保育園や幼稚園の送り迎えなどで活躍する、幼児用座席付きの自転車。ベビーカーと比べ移動速度も早く、長距離移動でもママの負担が少ないというメリットはあるのですが、この時期はまだ乗り慣れていないママによる事故も多いようです。消費者庁からも注意喚起が出ているので、事故が起きやすいポイントや注意すべき点をまとめます。どんなときに事故が起きている?外出する機会が多く、保護者が幼稚園や保育所などへの送り迎えで自転車を使い始める4~7月は、幼児用座席付き自転車の事故が増えるそうです。東京消防庁の発表によると、平成23~28年に都内で起きた自転車の事故により救急搬送された人は2607人。そのなかで幼児用座席付きが1349人とほぼ半数だったそうです。なかでも入院するほどのけがだった子どもは157人と、決して少ない数字ではありません。また、走行中だけでなく、停車中の事故が多いのも幼児用座席付き自転車の特徴で、特に1歳から2歳の幼児のけがは停車中の方が多い結果になっています。子どもや荷物をのせたり降ろしたりしている間に、自転車が倒れてしまってけがをするケースが多いようです。保護者が注意すべきポイントこのような事故を防ぐためには、まず幼児座席に子どもを乗せる場合には、必ずヘルメットをかぶらせてから乗車させ、乗った後はすぐにシートベルトを装着することが重要です。また、自転車が転倒すると、子どもはほぼ間違いなくけがをすることを意識し、交通ルールを守り、バランスを崩さないように慎重に走行するようにしましょう。停車中も転倒するおそれがあるので、子どもを乗せたまま自転車を離れたり目を離したりしないようにしてください。また、転倒防止のためには、前後に2人を乗せる場合は、後から乗せるようにし、降ろすときは前から降ろすことを守るのも重要です。さらに、自転車本体の故障などによる事故もあるため、自転車の整備点検を常に行い、自転車を購入する際には、自転車業界で定めた安全基準に合格した自転車に貼付されるBAAマークがついているかどうかをチェックするとより安心です。最近多く見かけるようになった電動アシスト自転車は、発進時に特に強くアシストがかかるため、急発進になってしまい転倒や衝突する事故が起きることもあります。発進時にはペダルを強く踏み込みすぎないように気をつけ、アシストがどれくらいかかるか覚えるまでは、安全なところで練習するのがオススメです。幼児用座席付き自転車は、とっさの場合に子どもがひとりで降りることはできません。そのため保護者は安全運転と、絶対に自転車を転倒させない心がけが必要です。我が子にけがをさせないためにも、交通ルールを守り、停車時も転倒することがないよう意識して、安全に使い続けていきたいですね。(文・姉崎マリオ)
2018年05月29日チャイルドシート付き自転車の事故が急増中で、消費者庁が注意を呼びかける異例の事態になっています。特に新生活が始まる4-7月に増える傾向があり、なんと「自転車事故全体の半数を占める」というデータも。この春から初めてチャイルドシートにお子さんを乗せて自転車を運転し始めた親御さんも多いでしょうから、本日は「事故を防ぐために絶対に守ってほしい事」のお話です。1.「シートベルトは必ず止める」残念ながら意外と守ってない方が多いんです。いざというときにお子さんが投げ出されてしまい、頭部を保護するヘッドレストも役に立ちません。必ずシートベルトはしてあげてくださいね。壊れたりした場合は、絶対にそのままにせずに、簡単ですので必ず修理してください。メーカーに問い合わせするほか、ネットで交換用のシートベルを購入することも出来ます。☆OGK技研チャイルドシート交換用シートベルト各種送料無料1480円(税込)~2.「お子さんを乗せたまま駐輪しない」お子さんを乗せたままで駐輪している際に少し目を離している間の、自転車が倒れてしまっての事故が本当に多いんです。ほんの少しの間だから大丈夫だろうと思いがちですが、停車中もお子さんを乗せたまま自転車を離れたり、目を離したりしないようにしてあげてくださいね。また、お子さんを2人乗せる時には、前から乗せちゃうとバランスを崩しやすくなるので「必ず後ろの座席から」先に乗せてあげてください。逆に降ろすときには「必ず前の座席から」です。子供乗せ自転車の多くは、ハンドルロック機能が付いているので、ぜひ活用してください。電動アシスト自転車の場合は、一旦電源を切ってから乗せ降ろしをしてあげると安心。子ども乗せ専用ではない、いわゆる普通のママチャリや電動アシスト自転車、特に26インチや27インチなどの車高の高い自転車に後付けでチャイルドシートを付けている場合は要注意。重心が高く転倒の危険が高まります。安定性の高い両立タイプの駐輪スタンドに交換すると安心です。☆昭和インダストリ自動ロック・アシスト機能付き両立スタンド W-13SW CP 正爪モデル20~27インチ各サイズ 2654円(税込)3.「ヘルメットは必ず着用する」自転車での事故や転倒によって、お子さんがケガあるいは死亡した際、そのダメージの「6割」が頭部のケガ。子どもは大人に比べて頭部が重く、転倒した際に頭にケガをしやすい傾向があります。ヘルメットをちゃんと被せる。それだけで「万にひとつかもしれない」「でも絶対に起きて欲しくない」痛ましい事故はほぼ防げます。また、使用中に一度でも、大きな衝撃を受けたり2-3年使用したヘルメットは、衝撃を吸収しなくなる場合がありますので、見た目に亀裂などが無くても絶対に使用してはいけません。ヘルメットは、あくまで消耗品。ネットなどでとても安価なヘルメットも見かけますが、必ずSG安全規格をクリアしたものを購入しましょう。SG基準とは、いわば「消費生活製品安全法」のもと「必要とされる安全基準」をクリアした証拠。被せようとしても「子どもが嫌がって被ってくれない」というお話も良くお聞きしますね。特に小さなお子さんはまだ首が強くなくて、ヘルメット程の重さの物でも嫌がったりすることも。そこでオススメするのが超軽量の子ども用ヘルメット。もちろんSG安全規格をクリアした安全なお品物です。☆OGKカブトキッズヘルメットPINE 1歳~3歳(頭囲47~51cm)向け送料無料3999円(税込)☆OGKカブトキッズヘルメットPAL 4歳~8歳(頭囲49~54cm未満)向け送料無料3999円(税込)好きなキャラクターのシールを貼ったりするのも嫌がらずにかぶってくれるのでオススメです。4.「上手に転びましょう。」特にあまり力の強くない女性にとって、今どきの電動アシスト自転車+お子さん2人での60kg前後の重さってとんでもない負荷ですよね。乗らずに押していても、ふとした拍子にバランスを崩してしまうと立て直すことが出来ないぐらい。歩道などを押して歩くときには、車道ではなくて歩道側に少し傾けておくと、万が一のときにも重大な事故につながりにくいですよ。どれもこれも基本的で簡単な事ばかりですが、きちんと守ることで絶大な事故予防効果があります。それでは本日もご安全にいってらっしゃい!自転車グッズのキアーロコラム担当ヨナーイ
2018年05月21日よちよち歩きの子どもから小学生まで、幅広い子どもが遊ぶ公園。でも小さい子にとっては危険な遊具も多いため、思わぬ事故やけがの原因となることが多い場所でもあります。公園遊びで親が注意すべきポイントとは?春は公園の事故が多い季節消費者庁の調査によると、公園での事故が報告された件数は5月が最も多く、次いで10月、4月、6月の順で、圧倒的に春から初夏にかけての事故が多くなっています。事故の多い遊具はとくに滑り台が多く、滑り台の一番上からの転落や、滑り台を逆走しようとしたところ、滑ってきた子どもと衝突するといった事故が発生しているそうです。滑り台以外では、ブランコや鉄棒、ジャングルジムなどの事故が多く報告されているようで、どれも遊具から落下してけがをするというケースが多いのだとか。事故を防ぐためのポイント公園での事故を防ぐためには、まず第一に小学生未満の子どもが公園に行くときには、必ず保護者が付き添うこと。これは公園の事故で6歳以下の比率が7割を超えているため。一緒にいるだけで無く、極力目を離さないようにすることも大事です。また、遊具には対象年齢が設定されているものも多いので、しっかり把握して年齢にあった遊具で遊ばせるようにしましょう。服装や持ち物にも注意が必要です。フード付きの服や紐のついたもの、カバンやリュックは公園で遊ぶ際には避けましょう。これらは遊具に引っかかると首を絞めてしまうことになり、実際に死亡事故も起きています。遊具で遊ぶマナーもしっかり教えておきましょう。滑り台の逆走や、ブランコの柵を乗り越える、順番待ちで前の子を突き飛ばすといった行為は多くの事故の原因となっているんです。特に子どもたちだけで遊ぶようになったら、しっかりと遊び方の注意を言い聞かせておく必要があります。ほかにも、天候に注意し、滑りやすい雨の日や、金属が暑くなる炎天下には注意をし、壊れそうな遊具などを見かけたら、使用を避け早めに管理者に連絡をするのも大事です。日頃何気なく遊んでいる公園も、使い方次第では危険な凶器となり得ます。危険性を理解した上で、しっかりと対策をとり、不慮の事故に遭わないように注意してあげたいですね。(文・姉崎マリオ)
2018年04月29日「家庭内で起きる不慮の事故で亡くなる方は、交通事故で亡くなる方の3倍近くもいるんです」 こう話すのは、家庭内で起きる事故の事例に詳しい一級建築士の井上恵子さん。厚生労働省の人口動態統計によれば、「家庭における主な不慮の事故」の死亡者数は、最新の2016年のデータで、年間1万4,175人だった。 そして同年の交通事故死者数は5,278人であるため、じつに3倍近い人が、最も安全と思われる“家庭内”で命を落としてしまっていることになるのだ。 「種類別で最も多いのが溺死で5,491人。次に、誤嚥などによる窒息が3,817人。部屋での転倒や階段からの転落などが2,748人と続いていきます。死亡者数の約85%が65歳以上の高齢者です。住みなれたマイホームの中に、多くの危険が潜んでいるということを意識して、対策を立てておくのは、とても重要なのです」(井上さん) そこで、家庭内事故を起こしやすい家の構造と生活習慣を紹介。 ■一人暮らしだ。または家族の帰りが遅く、一人で行動する時間が長い注意点:浴槽で溺れたり、窒息した場合でも発見されにくい。 ■自宅内に段差が多く、片付けがしっかりできていない注意点:高齢になると5センチの段差でもつまずくことが。 ■手すりのない急な階段がある注意点:今までは問題なくても、高齢になるにつれて事故の原因に。 ■浴室の脱衣所に暖房がなく、冬は寒くなる注意点:寒暖差がヒートショックの原因になる。 ■飲酒後に、入浴する習慣がある注意点:飲酒した状態での入浴で心臓発作のリスクが高まる。 ■歯ごたえのある食品を好んで食べる注意点:こんにゃくやタコなど、歯ごたえのある食品は窒息の要因に。 ■食事のスピードが速い注意点:年をとるごとに飲み込む力が弱くなるので、よくかむ必要がある。 その対策として、今日からできるちょっとした次の工夫を。 【絨毯を床に固定する】 年を取ると、めくれた絨毯に足をとられてしまうことも。ホームセンターなどで買える絨毯用の両面テープを使えば、床に固定できる。 【脱衣所にストーブを置く】 寒暖差が原因となるヒートショック。脱衣所に備え付けの暖房がない場合、冬場はストーブを置こう。入浴の10分前にスイッチを押すだけで段違い。 【食事は細かく切る】 餅などの窒息事故は啓発が進んでいるが、じつはこんにゃくやタコでも窒息を起こすことがある。食べるときは細かく切ったほうが安全だ。 ちょっとした安全対策に、さっそく取り組んでみては?
2018年03月14日*画像はイメージです:高知県で、自転車に乗っていた47歳の女性が歩道を歩いていた77歳の女性と衝突。77歳の女性は転倒し、骨折をする事故が発生しました。事故を起こした47歳の女性は、救護活動などを一切せず、立ち去るという暴挙に。警察は必死の捜査を行い、犯人を特定。当該女性は道路交通法違反で書類送検され、罰金刑が確定しています。 ■自転車事故で自動車運転免許が停止にさらに警察は「骨折させておきながら逃げた」ことを重く見て、女性の持っていた自動車運転免許について、180日の免許停止処分とすると発表。“自転車”で事故を起こし、“自動車”の運転免許停止になるという珍しい現象が発生し、話題となりました。ちなみに、高知県では初めてのことだったそう。一方で他県を見ると、「自転車事故で自動車運転免許停止」という事態がちらほらと発生しているようです。なぜこのようなことになるのでしょうか?桜丘法律事務所の大窪和久弁護士に真相を聞いてみました。 ■なぜ自動車運転免許が停止になった?「道路交通法103条では免許の取消及び停止がなされる場合について規定していますが、同条1項8号では免許を受けた者が自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるときにおいて、免許の取消及び6ヶ月を超えない範囲内での免許の停止を認めています」(大窪弁護士)道路交通法103条の1項8条に、しっかりと規定があるのですね。 ■今後増加する可能性さらに大窪和久弁護士は、今後このようなケースが増加するのではないかと指摘します。「自転車での飲酒運転や危険運転についても、それを行った運転者が自動車を運転する場合に危険が生じる可能性が高いとして上記条文を根拠に免許停止がなされる事例は数は多くありませんがこれまでもあります。自転車運転の安全についても厳しい見方がされるようになってきていますので今後処分件数は増えるのではないでしょうか」(大窪弁護士) 自転車の危険運転は社会問題化しており、死亡事故も発生しています。そのようなことを防ぐ意味でも、大窪弁護士の指摘するように、処分件数が増えそうですね。 *取材協力弁護士:大窪和久(桜丘法律事務所所属。2003年に弁護士登録を行い、桜丘法律事務所で研鑽をした後、11年間、いわゆる弁護士過疎地域とよばれる場所で仕事を継続。地方では特に離婚、婚約破棄、不倫等の案件を多く取り扱ってきた。これまでの経験を活かし、スムーズで有利な解決を目指す。*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中)【画像】イメージです*Graphs / PIXTA(ピクスタ)
2017年08月22日今の時期、ベランダで子どもと水遊びや家庭菜園を楽しむママも多いのではないでしょうか。でも、マンションの高層階になるほど怖いのが、ベランダからの子どもの転落事故です。気をつけているつもりでも、一瞬目を離したすきに子どもが1人でベランダに出てしまうことがあるかもしれません。万が一のことを考えて、事故を招く恐れのあるベランダの危険ポイントをチェックしておきましょう。■意外なものが子どもの「足場」に自宅のベランダを見渡してみると、意外とものが多いことに気づく人もいるのでは。転落防止のためにまず心がけたいのが、子どもが登れるような「足場」になるものを、ベランダに置かないことです。エアコンの室外機や踏み台、いす、ゴミ箱、自転車などは、すべて子どもの「足場」になりえます。高さが20~30cm程度のものでも、子どもが登って柵を乗り越えてしまう危険があるため、子どもが小さいうちはできるだけベランダにはものを置かないようにしましょう。ゴミ出しまでの“とりあえず置き”や、ゴミをまとめた袋なども要注意です。■子どもの頭がすり抜ける!? ベランダの柵に注意!一般的に、乳幼児の頭がすり抜ける幅の目安は約11cmといわれています。ベランダの柵の隙間が10cm以上あったら、子どもがすり抜ける危険があると考えて。また、ベランダの柵が横格子タイプの場合は、子どもが足をかけてよじ登ってしまう危険があります。3歳児の平均的な足の親指の厚みは1.2cmといわれており、たとえ小さな隙間でも足をかけて登ることができます。「隙間がないから大丈夫だろう」と過信せず、少しでも不安材料がある場合は、市販の落下防止シェードなどで対策をとりましょう。■ベランダ設置の室外機には、こんな対処法を子どもの転落事故を防ぐには、ベランダにものを置かないことが鉄則です。とはいえ、エアコンの室外機など、どうしてもベランダに設置しなければいけないものもあるでしょう。その場合は、柵からなるべく離した配置にしましょう。もし、ベランダが狭くて十分なスペースが取れない場合は、子どもが登りにくくするなどの対策を。例えば、室外機などの上へ斜めに板を置いたり、動物の侵入防止などに使われるトゲトゲのついたマットを敷くなどして、子どもを遠ざけるようにするのもいいでしょう。そのうえで、子どもが1人でベランダに出ることがないよう、ふだんからしっかりと気を配りましょう。ベランダの出入り口には、子どもの手が届かない高さに補助カギをかけておくと安心です。小さい子どもは、時に大人の想像以上の行動をとることがあります。事故防止対策に「やりすぎ」はありません。子どもには落下の危険がわからないので、保護者がしっかりと対策をとっておきたいですね。
2017年07月07日*画像はイメージです:交通事故を起こした、または、起こされた場合、一般的には警察・救急車を呼ぶと思います。では、仮に、警察を呼ばなかった場合に交通事故訴訟でどのような影響があるのでしょうか。また、交通事故で怪我をしたけれども軽微であると思い、交通事故で怪我をした旨の診断書を警察に届け出なかった場合、交通事故訴訟でどのような影響があるのでしょうか。ご紹介していきたいと思います。 ■交通事故が発生したのに、警察に届けなかったら?まず、交通事故が発生した際に、警察に届け出なかった場合、交通事故証明書が発行されません。交通事故証明書は、警察が発行するわけではありませんが、警察に交通事故を届け出なかった場合、発行されません。交通事故証明書は、その名のとおり、交通事故がいつ、どこで、誰と誰の間で発生したのかを証明する書面ですので、交通事故証明書がないと、交通事故の発生から証明しなければならなくなります。私も、過去、交通事故証明書の存在しない交通事故の訴訟を担当したことがありましたが、そもそも、双方の主張する交通事故の場所も異なっていたため、非常に苦労しました。また、そもそも交通事故を起こした(起こされた)場合、警察への通報義務がありますので、必ず届け出るようにしましょう。 ■軽い怪我だったから診断書を警察に届け出なかったら?次に、交通事故での怪我を軽微だと思い、診断書を警察に届け出なかった場合、警察は、交通事故を物件(物損)事故として扱うため、実況見分が実施されません(交通事故証明書には、物件(物損)事故か人身事故のいずれかの記載があります)。他方で、交通事故で怪我をしたという診断書が警察に届け出られた場合、警察は、当該事故を自動車運転過失致傷事件として扱います。そして、交通事故が自動車運転過失致傷事件として扱われた場合、警察官は、被害者・加害者立会いの下(場合によっては、一方当事者のみの立会いの下)、実況見分を実施し、実況見分調書を作成します。実況見分調書は、端的にいえば、交通事故の状況を記載した書面です。警察官が刑事事件のために作成した交通事故の状況を記載した書面である実況見分調書は、交通事故訴訟において過失割合に争いがある場合、非常に有用です。ちなみに、警察が交通事故を物件(物損)事故として扱った場合、物件事故報告書を作成しますが、実況見分調書に比べると、非常に簡易なものが多く、事故状況を確定するには情報が足りないことがあります。 実際のところ、交通事故を起こさない、起こされないというのが一番いいのですが、万が一、交通事故を起こしたり起こされた場合、将来的に争いになることを見据えましょう。ですので、交通事故の発生を警察に届け出る、交通事故で怪我をした場合にはその旨の診断書を警察に届け出て、実況見分を実施してもらうのがいいと思います。依頼される弁護士の立場でも、交通事故証明書がない交通事故よりもある交通事故、実況見分調書のない交通事故よりもある交通事故のほうが、進行しやすいです。最後に、交通事故でお悩みの人も多いかと思います。当事務所では、弁護士一同、様々なトラブルに関する相談を行っておりますので、お気軽にご相談にいらっしゃって下さい。 *著者:弁護士 阿部栄一郎(丸の内ソレイユ法律事務所の弁護士。交通事故から、不動産、離婚まで幅広い分野に精通。「不安定になることや感情的になることもあると思います。そんなときは、まず当事務所にご連絡下さい」)【画像】イメージです*タカチン / PIXTA(ピクスタ)
2017年06月26日いつ、どんなときに事故に巻き込まれるかは誰にも分かりませんよね。そして、事故が起こった際には、大抵パニックになって何をすれば良いのか分からなくなってしまう方も多いと思います。そこで、今回は、被害者・加害者を問わず、交通事故を起こしてしまった際にするべき4つのことをご紹介したいと思います。*画像はイメージです:■1.警察への届出交通事故を起こした場合、物損か人損(人身)かを問わず、警察への届出義務があります(道路交通法72条1項)。したがって、救急車等を手配すると同時に、可能な限り、速やかに警察に通報するなどして事故を届出することが必要です。 ■2.証拠等の確保現場の状況は、後で裁判で争われることがあります。事故後の車両の位置や損傷状況、現場の状況、自己の状況等について、できる範囲で保全をしましょう。事故の目撃者なども、いったん現場を離れてしまうと後日証人として探し出すことは困難となります。重く負傷している場合は同乗者などが代わりに目撃者に後日証人となってくれるよう連絡先交換などをお願いして下さい。相手方の情報も必要となりますので、当事者双方で交換するようにしてください。現場の状況は、全体が分かるように携帯のカメラで撮影するくらいでも構いません。 ■3.保険会社への連絡加入している保険会社にも連絡を入れましょう。示談交渉の代行や保険金支払などについても相談できます。治療費は、相手方保険会社から直接支払われることもありますので、相談してください。また、民事裁判等をする場合は、自動車保険に附帯した弁護士特約を使用し、保険金から弁護士費用を充当して弁護士に相談したり、裁判を依頼したりできます。弁護士特約を利用して弁護士費用を保険金から充填するだけであれば、保険料の等級が下がらないこともあります。なお、弁護士特約を使用する場合、保険会社と弁護士会から弁護士を紹介してもらうこともできますし、知り合いなど自分で相談したい弁護士を決めて、弁護士特約を利用することも可能です。 ■4.損害に関する資料の保全交通事故による損害は、治療費など事故後に発生するものも多いです。損害額を後で立証できるように治療費や通院交通費などはしっかり領収書を残してください。休業損害については、職場から休業損害に関する証明書を発行してもらうよう依頼してください。事故後に事故に起因する出費をした場合は、後で認められるかどうかはともかく、念のため、支出した領収書などは残しておきましょう。 *著者:弁護士 星野宏明(星野法律事務所。不貞による慰謝料請求、外国人の離婚事件、国際案件、中国法務、中小企業の法律相談、ペット訴訟等が専門。)【画像】イメージです*Dmitry Kalinovsky / Shutterstock
2017年04月01日子どもの事故は未然にふせぎたいもの。外出中は危ない場所に近づかないよう、走って飛び出さないようわが子の行動に注意している人も、家の中では気がゆるんでしまうこともあります。小さな子どもをもつ保護者向けに行われたアンケートから、意外な結果がみえてきました。そこで明らかになった転落・転倒の多い事例と対策についてご紹介します。■1~2歳児の転落・転倒事例でダントツ多いのは?東京都の情報サイト「東京くらしWEB」がおこなった乳幼児を持つ保護者3,000人を対象にしたアンケート調査「 乳幼児の転落・転倒による危険 」で、乳幼児の転落・転倒の多い事例が明らかとなりました。実際に転落・転倒した、しそうになった年齢で最も多かったのは1~2歳のとき。なんと、全体の6割を記録しています。●製品等別 転落・転倒経験の有無 転落・転倒した製品としては、「乳幼児用でない椅子」「ソファ」が1位、2位にランクイン。椅子は「立ち上がる」動作で、ソファーは「遊んでいて」転落、転倒する事例が目立っているようです。■事故はこうして起きていた!具体的には日常のどんなシーンで転落、転倒の危険があるのでしょうか。体験者からの投稿によると、次のような事例が寄せられています。●椅子(乳幼児用でないもの)の主な事例・上の兄弟 2 人が椅子に座って、パソコンラックで YouTube を見て いたとき、2 歳の男の子も一緒に見たくて椅子の座面に立っていた。そ れでバランスを崩して腕から落下し骨折した。・ダイニングテーブルセットの回転する椅子が楽しく、ぐるぐる回っていたら椅子がぐらっと傾いた。・ハイチェアを買っていなかったので、椅子の上に子供用ローチェアを 置いて、その上に座らせていた。固定していなかったので目を離してい たら椅子の上のローチェアの上で飛び跳ねていて、ローチェアがだんだんずれていった様で、そこから落下した。出典:東京くらしWEB「 乳幼児の転落・転倒による危険(報告書) 」(PDF:1.06MB)また、ソファでは、ソファ自体で遊んでいるときに事故が起こったものが最多でした。●ソファの主な事例・娘が5歳の時、ソファに後ろ向きに座って遊んでいた。振り返ったときにバランスを崩し、前のリビングテーブルで口を打った。上と下の歯 で下唇を挟み、下唇の下を6針、口の中を2針縫った。 ・友人の子供(男の子・2 歳)を自宅で預かったとき、娘(5 歳)と一緒にソ ファの背もたれの部分に乗っては降りるという遊びをしていたとき、バキッという音とともに突然ソファの背もたれが後ろに倒れてケガをし そうになった。出典:東京くらしWEB「 乳幼児の転落・転倒による危険(報告書) 」(PDF:1.06MB) 椅子やソファでの事故は、不注意によるものが多くみられます。そこで次のような対策を検討してみましょう。<椅子やソファで事故が起こらないために実施したい対策>・椅子やソファでは遊ばせない・遊びだしたら注意する、・ソファの背もたれは、壁につける、・ソファーでは寝かせない・可能なら低いソファに買い替え、もしくはソファの下にコルクマットを敷く■知っておきたい意外な転落・転倒スポット●転落・転倒により医療機関の受診が多い製品等アンケートでは0~6歳までの転倒・転落経験、しそうになった経験について調査がおこなわれました。そのなかで、1歳児以降すべての回答に含まれていたのが「家の階段」です。調査によると家の階段から転落、転倒した際に医療機関を受診している人が多く、保護者自身も家の階段を「危ない場所」と認識している人が多くいました。じつは、私の息子も4歳のときに家の階段からすべりおちた経験があります。たった3段でしたが、大人の半分にも満たない小さな体には大きな衝撃があったようです。ケガこそありませんでしたが、横倒しになって全身で落ちてきたので、本当にヒヤッとした記憶があります。家の階段でおこる事故の状況としては「踏み外す」場合が最も多く、ついで「滑る」となっています。小さいなうちは子どもが1人で階段を使わないよう、ゲートをつける、子どもを抱っこしたまま階段を使用しない、などの対処が事故を未然に防いでくれるのではないかと思います。大人にとってはなんてことのない場所・場面も、小さな子どもにとっては大きなケガにつながる危険がひそんでいるかもしれません。転落・転倒は普段の日常のなかにあることを、意識しておきたいですね。<参考サイト>・東京くらしWEB ヒヤリ・ハット調査 「 乳幼児の転落・転倒による危険 」・東京くらしWEB ヒヤリ・ハットレポートNo.11「 乳幼児の転落・転倒 事故防止ガイド 」(PDF:4,825KB) ・東京くらしWEB 「 乳幼児の転落・転倒による危険(報告書) 」(PDF:1.06MB)
2017年03月24日最近は、いくつになっても元気でハツラツとしているじいじ・ばあばが多いですが、それでも歳を重ねるにつれて、体力・身体能力は少なからず衰えていくものです。とくに家庭内での転倒・転落には注意が必要。ちょっとしたケガが引き金となって、あっという間に老け込んでしまう…なんてケースも珍しくないようです。親の家のリスク管理も早めに行いましょう。■階段事故の注意点階段での事故は大きなケガにつながりやすいため、とくに注意が必要です。「うちの両親はまだ若いから、階段から落ちるなんて…」という人もいると思いますが、少しずつ筋肉が衰えはじめる中高年にも階段事故は多いそう。慣れているはずの自宅・マンションにある階段でも、ちょっと油断した瞬間に足を踏みはずす…というケースは珍しくありません。家に階段があれば、事故のリスクをできるだけ軽減できるよう対策を講じておきましょう。まずは、手すりの有無・強度をチェック。いざというときにしっかり両親を支えてくれる、十分な強度を持った手すりを取りつけておくと安心です。また、照明が不十分で足元が見えにくい場合は、転倒・転落リスクが高くなります。照明があるにも関わらず、点灯させずに階段を上り下りしてしまう人も多いため、人感センサーつきの照明を取りつけておくと安心です。家庭内の階段にはよく滑り止めが取りつけられていますが、じつはこれも要注意。滑り止めの凸凹が大きすぎると、つまずく原因にもなり得ます。凹凸はできるだけ小さく、かつ十分な効果が得られる滑り止めを選びましょう。■床の注意点とくに危険なポイントがなさそうなリビング・ダイニングでも、転倒事故は起こります。その原因のひとつとなるのが、フローリングの床。滑りやすいと感じたら、滑り止めワックスを塗るなどの対策を講じておきましょう。また、絨毯(じゅうたん)、カーペットやラグマットの端の部分は、つまずきやすいポイントです。フローリング・畳の上にラグマットなどを敷いている家庭は要注意。端の部分が頻繁に通る場所にないか、チェックしておきましょう。■コード類の注意点夏場は扇風機、冬はストーブや加湿器、テレビ、携帯電話の充電器、パソコンなどなど…。生活スペースの中にいろいろな家電が登場する現代の暮らしでは、その「コード」にも注意が必要です。頻繁に通る場所の足元にコード類があると、転倒事故のリスクが高まります。コード類はできるだけ部屋の端の方にまとめられるよう工夫しましょう。どうしても配置しなくてはならない場合は、床に固定するなどの対策をしておくと安心です。■段差の注意点浴室・玄関などの段差がある場所も、転倒事故が多いスポットです。段差をなくしてフラットにしたい…ということになれば、リフォームが必要かもしれません。ただ、そのためには時間もお金もかかってしまいますので、まずはできる対策から考えてみましょう。たとえば、玄関を上がったところにマットを敷いていると、それにつまずいて転倒するケースもあるようです。どうしても必要な理由がなければ、玄関マットの使用は控えた方がいい場合も。また、マットが滑ると危険ですので、滑り止めがついているマットを使用するなども検討しましょう。■転倒を防ぐためには親が自宅で安心して過ごせるように、子どもが家に訪れたときは、気にかけたいですね。<家庭内での事故防止のポイント>(1)階段や廊下に手すりを付けることなどを検討しましょう。(2)自分の足に合ったルームシューズなどを使うようにしましょう。また、敷居にはミニスロープを設置するなど、足元に十分気を配りましょう。(3)脚立・踏み台を使わないと取れないような高い場所に物を置かないようにしましょう。(4)夜中にトイレにいくときなど、足元が暗いと危険です。人感センサー付きの足元灯などを利用し、段差がよく見えるようにすると良いでしょう。出典: 「あしもとに注意!~高齢者の事故防止マニュアル~」 (PDF:2,954KB)「うちの両親は、まだ元気だから大丈夫」と思う人もいるでしょう。しかし、両親が元気に動けている今、しっかりチェックしておくことが大切。こうした対策をしておけば、子どもが遊びに行ったときの安全対策にもつながるはずです。<参考サイト>・東京くらしWEB「 シニア世代の身の回りの事故防止ガイド 」(PDF:3,070KB)・東京くらしWEB「 あしもとに注意!~高齢者の事故防止マニュアル~ 」
2017年02月17日質問:仕事中に転倒し骨折とむち打ちになってしまいました。完治までどのくらいかかりそうでしょうか?私の主人は土木関係の仕事をしています。先日、仕事中に転倒し、骨折とむち打ちになってしまいました。完治までどのくらいかかりそうでしょうか?今は病院の車いすを使っていますが、退院しても松葉づえはしばらく使用しなければいけないのでしょうか?治療期間があまり長くなると仕事復帰に支障が出るので心配です。愛知県:ジンジャーさん(33)回答:「骨折」と「むち打ち症」についてお答えします。――脚の「骨折」についてご主人が骨折され、むち打ち症になられたということで、大変でしたね。転倒して骨折され、車いすを使用されているということは、脚の骨折でしょうか。もし、脚の骨折ということでしたら、骨のずれなどがあれば、けん引や整復、場合によっては手術をして骨の位置を元に戻す、ということをしますが、今回はそのようなことはなくギプスや添え木などによる固定のみで経過されている、ということでよろしいでしょうか。そうであれば、骨折の部位や状態、受傷されてからの期間などにもよりますが、基本的に骨折している方の脚には荷重をかけず、骨が元通りきちんとくっつくのを待つ、という治療になりますので、脚に負荷をかけないために松葉づえなどは退院後もしばらくの間必要でしょう。<「むち打ち症」について>また、むち打ち症になられたということは、首に負担のかかるような体勢で転倒されたということなのでしょうね。いわゆるむち打ち症は、医学的には「頸椎捻挫(けいついねんざ)」あるいは「外傷性頸(頚)部症候群(がいしょうせいけいぶしょうこうぐん)」と呼ばれるもので、交通事故など外からの衝撃により頭と胴体が逆の方向に動くことで、首に強い負荷がかかり、背中や肩、首筋などに痛みやコリ、頭痛や耳鳴り、吐き気といった症状が出現するものをいいます。軽いむち打ち症の場合は、マッサージやけん引、電気療法といった理学療法により3カ月前後で治ることが多いようですが、それ以上続くようであればほかの方法を考えていくことになります。むち打ち症はなかなか治りにくい場合もあり、症状がこれ以上変わらない、という判断をされた場合は症状が固定したとみなされ、保険ではなく自費の治療に切り替わることもあり得ます。ご相談者さまとしてはとてもご心配だと思いますが、もしご主人が理学療法などをなさっているようでしたら、首の周囲の筋肉が凝り固まってしまわないように適度に体操やストレッチなどを取り入れながら、早期の回復を願って現行の治療を継続されることが一番大切だと思います。どうぞお大事にしてくださいね。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日道交法72条では、人身事故・物損事故問わず、交通事故全般について、速やかな警察への報告義務が課されています。したがって、軽微な事故や当事者双方にケガがなく、話し合いで解決したり、そもそもお互いに賠償請求するつもりがない場合であっても、道交法上は、必ず警察への報告をしなければなりません。*画像はイメージです:■警察への報告義務を怠ると罰則がこれは、交通事故直後には、お互い怪我がなく、車両損害もたいしたことがないと思って、そのままにしておいても、後日、当事者の一方が予期していなかった後遺症を発症したり、車両の損害が判明した場合に、警察に捜査を求める可能性があり、事後的な現場検証が難しいことと、軽微な事故も含めて警察で把握することで、交通事故の予防政策にも活用する必要があるためです。また、人身事故の場合には、自動車運転過失致傷罪等に問われる可能性がありますが、当事者の判断だけで、報告がなされないと、適切な治安維持、交通取り締まりも実現できません。そのため、道交法では、交通事故全般について、報告義務が課されており、交通事故の報告義務に違反した場合は、3月以下の懲役又は5万円以下の罰金となります。 ■「ひき逃げ」により刑が加重される道交法72条では、交通事故時の報告義務とともに、救護義務定めています。したがって、交通事故を起こした運転者は、負傷者(被害者)の救護をする義務があります。交通事故を起こしたにもかかわらず、負傷者の救護もせずに、現場から逃亡する(ひき逃げ)行為は、救護義務違反として、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金となります。 ■「殺人罪」が適用されるケースもさらに、交通事故によって被害者に重傷を負わせたにもかかわらず、救護もせずに被害者の身体を匿うなどして救護を困難にし、結果、すぐに救護すれば助かったのに被害者が死亡まで至った場合には、(不作為の)殺人罪が適用されるケースもあるとされています。交通事故の直後は、気が動転し、会社や家族のことが頭をよぎって逃亡する誘惑にかられるかもしれませんが、ひき逃げや報告義務違反は、さらに悪い結果しかもたらしません。不幸にも交通事故を起こした場合は、速やかな警察への報告と救護をしましょう。 *この記事は2015年11月に掲載されたものを再編集しています*著者:弁護士 星野宏明(星野法律事務所。不貞による慰謝料請求、外国人の離婚事件、国際案件、中国法務、中小企業の法律相談、ペット訴訟等が専門。)【画像】イメージです*photoman / PIXTA(ピクスタ)
2016年12月05日サンワダイレクトから、優れた粘着性と低弾性のジェルで震度7までの揺れでもテレビやパソコンなどの転倒を防ぐ、目立ちにくい透明の耐震ジェル「200-QL002CL_003CL_005CL」が発売されました。耐震度7に対応したクリア色の耐震ジェルこの製品は、耐震度7に対応したクリア色の耐震ジェルです。耐震ジェルは青などの色がついている物が一般的に多く販売されており、機器に設置すると耐震ジェルが目立つ場合があります。しかし、本製品はクリアなので、設置しても目立ちにくく、機器のデザイン性を損ねる心配がないのが特徴となっています。丸型と四角形を用意QL002CLは丸型の直径40mm、200-QL003CLは40×40mmの四角形、どちらも小型サイズの4枚入りで、ディスプレイの脚裏などに最適です。200-QL005CLは65×65mmの四角形1枚入りで、複数枚合わせて液晶テレビやパソコン本体などの設置に最適です。対象重量物は、200-QL002CL、200-QL003CLが1枚当たり約10kg、200-QL005CLが1枚当たり約40kgで、設置する対象物に合わせて選ぶことが出来ます。耐震度は震度7まで対応で、設置機器を地震からしっかり守ります。粘着力が落ちた時は水で洗うと粘着力が復活するので、再設置や貼り直しにも対応できます。■製品詳細耐震マット(耐震ジェル・テレビ&パソコン対応・耐震度7)型番:200-QL002CL、200-QL003CL、200-QL005CL 販売価格:各815円(税抜)製品の本体サイズは、200-QL002CLが丸型で直径約40mm、200-QL003CLが四角形で約40×40mm、200-QL005CLが四角形で約65×65mmです。200-QL002CL、200-QL003CLは4枚入り、200-QL005CLは1枚入りです。商品ページ
2016年09月21日休日や大型連休になると、交通事故の件数がぐっと増えるといわれています。やはり、普段運転し慣れていない方が運転すると事故につながりやすいようです。休日は、車の量自体も増えますし、お休みで気分が浮かれていますので、ちょっとした油断が、交通事故につながりやすいともいえるでしょう。とくに、高速道路での交通事故は重大事故に発展しますし、何台もの車が巻き込まれる可能性が高いです。どんなに気をつけて運転していても、もらい事故に遭ってしまう可能性は常にありますので、交通事故に関する知識は知っていて損はありません。■万が一、事故に遭ってしまったら?交通事故に遭った場合、必ず、警察に連絡をしましょう。怪我をしている場合は、「人身事故」として届け出ることが大事です。仮に、相手から懇願されて「物損事故」扱いにしてしまった場合、過失割合の判断に必要な「実況見分調書(警察立会いの下事故の状況を記録した調書)」がもらえなくなってしまうなど、リスクが生じてしまいます。また、「物損事故だから」ということで、治療費や慰謝料などの面で不利益になる可能性もあります。必ず「人身事故」として届け出をするようにしましょう。事故の現場で、「示談金を受け取っておしまいにしてしまう」ケースがまれにあるようですが、その後の治療費や慰謝料が受け取れなくなる可能性もあるので、その場で示談してしまうことはお勧めしません。■保険会社に示談をすすめられたら従うべき?通院や治療が終わって、最終の段階となると、保険会社から「示談金として●●円支払います」と口頭や書面で提示があると思いますが、その示談は「ちょっと待った!」です。保険会社から「弊社で提示できる最大の金額です」といわれても、示談書にすぐにサインするのはお勧めしません。交通事故の示談金については、「休業損害」や「慰謝料」など、様々な項目がありますが、法的には「●●円が妥当」といういわゆる「裁判所基準」が存在します。しかし、保険会社の提示する金額は、この裁判所基準と比べて、圧倒的に低いのが現状です。まずは、その示談金額が法的に妥当なのか(妥当でないことがほとんどなので)吟味する必要があります。■弁護士はお金がかかりそう…誰に相談すればいいの?交通事故被害について、「弁護士に相談する」となると、「おおげさな(裁判はしたくない)」とか「お金がかかる」というイメージの方が多いようです。そもそも、「保険会社に任せておけば安心」という方がいまだほとんどなのではないでしょうか。しかし結論として、交通事故被害に遭った場合には、なるべく早い段階で、弁護士に相談することをお勧めします。最近は、相談料無料で法律相談を行っている事務所も増えましたし、弁護士費用特約(保険会社が弁護士費用を負担してくれる特約)に加入している方は、通常、費用の負担なく弁護士に依頼することができます。仮に弁護士に相談しても、ほとんどの場合が話し合いで決着するので、通常は、長期間かけて裁判まではしなくてもいいのが現状です。「治療に際して必要な検査が何か」や「示談金としてどのような主張をすべきなのか」は、やはり、その道に精通した弁護士のアドバイスを得ていただきたいと思います。■事故に遭っても泣き寝入りしないために交通事故の被害者は、まだまだ「泣き寝入りさせられている」現状があります。交通事故で怪我をしただけでも辛いのに、しっかり補償も受けられないのであれば、二次被害といっても過言ではありません。交通事故に遭った場合に、経済的にも労力的にも、精神的にもお役にたてるのが「弁護士」の存在です。「近寄りがたい」などといわず、気軽に頼っていただきたいですね。 監修協力:弁護士法人アディーレ法律事務所 (東京弁護士会所属)
2016年09月21日レオナルド・ディカプリオ(41)と恋人ニーナ・アグダル(24)が米ハンプトンズで20日、追突事故に巻き込まれたようだ。2人の乗った車にミニ・クーパーが追突する事故が起きたものの、2人にケガはないという。ある関係者はニューヨーク・ポスト紙ページ・シックス欄に対し「レオとニーナは追突事故にあいましたが、みんな無事です。レオの友人の車だったようです」とコメントしている。ディカプリオはみんなの安全を確認し、事故現場へは念のため救急車が呼ばれたようだ。一方で先月、ニーナの祖母ローナさんがディカプリオとニーナさんの交際を認める発言をしたことが話題になっていた。祖母のローナさんは、「私たちはまだレオナルドと挨拶はしてないの。だけど、レオナルドがニーナによくしてくれることを願うわ。さもなければ、私が出てくるわよ」「2人が初めて出会ってから6年が経っているってことはお伝えできるわ。明らかに関係は発展していってるわね」と話していた。(C)BANG Media International
2016年08月23日大阪府では今年7月から、自転車に乗るすべての人に対して事故の損害賠償をする保険への加入を義務づけるようになりました。2015年、大阪府内で起きた自転車事故件数は1万2,222件で全国ワースト1位、死者は前年から16人増え50人になったからです。以前なら、「手軽に安く誰でも乗れる自転車に保険なんて不要」という考えが当たり前だったかもしれません。しかし2000年を境に、自転車に乗る人が一気に増加……。それに伴い事故も多発しています。最悪の場合、自転車事故で自己破産ということにもなりかねません。なぜそんな時代になってしまったのか?実例をもとにご説明していきましょう。■自転車事故に「私だけは大丈夫」は通用しない従来、移動の際の保険は「自動車にかかるもの」であって、「自転車にかかるもの」ではありませんでした。しかし自転車人気が高まっていくにつれ、近年は自転車に関する事故も多発するようになりました。『ガベージニュース』の「交通事故発生件数と自転車交通事故件数、およびその比率」データとこれからの時代背景を考えると、今後もさらに増加していくものと思われます。この15~16年間、交通死亡事故における自転車死亡事故の占める割合が増加しています。「えっ?でも、自転車の死亡事故の絶対数は減っているじゃない!」死者数だけを見れば、そう感じても仕方ないでしょう。しかしこの背景には、少子高齢化や車に乗る人が減少してきたことなどがあるのです。次に同サイトの「2005年-2015年における自転車乗用中の年齢層別死者数比率」データの年齢構成を見てみると、圧倒的に高齢者が多いことがわかります。40~50代を含めれば、中高年世代が死者の8割を占めているのです。少子高齢化が進むにつれ、今後もこの比率は続くものと思われます。それどころか、最近は元気な高齢者がロードサイクルを運転している姿もよく見かけますから、さらに事故は増加するのかもしれません。■なんと自転車事故で自己破産しているケースも自転車人気がピークを迎えた2008年9月、神戸である自転車事故が発生しました。当時11歳の少年がマウンテンバイクで走行中、散歩をしていた60代女性に正面衝突してしまったのです。これにより、女性は頭を強く打って意識不明に陥り、以後、寝たきりの生活を余儀なくされました。2013年、神戸地裁は、少年の母親の監督不行き届きを理由に、加害者側に9,500万円の損害賠償金の支払いを命じました。しかし加害者少年の母親は、事故による損害賠償を補てんする保険に未加入だったため、賠償金を負担しきれず、判決翌年には自己破産。結果、被害者側は慰謝料などの支払いを受けることができないまま、家族全員が苦しみ続ける結果となりました。さらにこの判決を受け、全国のあちこちで自転車事故に関連する損害賠償金の請求訴訟が行われるようになりました。結果、前述の加害者側と同じく、自転車事故の保険に入っていなかったばかりに、自己破産を申請する人も増加したのです。「手軽で安価な自転車」は、もはやそのリスクを考えると手軽でも安価でもない移動手段となっているといえるかもしれません。■自己破産をすれば損害賠償は免れられるのか?では、多額の損害賠償金を請求され、返済しきれない場合でも、自己破産の申し立てをすれば損害賠償は免れられるのでしょうか?実は、可能な場合とそうでない場合があります。また仮に、損害賠償の支払い義務が免除されたとしても、それでも免除されないものもあります。自己破産を申し立てても損害賠償などの債務が帳消しにならないケースは、「財産隠し」や「破産申し立ての直前にクレジットカードで目いっぱい買い物して換金する」など、悪意があるとみられる場合です。また、自己破産の申し立てが通っても、税金や社会保険料などは払い続けなくてはなりません。さらに、事故そのものが破産者の故意または重過失によって行われた場合、損害賠償は免責になりません。故意とは、破産者がわざと被害者を傷つける目的で事故を起こした場合、重過失とは「危険運転致死傷」などのように、わざとではなくても、危険と知りながら飲酒運転をし、結果事故になってしまった場合などを指します。つまり、「自己破産をすれば必ず責任から逃れられる」わけではないのです。■自転車運転もリスキーなので保険に加入しよう自己破産すればある程度は損害賠償責任から免れられますが、それでもすべてというわけにはいきません。なにより「破産者」という事実は、本人の以後の生活の自由をかなり奪うことになります。いろいろチャレンジしてみたい、あるいはアクティブに活動したい20~30代にとって、大きな痛手となることは間違いありません。では、どうしたらよいのでしょうか。いちばんの対策は、「自転車保険に入ること」。大阪府では加入義務が条例で定められましたが、やはり一般的には自転車保険はあくまでも任意であり、クルマのように強制加入ではありません。つまり、自転車に乗る人自らが、保険を意識しなければいざというときに備えられないのです。最近では、自転車事故多発の現状を視野に入れ、あちこちの保険会社が自転車事故保険を金融商品として扱うようになりました。保険の掛け金も安価で、年間3,000円から高くて7,000円の商品があります。賠償額の上限は1億円が一般的ですが、なかには3億円の保険商品もあります。年間の保険料は月に換算したら300円未満から500円台です。これで日常的に発生するリスクの高い自転車事故に備えられるなら、安いものだといえるでしょう。手軽で安価で身近な自転車ですが、道路交通法上は「軽車両」として取り扱われます。つまり、自転車であってもクルマやバイクと同じく、交通ルールを守らなくてはならないのです。さらに、ルールを守らず事故を起こせば自動車事故と同じように罰せられますし、損害賠償も免れることはできません。場合によっては、自己破産に追い込まれてしまいます。*些細な事故で明るい将来を台なしにしてしまうことのないよう、「手軽で安価」という自転車へのイメージを払拭して、クルマと同じように対策をとっておくことが望ましいでしょう。(文/税理士・鈴木まゆ子) 【参考】※自転車事故の交通事故全体比は2割を切りさらに減少中(2016年)(最新)-ガベージニュース
2016年07月18日自転車はエコで安全な乗り物、運動にもいい……そんなイメージをもっている人も多いことでしょう。一方で、意外とこわいのが事故。自動車との接触事故など「被害者」としての側面もありますが、対歩行者となると「加害者」側になってしまう危険性があるのです。昨年6月には改正道路交通法が施行され、自転車に対する規制が高まっています。施行された前後はニュースなどでも取り上げられ関心が高まりましたが、1年経ってやや意識が薄れてきているのが現状です。そこで今回は「自転車が加害者となる事故」の傾向と対策について、公益財団法人 ・交通事故総合分析センターの主任研究員、柴崎宏武さんにお話をおうかがいしました。■中学生・高校生の加害者が多い平成26年のデータによると、自転車事故は年間約11万件起きています。10年前と比較すると40%ほど減少していますが、そのうち対歩行者事故の減少率は2.5%。つまり、自転車が加害者となる事故はあまり減っていません。では、どのような年齢層が事故を起こしやすいのでしょうか?対歩行者事故・自転車相互事故を起こした運転者(人口10万人当たり)で見ると、16~18歳がもっとも多くなっています。理由としては、通学等で自転車を利用する頻度が高くなることと、それ以上の年齢になるとバイクや自動車へ移行していくからだろう、と考えられます。つまり、事故を起こすのは中高生が圧倒的に多いのです。■通勤・通学の時間帯が要注意!つぎに、対歩行者事故の発生時間帯を見てみましょう。おおむね朝と夕方にピークがあり、通勤・通学時間帯に多く発生していることがわかります。12歳以下は下校時間後、65歳以上では10~11時台に多くなっており、各年齢層の生活パターンを反映した結果となっています。■考えごとしながら運転が事故に違反内容はどのような傾向があるのか見てみましょう。第一当事者(事故の過失が重いほう)の安全運転義務違反の内訳をみると、安全不確認(前、左右)がもっとも多く、ついで動静不注視となっています。動静不注視とは、たとえば「相手が譲ってくれるだろうと思い、歩行者などの危険対象を注視しなかった」といったケースです。13~18歳に限定してみると、ほかの年齢にくらべ漫然運転・脇見運転が多くなっています。漫然運転とは、なにか考えごとをしながらなんとなく運転している状態。最近はヘッドホンで音楽を聞きながら走っている人もよく見かけますが、「まわりの音が聞こえないという状況はとても危険ですね」と柴崎さんは言います。■ヘルメットで死亡率が1/4に自転車事故を防ぐために、どういった対策が必要なのでしょうか?柴崎さんによると、「ヨーロッパでは、小学校から自転車に対する教育を徹底している国も多い」とのこと。それにより事故率も少ないそうです。日本でも警察の交通関係や各種交通安全に関わる団体関係者が学校へ来て講習会をおこなっていますが、せいぜい年1回程度。教育として身についていないのが現状でしょう。乗る側としては安全運転が第一ですが「個人の防御策でいえば、ヘルメットを着用することが、万が一事故に遭ったときに傷害を軽減できる有効な手段ですね」と柴崎さん。わざわざ自転車にヘルメット?と思うかもしれませんが、自転車による死者の割合はヘルメット着用により1/4に低減する、というデータも出ています。また、これもあまり知られていませんが、13歳未満の幼児・児童期は「ヘルメット着用の努力義務化」が施行されています。お子さんを乗せて二人乗りをしている主婦もよく見かけますが、大人も含めてヘルメットの着用を習慣化することが被害を軽減するために極めて有効な手段です。*自転車とぶつかりそうになってヒヤリとした、なんてことは日常歩いていてもよくある話です。一歩間違えれば、重大な事故につながる可能性もあります。特に小さいお子さんがいる主婦の方はヘルメット着用を習慣化させ、事故を防ぎましょう。(文/村中貴士) 【取材協力】※柴崎宏武・・・ 公益財団法人 交通事故総合分析センター/研究部主任研究員 【参考】※公益財団法人 交通事故総合分析センター※交通事故総合分析センター Facebookページ
2016年06月13日8歳の少年が交通事故で死んだ。事故加害者の夫と不倫中の派遣社員・千恵子、パン工場で働きながら少年を育てていたシングルマザーの吉乃、加害者の夫で編集者の健二、加害者で人気スタイリストの美里。事故によって、それぞれが抱えることになった喪失とかすかな光を描いた連作短編集『一瞬の雲の切れ間に』。ドキュメンタリー映画の俊英、砂田麻美さんが初めて挑戦した完全なるフィクションだ。「最初に決めたのはタイトルでした。たまたま仕事で長崎の原爆資料館に行ったとき、原爆投下の状況を説明した文章の中に<一瞬の雲の切れ間に>という言葉があって、それがすごく印象に残ったんです。ほんの一瞬の出来事で、一生背負わなければいけない罪を犯してしまったり、運命がまるきり変わってしまうような事柄に遭遇したりするんだ、と。それを軸に据えたら、語り手としてどんな人を据えたらいいのかのイメージが一気に湧いてきました」事故から数えて2年ほどの年月。その間に起きたことや、それ以前の過去を、語り手それぞれが回想する形で物語が進む。そのときに浮かび上がるのは、人間というものの善悪入り交じる複雑な多面性だ。「映像は人物に確たるキャラクターを持たせないと伝わりにくいので、多くを語らせずに観客にゆだねる表現をします。だからよけいに、“書く”ことでしかできない表現を意識しました。できるだけ裏の裏までえぐって、その人のいいところも悪いところも余すところなく書こうと」執筆は主にスタバで。1日10枚とノルマを決めてコツコツ書いた。「5枚しか書けなかったら、翌日巻き返して15枚書く。スイッチが入れば周りが見えないほど集中できる方なので、そこまでいくと、脳裏に浮かんでいるイメージを文章に変換させることができるのですが」ちなみに本作には、5人の語り手がいるのだが、そのラストに登場するのは、意外な人物だ。「事件をめぐる人間関係の枠から、少し距離がある人物を1人出そうというのは最初に決めていて、その人物が、この物語を束ねる存在になるだろうという予感はありました」サスペンスフルに展開するエンディングと、その先に見える一条の光。その完成度を、ぜひご覧あれ。◇少年の死亡事故に直接的、間接的に関わった人々の胸の内が語られる連作短編形式。後悔、懺悔、赦し、希望など千々に心乱れる人々を描く。ポプラ社1400円◇すなだ・まみ映画監督。1978年生まれ。是枝裕和監督らの監督助手を務め、初監督作品『エンディングノート』で日本映画監督協会新人賞等を受賞。それをもとに小説『音のない花火』を発表。※『anan』2016年3月23日号より。写真・岡本あゆみ(砂田さん)森山祐子(本)インタビュー、文・三浦天紗子
2016年03月22日ジェイアイ傷害火災保険はこのたび、2014年度の海外旅行保険契約者の事故発生状況についてまとめた調査結果を発表した。それによると、補償項目別の事故件数は、ケガや疾病の治療費用や医療搬送費用等を補償する「治療・救援費用」が最も多く、次いで手荷物を補償する「携行品損害」、偶然な事故を補償する「旅行事故緊急費用」が続いた。また、ヨーロッパやアフリカでは「携行品損害」、アジアやオセアニアでは「治療・救援費用」の割合が多くなっているなど、地域により事故の状況が大きく異なっていることがわかった。○日本人はスリなどに狙われやすい地域別に補償項目別事故件数を集計した結果、前年度に引き続き、地域による特徴が顕著となった。ヨーロッパは、行き先により乗り換えによる荷物の積み替えが増えることから、スーツケースの破損が相次いでいるという。また、多額の現金を持ち歩き、周囲に対する警戒心が乏しい傾向のある日本人は、外国の犯罪者の目には「容易な標的」としてスリなどに狙われやすいといわれているという。このような理由から、盗難被害も多数発生し、「携行品損害」の割合が多くなっているとしている。アジアは、地域により衛生環境が良好とはいえず、気候も日本とは異なる。このため、腹痛・風邪等の疾病が発生しやすく、「治療・救援費用」の割合が多くなっているという。グアム・サイパンは、航空機の遅延や欠航時の費用を補償する「旅行事故緊急費用」の割合が多い結果となった。○2014年度の海外旅行中、28人に1人が何らかの事故に遭っている2014年度の海外旅行中の事故発生率は3.53%。これは28人に1人が何らかの事故に遭っている計算だという。海外では、気温や衛生環境、食事や水質などが異なること、また長時間の移動や時差などにより体調を崩しやすく、併せて犯罪率が日本と比較して全般的に高いことから事故に遭いやすい状況にあるといえるという。また、航空便の欠航や遅延時の食事代やホテル代など、旅行行程上の偶然な事故を補償する「旅行事故緊急費用」に代表されるように、海外旅行保険の役割が重大事故だけでなく、海外旅行中によく発生するトラブルを包括的に補償する傾向になっていること、併せて従来対象外であった慢性疾患(持病)の治療費用等も所定の条件のもとで補償の対象とする等、カバーの範囲が広がっている傾向にあるとしている。
2015年07月22日警視庁によると、2014年における自転車乗車時の事故で24時間以内に死亡した人は全国で540人だったという。また、自転車乗車時の事故で64%が頭部に損傷を受けており、ヘルメットを着用すれば死亡率は4分の1に減るというデータもある(※)。しかし、実際にヘルメットを着用して自転車に乗っている人は1割もいないのが現状だ。そんな中、自転車乗車時のヘルメット着用を推進すべく、6月10日に「自転車ヘルメット委員会」が発足された。○頭部の損傷で60%超が死亡自転車死亡事故による損傷部位の割合を見ると最も多いのが頭部の64%で、続く胸部の13%を引き離し、圧倒的多数を占めている。これは、転倒の際に路面や縁石で強打する、あるいは自動車などとの衝突で車輪に巻き込まれたり、車体に強打したりする場合が多いことが原因と言われている。さらに、頭部に損傷を負うと60%超が死亡に至る重大事故につながるとされている(※)。車やバイクに比べると、自転車は子どもの頃から親しんだ"手軽な乗り物"と認識している人も多いだろうが、その一方で、死亡に至る重大事故を起こしうるというところまで理解している人は少ないかもしれない。道路交通法では基本的に車道を通行することが定められているが、現状、日本の道路は自転車が安心して走行できる環境が十分に整っていないこともあり、一人ひとりが安全に対して十分に備えることが必要と言えるだろう。○「同じ笑顔で帰ってきてくれるとは限らない」こうした現状を受けて発足された「自転車ヘルメット委員会」は、自転車愛好家として知られている著名人7人が発足メンバーとなっている。メンバーのリサ・ステッグマイヤーさん(タレント)、鶴見辰吾さん(俳優)、疋田智さん(テレビプロデューサー)、まことさん(ミュージシャン)と富永美樹さん(フリーアナウンサー)夫妻、増田寛也さん(元総務大臣)、三浦雄一郎さん(プロスキーヤー)の7人は、自転車乗車時は常にヘルメットを着用しているという。そうした姿を示すことでヘルメット無関心層に気づきを与え、意識改善につなげていければと語っている。都内で行われた発足記者発表会にはメンバーのまことさんと富永さん夫妻も登壇し、自身の体験を語った。まことさんはマウンテンバイクに乗車中にバランスを崩して落車した際、「パキン」と割れる音を聞いたという。「その瞬間、自分の頭蓋骨が割れたと思い、『ここで死んでしまうのか』と思ったんですが、それはヘルメットが割れる音だったんです。かすり傷程度で済んだのはヘルメットのおかげでした」(まことさん)。そんなまことさんと一緒に自転車に乗り、今年で10年目になる富永さんはというと、現在の日本の道路事情を考えると、バスやトラックなどと同じ車道を走ることに今でも不安を感じるという。「自転車での痛ましい事故が報道される度に、主婦という立場からすると、元気に出掛けていった人が同じ笑顔で帰ってきてくれるとは限らないと実感させられます。私にとってはヘルメットはお守りのようなもの。自分の大切な人にヘルメットを、同じように自分が大切にされていると思うならその人のためにも自分にヘルメットを、そうした心がけが必要だと思います」(富永さん)。○ヘルメットをかぶりたくなる方法ヘルメットをかぶらない理由のひとつとして、ファッションを理由にする人も多いだろう。しかし、まことさんはヘルメットにひっくり返したサングラスをかけることで、「プロのサイクリストのようにカッコつけることができる」と話しており、富永さんも一見するとオシャレな帽子に見えるヘルメットで「トータルコーディネイトを楽しむことができる」などと言うように、ヘルメットをオシャレのポイントにすることも可能だ。また、同委員会は現在、ヘルメットをかぶる人を増やすアイデアコンテストを実施している。このコンテストでは、自転車ヘルメットをかぶる人をもっと増やすにはどうしたらいいのか幅広いアイデアを募集し、採用された人には最優秀賞としてスポーツサイクル専門店Y’s Road(ワイズロード)の取扱商品30万円分(税別)や、優秀賞7万円分(税別)などの特典を用意している。このコンテストを通じて、ヘルメットを自然とかぶりたくなる方法を一人ひとりが考えてみるのもいいだろう。コンテストは7月10日23時まで実施している。詳細はホームページを参照。同委員会はコンテスト以外にも啓発冊子の路上配布などを予定しており、今後開催していく委員会を経て、順次活動を追加し実施していくという。※出典: 交通事故総合分析センター「交通事故分析レポートVol.97」(2012年11月)、オージーケーカブト「OGK KABUTO Fact Book」(2014年4月)
2015年06月10日NTT東日本関東病院とUBICは3月16日、医療における予測困難な有害事象の防止を目指して、人工知能を用いた転倒・転落の事前防止システムを共同で開発していることを明らかにした。同システムは、UBICが開発した人工知能が電子カルテを解析することで、入院患者の転倒・転落の予兆を察知し、未然にそうした事故を防ぐことを目的としたもの。NTT東日本関東病院では、一般病床の平均在院日数は10.6日で、そのおよそ半数が6日以内ということで、短期間の間でケアをする必要がありながらも、看護師が多忙なため状況の把握が難しいなどの課題があり、個々の患者の転倒・転落リスクを迅速に察知することに優れたソリューションが求められていたという。すでに2015年2月、同病院において共同研究を実施。転倒・転落の前兆行動が記載された患者の電子カルテを教師テータとして用い、1万6749件という患者が特定される個人情報を含まない大量のカルテに対して、患者ごとのリスクをスコア表示できることを確認し、実際に転倒・転落のリスクが高いと思われる患者のカルテを短時間でリスクが高い順に確認できることを示したという。同研究に用いられた人工知能「バーチャルデータサイエンティスト(VDS)」は、専門家の判断(暗黙知)を、暗黙知のまま学び、ビッグデータ解析を可能にするもので、今回の研究では、医療スタッフの知見を学び、電子カルテから院内の有害事象を予見することで、より質の高い患者ケア実現を支援することを可能にするという。今後は、NTT東日本関東病院としては、さらに効率よく重要な情報を選択することができるよう、院内での取り組みを行っていくとするほか、UBICとしては、医療分野の人工知能の活用に向け、専門家の暗黙知を用いて、さまざまな医療分野での利用を促進していきたいとしており、2015年度中に他要因も含めた大規模データに対する検証と予測ロジックの確定を行い、プロトタイプの開発・導入による実現場での運用を開始したいとしている。
2015年03月16日日本損害保険協会発表の「2014年度版 自動車保険データにみる交通事故の経済的損失の状況(2012年4月~2013年3月)」によると、交通事故による経済的損失額は3兆2,406億円とのこと。3兆円といわれても実感がわきませんが、これは横浜市の年間予算とほぼ同額です。交通事故により、大都市の1年間の予算と同じ金額が失われているということに驚きます。それでは、自動車事故による経済的損失の内容を詳しくみていきましょう。そもそも自動車事故による経済的損失ってなに?2012年4月~2013年3月の自動車事故による経済的損失額3兆2,406億円の内訳を詳しくみてみると、「物的損失額」は1兆7,958億円で全体の55.4%、「人身損失額」は1兆4,448億円で全体の44.6%となっています。そもそも、経済的損失とはどういうものなのでしょうか。経済的損失とは、一般的には「そのことが起こったことにより発生した費用」と「そのことが起こらなければ得られたであろう利益」の合計額のことです。今回参考にした日本損害保険協会の資料では、自動車事故による経済的損失を下記のように定義しており、救急搬送費、警察の事故処理費用、交通渋滞による損失額などは含まれていません。・自動車事故による経済的損失の定義 人身損失額…自賠責保険および対人賠償保険に係るデータによる被害者の治療関係費、慰謝料、休業損害、逸失利益等の合計です。 物的損失額…車両保険および対物賠償保険に係るデータによる車両(自車両、相手車両)、家屋、ガードレール等の損傷復旧費用等の合計で、物損事故のみで済んだケースのほか、人身事故に至ったケースにおける物損部分のデータも含みます。※人身損失額、物的損失額ともに、過失等による減額を考慮する前の損害認定実額で、保険金の支払額とは必ずしも一致しません。自動車事故による後遺障害の経済的損失は、人身損失の約36%!2012年4月~2013年3月に発生した自動車事故により死亡された方の人数は4,385人で被害者全体の0.4%、後遺障害を負った方の人数は59,797人で被害者全体の4.9%です。一方、死亡された方の人身損失額は1,208億円で全体の10.0%、後遺障害を負った方の人身損害額は4,387億円となり、全体の36.2%です(図1)。死亡した方と後遺障害を負った方を合わせると、人数的には約5%ですが、人身損失額では約46%を占めます。このことから、死亡と後遺障害は、人数に比して損失額が大きいことがわかります。図1 被害者数と人身損失額の割合資料:日本損害保険協会「2014年度版 自動車保険データにみる交通事故の経済的損失の状況(2012年4月~2013年3月)」をもとに執筆者作成意外な年齢層の被害が大きい!2012年度から過去10年分の自動車事故データを年齢別でみてみると、後遺障害を負った方の人数は、29歳以下と50~69歳は減少傾向にあるものの、30~49歳は増加傾向に、70歳以上は微増傾向にあります(図2)。人身損失額では、同じく29歳以下と50~69歳は減少傾向にありますが、30~49歳と70歳以上は減少傾向とはいえない状態が続いています(図3)。図2 被害者年齢別の後遺障害人数資料:日本損害保険協会「自動車保険データ(支払保険金関連)」をもとに執筆者作成図3 被害者年齢別の後遺障害による人身損失額資料:日本損害保険協会「自動車保険データ(支払保険金関連)」をもとに執筆者作成高齢者については、アクセルとブレーキの踏み間違いで建物に衝突したり、高速道路を逆走したりといったニュースを耳にすることも多くあります。運転技術に少しでも不安を感じたら、運転免許の返納手続きを考えましょう。しかし、中には自動車がないと生活に支障をきたす方がいらっしゃることも事実です。高齢者が運転をしなくても生活できる仕組みが、早急にできることを願います。今回は、自動車事故による経済的損失を数字でみてきました。後遺障害を負わせてしまうことは、経済社会に多大な影響があることがわかりました。しかし、実際に被害に遭われた方とそのご家族の「心」や「気持ち」は数字で計ることはできません。後遺障害はご本人やご家族の、その後の生活を大きく変えてしまいます。金額では表せないご苦労も多いことと思います。ほんの一瞬の歯車の狂いで、いつ自分が、家族が、自動車事故に巻き込まれるかわかりません。自動車を運転するということは、そのような危険を伴うということを、常に意識したいものですね。コラム執筆者プロフィール 中垣 香代子(なかがき かよこ)CFP(R)/2級ファイナンシャルプランニング技能士損害保険会社に約10年勤務後、子育てに専念。約20年間の専業主婦の後、ファイナンシャルプランナーとなる。「老後のお金サポーター」として、相談業務の他、40~50歳代女性にお金の知識をわかりやすく伝える活動をしている。また、自身の経験から、経済的理由で進学をあきらめるお子さんが一人でも減ることを願い、就学支援の情報発信にも力を入れている。老後のお金を一緒に考える事務所 所長。コラム監修者プロフィール 柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき)CFP(R)/1級ファイナンシャルプランニング技能士関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。家計アイデア工房 代表※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年03月10日いまや赤ちゃんとのお出かけに欠かせない存在の抱っこひも。しかし今、抱っこひも着用時の赤ちゃんの転落事故が問題になっています。東京都が保護者向けに実施したアンケートによると、抱っこひもを使っている時、「実際に転落した」「ヒヤリ・ハットを経験した」と答えたのは34.9%。実に3人に1人以上のママが、抱っこひもによる事故や危険を経験しています。こうした事故は、誰にでも起こりうるもの。事故を防ぐには、母親として何ができるのでしょうか?■抱っこひもの転落事故の9割が、1歳未満の赤ちゃんに起きている東京都によると、2009年から5年間に発生した抱っこひもからの転落事故のうち、都が把握している事故件数は116件。転落した子どもの9割が1歳未満の乳児で、死亡事故はないものの、頭がい骨の骨折といった頭部のケガで入院したケースが26件ありました。日本小児科学会のInjury Alert(傷害速報)では、70~80cm程度の高さの台に置いた鞄から財布を出そうと前かがみになったときに、抱っこひもの右脇から赤ちゃんがすり抜けて、コンクリートの地面に落ちてしまった重症事故事例が紹介されています。■実際に試着をしてから購入を! 体型に合った抱っこひもを選ぼう最近は機能性、デザイン性に優れた抱っこひもが多数販売されています。しかし、「デザインが気に入ったから」とインターネットで試着もせずに購入してしまうと、実は安全性の確保されていない偽造品だったというケースもあります。そのため、購入する時はお店で実際に試着し、赤ちゃんを抱っこしてみることをおすすめします。試着することで、自分の体型に合っているかどうか、前かがみになったときの赤ちゃんの様子はどうかなどを実際に確認することができ、店員さんから正しい使い方を教えてもらえます。■赤ちゃんの成長や衣服に合わせて抱っこひものベルト調節を! 赤ちゃんは日々成長します。赤ちゃんの体の成長に合わせて、抱っこひものベルトを調節しましょう。寒い季節には外出時、上着を着せて抱っこをすることも多いでしょう。着ている服に合わせてその都度、ママと赤ちゃんが密着できるようにベルトの長さを確認したほうが安心ですね。■抱っこ、おんぶ共に立ったままの抱っこひもの着脱は避けよう! ママが立ちあがった状態での抱っこひもの着脱はとても危険です。特に抱っこからおんぶに変える場合は、布団や座布団など、柔らかいものを下に敷き、そこに赤ちゃんを一旦下ろしてから行うようにしましょう。不慣れな場合は、家で何度か練習してみるのもよいですね。「私は大丈夫」と思っていても油断は禁物です。東京都商品等安全対策協議会はメーカーに製品の改善を求めていますが、消費者である私たちも今一度、抱っこひもの正しい使用方法を確認してみてはいかがでしょうか。
2014年12月13日アンジェリーナ・ジョリーが乗っていた車がスリップ、タイヤ2つがパンクする事故を起こしたことが明らかになった。事故は先月30日(現地時間)午後6時45分頃、ビヴァリーヒルズで発生。アンジェリーナの最新監督作『Unbroken』(原題)のロサンゼルス・プレミアが行なわれた後のことだ。アンジェリーナが乗っていたのは運転手付きの黒のSUV車。道が濡れていてスリップして縁石に激突、タイヤ2つがパンクした。アンジェリーナは急いでいたのか、車はかなりのスピードを出していたようで、目撃者はゴシップサイト「X17」の取材に「アンジェリーナはほかの車と衝突したと思ったんじゃないでしょうか」「(アンジェリーナの乗った車が)大事に至らなかったなんて奇跡的です。彼女がムチウチ症になってもおかしくないくらいでした」と事故の様子を生々しく語った。アンジェリーナは、事故が起きた車と同じカー・サービスの会社が差配した別の車で無事に帰宅したそうだ。(text:Yuki Tominaga)
2014年12月03日サッカー選手のデビッド・ベッカムと15才の息子ブルックリンが11月29日(現地時間)に英国にて車の衝突事故に巻き込まれた。事故はデビッドがブルックリンのサッカー試合後に迎えに行った後に起こったようだ。幸運なことに2人に事故による大きな怪我はなかったが、精神的にかなり不安を感じているという。ある情報筋は「Telegraph」に事故について「彼らは動揺しています」「かなりスピードが上がっている時の衝突でしたからね。でもみんな怪我はしていません。みんな無事です。ありがたいことにエアバッグ(安全装置)があったのです」と語っている。しかしデビッドの方は、チームメイトによると肩を多少負傷している可能性があるとのことだ。ブルックリンは事故の前にサッカーの試合をしていたというが、試合の相手チームのメンバーの一人はTwitterにて「さっきまでブルックリン・ベッカムと試合してたなんてヘンな感じだ。それにいまデビッド・ベッカムが事故を起こしたなんてもっとヘンな感じ」と呟いている。ちなみにデビッドとブルックリンは過去にも2度事故を起こしており今回で3度目だという。いずれにせよ、2人が無事でファンは安心していることだろう。(text:cinemacafe.net)
2014年12月02日交通事故で被害者となった場合、治療費・関連する交通費の他に相手側に請求出来る範囲に決まりはあるのでしょうか?(Willy)交通事故に遭い、けがをした場合にはさまざまな出費がかかります。被害者としてはこれらの出費を加害者である相手側に請求する必要があります。例えば、治療費や通院のための交通費、診断書などの文書代、入院した場合の入院費・諸雑費などがかかってきますね。付添が必要になった場合には「付添介護費」も請求する必要があります。さらには、けがのために会社を休まねばならなかった場合には「休業損害」として休んだ給与分を請求したいですね。当然、けがをしたら「痛いし辛い。病院に通うのも大変」という意味で精神的苦痛も味わいますので、慰謝料というかたちで補償してもらう必要があります。また、「治療は終わったけど痛みが消えない」というように、後遺障害が残ってしまった場合、別途、後遺障害に基づく賠償請求もする必要があります。後遺障害が残ってしまった場合には「後遺障害が残ったことに関する慰謝料」を請求することになります。一番低い14級の等級でも裁判上は110万円という金額が相当と考えられています。また、将来の仕事や収入に影響が出るという意味での「後遺障害に基づく逸失利益」も請求できます。この逸失利益については、後遺障害の等級に応じて、将来の減収分を計算するのですが、例えば12級であれば、「年収×14%×就労可能年数×将来利息の清算」という計算をするのが通常です。これも年収の考え方や補償してもらう年数などについて争点になることが多いです。不幸にも死亡するに至ってしまった事故では、さらに損害項目が複雑になりますが、これらの計算をしたうえで、相続人が事故による賠償金を受け取ることになります。このように交通事故被害に遭った場合には、相手方に対し、さまざまな賠償項目を請求することになりますが、法律上の説明としては、民法709条の不法行為に基づく請求ということになります。民法709条では、「故意又は過失によって他人に損害を与えた者はその賠償責任を負う」と書かれています。要は「自動車運転に際し、不注意で人にけがをさせたことになるので、それにより被害者に発生した損害はしっかり弁償しなさい」ということになっているのです。ただ、自動車の運転手は任意保険に加入していることが多いので、結論としては加害者側の任意保険会社が全額負担することが多いですね。ここで、みなさんに知っておいていただきたいことは、「保険会社から提示される示談金は極めて低い」ということです。不法行為に基づく損害賠償請求は「被害者に生じた損害は法律上の計算方法によって全額賠償されるべきもの」と考えられますが、保険会社の提示はこれをはるかに下回ることが多いのです。例えば、通院6カ月程度のけがをした場合の慰謝料は法律上の考え方だと89万~116万円程度ですが、保険会社からの提示は半額以下にとどまることも少なくありません。また、後遺障害14級の場合の慰謝料も本来は別途110万円を補償してもらうのが相当ですが、保険会社から提示される金額は40~50万円程度にとどまることも多いのです。専業主婦の場合も「収入がないから休業損害は出ない」と言われることが多いのですが、主婦であっても「家事」という立派な仕事がある以上、家事に支障が生じたのであれば休業損害は請求すべきですね。実際に認めてもらえることもままありますので初めから諦めてしまうのはもったいないです。相手方に請求できる金額の範囲は、事故の態様、けがの程度や通院状況、お仕事の内容や収入、残ってしまった後遺障害の内容等により異なってきますが、法律上「相当」と考えられる金額はおよそ算定が可能です。保険会社の提示をそのまま受け入れるのではなく、遭遇した事故の態様やけがの程度によって、自身が請求できる項目や金額を把握し、妥当と考えられる示談金を受領することが大切です。不安に感じた場合は、やはり弁護士に相談いただくことをお勧めします。ご自身の車両保険や火災保険に弁護士費用特約というものが付いていれば弁護士費用の負担もなく弁護士に依頼ができます。厄介な手続きも全て弁護士にお任せしてしまえば、気持ちの上でも労力の上でも負担が軽くなりますよね。アディーレ法律事務所篠田恵里香弁護士(東京弁護士会所属)債務整理、交通事故被害、離婚問題、刑事事件など幅広い案件を扱うアディーレ法律事務所に所属する弁護士。男女トラブル、交通事故問題などを得意分野として多く扱う。また、離婚等に関する豊富な知識を持つことを証明する夫婦カウンセラー(JADP認定)の資格も保有している。外資系ホテル勤務を経て、新司法試験に合格した経験から、独自に考案した勉強法をまとめた「ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた夢がかなう勉強法」(あさ出版)が発売中。また、公式ブログ「弁護士篠田恵里香の弁護道」も更新中。●ブログ篠田恵里香の弁護道●弁護士が教えるパーフェクト離婚ガイド●アディーレ法律事務所HP
2013年11月07日タイムシェアのレンタカーが流行(はや)っています。安価により簡単にクルマを借りられるのは大変にいいことですが、事故には気をつけたいところです。レンタカーで事故を起こした経験があるかを聞いてみました。調査期間:2012/8/28~2012/8/30アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 1000件(ウェブログイン式)■レンタカーで事故を起こした経験がありますか?はい252人25.2%いいえ748人74.8%事故ったことのある人が約25%。4人に1人がレンタカーで事故を起こしたことがあります。これは率としては高い方でしょう。■どんな事故を起こした?レンタカーでどんな事故を起こしたかを聞きましたのでご紹介します。●擦った擦った!がれきに擦ってしまいました。でも高い保険をかけていたので、弁償はなし!で済みました。(東京都/女性/23歳)こういう時、本当に保険は助かりますよね。ただ、事故を起こすと、保険代が上がってしまうことになりますが。●クルマに傷……人身事故ではないが、車をぶつけて傷をつけてしまった。(徳島県/男性/27歳)さらっと書いていますが人身事故であれば大変でしたよ。レンタカーで人身事故を起こすというのは相当なもんですけれども……。●ミラーが……!?狭い道でミラーをふっ飛ばした。(東京都/女性/27歳)これも車幅感覚に関する事故でしょう。飛ばしたのは左のミラーでしょうね(右ハンドル車であれば)。●追突した!運転していたのは自分ではないが、前の車に追突してしまった。(富山県/女性/32歳)大事に至らないで良かったですね。運転手の前方不注意でしょうか。●山道は車幅が危ない山の中でガードレールにぶつかる。(京都府/女性/29歳)山道は気をつけないと、幅員が減少している場合があります。慣れている人でも危ないですから。●曲がり角で……狭い道の曲がり角で当ててしまった。(愛媛県/男性/31歳)慣れないクルマだと車幅感覚が問題ですよね。左側を擦りがちです。●高速道路でスピン!高速道路の本線に入る前にスピンして側壁に衝突。(東京都/女性/32歳)これも相当危ないです。スピンするほどスピードを出していたのでしょうか?●踏切に進入!?信号待ちで踏切に入ってしまい、遮断機で屋根が少しへこんだ。(東京都/男性/40歳)少しへこんだで済んで良かったですよ。もし電車と何らかの接触事故でも起こしていたら大事でしたよ!●給油に失敗してレッカー移動事故でないのですが、誤って軽油をレギュラー車に入れ、レッカーされました……。(東京都/女性/27歳)すみません、ちょっと笑ってしまいました。借りたのが軽自動車だったので「軽油」だと思ったのでしょうか……。レンタカーは運転に慣れた自分のクルマではありません。より慎重に運転したいものですね。(高橋モータース@dcp)
2012年12月01日コミュニケーションの力で首都高速道路の事故を減らすプロジェクト「東京スマートドライバー」は、夏休みやお盆休み、シルバーウィークなどの連休の影響で交通量が増える8月1日から9月30日までの2カ月間、渋滞時の交通事故削減にチャレンジする「助手席スマートドライバー計画」を実施する。首都高速道路が6月18日から6月30日に実施した調査によると、事故発生時の乗車人数は1名の場合が全体の約70%を占めていることが分かった。また、事故の約60%が40km/h 以下の低速度域で発生していることから、大型連休が重なり渋滞が発生しやすいこの時期に合わせ、助手席に座る人(同乗者)ができる交通安全アクションを広めていく。まず同キャンペーンでは渋滞時の安全運転を促すため、メーンコンテンツとして「助手席スマートサポート5カ条」を作成。同乗者による交通事故のリスク低減に取り組んでもらうための広報活動を実施する。キャンペーンサイトでは、助手席スマートドライバーの特設ページがオープン。渋滞で蓄積した疲労やストレスを解消する「ドライバーズ体操」や、適度な声かけや休憩の提案、飲み物などのボトルキャップ開けなど、安全運転のために同乗者が助手席でドライバーにしてあげられることを紹介する「助手席スマートサポート」5項目を案内している。この「助手席スマートサポート5カ条」は、東京スマートドライバーの活動に賛同するタイムズ24株式会社とのコラボレーション企画「タイムズ『遊べ!東京』クーポンMAP」にも掲載。8月1日より10万部の配布を実施して、日頃、ハンドルを握る機会の少ない人にも交通安全について考えてもらえるよう工夫をしている。また、「助手席スマートサポート5カ条」にはない、わが家ならではの安全運転サポートアイデアをFacebookページで広く募集する「第1回 助手席スマートサポート大賞」も8月7日から8月22日まで実施する。大賞にはamazon商品券などがプレゼントされる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月02日自動車販売チェーンの「カーベルネットワーク」と中古車レンタカーフランチャイズの「100円レンタカー」を主催する、株式会社カーベルは、6月15日から「悲しい事故をなくそうキャンペーン」を実施している。同社は、近頃多発している交通事故の報道を受け、事故防止を啓発する「悲しい事故をなくそうキャンペーン」を開始。同キャンペーンは、事故防止を啓発する“のぼり”を作成し、全国の幼稚園、小学校に無料で配布するというもの。また、同社の加盟店570社およびキャンペーンに賛同する企業に1枚500円で販売し、売上の一部を交通遺児基金に寄付する。のぼりを希望する幼稚園、小学校や企業は、株式会社カーベルのサイトから申し込みが可能。幼稚園、小学校の場合は送料のみ負担で受け取ることができるとのこと。企業の場合は代金引き換えで送付する。詳細は悲しい事故をなくそうキャンペーン特設サイトで案内している。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月18日民間旅客機の事故は、どれくらいの確率で起きているのか。よく航空機事故の確率を車の事故と比較して30数分の1しかないなどといわれるが、プロのパイロットが操縦する航空機と、一般の人が運転する自動車とを比較してもあまり意味はない。航空業界では長らく、100万フライトに1回が常識とされてきた。ツインタワービルに旅客機が激突する映像が強烈だったアメリカ同時多発テロ事件の起こった2001年は、実はその前年より航空機事故の数は減っており、必ずしもイメージとは一致しないものだ。イメージと一致しないといえば、近ごろ話題を呼んでいるLCC(Low Cost Airline=低コスト航空会社)も同じで、「予算がないなら安全面でも手を抜いているのでは? 」という先入観が結構あるらしい。しかし、それはちょっと違う。LCCには大きな後ろ盾はない。一度でも死亡事故でも起こせばたちまち倒産してしまう。LCC先進国であるアメリカでは、1996年にバリュージェットというLCCが墜落・死亡事故を起こしたが、その後バリュージェットの名は航空業界から消えた。分かりやすいのがJALとの比較だ。単独機としては世界最多数の犠牲者が出したJALは、遺族への補償の関係でつぶすにつぶせない事情もあったとはいえ、その後も運航を続けた。同社が2010年に経営破たんしたときにも、国の手厚い保護があったことは記憶に新しい。しかし、LCCが保護してもらえる理由はない。そこで、機内サービスや人件費や事務所の家賃や電気代などあらゆるコストを削減し、その分を安全面に投資するというのはLCCの半ば常識となっている。中にはそうでないLCCもあるかもしれないが、そういうところが多いようなのだ。実は、民間航空機事故の確率が「100万フライトに1回」という業界の常識は、ここ10年で格段に改善されている。2000年と2010年の世界の航空旅客数を比較すると約1.5倍に増えている(日本航空機開発協会・資料)。特にLCCの需要はここ10年でグングンと伸び、10年前はその需要がゼロに近かったアジアの場合、LCCの市場スコアは20%近くまできている。一方で、航空機事故の発生率は下がり続け、2010年は過去最低、2011年はさらにそれを更新し、100万フライトにつき0.37回となった(国際航空運送協会調べ)。つまり、約300万フライトに1回と、3分の1まで減少したのだ。LCCが需要をのばしたここ10年で、航空機事故の発生率は格段に下がった。LCCの安全性を示す1つのデータといえるだろう。もちろん、LCCだけでなく大手航空会社の安全性も同時に高まっていることは言うまでもない。最後に、いまの航空機の安全性が飛躍的に高まった背景には、航空機メーカーや航空会社を中心とする関係者の努力があるからで、日航機事故を含む過去の事故への反省も教訓となっている。そういう意味で、過去の事故とその犠牲者および遺族のことを忘れてはならない。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月16日