歌手の美輪明宏(84)が2月11日、「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演した。19年9月に脳梗塞を患った美輪。その元気な姿にファンも胸を撫で下ろしたようだ。番組で脳梗塞に気づくまでの経緯を明かした美輪。ファンから「ゆっくり休んでください。私たちはそれまで待ってます」との手紙を受け取り感動したというエピソードも話した。ネットでは《美輪さん徹子の部屋出てる!元気だよかった!涙》《美輪さん病み上がりなのに、観ていたこちらが癒された》《また舞台に立つ姿が見たいと心から思うのです》と美輪の回復を喜ぶ声が上がっている。番組で「一番辛かったのは脳梗塞によってツアーが中止になったこと」とも明かしていた美輪。大病を患いながらも、ステージに立つ情熱を忘れなかった。そんな美輪にとって入院生活は退屈だったようで昨年12月、本誌の取材に対しこう明かしている。「私の病室は、ほかの病室より広くて景色もよかったのですが、やはり四角四面で、白とグレーだけの無彩色の中にいたものですから、入院初日から早く自宅に帰りたかったですね」続けて美輪は「もう大丈夫。安心してください。私は不死鳥ですから」と笑みを浮かべて話し、今年の目標について「私自身の希望は、毎年やってきましたお芝居やコンサートを続けながら、本を書いたりテレビのお仕事をしていきたい」と明かした。しかし「ゆっくりと焦らず、自然の流れのままに参りたいと思います」とあくまで自然体でありたいとも語っていた。18年、ラジオで「自分はまだまだ青春時代の延長」と語っていた美輪。これからも晴れやかな“青春の日々”を謳歌できるよう願っている――。
2020年02月12日衝撃的だった“美輪明宏さん入院”の報。しかし、やはり美輪さん。本誌に「不死鳥のように蘇ります」と語った言葉どおり、よりパワーアップして戻ってきました。9月の脳梗塞入院から3カ月ーー美輪さんが2020年の抱負を語ってくれました。■’20年はゆっくりと焦らず、自然の流れのままにこのたびは多くの方々から心配のお手紙やお電話をいただき、心より感謝申し上げます。でも、もう大丈夫。安心してください。私は不死鳥ですから(笑)。’20年をどんな年にしたいか。私自身の希望は、毎年やってきましたお芝居やコンサートを続けながら、本を書いたりテレビのお仕事をしていきたい。でも、今の心境は、“水の世は、波のまにまに風のまに、ゆらりゆるりと参りましょう”ーーです。高望みをして、うんと期待していると裏切られるし、そうかといって絶望的になる必要もない。ひょっとしたらすべて希望どおりにうまくいくかもしれない……。考えてみれば、今売り出したいと思うような、タレント志望のいい男やいい女は全国にたくさんいます。いっぽうで、そうは思っていても、売れないまま消えていく人たちもたくさんいます。私の場合、デビューから70年近くかかりましたが、髪の毛を見せただけで、“あっ美輪さんだ!”と言われるくらいまで、“有名になる”というプラスを手に入れることができました。これはすごく奇跡的なことで、ありがたいこと。普通だったらなかなか手に入らない恩恵を受けているわけですからね。だから希望どおりにいかなくても、泣き言を言って、ぶつぶつ文句を言う筋合いではない、そう思っているのです。’20年のテーマは“水の世は、波のまにまに風のまに、ゆらりゆるりと参りましょう”。ゆっくりと焦らず、自然の流れのままに参りたいと思います。「女性自身」2020年1月1日・7日・14日号 掲載
2019年12月31日衝撃的だった“美輪明宏さん入院”の報。しかし、やはり美輪さん。本誌に「不死鳥のように蘇ります」と語った言葉どおり、よりパワーアップして戻ってきました。9月の脳梗塞入院から3カ月ーー美輪さんがプラス思考になる発想の転換法を語ってくれました。■今年は世界と戦える日本の若いアスリートが増えたこのたびは多くの方々から心配のお手紙やお電話をいただき、心より感謝申し上げます。でも、もう大丈夫。安心してください。私は不死鳥ですから(笑)。今年はラグビーが大変盛り上がりました。私はオリンピックやW杯のようなスポーツの祭典のときだけは、国粋主義に戻ります(笑)。日本が外国と対戦するときは、負けてほしくないですからね。昔は体格的にも体力的にも日本選手は明らかに劣っていましたが、今は堂々とした背丈や体格で、見劣りしない。実力も世界レベル。みんな応援したくなりますよ。どこのスタジアムも超満員で、若い女性たちもたくさん応援に来ていました。もうずいぶん前の話ですが、若い女性に“好きなタイプの男性は?”と聞いて、“ガッチリ体形で、ひげの生えた毛深い人が好き”なんて答えると、“エッチな女”だと思われる偏見の時代があったんです。いっぽうで、宝塚の男役のような中性的で“王子様みたいな人が好き”と答えると、“清楚な女”だと言われていました。だからラグビー会場に応援に行くと、そういう女だと思われるのが嫌で、“行かない”という方も結構いたんです。ところが時代は大きく変わりました。最近はガッチリ体形で毛深い男性が好きだと言っても、誰も驚かない。“男性の色気に反応して何が悪いの?”って、あからさまに言える社会風潮になったことは、結構なことだと思っています。“笑わない男”稲垣啓太選手(29)や堀江翔太選手(33)など、テレビに引っ張りだこの人気でした。ラグビー以外でも、今年は世界と戦える日本の若いアスリートが増えました。バスケットボール界では、NBAに入った八村塁くん(21)。技術も素晴らしいのですが、インタビューの受け答えがしっかりしていて論理的。おまけに低音で太い響きのあるいい声をしています。とても期待しています。それからゴルフ界に彗星のごとく現れた女性アスリート。全英女子オープンで快挙を達成した、渋野日向子さん(21)。とくに中年のおじさんたちが、“シブコ”に夢中ですね(笑)。彼女は日本のおじさんたちが好きなグラマーなスタイル。体全体に肉付きがあって、骨盤がパーンと張っている。そしてくびれてるところはくびれていて、なおかつ笑顔がとてもかわいい。私はそんな視線のファンも多いのではないかと邪推しましたけど……(笑)。それにしてもゴルフ発祥の地で行われたメジャー大会で、いきなり優勝したのですからすごいです。実力もさることながら、人を引き付ける力も備わっている。これから、さらに楽しみな選手です。まだまだ日本も捨てたものじゃないですね。次から次へと世界で活躍する、若くて有望なアスリートが出てくるのですから。「女性自身」2020年1月1日・7日・14日号 掲載
2019年12月30日衝撃的だった“美輪明宏さん入院”の報。しかし、やはり美輪さん。本誌に「不死鳥のように蘇ります」と語った言葉どおり、よりパワーアップして戻ってきました。9月の脳梗塞入院から3カ月ーー美輪さんがプラス思考になる発想の転換法を語ってくれました。■首が前に垂れると、冷静な判断ができなくなるこのたびは多くの方々から心配のお手紙やお電話をいただき、心より感謝申し上げます。でも、もう大丈夫。安心してください。私は不死鳥ですから(笑)。高齢になると誰しも筋肉が衰え、足腰が弱ってきます。そして背骨が曲がったり、姿勢も猫背になって首が前に垂れるようになる。こうなると、だんだん物事を冷静に判断できなくなっていくんです。背骨が支えて居る首の後ろのほうを、できるだけまっすぐ上に持ち上げるように姿勢を正せばイライラが減ります。無意識のうちに首が前に垂れて、肩が前肩、巻き肩になっていることもあります。そういうときは、両肩を開き、おなかを引っ込める。そして左右の肩甲骨を後ろでくっつけるようにして顎を引く。そうすると呼吸が整い、感情的になっていても、ス~ッと理性が戻り気力も湧いてきます。マイナス志向になっているときというのは、ふと気づくと猫背になっている、そういうケースが実は多いんです。最近は年配の方だけでなく、若い人たちも首が前に垂れて猫背気味の人が多いですね。その原因はスマホです。長時間スマホを使用していると、どうしても首が前に垂れて、猫背になる状態も長くなる。そして視線が斜め下に向いている時間も長くなって、知らず知らずのうちに日常的に視線が下向きになってしまう。そして思考まで下向きになってしまうわけです。習慣的に視線を自分の目の位置と同じ高さ、あるいはそれ以上の高さで見ようとしなくなっている人が多いと思います。街を歩いている人たちを見ていても、だいたい斜め下か下を向いていますよ。本来は、背筋と首を伸ばして姿勢を正し、視線は自分の目の位置よりやや上を見るようにするのが理想的です。真っすぐ前を見るよりも、日常的にやや上を見るようになれば、理性的で知性的な生活が送れると思います。呼吸も整い、血圧もスーッと下がってきます(笑)。人生にはよいことと悪いことがある。プラスとマイナスを数えていくと半分半分ですーー。今は悪いことばかりを考えるネガティブ志向に陥りがちな世の中だけに、マイナスからプラス志向になる発想の転換が、必要とされているのです。そういうときに、会話の中に“ルンルン”を入れてみる。フッと雰囲気が変わりますから、怒っているときに、“ふざけるんじゃない!ルンルン”と言うと、怒っていることにならないでしょ(笑)。とにかく感情的にならないことが大事です。そのために姿勢を正して理性を保つ。目線を上げて前向きに。これが、健康と希望を生み出す秘訣になります。「女性自身」2020年1月1日・7日・14日号 掲載
2019年12月29日衝撃的だった“美輪明宏さん入院”の報。しかし、やはり美輪さん。本誌に「不死鳥のように蘇ります」と語った言葉どおり、よりパワーアップして戻ってきました。9月の脳梗塞入院から3カ月ーー美輪さんが病気との向き合い方を語ってくれました。■“ルンルン”は救いの言葉。不思議と楽になり理性が戻るこのたびは多くの方々から心配のお手紙やお電話をいただき、心より感謝申し上げます。でも、もう大丈夫。安心してください。私は不死鳥ですから(笑)。おかげさまで今は、私の公式携帯サイト(麗人だより)の仕事をはじめ、徐々にではありますが、ラジオやテレビなどの仕事にも復帰しております。どんな病気でも治るまでに時間はかかりますが、その機会をうまく活用すれば無駄にはならない。私はいつもそう考えています。今回もそうですが、私はさまざまな情報を吸収するために時間を使います。新しいことを知り、勉強することで、これからの人生の糧になる。そういう前向きな発想がどんどん湧いてくるんです。今、人生の岐路に立っている人などは、時間をうまく使いながら、これまで知らなかった新しい情報を吸収してみてはどうですか。最近、私がずっとおすすめしてきたので、みなさん、もうご存じの方もいるかもしれませんが、会話の途中に“ルンルン”って入れると、笑いが生まれ、深刻な問題も深刻じゃなくなって気が楽になるんです。これは救いの言葉。本心をぶつけ合っても、ソフトな印象を受けるから、気分が上がる。私のように病気になると、人間は悲観的になったり、感情的になったりするものです。ただ“感情的になるな”と言われても、冷静な思考回路に戻すことは容易ではありません。体自体がマイナスの気にすっぽり包まれていますから。そういうとき、私は“それがどうしたの、ルンルン”と言いながら、常にプラスの発想に転換するようにしています。自分自身を振り返っても“お医者様に診てもらって、お薬を飲んで治せばいい。今まで治らなかったことはないでしょ?”“終戦後、余命4カ月と言われたけど、4カ月で治ったでしょ?”“これまでいろんな病気になったけど、この年まで生きているじゃないか”と。そんなことがこれまでの人生の中で何十回もありました。そのたびに“あれも治った、これも治った、じゃあ今度も治るはず、ルンルン”と言って、常にプラス思考になるように心がけています。とくに悲観的なことを考えているときに“ルンルン”と言えば、不思議と楽になる。“なんでこんなことで悩んでいるんだろう?”って。その隙に理性が戻り、感情的にならずに、物事を冷静に捉えることができるようになる。大病や大きなケガをすると、変に絶望的になったりする人もいますが、それは自分自身にとっていちばんよくないことです。理性で感情をコントロールすることは、生きるうえでとても大事なことですから。「女性自身」2020年1月1日・7日・14日号 掲載
2019年12月28日衝撃的だった“美輪明宏さん入院”の報。しかし、やはり美輪さん。本誌に「不死鳥のように蘇ります」と語った言葉どおり、よりパワーアップして戻ってきました。9月の脳梗塞入院から3カ月ーー入院生活から現在の生活までを語ってくれました。■狭いところが苦手なので、初日から早く自宅に帰りたかったこのたびは多くの方々から心配のお手紙やお電話をいただき、心より感謝申し上げます。でも、もう大丈夫。安心してください。私は不死鳥ですから(笑)。9月11日、仕事が終わって自宅で話している最中に、うまく言葉が出なくなったんです。“あっ、これは何かおかしい”と、私が言ったら、すぐにスタッフが“病院に行きましょう”と。自宅から車で病院に行き、生まれて初めてMRI検査を受けました。検査後、脳の画像を見たら、血管の一番先のほうにある細い血管の脇に、ほんの数ミリぐらいの白い点がぽつんと1個あって、“犯人はこいつだ!”と。結果は軽い脳梗塞で、大事に至らずよかったと思っております。それよりもMRI検査の、あの不快な大きな音は何ですか?耳栓をしていましたが、ガ~ンガ~ン、キ~ンキ~ン、ガチャガチャとか。次から次へといろんな音が切れ目なくずっと頭の中で響くので、“もうここから出してください!”って、言いそうになりました(笑)。入院したのは1週間。入院中はときどきテレビを見たり、あとは瞑想したりしていました。じつは私、閉所恐怖症で、MRI検査も嫌でした。それと病室とか会社のオフィスなど、室内が四角四面の密室も苦手なんです。その密室の中でエアコンや換気扇の微妙な風の音が聞こえる状態もダメで……。音が商売ですので、そういう音はとくに敏感になるんです。私の病室は、ほかの病室より広くて景色もよかったのですが、やはり四角四面で、白とグレーだけの無彩色の中にいたものですから、入院初日から早く自宅に帰りたかったですね。それに病院は、朝からざわざわしていて、看護師さんが体温計を持ってきたりするでしょ?ほんの1週間の入院でしたが、私の体内時計が病院のタイムスケジュールにセットされてしまい……。退院してからも6時起きが今もずっと続いています。だから夜9時ごろになると、もう最高に眠いんです(笑)。今、自宅で毎日欠かさずやっているのは、お医者様から指導されたリハビリです。筋力を鍛える運動と言葉のトレーニング。体の筋を伸ばす体操が結構ハードで。リハビリというよりもストレッチのような感じで、そういう運動を1日に2~3回繰り返しています。言葉のトレーニングは、たとえば、“あいうえお”を早く言ったり、遅く言ったりするプログラムがあって、これも毎日続けています。「女性自身」2020年1月1日・7日・14日号 掲載
2019年12月27日アイドルグループ・嵐の松本潤と歌手・俳優の美輪明宏が17日、都内で行われた「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙2019」結果発表&新CM発表会に登場した。約40年にもわたる「きのこの山」と「たけのこの里」の戦いに終止符を打つべく行われた、過去2回の「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙」で敗北した「きのこ党」。3月には「新きのこ党」と名を改め松本が党首に就任した。さらにたけのこ党も「新たけのこ党」党首に美輪を迎え、再戦を行っていた。今年の9月には、軽い脳梗塞のため、2週間程度の入院が必要となり、上演中の『美輪明宏の世界~愛の話とシャンソンと』が公演中止となっていた美輪。復帰後初となる公の場に、松本が「まず、お元気になられて良かったです。心配してたので」と声をかけると、「私はどんなことがあってもフェニックスのように、不死鳥のように蘇るんです。でも、ご心配くださってありがとう」と応えた。選挙では、新きのこ党は6,021,986票、新たけのこ党は4,565,799票を集め、145万6,000票もの差で新きのこ党の勝利に。松本は「商品をリニューアルしたのが大きかったんじゃないかと思います」と勝因を分析し、美輪にもリニューアルした「きのこの山」を勧める。「死なないかしら」とブラックジョークを飛ばした美輪に、松本は「死なないです。絶対に死なないです!」と保証。美輪は「さすがのリニューアルですね。残念ながら、たけのこの里にも負けませんね」とそのおいしさを認め、「松本さん、今日は本当にありがとうございます。これからもたけのこの里、きのこの山、そして松本さんを愛することにいたします。では皆様そういうことでございますので、ありがとうございました。ごきげんよう、ルンルン!」とその場を後にした。
2019年12月17日軽い脳梗塞で療養中だった歌手の美輪明宏(84)が、11月17日に放送されたTBSラジオ『美輪明宏の薔薇色の日曜日』に出演し元気な様子を見せた。9月11日に入院が報じられてから約2カ月ぶりの出来事だ。9月11日放送の『ごごナマ』(NHK総合)に生出演した後、体調の違和感を訴えたという美輪。病院で検査を受けたところ軽い脳梗塞が発覚し、入院していた。さらに療養のため、10月から11月にかけて全国公演を予定していた『美輪明宏の世界~愛の話とシャンソンと』は中止に。12月23日に開催予定の『クリスマスディナーショー&トークショー』は美輪の体調を考慮し、トークショーのみ開催されることとなった。ラジオ冒頭で「ごきげんよう、美輪明宏です」と挨拶した美輪は、「リスナーの方にも心配おかけしまして申し訳ございませんでした」とお詫びした。リスナーから届いたお見舞いのメッセージを読み、「人の心の温かさが今の時代にこんなにも溢れているのかと思ったら少し涙が出ました。ありがたいことです」と感動を露わにした。続けて現在の体調については、「言葉のもつれは残っているが痛みなどはなく、言葉や運動のリハビリをして過ごしている」と明かした美輪。そして、「私は不死身です。不死鳥のように蘇ります。乞うご期待。ルンルン」とキッパリ。最後にリスナーへのメッセージとして、「私は死にましぇーん!あれです。そっくりそのまま使わせていただきたいと思います。ルンルン」とお茶目に締めくくった。そんな元気そうな美輪の様子に安堵した声が広がっている。《もう復帰なさったなんて大丈夫なのかな。お元気そうでよかったけど無理はなさらないで》《よかったよかった。まだ現世での美輪明宏さんの言葉を聞きたいですから》9月12日に美輪の容体を所属事務所に確認した本誌記者宛にも、ラジオと同じように美輪本人からメッセージがこう届いていた。「ご心配をお掛けしました。申し訳ございません。ですが私は不死身です。不死鳥のように蘇ります。こうご期待。ルンルン」18年5月に放送された同ラジオで「いつまでも元気でいるためには、年齢といった数字に振り回されないことが大事」と語った。その上で、「自分はまだまだ青春時代の延長で、その時代の人間がここにいると常に思い込むようにすると若くしていられる」と若さの秘訣を明かしていた。不死鳥のごとく見事に帰り咲いた美輪。いつまでも元気で活躍することを願うばかりだ。
2019年11月18日10月16日から伊勢丹新宿店メンズ館1階=プロモーションに、西山徹が手掛けるコンセプトショップ「NO.813」が期間限定オープンしている。「NO.813」のオープンは約2年振りともあり、さらに今回販売されたダブルタップス×寅壱のブルゾンや、ディセンダント×アディダス オリジナルスのスニーカー、ダブルタップス×ハーシェルのスーツケースといった希少なコラボアイテムの登場に、初日から注目を集めている。10月29日まで2週間に渡って行われる本ポップアップだが、2週目となる10月23日には、新たにフォーティーパーセントアゲインストライツ(FORTY PERCENT AGAINST RIGHTS ®)とナイキ エスビー(NIKE SB)のコラボアイテムが登場。「M NK SB SHIELD SSNL PRM CCHS JKT QS」(1万6,000円)「NIKE SB DUNK FPAR」(1万5,000円)その他、フーディー、Tシャツ含め全4アイテムを展開。いずれも伊勢丹新宿店メンズ館先行販売アイテムとなる。詳しい販売方法は、イセタンメンズ公式メディア「IMn」内のイベントページにて。【イベント情報】「NO.813」ポップアップストア会期:10月16日〜10月29日会場:伊勢丹新宿店メンズ館1階=プロモーション時間:10:00〜20:00
2019年10月16日西山徹ディレクションによるコンセプトショップ「NO.813」が、10月16日から伊勢丹新宿店メンズ館1階=プロモーションに期間限定オープンした。29日まで。ダブルタップス(WTAPS)をはじめ、ディセンダント(DESCENDANT)やフォーティーパーセントアゲインストライツ(FORTY PERCENT AGAINST RIGHTS)などを手掛ける西山徹。「NO.813(ナンバーエイトワンスリー)」は、日本のカントリーコード“81”と東京のエリアコード“03”に由来し、ディレクターである西山が生まれ育った街でもあり、自身のルーツが培われたとも言える東京の街に根ざしたという意味を込めたコンセプトショップだ。主にポップアップイベントとして、様々な場所で不定期に開催されている。今回スタートした、伊勢丹新宿店メンズ館でのポップアップでは、今回のために実現した希少なコラボレーションアイテムや限定アイテムなどが登場。会期中の2週間の間で日をずらして展開されていく。ダブルタップス×寅壱「PILOT JUMPER 02」(2万7,000円)※伊勢丹新宿店限定10月16日からは、ダブルタップス×ハーシェル(HERSCHEL)「BATTERY」(3万7,000円)、ディセンダント×アディダス オリジナルス(adidas Originals)「CRUSTER SNEAKER」(1万7,000円)、フォーティーパーセントアゲインストライツ×カーハート(Carhartt)「FPAR OG Active Jacket」(3万1,000円)が伊勢丹新宿店先行で、ダブルタップス×寅壱「PILOT JUMPER 02」(2万7,000円)とフォーティーパーセントアゲインストライツ×寅壱「PULLOVER_TORAICHI 813」(7,000円)が伊勢丹新宿店限定で発売。ディセンダント×アディダス オリジナルス(adidas Originals)「CRUSTER SNEAKER」(1万7,000円)※伊勢丹新宿店先行ダブルタップス(WTAPS)×ハーシェル(HERSCHEL)「BATTERY」(3万7,000円)伊勢丹新宿店先行10月16日発売19日には、ダブルタップス×ヒューマンメイド(HUMAN MADE®)「WTAPS TANKERS JACKET」(5万4,800円)が伊勢丹新宿店先行で、ディセンダント×ポパイ(POPEYE)「VOIL PULLOVER LS SHIRT」(2万円)が伊勢丹新宿店限定で発売となる。ディセンダント×グレイトフルデッド(GRATEFUL DEAD)「FESTIVAL COWICHAN KNIT」(4万8,000円)は伊勢丹新宿店先行で10月22日より発売。各ブランドの最新コレクションにも触れることができ、西山の現在のクリエーションを最大限体感することができる本イベント。商品ラインアップや販売方法等の詳細は、イセタンメンズ公式メディア「IMn」内のイベントページにて公開中。【イベント情報】「NO.813」ポップアップストア会期:10月16日〜10月29日会場:伊勢丹新宿店メンズ館1階=プロモーション時間:10:00〜20:00
2019年10月16日モデルの西山茉希が10日、都内で行われた台湾発のフェイスマスク「私のきれい日記」15周年記念イベントに登場。今年6月に俳優の早乙女太一と離婚して以降、初の芸能イベントで、うっかり自ら離婚に触れる場面があった。また、芸能生活15年を振り返るトークで涙を見せた。冒頭のトークで、台湾との関わりを聞かれた西山は「プライベートで行ったことがなかったんですけど、まだ独身の頃に…」とうっかり発言。「あ、違う。自分から欲しがっているみたいな感じになっちゃいました。ごめんなさい。終わってるよって」と笑いながら自らツッコミを入れ、「ちょっと緊張しちゃって。できるだけそこの会話を避けなきゃって思っていたのに自分からぶっこんじゃって…」と苦笑した。デビュー15周年を振り返り、スカウトされたときのエピソードから『CanCam』時代、そして結婚・出産についても言及。育児と仕事の両立で悩んだことも打ち明けつつ、子育ては「冒険みたいで楽しい」とにっこり。現在2児の母だが、「この子たちが私に教えてくれることって無駄になることは0だと思っている。おばあちゃんになったときにめちゃくちゃ器が大きくなっていたらいいなと思います」と話した。そして、15年を振り返って、「やってきてよかったです。東京がこんな好きになれると思っていなかったので、やってきてよかったです」と語ると、目から涙が。すると撮影している報道陣を見て「『あの涙の意味は』、『2019年、あいつは』みたいになるんですよ、絶対」と笑いながら話し、「15年で見てくださいよ」と強調した。台湾発のフェイスマスク「私のきれい日記」は、2004年の発売以降、世界15か国で展開し、様々なコスメアワードを受賞。イベントでは、15周年限定商品「台湾阿里山茶マスク」が発表された。
2019年10月10日9月11日夜、衝撃的ニュースが日本中を駆け巡った。『歌手で俳優の美輪明宏が、脳梗塞で入院―――』美輪さんは同日の昼に、NHK総合『ごごナマ』に生出演し、元気な姿を見せていた。その数時間後の出来事に、番組を見ていた人たちは、さぞや驚いたことだろう。じつは本誌記者も、入院前日の10日、東京・池袋の東京芸術劇場プレイハウスで上演中のコンサート『美輪明宏の世界~愛の話とシャンソンと~』の上演後に、ご本人と話をしたばかりだった。楽屋を訪ねると「コンサートは今年で最後になるかも……」と、これまでの取材時には見たことがない疲れた様子で、心配していた矢先の入院報道だった。さっそく状況を確認するため、12日、所属事務所に連絡を取ってみた。担当マネージャーによると、『ごごナマ』に生出演した後、体調の違和感を訴えたという。「病院で検査を受けたところ、軽い脳梗塞と診断されました。意識もはっきりしているし、会話もふだんと変わりません。でも大事を取って2週間ほど入院することになりました」入院により、23日まで予定されていた東京公演は中止に。美輪さんは、「コンサートを楽しみにされていたファンの方々に申し訳ない」と話していたという。担当マネージャーと話し終えた30分後、突然記者の携帯メールの受信音が鳴った。なんと美輪さんからのメッセージが届いたのだ!「ご心配をお掛けしました。申し訳ございません。ですが私は不死身です。不死鳥のように蘇ります。こうご期待。ルンルン」2日前に会った時とは違い、気丈でユーモアたっぷりのいつもの美輪さん節。何だかひと安心だ。ちなみにメッセージの最後にある“ルンルン”は、美輪さんが再び脚光を浴びさせたい言葉である。「会話の途中にルンルンって入れると、深刻な問題も深刻じゃなくなって気が楽になるんです。これは救いの言葉。本心をぶつけ合っても、ソフトな印象を受けるから、気分が上がる。皆さんで、はやらせていただきたい」と、入院前日のステージの上でも話していた。年齢をまったく感じさせない圧倒的な声量で、観客を魅了していた美輪さん。アンコールで歌った『愛の讃歌』で、涙するファンも。不死身の美輪さんだけに、元気な姿で復帰する日も近いだろう。
2019年09月17日歌手・俳優の美輪明宏が11日、軽い脳梗塞のため、2週間程度の入院が必要と診断された。これに伴い、東京芸術劇場 プレイハウスにて上演中の『美輪明宏の世界~愛の話とシャンソンと』が12日から公演中止になることを、主催のパルコが発表した。『美輪明宏の世界~愛の話とシャンソンと』は12日から23日までの公演が中止となる。中止となった公演は払い戻しとなる。また、東京以外の公演の開催については、現在未定とのことだ。
2019年09月11日恒例となった美輪明宏の秋のコンサート。今年は『美輪明宏の世界~愛の話とシャンソンと~』と題して開催される。シャンソンの名曲の数々に、そしておしゃべりに、何を込めるのか。美輪の思いをたっぷり聞いた。【チケット情報はこちら】「私のコンサートに来られたお客様は、よく、“映画を何本も観たような気持ちになる”とおっしゃいます。なかでもシャンソンは、いろんな人生のドラマが歌われていますから、そこから生きることを楽しむ方法を学べたりもするんです。たとえば恋愛に関しても、尽くして尽くして裏切られるという歌が多いのですが、そんな歌を聴けば、失恋してつらい思いをしてらっしゃる方も、きっと歌のヒロインのようにいい女になったつもりで生きていけるでしょうし(笑)、お仲間がいるとホッとして、ひとりでひがんだり妬んだり嫉んだりしなくてすむと思うんです」。そんなふうにシャンソンが描く世界は私たちの人生に励ましや安らぎを与えるのだと、詞の魅力を語る美輪。さらには、そのドラマチックで詩的な詞を乗せるメロディの美しさも格別だと言う。「デジタル化が進んだ今の人工的な音と違って、メロディに色彩があるんです。歌い手たちも豊潤な声で歌っていました。そういった美しい叙情にぜひ触れてほしいんです」。そこには、「芸術こそが今の荒れた世の中を落ち着かせてくれると思うんです」という美輪の強い信念がある。かつてシャンソン歌手として「銀巴里」で歌っていた頃には、文化人が集い芸術を語り合う時間があった。「フランス映画やドイツ映画も人気で、日本映画も小津安二郎監督や成瀬巳喜男監督の叙情的な素敵な作品がたくさんありました。もしかしたら今の若い方には、却ってレトロなものが新しく感じられるかもしれませんし、スマホやゲームから離れてそうした芸術に触れることで豊かな情操が育まれると思います。ですから、シャンソンもそんな芸術のひとつとして復活させたいと思い、今回のコンサートはオールシャンソンでいくことにしたんです」。朝ドラ『花子とアン』や紅白歌合戦で話題になった美輪の訳詞による『愛の讃歌』も歌われる。『バラ色の人生』『枯葉』といった珠玉の名曲は原曲のままフランス語で。曲の合間の語りには、歌にまつわる話はもちろん、少しでも幸せな世の中になるようにという美輪の愛があふれることだろう。美輪明宏が届けてくれるものは、やはり特別である。公演は9月7日 (土)から東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて。チケット好評発売中。取材・文:大内弓子
2019年08月09日アイドルグループ・嵐の松本潤と、歌手・俳優の美輪明宏が、7日より放送される「きのこの山」「たけのこの里」の新TV-CM 「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙 2019 開幕」編に出演する。2018年、約38年にもわたる「きのこの山」と「たけのこの里」の戦いに終止符を打つべく行われた「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙 2018」で敗北した「きのこ党」。3月には「新きのこ党」と名を改め、 松本が党首となり、再選挙を訴える「応援#募集活動」を実施した。その結果、「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙 2019」の開催が決定し、特設サイトなどで投票の受付を開始する。新CMでは松本に加え、「新たけのこ党」党首となった美輪が登場。選挙演説中の松本のもとへ、美輪が乱入する。リニューアルしたことで自信ありげに勝利宣言しようとする松本を「お黙りなさい!」と一喝する美輪は、「たけのこの里」もリニューアルしたことを宣言し、とまらないおいしさを伝える。松本と三輪は今回が初共演となり、松本は「まさか美輪さんが“たけのこ”カラーのグリーンヘアにしてくるとは……」、美輪は「簡単に歴史は動かせないわよ!」とコメントを寄せた。撮影ではスーツ姿で監督と談笑しながら、リラックスした雰囲気でスタジオ入りした松本。 監督と軽く打ち合わせをした後「どんなテンションでやろうかな」と悩んでいたものの、本番に入ると自ら台詞の言い回しを提案しながら、1発 OKを連発する。パッケージを顔の横に掲げるシーンでは、監督の指示する絶妙な位置に苦戦しながらも応え、かなめとなるセリフ「unstoppable(アンストッパブル)」も難なくクリアし大絶賛を受けた。また、両党党首が初対面をする場面では、松本を見かけた美輪が「お手柔らかにどうぞ」と 声をかけ、松本さんも「こちらこそお手柔らかによろしくお願いします」と返答する。白熱した会談の終わりの握手写真では「その写真は後で僕にもください」という松本に対し、「やめた方がいいと思います」との美輪のコメントにスタジオから笑いが。別れ際には、美輪から松本へ「愛してるよ〜ん」とラブコールもあり、最後は和やかな雰囲気で終了した。
2019年08月05日6月26日、モデルの西山茉希さん(33)と俳優の早乙女太一さん(27)が離婚したことを発表しました。双方のオフィシャルサイトで同じ文章を掲載。「夫婦という形ではなく、パートナーとして、変わらずお互いに尊重し合い、協力し合いながら、2人の間に生まれてくれた大切な子供達の笑顔を、父親と母親として守っていきます」とし、今後は別々の道を歩みながら2人のお子さんの子育てに邁進すると報告しました。西山さんと早乙女さんといえば12年5月、女性自身で早乙女さんの“DV騒動”をスクープしたのを記憶している人も多いはず。その際に早乙女さんは西山さんの体をアスファルトに叩きつけるなどして、後日、ブログで謝罪をしたほど。以降、早乙女さんには“ダメ男”のイメージを持った女性も多かったことでしょう。くっついたり離れたりをしていたイメージの2人。結婚後は「すぐ別れるのでは?」という声もあったものの、ふたをあければ6年という意外な長さとなっていました。世間一般には「別れそう」と多くが予想をするカップルは、本当に別れることがほとんどです。しかし中にはレアケースとして、長く続くカップルも存在します。いったい、この“別れる・別れない”の境界線には何があるのでしょう。■どちらか一方が別れないと決意している離婚というのは双方の同意がないと成立しません。一般的な離婚や別れというのは一方が気持ちをつのらせ別れたいと提案し、条件を飲む形でもう一方も承諾することが多いもの。そんな流れの中で、稀に「絶対別れない!」と強い意志を持って抵抗する方がいます。もちろん安易に離婚に踏み切るよりずっと良いのですが、本来結婚は家族全員が幸せになるための1つの形態であるべきです。その根本をすっ飛ばして「絶対別れない」と意固地になった結果、愛も情も冷めているのにただ“夫婦という形”にこだわっているご家庭もいたりします。根本には後述する「続けるメリット」が明確に存在する場合が多いのですが、良くも悪くもどちらか一方が「必ず続けていく!」という強い意志を持つことで別れそうなカップルでも意外と長く続きます。■別れないメリットが明確にあるどんなネガティブな出来事も、実はその根本にはそれをするメリットが隠されています。たとえば仲が悪い夫婦が「別れたい」と口にしていても別れない。そんな場合は、裏側に「金銭的な安定」や「権力」「生活を変化させなくていい」などのメリットが隠されています。よく「子どもがいるから別れない」という理由を聞くこともあります。もちろんお子さんが別れない理由の1つではあるのですが、深く話を聞いていくと「離婚した後の生活が不安で……」という本音の部分が聞こえてくることも多々あります。現実問題ですから、そこを批判することはできません。ただ物理的・心理的なメリットが明確にあると、どんなに上手くいっていないご夫婦でも別れないという選択を取りがちです。■「人である前に親でなくてはならない!」という思い込みがある当然ながら私たちはどんな役割を担うよりも前に、一個人として存在しています。「女性である前に人間」「妻である前に人間」とここまでは割と多くの方がすんなり受け入れるのですが、「親である前に人間」となると意外と「いやいや、親として全身全霊を尽くさないといけないでしょ」など抵抗感を示す人がいます。この「一個人である前に親として生きなくてはいけない」といった強い意志があると実生活が上手くいっていなくても「親として両親揃っていた方がいいに決まっている」「子どもを成人まで育てきらないと親としても人としても失格」なんて思い込みを強く持ち、離婚を遠ざける場合があります。もちろん離婚が良い悪いはケースバイケースなので、そういった強い責任感がプラスに働くこともあるしマイナスに働くこともあります。ただ強すぎる責任感が結婚生活を良くも悪くも続かせる要素になるという点だけは、書き記しておきたいと思います。西山さんと早乙女さんの結婚は2人のお子さんという宝物も授かりつつ、6年という周りの予想よりずっと続く結果となりました。内情がどうなっていたかは分かりませんが、別れようと別れまいと、子育てという道は続きます。4人全員がこの選択をしたことで、より幸せな人生を歩めることを願いたいと思います。(文・イラスト:おおしまりえ)
2019年07月02日「最近の西山さんは周囲に『もう疲れた……』と漏らしていました。早乙女さんは仕事人間で育児に積極的なタイプではありませんでした。彼女は仕事に育児に家事と孤軍奮闘する日々で、心身ともに限界だったようです」(西山の知人)6月26日に早乙女太一(27)との離婚を発表した西山茉希(33)。2人は13年6月に結婚。同年10月に長女(5)、16年に次女(3)が誕生したが、結婚生活に6年間でピリオドを打った。結婚前から“波瀾万丈”な2人ではあった。12年5月、本誌は早乙女の“路上DV騒動”をスクープ。深夜、早乙女が路上で激高し、地面に押し倒された西山は泣いてその場を立ち去ったのだ。後日、早乙女は謝罪会見を開き同棲していることを告白。翌年4月に2人は結婚と妊娠を発表した。近年、西山は出演番組で“元夫のグチ”をこぼすことも多かった。テレビ局関係者の談。「西山さんは『食材とか生活用品は全部自分で買っている』と夫婦の財布が別々と公言。『うるさく言うと、理解されずにけんかになるのが嫌』とも話していました。長女出産後、早乙女さんが公演日と偽って1人で遊園地に行っていた日は大げんかの末、『出産後、初めてしっかり泣いた』と暴露。今春の番組でも、会食に行くと何時に帰るかわからない早乙女さんに対して『私よく考えたけど、あなたのこと何も知らないわ』と突き放したと話していました」夫妻の知人も言う。「昨秋、友人俳優の誕生会でも彼は朝まで飲み明かしていましたね。そのまま仕事に行き、帰宅したのは夜だったといいます。彼は在宅の日も子供の面倒よりゲームに熱中。彼女が仕事で留守にする日も、彼の母親を呼んで子守りを任せ飲みに行ってしまうことがあり、彼女は悩んでいました。父親になっても自分のやりたいことが最優先の夫と言い争うようになり、離婚を決めたそうです」だが、早乙女の知人は、彼の心情をこう代弁する。「実は早乙女さんは15年に解散した『劇団朱雀』の復活が悲願で、自分の稼ぎの多くをそこに投資し全力で動いていました。今秋、復活公演がかなった矢先の離婚でした。生活費すべてを奥さんが出していたわけではありません。家長として家賃は彼が出していると聞いています。ただ、このご時世、父親として家族ともっと密にコミュニケーションをとるべきでしたね……」離婚発表の書面で2人は《大切な子供達の笑顔を、父親と母親として守っていきます》とコメント。シングルマザーとして茨の再出発となる西山だが、離婚後の今も同居を続けているという。「子供たちがまだ小さいので生活環境をすぐに変えることは避け、当面は“パートナー”として一緒に生活するようです」(西山の知人)自宅“居座り”で早乙女に「父親の自覚」は芽生えるか――。
2019年07月02日西山茉希(33)と早乙女太一(27)が6月26日に離婚を発表した。2人は13年6月に結婚し同年10月に長女が、16年4月に次女が誕生していた。各メディアによると親権は西山が持つという。早乙女のホームページで連名のコメントを発表し、「6月26日に離婚したことをご報告させていただきます」とつづった2人。また「今後は、夫婦という形ではなく、パートナーとして、変わらずお互いに尊重し合い、協力し合いながら、2人の間に生まれてくれた大切な子供達の笑顔を、父親と母親として守っていきます」と明かしている。結婚前から波乱万丈だった。12年5月、本誌は早乙女の“DV騒動”をスクープ。深夜に早乙女が路上で激高し、西山の体を突き飛ばす様子を目撃していた。「俺はお前といっしょになりたいんだよ!」と早乙女が迫ると、西山は「いつもそう。もう別れよ」と切り返す。すると早乙女は再び突き飛ばし、ガードレールにめり込んだ西山はアスファルトへ打ち付けられた。西山が起き上がったところ、その喉元をつかみガードレールに叩きつけた早乙女。「こんなんで別れたら、俺は絶対、お前を許さない!絶対に別れねぇ!!」と叫ぶと、西山は泣きながらタクシーで去っていった。本誌がその“DV現場”を報じたところ、早乙女はブログで「人として男として失格してしまいました」と謝罪。さらに会見を開き「もう2度としない」と話し、西山と仲直りし同棲していることも明かしていた。13年1月には破局報道があり、西山も当時参加したイベントで「いまはもう一緒には住んでいません」と明言。しかし同年4月に結婚と妊娠を発表した。14年5月には長女誕生から7カ月経った一家が東京ディズニーランドを楽しむ姿もキャッチ。早乙女が荷物片手にベビーカーを押すなど、甲斐甲斐しく尽くしていた。しかし近年、テレビで西山が早乙女の愚痴を漏らすこともしばしばあった。15年1月の「今夜くらべてみました」(日本テレビ系)に出演した西山は、早乙女が何も言わずひとりで遊園地に遊びに行っていたと暴露。大ゲンカとなり「子ども産んで初めてぐらいしっかり泣きました」と明かしていた。また今年3月には、西山が「チマタの噺」(テレビ東京系)に出演。早乙女の不可解な言動に触れ、「私よく考えたけど、あなたのこと何にも知らないわ」と思わず漏らしてしまったというエピソードも明かしていた。昨年8月には「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)に出演し、早乙女が家事に協力してくれないがあまり「協力しろやって思う」とも語っていた西山。今月26日には「週刊文春デジタル」が育児や家事の負担が自身に偏っていたため、「ワンオペ育児も限界!」と西山が早乙女への不信感をあらわにしていたと報じている。6歳差の2人の選んだ、6回目の結婚記念日目前での離婚。シングルマザーとなった西山に、ネットでは《西山茉希ちゃんは、娘ちゃん思いで頑張りやさんのイメージで好き》《子供達と幸せになって欲しいな。これからも応援する!》《お子さんのことも考えてのことだったら、これからいいことがあるといいなと思った》といったエールが上がっている。
2019年06月28日俳優の早乙女太一(27)とモデルの西山茉希(33)が26日、離婚した。それぞれの公式サイトで発表した。2人は連名で「この度、私たち早乙女太一と西山茉希は、6月26日に離婚したことをご報告させていただきます」と報告。「事実より先に今朝の報道が出てしまったことには困惑しておりますが、突然の事にご心配をおかけした皆様へ、心よりお詫び申し上げます」とつづった。そして、「今後は、夫婦という形ではなく、パートナーとして、変わらずお互いに尊重し合い、協力し合いながら、2人の間に生まれてくれた大切な子供達の笑顔を、父親と母親として守っていきます」とし、「これまで、私たち夫婦を応援して下さった皆様には心から感謝しております。これからもそれぞれの場で努力し、精進して参りますので、温かく見守って頂けたら幸いです」と呼びかけた。2人は2013年6月に結婚し、同年10月に第1子女児、2016年4月に第2子女児が誕生した。
2019年06月26日5月17日、モデルの西山茉希(33)が自身のインスタグラムに“千切れた千円札”の写真を投稿。2枚目と3枚目には長女(5)か次女(3)と思われる写真をアップしており、《見つかってやばそうな顔してた人が犯人》と綴った。どうやらまだ幼い娘が千円札を破るイタズラをしてしまったようだが、その後の西山の対処法が話題を呼んでいる。《#お金に対しての行動は説明する#そしたら次はみんなのプラス造り#ふーと呼吸を整えて『お守りをつくろう』#ちびパンさん(娘のこと)にペンを持たせた#描いていいよと任せた#真ん中に家族4人の名前が描かれた千円札#ちぎられて使えなくなった千円札1,000円が失われて1,000円で生まれたママの御守り(中略)千円札のままだったらお財布からいなくなっちゃってたけど、御守りになったからこれからずっと一緒だ》ただ叱りつけるのではなく、千切られて使えなくなった千円札をお守りに変身させるというアイディアにはフォロワーたちから絶賛の声が。《私はきっと咄嗟に怒ってしまいます。素敵なアイディア!》《新品に変えられるけどお守りでも良きですねその発想最高です》半面、“お札に落書きさせるのはどうか”という声も出ている。《みんなで使うお札にお守りといえども、字を書くことに賛成できません。違法にはなりませんが、正しいお金の扱い方ではない気がします》《紙幣に宅が来をさせてお守りにするというのはいい事だとは思わないです。悪気がなくてちぎれてしまったお金は銀行で謝って替えてもらう事を見せることが大事じゃないですか》だが《#怒ることは誰にだってできる大事なのはそこからの変換》と西山がつづっているように、娘への愛情がこもった教育法であることは間違いなさそうだ。
2019年05月19日福岡を拠点に活動を続ける劇団「万能グローブガラパゴスダイナモス」(以下、ガラパ)。2020年の旗揚げ15周年に向けて様々なプロジェクト企画を準備中だ。その企画第0弾として、今年2月に福岡・大阪・東京でツアー上演した『溺れるクジラ』の凱旋公演を再び福岡で行なう。彼らにとって初となる凱旋公演を前に、脚本・演出の川口大樹、役者の西山明宏に話を聞いた。【チケット情報はこちら】訳ありな人々が滞在する、とある海辺のゲストハウスが舞台の本作。様々な事情を抱えた人々がいろいろなことに“溺れる”悲喜こもごもを描いたコメディだ。「今回、あえて“ガラパらしくない”作品にしたんです。抽象的だったり、演劇的な要素をいつもより多く入れてみたり。面白がってくれる方もいれば、“ガラパらしい”シチュエーションコメディを求めている方もやっぱりいらっしゃる。でもあえて変えてみたことで、改めて自分たちの強みとか、求められているものがわかった気がします」と新しいアプローチに手ごたえを感じたという川口。演じる側の西山は「福岡から大阪、東京と、ツアーを経て作品は成長しているので、それをまた福岡で観てもらえることが嬉しいです。新たに追加したシーンもあれば、セリフを少し変えてみたところもあります。前回のイムズホールよりもキャパシティが小さくなる分、見え方も変わるんじゃないかな。前回福岡で観た方にも新鮮な気持ちで楽しんでもらえると思います」と自信をのぞかせる。今回の凱旋公演は、福岡市美術館ミュージアムホールでの演劇公演のこけら落としとなる。“アート”と“演劇”は親和性が高いと語る川口。「特にこの『溺れるクジラ』はこれまでのガラパの中でもアート性の高い作品なんです。僕は常々、新しい角度から見るお客様に出会いたいと思っていて。アートが好きな方が僕らの舞台に興味を持つきっかけになればと思いますし、逆に、舞台を観に来た人が美術館にも行ってみようと思ってくれると嬉しいですよね」プロジェクト企画第0弾の凱旋公演に続く第1弾は、5月に開催するガラパの若手ユニット「こわせ貯金箱」の第2回公演。続く第2弾以降の企画にも既に取り掛かっているという。「15周年に向けて、いろいろ派手にやりますよ。楽しみにしていてください!」(川口)『溺れるクジラ』は4月19日(金)から21日(日)まで福岡市美術館 ミュージアムホールで上演。チケットは現在発売中。
2019年04月11日4月2日(火)に開幕を控えた美輪明宏の『毛皮のマリー』。寺山修司が美輪のために書き、美輪自身が演出、美術、主演を務めてきた作品だ。美輪がこの舞台に込めるものは何なのか。そして、今なおこの舞台が求められるのはなぜなのか。熱い稽古のあと、美輪が語った。【チケット情報はこちら】稽古も大詰めを迎えたこの日、まさにクライマックスのシーンが繰り広げられていた。男娼として生きる毛皮のマリー(美輪)とその息子・欣也(藤堂日向)の奇妙で哀しい因果関係が、長い長い台詞で、マリーの口から語られる。「長台詞にはやはり、大変なエネルギーと技術が必要で、音程、速度、強弱、リズムといったものを、言葉で表現しなければならないんです」と自身でも語るように、表現者としての凄みを、このシーンだけでも改めて感じさせてくれる美輪。その力に魅了されたからこそ、寺山修司も自身の思いのすべてを、美輪に仮託したに違いない。寺山が『毛皮のマリー』で描いたのは、自身の母子関係にも重なる、母の“無償の愛”である。「『愛の讃歌』でも歌われているように、愛とは与えっぱなしで見返りなど要求しないものなんです。それを『毛皮のマリー』では、いろんな人間を出して、母子ばかりか、男同士でも、無償の愛は尊いものだということを描いているのだと思います」。“醜女のマリー”と呼ばれるマリーの下男(麿赤兒)、美少女・紋白(深沢敦)をはじめ、見世物小屋かのように様々な人間が登場するのも、「そこには、“見世物の復権”というテーマを掲げていた寺山のメッセージがあるんです」と美輪は言う。「どんな人間であっても、下手物扱いしたり蔑視したり差別したりするのは間違っているということです。さらに、人前で話してはいけないとされている性的なことも、本来は命のもとなんだから、下品でいやらしい言葉だとするのはおかしいということを寺山は言っていました。ですから、この作品の魅力は、反社会的で背徳的とされていることを美しく描くところにあると思うんです。そして、そんな芸術性あふれる作品が少なくなりつつある今こそ、寺山修司という天才が作り出した作品が必要だと思っています」。そんな美輪の思いを受け止めてか、欣也役の藤堂、マドロス役の三宅克幸といったオーディションに合格して初参加している面々も、真摯な演技が光る。「芸術は人の心のお薬のようなものです」と言う美輪。今という時代に危機感を抱きながら懸命に、愛と美しさを伝えてくれる。公演は、4月2日(火)から東京・新国立劇場 中劇場にて上演後、福岡、愛知、大阪を巡演予定。チケット好評発売中。取材・文:大内弓子
2019年03月27日「テレビで言いたいことを言っても嫌われないのがすごい」と、カンニング竹山(47)を以前から高く評価していた美輪明宏さん(83)。その竹山と異色の対談が実現。幅広く活躍する才能を持つ大先輩が、竹山に授けたアドバイスとは?美輪「私と対談するなんて、不思議だと、そうお思いにならなかった?」竹山「はい。最初マネージャーから話を聞いたときは驚きました。でも、“美輪さんと対談するんだ”と妻に話したら、“美輪さんって、あの美輪さん?なんで?間違ってるんじゃないの!”って。いちばん驚いていました」美輪「“惚れられてるらしい”って言えばよかったのに(笑)」竹山「いやいや(笑)。初めてお話しさせていただいたのは、美輪さんがレギュラー出演されている『ありえへん∞世界』(テレビ東京系)にお邪魔したときです」美輪「もう7~8年ぐらい前になりますね。ところで、竹山さんをはじめ、最近はいろんなお笑いの人たちが、学者さんたちと同じようにコメンテーターとしての扱いも受けていますね。コメントもロジカルで、ふさわしい発言をなさっています。その中でいちばん目立つのがあなたですよ」竹山「ありがとうございます」美輪「政治、経済に関連する読み物を注意して読んだりされていらっしゃる?」竹山「本も読みますし、新聞もインターネットで6紙ぐらい買って、ザッと見ています。世の中で何が起こっているか。新聞によって書き方も違う。そういうのを見比べて読むのも面白い」美輪「右寄りや左寄りとか」竹山「テレビでいろいろ言うときって、いろんな方が見ていらっしゃるわけですから、あまり偏りすぎないように常に中道でいなければいけないと心掛けているところはあります。その中で、右や左じゃなくて、おかしいものはおかしいと言うようにしています」美輪「奥様は何ておっしゃってる?」竹山「妻は意外と反対してますね。コメンテーターとかをやらずに、お笑いだけをやってほしいと思ってるんだと思います」美輪「やはり、できれば波風を立てないでいてほしいのでしょう」竹山「そうですね。僕はまったくその気はないですけど、もし立候補したら妻は離婚するって言ってます(笑)」美輪「政界からそういう要請があるのですか?」竹山「要請はちょこちょこ。話が遠回りで来たりはするんですけど、ぜんぜん興味がないですから」美輪「政治家になったらお終いですよ」竹山「好きなことも言えなくなりますから。ところで美輪さん!僕はこのままのスタンスでやってていいんでしょうか(笑)」美輪「お笑い芸人だからとか、コメンテーターだからとか、別にジャンル分けしないほうがいい。まったく自由でいいと思います」竹山「世間の流れがジャンル分けするようになっている気がする半面、僕は僕だから、分けられるのが嫌だと思ったりして……」美輪「ジャンル分けなんて、全然無視したほうがいいです。そういうことを言いだしたら、私なんかジャンルはめちゃくちゃですから」竹山「(笑)。歌手だし役者だし」美輪「演出家でしょ、舞台美術をやって、衣装も音楽も担当して、作詞・作曲もやる。歌い手としてシャンソンを歌い、クラシックの曲も歌う。役者としてチャンバラもやるし、女形もやる。そうかと思ったら、身の上相談もやる。もうめちゃくちゃでしょ?(笑)」竹山「美輪さんにもおっしゃっていただいたので、これからもいろんなことに自信を持って、やる人になります」美輪「それをおやりになれるのだから、存分に羽を伸ばしておやりになったほうがいいんじゃないですか」竹山「仲間から“おまえは自由に何でもやれていいな”ってたまに言われるんです。それはそれで言われるとうれしいんですけど、自分自身でそれが見えていないことがあって、“俺はこのままでいいんだろうか?”と思うことがあるんです。でも、今日美輪さんとお話しして、このままでいいんだなと確信しました!」美輪「根本的に人柄がよくないと続かない。人柄の悪い人は見透かされます。あなたは人柄がいい。だから、キレ芸で怒りの竹山というのは、結局営業用でしかなかったのよ(笑)」竹山「そんなはっきりと言われても……。自分ではわからないところがありますけど、あと20年ぐらいはまともに頑張りたいと思っていますから」美輪「自然体で“望まれればやれますよ”というスタンスで、これからもおやりになればよろしいと思いますよ」
2019年03月17日「テレビで言いたいことを言っても嫌われないのがすごい」と、カンニング竹山(47)を以前から高く評価していた美輪明宏さん(83)。その竹山と異色の対談が実現!美輪「私と対談するなんて、不思議だと、そうお思いにならなかった?」竹山「はい。最初マネージャーから話を聞いたときは驚きました。でも、“美輪さんと対談するんだ”と妻に話したら、“美輪さんって、あの美輪さん?なんで?間違ってるんじゃないの!”って。いちばん驚いていました」美輪「“惚れられてるらしい”って言えばよかったのに(笑)」竹山「いやいや(笑)。初めてお話しさせていただいたのは、美輪さんがレギュラー出演されている『ありえへん∞世界』(テレビ東京系)にお邪魔したときです」美輪「もう7~8年ぐらい前になりますね。ところで、竹山さんをはじめ、最近はいろんなお笑いの人たちが、学者さんたちと同じようにコメンテーターとしての扱いも受けていますね。コメントもロジカルで、ふさわしい発言をなさっています。その中でいちばん目立つのがあなたですよ」竹山「ありがとうございます」美輪「じつは竹山さんの履歴を全然存じあげなくて。私は面白いと思った方の人生に興味があって、その方の過去の歴史を詮索するのが趣味なんです。どういう方なんですか?」竹山「どういう方って……。どこから説明すればよろしいですか?」美輪「お生まれはどちらですか?」竹山「生まれは福岡です」美輪「え~、九州人?」竹山「はい、うちの父親の実家は筑豊、炭鉱ですね」美輪「素敵」竹山「僕は福岡市生まれで、3人きょうだい(兄、姉)の末っ子で育ちました」美輪「私は『ボタ山の星』という筑豊の子どもたちの歌を作っているので、“筑豊”って聞くとなんだかとても親しい感じがします」竹山「僕が小学校4年生ぐらいになるときまでは、父が貿易とか金貸しみたいな商売をやっていて、けっこう裕福でしたね。手広くやっていたみたいですけど」美輪「その当時は、そうでないと生きていけなかった時代ですからね。お父さんも何でもやらないといけない時代だったんですよ」竹山「だから、小学校ぐらいまでは結構お坊ちゃんで育ちましたね。父がもともと貧乏だったのもあると思うんですけど、無理やりバイオリンをやらされたり(笑)」美輪「バイオリンをお弾きになるの?」竹山「もうだいぶ忘れましたけど」美輪「今も持ってらっしゃる?」竹山「最近新しいのを買いました」美輪「ストラディバリウス?」竹山「そんなの買えないですよ。割と普通に売っている数十万円ぐらいのやつを買いました」美輪「裕福な家庭でお育ちになられたのですね」竹山「ところが、父の会社が倒産。生活は一変し、借金生活になりました。当時、まだ小学生でしたけど、いろんなものを見ましたね。“人間って金で変わるんだ”と」美輪「いちばん大事なところを勉強なさったのね」竹山「貧しくなった途端、父と仲がよかった友達たちの態度が豹変しましたからね。親戚連中も態度が変わり……父もどこかに行って家からいなくなりました」美輪「“この人は大丈夫な人間だ”と信じ込んでいた人ほど、豹変するんですよ」竹山「それが高校生になると世はバブルを迎えて、倒産後、どこかに行ってた父が、土地転がしで儲かって家に帰ってきたんです。僕は東京で芸人になろうと思って19歳で上京。そこで小学校の同級生(故・中島忠幸さん)と『カンニング』というコンビを組むんですけど、21歳ぐらいのときにバブルが弾けました。その後父は、何十億円という借金ができるとわかって、商談中の事務所で脳出血で倒れて急死したんです。52歳でした」美輪「ショックだったでしょうね」竹山「そうですね。でも、亡くなって蓋を開けてみると莫大な借金だけが残ってました。父は僕と兄の名前を使い、会社の常務とかにしてたり、僕らの名前で勝手に土地を転がしていたり……。めちゃくちゃしてたな親父!って(笑)」美輪「責任を取られた?」竹山「いえ、遺産放棄という手続きをしたので負債は免れました。でも、何もかもなくなりましたね。唯一残ったのは実家の家だけ。父がだいぶ前に母の名義に変えていたんです。だから、家以外はすべてなくなりました。家だけは母が住めるようになりました」美輪「竹山さんはいろんな経験をされてこられたのですね」竹山「それから10年ぐらい売れないまま、東京でやっていたんですけど、30歳ぐらいから、漫才ネタで怒ったりすることがウケ出して、なんとなく仕事が上向きになってきたんです。でも、34歳のとき、相方が白血病になって……。36歳で亡くなりました。そこからはずっと1人でやってますね」美輪「その方は今でもずっとあなたを守ってらっしゃるわね」
2019年03月15日薬局でアイライナーを買う時に「こちらの札をレジにお持ちください」システムだったので、それを店員さんに渡したところ「こちらのモテライナーでお間違えございませんか?」と大声で確認されて赤面した西山です。隣にいた女子高生「あのおばさん、まだモテたいのかよ!ウケるー!」という心の声が聞こえてきそうでした。フローフシさん(そのアイライナーを出している会社です)、ネーミングをもう少し考えて欲しかったよ。まあ、でも商品は絶好調でありまして、おかげで梅沢富美男センセイばりの流し目も決まるってわけです。その流し目を使って先日、20代の男友達と焼肉を食べに行きました。私が店を選ぶということで、まあ20代だったら肉食っておけば間違いないだろ!という昭和な考えで焼肉にしたのですが、結果、私の方が食べるということに。この焼肉というのは、オーダー、焼き方、食べ方全てにおいて人格が出るものだと思っています。相手のことを知りたかったら焼肉へ行け。北方謙三センセイの「ソープに行け」に匹敵するかもしれません。まずはオーダーなのですが、日本で焼肉といったら牛肉なのですから、そこで豚トロとか頼まれるとびっくりなんですよね。以前、バレエスタジオの打ち上げで「焼肉を食べよう!」ということで焼肉屋に行ったのですが、一緒に行った20代の子が「サムギョプサル食べたーい」と言い出して、他の子も「いいね!いいね!」となって、おばさん驚愕。サムギョプサルは焼肉ではないのでは…。しかしそこでとやかく言って、うるさいおばはんだと思われてもイヤなので「いいね!いいね!」と言ってしまった私。またそんなことになったら困るので、今回は私がちゃちゃっと決めてタン塩、ハラミ、カルビと王道コース。しかし、ここで問題発生。タン塩を2枚焼いたところで、彼がタレのカルビを網にのせたのですよね。私は思わず「××くん、自由だね」とぽつり。気を遣って焼いてくれた彼に、ひどい言いよう。だったら自分で焼けよって話です、はい。その後も網を変えた1秒後に肉をのせた彼に「ちょっと待って!まだだから!」と声を荒げるおばはん。これ、完全に焼肉を選んだ私のミスだわな。でも、彼は彼でおばばと焼肉を食べてはいけないと学んだことでしょう。みなさんも、異性と焼肉を食べに行く時は要注意なのであります。
2019年03月02日少し前の話ですが、年末年始を私はポーランドで過ごしました。一番の目的は大晦日にアウシュビッツ強制収容所に行くことで、それはそれは貴重な時間を過ごすことができました。そこで私は一人の青年と出会いました。29歳の彼も一人旅だったので、博物館などが全て閉まっている元日は昼からビールを飲み、翌日も朝から一緒にクラクフの街をまわりました。出会ったばかりの人とあれほどずっと一緒にいられたのは「旅先だから」の一言につきますが、まあ大晦日に一人でアウシュビッツに行くという人間同士だから心が向いている方は一緒だったのでしょう。私たちは真面目な話をたくさんしました。戦争のこと、仕事のこと、家族のこと。彼はまだ20代だというのに、すごくしっかりした考えを持っていて、適当人間の私などは感心しっぱなしでありました。クラクフ最後の夜、教会で行われたコンサートを見た帰り道で、絵葉書を買うために私たちはお土産屋さんに寄りました。私が旅先では必ず絵葉書を出すという話をした時、彼は「いいですね。早速真似します」と言い、即実行。若さゆえの素直さだなあ。いいなあ、29歳。その店を出た私たちに「すみません!」と日本語で声がかかりました。振り返ると、そこには可愛いらしいお嬢さんがおりまして「これ、違います?落としはったんじゃないかなって」と愛くるしい京都弁で、拾ったお札を青年に向かって差し出していました。突然のことに戸惑いながらも、彼はそのお札を「ありがとうございます」と受け取ったのですが、その時の彼の顔が、それまで私と一緒にいた時にはまったく見せなかった表情だったんですよね。可愛い女の子を前にした普通の男の子としての一面。しっかりしていて大人だと勝手に思っていたけれど、同世代の子と一緒にいる時の彼はこんな感じなのだろうなあ。彼よりだいぶ年上の私にはその顔は引き出せなかったなあ。そう思ったら、クラクフの凍てつく夜気のせいもあり鼻の奥がつんとなりました。翌日、私は帰国の途に着くためタクシーで空港へ。雪がちらつくどこか物哀しい景色をぼんやりと眺めていた時のことです。信号待ちで止まった車の目の前に突如現れたどデカイBon Joviの看板。それは7月に行われるワルシャワ公演のお知らせでした。じっとそれを見る私に、運転手のおっちゃんが「Bon Joviが好きなのか?」と尋ねてきました。「すごいファンではないけど、少し前に日本でコンサートがあったから行ったよ」と答えると「わお!」と笑顔になり、何やら自分のスマホをいじり始めました。そしてスマホから流れてきたのは泣く子も黙る名曲『Livin’ On A Prayer』。ポーランドの古都クラクフで、まさかのBon Jovi。しかしそこはされどBon Jovi。そこから、おっちゃんと私の大合唱が始まりました。「おーおっ!りーびおなぷれいや!」私のノリノリぶりにおっちゃんは「こんな陽気な日本人に会ったのは初めてだ」とご満悦。もし私が29歳だったらBon Joviを歌うことはなかったでしょう。そしておっちゃんの笑顔を見ることもなかったでしょう。うん、これでいいのだ。年齢を嘆いている場合ではない。41歳には41歳の生き方があるのだから。It’s My Life! あらやだ!最後のしめまでBon Jovi!
2019年02月16日Grapps読者のみなさま、新年あけましておめでとうございます!年末年始はゆっくりできましたか?シングルの方は、次の恋に向けてしっかり充電できましたか?「今年こそは」と言うのはもう100回目ですが、それでも使います。今年こそは恋をしたい。何が何でも恋をしたい。全てを犠牲にしてでも恋をしたい。いや、それは言い過ぎだ。貯金と睡眠時間と買ったばかりのバーキンは死守したい。うん。それ以外であれば犠牲もやむを得ない。今年はそれぐらいの覚悟をもって挑もうと思います。昨年を振り返ると、恋に対する貪欲さが私には足りませんでした。そもそも40歳の私に出会いの場がたくさんあるはずないのに、友人に「バツイチだけど、いい人いるよ。50歳。紹介しようか?」と言われて「うーん、バツイチかあ…。50歳かあ…。今回は遠慮しておく」と断ってしまうという身の程知らず。ヒュー・ジャックマンみたいな50歳が来るかもしれないのにねえ。(絶対に来ない)まずは会ってみることが大切だというのはわかっているのですが、会った瞬間にアリ・ナシ判定が出てしまう私としては、紹介というのは何とも心苦しい。私のナシ判定は、どんなことがあろうと覆らないので、ピンとこなければそれでおしまい。しかし、会ってすぐに「ピンとこなかったので帰ります」と踵を返すわけにもいきません。さらに地獄なのは、相手だけが私のことを気に入ってしまうというパティーン。友人の手前、邪見にも扱えないしね。なので、人を介さない出会いが望ましいのです。そんな世の中うまくいかないよー、とお思いのあなた!私は先日、山手線でミラクルな出会いの場に遭遇しましたよ。帰宅ラッシュでそこそこ混んでいた車内でのことです。遠藤周作著『女の一生』を読みながら難しい顔をしていた私の耳に「すみません!ひっかかっちゃいました!」という声が飛び込んできました。目を向けると、そこには焦った様子の大学生風の男の子と女の子。よく見ると、彼が背負っていたリュックの金具が女の子のニットにひっかかっていたのです。男の子が取ろうとするも、なかなかうまくいきません。女の子が「あの私…、次で降りるんですけど…」と言うと、男の子が「あ!僕もです!」と答えました。二人は顔を見合わせてはにかんだように笑い、「同じ駅で良かったですね」とひっかかったまま恵比寿駅で降りて行きました。私はその様子を見て思いました。リブニットなんて着てる場合じゃねえ!メッシュだ、メッシュ!金具にひっかかりやすいメッシュ着るぞ!2019年の西山繭子は、この貪欲さで恋に邁進していきたいと思います。今年もどうぞよろしくお願いいたします!
2019年01月19日そろそろ2018年も終わりですね。そしてあと数ヵ月もすると平成という時代にも幕がおります。私は昭和生まれですが、青春の全ては平成の中にありました。平成元年は中学受験のために一生懸命勉強していました。夜11時過ぎに帰宅することもしばしば。あの時、雨の日も雪の日も、いつも駅に迎えに来てくれた母のことを思うと、もっと「ありがとう」って伝えておくべきだったなあと思います…。あ、お母さんまだ死んでなかった。そして平成二年、私のこの歪んだ性格が作り上げられる一番の要因となった女子校に入学します。チーマーとかパー券とかブルセラとか、女子高生を誘惑する危険なものが東京の街にはたくさんありました。私は当時、スーパー可愛い女子高生だったので、そういった危険分子が寄ってきやすかったように思います。もちろんちょっと悪い男の子と遊ぶこともあったし、クラブに行くこともあったけど、根が小心者なので先輩が怖くて辞められず、中高6年間は学内でも一番厳しいバトントワリング部に所属していました。そうかといって部活に青春をかけていたのかと言えば、それはまったくなくて、バトンの関東大会にバトンを忘れて行くという前代未聞のことをやらかしたりしていました。その頃の恋愛事情は少女漫画の憧れに毛が生えたみたいなもので、告白したらもう飽きちゃって終わりみたいなそんな感じ。爽やかな制服デートの思い出なんて、全然ないなあ。あの時はとにかく大人びた自分でいることに必死で、年上の(といっても20代前半の若造)スポーツ選手やお笑い芸人と遊んだりして、今考えるともったいないことをしたなあと思います。先月行ったマライア・キャリーのコンサートでは、懐かしの曲が始まるたび当時の記憶が走馬灯のように頭をかけめぐり、このまま死んでしまうのではないかと思うほどでした。ああ、そんな平成が終わっていく。ひとりぼっちのまま終わっていく。先日、年下の知人女性が入籍をしました。お相手は婚活パーティーで知り合った人で、彼女いわく「もう好きとかくだらない感情はどうでも良くて、お互い【結婚】という目的が一緒だったから結婚した」とのことでした。その時の投げやりな物言いが心にひっかかり、素直におめでとうと言えない自分がいました。バツイチの彼女は私よりもずっと大人で、結婚に対して現実的な考えがあるのでしょう。それでも何だか悲しかったなあ。好きって感情は、くだらなくないよ。そのことを焼き鳥屋のカウンターで私の恋愛マイスターである伊集院静氏に話すと「君の言う通りだと思うよ。結婚というのは、惚れぬいて惚れぬいて、それでするものだ」と昭和感ハンパないお言葉。異論もありましょうが、やっぱり私もそう思うのです。きちんと惚れぬきたい。ただ、惚れぬいて惚れぬいて3回も結婚している父って何だかすごいなあと思います。ではでは、みなさま!今年もご愛読ありがとうございました!2019年もGrapps読者のみなさま、そして何よりも私に!たくさんの幸せが舞い込みますように!
2019年01月05日毎年恒例、年末年始の人気企画、麗人・美輪明宏さん(83)による愛のメッセージ。今回のテーマは「新時代を生き抜く知恵」。来年5月の改元で、日本は新時代へと突入する。「昭和」と「平成」という激動の時代を強く生き抜かれた美輪さんが語る、希望の持てる未来とは――。私が常々言っていることですが、ものにはプラスとマイナス、陰と陽、“正負の法則”というものがあります。古いものにも、新しいものにも両面があります。何かを得れば何かを失う。何かを失えば何かを得られる。これは真理です。これからの時代で危惧しているのは、人間がデジタルの方向ばかりに突き進むことです。誰もが携帯やスマホを持つ時代の中で、知らず知らずのうちに多くの人たちが、SNSを中心とした生活になってきています。次から次へと新しい情報が飛び交い、自分の中で処理しきれない。でもつながっていないと不安になる……。今、そういう人たちが蔓延しているのではないでしょうか。そうなると、情緒不安定になる人たちが増える危険性がある。デジタルに使われる人じゃダメ。主従関係が、デジタルが王様で、人間のほうが従うようになってはいけない。あくまでも人間が主でなければいけないのです。今は力関係が逆転しかかっています。とくにAIの人工知能が人間の代わりにいろんなことをやるようになりました。これからもっとAIが進歩したら、力関係の逆転がもっと早く進むかもしれません。ただし、人間の皮膚、ため息、まなざし、そして手触りの感覚など、AIが人間に代わってできないものもあります。“介護にロボットを!” と、声高におっしゃる人もいますが、ロボットの声は機械で作った音。そんな声でずっとしゃべられてごらんなさい、優しさが伝わると思いますか。介護でそっと手と手が触れ合ったときに、温かな脈拍が伝わったり、何も言わなくても目と目が合ったら優しいまなざしを感じたりできるのは人間だけです。かすかにまばたきをしたとか、ふっと息がかかるとか、そういう皮膚感覚は、どれだけ科学が進んでもAIには無理です。人間の何げない動きから生まれるつながりこそが、生きている証しでもあるのです。恐ろしいのは、世の中がバーチャルとリアルでごちゃ混ぜになっていること。いずれ人間は、どこかで危険を感じ、本能的にデジタルと正反対のアナログに回避すると思っています。実際、最近はアナログレコードがどんどん売れるような動きもあります。人間はどこかでマズイと感じたら、再び正反対なものにまた戻ろうとする、そういう本能が働くと思います。“アナログの力”が必要になるんです。若い人にもそんな力を持っている人が、たくさんいます。体操の内村航平や白井健三とかね。あれこそアナログでしょ。それから藤井聡太七段。あれも機械じゃないんですよ。人間の頭脳と情緒とか人格とか、そういったものの集大成が人の心を動かしている。たどたどしい日本語で一生懸命コミュニケーションをとろうとする、女子テニスの大坂なおみにも人間的な魅力を感じます。クイズ番組で東大生たちがいろんな知識を披露しているじゃないですか。あれもアナログですよね。デジタルと対等に向かい合ってるわけだから。私は、進化を続けるデジタル時代を否定しているわけではありません。「温故知新」――古きを学びて新しきを知る。そういう知識をつけることで、今の自分の立ち位置、置かれている状況などが見えてくるのです。そうすると、自分がどれだけありがたい生活をしているか。ふだんは考えることのなかったいろんなことが学べて、新しい発見もいっぱい出てくるはずです。そして、“感謝すること”、“満足できること”が、自分の身近なところにあることに気づく。“あなたは毎日ご飯が食べられているでしょう?”“住む場所があるでしょう?”“今まで何が不満でぜいたくを言っていたのか……”。まずは自分自身を見つめ直すこと。そしてそれを次のステップへつなげる。ただ古きよき時代に浸るのではなく、昔のよかった部分を継続しながら、今のいい部分は活用する。そして自分に合う部分は新しい進化も取り入れる。それが新時代を生き抜くためのヒントです。
2019年01月03日毎年恒例、年末年始の人気企画、麗人・美輪明宏さん(83)による愛のメッセージ。今回のテーマは「新時代を生き抜く知恵」。来年5月の改元で、日本は新時代へと突入する。「昭和」と「平成」という激動の時代を強く生き抜かれた美輪さんが語る、希望の持てる未来とは--。最近は、“新しいからいい” 、“古いから悪い”といった風潮がありますよね。そもそも新しいとか、古いとかを、良しあしの判断基準にしていること自体がおかしい話です。じゃあ、ミロのヴィーナスやモナ・リザの絵は古いからよくないのですか?そんなことはないわけだし、もし、流行遅れだなんて言ったら笑われますよ。文明や文化がどんどん進化しても、いいものはいつまでもいいままで残り、色あせないのです。日本の古きよき時代には、素晴らしい文化がありました。ファッションにしても、そう。戦前までは自由で、長髪の男性もいたし、ラッパズボンをはいている人もいました。“モダンボーイ”“モダンガール”なんて言葉もはやりました。そのまま行けば日本は、世界有数の耽美的なおしゃれな国になっていたはずです。ところが、その後の戦争で軍人たちが、“文化は軟弱である。国策に反する”と、進化をストップさせたのです。女性がおしゃれなワンピースなどを着ていると、憲兵に連行されて、強制的にもんぺに着替えさせられたり……。音楽もクラシック、ジャズ、シャンソン、タンゴ、流行歌、すべてダメ。戦時歌謡と軍歌以外は歌ってはならない。そういう状態が、敗戦まで5年間ぐらい続いたわけです。軍人たちが戦争さえ起こさなければ、日本はありとあらゆる分野で、世界的な文化国家になっていたでしょう。彼らの罪は本当に重いですよ。以前、あるフランス人のデザイナーに「日本の文化をどう思う?」と聞いたことがあります。すると、「フランスの文化が世界一だと思っていたけど、日本にはかなわないと思った」と。その理由を尋ねると、「平安時代の十二単の色の数の多さ」だと言いました。日本の十二単の色の数は、ざっと数えて約500種類もあります。たとえば、御納戸色、朱鷺色、そして水浅葱や浅葱色といった、とても詩的な名前が付けられています。そのデザイナーは、「日本人のデリカシー、その美意識の高さには、とても歯が立たない。このような国はほかにない」と言ったものでした。日本人の繊細さ、美意識の高さは誇れるものです。
2019年01月02日