2025年3~4月のシス・カンパニー公演にて、劇作家・横山拓也を初めて迎えた書き下ろし作『やなぎにツバメは』を上演することが決定した。演出は、横山拓也とのタッグでも評価が高く、多くのシス・カンパニー公演でもその手腕を発揮してきた寺十吾が担当する。キャストは、大竹しのぶ、木野花、林遣都、松岡茉優、浅野和之、段田安則の6名。<公演情報>シス・カンパニー公演『やなぎにツバメは』東京公演:2025年3月 紀伊國屋ホール大阪公演:2025年4月 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ作:横山拓也演出:寺十吾出演:大竹しのぶ、木野花、林遣都、松岡茉優、浅野和之、段田安則
2024年09月06日2024年鶴屋南北戯曲賞受賞作家で、演劇ユニットiaku主宰の横山拓也が、PARCO劇場で新作を書き下ろす。初恋の相手との15年に及ぶ文通、SNSでの小説の発表、妄想の中での理想の自分とイマジナリー彼氏──現実と虚構が入り混じるファンタジックなラブコディだ。9月の上演を控え、本格的な稽古がスタート、横山と、演出を手がける若手実力派、小山ゆうなとの取材会が実施され、初めてタッグを組むふたりが、舞台への意気込みを語った。主人公に、書き手としてのコンプレックスを投影江口のりこ演じる富子は小説家志望。中学3年の時に東京に引っ越した同級生の徳人(松尾諭)と、15年もの間文通を続けた。ふたりの間には恋に似た感情があったが、徳人は30歳を迎える年に職場の女性と結婚。その後富子は、その往復書簡にかなりの脚色を加え、SNSに小説として投稿、絶大な人気を得る。富子の物語の中で富子はミコ(松岡茉優)、徳人はリヒト(千葉雄大)。その人気ぶりから、映画化の話まで浮上して──現実と虚構、また、物語ることに真正面から向き合う、新たなコメディの誕生だ。──まずは今回、書き下ろしでなぜこのテーマで書こうと思われたのか、お聞かせください。横山コメディという外枠を意識して書いてみたいという、チャレンジの気持ちがありました。自分が抱いていた書き手としてのコンプレックス、高みを目指したい気持ちを、富子というキャラクターに投影できたら面白いかなと思って、スタートを切りました。PARCO劇場で書き下ろし──もう、緊張しかない(笑)。小山横山さんが、プロットからどういうふうに立ち上げて、そこからどう深めていかれるのか、つぶさに見ることができて、「すごいんだな!」と思った瞬間があって──。本当に魔法みたいな感じです(笑)。『ワタシタチハモノガタリ』ティザー──横山さんご自身も演出を手掛けられますが、演出についておふたりで意見交換などはされるのでしょうか。小山横山さんだったらどう演出されるかなと思ったりもしますし、ご意見をくださることもあるかもしれないし──確かに、演出もされる方の本を演出するのは初めてのパターンかもしれません。横山今回はあまり演出のことを考えずに台本を書かせていただいて、だから結構無茶なことも(苦笑)。自分の抜けている感じは台本にたくさん残っていると思うので、一緒に相談しながら、「ここは意図ですか?ミスですか?」みたいなところも共有しながら、やっていきたいと思います。小山そこにいる本人に聞ける、というのはありがたいですよね。いつも、「百年前の作家さんに(聞きたくてもいないので)聞きたい!」って思います。「これは絶対に思いつきで書いたでしょ!」みたいな。横山絶対にあると思う(笑)。文通が、出力のトレーニングだったかもしれない──フィクションとノンフィクションが混ざり合っていく過程はとても面白く、現代的な感覚もあります。横山もとは文通というところから立ち上げましたが、これをいまの時代に広めていくのは、やはりSNSだなと思いました。書いているうちに、SNSの世界の中の人格と、現実の人格が乖離している人がたくさんいる社会のことを思ったりして、結果的にすごく現実的な内容がたくさん散りばめられた作品になったかなと思います。文通については、めちゃくちゃ語りたいことがありまして(笑)。中学3年生になるタイミングで、千葉から大阪に引っ越したのですが、そのとき、4人の友人と文通をスタートさせたんです。小山!横山その中のひとりが、ちょっと好きな女の子で──そういう経験があって、この作品の後半で富子に語らせるのですが、手紙って特殊な媒体で、たったひとりのために、ああでもない、こうでもないって巡らせながら書く。それが、10代の時の出力のトレーニングだったんじゃないかな、と思っていて。それを富子に語らせて、作家としてそのことに気づいた瞬間が書けたらと思いました。──メインの4人の俳優さんについて、「こんなこともできそう」とか、「キャラクターのこんなところに寄せられそう」といった新たな発見はありますか。小山富子役の江口さんが素晴らしい女優さんだということはもちろん、知っていましたが、立ち稽古に入ったら、もう富子として、居る。圧倒的に凄いです。おひとりでの、見えない部分の作業の量がすごいんだなと思いました。徳人役の松尾さんは一度ご一緒しているのですが、その時はミヒャエル・エンデの翻訳劇(2020年『願いがかなうぐつぐつカクテル』)で、猫の役。今回は関西弁だし、等身大の、年齢的にもリアルな人間の役で、すごく新鮮です。ちょっと彼の人生も垣間見える瞬間も。『ワタシタチハモノガタリ』主要キャスト。左から)千葉雄大、松岡茉優、江口のりこ、松尾諭松岡さんと千葉さんは、すごく可愛らしくて!妄想の世界の中は、私は映画『バービー』の世界のイメージで、なんとも言えない、作られた世界観。ふたりともそんなふうに見えていて、知性も感じるし、すごく素敵です横山江口さん、素直な方だと思いました。言いにくいセリフがあれば、ちゃんとそこに引っかかっているような感じもある。自分で無理やり処理するのではなく、ちゃんと「ここわかんないですね」って表明してくれて、信頼できる俳優さんという印象です。松尾さんは──江口さんの、シリアスな、一生懸命生きていくことでズレていく感じを、関西弁で的確に、ちょっと愚鈍さも持ちながら突っ込んでいく。ぴったりだなと思いました。千葉さんは僕、すごく好きな俳優さんで、あまりテクニカルなふうに見せないのに、実はものすごくたくさんの技術を持っている。ヒステリックに怒り出す千葉さんの演技を見た時、すごく惚れてしまった。今回はそういうシーンはないけれど、(アーティストの)ウンピョウという役とリヒトという役という、二面性というか、全く違うタイプの役で、僕自身が千葉さんを楽しみたい。松岡さんも、めちゃくちゃ技術があります。今回のミコのように、演じにくい、掴みどころのない役も、ご自身なりにいろんなアイデアをもってやってくださるという期待と、もうひとつの役の(映画版のミコ役を買って出る俳優)丁子の、ざっくばらんにパンパンパンとものを言うところが、一番好きな松岡さんらしいところ。これも自分自身が稽古場で楽しみたいと思って書いております(笑)。小山お芝居ってお客さまと一緒に作るものなので、コメディですし、ライブで感じていただけたら。横山お客さまそれぞれに感じるところがあるのではないかと思います。何より、言葉の応酬!僕自身も楽しみにしながら頑張りたいと思っております。<公演情報>PARCO PRODUCE 2024『ワタシタチはモノガタリ』作:横山拓也演出:小山ゆうな出演:江口のりこ松岡茉優千葉雄大/入野自由富山えり子尾方宣久橋爪未萠里/松尾諭【東京公演】2024年9月8日(日)~9月30日(月)会場:PARCO劇場【福岡公演】2024年10月5日(土)・6日(日)会場:キャナルシティ劇場【大阪公演】2024年10月11日(金)~10月14日(月・祝)会場:森ノ宮ピロティホール【新潟公演】2024年10月18日(金)~10月19日(土)会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場チケット情報:()公式サイト:
2024年08月09日昨年、IMP.のメンバーとして念願のデビューを果たし、新たなスタートを切った影山拓也さん。音楽番組や海外の音楽フェスへの出演のほか、6月には初の単独アリーナ公演を行うなど快進撃が止まらない。目前には、初の単独主演舞台『星列車で行こう』が控えているが、出演が決まったときの想いを伺うと、ニカッと笑って「もう、びっくりしましたよ」と勢いのいい返答。坂東玉三郎演出で舞台単独初主演。「魂をぶつけるつもりで演じます」「初の単独主演っていうだけでもありえないのに、人間国宝で、女形の最高峰といわれる坂東玉三郎さんの演出でやらせていただけるなんて。すごすぎて現実とは思えないですもん。デビューした直後も実感がなかったので、実感するのは本番を迎えてからかもしれないです」熱のこもった口調からは喜びが伝わる。「お芝居することが素直に楽しいんです」と語る。「一生懸命セリフを覚えて、最初はこれを言わなきゃってなるんだけれど、だんだん頭で考えなくても自然に言葉が出てくるようになるんです。役の人生を歩めている感じがして、その瞬間がすごく好きです。舞台は生なので毎回新鮮な気持ちで演じられるのが醍醐味です。僕は頭で考えるより感覚でやっているタイプ。以前共演した渡辺えりさんからは、セリフに緩急がないというご指摘を受けて『ヘタでもいいから自分が訴えかけるように言ってみて』と、キムラ緑子さんからは『うまくやろうとしちゃダメ、魂が大事だから』と言っていただきました。だから今も、気持ち…魂をぶつけることを意識して演じるようにしています」物語は、生まれも境遇も違う3人の青年が、自分の夢を見つけるために星列車に乗車するというもの。「自分らしさとか自分ってなんだろうってことだったり、夢がなかなか見つけられないと悩んでいる方にも観てほしいです。きっと勇気づけられる作品になっていると思うので。だって、僕が台本を読んで勇気をもらっちゃいましたからね」劇中には往年の名曲が挟まれ、歌唱シーンもある。影山さんはIMP.でも曲の重要なパートを担う豊かで伸びのある歌声の持ち主だ。「玉三郎さんとの歌稽古の時に、発声法…息をどこに溜めて喉のどこで声を出すのかという仕組みまで詳しく教えていただきました。家でもひたすらやっていますが、毎日続けていると、今できたかもしれない…と思う瞬間があって楽しいです」自身は、ずっと夢見てきたものがようやく形になり始めたところだ。「メンバーにしつこいくらい言ってるのは、初心をずっと持ち続けようということ。でも、僕らいい意味で、ずっと変わらないんです。もういいだろうっていうくらい振り固め(振り付けの確認作業)するし、時間があるとすぐに『もう一回通してみようか』ってなる。ストイックというより、やらないとソワソワしちゃうからやっておこうという感じ。もはや習慣…ですよね」もともとダンスに定評のあるグループだったが、一作ごとに着実に進化しているのが頼もしい。「まだデビューして1年だということを忘れるくらいいろんなお仕事をさせていただき感謝しかありません。でも同時にまだまだだっていう貪欲さもめちゃめちゃありますよ!」『星列車で行こう』人間国宝・坂東玉三郎が往年の名曲と煌めくダンスで贈る、新たな物語。“自分がないこと”に悩む青年・太郎(影山拓也)、孤独な過去を持つ男・次郎(松田悟志)、歌舞伎俳優を目指すも道半ばの五郎(松村龍之介)…それぞれが苦悩と夢を抱き、「星列車」へ。列車は満天の星の下、彼らを未知の出来事や出会いに運んでゆく。3人はやがて、どんな未来にたどり着くのか。7月27日(土)~8月19日(月)京都・南座、8月23日(金)~26日(月)愛知・御園座脚本/真山仁演出・補綴/坂東玉三郎出演/影山拓也(IMP.)、松田悟志、松村龍之介、石井一孝ほかS席1万2000円A席8500円南座 TEL:075・561・1155かげやま・たくや1997年6月11日生まれ、東京都出身。昨年8月18日にIMP.としてデビューし、現在1stアルバム『DEPARTURE』が好評発売中。6月に行われた初の単独ライブが8月16日よりPrime Videoで配信予定。カーディガン¥35,200シャツ¥22,000パンツ¥37,400(以上ラッド ミュージシャン/ラッド ミュージシャン 新宿 TEL:03・6457・7957)※『anan』2024年7月31日号より。写真・KAZUYUKI EBISAWA(makiura office)スタイリスト・小林 新(UM)ヘア&メイク・前田彩花インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2024年07月28日次世代の演劇界をけん引する劇作家・演出家の加藤拓也。彼が初の子ども向け作品として、KAAT キッズ・プログラム 2024『らんぼうものめ』を上演する。物語は、小学生の薫平たち家族が、都会から田舎に引っ越してきたところから始まる。片づけの気分転換にと散歩に出かけるも、突然神さまに母親を連れ去られてしまった薫平。母親を取り戻すため、神さまの世界に入り込んだ薫平は……。主人公の薫平を演じるのは、近年活躍が目覚ましい鞘師里保。初の加藤作品、さらにキッズ・プログラムに臨むに当たっての心境を語ってもらった。これどうやってやるんだろう!?みたいなシーンが次から次へと――以前から加藤拓也さん作品はよくご覧になっていたそうですね。はい。ただ私はずっと音楽に携わってきたので、決して演劇をたくさん観るようなタイプではありませんでした。それが初めて加藤さんの作品を観た時に、なんかふと、また行きたいかも……みたいな気持ちになって。そこに自分が出られるなんてことは、現実的にとても考えられませんでした。もしこの人生で本当に出られるようなことがあれば、すごく嬉しいなぁ……くらいの感覚で(笑)。だからこういう機会をいただけてただただビックリですし、同時にとても嬉しいです。――加藤さんご本人から、キャスティング理由はお聞きになりましたか?舞台上に“8歳の男の子”という役どころの人物が居る時、お子さんにとってどう見えるのがいいか、まず考えられたそうです。私は今20代の女性という身体的な特徴があるのですが、そういう人が演じることによって、内容の暴力性みたいなものを保護出来るのではないか、と。そしてそういう男の子を演じるに当たってのイメージから、私のことを選んでくださったそうです。――本作は加藤さん初のキッズ・プログラムとなりますが、台本を読まれた初見の印象は?加藤さんの作品って、私たちの生活で実際に起きていそうな、リアルな会話を台詞にされている印象があったんですが、今回はファンタジー。でもだからといって加藤さん節というか、加藤さんらしさがなくならないのがすごく面白いなと。あとこれどうやってやるんだろう!? みたいなシーンが、ひとつやふたつじゃなく、大量に詰め込まれていて(笑)。それをどう私たちが表現していくのか、すごくワクワクしました。――演じられる8歳の男の子・薫平ですが、現段階でどんなことを特に意識されていますか?今自分は8歳の男の子をやっている、と思うのではなく、そこにお父さんとお母さんがいて、ふたりに対する自分の関わり方としてこれが親子関係だと認識する。だから8歳の男の子だ、みたいな考え方の順番のようなものは意識するようにしています。それは“神さま”に対しても同じで。つまり相手との関係性から役を立ち上げていく。そのほうが私には合っているのかなと思います。アトラクションに乗るような感覚で一緒に楽しんでもらいたい――お稽古開始から3週間弱とのことですが、加藤さんからかけられた言葉で印象に残っていることは?私はこれまで、ステージでドン!と立つことを頑張ろうと思ってずっとやってきました。ただいくらお子さん向けにわかりやすくしているとはいえ、お芝居である以上、やっぱりそれは必要ないんですよね。加藤さんからも、「ステージに立っているように見える」といったご指摘をいただくことがあって。あと頭の中で段取りを組んで試したことは、すぐに段取りを組んでやっていることだと見抜かれます(笑)。あくまでこのシーンとして、自分がどういう状態でいるか。それが大事なんだと。すごく勉強になるなと思う反面、これはあくまで作品のための稽古ですから。みんなが見ている目的に向かって、自分も一緒に、なるべく無駄がないよう進んでいきたいと思っています。――キッズ向けの作品に取り組む上で、特に大事にされていることは?これはカンパニー皆さんの意見でもありますが、ストーリーはもちろん、舞台というもの自体に興味を持ってもらえるような時間になればいいなと思っています。そのために楽しんでもらえるポイントや仕掛けは、たくさん詰まっていると思うので。この間共演者の安藤聖さんが、稽古場にお子さんを連れて来られたんです。そうしたら思いもよらないところで感動してくれたり、「このあとお母さんって帰って来るの?」とストレートに聞かれたり(笑)。もう「?」がいっぱいあるのが面白いですし、きっと本番を迎えたら、思いもよらないところから出て来る「?」がたくさんあると思うんです。そして演じる側にも心の中のハプニングがたくさんあるんだろうなと思いつつ(笑)、そんなことも楽しめるといいなと思っています。――本作を通して、お客さまにどんな時間を味わっていただきたいですか?大人の方も、お子さんも、アトラクションに乗るような感覚で一緒に楽しんでもらえるといいのかなと思います。それで最後なにか残るものがあれば、私たちとしてもとても嬉しいです。取材・文:野上瑠美子撮影:藤田亜弓ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント★鞘師里保さんのサイン入りポラを抽選で1名様にプレゼント!【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!<公演情報>KAATキッズ・プログラム2024『らんぼうものめ』作・演出:加藤拓也出演:鞘師里保安藤聖金子岳憲近藤隼秋元龍太朗中山求一郎高田静流※おすすめの年齢:6歳~【神奈川公演】2024年7月20日(土)~7月28日(日)会場:KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ【いわき公演(福島)】2024年8月4日(日)会場:いわき芸術文化交流館アリオス中劇場【松本公演(長野)】8月17日(土)・18日(日)会場:まつもと市民芸術館小ホールチケット情報:()公式サイト:
2024年07月17日脚本家・兼島拓也と演出家・河井朗(ルサンチカ)が初タッグを組む新作『刺青/TATTOOER』が、ロンドンのチャリングクロス劇場で上演されることが明らかになった。梅田芸術劇場と英国チャリングクロス劇場が共同で演劇作品を上演する日英プロジェクトのひとつとして実現、英国公演に先がけ、東京・アトリエ春風舎での上演も決定している。原作は、谷崎潤一郎の『刺青』。清吉という評判の高い若手刺青師(ほりものし)の物語だ。清吉の長年の願いは「美女の肌に己の魂を彫り込むこと」であったが、理想の相手に出会えずにいた。ある日、清吉のもとにその理想の女性がやってきて……。兼島による書き下ろしで、谷崎の原作の魅力そのままに、オリジナリティ溢れる新たな『刺青』として立ち上がる。10月の英国公演は、新進気鋭の脚本・演出家である加藤拓也のオリジナル作品、『One Small Step』との連続上演となる。日本の若手クリエイターと英国クリエイター、日本在住の俳優と英国在住の俳優がコラボレートする本作により、演劇の本場、ロンドンに日本演劇界からの新風を吹き込む。梅田芸術劇場がチャリングクロス劇場で舞台作品の上演を手がけるのは、2019年のミュージカル『VIOLET』に始まり、これが3作目。ふたりの若き才能を英国に紹介する公演として、注目される。■脚本・兼島拓也 コメント谷崎が描いた、刺青を彫る人と彫られる人の間の秘匿的で閉じた関係。実はその中にあちこち穴が空いていて、不意に外部と繋がってしまう。作品を読み返すうちに、そんな「広がり」が垣間見えたような気がしました。刺青は単なる模様ではなく、皮膚に空いた穴から外部が流し込まれ、同時に内部が皮膚の外に漏れ出してしまう、そんな現象のことを言うのではないか。外部の侵入を許し、あるいは自己が漏れ出てしまう。その脆弱さ故に自他の境界が曖昧になる。そこに刺青の妖艶な魅力があるのではないか。谷崎の筆に便乗し、強硬な支配/被支配関係とそれが反転する快楽に執着した先には、他者と結びついて溶け合ってしまう契機が見出されるのではないかと思っています。■演出・河井朗 コメント刺青は針で皮膚を傷つけ、そこに色を入れていく行為です。傷も彩られると芸術と呼ばれます。そのひと針ひと針には、様々な思いが込められていることでしょう。決して後戻りできない瞬間の連続を委ねることができるのは信頼できるアーティストと、大切にしたい気持ちがあってこそだと思うのです。日本では秘匿を美徳と考える人がいます。日本でお会いした彫り師の方は、着物の袖からチラッと見える刺青が粋なんだと教えてくれました。それは、誇らしいからこそ自分だけのものにしたいという欲なのだと私は考えています。皆さんがこれまでの人生で獲得した「傷」に、私たちがインクを垂らすことができたらどんな絵が浮かび上がるのでしょうか。あなたの体に宿る芸術はどんな姿なのでしょうか。楽しみにしています。<公演情報>『刺青/TATTOOER』脚本:兼島拓也演出:河井朗■日本公演日程:2024年9月20日(金)〜9月23日(月・休)会場:東京・アトリエ春風舎■英国公演プレビュー:2024年10月14日(月・祝)〜10月16日(水)本公演:2024年10月18日(金)〜10月26日(土)会場:ロンドン・チャリングクロス劇場
2024年07月08日脚本家・演出家・監督として活躍する加藤拓也のオリジナル作品『One Small Step』が、イギリス・チャリングクロス劇場にて上演されることが決定した。世界的な演劇の拠点である英国ウエストエンドの中心部に位置するチャリングクロス劇場は、150年以上の由緒ある歴史を持つオフウエストエンドの中で今最も注目を浴びている劇場のひとつ。本作は、そのチャリングクロス劇場と梅田芸術劇場が共同で演劇作品を上演する日英プロジェクトによる作品だ。物語の舞台は近未来、とある夫婦は大手ゼネコンで人類の月への移住計画という大プロジェクトで働いている。月に生まれる新しい街で理想の人類の暮らしが始まる。スタッフとして、また、先駆者として月へ移住する準備を始めているふたりだが、ある問題が発覚する。それぞれの立場で悩みを抱える夫婦は、徐々に互いの不平不満が募り……。観客を月と地球の異空間に誘いながら、生命の誕生という人智を超えた領域に直面した時浮き彫りになる男女のテーマや、人類が向かうその先を切り口に、鋭い台詞劇が描かれる。■加藤拓也 コメントこの秋に新作をチャリングクロス劇場で上演できることをとても楽しみにしています。これから地球から月へと住む場所が移り変わっても、人間は進化していないかもしれません。また平等からエクイティへと意識が移り変わっても、まだ現実には解決しそうにないことが沢山あります。これは少し未来の話に見えるかもしれませんが、確実にそこまで来ている未来の、そして日本で働くカップルが持つプライベートな今の問題であり、それは人類が抱えている問題だとも言える、社会に流れ続ける母親神話に対する疑問を投げかけていく物語です。私たちの文化とまた違う文化との隙間から、新しい作品を産み出せるとワクワクしています。<公演情報>『One Small Step』作・演出:加藤拓也プレビュー:2024年9月27日(金)~30日(月)本公演:2024年10月2日(水)~10月9日(水)会場:イギリス・チャリングクロス劇場
2024年06月24日7月より東京・大阪・愛知・広島で上演される、iaku『流れんな』の新ビジュアルと主宰の横山拓也よりコメントが到着した。2013年から2014年にかけて4都市で上演された本作。初演では上田一軒が演出を担当したが、10年ぶりに再演される今回の公演では横山自身が演出。iakuの初期話題作『流れんな』を全編広島弁に改稿してお届けする。■横山拓也 コメント2013年から2014年にかけて4都市で上演した『流れんな』を10年ぶりに再演します。初演では上田一軒さんが演出を担いましたが、今回は横山自身の演出です。再演では、貝漁で栄える港町の食堂に集う人物たちの濃度を上げようと、主に広島出身の俳優陣で固め、全編広島弁に改稿しました。『流れんな』は、海洋汚染や企業の隠蔽体質といった社会的な問題、また、出生前診断や生体肝移植における倫理的な問題など、現在においても解決をみない諸問題が多数描かれています。再演にあたり、作品に散りばめられた多岐に渡る要素を、現在の認識・感覚でとらえ直し、新たな視点で取り組みたいと思っています。iakuの作風を決定づけたとも言える本作を、今の自分がどう立ち上げるのか。稽古場で俳優たちと一緒に考察し、楽しみながら創作したい思います。ご来場、心よりお待ちしています。<公演情報>iaku『流れんな』作・演出:横山拓也出演:異儀田夏葉、今村裕次郎(小松台東)、近藤フク(ペンギンプルペイルパイルズ)、松尾敢太郎(劇団あはひ)、宮地綾<東京公演>7月11日(木)~21日(日)会場:下北沢 ザ・スズナリ【チケット】(全席指定)一般発売:5月25日(土) 10:00~前売:5,500円当日:6,000円U-25(25歳以下):2,200円高校生以下:1,100円※「U-25」及び「高校生以下」は、当日年齢を確認できるものを提示※未就学児入場不可<大阪公演>7月25日(木)~29日(月)会場:インディペンデントシアター2nd【チケット】(全席指定)一般発売:5月25日(土) 10:00~前売:4,500円当日:5,000円U-25(25歳以下):2,200円高校生以下:1,100円※「U-25」及び「高校生以下」は、当日年齢を確認できるものを提示※未就学児入場不可<愛知公演>8月3日(土)~4日(日)会場:メニコン シアターAoi【チケット】(日時指定・整理番号付自由席)一般発売:5月25日(土) 10:00~前売・当日共:4,500円U-25(25歳以下)前売・当日共:1,000円障がい者割引 前売・当日共:2,000円※「U-25」は、当日年齢を確認できるものを提示※未就学児入場不可※障がい者割引は、障害者手帳をお持ちの方がご購入いただけます。当日会場にて手帳などをご提示ください。介助が必要な場合、介助の方は1名様のみ無料です。(電話・窓口受付のみ対応)<広島公演>「凪の演劇祭〜HIROSHIMA シアターフェスティバル 2024〜」参加9月6日(金)~8日(日)会場:JMSアステールプラザ 多目的スタジオ【チケット】(日時指定・整理番号付自由席)一般発売:7月7日(日)10:00~前売:3,500円当日:4,000円U-25(25歳以下):2,200円高校生以下:1,100円※「U-25」及び「高校生以下」は、当日年齢を確認できるものを提示※未就学児入場不可
2024年05月10日3月29日(金) から31日(日) にかけて、横山拓也の代表作『エダニク』の中国語版が中国・上海戯劇学院の学生たちにより上演され、横山と本作品演出の李旻原(リ・ミンユェン)による対談イベントが行われる。国際交流基金(JF)では、海外での活躍が期待される5名の劇作家(市原佐都子、桑原裕子、前川知大、前田司郎、横山拓也)による戯曲を複数言語(英語、スペイン語、ロシア語、中国語、アラビア語)で翻訳して海外の出版社と共同出版。今回の公演では、この枠組みで翻訳出版された『エダニク』に上海の演劇専攻の学生たちが挑戦する。『エダニク』中国公演ビジュアル<公演情報>『エダニク』(中国公演)3月29日(金)~31日(日) ジャスミン・シアター(中国・上海)※30日は公演前に対談イベント実施作 :横山拓也翻訳:郑世凤演出:李旻原出演:上海戯劇学院学生
2024年03月25日堤真一の次なる挑戦は、不条理劇の第一人者である別役実の『カラカラ天気と五人の紳士』。初演から約30年を経て、今最も注目を集める加藤拓也の演出で上演される。懸賞のハズレくじで、“棺桶”を手に入れた5人の紳士。彼らはせっかくの景品を役立てるため、どう死ぬかについて議論を始める。だがその途方もない話し合いは、結局どこにも辿り着かないまま。そんな中、彼らの前にふたり組の女性が現れて――。稽古開始を数日後に控えたある日、紳士5を演じる堤に作品に対する想い、共演者への期待などを聞かせてもらった。共演者や演出家と共に、稽古を通して手探りで見つけていく――独特の世界観で、今なお多くのファンに愛される別役実さんの戯曲です。初見の印象、感想は?正直わけがわからなかったです(苦笑)。実は最後まで読み切れず、途中で一回脚本を閉じましたから。登場人物たちがへんてこりんなことを言ってはいますが、かといって変なアドリブやキャラ作りみたいなことはしないほうがいいと思いますし、これを舞台に上げるのは相当難しいだろうなと思いました。――登場人物は5人の紳士とふたりの女性のみ。ただそれぞれの人物造形に、明確な違いがあるわけでもないんですよね。そうそう。唯一野間口(徹)くん演じる紳士3が微妙に頭がいいかな、というくらいで。そもそも全員がバカバカしいことをしているわけですからね。棺桶なんて伸びるわけがないのに、「伸ばせ、伸ばせ」と言い続けたり(笑)。女性ふたりの登場でなにか展開があるかと思いきや、またも同じようなバカバカしさが繰り返されていく。ただ、今の世の中、いい大人たちが現実にバカバカしいことをやっていると思うんです。そんなわけないだろうというようなことを、いつまでも真面目にやっている。まぁそういった話などをしながら、稽古場で作っていくことになると思っています。――事前に入念に準備をしていく、そういったタイプの作品ではないということでしょうか。まもなく稽古開始ですが、まだひとつも台詞を覚えていないですからね(笑)。こういう台詞は覚えにくい、ということもありますが、変にいろいろ考えていって、逆に修正出来なくなってしまうほうが怖いかなと。だからやっぱり共演者や演出家と共に、稽古を進めながら、手探りで見つけていきたいなと思っています。いかに飽きさせず、別役さんのメッセージまで辿り着けるか――演出を手がけるのは気鋭の加藤拓也さん。堤さんとは初の顔合わせとなります。何本か作品は拝見していますが、まだどこか謎な人ですね。だからこの戯曲に関しても、僕みたいに難しいとは思っていないのかもしれません。もしかしたら、感覚的に別役さんに近いものを感じているんじゃないかなと。それでいて笑いに振らず、淡々と描いていくのかもしれないですし。ただ役者ってズルいところがあるから、つい笑いを取りにいっちゃうと思うんですよね(笑)。――(笑)。前出の野間口さん以外に、藤井隆さん、溝端淳平さん、小手伸也さん、高田聖子さん、中谷さとみさんと、笑いにも長けた巧者ばかりがそろっていますからね。皆さん共演経験のある方ばかりでしょうか?お会いしたことはありますが、初共演は藤井さんだけですね。劇団☆新感線のふたり(=高田、中谷)は、名前を聞いた瞬間にもうぴったりだなと(笑)。それくらい気心知れた人が多いので、やっぱり安心は安心ですよ。初めての人ばかりだと、「こんなこと聞いてアホだと思われたらどうしよう」なんて思ったりもしますけど(笑)、このメンツならそんなこともない。自分がわからないことでも躊躇せず、いろいろ話し合って進めていけそうです。というのも脚本を読んでいるうちに映像が見えてくる作品もありますが、これに関してはまったく見えてこないんですよね。つまり自分がしゃべっていない時やなにも役割を与えられていない時、どんな居方をすればいいのか画が浮かんでこない、本当に謎だらけです。――そんな謎だらけの作品に挑むことは、役者としては楽しいことですか?怖いことですか?見えてきたら楽しいだろうなと思います。ただ自分の体に馴染み過ぎてもいけないところがありそうですし、その気持ち悪さの中で立たなければいけないこともきっとあるはず。まぁまだその段階にも立てていませんが、なんとかいいものにはしたいですね。なかなか序盤だけでは見えにくいですが、物語全体として捉えると、生きるってなんだろうとか、死ぬってなんだろうとか、そんな死生観にまつわる別役さんからの問いかけに気づかされる。だからこれ、前段でお客さんに飽きられてしまったら、もうおしまいだと思うんです。と言いつつ、自分自身一回脚本を閉じてしまってはいますが……(苦笑)。いかにお客さんを飽きさせず、最後の別役さんのメッセージまで辿り着けるか。それが勝負だと思っています。取材・文:野上瑠美子撮影:藤田亜弓スタイリスト:中川原寛(CaNN)ヘアメイク:奥山信次(B.SUN)★本公演の大阪・岡山公演のぴあアプリ先行は3/6(水)まで受付中! <公演情報>『カラカラ天気と五人の紳士』作:別役実演出:加藤拓也出演:堤真一、溝端淳平、藤井隆野間口徹、小手伸也、中谷さとみ、高田聖子徳高真奈美(ヴィオラ演奏)【東京公演】2024年4月6日(土)~4月26日(金)会場:シアタートラム【岡山公演】2024年5月2日(木)~5月4日(土・祝)会場:岡山芸術創造劇場 ハレノワ 中劇場【大阪公演】2024年5月7日(火)~5月11日(土)会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ【福岡公演】2024年5月15日(水)~5月16日(木)会場:キャナルシティ劇場チケット情報:()公式サイト:
2024年03月05日神奈川芸術劇場(KAAT)の2024年度ラインアップ発表会が2月14日に行われ、長塚圭史芸術監督らが出席。気鋭の作家・加藤拓也がキッズ・プログラムのために書き下ろす『らんぼうものめ』、日英共同制作で村上春樹の小説を原作とする『品川猿の告白 Confessions of a Shinagawa Monkey』などのラインアップが明らかになった。長塚芸術監督が2024年度メインシーズンのテーマとして掲げたのは「某 -なにがし-」。ものや人の名前をあえてはっきりさせないための代名詞として使用される言葉だが、SNSなど発信者の“匿名性”が高まる中で「その言葉は誰の言葉でどの立場で語っているのか?」といったことなど「社会と個」の関係性について考えていく中で浮かんだとのことで、“某”が指すのは「あなたかもしれないし私かもしれない。“某”というレンズを通して何が見えてくるのか」と問いかける。気になる上演演目だが、プレシーズンでは沖縄返還50年の2022年に上演され、読売演劇大賞の優秀作品賞を受賞した兼島拓也作、田中麻衣子演出の『ライカムで待っとく』を再演。アメリカ統治下の沖縄で1964年に起こった米兵殺傷事件を基に書かれた伊佐千尋によるノンフィクション「逆転」に着想を得た物語で、6月以降、京都、久留米をまわり、さらに6月23日の「沖縄慰霊の日」には沖縄(那覇文化芸術劇場なはーと)でも上演される。『ライカムで待っとく』 2024年公演チラシ7月からのキッズ・プログラムでは、アンディ・マンリー作による、鳥のさえずりや歌をモチーフにしたノンバーバルパフォーマンス『ペック』を上演。同じくキッズ・プログラムとして、多彩な活躍を見せる加藤拓也作・演出による『らんぼうものめ』が上演される。わがままな少年が神々の世界に足を踏み入れる冒険物語とのことで、加藤は「少し不思議でちょっと怖い話になっている」と語る。長塚芸術監督は加藤について、「クールな視点で人間をグロテスクとも思える視点で描く作家ですが、キッズ・プログラムを手掛けたらどうなるのか? 子どもたちにどんなアプローチをしていくのか?」と期待を寄せる。9月のメインシーズンの幕開けを飾るのはシェイクスピアの『リア王の悲劇』。河合祥一郎翻訳によるフォーリオ版をシェイクスピア初挑戦となる藤田俊太郎が演出する。同じく9月のKAAT EXHIBITION 2024では「南条嘉毅展 | 地中の渦」を開催。美術家の南条嘉毅による、横浜に積み重なった地層に着目したインスタレーション作品を展示する。10月には、ダンサーで振付家の山田うんと人工生命の研究者として知られる池上高志による試みの第2弾となる『まだここ通ってない』(仮)を上演。コンテンポラリーダンスと最先端の科学のコラボレーションを通じて、人間とサイエンスの関係を、またアートとサイエンスの関係に光を当てる。そして11月から12月にかけては、日英共同制作として、長塚がイギリス留学中に出会い、感銘を受けたというアーティスト集団「Vanishing Point」とKAATのコラボレーションで村上春樹の短編「品川猿」「品川猿の告白」を舞台化した『品川猿の告白 Confessions of a Shinagawa Monkey』を上演。Vanishing Pointの創設者で芸術監督であるマシュー・レントンが演出を務める。また気鋭のダンスカンパニー「ケダゴロ」を主宰する下島礼紗と韓国国立現代舞踊団の国際共同制作による『黙れ、子宮』(仮)を上演。2021年に発表された同名の作品を再創作した作品で、18歳の思春期に判明したという下島自身の身体にまつわるある出来事を背景にした物語がダンスで表現される。KAAT神奈川芸術劇場 2024年度ラインアップチラシ2025年2月には、長塚が福田転球、大堀こういち、山内圭哉と共に2017年に始めた「新ロイヤル大衆舎」による新作で、これまで幾度も映像化されてきた芥川賞作家・火野葦平の自伝小説を舞台化した『花と龍』(長塚演出)を上演する。さらに『バナナの花は食べられる』で岸田國士戯曲賞を受賞した、「範宙遊泳」の山本卓卓の書き下ろし新作が益山貴司の演出で上演される。長塚芸術監督の下、4シーズン目を迎えるが、新作に国際共同制作、大反響を呼んだ作品の再演など、充実のラインナップとなった。取材・文:黒豆直樹KAAT神奈川芸術劇場 2024年度主なラインアップ<プレシーズン>■KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『ライカムで待っとく』誰も読もうとしなかった、読まれなかった沖縄(こっち側)の物語。2022年の話題作が、待望の再演&ツアーを経て沖縄での上演が実現。作:兼島拓也演出:田中麻衣子出演:中山祐一朗前田一世佐久本宝蔵下穂波小川ゲン神田青魏涼子あめくみちこ2024年5月24日(金)~6月2日(日) <中スタジオ><ツアー>【京都公演】6月7日(金)・8日(土) ロームシアター京都<サウスホール>【福岡・久留米公演】6月15日(土) 久留米シティプラザ<久留米座>【那覇公演】6月22日(土)~23日(日) 那覇文化芸術劇場なはーと<小劇場>※この事業は令和6年2月の那覇市議会で予算の議決が延期または否決された場合、事業を延期又は中止する可能性があります。■KAATキッズ・プログラム 2024『ペック』鳥のさえずりや歌をモチーフに、“とりのうたごえ”にさそわれて、見て、聞いて、楽しむ、こどもとおとなのためのノンバーバルパフォーマンス!作:アンディ ・マンリー、イアン・キャメロン、ショナ・レッペ音楽:ウィル・カルダーバンク/サウンドコラボレーター:荒木優光出演:アンディ・マンリー2024年7月上旬<大スタジオ>■KAATキッズ・プログラム 2024『らんぼうものめ』気鋭の劇作家・演出家 加藤拓也が初のキッズ・プログラムで描くのは、神さまたちの世界に迷い込んだ少年の、ちょっと怖くて不思議な物語。作・演出:加藤拓也2024年7月下旬<大スタジオ><ツアー(予定)>【福島県・いわき公演】8月4日(日) いわき芸術文化交流館アリオス【長野県・松本公演】8月17(土)・18日(日) まつもと市民芸術館<小ホール> ほか<メインシーズン「某(なにがし)」>■KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『リア王の悲劇』文学の最高峰に、実力あるキャストと魅力的なスタッフと共に新演出で挑む 。作:W.シェイクスピア翻訳:河合祥一郎演出:藤田俊太郎2024年9月<ホール内特設会場>■KAAT EXHIBITION 2024南条嘉毅展|地中の渦太古から現代にいたる自然と人間の記憶と記録。時間と空間の積層に宿る膨大な世界の軌跡を現代に呼び覚ます。美術家の南条嘉毅によるインスタレーション作品。2024年9月22日(日・祝)~10月20日(日)(予定)<中スタジオ>■KAAT×山田うん×池上高志『まだここ通ってない』(仮)いつも、新しいものや考え、動きを探してる。それはあるソフトウェアかもしれない。散歩の途中か、踊っているときかもしれない。でも未来は、きっとそこから一気に始まる。舞踊家と科学者の未知なる競演。身体とサイエンスは未来に共存できるのか。企画・構成:山田うん池上高志2024年10月中旬<ホール内特設会場>■日英共同制作KAAT × Vanishing Point『品川猿の告白 Confessions of a Shinagawa Monkey』「カイハツ」プロジェクトを経て、国際的に活躍するアーティスト集団ヴァニシング・ポイントと日英共同制作で贈る、村上春樹原作のコミック・ミステリー原作:村上春樹(短編「品川猿」「品川猿の告白」より)演出:マシュー・レントン2024年11月29日(金)~12月8日(日)<大スタジオ>【英国公演】2025年2月下旬~ Tramway, グラスゴー■KAAT x ケダゴロ x 韓国国立現代舞踊団国際共同制作『黙れ、子宮』(仮)気鋭のダンスカンパニー・ケダゴロを率いる下島礼紗による、子宮とキンタマを巡る壮大なダンス作品!振付・演出・構成:下島礼紗2024年12月13日(金)~12月15日(日)<大スタジオ>■新ロイヤル大衆舎×KAAT vol.2『花と龍』新ロイヤル大衆舎とKAATが再びタッグを組んで贈る、激動の時代に繰り広げられる骨太で濃密な人間ドラマ。原作:火野葦平脚本:齋藤雅文演出:長塚圭史音楽:山内圭哉2025年2月中旬~下旬<ホール><ツアー(予定)>【富山公演】2025年3月初旬 オーバード・ホール<中ホール>【兵庫公演】2025年3月8日(土)・9日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急<中ホール>【福岡公演】2025年3月15日(土)・16日(日)J:COM北九州芸術劇場<中劇場>■KAAT神奈川芸術劇場プロデュース新作書き下ろし演劇作品(タイトル未定)岸田國士戯曲賞受賞劇作家・山本卓卓による新作書下ろし戯曲を、益山貴司演出で上演!作:山本卓卓演出:益山貴司2025年2月~3月<中スタジオ>■YPAM ‒ 横浜国際舞台芸術ミーティング 20242024年12月上旬<大スタジオ>等(予定)【提携公演】■Baobab:『DANCE×Scrum!!! 2024』4月27日(土)〜5月6日(月・休)<大スタジオ・アトリウム>■CCCreation:『白蟻』2024年6月 新作公演<大スタジオ>■KUNIO:KUNIO16『(Title未定)』2024年6月<中スタジオ>■横浜夢座:横浜夢座25周年・五大路子舞台生活50周年記念『ヨコハマの夜明け~富貴楼お倉の物語~』(仮)2024年9月13日(金)~16日(月・祝)<大スタジオ>■劇団た組:『ドードーが落下する』2025年1月上旬~<大スタジオ>■Co.山田うん:「新作」2025年1月24日(金)~26日(日)<大スタジオ>※各公演の最新情報は、 劇場公式サイト() にてご確認ください。
2024年02月19日■これまでのあらすじ結婚して子どもを持つことに隔たりがあった美咲と拓也は、幾度もすれ違いを経験し、話し合いを重ねながら、やっと妊活をスタートする。しかしなかなか結果が出ず、やっと1年後に妊娠するも流産してしまう。そして数年後、美咲は赤ちゃんのお世話に明け暮れるが、拓也は赤ちゃんに興味を示さず、子育てにも参加しようとせず悩んでいた。そんなある日、ついに拓也の態度に我慢できなくなった美咲は「もっと私たちに関心を持って」と訴えるが、拓也は「しばらく実家に帰りなよ」と返してくる。そこで「一緒にいたくないの?」と問うと、さらに「今は嫌」と言われてしまい…。■もう期待しない…■夫の心配が的中!?一緒にいることを拒否された美咲の心は、ずたずたに傷ついていました。しかし、だからといって花ちゃんを育てること、拓也との生活をあきらめるわけにはいかず…。「実家には帰らないけど、拓也にも期待しない…」そう誓った美咲は、あることに気づきます。拓也が子どもを作る前に心配していたことが的中したのだと…。「拓也は親になれなかった」そう美咲が告げると、拓也は憤慨して…。次回に続く「僕たちは親になりたい」(全64話)は12時更新!
2024年02月01日2024年4月26日(金)、コニカミノルタプラネタリウム天空(東京・押上)にて『LIVE in the DARK w/三浦拓也(DEPAPEPE) ~Birthday Strings Live~』を開催します。本公演は4月生まれの三浦拓也のバースデーライブとして、渡邊紘率いるKokonQuartet(弦楽四重奏)とのコラボレーションでお届けする特別なプラネタリウムライブです。『LIVE in the DARK w/三浦拓也(DEPAPEPE) ~Birthday Strings Live~』開催決定!三浦拓也(DEPAPEPE)のバースデーを記念した『LIVE in the DARK w/三浦拓也(DEPAPEPE) ~Birthday Strings Live~』の開催が決定しました。本公演は三浦たっての希望によりプラネタリウムを舞台に、渡邊紘率いるKokonQuartetとのコラボレーションが実現。アコースティックギター、2本のヴァイオリン、ヴィオラ、そしてコントラバスによる弦楽五重奏で、バースデーライブにふさわしい特別な一夜をお届けします。弦楽器の持つ心地よく温かいサウンドと共に、プラネタリウムに合わせた特別なセットリストをお楽しみください。▼特設サイト 『LIVE in the DARK』とはプラネタリウムでしか体験できない、音楽と星空、そして暗闇が共鳴する全く新しい音楽エンターテインメント。星々がひしめく暗闇の中、耳を澄ませてみると、日常生活では感じることができなかった、微かな音の“表情”をしっかりと感じることができるはずです。全天周映像演出は数多くのライブ演出を手掛ける、ビジュアルデザインスタジオ“HERE.”が担当し、星空、音楽、そして映像がシンクロする、ここでしか体感できないプラネタリウムライブを実現します。良質な音楽、そしてプラネタリウムという非日常空間で、特別なひと時をぜひ。●チケット販売に関して●■DEPAPEPE オフィシャルファンクラブ「Acoustic Friends」先行受付(抽選)期間:2024年1月22日(月)12時00分~1月28日(日)23時59分 ※ファンクラブ会員の方が対象となります■ticket board先行受付(抽選)期間:2024年2月3日(土)10時00分~2月12日(月・祝)23時59分 ※ticket boardにご登録いただければどなた様でもご応募いただけます■一般販売(先着)期間:2024年2月23日(金・祝)10時00分~ ※予定枚数に達し次第受付を終了します※先行受付、一般販売いずれの場合も『LIVE in the DARK』特設サイトに記載されている注意事項を必ずご確認の上お申込みください※ticket boardをご利用いただくために会員登録(無料)が必要です※ticket boardに記載の応募規定(枚数/席種等)及び、申込に際しての注意事項をご確認の上ご応募下さい●『LIVE in the DARK w/三浦拓也(DEPAPEPE) ~Birthday Strings Live~』東京公演 概要●出演:三浦拓也(DEPAPEPE) / KokonQuartet(1st.Vn.根本理恵、2nd.Vn.若旅菜穂子、Va.松宮茉希、Cb.渡邉紘)日程:2024年4月26日(金)時間:1st Stage 18:30開演(18:00開場) / 2nd Stage 20:30開演(20:00開場)料金:一般シート:7,700円(税込) / 三日月シート:18,000円(税込) ※2名掛け/各公演3席限定会場:コニカミノルタプラネタリウム天空 in東京スカイツリータウン(R)【イベントに関する注意事項】※本イベントはプラネタリウムという会場の特性上、様々な制限を設けさせていただいております。「特設サイト」に記載されている注意事項を必ずご確認の上、チケット購入/来場をして下さい※イベントの延期/中止を除き、感染症を含む個人的な体調不良や周辺環境等の理由による払い戻しは行いませんので、ご了承の 上チケットをお買い求め頂きますようお願い致します※本イベントはプラネタリウム施設で星空、映像、音楽をお楽しみいただくイベントです。演出の都合上又は、ドームの座席配置の関係でステージ(アーティスト)が見えにくい場合がございます※中央後方のお席はプラネタリウム機器の関係でステージが見えにくくなっておりますが、星空・ドーム演出は一番見やすいエリアとなっております※本イベントは時節に応じた感染症防止対策を行い実施いたします※イベントの性質上、小学生以下のお客様はご入場いただけません(中学生以上は要チケット)▼その他詳細は特設サイトをご確認ください ●三浦拓也(ミウラタクヤ) プロフィール●1983年、兵庫県神戸市出身。2002年ギターインストゥルメンタルユニット DEPAPEPE(デパペペ)として活動をスタート。2005年メジャーデビュー。 インストゥルメンタルのアーティストのデ ビュー作品としては、日本音楽史上初の”オリ コンベスト10”にランクイン 、第20回日本 ゴールドディスク大賞にてW受賞に輝く。アジア各国、フランスやアメリカなど国境を超えてコンサートを行ない、タイでは3000人、インドネシアでは10000人以上もの観客を動員するなど海外での強さも感じられる。2021年には、恐竜好きが高じ(恐竜発掘の名所として知られる)福井県観光PRのテーマソングを提供。卓越したギターテクニックに裏打ちされた情緒溢れるメロディセンスとアレンジが高く評価され、楽曲提供やアレンジ、多くのミュージシャンとのセッション参加など幅広く活動中。Instagram@depapepe_miura X(旧Twitter)@DEPAPEPE_miura ●株式会社HERE.(ヒア)●代表土井昌徳。プロジェクションマッピングやVR360°ドームパノラマ映像の制作に特化した少数精鋭のビジュアルデザインスタジオ。プロジェクションマッピングでは、百貨店の常設やホテル、アーティストのライブ等、大規模案件の実績も多数。時代を捉えた演出と高い技術に裏付けられた良質なコンテンツ提供に定評がある。また、次世代のVR ドームシアター向け素材販売サイト「Shout!360」も運営、動画制作に役立つTipsも連載中。【Shout!360詳細 www.shout360.xyz】 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年01月22日『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』(公開中)の大ヒット御礼舞台挨拶が20日に都内で行われ、声優を務める江口拓也、種崎敦美、早見沙織、松田健一郎、中村倫也、賀来賢人が登壇した。同作は、TVアニメ『SPY×FAMILY』の劇場版作品。敏腕諜報員・黄昏こと父・ロイド、超能力者の娘・アーニャ、凄腕の殺し屋・いばら姫こと母・ヨル、未来予知犬・ボンドからなる“仮初め”の家族・フォージャー家が、ロイドの任務「オペレーション 梟(ストリクス)」継続とアーニャの「星(ステラ)」獲得のため、初めての全員での家族旅行に行くことから物語が動き出す。○■江口拓也・種崎敦美、早見沙織、松田健一郎、劇場版イベントに“フォージャー家”全員で初登場今回、フォージャー家のキャスト4人が集結。劇場版のイベントでは初となった。公開から約1カ月経過し、興行収入50億円、観客動員370万人を突破したことについて聞かれると、江口は「実感ないです! 聞いたことない数字なので……本当にたくさんの方にご覧いただいた」としみじみ。観客にも「もう2回以上観ているという方はどれくらいいますか?」と投げかけ、多くの反応が返ってくると「こんなに!?」と驚いた表情を見せ、「やっぱり何度も観て頂いているからこその数字なんだなと、今実感しました!」と笑顔を見せていた。また、イベントでは事前にSNSで集められた質問にキャスト陣が回答するコーナーも。「キャラの表の顔と裏の顔を演じ分ける際に意識していることは?」という質問が寄せられると、江口は「ロイドは明確に表と裏がパキッと分かれているので、自分の中でもチェックしないと追いつかない」と話す。特にモノローグのセリフが多いそうで、「表でしゃべっていて、裏でもしゃべっていて、また表でしゃべるみたいな……流れで撮っちゃうので、自分の中で切り替えポイントみたいに味付けしていかないと、感情に置いていかれちゃうことがあります」と演じる難しさを語った。そのために台本に書き込みをしていると話し、「ちょっとしたマークですけど、そのマークがあったら表とか」と工夫を明かすと、これに中村が反応。「表は桃、裏はミカン?」と問いかけられると、江口は「それ書き方によってはミカンと桃どっちかわかんなくなって混乱しそう!!」と返し、笑いを誘った。イベントの最後に行われたフォトセッションでは、巨大なくす玉が登場し、キャスト陣が同作の大ヒットを祝福。勢いよくくす玉が割れると、中に入っていた銀テープが江口の顔にかかってしまうハプニングも見られた。
2024年01月20日『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』(12月22日公開)の公開初日舞台挨拶が22日に都内で行われ、声優を務める江口拓也、早見沙織、松田健一郎、中村倫也、賀来賢人が登壇した。同作は、TVアニメ『SPY×FAMILY』の劇場版作品。敏腕諜報員・黄昏こと父・ロイド、超能力者の娘・アーニャ、凄腕の殺し屋・いばら姫こと母・ヨル、未来予知犬・ボンドからなる“仮初め”の家族・フォージャー家が、ロイドの任務「オペレーション 梟(ストリクス)」継続とアーニャの「星(ステラ)」獲得のため、初めての全員での家族旅行に行くことから物語が動き出す。○■江口拓也、クリーンなホワイトスーツで登場 胸元には『SPY×FAMILY』ピンバッチも映画を観終えた観客から大きな拍手を送られた江口は「お話を頂いてから結構な時間が経ったので、ついに観ていただいたんだなという実感があります。この映画のすごさや熱を周りの方に伝えていただけたら嬉しいです」と話す。今作で銀河万丈と共演した江口は、「一緒に収録させていただきました!」と声を弾ませ、「銀河さんといえば、もうレジェンドですから! 普段は謙虚な方なんですが、マイク前ではお芝居がとにかく激しい。僕は後ろで収録を観ていたんですが、“自分も将来こういうお芝居にアプローチしたいな”と思いました。かっこよかったです!」熱く語った。また、イベントでは「No.1 スパイ決定戦」と題し、登壇キャスト陣による3本勝負企画を実施。1つ目の瓦割り対決では全員が与えられた8枚全ての瓦を割り、同点に。続くイラスト対決では、事前に描いたアーニャの好きなところをテーマにイラストを披露。それぞれ思い思いのイラストを発表していく中、トリを務めた江口が、「いろんな表情を表現したかったので、表情豊かに描かせていただきました」と渾身のイラストを披露すると、独特なタッチの1枚に会場からは、笑いとともに悲鳴が上がる。観客の反応に不服そうな江口は「悲鳴ってなんですか!」と一歩前に出つつ、観客に語り掛け、笑いを誘っていた。さらに、中村から「これは魔除けかなんかですか?(笑)」といじられてしまい、賀来からも「これ、『地獄のミサワ』ですよね?」とツッコまれてしまう。しかし江口は「やっぱりいろんな表情を描きたかった。すごい楽しそうにしているアーニャですね!」と説明していた。最後に江口は「初日に観ていただいたということは、皆様も『SPY×FAMILY』ガチ勢だと思うので、映画館で公開している期間にまたぜひ足を運んでいただけたら嬉しいなと思っております」と集まった観客にメッセージを送って、舞台挨拶を締めくくった。
2023年12月22日11月24日シアタートラムにて、iakuの新作公演『モモンバのくくり罠』が開幕し、舞台写真と主宰の横山拓也からコメントが到着した。2年ぶりの新作公演となる本作は、親が形成した「家族価値」とそこに縛られた子の生き方を見つめる作品。枝元萌、祷キララ、緒方晋(The Stone Age)、橋爪未萠里、八頭司悠友、永滝元太郎が出演する。■横山拓也(主宰)コメント新作を発表するときはいつも不安ばかりがチラつくものですが、今回、久しぶりに稽古場の段階で自分が心から愛せる作品になりました。そして初日を迎え、自分が「観たい!」と思える演劇作品に仕上がりました。自給自足の山暮らしという、ときどきテレビのドキュメンタリーなどで見かける家族の未来を想像して書きました。「くくり罠」という狩猟、命をいただくこと、家族の価値観、大人になるとは、普通の暮らしとは……様々な要素がいろんな角度から語られます。自分自身が育ってきた環境に抗ってみても、それはどうしようもなく人生につきまとい、逃げても逃げても追いかけてきて、包み込んできたり、しがみついてきたり、もうどうしたらいいかわからなくなるときがあると思います。家族によって培われた価値観について葛藤する登場人物たちの議論に、客席から一緒に参加するような体験をしてもらえたらと思います。<公演情報>iaku『モモンバのくくり罠』『モモンバのくくり罠』ビジュアル東京公演:11月24日(金) ~12月3日(日) シアタートラム大阪公演:12月8日(金) ~10日(日) ABCホール作・演出:横山拓也出演:枝元萌、祷キララ、緒方晋(The Stone Age)、橋爪未萠里、八頭司悠友、永滝元太郎iaku 公式サイト:
2023年11月27日マーベル・スタジオ劇場公開最新作『マーベルズ』の吹き替え版に、江口拓也が参加していることが分かった。江口さんが演じるのは、物語の重要な鍵を握るヤン王子(パク・ソジュン)。惑星アラドナの国民に愛されているチャーミングなカリスマ王子は、MCUにおける前代未聞のキャラクターと言われている。また、キャプテン・マーベル、ミズ・マーベル、モニカ・ランボーという最強チームと共にビジュアルに描かれ、キャプテン・マーベルらと密接に関わることが期待される。今回、念願のマーベル作品初参加に江口さんは、「憧れのマーベル・スタジオ作品に声優として参加できるなんて夢のようです!」と歓喜。未だ謎に包まれた部分も多いものの、現時点でもキーマンになること間違いなしのヤン王子。予告編では軽快なダンスを披露し、これまでMCUにはいなかったような斬新なキャラクターらしい。江口さんも、「ヤン王子は物語の鍵を握るかなり重要な役になるそうです。まだ詳しくは言えないのですが、マーベル・スタジオ作品史上もっとも個性的でチャレンジングなキャラクターと言っても過言ではございません。色々挑戦させていただきました笑 皆様、是非楽しみにしていてください」と意味深に語っている。『マーベルズ』は11月10日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:マーベルズ 11月10日(金)全国劇場公開©Marvel Studios 2023
2023年10月06日映画『若き見知らぬ者たち』が、2024年10月11日(金)に公開される。主演は磯村勇斗、監督は内山拓也。監督・内山拓也の商業長編デビュー作映画『若き見知らぬ者たち』は、2020年公開の『佐々木、イン、マイマイン』で注目を集め、新人賞を総なめにした内山拓也の商業長編デビュー作品。脚本も内山拓也自ら書き上げたオリジナル作品で、1人の青年が自分の中にある“最後の砦”と向き合う生き様を苛烈に描写する。企画段階から海外からも注目を集めており、『若き見知らぬ者たち』はフランス、韓国、香港、日本の共同製作映画となっている。家族の問題、自分の人生の間でもがく青年の物語物語の主人公は、介護や借金返済といった家族の問題と自身の人生とのはざまでもがき苦しみながらもささやかな幸せをつかもうとする彩人。弟・壮平も同居しささやかな日常を送るが、思いもよらない暴力が彼らの日常を奪ってしまう。主演は磯村勇斗、福山翔大と兄弟役主演を務めるのは、『正欲』『月』『東京リベンジャーズ』シリーズなど話題作への出演が続く磯村勇斗。また、主人公の弟役として、若手実力派の福山翔大が共演。岸井ゆきの、染谷将太、霧島れいか、滝藤賢一、豊原功補も出演を果たしている。映画『若き見知らぬ者たち』登場人物紹介主人公・風間彩人…磯村勇斗亡くなった父の借金を返済し、難病を患う母の介護をしながら、昼は工事現場、夜は両親が開いたカラオケバーで働いている。恋人との小さな幸せをつかみたいと考えている。壮平…福山翔大彩人の弟。家族と同居し、彩人同様に借金返済と介護を担いながらも、父の背を追って始めた総合格闘技の選手として日々練習に明け暮れる。麻美…霧島れいか難病を患い、介護が必要となった彩人の母親。夫を亡くしている。日向…岸井ゆきの彩人の恋人。難病の彩人の母親を、献身的に世話している。大和…染谷将太彩人の高校時代のサッカー部仲間であり、親友。1児の父親となった。松浦…滝藤賢一国家権力を盾に傲慢な態度で街を取り締まる警察官。亮介…豊原功補彩人と壮平の亡くなった父親。元キャリア組の警察官。映画『若き見知らぬ者たち』あらすじ風間彩人は、彩人の弟・壮平とともに亡くなった父の借金返済と母の介護をしながら、昼夜働いている。息の詰まるような生活に蝕まれながらも、彩人は恋人との小さな幸せを掴みたいと考えている。しかし、彩人の親友の結婚を祝う、つつましくも幸せな宴会の夜、彼らのささやかな日常は、思いもよらない暴力によって奪われてしまう。【詳細】映画『若き見知らぬ者たち』公開日:2024年10月11日(金)監督・脚本:内山拓也出演:磯村勇斗、岸井ゆきの、福山翔大、染谷将太、伊島空、長井短、東龍之介、松田航輝、尾上寛之、カトウシンスケ、ファビオ・ハラダ、大鷹明良、滝藤賢一、豊原功補、霧島れいか原案:内山拓也
2023年09月25日2020年公開『佐々木、イン、マイマイン』で若者から圧倒的な支持を得て、新人賞を総なめにした内山拓也監督の商業長編デビュー作となる『若き見知らぬ者たち』が9月14日にクランクイン。2024年に公開される。脚本を内山監督自ら書き上げたオリジナル作品である本作は、企画段階から海外配給会社の注目を集め、フランス、韓国、香港そして日本の4つの国と地域での共同製作映画となった。主演は、クリエイターたちからの信頼も厚く、今年も出演映画がすでに5作品公開と話題作が続く磯村勇斗。父の借金返済、そして難病の母の看病。重くのしかかる家族の問題と自身の人生とのはざまでもがき苦しみながらも、ささやかな幸せを掴もうとする主人公・彩人を演じる。その弟で同じく亡き父の借金返済を担いながら、父の背中を追って始めた総合格闘技の練習に明け暮れる壮平を演じるのは、若手実力派として注目を集める福山翔大。磯村さんと福山さんとともに、若き才能・内山監督が世界へと挑む。【あらすじ】風間彩人は、亡くなった父の借金を返済し、難病を患う母の介護をしながら、昼は工事現場、夜は両親が開いたカラオケバーで働いている。彩人の弟・壮平も同居し、同じく、借金返済と介護を担いながら、父の背を追って始めた総合格闘技の選手として日々練習に明け暮れている。息の詰まるような生活に蝕まれながらも、彩人は恋人との小さな幸せを掴みたいと考えている。しかし、彩人の親友の結婚を祝う、つつましくも幸せな宴会の夜、彼らのささやかな日常は思いもよらない暴力によって奪われてしまう――。磯村勇斗コメント今回はタイトルにもあるように、同世代の若いキャスト・スタッフさんたちが多く、みんなで一緒に作品を創り上げていく現場になりそうなので、今から撮影が楽しみです。既に、内山監督のオリジナルな発想と、仲間を大切にする想いを、撮影前からひしひしと感じています。皆さんのお力をお借りしながら、この作品が最後まで完走できるよう自分自身も向き合い、育んでいきます。福山翔大コメント何が何でも、この物語を届けたい。お話をいただいた時に、そう感じました。本作が描く、突きつけられる死生観に何度台本を読んでも、うなだれ、立ち上がりたくなりました。僕が演じる壮平は、総合格闘技の選手ということで昨年から約1年間、様々な方のサポートのもとジムに通い、トレーニングしてきました。日々の食事が変わり、過ごし方が変わり、生活そのものが一変しました。その全てを懸けられる作品に出逢えた喜びと情熱を胸に、最後まで演じ抜きたいと思っています。本作の生みの親である内山拓也監督、兄の彩人役を演じられる磯村勇斗さんをはじめ、素晴らしいキャスト、スタッフのみなさまと世界に届く熱を生み出せればと思います。宜しくお願いいたします。内山拓也(原案・脚本・監督)コメント脚本は、2016年のPFFで『ヴァニタス』の上映が終わった後に描き始めました。この7年間は、ころころと変化する天気のように、灼熱の太陽にさらされ、雨は激しく降り注ぎ、時に嵐が巻き起こる、ついていくだけでもやっとな毎日でした。それでも、どんなに時代が移り変わっても変わることのない核が、この企画にはずっとありました。本作は、わたし自身と同じような、名もなき戦士の物語です。わたしたちはずっと、常に若き見知らぬ者たちです。皆さまにお届けできる日を想像しながら、大切に撮影していきます。『若き見知らぬ者たち』は2024年公開。(シネマカフェ編集部)
2023年09月18日2023年8月14日、お笑いコンビ『ラパルフェ』でツッコミを担当する、都留拓也さんがSNSとYouTubeチャンネルを更新。以前から交際をしていた女性と結婚したことを発表しました。ディズニーの人気映画『トイ・ストーリー』シリーズの主人公である、ウッディ・プライドのモノマネを得意としている、都留さん。この日の発表でも、持ちネタである『ウッディものまね』のビジュアルで、ウエディングドレスを着たお相手とのツーショットを披露しました。お相手の表情は隠されていますが、きっと満面の笑みを浮かべているのでしょう。都留さんを引きずるその姿からは、ノリのよさが伝わってきますね。㊗️結婚しました㊗️この度、私都留拓也はかねてからお付き合いしていた女性と結婚しました。妻は阿部寛さんファンでディズニー好きなので、完全に阿部さんとウッディのお陰です!これからも夢と魔法の国のように楽しい夫婦生活を送れるよう、精進して参ります。ハネムーンは東大に行けぇ! pic.twitter.com/q3iEoxGZMZ — ラパルフェ 都留拓也(つるたくや) (@rlnzThra) August 13, 2023 ものまねのレパートリーが豊富な都留さんは、ウッディのほか、俳優の阿部寛さんのマネも得意。お相手は、『トイ・ストーリー』をはじめとしたディズニー作品のファンであり、阿部さんのファンでもあるのだとか!幸せと笑顔があふれる発表に、ネットからは「写真で吹いた。いいコンビ!」「なんて素敵すぎるウエディングフォト…!」といった声が続々と寄せられました。動画の概要欄では、「これからは2人のための夢と魔法の国を作れるように頑張る!」と意気込みを明かす、都留さん。都留さんがいれば、自宅は千葉県浦安市にある東京ディズニーリゾートに負けないほどの『夢と魔法の国』になるのでしょう![文・構成/grape編集部]
2023年08月14日横山拓也が代表を務めるiakuの新作公演『モモンバのくくり罠』が、11月24日(金) から12月3日(日) にシアタートラム、12月8日(金) から10日(日) にABCホールで上演されることが決定した。iakuでは2年ぶりの新作公演となる『モモンバのくくり罠』は、親が形成した「家族価値」と、そこに縛られた子の生き方を見つめる作品。山中に住居を構えたある夫婦。猟期には、くくり罠で鹿や猪を捕獲、小さな畑で野菜もつくり、出来るかぎりの自給自足生活を目指した。娘は、幼い頃から当たり前に山で暮らしてきたが、徐々にこの生活に違和感をもち、また周囲から「モモンバ」と呼ばれる母のことも嫌で、ついには山を降りてひとりで生きていくことを選ぶ――。出演者には、枝元萌、祷キララ、緒方晋(The Stone Age)、橋爪未萠里、八頭司悠友、永滝元太郎が名を連ねている。<公演情報>iaku『モモンバのくくり罠』東京公演:11月24日(金) ~12月3日(日) シアタートラム大阪公演:12月8日(金) ~10日(日) ABCホール作・演出:横山拓也出演:枝元萌、祷キララ、緒方晋(The Stone Age)、橋爪未萠里、八頭司悠友、永滝元太郎iaku 公式サイト:
2023年07月19日増元拓也と長谷川芳明による「漫談ライブショー『ピーチクパーチク』Vol.3」が、9月30日(土)に浅草・雷5656会館 ときわホールで開催される。『ピーチクパーチク』は、2人の声優が何にも縛られず「好きにしゃべらせて!」という想いのもと、とにかく、ただひたすら、自分が今しゃべりたいことをしゃべっていくという企画。2021年に「Vol.0」と題した配信イベントから始まり、継続を願うファンからのたくさんの声を受け、今回は11か月ぶり、有観客3回目の開催となる。毎回、ファンから募集したトークテーマや質問をもとに話し始め、気が付くと本人たちがただ話したい内容にどんどんズレていくのも、このイベントの醍醐味。プライベートで撮影した写真や動画も公開されるとのことで、他では聞けない『個人的な話』をたっぷり聞くことができそうだ。今回の「Vol.3」ではゲストに、2人とも親交の深い河本啓佑が登場。3人の軽快な掛け合いトークにも期待したい。■イベント情報2023年9月30日(土)第1部:開場12:15/開演13:00第2部:開場16:15/開演17:00会場:雷5656会館 ときわホール出演:増元拓也、長谷川芳明ゲスト:河本啓佑チケット:全席指定 5,500円(税込)<チケット受付>先行抽選:2023年7月12日(水)10:00~7月31日(月)23:59一般販売:2023年8月19日(土)10:00~9月30日(土)各公演開演1時間前まで
2023年07月12日子どもが生まれてから、育児は妻の美咲に任せっきりで、家庭をかえりみない自分本位な行動が続いていた拓也。ある日の夜、美咲が「朝起きたら、家族3人で公園に行こう」と提案するのですが、即答で拓也に断られてしまうのでした。結局、赤ちゃんと2人で公園にお出かけをすることにした美咲。気持ちを切り替えて家を出たものの、すれ違いざまで家族を見かけると、なんとも言えない寂しさが押し寄せてきたのでした。美咲が公園から戻って帰宅すると、赤ちゃんのお世話をめぐって、拓也と言い合いに発展。自分と娘に全く関心を持たない拓也に対して、美咲の怒りが爆発してしまいます。 「そんなに私と花ちゃんと一緒にいるのが嫌なの!?」拓也にそう問いただすと、「今は……嫌だ……」という答えが返ってきたのでした。 夫の答えを聞いて、絶望した妻は… 「拓也……なんで?前はもっと……!!やさしかったのに……!!」 そう言うと、もう拓也に期待しないことを宣言。 「拓也が心配してたこと的中したってことだね」 「拓也は親になれなかった」 冷たい表情でそう言い放った美咲。 すると、その言葉にカッとしたのか、拓也は勢いよく美咲の胸ぐらを掴んだのでした。 ◇◇◇ 拓也から胸ぐらを掴まれても、表情ひとつ変えなかった美咲。拓也に向かって「親になれなかった」と言い放っていましたが、このひと言には、拓也に対する激しい怒りと悲しみが強く込められているように感じてしまいました。著者:マンガ家・イラストレーター ちなきち
2023年05月29日映画『ほつれる』が2023年9月8日(金)より全国公開される。主演は門脇麦、監督は加藤拓也。気鋭の演出家・加藤拓也監督作品映画『ほつれる』は、『もはやしずか』『ザ・ウェルキン』で第30回読売演劇大賞優秀演出家賞に輝いた気鋭の演出家・加藤拓也が監督を務める作品。初の長編映画『わたし達はおとな』を経て、オリジナル脚本・長編監督映画2作目として、周囲の人々と自分自身とゆっくりと向き合っていく女性が主人公の物語を届ける。主演・門脇麦が目の前の現実に揺れる女性に主演は、『あのこは貴族』や『渇水』などに出演している実力派俳優・門脇麦。共演に、田村健太郎、染谷将太、黒木華ら個性豊かなキャストが名を連ねる。主人公・綿子…門脇麦目の前の現実に揺れる女性。夫と通じ合えない中、夫との関係性を忘れさせてくれる唯一の存在だった恋人、木村が目の前で事故死。夫や周囲の人々、そして自分自身とゆっくりと向き合っていく。文則…田村健太郎妻・綿子とのすれ違う関係に苦悶する夫。木村…染谷将太綿子が友人の紹介で知り合う男。綿子と頻繁に会うようになるが、事故死してしまう。彼の存在が綿子にとって大きな転回点となる。英梨…黒木華綿子の親友。音楽を手掛けるのは石橋英子尚、映画『ほつれる』の音楽は、『ドライブ・マイ・カー』で第16回アジア・フィルム・アワード最優秀音楽賞を受賞した石橋英子が担当する。映画『ほつれる』あらすじ主人公・綿子とその夫・文則の関係は冷め切っていた。綿子は友人の紹介で木村と知り合い、頻繁に会うようになる。あるとき綿子と木村の関係を揺るがす決定的な出来事が起こってしまう。平穏に見えた日常の歯車が徐々に狂い始め、過去を振り返る綿子。夫や周囲の人々、そして自分自身と向き合っていくことになる。【作品詳細】映画『ほつれる』公開日:2023年9月8日(金)監督:加藤拓也脚本:加藤拓也出演:門脇麦、田村健太郎、黒木華、染谷将太、古舘寛治、安藤聖、佐藤ケイ、秋元龍太朗、金子岳憲、安川まりⓒ2023「ほつれる」製作委員会&COMME DES CINEMAS
2023年05月18日山沢拓也にポジションに対する強烈なこだわりはない。10番か、15番か。SOか、FBか。その選択は埼玉ワイルドナイツのロビー・ディーンズ監督に委ねている。そもそも、山沢は選手にポジションの選択権はないと考える。「『10番で出る、15番で出る』というのは自分が決めることではないので、『15番で出る』と言われたら、15番としてのプレーをしないといけない。その中で自分ができるプレーをやることを考えています」日本が誇るファンタジスタはSOとしてのプレー経験が長いため、現時点では「やりやすいだけ」だと続けた。「10番の経験の方が長いので、10番の方がやりやすいというのはあります。15番としてのプレー、まだ15番になり切れていないと自分では思っているので、そういう意識はあります10番としてのプレーもそうですが、15番としてのプレーをもっとできるようにしていかないといけないと思っています」SHとともにFWとBKをつなぐSOは司令塔の重責を担う。チームの攻撃をチョイスする洗練されたラグビーセンスとラン、パス、キックの卓越したスキルの両立が求められる。一方、最後尾に位置するFBはディフェンスでは最後の砦としてピンチを防ぎ、アタックではキックで陣地を挽回したり、最後尾からカウンターアタックの起点になることが求められる。山沢は「15番の仕事すべてでまだまだ足りない」と口にした。山沢がポジション観を口にしたゲームがある。3月4日『NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23』第10節・クボタスピアーズ船橋・東京ベイとの首位攻防戦である。今季これまで10番が4回、15番が2回、ベンチスタートが3回の中迎えたS東京ベイ戦で山沢は2試合ぶりに10番を背負った。今季戦線復帰し、10番として5回スタメンに名を連ねてきた松田力也は今季初のメンバー外となった。真価が問われた無敗対決で山沢は躍動。『リーグワン』史上初のフルハウス、2トライ3ゴール2ペナルティゴール1ドロップゴールという離れ業をやってのけて30-15の完勝を収めたのだった。王者埼玉WK、さらには日本代表の司令塔争いは激化かと色めき立つマスコミをよそに、山沢は試合後の興奮を微塵も感じさせずこのようにコメントした。「本当に勝ててまずホッとしたという思いです。10番で出ることについて、みなさんが思っているほどそういう思いはありません。10番で出たら10番の役割を果たしたいし、15番で出たら15番の役割を果たしたいという気持ち。うちにはそれぞれのポジションでいい選手が揃っていて、それぞれに良さがある。そういうことをわかった上で、チームとして選んでもらっているので、自分が出る時は自分ができることをチームのためにやりたいなと思います」ポジションへの執着を見せない山沢は、日本代表への渇望も口にしない。深谷高校3年時の2012年6月に日本代表候補合宿に招集されたが、『ラグビーワールドカップ2015』はおろか、国内で開催された『RWC2019』でも日本代表に山沢の名前はなかった。9月に開幕するフランスでの『RWC2023』では、大会期間中に29歳を迎える。選手としてピークであろう年齢に行われる『RWC』に何が何でも出たいという気持ちは「ないです」。『NTTリーグワン2022-23』プレーオフトーナメントを前に「今は考えていないです」とあっさり。この発言を桜のジャージをまとう覚悟が足りないと誤解してはいけない。山沢は目の前の一戦に集中しているだけだ。5月13日(土) にはプレーオフトーナメント準決勝・横浜キヤノンイーグルス戦が待っている。翌週の20日(土)・国立競技場では埼玉WKの連覇が懸かっている。試合となればグラウンドの隅々まで見渡す山沢であるが、頭の中では次の次の試合である決勝すら見据えてはいなかった。「一戦一戦です。そんな先のことは考えないです」1位でレギュラーシーズンを終えた埼玉WKは4位の横浜Eと対峙する。第6節の直接対決では沢木敬介監督が用意したスペシャルプレーを決められながら、80分に同点トライを挙げ、逆転CGで21-19と薄氷を踏む逆転勝利を手繰り寄せた。「プレーオフに出てくるチームなので、色んな脅威がチーム全体としてあります。警戒する気持ちもないこともないですけど、スペシャルプレーを気にしてもわからないので、仕方がない。スペシャルプレーは本当にその時初めて見るものなので、それまでに自分たちがどれだけ準備できるかが大事」最後の『トップリーグ』覇者であり、初代『リーグワン』王者でもある埼玉WKは一発勝負のプレーオフの戦い方を熟知している。「もちろんスコアを第一優先でゲームメイクするので、リーグ戦よりもよりスコアを優先した戦い方になります」「逆転のワイルドナイツ」の異名通り、試合終盤の逆転劇はお家芸である。第15節・静岡ブルーレヴズに敗れるまで、不戦敗を除き、47戦無敗、じつに4年間にわたって勝ち続けたのだ。負けそうで負けない、ギリギリで踏みとどまる埼玉WKの強さを山沢はこのように分析する。「『やばいかも』と思う時も正直ありますが、だからと言ってやることは変わらない。そこでテンパったプレーをしてしまったら元も子もないし、どんどん相手のいい流れになってしまうだけ。やばいと思ったとしても思わなかったとしても、チームとしてやるべきことがあるので、それをみんなでやるから最後に何とか勝てたりしたのではと思います」静岡BR戦での敗戦から何かを得ようと考えてはない。試合に勝とうが負けようが、得るものがあると山沢は考えている。「負けから得るものがあると言うより、自分たちに足りないものがあって負けにつながっていると思う。毎週毎週出た課題を次の試合に向けて解消していく中で、負けたからと言って、自分としてはそんなに大きくとらえていない。ただ負けたのでチームとして修正する質がより上がったのかなと思います。自分だけではなく、ほかの人たちもそうだと思うが、負けたからどうという考え方ではなく、勝っても負けてもその試合が終わったら反省して、その反省を次の試合に生かして準備していくだけなので、大きく変わった点はなかったですね」山沢はチームの勝利のために準備を怠らず最優先するが、勝利を追い掛けたりはしない。「結果は後に付いてくるものだと思う。うまくなるためにいろんな課題を修正するという考え。もちろん自分だけではなくチームのことも考え、色んなことを学んで、ちょうど自分の気持ちとチームでの役割、チームに対する気持ちが今いい状態にきていると思います」追い求めるのはラグビー選手としての成長だ。「根本的にうまくなりたいという思いがあるので、それにすべてつながっていくのかなと思います」では、現時点の山沢拓也は理想の選手像の何%まで高まっているのか?「60とか65くらいですかね。理想は高いので」グラウンドを俯瞰して見ているかのような視野の広さと意外なプレーを実行する確かな技術を高いレベルで併せ持つ山沢だが、まだまだ失敗が多いと自己評価は低い。「これまでもなかったように、この先も全く同じシチュエーションで全く同じような見え方がすることはないと思うが、その時にどれだけ見えるか、見たことに対してどれだけ判断できるかにかかっていると思う。みなさんは今までうまくいったプレーばかり覚えていてそういう風に言ってくださるんですけど、たぶん全然うまくいっていないことの方がはるかに多いと思う。そういう失敗をもとに『こういう時はこういう風にしない方がいいな』と少しずつ積み重ねて頭の中でわかってきているかなと思いはあります」前記のS東京ベイ戦で見せた華麗なステップで4人を切り裂いたトライや昨年10月のニュージーランド戦で国立競技場を沸かせたドリブルトライなど、無心でプレーした方がいい結果をもたらす経験則がある。「自分的には無心でやっている方がうまくいくことがあります。考えてやるプレーでは技術的にも判断的にも遅く失敗することがあるので、無心でやった方がうまくいくというのはあると思う」観客を魅了するプレーとチームが勝つためのプレー。山沢は分けて考えたことはないと言う。「やろうと思ってやっているのではないので、そこはコントロールできない。結果的にそういうプレーになったということです。観ている人を喜ばせようと思ってプレーできればいいんですけど、その境地までいっていないので」理想とするラグビー選手に一歩でも近付くために、少しでもうまくなるために、山沢は目の前の試合に臨む。試合のレベルが高ければ高いほど、大きく成長するチャンスだ。国内最強を決める『NTTリーグワン2022-23』プレーオフトーナメントは絶好の機会と言える。世界最強を決する『RWC2023』は言わずもがなである。プレーオフを戦い終えた後、山沢の視界にはいったい何が映っているだろうか。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)撮影:スエイシナオヨシ<NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23 プレーオフトーナメント>■準決勝5月13日(土) 14:35埼玉ワイルドナイツ(D1 1位)×横浜キヤノンイーグルス(D1 4位)■準決勝5月14日(日) 12:05クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(D1 2位)×東京サンゴリアス(D1 3位)>■3位決定戦5月19日(金) 19:00秩父宮ラグビー場■決勝5月20日(土) 14:35国立競技場チケット情報はこちら:リーグワン観戦ガイド 2022-23 特別版ラグビー観戦初心者も安心! はじめてのポストシーズン
2023年05月11日1月下旬、新大阪駅で目撃したのは元ビーチバレーボール選手の浅尾美和(37)。2児のママとは思えないほどの現役時代と変わらぬスタイルだった。マイナースポーツだったビーチバレーの会場に浅尾目当てのファンが殺到し、“ビーチの妖精”と呼ばれるほどの人気を博したのは2000年代後半のことだ。「高校バレーボールの大会にキャプテンとして出場していたところ、川合俊一さん(60)にスカウトされてビーチバレー選手としてデビュー。そのルックスとスタイルで人気はうなぎのぼりとなりました。一方で、実力よりも人気のほうが先行してしまったことに浅尾さんは重圧を感じ、現役時代はプレーを心から楽しめていなかったようです」(スポーツ紙記者)目標として掲げた’12年のロンドン五輪出場は叶わないまま、同年末に現役引退を発表。翌年には美容師をしていた男性と結婚し、岐阜県で2児を育てるママとなった。一方でメディアへの出演は続けている。「現在は『サンデーLIVE!!』(テレビ朝日系)、『おはよう朝日です』(朝日放送テレビ)、『よんチャンTV』(毎日放送)、『ドデスカ!』(メ~テレ)などでコメンテーターとして活動中で、はつらつとした姿を見せていますよ。現役時代には黄金色に焼けていた肌も、いまではかなり白くなっています。テレビ出演も慣れているのでノリが良いと現場でも好評です」(在阪テレビ局関係者)自宅のある岐阜から職場の東京、大阪、名古屋へと忙しく移動している浅尾。この日も新幹線のチケットを買って改札に入っていった。ママタレとなっても現役時代と変わらぬ“遠征の日々”を送っているのだ。
2023年02月28日2月に長野・まつもと市民芸術館小ホールと東京・東京芸術劇場シアターウエストで上演される舞台『博士の愛した数式』より、脚本・演出の加藤拓也と「博士」役・串田和美のオフィシャルインタビューが到着した。湖に手を入れたら毒がついていた。そんな美しさがある舞台『博士の愛した数式』が上演される。原作は、第1回本屋大賞を受賞した小川洋子のミリオンセラー小説。脚本・演出は、気鋭の演出家として高い評価を受ける劇団た組の加藤拓也が務め、事故によって80分しか記憶が持続しない「博士」を串田和美が演じる。51歳差の2人の演劇人が名作にどう挑むのか。稽古に入る前の胸の内を語ってもらった。――加藤さんと串田さんは劇団た組の『今日もわからないうちに』(2019年)で初めてご一緒されました。そのときに印象的だったことはなんですか。串田僕にはないものをいっぱい持っていて、それが興味深く感じられましたね。たとえば、加藤くんの作品は、ごく普通に日常にあるものを淡々と描いているようで、そこからだんだんありえない世界が生まれてくる。僕はどちらかと言うと、途方のないものを描いているようで、よく見たらこれって誰もが知っているものだったというタイプなので。自分とまったく違うところがとても面白かったです。加藤串田さんが自分の台詞を全部書かれていて。そうやって覚えるんだっていうのが印象的でした。串田それは作家の書いた言葉を自分のものにしたいからなんですね。自分で書いた台詞は、自分の思考を通って出てきたものだからすっと出てくるんですよ。でも他人が書いた言葉はそうじゃない。自分ではこう言わないというような台詞がたくさんあるわけ。そういうものを、さも自分が思いついた言葉のように思い込もうとするために書くんです。――それで言うと、加藤拓也という作家の言葉はいかがでしたか。串田自分からは距離のあるものでした。でもそれが面白いんですよね。自分から遠い言葉がすっと出る人になろうとする努力が役者の楽しみだから。そういう意味でもとても楽しい公演でした。――そんな加藤さんにとって、小川洋子さんという作家の文体や言葉はどう映りましたか。加藤惚れ惚れしますよね。文章のリズムとか、言葉のチョイスとか、僕にはないものがたくさんあって、そこに非常に魅力を感じながら上演台本にさせていただきました。まるで湖の中にそっと手を入れてみて、水面が揺れないようにゆっくりと手を抜くと、手のあたりに毒がついちゃっていたような、そういう美しさを小川洋子さんの文章には感じます。――湖、というのは今回の演出を語る上でキーになるフレーズでしょうか。加藤なるかもしれないですね。僕は小川洋子さんの小説の美しさを人に説明するとき、常に湖と毒というワードを使っています。そういうイメージが僕の中にはありますね。――では、上演台本にするにあたって、そこに自分のカラーを注入したいという気持ちは。加藤まったくなかったです。結局演劇として構成していくときに、僕が演出をするので僕の主観が入るし、俳優の主観、美術や音響、照明みんなの主観が入ってくるから、やっぱり別の形になるんですね。だから、無理に自分の色を出そうとか、そういうことは一切考えていないです。いかに庭の石のようにそこにいられるか――音楽は、これまで加藤さんが何度も組んできた谷川正憲さんが務めます。谷川さんのギターの生演奏は、加藤さんの演出の特徴の一つです。加藤谷川さんは空気に敏感な人です。今まではずっと俳優から受け取ったものを谷川さんが音にして出すというつくり方をしてきました。でも今回はその逆をやろうと。お芝居をつくる段階から谷川さんに入ってもらって。たとえば、読み合わせからちょっと音を鳴らしてもらったり。そういう遊びを交えてつくりたいなと考えています。――それはなぜそうしたいと思ったんですか。加藤どうなるかわからないからです。俳優の感情がまだ何もできてないときに音が入ると、それに引っ張られることもあると思うんですけど、それが全部ダメなわけではないかなと。今回はもっと自由にアクティングを立ち上げたいなという気持ちがありますね。串田じゃあ稽古だから流す音楽もあるということ?加藤そうですね。本番は流さないということもあります。もちろんぐちゃぐちゃになるかもしれない。でも、俳優だけではなく、みんながこの原作に持っているイメージを1回見てみたいんですよね。『博士の愛した数式』ビジュアル――最後に、お2人はこの作品の中で描かれる「博士」と「私」と「ルート」の関係性についてどんなことをお感じになりますか。加藤すごく不思議な関係ですよね。家族という関係でもなければ、職業的な関係でもないし、非常に美しい関係だなと思います。野生の動物だと、子どもを自立するまで育てる動物もいれば、産んだらぽいってしちゃう動物もいるじゃないですか。じゃあ、どこからが家族なんだろうと考えると、結構不思議で曖昧です。人間のルールだなっていう感じがしますね、家族って。3人は、そこにとらわれてないところが美しいなと思います。串田このお話は、「私」が感じ取らなければ何も起こらなかった。彼女の感性がとても素晴らしいんですよね。特別な人でもなんでもない彼女が、「博士」という人を受け止めたから関係が動いていく。そして、「ルート」はそんな彼女を母親に持ったからこういう子どもになったんだなと頷ける瑞々しい感性の持ち主。逆に言うと、「博士」は何も動かないんです。ただ庭の石のようにじっとしているだけ。そんな「博士」を見て「私」が動くお話です。だから、僕としてはいかに庭の石のようにそこにいられるかが今回のテーマですね。文=横川良明<公演情報>『博士の愛した数式』原作:小川洋子『博士の愛した数式』(新潮文庫刊)脚本・演出:加藤拓也音楽・演奏:谷川正憲(UNCHAIN)出演:串田和美/安藤聖/井上小百合/近藤隼/草光純太/増子倭文江 【松本】日程:2023年2月11日(土)~16日(木)場所:まつもと市民芸術館小ホール【東京】日程:2023年2月19日(日)~26日(日)場所:東京芸術劇場シアターウエスト問合せ:まつもと市民芸術館チケットセンター(10:00~18:00)TEL 0263-33-2200FAX 0263-33-3830公式サイト:
2023年01月28日増元拓也・長谷川芳明 漫談ライブショー「ピーチクパーチク」Vol.2が、10月29日(土)に高田馬場 BSホールで開催される。『アイドルマスター SideM』信玄誠司役や『VAZZROCK THE ANIMATION』大黒岳役などに出演してきた増元、『カードファイト!! ヴァンガードG』江西サトル役や『ハンドレッド』如月ハヤト役などでおなじみの長谷川。「ピーチクパーチク」は、ふたりの人気声優が何にも縛られず「好きにしゃべらせて!」という想いのもと、とにかく、ただひたすら今しゃべりたいことをしゃべっていく企画だ。芝居という手段だけではなく、ファンの皆様の笑顔や笑い声と直接触れ合いたいと立ち上げられたという。過去に行われた「Vol.0」と「Vol.0.5」は配信のみで開催され、普段のイベントや配信番組、ラジオでは話せないこと、プライベートでの話などを秘蔵写真や動画とともに届けた。そして、2021年12月に念願の有観客での開催となった「Vol.1」は坂泰斗がゲストとして登場。ここでしか聞けない話が満載のひと時となった。今回の「Vol.2」では菊池幸利をゲストに迎え、さらにパワーアップした内容が期待されている。約10カ月ぶりの開催にふたりはどんなトークを繰り広げるのだろうか。■イベント情報2022年10月29日(土)第1部:開場13:30/開演14:00第2部:開場17:30/開演18:00会場:高田馬場 BSホール出演:増元拓也・長谷川芳明ゲスト:菊池幸利 ※第1部のみ出演チケット:全席指定 5,500円(税込)<チケット受付>先行抽選:9月11日(日)10:00~9月25日(日)23:59まで一般販売:10月8日(土)10:00~10月29日(土)各公演1時間前まで
2022年09月08日「24時間テレビ45」内にて放送されるスペシャルドラマ「無言館」の新たなキャストが発表された。八木莉可子とジャニーズJr.の影山拓也(IMPACTors)が、切ない恋愛模様を演じる。劇団ひとりが監督・脚本を務める本作は、戦争で亡くなった画学生の絵を集めた美術館「無言館」設立のため、全国を駆け巡ったある男を、実話を基に描くヒューマンストーリー。「無言館」の開館にむけて立ち上がる主人公・窪島役を浅野忠信が、彼と共に全国を訪ねる窪島の良きバディ、洋画家・野見山暁治役を寺尾聰が務めるほか、大地康雄、笹野高史、でんでん、由紀さおり、檀ふみ、皆川猿時、渡辺真起子らが出演。「Seventeen」の専属モデルを務め、『HOMESTAY』「時をかける少女」「チア☆ダン」などに出演した八木さんと、「滝沢歌舞伎」に出演し、これからさらなる活躍が期待される影山さん。2人が演じるのは、戦争に向かう最後の最後まで恋人の姿を描き続けた戦没画学生・日高安典と、そのモデルとなった恋人・雪江。劇団ひとりさんは、八木さんについて「CMに出演しているのを見て、『雪江のイメージにぴったりだなぁ』と思い、すぐに検索して、その場でプロデューサーに連絡した」と衝撃的な出会いをふり返り、「カメラを通してみると、ものすごく絵になる方。将来とんでもない大物になる人の、最初の方を見ているのではないかと思った」とその存在感に圧倒されたさそう。一方、影山さんについては「昭和の好青年を彷彿とさせるルックスも役にぴったりで、初めてのドラマ出演にもかかわらず、そうとは思えないぐらい堂に入ったお芝居をしてくれて、安心感がありました」と語る。また今回の出演にあたって、八木さんは「戦争について描いてある作品であるという事、また実際にいらっしゃった方を演じさせて頂くという事で、しっかりとその責任を感じて向き合いたいなという想いがありました」と話し、「この作品に携わらせて頂いた一人として、当時を生きられた方や、今を生きる多くの皆様の心に届く作品になるといいなとお祈りしています」とコメント。念願のドラマ初出演だという影山さんは、「お話をいただいた時はとにかく嬉しかったです。舞台出演の経験が多い分、映像仕様にお芝居をすることにとても苦戦しましたが、監督の劇団ひとりさんや共演者のみなさんにサポートしていただき無事にクランクアップすることができました」と話している。24時間テレビ45 スペシャルドラマ「無言館」は8月27日(土)21時頃日本テレビにて放送予定。「24時間テレビ45」は8月27日(土)、28日(日)日本テレビにて放送。(cinemacafe.net)
2022年08月12日8月4日、iaku『あつい胸さわぎ』が初日を迎え、舞台写真と作・演出の横山拓也の開幕コメントが届いた。本作は、2019年の初演時に東京・大阪全23ステージが満員となり、出演者の枝元萌が第27回読売演劇大賞優秀女優賞を受賞するなど各所で話題を呼んだ舞台。再演となる今回は、平山咲彩、枝元萌(ハイリンド)、橋爪未萠里、田中亨、瓜生和成(小松台東)が出演する。■横山拓也 コメント横山拓也暑い夏の物語が、大雨の中で開幕しました。コロナにまつわる様々な苦悩が、この雨で洗い流されれば良いのに。どうにか無事に初日を迎えました。3年ぶりの再演。上演時間が約10分伸びました。台本はほぼ変わっていません。セリフの行間の演技が濃密になり、じっくりと見守り続けたい表情、心情が色濃くなったんだと思います。この生き辛く、見通しの悪い時代に、人の優しさや、応援の気持ちに触れていただければと思います。恥かしいくらいにストレートですが、こんなに誰かの心の支えになれる作品は当分つくれる気がしません。たくさんの方に観ていただきたいです。<公演情報>iaku『あつい胸さわぎ』iaku『あつい胸さわぎ』メインビジュアル【日程】東京:8月4日(木)~14日(日) 下北沢 ザ・スズナリ大阪:8月18日(木)~22日(月) インディペンデントシアター2nd作・演出:横山拓也出演:平山咲彩 / 枝元萌(ハイリンド)/ 橋爪未萠里 / 田中亨 / 瓜生和成(小松台東)【アフタートーク】■東京公演8月5日(金) 18時の回上演後出演者全員 / 横山拓也8月10日(水) 18時の回上演後まつむらしんご監督 / 横山拓也■大阪公演8月19日(金) 19時の回上演後まつむらしんご監督 / 横山拓也公式HP
2022年08月05日演劇ユニットiakuを率いる横山拓也の代表作『エダニク』。2009年に発表し、同年に日本劇作家協会新人戯曲賞を受賞、高い評価を得て再演を重ねている作品だ。食肉加工センターの一室を舞台に、取引先の新入社員と加工センターの職人ふたりが何気ない会話の中で食肉解体の仕事や企業間の駆け引きなど、さまざまな価値観をぶつけ合う三人芝居。今回は、心の機微の丁寧な表現に定評がある演劇集団円の内藤裕子が演出を手掛け、横山と初タッグ。主演は多彩な活躍をみせる、ふぉ~ゆ~の辰巳雄大、そして加藤虎ノ介、小日向星一という組み合わせで。大好きな横山作品に初挑戦が叶った辰巳が、その熱い思いを語った。「エダニク」チケット情報「ついに横山さんの本の世界に飛び込めると、お話をいただいた時は心が躍りました。そして、また役者人生の中でたくさんの挑戦ができる作品に巡り合えたと、うれしく思っています」と喜ぶ辰巳。横山作品の魅力を「登場人物の生活感まで感じる脚本に特に魅力を感じています。僕が一番大切にしているのは、その役としてその場所で生きること。その人の人生や生活感を背負って芝居をやりたいと思っているので」。今回演じるのは食肉加工センターの職員で33歳の沢村。妻子がいる役に初挑戦だ。「仕事に誇りを持ち、人付き合いもこなす。こだわりを強く出さず、軸は家族の生活。妻子がある方の空気感を持ってそこにいることができれば」と、信頼する演出の内藤と役の深化を目指す。役づくりへの準備に観た映画で、ナイフの持ち方や働く人たちの体にも注目し「肩や腕の筋肉の付き方が独特だなと思ったので、ジムに行こうかと。できることはすべてやりたいタイプなので、体も説得力を持ってステージに立ちたい。お客様には演劇というよりドキュメンタリーのような作品に映ったらいいなと思うので、しっかり準備したいです」。共演者の小日向を「柔らかい空気の持ち主」、加藤は「存在感やたたずまいにオーラがある」と言い、「3人で信頼感を持って舞台上で生きていきたい」と話す。作品の魅力は「お客様にも3人の部屋の中で一緒に観ていただいているような臨場感が魅力のひとつかと思います。観終わって食へのありがたみや『いただきます』『ごちそうさまでした』という言葉の意味を、皆さんそれぞれの価値観で改めて考える時間になれば素敵ですね」。今回「役者として確実にステップアップしたという作品にしたい」、ふぉ~ゆ~のメンバーにも「いつもの辰巳じゃない芝居をせたい」と強い思いで臨む。コロナ禍で数本の大阪公演の中止を経験し「大阪で上演できる喜びと責任感を改めて感じています。今回、東京で成熟させて、しっかり作品の魅力を届けに行きます!」。公演は6月4日(土)大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて。チケット発売中。取材・文:高橋晴代
2022年05月24日