2021年4月より、長塚圭史が白井晃の後を引き継ぎ、KAAT神奈川芸術劇場の新芸術監督に就任する。現芸術監督の白井晃は、2014年に同劇場の芸術参与に就任、2016年より芸術監督を務め7年間劇場と共に歩んできた。白井が「そのエネルギーをぜひ劇場に注いでほしい」と信頼を寄せる長塚の新芸術監督就任式と、2021年度の同劇場プログラムのラインアップ発表会がおこなわれた。白井晃長塚の芸術監督就任に際し、白井は「本当に嬉しく思っています」と喜びを表し、「(この7年間は)身に余る重責をいただいた、その重責との闘いだったと思います。就任時は開館3年の若い劇場で、“つくる劇場”を提唱してクリエーション力には定評がありましたが、より強い発信力が必要だと思いました。『劇場こそ広場である』という言葉がありますが、もっとたくさんの人に集まってもらいたいと思い、東京ではやらないようなより挑戦的で先鋭的なプログラムを企画し、おかげさまで19年度は過去最高のお客様に来場していただきました」と自身の就任期間をふりかえった。さらに「もっと面白く刺激的な作品をやらなければと思った時に、(長塚が所属する)新ロイヤル大衆舎の『王将』を下北沢の小劇場で観ました。そのエネルギーをぜひとも劇場にほしいと思い、それをきっかけにお願いしました」と長塚を任命した経緯を語り、「(予定していたプログラムの多くが中止になったため)バトンタッチをするときはここまでやっておきたいと思ったところに行けなかったのは残念」としつつ、「劇場を取り巻く環境も大きく変わらざるを得ない状況なので良いチャンスなのではと思います。この7年の間、関わってくださった全てのアーティスト・スタッフの皆さんに心から感謝します。長塚新芸術監督の船出を心よりお祝いします」と感謝と激励で締めくくった。長塚圭史続いて長塚新芸術監督より、2021年度に打ち出していきたい、という3つの方針についての説明があった。まずひとつめは、「シーズン制の導入」だ。「劇場に季節感やリズムをつくりたい、劇場がリズムをもっていると、周辺の方々により劇場という存在が浸透するのでは」と導入の理由を説明。4~6月を「プレシーズン」として実験的な公演を、夏には人気の「キッズ・プログラム」、そして秋から冬の半年間が「メインシーズン」。この「メインシーズン」は毎年テーマに沿ってプログラムを企画するとしており、2021年度のテーマは「冒」。ふたつめの方針は「ひらかれた劇場」。劇場の外からもみえる劇場1階のアトリウムに特設劇場を設置して新ロイヤル大衆舎『王将』を上演することが決定しているほか、劇場を飛び出して神奈川県内を巡演する公演も企画しているという。「まだ出会えていない方たちにもお会いできるように1階のアトリウムをもっと活用したい」と語る。3つ目は「カイハツ」プロジェクト。アイデアを練り上げたり、戯曲を研究したり「創造すること」に焦点をあて、アーティストがさまざまなアイデアをトライアルする場や機会を積極的に設けていくという。「上演をしていなくても、中ではぐつぐつと、アーティストたちが熱をもって創作をしている、そんな空間にできたら」と長塚。「大役を任せられて非常にがんばらなければと思っています。これまで10年間で築き上げられたものに大いにのっかって、動きのある劇場にしていきたいなと思います」と意気込みを語った。長塚圭史2021年度のラインアップは以下の通り<プレシーズン>■KAAT神奈川芸術劇場プロデュースリーディング公演『ポルノグラフィ』2005年ロンドン市内で起きた地下鉄とバス同時爆破事件に想を得た意欲作をKAATプロデュース公演初登場となる桐山知也が演出。作:サイモン・スティーヴンス翻訳:小田島創志演出:桐山知也出演:上田桃子内田淳子小川ゲン奥村佳恵竪山隼太那須凜平原慎太郎堀部圭亮(五十音順)2021年4月16日(金)~2021年4月18日(日)<中スタジオ>■新ロイヤル大衆舎×KAAT『王将』-三部作-伝説の下北沢「楽園」公演から4年。アトリウム特設劇場にて『王将』待望の上演決定。作:北條秀司構成台本+演出:長塚圭史音楽:山内圭哉出演:福田転球大堀こういち長塚圭史山内圭哉(以上新ロイヤル大衆舎)常盤貴子江口のりこ森田涼花弘中麻紀櫻井章喜高木稟福本雄樹荒谷清水塚本幸男武谷公雄森田真和田中佑弥忠津勇樹原田志2021年5月15日(土)~2021年6月6日(日)<アトリウム特設劇場>■KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『未練の幽霊と怪物』―「挫波(ザハ)」「敦賀(つるが)」―第72回読売文学賞受賞作。能のフォーマットを応用し、ついえた「夢」を幻視する、レクイエムとしての音楽劇。作・演出:岡田利規音楽監督・演奏:内橋和久出演:森山未來片桐はいり栗原類石橋静河太田信吾/七尾旅人(謡手)2021年6月上旬~下旬<大スタジオ>■KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『虹む街』演劇界の鬼才、タニノクロウが、“神奈川・横浜市のある地域、そこに暮らす人々の風景”を描く最新作。作・演出:タニノクロウ出演:安藤玉恵金子清文緒方晋タニノクロウ蘭妖子 +県民参加の皆様2021年6月上旬~下旬<中スタジオ>■KAAT DANCE SERIES 2021イスラエル・ガルバン「春の祭典』ストラヴィンスキーの作曲の根源に迫る傑作。振付・ダンス:イスラエル・ガルバン作曲・音楽監督:シルヴィー・クルボアジェピアノ:シルヴィー・クルボアジェ、 コリー・スマイス2021年6月18日(金)~2021年6月20日(日)予定<ホール>■KAATキッズ・プログラム2021『ククノチテクテクマナツノボウケン』振付家・北村明子と現代美術家・大小島真木がタッグを組み、「夏休み」をテーマに自然や生命をめぐる子ども向けダンス作品を上演。振付:北村明子舞台美術:大小島真木出演:柴一平清家悠圭岡村樹黒須育海井田亜彩実永井直也2021年7月<大スタジオ><メインシーズン『冒』>■KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『湊横濱荒狗挽歌(みなとよこはまあらぶるいぬのさけび)』歌舞伎でおなじみの「三人吉三」をモチーフに、型破りでハードボイルドな現代劇が誕生。脚本:野木萌葱演出:シライケイタ2021年8月末~9月中旬<大スタジオ>■KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『近松心中物語』元禄時代の二つの恋の情景が、2021年の我々に問いかけることとは? 現代演劇の金字塔に、新芸術監督・長塚圭史が挑む。作:秋元松代演出:長塚圭史出演:田中哲司/ 松田龍平、笹本玲奈 / 石橋静河ほか2021年9月上旬~下旬<ホール>※北九州、豊橋、兵庫、松本公演もあり■KAAT EXHIBITION 2021 『志村信裕 展|游動』うつし/思い寄せる。その瑞々しさと、ゆらめき/語りかける。それらが交感する世界を志村の新作映像インスタレーションを通じて展覧。2021年9月9日(木)~10月8日(金)<中スタジオ>■KAAT DANCE SERIES 2021×Dance Dance Dance@YOKOHAMA 2021『エリア50代』出演:小林十市近藤良平ほか2021年9月23日(木・祝)~9月26日(日)<大スタジオ>■KAAT DANCE SERIES 2021×Dance Dance Dance@YOKOHAMA 2021『Noism Company Niigata × 小林十市』演出振付:金森穣出演:Noism0 / Noism1 / Noism 2、小林十市v2021年10月16日(土)~2021年10月17日(日)<ホール>■KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『アルトゥロ・ウイの興隆』白井晃×草彅剛のタッグで注目集めた話題作が待望の再演。作:ベルトルト・ブレヒト翻訳:酒寄進一演出:白井晃音楽・演奏:オーサカ=モノレール振付:Ruu2021年11月<ホール>■KAAT DANCE SERIES2021『Le Tambour de soie綾の鼓』演出・振付・出演:伊藤郁女、笈田ヨシテキスト:ジャン・クラウド・カリエール原作:三島由紀夫音楽:矢吹誠2021年12月下旬<大スタジオ>■KAATカナガワ・ツアー・プロジェクト第一弾『冒険者たち~JOURNEY TO THE WEST~』誰もが親しむアジアの古典『西遊記』をベースに、長塚圭史が書き下ろし演出する、神奈川県内の伝説を巡る冒険譚。原作:呉承恩『西遊記』上演台本・演出:長塚圭史共同演出:大澤遊音楽:角銅真実2022年2月<中スタジオ>※相模原公演、大和公演、厚木公演、小田原公演、横須賀公演ほか、神奈川県内を巡演予定。■KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『ラビット・ホール』篠﨑絵里子×小山ゆうなの初タッグ。受け止めがたい現実を人はどのように受け入れていくことができるのか?作:デヴィッド・リンゼイ=アベアー上演台本:篠﨑絵里子演出:小山ゆうな2022年2-3月<大スタジオ>■YPAM 2021‒ 横浜国際舞台芸術ミーティング開館以来開催してきたTPAMを受け継ぎ、国際的舞台芸術プラットフォームとして装いを新たに再出発。2021年12月中旬<ホール・大スタジオ・中スタジオ>予定【提携公演】仕立て屋のサーカス4月<大スタジオ>錬肉工房6月<中スタジオ>とりふね舞踏舎7~8月<大スタジオ>劇団た組10~11月<大スタジオ>OrganWorks12月<大スタジオ>地点1月<大スタジオ>Baobab1月<大スタジオ>Co.山田うん1月<大スタジオ>BATIK3月<大スタジオ>ほか※各公演の最新情報は、劇場公式サイト にてご確認ください。
2021年03月04日舞踊家の近藤良平が彩の国さいたま芸術劇場の次期芸術監督に決定したことが発表された。彩の国さいたま芸術劇場は、優れた舞台芸術等の芸術文化に身近に接する機会を提供し、及び埼玉県民の芸術文化活動を支援すること等により、芸術及び文化の一層の振興を図り、真に豊かさとゆとりを実感できる県民生活の実現に寄与することを目的とした劇場。2006年からは蜷川幸雄芸術監督の下で、演劇、ダンス、音楽を中心に芸術性の高い作品を創造・上演してきたほか、「さいたまゴールド・シアター」や「さいたまネクスト・シアター」など公共劇場ならではの取り組みを実施するなど、「創造する劇場」として埼玉から日本全国、世界に向け芸術文化の発信を行ってきた。この度、蜷川幸雄前芸術監督の後を引き継ぐ新しい劇場のリーダーとして選任された近藤は、1996年に自身のダンスカンパニー「コンドルズ」を旗揚げ。以降、振付家・ダンサーとして舞台や映像の分野で幅広い支持を集めている近藤はこれまで、コンドルズ埼玉新作公演や障がい者ダンスチーム「ハンドルズ」公演などを通じて、埼玉県の芸術文化に貢献したことを評価され、次期芸術監督の決定に至った。今後は近藤次期芸術監督の下、彩の国さいたま芸術劇場が次代の芸術表現を果敢に切り拓く創造拠点として、また社会や地域に開かれた広場として、あらゆる人々が自由闊達に交わりアートを創造・発見する劇場を目指していく。 また、近藤は2022年4月の芸術監督就任に先立ち、2021年4月1日から次期芸術監督として、2022 年度以降の劇場の新たな創造発信の方向性やプログラムの策定にあたる。なお、彩の国シェイクスピア・シリーズは吉田鋼太郎が「シリーズ芸術監督」として続投するとのことだ。近藤良平コメント令和3年となり、未だ続く安心できない時代の中、彩の国さいたま芸術劇場の芸術監督就任のお話をいただきました。その驚くべき任命と決定に心から謝意を申し上げます。大学で「ダンス」に出会い「舞台」という場所を知り「コンドルズ」をはじめました。たくさんのダンサー、役者、舞台関係者に出会い、そして蜷川幸雄さんにここ彩の国さいたま芸術劇場で出会い、転がるように時間が過ぎ今この場所にいます。思いかえすと劇場には、人が人を呼びさらに人へと繋いでいくそんな景色が見えます。僕も決して一人でかけあがってきたわけではありません。みんなと共にやってきました。劇場の扉をあけるとそこは楽しいところです。間違いありません。様々な人が行き交う場所、風が気持ちよくぬける劇場に、僕はしてゆきたいと思います。まずは次期芸術監督として、この彩の国さいたま芸術劇場と一緒に動き出したいと思います。なにとぞよろしくお願いいたします。 近藤良平※財団HPでは近藤の動画コメントも公開中www.saf.or.jp<次期芸術監督に関連する事業予定(2021年度)>●「コンドルズ埼玉公演 2021新作」公演日:6月5日(土)・6日(日)
2021年02月16日東京芸術祭実行委員会(委員長:近藤誠一)が、2021年秋に東京芸術祭2021を開催することを発表した。総合ディレクター・宮城聰(演出家 / SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督)の元、コンセプトとなる「ひらく」「きわめる」「つながる」の3つの柱を掲げ、参加事業のディレクターと協働する「プランニングチーム」による体制も4年目を迎えた。2020年はコロナ禍のなかでも、オンラインも駆使しなあ柄約40プログラムを実施。そして劇場を「ひらく」アクションとして、野外劇『NIPPON・CHA!CHA!CHA!』を上演した。東京芸術祭2021においても、同じコンセプトで観客のみならず、様々な俳優に門戸を開いて出会うために野外劇を上演する。2021年は、シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」を、演出に昨今の幅広い創作に定評のある青木豪を迎え、2年目となるGLOBAL RING THEATRE(池袋西口公園野外劇場)で上演予定。今月2月21日(日)まで本作品に出演する俳優を募集中となっているので、ぜひたくさんの方に応募してほしい。演出:青木豪からのメッセージ宮城聰さんから「池袋のグローバルリングで、シェイクスピアを演出しませんか?」とお誘い頂いた。「芝居にまったく興味ない人でも、ついつい立ち寄りたくなるようなものにしたい。」と言われ、誰もが知ってる「ロミオとジュリエット」を選んだ。通りすがりの人さえ観客にしたい、というのはつまり「人の目をひきたい」ということだ。そういう単純な衝動が僕は大好きだ。「人の目をひきたい」と思ってる人、待ってます。「立ち寄るだけのつもりがついつい最後まで見ちゃったじゃねぇか」っていう芝居を一緒に作りましょう。【オーディション概要】東京芸術祭2021 野外劇「ロミオとジュリエット(仮)」作:ウィリアム・シェイクスピア上演台本・演出:青木豪総合ディレクター:宮城聰(演出家 / SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督)日程:10月17日(日)〜25日(月) ※予定・調整中 / 東京芸術祭2021会期中会場:GLOBAL RING THEATRE(池袋西口公園野外劇場)オーディションエントリー受付期間:2月3日(水)~2月21日(日) ※24:00必着詳細はこちら:
2021年02月05日過去4回、「あいちトリエンナーレ」の名称で開催された国際芸術祭が、装いも新たに2022年夏に開催されることが決定した。新しい名称は、国際芸術祭「あいち2022」。芸術監督には、名古屋生まれであり、森美術館館長の片岡真実氏が就任した。美術界において豊富な経験・実績を持つ人物だ。就任記者会見にて片岡氏は、国際芸術祭「あいち2022」のあるべき姿として、以下の6つのポイントを発表した。<1>国際芸術祭は、アートの祭典、お祭りであるため、楽しく、ポジティブなエネルギーを生むものにしたいです。<2>地域に根差しているものでありたいと思っています。愛知ならではの場所、歴史、文化には注目したい。愛知は三英傑を輩出した土地であります。また、海、山、川など豊かな自然環境が育んだ伝統工芸、なかでも陶芸や繊維産業が栄えたものづくりの街です。それらを現代アートの視点から再発見したいです。<3>人々の移動が制限されているコロナ時代の国際展として、どのような新しいモデルを提示できるか。それらの課題にクリエイティブに取り組んでいきたいと考えています。<4>「あいちトリエンナーレ」の特徴のひとつは、現代美術とパフォーミングアーツという横断型の国際芸術祭であるということです。今回もこの枠組みを踏襲したいと考えています。<5>ラーニングを重視したいと考えています。世界の多様な価値観がインターネットの発達により可視化され、ときにはそれらが衝突する、複雑で難しい時代になっていると思います。それらを相互に理解していくためには、知らないことを共に学んでいく、という姿勢が不可欠です。<6>県民のための、県民による国際芸術祭を目指したいと考えています。昨年の来場者アンケートによると、56%が愛知県内から、44%が海外を含む県外からの観客です。世界に届ける芸術祭にしたいと同時に、県民の皆さまにも世界各地から観客を迎えるホストとして、どうしたら魅力的な芸術祭にできるのか、一緒に考えて頂きたいと思っています。国際芸術祭「あいち2022」は、芸術監督が決定したことにより、本格的に動き出す。細かい内容はまだまだこれからとなるが、この6つのポイントを掲げ、過去の学びを糧に、どのような芸術祭になるか、期待して待とう。
2020年11月27日テレビ宮崎などは、宮崎のオンラインツアー企画「おうちソクたび~葉山翔太と一緒に初めての宮崎旅気分~」を、12月5日から配信する。「おうちソクたび」とは、旅先の魅力が詰まった1箱が自宅に届き、旅のしおりや旅先からのライブ配信で、その土地の旅行気分を楽しむことができる“旅のお取り寄せ”サービス。今回は、特別ゲストに若手声優の葉山翔太を迎え、テレビ宮崎が制作した宮崎の美しい映像をライブ配信で一緒に鑑賞する。さらに、チャットを活用したコミュニケーションも楽しみながら、まるで宮崎デートのような気分に。宮崎観光のプロ、宮崎交通のバスガイドによるツアー解説も付いている。そして抽選で、おうちソクたび限定・葉山のオリジナルボイス付き目覚まし時計も当たる。配信は、12月5日18時から。販売期間は11月24日から29日22時までで、価格は8,980円(税込)+配送手数料980円。限定200箱で、売り切れ次第終了となる。
2020年11月09日東京の様々な芸術文化を通じて世界とつながることを目指す都市型の総合芸術祭「東京芸術祭 2020」が今年も東京の池袋エリアを中心に開催されている。今年は感染症拡大防止を徹底した上で、作り手、観客にとって新しい芸術のあり方を模索・検証する。本イベントは2016年から開催されており、演劇、ダンス、伝統芸能、野外劇、パフォーマンスだけでなく、観客が参加できるプログラムも用意し、様々な角度、視点から芸術の魅力と可能性を追求してきた。さらに2018年から演出家の宮城聰が総合ディレクターに就任。各事業のディレクターと協働体制を敷くことで、その内容やコミュニティはさらなる広がりを見せている。コロナ禍での開催となる今年のテーマは「どうやって出会う!」(To Meet or Not to Meet?)。誰にでも開かれた、多様な人々のための「思考や精神が外出できる」居場所として、東京という街の魅力の一端を担いたいという芸術祭プランニングチームの想いが込められており、単に観客がステージを鑑賞するだけでなく、この状況下で芸術に何ができるのか? 観客にとって、作り手にとってこれからの芸術はどうなっていくのかを共に考えられる催しが揃っている。ノーベル賞作家カズオ・イシグロの名作を取り上げる朗読劇『日の名残り』や、庭劇団ぺニノの代表作をVRで楽しめる『ダークマスター VR』、熱狂的なファンを数多く持つ木下歌舞伎『糸井版 摂州合邦辻』、野田秀樹がモーツァルトの名作を演出し好評を得た歌劇『フィガロの結婚』~庭師は見た!~の再演、距離を楽しむ新しい盆踊りを創作するコンドルズの『にゅ~盆踊りNEO』ほか、オンライン配信イベントも予定されており、連日に渡って刺激的なプログラムが次々に上演される。近年、池袋とその周辺エリアは街のいたる場所に劇場や映画館、憩いの空間が広がり、それらが連携しながら"新しい芸術都市のあり方”を追求している。目当ての公演のチケットを確保するだけでなく、さらにもう1公演立ち寄ったり、終演後に街を歩いてみる中で、予想もしなかった発見や出会いが見つかる。そんな祭典になりそうだ。東京芸術祭 202012月18日(金)まで開催予定会場:東京芸術劇場、あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)、東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)、GLOBAL RING THEATRE(池袋西口公園野外劇場)ほか池袋周辺エリア及びオンラインにて
2020年10月01日8月28日発売の『FRIDAY』が歌手のきゃりーぱみゅぱみゅ(27)と俳優・葉山奨之(24)の交際を報じた。8月下旬の午後八時過ぎ、都内の高級マンションから出てきた二人は、きゃりーの愛犬とともに散歩、マンションに帰っていったという。二人の仲睦まじい姿は、ここ数カ月何度も目撃されていると報じられている。葉山は、’17年より『テラスハウス』のスタジオメンバーを務めていた。フジテレビMuscutのインタビューで見せたのは“年上好き”の一面。『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020』の初期メンバーについて、《僕、香織さんが一番好きです!かわいくて、きれいで、おしゃれで。性格もすごく優しくないですか?》と、当時メンバー内最年長でイラストレーターの渡邉香織に魅力を感じていたようだ。また、3月13日放送のラジオ・『芝浦音楽倉庫』(文化放送)では、ゲッターズ飯田(45)に《「頭がよく、ちゃんと何かをやっている人」「やや変わった不思議な子」が好きになる女性のタイプ》と指摘され、《結構当たっている》と返していた。クリエイティブな活動を続ける年上女性のきゃりーは、葉山にとって絶好の“タイプ”だったのかもしれない。
2020年08月28日川崎市全体をステージと捉え、大規模な地域連携イベントを特徴とする“川崎の秋の音楽祭”「かわさきジャズ」の開催概要が発表された(9月18日から11月15日まで開催)。今年は新型コロナウィルスの影響によって規模を縮小して開催する状況となったが、ミューザ川崎シンフォニーホールやカルッツかわさきをはじめ、様々な会場でライブイベントが行われることは嬉しい限り。感染防止対策の施された同イベントで、芸術の秋をおもいっきり満喫したい。「かわさきジャズ」は、川崎の特徴である「多様性」と「コラボレーション」を活かし、川崎らしさを追求する音楽フェスティバルとして2015年から始まり、今年6回目を迎える。「ジャズは橋を架ける」を合言葉に、市内6か所のホール公演とともに、市民が活躍するフリーライブなどの地域イべントを約2か月という長期間にわたり広域で開催。都市型フェスティバルとして他では類を見ない規模での展開が注目されている。その特徴は、国内外で活躍するアーティストによる魅力的なステージを連日開催するだけでなく、市内各所で開催されるジャズライブや地元企業、近隣自治体等ともコラボするなど、川崎市内全域がフェスティバル会場となること。ストレートなジャズを中心に、フュージョン、カントリー、ソウルなどの幅広いラインナップが、日本ジャズ界の底力を広くアピールしてくれそうだ。公演詳細は ●開催概要フェスティバルタイトル:かわさきジャズ2020会期:2020年9月18日(金)~11月15日(日)会場:ミューザ川崎シンフォニーホール、カルッツかわさき、ラゾーナ川崎プラザソル、クラブチッタ、昭和音楽大学テアトロ・ジーリオ・ショウワ、ほか川崎市内各所主催:かわさきジャズ実行委員会、川崎市●チケット発売情報(予定)9月17日(木) 午前10時(かわさきジャズチケットオンライン会員先行発売)9月18日(金) 午前10時(一般発売)1.かわさきジャズチケットオンライン ( )2.ミューザ川崎シンフォニーホール *友の会先行および割引取扱いあり電話044-520-0200(10:00-18:00)、チケットカウンター(10:00-19:00)3.チケットぴあ 一般用音声認識対応:電話0570-02-9999(24時間) 友の会会員用自動音声応答:電話0570-02-9515(24時間) *Pコードなどの詳細は後日HPにて発表。この他、市内プレイガイドでも取扱予定(窓口販売のみ) *詳しくは公式ホームページを参照*新型コロナウイルス感染拡大防止のため、指定席公演では、座席の前後左右を空けて販売します。*未就学のお子様の入場はご遠慮ください。*やむを得ない事情により、公演内容が変更になる場合がございます。*公演中止の場合を除き、ご購入いただいたチケットの変更・払い戻しはいたしかねます。〇感染症対策について新型コロナウイルス感染拡大防止のため、イベント内容と会場に応じて、消毒等の対策を講じて実施してまいります。
2020年08月28日日本橋三越本店では「MITSUKOSHI×東京藝術大学 夏の芸術祭2020」を 開催いたします。 隔年で開催してきた本展も、今回で6回目を数えることになりました。日本画・油画・ 彫刻・工芸・デザイン・建築・先端芸術表現・美術教育・文化財保存学の9部門の現役教授陣よりご推薦いただいた、40歳未満の大学院在学生及び卒業生約90名の作品を一堂に展覧いたします。 今回は「I LOVE YOU」をテーマに、多様性社会に生きるアーティストとして若き才能が表現した作品をご紹介いたします。日本画長澤 耕平 (ながさわ こうへい )「坂の途中」 縦53×横53cm 和紙、岩絵具、銀箔油画星野 歩 (ほしの あゆむ)「薔薇の道」 10号 木材パネル、紙/ボールペン、水彩絵具、アクリルガッシュ彫刻島田 佳樹 (しまだ よしき)「あいまいろけっと」 幅21×奥行14×高さ11cm 石、クレヨン/石彫に着彩工芸海老塚 季史 (えびづか きふみ )「Shoppingbags11」縦33×横22cm レジ袋、商品パッケージ、糸/織りデザイン山田 勇魚 (やまだ いさな)「帰港【ザトウクジラ】」 幅22×奥行17×高さ23cm 樹脂造形建築越智 俊介(おち しゅんすけ )「コンビノイド(阿)」 図版左 縦59.4×横42cm ジクレー Ed:5/5「コンビノイド(吽)」 図版右 縦59.4×横42cm ジクレー Ed:5/5先端芸術表現知念 ありさ (ちねん ありさ)「To Know is to Grow (Stellar)」 図版左 径68cm 糸、ピン、アクリル絵具、ラッカー、木板「To Know is to Grow (Bird)」 図版右 径58cm 糸、ピン、アクリル絵具、ラッカー、木板美術教育上田 かな (うえだ かな)「誰かを導く針」 幅6.5×奥行6.5×高さ26cm 鉄・モルタル文化財保存学山田 亜紀 (やまだ あき)「ラビと一緒」 幅8×奥行5×高さ12cm(2点並べた状態) 別途台座有 幅11.5×奥行9.5×高さ8.2cm ヒノキ、アクリル絵具※展覧会の詳細は以下よりご覧ください。・スペシャルサイト・ショップニュース・MITSUKOSHI×東京藝術大学 夏の芸術祭2020 デジタルカタログ家で過ごす時間を大切にしたい「新しい生活様式」の中で、生活の延長線上にアートを取り入れるきっかけとして、 新しい作家との出会いや美術の自由な楽しみ方を体感できる作品展で、次代を担う若き才能の多彩な表現を、ぜひお楽しみください。企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年08月05日忙しい日々を過ごしていると、ちょっとリフレッシュにお出かけしたいなと思うことがあります。そこで、首都圏から日帰りできる葉山町に行ってきました。今回葉山を選んだ理由は私自身が三浦半島で生まれ育ち、慣れ親しんでいるけれど、アラフォーの今、「当時とは違う視点で楽しめるかも」と思ったからです。グリーン車利用で少しリッチに大人旅「そうだ、海を見に行こう」と思い立ち、昼からJR横須賀線に乗りました。目指すは葉山の玄関口、逗子駅です。乗車前にグリーン券を購入。車内で買うより260円お得でした。加えて、その日は週末だったので平日より200円安いホリデー料金でした。おかげで580円のグリーン料金で、密を避けリラックスしながら、逗子まで行くことができました。※乗車駅から下車駅までの営業キロが50km以内の場合。営業キロが51km以上の場合はプラス220円。逗子駅は高校時代に通学で利用していたなじみ深い駅。当時よく立ち寄った駅前ビル2階のCDレンタルショップはなくなっていましたが、その1階の魚屋は今も盛況でした。昔と変わらない逗子市役所に、15分あたり70円で利用できるレンタルサイクルの新しいサービスが。葉山までは逗子駅からバスに乗るのが一般的ですが、密を避けるためと旅気分を味わいたくて、自転車にしました。途中、京浜急行の逗子・葉山駅を通過。私が利用していたころは東逗子駅という名称でしたが、葉山へのアクセスポイントということを周知するため、2020年3月に改名されたようでした。葉山といえば緑!サイクリングを楽しむ田越橋を渡り、県道113号線のトンネルを抜けるとすぐ葉山町になります。電動自転車なのでアップダウンのある道のりもスイスイ走ることができました。長柄、風早エリアといった緑に囲まれたおしゃれなお店が並ぶ道を進み、堀内を抜けると一色に出ます。100種類以上のバリエーションのビーチサンダルで有名なお店、げんべいを通過して、サイクルポートが設置されたami hayamaというワインダイニングに着きました。ここで自転車を返却すれば、30分わずか70円ですが、私は12時間1,000円のプランを利用したため、そのまま葉山御用邸の交差点に出ました。ここまでの道のりで、友だちが開業した美容室、立ち寄ったことのある図書館、書店などを通り過ぎました。昔は実家の車に乗せてもらって訪れることが多かったので、今回自転車で走ってみて「このエリアとこのエリアは、つながっているんだ……」「こっち側が横須賀方面で、あっち側があじさい公園や裕次郎灯台がある方角だったんだなあ」と、点と点が線になった感覚を覚えました。知っている場所なのに新たな気付きがあって、とても新鮮でした。葉山公園で相模湾を眺めながら、潮騒を聞く道なりに進んでいくと、葉山御用邸にたどり着きました。立派な木の塀に囲まれ、荘厳な雰囲気は今も昔も変わらない姿でした。中には入ることができませんが、付属邸跡地の葉山しおさい公園の博物館では生物の標本展示などを見ることができます。御用邸から海岸に向かって進むと神奈川県立葉山公園が見えてきます。この公園はかつては御用邸付属の馬場で、昭和21年に近隣公園としてオープンしたそうです。駐輪所に駐めて、遊具のあるエリアの小道を通って、相模湾が一望できるベンチがある広場に出ました。富士山や江ノ島を眺めることができる人気のビューポイントです。ベンチに座る地元の女子高生、海岸を歩く親子、海遊びを楽しむ外国人の方々がのんびりとした時間を過ごしていました。クロマツと弧を描く海岸線が美しく、波の音を聞きながら、ひとり時間を満喫することができました。波打ち際に近寄ってみると、ターコイズブルーのグラデーションの海と白い砂浜のコントラストに吸い込まれそうでした。まとめ葉山町は三浦半島のちょうど西側。海岸線に日が沈みかけるところを眺めながら、帰路につきました。今回は時間的にも余裕がなく、またソーシャルディスタンス旅ということで店内飲食はせずに、自家焙煎のお店でカフェオレをテイクアウトしました。次に訪れることがあれば、海の幸やおいしいワインなどを楽しみたいと思います。10〜20代のころには近くて気付かなかった葉山の魅力をこの年齡になって感じることができたり、そのころとはまた違った有意義な時間を過ごせたりしたプチ旅でした。昼の出発から夕方の帰宅まで、6時間で思った以上にリフレッシュでき、サイクリングでいい汗をかいてデトックスになりました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
2020年07月29日絶好のロケーションに立地「家まで続く石畳の階段を上がるところから、ワクワクしてくるのを感じました。玄関を入った瞬間、“もう、ここに決めた!”と思いましたね」と笑う、小物デザイナーの溝江里映さん。葉山の賃貸の戸建てから、同じく葉山の山の中腹に建つ一軒家へ。1〜2年かけて探し、理想の中古物件に出会った。「窓の向こうに広がる街や山の景色に、毎日癒されています」。山の傾斜に沿って建つ家は、玄関レベルからスキップフロアで上がったところにLDK、降りたフロアに溝江さんの作品を展示したギャラリーや、ベッドルームなどが。光を取り込むかのように、どの方角にも開口が設けられ、その向こうに広がる景色は、自然と一体になれる感覚を与えてくれる。吹き抜けのあるリビング。別荘風の開放感のある造り。キッチン台に腰壁が設けられた、アイランドキッチン。無垢のメープル材を使ったダイニングテーブルは、岐阜の「RITON」に出向いてオーダーしたもの。LDKの洗面からバルコニー側を眺める。開口がたくさん設けられ、どこにいても外とのつながりが感じられる。玄関を入ると現れる風景。向かいの山へと抜けるよう。家の前の小径。緑いっぱいの階段を登って辿り着く。住み継がれた家をDIYで「これまでに何組か家主が代わり、少しずつ手が加えられてきたようなんです」。ロフトのある別荘のような雰囲気の築40年程の家。住み継がれた家に、さらにDIYでアレンジを施した。「白い家にしたかったので、床や壁を塗装しました。白は作品が映える色なんです。でも、ただまっ白にするだけではなくて、オフホワイトやベージュなど、グラデーションをつけています」。キッチンカウンターも白く塗装。シンプルな空間に、窓の外の庭の緑や、溝江さんが選んだ器や雑貨が映える。「リビングでは家族がいつもゆったりと寛いでいます。夜、バルコニーに出ると星空がきれいで、天体観測も楽しめますよ」。正面には緑の深い山。その上には抜けるような空が広がっている。キッチンに立つ溝江さん。器などは「アンティークの雰囲気のある作家もの」を集めている。インスタグラムで自然に寄り添う葉山での暮らしを紹介。仕切りのない空間が開放的。白のグラデーションが陰影を与える。ロフト部分は吹き抜けに。光が四方から取り込まれ、どこにいても明るい。お気に入りのコーナー。Yチェアにゆっくり腰かける時間も楽しみ。チャーチチェアなど、1脚1脚違うイスが味わいを出している。光が差し込むギャラリーリビングに隣接した部屋は、床の一部が抜かれており、下のギャラリーまで吹き抜けになっている。「もともとこうなっていたのですが、ギャラリーに光が届けられるのが良かったです。お茶を嗜んでいるので、いずれは床を設けて畳を敷き、茶室にするのもいいかなと思っています」。はしごを上がるとロフトへ。そこには眺めのいい小さな空間が用意されている。「ロフトでは本を読んだりお昼寝をしたり。下にいる家族の様子を感じながら、ひとりの時間をゆっくり楽しむことができますね」。床板がはずされているリビング横の部屋。アンティーク雑貨やアーティストの作品をあしらって。上からもギャラリーを楽しむことができる。はしごを上がって秘密基地のようなロフトへ。ひとりの時間を過ごせるロフト。好きな作家の本などを。ロフトからの眺め。色々な居場所が用意されている。自分の表現をカタチに溝江さんの作品を集めたギャラリーは、白い空間にアンティークの家具や雑貨が彩りを添えている。「リビングなどがリラックスする場なのに対して、ここは自分の頭の中を表現する場なんです。空間のアレンジにもこだわりました」。枯れ木を使ったオブジェなど、ひとつひとつが絵になる美しさ。「どの部屋もDIYで塗装したりして、自分たちで手を加えましたが、洗面所だけはリフォームをお願いしました。いちばん自分をリセットしたい場所なので、特にこだわりたかったんです」。白を基調にしたシンプルな空間の中で、照明やドアの取っ手などには真鍮をアレンジ。さり気ないこだわりが隠されている。「ステイホームになる以前から家にいる時間は長いのですが(笑)、旅行に行くよりリラックスすることができます。好きなものに囲まれて、仕事もプライベートも満たされていますね」。パリのエスプリを感じさせる溝江さんのギャラリー。オリジナルベアの制作の他、雑貨プロデュース、セミ量産型のプロダクト品などの開発を行う。2001年Ananö設立。大切な小物をディスプレイ。繊細で美しい作品の世界観を表現。手作りのオリジナルベアは、年1回程、個展などで新作を発表。フランスでも展示会を行っていた。隣家の庭が借景になるベッドルーム。壁はすべて白く塗装した。取っ手やタオルかけに真鍮を使用。イタリアのエスプリを感じさせる洗面台はサンワカンパニー。古い洋館にあるような洗面所のキャビネット。日常的に使用するグッズを収めている。真鍮にこだわり、「TAiGA Lamp」でオーダーして作ってもらったブラケット。庭で育てたレモングラスで冷たいお茶を。ガーデニングも楽しんでいる。木漏れ日のさす庭で長男・樹輝くんと。爽やかな空気が流れる。表札も真鍮で。字体にこだわり作成。
2020年06月29日世界21の映画祭が参加する、10日間のデジタル映画祭「We Are One: A Global Film Festival」。この映画祭に参加する「東京国際映画祭」の配信プログラムが発表された。本映画祭は、これまでにない試みで、10日間のデジタル映画祭として、国際的な映画製作者のコミュニティを結集し、5月29日(金)からYouTubeのプラットフォーム上( )で、世界各国21(前回の発表時から新たにロッテルダム国際映画祭が追加)の映画祭のプログラムを無料で公開する。視聴者は、この映画祭を通じて、様々な異なる文化を新しいレンズ越しに観ることができるだけでなく、新型コロナウィルスで影響を受けている方々の救援活動を支援する団体に直接寄付することができる。また、映画祭の収益は世界保健機関(WHO)、そしてとコロナ感染の救援活動を支援している各地域の機関に役立てられる。本イベントにおける「東京国際映画祭」の配信プログラムの内容と、「東京国際映画祭」シニア・プログラマー矢田部吉彦のコメントは、以下の通り。1. 湯浅政明監督短編アニメーション『夢見るキカイ』 (2007年作品、15分)(c)Genius PartySTUDIO4℃が7人の映像作家を集め制作したオムニバス『Genius Party』の中の一篇。無垢な赤ん坊が入り込んだシュールな世界を描くファンタジー。2. 深田晃司監督特集『いなべ』 (2013年作品、38分)(c)2013 『いなべ』製作委員会17年ぶりに突然赤ちゃんを連れて帰ってきた姉に誘われ、子供のころに埋めた「何か」を探しに行くことになり、次第に幼い頃の姉弟の思い出がよみがえってくる、ほろ苦くもちょっと不思議な物語。『ジェファーソンの東』 (2018年作品、18分)(c)深田晃司監督映画まつりラブホテルの一室。相席カフェで出会った男女が事に及ぼうとしている。身体を重ねようとしたその時、ふたりの間に思わぬ過去のつながりがあることが発覚し……。都会の片隅、ぐるぐる回るベッドの上で記憶が邂逅する奇妙な短編。『ヤルタ会談オンライン』(2020年新作、40分予定)第2次世界大戦の終戦間際、戦後世界の支配をめぐって米・英・ソ首脳によって行われた「ヤルタ会談」を痛快にパロディ化した劇団青年団の人気レパートリーの30分の演劇をコロナ禍のさなかに置き換えそのままオンライン化。3.長編作品『勝手にふるえてろ』2018年作品、117分、大九明子監督)(c)2017 『勝手にふるえてろ』作委員会芥川賞作家・綿矢りさによる同名小説の映画化で、恋愛経験のない主人公のOLがふたつの恋に悩み暴走する様を、松岡茉優の映画初主演で描くコメディ。2017年東京国際映画祭コンペティション部門で上映、観客賞を受賞。『アイスと雨音』(2018年作品、74分、松居大悟監督)(c)『アイスと雨音』製作委員会ある小さな村での初舞台に向けて稽古に励んでいたが、突如舞台の中止を告げられてしまう6人の少年少女たち。現実と虚構、映画と演劇の狭間でもがきながら生きる若者たちの姿を、74分ワンカットで描いた意欲作。2017年東京国際映画祭の日本映画スプラッシュ部門で上映。■矢田部吉彦コメント:高い志を掲げる「We Are One: A Global Film Festival」に参加できることを光栄に感じ、不自由を強いられている世界の人々に、映画を見る喜びを通じて少しでも開放感を味わってもらえる作品を選ぼうと試みました。ユニークなアニメーションや、勢いに乗る気鋭の映画監督たちによる刺激的な作品を、世界の映画ファンに楽しんでもらうことを意図しています。東京国際映画祭は数々の才能ある作家たちの作品に恵まれてきており、今回の選定はそのようなご縁の深い監督たちの作品が中心になりました。『夜明け告げるルーのうた』でアヌシー国際アニメーション映画祭でグランプリを獲得し、2018年のTIFFでも特集をした湯浅監督の短編アニメーションは、セリフが無いゆえにグローバルな鑑賞者の想像力をダイレクトに刺激しうる作品です。『歓待』がTIFFで受賞をした深田晃司監督は、その後カンヌ国際映画祭で受賞するなど、いまや日本映画界を牽引する存在でもありますが、貴重な短編と今回の為の新作をご覧頂くことで深田ワールドの多様性を深く体験してもらいたいと思います。TIFFで観客賞を受賞した大九明子監督による 『勝手にふるえてろ』は、センス溢れる女性監督と天才的女優の出会いが育んだ傑作であり、世界中の観客にあらためてその存在を訴えたい作品です。松居大悟監督による『アイスと雨音』は演劇の実現に向けて障害を乗り越えようとする少年少女たちの奮闘のドラマであり、催事の中止が相次ぐ現在の世界にエネルギーを与えてくれるに違いありません。今後の日本を牽引していくであろう、才能あふれた監督たちを紹介していく未来目線の選定であります。「We Are One: A Global Film Festival」( )5月29日(金)より
2020年05月27日文化複合施設「宝塚市立文化芸術センター」が、兵庫・宝塚に開館。これに合わせて、開館記念展「宝塚の祝祭Ⅰ─Great Artists In Takarazuka─」を、2020年10月18日(日)まで開催する。なお8月4日(火)までは、完全予約制で開館。以降の予定は、決まり次第告知される。文化芸術と自然にふれる宝塚ファミリ―ランドと宝塚ガーデンフィールズの記憶を残す地に生まれる「宝塚市立文化芸術センター」は、文化芸術に親しむセンターエリアと、自然とのふれあいも楽しめる庭園エリアからなる複合施設だ。センターエリアは、幅広い世代を対象とした展覧会を催すメインギャラリー、大型オブジェの展示やミニコンサートなどのイベントを開催するキューブホールに加えて、文化芸術や自然、宝塚に関する多彩な図書を取り揃えるライブラリーなどから構成される。一方庭園エリアは、植物や樹木の特性を活かして整備。四季折々の草花を楽しめる空間となっている。開館記念展では宝塚ゆかりのアーティストを紹介宝塚市立文化芸術センターの開館を記念して開催される「宝塚の祝祭Ⅰ─Great Artists In Takarazuka─」は、世界で活躍する宝塚ゆかりのアーティスト6人を紹介する展覧会だ。会場では、前衛美術グループ「具体美術協会」の代表的メンバーとして活動、独創的な絵本も数多く手がけた元永定正の版画作品や、1970年前後の美術運動「もの派」で中心的役割を担った彫刻家・小清水漸の《作業台-表面から表面へ―》といった作品を展示する。そのほか、同館のロゴも手がけたデザイナー松井桂三、洋画家の辻司、現代美術作家の中辻悦子、建築家の宮本佳明らの作品も。宝塚在住のアーティストの作品を通して、豊かな文化を育む宝塚の魅力を紹介する。詳細宝塚市立文化芸術センターオープン日:2020年6月1日(月)※当初は2020年4月19日(日)にオープン予定だったが延期※6月1日(月)~8月4日(火)の期間は完全予約制(予約は公式サイトより)、なお、これ以後の入館制限については未定※期間中に上記制限の内容を変更する場合あり※庭園エリアは予約なしで利用可住所:兵庫県宝塚市武庫川町7-64アクセス:阪急「宝塚南口」駅から徒歩7分、JR・阪急「宝塚」駅から徒歩13分休館日:水曜日、年末年始、その他臨時休館日あり開館時間:10:00〜18:00(入場は17:30まで) / 庭園(メインガーデン) 10:00〜17:00TEL:0797-62-6800入場料:企画展・展覧会により異なる / 庭園・共用部分は無料■開館記念展「宝塚の祝祭I─Great Artists In Takarazuka─」会期:2020年6月1日(月)〜10月18日(日)※当初は2020年4月19日(日)~6月14日(日)の会期を予定していたが、変更しての開催会場:宝塚市立文化芸術センター メインギャラリー・キューブホール開館時間:10:00〜18:00(入場は17:30まで)休館日:水曜日(祝日の場合は開館)観覧料:一般 1,000円、中学生以下 無料※キューブホール内デジタルアート作品の展示は 8月4日(火)まで※来館に際しての注意事項は、公式サイトを参照※宝塚市では「ヽ」のある「塚」を正式文字として使用することに統一しているが、記事内について、本施設および市名の表記について、ユーザーパソコンとの互換性の問題から例外的に「ヽ」のない「塚」を使用。
2020年03月29日4月スタートの「NEWS」増田貴久主演ドラマ「レンタルなんもしない人」に、比嘉愛未、葉山奨之、古舘寛治といったレギュラーキャストが決定。増田さんの撮れたて場面写真も初解禁された。いまもなお依頼が殺到しているサービス“レンタルなんもしない人”の“なんもしない”お仕事ぶりをドラマ化する本作。主人公で“レンタルなんもしない人”森山将太役を増田さんが演じることが決定している本作だが、この度レギュラーキャストが発表。比嘉さんが演じるのは、“レンタルさん”の妻で、夫の活動を温かく見守る沙紀。「懐の深さというか温かみを感じる」「沙紀のような女性がいたらまっすぐお家に帰りますよね(笑)。本当に優しさにあふれている女性です」と演じる沙紀の印象を明かした比嘉さん。増田さんとの共演については「初めてなのに、初めましてじゃない感じがしました。緊張させない安心感や親近感があり、すでに“レンタルさん“だなと思いました。少し不思議な感覚でしたね」とまさにハマり役と語っている。また、がむしゃらタイプのエリート営業マンで、ある出来事をキッカケに“レンタルさん”のアンチとなっていく神林勇作役を葉山さんが演じる。演じるキャラクターについて「一見くせものに見えましたが実は客観的に物事を捉えてるキャラクターで視聴者の意見に近い考えを持っている人物」と説明した葉山さんは、“レンタルさんのアンチ”という設定のため「心苦しかったのですが実際に SNS に上がっている愛の無いコメントを読んでみて『何故、この人は攻撃的なコメントを投稿するのだろうか?』をひたすら考えて、色々頭の中で想像し神林と言うキャラクターを作っていきました」と役作りを明かしている。そして、あの手この手を使って雑誌を売ろうとする謎のホームレス・金田役を古舘さんが演じる。キャラクターについては「まだ序盤の台本しかいただいてないので本当に何者なのかわかりません」と自身もまだつかめていない様子の古舘さん。増田さんについては「とても礼儀正しい方です。増田さんと二人だけのシーンが多いのでどんな掛け合いになるのか楽しみにしています」と期待を寄せている。3名のキャスト発表と同時に、“レンタルさん”のトレードマーク、帽子とグレーパーカーを身に着けた場面写真も到着した。「レンタルなんもしない人」は4月8日より毎週水曜日深夜0時12分~テレビ東京にて放送。※Paravi&ひかりTVにて配信予定(cinemacafe.net)
2020年03月11日明治神宮は、日本人の自然観を体現した芸術と文化のフェスティバル「神宮の杜芸術祝祭」を2020年3月20日(金)から2021年3月31日(火)までの期間、開催する。明治神宮で芸術×文化のフェスティバル「神宮の杜芸術祝祭」の開催期間中は、年間を通して明治神宮の内苑・外苑にて様々な展覧会やイベントを開催する。自然の中で芸術を楽しめる野外彫刻展や美術展、神宮周辺で発展した現代文化の企画展などを楽しめる。神宮の杜 野外彫刻展「天空海闊(てんくうかいかつ)」「神宮の杜芸術祝祭」のオープニングイベントとして、神宮の杜 野外彫刻展「天空海闊(てんくうかいかつ)」を2020年3月20日(金・祝)から2020年12月13日(日)まで開催。内苑の各所に、名和晃平の牡鹿モチーフの彫刻作品《White Deer (Oshika)》や三沢厚彦の《Animal 2012-01》といった立体作品が登場する。まるで神宮の森の中に繁る木々と呼応しているかのように、芸術作品の数々がひっそりと佇んでいる。百年の杜のアート「紫幹翠葉(しかんすいよう)」また、2020年6月12日(金)から9月30日(水)までは、明治神宮ミュージアムにて百年の杜のアート「紫幹翠葉(しかんすいよう)」を開催。現代アーティストらが、明治神宮やその鎮守の杜に思いを寄せ、自然や暮らしを対象に畏怖と尊敬、情熱を込めて制作した作品を中心に展示する。屏風、掛け軸、衝立、扇面といった日本古来の様式に則って表現された作品が並ぶ。扇面形の絵画作品は、注目の現代アーティスト約30人が手がけた大作だ。彫刻の系譜―平櫛田中から名和晃平まで「気韻生動(きいんせいどう)」2020年7月15日(水)から宝物殿で開催される展示の、彫刻の系譜―平櫛田中から名和晃平まで「気韻生動(きいんせいどう)」では、明治以降の日本近代美術から現代美術までの彫刻・立体の系譜にフォーカス。近代・現代彫刻に大きな影響を与えた明治期の彫刻家・平櫛田中から、世界で活躍する彫刻家・名和晃平に至るまで、幅広く日本の彫刻・立体美術の系譜をたどっていく。【詳細】神宮の杜芸術祝祭開催期間:2020年3月20日(金)~2021年3月31日(火)場所:明治神宮住所:東京都渋谷区代々木神園町1−1■神宮の杜 野外彫刻展「天空海闊(てんくうかいかつ)」会期:2020年3月20日(金・祝)〜2020年12月13日(日) ※会期中無休時間:明治神宮の開門・閉門時間に準じる会場:明治神宮 内苑各所入場:無料出展作家:國安孝昌、名和晃平、船井美佐、松山智一、三沢厚彦■百年の杜のアート「紫幹翠葉(しかんすいよう)」会期:2020年6月12日(金)〜9月30日(水)会場:明治神宮ミュージアム■彫刻の系譜―平櫛田中から名和晃平まで「気韻生動(きいんせいどう)」会期:2020年7月15日(水)〜10月11日(日)会場:宝物殿
2020年03月06日「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2021 SPRING」が、2021年2月3日(水)から3月28日(日)まで、ロームシアター京都ほかにて開催される。当初は2020年10月から11月までの開催予定だったが、開催時期を変更した。先鋭的な舞台表現にふれる2ヶ月「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭」は、京都市内の劇場を会場に、国内外の先鋭的な舞台芸術を紹介する芸術祭だ。世界各地の実験的な舞台作品を中心に、演劇やダンス、音楽、美術など、ジャンルを超えた舞台表現の新たな可能性を探るイベントとなる。2019年は、オペラの舞台演出も手がけるアーティスト、ウィリアム・ケントリッジや、岡崎藝術座を立ち上げた作家・舞台演出家の神里雄大らおよそ10組が参加し、「世界の響き〜エコロジカルな時代へ」をテーマに多彩なプログラムを展開した。今回からは、パフォーマンス集団「contact Gonzo」のメンバーである塚原悠也や、川崎陽子、ジュリエット・礼子・ナップの3人をプログラムディレクターに迎え、既存の形式に囚われない新たな舞台表現を提示していく。さらに、観客との交流プログラムも推進し、舞台芸術を通して対話と思考の場を提供することを目指す。なお、プログラムの詳細は11月中旬に発表される予定だ。詳細KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2021 SPRING会期:2021年2月3日(水)〜3月28日(日)※当初は、2020年10月10日(土)~11月3日(火・祝)に開催予定だったが延期となった。会場:ロームシアター京都、京都芸術センター、京都芸術劇場春秋座 ほか※プログラムの詳細は11月中旬に発表予定
2020年02月28日『奇蹟の芸術都市 バルセロナ展』が東京ステーションギャラリーにて開幕。4月5日(日)まで開催されている。スペイン、カタルーニャ自治州の州都バルセロナ。芸術、食、スポーツ、世界遺産サグラダ・ファミリアなど、さまざまな点で世界中の人々を惹きつけている、スペインで最も人気のある観光都市だ。同展は、そんな都市の魅力を探るべく、都市の近代化が進んだ1850年代から、万博開催を経てスペイン内戦に至るまでの約80年間にカタルーニャに花開いた芸術文化を辿る。アントニ・ガウディをはじめとする建築家や、ここで若き日々を過ごしたピカソ、同じくここを足掛かりに世界的に活躍したミロやダリ、そして、カフェ「四匹の猫」を文化発信の場としたラモン・カザスやサンティアゴ・ルシニョルなど、多くの芸術家による絵画、ドローイング、彫刻、家具、宝飾品など約130点が紹介される。会場は全6章で構成。第1章「都市の拡張とバルセロナ万博」では、1859年から始まった都市の拡張計画と、1859年に開催された万博の様子が紹介され、急激な近代化が都市や人々もたらした変化が見て取れる。東京ステーションギャラリー( )
2020年02月13日ダンサーで振付家の勅使川原三郎が今年の4月より愛知県芸術劇場の芸術監督に就任することになり、1月30日に都内で記者会見が行われた。就任に際し勅使川原は「責任の明確化」と「継続性」の重要性を説き「自分が退任後も存在する価値のあるプロジェクトを始めることができれば」と意気込みを口にした。【チケット情報はこちら】同劇場が芸術監督を設置するのは今回が初めてのこと。任期は2024年3月までの4年間となる。今回の芸術監督就任を「誇りに感じている」と語る勅使川原。2年ほど前に就任の打診があったそうで、当初は「戸惑いがありました」と明かしたが、それまでも自身の創作だけでなく、教育的なプロジェクトや企画の立案などに携わってきた経験もあり「創作者、アーティストとしての立場ではないところに身を置いて、自分に何ができるのか? どんな考えを持つことができるのか? ということに興味を抱き、面白い機会になりうるかもしれない」と考え、引き受けることを決意したと説明した。勅使川原は「“劇場“の主役は実はスタッフであり、優秀なスタッフがいるところには、必ずいい結果が生まれる」と持論を述べ、これまでに何度か公演を行なってきた同劇場の印象について「東京の劇場でも二の足を踏むような激しい作品をやらせてもらいました。様々な発想を引き受ける精神を持っている劇場であり、スタッフの熱気を感じました」と語る。自身が芸術監督に就任しても「責任の所在をはっきりさせた上で」これまでと同様にプロデューサー陣、スタッフを尊重していくと明言。「自分の趣味、自分の色に染めるためにこの仕事を引き受けたわけではなく、プロデューサー陣のこれまでの仕事を継続的に発展させるのが私の役割」と語る。今後の具体的なプロジェクトについては「劇場は“使いこなす”ということが大事」と語り、地元・愛知県内のバレエ団による合同プロジェクトを形にしたいと意欲を燃やす。一方、自身の海外での知名度を活かし「既にヨーロッパの複数のアーティストとも話し合いを進めています」と海外アーティストとの企画が進行中であることも明かした。なお、芸術監督就任記念プレ事業として、勅使川原とダンサーの佐東利穂子、バイオリニストの庄司紗矢香のコラボレーションによるダンス・コンサート『三つ折りの夜』が同劇場コンサートホールにて3月12日(木)に上演される。
2020年02月05日日本酒「獺祭(だっさい)」がシートマスクになって登場。「獺祭フェイシャルマスク」が発売される。ハイクオリティな純米大吟醸として、日本だけでなく世界でも注目を集める「獺祭」がシートマスクに。美容家・山本未奈子監修のもと作られた「獺祭フェイシャルマスク」には、獺祭の代名詞と言われる「純米大吟醸 磨き二割三分」を使用した。同時に、16種類の天然アミノ酸を含んだ、醸造過程の酒粕から抽出した獺祭酒粕エキスも贅沢に配合した。さらに、美肌にナノコラーゲンやビタミンC誘導体も取り入れた。洗顔後、顔全体に密着させ10分程度置きケアすれば、キメの整った透明感のある肌へと導いてくれる。【詳細】獺祭フェイシャルマスク 25mL×5枚入 2,500円+税発売日:2020年1月22日(水)【問い合わせ先】TEL:03-6805-1417
2020年01月31日日本大学芸術学部映画学科の学生たちが企画・運営する映画祭「スポーツの光と影」が渋谷のユーロスペースで開催されている。日芸生はこれまでも様々なテーマに沿って映画祭を企画・運営してきたが、9回目となる今年は自分たちが通う日本大学のアメフト部でタックル問題が起こったことを受けて“スポーツ”に焦点をあてる。スポーツにまつわる話題や事件は良いものも、考え去られるものも含めて日々、報道されているが、本映画祭の紹介ページには「東京オリンピックを控え、スポーツに対しても同調圧力が強まる中で、個人の意見を主張することの重要さに気付かされ、自分たちの考えを発信したいとの思いから、この映画祭を企画した」と書かれている。上映されるのは、ジャン・ヴィゴ監督の名作『競泳選手ジャン・タリス』、英国の傑作映画『長距離ランナーの孤独』などのクラシック作品をはじめ、野球界を舞台に映画祭のタイトル通り“スポーツの光と影”を描いた1956年の日本映画『あなた買います』、映画完成後に公開中止になり、ある時期までは上映される機会が極めて少なかった『スパルタの海』、想田和弘監督らが全米最大のアメリカンフットボール・スタジアム、通称”ザ・ビッグハウス”を観察する『ザ・ビッグハウス』など。ゲストを招いたトークイベントも行われる。本映画祭はこれまでも“働く”や“信じるとは何か?”“1968年”など、通常の映画祭や特集ではなかなか取り上げられないテーマをあえて取り上げ、真摯に作品を選んで開催されてきた。今年もスポーツの様々な側面を多角的に考察できる作品が並んでおり、映画ファンであれば足を運びたくなる内容になっている。映画祭「スポーツの光と影」『花形選手』『競泳選手ジャン・タリス』『あなた買います』『長距離ランナーの孤独』『おれについてこい!』『リトル・ファイター少女たちの光と影』『勇者たちの休息』『セックス・チェック第二の性』『スパルタ教育くたばれ親父』『スパルタの海』『ピンポン』『オフサイド・ガールズ』『ひゃくはち』『オリ・マキの人生で最も幸せな日』『疑惑のチャンピオン』『ザ・ビッグハウス』『破天荒ボクサー』12月19日(木)までユーロスペースで開催中
2019年12月14日インターン生のゲンです。2回目のブログでは、先日旅した瀬戸内とそこで訪れた「瀬戸内国際芸術祭」のことを綴りたいと思います。(前回、中国のファッションニューウェーブ、注目すべき若手デザイナーズブランドを紹介はこちら)数年前、上海の美術館へ草間彌生の展示を見に行った時、“宇宙の果て”というストーリーを題材にした南瓜の作品が目に止まった。それは後に、直島の『南瓜』だったことが分かった。それ以来、瀬戸内は人生の中で一度に行きたい場所となった。ちょうど三年に一度の瀬戸内国際芸術祭が開催された今年の秋、喧騒な都会から逃れ、瀬戸内へ訪れた。直島高松から1時間ほどフェリーに乗って、待ちに待った直島へ。まさか、フェリー自体もアートの一部、船上にもアート作品が展示されている。まだ旅は始まったばかり。フェリーの中に居るのに、まるで海の一部になったのように、海風を浴びながら、波にのまれる。いよいよ宮浦港に着いて、最初に目に入ったのは草間彌生の作品『赤かぼちゃ』。「太陽の赤い光を宇宙の果てまで探してきて、それは直島の海の中で赤カボチャに変身してしまった」。草間彌生自身はそう語ったという。かぼちゃの中に入ったら、水玉から空や海が見える。もしかしたら、宇宙から見える直島の空と海も、こういう景色かもしれない。そこから歩いて5分ぐらいの距離にある、藤本壮介の「直島パヴィリオン」。誰しもが気軽に立ち寄れるパヴィリオンを意図した作品は、直島海岸の浮遊感あるダイヤモンドにも見える。そして、バスで本村へ。バスは『赤かぼちゃ』のイラストで飾られ、アートの一部となっている。しかも、道の三角コーンまでも草間彌生の水玉に。遠くの海から見ると、まるで海岸に漂っている泡のような直島港ターミナル、実は駐輪場でありながら、待合場にもなっている。こんな幻のような待合場で、長い時間に会えなっかった家族を待つ時の気持ちはどんなだろう。 ずっと考えているのは、なんでこの直島の南瓜は「宇宙の果ての南瓜」と言われているのだろう? その果てには一体何があるのだろう? 私が考えた答えは、海と空かも。何故かというと、海と空は末がないから。この南瓜は道の末にある、後ろはボーダーのない海だから、まるで世界の果てにあるみたい。「南瓜」の近くにも、たくさんアート作品が散りばめられている。実は、直島で最も私の心を打たれたのは「地中美術館」というところだ。美術館の入り口は長くて暗い、でも先に光がある道。このまるで異世界の入り口の先では、何か起こるだろう? どんな作品との出会いがあるだろう?最初に入ったのは安藤忠雄が創造した迷宮のような建築。まるで世の中に存在しないような空間、見上げると、空にもボーダーがあった。なかでも一番印象的なのは、ジェームズ・タレルの作品。スクリーンのような入り口を抜け、中は真っ白い部屋。いくら歩いても末が見えない、近くにあったスクリーンのような入り口も遠くに見える。まるで異世界の中に迷い込み、時間が止まったかのように、私は誰なの? 今はどこにいるの? と、自分と会話し始める。再びその長い暗い入り口を抜け、庭を通った時、池中の睡蓮を見て、先ほど見た景色、感じたものは本当に存在していたのか? それどもただの夢だったのかも、と思う。バスに乗って、「ベネッセハウス ミュージアム」で少しぼんやりしていたら、空も暗くなった。宮浦港に戻った時、空はもう真っ黒。再び「直島パヴィリオン」と会うと、まるで夜空の星のように輝かしく見えた。「赤かぼちゃ」も点灯して、まるで魔女が住む城のように、畏敬の念を抱きはじめた。豊島豊島に上陸し、まずは豊島美術館へ。一滴の水が地上に最初に落ちた瞬間のような形をイメージした豊島美術館、まさにその建物自体が作品だ。小さな穴の中から水が湧き出し、風に乗って自由に流動し、小さな水滴が集まって水たまりになり、地ベタに吸収される様は、まるで人の生命みたい。美術館で風を感じながら、水滴の変化を観察していると、自分もこの自然の一部になったよう。豊島美術館の隣はカフェを併設する記念品商店もある。そこでコーヒーを飲みながら気分を整え、クリスチャン・ボルタンスキーの「心臓音のアーカイブ」へ。「心臓音のアーカイブ」では、自分の心臓音を記録することもできる。そういえば、こんなにはっきり自分の心臓音を聞くのは初めてだ。海を見ながら、いつか年を取り、この世の中に居なくなってしまっても、この時ここで確かに動いていた自分の心臓音が、アート作品の一部として、永遠にこの静かな小さな島に残れると思ったら、とても感動。小豆島オリーブ島とも言われている小豆島は、日本で初めてオリーブ樹が栽培されたところらしい。高松から小豆島までのフェリーもオリーブのイラストが描かれている!同じフェリーに乗って、同じ海を見ている人たちは今何を考えているだろう? 彼らはどんな悩みを抱えているだろう?初めてフェリーの中でうどんを食べた。ちょうどいい甘さ、スープまでも全部飲みきれた。波を感じながら海を見て、幸せな朝は一杯のうどんからスタート。同じ「OLIVE LINE」の乗客たちは、今の私と同じ幸せ感が溢れているでしょうか? 秋の海は、まるで世界を癒す力を持っているかのようにやさしい。そんな小豆島には「妖怪美術館」というところがあって、古代から現代までの妖怪が展示されている。あなたは世の中に本物の妖怪が存在することを信じますか? 私は信じます。ただ見える人にだけ見えているとも。その中で、私が最も気に入ったのは「クリームソーダ妖怪」だ。もしかしたら私の前世も「クリームソーダ妖怪」かも(じゃなければ、なぜ私はそんなにクリームソーダにハマっているんだろう? 笑)。お昼は「ひよこ食堂」のオムライス。メニューのすべては、現地のお爺さんとお婆さんの手作り。つい実家の味を思い出すほどの懐かしさ。現地人の中にもかなり人気があるこのお店は、50年の老舗らしい。バスに乗ってオリーブ公園へ。映画『魔女宅配便』のロケ地として有名なこの場所、まるでヨーロッパにいるみたい。オリーブ公園では、初めてオリーブ味のアイスを試した。オリーブの味って一体どんな味だろうって思ってたけれど、こういう少し苦味が入ってる甘みか。オリーブ公園の隣にある小さな港で船を乗り、「二十四の瞳映画村」へ。ここで最も印象的だったのは、海が見える教室。もしこんな教室で勉強できるなら、私ももっと学校に行きたくなるだろうな。ただ席に座って、1日海を見るだけでも十分幸せだろう。最後にオススメしたいのは、高松港にある「ノースショア(NORTHSHORE)」というカフェ。午前のブランチや、旅行終わりの一服として、海に癒されたい時はぜひ。フルーツがたっぷりなパンケーキを楽しみながら、海にぼんやりする。青い海が夜空に少し少し飲み込まれ、やがて真っ黒になってしまった頃、気まぐれな心も少し落ち着いてきた。瀬戸内の海は、人生の中に見た海のなかでも心を打たれた唯一の海。常にスピード感が求められている都市に長く生活していたことが理由かもしれない。久々に何もしなくても、只々ぼんやりするだけでいい場所に訪れたら、改めて自分と会話ができ、新たな自分と出会うことができた。瀬戸内は人生の中でまだ行きたい場所。今度は芸術祭ではなく、もっと人が少ない時期に、映画村の教室の中一番海に近い席で、日出日没と潮の満ち引きを見ながら、時間を無駄使いしたい。インターン生活も終わりに近づくことを思うと少し寂しく感じるが、「心臓音のアーカイブ」で自分の心臓音を記録するように、インターンを終えても、私が書いた文字がずっとインターネット上に残るということを思ったら、とてもとても嬉しい。いつかまた「心臓音のアーカイブ」に行った時、そこ動いているのは、今この瞬間にしか流れない私の心のリズムだと思う。
2019年11月15日子どものための映画祭「キネコ国際映画祭」が明日から開幕する。本映画祭では国内外の24か国・54作品が集まり、作品の審査も子どもたちが行う。キネコ国際映画祭は子どもたちがスクリーンで映画を楽しめる恒例行事で、今年で27回目を迎える。プログラムは年齢別に組まれているため、言葉をまだ完全におぼえていない小さな子どもが楽しめる作品もあれば、観たあとに親と一緒に内容について話し合ったり、考えさせられるような作品も。4日(月)には字幕ナシで『スーパーパワー・ドッグス』をIMAX上映するプログラムも予定されている。また野外映画上映やミュージックライブ、気球体験、クイズ大会など、家族そろって、友達と一緒に参加できる催しも多数用意されている。毎年、会場は子どもたちでにぎわっており、小さな子どもが思わず泣きだしたり、大声をあげてしまっても周囲がそれを受け入れて、会場がより楽しいムードになることも。日ごろはあまり映画館に足を運べない、まだ一度も映画館に行ったことのない子どもが“映画館デビュー”を果たすのにも適したイベントになっている。なお、スマートフォンアプリ「ぴあ」をダウンロードして、アプリ内で表示できる“マルぴ“マークを映画祭期間中に子玉川ライズ中央広場インフォメーション&チケットカウンターに提示すると、先着100人に「キネコ国際映画祭」特製クリアファイルがプレゼントされる。27th キネコ国際映画祭11月1日(金)から11月5日(火)まで公式ホームページ:会場:109 シネマズ二子玉川、iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズ、二子玉川公園、二子玉川ライズ ガレリア・二子玉川ライズ 中央広場
2019年10月31日毎年秋に池袋周辺で開催されること4年目、今年は「出会う。変わる。世界。」をテーマに国内外の多彩な舞台芸術作品を上演中の東京芸術祭。本日10月29日より東京芸術劇場で開催される、東京芸術祭ワールドコンペティション2019は、そんな今年のテーマを象徴する新たな取り組みだ。芸術祭総合ディレクターの宮城聰とコンペティションディレクターの横山義志曰く、「“優れた作品”って、どういうことなのか」を「観客のみなさんと一緒に考え」、「舞台芸術を評価する“尺度”を新たに生み出して」いく試みとのこと。次代を担う世界の表現者たちの作品を、審査員長のジュリエット・ビノシュ、副審査員長の夏木マリをはじめとする審査員が公開で審査する。対象となるのは、中国の戴陳連による影絵芝居『紫気東来ービッグ・ナッシング』、オーストラリアのシドニー・チェンバー・オペラによる言葉のないオペラ『ハウリング・ガールズ』、スペインのエル・コンデ・デ・トリフィエルによる演劇『可能性は風景の前で姿を消す』、ブルキナファソのシャルル・ノムウェンデ・ティアンドルベオゴによるフィジカル・シアター『たびたび罪を犯しました』、チリのボノボによる演劇『汝、愛せよ』、そして日本のdracomによる演劇『ソコナイ図』の6作品。各公演は有料だが、それぞれの推薦人によるプレゼンテーション及びトーク、そして審査会と授賞式には無料かつ予約なしで入場できる。新たな“尺度”が生まれる瞬間に立ち会ってみるのも一興だ。文:町田麻子
2019年10月29日来年11月、沖縄・石垣島から世界に向けて映画を発信し、地域の文化・芸術にふれる機会を創出する映画祭「石垣島ゆがふ国際映画祭」が開設決定。本祭に先立ち「2019年プレイベント」の開催も明らかになった。本映画祭のテーマは“Cinema at Sea”。作品選定委員が選りすぐった50以上の作品を揃え、「フサキビーチリゾートホテル&ヴィラズ」内のフサキビーチをメイン会場に、野外上映用の大型スクリーンを設置し、太平洋の島々にフォーカスした作品や実験的な映像、アニメーションなどを揃え、音楽パフォーマンスなどの地域の文化・芸術と共に鑑賞できる。ドキュメンタリー映画のコンペティション、海外講師を招いてのVRワークショップ、地域交流も視野に入れた世界標準の国際映画祭を目指していくという。今回この映画祭に先駆け、プレイベントを石垣市で3日間開催。音楽ドキュメンタリー映画『島々の歌~スモールアイランド・ビッグソング~』の上映や監督夫妻によるトークイベント、出演するミュージシャンのライブパフォーマンス。さらに、エイミー・アダムスやジェレミー・レナーらが出演する、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作SF感動ドラマ『メッセージ』や、自然保護区「オーストファールテルスプラッセン」で生を謳歌し死と対峙する生き物たちの1年を綴る『あたらしい野生の地―リワイルディング』。アジアの優れた映像クリエイターを発掘するイベント「Digicon6 Asia」のコンペティション歴代受賞作の中から、子どもも楽しめるアニメーション作品を選定した「Digicon6 Asia 受賞作品セレクション」と、4作品の上映が行われる。「石垣島ゆがふ国際映画祭」は2020年11月14日(土)~11月23日(月・祝)10日間開催予定。石垣島ゆがふ国際映画祭「2019年プレイベント」は2019年11月22日(金)~24日(日)開催。(cinemacafe.net)
2019年10月24日本日10月2日に東京・歌舞伎座で初日を迎える『芸術祭十月大歌舞伎』は、昼の部が『廓三番叟(くるわさんばそう)』『御摂勧進帳(ごひいきかんじんちょう)』『蜘蛛絲梓弦(くものいとあずさのゆみはり)』『江戸育お祭佐七(えどそだちおまつりさしち)』の4本立て。夜の部は、通し狂言『三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)』に加え、歌舞伎舞踊『二人静』が上演される。歌舞伎座の十月公演は毎年文化庁芸術祭に参加しているが、令和最初となる今回の昼の部で注目したいのは、久しぶりの上演となる『江戸育お祭佐七』だ。神田祭の祭礼を背景に、いなせな鳶・佐七(尾上菊五郎)と小粋な芸者・小糸(中村時蔵)が織りなす恋模様。キップのよい江戸っ子をやらせたら右に出る者のいない菊五郎と、その一門のアンサンブルを楽しめる。『蜘蛛絲梓弦』は、ひとりの俳優の早替りが楽しめる変化舞踊。今回は片岡愛之助が小姓・太鼓持・座頭・傾城・蜘蛛の精の5役を演じ分ける。クライマックスでは千筋の糸を繰り出しての迫力ある立廻りが豪快かつ美しい。『廓三番叟』は、天下泰平や五穀豊穣を祈念する厳かな『三番叟』の変形バージョンのひとつで、遊郭の吉原の座敷を舞台に傾城、新造、太鼓持が踊る趣向だ。一方『御摂勧進帳』は別名“芋洗い勧進帳”とも言われる大らかな荒事。弁慶が番卒の首を豪快に斬りまくって天水桶に投げ込み、金剛杖で芋を洗うような動きを見せる。ひとつひとつは短いがさまざまなジャンルの4作品が見られるので、昼の部は歌舞伎初観劇の人にもうってつけだ。対する夜の部は、通し狂言『三人吉三巴白浪』。3人の泥棒が出会う〈大川端庚申塚の場〉から、大詰〈本郷火の見櫓の場〉まで長編の物語をじっくり堪能できる。和尚吉三が尾上松緑、お坊吉三が片岡愛之助、お嬢吉三は尾上松也と中村梅枝のWキャストという若い顔合わせ。偶数日出演の松也と奇数日出演の梅枝がそれぞれどんなお嬢吉三を演じるか、比べてみたくなる。『二人静』は同名の能を題材とした舞踊で、吉野の神社で神事に仕える若い娘(中村児太郎)に静御前の霊(坂東玉三郎)が乗り移り、現し世と常世が交わってふたりの静御前が寄り添って舞を舞う作品。能に造詣が深く、これまでも能を題材の舞台をいくつも手がけてきた玉三郎が繰り広げる幻想的な世界を楽しみたい。文:仲野マリ
2019年10月02日歴史をテーマにした世界で唯一の国際映画祭「第11回京都ヒストリカ国際映画祭」の全上映作品が発表になった。本映画祭は今年で11回を迎える関西の映画ファンにはおなじみの存在。今年も京都文化博物館を会場に、京都だから可能な企画、京都で観たいプログラムが揃った。オープニングを飾るのは、周防正行監督最新作『カツベン!』。タイトルの通り、サイレント映画に合わせて巧みな話術で作品を伝える“活弁士”の姿を描いた作品で、当日は上映だけでなく、本作を手がけた桝井省志プロデューサーと活動弁士の片岡一郎氏がトークショーを行う。日本のアニメーションの歴史を紹介する特別企画では日本初の長編カラーアニメーション『白蛇伝』4Kデジタル復元版が上映され、小田部羊一氏、勝間田具治氏、清水慎治氏が来場するほか、人気作や映画史を語る上で欠かせない貴重な作品が上映される。また、先ごろ放送が終了した連続テレビ小説『なつぞら』で描かれた時代の傑作アニメーションが集結。『太陽の王子 ホルスの大冒険』や『長靴をはいた猫』などの作品をスクリーンで堪能できる。さらに日本だけでなく海外にも熱狂的なファンを多くもつ『子連れ狼』シリーズ4作品を上映。京都は海外からの観客も多く、盛り上がりが期待できる。他にも世界中から集めた最新歴史映画の日本初上映や、映画の可能性を探るVR上映など多岐に渡るプログラムが決定。会場になっている京都文化博物館は丁寧な映写で映画ファンから愛されている場所だけに、今年も映画を愛する、歴史を愛する人々が連日、足を運ぶことになりそうだ。第11回京都ヒストリカ国際映画祭10月26日(土)から11月4日(月・祝)まで京都文化博物館で開催チケット発売日:10月5日(土)
2019年10月02日ヴァイオリ二ストの諏訪内晶子が芸術監督を務め、来年で6回目を迎える「国際音楽祭NIPPON 2020」の記者会見が9月13日に都内で行われ、来年、生誕250周年を迎えるベートーヴェンにちなんだプログラムや室内楽プロジェクト、さらに後進の育成として諏訪内が力を入れてきたマスタークラスなどの概要が発表された。【チケット情報はこちら】来年の音楽祭は2月から3月にかけて東京、名古屋、そして東日本大震災の被災地である岩手県釜石市で開催され、7つのプログラムが行われる。オーケストラとの共演ではジャナンドレア・ノセダの指揮により、ワシントン・ナショナル交響楽団を招いてチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲 ニ長調、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」などが演奏される。デュオ・リサイタルでは、10年来の付き合いがあり、レコーディングも一緒に行なったこともあるピアニスト、ニコラ・アンゲリッシュとの共演で【オール・ベートーヴェン・プログラム】と銘打ち、ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」、第7番、第9番「クロイツェル」 が演奏される。アンゲリッシュとの共演について諏訪内は「昨年、久しぶりに共演して、お互いに『また共演してみよう』という気持ちになり、ぜひ来てもらえないかとお願いしました。10年前とはまた違う表現ができるのではと今から楽しみです」と期待を口にする。さらに今回、過去にない新たな試みとして行われるのが室内楽プロジェクト。3名のプログラミング・アドバイザーを交えて「室内楽の中でも普通のプログラム、それとは相反するプログラムをどう見せ、聴かせ、表現していくか? 相談しながら決めていきました」と明かした。このほか釜石市民ホールでは、東日本大震災復興応援コンサートを開催。これまでも被災地を巡ってコンサートを開いてきた諏訪内は「音楽は、いろんな意味でエネルギーが言葉ではなく伝わる素晴らしい芸術だと思っています。エネルギーを届けることができればと思って活動を続けています」と震災復興支援への思いを語った。来年は、1990年に諏訪内が当時19歳、史上最年少でチャイコフスキー国際コンクール1位を獲得してから節目の30年目の年となる。「当時はまだソビエト連邦で、高校を卒業したばかりで留学経験もない私が、なぜか国際コンクールで優勝し世界が一変してしまう経験をしました」と当時を振り返りつつ「長く活動して来て、どこかの時点で恩返しをしたいと思って始めたのがこの音楽祭。30年は短いようで非常に長かったです。いま40代の後半ですが、いろんなことを経験させていただき非常に充実しています。こうした企画を続けることができていることに感謝しています」と音楽祭へ強い思いと感謝の念を口にした。「国際音楽祭NIPPON 2020」は2020年2月14日(金)より3月15日(日)まで開催。チケットは9月21日(土)より一般発売。取材・文:黒豆直樹
2019年09月19日今週末に楽しめるニューなトピックスをまとめてチェック!「あいちトリエンナーレ2019」と「リボーンアート・フェスティバル 2019」が開幕、ズッカとイラストレーターNoritakeのコラボ展第3弾、表参道ヒルズで楽しむ「旨辛刺激MENU」etc...週末のお出かけ情報をピックアップしてお届け! ◆「あいちトリエンナーレ2019」がついに開幕。サカナクションなど国内外80組以上のアーティストが参加(〜10/14)前回に引き続き芸術監督に津田大介を迎え、4回目の開催となる本年は、“情の時代 Taming Y/Our Passion”をテーマに、様々な表現を横断する最先端のアートを紹介。◆石巻でアートや音楽を楽しむ芸術祭「リボーンアート・フェスティバル 2019」が開催! (8/3〜9/29)豊かな自然を舞台に地元の人々と作りあげた「アート」「音楽」「食」が楽しめる新しい総合芸術祭が、宮城県石巻・牡鹿地区を中心に58日間に渡り開催。レストラン「Reborn-Art Dining」の様子(2017年)◆京都・清水寺で陶芸アーティスト桑田卓郎の作品展「日々(にちにち)」(8/3〜25)清水寺で2012年にスタートした「FEELKIYOMIZUDERA」プロジェクトの一環として、アーティスト桑田卓郎の作品を展示。Tea Bowl, 2017© Takuro Kuwata, Photo by Kazuya Sudo◆ズッカ、イラストレーターNoritakeとのコラボ展第3弾! シャツワンピやリュックなどのコラボ商品が登場(〜9/10)ズッカとNoritakeによる共同企画展示の第3弾。「ねむくなる」をテーマにした多彩なコラボレーションアイテムがラインアップ。◆石田製帽が手掛ける、ヴィンテージ素材のストローハットの販売会がパスザバトンで開催(8/3〜終了日未定)パスザバトン(PASS THE BATON)丸の内店と表参道店にて、「石田製帽(ISHIDASEIBOU)」が手掛ける麦わら帽子の販売会を開催。◆表参道ヒルズに旨辛メニューが期間限定の登場! シビレ系担々麺から生姜カクテルまで(〜9/30)表参道ヒルズのレストラン10店舗にて、山椒や花椒、カレー、ハラペーニョ、生姜など多様な辛さがやみつきになる「旨辛刺激MENU」を提供。
2019年08月02日展覧会「奇蹟の芸術都市バルセロナ展 ーガウディからピカソ、ミロ、ダリまでー」が、2019年9月14日(土)から11月4日(月)までの期間、札幌芸術の森美術館にて開催される。古代に遡る豊かな歴史と、19世紀に産業革命を経験したことによる経済的・文化的な先進性をあわせ持つスペイン、カタルーニャ自治州の州都バルセロナ。芸術、グルメ、スポーツなど、今もなお、あらゆる面で人々を魅了する世界有数の国際都市だ。「奇蹟の芸術都市バルセロナ展」では、そんなバルセロナという都市の近代化が進んだ19世紀後半、イルダフォンス・サルダーの都市計画から、1888年のバルセロナ万国博覧会開催、1936年から1939年にかけてのスペイン内戦に至るまでの約80年間にフォーカスを当てる。会場では、現在のバルセロナの景観を形作った建築家アントニ・ガウディをはじめ、パブロ・ピカソ、ジュアン・ミロ、サルバドール・ダリらによる絵画、彫刻、家具、宝飾品、図面、映像資料、写真などの作品約150点を展示。当時のカタルーニャに花開いた芸術の精華を紹介していく。また、チケットでは、2020年冬に札幌芸術の森美術館で開催される、アルフォンス・ミュシャの展覧会「みんなのミュシャ」とのセット券も用意。是非この貴重な機会に、世界的な芸術家たちの作品をまとめて楽しんでみてはいかがだろうか。【詳細】奇蹟の芸術都市バルセロナ展 ーガウディからピカソ、ミロ、ダリまでー会期:2019年9月14日(土)~11月4日(月)開館時間:9:45~17:00(最終入館16:30)会場:札幌芸術の森美術館住所:北海道札幌市南区芸術の森2-75<観覧料>・当日券一般 1,300円/高校・大学生 800円/小・中学生 500円・前売り券一般 1,200円/高校・大学生 700円/小・中学生 400円・図録付きチケット 4,440円販売期間:6月15日(土)10:00~8月20日(火)23:59販売場所:※ローソンチケットのみ(Lコード:92484)・「奇蹟の芸術都市バルセロナ展」×「みんなのミュシャ」セット券 2,200円販売期間:6月15日(土)10:00~9月13日(金)23:59販売場所:ローソンチケットのみ(Lコード:11514)※価格は全て税込み。※小学生未満無料。※前売り券はローソンチケット(Lコード:11514)、チケットぴあ(Pコード:769-797)、セブンチケット、道新プレイガイド、札幌市民交流プラザチケットセンター、教文プレイガイド、札幌芸術の森美術館で購入可能。※図録は9月1日(日)以降、ローソン購入店店頭にて受け取り可能。【問い合わせ先】札幌芸術の森美術館TEL:011-591-0090
2019年06月20日宮城県の石巻・牡鹿地区を中心に、アート・音楽・食を楽しむ総合芸術祭「Reborn-Art Festival(リボーンアート・フェスティバル) 2019」が開催されます。期間は2019年8月3日(土)~9月29日(日)まで。2019年のメインテーマは“いのちのてざわり”。各エリアに展示されるアート作品やここでしか味わえない地元食材を使った料理を堪能してみませんか。「Reborn-Art Festival」とは?宮城県の牡鹿半島と石巻市街地を主な舞台に、豊かな自然と地元の方々と作り上げた“アート”、“音楽”、“食”を楽しめる、新しい総合芸術のお祭りです。東日本大震災で大きな被害を受けた地域のひとつである石巻・牡鹿地区で、国内外の現代アーティストがアート作品の展示や、さまざまなスタイルの音楽イベントを開催。また、各地より集まった有名シェフたちが地元の食材を使った、ここでしか味わえない食の提供などが実施されます。そうして生まれるたくさんの“出合い”をきっかけに、地域復興や振興につながるさまざまな循環を生み出すことを目指したイベントです。オープンニングライブ「転がる、詩」「Reborn-Art Festival 2019」のオープニングを飾るのは、石巻市総合体育館で開催される音楽イベント「転がる、詩(シ)」。櫻井和寿さんや宮本浩次さんをはじめとする豪華出演アーティストが、日本の音楽のオリジナリティである“詩”に注目し、さまざまな時代の名曲を披露します。開催日時2019年8月3日(土)開場 16:00/開演 17:00/終演19:00(予定)2019年8月4日(日)開場 15:00/開演 16:00/終演18:00(予定)会場石巻市総合体育館(宮城県石巻市泉町3-1-63)出演アーティスト櫻井和寿/宮本浩次/Salyu/青葉市子小林武史(キーボード)/名越由貴夫(ギター)/TOKIE(ベース)/椎野恭一(ドラム)/四家卯大(チェロ)/沖祥子(バイオリン)チケット指定席+リボーンアート・パスポート:9,000円(税込)【一般発売】2019年7月6日(土)~各プレイガイドにて販売舞台『四次元の賢治 -完結編-』宮沢賢治の諸作をベースに、思想家・中沢新一さんが脚本を手掛け、小林武史さんがオペラに仕上げた異色の舞台が、いよいよ完結を迎えます。2017年の第1幕上演から約2年。新たなキャストに、満島真之介やコムアイなどが登場します。ほかに類を見ない瞑目のオペラをお見逃しなく。脚本/音楽中沢新一/小林武史原案宮沢賢治出演キャスト満島真之介/Salyu/コムアイ(水曜日のカンパネラ)/ヤマグチヒロコ ほか岩手公演概要日程:2019年7月13日(土)開場 16:00/開演 16:30/終演 18:30(予定)会場:釜石市民ホール TETTO(岩手県釜石市大町1-1-9)チケット(指定席):一般:4,000円(税込)宮城公演概要日程:2019年9月22日(日)・23日(月・祝)会場:塩竈市杉村惇美術館(宮城県塩竈市本町8番1号)チケット:後日発表アート作品展示エリアのテーマと参加アーティスト紹介鮎川エリアテーマ:“目をこらす 耳をすます”(Gazing and Listening)キュレーター:島袋道浩参加アーティスト:島袋道浩/青葉市子/石川竜一/野口里佳/吉増剛造荻浜エリアテーマ:“プライマル エナジー –原始の力”(Primal Energy)キュレーター:名和晃平参加アーティスト: 今村源/名和晃平/村瀬恭子/WOW小積エリアテーマ:“鹿に導かれ、私たちを見るとき”(With Deer as Our Guides, We Look at Ourselves)キュレーター:豊嶋秀樹参加アーティスト:淺井裕介/在本彌生+小野寺望/坂本大三郎+大久保裕子/志賀理江子/堀場由美子市街地エリアテーマ:“街のマンガロードとアートロード”(Manga Road and Art Road of the city)キュレーター:有馬かおる参加アーティスト:【アートロード】Ammy/有馬かおる/大槌秀樹/工藤玲那/後藤拓朗/是恒さくら/渋谷剛史/シマワキユウ/白丸たくト/SoftRib/ちばふみ枝/富松篤/根本裕子/halken LLP/久松知子/古里裕美/ミシオ/守章【マンガロード】青木俊直/石巻劇場芸術協会/オザワミカ/たなか亜希夫/八重樫蓮/ヤグチユヅキ網地島エリアテーマ:“ネクスト・ユートピア”(Next Utopia)キュレーター:和多利恵津子/和多利浩一参加アーティスト:浅野忠信/伊藤存+青木陵子/梅田哲也/小宮麻吏奈/ジョン・ルーリー/バリー・マッギー/真鍋大度/持田敦子/ロイス・ワインバーガー石巻駅前エリアテーマ:“海へのアート=リチュアル”(Art-Ritual for Sea)キュレーター:中沢新一参加アーティスト:ザイ・クーニン桃浦エリアテーマ:“リビングスペース”(Living Space)キュレーター:小林武史参加アーティスト:アニッシュ・カプーア/草間彌生/久住有生/SIDE CORE/中崎透/パルコキノシタ/深澤孝史/増田セバスチャン/村田朋泰食を体験するツアー「石巻フードアドベンチャー」フードディレクターのジェローム・ワーグと原川慎一郎がプロデュースする参加型イベント開催。コンセプトは“Before We Cook –the nature of food”。石巻・牡鹿半島の食材や自然を巡るツアーで、自らの体を通して発見を学びを得られる食の冒険を楽しんで。精鋭の料理人たちが贈るシンプルな絶品料理を堪能レストラン「Reborn-Art DINING」では、地元の旬食材をふんだんに使用した、素材をダイレクトに堪能できるシンプルな料理をご提供。全国から集まった精鋭の料理人たちが贈る、それぞれの個性を活かしたここでしか味わえない逸品を堪能してください。「Reborn-Art Festival 2019」概要開催期間2019年8月3日(土)~9月29日(日)58日間※水曜休祭予定※網地島エリアは8月20日(火)より開催会場牡鹿半島/網地島/石巻市街地/松島湾(宮城県石巻市・塩竈市・東松島市・松島町・女川町)リボーンアート・パスポート(作品鑑賞パスポート)【前売り】一般:2,500円(税込)/高・専・大学生:2,000円(税込)/中学生以下:無料【当日(8月3日以降)】一般:3,000円(税込)/高・専・大学生:2,500円(税込)/中学生以下:無料イベント情報イベント名:Reborn-Art Festival 2019催行期間:2019年08月03日 〜 2019年09月29日住所:宮城県牡鹿半島・網地島・石巻市街地・松島湾(宮城県石巻市、塩竈市、東松島市、松島町、女川町)
2019年06月06日