新国立劇場の2019/2020シーズンラインアップ発表記者会見が1月17日に行われ、大原永子舞踊芸術監督が任期最終年を迎える【バレエ&ダンス】部門は『ロメオとジュリエット』『くるみ割り人形』などバレエ6演目、中村恩恵の振付による『ベートーヴェン・ソナタ』などダンス計3演目が上演されることが発表された。【チケット情報はこちら】1999年から新国立劇場バレエ団のバレエ・ミストレスを11年務め、その後、芸術監督補を経て、2014年に芸術監督に就任した大原は、バレエ文化を日本により根付かせるため、従来より「観客動員」「公演内容」「ダンサーの強化」の3項目をテーマに掲げてきた。「“演じる”ということを大事にしてきて、この6シーズン目はその集大成」と語るが、その最終シーズンのオープニングを飾るのは『ロミオとジュリエット』(振付:ケネス・マクミラン)。続いて「海外ではクリスマスの定番となっている」という『くるみ割り人形』がクリスマスシーズンに上演されるが「クラシカルな従来のものと違って、モダンな要素が入って技術的にも難しくなっており、ダンサーとしても挑戦的な“ネオクラシック”となっている」と語る。年が明けて1月の『ニューイヤー・バレエ』に続けて、2月から3月にかけては若き男女の破滅的な恋を描く『マノン』を上演。「純真な『ロメオとジュリエット』と違って悲惨な恋であり、そういうドラマチックな部分をダンサーがどう表現するか?」と期待を寄せる。さらに5月、6月には『ドン・キホーテ』、新国立劇場初演時に大好評を博した『不思議の国のアリス』を上演する。ダンス部門では、中村恩恵×新国立劇場バレエ団による『ベートーヴェン・ソナタ』の再演で幕開け。年が明けて3月の「DANCE to the Future 2020」は遠藤康行をアドヴァイザーに招き「ダンサーだけでなく振付をやりたい人を育てるためのプロジェクトになっている」と語る。そして6月には小野寺修二の構成・演出・振付による『ふしぎの国のアリス』が上演される。さらに「こどものためのバレエ劇場」として2020年8月には、森山開次が振付を務め、日本を題材にしたバレエが制作されることも明らかになった。大原は「(新国立劇場に携わった」この20年、(日本のバレエは)少しずつ成長していると思います。これだけの組織と条件がそろっているのはダンサーにとって、幸せなこと。このまま止まらず成長を続けていける状況になることを望んでいます)と語った。取材・文・撮影:黒豆直樹
2019年01月25日モーツァルトのオペラを、ヨーロッパの管楽アンサンブルの演奏に乗せて狂言師たちが演じる狂言風オペラシリーズ。2002年に始まり国内42公演、ドイツ7公演を重ねてきたこのシリーズに、昨年新たに能と文楽が加わり、まったく新しいステージとして誕生したのが『狂言風オペラ“フィガロの結婚”モーツァルト・管楽八重奏版』だ。笑いに加え、日本の伝統芸能とクラシック音楽のエッセンスを融合したこの舞台の再演がこのほど決定。製作発表記者会見が1月11日、大阪市内の大槻能楽堂で行われた。狂言風オペラ「フィガロの結婚」チケット情報昨年に引き続き芸術総監督は観世流能楽師、人間国宝の大槻文蔵が務め、8月に惜しくも亡くなった笛方藤田流の藤田六郎兵衛による脚本・演出を踏襲する。スイスより来日するクラングアート・アンサンブルが序曲や間奏曲などを演奏。伯爵を桐竹勘十郎(人形)、豊竹呂太夫(語り)、鶴澤友之助(三味線)、伯爵夫人を観世流シテ方、赤松禎友(能)、そしてフィガロ、スザンナほかを野村又三郎、茂山茂らの狂言方が演じる。「能の謡(うたい)と文楽の義太夫は、トーンも発声の仕方も違う。大いなるミスマッチと思っていましたが、舞台稽古の二日目に、これはいけると確信を持った。それぞれの役割分担がぴったりと合いました」と豊竹呂太夫。南北朝・室町時代に生まれた能と、泰平の江戸時代に生まれた文楽とでは、求められる“音”が異なる。この奇跡的な融合を実現した昨年の舞台を振り返り、大槻文蔵は次のように語った。「西洋のアンサンブルが、われわれの仲を取り持ってくれたような感じがします。そしてややもすれば水と油になりそうな西洋の楽器と日本の楽器も、こんなにうまく融合するのかというほどうまくいきました。もうひとつの成功のもとは、能面と人形が加わったこと。無機的な能面と人形の作り出す世界に沿って『フィガロの結婚』という物語の有機的な部分が生まれ“いかに真面目にやりながら面白いところが出てくるか”という味わいが、われわれの思った以上に出せたのではないかと思っています。六郎兵衛先生が遺したお仕事をさらに深める形で、面白い舞台を創りたいと思います」公演は、3月16日(土)愛知・豊田市コンサートホール、17日(日)山形・河北町総合交流センターサハトべに花、18日(月)青森・八戸市中央公会堂、20日(水)大阪・大槻能楽堂、21日(木・祝)滋賀・びわ湖ホール中ホール、24日(日)兵庫・あましんアルカイックホール・オクトにて。チケットは発売中。取材・文:金子真由
2019年01月23日浜中文一主演、ウォーリー木下演出の舞台「スケリグ」が東京・DDD AOYAMA CROSS THEATERにて上演中だ。【チケット情報はこちら】脚本は、イギリスの作家デイヴィッド・アーモンドの児童書『スケリグ(Skellig)』(1998年/邦題『肩胛骨(けんこうこつ)は翼のなごり』)をディヴィッド自身が戯曲化したもの。本作では翻訳を浦辺千鶴、演出をウォーリー木下が手掛ける。出演は浜中、末澤誠也(関西ジャニーズJr.)、渡辺菜花、奥村佳恵、工藤広夢、金子昇、瀬戸カトリーヌ。古い家に引っ越してきた少年マイケル(末澤)は、崩れかけのガレージで“スケリグ”(浜中)と出会う。埃と虫の死骸まみれの服に捻じ曲がった身体…しかし彼の背中に奇妙なものがあることに気付く。両親が重い病気の赤ちゃんである妹にかかりきりのマイケルは、隣家の少女ミナ(渡辺)と一緒にスケリグを助けようとするが――。児童書ならではともいえる幻想的で温かなストーリー。そこに、役者たちが奏でる音や、美しいプロジェクションマッピング、照明の当たり方で見え方が変わるセット、昔ながらの影絵、そして民族楽器を使った吉田能による生演奏など、ウォーリー木下らしいアナログとハイテクが融合した演出で観客をやさしく引き込んでいく。スケリグを演じる浜中は、何者なのか…例えば老いているのか若いのかすらわからない、そんな不思議な存在を好演。マイケルやミナと出会ってからの変化が鮮やかな印象を残す。また、開幕前の囲み取材で「しっかりお芝居するのが初めて」と話した末澤と、ミュージカル作品で活躍し「ストレートプレイは初めて」という渡辺によるマイケルとミナも、のびのびとした芝居で観客を結末まで連れていく。奥村、工藤、金子、瀬戸は実にさまざまな役を演じるほか、役でないときの佇まいも温かだ。ウォーリーが「チームワークが大事な芝居」と話した通り、末澤以外は次々と違う役を演じ、それ以外にもさまざまな音を鳴らしたり、声を揃えて台詞を言ったり、アフレコのように話したり、動物を動かしたり、7人の役者がほぼ出ずっぱりでその瞬間、瞬間をつくりあげていく。ファンタジーでありながら、“今ここで物語が生まれている”リアルさも堪能できる作品。ぜひ劇場で体感してほしい。東京公演は2月11日(月・祝)まで上演中。その後、2月14日(木)に大阪・松下IMPホール、2月16日(土)に愛知・一宮市尾西市民会館、2月19日(火)に石川・北國新聞赤羽ホール、2月23(土)・24日(日)に兵庫のルナ・ホール 大ホールにて巡演。取材・文:中川實穗
2019年01月21日劇団四季の最新ミュージカル『パリのアメリカ人』が1月20日、東京・東急シアターオーブで開幕した。チケット情報はこちらジーン・ケリーが主演し1952年にアカデミー賞を受賞したミュージカル映画『巴里のアメリカ人』が原作。バレエ版も良く知られるところだが、今回劇団四季が上演するのは、映画の内容をさらにふくらませた物語と、イマジネーションをかきたてるダンスによって2014年にパリで舞台化されたバージョン。翌2015年にはブロードウェイにも進出し、同年のトニー賞4部門を獲得した作品だ。物語は第二次世界大戦直後のパリを舞台に、ひとりの女性に恋をした3人の男たちの愛と友情と夢を描いていくもの。バレエをはじめとするダンスが大きなウェイトを占める作品で、恋の喜びなど、若者たちのフレッシュな感情が、時にセリフや歌以上に雄弁に、伸びやかなダンスで表現される。洗練された舞台美術も素晴らしく(『アラジン』『メリー・ポピンズ』等も手掛けたボブ・クローリーが担当)、どの瞬間を切り取っても、アート作品のようにスタイリッシュ。音楽は映画同様、“アメリカ音楽の魂”と称されるガーシュウィン兄弟によるもので、「アイ・ガット・リズム」「ス・ワンダフル」など耳馴染みのよいナンバーが次々と登場する。ダンス、音楽、美術、すべてが洗練され、かつ見事に融合したミュージカルだ。日本で上演されるミュージカルは比較的、ダンスより歌が重要なタイプが多い中、ここまで見応えのあるダンス・ミュージカルを上演できるのは、やはり地力のある劇団四季だからこそだろう。キャスト陣はメインキャストのみならずアンサンブルキャストに至るまで皆、丁寧でハイレベルなダンスで魅せている。初日前日の公開舞台稽古で主人公のジェリーを演じた酒井大は「これまでバレエダンサーとしてバレエ作品に出演してきましたが、今回この舞台に挑戦する機会をいただき、大変光栄です。クリストファー・ウィールドンさんが手掛ける振付は、これまで経験したことがないほど斬新であり、非常に難しいもの。この美しいダンスを通してジェリーという役、そしてこの作品の魅力を余すことなくお客さまにお届けできるよう、精一杯演じたい」とコメントを発表した。公演は同劇場にて、3月8日(金)まで上演。その後3月19日(火)からKAAT 神奈川芸術劇場 ホールでも上演される。
2019年01月21日タイトルを聞いただけで、宇宙空間を駆ける鉄道、長い金髪を持つ謎の美女メーテル……といった印象的な絵が脳裏に浮かぶ人も多いだろう。テレビアニメ、劇場版アニメをはじめ様々なメディア展開で今なお愛され続けている『銀河鉄道999』が、原作者・松本零士監修のもと舞台化されたのは昨年の春のこと。そして今年、その後を描く新作舞台『「銀河鉄道999」さよならメーテル~僕の永遠』が早くも登場する。前作に続き主人公・星野鉄郎を演じる中川晃教に話を訊いた。チケット情報はコチラ2年連続の舞台化に、中川も特別な思いを抱いているよう。「前回は『999』という“ソフト”をどう舞台に乗せるのがいいのだろうと、チャレンジをさせて頂く形でスタートしました。それを観て(もともとのアニメを製作した)東映さんも手応えを感じてくださったようで、次回はもっとオリジナルの要素を加えて、決定的な鉄郎の物語を作ってくださいと僕らに託してくれた。舞台としての『999』はある意味、ここからがスタート。鉄郎の旅が終わらないように、僕らの旅も続いている。その旅には、ワクワクドキドキするものがたくさん詰まっているんです」。そう、キラキラした目で語る。ストーリーとしては劇場版アニメを下敷きに、「最後の敵との戦い、メーテルとの別れを軸に」描かれるとすでに発表されている。前作では登場しなかったプロメシューム(メーテルの母)を浅野温子が演じることからも、女同士のドラマも見どころのひとつになりそう。ただ、中川は「そこが軸になると“外伝”になってしまいますから。あくまでも鉄郎の物語であるように、僕はしっかり存在していたい」と気を引き締める。そしてその肝になるのは“歌”だ。「この作品は、感動が説明ではなく、シンプルに観ている方の心に伝わるものになれば成功だと思うんです。じゃあ鉄郎の持つ感動力って何だろう? と考えたときに、音楽劇ですし、やはり“歌”というところがひとつのカタルシスになると思った。実際、新作はナンバーもかなり多くなっています」。今回はスタッフも一新、脚本に蜷川幸雄門下で経験を積んだ石丸さち子、演出に東宝演劇部所属の落石明憲が加わる。「『999』という作品が持つ哲学的な本質、そこにミュージカルという要素が加わった時に、ほかの何にも似ていない、2.5次元風でもなくミュージカル風でもない、『999』の世界が劇場いっぱいに広がっていくのではという期待を抱いています。硬派なバックボーンを持つ石丸さん、落石さんと一緒ならそこを目指せるんじゃないかな。僕も楽しみにしています」公演は4月20日(土)から29日(月・祝)にかけ、東京・明治座で行われる。その後大阪公演もあり。チケットぴあではWEB先着先行「プリセール」を1月24日(木)23:59まで受付中。
2019年01月21日リーダーMIKEYのキテレツメンタルワールドを表現するアーティスト集団・東京ゲゲゲイが歌とダンスを送る「東京ゲゲゲイ歌劇団」公演の第3弾『黒猫ホテル』。1月の本番を前に、稽古場へ潜入した。【チケット情報はこちら】先ごろ、日中平和友好条約締結40周年記念事業として、上海と北京で『黒猫ホテル』を上演した東京ゲゲゲイ。生演奏となる日本公演とは違って録音での公演だった代わりに、中国人ダンサーのAlgger、Derek、Ocean、そして日本人ダンサーのTUKIの、計4名が加わる特別版で、中国の観客から喝采を浴びた。この日は中国公演の稽古を兼ねて、TUKIが自身のソロパートと、演出席から全体を見るMIKEYの代役を踊った。Introの音楽と共に、厚底ブーツを履き、白いレースのエプロンに黒いロング丈のワンピースというウェイトレス風の出で立ちのBOW、MARIE、MIKUが登場。肩を激しく振り、身をくねらせ、見えない何かをノックし……。かと思えば『黒猫ホテル』ではTUKIが、猫が顔を洗うような仕草をしたり、顎に手を当ててしどけないポーズを取ったり。ゲゲゲイ独特の挑発的でセクシーな動きに引き込まれる。MIKEYによれば、「私にとって振付に重要なのは音楽とのシンクロ性。そして、歌詞をどう表現するか」。鏡を見ながら作る振付家が多い中、MIKEYは鏡は一切見ず、目を閉じて、頭の中で作っていくという。やがて、ゲゲゲイメンバー達が着ていた衣裳を脱ぎ捨てて、『Egoist』のナンバーへ。日常のあらゆる場面で曲を着想するというMIKEYだが、この曲は「個人的にすごく悲しい事があって、誰にも会いたくなかった時、心配したお友達が高級ステーキを買ってきてくれて。『食べられない』とは言えなくて頑張って食べたんですけど、これ、友達のエゴなんじゃないかと思った」のがきっかけでできたのだとか。ゲゲゲイメンバーが赤いピンヒールを履いて現れる。曲は『ブスの遠吠え』だ。銀のポールを、ある時はマイクスタンドのように、あるいは竹刀のように使うなど、ちょっぴりハードなテイスト。かと思えば『さみしい×1000』では、TUKIがマイクに手を絡ませたり、顔を手で撫でたりと、エロティックな雰囲気を漂わせる……。本作の世界観をMIKEYはこう語る。「最初にタイトルができて、そこからは後づけですが、猫って色々なところにいて、陰からこっちを見ていたりしますよね。このアルバムは、曲によって色々な人の事情を描いているので、猫がホテルの幾つもの部屋を行ったり来たりしてそれぞれのドラマを見ている、というイメージにしました」様々な人間模様や恋情、満たされない思いなどを綴っていく『黒猫ホテル』。万華鏡のようなその世界に溺れてみてはいかがだろうか?公演は1月19日(土)東京・大田区民ホール・アプリコ大ホールを皮切りに全国で上演。取材・文:高橋彩子
2019年01月17日ミュージカルの本場・NYブロードウェイの“ディズニーミュージカル”で主要キャストを演じたスター達による 『ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ』。米英で大反響を呼んだこのコンサートが日本初上陸。1月31日(木)、2月1日(金)に神奈川・パシフィコ横浜で開催。来日に先駆け、日本で『ライオンキング』、『リトル・マーメイド』の幕開けにも携わった本公演のプロデューサー、ジェフ・リーと、メリー・ポピンズ役オリジナルキャストや『美女と野獣』ベル役など数々のヒロインを演じてきたアシュリー・ブラウンの最新インタビューが到着した。【チケット情報はこちら】本公演の最大の特徴についてジェフは「みんなが大好きなディズニーの名曲をたくさん聞けること。一緒に歌うこともできるしね!」と述べ、「何よりミュージカルだと限られるオーケストラの規模がコンサートでは自由。今回は45人編成の予定だよ! 曲の本質的な内容や歌手の力量が一層わかると思う」と演出内容を明かした。またゲストシンガーである海宝直人が、20年前手掛けた『ライオンキング』でヤングシンバを演じたひとりだったと知り「素晴らしい。彼は大人のシンバも演じているが、ヤングシンバとシンバ両方演じたのは世界でひとりじゃないかな!」と再会が更に待ち遠しくなったようだ。アシュリーも多忙な中インタビューに応じてくれた。彼女はディズニー作品の楽曲を「他の曲にはない特別なノスタルジアがあるの。8歳であろうと80歳であろうと曲を聴いたときに懐かしさを感じるのよ」と魅力を語り、「『メリー・ポピンズ』の『Feed the Birds』や『Supercalifragilisticexpialidocious』、『リトル・マーメイド』の『Part of Your World』、『美女と野獣』の『ア・チェンジ・イン・ミー』、そして『アナと雪の女王』から『Let It Go』をキャストみんなで歌うわ」と興奮気味にセットリストの一部を教えてくれた。今回来日する4人は “ディズニーミュージカル”でメインキャストを務めたブロードウェイのトップスター。上述したアシュリーに加えターザン役オリジナルキャストのジョシュ・ストリックランド、『ライオンキング』ムファサ役でブロードウェイ最多の出演回数を誇るアルトン・フィッツジェラルド・ホワイト、同作ナラ役を務めたキシー・シモンズ。彼らのステージを日本で観るのはファンにとって、夢のようなことだ。4人はプライベートでも親しく、家族のような間柄だという。「全員違う場所、違う家族のもとで生まれた。でも目指していたものは同じ。そして今、同じステージに立っている。どこで生まれようと、誰だろうと、自分を信じればなんでもできる。パフォーマーや歌手や俳優を目指す人がいたら、“夢は叶う”と伝えたいの。それを私たちのコンサートから感じてくれたら嬉しいわ」と熱いメッセージを贈ってくれた。是非、この日本公演で世界トップレベルのパフォーマンスを体感して欲しい。チケットは発売中。
2019年01月17日早乙女太一らが出演する音楽活劇『SHIRANAMI』が1月11日、東京・新国立劇場 中劇場で開幕した。通称『白浪五人男』として知られる歌舞伎の名作『青砥稿花紅彩画』を原案に、殺陣あり歌ありダンスありで、オリジナルのストーリーを展開するパワフルなステージだ。早乙女のほか出演は龍真咲、伊礼彼方、ゴールデンボンバーの喜矢武豊、松尾貴史ら。チケット情報はこちら“5人の盗っ人たち”という歌舞伎の設定はそのままに、だが時代を開国と攘夷の間で揺れる幕末に移し、日本国の存亡がかかった大事件を描くオリジナルストーリー。キャストは着物姿に立ち回りと、“日本物”ならではのステージングを大迫力で魅せていくが、流れる音楽は粋なジャズ。さらに鮮やかかつ斬新な映像を駆使し、まったく新しいエンタテインメントを創造した。とはいえ、ここぞという場面で歌舞伎の重要な要素を差し込んでくるところがニクい。弁天小僧の名セリフ「知らざあ言って聞かせやしょう」や、<稲瀬川勢揃いの場>よろしく5人揃っての口上などは、やはり「待ってました!」と気持ちも盛り上がる。5人の盗っ人に扮する俳優たちは、バックボーンもバラバラでさながら異種格闘技戦のよう。だがそれぞれ、楽しそうに演じているのが良い。美男子・弁天小僧菊之助を演じる早乙女は所作の美しさ、殺陣の見事さがさすがで、さらに色っぽい花魁姿も披露。対して元宝塚トップスターの龍は、美少年・赤星十三郎に加え、可憐な娘姿も。彫りの深い顔立ちを持ち、これまで欧米人を演じることの多かった伊礼は日本物初挑戦とのことだが、堅物の同心・南郷力丸をどっしりと好演。喜矢武は神出鬼没のお庭番・忠信利平を、柔軟な芝居で魅せた。原作では彼らを取りまとめるリーダー日本駄衛門は、本作では飄々とした味わいで松尾が演じる。バラバラの個性がスパークしながらも不思議と反発することなく、最強のチームが生まれた。初日前にはキャストと脚本・演出のG2による会見も。構成についてG2は「5人の盗賊たちがエネルギッシュに活躍する時代劇ということで、ラテンに影響されているジャズで統一してみました。今までこういう取り組みはなかったのではないのではないか」と自信のほどを。立役も女形もこなす早乙女は共演者からも絶賛の声だが「今まで女形は踊りばかりで、お芝居をしたことがあまりない。花魁でセリフを発するのも初めてなんです」と苦労を明かす。喜矢武は「基本、僕は音楽には関わりたくないのですが、(音楽活劇ということで)また音楽かい! と(笑)」とエアバンドのメンバーらしいコメントで場を和ませ、伊礼は「多ジャンルのプロが集まった。このデコボコ感がすごく魅力的」と話した。公演は1月29日(火)まで同劇場にて上演。チケットは発売中。
2019年01月15日大人気乙女ゲームシリーズ『DYNAMIC CHORD』を原作とした舞台『DYNAMIC CHORD the STAGE』が、5月10日(金)より上演されることが決定した。「DYNAMIC CHORD」はバンドをテーマにした女性向けゲームシリーズ。音楽事務所兼レコード制作会社である「DYNAMIC CHORD」に所属している4つのバンドにスポットを当て、音楽の楽しさや、バンドマンとの甘く激しい恋物語を描いている。初舞台化となる同作。脚本は、映画『春待つ僕ら』(2018年)や映画『リベンジgirl』(2017)など、映画・ドラマ・舞台など様々な作品を手掛けているおかざきさとこ、演出を『うたのプリンスさまっ!うたプリLIVE』 や『ツキステ。』シリーズなど、多くのミュージカルやコンサートの振付・ステージングを手掛ける石岡貢二郎が務める。公演は5月10日(金)から15日(水)まで、東京・ヒューリックホール東京にて上演。
2019年01月15日企画・構成・総合演出をジャニー喜多川、演出を滝沢秀明が手掛ける舞台『滝沢歌舞伎ZERO』が2月3日(日)に開幕する。その製作発表会見が行われ、主演を務めるジャニーズJr.のSnow Man(岩本照、深澤辰哉、渡辺翔太、阿部亮平、宮舘涼太、佐久間大介)をはじめ、関西ジャニーズJr.の向井康二、正門良規、ジャニーズJr.の目黒蓮(宇宙 Six)、影山拓也、田中誠治が登壇した。【チケット情報はこちら】松竹株式会社の安孫子正副社長が、「『滝沢歌舞伎』の新しい出発になる」と話した今作。2006年の初演から滝沢が務めてきた主演は、本シリーズに8年連続で出演するジャニーズJr.の6人組「SnowMan」が引き継ぐ。その大役をうけてメンバー岩本は「まさかこんな日がくるとは」と気持ちを明かし「新しいスタートをきれるメンバーの一員になれることを嬉しく思います」と真摯に語ると、深澤は「Snow Manは滝沢くんがいたから今ここにいます」、渡辺も「僕たちは『滝沢歌舞伎』で育ちました」と振り返り、阿部は「滝沢くんと『滝沢歌舞伎』のファンの皆様に、この作品を受け継いだのがこのメンバーでよかったと思っていただけるものにしてみせます!」、宮舘は「全身全霊で生きている証を舞台に吹き込み、お客様に届けたいです!」、佐久間は「今持てる力をすべて出してます!」と意気込んだ。今作でやりたいことについて尋ねられた向井は「フライングはひとつの夢」と語りながらも「恐れ多いので引っ張るほうをやりたいです!」と笑いを誘う。目黒は「今回、変面(一瞬で“お面”を変える中国の伝統芸能)をやらせてもらえるそうなので、あの一瞬でマスクが変わる謎を解けることにびっくりしています」、影山は「前回、初出演したときに太鼓でソロの役をいただいたので、今回の(新演出である)“メカ太鼓”のメンバーに入って進化を観ていただけたら」、田中も「去年は太鼓のシーンで苦戦したので今年はパワーアップしたいです。(“メカ太鼓”メンバーに」立候補します!」と宣言し盛り上げた。また、今作への出演にまつわる滝沢とのエピソードを問われSnow Manが「“やるよ”とひとこと言われた」、向井が「“堂々とすればいいんだよ”と言われた」など披露するなか、正門は「僕は何も言われてない。ほんまに出るんかな…」とメンバーを笑わせ、場を和ませていた。本作のポスターのイメージは桜だが、「滝沢くんが“Snow Manは、桜が散るのではなく“舞う”ようにいろいろな場所で花を咲かせる、という意味も込めた”とおっしゃっていました」(岩本)と熱い思いが込められている。そんな本作は、京都・南座にて2月3日(日)から25日(月)、東京・新橋演舞場にて4月10日(水)から5月19日(日)まで上演。取材・文:中川實穗
2019年01月11日劇団「少年社中」の20周年記念公演のファイナルを飾る「トゥーランドット~廃墟に眠る少年の夢~」が1月10日に東京・池袋のサンシャイン劇場で開幕。上演を前に主演の生駒里奈、松田凌、少年社中の看板役者・井俣太良、劇団主宰で脚本・演出の毛利亘宏が会見を行なった。【チケット情報はこちら】世界を統治するトゥーランドット姫(生駒)の下、管理社会となった未来を舞台にした本作。レジスタンスの少年・カラフ(松田)は演劇で管理社会を打ち壊そうとするが、トゥーランドット姫と運命の恋に落ち…。少年社中作品への出演は2度目の生駒。「演劇で世界を変える」というコピーを掲げる本作で“座長”の重責を担うが「ついに初日を迎えるんだというワクワク感。“演劇で世界を変える”と稽古からたくさんのことを考え、作ってきました。見てくださるみなさまに想いとして、形として伝わればと」と強い思いを口にする。松田も「演劇で世界を変える」という強い決意表明に「ものすごく大きなものを掲げてサンシャイン劇場の板の上に立つわけですが、お客さまに少しでもいいので、毎日の出来事に変化を与えられる芝居になったら」と語り、見どころとして「生駒大先輩を筆頭にしたダンスは魅力的です!」と明かした。松田は初舞台出演作にして初主演作となった「ミュージカル『薄桜鬼』~斎藤一篇~」からここまで、たびたび毛利の演出作品に出演してきており「縁を感じる」とも。「いままで生きてきた人生のどの節目よりも、さらに大きな節目にしたい」と本作への並々ならぬ強い思いを語った。井俣は20周年に「自分たちがやっていること信じ抜いた結果、20年耐え抜いて今がある」としみじみ。その記念公演のファイナルを飾る本作だが「ふたりが感情をほとばしらせて走り回る姿が愛おしくて感無量です」と主演を担う生駒と松田に称賛を送った。毛利も「この作品を作るために20年やってきたという手応えを感じています」と語り「あとは演劇にとって一番大切な“お客さま”というパーツをお迎えして、爆発するんじゃないかと自信を確信に変えております」と力強く語っていた。「トゥーランドット~廃墟に眠る少年の夢~」は1月20日(日)まで東京・サンシャイン劇場、1月24日(木)から27日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて、1月30日(水)・31日(木)に福岡・ももちパレスにて上演。
2019年01月11日2019年4月、東京と兵庫で上演されるミュージカル「王室教師ハイネ-THE MUSICAL II-」のメインビジュアルが公開された。【チケット情報はこちら】「王室教師ハイネ-THE MUSICAL-」は、赤井ヒガサ原作による人気コミックの舞台化。2.5次元舞台で活躍する俳優陣が声優に挑む連動企画として、2017年4月にアニメの放送がスタート。アニメと同じキャストで同年9月には、原作コミックやTVアニメのストーリーをベースにミュージカル化。今回が舞台化第2弾となる。メインビジュアルでは王室教師・ハイネ(植田圭輔)を中心に、両サイドに座る新キャラクター・双子王子のイヴァン(橋本祥平)、ユージン(阪本奨悟)、その背後には左から第四王子・レオンハルト(廣瀬大介)、第二王子・カイ(安里勇哉)、第三王子・ブルーノ(安達勇人)、第五王子・リヒト(蒼井翔太)が並んでいる。メインビジュアルの公開にあわせて追加キャストも発表。第1弾からの続投キャストとして、ローゼンベルク役 君沢ユウキが決定。さらに、王子達の父親であり、ハイネを王室教師として王室に招いた張本人でもある国王・ヴィクトール役は藤重政孝が演じる。公演は4月11日(木)から14日(日)まで、東京・東京ドームシティホール、4月27日(土)・28日(日)に兵庫・神戸国際会館こくさいホールにて上演。現在、オフィシャル先行を実施中。受付は1月13日(日)午後11時59分まで。(C)赤井ヒガサ/SQUARE ENIX・劇場版「王室教師ハイネ」製作委員会(C)ミュージカル「王室教師ハイネ」製作委員会
2019年01月10日今年、創立105周年を迎える宝塚歌劇団。その幕開けを飾る星組公演『霧深きエルベのほとり』『ESTRELLAS(エストレージャス)~星たち~』が、1月1日、兵庫・宝塚大劇場にて開幕した。『霧深きエルベのほとり』/『ESTRELLAS(エストレージャス) ~星たち~』チケット情報第一幕の『霧深きエルベのほとり』は、劇作家・菊田一夫が宝塚歌劇団に書き下ろし、1963年に初演された名作で、今回36年ぶり、5度目の再演となる。舞台はエルベ河に隣接するドイツの港町、ハンブルグ。年に一度のビア祭で浮き立つ街で出会った船乗りのカールと、家出をしてきた名家の令嬢マルギットとの身分違いの切ない恋が描かれる。華やかなショーで魅せるプロローグから一転、そこからは星組生が熱演で観客の心を揺さぶる。トップスター・紅ゆずるが演じるカールは、言動は粗野でありながら、にじみ出る空気は温かい。マルギットとは互いに見た目ではない“心”に触れたことで恋に落ち、愛を育もうとするが、そんなふたりに身分の違いは高い壁を生む…。マルギットと一緒になるためにその壁に体当たりする様、マルギットの幸せを思う姿、そんなカールの心情を紅が情感豊かに体現。荒々しさの裏にある優しさや寂しさも繊細に表現しながら、哀愁を漂わせる。トップ娘役・綺咲愛里(きさき・あいり)が演じるマルギットは、世間知らずであるがゆえに真っ直ぐで、粗野なカールにも怖じけることなく向き合える。綺咲の愛らしさも生かされ、純情で可憐なお嬢様のマルギットにぴったりとハマっている。礼真琴(れい・まこと)が演じるフロリアンは、常に冷静で紳士的、自分の思いが叶わずとも、愛する人が幸せになるなら身を引くという大人の男だ。マルギットに深い愛情を持ちながらも、マルギットの心がカールにあると分かれば、ふたりを祝福し、周囲にも理解を求めようとする。愛とは何か、幸せとは何か…、マルギットを愛するカールとフロリアンの姿を見てそんなことを考えさせられ、グッと胸が締め付けられる。後半の展開には、鼻をすする音が客席のあちこちから聞こえてきていた。第二幕の『ESTRELLAS(エストレージャス)~星たち~』は、満天の星々を星組生にたとえたショー。躍動感のあるプロローグで始まり、J-POPを使ったメドレー、耳なじみのある洋楽のヒット曲をアレンジしたメドレー、星空を背景に一夜の夢を歌い踊る「星夢(スタム)」など、色とりどりのシーンが繰り広げられていく。それぞれの個性が活かされた“星組力”を感じさせるステージだ。公演は2月4日(月)まで、兵庫・宝塚大劇場にて。東京公演は2月15日(金)から3月24日(日)まで東京宝塚劇場にて開催。東京公演のチケットは1月20日(日)発売。取材・文:黒石悦子
2019年01月08日公園や街角に設置された“スイッチ”に書かれたお願い事を実行(=押す)すると、突如始まる短い演劇。スイッチを押した人をゆるやかに巻き込みつつ始まる“作品”を、さまざまな形で発表しているスイッチ総研が、なんとお正月の浅草に現れる。それが「江戸まち たいとう芸楽祭冬の陣オープニングステージ」に登場する『浅草新仲見世商店街スイッチ』。「最初は、横浜の公園で通りすがりの方にも気軽に観てもらえるような何かを作れないか、という話から始まったんです。ただ、俳優の身で言うのも何ですが、縁のない方にとって演劇って圧が強いイメージがあると思うんです。目の前で唐突に始まった場合、参加したくなくても無視しづらい雰囲気がある。そこに引っかかっていたので、スイッチという仕掛けをみんなで考えたんです。観たい方がいて、押してくれればお見せしますよ、という形が、押し付けがましくなくてしっくりきたんです」とは所長の光瀬指絵さん。そこに、副所長の大石将弘さんが「僕らも好きで演劇をやっているんで、嫌われたくないんで(笑)」と付け加える。これが大好評を博し、小豆島や六本木の街中など各所に招聘されて上演するようになった。そして現在までに、400個以上のスイッチが作られている。「毎回、上演する土地でしかできないことを考えています。その土地の歴史や名産、そこにある建造物をお借りして作ることも。その方が面白いと思うので」(光瀬さん)上演場所が決まったら、その地の特性を把握するため、街をひたすら歩いてロケハンし、アイデアを練る。「くだらないけれど、つい笑っちゃうようなスイッチが多いかもしれません(笑)。ただ、どんなに面白くても、不快に思う人が一人でもいるようなネタはNG。参加者は、あくまでも通りすがりの方。チケットを買って、自主的に足を運ぶ公演とは違いますから」(光瀬さん)となると、新年の浅草新仲見世商店街でのスイッチが気になるところ。「浅草ならではのお店が多いので、商品を手に取ると始まったりすると面白いなと思います」(光瀬さん)「スイッチを体験された方が、それをきっかけに、浅草という土地や地元の店まで興味を広げてくれたらうれしいですね」(大石さん)2019年1月6日(日)15:00~15:30会場/浅草新仲見世商店街各所作/スイッチ総研総合演出/光瀬指絵観覧無料予約不要江戸まち たいとう芸楽祭実行委員会事務局 TEL:03・5246・1328(月曜~金曜 9:00~17:00)所長の光瀬指絵さんはニッポンの河川という劇団、副所長の大石将弘さんは、ままごととナイロン100℃にも所属する俳優。「スイッチを体験して、演劇ってイケてるなと思ってもらえたら」※『anan』2019年1月2・9日号より。写真・中島慶子(光瀬さん、大石さん)取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年01月01日小池修一郎の演出により、2011年に初演、2013年に再演、さらに2017年には新演出版を発表。公演毎にその人気を高めているミュージカル『ロミオ&ジュリエット』が、新キャストを加え再演されることに。そこで前回から引き続きの参加となる平間壮一と、2度目のオーディションでついにマーキューシオ役を射止めた黒羽麻璃央という、Wキャストのふたりに話を聞いた。【チケット情報はこちら】ロミオの親友であり、物語の大きなカギを握るマーキューシオ。前回を振り返りつつ平間は、「自分としては挑戦だったんですよね。ロミジュリのマーキューシオを、あんなちょっと狂った感じの、かなり個性的な人物につくり上げたことは。ただあれを好きだって言ってくれる人も多かったので、またあの役をやれるのはとても嬉しいです」と目を輝かせる。そんな平間のマーキューシオを、前回劇場で観ていたのが黒羽。「僕にとっては平間さんがつくったあれこそがマーキューシオで、すでに潜在意識の中に刷り込まれちゃっているんですよね。ただ自分がつくるマーキューシオの色というものも大切にしたいですし、今回新たに盗めるものもいっぱいあると思うので、稽古場でじーっと平間さんのことを観察したいなと思います」と笑う。すると平間も、「僕も黒羽くんを見て勉強させてもらいたいですし、仲良くやっていけたら」と新キャストの黒羽に期待を寄せる。シェイクスピアの不朽の名作にして、今を生きる多くの若者の心を捉えた本作。その大きな理由が小池による斬新な演出だろう。「小池さんの演出がすごくぶっ飛んでるなって思ったんです。ストリートダンスの要素が強かったり、新しいものをつくるんだって強い意志が感じられて」と平間。黒羽も「“ポップでロック”ですよね。音楽もすごくカッコいいですし!」。と、その明るい口調が一転、「ただ僕、ダンスがあまり得意ではなくて…」と少々不安顔に。「平間さんのマーキューシオはめちゃめちゃ動くのに、僕は全然動かない、みたいになるかも」と苦笑いを浮かべるも、平間が「それはそれで全然違うものになって面白いかもよ!」と先輩らしい言葉で背中を押す。チケットは常に完売。今回も争奪戦が予想されるが、もし購入を迷っている人がいたら……という問いに、平間は「迷わないで!」とひと言。さらに黒羽も「諦めないで!」と押しのひと言。彼らふたりが切磋琢磨し、いかなるマーキューシオ像を生み出していくのか。その答えは来年の開幕を待とう。公演は2月23日(土)から3月10日(日)まで、東京・東京国際フォーラムホールCにて上演。その後、愛知、大阪を周る。取材・文:野上瑠美子
2018年12月28日1974年の初演から、宝塚歌劇の代表作として脈々と受け継がれる池田理代子原作漫画の舞台「ベルサイユのばら」。来年45周年を記念して、2部構成のスペシャルステージ『ベルサイユのばら45』が東京、大阪で開催される。歴代の“ベルばらOG”が歌やトーク、コスチューム姿で名場面やフィナーレナンバーを披露する。初代オスカル役の榛名由梨、2006年公演オスカル役の朝海ひかるが、会見で意気込みを語った。「ベルサイユのばら45」チケット情報宝塚にコスチュームプレイが定着する前の時代。熱烈な原作ファンから「生身の人間には難しい」との声も上がる中、迎えた初日の舞台裏で榛名由梨は、「膝の震えが止まらなかった」と明かす。「でもね、バスティーユの場面以降出番がなかったオスカルが、軍服姿でフィナーレに出てきた瞬間、ドォーっと3階席から滝のような拍手喝采が沸き起こった。ここまでオスカル人気はすごいのかと、ご満足いただけたことへの喜びと、責任感を改めて感じました」以降の熱狂ぶりは、当時のグループ・サウンズ人気を凌ぐほど。移動時には海外アーティスト並みの警護が付き、千秋楽では警護に付いた警官が「役得だな」と漏らすほど。「想像を絶する量」のファンレターの返信には4年掛かったというのも、本当の話だ。役作りでは「ある程度男役が完成したところでの女性役(オスカル)ですから。近衛連隊長としての凛々しさを残しつつ、いかにアンドレへの女心を自然に表現するかには苦心しました」と榛名。一方、朝海ひかるは名作を受け継ぐ苦労を語る。「ベルばらとしてでき上がった振付や型を学んで、自分の体に落として演じることの難しさは想像以上でした。オスカル役が決まってからは上級生やスタッフの方々からそれぞれにアドバイスをいただき、皆さんのこだわりと作品への愛を感じました。退団して12年になりますが、今回はコスチューム姿で名場面を演じるので、皆様の期待に応えられるよう、身体も鍛え直して頑張ります!」来年創立105周年を迎える宝塚歌劇。榛名は歴史ある宝塚だからこそ実現できた、唯一無二の集大成的作品と太鼓判を押す。「コスチュームプレイの所作、ラブシーンの夢々しさ、戦場での凛々しさと儚さ、英雄でありヒロインでもあるオスカルの存在、すべてにスターを育むノウハウが詰まっている。宝塚にとっては教科書でありバイブルのようなもの。歴代のスターさんが一堂に会するので、この機会を見逃す手はないと思います」。朝海もこれほど豪華なOG公演は経験がないと声を弾ませる。「ファンの方はもちろん宝塚は観たことがないけど興味があるという方にも、楽しんでいただけると思います」公演は1月27日(日)から2月9日(土)まで東京国際フォーラムC、2月16日(土)から24日(日)まで梅田芸術劇場メインホールにて上演。チケットは発売中。取材・文:石橋法子
2018年12月27日ダンサー、振付家、歌手のMIKEY率いるアーティスト集団・東京ゲゲゲイが、3枚目のアルバムリリースに合わせて、「東京ゲゲゲイ歌劇団」公演第3弾『黒猫ホテル』を上演する。【チケット情報はこちら】これまで、日本とアジアをストリートダンスで繋ぐ国際企画「ダンス・ダンス・アジア」シリーズやダンスエンターテインメント「ASTERISK」シリーズなど、主にダンスのフィールドで活躍してきた彼らだが、2016年に「東京ゲゲゲイ歌劇団」がスタートしてからは、音楽に力点を置いた活動が増えている。MIKEYはその理由を「ここ2~3年で、ダンスより歌メインでやりたくなっちゃったんです」と語る。「子供の頃から、何よりも耳からの感動に、感受性が揺れるタイプでした。私にとってダンスは、必要なものだけれど、音楽の魅力があってこそのもの。音楽を視覚化するのがダンスだと思っています。最初はダンスの世界で評価していただいたけれど、今、私の音楽を聴いてくれ、待ってくれる人がいる。だから、“歌劇団”という、歌が最初に来るネーミングの公演をやるんです」去る9月に東京ゲゲゲイは『Dance Dance Dance@YOKOHAMA 2018』に参加し、横浜で『東京ゲゲゲイ女学院』を上演。同企画の一環として2か月のフランスツアーも経験した。その記者会見でもMIKEYは「踊りたくない」「フランスに行きたくない」と発言!この人は天の邪鬼なのか素直なのかどちらなのだろう?と思ったのだが……。「両方だと思います(笑)。今みたいに音楽中心の活動になる前からの企画だったので、趣旨が違ってしまうからお断りしようとしたのですが、それでもいいと言われて。フランスでは、若い子達から受けが良かったですね。学生ばかりの回はみんな立ち上がって一緒に盛り上がったり。私達の動画を観ていた現地のファンに道で“どうしてフランスにいるの??”と声をかけられ、公演を観に来てもらったこともありました。私自身は、海外だと歌詞が伝わらないのが気になるし、それでも観たいなら日本に来て、という感じなんですけど(笑)」どこまでもマイペースに、音楽を中心とする世界を作ろうとしているMIKEY。では、その音楽はどのように生まれるのだろうか?「曲によって違いますが、例えばテーマが“寂しい”だとしたら、音楽制作ソフトでそれに相応しいリズム体を考え、まずドラムから作ります。そこにコード進行などを加え、歌詞をつけていくんです。そうやってできた曲に、振りをつけます。来てくださる方にはぜひ、アルバムの曲が、生バンドでどう演奏され、どんな世界が広がるのか、期待していただきたいですね」公演は1月19日(土)東京・大田区民ホール・アプリコ大ホールを皮切りに全国で上演。取材・文:高橋彩子
2018年12月27日2019年3月に全国12か所で開催される「中村七之助 特別舞踊公演2019」。この公演について中村七之助が意気込みを語った。【チケット情報はこちら】本公演は、中村屋一門が行うおなじみの全国巡業公演。古くは十八世勘三郎が率いた親子会に始まり、2005年からは勘九郎と兄弟で務めてきた。2018年は歌舞伎座・平成中村座で行われた十八世勘三郎七回忌追善興行のほか、「平成中村座スペイン公演」、パリ公演「ジャポニスム2018」などで大役を果たし、2019年末上演の「風の谷のナウシカ」歌舞伎版への出演も発表された七之助が全国各地に足を運ぶ。群馬・ながめ余興場や岐阜・かしも明治座、東座といった昔ながらの芝居小屋での公演では、客席から演者までの間が2メートルあるかないかの至近距離で立ち回りや舞踊が繰り広げられる。演目は、中村鶴松が美しい海女の姿に扮する「汐汲」。ハイライトは、鶴屋南北の「於染久松色読販」から見どころを抜粋した「隅田川千種濡事」だ。「於染久松色読販」は2018年2月の博多座でも七之助が七役を演じており、自身も「平成中村座などでも、これまで自分が演じてきた自負がある」と語る。今回、七之助は許嫁・お光、油屋娘・お染、丁稚・久松、土手のお六の四役早替りを務める。演目を迷っていた七之助に「歌舞伎を初めて観る人に醍醐味を伝えるとしたら、早替りを見せるのはどうでしょう」と声をかけたのは、「隅田川千種濡事」で共演する中村いてうだと言う。「隅田川千種濡事」に決めた七之助は、演目の見どころを「男も女も見せることができて、エンターテインメント性があるところ」と語る。さらに「この演目は舞台裏が非常に大変で、共演者、スタッフがひとり欠けたら成立しない。しかも毎日違う会場で、広さも使える部分もそれぞれ違う。昨日捌けられた部分が、今日は捌けられないこともある。お客さまとの距離もとても近い。私にとっては本当に毎日がチャレンジで、とても楽しみです」と続けた。「汐汲」の前には、七之助、鶴松による「芸談」が行われる。ここでは「隅田川千種濡事」を観るにあたって、七之助が演目の予備知識を解説。さらに「中村屋ヒストリー」と題し、十八世勘三郎など中村屋の秘蔵映像を振り返りながら、七之助と鶴松が懐かしい話に華を咲かせる。「中村七之助 特別舞踊公演2019」は、3月2日(土)より群馬・ながめ余興場を皮切りに開催。チケットの一般発売に先駆けて、群馬、埼玉、長野、石川、広島、千葉、岐阜公演の抽選先行、大阪公演は先着先行を実施中。取材・文:横山由希路
2018年12月26日台詞を使わずに、ストーリーのある演劇的な世界観をジャズダンスとJ-POPで創りあげるエンタテインメント集団「梅棒」の最新作・梅棒 9th "RE"ATTACK『超ピカイチ!』が東京で幕を開け、大阪公演は2019年1月5日(土)・6日(日)に森ノ宮ピロティホール、愛知公演は1月9日(水)・10日(木)にアートピアホールで上演される。梅棒 9th “RE”ATTACK 『超ピカイチ!』チケット情報2017年に上演された梅棒 7th ATTACK『ピカイチ!』の再演である本作だが、今回は初演をブラッシュアップした【全日制ver.】と、キャストがシャッフルし使用曲も一部変わる【定時制ver.】という2バージョンでの上演となる。作・総合演出は、梅棒主宰の伊藤今人。「台詞なし」や「ダンスで表現」と聞くと難しそうに思えるが、単純明快で、どんな人が観ても楽しめるのが梅棒の魅力。“青梅英雄学園”を舞台に生徒たちが生徒会長の座を狙い巻き起こすドタバタ学園コメディは、笑えて、グッときて、キュンとするエンタテインメント作品に仕上がっている。1バージョンだけ観ても十分楽しいが、やはり今回は【全日制ver.】と【定時制ver.】2バージョンを見比べるのもオススメ。味付けは違えどベースは同じ作品だからこそ、ダンスの面白さ、演劇の楽しさ、キャストの表現力など、1バージョンではなかなか気付けない“その凄さ”が感じられる。登場するキャラクターが全員強烈だからこそ、キャストのシャッフルによって生まれる変化もより楽しいものになっている。例えば転校生の豪徳寺の“いっちゃってる感”は、全日制ver.の千葉涼平(w-inds.)と定時制ver.の野田裕貴(梅棒)で全く違う方向で極められており、それぞれの魅力が炸裂していた。また、ひとりのキャストの別人ぶりを堪能するのもオススメ。前出の千葉の場合、定時制ver.では、全日制ver.とは真逆のややどんくさい純情な男子を演じており、見た目の差はもちろん、その表現の違いに「本当に同じ人!?」と感動させられた。また、学園のマドンナ役の大野愛友佳(全日制)、高見奈央(定時制)ら1バージョンにだけ登場するキャストもいるので、そこにもぜひ注目してほしい。梅棒の作品は、今作であればYOUやRYO(Beat Buddy Boi)ら普段からダンスをしているメンバーだけでなく、納谷健や一色洋平ら俳優も参加し、抜群のダンスと豊かな表現のかけ算によって梅棒らしいのびのびとした世界観が生まれる。ダンスはわからないと思っている人もぜひ一度体感してほしい。「あの曲に振りがつくんだ!?」「あの人があの曲で踊るんだ!?」といった楽しさもある本作は、12月29日(土)まで東京・グローブ座、2019年1月5日(土)・6日(日)に大阪・森ノ宮ピロティホールにて【全日制ver.】、1月9日(水)・10日(木)に愛知・アートピアホールにて【定時制ver.】を上演。チケットは発売中。取材・文:中川實穂
2018年12月25日来年105周年の節目を迎える宝塚歌劇団。その幕開きの大劇場公演に主演するのが、先ごろ第3回台湾公演を成功させた星組トップスター・紅ゆずる。「責任を感じますが、自分の人生において財産になれば」と、キリッとした表情で話す。【チケット情報はこちら】『霧深きエルベのほとり』は劇作家・菊田一夫氏が1963年に宝塚歌劇に書き下ろした名作で、今回36年ぶり5度目の上演。物語の舞台はドイツの港町、船乗りのカール(紅)と、家出をしてきた名家の令嬢マルギット(綺咲愛里)がビア祭りで出会い、恋に落ちるものの身分の違いなどからすれ違ってゆく。「ふたりだけのときは“お互いがいればそれでいい”と夢見心地だったのが、彼女の家に行って突然現実を突きつけられる。カールは我慢し、人のために自分を犠牲にするという、今の時代とは違った意味の男らしさがあり、難しいです。不器用で、投げつけたような言葉の中に温かさがある人です」。その人情深い部分を見つめ、「現代に忘れ去られつつあるものを甦らせたい」と意気込む。潤色・演出は、ときに繊細にときに大胆に作品世界へと引き込む気鋭の上田久美子。「明るく振る舞うところなど、カールは私と似ているとおっしゃるのですが、そうなのかな…」と笑う紅。「上田先生の要求されるものがとてもハイレベルなので、私としても組としても勉強になります。この公演を経て、星組全体の芝居力を上げることができれば」。再演では衣装のテイストや歌など変更点も。「衣装は、現代に近いイメージ。大階段を使ってのショーアップされたプロローグから違います。私自身古き良き宝塚を知り、現代にリメイクするなかで何かプラスアルファできたらと思います」。今作で退団する男役スター・七海(ななみ)ひろきは船乗り仲間を演じる。「彼女は普段から気配りができて、すごく心のあるお芝居をする人なので、惜しい存在です」と語った。同時上演の『ESTRELLAS(エストレージャス) ~星たち~』は、満天の星々を星組生にたとえたスーパー・レビュー。「宇宙的に始まるプロローグから突然スパニッシュになるなど、場面ごとに全くテイストが異なります。トップとして大階段での黒燕尾群舞は今回が初めてなので、それも楽しみです」と、男役の真髄を新たに見せる。台湾公演を経て、「“楽しんでほしい”という気持ちが1番大切」と実感した。「今は覚えること、考えることが100もある状態ですが、そういうなかで底力を出せたら。来年は挑戦することを恐れない1年にしたいです」。やはりどんなときも、明るく笑って突き進む。公演は1月1日(火・祝)から2月4日(月)まで、兵庫・宝塚大劇場、2月15日(金)から3月24日(日)まで、東京・東京宝塚劇場にて。取材・文:小野寺亜紀
2018年12月25日神秘の聖剣エクスガリバー、これを引き抜いた者は王となるだろう――。神話時代のヨーロッパで生まれた有名なアーサー王伝説を元に紡ぎだす、新たな英雄譚。OSK日本歌劇団の最新作「円卓の騎士」が12月21日、大阪・近鉄アート館で開幕した。OSK日本歌劇団チケット情報王の息子として生まれながらも魔法使いマーリンに育てられた青年アーサーが、様々な試練を糧に真の王として覚醒していく様は、明快にして痛快。裏切りや隠された真実といったドラマや、聖剣を手にしたものが実力に関係なく最強になるという構図もゲーム的で面白い。ともすれば子供向けのおとぎ話に終始しそうな題材だが、そこはファンタジーの旗手、作・演出の荻田浩一。子供には痛快なヒーロー物語として、大人には示唆に富んだ奥深い作品として楽しめるよう手腕を発揮する。登場人物が出揃う1幕はテンポよく要点をまとめつつ、台詞では語りきれない役の心情やムードを歌やダンスが補い効果的。2幕では各キャラクターが真価を発揮する見せ場もあり、小気味良いエンターテイメントに仕上がっている。「僕はダメなんだ…」と両親の愛を知らず、どこか魔法使いマーリンに言われるがまま盲目的に人生を送る青年アーサー。王の証である聖剣エクスガリバーを手にした後も不安げな表情をのぞかせる。そんな揺れる主人公の心情を、主演の楊琳は澄んだ瞳で繊細かつ雄弁に物語る。なかでも、愛を知り加速度的に感情を解き放っていく2幕での変化は人が変わったよう。抜群の集中力で感情の振れ幅を表現している。ヒロインの王妃グウィネヴィアには舞美りら。アーサーの目を開かせる重要な役どころだ。舞美は登場から光を得たような存在感で場の空気を変えていく。愛嬌たっぷりのヒロインがアーサーと終盤、どんな愛の旅路を辿るのかも見所のひとつ。また、愛ゆえに混乱を招く好敵手ランスロットには翼和希。陽気で逞しい剣士ぶりが甘いマスクによくハマる。そして、アーサーの人生を左右するキーマンとして、魔法使いマーリンと湖の乙女の存在も外せない。マーリン役の愛瀬光は抑えた演技にも威厳を漂わせ、黒幕的キャラクターを造形。湖の乙女は作品の良心的ポジション。演じる朝香櫻子は、確かな表現力で観る者をファンタジックな劇世界へと誘う。人ならざるものの佇まいと幻想的な歌声はさすがのひとことだ。例えば、他国から異なる価値観を持ち込むヒロインや、魔術で生み出された騎士モードレッドには、移民問題や共生が進むAIの存在など、極めて今日的なテーマを深読みすることができる。と同時に「愛とは」「生きるとは」といった普遍的なテーマも届けられ、語り継がれる名作の所以を思わずにはいられない。とりわけ、アーサー王最後の台詞に託された、タイトルにも通じるメッセージは、あまりの純粋さに心洗われる思いだ。本編後にはプチショーも付いてお得感満載。家族での観劇にもぴったりの作品といえそうだ。公演は、12月27日(木)まで大阪・近鉄アート館にて、2019年1月24日(木)から27日(金)まで東京・博品館劇場にて上演。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2018年12月25日還暦及び噺家生活40周年を迎えた桂米團治が2019年、記念の独演会を全国で開催、30公演を行う。その皮切りとなるのが1月4日(金)に行われる大阪・サンケイホールブリーゼ公演だ。還暦&噺家生活40周年記念「桂米團治独演会」チケット情報米朝一門のホームグラウンドであるホールで、お正月から独演会ができてうれしいと顔をほころばせる。メインの演目は「高津の富」を選んだ。ある男が、大見得を切って買った1枚の富くじが大当たりをするという噺だ。「お正月に笑いに来てくれはるお客さんには絶対『高津の富』だと。ハッピーエンドだし、おめでたい噺なのでこれやと思いました」。還暦を迎えた心境を改めて尋ねると、「まさかこの年で会社経営に携わることになるとは思ってもみなかった。思えば人生は思ってもみないことの連続でしたね」と振り返った。2015年3月には師匠であり父でもある米朝が亡くなった。「米朝が他界して3年、あとは好きなことをしよう、やっと吹っ切れるぞと思った矢先、米朝事務所の代表になるという重荷がのしかかってきました。多分、天上界で米朝・中川絹子夫妻がニヤニヤ笑いながら、僕にやらしているような気がする。これを天命と受け止めて、この圧力に倒されることなく、バネにして楽しく演じようと思っています!」。米團治の名跡を継いで10年。まだまだ世間一般には認知されていないと話す。「これからの10年は米團治という名前を認知してもらうように一生けん命、頑張ります。ただ、60代ということで元気なだけではない、ある種枯れていく時代にも入ります。7割ぐらいの力で楽しんでいる米團治を見ていただければと思います」。「還暦&噺家生活40周年記念『桂米團治独演会』」ではほかに「稽古屋」を披露。また、2018年に上方落語協会会長に就任した笑福亭仁智がゲスト出演。弟子の桂米輝が開口一番を務めるほか、桂米紫、桂吉の丞による『スライドショー』も行われる。チケットは発売中。取材・文:岩本和子
2018年12月21日劇団四季が上演しているミュージカル『ライオンキング』が12月20日、日本初演から20周年を迎えた。特に東京では、1998年12月20日よりロングランを重ねて20年。ミュージカルの王者が、日本演劇史にまた偉大な記録を更新した。チケット情報はこちらアフリカのサバンナを舞台に、ライオンの子シンバの成長を通し“生命の連環”という深遠なテーマを描き出す『ライオンキング』。日本公演はブロードウェイで開幕した翌年の1998年12月20日、東京浜松町・四季劇場[春]のこけら落とし公演として登場。2017年5月には同劇場が竹芝エリア再開発に伴い一時休止したが、約1か月半後には現在上演中の大井町・四季劇場[夏]へと劇場を移し、無期限ロングラン公演を継続している。本日の周年当日時点で総公演回数は11732回、観客動員数は約1197万人。この記録はいずれも国内最多である。この日の公演では<日本上演20周年特別カーテンコール>を実施。通常のカーテンコールが終了すると、ふたたび緞帳があがり、『彼はお前の中に生きている(リプライズ)』に乗せて、20年の歴史を振り返るVTRが流される。映像最後に<20t YEARS IN JAPAN>というロゴが映し出されると客席から拍手が沸き、その拍手の中、キャストが再登場し劇中を代表するナンバー『サークル・オブ・ライフ』を特別バージョンで披露。客席通路も使った、『ライオンキング』らしい壮大かつ特別な演出で魅せた。ちなみにこの日のザズ役・明戸信吾は日本初演の1998年12月20日のステージにも同役で出演している。曲中ではスカー役の道口瑞之が代表し、この日に日本上演20周年を迎えたことを客席に伝え、「これもひとえにお客さまおひとりおひとりが作品を愛し、育んでくださったからこそ。今後もさらなるロングランを目指し、挑戦を続けてまいります」と挨拶も。20周年の看板幕を背景にキャストがポーズを取ると、キャノン砲も発射され、劇場は大きな拍手と歓声に包まれた。客席はスタンディングオベーションでこの記念日を祝い、カーテンコールは9度繰り返された。チケットは現在、2019年6月30日(日)公演分まで発売中。
2018年12月20日「現代能『陰陽師 安倍晴明』~晴明 隠された謎…~」が、来年2019年1月9日(水)、10日(木)に東京・中野サンプラザホールで追加上演されることになった。2001年に初演され、これまで海外公演を含め20回以上の上演を重ねてきた本作。今年9月に野村萬斎の演出、藤間勘十郎の脚本補綴により新たな『陰陽師 安倍晴明』が誕生し、注目を集めたが、早くも再演が決まった。【チケット情報はこちら】12月に東京都内で行われた取材会では、葦屋道満役の梅若実玄祥、演出と安倍晴明役を務める野村萬斎が参加した。萬斎は本作について、「現代能というタイトルではあるが、能、狂言、宝塚、日本舞踊、そしてイリュージョンやプロジェクションマッピングなど現代のハイテクをも使っている。能や狂言の入り口になる作品でもあるし、能や狂言を基にしたエンターテイメントのあり方のひとつの指針となる作品だ」と話す。そして「仕掛けばかりではなくて、(梅若)実先生、(葛葉姫/榊の前を演じる)大空ゆうひさん、私も含めた3人が激突するという“技合戦”もご注目いただきたいし、能の囃子と歌舞伎の鳴物も含めた“演奏合戦”もある。本当に見応えもあるものかと思う」と語った。10月下旬から約3週間、十二指腸潰瘍で入院していた梅若実玄祥は「つい1か月前に退院して、12月9日の襲名披露も何とか無事に終えた。体力的にはまだ完璧に復活はしていないが、今回も萬斎さんの力を借りて、一生懸命やらせていただきたい」と意気込む。作品については「萬斎さんが安倍晴明、僕が葦屋道満というのは僕の念願でもあった。割と短い作品だが、内容が詰まっていて、楽しめる作品だと思うので期待してほしい」と話した。9月公演の観客の反応について問われた梅若実は「たくさんアンケートを頂いたが、つまらなかったというものはなかった」と話して笑いを誘い、「ご覧になった方が“これが能なんですか”と仰っていた。萬斎さんがうまく芝居と能の中間を演出してくれている。飽きの来ない作品だと思う」と語った。共演する大空ゆうひについて、萬斎は「宝塚のスターであるということは言わずもがなだが、ある意味道場破り的な、アウェイ感が強い環境で堂々と演じ切られているのはさすがだ。実力と技術がないとなかなかできない」と絶賛。梅若実は「宝塚時代からファンだが、男も女も超えたところで演じている人なので、僕としてはやりやすいし、だからこそ能に近くなっている感じがする」と話していた。公演は1月9日(水)14時、10日(木)18時30分の2公演。チケット発売中。文・写真:五月女菜穂
2018年12月20日断頭台の露と消えたフランス王妃、マリー・アントワネット。舞台のみならず映画、小説など多くの作品で描かれている王妃を、今までにない新たな視点で描く新演出版 ミュージカル『マリー・アントワネット』。2018年9月の福岡公演を皮切りに、全国3都市での上演を経て、2019年元旦開幕の大阪公演で大千穐楽を迎える歴史ロマン大作だ。王妃マリー・アントワネット(花總まり/笹本玲奈)と対峙する民衆側の娘マルグリット・アルノーを演じるソニンが大阪で会見、公演への意気込みを語った。ミュージカル「マリー・アントワネット」チケット情報大好評に終わった福岡、東京公演を振り返りソニンは、「1幕終了直後は、誰にも感情移入できないとの感想をよく耳にした」と明かす。「マリーはハチャメチャで自由奔放だし、でも人々の誤解からマリーは悪人扱いされて、そう思い込んだ民衆も民衆だし、一体何なんだこの作品はと。でもそう思って観ていると、2幕でその疑問が全部回収され、納得や共感が生まれてくる。とてもチャレンジングな作品だと思います」。マルグリット・アルノー(昆夏美とWキャスト)は、本作において唯一架空のキャラクター。マリーと同等の熱量で物語を牽引するもうひとりのヒロインでもある。「演出家ロバート・ヨハンソンから、マルグリットには民衆の一員としてお客さまを連れて、一緒に(物語世界を)旅してほしいと言われました。架空の人物ですが、当時の貧困にあえぐ民衆のリアルも表現しなければならないので、難しい。ずっと憎しみの負のオーラをまとい、幸せの瞬間が1ミリもない役なので、休日にはなるべく太陽の光を浴び、塩風呂に入るなどして邪気を払っています(笑)。普段の私は“人を許すこと”をモットーにしているので、自分と真逆の役を演じるのは本当に大変で。でもそれくらい入り込めているということでもあるので、素敵な役をいただいて役者としてはとても充実しています」。「マリーは革命の犠牲者だった」というかつてない視点で紡がれる本作。新たなマリー像との出会いも見ものだが、同時に優れた芸術がそうであるように、さまざまな解釈ができる“幅と隙”があるのも本作の魅力と語る。「ふたりの女性の物語でもあるので、特に女性のお客様は、マリーとマルグリットが互いに目を背けられない状況にあるのが分かるから、感じ入って心揺さぶられるようです。私の友人も『ミュージカルでここまで大泣きしたのは初めて』とパンパンに目を腫らして楽屋を訪れて、私の顔を見て再び泣くという(笑)。また、いま歴史として語られることも、実際に当時を見たわけではないので本当のところは分からないですよね。フェイクニュースが取り沙汰される現代にも通じる話ですが、あなたは何を信じ、どんな物差しで物事を見極めるのか。『本当の真実とは何か』と強く提示しています。そこは多くのメッセージを持つ本作のなかでも特に、誰の心にも響く濃厚で力強いメッセージのひとつだと思います」。大阪公演は、2019年1月1日(火・祝)から15日(火)まで梅田芸術劇場メインホールにて上演。チケットは発売中。取材・文:石橋法子
2018年12月19日ブロードウェイで大人気となった話題のコメディミュージカル「サムシング・ロッテン!」が12月17日、東京・東京国際フォーラム ホールCにて開幕。同日の昼にゲネプロが行われ、関係者らが集まった客席からは沢山の笑いと拍手に包まれた。【チケット情報はこちら】同作は、2015年にトニー賞で9部門ノミネート、1部門受賞を果たしたブロードウェイ・ミュージカル。舞台はルネサンス時代のイギリス。売れない劇作家ニック(中川晃教)は弟のナイジェル(平方元基)と共に劇団を運営していたが、彼らにはライバルがいた。その相手は、大人気の劇作家シェイクスピア(西川貴教)。彼に対抗心を燃やすも劇団運営に行き詰まったニックは、予言者ノストラダムス(橋本さとし)のもとを訪ね、次回作の構想を相談する。そして、彼のお告げに従い、世界初の歌って踊る「ミュージカル」を書こうと決意するのだが…。劇中には『コーラスライン』『アニー』『レ・ミゼラブル』といった有名ミュージカルをはじめ、シェイクスピア作品の台詞や、福田雄一台本ならでは(!?)の笑いや出演者たちの過去の作品やCMやTV番組まで散りばめられ。次はどんなネタ、いや作品が出てくるのだろうと思わずワクワクしてしまう。もちろん物語の行方も見逃せない。主人公ニックがシェイクスピアとどんな対決をするのか、兄とシェイクスピアをも慕う弟ナイジェルの葛藤と美しいポーシャとの恋など、個性あふれる登場人物たちの人間模様が印象的なミュージカルナンバーと華麗でゴージャスなダンスで彩られ、見終わった後には幸福感でいっぱいに。ゲネプロ終了後には、囲み会見も実施され、中川晃教、西川貴教、そして演出・上演台本を手掛ける福田雄一が登壇。本番を直前にした中川は「心強いメンバーと、福田さんの”絶対大丈夫だよ、お客様ハッピーになるから”っていう言葉がマジックに感じられて、一層気の引き締まるゲネプロでした」とコメント。そんな中川と初タッグを組む西川貴教はふたりでタップバトルをするシーンも。これは稽古の途中で追加されたそうで、西川には他にも福田から直前まで注文が続き、ついには夢で台本が7ページも増える夢まで見たというエピソードを披露、会場は笑いに包まれた。福田は「ミュージカルへの愛がだだ漏れ。ミュージカルを知っている人は死ぬほど楽しめるし、知らない人もこれを機に興味を持ってくれれば嬉しいです」と笑顔で語っていた。12月23日(日・祝)18:00、26日(水)13:30のぴあ貸切公演では、中川・西川ファンにはたまらない来場者特典が。デートや家族、友達とクリスマスや年末を過ごすのにぴったり、誰もが笑って心踊ってハッピーになれる本作、是非劇場で思いきり楽しんで!取材・文:ミカマイコ
2018年12月19日クリスマスショー「ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド2018」が12月15日より東京・東急シアターオーブにて開幕。プレスコールに本田望結と、ホテル比較サイト「トリバゴ」のCMでお馴染みのナタリー・エモンズが登場した。3年連続で応援サポーターとゲストスケーターを務める本田は、自身がデザインを考えた水色の衣装で登場し、樹脂のスケートリンクで、映画『アナと雪の女王』の楽曲『Let It Go』に合わせてスケーティングを披露。自身で振付も考え「今年は初めてシンガーの皆さんの素敵な生歌と一緒に滑ることができるので、ワクワクな気持ちでいっぱいです」と話した。2年連続の出演となるナタリー・エモンズはソロ歌唱曲となる『Have Yourself A Merry Little Christmas』と、誰もが知っているクリスマスソングが次々と登場する「クリスマスポップメドレー」で伸びやかな歌声を披露。会場はクリスマスムードに包まれた。囲み取材では「今年はMCも担当するので、皆さんと一緒にクリスマスをお祝いして楽しめるように台詞の練習も頑張ります」と流暢な日本語で答えた。また、この日の会見で、1公演の限定出演だった本田望結が12月24日(月・休)昼12時30分の公演に出演することもあわせて発表された。公演は12月25日(火)まで。チケットは発売中。■ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド 2018日時:12月15日~25日(火) 全16回【本田望結出演回】12月24日(月・休)12:30会場:東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11階)(東京都)チケット料金(全席指定)★平日 S席8,800円 A席5,800円(税込)●土日祝 S席9,800円 A席6,800円(税込)※3歳未満のお子様はご入場できません。 お一人様1枚チケットが必要です。
2018年12月18日鈴木勝秀が作・演出をつとめるリーディングドラマ「シスター」。姉弟が繰り広げる会話から生み出される物語は、これまで男女様々なキャストの組み合わせによって上演。今回、12月17日(月)より東京・大手町ホールで公演がはじまる本作に出演する水夏希、佐伯大地からコメントが届いた。【チケット情報はこちら】【水夏希 コメント】スズカツ(作・演出の鈴木勝秀)さんとは久しぶりにお会いしましたが相変わらず淡々とでも静かな思い入れの熱さとご自分の世界を楽しんでいらっしゃる感じが嬉しくなりました。1回限りのセッションを楽しんでくださいとのお言葉、楽しむ為にしっかり準備して臨もうと思います。私は実際には3姉妹の真ん中なのですが、妹弟のような下級生が沢山いますし、双子ではありますが片割れは妹のようでもありますので、実人生での使える関係性を反映しつつ、弟がいる時間を楽しみたいと思います。1回限りのセッションは、本当に稽古場でも絶対に見られないようなスパークがあると思いますので、是非お見のがしなく!【佐伯大地 コメント】前回、初めて朗読劇に出演させていただき、演じて動きのある舞台に比べ、改めて台詞を考えて演じることのできる朗読が僕は好きだと感じたので、今回2度目の出演が本当に楽しみです!僕自身は弟のいる兄の立場なので、弟という立場はとても新鮮です。姉や兄が欲しいなぁとも思ったことがあるくらいなので今回は色々想像しながら楽しんで演じられたらと思います。この素敵な作品に参加できて幸せに思っております。1度きりの公演必ずや素敵な時間に致しますので、ぜひ劇場に足を運んでいただけますと幸いです。何卒よろしくお願い致します。リーディングドラマ「シスター」は12月17日(月)から21日(金)まで、東京・よみうり大手町ホールにて公演。各公演、組み合わせが異なり、17日(月)に高垣彩陽・古屋敬多、18日(火)14時に秋本奈緒美 ・伊藤裕一、18日(火)19時に尾上松也・屋比久知奈、19日(水)14時に草刈民代・田中哲司、19日(水)19時に徳永えり・稲葉友、20日(木)14時に黒川芽以・佐伯大地、20日(木)19時に水夏希・マギー、21日(金)14時に水夏希・桐山漣が出演する。チケットぴあでは当日引換券を発売中。
2018年12月14日新歌舞伎座開場60周年を記念して桂雀々の独演会が開かれる。講談師の神田松之丞を昼夜のゲストに迎え、昼の部は『天神山』他一席を、夜の部は『愛宕山』他一席を披露する。「桂雀々独演会 in 大阪 新歌舞伎座」チケット情報師匠の生誕80年であり、没後20年となる節目の2019年。枝雀の落語を超えていきたい、その大きな壁、いや山を登りたいと『天神山』と『愛宕山』を選んだ。「僕が30代前半の時でしたかね、師匠に“おまはんは『天神山』とか『代書』とか『宿替え』や『かぜうどん』はやらないのか?”と聞かれたことがあるんです。その当時は、師匠が高座で口演するネタをやるなんて、めっそうもない。ファンは、桂枝雀の得意ネタを観たいから来てるんであって、それを僕がやるなんてそんなそんな…と答えたんです。そしたら“いやいや、あのネタは覚えといたほうがええで”と言ってくださって…。それきっかけに、もう一度、師匠のところに稽古に通ったことがあるんです。その時、最初に稽古してくれたのが『天神山』。非常にわかりやすい教え方でした。“狐も人間も関係ない、生きてるもんは皆おなじや”という情の部分の入れ具合、狐の母と息子の物語、魂の入れ方、力の込め方、最後にほっこりと温もりを感じさせる言い回し、間合い、表情、場面リアリティのある設定、すべてかいつまんで教えてくれました」。『愛宕山』のネタおろしは21歳のとき。「芸歴5年にして初独演会でして。うちの師匠やみんなが父兄参観日みたいに来てくれました。その時、上岡龍太郎さんもいてはって、“舞妓さんの(描写の)かわいいこと。そのかわり愛宕山のまぁ、低いこと”って。自分ではすごく高い山に登ってる気やったんですけど(笑)。ある意味、その言葉が糧になりましたね。10年後に見てもらったら“山、ちょっと高なったなあ”て」。枝雀没後20年が過ぎた。「今こそ、桂枝雀の名を広めないとあかんなと思っています」と力を込める。「“こんなすごい先駆者がいたんですよ”と声を大にして言いたいですね。僕は毎晩、寝る前に師匠の落語を聞くんです。常に師匠の音源を体に通したいと思っています」。枝雀は師弟関係を越えた特別な存在だ。「僕にとっては大きな柱です。16歳でこの人に出会っていなかったら、今の僕もない。本物の父以上の存在ですね。落語に通じる親子やったんやなと思います」。『桂雀々独演会』は2月11日(月・祝)、大阪・上本町の新歌舞伎座で開催。昼の部は、指揮者の佐渡裕と、夜の部は根本要(スターダスト☆レビュー)が特別ゲストとして登場する。トークと歌で、桂枝雀を偲ぶ。チケット発売中。取材・文:岩本和子
2018年12月12日WOWOWでは1月19日(土)よりTV独占初放送となる『リメンバー・ミー』をはじめとしたディズニーの名作アニメーション映画や実写映画を一挙12本放送する「ディズニー・ウィーク」が行われる。ディズニー・ウィークの開催を記念して、1月31日(木)・2月1日(金)に神奈川・パシフィコ横浜国立大ホールで開催される「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ」のキャンペーンの実施が決定した。キャンペーンは、同公演のチケットをぴあのページから購入した先着200名に本場NYの「ディズニーon Broadway」グッズがプレゼントされるというもの。『アラジン』のトートバッグ、『ライオンキング』『フローズン』のキーホルダー、『美女と野獣』のロケットペンダントキーホルダーの中から1つをプレゼントします。日本初上陸となる「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ」。『ライオンキング』、『美女と野獣』、『アラジン』をはじめ、ミュージカルの本場・ブロードウェイで数々の大ヒットを生み出している、ディズニー・ミュージカルからメインキャストを務めた、世界最高レベルのクオリティを誇るブロードウェイスター4人が来日。ホスト(進行役)には、海外エンタメにも詳しく、大のディズニーファンである、関根麻里。ゲストシンガーには、日本国内で数々のディズニーミュージカルの主演を務めた海宝直人が出演。音楽は指揮・水戸博之と今回の公演のために特別に編成された“ディズニーヒッツオーケストラ”でお送りします。キャンペーンの詳細は下記関連リンクより。■「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ」日程:1月31日(木)開場18:00 / 開演19:002月1日(金)開場18:00 / 開演19:00【ディズニー・ウィーク放送作品】※一部のみ掲載■「リメンバー・ミー」 1/19(土)よる8:001/20(日)よる8:00■「ノートルダムの鐘」 1/20(日)午前9:00■「モアナと伝説の海」 12/29(土)午後2:15 1/8(火)午後5:00■「塔の上のラプンツェル」 12/25(火)午後0:10 1/12(土)午前8:45■「美女と野獣(1991)」 12/30(日)午前5:45 1/26(土)午後3:00■「美女と野獣(2017)」12/30(日)午前7:15 1/26(土)午後4:30※ディズニー・ウィーク全ての放送作品は下記リンク先にてご確認下さい。「美女と野獣(2017)」 (C)Disney Enterprises, Inc.「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ」(C)Disney
2018年12月12日