に松田:長谷川さんが主催している『朝TRE』は、学校が始まる前の朝にトレーニングをする活動ですが、朝に練習するメリットはどんなことがありますか?長谷川:はい。早寝早起き、朝食をしっかりとることなど、いまの子どもたちに習慣にしてほしいことが、『朝TRE』を通じて身につくと思っています。松田:東京の子ども達の動向でよく聞くのが「中学受験のために小学4・5年生でサッカーを辞めて塾に行く」というケースです。でも朝にサッカーをすれば、放課後に塾に行く時間をとることもできるかもしれないですね。長谷川:大学サッカーは練習を朝だけにしているチームも多いですが、それは授業と両立するためだと聞いています。また、朝に活動することは、指導者にもメリットがあります。サッカー指導者は、家族の時間が持てないことも多いです。平日は夜遅くまでトレーニングをして、週末は遠征で遠くに行ってしまう。家族揃って、夜に食事をする時間を作ることも必要だと思います。松田:ストライカー育成だけでなく、社会課題の解決にも取り組んでおられるんですね。そのような視点を持っている人は貴重だと思います。SDGs(※国連が定める2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標)への取り組みのように、社会課題に取り組むことが人々からの信頼につながっていくと思います。商業ベースのサッカー教室だけでなく、社会課題を解決するために、サッカーを用いて行動を起こしているのは素晴らしいことだと思います。■大人が楽しんでいる姿を子どもたちに見せることが大事大人が楽しんでいる姿を見せることも大事だと話す長谷川太郎さん松田:他にはどのような活動をされていますか?長谷川:大人向けのサッカースクールを開催しています。その参加費の一部を、子ども達のための活動費にあてるなどしています。松田:大人になっても上手くなってサッカーをもっと楽しみたいですよね。大人がサッカーを楽しんでいる姿を子どもが見たりすることも大事なことじゃないかなと思います。「サッカーを続けていたら、大人になっても、こうやってサッカーを楽しめる」という気持ちになってくれたらいいなと思います。長谷川:そうですね。「将来、サッカーを楽しむために、もっと練習がんばろう」という気持ちにもなるかもしれません。子どもの頃に身につけた技術は大人になっても落ちませんから。松田:いろんなことにつながっていきますね。■サッカー引退後のキャリアに移行するためにも1.5キャリアは必要長谷川:僕が引退してからやってきたことの、点と点がつながっていけばいいなと思っています。引退直後の選手の手助けになる活動もそうですし、自分が通ってきた道を、少しでも整備することができればと思っています。松田:プロを引退して、セカンドキャリアとして、サッカー以外の職業に就いたとしても、最初から順応できる人は少ないのではないかと思います。長谷川さんが考えているような「1.5キャリア」の場は必要ですね。長谷川:たとえば引退してスクール活動をするにしても、グラウンドを貸してくれる学校や行政と話をするのも、最初はハードルが高いと思います。でも、そこを越えると協力者が出てきて広がっていきます。その部分のお手伝いといいますか、きっかけ作りができればと思っています。■スポーツと勉強の両立はできる松田:いまの子どもたちは遊び場が減り、さらにコロナ禍によって外での運動機会が減り、エネルギーを発散する場が少なくなっているのではないかと思います。保護者も子どもにスポーツや運動をさせたい気持ちはあるけど、勉強をする時間も必要だと考えると、そちらの方が優先されてしまう。そこに何か手を差し伸べられるといいですね。長谷川:スポーツと勉強の両立はできないと考える人が多いけど、やり方次第でできると思います。松田:勉強ばかりしていても能率は上がらないし、たまにはリフレッシュして体を動かすことも必要ですよね。長谷川:すべては時間の使い方次第で、やり方はいくらでもあると思います。ゆくゆくは『朝TRE』を47都道府県で、プロを引退した人達を賛同アスリートのような形にして広がってほしいと思っています。松田:セカンドキャリアに不安を抱えている選手が多い中で、長谷川さんの活動のように、サッカーを通じて、社会との接点を作るのはとても良い方法だと思います。長谷川:ぜひ、多くの方々に認知していただけたら嬉しいです。■長所をアピールし、実行に移す力はサッカーを通じて得られる日本サッカー協会の松田さんも、長谷川さんの取り組む「1.5キャリア」に賛同します松田:Jリーガーは、目標に向かって集中して取り組んできた人だと思うので、努力する力や集中して物事に向かっていく力を持っていると思います。長谷川さんのようにきっかけを与える人がいれば、次のステージでも輝くことができる力を持っているのではないでしょうか。長谷川:その力を、うまく社会とつなげることができればいいですよね。僕自身、まだまだ模索中の身ではありますが......。松田:そのきっかけを作る場という意味で、「1.5キャリア」という言葉はとても良いなと思います。階段の踊り場のような形で次のキャリアへの準備ができるのは良いですね。長谷川:僕が引退後に大事だと思ったのが、企画力や営業力、行動力です。つまり、自分で考えてアピールし、実行に移すことで、それらはサッカーを通じて得られるものでもあります。試合に出るためには、自分の長所をアピールして、周りに認められることが大切なわけです。■成功体験が自信につながり、次のステップのきっかけになる長谷川:引退試合もそうですが、なにかを自分たちで企画して、SNSなどを通じてPRするなど行動を起こして、イベントを実施することができると、成功体験になります。それが自信につながり、次のステップに踏み出すきっかけになると思っているんです。松田:まずは『朝TRE』をロールモデルに、引退者向けのワークショップをするのもいいかもしれませんね。自分の地元で、どんなことができるかを考えてみようというテーマもおもしろいと思います。自分を客観視して、自分の特徴を生かして、社会に価値を与える。その結果が、次のキャリアにつながっていくと思います。長谷川:いろいろ考えてやっていきたいです。松田:応援しています。ありがとうございました。長谷川:こちらこそ、ありがとうございました。
2021年06月01日日本サッカー協会(JFA)グラスルーツ推進グループの松田薫二さんが、賛同パートナーを訪問し、現在の取り組みや今後の展望について話を聞くこの連載。今回は東京を拠点に、全国に活動を広げるストライカー育成プロジェクト『TRE2030』を主催する一般社団法人TREの代表、長谷川太郎さんです。長谷川さんは、かつてヴァンフォーレ甲府などで活躍し、2005年にはJ2日本人得点王を記録したストライカーでもあります。引退後、日本代表の試合を見て「ストライカーを育成しないと」と決意した長谷川太郎さんですが、ストライカー育成だけでなく、「社会課題への取り組み」として「朝TRE」という活動をするなど、多様な活動を行われています。その現状についてうかがいました。(取材・文:鈴木智之)ストライカー育成プロジェクト(写真提供:一般社団法人TRE)<<前回:元Jリーガー、カレン・ロバートさんが野球人気の地、木更津にサッカークラブを作ったワケ<グラスルーツ推進6つのテーマ>■ストライカーを育成しないと、と思ったきっかけ松田:ストライカーの育成を手掛けていると聞きました。始めて何年ほどになるのでしょうか?長谷川:2021年で7年目になります。2015年1月のアジアカップ、日本対UAEを見て、「このままではまずい。ストライカーを育成しなければ」と思ったのがきっかけです。松田:日本がPK戦でUAEに負けた試合でしたね。長谷川:はい。その頃から始めたので、指導した選手がプロになったといった成果はまだありませんが、ストライカーコーチとして関わっているブリオベッカ浦安のシュート決定率が上がっているので、手応えは感じています。松田:シュート精度の意識を高めることは、ストライカーに限らず重要なことですよね。長谷川:そう思います。シュートミスもパスミスも同じミスなのに、日本の現状を見ると、たとえ子どもであっても、周りの選手やコーチ、ときには保護者まで、シュートを外すと過剰に反応されてしまいますよね。その結果、シュートを打つことに対して消極的になってしまう選手もいるので、海外のように積極的にシュートを打つ文化を作っていきたいと思っています。松田:ストライカー育成の『TRE2030』には、どのような意味があるのですか?長谷川:「2030年のW杯得点王をみんなで育てよう」という意味を込めて、2015年に立ち上げました。「みんなで」というのがポイントで、私だけの力ではなく、その選手に関わる各カテゴリーの指導者や保護者、サポーターなど、みんなの力で実現できたらと思っています。■早寝早起き朝ごはん&サッカー。「朝TRE」が地域の課題を解決する可能性松田:グラスルーツ賛同パートナー制度では「社会課題の解決」というテーマで『朝TRE(アサトレ)』を実施されていますが、どのような内容なのでしょうか?長谷川:『朝TRE』は、朝の空いている時間帯の施設を利用して、サッカースクールを実施する活動です。さらに「3つの朝のトレること」として、早起きするために睡眠をしっかりトレる、朝ごはんを食べて栄養をしっかりトレる。そしてサッカーを通じて親子のコミュニケーションがトレる。この3つの「トレる」を目指しています。朝TREの活動では親子サッカーなどを行っている(写真提供:一般社団法人TRE)松田:最近の子ども達は寝る時間が遅くなっているという話も聞くので、良い取り組みですね。長谷川:朝、余裕を持って起きて、しっかりと朝食をとることは、成長のためにとても大切なことだと思います。早く寝ると、眠くなる時間も早いので、夜の活動が減ります。中学生になったときに夜ふかしをしない、非行に走らなくなるといった側面も期待できます。僕が生まれ育った足立区の課題を、サッカーを通じて解決できるのではないかと考えた中、多くの方々のご理解・ご協力頂き、スタートすることができました。松田:朝に活動すると、その後の時間を有効に使うことができますよね。大学サッカーは、授業との兼ね合いで、朝の時間帯に練習するチームも増えてきていると聞いています。長谷川:指導者としても、朝に活動をすることで指導の機会も増えますし、日中はサッカー以外の仕事をすることもできます。夕方の指導だけでは生活が厳しくても、朝と夕方、あるいは朝は指導をして、日中は別の仕事をするパターンもできます。■サッカーしかしてこなかったから、引退して他の仕事で役に立てず自尊心が......松田:どうして、その考えに行き着いたのですか?長谷川:現役引退後に、様々なアルバイトをしたことが大きかったと思います。それまでサッカーしかしてこなかったので、仕事もできず、人の役に立てていないことを痛感して、自尊心が失われていきました。そんな日々の中で、「人の役に立ちたい」という気持ちが沸き上がってきたんです。様々な職種を経験する中で、「やっぱり、自分が人の役に立てることはサッカーだ」と思ったので、サッカーを通じて何かできるのではないかと考えたのがきっかけです。松田:サッカー選手時代は、プレーすることで自然と周りを元気づけたり、勇気を与えることができたりしていたわけですよね。でもサッカーがなくなって、「自分に価値がないのではないか」と思ったのですね。長谷川:現役を引退した選手は、みんなこの気持ちを味わっているんだと思ったときに、通常のコーチ業だけで食べていけなくても、『朝TRE』のような形でサッカーを教えることで自分も救われて、子どもたちに夢を与えられる。自己肯定感につながると思ったんです。松田:自分たちの好きなサッカーを通じて、何らかの価値を社会に還元することで、新たな繋がりが生まれ、その結果、地域の支援を受けられることもあると思います。なによりも、自己肯定感が高まることで、新たなことにチャレンジする気持ちも湧いてきますよね。長谷川:その視点はすごく大切だと思っています。『朝TRE』が地域に認められるまでに5年かかりました。でも諦めなかったのは、引退してサッカーから離れた1年間があったからだと思います。サッカーを通じて、人に必要とされることのありがたみを感じていたからです。■現役とセカンドキャリアの間の「1.5キャリア」松田:長谷川さんは様々なチャレンジをされていますが、ストライカー育成や『朝TRE』以外に力を入れていることはありますか?長谷川:引退した選手が、現役に区切りをつけるための活動ができればと思っています。幸運なことに、僕は引退試合をしていただけましたが、ほとんどの選手にそのチャンスはなく、契約満了で引退となると、サポーターにあいさつを直接する場面もありません。結果として気持ちの半分、片足がサッカーに残っている場合があります。それに、引退試合をすることで、昔スタジアムで応援してくれていた人たちが戻ってきてくれるんですよね。松田:なるほど。長谷川:引退試合が「またスタジアムに試合を観に行こう」というきっかけになってくれます。それはチームやスポンサーにも良い影響があると思うので「サポーツマン」(※スポーツマンとサポートの造語)という名前で、レジェンドマッチをやれたらと思っています。その試合に出た選手に、『朝TRE』のコーチとして来てもらうのもいいですし。松田:素晴らしい取り組みですね。長谷川:『朝TRE』やサポーツマン活動を、現役とセカンドキャリアの間の「1.5キャリア」として確立できたらと思っています。松田:現役を引退して、一歩踏み出すためのお手伝いですよね。サッカーを通じてそれができると社会へのハードルは下がりますし、社会とつながっている感覚も得られと思います。将来的には、引退した選手が『朝TRE』のようなものを、自分の地元でやってくれるようになるといいですよね。長谷川:そうなんです。夕方のサッカースクールは競合がたくさんありますが、朝に活動しているところはほとんどないので、スタートとしてはやりやすいと思います。午前中から、サッカー以外の仕事もできるので、良いことずくめだと思います。
2021年05月14日毎日のようにエンタメニュースを賑わせている「NiziU」を生んだ「Nizi Project」をはじめ、グローバルグループを育成、誕生させる大型プロジェクトが相次いでいる。アーティストのみならず、舞台・映画の主役の座を勝ち取るための若手俳優育成オーディションバトル「主役の椅子はオレの椅子」もスタート、出演者19人から次々に脱落者が決定しており、回を追うごとに注目度が上昇中。最初は何となくからでも、見始めてみると彼らの思わぬ魅力にハッとしたり、その成長ぶりに胸がアツくなったりと、いつの間にか夢中になってしまうのがオーディション番組。配信で気軽に観られるものから、いまこそ観たい必見作をピックアップ!ABEMA:「主役の椅子はオレの椅子」19人の若手俳優が人生をかけて挑むミュージカル「テニスの王子様」「刀剣乱舞」など2.5次元ミュージカルを数多く手掛ける「ネルケプランニング」と、数々の人気オリジナルコンテンツを持つ「ABEMA」がタッグ。若手俳優たちがサバイバル共同生活をしながら、「劇団鹿殺し」の演出家・丸尾丸一郎によるオリジナル舞台、そして『望み』「TRICK」シリーズなどの堤幸彦が監督する映画の“主役” を勝ち取るために、人生をかけてオーディションに挑む。舞台への出演権が与えられるのは、主役含め10人のみ。脱落してしまった者は「出演はせず舞台の裏方に回る」or「完全に番組を降りる」の二択から選ぶ、という残酷とも呼べるルールがある。共同生活で友情を育みながらも「体力審査」や「歌唱審査」などの結果により、毎回1人が脱落していくという“リアル”…。それにも関わらず、限界まで耐え続けた仲間に肩を貸す姿やお互いを励まし合う姿は思わず応援したくなり、見ている側もいつの間にか勇気づけられている。なお、番組放送終了まで期間限定で参加者たちによるブログも公開中で、彼らの人間味にさらに触れることができる。ABEMA:BTSの後輩・次世代グローバルK-POPアーティスト誕生「I-LAND」毎回ワールドトレンド入りし、世界中の注目を集めながら9月18日にデビューメンバー7人が決定した「I-LAND」。「BTS」らが所属するBig Hitと「Produce」シリーズのCJ ENMによるサバイバルオーディションは、日本を含む各国から集まった23人が「トレーニング」「生活」「ステージ」を可能にするハイテクシステムの巨大建築物の中で切磋琢磨し、数々の名ドラマを生み出した。独立した場所でのサバイバルオーディションは自主性や練習態度なども重んじられ、共同生活やトレーニングの様子が公開されることで1人1人への愛着がより増すことに。現在デビューが決まった7人は「ENHYPEN」(エンハイフン)として活動を開始、2020年内のデビューが予定されているが、その誕生プロレスは涙あり、笑いあり、感動あり。デビューが叶わなかった練習生でも、ファン有志によりN.Y.タイムズスクエアに誕生日記念広告が出されるなど、日韓を超えて世界のファンを獲得している。Hulu:「NiziU」プレデビューでも新記録続々!社会現象化した「Nizi Project」2020年を代表するトレンド「Nizi Project」は日本のソニーミュージックと韓国のJYP Entertainmentの合同オーディションプロジェクト。応募者1万人による地域予選から東京合宿(Part1)、韓国合宿(Part2)を経て選び抜かれた9人で構成されたグローバル・ガールズグループ「NiziU」誕生までを追うことができる。夢に向かう10代の少女たちのひたむきな姿や、互いに励まし合い、それぞれに足りないところを補い合いながら成長し、輝きを増していく姿は多くの人の心をとらえた。また、「Nizi Project」の仕掛け人にして、自身もアーティストであるJ.Y.Parkの審査コメントやJYPが目指す「真実」「誠実」「謙虚」の理念にも共感し、背中を押される人が続出。その人材育成術も注目されている。「NiziU」のプレデビュー曲「Make you happy」はMVがYouTube再生回数1.4億回を突破、ストリーミング1億回再生など数々の記録を更新。12月2日に正式デビューする。Netflix:自分を愛することを伝える「ル・ポールのドラァグ・レース」Netflixからは“TV界のアカデミー賞”エミー賞を受賞した、人気リアリティーショーシリーズ「ル・ポールのドラァグ・レース」をオススメ。米ドラァグ・クイーン界の大御所ル・ポールが主催する勝ち抜きコンテストで、「アメリカズ・ネクスト・ドラァグ・スーパースター」を目指して我こそはという参加者が集結。これまで12シーズンが製作されている。参加者たちがテーマごとの衣装に身を包み、ランウェイショーのためにフルメイクを完成させながら、ドラァグを始めた理由や家族との関係、差別の体験、トラウマなどを包み隠さず語る姿は胸を打ち、「カリスマ、個性、度胸、才能」を審査するステージは高揚感でいっぱいに。「まずは自分自身を愛すること」というル・ポールの力強いメッセージも含めて、明日への活力をもらえるはず。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2020年10月16日日本映画の商業監督育成プロジェクト「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2019」の製作実地研修により完成した短編映画3作品の上映が東京でスタートし、21日に監督たちによる舞台あいさつが行われた。本プロジェクトは、選抜された若手監督がプロのスタッフの指導を受けながらオリジナル脚本の開発を行い、35ミリフィルムで新作短編を制作。現在、多くの映画がデジタルで撮影される中、本ワークショップはフィルムでの撮影を通じて、現場での演出やスタッフとのやりとり、仕上げ作業のノウハウを丸ごと学ぶことができる貴重な企画といえる。2019年度は自主映画で注目を集める川崎僚監督の『あなたみたいに、なりたくない。』、広告映像やPVなどを手掛ける島田欣征監督の『Le Cerveau – セルヴォ -』、『あみこ』が第68回ベルリン映画祭に招待された山中瑶子監督の『魚座どうし』が上映された。舞台あいさつには3監督が登壇し、『あなたにみたい…』を手がけた川崎監督は「伊丹十三監督作品が大好きで、こんな世界があるんだということを映画で見せてくれるところがすごいと思います。この作品も“婚活”ってこういうものなんだと、情報映画としても、みなさんに伝えられればと思って作りました」と語り、『Le Cerveau…』の島田監督は「デヴィッド・リンチやクリストファー・ノーラン監督が好きで、今回手がけた作品もSFでサスペンスフルなものを作ろうと思いました。エンドロールであれってこういうことだよねと見終わった後に振り返って考えるような作品にしたかった」とコメント。『魚座どうし』の山中監督は「子供の映画を撮りたくて、キアロスタミ監督やショーン・ベイカー監督の作品を参考にしました。自分の人生が狂ったなと思ったのが小学校4年生の時で、そのころ何があったのかを書き出して、脚本にも反映しました」と振り返った。舞台あいさつは観客との質疑応答が行われるなど盛況。角川シネマ有楽町では27日(金)まで上映が続いており、連日、ゲストと監督のトークイベントも開催される。また、3月6日(金)から名古屋のミッドランドスクエア シネマで、3月13日(金)から大阪のシネ・リーブル梅田で上映される。ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2019『あなたみたいに、なりたくない。』『Le Cerveau – セルヴォ -』『魚座どうし』27日(木)まで角川シネマ有楽町で開催中
2020年02月22日育児も仕事も楽しむママを紹介するシリーズ。今回は、2016年にニューヨークで人材育成会社『New York Career Academy』を起業し、留学支援、キャリア支援、国際研修支援、講演活動などを展開しているグローバルキャリアカウンセラーの大澤直美さんを取材。群馬県で生まれ、海外とは無縁の家庭に育ったにもかかわらず、独学で高い英語力(TOEIC満点)を身につけた努力家でもあります。直美さんにキャリア、子育ての信条、仕事との両立などについて話を聞きました。長女5歳、長男3歳のときに「今しかない」と会社を設立小学生の時に、原爆の写真集を目にしたり、戦争の話を聞いたりしたことがきっかけで、「社会をよくしたいと思った」という直美さん。高校卒業後は、国際平和のために国連で働くことを目標に、ニューヨークの大学に進学し、国連やNGO、NPOでインターンを経験。国連本部での内定もいただいたそうですが、「働き方が自分に合わないかもしれない」と感じ、コンサルティング会社に就職しました。日本企業や教育機関のアメリカ進出を手伝うプロジェクトに携わった縁で、その後、マイナビUSAの現地責任者に就任。グローバルキャリアカウンセラーとして全米150以上の大学をまわり、日本の就活の現状について講演をするなど活躍し、やりがいを感じていたそうです。2011年に長女を、2013年に長男を出産したのちも、子育てへの理解を示してもらえる恵まれた環境だったそうですが、組織の中でできることに限界を感じた直美さん。「キャリア支援の幅を広げ、母親業もより充実させるために、もっと自由になりたい」という気持ちが高まり、2016年に『New York Career Academy(NYCA)』を起業。その時、直美さんは32歳、子どもは5歳と3歳。「今アクセルを踏まないと、独立の機会を逃すかも」と思ったとか。そのうえ、独立1年目からさっそく小学校の役員を引き受けてしまい、ビジネスが軌道にのるまでは、睡眠時間を削る生活だったそう。それでも独立したからこその自由を感じられたそうです。子育て優先。でも、子育てを言い訳にはしない「子育ても仕事もとても好きなのですが、いま優先するのは子育て」と直美さん。「とはいえ、ビジネスに『子どもがいるから』という言い訳は通用しませんから、クライアントさんに迷惑をかけないように仕事量を調整したり、体調管理にも気を配っています」。直美さんは子どもの頃から、時間の使い方を工夫してきたそうで、高校生の時は、通学時間に英語を独学。進学したニューヨークの大学では、英語教授の推薦をうけ、アメリカの学生に英語ライティングの指導をしていたという驚きのエピソードも!「確かに、ムダな時間はあまり過ごしていないと思います。隙間時間には体幹トレーニングをしたり、SNSもタイミングを決めて活用するようにしています。リラックスする時は思い切りリラックス!それぞれの時間を全身で享受し、すベての時間に意味をもたせるようにしています」とのこと。参考にしたいですね!自分の人生をしっかりと歩める子にそんな直美さんはどんな子育てをしているのでしょうか。驚いたのが、お子さん達の習い事の多さ。「子どもたちが『やりたい』と思うことを大前提に、自分のコアになるものを極めつつ、興味があることはなるべく体験させたい」とのことで、長女はバレエを中心にピアノや水泳、書道、ガールスカウトなど、長男はテコンドーをコアに、バレエ、水泳など、アメリカ人のご主人と手分けして、送り迎えに励んでいるそうです。「その年齢でしか吸収できないことがあるので、習い事はたとえ借金をしてでもさせる価値があると思っています」と直美さん。また、直美さんご自身が、幼少期に母親と図書館に通っていたことから、同じように「世界観を広げてほしい」と、寝る前の読み聞かせは欠かさないそうです。バイリンガル育児を実践しているため、直美さんは日本語の本を担当、ご主人が英語の本を担当。本は、「愛や道徳、正義など人として大事にしてほしいことをメッセージとして伝えてくれるものを中心に選んでいる」とのこと。「子ども達の心の健康がとても大事だと思っているので、出張前は直筆の手紙を渡し、出張中は、毎日1分であっても、ビデオ通話で顔を見るようにしています。子どもには、愛されていることをなによりも実感してもらいたいです」。母としての愛があふれる直美さん。子どもには、どんな人に成長してほしいのでしょうか。「人は幸せになるために生まれてきたと思っています。私が考える幸せとは、お金や名声、人との比較ではなく自己実現。生きたい人生を生きられるよう、コミュニケーション力や情報収集力を養い、本当の意味で幸せな人生を送ってほしい」。いずれは2拠点生活で、故郷への恩返しがしたい夏休みには、子ども達を連れて実家のある群馬県に戻り、地元の保育園や小学校に通わせている直美さん。故郷・群馬への愛も深く、『ニューヨーク群馬県人会』の代表を務めるなど、故郷の活性化活動にも積極的です。「私を育ててくれたのは両親、学校の先生たち、そして群馬県の人々と自然です。子育てが一段落したら、2拠点生活にシフトし、もっともっと故郷への還元活動がしたい」と語ってくれました。最後に、日本のママにメッセージをもらいました。「日本のママは特に、自己犠牲というか、ひとりで抱えて頑張っている人も多いかもしれません。ぜひ、もっと”マイタイム(自分時間)”をもってみてはいかがでしょうか。マイタイムをもつための調整だけでも大変ですが、ママがリフレッシュできると、家庭や仕事にもよい影響が期待できて、全体的に上手くいくことが多いように思います。また、世間体や固定概念から抜け出せず、自分が本当に求めていないことにエネルギーを使ってしまっているママも多いようです。しっかり自分と向き合い、自分が本当は何をしたいのか、どんな子育てをしたいのか、見極めながらママとしての人生を謳歌していきましょう!」。New York Career Academy, Inc. ホームページ<文・写真:フリーランス記者鯰美紀>
2019年04月05日美容を楽しむための3つのポイント2018年7月22日、肌育成スペシャリストの川上愛子は、「母が美容を楽しむということ & 3つのポイント」というタイトルで、自身のオフィシャルブログを更新。子育てや家事などで忙しいママが、美容を楽しむためのポイントを明かした。1つ目のポイントは、美容を習慣化すること。歯磨きや顔を洗うのと同じように習慣化することを推奨している。2歳児のママでもある川上は、子どもと一緒にお風呂の中でフェイスマッサージをしたり、子どもをお腹に乗せた状態で、遊びながら腹筋やヨガのポーズなどを行ったりしているという。2つ目は、判断する知識をもって、コストパフォーマンスの高い化粧品を選ぶこと。子どもがいると、美容代よりも教育費を優先しがち。だからこそ、知識をもって選び、化粧品を無駄に買わなくて済むようにしたい。3つ目は、食事アプリをフル活用すること。アプリを活用することで、「最近たんぱく質が不足している」、「脂肪分を摂りすぎている」などの問題点が見えてくるという。家族の健康のためにつくっている食事が、結果として、自分の美容と健康にもつながるとしている。肌育成スペシャリスト 川上愛子川上愛子は、一般社団法人 爪肌美容検定協会の代表理事を務め、肌育成スペシャリストとして活躍。2児の母親であり、母親歴は20年を超える。コスメ薬事法管理者、日本スキンケア協会認定講師、スキンケアカウンセラーなど、美容に関する多くの資格を保有する。(画像は肌育成スペシャリスト 川上愛子「素肌力向上委員会」より)【参考】※肌育成スペシャリスト 川上愛子「素肌力向上委員会」※一般社団法人 日本爪肌美容検定協会
2018年07月27日新発想!微生物を育てて保湿株式会社FILTOM(フィルトム)は、唇に住む「プロピオン酸菌」に着目して開発した『微生物育成リップ』の発売を開始した。プロピオン酸菌は皮脂を分解し、保湿成分であるグリセリンと有機酸を作り出す。微生物を育てることで唇に潤いを与えるという、新発想のリップとなっている。常在菌で唇を健康にグリセリンや有機酸を作り出すプロピオン酸菌は、唇に住む常在菌。この菌のおかけで、唇は健康な状態を保つことができるが、常在菌は乾燥や疲労によってバランスを崩してしまうことがある。ヘルペスやカンジダ菌の繁殖による、口唇ヘルペスや口角炎の原因は、こうした常在菌バランスの乱れにあるため、プロピオン酸菌にとっての栄養成分を含んだ『微生物育成リップ』でバランスを整え、唇の潤いを守るという発想だ。開発背景について『微生物育成リップ』の開発には、クリエイター・コヤナギユウ氏が関わっている。取材により世界中を飛び回るコヤナギ氏は、常に唇の乾燥にさらされていた。FILTOMが行ったコヤナギ氏へのインタビューの中で唇の乾燥が話題になったことをきっかけに開発が進み、試作品は宮古島やチェコ共和国、アイスランドなどで効果を確認。その結果、過酷な環境下でも微生物を育て、唇に潤いを与えてくれる『微生物育成リップ』の商品化に成功したのだ。唇を乾燥から守るために常在菌を育てるという、全く新しい発想の元に開発されたリップを、この冬、ぜひ試してみてはいかがだろうか。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社FILTOMのプレスリリース
2017年12月19日外壁塗料の中でも最高クラスのフッ素塗料は、その抜群の耐候性から航空宇宙機器や、大型建築物に用いられている他、一般家庭でも普及してきています。そこで、今回は気になるフッ素塗料の特徴と、知っておくべきデメリット、使う際の注意点についてご紹介します。フッ素塗料の特徴・メリット【抜群の耐候性】フッ素塗料は、どのメーカーでも外壁塗料の最高クラスに位置づけている塗料です。その特徴は、長期間にわたって美観を保つことができる抜群の耐候性にあります。馴染み深いところでは、フライパンのフッ素加工がありますが、焦げ付かずお手入れも簡単なフライパンのフッ素加工と同じように、フッ素塗料による塗膜は紫外線や風雨の影響を防ぐ機能を持っているのです。耐用年数は約15~20年と長いことから、ビルやマンション、立体駐車場や橋脚といった大型の建築物に用いられています。その性能の高さは航空宇宙機器に使われているほどです。【熱や紫外線に強く、耐摩耗性に優れている】フッ素塗料は分子同士が強く結合する性質を持ち、塗装が外壁に密着してはがれにくいのが特徴です。このため、太陽光の熱や紫外線の影響から壁面素材を守り、劣化を防ぎます。また耐摩耗性にも優れており、塗装面の光沢を長期にわたって保持することができるのも大きな特徴です。光沢の減少率を比較すると、5年でアクリルやウレタン塗料がおよそ20%、シリコン塗料は10年で20%ほどの減少であるのに対し、フッ素塗料は20年で減少率が約10%と、優れた対摩耗性を備えています。【防汚染性が高い】外壁塗装で気になるのが雨染みによる汚れですが、フッ素塗料は親水性も高く、塗膜に汚れが付きにくくなっています。雨や水洗いで簡単に汚れが落ち、美しい外観を保つことができるのもフッ素塗料の大きな特徴です。塗装面を清潔に保ちやすいため、カビ・藻が付きにくいというメリットもあります。外壁塗装でフッ素塗料を使うデメリット【高機能であるだけに価格も高い】フッ素塗料は優れた機能を持つだけに、他の塗料に比べて価格が高いのが難点です。1平米当たりの平均的な価格を比較すると、最も安いアクリル塗料が約1,000円~1,200円、ウレタン塗料が約1,800~2,000円、シリコン塗料が約2,500~3,500円であるのに対し、フッ素塗料は約3,500~4,500円となっています。高品質ですが一般家庭で行う外壁塗装用には、なかなか手が出しにくいというのが現状です。【ツヤなしのフッ素塗料がない】分子同士の密着度が高いフッ素塗料は、光沢感のある仕上がりが特徴です。このツヤがフッ素塗料の親水性という特徴を生みだしています。ツヤのない落ち着いた外壁を好む方には向かない塗料です。【建物自体の劣化に弱い】高度な耐久性を持つフッ素塗料ですが、建物本体の劣化の影響を受けやすいというデメリットがあります。フッ素塗料は塗装面が非常に硬いことで耐候性や耐摩耗性を実現している一方、壁面本体にヒビ割れや水漏れなどが生じると、塗装面にヒビが入りやすくなります。本体の補修が必要な場合は、きちんと行ってから塗らないと、折角のフッ素塗装が台なしになる可能性もあるため、注意しましょう。外壁塗装の費用を無料で比較一般家庭の外壁塗装でフッ素塗料を使う際の注意点高性能ですが高価なフッ素塗料は、一般家庭には少し高価すぎるイメージがありますが、15年以上という耐候性や耐摩耗性を考えると、メンテナンスコストを抑えることも可能です。一般家庭用の外壁塗装ではどんなことに気をつけたらいいのでしょうか?【フッ素の含有量を確認しよう】フッ素塗料の中にどの程度のフッ素が含まれているかは、塗料によって異なります。含有量の規定もなく、一般人にはまだ馴染みがないのをいいことに、フッ素の成分が低い物を高価に売りつけるようないわゆる悪徳業者も存在します。もともと高価な塗料でもありますから、フッ素の含有量や、フッ素塗料についての分かりやすい説明を求め、製品のカタログサンプルなどを見せてもらうことで、価格に見合った性能の塗料を選ぶようにしましょう。【フッ素の塗装には腕のいい職人さんを】フッ素塗料を使った外壁塗装では、下処理や下塗りの処置が大変重要です。また塗り替えの場合には、もとの下地の塗料によっても対応が異なります。高度な機能を発揮するには、専門的で丁寧な仕事をしてもらえる職人さんに依頼しなければなりません。フッ素塗料の施工には、信頼できる腕のいい職人さんにお願いしましょう。まとめ樹脂塗料の中で最高レベルの耐久性を持つフッ素塗料は、耐摩耗性や、防汚染性などの機能的なメリットが多く、信頼性の高い塗料です。長期的なメンテナンスサイクルを実現できるため、一般家庭の屋根などを中心に需要も少しずつ広まっています。しかし、塗装する本体の劣化の影響を受けやすいため、施工には下地や補修点検などの塗装業者の入念なチェックも必要であることを覚えておきましょう。外壁塗装の費用を無料で比較
2017年10月29日AKB48グループ総合プロデューサーの秋元康氏が企画監修を務める、テレビ朝日の若手ディレクター育成番組『EXD44』(11日スタート、毎週月曜24:15~24:45 ※一部地域を除く)で、ディレクター陣に与えられる最初の映像のお題が、「『面白い企画』で自由に作って」に決まった。この番組は、"EXD44"と命名されたテレ朝の若手ディレクター11人が、毎週出されるお題に沿った映像コンテンツを、制作時間・予算も全く同じという条件の中で制作していくもの。3月中旬に行われた顔合わせで発表された最初のお題は「番組を見たくなるオープニングVTRを作れ」だったが、収録1週間前に急きょ「『面白い企画』で自由に作って」に変更された。秋元氏は「時間がないことも含めて試練。ディレクターの火事場の馬鹿力を見たい」と期待を示す。こうして初回のスタジオ収録では、ディレクターたちが1週間足らずで制作した映像を披露。山田俊介Dは「タクシー運転手にとっておきの場所に連れて行ってもらい、そこから運転手の人生をひも解いていくVTR」、近藤大輔Dは「美女の口の中を見せてもらう(!?)ポップなクイズ企画VTR」、舟橋政宏Dは「清原和博のモノマネでおなじみのリトル清原を24時間追ったVTR」を提出した。映像を見たバカリズムは「『こんな感じでよかったのかな?』と戸惑いも感じましたし、まだ全貌がつかめない感じです。すごく不思議な感覚を覚えましたし、だからこそ、"すごく新しい形の番組"なんだと思いました」と感想。同じく映像を見たYOUも「自分たちのリアクションも含めて、すべてが手探り状態でしたね。1回目の収録が終わって、こんなにも不安になることはない(笑)!」と驚きを語っている。
2016年04月10日2.5次元芸能事務所「ツキノ芸能プロダクション」が未来のスターを生み出すべく行う新人育成プロジェクト「ツキクラ」。そのメンバーに、先日開催されたリアルオーディション「ツキプロMusic Grand Prix 2016」で合格した13名が決定!デビューを目指す彼らの挑戦やレッスンの様子が、4月6日(水)より始まる声優バラエティ番組「ツキプロch.(ツキプロチャンネル)」にて放送されることが分かった。2.5次元に存在する架空の芸能事務所「ツキノ芸能プロダクション」、通称「ツキプロ」。アイドル、俳優、声優、お笑い芸人からアナウンサーまで、個性豊かなタレントを抱えた大手プロダクションであり、所属タレントは約100名。ツキプロ内のキャラクターには人気男性声優陣が多くキャスティングされており、「進撃の巨人」エレン役の梶裕貴をはじめ、先日行われた「第10回声優アワード」にて助演男優賞を受賞した細谷佳正、そのほか鳥海浩輔、前野智昭、増田俊樹、蒼井翔太、小野賢章ら中堅から若手までが名を連ねる。そんな「ツキプロ」が、2015年冬から2016年春にかけてリアルオーディション「ツキプロMusic Grand Prix 2016」を開催。本オーディションで合格したものは、新人育成プロジェクト「ツキクラ」のメンバーとして活動する。今回は、荒一陽、市川太一、糸川耀士郎、井上雄貴、大島尚起、大海将一郎、菊地燎、小松準弥、徳武竜也、西野太盛、筆村栄心、古畑恵介、松岡一平の13人がメンバーとして決定!「ツキプロ」の新キャラクターの担当声優としてデビューするべく、体当たり企画やレッスンに挑み、切磋琢磨しあう姿を公開。彼ら男性声優たちの奮闘と成長は、4月6日(水)より放送予定の新声優バラエティ番組「ツキプロch.(ツキプロチャンネル)」にて追いかけるとのこと。また、本番組内では、「ツキプロ」内のユニットごとにスポットをあて、キャラクターを演じる人気声優陣のトーク&企画コーナーを展開。中でも人気急上昇中のグループ「SolidS」のキャストを務める江口拓也、梅原裕一郎、花江夏樹、斉藤壮馬らをメインとしたコーナーもあるようだ。さらに、2016年よりアニメ化が決定している「ツキウタ。」シリーズをはじめ、「ツキノ芸能プロダクション」に関する最新情報や告知、ライブ映像やイベントレポートといったファン垂涎の映像も放送予定。ここから新たな超人気声優の誕生を予感させる、一大プロジェクトをいまからチェックしてみて。「ツキクラ」メンバー13名は、3月26日(土)開催「Anime Japan 2016」アニメイトブースにて初お披露目。「ツキプロch.(ツキプロチャンネル)」は4月6日(水)23時よりTOKYO MXにて放送予定。(text:cinemacafe.net)
2016年03月16日●リストバンド型ウェアラブルの普及状況近年、スマートウォッチとともに注目を浴びてきたリストバンド型デバイス。スマホのコンパニオンデバイスとして、国内外のメーカーが多数の製品を発表し、携帯キャリアも販売に力を入れてきた。しかし、話題の割には奮っていないのが現状だ。それはなぜか。打開策はあるのか。○リストバンド型デバイスとは?手首につけて使用するリストバンド型デバイス。各種センサーを搭載し、歩数や距離、消費カロリー、睡眠モニタリング、心拍数の測定ができるのがおおよその共通機能だ。海外からはナイキの「FuelBand」、ジョウボーンの「UP」、サムスンの「Gear Fit」、国内ではソニーの「SmartBand」、東芝の「Actiband」などといった製品が販売されている。いずれもスマホと連動して測定データをアプリで閲覧・管理できるのが特徴で、最近では、時刻表示を可能にしたものもあり、スマートウォッチも同様の機能を備えることから、両者の区別はあいまいなものになりつつある。こうしたリストバンド型デバイスは、スマホ連動の機器として、市場の拡大が見込まれたが、実際は厳しい。MM総研が昨年3月に発表した「日米におけるウェアラブル端末の市場展望」で時計型・リストバンド型の販売台数(予測)によると、2013年度は21万台、2014年度は37万台の販売台数。2015年度はApple Watchの販売開始により73万台に急増と予測、2016年度は94万台と拡大傾向にある。上記の数値は、いわゆる"スマートウォッチ"も含むが、スマホが国内人口の6割に行き渡り、2013年度から2015年度まで時計型・リストバンド型の販売台数を120万台とみても、60人に1人が購入したに過ぎない。いずれにせよ、足元は100万台程度の市場を少なくとも数十のメーカーが複数の商品をもって売り込む激戦状態にあるといえるだろう。●何が普及を阻害するのか○普及の阻害要因とは話題の割に、なぜ伸びが緩やかなのか。その理由を一言でいえば、特定の利用者にしか、大きなメリットがないからだ。搭載されている機能は、スマホともダブる。心拍数の測定(一部の機種には同機能も搭載されている)はさておき、歩数、歩行距離はスマホで計測できてしまう。あるメーカー担当者は、消費者へのメリット訴求の限界を指摘する。健康面でのメリットを訴求しようにも「歩数、距離、心拍数が測定できても、それが何を意味するのかを伝えにくい。歩数などの測定項目からの効果の有無については、法律上表現が規制されている。効果については謳えない。医師と連携するなどメリットを強く出せないと厳しい」(某メーカー担当者)と話す。リストバンド型ウェアラブルの位置づけは、あくまでもフィットネス機器。医療機器としてのポジションを確立したいというメーカーの思惑も見えてくるが、実際には厳しい。「デバイスの能力は問題ないが法規制の壁が高い」(医療機器に詳しい大学教授)のが現状で、医療機器としての販売にこぎつけるには「コスト・時間が多大にかかってしまう」(デバイス認証機関)という。そこで現状、各社が訴求を図るのが、機能との親和性が高いスポーツ分野だ。スポーツにおいては、心拍数の測定でトレーニングの負荷・強度が測ることができ、利用者にとってのメリットを見出しやすい。しかし、市場拡大、普及という観点から、スポーツ用途のみを想定していたのでは、伸び代は限られてしまうだろう。●活路は意外なところに?○法人向けに活路普及に向けては大胆な意見もある。先とは別のメーカー担当者(輸入代理店)は、「日本の医療費負担が上がれば、"予防"に意識が向き、一般層への普及もありえる」と話す。リストバンド型ウェアラブルは欧米で普及が進んでいるが、それは医療費負担と切り離せない問題があるからだ。同氏の意見は正論だが、販売側がどうこうできる問題でもないのが痛いところ。しかし、同氏は続けて、法人向けに活路があると話す。「2014年は7法人に販売したが、2015年になってから販売先は40法人に膨れ上がった。一法人あたり100~200個程度出荷している」(輸入代理店担当者)。当の担当者によると、リストバンド型デバイスの機能を利用して、睡眠時間などを把握し、従業員が規則正しい生活送れているか否かのチェックに役立てたいというニーズが高まっているという。最近では、従業員の健康を重要な経営資源ととらえる「ウェルネス経営」という手法が注目されており、リストバンド型デバイスは、それを実現するデバイスとも位置づけられそうだ。個々人のログの取得が別の問題をはらむ恐れはあるが、普及・拡大に向けたひとつの道にはなるだろう。○万人ウケする動機付けが必要さらなる普及拡大に考えを巡らせるなら、もっと意外なものが答えになるかもしれない。それは生命保険だ。たとえば、リストバンド型デバイスから得られるバイタルデータを生命保険の保険料負担と連動させる仕組みについてだ。業界関係者は「どういったバイタルデータをどう保険に反映するのかという課題はあるが、そうした保険商品の実現の可能性としてはありえる」と話す。現状、リストバンド型デバイス普及の課題は、万人ウケする購買動機が弱いことだ。生命保険のようにお金に絡むメリットは、多くの人にとって明確な利用メリットになりえるため、普及に向けた弾みとなる可能性はありそうだ。日本よりも米国でリストバンド型デバイスが普及しているのは、医療費負担が高いという事情は先に説明したとおり。リストバンド型デバイスの普及には、いままでにない利用者にとっての新しい価値と仕組みが求められそうだ。
2016年03月01日パソナと日本マイクロソフトは1月28日、企業のデータ分析や可視化に携わる「BI(ビジネス・インテリジェンス)人材」の育成において協業すると発表した。両社は、日本マイクロソフトが提供するクラウド型データ分析ツール「Microsoft Power BI(Power BI)」に習熟したトレーナー人材を育成するため、上級レベルのOAスキルを有するパソナのエキスパートスタッフ(派遣登録社員)を対象に「Power BIトレーニングカリキュラム」を年12回程度開催し、年間300人のトレーナーを育成していく。また、Power BIのトレーナーがさらなるBI人材を育成するための場として、会員制スキルアップコミュニティサイト「POWER BI FORUM」を開設した。サイトでは、Power BIの実技講座を受講したトレーナーが会員の質疑応答に対応するコミュニティ機能のほか、Power BIのスキルチェック機能、データ活用に関する最新情報を提供する。これにより、OAスキルを活かして働くパソナのエキスパートスタッフのスキルアップやBI人材の育成につなげ、派遣先企業におけるデータ活用を促進する。昨今、ビジネスを取り巻く環境が目まぐるしく変わる中で、ビジネスの現場では迅速かつ合理的な意思決定を行うため、さまざまな指標やデータの活用を進めている。これまでよりも簡単に誰でも抽出されたデータを加工、可視化することができる無償ツール「Power BI」などへの有効性の認識も高まっている。こうした背景を受け、大量のデータをビジネスの意思決定のために迅速に加工し、有益な情報として可視化することのできるBI人材のニーズが拡大している。従来からExcelなどのOAスキルを駆使して就業している派遣社員には、それらのスキルがより求められているという。今回、両社はパソナのエキスパートスタッフに対するBI人材の育成を通して、データ活用の裾野を広げ、企業の生産性向上や変革、およびエキスパートスタッフのスキルアップやキャリアチェンジによる雇用創出に取り組む方針だ。
2016年01月28日家電製品協会(AEHA)は1月22日、スマートハウスの普及促進を目的として、IoT技術を活用した家電製品や住宅設備のほか、家屋構造や性能、エネルギーマネジメントまで幅広い技術や商品動向を理解し、横断的な知識を基にしてスマートハウスの構築を支援する人材の育成を目指した資格認定制度「スマートマスター」を設立したと発表した。同協会の伊藤章 専務理事は、同資格制度導入の背景について、「スマートハウスの実現には、その構造を理解したうえで、エネルギーの消費効率を向上させ、最終的には生み出すエネルギーと消費されるエネルギーの均衡を図るゼロエネルギーの実現や、住む人のライフスタイルに応じていく必要があるが、家の中に入る電気製品が高度化し、一般消費者には分かりづらい状況になってきている。そこで、スマートマスターが、どういった家を実現したいのかについてのコンサルティングを行い、ニーズにマッチしたアドバイスを提供することが必要と考え、資格制度の導入を決定した。2016年11月1日以降に、資格認定第1号が生まれるが、スマートハウスについては、スマートマスターに聞けば解決できる、という時代にしたい」と語る。また、家電製品協会認定センターの森拓生 センター長は、スマートマスターの資格認定要件として以下の8つを挙げており、認定資格はその1つの到達点となるとしている。エネルギー問題を起点とする社会の変化と家庭の変化中核機器スマートメータ、HEMSの機能と「家」における役割ゼロエネルギーハウス(ZEH)の構成要件重要コンセプト「創エネルギー・蓄エネルギー・省エネルギー」を実現する製品スマートハウスの「家」としての基本的構造・仕様・機能スマートハウス化に向けたリフォームビジネスの基本スマートハウスが生み出す多様なサービス家電製品・技術が生み出す新たな付加価値資格開始は2016年度で、2016年9月に第1回の認定試験を実施。毎年9月と3月の年2回、開催を予定しており、試験科目は「スマートハウスの基礎」と、「家電製品」についての2種類としている。初回の試験は9月4日および9月7日に実施予定で、受験料は2科目受験で9230円、1科目受験の場合は6180円となる。1科目のみ合格した場合、向こう2回の試験にて当該科目の試験を免除し、不合格であった科目のみ追加で合格することで、資格取得が可能となる。また、家電製品総合アドバイザーもしくは家電製品総合エンジニアの資格を保有している人は家電製品科目の試験は免除されるという。また、実際の交付日は11月1日付けと5月1日付け。資格の有効期限は資格交付日より5年間で、資格更新制度も設けられている。さらに、将来的には技術の進化などに合わせて、資格のグレードを分けたり、リフォーム関係の資格に特化したもの、といったより高い専門性を有する目安のものへと発展させていくことも想定しているという。なお、スマートマスターの資格合格者については、やってみないとわからない、としながらも、年間で約1000名程度を目安として取り組みを行っていくとしている。
2016年01月22日東京都・蒲田の日本工学院専門学校は、アニメ制作企業間のデジタル作画の共同人材育成体制を構築するための団体で実施された内容が報告される「アニメーション・デジタル作画人材育成研修 成果報告会」を開催する。開催日時は1月23日14:30~16:30。会場は蒲田キャンパス3号館 10階ホール。受講無料。同報告会は、アニメ制作企業間のデジタル作画の共同人材育成体制を構築するために設立された「アニメーション・デジタル作画人材共同育成コンソーシアム」を母体とし、同事業で実施した成果が報告されるもの。コンソーシアム構成企業のみが参加できるクローズド開催の「第1部:コンソーシアム内評価会」と、一般公開される「第2部:一般公開セミナー」によって構成されており、第2部は14:30から開催される。一般公開セミナーの詳細は、「TV アニメシリーズにおけるデジタル作画導入・『進撃!巨人中学校』(制作元請 Production I.G)の制作事例」、「アニメーション・デジタル作画人材育成研修の実施内容と受講成果」、「デジタル作画転換の研修手法の確立に向けて」などが実施される。また、アニメ制作・製作、アニメ関連教育等に携わる人に向け、同研修事業の成果集の一部となる「アニメーション・デジタル作画研修の指導マニュアル(案)」が配布されるということだ。なお、受講は無料だが、同セミナー参加申込フォームより事前申込が必要となる。
2016年01月20日NTTとNEC、日立製作所の3社が事務局を務める産業横断サイバーセキュリティ人材育成検討会は1月14日、日本企業の組織構造とセキュリティ業務に関する分析を行い、必要な人材像の定義・見える化に向けた課題抽出の成果を公開した。産業横断サイバーセキュリティ人材育成検討会は、2015年6月に発足。事務局の3社以外にも、KDDIやJXホールディングス、住友化学、全日本空輸、ソニー、大日本印刷など業種を問わず、40社以上の企業が参画している。検討会は、産業界に必要な人材像の定義・見える化と円滑な人材育成を目的としており、将来的に「サイバーセキュリティ人材育成のエコシステム」の確立を目指している。今回の課題抽出については、主に以下の2点が日本企業の組織構造とセキュリティ業務との関係で課題となっていることがわかったという。○セキュリティ専門組織の人材育成だけでは不十分セキュリティ業務(機能)が企業組織内で広範囲に分散している現状があることから、CSIRTなどのセキュリティ専門組織の人材を育成するだけでは不十分と、実態調査から明らかになった。この前提を踏まえて、以下の4点の育成方針が重要になるとされる。複数の組織や職種に分散したセキュリティ業務(機能)職種をとりまとめて行う、新たなセキュリティ職種の規定・育成それぞれの現業の一環で必要となるセキュリティ業務(機能)のための教育(つまり、セキュリティも把握できる管理者・技術者の育成)CISO(最高情報セキュリティ責任者)を支える人材の育成(経営目線と実務目線の橋渡し役となる人材の育成)業界ごとに異なるアウトソースとインソースの区分に基づく人材要件の分析・育成(社内対応と外部委託部分の橋渡し役となる人材の育成)○ユーザー企業もセキュリティ人材の育成をセキュリティベンダーや外部委託に頼り切ることなく、企業としてセキュリティ体制を活用・維持できる仕組みを構築することが必須としている。裏を返せば、現在はこの体制が構築できていない企業が多い実態があるようだ。この課題に対しては、産業界の取り組みに加えて、社会全体、継続的な視点で人材育成に臨む必要があることから「産官学での連携の在り方を議論することが急務」と結論づけている。今後は、課題抽出による人材の定義・見える化をもとに、業界や階層別(レベル別)の人材像定義に向けて検討範囲を拡大していくという。特に、産業界として必要な人材の定義が完了した後は、業界・企業の特徴を踏まえた人材不足の実態をさらに分析し、検討会で具体的な人材育成施策の検討を図る。なお、今回の課題については、中間報告としてとりまとめ、経団連が1月中旬に予定する第2次提言の議論にインプットし、エコシステムの実現性を高めるとしている。
2016年01月15日DJI Japanは9日、同社製品の飛行プラットフォームを正しく安全に使用できる操縦者を育成する企業向けプログラム「DJI CAMP」と、技能証明となる「DJI CAMP 技能資格証明」の提供開始を発表した。今後3年間で1万人の操縦者を育成する。2015年9月11日に公布された無人飛行機(UAV)に関して、航空法の一部を改正する法律が、12月10日より施行される。この法律は、ドローンなどの無人航空機の飛行を禁止する空域を設定するもので、航空機の航行の安全に影響を及ぼす地域や、人口が密集している地域などでの飛行を禁止するもの。同プログラムを実施することで、DJI製品を扱う操縦者のスキル向上に寄与するのみならず、マルチコプター(ドローン)ユーザーのすそ野を広げ、また日本のUAV産業の発展と安全な産業利用を推進することになるという。「DJI CAMP技能資格」は3種類用意され、「DJIマスター」は、100時間以上の飛行操縦経験があり、電波法、航空法などの高度な知識と、重要な業務場面での操縦経験、指導経験、安全運営の知識を有する操縦者。DJIマスターは、DJI JAPANより認定され、DJIインストラクターの教育、監督、技能資格証明を行える。「DJIインストラクター」は、DJIマスターの指導によるDJI CAMP(座学教育と実技指導)を受講した、30時間以上の飛行操縦経験がある操縦者。DJIスペシャリストの教育、監督、技能資格証明を行える。DJIインストラクター技能資格証明発行数には年間の上限がある。「DJIスペシャリスト」は、DJIインストラクターの指導によるDJI CAMP(座学教育と実技指導)を受講した、10時間以上の飛行操縦経験がある操縦者。DJIスペシャリストは、DJIインストラクターから教育、監督、技能資格証明を受け、実際の業務に従事する。第1期DJI CAMPは、2016年1月に実施し、DJIインストラクターを育成する。第1期DJI CAMPに参画する企業・団体は以下の通り。NECフィールディング、NSi真岡、クボタ、スカイシーカー、損害保険ジャパン日本興亜、大日本猟友会、東北エヌティエス、東洋テック、日本マイクロソフト、NTT東日本、双葉電子工業、プロドローン、ホープフィールド、毎日映画社、横浜企業経営支援財団、リード、リョーイン、WOWOW、DJI正規代理店各社。
2015年12月10日ヤフーとサイバー大学は11月24日、eコマースやインターネット広告を活用できるIT人財を育成する取り組みを開始すると発表した。サイバー大学とは、ソフトバンクグループが設立したオンライン4年制大学で、大学カリキュラムやプログラムは全国14法人19校(2015年11月24日時点)の専門学校にも提供されている。今回の取り組みでは、全国の専門学校を対象に、ヤフーとサイバー大学が協力して策定した教育プログラムを提供し、各専門学校で行われる授業を通じて受講者の育成を図っていく。サイバー大学の持つオンラインを使った映像配信システムを活用するため、全国どこの地域でもプログラムを導入することが可能だ。教育プログラムは、「eコマース」と「インターネット広告」に関して、ヤフーが持つ実務に関するノウハウとサイバー大学が持つ教育に関するノウハウを組み合わせて策定されており、インターネットを活用した「販売」と「集客」を総合的に学べる実務的な内容となる。具体的には、「eコマース、Yahoo!ショッピングに関する基礎知識」「Yahoo!ショッピングでのページ作成、カスタマイズ」「ストア運営の心構えや注文フロー」「注文後の対応と分析・改善方法」「インターネット広告を含む集客方法」「実際に運営しているストアへの短期インターン」「成果発表」などで構成される。同取り組みは、学校法人 水野学園 専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジ(東京都)にて11月24日より試験的に導入される。二社は今後、2016年度からの本格展開を目指し連携校を全国に拡げていく考えだ。
2015年11月25日IDTは、シリコンバレーで開催されたアジアおよび欧州の技術ジャーナリスト向けイベント「euroasiaPRESS」において、ワイヤレス給電の普及に向けた同社の戦略を語った。○ワイヤレス給電普及のために越えねばならぬ深い溝まず、同社のコーポレート・マーケティング担当VPのGraham Robertson氏(図1)が、1831年、マイケル・ファラデーによる電磁誘導現象の発見に端を発するワイヤレス給電の歴史を紹介した(図2)。「1890年にはすでにニコラ・テスラにより無線送電システムが提唱されており、ワイヤレス給電の歴史は多くの人々が考えるより長いけれども、その後、つい最近まで"百年の空白"があった」と述べた。Robertson氏は、「現在、ワイヤレス給電は、豊富な開発リソースのある大手企業が"アーリーアダプター"として取り組む時期から本格的な普及期へ移行する端境期にあり、キャズム(マーケティングに関するキャズム理論において、アーリーアダプターで形成される初期市場からマジョリティーによるメジャー市場へ移行するのを阻害する深い溝)に直面している(図3)。キャズムを越えた先には大きな市場が広がっているが、この深い溝を越えるのは大変だ(図4)。白物家電や照明器具や玩具など、さまざまな分野に使われるようになってはじめて、本格的な普及期を迎えたと言える。しかし、普及期の担い手は、電子機器の開発経験の乏しい、開発リソースが限られる中小企業ばかりであるから、キャズムを越えるには、そのための戦略が必要だ」と述べた。これを受けて、IDTのアナログ・パワー部門プロダクト・マーケティング担当DirectorであるLaurence McGarry氏(図5)がワイヤレス給電を普及させる戦略を語った。McGarry氏は、「当社が積極的に参画しているWireless Power Consortium(WPC)がワイヤレス給電の規格Qiを策定して以来、Qi規格対応製品は増えてはきているが、残念ながら当初の期待ほど普及の勢いはない。そこで、ワイヤレス給電を広く普及させるために、電子機器の開発経験に乏しい、開発リソースが限られる中小企業など、近い将来の普及期の担い手向けに、簡単に使えるワイヤレス給電の開発キットを今夏市場投入した」と述べた。この開発キット(図6)をワイヤレス給電普及の起爆剤としたい考えだ。この開発キットはQi規格に準拠し5Wの給電が可能である。別々のパックの送電キット「P9038-R-EVK」(図6左)と受電キット「P9025AC-R-EVK」(図6右)で構成されている。送電アンテナと受電アンテナの距離が7mm程度であれば、75~80%の変換効率を得られるという。この開発キットを用いると、電子回路の専門家でなくても自社の機器にワイヤレス給電システムを簡単に組み込めるようになっている。McGarry氏は、開発キットの具体的な活用例として、ワイヤレス給電機能を組み込んだヘッドホンの事例を紹介した(図7)。あるヘッドホン・ベンダは、IDTに注文した開発キットが宅配便で午後5時に届いた後、作業を始め、午後8時5分にはワイヤレス給電機能を組み込んだヘッドホンを開発できたという。McGarry氏は「開発キットを紹介するWebサイトには1週間当たり2000人のアクセスがあり、すでに2000超のキットを出荷した。出荷先は、ほとんど名前を聞いたことの無いような中小企業ばかりで、この開発キット提供でワイヤレス給電ユーザーのすそ野の広がりを実感できた」という。IDTはすでにQi規格に準拠したミディアムパワー(15W)対応IC製品を開発し、一部の大手顧客に限って出荷を開始しているが、これがうまく立ち上がれば、いずれは15W対応の開発キットも製品化し普及に努めたいとしている。○IDTのワイヤレス給電をSamsungが採用IDTは10月下旬、韓国Samsung Electronicsと提携し、同社のGalaxy S6 edge+およびGalaxy Note5スマートフォン・ワイヤレス充電器、Samsung Gear S2スマートウォッチの充電パッド向けに、IDTのワイヤレス給電技術を提供すると発表した。Samsung製品に採用された最新のIDT ICは、内蔵のマイクロプロセッサコアによる高度なプログラミング機能を備えており、Samsung独自の高速充電機能のカスタマイズを容易にし、Samsung製ワイヤレス充電器の性能向上に貢献するという。IDTによると、Galaxy S6 edge+およびGalaxy Note5デバイスでは、従来のワイヤレス充電器に比べて充電速度が最大1.5倍向上するという。Samusngとの提携に勢いを得て、IDTのワイヤレス給電普及作戦は、いよいよこれから本格化する。
2015年10月29日富士ゼロックス総合教育研究所は10月26日、マネジメントサービスセンターと共同で企画した、営業部門の次世代リーダーを選抜・育成するためのプログラム「営業アセスメント」の提供を開始した。同プログラムは、現在の営業能力発揮度と潜在的なマネジメント能力の2つの領域で人材を評価し、より実践的な能力開発を狙うものとなっている。同プログラムの内容は、情報収集・顧客対応・戦略思考といった営業能力と、自主独立性・計画組織力・人材活用力・コントロールなどといったマネジメント能力に関するもので、グループ討議、ロールプレイ、面接、インバスケット(個人の情報処理場面における行動傾向を診断する手法)、課題抽出といった方法が組み合わせされて実施される。また、プログラム終了後には、アセスメント結果として個別レポートが提供される。期間は1日(9時~18時)。標準価格は、6名で実施の場合、1コース89万4,000円(1人当たり14万9,000円)となっている(アセスメント実施料、レポート作成費用含む)。ただし、顧客ごとの設計内容によって提供価格は変動するとしている。記載の価格は税別。
2015年10月26日カスペルスキーとCODE BLUE実行委員会は10月1日、若手セキュリティ人材の育成を支援すると発表した。CODE BLUEは、情報セキュリティ国際会議(2015年10月28日・29日開催、於:東京・新宿)では、世界トップクラスのセキュリティ専門家を招き、最新の成果を共有するとともに、日本をはじめとするアジア各国の優れた研究者を発掘し、その研究成果を世界へと発信している。組織的なサイバー犯罪や国際化するサイバーテロなどが問題となっている近年、CODE BLUEでは、グローバルに活躍できるセキュリティ人材育成の貢献を願い、講演者の年齢を24歳以下に限定したUnder-25講演枠を新設する。一方で、セキュリティ分野における人材育成にも注力するカスペルスキーはこれに賛同し、情報セキュリティ従事者を志す、もしくは興味がある、24歳以下の学生10名をCODE BLUEに無料招待。国際会議での講演や海外の技術者との交流を通した、セキュリティ分野における人材育成への貢献を目指す。また、CODE BLUE事務局では、 CODE BLUE開催当日Under-25スピーカーと招待学生の交流の場としてランチミーティングを設定。さらに、開催後日ではカスペルスキー独自のフォローアップとして、若手のキャリアパスの一助となるインターンの受け入れなども計画している。カスペルスキーとCODE BLUEは、「会議がサイバーセキュリティの未来を担う若い世代にとって貴重な経験となり、セキュリティ分野での人材輩出へ貢献できることを期待する」としている。
2015年10月04日ボーダフォン・グローバル・エンタープライズ・ジャパンは9月8日、2015年度版の「M2M普及状況調査レポート」を発表した。これは同社がM2M市場の啓蒙を目的に行っているもので、今回で3回目の実施となる。ボーダフォンというと、世界的な携帯電話の通信キャリアとして有名だが、M2Mに関するビジネスは同社の中でも独立して活動しており、全世界で1400名以上のスタッフが専任チームとして活躍しているという。また、同社が管理するネットワーク上には2290万のM2M通信機器が、500以上の一般的な3Gや4G/LTE網とは独立したM2M専用のネットワークに接続されているとする。さらに、自社ネットワークは26カ国で提供しているほか、パートナーおよび提携プログラムを55カ国以上で実施しており、自動車をはじめとするさまざまな分野でM2Mサービスの提供を行っている。今回のレポートでは、前回(2014年度)に比べて、調査範囲を2カ国増となる16カ国(アジア太平洋は日本のほか、オーストラリア、インド、韓国、中国、ニュージーランドの6カ国)としたほか、対象企業も100名規模の中小企業から10万人規模の大企業まで全659社とし、その事業分野は「自動車」「家電」「エネルギー」「ヘルスケア」「製造」「小売」「運輸」の7つとなっている。調査の結果、グローバルのM2M普及度合いは北中南米地域で17%、欧州で31%、AMEAP(アジア・中東・アフリカ・太平洋地域)で35%となっており、AMEAPが高い値を示す一方で、北米が低く、これについて同社のM2Mジャパン カントリーマネージャーである阿久津茂郎氏は、「北米地域として新たにカナダを加えたこと、ならびにスマートメーターの普及率が鈍化傾向にある」といった背景から、低い値にとどまっているとの見方を示す。また、業界別で見た場合、エネルギーおよびユーティリティ、自動車、小売が30%を超したほか、家電やヘルスケアおよび製薬でも30%近くの普及度を示している。特に小売の伸びが高く、「サプライチェーンの効率化を図るアセットトラックメントやデジタルサイネージ、エネルギーマネジメントなどが数字としてけん引したことが背景となっている」(同)とする。日本地域個別の値は公表されていないが、「世界の流れをほぼ似たような値」(同)とのこと。ただし、「世界的な導入に向けたスピード感と比べて、時間差が存在しており、グローバルで競争力を高めていくためには、そうした点を解消していく必要がある」(同)ともしている。また、日本企業が一番関心が高い点がROI(Return On Investment)であるとのことで、この点に関しては、「導入済みのうち83%の企業が競争優位を獲得できたほか、59%が高いROIを獲得、そして54%が12カ月以内にROIを確保できた」(同)としている。ちなみに日本地域でのIoTやM2Mへの注目度は確実に高まりを見せてきており、すでに導入済みの企業でもその展開範囲や展開数を増加させる傾向にあること、ならびにこれまで検討中であった企業が、実際の評価や小規模導入フェーズに移行していることも強調された。「日本の企業に対して申し上げたいのは、組織横断的にM2Mプロジェクトを進めるためには、役員レベルの現場へのコミットメントが重要。担当する役員の方々にはプロジェクトを引っ張っていくリーダーシップや将来像を示してもらいたい」と阿久津氏は、M2Mに興味を持つ日本企業にエールを送る一方、ボーダフォンでも90日間の評価プロフラムなどを提供していることに触れ、世界各国の電波認証を取得済みの接続端末などを活用して、低コストでの実証を実施してもらうことで、日本企業が持つ力強さをグローバルに向けて発揮していってもらえれば、とし、日本市場に強くコミットしていくとした。
2015年09月08日ヤフーは9月2日、北海道の農業科単科高校である東藻琴(ひがしもこと)高等学校の生徒を対象に、「デジタル人材育成プログラム」を9日から開始すると発表した。プログラムは、道内でインターネットを事業に活用できる次世代の人材を育成するというもので、9月~12月の期間限定で実施する。講師はヤフーの社員が務める。具体的な講習内容は、インターネットに関するマーケティングの基礎からインターネット広告配信、ネットショップサイトの運営、ネットショップサイトの制作など。広告に関する講習では、Yahoo! JAPANの実際のインターネット広告を活用する。生徒は、現地での講習とオンラインでの講習の両方で学習を進められる。プログラム最終日には表彰式も行う予定。ヤフーの講師による現地プログラム開催日の夜間には、域内で事業を行う一般の人を対象に「デジタル人材育成プログラム夜間講座」も開催する。北海道とヤフーは2014年9月に包括連携協定を締結。「道政情報などの発信」「防災・災害対策」「デジタル人材の育成」「北海道経済の活性化」「電子自治体の推進」の分野で両者が協力し、北海道の経済や社会の課題を解決するべく取り組んでいる。
2015年09月04日あしたのチームは9月1日に、これまで特定の企業からの問い合わせに対して提供していたという、管理職専門の育成支援サービス「評価モニタリングサービス」の一般提供を開始した。同サービスは、まず管理職の行動特性を診断し、その後、人事評価クラウドサービスを利用しながら、クラウドシステムに蓄積された情報をもとに、評価者としてのマネジメントスキルを定量・定性の両面からのアプローチでレポーティングするという。具体的には、「期日管理」「目標設定」「中間レビュー」「評価」「フィードバック」の5つの指標を分析し、各4段階で「通信簿」を作成するとしている。また、四半期ごとに全管理職が集まる「レビュー報告会」を開くことで、優れた評価者の事例を社内に共有し、管理職のマネジメントスキル向上や社員の行動改善につなげていくという。価格は初回が一人あたり10万円、2回目以降は5万円となっている。また、「評価モニタリングサービス」は、同社が提供する人事評価サービス「コンピリーダー」を利用することを前提としたサービスとなっている。
2015年09月02日日本経済に成長をもたらすために「グローバル人材」や「イノベーション人材」が求められているが、各企業は人材育成に苦慮している。革新的な人材を育てる上で、根本的に必要なことは何なのだろうか? 『ソニーをダメにした「普通」という病』の著者であり、「出る杭研修」の講師を務める横田宏信氏にお話を伺った。○日本企業の教育の課題――日本企業はもう何年も前からイノベーティブな人材を育てる試みをしていますが、革新的な成果は上がっていません。どこに問題があるとお考えでしょうか?人を育てることは、研修だけに限りません。仕事中や仕事外での飲み会も立派な教育の場です。少なくとも僕が新入社員だった頃は、全方位的な教育がありました。それが今では、研修での学びという閉じた世界だけになってしまったと強く感じています。OJTはもちろん続いていますが、「この新人を社長に育ててやる」と思って先輩社員が接しているでしょうか? 飲み会の席で育てるという雰囲気もありません。こんな状況の中、知識系の研修を受けたところで、イノベーティブな人間が育つわけがないんです。イノベーションとは何か、定義を考え出せばまた深くなりますが、少なくともそれは常識破りの変化であり、ありふれたものではありません。ありふれていない教育をしない限り、イノベーティブな人材は生まれません。「ありふれていない」と言っても、それは奇をてらったものではなく、論理的に「正しい」ものでなくてはなりません。――「正しい」ものでありながら「ありふれていない」とは、どういうことでしょうか?正しいことを突き詰めていくと、実はありふれていないことになるんです。世の中では「これって本当は正しいのかな」と感じつつも、「みんなこれで良いと言っている」「違うことをやると何か言われちゃう」という理由で行われていることがほとんどですから。学生時代の僕は本当にボンクラでしたが、そういう人間に「正しさ」を教え、ちゃんと育ててくれたのはソニーです。心から恩義に感じています。○ソニーの「ありふれていない」教育――横田さんは、ソニーでどのような教育を受けられたのでしょうか?職場や飲み会での教育がすさまじかったです。仕事の意義・本質を常に問われ続けていました。また、毎日のように飲み会があって、ある部長さんがたくさんの話をしてくれました。当時は「うるさいオッサンだな」と思っていましたが、あらためて振り返ると、"本質"をつかんでいる人でしたね。彼がおもしろいのは、コストダウン一つとっても、ただ安くさせるのでは気が済まないんです。コストダウンをお願いする部品メーカーさんが、さらに成長の機会を得るような方向に必ず持っていこうとします。新しい技術を伝えて「こうしたら採用できる」と提案するなど、部品調達にそこまでするのか、ということをしていました。――コストダウンを要求するのに相手の成長を考えるなんて、それこそ「ありふれていない」ことですね。そうでしょう。だからこそ部品メーカーさんも「ソニーのために」と思って素晴らしい部品をつくってくれて、それが製品力の源泉になっていました。こうした発想は、いつでも通用する、普遍的に「正しい」ことです。この「正しさ」が日常的にあった会社だからこそ、ソニーはあれだけ爆発的な成功を収めることができたわけです。ところが、いまの日本は、企業に限らず、家庭でも学校でも「正しいあり方」を持つ人材を育てられていません。これが教育の大きな課題です。○本質を突き詰める「出る杭研修」――横田さんが始められた「出る杭研修」は、どのような研修なのでしょうか?出る杭研修の基本的な思想は「深く」「広く」「正しく」の3点です。これは物事を突き詰めて考えるために必要な要素です。人を育てる意識が薄くなってきている世の中では、きっと大いに役に立つと考え、2014年末から始めました。現在は第3期が進行中です。7日間で、いつでも通用する正しさを見極める力を身に付け、それを論理立って説明するための訓練をします。受講生同士が真剣に議論するディスカッションの数は50回です。これは"How to do(どうするか)"ではなく、"How to be(どうあるか)"という「在り方」を追求する研修なんです。「深く」「広く」「正しく」考えることができる在り方を身に付けてしまえば、めったにいない人ができあがります。"How to do"は100を教えても100止まりで、知識は陳腐化してしまいます。しかし"be"をつくると、何を観ても正しさが分かって、どうすべきかすぐに理解できるようになります。「世界初のことをやりたいけれど、どうしたらいいですか?」なんて論理的に矛盾していますよね。誰かが教えられることであれば、それは世界初のことではありません。自分で考えるしかないことです。そして、自分で考えるようにすることはできるんです。――研修の卒業生は、どのような成果を上げていますか?「本質を理解して」「説明して」「納得させて」「人を動かす」という在り方が身につきますので、正しいことが超高速で回せるようになります。例えば、研修後にこなせる仕事の量が3倍になった、という受講生がいます。1期生が研修を終えたのは去年の12月ですが、10人中3人が会社のプロジェクトリーダーに任命されており、とてもうまく行っていると聞きました。また、ある日、ひとりの卒業生が上長に論戦を挑んで、その会社の「将来あるべき姿」を喧々諤々議論し続けて、最終的に「これしかない」という理想像にたどり着けたそうです。その会社で何十年も途絶えていたダイナミックなプロジェクトが復活したというわけです。結局、自分がやりたいことをやるときが一番力を出せます。世の中に表面的に気に入られたいのか? それとも世の中が本来必要としていることをしたいのか? 自分の意志を考えなさいと言い続けています。
2015年08月27日大日本印刷(DNP)は8月25日、情報セキュリティ部門リーダーを育成する訓練システム「TAME Range(テイムレンジ)」を9月1日より本格販売すると発表した。「TAME Range」は世界トップレベルのサイバーセキュリティ技術を持つIAI(イスラエル・エアロスペース・インダストリーズ)の訓練システム。このシステムを利用することで、高度化するサイバー攻撃に対して適切に対応・判断できるセキュリティリーダーの育成と、未知の攻撃に対応できるスキルの修得が可能になるという。この訓練では、一般的な企業のネットワークシステムを仮想化したトレーニング環境(サイバーレンジ)で行われるものがある。サイバー攻撃のシナリオは、標準型攻撃など実例に基づいており、リアルな防御トレーニングが行える。また、1チーム4人単位、最大4チームを同時に訓練できることも特徴となっており、多様なサイバー攻撃に対応できるチームを育成できる。また、セキュリティリーダーは、各メンバーの役割やタスクを設定し、情報を総合的に判断して次の行動を指示することで、指揮能力を習得できるという。制限時間内にサイバー攻撃の検知・分析・遮断・駆除を行い、リーダーによる報告までを訓練することも可能だ。訓練者の学習進捗や、達成レベルを自動判定する独自の進捗管理システムも備えている。訓練システムは、1ライセンス2億円(税別)から提供する。DNPは2018年度に売上30億円を目指すとしている。
2015年08月25日NRIセキュアテクノロジーズ(NRIセキュア)、NEC、NECマネジメントパートナーは8月20日、不足が指摘されている情報セキュリティ人材の育成を目的とする研修プログラム「実践!サイバーセキュリティ演習 for Eggs」を共同で販売開始した。同プログラムは、3社が抱える難易度が異なる研修プログラムを組み合わせたもので、入門から応用までのトレーニングを効率良く提供する。標準の4日間コースでは、前半2日間で、NRIセキュアが提供する初心者向けの「セキュアEggs」プログラムにより、セキュリティに必要な知識を座学で学ぶとともに、PCを用いたハンズオン(手を動かす)演習を通して、情報セキュリティへの深い理解とスキルを習得する。後半2日間では、NECとNECマネジメントパートナーが提供する「実践!サイバーセキュリティ演習-インシデントレスポンス編-」プログラムにより、チーム形式の演習で、具体的なサイバー攻撃に対する一連の対処方法を学ぶ。1名当たりの受講費用は、「実践! サイバーセキュリティ演習 for Eggs」の4日間コースが33万円、「実践! サイバーセキュリティ演習 for Eggs+フォレンジック」の5日間コースが41万円となっている(いずれも税別)。
2015年08月20日オートデスクは7月29日、米オートデスク インクが大成建設 設計本部とBIMの普及を目指して協力するパートナーシップを構築することで合意したと発表した。両社が互いの強みを持ち寄り、建設のライフサイクル全体でBIMの利便性を最大限引き出すことで、オーナーや利用者、社会にとって価値の高いプロジェクトを実現できると考え、今回の合意に至ったという。これより両社は、プロジェクトの企画から設計、施工、維持管理の建築ライフサイクル全体において、BIMに関連する先進的な技術活用を推進していくことになる。同パートナーシップの主な内容は以下の通り:設計施工の新たな生産システムとして BIM の「情報」を活用した業務間の連携を推進する IT 基盤を構築する(Integrated BIM の実現)日本の規格・基準に適合するBIM機能の開発やライブラリを開発する(一部で実施中)BIM の適用に関する研究成果を社内で共有し、国内外プロジェクトでの実施を推進する環境対応認証(CASBEE や LEED など)を念頭に置き、設計技術のノウハウ構築と既存の アプリケーションの統合を推進し、環境対応型社会システム構築に貢献するプロジェクトに関係する協力会社との情報共有と技術協力を体系化し、BIM を活用した 新たな生産システムを構築する上記の目的を実現する基盤となるコラボレーションの環境を実プロジェクトで検証を行い、確立する両社は「今後、研究の進捗を見極めながらBIMの適用範囲を段階的に広げて、業界各社とも協力関係を広げていきます。」とコメントしている。
2015年07月29日情報処理推進機構(IPA) HRDイニシアティブセンターは6月30日、産業界におけるIT人材の育成支援を目的に、「i コンピテンシ ディクショナリ2015」、またWeb上で利用できる「iコンピテンシ ディクショナリ活用システム」を同時に公開した。IPAが提供する「i コンピテンシ ディクショナリ(iCD)」は、企業においてITを利活用するビジネスに求められる業務(タスク)と、それを支えるIT人材の能力や素養(スキル)を「タスクディクショナリ」「スキルディクショナリ」として体系化したもので、企業は経営戦略などの目的に応じた人材育成に利用できる。2014年7月31日に公開したiCDの試用版に対するパブリックコメントや産業界における実証実験などを踏まえ、今回、正式版となる「i コンピテンシ ディクショナリ2015(iCD2015)」を公開した。iCD2015では、試用版における知識体系などの見直しに加え、「情報セキュリティ」「攻めのIT」など新時代に必要な人材育成に対応したタスク・スキルを追加し、さらに、新たにWeb上で利用できる「iコンピテンシ ディクショナリ活用システム」も公開を開始した。これによりiCD利用者は、タスクディクショナリの中から「選択」する方法で、企業の戦略や業務に応じた自社用のタスクを容易に作成できる。また、企業のIT技術者がタスクレベルを自己診断し、その結果を自動集計することで、企業は業務の達成状況の確認や育成状況の把握などが可能になった。同システムの活用を通じて、人材育成戦略の立案(Plan)、育成施策の実行(Do)、自組織のリソース状況の把握(Check)、目標の再設定(Act)といった組織における人材育成のPDCAサイクルの一助となることが期待される。
2015年07月01日