淡路島の「淡路インターナショナルホテルザ・サンプラザ」では24日、天然温泉の貸切風呂「木もれび」が完成。淡路島でも数少ない、車椅子のまま浴室まで入れる展望風呂で、年配者、妊婦、乳児連れにも配慮した造りになっているという。2007年12月にオープンした海の見える展望貸切り風呂「晴雨」「東雲」につづいて3棟目となるこの「木もれび」は、平屋造りで動きやすさを重視したやさしい設計。車椅子の人や年配者、妊婦、乳児連れが利用しやすいように脱衣室から浴室への段差を無くしたという。浴槽の床は備長炭を使用。泉質は単純弱ラドン泉。定員は4名まで。料金は45分で2,000円。同ホテルでは「木もれび」オープンにあわせ、これまでの夫婦プラン・還暦ご長寿プランに加え、新たに赤ちゃんプラン・マタニティプランも企画。より「人に優しい宿」を目指していくという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月30日帝国データバンクは9日、貸切バス事業者の年収入高推移などをとりまとめた「貸切バス事業者の経営実態調査」の結果を発表した。同調査は、4月29日に関越自動車道で発生した高速ツアーバス事故を受けて行われたもの。対象は全国の貸切バス事業者1,282社。それによると、2011年1~12月期の年収入高が判明した969社について年商規模別に見た場合、「5億円未満」の小規模業者が全体の9割弱となる87.9%(852社)を占めることが分かった。一方、「10~50億円未満」は5.1%(49社)、「50億円超」は0.3%(3社)にとどまっている。2011年の平均年収入高は1社あたり2億8,130万円で、2000年2月の改正道路運送法(貸切バス事業への参入規制を免許制から許可制に緩和)施行後、2番目の低水準を記録。規制緩和前の99年の平均年収入高は3億6,120万円となっており、比較すると22.1%も減少していることが判明した。これは、規制緩和以降、新規参入業者が増えて価格競争が激化した結果、収入が悪化したためと考えられる。平均年収入高についてこれまでの推移を見てみると、改正道路運送法が施行された2000年以降は減少基調が続き、2003年に3億円を下回った後はほぼ横ばいで停滞。その後、リーマン・ショックの影響を受けた2008年に規制緩和後最低水準を記録し、以降も収入の回復は見られない状況だ。2011年の収入高増減については、「減収」は58.6%(374社)と全体の約6割が減収基調にあることが判明。一方、「増収」は41.4%(264社)だった。2011年の損益状況を見ると、「黒字」を確保した企業は16.1%(206社)にとどまったのに対し、「赤字」と判明した企業は83.9%(1,076社)に上った。規制緩和前の99年は、「黒字」判明企業が19.8%(254社)だったことから、規制緩和以降、黒字判明企業の割合はさらに減少していることが分かる。貸切バス事業者数は、規制緩和以降増加しているが、過当競争を招き、収益状況は年々悪化している。同調査は、「多くの企業は経費の過半を占めるといわれる人件費を抑制すべく、人員削減や運転手の賃金水準の切り下げを実施。結果として、長時間労働などで運転手の勤務状況も悪化した」と指摘。その上で、「国土交通省は今回の事故を受け、バス運転手の安全基準を見直す方針だが、過当競争で低収益に苦しむ現状の業界環境を改善しなければ、根本的な問題解決にはつながらない」とし、「むしろ人件費が増え、今後、零細業者の淘汰が進む」と分析している。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月10日