幾度となく訪れる「決断しなければいけない瞬間」。その度に自分の決断力が弱くて、ついつい人の意見ばかり聞いていませんか?今回は、自分の心の声が聞け、決断力を高めることができる、自分への「質問の仕方」をご紹介します。物事を自分で決められない…「物事をなかなか自分で決めることができない」という人もいるのではないでしょうか。例えば、外食に行った際、「どんなご飯を食べようか?」と言った小さな決断から、「今の仕事このまま続けていいのかな?」という、自分のライフスタイルの1つともなっている仕事を辞めるかといった、大きな決断まで、自分で決めることができないという方も多いはず。「人に相談する」ということはいいことですし、自分の中にはなかった考え方を知ることができるので、参考にはなります。しかし、その人の言うことを全て信じて行動してみたものの、失敗。そんな時、「あの人のせいだ!」と、人のせいにしている方もいるかもしれませんね。今回は、そういう「自分で決断できない人」のために、自分の心の声を聞くことができる、「4つの質問」をご紹介します。自分で決めることができない人の共通点自分の心の声を聞くことができる、「4つの質問」をご紹介する前に、自分で決めることができない人の共通点についてご紹介します。①人に頼ればなんとかなると思っている自分で考え抜くことをせず、「人に頼ればなんとかなるか〜」と思って、人の力ばかり借りていませんか?「自分の力で乗り越えているか」と聞かれた時に、こういう考え方を持っていると、「乗り越えれていない」と答えてしまうでしょう。さらに、こういう場合は、他人の言う通りばかり信じて行動する方が多いのです。そして、実際失敗した時は、人のせいにしてしまうのです。こういう人にならないためにも、人の力を借りるのは控えめにして、自分で考えて行動できるようになりましょう。②「コツコツ努力」ができない人生は、なんでも「コツコツ努力」が必要です。すぐに飛躍するという人は、数少ないのですことはなかなかありません。自分で決めることができない人は、すぐに答えを求めてしまい、「コツコツ努力」ができない人が多いのです。大切なのは、自分なりにコツコツ努力して、それでも分からない時に周りに答えを求めるというスタンスでいることです。③変化が怖い人は変化を恐れてしまいます。「こんな人になりたい!」「こういう仕事をしたい!」と思っているけれども、実際は口だけになっていることが多いのです。自分で「決める」ということは、その場の状況が一変することも。そういう「変化」を恐れずに挑める人が、自分で決断することができ、どんどん先に進むことができる人なのです。では早速、決断力を高める「自分への質問」をご紹介します。①「結局、自分はどうしたい?」迷って人に相談はするものの「結局、自分はどうしたいの?」という言葉を、自分にかけてあげましょう。大切なのは、人に相談する時も、「自分の決断の選択肢が広がる」と考えて相談すること。本当は、自分がどうしたいのかは、相談する前から自分で分かっているものなのです。人の声ばかりに耳を傾けるのではなく、「自分の心の声」に耳を傾けられる人になりましょう。②「なんでそう思うのか?」自分の決断にはきっと、「理由」があるもの。「なんでそう思うのか?」という言葉を、自分に問いかけることにより、自分が決断する時に大切にしている「軸」が分かってくるようになるのです。きっと、人それぞれ価値観が違うように決断する時に大切にしたい軸も異なるもの。だからこそ、自分が決断する時は「なんでそう思うのか?」を自分に問いかけてみてください。③「どういう点が、モヤモヤするの?」行動していると、自分の中では納得いかない点というものがあると思います。そんな時は、「どういう点が、モヤモヤするの?」と、自分が不満に思っている理由を問うことをおすすめします。モヤモヤしているまま、物事を行うと、絶対に後悔してしまいます。モヤモヤをしっかり解消させてから動ける人になるために、しっかりと自分で自分のモヤモヤを解いてあげられる人になりましょう。④「挑戦してみたいか?」最後にご紹介するのは、その決断をする時に「自分は挑戦したいのか?」ということです。自分が本当にやりたいと思わないと、きっと、決断した後も想いが続かないものです。心のそこから「挑戦してみたい!」と思うものなら、自分で決断をして動いたらいいのですが、モヤモヤして、「なんとなく微妙だな〜」と思うのなら、やめておきましょう。こうやって、自分の行動を自分の質問力によって決めていく。これが、自分の人生を“生きている”と言えるのでしょう。いかがでしたか?物事を自分でなかなか決められない人は、まず自分への質問の仕方を考えてみるといいかもしれませんね。「決断力」を高めるためには、日々自分に質問をして、自分と会話することです。自分の心の声を聞くことができる人は、どんどん自分の人生を突き進ませることができる人です。もちろん、自分で考えて決断したことが“失敗”してしまうこともあるでしょう。しかし、人生は何度でもやり直せるのです。そう考え、どんどん挑戦していく自分でありたいですよね。今回ご紹介した、「質問の仕方」参考にしてくださいね。
2016年12月12日~決断の時!腹で考える〜人生の中では様々な困難な岐路に立ち、決断を迫られることがあります。そんな時、まず第一に大切なことは、「将来それで、死に際にして自分は後悔するだろうか、しないだろうか」と考えること。あなたが後悔しないと思うのであればそれで決め、次に、頭でも胸でもなく、“腹”で考え直し決断する。頭だけで考えれば利害だけの計算に走り、胸だけで考えると感情的になり頭が冷静になった時に後悔します。頭と胸で考えたことを一度どっしりと腹におさめて人として深く考え直す。そうして出た決断は決して死に際に後悔しません。「腹をくくる」とは実はこのことです。お腹を据えて出た答えはおおよそ立派な答えが出て来ます。人生の大きな決断ほど、腹で考えた末に決断してください。※美輪明宏公式サイト「美輪明宏 麗人だより」より
2016年11月01日仕事に恋に、生き方に。人生に悩みはつきもの。20代のころは感覚的に決断できていた私も、さすがにアラサーになるにつれ主観だけでは決めれず、世間体を気にしたり心に保険をかけてみたり……。結局自分がどうしたいのか見えなくなり、堂々めぐりの日々でした。信頼できる人に相談したり、よく当たる占い師に頼ろうかとも思いましたが、自分で答えを見つけないと後悔すると思いやめました。もういい加減前に進みたい!悔いのない答えをみつけたい!苦しみ抜いて、私がたどり着いた大切なときに自分で考え抜いて決断する方法をご紹介します。本心とだけ向き合える場所へおもむく悩みに対して向き合う日を一日決めて、その日はできるだけ他のことは考えないように心がけます。自分の部屋やいつも行くカフェなどにいると、どうしても普段のことが気になり、集中できません。また友達と連絡をとったり、 SNSもしないようにスマホをオフに。日常にあふれている情報を自らシャットアウトすることが大事です。お休みの日にどこかに一人で旅行に出るのもおすすめ。自転車や車でちょっと遠出をしてみたり、電車で知らない街に行くのもありですね。それもできるだけ情報の少ない、広大な自然のある場所を目指しましょう。私が恋愛で大きな選択を迫られていたとき、長期の海外出張がありタイの山奥に数日間滞在したことがありました。仕事の合間に大自然の中で散歩したり、夜には星空の下で一人考えたり。見知らぬ土地でポツンと一人広大な自然の中にいると感覚が研ぎ澄まされ、いろんな邪念がそぎ落とされて、自分の頭の中がどんどんクリアになっていく感覚がありました。帰国後は長年のしがらみを断ち、新しい一歩を踏み出せました。あのときの選択は間違っていないし、自分と向き合えた大切な思い出です。ただ、素直になる。そのためにノートを使う。毎日忙しくて、旅になんて出ているヒマなんてない!そんなときは、とにかくノートに自分の頭の中のもやもやを書き出してみるとよいでしょう。本音も建前も、理想と現実も、自分の奥深くにある触れられたくない部分も全部吐き出します。PCもありだけど、できれば手書きでボールペンとか消せないもので書くのがよいと思います。大切なことを記すものですし、私の場合はモレスキンなど少し特別感のあるノートを用意しました。きれいに書こうとかまとめようとか考えず、頭の中と手を直結させて、ただひたすら書くこと。誰に見せるわけでもないので、ただ素直になりましょう。部屋の片付けや掃除と近いものがあるかもしれません。ちらかった心の整理整頓です。先述の旅先でノートに記せたら、一番いいかもしれません。何度か吐き出していくうちに、自分の不安や迷いがどのような理由で生じているのかノート上に現れるようになってきます。直面している具体的な悩みはもちろん、そもそも「私はこう生きたいんだった!」という根っこの部分が明るみになると、もはやゴールは近いですよ。最後にたどり着いた答えに、覚悟を決めることこれらの行動によって自分の深い部分と直面できるようになれば、そこからは簡単です。ただ、素直に従うこと。本当はどこかで自分も気づいていたけれど考えないようにしていた、その「パンドラの箱」を開けないかぎり不安や迷いはずっと付きまといます。それではなかなか前には進めません。決断できなかったのではなく、「言い出せなかった」自分の中の答えを導き出すことができたら……潔く腹をくくって前に進みましょう!保険も逃げ場もありませんので、少し勇気がいることかもしれません。でもこうして自分と向き合って出した答えなら、自ずと力が湧いてくるもの。一人で考え抜く、答えを出すということができると、これからの自信につながります。また迷ったらこのときのことを思い出せばいいのです。人生迷うことは多いですが、いつでも自分らしい選択がしたいものですね!
2016年03月01日お付き合いをしている恋人がいても、お互いに気持ちが固まらない限り、結婚へは進まないもの。コラムニスト・ひかりさんが結婚を決断してくれない彼に対してどうすべきか悩む女性にアドバイスをします。■結婚を決断してくれない彼にモヤモヤしてしまう(Nさん・28歳)いま、私は15歳年上(43歳)の彼とお付き合いしています。同じ会社の人でした。彼は、恋愛経験があまりなく、不器用ながらにとても優しく穏やかで、私を大切にしてくれます。そんな彼と早い段階から、私は結婚したいと思うようになり、それを伝えました。私は契約社員だったのですが、次の更新時期のときに更新しないで一緒に住もうという話になり、次の職場も早く見つかりました。ただ、契約が終わっても、いつ引っ越ししていいのかなどをはっきりしてもらえず、モヤモヤしています。私から聞かないと話を切り出してくれそうにもありません。それに、私から聞くとしつこいと思われそうで嫌です。今後、本当に結婚してくれるのかどうか不安です。彼からは「結婚するつもりがなければ一緒にいない」と言われていますが、信じられません。彼に自分から話をふっていいものでしょうか。色々考えすぎて、行動できなくなっています。■Nさんへの回答もう2人の話し合いで、一緒に住むという話になっているのであれば、「引っ越し先はどうする?」と普通に聞いてみてもいいのでは? ただ、彼が「結婚するつもりがなければ一緒にいない」と言っていて、Nさんにも結婚の意思があるのであれば、「私の親が、同棲する前に会いたいと言っている」と言って、会わせてしまうのもいいでしょうね。このときに、ご両親に「同棲するなら、結婚してほしい」と言ってもらうのも1つの手です。私の周りではそれがきっかけで結婚した男性って結構いますよ! ただ、彼は43歳なら、年齢的にもNさんよりももっとリアルに結婚について考えているところはあると思うんです。自分できちんとプロポーズしたいと思っている場合もあるでしょうし。だから、仕切りすぎてしまってもいけないので、「私の親が会いたいと言っている」くらいのことを言って、様子をみるのもいいと思うんですよね。これでもし会いたがらないのであれば、彼はまだ結婚の意思は低いと見てもいいでしょうしね。まあ、手段の1つとして、ご参考まで。ただ、彼を自分の理想通りに動かそうとするときに、1つ、気を付けた方がいいことがあります。■相手を理想通りに動かすよりも大事なことたとえ思い通りに結婚できたとしても、相手に「押し切られた」と思われてしまっては、お互いに幸せになれないもの。だから、自分の意思は伝えつつも、「相手がどう思っているのか?」「相手はどうしたら幸せになれるのか?」などをきちんと考えることは大切です。20代くらいのときは、「相手が自分に何をしてくれるか」で愛情をはかったりしがちですが、まずはきちんと相手を愛することの方が大事。相手を理想通りに動かそうとばかりしないで、相手にとって手放したくないくらい、優しくて、愛情深い女性になりましょうね。▼あなたの恋のお悩み&エピソードを教えてください!・ コラムニスト・ひかりの『恋愛お悩み相談』募集中
2016年02月10日『マレフィセント』などのエル・ファニングがトランスジェンダーの主人公を熱演する映画『アバウト・レイ16歳の決断』の予告映像が公開された。男の子として生きる決意をした我が子に戸惑いながらも応援する母をナオミ・ワッツ、レズビアンであることをすでに告白している祖母をスーザン・サランドンが演じる。『アバウト・レイ16歳の決断』予告映像本作は、『リトル・ミス・サンシャイン』や『サンシャイン・クリーニング』などで様々な家族を描いてきた製作チームが集結して描く家族ドラマ。男の子として生きたいとカミングアウトしたレイ(エル)と、動揺を隠せない母マギー(ナオミ)、レイを密かに応援する祖母ドリー(スーザン)の3世代の家族が、時にぶつかり合いながらも、新しい人生へと歩みを進めていく姿を描く。予告編には、自分の気持ちを貫くレイの姿と、そんなレイに戸惑い、葛藤しながらも、レイの決断を応援しようとするマギーの強さが描かれる。レイは華麗にスケボーを乗りこなし、体重増加に喜び、完全に男の子として過ごしているが、マギーは、レイが治療を施すことでいつか後悔することを恐れている。しかし、“変わること”を恐れないドリーや、“本当の自分”になることを願うレイの言葉に、マギーの心は次第に変化し、別れた夫に治療の同意を得るべく説得に向かう。揺れ動く気持ちがすべて解決するわけではないものの、映像の最後には「“レイ”を生んだことが最高の選択だった」と言うマギー。ぶつかり合い、傷つけ合いながらも、家族であり続けることの大切さと温かさが伝わってくる映像になっている。『アバウト・レイ16歳の決断』2016年1月22日(金)よりTOHOシネマズシャンテ他にて全国ロードショー
2015年12月03日こんにちは、Dr.コパです。就職や転職、あるいは結婚など、人生には決断の場面が数え切れないほどあるもの。どの方向に進むのが正解かというのはいざ進んでみないとわかりませんが、決めるときには前だけを見て決断を下したいものですね。今日は、そんなあなたの背中を押す風水的考え方をお伝えします。■ツイている人には無駄な時間がない!? まず、お伝えしたいのが、何かを決める際に無駄な時間を過ごしてはいけないということ。とはいえ、考えもなしに突き進めというわけではありません。私はよく「ツイている人には無駄な時間がない」というのですが、それは一瞬一瞬過ごしていく時間をすべて人生の糧にしているということなんです。例えば、休憩をとるにしても、ただダラっと過ごすだけではなく、その後の仕事でより良いパフォーマンスができるように、しっかり力をチャージすることが大切。ですから、何かを決めるときにも、より良い決断ができるように熟慮しましょう。一番良くないのが「今決めなくてもいいから、まあいいや」と悩んだり迷ったりするのをやめてしまうこと。それでは、ずっと前には進めません。決めるのに時間がかかったとしても、考えに考えた末の決断であれば、きっと良い方向に進めますよ。■南のパワーをもらって、ズバッと決断! 何か大きな決断をするときには、昔から「南」の力を借りるのが良いとされています。「君子、南面する」という言葉もあるくらいですからね。その南のパワーを効果的に得たいのなら、12時という時間を利用しましょう。昼の12時頃に、部屋の真ん中あたりで南の方角を向くのです。そうすれば、決断するだけの勇気がわいてきて、迷いもすっきり消えていくでしょう。■報われない努力はない! もし、今あなたが現在の職場でうまくいかなくて次の仕事を探しているとしたら、あるいは、今まで長年続けたことで芽が出なくてやめようとしているなら…まず立ち止まって考えてください。あなたはこれまで努力を積み重ねてきたはずです。努力の量は人それぞれですが、どんな努力でもいずれ報われると風水では考えています。ですから、今やっていることがうまくいかないからといって安易に道を変えるのは考えもの。努力とは開運のためにすること。もし運が開けない気がするのなら、少し努力がたりないかもしれません。努力して、もうこれ以上前に進まない、となったときに新しい方向に進むべきなのですよ。いかがでしたか? どんな結果になるにしろ、あなたが正しいと思った決断であれば、必ず人生の糧となっていきますからね。後ろを振り返らずに進んでいきましょう。 ・なまえだけで驚愕的中!【陽気な幸運オヤジDr.コパ】開運姓名判断 ・仕事の辛い毎日……私はこの先どうするべき? 報われる時は来る?
2014年09月18日「決断」という言葉が幾度となく彼女の口をついて出る。女優という仕事に、人生に確固たる正解があるわけではない。「生きていく中でしんどいこと、上手くいかないことだらけですけど、そこからどう抜け出すか?自分で決めて、覚悟を持って進むしかないんです」。決断を積み重ねて“いま”がある。結婚・出産を経て、40代を迎え、永作博美が同世代の女性から強く支持される理由が分かる気がする。主演映画『四十九日のレシピ』で演じた主人公・百合子は「いままであまり、決断をしてこなかった女性かなと思う」と永作さん。そんな彼女が小さな、でも確かな一歩を踏み出すに至る過程をどのように演じたのか?夫の浮気が原因で実家へ舞い戻った百合子が、頑固な父や実家に集う騒々しい若者たちと共に、「四十九日は盛大に大宴会を」という母の遺言を実現すべく奔走する中で、再生の一歩を踏み出していくさまを静かに描き出す。死にゆく人の願いとは思えない、何とも明るい希望に満ちた遺言。母の遺したこのメッセージに惹かれ、永作さんは本作への出演を決めたという。「脚本を読んですごくインパクトがありました。自分が死んだ後に盛大な大宴会を――何て素敵な遺言なんだろうって思いました。この素敵な宴をぜひ私が開きたいって思ったんです」。「一番最初に脚本を読んだときの印象を忘れないようにするというのが私のやり方」という永作さん。不妊治療に悩んでいる中で夫が愛人を妊娠させたことを知り、離婚を決意して実家へと戻った百合子の抱える“荷物”、そして彼女が少しずつ変化していく姿をイメージし現場に入った。「(百合子は)すごく良い子として育った、ある種の生真面目さを持っているんだなというのは感じていました。本人も気づいていない固い“鎧”を着込んでいるというイメージ。それがゆっくりと溶けていく――でも、最後まで気丈さは残したい。そんな風に思いながら、タナダ(ユキ)監督にも『言葉で説明するとニュアンスが伝わらないので、現場に行ってやってみて、気になることがあれば言って下さい』とお話ししました」。演じながら、百合子のリアリティが増していくのを実感していたという。「最初の脚本の段階では正直、あまりに普通すぎて逆にこんな人いないんじゃないかって思ったんです。それがやってみたら『あぁ、きっとこういう人いるな』と味が増していきました。普段から『こんな人、絶対にいない!』と思いつつ、好んでそういう役を引き受けてしまうところはあるんですが(笑)。今回、特に自分からは何も言わないし、あまり動かない役で、最近のアクの強い役とは違うので(笑)、そこも含めてリアリティをどう与えていくか?という不安があったんです。でも演じるうちにこうやって、自分で抱え込んだまま『こんなこと人に言えない』と思いながら、黙々と生活している人っているんだろうなと思えてきました」。そう、百合子は自分からは動かない。決断もしない。夫が愛人を妊娠させても、どちらを選ぶのか迫るでも、怒りをぶつけるでもなく“棄権”し、自ら身を引いてしまう。そんな彼女が父(石橋蓮司)、そして亡き母が携わっていた施設の生徒であったイモ(二階堂ふみ)、日系ブラジル人のハル(岡田将生)と関わり、そしてこれまで知らなかった母の素顔を知ることで少しずつ変わっていく。「自分で決断したことがあまりないせいか、少し彼女に対し幼稚な印象を持ってたんです。それがお母さんの話を聞いて、空白を埋めていく――最初は他人の力で、だんだん自分の力で埋めていくことで成長していくんですね。ようやく自分で決断することで、それはもしかしたら誰も気づかないような小さなものかもしれないけど、確実に一歩を踏み出しているんです」。永作さん自身は30代の後半で結婚し39歳で第一子を出産。このほど、第二子も誕生した。肉体的な“タイムリミット”がある出産を含め、仕事、結婚など、女性というだけで好むと好まざるとに関わらず、男性以上に様々な岐路に直面せざるを得ない世の風潮は確実にある。永作さんはやはり、自分なりに“決断”することが大切だと語る。「自分で決断しない限り、進まないですよね。個人的には男だから、女だからと幸せの形が変わるわけでもなく、自分の道を歩くことが大事だと思います。とはいえ、やはり女性として生まれたからには子どもを産みたいという気持ちはもちろん、私もすごくよく分かります。それは人に何か言われて変わるものではないし、だから百合子もそうですが、気が済むまで頑張ればいいと思います。ただ、そうすることで体力も、気力も、そして時間もものすごく奪われてしまうことも事実です。そこで囚われてしまい、違う可能性が見えなくなるのは、やはりもったいない。そこでも決断なんですよね。もちろん、やり抜くのも決断で、決めたからにはとことんやればいい。逆に一度、違う新しい風を取り込んでみたら、見えてくるものもあるかもしれない。どんな選択肢もある時代だからこそ、違う幸せもたくさんあると思う。いまこの一瞬しかないんだから」。「空白なんてない」――それは百合子が発する永作さんのお気に入りのセリフ。「起こったことは何もかも、その人の人生にとって大事なこと。日常の中で、ぽっかりと穴が開いてしまうことってあると思うけど、そんな人にとってもすごく良い言葉だなと思います。私自身、『あぁ、楽しかった!』と思いながら『じゃあねー!テヘッ(笑)』と言って最期を迎えられたら…(笑)。もちろん、いまは現実的じゃないからそんな風に言えるんだろうけど、だからこそ毎日を充実させて――まさに“その日暮らし”で(笑)――生きていくことが大事なのかなと思います。苦労しながら結果を出していくのが楽しかったりもします。そのうち『空白なんてない』という言葉が実感として腑に落ちる日が来るといいですね」。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:四十九日のレシピ 2013年11月9日より新宿バルト9・有楽町スバル座ほか全国にて公開(C) 2013映画「四十九日のレシピ」製作委員会
2013年11月11日