俳優集団D-BOYSの演劇公演 Dステ19th『お気に召すまま』が、10月14日(金)に開幕する。本作は青木豪×D-BOYSの「こんなに笑えるシェイクスピアは初めて」と好評を博したオールメール(=全員男性)Dステ第3弾。Dステ19th『お気に召すまま』 チケット情報客演としてフレデリック公爵と前公爵の2役を演じる松尾貴史、D-BOYSから前公爵の娘・ロザリンドを演じる前山剛久、フレデリック公爵の娘・シーリアを演じる西井幸人に話を聞いた。稽古について松尾は「この稽古場ほど演出家の『試しに』っていう単語を多用されたことがないです(笑)。でもその中でいろんなことをひらめいたり、軌道修正したりが毎日行われていて。だから一週間たつと雰囲気が全然変わっています」Dステ2作目の西井も「こんなに笑っている稽古場、初めてです。すごく楽しいんですよね。今回は色々なことを試す時間もあるので、役で遊ぶっていうことを自分のテーマにして、いろんな人を観察しながら、新鮮に敏感に稽古しています」今回、松尾のほかに石田圭祐、鈴木壮麻と魅力的な客演が揃う。前山は「勉強になります。松尾さんをはじめ先輩方は、引き出しも多いしリラックスして演じられている。最終的に僕らもその域まで到達できればと思います」女性役を演じる前山と西井。父親役の松尾も「カツラをつけていると、あんな子いたっけ?とか一瞬思う」と笑う。西井「シーリアのイメージは女子高生です。『先輩に話しかけられた!やばーい!』みたいな感じで。でも最近、友達にも仕草が女性っぽいって指摘されて(笑)」前山「ロザリンドは劇中で男装しますし、さらに恋人の前で女性のマネをするっていう四重構造で。その複雑さが演じていて面白いです。恋人に対してどれくらいの割合で男を見せるか女を見せるか、など」松尾の演じる2役は、兄弟ながら真逆の性格。「髪がなびかないように速く走れって、そんなことを求められている感じ。前公爵はひとつ悟ったみたいな人で、フレデリック公爵は権力を欲しいままにしている。その両方で力強さと威厳と、スピードも要求される。大変だけどやりがいのある作業をしているなって思いますね」(松尾)前山「(お客様が)恋がしたくなったら僕らの成功だと思います。それぞれの個性が強い分、いろんな角度で観られるので、何度でも楽しんでもらえたら嬉しいです」西井「恋して夢中になっているときって本当に突拍子もないことをしますし、そんな僕たちの姿をツッコミ気分で観ていただければ」松尾「多分、シェイクスピアが書いたときにすごく力を入れたのはキャラクター設定だと思うんです。どの登場人物に一番肩入れしたり、応援したり、共感を覚えたかを試すのも面白いと思いますよ」公演は10月14日(金)から30日(日)まで東京・本多劇場にて。その後、山形、兵庫を巡演。取材・文:中川實穗
2016年10月06日松尾スズキ演出のミュージカル『キャバレー』が来年1月より上演。主演にミュージカル初挑戦となる長澤まさみが決定した。同作は、クリストファー・シャーウッドの小説『ベルリン物語』とジョン・ヴァン・ドゥルーンの戯曲『私はカメラ』を原作に、1966年、巨匠ハロルド・プリンスがミュージカル化。ヒトラー政権の台頭へと向かう時代を背景に、ベルリンのキャバレー「キット・カット・クラブ」のデカダンなショーと、歌姫サリーをはじめとする人々の恋物語を、絶妙な構成で描く。日本では1982年の初演以来、様々な演出、キャストで繰り返し上演されている。松尾演出の『キャバレー』は2007年、松雪泰子、阿部サダヲ、森山未來、星野源らの出演で上演。10年ぶりのリニューアル上演となる今回の公演は、歌姫サリーに長澤まさみ、キャバレー、キット・カット・クラブのMCに石丸幹二、サリーの恋のお相手クリフに小池徹平を迎え、新演出でお贈りする。出演決定に際し、長澤は「ミュージカルの出演は今回が初めてなのですが、またひとつ女優として新たな一歩を踏み出してみたく、挑戦することにしました。以前から松尾さんの舞台に出るのが夢だったので、松尾さんの演出を受けられる事が今から楽しみです。経験豊かな共演者の皆さんにも助けをもらって素晴らしい公演になる事を期待して進んでいきたいです。不安やプレッシャーも有りますが、何よりも楽しんでより多くのお客様に松尾キャバレーを見て頂きたいです」とコメントを寄せている。ミュージカル『キャバレー』は2017年1月に東京・EX THEATER ROPPONGI、神奈川・KAAT神奈川芸術劇場ホールで上演。2月より大阪、宮城、愛知、福岡を周る。
2016年08月08日読売テレビは、最先端のテクノロジーなどにフォーカスした特別番組『ハッカテン~HACKATEN~』(関西ローカル)の第2弾を、24日(深夜1:59~2:29)と、8月5日(深夜2:18~2:48)の2回にわたり放送する。今月24日の放送は、「近未来のテクノロジーとモノづくり」をテーマに、家電ベンチャーの草分け的存在であるCerevo代表・岩佐琢磨氏がゲストに登場。アニメに出てくる特殊な銃を再現した玩具や、プロジェクターを搭載したロボット、本体を強く振らないと音が止められないアラームといった、同社のユニークな家電がスタジオに登場し、岩佐氏が考えるモノづくりの哲学に迫っていく。翌週8月5日放送のテーマは「クラウドファンディング」。国内最大級のクラウドファンディングサービスを運営する、サイバーエージェント・クラウドファンディング取締役の坊垣佳奈氏をゲストに迎え、活用が急拡大する背景に迫るほか、成功例のプロジェクトを紹介していく。司会は、読売テレビの立田恭三アナウンサーで、スタジオゲストに、松尾貴史、黒田有彩、伊藤有(週刊アスキー編集部)が出演。関西ローカルだが、地上波での放送終了後から同局の無料見逃し配信サービス「ytvMyDo!(ワイティービー まいど!)」で公開され、全国で視聴できる。
2016年07月22日ミュージカル『マイ・フェア・レディ』が現在、東京芸術劇場 プレイハウスにて上演中だ。映画でオードリー・ヘップバーンが演じたヒロイン・イライザは霧矢大夢(きりや ひろむ)と、真飛聖(まとぶ せい)のWキャスト。霧矢版を観劇したレポートを記す。ミュージカル『マイ・フェア・レディ』下町育ちの花売り娘・イライザが、言語学者のヒギンズ教授に正しい言葉と淑女としてのマナーを教え込まれ、レディとして生まれ変わるシンデレラ・ストーリー。名作として名高い1964年の映画でもよく知られているが、元は1956年に“戦後のブロードウェイを代表する大傑作”と賞賛された舞台だ。日本では映画公開に先立ち1963年に初演、これは日本で初めて日本人が日本語で演じたブロードウェイ・ミュージカルとしてミュージカル史に名を刻んでいる。そんな歴史ある作品だが、今の時代でもまったく古びず、むしろ恋をする高揚感や切なさ、苦しさなどはひりつくほどリアルでフレッシュに伝わってくる。演出のG2は2013年に“リボーン版”を謳い、訳や演出を一新。今回はその3年ぶりの再演だが、それぞれカンペキな人間ではない、だがまっすぐに生きている登場人物たちの愛おしさがさらにパワーアップしている。“きちんとした言葉遣いを習いたい”と素直な気持ちで頑張るイライザを、霧矢は明るくキュートに演じる。その健気な前向きさに、周囲の人々が力が貸すのは納得だ。イライザを教え導く立場ながら、女心を解さず衝突するヒギンズ教授は寺脇康文。前回より“変わり者感”が増し、イライザとヒギンズの関係も、さらにもどかしくなった。教養を身につけ自立していく一方でヒギンズに次第に惹かれ、自分を特別扱いして欲しくなるイライザ。イライザに惹かれながらも、自分のその気持ちにすら気付かないヒギンズ。恋をしたら自分を見て欲しい、ありのままの自分を愛して欲しい……そう思うのは、いつの時代も同じなのだ。そして大人の恋だからこその不器用さは見ていていっそう微笑ましく、観客は彼らの恋に心を寄り添わせ、応援したくなる。それこそがこの作品が永遠の名作であるゆえんだろう。音楽は、初めてこの作品を観る方もどこかで耳にしたことがあるであろう、おなじみの名曲揃い。『踊り明かそう』という名で親しまれている曲が、『じっとしていられない』とタイトルを変えるなど、リボーン版で大胆な手を入れたG2だが、その訳は芝居の中で歌われてこそ光る。芝居と歌の間で感情を途切れさせることなく、気持ちの高ぶりが歌になる。ミュージカルの本来の在り方を再発見し、そしてミュージカルの素晴らしさを改めて輝かせているリボーン版『マイ・フェア・レディ』は、普遍的な良さを、新鮮な感動で包んだ名作だ。ほか出演は田山涼成、松尾貴史、水田航生、麻生かほ里、高橋惠子ら。東京公演は8月7日(日)まで。その後8月13日(土)・14日(日)に愛知県芸術劇場 大ホール、8月20日(土)から22日(月)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演。
2016年07月15日1963年の日本初演より長年愛されてきたミュージカル『マイ・フェア・レディ』。2013年、G2により演出が一新、新たなキャストを迎えてリボーン(再誕生)し好評を博した。ロンドンの下町娘イライザの父・ドゥーリトル役を演じたのが松尾貴史。本作がミュージカルデビューとなった彼に、3年ぶりの再演への想いを聞いた。ミュージカル「マイ・フェア・レディ」チケット情報「ミュージカルは絶対やらない、やれないと思ってました。演出家のG2とは仲良しだけど、最初G2も東宝の方に『彼はミュージカルはやらないです』って、話を勝手に断ってたらしい」と笑う。G2とは演劇ユニットAGAPE storeで長年組んでいる仲。ただ松尾自身、実はこの酔っ払いのドゥーリトルならやってもいいかなという想いが昔からあった。「父がこの映画が好きで、一緒にテレビで見ていた思い出があります。ドゥーリトルは屁理屈を言ったり酒好きなところが、父にも似ているし僕にも似ている。無責任なところもね(笑)」。実際に演じてみると『運がよけりゃ』『教会へは遅れずに』というこの役のビッグナンバーも、「気持ち良く歌えました。手拍子も頂いて、おだてられれば木に登る感じですよ! あのシーンは自分が楽しみ、皆さんにも一緒に楽しい雰囲気になって頂くのがポイントです」と話す。貧しい家庭に育ったイライザが、ヒギンズ教授のレッスンで淑女になるシンデレラ・ストーリー。自堕落な父親であるために再演では新たにヒゲを付け、酔っ払う演技にも磨きをかける。「昔テレビで見た藤山寛美さんの演技指導の言葉が残っています。『酔っ払いは前のめりではなく、かかとに重心がくるんや』って。つまり前に行きたいけれど、後ろに重心が行ってしまうと。試してみたら『お!』となって面白かったです。再演にあたっては、滑舌のいい“立て板に水の酔っ払い”でと演出家に言われています」。そのG2の演出については、「暗転嫌いで、各シーンがオーバーラップしながらきれいに進んでいく。いつも緻密やなって思いますね」と話す。娘のイライザは、元宝塚歌劇団トップスターの霧矢大夢&真飛聖のWキャスト。「霧矢さんはすごく親しみが持てる娘、真飛さんは生き抜く力が強いという感じで、全然違うから面白い。おふたりとも再演でパワーアップするのは間違いないです」。松尾自身も先頃、ふたりだけのミュージカル『マーダー・フォー・トゥー』でハードに3役を演じ分け、人生初のピアノ演奏を堂々披露した経験が生かされるはず。「ジャンルで仕事を断ったことはありません。マゾヒスティックにお引き受けすることが最近楽しい(笑)」。ラジオ、落語、折り紙など多彩な才能の持ち主は、「プロフェッショナルな世界」のミュージカルに今夢中だ。公演は、7月10日(日)から8月7日(日)まで東京・東京芸術劇場 プレイハウス、8月13日(土)・14日(日)は愛知・愛知県芸術劇場 大ホール、8月20日(土)から22日(月)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演。チケットは発売中。取材・文:小野寺亜紀
2016年06月28日テレビ朝日の松尾由美子アナウンサーが7日、東京・六本木の同局で行われた新バラエティ番組『橋下×羽鳥の新番組(仮)』(11日スタート、毎週月曜23:15~24:15 ※一部地域を除く)の制作発表会見で、橋下徹と羽鳥慎一からの突っ込みにタジタジとなった。この番組は、早稲田大学の同級生である前大阪市長の橋下とフリーアナウンサーの羽鳥がタッグを組み、3月に放送された特番で実施した3つの"お試し企画"から展開していくもの。初回は、ゲストが"今の日本はここがおかしい!"と思っていることを訴える「橋下さん!日本のこんな所オカしくないですか?」を放送し、尾木直樹、加藤紗里、小島慶子、テリー伊藤、東国原英夫が登場する。会見では羽鳥が「バンバンバンバン本音を橋下さんにぶつけていただいて、良い意味で"キレて"もらおうと思ってます」と見どころを紹介。これに松尾アナが「見たかったです…」と過去形で言うと、橋下が「なんか心が入ってないですね(笑)」とダメ出しし、羽鳥も「ビジネス司会ですね」と突っ込んだ。松尾アナは、これにめげず「本当に楽しみです!」と期待を語るが、橋下は「本当に? (3月の特番)見てないでしょ」と疑いの目。松尾アナは「見ましたよ!」と反論するが、「リアル(タイム)で見てないでしょ?」と問いつめられると、「録画…」と白状し、さらに橋下から「早送りしてポイントだけ見てるんでしょうね」と畳みかけられてしまった。さらに、松尾アナが慌てて進行しようとすると、羽鳥から「松尾さん用事あるんですか?」、橋下から「終わりたいんですかね」と疑われ、羽鳥の「橋下さんに1つでも意見を言ってもらおうと思ってます」という抱負に対し、ワンテンポ置いて「楽しみです!」と感想を言っても、橋下から「本当に心が無いですね」と言われてしまう始末。羽鳥は「私も"表面上のアナウンサー"と言われますけど、それを上回りますね」と、ある種の感心を示した。しかし、このまま引き下がる松尾アナではなかった。橋下が「羽鳥さんの情報番組は、(大阪府政・市政を)厳しく糾弾していましたが、それはそういう役割でやっていたので、(新番組では)同窓生という感じで楽しくやらせてもらってます」と円満なコンビぶりをアピールすると、松尾アナは「本当は(羽鳥に)『この野郎』って思ってるんじゃないですか?」と一撃。まさかの指摘に、橋下は「いやいやいや、思ってないですよ(笑)」と笑顔で否定していた。
2016年04月07日昨年デビュー20数年を迎え、集大成となる全国ライブツアー開催や、大人気バラエティ番組「学校へ行こう!」の復活などで根強い人気を見せつけたアイドルグループ「V6」。この度、彼らの新曲「Beautiful World」が、メンバーの井ノ原快彦の出演ドラマ「警視庁捜査一課9係」の主題歌に決定した。2006年4月より放送がスタートし、昨年で10年目のアニバーサリーを迎えたテレビ朝日系列ドラマ「警視庁捜査一課9係」。“昼行灯”と揶揄されているが実はキレものという加納倫太郎係長を渡瀬恒彦が演じ、彼のもとに集まった個性豊かな6人の刑事たちが捜査中に対立しながらも、最後はそれぞれの熱い正義感でひとつにまとまり難事件を解決していく物語。先の読めない事件捜査はもちろん、刑事たちの“生活者”としての魅力も描写され、重厚かつ濃密な人間ドラマで人気を博している。4月6日(水)より、11年目となる「season11」の放送がスタート。本シーズンには、渡瀬さん演じる加納倫太郎の亡き妻の従姉であり、倫太郎にとっては唯一頭の上がらない存在として野際陽子のセミレギュラー出演が決定。さらに前シーズンの最後に中越典子演じる倫子にプロポーズをするため、パリへと発った井ノ原さん演じる直樹らの恋の行方も見どころに。これまで以上にバリエーションに富んだ難事件を、よりスピーディーに解決する本格的な刑事サスペンスドラマとなるとともに、人間ドラマとしても見応えがあるようだ。今回、シリーズ歴代の主題歌を全て務めてきた「V6」が、本作でも「Beautiful World」で主題歌を担当。本楽曲は、映画<a href="">『STAND BY ME ドラえもん』</a>の主題歌「ひまわりの約束」をはじめ、数多くのヒット曲を生み出すアーティスト・秦基博の提供。秦さんは、作詞・作曲のほか、コーラスとギターでも参加しており、秦さんと「V6」とのコラボはこれが初めてだという。「Beautiful World」は、リリースに先駆けていち早く4月6日(水)21時放送のドラマ初回放送にて解禁。また、4月9日(土)には「V6(トニセン)」のレギュラーラジオ番組JFN「V6 Next Generation」にてフルサイズのオンエアが決定している。ちなみに、井ノ原さんの本作出演をはじめ、「V6」のメンバーはそれぞれに今後も活動予定が多数。岡田准一は<a href="">『エヴェレスト 神々の山嶺』</a>『海賊とよばれた男』と主演映画が順次公開。三宅健は舞台「滝沢歌舞伎 2016」に出演予定。森田剛は主演作<a href="">『ヒメアノ~ル』</a>の公開を控える。坂本昌行は、松尾貴史とともにオフ・ブロードウェイ・ミュージカル「マーダー・フォー・トゥー」の舞台に立つ予定だ。「警視庁捜査一課9係」は4月6日(水)21時~放送。(text:cinemacafe.net)
2016年03月29日舞台演出家・G2とパフォーマー・松尾貴史の演劇ユニット、AGAPE storeによる新作舞台『七つの秘密』が1月15日より東京・紀伊國屋ホールで上演中。【チケット情報はこちら】AGAPE storeは1998年の結成後、毎回多彩なゲストを迎え、中島らも、後藤ひろひと、倉持裕らの作品を上演。2010年に活動を休止していたが、一昨年活動を再開、同作が活動再開の第2弾公演。放送作家・映画監督としてマルチに活動する細川徹が脚本を務め、シルビア・グラブ、池田純矢、東加奈子、坂田聡、宮崎秋人、大高洋夫のキャストが松尾の脇を固める。物語の舞台はとある小さな会社。明かりの消えたオフィスで、何やら不審な動きをしているのは事務の市川(松尾)。そこに何も知らずにやってきたのは経理の川島(シルビア)。“一体なぜ、こんな時間に!? まさか自分の秘密を知られたのでは?”と互いに焦るふたり。その夜以降、ギクシャクするふたりの様子に、営業の黒木(東)は疑惑の目を向ける。そんな黒木と市川の会話をたまたま耳にしてしまった経理の鈴木(宮崎)。“えっ、あのふたりって…!?”しかし鈴木、そして課長の溝口(大高)や事務の勅使河原(池田)にもそれぞれ別の秘密があり・・・。開幕に際し、松尾は「ご来場、誠にありがとうございます。嬉しゅうございます。今回はまた、いつにも増してご覧いいただき後に何も残らない無農薬、有機農法のデトリックス公演です。もしチャンスがあれば二度、三度ご高覧頂きますと、さらにカタルシスを感じていただけることと信じて止みません。#拡散希望です」とコメントを寄せている。AGAPE store『七つの秘密』は1月24日(日)まで、東京・紀伊國屋ホール、1月29日(金)から31日(日)まで大阪・近鉄アート館で上演。現在、東京公演の当日引換券、大阪公演の前売り券が発売中。
2016年01月20日松尾貴史と演出家のG2が結成した演劇ユニット“AGAPE store”が5年ぶりに活動を再開して1年。復活公演の第2弾が、2016年1月に上演される。多彩な顔ぶれで紡ぎ出すのは、とある会社で繰り広げられる、秘密を抱えた男女7人の物語。その内容を、松尾とともに、キャストの池田純矢、宮崎秋人が稽古場で語ってくれた。題して『七つの秘密』なる舞台は、ちょっと面白いことになりそうだ。AGAPE store『七つの秘密』チケット情報1998年に結成して以来、コメディ、翻訳劇、ホラーもの、時代劇など、あらゆるスタイルで上演を続けてきたAGAPE storeが、今回脚本に迎えたのは、コントユニット「男子はだまってなさいよ!」主宰の細川徹。松尾曰く、「僕もG2も年齢を重ねると知らず知らずのうちに重くなってしまうので、ポップでナンセンスでサブカルの匂いのする作風の方がいいなと」細川に依頼。でき上がったのは、それぞれに抱えている秘密が連鎖して、人間関係に大混乱が生じ、「いい大人がバカな状況に陥って、ただただ大人ってダメだなぁと思う芝居(笑)」(松尾)である。確かに、池田演じる“自分をカッコいいと思っている男”や宮崎の“真面目だが存在感が薄い男”など、キャラクター設定だけでもおかしみが漂う。だが、だから演じるのは難しいと池田と宮崎は声を揃える。「いい意味で何も考えずに表面的に楽しめる作品だからこそ、そこへ到達するまでには迷路がいっぱいあって。でも、お客さんにはその難しさは一切感じさせずにただ笑ってもらいたいので、役者としてはかなり頑張らないといけない」と池田が言えば、宮崎は「笑いというものに向き合うのも、こういう小劇場の芝居をやるのも初めて。これまでは熱くエネルギーを出して伝えるようなお芝居が多かったので、肩の力を抜いてその場にいられるようにならないと」と自らを鼓舞。松尾が「特筆すべきダメさ」と語る役をどう見せるのか楽しみである。AGAPE storeでは、「ゆるく楽しめるものを」と考えている松尾。今回も「社会的なメッセージもなければ、明日から頑張って生きようと思うようこともない(笑)」と強調する。「ただ、くだらないことで笑っていられるというのは、自由で平和な証。どんどん“物言えば唇寒し”になっていくなかで、こんなふうにいろんな価値観がある世の中っていいよねという認識が広がっていくことも、表現の役割のひとつじゃないのかなって、ぼんやりと思ってるんです」。年明けから笑える幸せを、ぜひ噛みしめてほしい。公演は1月15日(金)から24日(日)まで東京・紀伊國屋ホール、1月29日(金)から31日(日)まで大阪・近鉄アート館にて。チケット発売中。取材・文:大内弓子
2015年12月28日戦後70年目を迎えた今年、日本では『日本のいちばん長い日』『この国の空』『野火』といった先の大戦をテーマにした映画が続々と公開されているが、10月16日(金)からはドイツ国家が封印した衝撃の実話『ヒトラー暗殺、13分の誤算』が公開される。このほど、『母と暮らせば』の公開を12月に控える山田洋次監督を始め、大林宣彦監督、俳優の坂上忍、女優・作家の中江有里、タレントの松尾貴史など、本作を鑑賞した錚々たる著名人からのコメントがシネマカフェに到着。その多くが感銘を受けたと語る、ヒトラーを倒そうとしたごく普通の市民、主人公・ゲオルグの“人となり”がよく分かる写真も解禁となった。1939年11月8日。ミュンヘンのビアホールで恒例の記念演説を行っていたヒトラーは、いつもより早く演説を切り上げた。その直後、ホールに仕掛けられていた時限爆弾が爆発。ヒトラーが退席してわずか13分後のことだった。その日のヒトラーの予定を徹底的に調べあげた計画は緻密かつ大胆、時限装置付の爆弾は精密かつ確実。ゲシュタポ(秘密警察)は英国の諜報員の仕業だと睨むが、逮捕されたのは、ゲオルク・エルザー、36歳。彼はスパイどころか、田舎に住むただの家具職人だった…。日本同様、終戦後70年となるドイツ。『ヒトラー ~最期の12日間~』のオリヴァー・ヒルシュビーゲル監督は、自らの信念のもと、平凡な家具職人が単独で企てたヒトラー暗殺計画を巡る実話を、静かに、かつ力強く描き出している。脚本を読み、「ゲオルグ・エルザ―のことは知っていたが、何度も驚かされたし、最後にはこの映画を作らなくてはと思った」と本作に賭ける思いを口にする監督。恋と音楽、自由を謳歌していた一市民、ゲオルグ・エルザ―の人生を辿りながら、なぜ彼が暗殺計画を単独で実行することに至ったのか、そして彼の揺るぎない信念が持つ意味を丁寧に描き出し、観る者に大きな衝撃と感動を与えていく。本作でゲオルグを演じたのは、2009年カンヌ国際映画祭「パルム・ドール」受賞『白いリボン』のクリスティアン・フリーデル。“ヒトラー暗殺”という衝撃的な事件を企てた男ではあるが、音楽を愛し、多くの女性に愛されていたゲオルグを圧倒的なリアリティで演じ切る。今回WEB解禁となったシーンカットからも、仲間と音楽を奏で、人妻だった女性と恋に落ち、子どもを授かる、現代の若者と何ら変わらぬ普通の男であったことが見て取れ、そんな男が後に下す大きな決断が胸に迫る。ひとりの家具職人が夢見た世界とは?ヒトラーがもっとも恐れた“平凡な男”の驚愕の信念とは?彼の信念に突き動かされた著名人たちのコメントも、ぜひチェックしてみて。<各界からの絶賛コメント順不同>■山田洋次(映画監督)どうしても創らねばならないというドイツ映画人の使命感が、この力強い作品を生み出した。■大林宣彦(映画作家)国家が戦争に突入する時、一人の家具職人が立ち上がった。「僕は自由だった。正しいことをする。自由を失ったら死ぬ」。この日本では!?■坂上忍(俳優)あの時代に、あと一人でも本音をぶつけられる者がいたら、もしかしたら、時代は変わっていたのかもしれない。■中江有里(女優、作家)暴力と差別が蔓延する世界に、自由を求めて立ち向かう男。その信念の深さに頭を垂れ、勇気をもらった。■有村昆(映画コメンテーター)集団心理というのは実に恐ろしい。しかし、なぜ平凡な男は流されなかったのか?戦後70年…今、日本でこそ見なければならない1本!■デーブ・スペクター(放送プロデューサー)歴史を変えられた人の物語はあるが、歴史を変えられなかった人の物語は実に興味深い。耐えるしかないヒーローになりきれなかったエルザーに感動。■落合信彦(国際政治ジャーナリスト・作家)歴史の暗闇に散った真実と正義を求めた男。人間の美しさと残酷さを見事に描いたスーパークラスムービーと言っても言い過ぎではない。『ヒトラー暗殺、13分の誤算』は10月16日(金)より TOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月17日5月26日に開催されたNVIDIAの「ディープラーニングフォーラム2015」において、東京大学の松尾豊 准教授が「人工知能の未来-- ディープラーニングの先にあるもの--」と題して講演を行った。人工知能のこれまでの歴史から、最新のディープラーニングの研究状況、そして、その先に来るものについて分かりやすく説明されており、非常に参考になる講演であった。○これまでも2度、ブームが起こっていた人工知能研究脳は電気+化学変化で情報処理を行っているマシンである。とすれば、プログラムで脳の機能を実現できるはずという考えから、研究が始められ、1956年に「人工知能(Artificial Intelligence)」という言葉が作られた。1960年代には第1次AIブームが起こり、推論と探索で人工知能を実現しようとした。このアプローチは、解きたい問題を推論・探索問題として記述できるおもちゃ的な小さな問題は解けるが、大規模な実用的な問題は解けない。例えば、チェスや将棋、碁などはすべての手を探索すれば解けるはずであるが、場合の数が多く、現実には計算できない。このように、実用的な問題が解けないことから1970年代にはAI研究は下火になり、冬の時代に入る。1980年代になると、知識を教えてやれば、それをベースに推論と探索を行うエキスパートシステムが考案され、第2次のAIブームが起こった。わが国では、多額の研究費を投入して第5世代プロジェクトが行われた。知識を記述して教え込めばAIシステムは賢くなり、伝染性の血液疾患の診断を行うMYCINなどのエキスパートシステムが開発された。しかし、知識を記述するルールが数万にもなると、書ききれない、メンテナンスができないなどの問題が明らかになってきた。また、対象が広がると、一般的な常識が必要となり、教える知識が爆発的に多くなってしまうという問題があるという。"He saw a woman in the garden with a telescope."は、文法的には、彼は庭にいる彼女を望遠鏡で見たとも、彼は望遠鏡を持って庭にいる彼女を見たとも訳せる。常識的には前者が正しそうだが、なぜ、それが分かるのか? そして、これをどのようなルールとして記述して人工知能に教えられるのかというような問題が起こる。また、どこまでの因果関係を考えるのかというフレーム問題がある。将棋のゲームならルールの範囲の手だけを考えればよいが、駒を置く音が周囲に与える影響や駒の移動に伴う重力場の変化の影響まで考え始めるとキリがない。しかし、なぜ、これらを無視して良いのか、その知識をどのように記述するかという問題も出てくる。さらに、人間は、縞と馬の知識があれば、動物園で初めてシマウマを見た時にも、これはシマウマと分かるが、シマとウマという言葉とその実体との対応が分かっていない(シンボルグラウンディングング問題)コンピュータには、このようなことはできない。知識を書けば賢くなるが、知識を書くのがとても大変というか、これって本当にできるのか? ということで1995年ころからAI研究は下火になり第2の冬の時代に突入した。これまでの人工知能の壁は、表現の獲得の壁で良い特徴量とそれによって定義される概念を作る作業はコンピュータには出来ず、人間がやるしかなかった。(次回は6月1日に掲載予定です)
2015年05月29日“鬼才”松尾スズキが監督、松田龍平が主演を務め、「ぼのぼの」で知られるいがらしみきお原作の人気漫画を映画化した『ジヌよさらば~かむろば村へ~』。このほど、松尾監督が直感的に繰り出す“ムチャぶり”ともいえる演出に、松田さん始め、二階堂ふみ、片桐はいりら豪華キャストたちが翻弄され、時に困惑したり、大爆笑を見せるメイキング映像がシネマカフェに到着した。病院も学校も警察もない、東北のある過疎の村“かむろば村”を舞台に、お金に触るだけで失神してしまう前代未聞の“お金恐怖症”になってしまった元銀行マン、タケ(松田さん)が、“ジヌ”=銭(ぜに)を一切使わないで生きていくことを決心する、ちょっぴりリアルでシュールな物語。今回到着した映像内では、松尾監督が松田さんに対し、「アイドルみたいに可愛くやって」というムチャぶりをしたり、松田さん演じるタケが車を暴走させ、道に転がっている障害物を避けるシーンの撮影では、なぜか障害物が“白菜”という設定に変わったりして、終始、困惑気味の松田さんの表情が映し出されている。その一方、二階堂さんは”白菜”の追加設定に大爆笑。別の場面では、松尾監督の要求にキッチリ応える女優魂も見せている。また、片桐さんも、困惑しながらも抜群のコメディセンスで松尾監督の要求に応えるなど、爆笑必至場面の連続。これらのシーンが劇中ではどのように仕上がっているのか、とても楽しみなメイキング映像となっている。松尾監督が自らが執筆した台本上からしても可笑しなやり取りなのに、監督の直感でさらに演出が継ぎ足され、笑いが絶えなかったという撮影現場。演じてもらいたい動きを役者の前でやってみせたり、監督がひらめいたギャグやアクションが急きょその場で追加されたりと、独特の手法で構築されていった“松尾ワールド”。その世界に、『恋の門』以来、10年ぶりに飛び込んだ松田さんの困惑ぶりが見え隠れする姿は、一見の価値ありと言えそうだ。『ジヌよさらば~かむろば村へ~』は新宿ピカデリーほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジヌよさらば~かむろば村へ~ 2015年4月4日より全国にて公開(C) 2015 いがらしみきお・小学館/『ジヌよさらば~かむろば村へ~』製作委員会
2015年04月20日映画『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』の学生向け試写会が3月30日(月)に開催され、上映後には松尾スズキ監督によるトークセッションが行われ、学生たちの質問に答えた。松尾監督にとって『恋の門』、『クワイエットルームにようこそ』に続く3作目の映画監督作で、いがらしみきおの人気漫画の映画化。元銀行マンでありながら“お金恐怖症”に陥り、お金に触れるだけで失神してしまう主人公が過疎化が進む村でお金を使わない生活を実践するのだが…。本作では『恋の門』以来、10年ぶりに松田龍平を主演に迎えたが、松尾監督はその意図について「コメディであり、その中でもお金に触れただけで失神するという特殊な主人公で、いわゆる“2.5枚目”の俳優が小器用にやると安っぽいくなってB級ぽくなってしまう。そんなに笑いをやらない俳優がいいと思ったし、10年ぶりというのも悪くない、話題になるかなといういやらしい考えもありました(笑)」と説明する。10年の間に俳優として松田さんと仕事を共にすることはあったが、今回、久々に監督と俳優として対峙して「10年前は20歳くらいでそこそこコドモで、そんなに使い勝手の良い俳優ではなかったけど、その分、伸びしろがあって演出しがいがありました。今回、30代になって何もしなくても画がもつ、雰囲気や色気があっていい感じで成長したなと思いました」と語った。また、大学生を相手にしたトークということで監督の大学時代に話が及ぶと「九州の美術科のある大学で、課題も多かったし、劇研で芝居やったりしてました。バイトは新幹線の売り子をしたり、ぬいぐるみショーでキン肉マンとかやってました」と明かした。学生時代にやっておくべきことは?という質問には自身の学生時代をふり返りつつ「やってなかったとすれば合コンかな?どんな感じなんですか(笑)?」と学生に逆質問する一幕も。大学卒業後、一度は就職したが、退職してその後、自ら劇団「大人計画」を旗揚げしたが、当時、経済的なことや先行きに不安はなかったか?と尋ねられると「不思議となかったです」と語る。「景気がメチャクチャよかったので、どこにでも仕事は転がっているという、最後の幸せな時代で、暗い気持ちにはならなかった」とふり返った。とはいえ、バイトで生計を立てるも、決して苦労がなかったわけではないよう。「組織では生きていけないとつくづく思い知らされました。フリーターもうまくいかない。学生がバイトリーダーだったりすると、なけなしのプライドが傷つくんですよ」としみじみと述懐。この日のイベントはは、早稲田大学近くのホールで行われ、会場には早大生が多く足を運んでいたが「高田馬場のマクドナルドでバイトしたこともあったけど、早稲田の学生のバイトリーダーに何度も煮え湯を飲まされた(笑)」と恨みつらみを口にし、会場は笑いに包まれた。現在は「大人計画」の主催であり、演出家、脚本家、俳優、作家と多彩な活躍を見せるが、仕事における原動力を問われると「ひと口では言えないですね。(作品づくりが)最後にたどり着いたところであり、背水の陣で、これを失ったらもうないという根性がないとやっていけない。だから、つい仕事を入れすぎちゃって余裕がないんですよ」と苦笑交じりに語っていた。『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』は4月4日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジヌよさらば~かむろば村へ~ 2015年4月4日より全国にて公開(C) 2015 いがらしみきお・小学館/『ジヌよさらば~かむろば村へ~』製作委員会
2015年03月30日昨日より開幕したゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015のオープニング招待作品として『ジヌよさらば~かむろば村へ~』が上映され、主演の松田龍平と松尾スズキ監督が舞台あいさつに登壇した。その他の写真本作は、いがらしみきおの人気漫画『かむろば村へ』を原作に、ジヌ=銭と決別する宣言をした主人公が、なにも売らず、なにも買わずに生きていこうとする姿を描くコメディ。松田が現金に触るだけで失神してしまう“お金恐怖症”になってしまった元銀行マンのタケを演じ、阿部サダヲ、松たか子、二階堂ふみ、西田敏行、松尾スズキらが共演する。ゆうばり市民の熱い歓迎に松田は「北海道は撮影で初めて来ました。すごくアットホームな空気感と聞いていましたが、まんまとやられています。僕も仲間に入っていいですかという感じです」とコメントすると、松尾監督も「ゆうばり映画祭は非常に熱いお客さんたちばかりでありがたい」と付け加え、会場の歓声を集めた。また、舞台あいさつ後には夕張市の鈴木直道市長との鼎談を実施。松尾監督が今回オープニング作品に選ばれた理由を尋ねると、鈴木市長は「単純に面白い映画だということもありますが、夕張でこの映画を観るということで、考えさせられるものがあるんじゃないかと思います。(映画に登場する)かむろば村の設定が高齢者4割ということで、夕張市に似ているなと思いました」と地方行政の在り方などについても語った。ゆうばり国際といえば、ゲストが夕張に到着した際、黄色いハンカチを手にした市民が「おかえり」と出迎えてくれることが特徴のひとつ。松田も「黄色いハンカチを振ってくれるのは歓迎されていると思うし、緊張もほぐれる。ありがたいですね。夕張の人たちの愛情を感じましたね。みんなで夕張を盛り上げようかなという感じがありますね。何かのために自分を犠牲にするのではなく、楽しんでいることが映画祭のいいムードを作っている。それは本当に大切なこと。どんなに来る人を歓迎していても、自分が楽しまないと楽しくない。(出迎えのおばちゃんたちが)仮装したりして、自分から楽しんでいるのが伝わってくるからいいですよね」と感激した様子だった。なお、劇中で“お金恐怖症”の主人公・タケが現物支給や物々交換をしながら生計をたてようとする事になぞらえ、全国各地の劇場スタッフと物々交換をする“わらしべ長者キャンペーン”が本日からスタート。タケの田んぼで実際に収穫された“ほでなす米”からスタートし、最後の東京では一体何に変わるのか? その動向にも注目していただきたい。『ジヌよさらば~かむろば村へ~』4月4日(土)より新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー
2015年02月20日松尾スズキが監督を務め、『恋の門』以来10年ぶりに松田龍平とタッグを組む映画『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』の予告編映像が公開になった。OKAMOTO’Sが手掛けた映画主題歌『ZEROMAN』も登場する。『ジヌよさらば~かむろば村へ~』本作は、いがらしみきおの人気漫画『かむろば村へ』を原作に、ジヌ=銭と決別する宣言をした主人公が、なにも売らず、なにも買わずに生きていこうとする姿を描くコメディ。松田が現金に触るだけで失神してしまう“お金恐怖症”になってしまった元銀行マンのタケを演じ、阿部サダヲ、松たか子、二階堂ふみ、西田敏行、松尾スズキらが共演する。本作の舞台になっている“かむろば村”は、過疎の村で、公共交通がなく村長が自らバスを運転して村人を運んでいるような田舎だが、なぜかそこには奇妙な人々がたくさん暮している。村長の与三郎(阿部)と妻の亜希子(松)はタケの面倒を見てくれる優しい夫婦だが、高校生の青葉(二階堂)はチンピラ風の男とつるんでおり、“神様”を自称するなかぬっさん(西田)や、村長選挙の裏で暗躍する勢力、突然、村に姿を現した謎の男(松尾)ら強烈なキャラクターが次々に登場。金を一切使わないと決めたタケは、彼らの間を行き来しながら、まだ誰も実現していない“ジヌなし”生活に挑む。『ジヌよさらば~かむろば村へ~』4月4日(土)より新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー
2015年02月18日松田龍平が主演する松尾スズキ監督の最新作『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』の舞台あいさつ付プレミアム上映が、2月20日(金)に札幌シネマフロンティアで行われる。本作は、同時期に開催される『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015』のオープニング招待作品に決定した話題作だ。その他の写真映画は、いがらしみきおの人気漫画『かむろば村へ』を原作に、ジヌ=銭と決別して生きることを宣言した主人公が、なにも売らず、なにも買わずに生活しようとする姿を描くスラップスティックコメディ。札幌シネマフロンティアで行われる舞台あいさつ付プレミアム上映には、松田、松尾スズキ監督が登壇する。チケットは、プレリザーブ(先行抽選)が1月31日(土)より受付開始。一般発売は、2月7日(土)よりスタートする。『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015』2月19(木)から2月23日(月)まで開催『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』舞台あいさつ付プレミアム上映2月20日(金)会場:札幌シネマフロンティア18:00の回上映前/舞台あいさつ登壇者(予定):松田龍平、松尾スズキ監督料金:2000円(税込)プレリザーブ:1月31日(土)11:00AM~2月4日(水)11:00AMまで一般発売:2月7日(土)10:00AMより
2015年01月29日松尾スズキが監督を務め、『恋の門』以来10年ぶりに松田龍平とタッグを組む映画『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』の特報が解禁された。『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』特報映像本作は、いがらしみきおの人気漫画『かむろば村へ』を原作に、ジヌ=銭と決別する宣言をした主人公が、なにも売らず、なにも買わずに生きていこうとする姿を描くスラップスティックコメディ。松田が演じる主人公は、現金に触るだけで失神してしまう“お金恐怖症”になってしまった銀行マン・タケ。前代未聞の深刻な病を患った彼は、銀行の仕事を続けられなくなり、逃げるように山奥にある小さな村・かむろば村へ転がり込む。そこでタケは「一銭も使わずに生きていく」と宣言するも、村人たちは突然やってきて妙なことを口走る青年を奇異な目で見る。このほど公開された特報映像には、クセの強い村の住人を演じる阿部サダヲ、松たか子、二階堂ふみ、西田敏行、松尾スズキらも登場。病院も学校も警察もない過疎の村で、現代の生活に必要不可欠な携帯、電気、そしてお金を使わず、タケはどのように生活していくのか? 毎作、観客をアッと驚かせる設定とキャラクターを用いて、観る者の常識や虚栄心や嘘を容赦なくはぎとってきた松尾スズキが“ジヌ=銭”を使ってどんな世界を作り出し、どんなメッセージを描き出すのか気になるところだ。『ジヌよさらば~かむろば村へ~』2015年4月4日(土)より新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー
2014年12月26日カレーの有名店は数あれど、「カツカレーの有名店」って意外とよく知らないですよね。そこで東京都内でカツカレーがおいしいと評判のお店をまとめてみました。旅行で訪れた際は、土産話にこんな場所で「ザ・東京」なカツカレーを味わってみては?■グリルスイス銀座本店/キッチンスイス築地店昭和22年創業の「カツカレー発祥の店」と呼ばれる老舗カレー店。当時巨人軍にいた千葉茂氏の「カレーにカツをのせてくれ」という一言で生まれたカツカレー、その名も「千葉さんのカツカレー」は、今でもグリルスイス・キッチンスイスの人気メニューです。その他に元祖カツカレーや、銀座本店にはたまカツカレー、ヒレカツカレーもあります。(グリルスイス銀座本店)東京都中央区銀座3-5-16地下鉄・有楽町駅約7分(キッチンスイス築地店)東京都中央区築地2-8-4地下鉄・築地駅約3分平均予算:~1,000円■日乃屋昔からの食べ慣れた「日本のカレー」にこだわりがあるカレー店。カレーの激戦地・神田で行われた2013年の「神田カレーグランプリ」では見事1位に選ばれました。その日乃屋「名物カツカレー」は、ご飯の上に大きな揚げたてカツがのり、その上から豪快にルーをかけた見た目にも迫力のある品。一度は食べてみたい味です。(日乃屋本店)東京都文京区湯島2-2-1東邦深澤ビル1階御茶ノ水駅聖橋口約6分(日乃屋カレー神田店)東京都千代田区鍛冶町2-11-16神田駅約2分(日乃屋カレー国分寺)東京都国分寺市本多2-1-14国分寺駅北口約8分(日乃屋カレー新宿御苑店)東京都新宿区新宿1-18-15スワダビル1階地下鉄・新宿御苑前駅約4分(日乃屋カレー新井薬師店)東京都中野区上高田3-19-10恩田ビル1階新井薬師前駅約2分平均予算:~1,000円■カレー店般゜若(ぱんにゃ)タレントやコラムニストなど、さまざまな顔を持つ芸能人・松尾貴史さんのカレー店。インドカリーをベースにだし、しょうゆ、バターが入れられており、日本人の舌に合うよう工夫されたカレーです。「特別なカツカレー」のカツには熟成肉専門店・中勢以(なかせい)のお肉が使用されています。住所:東京都世田谷区北沢3-23-23下北沢シティハウスⅡ1F最寄り駅:東北沢駅約6分平均予算:1,000~2,000円■東京駅 ドンピエール エクスプレスカレー東京駅を訪れたら、これを食べないと始まらない?、と人気の「プラチナポーク カツカレー」があるお店。アジアの香辛料とフレンチのソースが融合したルーと、白金豚を使ったサクサクのカツのコラボレーションが見事。住所:東京都千代田区丸の内1-9-1東京駅八重洲北口1Fキッチンストリート内最寄り駅:東京駅八重洲北口約1分平均予算:1,000~2,000円■飾りじゃないのよカレーは三田本店名前にかなりインパクトがあるお店ですが、提供するメニューは至ってシンプルで「飾りじゃないのよ」という名前通り。お店名物は大量の玉ねぎやさつまいもなどの野菜と、牛すじ・軟骨コラーゲンが入ったWコラーゲンスープのルー。重そうですが意外と軽く、カツと合わせてもサクッといただけます。住所:東京都港区三田3-1-2北村ビル1F最寄り駅:田町駅、地下鉄・三田駅約5分平均予算:~1,000円■カレーの店サカエヤ「待ち時間0分」という売り文句を看板に掲げる、上野の名物カレー店です。ただカツカレーの場合は揚げたてカツを提供する都合上、少々待つことがあるとか。8時間かけてじっくり炒めた具に、同様8時間かけてとったスープをのばしてひと晩寝かせたルーは、本格的な「日本のカレー」の味わい。揚げたてカツとの相性も抜群です。住所:東京都台東区東上野1-6-3最寄り駅:新御徒町駅約1分平均予算:~1,000円■モンスナック昭和39年創業の元祖サラサラカレーのお店。壁には有名人・著名人の色紙がずらりと並び、古くから多くの人に愛されてきたお店だということがわかります。カツはオーダーを受けてから揚げてくれます。揚げたてサクサクのカツはもちろんですが、食べ進めていく内に、スープカレーのようなルーにひたり、しなっとしてくるカツもまたおいしい。住所:東京都新宿区新宿3-17-7紀ノ国屋ビル地下1階最寄り駅:新宿駅東口約5分東京都にはカレーの有名店が数多くあり、「カツカレーのおいしいお店」もまたたくさん。上記以外にも有名店はたくさんあるので、ぜひ自分至上ナンバーワンの「カツカレーがおいしいお店」を東京で探してみてください。(※メニューは店舗や季節により異なる場合があります)(画像は本文と関係ありません)
2014年10月09日ミュージカル『マイ・フェア・レディ』が5月5日、東京・日生劇場にて開幕した。ヒロイン・イライザは霧矢大夢(きりや ひろむ)と、真飛聖(まとぶ せい)。ヒギンズ教授役は寺脇康文。5月4日、初日に先がけ出演者が意気込みを語った。ミュージカル『マイ・フェア・レディ』チケット情報『マイ・フェア・レディ』は下町の花売り娘・イライザが、言語学者のヒギンズ教授に正しい言葉と淑女としてのマナーを教え込まれ、レディとして生まれ変わるシンデレラ・ストーリーで、オードリー・ヘップバーン主演映画でもよく知られる作品。日本初演から50年の節目の年での上演となる今回は、キャスト、演出などすべてが一新して登場する。寺脇は「大劇場公演の持つセットやオーケストラの迫力という醍醐味はもちろんありながらも、今回の新バージョンは、G2さんの演出ということもあり、今までよりももっとイライザとヒギンズの恋愛模様が深く描かれている気がします。大劇場ならではの興奮と、小劇場で役者の顔を間近に見た興奮がないまぜになったような感想を持っていただけるのでは」と見どころを話した。イライザは、ともに宝塚のトップスターとして人気を博した霧矢と真飛がWキャストで演じる。「緊張と不安でいっぱいですが、皆さまに楽しんでいただけるミュージカルに仕上がっているであろうと強い自信を持って挑みたい」(霧矢)、「イライザとして生きられることが本当に幸せ。お客様にも同じような時間を味わっていただけるように舞台を作り上げたい」(真飛)とそれぞれ語る。だが長年男役として過ごした彼女らならではの苦労もあるようで、「根本的にひとりの人間を演じる、その心情の作り方は一緒なんですが、表現方法が違う」(霧矢)、「今まで男心を追求してきましたので、元が女性なんだから素直にやればいいのに、鍵を掛けすぎちゃって、女心が出てこない(笑)。やっとこないだ鍵を見つけて、ようやく『あ、私も女だったんだな』と思いました」(真飛)。そんなヒロインふたりについて、しかし共演者からは「いえいえ、ちゃんと女性でしたよ! ただセットの裏側を歩く時や早替えの時は、凛々しい男のようです(笑)。でもサッサッという動作が美しい上、落差が楽しい」(ピッカリング大佐役・田山涼成)、「私は初めてのミュージカルで、ほんとにもの覚えが悪い。そうしたら霧矢さんと真飛さんが協力して、iPadで僕が稽古しているところを録ってくれて、これを新幹線の往復の間に見なさいと渡してくれました。こんな優しい主役、いないですよ!」(ドゥーリトル役・松尾貴史)と絶賛の声。寺脇も「ふたりの魅力がまったく違う。商売抜きで、ふたりのイライザを観ないと損です!」とアピールしていた。東京公演は5月28日(火)まで。チケットは発売中。その後、石川、福岡、愛知、大阪でも公演あり。
2013年05月07日ミュージカル『マイ・フェア・レディ』の製作発表が2月21日、都内で行われ、霧矢大夢、真飛聖、寺脇康文、田山涼成、松尾貴史、江波杏子ら出演者が顔を揃えた。『マイ・フェア・レディ』本作はオードリー・ヘプバーン主演で映画化もされたブロードウェー・ミュージカルの名作。ロンドンの下町に住む花売り娘イライザが、言語学者ヒギンズ教授(寺脇)によって貴婦人に変貌を遂げるシンデレラストーリーで、元・宝塚歌劇トップスターのふたり、霧矢、真飛がWキャストでイライザを演じる。宝塚退団後初舞台となる霧矢は「出演のお話をいただいた時は、まだ宝塚でバリバリの男役を演じていたので、今ドレスを着てここにいるのが夢のよう。麗しいの“う”の字も私の辞書にはないのでこれから作り上げていきたい」。ひと足先に女優デビューを果たしている真飛も「男役の時は背中で哀愁を演じてきたのですが、その哀愁は取っ払いたいです」と笑わせた。今回の舞台は初演から50周年を数える記念公演。1963年に日本語で初めて上演されたブロードウェー・ミュージカルが今作だ。会見では当日出席できなかった演出のG2からのメッセージも読み上げられた。「オファーをいただいた際に「日本で初めて上演されたブロードウェイ作品として東宝ではこれからも大事にしていきたい」と伺い感銘を受け、ご指名いただいたことを光栄に、かつ意気に感じております。初演時はゴージャスな英国貴族の場面が当時の観客に憧れをもって迎えられた作品だったのではと想像します。2013年にニュー・ヴァージョンとして上演するにあたり、主人公・イライザをより「等身大」に描くことで、さらに現代の日本人の心情に訴える、より心に染みいる作品としてリメイクではなくリボーン(再誕生)させようと目論んでいます。今回、お許しを得て翻訳も新しく書かせて頂きました。十年前、ウエストエンドで本作を観て「なるほど英語だと直感的に分かり易い!」と感動した経験を生かし、イライザの言葉の特訓シーンに、ユニークな工夫を凝らしてあります。そのあたりもお楽しみ頂けるのではないかと自負しております」ストレートプレイからミュージカル、翻訳劇からオリジナル作品まで、幅広い活動に注目が集まる売れっ子劇作家・演出家のG2。その新演出版に期待が高まる。公演は5月5日(日・祝)から28日(火)まで、東京・日生劇場にて。その後、愛知、大阪、福岡でも公演。東京公演のチケット一般発売は2月23日(土)午前10時より。東京公演は2月22日(金)18:00まで先着先行プリセールを受付中。
2013年02月22日1991年に悪人会議プロデュースとして上演され、1998年には日本総合悲劇協会公演として再演、演劇界を超えてカルチャーシーンに衝撃を与えた松尾スズキ(作・演出)の『ふくすけ』。薬剤被害や宗教ビジネス、テロ行為に没入する人々など、世紀の変わり目を経てなお“今の物語”であり続け、生温かいヒューマニズムをも笑いつくす伝説的作品だ。実に14年ぶりの再々演となる今回は、古田新太や多部未華子、大竹しのぶら豪華メンバーに、阿部サダヲ、皆川猿時、平岩紙ら大人計画の劇団員も出演する最強のキャスティング。某日、宣伝写真撮影中の都内のスタジオで松尾の話を訊いた。『ふくすけ』チケット情報スタジオに到着すると、ちょうど古田が撮影中。劇中ではさえない中年男を演じる古田だが、撮影は作品自体のビジュアルイメージということで、ネックレスを胸元にチャラチャラと光らせた服装で不敵に立つ。見ている松尾から思わず「脂が乗ってるよね」という言葉が漏れ、その圧倒的な存在感にスタッフ全員が引き込まれる。次に衣裳を身につけた阿部がフラリと現れ、スタジオの中央へ。指の爪をかじりながらカメラに視線を向ける様子はどこまでが阿部自身で、どこからが阿部が演じるフクスケなのか分からないほど。キュッと細められた阿部の瞳を見ているうちに、本番で見られるであろうフクスケの物語が俄然楽しみになってきた。今回のキャストについて松尾に訊くと、「あえての地味な男の役を見たかった古田さんに、絆と尊敬を感じている大竹さん。毒々しい舞台に透明感を放ってくれるであろう多部さんと、理想のキャスティング。あとは、フクスケの哀しみを出せるのはこいつしかいねぇな、と阿部(笑)」との答えが返ってきた。その最強キャストで迎える14年ぶりの上演については「初演はバブル景気の頃で、世の中の浮かれ気分に対する20代の自分の“怒り”を込めて作っていたんです。でも今は状況が違う。日本全体が不景気だし、発散しきれない怒りや諦めとかで覆われてるでしょう。実は前回、30代後半で再演した時に、初演とは別の手応えを客席から感じたんです。“怒り”って人間の根源的な部分だと思うし、年代によっても感じ方は違ってくる。だから40代最後に演出する今回、『ふくすけ』を通して感じられる怒りを普遍的なものとして受け止めてもらえるかどうか。それを見極めたいという思いがあります」と語った。生の舞台はリアルと地続きだからこそ、そのときどきに形を変える。本作が常に“事件”であり続ける理由を、ぜひ劇場で確かめてほしい。公演は8月1日(水)から9月2日(日)まで東京・Bunkamuraシアターコクーン、9月6日(木)から13日(木)まで大阪・イオン化粧品シアターBRAVA!にて上演される。なお、チケットは東京・大阪とも6月3日(日)10:00より一般発売開始。また、チケットぴあではWEB先行抽選を東京公演は5月24日(木)11:00まで、大阪公演は5月23日(水)11:00まで受付中。取材・文佐藤さくら
2012年05月22日