人は皆、それまで蓄積されてきた経験のなかから自身の言葉「わたしの言葉」を育んでいる。誰かのことを知ることは、その人の「わたしの言葉」をそのまま受けとろうとすることから始まるのではなかろうか——そうした思いを出発点として「ことば」について考えるグループ展が、4月18日(木)から7月7日(日) まで、東京都現代美術館で開催される。参加するのは、様々なかたちで言葉に関わる作品を発表している5人のアーティストたちだ。日本とフランスの2拠点で活動し、第一言語ではない言葉と向き合いつつ、アイデンティティの不安定さや多重性、記憶の持続をめぐる新しい「語り方」を探るユニ・ホン・シャープ。日本列島北部周辺の先住民族であるアイヌとして、アイヌという存在自体の否定や、ステレオタイプや理想の押し付けに直面しながらも、個人として言葉を紡ぎ続けているマユンキキ。マユンキキ《Siknure – Let me live》2022 年、Ikon ギャラリー(バーミンガム)での展示風景 Photographer Stuart Whipps, courtesy of Ikon Gallery.3歳半で失聴し、音声日本語を母語として育つも、今は視覚言語である日本手話を第一言語として、複数言語の「ゆらぎ」をテーマとした身体表現を行う南雲麻衣(なぐもまい)。南雲麻衣 Photo: 齋藤陽道障害のある人や高齢者など、言葉の表出や身体の動作を思い通りにしにくい人たちと向き合い、内なる「からだの声」に耳を澄ます身体表現ワークショップで高い評価を得ている新井英夫。新井英夫《踊ルココロミ Improvisation Dance with ALS》2022 年- 撮影:イタサカキヨコ独自のコミュニティをもち、日本語を使わずに暮らす在留外国人たちとのコミュニケーションを丁寧に積み重ね、2023年の恵比寿映像祭でコミッション・プロジェクト特別賞を受賞した金仁淑(キム・インスク)。金仁淑《Eye to Eye》2023 年 恵比寿映像祭 2023 コミッション・プロジェクト ©KIM Insook出品作は、皆が同じ言語を話しているように見える社会にも異なる言語があることや、同じ言語の中にも違いがあることに目を凝らそうとするものだ。会話の様子をとらえた映像作品が多いが、ただ見るだけでなく、鑑賞者が映像内の人物と目線を合わせて座ったり、ときにアーティストの言葉に従った行動を体験するといった仕掛けもある。自らの身体性を振り返りながら相手の話に耳を傾けることが、自分とは異なる誰かの、そして自分自身の「わたしの言葉」を大切に思うことにつながるのではないか——それが展覧会に込められた願いのひとつのようだ。なお、会期中は、アーティスト本人が展示室で過ごす時間が設けられているとか。アーティストと言葉を交わすことによっても、作品体験をより深められる興味深い展覧会だ。<開催概要>『翻訳できない わたしの言葉』会期:2024年4月18日(木)~7月7日(日)会場:東京都現代美術館 企画展示室 1F時間:10:00~18:00(展示室入場は17:30まで)休 館:月曜(4月29日、5月6日は開館)、4月30日(火)、5月7日(火)料金:一般1,400 円、大学・65 歳以上1,000円、高中600円公式サイト:
2024年04月02日世界40言語で翻訳/160万部以上発行されたベストセラーの映画化『ある一生』が、7月12日(金)より全国順次公開、日本版ポスターが到着した。1900年頃のオーストリア・アルプス。孤児の少年アンドレアス・エッガーは渓谷に住む、遠い親戚クランツシュトッカーの農場にやってきた。しかし、農場主にとって孤児は安価な働き手に過ぎず、虐げられた彼にとっての心の支えは老婆のアーンルだけだった。彼女が亡くなると、成長したエッガーを引き留めるものは何もなく、農場を出て日雇い労働者となる。その後、渓谷に電気と観光客をもたらすロープウェーの建設作業員になると、最愛の人マリーと出会い、山奥の木造小屋で充実した結婚生活を送り始める。しかし、幸せな時間は長くは続かなかった…。第二次世界大戦が勃発、エッガーも戦地に召集されたもののソ連軍の捕虜となり、何年も経ってからようやく谷に戻ることができた。そして時代は過ぎ、観光客で溢れた渓谷で、人生の終焉を迎えたエッガーは過去の出来事がフラッシュバックし、生涯を共にしたアルプスの光景を眼前に立ち尽くすーー。原作はローベルト・ゼーターラーの同名小説(新潮クレスト・ブックス)。ブッカー賞最終候補にもなった作品で、“世紀の小説”“小さな文学の奇跡”などと評された原作を忠実に、かつ美しい情景と共に視覚的に見事に映画化。激動の20世紀の中、80年にわたって暴力、戦争、貧困に耐えなければならなかったアンドレアス・エッガーの孤独な苦難の人生を描くが、その人生の中にも幸福な瞬間と大きな愛があり、エッガーは自分の人生を受け入れ、無骨に生き抜いていく。主人公アンドレアス・エッガーを時代ごとに演じたのは、3人の俳優たち。青年期を新人のシュテファン・ゴルスキー、老齢期をアウグスト・ツィルナー、幼少期を新人のイヴァン・グスタフィクがそれぞれの年齢で説得力を持って演じた。監督は、『ヒランクル』『アンネ・フランクの日記』のハンス・シュタインビッヒラー、脚本は『マーサの幸せレシピ』のウルリッヒ・リマーが手がけている。『ある一生』は7月12日(金)より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ある一生 2024年7月12日より新宿武蔵野館ほか全国順次公開©2023 EPO Film Wien/ TOBIS Filmproduktion München
2024年03月20日株式会社ぶどう社(所在地:東京都世田谷区、代表者:市毛 未知子)は、30年のロングセラー「ことばをはぐくむ」(著者:中川 信子)の新装版を2024年2月14日に発売いたしました。1,760円(本体1600円) A5判・160ページ●著者からこの本の初版が出たのは37年前のことです。当時勤めていた療育機関の保護者の方たちに、「ことばは、専門家の特別な指導を受けないと伸びないわけではありませんよ。毎日のくらしの中に、ほら、こんなにたくさんの題材がありますよ」とお話ししていた内容を、もっと多くの方にも知らせたい!という願いをこめて書きました。私がこの本で書いたのは、「こうすれば、もっといいのではないか」「こう考えると、もっとわかりやすいのではないか」という、ひとりの「ことばの先生」の考えにすぎません。どうか、うのみにしないで、ほんとうに納得できるかどうか、ご自分にひきよせて考えてみてください。この本が、すべての子育て中の方たちに「ひとりではない」と思えるための材料を、ささやかに提供できれば幸いです。●もくじ序章 子どもとひらく「ことば」の世界第1章 心を育て、ことばを育てる第2章 脳のはたらきとことば第3章 ことばときこえのしくみ第4章 ことばのビルを建てましょう●著者中川 信子 (なかがわ のぶこ)言語聴覚士(ST) 1948年東京生まれ長年にわたり幼児のことばや発達の相談事業に従事。現在は、東京都狛江市の特別支援教育巡回専門家チームの一員として、市内の小中学校の巡回を行っている。子どもの発達支援を考えるSTの会代表。2022年母子保健事業功労者として「厚生労働大臣表彰受賞」。●書籍概要発行 :株式会社ぶどう社著者 :中川 信子版形 :A5判頁数 :160ページISBN :978-4-89240-258-6Cコード:C0037定価 :1,760円(税込)<販売サイト>Amazon: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月27日ペットと暮らした経験のある人ならば、誰もが「動物と会話ができたらいいのに」と思ったことがあるでしょう。心でコミュニケーションはとれるものの、人間と動物が完全にお互いの言語を理解することはできません。そのため時折、意思疎通を図る上でもどかしさを感じることもあります。愛犬の鳴き声を『バウリンガル』で翻訳した結果…!?ミニチュア・ダックスフンドの、みらいくんと暮らす飼い主(@miraizun)さんも、そんな願いを持っている1人。ある日飼い主さんは、みらいくんとのコミュニケーションをより円滑にすべく、お役立ちアイテムを購入しました。それは…犬の鳴き声を周波数分析し、人語に翻訳してくれる『バウリンガル』!2024年現在は製造されていないため、飼い主さんはフリマサイトを経由して『バウリンガル』を購入。みらいくんが『言葉』を発するたびに、翻訳機を使ってその気持ちを読み取ってみることにしたのです。そんなある日、飼い主さんはみらいくんのご飯を用意する際、『バウリンガル』を使用することに。その結果、どのようなメッセージが画面に表示されたかというと…。最上級にウキウキとしている…!きっと、ご飯を食べるのが大好きなみらいくんは、お皿が出てくるまで待ちきれないのでしょう。飼い主さんに熱い視線を送る姿からも、食事に対する熱意が伝わってきます。モフモフなしっぽを横に振りながら、心の中では、「ウキウキ!マンボー!」と叫んでいるのかもしれません!食事が大好きな人間も、おいしい食べ物を口にする前は、心が躍ってしまうもの。そんな気持ちを言葉で表したものが『ウキウキマンボー』なのでしょうか。まさかの翻訳結果に、ネットからは「外出中なのに笑いを堪えきれんかった…」「不意打ちで吹いた」といった声が続出。みらいくんの『ひと言』は、多くの人を笑顔にしたようです!あなたも食事をする前は、『ウキウキマンボー』と口にしてみてはいかがでしょうか。さらに楽しくなること間違いなしです![文・構成/grape編集部]
2024年02月24日「天官賜福」漫画版を日本語翻訳した書籍が通常版と特装版の2種でそれぞれ2024年2月20日(火)と3月25日(月)に発売することが決定! 本日より、書影や詳細情報を解禁するとともに予約を開始!本作はアニメ・ラジオドラマなどの多様なメディアミックスでアジアをはじめ世界にファンを広げる中国大人気作家・墨香銅臭原作の同名小説を、圧倒的な画力で知られるSTARemberがフルカラーでコミカライズしたもの。天界・人間界・鬼界の3つの領域から成る世界で、若くして飛昇し武神となったものの、二度も天界から追放された太子殿下・謝憐(シエ・リェン)と天界の神官たちにさえ恐れられる絶境鬼王の血雨探花・花城(ホワ・チョン)。二人が織りなす800年越しの再会と愛を美しく繊細な筆致で描き起こす。(C)『天官賜福』嗶哩嗶哩漫画/墨香銅臭/晋江文学城/STARember■ ■漫画「天官賜福」MV動画1: ■ ■商品詳細◆漫画「天官賜福」日本語翻訳版 第1巻[限定特典付き特装版]・特殊加工表紙、そして小口塗りを施した限定仕様の漫画書籍に特典として特製BOXとアクリルブロックが付属する豪華特装版をSony Music Shopにて限定販売。・定価(本体価格):9,000円(税抜)・寸法:書籍=B5変形/アクリルブロック:約幅170mm×高さ125mm×厚さ20mm<ご予約はこちらから>▼Sony Music Shop ・特典:アクリルブロック (イメージ)◆漫画「天官賜福」日本語翻訳版 第1巻・数量限定特典:アニメイト=A4クリアファイル/ステラワース=2L版ブロマイド・定価(本体価格):3,500円(税抜)・寸法:書籍=B5変形<ご予約はこちらから>▼アニメイト ▼ステラワース ■ ■漫画「天官賜福」(紙書籍)公式X(旧Twitter)アカウント公式Xアカウント:@tgcf_comic(C)Tencent (C)Sony Music Solutions Inc. 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月22日音楽のことばをパズルカードで楽しく学べるグッズ。 用語や記号を覚えながら、キャラクターの絵を完成させよう!株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス(本社:東京都豊島区代表取締役:堤 聡)は、新刊「ミッキーといっしょ パズルでおぼえる音楽のことば」を、2023年12月26日に発売いたします。ミッキーといっしょ パズルでおぼえる音楽のことばレッスンでもご自宅でも楽しく遊べるパズルカードです。単語カードサイズで手に取りやすく、シャッフルして繰り返し使えます。パズルカードは以下の4種類。それぞれ24枚のカードを使用します。(1)音符・休符・拍子記号(2)最もよくでてくる基本的な記号(3)よくでてくる音楽用語・記号(4)速さに関する音楽用語・記号★中に入っているもの★1.パズルカード合計96枚2.台紙2枚(表裏で4パターン)3.説明書★遊び方★台紙に書かれた音楽のことばに該当する答えを各カードの中から見つけて、台紙の上に答えが表(絵が裏)になるようにしてカードを置いていきます。すべて置き終わったら、カードを裏返します。答えがすべて正しければ、完成した絵になります!【対象年齢】小学生以上カードには原義や語源、覚え方のヒントなど、音楽で使われることばに関連する内容を記載していますので、楽しく音楽のことばが覚えられるだけでなく、より深く理解し、よりよい演奏につなげるヒントとしてもご活用いただけます。・抗菌加工済み・ジッパー付き厚手ポリ袋に封入(外箱は付属しておりません)。※本商品は「ミッキーといっしょパズルでおぼえる音楽のことば」(GTP01089192)の仕様変更商品です。商品詳細ミッキーといっしょ パズルでおぼえる音楽のことば定価:1,980円(10%税込)仕様:B6判縦/パズルカード96枚発売日:2023年12月26日ISBN:978-4-636-11287-0商品コード:GTP01101593 amazonにてご予約受付中! : 【「ミッキーといっしょ」シリーズ 既刊好評発売中!】ミッキーといっしょ 楽譜のことば定価:1,100円(10%税込)仕様:A6判縦/120ページISBN:978-4-636-11281-8商品コード:GTP01101587 お求めは、全国ヤマハ特約楽器店・書店または各オンラインショップまで。【本商品に関するお問い合わせ】(株)ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス ミュージックメディア部問い合わせフォーム: 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年12月14日第16回「小田島雄志・翻訳戯曲賞」の受賞者・団体が発表された。今回の受賞者・団体は、『火の顔』『アンティゴネ』『未婚の女』の翻訳・ドラマトゥルクを務めた大川珠季、『アナトミー・オブ・ア・スーサイド―死と生をめぐる重奏曲―』の翻訳を担当した關智子、『黄色い封筒』を上演した劇団青年座、パレスチナ演劇上演シリーズ『占領の囚人たち』、現代カナダ演劇上演 ニコラス・ビヨン2作品上演『慈善家-フィランスロピスト』『屠殺人 ブッチャー』を上演した名取事務所。贈呈式は2024年1月15日(月) 13時より東京・あうるすぽっとで行われる。本賞は、2017年までの10年間、小田島個人が主催し、海外戯曲の優れた翻訳者に贈呈されてきた。第11回からは名称と趣旨を引き継ぎ、実行委員会が主催して運営。翻訳者に加え、海外戯曲の優れた上演成果も対象に、実行委員の合議で選考している。第16回「小田島雄志・翻訳戯曲賞」受賞者・団体大川珠季■『火の顔』『アンティゴネ』作:『火の顔』マリウス・フォン・マイエンブルク『アンティゴネ』ベルトルト・ブレヒト(原作:ソフォクレス)演出:深作健太翻訳・ドラマトゥルク:大川珠季上演期間:2023年4月8日(土)~4月16日(日)会場:吉祥寺シアター■『未婚の女』作:エーヴァルト・パルメツホーファー演出:深作健太翻訳・ドラマトゥルク:大川珠季上演期間:2023年10月18日(水) ~10月22日(日)会場:銕仙会能楽研修所關智子■『アナトミー・オブ・ア・スーサイド―死と生をめぐる重奏曲―』作:アリス・バーチ演出:生田みゆき翻訳:關智子上演期間:2023年9月21日(木)~9月29日(金)会場:文学座アトリエ劇団青年座■『黄色い封筒』作:イ・ヤング(李羊九)翻訳・ドラマトゥルク:石川樹里演出:須藤黄英上演期間:2023年7月5日(水) ~7月10日(月)会場:吉祥寺シアター名取事務所■パレスチナ演劇上演シリーズ『占領の囚人たち』「Prisoners of the Occupation」東京版作:パレスチナ人政治囚、エイナット・ヴァイツマン「I, Dareen T. in Tokyo」作:ダーリーン・タートゥール、エイナット・ヴァイツマン翻訳・ドラマトゥルク:渡辺真帆演出:生田みゆき上演期間:2023年2月17日(金)~2月26日(日)会場:下北沢「劇」小劇場■現代カナダ演劇上演 ニコラス・ビヨン2作品上演『慈善家-フィランスロピスト』『屠殺人 ブッチャー』作:ニコラス・ビヨン翻訳:吉原豊司演出:「慈善家-フィランスロピスト」小笠原響「屠殺人 ブッチャー」生田みゆき上演期間:2023年11月17日(金)~12月3日(日)会場:下北沢「劇」小劇場
2023年12月12日株式会社かんき出版は、『大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば』(中条あやみ/訳、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ/原作・絵、キャサリン・ウッズ/文)を2023年12月6日より全国の書店・オンライン書店等(一部除く)で発売いたします。大人になった今でも、どんな時も、心に響くメッセージこの『大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば』名言集のベースとなるのは、1943年にアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの『星の王子さま』フランス語の原書と同時に発売されたキャサリン・ウッズの英訳版です。原書の世界観を詩情豊かに再現した翻訳には根強いファンがいます。今回、この名言集を翻訳したのは、女優でモデルの中条あやみさん。幼いころから『星の王子さま』を愛読し、ファンだったそうです。なんと!本書が初翻訳となります。◆発売から80年を迎える名作『星の王子さま』『星の王子さま』は、今年で80周年を迎えます。世界中で読者を選ばず、子どもから大人まで全ての世代に愛される本書は、いつでもどこでも、どんな時でも、私たちが進むべき道を指し示すような、心に響くメッセージがこめられています。中条あやみさんの想いとことばで、紡がれた『大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば』は、きっとあなたの支えになるはずです。ポケットサイズで持ち歩きにも最適。ご自身や大切な方へのクリスマスプレゼントにもおすすめです。【書誌情報】書名: 『大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば』定価: 1,485円(税込)判型: 46変型体裁: 上製頁数: 64頁ISBN: 978-4-7612-7687-4発行日: 2023年12月6日(出典元の情報/画像より一部抜粋)(最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください)※出典:プレスリリース
2023年12月11日株式会社かんき出版(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:齊藤 龍男)は、『大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば』(中条あやみ/訳、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ/原作・絵、キャサリン・ウッズ/文)を2023年12月6日より全国の書店・オンライン書店等(一部除く)で発売いたします。書籍詳細: 翻訳者・中条あやみさん◆大人になった今でも、どんな時も、心に響くメッセージこの『大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば』名言集のベースとなるのは、1943年にアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの『星の王子さま』フランス語の原書と同時に発売されたキャサリン・ウッズの英訳版です。原書の世界観を詩情豊かに再現した翻訳には根強いファンがいます。今回、この名言集を翻訳したのは、女優でモデルの中条あやみさん。幼いころから『星の王子さま』を愛読し、ファンだったそうです。なんと!本書が初翻訳となります。◆中条あやみさんからのコメント『星の王子さま』を初めて読んだのは、多様な文化を持つ私自身が、他の人とはちょっと違うことに悩んでいた子ども時代の図書室でした。時が経ち、理想の大人像に葛藤していた私に、友人が贈ってくれたのもこの本でした。何が本当に大切なのかをいつも教えてくれます。生きているうえで起きる物事の捉え方や視点を少し変えてみると、今まで気づかなかった素晴らしい発見や景色があるのだと実感させられる本だと思います。◆発売から80年を迎える名作『星の王子さま』『星の王子さま』は、今年で80周年を迎えます。世界中で読者を選ばず、子どもから大人まで全ての世代に愛される本書は、いつでもどこでも、どんな時でも、私たちが進むべき道を指し示すような、心に響くメッセージがこめられています。中条あやみさんの想いとことばで、紡がれた『大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば』は、きっとあなたの支えになるはずです。ポケットサイズで持ち歩きにも最適。ご自身や大切な方へのクリスマスプレゼントにもおすすめです。【書誌情報】書名 : 『大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば』定価 : 1,485円(税込)判型 : 46変型体裁 : 上製頁数 : 64頁ISBN : 978-4-7612-7687-4発行日: 2023年12月6日URL : 『大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば』書影【ネット書店】Amazon : 楽天ブックス: 【著者プロフィール】アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ 原作・絵(1900-1944)フランス、リヨン生まれ。占領下のフランスからの亡命中に米国で1943年『星の王子さま』執筆。1年後、フランス航空戦隊の偵察任務中に地中海上空で行方不明に。キャサリン・ウッズ 文(1886-1968)1943年『星の王子さま』のオリジナル英語翻訳を作成、詩情豊かな文には世界中にファンがいる。中条あやみ(なかじょう・あやみ) 訳女優、モデル、1997年生まれ、大阪府出身。イギリス人の父と日本人の母との間に生まれる。幼いころから『星の王子さま』を愛読。今回の『大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば』が初の翻訳書になる。■会社概要会社名 : 株式会社かんき出版所在地 : 東京都千代田区麹町4-1-4 西脇ビル代表者 : 齊藤 龍男設立 : 1977年4月30日資本金 : 1,000万円事業内容: 1. 図書の出版および販売2. 委託による図書の編集出版3. 通信教育事業4. 各種セミナー・講演会URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月06日わが子はことばが遅い?どこに相談すればいい?発達障害と「ことば」の関わり発達ナビのQ&Aコーナーには「ことば」に関わるお悩みが多く寄せられています。Q.2歳2カ月の娘のことなんですが、言葉がまだあまり出ていません。あお、パパ、パン、グーチョキパー、あと数字を何個か言えるぐらいです…歳8ヶ月で単語2.3語~言葉も遅く2歳8ヶ月から単語がたくさん出だしました。2歳8ヶ月の時に2歳半検診に行き、「言葉が出てないは関係なく、集団生活が厳しいかも」と保健師さんに言われました。~中略~現在は2語文話しますが、一方的で会話はあまりできません。(簡単な質問に単語で答えれるくらい)まだエコラリアか無視が多く、あとは独り言が多いです。本記事では、ことばの支援の専門家、言語聴覚士(ST)の日本福祉大学中央福祉専門学校言語聴覚士科学科長 大岡治恵先生に発達障害と「ことば」の関わり、また発達ナビのQ&Aコーナーや「みんなのアンケート」に寄せられているお悩みについてご回答いただきました。まずは、発達障害と「ことば」の関わりについてのQ&Aをご紹介します。Q ことばについて悩む親御さんから、どんな相談を受けることが多いですか?また、子どもの年代別の相談内容や、月齢・年齢によっての発達の目安なども教えてください。「ことばが遅い」という場合、どうしても今何語話せるか、どのくらいの長さで話せるか、つまりしゃべっていることばが気になってしまいます。でも、ことばというのは遅れのないお子さんでも、まず理解できるようになって、それから少し後になって分かるようになった単語が話せるようになります。ですからことばが遅いかどうかの判断には、実は「どのくらい理解できているか」が重要になってきます。まずはことばの理解面の発達の目安をみていきましょう。多くのお子さんが1歳のお誕生日を過ぎると、カタコトで「マンマ」「ワンワン」など意味のある単語が言えるようになります。実は話せるようになる少し前には、大人が話しかけた単語が理解できるようになっているのです。まずはパパやママが「ワンワン」といったらそちらを見るか、「ブーブー」といったら車を指さすかどうかを観察してみてください。1歳から1歳半くらいの間にいくつかの単語が理解できるようになるのが目安です。2歳前後には語彙がかなり増えてきます。具体的なものの名前だけでなく、動詞や「大きい」「小さい」などの概念を表す形容詞などが分かるかが目安です。またこのころには2語文が分かるようになります。「手を洗うよ」「ゴミ、ポイしてね」などの2語文の指示が分かって行動できるかどうかを観察してみてください。3歳くらいになると色の名前やさまざまな形容詞、「動物」「食べ物」などのカテゴリーを表す語も分かるようになります。うまくお話できなくても、「黄色い帽子持ってきて」など3語文くらいの指示どおりに行動できるかどうか観察してみてください。5、6歳くらいまでに、おおよその文法的な機能が発達してくると考えられています。長くつなげてお話しできるだけでなく、接続詞や助詞の使い間違いもなくなります。語彙的には、「左右」や「昨日、明日」など、時間や空間に関する概念、「約束」や「親切」などの抽象的な概念も理解できるようになります。1歳半健診後~2歳くらいまでにことばが全く出ていない、2、3歳になるのにカタコトの単語のみでつなげて長くお話できない、といったご相談が多くあります。そのほかには、ことばは出てきたけれど、出だしが詰まってスムーズにお話しできない、発音がはっきりしない、オウム返しになってしまって会話がかみ合わないなどのご相談も多くあります。出だしが詰まってスムーズにお話しできない、発音がはっきりしない、オウム返しになってしまうなどのご相談については、また別で詳しく回答させていただきます。相談に行ったほうがよい目安ですが、乳幼児期の子どものことばの発達は個人差がとても大きく、周りに同年代のお子さんがいるかどうか、大人がどのくらい話しかけているかといった環境でも変わってきます。また引っ込み思案かどうかといったそのお子さんの性格も関わってくるため、上記の目安に当てはまらないからと言って、すぐ「ことばが遅れている」とは断言できません。理解面が大きく遅れておらず、話しかけると身振りや指さしで答えようとする、指示に応じようとする様子が見られれば、様子を見ていてよいと思います。でも、理解面も実際の年齢より1年以上遅く感じられる、3歳近くなっても全くことばが話せない、などの場合は、早めに専門機関へ相談に行ったほうがよいかもしれません。Upload By 発達障害のキホンQ 「ことば」に困難さを抱えている子どもに対して、心がけたい接し方や声掛け、逆に保護者が避けたほうがよい行動や態度にはどのようなものがあるのでしょうか?まだ単語の理解ができていないようだったら、実物を見せてから行動しましょう。例えば園に行くときは通園の鞄や帽子を見せる、車に乗るときは車の鍵を見せてから行動するなどです。単語がいくつか分かるくらいの理解力でしたら、なるべく幼児語で話しかけましょう。「犬」よりも「ワンワン」、「洗う」よりも「ジャージャー」「ゴシゴシ」などです。幼児語は発音も簡単で、より具体的に様子を表すことばですので、ことばが芽生え始めのお子さんたちにとっては、理解しやすく、やさしいことばです。単語が分かるようになってきたお子さんには、身振りもつけながら具体的な単語で話しかけましょう。ことばが芽生え始めのお子さんは、犬を見て指さす、帽子を取ってほしくて頭に手をやるなど、身振りで表現しようとすることがあります。そんな時はお子さんの意図をくみ取って「ワンワンだね」「帽子?」などと正しいことばで返してあげましょう。また、身振りではなく声を出すけれど、正しく言えず「りんご」のことを「・・ゴ」、「救急車」のことを「……シャ」などと、語の一部の音だけを発することもあります。そんなときも、「りんごだね」「あ、救急車来たね」などと正しいことばで表現してあげます。この時、決して「りんごだよ、リンゴ、言ってごらん」などと復唱を強要しないでください。ことばは、真似て言わせたからと言って、たくさん話せるようになるわけではありません。子どもが「シャ!」と言った時は、「ママ、見て、救急車が通ったよ!」と、珍しいものを見てうれしい気持ちを共感してほしくて表現しています。その気持ちを大切に「ほんとだね!救急車だ!」と共感してあげることで、コミュニケーションする喜びを感じることができ、「また表現しよう」「ことばで伝えよう」という原動力になるのです。ある程度分かる単語の数が増えてきたら、今話しているより一つ語を付け加えて話しかけるようにしてみましょう。単語なら2語文、2語文なら3語文です。例えばお子さんが「ワンワン」と言ったら「大きいワンワンだね」「ワンワン行っちゃったね」、お子さんが「大きいワンワン」といったら「大きいワンワンかわいいね」といった具合です。なるべく今目の前で起きていること、子どもが興味を持ったことについて、意識してことばに出してみましょう。ことばが遅いお子さんに対しては、どうしても「ちょうだい」と言えたらあげる、という対応をすれば、やがて出てくるようになるのではないかと思われがちです。でも、これで表現できるようになるのは、「ちょうだい」や、取ってほしいおもちゃやおやつの名前くらいです。もちろん「ちょうだい」の身振りが少しできるようになったお子さんには、表現できるまで少し待ってあげて、表現できたら渡してあげる、という対応はとても良いと思います。でも、まだその段階でないお子さんにとってはストレスになってしまいます。コミュニケーションする喜び、「また表現しよう」「ことばで伝えよう」という原動力を育てることが大切です。Upload By 発達障害のキホンQ 言語聴覚士(ST)へ相談したいときはどこに行けばいいのでしょうか?また相談に行く際、用意をしたほうがいいものはありますか?1歳半健診や3歳児健診などの乳幼児健診で、「少しことばが遅い」と言われたのであれば、その時担当してくれた保健師さんなどに相談してみるのがよいでしょう。その地域にある言語聴覚士がいる施設、機関を紹介してもらえると思います。多くの自治体で、子ども発達センター、療育センターなどの名称で、総合的に子どもの発達支援をする機関を設置しています。そういったところには言語聴覚士、作業療法士などの専門家がいて、それぞれ専門的な助言や支援を行っています。総合病院、リハビリテーション病院、小児科、耳鼻咽喉科、歯科などのクリニックの中にも、言語聴覚士などの専門家をおいて、お子さんの発達支援を実施ししているところがあります。どこの施設に言語聴覚士がいるか、日本言語聴覚士協会、各都道府県言語聴覚士会で調べることができます。ホームページに検索サイトがある、メールで問い合わせをすると答えてくれるなど、都道府県によって対応は異なりますが、分からないことがあればまず問い合わせてみてください。一般社団法人日本言語聴覚士協会病院・施設検索一般社団法人日本言語聴覚士協会都道府県士会一覧最近はこれらの事業所で言語聴覚士をおいて専門的な支援をしているところが増えています。ただサービス内容は事業所によって異なり、言語聴覚療法をやっているという記載があっても、毎日専門家がいるわけではないところもありますから、詳細は直接問い合わせて確認をしてください。全国の発達支援施設検索【LITALICO発達ナビ】療育センターや病院、クリニックに行く場合は、出産前後の状況や、これまでのお子さんの発達の経緯について聞かれることが多いため、母子手帳を持っていくとよいと思います。また普段どのようなことばに反応するか、どのくらいのことばをしゃべっているかについてのメモだけでなく、好きなおもちゃやお友達との遊び方の様子などについてもメモして準備していくとよいでしょう。Upload By 発達障害のキホンQ 1歳半健診でことばの遅れを指摘されましたが、「まだ様子見で構わない」といわれています。子どものことばをのばすために、家でなにかできることはないでしょうか。健診で「様子を見ましょう」と言われた場合、「様子」って何を見ればよいのか、家庭で何かできることはないのかと不安になると思います。「様子」を見るとは、何を見ることなのでしょう。先ほどご説明したことばの発達の目安を参考に、お話しできることばの数がそんなに変わらなくても、理解できることばが増えてきているかを観察していくとよいと思います。毎日見ていると以前どうだったかなど記憶があいまいになってきますから、半年ごとくらいに「今理解できることばの数や長さ」「今お話しできることばの数や長さ」をメモしておくとよいと思います。ことば以外に、かんしゃくやこだわりなどの気になる特徴があるかどうか、それがだんだん強くなってきているか、目立たなくなってきているかなどの変化の様子についても、半年単位でメモしておくとよいと思います。着替えやトイレなど生活習慣の自立ができるようになるかにも注目してみてください。同じくらいの年齢のお子さんと比べて遅いような気がするなど、「様子を見て」いて不安なことがある場合は、上記の相談先へ相談してみましょう。専門機関へ相談というと、ちょっと不安がある方も多いと思いますが、子育てのヒントやよい対応の仕方の助言をもらえるはずです。Upload By 発達障害のキホンQ 3歳の娘のことばがほかの子と比べると遅く、言っていることは親にしか通じないという状態です。保育園や小児科で相談すると、絵本を読みなさいといわれることが多いのですが、かなり多くの本を読んできたつもりです。このような場合、読み方が悪いということでしょうか?絵本を読み聞かせするとよい、動画を見せっぱなしにするのはよくないなど、ことばの発達のためにこうしたほうがよいという情報が氾濫しています。でも絵本も動画もその時にお子さんと楽しい時間を共有するためのツールにすぎません。要は使い方次第だと思います。動画も、見せっぱなしにするのではなく、出てきた動物や食べ物など子どもが興味を持ったものについて、その都度タイミングよく大人が話しかける、子どもが指さしたものの名前を言って共感するなど、うまく使えば楽しくことばをはぐくむことができます。単純に「絵本を読めばことばが出てくる」というわけではありません。大人でも、まったく聞いたことのない外国語で延々と読み聞かせをされても、つまらないだけで、その外国語を習得できるわけではありません。絵本というのはおもちゃと同じ遊びのアイテムのひとつですから、子どもが分かる内容でなければ、楽しくありません。単語がまだ分からないお子さんにとっては、オノマトペの音感を楽しむような絵本が適しています。単語がいくつか分かるようになってきたお子さんには、具体的な名詞が絵と共にたくさん出てくるような絵本がおもしろいでしょう。2、3語文が理解できるお子さんには、短いフレーズが繰り返し出てきて、少しずつ変化していくような絵本が楽しめます。もっと長い文が理解できるお子さんにとっては、ストーリー性のある絵本が適しているでしょう。そこでお子さんが興味を持って視線を向ける、絵を指さす、笑顔を返すなどの反応がみられたら、すかさず大人も反応を返してあげる、そのやり取りの中でことばが育っていくのです。Upload By 発達障害のキホン発達障害のある子どものことばにまつわるエピソード発達ナビライターの方々のことばにまつわるエピソードをご紹介します。発達ナビ「Q&Aコーナー」にあなたのギモンをぜひ投稿してください今回は発達ナビQ&Aコーナーや「みんなのアンケート」に寄せられたことばにまつわるギモンについて大岡先生からアドバイスをいただきました。発達ナビのQ&Aコーナーに気になることを質問するとユーザーの方が経験をもとに答えてくれます。話題の質問に専門家からアドバイスともらえることも!あなたの子育てに関する疑問や悩みを質問してみましょう!(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2023年10月29日株式会社かんき出版(本社:千代田区 代表取締役社長:齊藤龍男)は、『大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば』(中条あやみ/訳 サン=テグジュペリ/原作・絵キャサリン・ウッズ/文)を2023年12月6日より全国の書店・オンライン書店等(一部除く)で発売いたします。◆大人になった今でも、どんな時も、心に響くメッセージこの『星の王子さまのことば』名言集のベースとなるのは、1943年にアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの『星の王子さま』フランス語の原書と同時に発売されたキャサリン・ウッズの英訳版です。原書の世界観を詩情豊かに再現した翻訳には根強いファンがいます。今回、この名言集を翻訳したのは、女優でモデルの中条あやみさん。幼いころから『星の王子さま』を愛読し、ファンだったそうです。なんと!本書が初翻訳となります。◆中条あやみさんからのコメント『星の王子さま』を初めて読んだのは、多様な文化を持つ私自身が、他の人とはちょっと違うことに悩んでいた子ども時代の図書室でした。時が経ち、理想の大人像に葛藤していた私に、友人が贈ってくれたのもこの本でした。何が本当に大切なのかをいつも教えてくれます。生きているうえで起きる物事の捉え方や視点を少し変えてみると、今まで気づかなかった素晴らしい発見や景色があるのだと実感させられる本だと思います。中条あやみ◆発売から80年を迎える名作『星の王子さま』星の王子さまは、今年で80周年を迎えます。世界中で読者を選ばず、子どもから大人まで全ての世代に愛される本書は、いつでもどこでも、どんな時でも、私たちが進むべき道を指し示すような、心に響くメッセージがこめられています。中条あやみさんの想いとことばで、紡がれた『大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば』は、きっとあなたの支えになるはずです。ポケットサイズで持ち歩きにも最適。ご自身や大切な方へのプレゼントにぜひ。【目次】はじめに子どもの心愛地球さびしさ宇宙と星人生友情【著者プロフィール】サン=テグジュペリ原作・絵(1900-1944)フランス、リヨン生まれ。占領下のフランスからの亡命中に米国で1943年『星の王子さま』執筆。1年後、フランス航空戦隊の偵察任務中に地中海上空で行方不明に。キャサリン・ウッズ文(1886-1968)1943年『星の王子さま』のオリジナル英語翻訳を作成、詩情豊かな文には世界中にファンがいる。中条あやみ(なかじょう・あやみ)訳女優、モデル、1997年生まれ、大阪府出身。イギリス人の父と日本人の母との間に生まれる。幼いころから『星の王子さま』を愛読。今回の『大切なことを教えてくれる星の王子さまのことば』が初の翻訳書になる。【書誌情報】書名:『大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば』定価:1,485円(税込)判型:46変型体裁:上製頁数:64頁ISBN:978-4-7612-7687-4発行日:2023年12月6日 amazon: 楽天: 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年10月27日株式会社ぶどう社(所在地:東京都世田谷区、代表者:市毛 未知子)は、新刊『自閉症児のことばを育てる発達アプローチ』(著者:矢幡 洋)を2023年10月6日に発売いたします。定価2420円(本体2,200円) A5判・208ページ●内容発達アプローチは、アメリカでABA(Applied Behavior Analysis:応用行動分析)に次ぐ大きな影響力がある自閉症療育です。定型発達児の発達過程をモデルにして、成長段階(ステージ)を想定します。自然な場面で学習することを重視しているため、ことばや社会性を伸ばすハウツーとして非常に優れていて、家庭の日常の中で実施しやすい療育方法です。そして、“楽しいこと”が特徴です。本書は、独自に成長段階を設定した発達アプローチで、成長に合わせた自閉症児のことばを伸ばすための療育方法を紹介!1部・従来の療育に工夫を加えて、より「ことばが伸びる」方法を。1部 従来のアプローチに工夫を加えて自閉症児の“ことばを引き出す”1 いっぱい話しかける・話しかけは単語数とタイミングで効果が決まる2 音声模倣音・声模倣が難しい子には新しい音が自然に出る工夫を3 絵カード・絵カードに頼らずにことばを増やす4 絵本・絵本を理解しながらことばを増やす5 ほめる6 今日は何があったの?2部・6つのステージの基本と特徴、「その手があったか!」逆転の発想のアプローチ方法を。2部 “発達アプローチ”6ステージの基本理解と逆転の支援・1章 ことばのない段階第1ステージの基本と特徴の理解 非言語段階逆転の支援(1)ジェスチャー法・“非言語的コミュニケーション”(ジェスチャー)を引き出す第2ステージの基本と特徴の理解 クレーン段階逆転の支援(2)要求法・“最初の一言”を引き出す・2章 単語的な発話段階第3ステージの基本と特徴の理解 単語段階逆転の支援 (3)お邪魔法・“動詞”を増やす第4ステージの基本と特徴の理解 二語文段階逆転の支援 (4)選択肢法・“ことばのキャッチボール”を引き出す逆転の支援 (5)ハプニング法・“自発的な会話”を引き出す・3章 会話ができる段階第5ステージの基本と特徴の理解 文法段階逆転の支援(6)ブロック法・“文法表現”を身につける第6ステージの基本と特徴の理解 会話段階逆転の支援(7)キーワード法・“わかりやすい”話者になる●著者矢幡 洋(やはた よう)臨床心理士・1958年東京生まれ。京都大学文学部心理学専修卒、東京大学学際情報学府卒。自閉症児の言語発達をテーマにして修士号取得。40冊以上の著作を出版し、『数字と踊るエリ』(講談社)は第33回講談社ノンフィクション賞の最終候補となる。テレビ出演多数。【書籍概要】発行 :株式会社ぶどう社著者 :矢幡 洋版形 :A5判頁数 :208ページISBN :978-4-89240-256-2Cコード:0037定価 :2,420円(税込)<販売サイト>Amazon: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年10月03日株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス(本社:東京都豊島区代表取締役:堤 聡)は、新刊「見て読んで感じて覚える 音楽のことば辞典」を、2023年4月26日に発売いたします。【イタリア発!オールカラー!】絵本のように読める「音楽のことば辞典」。お子さんが楽譜を読めるようになったら、ぜひ一緒に読んでください。音楽を学びはじめた子どもに「これだけは!」と思うことばを、音楽教育のエキスパートが吟味しセレクトした音楽用語辞典です。見て読んで感じて覚える 音楽のことば辞典▼この本で紹介する「音楽のことば」アルペッジョ[arpeggio]/オーケストラ[orchestra]/おと【音】/おとのたかさ【音の高さ】/おんかい【音階】/おんてい【音程】/おんぶきごう【音部記号】/かいめい【階名】/がっき【楽器】/カノン[canone]/きゅうふ【休符】/きょうじゃくきごう【強弱記号】/クレシェンド/デクレシェンド・ディミヌエンド[crescendo/decrescendo・diminuendo]/ごせんふ【五線譜】/ジーグ[giga]/しょうせつ【小節】/スラー/タイ[legatura di frase/legatura di valore]/せいじゃく【静寂】/そうしょくおん【装飾音】/そくどきごう【速度記号】/ソナチネ[sonatine]/だいふひょう【大譜表】/はく【拍】/はんおん/ぜんおん【半音/全音】/ひょうし【拍子】/フーガ[fuga]/フェルマータ[fermata]/プレリュード[preludio]/マーチ[marcia]/メトロノーム[metronomo]/メヌエット[minuetto]/メロディー[melodia]/リズム[ritmo]/リタルダンド・ラッレンタンド[ritardando・rallentando]/りんじきごう【臨時記号】/レガート/スタッカート[legato/staccato]/わおん【和音】/わせい【和声】/ワルツ[valzer]■原作者についてラウラ・ペーコ5歳からピアノを始める。スカラ座ピアニストのアーダ・マウリに師事。ブレーシャのルーカ・マレンツィオ音楽院にてピアノのディプロマを取得。その後、音楽教育専門の機関「CENTRO EDUCAZIONE MUSICALE DI BASE DI MILANO」にて音楽教育法のディプロマを取得。音楽教育の主なメソッド(オルフ、ウィレムス、コダーイ、ビアンキ、ダルクローズ、ゴイトレなど) のエキスパートとして、子どもから大人まですべてのレベルの音楽教育に従事し、イタリア全土の音楽院や音楽学校などで、授業や講演などさまざまな形で活動を続ける。音楽教育に関する記事も多数執筆。長年に渡りSCUOLA MUSICALE DI MILANO にてピアノ、ソルフェージュ、音感トレーニングを教え、現在では同校の学長も兼任する。■日本語版著者・イラストについて川西 麻理(かわにし・まり)4歳からピアノ、17歳から声楽を始める。東京音楽大学声楽専攻を卒業後、渡伊。歌をビアンカ・マリア・カゾーニ、音楽史をアントニオ・ポリニャーノに師事。イタリアの国立音楽院のテキストとしても使われている、クリスティーナ・チマガッリ、マリオ・カッロッツォ共著『西洋音楽の歴史』(全3巻、シーライトパブリッシング、2009~2011年)などを翻訳。2013年より音楽ジャーナリストとしてスカラ座の公演(オペラ・シンフォニー・バレエ)に関する記事を執筆。イタリア海外プレスクラブ会員。スカラ座アカデミーバレエ伴奏者コースを修了し、現在スカラ座付属バレエ学校のピアニストを務める。また、さまざまな機会にイラストを提供している。見て読んで感じて覚える 音楽のことば辞典定価:1,760円(10%税込)仕様:B5判縦/96ページ発売日:2023年4月26日ISBN:978-4-636-10435-6商品コード:GTP01100630 ★ご予約受付中! お求めは、全国ヤマハ特約楽器店・書店またはオンラインショップまで。【本商品に関するお問い合わせ】(株)ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス ミュージックメディア部問い合わせフォーム: 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年04月18日フローレンス・ピュー主演のNetflix映画『聖なる証』の原作小説の日本語翻訳が、翻訳小説の文庫レーベル・マグノリアブックスから刊行されることになった。本作は、断食しながら生きる“奇跡の少女”アナと、彼女を観察するために派遣された看護師のリブを描いた歴史フィクション。1859年、アイルランドの田舎町に英国人看護師リブ・ライト(フローレンス・ピュー)が訪れる。リブはクリミア戦争の従軍看護師で、ナイチンゲールに師事していた。彼女に課されたのは、絶食を続けているにもかかわらず健やかに生き続け、奇跡の少女と名をはせるアナ・オドネルを2週間観察すること。Netflix映画『聖なる証』配信中医学の訓練を受けたリブは奇跡など信じず、ひみつを暴こうと必死になるが何の糸口も見つからない。少女はほんとうに奇跡の存在なのか?少女はいったい何者なのか?リブがアナを「救うべきひとりの患者」として見つめ始めたとき、さまざまな人間の思惑が明らかになる。少女の生存に必要なのは、信仰か科学か、それとも......?著者は、アカデミー賞ノミネート作品である映画『ルーム』の原作者エマ・ドナヒュー。その原作「部屋」(土屋京子訳/講談社・2011年)はマン・ブッカー賞の最終候補に選出。映画化の際には脚本も担当し、第88回アカデミー賞脚色賞にノミネートされた。マグノリアブックス「聖なる証」は4月20日(木)よりオークラ出版にて発売。著:エマ・ドナヒュー訳:吉田育未定価:1,320円(税込)(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2023年04月16日海外で最もよく読まれている作家といえば、必ず名前があがる中村文則さんと村田沙耶香さん。2人の対談から小説の海外翻訳の最前線を探ります。村田沙耶香(以下、村田):この数年、日本の小説がイタリアでブームなのだと、イタリアの翻訳家さんから教えてもらいました。イタリア語翻訳ができる人が足りなくて、たくさんの小説をご自身や生徒さんが翻訳なさってるそうです。中村文則(以下、中村):日本文学は、村田さんをはじめ、多和田葉子さんや柳美里さん、川上弘美さん、小川洋子さん、川上未映子さんなど、海外でも女性作家の勢いがあります。村田:中村さんはそれこそ10年以上前からいち早く海外で評価された方で、ノワール小説の分野で貢献した作家に贈られる「デイヴィッド・グディス賞」を日本人で初めて受賞されているので、作家仲間からも尊敬されていて、新しい道を切り開いたというイメージがあります。中村:いやいや。僕はむしろ、今こうして日本の女性作家が注目されているのは、いい流れだなと思っています。村田:私の本を日本語からデンマーク語にしてくださるメッテ・ホルムさんという翻訳家さんは、村上春樹さんの作品も手がけていて、デンマークで日本文学を広めてくださっている方です。今村夏子さんや本谷有希子さんもお好きだと言っていました。日本の女性作家たちに注目が集まるわけ。中村:元々、東野圭吾さんや桐野夏生さんなど、ミステリーは本当によく訳されていました。今そうした支持が他の小説にも広がってきたと感じています。村田:ですね。ふんわりした情報で申し訳ないですが、少し前は、フランスで「ノヴェラ」と呼ばれるいわゆる中編小説くらいの長さの日本作品が多く訳されていたと聞きました。日本の現代小説は、欧米の長編作品と比べると短く、中編として扱われるようです。今は他の国でも短い作品が本になるケースが増えたと聞いたことがあります。中村:アメリカ人は相変わらず長い作品も好きなんだけれど、長編だと翻訳にお金もかかる。それで出版自体を躊躇するというのはあるみたいです。だから、翻訳ものに限ると、短いものがいい。村田:そういうことなんですね。中村:村田さんは、『コンビニ人間』などの自作を、英訳されたものと照らし合わせながら読んだりしますか?村田:英語が苦手で、今もレッスンを受けたりしてるくらいなので。訳は翻訳家さんを信じて任せることにしています。中村:僕も同じです。でも『掏摸〈スリ〉』の冒頭だけ比べてみたことがあって。僕は自分で書くとき、日本語のリズムにこだわっているんですね。その文体のリズムを翻訳者に感じ取ってもらって、翻訳者がそれを訳すと独特な英語のリズムが出る。絶妙なところで、キッド、アップと韻を踏んだり。逆で言えばカミュの『異邦人』の邦訳は翻訳ならではの魅力的な文体。日本語で書かれた僕の小説をそのまま読む人と、英語になった形で読む人とがいて、それも面白さだと思うのですが。村田:私の著作の英訳はほぼ、翻訳家の竹森ジニーさんが手がけてくださっているのですが、以前、一緒にイベントに出たときに、お話を聞いてとても感動したんです。彼女はまず全体を通して訳し、その後、目をつぶって、小説中に流れているボイスがどうすれば忠実に伝わるかを考えて、もう一度ていねいに訳していくとおっしゃっていました。ただ日本語を他言語に変換するだけではなくて、作品の声がしっかり伝わることを大切にしてくださっていると感じました。中村:たとえば『コンビニ人間』だとどんな工夫があったんですか。村田:日本のコンビニが舞台なので、「いらっしゃいませ」がよく出てくるんです。でも訳したときに「Welcome」だとちょっと意味が変わってしまう。ジニーさんは「これは日本ならではのニュアンスがあるから訳せない」と。それであえて「Irasshaimase」のままにしたそうなんです。中村:機械的な言葉だし、何度も出てくると呪文みたいに機能してきますね。村田:そういうジニーさんのセンスを尊敬し、信頼しているので、全部お任せすることにしています。中村:僕の短編で「心を開きなさい/鯵の開きみたいに」というふざけたセリフがあって、でもロシアで訳されるとき、鯵の開きを読者は知らないから、翻訳者さんが工夫して。「毛皮のコートを着たニシン」という料理があって、それはニシンが隠れるイメージで、逆の意味で使ったんです。「毛皮の~みたいに隠さないで」と。翻訳の妙だなと思いました。村田:コロナ禍で中止が相次いでいた海外の文学フェスティバルや書店イベントが少しずつ戻ってきていますね。中村:海外でのイベントに行くと、お客さんは二派に分かれていると感じます。その作家に関心があって来てくれる人と、日本や日本のカルチャーに関心があって来てくれる人。アジアやヨーロッパだと、アニメ好きが多いこともあってジャパニーズカルチャーをもっと知りたいという空気があるんですが、アメリカはそもそも「個」に関心がいく。作家個人として見てくれるのがうれしい。あと、海外では責任も感じる。シンガポールのブックフェアに招かれたとき、「日本人で呼んだ最初の作家だ」と言われて、失敗したらもう次から日本人作家呼ばれなくなるんだと(笑)。村田:海外メディアのインタビューを受けると、日本との違いに戸惑ったりもします。「作家」に求める言葉や意見がしっかりあると感じ、心打たれる場面もあります。「日本の女性は今どういう状況にあるのか」と聞かれたり。それこそデンマークでその質問が出たとき「子供の頃から清潔な肉便器だと思っていた」と答えたんです。そのとき専門の研究者の方が説明してくださって、「そんな言葉はとても悲しい」と仰ってました。中村:海外と日本とで事情が違うなあと思うことに、書評もあります。アメリカの『ニューヨーク・タイムズ』でかなり長い書評を書いてもらったことがあるんですが、決して褒めているだけじゃない。厳しい評価も書かれています。村田:私も『生命式』、英語版だと『Life Ceremony』というんですが、その書評が『ニューヨーク・タイムズ』に載ったことがあるんです。でも私にとっては難しすぎる英語で、ちゃんと深く読むことができなくて。ジニーさんに河出の編集者さんが意味をお聞きしていました。中村:日本だと基本的に書評するのは薦めたい作品だけど、海外だと信頼できる媒体で書評されたなら十分価値があると考えるらしいです。賞レースも、日本だと落ちたら触れないという感じになるのに、海外だとノミネートされるだけでもすごいという空気。僕は『悪と仮面のルール』が2014年に米国のホラー系の「ブラム・ストーカー賞」にノミネートされたんです。一次選考に通りましたという連絡が来て、「二次は読者投票です」と言うんだけど、並びの候補作にスティーヴン・キング作品とか入ってるの。読者投票なら勝てるわけない(笑)。そういえば、村田さんも米国の「シャーリー・ジャクスン賞」にノミネートされていましたね。村田:『信仰』という作品です。ダークな作風の短編を対象にした賞で、最終候補に残りましたと。ただ、選考会がないそうなんです。「選考委員たちが作品の話をしながら過ごしていくうちになんとなく決まります。春くらいに」と言われて、本当に驚きました。中村:それは知らなかった(笑)。何にせよ、自分の著作が海外で翻訳されて感想を聞けたり海外の作家さんと交流できたりは刺激になるし、楽しい体験です。村田:私も、友達になった海外の作家さんとまた早く会いたいです。なかむら・ふみのり1977年、愛知県生まれ。2002年に「銃」で新潮新人賞を受賞し、デビュー。’05年、「土の中の子供」で芥川賞を受賞。著作は、台韓中などのアジア諸国、欧米、中東など15の言語に翻訳されている。むらた・さやか1979年、千葉県生まれ。2003年、「授乳」が群像新人文学賞優秀作となり、デビュー。『生命式』『地球星人』など飜訳されている作品多数。アジア9都市9人の作家が競作するアンソロジー『絶縁』に参加。※『anan』2023年4月19日号より。写真・土佐麻理子取材、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2023年04月15日ピクトグラムを中心にデザインを手掛ける太田幸夫デザインアソシエーツ(所在地:神奈川県平塚市、代表:太田幸夫)は、太田考案の絵文字による言語システム、絵ことばLoCoS(Lovers Communication System、以下:LoCoS)完成を目指して、2023年4月から2024年2月28日まで協働研究者を募集いたします。「LoCoS」について詳細URL: 絵ことばLoCoSとは■背景LoCoS(Lovers Communication System)とは、既存の言語を使わない、絵文字による言語システムで、グラフィックデザイナー太田幸夫により考案、研究開発が進められています。国籍に関わらず誰でも1時間程度で習得できるLoCoSはより活発な国際的コミュニケーションを推進する可能性を秘めています。より直感的なシステムの完成に向け、多方面からのご助力を乞うため協働研究者を募集します。■LoCoS協働研究者募集について*LoCoS概要LoCoSは、絵文字のみであらゆる文章表現を可能とするべく、60年余り研究が続けられています。現状では、山、川等具体的な名詞をはじめ、選挙、葛藤等の抽象表現、時制、形容など一般的な言語が備える要素の多くをカバーします。また、絵による文章表現で発音まで可能である物は他に類を見ません。*協働研究者募集の経緯LoCoS利活用の主体者は不特定多数の個人であるため、誰もが直感的にわかりやすいシステムを構築するのに各分野多方面からのご助力が不可欠との思いで今回の募集に至りました。例えば「お金」をどう絵文字にするかなど未だ保留中であり、年齢、国籍問わず意見をいただきたいです。*協働研究での協力内容、目標まだ形になっていない多くの単語、音、動き、空間や質感表現の確立、30分の学習すら不要となる多次元メディアの感性言語を目指します。自分も参加してみんなで作ったLoCoSに愛情を注ぎ、男女間の愛情のように、見るだけで、その時の心情が愛着を伴うLoCoSの表現になってほしいと考えます。*協働研究者募集要項2023年4月から2024年2月28日までの期間とし、その後は都度検討。参加費用は無料。ただし年間数百円程度いただければ、通信事務費や協力者への薄謝としてもとても助かります。年齢制限はありません。パソコンでのオンライン作業が中心となりますが、それ以外の方法でも参加は可能です。【協働研究者募集窓口、その他お問い合わせ】太田幸夫デザインアソシエーツTEL : 090-4965-1225e-mail: yukioota3@gmail.com 所在地: 〒254-0042 神奈川県平塚市明石町6番21号 プラーズ明石町II 4-A年会費をお振込みいただく方には、銀行と口座番号をお知らせします。【e-mailまたは郵送での応募記入項目】(各項目は任意で、一部記入でも結構です)1、お名前(漢字とひらがな)2、生年月日3、連絡先(電話、メール、住所)4、ご専門(所属・略歴)5、プレスリリースをご覧になったメディアなど6、LoCoS協働研究に対する一言(ご質問、ご意見、ご提案など)■太田幸夫について1939年愛知県生まれ。イタリア国立美術院留学中より絵ことばLoCoS研究。東京造形大学、ピクトリアル研究所を経て多摩美術大学教授20年。日本サイン学会会長9年。ISO・JIS図記号委員30年。経済産業省標準化功労者賞受賞。経済産業省シンボルマークデザイン。非常口、避難場所ピクトグラムを制作。生活者主体の視点から、より良い世界をつくるデザインを通して解決すべく課題に取り組んでいる。■組織概要屋号 : 太田幸夫デザインアソシエーツ代表者 : 太田幸夫所在地 : 〒254-0042 神奈川県平塚市明石町6番21号 プラーズ明石町II 4-A設立 : 1978年8月事業内容: ピクトグラム(絵文字・絵ことば)を中心とする視覚伝達デザインURL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年03月28日旦那さんと国際結婚をした投稿者さん。結婚の際には、書類作成や翻訳などやらなくてはならないことがたくさんあり……。今回は、実際にあった“結婚前の事件エピソード”をご紹介します。国際結婚をする際に……夫と私は国際結婚なのですが、国際結婚するのはとても大変です。まず婚姻届を両国に出さないといけません。夫の国はご両親の判子が必要で、それらが終わったら婚姻ビザの申請をしなければなりません。意味がわからないくらいの情報量で、なおかつ日本で生活するためには、私が翻訳や書類作成をしなければならないのです。ハードルが高すぎて泣きました。愛がなければ乗り越えられなかったと思います。もう一度やれと言われたら断固拒否したいくらい面倒でした。(27歳/会社員)ハードルが高く……国際結婚をする際に婚姻届を両国に提出したり、婚姻ビザを申請したりとやることが多く大変だったというエピソード。皆さんはこのエピソード、どう感じましたか?※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。(MOREDOOR編集部)
2023年01月28日第15回「小田島雄志・翻訳戯曲賞」の受賞者・団体が決定した。発表された受賞者・受賞団体は、『MUDLARKS』『THE PRICE』の翻訳を手掛けた髙田曜子、『The View Upstairs―君が見た、あの日―』の演出・翻訳・訳詞・振付を担当した市川洋二郎、『5月35日』を手掛けたPカンパニー、『月は夜をゆく子のために』を手掛けたトランスレーション・マターズ。『5月35日』写真:Pカンパニー提供本賞は、2017年までの10年間、小田島雄志個人が主催し、海外戯曲の優れた翻訳者に贈呈されてきた。第11回からは、名称と趣旨を引き継ぎ、実行委員会が主催して運営。翻訳者に加え、海外戯曲の優れた上演成果も対象に実行委員の合議で選考している。贈呈式は、2023年1月10日(火) 13時より東京都豊島区の「あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)」にて行われる。<第15回「小田島雄志・翻訳戯曲賞」受賞者・団体>■髙田曜子『MUDLARKS』作:ヴィッキー・ドノヒュー演出:川名幸宏翻訳:髙田曜子上演期間:2022年9月29日(木)~10月9日(日)会場:下北沢 ザ・スズナリ『THE PRICE』作:アーサー・ミラー演出:桐山知也翻訳:髙田曜子上演期間:2022年1月16日(日)~1月23日(日)会場:吉祥寺シアター■市川洋二郎『The View Upstairs―君が見た、あの日―』作・作詞・作曲:Max Vernon演出・翻訳・訳詞・振付:市川洋二郎上演期間:2022年2月1日(火)~2月13日(日)会場:日本青年館ホール■Pカンパニー『5月35日』作:莊梅岩翻訳:マギー・チャン/石原燃演出:松本祐子上演期間:2022年4月20日(水)~4月24日(日)会場:東京芸術劇場シアターウエスト■トランスレーション・マターズ『月は夜をゆく子のために』作:ユージーン・オニール翻訳・演出:木内宏昌上演期間:2022年10月8日(土)~10月19日(水)会場:すみだパークシアター倉
2022年12月13日数々の舞台で翻訳や演出を務めるメンバーが参加する「トランスレーション・マターズ」近代古典戯曲の新訳に取り組む上演プロジェクト一般社団法人トランスレーション・マターズ(代表:木内宏昌)主催、『月は夜をゆく子のために -A Moon for the Misbegotten-』(作:ユージーン・オニール)が2022年10月8日 (土) ~2022年10月19日 (水)にすみだパークシアター倉(東京都墨田区横川1-1-10)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて8月27日(土)10:00より発売開始です。カンフェティにて8月27日(土)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ 「トランスレーション・マターズ」は、戯曲翻訳者による企画を発信・実現する目的で、2021年6月に設立された一般社団法人です。理事(ディレクター)として、小川絵梨子・常田景子・小田島創志・広田敦郎・小山ゆうな・髙田曜子・木内宏昌(代表)が参加しています。これまで翻訳研究会、リーディング、トークセッションなどの活動を重ね、2022年10月にいよいよ上演プロジェクト第1弾となる本公演の上演が決定いたしました。【イントロダクション】ピューリッツァー賞4回、ノーベル文学賞に輝いたアメリカ近代演劇の父ユージーン・オニール。その執筆期最後の戯曲の新訳上演。自伝劇『夜への長い旅路』に書き尽くせなかった実兄ジェイムズ・オニール(タイローン)・ジュニアへの鎮魂歌──「もうひとつの家族」と過ごした生涯最後の月夜。初演時に上演を禁じられた問題作が、現代人の孤独と傷ついた性に語りかける、美しく、苦く、劇しく、優しい物語。トランスレーション・マターズとは「トランスレーション・マターズ」は、「翻訳の言葉から演劇を革新する」という思いのもと、近代古典戯曲の新訳に取り組み、上演プロジェクトを実現していきます。従来の上演プロセスに縛られることなく、テキストづくりから始まる一連の活動をプロジェクトとし、中長期にわたる準備期間とリハーサル期間を経て、翻訳者、演出家、俳優、スタッフとともに作品づくりに臨みます。上演プロジェクトの第一弾として選んだのは、近代アメリカ演劇の源流にあるユージーン・オニールの作品です。旧来のオニール作品は、「難しい、暗い、重たい」というイメージがありますが、現代の光を当ててみると、異なるイメージが浮かんできます。しかしながら、先行訳の入手は困難であり、また、数少ない訳書も、現代の観客が受け止めるにはどうしても古くなってしまっています。そこで、私たち「トランスレーション・マターズ」の上演プロジェクトでは、オニール最後年作『A Moon for the Misbegotten/月は夜をゆく子のために』の新訳を試みました。文学研究のためではなく、声を発する俳優のための翻訳を作ることに主眼を置きました。現代の俳優が生き生きとした日本語を駆使しながら、モダン・クラシックの問題作に現代の光を当て、現代の観客にオニールの名作を届けます。原作者プロフィールユージーン・オニール1888年~1953年。アメリカ合衆国の劇作家。アメリカの近代演劇を築いた。ピューリッツァー賞4回受賞、1936年にはノーベル文学賞も受賞している。1888年、俳優の父親が巡業中に滞在したホテルで三男として生まれる。プリンストン大学中退後、NYの通信販売会社、金鉱発掘の助手、父親の劇団の俳優や助手、ニューロンドンの新聞記者、船乗りなど職を転々とし、その経験は多くの戯曲の題材となる。結婚の破綻・自殺未遂に加えて、軽度の結核を罹患。療養中に処女作『蜘蛛の巣』(The Web)を執筆。退院後、ハーバード大学演劇学教授ジョージ・ピアス・ベイカーに劇作を学ぶ。1916年、芸術家集団「The Provincetown Players(プロヴィンスタウン・プレイヤーズ)」に参加。朗読作品『カーディフ目指して東へ』でデビュー以降、一幕劇を次々に発表。劇団・作家ともに注目を集め、後にオフ・ブロードウェイ運動の原動力となる。『地平線の彼方』でブロードウェイ進出。ピューリッツァー賞受賞。『皇帝ジョーンズ』の上演によりオニールの名は世界に知らしめる。36年にはノーベル文学賞受賞。41年、『夜への長い旅路』(遺言にて死後25年間の上演を禁じる)を、43年には『月は夜をゆく子のために』を脱稿するも、次第に体が弱り1日3時間の執筆が限界になっていく。65歳となった1953年、ボストンのホテルの一室で死亡。最期の言葉は"I knew it. I knew it. Born in a hotel room, and God damn it, died in a hotel room."『A Moon for the Misbegotten』について先行訳(1956年喜志哲雄訳)以来、『日陰者に照る月』と訳されてきました。敬意を払うべき名訳ですが、今回は新解釈に基づき、邦題も刷新しています。この作品を脱稿した1943年は、ユージーン・オニールが執筆可能だった時期の最後年でした。その2年前(1941年)に書いた自伝劇『夜への長い旅路』の明らかな続編で、オニールの実兄(ジェイムズ・オニール・ジュニア)が登場します。その兄が40代前半でこの世を去る直前の話となっています。4幕構成。登場人物は5人。母が他界し遺産を相続することになったジェイムズ(ジム)とその領地の小作人父娘(フィルとジョジー)による、一日の物語となっています。台詞はエネルギッシュで、登場人物たちの駆け引きは時にコミカル、ジムとジョジーのラブストーリーとして時にロマンティックな明快な物語です。しかし初演時には、母性を冒涜するものであるとして、当局から上演中止を命じられました。オニールは、最後の最後に執筆したこの作品において、血の繋がった兄をモデルに描きながら、「人間とは何か」という普遍的テーマを問いました。そして「誰も孤児ではない」という苦味と温かみが混ざり合ったメッセージを伝えています。オニールが探求した「人間とは何か」というテーマは、後年のテネシー・ウィリアムズやアーサー・ミラーらに継承され、現代のドラマへと受け継がれていると言えます。1947年 オハイオ州コロンバスのハートマン・シアターで初演2007年 ケビン・スペイシー、イヴ・ベスト、コーン・マーネーキャスト・スタッフプロフィールまりゑ/ジョジー・ホーガン(フィルの娘)役※Wキャスト1993 年『塩祝い申そう』で初舞台、『ピーター・パン』(94・95)、『アニー』(96)、『レ・ミゼラブル』(97)など、子役時代から舞台を軸に活動する。近年の主な出演作に【舞台】『チョコレート・ドーナツ』(21)、『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(21)、『風桶』(21)、『大地』(20)、『キューティー・ブロンド』(19)、【ドラマ】『ルパンの娘』(CX・20)、『不可避研究中』(NHK・20)、『天才てれびくんhello』(NHK・22)など、舞台以外にも活躍の幅を広げている。毛利悟巳/ジョジー・ホーガン(フィルの娘)役※Wキャスト東京都出身。日本大学芸術学部演劇学科を卒業後、舞台、映画で活動。近年の主な出演作に【舞台】『KING LEAR ーキング・リアー』(木村龍之介演出)、『そよ風と魔女たちとマクベスと』『真冬のバーレスク』(串田和美演出)、『パレード、パレード』『グリークス』『水の駅』(杉原邦生演出)、『じゃり』(小川絵梨子演出)、『走り去る人たち』(永井愛演出)、『あの記憶の記録』(日澤雄介演出)、【ドラマ】『相棒15』(EX)、【映画】『愛について語るときにイケダの語ること』など。内藤栄一 /ジム(ジェイムズ・タイローン・ジュニア)役長野県出身。2006年まつもと市民芸術館『水の話』で故中嶋しゅうと出会う。蕎麦打ち職人として働く傍ら演劇を始め、2017年上京。近年の主な出演作に『男たちの中で』(演出 佐藤信)、『反応工程』(演出 千葉哲也)、『beauty queen of leenane』(演出 小川絵梨子)、『ヘッダ・ガーブレル』(演出 稲葉賀恵)、『朝日のような夕日をつれて』(演出 逸見輝羊)、『ハツカネズミと人間』(演出 新井ひかる)、『少年Bが住む家』(演出 大澤遊)、などがある。大城清貴/マイク・ホーガン(ジョージーの弟)役沖縄県出身。琉球大学教育学部音楽教育専修卒業。地元ではオリジナルミュージカルを中心に舞台出演の他、作曲・編曲・DTMによる音源製作等で活動。2020年4月より舞台活動の幅を広げる為に上京。『MY SHINING HOURS』(studioOVA主催)、『Under a spell: Magical Concert vol.2』(合同会社Art&Arts主催)のコンサートにコーラス等で出演。現在、ミュージカルcafe & dinner offza にてライブ活動を行っている。小倉卓/T・ステッドマン・ハーダー(大富豪)役埼玉県出身。ミュージカル、ストレートプレイの舞台で役者として活動しつつ、映像作品への出演やイベントMC、テーマパークのショー出演などにも活動の幅を広げている。また、映画演劇文化協会『この森で、天使はバスを降りた』や宇宙劇『ウレシパモシリ』などでは、役者として作品に出演しつつ、劇伴のギター演奏者としても参加する。近年の主な出演作に、【舞台】『チェーコフ イズ グレイト バット…』、『ザ・ダーリン』、オフィス3〇〇『音楽劇 あかい壁の家』、TYプロモーション『リア王2018』、ミュージカル座『ミュージカル カムイレラ』などがある。大高洋夫/フィル・ホーガン(ジョージーの父)役新潟県長岡市出身。早稲田大学在学中に鴻上尚史と共に「第三舞台」を旗揚げし、以後同劇団のほぼ全作品に出演、中心俳優として活躍した。現在では舞台のみならず、映画・ドラマ・ラジオ・バラエティと幅広く活躍している。近年の主な出演作に【舞台】『地球防衛軍 苦情処理係』(作・演出 鴻上尚史)、『MESSIAH』(脚色・演出 西森秀行)、『ゴドーを待ちながら』(演出 多田淳之介)、『仮面ライダー斬月-鎧武外伝-』(作・演出 毛利亘宏)、『年中無休』(演出 ウォーリー木下)などがある。翻訳・演出木内宏昌東京都出身。演出家、劇作家、戯曲翻訳家。学生劇団、小劇団活動を経て、TPTで海外演出家・美術家との共同創作や、栗山民也演出作の脚本、熊林弘高演出作の翻訳、串田和美演出作の共同演出など携わる。近年の主な舞台演出作品に、CHEKHOV MONODRAMA『チェーコフ イズ グレート、バット…』『人生は素晴らしいか?』、『K.テンペスト』(共同演出)、『人間ども集まれ!』(兼脚本)など。脚本作品に、『OP.110 ベートーヴェン「不滅の恋人」への手紙』、『アドルフに告ぐ』、『TABU〜シーラッハ「禁忌」より〜』、『イリアス』など。『おそるべき親たち』(ジャン・コクトー作)ほかの翻訳で、第7回小田島雄志翻訳戯曲賞を受賞。ユージーン・オニール作品の翻訳に、『楡の木陰の欲望』(寺島しのぶ主演)・『夜への長い旅路』(大竹しのぶ主演/2021・麻実れい主演/2015)がある。公演概要『月は夜をゆく子のために -A Moon for the Misbegotten-』公演期間:2022年10月8日 (土) ~2022年10月19日 (水)会場:すみだパークシアター倉(東京都墨田区横川1-1-10)■出演者まりゑ / 毛利悟巳(Wキャスト) / 内藤栄一 / 大城清貴 / 小倉卓 / 大高洋夫■スタッフ作:ユージーン・オニール翻訳・演出:木内宏昌翻訳監修:トランスレーション・マターズ美術:中村公一照明:倉本泰史音響:長野朋美衣裳:小泉美都ヘアメイク:林摩規子音楽:松崎ユカ舞台監督:河内崇宣伝美術:山本恵章(Gene&Fred)宣伝物制作コーディネート:武次光世(Gene&Fred)宣伝写真:岩村美佳小道具協力:高津装飾美術、tptプロデューサー:三瓶雅史(ニューフェイズ)制作:藤野和美(オフィス・REN)、鴻上夏海(ニューフェイズ)制作・票券:福本悠美(オフィス・REN)助成:公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京文化庁「ARTS for the future!2」補助対象事業主催・企画・製作:一般社団法人トランスレーション・マターズ■公演スケジュール10月 8日(土)18:30(悟巳ジョジー)10月 9日(日)13:30(悟巳ジョジー)10月10日(月・祝)13:30(悟巳ジョジー)10月11日(火)18:30(悟巳ジョジー)10月12日(水)休演10月13日(木)18:30(まりゑジョジー)10月14日(金)18:30(まりゑジョジー)10月15日(土)13:30(悟巳ジョジー)/18:30(まりゑジョジー)10月16日(日)18:30(まりゑジョジー)10月17日(月)18:30(まりゑジョジー)10月18日(火)13:30(まりゑジョジー)/18:30(悟巳ジョジー)10月19日(水)13:30(まりゑジョジー)※開場は、開演の30分前■チケット料金一般:6,600円(全席指定・税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年08月19日翻訳家を夢見たこともある俳優・上白石萌音さんに、『赤毛のアン』の翻訳を往復書簡という形で指導してきた翻訳家の河野万里子さん。教え、教えられる時間の中で確かに育まれていった、お互いへの信頼。その過程を伺いました。意外なほど共通項が多かった、訳者と役者。朝ドラ『カムカムエヴリバディ』での流暢な英語が印象的だった上白石萌音さん。忙しい俳優業の傍ら、2年にわたって続けてきたのが『ラジオ英会話』のテキストで連載された、人気翻訳家・河野万里子さんとの“翻訳書簡”でした。月2回の手紙のやり取りは、おふたりにとってかけがえのない時間だったようです。――初めてお会いしたときのお互いの印象を教えてください。上白石萌音:3年前、舞台を観に来てくださったんですよね。柔らかさと包容力があって、憧れていた職業の方が素敵だったことがすごく嬉しくて。翻訳家に憧れていた自分が誇らしく思えるくらい、キラキラした気持ちになりました。河野万里子:嬉しいです。私の大学の大先輩である井上ひさしさんのお芝居だったので、親近感がありましたし、決して明るいお話ではないのですが、萌音さんが出てくると舞台に清涼感が広がるんです。終演後にご挨拶したら、舞台で拝見していたのとはまた違う可憐な人で。ずっと笑顔でいてくださって、往復書簡をしているときも、あのときのピュアな笑顔が言葉の向こうに見えていました。どんどんお仕事が広がり忙しかったと思うのですが、翻訳を毎回しっかり頑張る誠実さに心打たれていました。上白石:私にとって変化の大きい2年間、主軸のひとつとして翻訳があって、定期的に学べる環境に身を置けたことは、とても幸運だったと思います。ちやほやされても浮ついた気持ちにならなかったのは、これがあったからだと思うくらい(笑)。毎回難しい文章に出合い、私はなんて何も知らないんだって痛感しました。先生にたくさん教えていただき、少しずつクリアにしていく時間が月に2回あったことに感謝しています。決して優等生ではなかったと思うのですが、最終回までこぎつけられたことは、自信にもなりました。――手紙をやりとりしながらどんなことを感じましたか?上白石:私が頑張れたのは、先生からのお返事が待ち遠しかったからです。翻訳の部分だけではなく、どこをとっても言葉の選び方が素敵なんですよね。言葉を生業にされているだけありますし、すべてにお人柄が滲み出ているような言葉遣いで、やっぱり人って言葉と共にあるんだなと実感しました。先生のように言葉を選べる人になりたいっていう憧れが、一番の原動力でした。河野:こういうふうに物事を感じ取る方なので、教えがいがあって最高の生徒さんでした。英語の力がある程度おありになって、そのうえで初めて翻訳に挑戦されたので、私がアドバイスできることがたくさんありましたし、それらをきちんと吸収して、反映してくださるんです。2年間でサナギが蝶に羽化するように、素敵な成長を見せていただいたって思うくらい。あと、素直で前向きですよね。お手紙の中で、アンには求心力と吸収力があると表現されていましたが、萌音さんも同じものを持っている。俳優さんということもあって、いい表現や言葉が無意識のうちにストックされていると思うのです。だからこちらが投げかけると、巧まずしてふっといいフレーズが出てきたりして、その瞬間を見るのがとても好きでした。上白石:頑張っていた頃の自分に聞かせたいです(笑)。――河野さんの「訳者は役者に通ず」という言葉も印象的でした。河野:翻訳家は原文・原書全体の意図や感動をいかに伝えるかという職業なので、最後に問われるのは日本語の表現力だと思うのです。上白石:訳者さんはきっと、あまり自我を出さないというか、作品ファーストで作者の思いを伝えるお仕事ですよね。訳をする人の人間性が滲み出るものなのかなって学びながら思っていたのですが、お芝居にも同じことがいえるんですよね。だから人としてもちゃんとしておかなきゃと思うし、日常で感じたすべてが表現につながるのも共通している気がします。河野:本当にそうですね。上白石:翻訳でもアンが感じたことを同じように感じられるかが大切な気がして、読んで体に入れて、私ならどう表現するかを選ぶ瞬間がたくさんありました。文章から情景を想像していくところは役者でもあるし、それを撮るカメラマンでもあるし、演出する監督でもあると先生がおっしゃったのも腑に落ちました。こんなに共通項が多い仕事だとは思いませんでしたし、一方で翻訳家は究極のマルチプレイヤーだと思いました。右・子どもの頃から英語に親しんでいた上白石さんが、憧れていた職業のひとつが翻訳家。第一線で活躍する河野さんとの手紙を通して、『赤毛のアン』の名シーンの数々を翻訳。英語や翻訳のみならず、日本語の豊かさやその表現についても楽しく学べる一冊。7月25日発売。『翻訳書簡『赤毛のアン』をめぐる言葉の旅』上白石萌音、河野万里子著¥1,760(NHK出版)左・上白石さんが実際に使用していた『赤毛のアン』原書。Mone Kamishiraishi俳優。2011年、第7回「東宝シンデレラ」オーディション審査員特別賞受賞。ドラマ『恋はつづくよどこまでも』『カムカムエヴリバディ』、舞台『千と千尋の神隠し』など出演作多数。著書に『いろいろ』。パフスリーブブラウス¥60,500(Sea New York/BRAND NEWS TEL:03・3797・3673)本のイヤリングは本人私物Mariko Kohno文芸翻訳家。英語、フランス語の翻訳を手がける。訳書にサン=テグジュペリ『星の王子さま』、サガン『悲しみよこんにちは』、2021年本屋大賞翻訳小説部門第2位を受賞した『神さまの貨物』など多数。※『anan』2022年7月27日号より。写真・女鹿成二スタイリスト・嶋岡 隆北村 梓(Office Shimarl/上白石さん)ヘア&メイク・冨永朋子(アルール/上白石さん)取材、文・兵藤育子(by anan編集部)
2022年07月23日ミッフィーの作者、ディック・ブルーナのインタビュー集『ディック・ブルーナ 永遠のデザインとことば』が発売。ディック・ブルーナが語る"仕事や人生”のインタビュー集『ディック・ブルーナ 永遠のデザインとことば』は、ミッフィーの作者であるディック・ブルーナが語った仕事や人生についてのインタビュー集。2015年に刊行した書籍『ディック・ブルーナ 夢を描き続ける力』の復刊にあたるもので、今回は装いを新たにアップデートした一冊へと昇華させている。ミッフィーのイラストと共に書籍の中には、ミッフィーへの愛、絵本作りのこだわり、グラフィックデザイナーから絵本作家になるまでの思い、夢を追い続けることの大切さなど、ブルーナの体験に基づいた哲学を紹介。心温まるブルーナの言葉は、ミッフィーの愛らしいイラストと見開きで展開されるため、子供から大人まで楽しめるのも嬉しいポイントだ。また書籍のカバーは、箔押し仕様のミッフィーをあしらったこだわり仕様。手に取るたびに気分がUPする一冊は、部屋のインテリアとしても楽しむことができそうだ。なお書籍は、持ち運びにも便利なB6サイズとなっている。【詳細】『ディック・ブルーナ永遠のデザインとことば』B6変形判/192ページ価格:1,650 円発売日:2022年5月30日(月)Illustrations Dick Bruna Ⓒ copyright Mercis bv,1953-2022www.miffy.com
2022年06月16日■ 前回のあらすじ 耳の聴こえない私に、ベビーサインでお話してくれる1歳の娘。でも友人の「ことばが遅いよね」の一言に、埋めることのできない「聴こえないヒト」と「聴こえるヒト」の感覚のズレを感じてしまい…。息子と娘、同じように育ててきたつもりでも全然違うんだと思いました。音声言語が大事だという周囲の考え方も理解できるのですが、このときはどうすればいいのかと気持ちがぐちゃぐちゃになって涙が溢れてしまいました。次回に続く「ベビーサインは立派な「ことば」」(全3話)は12時更新!
2022年01月05日こんにちは、ミカヅキユミです!私は生まれつき耳が聴こえません。このお話は、娘が1歳半になったころの周囲の反応や、それについて感じたことを描いていきたいと思います。娘は、私の「ねんね」の手話を見て真似をしたのかもしれませんが、手でお話してくれることがありました。娘のサインを見るたびに「おはなししてくれてる!」と嬉しかったのですが…。友人の言葉に、どうしても埋めることのできない、「聴こえないヒト」と「聴こえるヒト」の感覚のズレを感じてしまいました。そういうものなのかもしれないな…と諦めに近い感情でした。(当時の私の素直な気持ちを描いているため、不快にさせてしまいましたら申し訳ありません…)次回に続く「ベビーサインは立派な「ことば」」(全3話)は12時更新!
2022年01月04日2021年10月頃から、ネット上で話題を呼んでいる、猫の鳴き声から人間の言葉に翻訳するアプリ。アプリを使い、いきなり若旦那(@wakadanna_coo)さんは、飼い猫の思わぬ本音を知ることになりました…。飼い猫の鳴き声の翻訳結果をTwitterに投稿したところ、大きな反響を呼んでいます。飼い主「もうナメられてます」生後2か月で、投稿者さんに保護された、子猫の、しきじちゃん。家族になりたての1人と1匹ですが、しきじちゃんはすっかり投稿者さん宅に慣れた様子です。投稿者さんが「もうナメられています…」と意味深なコメントとともに公開した、子猫の姿と翻訳結果をご覧ください。しきじさんと暮らし始めて1週間が経ちましたが、もうナメられてます…… pic.twitter.com/7gVlrBZ0nJ — いきなり若旦那旅館×SNS (@wakadanna_coo) November 14, 2021 元気いっぱいに鳴き声をあげる、しきじちゃん。その鳴き声の意味はというと…。お前なんか、怖くない!怯えられるよりかはいいものの、ちょっぴり複雑な気持ちの投稿者さん。とはいえ、しきじちゃんがそう伝えられるのは、投稿者さんと一緒にいる時間に慣れたからなのでしょう。投稿者さんに対して、励ましや応援の声、また、しきじちゃんのかわいさにさまざまな声が寄せられています。・「一緒にいても怖くない」という意味かもしれません。ツンデレの『デレ』じゃん。・しきじさん、反抗期か?・もう懐かれてると解釈すれば、これほど愛らしいナメられ方はない。「怖くない」と聞くと強がりにも思えますが、言葉通り、投稿者さんを怖がっているわけではなく、安心しているという意味ととらえれば、愛情が増すもの。一緒に過ごす時間が経つにつれ、しきじちゃんが投稿者さんに伝えようとする言葉にも変化があらわれていくはずです…!しきじちゃんのYouTubeチャンネルはコチラ投稿者さんは、しきじちゃんの愛らしい姿を、YouTubeでも公開しています。元気いっぱい、やんちゃざかりなしきじちゃんを動画でも見たい人は、ぜひご覧ください。サウナ猫しきじまた、投稿者さんは、愛媛県の道後温泉で『大和屋本店』『大和屋別荘』の2つの旅館を営んでいる若旦那でもあります。老舗旅館の風情と、こだわりがつまった空間で至福のひと時を楽しみたい人は、ぜひ旅館のウェブサイトをのぞいてみてはいかがですか。大和屋本店大和屋別荘[文・構成/grape編集部]
2021年11月19日ペットと暮らしている人は、きっと誰もが一度は「動物の言葉を理解できたらいいのに」と思ったことがあるでしょう。一見似たような鳴き声でも、人間と同じように、言葉には「遊んで!」や「お腹が減った」といった思いが含まれているはず。近年は猫の鳴き声から感情を想定するアプリが登場し、実際に使ってみた飼い主の投稿が話題になっています。『猫語翻訳アプリ』を使ってみたら…?たぬポンド(@tan_uk_ijiru)さんが描いたのは、猫の言葉を翻訳するアプリを使った飼い主の漫画。愛猫のタマに向かって、飼い主は面白半分で翻訳アプリを使ったのですが…。ネコ語翻訳漫画。 #漫画が読めるハッシュタグ #創作漫画 pic.twitter.com/ufyrMVQeYD — たぬポンド (@tan_uk_ijiru) October 25, 2021 最初はよくある翻訳結果だったものの、徐々に飼い主がヒヤッとするような言葉に…!愛らしいビジュアルから飛び出る魔王のようなセリフとともに、飼い主は愛猫に恐ろしい迫られ方をされるのでした。シチュエーションは漫画やゲームで目にする人間と魔王のやり取りですが、猫が相手なら喜んで迫られたいですね。猫好きにはたまらない展開に、多くの人が笑顔になったようです!・笑うわ。自分も翻訳機で「力が欲しいか?人間…」っていわれたい!・猫様がくれる力…一体どのようなものなんだ…。・好きすぎる。力はいらないので、思う存分モフらせてください。きっと、猫に「力が欲しいか…?」と迫られたら、誰もが猫と仲よくなれる力を要求することでしょう…。[文・構成/grape編集部]
2021年10月31日2021年10月現在、猫飼いの間で、猫の鳴き声を人間の言葉に翻訳するアプリが流行しています。つくねくんと、ひまりちゃんという2匹の猫と暮らす飼い主(@tsukune216)さん。つくねくんの鳴き声を翻訳したところ、衝撃の事実が発覚したそうです。つくねくんが口にしていた、予想外な言葉がこちら…。猫語翻訳しなければ、気付かずに済んだのに… pic.twitter.com/2adVuv4pXN — つくね&ひまり (@tsukune216) October 6, 2021 「いや、きみ、誰!!!?」「この体にも、だいぶ慣れてきた」と、しみじみとつぶやいていた、つくねくん。まるで、誰かが猫の体を乗っ取っているかのようにも読めて、ドキッとさせられます。実は、こちらの画像は、飼い主さんが翻訳アプリをイメージして、自作したもの。ユーモアのある投稿はネット上で拡散され、21万件を超える『いいね』を獲得。ツッコミを入れる人が相次ぎました。・怖すぎる。中身は誰だよ。・どういうことだよ…。・100年前ぐらいに、乗っ取ったのかな。猫飼いのみならず、多くの人の胸をザワつかせた、自作の翻訳アプリ画像。実際にこんなことをつぶやく猫はいない…とも限りませんよ![文・構成/grape編集部]
2021年10月20日猫の鳴き声をもとに、人間の言葉に翻訳するアプリ『MeowTalk Cat Translator』。「愛猫と会話をしてみたい」と願う、すべての飼い主の夢が叶うコミュニケーションツールです。2021年10月現在、日本では猫飼いを中心に、アプリを使って愛猫と会話を楽しむ人が続出しています。動物病院に連れて行った猫の『本音』をのぞいたら…@yumaRYOHEIさんも、アプリを利用している1人です。愛猫のきーちゃんを、動物病院に連れて行った時のこと。病院でずっと鳴き続ける、きーちゃんの様子が気になった飼い主さんは、『MeowTalk Cat Translator』を使ってみることにしました。その結果をご覧ください!病院に連れてった家の猫が好戦的すぎる… pic.twitter.com/61szCe05dU — yumaRYOHEI絵描きフリーク (@yumaRYOHEI) October 7, 2021 おびえるどころか、戦う気満々だった…!「さあ、かかってこい」「お前を倒してやる」など、自らケンカを売っています。予想外な猫の本音が垣間見える結果に、ネット上では「強すぎる」「笑った!幸せを感じているところも気になる…」「うちの子も結構ケンカ腰になります」といった声が相次ぎました。ちなみに、動物病院から無事に帰宅して、飼い主さんに甘えるきーちゃんの姿がこちら。動物病院では気が高ぶっていたようですが、飼い主さんいわく、普段のきーちゃんは甘えん坊でいい子とのこと。帰宅後は飼い主さんに思い切り甘やかしてもらえたことでしょう。頑張ってえらかったね、きーちゃん![文・構成/grape編集部]
2021年10月09日水野良樹(いきものがかり)が、歌詞について、また歌づくりについて14人のクリエイターと語り合った対談本『うた/ことばラボ 「うた」と「ことば」についての14の対話』(小社刊)の発売記念イベントが、5月30日、東京・渋谷のTSUTAYA SHIBUYA8Fイベントスペースにて行われた。テレビのワイドショーの取材カメラも多数居並ぶなか登壇した水野は、書籍発売の感想を問われて、約2年におよんだぴあアプリでの連載が書籍という形でまとめられたことの喜びとともに、コロナ禍という特別な状況のなかで歌がどんなふうに伝わっていくのか、どう伝えていくのかということについてあらためて考えた、ドキュメントのような1冊になったと思う、とその手応えを語った。その後に、「連載が始まったころは僕が太っていたんですけれど、2年の間にだんだん痩せていったという、訳のわからない経過も詰め込むことができて……」と、笑いを誘うエピソードを言い添えるのはいかにも水野流だが、来場者に向けての言葉を求められて「こんなんですみません、以上の言葉が出てこないです(笑)」と話して会場が和んだところで、トークゲストの関取花を迎え入れた。関取は、対談相手のひとりとして連載ならびに書籍に登場しているのに加えて、水野が運営するサイト「HIROBA」でエッセイを連載するなど、水野がその才能を高く評価するシンガーソングライターだが、まさに現役バリバリ、「うた」や「ことば」に日々向き合っているからこそのとまどいや喜びから生まれる質問を、書籍のなかで他のクリエイターたちが語った内容もしっかり踏まえながら投げかけて、まるで書籍で展開された14の対話に連なるボーナストラックのような、中身の濃いトークセッションになった。最初の話題は、書き方の変遷について。以前は、もっぱら自分のために書いていたという関取は、ここ数年の間に「誰かのために」という気持ちが強くなってきたそうだ。結果、出来上がる曲は歌詞もメロディもどんどんシンプルになっているという話に、水野は「カッコいい!」と感心することしきりだったが、関取にしてみると、それもこの本の橋口洋平(wacci)との対話で話されていた「表現をミニマムにしたい気持ちがある」という水野の言葉に共感したからだという。では、何をどう削ぎ落とすのか。そこでものさしになるのは歌ってみての感触、説得力ということだと確認したふたりの話は、他のアーティストへの楽曲提供の際の経験談から、これまたこの本に登場した作詞家、松井五郎の凄さへと続き、さらには「みなさんがそれぞれにもがきながらやっていることを知って勇気づけられた」という関取の一番の感想は「やっぱり、おもしろい人はいい歌詞を書くな」ということだった。もちろん、コロナ禍のなかでの音楽作りについても語られたが、それはコロナ禍ということだけでなく自分が置かれた状況との間合いの取り方という話になり、それがどんなふうに創作に反映されるのかという話へと広がっていった。「これだけいろんな情報がすぐに手に入れられて表現の画素数を上げようと思えばいくらでもできるし、そういう表現がもてはやされがちなのに、どうしてずっと変わらず、みんなが馴染めるメロディで、誰もがわかる言葉を歌うということをいきものがかりはやってくれるんですか」と関取が問うと、水野は「誰もがわかる言葉だと、みなさんがそこに自分の物語を立ち上げることができるから」と答えた。「関取さんが言ってくれたように、『何から何まで全部説明されたものでないと楽しめないよ』という流れがあるのはわかっているけれど、歌がおもしろいのは聴いた人が勝手に自分で解釈できるということだと思うから」。つまり、自分の歌が人のものになっていくことの喜びを水野は語り、関取もまさにそういう喜びが最近ようやくわかってきたと話した。イベントの最後には、来場者からの質問に答えて、「最近のお気に入りは柿ピー」という話やTwitterにおける言葉の作法について語られ、最後は「一緒に曲を作りたいですね」「ぜひ、やらせてください」という話に。ふたりの魅力的なソングライターの、今後の作品にあらためて注目せずにはいられないと思わせる、楽しくも濃密な時間だった。取材・文/兼田達矢『うた/ことばラボ「うた」と「ことば」についての14の対話』
2021年05月31日竹内涼真の初舞台にして主演作となる、ミュージカル『17 AGAIN』。本作の翻訳・演出を担当し、竹内の演劇に対する“筋力”を鍛えようとリードしているのが、劇作家・演出家の谷賢一だ。開幕を約1ヵ月後に控えたタイミングで、谷の瞳に映った“演劇人”竹内の魅力や、世界初演となるクリエーションの舞台裏を語ってもらった。世界初演のプレッシャーも、生みの楽しみに──谷さんはこれまでご自身の作・演出作に取り組む一方で、海外戯曲の翻訳・演出もしてこられました。その実績を買われて『17 AGAIN』に起用されたのかな……と勝手ながら想像したのですが、本作において何を期待されていると感じていらっしゃいますか?ミュージカル『17 AGAIN』は世界初演で、原作映画の本国アメリカでも上演されていない作品です。誰も上演したことがないものを日本版として1からつくっているわけですから、いろんな引き出しや知識が要求される。今回はハイスクール文化の“あるある”ネタやジョークが散りばめられているので、それらを理解した上で、日本人向けに易しく噛み砕いたり置き換えたりすることができたらいいなと思っています。──象徴的に表れているシーンをご紹介いただけますか?この作品におけるひとつのおもしろさって、35歳の主人公マイクが姿かたちだけ17歳に若返っても“中の人”の意識はそのままで、オッサンくささ全開なところ。だからあえて格言や古事成語を言わせて、説教臭くしてみたり、親父くさい口調を入れたりしました。他のジョークも「日本に置き換えたらこうだろう」と変換しては楽しんでもらえるように工夫してます。──演出面ではどんな創意工夫をしていらっしゃるのでしょうか?翻訳と演出の両方を手がけるメリットは、現場でのブラッシュアップがすぐにできることかなって。原文のニュアンスを紹介しつつ「こんな風に演じてみて」と伝えたり、稽古で俳優と相談しながらその場で新しい翻訳を試してみたり。世界初演ですから、僕がアメリカと日本の橋渡し役として機能できたらいいかなって。──“世界初演”にはプレッシャーも付きものと思いますが、そんな作品を手がける生みの苦しみ・楽しさをどんな点に感じていらっしゃいますか?どんな作品でも、初演はいろんなトラブルに出くわしますよね。今回は生まれたての戯曲が日本に届いて、いま暗中模索しながら必死につくっているんですけど「このシーン、大転換なのになんで曲ないの?」「おい、6行後には別の人間として出てるぞ、早替えどうすんだ?」みたいなことに直面するのは日常茶飯事。でも我々スタッフ全員の知恵を総動員すればきっと解決策があるはずだし、むしろ「どうやったら形にできるかね?」とポジティブに試行錯誤しています。それは創作の苦しみでありながら、同時に楽しみでもある。キャストも含めて前向きに立ち向かってくれている。いいカンパニーですね。蜷川幸雄さんがご存命なら、竹内涼真を放っておかなかった──初舞台&ミュージカルにして主演を務める竹内涼真さんの舞台俳優としての魅力を、谷さんはどんなところに感じていらっしゃいますか?昔から俳優って「一声、二顔、三姿」といわれていて、 “声” がとっても大事なんです。涼真くんの声は本当に素晴らしく、鳴るし、太いし、天性の武器だと思います。サッカーをやっていたから体はキレるし、役の心情を理解した瞬発力ある演技だってできる。俳優として優秀なスキルを持ち合わせていますが、彼の圧倒的な資質は“声” だと思います。稽古場で歌を聴いていても本当に胸を打つし震える。その下地がある分だけ、伸びしろもすごく大きいと思いますよ。今は舞台でどう振る舞うべきか、演劇における表現とはどうあるべきか模索して、ひとつずつ獲得している最中ですね。それが彼の体感にしっかり入り込んだら、より素敵な俳優になるんじゃないかな。──竹内さんの成長を目の当たりにすることを、演出家としてどう受け止めていらっしゃいますか?妄想ですけど、蜷川幸雄さんがご存命だったら放っておかなかったんじゃないですかね。藤原竜也さんのようにド真ん中(主演)でバーン!と使ってね。日本を代表する舞台俳優になれる素質を秘めていると思います。我々、スタッフもキャストも含めて舞台人の仲間がみんなでうまく導いて、才能を開花できる方向に持って行けたらいいですよね。歳を重ねることを喜劇として笑い飛ばせたら──その竹内さんからお聞きした話によれば「ミュージカルは映画よりもっと笑える」とか。舞台化に際して“コメディ”に寄せた意図はどこにあるんでしょうか?歳を重ね、人生がうまくいかずヤケクソになることって当事者にしてみれば悲劇かもしれないけど、喜劇と受け止めることができたら救われる。特に悩んでいる本人の周りにいる人間からしたら「かえって笑える」要素も大いにあると思うんです。僕も40に手が届く年齢になって、ハッキリ“中年”になってみるとですね……歳を取るのは悲劇でなく喜劇だってことを実感していて。──笑い飛ばしたい喜劇ですね。そう! 笑い飛ばさないとやってられない(笑)。自然に生きているだけなのに帳尻が合わなくなってきて「カッコつけられるのは20代までだな」と思い知らされる。だからオッサンくささ丸出しのマイクを通じて「自分もカッコ悪い年の重ね方してきたなぁ」って笑えたら、お客さんにもきっと楽になってもらえるのかなって。──歳を重ねるといえば、インタビュー で竹内さんが「ポスター用につくった中年マイクのビジュアルは撮影し直した方がいいと思うほど、ミュージカルの35歳マイクはダサい仕上がりになっている」とおっしゃっていました。映画より見た目をかなりデフォルメされるんでしょうか?はい。仕事でも評価されず、家族ともすれ違い、疲れ果てて希望を失った35歳のマイクは、バスケットボールのスター選手でイケてた頃のカッコよさがすべて失われ、ダサい中年オヤジになっている。台詞で何度も「中年太り」って出て来ますから。でも、あの竹内涼真をカッコ悪くするのってかなり難しいんですよ!──たしかに! ギャップがどう形になるか気になります。今スタッフが全力を尽くして、どこまで彼をダサくできるか競争しています! たとえば肉襦袢を体につけて太らせたり、衣裳もあえてイケてないコーディネートにしてみたり。いろいろ試しながら、歳を重ねることの笑える悲しさを涼真くんに伝えているところです(笑)──歳を重ねることについて描かれた本作のテーマや発するメッセージについて、谷さんはどのように考えていらっしゃいますか?この作品を演出するオファーをいただいたのが現在の僕で、本当によかったと思うんです。40代に迫ろうとしている今の自分には、妻と子どもがいる。マイクと同じように結婚して時間が経ったから、妻にも“家族”という感覚が芽生えてきました。「家族とは」「親であること」みたいな実感が得られるようになってから携われてよかったなって。じゃあ家族の幸せって、反対に家族でいることのツラさって何なのか──。実際に体験する中でしかわからない「家族って何だろうね」という問いを、この作品はずっと投げかけています。お客さんは劇中の登場人物……ダメ親父の主人公マイク、奥さんのスカーレット、娘マギー、息子アレックスの誰に感情移入するかは人それぞれだと思いますが、彼らの変化や成長を通じて「家族の在り方」に感じ入ってもらえたらいいですね。日本版だけの独自シーンは「劇中屈指の問題場面」──4月2日のツイートで、谷さんは「超重要な日本独自の場面を稽古した」とおっしゃっていました。どんなシーンなんでしょうか?桜井日奈子演じる娘マギーちゃんと、有澤樟太郎扮する彼氏スタンくんによる問題のシーンですね!(笑)最初にアメリカから届いた上演台本には存在したのに、最終原稿として届いた脚本では一曲まるごとカットされていたナンバーがあったんです。──上演台本上で無くなった楽曲を、どんな意図で挿入されたのでしょうか?高橋亜子さんの訳詞も完成し、僕らもその楽曲を何度も聴いていたから「もったいないから入れようよ!」と原作者に働きかけて。それで「日本版ではやっていいですよ」とOKをいただいて取り組んでいるシーンなんですけど……テレビなら放送コード、ギリギリアウトくらいの「よくこんな下ネタ放り込んできたな!」ってことのオンパレードで(笑)。──そういう崖っぷちの内容こそ気になります(笑)! 竹内さんもインタビューの去り際に、下ネタの存在は匂わせていらっしゃって……どんな流れで登場するんですか?娘の彼氏スタンが……「僕は絶対にセックスがしたい!」って思いの丈をぶちまけます! で、マギーちゃんが「でもでも」と言いつつ拒めない……みたいな掛け合いをしているだけの楽曲が3〜4分。──たしかに「問題場面」ですね(笑)原作者は「この作品はマイクと家族の物語だから、娘と彼氏のエピソードは短めに」と考え直してカットしたのかもしれません。でも訳詞の亜子さんは凄まじい創意工夫でこの楽曲を手がけてくださって、天才的な歌詞になっているんですよ!「これをカットしてしまうのはもったいない」と半ば使命感に駆られ、何とか日本版では残してもらいました。青春期の男の子はみんな「セックスしたい!」という強い思い、誰にも負けない志を持っている。好きな人と交わりたい、人間の根源的な欲求と想いを代弁したく、全力で(笑)創作しています。キャストの愛嬌やユーモラスな一面を引き出せる稽古場づくりを──下ネタのエピソードで稽古場の大らかな雰囲気がイメージできました(笑)。谷さんは作品を成功させるために、キャストに対して何を心がけながら接していますか?どういう作品を演出しているかによって、俳優に投げかける言葉や現場の空気のつくり方はずいぶん異なってくるので、毎回あてはまるわけじゃありませんが……今回の稽古場でいえば、とにかく「リラックスしてやれる」という雰囲気づくりは大切にしていますね。というのも、やっぱりこの作品は基本的にはコメディですから。初舞台の涼真を含め、各自が持っている愛嬌やユーモラスな一面を安心して出せるような、安心できる空気づくりって本当に大切なんですよ。僕の演技プランを押し付けるんじゃなくて、それぞれの個性を引き出したい。そう考えるとキャストをガッチガチに管理して締めつけるのではなく、自由にやらせて遊べるような余白のある稽古場にしたいんです。どんな挑戦をしても「恥ずかしくない!」「試してみよう!」と思えるような、ほっこりした現場でありたい。──リラックスした空気や余白によって生み出された印象的なシーンはありますか?あの涼真が、女の子にデレッデレになって変な動きをしているシーンがありますよ! あれは面白いけど、僕が彼に強制的に指示してもうまく行かないと思う。本人が考えて自主的にやり出したから「おもしろいね」って周りも認めて、成立している場面です。──まさかの谷演出ではない、という(笑)そう、僕の指示じゃない(笑)。そういう彼の、滑稽でチャーミングな一面が作品の中に表れていることも楽しみにしてもらえたら嬉しいですね。──開幕が俄然楽しみになりました。体調に気をつけて、お稽古がんばってください!取材・文:岡山朋代撮影:源賀津己抽選で5名様にミュージカル『17 AGAIN』公演グッズをプレゼント! 連続インタビューの感想とともにご応募ください!ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=f5ceed45-070d-40f1-9a14-4874363b2842&contentTypeId=2) すると、この記事内に応募ボタンがあります。ミュージカル『17 AGAIN』連続インタビュー第1弾:竹内涼真インタビュー記事は こちら()第2弾:AKIHITOインタビュー記事は こちら()公演情報ミュージカル『17 AGAIN』劇作・脚本:マルコ・ぺネット作詞・作曲:アラン・ザッカリー&マイケル・ウェイナー翻訳・演出:谷賢一出演:竹内涼真 / ソニン / エハラマサヒロ / 桜井日奈子 / 福澤希空(WATWING) / 有澤樟太郎 / 水夏希 / 他【東京公演】2021年5月16日(日)~2021年6月6日(日)会場:東京建物Brillia HALL【兵庫公演】2021年6月11日(金)~2021年6月13日(日)会場:兵庫県立芸術文化センター KOBELCO 大ホール【佐賀公演】2021年6月18日(金)~6月20日(日)会場:鳥栖市民文化会館 大ホール【広島公演】2021年6月26日(土)会場:広島文化学園HBGホール【愛知公演】2021年7月1日(木)~2021年7月11日(日)会場:御園座※最新の公演情報につきましては、公演公式サイト( )にてご確認ください。(本ページに掲載された情報は5月7日時点のもの)チケット情報
2021年05月07日書籍『うた/ことばラボ 「うた」と「ことば」についての14の対話』が本日4月14日に発売された。この度、本書の発売を記念して、5月30日(日)、東京・SHIBUYA TSUTAYA 8F イベントスペースにて、「『うた/ことばラボ 「うた」と「ことば」の 14の対話』出版記念 水野良樹トークショー」の開催が決定した。本書は、いきものがかりのリーダー、水野良樹が「聞き手」となって14人の音楽家・表現者と語りあってきた対話シリーズを書籍化したもの。時代が多様化し、音楽を取り巻く環境も変容する現在、さまざまな影響を受容しつつも「ことばと伴走するおと」「おとを導くことば」はいまだ人々の心を豊かさへと誘う。日日、「うた」と「ことば」に向きあい、表現を紡ぎだす実作者でもある水野良樹は、14 人とどう対峙し、それぞれの創作の核心に迫るのか。対話の相手は、水野の問いかけにいかに手のうちを明かし、共振していくのか。なお、新藤晴一(ポルノグラフィティ)との顔合わせは、本書の出版を記念して行われた書籍限定の特別対話となる。イベントゲストは関取花。本書にまつわるエピソードをはじめ、タイトルにもなっている「うた」「ことば」などについてトークを展開予定。限定40名が参加可能です。受付は、本日 4月14日(水)20時~5月23日(日)23:59 まで、Yahoo!ショッピング SHIBUYA TSUTAYA 店にて。なお、イベントは新型コロナウイルス感染拡大対策を講じた上で行われる。「『うた/ことばラボ 「うた」と「ことば」についての14の対話』出版記念 水野良樹トークショー」●日時:2021年5月30日(日)●会場:SHIBUYA TSUTAYA 8F イベントスペース●時間:14:00 スタート(受付 13:00)●対象商品 『うた /ことばラボ 「うた」「ことば」についての 14 の対話』価格 1,700 円 ※別途送料がかかります●販売期間2021年4月14日(水)20:00~2021年5月23日(日)23:59 まで※定員40名に達した時点で受付を終了致します●販売受付URL参加券のお申込みは Yahoo!ショッピングのみでの受付となります。※商品は、発売日以降に順次発送させていただきます。※上記サイト内の「イベント開催に際しての大切なお願い」を必ずすべてお読み頂き、参加をお願いいたします。【コンテンツ】●第一章 あたらしい才能と「ことば」に向きあう(1)中村佳穂との対話(2)関取花との対話(3)吉澤嘉代子との対話(4)塩塚モエカ(羊文学)との対話(5)橋口洋平(wacci)との対話●第二章 「ことば」の魔法についてひもといてみる(6)KREAVA との対話(7)松井五郎(作詞家)との対話(8)尾形真理子(コピーライター)との対話●サウンドマスターに「ことば」の不思議を聞きにいく(9)Kan Sano との対話(10)本間昭光との対話●同時代の伴走者と「ことば」を交わしあう(11)一青窈との対話(12)秦基博との対話(13)堀込高樹(KIRINJI)との対話●出版記念 特別対話新藤晴一(ポルノグラフィティ)との対話【商品概要】『うた/ことばラボ 「うた」と「ことば」についての14の対話』定価:1,700円(本体 1545 円+税)発売日:2021年4月14日(水)仕様:A5 判 224P 4C1C / 無線綴じ販売場所:全国書店、ネット書店、CD ショップ、いきものがかりライブ会場ほか予約:Amazon: 楽天ブックス: ほか公式サイト:
2021年04月14日