斎藤工が、小さないのちに極限まで向き合う小児外科医を演じてきたドラマ「最上の命医」。そのスペシャル「最上の命医2017」が、いよいよ8月23日(水)21時より放送されることに合わせ、本ドラマではお馴染みの斎藤さんの被りものシーンが初公開された。本作は、“無限の樹形図”=子どものいのちを救うことは、たくさんの未来を救うこと、という信念を持つ若き小児外科医・西條命が、小さな生命を救うために挑む姿とその奇跡を描く本格医療ドラマ。2011年1月期に連続ドラマとして放送され、斎藤さんのブレイクの礎となった。実はこれまでのシリーズで、連続ドラマではカブトムシの“カブトマル”、昨年2月放送のスペシャルではキリンの“ジラフマン”に扮していた、斎藤さん演じる命。子どもたちの笑顔のためにヒーローになりきる命の被りもののシーンは、本ドラマシリーズ恒例の、ホッとする名場面の1つ。イケメンながら、こうした被りものにも喜々としてチャレンジする、斎藤さんの魅力あふれる姿には注目だ。今回のスペシャルには、妊娠が判明する女子中学生・萌絵(桃果)の厳格な母親・萩尾一路役に大塚寧々。そして、命の恩師である小児外科医・手塚義富役に草刈正雄、その娘で視覚障がいを持つ里香役に志田未来と実力派が参戦。さらに、連ドラ時代から命を尊敬し、淡い恋心を抱いていた小児外科医・瀬名マリア役の比嘉愛未、連ドラ、昨年スペシャルに続き、斎藤さんと共にシリーズ全作品に出演してきた泉谷しげるという豪華出演陣が再結集している。ドラマスペシャル「最上の命医 2017」は8月23日(水)21時~テレビ東京系列にて放送。(text:cinemacafe.net)
2017年08月23日無添加化粧品ワイエスラボの公式ホームページが刷新美容皮膚科医であり、すがわら皮膚科クリニック副院長でもある菅原由香子医師が代表を務める株式会社ナキュアが展開するのは、本当に肌に必要な成分だけしか用いない無添加化粧品「ワイエスラボ」。この化粧品が試せるのは、菅原氏が勤めているすがわら皮膚科クリニックか直営している店舗と、公式ホームページから申し込んだ場合のみ。この度、6月1日よりその公式ホームページがデザインを刷新。より使いやすいサイトに生まれ変わったことが発表された。サイトの特徴まず、無添加化粧品の各商品ページの内容を詳細に表示したため、サイトを訪れただけで非常に解りやすく商品を把握することが出来るようになった。さらに随所に菅原医師からのアドバイスなどを取り入れたことにより、まるで簡単な診察を受けているかのような錯覚に陥るほど親切さを感じる。それだけではない。「うる肌メンバークラス制度」を導入したことで、肌診断やお手入れアドバイスなどを個人的に受けることが出来るため、本当に診察してもらっているかのようだ。このメンバーになると、続けやすい価格設定の「定期購入サービス」を受けることが出来たり、継続していくことで様々な特典がついたり割引率も上がるという。まさに至れり尽くせり。今や時代は女性ファースト美肌のための化粧品やスキンケア商品の消費は、不景気であったとしても留まることを知らず、日本の景気を底で支えているといっても過言ではないかもしれない。つまり、日本はもともと女性ファーストでなければならないのだ。そんな女性が肌の悩みで苦しんでいるとしたら、それは「肌悩み女性ファースト」を掲げる同サイトを訪れることが手っ取り早い。なぜなら、自身も学生時代から20年も肌荒れに悩み、化粧品やヘアケア製品に含まれる化学物質や添加物にあることを発見した菅原代表自らが指揮を執っているからだ。あなたも、これを機会に是非「ワイエスラボ」の公式ホームページを訪れてみてはいかがだろうか。(画像はプレスリリースより)【参考】※ワイエスラボ オフィシャルサイト※ワイエスラボ プレスリリース(Dream News)
2017年07月21日皮膚科医も開発スタッフに株式会社酵素オンラインは、皮脂汚れもメイク落としもワンステップで終了するオンリーワンクレンジングウォーター「ゼンライフイッポン」の販売を開始した。「ゼンライフイッポン」の特徴「ゼンライフイッポン」は、メイク落としから保湿までを1本で終了するオンリーワンクレンジングウォーター。劇的な時短スキンケアを実現する。また、皮膚科医を開発スタッフに迎え、敏感肌の人でも使用できるように開発。オイル・着色料・香料・パラベン・フェノキシエタノールは使用しておらず、低刺激。保湿成分や清浄成分は、美容液・化粧水に使われているものを使用している。乾燥と摩擦を抑える開発スタッフである皮膚科医によると、現代女性の肌トラブルは、「洗顔のしすぎによる乾燥」「過剰なスキンケアによる摩擦」などが原因であることが多いという。同製品では、スキンケア中、1度も肌が乾燥することがないため、肌トラブルも起きにくい。価格は、300ミリリットルで5,400円(税込み)。2本で10,000円(税込み)のセットもある。現在、キャンペーン中のため通常の送料が無料となっている。また、1本につき1箱、化粧用コットンをプレゼント中だ。(画像はプレスリリースより)【参考】※1本でメイク落としから保湿まで。日本初のオンリーワンクレンジング、本日より全国通販を開始。
2017年07月12日斎藤工がゴールデン連続ドラマ単独初主演作を務めた「最上の命医」が、8月に「最上の命医 2017」として特別編が放送されることが決定。斎藤さんが主人公の小児外科医・西條命を演じるほか、今回は小児外科医の世界的権威として、草刈正雄が命の前に立ちふさがるという。西條命(斎藤工)は、アメリカの最優秀若手医師賞を受賞するほどの技術を持ち、患者を救うためにはリスクを顧みず困難な手術に挑む小児外科医。一時は肝臓癌からの多発的転移で 手の施しようのない状態に陥ったが、アメリカで最先端医療の治験者となり、奇跡的に生命をつなぐことができた。いまは病院を転々としながら小さな生命を救い続けている。ある日、命は呼吸困難に陥った中学生・萩尾萌絵の応急処置を施すが、原因が妊娠高血圧症だと気づき、近くの病院に飛び込む。そこはアメリカで命と師弟関係にあった小児外科の権威・手塚義富(草刈正雄)が勤める病院だった。術後、手塚に「うちで働け」 と誘われた命は、萌絵の担当を条件に承諾する。実は萌絵のある症状が引っかかっていた。 父親不明の子を宿した14歳の萌絵を、母・一路は激しく追及する。名門中学の教頭で、幼少から厳しかった一路を恨む萌絵は、出産は一路から逃げるためと豪語。しかも、産まれてくる赤ちゃんを一路が里子に出そうとしていることを知った萌絵は…。一方、命は手塚の娘・里香と出会う。視覚に障害を持つ里香は、アメリカで障害者支援の技術を研究中だが、手塚のある変化が気になって帰国したという。「200%の準備をしてオペに挑め」という手塚の教えに背中を押されてきた命。子どもを救うことは、その子を助けるだけじゃない――。“無限の樹形図”への想いを胸に、命は次々と“奇跡”を起こしていく。2011年1月クールに連続ドラマとして放送され、昨年にドラマスペシャルとして5年ぶりに放送された「最上の命医」。自ら病に冒されながらも、消えそうな小さな生命に極限まで向き合う小児外科医・西條命を斎藤さんが演じるのはもちろん、本作には小児外科医の世界的権威・手塚義富が登場。手塚を演じるのは、大河ドラマ「真田丸」の出演が記憶に新しい草刈さんが演じる。アメリカ時代の命に、小児外科医のあるべき姿を叩きこんだ恩師でもある手塚との再会は、思いもよらない“生命を巡る対立”に発展し、不屈の小児外科医・西條命を窮地に追い込んでいくという今回。本作でも、小児医療の現実、最先端医療のリアリティをテーマに“生命”をめぐる“究極の人間ドラマ”を描く。今回の放送決定に斎藤さんは、「非常に嬉しかったです。というのも、この作品を続けたい気持ちが僕の中では強くて…」と話し、命というキャラクターについては、「最初は原作のキャラクターがあって、模索しながら、命というイメージ図を監督やプロデューサーたちと練ってきましたが、去年のスペシャルから『命はどうだろう?』ということに、“命”としての僕に意見をくださる現場の態勢になっていて。僕の中でも『命だったらどうするか』と、ひとつの人格として自分の中に命があるし、それをチームの方たちが監督はじめみんな委ねて下さって。僕にとって大事な、たぶん途切れることのない、ひとつの人格になっています」と思いを明かす。草刈さんは、「とても脚本がいいですね。僕ら役者は、なんといっても脚本なんですね。脚本で決まります。それにちょっとハマりましてね。久々にいい役を頂いて、楽しんで演じています」とコメント。そんな草刈さんについて斎藤さんは、「インテリジェントで、全てに説得力があります。たたずまいだったり、目線ひとつだったり。近づくという動作も一歩ではなく半歩、という細かいところだけでも、すごく意味深いというか。存在感がとんでもなくある方だなと改めて思いました」と印象を話し、「それでいて、ものすごく優しい方なので、今回の小児外科医という、子どもや若い命と接する人として、とてもふさわしい方とご一緒出来たと思いました」とまさに適役だと語る。一方草刈さんは斎藤さんについて「いいですね。彼は、独特の雰囲気を持っていますね。あの雰囲気はなんともいえないです」と共演した感想を語っている。また今回の見どころについては、「大きなオペが劇中に何度かありますが、世代を紡ぐ大きなオペもありますし。環境の整っていない場所で行なわれるオペで、何を優先するかという想いが、それぞれ交錯するんです。自分の命より大事にするものを見つけた人たちの想いがぎゅっと詰まっているオペのシーンなので、僕も感情が溢れてしまって。連ドラのときもありましたが、予想だにしない自分の感情が、命として今回の作品は随所に溢れてしまって。草刈さんとのシーンでも、何故かわからないけれど、感情が一気に高まってしまったシーンもありました。本当に心を動かす作品になって いると思います」(斎藤さん)、「脚本がとてもヒューマンな本になっています。ここのところ、医者モノでは珍しいのではないでしょうか。非常に感動します。演じている僕ら役者もみんなノリノリで演じています。スタッフもキャストも。幸せです」(草刈さん)とコメントしている。ドラマスペシャル「最上の命医 2017」は8月、テレビ東京系にて放送予定。(cinemacafe.net)
2017年07月07日夏は気がつけば汗ぐっしょり…という状態になりやすい、汗っかきな赤ちゃん。ケアをしてあげないと、あせも・かぶれが出てしまうこともありますよね。赤ちゃんが快適に過ごすためにはどんなことに気をつけてあげるといいのでしょうか。小児皮膚科医として、赤ちゃんの皮膚トラブルも多く診ている 芝浦アイランド皮フ科 の八木葉子先生に詳しくおうかがいしてきました!■芝浦アイランド皮フ科 八木葉子先生平成25年5月芝浦アイランドブルームホームズ2Fに 『芝浦アイランド皮フ科』 を開院。子どもから高齢者の方までの多世代にわたる皮膚科一般疾患に幅広く対応。2人の男の子を育てながら医師として働く経験をもとに、薬を飲んだり塗ったりする回数を調整するなど、働くお母さん、お父さんの負担が少しでも軽くなるような治療提案を心がけている。赤ちゃんはたくさん汗をかく!夏の子育てで一番気を付けたいことは、赤ちゃんの脱水症状を防ぐことです。赤ちゃんは汗をたくさんかきますから、水分補給はこまめに行ってください。また、汗をかいたらこまめに肌着や衣類を変えてあげるようにしましょう。汗そのものもは無味・無臭で悪いモノではないのですが、肌に長時間滞留すると雑菌が繁殖して、赤みやかぶれが出てしまうこともあります。赤ちゃんは新陳代謝も血流もよく汗をたくさんかきますが、それに加えて大人より皮膚が薄く、大人と同じ汗の量でも、子どものほうが肌の症状として現れやすい傾向があります。部屋の室温設定はどのくらいが最適?室温は、大人が心地よい温度設定でいいと思いますが、冷やしすぎない室温がいいのではないでしょうか。汗をかくのは、体温を放出する役割を持つ大事な生理機能です。赤ちゃんは汗腺が発展途上なので、「汗をかく力」を身につけていく必要があります。まったく汗をかかないくらいにまで室温を下げ過ぎる、というのはおすすめしません。また、寝る時は赤ちゃんにエアコンの風が当たらないようにしてあげてください。できるだけ自然な風も活用していきましょう。扇風機やうちわなどの風は肌にいいので、おすすめです。赤ちゃんは「寒い」「暑い」と自分で言えないので、汗の様子を見ながら調整してあげてください。背中にぐっしょりと汗をかいていたら、タオルケットより薄いガーゼケットに取り替えてあげるなどの工夫をしてあげるといいでしょう。背中は、赤ちゃんの汗の量が分かりやすい場所です。べたべたと色んな場所を触るより、背中にパッと手を当てて確かめるのがいいと思います。夏に起こりやすい、赤ちゃんのあせも・おむつかぶれへの対処法は?夏は気温が高い分、雑菌の繁殖も盛んになりますので、汗を長く放置してしまうと、皮膚トラブルが出やすかったりします。さらに、夏のおむつの中は(汗で水分が取られ)普段より濃くなったおしっこやうんちが出て、おしりの皮膚への刺激が強くなってしまう傾向もあります。水分補給はこまめにしながら、オムツ替えの回数を多くしてあげてください。もし、赤くなったりかぶれていたら、水やぬるま湯で洗ってあげること。外出先であれば、濡らしたタオルやガーゼなどで丁寧に拭いてあげるのもいいでしょう。また、衣服は通気性のいい素材のものがおすすめです。スパッツなどもムレやすいので、肌トラブルが出やすいお子さんには控えたほうがいいかもしれません。夏の「おむつ」の中は、熱帯雨林?! おしっこ直後は湿度80%にも。衣類は「通気性のいいものを」というお話も出てきましたが、実はおむつも通気性を考えて選ぶことが大切です。なぜかというと、赤ちゃんが常に身につけている「おむつ」のおしっこ直後の湿度は、なんと80%以上だそうです。そんな熱帯雨林のようなジメジメの状態と考えると、赤ちゃんの不快感は容易に想像できますよね。梅雨時期や夏は湿度が高いので、おむつの中はさらに“ムレ”が発生しやすくなります。赤ちゃんはゆるいうんちもよく出ますが、ムレて肌がふやけるとうんちなどの刺激もうけやすくなり、皮膚にかぶれが出てしまうことも。そのため、できるだけ“ムレ”を逃し、赤ちゃんのお尻を快適な状態に保つためには、「こまめにおむつ替えをしてあげる」「できるだけ肌を乾かしてから新しいおむつに替えてあげる」といったケアはもちろん、“通気性”にこだわったおむつを選ぶのがおすすめです。たっぷりおしっこしても、朝までさらさらの肌の秘密は?『メリーズ』のおむつは、夏の赤ちゃんのための工夫がいっぱいです。独自の3層エアスルー設計により、まるで呼吸するようにムレを何度もはき出し続けます。★3層エアスルー設計って、どんなもの? 1層目は、肌にやさしい素材「ふわぽこエアリーメッシュ」という表面シート。独自の凹凸構造により、肌との接触面積が約半分になる設計がされています。ムレが発生しても、肌とおむつの間をすっと通り抜けていく通気性を備えているだけでなく、おしっこ自体もさっと吸収し、逆戻りを防ぎます。2層目の「吸収体」部分にも空気の通り道が作られており、3層目の「全面通気性シート」も、その名のとおり、おむつの外にムレを逃せる通気性のよい素材です。3層すべてが、おむつ内に発生するムレを追い出す構造になっているので、たっぷりおしっこしした後も、朝までつけたての“さらさら感”が長続き。夏に最適なおむつとなっています。(実験映像はテープタイプを使用)パンツタイプは、どんなに動いても、モレを防いでムレだけ追い出す!あんよバタバタ、寝返り、ハイハイ時期のたくさん動く赤ちゃんには、パンツタイプのおむつがおすすめです。パンツタイプの『メリーズ』には、動いてもモレを防いでムレを追い出す工夫がたくさんあります。パンツタイプはぴったりとフィットする分ムレやすいのでは?と心配な方もいるかもしれませんが、メリーズのパンツタイプはお腹まわりの「空気トンネル」から、汗のムレをどんどん追い出します。さらに、おむつ全体の全面通気性シートからも、おしっこのムレを追い出します。もちろん、ウエストも脚まわりもやさしくフィットするので、モレを防いで安心です。赤ちゃんの“気持ちいい”で選ぶなら、やっぱり「メリーズ」!おむつの性能は年々進化しています! ご存知「メリーズ」は、2007年から10年連続売上ナンバーワン(※1)を獲得している、大人気のブランド。赤ちゃんの“きもちよさ”を追求した高機能おむつとして、多くのママに支持されています。(※1 インテージSRI調べ 2007年1月〜2016年12月ベビー用紙おむつ市場ブランド別(テープ・パンツ計)金額シェア)スキンシップは、子どもの心身の発達に大きな意味と役割をもつと言われています。おむつを頻繁に替えるのは大変ですが、夏場の赤ちゃんの“気持ちいい”の笑顔のためにたっぷりの愛情でお世話してみてください。汗っかきな赤ちゃんが、快適に夏を過ごすために。赤ちゃんの“気持ちいい”のために、通気性にこだわった「メリーズ」に変えてみませんか?花王メリーズ PR:花王 株式会社
2017年06月23日まだまだ子どもだと思っていたのに、半袖の隙間からちらっとみえたわが子の毛にドキッ! 親であれば、そんなシーンがいつかはやってきます。気になる子どものムダ毛は、どんな方法でケアすればいいのでしょう。皮膚科のドクターにお聞きしました。お話をうかがったのは衣原 公美子先生美容外科・皮膚科 レイクリニック院長。肌コンディションに加え、思春期、妊娠出産期、更年期といったライフステージも鑑みて、人それぞれに適した丁寧な診察を心がける。一児のママ。 ■顔の産毛も濃く? 意外と知らない成長期の「毛」のメカニズム体が大人に近づくにつれ、少しずつ生えてくるわき毛や、濃くなりはじめる手足や顔の産毛。自然なことではあるけれど、そんなわが子の変化に戸惑うママも少なくないかもしれません。実際、お話をうかがった衣原先生のクリニックでは、わが子のムダ毛相談が増えているそう。「10歳前後~中学生くらいの子のママから、お子さんの毛に関するお悩みを相談されることが多いです。最近は女の子だけでなく、男の子のママからの相談も増えてきました」10歳前後といえば、第二次性徴期に入る子も増えてくる時期です。この時期にはホルモンの影響などから、体毛にもさまざまな変化があらわれるそう。「毛の生える順番やスピード、毛の質などは個人差が大きいため目安ではありますが、女の子の場合、まずはおでこや口周りといった顔の産毛が増え、少しずつわき、外陰部周辺の毛がはっきりしてきます。顔の産毛はホルモンバランスが安定すれば自然に薄くなりますので、過度に心配しなくても大丈夫です。男の子は、顔の産毛、外陰部周辺、そしてわきの毛が生えそろってきます。濃いヒゲが生えそろうのはゆっくりめで、20代中頃から少しずつ増えてきます」■まだまだ不安定な、成長期の毛周期ちなみに、成長期の毛は生え変わりのサイクル(毛周期)もまだ安定していないとのこと。「毛と毛をつくる毛包と呼ばれる組織構造は、成長期に少しずつ完成していきます。この構造が未熟なうちは、毛の太さがまばらだったり、毛周期が不安定だったりします。わきでいうと、毛周期が安定してくるのは20歳頃です」わきに毛が生えてきたり、顔の産毛が濃くなったりするのは成長の課程で誰もが通る道。そうはわかっていても、親としてはムダ毛をからかわれないか心配になったり、子ども自身が気にしていることもありそうです。「たしかに、第二次性徴期の子は心も揺れやすいものです。もしかすると、大人が思う以上に気にしている可能性もあります。お子さんがムダ毛に悩んでいる様子だったら、毛が生えてきたり、濃くなったりするのは普通のことなんだよと伝えてあげて、そのうえで剃ったりするなどのお手入れ方法を教えてあげましょう。一時的ではあっても毛がなくなることで、心理的な負担は少しやわらぐと思いますよ。また、ムダ毛は治療で減らすこともできます。気がかりがあれば、皮膚科に相談してみてくださいね」■お手入れのコツは? ムダ毛処理方法別、留意ポイント子ども自身の気がかりをやわらげるのはもちろん、身だしなみの意味でも適切なケアをしてあげたいところです。そこで、さまざまなムダ毛ケアの方法と気をつけたいポイントを、衣原先生に教えていただきました。【家庭でのセルフケア】▼カミソリで「剃る」気になったらいつでもお手入れができ、コストも低いため一般的にもよく行われている方法です。上手にケアすれば、肌への負担も少なく毛の処理ができます。ただし、剃ってもすぐに生えるため目立ちやすく、また、カミソリの刃のあて方によっては、皮膚を傷つけてしまうことも。お手入れのポイントは、カミソリの刃を皮膚にできるだけ水平にあて、毛だけを剃るように心がけること。肌を傷つけにくいアイテムを利用するのもよいでしょう。お手入れ後には、低刺激性のローションなどで皮膚を保護するとなお安心です。▼毛抜き・家庭用脱毛器・ワックスなどで「抜く」家で手軽にでき、剃るよりも毛のない状態がキープできます。しかし、毛を抜く際に毛包が傷つくため、毛包の中で炎症や感染が起こりやすくなったり、毛周期が崩れたりします。毛穴のブツブツや黒ずみ、皮膚の中に毛が埋まったままとどまる「埋没毛」になることもあります。ワックスの場合、毛包の炎症に加えて皮膚の表面も薄く剥がされるためバリア機能の低下にもつながります。子どもも大人も、毛を「抜く」方法はおすすめできません。▼除毛クリーム・ジェルで「溶かす」/脱色剤で「脱色する」いずれも、薬剤を使う処置方法です。ここで心配なのが、薬のアレルギーによる接触性皮膚炎です。使用する場合は必ず目立たないところでパッチテストを行いましょう。もし赤みやかゆみなどのトラブルが起こったら使用を中止し、早めに皮膚科に相談しましょう。【エステ・医療機関などでのケア】▼レーザー脱毛毛の黒い部分(メラニン)に熱をあて、毛をつくる毛包を破壊する方法で、専門医のみが施術を行えます。脱毛が完了した後は、剃る、抜くといったケアをしなくてすむので、肌荒れを起こしにくい健康な皮膚を維持しやすくなります。治療にはやや痛みが伴い、脱毛後は毛包部がやけどを起こしている状態になるため、医師によるお薬の処方が必要です。医療機関を選ぶときは、知識と経験が豊富な医師がいるかどうか、事前の診察がじゅうぶんかどうかをチェックするとよいでしょう。▼光脱毛レーザー脱毛と同じようなメカニズムで、熱で毛包を破壊する脱毛方法です。レーザーより熱エネルギーの出力が弱いため、専門医だけでなくエステサロンなどでも受けられます。レーザーに比べると熱の吸収効率が落ちるぶん、脱毛効果はやや不安定で、細い毛は減りにくいことも。また、光は皮膚のメラニンにも吸収されるため、人によってはやけどのリスクがレーザーより高くなる可能性があります。▼ニードル脱毛毛の1本1本に沿って針を刺し、電気で毛包を破壊する方法です。施術に時間がかかることと、針と熱の痛みもともなうため、最近では行う施設が少なくなってきました。レーザーや光は毛の黒い部分に反応しますが、ニードルの場合は毛を目で認識できればよいので、どんな毛にも対応でき、脱毛結果は確実です。▼蓄熱式脱毛法医療脱毛のなかでも新しい治療方法です。痛みが少なく、治療時間が短い特徴がありますが、歴史が浅いのでデータもまだ少なめです。この点をきちんと考慮し、慎重に検討しましょう。■小学生でも脱毛できる? 子どもに安心なムダ毛ケアとはご紹介したように、どんなムダ毛のお手入れも一長一短があります。では、子どものデリケートな肌にも安心な方法は、つまるところどれなのでしょう。「じつは、最も肌にやさしいムダ毛ケアは、専門医によるレーザー脱毛だと考えています。レーザー脱毛以外は肌に負担がどうしてもかかってしまうことと、レーザーで脱毛が完了すればその後は剃ったりせずにすみ、肌への刺激が減ることがその理由です。ただし、先にもお伝えしたとおり、成長期の子どもの毛周期は安定していませんので、大人よりも治療の回数が増えますし、施術からずっと後になって発育が遅い毛が生えてくるケースもあります。また、治療には痛みが伴いますので、お子さんによっては恐怖心が生まれてしまうことも考えられます。これらをふまえると、小学生のうちはやさしく剃る方法でしばらく様子をみてあげるのが安心だと思います。とはいえ、レーザー脱毛治療に年齢制限はありませんので、10代であっても、お子さん本人の強い要望があり、また成長期の治療効果が一定ではないこと、痛みや副反応などが出る可能性もあることなどをご理解いただければ、治療は可能です。いずれにしても、親子でじゅうぶんに話し合ったうえで、きちんとした診察やカウンセリングを受け、慎重に検討していただくことが大切です」ちなみに、「抜く」方法で起こりやすい埋没毛は、ゆくゆくレーザー脱毛を行うときの治療の妨げにもなるそう。からだつきや体毛の変化はもちろん、毛に関する組織といった目にみえない部分も成長していく大切な時期だからこそ、後々のことも考慮しながら安心でやさしいケアを選んであげたいものですね。
2017年06月12日美容に詳しい皮膚科医の話では、肌の輝きは「食べ物」から来るとのことです。アンチエイジングに興味がある人、もっとお肌を輝かせたい人の為のたった3日間でお肌が変わるメニューを見てみましょう。顔の肌がみるみるリフレッシュし輝いてきます。3日間で”お肌が変わる”食事メニュー美容に詳しい皮膚科医の話では、肌の輝きは「食べ物」から来るとのことです。アンチエイジングに興味がある人、もっとお肌を輝かせたい人のためのたった3日間でお肌が変わるメニューを見てみましょう。顔の肌がみるみるリフレッシュし輝いてきます。たった3日間で肌を輝かせキレイにするなんてまるで夢のような話のように聞こえますが、ジュリア・ロバーツなどセレブたちが慕って信用している皮膚科医Nicholas Perricone 医師は、食事方法を工夫すると可能だという説明をしています。きれいな肌を保つため、きれいな肌を短期間で手に入れるための食事を今回覚えてみましょう。食事で肌をきれいにする方法はいくつかありますが、短期集中でたった3日間で効果を出すには「炎症予防効果の高い食べ物」をベースとしたメニューに従います。サーモンを取り入れたメニューも肌がきれいになるということを知っていましたか?これはビクトリア・ベッカムさんもしている方法だと言われています。では、この3日間の食事のケアでどんな肌を手に入れることを目的としているのか見てみましょう。柔らかな肌輝きのある肌キュッと引き締まった肌オメガ3やビタミンDなどのアンチエイジング効果の高い食べ物を食べてその恩恵を受け取りましょう。これらを含んだ食べ物を1日の中で2回以上食べるようにします。食事制限などをせず、食べるものを変える方法なので健康に害を及ぼすことは全くありませんが、現在健康上に何か問題を抱えている人や、お薬を飲んでいる人、妊娠中などは、始める前に医師に相談することをオススメします。また、サーモンは先ほど肌にとってとてもいいと言いましたがその中でもPerricone医師のおすすめはアラスカ産の天然のサーモンとのことです。できるだけスモークサーモンは避けましょう。塩分が多く含まれています。お肌を引き締めリフティングしたい!3日間でお肌をキュッと引き締めリフティングをしたいなら絶対に「炭水化物抜き」をしてはいけません!Perricone医師のアドバイスによると、新鮮、ナチュラル、糖分の低い炭水化物を食べるように気を付けないといけません。質の悪い炭水化物は、肌の老化を進めてしまう傾向があります。インスタグラムなどで、海外セレブたちも積極的に取り入れている「Perriconeメニュー」が見れます。カラフルで健康的なメニューがたくさんあることに気づくと思います。果物、野菜がたくさんで見ていて鮮やかなメニューは、肌の炎症や荒れと戦ってくれます。その上、フリーラジカルに働きかけシワの予防に働きかけます。ヨーグルトクルミ・アーモンドリンゴターキーや鶏肉これらを加えながらおいしい食事でお肌を3日間集中ケアしていきます。6月に肌のケアをしたい理由6月に入り気温が高くなってきましたよね。そのため、肌の皮脂バランスが崩れやすくなっている時なのです。春の肌から夏の肌へとシフトする時だから、しっかりとケアをして肌の調子を整えないといけません。また、気温が急に上がる日は肌にとっても水分不足になりがちで、肌がオイリーなのにカサカサとしていて肌に潤いがないということもでてきます。それが小ジワの原因となることもあります。さらに、この時期には少しずつエアコンを使う日も増えてきます。肌にとって気候の変化湿度の変化は、とても不安定な状態になっているのです。Perricone Menu完全攻略朝食Perricone MDさん(@perriconemd)がシェアした投稿 – 2017 2月 22 11:50午前 PST卵3つを使ったオムレツ(カロリーが気になる人は、卵白3つ分に卵黄1つでもOK)それと/または100-170gのサーモングリル1切れのメロン(ビタミンが少量でも豊富に含まれています。)または1/3カップ程度の森のフルーツ(イチゴ、ブルーベリーなど)フルーツジュースまたはコーヒーは控えましょう。紅茶か緑茶を代わりに飲みます。ミネラル水をしっかり摂りましょう。昼食Perricone MDさん(@perriconemd)がシェアした投稿 – 2017 4月 30 4:14午後 PDT100-170gのサーモンのグリル、または缶詰でもOK!たっぷりのレタスまたは、濃い緑の葉野菜。ドレッシングの代わりに使うのは、エクストラバージンオリーブオイルとレモン汁にしましょう。キュウイ1つまたは、朝食で使ったメロン一切れまたは、森のフルーツ。ミネラル水は昼食も欠かさず十分に飲みましょう。夕食Perricone MDさん(@perriconemd)がシェアした投稿 – 2017 5月 12 11:53午前 PDT100-170gのサーモンのグリル。昼食で紹介したサラダと同じドレッシングを使用した生野菜のサラダ。野菜の蒸したもの。(特にアスパラガス、ブロッコリー、ほうれん草がおすすめです。)メロン、森のフルーツをデザート代わりにする。ミネラル水をたっぷりと摂りましょう。小腹がすいた時のおやつPerricone MDさん(@perriconemd)がシェアした投稿 – 2016 10月 28 12:06午後 PDTリンゴ1つ50-60gの鶏肉またはターキーで塩分が控えめの物と170gのカスピ海ヨーグルトアーモンドなどのナッツ類をつまむたったの3日間の食事療法で肌をしっかり輝かすためにはサーモン・果物・野菜が欠かせません。バランスを考えながらカラフルな食卓作りを心がけましょう。
2017年06月05日さまざまな原因によるアレルギー反応によって、皮膚に炎症が引き起こされるアレルギー性皮膚炎は、原因物質の特定が難しく、免疫や遺伝が関係することや治療にステロイドを使用することがあるなど、上手くつきあうことが必要な疾患です。ここでは、アレルギー性皮膚炎について詳しく見てみましょう。アレルギー性皮膚炎とは一般に、アレルギー性皮膚炎とは、アレルギー性の炎症によって生じる湿疹皮膚炎と考えられ、代表的な疾患として接触性皮膚炎やアトピー性皮膚炎などが知られています。アレルギー性皮膚炎の原因ウイルスや細菌など、身体にとって刺激や危険となる異物が体内に侵入した場合に、異物を攻撃する仕組みを免疫反応と呼びます。この免疫反応が、普段は身体にとって無害な物質や、微量の異物に過剰反応を起こし、反対に自分の身体を攻撃してしまう病態のことをアレルギーといいます。本来は、異物とはならない自身の身体の成分や構成細胞などに対して、自己免疫疾患と呼ばれるアレルギー反応を起こすこともあります。アレルギー性皮膚炎の場合には、以下のような物質などが刺激の原因と考えられます。本来は害にならないと考えられる物質化粧品や洗剤、薬品など環境に関する物質植物やハウスダスト、ペットなど長時間肌に触れる物質衣類や金属(ネックレスや指輪)などまた、アレルギー性皮膚炎の中でもアトピー性皮膚炎においては、自身や家族にアレルギーが起きやすい体質を持っていることを「アトピー素因を持っている(ある)」といいます。アレルギー反応は、アレルギーを引き起こす抗原やアレルゲンと呼ばれる異物や物質と、それに対応するヒトの細胞や免疫防御成分などの反応様式により4タイプの型に分類され、アレルギー性皮膚炎に関係する型としては、I型(即時型)やIV型(遅延型)が考えられます。I型(即時型)免疫にかかわるタンパク質のIgEや、免疫反応や炎症などの生体防御機構にとって重要な役割を担う肥満細胞が関係することで、15〜30分ほどで発症すると考えられ、重症型においてはアナフィラキシーショックになることがあります。代表的な疾患として、蕁麻疹や花粉症、喘息、そば・ナッツ・蜂毒アレルギーなどがあります。IV型(遅延型)48時間が反応のピークといわれ、抗原から刺激を受けて分化され、その抗原に対して反応を生じる感作Tリンパ球が主体となるアレルギー反応と考えられます。ツベルクリン反応もこの反応に基づいており、代表的な疾患として、接触性皮膚炎やアトピー性皮膚炎、薬疹などがあります。アレルギー性皮膚炎の症状皮膚にアレルギー性の炎症が起こり、かゆみをともなった紅斑や丘疹、湿潤などが混在すると考えられます。接触性皮膚炎の症状には、原因となる刺激物が接触した部分としなかった部分で、はっきりとした境界が見えるという特徴があります。また、アトピー性皮膚炎の特徴には、皮膚の炎症が左右対称に現れることや、患者の年齢により発症する部位が変わることがあげられます。特に、成人の場合には、顔や首、背中など手が届きやすく、くりかえし掻いてしまう部位に症状が重い皮膚炎が現れやすい傾向があるようです。アレルギー性皮膚炎の治療アレルギー性皮膚炎の治療において、抗原やアレルゲンなど発症原因を特定し、排除や除去に努めることがもっとも大切だといわれます。湿疹が生じた場合は、時間をさかのぼって、原因となる物質を突き止めることに努めましょう。アレルギー性皮膚炎の場合は、いつ、どこに、どのようなときに湿疹が生じたかをその都度メモしておくことで、原因を特定しやすくなると考えられます。しかし、原因を特定できないことも多く、原因が判明したとしても完全に日常生活から取り除くことが難しいケースも多くあります。そのような理由から、アレルギー性皮膚炎の症状を軽減させるために、対症療法が主体になる場合があります。代表的な対症療法には、ステロイド外用薬を塗布する治療法や、内服薬として抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬を使用する方法などがあげられます。また、生活習慣の改善や正しいスキンケアによっても、症状を改善できることが多いとされています。患部を掻き壊すことによって炎症がより悪化し、さらなるかゆみが生じることも考えられます。掻くことによる刺激を与えないようにすることが大切です。アレルギー性皮膚炎の予防アレルギー性皮膚炎を予防するには、原因物質を排除したり、避けたりすることが大切です。どうしても接触しなければならない場合には、手袋をはめるなど肌を守る工夫が必要でしょう。また、皮膚の免疫力をあげることも重要です。バランスのよい食事や規則正しい生活習慣を心がけましょう。乾燥や紫外線も肌の大敵だと考えられるため、保湿をしたり日焼け止めを塗ったり、長袖を着用するなどの対策も有効です。監修:小谷和弘
2017年05月01日酒さ様皮膚炎(しゅさようひふえん)とは、顔面に赤みやほてりが現れて赤ら顔になるアトピー性皮膚炎に似た症状を持つ皮膚疾患だといわれ、主にステロイド外用薬を長期間使用することによって発症すると考えられています。また、病名に「酒」の文字が入っていることから、飲酒が原因の病気と間違えられやすいのですが、アルコールが原因で発病する疾患ではありません。酒さ様皮膚炎について詳しく見てみましょう。酒さ様皮膚炎とは酒さ様皮膚炎とは、主にステロイド外用薬を顔面へ使用することによって発症する副作用(医原性)からなる顔面紅斑で、時にタクロリムス外用薬でも生じると考えられます。顔面の表皮が薄くなることや毛細血管の拡張、自覚症状をともなわない丘疹、膿疱が生じることが多いといわれます。ステロイドを外用した場合のすべてに発症するわけではなく、発病する素因を持つ患者に現れるものとされています。アトピー性皮膚炎の症状と似ており、30〜50歳くらいの女性に特に多く見られる疾患といわれます。病名に酒という文字がありますが、アルコールなどが原因の疾患ではありません。酒さ様皮膚炎の原因酒さ様皮膚炎は、ステロイド外用薬を長期で顔面に外用することが原因で発症すると考えられます。ステロイド外用薬を顔面に使用した患者全てに発症するのではなく、思春期から成人期の長期に渡って顔面にステロイド外用を行っている患者や、ステロイド外用薬を中止後、かゆみをともなわないびまん性である浮腫性紅斑などの急激なリバウンド現象として現れる場合が多くあります。その他にも、体質やこするために起きる刺激、紫外線、皮膚の常在微生物などの影響が考えられます。酒さ様皮膚炎の症状顔面に長期にわたってステロイド外用薬を連用した部分に、原因不明の紅斑や丘疹、膿疱、毛細血管拡張などが生じ、ほてりや赤み、熱感をともなうといわれます。かゆみは軽く、血管が細かい糸状に見えて症状が進むとブツブツとしたニキビ様の膿疱が現れることもあります。ステロイドを中止することで、一過性の症状が増悪した後に治るケースが多いとされています。酒さ様皮膚炎の治療酒さ様皮膚炎の治療には、数か月程度の治療期間が必要といわれます。治療開始の前には、他の疾患と区別するために皮膚をわずかに切り、病理検査をすることもあります。検査結果によって、酒さ様皮膚炎だと判明した場合には、基本的にステロイド外用薬の外用を中止します。しかし、ステロイド外用薬などを中止することによって、リバウンド症状である顔全体の熱感や皮疹の悪化、腫脹などが3週間から3か月程度現れ、忍耐が必要になります。リバウンドで悪化が認められたときには、入院治療が効果的だとも考えられています。アトピー性皮膚炎を合併する場合には、ステロイド外用薬を中止することで離脱症状だけではなく湿疹の悪化が見られることもあるため、慎重に離脱治療を行うことが必要です。酒さ様皮膚炎の治療において、ステロイド外用薬の外用の中止とともに、以下のような薬物治療やレーザー治療、または光治療が考えられます。薬物治療薬物での治療として、塩酸ミノサイクリン(薬剤名)やロキシスロマイシン(薬剤名)などの内服薬や、アゼライン酸外用やメトロニダゾール外用などを併用することが考えられます。その他にも、ナジフロキサシンやクリンダマイシンなどの外用薬が処方されることもあります。酒さ様皮膚炎の発症中は、皮膚のつっぱりなどの症状が見られることもあり、白色ワセリンなどが外用として処方される場合もあります。また、ほてりが強く出る場合には冷却することで症状が緩和されるといわれます。レーザー治療、光治療顔面の皮膚に細かい血管が現れる症状は薬での治癒が困難だといわれます。その場合の治療法として、pulsed dye laserやintense pulsed lightなどの治療が効果的と考えられます。酒さ様皮膚炎の予防酒さ様皮膚炎の予防には、顔を刺激しないことが重要です。石けんの使用は医師の判断に従い、洗顔時にはやさしく洗ってそっと拭き、刺激を抑えた方法を心がけましょう。また、長時間入浴することや暖房の効いた暖かい部屋に長時間いると赤みが増すため避けましょう。飲酒やたばこ、刺激物を食べることで血管が拡張し、顔の赤みがさらに強くなることが考えられるため控えましょう。紫外線は有害だといわれるため、普段から日焼け止めの使用を心がけましょう。もしも、ステロイド外用薬の使用中に少しでも異変を感じた場合には、すみやかに医療機関へ受診することが重要です。放っておくことで症状が悪化することもあるため注意しましょう。監修:小谷和弘
2017年05月01日背中ニキビは皮膚科で治すのが最適といえるのですが、保険が適用された治療とそうではない治療というのがあります。皮膚科で行われるその背中ニキビの治療法について、解説していきます。背中ニキビを病院で治すタイミング背中のニキビは他の場所と違って見えにくいところにあるので、背中に違和感を覚えても確認することが困難です。気づいたときにはすでにニキビが大きくなっている、または炎症を引き起こしていることが多いとされています。背中ニキビに気をつけるため、外側だけでなく内側のケアを心がけても、治らない場合は皮膚科への受診が求められます。背中はニキビの発生率が高いです。背中に皮脂腺と呼ばれる皮脂の分泌腺が集中しているので皮脂の分泌量が多く、汗もかきやすく、衣服などで常に覆われているなど、さまざまな要因によってニキビができる環境が整っていると考えられます。上述したように、みえにくいのでケアも遅れがちになるのがほとんどです。ニキビができても、炎症や化膿などの重症化に至っていない場合は、日常的なケアなどで改善が見込めるでしょう。背中ニキビの皮膚科での治療方法と処方薬治療法を説明する前に、健康保険が適用されるかどうかについて、説明していきます。治療ですので基本的に健康保険が効きますので、経済的な負担も少なくて済みます。しかし、治療方法の種類によっては健康保険が効かず自由診療となります。保険適応の治療法と保険適応外の治療を次にあげて、解説していきます。保険適用の治療法毛穴につまっている皮脂などの内容物を取り除くという治療である面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)というのがあります。内容物を取り除くことによって、ニキビの治りを早くします。しかし、保険適用内に限定すると、一度に多くのニキビの面皰圧出ができないことが多く、5〜6個までが一般的とされています。外用薬は抗生物質が一般的に使われています。抗生物質で炎症を起こしたニキビの原因菌とされるアクネ菌を殺菌して治療します。もうひとつ、毛穴のつまりを解消してつまりにくくするという効果を持つ外用薬(アダパレンなど)があり、この外用薬もニキビの治療薬として使われています。内服薬も抗生物質が処方されますが、漢方製剤、また少ないのですが原因がホルモンバランスの乱れであることが判明している場合は、ホルモン治療として低用量ピルや抗男性ホルモン薬などが処方されます。ホルモンバランスの乱れによって、男性ホルモンが過剰に分泌され、男性ホルモンが持つ作用である、皮脂の過剰分泌や角栓の発生や毛穴の縮小などがあります。その作用の働きを抑えるには、ホルモンバランスを整えるなどの治療が求められます。しかし、ほとんどはホルモンバランスが崩れていないことが多いようです。改善のために皮脂のコントロールの意味で、ビタミン剤が処方されます。美容皮膚科などでは保険適用外の治療も一般的な治療法は、イオン導入、ケミカルピーリング、そしてレーザー治療などがあげられます。ほとんどの場合はクリニックで処置されます。イオン導入は微弱な電流を流して、ニキビに有効とされる成分を肌深くまで浸透させます。痛みなどはほとんどありませんが、ペースメーカーを装着している場合は、この治療を受けることができません。ケミカルピーリングは、簡単にいえば古い皮膚をはがして、新しい皮膚を蘇らせるという治療法です。これによって、ニキビやニキビ跡の改善、さらにシワやたるみなどにも効果が期待できるとされています。レーザー治療は、ニキビの原因菌でもあるアクネ菌を殺菌し、ニキビ跡のケアなどを目的とした治療法です。ケミカルピーリングとレーザー治療は肌に負担がかかるので、肌の弱い人はクリニックで事前に申告し、受けられるかどうかを事前に相談するようにしましょう。背中ニキビの予防法食生活を含む生活習慣の乱れなどを改善することによって、背中ニキビの予防につながることに期待が持てますが、背中のケアも心がけることも求められます。入浴時、背中を洗うときにおすすめなのが一般の固形石けんです。抗菌作用のある石けんもありますが大きな効果の違いはありません。消臭効果もあるので、体臭の予防には効果的とされています。入浴後、汗をかかないようにすることが大切です。衣服など、背中に触れるものすべて清潔に保つことも求められます。また、背中の風通しのよい肌着や衣服の着用も心がけましょう。監修:馬野詠子
2017年04月25日俳優のヒュー・ジャックマンが、再び皮膚がんの治療を受けていたことが分かった。2013年に皮膚の基底細胞がんと診断されて以降、過去数回にわたって鼻の皮膚の手術を受けているヒューだが、今回再び鼻に絆創膏を着けている自身の姿をツイッターに投稿し、医師団によって非黒色腫皮膚がんが発見されたことを明かした。ヒューは写真と共に「新たな基底細胞がんが見つかったよ。定期的な検診と素晴らしい医師団に感謝するよ。すべてはうまくいっているよ。この絆創膏を着けていると見た目は悪いけどね!みんな、日焼け止めクリームを塗るようにしてね」とツイートしている。ヒューは以前あるインタビューの中で「『がん』という言葉は聞くだけもショックを受けるものだよね。皮膚がんはオーストラリアで育った自分にとって珍しくないんだ」「がんについては落ち着いて対応するようにしたよ。基底細胞がんとはただ向き合わなくちゃいけないんだよ。これは悪性腫瘍だからね。どんどん症状が進行するんだ。だから僕らはただこれを取り除かなくちゃいけないんだよ」とコメント。また、「僕は3カ月ごとに検診にいっているところさ。まあ僕にとってこれは新しい習慣だけどね。医者はこれからも再発するだろうと言っているし、もし君がこの病気にかかることがないとしたらそれはラッキーだってことだよ」と語っていた。(C)BANG Media International
2017年02月15日2013年11月に鼻のてっぺんに皮膚がんの一種“基底細胞がん”ができ、手術で取り除いたことを公にしていたヒュー・ジャックマン。昨年2月9日(現地時間)に「(4回目の)除去手術を受けた」とSNSでファンに報告してからわずか1年、再び手術を受けたことを月曜日(現地時間)に明かした。過去、肩にも同じがんができて手術を受けたことも告白しているので、実に6回目の手術であった。今回SNSに掲載した、鼻にガーゼとテープを貼った自撮り写真は、昨年の手術時よりもずいぶんと痛々しい。ヒュー本人もその姿を気にしたのか、「ガーゼを貼っている方が貼っていない状態より見た目がひどい!」とコメントを添えている。「頻繁な検診と、素晴らしいお医者さんたちのおかげで、すべて順調だよ。とにかく日焼け止めを塗ってね!」といつものようにファンに日焼け止めの必要性を訴えた。アメリカの皮膚がんに関する慈善団体「スキン・キャンサー・ファンデーション」によると、アメリカにおいて基底細胞がんは、年間300万人が診断を受けているという、珍しくないタイプのがんだそうだ。また、外科的手術で早々と対処すれば、転移することはほとんどないとのこと。(Hiromi Kaku)
2017年02月14日睡眠と美容株式会社再春館製薬所では、「女性の睡眠と美容」に関する調査を実施。その内容を公表。結果をもとに、皮膚科医から話を聞いている。調査対象は「忙しい朝」を過ごしている30代~40代の女性。仕事をもつ500名だ。「忙しい朝の時間に優先したいことは?」の質問に対しては、1位が「食事」(77%)、2位が「メイク」(76%)という結果となった。女性にとって、メイクが食事と並ぶほど大切な要素であることがわかる。つぎに「忙しい朝にメイク時間(だが睡眠不足)と睡眠時間(だがすっぴん)を選ぶとすれば?」の質問には、「メイク時間」が43%、「睡眠時間」が57%と、睡眠時間がメイク時間を上回るという結果に。さらに、「長く眠っても、朝すっきりと目覚められないことがあるか?」との質問には、はい(67%)、いいえ(33%)という結果になり、「睡眠の質」が重要であることがうかがい知れる。睡眠不足は老化を加速する皮膚科医、蘇原しのぶ氏によると、睡眠は、成長ホルモンの分泌を促し、それにより新陳代謝も促進。睡眠不足は肌の生まれ変わりを遅らせ、老化を加速させることになる。また、睡眠で重要なのは「質」。「なかなか寝付けない」「すぐに目が覚める」など睡眠の質が低いと、長く寝ても充分な効果を得ることができない。睡眠の質向上をサポートする再春館製薬所では、睡眠の質向上を助ける「飲むドモホルンリンクル」を販売中。安眠をもたらすハーブや、美容成分コラーゲンなどを配合し、睡眠中に美しさを作り上げるドリンクだ。(画像はプレスリリースより)【参考】※忙しい女性の朝、「メイク時間」よりも「睡眠時間」が重要「睡眠の質」低下で、“5歳以上の老け見え”は約7割
2016年11月18日簡単乾燥肌チェック日本皮膚科医として初めて「TheJapanTimes」の『アジアの次世代を担うリーダー100人』に選出された花房火月(はなふさひづき)医師が推奨する乾燥肌のチェックは、手の親指根元辺りの縦シワを見るだけという極簡単なもの。縦シワが濃いほど乾燥肌の可能性が高い。上記の写真では向かって左側の写真は健康な人の手、右側の写真が乾燥肌の可能性が高い人の手となっている。あなたの手はどちらの写真に近いだろうか。乾燥肌を放置すると食品アレルギーやアトピー体質になりやすくなる危険性もあるため、乾燥肌のチェックを行ってしっかりと対策をすることが重要である。乾燥肌の原因は乾燥肌になる原因でよく知られているのは、湿度40%以下の状態、石けんの使いすぎ、体を洗う時にこすりすぎること。これらは生活環境や肌表面の扱い方で外部要因と呼ばれる。外的要因だけでなく保湿因子を作り出すDNA(フィラグリン)の変異を要因とする乾燥肌もあるという。なんと日本人の10%に当たる人が、このDNA(フィラグリン)の異変があるといわれ、日本人女性の5割は乾燥肌の自覚を持っている。花房火月(はなふさひづき)医師によると、乾燥肌は他の病気を引き起こす危険性があり、食物アレルギーの一部は乾燥肌が原因である。乾燥した口周りの肌から吸収された食べ物が、異物と認識されアレルギーを引き起こすこともあると乾燥肌の放置に警鐘を鳴らしている。しっかり保湿乾燥肌チェックをして乾燥肌の恐れがあると判明した人は生活の中でしっかり対策しておこう。まず、職場でも家庭でも部屋の湿度を40%以上にキープすること。そして手や口周りは日に数回保湿をし、保湿剤は油分の多い無添加・無香料のものを選ぶこと。また、入浴後は30分以内に保湿することが大切。化粧水だけの保湿では不十分なので面倒でもしっかり保湿剤を使用しよう。普段から気をつけたい生活の中で気をつけたいことは、炊事洗濯には手袋を着用するなど洗剤に直接触れないようにすることで洗剤による刺激で乾燥肌が悪化することを防止できる。入浴や洗顔時には、よく泡立てた石けんを使用して優しくなでるように洗うこと。ナイロンタオルでゴシゴシこすると乾燥肌を進行させかねないのでやめておきたい。また40度以上の熱いお風呂は、肌の保湿成分を洗い流してしまうので短めにするか避けた方がよい。バランスが大事乾燥肌でなくても健康的な生活をするためには、規則正しく栄養バランスのよい食事を取ることや定期的な運動が必要である。手軽さに負けてファーストフードやインスタント食品などに頼ってしまいがちだが、お腹は膨れても栄養価の低い食品であるこれらの食品はなるべく避けて。洋服やシーツなど直接肌に触れるものは、ポリエステルやアクリルといった化学繊維ではなくコットンなどの天然素材に。天然素材は丈夫で強く吸湿性に優れており、心地よい肌触りが乾燥肌をしっかり保護してくれる。普段の生活でちょっとしたことに気を配るだけでできる乾燥対策、この冬の乾燥肌から身を守ろう。【参考】※はなふさ皮膚科
2016年10月27日医療は日進月歩。その進歩はニュースになりやすい一方で…出典 : 医療は日進月歩です。他の領域に比べて、新しい発見や新開発の治療法の情報がニュースになりやすいのは、医療領域の一つの特徴であると言えるでしょう。けれども本人やご家族は、その新しいニュースを見聞きする度に一喜一憂することになります。また、ニュースで報じられるような新しい治療法は、受けられる機関がとても限られています。本当に新しいニュースを追い続ける必要は果たしてあるのでしょうか。医療で採用される新しい診断法、治療法などは、とても慎重に、何度もその有効性と安全性が確かめられてから、一般的な医療機関に採用され、また日本では健康保険が適用され、安価に利用できるようになります。この数年でも発達障害に含まれる障害に対して、新しく正式に適応が承認されたお薬がいくつかあります。その一方で、ニュースになった多くの新しい発見や治療薬は、まだまだ開発のごく初期段階に留まっているものがほとんどです。その後の研究の中で、実はあまり有効ではないことがわかったり、思ったより安全ではなかったりすることがしばしばあります。自閉スペクトラム症の領域では、これまでにも数多くの薬剤が颯爽と登場しては消えていくという経過を繰り返しています。こうした新しい診断法や治療法に期待することは悪いことでありません。また新たな方法の開発を担当するような医療機関に通院している方には、ぜひその研究に協力していただいて、新しい支援の道を開くことを助けていただきたいという思いもあります。けれどもそれはむしろボランティア、社会貢献という位置づけです。残念ながら本人やご家族に利益をもたらすとは限らない、それが研究途上の新しい医学的手法なのです。サプリメントを使っても良い?判断の基準は安全性・コスト・併用可能性出典 : もう一つ、残念ながら現在の日本の状況では、医学による厳密な効果や安全性の検討を受けない、あるいはあえてそうした検討を避けて、宣伝されたり使われたりする物質や薬物も少なくありません。医師の処方箋を必要としない多くのサプリメントや薬物などが、発達障害への有効性を謳って、あるいはより巧妙にそれをほのめかして宣伝されていたりします。診察室でそうした物質を使ってみてもよいか、相談されることもしばしばあります。自分の場合にはこのようなとき、それがかなり安全であることがはっきりしていて、家計の負担になるほど高価ではなく、標準的な他の支援を受けることを妨げないのであれば、それを使ってみることを検討してもよいのではないか、とお伝えしています。このうち、安全であることを確かめるのは実はなかなかやっかいです。物質そのものは安全そうであっても、製造過程で混じり物がないかどうか、そもそも能書き通りの物質が含まれているのか、それを確かめるのはなかなか難しいことも多いのです。またこうした有効性と安全性の検証を経ていない治療法というのは、実はお薬に限りません。心理社会的介入と呼ばれるような薬物以外の様々な支援の中でも、しっかり研究が進められているものと、確からしい証拠がほとんど見つからないものが、世の中で入り混じっています。このときにも判断の原則は、安全性、価格や時間などのコスト、標準的な支援との併用可能性ということになります。貴重な時間やお金、気力や体力を上手に使っていくためにも、筋のよい情報を収集することが必要ですね。迷ったときは、主治医に相談を。これからも上手に医療と付き合って出典 : 全ての医師がこうした、標準的な医療以外の支援に詳しいわけではありませんが、迷ったときに主治医に相談してみるのは、悪くないかもしれません。そして主治医がまったくそれを知らなかったら…、それはその方法についてほとんど研究が進んでいない証拠かもしれません。さてここまで10回の連載では、医療による支援そのものの詳しい説明ではなく、どのようなスタンスで医療とつきあってゆくと物事がうまく進みやすいのか、できる限り踏み込んで書いてみました。実は自分のスタンスは必ずしも平均的な医師とは重ならないところもあるかもしれず、そこはたいへん申し訳ないのですが、皆様の今後の医療サービスの利用に際して、少しでもご参考にしていただけたらとても嬉しく思います。
2016年10月21日自傷、噛みつき、頭突き…発達障害とも関係が深い「強度行動障害」とは?出典 : 「強度行動障害」という言葉をご存知でしょうか。強度行動障害は厳密には医学用語ではなく、知的障害がある人に、他害、自傷、著しい反復的な行動や睡眠障害などが現れて来る場合に用いられる、行政・福祉の用語です。最初にこれが定義された際には、「精神科的な診断として定義される群とは異なり、直接的他害(噛み付き、頭突き等)や、間接的他害(睡眠の乱れ、同一性の保持等)、自傷行為等が通常考えられない頻度と形式で出現し、その養育環境では著しい処遇の困難な者であり、行動的に定義される群」であり「家庭にあって通常の育て方をし、かなりの養育努力があっても著しい処遇困難が持続している状態」とされていました(1989年行動障害児者研究会)。どんな状態の子ども達、大人達なのか、なんとなくイメージができたでしょうか。そしてこうした行動の障害を示す人では、その背景に知的障害だけではなく、自閉スペクトラム症を持っている場合がとても多いこともわかっています。こうした強い行動上の障害は、元来の障害の特性を背景として、育っていく環境との間に大きな不適合が生じ、それに対して、どうしても上手くいかない方法、長く続けてはいけない方法が身についてしまった場合に起こってくると言われています。例えば、・不快な音に対して自分の頭を激しく叩いてそれを紛らわす・退屈な時に窓ガラスをバンバン叩いて楽しむ・大人の指示に従いたくないときに暴れて拒否をするなどのパターンです。ある意味でこの強度行動障害こそが、「二次障害」の一つの典型であると言えるでしょう。このように行動の障害が著しい場合には、家庭はもちろん、教育、福祉などの多くの領域の支援者が関わって、その対応を考える、また本人やご家族を支えていく方法や態勢を考えていくことになります。「強度行動障害」に対して、医療で出来ることは何か出典 : このようなときには、もちろん医療に期待が集まることも少なくありません。そしてご家族や支援者の気力や体力、時間に限界が近づくと、「もう家で、地域で、施設で暮らせないから、入院させよう」というアイデアも浮かんできます。入院すれば魔法のように行動障害がよくなって、落ち着いた状態で帰ってきて、しかもその後その状態が長く続くといった、ちょっと現実離れした期待をしてしまうこともあります。ではこの強度行動障害に対して、実際に医療は何ができるのでしょうか。強度行動障害の本質は、先に述べたように、本人の特性と環境との不適合、そしてそれを補うために誤って学習された行動のパターンです。このように考えていくと、実は医療で出来ることはそれほど多くないことがわかります。知的障害があり、強い行動障害のある患者さんが入院する場合、ごく一部の専門病床を持つ病院などを除けば、ほとんどの総合病院や精神科病院の場合には、外から鍵をかけた個室に入っていただくことになります。激しい他害や自傷がある場合には、身体拘束といって、手足をベルトなどでベッドに固定したりすることも少なくありません。こうした対応は、緊急時に本人と周囲の人の安全を守るための手段としては、やむを得ない場合があります。興奮が激しく、このままでは自宅で安全に暮らせないという状況で、家族や支援者がそれに対応する時間と気力と体力の余裕を取り戻すために、一時的に入院を選択することは充分にありえます。逆に病院は、施錠や身体拘束という方法を法的に許されているために、慣れていない患者さんが急に入院してきた場合でも、本人や周囲の人の安全を比較的守りやすいのです。しかし、このような対応を長く続けることは、本人がその特殊な状況に合わせた、更にうまくいかない方法を身に付けてしまう結果に繋がることがあります。本人にとっても辛い状況であることも多いので、退院した後、行動の問題が悪化することも少なくありません。また入院が長期化すると、地域の支援体制はだんだんと手薄になって、時間が経てば経つほど、地域に戻りにくくなってしまうこともあります。そして行動を制限された入院の環境は、本人の誤った学習、うまく行かない行動のパターンを変えていく、別のやり方を模索していくためには、とても不利な状況でもあるのです。更に言えば、こうした行動障害に対しては、第7回の記事で触れたように、お薬が使われることがあります。しかし行動を強く制限された状態では、お薬の量の調整がうまくいきません。施錠、身体拘束の状態では行動の観察ができず、どの程度のお薬の量が適当なのか、知る手立てが限られてしまいます。また病院と家庭では全く環境が違うので、入院中に適当であったお薬の量が退院後にもちょうど良いかどうか、帰ってみないとわからないということになります。医療を上手に活用して、本人も周囲の人も無理のない生活を出典 : 結局、強度行動障害に対して、一般的な医療機関ができることは、外来の薬物療法によって一部の行動の問題を和らげること、特に「易刺激性」が関わっている場合に、本人や支援者が対処しやすくなるように、少しそれを緩和することが一つです。入院については、急性期の対応、家族や支援者が対応の余裕を稼ぐために一時的に避難するのが上手な使い方です。また地域の支援体制ができていても、どうしても家族や支援者に疲れがたまってきてしまうという場合、家族や支援者、時には本人の休息の目的で病棟を使うこともあってもよいかもしれません。そしてとても大切なことは、医療が関わり始めたとしても、地域の支援体制を解除しないということです。行動障害のある人は、正しい手順が踏まれていれば、地域の支援力が総動員されているはずです。それでも足りないから医療もそこに加わる。けれどもそれは足りないから足しているわけであって、医療が出てきたからといって、他の領域の支援者が手を引いてもよいということにはならないのです。このような医療の限界がよくわかっているからこそ、厚生労働省は平成25年から、福祉領域の従事者を対象に、「強度行動障害支援者養成研修」を始めました。対応の主軸が地域の生活と、その中での再学習、環境の調整であることが明らかであるからです。強度行動障害に関して、医療は「最後の砦」ではありません。むしろ必要がありそうなら追い詰められる手前の、できるだけ早い時期から医療をチームに加えていただくこと、医療を支援の一つのパーツとして組み込むことで、無理なく地域での生活を続け、できるだけ早く、本人も周囲の人も苦しまない暮らし方を再獲得していくことが必要なのです。
2016年10月19日発達障害の「二次障害」って?その原因は?出典 : 発達障害について考えるとき「二次障害」について考えることは避けて通れません。ただ、この「二次障害」という言葉は誤解も産みがちです。このために自分は必ず括弧をつけて使うようにしています。「二次障害」には実は学術的な定義がなく、使う人によって含まれるものが異なります。さらには、「二次災害」「随伴症状」「併存症」など似たような意味で様々な言葉が使われています。また「二次障害」であるからといって、必ずしも経験や環境のみがその原因、誘因となっているとは限りません。最近では発達障害のある人は、生まれつき様々な精神疾患にかかるリスクが高いことがわかってきました。またある共通の要因が発達障害のリスクも、他の精神疾患のリスクもともに高めることがあることもわかってきています。このため「二次障害」の全てを経験や環境のせいだけにすることはできず、生まれつきの要因がかなり大きな役割を果たしている「二次障害」もあると考えるのが合理的です。もちろん、適切な見立てと対応、環境の調整を根気よく行っていくことで、「二次障害」のリスクを減らしたり、何よりも「二次障害」が起こってきたときに、それに対処できる力を身に付けていったりすることは可能になると考えておくのがよいと思います。「二次障害」をめぐる医療の現状出典 : 様々な二次障害、併存症の中には、統合失調症スペクトラム障害や双極性障害、うつ病、不安症などのように、医療による対応によって、改善が期待しやすいものが少なくありません。こうした疾患に対する治療法はかなり研究が進んでおり、ある程度有効な方法が確立しています。しかし残念なことに、発達障害が背景にある場合、どのようにその治療法をアレンジしていくべきか、特性にあわせて変更していくべきか、ということについては、まだまだ充分な研究がなされていないのが現状でもあります。主治医とよく相談しながら、障害の特性、またその人の置かれた状況に合わせて、実際の治療を進めていくことになります。思考や行動のパターンを、医療の力だけで変えることは難しい出典 : 一方で、医療が苦手にしているのは、狭い意味での疾患、病名がつかない「二次障害」です。自閉スペクトラム症の人達は、その生い立ちの中で「大人が用意した課題に挑戦すると、いつも失敗する」と信じ込んでしまったり、「人と関わると嫌なことが起こる」と学んでしまったり、「人に依頼しても助けてもらえない」経験を積み重ねてしまったりすることがあります。こうした経験を通じて身に付けた思考や行動のパターンを変えることは、医療だけの取り組みでは極めて困難です。また注意欠如多動症を持つ人達に最も学んで欲しくないのは、「待っていてもいいことはない」という考え方です。もともと「報酬を待つ」ということが多数派の子どもよりも苦手に生まれついているのがADHDの子どもたちなのですが、「待っていても退屈だった」「待ちきれなくて怒られた」「課題の達成を待ちきれなくて、諦めてしまった、失敗した」という経験を積み重ねると、どんどん待つことが苦手になってきます。そのとき子ども達は、将来に向けて投資をすることが難しくなってきます。遠い将来の手応えを期待して今を頑張る、ということがどんどん信じられなくなっていくのです。このとき彼らの求めるものはどんどん刹那的になってきます。今の楽しみやスリルをどうしても優先したくなります。それは時にはアルコールや違法薬物の使用につながって、そのために医療を必要とすることが出てきてしまいます。発達障害の「二次障害」に対して、医療ができること出典 : こうした疾患ではない「二次障害」に対して、医療が単独でできることは限られます。しかし状態の悪い方に対して、それでも途切れずにつきあい続けるということは、医療が比較的得意な支援です。また必要に応じてお薬を使ってその時の苦痛を少し和らげることもできる場合があります。誤った学習を解きほぐしていくための、日常生活の中での支援と経験の積み重ねと併せて、医療の支援を活用することも必要な場合が多いでしょう。また、医療のもう一つの役割は「二次障害」の予防でもあります。前回お薬についての記事のなかで、薬を使うことを考えるのは「嫌いなもの・ことが増えているとき」と書いたのは、そのためでもあります。正しい見立てと、適切な日常的な支援、どうしても必要な場合のお薬は、「二次障害」の軽減、予防に役立つと信じたいところです。
2016年10月17日発達障害の治療、お薬はどんなときに使われる?出典 : 発達障害に対してお薬が使われるとき、それは全て対症療法として投与されます。対症療法とは症状を和らげることが目的の治療で、根治、つまり障害を治すための治療でありません。残念ながら現在の医学の水準では、発達障害を根治する治療はありません。ただ、適切なタイミングと種類、量のお薬を使うことで、その症状を緩和できる場合があります。どんな症状に対してお薬が使われるの?出典 : では主にどんな症状に対して、お薬が使われるのでしょうか。自閉スペクトラム症の場合には最も効果が確かめられているのは、その易刺激性、つまり刺激に対して反応しすぎる状態に対する投薬です。日本でもいくつかの抗精神病薬が、厚生労働省からその適応を正式に承認されています。こうしたお薬は自傷や他害といった攻撃的な行動がある際に用いられますが、その効き目の見極めには大事なポイントがあります。易刺激性に基づく攻撃的な行動、例えば嫌いな音を聞いた後のパニックやイライラする状況から逃れるために人を突き飛ばすなどの行動には、ある程度効果が期待できることがあります。一方で、遊びの目的、つまり「窓ガラスを叩くといい音がして楽しいから」とか、コミュニケーションや交渉の目的で「冷蔵庫を開けさせるために家族を叩く」とかの行動には、お薬の効果は期待しにくいのです。ここを上手く見極めて使わないと、無効なお薬を飲むことになったり、大量にお薬を使って、効果よりむしろ副作用が問題になったりすることが起こってきます。結局はお薬を使う場合にも、その標的となる行動の分析が必ず必要となるのです。著しい反復的な行動に対してもお薬が使われることがありますが、この場合もその背景が重要になります。遊びの性格が強い反復的な行動にはお薬はほとんど効果がありません。もしこれを薬で止めようとすると、大量のお薬を使って、眠くてだるくて遊ぶ元気もないという状態を作ることになってしまいます。一方で不安や強迫といった、「やらないと心配」「やらないと落ち着かない」からやむを得ずやっているという、繰り返しの行動には時にはお薬が有効な場合があります。その他、睡眠の障害やカタトニアなどの症状に対して、それぞれの状況にあったお薬が使われることがあります。これらの場合にも有効な場合とそうでない場合の見極めが必要ですので、主治医にご相談いただくとよいでしょう。また注意欠如多動症(ADHD)に対しても、お薬が使われることがあります。実はADHDの治療薬は、あらゆる精神科のお薬の中でも一番効き目が確かなお薬の一つです。投与するとかなり高い割合で効果を発揮します。しかしこれも対症療法に留まり、一方で副作用もしっかりあるので、使いどころを見極める必要があります。どんなときに「薬を使う」という決断をすれば良い?出典 : さてそれでは、どんなときにお薬を使うことを考えればよいのでしょうか。発達障害そのものへの投薬は常に対症療法であるため、発達障害があること、それだけでは投薬の対象にはなりません。必要な対応や環境の調整をして、それでも本人の苦しさが続くとき、またいろいろな対策を講じていてもどんどん環境との不適合が増しているときは、お薬をつかうことを考えても良いでしょう。自分の場合には、「人生の中で嫌いなもの・ことがどんどん増えているとき」というのを一つの基準にしています。またお薬以外の方法をとることがそもそも難しい場合も、投薬を考えることになります。家庭の状況に全く余力がないとき、家族に他の危機が訪れているときなどには、時期を限ってお薬を使うこともあります。もう一つ、これは発達障害に対する投薬ではありませんが、併存する他の精神疾患がある場合には、当然その治療薬を使うことになります。また最も大切で難しいのはお薬のやめどきです。これについては、常に止めることを考えながらお薬を使う、というのがおそらく正解であると思います。減薬や中止のチャンスを常にうかがっていないと漫然とお薬を使うことになってしまいます。・標的となっていた症状が改善してきたとき・環境との不適合が小さくなってきたと感じられるとき・他の支援がうまく回り始めたときなどが、お薬を減らす・止めるチャンスです。ただし急な中止や減量によって逆に有害な症状を来すお薬があるので、減量、中止の際には必ず医師と相談してください。
2016年10月14日発達障害の大人が医療機関を利用するとき、どんな問題が生じるか出典 : 児童精神科医の吉川徹です。これまでの連載では「発達障害と医療」をテーマに、医療機関や診断を受けるタイミングなど、様々な角度から執筆させていただきました。今回は、発達障害と医療の問題を考える際に特に悩ましい、成人された方の医療の利用についてです。この問題は大きく分けて、●子ども時代から大人への医療の引き継ぎ(移行医療)の問題●成人期になって初めて、発達障害を主なテーマとして医療を利用するときの問題の2つがあります。大人になってもスムーズに医療機関を受診し続けるには出典 : 近年では子どもの発達障害を診療できる医療機関はかなり数が増え、診断を受けている子どもも急増しています。こうした子ども達はいつ大人の医療に移行していくのか。これは遠からず全国的に問題になることは目に見えています。子ども時代に診断を受けた方のうち、大人になっても医療が必要な方は、実はそれほど多くはありません。ただ継続した投薬が必要であったり、前回の記事にあるような診断書が必要であったり、どうしても医療のサービスを継続して利用する必要がある方もいらっしゃいます。特に小児科で診断、治療を受けていた場合、必然的に移行が必要となることが多いです。児童精神科などの場合では、医療ニーズが高い場合には継続して診療を受けられることもあるでしょう。最近では発達障害の診療に対応できる、成人の医療機関も増えてきています。成人医療への移行に備えて、地域の医療事情について早めに情報収集を行っておけると安心です。移行が必要になる時期はおおむね15歳〜20歳前後であることが多いのですが、できれば20歳ごろ、総合支援法医師意見書と障害基礎年金の診断書が揃っていると、後の移行がスムーズです。その時期の移行が可能かどうか、通院中の医療機関に相談してみる価値はあります。大人になってから初めて発達障害がわかったとき、医師による診断が必要だとは限らない出典 : もう1つ悩ましいのが、大人になってから初めて発達障害をテーマにして、医療機関を受診する際の問題です。成人期の発達障害診療を受け入れていると広報している医療機関はまだ少なく、たどり着くのが難しい地域もあります。それ以外にも成人期の医療には様々な課題があるのです。まず、そもそも大人になった方の発達障害の確定診断を行うことは、医師にとってもかなり難しいという問題があります。発達障害の診断の多くの部分は、乳幼児期や子ども時代のエピソードの聴き取りに拠っています。成人するころまでには、養育者の記憶も曖昧になり記録も散逸しており、どんなに頑張っても診断を確定できるだけ根拠が得られないことがあります。こうなるとせっかく受診しても「特性はありそうだけれど、診断は確定できない」と伝えられてしまいます。特に専門性の高い医師ほど、正確な診断と診断基準を意識するので、このような伝え方が多くなります。乳幼児期の情報が充分得られない場合、発達障害診断のみを目的にした医療機関受診の効率は下がってしまいます。次に、不眠や不安などの発達障害以外の症状がなく、発達障害の疑いしか医療への「入場券」がない場合、医療機関への受診はそれほど実りのあるものにはならないことも多いという問題があります。成人になるまで診断を受ける機会がなかった方の場合には、当面の主要な問題は発達障害そのものよりも、不眠や不安、抑うつ、強迫症状や精神病症状などであることのほうが多いのです。このように他の精神症状がある場合には、むしろそれを入り口として、優先して相談、対応することが望ましいことが多いのです。その場合、受診できる医療機関の間口も広がるので、通える医療機関を見つけやすくなります。「発達障害の診療はしていません」というクリニックでも、通院中の患者さんの疾患の背景にある発達障害には、気づいてくれたり対応してくれたりすることもしばしばあります。この場合でも支援者の口コミなどで、発達障害の対応に慣れた医療機関を選んでおけるとなお良いですね。何のために受診するのかよく見定めて、効率的に医療機関を使おう出典 : 診断書や薬物療法が不要である場合、本人や周囲の人がその特性に気づき、実際に工夫しながら対応する中でそれを確かめることが可能であれば、発達障害の確定診断は、必ずしも必要ではありません。極めて限られた専門医療機関を別にすると、一般の成人精神科医療機関の診療の時間や構造は、障害特性そのものへの対応を相談するのには、あまり適していないことも多いのです。成人期の発達障害医療はまだまだ発展途上です、今後大きく状況は変わっていくかも知れませんが、現時点では医療機関を受診する目的をよく見定める必要があります。それは診断なのか、診断書なのか、薬物療法なのか。あるいは得意な医療機関は限られますが、自己認知の支援なのか。それともむしろ併存する他の精神疾患の診断や治療なのか。ご本人や支援者の方にはうまく見極めていただき、医療機関を効率よく使っていただけるとよいと思います。
2016年10月12日医療機関による受診が必要になる、「診断書」の取得出典 : 前回はいつ医療機関による受診をするのか・勧めるのか、というテーマでしたが、一方でどうしても受診、診断が必要なタイミングというのがあります。その代表的なものが、診断書が必要になる時期です。発達障害を持つ子どもや大人が健康に成長し暮らしていくためには、様々な支援が必要になることがあります。その入場券になることが多いのが診断書です。今回の記事では診断書が必要になる代表的な場面と、その時期を解説します。ただし、診断書を巡る状況は、地域によって少し異なることがあります。地元の支援者や先輩の親御さんにも確かめてみるとよいでしょう。18歳未満で診断書が必要となる場面出典 : 子ども時代には診断書が必要な場面は、実はあまり多くありません。知的障害を伴う方の場合、愛の手帳や療育手帳などと呼ばれる知的障害の福祉手帳の取得には、原則として医師からの書類は必要ありません。地域の役所の窓口から申請でき、その手帳があることで多くのサービスが利用可能です。以下では、医師の診断書が必要となる場面をご紹介します。知的障害の手帳の対象ではない場合、精神保健福祉手帳という精神障害の福祉手帳を取得することがあります。子ども時代の取得はまだ多くはありませんが、だんだんと取得する方が増えているようです。精神保健福祉手帳の取得には必ず医師の診断書が必要となります。子ども時代の取得にはそれほど多くの利点はありませんが、必要であれば診断書の発行を受けることが可能です。福祉手帳の取得をしていない場合、児童福祉法に基づくサービスを利用するための「受給者証」を発行してもらうために、医師の診断書が必要となる地域があります。制度本来の主旨からするといかがなものかと思うのですが、残念ながらそのような運用が広がってきているようです。また地域によっては、通級指導教室や特別支援学級などへの入級にあたって診断書を求められることがあります。幼稚園などの場合でも、園への助成金などの支給のために、診断書の提出を求められることがあります。これも文部科学省などが通達している特別支援教育の方向性からすると、本来あってはならないことだと思うのですが、残念ながらそのようなルールが設定されている地域もあるようです。また障害の状態によっては、特別児童扶養手当の支給対象となることがあります。やや厳しい世帯の所得制限などもありますが、支給にあたっては医師の診断書が必要です。18歳以上で診断書が必要となる場面出典 : 歳以上になったときに、障害者総合支援法による様々な福祉サービスを受けるためには、診断書ではないのですが、「医師意見書」が必要になります。また20歳になると、障害基礎年金の対象となる方も出てきます。障害年金の受給には必ず医師の診断書が必要です。この中で特に注意しなければならないのが、子ども時代に医療機関を受診し診断を受けた後、経過が順調な場合、特に身近で適切な支援が受けられている場合です。このとき、どこかの段階で医療機関の受診が不要になり、通院を止めていることが少なくありません。しかしその場合であっても、18歳以降に福祉サービスの利用の可能性がある場合、障害基礎年金が受給できる可能性がある場合には、それに備えて少なくとも1,2年前からは通院医療機関を確保しておいた方がスムーズです。初診でいきなり診断書の発行を受けることは困難です。16歳、17歳という年齢であれば、成人の精神科医療機関に受診できるので、通院先の選択肢は格段に広がります。初診には予約が必要であることもありますので、将来の診断書の発行に備えたいという受診の意図を伝えて、事前に確認しておくとよいでしょう。この他、就労支援を受ける際に医師の意見書を求められたり、障害が重度である場合には特別障害者手当の受給のためにも診断書が必要となったりします。必要な時期に診断書の発行が受けられるように情報収集しておけるとよいですね。
2016年10月10日発達障害の疑いがあるとき…医療機関を受診する適切なタイミングはいつ?発達障害の疑いのある方、またそのようなお子さんがいる保護者の方で、「医療機関をいつ受診するか」にお悩みの方もいらっしゃるかと思います。また、「発達障害の存在が疑われる子どもに医療機関の受診をすすめる際、どんなタイミングがよいのでしょうか」というのは、支援者の方もしばしば口にされるご質問です。発達障害のある子どもの場合であれば、保護者は様々なプロセスを経て、子どもの発達特性に気づき、その特性と長くつきあっていくための準備を進めます。その過程は男女が出会って、結婚に至るプロセスに少し似ています。Upload By 吉川徹このプロセスは、もちろん全てをたどっていく必要はありませんし、正しい道筋というものもありません。最近では結婚式を挙げない人も増えてきました。どうしても診断書やお薬が必要でなければ、かならずしも確定診断を受ける必要はないのです。ただ、もしできることであれば、発達障害の特性とずっとつきあっていく準備がそれなりに整った段階で、医療機関の受診ができると、きっとよい節目になるでしょう。医療機関を受診する前の大切なプロセス「障害とつきあう準備」は、どうすれば整うのか出典 : では、「発達障害とつきあっていく準備」はどうすればできるのでしょうか。前回の記事でも触れましたが、診断を受ける前の支援が大切になってくると私は考えています。最初に発達障害の特性に気づいた誰かが、診断を受ける前から上手く支援を始めて、医療による支援へと繋げてくれる。そうすると保護者は、子どもの特性に合わせた関わり方をすると、少し物事が楽になる、前に進みやすい、という感覚をもつようになります。このように、保護者が発達障害とつきあう準備ができていたほうが、診断は正確になり、その後も医療のサービスを最大限有効に使えることになります。もしもその準備が整っていない段階で、「あなたの子どもさんは発達障害の疑いがあるので病院に行って下さい」と言われてしまったら、何が起こるでしょうか。おそらく、一部の保護者は「絶対に障害だと言われたくない」と思って病院の門をくぐります。そうすると、「赤ちゃんの頃は?」「普通でした」「保育園では?」「年少さんは問題ありませんでした。年中になってから行くのを嫌がるようになりました」「ああ、それはきっと担任の先生が……」といった、診断に結びつかないやり取りになってしまいがちです。発達障害の診断には、もちろん子ども自身の状態の観察なども参考になりますが、それまでの発達の経過、道筋の情報が極めて重要です。ここが上手く聞き出せないと見落としや誤診に繋がってしまうのです。「『仮に』理解して、『実際に』支援する」。これはある児童精神科医が編集した書籍の副題ですが、とても良い言葉だと思います。支援を始める時に診断は不要です。まず特性に気づいた人がその「仮の理解」に基づいた支援を実際にやってみる。それが上手くいったときには、その子どもが少数派のものの見方、感じ方、考え方の道筋を持っていること、その理解に基づいた支援が上手くいったこと、その特徴がいわゆる発達障害の特性であることを保護者に伝え、専門機関を受診することで、より効率のよい支援ができる可能性があることを伝えます。準備段階の支援がうまくいかなかったときには出典 : もし最初の支援が上手くいかなかった場合はどうすればよいのでしょうか。その時には「仮の理解」に基づいて援助してみたが上手くいかなかったこと、更にほかの「理解」や援助の方法を見つけるために専門家への相談、受診が望まれることを伝えられるとよいでしょう。このときに必要なのは、受診を勧めようとする人が、子どもの特性を理解しようとしてくれて、実際に手を動かしてくれる、信頼できる人だと保護者に思ってもらうことです。診断を受けても、その支援者が引き続き関わってくれると安心できるとき、保護者は「本当は障害なんて言われたくないけど、あの先生が勧めてくれるなら」と思って、診察に臨むことができるのではないでしょうか。いつ受診を勧めるのか、その答えは、勧める人と勧められる人の間に少し信頼関係が出来てきたとき、ということになるのでしょう。
2016年10月07日発達障害の診療のための医療機関にはどんなものがある?それぞれが担う役割は?出典 : これまでの記事では、発達障害のための医療機関が少ない原因や、医療機関でできる支援についてお話させていただきました。今回は医療機関の種類をご紹介していきます。発達障害の診療に携わる医療機関には様々な種類がありますが、その分け方も色々あるのです。医療機関の種類というと、もちろん小児科や精神科などの診療科による分類が思い浮かぶのですが、今回の記事では別の切り口で分けてみたいと思います。いくつかの医療機関は日本の、時には世界の発達障害研究を担っていく役割を持っています。こうした先進的な医療機関にかかると厳密な手続きを経た診断が受けられたり、他では利用できない治療法が使えたりすることもあります。日本の、世界の発達障害支援の質の向上に貢献できる可能性があるというメリットもあります。一方でこうした機関の医療者は診療以外の業務が多く多忙です。また機関の数も限られるので、通院時間が長くなるなどアクセスも良くないことが多いでしょう。また研究途上の新しい治療には、確かめられていないリスクも伴います。良くも悪くもハイリスク、ハイリターンな選択です。その他に、地域の中核的な発達障害診療を担っている医療機関もあります。小児や障害者の病院、療育センターに附属している診療所などがこうした役割を担っていることが多いでしょう。こうした機関の専門性は高く、既存の診療技術に限って言えば、研究機関と比べても遜色がないことが大半です。また入院治療の機能を持っていることもあります。一方でこうした医療機関は比較的広域(都道府県単位)などから患者がきていることが多く、地元に密着した支援機関や学校の情報などはやや医療者に集まりにくくなります。また地域への医療サービス提供の責任を負っているので、新規患者優先、診断と投薬優先になりがちです。発達障害専門の小児科や児童精神科のクリニックなどを中心とした地域密着の医療機関も増えてきました。こうした医療機関は医師によっては、非常に高い専門性を持っていることもありますし、アクセスも良く比較的患者数も少なく、丁寧な診療が可能であることもあります。また何よりも地元の情報が集まりやすいことがメリットです。ただし地域によっては医療機関の不足のため、こうしたクリニックが中核的医療機関の役割を担わざるを得なくなっていることもあります。また最近では、地域のかかりつけ医、つまり一般の小児科医や内科医の役割にも注目が集まっています。こうした医療機関は、発熱やワクチン接種などの日常の身体的な問題に対応できるのはもちろんですが、典型的な事例の診断や専門的な医療機関での診断後のフォローアップなどが期待されています。平成28年度からは厚生労働省によるかかりつけ医向けの発達障害の診療研修も開始されました。こうした医療機関は極めてアクセスがよく、また発達障害の特性を知ってもらった上で、身体医療が受けられるという大きなメリットがあります。医療以外の支援者に恵まれている場合、医療の役割は限られるので、必要な時にかかりつけ医に相談するというスタイルでも、充分に対応が可能である場合があります。年齢の高い方の場合、成人の精神科医療機関も受診先の候補になります。現状では全ての精神科医療機関が発達障害の診療に対応できるわけではありませんが、着実にそうした機関は増えています。こうした医療機関のメリットはアクセスの良好さと、何よりも併存する他の精神疾患への対応への熟練度と手立ての豊富さです。ただし構造的に成人精神科の診察時間は短いことが多いので、それに合わせた受診の工夫を考えておく必要があります。医療機関に迷ったら、身近な支援者に相談を出典 : こうした分類は医療機関の看板に書いてあるわけではないので、利用者の方からは見分けにくいかもしれません。受診の前に保健センターなどの身近な支援者や、先輩の親御さん、ペアレント・メンターなどに受診先を相談するのはよい方法です。最後に、多くの種類の医療機関があるので、専門機関のいいとこ取りをしたい、かけ持ちをしたいという気持ちはとてもよくわかります。しかし極めて恵まれた一部の地域(ほんとにそんなのところが日本にあるのでしょうか……?)を除けば、現状ではそれはマナー違反であると考えるべきでしょう。必要な人が、少しでも早く、少なくとも正しい診断と診断書、時には薬物療法にたどり付けるような気遣いができる、余裕が持てるとよいですね。
2016年10月05日発達障害のある人のため、医療機関ができること出典 : 年現在、多くの地域で、発達障害の診療に携わっている医療機関は著しく不足しています。医療従事者、それを利用する他領域の支援者、時には本人やご家族も、限られた地域の医療資源をできるだけ効率よく活用することを考える必要があります。発達障害のある本人や家族には様々なサポートが必要です。その中には医療機関が提供できる、提供しているものもたくさんあります。その代表的なものを挙げてみます。Upload By 吉川徹けれどもこの中で、どうしても医療機関でなければ提供できない支援というのは、実はあまり多くありません。そして、医療以外でも提供できる支援は、実は他の領域の支援者の方が、有利であったり、得意であったりすることも多いのです。医療でなければできない発達障害支援は何か出典 : 医療でなければ提供できない支援の一つは「診断」です。一方で、広く診断といったときに、その人に発達障害の特性があるのかどうか、発達障害の特性を考慮に入れた支援が有効であるのかどうかという「見立て」は、必ずしも医療機関のみでなされているわけではありません。むしろ本来はこうした見立ては、保健、教育、福祉などの領域でも必要になってきますし、仮に医学的診断を後に受けるとしても、それより前から見たての作業が始まっていることが望まれます。また、「見立て」に限られた時間しか充てられない医療機関に比べて、生活を共にする時間が長い人は、そもそもとても有利でもあるのです。ここは医師の間でも見解が分かれるところなのですが、自分は発達障害のある人すべてが、医療による診断を受ける必要は必ずしもないと考えています。ただし見立てや診断において、どうしても医療機関が必要になる場面があります。それは、・患者の困りごとが、発達障害以外の他の疾患から起こっている可能性を見極め、排除する必要がある場合・患者の困りごとの背景にある疾患を診断する必要がある場合上記の2点です。特に生物学的な検査が必要である場合、医療抜きにこれを行うことはほぼ不可能です。発達障害によく似た状態を示す疾患はたくさんありますし、また発達障害のある人には、脆弱X症候群やダウン症など様々な障害が背景にあることも少なくないのです。このため、何らかの点で典型的ではない、他の際だった特徴のある人の場合、医療機関を受診しておくメリットは大きくなります。そして診断書の発行も医療機関の重要な役割であり、優先度の高い仕事です。一般に医師は診断書の発行を面倒がる傾向があるのですが、これはどうしても医師免許が必要であり、医師が(好まずとも)独占している業務なので、嫌がらずにやらないといけないと自分に言い聞かせています。そしてもう一つ、どうしても医療でないとできない業務は、処方箋の必要な薬物を使うことです。これは当然ですが、では処方箋のいらないお薬、サプリメントはどうか、ということになります。しかし、これらの中に現時点で効果と安全性が実証されているものは、ほぼありません。医師と相談せずに使うことは更におすすめしにくいので、できればそこも医師と相談できると手堅いでしょう。結局、どうしても医療でないとできない主な支援は、診断、特に診断書の発行と薬物療法ということになります。医療でも出来る支援には、他に幾つもありますが、その優先度は低くなります。医療機関が不足している地域では、医療資源はまず診断と投薬のために活用する、その姿勢が求められています。医師の側もその業務を独占している以上、優先的にそれを提供する義務があると言えるでしょう。医療の強みは、卓越した経験と専門性にある出典 : それでは診断や薬物療法以外には、医療のアドバンテージはないのでしょうか。医師の立場からすると「それはある」と言いたくなるのですが、実際にはどうでしょうか。一つには、医師、特に発達障害を専門とする医師は、他の領域の支援者と比べても桁違いに多くの事例に接しているということがあります。一人の専門の医師が同時に診療している発達障害の患者さんは、数百人から時には千人を越えることがあります。医師人生の中で会ってきた患者は数千人ということも珍しくありません。そして多数例の報告に基づいた研究論文がたくさんあるのも医療領域の大きな特徴です。また多くの医師は、ライフステージをまたいで、患者さんに関わり続けています。幼児期早期に受診した子どもが成人し、時には老年期まで診療することがあります。自分一人でそれを見届けることができなくても、連綿と書き綴られたカルテから、比較的若い医師でも目の前の患者の若い頃の姿を確かめることができるのです。多数の患者に関わる医師は、残念ながら養育者や他の領域の支援者に比べると「その子自身」の専門家になれる機会は限られます。そのかわり「自閉スペクトラム症」の専門家、「注意欠如多動症」の専門家などには、なりやすい立場です。多くの例に長く関わっているからこそ、行いやすい見立てや助言があります。それは例えば、・将来を見越して今優先すべき支援の領域を考えること・本人や家族のリソースの配分を考えること・進路の決定などの場面でのアドバイスです。このように医療による支援のなかには、医療でないとできないこと、医療でもできること、そして医療が得意なことと苦手なことがあります。皆さんにはこうした医療による支援の特性をうまく理解して頂いて、上手につきあっていただきたいと思います。
2016年10月03日『100歳の精神科医が見つけた こころの匙加減』(髙橋幸枝著、飛鳥新社)は、数えで100歳になるという精神科医が語る人生訓。といっても、単に「100歳だから」という数字の問題だけではありません。高等女学校卒業後に海軍省のタイピストとして勤務したのち、中国・北京で日本人牧師の秘書として勤務。そうした経緯を経て医学部受験を決意し、勤務医としての経験を積んだあと、1966年に「秦野病院」を開院し、院長に就任したという人物なのです。そのぶん、私たちに学べることが多々あるということ。そしてタイトルにもあるように、人生について考えるうえで著者が重視しているのは「匙(さじ)加減」です。■人生は匙加減を見極めることが大事どんなことにも適度な塩梅、つまり「匙加減」というものが存在すると著者はいいます。それは人生にも当てはめることができるもので、つまりそれらをひとつずつ見極め、把握していくことこそが、「生きる」という営みだというのです。そもそも匙加減とは繊細なもので、そこには難しさがつきまとうことになるそうです。そればかりか、人それぞれ微妙に異なってもくるため、二重に複雑になるということ。だから「匙加減をうまく見極めようと思ってもお手本などはないだけに、誰かを真似ることはできない。けれども、自分の軸が1本しっかり貫かれていたなら、言動も一貫してくるものだ」と著者は主張します。■昔のがん告知はかなり苦労があったところで近年は、日本人の2人に1人が、がんで逝く時代となっています。そうであるだけに、ますます大切になっているのは、がん患者さんへの心のケアです。ましてや著者が若かったころは、治療法がまだ少なかったこともあり、「がん=死」というイメージが強かったといいます。そのためか、「がん告知」はいまよりデリケートな問題だったのだそうです。著者が医師の仲間に聞いた話によれば、昔は「患者さんご本人に、がん告知をしない」のが常識だったというのです。そこで医師は患者さんのご家族と綿密に打ち合わせをして、「いかに本人にがんであることを悟らせないか」、心を砕いていたのだそうです。もちろんいまでは、患者さんご本人にきちんとがんの種類などについて説明し、治療方針を決めることが常識になっています。とはいえそれは、がんの治療法が進歩したことの裏返し。昔とくらべれば「ありがたい」というだけのことです。ただし、いくら「時代が変わって医療が進歩した」と説得されたとしても、「がん」と診断されれば、不安や恐怖を伴う大きなストレスになったとしてもそれは当然のこと。そこで著者が引き合いに出しているのは、知人についてのエピソードです。■がんと仲よく生きれば気持ちも楽!その人は「がんの治療を10年続けてきたけど、大きくもならず、特別変わりないので、薬も治療もやめた」と話してくれたというのです。著者は「私はがん治療が専門ではありませんが」と前置きしたうえで、その知人の気持ちは勇気ある素晴らしいものだと感じたのだそうです。がんに無闇に抗わないことで、がんが静かになるかもしれないということ。事実、その知人は、まさにそんな状態なのでしょう。がんと仲よく生きることも大切ですし、そうすることで患者さんの気持ちも楽になるということです。著者の専門分野である精神科の治療においては、「苦しみをよく聞いてあげること」がなにより大切なのだといいます。たしかにそれは、医学的には正しい態度なのでしょう。しかし、そのことを認めたうえで、著者は実際には「苦しみをよく聞いてあげる」だけでは足りないと指摘してもいます。なぜなら、ひとつひとつ異なる問題すべてを「こういう場合はこうしましょう」というようなマニュアルで解決できるはずがないから。■心の匙加減は百人百様なので難しいそこで、「匙加減」を意識することが大切だというわけです。ご存知の方も多いと思いますが、「匙加減」とは、もともと薬の「分量」を測るときに用いた言葉が転じて、あらゆる場面で使われるようになったもの。細かな配慮や集中力などが求められるということで、だから「心の匙加減ほど、難しいものはない」もの。100歳を超えるいまも、「心は百人百様である」と痛感しているのだそうです。*柔らかな言葉で綴られているものの、そこに深みを感じずにはいられないのは、根底に100歳の人生の重みがあるからなのでしょう。人生に迷ったとき、ふとページを開いてみるといいかもしれません。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※髙橋幸枝(2016)『100歳の精神科医が見つけた こころの匙加減』飛鳥新社
2016年09月26日顔とVIOを含む全身脱毛コースが税込27万円!名古屋市中区所在の美容皮膚科ミラクリニックでは、2016年7月19日(火)から 8月31日(水)まで、顔とVIOを含む全身脱毛コースを通常の半額以下となる27万円(税込)で提供する「オープニングキャンペーン」を実施。また、キャンペーン期間中は、部分脱毛も30%オフとお得になっている。最新の医療機器から、話題の「エレクトロ導入」も採用ミラクリニックで使用している機器は、高出力の医療レーザー処置を行うため、エステサロンや自宅では難しい永久脱毛が可能。火傷を防ぐためにレーザー照射と共に冷却ガスを吹き付けるなど、最新の機器で肌への負担を最小限に抑える。また、本キャンペーンでは、美白・美肌成分を肌に浸透させることで話題の「エレクトロ導入」も無料で一回体験できる。スタッフは全員女性で、カウンセリングや診察も全て無料ミラクリニックのスタッフは全員女性で、カウンセリングおよび医師による診察は無料。また、再診料時にも追加費用は発生しないため、安心して通うことができる。【参考】※ミラクリニックプレスリリース(ValuePress!)※美容皮膚科ミラクリニックホームページ
2016年08月02日遠隔診療でオンライン通院愛知県名古屋市の佐井泌尿器科・皮フ科クリニックでは、7月5日より、遠隔診療を導入した外来の受付を開始している。このシステムの導入にあたっては、株式会社メドレーが提供している「CLINICS(クリニクス)」というオンライン通院システムを採用している。愛知県の泌尿器科クリニックとしては初めての導入事例となる背景には、現在の多忙過ぎるサラリーマンなどに配慮した結果がある。というのは、今回のオンライン通院で提供する予定の診療メニューは、ED(勃起障害)、AGA(男性型脱毛症)、そして女性びまん性脱毛症であり、これらの治療には定期的な通院が不可欠だという。さらにこの病気の患者傾向をみてみると、30~50代に増加傾向だ。つまり、一番働盛りで忙しいために、最初は受診したとしてもそのうちに通院を諦めてしまったり、最初から諦めてしまう人が多いという状況を打破するためなのだ。厚生労働省も推奨実は、オンラインを活用した遠隔診療の分野の促進は、厚生労働省も推奨している。もとは、離島など遠隔地にいる患者と医師をつなぐための遠隔診療に対する解釈であり、遠隔地意外ではこのシステムを導入することを原則禁止していた。しかし2015年8月に解釈を変更し、遠隔地だけではなく、患者側の希望があり、かつ患者側の利点があれば、対面診療と組み合わせることで他の医療機関も導入しても良いという方針に変わったという。しかも、処方した薬についても、予約時に登録した住所に配送してくれるというから、大変便利なシステムではないだろうか。ストレス社会に救いの手今の社会は特にストレス社会と言われ、ただ生活をおくるだけでも過酷な精神環境、また紫外線の増加など過酷な自然環境下で生活している。女性の脱毛症が増加しているのは、そういったことも要因の一つとみられている。今回の愛知県での導入事例が全国に展開していく日も、そう遠くはないかもしれない。【参考】※株式会社メドレー※佐井泌尿器科・皮フ科クリニック※株式会社メドレー プレスリリース(Dream News)
2016年07月13日こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。東京都の豊島区で『クリニック西川』を開院する精神科医の西川嘉伸先生は、その公式ホームページの中で、抑うつ状態を訴えてメンタルクリニックに来院する多くの患者さんについて、 「最近は精神科の医師による治療だけではどうにも症状が改善しない症例が多すぎる。その原因は、大半の患者さんにとっては環境要因としての“社会”そのものを変えなければどうしようもない というところにある」という主旨のことを述べておられます。つまり、「努力しているのに報われず貧困から這い出せない患者さんが多すぎて、精神医学的な治療だけでは限界がある」と仰るのです。●うつ状態の患者の多くにとって精神療法と抗うつ薬による治療だけでは解決にならない西川先生はクリニックの公式ホームページの中で、次のように述べています。**********『抑うつ状態を呈する患者さんにとってはその人を取り巻く環境の中で悪い影響を与えている因子を取り除いてその人の本来の力が十分に発揮できるような環境に作り変えてあげなければ社会復帰は困難ですし復帰したとしても容易に再発してしまいます。(中略)その環境改善が容易ではなく社会そのものを変えなければならないと感じる例が増えています。極端に言えば、山ほど抗うつ薬を処方したって到底治らない。まっとうな職を見つけてあげればたちどころに改善すると思われる方が少なくありません。(中略)日常の生活に窮して絶望の淵に立っている人が増えているのです』**********●労働の非正規化が“努力が報われない社会”を生み出す一要因であることはたしか筆者の身近にいる人たちの中にも、いわゆる“うつ”の状態が長引きメンタルクリニックの治療を受けているのにもかかわらず、なかなか症状が改善しない人が何人もいます。主に20代から40代にかけて。男性も女性もいますが、そのほとんどが非正規雇用で独身の人たち です。彼(彼女)らがとてもやさしく、真面目で、正社員に優るとも劣らない責任感をもって仕事に携わっていることを、筆者はよく知っています。その人たちが一度抑うつ状態に陥ってしまうと、その状態から脱出できない。非正社員だというだけで正社員から見下されることが原因で発症したうつ状態なら、西川医師が言うように環境を変えてやる必要があるのに、そんなことを口に出しでもしたら「非正社員の雇用契約書に“配置転換”などという優遇措置は無いよ。嫌なら明日から来ないで 」と一蹴されてしまいます。●同じ立場の恋人と愚痴を言い合うだけでも違うけれど、デートするにもお金は要る働く人の非正規化が始まったのは、1980年代に成立した“労働者派遣法”からだと言われています。その後、2000年代の製造業派遣の解禁を経て着々と進み、今ではわが国で働く人の4割以上が非正規雇用 です。非正社員の人に配置転換の道など無いというのであれば、せめて同じ立場の恋人と愚痴を言い合うだけでも精神衛生上ぜんぜん違うというもの。ところが、早稲田大学教授で『恋愛学』の権威である森川友義博士によると、『デートを重ねるにしても“お金・時間・労力”が要ります。非正規雇用で低収入の人たちにとって、恋愛はしたくてもできないというのが実情です』(朝日新聞2016年6月25日付夕刊「ココハツ」欄より)ということになります。●環境調整は家族、職場、友人、地域、行政などの協力があって初めて可能になる西川嘉伸医師は言います。『環境調整は、家族、職場、友人、地域、行政などたくさんの人や組織の協力があって初めて可能になります』しかしながら、非正社員の人が“職場”に環境調整を望んでもまず無理ですし、“行政”はそもそも労働の非正規化を積極的に推し進めてきた張本人ですから、これまでの行政府とは感性のうえでまったく違うものを選挙などを通して作り上げないことには本質的な協力は期待できないでしょう。わたしたちは、西川先生のようなかたが『精神科医による治療には限界がある。(メンタルクリニックを訪れる)患者の多くが不健全な社会によって生み出されたことを素直に認めるべきです』と仰るのを、右から左に聞き流してはいけないのだろうと思います。筆者は個人的にはここまで浸透してしまった非正規という働き方を、軒並み正社員化するということにも無理があろう と考えています。それよりも正社員が非正社員を人として尊重すること。正社員でなくても、ある程度の生活可能賃金とある程度の賞与とある程度の退職金を制度として用意することが必要ではないかと思っています。努力したって認められないという疎外感。真面目に一所懸命働いたって賞与も退職金も貰えないという絶望感だけでも改善すること。難しく長い道のりであってもそれに向けての行動を継続すること。西川医師のような尊敬すべき人生の大先輩に「精神科医の限界」と言わせてしまっては、後に続く世代の者としてとても情けないような気がしてならないのです。【参考リンク】・医療法人社団 求林会 クリニック西川()●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)
2016年07月12日突如として、肌荒れ、ぽつぽつ、腫れ等の違和感をお肌に覚えることはありませんか?「どうせストレスに違いない」「季節の変わり目だ」などと思って放置をしたり、自己判断で市販薬を塗ると逆効果の場合も・・・。そんな時は、保険診療の一般皮膚科を頼りましょう。美容皮膚科との違いや、一般皮膚科で解決の糸口が見つかるお肌悩みを紹介します。美容皮膚科と一般皮膚科の違い一般皮膚科概念・・・病気を治す費用・・・保険診療患者さんの視点・・・病院美容皮膚科概念・・・きれいな肌をつくる費用・・・自費診療患者さんの視点・・・エステ以上整形未満具体的に区別をするならば、上記のようになります。では、肌荒れをしてしまったときは?もちろん一般皮膚科です!「皮膚科」と聞くとなんとなく美容皮膚科が頭に浮かび、敷居が高く感じてしまうかもしれませんが風邪を引いた際に耳鼻科や内科へ行く感覚で、治療を受けられる場所になります。 一般皮膚科に行くべきトラブル1.唇の荒れ合わない口紅をつけたとき、唇に水膨れができること、ありませんか?「リップクリームやヴァセリン、メンソレータムを塗って様子をみよう」と思っていたら、あれよあれよという間に唇が真っ赤にはれ上がり、食事の際に刺激物がしみて辛い…。なんてことになりかねません。唇は粘膜なのでとても繊細。専門医に診てもらいましょう。2.二の腕のプツプツ二の腕を触ったとき、プツプツざらざらしていること、ありますよね?恥ずかしくて腕が出せない…と隠していたら、かえって衣服で擦れて悪化することも・・・。こちらも市販薬ではなかなか治りにくい上、痕になってしまっては大変です。恥ずかしがらずに診せに行きましょう。3.背中ニキビ実は、顔と同じくらい皮脂の出やすい背中。うっかりかいてしまうとこちらも痕になってしまいます。また、市販のニキビ薬では治らない「カビ」が原因のケースもあるので、自分の背中ニキビの原因を正しく知るためにも、病院に行くことが大切です。4.乾燥肌乾燥肌でお悩みの方も、一般皮膚科で治療可能って知っていましたか?保険適用のため、安価で自分にぴったりの処方のスキンケアを紹介してくれますよ。高額スキンケアをいくら使っても悩みが解決しないという方は、一度診療してもらってはいかがでしょうか?美容の悩みで皮膚科に行くのはなんだか気がひけるなんて思っている方も多いことと思いますが、肌荒れは、見た目の問題ではなく体内に何かしらのトラブルが起こっているサインです。異変を感じたら、躊躇せずに必ず専門医に見てもらいましょう。
2016年07月08日美容皮膚科医も注目の“フラーレン”を配合翻訳サービスや化粧品の販売を手がける株式会社エイアンドピープルは、ラインナップで使えるミニサイズの基礎化粧品が入ったオシャレなバッグ「MACHIKO トラベルキット」を、5月26日(木)より発売している。MACHIKOブランドの化粧品には、老化の原因となる活性酸素を除去し、肌を整える効果のあるフラーレンが配合されている。フラーレンは、炭素のみで構成される物質で、ビタミンCの172倍の抗酸化力とプラセンタの800倍のコラーゲンの生成力をもつ。フラーレンはノーベル化学賞を受賞している成分で、今、美容皮膚科など医療でも注目されている。強い抗酸化作用がありながら、低刺激で安全性に優れているのも、うれしい特長だ。洗顔後に使う美容液「MACHIKO モイスチュアエッセンス」には、フラーレンを 3%も配合。「時短美肌」がモットーMACHIKOブランドでは、働く女性が、短い時間で手早く効果を発揮できるスキンケア化粧品を開発し、朝60秒、夜120秒、合わせて180秒でスキンケアが完了するという「時短美肌習慣」を提案。今回発売された携帯に便利な「MACHIKO トラベルキット」は、旅先や外出先でもつねに美しくありたいという女性を応援する商品。注目成分のフラーレンをぜひ試してみたいという女性にもお薦めだ。ピンクのバッグ・イン・バッグセット旅行に便利で色鮮やかなフューシャピンクのバッグには、モイスチュアクレンジングジェル(20g)、モイスチュアソープ(7g)、モイスチュアエッセンス(5ml)、モイスチュアナイトジェル(5g)、泡立てネットが入っている。温泉などで濡れても大丈夫なビニール素材のバッグには、メッシュのバッグ・イン・バッグをセット。「MACHIKO トラベルキット」の価格は3000円(税別)。旅行用にも プレゼントにも最適な商品となっている。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社エイアンドピープル
2016年06月30日【ママからのご相談】引っ越してきたばかりで、まだ子どもの“かかりつけ医”が決まっていません。0歳児なのでまだ予防接種のスケジュールがたくさんあります。家の近所に小児科があり、一度予防接種に行きました。とても混んでいて待ち時間が長く、途中でぐずって大変でした。今度から、予防接種だけはもっと空いているところにしようかと悩み中です。わが子は突然の発熱や皮膚のトラブルなど心配が多いため、早くかかりつけ医を決めたいです。子育て中のお母さん方はどのようにしてそれぞれの“ホームドクター”を見つけているのでしょうか。また、ホームドクターを選ぶときに重要なポイントや注意したほうが良いことなどあればアドバイスをお願いします。●A. 信頼できて、“いつでも行ける”距離と安心感を重視して選んでみては。ご相談ありがとうございます。ママライターのあしださきです。ホームドクターの大切さを実感したのはやはり、自分が母親になってからという方が多いと思います。赤ちゃんは元気にしていたかと思うと夜中に急に高熱を出すこともあり、「よくわからないけれどとにかく泣き止まない」とか、ひどいあせもができてかゆみで全然寝てくれないなど、とにかく母親になってからというもの小児科にかかる回数がこんなに多いものだということは、私にはちょっとした驚きでした。そんなわが家のホームドクターは、家から一番近くにある小児科専門医です。自転車で5分、歩くと10分、駐車場も完備で言うことなしです。先生との関係性も良好ですし、どんなに軽い症状でも心配ならすぐに見てもらうことができます。今回はどのようにして自分と子どもにとってベストな“かかりつけ医”を見つけたらいいかお悩みのママたちに向けて、3つのポイントをご紹介したいと思います。●(1)通いやすい距離から探していく0歳児の赤ちゃんを連れて行く病院が、あまりにも遠いというのはママにとってもお子さんにとっても大変です。具合の悪い赤ちゃんはいつも以上にグズグズしますし、天候が悪いとベビーカーに雨カバーをつけて、傘をさして歩くことも考えなくてはなりません。まずは通いやすい距離にある小児科 はどんなところがあるかをチェックするといいと思います。地方自治体にもよりますが、転入届けや子育て支援の申請で区役所などへ行った際に、予防接種を実施している医療機関(主に小児科)の一覧表をいただけると思うので、それを参考に近所のお医者さんを探してみてください。車を普段からよく使っているママで、お子さんも自動車の移動に慣れているという方は、少し探す範囲を広げてみてもいいと思いますよ。この時点でいくつかの候補がピップアップされることでしょう。『株式会社オウチーノ』が2015年に、首都圏在住の20歳から39歳までで子どもがいる既婚女性534人を対象に行った『子育てと病院に関する調査』にも、このような結果が出ています。まず、「お子さんにはかかりつけ医がいますか」という質問に対して、「いる」と答えたのが79.0%。一方、「いない」は21.0%であり、約8割のお母さんはお子さんの“かかりつけ医”を見つけているということですが、「いる」と答えた人に「そのかかりつけ医を選んだ理由は?」という質問をしたところ、一番多かった回答は「家が近かったから」というものでした。●(2)経験者の声も聞いてみよう次にご紹介したいホームドクター探しのポイントは、地域密着の口コミ 。実際に口コミを得る方法は、家の近所の幼稚園などに近い公園へ遊びに行き、そこで出会ったママとお話をするというもの。『ベネッセコーポレーション』が2015年に実施した『かかりつけの小児科ってどう選ぶ?重視することを教えて!』というアンケート調査でも、1位は「ママ友の口コミ」という結果が出ているくらいですから、ぜひ参考までに考えてみてください。時間は幼稚園の登園時間後の午前9時半くらいから、もしくは幼稚園降園時間後の午後の2時半ごろが狙い目です。その時間の公園は子どもを遊ばせているママさんたちでいっぱいでしょう。幼稚園ママたちは地域に密着した生活をし、日々情報を更新しながら子育てしています。上に小学生の兄弟がいるママさんは子育てのベテランですし、下のご兄弟がいるママは「小児科通いは日常茶飯事」という方が多い。あなたがもし、「引っ越してきたので小児科を探しています」と相談したら、通っている小児科や他にも知っていることを教えてくれるはず。ただし、実際に通っている人の話というのは私見が入ってしまう危険性もありますから、できれば何人かに聞いてみることがオススメです。このあたりで、だいぶ候補が絞り込まれることでしょう。●(3)先生との相性は大切、しかしそれだけでない部分も要チェックよく人間関係では「相性が合う、合わない」という言い方をすることがあります。かかりつけ医との“相性”に関しては、ほとんどがお子さんとお医者さんではなく、母親とお医者さんのことを指している場合が多いのですね。人は、誰かと接するときには相手に優しくしてもらいたいと思います。しかしながら、評判の良い小児科は混み合っていることが多いので、お医者さんも看護師さんも気持ちの余裕がなく、冷たい態度で接してくることはよくあることです。アドラー心理学というユニークな心理学の提唱者、アルフレッド・アドラーはこのように述べています。**********『他者は、あなたの期待を満たすために生きているのではない』**********つまり、相手には相手の価値観があることを否定することなく、自分と相手との人間関係に光を見出すことを重要と考える、ということではないでしょうか。何が言いたいのかというと、評判の小児科を実際に受診してみたときに見るべきは、先生の態度や物の言い方ばかりではない 、ということです。「お子さんを診ているとき、聴診によく時間をかけているかどうか」や、「発熱の時間や気になる症状の有無について質問してくれていたか」といったポイントを重視してみてください。「子どもの小さな異変も見逃したくない」という気持ちでいるお医者さんはとても信頼できると思いますよ。----------いかがでしたか?この3つのポイントを参考に、良いホームドクターとの出会うことができますように!【参考リンク】・約8割もの母親が、子どものかかりつけ医を決めている! | 株式会社オウチーノ()・かかりつけの小児科ってどう選ぶ?重視することを教えて! | ベネッセコーポレーション()●ライター/あしださき(元モデル)
2016年06月27日