風景画の第一人者として名高い浮世絵師・歌川広重(1797-1858)が、諸国の山や海などの自然を題材にして描いた作品に焦点をあてた展覧会が、東京・原宿の太田記念美術館で、8月1日(火)から8月27日(日)まで開催される。幕末に大きな人気を集めた広重は、江戸の名所絵で名高いが、諸国の自然を題材にした作品も多数描いた。若い時期から、江戸から遠く離れた東海道の名所なども題材としていたが、特に 40 代頃からは甲州や房総など、実際に様々な場所へ旅に出ていた。旅先で自然を写した経験が、その後の作品に反映されていると考えられている。「山」と「海」をキーワードとする同展では、その呼び物として、晩年の広重が日本の山と海の美を求めて描いた揃物《山海見立相撲》全20図を公開する。このシリーズは、安政 5 年9 月にコレラで亡くなった広重がその直前に手掛けた絶筆のひとつで、最晩年の《名所江戸百景》などと並ぶ渾身のシリーズだ。全20図が一挙に公開されるのは、国内では初の機会となるという。そのほか同展では、《六十余州名所図会》をはじめ、 よく知られる名品から展示機会の少ない作品まで幅広い展観が行われる。特に興味深いのは、広重が実際に訪れた名所なのか、あるいは既存の地理書の挿絵をアレンジして描いた名所なのかなど、その作品制作の様子についての紹介があること。旅行中の広重の日記や、広重が参考にしていた淵上旭江の『山水奇観』 や谷文晁の『名山図譜』といった資料と作品によって、美しい風景画を生み出すために広重が行っていた様々な工夫を読み解く試みとなる。もうひとつ同展では、大自然に根付いた様々な信仰の読み解きも楽しめる。急峻な山や、海に面した岬といった大自然の絶景は古くから信仰の対照となってきたが、広重の諸国の景色には、しばしば寺の境内や神社や鳥居などが描き込まれている。富士信仰や大山信仰をはじめ、各地の山と海に関わる信仰のかたちについても、広重の絵を通して知ることができる。浮世絵に描かれた絶景を旅する気分で楽しみながら、 広重の画業をもっと深く知ることができる同展は、その美しい風景に旅心を刺激されるという意味でも、夏休みにぴったりの展覧会だ。<開催情報>『歌川広重山と海を旅する』会期:2023年8月1日(火)~8月27日(日)会場:太田記念美術館時間:10:30~17:30(入館は17:00まで)休館日:月曜料金:一般 800円、大高600円公式サイト:
2023年07月26日2020年に月岡芳年展を開催して好評を博したさいたま市のうらわ美術館で、3年ぶりとなる浮世絵展『奇想の絵師歌川国芳』が、4月22日(土)から6月18日(日)まで開催される。さいたま市の政令指定都市移行・区制施行20周年を記念し、総数約160点で国芳の魅力に迫る展覧会だ。歌川国芳(寛政9―文久元年/1797―1861年)は、幕末の浮世絵界で人気を分け合った歌川派三人のひとり。風景画で名声を得た広重と、役者や美人画で人気を博した豊国に対し、国芳はとりわけ勇壮な武者絵で名をあげた。後年は門弟を多数抱え、先の月岡芳年も国芳の高弟だった。中国の小説『水滸伝』を題材に、エキゾチックな異国の英雄たちをダイナミックかつカラフルに描いて人気を得た国芳は、持ち前の斬新かつ豊かなアイデアを次々に打ち出して、妖怪や怨霊・幽霊などと対決する英雄たちや、歴史や物語に登場する英雄たちをこれまた迫力満点に描き出した。勇壮な武者絵の一方で、国芳はダンディな役者絵や鉄火肌の女性たちをとらえた美人画、さらに西洋の透視図法や陰影方法も取り入れた洋風の風景画なども制作した。また、洒落やユーモアにあふれた戯画や、猫やキツネ、タヌキなどの動物を擬人化した愛らしいパロディ作品も得意としている。奇想天外なアイデアを発揮した独特の画風から、のちに「奇想の絵師」と呼ばれるようになった国芳は、当時の浮世絵界を活性化させただけでなく、後世にも多大な影響を及ぼし、近年はさらに再評価が進んでいる。同展は、その国芳の多彩で変化に富んだ画業を、貴重な肉筆画なども合わせて、多様なジャンルの作品群で紹介するものだ。関連展示として、隣接する展示室では、うらわ美術館のコレクションから、木版画による作品を紹介。企画展と連動させて収蔵品を活用する試みとなっている。<開催情報>『奇想の絵師 歌川国芳』会期:2023年4月22日(土)~6月18日(日)会場:うらわ美術館時間:10:00~17:00、金土は20:00まで(入場は閉館30分前まで)休館日:月曜(5月1日は開館)料金:一般620円、大高410円、中小200円※5月1日は入場無料公式サイト:
2023年04月19日“世界初”となる歌川国芳(うたがわくによし)のミュージアム「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」が岡山・倉敷に開館。浮世絵師・歌川国芳とは歌川国芳は、江戸時代末期を代表する浮世絵師の一人。江戸日本橋の染物屋の家に生まれ、15歳の頃に初代歌川豊国の弟子になり修行をスタートした。長い下積み時代を経て、30歳を過ぎた頃に中国の伝奇時代小説「水滸伝」をモチーフにした「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」シリーズを発表。同作品で一躍脚光を浴び、“武者絵の国芳”と呼ばれるほどの人気絵師となった。その後は、武者絵にとどまらず、役者絵や美人画、風景画、ユーモアあふれる戯画など幅広いジャンルを手掛け、江戸期の浮世絵だけにとどまらず近代以降の日本画にも影響を与えた。“世界初”歌川国芳のミュージアムで約100作品を公開そんな歌川国芳の“世界初”となるミュージアム「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」では、デビュー作から代表作まで約100作品を公開。出世作「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」シリーズはもちろん、巨大な骸骨を描いた代表作『相馬の古内裏(そうまのふるだいり)』も紹介する。月岡芳年や歌川芳艶の作品もさらに、国芳の弟子たちの作品も展示。“血みどろ絵師”と呼ばれた月岡芳年をはじめ、歌川芳艶や歌川芳員、河鍋暁斎が手掛けたダイナミックな浮世絵も楽しめる。なお、「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」は、倉敷美観地区から浮世絵の魅力を世界に向けて発信するプロジェクト「UKIYO-E KURASHIKI」第1弾として、倉敷美観地区を一望できる旅館を再生してオープンした。【詳細】ミュージアム「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館 」オープンオープン日:2021年3月31日(水)住所:岡山県倉敷市本町1-24開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)休館日:火曜日(祝日の場合は翌日に振替)観覧料:・一般 1,300円(1,000円)・大学生・高校生 1,000円(800円)・中学生・小学生 500円(300円)※()内は20人以上の団体料金TEL:090-8242-1443
2021年05月03日葛飾北斎・歌川広重・歌川国芳の浮世絵デザインのミントタブレット、ヒントミント「浮世絵クラシックコレクション Vol.1」が、2020年9月9日(水)より東京・銀座三越 地下2階和菓子・菓遊庵コーナー(特別ブース)にて販売スタート。浮世絵デザインのミントタブレット「ヒントミント」アメリカ・ロサンゼルス生まれのミントタブレット「ヒントミント」が、東京国立博物館とコラボレーションし、浮世絵デザインの限定タブレットを展開。ヒントミントは、上質な原材料とナチュラルな美味しさにこだわったタブレットを展開するミントブランドで、そのスタイリッシュなパッケージから、アカデミー賞、エミー賞などの国際的なレセプションで公式ギフトとしても採用されている。葛飾北斎・歌川広重・歌川国芳の浮世絵パッケージ今回は、東京国立博物館の収蔵作品の中から、葛飾北斎・歌川広重・歌川国芳のマスターピース6作品をセレクト。タブレットを取る仕草まで美しくみせる、こだわりのスクエアパッケージに、葛飾北斎・歌川広重・歌川国芳の作品を大胆にのせた。浮世絵を額に入れて見ているような気持ちになるよう、職人がゴールドのフレームやエンボスを1つ1つ手作業で施している。経年による和紙のシミやくすみ・退色の補正も行い、美しいデザインパッケージを完成させた。選べるデザイン&フレーバーまた、パッケージデザインだけでなく、全てタブレットのフレーバーが異なるのもポイント。葛飾北斎の“赤富士”と称される「冨嶽三十六景・凱風快晴」にはスパイシーな刺激がたまらない「シナモンミント」を、歌川広重の「名所江戸百景・亀戸梅屋舗」には、フルーティーで甘酸っぱい「ザクロ&アサイ」を、歌川国芳のネコをモチーフにした「鼠よけの猫」には、カカオのやさしい香りが楽しめる「チョコレートミント」をセレクトした。【詳細】ヒントミント限定プレミアムラベル「浮世絵クラシックコレクション Vol.1」全6種 各23g 各972円(税込)発売日:2020年9月9日(水)取り扱い店舗:銀座三越地下2階和菓子・菓遊庵コーナー住所:東京都中央区銀座4-6-16<フレーバー>【葛飾北斎】冨嶽三十六景・凱風快晴「シナモンミント」、冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏「ペパーミント」【歌川広重】名所江戸百景・亀戸梅屋舗「ザクロ&アサイ」、名所江戸百景・両国橋大川ばた「ペパーミント」【歌川国芳】鼠よけの猫「チョコレートミント」、江戸自慢程好仕入・よしのかんとう「シトラス&ジンジャー」【問い合わせ先】銀座三越TEL:03-3562-1111(大代表)
2020年09月05日展覧会「もうひとつの歌川派?! 国芳・芳年・年英・英朋・朋世」が、2020年1月7日(火)から3月29日(日)まで、弥生美術館にて開催される。“もうひとつの歌川派”に着目「もうひとつの歌川派?! 国芳・芳年・年英・英朋・朋世」では、歌川国芳や月岡芳年から、右田年英、鰭崎英朋、神保朋世へと受け継がれていった系譜を辿る。歌川豊春から始まる浮世絵界最大の派閥「歌川派」の中に埋もれた、“もうひとつの歌川派”に着目する展覧会だ。会場には、浮世絵、原画、関連資料など合計約300点が集結。最も多くの門人を抱えていたと言われている歌川国芳の浮世絵や、激動の時代を生き抜いた月岡芳年の作品をはじめ、明治・大正・昭和の時代にそれぞれ活躍した年英・英朋・朋世の貴重な作品を多数展示する。生誕140年を迎える英朋の幻の日本画「焼あと」も初公開される。浮世絵の衰退期から挿絵興隆期の狭間を、群を抜く画家としての力量とともに駆け抜けた年英、「鏑木清方と双璧」と称され、挿絵黄金期を牽引した英朋、歌川派の系譜を引いた「最後の浮世絵師」の名にふさわしい、シャープで美しい挿絵を数多く描いた朋世と、それぞれの時代背景に思いを馳せながら観賞するのも面白い。【詳細】もうひとつの歌川派?! 国芳・芳年・年英・英朋・朋世~浮世絵から挿絵へ……歌川派を継承した誇り高き絵師たち会期:2020年1月7日(火)~3月29日(日)※作品保護のため、会期中一部展示替えあり。会場:弥生美術館住所:東京都文京区弥生2-4-3TEL:03-3812-0012休館日:月曜日(ただし、1月13日・2月24日(月祝)開館、1月14日・2月25日(火)休館)開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)入館料:一般 900円/大・高生 800円/中・小生 400円※団体20名以上の場合、1人100円引き※併設の竹久夢二美術館も併せて観覧可能。※高畠華宵の常設ルームも観覧可能。
2019年12月23日今月10月12日(土)より6年ぶりの来日公演を行う、世界的ボーイズ・グループBackstreet Boys。初のスペシャルアイテムとして、日本を代表する伝統工芸である浮世絵の販売が決定した。2018年に25周年を迎え、全米チャート1位を獲得した最新アルバム『DNA』を引っ提げ、今月10月12日(土)より6年ぶりの来日公演を行う、Backstreet Boys。今回の浮世絵は、江戸時代の浮世絵師、歌川国貞(三代豊国)の代表作「御あつらへ三色弁慶」を参考に、ニック・カーター、 ケビン・リチャードソン、 ブライアン・リトレル、 A.J.、 ハウィーD、5人のメンバーが江戸時代の役者になりきり、まるで、その時代にタイムスリップしたような、モダンな作品に仕上がっている。全世界限定200枚となる非常に貴重なアイテムをお見逃しなく。■浮世絵木版画「Backstreet Boys 裏街路五人衆」[先行予約期間]Backstreet Boys Fan Club Japan プラチナコース会員先行予約:10月4日(金)18:00~10月17日(木)18:00Backstreet Boys Fan Club Japan ゴールドコース会員先行予約:10月7日(月)18:00~10月17日(木)18:00※一般販売は10月18日以降を予定[商品詳細]・「浮世絵木版画 Backstreet Boys 裏街路五人衆」メンバー直筆サイン入り:99,000円(税込)・「浮世絵木版画 Backstreet Boys 裏街路五人衆」サインなし:66,000円(税込)・浮世絵用額縁:20,000円(税込)※額縁はBackstreet Boysオリジナル商品ではございません※額には版画は付いておりません※フレーム:木製額寸:73×38cm
2019年10月04日浮世絵師・歌川広重の展覧会「広重展」が、2019年10月26日(土)から12月8日(日)まで、長崎の佐世保市博物館島瀬美術センターで開催される。歌川広重は、旅人の哀歓や自然風物を詩情豊かに作品の中に描き出し、風景画の名手と呼ばれた江戸文化を代表する浮世絵師。広重の風景画は、フランスの後期印象派画家にも影響を与え、中でも強く影響を受けたとされるフィンセント・ファン・ゴッホは、広重晩年の名作「名所江戸百景」シリーズの「亀戸梅屋敷」「大はしあたけの夕立」を模した作品を残している。展覧会では、東海道の宿場を描き出した広重の名作「東海道五拾三次」全作品をはじめ、上空から見下ろすようにして描かれた鳥瞰図「五十三次名所図会」の比較展示、「名所江戸百景」などを四季の雪月花になぞらえて紹介。約160点の浮世絵作品を展示する予定だ。【詳細】広重展会期:2019年10月26日(土)~12月8日(日)場所:佐世保市博物館島瀬美術センター住所:長崎県佐世保市島瀬町6-22入館料:一般 1,200円、大学・高校生 800円、中学生 400円※前売、団体(20名以上)は、それぞれ200円引き。※未就学児、小学生は無料。市内中学校に配布の「中学生無料券」を持っている中学生は無料。※精神身体障がい者手帳持参者と付き添い1名は無料。【問い合わせ先】佐世保市博物館島瀬美術センターTEL:0956-22-7213
2019年06月03日マメ(Mame Kurogouchi)は、2019-20年秋冬コレクションをフランス・パリで2019年3月1日(金)に発表した。デザイナーの日記から生まれたコレクションテーマは「セカンド ダイアリー」。2019年春夏コレクションよりキーワードにしている、デザイナー自身の日記を中心にクリエーションはスタートした。そのダイアリーは、1日1日記、1写真、1デザインで構成され、事実とフィクションが融合されたユニークな物語。一見相反するフィクションとノンフィクションが出会うことで生まれるのは、異なる時代、文化、言語が融合した夢のようなストーリーだ。キーカラーは「青」今季のキーワードの一つとなるのが「青」。日常の中から見つけた浴槽で溶けて混ざりゆくバスソルト、過去の時代から見つけた歌川国貞らにみられる作品、そして江戸時代に織られた古布などからインスピレーションを受けたシーズンカラーである。藍色に近い深みのある青、淡いライトブルー、晴れやかな蒼色。織り、染め、加工など日本の技術を融合させたテキスタイルの上で、異なる表情を持った「青」が洋服の上で交わっていく。シルバーやゴールド、ブルーのラメ色を交わると幻想的な雰囲気だ。装いは、ややマニッシュな印象を受けるほどパンツルックが多く見られた。パジャマシャツとパンツのコンビ、ガウンコートとスラックスの組み合わせ。セットできるのがベストと言わんばかりに、同じ色柄のピースが同時に提案されている。しかし、どれも一点一点別々に着用できるようにデザインされており、ボタンや紐を巧みに組み合わせると、複雑なレイヤードが完成する、ウィットに富んだデザインである。また、秋冬シーズンらしくボマージャケットやムートンジャケットなど、厚手のアウターも提案。新作はテーブルクロス柄クリアバッグPVCバッグシリーズに加わる新作は、テーブルクロスを着想源に。クリア素材に、万華鏡に広がる複雑な模様をあしらい、クリスタルハンドルをコンビネーションさせている。
2019年03月05日府中市美術館1階のミュージアムショップでは「歌川国芳 21世紀の絵画力」でしか手に入らないグッズを取り扱っています。庶民でも手元に置けるアート、浮世絵。その良さを現代でも堪能しましょう!自分のお気に入りを見つけられる50種類ものポストカード国芳の浮世絵がポストカードに。親しみやすい猫がモチーフのものや、「きん魚づくしぼんぼん」などキャッチーでかわいい作品はもちろん、代表作多数取り揃えています。ポストカード70円。猫がかわいい!「相馬の古内裏」がA4クリアファイルに美術の教科書でこの絵を観た方も少なくないはず。「相馬の古内裏」、表には「讃岐院眷属をして為朝をすくふ図」が描かれたA4クリアファイル200円も! 種類は全部で2種類あり、もうひとつは袴を着た猫たちがマリを蹴っているデザイン。愛猫家にはたまりません。鑑賞後も展覧会図録でじっくり楽しめる国芳の絵画を家に帰ってからも思う存分楽しめる展覧会図録は2,808円。丁寧な説明書きといっしょに色鮮やかに作品を楽しむことができる図録は、国芳の魅力の決定版です! 開いてみると、江戸時代にタイムスリップした気持ちになりますよ。ご紹介した「歌川国芳 21世紀の絵画力」の限定グッズ以外にも、国芳の作品をモチーフとしたマスキングテープや切手など、女子の心をくすぐるグッズが豊富に揃っています。お気に入りの「国芳画」を見つけましょう!取材・文/鈴木美希イベント情報イベント名:歌川国芳 21世紀の絵画力催行期間:2017年03月11日 〜 2017年04月09日住所:東京都府中市浅間町1丁目3番地(都立府中の森公園内)電話番号:03-5777-8600
2017年03月25日江戸っ子から現代っ子まで広く愛される歌川国芳京王線府中駅からちゅうバス(多摩行き)に乗り、「府中市美術館」で下車すると、子供たちで賑わう府中の森公園の隅っこにひっそりと佇む建築物があります。その横に長く伸びる特徴的な建築が府中市美術館です。江戸時代末期の庶民の人気者、歌川国芳。当時の人気はさることながら、ここ近年、国芳ブームが到来しています!「なぜ今、国芳なのか?」その答えをおよそ240点の作品と共に探る展覧会は、歴史好きの女性の心をくすぐること間違い無し!会場は少し薄暗く目に優しい黄味がかったライティング。浮世絵の状態維持のために配慮されたものだそうです。浮かび上がるように照らされている作品の数々が、当時の笑いや愛嬌、にぎわいを臨場感たっぷりと伝えてくれます。猫好きにはたまらない!「国芳画の楽しみ」「19世紀の国芳」では猫が主役の作品が多く展示されています。国芳自身、大の愛猫家だったこともあり、自画像では懐に猫を抱き、絵を描いている作品もあるのだとか。近頃の猫ブームに負けず劣らず、猫愛が感じられる展示物は一見の価値ありです!第1章「19世紀の国芳」、第2章「21世紀の国芳」の2部構成。絵画の中に込められた力強い表情、豊かな発想、斬新なデザイン…枠にとらわれない自由な発想が込められた作品の魅力を存分に感じられます。取材・文/鈴木美希イベント情報イベント名:歌川国芳 21世紀の絵画力催行期間:2017年03月11日 〜 2017年04月09日住所:東京都府中市浅間町1丁目3番地(都立府中の森公園内)電話番号:03-5777-8600
2017年03月22日おばけ屋敷、ホラー映画など「怖いもの見たさ」で盛り上がるのは現代人だけにあらず。幕末から明治初めに江戸っ子の間で巻き起こった空前のホラーブーム。名だたる絵師が怪談、史実や実際の事件を元に描いた浮世絵が大流行したとか。この夏、太田記念美術館ではこれらの作品が一堂に会します。累(かさね)、お岩といった恨みを遺した「幽霊」たち、化け猫や大蜘蛛、怪異を引き起こす「化け物」、殺人や自害の様子を描いた凄惨な「血みどろ絵」など、想像力と画力に圧倒され、汗も一気に引いてしまいそう。江戸っ子もこうやって暑気払いしていたのかも!?◇「怖い浮世絵」太田記念美術館東京都渋谷区神宮前1-10-10開催中~8月28日(日)10:30~17:30(入館は17:00まで)月曜休一般700円TEL:03・5777・8600学芸員によるスライドトークを8月4日(木)・12日(金)・23日(火)に開催。◇江戸後期、歌舞伎では幽霊が登場する話が流行。「色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)」で夫に裏切られる累はお岩、お菊と並び江戸三大幽霊の一人とも。歌川国貞(三代豊国)「見立三十六歌撰之内藤原敏行朝臣累の亡魂」(太田記念美術館蔵)◇主人公、伊右衛門の夢に美しい娘姿で現れたお岩。よく見ると髪が抜け落ち骨も露わな幽霊の姿が。『東海道四谷怪談』を下敷きに、四代目市川小団次が演じた場面。◇「血みどろ絵」の第一人者・月岡芳年が戊辰戦争の際、実際に取材したとも。戦国武将・冷泉隆豊が謀反を問われ切腹する際、自らの内臓を投げつけたという逸話を描く。◇手ぬぐいをかぶって踊る化け猫の精の背後に、巨大な化け猫が。中央の乙女も、実は化け猫の仮姿。歌舞伎『東駅(とうかいどう)いろは日記』岡崎の宿の名場面を、歌川国貞が描いた。歌川国貞(三代豊国)「東駅いろは日記」(三枚続、太田記念美術館蔵)※『anan』2016年8月10日号より。文・松本あかね
2016年08月09日「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」展が、6月5日まで東京・渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開催されている。所蔵作品45万点を誇るアメリカのボストン美術館は、「古代」、「ヨーロッパ」から「アジア、オセアニア、アフリカ」、「アメリカ」、「現代」に至るまで古今東西の優れた美術品で知られ、その中でも仏画、絵巻物、浮世絵、刀剣など日本美術のコレクションは質、量ともに充実していることで知られる。1876年のボストン美術館開館以来初の大規模な歌川国芳と歌川国貞の展覧会となる同展では、同美術館の優れた日本美術のコレクションにあって、圧倒的な点数を誇る浮世絵コレクション1万4千枚超の中から、幕末の人気浮世絵師であった国芳と国貞の作品170件、約350枚が公開される。今回展示された作品は、一度貸し出されると美術館の規定により5年間は公開されなくなるため、非常に貴重な機会となる。展覧会では、豪快な武者絵と大胆な構図を描いた国芳、そして、粋な美人画や緻密な表現で一世を風靡した国貞という対照的な作風を持つ天才絵師2人が、いかにして創意工夫を凝らしてきたかを知ることが出来るように、名品の数々を同一のテーマで比較展示。さらに、身近な感覚をもって作品を理解するために、当時最大の娯楽であった歌舞伎の演目になぞらえ、各章のタイトルに一幕目の一「髑髏彫物伊達男(スカル&タトゥー・クールガイ)」や、一幕目の二「物怪退治英雄譚(モンスターハンター&ヒーロー)」、二幕目の六「今様江戸女子姿(エドガールズ・コレクション)」など現代的でポップなルビが振られている。また、同展では、当時西洋から輸入された化学顔料「ベロ藍(プルシャンブルー)」の濃淡とほんの少しの紅などで表現された「藍摺」と呼ばれる錦絵の中でも特異な作品が展示されるほか、豪華さを演出するために無地背景に雲母粉を用いた「雲母摺(きらずり)」と呼ばれる作品も展示され、浮世絵師の多様な色彩表現が紹介される。なお、展覧会のオフィシャルサポーター及び音声ガイドのナビゲーターを歌舞伎役者の中村七之助が務める。テーマ曲には、B'zの松本孝弘による書き下ろしの楽曲「Ups and Downs」が使用されている。【イベント情報】ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞会場:Bunkamuraザ・ミュージアム住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1会期:3月19日から6月5日時間:10:00~19:00(入館は18:30まで)※毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)料金:一般1,500円、大学・高校生1.000円、中学・小学生700円休館日:会期中無休0123
2016年05月02日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「ナディッフ(NADiff)」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京・渋谷の支店 NADiff modern(東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura地下1階)です。■『歌川国貞 これぞ江戸の粋』日野原健司江戸時代後期に活躍した浮世絵師、歌川国貞。初代歌川豊国に入門し、22歳で浮世絵界にデビューするとすぐに頭角を現す。特に美人画、役者絵という浮世絵版画における最も主要なジャンルにおいて確固たる地位を築き、79歳で亡くなるまで常に第一線で活躍し続けた。江戸時代における国貞の人気は葛飾北斎や歌川広重、そして兄弟弟子である歌川国芳をも凌ぐほど絶大で、まさしく当時の浮世絵界を象徴するような存在であった。多作でも知られる国貞はその制作点数の多さから濫作と見なされ、明治時代以降、長らく不当に低い評価を受けていたが、近年では、国内のみならず海外でも研究が活発化するようになり、その功績を正しく評価しようという気運が高まっている。本書は美人画を中心とした傑作を厳選して収録しており、国貞の画業を知ることができる貴重な1冊である。江戸っ子たちが愛した浮世絵師、国貞の華やかな世界を是非ご堪能頂きたい。また現在、Bunkamura ザ・ミュージアムでは、兄弟弟子でありながら対照的な作風で共に一世を風靡した歌川国芳、歌川国貞の作品を併せて展示することにより、江戸のポップカルチャーであった浮世絵の世界を体感することができる「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」が開催中。【書籍情報】『歌川国貞 これぞ江戸の粋』著者:日野原健司監修:太田記念美術出版社:東京美術ソフトカバー/136ページ/B5判発刊:2016年3月価格:税込2,700円【展覧会情報】「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」会場:Bunkamura ザ・ミュージアム住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1地下1階会期:3月19日~6月5日開館時間:10:00~19:00(金・土曜日は21:00まで、入場は閉館の30分前まで)料金:一般1,500円(団体1,300円)、大学・高校生 1,000円(団体800円)、中学・小学生 700円(団体500円)※障害者手帳の提示で割引料金あり。詳細は窓口にて。
2016年04月28日Kenta Matsushigeの16-17AWコレクションでは、服作りへの情熱だけでなく技術の高さも存分に発揮されている。モダンで構築的だが、モード過ぎず純粋に“着たい”と駆り立てられる秀逸さがある。虚飾のない慎ましさは、日本文化を表しているようでもありフランスの粋なアティチュードも漂う。渡仏から4年後にはブランド立ち上げと、順調に見えるパリでの活動だが「2、3シーズン目は戸惑っていた」と語る松重さん。デザイナーとして初めて直面した、生みの苦しみ。山場を乗り越え迎える今回のコレクションテーマは“日本”。海を渡ってから日本文化の魅力を初めて認識できたという。ブランドの礎を固め、彼が目指す新境地とは。ーー今シーズンのテーマを“日本”に決めたきっかけは?2、3シーズン目、モダンを意識し過ぎるあまりに表現したいものを生み出せず、納得できないまま世に出ました。シャネルがスポンサーとなり、アトリエを借りて傘下のブランドにアクセサリーを制作してもらいましたが、ウェアラブルとクリエーションの狭間で道に迷い、戸惑っていたんです。そんな状態の中、今回の4シーズン目に取り掛かる前に日本へ一人旅に出ることにしました。一度海外へ出たからこそ、日本の中に無意識に存在しているものに目を向けることができ、刺激を受けましたね。ーー具体的に、どんなものからインスピレーションを受けましたか?江戸時代の浮世絵です。浮世絵師歌川豊国の「御あつらへ三色弁慶」や歌川国貞の「月の夜忍逢ふ夜」は特に感動しました。200年程前にこれほどの彩美な色使いとまっすぐな光が描けるとは信じ難く、初めて目にした時は描き直されたのだと思ったほど。また、市川団十郎の舞台「暫(しばらく)」で使われている着物衣装の中で、袖が正方形の斬新なデザインが着想元となり、腕を少し曲げた状態のままで形成した袖を作りました。浮世絵という平面の図を立体に構築できるのか、自分への挑戦でもありました。試行錯誤の連続でしたが、今シーズンのコレクションの完成度には納得しています。浮世絵だけでなく、滋賀県の老舗菓子屋「たねや」が掲げる“ひなびた美しさ”という世界観にも共鳴しました。生活様式の変化や時代の移り変わりを敏感に感じながらも受継ぐものを大事にし、同時に新しい時代へアプローチしていく姿勢。日本文化に触れて、ブランドの基盤となるアイデンティティを確立できたように感じています。Kenta Matsushige 16-17AWコレクションーーKenta Matsushigeが思い描く女性像とは?あえて女性像は設けず“その人なりに”というのが僕のブランドですね。清楚、質素、シックなどブランドを形容する言葉はいくつもありますが、合わせ方次第で変幻するようなアイテムをこれからも作っていきます。一目でどこのブランドか分かるような、押しの強いデザインが好きではなく、むしろ「それどこの?」と聞かれるくらいの方がいい。ーーデザイナーとして、松重さんの今後の展望を聞かせて下さい。抽象的な言い方ですが、とにかくブランドを大きくしたいです。常に課題を持って刺激を受けながら、感じるままにクリエーションしていきます。優れたデザイナーが数多くいるパリで、サカイ(Sacai)のようにビッグメメゾンにも引けを取らないブランドは素晴らしいですよね。次々と新しいデザイナーが生まれ、目新しい個性はもう出ないんじゃないかとも思ってしまいますが、僕は僕なりに、まだ存在しない唯一無二のブランドに磨いていきたいです。前編に戻る。
2016年03月22日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「ナディッフ(NADiff)」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京・渋谷の支店 NADiff modern(東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura地下1階)です。■『国芳イズム―歌川国芳とその系脈 武蔵野の洋画家 悳俊彦コレクション』本書は、4月10日まで練馬区立美術館にて開催中の「国芳イズム―歌川国芳とその系脈 武蔵野の洋画家 悳俊彦コレクション」の展覧会図録を兼ねて制作され、出展作品の全点を掲載する。悳のコレクションは、国芳の浮世絵のみならずその門人や小林永濯、尾形月耕、山本昇雲など国芳の系統とは違う絵師たちにまで及び、幕末・明治期の浮世絵界、風俗画界にとって国芳という存在がいかに大きなものであったのかを窺い知ることができる。国芳は武者絵でその名を広く知らしめる一方で、影絵や寄せ絵・嵌め絵、動物や植物、器物を擬人化したものなどのバラエティーに富んだ戯画をはじめ、陰影の付け方に洋風画の表現技法を取り入れた風景画など、常に新たな表現を模索し続けた。流行や社会情勢に敏感であり続け、改革、禁令などの制約の中にあっても新機軸を打ち立ててきた国芳の仕事があってこそ、それを引き継いだ次世代の絵師たちの展開がある。国芳の絶大な影響力は当時の絵師たちの間だけにとどまらない。実在した侠客らをモデルとし、歌舞伎などに登場する「ならず者」を描いた武者絵や、表情豊かで躍動感溢れる群像表現からは、任侠ものに憧れるヤンキー文化や、アニメーションなどで用いられる「モブシーン」の表現など、現代の日本人にも通じるルーツを感じとることができるだろう。3月19日からは新たに、Bunkamura ザ・ミュージアムにおいて「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」が開幕。本展では、兄弟弟子でありながら対照的な作風で国芳と共に一世を風靡した歌川国貞の作品と併せて展示することにより、江戸のポップカルチャーであった浮世絵の世界を体感することができる。【書籍情報】『国芳イズム―歌川国芳とその系脈 武蔵野の洋画家 悳俊彦コレクション』著者:練馬区立美術館監修:悳俊彦出版社:青幻舎ソフトカバー/276ページ/B5変型発刊:2016年2月価格:税込2,700円【展覧会情報】「国芳イズム―歌川国芳とその系脈 武蔵野の洋画家 悳俊彦コレクション」会場:練馬区立美術館住所:東京都練馬区貫井1-36-16会期:2月19日~4月10日※会期中展示替えあり。(展示替え日程:3月14日、3月28日)開館時間:10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)料金:一般800円、高校・大学生および65~74歳600円、中学生以下および75歳以上無料、障害者(一般)400円、障害者(高校・大学生)300円、団体(一般)600円、団体(高校・大学生)500円、ぐるっとパスご利用の方300円(年齢等による割引の適用外になります)休館日:月曜日(ただし、3月21日は開館、翌22日休館)「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」会場:Bunkamura ザ・ミュージアム住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1地下1階会期:3月19日~6月5日開館時間:10:00~19:00(金・土曜日は21:00まで、入場は閉館の30分前まで)料金:一般1,500円(前売り・団体1,300円)、大学・高校生 1,000円前売り・団体800円)、中学・小学生 700円(前売り・団体500円)※障害者手帳のご提示で割引料金あり。詳細は窓口でお尋ねください。
2016年03月10日ガチャガチャメーカーの奇譚クラブは、「国芳国貞マグネット」(1回200円/税込、全12種)と「歌川国芳根付」(1回400円/税込、全3種)を、3月19日よりBunkamura ザ・ミュージアムにて開催される「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」にて限定ガチャガチャとして発売する。「コップのフチ子」をはじめ、「土下座ストラップ」や「くいとめるニャー」、最近では「ねこのかぶりもの」、「スマホのおふとん」など、ユニークな商品を展開している奇譚クラブ。今回は、200年以上の時を経た、歴史もののガチャガチャが新登場する。1つ目は「国芳国貞マグネット(1回200円・全12種)」で、国芳の豪快な武者絵や大胆な構図の作品、さらに国貞の粋な美人画などから12種類をセレクト。商品はマグネット仕様になっており、表面をエポキシ樹脂でコーティングし、高級感ある作りとなっている。2つ目は国芳の代表的な作品から、公式グッズとしては初のガチャガチャとなる「歌川国芳根付(1回400円・全3種)」。ラインナップでは、「国芳もやう正札附現金男 野晒悟助」より、国芳の真骨頂とも呼ばれるドクロ模様を大胆に立体化している。野晒悟助の着物にデザインされている、猫で描かれたドクロ模様の「猫骸骨」や「骸骨下駄」。もう1種は「見立東海道五拾三次岡部 猫石の由来」より、ほかの国芳作品にもたびたび登場する化猫の猫又より「踊る猫又」の全3種がそろう。浮世絵では決して見ることができない部分も、200年の時を越えて夢の立体化を果たしている。(C)2016 Museum of Fine Arts,Boston
2016年02月28日東京都・渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムは、幕末の歌川派の人気浮世絵師、国芳と国貞の兄弟弟子による名品の数々を紹介する「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」を開催する。会期は2016年3月19日~6月5日。開館時間は10:00~19:00(金・土は21:00まで)。入館料は一般1,500円、大学・高校生1,000円、中学・小学生700円。同展は、世界有数の浮世絵コレクションを誇るボストン美術館より、1万4,000枚超の中から選りすぐりの国芳・国貞作品170件(約350枚)を展示するもの。国芳・国貞の二人は兄弟弟子でありながらその作風は対照的で、国芳は豪快な武者絵と大胆な構図、国貞は粋な美人画や緻密な表現で一世を風靡した。展示される作品は、ボストン美術館のその膨大な収蔵点数ゆえに近年までほとんど一般公開されることがなかったため保存状態がよく、摺りたてのような鮮やかさを保っているという。同展では、幕末の歌川派の人気浮世絵師、国芳と国貞の兄弟弟子による名品の数々を同一テーマで比較展示することによって、彼らが消費者に対し、いかにして創意工夫を凝らしてきたかを知ることができる。また、作品を通じて、江戸の粋と当時の人々の暮らしを味わうことができるということだ。さらに、身近な感覚をもって理解するために、江戸と現代をつなぐよう、歌舞伎の演目になぞらえた各章タイトルには「髑髏彫物伊達男(スカル&タトゥー・クールガイ)」や、「今様江戸女子姿(エドガールズ・コレクション)」などのように現代的でポップなルビがふられている。また同展では、浮世絵師たちの工夫・趣向のひとつ「色彩表現」においても、多様な作品を見ることができる。精巧で豪華な多色摺りの錦絵は、色別に彫られた版木をもとに一枚一枚を摺り、色を重ねていくという高い技術を要求されるものであったが、同展ではこれら錦絵のなかで1点、特異な「藍摺」と呼ばれる作品も紹介される。「藍摺」とは、当時西洋から輸入された化学顔料「ベロ藍」(プルシャンブルー)の濃淡と、ほんの少しの紅などで表された作品で、今までになかった鮮やかな青の世界に、江戸の人々は魅了されたという。また、豪華さを演出するために、無地背景に雲母粉を用いた「雲母摺」と呼ばれる作品も見どころのひとつとなっており、現在でも、そのキラキラとした輝きが残されているのを見ることができるということだ。
2016年01月04日サッポロホールディングスのグループ企業であるサッポロビールは6月15日頃より順次、三越限定お中元ギフト商品「<サッポロ>歌川広重画 ヱビスビール」を発売する。○昨年のお歳暮に続き、浮世絵のデザイン缶第2弾を発売同商品は、100年以上の歴史を持ち、プレミアムビールの先駆けとして知られるヱビスビールとのコラボで生まれた三越限定デザインのお中元ギフト商品。デザインは、歌川広重画「冨士三十六景 東都駿河町」の浮世絵をあしらった。その絵の中に描かれた越後屋(現三越)の店先を賑やかに歩く門付芸人たちと、その遠景に富士山を描いた粋な浮世絵を愛でながらリッチな一杯を楽しめるという。中味は、通常のヱビスビールと同様となる。セット内容は、350ml缶×12本と350ml缶×20本で、価格はそれぞれ3,240円(税込)と5,400円(税込)。配送は、6月15日頃より順次行う。
2015年05月31日現在、愛知県名古屋市の名古屋市博物館は6月7日まで、江戸時代にたびたび出現した「猫ブーム」の様子を浮世絵や土人形で展観する「いつだって猫展」を開催しています。江戸時代後期にはたびたび「猫ブーム」が訪れ、とくに天保12年~13年(1841年~42年)には、愛猫家である歌川国芳が猫を題材とした浮世絵を多数発表していました。擬人化された猫や歌舞伎役者の似顔絵が顔になった猫が見られるなど、猫ブームが爛熟したとのこと!同展では、歌川国芳の作品など、当時の浮世絵に加え、招き猫のご先祖様である「丸〆猫」の資料や全国各地の招き猫土人形、江戸時代から明治時代にかけて流行した簡易な浮世絵「おもちゃ絵」など、猫にまつわる作品を多数展示しているそうです。ということで今回、行ってみました!○「猫鼠合戦」では、ネズミは非常に賢い生き物として描かれている博物館内に入ると、早速暖簾に描かれた猫がお出迎えしてくれました。第1章のテーマは、江戸の暮らしと猫。庶民の生活の中に溶け込んだ猫は、鼠を捕まえる益獣として重宝されたそうです。猫ブームが誕生した土壌ともいうべき江戸時代の猫達を見ることができます。こちらは「猫鼠合戦犬張子・鼠おとし」という作品。猫とネズミの戦いがコミカルに描かれていますね。犬張子を使って猫を驚かすネズミも登場しています。ネズミといえば、猫が食べるご飯というイメージでしたが……こちらの作品ではかなり賢い生き物として描かれていました。○鳥山石燕の画図百鬼夜行!!そして、あると信じていました!! 鳥山石燕の画図百鬼夜行!! 現物を生で見たのは初めての経験です。左側に、二股の尾を持つ猫が手ぬぐいを被り、踊っているのがおわかりでしょうか。猫の妖怪が大好きすぎてかなりの数の文献を所持しては日々悶えている筆者。本物をみることができて感動です!○二股の尾を持つ猫また二股の尾を持つ猫はよく「猫また」なんて言われたりします。表記は、猫股、あるいは猫又、猫麻多と様々ですね(実は猫またの由来は、よくわかっていないのが実情です。「徒然草」では「猫また」、「四季物語」では「猫ま」、「明月記」の表記は「猫胯」という表記となっており、様々な研究者がこの語源について解釈しています)。猫またとは、年をとった猫(この年月も、文献によって7年やら12年やらとまちまちです)が特殊な能力を獲得し、しっぽが二股(またはそれ以上)に分かれた妖怪のことです。猫または、人語を話したり、人間に変化したりする能力を持つそうです。人の言葉を話せるようになるのに10年、神通力を使いこなすまでに14から15年必要とされ、狐と猫が交わってできた子はさらに短い年月で化けるようになるのだとか。○「徒然草」によると、飼い猫も猫またになる猫またが文献上最初に登場するのは、皆さんご存知、吉田兼好の「徒然草」なんですね。「つれづれなるままに日くらし硯にむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ」の、あの「徒然草」です。「奥山に、猫またといふものありて、人を食ふなる」と、山に棲む猫またについて記述があります。また、「山ならねども、これらにも、猫の経上りて(へあがりて)、猫またに成りて」と、山奥に生きている猫ではなくとも、飼い猫も長生きすれば猫またになることを物語っているんですね。ということは……筆者の家の猫(名前はリク)ももしかしたら猫またになる可能性も……。猫または人を食らう恐ろしい妖怪ではありますが、もしうちの子が猫またになったら容貌がよけいに愛らしくなってしまうのでは、と考えてしまう筆者です。ただ、全ての猫が猫またになるとは考えられていませんでした。当時、「猫またになる猫は尾が長く、毛色は単色の赤や黄色、黒、あるいは三毛猫が多い」という俗信があったんです。そのため、昔は短い尾の猫が好まれたと言います。○根岸守信の随筆「耳嚢」を発見!!そして同じく感激したのがこちら! 根岸守信の随筆「耳嚢」(みみぶくろ)です。猫に関する様々な民話が書かれておりまして、筆者が大好きな随筆の一つです。「猫は14年生きるとモノを言えるようになる」とか、「14年生きなくても狐と交わって生まれた猫はモノを言うことができる」など、猫またクラスタにはたまらない話が載っています。人間に化けた猫を退治する話は全国各地にありますが、この「耳嚢」にも似たような話が載っています。老母に化けた猫を息子が殺すのですが、殺した母の姿が猫に戻りません。「親殺しの大罪を犯したか」と彼は切腹を決意するのですが、夜になると母の骸が古猫の死体になっていた、という話です。○誰もが一度は見たことがあるこちらの絵も!!会場内を色々見渡してみると、初めて見るものもあったり、「いつかは見たい!」と思っていたものがあったり、非常に目に楽しかったです。こちらは、誰もが一度は見たことがあるであろう絵ですね。歌川広重の、「名所江戸百景浅草田甫酉の町詣」です。格子の外を眺める猫が中央に描かれています。飼い主の遊女は屏風の裏で接客中で、遊郭吉原の近くにある神社で開催された「酉の市」にて戦利品を手にする人々がシルエットで描かれています。猫の機嫌は背中を見ればわかるとよく言います。柔らかくなっていたら機嫌が良く、固くなっていたら機嫌が悪いです。この猫の背中はとてもしなやかに柔らかく描かれているので、リラックスしているところなのかもしれませんね。○化け猫に対する当時の人々のイメージが集約された一枚こちらも、皆さんご覧になったことがあるかもしれません。歌川貞秀の作品です。天保6年(1835年)に二月市村座で上演された「梅初春五十三駅」を取材した役者絵だそうで、老婆が油をなめ、行灯に正体のシルエットが描かれていますね。江戸時代の行灯の火種には、イワシなどから採取した魚の油が使われていたので、猫がなめるのも当然といったら当然なのですが、こちらの絵を見ると、当時の人々がその猫の姿を不気味に感じていたことがありありとわかりますね。○有名な化け猫騒動と言えば!!そしてついにお目にかかることができました。「花埜嵯峨猫魔稿」という演目を取材した役者絵。歌川国貞の作品です。「花埜嵯峨猫魔稿」とは、鍋島の化け猫騒動を元にした芝居のこと。有名な三大化け猫騒動をご存知でしょうか。鍋島の猫騒動、有馬の猫騒動、そして岡崎の猫騒動の3つと言われています。中でも鍋島の猫騒動は最も有名な猫怪談の一つとして知られています。簡単に概要をご説明したいと思います。○鍋島の猫騒動の概要17世紀の佐賀藩の2代藩主、鍋島光茂の時代のことです。龍造寺家に生まれた盲目の子、又一郎が殺害されてしまうことが事の発端となります。この又一郎は、母親の政と、黒猫の「こま」と一緒に暮らしていました。又一郎は非常に碁が強かったため、藩主である鍋島光茂に碁の相手として呼び出されます。ところが、それきり、又一郎は帰ってきませんでした。心配した母親の政は、息子の行方を調べますが、ようとして知れません。日々息子が帰ってこないこと、愛猫のこまに愚痴をこぼします。そんなある晩のこと。雨が降るなか、こまが又一郎の生首をくわえて帰ってきます。藩主である鍋島光茂に呼び出されたあの日、碁のことで口論となり、又一郎は殺されていたのでした。大切な息子を殺され、御家再興の望みも絶たれ、絶望した政は、敵を討つようこまに言い残し、こまに自らの血を舐めさせ、自害します。それから少し月日が流れたころ、夜桜見物の宴で侍女がのどを引き裂かれて殺されます。これを皮切りに、惨殺事件が佐賀城で繰り返されるようになりました。そしてついに、藩主光茂までもが原因不明の病に倒れます。そこで、槍の使い手である千布本右衛門がこれら一連の事件の解決に任命されます。本右衛門は、藩主光茂の寝床で見張りにつきます。すると、不思議なことに気がつきます。光茂の愛妾であるお豊という女性が、寝所に入ると光茂が苦しみ始めるのです。そこで本右衛門は切腹覚悟で槍をふるい、お豊を突き殺します。城中が大騒ぎになりますが、お豊は1.5メートルもある化け猫の姿に変わりました。化け猫となった、あの黒猫「こま」が、実はお豊を食い殺し彼女に成り代わっていたのでした。以上が鍋島の化け猫騒動の概要です。いくつかバリエーションがあり、殺害された又一郎の名前が又七郎、あるいは又八郎だったり、自害した母親である政が又一郎の母ではなく妻だったりします。○猫の当て字そしてこちらはあの歌川国芳の作品! 「猫の当字」ですね。猫の体を組み合わせ、「た」「こ」と書かれています(「こ」は「古」のくずし字)。国芳は様々な猫の作品を残していますが、こちらの当字の絵は筆者も大好きな作品です。ちなみに、現在ねこフォントなんていうウェブサービスも人気です。ためしに「化け猫」とサイトに文字を打ってみると、「bakeneko」と、猫の体を使ったアルファベットが生成されます。なんとなく国芳の当字に通じるところがあって素敵なサービスだなと思います。○猫が合体して巨大猫に!天保末期に始まった猫ブームですが、その後も猫の戯画は描き継がれたそうです。国芳の弟子である芳藤の作品がこちら。師匠の戯画精神をしっかりと継承していますね。何となくですが、こうしたおどろおどろしい猫の顔は、実際の猫がアクビした瞬間にも似ているなと筆者は思いました。アクビをする猫は可愛いですが、大きく裂けた口、鋭い牙、そうした猫の野生味が出る瞬間でもあります。○写真コーナーも!そして最後には、来場者参加型のコーナーも! 愛猫の写真を貼るコーナーや、「どの猫が好き? 」と題して展示されていた猫の人気をランキングにするコーナーがありました。なお、愛猫の写真をプリントして会場に持参すると、観覧料が100円割引されるそうです(返却不可)。愛猫家の皆さん、是非持ち寄ってみてはいかがでしょうか。○会場詳細会場は愛知県名古屋市瑞穂区瑞穂通1-27-1名古屋市博物館。会期は6月7日まで。開館時間は9時30分~17時(入場は16時30分まで)。休館日は5月25日、26日、6月1日。入館料は一般1,300円(税込)、高大生900円(税込)、小中生400円(税込)です。○名古屋市博物館学芸課の津田卓子さんにインタビュー今回、「いつだって猫展」を担当されている、名古屋市博物館学芸課の津田卓子さんにインタビューすることができました!――今回の展覧会、イチオシの目玉はどの作品でしょうか?たくさんありますが、一番はやはり、天保12年に描かれた歌川国芳の「流行猫の曲鞠」ではないでしょうか。こちらの作品では猫はみな人のように描かれていますが、実はこちら、元ネタになった見世物があるんですね。それが、同じく天保12年に開催された菊川国丸の「風流曲手まり」です。また、やはり名古屋の博物館なので、地元の作品もオススメです。「尾張霊異記」といった作品も扱っています。――今回の展覧会、訪れるお客さんはどんな方が多いですか?比較的若い方が多いかもしれませんが、どの年代の方たちにも楽しんでいただいています。皆さん、作品をご覧になられる時、とても素敵な笑顔なのが非常に嬉しいですね(笑)。――津田さんが個人的に好きな作品はどちらでしょうか?歌川国芳の「二代目市川九蔵のあわしま庄太夫天保12年」の作品です。国芳といえば猫のイメージが強いかもしれませんが、実は彼は自身の画歴の中で、特段猫ばかり書いているわけではなかったんですね。天保から嘉永年間にかけてまとめて書いているのです。その時に書かれた絵がこちらです。このときの猫ブームの大きさを教えてくれる大切な資料です。当時、猫の絵が舞台の演出に使われる程人気だったのです。――たくさんの猫グッズが販売されていましたが、イチオシはどれでしょうか?これは私が制作に携わったこちらの図録をオススメしたいですが……(笑)。グッズとなると、やはりトートバックやクリアファイルなどもオススメですね。――今回の猫展、非常に盛況ですが、展示の一番の目的を教えてくださいやはり、「猫を通して」、特に江戸時代についての学びを提供したいというのが目的です。あの時代、なぜ猫ブームが起こりえたのかと言うと、やはり私は「ネズミ」の存在が大きかったと思っています。ネズミを退治するため、人々はその手段として猫を飼っていました。国芳の絵画は大変素晴らしいものですが、それだけでは売れません。やはり、生活の中に猫が溶け込み、人々が猫の魅力を知っていたからこそ、猫ブームが起きたんだと考えています。猫ブームの背景にはネズミがいる。だからこそ、今回の展示は猫展と銘打ってはいるんですが、展示がネズミで始まりネズミで終わっています。――津田さんご自身は、猫を飼っていらっしゃるのでしょうか?いや、私はこの展覧会を担当していますが、実は猫を飼ったことがないんですよ(笑)。ただ、今回の展覧会で設けている「うちの猫自慢コーナー」のたくさんの猫写真を見ていると「あ、私、顔が化け猫っぽい猫が好きなんだな」と自分の好みがわかるようになってきました(笑)。――最後に、これから展覧会へ足を運ぼうとしている方々へ一言お願いいたします歴史が苦手な方でも、「おっ」と驚く猫に出会えると思います。展示の中にはさまざまな仕掛けがしてあります。是非とも足をお運びください。――ありがとうございました!<作者プロフィール<うだま猫好きの人妻アラサー。猫の漫画や日常の漫画をよく書く。猫ブログ「ツンギレ猫の日常-Number40」は毎朝7時30分に更新している。ツイッターでは常に猫への愛を叫び続けている。下ネタツイートは最近控えるようにしている。
2015年05月25日東京都渋谷区神宮前の太田記念美術館で、日本のポップカルチャーを代表するkawaiiのルーツを探る展覧会「江戸ッ娘-Kawaiiの系譜」が行われる。日時は3月1日~26日、10時30分~17時30分。入場料は一般700円、大学・高校生500円(税込)、中学生以下は無料。○浮世絵の遊女、町娘、姫君から原点を探る同展では浮世絵に登場する江戸の女性たちを通して、日本のポップカルチャーを代表する「kawaii」のルーツを探ろうと企画されたもの。豪華な髪飾りやカラフルで大胆なデザインの着物や小物で個性を競うなど、遊女はゴージャスに、町娘は愛らしく、武家の姫君は華やかに、それぞれのスタイルに合ったファッションを楽しんでいた江戸時代の様子を見ることができる。展示作品は、着物や帯には立体的な飾りを縫いつけている、溪斎英泉「新吉原年中行事九月后の月重陽 松葉屋内代々山」、朝顔柄の日傘がポイントの歌川国貞(三代豊国)「今世斗計十二時 未の刻」、豪華な花模様の着物や髮飾りをつけた大名の姫君を描いた「江戸名所百人美女霞ヶ関」など。また、3月7日、13日、18日の14時から40分程度、同館B1視聴覚室において学芸員が展覧会のみどころを解説する「スライドトーク」も開催する。参加は無料(入場券必要)。
2015年02月27日三越伊勢丹は、銀座三越8階ギャラリー(東京都中央区銀座4-6-16)で、江戸時代後期から幕末にかけて活躍した浮世絵師・歌川広重の傑作復刻版画、ならびに現代美術家・山口晃氏の新・浮世絵版画を展示する「浮世絵に見る江戸東京今昔 広重 名所江戸百景 傑作復刻版画展」を開催している。同展では、歌川広重の代表作「名所江戸百景」の復刻版画と、山口晃氏の日本橋をテーマにした伝統的木版作品を展示。歌川広重が描いた、江戸時代の日本橋ならびに江戸の風景と、山口晃氏が描いた、現代の日本橋や移り行く東京の風景を紹介することで、その対比を楽しめる内容となっている。展示作品は、歌川広重「日本橋雪晴」、山口晃「新東都名所 東海道中 日本橋 改(にほんばし あらため)」など。開場時間は10時から20時(最終日のみ16時まで)、展示期間は12月31日までとなっている。詳細は、同店ホームページを参照のこと。写真:歌川広重「日本橋雪晴」(アダチ版木版画 約340mm×215mm)【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月27日