ジャニーズJr.内グループ「SixTONES(ストーンズ)」のジェシー、松村北斗、田中樹の映画初主演作となる『バニラボーイ トゥモロー・イズ・アナザー・デイ』が、9月3日(土)より全国にて公開されることが決定した。海のない栃木県でサーフィン部に入っている、平凡で若干イケてない高校生・太田。しかし、彼が何事もなく普通の毎日を過ごすこと=世界の平和が保たれるという、摩訶不思議な力を持った超重要人物だった。親友のスーパー頭脳と身体能力を持った林、松永をはじめ、彼の通う高校の教師らが日本政府から国家機密として受けていた使命は、秘密裏に彼を守ることだった。そんな太田が、心の均衡が保てない出来事、つまり恋に落ちてしまった!その壮大な力を巡り、NSA(米国家安全保障局)やテロリストまでもが絡む、大事件が繰り広げられていく。果して太田の初恋の行方は?そして世界の平和は、保たれることが出来るのか?昨年初夏、栃木県、沖縄県を舞台に撮影された本作。「アンフェア」シリーズなどのテレビドラマを数多く手掛ける根本和政監督による映画デビュー作であり、青春グラフィティなのに、最初からSF映画というくくりの大風呂敷を広げたかと思いきや、小ネタやギャグをジャブのように連打し続け、予想外のトラップやオチまでも用意されており、最後は感動が待ち受ける…という一瞬たりとも予断を許さない、ジェットコースター的なストーリーが展開される。“バカフライエフェクト”という世界平和を揺るがす驚異的な能力がありながら、自分自身は全くそのことに気づいていない、いかにも天然な主人公・太田和毅役を演じるのは、ジャニーズの新時代を担うジャニーズJr.内グループ「SixTONES(ストーンズ)」のジェシーさん。初めての映画主演にプレッシャーを感じたそうだが、「素晴らしいキャストの方々とお芝居をさせていただき、楽しんで撮影に臨むことができました。観て下さるお客様にも沢山笑ってもらえるようバニラボーイチームが一丸となってつくりあげた作品なので是非楽しみにしてください!」と自信を覗かせた。和毅の幼なじみで、天才だが少し自信家ぶりが鼻につくイケメン・林秀太役には、松村さん。撮影時はかなり緊張したと明かし「なかなかうまくいかなかったことが多かったことを覚えています。そんな不安の中で完成した作品を見て驚きました。面白いです。これは老若男女全ての皆様に楽しんでいただける作品になったと思います」とコメント。そして、同じく和毅の幼馴染みで、頭が良くてズバ抜けた身体能力も兼ね備えた松永英男役を演じたのは田中さん。「動きや口調などアドリブでやらせていただいたシーンがあるので、そこが最大の見せ場です!」と見どころを語った。また、脇を固める俳優陣も豪華な顔ぶれ!太田が恋に落ちる才色兼備のヒロイン三井清美役に、『暗殺教室~卒業編~』中村莉桜役や『脳漿炸裂ガール』では主演を務める竹富聖花。そのほか、小西成弥、前田航基、美山加恋、山崎萌香ら若手実力派俳優たちが“丘サーフィン部”に集結。さらに、モデル出身の北川弘美と高橋ユウが大人のフェロモンを振りまき、船越英一郎、要潤、西村和彦、姜暢雄、ブラザートムら実力派俳優もキャスティング。それぞれに濃すぎるキャラを炸裂させている。栃木が舞台なのに、そのスケールは世界規模!青春、恋愛、友情、スポ根、コメディ、SF、いろんなジャンルを欲張りに全部のせした感動のSF(青春フルスロットル)エンターテインメント作に期待したい。『バニラボーイ トゥモロー・イズ・アナザー・デイ』は9月3日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2016年04月26日プレックスが展開するアクションフィギュア「REAL ACTION HEROES GENESIS」より、「RAH GENESIS 仮面ライダー鎧武 オレンジアームズ」の予約受付がメディコム・トイ オンラインストア各店で開始されている。4月発送予定で、価格は29,800円(税込)。「REAL ACTION HEROES GENESIS」は、「REAL ACTION HEROES」の12インチ(約300mm)フィギュアをベースとして、追加ギミックや付属品、商品のパッケージ等にいたるまで、新しい仕掛けを盛り込んだ新ブランド。第1弾として「RAH GENESIS 仮面ライダードライブ タイプスピード」が発売され、「仮面ライダー鎧武 オレンジアームズ」はそれに続く第2弾となる。「仮面ライダー鎧武 オレンジアームズ」は、2013年10月から放送された特撮ドラマ『仮面ライダー鎧武』の主人公・葛葉紘汰が変身する仮面ライダー鎧武の基本フォーム。自分のことより他人を優先してしまいがちな紘汰は、手に入れた力の大きさに悩みながらも他人を「守る」ために戦い続けた。作品に登場するライダーは「戦国武将」と「フルーツ」がモチーフになったデザインとなっており、さらに若者のストリートファイトから巨大企業の謀略、そして人類・世界の危機という多層的に展開されるストーリーが話題を呼んだ。「RAH GENESIS 仮面ライダー鎧武 オレンジアームズ」は、ボディーの表面に専用生地を使用し、腹部分のキルト状の質感を表現したほか、胸・両肩の装甲は多重成型パーツでリアルに再現。さらに頭部パルプアイのLED発光、変身ベルト「戦極ドライバー」に「ロックシード」をセットし、カッティングブレードによるオープンアクションが可能となっているなど豊富なギミックを備えている。また、付属アイテムとして「オレンジロックシード」「イチゴロックシード」「パインロックシード」に加えて、組み合わせることでナギナタモードに変形可能な「無双セイバー」と「大橙丸」が同梱される。発売元/プレックス販売代理店/メディコム・トイ(C)2013 石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
2016年02月14日人気小説家・森見登美彦の作品を舞台化した『青春音楽活劇「詭弁・走れメロス」』。ひねくれものの阿呆大学生が京都を疾走するという森見版『走れメロス』を舞台化し、好評を博した作品だ。そして初演より3年半を経て、待望の再演が行われることに!『青春音楽活劇「詭弁・走れメロス」』チケット情報演出・松村武にとって、大掛かりな“実験”だったというこの作品。独特の文体が魅力である森見作品を舞台化するにあたり、松村が取った手法は「小説の文章をそのままモノローグとしてセリフにし、一本の短編小説をそのまままるごと演劇化する」というかつてないもの。松村「出演者たちと試行錯誤を繰り返して作り上げた、自分にとって財産といえる作品ですね」初演以後、この手法を他作品でも取り入れているという松村にとって、いちひとつの新たなスタイルを確立するきっかけとなった作品なのだ。膨大な量のセリフとモノローグを喋り、演じ、そして疾走する……そんなハードな主人公・芽野史郎を演じるのは、初演に引き続き武田航平。武田「『大変です』って言うの、好きじゃないんです。でもこの作品に関しては『大変です』(笑)」初演時は、要求される集中力と肉体的なハードさに「舞台上での記憶がほとんどない」とか。武田「でも、得るものがたくさんあるし、それを後の自分の武器にできる、ということがわかっている作品でもある。だから再演できるのは嬉しいですね」主人公・芽野の無二の親友、芹名を演じるのは、今回初出演となる中村優一。中村「(初演は)観終わった後に心も体も暖かくなるし、また観たいなと思えた作品。でもこれを自分がやるとなると……(笑)楽しみでもありますし、今からドキドキしてます」観終わった後、改めて「友情について考えてしまった」という中村。そう、この作品で描かれる友情は、とても一筋縄ではいかないもの。なにせ、この作品におけるメロスは「約束を守らないために走る」のだから。武田「芽野も芹名もいろいろ面倒くさいし、こじらせてますよね(笑)。そこが素敵なんですけど。今回は優一君が入ることで、自分でも見えなかった部分が出るかもしれない」中村「僕、本当は面倒くさい人間なんですよ。そういう部分は自覚してるので、今回の舞台でダダ漏れになってもいいというか……自分のそういう部分が活かされるのであれば活かしたい」松村「そういうのが役にフィードバックできたらいいよね(笑)。中村君が加わることで、だいぶ変わると思いますよ。芽野と芹名は『阿呆の双璧』って言われてますけどますけど、むしろインテリジェンスが溢れすぎてておかしくなってるという非常に文学的な存在。そういう匂いが出せれば」公演は4月29日(金・祝)から5月8日(日)まで東京・シアターサンモール、5月14日(土)京都劇場で行われる。取材・文:川口有紀
2016年02月12日’04年の初演以来、再演を望む声が高かった舞台、ナイロン100゜C 43rd SESSION『消失』が、初演と同じキャストで再演されることになった。取材の当日は、スタッフ・キャストの顔合わせの日。主宰で作・演出のケラリーノ・サンドロヴィッチさんを筆頭に、大倉孝二さんや三宅弘城さんらナイロン100゜Cの劇団員が顔を揃えるなか、賑やかにしゃべり、場を盛り上げていたのが、客演の八嶋智人さんだった。「僕は、なかなかどうしてテレビとのギャップがない男なんで」と言う口調も、まさにテレビで見たまんま。「まあ、病気なんです。おしゃべり病(笑)。よく、現場のムードメーカーだと言われたりするんですけれど、僕が楽しくいられる条件は皆が楽しい雰囲気でいることなんで、結局は、自分がやりたいだけなんです」初演の時から、当時ナイロン初参加だったのにもかかわらず、誰より劇団員のように馴染んでいたそう。「自分の劇団でもそうですが、僕、世話焼きのお母さんみたいなんですよ。稽古中にみのすけさんがビニール袋をガサガサさせるのをやめさせたり、カーテンコールにふてくされたような顔で出る大倉に注意したり。僕なりに気になることをしつこく言ってました。でも肝心のKERAさんが『ほかの現場じゃダメだよ』って言うだけだから、KERAさんにも僕が注意したりして(笑)」妙に楽しげな稽古場の雰囲気とは一転して、舞台『消失』は終始不穏な空気が漂うディストピアの物語。「初演の時は、稽古が始まってもなかなか台本が上がらなくて、僕の出番が全然来なかったんです。でも、冒頭のシーンを観ているだけで、これは絶対にいい作品になるなという予感はありました。ただ、サブカルチャーのど真ん中を歩いてきたKERAさん独特の…僕からしたら東京的なセリフ回しに体をなじませるのに苦労しましたね。昔は、テンションが上がってしまうと、つい笑いに走ってしまってたんですけれど、今回、KERAさんから『11年経って抑えがきくようになった』と言ってもらえてるんです(笑)。20代前半の頃は、アドリブをバンバン入れて、笑いをいっぱい取ってやったぜって悦に入ってたところがあったんです。でもいま芝居を生業にするということを考えるようになって、自分のこだわりや個性なんて埋没させてもいい、作品に殉じたいと思えるようになっているんですよね。初演の11年前から比べたら、体のキレは落ちてますけど、逆に作品のなかで濃密に生きることができるようになってきているし、初演以上に楽しませられる舞台になっているんじゃないかと思います」◇information 荒廃した世界に身を寄せ合って生きる兄弟(大倉孝二・みのすけ)。彼らとその元を訪れる人々との善意がすれ違い、いつしか大きな悲劇へと変わっていく。12月5日(土)~27日(日) 下北沢・本多劇場 作・演出/ケラリーノ・サンドロヴィッチ 出演/大倉孝二、みのすけ、犬山イヌコ、三宅弘城、松永玲子、八嶋智人 全席指定6900円(税込み) キューブ TEL:03・5485・2252(月~金曜12:00~18:00) www.sillywalk.com/nylon/◇やしま・のりと ’70年9月27日、奈良県生まれ。主宰の松村武と共に劇団カムカムミニキーナの旗揚げに参加。舞台のほか、ドラマやバラエティなどに多数出演。来年1月3日放送のSPドラマ『坊っちゃん』(CX系)も控えている。※『anan』2015年12月2日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・望月リサ
2015年11月25日人気特撮シリーズ『仮面ライダー鎧武/ガイム』の外伝第2弾となるVシネマDVD『鎧武/ガイム外伝 仮面ライダーデューク/仮面ライダーナックル ロックシード版』(東映ビデオ/11月11日発売)が発売初週に0.3万枚を売り上げ、今週発売の11/23付オリコン週間総合DVDランキング(集計期間:11/9~11/15)で初登場首位を獲得した。同シリーズによるDVD最高位は、『鎧武/ガイム外伝 仮面ライダー斬月/仮面ライダーバロン ロックシード版』(2015年4月発売)が獲得した8位で、首位獲得は今作が初めて。さらに、これまで劇場公開された特撮作品DVDとしては、2010/6/28付で『帰ってきた侍戦隊シンケンジャー 特別幕 超全集版』(2010年6月発売)が獲得した1位に続き、5年5カ月ぶりで史上2作目となる。本作は、『仮面ライダー鎧武/ガイム』のサブライダーである仮面ライダーデュークとナックルのそれぞれが主役として繰り広げられる2つの物語を1枚に収録した外伝シリーズの第2弾。特典映像にはメイキング、PR集、データファイルが収められ、初回生産限定版のロックシード版には変身アイテム"DXレモンロックシード&デュークフェイスプレート(キャストボイス入り)"が同梱されている。(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映(C)2015石森プロ・テレビ朝日・ADK・バンダイ・東映ビデオ・東映
2015年11月18日昨年9月に最終回を迎えながらも、Vシネマとして復活を果たした『仮面ライダー鎧武』の外伝第2弾となるVシネマ『鎧武外伝 仮面ライダーデューク/仮面ライダーナックル』より、『DXセイヴァーアロー&ザクロロックシード』の予約受付が、「プレミアムバンダイ」にてスタートしている。2015年11月発送予定で、価格は5,616円(税込)。『鎧武外伝 仮面ライダーデューク/仮面ライダーナックル』は、タイトルのとおり青木玄徳が演じる戦極凌馬/仮面ライダーデュークと、松田岳が演じるザック/仮面ライダーナックルに焦点をあてたスピンオフ作品。それぞれを主役に据えた2つの物語が収録されている。今回は「仮面ライダーデューク編」に登場する新たなアーマードライダー「仮面ライダーセイヴァー」が「ブラッドザクロアームズ」に変身するためのアイテム「ザクロロックシード」と、使用する武器「セイヴァーアロー」をセットにした限定商品となる。『DXセイヴァーアロー&ザクロロックシード』は、本体にザクロロックシードをセットし、セイヴァーアローのレバーを引くとLEDが点灯。同時に2種類の必殺技音が発動する。ザクロロックシード単体では、背面のボタンを押すことで、発光とともに仮面ライダーセイヴァーに変身する狗道供界と、仮面ライダーデュークに変身する戦極凌馬の台詞を聞くことができる。TVシリーズ同様、劇中では仮面ライダーデューク/戦極凌馬役を青木玄徳、仮面ライダーセイヴァー/狗道供界を新キャストの鳥羽潤が演じており、戦極凌馬と狗道 供界の音声を多数収録している。ザクロロックシードは、別売の『変身ベルト DX戦極ドライバー』にもセット可能。さらに「ゲネシスコアユニット」(別売)を使用して、「DXブラッドオレンジロックシード」(別売)を同時にセットすると2つのロックシードの音声が発動し、仮面ライダーセイヴァー ブラッドザクロアームズの変身・なりきり遊びが楽しめるという。商品価格は5,616円(税込)で、「プレミアムバンダイ」の予約締切は、2015年9月10日17時。商品の発送は、2015年11月を予定している。なお「プレミアムバンダイ」では、『DXマロンエナジーロックシード&ゲネシスコアユニット』の予約も受付中、さらに8月下旬には『DXセイヴァーアロー&ザクロロックシード』の特別映像の公開も予定されている。(C) 石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
2015年08月07日昨年9月に最終回を迎えながらも、Vシネマとして復活を果たした『仮面ライダー鎧武』の外伝第2弾となるVシネマ『鎧武外伝 仮面ライダーデューク/仮面ライダーナックル』より、『DXマロンエナジーロックシード&ゲネシスコアユニット』の予約受付が、「プレミアムバンダイ」にてスタートしている。価格は2,700円(税込)。『鎧武外伝 仮面ライダーデューク/仮面ライダーナックル』は、タイトルのとおり青木玄徳が演じる戦極凌馬/仮面ライダーデュークと、松田岳が演じるザック/仮面ライダーナックルに焦点をあてたスピンオフ作品。それぞれを主役に据えた2つの物語が収録され、今回は仮面ライダーナックル編に登場する「マロンエナジーロックシード」、別売の変身ベルト『DX戦極ドライバー』に装着できる「ゲネシスコアユニット」をセットにした限定商品となる。本商品は、『DX戦極ドライバー』に「ゲネシスコアユニット」と「マロンエナジーロックシード」をセットし、中央に「クルミロックシード」(受注受付終了)をセットすると、2つのロックシードが同時に開き音声が発動。「仮面ライダーナックル ジンバーマロンアームズ」の変身、なりきり遊びが楽しめる。また、別売の変身ベルト『DXゲネシスドライバー』にも対応している。また、ロックシードの背面のボタンを押すと発光し、収録されているザックと駆紋戒斗の台詞が発動。ザックの「俺には守るものがある! 犠牲を超えて、戦う価値がある!」に、戒斗の「そうか…強くなったな、ザック」といった二人の掛け合いなど、多数の音声が収録されている。商品価格は2,700円(税込)で、「プレミアムバンダイ」の予約締切は、2015年8月27日17時。商品の発送は、2015年11月を予定している。なお、現在『鎧武外伝 仮面ライダーデューク/仮面ライダーナックル』Blu-ray&DVDの初回生産限定「ロックシード版」も予約受付中。(C) 石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
2015年07月21日昨年9月に最終回を迎えながらも、Vシネマとして復活を果たした『仮面ライダー鎧武』の外伝第2弾『鎧武外伝 仮面ライダーデューク/仮面ライダーナックル』Blu-ray&DVDの初回生産限定「ロックシード版」の予約受付が、バンダイの公式ショッピングサイト「プレミアムバンダイ」にてスタートしている。2015年11月発送予定で、価格は8,640円(税込)。『鎧武外伝 仮面ライダーデューク/仮面ライダーナックル』は、タイトルのとおり、第2弾は青木玄徳が演じる戦極凌馬/仮面ライダーデュークと、松田岳が演じるザック/仮面ライダーナックルに焦点をあてたスピンオフ作品。それぞれを主役に据えた2つの物語が収録され、監督は両作ともに金田治氏、脚本は「デューク編」をニトロプラスの鋼屋ジン氏、「ナックル編」を毛利亘宏氏、音楽を山下康介氏が務める。そのほか、久保田悠来、佃井皆美、波岡一喜、小林豊、百瀬朔といったTVシリーズ本編のキャストの出演も決定している。第1弾と同じく初回生産限定版は「ロックシード版」と銘打ち、戦極ドライバーで変身するデューク用の「DX レモンロックシード&デュークフェイスプレート」が付属。映像特典には、Blu-rayにメイキング、イベント、PR集、データファイル、DVDにメイキング、PR集、データファイルを収録している。封入特典はBlu-ray&DVDともに、「DXレモンロックシード」(キャストボイス入り)、「デュークフェイスプレート」「スペシャルライナーカード」。そして、Blu-rayにのみ、オーディオ・コメンタリーの収録が予定されている。商品価格は「ロックシード版」Blu-rayが8,640円(税込)、「ロックシード版」DVDが7,560円(税込)。「プレミアムバンダイ」の予約締切は2015年8月17日23:00で、商品の発送は、2015年11月を予定している。(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映(C)2015石森プロ・テレビ朝日・ADK・バンダイ・東映ビデオ・東映
2015年07月02日映画監督の北野武が、13日に放送されたフジテレビ系バラエティ番組『SMAP×SMAP』(毎週月曜22:00~、13日は22:15~)で、「監督は役者に関わってはいけない」との持論を展開した。今回、「BISTROSMAP」のコーナーに、映画『龍三と七人の子分たち』(4月25日公開)の北野武監督と、出演者の藤竜也、中尾彬、安田顕、萬田久子が登場。北野監督の現場での様子について中尾と藤が「不愛想」「日本一不愛想」と明かし、監督自身も「一言も口きいてないのよ」と語った。中居正広が「何でコミュニケーションとらないんですか?」と聞くと、「それが一番ダメなんだよ。監督と役者のコミュニケーションなんてやるから、間抜けな映画撮っちゃう」と北野監督。「擁するに、役者に関わっちゃいけないの。常に客観的に」と続け、「食事したり酒飲んだりすると、情が出るでしょ。そうしたら冷静にその役者を見れなくなるから」と説明した。萬田も「本当に目を合わせてくださらない」「武さんのお声を聞いたことがなかった」と現場の様子を告白。北野監督は、テントの中にこもってモニターをチェックし、何かあったら助監督を通して指示をしていたという。それでも、「不愛想なんですけど救いもあるんですよ」と藤。「時々、よっぽど気に入った時に、"天の岩戸"から出てきて、おもしろかったよって。そのインパクト!」と語った。北野監督はまた、「お笑い出身だから、一発OKにしたいのよ。2回目、3回目と重ねるたびに新鮮さがなくなって」との考えも明かした。
2015年04月14日作・演出の松村武が主宰を務め、看板俳優に八嶋智人を有する劇団「カムカムミニキーナ」が、今年結成25周年を迎える。その記念公演『スワン・ダイブ』の上演を前に、劇団、さらに新作への想いをふたりに訊いた。カムカムミニキーナ『スワン・ダイブ』チケット情報四半世紀にも及ぶ劇団生活について、「とにかく続けたいという想いでやってきて、実際ここまで途切れずにきた。それがすごくありがたい」と八嶋。松村も「その中で“カムカムでしか観られない作品”にこだわって芝居をつくってきた。そこがはっきりしていたからこそ続けられたし、これからも続いていくものだと思います」と声を大にする。では“カムカムでしか観られない作品”とはいかなるものなのか。それは八嶋いわく「時間の捉え方」だと。その詳細を松村は、「僕ら奈良県人というのは、近所に古墳があったり、1000年幅で時間を考えていたりするんですよね。その“時間の縦軸”というものが作品の特徴でもあって、例えば5代前の人の生き方と、現代をリンクさせた物語をつくっていく。しかもそこにある説得力を持たせながら。カムカムってそういう団体なんです」と語る。そういった作品の演じ手として、「想像することの面白さ」を醍醐味のひとつに挙げる八嶋。さらに「(松村とは)中学校からの同級生ということもあり、僕にも似たような感覚があると思うんです。だから大きな時間のうねりの中で、すごく突発的なことが起きても、そんなに疑問を持たない。逆にそれにより各キャラクターが生きていく作風だと思うので、そこで自分が生きられるっていうのは、すごく楽しいことだと思います」と続ける。新作『スワン・ダイブ』も、まさに古代と現代がリンクした壮大な物語になる予定。諏訪大社の御柱祭や、列島縦横の大断層が交わる諏訪湖、ヤマトタケル伝説などをなぞりつつも、「諏訪湖とスワンをかけて『スワン・ダイブ』。いつもそうやってダジャレと流れだけで話をつくっていくんです」と松村は笑う。25周年記念公演ということで、「カムカムが久々って人にもぜひ観てもらいたい」と松村。また八嶋は、30数年前にチケットぴあで初めて演劇のチケットを買ったと振り返り、「そのことは今でも忘れられないし、演劇ってそれくらい強く残るものだと思うんです。我々もそういう想いでつくっているので、ぜひチケットぴあにアクセスしていただき(笑)、劇場まで足を運んで欲しいなと。30数年前の僕がそうであったように……」と目を輝かせた。公演は5月16日(土)から24日(日)まで東京・本多劇場、5月30日(土)・31日(日)大阪・ABCホールにて。チケット発売中。取材・文:野上瑠美子
2015年04月13日2013年から2014年にかけてテレビ朝日系で放送された特撮TVドラマ『仮面ライダー鎧武/ガイム』が、2015年春にVシネマ『鎧武外伝 仮面ライダー斬月/仮面ライダーバロン』として復活を果たす。アーマードライダーと呼ばれる若き仮面の戦士たちが多数登場し、それぞれの信念をぶつけあい、互いに争いながら高みを目指していく青春群像劇である『鎧武』の中でも、強烈な存在感を発揮していた「仮面ライダー斬月=呉島貴虎」と「仮面ライダーバロン=駆紋戒斗」をそれぞれの主役に置き、2つのサイドストーリーが展開する。4月22日のBlu-ray&DVD発売に先がけ、2月7日、東京・港区のニッショーホールにて上映イベントが行われた。いち早く『鎧武外伝』の物語を目にしたファンたちの熱気がさめやらぬタイミングで、上映直後に舞台あいさつが行われた。ステージには金田治監督と、久保田悠来、小林豊をはじめ、主要なキャスト総勢7名が登壇した。『鎧武』チームの中でも特に役柄と素のギャップが大きく、舞台あいさつやファンイベントではとんでもないサービス精神を発揮する小林と、豊富なボキャブラリーによる奇抜かつ味わい深い発言でファンを魅了する久保田が、またもや会場内を爆笑の渦に叩き込んだ。『斬月編』の主役・仮面ライダー斬月/呉島貴虎を演じる久保田悠来は、「主任!!」というファンからの声援を受けつつ、あえてクールに「おは……」とあいさつし、いきなりのつかみに客席は大爆笑。Vシネマでの復活、そして主役ということについて「僕からの始まりのあいさつというのは新鮮でいいなと思います」と異なる景色を噛み締めながら、「(企画が決まった時)喜びのあまり飛び跳ねて、天井に頭をぶつけました。今でもコブが残っています」と、"久保田劇場"はこの日も健在。「女性と絡めるということで喜びを感じました」と劇中のラブシーンに言及し、「このために役者を志しましたから!」と本音とも冗談ともつかない発言で会場を沸かせていた。続いて『斬月編』に朱月藤果という新キャラクターで登場する岩田さゆりは「こんなに盛り上がっている舞台あいさつは初めて」と最初こそ緊張した面持ちだったが、「皆さんが気さくでとても楽しい現場でした」と鎧武チームの温かさを実感。濃厚なイケメンである久保田との淡いラブシーンについては「今、この距離でも"濃い"のに、すぐ近くにこの顔があるんですよ! 撮影中では笑いが止まりませんでした」と、ムードあるシーンとは裏腹に、撮影中は"笑い"があったことを明かした。貴虎の弟で、仮面ライダー龍玄/呉島光実役の高杉真宙はステージ上での久保田、小林のハイテンションぶりに終始大ウケで「僕もあっち(客席)に座って観ていたい!」と思わず吐露し、撮影現場も同様のテンションだった模様。また、「(テレビ本編では)僕と兄さんしかいなかった呉島家に、別な人がいるというのがうれしかった」とVシネマならではの展開を喜んでいた。ゲストの岩田については「人見知り全開でした。あまりお会いする機会もなく、そんなに話せなくてごめんなさい……」と後悔している様子。『バロン編』で主演を務める仮面ライダーバロン/駆紋戒斗役の小林豊は、今回の作品では某国の御曹司・シャプールとの2役に挑戦。言うまでもなく終始ハイテンション状態だった。性格の異なる2役だったが「舞台袖で上映を観ていたら、ギャグのシーンでお客さんが笑ってくれていて、うれしかったです!」と茶目っ気たっぷりに語る。小林は『バロン編』の主題歌も担当しており「戒斗の生き様を歌ったような、かっこいい歌です。歌でも『鎧武』の世界観を表せたかなと思います」とアピールしていた。仮面ライダーナックル/ザック役の松田岳は「僕たちが(戒斗とは正反対に陽気な)シャプールを見て驚く、というシーンがあるんですが、シャプールとは初対面でも、普段よく見ている小林豊そのもの(笑)。あまりにもいつも通りなので、驚くリアクションに苦労しました」とタジタジだったようで、小林のあまりの爆発っぷりに観客も手を叩いて納得。続くペコ役の百瀬朔は、ファンからの熱い「ペコ~!」コールに、はにかみながらも笑顔。「テレビ本編ではよく傷だらけになり、観ている人から"出るたびに傷だらけ"と心配されました。終盤では骨折とかしまくりで(笑)。今回のVシネマでも傷だらけになっています」と話し、客席の大爆笑を誘っていた。『斬月編』『バロン編』の両作品に出演した仮面ライダーマリカ/湊耀子役の佃井皆美は、得意のアクションを今回も披露。「テーブルにゴロンと転がったりして、体当たりのアクションをやらせていただきました。あのシーンは5回も撮り直して大変だったのですが、スタッフさんたちが凝ってくださいました」と撮影時の苦労を振り返った。そして、金田治監督は「久保田くんの濃い顔が間近にあって、さゆりちゃんが笑ってしまいそうになって大変だった。だから笑う前にシーンを切ってしまえと思い、あのような演出になりました」と『斬月編』のラブシーンの裏側を明かす。TVシリーズでも演出を担当していた金田監督は、『鎧武』という作品について「中身の濃い作品。登場人物一人一人に違った生き方があり、それぞれが独自の生活感、目的を果たしていく人間群像になっている」と、『鎧武』ワールドの多様性、人物の魅力を熱弁。撮影では小林の芝居に手を焼いたと笑う金田監督だが、そう言いつつも「シャプールを演じたときは一発オッケーだったよ! びっくりした。アクションもよかったし、いい役者になったなあ」と小林を絶賛した。挨拶終了後、本日登壇が叶わなかった仮面ライダー鎧武/葛葉紘汰役の佐野岳と、仮面ライダーデューク/戦極凌馬役・青木玄徳からのビデオメッセージも上映。2人の姿が映し出されると、客席からいっそう大きな歓声が沸き、うれしいサプライズが舞台あいさつに花を添えた。最後のあいさつで金田監督は「ファンの皆さんあっての作品。次の『鎧武外伝』は皆さんの力があればできると思います!」と、続編に期待を寄せる発言も。久保田は「みんなで1年間がんばってきたのが、こうやってまた形になってうれしいです。そしていつか、フルーツある限り、このハンカチーフが緑のうちは、まだまだ(新作が)観れるのではないかと思います」と、こちらも続編を熱望。小林は「皆さん『鎧武』を好きになってくれて本当にありがとうございます! そしてこれからもよろしくお願いします! ここからも、俺たちのステージだー!」と、紘汰の決め台詞を借りて、大盛況の舞台あいさつを締めくくった。『鎧武外伝 仮面ライダー斬月/仮面ライダーバロン』2015年4月22日にBlu-ray&DVDが発売される。(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映(C)2015石森プロ・テレビ朝日・ADK・バンダイ・東映ビデオ・東映
2015年02月09日北野武監督の最新作『龍三と七人の子分たち』の公開を記念して、劇中で大暴れする主人公ら“ジジイたち”のイラストをプリントした“痛快!モバイルクリーナーステッカー”付特別鑑賞券・ムビチケカードが、1月31日(土)より全国の上映劇場で発売されることが決定した。その他の写真本作は、引退した元ヤクザの親分が昔の仲間たちと団結して、世直しのため、詐欺集団のガキどもに立ち向かう姿を描いたジジイ大暴れエンタテインメント。主演の藤竜也が龍三を演じ、その子分である7人のジジイを近藤正臣、中尾彬、小野寺昭、品川徹、樋浦勉、伊藤幸純、吉澤健が演じる。モバイルクリーナーステッカーは、ステッカーとしてモバイル機器の裏に貼り付けることができ、剥がせばクリーナとしても使えるグッズ。イラストは全10種類あり、龍三親分とジジイ7人のほか、安田顕演じる若造詐欺師集団のボス・西と、ビートたけし演じる刑事・村上の2種類がレアキャラとして用意されている。イラストの横には龍三親分の「義理も人情もありゃしねぇ」など、それぞれの決めゼリフもプリントされている。今回の特典は、本編完成後に実施した試写アンケートで「ジジイたちのキャラが濃い!」や「ジジイたちがかわいい!」と支持されたことを受けて、藤、近藤、中尾ら超ベテラン俳優たちが演じる“ジジイたち”をかわいいイラストにすることが決まったという。『龍三と七人の子分たち』4月25日(土)全国ロードショー
2015年01月30日●鎧武の変身ポーズはドライブ寄りにアレンジ!?公開初日を迎えた特撮映画『仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル』の初日舞台あいさつが13日、東京・丸の内東映にて行われた。舞台には、『仮面ライダードライブ』と『仮面ライダー鎧武/ガイム』の主要キャストに、映画ゲストの仮面ライダールパンを演じる綾部祐二(ピース)を加えた15名が登壇。会場に集まった大勢のファンから、大きな拍手で迎えられた。本作は、別々の作品で活躍する2人の『仮面ライダー』が夢の共演を果たす「MOVIE大戦」シリーズの6作目。2014年9月に最終回を迎えた『仮面ライダー鎧武/ガイム』のその後を描く「鎧武パート」と、強敵・仮面ライダールパンとの戦いに挑む仮面ライダードライブの活躍を描く「ドライブパート」に加え、クライマックスには鎧武とドライブが力を合わせて共通の敵を迎え打つ。映画に足を運んだ人だけが観ることのできる入場者プレゼント第1弾として、『仮面ライダードライブ/第0話』のDVDが全国先着100万名に配られる(12月22日まで)のも、ファンの間で話題となっている。まずは『仮面ライダー鎧武/ガイム』チームから。仮面ライダー鎧武/葛葉紘汰役の佐野岳は「ここからは、……トップギアだぜ!」と、鎧武とドライブをミックスした決め台詞を発した後、映画について「その後の『鎧武』の世界観であったり、どうやって紘汰が地球に帰ってくるかだったり、たくさん見どころがありますので、ぜひ観てください」とテレビの最終回を踏まえたストーリー面の見どころを強調。そして「鎧武の変身ポーズを、ちょっとドライブ寄りにアレンジしてみました。そんなスペシャル感のある変身シーンも楽しみにしてほしいです」と、映画ならではの必見シーンをアピールした。仮面ライダーバロン/駆紋戒斗を演じる小林豊は、過去の舞台あいさつやインタビューなどで見せる"素"の猛烈なハイテンションさがすでにファンに知られているが、今回の初日舞台あいさつでも期待に違わぬ大活躍。登場していきなり「おい貴様ら……」と戒斗っぽい台詞であいさつするかと思わせて「確保です!」と、『ドライブ』の霧子のようなセリフを追加し、大いに笑いを誘った。さらに、地球を離れた紘汰と舞がどうやって帰ってくるのかについて「ちょっとだけ教えるよ。ズドーンときて、スーッと来て、どうにかなるよ!!」と、擬音だらけで何がなんだかわからない説明を展開。ちょっとした間も逃さない、徹底的なサービス精神を見せた。ヒロイン・高司舞役の志田友美は「今日はいい天気ですね! 初日を迎えられてとっても幸せです。今日はいい思い出を作っていきましょう」と元気にあいさつ。映画の見どころを話すべきところで「1年間、長かったですね~」とこれまでのTVシリーズの撮影の思い出を語りはじめたので、小林が「あのね、テレビの撮影じゃなくて、映画についての話をしてよ」と絶妙のツッコミ。それを受けた志田は「水の中にズドーン! と落ちるんですよ。そこは絶対観てください~!」と、小林の影響を受けて擬音を加えながら見どころを説明した。仮面ライダー龍玄/呉島光実を演じた高杉真宙は「ミッチー!」という声援にはにかみながら「久しぶりなので緊張しているのですが、みなさんとまたこの舞台に立ててすごくうれしいです」と、さわやかにあいさつ。自身にとって最後の『鎧武』エピソードということについて「さみしい感じもしますが、紘汰さんもズドーン! と帰ってきますから(映画を)楽しみたい」と、しっかり擬音をかぶせて話し、受けを取っていた。仮面ライダーデューク/戦極凌馬役の青木玄徳は、劇中とは髪型を変えての登場。「こんにちは~!」と明るくあいさつした直後「……キルプロセス」と、テレビ終盤で印象的だった「恐怖の一言」を放ち、ファンは歓喜。続けて「皆さん、ドラゴンフルーツエナジーロックシードをよろしくお願いします」と、映画のみに登場する変身アイテムを静かに、そして熱くアピールした。仮面ライダー斬月/呉島貴虎を演じた久保田悠来は、ファンからの「主任!」コールにうれしさを見せつつ、クールなそぶりで「こうして初日を迎えるまで33年かかりました」と、謎めいたジョークをぶちかました。そして映画については「いろんなフルーツがいっぱいでていましたので、映画を観終わった感想としては……フルーツポンチだな、と……」などと、謎すぎる感想を述べていた。続いては『仮面ライダードライブ』のキャスト陣。劇中の衣装に身を包んだ仮面ライダードライブ/泊進ノ介役・竹内涼真は「本日は初舞台あいさつということで、こんなに大勢の方に来ていただいて、本当にうれしいです!」と素直な喜びを表し、ドライブの決め台詞「ひとっ走り、つきあえよ!」を披露。そして「鎧武チームが『ズドーン!』なら、こっちはシュッ! といって、ガッ! といって、バコーン! といきますから期待していてください!」と、『鎧武』チームのテンションの高さに対抗して、こちらも擬音で映画の迫力を強調。さらに「神様の紘汰と、刑事の進ノ介が出会うとどういう風になるのか、というのが一番の見どころですね」と、2人のライダーが共演する「MOVIE大戦」ならではの見どころに触れた。ヒロインを務める詩島霧子役の内田理央は「みなさん、ギア入ってますか~!!」と『ドライブ』劇中のフレーズで呼びかけ、「初めての舞台あいさつでとても緊張していますが、みなさんがあたたかくて、うれしいです!」と、大勢のファンからの応援をひしひしと感じていたようだった。●小林豊「スピンオフといえば……『斬月/バロン』が決まりました!」12月28日放送回からTVシリーズに登場し、これに先がけて映画で初お目見えする仮面ライダーマッハ/詩島剛を演じる稲葉友は「映画では、マッハがピュッ! と入ってきますので、そこを観てほしい」と、他のキャストに負けじと擬音を盛り込んだあいさつ。映画については「ふつうにお客として観て面白かったです!映画を観たあとは、ぜひテレビでもマッハを応援してください」とその完成度に満足そうな顔を見せていた。ドライブのメカニック担当・沢神りんな役の吉井怜は「『鎧武』の集大成、『ドライブ』の初の劇場版ということで、楽しんでいただけたらうれしいです」と明るくあいさつした後、「二階席のみんなもよろしく~~!!」と、一階だけでなく二階席で応援するファンにも呼びかけ、まぶしい笑顔をふりまいた。警視庁特状課のネットワーク研究員・西城究役の浜野謙太は「究ちゃーん!」というファンの声援に応え「究ちゃんでーす! ドライブと鎧武の雰囲気の違いが面白いので、ぜひ観てください!」と映画の見どころを控えめにアピールした。捜査一課の警部補・追田現八郎を演じる井俣太良もまた、ファンからの「現さん!」コールに照れつつも「すばらしい作品になっています! 内容は"どんより"することなく、トップギアで進んでまいります。みなさん、まばたきすることなく観てください!」と、テレビ劇中での「重加速現象=どんより」というフレーズを入れ込みながらあいさつ。続けて「僕が一瞬、カッコいいところがあるんです。そこはぜひ注目してください」と、自身の注目ポイントを強調した。ドライブに敵対する人造人間・ロイミュードの1人で「死神」の異名を持つ魔進チェイサー/チェイス役・上遠野太洸は、「チェイス!!」という女性ファンからの声援を受けて「……それを待ってた……」とチェイス風のクールなリアクションを放ち、さらなる歓声を集めた。続けて「ドライブと鎧武のコラボ、そしてロイミュードとドライブのコラボを楽しんでいただけたらと、今日ここにはいませんけれどブレンちゃんも言ってました」と、ロイミュードの仲間であるブレン役・松島庄汰からの言葉を伝えた後、「ロイミュードが、ドライブ、鎧武の戦いにどうやって絡んでいくか、そこに注目してほしい。カッコよくシュッ! と入っていくと思います」と、やはり"擬音"を入れ込みながら見どころを説明した。ロイミュードの実力者・ハートを演じる蕨野友也もまたファンからの大きな声援を受けて「はい、みんな"友達"~!!」と、TVシリーズでのハートの口癖を披露。「スタッフ、キャストともに一丸となって、素敵な作品ができたと思います」と映画の出来を称えると共に「日曜の朝8時から『ドライブ』の放送がありますので、そちらもお楽しみに!」と、ますます盛り上がっていくテレビ放送の告知も忘れなかった。映画ゲスト・仮面ライダールパン/ゾルーク東条を演じる綾部祐二(ピース)は「綾部~!!」「熟女キラー!!」という声援を聞き「なんでオレだけ役名じゃなくて苗字だったり、熟女キラーって呼ばれるの?」とツッコミを入れつつ「仮面ライダーに出してもらえるだけで光栄なのに、自分が変身して仮面ライダーになれるなんてありがたい」と感謝。「端のほうで変身ポーズの練習をしていたら、スタッフさんに『すいません、ちょっとそこ、どいてください』って言われた」とゲストらしくない扱いに戸惑ったこともあったそうで「でもがんばって変身しましたよ。カッコよく撮ってくださってね。そのところも観ていただければ」とルパンを猛烈にアピールした。終了間際、本日12月13日が綾部の誕生日でもあったことから、竹内と佐野が「ここからは、綾部のバースデーだ~~!!」と宣言し、バースデーケーキとバースデーソングで、綾部の37歳の誕生日をサプライズで祝福。『鎧武』にちなんでたくさんのフルーツが盛られた大きなケーキは、内田、吉井、志田の女性キャスト3人がスプーンで食べさせようとするが、結局綾部の口には入らないというオチ。しかし「みんな何やってんの~! ここは一番カワイイ俺が行くしかないか!」といきなり小林がスプーンを手にとり、綾部に「アーン」と食べさせる衝撃的な一幕も。綾部は喜びを表しながら「こんな盛大にみなさんが祝ってくださって、ありがとうございます。最高の誕生日になりました。そして映画がこうして初日を迎えたことがなによりめでたいと思っていますので、ぜひ映画のほう、よろしくお願いいたします」と改めてあいさつ。続けて「東映のみなさま、『仮面ライダールパン』のスピンオフをよろしくお願いします!」と、自身の主演によるスピンオフ映画が作られることまでも願った。最後に綾部の「スピンオフ」という言葉にするどく反応した小林は「スピンオフといえば……『斬月/バロン』が決まりました!」と、Vシネマ『鎧武外伝仮面ライダー斬月/仮面ライダーバロン』が2015年4月22日に東映ビデオからリリースされることにも触れ、ファンの盛り上がりに強い期待を見せた。映画『仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル』は、丸の内東映をはじめとする全国映画館で上映中。
2014年12月14日2013年10月から今年9月までテレビ朝日系で放送された特撮TVドラマ『仮面ライダー鎧武/ガイム』が、Vシネマとして復活を果たすことが明らかになった。『鎧武外伝 仮面ライダー斬月/バロン』のBlu-ray&DVDは、2015年4月22日に東映ビデオより発売される。テレビ本編終了後も根強い人気を集めており、12月13日には『仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル』も公開された『仮面ライダー鎧武/ガイム』だが、今回の主役は、久保田悠来が演じる仮面ライダー斬月/呉島貴虎と、小林豊が演じる仮面ライダーバロン/駆紋戒斗。本編でも特に人気が高い両者の、TVシリーズ20話後相当を舞台として、今まで描かれることのなかった真実が明らかになるという。また、佐野岳が演じる本編の主人公・仮面ライダー鎧武/葛葉紘汰をはじめ、仮面ライダー龍玄/呉島光実(高杉真宙)、仮面ライダーデューク/戦極竜馬(青木玄徳)、仮面ライダーマリカ/湊耀子(佃井皆美)、仮面ライダーシグルド/シド(波岡一喜)、仮面ライダーブラーボ/凰蓮・ピエール・アルフォンゾ(吉田メタル)、仮面ライダーグリドン/城乃内秀保(松田岳)、高司舞(志田友美)など、TVシリーズ本編の主要キャストも集結。さらには、新フォーム&新ライダーも登場し、劇場版に匹敵する豪華な内容となっている。脚本は仮面ライダー斬月編をニトロプラスの鋼屋ジン氏、仮面ライダーバロン編を毛利旦宏氏が手がけ、監督はともに金田治氏が担当する。なお、Blu-ray&DVDの初回生産限定の『ロックシード版』には、Vシネマオリジナルの「DX 禁断のリンゴロックシード」とスペシャルライナーカードを同梱。通常版との共通特典としてメイキング、イベント、PR集、データファイル、オーディオコメンタリー(小林豊、久保田悠来、金田監督)の収録も予定されている。現在、東映の公式Youtubeでは特報も公開され、主演の久保田と小林が意気込みを語っている。(C)2015石森プロ・テレビ朝日・ADK・バンダイ・東映ビデオ・東映(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
2014年12月13日劇作家・演出家の松村武や俳優の八嶋智人、山崎樹範らが所属する人気劇団カムカムミニキーナ。近年は日本古来の神話や伝承に材を取り、現代社会にも通じる命題を壮大なスケールで描いて話題を呼んでいる。待望の劇団公演の最新作『G海峡』では、さらに遡って縄文時代が登場。日本演劇史でも極めてまれな素材に挑む松村と、松村演出作品に何度も出演し、今回満を持して客演する武田航平に話を聞いた。【『G海峡』チケット情報はこちら】とある商店街で強盗放火事件を起こした青年は、偶然にも同じ日、津軽海峡で青函連絡船の転覆により溺死した男に罪をかぶせて逃げのびる。だが男の婚約者は愛する人が罪を犯したことが信じられず、恐山のイタコを通じて真実を知ろうと試みる。ところが何者かが降りてきてイタコの口から語られたのは、1万年前の“縄もつ英雄”の物語で…。紀元前145世紀頃から紀元前10世紀頃まで続いたと言われる縄文時代と、21世紀に入った現代の日本。両者をつなぐ着想について松村に聞くと、「縄文時代の生き方って、実は今も日本人に受け継がれているんです。そこを知れば知るほど面白いんです」との言葉が返ってきた。「縄文時代は狩猟が主だったので野蛮なイメージがありますけど、実は出土した土器に武器のようなものはほぼ見られないんです。つまり1万年の間、戦いらしきものはなかったわけで、これってすごいことですよね。獲物が取れなかったらサッと移動していって戦わない。その感じがなんとなく『戦いなんてしねぇよ、馬鹿!』っていう寅さんみたいなイキのよさにも感じられるんです」と松村は話す。一方の武田も「たまたま日本の芸術を特集した雑誌を読んでいて、僕も縄文時代の土器から始まったアートの系譜が印象的で覚えていたんです。弥生時代の土器は実用性がメインなんですけど、縄文は違って、その芸術性を“再発見”したのが岡本太郎さんとか。松村さんと話していると、こうやって点と点がつながっていくことが多いのですごく楽しいです」と、松村に全幅の信頼を寄せている様子。「物語で皆を引っ張っていく、きっぷがよくて温かいキャラクターっていうのは、航平の客演が決まってから出来た役。そこは下町育ちである航平の素を期待して」と松村が笑えば、武田も「舞台でのスキルはまだまだこれからと感じていますが、ひとりの人間として、いち俳優として、松村さんに一緒にやりたいと思ってもらえるのが本当に嬉しい。松村さんの世界観を表現できる劇団員の皆さんに囲まれて、僕も自然にその中に入れるように一生懸命やりたいです」と目を輝かせた。物語は1万年ほど前にアジアから渡ってネイティブアメリカンの祖先となった人々や、現代のアメリカと日本を行き来する情報網、また名作映画『飢餓海峡』へのオマージュなどを取り込みながら展開。カムカムミニキーナでしか見られないその世界を、今回も楽しみに待ちたい。舞台『G海峡』は11月7日(金) から11月16日(日)東京・座・高円寺1、11月29日(土) ・30日(日)に大阪・ABCホールで上演。チケットは発売中。取材・文佐藤さくら
2014年10月10日自身が学生時代を過ごした京都を主な舞台に、独特の幻想的世界観を展開する人気作家・森見登美彦の短編『新釈 走れメロス』が青春音楽活劇『詭弁・走れメロス』として舞台化され、12月の横浜でのプレビュー公演を皮切りに、東京と大阪で上演される。森見作品の舞台化は『夜は短し歩けよ乙女』(2009年)に続く2作目。この日が初対面という原作の森見と脚本・演出の松村武に話を聞いた。『詭弁・走れメロス』チケット情報取材前に稽古場を見学したという森見はその感想を聞かれ、「すごいアホやなと思いました。自分が書いているときもアホやなと思ったんですけど、実際に目の前でエネルギッシュにやられているところを見ると、輪をかけてアホやなと(笑)」。対する松村も、「ハイ、アホな感じです」と全面同意。「台詞量も運動量も相当!今日初めて通し稽古をしたんですけど、みんな途中で電池が切れてましたね。特に若手が。若くない小劇場チームはむしろ意地で頑張ってました(笑)」原作は、太宰治『走れメロス』の森見流パロディ。部室を失うピンチに陥った“詭弁論部”の大学生・芽野(武田航平)は、学内を取り締まる図書館警察長官(市川しんぺー)に、部室奪還の条件として珍妙な提案を持ちかけられる。友人・芹名(山下翔央)を人質にそれを飲んだ芽野は、“約束を守らないことこそ友情の証“との詭弁を振りかざし、京都の街を逃げ回る!会話というより地の文に独特の面白味がある原作の文体をどう脚本化するか、松村は非常に悩んだと言う。「この原作も基本追っかけあいでじっくり会話する場面がないんですよ。それで悩んでいたとき、森見先生が「太宰の筆が進んでどうしようもないみたいな、転がっていく感じこそが『走れメロス』だ」と書いていらっしゃって。ならば地の文をもうこのまま、2、3人が入れ替わり立ち代わり怒涛のように言い続けたら、転がっていく感じが作れるんじゃないかと思って」(松村)「『キャストの人数これだけ?』と思ったぐらい、少ない人数で入れ替わり立ち代わりやっていただいて(笑)。走り続けているような文章で書きたいと思った作品だったんですけど、それをちゃんと汲み取って舞台上でやっていただいているんだなと思いました」(森見)怒涛の舞台は実にアホな、だが妙に感動的なフィナーレを迎える。「あそこで気持ちが高まるってなんか間違ってるって感じがすごくしたんですけど(笑)、持っていかれてしまいました」と原作者に言わしめたその場面まで、キャストも観客もノンストップで駆け抜ける!■青春音楽活劇『詭弁・走れメロス』12月27日(木)・28日(金)KAAT神奈川芸術劇場大スタジオ※プレビュー公演1月4日(金)~17日(木)銀座博品館劇場(東京)2月2日(土)サンケイホールブリーゼ(大阪)公演のチケットは発売中取材・文武田吏都
2012年12月19日公開中の北野武監督の新作『アウトレイジ ビヨンド』が大ヒットを記録している。監督のキャリアで初の興行ランキング首位スタートを飾った本作はどのようにして生まれたのだろうか? 北野監督が作品についてじっくりと語った特別動画がこのほど公開された。北野武監督インタビュー動画本作は、血と暴力の世界に生きる男たちの生き様と抗争を描いたエンターテインメント作『アウトレイジ』の続編にして新たな物語。前作で死んだはずの大友(ビートたけし)が東西組織の勢力争いに巻き込まれ、さらにそこへ警察が介入。登場人物全員が“悪人”の抗争劇を描き出す。インタビュー動画では、本作を「あまり続編だと思っていない」という北野監督が最新作でどのように前作『アウトレイジ』の登場人物を動かし、前作にないテイストをドラマを描こうとしたのかが、監督の口から語られる。また、『…ビヨンド』から出演した西田敏行、塩見三省、桐谷健太、新井浩文らのエピソードも披露されている。ちなみに本作は、公開2週目も動員好調で先週末の動員ランキングでは3位を記録。平日の動員も好調で、レディースデイには女性客が多く劇場に足を運んでいるという。『アウトレイジ ビヨンド』10月6日(土)より全国ロードショー
2012年10月16日アイドルがピアスはだめなのか?人気アイドルグループSKE48の松村香織が「1コメダ」として、自身のGoogle+にアップロードし、人気を得ている日々の公開動画で、アイドルが耳にピアスについて、自身の見解を語ったことが、大きな波紋を呼んでいる。騒動の発端は、8日に公開された動画で、SKE48の握手会で接するファンから、ピアスの穴があいていることを批判されるケースがあることに言及。自分は言われたことはないとしつつも、ファッションであるピアスをなぜマイナスイメージとするのか、ピアスの穴だけで何を判断するのかと問いかけた。加えて「ピアスの穴があいてたら“推し”やめるとか、バカじゃないそんなの?」ともコメントした。行為よりも問題は発言?松村は、以前両耳にピアス穴をあけていたが、左はすでにふさがっているため、現在は右耳のみ穴をあけているという。その耳をカメラを通して見せつつ、皆さんの意見が聞きたいとさらに問いかけている。たしかにピアスはひとつのファッションであり、それを否定する権限はない。おしゃれを楽しみたい、綺麗でいたいと願う気持ちももっともだろう。コメントには、やはり「いまどきピアスぐらいで騒ぐ?」「とくに気にならない」「ダメという権限なんかない」といった声も寄せられている。一方で、「親からもらった大事な体に傷をつけること自体好きではない」とする意見や「耳たぶはいいけれど、鼻にあけるのはアウト」といった声、清純派アイドルとしては「黒髪、ピアス穴なし、できればすっぴんが理想」という意見なども寄せられた。当然、このように様々な反応がありうるのではあるが、きちんと意見をもってピアス穴をあけることは全く問題ないだろう。むしろ騒動の問題は見解の述べ方にあるのではとも思われる。先のように、ファンに対し「バカじゃない」と述べた点や、他の個所であるが、「ビッチ」という表現を用いるなどの点もみられた。なににしろ、こうした言葉を使うのはよくないと指摘するコメントも多い。あまりにも騒動とその反響が大きくなりすぎ、現在は本人も戸惑っている様子でもある。そんな彼女を心配し、元気になってほしい、気にしないでほしいと応援するコメントも次々に寄せられてきている。元の記事を読む
2012年10月11日北野武監督の新作『アウトレイジ ビヨンド』が6日(土)から公開される。本作は、『アウトレイジ』の続編でありながら、これまでにない新しい娯楽映画に仕上がった。そこで、製作の過程や作劇について北野監督に話を聞いた。その他の写真本作は、前作で死んだはずの大友が東西の暴力団組織の勢力争いに巻き込まれ、さらにそこへヤクザ壊滅を企む警察が介入。登場人物全員が“悪人”の抗争劇が描かれる。北野監督は「前作の評判は良かったんだけど暴力描写のことばっかりが話題にされたんで、もうちょっと裏切りがあったり予想外のことが起こったり、ストーリーでエンターテインメントを表現しようと。前作を撮ってるときに『続編があったとしたらどうなるだろう』ってスタッフと盛り上がってね。だから前作を撮りながら、続編の話は少し意識していたかもしれないね」と振り返る。しかし北野監督は単なる続編を作る気はなかったようだ。「タイトルに“アウトレイジ”ってついてんだけど、独立した映画として観られるようにした。そして前作を観ておくとさらにわかりやすい。刑務所で刺された大友が生きてたってことなんだけど、単なる復讐戦にはしたくないから、警察やヤクザが大友を巻き込んで話がじゃんじゃん動いて行くという。登場人物が多いんだけど相関図をつくってかなり繊密にストーリーを作った」。さらに監督は当初から「セリフを増やそう」と決めていたそうだ。「初期の監督作品は台詞が少ない。漫才でたくさん喋ってるから(映画では)喋るのは嫌だってのが多かった。でもこの間テレビ見たら、言ってること全部、吹き出しテロップで書いてあってさ。テレビがそこまで丁寧にしてるのに、俺の映画は“映像でわかってくれ”って思ってもエンターテインメントとしては無理か、って。また違うジャンルの映画だといいんだろうけどね」。その結果、本作は前作のファンの期待に応えながら、初見の観客にも楽しめる間口の広い作品に仕上がった。しかし本作はあくまで北野監督の作品。物語も登場人物もすんなりと頭に入ってはくるが、色彩を抑えた映像と独特なフレーミング、そして監督自身が編集した語りのリズムが映画に圧倒的な緊張感をもたらしている。「おもしろいのが役者さんってみんな“自分の間”があるんで、なかなか怒鳴り合いにならない。罵り合いの時だってお互い間をもつから編集を何回もやって。そこでその間を全部編集でつめちゃった。そのシーンは面白かったけど苦労したね」。本作を「高倉健さんの任侠もの、深作(欣二)さんの『仁義なき戦い』の流れの“次”に来る映画だと思う」と分析する北野監督。これまでのヤクザ、ノワール映画の流れを汲みながら、しかしまだ誰も観たことのない新しいエンターテインメント誕生の瞬間をスクリーンで目撃してほしい。『アウトレイジ ビヨンド』10月6日(土)より全国ロードショー
2012年10月05日女優の相武紗季が米アクション映画『リンカーン/秘密の書』の日本語吹替え版で声優を務めることになり、27日、都内のスタジオでアフレコ収録に臨んだ。相武が声を担当するのは、昼は大統領、夜はヴァンパイアハンターという2つの顔を持つ主人公を支える大統領夫人・メアリー役。相武は、「半生を演じたので、年齢を重ねるごとに声を演じ分けるのが大変でした。でもとても楽しめました」と満足そうに語っていた。その他の写真本作は、『ダーク・シャドウ』の大ヒットも記憶に新しいティム・バートンがプロデュースを手掛け、アンジェリーナ・ジョリー主演の『ウォンテッド』で知られるロシアの鬼才ティムール・ベクマンベトフ氏が監督を務めるアクション大作だ。奴隷解放を訴え、南北戦争を戦ったアメリカ第16代大統領リンカーンに知られざる“別の顔”があったという大胆な設定を用いて、恐るべきヴァンパイアとの戦いを壮大なスケールで描き出す。相武は「迫力ある作品だから、ぜひ劇場で観てほしいですね。演じる私もワクワクでした」と作品に太鼓判を押し、「秘密を抱えながら、信念を貫く姿は格好いい」と映画で描かれるリンカーン像にホレボレした様子。自身が演じたメアリーについても「芯があって、強い女性。きっと女性なら彼女の生き方に共感できるはず」とニッコリ。「ご自分が“夫人”になるのはいつ頃?」という意地悪な質問には、「あこがれはありますが、私自身、メアリーのような精神的に強い女性にはまだまだ及ばないので…」と笑顔で対応していた。『リンカーン/秘密の書』11月1日(木) 全国ロードショー※3D/2D同時公開取材・文・写真:内田 涼
2012年09月27日北野武監督の新作『アウトレイジ ビヨンド』が、現地時間3日に行なわれた第69回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で上映され、来場した北野監督へ、観客が総立ちで拍手喝采した。その他の写真会見で北野監督は「日本のヤクザとの違いは看板がかけられているかどうかで、イタリアも日本もほとんど同じだと思う。警察とヤクザの関係は世界共通ではないか」と切り出し、「暴力描写を褒めてくれるマニアックな人々がいるのはうれしいことだけれども、今回の映画はエンターテインメントだと割りきって自分なりのエンターテインメント性を追求した」とコメント。さらに「『アウトレイジ』『アウトレイジ ビヨンド』」に関しては、自分が撮りたい映画というよりも、観客のことを考えて作った。けれども、お客さんの入らない映画を作る準備もしているよ」と話し、笑いを誘った。また記者から「震災で1年撮影が延期されましたが…」と質問されると、北野監督は「震災で確かに映画の撮影は1年のびた。震災後の1年間は、自分は怒りを感じている部分があった。世の中、絆、愛、支えとか、表面的なものばっかりでイライラした。こういうときこそヤクザ映画を撮ってやろうとやる気が起きた」と語った。同映画祭において、1997年に『HANA-BI』で最高賞の金獅子賞を、2003年に『座頭市』で監督賞にあたる銀獅子賞を受賞している北野監督とあって、レッドカーペットではあちらこちらで「TAKESHI!」と声があがり、北野監督は笑顔でサインや撮影に応えた。『アウトレイジ ビヨンド』は、前作『アウトレイジ』から5年後を舞台に、暴力団組織の抗争に警察が介入し巻き起こる死闘を描いた、究極のバイオレンス・エンターテインメント。ビートたけし、三浦友和、加瀬亮、中野英雄、小日向文世に加え、本作には西田敏行、塩見三省、高橋克典のほか、桐谷健太、新井浩文ら豪華キャストが集結する。『アウトレイジ ビヨンド』10月6日(土)より全国ロードショー
2012年09月04日オネエタレントとして活躍するクリス松村とKABA.ちゃんが2月23日(木)、都内で行われた映画『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』のトークイベントに出席した。天才舞踊家として舞踊界に革命を起こしたピナ・バウシュの生前の4つの舞台や彼女の教え子たちの街角でのパフォーマンスを『ベルリン・天使の詩』のヴィム・ヴェンダース監督が3Dでカメラに収めた本作。KABA.ちゃんは「不思議な映画でした。本当に自分が舞台に立っているかのように感じました」と興奮気味に感想を語った。一方のクリスさんも「鳥肌が立ちました。正直、ダンスは関係ない。どうやったら自分らしく生きていけるかというメッセージが込められている」と語りかけた。見どころとしてクリスさんが「鍛え上げられた裸の男性が近づいてくるシーン(笑)」を挙げると会場は笑いに包まれた。クリスさんはエアロビクスのインストラクター、KABA.ちゃんは振付家として、共にジャンルは違えどダンスに情熱を燃やしてきたが、「ダンスとはどんな存在?」という質問にKABA.ちゃんは「答えを持ってません…。かっこよくも言えないし自分の中では不思議な存在」と神妙な顔。それを受けクリスさんは「私はお迎えが近いから常に踊ってないといけない。『ダンスとは何か?』と考える必要がない」と言葉では全て説明できない思いを明かした。日本でも、1960年代から70年代にかけて華麗なダンスと歌で人々を熱狂させた「フォーリーブス」の北公次が昨日亡くなったことが報じられた。コメントを求められたクリスさんは「本当に残念。(亡くなる)寸前までみなさんで活動されてたので…。結束も素晴らしく、あの歌声はいつまでも忘れません」と寂しそうに語った。『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』は2月25日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿バルト9ほか全国にて順次公開。■関連作品:Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち 2012年2月25日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿バルト9ほか全国にて順次公開© 2010 NEUE ROAD MOVIES GMBH, EUROWIDE FILM PRODUCTION■関連記事:巨匠ヴェンダース×天才舞踊家の奇跡のタッグ『ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』試写会に5組10名様ご招待【TIFFレポート】ヴィム・ヴェンダース監督、福島を訪問する予定を明かすヴェンダースが亡きダンサーに捧げる、世界初3Dアート映画『PINA 3D』日本公開決定!
2012年02月23日金城武が10月9日(日)、釜山国際映画祭(BIFF)に初めて出席し、大きな喝采を浴びた。『ラスト、コーション』のタン・ウェイと共演したピーター・チャン監督作『武侠』(原題)の公式会見では、「いろんな方から釜山映画祭の素晴らしさを聞くたびに『何でいままで出席しなかったのか』と後悔していたので、今回招待され、このチャンスを逃す手はないと思ってやってきました。着いたばかりでまだ何もしていないのですが、ワクワクしています」と挨拶。記者からの「なぜそんなに美男子なのか?」という剛速球の質問には、さすがに苦笑い。「父がハンサムで、母もとてもきれいです。両親に感謝しなくてはいけないですね。どちらかというと僕は母親似です」と答えつつ、かなり照れていた。アジア全域で長い人気を維持し続ける秘訣を聞かれると、「僕は俳優として演技だけでなく、ロケ先の場所やいろんな人に会うことなど、何でも楽しんでいます。俳優業を楽しんでいたら、20年経ってしまったという感じです」と答えた。釜山のみならず韓国を訪問するのも公式には初めての金城さんに対し、タン・ウェイは昨年に続いての出席。実は、この日が誕生日だったタン・ウェイ。「去年に続いて今年も釜山で誕生日を迎えられて嬉しいです。こちらのケーキは美味しいですから(笑)。釜山では毎回来るたびに歓迎されて、本当に感謝しています」と満面の笑みを見せた。会見の後は、海雲台ビーチのBIFFステージにも登場。2,000人以上集まった観衆から、黄色い歓声が飛んでいた。今年から釜山の英語表記を、「PUSAN」から「BUSAN」に変更したため、略称もPIFFから、BIFFに変更となった釜山国際映画祭。総工費80億円とも言われる映画祭専用劇場、釜山シネマセンター「映画の殿堂」もオープンした。しかし名前やメイン会場は変われど、観客の熱狂ぶりだけは変わることはなさそうだ。第16回釜山国際映画祭は14日(金)まで開催中。(photo/text:Ayako Ishizu)■関連作品:第16回釜山国際映画祭 [映画祭]■関連記事:チャン・グンソク、釜山映画祭に登場ギター弾き語りで思わぬ収入も?オダギリジョー、チャン・ドンゴンとの格闘ふり返り「韓国に入国できなくなるかも」釜山映画祭開幕!オダギリジョーにチャン・ドンゴン、ファン・ビンビンは衣装替えも
2011年10月11日カンヌ国際映画祭のミッドナイト・スクリーニング部門で、香港のピーター・チャン監督によるアクション映画『武侠』〈原題)が上映され、金城武、ドニー・イェン、タン・ウェイらが公式会見を行った。『グリーン・デスティニー』に代表される、中国伝統の“武侠”ものと呼ばれる時代劇ジャンルそのものを題名にしたこの作品は、アクションに現代的なミステリーテイストを盛り込み高い評価を受けている。映画の中で金城武は丸めがねをかけた20世紀初頭の死体検視官を演じている。「監督がなぜ僕にこの役をやらせたいのか、最初はまったく分からなかった」という金城さんに対し、監督は「今回、タケシには、金城武ではなく、北野武になったつもりで演じてくれ、といったんだ。そのままのタケシだと、格好よすぎるからね」と答え、場内の笑いを誘った。ピーター・チャン監督と金城武のコラボレーションは、『ウィンター・ソング』、『ウォーロード/男たちの誓い』に続いて3度目。チャン監督は金城さんを「タケシとの仕事は僕にとってチャレンジなんです。いつも『どうして?なぜ?』といろいろ質問をされる。だからこそやり甲斐があるんです」と絶賛。金城さんも、「監督は僕との仕事をチャレンジだと言いましたが、僕にとってこそチャレンジなんです。監督はいつも僕に、『なぜこの人を愛しているのか』、『なぜこういうことをするのか』などと考えさせてくれる。おかげで完全に創作のプロセスへと没頭できるし、それが喜びでもあるるんです」と、チャン監督と組むことの面白さを語った。(photo:text/Ayako Ishizu)■関連作品:第64回カンヌ国際映画祭 [映画祭]■関連記事:【カンヌレポート4】オダジョー、芝居を通しチャン・ドンゴンと言葉の壁を乗り越える【カンヌレポート3】アンジー、カンヌで家族への愛を熱弁!「家族こそ愛がある場所」レオナルド・ディカプリオ、映画祭開催中のカンヌにジェイミー・フォックスと傷心旅行【カンヌレポート2】J・デップ、カンヌ来場に熱狂!役作りにあのアニメキャラが影響?【カンヌレポート1】ウディ作品で開幕!ビーチではガガ様からサプライズライヴも
2011年05月17日カンヌ映画祭のコンペティション部門でバイオレンス映画『アウトレイジ』が上映される“快挙”を成した北野武監督が、このほどシネマカフェほかの合同インタビューに応じ、本作に込めた思いから人間行動論までを語った。今回の暴力映画は「たまに食べたくなったカツ丼」新作は、ここ最近の3作『TAKESHIS’』、『監督・ばんざい!』、『アキレスと亀』と打って変わり、バイオレンスへの原点回帰とも言われる9年ぶりの力作。常に意表をついて周囲を驚かせる北野監督らしく、秀でたエンターテイメント作品として仕上がった。「前3作から“ゴダール病”とでも呼べるような自省的な内容の作品にはまっちゃって、先進的なアートとかワケ分かんないこと考えてやったら完全に失敗して、ダメだこりゃ、と。次、何やろう?と思ったら、暴力映画を全然撮っていないなって思って。食べ物と同じで、たまにはカツ丼食いたいな、と。ただ『ソナチネ』とかと比較されて、『何も進歩していない』とか言われるのは嫌だから、もうエンターテイメントだ!観客全員が喜べるようなものを撮ろうってなった。次に思いついた暴力シーンを書き出して、そっからストーリーを逆算したの。コイツはこう来てこう死ぬ、とか、こんな死に方はしないだろって。で、またひっくり返していって、こうなると思ったら大間違いだとか、ここで(観る側を)騙すとか、いろいろ考えて。そしたら完全にエンターテイメントだなって言える作品ができた」。5月のカンヌ国際映画祭ではコンペ上映され、激しい賛否両論で話題を振りまいた。ホラー、ファンタジーを好むティム・バートン監督が審査委員長を務めた賞レースでは賞を逃したものの、芸術性を好む同映画祭のメーン部門でヤクザもののバイオレンス・エンターテイメントが上映されただけで“珍事”だった。「海外のアート的なフェスティバルとかとは関係ねぇなと思ったら、急にカンヌとか呼ばれてしまって、これは結構大騒ぎになるぞ、って思ってたら、案の定、賛否両論になっちゃって。だから『ざまあみやがれ、こんな映画をコンペに選んだのはそっちなんだから、俺は知らないよ』って言ったんだけど。悪口言う人と褒める人と正反対で、まあまあっていう人がいなくて、いいか悪いかはっきりしていたね。でもまあ狙い通りだった。ショックな映画だろうな、とは思っていたから」。“全員悪人”をテーマに暴力団組織内部の抗争を描く同作では、自身、新たな試みとして主演と言えるキャラクターを7〜8人描く群像劇に挑戦。さらに北野組常連の俳優陣をキャスティングせず椎名桔平、三浦友和、國村隼、小日向文世、北村総一朗ら初タッグの俳優を揃えたのも新趣向。中でもインテリヤクザに扮した加瀬亮の怪演が、前評判を呼んでいる。「英語を使うシーンが途中からいっぱいあるインテリヤクザ役があって、英語も話せる役者を探していたら加瀬くんが来た。けど、普段の雰囲気からはどう見てもヤクザに見えないじゃない。どうしよう、と思ってメイクさんと相談して、オールバックにして、眉毛を剃ってみたり、結構苦労した。最終的に四角くて細いサングラスをかけさせたり。それでも『コノ野郎、バカ野郎』って怒鳴り合っている場面で、加瀬くんも入ってきて同じ台詞言っても全然怖くない。だから、この人は無口にしよう、でも、ひとつキレたら殴り出すという風に、徹底的に暴力に寄せた。キレたら怖い奴に設定に変えて台本を書き直して、かなり悪い奴に仕上がった。やっぱりパッと印象に残るようになったと思うし、うまいこといったかなって思うよね」。とはいえ、抗争の中心人物として動くのは、ビートたけし演じる、大友組の組長・大友。『戦場のメリークリスマス』を機に、俳優としても国内外で高い評価を得ているが、自身では顔をクシャクシャにして照れ笑いしながら厳しく自己評価する。「俺は基本的には演技、上手くないからねぇ。へたくそだから、しゃべんない方がいいもん。しゃべるとね、怪しいんだ俺は。『バカ野郎』なんて言ったら、単なる松村(邦洋)のモノマネになっちゃう。『ダンカン、バカ野郎』(松村さんによる、たけしさんのモノマネ)と変わってないって。『てめえ、何言ってんだ、バカ野郎』(本作の台詞)と同じだったっていう。だからできるだけ、怒鳴らないようにしようと思ったけど、みんなが怒鳴っているから、しょうがなくて怒鳴っていると、ふと我に返って、コレ、松村がモノマネするときと俺と、変わってないじゃないか、って(笑)」。大きな見どころのひとつが、バイオレンス描写の過激さ故に北野映画特有のバイオレンスと笑いが繋がって楽しめる感覚だ。「今回、あんまりにも描写が痛くてなぜか笑ってしまう。っていうか、これだけ追い込まれると人間笑うんだなって。編集していても順撮りじゃないから始めは気がつかなくて、ある程度繋がってくるとバカ笑いしちゃうシーンが出てきた。アレ?これ、お笑い映画撮っちゃった、参ったなーと思ったら、編集マンの人が『これだけ痛ければ笑いますよ、喜劇じゃないけど笑わずにはいられない状態になりますもの、これ』って。大丈夫かなって思っていたら、その感覚は世界共通で、カンヌでも観客がバカ笑いしてた。バカ笑いしている割にはみんな暴力映画って言っているわけ」。登場人物たちは、裏切り、騙し合いを続ける。北野監督の考える、人間の悪は?「悪っていうのは人間社会が進化する過程において、人間本来の欲望を規制するために、社会が悪と決め付けたこととも考えられる。例えば、人間が成長してある程度、性的能力とか体に備わって意識するようになったときには、ほかの奴を殴ってでも女を取るのが、生物として本能的だと思うよ。でもそれ、社会として成り立つために、悪=犯罪という括りを付けないと、人間社会自体が成り立たないというだけ。オットセイが周りの奴をかみ殺して十何匹もメスのオットセイをはべらせてハーレム作っているのを『恥ずかしくないのか、お前は。もっと女を分け与えろ、それじゃオットセイの社会は成り立たない』って言ったって、しょうがないじゃない。それは考えてないだけだもん。人間だったら少し頭が発達してきたから、弱者を救うことによって、全体的に盛り上げようとすることで、性とか食べ物の欲望とかそういうものを、独りよがりに行使することを悪としただけ。それがなきゃ、美味いものを食っている奴を後ろからぶん殴って、気絶している間に食って帰っちゃえばいいんだから。それは誰でもしたいと思うよ」。人間は欲望に抑制の効かない未完成な存在そういった悪とキッチリ一線ひけない人間の未熟さも明確に指摘する。「人間ってのは未完成な動物で、こういう暴力映画っていうと暴力は社会に対して悪影響があるんじゃないでしょうか?って言う。だけど拍手して観ている奴がいる。悪いことなら止めるんだけど止めないんだよ。食べ物でも何で腹いっぱい食っているんだ?肝臓壊したり糖尿になったり、体に悪いのになぜ食うかと言うと、頭と体のバランスが人間って全然取れていない。教えてくれないんだよ、体から信号出ていないんだもん。『それ以上食うと体に悪いです』なんて絶対言わないでしょ?だから食っちゃうの。それだけ人間ってね、欲望に対しては規制が効いていない、だからすごい未完成な動物なんだよ」。劇中、数人、生き残るワルがいる。現実社会で生き残るために必要なことは?「多分、グループがあってそこで生き残ろうとする。だから葛藤があるんじゃない?このグループじゃないところにポンと出ちゃえばいい。そうすればこのグループからしたらその人、関係ないだから、客観的に見たらその人、生き残っているってことじゃん、もしかしたらね。漫才ブームのときに一番最初に漫才辞めたの俺なんだもん、もう終わりだと思って。B&Bとかみんなそこにいたけど、俺、ポンと外に出ちゃった。で、結果的にブームはなくなって、たけしと紳助が漫才ブームを生き抜いたって言われるんだけど。俺、TVの次に、今度ラジオに行っちゃった。TV界からラジオに行っただけなんだけど、たけしはお笑いから生き抜いたってことになる。で、次に映画に行っちゃった。TVのタレントから俺だけ映画に行ったら、また生き抜いた、みたいなことを言われる。要するにグループの中に属さないってことじゃないかな。そうすりゃ生き抜いたことになる。怪しいんだけど、俺」。騙す、騙される、どっちが好き?の問いに、「あーあ」と嘆くような口調と優しい笑顔で答えた。「俺ら、騙す商売だからなぁ。騙す商売だけど、騙されることによってプラスマイナスゼロにしているところ、あるよね。よく騙されるの、騙してもらったお金、騙されてぼられているだけだよ」。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:アウトレイジ 2010年6月12日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2010『アウトレイジ』製作委員会■関連記事:モナもシビれた!北野監督作『アウトレイジ』女性座談会ランキング企画!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5社長になってほしい俳優といえば?【カンヌレポート 最終回】バルデム受賞にペネロペ涙!最高賞はタイ作品山本モナと“男たち”を語ろう!『アウトレイジ』女性限定試写会&座談会に10組20名様ご招待【カンヌレポート 04】たけし、批評家の採点は辛口も観客からは5分の拍手の嵐
2010年06月10日