2006年に発売されて以来、シリーズ累計280万部突破した作家・有川浩(「フリーター、家を買う。」)の大人気小説を映画化した『図書館戦争』。11月8日(木)、本作にちなみ撮影現場付近の常総市立図書館にて記者会見が行われ、会見では主演の岡田准一にヒロインの榮倉奈々に加え、田中圭、福士蒼汰、栗山千明、石坂浩二といった未発表の豪華キャスト陣が登場した。舞台は2019年。公序良俗を乱し、人権を侵害する表現を取り締まるための検閲が法律によって認められた、近未来の日本。武力行使さえ許される不当な検閲から“本”を守る、自衛組織・図書隊の隊員たちによる命を賭けた戦いと、図書隊員の鬼教官・堂上篤(岡田さん)と新米女性隊員・笠原郁(榮倉さん)の“ツンデレラブストーリー”を描く。9月末にクランクインし、防衛省(陸上自衛隊・航空自衛隊)協力の下、全国各地の図書館で撮影を敢行中の本作。今回の会見では、堂上篤役を演じた岡田さんは「怒っているか、戦っているか、銃撃戦をしているか、といった役なので…楽しんで笠原をしごいています(笑)。いつか戦闘服を着る役をやりたいと思っていましたし、何千発も飛び交う銃撃戦もあったりするので、それに恥じない動きをしたいです。随分、細かい軍事指導も受けましたね。笠原を平手打ちするシーンで、一発“パン!”と叩いたら、泣かれてしまいました…ものすごい罪悪感でその後のセリフは動揺を隠せませんでした(笑)」と語り会場の笑いを誘った。そんな“教官”岡田さんのしごきに「親にも殴られたことがないので、想像を超える衝撃でした(笑)」と語る笠原役の榮倉さん。「撮影中の失敗もありますが、ドジな役なので、失敗も役の演技だと思ってもらえれば…ただ鬼教官(岡田さん)が予想以上、台本以上に“鬼”で、心がめげそうにもなりましたが、逆に『チクショー』って燃えて演じています!(岡田さんは)しごいているときは楽しそうですよ」と意外な一面を暴露し、岡田さんに仕返しをしていた。岡田さんとコンビを組む小牧役の田中さんは、戦闘服を着てみて「誰もができると思いこんでいる“回れ右”をするのが、こんなに難しいとは思いませんでした(笑)」。一方、手塚光役の福士さんは「新人なので驚くことばかりです。緊張していたのですが、事務所の先輩の榮倉さん始め、みなさんが気さくに接してくれるので、とてもやりやすいです」と撮影をふり返った。「アニメ化の際に、人から私に似ているキャラクターがいる」と聞いていたという栗山さん(柴崎麻子役)は、「自分が好きな作品に出演できることが、とても光栄です。アクションシーンが私にはないので、みんなが羨ましいです!」と悔しそうに語り、仁科巌役の石坂さんは「表現の規制に対する抵抗といった、社会的テーマが盛り込まれている作品でもあります。そのメッセージをひとりで請け負っているキャラクターなので、責任を感じながら演じています」と流石はベテランといった様子で真摯に語っていた。映画『図書館戦争』は2013年4月27日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:図書館戦争 2013年4月27日より全国東宝系にて公開
2012年11月12日お笑い芸人の今田耕司と落語家の立川談春が11月6日、初共演する舞台『The Name』の会見を行った。舞台『The Name』公演情報作品は放送作家の鈴木おさむが作・演出を手がける、今田の舞台主演シリーズ第4弾。これまで千原ジュニア・小木博明(おぎやはぎ)、堀内健(ネプチューン)、宮川大輔と共演してきたが、今回は平成の名人の呼び声も高い、立川談春を迎えての公演だ。舞台は、“名刺”をきっかけに巻き起こる憎しみを描く密室劇。今田がテレビ局のプロデューサー、そのプロデューサーを追い詰める謎の男を談春が演じる。共演するふたりはともに1966年生まれの同い年。舞台のポスター撮影で顔合わせはしたものの、まともに会話をするのはこの日が初めてということで、会見冒頭では、ぎこちなく“名刺交換”が行われた。今田は談春について「本当にすごい、本物の落語家と聞いているので、今から緊張してます」とコメント。一方、談春は「最初はむげに断ろうと思ったんですけど、仲間からぜひやるべきだ」とすすめられたそうで、「落語家は立つとダメで、そこは不安だが、鈴木おさむさんと今田耕司さんへの興味が勝った」とオファーを受けた経緯を語り、「なにより世の中で時代を作ったり、テレビで数字をとったりと、最前線で戦っている人たちと一緒の空気を吸えることが大きい」と舞台への期待を語った。公演は来年1月31日(木)から2月3日(日)まで、東京・本多劇場にて。チケットの一般発売は12月1日(土)午前10時より。
2012年11月07日経済キャスターの鈴木ともみです。今回は、日本が世界に誇るエコノミスト・浜矩子さんの新著『誰も書かなかった世界経済の真実~地球経済は再び斬り刻まれる~』(アスコム)をご紹介します。『通商』というテーマを軸に、世界経済の真実、グローバル経済の今とこれからが、わかりやすくまとめられています。タイトルの「誰も書かなかった」は「誰も書けなかった」という意味でもあり、私たち誰もが理解していなかった真実と言えます。同書は、その真実が明快に解析された珠玉の一冊です。鈴木 : 浜先生にはこれまでに何度か取材させていただいてるのですが、いずれもテーマは『通貨・ユーロ』についてでした。それが今回は『通商』がテーマ。読ませていただくと、先生の深い造詣と熱い思いが伝わってきます。『通商』をテーマとされた背景には、「満を持して!」という意識がおありだったのでしょうか?浜 : 満を持して…と言えば確かにそうだと言えるかもしれません。私は常々「FTA」や「TPP」に対する世の中の解釈が間違っている、解説される方々も勘どころがハズレている、と感じていました。また、皆さんの関心が「通商」から「通貨」へと変わっていくなかで、実は、「通商」の領域で本当に怖い事態が起こりつつあるということをお伝えしたいと思っていました。それで、時あたかも「TPP」議論が注目を集め始めたこのあたりで、全面的に『通商』にフォーカスし、その実像と怖さを追求してみたいと考えたのです。鈴木 : その狙いについては、同書のプロローグ部分に託されていますね。鈴木 : プロローグを読むだけで、グローバルに行き交うマネーの変遷、地球サイズでの「通商」と「通貨」の攻防・関係性を俯瞰して捉えることができます。「通商」と「通貨」は、本来、車の両輪であるべきなのですよね。浜 : はい。「通商」はモノの世界。「通貨」はおカネの世界。この双方の足並みが揃わなければ、安定的な共生が成立しないのです。今は、おカネの世界が、モノの世界よりも大きくなりすぎ、国々の依存関係を壊す撹乱要因になっています。鈴木 : このいびつな関係性については、常に目配りしておく必要性があるわけですね。そうしたなか、今日のグローバル経済において、各国が共存していくことのできる通商・貿易関係とはいったいどのような形を指すのか? 現状の通商風景の問題点はどこにあるのか? その点を探るべく、第1章では、TPP・FTA・EPA各々の内容や関係性が丁寧にまとめられていますね。鈴木 : TPP交渉の対象分野は24分野もあり、多岐に渡っていますね。日本政府の整理・分類によれば21分野に上ります。浜 : そうなのです。日本での報道のされ方を見ていると、主に農産物中心のイメージに偏りがちですが、それではTPPの全貌は見えてきません。鈴木 : 交渉分野は「物品市場アクセス」「電気通信サービス」「金融サービス」「投資」「環境」「労働」「知的財産」に至るまで多種多様な業種・業界が対象となっています。改めて驚きました。ぜひ同書を読んで読者の皆さんにも確認してもらいたいと思います。浜 : まず、TPPが単なる日本農業の保全問題ではないということをご理解いただきたいですね。鈴木 : 各々の通商形態とその実態を把握できたところで、第2章からはタイムスリップの旅が始まりますね。この発想がおもしろくて読みやすい!浜 : ありがとうございます(笑)。通商の歴史書というのは、どうしても読みづらい難しい書になりがちなのですが、できる限り、読者の皆さんの頭に入りやすい表現の仕方を試みました。史実を整理しやすくするために、タイムスリップした時代ごとに区切って「世界経済史年表」も付けています。鈴木 : 本当にわかりやすかったです。そのタイムスリップですが、まずは第2章、WTO(World Trade Organization : 世界貿易機関)が誕生した1995年へと向かいますね。そこではWTOの前身がGATT(関税と貿易に関する一般協定)であること、最も今的であるはずのWTOがグローバル化の進展により、今や取り残された存在になってしまった経緯と理由が明かされています。この第2章を読んで、WTOがうまくいかない時代状況や、実際にいくつかの問題点があるにしろ、FTAやTPPで細かく貿易区域が限定され始めている今こそ、WTOが掲げる自由貿易の基本理念に立ち返るべきなのではないか、と改めて考えさせられました。鈴木 : この相互関係という言葉と互恵関係と言う言葉はとてもよく似ていますが、実は根底の部分で、その意味が違ってくるのですね。浜 : そうなのです。相互主義というのは、奪い合いの論理、それに対して互恵主義は分かち合いの論理と言えます。つまり相互主義は、市場においてどれだけのシェアを奪い取ることができるのかを考えること、一方、互恵主義は市場をいかにうまく皆で分かち合いシェアできるかをおもんばかること。奪い合いの対象として、マーケット用語で言うところの占有率のシェアと、フェイスブックなどで浸透している分かち合いを意味するシェアとの間には、大きな違いがあります。奪い合いのシェアの意識が強まれば、それは地球経済を斬り刻み、占有率を高める行動につながっていくことになります。鈴木 : EPA、FTA、TPPは、各国同士の奪い合い、国々が自国の占有率を高めるためのシェア意識と言えそうですね。この「シェア」については、第3章において1948年、第4章で1930年代へと遡る旅をした後、第5章にて、浜先生の見解を述べていらっしゃいます。これまで転倒、倒錯、混迷してきた「通商」の世界の未来に向けて、その解決策が見出されていきますね。浜先生らしい発想だなぁと感じました。私がまさに「惚れた!」ご意見でもあります。鈴木 : まとめとなる第5章では、そもそも市場というものが、弱肉強食のジャングルの世界なのか、ということについても触れていらっしゃいます。浜先生はそこは違うのではないかという考えをお持ちですね。浜 : はい。ジャングルという世界は、淘汰の世界であるのは確かですが、調和を保った共生の世界でもあるわけです。つまりあらゆる生き物たちが、各々に一定の役割を果たし、生態系の循環が形成されている世界です。強者だけが他の全てを食べ尽くし生き残ったとしたら、そのうちに生態系は滅びてしまいます。本来の共生・互恵の関係はジャングルの世界でも成立しているのです。グローバル・ジャングルの共生の論理を多くの人たちが知り、そこから今、そしてこれからの時代に合った理念・解決策を見出すことができれば、と思っています。鈴木 : その理念探しのマラソンのゴールを読者の皆さんにも目指してほしいものですね。今日は忙しい中、ありがとうございました。浜 : ありがとうございました。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月01日ファッションブック「s’eee」の編集長であり、モデルの鈴木えみが自身初のセレクトショップ、s’eee BOUTIQUEを、2012年11月2日(金)~11月11日(日)の期間限定でオープンする。創刊1周年を迎えた"Hi-カワ"ファッションブック「s’eee」の編集長・鈴木えみ初のプロデュースショップ「s’eee BOUTIQUE」が、この度期間限定でラフォーレ1階にオープンする。プロデュースショップでは、自宅から実際にモノを運び入れ、"えみの部屋"をイメージしたショップには、s’eee本誌に登場した鈴木えみお気に入りのアパレルブランド「Cry.」「k3」「Banner Barett」「faline tokyo」も日替わりで登場するほか、「JOYRICH」「deicy」「Banner Barett」「Candies」とのコラボアイテムが登場する。また、鈴木えみがデザインした Tシャツやワンピース、スニーカー、ポーチ、iPhoneケースなどの、"Hiカワ"オリジナル商品を限定販売する。予定となっている。11/2日(金)~3日(土)の期間中『s’eee BOUTIQUE』にて「s’eee 3rd issue」を購入すると、鈴木えみ本人がショップに登場する「s’eee 3rd issue」の発売記念握手会イベントの参加券をプレゼントする。・イベントの詳細はコチラ→元の記事を読む
2012年10月29日野村萬斎が7年ぶりの映画主演を果たした歴史スペクタクル『のぼうの城』が10月23日(火)、現在開催中の第25回東京国際映画祭の特別招待作品として、TOHOシネマズ六本木ヒルズで公式上映され、萬斎さんを始め、共演する榮倉奈々、上地雄輔、芦田愛菜、共同メガホンをとった犬童一心監督と樋口真嗣監督が舞台挨拶に立った。和田竜のベストセラーを原作に“のぼう様”こと成田長親(萬斎さん)の指揮の下、わずか500の兵で石田三成(上地さん)率いる豊臣方の2万の大軍から、城を守りきった忍城(おしじょう)の史実を映画化。企画から公開まで約7年の歳月を要した超大作で、萬斎さんは「オファーをいただいたのが30代後半で、撮影をしたのが40代前半。やっと公開されることになり、私も40代後半になった(笑)。長い時間寝かせた分、芳醇な香りが沸き立つ作品になった」と誇らしげに挨拶した。榮倉さんが「東京ドーム20個分の土地に、壮大なオープンセットが建てられビックリ…」と撮影をふり返り始めると、隣に立つ上地さんはなぜか悔しそうな表情。なんと上地さんもまったく同じエピソードを話そうとしていたそうで「それ、言っちゃう?」と、榮倉さんの“コメント泥棒”に思わず苦笑いだ。それでも「ここにいる監督2人が撮影中とても仲良くて、“コッチ”なんじゃないかと思うほどだった」と面白コメントで名誉挽回。会場の爆笑を誘っていた。キャスト陣が和装姿でステージ上を彩る中、一際目を引いたのが愛菜ちゃん。読書家としても知られる愛菜ちゃんは「この映画に出られたおかげで、歴史に興味を持つようになりました」とニッコリ。農民の子を演じ、撮影では濃いファンデーションで土汚れが施され「自分の体(の色)がどんどん濃くなっていくのが楽しかった」と無邪気に語っていた。この日は東京国際映画祭という“国際舞台”にちなんで、劇中でライバル同士を演じた男優陣2人が外国語でのスピーチ対決を実施し、その熱意を和装姿の榮倉さん&愛菜ちゃんが厳しく判定。萬斎さんが得意の英語で、上地さんが覚えたてのフランス語で自己紹介や作品のアピールを行った結果、見事に萬斎さんが勝利を収めた。『のぼうの城』は11月2日(金)より全国にて公開。第25回東京国際映画祭は10月28日(日)までTOHOシネマズ六本木ヒルズほかにて開催中。特集「東京国際映画祭のススメ2012」■関連作品:第25回東京国際映画祭 [映画祭] 2012年10月20日から10月28日まで東京にて開催のぼうの城 2012年11月2日より全国にて公開© 2011『のぼうの城』フィルムパートナーズ
2012年10月23日悪の組織の罠にハマって子どもの姿になった特殊捜査課の刑事たちの、大人顔負けの活躍を描くドラマ『コドモ警察』。主演の鈴木福くんがまさかの映画化(2013年3月公開)まで決定した同作の撮影を回想するとともに、将来は演じた“デカ長”のような強い男になる目標を明かした。その他の写真デカ長衣装で登場した福くんは、「オレ、背高くなりました(笑)」とまずは成長を報告!それでもスーツを着ればデカ長こと大沼茂刑事(50)に早変わりで、ビシッ! とキマる。「ありがとうございます! 気分も変わります(笑)」とデカ長に戻った福くんに、いろいろな話を聞いてみた。エリート刑事勢を率いるデカ長はとにかく大人の貫録たっぷりで、普段の福くんのイメージとはまるで違うが、「シブく演じてくださいと言われました」と秘訣を明かす。「僕の妹が昆布を食べた時にする顔がシブい顔。シブいってことは眉間にシワを寄せることって分かっていました(笑)」と完全に意味を理解してデカ長役を乗り切ったという。デカ長率いる特殊捜査課のメンバーは、横浜を拠点に犯罪を仲介する組織レッドヴィーナスの壊滅に乗り出す。小学校に通いながら聞き込み、張り込み、取り調べと大活躍で、コドモ刑事たちの“オトナの会話”には笑いと癒しが満載だ。「警察用語が難しかったです。逮捕は知っていたけれど、ガイシャを洗うとかしょっぴくとか、刑事のプライドとか普段言わない言葉が多かったから、大変でした(笑)」とオトナ会話に苦労した様子。ただ、休憩中は『家政婦のミタ』(11)の本田望結ちゃんを始め、人気子役たちと過ごす時間が多かったそうで、「皆で仲良く過ごして、楽しかったです!」と子どもに戻る時間もあったそうだ。潜入捜査に突入するシーンや、吉瀬美智子と30歳差の恋人役まで演じた福くん。オトナを演じた感想は、「子どもが普段できないことができたから、楽しかったです!」と満足気だ。「それに僕のお父さんは強くて物知りで、大人は皆強いイメージです。だから僕も強い男になりたい!」と同作と出会って将来の目標を抱いたことも明かした福くん。早くも映画版を期待してしまうが、その前にドラマ版でコドモ刑事たちの大活躍を振り返りたい。『コドモ警察』Blu-ray BOX(3枚組)1万5750円(税込)DVD-BOX(4枚組)1万3650円(税込)発売元:アットムービー販売元:ポニーキャニオン取材・文・写真:鴇田 崇
2012年10月19日映画『のぼうの城』のジャパン・プレミアが9月20日(木)、都内で開催され、主演の野村萬斎を始め、榮倉奈々、成宮寛貴、山口智充、上地雄輔、山田孝之、佐藤浩市、犬童一心監督、樋口真嗣監督が揃って出席した。石田三成率いる豊臣方の2万の大軍を前に、でくのぼうの“のぼう様”こと成田長親の指揮の下、わずか500の兵で城を守りきった忍城の史実を映画化。東日本大震災の発生を受けて公開が延期となっていたが、ついに晴れのお披露目となった。萬斎さんはこの日を迎え「とにかく嬉しい」とニンマリ。(公開が)1年延びたこともあり、やっとみなさんにこの素晴らしい映画を観ていただけます」と感慨深げに語る。でくのぼう扱いされながらも民衆に愛され、飄々と“奇跡”を起こす長親について「どういう思考回路を持った男なのか全く書かれてないし、どう役作りしたものか?“大きな男”とあるけど僕は全然大きくないし、『困ったなぁ』と思った」と苦労を明かした。犬童&樋口両監督は鎧兜を被って登場。日本映画では異例のW監督となるが「現場に出てみると若干、戸惑うところもありましたが、妙にうまい具合に融合していった」と手応えを明かす。自身の演技は「7割ぐらいが馬上」だったが、「思う存分に馬に乗れました。この仕事を30年ほどやって来て、久しぶりに映画会社の小さなスクリーンで(完成した映画を)観て後悔した」とスケール、完成度に自信をのぞかせた。紅一点の榮倉さんは時代劇初挑戦。監督に勧められて参考に黒澤明の時代劇を事前に観たそうだが「壮大過ぎて、逆に緊張しました」と苦笑い。薙刀を華麗に使いこなし、自分よりも大きな山口さんを投げ飛ばすシーンのために武術も学び、さらに乗馬にも励んだそうだが「乗馬は好きで2か月くらい練習したんですが、(完成した映画では)カットされてました」とちょっぴり不満げ。犬童監督は「僕が切りました。編集してみたら映画のためにはない方が良いと思ったので…。でも乗馬のシーンは(ほかにも)ありますよ」と慌てて釈明していた。成宮さんは出演陣の中でも一番重い甲冑を着こんでのシーンが多くて苦労したよう。「3キロくらい痩せました。もっと動けるイメージだったんですが、重くて全然動けなかったです。当分、甲冑は着たくないです…」と苦笑を浮かべた。上地さんと山田さんは、石田三成&大谷吉継のコンビを演じたが「10年くらい前から何度か共演しているのでやりやすかった」と山田さんが言えば、上地さんは「一緒に誕生日を祝ったり、いつも2人だった」と笑顔で明かす。甲冑を着こむときも、上地さんはいつも山田さんに手伝ってもらっていたそうで「いつも『つけて』とお願いして、『いいかげん、覚えなよ』って怒られてました(笑)」と明かすなど仲の良い様子を見せていた。山口さんは佐藤さんと手柄を競うライバル関係にある役どころだったが、自身が佐藤さんに勝てるところは「これっぽっちもありません!尊敬してます」と恐縮しきり。逆に佐藤さんは「一度、プライベートでご家族にもお会いしたんですが、子供たちがぐっさんをいい目で見ていて、父として確実に責務を果たしてるんだな、負けてるなと思いました」と“父親”ぐっさんを称えていた。犬童監督は「自信満々の楽しめる娯楽作品を自分の手で作れて満足しています」と語り、樋口監督も「普通の映画の2倍の演出が入ってます」とW監督の効果をアピール。最後は萬斎さんの掛け声に合わせて、会場全体で「えいか、えいか、おー!」と劇中にも出てくる鬨の声を上げ作品を送り出した。『のぼうの城』は11月2日(金)より全国にて公開。■関連作品:のぼうの城 2012年11月2日より全国にて公開© 2011『のぼうの城』フィルムパートナーズ
2012年09月20日経済キャスターの鈴木ともみです。今回は、漫画家の山田玲司さんの著書『資本主義卒業試験』(星海社新書)をご紹介します。難題であるテーマ『資本主義』の構造が「マンガ×小説」形式により、とてもわかりやすくまとめられています。ぜひ、若い世代の方々にお読みいただきたい一冊です。鈴木 : 一気読みさせていただきました。複雑な「資本主義の構造」が的確に整理されている一冊ですね。山田 : ありがとうございます。難しいテーマですので、漫画のスキルを生かし、理解しやすいような会話形式でまとめました。鈴木 : クライマックスにかけてのシーンは、まさに舞台演劇の一幕のような迫力があり、圧巻でした。これまで、山田さんは「恋愛」や「非属」など、あらゆるテーマを題材にした(漫画を中心とした)作品を世に送り出し、評価を得ています。今回、改めて「資本主義」をテーマに選ばれたのには、どのような理由があったのでしょうか?山田 : 私は、日本経済のバブル成長期を20代で体験し、その恩恵を受けてきた世代です。さらに私よりも上の世代は、高度経済成長期を生きてきた世代です。そのような歴史を経た今、どんな時代にあるかと言うと、それら成長期に積み上げられたツケを多くの人たちが払わされている時代、まさに「巻きこまれの時代」の真っ只中にあると思うのです。今を生きる若い人たちは、この「巻きこまれの時代」のなかで、戸惑い苦しんでいる。その根幹にある「資本主義」の構造や実態を、自分なりの表現で、多くの人たちに伝えたいという思いから、本書が生まれました。鈴木 : 山田さんご自身は、その「巻きこまれ」の渦中にいたことはあるのでしょうか?山田 : 実際、私も貧乏漫画家として苦しんだ頃がありました(笑)。漫画家としての仕事の面だけでなく、恋愛の世界でも葛藤した時期もありました。そういった自分のなかに存在する部分や、友人のエピソードなどを投影させたのが、物語に登場するキャラクターたちです。鈴木 : 登場人物たちが個性豊かですよね。まさに「資本主義」社会に生きる象徴的な存在と言えるかもしれません。最初に登場する主人公は35歳の漫画家さんですね。鈴木 : 物語は、この35歳の漫画家・山賀玲介が取材したことのある有名大学の教授を訪ねる場面から展開していきますね。その教授が学生に出した「資本主義卒業試験Q・行きづまった現代の資本主義社会は、どういう形でつぎの社会へと卒業できるのか?」の答えをもらいに…。そこに、試験の単位が欲しいと女子大生の赤星リコが懇願しにきます。山田 : そうですね。登場人物一人ひとりが加わります。次に出てくるエコの国から来た鈴木大地というキャラクターは私の友人をイメージしました。鈴木 : この鈴木大地という人物の苦悩に共感される方は多い気がします。苦悩と言う点では、次に登場する黒沢という人物も中年サラリーマンが抱える典型的な失望と葛藤に苛まれていますよね。山田 : はい。黒沢を始め、登場人物たちは資本主義社会の歯車に巻きこまれ、根本にあったはずの「自分」がどんどんブレていき、不安や苛立ちや苦悩を抱えてしまうのです。商社マンの黒沢はその象徴的な例かもしれません。鈴木 : そして、主要な登場人物が出揃ったところで、一行はラピスという案内人に導かれ、『資本主義ランド』へとたどり着きます。そこには『ネバーエンディングストーリー』のもと、お城のなかに住むお姫様が登場し、「夢」や「欲望」を叶えることの大切さを説きますね。続いて登場するのが根拠のない、絶対無敵のヒーロー・ビクトリス。「努力すれば必ず勝利する」という思想を披露します。山田 : はい。絶対に負けないヒーローが、姫の欲望を叶え続ける世界ですね。そのキーワードは「成長」になります。鈴木 : そして、「成長」の彼方に築きあげた絶対的地位の大富豪がついに現れます。この『資本主義ランド』の場面は、本書の肝とも言えるかと思いますので、ぜひとも読者の皆さんには、その世界に陶酔しながら(笑)お読みいただきたいと思います! 描写はとてもファンタジックですが、内容はとてもシニカルで辛辣です。山田 : やはり、ファンタジーの世界にいる現実と、しっかりと向き合うことが大切だと思うのです。つまり、『成長』することであらゆる欲望が満たせるという幻想に包まれた『資本主義ランド』からの脱却です。自分だけは大丈夫、危険があれば保険をかけて、絶対安全で変わらない、必ず勝つ国『資本主義ランド』なんて、永遠に続くわけがありません。地球が何個もあって増えていけば、その幻想がずっと続いていくでしょう。でも、私たちは限りある地球のなかで、循環社会のなかで生きていますし、これからも生きていかなくてはならないのです。鈴木 : そうしたなか、本書では『資本主義卒業試験』の解答につながる3つのキーワードが出てきますね。山田 : はい。これら3つの答えは、「今さら」と思われる方もいれば、「なるほど」と納得される方もいるでしょう。決して単純化できるテーマではありませんが、そこを敢えて、伝わりやすい形で表現しました。決して自分がブレていくことのないよう、幻想の世界に惑わされずに、循環する事象や物事をその都度味わい、享受していきましょうよ! と。昼があれば夜もあります。季節だって移ろいます。でも、春夏が過ぎ秋になった時、その秋を憂い春夏に未練を残し続けるのではなく、秋を味わい、その後の冬も愛しましょうよ!ということです。鈴木 : なんだか詩人のようですね。山田 : そうですね(笑)。でも、世の中に詩人がもっと増えていったらいいなと思いますよ。「詩人政治家」や「詩人サラリーマン」など…。そうなれば、もっと感性豊かで「自分」を見失わないですむ世の中に近づいていけるような気がします。鈴木 : 金融・マーケット報道の世界で生きてきた私には、刺激的なお話の数々でした。今日はお忙しい中、ありがとうございました。山田 : ありがとうございました。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月20日「食べすぎで見たことない体重に」で騒動にタレントの藤崎奈々子が先日、オフィシャルブログで、食べすぎて太り、見たことない体重になってしまったと報告したことから“激太り”として、ネットをはじめ各所で話題になる騒動となっていたが、25日のブログで無事減量を果たしたことを報告している。それによれば、恐る恐る体重計にのってみたところ、努力の成果もあり、しっかり減っていて、あと500gでもとの体重にまで戻るところまできていたそうだ。酵素ダイエット&食事&運動で便秘の解消に、ダイエットに効果的といわれている酵素ダイエットと食事制限、そして運動を組み合わせることにより、2.5kgの減量に成功したという。“酵素”は彼女が愛用する「いろはの酵素」を今回も利用しているといい、これからも真面目に飲んでボディメイクに努めたいと宣言している。もちろん、それだけではなく、ウォーキングやサーフィンの運動、炭水化物は夜は無し、野菜や玄米のごはんを中心とした食生活に、など、かなり気を配った減量生活を実施したようだ。愛犬との散歩も運動に貢献したようで、あと残りの500g、そしてさらに…と、今後のさらなるダイエットにも意欲を燃やしている。元の記事を読む
2012年08月26日経済キャスターの鈴木ともみです。今回は、キャリアカウンセラーとして第一線で活躍されている小島貴子さんと「ひきこもり」問題の第一人者として活動されている精神科医・医学博士の斉藤環さんお二人の共著『子育てが終わらない「30歳成人」時代の家族論』をご紹介します。対談のゲストは著者のお一人、東洋大学理工学部准教授・グローバルキャリア教育センター副センター長の小島貴子さんです。人生のステージは時の流れと共に変わっていくものです。学生から社会人へ、結婚して夫婦、父親、母親へ…とその役割も変化していきます。そのことをうまく理解できないと、自分自身や人間関係のメンテナンスにも悪影響を及ぼすことになります。同書は親子・家族関係の構築についてはもちろん、会社の上司と部下の関係、恋人や友人との関係etc…様々な関係構築への第一歩を踏み出すきっかけになる一冊と言えるかもしれません。鈴木 : 『子育てが終わらない「30歳成人」時代の家族論』は、キャリアカウンセラーの小島先生と精神科医の斉藤先生による対談形式で、とても読みやすい構成となっていますね。小島 : ありがとうございます。カルチャーセンターで対談させていただいたのですが、対談を聴きたいという参加者も多く、やはり関心の高いテーマなのだと実感しました。鈴木 : 小島先生はキャリアカウンセラーとして、これまで行政や教育の現場で様々な就労支援をされてきていますね。小島 : はい。早いもので20年が過ぎました。鈴木 : 就労支援の第一人者として活躍されてきた小島先生が子育てに着目して本を出版されたというのはどうしてなのでしょうか?小島 : 就労支援というのは、単純に仕事を求める求職者と求人をマッチさせれば完結する話ではありません。仕事がみつからない背景には、表に出てこない問題が数多くあるのです。人間関係がうまくいかずに仕事から離れていく人たちや、家庭や自身の状況をうまく整理することができずに社会に出ていくことができない人たち、不登校からそのままひきこもり状態になってしまった人たちもいます。そもそも子どもの成長期には重要な転機がいくつも存在します。そこを注視しながら親子関係を構築し見直していくことの大切さを伝え、家族のサポートをしながら就労支援をしていくのが日本のキャリアカウンセラーの仕事だと言えます。そう考えていくと、やはり就労支援と家族論との間には、深い関係性があるわけです。鈴木 : なるほど。副題にある『「30歳成人」時代の家族論』というタイトルには、今の時代だからこそ伝えるべき重要なメッセージが込められているわけですね。「30歳成人」という表現ですが、先生は、現代社会において「精神年齢は7掛け」という説を唱えてらっしゃいます。小島 : はい。その計算によれば30歳は21歳になりますね。そもそも20歳を成人とみなすのであれば、今の時代、成人する年齢は30歳くらいがちょうどよいのではないかと思います。その点について、斉藤先生も同じ見解です。鈴木 : 確かに、私も就職して3年くらいたった頃に、生意気にも「私は仕事がデキる!」といった万能感に浸った時期がありました(笑)。でも、そんな万能感もミスや失敗を重ねるうちに覆され、その万能感から卒業できたのは、やはり5、6年目だった気がします。その時点でやっと自立の準備ができました。小島 : 私は『27歳からの就職術』(インデックスコミュニケーションズ)という本も書いてるのですが、タイトルに「27歳」という年齢を出したのは、その年齢が人生設計を今一度考え直す時期にあたるからでした。転職を考えたり、結婚や出産、親の定年退職など、様々な外からのショックが押し寄せるのがこの時期です。漠然とした不安を持つなか改めて人生設計を立て直し、新たな道を歩み始めようと決心するのが「27歳」なのです。もちろん、その時期には個人差がありますので、だいたい27歳~34歳くらいを想定すると、成人するのはおおよそ30歳ということになりますね。鈴木 : この「30歳成人時代」はいつ頃から始まったと分析されますか?小島 : 私は、この現象は電化製品が日常生活に入り込んだ頃から始まっていると考えています。便利さと清潔さを重んじ、効率化を追求するうちに、大切なコミュニケーション術を学ぶ機会を失ってしまったのではないかと…。それこそ昔は、晴耕雨読、本も回し読みしながら勉強していました。携帯電話のない時代、会話するにも家族の誰かに繋いでもらわないと、電話は通じなかった。人とのつながりに、必ず誰かが介在したり、そこに和が生まれていたはずです。今はその機会を失ってしまっていますよね。鈴木 : 確かに。昔は、友達に電話するのでも、繋いでもらう際に、その子の家族の様子をうかがい知ることができましたし、大人と子供が交流する機会がもっとありましたよね。小島 : 子供は、様々な大人と接するなかで、閉鎖的に守られている子供の世界から、大人のいる広い社会への踏み出し方も学んでいくものなのです。そこで、自立心も芽生えてきます。ただ、この「30歳成人」というテーマは日本特有の問題でもないのです。全世界的なものになってきています。その点について、斉藤先生は次のように語っていらっしゃいます。鈴木 : 子供の自立には、親の夫婦関係が大いに影響しているようですね。小島 : そうですね。夫婦関係が「お父さん」「お母さん」の関係のままであるために、今の親子関係から抜け出せないのではないかと思います。「30歳成人」時代が定着してしまった理由のひとつですね。そして、全世界的な広がりを見せているという現象のひとつに、やはりひきこもりの増加があります。その点についても斉藤先生が指摘されています。小島 : この斉藤先生のお話にある「人づきあい」で言えば、私は息子をよく人の家に泊まりにいかせていました。数日間、外を泊まり歩いていた息子がやっと家に帰ってくると、「やっぱり家がいい」と言うのです。人の家に泊まった時の居心地の悪さが逆に自分の家庭の良さを再認識させてくれます。そういったことも自立を促すひとつの流れをつくりますね。鈴木 : 人づきあい、人とのコミュニケーションの中で、子供は自然と自立心や社会への適応力を会得していく…というのが本来あるべき姿なのかもしれませんね。小島先生はご自身のコミュニケーション能力を存分にずっと発揮されてきたのでしょうか?小島 : いいえ。実は私は昔からコミュニケーション能力はあまり高くないのです。群れるのも得意でありませんし(笑)。ただ、コミュニケーションが悪くならないようにしようと心がけてはいます。要はコミュニケーション不全がどういう時に起こるのかを知っていればいいのです。その点については、具体的に本に記してあります。鈴木 : とてもよくわかります。「ひきこもり」などで親子関係の在り方について悩んでいらっしゃる方は、これらを見直してみる必要があるのでしょうね。小島 : そうですね。そして、「これは家族内の問題なのだから他人には関係ない」と決めつけたり、分担の意識を持ったりせずに、ぜひ私たち専門家を頼ってきてほしいと思います。鈴木 : さらにこの5つのパターンは親子関係や夫婦関係のみならず、会社の上司と部下との関係など、ビジネスシーンでも当てはまる状況と言えそうですよね。「決めつけ」や「逃げ」、「威圧」などは、組織で起こりやすいパターンです。これらのパターンにはまらないように注意して、コミュニケーション不全を回避したいものです。小島 : はい。それでも、人生には人間関係やそれぞれの環境において、予期せぬ出来事が生じます。その時に、どうやってポジティブな発想に切り換えていけるかがポイントなのです。鈴木 : ネガティブな出来事を学習の機会として捉えるというのは、仕事や人づきあいなどあらゆることを進めていく上で大切な姿勢ですよね。小島 : そうですね。カッコいい大人、上等な大人はこれができています。常にオープンマインドでフェアで誠実で楽観的です。私は、人は成人する(30歳になるまで)は、とにかく遠慮することなく、上等な大人と接する機会をどんどん増やして、その大人たちからいろいろなことをどんどん吸収してほしいと思っています。この考え方は、常日頃から私が教え子たちに伝えていることです。素晴らしいことを教えてくれる大人は周りにもいるはずです。そういう大人と会う機会を増やし、たくさん学習してほしいと思います。決して、ちゃっかりしたズルい大人の真似だけはしてほしくない。上等な大人を見習うなかで、自分自身も上等な大人を目指してほしいのです。鈴木 : 同感です。とっくに成人した私ですが(笑)、今でも上等な大人との出会いを求め続けています。多くのポジティブな言葉やパワーをもらって自身の明日へとつなげていきたいという思いは、人生に一種のハリを与えてくれますよね。小島 : そう思います。私も明日は、上等なカッコいい大人とランチ会食の予定です(笑)。鈴木 : いいですね。素敵なランチタイムのひとときをお過ごしください。小島先生、今日はお忙しい中ありがとうございました。小島 : ありがとうございました。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月23日全世界72国で興行ランキング初登場首位を獲得した映画『ハンガー・ゲーム』の日本語版の主人公の声を、声優だけでなく、歌手やナレーターとしても活躍している水樹奈々が演じることが発表された。水樹がハリウッド映画で吹き替え主演を務めるのは初となる。その他の写真『ハンガー・ゲーム』は、富裕層が支配する独裁国家で、国民を服従させるために実施されるサバイバル・ゲーム“ハンガー・ゲーム”に身を投じることになった少女カットニスが、同郷のピータと共に、壮絶な戦いを繰り広げる様を描いた作品。妹を守るために自ら危険なゲームに志願し、孤立無援の状態で必死に生き抜こうとする主人公カットニスについて水樹は「主人公のカットニスの存在感・どんな状況にも屈せず突き進んでいく勇敢さに、ものすごく心を打たれます。カットニスの男気、知恵、機転の利き方が男らしくて、監督さんからも『もっとワイルドで!』というアドバイスをいただきました」と言い、「設定が本当に面白く、ファンタジーな世界とリアルの世界の融合、楽しさと恐怖を感じてもらえる作品だと思います。一度観ると私同様、ハマると思います!是非ご覧ください!」とコメントしている。配給を手掛ける角川映画は水樹の起用について「経験値、実力は言うまでもなく、枠を超えた活動と活躍は、今後数年続くハリウッドの大作シリーズ作品に相応しいこと、そして厳しい現実に直面しながらも決してあきらめることなく夢を信じ続けてきた水樹さんご自身の“内面の芯の強さ”が、本作のヒロイン・カットニスに通じるものを感じ、主演の吹き替えに依頼した」と説明している。本作は全世界で圧倒的なヒットを記録したことを受け、すでに続編の製作も開始されており、配給元は単なる話題作りではなく、実力と経験のある水樹を起用することで、シリーズを通してキャラクターと作品の世界観を観客に伝えたいという想いがあるようだ。『ハンガー・ゲーム』9月28日(金) TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー
2012年08月16日日本・香港・中国合作のアニメ『マクダルとカンフーようちえん』が8月11日(土)に公開を迎え、主人公のマクダルの声を担当した鈴木福が舞台挨拶に登壇した。漫画連載から始まり、瞬く間に人気を博してTVアニメ、劇場版が製作された『マクダル』シリーズの最新作となる本作。ちょっぴりドジだけど優しいこぶたのマグダルが“こども武道オリンピック”出場を目指して奮闘する。福くんは“福”と胸に書かれた白い道着姿で登場。ひとりでの舞台挨拶は初めてとあって「緊張してます」と言いつつも、「僕が一生懸命頑張った『マクダルのカンフーようちえん』がみなさんに観てもらえて嬉しいです」と堂々とした挨拶を見せた。アフレコについては「楽しかったけど、しゃべってる絵に声を合わせるのはちょっと難しかった」と福くん。だが完成した作品には大満足のようで「『先生、オシッコ!』って言うとことかすごく面白いセリフがいっぱいあります」と自信をのぞかせた。マクダルのガールフレンドの子ウシのメイの声を演じるのは剛力彩芽。福くんは「すごく優しくて一緒におしゃべりしました」と剛力さんの印象を明かしたが、どんなところが優しい?とさらに深く突っ込んで尋ねられると「うーん…内緒!」と返し、笑いを誘っていた。ちなみに福くん自身もアクションが大好き。「家やいろんなところで透明人間と戦っています!」と明かし、華麗なキックを披露し喝采を浴びた。開催中のロンドンオリンピックも観戦しているとのことだが、もしも出場するなら「戦う系の競技をやってみたい!戦うの大好きです!」と優しく温和な見かけによらず“武闘派”の一面を垣間見せた。『マクダルのカンフーようちえん』は公開中。■関連作品:マクダルのカンフーようちえん 2012年8月11日よりシネマート新宿ほか全国にて公開© Bliss© SEGA
2012年08月11日日本興亜損害保険は7日より、日本興亜損保CMキャラクターの榮倉奈々さんが登場する自動車保険テレビCM「代理店対応力で選ぶなら、日本興亜」篇を全国でオンエアしている。今回のCMは「日本興亜の代理店」の安心感を、榮倉さん演じる一人の女性の成長する姿を通して表現した「心温まるCM」(日本興亜損保)。同社が代理店とともに顧客にとって何がベストかを考え、事故の際も代理店と一体となって、顧客の不安や疑問を一つずつ丁寧に解消し、迅速な解決を目指してきた結果、価格.comの「2012年自動車保険満足度ランキング」の事故対応部門で1位の評価を受けたことが背景となっているという。新テレビCMである「代理店対応力で選ぶなら、日本興亜」篇は、榮倉さん演じる一人の女性の幼少期からの成長が描かれている。高く感じた肩車。乗れなかった自転車の練習。受験会場へ向かう緊張の車中。成長の節目で支えてくれていたのは、いつも両親の「大丈夫」という言葉。そして、大人になって迎えた自動車の運転。事故時の対応などで心細さを感じたとき、「大丈夫!」の言葉で支えてくれたのは日本興亜の代理店。「いつもそばで見守ってくれている、そんな両親と重なる日本興亜の代理店の安心感をエモーショナルなトーンで描いている」(日本興亜損保)。ラストは両親をマイカーの後ろに乗せる榮倉さん。そのとき初めて「大丈夫」と両親に言うことで一人の女性が独り立ちしていったことを感じさせる、心温まるストーリーになっているという。CM撮影は7月上旬の梅雨のシーズンで、幼少期の撮影は屋外で行われた。撮影当日はときどき雨が降るあいにくの天候で、結局別日に再度撮影をチャレンジすることに。しかし、粘った甲斐もあり狙い通りの映像を撮ることができたという。榮倉さんの撮影は主にスタジオで行われ、CMで榮倉さんの手に乗っている「エコラッタ」(日本興亜のエコキャラクター)を除いてはCGを活用することなくすべて実写で撮影され、細部にまでこだわった映像に仕上がっているという。「代理店対応力で選ぶなら、日本興亜」篇およびメイキング映像は同社のホームページでも8月7日から見ることができる。60秒の特別バージョンCMも掲載予定。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月09日経済キャスターの鈴木ともみです。今回は、前回に続く、連載コラム『経済キャスター・鈴木ともみが惚れた珠玉の一冊』夏の特別企画・スペシャル対談の第ニ弾/後編です。対談のゲストは『世界恐慌への序章 最後のバブルがやってくる~それでも日本が生き残る理由~』の著者・大阪経済大学 経営学部 客員教授の岩本沙弓さんです。同書は多くの読者の共感を得ており、すでに4刷のベストセラーとなっています。公式データを基にしたファンダメンタルズ分析やテクニカル分析に加え、第三の分析・裏取り&裏読みを駆使した岩本さんならではの鋭い洞察。その奥深い分析力にあふれた内容は、私たちの知識欲を満たしてくれると同時に、心をも動かしてくれます。今回は、同書の『隠れテーマ』も探りつつ、できる限り真実を浮かび上がらせる対談を目指しました。鈴木 : 前編でお話いただいた『日本破綻論』『円高悪玉論』といった私たちにとっては当たり前の解釈となっている考え方が、実は「巧妙なプロパガンダのもとに成り立っている」その事実を知らされないのは恐ろしいことですね。岩本 : そうなのです。特に『円高=悪』の考え方は、あらゆる事実を覆う隠れ蓑になっていますから、経済も金融マーケットもゆがめられてしまいます。鈴木 : いきなり核心に触れてしまいますが、具体的に何をするため、何を守るために『円高=悪』のプロパガンダが必要なのでしょうか。岩本 : 端的に言えば、いつでも必要な時に、ドル買い円売りの為替介入をしたいため…ということになるのかもしれません。鈴木 : 橋本元首相のコロンビア大学でのコメントについては、頭サビで会話をしたがる欧米人と、起承転結で話を進めようとする日本人との差がはっきり出ましたね(笑)。当時は、日本のマスコミも、米国メディアが発信した情報をそのままのニュアンスで伝えました。こういった要人発言をつぶさに検証するスタイルは、いかにも岩本さんらしいです。橋本元首相の実際の行動の裏に隠れている本音と建前が見えてきますよね。岩本 : 結論を言ってしまえば、日本が米国債を買ってあげる事で、米国の借金を穴埋めしてあげてるわけです。当時の日米構造協議のなかで、橋本元首相はこんな記録を残しています。それは「米国がドルの価値維持に関心がないならば、こちらも交渉手段の一つとして日本が保有する米国債を売ってもいいのですよ」と言いたくもなったということ。ドル安のなかで、日本がドル買い介入をし、米国債を購入する。その後為替が円高になると、米国は自国の借金を目減りさせることができるのです。鈴木 : 『円高=悪』のプロパガンダを信じると、日本のドル買い円売りの為替介入がある度に、為替のトレンドが変わるのではないか、株式相場が好転するのではないか…などと期待を寄せてしまいがちですが、それではなかなか収益が上がらないままの状態になりますね。岩本 : そうなのです。やはり冷静な判断が必要で、仮に自分が少数派だったとしても、思い込みを捨て、相場をニュートラルに見極めることが大切です。プロパガンダ抜きの本当の相場の姿を知ることが、収益を上げるための第一歩と言えます。鈴木 : その上で、この本のメインタイトル『世界恐慌への序章 最後のバブルがやってくる それでも日本が生き残る理由』というお話が活きてくるわけです。同書は、プロパガンダ抜きで、これからの相場の姿を見通していきましょう! という内容です。ズバリ、今年から2016年にかけて米国主導のバブルになるとの分析ですね。岩本 : はい。量的緩和策による過剰流動性のなかで、バブルが生まれます。バブルが生成される場所は、金融市場であり、コモディティ(商品)市場となります。鈴木 : 投機マネーが金融市場に流入してくるということですね。分析のなかで、私が「おや?」と思ったのは、『金の部分本位制』の話です。『金本位制の再開』をも視野に入れつつのドル高、ドルの復活ということですね。岩本 : 金部分本位制は極論ですが、実は通貨体制は約30年単位で変化してきています。1944年ブレトン・ウッズ体制(金本位制)→1971年ニクソン・ショック(変動相場制)→1999年ユーロ誕生。30年間を一つのスパンとすると、次の新しい通貨体制が確立するのは2030年頃となります。その「大転換」に向けて世界は動き始めている、そのようなイメージです。鈴木 : 2030年というと、まだ十数年先の話ですが、その長期的な見通しのなかで、短期的には、今年中にもドル高円安に転換するというお考えですか?岩本 : そうですね。今年は世界が注目する一大イベントとして米大統領選があります。もちろん、結果は出ていませんが、大方はオバマ大統領が二期目も就任するだろうとの予測のようです。であるとするならば、過去に二期に渡って政権を握った例を振り返ると、レーガン、クリントン、ブッシュといずれも一期目と二期目とで、為替政策をガラリと180度転換させているのです。仮にオバマ大統領が再選を果たした際には、これまでのドル安政策からドル高政策へと大きく舵をきって転換させる可能性があると考えられます。ただ、今から決め打ちする必要はなく、オバマ再選、そして来年の1月の一般教書演説を聞いて、ドル高転換を確認してからこちらも行動すればよいと思います。鈴木 : なるほど。ドル高への流れは条件次第で始まると言えそうですね。その流れのなかで展開される金融市場のバブル相場の内容や近未来の見通しについては、第1章「資本主義最後のバブルがやってくる」、第8章「恐慌前のバブル相場はどう動くのか近未来の予想」をじっくりお読みいただきたいですね。世界恐慌前の限定相場だということを前提とした上で!岩本 : そうですね。予想通りにバブル化したならば、2015年末までには全ての投資を引き揚げるイメージはしっかり持っていただきたいと思います。鈴木 : 岩本さん、今回も貴重なお話をありがとうございました。岩本 : ありがとうございました。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月09日早くも全米で大ヒットを記録しているSFアクション大作『トータル・リコール』のジャパンプレミアが7日に都内で行われ、劇中に登場する“記憶販売”の最大手・リコール社の日本支社長に就任した高田純次、「東大出身の記憶が買いたい」とやって来たタレントの鈴木奈々が出席した。その他の写真『ダイ・ハード4.0』のレン・ワイズマン監督が、フィリップ・K・ディックの小説『追憶売ります』を映画化した本作。「スパイになりたい」という長年の夢を叶えようと、リコール社を訪ねた労働者のダグラス(コリン・ファレル)は、今までの記憶こそが植えつけられたもので、自分自身は実際に凄腕スパイだったと気づく。しかしその事実を隠ぺいしたい巨大組織に追われる羽目に……。鈴木は劇中にも登場する“記憶購入”チェアに座り、約1分間、受験勉強や合格発表、卒業からノーベル賞受賞まで、東大卒業者ならではのあらゆる記憶を脳にインプット。当の鈴木も「なんだか頭が良くなった気がしますね」とすっかりその気だ。しかし、「九九はどう?7×4の答えは?」(高田)、「えーっと、56です」(鈴木)と学力アップの兆候は見られず。しょんぼり肩を落とす鈴木は「全然頭、良くなっていない」と高田支社長にクレームを入れたが、高田は「本当の頭の良さは簡単に測れない。僕も前世はピーマンだって占い師に言われたし」とテキトーに切り返していた。それでも「息をつかせぬアクションの連続。まあ息をしないと死んじゃうけどね。見どころ?そりゃ最初から最後までです」(高田)、「ずっとハラハラドキドキで、気が抜けない最高の夏映画。地元のカレシとまた見たい」(鈴木)と熱弁。映画のアピールは、しっかり記憶に刻まれていたようだ。『トータル・リコール』8月10日(金)丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年08月08日腰痛改善で、本人驚きの効果タレントとして、またレゲエアーティストMUNEHIROとして、幅広く活躍する鈴木紗理奈。彼女が3日のオフィシャルブログで、おすすめされた骨盤矯正に行ってみたところ、驚きの効果があったと報告している。鈴木は最近、骨盤のゆがみと反り腰による腰痛がひどく、そのために眠れないといったことがあり、悩んでいたという。そこで、この日友人が紹介してくれた、大阪南船場にある「小顔製作所」という骨盤矯正へ行ってみたという。すると、腰痛はもちろん、骨盤のゆがみがとれて、楽に歩けるようになったそうだ。おなかの底から力が入るような感じにもなり、反り腰も改善したという。効果は抜群と大満足のようだ。小顔矯正をついでに受けたら…びっくり!さらに、せっかく訪れたので、ということもあってか、ついでに小顔矯正のメニューも受けたのだという。すると施術前に比べ、顔が2cmも小さくなったのだとか。あまりの即効性ある小顔化に、とてもびっくりしたようで「うぎゃーうぎゃぎゃー」「ヤバいすごいあっぱれ!!!」とコメントしている。もともと顔も小さく、スタイルもいい彼女だが、画像で見ると、そういわれればこころなしか少し小さくなったかも…??鈴木は、当分通いたいと、まさに絶賛している。元の記事を読む
2012年08月05日経済キャスターの鈴木ともみです。今回は、連載コラム「経済キャスター・鈴木ともみが惚れた珠玉の一冊」夏の特別企画・スペシャル対談の第ニ弾/前編です。対談のゲストは『世界恐慌への序章 最後のバブルがやってくる~それでも日本が生き残る理由~』の著者・大阪経済大学経営学部客員教授の岩本沙弓さんです。同書は多くの読者の共感を得ており、すでに4刷のベストセラーとなっています。公式データを基にしたファンダメンタルズ分析やテクニカル分析に加え、第三の分析・裏取り&裏読みを駆使した岩本さんならではの鋭い洞察。その奥深い分析力にあふれた内容は、私たちの知識欲を満たしてくれると同時に、心をも動かしてくれます。今回は、同書の”隠れテーマ”も探りつつ、できる限り真実を浮かび上がらせる対談を目指しました。鈴木 : お互いのコラムを読み合う仲ではありますが(笑)、対談は久しぶりですね。岩本 : そうですね。半年ぶりでしょうか。鈴木 : その間に、ベストセラーを出されまして…。すでに4刷、すばらしいですね。岩本 : 本当にありがたいことです。鈴木 : この『最後のバブルがやってくる』は、何度でも読み返したくなる経済書です。内容もかなり”ガチ”ですよね!「ガチ・ガセ=本物・偽物」で言う所の「ガチ」、そして本気の「ガチ」という両方の意味(笑)。岩本 : ありがとうございます。鈴木さんにそう言っていただけると嬉しいです(笑)。鈴木 : 「ガチ」だからこそ、浮かび上がってくる真実が、全編に渡って表現されています。そうしたなか、見えてくるのが「隠れテーマ」でして。岩本 : 「隠れテーマ」ですか…?鈴木 : はい。「ベストセラーの経済書に騙されるな!」というテーマです。岩本 : なるほど。そのように読み解いてくださるとは。鈴木 : と、言いつつも、こちらの本も堂々のベストセラーなんですけど(笑)。岩本 : …複雑です(笑)。鈴木 : 「ベストセラーの経済書に騙されるな!」の観点から読み進めていきますと、まずは、増税論議が騒がしいなか、日本の財政問題の矛盾点がみつかってきます。それは公式データを精査していけばわかることだったりしますね。岩本 : 私は、青山学院大学の大学院で、もともと経済企画庁におられた小峰隆夫教授の「経済白書を読む」という講義を受講していた時期があるのですが、小峰先生の授業は、データを基に経済的な真実は何かというアプローチが徹底されていて、とても興味深いものでした。「一般に信じられている説、ベストセラーの経済書にある説が正しいとは限らない」ということや、「データの中にこそ真の答えがある」ということを教えていただいたのです。鈴木 : どうしても、日本の債務対GDP比が220%近いとか、借金時計が1000兆円を超えたなどという情報が入ってくると、不安と焦りが募ってきますね。岩本 : もちろん、無駄な借金はすべきでないですし、中長期的な収入と支出のバランスを取ることは必要です。意味のない為替介入により、負債を増やすこともよしとすべきではないでしょう。ただ、経済学的に不適当な数字を基に、すぐに日本破綻論を掲げるのはとてもナンセンスなことだと思うのです。そもそも、基本中の基本の考え方として、「海外からの借金で成立している国」と、「自国内で収支を賄えている国」とでは、話は180度変わってきます。債務国でなければデフォルトは起きないのです。鈴木 : 岩本さんは、外為ディーラー業務の第一線にいらして、まさに現場の感覚を知ってらっしゃいます。マスメディアを通して私たちに伝わる情報に、やはり違和感を覚えるものですか?岩本 : 今は現場から離れているわけですが、いざ離れてみると、現場にいる頃には当たり前とされていたことが、市場取引の世界では全く別の解釈をされていることに驚きます。『円高悪玉論』もそのうちのひとつです。実際、日本が輸出大国なのかどうかを調べていけば、正しい結果が導き出されるはずなのです。鈴木 : 数で言えば少数の大手輸出企業=国際優良企業ですが、「円高に困っている」という声は大きく伝わってきます。例えば新聞などでよく目にする「1円円高が進むと、数百億円、あるいは数千億円の損失が出る」といった試算です。岩本 : 円高になると必ず登場する話題ですね。これも正確な数字と事実を知る必要があります。鈴木 : 『円高悪玉論』については否定できるデータが次々と出てきますね。なのに、当たり前のごとく根づいていている。まるで『円高=悪』という公式を浸透させたい勢力が存在するかのようですが…。岩本 : 実際、大手輸出企業のなかには円高を理由に下請けの中・小企業に対して支払うべき額から消費税を免除してもらうケースも出てきているようです。つまり、中・小企業側は消費税分の損失を被ることになります。一方、親会社である大手輸出企業側は海外の取引先に対してもともと消費税を払う必要はないわけですから、下請けの中・小企業に払う消費税分だけ得することになる。鈴木 : なんだか『円高悪玉論』はあらゆるご都合主義の言い訳にされている感じですね。さらにまだまだありそうな…。岩本 : そうなんです。もっと大きなスケールで『円高=悪』のプロパガンダが存在していると言えます。詳しくご紹介しましょう。(後編に続く)【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月02日シリーズ累計280万部を突破した有川浩の人気小説『図書館戦争』が、岡田准一、榮倉奈々の初共演で実写映画化されることが決定した。その他の情報『図書館戦争』は、人権を侵害する表現を取り締まるための検閲が法律によって認められ、武力行使が許される近未来の日本を舞台に、不当な検閲から“本”を守る、自衛組織“図書隊”の隊員たちによる奮闘や恋愛を描いたヒューマンドラマ。『砂時計』『GANTZ』2部作などを手がけた佐藤信介が監督を務める。物語は、岡田演じる図書隊員の鬼教官・堂上篤と、榮倉演じる新米女性隊員の笠原郁を軸に、ふたりの恋愛模様やアクションシーンも繰り広げられるという。ふたりの配役について原作者の有川は、「『ダ・ヴィンチ』の読者アンケートでも一位になったキャスティング」だといい、「映像化の企画段階のイメージキャストは複数の役者さんが挙げられるものですが、堂上と郁は最初期からこのおふたりしか挙がっておらず、お任せしたいと思いました」とコメントを寄せている。岡田は「原作者の有川さんの世界を壊すことなく、映像を通じてリアルな世界を作り上げていけるよう、撮影に臨みたいと思います」といい、榮倉は「原作を読ませていただきました。SFファンタジーの中で描かれる登場人物の細やかな心情の動きに、ページをめくる手が止まりませんでした。ファンの方がたくさんいらっしゃる作品に出演させてもらえるのは、大変ありがたいと思っています。同時に責任を感じながら、撮影を頑張りたいと思います」と意気込みを語っている。また、佐藤監督は「本を守るという、特別な使命を持った“図書隊”の過酷なバトルがある一方で、コミカルで瑞々しいラブストーリーでもある。それが『図書館戦争』の魅力であり、多くのファンを生んだ秘密ではないかと思いました。有川先生の生み出された、他では決して味わえないこの世界を、映画化できることにとても興奮しています」とコメントしている。撮影は10月にクランクインし、2013年のゴールデンウイークに公開される。『図書館戦争』2013年GW 全国東宝系にて公開
2012年08月01日経済キャスターの鈴木ともみです。今回は、連載コラム『経済キャスター・鈴木ともみが惚れた珠玉の一冊』夏の特別企画・スペシャル対談の第一弾の後編です。対談のゲストは『カリスマ出口汪の人生を変える! 最強の「話し方」塾』の著者・予備校講師の出口汪さんです。仕事ができる人、魅力のある人は、やはりそれなりの「話し方」が身についているものです。話し方一つで人の印象は大きく変わります。人を説得する、人を引きつける、人から好印象を持たれる「ワンランク上の話し方」とは…? 今回も前編に続きビジネスパーソンの皆さんに向けて「話術の極意」をお伝えしたいと思います。鈴木 : 上手な話し方の第一歩は、他者意識を持つこと、そして論理的に話すこと。読者の皆さんもだいぶ整理できたかと思います。では、逆に他者意識を持たない「迷惑な話し方」というのは具体的にどのような話し方を指すのでしょうか?出口 : 例えば、前置きが長い話し方などです。本人にしてみれば、丁寧な話し方をしているつもりかもしれませんが、聞いている人にとっては、これほど迷惑な話し方はありません。もし、それが会議の場であるならば、長々と前置きしている人は、そこに出席している人全員の時間の合計を無駄にしていることになります。前置きは短くするべきです。また、頭に浮かぶ順序で話す人も迷惑な話し方の典型です。聞いている人は、話し手が何を話すのか、全く見当がつかなくなります。しかも、言葉は発せられたらすぐに、次々と消えていきます。相手(聞き手)が他者であるという意識を持って論理の順序で組み立てて話すことを心がけるべきです。鈴木 : 「出だしが重要」というのはとてもよく理解できます。私も日本FP(ファイナンシャルプランナー)協会の認定講座『FP会話塾』で、「出だし=頭サビ」の重要性について解説しています。話し方においては『結・起・承・転』の順序が大切だと。文章の世界では、『起承転結』が基本とされていますが、話し言葉で伝える際には『結』をまず最初に持ってくることが肝心なのだと思います。そして『結』の後に『起承転』、場合によっては『結・起承転・結』。こう解説すると、受講生の皆さんも納得して下さいます。出口 : それはわかりやすい表現ですね。確かに『結』を出だしに持ってくるというのは大切ですね。話の順序や組み立て方が上手になれば、自然と伝わりやすい話し方になっていくはずです。そこがクリア―できたならば、次は話のネタや内容です。私が予備校講師として数多くの講義を成立させることができたのは、さまざまな話(ネタ)のストックをためることができたからです。ストックが自分の中で蓄積されると、このストックを話せば上手くいくという自信も出て、堂々と落ち着いて話をすることができます。ぜひ、ストックノ―トを一冊持つことをおすすめします。そして、話のネタ=ストックは、三回話すと良いと思います。鈴木 : 数多くのストックを持つことで自信にもつながり、人前で話すときもあがらないようになってくるのでしょう。出口先生はめったにあがることなんてないのでしょうね。出口 : 今となっては、人前で話すことであがることはなくなりましたが、もともとは私自身もあがり性だったのです。人前に出るとしどろもどろになりました。鈴木 : それは意外です。どのようにして克服されたのですか?出口 : やはり経験値を上げることが大切です。プロの話し手でない限り、人前で話すときに緊張しない人なんてなかなかいません。あがるのは、(1)自信がない、(2)経験不足、のどちらかが原因です。鈴木 : 私も自分の講義の中で、あがる原因は三つあると説明しています。(1)結果に対するあがり(準備不足のため自信がない)、(2)状況に対するあがり(人前で話すことの経験が少なくて不安)、そして(3)は、(1)(2)が混在するあがり。やはり経験を積むことが大切ですよね。出口 : なるべく人前で発言したり話したりする機会を増やすこと。経験の量が満たせない場合は、質を高めることが必要です。だからこそ、打ち合せや会議の場では積極的に発言するように努めましょう。鈴木 : お話をうかがっていると、「話し方のプロ」である出口先生も、もともとはあがり性で、他者意識に欠けた「迷惑な話し方」をされていたのだなぁと、ある意味ホッとします(笑)。そうしたなかで「論理」が後天的に身につくものなのだということも、出口先生ご自身が実感されてきたわけですよね。出口 : そうなのです。「論理」というのは言葉の使い方の技術であり、「論理的な話し方」というのは、もともとの頭の良さとは関係なく、後から習得できる技術なのです。だからこそ、あらゆる人が身につけることができる武器になるわけです。ぜひ、その努力を惜しまないでほしいと思います。鈴木 : 努力という点では、出口先生もかなり一心不乱に邁進された時期があったのですか?出口 : 私の場合は、予備校講師になって2、3年目の頃だったと思います。まさに死に物狂いの時期でした。鈴木 : 他者を意識した「論理的な話し方」を身につける訓練というのは、今から始めても遅くないわけですよね。出口 : はい。後天的な技術なのですから。ですので、ビジネスパーソン(特に若い方々)にはその訓練を積んでもらいたいと思います。私たちは死ぬまで生涯会話をし続けます。無自覚なうちにしているかもしれない「迷惑な話し方」を少し見直してみてはいかがでしょうか?ちょっとした工夫、ほんの少し会話に論理という技術を持ち込むだけで、仕事の進み方も、人生の方向性もきっと大きく変貌するはすです。鈴木 : 感情語ではなく、互いに論理語で話すようになれば、会話のキャッチボールもスムーズになり、有意義な会話の時間が増えるのだと思います。と同時に、表層的な会話が減り、互いの理解度が高まって、真の人間関係が築きやすくなるのかもしれませんね。私も、日常から「論理的な話し方」を意識して過ごしたいと思います。出口 : ただ、時には親しい人との間での「感情語」や「愛撫語」も必要だと思いますよ!鈴木 : そうですね(笑)。上手にオン、オフと、言葉をコントロールしていければ会話そのものを楽しめるようになりますね。出口先生、今回は実践的なお話をありがとうございました!出口 : ありがとうございました。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月19日経済キャスターの鈴木ともみです。今回は、連載コラム『経済キャスター・鈴木ともみが惚れた珠玉の一冊』夏の特別企画・スペシャル対談の第一弾(前編)です。対談のゲストは『カリスマ出口汪の人生を変える! 最強の「話し方」塾』の著者で、予備校講師の出口汪さんです。仕事のできる人、魅力あふれる人は、やはり好印象の「話し方」が身についているものです。話し方一つで人の印象は大きく変わります。人を説得する、人を引きつける、人から好印象を持たれる「ワンランク上の話し方」とは…? 今回はビジネスパーソンの皆さんに向けて「話し方のプロ」が伝授する”話術の極意”をご紹介したいと思います。鈴木 : 出口先生、お久しぶりです。12年ぶりの再会ですね。出口 : お久しぶりです。私がラジオ講座を担当していた頃以来ですね。私の(現代文)ラジオ講座の番組プロデューサーだったのが鈴木さんでした。当時は本当に多忙でしたし、毎日喋り続けていました。予備校の650人教室はすべて満杯、90分の講義を一日四回、六時間以上も喋り続け、その合間をぬって、ラジオ講座の収録に臨んでましたね。鈴木 : 一日に6時間以上も喋り続ける職業なんて、なかなかないですよね。出口 : そうですね。でも、それを続けてきたからこそ、私はあることを自覚するようになったのです。それは、私は『話し方のプロ』であるということです。鈴木 : 私が出口先生と出会った時には、すでに「話し方のプロ」という印象でした。昔から話すことがお得意だったのですか?出口 : いいえ、もともとは話をするのが苦手でした。私はどちらかと言うと、感覚的な人間でして、今でも家族や親しい人からは、何が言いたいのか分からない! と文句を言われます(笑)。きっと、私の頭の中にスイッチがあって、オンになれば論理的で伝わりやすい話し方となり、オフになれば感覚的でラフな話し方になるのだと思います。鈴木 : 私が出口先生と会話をするときは、常に明快かつ論理的でわかりやすいというイメージです。きっと、スイッチがオンになってらっしゃるのでしょうね。出口 : そうなのだと思います。本来、感覚人間である私が、「話し方のプロ」として一応生業を立てることができたのは、スイッチをオンにし、『論理』という武器で伝達する方法を持ったからなのだと思います。この方法は、訓練によって後天的に習得できるのです。鈴木 : 後天的…という事は、論理的な話術は誰にでも習得可能ということになりますよね。ズバリ、「論理的に話す」「論理語で話す」ために必要なこととは何ですか?出口 : まずは、”他者意識”をしっかり持つことです。それが上手な話し方の第一歩となります。出口 : 実際、他者意識を持つことができずに話している人は、私たちの周りにもたくさんいるのです。何を言ってるのかわからない、意味不明な話し方をしている人や、一方的に喋り続ける人、会話のキャッチボールが成立しない人etc…私はこういった話し方をする人のことを「迷惑な話し方」をする人と表現しています。鈴木 : 「迷惑な話し方」…なかなか本人は気づくことができないのでしょうね。実は、私も日本FP(ファイナンシャルプランナー)協会の認定講座「FP会話塾」で「好感度アップの話し方」について講義しているのですが、そこで最初に受講生の皆さんに教えているのがこの「他者意識」についてです。まず、「人の話を聞くことは疲れる」ことなのだと伝えています。聞き手は目(視覚)を使い、耳(聴覚)を使い、頭(理解力)を使いながら、話を聞く。これはとても疲れる作業です。話し手は、聞き手の状態を理解し、聞いてもらうための努力と意識を持つことが大切です。さらに、「コンテクスト=文脈」についても触れています。コンテクスト能力とは、聞き手側が、話し手の話す内容の文脈や背景を類推しながら理解する力のことを指します。日本人はこのコンテクスト能力が最も高いとされていますよね。その順番はアジア人>アラブ人>欧米人なのだそうです。つまり、日本人は聞き手としての能力が高いということです。それにより、話し手が「迷惑な話し方」をしていても、聞き手の能力によって、なんとなく会話が成立してしまう…。日本人が論理的に話すことが苦手な背景には、一方で、聞き手としての能力が高いという側面もあるのだと思います。出口 : よくわかります。思いやりは日本人の特性ですから、相手がいかに「迷惑な話し方」をしていても、それを理解してあげようとする姿勢が常にありますよね。どんなに話し手の話が抽象的で、他者意識に欠けた感覚的な話し方であっても、それほど不穏な空気にならない。ただ、そうは言っても、結局、話し手として、「感覚的な話し方=感情語での話し方か」ら抜け出せないままでは、話術はいっこうに上達しないのです。鈴木 : 出口先生が説く「論理」の基本はとてもわかりやすいですよね。同書では、「話し方」に必要な三つの論理が記されています。『イコールの関係』『対立関係』『因果関係』の三つです。これらの言葉の規則を知れば、「迷惑な話し方」から論理的な話し方へと変わっていくことでしょう。ぜひ読者の皆さんには、第一章「「3つの論理」を意識するだけで話し方はガラリと変わるー「伝わる話し方」に必要な論理の基本」をじっくりお読みいただき、最強の話し方を習得してほしいですね。(次回、後編へ続く)【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月12日日産自動車株式会社は、人々にワクワクを生みだすことを目的とし、ソーシャルメディアを活用したプロジェクト「にっちゃん」を進めると発表した。編集長は「SMAP×SMAP」「お願い! ランキング」等の放送作家としておなじみの鈴木おさむ。会見では人気活躍中の高見侑里アナウンサーがリポートした「自動車メーカーでSNS」というのは、誰も想像しなかった一大プロジェクトかもしれない。「自動車メーカー自体がマジメで、日産は中でもマジメな印象がありました。実際は、『おもしろいことしよう』という気持ちがすごくあって。名ばかり編集長ではなく、しっかり本気で企画していますよ。テレビの企画を数本こなすくらい日産に出向いて会議してます」と鈴木は話す。それでは、具体的にどんな企画を実行するのか。編集長鈴木の企画案とコメントを7つ公開しよう。●企画案1. 2~3万円であなたの企画をお買い上げ「目安箱のようなものですね。日産に『何をしてほしいか』という企画を、どんどん投稿してもらうという。シートに家族の名前を入てほしい、とかサロンにイケメンを置いてほしい、とか。クレームでもいい。気軽に参加してほしいので、2、3万円とお小遣い稼ぎの値段です」●企画案2.究極の移動事務所カーを作れ「家の仕事場でしている仕事を車内でどこまでできるかチャレンジしてみたい。快適に、というのはシートもそうだけどネット環境、DVD、音楽…とにかく家と同じくらい仕事ができる車というのをどこまで作れるか試したいです」●企画案3.鈴木おさむプレゼンツ ハッピーどっきり企画「すでに日産の車をお持ちの方にハッピーなサプライズをします。素人の方にですよ。僕はテレビでドッキリ企画を山ほど手がけたのでこれは楽しみ。その後Facebookで公開してソーシャルにしたいですね」●企画案4.検証「クルマでモテるのか!?」「車ナシ男子大学生とかに、実際に車を与えたらそいつはモテるのか!? という(笑)。いや、モテない結果かもしれないけど、どれくらい生活が変わるかは見ものですね」●企画案5.過去の名車倉庫に潜入「日産はもちろん名車をたくさん持ってるわけですから。スパイを派遣して、勝手に写真撮って他に絶対見られないようアップしたり」●企画案6.日産センター試験「車や日産、日産の車に関するテストを抜き打ちで行います(笑)。それをソーシャルで発表しちゃったり。恥ずかしい結果になるかもしれないけど、皆さんに本気になっていただけたらいいですね」●企画案7.電気自動車十番勝負「これはテレビではできないことですよ。ハデな走り、とかスピード、とか『どれくらいすごいの?』ってとこを対決します」日産自動車のフェイスブックページに投稿する鈴木編集長放送作家として、視聴率など結果ばかりに気をとられすぎず、“作り手が楽しむ”ことを一番大事にする鈴木。「大人がゲラゲラ笑ったり、子どものように本気で楽しんで作れたものは、ヒットすると思います」日産自動車が行った調査では、「クルマにワクワクする」人が34%、「ワクワクしていない」人が61%だった。「にっちゃん」は、この結果を受けて、なんとか今までになかったワクワクを感じてほしい、と始まった企画だ。「今までなかったワクワク」は、企業のブランドメッセージでもある。「僕自身、にっちゃんがどう動いていくかとてもワクワクしています。これからも、いちばん身近にいる人をワクワクさせる、ということをモットーに楽しみ続けたいです」日産と鈴木おさむが本気で挑戦する、新しいチャレンジ。一流放送作家の企画に、一般人でもとりくめる、絶好の機会「にっちゃん」。ぜひ参加してみたいと、さっそくワクワクしてきた。お問い合わせ:日産自動車 tel.03-5459-0297 公式サイト 公式Facebookページ
2012年06月29日アン・ハサウェイ&ジム・スタージェス主演で贈る珠玉のラブストーリー『ワン・デイ23年のラブストーリー』の公開を記念して、6月20日(水)、それぞれ“熱愛”を堂々宣言するタレントのエスパー伊東と鈴木奈々をゲストに迎えたトークショーが開催された。ジューン・ブライドを意識してタキシード&純白ドレスで登壇した2人からは、ラブラブ熱愛話が続出した。23年間にわたり、同じ“7月15日”という1日を切り取り、2人の男女の友情と恋愛を描いた本作。最近、初めての熱愛報道がなされたエスパーさんだが、「出会ってから2年間の空白があるのですが、6月6日(水)に空き巣に入られたときに『大丈夫?』とメールをくれて、それがきっかけで『金環日食を一緒に観に行こう』という話になりました」と“運命の1日”にまつわる微笑ましいエピソードを明かしてくれた。一方で、実はこの彼女とはまだ2回しか会ったことがないという伊東さん。偽装恋愛といううさわもあるが…「まだ付き合ってから日が浅いので…。これからどのようにも進展があると思います」と確信を見せつけた。映画のような“永遠の愛”を意中の相手に誓うべく、この日一回限りのコンビを結成したエスパーさんと鈴木さん。エスパーさんは、この日のために考えた新しい高能力“愛を射止める!ハートの高速手裏剣飛ばし”を披露し、笑いを誘う一幕も。そして最後に、2人は主人公・エマとデクスターの等身大のパネルに向かって、渾身の愛の言葉を絶叫!鈴木さんがラブラブの彼氏に向かって「いつも支えてくれてありがとう!結婚してください!」と逆プロポーズをすれば、エスパーさんは「このチャンスを逃すと次が来ないので、デートを重ねて、これからも愛を育んでいきましょう!好きでしゅ!」と言って、何度もキスの練習。「チューのときがすごく強引で気持ち悪い!」と鈴木さんからひんしゅくを買うも、「お褒めの言葉、ありがとうございます!」と愛のパワー(?)を最後まで見せつけていた。『ワン・デイ23年のラブストーリー』は6月23日(土)より全国にて公開。シネマLIVE!『ワン・デイ23年のラブストーリー』試写会レポート■関連作品:ワン・デイ23年のラブストーリー 2012年6月23日よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国にて公開© 2011 Focus Features LLC. All Rights Reserved.
2012年06月21日人気アニメシリーズを映画化した『劇場版 BLOOD-C The Last Dark』がついに完成。主人公・小夜(さや)を演じる水樹奈々と、本作で声優に初挑戦した橋本愛が取材に応じ、命を吹き込んだキャラクターへの思いやアプローチについて語った。ヒロイン小夜と“古きもの”と呼ばれる異形が血みどろのバトルを繰り広げる本作だが、「血は得意じゃないです。夜は怖くてアフレコのチェックができない」(水樹)、「血だらけのシーンは苦手ですね。力が抜けちゃう」(橋本)と“本音”を明かす場面もあった。その他の写真2011年、人気漫画家集団“CLAMP”とのコラボレーションによって全12話が製作され、「小夜の記憶は、すべてねつ造されたものだった」という衝撃的な結末が白熱の議論を巻き起こしたテレビアニメ『BLOOD-C』の放送終了から9ヶ月。劇場版は、事件の首謀者だった秘密組織“塔”の当主・七原文人が支配する東京を舞台に、愛する者をすべて奪われた小夜の復讐劇がスクリーンで展開する。テレビアニメから一転、小夜は「心に分厚いロックをかけている」(水樹)孤高のヒロインとして描かれる。「まるで別人格ですね。(テレビアニメの舞台となった)浮島地区での事件をきっかけに、二度と大切な人を巻き込みたくないと思っている。冷たい印象を抱かれるかもしれませんが、それが小夜の優しさなんです」と水樹。「それでも何事にもまっすぐ真正面から体当たりする点は、小夜の変わらない魅力だし、私自身もそんな人間味あふれる小夜に惹かれる」といい、「特に劇場版では、毅然と立ち上がる意志の強さを表現したかった。野獣化しています!」と力強く語る。一方、橋本は厳しい管理下に置かれた東京で、自由を求める若者グループに身を寄せる女子高生・真奈を演じた。初の声優というプレッシャーに加えて、劇場版のオリジナルキャラクターとあって「ファンの皆さんに受け入れてもらえるか不安もあった」という。声優という“芝居”を通して「もっと感情をオーバーに表現していいんだっていう発見がありました。今まで淡々とした役が多かったんですが、今回の経験は実写にも活かせそうです」と演技に対する意識にも変化が生まれたようだ。タイトルには“Last”の文字が踊るが、劇場版を見る限り『BLOOD-C』シリーズにはさらなる可能性を感じずにはいられない。「私自身、小夜をもっと演じたいという思いがありますね。この先、どんな運命が待ち受けているのか気になるし、人ならざる小夜に誰が『人間を守る』という誓いを交わさせたのか…。その謎も残っていますからね」(水樹)。声優という新たなフィールドで奮闘した橋本も「たくさんの要素が詰まった作品で、とても心を揺さぶられた」と手応え十分だった。『劇場版 BLOOD-C The Last Dark』公開中取材・文・写真:内田 涼
2012年06月05日5月26日(土)夜、テアトル新宿にて第21回日本映画プロフェッショナル大賞の授賞式が行われ、立ち見を含めて約230人の映画ファンが押し寄せる中、主演女優賞を受賞した榮倉奈々を始め、西島秀俊(主演男優賞)、大根仁監督(新人監督賞)ら受賞者が登壇した。「日本映画プロフェッショナル大賞」とは、作品の評価が高いにも関わらず、既成の映画賞では受賞に至らなかった映画、または興行面でいい結果を出せなかった作品にスポットを当てようと1992年に設立された賞。毎年、独自の視点で監督やプロデューサー、脚本家、配給宣伝、興行関係者などの映画界で活躍するメンバーによってベストテンと個人賞が選出される。今年は作品賞に平野勝之監督『監督失格』が選ばれたほか、『CUT』が監督賞と主演男優賞の2部門にて受賞した。『アントキノイノチ』(瀬々敬久監督)、『東京公園』(青山真治監督)での演技が高く評価され、主演女優賞の栄冠を手にした榮倉さんは「まさか2つの映画が対象で受賞できるなんて、夢のよう」と今回の受賞をいまだに信じられない様子。2作品共に「命」がテーマとして描かれているが、「撮影中よりは、作品になってから“命”について考えることがあった」と明かした。さらに、2つの映画に出演してみての感想を尋ねられた榮倉さんは、「みなさん、人間としてやっていることを楽しんでいるし誇りに思っている。私も出演したことでそうだなあと、信じさせてもらえました」としみじみ。「今後やってみたい役は?」と聞かれると「内緒で…」と答え、会場を沸かせた。2010年には『余命1ヶ月の花嫁』で日本アカデミー賞新人俳優賞も受賞した榮倉さん。今回の快挙はさらなる躍進を感じさせるものとなった。第21回日本映画プロフェッショナル大賞一覧作品賞:『監督失格』主演女優賞:榮倉 奈々(『アントキノイノチ』、『東京公園』)主演男優賞:西島 秀俊(『CUT』)監督賞:アミール・ナデリ(『CUT』)新人監督賞:前田弘二(『婚前特急』)、大根仁(『モテキ』)功労賞:緑魔子(『軽蔑』)特別賞:千葉 善紀(『恋の罪』)公式サイト::『アントキノイノチ』DVD価格:5,985円(税込)『アントキノイノチ』ブルーレイ価格:6,930円(税込)発売元・販売元:ポニーキャニオン発売中© 2011「アントキノイノチ」製作委員会■関連作品:婚前特急 2011年4月1日よりテアトル新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開© 2011『婚前特急』フィルム・パートナーズモテキ 2011年9月23日より全国東宝系にて公開© 2011映画「モテキ」製作委員会軽蔑 2011年6月4日より全国にて公開© 2011「軽蔑」製作委員会恋の罪 2011年11月12日よりテアトル新宿ほか公開にて公開© 2011「恋の罪」製作委員会CUT 2011年12月17日、シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国にて公開© CUT LLC2011アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会東京公園 2011年6月18日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2011「東京公園」製作委員会監督失格 2011年9月3日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズにて先行公開© 「監督失格」製作委員会■関連記事:『ハラがコレなんで』仲里依紗インタビュー妊婦、シングルマザー役の“その先”は…99歳日本最高齢の現役監督に、永作博美、小池栄子らがスタンディング・オベーション第66回毎日映画コンクール最高賞は『一枚のハガキ』、男優賞に『モテキ』森山未來“殴られ屋”西島秀俊にボディガードが?「一生忘れられない」主演作が封切りに海外で活躍してほしい俳優1位は水嶋ヒロ、2位に向井理必須条件は語学力と長身?
2012年05月28日経済キャスターの鈴木ともみです。連載『経済キャスター・鈴木ともみが惚れた、”珠玉”の一冊』では、私が読んで”これは”と思った書籍を、著者の方へのインタビューを交えながら紹介しています。第18回の今回は、山口義正さんの『サムライと愚か者 暗闘オリンパス事件』(講談社)を紹介します。「これは真実である。情報提供者を秘匿するため、登場人物のうち「深町」だけを仮名とし、一部の人物・固有名詞については名を伏せたが、すべて実在の人物、企業等である。日時や場所についても特段の事情がない限り、発表資料や電子メールのやり取りの記録などから可能な限り正確を期した」。今回ご紹介する『サムライと愚か者暗闘オリンパス事件』は上記のような「ことわり書き」から始まります。今やオリンパス事件と言えば、日米欧の捜査当局が大規模な動きを見せた一大経済事件として、誰もが知っている事実です。であるにもかかわらず、敢えて「ノンフィクションの書」であるという「ことわり書き」を記していることに、私は最初、疑問を抱きました。しかし、同書を読み進めるうちに、その疑問は解かれ、確かに「ノンフィクションの書である」という「ことわり書き」が必要なのだ、という思いを抱くようになっていきます。登場人物たちの個性豊かなキャラクター、事件の発端となる情報提供から次第に明かされていく東証一部上場企業・オリンパスの重大な秘密、「個人の力」が玉突き状態で結びついていき、大企業の経営者を追及していくストーリー…。それはまるで、筋書きのある小説を読んでいるかのようで、もしかして大部分が脚色なのでは? と思わずにはいられないほど起伏に富み、緊迫感に満ちているからです。実際、著者である山口義正さんご自身も、取材した際にこんなふうに語って下さっています。「わざわざ『これは真実である』と書いておかなければ、そうとは信じてもらえないと思ったんです。話の展開があまりにもジェットコースター的だからです」。ちなみに「これは真実である」という始まり方は、映画『大脱走』の冒頭部分へのオマージュという意味も込められているのだそうです。映画にも詳しい山口さん曰く、話の展開は『大脱走』というよりもむしろ『スティング』に近いとのことですが… よって、同書は紛れもなく「ノンフィクションの書」です。それを意味する「ことわり書き」を頭に入れ、そこを改めて意識しながら本書を読み進めていくと、「個人の力」を信じるようになり、心の中に「勇気の翼」が生えてきます。と同時に、私たち一人ひとりの日本人が形成する「日本社会の弱さ」も浮かび上がってきます。まずは同書のタイトル解説も記されている『あとがき』からご紹介しましょう。「正義」を心の中心の近くに置く個人の情報提供によるスクープ記事に別の個人が共鳴し、さらなる個人の連鎖によって世界を揺るがす経済事件が明るみになる。個人がつながりながら、重大な秘密を解き明かしていく様子は、まるで推理小説を読んでいるかのようです。しかも、個人一人ひとりの個性が鮮明です。まずは、その登場人物の一人である「深町」氏についてご紹介しましょう。彼は「オリンパス事件」における最初の情報提供者であり、著者である山口さんの友人(カメラ仲間)です。上記・プロローグに記されている深町氏による旅先での告白。この告白を機に、「オリンパス事件」の全貌が明かされていくことになります。深町氏からの情報提供はさらに続き、ついに、山口さんはオリンパスの取締役会資料を始めとする内部資料を手にし、巨額の損失処理について追及し始めます。その様子は、『第一章「潜行取材」のしかかる秘密の重さ』に詳細に記されていますので、ぜひ、じっくりお読みください。企業会計について、今一度整理できる内容にもなっています。さて、ストーリーの最初の登場人物である深町氏は、まさに「暗闘オリンパス事件」の出発点となる重要人物です。このような重要キャラクターは他にも次々に登場します。例えば、月刊誌『FACTA』編集主幹の阿部重夫氏。阿部氏のジャ―ナリスト魂がこのストーリーを盛りたて、厚みを増させていきます。山口さん(当時は匿名)の執筆による「FACTA」2011年8月号における「オリンパス事件」スクープ記事の掲載。ここから玉突きのような連鎖が始まります。そしてこの連鎖は、あのマイケル・ウッドフォード元社長が登場人物として加わることにより、ギアチェンジし、さらに加速化していくのです。こうしてストーリーも佳境に入ってきます。続きの話もかなりの見せ場。ウッドフォード元社長と、菊川元会長が直接対峙する場面です。舞台はランチミーティング。よくぞここまで再現できたものだと感心せずにはいられない、迫力あるシーンとなっています。まさに「サムライが挑む一騎打ち」のシーンとでも言いましょうか。私は何度も読み返しました。ぜひとも、読んでその様子をイメージしていただきたいシーンのひとつです。そして、そのやりとりから約2カ月後、ウッドフォード氏は社長職から解任されることになります。この取締役会にて解任されたウッドフォード氏は、すぐさま英国に帰国すると、フィナンシャル・タイムズやウォールストリート・ジャーナルなどの経済誌へオリンパスが抱える問題について語り、英国SFO(重大不正捜査局)へも通報。オリンパス問題は、一気に海外で急展開を見せ始め「オリンパス不正疑惑事件」へと重大化していきます。世界中の注目が集まるなか、本事件のスクープを放った山口さんのもとに、新たな人物が現れます。この人物がとても興味深い。米国人ながら肩書は僧侶。その僧侶「ミラー・和空」氏は、第四章のタイトルにおいて「怪僧」と評されているほど、個性豊かな人物です。先程触れたウッドフォード元社長と、菊川元会長が直接対峙するランチミーティングの場面を克明に再現できたのも、このミラー・和空氏からの情報提供によるものでした。「果たしてミラー・和空氏とはいったい何者なのか?」「ウッドフォード氏とはどのような関係にあるのか?」「山口さんとはどのようにして知り合ったのか?」そのあたりについては『第四章「怪僧登場」 暗闘の記録』に書かれています。とても魅力的な重要人物です。ミラー・和空氏から提供されたまさに「暗闘の記録」をもとに、紆余曲折の激闘の日々の中、山口さんの取材も、事件の追及も進んでいくことになります。そして、同書に記されている一連のストーリーには、この記事において紹介しきれない「個人」たちがまだまだ登場します。一人ひとりの「個人」が次々に連鎖していく過程、まさに「点」が「線」となり、連なっていく物語が描かれていくのです。2011年10月26日。菊川会長兼社長は退陣します。その頃、オリンパスを巡る騒ぎは一段と激しさを増し、野田佳彦首相も英フィナンシャル・タイムズでのインタビュー記事で「今回の騒動はルールに従う市場経済国として日本の評価を貶める恐れがある」と懸念を表明、海外に次いで日本政府も重大事件として認知するようになってきました。さらに、金融面でも、外資系証券会社はオリンパスの投資判断レポートの作成を停止し、金融取引を見合わせ始めます。オリンパスの格付けも引き下げられます。そして11月8日。ついにオリンパスが膝を屈する日がやってきます…。年が明けて2012年2月16日。東京地検特捜部と警視庁は、菊川元会長兼社長を始め7人を金融商品取引法違反(有価証券報告 書の虚偽記載)の容疑で逮捕します。逮捕者のなかには、野村証券OBの横尾宣政(現・被告)も含まれていました。横尾被告はオリンパス社外の人物です。詳しくは、同書の第六章『野村証券OBたち』に書かれています。ビジネス・経済・マーケット関連の書籍では、なかなか明かされない事実が記されています。個人的には、金融関係の方々にこそ、お読みいただきたい章と言えます。さて、このように「オリンパス事件」は、会社を私物化する経営者、そこに群がる闇の人物たちによってもたらされた許されざる経済事件です。と、同時に『「個人」の力こそが全うな価値の源泉なのだ』ということを教えてくれた事件だったようにも思います。その点について、スクープした記者であり同書の著者でもある山口さんに直接うかがいました。「私は、この事件を通して『個人』の力はバカにできないという認識を新たにしています。この本に登場する人物、つまり私に情報提供してくれたり、協力してくれたりした個人たちは、今でもお互いに全く面識のない人たちです。そんな個人の力が連鎖して、事件の全貌をほぼ明らかにすることができました。個人の力は世の中、社会を突き動かす原動力であり、価値の源泉なのです。日本社会では、どうしても『無事是名馬』、事なかれ主義の『和』を重んじ、自分がおとなしくしていればうまくまとまるという価値観が根づいている面があります」。「実際、オリンパスの社員も、皆おとなしく親切で、いい人の集団という社風なのだそうです。でも、組織が暴走しているなか、皆が事なかれ主義で『和』を乱すことを恐れていたら、誰も暴走を止めることはできない。私の好きな言葉に『アマは和して勝つ、プロは勝って和す』という名言がありますが、まさに、個人一人ひとりが立ち上がり、力を発揮した先に、健全で高尚な『和』が生まれるのだと思います」。健全で高尚な「和」の源泉は全うな個人の力にある。確かに山口さんのおっしゃる通り、全ての価値を形成する上での基本はそこにある気がします。さらに源泉という意味では、人の心のなかに存在する「正義」も挙げられるのではないでしょうか。その点についても伺いました。「実は、この本の本文には『正義』という言葉は全く出てこない。『あとがき』でやっと使った言葉です。正義というと、どうしても青臭く気恥ずかしく…この言葉を使うことによって、事実や主張が安っぽい伝わり方をしてしまう気もします。さらに『正義』という言葉を禁じ手としたのは、『正義』は『真理』よりも一段低いところにあると思うからです。ですので、記事や本文では敢えて使っていません。ただ、ジャーナリズムの出発点は、やはりこの『正義』からスタートしなくてはいけないのだと思います。それはジャーナリズムの世界に限らず、世の中、社会全てに言えることかもしれない」。「この本の『あとがき』で、私は夏目漱石の小説『坊ちゃん』のワンシーンを引用しています。主人公の坊ちゃんが生徒から悪戯されたとき、生徒をどう処分するかを決める職員会議で、坊ちゃんの盟友である山嵐が弁じたてるシーンです。『教育の精神は学問を授けるばかりではない、高尚な正直な、武士的な元気を鼓吹すると同時に、野卑な、暴満な悪風を掃蕩するにあると思います』。この台詞には、『サムライ』の根本、基礎要件が託されています。『サムライ的なるものは何か』をはっきりと描いた言葉であり、今の日本人に足りないものを過不足なく表現しているのだと思うのです。つまり、ウッドフォード元社長が私に手向けた言葉『サムライ』とは『高尚で正直で元気な者』を指す言葉だということです」。そもそもこの「サムライ」という言葉は、日本人ではない英国人のウッドフォ―ド氏から発せられた言葉です。今回の「オリンパス事件の解明」は、たまたま英国人のナイトが経営陣の一員であったことが、大きく影響していますが、問題が生じたらすぐに隠し、それを事なかれ主義のまま、予定調和な結末に導こうとする日本人のみの集団であったとしたら、いったいどのような結末を迎えていたのでしょうか? その点についても山口さんの見解を伺いました。「英国人であるウッドフォード元社長が経営陣にいなかったら、今回の問題は、事なかれ主義のもとに、大きな事件にもならず、うやむやにされていたかもしれません。日本人と欧米人との差は、問題があるとわかった時に、どう対応するか、その問題を隠し続けるのかどうかに表れます。実は、この本のタイトルの元になったウッドフォード元社長の問いかけ『日本人はなぜサムライとイディオットが極端に分かれてしまうのか』について、最初は私も『単純な二元論で片付けられる問題なのだろうか』と違和感を持ちました。でも、今回の『オリンパス事件』からもわかる通り、日本人はこうした二元論を避けることで、『誰に責任があるのか』『本来、どういう解決策が求められるべきだったのか』をうやむやにしてしまいがちで、そこに問題の根源があるのだとわかりました」。「結局、日本社会においては、不正を働いた旧経営陣と不正を明らかにしようとしたウッドフォード元社長が喧嘩両成敗という結果になってしまった…。私たちは、そのことに対してもっと違和感を覚えるべきだと思います。欧米であれば違った判断や処分が下されたことでしょう。この点における日本(日本人)と欧米(欧米人)との違いは決定的です。ただ、『個人』ということをベースに考えれば、私たち日本人一人ひとりの心のなかにも『サムライ』は住んでいるのだと思います。今もなお、オリンパスの不正を正したいという個人からの情報が寄せられ続けていることからも、それは確かです。一方で、密告社会化することを危惧する声もありますが、限りなく黒に近いグレーを発見した時に、グレーゾーンとして見てみないフリをするのか、膿を出し切ることで健全な成長、発展へとつなげていくために立ち上がるのかは、『サムライ』としての個人の正義感に委ねられるのだと思います。私もジャーナリストとして『サムライ』でありたいと思っています」。私自身、「サムライ」という言葉は、好きな言葉です。本書を読み、いざという時には「サムライ」として振る舞いたい、そんな勇気の翼を与えてもらえた気がしています。ただ、山口さんご自身のなかでは、もっと別の感覚をお持ちのようです。「この本は、勧善懲悪の話ではありません。『読者の皆さんも、すっきりとした読後感を感じていないのでは?』という気がしています。というのも、真実をできる限り追及しながら、あいまいな形で事件が幕引きとなってしまった…。『オリンパス事件』は日本社会・日本人を象徴する事件だと言えますが、それを完全に打ち崩すことはできなかった。その意味では、私は『敗者』かもしれません」。勧善懲悪にはならなかった…その点では「敗者」。ジャーナリスト魂は、そういう感覚と心得を持った人に根付くものなのでしょう。日本を象徴する事件「オリンパス事件」は、決して終わった事件ではなく、まだまだ続いている事件であると言えます。今回の事件では、たまたま英国人のナイト(騎士)が経営陣の一員であったことが、大きく影響していますが、問題が生じたらすぐに隠すことに注力しようとする日本人・日本社会の体質が変わらない限り、似たような事件はいくつも浮上してくることでしょう。すでに日本社会のあちらこちらに潜在している事なのかもしれません。経済事件に関心のない方でも、「個人の力とは?」「日本人とは?」「日本社会とは?」など、根本的な命題を改めて見つめ直すことのできる一冊です。映画を観ている、小説を読んでるかのごとく、共感せずにはいられないノンフィクションストーリー。まさに珠玉の一冊です。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月10日6月2日(土)から公開される劇場版オリジナルアニメ『BLOOD-C The Last Dark』の完成を記念して、水樹奈々、橋本愛、塩谷直義監督が登壇する世界最速プレミア上映会の開催が、本日発表された。【世界最速!『BLOOD-C The Last Dark』プレミア上映会>公演情報】『BLOOD-C』は、その世界観とハイクオリティな映像で国内外から高い評価と注目を集めている人気シリーズ「BLOOD」の最新作。過去には、2000年に公開されたアニメ映画『BLOOD THE LAST VAMPIRE』を皮切りに、“セーラー服の少女が刀を使って翼手を斬る”というコンセプトはそのままに設定を一新したTVアニメ『BLOOD+』(2005年放送)、「猟奇的な彼女」のチョン・ジヒョンがサヤ役を務めた香港・フランスの合作実写映画『LAST BLOOD』(2000年公開)が制作されている。そして、2011年7月から9月にかけてTV放送されたのが『BLOOD-C』。その続編となる劇場版『BLOOD-C The Last Dark』がついに完成。いにしえより続く、主人公・小夜と異形なる<古きもの>たちとの闘争。<古きもの>を操る七原への復讐。その果てに、小夜が見るものとは…? 久遠を生きる少女・小夜の戦いを描くアクションエンターテインメント作品だ。今回、劇場公開に先駆けて、5月21日(月)<世界最速!『BLOOD-C The Last Dark』プレミア上映会>を、なかのZERO 大ホールで開催することが決定。本編の上映に加え、TVシリーズに引き続き主人公・小夜役を演じた水樹奈々、橋本愛、塩谷直義監督の登壇が予定されている。<世界最速!『BLOOD-C The Last Dark』プレミア上映会>のチケットは、5月12日(土) 10:00一般発売。尚、チケットぴあでは、4月30日(月・祝) 昼12:00より 5月6日(日)23:59まで、先行抽選[プレリザーブ]を実施。■世界最速!『BLOOD-C The Last Dark』プレミア上映会[開催日時] 5月21日(月)18:30 開演[会場] なかのZERO 大ホール[登壇者(予定)] 水樹奈々、橋本愛、塩谷直義監督【一般発売】5月12日(土) 10:00★チケットぴあでは、先行抽選[プレリザーブ]を実施。【受付期間】4月30日(月・祝) 昼12:00 ~ 5月6日(日) 23:59
2012年04月27日経済キャスターの鈴木ともみです。連載『経済キャスター・鈴木ともみが惚れた、”珠玉”の一冊』では、私が読んで”これは”と思った書籍を、著者の方へのインタビューを交えながら紹介しています。第17回の今回は、阿部祐二さんの『「恐妻家」が成功する22の法則』(講談社)を紹介します。「たゆまぬ努力」「謙虚さ」そして「偉大なるメンター(指導者)との出会い」。これらは、この連載を通して出会った多くの賢人たちに共通する3つのキーワードです。世界を舞台に累計5,000億円を運用してきたカリスマファンドマネージャーさん、一部上場企業の女性取締役となり、喜寿を迎えられた今、さらにニューヨークへの進出を計画中の美容家さん、時価総額世界トップ群の米国企業の会計、コンサルタントを手掛けてきた国際公認会計士さん。各業界で、日本を代表する実績とキャリアを積んでこられた方々には、これら3つの共通項が存在します。成功者となった今となっては、これらを実践してきた、続けてきた、という表現の方が正しいのかもしれません。「たゆまぬ努力」「謙虚さ」「偉大なるメンター(指導者)との出会い」。現役プレーヤーとして仕事人生を歩んでいる限り、この3つキーワードを意識しながら進んでいけば、きっと望む道は拓けてくるのだと思います。今回は、まさにその道を真っ直ぐに進んでいる方が書かれた書籍をご紹介したいと思います。タイトルは『「恐妻家」が成功する22の法則』。著者はリポーターの阿部祐二さんです。阿部さんは『行列のできる法律相談所』(日本テレビ)「第7回気の毒な夫No.1決定戦」でチャンピオンに選出されたこともあり、読者のなかには「恐妻家=気の毒な夫」というイメージを持ってらっしゃる方も少なくないかもしれません。ですが、この本を読めば、阿部さんが単に、妻に操られる気の毒な夫ではないことがおわかりいただけるはずです。阿部さんにとって奥様は「偉大なるメンター(指導者)」であり、奥様との関係は、コーチと選手、師匠と弟子、上司と部下etc…。「恐妻家だからこそ、うまくいく仕事と人生」の成功法則がこの本には数多く詰まっています。まずはその具体例からご紹介しましょう。このエピソード、まさに夫婦のハートウォ-ミングストーリーです。阿部さんの奥様はきっと、どのようなタイミングで、どのような促しをすれば、一番阿部さんの心に響き、奮起させることができるのかを心得ていたのだと思います。これぞ良きメンター(指導者)。さらに、このエピソードを通してわかるのは、阿部さんご自身が、メンターからの叱咤激励を「謙虚」に受け止め、その後、家庭教師センターの事業で必死に「努力」するようなタイプだということです。奥様はその点もしっかりと見抜いていらっしゃいます。実にお見事!その「謙虚さ」と「努力」、これらのキーワードについて、阿部さんはどのようにお考えなのでしょうか?直接うかがいました。「妻は僕に対して、『謙虚でいなさい』とよく言います。僕自身もそうでありたいと思っているのですが、時々、その姿勢を忘れてしまうと、妻から鋭い指摘を受けるのです。その度に、『謙虚であること』を忘れてはいけないなと実感します。また、もともと一度凝り始めると、集中し没頭するタイプなので、端から見れば、僕は相当な努力家に見えるようです。学生時代も、極めようと思ったスポーツはとことん練習に励み、結果を出してきましたし、勉強も没頭しすぎて、親から『お願いだから、体のことも考えて勉強しないでくれ』と言われてしまうほど勉強しました。今も日々の仕事に明け暮れるなか、毎朝のランニングを続けてますし、時間が許せば読書もします。『努力』することが苦にならない性格、体質なのかもしれません。ただ、そんなふうに、ともすると没頭しすぎてバランスを欠いてしまう恐れのある僕のことを、コントロールしてくれているのは、やはり妻なんです」これぞまさに理想的なパートナーシップ! その関係性を裏付けるエピソードはさらに続きます。ご紹介しましょう。この連載でも何度も登場している「チャンス」という言葉。阿部さんも「チャンスの神様の前髪」をつかまえようと、必死になっていた時期があったようです。当時、「チャンスの神様」は阿部さんのところではなく、奥様のところに降りてきた…。果たして今も同じなのでしょうか?うかがいました。「今であれば、『チャンスの神様』が僕のところにも降りてきてくれると思います。ですので、リポーター業と併せて、役者の仕事をさせていただくことになっても、相乗効果というか、何かしら納得のいく役目を果たせるような気がするのです。もちろん、リポーター業は、僕にとって欠かせない仕事ですし、天職だとも感じています。ただ、型にはまることなく、常に自分を追い込み、自分を試し、チャレンジしていきたいという意気込みがあります。その意気込みやパワーを発揮するのと同時に、謙虚さを持ち続けていれば、これからもやりたいと思った仕事でチャンスをもらい、充実した日々を妻(家族)と一緒に送っていけるだろうと感じています」これからもまだまだ続く夫婦の物語。最後にその愛情あふれるシーンをご紹介しましょう。その場面は「あとがき」に記されていました。一時期は大ケガを負い、休養を余儀なくされていた阿部さんですが、今ではすっかりお元気! インタビューに応じてくださった際にも”正のエネルギー”を静かに放っていらっしゃいました。「キング・オブ・リポーター」の道を極めるべく、引き続きのご活躍を心よりお祈りしたいと思います。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月26日経済キャスターの鈴木ともみです。今回は、連載コラム『経済キャスター・鈴木ともみが惚れた珠玉の一冊』春の特別企画・スペシャル鼎談の後編です。日頃、支えて下さっている多くの読者の皆さまに対して、その恩返しができれば、という思いから生まれた企画です。出会った賢人の方々の中でも、特に心に浸透する栄養を与えて下さった方二人をゲストにお迎えし、お話をうかがっています。鼎談のゲストは美容家・メイクアップアーティストの小林照子さんと、公認会計士の平林亮子さんです。お二人の歩んできた時代背景や育った家庭環境は異なりますが、小林さんの著書『人を美しくする魔法』(マキノ出版)、平林さんの著書『競わない生き方』(ワニブックス新書)には、共通する人生成功術、若い社会人の皆さんやビジネスパーソンの方々の心に響くメッセージが数多く詰まっています。戦前に生まれ、戦中・戦後、生きることに必死だった10代を過ごしたのち、高度経済成長期に社会人となり、右肩上がりの仕事人生を歩んでこられた小林さん。一方、安定成長期に生まれ、バブル経済期を含め豊かな時代に幼少期&思春期を過ごすなか、学歴主義の優等生として生きる苦しみから、時には自殺願望をも抱いていたという平林さん。仕事人として、女性として、颯爽と美しく輝く今のお二人の姿には、各々に葛藤のなかで生きた10代、そしてそこで確立した『芯』の「強さ」と「自信」が表れています。10年後、20年後、30年後、40年後、50年後…。あなたが「好きと言える自分」「人として豊か」でいられるためには…。美と人生の達人たちがあなたに贈る珠玉のエールの数々。まさに、あなたの人生を応援するスペシャル鼎談です! 「前編」はこちら→『経済キャスター・鈴木ともみが惚れた、”珠玉”の一冊 第11回 小林照子氏著『人を美しくする魔法』』『経済キャスター・鈴木ともみが惚れた、”珠玉”の一冊 第1回 平林亮子氏著『お金が貯まる5つの習慣』』鈴木 : お二人とも、さまざまな人との出会いに日頃から感謝するという心がけをお持ちです。そうなると、やはり率先して出会いの場を求めにいく努力をされてるのですか?小林 : 一つひとつの出会いを大切にしてるのは確かですが、私はパーティみたいに一気に多くの人と顔を合わせる出会いの場がとても苦手なの。平林 : えー意外です! 小林さんほどの方であれば、数多くの招待状が届くでしょうし、参加する機会も多いのでは?小林 : たくさん招待いただくけれど、必要なご挨拶をさせていただいたら、すぐに会場を出てしまうことが多いんです。だって、必死に名刺交換をしている人を見かけるけど、名刺をもらったというだけで、貴重な関係につながるわけではないし、偉い人の名刺を集めたところで、何の前進にもならないでしょう。平林 : 心強いお言葉!実は私もパーティが苦手なんです。鈴木さんとは、パーティ会場で出会ったのですが、皆さんが名刺交換に励むなか、パーティ苦手組の私たちは端っこで二人だけで食事をしてました(笑)。鈴木 : そうなんです。平林さんもそうだと思いますが、私も職業柄、ありがたいことにパーティに招待していただくことは多いのですが、お世話になってる方々にご挨拶をさせていただいたらすぐに会場を後にします(笑)。会場内に漂う、なんとか一斉に知り合いを増やそうとするフワフワっとした雰囲気が苦手でして、平林さんと出会った日は、私と同じように「苦手ですオーラ」を出してる人を発見でき、ホッとしました(笑)。小林 : それでいいんですよ。そうやって波長の合う人同士でないとビジネスも人間関係もうまくいかないはずですから。平林 : 出会いを増やそうとか、友達を多く持とうとか、そんなふうに数を意識する必要はないのでしょうね。本当に必要で、つながっていたい関係であれば、無理をしなくても続いていくし、同じ想いや目標を持った人同士は互いに引き寄せ合うのだと思います。そして何より身近な人を大切にするところから始まっていきますよね。小林 : パーティのような一過性の出会いの場で、偉い人に自分の名刺を渡したところで、その方は秘書さんにその名刺を手渡して終わりというケースがほとんどですから。もっと身近にいる仕事仲間や、自分の想いや夢を共有し、応援してくれる方々との出会いや関係を大切にするべきなんですよね。鈴木 : 若い頃からそういうことを心がけていると、その先の(仕事)人生に必ず活きてくるのでしょうね。お二人とも「人」と「仕事」と真摯に向き合う姿勢が感じられますが、人が生きていく上で、「人」「仕事」の間に必ず介在するもの、それが「お金」です。お金に対する考え方もお聞かせいただけますか?小林 : 私は「お金を残す」ということに、今も昔も全く興味がないの。今だって自分の通帳に支払い分の預金があるのかどうかふと心配になるくらい(笑)。お金は気持ちよく受け取り、気持ちよく手放して循環させる、というのが私のお金に対する考え方なんです。平林 : 私は公認会計士という職業柄、これまで100人を超える成功者(お金持ち)と出会ってきましたが、皆さん気持ちよくお金を手放す方々ばかりです。お金は持っているだけでは役に立たないですから。ただ、中には、お金を増やすこと自体が楽しみという方もいますが、「お金は便利な道具」であるという共通の理解はありますね。また、お金にたいする過剰な期待もありません。お金持ちの方々は一人では生きていけないということをよく知っていて、お金はそのための大切な道具だと考えているのです。小林 : お金を儲けるというのは、決して悪いことではないのよね。お金を儲けてたくさん税金を払うのも一つの社会貢献になるわけですから。実は、私も55歳の時に「巨万の富を作ります! インドの貧しい人々を救えるくらいの富を得ます!」って宣言したことがあるの。周りの人たちはびっくりしてたわ(笑)。鈴木 : 本の内容やお話をうかがっていると、小林さんは特別なエネルギーを持ったスーパーレディという感じです。全てにおいて、力を尽くすというタイプなのでしょうか?小林 : そんなことはないですよ。家事は力を抜きながらやってきました。平林 : これまた心強い!私も家事は手抜きの兼業主婦なんです(笑)!小林 : 私も家族が「死なないこと」が基準(笑)!というスタイルでずっとやってきました。どうしてもやらなければいけないこと、どうしてもやりたいことがあるなかで、何を外せるかを基準に考えやりくりしてきました。鈴木 : スーパーレディのイメージのある小林さんも平林さんも家事は手抜き!私自身も勇気づけられました(笑)。お二人とも社会における自分の立場というか、使命みたいなものを感じていて、それを実行するためには、主婦業も何もかもに全力投球とはいかないものなのでしょうね。小林 : 私の場合、美容で人を癒し、美しくし、幸せにするために生きてるのだという使命感を持ってこれまで生きてきたと感じます。また学校を開校してからは、若い人を育てる教育という使命も加わりました。さらに京都での展開が始まった今は、日本発のビューティーを世界に伝えるという新たな使命も課せらた気がしています。使命を自覚し、夢を持って生きることが私は大切だと思うのです。喜寿を迎えた今でも、まだこれからの夢があります。自分の使命を自覚し、その実現のために生きていけることは、本当に幸せなことです。平林 : 私は正直なところ、自分の使命というものをはっきりとは自覚できていません。今はその使命を見定めている最中かと…。でも、これまでを振り返ると自分の想いはかなってきてますし、きっとこれからもかなっていくのだろうと思います。そして、こうして小林さんとお話しながら思ったのですが、きっとこの先、自分の使命も見えてくる!そう感じました。鈴木 : それが5年後なのか10年後なのか20年後なのか…。小林 : 私が独立したのは50代半ば。青山ビューティ学校高等部の校長になったのは76歳のとき。そして今年、京都にサロンをオープン、来年には京都で学校を開校。その次は世界進出に向けてニューヨークへ! という計画をしてるのよ。平林さんもこれからよ!鈴木 : そのお言葉を聞いて、平林さん、いかがですか?またこの鼎談の感想は?平林 : 本当にいいお話をうかがうことができました。10代の頃の私は、どうしても自分を好きになれなかったのですが、新たな出会いや凝り固まった価値観を崩して解除していくなかで、自分を好きになることができました。公認会計士試験に合格したことも大きかったですね。努力してそれが資格という形になったことで、自信を持てるようになったのだと思います。私もまだまだこれからですが、私よりも若い世代の人たちにお伝えしたいことがあるとすれば、ぜひ、カッコいい大人と出会ってほしいということです。昨年は大学の講師のお仕事もさせていただきましたが、大学生と色々話していると、彼らが出会う大人は二種類のタイプに分けられるようなのです。一つは「世の中は甘くない!」とお説教をしたがるタイプ、もう一つは「人と出会い、生きてることって素晴らしい!」と教えてくれるタイプ。なるべく後者のタイプを見つけ、見つけたら、「この人は何でこんな考え方をするのだろう?」と、変に警戒したり構えたりすることなく、まずは飛び込んでほしい。若いうちは自分の理解の範囲を超えた人たちともたくさん出会えるはずです。いろいろな栄養を吸収して、大切な人間関係を築いていってほしいと思います。決して偉い人や有名な人と出会うことが人脈ではありませんし、もっと身近なところにいる大切な人たちのことを考えながら過ごしていくと、いつのまにか豊かな人生を送っている自分に気づけるはずです。鈴木 : 小林さんにとって、今回の鼎談はいかがだったでしょうか?小林 : 平林さんとは、とても共鳴するところがあって、私もいい時間を過ごすことができました。子供の頃の平林さんは辛い思いをされたでしょうけれど、本当は、自分が嫌いな人なんて、いないはずなんです。自分が好きだから「本当の自分はこんなんじゃない!」と反発心が芽生え、自分を嫌いだと錯覚してしまうのだと思います。私の友人に音楽評論家の湯川れい子さんがいるのですが、彼女が言うには、人間が一番落ち着く音は「自分の出す音」なのだそうです。自分が呼吸してる音やリズムが、人間にとって一番居心地が良い。誰もが自分の出す音に安心する。だから、自分が嫌いなんてことは本当はあり得ないのです。若い人たちには、まず、自己愛を満たしてほしいと思います。それから、「ラン二ングハイ」という言葉があるけれど、希望の仕事ではなくても、やり続け、極めていくうちに、いつのまにか楽しくて夢中になっているということもあります。目の前にあることに向き合って極めていこうと努力すれば、きっと将来が拓けてきます。努力を続けていれば、「チャンス」は必ずやってくる。但し、その「チャンスの神様」に後髪はなく、前髪しかない。前髪をつかまえることができなければ、タイミングを逃してしまいます。だから「チャンスの神様の前髪」をしっかりとつかんでほしいのです。鈴木 : 私たちもその「チャンスの神様の前髪」をつかみ、チャンスをものにして、ステージアップしていきたいと思います。そしてその先には、ニューヨークで、この鼎談の第二弾!という夢を実現させましょう!平林 : いいですね!なんだか本当に近いうちに実現できそうな気がしてきました。小林 : その気持ちが大切ですよね。そこに向けてまずは近場で「女子会」から始めましょうか。「パーティ脱出三人組」の「女子会」!!一同 : いいですね(笑)。鈴木 : 今回はお忙しい中、ありがとうございました!小林・平林 : ありがとうございました!偉い人との出会いを求める前に、身近にいる人たちとの縁を大切にするお金は互いに助け合う道具。気持ちよく受け取り気持ちよく手放すお金儲けは悪いことではない。社会貢献につながるお金の使い方を家事は手抜きするなど、何を外せるかを考える。スーパーマン、スーパーウーマンを目指す必要はない自分の使命を自覚するチャンスの神様の前髪をつかむ【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月19日次回出演作のための役作りで女優として活躍する鈴木杏が11日、自身のオフィシャルブログで近況を報告し、ファスティングダイエットという酵素断食のダイエットに挑戦すると宣言している。彼女がダイエット宣言をしたのは、来週から次回出演作となる作品の撮影が始まるからなのだとか。ここのところ休みが続いていたため、運動などある程度定期的には行っていたけれど、やはり身体も休まりすぎて、ちょっと「ほんわりしすぎて」いると感じたのだという。ファスティングダイエットとは?気合を入れてやらないと、うまく続けられないダイエットながら、続けられれば、カラダだけでなく、気持ちもすっきり、シャキッとするとその特徴と効果についても語っている。彼女が挑戦するファスティングダイエットとはどんなものなのだろうか。ファスティングとは、日本語でいえば断食のこと。ダイエット法として話題になっているやり方としては、およそ半日から3日間のコースで固形物は口にせず、酵素飲料と呼ばれるミネラルやビタミンが豊富なジュースで生活するというものだ。デトックス効果が非常に高いとされているダイエット法であるため、“身体も気持ちもすっきり”という感覚もそこから来ているのだろう。いきなり始めるのではなく、ヘルシーな和食中心で生活する適切な準備期間と、期間後のお粥などからスタートする食事などアフターケアも重要なところ。正しいやり方で行ってこそ健康で効果的なダイエット法となる。ブログで宣言したから、もう後戻りはできないと決意を述べている鈴木。ファンからは「無理はせず、次のお仕事、精一杯やってください」などといった声も寄せられている。その通り、バランスを保ちながら、適度なダイエットで頑張ってほしい。元の記事を読む
2012年04月14日経済キャスターの鈴木ともみです。連載コラム『経済キャスター・鈴木ともみが惚れた珠玉の一冊』をお読みいただき、ありがとうございます。この連載を始めてから、多くの良書と出合い、その著者の方々へのインタビューを通して、さまざまな刺激をいただき、心が豊かになっていく自分を実感するようになりました。本当に光栄です。そして、いつの日からか、支えて下さっている多くの読者の皆さまに対して、その恩返しができれば、と考えるようにもなりました。そこで、私が出会った著者の方々の中でも、特に心にしみる言葉を与えて下さったお二人をゲストにお迎えし、2回に渡り、春の特別企画として鼎談形式でお送りしたいと思います。鼎談のゲストは美容家・メイクアップアーティストの小林照子さんと公認会計士の平林亮子さんです。お二人の歩んできた時代背景や育った家庭環境はバラバラですが、小林さんの著書『人を美しくする魔法』(マキノ出版)、平林さんの著書『競わない生き方』(ワニブックス新書)には、共通する人生成功術、若い社会人の皆さんやビジネスパーソンの方々の心に響くメッセージが数多く詰まっています。戦前に生まれ、戦中・戦後、生きることに必死だった10代を過ごしたのち、高度経済成長期に社会人となり、右肩上がりの仕事人生を歩んでこられた小林さん。一方、安定成長期に生まれ、バブル経済期を含め豊かな時代に幼少期&思春期を過ごすなか、学歴主義の優等生として生きる苦しみから、時には自殺願望をも抱いていたという平林さん。仕事人として、女性として、颯爽(さっそう)と美しく輝く今のお二人の姿には、各々に葛藤のなかで生きた10代、そしてそこで確立した『芯』の”強さ”と”自信”が表れています。10年後、20年後、30年後、40年後、50年後…。あなたが「好きと言える自分」「人として豊か」でいられるためには…。美と人生の達人たちがあなたに贈る珠玉のエールの数々。皆さんの人生を応援する鼎談となっていると思います。『経済キャスター・鈴木ともみが惚れた、”珠玉”の一冊 第11回 小林照子氏著『人を美しくする魔法』』『経済キャスター・鈴木ともみが惚れた、”珠玉”の一冊 第1回 平林亮子氏著『お金が貯まる5つの習慣』』鈴木 : 小林さん、平林さんどうぞよろしくお願いいたします。お二人は初対面なんですよね。実は、私はお二人とそろってお会いできる日を大変楽しみにしておりました。と言うのも、お二人には数々の共通点があると思っていたからです。表面的には、ご職業にも接点はなく、年齢差も40歳あり、歩んできた時代背景や育ってきた家庭環境も対照的ですので、普通であればなかなかお二人の間に接点や共通点は見つかりにくいはずですが、お二人の著書には共通する人生訓やメッセージが数多く託されています。小林 : それは不思議だし興味深いですね。平林 : 私と小林さんとの間に共通点があるなんて、恐れ多いです!(笑)。鈴木 : その共通点をご紹介する前に、おもしろい発見があったので、ひとつご紹介しましょう。実は、小林さんの人生の年表をたどっていきますと、戦争を境にした日本経済史の年表そのものになるのです。まずはその年表をご覧ください。小林 : まぁおもしろい。(戦争を境に記した)日本経済の歴史は私の人生の歴史とぴったり重なるのね。鈴木 : そうなんです。さらに、その年表にお二人それぞれの人生を重ねてみますと…。平林 : おもしろいしわかりやすいですね。鈴木 : 照らし合わせていくと、お二人が歩んできた時代背景は対照的です。小林さんはまさに戦争に翻弄される子供時代を過ごしてこられました。戦後の貧しい時代、ご両親の失業やご病気、東京から山形への疎開…。壮絶なご経験だと感じます。小林 : 私がいつも基準としているのは、やはり幼少期、思春期(10代)の頃の経験や価値観で築き上げられたものなのです。その頃に、自分の『芯』がつくられました。ですので大人になってからも、常にその『芯』に聞いて行動していますね。鈴木 : 一方、恵まれた時代、恵まれた家庭環境のもと文武両道の優等生だった平林さんも特異な10代を過ごしてきたと言えそうですね。平林 : とにかく家でも学校でも優等生でいなくてはいけないことが辛かったです。東大出身の父から言わせれば「東大は普通に勉強したら受かる大学」なのだそうです。そういう親のもとで、私も高校までは、成績も良く、陸上部では県内でも有数の選手と、まさに絵に描いたような優等生でした。鈴木 : ストレートでお茶の水女子大学に合格。優等生人生まっしぐらですね。平林 : それでも、私は自分で勝手に限界ラインを引いてスネてました。「東大に行けなかった私は落ちこぼれ」。大学に合格したときも、そんな思いを抱きました。もちろん、表面上は明るくさわやかな優等生を演じてましたが、中身は常に自分を肯定できずにスネる毎日。10代の頃は呼吸するのも辛かったんです。小林 : それは本当に辛かったでしょうね。私はメイクアップアーティストとして多くの方々のお顔に触れているからわかるのですが、平林さんの場合は、お顔を含め、とても上品で優美な外見をされてるから周りは完璧を求めてしまうのよね。人は第一印象でその人の性格や内面を決めてしまいがちだから。学校も家族も皆が期待してしまう。そして平林さん本人は、それに応えようとすればするほど、辛く苦しくなってくる…。葛藤の日々だったでしょうね。平林 : わかっていただけて、本当に嬉しいです。10代の頃は、なかなかわかってくださる方とも出会えず、はけ口もみつからずに、とにかく苦しかったです。鈴木 : 平林さんがその葛藤の日々から抜け出せたのはいつですか?平林 : 大学に入ってからです。学歴主義の価値観を壊してくれる出会いに恵まれました。小林 : そうやって、いろいろな人と出会い、自分とは違う考え方や価値観を持ってる人たちと接することは大事よね。時にはぶつかることも必要。エネルギーを持って反対してくる人は、一度共感してくれれば一気に強力な味方になってくれたりするから。平林 : 落ちこぼれて入ったと思っていた大学や専門学校の仲間たちとの新たな出会いのなかで、私はそれまで持っていた価値観にとらわれない生き方を見つけられたように思います。鈴木 : またその後、公認会計士試験に合格、しかも大学在学中に、という事実が改めて自信にもなったでしょうし、さらなる目標へとつながっていくのでしょうね。小林 : 基本はそこですよね。目標や夢を持って前に進むこと。夢に向かっていく気持ちがないと、やはり心は折れやすい。私が、疎開先の山形から東京に出てきた理由は、演劇のメイクアップ・アーティストになりたいという夢を抱いたからでした。ただ、なかなかそう簡単になれる職業ではない。そこで、夢への第一歩としてまずは化粧品会社コーセーに就職したんです。平林 : 私も同じようなことを感じます。私の場合は、「大きく立派な夢を掲げてスタート!」というタイプではないのですが、「一見、夢とは遠いように感じる仕事も一生懸命にやって、夢や目標を手放さなければ、いつしか想いはかなう」ということを実感しています。小林 : そういうものですよね。どんな仕事でも、一つひとつの仕事を一生懸命にすると、また新しい話がやってくる。やればやるほど、どんどん大きな仕事、幅広い仕事ができるようになってきます。すると、また新しい依頼がやってくる。そのうちに自分のしたかった仕事に出会える。私もその連続で今日まで仕事を続けてきたし、さらにこれからももっと大きな夢を実現させたいなと思っています。実はこの春から、京都で新しいサロンを開きますし、来春には青山ビューティ学院の高等部京都校を開校する予定です。日本の美しさの象徴はやはり京都にあると考えていたから、その京都でサロンと学校を築けるのは本当に嬉しいことです。私は常々、世界に向けて日本の美を発信していきたいという夢を持っていて、それを口にしているものだから、それを知った方が、今回の京都のお話を持ってきてくださったの。やっぱり夢や想いは言葉に出すべきなのよね。平林 : 私もそう思います。なるべくブログなどにも自分の夢や想いを書くようにしてるんです。小林 : だから私、ここでも言葉にしておくわ。「近いうちにニューヨークに出店します!」日本の良さを世界中に伝えるために!平林 : すごい!ニューヨークですか?鈴木 : なぜ、ニューヨークなんですか?小林 : ニューヨークを選んだのは、世界に向けたエンタメとビューティの発信地だからなの。もし、数年後にその発信地がニューヨークではなく、他に移っていたらそこを目指すけれど。今はやっぱりニューヨークね!平林 : なんだか本当に実現できそう。私も楽しみになってきました。小林 : 実現したらニューヨークに遊びにきてね(笑)。一同 : いいですね!(笑)。(※鼎談の続きは「後編」に続きます)「様々な人との出会いによって価値観は形成される。ひとつ一つの出会いに感謝する」「どんな仕事でも目の前にある仕事に全力を尽くせば、夢も引き寄せられる」「夢や想いを声や文字にすれば、いつか実現する」【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月12日